2013年10エロパロ439: 神羅万象でエロパロ (279) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

【スペクトラルシリーズ】IF作品エロパロ3 (169)
輪るピングドラムでエロパロ (434)
悪魔と天使でえっち 3rd world (524)
ウレロ☆未確認少女でエロパロ (275)
格闘美少女無惨敗北公衆面前羞恥陵辱!(スカ注意)4 (515)
ショタが電気あんまされて悶絶して・・・ part2 (633)
【スカトロ】排泄系妄想廃棄所13【汚物】 (235)
一騎当千のエロ小説 (283)

神羅万象でエロパロ


1 :2010/07/06 〜 最終レス :2013/09/11
神羅万象のキャラでハアハアしたりSSを書いたりするスレです

2 :
>>1

3 :
まずはマヒロにチ○コのニオイをかがせるSSから始めるか

4 :
マヒロ 「カイくんのココ、とってもヘンなニオイがします・・・でもキライじゃないですよ?」
こうですかわかりません

5 :
かまわん、続けろ

6 :
カナト×シヅカ
シヅカ×カリン
カイ×委員長 ←今ここ

7 :
ジーク「イーリス/////ゥッ!」

8 :
カイ×委員長は不意打ちだったぜ・・・
今年は薄い本期待してます

9 :
カイ×イヅナは出るか?

10 :
test

11 :
やっぱエロパロ板は規制に強いな
カイ×キリコは俺も好きだが、現段階の裏書き情報じゃHシーンに至るまでをかなり穴埋めしなきゃだからなぁ。
最初からHシーンってのもアリっちゃアリだが。

12 :
最初からHシーン大歓迎ですよ

13 :
一応一章当時の過去スレと作品ログ探してきた
新羅万象チョコでエロパロ(誤字もそのままコピーしてる)http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1124416957/
2chエロパロ保管庫http://sslibrary.gozaru.jp/

その他のジャンル、ノンジャンルの部屋

その他ジャンル、分類不可能の部屋の上から三つ目の項目に過去作品アリ。
やっぱ一章の頃が一番活気があったらしいね。
えらく感覚空いたがここは実質2スレ目とも言えるか?

14 :
>>13
おお、ありがたい
最近の神羅はネタも豊富だと思うし、また盛り上がるといいなあ

15 :
規制うざいなぁ

16 :
30レスいかないと即とかあったっけ?

17 :
あげ

18 :
test

19 :
そろそろ作品の投下を期待

20 :
書いてはいるけどPCが規制中でござる

21 :
おおマジか、期待して待ってます

22 :
こっちは進行度40%…パソも規制だし、多分>>20のが早いな

23 :
あげ

24 :
今書いてるのはイヅナ×カイだけど、皆どのカップリングがいいんだ?

25 :
個人的にはマヒロ×カイに期待したい

26 :
マイト×キリコなんて書いてる俺は変態ですね

27 :
>>26は大丈夫さ!ボクにはわかる!!

28 :
地下スレ的には空野太陽だなw
……ハッ(゜ロ゜;
だから太陽王子の中の人に選ばれたのか…っ…!

29 :
職人さん期待age

30 :
カリン×カイ

31 :
保守

32 :
いこう

33 :
マヒル×コウヤに見せかけてマヒル×カイさん

34 :
カイさんは寝取りや寝取られどっちも似合わんかなぁ

35 :
カイはなんだかんだ純愛じゃないか

36 :
外見だけだと寝取りキャラっぽいがねw
今までの主人公が朴念仁ちっくだっただけに、カイさんは新鮮な感じがする

37 :
マキシさんがまったく触れられてない件

38 :
前から何故ないのか不思議だった
やはり資料の少なさがネックか

39 :
資料の少なさは妄想力で補えばいいって長官が言ってた

40 :
学園モノとか最高のネタだろうに

41 :
ゼクスファクターならカイ×カリンが王道かな。逆でもいけそう

そろそろSSが投下されてもいいと思わないか?

42 :
>>41
このスレ立ってから、もう一ヶ月くらいたつもんなあ。
もう少しでSSうp出来るよーって人はいるかい?

43 :
うお。sageの入力位置間違えたすまない。

44 :
あとリュウガとサイガも触れられてないよね         

45 :
マキシさんだったらハーレム展開を期待せざるを得ない

46 :
そろそろ>>22のSSが投下されてもいいはず!

47 :
過疎だな
まぁなんにせよ神羅ファンは嫌な奴ばかりだから投下する気ないけど

48 :
一応SSできた
舞台 ゼクスファクター
カプ カナト×シヅカ 和姦を目指したつもり
↓投下

49 :
 生徒会は定期的に生徒会室で会議を行う。
 今日もそれが終わったところだ。
 日は沈み始め、地上は濃いオレンジ色に染まっている。
 生徒会メンバーのうち、庶務、書記、会計の3人はすでに下校し、生徒会室には会長と副会長のみが残っていた。
「副会長、来年の生徒会長は誰だと思う?」
「……急に、どうしたんですか?」
 生徒会長のカナト、副会長のシヅカも下校準備をしていた。
 そんな中、爽やか過ぎる笑顔でカナトは問う。
 急な問いかけにシヅカは困惑を隠せないでいる。
「……生徒会のメンバーから選ぶとすれば南上院マイトでしょう。彼は炎翼、四枚翼を同時に併せ持つ天才ですし」
「なるほど、妥当だね。しかし僕が思う人物とは違うな」
「では会長は誰が次期生徒会長にふさわしいと?」
「僕は一号生の火群カイ君だね。彼からは特別な何かを感じるよ。それはきっと鳳凰学園の為にもなる」
「……」
「……というのはまぁ言い過ぎかもしれないけど、特別な何かを感じるというのは本当さ。それが何なのかイマイチ分からないんだけどね」
 カナトは苦笑している。
 火群カイ、突如現れた外海からの転入生。
 彼は入学試験の際、他者の神具(アーティファクト)を使うという規格外の能力を見せた。
 それは本来ありえない事である。もしかしたら他にも能力があるかもしれない。
 どういうわけか会長だけではなく、学園長や理事長も彼に一目置いているようだ。
 しかし、こちら側の常識が通じないだけに危険性も高い。
「会長、私からもお話があります」
「どうしたんだい?」
「火群カイとは、これ以上あまり関わらない方がいいと思います」
「理由を聞きたいな」
「彼は危険です。会長に何かあるとわた……生徒会としても困りますので」
「前にも言ったけど、彼は大丈夫さ。それに、仮に僕に何かあっても今の生徒会には君がいる。」
「そういう意味ではなくて……」
 何かあってからでは遅いというのに……
 会長の言葉に、シヅカの口から軽いため息が出た。
 とりあえず今はカイのことを考えるのはやめて、カナトに背中を見せる。
 それを微笑みながら見ているカナトは、静かにマントを脱ぎ捨て彼女に近づいた。
「きゃっ!」
 そして後ろからソッと彼女を抱きしめる。
 いきなりのことで驚き声をあげるシヅカ。
 しかし抵抗はしない。
 最初は困惑したが、落ち着いて今の状況を考えればカナトがやりたい事などすぐに理解できたから。

50 :
「会長はいつもいきなりですね」
「そうかな。なんだか、怒らせちゃったみたいだから」
「……別に怒ってません」
「やっぱり怒ってるじゃないか」
「怒ってません」
 しばらく、怒ってる怒ってないの攻防戦が続いた。
 しかしそれもいつの間にか、2人の唇が重なったことで終戦となる。
 一度唇が離れるとシヅカは正面を向き、再び抱きしめられながらキスをする。
 先ほどの軽いものとは違い、舌を絡ませる深いキス。
 お互いの唾液を交換し、唇が離れると細い糸が二人を結ぶ。
 カナトはシヅカを抱きかかえ、生徒会室に設置されている仮眠用のベッドに連れて行く。
 仮眠用と言っても生徒会専用なのでそれなりに立派で大きい。
 その上にゆっくりと降ろし、シヅカを寝かせる。
「んッ……ン……ぁッ」
 シヅカの上に覆いかぶさるようにして見下ろしながら、カナトは彼女の制服に手をかけた。
 白と青を基調にした青龍組の制服の中央にあるファスナーをベルトの近くまで開ける。
 それを広げると、シヅカの綺麗な肌と黒い下着が露になった。
「今日は黒なんだ。この前の縞々もよかったけど、こっちもいいねぇ」
「もう、そういうこと、言わないでくださ、ぁン……ッ!」
 カナトの手が胸に触れ、シヅカの言葉は中断された。
 感触を思い出すかのように軽く触れた後、胸を守っている最後の壁を上へとずらす。
 綺麗なピンク色の頂点が姿を現した。
 シヅカの頬や首下に軽くキスをしながら、カナトは頭を下げていく。
 そして豊富な胸の前まで来ると、その先端に舐め上げた。
「ッ……ッ!」
 体を震わせ声を漏らすシヅカ。
 カナトは胸の先端と嘗め回し、吸い付いている。
 まるで子供のようだ。
「んッ……ぁン……ッ」
 生暖かい舌の感触が胸から伝わってくる。
 その度に体が軽く痙攣し、甘い声が漏れてしまう。
 もうカナトは何度も聞いているだろうが、やはり恥ずかしい。
 シヅカは口に手を添えて声が漏れるのを防ぐ。しかしカナトは行為をやめようとはしない。
 むしろ、もっとやってあげようと思い、彼女のスカートを捲り上げる。
 そしてまず、黒いパンストを軽くビリビリと破いていく。
「あっ!」
「やっぱりこっちの方が、なんだかやらしくて興奮するなぁ」
「もう……いつも破かないでと言ってるでしょう?」
「ごめんごめん。弁償するから、許してくれないかな?」
「今度、また一緒に買いに行くと約束するなら、許します」
「わかったよ副会長、約束する」
 
 パンストが破かれる音に驚いたシヅカだが、いつもの事なのでもう半ば諦めている。
 むしろカナトとお出かけする口実ができるので、破いてくれた方がよかったりもする。
「会長、恥ずかしいので、あまり見るのは……」


51 :
 カナトの目線の先にあるそこは、黒いショーツに地図を作り始めるほど濡れていた。
 彼女の脚を左右に開き、ショーツを横にずらす。
 綺麗なピンク色の秘所が姿を現し、恥ずかしさでシヅカは赤面した。
 そんな彼女の様子を見ながら、カナトは愛液を垂らす秘所に触れる。
「ひッ! ァッ、んアぁァ……ッ!」
「いい声だね、副会長」
 人差し指で数度なぞり、ゆっくりと中指と人差し指を入れていく。
 彼女の中は指の根元近くまで受け入れる。
 容赦なく締め付ける中の感触を感じながら、カナトはその指を動かした。
 単純な前後運動、そして回転運動と指の動きを微妙に変えながら。
 その度に、シヅカは体中に電撃を受けたような感覚に襲われた。
 気持ちよくなる部分を的確に攻められ続け、恥ずかしい声を何度も彼に聞かせた。
 
「はっアんッ! んぁあ……ッ! か、かいちょ、イキそ、うです……ッ」
 羞恥心など既に消えていた。
 何か大きなものが膨らみ、今にも爆発してしまいそうな感覚に体が震える。
 しかし、あと少しで爆発しそうだったがカナトの動きが止まったことで止められた。
 何故急に動きを止めたのか戸惑いつつ、シヅカはカナトを見る。
 彼は相変わらずな笑顔を見せた。
「これだけ濡れているなら、もういいよね、副会長?」
 カナトは指を引き抜きズボンのチャックを開けると、完全覚醒したモノを露にする。
 彼の問いかけにシヅカは静かに頷いた。
 相変わらず大きいそれを入れてほしい
 今のシヅカはそれしか考えらない。先ほど達する寸前に止められて、生し状態なので尚更である。
 濡れほそぼった秘所にモノがあてがわれると、シヅカは体を震わせる。
 だがカナトはすぐに挿入しようとはしない。
 モノに愛液をコーティングしていく、まるで相手を焦らす様に。
 秘所にモノを擦り付ける度に、シヅカは嬌声を漏らす。彼女の潤んだ瞳が懇願するようにカナトを見ている。
 それに応えるようにカナトはモノを彼女の膣に入れていく。
「あッ……あァッンッ……ッ!」
 ゆっくりとモノの半分あたりまで入れた後、残りを一気に挿し入れる。
 その際、彼のモノが膣の最奥まで届いた。
 その快感は電撃のように一気にシヅカに伝わり、彼女は身体を痙攣させる。
 生し状態だったこともあり、挿入されただけで達してしまった。
 膣はギュゥっとモノを締め付け、カナトにも快感を送る。
 締め付けつつ、まるでシゴくように動く膣内は動かなくても十分気持ちいい。
 だがカナトは腰を動かし、攻め始めた。
「ひぁあぁぁっ! か、かいちょ、あァッ、ま、まって、いあぁッ!」
 絶頂の最中に攻められ、シヅカは涙を流し悲痛にも似た声をあげる。
 しかしカナトは止まらない。
 時折小さな声を漏らし、腰を振るい続ける。
 結合部からは愛液が溢れ、卑猥な水音を聞かせる。
 その音は、カナト達の興奮を更に高めた。
「はァッ、あンッ、んぁ、あァ……ッ!」
「ッ……副会長、気持ちいいかい?」
「あッ、はんッ、ぁあ……ッ!」
 カナトの問いには答えず、ただリズミカルに嬌声を漏らす。
 もうシヅカには答える余裕もなくなってきた。
 常に身体中を駆け巡る快感に、頭の中も真っ白になってきていた。

52 :
「あッぁッ……ッ、ひッ! だ、だめ、かいちょ、ひぁぁッ! そ、こはァッ!」
 シヅカの顔が横向きになった時、カナトはそっと顔を近づけた。
 そして彼女の尖った耳を咥える。
 胸の時みたいに吸ったり、甘く噛んだり、舌で舐め回したりと手法を変えて攻め続ける。
 彼は知っている。彼女は耳が弱いことを。
 正確に言えば耳ではなく 竜人特有の湾曲した角であるが。
 個人差はあるが角はかなり敏感な部分であり、その真下にある耳を刺激されると角にまでそれが伝わってしまうのだ。
「い、やァ……ッ! ま、また……イッ……ンンッ!」
 再び湧き上がる絶頂感に、身体が小刻みに痙攣し始める。
 そんな彼女の様子を察して耳を攻めるのをやめ、正面を向かせると唇を重ねる。
 耳攻めの間はゆっくり動いていた彼の腰も、再び激しく動き出す。
 カナトもまた絶頂感を感じ、ラストスパートと言わんばかりに彼女を攻める。
 上下の口からの刺激に、2人の絶頂感も爆発寸前。
 そして、まずカナトが膣の快感に耐え切れなくなり、膣内に静を放った。
 勢いよく発射された白濁液の感触で、シヅカも2度目の絶頂を迎えた。
「んンッッッッ!」
 2人は抱きしめ合い、キスをしたまま絶頂する。
 モノが深く収まっている結合部では、白濁液と愛液が混ざったものが溢れていた。
 精の放出は長く続き、それが終わると唇も離れる。
 ただ離れようとはせず、カナトがシヅカの綺麗な青髪を撫でながら首元などにキスをしていた。
 その光景を、カナトとシヅカの魂獣達は赤面しながらずっと見ていた。 
  ☆   ☆   ☆   ☆   ☆
 ガチャリと生徒会室の扉の鍵を閉める音が廊下内に響く。
 行為に夢中で完全に夜になってしまった。
 校内を照らすのは月の光のみである。
「すまなかったね副会長、こんなに遅くなってしまって」
「別に気にしてません。その、私も久々でよかった、ですし……」
「そう言ってくれると嬉しいよ。さぁ寮に帰ろう、送っていくよ」
 2人は生徒会室を後にしようとする。
 その時、廊下の奥から月明かりとは別の明かりがこちらに近づいてくる。
 光源の正体は小さな火の玉。
 それを掌の上で生み出してるのは、朱雀組でカナト達と同じ三号生のカリンであった。
 腰から生えている白い翼は翼人の証。翼人は炎を操るのを得意とし、掌から火の玉を出すなど朝飯前なのである。
「こんな時間に変な声がすると思ったら、アンタ達だったのね」
「やあカリン。君こそどうしたの?」
「ちょっと忘れ物よ。それよりスクールラブもいいけど、声くらい何とかしなさいよ。じゃあね」
 カリンの手には一冊のノートがあった。
 表紙には『火群カイ捕獲計画』と書かれている。
 そして、さっさと寮へ戻っていくカリン。
 カリンが遠のくにつれ、辺りは再び暗くなっていく。
 それを見るカナトは笑顔だったが、シヅカは顔を真っ赤にしていた。
「副会長……」
「なんです?」
「次は声を出さないように、終始キスをしながら、というのはどうかな?」
「……」
 やっぱり駄目だこの人、早く何とかしないと……
 カナトを除く全ての者が、この時そう思うのだった。    <終>

53 :
キャラとかエロとか文章とか変だけど、キニスンナ
会長×副会長は王道な為か一番最後に書き始めたのに一番早く書き終えた不思議
カグヤの魂獣解放マダー?

