2013年10エロパロ397: 【魂喰】ソウルイーターでエロパロ・4【ノット!】 (232) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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【魂喰】ソウルイーターでエロパロ・4【ノット!】


1 :2011/03/04 〜 最終レス :2013/09/15
ソウルイーターのエロパロは2005年から始まった…!
神職人・神ネタ師・狂気感染したい、させたい人、お待ちしております。

過去スレ
ソウルイーターでエロパロ(2005〜)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1113676407/
ソウルイーターでエロパロ(2007〜)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1175408842/
●ソウルイーターでエロパロ●
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1207388698/
●ソウルイーターでエロパロ・2●
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1226146422/
●ソウルイーターでエロパロ・3●
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1241784475/

過去作品保管庫
http://souleaterss.web.fc2.com/

2 :
落ちてたので建てた。
ノットの連載もある訳だしまた盛り上がってくれ

3 :
即フラグだな

4 :
クロナたんハァハァ(´Д`;)

5 :
不愉快ですわっ――

6 :
最近のクロナは女にしか見えなくなってきた
主に尻が

7 :
結局、椿とパティはどっちが巨乳なの?

8 :
>>1


9 :
おつ

10 :
>>7
パティだと思う

11 :
クロナとメデューサの組み合わせはないのか

12 :
クロナとラグナロクなら多いんだがな
あと何故かキッド

13 :
キッドとラグナロクか

14 :
アッー

15 :
♀ブラック☆スターの
ビッグなおっぱいで
バイズリされ逝きまくる♂椿。

♂トンプソン兄弟に
両穴責めにあう♀キッド
♀ソウルに責められる♂マカだが
最終的にソウルを破壊する勢いで
やりまくる♂マカ

16 :
本編で♀キッドは無かったっけか

オックス性転換想像してひとりでに萎えた

17 :
ヤンキー兄弟×お嬢様の3Pってなかなかおいしいシチュだな

18 :
>>16
やめろ
そいつぁ禁忌だ

19 :
>>12
未だにキッドとクロナはよく分からん
フラグあったっけ?

20 :
正直もう萌えればなんでも

そんな俺は前スレから★クロナ期待して全裸待機してる

21 :
会話のみ
「…すばらしい」
「……あの…何、キッド……?」
「前々から思っていたんだ、マカのその髪型…。
まさにシンメトリーだっ!!」
「え、ああ、ツインテール?
いや、そんなの私だけじゃなくて他にも…」
「いいや、違う。マカ。」
「…え?」
「マカのシンメトリーだから、こんなにも美しい」
「…なっ……!」
「きっとマカのことだ!その胸もシンメトリーなんだろう!」
「はあっ!?む、胸がシンメトリーってどういう…!?」
「確かめてみなくては!」
がばーん
「なっちょっ、キッド落ち着いてキ…っやあ!」

続きは脳内補完

22 :
パティちゃんペロペロ

23 :
おっぱい

24 :
HEY!

25 :
ダレモイナイ・・・書き逃げスルナライマノウチ・・・

26 :
キッドがシンメトリーからバランスに目覚めたということは、リズとパティの身長やバストの違いも気にならなくなるわけだ。
夜の生活も益々盛んになるな。

27 :
本誌も19巻も読めてないんだが、今エルカってどうなったの?武専脱出した?
状況によっては妄想を膨らませたいと思ってるんだが

28 :
まだつかまれたままだよ

29 :
クロナスレ落ちたのでしょうか?
見つからんのでこちらに投下します
キックロ嫌だって人はNGしてください
--------------
最初に魔剣の噂を聞いたときは、また愚か者がいたものだと軽蔑した。
善人の魂を狩り、鬼神への道を歩む…単純に力に魅せられた者か、
はたまた不の男のように父上の敷く規律が気に食わぬがゆえに反抗したものかと推察していた。
はじめてその本人に会ったのは、薄気味悪い船の上でだった。
予想と違い、貧弱な印象の姿は常に何かに怯えているようで、
なるほど父上から後に聞いた鬼神・阿修羅の印象とダブるものがあった。
まともに話す機会を得たのは、奴――…クロナが武専に保護されてからだった。
初めは話すどころか俺の姿を見ただけで逃げ回り、
マカ以外の人間とは目を合わせることすら困難だったようだ。
クロナが善人の魂を狩り続けたのは、己の欲望によるものではなく
唯一の身内であり絶対の存在であった母親、魔女メデューサの陰謀によるものと判明した。
武専はクロナを更正の可能性ありとして保護することにした。
俺としては、父上が「保護するに価する」と判断したクロナを
憎悪の対象としてではなく、一個人として対等に接したくはあったが
クロナにとって俺は魔女の天敵である神という印象が拭えぬらしく
曰く「神君との接し方がわからない」と、とかく俺との接触を避けていた。
そんなクロナの態度に半ば意地になった俺は出来る限り交流を図り、
クロナの俺や父上に対するマイナスの印象をなんとかして払拭してやろうとあれこれ画策した。
当時は気づいてはいなかったが、俺はこの時既にクロナに惹かれていたのかもしれない。
苦労の甲斐あってか、クロナは段々と俺に慣れてきたようで話しかけても
過度に怯える事も少なくなり、時には笑顔さえこちらに向けるようになった。

30 :
ある晩、とある調査を終え深夜に武専に戻ってきた。
早朝に結果を武専に報告する必要があったため、姉妹のみを先に刑台屋敷に帰し、
俺は武専に宿泊することにした。
とにかく汗を流したかったので、俺はシャワーを浴びにシャワー室へと足を運んだ。
夜も更けてかなり経っていただけあり、生徒はもちろん職員の影もなかったが、
シャワー室には灯りがついていた。
夜間は利用者が減ることもあり、節約の関係から
普段男女別であるシャワー室は夜間は男女共通で一室のみ解放されている。
近づくと水音が聞こえる。誰かがいるのだ。
女性職員が利用しているのならば入るわけにはいかない。
脱衣かごの中を見ると、見慣れた服が収められていた。
クロナのものだ。
念のため中を伺うと、桃色の頭がぼんやり見えた。クロナに間違いなさそうだった。
他の生徒と違い、クロナは自宅を持たず武専に寝泊まりしている。
なので深夜にシャワー室を利用していても不思議はなかった。
そういえば、普段、更衣のシャワーの際に姿を見かけたことがない。
一人時間帯をずらして利用していたのだろうか。
ともかく俺は知った顔に安心して衣服を脱ぎ、シャワー室に入った。
「入るぞ、クロナ」
「ひゃっ!」
声をかけるとクロナは肩をびくりと震わせた。
「あ…ぁ、やあ、キッド…。珍しいね、こんな夜に…」
「火急の用件があってな。こんな時間までかかってしまった。」
大変だね、と相槌を打ち、クロナは湯気の向こうからこちらへ寄ってきた。
その体にはバスタオルを巻いていた。
「お前の方はどうしたんだ。シャワーを浴びるには少々遅すぎないか」
「ん…なんだか寝れなくて…あ、べ、別に特別な理由とかはないよ」
「そうか」

31 :
返答をしつつシャワーのバルブを捻る。すると、予想より勢いよく水が飛び出した。
「うおっ…」
「ひゃ、冷た…っ!」
先に使用されてから随分時間が経過していたため湯がすっかり冷えてしまったようだ。
すぐに止めたが、意図せずして冷水を浴びたクロナは慌てた際に体に巻いていたタオルを落とした。
普段の衣服も体のラインが出る服であるため、ある程度予想はついていたが
露になったクロナの体はかなり痩せていて、かすかにあばらが浮いていた。
しかし何故か腰回りは細いながらも程よく肉がつき、
臀部から腿にかけては蠱惑的とも言える曲線を描いていた。
そこで俺はやっと違和感に気づく。
そもそも女子のようにタオルを巻いていた時点で気づくべきだったのだ。
いや、或いは脱衣かごの中のクロナの衣服に下着があったらもっと早く気づいたに違いない。
クロナの足の付け根の間には、俺と同じようなものはついてはおらず、代わりに小さな裂け目があった。
元々、クロナはかなり中性的な印象であった。
俺はなんとなく自分と同性だと思い込んでいたが―…違ったようだ。
「あん、まり…見ないでよ、エッチ」
クロナはタオルを再び纏いそう告げた。
しかし…俺の方はその白い肌が目について離れなかった。
「すまん」
一応謝るものの、頭にカッと血が上ることを抑えられはしない。
「その、クロナ、お前…」
「な、何さ…?」
「いや、失礼だがその、女だったんだな…すまん、そうと思わず…」
「……」
「……」
「…そうなの?」
「…は?」

32 :

返ってきた素っ頓狂な言葉に驚かされる。
「そうなのってお前、何を言ってるんだ…?」
「え、だって…マカもたまに僕をそういう風に言うけど、僕…よくわからないし。
 ブラックスターは僕に男にしては細いな、って言うし…」
どうやらブラックスターも俺と同じ勘違いをしていたようだ。
マカも見抜いていたのではなく、漠然と自分と同性だと思っていた可能性がある。
それくらい、クロナの性別はぱっと見ではわからない。
「自分でわからんのか?、お前…更衣室とか一体どうしてたんだ」
「ナイグス先生が、ラグナロクがいるから女子は嫌がるだろうしお泊まり室で着替えなさいって」
なるほど、更衣の際に姿を見せない理由に合点がいった。
「でも…正直、男とか女とか、どう違うのか僕わからないよ…」
「…は?」
「あ、ある程度見分けはつくけど…それでも何が決定的に違うのか、わからないんだ」
「決定的もなにも…最終的には性器の違いだろう」
「せいき?」
何の話をさせるんだ…顔が熱くなって仕方がない。
「…股の間についてるかついてないかだ。もういいだろう、
 俺は一時シャワー室を出る。お前が用事を済ませるまで外で待っている」
「待って、よくないよ。ついているってなにがなの?」
クロナがある程度世間知らずなのは知っていたが…まさかここまでとは思わなかった。
タオルを持って来て正解だった。変に興奮したせいで勃起してしまっている。
こんな現場をクロナに見せるわけには絶対にいかない。
早急にこの場を去らなくては色々と危険だ!ああ、さっきの冷水シャワーを浴びて頭を冷やしたい!

33 :
「なんでもいいだろう…!」
「よくないよ、わかんないもの」
クロナから体を背けようとするが当のクロナに引き留められてしまう。
こいつ、まさかわかってやっているのではなかろうな…!
「タオル、膨らんでるね…見ていい?」
「なッ!?いいわけないだろう、戯け!調べたいなら本でも読め!」
「実際に目で見た方がわかりやすいと思うけど…ダメ?」
なんだこいつは。武専に来た当初の逃げ腰はどこへ行ったと言うのだ。
ある意味、仲良くなろうとした俺の苦労が無事に実っていたことの証明でもあるが、
今はのんきにそんなことを考えている場合ではない!
「ダメに決まっているだろう!そんなに見たきゃラグナロクにでも見せてもらえ!!」
「ラグナロクは足がないもの…それに、今は寝ているよ」
余計な時にはいるのに何故肝心な時には出てこないのか、
俺はラグナロクに対して見当違いな怒りが湧いた。
そうこうしているうちにクロナがタオルを引っ張ってくる。まずい!
どうにかしなくてはならない、ますます股間が熱くなる。まず思考を落ち着けなくては…
素数を数えるといいと言ったのはジャスティンだったか…いや別な神父だった気がする…
素数には俺の好きな8が含まれないではないか、クソ!
などと全く無駄に思考を働かせているうちに、健闘むなしくもタオルは奪い去られてしまった。
「うっ…」
興味深そうなクロナの視線が俺の股間へ注がれる。奇妙な罪悪感が俺を襲った。
「本当だ…僕にもメデューサ様にも、こんなのないもの…」
「な、なにを破廉恥な真似をしているんだ…!タオルを返せ!」
「はれんち、って何?」
「お前が言う『エッチ』と同じだ」
「えと、そうかな…?」
こいつの「エッチ」の基準はどうなっているんだ。
一度頭をカチ割って思考回路を見てみたい。パティの次に。

34 :
「ねぇ、…ちょっとだけ、触っていい?」
「……はぁッ!?」
一瞬、何を言っているのかすら理解できないぶっ飛んだ要求が来た。
「ダメかな……」
顔をうつむかせて、上目遣いに聞いてくる。
もはや俺にはどこまでが引き返せる局面なのか判断しかねていた。
今までも、たまにクロナに勉強を教えていた。
これも保健の勉強を教えていると考えれば自然なのではないか。…そんなわけないだろう!!
困惑しきった頭でいくら考えてもまともな結論は出ない。
そうこうしているうちにクロナが白い指を伸ばしてくる。
「わ、わかった…もう好きにしろ!その代わり、何が起こっても俺は責任を持たんぞ!」
とうとう抵抗を諦めた。クロナがやりたいなら好きにすればいい。俺はもう思考を投げた。
「うん…ごめんね?」
何故ここにきて謝るのか理解できない。
クロナはおずおずと細長い指を俺の性器に絡めてくる。ひんやりした感触が妙に心地よい。
「あ…熱いね。あと、びくびくしてる…」
「……いちいち言わなくていい。」
興奮が限界まで来ていて、迂闊に気を緩めるとクロナの手の中に射精しかねない。
俺は必に因数分解の式を脳内で弄くり回す。
すると控えめに触ってきたクロナが今度は手のひら全体で包み込んできた。
「なっ…!」
そのまま俺の性器を握り込む。…もう限界だった。
「あっ…〜ぅう!」
「あふぇ!?」
クロナの手の中に吐き出されたものがべっとりついていた。
白い手が俺の白濁で汚されている。クロナのきょとんとした表情の対比に、めまいがしそうだった。

35 :
「なに…これ?」
「なんでもいい……もうわかったか、体を洗ったら出ろ」
荒い息を抑えながら冷静を保っているふりをする。
「ねぇ、ちょっと待って、これなぁに?」
「…男はこういうものが出るんだ。これが男女の違いだ、もういいだろう!」
「うじゅ…」
語調を荒げるとクロナは肩を竦める。
やっと諦めたか。…と思ったが、次の瞬間俺は我が目を疑った。クロナが自分の指を舐めたのだ。
「…ぅ、変な味…」
「な、何をしている!?」
「これ、本当に何なのさ?何のために出るの…?」
「…子を宿す為には必要なんだ」
熱く染まった思考回路の、片隅が妙に冷える。
――ここまできたら、最後まで行ってしまってもよいのではないか。
ふと浮かんだ邪な考えをかぶりを振って追い出そうとする。
しかし、クロナが追い出そうとした考えを刺激する。
「子を…赤ちゃんが出来るの?どうやって?」
クロナが不思議そうに手に付着した精液を見つめる。
俺はシャワーのバルブをひねり、その手の汚れを洗い流す。
「あっ…」
「知りたいなら教えてやるが、後悔しても責任はとらんぞ」
「う……うん」
「……いいのか?」
「…よく、わかんないけど…いいよ。」
無知ゆえの恐ろしさか。好奇心は猫をもすと聞くが、クロナの底無しとも思える好奇心が空恐ろしく感じる。

「よかろう…実践してやる。」

36 :
俺はクロナが纏っているバスタオルを取ると、タイルの上に敷く。
「寝ろ」
「えっと…この上に?」
「そうだ」
クロナが素直に言われた通り寝転がる。俺はその上に跨がった。
改めてクロナの身体を見る。上半身だけ見ると性別が全くわからない。
クロナの胸は、貧乳を通り越して絶壁に等しかった。俺はその平らな胸をまさぐる。
「やっ…くすぐったいよ」
クロナが身をよじる。あばらが浮いているくらいに痩せていると言うのに、
触ると確かに柔らかい。これも女体の神秘というやつだろうか。
それにしてもあばらがシンメトリーに並んでいて、図らずも嬉しくなった。
「ん…んん」
赤く色づく先端を刺激すると、くぐもった声が聞こえる。いじっていると段々かたくなってきた。
クロナの表情を伺うと顔を赤らめて伏し目がちに俺の指先を見ている。
これが先程まで俺を散々困らせた輩がする表情だろうか。
思わずその頬にキスを落とす。左右対称になるように、もう片方にも。
くすぐったそうにクロナが体を動かした。次いで先ほどの先端にもキスをしてやる。
びくんとクロナが体を震わせた。口に含んで吸ってみる。舌で軽く転がす。
「んぁ…あ、ぁ…!やっ…」
もう片方にも同じようにしてやる。クロナの声に明らかに熱がこもりだした。
口を離すとクロナが遠慮がちに視線を合わせる。その伺うような目付きがなぜだかおかしかった。
「なんだか…恥ずかしいよ」
「…さっきお前にやられた俺はこれ以上に恥ずかしかったぞ」
「うじゅ…ねぇ、これ何してるの…?」
「子作りの仕方を知りたいと言ったのは、お前だろう」
「ええっ!?…僕とキッドに赤ちゃんが産まれちゃうの?」
「戯け、俺たちはまだ子供だろう。…飽くまで真似事だ。」

37 :
そう答え、クロナの下腹部に手を伸ばす。
上半身に比べると腰回りは遥かにボリュームがある。
アンバランスなその体型は、普段の俺なら虫酸が走るところだが何故だか興奮して仕方がない。
意を決して、閉じられた裂け目に指をいれる。すぐに、ぬるついた感触に触れた。
「あ…!」
「濡れているな、いやらしいやつめ」
「や…なに?濡れてるって…?」
指を入れ、掻き回して音を立ててやる。
「これを濡れていると言わずして何と言うんだ」
「やん…やだ、知らない、知らないよ…そんなとこ触らないでよ!」
「必要なステップだ。仕方ないだろう」
「うじゅぅ…僕だって触んないよ、そんなとこ…」
クロナが顔を真っ赤にして顔を背ける。赤く染まった耳が見えた。
構わず指をもう一本増やし入り口を探る。
一応、本で読んで一連の流れを知ってはいるが実践するのははじめてだ。
触って見てもどこにあるのかがわからない。
「ん…ん、やっ…!」
陰核に触れる度、クロナが声をあげる。
するととうとう探り当てた。指を滑り込ませるが、なかなか入りそうにない。
「やっぁぁ…なに、やめてよ…!」
「やれと言ったのはお前だろうが」
「あ…、ゃんっ!」
ぬるりと一本突き入れ、動かす。…正直、かなり狭い。
こんなところに俺自身を突き入れたら食い千切られそうだ。
「あ、あ、あ、やだ…!」

38 :
なんとか慣らそうと動かす。二本目の指も入った。
腹の方に向けて内部を擦ると、クロナが暴れだしそうになる。
「あん…!んぁ、や…」
暴れようとするクロナを押さえ、もう片方の手でクロナの下腹部を上から押さえつける。
中から持ち上げるように擦られる一方、
外から押さえるように圧迫され、クロナが目尻に涙を浮かべながらよがる。
「ああ、やっ…!なに…?あっあっあっ、んゃあ…!ああッ!!」
クロナの体が跳ねる。どうやら軽くイッたらしい。
「うー…、はっ…、なに、これ…どう接したらいいの…」
肩で息をしながら、困惑しきった瞳でこちらを見ている。
「イッたようだな。気持ちよかったのか?」
「や…わかんないよ。でも…もういいよ…」
「なにがもういいと言うんだ。本番はこれからだろうが」
「ええっ!?まだするの…」
「何度も言うが最初にやりたがったのはお前だからな」
「あふぇ〜!」
謎の言語で抗議しようとするクロナを尻目に、俺はクロナの入り口に自身を宛がう。
さっき一度射精したにも関わらず、俺のペニスは腹につくくらい反り返っていた。
我ながら回復力の強さに恐れ入る。
するとクロナが体をびくりと震わせこちらを伺い見る。
「ね…まさか、それ入れるの…?む、無理だよぉ、そんなの僕、入んないよ」
「まさかもまさかりかついだ金太郎もあるか。お前が知りたがったことはこういうものだ。」
「えっ、だって、知らなかったもん…ひぁッ!!」
軽く力を込めるが、当然ではあるものの容易に入りそうにはない。
少し無理に力を入れ、腰を押し進める。
「や゛ぁ…!!痛い、痛いよ…!やだ、痛い…!」
「うっ…くっ」
逃げようとするクロナの腰を押さえつけ、
無理に進めると、肉の裂ける感触がした。
「い゛たっ…ァッ!!!」

39 :
やっとのことで挿入を果たすと、ひたすらにぬるつく感触。
クロナの呼吸に合わせて蠢き、予想以上の暖かさに腰が浮く。
「はぁっ…はぁっ…痛ッ…あっ…!」
勝手に腰が動く。突く度にクロナが声をあげ、締め付ける。
ピストン運動を繰り返すうちに、クロナの膣と俺自身が
溶け合い混ざるような感覚がし、すぐ限界が訪れる。
「ひ、ぁ、あ…!アッ!」
「う、うぁ…!」
気がつくとクロナの膣内に吐精していた。
急に脳の一角が妙に冷えたように感じる。
荒い呼吸を隠す気力もない。顎から汗が滴り落ちる。
自身を引き抜くと、中から自分の出したものとクロナの黒血が混ざったモノが垂れてきた。
クロナはというと、額に汗を浮かべ、虚ろな目で空を見つめていた。
「………ぁ…」
「…わかったか?こうやって子供はできる。男女の体が違うのもこの為だ」
「う……ん……」
「…痛むか?」
「うん…でも、大丈夫…」
クロナはそう答えたが、明らかに痛みはまだ後を引いているようだった。
「そうか…ならいいんだが…」
「あのね……ごめんね、変なこと頼んで…」
「いや…気にするな」
俺の我慢が足りなかったからこうなったようなものだ。
もしくはもっと度胸があればこういうことにはならなかったかもしれない。
ほぼ無知の相手に強引に関係してしまうとは。軽く自己嫌悪が沸き起こる。

40 :
「あの〜…その…エット…」
クロナが言い澱んでもじもじしだす。
「どうした?」
「もし…もしね?その…今度、またしたいって言ったら、怒る…?」
「ひょっとして…気に入ったのか?」
「ん…うん。」
顔をうつむかせてクロナはうなずく。なんとも言い様のないいとおしさが募った。
「…お前がいいなら構わんが」
返事をするとクロナが嬉しそうに腕を絡ませ、抱きついてきた。柔らかな感触が伝わる。
「そうだ、ひとつ忘れていた」
「エ?何…?」
クロナを軽く引き離し、その唇にかるく口付ける。
しばしクロナはポカンとしていたが、状況を理解すると真っ赤になり、やがて自ら俺に口付けてきた。

--------------
以上 お粗末でした
二年ぶりに投下したら忍法帖とか出てきて混乱した

41 :
クロナスレ落ちててクロナSS見れないと落ち込んだ矢先…!
職人GJ!!久々に顔出してもらえて嬉しい

42 :
キックロゴチソウサマー

43 :
>>28
エルカまだ武専か!ありがとう
キックロ小話上手いわエロ可愛いいわ、ご馳走さまでした
ジョジョネタ入ってるのが本家っぽくてクスリときたw

44 :
>>43
エルカ監禁ネタ?での投下全裸で待ってる

キックロの人乙!
文章読みやすかった。

45 :
>>43がSSを投下するなどとは言っていない件について


俺?もちろん全裸待機してるよ

46 :
>>43ですが、すまん…俺はエロ書けないんだ 
でもエルカ好きな人がいるってわかったから嬉しいぜ!エルカは不憫可愛い
武専パシリのエルカを保守小ネタで投下できたらいいなとか思ってるけど、期待せんでください

47 :
そうか、ではエルカのネタが来たら大いに歓喜するとしようぜ!
職人の降臨とssの発表をさ!

