2013年10エロパロ348: 素直クールでエロパロPART15 (395) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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素直クールでエロパロPART15


1 :2011/06/07 〜 最終レス :2013/09/18
ふたば☆ちゃんねる落書き板の天才によりツンデレに対抗すべく、
新たに"素直クール"なる言葉が誕生した。
ツン→素直 デレ→クール
ガチで愛してくれるが、人前であれ、好意に関してはストレートかつ
クールな表現をするため、男にとっては嬉し恥ずかし暴露羞恥プレイ。
しかし、どこか天然。言葉萌えのツンデレ、シチュ萌えの素直クール。
ここはそんな素直クールのエロパロスレです。
荒らし、煽りはスルーでお願いします。
・職人に対し注意予告の依頼は止めましょう。スルーは自力で。
・職人の投下しやすい雰囲気づくりを心がけましょう。
・ネガティブな意見はなるべく控えましょう。
 理由もなく「嫌い」などの意見はスレには必要ありません。
前スレ
素直クールでエロパロPART14
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1284559058/
過去スレ
素直クールでエロパロPART13
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1266626964/
素直クールでエロパロPART1
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1139830862/
素直クールでエロパロPART2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1151146736/
素直クールでエロパロPART3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1165760283/
【エロパロ】素直クールでエロパロPART4
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1177753262/
素直クールでエロパロPART5
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1182429786/
素直クールでエロパロPART6
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1191464305/
素直クールでエロパロPART7
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1197548369/
素直クールでエロパロPART8
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1202454157/
素直クールでエロパロPART9
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1212939321/
素直クールでエロパロPART10
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1224945913/
素直クールでエロパロPART11
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1237301421/
素直クールでエロパロPART12
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1249978294/
保管庫(エロパロ板)
http://derheiligekrieg.h.fc2.com/cool.html
保管庫ミラー(現在のエロパロ板最新保管庫はこちら)
http://red.ribbon.to/~hachiwords/scool/
素直クール保管所(全体)
http://sucool.s171.xrea.com/
素直クール保管所(ほの板・最新VIP)
http://www16.atwiki.jp/sucool/

2 :
とまあ、スレ立ててみたけど前スレのクール感染、いいですね。
ぜひ続きが読みたい!
まあそれはそれとして、幽霊で素直クール(クールじゃないという説もあり)の夕子さんの続き、長らくお待たせしました。
中篇を投下します。
---------------------------------
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1266626964/811-815の続きー
 僕たちが乗ってるのはでっかいワンボックスカー。
「兄ちゃん、ほら、海! 海だよ!」
 はしゃいでる弟の岳志に夕子さんが訊く。
「岳志君は海行くの初めてなの?」
 ワンボックスカーの後部(っていうか七人乗りの大型車なので中列の席なんだな)座席には真ん中に僕。右に夕子さん。左に岳志。
 あ、夕子さんっていうのはその、僕の大好きな女の人で、僕のことを好きだといってくれるとてもステキな、僕の彼女だ。
 夕子さんは本名は真由さんというのだけれど、僕は夕子さんと呼んでる。
 まあそれにはいろんな理由があるんだけど、それは
http://red.ribbon.to/~eroparo/sslibrary/o/original3144.html
とか、その続きあたりを読んでもらえばわかると思う。
 まあそれはそれとして、僕と夕子さんと岳志、そして夕子さんのご両親とドライブしている。
 運転してるのは夕子さんのお父様、雄一郎さん。
 背も大きくて、でも横幅も大きい、夕子さんの優しいお父さん。
 助手席には夕子さんのお母様、由美子さんが座っていらっしゃる。
「うん! はじめてー! 海! 海! 楽しみだなあー♪」
とバカな岳志ははしゃぎながら海の歌を歌いだす。
「あーれはうーみのこー、しらないのー」
 やっぱりバカなのでいろんなところが間違ってる。
 助手席の由美子さんが口を開く。
「騒ぐ磯辺の松原に〜♪
 煙〜たなびく、苫屋こそ〜
 わが懐かしき、住処なれー」
 と、完璧なメゾソプラノの声で由美子さん。
 うわあ。
 思わずパチパチと拍手してしまった。
 それは夕子さんも岳志も同じこと。
 運転してる雄一郎さんもハンドルを握る手の甲をもう片手で叩いて喝采してる。
「おばちゃん歌うまいね!」
 こらこら。岳志。おばちゃんは失礼だろ。
「いいのよおばちゃんで。岳志くん、おばちゃんはね、岳志くんみたいな男の子も欲しかったの。
 でも残念だけど男の子には恵まれなくてね。
 だからね、岳志くんとか拓海くんみたいな元気のいい男の子が可愛くてたまらないのよ」
「うん! 僕もおばちゃんすきー!」
 と、いつもの通りに何も考えず脳で直にしゃべってる岳志。
 助手席の由美子さんに後ろから抱きつく。
 調子のいい岳志は由美子さんに頭を撫でられたあとで、
「おねえちゃんも大好きー」
 そう言いながら、僕の膝の上にスライディングして、頭を夕子さんのステキな太ももにダイブさせる。
 あ、ちなみに夕子さんが着てるのはステキに白いワンピース。まさに「夏のお嬢さん」ってな感じの。
 ちょっとだけ裾が短すぎるかなあ、と僕は思ったんだけど、夕子さんが嬉しそうにくるっと回ってくれたときの
ふとももの白さが僕の網膜に焼き付いてる。

3 :
 とにかく、そんな短すぎる裾のワンピースを着てる夕子さんの生足にしがみつくバカな岳志。
 こら。そこは僕の場所だ。おまえは僕の膝でガマンしなさい。
「いいね!岳志君、『お姉ちゃん』ってもっと言って!」
 夕子さんの言うことに逆らえないのはDNAのなせる業なのか岳志は
「おねーちゃ! おねえちゃん!」
ときゃいきゃいと喜びながら夕子さんを呼ぶ。
「あーもう、岳志君たら可愛いなあ!!」
 ぎゅう、と岳志を抱きしめる夕子さん。あ。ああ。
 そそそんな、そんな羨ましいことを!!
「あのね、岳志君は拓海君の弟なんだから、私にとっても弟なんだよ」
 と、なんだか深く考えると意味深な言葉をつぶやきながら、夕子さんは岳志の頭をくしゃくしゃと撫でる。
「よかったわね、真由」
 と由美子さんが言う。
 そんな僕と夕子さんに、運転席からお父様の雄一郎さんが話しかけてくる。
「拓海くん」
と雄一郎さん。
「真由と一緒にドライブできるのは、三年ぶりなんだ」
 その言葉の意味が車中の全員の胸に染みる。ただし岳志は除く。
 夕子さんが、僕の掌をぎゅっと握ってくる。
 由美子さんがちょっと涙ぐむ。
「真由をよろしく頼むよ」
 ちょっとだけ寂しそうな、それでいてとても暖かい言葉が僕の胸に響く。
 僕と夕子さんの膝の上でねそべってきゃいきゃいはしゃいでる岳志の胸にはたぶん響いてない。

-----------------------------------------------------------------------------
 こんなことになったきっかけは、二週間前。
 もはや恒例になってる夕子さんとのお勉強会の最中、夕子さんは言った。
「ねえ拓海君、夏休みになったら、海行かない?」
「え?」
「えへへ。あのね、ウチね、海辺に別荘あるんだ」
「べ、別荘!?」
「うん。プライベートビーチだってあるんだよ。私そこ行くの三年ぶりだから。とっても楽しみなんだ」
 楽しそうな表情で夕子さんがいう。
「だからね、拓海君もいっしょだともっと楽しいと思うんだ」
「あ、いや、その、でも、岳志もいますし」
「岳志君ももちろん一緒だよ。拓海君のお父さんが許してくれたら、だけど」
「ぼくもいいのー!?」
 同じ部屋でかんじドリルを相手にうんうん唸ってた岳志が突然起き上がって言う。
「もちろん。海のそばで、砂浜も広くって、楽しいよ?」
「ひゃっふー!!」
 とやたらハイテンションな岳志。
「…いいんですか?」
「もちろんだよ。お父さんね、絶対拓海君を連れてきなさいってうるさいくらいなの」
 てな具合で、夏休みに入ってすぐの週末に、僕と岳志は夕子さんちの別荘に招かれたわけで。
---------------------------------------------------------------------------------
 こ、これが別荘だって言うのか!?
 デンドロビウムを始めてみたときのモーラみたいな反応をしてしまったのはあまりにびっくりしたから。

4 :
 デンドロビウムを始めてみたときのモーラみたいな反応をしてしまったのはあまりにびっくりしたから。
 目の前に現れたのは、視界の端から端まで広がるような大庭園とその中の大邸宅。
 これ、分譲始まったばっかりで他の別荘が建ってないだけだよね?ね?
 はじからはじまで、このひろーい土地が庭だなんて、そんなことないよね?ね?
 ちょっとした小学校の校庭くらいありそうな、それよりもでかいんじゃないか?ってなくらいの広大な庭。
 公園かと思ったくらいだ。
 っていうかここは日本かホントに。
「ひっろーい!」
 と車から降りてそこらを駆け回ってるテンションの上がりきったバカ岳志。
 その岳志を楽しそうに追い回してる夕子さん。
 きゃいきゃい言いながら、植え込みをジャンプしたり、木の周りをぐるぐる回ったりしてるちょっと足りない子の岳志。
 そんな光景を見ながら、僕の肩にそっと手を置くのは夕子さんのお母様の由美子さん。
「ありがとうね、拓海くん」
 そう言う由美子さんの目元がなんだか潤んでるのは気のせいじゃないと思う。
 とはいえ、そんな感謝されるようなことはしていないんだけど。
 ずっと植物状態だった夕子さんが、起きて元気になったきっかけは僕だと思ってるみたいだ。
 …いや、それはそれでウソじゃないんだけど、由美子さんの考えてるようなことよりはもっとファンタジックというか、
浮世離れした理由というか…まあ、ちゃんとは説明できない。
 とにかく、夕子さんが目覚めて元気になったのは僕のおかげだ、ってお母様の由美子さんとお父様の雄一郎さんは
考えてるみたいで。
 でも、僕としたら生身じゃないにせよあんなことをした結果なんで、素直にその感謝を受け入れるのはなんていうか、
悪い気がするっていうか、ちょっと焦るって言うか。
 ともあれ、そんな感じで僕は荷物を別荘へと運ぶ。
 うん。僕はこんなことでしか役に立てないし。
 夕子さんは「拓海君やっぱり力持ちだよね」
と嬉しそうに僕のことを見てくれる。うん。いいなこういうの。

 別荘の海側のポーチからビーチに直接出れる、と夕子さんが言ってたので岳志の着替えを手伝ってから
一緒に浜辺に出てみたのだが。
 またあきれてしまった。
 真っ白な砂浜。真っ青な海。
 ここはちょっとした湾になってて、入り江の向こう側の海水浴場はかなりの人出で賑わってるのに、
こっちのビーチときたら僕たちのほかに数名のグループがいるだけ。
 こ、このブルジョアめっ!
 世の中の不合理さを嘆こうとしかけたけど、それは間違いだった。
 うん。こんな誰もいないようなビーチでよかった。
 夕子さんが手を振りながら砂浜を駆けてくる。
 その長い脚に見とれて、そして羽織ってるパーカーの中のぷるんぷるんとゆれる胸にも視線は釘付けで。
 長い髪を頭の上で結った夕子さんも可愛い。超可愛い。
 その微笑みは僕の心臓を打ち抜いた。
「ね、見て見て」
 と夕子さんはパーカーを脱ぐ。
 その下から現れたのは真っ赤なビキニ。真っ白な、たわわな夕子さんのお胸と、それを包む三角形の
カッコいいビキニタイプの水着。
 透き通る白い肌と、挑発的な真っ赤な色がすごくいいコントラストで、僕は思わず息を飲んでしまった。

5 :
「へへへ…」
 そんな僕の表情をみて夕子さんは嬉しそうに微笑むと、僕に小さなプラスチックの瓶を渡してくる。
「え?これって」
 SPF50+、とかPA+++、とか書いてある。
「日焼け止めだよ。拓海君に塗ってほしいな」
 夕子さんが真っ赤なビキニの胸をふるん、と揺らせて僕に迫ってくる。
 え、いや、その、ちょっと…
 僕がどぎまぎしていると、夕子さんは急に大きな声を上げる。
「あ、岳志君!! ちょっと待った! お姉ちゃんが日焼け止め塗ったげる」
 一人っ子だからなのか、夕子さんは岳志にお姉さんぶるのが好きみたいだ。
「えー。いいよぉーべつにぃー」
 くねくねしながら固辞しようとする岳志。一刻も早く海に入りたいらしい。
「いいよ、じゃないよ岳志君! これ塗らないと、明日は岳志君、体中真っ赤になってヒリヒリして、
アッチッチになっちゃうんだからね!」
 夕子さんが恐ろしげな口調で言うと、岳志は途端に言うことをきくようになる。
 このへん、兄弟で似てるのかもしれない。
 くすぐったがる岳志の全身に日焼け止めを塗り終わると、夕子さんは岳志の海パンのお尻をパチーンと叩いて
「さあ、行ってこーい!」
 と叫ぶ。
 浮き輪をもって波打ち際に向かって全力疾走。あ。こけた。相変わらずバカな岳志。
「じゃあ、次は拓海君だね?」
 ニヤニヤしながら夕子さんが迫ってくる。
 四つんばいになって僕に近づいてくる夕子さん。
 そのたわわ過ぎるお胸は重力でボリュームを増し、小さめのビキニのトップから
こぼれんばかりの胸が僕の目に飛び込んでくる。
 両腕がそのおっぱいの両脇を通るたびに、むにゅんとかふるんっとか言いそうな柔らかそうな変形をみせるわけで。
 っていうかこれ、女豹のポーズじゃん!
 僕の視線をうれしそうに受け止めると、夕子さんは手のひらに白い液体を受けると、僕に抱きつく。
「え、あ、いや、その、自分で塗れますって!」
「だーめっ!」
「ひゃっ!?」
 白い乳液を両手に取ると、両手で僕のほほにぺちゃ、と塗りこめる。
 その白い肌が僕の目には痛い。だってあっちもほら、ああなっちゃうし!
「あ、あの、その、近いです夕子さん」
「んー? 近いってナニがぁ?」
 ニヤニヤしながら夕子さん。
「ほら、背中にも塗ったげる」
 と夕子さんは僕の身体に抱きつく。
 むにゅーっ、というほかない、柔らかな感触が僕の胸の上に着地する。
 夕子さんは僕に半ば抱きつくように僕の背中に腕を回し、日焼け止めを塗ってくれてる。
 顔はものすごく近いし、いいにおいがするし、夕子さんの身体ったら柔らかくてもう――!!!
「ふふふ。ほら、暴れちゃダメだよ♥」
 語尾にハートマークがついてそうな夕子さんの声。
 夕子さんのお母さんの由美子さんに助けを求めようとしたら、なんだかほほえましいものを見てるようなニコニコ顔。
「うわっ、拓海君、背中も筋肉なんだねえ」
 夕子さんの小さくて柔らかい掌が僕の背中を這い回る。
 ソレと同時に、僕の胸の上で夕子さんのステキなビキニに包まれたたゆんたゆんのおっぱいが
形を変えながら押し付けられるわけで。
 ああ。どうしよう。
 ズキズキしてきた。気づかれないように上向きにするにはどうしたらいいんだあ!?

6 :
「じゃあ、次私の番ね」
 と夕子さん。え。それってどういう。
 はい、と僕の手のひらに乳液を垂らすと、両手を広げて僕に胸を突き出してくる夕子さん。
 え、え?!こ、これって?!
 僕が逡巡していると
「…塗ってくれないんだ。じゃあ、私もう真っ赤でヒリヒリしてアッチチになっちゃうんだね」
 と悲しそうな顔の夕子さん。
「私の白い肌スキって言ってくれたけど、そんな肌ももうなくなっちゃうんだね。
 私が真っ黒になっても拓海君、私をスキでいてくれる?」
 涙ぐむフリだけでも僕の胸にはズキンときてしまうわけで。
「拓海君……」
 夕子さん。あの、ご両親が見ていらっしゃるのですが。
「ね、お願い」
 そう言うと目を閉じて、手を広げて僕に「塗って」と言わんばかりに身体を向けてくる夕子さん。
 夕子さんのそんな姿がたまらなく可愛くて切なくて苦しくて、だから僕はこう言ってしまう。
「あ、あ、あの、じゃあ、し、失礼します」
「うん♥」
 夕子さんの答えは語尾に、どう聞いてもハートマークがついてるような嬉しそうな声で。
 そしてそのあと僕が感じた掌の感触はまさに天上のモノで。
 柔らかくて、でもしっかりと僕の指を押し返してくる弾力の肌。
 むっちりとした脂肪の柔らかさ。
 水さえも弾いてしまいそうなくらいのピチピチした肌の張り具合。
 一秒でも長く触っていたくなるくらいの、夕子さんの身体。

「…ん!ッ…」
 夕子さんが僕の手に反応して小さく悲鳴をあげる。
「あ、あの、ゴメンなさい」
 僕がそう謝っても夕子さんは優しい。
「いいよ。拓海君だから。もっと強くしたっていいんだよ」
 あ。嗚呼。夕子さんのご両親が見ているなかで、夕子さんにこんなことをしちゃうなんて。
 そんな罪悪感も薄れるくらい、夕子さんの身体は柔らかくてステキだった。
 掌に取った白濁液を、夕子さんの首筋から胸元に伸ばすようにして塗る。
 ふにゅ、ともむにょん、ともいった擬態語で表すしかないような柔らかくてすべすべでステキな夕子さんの胸は
僕の掌や指を押し返すような強さの弾力で。
 夕子さんは細い体なのに、肋骨なんかは浮き出てるくらい肉がないのに、おっぱいだけはむにゅっとそこだけ
限定的に肉付きが豊かで。

「もう。拓海君たら。水着の中に手入れたっていいのにぃ」
 そんなことをいいながら僕にぎゅっと抱きついてくるのはなんというか、その、なんか熱くて硬くなっちゃうんで!
 さらに
「ココ塗ってないよ」
 と水着のブラの谷間を広げる夕子さん。

7 :
 お胸のむにっとしたお肉を広げると、そこには夢の桃源郷。
 いやいやいや。
 鎮まれ静まれ俺。
 うわあ。
 うわあ。
 うわあああああ。
「ね、お願い。拓海君…」
 そう言われたら僕は夕子さんの胸の谷間に手のひらを押し当てるしかないわけで。
 僕の手が、夕子さんの一番柔らかな肌に包まれる。
 夕子さんのおっぱいの、この世の極楽みたいな優しくてしっとりとしててすべすべで柔らかい感触に包み込まれる。
 うっ。
 痛いくらい、僕のアレは張り詰めている。
 どうしよう。でちゃいそう。
 ベクトルの内積や二次方程式の解を必に想起して息子を静めようとする僕に、夕子さんは笑いながら言う。
「ね、柔らかいでしょ?」
 ああ。
 ええ。
 なんとも。
 …僕のアレが、爆発しそうです!!!!

 ……海に入れば何とかなると思ってた僕が間違ってました。
 胸を僕の脇腹にむにゅっと押し付けるだけじゃないんですね。
 夕子さんは長い脚を僕の腰に絡めてきて、僕にしっかりしがみついたままで波の中で僕に身体を押し付けてくるわけで。
 波に揺られながら、僕の胸といい首といい、いろんなとこにキスしまくってるのはなんてーか、どうにかなってしまいそうな
くらい興奮してしまうわけで。
 公然と抱き合えるから夕子さんは嬉しそうに微笑んでいらして。
でも、そんな僕のもう片方にはきゃいきゃいはしゃいでる岳志がひっついてるけど、
これってあまりにあまりな生々しい光景なはずなのに。
 砂浜では夕子さんのお父さんお母さんが見ていらっしゃるって言うのに。
 僕のアレはまたまた、水着の中で今にも爆発しそうなほど、猛り狂ってた。ああもうっ!!!

--------------------------------------------------------------------------------------

 さて。
 昼間あれほど大騒ぎして、そして夕食の浜辺でのバーベキューにテンション上がりまくりだった岳志は
すっかり疲れて寝入ってしまってる。
 とろんとした目の岳志と金色のライオンの口からお湯が出てくるでっかいお風呂に一緒に入って上がったら、
もう岳志はベッドにバタンキュー。
 僕もいろいろ疲れた。いろんな意味で。
 ふう。
 柔らかなベッドにぽすん、と全身を投げ出す。
 やわらかいベッド。そして清潔なシーツのいいにおい。
 来て良かったな。
 夕子さんは楽しそうだったし、岳志もはしゃぎっぱなしだった。
 夕子さんのお母様の由美子さんもニコニコしてたし、お父様の雄一郎さんも嬉しそうな笑顔を見せてくれた。

8 :
支援?

9 :
 幸せだなあ。
 うん。幸せってのはこういうのを言うんだろうなあ。
 そして、そんな幸せを僕にくれた夕子さんが、僕のことを大好きだと言ってくれてる。
 それこそがホントの幸せなんだろうとおもう。
 もし、これが夢だったら、目が覚めた瞬間に僕はにたくなってしまうだろう。
 それくらいの幸せ。
 目をつぶると、夕子さんの姿が思い出される。
 長い髪を頭の上に纏めた夕子さんの姿。
 真っ白な肌。カッコよく突き出した、やわらかなおっぱい。
 真っ赤なビキニの内側の肌の柔らかさとすべすべとした肌。
 それを思い出しただけで僕の下半身の血流がおかしくなってきてしまう。
 うう。どうしよう。トイレに行って処理しちゃおうか。
 そんなとき、コンコン、と小さくドアがノックされる。
「拓海君?」
 ドアの外から控えめな夕子さんの声。

10 :
ドアを開けると、そこにいたのは夕子さん。その着ていらっしゃる寝巻きはふわふわしたシルクの生地のキレイな
ワンピースというかロングドレスというかネグリジェというか。
 とにかくそのお姫様みたいなフリフリのフリルも、夕子さんの長くてキレイな黒髪に映えてすごく可愛い。
 僕の視線に気づいて、くるっとその場で回ってくれる夕子さんも可愛い。
「ねえ拓海君。星がきれいなんだよ」
 そう言って僕の手を握ってくる小さくて柔らかくてすべすべの手。
 湯上りの夕子さんからはほのかにシャンプーと石鹸のいい匂いがして、僕はそんなにおいにクラクラしながらも
夕子さんに手を引かれるままにバルコニー(ここだけで僕んちの広さくらいある!)に連れられていってしまう。


11 :
あれ?
どうした?

12 :
忍法帖の規制なんで今日はここまで。
20行も書けないなんて酷すぎる…涙
でも完結まではがんばって書くから

13 :
忍法帳のレベル別文字数制限地味にうざったいですな…
続きをアッチチしながら期待しております!

14 :
さは

15 :
期待してます

16 :
gjです
それと
忍法庁UZEEEEEEE
なんとかならんのか

17 :
今でも更新してる保管庫ってないのかな

18 :
>>17
保管庫ミラー(現在のエロパロ板最新保管庫はこちら)
http://red.ribbon.to/~hachiwords/scool/

19 :
砂男クール
つまりこのスレは砂男というおっさんのエロパッ(略

20 :
クール感染です。タイミングがよろしければ投下させていただいてもよろしいですか?

21 :
OKOK!
待ってるぜい

22 :
あの日、そうあの中途半端で俺としては正直生しにされた気分のまま透子の家からお暇したあの日から、1日がたった。
つまり、今日はその翌日だ。
教室に入ると同時に目に入ったのは、一カ所に固まった男子生徒の群れだ。
「どーした?お前ら」
「あぁ、大谷か。実は篠木さんのことなんだが…」
「透…篠木って転校生がどうかしたのか?」
「あの子…隙がない」
え?
「隙?」
「あ、あぁ、なんというかその…他の女の子みたいにキャッキャ言う子でもなさそうだし」
「は、はぁ…」
「わ、わかるか!?そう!例えるならば組織の女スパイ!」
「落ち着け」
確かに、あいつは別に近寄り固いってほど陰険なオーラは出してないんだけど、話すための話題が見つからない。謎すぎて。
「ミ、ミステリアスってことか?」
「そぉだ!!」
そうかな…

23 :
「そこでだ、誰が最初に篠木さんに話しかけるか?またどんな話題で話すか協議していたところなんだ!」
は、はぁ…。確かにあいつは一見ミステリアスだ。学校では表情もなかなか大きな変化も見せないし、他の女生徒と話してるときも時々微笑むだけだ。
「なぁ大谷!?お前ならどう話しかける!?」
ラグビー部と相撲部に両肩を掴まれわっしわっしと揺さぶられる帰宅部。
お前ら俺をす気か?
それから同じような問答を繰り返し、俺の頭は数十往復以上は揺さぶられもうそろそろ意識ともオサラバかというところまでいったところで
『トントン』
肩を叩かれた。
グワングワン揺れる脳に翻弄されながら、後ろを振り返った
透子だった

24 :
「おはよ」
「え?」
それだけ言って、また透子は自分の席の椅子に腰をかけた。
え?
そんな顔をしなでくれ、我が同胞たちよ!俺だって意味がわからないんだ!
「ね、ねぇねぇ篠木さん!俺には!?ねぇ俺には!?」
「おはよ」
「お、俺にも!」
「おはよ」
「私にも!」
「おはよ」
ただの挨拶でここまで必になれる情熱、それをもっと別のものに回して欲しいんだけどなぁ。
お前らだ、お前ら男子のことですよ!

25 :
授業中のあいつは、背筋がピシリと伸びて、お手本かとでも言いたいくらいに姿勢、書き取り、傾聴…なんというか、隙がない!!確かに奴らの言う通りだ!
それは授業中でなく休み時間でも言えることで。その休み時間が訪れ、先ほどの野郎どもはまたしても同じように緊急集会を催しているんです。
「おい大谷!」
「は、はい!」
まさか体育倉庫に来いとか言わねーだろな?ただの挨拶だからな!お前らだって挨拶したじゃん!
「篠木ちゃんの…好きなもの…聞いてきてッ♪」
おいラグビー部。好きなものってなんだよ
「好きなもの聞いてよ、プレゼントするって結論に辿り着いた」
「いきなりプレゼントってかなり勇気いるぞ!?」
「仕方ねーだろ!話題が見つからないんだからよぉ!」
「…はいはい、聞けばいいんでしょーもう…」
好きなものか…確かに知りたくはあるな。

26 :
野球部の坊主ジョリジョリ攻撃を背中にうけながら、俺は透子の席に踏み出すことにした。
「よ!」
「優」
うん…何から話せばいいのかわからない。いきなり好きなもの聞いてもおかしいし…。
「こ、この学校には慣れたか?」
「えぇ、概ね慣れたわ。ところで何の用?」
隙がねぇーーー!!!
「え、えっとだな…」
あるんだ。用はあるんだ!でもなんか言い出しにくい
「?用事は無いの?別にそれでもいいけど…」
「あぁ…じゃ、聞くぞ?お前の好きなものってなんなんだ?」
「優」
おっと…。
「ありがとう。でもそうじゃなくてさ。好きな食べ物とか、そこらへんを聞いてるんだ」
「…」
しばらく、なんとも気まずい1分間を沈黙に費やした後、透子が答えたのは
「お茶漬けかしら」
「お茶漬け!?」
「好きなものなんでしょう?」
間違ってない。間違ってないんだけど何か間違えてる。
「あ、あぁ。お茶漬けね。ありがとさんっ」
「どういたしまして」
意外に渋い。

27 :
津々浦々のお茶漬けのふりかけを買い求めに奔走しにいった男子生徒たち、帰りにケーキ屋に寄るのを楽しみに下校した女生徒たちの姿はなく、教室には俺だけが残されていた。いわゆる掃除当番という奴だ。
「はぁ、あとはここで終わりだな」
別に俺はクラスから孤立してるわけでもパシリにされてるわけでもない。男子生徒の奴らは、今日だけ俺がやればのこりの日は全部やるそうだから気楽なもんだ。
「で?お前は他の女の子とケーキ屋行ったりしないのか?あんなに誘われてたのに」
「今日はいいの」
教室に残っていたのは俺だけじゃなかった。
「掃除は終わった?手伝おうと思ったんだけど」
「いーよいーよ、今終わったし…さ、帰るか」
「待って優」
なんだ?こいつは課題で残されてるのか?それとも実はこいつ几帳面で俺の掃除が甘いとかなんとか
「昨日の夜のこと、謝らせて」
このタイミングで!?

28 :
透子がわざわざ教室に残っていた理由が謝罪したいから?
「謝らせて」
透子がズイっとこちらに踏み出してくる
「い、いやあれは誰が悪いとか、そういうのじゃなくてだな」
「でも私の気が済まないわ」
そう言いながら、どんどんこちらに詰め寄り、ほとんど体が密着しそうになる。
「…じゃあひとまず謝られておきましょう」
「ごめんなさい」
「はい、許しましょう!」
透子は珍しく緊張した表情から、いつものように落ち着いた顔に戻ったあと、姿勢をかがめ、俺のズボンのジッパーを下ろしは…じめ…
「な、なにをする!」
裏切られた刑事のようなセリフを吐きながら、俺は驚きと抗議の声を出した。
「昨日の落とし前だけど?」
落とし前だけど?じゃねーよ!あとそのヤクザみたいな言い回しやめて

29 :
カチャカチャとベルトの金属音を鳴らせたあと、透子はゆっくりと俺のズボンを下ろした。
「透子…そこまでする必要はないと思うんだけど」
「ダメ」
即答かよ。それにしても、緊張するというか、威圧されてる気分だ。蛇に睨まれた蛙の気分がよくわかる。
下着をそっとズラしたあと、透子の目が僅かに見開いた
「…っ…」
そんなに驚いたように見られても困る。俺だって恥ずかしいわ。
「…んっ…」
透子が行動を起こすまで5秒もたたなかった。突如、さっきまで驚きの対象であったものを透子はくわえたのだ。
「ちょ!?」
「ん」
苦い顔をしながら、あれこれ試行錯誤するように、顔の角度を変えては、先から根元まで丹念に舐めとる。
「お前っ…なんか…上手くねぇ…!?初めてじゃないのか?」
「初めてだけど?」
口を離して、また首を傾げながら透子はこたえた。
「あ、あぁ、そうなのか」
「下手かしら?やっぱり」
そういって透子はまた行為を再開した。えぇすごく上手いです。

30 :
時折、俺の様子を心配するように、上目づかい+涙目でこちらを見てくるこいつ。ジュパジュパと粘着質な水音が教室になりひびき、誰かに聞かれてやしないかと少し心配になる。
透子の舌が、まるで別の生き物のように絡みついてはズルズルと竿を這いずり回る。
「くっ…と、透子?も、もうそろそろ出る!」
「ん」
了解、とでもいいたいのか?透子はそんな声を出した後、今までになく激しく舌をうごかした。ふぅ、ふぅ、と息を荒くしながら、口から銀色の糸を大量に垂らしながら。
「あぁっ…ちょっタイム!ティッシュ出すから!」
「んっ!んぅ!ちゅ…」
その言葉を拒むかのように、透子は先から大きくほおばり、吸い始めた
「おっおぉい!話聞いてたか!?うぁ、ダメだ!」
俺の背中に電気が走った。と、同時に下半身が大きく脈打ったあと、昨日のモヤモヤとドロドロとネバネバが思いっ切り出ていった
「んぐっ!?ふ、ぅん〜…ん…!」
透子の口に。
「ん…ぷはぁ…ゆ…優?気持ちよかった…?」
眠そうなくらいに目をぼんやりとさせた透子がそれでも俺を気遣うように聞いてきた。えぇ最高でしたとも…。
「じゃなくてぇ!お前っほら、汚いだろ!ほら吐き出しなさい!このティッシュに!ペッペって」
「もう飲んだわ」
「…」
もう突っ込む気が起きない。もう下校時刻が近い。はぁ…

31 :
そして慌てて身支度を整え、透子を家まで送り、透子の家の前で何事もなかったかのように二人して透子のおばさんの世間話を聞いた後、何事もなかったかのように透子と別れた。そう、何事もなかったかのように、透子は手を降って…。
次の日の朝、透子の机の周りに人だかりができていた。成分はもちろん男子生徒。
「おう大谷!」
男子生徒の大半の奴らの手には地方限定のお茶漬けの素が握られている。
ま、まさか昨日のうちにこんなに買ってきたの!?
「優?」
そして透子の机の上には袋の山。
「そぉだ大谷ぃ…透子ちゃんによぉ?話題作りのために茶漬け以外の好きなもの聞いたんだよなぁ、俺たちゃ」
「へ、へへぇ」
初めからそうしなさいよ…。なんとなく冷や汗が垂れる。
「何て言ったと思う?」
「シュ、シュークリームとか?」
「違うんだよなぁそれが」
おいまさか
「優だけど?」
それがなにか?という顔で俺を見る透子。その周りに、握り拳をたて俺を睨む『元』親友たち。
俺は今日、無事に学校から帰れそうにない。
おわり

32 :
今回はここまでです。
次こそはエロメインで本番いきたいなぁなんて思いつつ、文章力を鍛えます。
お読みいただきありがとうございました!

33 :
うむ、乙

34 :

力作だな
続きも楽しみだ

35 :
全人間に素直すぎてワロタw

36 :
前どんな話だったかなーと思ってたら前スレ落ちてて読めなかったorz
Datは保存しとくべきだな…
大人しく保管庫の更新を待ってるよ
>>32GJ

37 :
>>18
そこも最近更新無いなぁ

38 :
スレが終わっても更新しなくなったな

39 :
では

40 :
保守

41 :
保管庫はもう更新ないのかね

42 :
VIPの方はどうなったんだ?

