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2013年10レズ・百合萌え406: 咲-Saki-百合二次創作スレ (155) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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咲-Saki-百合二次創作スレ


1 :2009/12/08 〜 最終レス :2013/05/07
咲-Saki-の百合系二次創作(SS、漫画、イラスト)などを投下するスレです。
百合雑談は「咲-Saki-で百合萌え」スレヘどうぞ。

2 :
>>1

3 :
>>1乙ついでに投下
歩視点の透一です
どうぞ

4 :
 憧れのお嬢様

 歩は麻雀が打てない。
 なぜなら、彼女はメイドが本業だからだ。
 それでも、同僚の一はあっという間に透華の一番のお気に入りになった。
 歩はそれが悔しかった。顔には出さなかったが、透華が一に仕事を言いつけるたびに胸が軋んだ。
 特に歩を苦しめたのは、一の眼差しだった。
 一が主人を見るそれは、明らかに友人を見るものとは違っていた。
 主人が持ち前のそそっかしさで失敗をすると、本当の家族のように心配した。
 屋敷の男性と少し会話をするだけで、一の目にわずかだが敵意が見えた。
 歩の目には、一の心が簡単に透けて見えた。
 同じ思いを抱く者のことは、見たくなくても見えてしまう。
 歩も人間だ。そのせいで一を疎ましく思うこともあった。そして、そのたびに醜い自分が嫌いになった。
 心のやさしい歩は、その思いを押しして透華に仕える日々を送っていた。

 玄関先で箒を掃いていた歩は、一が余所行きの服を着ているのを見つけた。
 おでかけするには少し大きな鞄を持って屋敷を出る所だった。
 そこへ透華が見送りに現れた。
「じゃあ、いってくるよ」
「いってらっしゃい。ご両親にくれぐれもよろしくですわ」
「わかってる。ボクもここは気に入ってるから、その辺は心配しないで」
「ちゃんとそうやって言いますのよ。あと、ケガや病気には気をつけて」
「一週間で帰ってくるんだから。それに、まるで子供扱いだし」
「はじめは私が預かっているんですもの。保護者も同然ですわ」
「透華が保護者ねえ」
 親元から引き離した本人が言うので、一はおかしくて少し笑った。
「何か不満でも?」
「ちょっとそんな考えはしたことなかったかなって」
「なら、この機に覚えておきなさい。困ったことがあったら、私に相談すればいいのですわ」
「じゃあ、機会があったら頼むよ」
「どんな問題も任せろ、ですわ」
 透華は胸を叩いてふんぞり返った。
 一は、その動作が面白くて、そして透華が大切にしてくれているのが嬉しくて笑顔を見せた。
「そろそろ行くよ」
「楽しんでらっしゃい」
 そんなやりとりをして、一は屋敷を出て行った。

5 :
 一連の会話を見ていた歩は、主人の所へ事情を聞きに向かった。
「あの、はじめさんはどこかにお出かけですか」
 透華は振り向くと、「ふむ」と何かを思いついたように頷いた。
「ちょうどよかったですわ。歩、今日から一週間、はじめの代わりに私付きのメイドを頼みますわ」
「えっ! 私が透華様の!」
 歩はつい感激で大きな声を出してしまった。歩はすぐに粗相に気づいて口を閉じ、もう一度事情を尋ねた。
「では、はじめさんは……」
「はじめは家族で泊まりの旅行ですわ。1年365日、この屋敷に拘束するわけにもいきませんもの」
「私は年中無休でもかまわないですけど」
「歩まではじめと同じことを言いますのね」
「はじめさんが?」
「この家族旅行、はじめのお父様から行くと連絡がありましたの。それなのに、はじめは行かないと言い出して……」
 旅行に行くように一を説得した透華は、その苦労を思い出して眉をしかめた。
 歩は、一も自分と同じことを言ったと聞いて、なんだか嬉しくなった。一も自分と同じか、それ以上に主人のことが好きなのだと分かったからだ。
 歩はにっこり微笑んだ。
「きっと、お嬢様と離れたくなかったんですよ」
「そうね。私がおっちょこちょいで心配だからと言ってましたわ」
 みるみる歩の笑顔が苦笑に変わる。
 旅行に行く行かないで口げんかみたいになったのだろうと歩は想像できたが、それにしてももう少し素直になれなかったのか。
「私ってそんなにおっちょこちょいに見えるのかしら」
 主人にそう聞かれ、歩はうろたえた。下手なことは言えない。
「わわわ、私ほどではないと思います!」
「あなたほどではないけど、おっちょこちょいってこと?」
「ど、どうなんでしょう!?」
 てんぱった歩は、自分でも訳が分からなくなった。
「歩を見ていると何か安心してしまいますわ」
「ありがとうございます!」
 真っ赤な顔で目をぐるぐる回す歩。
 透華はそんな彼女の駄目な所が、少し可愛く見えたのだった。


6 :
 期間限定だが透華専属のメイドになれた歩は、終始ニコニコの笑顔でご機嫌だった。
 傍に、大好きなご主人様がいつもいる。
 食事、勉強、息抜きの散歩。透華が何をしても歩は楽しかった。
 夕食を済ませてからの透華の勉強時間。
 歩は、机で資料を広げる透華を脇から眺めていた。
 透華は資料から目を離してしばらく考えると、唐突に尋ねた。
「はじめは今頃ホテルかしら」
 ズキリと胸が痛んだ。二人だけの時間が、第三者の名前でお仕舞いにされた。
 歩は気持ちを悟られないよう、笑顔を絶やさないように勤めた。
「はじめさんはどちらに旅行へ?」
「沖縄ですわ」
「海がきれいでいいですよね」
 少しの間、会話が止まる。透華はまた、何かを考えていた。
 歩が笑顔で待っていると、彼女にとってもっとつらい話題が返ってきた。
「私、はじめがいなくて少し考えてしまいましたの」
「何をですか」
「はじめがここで働くのは高校を卒業するまでと約束してますの。あと一年と少しだけだと考えると……」
 歩には透華の言いたいことがよく分かった。分かりたくなかったが、分かるしかなかった。
 透華も一を手放したくなかったのだ。この関係は両想いに近い。
 それでも、歩は胸の痛みを堪えて、笑顔を崩さなかった。
「はじめさんはここに残りたがると思いますよ」
 歩の言葉に、透華はそうであって欲しいという願望もあって、嫌でも食いつくしかなかった。
 透華は隣の歩を見る。
「どうしてわかりますの」
「私がそうだからです。お嬢様はここの皆さんに好かれてますから。もちろん、はじめさんにも」
「お世辞はやめてくださいまし」
 照れて真っ赤になった透華を見て、歩は透華への気持ちを再度実感した。こんなにやさしくて思いやりのあるご主人様は、そういない。
「お世辞ではありませんよ。だから、私はずっとお嬢様のお傍にいたいです」
 歩が恥ずかしげもなく言うので、透華は更に恥ずかしくなって何も言えなくなった。
 透華はごまかすように机の資料を手に取った。
「……えーっと、どこまで見たのかしら」
 透華は耳ままで真っ赤にしていた。
 そんなご主人様を横から見て、歩は頬が緩むのを抑えられなかった。


