2013年10エロパロ191: 【ダークソウル】エロパロソウル2【デモンズソウル】 (415) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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【ダークソウル】エロパロソウル2【デモンズソウル】


1 :2012/08/16 〜 最終レス :2013/09/23
このスレはソウルシリーズでエロい妄想ができる猛者を広く求めています。

2 :
過去スレは下記のアドレスからどなたでも簡単に観覧可能です
【過去スレ】
デモンズソウルをエロくするスレ
ttp://mimizun.com/log/2ch/eroparo/1239437136/
デモンズソウルをエロくするスレ2
ttp://mimizun.com/log/2ch/eroparo/1272413943/
デモンズソウルをエロくするスレ3
ttp://mimizun.com/log/2ch/eroparo/1300193807/
ダークソウルをエロくするスレ
ttp://mimizun.com/log/2ch/eroparo/1315776927/
【ダークソウル】エロパロソウル【デモンズソウル】
ttp://mimizun.com/log/2ch/eroparo/1327090832/
【過去スレのSS部分だけをまとめた保管庫】
2chエロパロ板SS保管庫
ttp://green.ribbon.to/~eroparo/

3 :
 

4 :
                                                                                                    

5 :
>>3-4
エロパロ板のスレってそんな頻繁に書き込みしなくても無くならないよ

6 :
前スレ埋まったか

7 :
埋まりましたね。再び>>1乙。
えぇと、キアランちゃんを縛り上げる話でしたっけ?

8 :
>>1
つまり、キアランちゃんの柔らかで敏感な股関節をさらに揉みほぐしていぢめる話だったかな?

9 :
lord's blade ciaran キアラン装備原画来たね
美人を想像しやすいといいなとひっそり期待していたら公式にねじ伏せられました
どう転んでも圧倒的に麗人ですありがとうございます
まぁゲームグラがどうなってもこれで補完できるよuhh

10 :
これですね ttp://i.imgur.com/eAipq.jpg
プライド高そうな雰囲気が陵辱心を掻き立てますな
金髪三つ編みエロイ

11 :
>>10
なんつーか神秘的だな
これでアルトリウスにゾッコンとか胸熱

12 :
髪型だけですごい佳人
服装のストイックかつ攻撃的なとこがそそるね
しっかり着てるのにウェストのくびれで女性らしさが出てるのがまた良い
動画ではよく分からなかったけど両手違う刃なのね。パリィ狙ってくるだろうな〜ゾクゾクする

13 :
( ゚∀゚)o彡゜みつあみ!みつあみ!

14 :
アルトリさんが隙をついて口で解いちまうわけですねわかります

15 :
キアランはグラナのような野良敵なのか、それともボスとして登場するのか……

16 :
一部ネタバレで
PVでの出現がアルトリ戦の場所なので、まずはアルトリソウルにからむNPCとして出てくるかと期待してる
もちろん返答次第では、プレイヤーを付けねらう敵になるというご褒美(ry
アルトリはもし自分が闇堕ちしたら取り返しがつかなくなる前に自分を始末するよう
事前にキアランに頼んであったと考えてるんだが、まぁ違うんだろうな

17 :
アルトリウスに似合うと言われた三つ編み
ダークレイスの群れに引き倒される隙となってしまった三つ編み
まわされて穴が足りないからと代わりに汚された三つ編み
まで妄想した

18 :
今更な感じですがPC版のネタバレについては皆さんどう対応する予定ですか?
レスもSSも注意書きありの上、本バレ含みOKでしょうか

19 :
注意書きさえ書いてくれれば問題ないよ

20 :
上に同じ

21 :
早くしてくれ、寒…くはないが全身蚊にさされてしまう

22 :
蚊といえば病み村の……

23 :
>>10
これってキアランの素顔じゃなくて顔っぽい仮面なんだな・・・

24 :
キアラン装備はちゃんと三つ編みも付いてるのに、オンスタ装備と来たら……

25 :
オンスタ「赤のポニテはリーダーの証。誰にも渡さん。」

26 :
蓮コラ頭の群れにおさげを引っ張られながら暗がりに引きずりこまれ、
ケラケラ笑われながら穴という穴に白くべたつくなにかを注ぎ込まれるキアラン…まで妄想した

27 :
やっぱりキアランもでかいんだろうか
でも墓裏の遺体は普通の大きさだったし・・・

28 :
等身大だよ逆に何故等身大なんだと言われているよ

29 :
神々の中でもかなり小柄な体型なのかもね
しかし確かアルトリウスは神サイズだったよな…
( ^ω^)これは…

30 :
a

31 :
ギャーギャー喚くキアランを小脇に抱えて走り去るアルトリを想像した

32 :
そういう状況オンスタとゴーさんはどうなってるんだw

33 :
ちょうど人間とローゼンメイデンに出てくるドールと同じくらいの身長差だから、なんとかヤれる

34 :
大きさ的にはまさにロリコンプレイ・・・

35 :
オ「確かに僚友としては優秀。しかし女性と見れば初見初期値もたざるものカンストプレイに等しい」
ゴ「そのうち『責任をとることになった』とか言い出しそうでこわい」

36 :
ア「責任」
オ「そうだ、よく考えるのだぞ」
ア「よい響きだ…(うっとり)」
ゴ「おい」

37 :
オン「二人とも、そこに正座しろ」
アル「(すごすご)」
キア「(しょんぼり)」
オン「誰がキアランを膝に乗せろと言ったか!」
ゴー「もうやだこの四騎士」

38 :
アルトリは友達が少ない、という話だから無口なのかと思う
あんなイケメンで心身ともに無限強靭でガチヒーローでもふもふに好かれて彼女までいる完璧超人が友達少ない理由とかそれくらいしか…