48 :
キックロGJ
エルカネタも期待

49 :
ソウルイーターのエロパロ保管庫は
デザインすっきりまとまっていていいな―と
思いつつの保守

50 :
俺もそれは思う
更新も未だしてくれてるし保管庫の人いつもありがとうと
思いつつの保守

51 :
椿の胸に埋もれたい

52 :
ノットの方の単行本化はまだかねぇ

53 :
ノットでも本編でもドンと来いだぜ

54 :
あげ

55 :
「チチ•••」

「え?ミズネ、何?」

「チチチ!」




「ああ••• 保守 ね」

ほしゅ

56 :
ソウル20巻はだいぶ先になりそうだなぁ
その前にノット発売されてここも盛り上がってくれればいいんだけど

57 :
age

58 :
藤林丈司

59 :
藤林丈司

60 :
何度見ても全裸クロナはエロい。
男だと思ってたけどあれで「女でもいいや」って思うようになったわ…

61 :
ふもっふ

62 :
         く´    うーっすちゅーすちょりーす。し〜にがみさまでぇ〜す。
    ___    _Σ
   冂|    |  |    相変わらず人居ないねぇ〜
   | .|7 _(∵)_
   凵'__> レN ∠,  投下スルナライマノウチっていうストーリー?
   └──i    /
      ./    〈   註:ソウマカ。
      レi   ∧}     TV版最終回後&リピートショーED1拡大解釈。 
        7 /       オチてるようなオチてないような。
      _,,z' く/_       エロくない。過剰な期待、ダメ絶対。
                 ……おkデスカ?

63 :
 「なぁ、マカ、鎌になってみ?」
 「え、やだ……なに、こんなトキに……」
 マカはシーツの奥から光る赤い瞳の真意を量りかね、眉を顰めて自分の上気した呼吸を抑え込んだ。
 「いいから、ほら。出来んだろ?」
 「……なんで知ってんの……」
 唇を尖らせて唸り声に似た物をやっと絞り出す。自分に武器変化の才があると知ったのは鬼神を斃す土壇場でのこと。
 武器化するという事は当時の事を思い出すことに他ならず、マカが躊躇するのは自然である。
 「そりゃなんたってお前のパートナーだもの。な、なってみ?」
 が、彼女が気の進まない理由はそれ以外にもあった。
 それは当然、目の前の無邪気に変身をねだる銀色の髪の少年の存在だ。
 マカはあの大舞台で結局“ただ一人鬼神阿修羅に対峙し、これを打ち破った”のだ。
 その事実は武専史、いやあらゆる歴史書に記載されてしかるべき偉業である。
 ……事実、来年改訂される武専の教科書はマカの写真がでかでかと載る予定である。
 しかし、そこにはおそらく彼女のパートナーである魔鎌ソウル=イーターの写真はない。
 何故ならばソウルはマカが写真を撮る時に呼ばれなかったから。
 名前や性能、その他経歴くらいは載せて貰えるのかもしれないが、その程度の扱いだろう。

64 :
 なんせ事実上“武器の女の子がたった一人で鬼神阿修羅に対峙し、これを打ち破った”のだから。
 「……やりたくない」
 「なんで?」
 「――――――――なんでもよ」
 言ってしまってからマカは少し表情を歪めた。
 しまった、雰囲気が壊れるわとかなんとか、それっぽい言葉を使えばよかったと後悔しても後の祭りだ。
 何とも言えぬ沈黙が二人の間に流れる。
 ソウルは鬼神討伐戦から戻って数日経った頃、ふらりと行方をくらませたことがあった。
 マカはもちろん、ブレアや武専、仲間内や親しい友人の誰にも何も告げず、その素振りも見せず、ある日授業が終わったのち、アパートに戻らなかった。
 マカはそのことを誰にも言わず、ブレアにもきつく口止めをして、学友や学校には『体調を崩して家で療養している』とだけ伝えたという事があったのだ。
 その期間は土日を挟んだたったの三日だったが、マカの心労は当時を知るブレアならばさぞ大げさに話すだろう。
 「……また家出するとか思ってんのかよ?」
 重苦しくソウルが唸り声を絞り出す。
 「マカの武器化したトコ見たことねぇから見たいってだけだぜ?」

65 :
 ずく、とマカの心臓が軋む。自分の武器化した後の姿をマカは自分が正気の時には神様以外に見せたことが無い。
 多分一生見せることはないと思っていた。シュタイン博士にさえ『もうどうやって武器に変身したのか覚えていない』と頑なにその意見を押し通したくらいだ。
 「神様に誰にも見せるなって言われてるから駄目」
 「……なんで?」
 「――――――――能力制御が壊滅的にダメなんだって。だから許可できないって」
 神様はマカに言った。武器の能力を伸ばすならば職人から転向しなければならない、と。
 それはコンビ解消を意味している。
 「未熟な武器が変身解けなくなる事故があるらしいし、能力が暴走して辺り構わず斬り付けてしまった事例も少なくないそうよ。
 だから神様の許可がない以上、変身するのはイヤ」
 鬼神阿修羅との戦い。その場で自分は“修羅の如く”阿修羅を追い詰めた。
 マカの意識は朦朧としていたが、記憶に全くないわけではない。身体が軽く動き、思った通りに力が出、世界全てを肌で感じられるあの刹那は確かに彼女にとって快感だった。
 だからマカは二度と魔鎌に変身したくないと思う。
 自分の中に眠る狂気の手綱が勝手に暴れまわるヨロコビなど、自分には必要ない。
 「それに……」

66 :
 そう。それに、だ。
 「……俺がマカの職人になっても?」
 マカの曖昧な言葉を遮っておもむろに腕が持ち上げられ、手首から手の甲、そして指先を滑るようにソウルの唇が往き過ぎる。
 マカはそれを少し眉を顰めて眺めた。相変わらず芝居がかった気障なヤツだ。……似合いもしないのに。
 「――――――――学科で一度でも赤点取らなくなってから言いなさいよ」
 冷たいセリフをうまく作れた、とマカは笑んだつもりだろうが。
 「今度の学科試験掲示板、武器の総合成績表見てな」
 ソウルはマカの肩に舌を這わせ、背中に何度かぬるく潤んだキスをした。まるでマカの幼稚さの何もかもを承知したかのように。
 その最後のキスが離れる瞬間、ビリビリとマカの背中という湖に雫が落ちたかのような波が立った。
 魂にそれは見事なミルククラウンが出来て、半ば無理やりにマカの身体が変身する。
 「あ、あ、あ……っ!?」
 驚きを口にする前に喉が柄に変化してゆく。それはまるで悪い魔法使いが何も知らない少女に魔法をかけるかのようだった。
 「……へへっ……俺にも職人の才能とやらが無きにしも非ず、だろ?」
 武器と職人は通常時、魂の波長を循環させる事によってエネルギーを出力している。波長そのものが循環している訳ではないので『共鳴』と称されるが、エネルギーだけに着目すれば循環と言えよう。

67 :
 また、武器は基本的に自由意思で変身しているし、また意識がなければ変身出来ない。
 武器の協力なくしては職人が無能と言われる所以である。
 だからマカが今変身する訳はないはずなのだ。
 だがしかしマカの身体は一振りの鋼色をした大きな鎌の姿をしていた。
 「デスサイズがよぉ、昔お前の母親にボヤっとしてるトキ強制的に変身させられたって言ってた事があったんだよ。
 共鳴のメリハリを付けろって授業だったケド……まさかこんなに簡単とはね。ヤバいな、俺気を付けよーっと」
 『し、信っじらんない!! ダメってゆってんじゃん!!』
 ニヤニヤ笑いながらソウルが嬉しそうに頭の中にだけ響くマカの声の振動を楽しんでいる。
 「心配すんなって、伊達にお前のパートナー何年もやってねーよ……お前に人しさせるようなヘマしねェ」
 言ってから、ソウルはまじまじと変化したマカの身体を見た。……が、部屋が薄暗くてよく解らないのか眉を顰めている。
 「電気、点けるぞ」
 『やだやだやだ! ば、馬鹿じゃないの!? ダメよ! イヤ! 裸見られんの恥ずかしい!』
 「裸って……鎌じゃん」
 『ちょっやだっ! 元に戻んない!? こらもう! ちょっと! やだーっ!』
 ジタバタと、頭の中でだけ響く声が暴れまわってくすぐったい。

68 :
 どうやらマカは本当に自分の能力の制御が下手くそらしく、ソウルは馬鹿だなそうじゃねぇよと胸の中だけで思った。
 「……感覚が残ってるってコトは……ちゃんと変身しきってねぇな?」
 パッと枕元のサイドランプに明かりが灯った。
 くしゃくしゃになったシーツに横たわる鎌は、父親譲りの黒光りする重厚な色をしていたが……
 如何せん柄も刃も小振りで厚みも迫力もない。それにところどころ何とはなしに歪んでいた。
 「あー。イメージも維持も上手く行ってないなー。俺も最初全身変化したトキこうなったわ」
 『私は魔鎌職人だもん! 変身の才能なんかなくていいのっ!』
 頭の中だけで解るマカの真っ赤な顔が面白い。
 ソウルはなるほど、職人の感覚というのも中々興味深いなと思い――――――――人差し指で柄に触れる。
 『ひゃあぃ!?』
 「……感覚が鋭敏になってんだろ? どうだよ、俺の波長を武器として受けた感想は」
 『えっ……!? こ、こうなんの!?』
 「武器って結構スゲェこと日常的にやってんだ。……尊敬しな」
 『あ、あッやぁ……っ!』

69 :
 柄をゆるゆると指と掌で辿り、サラサラと音のする愛撫を熱心に続けるソウルの手はひどく熱を帯びている。
 それが魂の波長がズレているからなのかはソウルにもマカにも解らなかったし、どうでも良かった。
 ただ触れている場所が、触れられている場所が……心地よい。
 「握るぞ」
 『ヤっ……! ま、待って……! 急にはいや……っ』
 「ゆっくりするよ。力入れたりしねェ」
 『で、でも……! あ、明るくて……恥ずかしいから……』
 はは、とソウルが小さな声で笑った。目に見えているのはただの何の変哲もない鎌だ。
 魂の波長が循環している今、マカのイメージは逐一彼の中に流れ込んでいる。
 つまり、マカの表情が目で見るよりもはっきりと把握できるのだから。
 「嘘つけ。……怖いんだろ?」
 急に力が暴走して刺しすかも知れない。 気持ちが良くて訳が解らない。 ぶっ飛びそう。 ソウル。
 まあ大体この四つの単語が繰り返し繰り返し少年の頭に流れ込んでくる。ズンズンと脳幹を突き上げる。
 その響きは痺れる様に痛気持ち良く、心地よいのに痒かった。
 「信じろ」

70 :
 掠れるように低く呟き、ソウルはそっとシーツを沈み込ませながらマカの柄を掬い上げるように握る。
 熱い。
 握っている場所が。
 掌が。
 形の変わった体が。
 『――――――――〜〜〜〜〜ッ!!』
 ずきんずきんと頭の中が跳ねまわる。もうこの律動がどちらのものか区別などつかない。
 ただただ、ぴくぴくとあらゆる血管と二つの鼓動が連動しているのを感じるのが面白い。
 「口の中までドキドキしてるぜ」
 喋りながら、自分の身体を見せびらかしたのか相手の身体を嗤ったのかソウルには解らなかった。
 『ま、まって、そうる、そうる、そうる、そうる』
 呂律の回らないマカの蕩けた自分の名前。
 「やだよ、待たねぇよ、きもちいいもん」
 『や、やだ、やだ、やだ……とけちゃう、やけちゃうぅ……っ!』
 「おかしくなりそ……」

71 :
 ただ触れているだけなのに魂が可聴範囲を遠くに越えて振動している。
 まるで尾を食い合ってひとつの球になった蛇みたいだ。
 「…………まぁか……もう無理……俺、限界……」
 戻って。
 急かすような掠れた声でソウルがシーツに顔を埋めると、ボワっと青い光が辺りに静かに満ち、マカの身体が人間に戻る。
 「……わ……っ? も、戻った……?」
 なんで? マカがビックリ仰天の表情で自分の手を翳して見ている時間はほんの数瞬だけだった。
 あっと声を上げる間もなく足が高く持ち上げられて、腿の間にソウルが割り込んできたから。
 「や、やだちょっと急には痛……ッ!」
 じゅく。
 結構大きな音がした。
 「…った………く、ない……?」
 「……あのー……なんかもんのすごーくとゆーか……ビックリするぐらいびっしゃびしゃナンデスケド」 
 ソウルの間の抜けた声にマカがそろりと目を開けると、彼の右手中指と薬指の間に太く白い橋が二本と透明な糸が3本連なっていた。
 「ッっっ〜〜っ!?」
 「……いやまぁ俺も支えなしで入れられたんだけど」

72 :
 ギザギザの歯がゆっくりと唇の隙間から現れて、その門の向こう側から赤い舌が這いずり出。
 「―――――ちょっと、あんた、まさか―――――」
 ベロリと。
 「ぎゃあぁぁぁあ〜ッ!?」
 信じらんない、信じらんない、信じらんない!!
 マカが何度も何度も顔を真っ赤にして怒りながらその台詞を連呼するので、ソウルはなんだか面白くなって来た。
 ああ、こいつ気付いてないんだ。
 にやにやと笑いがこぼれてしまう。
 それがいけなかったのだろう。
 マカは学年トップの成績を取れる頭脳を持っていて、魂を200個近くたった数年で揃えられるくらい鋭敏な知覚を持っているのだから。
 「何笑ってるのよソウル! なに、笑って……わらって―――――わらって?」
 はっとした顔。それもまた面白い。顔面蒼白、ああ、やっと気付いた。またソウルが笑う。
 「ちょっと!? なんで明かり付いてるの!? 消して!」
 「やだ」
 「やだってなに、やだって! 消してよ! 消せーっ!」
 「マカこっち見て」

73 :
 「やだやだやだやだ!! 消して! 明るいのいや!」
 「……見ろ。俺を見ろ、マカ」
 「嫌よ! いや! 電気消して!」
 両腕を交差させるようにして顔を隠し、断固として拒否するマカの身体は強張って……ソウルにはしこたま心地よい。
 「……いいよーだ、このままするもんね」
 ギザ歯を覆っている唇が大きく切れ込み、ランプの加減で白く見える髪の奥にあるはずの赤い瞳はちらりともその輝きを見せないまま。
 「あッ!」
 揺すられる。
 「……んぅ……!」
 揺する。
 「やだっ……だめって、ばっ……!」
 じく、じゅく、じく、ぢゅ、ちゅ、じゅ、ぢゅ、ぢゅ、ぢゅぢゅちゅ、ぢゅ。
 ベッドのスプリングか、柱か、接続部分か。
 き、きし、きゃ、きゅ、き、きし、きし、きし、きし、キッキッキッ、キッ。
 ぬかるんだ音と同期して、金属音が鳴っている。

74 :
 「あ、あ、あ、あ、や、や、や、も、も、そ、う、る、の、ば、か……!」
 ちっちゃいおっぱいが揺さぶられて上下に動く。自分の髪が揺れている。相手の腕が揺れている。息が詰まる。声が出ない。
 「あ、すげ、つながってるとこ、みえる」
 無邪気なソウルの声にマカが真っ赤な顔を更に真っ赤にして声にならない悲鳴を上げた。
 「つっ……!!」
 「ホラ。すげ…………やらし。」
 にやーっと笑ったソウルがマカの方をちらりとも見ずに、自分とマカの腹の向こうの薄暗い場所を見ている。
 その白髪頭の愉快そうなことと来たら。
 「やだもう!! 信じらんない!! バカっ!!」
 マカは渾身の力で腰の下に敷いたシーツを引張り、ソウルの突き立てられている腕より足側に無理やり突っ込もうとしたが。
 長さが足りず引っ張ったままでいなければシーツがすぐに何処かへ行ってしまう。
 それでもマカは必にシーツで自分達の下半身を視界の利かない闇の中へと押し込んだ。
 「……なーにすんだよォ。せっかくエロいの見てんのに」
 「馬鹿じゃないの!? ほんっと馬鹿じゃないの!?」
 「――――――――いや、策士と言ってくれ」
 ソウルがそう言ってマカの唇にキスをした。

75 :
 ああ、全くこの少年と来たら――――――――実に自分の武器の扱いを心得えた職人である。
 「〜〜〜〜〜ッ!!」
 マカが鼻で呼吸をするのも忘れ、くるくる目を回す電光石火。
 『揺するぞ』
 魂がそんなような事を言った気がする。もちろんマカはオカルティストではないから魂が喋らないことくらい心得ているが、お互い口が封じられているのにそれが解ったのだから、そう表現するしかなかった。 
 「んー! んー! んンンー!」
 首を横に揺すれたのはたった3回だけ。後は無理やり縦に7回揺れる。
 それから先は、解らない。
 魂が再び蕩けて記憶があいまいになって覚えていられなかったから。
 ★☆★☆ ★☆★☆ ★☆★☆ ★☆★☆ ★☆★☆

76 :
 「……くっそぉ……」
 窓の外に小雨が降る音、それから鼾。時計を探したけれど、自分の部屋じゃないから時計の位置が解らない。
 マカはくしゃくしゃになった頭を掻きながら隣りで地味にうるさい銀髪のアホを軽く蹴った。
 アホの足元には大きな姿見があって、窓から射す雨雲を通した薄暗い光に照らされた自分達の格好に絶望しそうになる。
 「アト付けるなって言ったのに……っ」
 明日の体育どうすんのよ、雨上がりに長袖ジャージ着ろってか、一人だけあからさまに着ろってかオイ。
 怒りがわき上がる頭で顎と、首筋と、胸、それから鎖骨の辺りにある赤い“虫喰い”に指を沿わせた。
 マカはただぼんやりと鏡に映る自分と、隣で盛り上がったシーツの下に居る銀髪のバカを思う。
 「…………武器授業、受けてみよっかな」
 ぽつ、とマカが言った。
 どういう意図かは解らないが、マカが小雨の降る音だけが聞こえるソウルの部屋でただそう言った。
 終了。

77 :
ソウマカの人乙乙!
もしかして昔よく投稿してくれてた方かな...?枯渇したスレに恵みをありがとう

78 :
これはいいソウマカ 過疎なのが非常に残念だ

79 :
ソウマカキター!!
過疎だけど投下があってうれしい…乙です。

80 :
ノット投下って今まであったっけ?

81 :
なかった

82 :
茜とつぐみのこれからが楽しみだけど
まだエロ妄想出来るようなキャラクター設定出てないしな
今後に期待したいところ

83 :
>>82
つぐみが茜の武器になるかどうかで色々妄想できそうだけど、
まずノット自体そこまで進行してないからエロどころか文章書く事すら難しいので様子見状態

84 :
ドム先輩で何か書きたいけど中々なぁ

85 :
茜とつぐみは来月号で何か進展あったら色々妄想できそう。まあ専用武器にはならないんだろうけど。

86 :
あっげっ

87 :
ソウマカGJ
久々の投下で嬉しいな

88 :
アニメのマカちゃんはクロナが大好きでかわいい
アニメのクロナもマカ大好きでかわいい

89 :
不良×真面目っ子なキムとジャクリーンが読みたい

90 :
保守

91 :
だれかいませんかー

92 :
うん? 呼んだかい?