7 :
 一週間後、一が旅行から帰って来て歩は透華専属から外された。
 夜、一日の仕事を終えた歩は、自室で沖縄土産のちんすこうをかじって、楽しかったこの一週間を思い返していた。
 屋敷では常に透華に付いて、時には買い物にも付き添いで一緒に出かけた。
 まるでデートみたいなシチュエーションに歩は舞い上がってしまい、お店の商品を落として何度も店員に頭を下げたりした。
 失敗も多かったが、それ以上に楽しいことが多すぎて、一週間は本当にすぐ終わってしまった。
 でも今は、歩がいた場所に一がいる。
 透華もそれを望んでいる。
 歩は、ちんすこうの包装紙をゴミ箱に片付けると部屋を出た。
 一に伝えておきたいことがある。
 ご主人様のためにも、歩は一肌脱ぐことにした。
 この時間、一も自室にいるはずだ。
 歩が一の部屋のドアを叩くと思ったとおり返事があった。
 ドアを開けると、一は風呂上りだったようで、下ろした髪を櫛でといでいた。
「おみやげ、ありがとうございます。おいしかったです」
「よかった」
「ちょっと入っていいですか」
「うん」
 歩は部屋に入ってドアを閉めた。
 すると、最初に質問したのは一だった。
「ボクがいない間、歩が透華に付いてたんだってね。ごめんね」
「いいですよ。気にしないでください」
 歩は一のライバル心を感じずにはいられなかった。
 だが、主人の名前が出たおかげで話しやすくなった。
「はじめさんがいない間、お嬢様が寂しがられてましたよ」
「本当に?」
 一の髪を梳く手が止まる。歩を見る目から、警戒心も薄れていた。
「はい、はじめさんがいなくてお考えになられたようです。いつまでこの屋敷にいてくれるか、心配されてました」
「高校三年間の約束だから……」
 一が当初の契約を思い出してつぶやいた。透華に衣の遊び相手としてここに雇われたのが事の始まりだった。
 一の弱気な反応を見て、歩は少し嘘をついてでも後押ししてやることにした。主人がはっきりと言ったわけではないが、二人のためならと自己弁護する。
「お嬢様は、高校卒業後もここにいて欲しいと言ってましたよ」
「透華が?」
「はい、私もはじめさんにはこの仕事を続けて欲しいと思ってます」
「そっか、透華が……ありがとう」
「それじゃ、そろそろ失礼しますね」
 歩は一の安心した顔を見て、すぐに部屋を出た。
 二人の架け橋になったことで、後悔の念が胸の奥から頭を出そうと這い出てくる。
 歩は「透華様のため」と自分に言い聞かせながら走って自室に戻った。
 そしてその夜、歩はなかなか寝付けなかった。


8 :
 幾日か過ぎて、やたらとお嬢様の機嫌のいい日があった。
 屋敷を歩いていれば鼻歌を口ずさみ、使用人を見れば「ご苦労様」と声をかける。
 そして、庭の花壇で水を撒いていた歩に頭から水をかけられても、笑って許していた。
 歩は水が勢いよく出ているホースを握ったまま頭をペコペコ下げていた。
「お嬢様、申し訳ありません!」
「おほほほ、いくら私が花みたいにきれいでも、もう少しよく見て気をつけなさい」
「透華、早く拭かないと」
 駆け寄った一が、濡れた顔をハンカチで拭う。
 二人の視線が一瞬交わり、揃ってほんのりと頬を染めた。
 その初々しさが、本当に花のようにきれいに見えた。
 それだけで、歩は想像できた。
「お嬢様、おめでとうございます」
 二人に聞こえないよう、歩は小声で祝福した。

 終

 おまけ

 二人がうまくいったことを知った歩は、ため息ばかりついていた。
 自分がそうなるのを早めたのだが、分かっていても割り切れないことはある。
 暗い顔で俯いて歩いていると、前方不注意で何かにぶつかった。
 慌てて前を見ると、人の背中だった。歩はすぐに頭を下げた。
「す、すみません!」
「おっと歩か。ちゃんと前見て歩けよ」
 その声は純だった。彼女も透華に雇われて屋敷で働いていた。
 顔を上げると、背の高い純が笑って見下ろしていた。
 そのやさしさが、どうにも歩の胸に響いた。
 瞳にじわりと涙が浮かぶ。
 純はすぐに察したのか、歩の頭に大きな手を置いてなでた。
「まーた失敗したのか。まあ、そんなに落ち込むな」
 この言葉だけで、歩の我慢は崩れた。
 純の胸に顔を押し当てて大泣きを始める歩。
 急に感情を露にした歩に、純は戸惑うしかなかった。
 こんな状況を誰かに見られては、おかしな噂が立ちかねない。
「おい、どうしたんだよ」
「ごめんなさい、ごめんなさいっ……」
 歩は謝るだけで、まだまだ落ち着く様子はなかった。
 純はもう諦めて、歩の背中をさすってあげた。
 その様子を影から見つめる者がいた。
 そこには智紀の眼鏡が白く光っていた。

 おまけ終わり

9 :
以上で投下終わりです
ありがとうございました

10 :
>>9
こっちは荒しが分散目的で立てたスレ
実際は下。いきさつは>>230-255辺り。このスレは落ちるまで放置して欲しい
咲-Saki-で百合萌え 11局
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1259497701

11 :
>>9
GJです
セツナス

12 :
>>9
透華されたからにはGJと言わざるをえない
歩→透華って初めてかな?

13 :
>>9
何で荒らしスレに投下したの?
削除されるよ

14 :
GJ!

15 :
>>9
G・J!
歩可愛いよね。しかし・・・国広君怖いョォガクガク(((゚Д゚;)))ブルブルw
純さんキターーーー!純歩好きになってきたw

16 :
>>8
一透GJ

17 :
遅ればせながらGJ!

18 :
レスどうもです
荒らしが立てたスレかもしれませんが、ひっそりとモンプチ投下
どうぞ

19 :
 龍門渕家族

「もし、ボクたちが五人家族だったらどうなるのかな」
 始まりは、一のこの言葉だった。
「本当にそうだったら楽しそう」
 衣の一言で、透華の無駄に旺盛な行動力に火が点いた。
「やってみましょう。――ハギヨシ、一般住宅の手配を」
「かしこまりました」
「純、あなたはここの会社に就職しなさい。お父さん役ですわ」
「やっぱオレがお父さんかよ。――ってマジで仕事もすんの?」
「学校はどうにでもなりますし、給与もちゃんと出しますわ。しっかり働きなさい」
「鬼嫁かよ……」
 あれよあれよと舞台は整い、透華、衣、一、純、智紀の五人は、一家を演じて暮らすことになった。

「帰ったぞー」
 短い出張から帰った純は、シャツの襟に指を入れ、ネクタイを緩めた。
 純は大手の商社マンで、多忙な毎日を送っている。
 彼女の場の空気を読む力は仕事でも大いに役立ち、数々の商談を成功に導いていた。
 会社でも純は認められ、今ではかなり重要な取引も任されるようになった。なので、出張することもしばしばだ。
「おかえりなさいまし」
 主人の帰りを出迎えたのは、エプロン姿の透華だ。
 透華は専業主婦をしており、炊事洗濯から家計のやりくりまで、家事の全てを任されている。
 よく気が利くママで、今も純のスリッパをきれいに揃えて出していた。
「父君、おかえりなさーいっ」
 元気よく出迎えて純に飛びついたのは、末っ子の衣だ。
 衣は純パパと透華ママが大好きで、隙を見つけては抱きついていた。
「いい子にしてたか」
「うん」
「よし、後でおみやげやるからな」
「ほんとに!」
 純が頭をなでると、衣は気持ちよさそうに目を細めた。
「食事の方を先にします?」
「腹減ったし、そーすっかな」
 純は離れない衣を引き連れ、透華とダイニングへと向かった。