43 :
何かガワだけで中身全部消えてるよなアレ

44 :


45 :
しゅ

46 :
補修

47 :
「君たちの保守の精神は素晴らしいな、一瞬惚れてしまうところだったよ」

48 :
惚れてないのかよw

49 :
「なんせ私には先約が居るからな。」
「マジかよ!どこの馬の骨だよ!」
「ふふふっ彼の保守を一度受けた瞬間から病みつきになってしまってな、あぁ思い出すだけでっ!」
「クラス1のクール女の>>47さんが人前でノロケるだと…」
「くそっ!どこの羨ましい奴だよ!」
「何を言っているんだ?こんなに近くにいるじゃないか」
といって女は後ろの席でふて寝していた男を引っ張り出す。
「なっ>>47っ!いきなり何しやがるんだよ!」
「こいつがその先約だ。」
>>44>>45>>46、どうして俺の方見てるんだよ…俺なんかしたの?めっちゃ怖いんだけど」
「「「…キ・サ・マ・かぁぁぁ!!」」」
「ちょ…まっ…ああああ!!」
男達はダッシュで教室を出ていった
昼の授業、彼氏の顔にはかわいい動物柄の絆創膏が張ってあった。
誰にでも素直クールなのが大好き。

50 :
感動した
>>49の妄想レベルは世界一

51 :
スレの過疎化に保管庫の滞りも原因なんだろうな。どうにかならないものか

52 :
>>51
キミが保管庫を作ってちょ

53 :
過疎ってるなぁ、残念だ

54 :
ありそうで微妙に思いつきにくい属性な気がする。
投下までするとなるとさらに。

55 :
てすと

56 :
こんにちわこんばんわおはようございます、いつもの人です
単品書いてきました
・エロあり
・グロ、スカなど注意要素多分無し
・ヒロインに一癖二癖あり
・夏休み時期ネタ
ではどうぞ

57 :
「ヒロ君、少し寒くないか」
 カフェに入るなりナル姉は鞄に詰めてあった上着を取り出して羽織る。きょろきょろと天井を見上げて空調か
ら一番遠い座席に腰を落ち着けた。
「てか暑いよ」
 最近は節電とか何とかで、例年に比べればこの店だってエアコンの設定温度は高く設定されている。さっきま
で噴き出していた汗は止まったが寒いと言うほどでもない。むしろ火照った肌に冷風は心地よいくらいだ。
「ホットカフェオレ」
「アイスコーヒー」
 注文を取りに来た店員はわずかに顔をしかめたが、すぐににこやかに表情を作り直して厨房へ下がっていっ
た。
 置かれていったお冷やを一気に飲み干して一息吐くと、上着の前を寒そうにかき寄せて身体を強張らせたナル
姉が自分にあてがわれたグラスを恨めしそうにこちらに押し退けてくる。こんなに寒いのになお氷水を出すなん
て一体どんな店なのだ、と内心憤慨しているに違いない。滅多に表情を崩さないから、ある程度付き合いが長く
ないと予想もつかないが。
「……遅い」
 そんなに早く出てくるわけがないのは彼女も分かっているはず……はずだ。
「言いたいことがあるなら言えばいいではないか」
「八つ当たられるのは勘弁」
「八つ当たりなんてしない。夏に冷房を強くすることがいかに無駄で意味のないことかを」
「世の中じゃそれを八つ当たりって言うんだよ」
 ナル姉――宇佐見鳴海――は大学で知り合ったときからこんなのだった。大学の資格サークルの勧誘会で初め
て見かけたとき、酔いに任せてサークルのメンバーと大論戦を張っていた。てっきりサークルの一員なのかと思
っていたら、勧誘される側、つまり自分と同学年と聞かされたときには驚いたものだった。
 俺に自分のことをナル姉と呼ばせているのも『私は浪人してキミよりも年が上だから、ただナル、と呼ぶのは
なれなれしい』と言い出したのがきっかけだ。その頃には既に恋人同士になっていたのに随分今更なことを言う
ものだ、とも思ったが、そこは彼女に口でやりこめられたというか丸め込まれた。
「君は人を思い遣るということを知らない」
「真夏に長袖を着込んでるアンタをどうやれば思い遣れるんだか分かりません」
「それは奇遇だな。こんなに店内は寒いのに半袖のまま平気な顔をしているだなんて想像もつかない。見ている
 だけで寒くなるよ」
 まだ運ばれてこないのか、とちらちら厨房のほうを見ながらそんな悪態をつく。確かにこっちだって汗だくだ
が、新たな汗の噴出は止まっているのだから異常な暑がりのような扱いは止めてほしい。顎を伝って垂れてきた
汗をおしぼりで受け止める。蒸しタオルがほんのり温かくてまた汗が出てきそうだ。
「温かい。きちんとサーバーに置かれているおしぼりは後世に伝えていくべき素晴らしい文化だと思わないか、
 ヒロ君」
 目を見開いたまま寝言を言う彼女にどう返事をしようか考えていると店員がようやく飲み物を持ってくる。ナ
ル姉が待ちわびたとばかりにさっさと自分のソレを確保して一口啜ると、ようやく落ち着いた表情を見せた。
「この時期は苦手だ。こういう店でないと温かい飲み物が手に入らない」
「自販機も『つめた〜い』ばっかりだからな。……コンビニとか行けばあるんじゃないの?」
「あんな氷室に好きこのんで入る趣味はない」
 ちび、と彼女がまたカップを啜るのを横目に、自分のアイスコーヒーにガムシロップとコーヒーフレッシュを
放り込んでストローでがしがしかき回す。両手でグラスを包み込むと手先がひんやりとして気持ちいい。頬ずり
したいくらいだ。
「遊んでいないでさっさと飲め。行儀が悪いだろう」
 彼女の言い分ももっともだとストローを思いっきり吸いあげる。あっと言う間に液体部分がなくなる。案の定
氷が多い。
「そこまで急がなくてもよかったのだが」
 彼女のカップにはまだ半分以上カフェオレが残されている。
「私も急いだほうがいいか?」
「いや? ゆっくり飲んでるのを見つめてニヤニヤしてるからご心配なく」
「そうか」
 一旦取り上げたカップをテーブルに置き、こちらを見返してくる。そのまましばらくお互いが無言で見つめ合
う羽目になった。

58 :
 視線を外すのは負けだと思う。視線を外すということはすなわち生存競争での負けを意味する。山で熊と出く
わしたときも、目を見ながらそっと後ずさりするのが正しいとも聞く。簡単に折れてしまうのは癪だ。
 改めてナル姉の面体をまじまじと観察する。正直、美人ではない。童顔で身長も低いほうだ。俺のことをロリ
コンなどと言う奴が陰に日向にいるが、ロリコンはこんな面倒な女を相手にしないと思う。いや、子供のように
駄々をこねるところがあるからむしろ好物なのだろうか。
 また、寒そうに見えるのは厚着をしているからというだけではない。寒がりな上に出不精だから日に当たって
おらず肌が病人のように白いのもそう見える理由の一つだ。ちなみに、扇風機を全力でブン回しつつ自室でじっ
としているのが彼女の夏のスタイルだ。出不精のくせにエアコンを敵視している上、暑いのに特別強いわけでも
ないから自然とそうなったらしい。
「……ヒロ君、何か喋り賜え」
「見つめてるって言っただろ?」
「君は私のことを馬鹿にしているのか。久しぶりに君に会えたのに声が聞けないのでは意味がない。顔面偏差値
 が人並みの君に私がベタ惚れしているのは君のバリトンが大きくウエイトを占めているから、というのは以前
 にも伝えたことがあっただろう?」
 これで本人は褒めているつもりなのだからどうしようもない。貶める言葉は一言も言っていないから何も問題
ないだろう、というのが彼女の言い分だ。事実、確かにどこかの出来が悪いと言われたわけではない。
 それでもこっちが気分を悪くする可能性を全く考慮に入れていない彼女の物言いは、以前なら度々騒ぎの原因
になっていた。その度に宥め、すかし、後始末をしていたのは大概俺の役目。お陰で多少の彼女の褒め言葉
(?)では動揺しなくなっている。嫌なスキルが身についたものだ。
「……まあいい。こういう恋人同士らしいこともたまにはいい」
 何か一人で納得してカップの中をぐい、とやる。口の端についた液体を舐めあげるとまたこちらをじっと見つ
めてくる。
「顔がにやけそうだ」
「少しは表情崩してからそういうこと言ってみたら、ナル姉?」
「口角が3mmくらいあがっているぞ」
「そんなもん、普通は誤差の範囲だ」
「その誤差を見切ってくれるのが彼氏ではないのか」
 憤慨した振りをしながら机に置いた指でトントンと音を鳴らす。機嫌がいい証拠だ。
「なら俺の変わったところも分かるんだよな?」
「髪を2週間前に切った。体重が少し、2kgくらいかな、落ちた」
 恐ろしいことに全て当たっている。ストーカーのようで気持ち悪い。
「ストーカーみたいで気持ち悪いと思ってる」
「そりゃ思うだろ。なんで分かるんだよ」
「髪は長さで前回切ってからの間隔は想像がつく。体重は薄着だからな、見た目でなんとなく分かる」
 この女、相変わらず怖い。

59 :
 * * * * * *
 扇風機にあー、とやりたくなるのは本能だろうか。
「あ゙〜〜〜」
 帰宅して早々、エアコンを弱めに入れて扇風機は最強に入れる。顔を押し退けるような強風に目をしばたかせ
ながら吠えていると、背後に人影が立った。
「子供のような真似をするのが好きだな、ヒロ君は」
 嘆息しながら俺の隣へ腰を下ろすナル姉が首を振るスイッチを押し込んで俺から風を奪っていく。彼女のこと
を気遣ってエアコンは最小限に留めているんだから扇風機くらい独占してもバチは当たらないのではないか。
「私は扇風機の風は好きだ。もう忘れてしまったか?」
 まさか、と首をすくめてみせる。大学の通路に置かれていた業務用のオレンジ羽の強力扇風機の前に1時間以
上陣取っていたせいで風邪を引いたとき、面倒を見させられたのは他ならぬ俺だ。
「ならそれくらい我慢したまえ。わざわざこんな田舎にまで会いに来たのだから、それくらい譲ってくれたって
 いいだろう?」
「田舎って、ナル姉が今住んでるところだって大して変わらないだろう」
 一昨年、地元で上手いこと就職先を見つけて戻った俺と、同じ大学の大学院に進んだ彼女は絶賛遠距離恋愛中
だ。まだ学生(と言うと決まって、自分は修士生だ、と怒られるのだが)の彼女が夏休み期間を利用してこっち
に遊びに来た格好のお泊りは2泊3日の予定。ヒロ君のウチに泊まっていくつもりだがそれでもいいか、と訊いて
きたときは自分も多少は好かれているのだとうれしくなったものだった。
「だから田舎だと言っているんだ。大学のキャンパス以外何もないところとこの辺り、どっちがより都会だ?」
 答えに窮する質問をしてくる。この辺りも娯楽がパチンコ屋だけなところは変わらない。向こうには大学とい
う立派な教育機関があるからこちらのほうが分が悪い。
「そんなこちらが不利になる質問には黙秘します」
「卑怯な真似を……あ、こら」
 ナル姉の隙を突き、扇風機の首をこちらに向けて風を強奪する。Tシャツの襟から風を入れると上がりすぎた
体温ががくっと下がった気がした。
「私の扇風機を」
「じゃあ俺のエアコンには全開で働いてもらおう」
「わがままだな君は」
「どっちがだよ」
 ナル姉はエアコンのリモコンをいつの間にか手にしていた。何かの信号を本体に送りつける。
「これでいいだろう?」
 エアコンが大量の冷気を吐き出し始めた。
「寒くなるから暖を取るぞ」
 露骨な言い訳をすると彼女が俺と扇風機の間に立ち塞がり、抱きついてきた。

60 :
「この温もり、久しぶりだ」
 不意に正面から抱きしめられて束の間反応出来ずにいたが、彼女の呟きに含まれた湿り気で察した。
「……帰ってきたばっかりじゃね? せめてシャワーくらい」
「だからどうした。久しぶりにセックス出来るのに、時間いっぱい愉しまない理由はないだろう」
 時間いっぱいって、と笑いかけたが、彼女が更に力を込めて抱きしめてきたので本気だと分かる。
「セックスしたいから会いに来た、みたいに聞こえるんだけど?」
「理由としては3割くらいだよ。肉欲なんて所詮その程度さ」
「3割もあるのかよ、ってのが俺の印象だけど」
「それは考え方の齟齬という奴だ。3/10しか占めていないじゃないか」
「だったら残りの7/10を言ってみろ」
「君の声が訊きたかったのが2割、君の顔が見たかったのが2割、田舎料理が食べたかったのが2割。その他諸々
 で1割だな」
 結局セックスの一番比率が高い。『肉欲なんてその程度』ではなかったのか。
「シたかった、って正直に言えよ?」
「正直に言えば、時間いっぱい付き合ってくれるか?」
「それは体力と要相談です」
 ナル姉の背中に回した指が上着越しにブラジャーのホックを探す。辿り着いたそこを軽くひっかきながら我侭
なお姫様の求めるままキスをする。
 これをきっかけにナル姉が本気になった。俺のズボンの前を探って中身を取り出すと強めに握って上下させ
る。彼女の思惑通りあっと言う間にその気になった俺も更に攻勢を活発化させていく。
「ヒロ君はもうこんなにしているのか。射精寸前だな」
「……そういうナル姉は、どうなんだよ」
 ホックの位置だけ把握した指は、とっくに服の中に侵入してブラジャーを外していた。更に隙間に潜り込んだ
指の送ってきた情報に寄れば、彼女の膨らみの頂点は固くしこっている。こんなザマで俺のことをどうこう言え
る立場か。
 彼女はふふ、と囁くような笑いを返事にする。俺の上半身を押し倒して膝立ちになると、膝丈のスカートを
捲って下着のクロッチ部分をズラす。露わにしてみせたそこはしっとりと湿っていた。
「こんな感じ。……君のこと、言えた義理じゃないな」
 珍しく困った顔をしたナル姉が自分のクリトリスへ指を立てる。指の腹でおずおずと捻って潰す。
「っん……あ、すぐ、あっ、濡らす、からぁ」
 彼女は俺の目の前でオナニーをして自分を高めている。そんな煽られかたをしてはこっちだってその気になら
ないはずがない。上半身に覆い被さっていた彼女を引き寄せて濡れ始めていたそこへ口をつけた。空洞へ舌を突
き入れて粘液を掻き出す。淫靡な匂いが汗に混じって鼻に絡みつく。
「あ、んぅ……ヒロくん……急に、ダメだろう……?」
「手伝ってるだけ」
「……それなら、私も手伝う」
 言うと彼女は身体を反転させ、シックスナインの体勢へと変わった。

61 :
「ん、くぅ……ちゅる、ずずっ」
 唾液を絡ませて全体を咥えこんで唾液と一緒に啜る、なんて以前にシていたときには知らなかったはずなの
に。気持ちよくて思わず浮き上がる腰を必に押しつけながら、彼女のそこも刺激し返す。
「こ、ゆーの、好きだろ? ……よかった」
 こちらの好みに合わせてテクニックを磨いてきた、らしい。勉強もせずにそんなことをしていたのか。
「喉の奥、突き上げないで……くれ、よ?」
「ん……なら、押しつけるな。息が苦しい」
「済まない。君の舌、すごく気持ちいいから……」
 そうしてまたフェラに戻る。汚い汚くないというのは完全に頭からなくなっているらしい。押しつけられたそ
こを、指と舌とでいじると、彼女の責めが少しだけ緩やかになる。
「こんなにひくひくさせてしまって……もう出したいのか?」
 舌の先で先端をこじりながらそんな風に言葉を投げかけるのだが、こっちとしては目の前で繰り広げられてい
る痴態のほうに興味があるために返事が出来ない。
「ヒロ、くん? ……ひゃあぁっ!」
 そろそろ使用に耐えうるだけ愛液をしたたらせているそこに鼻を突っ込むようにして深く探る。指で押し開い
て舌で襞を少しずつ広げると、それに合わせて彼女も口を激しくする。幹まで口の中に含みつつそれを絞るよう
にして吸い上げてきた。ぐぽ、と粘液の音が鳴る。
「イって、いい……からぁ……あむ」
 唇でカリに噛みついてくる。その拍子に気が緩んでしまった。半固形と呼べるような精液が噴出すると全身が
雷に打たれたかのように突っ張り、彼女の口内深くに突き入れて注ぎ込む。彼女は若干の不満が含まれた、掠れ
た声と共にそれを飲んでいった。
「……相変わらず、君は遠慮もなしにたっぷり出すな。あと前より早くなったかな?」
「早いは余計だ。それにイヤなら吐き出せ」
 彼女は振り向いてこちらを見下ろし、口の端にこぼれていた白濁を親指で拭うと口に含んだ。
「そういうのは必要のない気遣いと言うものだ。誰が君の快感を高め、射精に導いたと思っている」
「そりゃ、ナル姉だけど」
「なら出てきた精液をどう扱おうが私の勝手だろ?」
 屁理屈だが言い返せない。この妙な説得力はどこから湧いて出てくるのだろうか。

62 :
「もう……いいな?」
 落ち着いて見せてはいるが夏場の犬のように浅い呼吸を繰り返しているのは相当興奮している証拠だ。自分に
もそれをからかう余裕がないことに気づいて、振り切るように彼女の腰へ手をかける。顔を見ながら、声を聞き
ながらシたい、という彼女の我侭に付き合わされて正常位になっていた。先端を熱を持ったそこにあてがうと、
彼女は自分から身体をズラして入れようとする。
「な、あ、いいだろう?」
「ナル……かわいいな、お前」
「なっ……にを、いきなり言い出すんだ。私のこと可愛いなんて言うのは、君だけ、じゃないか……」
 不意打ちで赤面した彼女が復活しないうちに、とあてがった分身を彼女へ沈めた。喉の奥で押ししたような
音を鳴らして挿入の感覚に耐えている。
「ふあっ……やっと、きた、な」
 彼女は臍の少し下辺りを撫でて表情を崩していた。快感に恍惚となっているようにも、待望のおもちゃを手に
入れたようにも見える。
「私の中、に、入るのも……君、だけだ……」
「変わり者だって言いたい?」
「わた、しのが、変わってるだろう?」
 ぐち、ぐち、と一定のリズムで彼女が繋がったところを押しつけてくる。口を開いて荒い呼吸を繰り返すもの
だから、普段の能面のような印象はもはやどこにもない。普段の彼女を知っていれば知っているほど、今の涎を
垂らした彼女を同一人物とは認めないだろう。
「セックスのためだけに、こんな田舎まで来る、んだぞ?」
「……あのなぁ、誰とのセックスがいいとか言ってくれれば、俺だって多少は」
「気持ちいいおもちゃが見つからないから、なんて言われたいか?」
「俺はおもちゃ代わりかよ」
「まさか。バイブは君のように優しく奥を突いてくれないだろう。君の肉が、私の一番奥を犯すのがいいんだ」
 それだって『君のじゃないと満足できない』とでも言えばいい話ではないか。相変わらず持って回った言いか
たをする彼女にほんの少しもどかしさを感じながら接合部分を密着させて捻り込む。
「んぁあぁぁっ! おっ……くぅ……っ!」
 ナル姉は奥のほうを押し込まれる刺激に弱い。ようやく嬌声と呼べるような声を聞くと、俺は自分自身のタガ
が吹き飛んだのを感じた。
「やっと、喘ぎ声、聞かせてくれた、なっ!」
「わたしのこえ、好きなんて、おかしっ……!」
「くっ、あ……お前だから、いいんだろうが……」
 腰をくねらせてなんとか突き上げから逃れようとする彼女の動きがそのまま膣の動きに変わる。分身を包み込
んで緩やかなマッサージをしていたのが急に握りしめて扱きあげはじめたのだから、我慢なんて意味がなかっ
た。
「で、出るっ!」
「ひ、ヒロくんっ!? ああぁぁぁっ!」
 溜まっていた分を全て吐き出す。喉の奥へ声を押し込まないと大声で吠えてしまいそうな強烈な快が全身を麻
痺させる。目の前がチカチカして呼吸が落ち着かない。
「っくあ……」
「……あ、んぁ、ヒロ君」
 ナル姉は注がれた感触があるのか、日に焼けていない白いお腹を抱えるようにしてその辺りを撫でていた。
「ヒロ君、私……」
「……ん?」
「まだイってない」
 まだ入ったままだった若干萎えたモノをぎゅうっと締めつけると、ナル姉はにたりと笑って見せた。

63 :
 * * * * * *
 快感の波が引いていって頭が冴えてくると、今更なことに考えが回る。その……大丈夫だったのだろうか。
「あ……あのさ……」
「ナル姉」
「へ?」
 唐突に、不機嫌そうにそう言う。
「さっき私のこと、ナルと呼び捨てにしただろう」
「……言ったっけ?」
「言った。君の言ったことだ、どうして忘れる」
 要するにナル姉は、俺の失言を今更思い出して生意気だと憤慨しているらしい。
「お互い裸で何を今更と思っているかもしれないが、親しき仲にも礼儀ありと昔から――」
 こうなると彼女はこちらの言い分など聞いてくれない。説教が本格化する前に、さっきの疑問をぶつけておく
か。
「――なんだね?」
「全然訊かずに中出ししちゃったけど、よかったのかなって」
「そういうのを今更と言うんだ。……そういうのも計算してからこっちに来る日付を決めたんだ。恐らくは大丈
 夫だろうよ」
「そんなことまで計算してたのかよ」
「3割だからな。それだけあれば、旅行の時期を左右する理由には十分だろう?」
 真っ直ぐに見つめ返されて息が詰まる。大げさに溜息を吐き、頭を振った。
「……そう言われればそんな気もするよ、まったく」
「納得したか? したのなら続きだ。じっくりゆっくり、何も出なくなるまで反省させてやる」
 ナル姉の艶を含んだ物言いに背筋が凍り付いたのと同時に、腹の底からマグマのような性欲が沸き上がってく
るのを感じた。

64 :
と以上です
怖い怖い忍法帖様のお伺いを立てながら、ちょっと感覚開け目で投下
トライアンドエラーでも普通にLv10削るのマジ勘弁
「もう二度と間隔を詰めて投下したりなんかしないよ(満面の笑み)」

65 :
GJ
久し振りの素直クール分で夏場の乾いた心に染み渡りました
本当にSS書きとしては忍法帖は辛いですよね
自分も何度も削られてるので分かります

66 :
乙乙
めんどくさいね

67 :
GJ!!
やっぱり素直クールはいいものだ……

68 :
クール美ズとは
美女達にクールに接してもらうことで…

69 :
ほう

70 :
「止まっているな」
「そう…ですね…」
「よし、ここは私が一肌脱ごうか」
「えっ…何言ってるんですか!」
「どうした?」
「い…いきなり!ぬっ、脱ぐだなんて!」
「ふぅん、まぁそちらでも良いのだが、意味が全く違うぞ。
一肌脱ぐだ。ヒトハダ。このエロ魔神」
「すみません…」
「私はここの保守をしようと思っただけだ」
「で、ですよね〜」
「しかしな、今ので興味が移ってしまった」
「はい?」
「君は私に興味があるのか…。ちょうど誰も居ないところだし、ヤ・ラ・ナ・イ・カ」
「はいぃぃぃぃ!?」
「ちなみに君に拒否権はない」
そういって先輩に抱きつかれた俺は、先輩と2時間ほど乱れ続けた。

71 :
お久しぶりです。投下します。
前スレ506にほんの少しだけ投下したものの続きなんですが、
新スレに移行しているのでそれも含めて投下させていただきます。
時期外れ(2月頃)なので注意してください。
では、以下6レスほどいただきます……が、忍法帳にまだ慣れていないので
もし投下が止まったら規制食らったと思ってくださると嬉しいです。

72 :
たたんたたん、たたんたたん、たたんたたん、と緩やかに走る電車の中。
車輪がレールとともに規則的に鳴らす音と、座席の足元から吹いている暖かい風が、心地よい眠気を誘う。
冬場の電車の暖房ってなんでこんなに眠くなるんだろう、
このまま眠ったら気持ちいいんだろうなー、などという甘い誘惑が頭の中に飛来するが、
「寝ちゃダメですよ、月村先輩。久しぶりのでーとなんですから」
そんな俺の考えを見透かしたかのように、少し非難するような色が混じった声が上がった。
声の主は、俺の隣の席に座っている早川 小牧(はやかわ こまき)だ。
平日の昼間ということもあってかこの車両にはほとんど人が乗っていなかったためか、
割と大きな声で注意を喰らってしまい、少し恥ずかしい。
「そうは言っても、なぁ……ふぁぁ」
「そんなに眠たいなら、私が膝枕してあげましょうか?」
「いや、それは遠慮しとくよ……」
「そうですか。残念です」
などというやりとりを繰り返しながら、電車に乗ってかれこれ30分が経とうとしている。
普段電車などをあまり利用しない俺にとっては、慣れない時間だ。
早川の方は退屈ではないのだろうかと思ったが、彼女はもともとそれほど饒舌な方ではないし、
そして何より、俺と一緒にいることの方を楽しんでいるフシがあるので(例えば、早川はこの電車に乗る前、
駅で待ち合わせたときから俺の腕を抱え込んでいる。とても満足そうなので何も言えないのだが、正直、そろそろ痺れてきた)
特に苦痛ではないらしい。……何だかなあ。
「それより早川、勉強してなくていいのか? 入試は再来週だろう?」
「久しぶりに会うのにそんなことを言うなんて、月村先輩は野暮な人ですね。そんなんじゃ女の子にもてませんよ」
「ふーん。そりゃ残念だ」
軽口に付き合う気はなく、適当に相槌を打つ俺。
「先輩……ここは『俺はお前にもててるだけでいいよ』と言うところですよ」
「誰が言うかそんなこと!」
少し落胆したというか、呆れたような表情で早川は言うが、俺はそれを速攻で突っぱねる。
そんなベタな恋愛小説に出てくるような歯の浮くようなセリフ、誰が言うものか。
もしも本気で言えるやつがいるなら、お目にかかってみたいものである。
「ったく……お前は俺に何を求めてるんだか」
「え? 私を好きで居てくれること、ですが?」
「…………」
前言撤回。ここに居たよ。表情ひとつ変えずに、目を見て言い切りやがったよ。
ああもう、可愛いなちくしょう。

73 :
しえん

74 :
〜・〜
そもそも何故、もう受験シーズンまで残り僅かというこの冬真っ只中の時期に、
俺は早川と2人で慣れない電車の旅などしているのか。
その理由は、数時間前に遡る。
発端は早川から届いた一通のメールだった。
ちょうどそのとき俺は大学で授業を受けている最中で、大して興味もない社会学の講義を半分聞き流しながら、
惰眠を貪るべきか有意義に読書でもするべきか、はたまた試験前の労力が省けると思って真面目にノートを取るべきかという
不毛な3択を突きつけられていたところだったので、すぐさまこの第4の選択肢に飛びついた。
講師に見つからないよう、なるべく音を立てずに携帯を開く。文面をチェックすると、こうあった。
『先輩、今日、少し付き合ってくれませんか?』
絵文字も顔文字もない、早川からのいつも通りの飾り気の無いメール。
だが俺はそのとき、また来たな、と思った。
まるで楽しみにしているテレビ番組の特番のCMを見たときのような、そんな感覚だ。
早川は何ヶ月かに一回、こういう文面で(先輩、いついつ、何々してくれませんか?
という文章だ)メールを送ってくることがあるのだ。
しかもこの文面を使うときの早川は、何故か必ずいつもより積極的で、自分の意見を曲げないので、
いつしか大事なお願いがあるときの文面として定着してしまったのである。
そういうわけで、
『時間にもよるな。いつ?
というか早川、今日平日だけど授業は?』
とだけ打って、すぐさま返信をした。
もちろん、俺もあの文面に何か特別な意味があるのかないのか、気にならないわけではない。
実はかつて一度だけ、
「この文面、何か意味があるのか?」
と尋ねてみたこともあるのだが、
「ただのげん担ぎですよ」
と言われたきり何も教えてくれないので、俺はもう何も聞かないことにしている。
教えたらご利益がなくなるから、とか言っていたっけか。
……正直よく意味は分からなかったが、とりあえず俺はこういうときのお願いには答えるようにしているのだ。
送信が完了した携帯電話を手に再びぼーっとしていると、僅か1,2分で早川から返信が来た。
『お昼からがいいです。授業は今日は入試前の自主登校なので、問題ありません』
ふむ。ちなみに現在時刻は10:45。今日の午後に入れている講義とその講師を思い浮かべると、
出席が厳しくなかったはずだという情報に行き当たったので、
『分かった。じゃあ12時くらいに駅で待ち合わせるか』
と返信する。
ほとんど間をおかず返ってきたメールに
『はい。待っています』
と書いてあるのを確認すると、俺はそそくさと荷物をまとめ大学から駅までの所要時間と
誰に代返を頼むべきかということを思案しながら、静かに教室を後にした。

75 :
そして時間は現在に至る。
しかし、実は未だに俺はどこに向かっているのかを知らされていない。
駅で軽めの昼食を取るときも、連れて行かれるがままに乗せられたこの電車の中でも、何度か行き先を尋ねてはみたのだが、
早川は「ミステリーツアーならぬ、ミステリーデートですよ」だの「デートに行き先なんて関係ないでしょう、先輩が隣にいれば」
だのとはぐらかすばかりで頑として教えてくれず、訊いているこちらの羞恥心が煽られるばかりだったので、俺は訊くのを諦めたのだ。
ちなみに切符の行き先を見れば分かるだろうという俺の予想は、
ICカードという文明の利器によって打ち砕かれたことを付け加えておく。
とはいえ滅多に乗ることの無い電車に、揺られること30分である。流石に俺にも行き先の見当がついてきた。
「なあ」
「何ですか先輩?」
久しぶりに発された俺の言葉にぴくりと反応し、きゅっと俺の腕を抱く力を強める早川。
当然のことながら、見慣れた高校の制服越しにささやかながらも自己主張は忘れない柔らかな物体が当たっているのだが、
ぶっちゃけもう指摘するのも面倒くさい。いつものことだ。
「もしかして行き先って、いつもの神社か?」
「あ、流石に分かっちゃいますか」
「まあ、これだけ長く電車に乗って行く場所なんて限られてるからな」
「ですね」
いつもの神社。
俺と早川が中学生の頃所属していた天文部の、恒例の観測スポットだ。
中学を卒業したあとも時折二人で星を見に行っている、言わばお決まりの場所である。
だが行き先が神社となると、ひとつの疑問が浮かんでくる。
「だったら、自転車で行けば良かったんじゃないのか?」
 部活で観測に向かうとき、そして二人で出かけるときも、自転車で出かけてその場で待ち合わせるというのが通例になっていた。
だからこそ、俺は30分も電車に揺られるまで行き先になかなか見当がつかなかったのだ。
あー、でも、自分で言っといて何だけど、電車を選んだ理由はなんとなく予想が着くな……
俺の質問にしばしきょとんとしていた早川だったが、やがてゆっくりと口を開く。
「そりゃあ、先輩と少しでも長くくっつきたいからに決まってるじゃないですか」
当然でしょう、と言わんばかりのトーンで予想通りの答えが返ってきて、俺は思わずふう、と小さく息をついた。
「何でそこでため息なんですか。だいたい、先輩の家が遠いのがいけないんですよ。
一人暮らしを始めるにしても、もっと会いに行きやすいところに住んでくれれば……」
「悪かったな。俺は朝弱いから、大学の近くに住みたかったんだ」
「そんなの、言ってくれれば私が毎日起こしに行ってあげたのに」
お前はそう言うと思ってたんだよ、とは流石に言葉にせず、俺は口をつぐんでまた睡魔に身を委ねることにした。


76 :
〜・〜
平日の昼間と言う時間帯であるためか、長い間電車に揺られて着いた神社にはほとんど人が居なかった。
近所に住んでいるのであろうおじいさんが犬と共に散歩をしていたり、
おばあさんの年代にさしかかろうとしている二人組のおばさま方が座って談笑していたりと、
見かける人影といえばそのくらいのものだ。
神社と言う場所柄のためか、真冬の冷たい空気もあいまって少し閑散とした雰囲気を感じてしまう。
そんな中俺と早川は、賽銭箱に小銭を放り込んでぱん、ぱんと二度手を鳴らし、拝んでいた。
賽銭箱の隣の柱に書いてある通り、最後に一度礼をして。
「で、何を願ったんだ?」
お祈りを終えて石段を降りたところで、俺は早川に聞いてみた。
これは俺の勘でしかないが、おそらくはこれが今日の早川の目的のはずだからだ。
「先輩とずっと一緒に居られますように、ですね」
「それ、今日じゃないといけなかったのか……?」
あの文面を使ってまで俺を呼び出し、やりたかったことがこれなのか?
長年の早川との付き合いからかんがみるに、それはどうにも釈然としない。
「まずは先輩と同じ大学に合格しないといけないですから。もちろんその辺りのことも含めてお願いしてきました」
「早川ならあのレベルの大学、楽勝だろうに」
早川の成績は周辺トップの公立高校の中でも、更に上位に位置している。
一方で今俺が通うのは、人並みちょい上くらいの成績の俺がそこそこの受験勉強で合格できた大学だ。
正直早皮なら、夏ごろに受験をしたとしても合格していたのではないかと思うくらいである。
「それでも万が一、ということはありますからね。神頼みというものも、しておくに越したことはないんです」
こいつは確か高校に上がる時にも同じようなことを言っていた。
そうだ、確か早川の高校受験のときにもこの神社に一緒に来たような気がする。
あの時にも俺と同じ高校に合格したいから、とか言っていたが……。なるほど、そのときと同じご利益を得ようと言う訳か。
「じゃ、先輩、帰りましょうか」
言って俺の手を引き、早川は境内を出る方向へと早足で歩いていく。
くいくいと俺の腕を引っ張るその力は、割合に強い。
「お、おいおい、何でそんなに急いでるんだ?」
あれだけ長い時間をかけてやってきて、こんなにもすぐに帰るのでは時間的にも金銭的にも割が合わない。
なんて考えてしまう俺は貧乏性なのだろうか。
「別に、急いではいませんけど?」
早川はきょとん、とした表情で俺の方を見る。
こいつは、こういうところはさばさばしているからな……
確かにそんなに長居するような場所ではないにせよ、もう少し何かないものかというのが俺の心情である。
「そうだ、おみくじとかは引かないのか? 神社といえばおみくじだろ、おみくじ」
「……」
ベタといえばベタな提案だが、せめてそれくらいしてから帰ったってばちは当たらないだろう。
しかし早川は俺の提案にしばし黙った後、
「私は、おみくじは引きません」
と言い放った。

77 :
「あれ? 早川ってこういうの嫌いだったっけ」
たまにこういう占いの手合いを好まない人もいるのは知っているが、早川もそうなのだろうか。
「だって、どうせ大凶が出るに決まってますから」
「いや、そんなわけないだろ。だいたい大凶って、神社によっては抜いてるところもあるらしいんだから」
「じゃあ、凶です。少なくとも良い結果は絶対に出ないに違いありません」
「絶対って……所詮こんなの、運試しじゃないか」
おみくじを引かない理由が、悪い結果が出るのが怖いからだとは。
受験前でナーバスになっているのだろうか。
ところが早川は、この人はいったい何を言っているんだろうという目で俺を見て、ふう、とため息をつく。
そして握っていた俺の手を今度は両手で包み込み、まるで俺に祈っているかのようなポーズで呟いた。
「運試しだから、ですよ」
「へ?」
意外と早川も、ジンクスなんかを信じる可愛いところがあるんだなあなんて思った俺の思考回路の、
しかし遥か上を早川の言葉は通り過ぎていく。
「月村先輩と一緒にいられるだけで、私の運は全部使い切ってしまってるんです。
こんなところに使う運が残っているわけないじゃないですか」
……。
ああもう。
いい加減慣れたと思ってきた早川の直截的な物言いだが、やはりそんな感覚は嘘だった。
背中がむず痒い。
自分の顔がみるみる赤くなっていくのが分かる。
あまり長い言葉を話すと動揺が言葉に現れてしまいそうで。
「……そんときゃ、俺の運を分けてやるから大丈夫だよ」
俺はいつもと変わらない表情の早川に、短くそれだけ返すのが精一杯だった。

78 :

ここで投下終了です。エロ無しって注意すんの忘れてた……orz
都合により3月頃から投下できない状況にあったのですが、ようやく状況が改善されたので、
少し時期外れなネタなのは承知の上で、途中まで書き溜めていたものを投下させていただきました。
途中で支援レスしてくださった方、ありがとうございました。
では、お目汚し失礼しましたー。

79 :
GJ、なんですが…。
早皮で吹かざるを得なかった、スマン。

80 :
待ってるけどあのシリーズが復活しないね

81 :
>>80
なんのシリーズ?
俺も夕子さんシリーズ待ちなんだけど…
作者さん!カモーン!!