54 :
>>49->>53
乙。やっぱパンストは破く物だよなwシヅカの下着は黒と縞…アリだな、うん。
ついでにいうと、諸事情によりちょっと月末まで投下出来ない悪寒。
楽しみにしてくれてる人(いないと思うが)すんません

55 :
あげ

56 :
次はカリン×カイを期待していいのか?
GJ!シヅカエロくて良かった

57 :
妄想をSSに変換する装置誰か開発してくれないか?

58 :
クローシェ×ルキアでネタはあるがこういうのを書いたことが一度も無いのでどういう文章にすればいいかわからないでござるの巻

59 :
うおお投下してくれた方乙!シヅカ良いねえ
>>58
とりあえず手探りでも書いてみるのがいいって誰かが言ってた

60 :
誰かリュウガ×シズク書いてくれないかな

61 :
マイナージャンルなので自分で書いた方が早いです

62 :
定番のメリル×マキシは?

63 :
久々に来てみたらSSきてて俺歓喜
>>53さんお疲れーいい感じの和姦でした
>>22さんも期待して待ってます

64 :
☆ゆ

65 :
百合でもいいの?

66 :
大歓迎ですよ

67 :
誰かカリン×マイト書いてくれ

68 :
あげ

69 :
頑張れ

70 :


71 :
3弾発売の前になんとか投下したいな

72 :
期待してます

73 :
カグヤバーストのスカートいいな

74 :
夢が広がるよな

75 :
くっ

76 :
三弾マダー

77 :
あー

78 :
本スレに三弾のあらすじと阿修羅カイ
これはいよいよカイさんハーフ説が真実味を帯びてきた…。

79 :
三弾のエピソードはエロパロ向きの設定結構…イイネ

80 :
カイ×カグヤあたりで書けないものか

81 :
考えてみよう

82 :
超絶期待

83 :
サラママンえろいよ

84 :
皿マンがどうしたって?

85 :
ガイとサラって夫婦仲すげぇ良さそう

86 :
きっといつ息子が辿り着くか分からない学園長室でハッスルしてたんだぜ

87 :
サトリフラグまでくるとは

88 :
カイ×サトリ×ルルイエ

89 :
カイ×イヅナ×カリン×キリコ×マヒロ×カグヤ×ルルイエ×サトリ
なるほど、腕6本でもなきゃ対応出来んわな

90 :
コロコロの記事のテンションw

91 :
思い出カード期待

92 :
test

93 :
規制?

94 :
また規制…

95 :
ゼクスが一段落したら投下あるかね?

96 :
マジカルルルイエェ…

97 :
「」

98 :
キリコ覚醒で一歩リード

99 :
サマーバケーションのカリンさんエロ過ぎるw

100 :
年末神羅万象チョコ宝くじ

101 :
サマバケいいんちょかわいい、三学期いいんちょヒロインスマイル

102 :
テスト

103 :
過疎だね

104 :
神羅万象はオワコン

105 :
無事に就活終わったら書きに来るよ(キリッ

106 :
新作は七天の覇者か

107 :
保守

108 :


109 :
あげ

110 :
新章マダー

111 :
本スレにSSっぽいの書き込んでる奴はこっちでなんか書いて欲しいな

112 :
だなー
別にエロくなくてもいいからなんか作品が見たい

113 :
まぁエロい方が嬉しいんですけどね

114 :
そりゃそうだ

115 :
エライことになってるな…

116 :
本スレのガネイシャネタェ…

117 :
七天のカリンっぽい子エロいな

118 :
エロ無しでいいなら何か書いてみたいけどねぇ
カード裏やら、ウェハーマンのつぶやき見てると、色々想像が膨らんでしまう
今まで神羅買ったことなかったけど、ZX3弾から見事にハマってしまった……!

119 :
3弾だとカグヤとかサトリ辺り?
エロなしでもいいから読みたい

120 :
次はゼクスの続編みたいなもんらしいね

121 :
カイさんが学園に来た辺りから、学園生活とか、クラスメイトの交流、
天ヶ原での活動とか追って書いていきたいんだけど、駄目かな?
方向性で行くと、ZXストーリーの穴埋め的な感じで。
SS書くスレがここしかなくってね
もっとスレが盛況なら、違うんだろうけど……
カリンとキリコが絡んでくるマイトさん周りの話とか、オラワクワクすっぞ
ZXがあれで終わりかと思って宝、少し嬉しいわ

122 :
>駄目かな?
ダメじゃないですお願いします

123 :
>>121
楽しみに待ってます

124 :
最初は軽くいくかーとか思ったら、意外と長くなってしまったでござる。
ここまで書きたいってところまで行くのは大分先になりそうだけど、過疎ってるみたいだから自由にやろうかな
初めてまともに書くので拙い部分もあると思うけど、ヨロシクー
とりあえず書き終わってるところまで

125 :
「この学園の何処かに紲晶石があるのか……」
 宵闇の中、壁を前にしてカイは呟いた。
 今、カイがいる場所は学園都市「耶馬都」の中。
 外海獣から人々の身を守るため、内と外を区切るための城壁が、学園と街を守るようにぐるりと取り囲んでいる。
 夜も遅いというのに、彼はその外壁周りを観察するかのように探索していた。
 城壁は遠くからでも相当なものであったが、近くで見るとより一層見る者を威圧するような存在感を放ち、その 物々しさは戦に臨む砦を連想させるのに十分だった。
「間違いない……この身体の疼きがその証拠さ」
 近くから返ってきた声は、カイの傍らに浮いていた銀髪の魂獣・イヅナから発せられていた。
「そうか。……そうだな、ようやく俺たちはここまで来たんだ……」
 イヅナの言葉に頷き、高揚していた気分を落ち着けようとする。
 今までのことを思い出し、これからのことを考えると興奮して逸る心持ちで一杯だったが、見ればイヅナも興奮 を隠し切れない様子だ。
 冷静さを欠いては事を仕損じる。今日辿り着いたばかりじゃないか、焦ることはない。
 カイは浮き足立っている自分にそう言い聞かせ、探索を再開しようとした、その時――
「これは……闘気!?誰か闘っているのか?」
 唐突に戦いの気配を感じると、その気配は察知してから加速度的にどんどんと強くなってゆき、何者かがこちらへ近づいて来るのを予感させた。

「到着早々に揉め事か。難儀だな、カイ」
「言ってる場合か。来るぞ」


 カイたちからやや離れた開けた場所に、突如として仮面の男と腰に翼が生えた翼人の女が現れた。
 男は闇夜に紛れるかのような青と黒の衣装を身に纏い、武器のようなものに布を巻いていた。
 顔は仮面によって隠されていて、恐らく耶馬都の人間であっても容易に素性を判断するのは難しいであろう。
 一方、女の方は赤い髪を後ろで結い上げ、気の強そうな顔立ちをしており、剣型の神具を構え魂獣を従わせていた。
 二人は対峙していたが、
「アナタ、なかなかやるじゃない」
「……」
 女は息を切らし肩を大きく上下させ、疲労が目に見えるようだ。
 それに対し、表情すら伺えない不気味な男はその言葉に取り合わず、自分の伝えたいことだけを淡々と口にした。
「……もう一度言う。お前が持っているモノを渡せ、紅炎寺カリン」
「何のことか分からないけど……そっちがやる気なら、徹底的にやるしかないわね」
 カリンと呼ばれた少女は炎を生み出すべく、神具に集中しだした。
 仮面の男も交渉決裂と見るや、臨戦態勢を取る。

126 :
 その様子を目立たないような場所から、カイたちはこっそり伺っていた。
 声こそ届かないものの、その緊張感や気迫は離れたこちら側まで伝わってきている。
「ファクター同士の戦いか。隠してはいるが、どう見てもあれは……」
「うむ、そのようだな」
 仮面の男は一度たりとも魂獣を出していなければ能力も使っていなかったが、カイは男がファクターであることを感じ取っていた。
 ファクター相手に互角に戦っている男も凄いが、能力を使用していないにも関わらず男がファクターだと見抜くカイも、驚くべきことである。
 そんなカイに気づかず、熾烈な戦いを始めた二人であったが、力が拮抗しているためか、なかなか勝負が決まらずにいた。
 攻撃の手を弛めずお互いに隙を探りながら、片方が押し込めば、それに負けじともう片方が押し返す。
 そんな押収がいつまでも続くかと思われた中、終わりは唐突に訪れた。
 男の攻撃を避けようとした時、カリンの視界にカイが移りこんだのだ。
「こんな所に人……!?」
 一瞬。たったの一瞬だったが、それは互角の戦いをしていた二人には十分過ぎるほどの隙だった。
「隙だらけだッ!」
「しま……っ!!」
 男は気合を込めた渾身の一撃をカリン目掛けて放ち、突然のことで身動きの取れないカリンは為す術もないままに、致命傷の一撃を背中にみまわれてしまう。
 カリンは声にならない声をあげ、勢い凄まじくカイの傍まで吹っ飛ばされてしまうのだった。
「カリン、しっかりしろ」
 カリンの魂獣と思しき鷲型の魂獣が、倒れている彼女へ向けて叱咤する。
 意識は辛うじてあるようだがしかし、とても闘える具合ではない。
 勝負は決した。誰が見てもそう思える状況である。
 勝利を確信した男は、こちらへとゆっくりと歩き出していた。

127 :
おお、早速乙です
ゼクスのストーリーをなぞる感じの細かな描写がいいっすね

128 :
 その一部始終傍観を決め込んで見ていたカイだったが、少し何かを考える素振りを見せ、決意したかのようにカリンへと面倒くさそうに言い放った。
「おい、アンタ。アンタが勝手に自爆しただけなのに、まるで俺のせいみたいじゃないか。寝覚めが悪いからちょっとだけ助けてやるよ」
「何を言って……」
 
 イヅナは今まで黙って成り行きを見守っていたが、どうやら呆れているらしかった。
 だが、男の方はさすがに見過ごすつもりはなく、
 
「何のつもりだ?邪魔をする気か」
 カイは何も言わず、地面に転がるカリンの神具を拾い上げる。
「……やめなさい。アナタ、そんなことをして無事じゃ済まないわよ。それに――」
「馬鹿な……他人の神具で何が出来る!」
 男はカリンの言葉を引き継ぐように叫んだが
「……そうか?なら面白いモンを見せてやるよ」
 不敵に笑みを浮かべると、カイは神具の柄を強く握り一気に力を解放した。
 その瞬間、カイの周りに巨大な炎の渦が取り巻くように発生し、意思を持つかのように動き回り渦巻き出す。
 他人の神具を使用することなど不可能なハズ。
 その思ってもみなかった事実に直面し、カイとイヅナを除く全員が呆気に取られてしまっていた。
 この一瞬を逃さずカイは周りの炎を操ると、一撃を与えるため炎を解き放った。
 命を吹き込まれたかのような自在に動く炎に、隙を突かれた男は身体を焼かれてしまう。
「ぐぅっ!!」
 咄嗟になんとか反応しようとするも叶わずに、致命傷は免れつつも男の衣服の一部が炭になってしまっていた。
「まだやるのか?」
 男はカイと距離を取り、様子を伺うように佇んでいる。 
 相変わらず表情は分からないままだが、思いがけぬ闖入者に不覚にも手傷を負わされたことで、隠しきれない動揺がありありと見てとれた。
 カリンたちが固唾を呑んで見守る中、形勢が逆転した形になった二人は動かずにいる。
 だがそれも束の間、これ以上戦闘を継続するには不安材料が多すぎると判断したのか、仮面の男はあっさりと闇の中へと溶けるように消えていった。

129 :
 男が姿を消してしばらく、その場の誰もが声を奪われたかのように無言のままであった。
 わずか10秒足らずであったかもしれないが、皆それ以上に時間を長く感じていた。
 カイはおもむろにふぅ、と息をつき緊張の糸を解くと、カリンに向かって手を差し伸べた。
「大丈夫か、アンタ」
「カリンよ。紅炎寺カリン」
 
 カリンは差し出された手を取り、フラフラと立ち上がろうとする。
 カイはそうか、とだけ言うと、腕に力を入れて引っ張り上げた。
「驚いたわ。まさか、わたしの神具を操れるだなんてね。普通は他人の神具を使うことなんて出来ないのに……アナタ、うちの生徒?」
「いや、違う。これから入学するつもりだけどな。アンタはやっぱり、鳳凰学園の人間だったんだな」
「アンタじゃなくて、カリンよ。まあファクターと言えばまず学園の関係者だからね。ともかく、危ないところを助けてもらってありがとう。えっと……」
「カイだ」
「私からも礼を言わせて貰おう、カイ。あのままではカリンはやられていた。感謝する」
 
 続けて鷲型の魂獣も礼を言い、名前を牙炎と名乗った。
 こうして二人と一匹で言葉を交わしてると
「カイの手にかかれば造作もないことさ」
 と、いきなりカリンとカイの間へ、イヅナは得意げに割り込んできた。
 カリンはやや面食らいながらも、
「ええ、カイにはお世話になったわ。それで、この子はアナタの魂獣なのかしら?」
 突然現れたイヅナが気になるようだ。
「ああ。コイツははぐれ魂獣の――」
「イヅナだ。カイが子供の頃から、ずっと一緒にいるぞ」
 イヅナはアピールするかのように、言葉を強調した。
「カイにも驚いたけど、イヅナも変わってるのね。はぐれ魂獣なんてまず見ないけど……カイの力と何か関係あるのかしら……?」
 最後の方はぶつぶつと独り言のように尻すぼみになるが、
「まあ、いいわ。これからは同じ学園の仲間になるんだし。カイ、イヅナ、よろしくね」
「ああ、よろしく頼む、カリン。……そうだ。こいつを返しておかないとな」
 カイは忘れていたとばかりに、握り締めている神具をカリンへ差し出した。
 だが彼女は首を横に振るとこれに応じず、
「その神具は貸しといてあげる。きっと鳳凰学園に入るアナタの力になってくれるわ」
「私も礼を返したいと思っていたところだ。お主さえ良ければしばらく世話にならせてもらいたい」
 一人と一匹から、思わぬ提案が出された。
「なら預かってやる。……確かに、これは役に立ちそうだ」
 カイもこの申し出を快く受け入れる。

130 :
「さて、それじゃわたしは戻るわ。もう夜も遅いし、また学園で会いましょう。二人とも、おやすみなさい」
「またな、カリン」
 用が済んだとばかりに、彼女はカイとイヅナに別れを告げ、その場を後にする。
 少し休憩していくらかマシにはなったものの、以前おぼつかない頼りない足取りで、街の中へと去っていくので
あった。

カリンを見送ると、カイは渡された神具をジッと見つめ、それから耶馬都中央に聳える鳳凰学園を仰いだ。
(待っていろよ、ガイ。これからだ。これから、必ずアンタを……)
決意を新たにし、カイもまた夜の街へ向けて、歩き出したのだった。

131 :
とまあこんな感じでやっていきたいと思います
ZXの設定って色々料理出来そうなのに勿体無いなぁとか思ってたんで、俺得すぎた
あれだけで終わらすのは実にMOTTAINAI
書くのが楽しいので、良ければどんどん続き書いていくまー

132 :
乙です、続き期待してまーす

133 :
 翌日、カイは鳳凰学園へ転入を志願し、簡単な適正審査を受ける事となった。
 審査する場所は学園の敷地内にある野外で行われ、神具と魂獣を使用することを前提としている場所らしく、遠くに建物が見える以外に障害物が何もない、面積の広い一画であった。
 今、その場にはカイと審査する立場に理事長、立会人である学園の生徒会長・副会長を含む、合わせて4人が顔合わせをしていた。
「僕は生徒会長を務めている鳳凰院 カナトって言うんだ、よろしくね。名前で気づいたかも知れないけれど、理事長と僕は親子なんだ」
 そういうと、カナトは人当たりの良さそうな笑顔でニッコリと微笑んだ。
 誰からも好かれそうな好青年といった風で、人間ができているという印象を受けた。
「私は冴樹 シヅカ。副会長を務めているわ」
 一方、こちらは自身に満ち溢れたしっかり者といった感じだ。
 (二人とも学園の会長職を務めているくらいだ、なかなか手強そうだな……)
 カイは二人それぞれを注意深く観察・分析した。
 すでにカイの戦いは始まっているのだ。そう、耶馬都の門を潜ったその時から。
「それでは、そろそろ始めさせてもらっても構わないかな?」
 挨拶を見守っていた理事長がタイミングを見計らい、開始の頃合を尋ねてきた。
 その掛けられた声に、注意を理事長へと移す。
 怪しい金色の仮面にコートの出で立ち。カイは昨夜のことを思い出していた。
 それはまるで、昨日の晩にカリンを襲っていた男のような格好であった。
 果たして、遭遇した謎の仮面男なのか。
 (状況がわからないまま、昨日は仮面の男のことを訊き損なったからな。まあいい、今はこっちに集中するべきか)
「ええ、始めてください」
「では、内容について説明をしよう」
 意識を切り替えると、カイは開始を促した。