20 :
 ダイニングでは、次女の一がテーブルに食器を並べていた。
 一は大のお母さんっ子で、家では透華からひと時も離れずに、家事の手伝いに明け暮れていた。
 実際は、手伝いというより本業になっていた。家事がまだ不慣れな透華に代わってよく働いていた。
 それで休日もほとんど遊べないのだが、透華は一にもう少し子供らしくして欲しいと思っていた。
「ただいま、はじめ」
「おかえりなさい。今度の出張は帰るの早かったね」
「思ったよりも話が早くまとまってさ。やりやすい相手で助かったよ」
「そう」
 一は皿を並べながらそっけない返事をした。
 最近、純は次女に冷たい態度を取られているような気がしてならなかった。
 純は少しでもポイントを稼いでおこうと、笑顔を作った。
「はじめにもおみやげあるぞ」
「お母さんの分は?」
「も、もちろんある……かな」
 純のこめかみに汗が滴る。
 一は純がどもったのを聞き逃さなかった。ジロリと、ここで初めて純の顔を見る。
「忘れたね」
「買ったはずなんだ。探せば出てくると思うけどなあ」
 純は苦しい言い訳をしながら、一の視線を必に耐えた。
 そこに助け舟を出したのは透華だった。
「私なら、みやげ話だけで十分ですわ」
「そ、そーか。仕事の話しかねーけど」
「かまいませんわ」
「衣も聞くー」
「はじめ、食事にしますわよ。料理を運ぶの手伝って」
「うん」
 透華が話しかけると、一転して笑顔になる一だった。

 食事の用意が整って、それぞれが決まった席に着いた。
 純が一人で長方形のテーブルの短い辺に座り、その右手に透華、一。左手に衣と――。
「智紀は?」
 純が尋ねる。食事は五人分用意してあるのに、席が一つ空いていた。
 そこは長女の智紀の席だった。彼女はかなり気難しい性格で、学校に行く以外はいつも真っ暗にした自室に篭っていた。プチひきこもりである。
 一が、いつものことだと少々うんざり答える。
「自分の部屋にいるよ」
「呼んでやった?」
「ちゃんとボクが呼んだけど」
「そっか」
 純はなるべく波風を立たせないよう、軽く済ませようと勤めた。せっかくの食事だから、楽しく食べたかった。
 しかし、何事にも厳しい透華はそうはいかなかった。
「純が帰ってきたのに智紀ったら。私が呼んできますわ」
 席を立とうとする透華を、純は手で抑えた。食事前にひきこもりと一戦交える所を見せられては、食欲もなくなると言うものだ。
「オレは別に気にしねーから。智紀の分は後でオレが持ってってやるよ」
「純は智紀に甘すぎますわ。あーゆーのは多少強引にでも直してあげないと。部屋の鍵、今度叩き壊しましょうか」
「やめてやれ。学校は行ってて成績もまずまずなんだ。気にするこたねーよ」
「ですけど……」
「衣、お腹空いたー」
 空気が重くなりかけた時、絶妙なタイミングで衣が言葉を挟んだ。
 純はこの機に、すかさず手を合わせた。
「早く食べよーぜ。いただきます」
「いただきまーす!」
 衣も純に続いて手を合わせ、おいしそうに食べ始めた。
 楽しい家族団らんを、なんとか守ることができてほっとする純だった。


21 :
 透華が一と衣を連れて風呂に入っている間に、純は智紀に食事を持っていくことにした。ついでにおみやげも渡さなくてはいけない。
 智紀の部屋をノックして「メシ持ってきたぞ」と声をかけると、すぐにドアが開いた。智紀は純と仲が良かった。
「明かりつけるから」
「おう」
 明るくなった部屋に上がると、壁にはアニメやゲームのポスターがずらりと貼られていた。
 純は食事を机に置き、出張で買ってきたおみやげの紙袋を差し出した。袋にもアニメの美形キャラクターがプリントされていた。
「これ頼まれてた店頭販売限定のやつ。けっこー競争激しかったぜ」
「お父さん好き」
 智紀が無邪気に抱きつくので、純は頬を赤らめた。
 風呂場では、親子三人が仲良く湯船に浸かっていた。真ん中に透華で、右と左が衣と一だ。
 衣が隣の胸を見て、思ったことを何気なく言う。
「母君の胸、智紀よりちっさい。母君なのにどうして?」
 透華は青筋が浮かびそうなのをこらえ、無理やりな笑顔で答えた。
「お母さんと言っても、まだ子供は産んでませんもの。そう大きくはなりませんわ。歳だってあなたたちと変わりませんし」
「衣は母君の子じゃないの?」
 末っ子が涙ぐむので、透華は裸の衣を抱き寄せて頭をなでた。
「衣は私の子ですわ。血のつながりや歳なんて些細なこと。家族の根源は心のつながりだと私は思いますの」
 肌と肌が直接触れ合い、衣はこの上ない気恥ずかしさと心地よさを感じていた。目がとろんとして口が半開きになる。
 その状況を危険と察知した一は割って入った。
「衣だけずるいー」
「もう、はじめもしてほしいんですの?」
「お母さん!?」
 透華の手が一の肩を抱き、懐へと招き入れた。
 透華の胸の膨らみが、一の腕に当たる。大きくはないが、確かな感触があった。
 一の心臓が脈打ち、水面を揺らす。鼓動はどんどん大きくなり、一は目を回した。
 湯の熱さも災いして、一の意識はそのまま飛んだ。
「とーか、はじめ寝ちゃった」
「え? は、はじめっ、どうしましたの!」
 透華が声をかけても一は目をぐるぐる回すばかり。
 一が倒れて風呂場はちょっとした騒ぎになった。
「純っ、ちょっと来てくださいまし!」
 それほど大きくない家屋を、透華が張り上げた声が突き抜ける。
 智紀の部屋で胡坐を掻いてくつろいでいた純は、何事かと耳を済ませた。
 透華の甲高い声が、何度も純を呼ぶ。
 純はすっくと腰を上げた。
「何かあったみてーだな。ちょっくら嫁さんの所に行ってくるわ」
「嫁さん……」
 智紀がオウム返しにつぶやいた。
「ん?」
「なんでもない」
 智紀は何か言おうとして呑み込んだ。
 そんな智紀が気になったが、今も甲高い声が聞こえる。
 純は智紀を一目見て、部屋を出た。智紀の表情は、少し淋しそうに見えた。

22 :
 声が聞こえる風呂場の方向に走った純は、廊下で透華と鉢合わせて面食らった。
「純、何度も呼んでますでしょ!」
「ちょっ……! 素っ裸で家をうろつくなよ」
 気が動転した透華は、体にタオルも巻かずに純を探していた。
 当然、ろくに体も拭いていない。濡れた髪と体から床に雫が垂れる。
 結婚してしばらくすると廉恥心が薄れると言うが、純は「あの透華もついにここまできたか」とぼやいた。
 ぼやきも聞こえないくらい切羽詰っている透華は、がっしと純の腕を掴んで引っ張った。
「はじめが入浴中に倒れましたの!」
 それを聞いたら純ものんきでいられない。急いで風呂場に向かった。
 一は脱衣所の床に真っ裸で寝かされていた。腕力のない透華と衣では、ここまで運ぶのがやっとだった。
 同じく真っ裸の衣が、隣でひざを折って一の様子を看ていた。
「はじめ、大丈夫か」
「う、うーん……」
 一は目を回して唸るだけだった。
 脱衣所に駆けつけた純は、一の真っ赤に火照った体と顔を見てほっと一安心した。
「多分、のぼせただけだ」
「大丈夫ですの?」
「涼しい所に寝かせて氷枕でもしてやりゃいいだろ。まず体を拭いてやらねーと」
「衣も手伝うー」
 一は意識が朦朧としたまま、三人に体の隅々までタオルで擦られた。