82 :
来ない

83 :
遅くなったが、GJ。
そして早皮。合格すると良いな。

84 :
>>81
31日までに投下する
投下したい
投下できるといいな

85 :
>>84
楽しみにしてます

86 :
>>84
期待

87 :
>>84
あまり無理なさらずご自分のペースで頑張ってください!
期待しつつゆっくりお待ちしてます。

88 :
年上素直クールと年下素直クール、同年素直クールの三つの違いってどういう感じにしたらいいんだろう

89 :
気遣わなくていいんじゃない オリジナルを貫こうぜ
ぶっちゃけ敬語以外の違いを見たことがない

90 :
忍法帳…

91 :
>>84
    + 。 *   ワクワクテカテカ  +
ツヤツヤ  ∧_∧  +
 +   _(u☆∀☆) ギトギトヌルヌル
  ⊂ (0゚ ∪ ∪。⊃ +
⊂ ゚̄ と_u _)__)゚  ̄⊃ + ワクワクキラキラ
  ⊂_。+   ゚+_⊃
    ⊂__⊃.  +  * +   ワクテカ  +

92 :
ギトギトヌルヌル吹いた

93 :
素直クールな漫画だと青木幹治のonly youかな

94 :
・・・スマン。
でもできるだけ早いうちに・・・

95 :
〜・〜
「ふぅ。やっと着きましたね……」
どさどさ、と。
肩にかけていた大きめの旅行かばんを床に落として、僕はそう呟いた。
割と重たい荷物を運んでいたためか、肩に走り始めた鈍い痛みを和らげるべく、腕をぐるぐると回してみる。
「予想以上に遠かったねー。富永くん、運転お疲れ様」
隣では谷中先輩が同じように荷物を置き、固まった身体を解すかのように伸びをしているところだった。
何を隠そう、僕と先輩は今大学の少し長い夏休みを利用して、旅行に来ているところなのだ。
「それにしても、こんないいところにただ同然で泊まれるなんて。持つべきものは人脈ですねー」
一歩間違えば別荘として売られていてもおかしくないような一軒家。僕たちが今上がりこんだ大きな家は、そんな感じの建物である。
「ま、私は富永くんとふたりきりで過ごせれば、どこでもいいんだけどね」
きゅ、と後ろから僕の腰に手を回し、先輩が抱き着いてきた。
「ね、富永くん。ずっと運転で疲れたでしょ。お疲れ様のちゅーを」
「そ、そうだ谷中先輩! せっかく旅行に来たんですから、少し探検でもしてみませんか!?」
いつも通りのマイペースでいちゃついてこようとする先輩の言葉を、少々卑怯かなと思いつつも僕は途中で遮った。
いや、そりゃあ僕も先輩がそう言ってくれるのが嫌なわけじゃない。むしろ嬉しいに決まっている。
けれど先輩相手に一度気を許すとそのままずるずると行ってしまうということも、僕は深く理解しているのだ。
せっかく遠出したのだから、遠出したからこその楽しみを先輩と共有したいという気持ちがあるのである。
「むー。相変わらず富永くんはつれないんだね」
「いやいや、谷中先輩。僕は旅行も充分に楽しみたいってだけで、好きでつれなくしてるわけじゃ」
「そうじゃなくて」
「?」
「なまえ。また呼んでくれなくなった」
「あ、ああ……そのことですか……」
思わぬ方向からの指摘だったが、先輩がむすっとした表情を浮かべた理由としては納得だ。だが……
「慣れちゃったんですし、もういいじゃないですか。今更変えるのもなんか変な感じですし」
どうしてもそう思ってしまう僕がいる。
中学生の時から先輩のことは谷中先輩と呼んでいるのだ。もう頭の中で固定されてしまっている。
「それに、先輩だって僕のこと苗字で呼ぶじゃないですか」
「私はいいの」
小さく反撃を試みると、間髪入れずに返答が来た。
先輩だけなんてずるいじゃないですか、と言おうとする僕をひとさし指で制し、さらに言葉を続ける。
「だって、富永くんはずっと富永くんだけど、私はそのうち谷中じゃなくなっちゃうから。だからどっちにしろ名前で呼ぶことになるんだよ?」

96 :

……
…………
……………………
なんていうか、こういうの卑怯じゃないかなあ。
右手の指を僕の顔に突きつけ、左手は腰に当てて仁王立ちしている先輩の表情には、一切の変化がない。
こんな直球で恥ずかしい言葉を口にしているにも関わらず、だ。
僕も先輩のこういう言動には慣れて来たから、まだ慌てふためくようなことは無くなったものの、
流石に頭の中が茹だってしまってなんと返事をしていいのか言葉が見つからない。
そんな風に固まっている僕を、先輩はとん、と軽くソファーの方へ押し倒し、頬へ柔らか
く口付けてきた。
「なんならこの旅行で、キセイジジツ、作っちゃおうか?」
「んっ!? ―――っ!?」
頬の次は、口へ。
荷物を置き自由になった腕を僕の頭の後ろへ回し、今度は長い長い口付けを交わす。
そしてその腕は僕の服へ伸び
「ちょ、ちょっと待ってください!朝日先輩!」
「あ、なまえ呼んでくれた。嬉しいな」
行為を止めて、僅かに口元を緩め嬉しそうな表情を見せる先輩。
そりゃ、そうしないと先輩が止まってくれそうにないからですよ……とは、思ったけれど口にしない。
「そもそも僕たち、ここに何しに来たんでしたっけ? 何でこんな場所泊まれるんでしたっけ?」
僕の言葉に、先輩は嫌なことを思い出したかのようにじとりとこちらを見つつ、返事をしてきた。
「それは……お母さんの友達に、こういう別荘を管理する人が居て」
「そう。それで、家は住まないと痛んでいくから、掃除とか細かいところをチェックするっていう条件で、
ここを紹介して貰えたんでしたよね?」
「うん」
「つまり、僕たちの仕事は……?」

「保守、だね」

〜・〜

97 :

というわけで保守小ネタでした。
>>94
無理せずゆっくり仕上げればいいと思います!
wktkしつつ待ってます。

98 :
うまい保守ネタGJ
もうちょっと続きを書いて保守してもいいのよ?

99 :
これはいい保守

100 :
おはようございますこんにちわこんばんわ、いつもお世話になっております
今回は少し上で書いた夏休み(?)ネタの続きです
エロありグロなし
ではどうぞ

101 :
 2泊3日の2日目、前夜はさっさと眠ってしまったナル姉が朝早くからごそごそやっていた。
「おはよう。涼しいうちに行きたいところがあるのだが」
「……まだ7時前じゃん」
「これ以上日が昇ると昨日以上に暑くなるぞ。今TVでそう言っていた。太平洋高気圧が相も変わらず元気らし
 い」
「少しは手を抜いてもバチは当たらないと思うんだけどねー……」
「お天道様が見てほしくて張り切っているのだろう」
「こっちは見られたくないよ」
「同感だ。さあ、準備をして?」
 俺が起きようとのそのそ動いているとナル姉はベッドへ入り込んできた。
「私はこの辺りの地理に疎いのだから……君がいないとダメだろ?」
 囁かれて昨日の情事が思い起こされた。目の前が真っ白に塗りつぶされる思いで飛び起きると、ナル姉は不敵
に笑っている。そちらが何を想像したのか分かっているぞ、という目だった。まんまと向こうの誘いに乗ってし
まった自分を恥じて不機嫌な顔をして見せる。
「本当のことしか言っていないじゃないか」
「本当のことを言われたからっていい気分になることもあればその逆もあるだろ」
「今一番留意しているのは気分ではなくて生理現象だろう」
 図星を指されてギクリと身体が固めると、彼女は無遠慮に股間に手を伸ばしてきた。
「ヌくか?」
「……いや、いいよ。急ぎはしないけど早く出たいんだろ?」
 ナル姉は首を竦めると先に起きあがってベッドサイドへ立った。
「ならさっさと汗を流したまえ。汗臭いぞ?」
 冷え性の彼女に合わせた温度設定のエアコンは俺には全く効果が無かったらしい。寝間着代わりのTシャツは
肌に貼りついており、髪はしっとりと湿っている。これでは外出なんて出来ない。忠告に従い、俺はシャワーを
浴びることにした。
「で、ナル姉はどこに行きたいんだよ」
 シャワーを浴びて食パンを牛乳で胃に押し込みながら訊く。どの辺りかの見当もつけずに車を走らせられるほ
ど俺は運転が得意ではないのだ。
 彼女が答えたのは隣町の山の中にある美術館だった。数年前観光事業の目玉として建てられたはいいものの肝
心の観光客はこんな田舎に寄りつかなかった、というよくあるハコモノ事業のひとつだったと記憶している。
「……あんなところに、ね。ナル姉、美術品とか興味ある人だったっけ?」
「いや。ただ研究室の知り合いがそこの展覧会に行きたがっていたのでな。絵葉書でも買って帰ってやろうか
 と」
 珍しいこともあるものだ。彼女が知り合いと呼ぶ仲の相手がいることも、彼女に頼みごとをする相手がいるこ
とも、学生時代には考えもつかなかった。いつも自分が騒ぎに巻き込まれていたのを思い出す。
 いつだったか彼女が学生会の運営執行になにかしらの異議を唱えようとしたときに、必要な書類を集めに走ら
されたことがあった。自分が異議を唱えるために必要な書類をリストアップして俺に押しつけてきたとき『何で
俺がそんなことをする必要があるのか』と反論すると、『私のやりたいことを理解して、手伝ってくれるような
知り合いは君くらいしかいない』などと口説き落とされて結局付き合わされたのだった。結果は芳しいものでな
かったが。
「……嫉妬か?」
「んな顔してる?」
 まだ頭が半分寝ている。気づかぬうちに不機嫌な顔を見せていたらしい。
「妬いてたのか」
 引っかけられた。今度こそ本当に不機嫌な顔をして見せる。
「安心しろ、相手は女だ。それに私が君以外になびくと思うか? まったく無駄な心配だな。君は間抜けか?」
 言いながらもナル姉はリズムよく指で食卓を叩いていた。

102 :
 * * * * * *
 山の中の美術館は真っ白で明るい建物だった。灯り取りのために屋根の大部分がガラス張りになっているから
だ。直射日光が作品を劣化させたりしないのだろうか。もしかしたら劣化したと騒ぐ必要もない、大した価値の
ない作品が揃っているだけなのかもしれない。
 それにしても暑い。冷房は回しているのだろうが、節電のご時世と太陽に灼かれる室内という合わせ技が館内
の気温を数度引き上げているようだった。
「冷房、強めてくれないかな」
「……今回ばかりは君に同意だ」
 ナル姉は暑さに辟易している素振りを隠そうともせず額の汗を拭う。真夏の太陽の下、芸術鑑賞をしようなん
て物好きは今のところ俺たちしかいないようだった。しんと静まり返った館内に彼女のヒールの音が響く。
「目当ての芸術家さん、そんなに有名なの?」
「いや、それほど有名ではない。だが出身がこの町らしいな。その縁でこの夏に特集を組んでもらっているよう
 だ」
「隣町に芸術家なんていたのか……全然知らなかった。本当に有名じゃないんだろうな」
 件の芸術家のコーナーは、流石にきちんと屋根のある部屋だった。そのお陰で室温は他よりやや低めに感じ
る。一息ついて壁に掛けられている絵画に目を走らせると原色の多い絵が目に飛び込んできた。芸術は爆発的な
芸風らしい。残念ながら俺は絵心や美的センスというものとお友達ではないので、ざっと目を走らせると部屋の
真ん中に置かれていたベンチに腰掛ける。
 このベンチはちょうど冷房吹き出し口の真下らしい。冷たい風が心地よい。頭を深く沈めて首筋に冷気を当て
る。
「生き返る心地、か?」
 ナル姉が隣へ腰掛ける。俺と同様に俯いてこちらへ身体を倒してきた。
「ヒロ君とこうするの、久しぶりだ」
「だな」
「夏場は暑いし、お互い同じ部屋にいること自体少ないし」
「ナル姉が寒がりだからね」
「ヒロ君が暑がりなんだろう?」
 手を繋がれた。視線がぶつかる。
「シたくなっちゃった、か?」
「……冗談言うなよ」
 顔を上げて正面の絵を視界に収める。真っ青な空の絵らしい。青い空、白い雲……少し紫がかって見える。見
るだけで真夏の蒸し暑さが想起される、嫌な説得力のある絵だった。
「冗談じゃないぞ。私はシたくなった」
 それこそ冗談じゃない。昨日は深夜まで何回、何時間付き合わされたと思っているんだ。あれだけシたのにま
だ足りないとは。
「というか今ここでスるつもりでもあるのかよ」
 彼女は意表を突かれたという表情で驚いて見せた。俺からそんな言葉を聞くとは思わなかった、と繋いだ手を
握り直して辺りを見回す。絵には興味がないのは彼女も同じだから、とりあえず入館料の元を取ろうと考えてい
るのかもしれない。
「……シようか?」
「何でだよ」
「カメラ、ないみたいだし」
「……絵でも見てるかと思ったら」
「そんなタマじゃないのは君も知っているだろう」
「入館料の元を取ってるのかと思ってたんだよ」
「自分が払っていれば元を取るつもりもあるがね」
 そう言えばここのチケット代は俺が出したのだった。そりゃあ元を取り返す必要なんてない。
 彼女の自分勝手さに溜息を吐きながら立ち上がる。目当てのものを買って早く帰ろう。ここで絵を見続けるく
らいならサウナにでも行ったほうがマシだ。

103 :
 * * * * * *
 ギシ、とサスペンションが跳ねる。中古車だからかやたらに柔らかいそれが、2人分の体重を同時にかけられ
て生まれた衝撃を吸収した。
「さて、どこへ行きましょう?」
「君の部屋に戻る」
「昼飯食ってからでいいだろ。ウチには何にもないぞ」
「君がいてくれれば満足出来る」
 瞳を怪しく輝かせて彼女が呟く。さっき建物の中で言っていた、シたくなった、というのは嘘ではなかった
か。サカリのついた猫のようだ。
「……田舎料理だっけ、こっちに来た目的」
「たったの2割だ。一番割合が大きいのは」
「分かってるよ。でも昨日も散々ヤらかしたんだからエネルギーの補給も重要だと思うよ」
 正直俺がそうしてほしい。食パン1枚きりの朝食では物足りない、というかもう腹ペコだ。彼女のことを考え
なければ今すぐどこかのファストフードに駆け込んでいる。生唾を飲み込むようにして沸き上がる空腹感を押し
込んだ。
「そうか、ヒロ君はお腹が空いているのか?」
「俺はね。ナル姉はどうなんだよ」
「空いているよ。それに、空いていない、なんて言って君にガス欠を起こされても困るしな」
 どうして俺がガス欠に至るようなことになるのか、もしくはナル姉はなんらかの手段を用いて至らせるつもり
なのか。詳しく訊き返す気力もなく曖昧に相槌を返すと、ナル姉はくすりと笑ってシートベルトを締める。
 さて、どこへ行こうか。この辺りの名産というと山と川しかない田舎にありがちな、山菜とか果物とかそうい
うものばかりなのだが、彼女がそういうものを積極的に食べているイメージがない。大学時代はタンパク質を中
心にがっつく姿しか見たことがないのだ。
「ナル姉、何が食べたい?」
「肉、魚、卵」
 どこの体育会系だ。
「……は無理なのは分かっている。一応事前に調べては来ているからな」
「なら言うなよ」
 わざわざ調べてきてそんなことを言うなんて嫌がらせにもほどがある。こっちだって一応考えているのは分か
っているだろうに。ただ、彼女がやってくるからと町内の食堂をずらりと調べ上げ、県内の有名どころもそれな
りに抑えてある、なんて口が裂けても言えない。そんなことを言ったが最後、末代までバカにされるのが目に見
えている。
「マジでどうすんの? 調べてきてるんならそこに行くけど」
「そうだな。私好みの店はなかったから、コンビニにでも寄っていこうか」
「カップ麺で済ませるつもりかよ」
「よく分かったな?」
 食べたいものがないが腹は空いた。だからカップ麺を啜りこんで飢えを満たす。効率的かもしれないが、彼女
の思惑に沿うのはなかなか難しい。
「残念だけどそれ無理」
「何故だ?」
「とりあえず帰り道にコンビニやスーパーなんてモンはない。逆方向に山一つ超えるか、ウチを行きすぎて10分
 くらい行ったところにはあるけど」
 ナル姉は珍しく面食らった顔をしている。同じくらい田舎の大学周辺は学生の町(断じて街ではない)だから
か2件くらいはコンビニがあったが、そうした若者が集う場所がないのではどこも出店しないのは当然だ。戻っ
てきて半年くらいは確かに不便な思いもしたが生まれ育った地元だ、すぐに違和感はなくなった。
 ちなみに今はスーパーに立ち寄るのが日課になっており、休日に限ってはちゃんと自炊もしている、割と真面
目な一人暮らし生活だ。
「……なら、食事は無しだ」
「おいおい、俺がさっき言ってたことを」
「その代わりに君は私を食べろ」
 はめたばかりのシートベルトの金具を外して、彼女は飛びかかってきた。
「オンボロ車でカーセックス……頭の悪い映画みたいにギシギシ揺れるかな?」
 彼女は学生時代のドライブはレンタカーで汚せなかったしな、と付け足すと、上着を脱ぎ捨て肩に引っかけた
ワンピースの紐を落とした。
「ちょっと待て! ここ、美術館の駐車じょ……ッ!」
「心配するな、5分とかけない。バレやしないさ」
 彼女は後ろ手にキーを引き抜き、俺の手の届かない後部座席へ投げ捨てた。
「どうする? 座席を倒さないと取れないぞ?」
 ああくそ、いい笑顔しやがって。

104 :
 こっちのズボンをパンツごと下ろした彼女は下着越しに下半身を押しつけてくる。目が完全にアッチの世界に
すっ飛んでいる。
「抵抗は無駄だ」
 ナル姉が左手を引くとシートが倒れ、ついでに倒れ込んでくる。……ここまで来たら何を言っても無駄だ。
「この色情狂が……」
「色情狂で結構。君も気持ちよさそうじゃないか?」
 抱きしめられた。腰だけはしっかり振り続けている。
「ほら、その気になってきた」
 下から見上げるようにして挑発してくる。こちらもあちらの尻を掴んで撫でる。柔らかい。俺としてはこれだ
けでもいいのだが、彼女がそれを許してくれないだろう。仕方がないな、という態度は崩さずに腕で尻を持ち上
げる。
「……5分だな?」
「そんなことを訊くなんて、君もシたいんだ? ……むぅ、待て、キスするならもっとちゃんと」
「俺はチューでお腹いっぱいだよ」
「お腹がいっぱいならお昼は無くても問題ないな。ゆっくり楽しめそうだ」
 ナル姉はにぃ、と口の端を持ち上げ、噛みつくようにキスを求めてきた。猛攻を防ごうにも為す術がないこち
らはただ受け入れるしかない。首に引っかけられた腕がぐいぐい引っ張ってくるので更に抱き上げる。掌で支え
る形に変えて尻の谷間に指を這わせる。
 布地の内側へ指を突っ込んで直接皮の合わせ目を探る。盛り上がったところを指で挟むようにして捕まえて合
わせ目を指でなぞって掘る。ナル姉は小さく悲鳴を上げるとこちらの頭を抱えて力を込めた。口の辺りを押しつ
けられ、窒息させるつもりなのだろうかと考えてしまう。
「だから、苦しいって」
「ヒロ君がいきなり触るからだろ。君は下になっているんだから何もしなくていいんだ」
 再度彼女が、俺の本気になった先端に自分の割れ目を擦りつけ始めた。どちらともなく唇を合わせる。ナル姉
はもどかしそうに自分の腰を送り出しながら喘ぎ声を喉の奥へ抑え込む。すっかり頭の中がピンク色になってい
るのが見ていても分かる。
 苦しそうな声を漏らしながら、その原因になっている腰の動きは止める気配もない。上半身を密着させ、キス
をし、腰だけがくっついたり離れたりを繰り返していた。
 先端を布地越しのそれが触れる行為はじりじりと脳味噌を痺れさせていく。いつ弾けてもおかしくない、とい
うくらいまで高められたとき、不意に彼女の動きが止まった。
「……どうした?」
「欲しい」
「そっか」
 このまま騎乗位でヤるつもりらしい。ぐちゃぐちゃに濡れて汚れた下着を脱ごうとしたのか、彼女が身体を起
こして膝立ちに――
「……っぐ」
 ――すごい音がした。天井に頭をぶつけたのだ。涙目でこちらを見下ろして何か言いたそうにしている。ケチ
くさく小さな車なんか買って、とか言うつもりだろう。彼女がこっちを罵倒する言葉を用意し終える前に抱き寄
せる。
「最初に車の中でシたいって言ったのは誰だっけ?」
「私だ。……分かってるよ?」
 天井にぶつけた辺りを撫でる。
「焦りすぎだ。俺は逃げないから」
 彼女の安堵の吐息が肩にかかった。
「嘘を吐け。君がさっさと地元に引っ込んでしまったせいで私が置き去りじゃないか」
 こっちにも生活をしなければならない事情がある。それを分かっていてこんなことを言うのだから、そのうち
にナル姉の我侭も度が過ぎたものに変わってしまうのではないか。
「……分かってるんだ、君の都合も、私が我侭だってことも。なのに君を独占したいのが止められないんだか
 ら、自分の身体だというのにままならなくて」
「身体じゃなくて心の問題だろ、それ」
「心の底から君に惚れてる、って言いたいのか?」
 彼女は俺の胸の、乳首の辺りを引っかきながら言う。言葉に出せない想いがあるときに身体のどこかに反応が
出る癖がある、と以前に聞いたことがあった。
「……不満か?」
「質問に質問で返すな、馬鹿め」
 彼女は天井の高さを確かめるように腕を上に伸ばすと、肘を突いて身体を支えながら結合を成功させた。

105 :
「不満な、ワケが、あるか、ぁ……」
 彼女はぶるぶると震えながら、奥歯をしっかりと食い縛る。小さく腰を前後させる動きで吐息を漏らす。また
頭をぶつけるのが怖いのか、体勢を低くして身体を揺らし続ける。射精感がまた膨らんできて俺は喉の奥から声
が漏らしてしまった。
 心臓が一つ鼓動を打つ度に自分の分身が大きく力を増していくのが分かる。小柄な彼女の中身を押し広げる感
覚、自分の手で彼女を変えていく感覚が間違いではないことを、目の前の彼女の反応が示していた。
「こんな、ケダモノ地味た真似をするためだけに、こんな、あぁ……」
 力が入らないのか、突っかえ棒にしていた両腕が落ちる。それを捕まえて手を繋ぐと、彼女は俯いてこちらを
睨みつけるような強い視線を向けた。
「こん、な、ことで、君に……籠絡されて、自分が、変わってしまう……」
 厳しい目つきだと思ったのも一瞬、溶けるように崩れた。
「こし、押しつけたら、気持ちよくて……ヒロ君も感じてくれてるの、うれしいんだ」
 軽く跳ねるようにして体重を押しつけてくる。体重を受けるとギシギシ車体が揺れる。サスペンションの重い
音と彼女の艶のある声が耳の中で混じりあった。これが頭の悪い映画の登場人物なら必ず聞いているだろう音
か、と視線を繋がった部分へ落とす。
「こっからだと……丸見え、だな」
「馬鹿め、見せているんだ。興奮すっ……する、だろう?」
 繋がった部分を指してからかうと恥ずかしがる様子もない彼女がそう罵倒する。興奮しているのはどっちだ、
指摘されてから締まりが良くなったことに気付いていないと思っているのか。
 見せられているそこへ腕を伸ばすと彼女が過剰に反応する。全体重を、伸ばした腕の肘へかけて抑えつけてき
た。
「触るつもり……?」
「ダメ?」
「そんな、ん、あっ、こと、したら」
「イっちゃう、って?」
「……悪いか」
 腕の締め付けが緩んだ隙に繋がったところへ達する。薄い毛が生え揃ったあたりを撫でると、彼女は大きく身
体を震わせて背筋を伸ばす。また頭をぶつけてはかわいそうだと上半身を抱き寄せた。
「まだちゃんと触ってないぞ」
「来ると思ったら、全身がそういう風になってしまった」
 一息吐くように、力を入れっぱなしだった上半身を弛緩させる。
「馬鹿みたいだ。触られたわけじゃないのに、想像しただけで身体が反応してしまって。以前に目隠しプレイを
 したときみたいだ」
「……その目隠しされたの俺なんだけど?」
「怯えた様子がかわいかったぞ」
 彼女は、ふ、と溜息とも微笑みとも取れる息を吐いた。酸欠気味なのだろう、肩を大きく上下させながら涙の
溜まった瞳でこちらを見上げる。
 あ、ヤバい。これはマズい。

106 :

「……ヒロ君、どうした?」
「腰、突き上げたくなってきた」
「そんなに興奮してるのか。さっきはダメだのなんだのと言っていた癖に」
「うるせえよ」
 両足を突っ張り腰を持ち上げると、彼女は困惑した顔を見せる。もっと激しく揺さぶられると思っていた、と
言葉を漏らす。そんなことをしては車を派手に揺らすことになってしまうではないか。
「バレたりしたら大変だ。だろ?」
「だからって……ひっ!?」
 浮かせた腰を彼女の身体ごとシートへ落とす。大して落ちていないのに盛大に声を上げてくれた。軽い悲鳴を
上げさせられ若干気分を悪くした彼女を再度持ち上げる。ナル姉は今度は不意打ちを喰らうまいと息を詰めてこ
ちらの様子を観察し始めた。
 それならお望み通りに揺らしてやるだけだ。ギシッギシッとゆっくりとしたテンポで腰を持ち上げて落とす。
期待していた声は聞こえず、奥歯を食い縛った彼女の顔がこちらを睨みつけていた。
「ヒロ……ッ!」
「どう、した?」
「にやにや笑うな、馬鹿」
「ナルが可愛いんだから仕方がない」
「んな……っ! 可愛い、なんて言うな。それとナル姉と呼べ」
 昨日、気付いたことがある。ナル姉に可愛いと言うと露骨に動揺する。今更過ぎる弱点だ。どうして今まで知
らなかったのかとさえ思う。
「聞いているのか?」
「……うん、聞いてる。すっごく可愛い」
「それは聞いていないと言うんだ……」
 おでこをこちらの胸に押しつけるようにして呟きを漏らす。下半身を突き上げるとうらめしそうに喘ぎ声を漏
らしてみせた。
 彼女の上半身の下敷きにされていた腕を引き抜いて彼女を抱きしめる。
「なんか、ダメだ。止まんないや」
「何が、だ?」
「ナル姉可愛い。すっごく可愛い。滅茶苦茶にしたい」
「――っ!」
 目を見開いて息を呑んだ彼女にお構いなしに俺は腰を打ち上げる。抱きしめたままにどこにも行かせないと動
きを激しくする。急に積極的になった俺に戸惑いがあるのかナル姉は何も言わなかった。ガムシャラに突き上げ
てナカに埋める。
「あっあっあっ……そんっなにナカ、んっひぃ!」
 右手だけ繋がった前のところに添えて指で弄る。肉が堅くしこったそこに触れたのを感じて押し潰す。ギュと
膣が締めつけてくる。一番奥の固い壁を力づくで押し上げて壊してしまいそうだ。
「ナルっ……ねぇ……」
「いあっ、んっくううぅぅぅっ!」
「だ、出すぞ……っ!」
「んっ、うんっ!」
 自分の奥歯の軋んだ音を聞きながら彼女の内側にたっぷり放つ。放ちつつ、内壁にこすりつけるように腰を前
後に動かすとすぐに勃起が戻ってきた。
「い、ま、出したんじゃ……?」
「出したけど、ナルはもう終わりにしたいの?」
 情けないことに息が上がってしまっている。それでもあと1回くらいなら出来そうだった。

107 :
 * * * * * *
 結局、区切りの5分どころかバレるバレないということすら頭から飛んでいき、お互い夢中でピストン運動を
愉しんでしまった。隣町とはいえ、こんな施設もう二度と訪れることはないだろうから別に問題は無いのかもし
れないが、それでももし車が変に軋んでいることがバレていたら恥ずかしいことに変わりない。
「……不満だ」
 ダッシュボードへ放り込んだままだったポケットティッシュを見つけ、後始末を大方終えたナル姉がようやく
助手席に戻って発した第一声がこれだ。こんなところで付き合わせておいてまだ不満があるのか。
「シている最中、ヒロ君、何度も私のことを呼び捨てにするし、可愛い可愛いと連呼するし」
「それは」
「私を動揺させてどうするつもりだ。私をいじめているのと変わらないことに気付いているか?」
「いじめてるつもりはないよ」
「君はそのつもりだろうさ。私がどう感じているかという話で」
 そっぽを向いてシートベルトの金具をかちゃかちゃやっている彼女の手を握る。
「可愛いよ。……その、心底そう思ってるから俺もハッスルしちゃったわけで」
 エンジンを始動させると同時にナル姉は何事か呟く。聞き返すと苦々しい表情で一言、ありがとうと言ったの
だ、と吐き捨てられた。
「私にしては珍しく感謝の気持ちを示したのだからちゃんと聞いておけ、この馬鹿め」
 逆に手を握り返され上半身を引っ張られる。私は君に惚れ抜いているのだから、と聞こえた。

108 :
と以上です
9月に入ったけどセーフ!ヒロイン院生だからセーフ!
ちなみにフルタイトルは
『狙われた運転手、5分間の誘惑 〜真夏の駐車場にこだまする嬌声 受付嬢はずっと見ていた』
建物ガラス張りだからね、仕方ないね

109 :
GJ
最後まで読んでからタイトルにクるものがあった

110 :
ぐっじょ

111 :
GJ!

112 :
えろかったです

113 :
GJ
保管庫最終更新から1年が経つな…
俺やりたいけど技術と知識が決定的にない 放置しない自信はあるけど

114 :
保守あげ

115 :
wikiでいいんじゃね
テンプレをコピペするだけでも形になる

116 :
ほしゅ

117 :
保守

118 :
113じゃないけど、wiki作ってもいいのかな
問題ないならやりますけど

119 :
ぜひぜひ

120 :
http://www16.atwiki.jp/sucool/ ここはどうなったんだよ

121 :
素直クール保管所ってもしかしてデータ消えた?
久し振りに行ったらみれなかったんだけど

122 :
>>120
機能してないな
結局管理人がいねえと意味ないってことかな

123 :
ページ自体は残ってるのと消えてるのがあるね
詳しくないからよく分からんが

124 :
te

125 :
男が浮気(?)したら素直クールが恐いと思いしったぜ…
というか素直クールは嫉妬するのか?

126 :
>>125
嫉妬するより先に追求が来ると思われる。

127 :
職人さんこないな〜

128 :
テスト

129 :
暗闇の中、ふと目が覚めた。
蛍光塗料で浮ぶ時計の針は深夜を示していた。
ぼやけた頭が何かを感じ、考える。
自分は部屋の寝床に居る。
カタカタと窓枠を冷たい風がたまに鳴らしている。
昼に干した蒲団は温かく、この部屋唯一の暖房機能を発揮している。
まだこの温もりの中にいたい。
横向きの姿勢から仰向きになろうとして止まる。
背に何かある。いや、何かいる。
そのうえ横腹に何か乗っている事に気付いた。
背後に意識する。
すると寝息らしきものが聞こえる。
横腹のこれは腕だろう。
そして多分、まず間違いなくこの人は…
確認すべく蒲団の外に転がり出る。
「寒っ!」
温度差にすぐさま安住の地に戻るがその人と相対する状態になる。
その人はやっぱりクーだった。
何故ここにそれも蒲団に入りこんでいるのか。
その理由を聞こうと起そうかと腕を上げてちらりと見えた。
クーの綺麗な肌と肩口、そして白く細い物。
服、シャツは確認できなかった。
ということは下着のみ…これは起せない。
起さないのも問題を後送りするだけだが寒い部屋で言い合うのも勘弁したい。

130 :
寝よう。
疲れてるから今は寝たい。
見なかった事にしよう。
目を瞑るといい香りがしてきた。
化粧品とかではない微かな悪くない何かの匂い。
クーの匂いか。
目を開ける。
静かな寝息を立てて寝るクーがいる。
睫毛はそこまで長くないがしっかりとわかる。
寝顔はクールな感じが薄れるようだ。
あの意志の強い瞳が大きな要素なのだろう。
ん?額の生え際近くになにかの痕があるような…
手で髪を少し除けてみると小さくはなっているが少し傷痕があるように見える。
子供時にでも傷つけたのかな?
なんだろう、なんでそう思うのだろう。
「…見るなら他の所があるのだが?」
思案していると声が聞こえた。
「あぁ、ごめん、クー」
「いや、気になるのなら構わない。傷物の女ですまないが」
クーが苦笑した気がする。
クーの前髪を上げて、多分ここだと思う辺りに口付けをする。
髪を触っている時は硬直していたクーの体が弛緩した気がする。
なんでこんな事をしたかわからない。
とりあえず間が持たないので背を向けようとしたらクーが体を掴んだ。
クーは無言だ。
そっとクーを腕で胸元に引き寄せる。
まだ寒いし、眠い。
人肌は温かく、クーの匂いは眠り易い。
起きたらとりあえずクーに聞く事が有る。
それだけは忘れずに意識を手放した。

131 :
以上。
クーと男は夫婦の結婚前のそこら辺の話で。

132 :
ふおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぁぅぅぅぅぅぅぅうぅうぅ

133 :
久しぶりに覗いてみた
part14とpart15の間ってなんで4ヶ月も間が空いてるの?
俺が保存したdatが不完全な訳じゃないよな。過疎?

134 :
>>131
GJ
>>133
過疎だね

135 :
うおっ クーと男は夫婦の人だったのか。
神投下やでぇ…このシリーズ大抵の商業小説より好きだもんな……GJ

136 :
ほっ

137 :
久方ぶりに素直クール分を摂取しようと思って保管所覗いたら荒らしにでもあったのか壊滅してるし、保管庫は音沙汰無いし散々だわ(´・ω・`)

138 :
ところで夕子さんはまだか
全裸待機が寒い季節になっちまった

139 :
ごめん
必ず投下するから待ってて

140 :
>>125
まったく・・・謝るぐらいならはじめからするなと言いたいものだ
私は君だけを思っているのにその君がそれでは呆れて物も言えんよ
・・・やれやれ、私がぶった頬はまだ痛むか?これに懲りたらもうしないことだ
次は無いんだからな・・・?ほら、早く立て・・・罰として一週間は代わりに料理をつくってもらう
それで今回は許してやってもいい
なんか違うかなぁ・・・

141 :
あの女はいったい何者だ?
君の恋人は誰なんだ?はっきりさせてくれ。
私が嫌いなのか?
それともあの女のほうが私よりも君の心をつかんでしまっているのか?
私は君だけしか愛せないし、ほかの男なんて目にも入らない。
でも、もし君が別れを望むなら、どうしてもと言うなら…、くっ…。
なに?違う?ちょっといい顔したかっただけ?
それなら早く言ってくれ。いかん…。腰が抜けた。
あれ?変だな、目から冷や汗が止まらないぞ…?
だとどうだろうか?ちょっとヤンデレかな?
>>125>>140

142 :
ふむ

143 :
>>138
急かすのは良くないぜ
まったり待とうや

144 :
非エロ
「大変なことになった……」
珍しく彼女が、深刻そうな物の言い方で訪ねてきた。
何事か問うてみると、
「とりあえず、外に出てみてくれ」などと言う。
訝りながらも促され、アパートメントの部屋から這い出てみる。
寒い。
やはり、年の瀬ともなると、こういうものか。
日本海側からの湿気を孕んだ冷風は、
寒いというより、寧ろ、冷たいと表現するのが相応しい。
そんな、冷たい風の中に、からからと、
落ち葉が飛び回っているのが、もの寂しい。
陽は、すでに半ば以上が、地の果てに隠れようとしている。
「で、何が大変なんだ?」
散々、詩的描写をしておきながら、
我ながら、散文的な物言いしかできないのがもどかしい。
彼女は、それが魅力だともいうのだが。
「気付かないのか?」
彼女はいぶかしむように、僕を見上げた。
「普通の晩秋の光景じゃあないか」
「そこまでしか見えていないのか。まだまだだな」
彼女は、嘲るような笑みを口元に浮かべて、
わざとらしく溜息をついた。
「何が言いたい。何のつもりだ。
一人で勝手に勝ち誇って、いい気になりやがって」
「まあ、そう拗ねるな。
ほら、まだわからないのか」と、言うや、
彼女は再び、吐息をついた。
それでもなお、不得要領な僕に、
彼女は、三たび息を吐いて見せて笑った。
「息が白い」
「ああ……」
たしかに、昨日までは、まだ息が白く曇るほどではなかった。
「これで、ゴジラごっこが好きなだけできるぞ」
「ただし、初期作限定だがな」
普段は大人びた言動のくせに妙に子供っぽいところがある。
それが、僕には愛おしく、尊く、思えた。
彼女は、なおも飽きる様子もなく息を曇らせ続けている。
「いい加減中に入らないと風邪ひくぞ。
肉まん、買ってあるからな」と、
部屋に引っ込もうとした時だった。
彼女が僕のトレーナーをめくり上げて、
掌を背中に張り付けたのは。
「ぴとぉっ」
「ひぎぃぃぃっ!!」
情けない、僕の声が、木枯らしに呑まれて、消えた。

145 :
飽きて顔が曇らないことを切に願う
ナイスいたずらっ娘

146 :
ノクターンの千鳥さんは、このスレ向きかな?
デレはないけど

147 :
見たい素直クールの話なに?

148 :
ツンデレ男×素直クールのほのぼの

149 :
「別にお前のためにやったわけじゃないんだからな!」
「分かってる、分かってる。君の愛はしっかり伝わってるからな」
「だから、別にお前の事が好きとかそういうのじゃなくてだ」
「フフッ、素直じゃないな。君は」
こうですか?わかりません!