134 :
 審査は主に理事長自ら立会い、神具を持たない入学希望者はまず学園の神具保管庫で神具と契約締結する事から
開始される。
 ここで神具を得る事によって、はじめて因使として入学資格を得るのだ。
 あとは簡単な実技審査と面接審査が行われ、因使にあった学年とクラスに配属されるのである。
 適正審査は、本来己の神具を入手する為の試練なのであるが……
「どうやら、すでに神具を持っているようだね」
 カリンの神具を持つカイは審査開始と同時に、入学資格を手にしていたのだ。
 とそこで、カイが神具をおもむろに取り出した瞬間、
「あれは……天ヶ原の!」
 立会人の一人であったシヅカはカイの持つ神具を見るや、すぐさま表情が変わり驚きの声を上げた。
「後は力を見せればいいんだな」
 そう言うと、カイは爆発的な力を解き放ち、三人ともが目を見張る量の炎を召喚して見せた。
「なんて力なの!これほどの炎を自在に制御してみせるだなんて……!」
 炎はカイの意思に応じて動き、形を変え、変幻自在に完璧な操作が為されていた。
 神具を前方へと水平に構えると、体の回りを巡っていた炎の力の波がゆっくりと流れ、一箇所に集まりだす。
 やがて、一つの集合体となって膨れ上がった炎は弾け、天高くへと火柱を生んだ。
 まるでファクターになる為の訓練を積んでいたかのような、見事な力の片鱗を見せ付けたカイを前に、
「素晴らしいよ、カイ君。これだけ力があれば、合格間違いなしだよ。そうですよね、理事長?」
「ああ、私としても文句はないよ。君は入学に足るだけの十分な力があると認めよう」
 カナトと理事長は満足しているようだった。

135 :
 しかし、その中でただ一人固い表情をしている人物が居た。シヅカだ。
「待ってください。彼の持っている神具は朱雀組三号生である紅炎寺カリンのものです!貴方、一体どうやってそ
の神具を手に入れたの!?」
「本人から直接預かったんだ。昨日知り合ってな」
 シヅカからの追求に対し、カイはその剣幕に物ともせず事実を告げる。
「そんなこと、信じられるわけがないでしょう。大体、他人の神具を扱えること自体が非常識なのに……」
 どうやらシヅカは、カイがカリンからその神具を奪い、契約したのではないかと疑っているらしかった。
 しかし、当のカイはどこ吹く風とばかりに目を閉じ、嵐が過ぎ去るのを待つ構えだ。
「まあまあ、落ち着いて。カイ君、それは本当に彼女から預かったものなんだね?」
「そうだ。疑うなら、本人に確認してもらっても構わない」
 シヅカを宥めつつ、カナトも事の真偽を確かめる。
 しかしカイは悪びれる様子もなく、ハッキリと言い切った。
「だそうだよ、シヅカ。彼もああ言っていることだし、信じてあげようじゃないか」
「しかし……」
 尚も何か言いかけていたシヅカだったが、これ以上の追求は無意味と悟ったのか、苦虫を噛み潰したかのような
顔で押し黙ってしまった。
「済まないね、彼女も悪気はないんだ」
「いや……」
 カナトはシヅカの非礼を詫び、
「まあ何はともあれカイ君、入学おめでとう!君とは良い友人になれそうだね」
「ああ……そうだな……」
 入学が認められたことを、まるで自分の事のように喜んだ。

136 :
「それでは疑問も解決したようだし、私はこれで失礼させてもらうとするよ。それではカイくん、これからの学園生活での活躍を祈っているよ」
 今まで口を挟まないよう控えていた理事長はここぞとばかりに挨拶を交わすと、カナトへ説明を任せ学園の中へと戻っていった。
 そんな理事長の後姿へとカイは鋭く視線を走らせていた。
 (仮面にコート……まさか、な)
 その間にも、カナトは新しい仲間が増えたことが嬉しいのか、これからのことを嬉々として語りだし始めていたのだった。




 審査とその後の説明を終えた、帰り道。
 生徒会室へ戻る道すがら、シヅカは傍らで歩くカナトに押さえ込んでいた気持ちを吐き出した。
「ねぇ、炎群カイのことなんだけど」
「うん?」
「あの神具のことといい、強力な力といい、やはり彼は危険だわ。自由にさせたら虎を放し飼いにするようなモノよ」
 静かに、だがその口調には確かな力が込められていた。
 しかしそんなシヅカの懸念を余所に、カナトは明るく笑った。
「まだ心配してたのかい?相変わらず心配性だねぇ……彼は大丈夫さ!僕にはわかる!!」
 安心していいと言う様に、彼は断言してみせた。
「あなたは前向きでいいわね」
 今にもため息が聞こえてきそうな表情のシヅカに
「君が気にしすぎているだけさ」
 そう、彼は微笑みかけたのだった。

137 :
カードテキストの「なら預かってやる〜」って、カイはすごい上から目線だなぁとか、突っ込みどころが所々にあって、それを探すのも面白い
次辺りからようやくオリジナル話に入っていけそうな予感
もうオリジナル入れてるじゃん、とかいうツッコミは無しd

138 :
パラレル的なエロ要素も欲しいところ

139 :
なんかカードテキスト見てみたら、「魂獣のダメージは契約者と共有する」だとか「イヅナはカイ以外の前には姿を現さない」とか、致命的なミスをしてしまったぜ
まあ、なかったことにしてくれるとありがたいかも
エロも書ければいいんだけど、苦手だからなぁ(´・ω・`)

140 :
 夜も深まり、人々が寝静まった頃。
 生徒に割り当てられる学生寮の一室。窓から差し込む微量の光が照らし出す、薄暗い部屋の中にカイはいた。 
 学生寮は市民との公流を推奨するために、学園敷地外の一般住宅街に建っており、設備自体は充実している反面
、寮から学園まで徒歩で30分以上を要する立地条件の悪さの為か、余り入寮者は多くない。
 今のこの部屋は学園寮で空いてる部屋を一時的に割り当てた暫定的なもので、明日、正式な部屋へ案内するらし
い。
 なんでも協調性を養ったり、生徒同士の交流を深める為など様々な理由があり、必ず二人以上の相部屋にならな
くてはいけないとのことだった。
 もしかすると生徒同士、お互いを監視させるためという理由も存在するのかもしれない。
 とにもかくにも話が決まったのは今日だったので、その準備の為にひとまずは、ということだったのだろう。
 どうせならばこのまま一人でいる方が色々と好都合ではあったが、そう決まっているのならば仕方が無い。
 カイはベッドに寝転がり、天井を睨む様にしてこれからのことを思案していた。
『……カイよ……』
 考えに耽っていたところへ突然、ハッキリとした声が頭に直接響くかのように聞こえてきた。
 部屋にはカイ以外の存在は無かったが、それは確かな人の声。
「ああ、聞こえてる。そろそろ来る頃だと思ったよ。問題なく、学園にはうまく潜り込めたぜ」
 静まり返った中、聞こえてきた声に体をむくりと起こす。
 声は高齢の男のもので、カイは慣れているのか自然体でその声に応じていた。
『そうか、無事に耶馬都へ辿り着いたのだな』
「その為に今まで修行をしてきたんじゃないか……」
 続く言葉に、カイは感情を覗かせた。
「13年間もな……ッ」
『…………』
 カイはある目的の為に耶馬都へやって来た。それはある男を捜すことに他ならない。
 その男の名こそ、『ガイ』である。
 生まれ育った里で長い間修行を積み、ガイがここ「耶馬都」にいるという情報を掴んで追って来たのである。

141 :

「これからはしばらく、情報を集めに徹して様子を見るつもりだ。まだ着いたばかりで何も分からないからな」
『相分かった。だがくれぐれも注意して、無理をせぬようにな。カイよ、余り気負いすぎるなよ』
 先ほどからカイと対話をしている人物。
 その男の正体はカイの育ての親である「炎群 剣柳斎」その人だ。
 カイの育ての親でもあり、苗字も彼のものを名乗っている。
 かつては世界一の剣豪とまで呼ばれたつわもので、テレパシー能力も行使することができる。
 つまりこの会話……念話は、彼の力によって為されていたのだ。
『ではお主の無事を祈っておるぞ。また近いうちに連絡する』
 剣柳斎とカイは里を出てから定期的に、こうして連絡を取り合っていた。
「ああ、ようやく念願が叶いそうなんだ。せいせい上手くやるさ」
 カイの一言に剣柳斎は複雑な表情を見せたがそれも一瞬、
『うむ、それではな』
 その言葉を最後に、部屋は再びの静寂を取り戻した。
 (そうだ……俺はアンタを追って、ここまで来たんだ。俺から全てを奪ったアンタにッ……)
 ふと、窓から入ってくる月の光に気づき、夜空を見上げる。
 (ここからだ。これから……)
 カイは夜空を見飽きたかのように窓から視線を外すと、再びベッドへ体を横たえた。
―――全てを始める
 今度はそっと、瞼を閉じたのだった。

142 :
カリンの水着とか完全にポロリ要員だろあれw

143 :
test

144 :
保守

145 :
test

146 :
保守

147 :
相変わらず女キャラの下半身がえろいな

148 :
保守
マリオン先生とピグマリオンの関係性が気になる

149 :

>>148
後継機とかじゃね?
俺も詳しくは知らんけど……知ってたら誰かたのむ

150 :
ミツキに腹ズリかちいパイずりされたい
すべすべして気持ちよさそうなりぃ

151 :
ガックシの規制解けたのか

152 :
フォーエバーエネルギーサンダー!?♪。

153 :
イヅナママエロい

154 :
第一章しか知らない俺はどうすればいいんだ・・・
第二章のボーンマスターのシークレット手に入れてすぐに高校受験だったから
全然話が分かんないんだよなぁ・・・

155 :
なんか知らんがクラーゲンばっかり出てミツキが来ない
早く来ないとフルボッコだな……

156 :
フォーエバーカウンタースパーク!?♪。

157 :
>>154
公式サイトの過去シリーズのとことかウェハーマンのつぶやき見るだけで話の流れやキャラはだいたい全部分かるぞ?

158 :
>>157
最新の奴だとムジナは情緒不安定な面がある、とか

159 :
>>157>>158
サンクスコ
覗いてみたけどウェハーマンの呟き凄い量有るなw

ところでサイガ×クオンの需要有るかな。
有るんなら頑張って書いてみるお。

160 :
>>159
モチベーションがあるなら是非に
>>158
情緒不安定なくの一とか格好のエロパロの題材だな

161 :
>>159
期待

162 :
>>159
舞ってる

163 :
魔王マステリオンの猛攻の前にアルマがシオンがピグマリオンが次々と敗れ陵辱され堕ちていく中
善戦していた四代目絶影にも敗北の時が。砕け散る仮面と絶影の正体と取り囲む触手による始まる宴
数日後、絶影ことクオンまでも堕ち悦楽の虜となった姿により四国連合に更なる絶望感が
なんてのを初期作品だと妄想してた

164 :
>>163
さあ、その妄想を形にするんだ

165 :


166 :
遅筆でごめんなさい
あと半月時間を下さい
絶対に書き上げます



ナインテールKが可愛すぎて生きてるのが辛い

167 :
舞ってる

168 :
デヒテラのつぶやきとかエロいよな

169 :
ルーグ×メルトはまだぁ?

170 :
藤林丈司

171 :
二弾の青髪っ娘が良さげ

172 :
第二弾のムジナが可愛すぎる
本当にどこぞのお嬢様みたい……姫様だったな、そういえば

173 :


174 :


175 :


176 :
http://iup.2ch-library.com/i/i0371343-1311343458.jpg

177 :
全然時間がない。
絶対書き上げる

178 :
期待

179 :
サイとの初夜権を巡り争うミツキとカヌキ
自分の方が彼をイかせてあげれるとテク自慢してるうちにお互いにそれを試すこととなりくんずほぐるず状態に・・・
というどうでもいい電波

180 :
続けろ

181 :
過疎ってるなー、保守
>>159さん本気頑張って!
全裸待機してるお!
あと全然関係ないが最近の神羅万象はどこぞの黄金聖闘士みたいな鎧になってるね、ワロス
神羅の鎧は最低限の武装&チラリズムがいいってのに…

182 :
オーガ螺旋のまとめ本でねぇかなぁ……

183 :
アニメ化しないかなあ……いや、冗談抜きで見たい
深夜でもOVAでもいいから

184 :
>>159さん頑張れ!
いつでも待ってるぞ!

185 :
支援

186 :
藤林丈司は裏切り者

187 :
>>159
自分も待っていますよ

188 :
>>183
よう同志
フガク伝がOVA化したら、フガクは千葉繁か中田譲治でやってほしい

189 :
無理です書ききれません。
クオンがひょんなことから怪談が書いてある本を手に入れ、
書いてあった話が思いの外怖くて、
夜一人でいるのが怖くなりサイガに一緒に寝てくれと頼む。
そこから爛れた性生活を…。
みたいなのを書いていたんですが馬鹿みたいに長くなり50kb超えても終わらないと言う 三国志もビックリの大長編になってしまい、
挙げ句の果てに未完という体たらく。
書いても書いても終わりが来ません。
ごめんなさい。無理です。

190 :
>>189
俺は見たいぞーーーーー

191 :
>>189
俺も見たいー!

192 :
スキュレイの裏の文章の妹を躾けるという言葉からほとばしるエロス

193 :
スキュレイは触手だけじゃなく獣姦も出来るから良いね
アラクネも女郎蜘蛛だし姉妹でムジナ輪姦展開が想像できて素晴らしい

194 :
ピクシブの某絵師さんのスキュレイがエロ健気な件について
妹の苦痛を少しでも……ってそれなんて俺得

195 :
ムジナの触手本描きたいんだけど、やっぱりスキュレイさんくらいしか相手はいなあかな?オススメ触手要員とかいないか?

196 :
ナタージャでお願いします

197 :
そういえばこのスレの住人で
フロンティアやってる人どれ位居るの?

198 :


199 :


200 :
せっかくキーワードでカイ強化したのにいざ始まったらやってないな
どーもブラウザゲームって苦手意識が…

201 :
そういえばアレって大戦復活したの?

202 :
フロンティアの力でこのスレではクロスオーバーなカップリングが製造されて…なかった

203 :
なんだかんだ行ってかなりマイナーだしなぁ
同人とかも三章辺りが一番盛んだったと聞くし

204 :
古代の技術でクリップが人間の女の子になっちゃって
いつものようにベタベタしてくるクリップに
どう反応すれば良いか分からなくなり
悶々とするオリオン(完全体)とか思いついた

205 :
カイ×イヅナは・・・

206 :
イヅナ×モンスター↓

207 :
「♪〜〜〜〜〜」
森に人影が見える、だがその人影は九本の狐のしっぽと耳を持っていた。
森を散歩しているようだったその人影はなにか嬉しい事があったように歌を鼻で歌っている、そしてその後ろに迫る影があった・・・
ブシュッ!
「!」
ピンク色の液体がイヅナにかかる、ツタが集合したような生き物が迫る、イヅナは戦闘体制をとるが。
「!?」
体に急に力が全く入らなくなり自分の体が日照り着物が擦れるだけでもくすぐったく気持ちいいのだ。
「っ・・・!?」
彼女は仰向きに倒れその倒れたときの衝撃さえ快感になる。
「アァン!」
恥ずかしい声をだす、そして何故か口を大きく開いていく。
「!?!?!?!?」
頭が混乱する、そしてその口にモンスターの触手が入って行く。
「ッ・・・アァァン!」
そしてさっきと同じ液体が噴射される。

208 :
頭がぼ〜とする、何故か着物を脱いでいく自分でもわからないそして裸身となる。
「ハァハァハァ」
あれを求めている自分は嫌はなのに・・・
そしてモンスターの形が変わる、そしてその姿は。
「カイ・・・・」
彼女が愛するカイの姿だった、彼女は
「カイ契りを結んでくれ!わたしはぁわたしはぁぁぁ!」
あたまが支配され、モンスターを求める、モンスターはゆっくり近ずく。
「早く・・・」
そしてモンスターの形がかわり彼女は呑み込まれた
モンスターの中、無数の触手がうごめいている彼女はカイの姿など無いのに
「カイィィ早くぅぅぅ」と言う
彼女の口に男のソレのような触手が入る、彼女はソレを物凄い早さでたんねんに舐める。
そしてさっきより濃い色の液体がでる、彼女の頭はモンスターに支配され彼女の息が一層荒くなる。
彼女の胸と大切なソレに触手が行く、触手はいきなりそれらを激しく愛撫ではじめた。

209 :
「んっんんんんん!」
とてつもない快感、そして支配が“一時的”に終わる。
「はっ、これは・・・そうか・・・なら今すぐ!」
彼女は抵抗するだが、力が入らない更に中途半端に終わったため気持ち悪い。そして彼女は欲望に負け
「もっとしてぇぇぇ!」
支配が再開され前後の穴に男のソレが入り、全ての穴と言う穴に触手がはいっていった、快感がとてつもない口から汗の穴まで触手が入るそしてモンスターが彼女と繋がっている前後の穴のソレが順番順番で動く。
「あぁん、あぁぁぁぁん!」
快感がからだとこころを支配する、どちらも逝かない液体の影響とモンスターの意思だ。
「もっと・・・激しくぅぅぅぅ!」
動きが一層激しくなる。
「あぁァぁァァぁぁァぁァ!」
絶頂そしてソレから白い液体が出る、そしてモンスターと融合していく。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああ」
それ以来夜になってはモンスターがでてきてヤルのだがその支配から全盛期の力の復活と共に解放されるのは別の話

210 :


211 :


212 :


213 :
聖龍の女はふんどし装備かはいてないのか

214 :
地元の前回同様セブンイレブンとサークルKサンクスにある限定カード買い占めるわ
お前らの買えなかった姿想像してざまーーーーするわwwwwww
フロンティアもキャラゲーとして楽しんでるしこれからも可愛い子を一人占めしてくぞーーーーーーー