 純は、風呂でのぼせた一を運んで寝かせてから、自分も風呂に入って出張の疲れを落とした。
 風呂上りにジュースを飲んで、寝間着に着替えてから居間で少しテレビを観た後、寝室に向かった。
「透華はまだはじめの所か」
 寝室に透華の姿はなかった。まだ、一の看病をしているのだろう。
 ここは純と透華の寝室だった。二人は夫婦なのだからと、透華が決めた。彼女は一度こだわり始めたら徹底的だ。
 同じ部屋で寝ることはまだいい。同じ女性だし、そんなにおかしくはない。
 だが、純がどうしても抵抗を感じたのは、この寝室のベッドだった。
 キングサイズのベッドが一つなのだ。
「でけえベッドだよなぁ」
 純が特大のベッドを眺めて諦めたようにつぶやく。
 二人は毎晩、同じベッドで寝ていた。
 先にベッドに入ってしばらくして、寝室のドアが開いた。
「はじめはよくなったのか」
「ええ」
 返事をした透華は、寝間着に着替え始めた。
 本当に結婚したように振舞う透華に、純は最近、本気で尊敬の念を覚え始めていた。
 言いだしっぺとは言え、お嬢様が模範的な主婦を演じきっているのだ。
 だが、だからこそ浮かぶ問題もあった。風呂場で倒れた一のことだ。
 純はベッドに寝転んだまま声をかけた。
「なあ」
「なんですの」
「やっぱ、同じベッドで寝るのはやめねえ?」
 透華が、はっと純を見た。
「も、もしかしてこれが倦怠期ですのっ!?」
「いやちげーから」
 純は苦笑した。ここまで妻になりきっている透華が可愛く思えてしまった。
「では、なんですの」
「オレはな、もうちっとはじめのことを考えてやりてーんだ」
 それを聞いた透華は押し黙ってしまった。
 彼女も鈍くはない。最近の一の透華と純に対する態度を見ていれば、少なからず気持ちが分かる。
 透華は、嬉しくて淋しいおだやかな笑顔を作った。
「このおままごとも、そろそろ終わりですわね」
「ああ。オレは楽しかったよ」
「私もですわ」
 そう言って二人は笑って、このお芝居の終わりを決めた。

23 :
 不意にガチャリとドアノブを回す音がして、ドアが開いた。
 寝室の前に立っていたのは、寝間着姿で猫のぬいぐるみを抱く衣だった。おそらく、一緒に寝ようとして来たのだろう。
 だが、衣は寝室に入れなかった。両目に涙があふれる。二人の話を聞いてしまったのだ。
「もう衣は家族じゃなくなるの?」
 今にも泣き出しそうな震えた声で問いかける。衣は、この家族ごっこを本当の家族のように思っていた。
 透華は衣に歩み寄り、衣の頭をそっとなでた。
「お風呂でも言いましたわよね。衣は私達の家族ですわ。この先もずっと、それは変わりませんわ」
 衣は終わりを認めたくなかった。子供のように泣いて駄々をこねたかった。
 でも、それはできなかった。大好きな透華と純、一と智紀を困らせたくなかった。
 衣は涙を落とすだけで、泣き喚きたいのを耐えた。
「ほら、こっちにこいよ」
 純がシーツを上げて衣を呼ぶ。
 衣は透華に手を引かれるまま、純の隣に寝転んだ。
 透華もその隣に入り、衣を純と挟んだ。
 衣は、猫のぬいぐるみに抱きついて涙を見せないようにした。
 衣を挟んで、透華と純の目と目が合う。
 瞬間、二人は本当に子供ができたような気がした。
 ふっと微笑み合って、一緒に言った。
「おやすみ、衣」
 そして、透華と純は目を閉じた。
 そこには、幸せな家族の形が確かにあった。

 壮大なおままごとが幕を閉じてから数日後、透華一家は龍門渕の屋敷へと戻っていた。
 純も会社に惜しまれながらも学校に復帰し、龍門渕高校麻雀部はフルメンバーが整った。
 久々に部室で顔を揃えた五人は、それぞれが微妙な気分だった。顔を合わせても何を話したらいいか分からなかった。
「なんか落ち着かねーな」
 お父さん役だった純が、みんなが思っていることを一言で表した。
「そうだね」
「私も」
 一がそれに頷き、智紀もつづく。
 落ち着かない原因は一つしかない。透華がそれを言い当てる。
「家族ごっこが長かったせいかしら」
「とーかはいまだに衣を子供扱いするからな」
「私、まだお母さん役をしてますの?」
「してる」
 やけに突っかかる衣を見て、純はついつい透華をかばいたくなった。まだまだ父親気分が抜けてなかった。
「衣が甘えるからだろ」
「甘えてないっ。透華が世話焼きすぎるだけだ」
「そんなこと言う子はこうだ!」
 純は衣を抱き上げると、ちょっと力を入れて抱きしめた。
「こらっ、抱きつくな。は、離せ……!」
 衣は口ではこう言いながら、体は抵抗できなかった。頬を赤くして、純の抱擁に身を任せた。
 そんな純と衣を見て、他の三人はほっとして笑った。おままごとが終わっても、五人の絆に変わりないことが見て取れた。
「笑ってないで助けろぉ」
 口だけの助けを求めても、みんなは笑って見ていた。
 最後は衣も強がるのを諦めて、一緒になって笑っていた。

 終

24 :
以上で投下終わりです
ありがとうございました

25 :
>>24
GJ!!!
面白かったですよー!ニヤニヤして読んでましたが、最後はなんだか心が温まりました。

26 :
あげ

27 :
GJ!!

28 :
レスどうもです
今回はちょっとシリアスめの咲和
でも舞台は龍門渕の屋敷です
ではどうぞ

29 :
 孤独を嫌う悪魔

 リムジンに連れ込まれた咲は、車の持ち主である透華と対峙していた。
 咲が透華を見る沈んだ目は、好意的とはとても言えなかった。
 透華はそんな無言の抗議をものともせず、話を切り出す。
「宮永さん、我が龍門渕への転入、考えていただけましたでしょうか」
「考えるも何も……。私が転校しないといけないんでしょ」
「いけなくはありませんわ」
 透華は残念そうに目を伏せて付け加える。
「――ただ、龍門渕という家を敵に回すだけですわ。私はどんな手を使ってでもあなたを引き入れるでしょう」
 ほとんど脅迫だった。
 この地で龍門渕に逆らって生きていけるものか。
 龍門渕は日本で有数の資産家。このちっぽけな田舎町で、逃げ通せるわけがない。
 仕事を、家を、取り上げられ、路頭に迷うのがオチだ。
 咲はどうにもならないのが悔しくて、目に涙を浮かべた。
 抵抗しないのを確信した透華は、勝ち誇るでもなく、こちらも悲痛な表情を浮かべた。
「ごめんなさいね。こうでもしないと、衣がどうかなりそうで……」
 それは、透華の懇願にも聞こえた。