150 :
いいぞもっとやれ

151 :
・・・・・

152 :
(;´Д`)

153 :
b

154 :
「やあ待ってたよ」
俺が帰宅すると、部屋の主よりも先にこたつに陣取ってぬくぬくしている輩がいた。
「なんだ、今日は早いな」
「こっちのセリフだ。一人こたつでぬくぬくしやがって。外は凍える様な寒さだぞ」
「そうだねぇ。最近夜はめっきり寒くなったよね」
彼女は愉快そうに微笑むと、俺のネクタイに手を掛けて、そこから手早くスーツを脱がして行く。
既に部屋着も用意されていて、まるで世話焼き女房の様だ。
「さ、暖房の用意も出来ていることだし、二人でぬくぬくしようじゃないか」
俺が部屋着になってワイシャツやら靴下やらを洗濯機に放り込んでいる間に、彼女は再びこたつにもぐっていた。
寒がりのくせに部屋議は薄いから、小さい頃からおこたが大好きでたまらないらしい。
「さむいさむい。こたつ様のご加護を早くいただかないと」
「おいおい、どこに座る気だ? 君の定位置はこっちだよ」
彼女の対面に座ろうと移動すると、彼女は自分の背中を指してニコリと笑った。
寒がりめ、背中が寒いなら素直にヒーターを出せばいいのに。
「はいはい、寒がりだなお前は」
「ふふん」
なぜか得意げに笑う彼女の背中に抱きつくようにしてこたつに入る。
そして、あることに気づく。
「……おい」
「どうした?」
「スイッチ入ってないじゃん」
そう、こたつの中が全然あったかくない。
彼女の体のほうが余程暖かい。
「節電だよ、知らないのか君」
「ヒーター出さないのも節電のためじゃなかったのか?」
「電気は使わなければ使わないほど良いのさ」
得意げに鼻を鳴らす彼女に隠れてスイッチを入れようとするが、「電源は抜いてあるよ」との言葉にがっくりとする。
「なんのためにこたつがあるか知ってるか? あったまるためだよ」
「違うね、君と一緒にあったまるためにあるんだ」
「同じだろ」
「違うよ。それにほら」
彼女は俺のすっかり冷えたてをとって自分の頬に当てると
「こうしていれば、心もあったかいだろう?」
「…………」
「照れてるね」
「そっちこそ」
恥ずかしい台詞を吐いたほうも受け取ったほうも一気に顔が暑くなって、確かにこれはこたついらずだな、なんて考えるのだった。

155 :
おわり
こたつものがはやる季節になりましたね

156 :
おつおつ
我が家にはこたつが無いから無理だな〜とか思ったが、それ以前に一緒に入る相手がいなかった。ちくしょー

157 :
エロ無し短め小ネタです。
保守がてら投下。4レスほどもらいます。
〜・〜
先輩が珍しく、待ち合わせに遅れている。
左手首に巻いた腕時計がちょうど11時を指すのを見て、僕の頭に不安がよぎった。
いや遅れているとはいっても、待ち合わせはその11時なのだから、本来はそんなに気にするようなことではないのだけれど。
先輩は
「少しでも早くゆーくんに会いたかったから」
などと言って、常に15分前には待ち合わせ場所に到着しているような人間なので、これはやはり少しおかしい。
電話してみるべきだろうか、と逡巡を始めたちょうどそのとき、
「ゆーくん、お待たせ」
僕の背後からその声はかけられた。
遅かったですね、何かあったんですか?などと問おうとして振り返り―――そこで僕は凍りついた。
そこには、あまりお洒落とはいえないかもしれないグレーを基調として薄くボーダーの入ったセーターに、えんじ色のプリーツスカート、そしてひざの上まである黒いタイツを身に着けた、先輩の姿があったのだ。
視界に写ったそれを見て僕の頭の中を飛び交うのは、「嵌められた」という単純な言葉だけだった。
思わず恨みがましい目で、先輩の方を見てしまう。
「ゆーくん、どうしたの? ……あ、これ?」
先輩は、身に着けているグレーのセーターをちょこんとつまみながら言う。
確かにそれは一見すれば普通の服装だが、それこそが今の僕には活問題だった。
「ふふ、ペアルック。いいでしょ?」
そう。
グレーを基調として薄くボーダーが入ったセーターというのは、今の僕の恰好と同じなのだった。
ただ似ているのならばまだしも、線の入り方から首元の少し変わった編み方まで、全く同じ。
きっとその背中には、僕と同じ2文字のアルファベットが入っていることだろう。
つまりは先輩は、僕とサイズ違いの同じ商品を着てきた、ということらしい。
このセーターは先輩の妹であるところの小宵ちゃんからプレゼントしてもらったものだから、
きっと先輩は小宵ちゃんから店を聞いたのだろう。
「ペアルックなんて、何年前の流行ですか……」
「私の中では、今だけど。それに」
しれっとそんなことを言い放ちやがる先輩は、少し言葉を切ったかと思うと、
「こうしてると、ゆーくんにくっついてても不自然じゃないしね」
ふわり、という擬音が似合いそうな自然な動作でスカートを翻して僕の横に立ち、僕の手を取った。
本格的に冬になり始めた冷たい空気に反するかのようなその暖かさに、僕の心臓がとくんと跳ねる。
「ちょちょちょ、先輩!何いきなりくっついてるんですか!」
「えー、いいじゃん。せっかくのペアルックなんだから」
「駄目です駄目です! こんなところ見られたら、また学校で何て言われるか……」
先輩のこうした直截的な言動はもはや周囲の知るところであるとはいえ(それもそれで不本意なのだが)、
やはり現場を目撃されると後日級友からはなんやかやと言われるわけで。
僕と先輩は「人目のあるところではあまりべたべたしない協定」を結んでいるのである。

158 :

「大丈夫だよ。遠目に見たら多分、中の良いきょうだいにしか見えないって」
「いや、遠目に見たらそうかもしれないですけどね」
「だからほら、今日はこうするの」
言うが早いか、先輩はその小さな体を一杯に使って、今度は僕の腕を腕を抱きかかえるようにする。
そのあまりにも滑らかで突飛な行動に、僕は一瞬言葉に詰まる。
「……や、こんなこと普通のきょうだいはしませんよ」
「だって、こうした方があったかいでしょ?」
先輩の中ではそれで議論は終わっているのか、早く行こうとばかりに僕の腕を引っ張ってきた。
「いやいやいや。駄目です。今日の僕は流されませんよ?」
「むー。ゆーくんのケチ。じゃあ」
そう言って先輩は、いつものクールな表情を少しだけ崩し、にこりと微笑んでから言葉を続けた。
「ここでキスしてくれたら、今日は勘弁してあげる」
……いやそんな、名案を思いついた! みたいな顔で言われてもですね。恥ずかしいのは変わらないわけですよ。
あ、でもそれなら、他人の目は今の一瞬さえ注意するだけでよくなるのか?
確かに、ずっと腕に抱きついていられるよりは周囲への警戒はしなくてよさそうだけど。
「ゆーくん、どっちがいいの? 早く決めてよ」
なんて、僕の腕をぶんぶんと揺すりながらせかしてくる先輩。
ううむ。これはこれで先輩の手の上のような気がするけれど。
あの悪夢のような1ヶ月を思えば、ここでの1度くらい大したことはないか。
結局そんな結論に落ち着いた僕は、分かりましたよ、と小さく呟いて、先輩の唇に軽く口付けた。
ぴろりろりん。
「にひひ、作戦成功」
すると、どこかで聞いたことのある電子音に、目の前には先輩ではなく先輩の妹さんを思わせるいたずらっぽい笑顔。
口付けるために目をつむっていた僕は、襲い来る嫌な予感に震えながら、ぎぎぎ、と音のしたほうへ顔を向けた。
そこにあったのは、先輩の小さな携帯電話。
「ちゅー写真。げっと」
「何やってるんですか先輩!消してください!」
「嫌だよーだ」
僕は慌てて先輩の携帯電話を奪い取ろうとしたが、ひょいひょいと軽快な動作でそれをかわされる。
そして先輩は慣れた手付きでボタンを操作したかと思うと、
「じゃーん。待ち受けにしてみたよ」
3秒後には先輩のディスプレイに、全く同じ服装で口付けを交わす1組のカップルが写し出されていた。

159 :

「ちょっと、まじで勘弁してくださいよ先輩……消すのが駄目なら、せめて誰にも見られないでくださいよ?」
「わたし的には見せびらかしたいくらいなんだけどなー。ゆーくんがそういうなら仕方ないか」
どうやら今日はもう満足したと見えて、今度はえらくあっさりと引き下がる先輩。
そりゃこれだけ望みが叶ったなら満足もするでしょうよ!
「あ、ゆーくんにも送っておいてあげるね。是非待ち受けに……」
「しませんから!」
とはいえ、消したいとも思えないあたりが非常にジレンマではあるのだけれど。
それでもそんな写真を待ち受けにしていれば、近いうちに僕は何人かの友人から制裁を受けるだろう。
「っていうか作戦成功って。準備したうえでの行動だったんですかこれ」
「そうだよ。ちなみに立案者は小宵だから」
「小宵ちゃんが首謀者かあああ!」
道理で先輩にしては手が込んでいると思ったんだ! なんだこのトラップ!
というかもしかして、小宵ちゃんはこのセーターを僕にプレゼントしてくれたときからこの作戦を考えていたのだろうか?
あなたたち姉妹は、なんでこんな風に策を練るのが普通になってるんですか、と声を大にして突っ込みたい!
「というか先輩、今日僕がこの服着てこなかったらどうするつもりだったんですか?」
「あ、それは大丈夫。来るときに遠くからちゃんと確認したから。気付かれないようにと思って、ちょっと時間かかっちゃったけどね」
もしや、今日先輩が来るのがいつもより遅かったのってそのためですか……?
あまりにも用意周到な先輩に、僕は呆れて言葉も出ない。
「ほらゆーくん、いい加減行くよ。お腹すいちゃった」
「僕はもうへとへとですけどね……」
言うなり先輩は、僕の左手を取って歩き出す。
だがしかし、10歩ほど歩いたところで
「あ、間違えた。ゆーくんはこっちだった」
などと言い、先輩は僕の後ろを通って立ち位置を僕の左側から右側へ移してきた。
「どうしたんですか?」
「いやいや、なんでもないよ。今日はこっちな気分なの」
「そうですか……?」
その動きを不自然だと思いながらも、半ば思考回路が停止気味の僕は、そのまま歩き始めた。
そして数分も経つうちに、その不自然さを僕は忘れてしまったのだ。
だからその挙動の意味にようやく気が付いたのは、その日の夕方、先輩と別れるときだった。
帰り際に、先輩のセーターの背中に描かれたアルファベット二文字が僕とは違いVとEであることに気付いたそのとき。
二人でこんな服を着て一日中街を歩いていたことを思い出し、身悶えしたくなるような衝動に駆られたのは言うまでもない。
〜・〜

160 :
以上です。
ペアルックネタって意外と少なかった気がするけど、素直クールには割とぴったりなアイテムだと思うんだ。
それでは、お目汚し失礼しましたー。

161 :
GJ
いい甘さだ

162 :
なるほど、「LO」と「VE」かw

163 :
おお、素晴らしい!!GJ!!

164 :
短編かシリーズか長編かどれが好き?

165 :
長編

166 :
尻ー頭

167 :
今年も良い素直クールが読めますように。
そして書きかけのをちゃんと完結できますように。

168 :
がんがれ!
いつまででもまってるぜ

169 :
突然で申し訳ないが、素直クール関連のスレってここ以外にどこが生きてるか知ってる人いませんか?
エロパロ以外見つからん……

170 :
ほのぼの板に1つあるのは知ってる
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/honobono/1281613855/
あとは偶にvipに立ってるのくらいかな?

171 :
サンクス
情報提供、感謝であります

172 :
コイネコいいな
猫耳素直クール…

173 :
猫耳か必要なのか…

174 :
まとめってもう更新されないの?

175 :
>>172
ウィッチクラフトワークスもオススメだぞ
火々里さんマジ長身素直クール

176 :
男がいた。
2メートル近い長身に、100キロを軽く超す体重。
骨太の体格に、膨張した筋肉がずっしりと載る。
恐るべき肉体の持ち主に相応しい、厳つい面構え。
常に顰められた、鋭い目付き。
盛大に胡座をかいた、デカい鼻。
開く事の少ない、への字口。
岩をも噛み砕く様な、ゴツい顎。
キッチリ刈られた坊主頭が、止めをさしていた。
出来れば、お近付きになりたく無い。
夜道で出会ったら、小便漏らしそう。
子供が引きつけを起こし、火がついた様に泣き出す等々……。
まあ、そういった男だった。
だったのだが……。
「ルリお兄ちゃん。
ちょっと話しが……」
「ルリお兄ちゃんって、呼ぶんじゃねえ。
俺は、大造(だいぞう)だ」
「ルリちゃんのお兄ちゃんだから、ルリお兄ちゃんだろう。
そんな事より、いつ来てくれるのだ。
うちの子も、待っているのだぞ」
吠える男の迫力もなんのその。
全く動じない少女。
口調はしっかりしているが、何処となく浮世絵離れしている。
恐らく、150以下の小柄な体格に、成長前の華奢な肢体。
恐れ気も無く男を見上げるその顔は、切れ長の目に、縁なしの眼鏡が光る。
見上げた頭から腰まで流れる、艶やかな黒髪。
小ぶりだが、筋の通った鼻の下、薔薇色の唇から落ち着いた声音が醸し出された。


177 :
まったくもって、男とは何もかも対称的な少女。
コレが両者、高一年の同級生だと言うのだから、世の中とは不思議なものである
「一緒に子作りしようと約束したでは無いか
私の準備は万全だぞ」
「女の子が、子作り言うな〜〜〜」
「ならば、セック……モガッ」
恐れ気も無い様子で、危ない単語を発したかけた少女の口を抑えつつ、小柄な肢体を小脇に抱え、
大男は、転がる岩の様な勢いで駆け出して行った。
その絵面は、どう見ても犯罪そのものなのだが、校内の者にとって、割と慣れ切った光景なので、
今更、気にする事は少ない。
ひと一人抱えているとも思えない軽快さで、ひと気の少ない階段裏に飛び込んだ男は、
漸く、少女を解放した。
「おや、こんな所に連れ込んで。
ルリお兄ちゃんはいったい、私に何をするつもりかな」
「しないために、苦労してんだろうがあ〜〜〜」
体格に見合ったドラ声で吠える男もどこ吹く風
半分以下の少女は、ワザとらしく耳をふさぐ。
「無駄な大声を出すな。人が来るぞ」
「お前が出させてるんだ!
だいたい……」
ガッ
興奮した男の咆哮が遮られた。
突如、膝が落ち、仰向けに倒れる。
いつもながら、何が起きたかわからない。
古流に伝わる、神妙なる技法。
目の前の小柄な少女が、その技を使いこなすと、魔法にしか見えない
もっとも、その神技を跳ね返す、純粋な力を、彼は身に宿していた。
太い骨と厚い筋肉。
ナチュラルに、強い身体は闘いに於いて、人の技を凌駕する。
それ程の獣性を秘めているのだが……
クチュ……
抑えこむ力もあろうはずの無い攻撃が、彼を制した。
否、口撃だ。
呼吸の僅かな隙をつき、柔らかな舌が、侵入を果たした。

178 :
滑らかな唇が、ゴツい歯をこじ開け、その奥の舌を絡めとる。甘い唾液が送り込まれ、溺れまいという本能で、男に飲み下された。
ほとんど、媚薬の様に効果し、男から反抗の力を奪う。
チュポン……
落ちた事を確認し、小柄な少女は、口撃を中断した。
「無駄な大声を出すな。人が来るぞ」
余裕タップリに、同じ注意を繰り返す。
巨大な男の身体をベッドにして、子猫の様に伸び上がり、切り株の如き、太い首をかき抱いた。
力以外の要素で、身動き出来ない男の頬の感触を、充分楽しんだ後、そっと耳元に囁く。
「むろん、私は構わないのだが、君は、行為を知られるのを好まないのだろう?」
「お、おまっ、何を……、いきなり……」
「君が悪いのだよ」
涼やかに整った白顔に、淫らな紅を載せた表情。
漢を欲する、雌の顔。
フェロモンが廻り、輝く様な美貌で、彼に迫る。
「その逞しい腕で、私を強く抱きしめた姿を、多くの人前に晒したりしたのだから……」
「イヤ、そんなつもりは……」
緊急避難を色事にとらえられ、彼は困惑した。
その厳つい容姿に反して、彼は一般的な道徳に順守するたちなのだ。
だからこそ、おとなしげな少女に振り回される羽目になるのだが……
「今更遅い。
私をこんなにした責任を取って貰おうか」
男の厚い胸板から身を起こし、その肩を両膝で抑える。
フサッ
彼の眼前で自ら、今時にしてはやや、長めのスカートを捲り上げた少女。
学生らしからぬ、イヤ、用の性能を満たしていない、特殊なタイプの下着が露わにされる。
「ほら、こんなになってしまった。
寒いから、早く拭って欲しい」


179 :
薄い布地は、水分を吸収しきれずシドシドに濡れそぼり、透ける生地は、可視光を遮きる事も出来ていなかった。
その光景は、彼の理性を犯し、その香は、フェロモンと化して、彼の獣性を目覚めさせる。
彼は、欲するまま、禁断の泉にすがりつき、喉を潤した。
「アアッ!強いっ‼
もっと、優しくっ」
愛に素直な故、貪欲とも言える強引さで迫る少女だが、別に淫乱という訳では無かった。
だから、彼が初めてだったし、厳密には初めてすら終わっていない。
未成長のひ弱な身体では、超獣のパワーを受けきる事は難しかった。
あっという間に、形勢が逆転する。
先ほどは蹂躙していた彼の舌が、別の怪物の様に、少女の秘腔を穿つ。
唇が唇を広げ、粘膜が粘膜をけずり、硬く尖った歯が、固く尖った豆を噛む。
少女の腔口から沸きだす液体は、口腔から溢れ出す液体と混ざり合い、男の中に流れ消えた。
貪る様に、分け入る男。
少女の限界が、急速に迫りつつある。
「アッ、ダメッ、ダメェ‼」
プシャア〜〜〜……

流し場で頭から水を被る。
こんな時、ボウズは便利だ。
迫力が出過ぎるのが難点だが、実はテンパなので、伸ばすとパンチ、更にはアフロに進化する。
もっと、怖がられない為の、次善策なのだが……。
差し出されたタオルで頭を拭い、ため息をつく。
「……お前なぁ」
「すまない。流石に反省している」
小さな体を一層縮めて、珍しくしょげている少女。
何時もの傍若無人っぷりが嘘の様にだ。
まあ、過程はともあれ、直接のきっかけは自分にある。
何だかんだ言っても、好ましい少女なのだ。
ポン。
胸元迄も無い少女の頭に手を乗せ、クシヤクシャと撫でる。
「今度、ルリ連れて行くから」
愛犬のポメラニアンをだしにした。
パアッ
「ああ、ポコも待ってる」
途端に表情を明るくして、応える少女。


180 :
『なんでこんな娘が……』
ぶっちゃけ、友達は少ない。
何しろこの容姿だ。
大抵の人間は、怖れて近づきすらしない。
高校入学時も、孤独を覚悟していたもんだ。
「アアッ!ルリお兄ちゃんではないか⁉」
「ポコママさん?」
ワンコ仲間の少女に会う迄は。

続く……のか?
前に、どっかのスレに、冒頭だけネタ投下したヤツなんですが、ココだと思ってたが違うみたいで……
何処だっけかなぁ

181 :
>>180
GJ
 絵面を想像したらニヤけた

182 :
恋人より夫婦になった話はないかな?

183 :
>>182
「既婚素クール」なる格好の作品があったが、まとめが消滅している。
そのSSはやる夫AA化されているので、読みたければそちらをどうぞ。
ttp://blog.livedoor.jp/aamatome/archives/822285.html

184 :
何でまとめ消えちゃったんだろうなー

185 :
維持できないからだろ。

186 :
>>183
名作だった。ありがとう。

187 :
@wikiでも使って皆で編集できるようにして新しく作る?

188 :
>>183のいうまとめ(VIP板のSSが対象)は、サイト自体は消えていない。
ただ、(おそらく)wikiを勝手に編集されたことにより中身がなくなっている。
http://sucool.s171.xrea.com/

189 :
オワコン?

190 :
過疎だなぁ

191 :
保守管理会社

192 :
>>180の続きマダー???

193 :
夕子さんどうなったの
半年たったよ…

194 :
>>193
いやその、ちゃんと書いてはいるんだ
でもなんというか、書けば書くほどいろいろ迷っちゃって
4月になる前にちゃんと続き投下するから待ってて
おねがい

195 :
+   +
  ∧_∧  +
 (0゚・∀・)   ワクワクテカテカ
 (0゚∪ ∪ +        
 と__)__) +

196 :
テスト

197 :
急かすのはやめてやれ
いざやる時に
男がやたら急かしたらみっともないだろ?
そういうことだ

198 :
ある用事で素直クールの過去の名作を探して偶然気づいた。
http://sucool.s171.xrea.com/ の話なんだが一応テキストと画像データは完全には消えていないようだ
全部は見ていないが殆どデータとしては存在しているし、仮に消えていてもバックアップ上にはある
推測だけど、そこに繋げるリンクが一気に消されてるみたい。
ただ、とにかく復旧するにもデータ量が膨大でどうにも手出し出来んな、クソったれ・・・
まあ、何人か気づいているとは思いますが・・・一応

199 :
>>198
そこの避難所で作られてた「素クールデイズ」と言うゲーム
誰か持ってないかなあ
流石に居ないか・・・

200 :
保守

201 :
保守

202 :
保守

203 :
>>198
適当な単語でwiki内検索すると結構中身見られるな
懐かしい作品も読めた

204 :
なんか一度見たページをもう一度見ると消えてるんだが、そういう仕掛けがあったりするのか?
バックアップから見ることは出来るみたいだが……

205 :
規制チェック

206 :
小ネタ

207 :
「膣はダメ!…きょ…今日は…危ない日なのぉ!」
「閉めつけてしっかりと放さないようだぜぇ」
「外に、外に出してぇ!」
「よぅおし!しっかりと膣に出してやる!」
「や、やだ、できちゃう!赤ちゃんが…出きちゃう!」
「ほら、俺様の子供を孕みなぁ!」
「いや、いや、いやぁ〜!」
「うっ!!」
「!!  出てる…お腹に熱いのが出てるぅ…」


208 :
「ふむ。なかなかに興味深いな…」
モニターに眼鏡をかけた顔を照らされながらクーが呟く。
画面に映っているのは自分の名前宛てで届いたゲーム。所謂、エロゲー。
送った覚えのない物だが当選品。
今日明日と休みでちょっとやってみただけだったのだが
それがそもそもの間違いだった。
「…そうですか」
正座を崩さず答える。
あまりクーを見ていられず頭を下げる。
目が合ったらにそうだ。
「凌辱…加虐趣向があるとは盲点だったな」
「いえ、そういうものはございませんです」
あるわけないが「ある」と言ったらそっちのルートに進んでしまう。
「妻が背後に立っていても全く気付かないほど集中していたようだね?」
「少しやってみたら…案外短かったので折角だからと…」
カチカチとクリックしてクーはタイトル画面に戻している。
矢印の先には”100%”の今では忌々しい数値が。
「しかしコンプリートしたという事は全てをプレイしたのでは?」
「こ、これはゲーマーの性というかクリアせずにはいられない性分といいますか…」
登山家が山があったら登るのと同じで
ゲーマーはゲームをクリアしエンディングを見て
それ以上に1クリやコンプを目指すのは修行僧のそれと一緒!のはず。
「でも少なからず興味はあったのだろう?凌辱、孕ませ、触手に」
「このゲームに触手はないです」
「ほぅ…このゲームには、か」
くるっと椅子を回転させこっちに正対するクー。
見える口元はにんまりとしている。なんだかこわい。
「い、いや。触手なんかに嬉しくも興味無いぞ!」
ここまできたら精一杯身の潔白を証明するのみ。
「このゲームにはなかったし、今までやってたゲームにも触手なんかで喜ばない」
「いつぞややっていたゲームでは喜んで触手を増やしたではないか」

209 :
「え?」
「その上、クリアして男は女を見て喜んでいたようだが?」
「ん?」
記憶を探るが出てこない。
クーの前で成人向きゲームをやったのも初めてだし…
「しかし造形的に微妙だと思うのだがあの王女といい…」
「そりゃただの横シュー!」*E*E*
つっこみを入れて思わず視線が合う。
眼鏡の向うのクーの瞳が怪しく光っている…気がする。
「では、それ以外のものに、所謂、属性としてはあると」
「い、いや、そのですね」
「もし自分で処理をしていたら有無を言わさずだが…」
椅子から降りてクーが近寄って来る。
危険だ。この展開は危険だ。
愛しの娘もそろそろ帰ってくる時間。
もし、してる所なんか見られたら…
しかし、逃げようにも足が痺れて後ろにうまく逃げれない!
慌てるこちらを嘲笑ってかクーは微笑を浮かべる。
「安心したまえ。ヒーはお泊りだ」
「そ、そう」
背中が壁に当たる。もう逃げ場がない!
ゆっくりと四つん這いでクーはこちらに来ながらエプロンを脱いでいる。器用だな!
「だから、凌辱プレイや他のプレイをしても邪魔も無く大丈夫だ」
「何が大丈夫と?」
「ヒーも弟か妹が欲しいと言っているし、渡りに船だな」
「いや、ほら、さすがにそれは…」
言いよどんでいるとクーが抱き着くやいなや左耳たぶを口で弄る。
そして、それは心底凍るような声で囁く。
「それとも、三次元の妻は孕ませれないとでも?」

人の名前を使って送った奴は誰だぁ!!

210 :
***

「あ、父上の名前だ!」
「そのようで…ヒートさん、なんですかこの雑誌は?」
「PC雑誌」
「成人向きの雑誌ですよね?」
「これで私に弟か妹が!!」
「どういう理屈ですか…」

211 :
以上。
では。

212 :
good

213 :
            \     _n         グッジョブ   /
              \   ( l     _、_       /
               \   \ \ ( <_,` )    /
                 \   ヽ___ ̄ ̄  ) /
   _、_  グッジョブ      \    /    / /  _、_   グッジョブ
 ( ,_ノ` )     n        \∧∧∧∧/   ( <_,` )     n
 ̄     \    ( E)       < の  グ >   ̄     \    ( E)
フ     /ヽ ヽ_//        <      ッ >  フ     /ヽ ヽ_//
─────────────< 予  ジ >───────────────
   ∩               <      ョ >
   ( ⌒)       ∩ グッジョブ < 感  ブ >       |┃三     話は聞かせて
   /,. ノ      l 'uu       /∨∨∨∨\      |┃  ガラッ    もらった
  / /      / /"    /         \     |┃ ≡   _、_   グッジョブ
  / / _、_   / ノ     /    グッジョブ   \  |ミ\__( <_,` )
 / / ,_ノ` )/ /    /|    _、_     _、_   \ =___    \
(        /     /\ \/( ,_ノ` )/( <_,` )ヽ/\≡   )   人 \
 ヽ      |   /   \(uu       /     uu)/  \

214 :
GJ!

215 :
おい、XEXEXとか懐かしすぎんぞw
確かに触手増やして突いたり絡めたりするゲームだがw

216 :
スィートホームとかゼクセクスとか、やたら懐かしい小ネタが出るなw

217 :
ところで何の考えも無しにhttp://sucool.s171.xrea.com/のお題話とSSと長編の目次復元を試みたが
やってもよかったのか?ダメだったら戻すがVIPにスレがあまりたたんから一応ここに報告

218 :
お願いしたい

219 :
頑張れマジ頑張れ

220 :
「めだかボックス」のめだかちゃんがあまりにこのスレのテンプレ過ぎて吹いた
人吉それツンデレやない、素直クールや!

221 :
素直クールともまたちょっと違う感じなような

222 :
二人の距離が近すぎてそれが恋だとまだ気付いてない感じだな
男の方はもう自覚してる?

223 :
週刊少年ジャンプ読んで来い

224 :
懐かしいなあ
めだかボックス連載が始まった当初は素直クールヒロインだーと胸を躍らせたなぁ
数話後に夢破れたが……

225 :
読切の時が一番素直クールだった
連載始まった時はwktkだったんだけどな…
今のも好きだけど

226 :
ジャンプならmagicoのアインさんは素直クールだろうか?
男<金なところがちょっと素直クールとは違う気がするんだが、
クセのある素直クールさん扱いでもいいような気がする

227 :
いかにカップル成立しないよう引き延ばすかが肝の少年誌だと
素直クールはサービス担当にしかなれないと思う。
成年誌なら1ページ目からエロに持ち込めるから便利そうだ

228 :
>>217
個人的にはかなり嬉しい。
ありがとうございます。

229 :


230 :
しゅ

231 :
素直クールほど萌え狂ったコンテンツ無えよ
こんな過疎ってんの理解できない

232 :
さああなたが燃料を投下するんだ

233 :
子供の日だから子供を作ろうと迫られる電波を受信した
過去に同じネタがありそうだが

234 :
>>233
…('A`)

235 :


236 :


237 :
絶園のテンペストアニメ化ってまじか。
愛花は素直クールに近いと思うんだけどこのスレ的にはどうなんだろう

238 :
テスト

239 :
夏休みの昼過ぎ。
グラウンドの脇の芝生で黙々と草むしりをしている男がいる。
その麦藁帽を被り首にタオルを巻いている草むしり男の名は青木隼人。
細目で同年の標準よりやや低い身長以外はとりたて特徴のない容姿をしている。
そんな隼人の前に1人立った。
「何をやっているんだ?」
前に立ったその者の問いかけに隼人は
シューズ、靴下、長く引締まった脚、細いウエストの下のショートパンツ、
そこそこ盛りあがるシャツ、そして端整な顔、
とゆっくりと確認するように首をあげた。
「樹さんか」
そう言われた女、福寿樹はクールなイメージの美人、というよりは
ショートカットと隼人より少し高い身長のすらっとしたスタイルの為、
男装の麗人のようである。
「そうだ。隼人さんの幼馴染であり、彼女であり、許嫁であり、嫁である樹さんだ」
確認をとるかのように言う樹。
それに隼人は眉をしかめて立ちあがり、タオルで汗をふきつつ言う。
「幼馴染しか事実じゃないな」
それは樹の耳にも到達したはずだが、さも聞こえなかったような様でいる。
「で、隼人さんは何をしていたのかね?」
「見ての通り、草むしり」
「それはわかる」
「じゃ、続けるので」
視線を避け又しゃがむ隼人。
「何故、やっているかを聞いているのだが?」
「やりたいから、だ」
「何故その言葉をベットで押し倒した時に言ってくれない?」
「…」
じっと呆れた目で隼人は樹を見る。
(何故にこいつはこうも平然と…)
「そんなに見つめな。濡れてしまう」
恥らってるわけでも赤らめてるわけでもない頬に両の手をあてしなを作る樹。
「…」
ぽこ!
無言のまま隼人はチョップを食らわせる。
「「「あーーーーーーっ!!」」」
それを合図にか少し離れた所から叫び声があがった。
「姦しいのがきたな…」
隼人はそちらを見ないで苦虫を潰した顔になって呟いた。

240 :
「青木!またもや樹様に手を出したな!」
「今日という今日は看過できぬ!」
「全女子生徒に代わって天誅だ!」
樹を守る様に3人のセーラー服の生徒が間に立って隼人を睨みつけている。
3人の名は黒鵜京子、薬師寺泰恵、東つばめ。
そんな姦しい3人娘の口上が終わるのを待ってから隼人は大きな溜息をついた。
そして樹を指差し言う。
「じゃあ、とっととそいつを向うへ持っていってくれ」
「折角の逢瀬の一時なのにひどいぞ、隼人」
よよよと大仰な素振りで目元に手をもっていく樹。
「また樹様を!!」
「なんたる下種!!」
「そこに直れいっ!!」
「…はぁ、馬鹿馬鹿しい」
それぞれの得物(竹刀、薙刀、スティック)を構える3人と樹に呆れながら
隼人は再び座りこみ草むしりを再開した。
「無視か?」
「覚悟したか?」
「それとも土下座か?」
隼人は上からの再びの口上を無視して黙々と草むしりを続ける。
それを眺めていた樹は薄く笑みを浮かべてから言う。
「泣かされるのはベットの上だけだったはずなのに」
「…したこたねぇよ」
小声で隼人は反論する。
それを聞き逃さず樹は続ける。
「『大丈夫、天井の木目を数えているうちに済むよ』と…『そのうち快楽の虜に…」
「いつの時代の話だよ!!」
さすがに隼人は頭を上げて樹に反論した。


241 :
が、そこには樹はおらず替わりに3人娘のミニスカートが見えるだけだった。
「?」
「!」
「!!」
視線に気付いた3人はスカートを押さえつつ紅潮していった。
「そんなに見たければ後でいくらでも見せてあげるのに。いつものように」
「黙れ、エロ助!!何がい…」
ぶんっ!
隼人の言葉を遮る様に竹刀が隼人の頭があった所を通った。
「かわしたか!」
「私達を辱めた挙句、樹様までも!!」
「血肉の一片たりとも残さぬ!」
「隼人は残さないで全部飲む方が好みだったな」
「お前は何をさっきから!」
ぶんっ!
ぶんっ!
ぶんっ!
「やってられるか!」
隼人は3人娘の攻撃を掻い潜り樹の背に回り楯にした。
「裾など持たずに抱き着いてくれないのか?」
「誰がするか!」
「そう…」
言うなり樹はくるっと回って隼人と対面してにこっと笑う。
「?」
突然の行動に隼人が不思議な顔をするや否や
樹はシャツを捲って隼人の頭を突っ込んで抱きしめた。
3人娘は固まっていた。
隼人は硬直後、もがき始めた。
そして樹は笑みを浮かべながら言う。
「あぁいつもより激しいよ、隼人」
「放せぇ!」
「そんな所に息をかけたら…」
「ぷはぁ!!なんちゅぅ力だ!」
やっとこさ後ろへ飛び抜け出た隼人。その顔は赤い。
「愛の力と言って欲しいね」
こちらは顔色にさほどの変化も無い樹。
「何を言…!!」
「隼人、そんなに目を見開く程なら、さぁもう一度」
シャツの下を少し捲って樹は微笑むが当の隼人は少しずつ後ずさりをしている。
「何をそんなに恥ずかしがるのだ、隼人。いつもはこれ以…」
「「「青木〜」」」
「樹、帰ったら覚えてろ〜!!」
樹の背後から3人娘が飛び出すと同時に隼人は駆け出した。捨て台詞を吐いて。
グラウンドを駈け回る隼人(その後方には憤怒の相の3人娘)を見ながら
樹は帰ったら何をしてくれるかと思案していた。

242 :
以上。
では。

243 :
久々の投下GJ

244 :
ところで保管庫はもう更新されないのだろうか

245 :
オワコン

246 :
夕子さんマダー

247 :
保守管理事務所

248 :
補修

249 :
=三≪: : : :. :/     /   ,イ: i |   ||  ≪三三三三三三三
=三三|!: :. ://  ,'   ,'   / | i |   || i   }}三三三三三三=
=三三》: : /,'   i:   i   / | /| :! _ -ーi─'Ti :| !勹}三三三三三三
.三三《 : :i i :  |  i: _厶‐ナ i/  ,rァ≠=≪| | 《三三三三三三=
=三三{{: :| | i   | イ´/___/  ,′   |   .〉 | |  ̄》三三三三三
=三三{{: :| | l      jf'' ̄〈`       !__/ | |  :}《三三三三三=
=三三_!| |    \,八   }            ;, jノ| i/ _三三三三三
=三三三》 i ヽ.   \ゝイ´   、    '"'"   j/|   d三三三三  スレに誰もいないじゃないですか
=三三三_   \   \     __     ,,;;'' /|     《三三三=
三三三三d\.  |\-=≦      ´    '" イ | i   | }}三三三
三三三三三}}: :\| |   \、 ;,     __..∠r┴-| i   | ii三三三
=三三三三三_: :| |   |┴ミ>'´ ̄       _| |   ト、 う)三三
=三三三三三三}_j : |i  :| /     _ -=  ̄ | |   | 《三三三
:=三三三三三三《 ,リ   ! |     /       | |   |  》三三三
:三三三三三三三≫   | |   /     -=.ニ二|ノ   |  _三三=

250 :
俺は夕子さんの続きをずっと待っているぜ…

251 :
>>250
禿同
投下されても夕子さんじゃないとな

252 :
同級生型敬語系素直クールを待ってるやつは居ないのか!?

253 :
ここにいるぞ!