39 :
「ヒーワズァディアフレェンド」^^
「アンオールドフレンドヒーワズ」^^
「アルトリウスの仲間は誰も助けに来ないのかい!? ろくな友達がいないねぇ全く」
「………クゥン」
>無口なのかと
だろうなぁw 性格的に害のある人とは考えられない
ただ余りに善良すぎて逆にChesterが言ったように面白みに欠ける一面はあるかもね
どうにも回りにキャラ付けしてもらわないといかん扱いだし

40 :
純粋で揺るぎないものに間近で対応するのはとても難しいのだ
だから主に動物(ry

41 :
キアラン「貴公…『初見初期値持たざるもの難易度カンストプレイ』とはどういう意味だ?もし侮辱しているのなら…」
オンスタ「い、いや愚弄したわけでは…その短剣を下ろせ。短剣は槍とは相性が悪かろう?」
キアラン「…アルトリウス」
アルトリ「?」
オンスタ「やめろ!槍持ちに大剣は!謝るから!」

42 :
アルトリウスがスケコマシな上にケモコマシな可能性もあるってわけだな

43 :
どっちがアルトリの膝に乗るかを争って、キアランとシフがガチバトルを始めるんですねわかります

44 :
ありそうw
ないしバトルしないにしてもお互いに膝に乗りたいのが分かってて、
でもキアランはシフが乗ったほうがモフモフで良いだろうと思って
シフはキアランが乗ったほうが恋人だから良いだろうと思って、
譲り合いしてるとこにアルヴィナが来てさらりと膝の上を占領。
ゴロゴロ喉ならしながらアルトリウスに撫でてもらう様を羨ましそうに見つめるふたり。
あると思います

45 :
シフやアルヴィナばかり膝に乗せすぎて、キアランにも頭なでなでしちゃうんだろな。

46 :
かさり、と何かが動く音がした。自分より二まわりほど質量の小さな気配。
アルトリウスは月を見ていた。
満月だ。刃に映る満月を見ていた。
そんなとき決まってシフやアルヴィナがすりよってくる。
長らく共にいるうち、どうやら月ばかり見て構ってくれないのが気に入らないらしいと気付いた。
月を見る目を休める気はない。
「よしよし」
だからその姿勢のまま手だけ気配にのべ、指先に柔らかな毛が触れたと同時にそれをわしわしと撫でる。
「…?」
毛が薄い。大きさからしてアルヴィナだろうか。もしや森奥の山猫にいじめられて、毛が抜けてしまったのか?
心配になって斜め後ろに向く。
「、」

キアランがいた。
キアランが寄り添おうとするようにしてすぐ近くにいた。
自分の足元を見ている。顔は分からない。
分かっているのは、自分が今撫でたのは動物ではないということだ。
「き…」
撫でた髪がさらりと滑り、耳が顕になる。
月明かりでよく見えないが、恐らく赤いのではないか。
まるで犬や猫にでもするように、騎士の頭を撫でてしまった。
「……」
プライドの高い彼女なら何をするとはね除けそうだがそうではなかったらしい。
真っ赤になるほどお気に召しただろうか。
「…………」
何かしゃべっている。
キアランの顔から何か聞こえる。
「……う」
「う?」
うわぁああああっ!!!!!
空気を裂くような叫びをあげてキアランはアルトリウスを突き飛ばし、一目散に逃げていった。
「…」


47 :
…というとこまでは見えた

48 :
そのまま「うわぁああああっ!!!!! 」と完全武装で戻ってくるとこまで想像した

49 :
アルトリの尻が危ない! キアランの王の刃装備一式が可愛すぎるなにこの小動物は…
宵闇さんは主人公で鉄板化したように見受けられますが、決して交差することのない悲恋でもあるね
だがそれがいい

50 :
病み村の病み人のしがみつきエロすぎるでしょう・・・
あむあむの後押し倒して馬乗りになるとわ

51 :
クラーグ姐にも掴み攻撃が必要だな。もちろん人間性が吸われるやつ

52 :
グウィンドリンちゃん・・・あぁぁグウィンドリンちゃんかわいいよ
触手で縛って締め付け叩きながらこっち見て!クンクンクンクンクンクンクンハァーハァーハァーハァーハァーハァーハァーハァーハァーハァーキモチイィィィあああぁぁぁぁぁ
腋の匂いが芳しいよグウィンドリンちゃん乳首も甘くて美味しいよペロペロペロレロレロチュルチュパチュパ
ハァハァハァハァハァハァハァハァグウィンドリンちゃんもバッッッッキバキに勃起してるじゃない!!
舐めてもいいよねジュルジュポジュポレロレロペロペロペロレロレロチュルチュパジュポジュポジュルルルルはぁ〜ぁぁあああ美味しいあいいぃぃっちゃうううぅぅぅああああガクガクガクガクガクドピュドピュドピュドピュビュルドプ
ハァハァハァハァハァごめんね先にイっちゃってごめんねグウィンドリンちゃん ンジュルルルポンジュポジュポヌポヌプヌプ
先にイっちゃうなんて僕は暗月失格だよねグウィンドリンちゃんンジュルンジュルジュパジュポごめんねレロレロチュルチュパジュパジュポ
あぁああああぁぁドピュドピュドルドグドクピュ ハァハァハァハァまた先にイっちゃったハァハァハァごめんね・・・ごめんねチュパチュポ大好きだよグウィンドリンちゃん・・・