93 :
保守

94 :
ソウル×ブラック★スターってゆうのが見たいれふ!(>。<)

95 :
>>94
つ801板
女版ブラスタっつーならまた別だけど

96 :
しかしまぁ人が居ないな
20巻もノットも出たんだしもうちょっと盛り上がってもいいんじゃないか

97 :
月刊だとガーッとまとめ読みして、連載ペースで一気にクールダウンしちゃう
週ペースで読みてええええええ

98 :
ブラマカでよかったら投下
クロマカもいつか書きたい

「や・・っ!あ、ブラ、」
言わせない。
桜色のマカの唇を無理矢理に奪った。今度もまた、マカの舌を求めて深くキスをする。
・・・好きだと吐露したのは、1回目のキスが終わってからだった。
そろそろ二桁になるキスの数を数えているのは俺だけだろう。
自業自得とは言っても、それでも、マカの非難の声はききたくない。

んー!んー!と叫びながら、どんどん、と俺の背中を叩くマカ。
(まだ抵抗すんのかよ)
その腕を掴んで壁に押し付けたのは、俺が男であるということを知らしめてやりたかったのと、男と女には力の差があるってことを見せ付けてやりたかったからだった。

これで、10回目。
俺はこのキスをずっと忘れないだろう。情けないことだとは知っている。
振り向かない女を無理矢理ものにしようとした、穢れた、酷いキスだ。
それでも我慢できなかった。
もちろん罪悪感はあったさ。初めのうちはな。2回目のキスのとき、それは不意に俺を襲ってきた。

――本当にいいのか。二度と戻れないぞ。二度と。近寄ることさえ、出来ないぞ。

その声は、どろりと俺の頭の奥深くから。注意を受けたときは、服の上から小さな胸に置いた手は、指がぎこちなく震えて、マカの舌を追い詰めている途中だった深いキスもつたなくなったものだった。
けれどその時俺の頭に巣くった、焦りとか恐怖とか不安とか罪悪感とかそんなものは、ほんの些細なことで無かったことになったのだ。

99 :

「はあ・・・っ、」
それは、マカの吐息のせい。
唇を離した瞬間に漏れでた、甘い吐息の。
――誘ってんのか、馬鹿
もちろん、そんなことなんてないと分かっていても、頭の中では分かっていたとしても、ムダだった。
だって結局、俺にはおねだりしているようにしか聞こえなかったのだ。
普段聞いたことのないような(当たり前だけど)マカの吐息に、完全に理性の糸とやらが切れた。
仕方ないと、思ってはいけないのだろうか。
だって、今まで好きだったのだ。マカが。大好きで、本当に好きで、それでも彼女のパートナーに遠慮して、ついでに自分のパートナーにも遠慮して。
・・・冗談意外で触ることなんて、できやしなかった。今まで。
だって分かるか?俺がどれだけそのベージュ色の柔らかな髪に触れたくて、華奢な肩を抱き寄せたくて、柔らかな白い肌に指を滑らせたかったと思っているんだ。
お前の武器が・・・、ソウルが、気軽にする『頭を撫でる』とか『手を引く』とかいう仕草が、俺には羨ましくて仕方なかった。
ああ、俺は、マカ、お前を遠くから見るだけでも嬉しくてしょうがなかったんだ。
・・・そんだけ好きだったんだ。ならば、あの甘い吐息を際に、好きだっていう気持ちだけが弾けて、弾けて、どうしようもなくなってしまうのは仕方のないことなのではないか?
そんで、本気でマカしか見えなくなった3回目の激情のキスのとき。行為をしようと思う俺には邪魔者でしかない頭の奥の声は、消えた。

「ん・・・ん、ん・・・っ・・・、ん!?」
ワイシャツのボタンをはずす。
現れる白い肌と、ああ女の子なんだと思わされる、ブラジャーと。
肌が晒された事にすぐさま気づいたマカは、先程より大きな声を上げるが、もっと深く舌を入れ込んでそこまで気をまわらなくさせる。
しかしそんなもんで抑えられるマカではないらしい。マカの足がじだばたと暴れる。
俺は唇を離してふう、と一瞬だけ息を吸ったあと、小さく言う。
「パンツ見えるぞ」
「なっ・・・!ば、!ん!」
かあっと顔を赤くするマカ。ていうか、そんな場合でもないだろうに。ほんとにもっと必で抵抗しねーでいいのかよ?好都合だけどさ。
多分マカはキスのされすぎで忘れてきているのだ。自分がおかれているのはどれほど危機的な状況なのかを。
いきなりの無理矢理な屈辱行為ではなく、優しい長いキスをしてきたからだろうか。俺が、無理矢理行為に及ばないと思っているのかもしれない。
マカは変なところで俺を信用している節がある。
だからさ、俺は男なんだよ。――お前の手首掴んで無理に押さえつけてるの、誰だか分かってんのか?

100 :
そういえば、マカのキスを拒む仕草がゆるくなってきた。疲れてきているんだろう。
だって、そっと胸に触れれば、じたばたと足を動かすけれど、その動きさえ最初のものとは比べ物にならない。
俺は胸からそっと手を離し、暴れる白い足を撫でた。
「!!」
上から下へ、下から上へ。
ゆるやかに撫でていると、マカの声が大きくなる。
「んー!ん!ん!ん!」
やめろといっているのだろうか。目を開いたマカの緑色の瞳が、そう言っている気がする。
やめねえよ。今更やめると思ってんのか、

スカートの中にまでもぐりこませた片手で、マカのふとももを撫ぜた。
ぴくりとマカの体が動く。
それと同時に、俺はマカから離れた。
はあ、はあ、はあ、と荒く呼吸を繰り返すマカ。舌なめずりしたくなるのをこらえて、片手でマカの太ももを撫でながら首筋にくらいつくと、マカはん、と小さく声をあげた。
ちゅ、と強く吸い付く。同時に、
「や・・っ、いた・・・」
と、マカ。
気にせず続ける。片手はもちろん足を撫でたまま。
不意に、マカは捕らえられてないもう片方の手で、足をまさぐる俺の手をつかむ。
「・・やめて・・・、」
俺はその声に動きを止めた。マカの白い首筋に俺は赤い花を5つも咲かせていた。
「もう、やめて」
けれど声は、なんだか震えている。気まずそうに。
「・・・これ以上続けたら、ぶった切る」
おおこわ。
そういってる割には、目が潤んでるんですけど?マカさんよ。
「お前なんかに俺様がぶった切れるか。」
「・・・・・・・。・・・なんで私に、・・・」
「お前忘れたのかよ」
「あ」
俺はマカの手を振り払い、代わりにその腕をまた壁に押し付けると、先ほどマカとキスをしていた体制に戻る。
こうしてマカに覆いかぶさるようにすれば、マカはもう逃げられない。
あともうほんの1、2センチあれば簡単にキスが出来るくらい顔が近くなったせいか、マカの顔がかっと赤くなる。
俺はぐっと手に力を込めて、マカの緑色の瞳をじっと見つめて言った。自然と真剣な声になる。
「言っただろ、お前が好きだって」
「・・っ!」
マカは瞳を大きくして、さらに顔を赤くした。
「・・・ブラックスター・・・」


101 :
赤くなる顔が可愛くて、可愛くて思わずまた言ってしまった。
「マカ、好きだ」
「!」
また赤くなるマカの顔。
「好きだ。お前が好きだ」
さらに顔を赤くするが、マカは顔をそらせない。顔をそらせるだけの隙間がないからだ。
「や・・、っやめてよ」
「なんでだ。マカは俺のこと嫌いなのか?」
「きっ・・・嫌いっていうか・・・あの」
じっと見つめると、逃げるようにして泳ぐ視線(けして俺の方は見ずに)。

それに俺の心臓がばくりと動いた。大きく。
「言えよ。マカ」
考えずして、言葉が出る。
「・・・っ」
「誰もいない。誰も」
気が、はやる。
何故だ。何を言ってる。おい、俺。
何を聞いてるんだ、そんなことしたってどうせ、マカは俺のことなんて
「俺しかいない」
やめろ、やめろ。やめろ。何で、何で俺はこんなこと言ってるんだ。
おい、待て!期待してるのか。
俺は。
マカの赤い顔に。
本気で逃げようとしないマカに。

ばくばくばくばくばくと心臓が動く。
マカの唇が開いた。
けれど、何も言おうとしない。
どんどんどんどんどんと心臓が叩かれているかのような鼓動の大きさ。
「マカ「あ、あたしは!」
マカに言葉を遮られる。そのままマカが、言った。
「・・・あたし・・・・・あたしだって・・・
ブラック、スター・・・のこと」
心臓がどくりと、高鳴った。
そのまま言葉を濁したマカの顔は、真っ赤だ。
壁に押し付けられているマカの手のひらが、きゅ、と握られていた。

「・・・『ブラックスターのこと』、なんだ?なあ。マカ」
問い詰める。
問い詰める。
聞かせてくれ、マカ。
なあ、お願いだよ。
俺――・・・、俺、

「・・・・・・・・・・・・・・、好き」

102 :
その言葉と同時に、ほろりとマカの瞳から涙が零れ落ちた。
「ぶら、っく、すた・・・・すきなの」
ぽろり。
「ず・・・ずっと、すきだった」
また、ぽろり。
「すき・・・っ」
思わずして、俺の胸は張り裂けそうになった。マカが泣いてる。泣きながら、俺を『好き』と言ってくれるマカ。
マカの『好き』はとまらない。
何故か、その時一番最初に生まれた感情は、『嬉しい』じゃなくて、『愛しい』だった。
きゅううと切なく胸を締め上げる感情。マカの『好き』が、俺の心をだんだんだんだん抑えのつかない感情へと塗りつぶしていく。
ぽたぽたと、マカのスカートの上に落ちていく水滴。俺は押し付けていたマカの腕を解放して、マカの目元へ指を伸ばした。
頬を伝う涙のせいで、マカの顔はけっこう濡れている。
優しく、優しく――――、マカのきれいな涙をすくった。
「泣くな、マカ」
「だ、って、・・・ふえ・・え、」
「マカ」
「すき、なの・・・なんでえ・・・?ぶら・・、すき・・・」
「俺も」
「わたしの、が・・・すきだもん」
「こんなときにはりあってんじゃねーよ」
ぐすぐすと泣き続けるマカの体を、俺は抱き寄せた。
生まれて初めて抱きしめる、好きな女の体。
今日はこんな状態になっても、無理矢理壁に押さえつけて逃がさないようにしていたままで、一度も抱きしめてなかった。
・・・ちっちぇ。柔らかい。・・・壊れちまいそう。
マカからは、ほんのりいい香りがした。
「お前が俺様を越せると思ってんのか」
「これだけは・・・っかてるもん・・・あと・・・、ぐす。勉強」
「う」
俺の腕の中で、マカの肩が震えている。
「・・・勉強は別だ!とにかく、俺様のほうがお前なんかよりずーっと好きだっつーの」
「・・・馬鹿」
マカはそういって、顔を上げて笑った。
こすったために赤くなってしまっている目のまわりも、まだ涙に濡れる瞳も、控えめに開く口も、・・・とにかく、かわいかった。
俺はもう一度好きだ、と言った。
マカは私も、と言った。
不意に、マカがねえ、あの・・・と言いよどむので、何だよと聞いたら。
「・・・・・もういっかい・・・キス、して」
と。可愛くて思わず顔が赤くなってしまったのは内緒だ。
俺は今日一番深くて、俗に言う甘いキスってやつを、マカとした。
不意に目を開けると、頬の赤いマカが瞳を閉じている。その姿がかわいくてかわいくて、先ほどから身を潜めていた『シたい』っていう感情がまた身を乗り出してきたけれど、ここはぐっと押し込めた。
長い長いキスは、まだ続く。
唇は離れても、また求めて触れ合う。きっと2人が飽きるまで。
おわり

103 :
おおおおGJ! グッドジョーブ!
ブラックスターの葛藤がいい
どっちも我がまま全開でえろいですな

104 :
これはいいブラマカ!GJ
ところでキドマカエロをまた読みたいとおもうのは自分だけだろうか

105 :
☆マカ乙乙!

106 :
ヒャッハー!
みんなー生きてるかーい!

107 :

         く´    うーっすちゅーすちょりーす。し〜にがみさまでぇ〜す。
    ___    _Σ
   冂|    |  |    ハッピーハロウィーン!
   | .|7 _(∵)_
   凵'__> レN ∠,  投下スルナライマノウチっていうストーリー?
   └──i    /
      ./    〈   註:ソウマカ。 またエロくない。
      レi   ∧}     雨の降る道路続編なような違うような
        7 /       マカは武器に変身できるけど原作63話直後の時間軸という謎設定
      _,,z' く/_       
                 ……おkデスカ?

108 :
 「トリック・オア・トリート!(おかしか? いたずらか?)」
 シーツを被ったマカがそんなこと言った。
 「……さっきさんざん食ったろうが……」
 うんざりした気持ちで着替えに意識を戻す。
 ここ最近、マカのテンションが明らかにおかしい。
 時々クラスの連中や教師に釘を刺しておけと忠告されるけれど、ブラックスターと博士がようやく戻ったものの、キッドとクロナの行方は未だ不明。俺の昇進と自身のクラスアップも手放しでは喜べないマカの心的負担は決して軽くない。
 「明日の休み返上してバイクで気晴らしに付き合ってやっから、今日は早く寝ろ」
 慣れもしないのに空飛んだりした上に、通常授業を経て、さっきまで俺の『デスサイズ正式就任おめでとうサプライズ・パーティ』なるものがささやかに開催されていたものだから、体中がくたくたなんだ。
 パジャマ代わりの長袖Tシャツに着替えて、即ベッドに潜り込んで毛布を頭から被る。
 「お菓子をくれなきゃ電気を消すよ!」
 「ああそりゃ有り難いね」
 言ったら、パチッと音がして毛布の色が視界から消えた。
 はぁ、なんであいつあんな元気なんだよ?
 溜息ついて瞼を閉じる。
 …………。
 ………………。
 ……………………。
 ……何故ドアが閉まる音がしない。
 ――――――――なんかすごく嫌な予感。
 「イタズラするぞ」
 くぐもった声が聞こえてすぐに布団の足元にひやっとした空気が当たって背中の血が変な具合に蠢いた。
 俺の頭の中に閃くように、体育の授業でストレッチをしているマカが浮かぶ。いつもの二つ括りを少し後ろに下げて、半そでの体操着とブルマー。四つん這いで身体を少し捩ったまま俺を片目で睨んでいる。
 しっかり支えててよ?
 悪戯っぽく上がった口角と頬の線、太腿からケツに続く綺麗な丸みを帯びたライン。
 ……が、なんか今……俺の身体の上にあるんですけど。
 「ちょ、ちょっ……なぁっ!?」
 飛び起きようとして失敗した。
 布団と毛布の隙間にマカが居るので、毛布ごと抑えられちまうと手も足も出ない。……ホントの意味で。
 毛布を挟んだ向こう側にマカの足がある。というか、俺の右足を挟むようにマカの足があって、そのまま俺に圧し掛かっているこの状況!
 「おっ……おいっ! 酔ってんのか!?」

109 :
 ――――――――んん? なんかデジャヴ。
 慣れた自分の部屋の空気が止まってて、まるで田舎の駅前みたい。寂寞とした感じ。焦る自分の鼓動と乱れている呼吸さえ違和感。
 「と、とりあえず退けよ」
 それでも身体の上にぴったりと押し付けられる女の子の身体の柔らかさには敵わない。小さな変調なんか吹き飛んじまう。
 あの“優等生という判を顔に押してあるみたいな”マカが俺のベッドになんか入ってくるわけがねぇのに!
 「………………」
 大きなちょっと濁ったエメラルド色の瞳が、カーテンを引き損ねた窓から差す月の光を反射してうるんでいる。
 「ちょ、ちょ、っと……お、ま、え……」
 暴れ狂っている心臓を押さえつけるようにマカが身を乗り出して俺の唇に食いついた。
 ぬるい。
 思った時には既に遅く、口を覆うように張り付いてるマカの唇の奥から硬い舌が俺の口を割り開いた。
 ……おぉ、お。
 つるつるした粘膜に塗られている涎だか唾だかが、不思議に甘いような気がする。後々から良く考えてみれば、くそ甘いシャンメリーをガンガン飲んでたからなんだろうけれど。
 柔らかく、ところどころザラついて、まるで異次元。舌は掌の熱でのたうつミミズが如く暴れまわり、歯茎の隙間や頬の裏側をねっとりした唾液を塗りつける。
 その熱心で勤勉な仕草が口を閉じる力を溶かす。
 やばい、やばい、やばい。
 ぬるついている熱い舌が俺の口の中を確かめるように一巡してから、マカが口を離して言う。
 口に細く滴がいくつも連なった糸を垂らしながら。
 「うばっちゃったー」
 唖然、呆然とはこの時のためにある単語に違いない。
 暗い部屋には他に音がなくて、窓の外が無くなってしまったよう。
 左手を自分の胸に置いた。高鳴る鼓動を鎮める為に。
 「……ねえ、もう一回していい?」
 ぐいぐい近づいてくる身体に思わず俺は左足をさっと上げ、マカの身体を蹴って退かせようとした。い、いつの間に俺の脚の間に滑り込んだんだ!
 「す、ストップ! ストップ!!」
 両手で肩を押しとどめ、左足は腹部に突っ支い棒がごとく刺さっている。……くっ……足の裏が温い柔らかい気持ちいい……!
 「な、なんだよ急に! ふざけんな!」
 困るやらビビるやら気持ちいいやら怖いやら、全部の感情のメーターが目一杯振り切れて何がなんだかさっぱり解らない。混乱極まって、何とか自力で操作出来る「怒り」のコマンドを選んだ俺が誰に責められるだろう。
 でも責める奴はいた。
 目の前に。
 「なによ、あんたなんか、ソウルなんか――――――」
 むにゅ、とまた口がぬるくなった。
 くちゅくちゅ音がして、ざらつく舌が口内をこそこそ這い回って、頬の裏側が吸い取られる。 
 「……動揺してるくせに……!」
 ぷっぱ、と小さな息継ぎのあとにそんなささやき声。

110 :
 捻られた顎の力で、唇が押し付けられるだけは苦しい。歯と歯の間に潰されるから痛いし。
 そんな言い訳をしながら俺は口を開けた。じゅる、と涎を啜る音がする。……懐かしいな。
 薄目を開けると瞼を閉じて赤い顔のマカが必でしている鼻息を不定期に乱して、俺の口の中をずっと探っているのがくすぐったいのにうっとりしてしまう。
 「っ……! っ……」
 息が上手く出来ない。時々マカの喉が鳴る。俺の涎を飲んでいるのだと思ったら、背中とこめかみが一斉におかしな感じになった。太腿の外側にぞぞぞと痺れが走ってく。
 「〜〜〜〜っ!!」
 震えが来るのを押し留められなくてぶるぶる痙攣したら、マカの瞼がすうっと持ち上がって緑色の奥に瞳孔が見えた。うっすらと夢見心地に開かれた瞳はなんともいえず俺を良い心地に縛り付けるから、ますます動けなくなる。
 「ねぇ、顔、触って? あの時みたく乱暴に……」
 ひんやりした手が俺の手首のすぐ下を擦るように誘導し、マカの頬にひたっと宛てた。
 変な風だ。
 頭が、腰が、指先がずきずき痛い。
 「――――――どうしたよ?」
 きっと自分の顔は真っ赤に脂下がって、焼き立てトーストの上に載ったバターみたく間抜けに蕩け切っているに決まってら。
 それでも俺はやっとのことで何とか体裁を保ち、低い声を出す。
 「どうってなにが?」
 堂々とした声は揺ぎ無く淀み無く垂れ流されて、またキスをされた。
 マカが俺の頭の中に無理やり入ってくる感じ。犯されてるみたい。
 自分の鳩尾のちょっと下に柔らかく暖かな重さ。腰がおかしくなりそう。臍のあたりの脈が自己主張していて何故か腹立たしい。
 だけど魂は満足だと驚喜してて……まったく、どうかしてる!
 「――――――――んェ……!」
 ぬるぬるぬるぬる……マカの舌が俺の口の中をかき回しながら首を押えたり腹を弄ったりするもんだから、変な声が出てどうしようもない。気が遠くなるのに全身がじりじり高ぶってきて、顔が熱くなっている。
 「……んふ、ふ……」
 マカの唇がやっとの事で俺から離れた。冷たい雫が襟首あたりに数滴落ちて、呼吸が随分楽になる。
 「……かはっ…けひっえほ……」
 えづくのは気管に涎が流れ込んだような気がしたから。そのくらい息つく間もないキスの嵐。喰われるかと思った!
 「いぇひァ〜!?」
 やっと呼吸を整えようとしたしゃっくりが全部出切る前に、今度は耳にぬめる舌と唇。片手は俺のパジャマのボタンを器用に外している。
 「や、やめぇー! やめひぉー! みみ、みみ、やめれー!」
 耳だけじゃなくて脇の下だとか乳首だとか、あのあたりの皮膚の薄い所を全体的に擽られて力が出ない。

111 :
 ゾワゾワゾワゾワ、肌が粟立つ。
 気持ち悪くて、気持ちいい。寒いようで暖かく、冷たいみたいに焼けそうな。
 「うるさくしてるとブレアに聞こえちゃうよ」
 言うが早いか細い指が二本口の中に入ってきて一本は歯茎と唇の間に差し込まれ、もう一本は舌の中間より少し奥にくるくると円を描いた。口が開きっ放しで涎が出る。噛んでやろうにも唇が歯茎ごと支えられているから痛くて閉じられない。
 「……アはは、すごい、ソウル……」
 頭と目の前がちかちか瞬いて、上手く物が考えられない。
 なんだ、なんでこんな風になった? ブレアとの賭けに負けた罰ゲームの“頬にキス”を散々嫌がったのは夢か!?
 呼吸を整えようと必に片手でべたべたする口元を拭った。一度だけじゃ感覚が紛れないから、二度・三度。
 その間にもずるずるマカの手が身体を這いずりまわっては寝間着と肌の間に差し込まれて、ズボンが易々と引きずり降ろされた。
 「やぇっ……!」
 半開きの口から出た間抜けな声と唾液が細かく砕けて、筋が浮き出た手首の血管に沿って流れる。
 「……あははは……」
 顎を押し上げられるような格好だからマカの状況も表情もわからない。
 でもどんな感情で嗤っているのか簡単に想像が付く。
 言う事を聞かない身体が恨めしい。
 そりゃ無理ってもんだろ、ただでさえ精神的にも肉体的にもクタクタなのに、自分のベッドに潜り込んできた女の子がキスの雨を降らせてるなんて……出来過ぎにも程ってものがある!
 「〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
 恥ずかしくて情けなくて顔が真っ赤になってるのが解った。耳まで火照ってきて、唸り声も出ない。
 「ソウル、こんなにして、どうしたの?」
 どうしたもこうしたもあるか! お前が仕出かした結果だボケ! と、怒鳴りたいのに言葉が出ない。とにかく無理やり引張っられてる手を探り探り下着とズボンを探すのだが、どうしてもどうしても指が届かない。
 「まぁ、まぁ! やえよ! はなへ!」
 「やだ、暴れないでよソウル。私のふとももにぬるぬるしたのがいっぱいついちゃったじゃん」
 含み笑いに似た低いセリフに全身が凍った。ゾクゾク背筋が寒いのにまた頬がかっと熱くなる。
 「触って欲しい? それとも」
 耳元で聞こえたのはそこまでで、それから後はごろごろザラザラという爆音に左耳だけを襲われた。感覚という感覚が歪んで膨らんで仰け反る身体が勝手に声を出す。
 「あァあアあぃあぁぁ〜!」
 胸が勝手に痙攣を始めて心臓が苦しい。喉が痛くて息が出来ない。なのに声が勝手に出てく。
 「こっちの方が好きだっけ?」

112 :
 ねたねたと耳元で鳴るマカの口の中は、熱くて柔らかくてとてもヌル付いていた。
 あんなのに咥えられたら絶対おかしくなるに決まってる。
 横暴だ、悪逆だ、テロリズムだ。こんなの丸っきりレイプ以外の何物でもない。
 ああ、なのに、なのに、心のどっかが期待と希望で打ち震えてて絶望するぜ!
 「なに照れてんの、今さらだよ」
 マカはキスをしようとすると、ものすごい嫌がる。
 眉間にしわを寄せて唇を口の中に巻き込んで小さく縮こまり、首を引っ込めて全身で拒否を表現し、尚且つそのまま唸り声をあげて警戒する。さながら獣か何かのように。
 『寄るな! 触るな! 噛みつくぞ!』
 俺はそういうマカの態度に最初は傷ついて、次に腹が立って、それから呆れて、最後は面白くなっていた。
 確か最初はデスサイズがマカの頬か額にキスしようとして嫌がられてたから、じゃあ自分ならどう反応すんだろうって、好奇心というか悪戯心というか実験というか、そういうものだったハズなんだ。
 面白そうだろ、固く閉じられた扉の向こう。
 呆れるだろ、何度も繰り返してるのに。
 腹が立つだろ、それでも嫌だと言わないんだ。
 マカは単にデスサイズを作るパートーナーで、命を賭けて守るのだって、そう教えられたからそうしてるだけ。
 だいたい俺はもっとこう、ムチムチというか、色気爆発というか、気だるくてアンニュイで流し眼の似合う巨乳のおねーサマがタイプなんだよ。
 マカなんか真面目でガリ勉で発育不良で情緒不安で、俺が居ないとすぐに挫けるし、趣味はガキッぽくて、次なにするか解ったもんじゃない。
 だから全然スキなんかじゃねぇよ。
 「最初にキスしてきたのはソウルでしょ」
 だって面白かったんだもん。たかが挨拶のハグだのキスだのくらいでガチガチに緊張してるマカが。
 「嫌がってんのに無理やりしたんじゃん」
 元気で強気ないつも見てるカオが自分にだけ真っ赤になったり照れたり縮こまってりゃ、そらァ……ちらっとはコーフンしたりするよ。俺だって健全な一男子なんだから。
 「私のコト好きだからそうしたのよね?」
 ――――――――。
 息と鼓動と思考がイッペンに止まった。
 「女の子として見てくれたからこうしたのよね?」
 ――――――――。
 ……どうだろう?
 自分でも良く解らない。
 最初は面白がってた。
 多分、ただそんだけ。
 ホントになんも考えてなかった。
 あの時は。
 ……じゃあ、今は?