254 :
待ってる人以外しか来ないね

255 :
>>10から一年以上も待たせてしまってスマソ
夕子さんの続き書けたんで投下する
---------------------------------------------------
 その広いバルコニーにはデッキテーブルとベンチが置いてある。
 手を引かれるままに僕は夕子さんとそのベンチに腰を下ろす。
 僕のすぐとなりに、夕子さんの暖かい肌を感じる。
 夜の海を吹き渡ってくる風が涼しくて、その涼しさのなかで夕子さんの暖かさが心地いい。
 僕たちは何も言わずに空を見上げていた。
 満天の星空。
 降るような星。
 その意味を僕は初めて理解したような気がする。
 天の川なんて、初めて見た。
 数万の、数十万の小さな光が集まって天の川になってるんだ。
 そのキレイな星を、キレイで可愛くて美人な夕子さんと一緒に眺められる。
 そんな信じられないような幸せに、僕はこれが夢じゃないかと疑ってしまう。
 夕子さんの身体の暖かさがホンモノであるのを確かめたい。
 そう思ってたからなのか、僕は気が付いたら夕子さんの肩に手を回していた。
 湾の向こう側の街の灯と、かすかな星明りのなか、夕子さんの顔がほのかに浮かび上がる。
 それは今まで見たどんなものよりも奇麗で。
 どんなものよりも愛らしくて。
 どんなものよりも大切で。
 僕の視線は夕子さんの唇から離れない。
 夕子さんの顔が僕の視界の中でどんどん大きくなっていく。
 柔らかくて、いい匂いのする唇。
 夕子さんの唇の柔らかさを唇で確かめる。
 何度も口付ける。
 唇が重ねあわされるたびに、僕の胸の中が切なく甘く焦げていく。
 唇を離すたびに、痛いくらいの喪失感に襲われてしまう。
 そして再びキスしたときに感じる充足。
 僕は夕子さんの柔らかくも素敵な口の粘膜の感触を味わう。
 それはまるで天国のような柔らかさで。
 夕子さんの暖かな唇に触れただけで、僕は心の底から幸せになってしまう。
 そんな夕子さんの唇が囁いてくる。
「……拓海君、私、いま、すごくすごく幸せだよ」
 夕子さんの瞳は涙で潤んできてる。
 その瞳の中に僕が映ってる。
 それが嬉しくて。
 夕子さんが僕を好きでいてくれて、それがすごく嬉しい。
 夕子さんの奇麗な涙が、すべすべの頬に川をつくる。
 水晶みたいな澄んだ瞳から、こんこんと泉のようにわいてくる涙。
 僕はその涙を唇で拭ってあげる。
 右の頬も。左の頬も。可愛い目じりも。やわらかな目頭も。
 夕子さんの顔中にキスの雨を降らせる。
 夕子さんはとてもいい匂いがして。とても柔らかくて。すごく可愛くて。
 僕の胸の中が切なさと甘さできゅーっ、と絞られるみたいで。
 体中が嬉しい。
 僕だけじゃない。
 夕子さんも喜んでいるのがわかる。

256 :
 夕子さんも喜んでいるのがわかる。
 僕の手が触れるたびに。
 僕がキスするたびに。
 夕子さんの肩を掴んでる掌から嬉しさが沸いてくる。
 夕子さんからたちのぼってくるいい匂いを嗅いでる鼻の奥がじんわりと熱くなってくる。
 夕子さんの頬に触れてる唇が、融けそうなくらい甘く熱くなってる。
 舌に伝わってくる夕子さんの涙の味も、その塩気すら美味に感じてしまう。
 目に映る艶やかな碧の黒髪も、頬の上で切り揃えられたカットも、夕子さんの肌の色も、その目も鼻も耳も。
 目に映る夕子さんのすべてが愛しい。
 夕子さんがその可憐な唇を開く。
「…ね、来年も一緒に来ようね。その来年も、そのまた来年もずっと、一緒に」
 僕の心臓が肋骨の中できゅうううう、と締め付けられるように切なくなる。
 こんな可愛くて素敵な女の人が、そんな事を言ってくれてる。
「うん…。僕、夕子さんとずっと一緒にいたいです。ずっと、ずっと一緒に」
 そう言って夕子さんを強く抱きしめる。
 夕子さんの身体を腕の中に抱きしめながら、その髪に顔を埋めながら。
「うん…拓海君…」
 僕の耳元にそう囁いてくる夕子さんは、目を閉じて僕に顔を真っ直ぐに向けている。
 再び、熱い唇の感触。
 蕩けそうなほど柔らかくて、痺れそうなくらい甘い、夕子さんの可愛い唇。
 それが、今、僕の唇と触れてる。
 キスの途中、一旦唇を離しながら
「大好きです」
と言いながら、夕子さんにまたキスをすると、その柔らかくていい匂いのする身体が小さく小刻みに震えた。
 夕子さんが可愛くて、愛しくて、切なくて。
 なぜだか僕の視界のなかの夕子さんの顔がゆがんでいく。
――あれ。涙?
「拓海君?…なんで泣きそうなの?」
「あ、その、ごめんなさい」
「?」
「夕子さんが僕のことを好きだって言ってくれて、幸せで、幸せすぎて……
 もしかして、これって夢で、目が覚めたら全部夢だったんじゃないか、って思って」
「夢じゃないよ」
 夕子さんはそう言いながら寝巻きのネグリジェの胸元のボタンを外していく。
 ふたつ、みっつ、よっつ。
 その内側から覗く真っ白な肌に僕の目は引き付けられる。
 夕子さんは僕の手をつかむと、その内側に導きいれてくれる。
 そこにあるのは、しっとりと柔らかい、暖かくてすべすべしている夕子さんのおっぱい。
 掌に余るくらいの、ふっくらとしてボリュームに満ちた夕子さんの乳房。
 それが、僕の手の中にある。
「ね? あったかくてやわらかいでしょ?」
 夕子さんはそう言って柔らかく微笑む。
「これって、夢じゃない証拠なんだよ」
 夕子さんの柔らかな乳房に触れてると。
 夕子さんのすべすべな肌の感触で。
 ズキズキと体の芯が熱くなってくる。
 もう限界。
 夕子さんが美人で、キレイで、可愛くて、大好きで。
 僕の心の理性のリミッターははじけ飛びそうだ。

257 :
 僕の心の理性のリミッターははじけ飛びそうだ。
 でも、そんな僕の心の奥底から声が聞こえてくる。
――いいのか?
――また夕子さんを失ったらどうする?
 そんな躊躇が、僕の中に生まれて渦を巻く。

「拓海君」
 そう言う夕子さんの瞳が、僕の目を見つめてる。
「ね。拓海君。私はね、あのとき、拓海君とえっちしたから消えちゃったんじゃないんだよ。
 拓海君が好きで、大好きで、ものすごく大切な存在だってわかったから。
 もっと好きになったから。
 もっともっと好きになったから、こっちの世界に戻ってこれたんだよ。
 だからね、拓海君。ホントに――」
 夕子さんの心が見えた。
 夕子さんが何を言おうとしてるのか。
 夕子さんが何を思っているのか。
 僕が、夕子さんに対して感じている躊躇に気づいているんだ。
 だから、僕はその言葉を遮って言う。
「夕子さん」
 僕は夕子さんの目を見て真っ直ぐに言う。
 男は言いたいことがあるのなら真っ直ぐに相手の目を見て言うものだ、というのが父さんの教えなので、僕はそうする。
「…うん」
 夕子さんはうっとりとした視線で僕を見つめてくれる。
 僕の言葉にどうしたの?というように小首をかしげている夕子さん。
 三つ歳上のくせに、こういう幼いしぐさはいちいち可愛すぎます。
「あの、その…僕、夕子さんと一つになりたいです」
 勇気を振り絞って、そう言った。
 その名前を呼ぶだけで嬉しくなってしまう、そんな大好きな人の名を僕は呼ぶ。
「夕子さん」
 嬉しそうに頬を染めながら、夕子さんは頬にえくぼが浮くいつもの笑みで僕を見つめてくれる。
「僕、…夕子さんが欲しいです」
「うん。私も、拓海君のものになりたいんだよ」
「夕子さん…」
 嬉しそうに、そして恥ずかしそうに僕を見つめてる夕子さんに言う。
「あの、でも、今日はだめです」
「……え?」
「僕、アレ、持ってないから」
「アレって?」
 夕子さんが小首をかしげながら僕の事をまっすぐに見てくる。
「あ、そ、その、アレです。……こ、コンドームです」
 恥ずかしい。顔が真っ赤になってるのがわかる。
 でも、それは、とても大事なことで。
「そ、その、僕、まだ、子供とか育てられないし……夕子さんをお母さんにするにはまだ早いです」
 僕のその言葉に、夕子さんは一瞬眉根を寄せて、幸せそうな恍惚の表情を見せてくれる。

258 :
 僕のその言葉に、夕子さんは一瞬眉根を寄せて、幸せそうな恍惚の表情を見せてくれる。
「…咲ちゃんが言ってたんだよ。男の子っていったん火がつくと止まらないケダモノだって。
 本とか雑誌にも書いてあったんだ。
 『したくなった男の子って、みんなケモノみたいになっちゃう』って。
 女の子の身体のこととか気にしないで、生でやっちゃうから注意、って書いてあったんだ。
 ……でも、拓海君、私のこと…気にしてくれて。…ホ、ホントに……大切に思ってくれてるんだね…」
 夕子さんの頬に涙が一筋、流れる。
「拓海君。大好き。すごくすっごく、大好き」
 そう言って夕子さんは僕の首に抱きつく。
 柔らかくていい匂いのする肌が僕の肌を優しく刺激する。
 ほんの肌着の一枚下の夕子さんの体温が僕の肌に伝わる。
「拓海君、言ってくれたよね。『まだ』って」
「え?」
「うん。私ね、拓海君の子供うみたい。いつか拓海君と子供作りたいな」
 嬉しそうな微笑を浮かべながら、うっとりとした声で夕子さんは囁いてくる。
「まだ、ちょっとだけ早いけど。拓海君と私が、いつかちゃんと子供育てられるようになったら、私、
拓海君の子供うみたいんだよ」
「あ、あの、そのっ、ぼ、僕も…夕子さんとの子供、欲しいです。夕子さんとしか、子供欲しくないです」
 僕の心の吐露を夕子さんは嬉しそうな表情で受け取ると、悪戯っぽい顔で「ね、見て」と、寝巻きの胸のポケットから
小さな包みを取り出す。
 まるでキャンディーみたいなビニールの小さな包みで、でも薄くてちょっと丸いそれは。
「あ、そ、その、それって」
「ふふふ。桜ちゃんたちが言ってたんだ。男はケダモノだから、女の子が準備しないとダメだよって。
 でも、拓海君ってケダモノじゃないんだね。紳士なんだよね」

「ふふふ。あのね、お母さんと約束したの」
「何をですか?」
「キス以上のことは体力が戻ってからにしなさいね、って。……ね? 私、ちゃんと体力戻ったよね?」
「あ、そ、その、ぼ、僕でいいんですか?」
「うん。いいよ。……ううん。ちがう。私ね、拓海君じゃないとイヤなんだ」
 夕子さんはそう言って微笑む。
「拓海君以外の人には触らせたくないんだ。
 拓海君がそうしてくれないんなら、私、一生誰ともえっちしなくてもいい」
 その言葉が僕の胸の奥深くまでしみこんでくる。
 その言葉の意味。
 その言葉は僕を幸福の渦に引きずり込んでしまう。

259 :
 その言葉は僕を幸福の渦に引きずり込んでしまう。
 夕子さんの長い髪。僕はその髪が大好きだ。
 黒くて、真っ直ぐで艶やかな髪。
 『緑の黒髪』という言葉の意味を、僕は夕子さんを見て初めて実感した。
 姫カットにしてる頬辺りの髪の毛の切り揃えられた流れも綺麗だし、
 その揃えられた切り口の下のかすかに薄桃色をした頬だってすごくステキだ。
 背中に流れる麗しい髪の流れは思わず触ってみたくなるくらいで、
 その頬の中の桜色の唇だって、大好きだ。
 すべすべで、柔らかくて、とっても温かい。
 いい匂いがして、夕子さんの味がするその唇と触れ合えるたびに、胸の奥がキュンキュンと鳴ってしまいそうになるくらい、
僕は夕子さんが大好きだ。
「あ、あの、夕子さん」
「…」
「あの、夕子さん、もし、怖かったら――」「――怖くなんかないよ!」
 僕の言葉に噛み気味に夕子さんが言う。
「本当だよ。拓海君に私の最初をあげられて、嬉しいんだよ」
 夕子さんの涙で潤んだ瞳が、僕の目を射抜く。
 その瞳の中にあるのは、純粋な嬉しさで。
「私ね、拓海君のこと大好きだから…だから、私のこと嫌いにならないでね」
「嫌いになるわけないじゃないですか!」
「…私ね、拓海君が望むなら何でもするよ。だから、キライになる前に必ず言って欲しいんだ」
「夕子さん」
「僕のほうこそ、夕子さんに捨てられないかって心配なんです」
「え?」
「夕子さん美人だし、オトナだし、可愛くて、その、可愛いし、ステキだし、僕みたいななんのとりえもないヤツが、
好きになってもらえるような――」
 ちゅ。
 柔らかい何かが僕の唇をふさいでいた。
「…へへへ。私ね、ずっとね、拓海君に夢中なんだよ。拓海君のこと考えるだけで胸がキュンってして、
幸せな気持ちになれるんだよ。そんな気持ちになれるのはね、世界中で拓海君だけなんだから」
 何度キスしても、夕子さんの唇の柔らかさと儚さ可憐さは僕の胸をズキズキと切なくさせる。
「うふふ……拓海君」
 そう囁かれてしまうと、僕はもう、夕子さんの細い身体を強く抱きしめることしかできなくなってしまう。
「夕子さん、いなくなったりしないですよね?」
「うん。拓海君が、私にそばにいてほしいって思ってる限り、私、拓海君のそばにいるよ?世界で一番大好きだよ」
 そんな甘い囁きが、僕の心臓をズキズキと幸せに焦がしていく。
 もうだめだ。
 体中の骨という骨が、甘く甘く蕩けていってしまいそうなくらいの幸福。
 立っていられないくらいの多幸感が、僕を押し流しそうになる。
 夕子さんに抱きついて、やっとのことで震える膝を押しとどめることができた。
 夕子さんはいい匂いがする。
「拓海君…たくみ、くん」
 僕の腕の中で夕子さんはそう囁く。
「拓海君、いい匂いがするよ。嗅いでるだけで、ズキズキしてきちゃうんだよ」

260 :
「拓海君、いい匂いがするよ。嗅いでるだけで、ズキズキしてきちゃうんだよ」
 僕は夕子さんが好きだ。
 夕子さんの声が好きだ。しっとりとした、微かに震えのこもったメゾソプラノのウィスパーボイス。
 耳たぶが痒くなりそうなくらい、ステキな声。
 夕子さんの肌が好きだ。柔らかくて、滑らかで、暖かい、絹のようなすべすべの肌。
触ってる掌が熱く甘く融けてしまいそうなくらい、いい感触。
 夕子さんの匂いが好きだ。シャンプーと、石鹸と、柑橘系の汗の混じった匂い。それを嗅いでいるだけで幸せになれてしまう。
「私ね、拓海君だけでいい。
 一生、拓海君以外の男の人なんていらないから」
 僕は夕子さんの寝巻きを脱がせる。ボタンを震える手で外し、その内側の白いすべすべの肌を露にする。
 夜の星明りの中、青白く浮かぶのは僕の大好きな女の人の肌だった。
 夕子さんのおっぱいに触る。
 昼間、サンオイルを塗ったときとはまた違った直接の感触が僕の手に降ってくる。
 それはまるで天上の調べ。
 触れた手指が融けそうな、妙なる感触。
 温かく柔らかく、それでいて僕の指を誘うかのようにふっくらと沈み込ませ、それでいて僕の指を吸い付かせるような、
この世の浄土みたいな夕子さんのおっぱいを僕は今揉んでいる。
 うわあ。うわあ。
 僕はいつのまにか、それを声に出していたらしい。
「ね、拓海君、気持ちいい? 私の体で拓海君が気持ちよくなってくれてるなら嬉しいな」
 夕子さんはそう嬉しそうに言ってくれる。
 夕子さんのおっぱいを楽しむ。
 手指が勝手に動く。
 指をばらばらに動かして。
 夕子さんの乳肉に埋め込むように。
 夕子さんのおっぱいを、手の中でもてあそぶように。
 ほっそりとしたウエストと、それと相反するようなそこだけ豊かなおっぱい。
 ステキすぎて、僕はその間に顔を埋めていた。
 そして真っ白な夕子さんの乳間にキスをする。
 唇から伝わってくる、夕子さんのステキな肌の感触。
 ほのかな石鹸と汗のにおい。
 目の横くらいの頬には、それこそ叫びだしたいくらいに嬉しい優しい大好きな夕子さんのおっぱいの張りが感じられる。
 一生こうしていたい。
 肋骨が浮き出るくらいな細身なのに、その部分だけふくよかな乳房が僕の視線を捉えて離さない。
 深呼吸すると夕子さんの匂いが僕の中に広がる。
 呼吸するだけでこんなに幸せになれる。
 夕子さんのおっぱいは、素晴らしかった。
 暖かくて。柔らかくて。ふにっとしてて。むにょっとした感じで。
 指先に力をこめたらふわっと沈み込んでいって。
 でもその肌は僕の指を押し返すくらいな弾力がって。
 脳髄が痺れてしまいそうなくらいの柔らかさ。
 気がついたら、全力で揉んでいた。
 夕子さんのおっぱい。生の、おっぱい。
 夕子さんのボリュームたっぷりのおっぱいを掴み、揉み、揉みしだく。
 そのたびに、夕子さんは「ふわっ」とか「んくっ」とか、僕の限界を破壊しそうなくらいに色っぽいあえぎ声を
僕の耳元でささやいてくれる。

261 :
 そのたびに、夕子さんは「ふわっ」とか「んくっ」とか、僕の限界を破壊しそうなくらいに色っぽいあえぎ声を
僕の耳元でささやいてくれる。
「あ、ああの、舐めて、いいですか?」
 僕がそう尋ねると
「た、たくみくんが、し、したいなら……な、なんだって、してもいいよ」
 夕子さんは潤んだ瞳で僕を見つめながらそう言う。
「だ、だって、私、たくみくんの、だからっ」
 すこしだけ焦っている夕子さんは、その思いの丈を口にする。
「わ、わたしの、からだって、ぜ、ぜんぶっ……た、たくみくんの、だからっ」
 そう言うと、こくんと小さく唾を呑み込むと、言った。
「た、たべてっ」


「ありがとう…ございます」
 僕はそう言っていた。
「あの、その、ぼ、僕、夕子さんが好きで、こんな好きって気持ちがあることも、今までしらなくて!」
 僕は頭をずらすと、夕子さんのステキすぎるふくらみの先端にキスをする。
「ふっ…あっ…あっ…」
 夕子さんはその小さな乳首を舐められると、そんな可愛い喘ぎを漏らしてくれる。
 可愛い。
 年上なのに、こんなに夕子さん可愛い。
 可愛すぎるから、勃起してきた夕子さんの乳首を軽く歯で噛み、そしてその乳頭の先を舌先で舐めてみる。
「ひゃっ…ふっ…くぁっ」
 夕子さんは背筋をびくんと震わせると、そんな可愛い痙攣をみせてくれる。
 その甘い声が僕の脳に真っ白な電流みたいな快感を産む。
 下着だけつけてる夕子さんを、僕は大きな木のテーブルに横たわらせる。
--------------------------
そして再びごめん。
まだ終わらないどころか挿入すらしてないんだ。
でも次は必ず早めに書くから待ってて
夏が終わる前には完結させるからさ

262 :
きた!夕子さん来た!GJ!

263 :
夕子さんきてたー! GJ!
ちょっと幽霊時代を復習してくる

264 :
GJ!
補給完了
これであと一年は戦える

265 :
      グッジョブモナ    ∩  グッジョブヨォォォ!
 ゚*:。..   _n        ( ⌒)    ∩__
      ( l.  ∧_∧ /,. /_∧  i ,,E) ..。:*゚
       \ \´∀` ) | | ‘∀‘)/ /∧∧
  . ..。:*゜   \ ⌒  ) ヽ     ,/ (*'∀')b グッジョブゥ
         /    /  |    |   (|  /´   ゚*:。..

266 :


267 :
ザオリク

268 :
保守

269 :
支援 http://up4.viploader.net/ero2d/src/vlero2d090194.jpg

270 :
エアコンをガンガンに効かせた部屋で男が
「すこし寒いんじゃないか?エアコン弱くしよう」
と言ったら
「こうすれば暖かいだろう?」
と抱きついて押し倒してくるエコじゃないのが素直クールです

271 :
エコじゃなくてエロか

272 :
冬になればエコ

273 :
男が帰ってくると水着姿で出迎え
「おかえり」
と氷を浮かべた水風呂に浸かり冷やしておいた身体で男に抱きついて涼を与えるのが素直クールです
まあすぐにその後で二人とも汗だくになるんですが

274 :
エロパロ板なのにSEXシーンが無いとか有りえねえだろ

275 :
箸休めの小ネタにかりかりするぐらいなら自分で書けよ

276 :


277 :
保守行動

278 :
一本書いたんだが、初めての作品だから文章力終わってるかも。
それでも、投下しておk?

279 :
とっとと投下しろ
こっちは全裸で待ってんだ

280 :
ワッフルワッフル

281 :
では、駄文ですが

282 :
彼は今も、パソコンの前の椅子に座り、窓の外を眺め、物思いに耽っている。
いや、照れているのか?私が言ったことが、彼には衝撃的だったらしい。
何故だろう、私が彼に何か言うと皆が驚く。
誰も、いつもは私の事など見ようともしていないのに。
こうしていると、色々思い出すな・・・。


中学の頃、私は何かと孤立しがちだった。
誰かに頼らずとも大体のことはできたし、何より皆、私に近づこうとしなかった。
話し掛けられた事もあった。私はただ、会話を普通に返しているに過ぎない。
しかし、周りから見ると「無表情」「怖い」「寄せ付けないオーラ」等と見えていたらしい。
中学の頃にも、何度か告白されたことはあった。
しかし、どいつも振ってしまった。私の何処にそんな魅力があるのだか。
顔で人を決めるのは良くないが、顔だけなら悪くないヤツもいた。
だが、結局はそれだけである。
どいつもそうだ。調子に乗っていたり、自分の事しか頭に無かったり。
しかも、あいつ等の「お付き合い」の真似事には、呆れるしか無い。
付き合っては「変わった」「思ってたのと違った」で別れる。ふざけていたのか?遊びだったのか?

私は、中学の頃から、親の許可を得て家族の共有パソコンでネットゲームをしていた。
人付き合いは得意ではない、いつもソロプレイだ。
そもそも、私の趣味は周りに合う物ではなかった。
だが、中学の卒業も間近、一人知り合いが出来る。
因みに、私は「ジナ」と名乗っていた。
それは、私が少し攻略サイトを見て、放置していた時の事だった。
通常はpkの出来ないゲームではあったが、画面を見れば、誰かにキャラを押され、
モンスターの真ん中に立たされていた。
私は怖くなって、何も出来なかった。
その人と初めて出会ったのは、ただ通りすがって近くに居たモンスターを退治してくれただけである。
私を押していたらしき人物は、その人が来た時、逃げていった。そして、声を掛けられる。
「大丈夫ですか?」
ただ、それにすらも答えられなかった。ただ居ないフリを突き通すしか出来なかった。
暫くしても、その人は沸いてくるモンスターを退治してくれた。
私は、緊張しながら喋ってみた。お礼を言うと、その人は返事をして去って行った。
暫く後、頻繁に見かけるようになる。ダンジョンに潜っている様だ。
私にとっては難易度が高く、見かけたときに個チャして助けを求めてみた。
普通に承諾してくれて、少々驚いた。
ダンジョン内にて、少し会話をした。今までそんな事無かった物だから、とても緊張した。
ゲームのコツ、最近ソロで勧めなくなってここに通ってること、聞いていて相手も人間なのだ、と思わされた。
学生だと言うことには、気付かれていた。
でも、「貴方のような、常識がある人なら問題ないでしょう。」と言ってくれた。
彼の身内にも会った。彼は身内には「勇」と呼ばれているらしい。
それと、最初のうちは敬語だったが、お互いに敬語を使わないことにした。
勇さんも「正直に言うと、そっちの方が楽だねぇ。」と言っていた。
身内の方は稀にしかいなかったが、勇さんはいつも居た。
何だか、何でも知っていそうで、頼りに出来そうな感じの人だ。
それでいて、穏やかで腰の低い人だ。そう思った。
毎日、パソコンを使っている時は勇さんと話しながら、ゲームをしていた。
友達のいない私の、中学校時代の最大の娯楽だった。

283 :
やがて、私は高校に入学する。親からは、パソコンを持つことを許可された。
工業系の学校だが、学力レベルは決して低くは無い。
遠方から来る学生も多いので、人間関係は中学より楽だった。
溜めていた小遣いで、自分用の自作パソコンを買う。
組み立てについては、親が教えてくれたし、勇さんも相談に乗ってくれた。
高校とは言え、授業中に二人一組を組まされるのはいつも気まずかった。
男子に話しかけられると、まだ中学生のようなヤツもいたが、
クラスの女子の少なさゆえ、ぼっちな私でも崇拝される存在ではあった。
絡んでくる物もおらず、騒がしいやつら、程度の人達だ。
女子も数が少ないため派閥が少なく落ち着いている様子だった。
話しかけられることもあったが、その内彼女等も近寄ってこなくなる。
これで良い。一人の方が気楽だ。それはもう昔から知っていた。
だが、一つ新しい経験をした。
他のクラスの男子だ。
別段顔が整いすぎている訳でもない、細長切れ目の痩せた男子。
肌の色は褐色で、人と話すときは笑顔だった。
ただ、基本的には一人で居ることが多い人のようだ。
一人で居るときは、大抵は厳しい顔をしている。
私はどことなく、その人に底知れぬ暗さを感じた。
だが、私は愚かだ。私の様な女が、彼に一目惚れしてしまったらしい。
私の様な女に好かれ、彼も可哀相なやつだ。

体育大会の日、体育館で一人、バレーボールを眺めていた彼に、勇気を出して話しかけてみた。
ぼーっと、バレーボールとピントを合わせず眺めていたであろう顔が、笑顔に変わる。
私は、彼を確認しつつ挨拶をする。
「おはよう。」
彼は驚いた様子で、軽く会釈をする。
「君は何処の中学校の出身だ?」
返って来た答えは、自転車で何とかここに通えるくらいの距離にある学校だ。
「どの辺りから通っているんだ?毎日大変そうだな。」
どの辺りから、と聞かれ彼はとある私立高校の近くだと言う。
私にも大体場所は分かった。
話していると、彼の口調はどこかで聞いたことがある気がして、聞いてみた。
「私と会った事は無いか?その口調は、何となく覚えている気がする。」
「ん〜、覚えがありませんなぁ。」
それでも、彼は私とまともに会話をしてくれた。そんな事すらも、嬉しかった。
しかし、笑顔が自然過ぎて気付きにくかったが、どこか作り笑いに見えた気がした。
その後、私は独自に調べ上げ、名前、登校時間、とある私立高校の場所ぐらいは把握した。
学業特別科目が一緒だった事も知った。
だが、彼自身が多くの事を語ろうとしないので、思うように情報が集まらない。
そう言った部分も知りたくなってしまう。だから惚れたのだろうか・・・?
いや、惚れたからこそ知りたくなるのだろう。

284 :
勇さんにも、恋について相談してみた。
スペックを聞かれたので、分かる限りの事を言ってみた。
「他の人は自信ないが、その人のアドバイスならできるかも」
何故なのか聞いてみた。本人曰く、自分に近い所があるのだとか。
もしそうであれば、予想ではあるが、とても暗い人だとか。
世の中の事を幼いながらも理解して、人生を半分諦めてるかもしれない。あくまで予想だけど、と言っていた。
そして、攻略法。
「まず、貴方の見た目の問題、黙っていてもモテているので、問題ないと思われる。
 貴方は会話をしている限りではとても素直ですね。それが彼の心の安息になるはず。
 積極的にアタックすれば、恋は実ると思います。
 が、モテない奴が言うのだから、信じるか信じないかは貴方次第。」

今更だが、私にとってクラスの違い等、関係は無い。
暇なら、彼の教室の前を歩く。目が合うと、手を振る。彼はすぐに目を逸らしてしまうが。
ある日、彼を手招きで教室の外に呼ぶ。
最初は自分ではないと思っていたらしく、来るまでに時間が掛かった。
そして、用件を伝える。
「いきなり呼び出して済まない。
 あまり、成績が良くないのだろう?見ず知らずの女がいきなり話しかけて申し訳ないが、
 テストも近いし、二人で勉強会をしたい。」
「学力を上げる意味もあまり無い気がするが・・・どう予定してる?」
「今日から何日か、君の家で、私が君に勉強を教えようと思っている。」
「道案内すれば良いのか?帰る時、待っててくれるとありがたい。」
「わかった。待っていよう。」
この後、彼の学力はかなり上がったと言う。
テストに対しても、余裕を見せられる様になったくらいだ。
彼は元から余裕のある人ではあるが。
中々真面目なやつだ。しかし、彼はそれを否定する。
「人前でばかり良く在ろうとして、他人の目ばかり気にして。
 一人になれば面倒なことはしないし、嘘を吐く事だってある。
 卑怯で、自分では何も出来ない人間だ。俺が居ても居なくても世界は変わるまい、小さな存在だ。」
こんな事を言う人は初めて見た。しかし、彼はすぐ訂正する。
「ごめん、何言ってんだろうね。馬鹿みたいだ。
 わざわざ自分の欠点を晒して、同情でも買いたいのだろうか?
 ・・・さっきのは忘れてくれて良い。」

285 :
自分の事なのに、どこか他人事のような口調。
厳しく、冷たい口調で話したかと思えば、すぐいつもの、少し高く優しい声色に戻る。
成る程、そう言う事か。
どこかで世間に諦めを感じ、他人に、自分に愛想を尽かしているのか。
ぬ事を恐怖せず、不老不の人間を不幸だと感じるだろう。
孤独を好み、馴れ合いを嫌い、一人で全てこなそうとする。
そこに、細かい気遣いと、譲ると言う事を理解した彼も居る。
誰も彼を見習わずとも、自分一人でも忠実に行う彼が居る。
理性を保ち、感情を抑え、人には迷惑をかけないように気遣っている。
・・・そんな所かな?
私の暗さとは違う。
私は、他人に対し呆れ以外の感情が沸かないだけ。
私は、笑えないのではなく、笑いかける相手が居ないだけ。
とは言え、他人に愛想を尽かし、孤独を好む所は一緒か。
だが、彼にどうしてやればいいか分からない。どうにもしてやれない。
ただ、私には生きる希望が、目の前に居る。
「私は君の敵ではない。誤解はあるかもしれんが、嫌ったりはしない。」
「そりゃあ、どうも。」
彼の、思わぬ一面を除いた。
それに、彼の家を知ることが出来た。彼の部屋に入ることが出来た。
やって良かったと、心から思っている。
そんな感じで、一年なんてあっと言う間だった。私の学校は5年制らしいが、途中で止めていく人も多いとか。

そして、二年生になった。
クラス替え、今年からは混合学級をやめ、学科別クラスになるらしい。
私はとても嬉しく思った。彼とクラスが一緒になるのだ。
朝早く登校する。それでも、彼はもう来ていて、自分の机に突っ伏している。
肩を叩き、挨拶をする。
「おはよう。君と一緒のクラスになれて、嬉しい限りだ。」
「物好きですな、こんなヤツに朝から絡む女子なんて。」
「君の傍に居たい。」
「どぞ。」
彼は、本から目を逸らしていない。だが、本は全く進んでいない。
気を使ってくれていると思うと、嬉しかった。
自分の読みたい本より、と思うと、彼が愛おしくなった。
だが、本を読む邪魔をしてしまっているのではないだろうか?
「迷惑だったか?」
「いや、別に〜。」
彼は、それだけ言う。
肯定されなくて良かった、と安心してしまう。
結局、ホームルームが始まるまで、そこに居た。
休憩時間も足繁く彼の机に通う。それでも彼は私を追い返さない。
少し、顔が赤くなっているように見えた。
彼も、人と関わる事に慣れていないのだろうか?

286 :
授業が終わり、昼休みが来る。私は、校舎外の別館へ向かう。缶コーヒーを二本買い、彼の机に行く。
椅子を持って行き、机を借りようとするが、乗り気ではない。そこで缶コーヒーを一本渡す。
渋々、机を半分貸してくれる。こう言う優しさ一つ一つが心をしめつけ、とても苦しい。
彼を抱きしめたくて仕方が無い。だが、相手は食事中だ。
・・・またの機会に狙うとしよう。
普通の人なら、こう思うだろう。
こちらは缶コーヒーを奢ってやったのに、態度がムカつく、と。
でも、私達にとって、少なくとも私にとっての解釈は違う。
あちらからすれば、缶コーヒーを渡されているのに、受け取らない訳には行かない。
受け取ったのだから、机の半分を貸さなくては行けない。
借りてる側も、無理を言ってるのだから、文句を言うなんてもってのほかである。
私は、食事をしながら彼との会話を楽しんだ。
彼も、ロボット類や銃器類が好きらしい。私は女だからか、周りに誰もそんな物を好きなヤツは居なかった。
それが、今はこうして一番好きな人と、趣味を共有している。
彼は私の話を、一心に聞いてくれた。彼は、幅広い知識を持っていた。
そして、彼をより好きになった。
何故だろうか、他の男子達が彼を見ている。
まぁ関係無いことだろう、と高校生なりのオタクトークを続けた。
いつもは無表情だと言われる私も、少々熱くなってしまったようだ。
勇さんにも報告する。
「彼とクラスが一緒になった。嬉しくない筈が無い。」と。
珍しく、返事が遅かった。何か考えていたのであろうが、祝福してくれた。
しかし、勇さんが何を考えているかは分からない物だ。
あの口調で喋られると、年齢すら想像がつかない。
ある時は青年の様で、おじさんの様であり、またある時はおばさんの様だったり、高齢者の様な言い回しをしたり。
中世的な言い回しをしたり、アニメやゲームの台詞を引用したりする。
どんな人なのか、気になるな。

287 :
新学年になって、一週間ぐらいしただろうか。休日が終わり、登校する。
彼に会える、と考えると、今まで感じたことが無いほど登校が楽しみだった。
学校に行き、彼と会い、彼と話し、彼を振り向かせようと努力する。
そんな風に過ごしていると、ある噂が耳に入る。
「あいつ等って、付き合ってるの?」と。多分、私達のことだろう。
彼にはそのつもりも無いだろうし、はっきりさせよう、と明日に備える。
いつも通りに登校し、いつも通りに授業を受ける。
そして、いつも通りにやってくる、昼休み。
まだ、教室にほとんどの人が居る。
私は、彼にはっきりと聞こえるように言う。
「私は君が好きだ。もし君が良ければ、私と付き合って欲しい。」
周りはそれを聞き、彼の返事を煽る。彼はこう言った。
「・・・何の罰ゲームだ?」
「違う、罰ゲーム等ではない。私は本気だ。心の底から愛している。」
「俺なんかで良いのか?他にもっと良い奴が居るんじゃないの?」
彼はあまり自分を評価していないらしい。
だが、私の気持ちに変わりは無い。
「君が好きだ。と言うか、君でなければ嫌だ。誰が何と言おうと、君を愛している。付き合って欲しい。」
「・・・こちらこそ、喜んで。」
こう言う時は、都合良く、皆は盛り上がる。隣の部屋には怖い先生が居るのに。
案の定、こちらを見に来た。私は、彼に言う。
「これからは、君の望みとあらば、何でもしよう。」
すると、誰かが言う。
「毎朝起こしに来るとか、弁当作るとかも?」
「朝から彼の顔が見れるなら、喜んで。料理は苦手ではない。私のと一緒に作ろう。」
「それじゃあそれじゃあ・・・。」
「私は君達と話したいのではない。悪いが、失礼する。」
怖いと評判の先生も、もう居なかった。そして当事者である彼自身も教室から逃げていたらしい。
結果、二人が話していた。
「何をやっているんだ?騒がしい。」
「罰ゲームですよ、もはやあれは。大変でしょうね、被害食ってる方。」
彼は教室の外に居た。近づいていく。
「何だ、ここに居たのか。」
「逃げてきたの?被害者その1。」
「君の居ない所に居続ける意味など無い。だから来た。」
彼は溜め息をつくと同時に、足早に去っていく。
私は、彼を追いかけた。
「追っかけて来たのね・・・。」
「私達はもう、恋人なんだよな?」
「まぁ、そうなるね。」
「ならば、好きなだけ君を愛することが出来るな。・・・おや、君の顔が真っ赤だ。可愛い。」

288 :
次の日から毎朝、弁当を持って彼の家を訪ねた。母親とも、会話をした。更に、彼に驚かされた。
「いや〜、勇が彼女連れてくるなんてねぇ。」
「呼んだ覚え無いのに、本気で来るとは・・・。」
「君も勇と呼ばれているのか。知り合いに勇と呼ばれている奴が居てな。」
「感付いてはいたが・・・ジナさん?」
「まさか、君が勇さんだとはな。ならば、私の想いは事前に伝わっているだろう。
 成る程、道理で。あんなに優しく親切で、胡散臭い言い回しをする訳だ。
 あ、御母さん、彼のお弁当を、私の方で用意させてもらえませんか?」
「食費大丈夫かい?」
「胡散臭いってねぇ・・・。」
「何ともありません、少し多く使うだけです。彼のためなら、痛くも無い。」
「じゃ、お願いします。良い彼女持ったねぇ。美人だし。」
「無表情な割に、言う事は素直。且つ、割に合わないほど美人。ホント、勿体無い位。」
「勿体無い事は無い。私は君でないと嫌だ。君が君だから、愛しているんだ。」
「おや、熱いねぇ。」