53 :
>>52
これが亡者……

54 :
暗月さん至急処理してくれ

55 :
暗月は皆こんな感じなんで

56 :
罪人の耳をドリちゃんがどうしているのか気になる
耳でネックレスを作ったりしているのかなぁグヘヘ

57 :
マジレスすると由来的な意味で耳塚に埋めてる気はするが

58 :
ドリンと言えば太陽の長子を想いながらセルフ触手プレイする薄い本があったな…

59 :
それじゃ、萌えねぇな。
壁画のおっぱい姫と、風船おっぱい姫。似てないと思うんだ。
あれ、おっぱい姫と思わせて、
実はドリンの想い人もしくは母親じゃないのかと思ったり思わなかったり。

60 :
さて、そろそろ新SSが投下されてもいい頃だが

61 :
【NPCの素顔】
リカール王子
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22101.jpg
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22121.jpg
ラレンティウス
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22102.jpg
タルカス
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ロートレク
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22104.jpg
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22108.jpg
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ジークマイヤー
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22105.jpg
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オズワルド
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22107.jpg
ビアトリス
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むーん
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ハベル
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ローガン
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クラーナ
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ドーナル
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ミルドレッド
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ウーラシールの宵闇
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ソラール
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グリッグス
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22120.jpg
センの古城の商人
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22122.jpg
アノールかぼさん
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22123.jpg
アストラの上級騎士
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22124.jpg

62 :
>>61
これはどこのソースだい?公式?

63 :
本スレに貼られてた4chanからの拾い物
データいじって頭装備を取ったらしい

64 :
おっさんはやはり人のよさそうな顔をしておるな

65 :
そうなのか。情報ありがとう。
本当はやってはいけないことだけど、絶対にやっちゃいけないことだけど
このスレ的には有難いかもしれないと思った俺はダメだな。
ただ、SSだけでなく、できれば物描きさんにも活躍してほしいと思っていたからな。
顔ちゃんと作っているなら、公式で発表してくれてもいいのになぁ。

66 :
真鍮たんかわええ…

67 :
イングウァード
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22150.jpg
シバ
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22152.jpg
シバの近くにいる忍者
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22153.jpg
ファリスとアメリクス
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22151.jpg

68 :
>>67
あの透明騎士は女だったんか!

69 :
忍者さんイケメンすぎワロタwwwww

70 :
忍者がモロ日本顔でワロタ
>>68
それは確か前から発覚してたはず

71 :
>>68
確か名前はアクメリ(ry
いやアメクリスだったかな・・・

72 :
師匠はやっぱり、どことなくクラーグに似てるな
ってかリンデちゃんはー?

73 :
>>61
あれ、ソラールの髪型ってオールバック?
前貼られた画像は乱れ長髪っぽかったけど

74 :
虫に寄生されて乱れちゃったんだろう

75 :
>>74
すごく納得した
ありがとう

76 :
ビアトリス
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22231.jpg
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22232.jpg
カーク
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22233.jpg
アメリクス
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22235.jpg
黒森狩猟団 聖職者
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22234.jpg
黒森狩猟団 山賊
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22236.jpg
黒森狩猟団 魔術師
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22237.jpg
キアラン
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22239.jpg
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22240.jpg
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22241.jpg
ttp://up.null-x.me/poverty/img/poverty22242.jpg

77 :
キアラン、ハゲなのかよ・・・
アルトリウスの趣味か

78 :
マジレスするとガゴ兜とか特定の兜は装備すると
グラが干渉する髪の毛を表示しないようにハゲ扱いになるから
多分これが本当の髪形というわけではなかろう
おそらくキアラン装備もハゲ扱い防具だろうし

79 :
ジェレマイアも同じ理由で禿だな

80 :
ww ついでに言っておくと、キアランのはNPC召喚時の待機グラの使い回しだ
ビアトリスやミルドレットのサインを触った時と同じ顔 くらべてみ?
ビアは召喚後は別の顔が用意されてたね
・名前を入力してください
→「ああああ」