 龍門渕高校へ転校した咲は、住む場所も決められていた。逃がさないためだ。
 彼女が寝泊りするのは別館だった。天江衣がいる場所だ。咲も衣と同じ場所に閉じ込められるのだ。
 別館に通された咲は、個室を宛がわれた。
 テレビ、冷蔵庫、ベッド、風呂、トイレが完備され、住むにはまったく不自由しない。
 食事も部屋に据付の電話で呼べば、使用人が運んできてくれる。まるでホテルの一室だ。
 経験したことのない豪勢な生活に、咲は馴染めなくて気が休まらなかった。
 環境の変化以上に咲を苦しめたのは、清澄のみんな――特に原村和と会えないことだった。
 そして、更に追い討ちをかける問題。それが衣の存在だった。
 咲が自室のベッドで寝そべっていると、ドアが小さくノックされた。
「……どうぞ」
「入るぞ」
 そろそろと部屋に入ってきたのは衣だった。
 恐る恐るという感じで咲を見る。いつも強気の彼女には考えられない行動だ。
「原村和のこと、まだ好きなのか」
 咲は気が滅入るのを全身で感じた。
 咲は和と想いを通じ合っていたのだ。
 だが、それが衣が荒れる原因にもなった。
 衣は咲が好きだった。
 彼女は失恋で自暴自棄になったのだ。
 部屋に閉じこもり、目に付くものを手当たり次第に壊し、仕舞いにはメイドの一に手を上げた。
 執事の萩原が間に入り、ケガをすることはなかったが、一は自信をなくして塞ぎ込んでしまった。
 そのこともあり、透華は藁にも縋る想いで咲を頼ったのだ。
 咲はベッドに寝転んだまま、質問に答えた。
「今でも好きだよ。離れ離れになってるけど、私は忘れられないもの」
 咲は目を閉じた。
「――ほら、こうして目を瞑るとよく見えるよ。原村さんの笑顔」
 咲はそのまま眠ったように目を閉じていた。
 すると、ふと隣が重みで沈むのを咲は感じた。衣がベッドに上がってきたのだ。
「ここで寝てもいい?」
「いいよ」
 何か諦めが見えるような返事だったが、衣は拒まれなかったことが嬉しかった。
 しばらくの間、二人はベッドの上で目を閉じていた。


30 :
 清澄高校麻雀部の面々はまるで通夜のように沈んでいた。
 咲が龍門渕高校に引き抜かれて十日ほど経つ。みんなは、咲を引き止められなかったことを気にしていた。
 部室のベッドで不貞寝していた和が、体を起こして言った。
「部長、なんとかならないんですか」
「ん? 咲のこと?」
 机で紅茶を飲んでいた久が、和を見ないで返事をする。
 和は真剣さを感じさせない部長に多少苛立って息巻く。
「宮永さんがここを出て行くなんておかしいです」
「でも、それは彼女が言い出したことよ。龍門渕に行きたいって」
「宮永さん、様子が変でした。絶対に何かされたんです」
「私もそう思うんだけど……」
 咲は清澄の部活仲間に事情を話さずに転校した。みんなに迷惑をかけたくなかったのだ。それが彼女の性格だ。
 事情を知らない清澄の仲間は、手をこまねいているしかなかった。 

 咲の身の回りの世話は、龍門渕家のメイドに任されていた。
 掃除、洗濯、食事の用意からおやつの用意まで。
 咲は何もしなくてよかった。
「失礼いたします」
 ドアをノックして入ってきたのは、一だった。手には新しいシーツを用意していた。
 一は透華の専属メイドなので、咲の世話はしなくていいのだが、今回は透華の指示だった。咲の様子を見に来たのだ。
 咲はメイド服の一を見て思い出した。
「あ、龍門渕の麻雀部だった」
「国広一です」
「同じ高校生だから普通にしゃべろうよ。私は宮永咲」
「うん、知ってるよ。清澄の大将だったから」
 自己紹介を適当に済ませ、一はシーツを取り替えにベッドに向かうと、作業をしながら咲に質問した。
「どう? ここには慣れた」
「どうかな。全部がすごく豪勢なのはわかるけど、それが落ち着かないっていうか」
「あはは、わかる。ボクもここに来た時は、金持ちの感覚はおかしいと思ったよ」
「いつからここで?」
「中三の時から。ボクも透華に連れて来られたんだ」
 咲の表情が曇った。一も同じ境遇だと知って、透華への怒りがこみ上げた。
「あなたも透華さんに?」
「そう。ボクのお父さん、手品師なんだけどあの頃は売れなくて。それで丁稚に出されたのさ」
「ひどい……」
 一の境遇を聞いた咲は絶句した。子供を働かせる親の存在が信じられなかった。
 だが、一は楽しそうに笑っていた。
「そうでもないよ。お給金はびっくりするぐらい多いし、ちゃんとボクの分もあるんだ。お父さんに全部取られないようにって。透華はあれでやさしいんだ」
 一のご主人様自慢を聞いても、咲は釈然としなかった。まだ咲は透華のことを何も知らない。権力で暴力を振るう悪魔にしか見えなかった。
「やさしくないよ! やさしかったらそんなことしない。私をこんな所に閉じ込めたりしない」
 咲が激昂したのを見て、一は自分が失敗したことに気づいた。咲の境遇は自分とは比べ物にならないほど悪い。全ての自由を奪われているのだ。
 一は素直に謝ることにした。
「……ごめん。キミの事情は大体知ってる。でも、透華もキミと衣の事で苦しんでるんだ。少しだけでもわかってあげて欲しいな」
「わからないよ」
 咲が透華を許せないのが悲しくて、一は少しずつ話し始めた。
「衣がね、キミを欲しがってちょっと過激に駄々をこねたんだ。ボクが保護者役になろうとしたんだけどヘマこいて。それで透華に余計に心配させて……」
 一は言葉に詰まった。
 主人に――大切な人に心配をかけたことが悔しかった。そして、力足らずな自分が情けなかった。
「だから、キミを呼ぶきっかけになった原因はボクにもある。透華だけを嫌わないで」
 透華をここまで庇う一に、咲は何も言えなかった。
 一はシーツを取り替えると、一礼して部屋を去った。
 頭がごちゃごちゃになった咲は、しわ一つないベッドに身を投げ出した。


31 :
 力で愛を手に入れるには、相応の覚悟が必要だ。
「おはよう」
「おはよう、咲」
 別邸の食堂で、咲は衣に声をかけた。いつまでも腐っていてもしょうがない。
 衣のわがままに付きあわされているのだが、好きになってくれた人を嫌いになれるほど咲は強くなかった。
 何気ない朝の挨拶だったが、衣は目を会わすことができなかった。
 衣は、咲の顔を見るのがだんだんつらくなっているのを感じていた。
 最初は、ただ一緒にいられるだけで嬉しかった。好きな人が誰かに取られるよりはいいと思っていた。
 だが、咲の心の中にはいつも決まった人しかいなかった。想い人の原村和の居場所しかなかった。
 それが衣を苛立たせ、同時に罪の意識に苛まれた。
 衣はようやく、自分の行動の愚かさを知り始めたのだ。
 誰だって、好きな人には元気でいて欲しい。
 監禁されている咲にそれを求めるのは酷だった。
 咲は、衣に聞いてみたいことがあった。
 なぜ、そこまで自分にこだわるのか。少し麻雀ができるだけの、他に何の取り柄もない自分のどこがいいのか。
「衣ちゃん、聞いていい」
「なぁに?」
「どうして私なの。こんなに立派なお屋敷に住んでるのに、私なんか場違いというか……」
「衣は咲がいい」
「どうして?」
「咲は衣を恐れない。いつまでも一緒にいられるから」
 この子は寂しい思いをしてきたのだろうと咲は思った。
 そして、それが間違いであるとも思った。
 衣の周りには人がいる。しっかりと見ていてくれる人がいる。
 だから、咲はこの場にいるのだ。
「私にね、怖くない人なんかいないよ」
「咲も衣を恐れるのか?」
 衣が縋るように咲を上目で見る。衣にとって、咲はやっと巡り会えた同属なのだ。
 咲は安心させるように微笑む。
「衣ちゃんだけじゃない。原村さんだって私は恐れてる。原村さんには叱られてばかりだから、いつも」
「そうか……」
 咲に他意はなかったが、衣に敗北感を与えるには充分だった。咲は「原村さんが恐い」と言いながら、好きな人に叱られる場面を思い出して笑っていた。
 衣は胸が苦しくて、目にじんわりと涙が浮かぶのを感じた。
 泣きそうなのを見て、咲は子供をあやすように衣の頭に手を置いた。
「衣ちゃんは一人じゃないよ」
 咲を上目で見る衣の大きな瞳が「何故」と訴えかける。
 咲はにっこり笑って答えた。
「透華さん、本当にあなたを大切にしてるもん。透華さんは衣ちゃんのために私をここに呼んだんだよ。自分が悪者になってまで」
 衣は雷に打たれたような思いだった。咲の言葉は真実だった。
 衣は透華に甘えることが普通になりすぎていた。
 臭い物に蓋をするように衣を隔離する龍門渕家が好きになれなかった。
 衣は自分の身の上を逃げ道にして、透華の愛情は自分に向けられて当然だと心の片隅で思っていた。
 それが傲慢だと気づかされた衣は、泣きじゃくって何もかも忘れたくなった。大声を上げて泣いて透華に抱きつきたくなった。
 そこまで考えて、衣は自嘲の苦笑を浮かべてつぶやいた。
「また透華に甘えるのか……」
 当たり前になりすぎて見えなかったもの。
 衣は、今になって透華の存在の大きさを知った。