私はよく彼の家に遊びに行くようになった。
勇の身内さんにも会った。彼の妹だった。
私は彼の妹に、そして彼や、彼の母に言った。
「君には悪いが、彼は私が貰う。」
全員が硬直していた。何故だったのだろうか。
違う日に、彼に約束せず彼の家に押しかけると、彼の中学時代の親友に会った。
私が彼の腕に、腕を絡めた状態。
その人曰く、「お前、良くそんな可愛い彼女と付き合えたな!」との事。
彼は、笑いながら言った。
「全くだ。実はもっと嫌な奴だって事、ばれてないのかな?」
「嫌な奴?君が暗い事なら、知っているぞ。君は人前では笑っているが、本質は根暗の様だ。」
「はっきり言うねぇ。」
「あぁ、そんな君が好きだからな。」
「よくそんな事、恥ずかしがらず言えますな・・・。」
「へぇ〜、お前にも彼女かぁ。」
「まぁ、愛想尽かされないよう頑張るさ。」
また、ある日には彼の父親に会った。
見た目は若かったが、35歳分、彼より歳を取っているらしい。
明るい性格だったが、味方に居て欲しくないタイプだと思った。
その事を彼に聞くと、彼も父親をあまり好いていないらしい。
彼の事だ、いつからか親すら信用していないであろうが。
酔っ払って絡んでくる、図体のでかい幼稚園児は嫌いだ、と言っていたな。

学校生活にも、徐々に変化があった。
椅子に二人で腰掛けるようになってくれた事、抱きついても抵抗されなくなった事等か。
学校生活ではないが、デートもしてみた。
だが、やはり彼の家で二人でゲーム等をするほうが楽しく、落ち着くのだ。
そしてもう、私の中には新たな一つの心が生まれていた。

昼休み。肩を寄せ合いながら弁当を食べ、気分が良くなり彼を抱きしめる。
二人とも食事を終えた後、彼にキスをする。
彼は罰が悪そうに、本を読んでいる。
周りも少し、ざわついていた。そして、私は彼に言う。

289 :
「君の全てが欲しい。君と二人きりで、セックスがしたい。」
それを聞いた彼は、いつもより大きな声で言う。クラス中に聞こえるように。
「・・・毎度の事、何の罰ゲームだ?」
そして私に耳打ちする。
「付いて来い。話すことがある。」
つかつかと、教室を出て行く彼を、慌てて追う。
連れて来られたのは、階段下のゴミ捨て場である。
「で、何考えてるの?」
「だから、私は君とセックスをしたい。出来るだけ早い内に。」
「何故急に?」
「急ではない、前からずっとだ。今日は駄目か・・・?」
「そんな年齢じゃない。」
「妊娠しなければ良いのだろう?私は、君が欲しくてたまらない。」
「俺なんか止めておけ。後戻りできない事だ。」
「君になら、私の初めてを捧げても良い。今日、駄目なのか?」
「その様子じゃ、どうせ断っても来るのだろう?」
「君が、どうしても嫌だと言うなら、行かないが。」
「嫌じゃないから、断るのにも苦労するんだが・・・。」
「では、今日の帰りも、一緒に帰ろうか。」
「全く、反則だろ・・・綺麗な顔と、無表情からのギャップが。」
彼等がいない教室は、話題はそれで持ちきりだった。

授業にも、身が入らない。何か考えれば、すぐ彼のことが頭に浮かぶ。
黒板を見て、ペンを動かすのがやっとだ。
今後の勉強会、彼に上手く教えられるだろうか・・・。

結局、二人で帰ってきてしまった。
酷く汗をかいたのか、彼は私に断りをいれた後、シャワーを浴びている。
勿論、理由が汗をかいた事でない事ぐらい分かっている。
彼が愛おしくて仕方ない。彼が好きでたまらない。
とても、待ち遠しい。まだ出てこない。
焦らしてるのか、と思うと、彼がいじらしく、また可愛く思えてくる。
彼のお母さんと、少し話をしてみる。その事には触れないように。
「こんにちは、御母さん。」
「どうした?ってシャワー浴びてんのね、彼女ほったらかして。勇だって、判ってるだろうに。」
「何を、ですか?」
「今の彼女に逃げられたら、もう次が無い事ぐらい。」
「大丈夫です、逃げるつもりはありません。私も今までは、一人が良いと考えていました。彼に出会うまでは。」
「何で勇が、こんな良い子を引っ掛けれたんだか・・・。」
「彼は優しく、細かい所で気が利きます。」
「へぇ。」
「それに、私以上に世間を、人間を知っていて、自分を誇らず、下心も持ち合わせていない。惚れてしまいました。」
「母親から言わせれば、まだまだあの子も子供よ。・・・面倒見てあげてね。」
「勿論です。」

290 :
彼が戻ってきた。
こちとら、ずっと待たされていたのだ。甘えても良いだろう。
すぐに、彼に抱きつく。
彼は慌てていた。そんな所も可愛い。
私は、彼を部屋に引っ張って行く。
そして、今に至る。

彼は動かず、窓から目を逸らさない。
近くの窓のカーテンを閉める。
それでも動かない。
私は、服を脱いだ。そしてお気に入りの、彼の布団に包まる。
ガーゼの布団で、使い古すとこの触り心地が出るらしい。
ふわふわで暖かく、気持ち良い触り心地。私のお気に入りだ。
「窓とカーテンを閉めてもらえないか?」
彼は、それまで眺めていた窓を、何のためらいも無く閉める。
「少し、喋っても良いか?」
「君の話なら、君の声ならいくらでも聞こう。」
「ここまで俺を想い、愛してくれる人はアンタぐらいだ。・・・ありがとう、そして愛してる。
 でも、俺なんかで良かったのか?アンタが思っている以上に、俺は根暗だ。
 劣等感の塊で、人を信用できなくて、そのくせ他人の目ばかり気にする。
 感情も表現できないし、素直に「好きだ」と言うのも苦労する。
 俺と言う一個人なんて、宇宙から見ればゴミも同然だ。それなのに自信過剰で、負けず嫌い。
 卑怯で、考え方が自分の独自論に偏っている。
 そんな俺でも・・・アンタは愛してくれるのか?」
「君は負けず嫌いではないし、自信も過剰ではない。確かにゴミとしては過剰だ。
 しかし、人間としては違う。君が生きている事には変わり無いんだ。
 まずはそれを知れ。君が思う程、君は馬鹿じゃない。
 顔も整い過ぎている訳ではないが、私は君の顔も好きだ。
 何より、自分の人生を捨ててでも君は愛してくれるだろう。
 君こそ、こんな女で良かったのか?無愛想で、嫌われ者な私で。」
「嫌われ者だなんて関係無い。無愛想も、いや、だからこそ可愛い。
 こんな美人がいつも擦り寄ってきたら、惚れない訳が無いだろう?」
「ならば、美人であれば私以外でも良いのか?」
「まさか、どうせどいつも人間だ。増してや女子学生、碌な奴が居ない。
 どいつもこいつも、自己中心的で贅沢な奴だ。俺は、アンタじゃないと駄目らしい。」
「そうか、肯定されなくて良かった。私も君でないと駄目だ。
 いや、君が私をそう簡単に捨てる筈も無い。少々無礼だったか。」
彼が、隣に座る。
「しっかし、その布団気に入ってますなぁ。いつもそうやって包まって、頭だけ出してる。」
「駄目だったか・・・?すまない、君もこの布団が大切だろう。」
「いや、むしろ可愛すぎて困る。何だったらあげようか?」
「私はこの布団より、君が欲しい。」

291 :
そう言い、布団を除け、彼に私の裸を晒す。
彼は目を逸らし、固まっていた。そして、一言だけ言う。
「正気か・・・?」
「あぁ、私は本気だ。君が欲しくてたまらない。
 聞いた話では、男の前に裸で立てば、男は喜ぶそうだが、君にはあまり効果が無いみたいだ。
 喜ぶと言うより、戸惑っている。」
彼は、一つ小さな溜め息をつき、立ち上がり、出て行こうとする。
「何処に行くんだ?」
「ドラッグストア。本気じゃないと思って、準備してなかった。」
私は、彼の腕を掴む。
「君は生でしたくないのか?」
「妊娠、性行為感染症を防ぐためには要るだろ。」
「君は私の初めてを、ゴムで貫くのか。肉体を使わず。」
「・・・。」
「君は遠慮しすぎだ。普通の男は、生でしたがるケモノなのだと聞いたが。」
「アンタが快楽を得られりゃ、それで良い。普通なんかじゃない、別に俺なんぞ・・・」
「・・・濡れた。君の所為だぞ。」
「はぁ?今、何て・・・」
私は、彼を押し倒す。四つん這いになって、彼を見つめる。
無言の時間、お互いに混乱しつつも愛を感じる。いや、私は愛を感じている。
彼は、やろうと思えば抵抗できたはずだ。
「・・・反則だ。抵抗できる訳が無い。」
「緊張してるか?可愛いやつめ。」
「童貞なんで緊張してます。」
「私も処女だが・・・?」
と、言いながら彼のTシャツを脱がせ、胸に耳を当てる。
「聞こえるな、君の心臓の鼓動が。とても速いな。そんなに緊張しているのか?」
「まだ年齢的にタb・・・」
彼の口を、唇で塞ぐ。彼は戸惑ったような表情をしている。
一旦離し、断りを入れる。

「私も初めてで下手だが、許して欲しい。」
「だから反則だと、何度言えば・・・。」
もう一度、唇を重ねる。
彼の口に舌を捻じ込むと、戸惑った様に彼の柔らかい舌が後ずさる。
私は、彼に微笑む。きっと伝わったはずだ。
お互いに、舌を絡めあう。
初めてで、二人とも上手くはできないが、それでも気持ち良かった。
出来るだけ音を立てないようにはしたが、体の中に水音が響く。
体が火照ってくる。媚薬でも飲んだかの様だ。・・・飲んだ事は無かったが。

292 :
唇を離す。一筋の銀色の線を、彼の口へと落とす。
こくり、と彼は二人分の唾を飲み込む。
彼は耳まで真っ赤で、目が泳いでいた。
「らしくない。劣等感と自信と言う、矛盾した要素を併せ持つ君はどうした?」
「そう言われたってなぁ・・・。」
私は、彼の首筋に舌を這わせ、そして耳を愛撫する。
映画等でよく見られるが、実際に効力はあるらしい。
可愛らしい声を出してくれる。
「いつもの君の冷静さはどうした?」
「それを奪っているのは貴方でしょう・・・。」
「まぁ、そうだな。」
私は、彼のズボンに触れる。確かに、そこにある。
彼はいつも家では部屋着を着ている。
お洒落さもあるが、何より動きやすい服装だ。
ベルト等を外す手間も無く、するりと脱がせられる。
彼の顔を見て、下着を脱がせて良いか訪ねる。
「駄目だと言ったら?」
「君が本当に嫌なら諦めよう。私は満たされないが、君の為だ。」
「・・・憎いほどに、甘ったるい言葉を掛けてくれるなぁ。」
下着を脱がせると、異様な形をしたそれが現れる。
少し、戸惑ってしまった。
「だから言ったのに・・・。」
「すまないな。初めて見る物で、見入ってしまった。君のは、大きい方なのか?」
「ごめん。」
「いや、嬉しい位だ。君のなら何でも嬉しいが、大きいのも嬉しい。
 むしろ、私の胸が小さくて申し訳ない・・・。」
「こんな事を言ったら贅沢かもしれないが、大きければ良いって訳じゃない。
 それに胸に惚れたんじゃなくて、アンタに惚れたんだ。・・・ロリコンじゃないよ。」
「ありがとう。君は優しいんだな。」
そう言って、彼のそれを少し撫で、咥える。
それは、咥えると更に硬くなった。
「・・・汚いと思わないの?」
「君のなら、汚くても構わない。むしろ綺麗にしてあるではないか。」
「そんな恥ずかしい台詞を、よく言えるもんだ。」
「咥えると、更に硬くなるんだな。」
「我ながら情けない。」
「相手が私だ、一番君を愛している私だ。仕方あるまい。」
あまり、どう舐めたら良いか分からないが、適当にやってみる。
「どうだ、気持ち良いか?」
「聞かないでくれよ、恥ずかしいのに・・・。」
「君の方が私より可愛いな。嫁に貰いたい位だ。」
「アンタが嫁だろ・・・。・・・え!?」
「私はいつか君と結婚したい。そうすれば、ずっと二人で過ごせる。いや、二人ではなくなるかな・・・?」

293 :

今度は、彼のそれを奥まで咥え込んで見る。
全部咥え込む事も出来ると聞いていたので、やってみた。
喉に当たりながらも、私でも全部咥え込めるらしい。
咥え込む事が出来たので、次は頭を動かしてみる。
最初はゆっくりと動かし、徐々に早くしていく。
頭を動かし、口で擦ると共に舌で舐める。
ふと、彼の手が私の頭を抑え、止める。
「気持ち良く、無かったか・・・?」
「そうじゃない。涙を流しながらまで、して欲しくない。」
何度も喉に入り込む所為で、涙も出る。でも、そんな事は私にとっては、ほとんど関係ない。
「君が気持ち良いなら、別に苦しくも何とも無い。君は感じていれば良い。」
「それでも申し訳ない。ごめん・・・。」
もう一度咥え、また頭を動かす。
先ほどよりも、更にスピードを上げていく。
「ちょ、待って・・・!」
「ぁまわん、わらひのふひにらふろいい。(構わん、私の口に出すと良い。)」
「ちょっ、待てって・・・!!」
彼のがより一層熱くなり、脈打つように、ドロっとした液体を吐き出す。
すかさず奥まで咥え込み、それが喉を通っていく感覚に酔う。
「ご、ごめん・・・。」
「ふむ、これが君の味か。とても熱くて苦く、ドロっとしている。」
「不味いだろう、ごめん。」
「苦いのは嫌いではないし、とても暖かく、喉越しも癖になりそうだ。流石は君のだ、美味かった。」
「そう言われても複雑な気持ち・・・。」
「君は少々謝りすぎだ。そうだな・・・詫びる気持ちがあるなら、私の小さな胸でも揉んで貰おう。」
ほれ、と言わんばかりに胸を張る。
彼は中々動きそうに無い。だが、切り札を用意してある。
「やはり、小さいのは嫌だよな・・・。」
「い、いや、そうじゃないけどさ・・・。」
「そう言ってはいるが、触れようとすらしないではないか・・・。」
彼は、勢い良く右手を伸ばし、私の胸に触れる。
しかしそれだけで、すぐに手を引っ込め、オドオドしている。
「そんなんじゃ、私は気持ち良くないぞ?やはり、嫌か・・・?」
「そんな事は無いけどさ、罪悪感が・・・。」
「素直だな。」
「アンタはいつも素直すぎる位だ。」
「何故、恥ずかしがる?君の欲求のままに揉めば良い。」
「後ろから、でも良いか?」
「君は好きだな、確認する事が。君にしてもらうんだ、どんなでも嬉しいに決まっている。
 それとも、鎖付きの首輪を付けていたほうが良かったか、ご主人様?」

294 :
「やめて、罪悪感で立ち直れなくなるから。今でも、強い罪悪感と背徳感を感じてる。」
 顔見ない方が緊張しないかな・・・。」
「君はどちらかと言えば<さでずむ>の方ではなかったか?
 君の言い回しで、人を軽く貶めるだろう。」
「貶めるって・・・毒舌とはよく言われるが。」
「君はさでずむが強いからか、咄嗟の戦術の要るゲームが強かったな。」
「世界を見渡せば、弱い方だ。」
「緊張は、ほぐれたか?」
「あぁ、その為に・・・ありがとう。」
「礼を言うなら、気持ち良くして貰いたい。」
「・・・出来る限り。」
後ろから、手を回される。まだその手は怯えているが、ゆっくりと触れる。
彼の手の形に合わせ、形を変えていく。
まだ怯えているのか、手の動きがぎこちない。
私は彼の肩に頭を乗せ、耳に囁く。
「もっと、激しくして欲しい・・・。私は君に触られて、感じているようだ・・・。」
「そんな声で言われると、こっちから抱きしめたくなる。」
「ふふ、君も興奮してきたか?ふぁ・・・」
「無表情で言いますか。でも、それが良い。」
「いや、最初から私より、ぁっ、緊張していたな。あんっ、そこは・・・」
彼は、さりげなく頂点も責めてくる。
「嫌だった、かな・・・?ごめん。」
「君は知識はある方か?」
「多少はあるけど、性欲があるか疑われるくらいですからなぁ。」
「だったら、言わなくても分かるだろう。そこも触れて欲しいんだ・・・・。」
私がそう言うと、そこも責めてくる。
自分でも、段々硬くなるのが分かる。
「すまない、一旦止めてくれるか?」
彼は、素直に手を離す。
くるりと彼の方に向き直り、彼の後頭部に両手で触れる。
彼の頭に?マークが浮かんでいそうな位、キョトンとした顔をしていた。
「とても君が愛おしい。君を私の物にしてしまいたい。」
そう言った後、彼の顔を胸に押し込む。
小さいとは言え、無い訳ではない年齢だ。
ふにっ、と彼の顔を受け止める。
「すまないな、こんな物しか用意できなくて・・・。」
半ば自虐的にだが、彼に謝る。
彼は私の手を除け、顔を出す。
「あー、さっきも言ったけどさ。胸に惚れたんじゃないからね?」
「ありがとう。それでも、君には申し訳無くて。」
「こう言う時の返事って分からんのだけどさ、とりあえずこれだけは言える。
 ・・・好きだ。」

295 :
「君の言葉は、安易に慰められるよりも嬉しい物だ。」
「あまり、良い慰め文句が思いつかないので。」
「そろそろ慣れてきたか?」
「そう言うアンタは?」
「私は最初から緊張していない。君が欲しいという欲求と、君がしてくれる事の嬉しさだけだ。」
「言ってくれますなぁ。まだちぃっとばっかし緊張してるかな・・・。」
「そうだな・・・次は、口でして欲しい。」
やはり、彼は躊躇している。
と、思っていたら、体中に電撃のように快楽が走る。
「あっ・・・。」
「あんまり待たせるのも迷惑かな、とね・・・。」
彼が口で、柔らかな丘の頂点を愛撫してくれる。
ベテランから言わせれば、下手糞なのだろうが、私はとても気持ち良かった。
彼は彼で、どうしたら私が喜ぶか、と考えている。それが嬉しくてたまらない。
「君から進んで、んっ、してくれるとは。これほど嬉しいことは、そうそう無い物だ。」
「ど、どうなんよ?」
「心配するな。とても気持ち良い。」
「良かった。」ふぅ、と安堵の吐息を漏らす。それが、唾に濡れた頂点に掛かる。
「ぁん・・・。」
彼は、また再開する。
舌で転がすだけでなく、唇で優しく噛んだりもしてくる。
それだけでも、イキそうだった。
そんな彼の頭を撫でてみる。
目が合う。私は微笑んでいた。
彼は言った。
「最初と言い、珍しい。笑うなんて。」
「君が傍に居て、君とセックスを楽しんで・・・人生、捨てた物ではない。そう思えるのも、君のおかげだ。」
「二人なら、人生も楽しそうかもな。」
私は、彼にM字開脚をする。
彼は言った。
「恥ずかしくないのか?」
「恥ずかしいが、それ以上に君への想いが溢れてきてな。最初に言っただろう、濡れた、と。
 私がしたように、口でして欲しい。」
それでも、やはり彼は躊躇している。
「やはり、汚いよな・・・。臭う、かな・・・?形も気持ち悪・・・ひゃん!」
彼はこう言う言葉に弱いらしい。
「臭いはしない。形は気にならない。汚いかどうかは、アンタなら関係無い。」
「全て受け入れてくれるのか。君と言うやつは・・・だから好きだ。」
足で、彼の頭をホールドする。
彼に舐められる感覚は、自慰では味わえない快楽だ。
最初のうちは、あまりどうしたら良いか判らないようだったが、次第にぎこちなさが無くなってくる。
彼は、肉芽を甘噛みする。

296 :
「くぅっ!?」
「痛かったか!?」
「そこは、敏感なんだ・・・。凄い快楽が、私の中を駆け巡ったよ。」
「びっくりした・・・。」
そのまま続けてもらう。
彼の舌が花弁を、肉芽を刺激する。
私は、彼に一つ頼む。
「舌で、穴を広げて、ぁっ、くれないか・・・?」
「・・・痛かったらすぐに言ってよ?」
忠実な子だ。彼は恐る恐るながらも、舌を入れる。
私の中に、彼の舌が入る。
彼の舌はとても熱かった。
「激しく動かしても平気だ。私とて人間だ、自慰の経験はある。勿論、おかずは君だ。」
「ふごふ、はうあひいれふ。(凄く、恥ずかしいです。)」
「んあっ、あぁっ・・・。」
彼は、慣れて緊張もほぐれて来たのだろうか、私の為なのか、先程よりも激しく刺激してくる。
それでも、まだ遠慮がちか。
彼の舌が、私の中を動き回る。
壁を擦り、押し広げ、出たり入ったり、と。
彼も出来るだけ音を抑えているだろうが、体を伝わって卑猥な水音が聞こえてくる。
彼にさせていると言う背徳感、秘部から伝わってくる快楽が私の身をよじる。
私もそろそろ、限界だった。
「あ・・・、イク・・・・。」
自慰とは比べ物にならないほど、気持ち良かった。
物理的にではなく、彼がしてくれたから、だろう。
だがしかし、先程からずっと、彼の口に出してしまっていた。
やはり、美味い物ではないだろう。
「・・・すまない、不味いだろうに。」
こくり、こくり・・・
彼は全て飲んでしまった。あぁ、すまない。
「苦いのは嫌いではないし、とても暖かく、喉越しも癖になりそうだ。と、引用。
 トロっとしてて、ほんのり苦くて、とても熱い、が感想。」
「私と同じ、か。」
「そうだね。つまり、そう言うこっちゃ。」
どちらからとも無く、キスをする。
最初のような照れもかなりほぐれ、欲望のままにキスをする。
肩を抱き合い、舌を絡めあう。
互いに身を寄せ合い、互いに密着する。
目が合うと恥ずかしいのか、彼は目を閉じている。
そんな彼も、とても愛おしく感じる。
心がキュンと苦しくなるのを、吐き出すかの様に彼の舌を、彼の口を貪る。
彼は注意を払っているらしいが、私は気付かぬうちに鼻息が荒くなっていたようだ。
しかし、そんな事でとやかく言う彼でもない。
キスに集中する。

297 :
「ふぅ・・・。」
「ぷはっ・・・。やはり、君以外は考えられないな。」
唇と唇に、光を受け怪しく輝く橋が架かる。
それを舌で掬い、今度はそっと軽くキスをする。
もう、準備は出来ていた。
「次はどうするか、わかるか?」
「意地悪、人に言わせて。」
「準備は出来ている。どんなに痛くても、君と一つになれるなら耐えて見せよう。」
私は再度、彼を押し倒す。
彼は状況が理解できてないようだ。
私は四つん這いになり、右手で彼のそれを掴み、位置を合わせ腰を沈める。
まず最初が大変だ。
先端が入るだけでも、激痛に襲われる。
顔に出さないようにしていたのだが、彼は心配そうな顔をしている。
それでも、ゆっくりと進めて行く。
私の顔が歪んでいたか、彼は私の顔を見ながら首を横に振る。
それでも私は止めない。
そもそも、押し倒して騎乗位にしたのは、彼に気を使わせないためだ。
私が痛そうな顔をすれば、すぐに止めるだろう。
だから、彼には下になって貰った。
半分が入っただろうか。やはり痛い。
こう言う時は、キスをするらしい。
「キス、してくれないか?」
彼は、何も言わず唇を重ねる。
優しく、暖かい感覚。確かにこれは気が紛れる。
また、ゆっくりと進める。
更に強い痛みが走る。
「くぅっ・・・!!」
彼は私の肩を掴む。
私は、彼の手を払い退け、更に沈めていく。
奥に、先端がこつんと当たる。
それを確認し、上体を起こす。
彼の腰の上に、ぴったりと座った状態になる。
「全部、はぁ、はぁ、入った、ぞ・・・。」
「無理するな!!・・・見てて辛い。」
「無理だって、しよう。君に、喜んでもらう、為なら・・・。」
「だからって・・・。」
「それに、これほど満たされた気分になった事は無い。
 愛する人と一体になれた。もう、離さない・・・。」
「・・・俺は男として失格だ。」
「う、動くぞ・・・。」
「無理するな!」
「君に尽くせる事が、私の喜びだ。」
「全く・・・。気を使うのは俺の仕事なんだが。」
「だから、君が好きなんだ。」
ゆっくり、ゆっくりと動かしてみる。
まだ痛い。でも、女性の体は痛みに強い。この位、彼の為なら痛くも無い。
少しずつ、動く。その内、このくらいの速さなら痛くも無くなってくる。
そして、少しスピードを上げる。
彼が驚いたような顔をしているが、止めるつもりは無い。

298 :
更に、スピードを上げて、彼の手を握り、ピストン運動を繰り返す。
痛みが、快楽へと変わってくる。痛くない訳ではない。
だが、それ以上の快楽が襲ってくる。
「今日は、あぁっ、中にくれないか・・・?」
「馬鹿は休み休みに言えよ。」
「今日は安全日だ。はぁっ、ちゃんと狙って来ている。」
喋りながらも、快楽に喘いでしまう。
出来るだけ、声は抑えているのだが、全く声を出さないほうが無理だ。
「それでもなぁ・・・。」
「初めてだぞ?処女膜を失ったんだぞ?ぁんっ、それ位くれても良いだろう。」
「いや、そうじゃないでしょ・・・。」
「あぁ、ごめん。くぅっ、あたかも君の所為の様な言い方をしてしまった。」
「そっちかい、謝るの・・・。いや、早く止めてって。」
「断る。ぅあ、あぁっ・・・。」
「・・・素直じゃない。」
「快楽に、自分に素直なんだ。君の為なら、んっ、君の頼みを断ってでも。」
「もう、無理だって・・・。早く・・・。」
彼のそれの先端から熱い液体が、勢い良く飛び出す。
私の中に。
あぁ、熱い。気持ち良い。もう彼以外の事はどうでも良い。
が、とりあえず彼の上から避ける。
紅い液体と白い液体が混じって溢れている。
「ごめん。あぁ、もう本当、俺生きてて良いのかな・・・。」
「生きててくれ。君が居ない世界に等、生きる価値が無い。」
「そうやって俺に優しい言葉を掛ける・・・。だからアンタが・・・。」
「だから・・・?私は大好きだぞ、君が。」
「そうだよ、だからアンタが好きなんだ。」
「ほぉ・・・君のここは、まだ元気だな。」
「な、何を・・・!?」
「私は痛かったのもあってか、挿入してからまだイッてないぞ?」
「あぁ、そう・・・。」
「次は正常位が良いな。」
「素直だな。」
今度は、私が下になる。
「好きなだけ、動かしてくれ。」
彼にそう言い、彼が入れるのを待つ。
また、それが私の中に入る。先程よりも全然入りやすく、痛みも無い。
私の顔を見ながら少しづつ、動かす彼。
同じペースで、ゆっくりとピストンする。
私は彼の腰に脚を回し、首に腕を回しながら言う。
「もっと、速くして良いぞ・・・?」

299 :
それを聞いて、彼は、少しだけペースを上げ腰を振る。
見れば見るほど華奢な体だ。
その体で私に快楽を与え、その顔で私を見つめる。
目の前で、すぐそこで、一体になっている事が嬉しかった。
彼と一生を過ごしたい。そうまで思う。
「君は・・・やはり遠慮しすぎだ。」
「それはどうしてだい?」
「私を気遣って、っ、遅くしてるだろう。
 もっと、速く・・・もっと、あぁん、気持ち良くして・・・。」
「・・・じゃ、速くするね。」
彼は先程の私と同じぐらいまで速くする。
何度も何度も、私の奥を突き上げ、その度に快楽を感じる。
それが外にの方出て行くと、どこか寂しさを感じ、戻ってくると、嬉しくなる。
何度も激しく腰がぶつかり、いやらしい音も聞こえる。
華奢な彼の体なら、疲れてしまいそうだ。
ただ、私もそう長くは持たない。
「そろそろ、あん、私も、限界だ・・・。
 もう一度、中に・・・。」
「責任取れるかな・・・。」
「あ・・・。」
彼のそれから、もう一度白濁色の液体が出る。
それと同時に、私もイッてしまった。

二人で肩を寄せ合って座り、余韻に浸る。
彼を抱きしめる。彼も答えてくれた。
心地良い疲れが体を包む。
「君は、疲れていないか?」
「ヘトヘトですが。」
「少し、君と昼寝がしたい。」
服を着て、濡れてしまったシーツを取替え、彼と二人で布団に入る。
彼の腕を引っ張り、腕枕の状態にする。
そして彼を抱きしめる。
彼の体は暖かく良い匂いがして、すぐに眠りに落ちる。

300 :
数日後・・・。
「そうだ、君に褒美をやらねばな。」
「何のだ?」
「昨日のだ。私が聞いただろう、君はギャルゲーをやらないのかって。」
「あぁ、言ったね。」
「それで君が言ってくれた言葉が嬉しかった。
 「アンタが居るから、そんな物つまらないだろう」、とな。」
「おやおやぁ〜?お二人さんアツいですなぁ。」
「と、言う訳で、ご褒美だ。このウィンナーを食わせてやろう。ほら、食え・・・。」
箸でウィンナーを掴み、彼の口元へ持っていく。
「誰がやるか。」
「食べたくないのか?君の為に精一杯作って、食べて欲しいのだが・・・。」
「あぁ、いや、その・・・。」
彼は、何か言おうとしたが、私が差し出したウィンナーを食べてくれた。
これはグッと来てしまった。
もう一本、彼の口元に持っていく。
「おまけに、もう一本だ。ほら・・・。」
「アンタは食わないのか?」
「私はこれよりも、君の大きなウィンナーの方が好きだ。」
「いや、アンタが作ってるんだから入ってるのは同じだし、そもそもサイズはどれも一緒だろ・・・。」
そして、彼と近くに居た男子数名の声が揃う。
「「「おい、それって・・・。」」」

301 :
以上です。
書いてみたら予想以上に長いこと^^;

302 :
>>301
GJ!これで一年は戦えるわ
ところで女が貧乳でネトゲのHNのジナだからか某ロボゲーのジナイーダさんが頭をよぎった
ジナイーダさんクールでかわいいまないt (ry

303 :
>>301
久々の長作か。
斜め読みで恐縮だが、まずは取り急ぎGJまで。

304 :
>>301
大作投下乙。
今仕事中だから、後でゆっくり読む。

305 :
>>301
久々の王道&長編GJ!
エロ絵で支援する。
http://moge2.tumblr.com/image/31406744145

306 :
Gj!
水を得た魚の如く悶えております

307 :
経緯はほのぼので
約束を
「俺、大学出たら実家を継ぐんだ」
「だろうね。知ってたよ。あの店が、好きなんだね」
「うん。だから、クーも進学するなら忘れてくれて構わない…んっ!」
「んっ。変なことを言う口だねぇ。私が、女子商に入った理由。知らないかい?」
「えっ? いや、聞いてなかったはず…」
「なら、体で教えてあげるよ」
「うわっ。お前、やめ」
「やめないよ。勝手に解釈して自己陶酔してる愚か者には、体で判らせてあげる」
彼女は彼に強引にくちづけをすると強く彼の口内を舌で蹂躙していく。
はじめは抵抗した彼も、快楽に任せるように、彼女の舌に従う。
「ふふふっ。いい顔だ。私無しで生きていけないように。まだまだ教えないとね」
彼女のくちづけは激しく。彼のズボンの膨らみが大きくなる。
「ふふふっ。抜きたい? お願いしますといえば、抜いてあげるよ」
「んっー!んっー!」
口を離しても、彼女の指を突っ込まれ答えれない彼はすぐにまたくちづけをされる。
くちづけだけで溢れた液が淫らな音になっていく。
その音が彼と彼女が発する音。
「そろそろ、いいかな? 君の初めてと私の初めて、交換しよう」
ふやけるようなくちづけのあとに、彼女は彼を押し倒し跨るとスカートのままパンツをずらし、彼の大きくなったモノを挿入していく。

308 :
>>307
「んぁ。思ったより、痛くない。それどころか。気持ちいいよ」
雰囲気で準備の整った彼女の秘所は、彼のモノをすんなり受け入れた。
彼女は彼を支配するように、激しく腰を動かす。
「ふふふっ。どうだい、気持ちいいかい? 私も気持ちいいよ」
「きっ、気持ちよすぎる。オナホとかよ…んっ!」
「んっ、んっ。彼女がいるのにオナホールとか。君は最低だねぇ。最低な君にはおしおきをもっとしないとね」
彼の口を封じ、彼女はそう告げると腰をさらに激しく動かす。
「うふふっ。いきそうかい?君のモノがちょっと大きくなってきている感じがするよ」
「クー、でる!」
「いいとも。中に出したまへ!中に!中に! 一緒に行こう」
「うっ!」
……
「はぁ、はぁ…」
「きもち、よかった…」
彼女は彼とほぼ同時に絶頂に達すると彼に倒れ込んだ。
彼は倒れてきた彼女の頭をいつものように優しくなでる。
「私と初めて。どうだった?」
「すごく。よかったよ。クー無しじゃ。もうダメになりそう」
「ふふふっ。よかったよ。私が女子商に行ったのはね。卒業してすぐ君のところに嫁入りできるようになんだ」
「そう、なんだ…。知らなかった」
「だって、好きな人と一緒の仕事したいじゃん」
「お兄ちゃんお兄ちゃん言われてたから、冗談と思ってたよ」
「お兄ちゃん、ひどいなぁ。好きだよ。あなた…、んっ」
「んっ。俺もだよ、クー」
結ばれた二人
婚前交渉は勢いで
しあわせの道を一緒に歩き出して
ろうほうを告げて回るのは近い未来

309 :
ぽえまさんktkr
>>281共々乙

310 :
test

311 :
保守点検業者

312 :


313 :
保守あげー

314 :
同級生型敬語系素直クールの続編はいつだろうか
というか中の人生きてるんだろうか

315 :
素直○○○ってよく時と場合を無視するシーンがあるよね?
昔、同級生にテンプレな素直クールな女子がいたけど、
誰にもなびかないし空気読まないから完全にハブられてたな
リアルにはこういう人はDQおや誰か(ry

316 :
君、煽るのうまいねぇ

317 :
>>316
まさかの3000コンボイ!?