81 :
>>76
キアランのガッカリ感wwwwwwww

82 :
>>61
一枚目のタルカスやばいだろ・・・・orz

83 :
アメリクスに珍歩こすりつけたい

84 :
>>82
それは男NPC召喚用の顔、アノロンソラールさんで確認
しかもスキンになってたw

85 :
レア様とリンデちゃんも頼む

86 :
ショーテル持ちの素顔が微妙なのは伝統か

87 :
>>76の狩猟団聖職者は狩猟団盗賊の間違い
アメリクス
ttp://mod.gib.me/darksouls/unhelmed/Forest%20Hunter%20knight%20%231.jpg
ラレンティウス
ttp://mod.gib.me/darksouls/unhelmed/Laurentius%20of%20the%20Great%20Swamp%20(1%20-%20Depths).jpg
アストラの上級騎士
ttp://mod.gib.me/darksouls/unhelmed/Oscar,%20Knight%20of%20Astora%20(1).jpg
リカール王子
ttp://mod.gib.me/darksouls/unhelmed/Ricard%20the%20Archer%20(2).jpg
ジークマイヤー
ttp://mod.gib.me/darksouls/unhelmed/Siegmeyer%20of%20Catarina%20(1%20-%20Outside%20of%20Sen's%20Fortress).jpg
ttp://mod.gib.me/darksouls/unhelmed/Siegmeyer%20of%20Catarina%20(4%20-%20Firelink%20Shrine).jpg
【ここまでの素顔まとめ】
ttp://mod.gib.me/darksouls/unhelmed/
レア(フードあり アップ)
ttp://image02.w.livedoor.jp/p/k/project_dark/41b51cae9068a6ee.jpg
ttp://image01.w.livedoor.jp/p/k/project_dark/798b03e771c310f4.jpg
ttp://image02.w.livedoor.jp/p/k/project_dark/9e42b095874d3fb5.JPG
ジークリンデ(兜あり 兜透視 アップ)
ttp://1.bp.blogspot.com/-W6ycScc2Uis/TpGK2whGhrI/AAAAAAAACuQ/tgR4j1qJw_4/s1600/z8.jpg
ttp://1.bp.blogspot.com/-Y5UoJit8CKk/TrzDT-AWygI/AAAAAAAADuk/FJpQHf9DTeQ/s1600/z3.jpg
ttp://4.bp.blogspot.com/-OBaDlVffHTE/To-wFr6IZ_I/AAAAAAAACtY/iVM58jAMnlU/s1600/z1.jpg
ソラール(太陽虫あり 髪乱れ版 アップ)
ttp://image01.w.livedoor.jp/p/k/project_dark/9f6dc8be6213b08f.jpg
ttp://image02.w.livedoor.jp/p/k/project_dark/6ba00588643df463.jpg
ttp://image02.w.livedoor.jp/p/k/project_dark/95b999730f75a411.jpg
クラーナ(フードあり 目が見えるアップ)
ttp://image02.w.livedoor.jp/p/k/project_dark/ccebefeee721ea84.jpg
ミルドレット(ずた袋あり ずた袋透視 アップ)
ttp://image01.w.livedoor.jp/p/k/project_dark/4fc7ce40d61f161a.JPG
混沌の娘
ttp://image02.w.livedoor.jp/p/k/project_dark/9e49373cd4cbdb80.jpg
ttp://image01.w.livedoor.jp/p/k/project_dark/781d4071bfec8638.jpg
プリシラ
ttp://1.bp.blogspot.com/-lA1nVHkvujA/TtXEW7BZhOI/AAAAAAAAEMI/u0Pwnayp2HY/s1600/z3.jpg
ttp://1.bp.blogspot.com/-WYJ5up4Q1R0/TvzvmkfmSCI/AAAAAAAAFZY/_0VnEAhNBf8/s1600/z4.jpg
グウィンドリン
ttp://image01.w.livedoor.jp/p/k/project_dark/ba8d558c19e3a307.jpg
クラーグ
ttp://image02.w.livedoor.jp/p/k/project_dark/3e214c21394c31d2.jpg
ttp://2.bp.blogspot.com/-9EqMAZN7BTQ/Tn7heO8mFLI/AAAAAAAACho/RPuNAZ3iSVg/s1600/z18.jpg
動かないクラーグをじっくり視姦した動画
ttp://www.nicozon.net/watch/sm17975746

88 :
>>87
レア様かわえええええええええええええええ

ってかリンデちゃん、カタリナの陽気顔じゃないんか

89 :
お父ちゃんもカタリナ顔じゃないしな

90 :
> ttp://image02.w.livedoor.jp/p/k/project_dark/41b51cae9068a6ee.jpg
> ttp://mod.gib.me/darksouls/unhelmed/Forest%20Hunter%20knight%20%231.jpg
> ttp://image02.w.livedoor.jp/p/k/project_dark/3e214c21394c31d2.jpg
> ttp://image02.w.livedoor.jp/p/k/project_dark/9e49373cd4cbdb80.jpg
キャラメイクのデフォ顔にこのレベルの顔を入れといてほしかった

91 :
混沌姉妹全員に顔射したい

92 :
姫様は目を開けたら白目むいてるのが残念
盲目であることを示す部分なんだろうけど
なんか描写がうまく行かないのかギャグ顔に見える

93 :
超乙!
楽しいなこれ・・・・

94 :
なにげにオズワルドがイケメン

95 :
シバと忍者は素顔化したら更にホモ臭が増したな

96 :
忍者はドーナルみたいな爺顔でよかったと思う。
なぜイケメンにしたフロム。
堀りゲーを認めたとでも言うのか…。

97 :
お前らイケメン美人の許容範囲広すぎでしょうがw

98 :
シーッ

99 :
綺麗どころの女キャラが全部同じ顔に見える
あだち充のヒロインみたい
装備取っ払ったら区別つけられる自信ないわ

100 :
多分流用してるきがする

101 :
ついでに言うと、ソラールとシバも同じ顔に見える

102 :
クラーグ様のおっぱいはq間違えない

103 :
同じ顔のベースを元にちょっとずつ変えただけだろ。
どうせなら全員、同じ顔にしとけばよかったのにな。
と、キャラ顔けなしまくったら、さらに絵書き職人が投下しずらいだろうが。
このスレ的にはイラストはタブーなのだろうな。

104 :
前にアングル苦心しながらシバの甲冑の中覗いたら、目は青かった気がしたんだがなー
髪は黒いのかー

105 :
キアランの顔が待機顔使い回しだとか、もしかしたらフロムは
pc版でプログラムいじるやつ出てくるからって慌てて顔後付けしたとか?
太陽虫ソラールと普通ソラールが角度的に何となく似てない感があるのは俺だけだがな。
普通に髪型変えると人相も変わってくるけどね。
単にフロム社員が作った力作をそれとなく当てただけだったりしてな。

106 :
待機顔というかあれこそが男女共に素体なのかと
もう変にいじられた顔よりもいっそ清々しい
その分の手間がアルトリ鎧の磨きこみにでも回されたんだと思っておくよ実際多分そうだろう(棒
だがお祈りキアランは可愛いので許す