32 :
 固く閉ざされた鉄格子の門の前で、和は銅像のように毅然と立っていた。今の彼女はてこでも動きそうにない。
 目的は一つ。宮永咲の奪還だ。
 和の後ろには久とまこの姿も見える。優希はタコスをくわえ、京太郎は持久戦用の大量のタコスを両手に持たされていた。
 清澄高校麻雀部、勢揃いだ。
 自室の机で勉強をしている透華の所へ、執事のハギヨシが報告に現れた。
「お嬢様、咲様の清澄高校でのご学友が四名、門前までいらしてます」
「そう……」
 報告を聞いて、透華はペンの尻を額に当てて少し考える仕草をする。
 隣で仕えていた一は、清澄の討ち入りを聞いて心配になった。彼女が心配するのは主人のことだ。
「透華、どうするの」
 透華はペンを置いた。
「私が出迎えますわ」
 透華は椅子を立ち、颯爽と敵陣へ向かう。
 一は椅子を戻すと、黙って主人の後につづいた。
 屋敷の方向から歩いてくる透華と一を見つけて、和は表情を険しくした。
 双方の距離が縮まるにつれ、緊張も高まる。
 透華が門に到着して立ち止まるのと同時に、門は左右にスライドして開かれた。
 透華は全員を一瞥して尋ねた。
「清澄の麻雀部のみなさんが、一体何のご用かしら」
 とぼけてみせる透華に、和はすぐさま噛み付いた。
「宮永さんを返してもらいにきました。宮永さんはどこですか」
「返す? まるで私が盗んだような言い方ですのね」
「自覚はあるんですね。どんな手を使ったかまでは聞きませんけど」
 初っ端から喧嘩腰の言い争いが展開される。二人の視線がぶつかり合い、火花が見えるようだった。
 だが、透華が優位には変わりない。
「冗談はそのデカ乳だけにしてくださいません。ちゃんと宮永さんの同意は得てますわ」
「その同意がおかしいと言ってるんです」
「それはあなたの想像に過ぎませんわ」
「それは宮永さんに聞けば……」
「聞けば納得しますの? 本当ですのね?」
 自信たっぷりに聞かれ、和は返事ができなかった。
 他人の転校を強引に進めることができたのだ。また同じように咲に演じさせればいいだけなのだ。
 和の勝ち目は薄かった。
 一度勢いを失くした和は、言い返す言葉がなかなか思い浮かばなかった。
 和は憤りで顔を赤くする。透華は逆に涼しい顔でふんぞり返っていた。
 だが、透華の優勢はつづかなかった。
 屋敷から歩いてくる咲を見つけて、優希が手を振った。
「あっ、咲ちゃんだ。おーい!」
 和の視線も瞬時に咲に切り替わる。
「宮永さん……」
 和は咲に会えて心底ほっとするのを感じた。
 そして、透華は後ろを振り向いて目が飛び出る思いだった。
 咲と一緒に衣も歩いていた。ハギヨシが二人を連れてきていた。
 透華は真っ先にハギヨシを詰問した。
「ハ、ハギヨシ! どうして衣までっ」
「すみません。衣様がどうしてもと……」
「ハギヨシを責めるな。衣が無理を言ったのだ」
 衣に言われ、透華は出かかった言葉を呑み込んだ。ここで内輪揉めをしてもしかたがない。

33 :
 咲は和の前に立ったまま、下を向いて何も言えないでいた。
 一方的に和に別れを告げて清澄を出て来たのだ。好きな人とやっと会えて胸がいっぱいなのに、どうすればいいのかわからなかった。
 そんな咲を察したのか、和が最初に声をかけた。
「宮永さん、本当の気持ちを教えてください」
「本当の気持ち?」
 咲は顔を上げた。和が真剣な眼差しで見つめていた。
「宮永さんの私への気持ちです。それで私は宮永さんを諦めます。いいえ、諦め切れないでしょうけど、それでもこのまま何もないよりはいいと思いますから」
 咲はすぐにでも「大好き!」と声を上げて伝えたかった。苦しんでいる和に気持ちを伝えたかった。
 だが、透華の存在がブレーキをかける。我を通せば、後でどうなるか分からない。和や他の仲間も傷つくかもしれない。
 それでも、和に別れを告げるのはつらすぎた。一度は突き放したのに、会いに来てくれたのだ。次こそ、本当の別れになる。
 どちらも選べない咲は、ついに涙を落とした。次から次へと涙があふれ出る。
 和はその涙で全てを見通した。表情を和らげ、やさしく咲に気持ちを伝えた。
「私は、宮永さんとなら、一緒にんでもいいと思ってるんですよ」
 この一言で、咲の心の堰が決壊した。愛する人への想いが激流となって体中を駆け巡る。
 咲は叫んだ。
「原村さんが好き! 大好きなのッ! だから、一緒に地獄に堕ちて!!」
 和はにこりと微笑んだ。
「いいですよ。宮永さんと一緒なら、地獄もきっと天国です」
 咲は、言葉にならない声を上げて和に抱きついた。豊かな胸が、咲をやさしく受け止める。
 二人はお互いの愛を確かめ合うように、強く強く抱き合った。
 ここまで熱い告白を見せられては、透華も負けを認めるしかなかった。
 ぐうの音も出ない透華を見て、久が終わりの声を上げた。
「決まったようね。じゃあ、宮永さんはもらってくから」
「で、ですけど――」
「透華、もういい」
 透華を止めたのは衣だった。
 透華が衣のことを思って泥をかぶっているのを、もう衣は知っているのだ。
 衣は咲と和の前に出て、頭を下げた。
「すまなかった。末永く幸せにな」
 衣はそれだけ言うと、透華の前に立った。そして、しょぼくれた顔で声を絞り出した。
「あの……透華、ごめんなさい」
 最初、透華は衣の言葉を聞き間違えたかと思った。
 あの意地っ張りの衣が、龍門渕の者に謝るとは思ってなかった。
 でも、謝る衣は本当に子供みたいで、透華は「ふふ」と微笑んだ。
「もういいですわ。次は気をつけてくださいまし」
 透華の許す声が、衣はとても心地よかった。だから、衣はもう我慢しないことにした。
「透華、胸を借りてもいいか」
「しかたありませんわね」
 衣は声を上げて泣いた。透華の胸に顔を擦り付け、服を涙で濡らした。
 透華は衣の気が済むまで、泣かせてあげることにした。心の傷は涙で洗い落とすに限る。
 衣の初恋は終わった。