215 :
お借りします。
・第一章サイガ×クオン
・なっがいです

216 :
 影を絶やし夜空を馳せる。滾る瞳を狐で隠し、煩き蝿を鮮血へと誘う。
私の使命。私の誇り。私の欲求。
そしてそれがあの方と私の、絆を深くする。
陽のあたる場所にいる必要はない。
ただ、あの方のために。

 まだ種族同士での戦端が開かれ、中央王国に潜む悪しき気配に輝煌星しか気づかぬ頃。
「絶影」
 光は小さく揺らめく蝋燭のみ、もう人が寝入り音すらなくした聖龍族御邸の寝室で、サイガはふと期待を込めた言質で彼女を呼んだ。
「はっ」
ほどなく闇の中から狐の面が浮かび上がる。跪きながらも気配を感じさせない完璧な佇まい。王を狙うネズミを幾度もさえ感じさせず屠ってきた聖龍の暗器。全幅の信頼をよせる相手を前に、サイガは表情を崩してもう一度呼びかけた。
「…クオン」
優しく撫でるような呟き。意味を悟った絶影は一縷の喜びを感じながら、ゆっくりと狐の面に手をかけ、クオンという素顔を晒した。

217 :
「……はっ」
 クオンという、名前。この名で呼ぶのは今この世に二人しかいない。
弟であるセツナと目の前の主。取り分け、この王がクオンと呼ぶことは特別な意味を持つ。
聖龍王という存在であるならば絶影でいいからだ。
仮面の中の顔もクオンという名前も、事を為す上で必要のない。されど主はクオンと呼ぶ。呼ばれればクオンは素顔を晒し、主に侍る。
「今日はお疲れ様。疲れてないかい?」
「いえ」
夜闇に紛れた二人の空間でやることはとりとめのないことだった。夜伽など仰せつかるわけもなく肌が触れ合うことすらない。
ただサイガは布団の上で座り、クオンは少し離れて正座し会話する。サイガが聖龍王につく前から続く、少し奇妙なコミュニケーション。
「まったく師には困ったものだ。政務の後に鍛錬もなどと体がもたない」
「…疲れがたまっているのですか?」
「そういうわけではないけど。俺のことを思ってのこととはいえ、どうもね」
 そう言いながらサイガは笑みを浮かべてふっと小さく息を吐いた。本気で辟易しているわけではなく、かかる期待と責務に喜びながらも出てしまったため息のようだ。
彼は突発的に聖龍王という地位についた。父君の安否もしれず、世界はかつてない紛争の中にある。
しかしそれでも多くの友人に囲まれ領民に慕われているのだから文句はない。
誰とも分け隔てなく対話し、導くことのできる王。
(だから…なのだろうか)
素顔をさらせず闇に生きる狐を寝室に呼び、毎夜世間話するのは。クオンとして生きることができないクオンを哀れんでのことなのだろうか。
そんな思いを知ってか知らずか、主は今日はなにがあったか友人と何をしたかなど話していく。
その会話は友と話す雰囲気そのもので、会話の中では血腥い話題は決してしない。
クオンもなにか気の利いた話をと思うのだが、結局そのほとんどが王からの言葉に仏頂面で相槌を打つだけになり、後で少し陰鬱した気持ちになってしまう。
けれどクオンにとっては、こうして寝室に呼んでもらい二人で過ごす時間を取るというその事実だけで、心が休まり明日の活力となるのだ。
クオンとして接してくれる、それだけで。

218 :
「クオンすまないな。」
「えっ」
「俺は自分でも気づかないうちに無茶をする。例え退路を失い敵に囲まれてしまっても…俺の後ろにはクオンがいると、つい甘えてしまう」
「もったいないお言葉です」
喜びはちゃんと顔に出ているだろうか。
「だからきっと苦難の道をゆく俺には、クオンにも相応の苦難が伴うだろう。だがそれでも」
王が一呼吸おく。
「俺についてきて欲しい。俺が進む道にクオンは必要だ」
「…絶影の名を持つクオンであれば、聖龍王の命(めい)は至上の喜び…どこまでも付き従い御身をお守りいたします」
クオンは跪く。偽りのない本心だった。
「そうか…ありがとう、クオン。遅くなってしまった。今日はもう寝よう」
「はっ」
クオンである時間が終わる。ここを離れればまた絶影となり、明日もまた絶影として主に伴う。だがまた夜が来れば主は呼び、クオンとして接してくれる。それだけでいい。それだけで絶影でありながらクオンでいられる。
主の前だけで私は私でいられる。
(また…夜に)
「おやすみ、クオン」
「おやすみなさいませ、サイガ様」
サイガの少し悲しげな表情をクオンは悟れなかった。

219 :
混血というしがらみはクオンの生き方を狭くした。
 元々身体は獣牙的な側面が多く、獣牙で育つことになれば少なくとも日陰に生きる事を強いられることはなかっただろう。
だがなんの因果か彼女は聖龍勢力圏で育つことになった。
 一代前の絶影に拾われ聖龍族の闇の当主になるにはその獣牙的な身体能力が大いに役に立った。
が、反面聖龍としての誇りを重んじる魔導武力社会において"クオン"という存在が決して日を当たることはないという事も自覚していた。
(構うものか)
 迫害される運命にあったクオンがここまで聖龍に誓いをたてたのは、現聖龍王サイガの存在に他ならない。
サイガが幼少の折、当時の絶影と聖龍王は秘密裏に未来の王とクオンを邂逅させた。 幼きが故差別を持たず真っ白な感情をクオンにぶつけたサイガは、クオンの迫害されて荒んだ心に衝撃を与え、年相応の暖かさを覚えさせた。
当時の聖龍王にとっては冷えきっていた外交関係において、未来の王に部族間の偏見を持たせない狙いがあったのかもしれない。
 ともかくクオンとサイガの繋がりは幼き頃に出来た。数年後クオンはサイガとの正式な主従を結び、その達成の時クオンは心の中で感涙した。
絶影という名はクオンにとってサイガとの関係を確個たるものにする証でもあっからだ。
 以降クオンの生はサイガと共にあった。
表に出る姿はクオンではなく絶影であり、クオンとして生きている時間は全てサイガとの二人きりの時に限られた。

220 :
木々森林の間から降り注ぐ日差しが、忙される日常と血腥い剣戟を忘れさせてくれて心地いい。サイガは先日獣牙族との戦闘を鎮静化させ、飛天族との同盟締結を持ってして、この百済ぬ諍いから始まった戦争に一応の区切りを成した。
(森は変わらない)
 サイガは青々と茂り腰まで伸びている草を避け、うっすらと道の形をなしている森林中の古道を進んでいた。聖龍族御邸から見て南側に位置するこの森林は人里がなく、また戦場とは無縁の場所。魔物の存在はあれどサイガならば造作もない。
「このへんかな…………」
 古道を抜け、森林の中ぽっかりと天井が空いた広場にでる。近くに腰ぐらいの高さの岩場を見つけると体をあずけて目を閉じた。

221 :
 待ち人は未だ来ず。穏やかな顔で一人待つサイガの後方に、木々に紛れた狐の面があった。
(一体誰を……?)
クオンはただの護衛。サイガに来るなと言われない限りクオンの居場所はサイガの近くにある。サイガの身体の居所はわかっても、心の底はわからない。
何故政務の間にわざわざこんな森に来たのか。疑問を抱けど尋ねることははばかられる。ならば絶影が為すことはいつもと同じ。
十分ほど、サイガの瞑想は続いた。しかし世界は静寂なままゆるりと変化を告げる。
(…上!?魔力の気配……!)
絶影が身構える。いつでも飛び出しサイガを抱えて跳びのける準備を完了させた。
反面、サイガの反応は気楽なものだった。彼にとっては待ち人が少々遅れてしまったに過ぎない。
ゆっくりとその姿が天より舞い降りる。大きな魔力に似合わず小さな体。神聖希少の六枚羽。
(あれは…)
クオンもまたその姿を確認した後警戒を解いた。
「やあ、アルマ」
「こんにちは、サイガ」
クオンもその姿を見知っていた。先日サイガが森の中で偶然邂逅した、飛天王の妹君。
*************
「君は…?」
「あなたは、誰?」
*************
その邂逅が飛天族との同盟締結へとつながった特異存在。
(逢引……か)
クオンの雑念を他所に、アルマは花のような笑顔をサイガに向け、サイガも慈愛に満ちた表情で応えた。
「一人できたのかい?」
「ううん、お兄様がヴァンファレスをつけてくれたの。上で待ってもらってるわ」
抜け出してきたわけではないらしい。とするならば、これは飛天王公認の逢い引きということになる。
(サイガ様も満更ではないのか…?いや、まさか、まだ相手は子供だ)
余計な事とわかっていながら、その聴覚を存分に研ぎ澄ませる。決して盗み聞きではない。警備のためである。間違いない。
「そうか。じゃあ、今日は綺麗な花畑に行こう」
「うん!楽しみにしてたの!」
はしゃぐアルマの手を取り、サイガの優しきエスコートが始まる。
(……………)
狐の面に隠れた表情はいかがなものか。絶影も気配を絶ちながら二人の後に付き従った。

222 :
 目的の地に着くのにそう時間は掛からなかった。森を抜けたその場所は色取り取りの花が一面に広がり、目を凝らすと可愛げな小動物たちがしきりに顔をのぞかせている。
「わあ……!」
アルマは心の高揚に耐え切れず、サイガから離れて花々を舞台に舞う蝶に混じる。満開の笑みで頬を紅潮させながら、興奮気味にその体を遊ばせた。
「凄く綺麗…!」
「喜んでもらえてよかった。飛天領にはあまりないのかな」
「ううん。あるけど…でも、違うの。どっちがいいってことはないんだけど、ここの風と花々はね、暖かくて、柔らかくて、優しく囁きかけてくる…」
「優しく…か」
アルマが感受性豊かというわけではなく、本当にそうなのだろう。この六枚羽の少女が感じる魔力の奔流は、聖龍王をもってしても別の次元にある。
「サイガも、こっちにっ!」
「ああ」
アルマの手招きに従い、サイガも花畑へと足を踏み入れる。手をつないだ二人は舞い散る花びらの中に笑顔をのせて、心ゆくまで色鮮やかな世界を堪能した。
(あんな顔も…出来たのだな……サイガ様……)
木々に潜む狐面を取り残して。
「今日は…ありがとう」
「こちらこそ楽しかったよ」
紅潮した頬を悟られまいと顔を俯かせて礼を言うアルマに、サイガも優しき笑顔で答える。
「これ…大切にするね」
アルマは自身の頭に乗せられた花を輪にして作られた冠を手に取り、消え入りそうな声で愛おしそうに呟いた。
「そうしてくれると、僕も嬉しいよ。そろそろ……」
「うん……また会えるよね」
「もちろん」
アルマは一瞬だけ見せた寂しげな顔をかき消して、花のような笑顔をサイガに向ける。別れ際は一番綺麗な顔を見せたいと思う、少女の可憐な想い。
「ふふっ……じゃあ待たね。サイガ!」
「ああ。またな!」
アルマは天へと舞い上がり、守護獣と共に夕焼けの空へと消えていく。
サイガは振っていた手を下ろし、冷たさを持った風を感じながら少女が消えていった夕日を眺めていた。
(利があるならば妹の恋慕も策略にのせる…か。飛天王はどこまで見据えているのやら)
思えばおかしな話だ。獣牙族が聖龍領に侵攻したさい、突出した豚共を森林地域で駆逐していると、突如としてサイガの目の前に飛天の姫君は降り立った。
成り行きで彼女を護衛しつつ迫り来るラードを焼き払いつくすと、アレックスは現れて妹の無事を喜びサイガに礼を言い、あれよあれよと聖龍と飛天の同盟締結はなされた。
アルマが吊り橋効果でサイガに淡い想いを抱き関係が深くなることで、飛天王は同盟を強固にしようと…
(さすがに考えすぎか)
そんなことを考えているうちに森を抜け聖龍族の街並みが見えてきた。門兵の敬礼に応え街へと足を向けると、サイガの姿を確認した民が次々と挨拶に来る。その一つ一つにサイガは笑顔を向けて、一日の終わりに少しの疲労と豊かな心情を土産に帰路についた。

223 :
(……ん?)
クオンは見慣れた桃色の髪が王の家の門前で陣取っているのを遠目で確認した。無論そんなことをするのはこの聖龍族のなかで一人しかいない。
桃華仙ミヤビ。魔導士。主の幼馴染。主に最も近い女性。
「…サイガ、おかえり」
「ただいまミヤビ。なにかようかい?」
「…こっちにきて」
「ミヤビ?」
「いいからっこっちにきて!」
「お?」
怒気を含んだ彼女の声色に気圧されて、服を掴まれたサイガは屋敷の中に消えていく。
クオンも御邸を警備していた朧衆にコンタクトを取ると、屋根裏に入って主を追った。
 サイガが連れ込まれたのは庭に縁側で面する広い座敷。ミヤビはサイガの服を離すと、向かい合って低い声で切り出した。
「…どこにいってたの?」
「南の森に散歩って、言伝聞いてないか?」
「散歩ってこんな夕方まで?本当にただの散歩?また無茶しにいったんじゃないの!?」
サイガには前科があった。護衛を絶影のみ付けて獣牙王と一騎打ちにのぞんだことが過去にある。
「サイガは王様なんだよ!?もしものことがあったらどうするの?命を狙われたりしたら…」
「護衛ならちゃんと付けてたよ。本当になにもなかったって。あったとしても俺が負けるはずないだろ」
「そんなの、そんなのわかんないじゃない!サイガより強い人がいないってなんでわかるの?王様は命だって狙われるし、暗者とか、魔物とか…」
「絶影もいるし、心配のしすぎだよ」
「しすぎじゃない!っだって今戦争なんだよ!いろんな人が突然んじゃって、サイガだってそんな保証どこにもないじゃない!」
「ミヤビ……」
「しすぎ…じゃないよ……」
女の涙はサイガの心を深くえぐった。ミヤビと幼馴染であるからこそ、その心情の変化が手に取るようにわかったからだ。この世界で巻き起こった戦争で失われた命。聖龍族においてもその数は決して少なくはない。まして兵を率い導く立場にあるサイガはその事実を熟知していた。
 そして戦場でもサイガの傍らにあった、ミヤビも。魔導士として従軍し、味方のを目の前にして己の未熟さと無力さを痛感して手を震わす姿を、サイガは知っていた。
「ごめんな…ミヤビ」
サイガは涙声で訴えた幼馴染の髪を撫でた。ただでさえ突然戦場に身をおき、不安定になっていたところを追い打ちしてしまったようだ。

224 :
「心配するなよ。俺は必ず、ここに帰ってくる。俺が約束破ったことないだろ。それとも、俺を信じられないのか?」
「…信じてる。でも隠し事はするじゃない」
「…まあそりゃな、今度ちゃんと埋め合わせする」
サイガは落ち着いてきた幼馴染をそっと抱き寄せた。この幼馴染をあやす一番の方法。ミヤビもサイガの体温を感じようと手をまわす。
「…誤魔化された気がする」
「勘弁してくれ。ミヤビの糾弾は心にくるんだ」
「それって、私がサイガにとって特別ってこと?」
突如顔をきらめかせてサイガに問うてくる。現金なものだ。
「ああ、特別口煩い幼馴染だな……いだだだだだ」
「この口がっ……!」
頬を引っ張られていながらも、いつもの調子を取り戻した幼馴染にサイガは安堵する。が今日はここで終わらなかった。
「ん……?」
「?どうした?」
「………」
突如サイガの胸に顔を埋めてミヤビはすんっすんと鼻を鳴らした。
「…………………女の子の匂いがする」
ぎくり。
「…へえええ。散歩って。そういうこと」
「まっまてミヤビ」
「私の心配をよそに。ああそういうことですかあなたは」
「ええと…これは……ミヤビ?」
いつもならここで魔弾が炸裂するところだが、どうもそんな雰囲気ではない。ミヤビはサイガから離れて数秒俯くと、大きく深呼吸して意を決した表情でサイガに面と向かった。
「別に怒ってないよ。私とサイガって只の幼馴染だもん。今まで曖昧な感じだったけど、私はサイガがどこの女の子と仲良くしようが怒る権利なんてない」
「ミヤビ……?」
「私、ずっと考えてた。今聖龍族はとても大変な時期で、みんな一生懸命自分にできることをしてる。サイガなんか一番大変で、きっと心が休まる時なんてないんじゃないかって」
「……」
「だから、サイガがそうゆう…癒やしとか、求めても別にいい…よ。けど……」
次第にミヤビの顔が赤くなっていく。なんか凄まじい勘違いをされてる気がする。いや、まあある意味では的を得ているか…。
「わ……私だってサイガにそうゆうの求められてもいいんだからねっ。その、構わないっていうか、えと」
「ああ…ミヤビ。あのな」
「とっとにかく!サイガは辛いとか寂しいって思ったら!遠慮なく言っていいんだからね!どこの誰か知らないけど、私にだってサイガを癒すことはできるんだから!」
(……敵わないな)
サイガも気付かなかった己の心情を、ミヤビは的確に言葉に表した。はたから聞いてれば支離滅裂で論理的でもないが、長い付き合いだからこそわかるサイガの心の本質を、日々の仕草や表情から敏感に感じ取っていたのだろう。
「…ありがとう。でも本当に今日会ってた女の子は恋仲とかじゃないんだ」
「ふーん。まだなんか隠してるでしょ」
いちいち鋭い。
「でも今日はこれぐらいで勘弁してあげる。サイガに私の気持ちちゃんと伝わったし」
「ごめんな…」
「あやまんないで。とりあえず今日の話はこれでおしまい!」
「わかったよ。夕飯食ってくだろ」
「うん。あ、もうひとつ」
「?」
「私今ミコ婆様に鍛え直してもらってるの。今度はサイガもびっくりするような召喚獣お披露目しちゃうんだから!」
「ああ、期待してるよ」
太陽…はいいすぎか。
けれどもその眩しく明るい笑顔にどれだけ救われているか。こういった己を支える絆のために、日々剣を振るうのだと再認識させてくれる。
「ミヤビ」
「なに?」
……なんか急に恥ずかしくなった。
「いやなんでもない」
「ん?なによー」
ありがとう。