113 :
 「舐めちゃダメだよ。見るだけだよ」
 鼻先にあった襟が開かれて、その奥の白い鎖骨の窪みの先がふっくらたわんでいる。
 ああ、あんなにコンプレックス丸出しで絶対触らしてくんなかったマカの胸だ。生意気に花柄レースのブラジャーなんかで隠しやがって。
 「おっぱい触りたかったら泣いてお願いしてみせて」
 頭がぼぉっとする。なんだこれは。寝る前のエンペラータイムの想像よりひどい。マカの肖像権をまるっきり踏みにじって、キャラクターを完全無視して、ただ彼女の顔と声のエロDVDを見てるみたいな。
 気持ち悪い。
 いつもならきっとそう思う。
 今もそう思っている。
 こんなのマカじゃないし、俺が欲しいのはこんなんじゃない。
 「……や、やめろよ……やめろ、やめろ」
 「触りたくないの?」
 薄暗い部屋、閉まったカーテン、いつものベッド、自分の匂い、マカの香り、重さ、耳に聞こえるのは少し急いた呼吸と、早い鼓動。痛みを感じるほど血管を叩く脈。頭の中にめぐるのは性行為の知識。
 シーツが重たくてウザったい。肌に触れている自分のじゃないパジャマの感触。暖められた他人の体臭。口に残る唾液の味。ドキドキしている。訳が分からなくて混乱している。腰がちょっと痛い。
 友達の顔をなぜか思い出した。ついさっきまで一緒に騒いでいた猫の顔も。
 うっすらと見える深い紫色に塗られた女の子の顔。
 その表情は笑っているのになんだか怖い。
 自分がパニックになっているのは解っている。解っているだけで混乱状態が治るわけじゃない。
 落ち着け、落ち着けと自分を宥める。
 状況を思い出すのだ、何故こうなったのか?
 「それとも頬っぺたをつねって欲しい?」
 細い冷たい指が俺の頬を摘み上げる。とろけるような内部の感覚が外部によって鋭く消されて、これが夢じゃないことを俺に知らしめた。
 「……まて、待て……なんだこれ、なんだこれ」
 「何でもいいじゃん」
 なおも固まって動けない俺の身体に覆いかぶさる軽い身体は凹凸がなくて、ひたりと自分の胸の上に布を一枚だけ挟んで押し付けられ、自分のではない鼓動が躍る。
 息苦しいほどのろい自分の思考回路に走る電流がまた、ホースの口を絞られたように停滞するのが解った。
 「私にこうして欲しかったんでしょ? ねぇソウル」
 素直に言いなさいよ。
 マカのセリフがぽかんと宙空に漂った。
 ――――――――なんだ、それ。

114 :
 最高のタイミングで横合いから思い切り殴りつけてくるのを怖いと思う反面、期待する俺がいる。変だ、おかしい、何かが間違っていると焦っている筈なのに、身体が言うことを聞かない。
 本当は身体じゃなくて、本心が。
 ……本心?
 何だそれ。
 マカは大事な相棒だ。仲間だ。友達だ。パートナーだ。
 それ以上何がある。
 「口開けて」
 「なんで?」
 「いいから……」
 マカはつるぺったんで見ててもなーんも面白みがない。ちょっとケツはイイけどさ、周りにブレアとか椿とかリズとかパティとかの反則気味ナイスバディばっかだから。
 だから、骨と筋肉の感触を期待してたのに……柔らかい。まごう事なき女の子の身体だ。
 さっきから何度も押し付けられているのに、改めて確認する。
 自分が雄なことを。
 「うふふふ……ソウル、かわいい……!」
 寒さで胃が震える。ゲロが出そう。肌の上でビー球がたくさん跳ねているみたい!
 そういや前、マカの親父が嬉しすぎてゲロ吐いてたなぁなんて頭が勝手に関係のない記憶を取り出してるのを手出しする暇もなく見つめてる。
 いつの間にか掴まれてた手がふらふら誘導されて細い腰を思いっきり掴んでた。
 親指が腹に突き刺さり、筋繊維の並び順まで解りそう。背中に揃ってる8本の指がねっとりした汗でぬるむ柔らかい肌を、限界まで引っ張っているのが無理やりっぽくて興奮。こんなに細くぺったんこなのに、女なんだなぁ。
 「鼻血、出してくれないの? やっぱりブレアみたいにおっきくないと駄目?」
 泣くまい、泣くまいとして奥歯をぎゅっと食いしばって胸を押さえ震えている、まるで女の子みたいなマカ。
 いや違う。
 それは嘘だ。
 そうじゃねェ。
 欺瞞はもう沢山だ。
 【もういい加減諦めて認めろ、お前は】
 自分の部屋に押しかけてきた寝間着の女の子が。
 「なあ、マカ、お前なんか最近変だけど」
 俺になんで“キムにゾッコンのオックス君”が羨ましいみてーなコトを言うんだ?
 「それってストレス? 意識が変わったのか? それとも」
 お姫様みたいに扱えなんて一番嫌ってたんじゃなかったかよ?
 「もしかして」
 俺の事を。
 「そうよ」
 喉の奥に砂。胃がせり上がって痛い。目の前がちかちかする。頭が割れそう。肉体ではなく精神が感覚を刺激している。この感じは久しぶりだ。いつこれを感じたんだっけ。最初のピアノの発表会? コンクール? 昇級テスト?

115 :
 言わないし、言わせてくれない口がまた俺の口をふさぐ。
 単に襲来するのではなく明確に気を持ってるのが緊張感あっていい。
 ……ホントに、お前、どうしたんだよ?
 ぶつけられる感情は謎で気持ち悪くてヌルヌルして濁って臭くて、暗くて重くて疲れる。身動きもとれない。油の沼を彷徨ってるみたいだ。
 ズボンも下着も半端に降ろされて、Tシャツもまくり上げられて、その半裸の身体の上にマカが居る。重い。幽霊か、おんぶお化けか、悪霊か。それでも悪けりゃ水を吸った掛布団だ。
 テンションと思惑と思考回路に直結した性器が自分の意志とは関係なく動いて、気持ちが悪い。
 口の中にマカしかいない。そんで性器にマカの身体が当たってる。心地はいい。溶けそーだ。
 「どうしていつも手を繋いでから変身するの? 椿ちゃんも、リズもパティもそんなことしないのに。まるでキムとジャッキーみたいだわ。仲良しこよしのお友達が欲しいの? でも残念、私は女であんたは男よ。どうやったってそれからは目を逸らせない」
 あれ、なんだこれ。何でマカがそんなことを言うんだ? 俺になんでそんなことを言う? 
 見下ろす顔はまるで官。罪を“捌いて”細切れにし、塩と胡椒を振りかけてアツアツの鉄板の上に並べて懲罰ダンスでも踊らせようってか?
 混乱と嫌悪と、そいから興奮。
 その三つが重なって溶け合って、俺はよほど不気味な表情をしていたんだろう。
 マカがちらちらこちらを尊大に伺いながら追い詰められたみたいに“そいつ”を握って喚きはじめたから。
 「こうやって手で速くこするとすぐにイきそうになっちゃうの?  駄目よ、まだ我慢して! え、出来ない? 射精したい? しょうがないわね。このままイクまで扱いていてあげる。……やっぱりや〜めた。
 なにその顔、そんなにイキたかったの? イキたいならちゃんとイキます、イカせて下さいってお願いして! でないとずーっとこのままイク寸前のままにしちゃうよ!」
 どこから引っ張って来たのか、いじらしいほど傲慢な、ひどく非現実的で、馬鹿げたセリフ。
 理性ではそう思っているのに本能とか欲とか性器とか耳とかが、綺麗に成形された甘い蜜の中に埋もれてく。全身の血がざわめいて滾ってうねって疼く。
 ヤメロ!!
 叫んだはずなのに声が出てない。
 涙が出てきた。こんなに哀しい気持ちで勃起して興奮したのは初めてかもしれない。
 小さな手、いつも俺を小突くあの白い手袋に覆われた。
 それが今自分の性器を激しく扱いている。
 にたい、出したい、消えてしまいたい、ああもっと強く!
 思う存分に髪を振り乱し、釣り竿が大物を取り逃がした時のように大きく反るのに似た勢い自分の背が暴れる。痛々しいなんて顔で見てるんだろうな。でもそんなこと解るもんか。俺にマカの気持ちなんかちっともわからない。
 「……はは、見て……手がソウルの白い汚いのでドロドロ……!」
 暗誦するような淀みのまるっきりない言葉攻め。あと一瞬正気に返るのが遅かったら存分に傷付いてたろうよ。
 マカが俺をすつもりで吐いたセリフなんだから。
 一生懸命考えて探して覚えて言ったんだろう。
 「私のモットーはね『快楽の先には何も無い』よ。……だから射精して、終わり。期待なんかしないで」
 ……相変わらず、ヘンな女だ。

116 :
 ……泣くなよ。泣きてーのはこっちだよ。つーかさっさと手を放してください気持ち悪くてにそーです。
 日の当たる部屋に深夜、カーテンを閉めて、ドアの鍵は……どうだったかな。
 無理矢理擦られて天国から地獄に突き落とされるギャップに射精って……変な属性植えんなよ本当にありがとうございました。
 真面目で折り目正しく、人にどうやって甘えたらいいのか知らない優等生が、俺に、俺にだけ、ひどく我がままで偉そうで高圧的。
 最初の頃は嫌だった。腹立たしくて、何度喧嘩したか知れない。生意気な顔で憎まれ口を叩く。俺だけに。
 弱みを見せずいつも真っ当で。
 ずっと見てたからな。
 ずっと居たからな。
 ずっと知ってる。
 それでも俺はここで見てるし、傍に居るし、黙ってる。我慢もするし、堪えろというならそうしよう。無理矢理じゃなくて、俺が選んで、俺がそうする。
 キリリと締まった肉体に手袋付けてるからほどよく固い手。一枚布を挟んで俺たちは心を合わせる。
 理想はささやかで近くにあったほうが楽しいらしい。
 「…………はぁ……気が済んだなら……その、なんだ。手を、だなァ……」
 萎えてないそいつがいい加減恥ずかしくて限界だ。
 なんでこの状況で萎えないんだろ。いっそ立派じゃね? 別の価値とか出てきてね? 或いは別の性癖が。
 「寂しくて消えちゃいそう」
 頭 の 中 の 黒い 血 が 踊る。心臓に、脳に、脊椎に、巡り廻る 発狂の病巣。引っ掻き回されて毟り取られていくのは正気か、理性か、それとも俺自身か。
 足の先が冷たさでジンと痺れていた。下手な看護婦が血管探してグリグリやってるとたまに指の先に走る痛みのように。頬はこんなに熱く燃えているのに!
 「武器に変身できても! 職人として超一流でなくても! デスサイズの娘でも! ソウルは私が必要よね!?」
 俺はマカに対して独占欲というものをイマイチ感じたことはない。
 「私が居なきゃデスサイズになれなかったんだもんね!? 私がソウルを育てたんだもんね!?」
 彼女に対して感じるのはいつも劣等感で、俺なりの、多分それは誠実さの証なのだったと思う。
 「私は凄いでしょ!? ソウルは私が居なきゃダメダメなんだからね!」
 「……………………」
 黙ったわけじゃなく、言葉を失ったのでもない。喋りたくなかったからそうした。
 乱暴に顔を触って涙が出る前に目蓋を擦って思い付いたまま乱暴にキスをする。
 ああ、もうこれでマカをレイプ犯として訴えられなくなった。残念だ、無念だ、まさしく一生の不覚!
 「ン、ン、ンン! ンンン〜!」
 うるさい、喋るな、無粋な女だな。
 うっすいブラジャーの隙間に手を突っ込む。肌と肌のセンサーから生々しい柔らかさと温度が交わって伝わり、一瞬だが確実に意識が飛んで、何も考えられなくなった。
 簡単だな、男って。馬鹿だ。アホだ。三文字でより簡潔に言うならば「トホホ」という奴だ。
 今の今まで萎えない戻らないって悲観に暮れてたんだぞ、更にやる気になってんじゃねえよバカチンポ!

117 :
 「マカ、お前は俺が信じられなきゃ疑ってもいい。けど、試すな。それは信じられない味方にするんじゃない。害悪を感じた敵にすることだぜ」
 黒い血が俺にもたらしたもの。悪夢と焦燥感、ちょっとした勢い。チャックのついた身体、そして暗い部屋。暗い部屋のドアを開けてしばらく歩くと光が見える。闇を抜けると……泣き叫ぶマカの腹から吐き出される裸の自分。
 「……なんでそんなこと……キスした後に言うの?」
 恐ろしくて狂いそうだった。不安で毎日が歪んで見えた。目に見えて口数が減った俺を、それでもマカはわざとらしくとも普通に振る舞って扱ってくれた。
 馬鹿だの阿呆だのカッコ付けだのと小突きながら。
 強い奴だ。嫉妬するほど格好良くてスマートでクールでヒーローだ。バカげた理想像みてーに。
 『結局私だけが想っていたのです』
 【そうだ、お前たちの話など“語るに値しない”空しき絞り粕】
 でも俺の魂はまだビリビリ震えてて何か言葉を探しながらぐるぐると同じ場所を廻っている。
 【またこの娘に助けを求めるかい? 助けてマカ〜ってさ】
 『お前は解ってないな、男の子の半分は意地で出来てんだぜ』
 【もう半分はなんだよ?】
 「見栄さ」
 黒い部屋でダブルのスーツを着た赤い顔の小鬼と、漆黒のグランドピアノの前に佇んでいるドレス姿のマカ。二つの影が混じって溶けて、くるくるコーヒーに垂らしたクリームみたく螺旋を描いたと思ったら消え、目の前に残ったのは一面のアッシュブロンド。
 「……マカ、髪、食っていい?」
 「ハアァ!? な、なに!? 急に!」
 「いいから」
 「よ、よくないッ! 汚いじゃn……」
 知らねーよタコ、お前の髪の匂い好きなんだよ、おっ勃つんだよ! 問答無用で変な気分になるんだよ! こんな時くらい自由にさせろ! 普段は気ぃ使って風呂場で一人で処理してんだろうが!
 【女の子にお情けで心の籠らないキスをしてもらって、お前それで満足なのかよ? 自分だけ盛り上がって、終わった祭りみたいに空しい顔を女の子にさせて、それで納得いくのかよ? 違うだろ? 本当に欲しかった物はそんなんじゃないだろ?】
 小鬼がしたり顔でガンガン俺を罵倒してる。俺はまたそれをしたり顔で嗤ってやる。
 『ああそうとも、俺はこのままマカの服と下着を全部破いて力尽くで無理矢理チンポ突っ込める。そんだけ腕力も気力も雰囲気もあるさ!
 だけどしねぇ。お前を喜ばすことなんざんだってしねぇ! 残念だったな、そこで指咥えて見てやがれ!』
 チンポだの小鬼だのマカだの、そんなもんに振り回されて毎晩嘆くのはもう飽きた。飽きた飽きた飽き飽きウンザリだ!

118 :
 スマートでクールでヒーローになれなくても、無様で格好悪くて未練たらしくても、もういいや。
 【俺は全力でお前をダメにするぜ!】
 ……なんだよ、そりゃ。
 【行儀よく規律正しく君子危うきに近寄らず? ハン、反吐が出る! この玉無し野郎!】
 お前なんか実態もない癖に。
 【マカを犯せ! 今がチャンスだ! マカを手に入れたいんだろう!】
 うるせぇよ魔女の絞り粕、黙って力だけ寄越してればいいんだ。
 【散々願って望んで夢に見た癖に。今ならそれを叶えられるぞ! 今だけだ! さあ踏み出せ! 本気になって手を振り払われるのが嫌なんだろう、怖いんだろう、悲しくて泣いちゃうんだろうが! 今ならマカは弱ってる、付け込めるぞ!】
 頭の中に響くだみ声。
 【好きなんだろう。好かれたいんだろう! でも残念お前の手には入らない! ならば奪え! 掠め取れ! 誰かに横取りされる前に壊してしまえ! 自分だけの傷をつけて主張しろ!】
 うるさい、うるさい。
 ……本当にうるさい。
 やってらんねぇ。
 【本心から目を逸らすな! 向かい合え! “これ以上”が欲しいんだろう!】
 「耳障りなロックンロールは騒音公害だって教わらなかったか!」
 唸ったら腕の中でマカの身体が盛大に軋んだ。
 「…………っ!」
 「制御なんかしなくたっていいんだよ! そんな小賢しい事やれるほどお前は強いのかよ! 傲慢なんだよ! 思い上がってんじゃねぇ!」
 はは、誰に言ってんだ、俺。
 「高々ちょっと鎌に変身できるくらいで、メデューサにかなうと思ったのか! 退魔の波長、天使型の魂、感知能力! そんなもんだけで鬼神とタメ張れると本当に思ったのか!」
 最初の頃、俺はいちいち“ソウル=イーター”と呼ばれてた。“作品”で“武器”で“道具”だった。私はあなたを人格として認めていない、だから記号で呼ぶ。とかそんな感じ?
 「俺なんか使わなくても有能と慢心したのかよ!?」
 「……ち、違……!」
 「なら素直に武器の道なんか捨てろ! 初心通り鎌職人として邁進しろ! 俺を神様の武器にするんだろ!!」
 スパルトイという役目を与えられ、退魔の波長と魂感知能力を褒められ、デスサイズとして昇進し、クロナが去り、ババヤガー攻城作戦でキッドを失い……落ち込んでいいのか増長していいのか解らなくなった。
 きっと俺たち二人ともが。
 そこから必に抜け出そうとして、マカは自身の力だけで何かを乗り越えられた実感が欲しかったんだろう。
 「〜〜〜〜っ! 俺とお前はパートナーだろ……不安だったら不安だって言ってくれよ……こんな、無茶苦茶をヒステリーじみてすんじゃなくてさ」

119 :
 またマカの身体がびくっと震えて、俺自身からマカの手が離れる。……あー、苦しかった……
 「そりゃぁな! 俺は男だから! お前は女だから! くっ付いたりすりゃこうなるよ! なる! しょーがねえ! 呪いみてーなもんだ! 自分の意志でどーにも出来ないモンだってあんだよ!
 でもなぁ! 俺はお前を全身全霊で無理矢理犯そうとか、心の底から嫌がってんのに力尽くで押し倒そうとか! そういうことはした覚えがねえし望んでねェよ!!」
 ……そりゃ、ちょっとは勢いに任せて押し切ったりしたけどさ。
 「俺がお前を一度でも泣き叫んで助けてなんて喚かせたか? 腰抜けと思わば思えよ、俺はレイプとか強姦とかあの手のAV胸糞悪くなって大っ嫌いなんだよ! 勃つもんも勃たねぇ!」
 何を叫んでるんだ俺は。
 「こーやってチンポ勃ってんのはお前が自分から触っててくっ付いてるからだよ! 解れいい加減! 目ェ逸らすな! 誰にでもこうなるなんて見縊るんじゃねえ!」
 ほんと、何言ってんだ俺は。
 息が切れて苦しい、顔が熱い。冷や汗が出てきて凶暴な気持ちになってる。通じない言葉に焦って解ってくれないマカに恨みを抱いてる。
 だけど腕を解こうとは思わないし、チンポも萎えない。
 ほんと、何やってんだ俺。
 「困ったら俺を呼べ。助けに行ってやるよ」
 カッコ良くてクールなセリフ。空想止まりのみっともない理想。それでもこれは俺で、誰に成り代わっても貰えない。押し付ける先も見つからない。背負わなければ、真正面から向き合わなければ。
 「……それは武器として?」
 さんざん言った、紛らわせなくて、懺悔するみたいに。
 それでも
 それでも
 それでも
 最後の言葉はまだ形にならなくて、悔しい。
 簡単に言えればいいのに、ジャンクフードみたく責任もなく、スナック菓子みたいに軽く、ファーストフードのように空腹を埋めるためだけの言葉を口に出来ればいい。
 そしたらマカはこんなヒステリー起こすこともなくて、俺だってきっと今より倍は楽に生きてられるはず。その方がきっとみんなに迷惑かけず済むはず。
 寂しくも不安にもならないコミュニケーションの一手段としてその言葉さえ使えれば。
 嫉妬深く打算的でじれったいこのもどかしさ。面倒なほど手間ヒマかけて今俺たちはここにこうしている。不格好でくだらなくてヘンチクリンで不謹慎で偏執狂的だけれど、ここに居る。
 二人で、しっちゃかめっちゃかなまま。
 「――――――さてね」