107 :
キアランの顔とか見えないものを妄想するのが良いのに…
外国のプレイヤーは分かってないな

108 :
人物はデータ的に顔のパラメーターが一応必要だから適当に数値が入ってるだけと予想
本来は顔が見えないはずだし間に合わせの不細工なパラメーターが入ってても不思議じゃない
つまりキアランちゃんは本来は超絶美女なので黒霊に輪姦されまくりでFA

109 :
なんか平常運行に戻った気がするw >黒霊に輪姦されまくり
だがしかし既にキアランさんのイメージ画像を決めていた俺に隙はなかった
さぁ今夜も夜アノの妄想を楽しもうか

110 :
キラアンちゃんの短刀でダークリングをスズメバチスタブされつつ吸精されたい!
ちょっと赤い瞳のオーブ食ってくる

111 :
ん〜、キアランは闇霊輪姦かぁ…。
俺はアルトリウスの後追い自害かなぁとか思っていたが。
う〜ん。投下しずらいなぁ…。

112 :
墓裏の真相を知るのは月のみですよ…まぁ残照だったかも知れないが
さぁ遠慮はいらないからどうぞどうぞ

113 :
愛した男の墓前で孕むまで犯された挙げ句に後追い自害とな?
さておき遠慮せずに投下どうぞどうぞ

114 :
お前らキアラン大好きだなw

115 :
そんな大それたものじゃないし、ほぼ別物の自己設定自己満足だが
四騎士ネタ、週末にでもぼちぼち投下させてもらうよ。

116 :
ピッピー 全裸待機を開始します
頭にはゴーさんの兜を装備しておきます

117 :
じゃあ俺は裸に猪頭で待機するわ
ダークレイス凌辱でもアルトリウス純愛でも何でもキアランちゃんなら美味しく頂きます

118 :
慈円

119 :
慈円:[1155〜1225]鎌倉初期の天台宗の僧。関白藤原忠通の子。
この場合、自演と解釈した方がよさそうだな。
このスレも住みづらくなったものだな。

120 :
アンドレイ陵辱だれかお願いします

121 :
巨人鍛冶陵辱お願いします!!!

122 :
レア様の3穴胸両手髪同時の凌辱をオナシャス

123 :
グウィネヴィアがネタにならんなぁ・・・
デカすぎるからか

124 :
どう見ても王都は大王や王女サイズの人型がそのまま暮らしてる寸法じゃないな
まぁ偉い人は座ってるだけなのかも知れんが

125 :
(そろそろ王の間のグウィネヴィアは幻影ってテンプレに入れて良いんじゃないかな)

126 :
週末に四騎士ネタ投下するってほざいた者だが、
俺のフロム脳が膿みすぎて、DLC版に若干関わる感じになりそうだ。
エロに繋げるクダリとして微ストーリ付け加えたのが悪かった。
DLC版購入していないので全くストーリーは分からないが
妄想と想像で安易に自己設定に変えちまったバッタモンだが、どうだろうか?

127 :
事故…もとい自己設定については、その旨注釈をつければ問題ないのではないだろか?
自分はDLC分をほぼ網羅していますが大歓迎します
(ほぼというのは、どんな日本語が当てられるかでまた印象が変わってくるのでねw)

128 :
iidesuyo

129 :
ありがとう。本当は反対意見も知りたかったけどな。
でも、過疎ってる内に投下してひっそりと消えたいと思う俺が居る。
ごちゃごちゃお膳立てしないとエロ書けないD定で、文章もおぼつかない上
連レスすんなまで投下しても今回はエロに行かないと思う。
中途半端になるが、ご了承願いますです。

130 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物)
天に光る月は清く白銀に輝く。地に光る月は、暗く不気味に淀んだ。
天を見上げ、その清楚な光に己を浄化させようと、その光を浴びる。
何度とその白き光に己をあてようとしても、天に光る白銀には染まらぬ、己の体。
不気味に、黒く。不気味に、青い。
手を伸ばし天に輝く月を掴もうとするも、ただ、その光を遮るのみ。
光を失い、あわてて手を引く。再び己の体を照らすも、輝くは淀んだ青。
アウトリウスは、月夜を見上げる。ただ、時を忘れ、眠ることすら忘れ。ただ、眠りにつくことを恐れるがごとく。
目を閉じれば、悲鳴が聞こえる。目を閉じれば、見えなくなったものが浮かぶ。
目を閉じれば、目をそらし続けたものが、その拒絶を許さぬ。
ただ救われるは、己が赤く光らぬだけ。今しがた血に染まった己の体のように。
気配がした。アルトリウスは、すぐさまその気配に目線をやる。
不機嫌をあらわにした彼は、無言で相手を威圧していた。その威圧を察したか、気配は行動を失っていた。
「キアランか、何のようだ」
気配の主を見つけたアルトリウスは、声を出した。
不機嫌であった自身の声色が、多少浮つく。否、安堵に近いか。
声色の変化に気づいたキアランは、ようやく行動を続けた。会釈をし、顔を上げずにそのまま口を開く。
「アウトリウス様、ゴーからの伝言です」
彼女の何気ない言葉に、アルトリウスは不機嫌をあらわにした。無性に腹が立つ。
「ゴーからだと?何も人に頼まずとも、自分で言いに来ればいいものを!」
その不機嫌を隠しもせず、アルトリウスは大声を上げて立ち上がった。
圧倒されるほどの長身を目の前にしたキアランは、思わず一歩下がった。
目を見開き、驚愕にも似た表情で彼を見上げるキアランは、思わず息を呑む。
分かり切っていることだが、ここまで大きいのかと、改めてため息すらつくのだ。
でかいだけではない。彼のその美しさに。
いつも傍に仕える身として、彼らの長身は知っている。
戦場では、己の刃は赤子の爪に等しいのだ。自然に自身は常に最前線にて、彼らの前を行かねばならない。
故、こんな間近で彼を見上げることなど、無いに等しい。
だから、見上げてしまった。見とれてしまった。
だが傍に仕えど、決して触れることはできない。彼らと自分は違うのだ。そう、種すら違う。
神に近し者と、名の知れぬただの小人。
たとえ自身の腕のみが、王に認められたモノであったとしても、彼らの傍に居てよい存在かどうかは分からない。
彼女はすぐに目線を下げ、頭を下げる。見とれていた時間は、数秒であっただろうか。
彼に対し、なんて失礼をと詫びる声を発しようとしたが、風に遮られた。
見晴らし塔の頂上であったからか。だが、今日は満月。強風が吹くとはとも思うが、おそらくは。
「女を顎で使うとは、ふてぶてしい」
アルトリウスは階段を駆け下りた。降りながら何やらぶつぶつと言っているが、言葉になっていない。
不機嫌な彼がキアランの鼻先を素通りする。ただそれだけで、彼女は強風に煽られたように声を詰まらせるのだ。
彼の不機嫌に不安を感じたキアランは、すぐに彼を追ったが、彼に追いつく頃にはゴーと合流してしまっていた。