225 :
(サイガ様……)
あのような安堵に満ちた表情を、クオンは久々に見た。
やはりその心のうちをほぐして安らぎを与えることができるのは、かの幼馴染なのか。
(私はただのサイガ様の護衛…だ)
クオンにとってサイガとの絆は唯一のものだ。代わりなどなく、その絆が失われればこの場に生きている意味がなくなる。
ただそれは他者から見たら一方的なもので、クオンが想ってるよりもサイガにその感情はないのではないか。
アルマのような可憐さや、ミヤビのような眩しさもこの狐の仮面の下にはない。
あるのは、敵を血に染める刃と仏頂面。
(ただの護衛でいい…)
本当に?ならなぜ今クオンの心は締め付けられているのか。
なぜ気付かなかった?サイガの笑顔が霞んでいたことに。
なぜ悟れなかった?サイガが安らぎと癒しを求めていたことに。
なぜ話さなかった?無理をしていないかと。なにか出来ることはないかと。
(私には過ぎた感傷だ…)
嘘だ。サイガの安全を、幸せを願って付き従っているというのに。この世界の誰よりもサイガのそばにいる時間が長いというのに。
気付かなかった。悟れなかった。それどころか、彼を癒しうる存在にただただ嫉妬した。
今まで、彼がほかの女性と会話していてもこんな感情は起こり得なかった。
なぜか。自身が絶影であるが故に聖龍王に一番近い存在だと確信していたからだ。
サイガを一番理解しているのは自分だと思い込んでいたからだ。
(私はあの方の道具。あの方の盾……)
自身に言い聞かせるたびに心が軋む。クオンは己がサイガにとってどういう存在でありたいのか、どう思われたいのか、その事実をひたすらに否定する。
あの方との絆を疑うなどあってはならないのに。それ以上のことを願うなどあってはならぬのに。
(私はっ…只の護衛だ。それ以上でも以下でもない。ましてや……つがいなど)
ありえぬ夢想。妄想。忠誠を誓う相手に、唾棄すべき情念。
だがどれだけ言葉で取り繕おうと心は従わない。
聖龍王が絶影としてだけ接しない故に。サイガがクオンに毎夜笑顔を向けるが故に。
(私は……絶影なんだ)
それでも、仮面の下で自分に嘘をつき続けた。

226 :
「絶影」
夜。いつもは待ちわびているその時間に、暗い感情を持ち込む日が来るなど思わなかった。
「…クオン」
主は、暖かく柔らかく包むような声色で仮面を取るように促す。
「……はい」
いつもより時間がかかったろうか。ゆっくりと手の震えを悟られないようクオンは素顔を晒した。
「今日はありがとう。俺のわがままにも付き合わせて」
「いえ……当然の勤めです」
「アルマ、彼女はクオンも会ったことあったよね」
「はい」
女の話……か。
(馬鹿か私は)
百済ぬ情と吐き捨てたばかりなのに。どうも過敏にすぎる。
しかもその原因が、主の心労に気づけなかった自分の不甲斐なさなのだから救いがない。
「あの子はね……」
なぜ、主はそこまで楽しそうなのだろう。過ごした時間で言えば私とのほうが圧倒的に……。
(だからああもう)
そんな感情を持つこと自体が間違いなのだ。絶影が望むのは主の幸せであって、恋慕の情ではない。
「いつか、皆にあの子をちゃんと紹介する日が来るかもね」
あの子を、紹介?飛天族の子を?私を……差し置いて?
(だから、なんなのだ!私は!)
自身が姿を晒せないのは主のせいではない。どうして論理的な思考ができないのか。
「クオン?クオン?」
「あっはい!」
「どうした?今日はもうやめにしとこうか」
「いえっなんでもありません」
「そう」
どこまで自分は馬鹿なのだ。主に心配させるばかりか、クオンでいられる時間を縮めてしまうような真似を…。
(クオンで…いられる?)
なぜだ。なぜ自分はこの時間を望む。私は絶影。女としての情など、クオンとしての私情などあってはならない。
ならクオンとして主と接するこの時間はなんだ?なぜ必要なんだ?
…私がクオンとしていられるから。クオンが、サイガのそばにいる唯一の時間だから。
聖龍王と絶影ではなく、サイガとクオンの絆がある唯一の時間だから。
(そうだ…私は………)
この国でクオンはサイガの前でしか存在できないのだ。混血。生まれの宿命。
そしてサイガはクオンの素顔を見てその頬に手を添えることができる唯一の存在。
縋っている。依存している。だからこそ、相手にも求められたい。サイガにとっても、自身が大切な存在であって欲しい。
やっと気づいた。
(だが…私は、そんなことを求めちゃいけない)
そもそも私は絶影なのだからサイガにとって必要な存在であるはずだ。クオンも、もちろん。
「今日はミヤビに心配をかけてしまった…クオンには情けないとこを見られたな」
ミヤビ。主にもっとも近い存在。主を案じ、主を癒せる、主にとっての唯一無二。
嫉妬など抱くものか。私にはこの時間が、この夜がある。
…………………………。

227 :
(夜、夜だと)
王たる宿命。サイガが即位した以上、終生の伴侶を得るのはそう遠い未来ではない。
なら、もし、サイガが結婚したとしたら、当然、子を生すことになる。それは何時事をなす?
夜に決まっている。いやそもそも、伴侶ができた時点で妻以外の、ましてや女を寝室に呼ぶことがあるだろうか。
ありえない。唯一顔を晒せる場が消える。じゃあこの時間はどうなる。
決まっている。消えるのだ。この夜が。サイガとクオンの、夜が。
そしてその代わりには、
『サイガ…』
『ミヤビ…』
『あっ………』
(………………………!!!!)



「クオン…!!クオン!!!」
「!?はっはい!」
「どうしたんだ…泣いてるぞ」
主が心配そうな顔で覗き込んでくる。私の頬に手を寄せて。
「なにかあったのか……?」
(ああそうか…わたしは……)
クオンでいられる。クオンとサイガの時間など、回りくどい言葉で自分を誤魔化していた。
至極簡単な話だ。
私は、初めて会った時から
(この方が、好きなんだ……。誰にも、渡したくない………)
もたれかかるように、すがるように、主の口を吸った。

228 :
「……!?」
一体何が起こったのか。いつもと変わらないクオンとの夜の時間だったはずだ。
突然のクオンの涙に心配し、その頬に手を寄せて落ち着かせようとしていた矢先、視界がクオンで埋めつくされて唇に柔らかい感触がある。
驚きと戸惑いのまま硬直し、ゆっくりとクオンが離れていくのをただ見ているだけだった。
「ク…オン?」
「……!?!?もっ!!申し訳ございません!!」
(なっなんたる不敬を……!)
どうしてそんなことをしたのか。してしまったのか。クオンは現実を認識すると即座にサイガから距離を取り平伏した。
「ご…ご無礼を…!」
「まっまてクオン」
クオンの今まで見たことの狼狽ぶりに、逆にサイガは落ち着いた思考をすることができた。
まずはクオンを落ち着かせなければ、自害しかねない。比喩ではなくそれぐらいの勢いだった。
「しっしかし」
「いいから落ち着いて、クオン。俺は怒ってない」
サイガは距離を詰めてクオンの肩に手を添える。クオンはしきりに震えていて、その顔には深い反省の念が浮かんでいる。
(こんなクオン初めてだ…いったい)
「落ち着いて…」
「……はい」
サイガはクオンの肩、背中を子供をあやすように撫でていく。なでる回数が多くなるたびにクオンの震えは小さくなっていき、冷静に状況を判断できるまでに心が平常に戻っていく。
(サイガ様の手…暖かい…)
もっと撫でて欲しい、と思う反面、なんて釈明すればよいかと思考し、愚かなことをしてしまったと自責の念が深くのしかかる。
思えば、本能的に動いたのは戦闘以外では初めてかもしれない。しかしまさか忠を尽くすべき主に対して、とんだセクハラをしてしまうことになるなど夢にも思わなかった。
(自分を……押さえられなかったのか…私は……)
自分の心底にあったのは忠誠ではなく恋慕の情。クオンにとってそれは認めてはならない事実だった。
叶うはずがない。望んではならない。自分という存在がなぜ絶影を求めたのか忘れたか。
聖龍王に、サイガに自分のもつ全てを捧げることができるのならば、クオンという存在を捨て去ってしまっても構わない。そう心に決めたからじゃないのか。
「クオン…もう大丈夫か」
「はい…ありがとうございます」
サイガの手が離れる。名残惜しいと感じてしまうのは、仮面をとってしまったからなのだろうか。
(謝って…今日はもう……)
耐えられない。クオンは一先ずサイガと距離を置きたかった。外面こそ平静になっても波立つ心を抑える自信がなかった。
「どうして…あっあんなことをしたんだい?」
「!?」
サイガは一度恥ずかしげに顔をそらしたあと、その後は真っすぐにクオンを見て質問した。
クオンはどうすればいいかわからない。なにを言えば、答えれば正解なのか。口づけする前の状態に戻れるのか。
「クオン…」
「も…申し訳ありません…」
クオンは再び平伏した。結局謝罪しかない。説明など出来るはずもない。
だがしかし。
「今日あった時からちょっと変だった。いつも冷静なクオンがここまで…その…突飛な行動に出るのはクオンになにかあったんじゃないか?いや俺が何かしてしまったのかもしれないが…頼む、教えてくれ。クオンになにか悩み事があるのなら、俺は手助けしたい」
口づけされといてクオンの悩み事を悟れないサイガも大概である。
(サイガ様……こんな時でも喜んでしまう自分が恨めしい…だが…)
「申し訳ありません…」
クオンはかたくなだった。ここで言ってしまえば、自分が長年封じこめてきた意味がなくなる。
「そうか…」
そう言いながらサイガに諦観はなかった。あるのは決意と、少しの後ろめたさ。
「ごめん、クオン先に謝っとく」
クオンの憂事を解消したい。だがクオンは絶対に自分からは言わない。なら、
「…?」
「命令だ。なぜあんなことをしたのか答えろ」
「…!!」
王命。頼み事ではない、絶対遵守の言葉。逆らえばクオンはサイガの元にはいられない。
(そん…な…)
もうクオンに打つ手はない。聖龍王の命令に従い続けるのが絶影であり、クオンの生。命よりも大事な誓い。
「わかり…ました…」
吐露しなければならない。せき止めていた感情を表に出さなくてはならない。
(……………もういい…もう楽になろう…)
サイガに聞いてもらえることを、どこかで夢想していたのかもしれない。そう一度自分に理由付けすると、言葉が溢れて止まらなかった。
「私は…」

229 :
「私は…ずっとサイガ様にお仕えすることが至上の喜びでした…絶影になれるよう鍛錬を重ね…サイガ様のお役に立ち…奉仕することが自分の使命だと…絶影であることが私の誇りだと…その思いに、偽りはありません………」
「しかし、一方で、この毎夜の仮面を外せる機会が……とても、嬉しくありました……クオンは…面を外してもサイガ様のおそばにいることができると…」
「…いつしかこの毎夜の邂逅が私の心の中の比重を多く占め……絶影としての勤めを果たしているときですら…早く夜になってしまわないかと…そう考えてしまうこともありました……」
その吐露は、懺悔に似ていた。
「今日も……同じでした……サイガ様が他の女性と会っているとき…嫉妬してしまいました……私もサイガ様とお話したい………近くにいたい…狐の面を被ってではなく…クオンとして…」
「早く夜になってしまえと……しかし、ミヤビ様が………ミヤビ様がサイガ様の心情を察したとき……私は…私の愚かさに気づいたのです…」
「サイガ様の事を…サイガ様を第一に考え、皆が支えにならなければならぬのに……自分の心情がために盲目になり……サイガ様のお心がわからなかった…」
「私は…愚かな女です………忠誠を誓っているサイガ様に……しかもそれ故に…サイガ様の心労を考えもしなかった……今宵サイガ様にお呼びいただいたとき……私は自責の念でいっぱいでありました……」
「それでも…………私はやはり嬉しかったのです…クオンとしてまたサイガ様と過ごせる……大切な時間が来たと…けど…けど…」
「サイガ様が……他の女性の方のことを口に出されて……私はまた……醜く嫉妬してしまいました…私にとってサイガ様は、想いを寄せるただ一人の方…」
「…しかしサイガ様にとってはその限りではないと……………本当に醜い…自分のことしか考えていない嫉妬を……」
「そして嫉妬の念は大きくなり…いつか……いつか…サイガ様が終生の伴侶を得たとき……この毎夜の時間はどうなるのかと……考えが至りました……」
「妻と同衾する寝室で……絶影ならばまだしも…サイガ様にクオンと呼ばれる場はなくなってしまう………サイガ様とクオンとして過ごせる場がなくなってしまう…」
「……そこまで考えて…私はやっと気づいたのです…どんなに自分に嘘をついても…ダメでした…………私はサイガ様に…………恋慕の情を……抱いてしまっている………」
ぽたぽたと雫が落ちる。
「捨てられたくない…離したくない……渡したく…ない……そんな考えに心が締め付けられていた矢先…サイガ様のお顔が…近くに………そしたら…自分が…抑えられなくなって……サイガ様に……」

「もういいわかった」

230 :
「あ……」
クオンは自分を包んでいる暖かさにすぐには反応できなかった。またありえない夢想を見ているのではないかと。
夢想ではない。サイガはクオンを抱き寄せて包み込み、優しくその髪と背中を撫でている。
「ありがとう…よく…話してくれた…辛かったろう」
「う…ううあ…サイガ様……サイガさまぁ………」
涙を流したのはいつ以来だろうか。元来支える側の人間だったクオンにとって、久しく忘れていた衝動だ。
「そうだよな…クオンはこの国じゃあ俺の前でしか素顔を晒せない…クオンにとってそれが失われてしまうのは…とても辛いことだよな…」
「はい…はいっ……」
「ごめんな…本当はいいたくなかった事を俺は……」
「いえ……そんっな……」
「それでも…聞けてよかった…クオンの思っていることを…辛くて苦しいことを聞けて…わからないままだったら、俺はもっと比べ物にならない後悔をしていた」
「…サイガさまぁ……」
「…クオン、これでおあいこって訳じゃないけど今度は俺の心の内を聞いてくれ。誰にも話したことがない、クオンにしか話さないことを」
「……え」
期待してしまうのは間違いだろうか。
「俺は…今世界で起きている戦争を終わらせた後、四つの部族を取りまとめて新しい国を作りたいと思っている。中央王国が機能していない以上、必要なことだと思うんだ。
 その国は種族の垣根なんかなくて、誰とでも手を取り合えて、誰とでも笑顔になれる、そんな国を作りたい。いや、必ず作る。そのために俺は王として生まれてきた。そう思うんだ」
「サイガ様……」
「その国ができたらクオンも、もう日陰に生きることなんてないだろ?クオンも仮面をとって、ほかのみんなと一緒に笑いあって、世界の素晴らしいところをいっぱい見るんだ。
 今はまだ無理だけど、俺が絶対に、クオンが他の人に差別されない国を作ってみせるよ」
惚れるなという方が、無理な話だ。
「誓うよ。その国が作れるまでは、この夜の時間はクオンのものだ。他の人が結婚だとかなんとかいっても、黙らせる。俺が言わせない。それに、俺もさ」
恥ずかしそうに、一瞬言葉を止めた。
「絶影としてじゃない、クオンと過ごすこの夜の時間が好きなんだ」
「……」
ぎゅっと、しがみつくことでクオンは返答した。見せられた顔じゃない。
「あと、それと…………」
弁舌にうたっていたサイガが、急に歯切れ悪くなる。
「クオンの…気持ちも………その、すごく…………嬉しい……」
「……っ……」
「クオンってさ、凄く綺麗なんだよ。もちろん頼りになるのは当然で、あてにもしてるけど、顔とか瞳とか見てると吸い込まれそうなほど綺麗で……耳とか尻尾もすごく可愛い…」
「……」
サイガに埋めたままの顔を上げることができない。クオンの外見を好意的に評価してくれた人はサイガが初めてだった。