318 :
保守

319 :
保守

320 :
俺、今日の仕事が無事終わったら投稿するんだ…

321 :
やめろー
ぬ気かー

322 :
>>321
無事終了しました!
しかし、レス早いなぁ

323 :
投稿マダー

324 :
投稿。

小雨が降る夜にノックの音。
時刻は深夜0時になるというところ。
無粋な来客予定はないので部屋の主である男は無視をした。
が、再び玄関の扉を叩く音が聞こえる。
「はい?」
返事をして待ってみたが向うからは返事はない。
少しの間があってからまた叩く音。
開けろという事か。こんな古びたアパートに強盗はあるまい。
そう男は思い扉を開いた。
しかし、そこには誰も居なかった。
周囲を確認したがそれらしき陰もない。
悪戯か?釈然としない気持ちで扉を閉めた。
そして振り返るとそれはいた。

「?!」
先程まで男がいた場所に
黒い袋をすっぽり被ったような姿のものが立っている。
「だ、誰だ?」
それに答えるように黒尽くめは大きなフードを外す。
そこから出たのは白い顔、黒い髪の女と言える者だった。
ただし、その側頭部には小さな角らしき物が見える。
しかも無表情な顔で男を見ているのは黒目ではなく赤目だ。
「私は…そうだな、クーとでも呼んでもらおうか」
抑揚のない声だった。
男は会話が出来る事に幾分落ち着いた。
「どうやって入った?」
「そこの入口からだ」
「玄関?俺の横を通り抜けたのか?いつの間に?」
「許可さえあれば容易い」
「お前、何者だ?」
「悪魔だ」
「悪魔?そんな馬鹿な」
「認めれない様だな…では…」
そう言うと悪魔のクーは再びフードを被り直した。
するとその姿は霞かかり消えた。
「?!」
「納得できたか?」
何処からか声が聞こえる。
男は驚き周囲を見渡すが何処にも見当たらない。
「ここだ」
再び声がすると思った瞬間に目の前にクーの顔があった。
「なっ!!」
間近で見るクーは冷淡な感じはするのだが、
端麗な顔立ちで悪魔とは男には思えなかった。
「お前に貰いたい事がある」
「何を?」
「愛」
「あい?」
「先程そう言っていたではないか」
「さっき?」
男は少し前の事を思い出してみた。

325 :

今日も命がけの仕事をこなし、
風呂も入ってさっぱりしてから
男は缶ビール片手でちゃぶ台の前に座っていた。
眉間に皺を寄せて。
その原因は隣の部屋からたまに漏れ聞こえる声。
「松田〜」
思わず壁向うにいるだろう隣人の名を忌々しく言う。
隣人は大学生の松田といい、一緒に酒を飲むぐらいの仲ではあるのだが
近頃はそれも少なくなった。
理由は松田に彼女が出来たから。
何度か会ったことがあるが綺麗な娘だと男は思った。
何であの松田にとも思ったが。
松田がなんとなく圧され気味ではあるのはいい気味だと思う反面、
独り身の悲しさが襲ってくる。
「俺にもひょっこりと何処からともなく彼女が来ないかねぇ。
 金はねぇけど、愛ならいくらでもやれるぞ!」

326 :

男は思い出した。
年下の隣人に嫉妬し愚痴っていたさっきの自分を。
「どこで聞いてた?」
「外で」
「耳が良いな」
「あれ程の念の篭もった声なら誰でも聞こえる」
クーの言葉に男はさっきの自分を殴ってやりたいと思った。
「では納得したようなので愛を頂きたいのだが?」
「悪魔なのに魂じゃないのか?」
「我が種族に人間の魂を集める習慣はない」
「そうですか」
そう言って男はすたすたとちゃぶ台の前へ移動し座った。
クーは音も無く男とちゃぶ台を挟んで対面した。
男はそれを見つつ白湯をすする。そして湯のみを置いて口を開く。
「やらん」
「何故だ?対価が必要なのか?」
クーは眉を少し上げて言う。
「対価もなにも彼女でもないのにやりようがないぜ?
 まぁどっかにいるだろう博愛主義者でも探してくんろ」
「彼女なら良いのか?」
「彼女ならな」
「ならば彼女になろう」
「…」
じっと男はクーを見る。クーも男を見ている。
少しの間の後、男は湯のみを流しに持って行き、ちゃぶ台を畳んで定位置へ収め、
蒲団を押入れから出して敷いてその上に座った。
「じゃあ、俺寝るんで。帰ってくれ」
「彼女は一緒に住むものではないのか?」
「知らん、知らん。それにお前さんは彼女じゃない」
「どうすれば彼女として認めてくれる?」
「どうすればって…そもそもな…」
男は呆れつつ手を伸ばしクーの頭についている角に触れた。
「あ!」
触れた途端、今まで無表情だったクーが驚愕した。
「おっと、悪い。まぁその角だと彼女は無理だ。電撃出す嫁募集の人の所へ…」
男は言い終る前に口を封じられた。
クーは男に押し倒すかのように口付けをし、今度は男が驚愕する番だった。
「お、お前…」
「不快ではないものだな」
男との間に引いていた唾液の糸をそっとクーは指で唇をなぞって取り言った。
「本来ならこのままそこで一緒に寝るのが筋だが今日はこのまま帰るとしよう」
すっと立ってクーは玄関へ向った。
「じゃあ、正史、また来る」
クーは振り向いて、正史と呼ばれた男に微笑んでからフードを被って消えていった。
「玄関行く意味ないじゃねぇか…」
正史は玄関を呆然と見つめていた。

327 :
投稿終了。

328 :
       /j^i
      ./  ;!
     /  /__,,..
    /  `(_t_,__〕
    /    '(_t_,__〕  GoodJob!!!
   /    {_i_,__〕
  /    ノ  {_i__〉
/      _,..-'"
      /

329 :
     ...| ̄ ̄ | < エロパートはまだかね?
   /:::|  ___|       ∧∧    ∧∧
  /::::_|___|_    ( 。_。).  ( 。_。)
  ||:::::::( ・∀・)     /<▽>  /<▽>
  ||::/ <ヽ∞/>\   |::::::;;;;::/  |::::::;;;;::/
  ||::|   <ヽ/>.- |  |:と),__」   |:と),__」
_..||::|   o  o ...|_ξ|:::::::::|    .|::::::::|
\  \__(久)__/_\::::::|    |:::::::|
.||.i\        、__ノフ \|    |:::::::|
.||ヽ .i\ _ __ ____ __ _.\   |::::::|
.|| ゙ヽ i    ハ i ハ i ハ i ハ |  し'_つ
.||   ゙|i〜^~^〜^~^〜^~^〜

330 :
ふふ……もうここをこんなに固くして。そんなに期待していたのかい?
君は足でされるのが好きだからな……。先走りですごいことになっているぞ。
私のおまんこを見ながら足コキされて、とてもかわいい顔になっているな……。
そんな顔をされると、私も我慢できなくなる……もう、挿れてもいいよな……?

は、あぁ……!すごい……奥まで届いてるっ……。やはり君のものが一番相性がいいな……んんっ!
……いや、今のは言葉の綾だ……君以外とセックスなんてしたことはないよ……。
心配になったのか?……安心したまえ。私のおまんこも胸も、全て君のものだ……。
だから君の精液も、私の膣に全部吐き出してくれ……!

すごい量を出したな……気持ち良かったかい? 私もだよ。まだ足腰が震えて立てそうにない……。
見ろ、君の白濁が私の中から零れ落ちてきてる。こんな濃いものを出されたら、妊娠するしかなくなるな……。
では、子供ができてしまう前に、もう一回戦するとしようか。
今度は君が上になるんだ。そして獣のように腰を使うといい。
私のおまんこが擦りきれてしまうほどに、一杯愛してくれ……。

331 :
>>320 >>330 GJです!
クリスマス前に一つ投稿したいのですが・・・
陵辱・グロ・鬱有りは大丈夫ですか?

332 :
警告ありならアリじゃねえの
俺はハッピーエンドのほうが好きだけど

333 :
では、投稿させてもらいます。
陵辱物、グロ・鬱有りなので注意!
すっかり冷え込み、外は一面銀世界。
街は夜になるとイルミネーションが輝き、クリスマスも近づいて来ている。
そんな今日この頃、清々しく晴れ渡った空を眺めながら彼女は考えていた。彼にクリスマスプレゼントを買って帰ろう、と。
彼は再試験があるので、今日は一人で帰る予定だった。
しかし直ぐに、それは叶わないであろうと考え直す。
「今日の放課後、教員室の方に来なさい。」
担任のその一言の所為である。
プレゼントは今度にすれば良い、まだ時間はある。
恋人の有無で温度差が出来始めるこの季節、それは彼女にも例外ではなかった。
どの様な物を買えば、彼は喜んでくれるだろうか・・・彼女の頭は、恋人の事で一杯だった。
石橋を叩き割る癖に、わざわざ吊橋を揺らす様な人はどんなプレゼントなら喜ぶだろうか。
愛は貰う物ではなく与える物、彼女は依存はしていなく自立した少女だった。
物静かで他人を寄せ付けない雰囲気だが、その顔と容姿、学校が工業系な事や私服制も相まって男子からの人気はあった。
彼女に恋心を抱く物も少なくない、だが彼らがその恋が実らないと気付くのも早い。
どこまでも真っ直ぐな性格で、誰が見ても分かる位一人の男子に一途にアプローチし、
告白も彼女から、同級生の居る教室内で堂々とだったからだ。

放課後、空がすっかり暗くなった頃。
この時間にもなると工場の方も静かだった。
教員室、職員室と違い教師個別に与えられた部屋の前に着く。
話すのは、冬休み中のバイトについての話だ。
扉をノックし、中に入る。
許可願を渡し、幾つかの質問に答える。
その後、薄暗い部屋の奥の方、衝立の向こうに連れられる。
担任が振り返った。
背中を打った。嫌な臭いをとても近くに感じる。荒い鼻息が聞こえる。
彼女は瞬時に状況を理解する。そうした間も顔色一つ変えていなかった。
その所為か、担任は少し困惑している様だった。
「じょ、冗談じゃ・・・」
「どう言うお積もりでしょうか。」
「き、君は黙って言う通りにすれば良い。」
「何をなさっているか、ご理解なさってますか。」
「確か、君の彼は成績が芳しくなかったね。
 わ、私にかかればあいつの単位を落とす事もできるぞ、それでも良いのか?」
手足が押さえられ身動きが取れず、禿げた頭に向けて頭突きをかます。
頭突きは当たったが、直ぐに頬を殴られる。
「くっ・・・!!」
「睡眠薬を使っても良いのだがね・・・」
彼に迷惑は掛けられない。私の所為で彼を巻き込む訳には行かない。
彼女は腹をくくり、そしてもう一つ覚悟を決めた。
美味いとは言えない薬を飲まされる。状況からして、それが何か理解は容易い。
彼女は抵抗できなかった。例え自分を捨てても、彼に迷惑を掛けたくなかった。
「良い目だ、実にそそられる。」
睨む様な目も、ただ背徳感を与えるばかり。
己の為だけにこうも残酷になれる物か、そんな彼女の考えも虚しいだけ。
担任は、中年で眼鏡の男は無造作にそれを取り出すと、彼女の口に捻じ込む。
教師と呼べない程、道徳を外れている。しかしそんな物でそいつは止まらない。
少しの躊躇も無く奥まで突っ込み、少女の顔が歪むのも気にせず、また戻しては突き出す。

334 :
数回繰り返し抜いたかと思うと、舌で粕を舐め取るよう命令する。
目を眇めている彼女の唇に、早くしろと言わんばかりにそれを押し付ける。
仕様が無いので従い、手早く終わらせ顔を離す。
「おっと、しっかり飲み込みたまえよ。」
最早、日頃の言葉遣いも無い。
ただただ従わされるのみ。彼女は更に決意を固くする。
表情にこそ出ないが、嫌々も飲み込むと再度それを口に捻じ込まれる。
先程よりも早く、荒く腰を往復させる。
少女の目から苦しさか悔しさか、涙が流れる。
意に介さず、中年の男は少女の頭を鷲掴み奥まで咥えさせ、彼女の喉にねっとりとした液体をぶちまける。
咽ている彼女を見ても、全部飲めと言うだけだった。
落ち着いてきた様子の少女を無理矢理床に寝かせ、乱暴にズボンと下着を脱がせる。
少女は、薬の所為かこんな奴を相手に濡らしている自分が憎かった。
しかしそれすら、ほとんどどうでも良くなっていた。
彼が無事ならそれで良い。儚くも、ただそれだけを思っていた。
顕になったそこに、まるで我慢できない子供の様に男は力任せに挿入する。
「ふん、生娘じゃないのか。」
「貴方なんかに譲る物か。」
担任はむっとして、また手を上げる。
しかし彼女にとってはもう、自分はどうなっても良い存在だった。
彼女の頭に一つ、案が浮かぶ。
「・・・先生。」
「何だ。」
中年の男のザラザラした顎に触れ、最愛の人の笑顔を真似ながら言う。
「小さいですね」
(彼はいつも、人をからかってはこうして笑っていたな・・・だが歪んでいると言う程酷くはなかった。)
こいつは歪んでいる、人間は皆こうなのか。
少女がこの先、人間を信用する事は無いだろう。
・・・彼女の恋人が根暗で厭世的だった影響もあるかもしれない。
担任は触れられた手を思い切り跳ね除け、腰を動かし始める。
そいつを怒らせ、視界を狭くさせる。偶然を装ってさりげなく、投げ捨てられた服のポケットに手を持って行く。
携帯電話を、画面を見ずに操作する。
勿論、彼を呼ぶなど持っての他、助けを呼んでもそれまでこいつを拘束するのは難しい。
カメラを起動する。
先程から動いていた中年男の腰も、そうこうしている内に速くなっている。
快楽と挑発で視界が狭くなっている様で、気付いていないらしい。

335 :
そいつが童貞だったお陰か、こちらが絶頂に達する前に終わったのがせめてもの救いか。
服を着ると、教員室からボロ布を捨てるかの如く追い出される。
一回りやつれた様に見え、髪が乱れ、それでも真っ直ぐと前だけを見た少女はよろよろと工場の方へ歩いて行った。


再試が終わった。
面倒ではあったが、まぁ留年しなければ良いか、と思いつつ帰路に着く。
階段を降り、自分の教室の直ぐ側を歩いていると、明かりが付いている事に気付く。
扉の硝子越しに教室を覗く。
声が出なかった。
恋人が壁にもたれかかって座り、頭に釘打ち機を当てている。
顔に涙の痕がある彼女は、こちらに気付き、いつも表情を変えない彼女が微笑んだ。
その笑顔の内に、何らかの決意の表情が窺える。
無意識の内に扉を開け、駆け出していた。

336 :
しかし、その手は彼女には届かなかった。
ガツン、と大きな音が教室に響く。
彼女の傍に座り込む。どんな言葉も、口から出て来なかった。
ただただ目から涙が伝っていた事に気付く。
頭から血を流し、目から涙を流し、僅かに骨片と脳を零した少女が、喉から捻り出した声で苦しそうに言った。

私の事は、忘れろ・・・

それだけ言い、肩にもたれかかって来る。彼女の体温が失われて行く事に、唇を噛み締めるしかできなかった。
医務室に連れて行った所で助かるとは思えない、救急車を呼んで間に合うとも思えない。
直ぐ傍に手紙が置いてある。鮮紅の血がと少しの水滴が付着しているが読めない事は無い。
―私の一番大切な人へ
 謝らせてくれ、済まない。私にはもう君を愛する資格は無い。担任に寝取られてしまった。
 だが、君は何もしなくて良い、彼を社会的に抹する手立ては打ってある。
 私の事など忘れて、もっと良い人を見つけて幸せになって欲しい。
 今まで、私なんかを愛してくれてありがとう。
 最愛の人よ、さようなら。大好きだった。―
壁により掛からせ、彼女の持っていた血に濡れたネイルガンを手に取るとふらふらと歩き出す。
その目は怒りも悲しみも、憎悪も宿っていない虚ろな目だった。
うっすらと笑みを浮かべ、教室を出ながら呟く。
「斬れぬものなど、あんまり無い・・・」

職員玄関、一人の教師が校舎を出ようとしていた。
きっと、あの子は明日は休むかな。彼はどんな顔をするだろう。
教師はゾクゾクしていた。
しかし、それを不意に邪魔される。
携帯電話が鳴った。
「・・・はい?」
「さて、私は今何所に居るでしょう?」
「君は・・・何の真似事かな。」
「貴方が原因で、一人の人間がんだ。」
「な、何を言っているのだね?」
「時間切れ。答えは・・・」

337 :
何かの音が木霊する。
教師が右足を軸に、後ろを振り向く。否、右足を軸にせざるを得なかった。
「どうして貴方は、ぐるぐる回るようにしか歩けないの?」
電話よりも高いトーンの声、しかし声自体は同一人物の物。
足元に黒い塊が見えた。
電話の主、言葉の主、黒いコートに身を包み、フードを深く被りこんだ学生が屈んでいた。
立ち上がったその姿、表情、放つ雰囲気は神の様だ。
教師は右足の激痛に気付き、堪えながら腕を振るう。
しかし、右足が地面に根を生やしてしまっているため、腕は空を切り、バランスを崩し床に倒れる。
釘の頭が足を、肉を、神経を抉る痛みに声を上げ、床に手を付く。
「・・・血だらけのメリークリスマスだ。良い年が来るぜ。」
左手に何か硬い物がが当てられるのに気が付いた。
大きな音が鳴った。
左手に、暖かくぬるぬるした液体が流れるのを感じた。
そして、それが自らの血である事に気付き、激痛で左手を押さえる。
「美しく・・・」
ガツン
左手を押さえた右手の骨にそっと釘打ち機を当て、左手から二度と離せなくする。
靴が血で汚れるのも気にせず、両手を思い切り踏みつけ、苦痛に歪んでいるそいつの顔を楽しむ。
抵抗できなくなったそいつにネイルガンを向け、怯える様子を見て一人静かに笑う。
奇声を上げ、命乞いをするそいつの眼鏡にネイルガンを当てる。
「残酷に・・・」
ガツン
釘はレンズを砕いて眼球をぐちゃぐちゃにし、半分程が床に零れた。
レンズの破片が砕けた眼球に突き刺さる。
悲痛な絶叫は、彼を興奮させるばかりだった。
「この大地から・・・」
ガツン
頸部の後ろ側、即ち頚椎に釘を打ち込む。
血、肉、骨片、他体液がグロテスクな肉と水の音と共に飛散する。
顔に血が付くのも気にせず、目の前の"玩具"で遊ぶ。
人はどこまでも残酷になれる。
相手が自分より不利なら、感情が爆発したら、理性を捨てたら、を覚悟したら。
釘打ち機の反動、命を奪う感触に恍惚の表情を浮かべる。
そろそろ気を失っただろう、そんな事を思いつつ頭にネイルガンを当てる。
「・・・いや、キャラに失礼か。」

338 :
ガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツンガツン・・・・・・
何度も何度も引き金を引き、その禿げた頭を太さ数mmの鉄で埋め、少ない髪をどす黒い血で染める。
毛が少ない分、血や肉片、零れた脳が、隙間から覗く頭蓋骨が良く見える。
ひたすらに釘を打ち、頭をぶん殴り、何が何だか判らない程の状態までに壊す。
既にその顔は原形を止めておらず、穴と言う穴、傷と言う傷から"赤"が垂れ流しになっている。
興奮を覚えつつも全く息を乱さない少年は、少し何かを考えた。
そして、血の池に沈むただの肉塊と化した体に言葉を残し、確かな足取りで歩き出す。
「目的は既に果たしたよ、彼女がな・・・」

冷たい風が、吹き付けられた雪が顔に当たる。
クリスマスに向け、装飾された町並みが見渡せる。
空は暗く、校舎前に人影は見られない。
どれだけ高くに上っても星々は遠い。
ここは風が強く感じる、風の吹く音が大きく感じる。
彼女の苦悶に満ちた表情。それに、あれで実際に試したが、一発程度では釘が残ってしまい確実性が無い。
二発目は無理だろう。気を失えれば良いが、意識を保ってしまえば痛みに恐怖し、指が動かないに決まっている。
それがさっき出した結論。ならば、とここに来た。失う物は、最初は持っていなかった物だけ。
柵を越える。
人差し指を引き金に掛け、柵を掴んだ方の手の力を緩める。
俺は空なんか飛べない。飛べなかった烏の運命は決まっている。
・・・じゃあね。

339 :
「・・・・・・と言う話を読んだ。経緯は割愛。」
「・・・私に何があっても、君は私を捨てないでいてくれるか・・・・?」
「アンタが鞍替えする気がなければね。でも実は怖かった、あまりに状況が似てるからさ。
 釜井達じゃないと良いけどねぇ・・・。」
「石橋を叩き割るのに吊橋は揺らす、か・・・君みたいだ。」
「叩き割らないし揺らさない。」
「・・・突然だが、抱き締めても良いか?」
「どした?」
「君をもっと傍に感じたくなった。」
彼は腕を軽く広げ、にこりと微笑む。
ぎゅっと互いを確かめ合う様に、抱き締める。
少しだけ体を離し、顔を見詰め合う。いや、彼は照れて彼女の顔を見れなかったが。
「でも、アンタが居なくなると考えると怖いのは本当。言葉にすると恥ずかしいけど。」
少女は、抱き締めた最愛の人に全体重をかける。
不意をつかれ、彼は少女に押し倒される。
「ふふ、しっかり体で教えてあげよう。私が君を愛している事を。」
「いや、そう言う意味で言ったんじゃないが・・・」
「ならば君が体で私に教えてくれ。私を捨てない、と。」
「俺のために、とか思ってるなら他の方法で良いよ?」
「君が好きだ、他に理由は要らない。ほら・・・」
そう言って少女は恋人の手を取り、自らのズボンの股の部分に導く。
ズボン越しでも湿り気が伝わってくる。
「これも彼氏の役目だぞ、私の一番大切な人。」
「ちょ、おま・・・抵抗できる筈が無い、そんな事を言われて。」

340 :
以上です、失礼しました。

341 :
おー( ̄ー ̄)bgj

342 :
過疎スレ

343 :
俺、来年こそは続きを書いて完結させるんだ・・・

344 :
正月支援。
http://www.orz2ch.net/niji/img/img20130102020602.jpg

345 :
過疎…

346 :
キツネノヨメイリ…('A`)

347 :
突然、雨が降ってくる。
目的地まではまだまだ遠い。軽騎兵は馬を走らせ、雨宿りできる場所を探す。
しかし中々見つからず、雨は酷くなるばかりである。
遂に軽騎兵、馬共に疲れ始めた頃、漸く雨宿りできそうな洞窟を見つける。
だが、洞窟の入り口は馬が入れる程は広くない。
「ごめんな、お前を雨宿りさせられなくて。」
軽騎兵は美しい黒毛の馬の頭を撫で、洞窟に入る。
入り口近くに腰を下ろし、外の様子を眺める。
雨が止む気配は無く、酷くなる一方である。
疲れ果てていた軽騎兵は眠りに落ちてしまう。

348 :
目が覚めても、洞窟の外は雨だった。が、何かが違う。
・・・馬がいない!?
軽騎兵は慌てて洞窟の外に出る。辺りを見渡すが、何も居ない。
不意に、洞窟の中から声を掛けられる。
「何を探している?」
「誰だ?」
見れば、美しい黒髪の女性が座っている。
洞窟の中に戻りながら問う。
「失敬、この辺に居た黒毛の馬を知らないか?」
「・・・?私の事か?」
「は?」
「私だ、分からない、のか・・・?」
「失礼だが、お名前は?」
「アレクサンドロウナ」
確かに、私の馬の名前である。
「・・・乗せていた人物の名前は?」
「ヴラジーミル」
そして、これもまた合っている。
「・・・本当に、貴公が?」
「そうだが。」
「色々聞きたいが・・・それより、雨は止まないな。」
彼女の隣に、ゆっくりと腰を下ろす。
目的の場所に着くのは、いつになるのやら。
「良いではないか。」
「・・・?」
「こうして二人きりで過ごせるのだから。」
「??」
「貴方は・・・私が嫌いか?」
「滅相も無い。いつも乗せてくれて感謝している。人に言うのは変な気分だが。」
「感謝ではない、好きか嫌いかが聞きたい。」
「嫌いではない。しかし、好きと言うのも・・・」
「そうか、残念だ。私は好きなのだが。」
「忝い。」
「男として、だぞ?」
一瞬、言葉が理解ができなかった。数秒して、何を言われたか理解する。
目の前の美しい女性が、自分の事を好きだと言っている。
しかし彼女の話によれば、彼女は馬だ。
「私じゃ、嫌か・・・?」
否定する事は出来なかった。既に、一目惚れしていたからである。
「こんな私で、貴公は良いのか?」
「ふふ・・・良い、私は貴方に恋愛感情を抱いているからな。」
「そう、か・・・」
「雨、止みそうにないな。」
「そうだな。」
不意に、私は肩を掴まれる。
気付けば、私は彼女に押し倒されていた

349 :
・・・と言うのを想像しました。
文章力が足りない所為で、私には続きが書けません!
すみません、>>347sage忘れました

350 :
馬並みなアレでアッー
まで読んだ

351 :
保守

352 :
あんなに好きだったけどもうオワコンだね

353 :
久々にきてみたら廃れたもんだなあ、悲しい
好きだったSSでも読むか

354 :
では最後の話を出すか

355 :
>>354
はよ!

356 :
テスト

357 :
可愛い素直クールが読みたいなあ(チラッチラッ

358 :
>>354が戻ってこないので一本書き込んでしまおうか・・・

359 :
>>358
カモン!

360 :
では、少々長くなりますが投稿させて頂きます
――
俺は見てはいけないものを見てしまったらしい。驚きと恐怖で硬直していた。
しかし狂気に陥って叫ぶ事も、逃げ出す事も、暴れる事もしない。ただただ竦むしかなかった。
頭の中で状況を整理する。今は夜。特に記念日でもない。一人暮らし、来客は無いし、いつも誰かが来る事は殆ど無い。
  ***
思えば数年前から可笑しかった。短大に入学すると同時にここに越して来た。
最初は多分、住み始めてから一年以上後の事だったと思う。
布団に入っていると時々物音がしたり、棚から鞄が落ちたりした。
物音は暖房による室温の変化、鞄は棚が元々不安定だった。そう言ってしまえば済むので気にしていなかった。
二年目、学校を卒業、職を手にした頃、よく金縛りに遭う様になった。
生活も忙しかったので疲れていたのだろう。なのでこれも、さほど気にしなかった。
そして月日が流れた。
今でも稀に金縛りに遭うが、頻度はかなり減った。最近はマイコンの画面を見ていると視線を感じる。
如何わしい物を見ている時と言う訳ではないらしい。流石に気にしすぎだ、そう自分に言い聞かせていた。
更に時が流れ、僅かに感じた恐怖心もなくなってきた頃。
ストーブを点けマイコンの方に向き、ストーブに背を向けると、電源が再度押されたのである。
しかし自分でも意外なほど冷静な物で、何事も無かったかの様に再度電源を点け、パソコンに向かう。
それが一度目だった。それ以来何度か電源の異常があり、何度も連続で押される事もあった。
古いストーブだったので笑って済ましていた。接触が悪くなったのだろう、と。
しかし、最初から自分は心の何所かで気付いていたのだろう。
独り言を言ってみたり、旧友が訪ねて来れば、さりげなく霊感が無い事も強調していた。
  ***
そんなある日、布団に入りふと目を開けた時。俺の布団の中から、睨みつける様に鋭い目の幽霊がこちらを見ていた。
勿論、視線がぶつかる。硬直していると、霊が口を開く。
「・・・見えて、いるのか?」
声は声だが、耳から聞いている感じは無かった。考えていると、霊が更に言葉を続ける。
「・・・返事をしないならば、悪戯をするぞ?」
「見えてる。」
「本当か!?やっと、やっと気付いてくれた・・・」
「霊、だよね・・・ここの住人?」
「違う。」
「何故ここに?」
「貴方に憑いて来た。」
「付いて来た?何故?」
「貴方に一目惚れした。」
「・・・やっぱり夢か。寝よう。」
「夢ではない。」
霊がこちらに手を伸ばす。頬に暖かく柔らかい物が触れた。
「実態の有る物って触れられるの?」
「今触れたではないか。普通は通り抜けるが、触れようとすれば出来るものだ。」
そう言いながら指をなぞらせ、頸の辺りに触れる。
「きゃん!」
突然、暖かい手が雪の様に冷たくなる。首筋に缶ジュースを当てられた様な感覚だった。
「済まない、驚かせてしまったか。」
「ふーっ。霊、ねぇ・・・」
「一つ、聞きたい事がある。」
「?」
「貴方は、私を愛する事ができるか?」
「あー?」
「私は貴方に恋愛感情を抱いている。いつ以来だろう、この気持ちは・・・」
「俺がアンタを追い払うのは無理。煮るなり焼くなり好きにすれば。」
「・・・良いのか?」
「アンタ、真面目に見ると美人さんだし。むしろ、俺なんかの何所が良いんだか。」
「一目惚れと言ったが、性格も含めた一目惚れだ。」
「はぁ。(何じゃそりゃ。)」

361 :
「安心して欲しい。もし貴方が私を愛してくれるなら、私は後も貴方に付き添おう。」
「分からんね、何が何だか。」
「兎に角、私は貴方が愛おしくてたまらない。貴方が私を否定すれば、憑依しようかと考えた位だ。」
そう言い、抱き締めてくる。しかし冷たくはなく、それどころか、花の蜜の様にほんのりと甘く良い匂いがした。
「幽霊も元は人、暖かいな。」
「貴方の落ち着いた顔が見れるだけで、私もほっとする。」
「アンタを愛したら、もう人間を好きになる事は無いだろうな。」
「・・・嫌、か?」
「別に。」
「ずっと・・・ずっと好きだった。やっと気付いてくれた。礼を言わせてくれ、有難う。」
「ずっと?いつから?」
「貴方が私と出会ってから。」
「ずーっと監視されてた訳?(出会ってからと言われても、いつの事やら。)」
「そうなるな。」
「へぇ・・・ま、アンタなら悪い気はしないな。この悪戯っ娘め。」
何分経っただろうか。相手が幽霊だと分かっていながら、心臓の鼓動は収まる所を知らない。
見つめてくるその目はやはり鋭いが、それすら可愛げに見えてくる。
と思っていると、不意に両肩を押される。仰向けになり、圧し掛かられている状態になっていた。
「・・・ならば、もう一つ悪戯だ。」
脇腹に回っていた手は、線を描く様に腰の方へとなぞられて行く。
不味いと思い、全力で肩を押すがすり抜けてしまい、その勢いのまま額同士がぶつかる。
「痛てて・・・」
「ひ、額は予想外だった・・・」
「・・・じゃなくて、アンタねぇ。」
「霊だからできないと思ったら、それは間違いだ。」
「問題はそこじゃない。」
「ふふ・・・言葉の割に、もうすっかり硬くしているではないか。」
「そりゃ、まぁ・・・そうだけど・・・・」
「それに、私は貴方の自慰だって見ていたのだぞ。」
当たり前の事なのだが、聞いていて顔が火を噴きそうになった。
「・・・。」
「時々、貴方の自慰をおかずにさせて貰った。」
「無理・・・もう引き篭もるしかない・・・」
「しかし貴方は、若さの割には頻度が少ないな。」
「んでる奴が何を言うか。」
そうこう言っている間にも、彼女はそこを摩ってくる。
「その・・・私も初めてなんだ。実はよく分かっていない。」
「本気か・・・?」
「こう見えても早にだったのでな(キリッ」
「そっちじゃないのだが。」
「・・・?」
「本当に、やるの?」
「あぁ。」
「・・・。」
「・・・幽霊が相手じゃ嫌か?」
「そうじゃないけど。」
「私が、生きていれば・・・」
「幾つ?」
「覚えていない。だが安心してくれ、この作品は私が生き返ったりはしな・・・」
「それ以上言ったら作者が怒られるので止めなさい。おお、メタいメタい。」
「・・・済まない。」
「・・・・・・その前に、昔の話、聞かせて欲しいな。」
「あぁ、構わない。それは・・・」
  ***
私は、成年に達してすらいない学生だった。
友は少なかったが、妹が二人いたし、不自由は無かった。親からは、沢山の愛を貰っていたと思う。
生きていた時の事は、あまり詳しく覚えていない。

362 :
生きていた時の事は、あまり詳しく覚えていない。
いつの事だったか、家の近くの公園の直ぐ傍の道路で、それは引き起こった。
 ・・・あぁ、そうだ。良く分かったな。私は・・・。
 何?早い、と?仕方無いだろう、他の事を覚えていないのだから。
夜も静まり、街灯だけの薄暗い道路を渡っていた時の事。昔は姉妹で遊んだ公園も、雪と夜の闇で静かな雰囲気だった。
タイヤが道路に擦れる音、こちらに当てられた光。
しかし、車は異常な速さだった。そしてとうとう車が止まる事は無く、逃げられなかった私は轢かれた。
・・・。・・・・・・。・・・・轢かれた瞬間は、痛くないのだな。
直後、激痛が全身を襲った。視界がグラグラし、前は見えなかった。
酷い頭痛と吐き気がした。そして、急速に意識が遠のいて行った。
気が付くと、私は意識を持って行動していた。
家に帰宅するが、誰も私には気付かなかった。居間の椅子に腰掛けていると、母が言った。
私がまだ帰って来ていない、何かあったのではないか。・・・と。
母はこちらに視線を向けていたりもしたし、私もただいまと言っていた。
私は怖くなった。怖くて怖くて仕方が無かった。
次女が外套を着こんで、外へ出ようとしていた。私はただ、やめてくれ、行かないでくれと思っていた。
分かってはいたが、それも無駄だった。次女が外へ出て、数秒と経たず悲鳴が聞こえてきた。
いや、違ったな・・・次女は何かに取り付かれた様に三女を引っ張って外へ出たのだったか。
数秒と経たずして、三女の悲鳴・・・いや、絶叫に近い物が聞こえた。
人が本当の恐怖と会った時に出す悲鳴は、他人を竦ませる効果がある。
両親とも硬直していたが、直ぐに我に返り外套も着ずに外へ駆けて行った。
私は震えていた。膝が、顎が、手が震えていた。可笑しい程に。
それでも、体はそちらへ向かっていた。
そして、私は目にした。無惨な状態で捨てられている、私であった血だらけの体を。
そう、私は・・・んだのだ。涙が止まらなかった。どうしたら良いか分からなかった。
私は見た。泣き崩れる家族達を。私は見た。荒れ狂って壁を蹴る父を。私は見た。必に止める母を。
後日、警察が来て、色々調べていた。
後で聞いたのだが、事故の原因は居眠り運転、更に過度のアルコールも検出されたとか。
暫く、家は静かだった。妹達も学校を休んでいたが通い始め、少しずつだが元の生活に戻って行った。
鍵を掛けたままの私の部屋。入ってみたが、そのままの状態で、誰が入った形跡も無かった。
全てが回復しつつあった。ただ、和室に置かれた仏壇と私の遺影を除いて。
妹達は登校前、父は出勤前に。母は皆を送り出した後に。家族皆が欠かさず供養してくれた。
やがて妹達も自立し、家を出て行った。いつの間にか、私は伯母になっていた。
妹の子供たちは、私の事を知らない。それでも、仏壇に手を合わせてくれた。
月日が流れ、父がに、そう経たずして母がんだ。やがては妹達もに、その息子達も老い、んでいった。
いつしか、この家にも公園にも、訪れる者はなくなった。
私はこの頃まで、家族達にこんなにも辛い悲しみを与えた犯人を、心の何処かで憎んでいた。
しかし、その憎しみは行き場を失い、やがてはこんな悲しみを生み出す世界を憎む様になっていた。
「皆、んでしまえば良い。」「全て、壊れてしまえば良い。」「何も無くなってしまえば良い。」
啜り泣き、そんな言葉を口にしながら、来る日も来る日も、公園を彷徨っていた。
僅かだったが・・・私の声を聞いた者、目が合った者は狂った様に叫んだり逃げ出したりした。
いつの時代も人は愚かだ。私はもう、人間が信用できなかった。それは、とても永く辛い孤独を意味していた。
しかし、ある夜訪れた一人によって私の呪縛が解かれる事となった。あぁ、今でも鮮明に覚えている。
「・・・何だここ。誰か、居るっぽいな。」

363 :
―皆、んでしまえば良いんだ。どうせ貴方だって私を・・・―
「あー・・・視線感じる。誰か居るの?」
―貴方は、逃げないのか?―
「人、なのかなぁ・・・でも、何と言うか、このジメジメした空気は動物の気配じゃないよなぁ。」
―貴方・・・誰?―
「人っ子一人居やしない。でも確かに何か居るんだよなぁ。聞こえてるかな・・・もう夜中だ、さっさと帰れよ。」
―もう、私の帰る場所は無い・・・―
「あ、もしかして。この辺、出るって噂だしなぁ。あいつ等の狙いもそれだろうし。」
―私は、亡霊・・・。―
「信じてはいないが・・もしもそこに居るなら、元気出るまで、俺の家に来て良いよ。
 お、あったあった・・・・・・じゃ、用事は済んだし、俺は帰る。ついて来るなら好きにしな。」
ふふ、覚えているか?・・・何の話か分からない?しらばっくれても無駄だ、顔に恥ずかしいって書いてあるぞ。
言っただろう?一目惚れした、と。あの状況では、貴方は正に、私にとってのヒーローだった。
人間の家は暖かかった。貴方は、存在すら確かではない私にも優しかった。
異変を感じても、私を追い出そうとしなかった。私の悪戯に一度たりとも憤る事は無く、霊でも居るのか、と笑っていた。
貴方はそのつもりでは無いのかもしれないが、独り言として、私に声を聞かせてくれた。
そうしている内に、私は貴方の事で頭が一杯になっていた様だ。
  ***
「・・・こんな所か。」
「すっかり忘れていたが・・・いやぁ、まさかアレを聞かれてたとは。お恥ずかしい。
 アレは、まぁ・・・放って置けなかったのもあるけど、怖がっていて黙々と探せなかったのもあると言うか・・・」
「しかし何故、私があれ程塞ぎこんでいた事が判った?」
「事前情報もだけど・・・流石に一般人でも分かる位、不気味だった。で、罰ゲームで、たった一人で肝試し。
 ・・・いや、まぁ、公園に財布を忘れたとか言う馬鹿が居てね。
 しかし、あの古い家に住んでたのか・・・何年位前の人なんだろう・・・」
「さぁ、な。いつからか数えていない。」
喋りながらも、彼女は俺の顔を両の手で掴み、自らの顔を近づけてくる。
「ちょ、ちょとタンマ!」
「逃げようとしても無駄だ。」
「一言だけ言わせて。」
「・・・?」
「まだ会ったばかりだし、ほんの少ししか会話してないけど・・・惚れたらしい。」
「私は既に貴方の虜だがな。」
「むしろ、俺が呪い的な意味で虜にされそうだが・・・」
「・・・キスをして欲しい。」
「は?」
「聞こえなかったか?キスをしよう、キスを。」
そっと口付けを交わす。人とは思えない程、その唇は柔らかく暖かかった。
その甘い感触に、暫しうっとりとする。こんな夜中に自室で、密室で幽霊と二人きり。
これが現実とは信じがたい状況だが、自分の中で少しずつ、彼女への愛が生まれてくるのを感じていた。
もう人間に好かれなくても良い、彼女以外の誰かに愛されても嬉しくない。そんな感情が湧き上がってくる。
「へへ・・・もうアンタ以外見えないわ。きっと正気じゃないだろうな、亡霊に恋だなんて。」
「考えれば、亡霊が恋をするのも狂気の沙汰だろう?」
「そうなのかねぇ?」
「だからこそ私は貴方に言う。大好きだ。」
再び唇を触れ合わせる。ただ先程とは違い、互いが求め合う様に舌を絡める。
幽霊にも唾はあるらしい。そう言えば、何処かには大食いの幽霊が居た気がする。
体内の器官もそのまま残っているのか?・・・いや、蛻の殻の方が可笑しい。
しかし、唾の音は頭には響けど、殆ど部屋には響かない。
「んっ・・・ほれあ、りーふひふ・・・」
手で彼女の額を軽く押し、離れてと伝える。
「何て言った?」
「これがディープキス、と。」
「あ、そう・・・」
「次は何をしようか。」
「んー?何でも良いよ。」
「ならば、もう少しだけ・・・」