120 :
 武器にもならずただ裸でマカと魂を重ねていると、窓の外が真っ暗にもかかわらず、明りの煌々とついた、誰もいなくなった教室を思い出す。
 頭の中に響くのはドビュッシーの『月の光』か『夢』。もう外は真っ暗で不気味な鎮静は早く家に帰れとせかすのに、去り難くて高揚する……ヘンな感じ。
 言葉もなく、身体も繋げず、共鳴もしないまま、横着にただぬくもりを共有して……だらしなく贅沢な孤独を貪っている。
 「全部見せてあげる」
 パジャマのボタンを外そうとするマカの手に触れたのが一番ドキドキした。
 そんな悲しいこと言うなよ。見なくたって知ってる。それくらい解れよ、いい加減。解ってるって、言ってくれよ。
 そんなカッコイイ事も結局言わず、目を逸らして自分のバッサリ掻っ捌かれた胸の傷にマカのシットリした暖かくてやぁらかいオッパイが潰れるように覆いかぶさった。
 こんだけでいいよ。こんだけで信じられる。ファザコンの潔癖症が、気のいい相棒が、最高のパートナーが、完璧には解り合えない友達が、ここまでするなら……俺は信じるよ。
 「……ゴメンね」
 人生いつかこっぴどく裏切られる日が来るのなら、自分可愛さに信じている誰かを切り捨てて逃げ出す瞬間があるのなら……お前がいいや。傷付けられるのも、傷付けるのも、お前ならいいや。そんな運命でもいいや。
 「うるせぇ……謝る気があるならキスしろ」
 全てのレコードは戻らぬ方向に周り始めて、狂気の音楽が世界中を奈落の底に突き落して、人間全部が今まさに等速直線自由落下中でも……もう、クロナもキッドも二度と帰ってこなくても……
 底に着くまでにはきっと追いついて見せる。
 引っ張り上げられるかどーかは知らんケド、追いつきさえすればあいつらみんなで何とかしてくれるだろ。
 ……だから俺は黒い血が呼び起こす自分の中の狂気と欲望と挑戦の手綱を握りしめ操らねば。
 頬を挟み込む小さな手。
 アッシュブロンドの髪が目蓋を擦ってカユい。
 ささやかなおっぱい。……ちょっと最近成長してる。
 敏感になった唇を割り言って入ってくる熱い舌。煮詰まったどろどろの唾液。
 股座がいきり立つ丁寧な丁寧な深いキス。
 これが親愛のキスだってんだから、俺が勘違いしてしまうのも無理はないと思うんだけどこの際それは言うまい。
 後はもうただ抱きしめるだけ。
 それで伝わればいいな。
 魂の波長でもなく、体温でも、言葉でも、鼓動でもなく。
 君を想う気持ちと君に思われる気持ちが。
 「もしも世界が終わる日がやってくるなら、お前を世界中から探し出して一緒に止めに行く」
 「……なんじゃ、そりゃ」
 「さっきの質問の答えだよ」

121 :
         く´
  _,,,_  _Σ         
 冂| | .|   |  |        
 |   亡'|._(∵)_      >>77 ありゃ、過去作知ってる人が居たとは
. \_,∠_,> レN ∠,          これは恥ずかしい! ミンナニハナイショダヨ!
   └──i    /       
      ./    〈       
      レi   ∧}          ノットもある程度進めばきっとここもまた賑わうはず
       7 /            そんな気持ちで頑張ろうソウルイーターエロパロ
     _,,z' く/_
     ´ ̄ ̄ ̄^

122 :
マカが気持ち悪い

123 :
GJGJGJGJ!!
マカかわいいよえろいよ!
すごい好きな文体だ。GJ!

124 :
キッドxパティ

125 :
だれかいる?

126 :
>>121
GJです

127 :
GJ!!         キッドXトンプソン姉妹  お願いします  

128 :
>>121
GJです!!
投下します。
・シュタイン×メデューサ
・10〜12レスくらい

129 :
午後四時、メデューサは早めに仕事を切り上げてアパートに戻った。
六時にやってくるシュタインのために、武専の帰りに食料品店で買ったサーモンと白ネギ、
レモンでカルパッチョをこしらえる。
料理ができあがった頃には、外は日が暮れて、下の通りから若い男女の声が聞こえてきた。
いつもは聞くだけでいらいらするというのに、今日はすっと受け流すことができた。
さてこれからどうしようかしら、とメデューサは白衣を脱ぎながら考えていた。
白衣を椅子にかけ、箪笥から出しておいた、少し胸元の開いたシルク地の黒いワンピースとヒールを身に付け、化粧鏡の前でチェックする。
そして鏡に映った自分の顔を見て、柄にもなく微笑んでみた。
 その時、呼び鈴が鳴った。
メデューサが扉を開けると、白いシャツ、黒いネクタイとスーツ姿という出で立ちでシュタインが立っていた。
普段のつぎはぎ白衣に見慣れているせいか、メデューサは一瞬言葉をなくした。
「やあ、どうも」
「……てっきり白衣で来るのかと思っていましたわ」
「ひどいなぁ。メデューサ先生のお部屋にお邪魔するんだから、俺だってお洒落ぐらいしますよ」
 まぁ似合いませんけどね、とシュタインが苦笑した。
「ところで、シャンパンどうです?」
 シュタインは後ろ手に持っていた一本のワインボトルを持ち上げた。
メデューサはシュタインをつれて奥のリビングへ案内した。
部屋には木製のダイニングテーブルと椅子、二人掛けのソファが置かれ、
テーブルには先程作った料理とワイングラスが二つずつ並べてある。
照明は暗めに設定されており、
端に置かれたミニキャンドルの灯が洒落たレストランのような雰囲気を演出していた。
「ちょっと待っていてくださいね」
シュタインを先に椅子に座わせると、メデューサは台所から二人分の料理を運んだ。
テーブルの皿に盛られたカルパッチョを見て、シュタインが「おいしそうですね」と呟く。
「コレ、メデューサ先生が作られたんですか?」
「ええ。口に合うかわかりませんけど」
シュタインが持ってきたシャンパンを交互にグラスへ注ぎながら、メデューサに答えた。
「先輩が見たら、絶対に地団駄を踏んでくやしがりますよ」
「フフ……光栄ですわ」
 メデューサが反対側の席に腰を落ち着けると、シュタインがグラスをとった。
「じゃあ、今日の夜に乾杯」

130 :
メデューサも少しグラスをかかげてから、シャンパンを口に含んだ。
 口にした料理を誉めた後、シュタインは最近生徒が出会ったという『エクスカリバー』という伝説の武器や、『マサムネ』という妖刀の話をメデューサに聞かせた。
一時間ほどして、頷きながら話を聞いていたメデューサは、突然強い睡魔に襲われた。
(少し飲みすぎたかしら?)
 ワイングラスを見ると、グラスにはまだ半分以上量が残っている。
「メデューサ先生、大丈夫ですか?」
「……なんだか酔ってしまったみたいですわ」
 メデューサの意識が朦朧とする中、シュタインが椅子から立ち上がった。
「無理しない方がいい。そこのソファで横になりましょう」
額に手をあてふらつくメデューサを抱えソファに連れていくと、シュタインはゆっくりとメデューサの体を横たえた。
「ごめんなさい。保険医が介抱されるなんて変ですわね」
「いいんですよ。……そうだ、水を持ってきます」
メデューサは台所からの流水音を聞きながら目を閉じた。
               ※
『……サ、メデューサ!!』
頭の中でエルカが自分の名を呼んでいるのが聞こえ、メデューサは目を覚ました。
「エルカ……」
『あっ、メデューサ!無事だったのね!二時間以上も連絡が付かなかったから心配したわ!』
メデューサははっとして壁の掛け時計を見た。
針はもう少しで午後十時を指そうとしている。
もしやと思いソファの後ろを見ると、案の定シュタインの姿がなかった。
(なんてこと・・・・・・)
シュタインが帰ってしまったと思い、メデューサは舌打ちした。
折角彼を仲間に引き入れるチャンスだったのに。
眉間にしわを寄せたメデューサが廊下を見ると、
書斎の部屋からかすかに光が漏れているのに気付き、血の気がサッと引いた。
あそこにはメデューサが保管する極秘の魔女リストや鬼神のデータ―が書かれた資料が置いてある。
メデューサは忍び足で部屋の前まで行くと、静かにドアノブを回した。
ドアの隙間から覗くと、背を向けたシュタインが棚の前に立って書類を調べている姿が見えた。
体が怒りで熱くなるのを感じた。
メデューサは飼い犬に手を噛まれることが一番気に食わなかった。
もし慈しんできた愛犬に指を引きちぎられたとしたら、
飼い主にまず訪れるのは愛情や同情でなく、憎しみだろう。
メデューサはシュタインに向かって体内の蛇を飛ばそうと腕を伸ばしたが、その腕を止めた。

131 :
そう。つい感情的になってしまったが、シュタインをす事はできない。
この男には利用価値があるのだから。
「何をなさっているの?シュタイン先生」
怒りを抑え込んで、メデューサはドアを開け棚から出された書類やファイルが散らばった床に足を踏み入れた。
緊張でぴんと張り詰めた空気がメデューサには心地良かった。
シュタインはメデューサがその気になれば一瞬で命を奪うことができるということを理解しているようで、
警官に拳銃を向けられた犯罪者のように手を上げて何も言わずただ固まっている。
シュタインの手の中からバサバサと幾つかのファイルが床に落ちた。
「こっちを向きなさい」
シュタインがゆっくりと振り向くと達観したような目でメデューサを見た。
まるでその目は不屈する意思はないと語っている。
(いつまでも懐かない生意気な子は嫌いよ)
反抗的な態度に苛つきながらメデューサは体内の蛇を、拘束具の代わりにシュタインの腕、足、
首の周りに幾匹も巻きつけた。
こうしておけばいくら接近戦に長けたシュタインでもメデューサに指一本触れられないだろう。
シュタインは近距離での攻撃ができなくなったことに動揺したのか、
それとも身をくねらせながらうごめく蛇に嫌悪したのか分からないが、
ピクリと頬をひきつらせた。
「やはりあなたは魔女なのか?」
メデューサの自動式魔法を目にしてから、ようやくシュタインがぼそっと呟いた。
メデューサはシュタインのシャツのざらついた感触が分かるほどに体を密着させて、
胸元に垂れている黒い無地のネクタイを引っ張った。
「・……さぁ、どうかしら」
不意をつかれてシュタインの膝が、がくりと下がる。
メデューサは顔を近づけるとそのまま口付けた。
シュタインの口が閉じられてしまう前に、メデューサは素早く自らの舌を侵入させた。
キスの相手が生意気なシュタインということと、シャンパンのアルコールのせいだろう。
メデューサは自分の感情がいつも以上に昂ぶっていた。
メデューサは顔の角度を変えシュタインの舌や歯をなぞっていき彼に快楽を与えていった。
始めのうちは舌を引っ込め抵抗していたシュタインも、
今ではすっかり従順にメデューサに身をゆだねているようだった。
(シュタインも男ね……)
自らの手に落ちたシュタインに満足しつつも、
最強の武器職人とまで呼ばれる彼が彼女の誘惑に負けるような普通の男に過ぎなかったことに、

132 :
メデューサは少し失望していた。
もう十分だろう、とシュタインから離れようとしたメデューサは目を見開いた。
今度はシュタインの方から激しくメデューサの舌に自らの舌を絡め始めたのだ。
「んっ……!」
反射的に身をひこうとメデューサが後退するが、
「逃がさない」とでも言うように舌をがっちりと絡められて動きがとれない。
シュタインはメデューサの舌に強弱をつけて舐めたり突付いたりして愛撫を止めようとしない。
メデューサは「危険だ」と警鐘を鳴らす理性と「このまま身を任せたい」と囁く欲望が、
脳内でせめぎあい動けずにいた。
密着した肌を通して彼女のものか相手のものか分からない心臓の音がどくどくと波打っている。
シュタインのキスは彼女から冷静さと思考を徐々に奪っていく。
体から力が抜け足から崩れ落ちそうになり、
思わずメデューサは子供が親に甘える時のようにシュタインのシャツにすがりついた。
シュタインもそれに気付きようやくメデューサを解放すると、
目元を緩ませて自分の唇を左から右に舌で舐めた。
顔を赤くしたメデューサは乱れた息を整えるとシュタインを睨みつけたが、
人が変わったように自分を求めてきたシュタインの行為に、
自分の胸が割れんばかりに高鳴っているのが忌々しかった。
「ヘラヘラ……、感じちゃいましたか?メデューサ先生」
シュタインが笑っていると知った時、メデューサは視界が怒りで赤く染まった。
気が付けば口より手が出ていた。
パシン……とシュタインの頬を平手打ちした音が、部屋に響き渡った。
「それで私に対抗したつもり?意味ないわよ」
メデューサは胸の内側で急速に冷えていく感情を客観的に観察しながらシュタインに言い捨てた。
 自分の舌をシュタインの舌に絡めて何度も交わらせている隙に、
口元に忍ばせた糸の細さ程の毒蛇をシュタインの体内に何匹か送り込んだ。
これでシュタインは彼女の操り人形になるしかない。
目的を果たし気分を良くしたメデューサは、
薄っすらと目を開けてシュタインを見つめてから唇を離した。
メデューサはシュタインのシャツからネクタイを解いていく。
「イケナイ子にはお仕置きをしなくちゃ……」 
メデューサの言葉が終わると、
シュタインの足元に黒い矢印が浮かび上がりいきなり彼の体は壁に叩きつけられた。
「がはっ・・・・・・・!」
 痛みに苦悶の表情を浮かべるシュタイン。
「ベクトルプレート」は発動させると板の上にあるものをすべて矢印の方向に吹き飛ばしてしまう。

133 :
メデューサは離れた場所で観察していた。
やがて床に崩れ落ちたシュタインに悠然と歩み寄っていく。
ジャケットを脱がせ、ゆっくりとシャツのボタンを外した。
白衣の下の不健康そうな青白い肌にはつぎはぎの跡がみえる。
研究者らしくない鍛えられたがっしりとした体つき。
胸板はしっかりと厚みがあり、メデューサはうっとりと目を細めた。
「あいつは理性がなくなればただのサディストな快楽主義者ですよ。きっと俺よりタチが悪い」
いつかマカの父親が保健室で言っていたシュタインの本性。
たくましい腕に無理に抱かれて硬いもので貫かれて昇天する、
自分の姿を思い描いて思わず体を震わせる。
(あなたには期待しているのよ)
頭を打ってぐったりと壁に凭れかかっているシュタインの右胸に頬をすり寄せる。
そっと横に手を滑らせ焦らして鼓動を聞いているだけでメデューサは熱い高鳴りを覚える。
先程シュタインに強引に奪われたキスがメデューサの最奥にしっかりと余韻を残していた。
舌をからめ取られる感触。
舐め、口内をつつかれ。最後に挑発するように向けられた視線。
メデューサは熱い息をついた。
ダイニングテーブルのぬるくなったシャンパンを持ってきて飲み干した。
発情した牝豹のように尻を高くあげて胸元を強調させながら、
細い指で時間をかけてシュタインの腹筋から胸の辺りを往復させる。
「シュタイン、好きよ・・・・・・」
胸板には縫合した跡をメデューサの指は膨れた手術糸を何度もなぞった。
「自分の体を使って実験か。やっぱりあなたは私とよく似ているわ」
メデューサの脳裏にいつも陰気に俯く子供の顔がよぎった。
それをすぐに振り払って黒いズボンの股間部分に目をやる。
×のついたボタンを穴から外そうとしていると
「や・・・・・・めろ・・・・・・ろ・・・・・・」
 目覚めたシュタインのかすれた声が聞こえた。
「あら起きたのね、一人で眠ってしまってはつまらないわ」
シュタインは何も答えない。
相手が何の反応を示さないと分かっても、
メデューサは優越感から語りかけずにいられなかった。
ヘラヘラとしながら人一倍自分に目を光らせていたシュタインの目をごまかす為に、
愚かな女の演技をしてきたメデューサのプライドは何度も踏みにじられてきたのだから。
メデューサは自分の着ている黒のワンピースの背後についたチャックを外した。
しゅるりとシルクの衣擦れがして黒い蛇の脱皮のように床に落ちる。

134 :
黒いショーツ以外何も身につけていなかった。
「これからがお楽しみなのに。私を退屈させないで」
メデューサは薄紅色の飾りを主張するようにシュタインの胸板に、
唇は鎖骨や耳朶に触れていった。
「メデューサ先生・・・・・・」
 先程とは打って変わり、ひどくしおれた口調で呼びかけてきた男にメデューサは顔をあげた。
「お願いしますよ。この拘束具、外してもらえませんか・・・・・・」
と愚にもつかないことを言う。
「俺の体内に何か入れたんでしょう。何を恐れているんです?」
 男はヘラヘラと媚びたように笑って、また普段のようにメデューサの心を掻き乱す。
「もう俺はあなたの虜ですよ。その証拠にほら・・・・・・」
 視線の先にはシュタインの猛った股間がズボン越しに主張していた。
「さっきから俺の太腿に涎を垂らしているあなたの中に入りたくて仕方ないんですよ」
 シュタインはふっと熱っぽく耳に息を吹きかけてくる。
耳朶を甘く噛まれ、メデューサは悶えて鼻をすすった。
部屋に充満した牝と雄の発情した匂いがメデューサから冷静な判断を奪う。
「・・・・・・・・。あなたを愛させて欲しい」
 メデューサの体に甘い痺れが走った。
気が付くとメデューサはシュタインの拘束を外していた。
「んッ・・・・・・火傷しそう」
 待ち望んだ熱に頭が朦朧としてくる。
早く動いて欲しいのにシュタインは動こうとしない。
メデューサの方がたまらなくなり、もぞもぞと腰を動かし始める。
いよいよ高みに近付いていく所で、突然シュタインが強くメデューサの下の実を摘んだ。
メデューサの頭が真っ白に霞む。
いきなりシュタインは変貌したように腰を深く打ち込み始めた。
余韻に浸っていたメデューサはすぐまた快楽に引き戻される。
「ああ、あっン!」
 乱暴な扱いに嫌悪感を覚えて身を捩ろうとするが、乱暴に二の腕を捕まれてままならない。
「随分夢中になっていましたねぇ。ヒヒヒ・・・・・・」
「やめ、なさい・・・・・・!シュタイン!」
口から涎を垂らし、目尻に涙を浮かべながらメデューサはシュタインを睨みつけた。
こんな風に抱かれる事は望んでいない。
再びシュタインの動きを奪おうと体内の蛇を飛ばそうとするも、シュタインが体に怒張した固まりを打ち込んでくる度に思考が停止する。
仕方なく手を動かそうとしてようやくメデューサは全身が糸によって床に縫い付けられていることに気

135 :
気付く。
深いストロークが続けられて、メデューサはただされるがまま首筋を仰け反らせて喘いだ。
体力などもはや残っていなかった。
猛り狂ったものがメデューサの最奥にぶつかり二度目の絶頂を迎える。
                ※
シュタインが台所から水の入ったコップを持って戻ってくると、
メデューサはかすかな寝息を立てながら眠っていた。
シュタインは水をテーブルに置くと、部屋をぐるりと見渡した。
 シュタインが持ってきたシャンパンには、
トリアゾラムという一時間ほどで効く強い睡眠薬を混ぜてあった。
メデューサには気付かれないように自らシャンパンをグラスに注ぎ、
乾杯の際に飲んだふりをした効果はあったようだ。
何の疑惑も持たずメデューサは飲んでくれた。
睡眠薬はアルコールと一緒に服用すると効果が倍増するので、
メデューサがすぐに起きる事はないだろう。
ここまでの計画は順調だ。
少し余裕を持つことができたシュタインは、メデューサをリビングに残し各部屋を順に確認していった。どの部屋も全て綺麗に片付けてある。
シュタインは本棚が置かれた書斎らしき部屋で、棚に並べられたファイルを発見した。
中身を確かめると、生徒の心や体の健康に関する問題や、学校行事における病気の予防のことが述べられただけで、シュタインは少し肩透かしを食らった。
だが、メデューサが所持していると思われる魔女や黒血、
鬼神に関する資料はおそらくどこかに隠されているはずだ。
シュタインは気を引き締めた。
しかし、二時間以上書斎を漁っていても一向に資料が顔を出すことはなかった。
シュタインは焦り始めた。
もしかしたらメデューサはシュタインが家に来る事を用心して、
資料を他の場所に移したのではないか、とも考えられる。
そんな時、メデューサに見つかってしまった。
拘束されたまま、最高速度を出した車がハンドルを切れずに、
そのまま壁に激突したような衝撃がシュタインを襲う。
しばらく気を失っていたが、メデューサの言葉で目を覚ました。
彼女はシュタインを誘惑し、服を脱いでいく。
「これからがお楽しみなのに。私を退屈させないで」
メデューサの薄紅色の飾りを主張するように胸板に当てられる動きに、
シュタインの腰には快楽の波が走る。