231 :
「ええと…ごめん…すぐに…答えは出せない。本当にごめんね。けど、俺はクオンをとても大切に思ってるよ。クオンがもし俺の前から消えてしまったら、一生笑顔を無くしてしまうくらい」
(ああ…本当に…私は…サイガ様の事を知らなかったのだな…………こんなにも、こんなにも私のことを………)
「クオンと過ごす時間がなくなるなんて、俺も考えられないよ。だから安心して、俺とクオンが過ごす時間は絶対に消えない、約束する」
充分すぎる言葉だった。クオンは心底から沸き上がる幸福に支配されて、浮遊感すらある。もうこの幸せの味を知ってしまったら、ほかの何が自分を幸せにできるのか。
「…俺が言うのも変だけど、クオンだって誰かを好きになっていいんだ。俺がクオンの忠誠を疑うなんて、絶対にないから」
「……サイガ様、私は、クオンは……とても…嬉しいです………」
声が震えて涙がかぶる。サイガの言葉はクオンの心を磨き、今まにない輝きを放たせている。
「俺も嬉しいよ…クオンとの距離がぐっと縮まった気がする」
「はい…とても…とても…」
「…よしっ!記念に今日は俺のために頑張ってくれているクオンにご褒美をあげよう」
「えっそんな……」
これ以上なにがもらえるのか。思わず隠してた顔を上げてしまう。
「いいからっ。ええとそうだな………うん、じゃあクオンにはご褒美として、俺に一つ命令できる権利をあげます」
「ええっ!?」
「さっきの俺の命令は越権行為に近かったし、そのわびも兼ねてね。どんとこい」
「め…命令……サイガ様に……その………なんでも、よろしいのですか?」
「もちろん」
「え………その……じゃあ」
「ん?」
「サイガ様から……私に…………口づけを……」
だいぶ浮かれてしまっていたらしい。欲望が口から漏れ、消え入りそうな声だが確かにサイガに届いた。届いてしまった。
「え」
「あっ!!申し訳ありません!!今のは別に………」
「わかった」
「…え?」
「命令なら仕方ない。うん……目を閉じて」
「あ……」
サイガがクオンの顎を少しだけ持ち上げて、顔を近づけさせてくる。
(あっえっ嘘っ本当に……あっあ)
クオンは目を瞑り、気持ち唇をサイガに向ける。心臓が今までにない鼓動を奏でる。
対するサイガも同じだった。
(えっあうわっクオン目瞑って口も…)
サイガとしてはクオンのおデコに口付けることを落としどころとして考えていたのだが、明らかにクオンはそんな雰囲気ではない。
完全なる恋する乙女。秀麗に輝く美少女が自分の口づけを今かと今かと期待して身構えている。
サイガとてクオンは、幼き頃より全てを共にした女の一人。
いつもは口数少なく冷静な女性の、情に沸いたそのさまに、サイガは魅了された。男が疼いた。
理性と本能の最終決戦。
(…頂きます)
軍配が上がった。

232 :
「ん………」
ちゅうっと、柔らかな音が響いた。お互いが触れた瞬間、互いが相手を求めて緩やかに吸引したためだった。
その音を皮切りにクオンは静かに身体をサイガにあずける。先程の無意識とは違う、意思をもって。
(サイガ様…!サイガ様…!サイガ様ぁ…!)
最初に感じたのは、心温な柔らかさ。感触が神経を伝わり脳に達し、痺れた感情が全身を駆け巡る。無意識に口づけした先ほどと違う。この感覚は知らない。
敵を屠った時も、彼に労いの言葉をかけられた時も、このような電流が流れたことは過去一度もない。
痛めつけられた過去も剣戟にまみれた現在も全て、全てが彼方に消え去って、心が口づけで埋めつくされる。
 無条件の幸福、ありとあらゆる肯定と安息。どっぷりと抜け出せない、麻薬。
 相手の首に手を回し、もっと欲しい、もっと欲しいと心で渇望しながら自らをサイガの体にまとわりつかせる。サイガへ数多の愛欲の言葉が脳内から溢れて止まらない。
(もう…なにもいらない…サイガ様…サイガ様…)
(クオン…)
サイガは女性との濃厚な口づけに歳相応の興奮を抱いたが、それよりもクオンに対する保護者的な愛おしさが大きく心情の割合を占めていた。
(こんなに…人に対する温もりに飢えてたのか…)
クオンに対しては忠誠を誓ってくれる部下というよりも、どこか姉のように、信頼と親近感が持てる存在として認識していた。
しかし先程のクオンの心情の吐露と、今自分に文字通り縋り付いて唇を合わせてくる姿を見て、その認識を改めた。
(俺も支えられるだけじゃなくて…支えてあげなきゃな)
サイガも心持ちクオンを抱き寄せ、擦り寄る身体の隙間を埋める。
「ん…サイガ様……」
「クオン…」
お互い初めての口づけに慣れず、息継ぎを忘れていた。自然と口が離れ、興奮と共に荒く酸素を肺に送り込む。
「…サイガ様…雫が…」
「あ…」
サイガが口から少し溢れ出た唾液に気づいたときには、ちゅるんと目の前の忠臣に舐め取られる。唇にクオンの柔らかい舌が当たり、次いでサイガの口の隙間から、自身の唾液をなめ取ろうとしていた舌を掠った。
「んん…!」
触れあった瞬間、またクオンの全身に歓喜の電流が流れ、感情がサイガへの妄執に彩られる。この刺激に依存し支配されることを、クオンは心から望んでしまった。
「クオン…んっ」
「サイガ様ぁ…んんぅ…」
再びの口づけ。クオンは躊躇いなくサイガの唇の割れ目に、自身の欲望を侵入させる。サイガも若さと長い口づけに当てられたのか、今しがたのよりもクオンを掻き抱き、入ってきたクオンを絡めとる。
「んちゅ…はぁ…ちゅぷ…んん…さいがっ…さ…まっ…んん…」
 蝋燭だけが灯る寝室に敷かれた布団の上で、水音が響く。互いの舌と唇が押しつ押されて柔軟に形を変えていく。
(クオン…こんなに…気持ちいいなんて…頭が…くらくらする…)
主従の関係にはもう見えない。思いの吐露から始まった口づけの遊びが、清廉潔白であったはずの王を雄に変えていく。
今まで自分を守ってきてくれた女性の、情に満ちた瞳。瑞々しく甘い舌と唇。押しつけこすり合わされる、男と女。
互いに服越しでも、その刺激は簡単に倒錯した感情を呼び起こす。なぜ自分は我慢している?もう彼女の想いは聞いたではないか。
自分に対する恋慕と情熱は、言質もとれ、現在進行している行動からも明らかだ。
 この欲は、自分が王である故なのか。彼女の全てを、自分のものにしたい。いや。
(俺の…なんだ。クオンは…俺の…)

233 :
自覚せぬまま疲労がたまっていた心、それがそう思わせたのかサイガにはわからない。ただサイガがごく一般の一人の男ということは、紛れもない事実であることを彼は自覚した。
 サイガが己の感情に身を委ねようとする間も、クオンの情熱的な口づけは止まらなかい。
「んんちゅ…れろっ…んん…あふ…んぷっ…はぁ…ちゅ」
(…一緒に…このまま溶けてしまいたい…誰にも邪魔をされず…サイガ様…サイガ様…)
サイガの最後の砦の崩壊が加速する。クオンの激烈な欲望と深遠なる想いが、愛する男の止め金を根こそぎ引き裂いていく。
(クオン…クオン…クオン…!)
口づけをしたまま、軽い衝撃と共にクオンは敷かれた布団に押し倒された。サイガの重みを全身で受け止めて、クォンの口腔内の奥深くに舌が付き入れられる。
「…おぶぅ…!…んんっ…んんんっっ…!」
びくんびくんと、痙攣と共にクオンの女の深みから雫が漏れる。愛する男に衝動的に押し倒されたさいに、心に深く甘い衝撃を。舌を突き入れられたさいに、体を熱く抉る衝撃を。
サイガの双撃は闇を生きてきた女に、雌の震える味を刻み込んだ。
「あふっ…んん…あ……」
「……っ……はぁ……」
痙攣し脱力したクオンを確認し、サイガは口を離した。糸を引いた唾液が重力にひかれクオンの口内へ落ちていく。全身が熱を持ち、下腹部が痛いほど盛り上がって外衣に圧迫されている。
それでもなお、サイガは葛藤していた。このまま欲望のまま進めば、自分はクオンをこの手から二度と離さないだろう。
本当にそれでいいのか。だが…クオンもそれを、望んでいるのではないだろうか。
「クオン…俺は」
「サイガ…様…」
クオンが期待する、支配される喜び。まっすぐにこちらを見つめる瞳と湿りを帯びた唇…艷やかな表情がサイガに突き刺さる。
「…もう迷わない…クオン」
彼女が望んでいるのは、絶対の言葉。サイガに永遠に求められ独占される、魂の呪縛。
「……サイガ様…クオンは…クオンは……!」
「お前は俺のものだ…誰にも渡さない。その心も、瞳も、唇も、しっぽから毛先に至るすべて…」
「あぁ…!!…はいっ…クオンは、サイガ様のものですっ。どんなご命令も…喜んで…!」
「命令か…。クオン、命令だ。この夜…俺のそばを離れるな」
「はい…!あぁっ」
サイガがクオンの首筋に吸い付き、分厚い外衣に包まれたクオンの胸へと手を伸ばした。
「ん…意外に大きいね。クオン?」
豊かな感触だ。弾力もいい。
「ああ…もっと…してくださいませ…!」
「いけない子だ…」
サイガとクオン、共にもう脳を占める言葉は一つだった。相手の全てが欲しい。
「んん…脱がすよ……」
「はい…!」
クオンは常時、絶影として身分を明かさぬよう決して素肌を晒すことはない服装に身を包んでいる。
その服装から女性であることは分からず、女性的な全ての魅力が他人に明かされたのは、まさにこの時が初めてだった。
「綺麗だよ…」
「…ぁ…」

234 :
 蝋燭一つの部屋の中でも、仰向けに横たわったその輝きははっきりとわかった。たるみがなくスラリとした、女性らしい胸部から腰までのライン。かといってひと度なぞれば、しっとりと瑞々しい肌触りと程よい弾力が返ってくる。
「んっ…!」
「………・」
そんな中、自己主張の激しいクオンの双丘はいやでもサイガの視線を釘付けにした。
サイガはそう女性の裸体を見る方ではないが、それでもクオンのものが一般女性の平均よりも高いことが予想できる。
布団に身をあずけた状態でありながら形と張りを保ち、丘の頭頂部にはクオンの興奮の証が、小さいながらも濃い存在感を放っている。
(…!……)
一度つばを飲み込んだあと視線を下に移すと、クオンもさすがに恥ずかしそうに顔を背けて、手で隠そうとする。
「隠しちゃダメ」
「あ…」
ゆっくりと花園が開放される。女性特有の淫臭とともに、明らかにいくつもの雫を布団に落としているその場所が、サイガの目を血走らせる。
「…そんなっ…見ないで…ぁ…」
クオンの声を尻目に、サイガはまるで催眠にかかったようにその場所へ手を伸ばした。弾力を指で感じ、次いで割れ目をなぞるように中指を走らせる。
「ぁん…ああっ…サイガさまぁ…!」
「…クオン…!!」
その声と共に、サイガはガチャガチャと自らの外衣を取り払うと、クオンへの愛撫を中断して即座に自らの怒張をクオンの陰部へあてがった。
「クオン…俺…もう我慢できない」
「ください…私も…欲しいです…!」
サイガの心には、例え互いに通じ合った性交であっても相手をいたわり、前戯にちゃんと時間をかけようという誠実さが多少あった。
だがその誠実さに従うには、彼女は魅力的すぎて、彼は若すぎた。
「っ……あぁっ!」
ずんっと沈み込むと同時に、腕の中の少女は声を上げた。柔らかく、熱っぽく、断続的な圧迫感。汗に濡れたクオンを抱きしめ、息を整え快感に耐える。
「…入ったよ…血が出てるけど…痛くない?」
「あっ…あっ…きもち…いいですぅ…!」
甘い声が強がりでないことを証明していた。すがりついて濃い吐息を出すクオンのさまが、王のサディスティックな感情をくすぐる。
サイガはクオンの頬に軽く口付けてから、頬笑を浮かべながら囁きかけた。
「優しくされるのと激しくされるの、どっちが好き?答えて」
「……あっ…優しくて…はげ…しくぅ…!」
「欲張りだな…そんなクオンには…」
結論の言葉を出す前に、サイガはクオンの蹂躙を開始する。その動きに緩さはなく、互いの腰がぶつかるたびに音と雫がはじけ飛ぶ。
「ああっ!あぁんっひぃあっんあぁ!」
「正直に答えるんだっ!どこが気持ちいい!?」
「サイガ様のっんっ陰茎がぁっ私のっ中を!深くっえぐってぇ!気持ちっいいですぅん!」
「よく言えたね…いい子だ…ん」
「んんぅ!んん…んんん…!」
腰を動かしながらクオンの耳を撫で、次いでその唇をふさぐ。途端餌にしゃぶりつく動物のようにクオンは舌をサイガの口内へ突き入れ、サイガは甘がみで答えて、舌先でくすぐった。
「んむう!んんんっ!んんっんぅ!」
(サイガ様のっ全部きっもちいい!全部っいいのぉ!)
(っ!急に締りが…!そろそろ…出すよクオン!)
あらゆる液体の分泌が激しく、快楽の終端へ。体が震え、下腹部がせり上がってくる感覚を二人はほぼ同時に感じた。
「んむぅんんぅうっ!!」
(いくっ!いく!サイガ様ぁぁあ!!)
(ぐっ…っ!)
口づけしたままクオンが決壊すると同時に、巻き起こった脈動がサイガのものにも止めをさした。びゅくびゅくとクオンの中へ全てを吐き出して、快楽の奔流に支配される。
「…ん……ぷはっ…あ…サイ…ガ…さまぁ…んちゅう…」
「はぁ…はぁ……はぁ…うっ…んん…」
サイガの、今までで一番長い放出が続いていた。腰の力の一切が抜けていき、膝ががくがくと震える。
それに応えるようにクオンは足でサイガの腰を固定して、全ての種を逃すまいと中を脈動する。
しばらくそのまま注ぎ込み、徐々に勢いがなくなって最期にぴゅるっと痙攣してから、クオンも全身の力を解いた。
「はぁ…ふぅ…」
サイガは開放感と疲労に体を委ね、クオンの隣へ寝そべった。一人で慰めた時とは比べるまでもない、強烈な悦。クオンに視線を向けると、彼女はまだ荒い息をしながら、サイガへと視線を向けていた。
紅潮した頬、綺麗な流し目と、半開きの口から唇を伝う雫の軌跡。サイガは視線をとらわれ、自らの体が再び熱を帯びてくるのを感じていた。
(…クオン……)
まだ、足りないようだった。サイガの疲労は何処かへ消え、あぐらをかいてクオンに命を下す。
「きれいに…してくれるかい」
「はい……!」

235 :
クオンはそれだけでサイガの意を解し、喜びを纏いながらサイガのあぐらの中心へ迷いなく口を近づけていく。
「ちゅ…」
「う…!」
最初は軽く口づけ。サイガは体の一番敏感なところへの刺激に、ピクンと体を震えさせた。
「ちゅ…ちゅう…」
「くっ…はぁ…くわえて…」
「ちゅ…んん…んんぶっ」
クオンの口内が雄の証で埋めつくされた。クオンは忠実に命を実行しようと、唇で位置を固定すると口内でサイガのものを舐めまわす。
「はぁ…!いいよっ…クオン。その調子…!」
「…っ!…ん…んんー…んむ…」
サイガが頭を撫で、クオンは主に喜んでもらえている興奮で尻尾を揺らす。完全に硬度を取り戻した雄が、覚えたての快楽に溺れていく。
「もっとすぼめて…上下に動いてくれ」
「んんっ!…んんっんむっんぅっ」
口淫の密度が濃くなり、クオンの頭がサイガの元で上下に激しく動く。
唇も頬も喉も限界まで吸い付き、ちゅぶちゅぶと唾液で包み込んで、濃密な液を絞り出そうと何度も何度もこすり上げる。
「くっ…クオン…また…出すよ…!くっ!」
サイガがクオンの頭をつかみ限界まで押し込んだ。喉奥のごりゅっとした刺激と同時に、一度目の絶頂と遜色ない放出をクオンの喉奥へと叩きつける。
「んぼぉお!んぶっ…んんぅ…」
(サイガ様の…濃いぃ…!)
クオンは己が主を夢中にさせた、気持ちよくさせることができた二つの喜びで股を濡らしながら、サイガの放出をさらに促す吸引とシフトする。
ごくごくと甘い汁を吸うように一滴も逃さず、同時に飲み込む喉の脈動でサイガの先端をやわやわと刺激した。
「くっ…はぁ…はぁ…ふぅ…」
律動が終わりに向かう。クオンも察して、徐々に残った液を削ぎ落とすかのように、ゆっくりと口を引いていく。
「ん…んん…ちゅううう…」
最期に頂点の割れ目に吸い付いて、吸着音を響かせながらサイガの奥に残った液を吸い出した。
「はぁ…はぁ…よかったよ…クオン」
「あ…サイガさまぁ…」
頭を撫でられ、主の愛にひたすら陶酔する。
「クオンもまだ、欲しい?」
「あ…サイガ様…」
今度はサイガがクオンを抱き、サイガが下になるように布団へ倒れ込む。
「遠慮するな。言ったろ?今夜はずっと、俺のそばを離れるなって…」
「はい…!」
抱かれたクオンがもぞもぞと動き、サイガの雄の象徴をつかんで己の雌へとあてがう。
「んん…!」
まだサイガの硬さが足りないのか、中へ入れようにもうまくいかない。クオンの割れ目を滑り、てらてらと愛液に濡れていく。
「気持ちいいよ…」
「あ…ん…」
徐々に、徐々に熱を持ってくるのをクオンは手のひらで感じた。もうすぐ、もうすぐ。
「んん…あぁ…んぁ…!」
「ん…」
また、つながりが始まる。互いに腰をすり合わせ、つながっている喜びをゆっくりと味わう。
ぐちゅぐちゅと浅く上下左右と腰を動かし、もどかしさを喜びに変えてお互いの熱を確かめる。
「今夜はずっと、こうしていようか」
「あ……気を…保てません…私…壊れてしまいます…」
「壊れたクオンも見たいな…」
囁いて耳に口づけ。同時に緩やかだった腰の動きに強くアクセントを加える。
「あぁんんぅ!」
クオンの全身が泡立ち、びくびくと痙攣する。軽く気をやってしまったのか、焦点の合わない瞳のままサイガへと体をあずけた。
「クオン…夜は長いよ」
「あっああっ!さいがっさまぁ!」
また布団の染みが激しく広がっていく。互いの刺激を求める動きがシンクロし、絶頂に達しても浸るまもなく次の刺激を追い求める。
「くっまたっ出すよ!」
「はいぃ!サイガさまぁぁあ!」
白くはじけて脳髄まで快楽に染まる。既にろうそくが消えた部屋に、交合の音と嬌声だけがいつまでも響いていた。