131 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物)
「ゴー!何の用だ!」
一触即発の緊迫した状況に、キアランは慌てふためく。
が、怒鳴るように言うアルトリウスとは正反対に、ゴーは自身の弓の手入れの手を休める事無く、さらりと言った。
「飯だ」
その、たった一言。アルトリウスは、さらに苛立ちを増す。
「はぁ?!たったそれだけかっ!それだけのために人を使わなくても、いいだろうがっ」
声を荒げるアルトリウスだが、ゴーは全く気に留めずに声色もそのままだ。
「俺が言った所で、食いに下りては来んだろう?」
ゴーの言い草に、アルトリウスはさらに不機嫌だ。何をそう、苛立つのか。自身でも分からないが。
その苛立ちを隠すことなど、今の彼にはできないようだ。
「だからと言って、キアランを使うのかっ。小間使いじゃねぇんだぞ!!」
彼の苛立ちは、キアランにとっては不安と同時に、その一言は救いにもなる。
小間使いではないと、言われた。そして、自身が伝言役になったことそのものに、腹を立てている。
同等に扱われている、そう思われている、それに偽りが無い事。
アルトリウスは間違いなく、ただの小人としての自身を、認めてくれているのだと。
まぁそれは、アルトリウスに限った事ではないのだが。
声を荒げるアルトリウスに、というよりは、彼の不機嫌に不安を感じているキアランを見て、ゴーはようやく手を止め言った。
「俺が言うよりも、キアランに言ってもらったほうが、効果的だろ?」
だが、彼の声色が茶化したように聞こえたのか、アルトリウスはさらに大声だ。
「どういう意味だっ!!」
その声に、キアランが顔を青ざめて、二人の間に入る。
「あ、アルトリウス様、どうか落ち着いて…」
その声は蚊が鳴くほどにしか聞こえなかったか、巨漢二人の間に入った所で、止めることなどできるはずもなく。
「ふざけんなっ!!」
アルトリウスはゴーの襟首を掴みあげた。
「落ち着けアルトリウス!キアランを潰す気かっ」
騒ぎを駆けつけたか、イヤでも聞こえる声にオーンスタインが制する声をあげた。
この部屋で落ち着いているのは、人ではない二匹だけ。二匹は小さく鼻をならすと、各々大人しく気ままにくつろいでいた。
オーンスタインの声にハッとしたアルトリウスは、目線を下に向ける。
自身とゴーの間に、キアランの金の三つ編みが見え隠れしていた。それ以外は、己の体が大きすぎて見えない。
キアランは二人を制するために間に割って入ったのだが、相手が大きすぎ、二人の股の間に入ってしまっていた。
場所が場所だけに、キアランは顔を真っ赤にした。だが、潰されることは免れた。意外と柔らかいからだろう。
アルトリウスはゴーから離れ、キアランを見下ろす。
「大丈夫か?」
声を掛けるが、キアランはどうにも何かの感触が頭から離れないようで、赤らめた頬を元に戻せない。
そのため、顔を上げれないでいた。
ゴーは小さく笑っている。どうやら、彼女の赤面の理由に気付いているようだ。
「貴様っ!何がおかしい!!」
「いい加減にしろ!」
再び掴みかかろうとしたアルトリウスに、オーンスタインがさらに声を上げた。
「アルトリウス、貴様が暴れたら大地が割れる。弁えろ!」
その声の大きさに、アルトリウスはしぶしぶ従った。だが、ゴーはその名にふさわしいほどに、豪快に笑った。