136 :
メデューサの唇は鎖骨や耳朶に触れてくる。
視線を落とせば黒いショーツを穿いた形のいい尻があり、
左の太腿の中央にはあの柔らかな部分がズボン越しに押し付けられている。
拘束を解き、メデューサの尻を乱暴に掴みたい衝動に駆られた。
メデューサの思惑通り、理性がなくなっている。
シュタインには、裸で快感に震えるメデューサが一羽の白い兎にみえた。
解体されるのを期待しているように懐いてくる兎。
今すぐ女の手首を捻り上げて下着を引き裂いて深々と己の杭を打ち込めばいい。
「あなたを愛させて欲しい」
わざと顔を寄せて耳元で誘った声はまぎれもない本心。
メデューサには真剣そのものに聞こえたはずだ。
 自由を得たシュタインはメデューサの細腰を持ち上げた。
そのまま自分の膨れ上がった欲望の上に彼女の入り口が当たる場所へ体を降ろす。
それだけでメデューサは嬉々として甘い声をあげる。
シュタインは自分の眼前に誘うように尖った小さな実を口に含み転がしながら、
一方で丸みのある尻を掌で包み込んで指を食い込ませる。
女の赤い実の味と肉の柔らかさ、くぐもった喘ぎ声に思考が持っていかれそうだ。
胸の飾りを可愛がってやってから、シュタインは息を吐いてメデューサのほっそりとしたウエストを掴んで腰を上げさせた。
ズボンには二人分の体液で黒い染みができていた。
メデューサの濡れて意味をなさないショーツを指でずらす。
秘裂を人差し指と薬指で広げ、中指を突き入れると、充分に濡れきったそこは中指を待ち望んでいたように締め付けてくる。
十回ほど行き来させてからゆっくりと抜くと中指には愛液がべっとりとまとわりついていた。
シュタインが全てを埋め込むと、メデューサは歓喜の声をあげ、自ら腰を動かして快楽を貪った。シュタインも最後にわずかながら手伝いをしてやった。
「随分夢中になっていましたねぇ。ヒヒヒ・・・・・・」
シュタインはメデューサを床に押し倒しさらに狂ったように中を蹂躙する。
唾液で濡れたメデューサの赤い実を舐めながら、シュタインは組み伏せた女の目を見た。
「やめ、なさい・・・・・・!シュタイン!」
先程までの高慢な女がいたいけな少女のように怯えている。
サディストのシュタインにはその表情が堪らない。
彼のものはメデューサの中で嬉々と反応した。
シュタインは荒く息を吐きながら更なる抽送を繰り返す。
無理な快楽にメデューサの身は消耗しているようだった。
一方、シュタインのものはまだ果てずにいる。

137 :
「駄目ですよ、俺はまだ満足していない・・・・・」
シュタインはメデューサを嘲笑った。
メデューサの体内には先程「魂威」で打ち込んだ彼の「魂の波長」が電荷を帯びているかのように残っている。その波長を糸状にコントロールして体を床に縫いつけた。
恍惚で紅潮した頬に涙に濡れた瞳。
「いいですねぇ、その顔!ゾクゾクするなぁ!」
シュタインは左手でメデューサ上の実を、利き手で下の実を指で転がす。
「ああっ・・・・・・いやああっ!」
仰け反ったメデューサの中から透明の液体が勢いよく噴出した。
彼女はそのまま床に身を預けて気絶した。
シュタインは搾り取られる前に、溜まった欲望を勢いよくメデューサの顔に注いだ。
「ヒッヒッヒ、ククク、ヘラヘラ・・・・・・・」
 しばらくシュタインは込み上げてくる笑いに身を任せた。
笑いは続き、我に返った時には疲労感がどっと押し寄せた。
このまま身を横たえて眠りたい。
その前にこの経緯を武専に帰り神様に報告しなければならなければならないが。
放って置かれたジャケットを掴んで裏ポケットに入った煙草の一本に火をつける。
立ち上った紫煙はシュタインの体にゆっくりと蛇のように巻きついていく。
             ※
その後、シュタインは神様に報告をしたが、証拠となるものは出てこないという理由で、
メデューサを泳がしておく事になった。
無論、二人の間だけの密約ではあったが。
その後、メデューサは武専の創立記念日に行われた前夜祭で事件を起こした。
姿を消した彼女は人知を超えた鬼神の力でこのつまらない世界に変動を起こし、
進化を目指す世界を創ろうとしていた。
シュタインを誘惑した理由はさだかでない。
目的の為に、シュタインの優秀な遺伝子を取り入れて、
新たな手駒を作るのも悪くはない。
と思ったのか、
自身と交わる事で、シュタインの狂気を引き摺り出そうとしたのか。
結局、メデューサのシュタインへの企みは失敗したかのように見えた。
月が昇る頃、ツギハギ研究所には笑いが木霊していた。
「ヘラヘラ・・・・・・・」
電気も点けない暗い部屋で、一人シュタインは笑い続けた。
傍ではメデューサの幻想が現われては誘惑した。
メデューサの蛇は今もシュタインの体内で狂気をそそのかし続けている。

138 :
以上です。
スペースありがとうございました!
個人的にシュタイン×クロナ
ジャスティンorギリコ×アラクネ
なんかも見たくてwktk
の絡みもみたいです。

139 :
グッド!

140 :
GJ!GJですぞぉぉぉぉ!
ギリアラ……だ……と……
むつかしこというなぁ
ちょっと待っとけ

141 :
黒髪メデューサの「あなたは私の自慢の子よ」の顔が俺を狂気に導いた

142 :
なかなかいいね!

143 :
久々にスレ覗いたら投下されててなんと慈悲深い...!
神職人たちGJです!
マカソウもシュタメデュもたまらん

144 :
今日はキッドが喜びそうな日付だな

145 :
保守がてらに
前回は皆様反応ありがとうございました!
ここの板の方は優しい方ばかりですね!
>>140
ギリアラ待機していていいんでしょうか!!
書いてみるものですね!

146 :
保管庫はどうしたんだろう。更新されてなかったな…

147 :
猿里華とテスカは無いのか?

148 :
エ〜クスカ〜リバ〜

149 :
うぜーよ

150 :
「ま、マカ・・・」
「クロナ・・・」
「いいの?本当に・・・いいの」
恐る恐ると言った風に、上目遣いのクロナが私に尋ねる。心無なしか、いつもより緊張してるようだ。
・・・仕方ないか。初めての経験だもんね。
私だって、初めてだ。
だけどその緊張をクロナに悟られてはいけない。私は余裕だということを演出するために、わざと微笑んだ。
同時に、いいんだよ、と台詞もつけてクロナの手を取る。
ぽっとわずかに赤くなるクロナの顔。
ためらっていちゃ、いけない。
初めての体験。未知なる世界。
なんとなく感じる手の震えは、クロナの物だって思いたい。

ソウルとか、ブラックスターに協力してもらうことも考えた。
でも――ソウルと一緒だったら、やってくれなさそう、だから。
決意をこめて、クロナの手を強めに握る。

――ほら、怖がらないで
そこまで言えば、やっとクロナもその気になったようだ。小さく頷いたクロナの表情は、心なしかきりりとしている。

息を吸った。
私がこの合図を出さないと、始まらないのだ。
勇気をだせ!マカ=アルバーン!!

「せーの」

「ほ、保守」
ピギャアアアアアアアア!!!
うるさいな、ラグナロク。

151 :
ソウルイーター同人まとめ
http://doujinlist.info/souleater

152 :
保守

153 :
キックロ書いて〜\(^o^)/
クロナをいじ愛でるエロスレ3の
メイドクロナの続き〜♥
あ、個人的に、キッドにくっついていいソウルの女キャラは
クロナのみーが口癖…ごめんなさい…
クロナが一番に大好きだけど…
ああ!キックロがみたよぉおおおおおおおおお!
受験合格できんよおおおお。゚(゚´Д`゚)゚。

キックロキックロキックロキックロキックロプリ――ズ!
右や左の旦那様ー紳士さんー淑女様ーーーー
哀れな私に、キックロをお恵みをおおおおおお!
…ハァハァ…ごめんなさい…うざいよね…
荒らしではないよ(汗

154 :
…原作でもキックロであってほしい(^ω^ )

155 :
あ、キドマカ、キドリズ、キドパティは
出来るだけ止めてほしい…
本当にごめんなさい!

あ、キックロ書いてーーーーーーーーーーーーーーーーーー
キックロキックロキックロキックロキックロキックロキックロ
'`ァ,、ァ(*´Д`*)'`ァ,、ァ

156 :
あーーちなみにクロナたんは女の子希望だよー
原作でもキッドと結婚してほしいもん

157 :
み、みなさん、忙しいの?
うぅう、キ、キックロ書いてくれたら、お兄ちゃんってよんであげるから!
29〜30さん、ありがと!お兄ちゃん!
え?うざい?!(´・ω・`)

158 :
ウザいです。
どっか行って下さい。

159 :
清々しいまでにバッサリでワロタ

160 :
ご、ごめんなさい…

161 :
…学校でも言われるな…静かなのに
ウザいって…
バレンタインキックロが観たかった…
私はクロナちゃんと、脳内バレンタインしたよ!
クロナは料理も上手いよ!
…どうせなら、息子さんと一緒に、クロナに
チョコかけてペロペロしたかった…


162 :
あ、あのちょっと聞いてもいい?
ここに、キックロの作家さんていますか?
私の憧れの人なんだけど…

163 :
受験合格って書いてるってことは高校生か?
まさか中学生ってことはあるまいな?
どちらにせよここはピンク板で18才でも高校生はアウトだ
そうじゃなくても目障りだからROMってろ
そして書き込みするならsageろ

164 :
釣りか荒らしだと思ってたけど
ひょっとして真性なのか?

165 :
荒らしじゃないよ…(泣き

166 :
ごめんね…私、自分の好きなものになると
キャラがかわるんんだよ…
あ、もし良かったらここで私と友達になってくれない?!
…イヤかな…?

167 :
人の話全く聞く気がないのな
わざとだろうと本心からだろうとその行為は荒らしでしかないから
あとはスルーする

168 :
>>166
クレクレはあまり良くないぞ。
そんなにキックロ読みたいなら自分で書いてみればいいんじゃないか?
俺もあとはスルーする

169 :
>>168
名前検索したら出てきたけど、ガチで中学生だったみたいよ…。
愚痴ってたけどそもそも18禁板に中学生が来ること自体が間違いなのに。
スレチになるからこれで終わりにするね、すまん。

170 :
そんな事よりギリアラは煮えたのかい

171 :
人来ないね

172 :
某所で暴れてると思ったらここでも暴れてて笑った
すまん

173 :
もうキックロが投下されることはないように思うのは気のせいか

174 :
しばらく無いな・・

175 :
↑間違えた

176 :
安心しろ、何の根拠も無い気のせいだ
お前が書けばな!

177 :
>>176
自分が好きなのは他のカプ
先の人に糞味噌に言われてたやつなんだw

178 :
保守
完全に趣味に走ってすまん

ソウルに言いたいことがある。
あいつがマカをしっかり守ってるのは分かるんだが、ちっと意思が弱すぎるんじゃないだろうか。
いつだったっけ。つい最近か?
クロナがあらわれただとか言って、シュタイン博士とキムとかと、冬服もっこもこに着込んで現地に行っていたとき。
ソウルはまた黒血を促進されたとかなんだかで、マカの髪引っ張ってちょい暴れたって。
ま、それはキムに聞いたんだけどよ。

何してんだよ、ホント。
直接関係ねーから、色々首突っ込んじまうのはよくないと思って、面と向かっては言わないけど。

マカの傍にいつもいてやれんのは、パートナーのお前しかいねえんだから。・・・お前しか。
・・・ソウルにばっか重荷しょわせてちゃ悪いか?

179 :


180 :
しゅ

181 :
保守

182 :
久しぶりに見かけたと思ったら、ちょっと過疎気味なのな
多少マイナーだろうとブラマカが好きだよ……

183 :
ブラマカいいよな!
キックロの次に好きだよ
対等な感じが良い

184 :
ぬほど昔に大筋書いたSSなんすが、リハビリもかねて修正うp
季節感0でスマヌスマヌ...
-------

クロナを探し辿り着いた広いテラスは、未明から降り続く雪にすっかり覆われていた。
目的の背中は 真新しいキャンパスに引かれた一本の木立のようで、容易に見つけることが出来る。
「クロナ」
「キッド」
キッドの声にクロナは振り返り、確かめるようにその名を呼んだ。そして彼が自分を探しに来た事を悟ると申し訳なさそうに はにかむ。
その表情に答えるようにキッドはわずかに口角を引き上げ、距離を測るように近づいていった。
「どうした。風邪を引くぞ」
臆病なクロナが咎められたと勘違いせぬように、キッドは出来るだけ優しい声音を使う。
「うん」
クロナはあどけなく頷くと、白くはき出される息と共に続けた。
「街をね、観ていたんだ」
武専は街の中心にある小高い位置に建てられている。
校舎上階のテラスからはデスシティを一望することができた。
キッドはゆっくりとふちへ歩み寄ると、クロナの話に合わせるべくそこから街を眺め、そして会話を再開する。
「ずいぶん積もったものだな」
「うん」
クロナは再び頷き、市街へ身体を向き戻した。しかしその視線は眼下の街を通り越し彼方へと注がれているようだった。
止む気配のない雪は、彫像の様に動きを止めてしまったクロナの淡い色をした髪や肩へと静かに降り積もり
白い横顔が背景との境界線を曖昧にしている。
ふと、 風で花びらが舞う桜のように、ただひたすらに黒い修道服のみを残しその身を散らしてしまう、そんな幻に襲われる。
「何を見ている」
僅かな焦燥感を隠す余裕もなく早口に言葉を発してしまった。キッドは自らの妄想を打ち払うように、一度息を着く。
だがクロナは視線だけを動かし少年の表情を伺うと、低い声で質問を返してきた。
「ねえ、君、黒い雪を見たことはある?」
反応を返してきたクロナに安堵していることを気づかれないよう、キッドはわざとらしく眉を寄せる。
「黒い雪?いや…」
直ぐに思い当たり、つけ加えた。
「工業地帯に降る化学物質で染まったものか?――あるいは灰を帯びた雪か」
キッドがひねり出した答えにクロナは振り向くと、幼い子のように小さく首を傾げる。
「知ってる?蛇には雪が黒く見えるらしいよ」
「黒く?…そんな莫迦な」
答えを欲したわけではなかったらしく、クロナは直ぐにこう続けた。
「僕が小さい頃に、そう、教えてくれた人が居たの」
しんしんと積もる雪にクロナの小さな声が更に聞こえ辛くなっている。キッドは一歩踏み出すとクロナの言葉を聞き漏らさぬように息を詰めた。
「…だからね、きっと、メデューサ様の目にも雪は黒く映っているに違いないよ」
「まさか」
そう呟くように言ったキッドの言葉が届かなかったのか、クロナは視線を足元に移すと、黒い靴先で足元の雪をなぞった。
直ぐに舞い落ちる雪がその跡を薄く埋めて行く。
「僕ね、メデューサ様が可哀想になって わんわん泣いちゃったんだ」
「だって、こんなにも美しい世界が真っ黒に、月のない夜の闇と変わらないなんて」
そこまで語るとクロナは雪のように白いかんばせを上げた。キッドは黙ってそんなクロナを見つめている。
「でもね、考えたんだ」
「そのうち僕の見る雪も黒く染まってゆくんだって」

185 :
クロナの話がそこで終わったことを確信した後、キッドは重い空気を払うように、強く言葉を継いだ。
「ありえない」
クロナはその声に再び振り返り、キッドはそんなクロナに視線を合わせると続けた。
「お前はからかわれただけだ」
「そう?ならいいんだけれど」
意外なことにクロナはきょとんとした顔を向けるとあっさりとそう寄越し、拍子抜けしたのか
キッドは詰めていた息を大きく吐き出した。白い息が大きく上がり、動くものを目で追う猫のようにクロナの視線がそれを見送る。
「知識の浅い幼子をからかって楽しむ、くだらない大人が多いと言うことだ」
キッドは、小さなクロナを怯えさせた人間に対し憤りを覚え、吐き捨てるように言った。
それからふと、思い出したように続ける。
「そういえば、蛇の仲間には赤外線を見ることが出来る種類があるそうだ」
「厳密に言えば瞳ではないが…」
「その眼で雪を見たら、あるいは黒く見える。そう言う意味だろう」
クロナは相変わらず、真意か否か、曖昧な様子で返事を返した。
「そうなんだ」
「キッドは物知りだね」
「神たるもの、森羅万象すべてに精通して居なければならない」
「たいへんだね」
クロナは心の底からそう思い、眉を下げてそう呟く。
「そう感じたことはない。これが俺の使命だからな」
キッドは顎をしゃくると感心した様子のクロナに笑いかけた。キッドの得意そうな笑顔を好ましく思い、クロナも表情を綻ばせる。
しかしそれは手のひらに落ちた雪の様に、すぐに淡く溶けて消えていった。
「でも…」
「雪が降る度思うんだ」
――よかった。まだ、僕が見ている雪は白い。
押し黙ってしまったクロナに、しかし続ける話題が見つからないまま、再びキッドはクロナの名を呼んだ。
「…クロナ」
「なに?」
目の前の少年を映したクロナの瞳は普段と全く変わらない。
キッドは何も気づかない振りをしたまま、ここに来た本来の目的を口にした。
「…戻ろう。みんなが心配している」
「うん」
子供のようにそう返事をすると、クロナはさくさくと足元の雪に靴跡を付けながら、少し離れたキッドの元へと引き返してくる。
少年が差し出す手に、氷のように冷えた手のひらが重なり
せめてもの思いで繋いだ手を、細い指が微かに握りかえした。
-----
『知っていますかクロナ』
『蛇の瞳には雪は黒く見えるのです』
『くろく?』
『そう』
『だから、きっと、メデューサにも、この白い景色は真っ黒な暗闇に染まって見えるのでしょう』
『うそ』
『本当ですよ』
優しい口調でにべもなく切り捨てられて、見上げてくる大きな瞳に涙があふれ出す。
『うそ』
『かわいそうだよそんな』
ぼろぼろと涙をこぼす幼いクロナを見おろして大きな男は細く欠けた月のように笑みを浮かべた。
『哀れむことはありません』
『いずれあなたも向う世界なのですから』
◆◆◆  ◆◆◆
おさなクロナたんに意地悪をするおっさんが主題の話でした。
非エロでごめんぬ!

186 :
ヤッベこれ、一度うpしてたわ
忘れて
スレ汚しスマソ

187 :
魂喰い

188 :
久しぶりにキックロありがとう!!未だに好きすぎて生きるのがつらい

189 :
メデューサ×アラクネ

190 :
ブラマカ読みたい保守!!!

191 :
今月号で一気にブラマカ妄想が弾けた諸君も多かろう
奮闘を祈る!

192 :
マジスカ
単行本派だけど買ってこようかな
ブラマカはマカが折れる形で成り立つカップルとしてすごい好きだ〜

193 :
明けましておめでとうバレンタインデー

194 :
今年になって初めてソウルイーターを読んだ俺が通りますよ。
クロナたん可愛いよクロナたん。 (;´Д`)ハアハア
二次創作のおかげで原作で接点少なくても何故かキックロにどっぷりだよ!
小説楽しませてもらったよ!ありがとう!

195 :
キックロいいよな!もう自分の脳内では二人は内縁の夫婦だよ

196 :
接点ほぼ無いがな

197 :
だがそれがいい!

198 :
完全に脳内だよね
別人だよね
オリジナルじゃん

199 :
そんなこと言ったらこの板が無くなっちゃう!