236 :
「ん…」
 日射しが窓から差し込み、程よい温かさから体が目覚め、頭が徐々に鮮明になっていくのをサイガは知覚していた。傍らに居るはずのもう一人がいない。
「クオン?」
「はっ」
 一夜を過ごした女性を呼びかけると、すぐに少し離れた場所で平伏しているのが見て取れた。既に絶影の服装に身を包み、顔には狐の仮面をつけている。
 周りを見渡すと布団はいつも通り一人で眠ったあとの様相で、畳に飛び散ったはずの愛液の後もなく、淫臭も残っていない。
今誰が見てもこの部屋で男女が交じり合ったとは思わないだろう。あまりの証拠のなさに、昨夜のことは夢であったのかと錯覚する。しかし、よく見れば痕跡が一つあった。
(ろうそくの溶けあとに…ここまで飛んだのか)
「ありがとう。掃除までさせちゃって」
「い…いえ…」
 歯切れが悪い。もしかしたらクオンはあまりの気恥しさに、昨夜を一度の幻にしたかったのかもしれない。
「これからは、二人の時はクオンと呼ぶよ」
「は…はい…」
(クオンと…呼んでくださる…夜だけじゃなく…二人の時は…)
(あっ喜んでる。仮面を付けててもよく見ればわかるもんだな…)
 大きく伸びをしたあと、サイガは王の正装に着替えようと布団から出た。それを察したクオンは退室しようとするが、サイガが呼び止める。
「なにか?」
「ん」
「!??!?!」
 サイガはそっと絶影の仮面の口元だけをずらし、ちゅっと音を立てて口付けた。
「今日も護衛頼むよ。クオン?」
「は…はい…!」
 しゅっと一瞬で屋根裏に消えたを狐の仮面を見て、サイガは思わず笑みがこぼれる。静かなる部下の狼狽にではなく、かわいい女の初々しさに。
続く

237 :
これで前編終わりです。読んでくれた人ありがとう。
新章始まったしもっと投下増えるといいなあ…

238 :
>>237
久しぶりに覗いたら、いつの間にか投稿されてたぜひゃっはあああああああ!!
やばい、クオンの報われた想いとか初夜の初心らしさとかが可愛すぎてテンションが変にwww
超乙ですー!!

239 :
お借りします。
サイガ×クオンの続編です。

240 :
(ああっ…!私…サイガ様と…本当に…!!)
 王と護衛の関係がどうなろうが、日常の流れにさほど変化はない。今日はサイガが執務室で政務を取り仕切っているいつもの日。
時おりライセンやシオンが軍備や国境付近の近況を報告したり、国民から上がってくる案件やしびれを切らしたミヤビの相手をするなど、よく見る日常だ。
(サイガ様…サイガ様…)
 狐の脳内がおめでたいことになっているが、周囲への警戒を切らしはしないので些細なことである。
(?…サイガ様……?ご気分が優れないのだろうか…?)
 そんな感じでいつもよりサイガを見ていると、身をよじったり下腹を抑えたりと、時折渋い顔もしている。
(!!…まっ…まさか…!お疲れのところを…私が…昨日のせいで…!?)
 行くべきか行くまいか、声をかけるかけまいかと脳内で右往左往している狐を尻目に、サイガの悩みは実に浅いものだった。
(うーむ…どうしたものか…)
 サイガは実に元気だった。下半身が。
 今朝、クオンとの昨夜のこともあり、朝食のあとミコ婆から政務で少々疲れが残っているからと元気の出る丸薬を頂戴したのだが、どういうわけか成果が下半身に集中している。
女性の前では脳裏に男性を思い浮かべる荒業で乗り越えたが、いざ一人で政務を黙々とこなしているとどうにもいかない。
(…今は机で隠れてるからいいけど…情けないが、手洗いに行くか)
物悲しいが一度発散するしかない。そう考えて立ち上がった矢先だった。
「…サイガ様」
「?何か用かいクオン?」
 ふっと執務室に影が舞い降りる。平時において絶影から話しかけることは少ない。サイガは不思議そうに次の言葉を促す。
(クオンと…呼んでくれる…)
「その…ご気分が優れないようでしたので…どこか…」
「あー…」
なんとも間が悪い。もし昨夜のことがなかったら、なんでもないとすぐに一言言えただろう。だがサイガの脳裏には、どうしても快楽にあえぐ狐の痴態が浮かんでしまう。
「…………あ!…さ…サイガ様…申し訳ありません…」
「あやまんないで……」
前傾姿勢で少々盛り上がってたら嫌でも悟ってしまうだろう。ああ本当に、間が悪い。
間が悪い。
「クオン…」
「え…」

241 :
「入るわよサイガ?さっきの案件なのだけど……ん?」
「…なにか?」
(??なにか音が……気のせいかしら?)
シオンが悟らないことを祈るしかない。
「んん…んぶ…んぅう…」
(シオン様…!でも…サイガ様は…!)
(誰が来ても…続けることっていたよね。クオン?)
 机の下に響く水音。喉奥をサイガのモノでえぐられ軽くえずきながらも、唇と舌でやわやわと包み込む。サイガは嫌ならば構わないと言った。
だが、クオンにとってもそれは魅力的な提案だった。
(サイガ様と…仮面を外した…私との時間…)
一度甘い蜜をすすった。倒錯した感情を抑えられない。我慢することの意味が分からない。自分はもう、”クオン”として求められているのだから。
「ここの編成が…」
「ふむ…」
「んんっ……」
 不意にサイガの手がクオンの頭を押し込んだ。只でさえ許容量ギリギリだった口内の空間が押し広げられ、雄特有の臭いがクオンの鼻腔へ深く流れ込む。
普通ならば愛する者同士でも嫌な顔をするだろうが、クオンはうっとりとした表情で股を濡らす。サイガに”クオン”として必要とされている。
サイガに”クオン”として奉仕している。それだけで役目も立場も忘れ、底なしの悦楽へと溺れていく。
そしてそのことは、サイガも悟っていた。
「こんなもんかな。いいかなシオン?」
「ええ。助かったわ。……」
「…どうしたの?」
少し怪訝な顔をしたシオンだったが、一瞬で元の表情へともどる。
「いえ。それじゃあまた後でね」
「ああ」
シオンの退室の音が響く。
「気づかれちゃったかな…?おっと」
と同時に、サイガの股間から濡れた音が一層激しく響きわたり始めた。
(サイガ様!サイガ様!サイガ様ああぁあ!)
早くサイガの雫を飲み干したい。一心不乱に首を振り、頬を限界まで細めてじゅぼじゅぼと音を立てるその姿は、狂気すら感じさせる。
だがそんなクオンを見ても、サイガは慈愛に満ちた表情でクオンの耳をなでた。
程なくサイガが小刻みに痙攣し、限界が近いことを告げる。
「今日は胸でイきたいな…クオン」
「んぷはぁ!…はいっ…!」
すぐさまクオンの外衣がパージされ、豊かな双丘がサイガの男を包み込む。それだけでなく両手で押し付けて圧力を加え、ぐにゅぐにゅと激しく上下運動を開始した。
「もう…出るよ…くわえて!」
「あむぅっ」

242 :
胸でしごきながら、谷間から垣間見える亀頭を唇で包み込む。激しい吸引と共に、ついにサイガの欲望が決壊した。
「くう…!」
「んんっぢゅうううううううう!!」
びゅるびゅると放出するたびに、クオンの唇が鈴口を吸い込んでいく。
激しく脈動する尿道と吸引の相乗効果。予想を超えた快感にサイガも思わず、股間に押し付けるようにクオンの頭を掻き抱いた。
「はあ…っはぁ…!」
「んくっ…ちゅうぅうう…」
長い放出がクオンの身体へ染み込んでいく。射精自体は徐々に量を失いながらも、クオンの吸引によって放出の勢いが衰えず、サイガは今まで味わったことのない腰の震えに陶酔していた。
「ちゅるるるる…ちゅぷん……ん…ちゅう」
クオンは射精が収まったあとも尿道に残ったものを絞り出さんとしばし吸引し、最期に愛おしそうにちゅうと口づけして離れた。
「はぁ…最高だったよ…クオン…」
「…はいぃ……」
陶酔していたのはクオンも同じだった。サイガのものを一滴残らずその身に宿した事実、そしてサイガの間近で得られる賞賛と愛情に女の園は洪水状態だった。
「サイガ様…クオンは…クオンはっ…!」
「わかってるよ…おいで…」
「んっ…」
いざクオンがサイガに跨ろうとしたその時。
コンッコンッ
「サイガ。軍議に遅れるなよ」
「わかったよ。ライセン」
扉越しの会話。それが行われる前にクオンは場を脱し、仮面をつけて屋根裏に飛びたっていた。なにか香料の秘薬でも使ったのか、すでに部屋からは性臭が消えている。
(すごいなクオン。…あ)
が、机下の垂れた愛液はものの見事に水たまりだった。さすがにあの一瞬で拭く時間はなかったらしい。
「褒美はあとでね」
そうつぶやいて、サイガは軍議の資料をまとめて部屋を後にする。残ったのは、ただ情欲にまみれ身体を持て余した狐だけだった。
「ふう…クオン」
 結局その日は二人きりになれる時間が作れず、クオンが再び仮面を外したのは夜の逢い引きであった。
「はっ」
仮面を外し、布団の上のサイガの近くで正座する。その佇まいは凛とした女性そのもので、昼間サイガへの奉仕で大洪水を起こしていた女性とはとても思えない。
だがサイガは、気づいていた。
「クオン、立って」
「はっ」
すぐさま立ち上がり、サイガの言葉を待つ。
次いだ言葉はクオンの予想を裏切るものだった。

243 :
「褒美を与えようと思ってたんだけど…クオン、君には罰を与える」
「…え」
「気づかないとでも思った?俺が軍議に出ている間、警備中に何をしていたのかな?」
「…!」
期待に満ちていたクオンの顔が一気に青ざめる。
「クオン。俺に言わせる気かい?君が警備中に何をしていたのか…」
「…く…クオンは…」
息を呑み、震えながらも声を上げる。
「クオンは…サイガ様の…軍議の間…じ…」
「じ?聞こえるように話して」
「じ…自慰を…していました…」
「ほう……」
サイガがゆっくりとクオンの女陰へ手を伸ばす。クオンは動かない。
「何故?」
「…が…我慢ができず…」
外衣の間へ手が入り込む。
「誰を想って自慰をしたんだ?」
「さ…サイガ様のことを…ひんっ!?」
サイガの指が直接女のクレバスをなぞる。
「俺にどうされてるのを想像して自慰したんだい?」
「さ…さいが…さっまとっぉ!」
くちゅりと、指が浅く内壁をえぐった。
「俺と?」
くちゅくちゅと水音が高まっていく。
「サイっガっ様と!交わるのを!そうぞうしてぇっひぃん!」
「警備の最中に…いけない子だ…」
王の政務中に口淫させていたことを棚に上げ、クオンを糾弾する。
だが、それはクオンが喜ぶがゆえだった。指を伸ばした時点でクオンは青ざめたことを忘れ、期待と情欲に火を灯している。
「それじゃあクオンには罰を与えなきゃね…」
「はぃいぃ!いかっようにもぉ…!」
罰。なんて甘美な響き。クオンの頭にはそれだけだった。
「二度と警備中に自慰せぬよう…主である俺がしっかりと躾ないと」
「はい…なんなりとぉおぉ!?」
クオンが返答し切る前に、サイガの指が入出動を開始した。前戯ではなく、ただ相手を高め果てさせるためだけの、容赦の無い指の淫撃。
「あいぃん!あぁ!んんっう!ぁっああ!」
雫がぽたぽたと漏れ始め、クオンの膝が笑い出す。
「自分でするのとどっちが気持ちいい?」
「サっ…サイガっ様のっ指がっ!きもちいいですぅ!あぁ!」
既に体が支えきれない。サイガの体をつかんでなんとか立った姿勢を維持する。
「そう…」
つぶやくと同時に、差し込んでいた指を引き抜き、即座に陰核を強くつまみ上げた。
「っ!!ひぃっぃいあああっ!!!」
サイガのつまみ上げと同時にクオンの腰が持ち上がり、ぷしゅっと淫液がサイガの手へ降りかかる。
クオンの体は小刻みに痙攣し、瞳は虚空を見つめ、あふれる唾液を拭えない。
絶頂の余韻に浸ろうとするメスの体。しかしサイガは許さなかった。
即座に指がクオンの陰部に奥まで差し込まれ、入出動が再開される。

244 :
「ひいぃっ!?さいっがさまぁ!?」
「何を喜んでいるんだ?これは罰だと言ったろう?」
実に嬉しそうな王の声色。
クオンが流す淫液によって指の滑りがよくなり、先ほどより高速の抉りがクオンを襲う。絶頂している最中だというのに刺激は終わらない。その結果…
「ひぎっ!?ひいぃぃん!」
「ダメじゃないか…罰は始まったばかりだってのに」
「あひっ!?ぁぁああああ!?」
ぷしゅぷしゅと雫が飛び散り、サイガの肩を支えに立っていたクオンもついに膝をついた。
それでもサイガの指は逃さない。
「さいがっさまぁ!いっいきましたぁっ!おゆっおゆるしっをぉ!」
涙を流し涎を溢れさせ懇願する。しかし身体はどうしようもなく喜び、抵抗する気は微塵も起きない。
(サイガ様っのゆびがぁ!気持ちよすぎてぇ…!もう…だめぇ…!)
「ふふ…」
「あっああひぃっぁぁあああああっ!!」
クオンの体がひときわ大きく痙攣し、サイガの腕を抱きかかえながら畳に染みを広げた。
「ひぃ…あ…あっ…」
絶頂に次ぐ絶頂。虚空を見つめ、ただ体の震えに身を委ねる。
サイガはクオンの荒い吐息を感じながら、彼女の淫猥さを五感で堪能し高揚した。
「クオン、綺麗にして」
指を引き抜き、濡れきった手をクオンの眼前へ。
「は…はぃぃ…」
混濁した意識の中、震えながらサイガの手を認識した。静かに両手で掴み、指先を自らの口に導く。
「ん…ちゅぷ…」
愛液で濡れきっているサイガの指を、クオンは躊躇いなく銜えた。まずは人差し指から口に含み、舌でねっとりとなぞっていく。
(サイガ様…の…指…綺麗に…いたしますぅ…)
この夜が罰から始まったことも忘れ、クオンは溶けた顔で奉仕に熱中した。先程の拷問とも言えるサイガの淫撃も、クオンは喜びにしか感じていない。
「いい子だ…クオン…」
「…んん…ちゅむ…」
頭を撫でられて尻尾を揺らし、指一つ一つ口に含んで丁寧にしゃぶっていく。サイガの指がクオンの愛液と唾液でコーティングされ、蝋燭の光に淡く反射した。
「ちゅぷ…はぁ…」
「よくできた…クオン、尻をこっちに向けて」
「はい…」
クオンは躊躇いなく外衣を取り払い、背中越しに雫を垂らす女の園をサイガに突き出した。
「すごい状態だね…」
「サイガさまぁ…クオンは…もう…!」
ポタリと、サイガの目の前で一滴垂れた。
「罰がそんなに欲しいのかい?」
「はいぃ…早くぅ…クオンにぃ…罰をぉ…」
甘え縋る、ねっとりとした声。サイガももう我慢する気はなかった。痛いほどに猛り立ったモノをクオンへとあてがう。
「あうぅん」
「まだ入口に当てただけだよ?」
「さっさいがさまぁ…」
首をひねり、期待と欲の入り交じった流し目をサイガへ送る。