34 :
 反動からか、宮永咲が屋敷を出てからというもの、衣は透華にべったりになっていた。
 朝、起きて顔を洗った衣が痛みで目をしぱしぱさせていた。
「とーか、まつ毛が目に入って痛い」
「見せて」
 唇が触れそうなほど顔を近づけるのを見て、一は焦った。
「透華近い。近すぎるって!」
「近くないと見えませんわ」
「じゃあ、ボクが見るよ」
「とーかの方がいい」
「傷つくなぁ……」
 衣は透華をご指名だった。
 夜、就寝前に透華の自室を訪れたのは衣だった。すでに二人とも寝間着姿だ。
 衣はクマのぬいぐるみを抱きしめて何かを言いたそうに透華の顔を窺う。
「どうしましたの」
「……一緒に寝る」
「もう……、急に甘えん坊さんになって」
「ダメ?」
 衣に可愛く頼まれると断れない透華。「ふう」と降参の息を吐いた。
 それでも、衣が懐いてくれたことは嬉しかった。衣はようやく孤独を脱したのだ。
「すぐに寝ますわよ」
「うん」
 衣はぬいぐるみを持ってベッドにもぐり込んだ。
 翌朝、主人を起こしに来た一が見たのは、同じベッドで眠る透華と衣だった。
 衣は相変わらず胸が好きなようで、透華の胸に顔を当てていた。クマのぬいぐるみはベッドから蹴落とされていた。
 一は朝っぱらから頭が噴火しかけた。
 だが、メイドが主人に嫉妬で怒鳴りつけるのはまずい。一は声が震えそうなのを抑えて透華を起こした。
「透華、おはよう。衣も一緒なんだね」
「おはよう。――こら衣、離しなさい」
「もうちょっと」
 透華が起きようとしたら、衣が目を閉じたまま抱きついて離さなかった。
 透華は困った顔をしながらも、無理には振りほどけない。
 その光景を見た一の眉がぴくぴくと動く。もう限界はすぐそこだ。
「衣、透華も嫌がってるし、もう起きなよ」
 衣は目を開けると、瞳を潤ませた。
「透華、嫌なの?」
 破壊力抜群だった。子猫のように愛くるしい仕草が、透華を赤面させる。
「い、嫌ではありませんのよ。ただ――」
「じゃあ、もう少しぃ」
 透華が先を言う前に、衣は顔を押し付けて透華を押し倒した。
 まだ二人は起きそうにない。
 一はプツリと切れる音が聞こえた気がした。
 一は靴を脱ぐと、メイド服のままベッドに割り込んだ。
「ボクももう一度寝ようかな」
「は、はじめ、あなたまでっ」
「透華の体、あったかいなー」
 衣と同じように抱きついて、透華の香りを胸いっぱい吸い込んだ。
 一はあまりの気持ちよさに頭の芯まで痺れるのを感じた。
「透華、いい匂い」
「へ、変なことは言わないでくださいましっ」
 透華の顔が廉恥で真っ赤になる。恥ずかしすぎて目に涙まで浮かべていた。
 嫌だけど嫌じゃない気持ちに透華は戸惑いながら、衣と一にされるままだった。
 結局、三人が起きたのは太陽が真上に近づく頃だった。
 この奇妙な三角関係は、この先もずっとつづく。

 終

35 :
以上で投下終わりです
ありがとうございました

36 :
GJ!!!
>「原村さんが好き! 大好きなのッ! だから、一緒に地獄に堕ちて!!」
咲和つええ!!
いつも楽しみにしてますよ!続編期待です!

37 :
>>35
荒らしが分散目的で立てたスレで、
落ちるまで放置してくれとアナウンスされてるのに
わざわざこっちに投稿するってことは
お前も荒らしと同列と考えていいんだよな?

38 :
>>35
GJ!

39 :
>>37
荒らしが立てたとかどうでも良いだろ。
それに>>35がこのスレにSSを投下して、誰かに迷惑をかけたか?
あっちのスレの住人は今まで通りあっちで盛り上がってるんだし、別に過疎ったわけでもないんだから問題無いだろ。
俺にはおまえが何でそんなにピリピリしてんのか分かんないよ。

40 :
削除依頼出しておきました

41 :
>>40
お前が荒らしじゃん

42 :
ふつうに迷惑だろ

43 :
無駄レス粘着は消えろ

44 :
別に本スレでSSが禁止されているわけじゃない(むしろSS投下大歓迎)
だからわざわざここ使わなくてもいいんじゃないか。
このスレがもったいないことはないし、逆に>>35のSSがもったいないよ。
目くじら立ててるわけじゃないけど、>>35がどうしても本スレに投下できない理由があるならしょうがないが、特にないなら、ここを放置してほしいという声もあるんだから、本スレに投下すればいいと思う。
長文すまん。


45 :
逆に百合萌え本スレがSSだらけってどうなの?
まあ今更言っても見切りつけた人達は帰ってこないだろうけど

46 :
どうなのも何もそれが普通なんだが
一作品でスレ分けてるのなんて東方くらいしかないぞ
あっちが何で分けてるのかは知らんが

47 :
>>46
板半年ROMれ

48 :
その前にお前がこのスレが立った時の流れを本スレで見てくれば?
最も唐突過ぎて流れと呼べるほどのものさえ無いけどな

49 :
それが普通とか…
SS中毒者だな

50 :
> ヤングガンガンにて連載中,テレビ東京系列で放映中。
> 小林立原作の作品、咲-saki-を題材とした
> 百合SS、百合妄想の為のスレです。尚、H描写の有無も不問です。
テンプレも読めない人に言われてもちょっとね
まあID変えながらの釣りっぽいけど

51 :
スレ統合&SS厨の咲豚ID:ybyOa/Uz必w

52 :
ここが二次創作専用スレということで、気兼ねなく投下できると思い投下しましたが、結果的に荒らしてしまったようですみませんでした
次からはもう一つのスレに投下します
マジごめんなさい

53 :
なんで君が謝るんだ?こっちはその通り気兼ねなく投下してくだされ

54 :
今までに投下したことを謝る必要はない
だがこれから先ここに投下する必要もない

55 :
仕切り厨ウザ

56 :
関連スレ
【咲-Saki-】咲×和(和×咲)スレ4
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1258872197/
【咲-Saki-】部キャプ3 久×美穂子
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1258580534/

57 :
やっぱ過疎ってるな
どう考えてもこのスレ要らないしな

58 :
しつこいスレ統合厨だな

59 :
なんでこんな良作を叩くんだ。。。
そもそもここに何書きこまれれば満足するんだ叩いてる連中は?

60 :
出来がいいとか悪いとかは関係なく荒らしの立てたスレじゃなくて本スレに書いた方がいいよって話じゃないの?

61 :
別に当人が選んでるわけで嫌なら我々が見なければいいだけのことじゃないの。
ここがここで隔離されて別枠で動いてる分に本スレに不利益なんてほとんどないだろ。
過疎って終わるならそれでいいじゃない。放置で。
と思ったら既出だった。 しかしなんでこうも書き手の自由を奪う環境になったのかね。

62 :
スレ統合厨みたいな荒らしに構わなければいいと思うよ
荒らしが立てたスレとか批判している本人が荒らしなんだから

63 :
厨とか言ってくれるが、ここをあえて存続させるメリットって何だよ?
立った経緯もあれだしSS投下するにも本スレがあれば十分じゃないか

64 :
あれって何?ここは二次創作専用で自由に使って良いってこったろ
とくに長編ものやリクエストとか。あとSS投稿初心者が教授してもらう場としても良い。
いくら本スレが過疎気味といっても原作が続いてるのだし
まだアニメDVDの発売は続いてるし地方で放送してるところもある
短編や小ネタぐらいなら構わないだろうが、長編ものを遠慮なくドカスカ投下して良いもんじゃない
空気をちゃんと読めて大人でベテラン職人ばかりなら良いがそうはいかない。
この板は二次創作を主とする板ではないんだ、他に創作系専用板はある
ちなみに http://namidame.2ch.net/mitemite/
http://set.bbspink.com/erocg/ http://yomi.bbspink.com/eroparo/
など。
この板は逆に>>56の板ほど保守を必要としないのだから無理に
一つに統合してスレ活性化する必要もない。
そして少し気になってたのだが、ここを荒らしてる奴は
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1251125007/
のスレは投稿があってもスルーなんだな…不思議!