200 :
俺はアニメ放送時から、ずっとソウマカが好きだ。
そういうのに関してウブな二人をみたい。

201 :
         く´    うーっすちゅーすちょりーす。し〜にがみさまでぇ〜す。
    ___    _Σ
   冂|    |  |    最終回直前だってのに相変わらず人居ないねぇ〜
   | .|7 _(∵)_
   凵'__> レN ∠,  投下スルナライマノウチっていうストーリー?
   └──i    /
      ./    〈   註:ソウマカ。
      レi   ∧}     エロまで長いが今回はエロ頑張った!
        7 /       しかし過剰な期待・ダメ・絶対
      _,,z' く_       前後編にてお送り致しま〜ス

202 :
 「あすこ抜けられますって張り紙があるよ」
 マカが俺の左肘のジャケットを引張りながら、錆びたトタンと焼きの入った板とで出来た塀を指さしながら言った。
 「……ああいう張り紙は非合法な店への誘導なんだよ、大抵」
 ふうん。もの珍しそうに唇をとがらせながらマカが相槌を打ったので、俺は埃っぽい砕けたコンクリートの道を眺める作業に戻る。
 「キムとジャッキーが泊まってるホテルって遠いの?」
 「繁華街の南のハズレってのと、名前しか聞いてないから距離は知らん」
 「名前は?」
 「竜南荘」
 「……ホテルの名前じゃないね、確実に」
 ぶつぶつと口の中で何か言ってるマカを無視して、手袋とマフラーを整え直してリュックを揺さぶる。いつも誘うキッド組もブラックスター・コンビも居ないのでキム&ジャッキーペアと、そこそこ大きな町に校外授業にやってきた。
 先行して町と地理の下見に行ったキム達に遅れて、運搬係になった俺の可愛そうなバイクは街の東外れにある駐輪場に預け
(路地が糞狭くて長距離用バイクなんか乗り回した日には人間でボウリングをやる羽目になりそうだからな)、
これからしばらくの間の拠点になる宿泊施設に向かう途中というわけだ。
 「それにしても寒ィな。こりゃ夜には降るぞ」
 ぶるっと身体を震わせて曇天を二人で見上げる。
 灰色の重苦しい雲が手に届きそうなほど立ち込めていて、隣でげー、と鬱陶しそうな声がした。
 「デスサイズになって初の校外授業が雪なんてツイてない」
 クリーム色のリュックがゆっさり音を立ててトコトコと歩き始めたので、俺はまた無言でそれを追う。
 とても古めかしく、かといって歴史や何らかの価値がある訳でもない山の里。この国のそれはそれは昔々の街道だったそうだが、その名残は朽ちかけた建物ばかりであるという、まあ結構どこにでもある取り立ててなんと言う事もない田舎町だ。
 本当はこの授業、俺達ではなくてオックス&ハーバー・コンビが行くハズだった。
 それがなんでこんな所に居るかというと、目ぼしい理由は二つほどある。
 一つはデスサイズに昇格したものの、デスサイズ形態の経験値が圧倒的に足りない俺とマカの肩慣らし。もう一つは……これがかなりの割合を占めるのだが……ジャッキーとハーバーに泣いてお願いされたのだ。
 『流石に泊まりでバカップルの隣に居るのはキツい! 魂感知が受注条件だから頼めるのはソウルしか居ない!』

203 :
 同性コンビには同性コンビなりの苦悩があるんだなと言うと、二人は驚いた顔をして眉を顰め、黙ったのが印象的だった。
 言いたい事は大体察したので何も返さなかったが。
 「どっかそこらの店でズボンでも買えば。制服に拘って風邪引いちゃしょうもない」
 見てるこっちが寒気でどうにかなりそうな空色のミニスカートから伸びる足は、最初の飛行訓練時に父親から押し付けられたという黒色のタイツで覆われてはいない。
 あれ、個人的趣味からすると結構好きだったんだが。
 「クライアントか現地調査員さん、どっちかに会うまでは制服で居ないと本人確認とかID照会とかでめんどくさいからさぁ」
 鞄の中には一応スキー用のズボン入れてきたから大丈夫。そう言ってまたクリーム色のリュックが揺さぶられる。
 「てゆーか、ソウルがきちんと制服着てくれれば私がこんなクソ寒い恰好しなくても済むのに」
 「……制服のズボン綿だぞ? バイク乗りす気か」
 「いやー、制コートの防風効果すごいよねー」
 無駄に長いコートの裾を足にくるくる巻きつけて俺の背でヌクヌク寝てたマカがけらけら笑いながら言う。
 ……ホントずるいのな、この女……
 「早く風呂入って寝たい」
 鼻を大きく啜り上げたのは嫌味でもなんでもない。ホントに体が冷えまくっているだけだ。
 「えー手続きした後なんか食べて、ちょっと4人で回ろうよ」
 「……お前は後ろで鼾かいて寝てられたろーけどなー、俺はずーっと運転してたんだよー……」
 寒く寂しい国道を、バイクで。
 流れる景色は変わり映えなく綺麗で、とても退屈だった。
 時々会心のギャグや生意気なポエムを折角呟いたりしたのに何の返事もない。
 風とエンジンの振動とマカの体温だけの世界は、ほんのちょっとだけ愉快だったりしたけどさ。
 「い、いやまぁ、そうだけど……せっかくなんだし……」
 「寝る! 断固として睡眠を要求する!」
 「一応三泊四日の日程で申請したけど、キムと私が本気出せば最終二日で終わるから前二日はショッピングしようねってキムと」
 無茶苦茶言いやがる。バイクの長距離移動なめんなよ!?
 「大体、なんで俺がお前らの買い物に付き合わなきゃいけねーワケ? 三人で行け三人で!」

204 :
 イーと思い切り歯を見せて威嚇するも、我が主には効き目がない。
 「女の子三人で居たらぜーったい声掛けられるんだもん! 鬱陶しくて買い物どこじゃないよ」
 ……人を気軽に虫よけ扱いしやがって……
 「…………遊びに来てるんじゃねーんだ、真剣にやれ真剣に」
 なんて、昔はお前が俺に言ったんだろうが。
 ――――――――ここの所、マカの様子はかなりオカシイ。具体例を挙げると……まぁこの有様だ。
 フワフワと浮き足立っていて、今までの堅物マカじゃ考えられない不真面目な授業態度に、あのスプラッター・バカのシュタイン博士でさえ時々眉を顰める。
 家でもこの調子で夢見心地で気が抜けてて、ちっともらしくないマカにこの間ブレアが苦言を呈していたのを見たが、それさえもマカがうんうんと頷くだけだった。
 トンプソン姉妹は複雑な心境だと言った。マカが今まで凄まじいプレッシャーとストレスに曝されていたのを知っているから、そこから解放されたのは喜ばしいが……まさかキッドやクロナの事まで頭から抜け落ちてしまったのかと。
 椿はただただ心配だと言った。一度緩んだ糸がまたあの高いテンションで張り直された時、その落差でぷっつりと途切れてしまわないだろうかと。
 デスサイズや職員、神様辺りなんかはかなり露骨に(俺を経てではあるが)マカの調子に口を挟んでくる。
 でもただ一人、ブラックスターだけは違った。
 『ま、大丈夫だろ。気にするほどじゃねえよ』
 これが他の奴(例えばキリクやオックス君とか)のセリフなら素直にその根拠などを尋ねたと思う。
 自信満々にちょっと笑いさえしながら、ブラックスターは言う。
 『お前パートナーだろ、自分の職人を信じらんねぇのか?』
 ええと、その時俺は何と答えたのだったっけな。
 確か「毎日見てるから心配なんだよ」とかなんとか言ったっけ。
 それにあいつはにやっと笑って『うん、まぁ、お前はそれでいい』とよくわからんことを言った。
 俺はなんだかそれが癪に障ったけど、別に反論する気もなかったからその場でその話は終わり。
 ……で、なんで急にこんなこと思い出してるんだ俺は。
 「しっつれいね、真剣よ! でもたまには息抜きしたっていいじゃん!」
 「……たまにはってお前……」
 「あーあー解った! 解りましたッ! さっさとカリキュラム終わらせてさっさと帰ります!」
 最近マカは情緒不安定だ。笑ったと思ったら怒って、泣いたかと思ったら無表情になる。そんなキテレツな状態なので、ここの所まともに込み入った話も出来ていない。

205 :
 よくない兆候だとは思うが、ここまでマカが感情というか機嫌だけで物を言うこの状況に、どうも俺自身が慣れず……調子が狂ってしまうのだ。
 ……もうちょっと理性的な女だと思ったんだけどなぁ……
 「なんか言った!?」
 「イイエ、何にも」
 なぁブラックスター、お前ならどうするよこのワガママ女。俺はそろそろ“忍耐袋”の緒が切れそーだぜ。
 もしも。
 もしも、いつものマカが『ちょっと授業サボって買い物行きたい』なんて言ったら、俺は大喜びで口止め労働などせびっただろう。万が一にもションボリして眉尻を下げているのならば素知らぬ顔で帰り道のハンドルを温かい地方へ向けたかも知れない。
 でも違う。今のマカは違う。いつものマカじゃない。俺の知ってるマカではない。
 『お前パートナーだろ、自分の職人を信じらんねぇのか?』
 信じたいよ。信じてたい。
 だけどこんなマカ見たことねぇんだよ。どうすりゃいいのか全然わかんねぇ。自分の無力に眩暈がするぜ。
 クロナの事だってそうだ。
 俺は自慢じゃないがあいつを裏切ったことなんか、パートナー組んでからブレア戦のブラフ以外で唯の一度もない。
 なのにあいつは……マカは……最後の最後のトコで、俺を頼っちゃくれなかった。
 『お前パートナーだろ、自分の職人を信じらんねぇのか?』
 信じてもらえなくても、裏切られても、当てにされてなくても、武器は職人を信じなきゃなんないのか? 信じて待ってなきゃ価値はないのか?
 ―――――――― 最近俺も情緒不安定だ。
 まさか魂みたいにバイオリズムも共鳴してるなんてオカルトじゃねぇだろうな?

206 :
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          ☆★☆★☆ ★☆★☆★
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207 :
 「……ごめんねマカ……、さぼらせてるね……」
 「いいのジャッキー、ゆっくり休んで。学校にはちゃんと連絡したから心配ないよ」
 ごほごほと短い咳を繰り返すキムとジャクリーンが並んでベッドに沈み込んでいる。
 俺は手に持っていた薬瓶と水のたっぷり入ったピッチャーをそっとスツールの上に置いて、手持無沙汰を腕組してごまかした。
 マカは手に持っていたジャッキーの汗を拭ったタオルを足元に置いているアルマイトの洗面器に浸し、もう一度心配げに二人の顔を覗き込んでいる。
 ジャッキーは仰向けで、笑い掛ければまだ視線で返事をするのだが、キムはうつ伏せたまま動こうともしない。声を掛けると低く掠れた声で、ああとか、うんとか、短く答えるだけで精いっぱいだ。
 「こっちこそごめん、本当に、ごめんね……」
 マカは絞った声で何度もそう言って、それ以上の言葉を出すことはなかった。
 朝もやの消えぬ山里は気温が低い。
 とてつもなく、途方もなく、だ。
 暦の上ではまだ秋も半ばを過ぎた頃合いだというのに、池には氷が張っているほど。
 ミッション自体はさほど困難なものではなかった。山里を混乱させ街道や畑を荒らす空飛ぶ怪異の正体を暴けという、それこそEATに所属して一ヶ月目の連中が受けるような単純で簡単なクエスト。
 普通ならばキム・コンビが囮兼、追い込み役となり、向かって来た怪異を待ち構えていた俺達で一刀両断……という手筈で半日も掛けず片の付く事案、役目を単純に逆にするだけと最初は楽に構えていたが、これが存外に難しい。
 まず俺達がコントロールを精密にした飛行が出来ない。というか浮かんで静止する、という事がどれだけの集中精度を要求されるのかを初めて知った。そんなレベルだ。
 だがマカの持ち前の勘の良さと俺との長年のノウハウを駆使し、ある程度のコツを掴んでさぁ実地だという所まで持ってきた。
 たったの半日で。
 いつも自分のパートナーを驚異的だと思ってたが、今回ばかりはゾッとする。
 ピアノで例えればフラットとシャープの違いも解らないままバイエルを渡され、半日鍵盤こねくり回しただけで幻想即興曲をたどたどしくも一応間違えずに弾けるようになったくらいの脅威だ。化け物と言っても過言じゃない。
 どこまでやるんだ? こいつは。
 力や素質でブラックスター、当然キッドに敵う訳はない。
 だが、こいつの吸収力は限がない。どこまでも、なんでも、貪欲に吸収してゆくことに【キリが無い】のだ。
 身体には必ず限界があるだろうのに。

208 :
 「……良かったな、背後が池で。崖だったら間違いなくんでたぜ」
 組んでいた腕をポケットに仕舞い直して手を突っ込んだまま、フォローのようなそうでないようなことを小鼻を顰めながら言った。
 「な、なんてコト言うのよソウル!」
 精度の確認をしたいと申し出たマカが提示したテストは、ジャッキーとキムがそれぞれ掲げた枝を飛行しながら連続で掻っ攫うというもの。
 「何をそんなにピリピリ粋ってんだよ! 一人で飛ばすから二人が氷張った池に墜落したんだろ!?」
 俺が何度もスピードの出し過ぎを注意したというのに、マカは全速力で二人に突っ込んでいった。
 ……あとはもう、説明するのも嫌だ。
 「なによ、ちゃんとソウルがフォローしないから!」
 思わずカッとなってポケットから抜き出した手でドアの桟を叩いた。
 「フォロー!? フォローだと!? 言うに事欠いて俺の所為か!」
 俺の声と桟が鳴った音に一瞬だけ怯んだマカが立ち上がって床を踏み鳴らしながら返してくる。
 「だってそうじゃない! ソウルがデスサイズになって使いにくいのよ!」
 その台詞にギクッとした顔を二人同時にして、それがとても居心地が悪く、また畳みかけるように罵倒せんと唇の裏から単語を押し出そうとした瞬間。
 「ご、ごめ……ちょっと頭痛ひどいから……あんま大きな声は……」
 ジャッキーの絶妙なタイミングで差し挟まれた仲裁に、俺達はようやくハタと正気に戻る。
 「あっ…………」
 「……わ、わりぃ……」
 言って漸く桟を殴った手が痛み出した。思いの外、強い力で殴っていたらしい。
 ―――――――― なにやってんだ、畜生。
 「ねぇ二人とも、気晴らしに町でも歩いてきたら? そのついでに何か甘いお土産頼んじゃってOK?」
 苦々しく下を向いていた“俺”にジャッキーが声を掛けた。
 わざわざ、近くに居る“マカ”にではなく。
 「ああ、もちろん。街道の入口に菓子屋があったからなんか買って来てやるよ」
 取り乱すのも格好が悪くて、マカの親父が良くやるようなヘラッとした笑顔で俺は精神を立て直す。あのオッサンの真似は癪だが、精神を平静に保つのは多分世界で一番上手い。一度も揺れない強さではなく、一度揺れても必ず元に戻せるのだ。技術は素直に見習う所がある。
 「へへ……やったぜジャッキー。わたし焼きプリンだよ、ソウル」
 「じゃあ私はババロアかムース。なかったらゼリーでもいいから、フルーツたっぷりのね」
 無理をしたキムの声が大層引き攣っているのを、心から申し訳なく思った。
 魂がずれている。
 共鳴出来ない程じゃないくらい、うっすらと。

209 :
.
          ☆★☆★☆ ★☆★☆★

210 :
 その日俺は男を追って雨の夜道を走っていた。
 息が切れるし視界は悪いし、なにより後ろを走っている筈のマカの足音が聞こえない。
 俺は判断がつかず、ただ目の前のびしょ濡れた皮ジャンパーを追っている。
 泥をまき散らしながら耳障りな喚き声は懸命に夜霧に紛れようとしていた。
 そいつは年頃の娘さんを犯してして、それがバレて子供を二人轢きしながら逃げ、善良な警官の腿を撃ち、ガソリンスタンドから金を盗んで燃やし……
 ―――――――― 投降を呼びかけるマカを殴ってナイフで刺して、俺のバイクを蹴倒していった“考え得る限り最低の人鬼”だった。
 胸が燃えるように熱い。
 ひどく興奮していると思う。
 雨が冷たくて指先に力が入らない。
 こんなになって、俺はあいつを追いかけているが、一体どうしたって言うんだ。
 追いかけて
 追い付いて
 捕まえて
 ……それからどうする?
 決まってら、魂を取るのさ。
 たましいを、とるのさ。
 
 ずるずる滑る泥の斜面、スニーカーの中はぐちょぐちょ、お気に入りのジャンパーはメチャメチャ。
 ここで逃がせばきっとまたあいつは誰彼構わずすだろう。
 マカのようにあのちっぽけな飛び出しナイフで刺されるんだ。
 目の前で小さく呻いてその場に崩れ落ちた我が主は、俺に命じた。
 己を助けよ、ではなく、あいつを追え、と。
 同じことだ。
 俺が鋼の大鎌に姿を変え、それを彼女が振るい、人を模した藁束の首を刎ねたのと何も変わらない。
 俺達の講習での成績はトップだった。クラスメイトには年上だって沢山居る。俺よりずっと使い勝手の良い武器等ごまんとある。それでも俺達はテストで一度だってミスをしたことはないし、不調すら無かった。教師は皆俺達コンビを褒めた。
 “Wonderful”だと。
 “Especially Advantaged Talent”だと。
 “The pair of an ideal”だと。
 12歳になったばかりの俺と10歳になってずいぶん経つマカを、そう褒めた。だから12歳の男の子と10歳の女の子は得意になって胸を張った。
 ぼくたちは、えらいのだ。
 雨が降っていた。
 俺が追い詰め、足止めして、いつの間にか追いついていたマカが一足飛びに俺を掴んだかと思うと強制的に体が変化し ―――――――― あとは正直、よく覚えていない。
 魂の共鳴は、多分していなかった。
 覚えているのは、泥と霧雨のなかで立ちつくし、蒼く輝く魂を掌に頂くように支え、呆然としたマカの問いかけだけ。
 『私達、間違ってないよね?』

211 :
.
          ☆★☆★☆ ★☆★☆★

212 :
 「なんだ、ゴーグル持ってきたのか」
 「まぁね」
 アッシュ・ブロンドの二つ括りを颯爽と解き、マカがクリア・ゴーグルを装備し、また髪を結ぶ。
 灰色の雲の下で蜘蛛の糸の束が結いあげられてゆく様は、何だか不吉なものに見えた。
 「いいか、今度こそ俺の言うこと聞けよ」
 「はーい」
 ぶすったれた不満げな返事をしながらも、マカの波長は変な揺らぎ方をしていない。……優等生だね、マイマスター。
 俺は彼女の手を恭しく――――御者がマダムにそうするように――――取り、一礼の後に自らの身体を作り変え、寒々しい灰色の空へ舞い上がった。
 俺には生きている人間の魂が見えない。だから自分の魂も、相棒の魂も見たことがない。(この際もう一生見ることがないことを祈る)
 見たことなどないから、どんな形なのか知らない。
 触ったことがないから、どんな大きさなのか知らない。
 知って感じられるのは、膨れ上がって共鳴する波長だけ。
 自分が彼女になって、マカが俺になる、その瞬間だけ。
 そしてその瞬間だけ、俺達は重力から解き放たれる……まるでお伽噺みたいだね。
 雪深い白とさらに濃い白雲のコントラスト。
 変身した俺の視界は不思議だ。鎌にある意匠の目がメインカメラで、マカの視界がサブカメラの様にその両脇に在り、さらに視界としてではなく感覚として予備のモニターが所狭しと並んでいる感じ。
 まるで昆虫の視界のように。
 「“ライトスタッフ”見たことあるか?」
 「“正しい資質?”」
 マカが興味もなさげにぶっきら棒に返した。
 「映画だよ」
 「ああ、あの、飛行機の?」
 「……ロケットの、だろ」
 前だけを一点見つめて集中のテンションを変えないマカ。まるで初めて自転車に乗っている子供みたいに。
 「一面だけ見て返しちゃったの、変な所で終わるなって思ってた。アレ長いのね」
 「俺は航空技術教本の参考資料ってのでデスサイズに見せられたよ」
 「パパ、意外にちゃんと仕事してる」
 ククッとマカが笑ったので、俺もつられてにやりとした。
 「そだな、意外に真面目だ」
 空を飛んでいる。少々のスピードさえあれば、ふらつきは感じなくなった。
 人を乗せて空を飛ぶ。
 それがどれほど恐ろしい事か叩き込まれて尚、俺はマカを空へ向かわせる。
 ジャッキーに尋ねた。
 恐ろしくはないのかと。

213 :
 「……で、その映画がどうかしたの?」
 「その映画の冒頭でさ、飛行機が落ちるだろ……空を飛んでお前の靴底が地面から離れる瞬間、そのシーンを思い出す」
 「げー、やめてよ縁起でもない!」
 ジャッキーは答える。
 恐ろしいから必になって彼女をサポートするのだと。させない為に我々が居るのだと。
 俺はそれを受けて更に訊ねる。それは勇気なのか、使命なのか ――――――― 果てはあるのかと。
 ジャッキーは歌った。
 "The answer, my friend, is blowin' in the wind"
 『俺、飛行機乗りの旦那より地上で待ってる嫁さんの方に感情移入したんだよ』
 俺は言わなかった。
 「やだ、どこへ行くのよ」
 ついっと柄の先端が揺れて、目に見えない何者かにひっぱられるようにひとりでに動く様に驚いたマカが柄を握る手の力を強めた。
 「たまにはドライブに付き合えよ、急げなくなったんだし」
 「それ寄り道しようって言った私への嫌味?」
 空気を切る音、マカのジャケットがはためく。少し高度を上げる。また、風切り音。
 「自主練ってことでいいんじゃね?」
 「……寒いんだけど」
 「風呂が楽しみだろう?」
 「帰りの長距離運転に備えてゆっくり体を休めるんじゃなかったの?」
 「まぁまぁ」
 さらにスピードを上げる。もう、マカが勝手に飛び降りたり出来ない高さとスピードだ。
 「―――――――― あんたまさか、私たち二人だけでミッションやるつもりじゃないでしょうね!?」
 「……勘のいい女は嫌いだなぁ」
 「バカ! 規則違反よ! 万が一があった時、キムやジャッキーにも迷惑が掛かるじゃない!」
 「これ以上掛けなきゃいい」
 「……ったく……最近はお利口にしてると思ってたのに」
 「ハン、Honor studentなんてゴメンだね。だいたい買い物にゴーグル持ってきてるお前に言われたかねぇよ」
 「……ちっ」
 「わァるい顔だこと、ご主人様!」

214 :
.
          ☆★☆★☆ ★☆★☆★

215 :
 山里を混乱させ街道や畑を荒らす空飛ぶ怪異の正体。
 それはとてもおぞましくも哀しいものだった。
 「お前の魂、いただくよ!」
 鋭い声が飛ぶ。マカはいつも呪文を唱える。今からお前の命を貰い受ける、と……どんなものにも宣言をしてから俺を振るう。ソレが許せぬ“考え得る限り最低の人鬼”であろうと、ソレが“亡き子を思う余り怪異と化した鷲の母親”であろうと。
 ボロボロに砕けた肉塊、その隙間を縫う骨、撒き散らされる腐臭は人のものか。
 体に巻き付いた筋には二週間ほど前までは赤が滴っていたろう、今となってはどす黒く変色した、心の臓。
 「……どうだ、アイツの魂は……」
 何を思ってそう尋ねたのか自分でも良く解らない。
 俺には魂が見えない。
 リストに入っている悪人の“悪魔色に滲んだ魂の揺らめき”など知り得る筈もなく、感覚もない。
 ただ分かるのは、マカの魂が微細に震えていることだけ。
 「……………………」
 マカは唇を少し噛んだだけで何も答えず、魂の波長を強くした。
 『魂の共鳴!』
 はじける血流の轟きが姿を無機物に変えた俺の背筋を掛け昇ってゆく。こめかみがピリピリ騒いで鼻先から足の爪まで突き抜ける衝動。
 今この瞬間、俺はマカで、マカが俺だ。
 ダンスを踊るように力の流れがハッキリと判る。目に見えるよりももっとクリアに。
 腕を振り上げる瞬間、自分自身を振り上げている。
 命を奪う刹那と言うのに煩わしいほど高揚していて、まるでケツを振る春先の猫だ。
 知性が無くなる。
 自分の身体だけになる。
 こんなもの、情熱でも勇気でも、ましてや使命なんかじゃ絶対ない。
 狂気だ
 発情だ
 快楽だ
 ……だからお前は呪文を唱えるのかな。「今から我々の行うこれは傷である」ってさ。