245 :
「さいがさまぁ…罰をぉ…早くぅ…」
「やっぱりやめた」
「えっ…」
一瞬。
ずぷんっ!
「嘘だよ」
「はひっぃい…!ああっ…あああっ…!!」
一瞬絶望に顔を歪めたクオンを見定め、呼吸を外してから最奥まで突き入れた。
完全にスキをつかれたクオンの感覚。力と期待が抜けた一瞬を極限まで突き上げられ、女陰が震えて歓喜の涙を流す。
「もうイっちゃたのかい?まったく…しっかりっしなよ!」
「ひぃぃい!!」
入口まで引き抜いてからずんっとまた最奥へ。クオンの体がビクビクと震え、いろいろな液体が分泌されて体を伝っていく。雌の喜びで心と体が支配される。同時に女陰がサイガから放出されるものを得ようと震えながら甘く締め上げた。
「ほらっどんどんっいくよ!」
「ああっ!あぁん!さいがっさまぁ!ひぃああ!!」
サイガの手加減がなくなった。腰を大きく打ち付けて、最奥に到達するたびに小気味よい音と愛液がはじけ飛ぶ。
「ああっ!いいぃん!さいっがさまぁっ!」
「気持ちいいかい!?クオン!」
「はいぃい!きもっちよすぎってぇ!しんじゃいますぅ!」
サイガも余裕がなくなってきた。局部から感じる快感と、五感で得られる彼女の艷やかさが、非道く甘い。
「全部っうけとれっクオン!」
「はいぃい!さいがさまのっ!こだねをぉお!ひぃいああああ!!!」
「くうっ!」
クオンが激しく痙攣して黄色い声を出すと同時に、サイガを包んでいた鞘が強く波を打った。放出の引き金となり、クオンへと存分に白濁液を注ぎ込んでいく。
「ああああぁんっ!はぁっ…あっ…あっ…あぁ…」
(出てるぅ…サイガ様の…種子が……私の…中にぃ…!!)
「くっ…全部…受け止めて…!」
「ああっ…さい…がっ…さまあぁ……」
喜びと快楽に溺れたクオンの表情。サイガも力を抜いてクオンに覆いかぶさるように密着する。どこまでも落ちていくような感覚。絶頂後の独特の開放感に身をゆだねながら、サイガは憂いを帯びた瞳を隠すように目をつむった。

246 :
快楽のあと、当たり前のように同衾する二人。最低限の後始末をすませたあと、寝そべったサイガの腕を抱えてクオンは頬をすり寄せる。目を瞑り安心しきった表情のその姿は、サイガの庇護欲をどうしようもなく掻き立てた。
「また、中に出しちゃったね」
「!…はっ…あのっ…避妊の秘薬を飲んでいますので…お気になさらないでください…」
王の子供を身ごもることなど、雑種の自分は許されない。そんな卑屈さも、サイガは見抜いている。
「命令、次から飲まないで」
「ええ!?」
さすがのクオンも声を上げた。護衛の自分が妊娠すれば、サイガも白い目で見られてしまう。
「サイガ様っ!それはっそれだけは…!」
「クオンとの子が欲しいんだ」
「…!!」
夢にすら見なかった言葉に、硬直する。
「私との…子…」
「ああ。俺とクオンの子なら、武術にも魔術にも秀でた素晴らしい子になるだろう。俺の角や、クオンの可愛い耳や尻尾も受け継いでくれたら、嬉しいな」
「ほ…ほんき…なのですか…?」
「ああ。そりゃ、今大変な時期だってのは、わかってるけどさ…。でも、だからこそ、後悔したくないんだ。好きな人と、大切な時間を過ごすことを」
「サイガ様…」
「さっさとこの戦争を終わらせないとな。じゃないとクオンや、俺とクオンの子に窮屈な思いをさせる時間が増えてしまう」
「はい…」
「素敵な笑顔だ…クオン」
言うやいなや、軽くクオンの額へ口付ける。
(あっ…)
甘くて暖かい。絶え間ない幸福に身体が熱くなる。
「俺とお前の子なら、将来王になるな」
「王…って…そんな…」
「ん…クオンは子供に、王の責務を強いたくはないか…すまん、思慮が足りなかった」
「あっいいえ!そういうわけではございません!ただ…」
「ただ?」
「自由に…生きさせてあげたいなって…そう…思いました…」
「クオン…」
クオンの幼少時代。弟と別れ、聖龍で身分を隠しながら生きてきた窮屈さは、想像に難い。だからこその言葉に、サイガはクオンを一層抱き寄せる。
「あっ…」
「そうだな…俺達の子が自由に羽ばたけるように、この世界を平穏と差別のない世界へ導こう。命をかけるに値する、これ以上のことはないな」
「はい…サイガ様…私は…」
嬉しさで涙を流すのは、いつもサイガの目の前だ。
「私は…世界一の…幸せ者です…」
「俺がもたらす幸せはこんなものじゃないぞ?覚悟しておけクオン」
「ふふ…はい」
「さて、子供の名前はどうしようか」
「少し気が早くありませんか?」
「そうかぁ…?」
戦のさなかの一時のやすらぎだとしても、かまいはしない。二人が進む道は険しくはあるがひたすらにまっさらだ。
こぼれる笑顔をそのままに、幸福への未来地図が静かに夜に響いていった。

247 :
「またここにいらしたのか、姉上」
「…ああ」
離島の中、彼方に中央皇国と聖龍領の島端がかすかに見える丘。クオンは弟と住む座敷を離れると、高い確率でこの場所で遠くを見据えていた。
「そんなに気になるなら聖龍領に居をかまえても、私は構いませんよ。」
「…ここでいい」
近くにいたら、ずっと墓前を離れられなくなるだろうから。
「そうですか…もうすぐご飯ができますから、ほどほどに戻ってきてください」
「ああ」
弟が離れる。気がきくのは千年以上経っても変わらない。
(もう…幾ときたったのか…)
サイガと過ごした時よりサイガがいなくなってからの時のほうが、はるかに長くなった。だがそれでもクオンの忠義と恋慕は、ただひとりの男へと注がれている。
(サイガ様…)
涙を流すことは、まだある。サイガと過ごした時間はあまりにもクオンにとって輝きすぎていた。戦士としても、女としても。
悲哀も寂しさもある。だがクオンが生きているのは、悲嘆にくれるためじゃない。
「サイガ様…あなたがこの世界を救ってから、部族同士が手を取り合い、争いはなくなりました」
だがクオンは、また世界を争いへと差し向ける気配を敏感に感じ取っている。
「しかし、この世界への敵意を向ける存在は、これからも現れるでしょう…」
顔を上げ、雲ひとつない世界を見上げる。
「サイガ様…見ていてください。あなたが愛した世界を守る私を。あなたが望み作り上げたこの世界を。…私とサイガ様の子が生きるこの世界を…私はずっと、命が続く限り、守っていきます」
決意と喜びの笑顔。思い出に浸るのは、また明日だ。
「私も…サイガ様と過ごしたこの世界が大好きですから。だから…もう少しだけ待っていてくださいね。天に召されるときが来たら…まっ先に会いに行きますから」
涙をぬぐって前を見据える。
海の静流から吹き抜ける風と、曇りひとつない空と緋色の瞳は、どこまでも涼やかだった。
終劇

248 :
※以下ぶち壊し注意



「はあ…どうするリュウガ?」
「どうって言ったって、そんなに心配しなくていいんじゃないかシズク?マキシだって神とは言えまだ子供なんだし、やんちゃだってするだろう」
「けど…私たちにとって手に余るっていうか…」
「じゃあご先祖様にでも相談してみるか?神にはならないってずっと突っぱねてるらしいけど、バランシールはどうしても惜しいって、魂をこの世界にとどめてるし」
「…そうね。私たちをあの時助けてくれたご先祖様なら、いい助言が聞けるかも」
「決まりだな!」

249 :
「この部屋か…」
「ノックしてもいないわね…」
「鍵は開いてる…入ってみるか。ご先祖様ー」
「あっちょっとリュウガ!…あ…」
「いますか…ぁ……」
「なにがっ!ナインテールKだっ!露出僻でもあったのかっ!」
「あひぃん!さいがっさまぁ!わたくしにっそのようなぁあ!あぁん!」
「口はそう言いながらっ!この服だとやけに締め付けてくるぞっ!」
「さいがっさまだからぁ!さいがさまのがっ!いつもよりっ太くてぇ!」
「ほうっ!太くてどうした!」
「太くてっ!私のっ奥を!深くっえぐってぇ!きもちっよすぎますぅう!」
「ふふ…じゃあ何万年ぶりかの種を、深く、奥で受け止めろっ!」
「ああっ!さいがさまぁあ!くださいっわたしのっなかにっ!そそいでぇえ!!ひぃあああああ!!!」

「……」
「……」
「……ねえ、あんたのご先祖様よ」
「……いわないでくれ…」
「マキシは…ちゃんと”誠実”に育てないとね…」
「了承した…」
しかしリュウガとシズクはまだ知らない…マキシが築く女性遍歴は、歴代主人公の中でも随一のものになることを…

「もう離さないからな…クオン?」
「はい…サイガ様ぁ…♥」
おしまい

250 :
おしまいです。読んでくれた人ありがとう。

251 :
遅れながらGJ

252 :
こっそり見ているだけでしたが・・・
キャラ名リクエスト頂ければ適当にエロ文捻出致します。

253 :
やっぱりサイガ×クオンはええのぉ森羅で最初に好きなったCPだぜ

254 :
子供姿アーク様の小さい○○○では満足できない欲求不満のアルカナちゃんが
ガタイがよくてナニもデカそうなミストさんに目をつけて夜な夜な彼を逆レイーポしまくるSSはまだですか?

255 :
>>254
ネタお借りします。
******
そっと両手で全体を包み込みその形や大きさを確かめるように撫で回し、おもむろにアルカナはその先端を唇で覆った。
(やっぱり、アーク様のよりおっき・・・)
人間のペニスにもなかなかのモノがあるじゃない、と、アルカナは顔を上げて目を細める。それを見て、僧侶服に身を
包んだその男、ミストは、びくりとして猿轡を強く噛み締めた。
彼の両腕を縛る縄はおおよそ人間の腕力でどうにか出来るものではない。身動きがまったく取れない状態にされて、ミ
ストはただただアルカナの思うがままになっていた。
ぱっくりとアルカナは唇を大きく開いて、ミストのペニスをずぶずぶ飲み込んでいく。二人きりになれるようにミスト
を騙して皆から離し、それから彼を拘束してペニスを勃起させるまで、そんなに時間は掛かっていない。
(聖職者って、結構溜まってそうだもんね)
アルカナはペニスを咥えたまま「くふふ」と笑って頭を上下に動かした。
じゅっ、ぶっ、じゅっ、ぶっ、じゅっ・・・
「ふっ・・・!んんっ!・・・っ!」
ぎしぎしと猿轡と縄の軋む音が、益々アルカナを興奮させる。
(ああ・・・アーク様にもこれだけ・・・これだけあったら・・・)

256 :
フェラチオをするスピードを速められないのは、アルカナの口にはミストのペニスが大き過ぎる為だ。
うっかり牙で傷つけて、萎えられてしまってはこちらが困る。
「もっ、だめ、やっぱり、やっぱりもう欲しい・・・!」
ちゅぽんとペニスから口を離すと、その勢いでぶるぶると揺れるソレを手でがっしりと掴んでアルカナは、もう片方の
手で自分のパンツを左足の付け根の方へぐっとズラした。
脱ぐ時間さえも惜しい、という風に、アルカナはそうして少しだけ晒された自分の膣内へ、一気にミストのペニスを突
き入れた。
ぐずずずず・・・っ!
「はあっ!ああッ?!あっ、えっ」
ごづりと、ミストのペニスは簡単にアルカナの子宮口を小突いた。
そんなところに触れられたのは本当に久し振りで、しかもそれがただ長いだけのモノではなく、太さも伴ったモノであっ
たので、アルカナはもうそれだけで軽く達してしまった。
「うそ・・・あー・・・うそぉ・・・」
ぐちぐちと腰を振りながら、アルカナはうっとりとした目でミストを見た。
「貴方、すごい、すごい・・・ヒトのクセに・・・人間のクセに・・・ぃっ」
限界まで広げられた膣口に指を滑らせ、再度その大きさを確認してアルカナは嬉しそうに目を閉じる。「アーク様・・・」

257 :
ぼづっ、ぼづっ、ぼづっ、ぼづっ!
「アーク様!ああっ!アーク様ぁ!アーク様アーク様アーク様っっ!!」
「・・・っ!ぐ、ぐぐ・・・ぅ」
アークの名前を叫びながら、アルカナは一心不乱に腰を振る。
人間では有り得ないほど夥しい量の愛液が、ミストの衣服を、アルカナの太腿を、その地面の草をもしっとりと濡らす。
「あふっ!あふっ!出ちゃう・・・!なかの、もの、出ちゃう、ひっぱられて、あっ!あっ!あっ!!」
目を閉じたまま上下の口だけをだらしなく開ききりアルカナは悶える。愛液と涎でミストを濡らして、痛みと紙一重のそ
の快楽に叫び、その爪で自分の胸を掻き、そしてミストが耐え兼ねてアルカナの中に射精した時、その熱さにアルカナも
また一層高く声を上げて達した。
「はあっ、はあっ、ふふ、はあ、はあ・・・、いい、まだ、まだ硬くて、おっきい・・・」
アルカナが少し腰を上げると、中から白い液体がつうと一筋垂れてきた。
「まだ、まだ、大丈夫だよね、まだまだ、まだまだまだまだ、いけるよね?」
ぺろりと唇を舐めるアルカナに、ミストはぞっとして顔を青くさせた。
まだまだ、まだまだとアルカナは妖艶な笑みを浮かべながらその言葉を繰り返す。
まだまだ、まだまだ、まだまだ・・・
・・・神よ、と祈るその心の声も空しく、その日からミストは、毎夜アルカナにアークの身代わりとして強制的に犯され(?)
続けることになるのであった。
おわり
***
本当に短いのですが、こういうものでもよろしければ・・・

258 :
やだ…攻めアルカナちゃん可愛い…
自分254だけどまさか本当にSS書いてもらえるとは思わなかったw
ありがとう!>>255神!

259 :
>>258
詳細があったのであまり悩まずとても楽しく書けました。
こちらこそありがとうございます。

260 :
スキュレイXイヅナがみたいです…

261 :
保守

262 :
リュウガ×シズクお願いします!!

263 :
保守

264 :
「……そうか、やはり賢人王は……ご苦労だった。下がれ」

頭を下げ、部屋を後にする一人の魔族。その後ろ姿を目で追いつつ、竜魔王サタンは深いため息をついた。
先程の部下が持ち帰った情報。
それは、これまで不明瞭だった疑念を確信に変えるには十分すぎるものだったからだ。
人間としての領域を逸脱した、あの男の野望を。

「(何故なのだ……聡明な我が主ならば気付いているはずだ、賢人王の身に余る野望を……)」

何故、貴方は人を守ろうとするのだ―――と。
サタンが再び深いため息をついたとき、コンコンと扉をたたく音が聞こえた。

「……入れ」
「失礼いたします、サタン様。その……サタン様に謁見したいと言う者が」
「謁見だと?何者だ」
「はぁ、それが……その……」

やけに歯切れの悪い部下を見て、「言いたい事があるならはっきりと言え」と促すサタン。
新たに私と志を共にしようとする同胞か、それとも愚かな人間の下僕共か。
しかし部下の口から出てきた名は、流石の竜魔王でさえ予想だにしなかったものだった。

「…………様です」
「…………何だと?」

「星天魔、アルカナ様です」

265 :
続き待ってるよ

266 :
お題というかシチュエーションというかそういうのがあれば・・・

267 :
アルカナ離脱で落ち込むアークを慰めるマジコとか

268 :
http://shinra-game.jp/index.php

269 :
アークの元を離れたアルカナたんがアーク様を忘れられず一人プレイで激しく燃え上がっちゃうとか
アーク様の一時的な身代わりにしようと他の男達を誘惑して食いまくっちゃうとか

270 :
それいいざます

271 :


272 :
しゅ

273 :
誰か考えてくれよ

274 :
ファウストのカードが手に入ったらなんか書く
多分アーク×マジコ

275 :
>>274に期待
七天のスキュレイが好きだ
アラクネはどう考えても誘っt(ry

276 :
カートン買いしかしてねえのにファウストが一枚も出ないってなんだよ
もう五箱目だぞおい

277 :
リリスが幼妻っぽくていいな。
あの格好でエプロンとかしてるんだろうかw

278 :
人気投票の画像見てふと思ったんだが
三章のシズクの胸の部分。水かけたらいい感じに透けそうだよな

279 :2013/09/11
女性部門の中間発表、第一位が「眠り姫アルマ」だったな

お前らそんなにロリが好きか!
俺もだよ!
TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

足フェチなエロパロ (461)
銀河機攻隊マジェスティックプリンスでエロパロ (38)
【俺の妹】伏見つかさエロパロ24【十三番目のねこシス】 (587)
翠星のガルガンティアでエロパロ (134)
名探偵コナンでエロパロ (236)
【DTB】黒の契約者エロパロスレ 3契約目 (348)
愛するが故に無理やり…… Part9 (145)
メタルサーガ METAL MAXのエロパロ その7 (467)


















さらに見る