132 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物)
「ゴーもゴーだ。茶化すな」
オーンスタインは小さく息を吐く。ゴーは肩を震わせながら声を抑えた。
「こうでもしないと、こいつは言う事を聞かない」
その言い草に、アルトリウスはムッとしたようだが、顔を上げない彼女が気になり、大人しくした。
「アルトリウス。でかい面して飯を食わないとは、ガキではあるまいに」
部屋中央にある座布団(キアランから見れば、布団だが)を引き寄せ、オーンスタインは壁を背にして座る。
グウィン王の四騎士に与えられた部屋と言っても、石造りの個室に座布団だけの簡素なものである。
それでも敵襲に備えての見晴らし塔がある分、その他の部屋とは違うようだ。
だが、何も知らぬ素人が見れば、それは格子の無い牢屋に見えるだろう。
古い竜たちはすでに地に落ち、彼らに立ちはだかる敵は、吹けば飛ぶ小人ばかり。
仕えた王は隠れ、守るべき主を失った彼らは、行き場を無くしていた。
それゆえ今此処にいること事態、彼ら三人にとって、違和感そのものであった。
唯一彼らと小人たちを繋げるは、同じ騎士の一人、彼女の存在である。
「で、食わないのか?」
オーンスタインが指差す部屋の端に置かれたテーブルとは言い難い台の上に、パンと肉のみが大量に置かれていた。
大量に見えるが、彼らには一食分にも満たない。
アルトリウスは、口を尖らせている。何が気に食わないのか、何が苛立たせるのか、それが何故なのか。
分かるが、知りたくは無い。改めて考えたくもなかった。
「ふん。そんなに食べさせたければ、持って来ればいいだろうっ」
まるで子供の反抗期のように、言い捨てるアルトリウス。
その言葉には、さすがにゴーがため息交じりに応えた。
「俺がか?何が悲しくてあんな狭い場所で、むさい野郎にあーんっ、おいしい?ってしなくちゃならんのだ」
ゴーの言葉に再びアルトリウスが声を荒げた。
「はぁっ?!ふざけんな!何があーんだっ。お前、言ってて恥ずかしくねぇのかよっ!!」
荒ぶるアルトリウスに、ゴーはさらっといいのけた。
「今、食べさせて、と言っただろうに」
その二人のやり取りに、今度はオーンスタインが大爆笑。
「何がおかしいっ!」
アルトリウスの矛先はオーンスタインに向けられるが、彼の彼らしくない仕草に意表を衝かれた。
「あはははは、想像した!は、腹が割れるっ…」
そう言いながら腹を抱えて笑う彼を見て、アルトリウスの苛立ちは次第に落ち着いた。
オーンスタインが笑ったのを見たのは、どれくらいぶりだろうか。否、初めてではなかろうか。
「もういい。勝手に食べる」
アルトリウスは座りかけた腰を上げ、オーンスタインが指差した台に寄る。
そして、台の上にあったものを全て手にすると、先ほど居た見晴らし塔に向かった。
先ほどのやりとりはウソのように、オーンスタインもゴーも、無言で彼を見送った。

133 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物)
一瞬にして静寂に包まれた部屋で、ようやく落ち着きを取り戻したキアランは、遅れて自身も食事を取ろうと、
自分の分を取りに台に寄った。
三人と自身の食事の支度や、此処の小人たち(四騎士へ自国の防衛を依頼した人々)との会話など雑務を務める
彼女は、自然と他の三人よりも忙しく、自身に割く時間も少なくなるのだ。
それに、三人よりも圧倒的に食事量が少ない彼女は、食事時間も少なくてよい。故、最後に食事を取るのだが、
先ほど三人の食事と一緒に自身の分も用意していたはずが、綺麗になくなっている。
おかしいと思うよりも先に、犯人が想像つく。
「どうした?」
彼女の様子にゴーが声をかけたが、その答えがすぐに分かった。
「アルトリウスめ。どれが自分の分か、見たら分かるだろうに」
ゴーのため息まじりの言葉に、キアランは困ったように小さく笑うと、笑顔で言った。
「別に、そんなに腹が減っているわけじゃない。一食くらい、抜いた方が体が軽くていい」
彼女は特にやせ我慢でもなく普通に言ったのだが、ゴーは彼女の眼を見逃さない。
「食事はちゃんと取れ。俺たち以上に動いているんだ。それに今お前に倒れられたら、俺たちは路頭に迷う。
自身の立場をもう少し、重く見てくれないか」
ゴーの目を見て、彼女はハッとする。確かにそうだ。此処は小人たちの国。
未だはっきりとしない、闇のソウルに侵された者たちから逃げ惑う者たちの国なのだ。
彼ら三人以外に、神に近し種は此処には居ないのだ。
「すまない、気をつける」
彼女は小さく答え、頭を下げた。そして、自身の食事を用意すべく部屋と出ようとした。
「何処へ行く?」
ゴーが再び声をかけたが、彼女は振り返り、当たり前のようにゴーに答えた。
「食事を取ってくる」
彼女を呼び止めたゴーは、小さくため息をつくと、困ったように言った。
「何も改めて用意しなくとも、アルトリウスから貰え。元々あいつが勝手に取ったのだからな。遠慮するな」
彼女が自分たちに気を遣っていることは、今に始まったことではない。種族の違いだけではなく、小人という
身分の違いから、そうなってしまうのは仕方の無いことなのだ。
「ありがとう…。でも…」
ゴーの気遣いが分かる彼女だが、今まで当たり前のように小人が下であったのだ。その性はすぐには直せない。
「察しろ」
二人のぎこちないやり取りに、オーンスタインが声を発する。その意味が何なのかは一言では分からないが、
その声は小さくも、その声色は強い。その声色に二人は驚き、彼を見た。
壁を背にして座るオーンスタインは、自身の持つ槍を一度見る。と、それを部屋中央に投げ捨てた。
「おい!何てことをするんだ!王から頂いた武器を貴様!!」
ゴーは彼の無礼な態度に、一瞬だが怒りすら覚えた。それくらい、彼らにとっての王は絶対だ。
だが、オーンスタインの言葉に、それは一瞬に冷める。
「五人、貫いた」
彼の言葉は、重く響く。
「三人はいけるだろうとは、思った。だが、五人だ。一度に、五人も貫いたのだ」
投げ捨てた槍を睨みつけ、オーンスタインは声を抑えて言う。
声を抑えなければ、喚くほどに声を荒げそうだからだ。
「この槍の名は何だ?バーベキューの串か?焼き鳥の串か?」
オーンスタインはさらに、続ける。というよりも、彼の言葉に、二人は何も言えない。
「私は、虐を好んで騎士をしているわけじゃない。騎士とは何だ。守るべき王を、仕えるべき王を失って、
何が騎士というのだ。こんなことをするくらいなら、地下墓地にでも行って、虫を潰していたほうがましだ」
自身のこぶしを握り締め、それを見つめる。そして、オーンスタインは、鋭い目線をキアランに移した。
「それとも貴様らは、虫か?」
その言葉に、キアランは声が出ない。悔しいとも、悲しいとも、憤りにも似た感情が、瞬時に渦巻く。
ゴーは、その言葉に憤りをあらわにした。
「その言葉は撤回しろ、オーンスタイン。でなければ今、此処で俺と戦え」
ゴーは腰を浮かして、自身の弓を掴んだ。矢をつがえてはいないが、手を伸ばせば届く所に矢はある。