216 :
.
          ☆★☆★☆ ★☆★☆★

217 :
 魂の共鳴には後始末がある。
 安全な場所に戻ると、いつもフッツリ神経の糸が途切れて二人ぐったりした。
 ものすごく集中して息を詰めているのと同じように、脳味噌の中身の栄養がすっからかんになる。指一本だって動かしたくなくなるくらいだるいのに、身体にめぐりまわる血だけがビートの尾を引いてズキズキ踊っているのが面倒くさくて嫌。
 感情のコントロールは効かなくなるし、全身だるいし、頭は回らないのにセンサーだけ過敏で、とにかく、本当に疲れる。
 俺の部屋のカーペットの上で、ジャケットを羽織ったまま街のケーキ屋の袋を傍らに置いて視線もうつろなマカはぼそっと呟いた。まるっきり独り言と同じに。
 「寝ようか」
 「分かった……立てるか?」
 言って腕を引張って立たせた。俺がデスサイズになった一発目の共鳴と言えど……あのリストにない“空飛ぶ変な男”と戦った時の夜だってこうはならなかったってのに、マカは足取りふらつきながら俺のベッドに倒れ込む。
 「……君の部屋はあっち、そこは僕の寝床。武専男女パートナーのお約束その1、どちらかが15歳を超えたら同じ部屋に宿泊してはいけません」
 「宿泊なんかしないわ」
 ねぇソウル、寝ようか。
 布団に押し付けられた口から出た、くぐもった声。背筋が反射でそそけ立つ。
 ――――――――俺達ってそんな関係だったっけ?
 なに、オマエ俺の事が好きなの? ……などと言えたらもはやそれは俺ではない。
 「……それで「寝ようか」なんて言ったらお前」
 俺はマカがそっぽを向いているのが好きだ。
 俺の事なんかどうでもいい風に、俺の事を全く意識しないように、俺のことをすっかり忘れた顔が好きだ。
 そこには立派でぴんと張った勇ましく凛々しい魂がたった一つで天を向いてすっくと立っている。
 何度かレンズを向けてシャッターを落としたくなる衝動に駆られた。
 特別な美人じゃないし、アイドルみたいに可愛い訳でもない。すっごい好みの顔には程遠いし、一目惚れ出来るほどの魅力などと言ったら笑ってしまう。
 なのに不思議だな、マカがたった一人で居るのが、俺はなぜか好きなのだ。
 曖昧に。
 ……だからなんだかこういうのは違うような気がするよーな、しないよーな。

218 :
 マカに初めて会った時、不幸な子供の匂いがした。
 実際彼女を表に当てはめればそうだった。
 父と母は離婚の危機で、父の勤める寄宿学校に放り込まれているたった10歳の女の子。実際に離婚が成立したのはマカが13歳の頃。
 3年間、俺は家族代わりだったし、勤めてそのように振る舞ってきたつもりだ。良く出来た己の兄を模して。
 その度に何かがどこかへ溜まってゆく気がした。
 魂の内壁にへばり付く何かは据わりが悪くて度々不安で不愉快になった。
 まるで底なし沼に引きずり込まれるような。
 「…………………………」
 頭が痛い。血が狭い血管に目一杯送り込まれているからだろうか。
 分厚いジャケット、固いベッドカバー、薄暗い部屋、窓の外には雪がちらついている。
 自分の白い髪が頬に垂れさがってて、アッシュブロンドが鈍くうねっていた。
 身体を揺さぶると木が軋む音。
 「冗談で済むと思ったのか、お前」
 「……………………」
 「そんな冗談、俺に言って、許してもらえると思ったのかよ」
 「……………………」
 「俺なら何を言ったっていいと思ってんのか!!」
 うつ伏せのマカの肩を力いっぱい掴んでひっくり返した。プチプチと何かの糸が切れる音が聞こえた。
 「何か言えよ!!」
 押し倒したマカはそっぽを向いている。
 俺の事なんかどうでもいい風に、俺の事を全く意識しないように、俺のことをすっかり忘れた顔で。
 でろんと首が力なく曲がっていて、まるで体だ。
 「何か言え!」
 大きく揺さぶってもマカは返事をしなかった。瞬きをゆっくり、一・二度。
 「………………なにか……言ってくれ……!」
 ジャケットのボタンが飛んだのか、少したわんだ胸元に額を押し付けてくしゃくしゃになった顔を隠した。
 自分の息だけが荒くて気持ち悪いと思う。
 「しんどいなら、しんどいって……言えよ……俺、パートナーだろ……」
 わからない。
 わからない。
 マカはちっともわからない。

219 :
 恐怖で血が冷たくなる、とはどこの国の慣用句だったか。
 プレゼントを開ける時に包装紙をビリビリに破くタイプと丁寧にシールを剥がずタイプが居る。兄貴は多少破くことに頓着しない人で、俺はそっとリボンを解く瞬間が好きな奴だった。
 何度か夢に出て来たマカは昔の制服で、糊のパリッと効いた白と彼女の眼のように濃いくすんだ翠色のネクタイをしているから、俺はそれをそっと解くのが好きで……そのシーンは必ずある。
 結び目の上に指をさしこんで、左右に揺さぶる。
 すると戒めが少し緩んでネクタイが幾分引張り易くなった。
 俺はさらに指の数を増やし人差し指と中指を布の竜巻の中で開いて、二本の指を抜き去る時にネクタイの布を挟んで引っ張るんだ。
 すると、するする伸びたタイが解けて、一本の棒になる。
 その棒の先には目を閉じたマカが居るのだ。
 眠っているようでもあるし、微笑んでいるようでもあるし、恥らんでいるようでもある。
 だからいつか本当にそうする時は、是非とも制服を着ている時にしようと思っていた。
 ……なのにああ、人生って上手くいかない。
 今の制服にはタイの結び目が無い。セーラー服にボタンホックで襟の裏にくっ付いてるだけ。
 引っ張るだけでこの通りプチっと音を立てて取れる。手応えも達成感も高揚感もへったくれもない。
 こんなもん、取って何が楽しいんだ? 神様は何も解っちゃいねぇ! あと胸元にくっついてるボタンホックで留めるだけの逆三角形の布。これも嫌いだ。引っ張ればすぐなんてお手軽過ぎていやらしい!
 そらみろ、やや濃い目の蒼い布がプツプツ音を立てるだけで落ちたじゃねぇの。
 ジャケットのダブルボタンを外せば、後はもう
 セーラー服の脇にあるチャックを上げて、後はもう
 裾から手を突っ込んで、中にあるシャツを捲り上げて、後はもう
 存在意義を疑う生意気ブラジャーに指を突っ込んで、それを進めて、後はもう
 肌だ。
 ささやかな脂肪の盛り上がり。
 その下には骨。
 更に下には心臓。
 ソレを蔽うように魂の輝き。
 それを全て食い破れば触れられるのか。
 君の心に。

220 :
 「……脱いで」
 露になった腹に唇を置いた。暖かくてやわっこい匂いがした。子供の様な。
 頬を近づけると少し汗ばんで痙攣しているのが判ったので、舌を当てた。びくんと腰が跳ねたので笑いそうになっちまう。
 瞬きを数度したら、捩るようにマカの腹がうねった。まつげがくすぐったかったのだろう。
 腕は別に押さえつけてない。ジャケットの袂辺りに腕を突いてるので少々身動きが取り難いかも知れないが。
 もぞもぞと衣ずれの音がしてくしゃくしゃの髪をしたマカが無表情に起き上がり、セーラー服を恥じらいの仕草もなく脱ぎ捨てた。
 ……やけくそだなぁ……
 バサッっという硬目の布が床に落ちる音と共にまたマカはベッドに逆戻り。
 ……………………
 …………………………
 ……くっそ……異様にムカつく……
 なんだこれ! こんなの俺、馬鹿みたいじゃん! 一人でコーフンしててさぁ!!
 「……アッタマ来た」
 上半身すっぽんぽんでも全く動じてない顔のマカ(薄暗くてよく見えないんだけどさ)の両手を急に掴んでベッドに押し付ける。痛いのか、恐怖からか、眉がちょっとだけ顰まる。……でも、それだけ。
 「デスサイズ舐めんなよ」
 ガツン、と額を強く打ち当てる。
 「ぎゃっ」
 流石にマカが声を当てて動揺した瞬間。
 マ カ の 魂 を 乗 っ 取 る。
 ソウル・ハック。魂の共鳴は職人が武器に魂の波長を送ることで増幅する。だったら理屈として逆アプローチだって可能だよな。
 だがまぁ理屈は理屈、実践で試すのはこれが初めて。
 全身全霊の力を絞り出して引き摺りこんでやる。鍵の掛かる真っ暗な俺の部屋に!

221 :
.
         く´
    ___    _Σ
   冂|    |  |
   | .|7 _(∵)_
   凵'__> レN ∠,   後編につづく〜
   └──i    /
      ./    〈
      レi   ∧}
        7 /
      _,,z' く_
.

222 :
続き期待してます!

223 :
ソウマカ!!
ずっと待ってたかいがあった〜!
続き期待しています!

224 :
ごめんよ、ずーっとほったらかしで
ちゃんと終わらせるからね
んじゃ後半の前半いってみよー

225 :
 蝋の燃える匂い。
 クラクラと暖かい部屋は薄暗くて、大きなグランドピアノが置いてある。
 少し離れた場所には古い蓄音器。鳴っているのはドビュッシーの「月の光」のエンドレス。
 そこから2メートル右に俺は座っている。ひじ掛けの付いた赤いビロードが張られた椅子。まるで魔王だ。
 足元に真っ黒のドレス、これまた真っ黒のピンヒール。……赤い絨毯の上に広がってると、“染み”みたいだ
な。
 足を組んで。
 ひじ掛けに頬杖を突き。
 ドアには鍵が掛かっている。
 にやにや笑って指を鳴らしたら、う、うぅ……と、声。
 「……お姫様、ようこそ魔王城へ!」
 声を上げてピン・ストライプ・スーツの膝を叩いて両腕を広げる。
 頭を振り振り、マカが呆れた顔をしてゆっくりと絨毯の上に座った。
 「あんた……ここ嫌いだったんじゃなかったっけ?」
 「時と場合によりけり、サ」
 「……面倒なことしないでよ……」
 前髪を掻きあげる仕草。
 「どっちがだよ、バカマカ!」
 「……………………」
 罵声にむっつりと黙って唇を尖がらかせ、マカがそっぽを向いた。
 「ここで俺に逆らおうなんて100年早ぇ!」
 片手をマカに向かって広げると、白い蜘蛛の糸が蛇のようにマカの手足に巻きついて、床に張り付けの様な格
好になった。それでもマカは目を明後日の方向に背け……無言。
 こんなスペクタクル・イリュージョン新技を繰り出したってのに、なんでノーリアクションなんだよ!!
 「……なーマカ。つまんねーよ、もちょっと反応してくれ」
 「………………アン、イヤッ、バカ、ヘンタイ! モットヤサシクシナサイヨネ!」
 「…………………………」
 思わず白目を剥いてしまった。
 「マカって非処女?」
 「ンなワケないでしょ!?」

226 :
 「押し倒されて男が腹の上でハァハァしても無反応とかありえなくねぇ!? なに俺そんな下手なの!? 気持ち良くないか!? 特殊な性癖だったら言って!? 善処すっから!」
 「ババババッカじゃないの!? そんなことある訳ないじゃん!!」
 「俺だって初心者なんだよ! 頼むよ! トラウマになるぞこんな初体験! 頑張ってお腹くすぐったりおっぱい触ったりしてるんだから、もうちょっと恥らったりはにかんだり照れたりしてくれよぉぉぉ!」
 「へ、変なコト言うなぁぁ!」
 「なんだ!? 何が足りない!? お前のうすっぺらい身体はどこを触ったら感じるんだ!?」
 「しししししるかぁぁぁっ!」
 「なるほど尻か! 撫でまわすか!?」
 「言ってなぁあぁいっ!」
 指を鳴らす。マカの身体がゆっくりと立ち上がって丸っきり、どこぞの罪人みたくに磔刑だ。
 ただし、高くは掲げられずに俺と同じくらいの身長になる程度。
 それがもぞもぞジタジタちょっと抵抗を始めている。……いいね。
 「蜘蛛の糸に掛かったクロアゲハって感じだな。黒い服に張り付いてる糸の切れ端が淫靡でそそるぜ」
 「バカッ! やらしいこと言うなっ!」
 ……何を想像したんだお前は。
 「なーに言ってんだ。その為にここに引きずり込んだんだぜ、俺」
 目を見てそう言ったら、初めて表情が無理やりでなく動くのが分かった。
 「へッ……なにやらしいこと考えてんだよお前」
 「やややらしいコトなんて考えてないわよ! あんたが言ったんでしょエロソウル!」
 「いーーや。考えたね、お前、エロいこと考えた。今。俺には解る」
 俺はしゃがみ込んで黒のドレスの裾をちょっと捲り上げる。
 「やぁ! ちょっと!」
 「ここに来るとお前どんなパンツになってんだ? いつものがっかりパンツだったら泣いちゃうぜ俺」
 「馬鹿! 馬鹿! サイテー!」
 細い裸の足首に巻き付いた黒い編み紐と白い蜘蛛の糸。うーむ、エロい。
 つつつーっとスカートを更に捲り上げる。生傷の絶えないはずの膝小僧や脛は白磁を思わせるようにつるんときれいで、ああやっぱりこれは夢なんだなぁと思った。
 「イヤー! あ、ん、たぁぁ! お、覚えてなさいよソウルーッ!」
 罵詈雑言も何のそので、俺はスカートの裾を中程に持ち替えて更にゆっくりめくり上げる。

227 :
 「おおー、マカさんの太腿ですッ! 健康的にむちっと育ってますなー」
 「やだ馬鹿ちょっとっ! そ、それ以上やったらただじゃおかないから!」
 「……………………」
 思わず半目になった。お前が俺を誘ったんじゃなかったっけ?
 「だがしかし、ここまでは当方もよく目にしております。ミニスカートで見える範囲ですからねッ! さていよいよ禁じられた秘密の花園に我々取材班は立ち入りましょう!」
 「ギャー! バカバカバカー!」
 べろ、と捲ったそこには……
 「oh……黒のレースって、お前」
 「バカーーーッ!!」
 ぴかぴかと光沢のある布が意外にデカいケツを蔽い、前と横にはたっぷりのレースがふわっとあしらわれ、サイド部分は編み上げになっている。
ちょっと俺らの歳にしては背伸びし過ぎな感じの……ショーツだにパンツだのパンティだのとは言えぬ……そう、まさに、スキャンティって感じの下着。
 「こういうのが趣味? 意外」
 「バカバカバカバカー!! バカー!!!」
 ぐわんぐわん、渾身の力で揺さぶりまくるマカの抵抗に、ある筈もない蜘蛛の糸の途切れを懸念し、スカートを下して立ち上がる。
 ぐすぐすと顔を真っ赤にして俺を睨み上げるマカ。掠れ気味の「月の光」に紛れてハァハァ息切れが聞こえる。
 ズボンのポケットに両手を突っ込んで、芝居がかった声を上げ首を傾げて言った。
 「どうしよマカちゃん……僕ズボンの前が苦しい」
 「バカーッ!!!」
 ぎゅっと目を瞑って大声でマカが怒鳴った。もう俺の顔を見るのも拒否するらしい。
 「ホントホント、触ってみる? ……あ、腕吊ってるんだっけ、じゃあ」
 「ヒャぁ!?」
 マカの腰を掴んで、自分の腰にくっつけてやった。もちろん前から、身体の凹凸を埋める様に。
 「……な?」
 「ぃひゃあぁぁぁぁあぁぁぁあぁあぁぁ……!」
 「お、おい、動くな動くな、気持ちいいだろアホ!」
 「やだァ! 離せ! 放してぇ!」

228 :
 涙目で腰を振るマカがもう面白くて面白くて仕方がない。嫌がってるのに顔が真っ赤で、息が荒くて、汗ばんでて、うん……エロい。
 「落ち着けって、マカ」
 「これが落ちつけるかァァァァァ!!」
 ……ごもっとも。
 「……いいから。どんな感じだよ、コレ」
 「こ、腰を動かさないでッ! やだバカもうやぁ〜〜!! 気持ち悪いぃぃぃ!」
 「お前が暴れるから腰持ってるだけだ。じっとしてたら何もしてねぇのが解るよ」
 気持ち悪いとか言うなよ、傷付くだろバカ。
 ひっくひっくとしゃくりあげる声が震えて、マカはようやく動くのを止めた。
 「……な、俺何もしてないだろ」
 「お、押しつけてるじゃないのよぉぉぉ……」
 「だってお前のスカートってドレープあるし、こうしないとくっつかねぇんだもん」
 「くくくっつけるなって言ってるのよォォォ! 離してェ!」
 「くっつかないと解らない事もあるだろ。……ンで、どうだよ俺の」
 「どうもこうもないわよォ! 硬くて気持ち悪いィぃ!」
 泣くぞ、オイ。
 「……今、スカートとズボンとお互いの下着を挟んでこんくらいの気持ち悪さだ」
 深呼吸気味にブレスを取って、続けた。
 「お前がやろうとしてた事は……間の布を全部取っ払って、この『硬くて気持ち悪い物』をお前の腹の中に入れるコトだ」
 息を呑むのが聞こえた。
 唾を呑み下す音も。
 「しかも一度収まるだけじゃねぇ。何度も何度も出たり入ったりする」
 身体がガチっと固まって、震えている。
 「解ったか、俺の前で服を脱いだ後起こるのはセックスなの!」
 言いきってから二・三度、強くマカの腰を引きよせてグラインドしてやった。
 「ぃきゃぁ……!」
 潰れた小動物の断末魔みたいなのが耳元で聞こえ、力いっぱいに抱き締めてからそっと離れた。
 涙と汗で頬に貼り付いた髪が情事の後みたいでゾクゾク来る。額どころか、耳まで真っ赤になって項垂れるマカの唇が濡れているが……ありゃ涎か?

229 :
 ニヤつく口元を蔽いながら逆の手で指を鳴らして糸を消した。まさに糸の切れた人形が如く、赤い絨毯の上にしゃがみ込むクロアゲハのお嬢さん。
 「いつだったか、俺が性欲爆走させてお前を襲った事があったよなぁ? もはやあんなモンじゃ済ませねぇぜ」
 ハァハァ、途切れない唇から洩れるマカの吐息。少し唸りや泣き声も混じっている。
 「バカ……」
 「おう、お前がな」
 ズボンのポケットに両手を突っ込む。ああ、この部屋には窓が無いのが悔やまれるぜ。
 「バカ……!」
 「これに懲りたらああ言う事は二度とするな。次はねぇから」
 「バカァ……!」
 両手で顔を覆ってマカが泣いた。「月の光」はまだ流れている。全く、しょうもない話だ。 
 ……クソッたれだ、ホントに。
 「このインポヤロー!」
 ――――――――あんだとぉ?
 あんまりな罵倒にくるり振り返って睨み見下す。両手で顔を覆って御伽噺の囚われのお姫様みたいな格好のマカを。
 「あんたいつになったらマトモなキスが出来るワケ!?」
 「……はぁ?」
 「サル! バカ! アホ! 腰を擦り付ける前にすることあるでしょ!!」
 ……………………………………………………………………………………なんだ、て?
 「…………バカァ……! バカァ……!」
 ひっきりなしに涙を拭って洟を啜り、しゃくりあげる吐息。
 「……え……え?」
 フラフラと足元がぬかるんで。
 「えっ?」
 へたりとその場に座り込んだ。
 ちょっと意味が分からない。
 「何も解ってないくせに!」
 叫ばれて、思った。
 解ってるよ。
 お前のことなんか、解ってる。

230 :
 だからこんなに胃がムカムカしてるんじゃねえか。
 「これでも女の子なの!」
 知ってるよ。
 ほっぺたから首筋の線とか、胸から脇にかけての凹凸の無さとか。
 「もっとちゃんと扱ってよ!」
 ちゃんとってなんだよ、頭下げておっぱい触らせて下さいって言えってか? 君のうなじを見てるとムラムラするので髪を下して欲しいですと交渉しろってか?
 そんで、今の関係をぶち壊せってか。
 プライドと劣等感、それから少し羞恥心。
 「………………………………………………すき。」
 「遅いッ! バカッ!」
 「…………スキ。」
 「知ってるよ! ソレを言うのにどんだけかけてんだ!?」
 「好き。」
 顔を覆いながら泣いている女の子に、懺悔するみたいに何度も言った。
 涙は意地で飲み込んで、ただ壊れたレコードのように、今まで沈めてきたたくさんの短い文言を繰り返す。
 すき
 すき
 すき
 こんな簡単に口から出る二文字を、どれだけ飲み込んだんだっけ?
 すき
 すき
 すき
 形にならなかった言葉は短くて、頼りない。
 すき
 すき
 すき
 愛してるには全然足りないのに、それよりももっと強烈な。
 すき
 すき
 すき
 説明しているような、押し付けているような、諦めながら独占しているような。

231 :
 すき
 すき
 すき
 「ソウル」
 「……なに」
 「うるさい」
 「………………すき」
 「もういいよ」
 「すきだ、マカ」
 「知ってるって」
 「オマエは?」
 両手の指先を握る。細い指だな。……ちっぽけな、子供みたいな、手。
 少しだけこちらに引っ張ると、反射のように引っ込む仕草を愛しいと思った。
 胸が音を立てている。
 魂がザワザワ煩わしいのに、嫌な気持ちにならない。心臓がブクブク泡立っているのに、焦燥感がない。脳が撹拌され、静かにクラクラ酔っている。
 「マカは?」
 もう一度訊ねた。
 指先が熱い。
 答えが欲しくて、言って欲しくて、俺に捧げて欲しくて。
 祈りのように指を引き寄せる。どうか強く引っ込めたりしないで、されるがままになってくれと願いながら。
 「〜〜〜〜〜〜〜〜〜すきよ! スキじゃなきゃ、こんな所まで来るワケないじゃない!?」
 紛らわすように怒った振りをする真っ赤な顔にキスを。
 キスを。
 キスを。
 「やだ」
 「……な、なにが……?」
 「そんな言い方は嫌だ、ちゃんと言えよ」
 言いながら額で彼女の顎を上げて、唇をこすりつける。……少し、恥ずかしがっているのが解った。淡い満足。

232 :2013/09/15
ソウル終わったようだなぁ
まだ読んでないんだけど、またソウルで創作したいしたいと思いつつ数年たっちまってる
クロナどうなったんだろう
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