65 :
立った経緯を語るなら、このスレが存在するのに賛成な有志が集まって、立て直してもいいんだが?
経緯はどうであれ、存在することに価値があるというのに、統合中は存在に価値が無いと主張しているのだから話にならん

66 :
スレや板の意義みたいな大きな話を熱心にしてもらって悪いんだけど
単に重複スレってだけだから

67 :
>>66
重複の理由は?既に咲スレあるからって言うならこの板重複スレ多いぞ
お前他作品関係のスレとかも今から削除依頼出すの?まあ通らないけど

68 :
他作品もやってるからやっていいだって

69 :
>>68
いいことは取り入れてやってもいいだろ
>>65
>存在することに価値があるというのに、統合中は存在に価値が無いと主張しているのだから話にならん
そのようだな

70 :
>>67
テンプレぐらい読め。これで重複してるのがわからなければ小学生からやり直せ
1 名無しさん@秘密の花園 [sage] 2010/01/10(日) 11:23:54 ID:gERM9PzU Be:
ヤングガンガンにて連載中,テレビ東京系列で放映中。
小林立原作の作品、咲-saki-を題材とした
百合SS、百合妄想の為のスレです。尚、H描写の有無も不問です。
<前スレ> 咲-Saki-で百合萌え 11局
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1259497701/
1 名無しさん@秘密の花園 [sage] 2009/12/08(火) 16:28:44 ID:rcuXWrrt Be:
咲-Saki-の百合系二次創作(SS、漫画、イラスト)などを投下するスレです。
百合雑談は「咲-Saki-で百合萌え」スレヘどうぞ。

71 :
そのテンプレは初代スレからあったわけじゃねーだろ
SS投下は必ずしも駄目ではない程度だろ
SS好きが好き勝手やっていいわけじゃない

72 :
つかごめんずっと本スレSS投下する為にあるのだと思ってたw

73 :
>>70
・百合SS、百合妄想の為のスレ
・百合系二次創作(SS、漫画、イラスト)などを投下するスレ
SS以外で重複が無い以上、完全に重複であるというのは論理的に誤り。
論理的には重なっている部分が存在する、という程度。
これで重複と主張するならベン図を描いて証明してもらおうか。

74 :
百合スレ1つでこと足りるだろ、過疎ってるし
なんで分断するの?

75 :
本スレで漫画、イラストの投稿があってもいいのか?

76 :
いいじゃん
どうせないけど

77 :
場所が減って良いことなんて無いんだがな
部キャプのみならず、メジャーなカップリングが独立したりして、マイナーな組み合わせをSSで提案する機会が増えるような方向性は決して無駄ではないと思うのだが
照咲とかかじゅモモばかりの本スレ、みたいな雰囲気が見える中で、それとは別の場所がある価値というのは大事だとおもうんだけどな
1ヶ所に集まったからといって本スレの書き込みが増えると決まるわけではないし、このスレの住民にとっては統合を主張する人は敵と思う、というところを考えて発言して欲しい

78 :
まぁ投下する人が投下したいところに投下するってことで
落ちるなら落ちるで潔いし、わざわざ保守する必要もないってことで
二つ

79 :
スレが1つしかないと色んなカップリングが書かれない、スレが分裂してると書かれる
なんてことがあるわけないだろ
そのカップリングを書きたい奴がいないから書かれないだけ

80 :
共同のスレだとどのカプの雑談の流れが多いとか
雰囲気的な投下しやすさしにくさ
みたいのはあるんじゃないの?
カップリングスレなんかすごく投下しやすいよね

81 :
>>79
なら、まずはメジャーなカップリングは独立させてみたら?
自分は分裂した方が書かれると思うが、統合したほうが書かれると言うなら、ここだけでなく部キャプスレも統合するように行動するんだよね?

82 :
>>81
だったら分裂推進派のお前も部キャプスレにSSが投下されてたらこっちに書くよう誘導してこい
でないとこのスレが独立してる価値がないだろ

83 :
>>81じゃないが>>82意味不明。
なんでスレ統合厨はここだけ粘着して部キャプスレのほうは荒らさないの?

84 :
そんなこと言わないで、せっかく平和になってる部キャプスレをそっとしておいておくれよ…

85 :
>>56
【咲-Saki-】部キャプ4 久×美穂子
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1265099573/

86 :
【咲-Saki-】咲×和(和×咲)スレ5
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1265427255/

87 :
冨田乙

88 :
TAF2010
2010.03.01
「東京国際アニメフェア2010」にブース出展
3/27(土)から東京ビッグサイトで開催される「東京国際アニメフェア2010」に
ブースを出展します。『ブラスレイター』などの立体映像を公開するほか、
『咲-Saki-』などのグッズ販売・展示コーナーも設置します。ご来場の際は、
ぜひGONZOブースにお越し下さい。
http://www.gonzo.co.jp/news/100301.html
【アニメフェア2010概要】
イベント名 : 東京国際アニメフェア2010
会場 : 東京ビッグサイト 東京国際展示場 東1・2・3ホール他
会期期間 : 2010年3月27日(土)〜3月28日(日)
【ビジネスデー】3月25日(木)〜3月26日(金)
【パブリックデー】3月27日(土)〜3月28日(日)
開催時間 : 10:00〜18:00 
【ビジネスデー】10:00〜17:00
【パブリックデー】10:00〜18:00 ※パブリックデー入場は終了時間の30分前まで
http://www.tokyoanime.jp/

89 :


90 :
ほsy

91 :
【咲-Saki-】咲×照スレ【宮永姉妹】
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1272024468/

92 :
【咲-Saki-】咲×和(和×咲)スレ6
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1276571168/
【咲-Saki-】部キャプ5 久×美穂子
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1277537254/

93 :
あは〜ん

94 :


95 :
【咲-Saki-】咲×和(和×咲)スレ6
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1276571168/
【咲-Saki-】部キャプ5 久×美穂子
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1277537254/

96 :
ここにSS投下してもwikiにはまぜてもらえるの?だめなの?

97 :
混ぜないよ
だって違うスレだもん

98 :
                 ,..:::-----:.. 、
               /::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ、
             /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
            /::::::/:::::::::::::::::\:::::::::::\::::::::::ヽ 
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           /:::/:::::/ /        _.\:::::::::',:::::::l
          /::/\/ _\    /´_ ヽ::::::l::::::::l
          /::/:::/Y´し牟ト、   イ´r`ヾ'::::::l::::::::l     そろそろこのスレもまぜろよ
         /::/::/ { ヒ{::爿    .ヒ{:::爿 / }:::::l:::::::::l
        ./:::/:/::ヽ', `ー´  ,   `ー´ /ヽ:::l::::::::::l
        /::/'l:/::::::::ハ      _     /ノ:::l::l::::小ヾ
       /"  {小::::{:::l丶、  ` ー´  .∠小::::l::|:リ         
            ヽ小l::::::r `i> 、 _. ィ´{ミヽリリ州/
         z ''"´ ̄ ̄ {´|     ! 7 `丶、
       /´¨\       ヽ      /     ` 丶、 _

99 :
かなちゃんがレスしてから1ヶ月以上レスがないね(´・ω・`)

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