364 :
再度、唇を重ねる。
互いの唾液を交換し、互いに舌を使い刺激しあう。
(何だか、頭が可笑しくなってしまいそうだ・・・きっと、人はこの感覚を発情するって言うんだろうな。)
俺の舌を彼女の柔らかな舌に触れさせる。
彼女の舌は、俺に応えるように俺の舌をなぞる。
そのもどかしい感触に、思わず体が小さく震える。
「嫌・・・だったか?」
「そ、そうじゃない・・・。」
「そうか・・・なら良い。」
会話をしながらも、服が脱がされていく。
抵抗しようにも、こちらは触れる事すら出来ない。
(されるがまま、か・・・それも悪くない。)
目をやれば、そいつも既に何も着ていなかった。
「器用だな。」
「ふふ、貴方のためなら何でもやってみせよう。」
「怖い事言うなよ・・・」
「悪い事はしない。それは貴方のためにならないから。するのは・・・こう言う事だ。」
そう言ったかと思うと、半ば強引に仰向けにさせられ、彼女は俺のいきり立ったそれを口に含む。
「んむ・・・」
「ちょ、ちょと待てぃ。」
「嫌ら。」
彼女の舌使いは、実に丁寧だった。
何分、自分自身初めてなもので上手いかどうかなんて判らない。
それでも嬉しかったし、それでも気持ち良かった。
ふと口を離し、彼女は俺にこう言った。
「気持ち、良かったか・・・?」
俺は例え彼女が幽霊だったとしても抱けるな、と思った。
・・・もう一度考え直して、色々可笑しい事に気が付いた。
「あんまり気持ち良いと、直ぐに漏れてしまいそうだ。」
「我慢せず、好きな時に出してくれ。貴方が気持ち良いなら、私はそれで良い。」
「・・・何で、俺なんかの所に来た。不釣合いだ。」
「私が貴方を選んだんだ。釣り合うも釣り合わないも無いだろう?」
「・・・有難う。」
「こちらこそだ。有難う・・・たっぷりとお礼をしてやろう。」
そのお礼とやらの一つがこれか。
彼女は、俺の肉棒を谷間に挟み込むと、ゆっくりと擦り始める。
最初は揉むように、そして段々と激しく擦るような動きに変わっていく。
驚いたのは、相手が霊体であるのに、包み込まれている感覚がはっきりとする事だ。
(・・・物に触れられる次点で当たり前かもしれないが。霊とは、解らないものだ。)
ほんの僅かに透けて、俺のそれや彼女の形を変えていく谷間が見えるのがより興奮させる。
「・・・っ!!」
力が抜け、快楽が絶頂に達する。
俺の精液は、生卵を床に落としたかの様に彼女の胸を汚した。
「ごめん。」
「・・・もし、もしもだ。私が許さないと言ったら、貴方はどうするんだ?」
「何でもするから許して、とか言ってみる。」
「いや、別に許さないと言っている訳ではないんだ。・・・だが、何でもすると言ったな?」
「それが目的っすか・・・」
「その通りだ。さて、どんな事をして貰おうか・・・よし。」

365 :
立ち上がった彼女は、俺の顔の上で屈み、俺の顔を上から覗き込む。
「私も気持ち良くして貰おうか。」
照れながらも、彼女の秘所に舌を這わせる。
彼女が俺にしたように、全体に満遍なく、且つ花弁の隙間等もしっかりと刺激する。
次に、肉芽を重点的に責めてみる。
先程までよりも可愛らしい声で小さく喘ぐ彼女が、俺にはたまらなく愛おしかった。
次第に秘所が湿り気を帯び、いやらしい匂いが強くなってくる。
(・・・匂い?俺はこうも強い匂いを感じ取っているのか。益々解らないな、霊は。)
「申し付ける様で悪い、そろそろ舌を入れてくれないか。」
舌先を使って、優しく乱暴にならないよう入り口に舌を滑り込ませる。
声を漏らす彼女。ゆっくりと少しずつ舌を進めていく。
限界まで奥に進めた所で、舌を動かし、少し膣内を掻き回してみる。
先程よりも大きく喘いでいるので、次は舌を前後に出し入れする動きに変えてみる。
「くっ・・・貴方と言う人は、あぁっ・・・もう、限界だ・・・」
動きを止めず、更に加速する。
「ふぁぁ・・・!!」
僅かに痙攣しているように感じ、様子から見てもイッている様なので舌を戻す。
数秒して、彼女が口を開く。
「ハァ・・・ハァ・・・気持ち良かったぞ・・・。」
「それは良かった。」
「しかし、満足した訳ではない。さぁ、最後の段階だ。」
「・・・俺には、出来ないよ。」
「私が痛いであろうから、等と考えているのか?」
「お見通しですか・・・」
「そうであれば、それは気にしなくて良い。
 言っただろう、貴方が気持ち良ければ私はそれで良い、と。」
「いや、でもねぇ・・・」
「私は貴方に挿れて欲しいんだ。他でもない、貴方に。私は貴方だけの物だ。」
「・・・逆なら別に構わないけど。」
「逆?わかった、では騎乗位でするとしよう。」
「そうじゃなくてだな・・・俺はあんただけの物。俺があんたを縛り付けるなんて嫌だ。」
「ならば、私からの命令だ。抵抗するな。」
「・・・。」
彼女は俺の腰にまたがると、自らの秘所に俺の肉棒を宛がう。
位置を合わせると、彼女は少しずつ腰を沈めていく。
「く・・・いや、この位、想定内、だ・・・」
「あぁ、あの・・・」
「貴方は何も言うな。」
「すんません。」
更に深く、腰を落としていく。
俺のそれが全て埋まると、二人同時に小さく息を吐く。
「だ、大丈夫か?」
「何も言うなと言った筈だ。」
「痛いのを堪える姿なんて見てられんよ。」
「ならば、目を閉じていろ。」
「そうじゃないでしょうが。」
「どちらにしろ、私は止める心算等無い。」
まだ少ししか休んでいないと言うのに、彼女は動き始める。
徐々に見えてくる俺のそれは真っ赤だった。
彼女の引きつる表情が、血の付いた彼女の秘所が痛々しかった。
俺の腹に乗っていた彼女の白い手に、俺の手を重ねる。
驚いたような表情で見られたので、笑顔を返した。
再び戻って来た時、彼女の手を引き、顔をこちらに寄せ優しくキスをする。
「・・・本当に、貴方を選んで良かったと思っているよ。」
彼女はまた動き出す。
もう止まろうとはせず、それどころか少しずつだが加速している。
「大丈夫なのか?」
「あぁ、体の方が慣れたらしい。」
「なら良いんだけど・・・」

366 :
その言葉は本当なのか、どんどん加速していく。
ぎゅうぎゅうに締まった肉の襞が、包み込んだ俺のそれを何度も何度も擦り上げる。
流石に、その強すぎる快楽に、長く耐える事は出来なかった。
「うぐっ・・・!」
「・・・!暖かい、貴方の精液・・・私の中に・・・」
「ご、ごめん!」
「何故謝る?これ程迄に満たされた気分は、今まで初めてだ・・・」
「ほんとごめん。我慢できなくて。」
「貴方が気に病む事は何も無い。
 ・・・それよりも。私はまだ、満足してないぞ。今日は朝まで付き合って貰うからな。」
***
「して・・・何が目的?甦る為の生贄とか、人の肉体を奪うとか?」
「・・・何を言っている?」
「結局、俺は理性が飛んで・・・契約の為の餌みたいな物か?」
「貴方は本当に莫迦だな、私は貴方が愛おしくて仕方が無いだけだ。
 犠牲にする等持っての外、貴方がぬ位なら私は亡霊のままで良い。」
「相当物好きな奴だな・・・。」
別にんだって構わない、幽霊も中々悪くなさそうだ、そんな事を考えていた自分が馬鹿らしくなった。
だが考えてみればそれは、例え全ては演技だったとしても、彼女の為にんでも良いと言う事だ。
遅かれ早かれ、は誰にも等しく訪れる。しかし生者亡者共に、を受け入れられない者も居る。
彼女は俺なんかよりもずっと早く、を受け入れていた様だ。
「貴方は・・・本当に、私で良いのか?私は貴方と法的に結婚する事はできないし、子供も産めない。
 貴方と一部の人間以外には見えないのだから、貴方は一生周りから「結婚しないのか」と言われる事になる。
 それに私は愛想も無いし、女らしくないし、勝手に貴方に取り憑いたりするし・・・」
「はいストップ。」
「・・・。」
「あー・・そんな些細な事をグチグチ言ってるのは聞きたくないねぇ。(最後の一つは気になるけど・・・)」
「例え聞きたくなくても、貴方が聞きたくないと口にする事は無い・・・私を慰めてくれたのだろう、ありがとう。」
「こっちこそ、俺なんかに構ってくれて。」
「・・・意識すれば、他の霊達も見える様になる。霊感は、単純に霊に対する意識の問題だから。」
「人は霊を見ても幻だと思い込むんだよ、俺も含めて。」
「私は幻か?」
「さぁ、ねぇ?」
  ***
休日、デートと称して、久々に電車で遠出した。
やって来たのは、ある小さな公園。まぁ傍から見たら、休日の昼間に男が一人ほっつき歩いてるだけだが。
向こうから二人組が歩いて来る。良く見れば、旧友とその彼女らしき人物だ。
「おん?これはこれは、いつぞやの財布忘れ。」
「お!?久しぶり〜。って、いつの話をしてる!あの時は・・・」
「誰?」
「俺の親友。久しぶりに会ったなぁ。」
そんな会話をしていた彼女さんの方の視線は、俺を捉えてはいなかった。
「あなた・・・幽霊って信じる?この公園にも・・・昔、居たらしいわ。」
(来た来た。)
俺はニヤニヤしながら答えた。
「居ない、とは言い切れないね。科学的には証明できないけど。俺に何か取り憑いてたりする?」
「え?あ、いや・・・」
「へぇ、取り憑いてるんだ。」
「いや、そんな、言ってないって。」
「つまり、結局は取り憑いてるんだね。」
「・・・うん。」
「マジで!?こいつに?」
案の定、旧友は驚いている。
予想通りの反応をしてくれた旧友を無視し、俺は更にニヤニヤしながら聞く。勿論、分かりきっている事だ。
「どんな奴?」
「女の人・・・睨んでるみたいな目。」

367 :
「だってさ。」
俺は直ぐ隣に居た"幽霊"に言った。流石にここまでやると、本当は見えているのではないか、と聞かれる。
あくまで俺は否定した。ゆっくりと芝生に腰を下ろす。
俺が見えてない事にしているのを良い事に、勝手に膝を枕にされているが無視する。
旧友の方は何も見えていない様だったが、彼女さんの方は驚いた顔をしていた。
「その女の人・・・」
「「どした?」」
「いや・・・何でも無い。」
俺は聞き出そうとはしなかった。原因を知っていた訳だし。
しかし、何事も無く・・・と言う訳には行かなかった。
「よっこらせっと。」
「「あ・・・」」
「うわっ!?」
「ど、どうした?」
旧友が隣に腰掛ける。と同時に立ち上がる。
俺は驚いたフリをしつつ何があったかを聞いた。踏まれた本人の様子を窺いながら。
表情の変化は殆ど無かったが、眉が僅かに釣りあがり、少しだけ怒っている様に見えた。
「座ったら、何か腰の辺りが急に冷たく・・・」
「踏まれてるし・・・全く、人の膝を勝手に使うからだ。」
「・・・やっぱり、見えてる?」
「見えてたよ、最初から。」
「お前、霊感無かったんじゃ?」
「他の霊は見えないんだけどね。何でも、意識の問題らしい、本人曰く。」
「詳しい事は私も知らないが。」
「その人、身内・・・?」
「「違う。赤の他人(だ、恋人だが)。」」
「恋人・・・んでからも彼の傍に居てあげるなんて・・・」
「え、恋人って言った?」
「言ったけど・・・」
「恋人?こいつに!?」
無理も無いが、勘違いしているらしい。恋人ではあるが・・・いや、俺からしたら恋霊か。
そもそも人間と亡霊が恋をする方が、無理があるように思える。
「それは違う。彼と知り合ったのは後だ。」
「そゆこと。」
「「どう言う事?」」
「私がんでから彼を見つけ、彼に惚れ、この公園から離れたと言う訳だ。」
「あの時の不安定な霊が・・・でも、害は感じない・・・・」
「俺から見てだが、憎悪と言う感情はあったけど、人を襲う心算は元より無い様に見えた。」
不意に、頬に柔らかい物が当てられる。横に大きく見えるは、表情を作らない恋人の顔。
一瞬何が起きたのか理解が追いついていなかったが、直ぐに状況を把握する。
人がさりげなくシリアスな話をしていると言うのに、こいつはこれだ。
旧友と彼女さんの方に視線を向ける。やはり、旧友は何が起こったか分からない様子。
彼女さんの方は、顔を赤くして目を逸らしている。そして恐らく、俺の顔は鬼灯よりも紅かっただろう。
「んっ・・・」
「アンタ、周りの視線が気になる事無いんだろうね。生き易い者だな、ふらやましいよ。」
「え?え?どゆこと?」
「あー、通訳必要なのか・・・」

368 :
はぁ・・・面倒だな。面倒だし、締めに入ろう。
そう、面倒。これからこいつと共に過ごして行く上で、何度もお世話になるだろう。今回みたいに・・・
それでも、いや、それに比べても俺にとって彼女は掛け替えの無い存在だ。
何があるか分からない、世の中は。彼女なんて一生できないと思っていたし、増してや霊等と思ってもいなかった。
幽霊の存在自体、信じていなかった。それが、今はこうして二人で過ごしている。
多分、逃げ出そうとすれば呪われたりするだろう。勿論そんな理由で一緒に居る訳ではないが。
普通の人から見れば、俺はただの危ない人かもしれない。そうだとしても構わない。
彼女は後も付き添ってくれると言った。
だから、ずっと一緒に居よう。彼女が生きていた時に得られなかった分の幸せを与えよう。そう心に誓った。
まぁ、兎に角、だ。
「つまり、俺もある意味で人間の道から外れたって事だ。後悔はしてないけどね。」
「は?え?だから意味が分からんって。」
そろそろ締め括れたかと思っていた矢先、話しかけられる。
「・・・貴方に提案をしたい。」
「?」
「彼を一度した方が、話が早いのではないか?」
「駄目です!お前は怨霊か!」
「な、何の話をしてるんだよ・・・」
「・・・貴方も、んで見たくはないか?」
「遠慮しますっ!」
――
以上です、失礼致しました

369 :
>>368
GJ

370 :
グッジョブ!

371 :
最後が素直な事言ってる
ぐっじょぶ

372 :
皆さんおはようございますこんにちわこんばんわお久しぶりです
エロちょっと(本番なし)、グロなし
ではどうぞ

373 :
 6月の終わり、いや日付が変わったので7月のことである。
 深夜、いつものように自室のノートパソコンをカチャカチャやっていると、いつの間にか背後に人影があっ
た。
「……聖子!?」
「よいしょっと」
 驚きの余り思わず放り投げてしまったマウスをスーパーキャッチした彼女は、そのまま表示されていた画像を
閉じてフォルダごとゴミ箱に放り込み、ゴミ箱の中身も消去してしまった。この間僅か2秒足らず。
「こんばんは」
「あっ……あっ……」
 秘蔵のフォルダが一瞬にしてお陀仏になってしまった。目からボロボロと涙がこぼれていく。
 時折踏まされるブラクラにも負けずに集めたお宝画像が……Dドライブに作成した隠しフォルダに押し込んだ
動画が……拡張子も.xxxに改竄して検索避けをかけて保護していたお宝画像が……使うときだけ元に戻して楽し
んでいた洋モノ動画が……
 両手で顔を覆い隠すことも出来ずに、ノートパソコンに涙が落ちて弾ける。
「あーーーーーー……」
「蓮太、どうしたんだ? 急に泣き出して。あと誕生日おめでとう」
 聖子は普段以上に抑揚を抑えた声でこちらに呼びかけてくる。棒読みにしか聞こえないし、結構大事なことを
さらっと言われた気がするのは俺の耳がおかしいからだろう。
「畜生めー! あとありがとう! うわあああぁぁぁ……」
「とりあえず落ち着け。ほら、深呼吸して」
「すー……はあぁー……。……いーち、にーぃ、さーん、ごーぉ、なーな、じゅういーち、じゅうさーん、じゅ
 うなーな……」
「奇数なら2が余分で9が抜けてるし、素数なら1が余分だ」
 冷静な突っ込みを入れられたお陰で多少は頭が醒めた。どれだけ嘆いても消えた.jpgや.mp4、.zipは帰っては
こないのだ。麻呂がなんと言おうが帰ってこないのでおじゃる。
「そんなにショックを受けなくても、ほら、代わりと言ってはなんだが私の身体を好きにしていいんだぞ?」
「黙りゃ!」
「りゃ?」
 怪訝な顔をしているがいちいち説明する気にもならなかった。とめどなく流れ落ちる涙を止める方法を真剣に
模索するが、脱水症状を起こして涙腺が機能しなくなるのを待ったほうが早そうだという結論に達する。
 それほどまでに消されたファイルは俺の魂の、最後の拠り所だった。なにせ三次元のブツはすぐに彼女の手に
よって手動シュレッダーにかけられてしまうのだから。
 目の前のパソコンのモニターを呆然と見つめる。ゴミ箱のアイコンは空になっていた。隠しフォルダを呼び出
してみたが『指定されたファイルは見つかりません』というメッセージが出るばかり。もう間違いなく帰ってこ
ない。
 これは一生忘れられない誕生日になるだろう、全くもって畜生め。

374 :
「……蓮太?」
 カチッ、カチッとクリック音だけが響く部屋に先に耐えられなくなったのは聖子のほうだった。
「そんなにショックを受けなくてもいいじゃないか」
「しょっくなんてうけてないよ」
 聖子が絶句している。今まで散々オカズを破棄してきたのに、今更同じことをしたくらいでここまで壊れると
思っていなかったのだろう。
「なくなっちゃったものはしかたないよね」
 クリック音がようやく止んで、彼女は溜息を吐いた。
「……蓮太、一つ訊きたいのだが」
「なに?」
「誕生日プレゼント、何が欲しい?」
「今消えたファイル」
「……話を進めるぞ」
「意味が分かりません」
 どうしてこの大事件を横へ置くという選択肢が存在するのか理解出来なかった。
「私達、付き合い始めてもう3年になるじゃないか」
「記憶にございません。俺の魂はたった今消去されました」
「つまり身体と遺伝子情報は無事なのか。大きな扉の前に座っていそうだな」
 この3年半で彼女も随分こちら側に染まってきた。
「今現在、扉じゃないけど世界につながるウインドウの前に座っておりますが」
「確かに林檎の前に座ってはいないようだが」
「ムチとかローソク使うプレイが好きだからね」
 とはいえ流石にSM-DOSまでは分からなかったらしい。結構古いネタだししょうがないか。
「今のファイルにそうしたものが含まれていたのか?」
「消えたものの話をしてもしょうがありません。未来の話をしましょう。……そうだ、角煮行かなきゃ」
 マウスを素早く操作して専用ブラウザを呼び出しかけたその時、彼女が右手を押しとどめる。
「今日で君はハタチだろう? なら今度こそ、さ?」
 この3年半、俺はキスくらいはするものの、それ以上のことは一切、全く、神に誓って行なっていなかった。
我ながらよく精神力が持ったものである。
 それもこれも全てはこのHDDに仕込まれていたファイルたちのおかげである。ありがとう、そしてさようなら
みんな。ははっ、何を泣いているんだ。またすぐに逢えるさ。だって君達はこの広いネットワークの海にたゆた
うデータじゃないか。グーグル先生とヤフー教授さえ元気なら飛んでいけるさ!
「その辺でいいか蓮太」
 俺の扱いに随分慣れてきた聖子がそう言うので仕方なく夢の世界から帰ってくる。いいじゃないか、これは自
分の中でのケジメなのだから。
「で、だ。今度こそだ。お互いにそんなに忙しいわけじゃないだろう?」
「探しものはなんですか、見つけにくいものですか。ふたばの中や角煮の中も探してみるけど……揃わないだろ
 うなぁ……」
「深い深い溜息を吐きながら言うな。私で発散してくれればいいんだよ?」
「三次元とか無いわ。今や二次元のアイドルがコンサート開く世の中ですよ?」
「いや、世の中はボーカロイドよりAKBのほうを支持していると思う」
「そのAKBだってアニメになるご時世ですしー」
「蓮太」
 私は真面目に言っているんだ、と少しだけ目尻を吊り上げて言う。
「真面目にそんなこと言うなよ。俺達まだ――」
「――十分そういうのだと思うよ」
 俺の語尾を勝手に持っていって、後ろから抱きついてきた。
「一度くらい、いいだろ? このままじゃ今際の際にヤってやる、なんて言われそうだ」
「それじゃダメ?」
「ダメ」
 後ろ手に頭を抱き寄せる仕草をすると前に回りこんで勝手に膝に座る。
「ダメだよ。私も、十分我慢した」
「なんでそんなにシたいんだよ」
「蓮太に全部捧げたいから」
 この至近距離で、なんでそんなことを顔色も変えずに言えるんだ。
「……もう寝るから、お前も家に帰って風呂に入って寝ろ」

375 :
 風呂はもう暑いのでシャワーで手早く済ませてくると、俺のベッドに人型の膨らみがあった。一度開けたドア
をもう一度閉める。
 よし、今夜はソファで寝よう。幸いなことに母は出張、姉は嫁いだっきり戻ってくる気配がないからな! TV
の前でポテチ食いながら深夜のC級映画見てても誰にも怒られないぜ!
 静かにガッツポーズしながらそう考えていると、背後のドアが開き、振り返る暇もなく引きずり込まれた。
「持って……いかれたあぁー!」
「落ち着け、腕も脚も綺麗なままだ」
「綺麗だろ……洗ってきたばっかりなんだぜ、コレ」
「逆に洗ってきていなかったらどうしようかと思っていた」
 彼女は言いながらも俺をベッドまで引きずっていく。俺も抵抗は無意味なことを分かっているので大人しく引
きずられている。
「抵抗しないのか?」
「ベッドまで歩くのが面倒だったのでちょうどよかったです。あー、運動したくないなー。早く寝ようそうしよ
 う」
「そうだな、早く寝よう」
「夜はベッドでぐーぐーぐー、眠たいな、眠たいな」
「夜はベッドで運動会じゃないか?」
 チッ、とあからさまに舌打ちをすると、彼女が身体を押し付けてくる。ぽにょん、とか、ふにょん、とか、と
にかくそういう擬音で表現される物体を嫌でも意識させられる。
「当ててんなよ」
「当ててるんだ」
「だから当ててんなよ」
 こうやってじゃれてはいるが、俺もいい加減頃合いかなと思わなくもないのは事実だ。毎日毎日迫られて断っ
て、というのがワンセットになっているせいで、受け入れる、という選択肢がなかなか出てこないだけで。
「着けて、きていないんだ」
 耳元で囁かれて流石に焦った。何をだ、と大声を上げそうになって必に声を飲み込む。
「いい機会だと思わないか? もう2年半、停滞したままなんだ」
 そうしたのは俺だ。関係を進めたくないと、今のこのじゃれ合いを少しでも長く続けたいと思ったから。
「高校を卒業して、同じ大学に通ってさ。もうすぐ就活だって視野に入ってくるし。君の成人記念で、彼女から
 処女のプレゼントなんて記憶に残るんじゃないか?」
 別にどんなタイミングでも、お前と初めて致すとなれば忘れようがない。それだけは間違いないだろう。
「だから……な?」
「……あー、眠い眠い!」
 彼女の拘束をぶっちぎってベッドへダイブ。うつ伏せに枕へ顔を埋める。ついでに足をバタバタさせる。こっ
恥ずかしくって聞いてられない。彼女の発言よりなにより、こんなことを真面目くさって考えている自分が恥ず
かしい。
 いいじゃん、相手がいいよって言ってるんだから。黙って押し倒すのも男の甲斐性じゃん。据え膳食わぬは男
の恥って言葉もあるじゃん。
「天井のシミを数えているうちに終わるよ、なんて言えば格好もつくし」
「そうそう……ってだからそういうエスパー地味たことはしないでください」
 ちょっとかっこいいかもしれないと思っちゃった自分を殴りたい。俺の馬鹿バカばか。
「なあ、蓮太」
「んだよ」
「添い寝してやろうか」
 言うなりと彼女もベッドへ潜り込んできた。

376 :
「ふふ……蓮太」
「鼻で笑われた!?」
「それは、済まない」
 特別否定するわけでもなく、もぞもぞと彼女が俺の身体に腕を回す。
「あったかいな、蓮太は」
「そりゃ風呂あがりですしおすし。あ、お寿司食べたい」
「明日行こう?」
「聖子のおごりな」
「んー、回るところならいいよ」
「じゃあ銀座行こう。白木のカウンターの前で俺がY字スピンしながら食うの」
「それではお店を叩き出されてしまうな」
「どうせ人生で一度も関係の無さそうな店だ。出入り禁止にしてくれなくたってこっちから行かないし、全然問
 題ない」
 彼女からの反応がなくなった。彼女としても、どうしても俺と致したいわけではないらしい。毎日同じように
アプローチをかけていれば、自然と引き際も身についてしまう。今日はもうここまでと判断したようだ。深く潜
りこむようにして俺を抱きすくめる。深呼吸を一つして、もう身動きしないぞ、と言外にアピールしてきた。
「……帰れよ」
「やだ。今日くらいは一緒に寝させてくれ」
「なんで今日なんだよ」
 俺の誕生日、という意味では確かに重要なイベントかもしれない。だがそれをありがたがるのは俺と、常々
『2人目なのに20時間もかかった』と愚痴る母親くらいなものだ。
「だって、今日蓮太が生まれなければ、私がこうして君に抱きついて眠ることも出来なかったわけだ。……それ
 だけでも国民の休日にして余りある重要度だと思わないか?」
「ねぇよ。これっぽっちもねぇよ」
 たかが誕生日ごときで国民巻き込んで休みにしていいのは、日本では皇居におわす今上陛下だけである。俺は
いつの間にそんなやんごとない血筋になったんだ。
 寝返りを打って仰向けになる。逃げられないようになのか更に強く抱きしめようとしてきた。
「……もう」
 これは自分のモノなのだから勝手に何処かへ行くのは許さないと言わんばかりの態度。俺はお前の何なんだ
か。

377 :
 彼女の頭へ手を伸ばして軽く撫でる。まさかそんなふうに触られると思っていなかったのか、一瞬身体を強張
らせたがすぐに力を抜いて受け入れる。
「……スる?」
「盛るな」
 撫でていた指を丸めてデコピン。
「添い寝で我慢しなさい」
 それだって随分譲歩だ。スるつもりはないと言っている手前、こっちだってさっきからガチガチになっている
俺の分身を抑えこまなくてはならないのだから。
「前言撤回、してもいいんだよ?」
「うっせぇ」
 更に身体を回して彼女に背を向ける。彼女もこれがチャンスとばかりに身体を寄せてきた。
「……しょうがないから、今日はこれで我慢する」
 腕が前に回ってきて、ズボンの前を探る。硬くなったそこに指が走る。反射的に振り向こうとするががっしり
抱きかかえられていてはそれもままならない。
「最後までシよう、とは言わないから。先っぽだけだから」
「それは男のセリフじゃないか?」
「先っぽだけだぞ?」
 言葉通り、俺を捕らえると先端だけ指で揉みほぐす。
「好きだぞ蓮太……好きだ。何より、誰より好きだ」
 彼女の吐息が俺の肩に当たる。おでこが背中に押し付けられる。
「私、蓮太の眼鏡に適うような、魅力はあると思うんだ」
「すげえ自信だな」
「だって蓮太、昔『幼馴染、巨乳、毎朝起こしに来てくれる女の子』が好みだって言ってたじゃないか。その言
 葉でどれだけ救われたか」
 全然記憶に無い。
「だからな、あと一押しで落ちると、私は信じているんだ」
「それは勘違いじゃないかなぁ」
「信じているだけだから。……蓮太を」
「大変だ、聖子がネス湖のネッシーの信憑性についてとつとつと語り始めた」
 こんな社会の底辺を這いずるゴミムシから手足をもいだようなものを信じるだなんて、頭がどうにかなってし
まったに違いない。
「冗談、言っているわけじゃないんだぞ?」
 声音で察した。向き直る。どうも冗談で済ませてはくれなさそうだ。
「……で?」
 彼女は応えず、更に身体を寄せて、唇で触れてきた。

378 :
 流されてるな、と思ったのは舌で舌を絡めとられたとき。
 付き合い始めて最初の1年こそキスなんて一度もしなかったが、それ以降は何かあればキスばかりだ。ちゅっ
ちゅするのもぶちゅーするのもれろれろするのもひと通り経験済み。俺も聖子も、何かあればキスで済ませばい
いや、という考えを持っているのは間違いない。どの年だったか、ホワイトデーのお返しをキスで返したことも
ある。
「ひぇ……じゅるっ、たっ……!」
 息苦しいほど一生懸命に俺へのアプローチを続ける。身体が密着する。俺自身が、彼女の腹にめり込むように
押し付けられる。俺だって、我慢強いほうじゃないのに。
 彼女もそうした硬さは分かっている。擦り寄るようにして、刺激に強弱をつけてくるのだ。俺の呼吸に吐息が
交じるが、口を塞がれて上手く空気が抜けない。鼻が鳴る。
「へ、ひぇんた……」
 手を取られて、彼女の部分へ誘導される。動かしてくれ、と促される。指先に柔らかい肉がまとわりつく。脳
神経回路がショート寸前だ。
 今日は、一応、イベントの日だし、もう、いいか。……いいのか?
「……いいのか?」
 しっかり口にも出して確認する。彼女も息が続かなくてふいごのように胸を動かしていたが、やがて落ち着く
とこくりと頷いた。
「こんなときだけしおらしくなりやがって」
「だって、痛いって聞くし」
「気にするの、そこかよ」
「痛いのは嫌いだから」
 何か言いたそうに視線を外す。
「蓮太が気持ちよくしてくれるだろうから、そんなに心配してないけど」
 自信がない、なんて間違っても言えない状況に追い込んでくれた。
「お前なんて大っ嫌いだ」
「……ありがと」
「買い被りだ」
 いくら指先が繊細と言ってもパジャマの上からでは柔らかいことしか分からない。彼女もそれを察したのか、
下をまとめて脱いでくれた。流石に下腹部にいきなり触れるのは気が引けるのでヘソの下辺りを撫でてみる。彼
女の身体が強張る。
 撫でながら、少しずつ下へ。すぐに茂みにぶつかる。以前に素っ裸を見せつけられた時のことを思い出した。
あんまり濃くなかった気がする。
 彼女はキスをするのも忘れていた。息を荒くして俺を待っている。そのことに気がついて、生唾を飲み込んで
しまう。
「蓮太、シたかったんだな……」
「シたくない、なんて言った覚えないけど」
「そう言えばそうだった」
 くすり、と彼女が息を漏らす。引き寄せられるように唇を塞いだ。
「ん、あ……」
 茂みを分け入り、更に奥へ。湿気がすごい。指先がぬかるみを捉えた。柔らかい、肉、なんだと思う。今まで
に触ったことのないような感触だ。何処か遠くのほうで、これがあの……アレなのか、と茫洋とした感想が浮か
んだ。
「ふぁ、あぅ……れんたぁ、せつないよぉ……」
 ゆるゆると周りを撫でると彼女が背筋を震わせながら反応する。そんな風にされたら、こっちだって興奮して
しまうじゃないか。涎が垂れそうになって啜り上げてしまう。
「れんた、やらし……」
「お前が言うな」
 涙をこぼし、涎を垂らし、下だってぐちゃぐちゃだ。
「そ、だね。蓮太も、ガチガチだし。……脱いで?」
 パジャマ代わりの短パンを脱ぎ、分身に引っかかるボクサーパンツを引きずり下ろす。灰色の先端に黒いシミ
が出来ていた。
「蓮太も濡れてるな」
「お前のとは用途が違うって」
「どっちも、私に種付けするための機構じゃないか?」
「……お……前は!」
 身体を入れ替えて彼女に乗り上げる。たったこれだけの運動で、息が整わない。
「れん、た……ほしい」
「……ああ」
 この辺りは、もう目と目で通じ合う、といった状態だ。お互い初めてなのに。
 彼女も同じことを考えていたようで、おかしそうに顔を歪めると、涙がまた一筋流れていった。

379 :
「たっだいまー!」
 突如部屋のドアが開かれ、場違いなテンションの侵入者が現れた。
 どうしますか?
   たたかう
  →かくれる
   ぼうぎょ
   にげる
 ……そんなコマンド入力が間に合うわけもなく。
「…………」
「…………」
「…………」
 エターナルフォースブリザード、相手はぬ。
「……あの、ゴメンね?」
「…………」
「…………」
 あの、聖子さん、この状況じゃ萎えちゃって当然だと思うんですが、そんな悲しそうな顔しないでください。
だって仕方ないじゃない、帰ってくるはずのない姉に今まさにってタイミングで闖入してこられたら、そりゃ
漲ってた元気もどこか異次元へワームホールで吸い込まれてしまいますよ。
「ご、ごゆっくり……?」
 姉はぱたんという音と共にドアの向こうへ消えた。
 ……ごゆっくりじゃねえよ俺の俺がごゆっくりしちゃったよどうしてくれるんだよこの状況と俺のどっかに飛
んでいった元気っつーかこの空気! いい空気だったじゃん俺もずっと拒否してたのを上手いこと洗い流してく
れたようないい空気だったじゃんどうしてくれるんだよ3年以上溜め込んだこのリビドーまた蓋したらもう二度
と絶対ぬまで開放されないだろぉぐわぁ!
「れ、蓮太?」
 熱く熱く流れ落ちる涙がボタボタ落ちる。
「ひっぐえっぐ……ひっぐぐじゅじゅるじゅる……んごぐぶあっ……」
 季節外れの花粉症で目と鼻と呼吸と人生が辛い。
「……蓮太?」
「……もう寝る、寝ます。ヘタレでもいいです」
 ついさっき脱ぎ捨てたパンツとズボンを拾い集めて身に付ける。微妙に生温かいのが悲しい。
「あ、あのな? 元気がなくなったならまた――」
「――添い寝してください。慰めてください」
 我ながら情けないと思うが、最初は添い寝で済ませるつもりだったのだ。振り出しに戻っただけだ。そうだ、
振り出しだ。今晩この30分には何もなかった。なかった。
「……ながっ……なかったあッ! キング、クリムゾンッ!」
 その晩、涙と鼻水を振りまいた俺は聖子に一晩かけて慰めてもらった。聖子は最後には笑ってくれたので、多
分ヘタれた俺を許してくれたと思う。

380 :
と以上です

ttp://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1249978294/902
……
…………
……………………
ま、まさか本当に最終回を迎えるとは夢にも思わず……(ガクブル

381 :
GJ!
最悪のタイミングで帰って来よった

382 :
乙wwww

383 :
乙wwwwww
俺の俺がごゆっくりwwwwwwww

384 :
同級生敬語型素直クールの続編を待っている

385 :
ヨハンとコルネリアは何故かなろうで書いてるなw
まあ、ノクターンっぽい作品じゃないけどさ

386 :
甘えん坊スレに移った、多分これからずっとはこないだ終わったな

387 :


388 :
ほしゅしとかないとヤバそうね

389 :
ほしゅ

390 :
ほのぼのの本スレもだいぶ前に落ちたな
素クール好きなんだがなぁ

391 :
立てたいがレベルが足りないのだなほのぼの

392 :
投下があるかは分からんが立ててみようか

393 :
立てたよー
【もう絶対に】素直クール【離さない】
http://kohada.2ch.net/test/read.cgi/honobono/1378212930/

394 :
>>393


395 :2013/09/18
「そろそろ人肌が恋しい季節になってきただろう」
と男に抱きつくクーと
「そもそも真夏だってお前は抱きついてきただろうが」
と突っ込む男
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