134 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物)
オーンスタインは、視線を天井に変えた。そして、つぶやく。
「忘れてくれ」
そして瞳を閉じると、オーンスタインは小さく息を吐いて言った。
「この件が終わったら、私はアノールロンドへ戻る。後は、三人で何とかしろ」
オーンスタインは座布団に座りなおし、壁に寄りかかった。
ゴーは持っていた弓を置いた。そして、今は名が廃れているが、竜狩りの槍を持つ。
オーンスタインの言葉は、ゴーに重くのしかかった。それは、キアランも同じだろう。
彼の槍持ち、改めてその重さを知るゴー。
自身が武器の手入れに使う布で一度、その槍を丁寧に拭くと、オーンスタインに渡した。
オーンスタインは、自身の武器をもう一度見つめて言った。
「もし闇のソウルなる物が、真に王の敵であるならば、アノールロンドに必ず来るだろう。私はソレを討つ」
そして、視線をキアランに向けた。
「私の敵は、王の敵だけだ。小人ではない」
その視線は、真っ直ぐ彼女を射抜いた。彼女はその言葉に返すことができない。
自身も真っ直ぐに、王の敵のみと、答えたいのだが、越えることのできぬ壁が立ちはだかる。
「それは、我々も同じことだ。オーンスタイン。だからこそ、此処に来たのだろう?お前も、俺も」
キアランに代わるように、ゴーは応えた。だが彼女は、その言葉に賛同の意を示せない。
「ああ、そうだ。だからこそ、王より賜わし武器を辱めてまでも、王の敵を討つ」
オーンスタインの声色は、次第に落ち着いた。だが、落ち着くというよりは、弱弱しく感じる。
「キアラン、お前には小人も王の敵に見えるのだろうな」
ふとした言葉かもしれない。何気ない一言であろう、オーンスタインの言葉に、キアランは動揺した。
だが、瞬時に答えは出る。
「もちろんです」
彼女の敵も、王の敵のみなのだ。
だが、オーンスタインは、大きく息を吐いた。呆れているのではない。
その言葉は、重すぎた。
「お前にとっては、敵か。だがその敵が赤子であったら、お前は遠慮なく斬りすてるか?」
キアランだけではない。彼も、オーンスタインもまた、こぶしを震わす。
「お前は、敵である。ただそれだけで、赤子を斬れるか?しかも、大量に。大量にだ…」
「やめろ!オーンスタイン!」
彼の言葉を、ゴーが遮った。
「分かっている。だから、自分の目で本当に敵かどうかを確かめに来たんだ。そうだろう?だから、もう。
これ以上、分かりきった事を言うな」
そして、ゴーはキアランを自身に引き寄せた。
「お前は気にするな。お前の目に映る敵は、王の敵だ。俺たちはそれを知っている」
彼女の隣に居たのだ。彼女がオーンスタインの言葉の重さに、耐えられないのが、よく分かったからだ。
ゴーは震える彼女の肩を、手のひらで包むように抱き、言葉を続ける。
「王は何故、キアランを我らと同じ騎士の座につけたのだ?小人もまた、我らと同じ存在であることを、また、
そうなることをご存知であったからではないのか?」
オーンスタインは、ゴーの言葉に反応するように、視線だけ移した。それだけで、彼女を視界に入れる。
「お前の言葉は、王の意思を愚弄するに同じだ。俺は此処に来た事は、正しい判断だったと思っている」
オーンスタインは、ゴーの言葉を聞き入れる。一句とて、聞き逃さぬよう慎重に。
ゴーの言い分は分かる。今、自身が言った事がゴーの言った事に通じるであろうことも、分かる。
彼女とゴーとの大きさの違いを、オーンスタインは視界の中で判断する。だから、どうしても。
ゴーの手のひらで震える彼女を見て、自身と同じと位置づけるに、抵抗を隠せないのだ。
それでも、王の敵を討つ。それが、今四騎士に残された唯一の道なのだ。

135 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物)
オーンスタインは、座ったままだが姿勢を正した。そして、頭を下げる。
「無礼を詫びる。だが、許してくれ。私はどうしても、小人を敵とは思えぬ」
頭を上げ、視界に彼女を入れる。彼女の瞳は、驚愕に見開いていた。驚き、そして信じられない。そんな感じだ。
「だからこそ、この件が終わったら、アノールロンドに戻る。だが、逃げはしない。アノールまで来る小人なら
真に王の敵。真に強き者であろう。その時は、全力で迎え撃つ。この槍の名に掛けて、誓う」
オーンスタインは、立て掛けた槍を手にした。それを一度、大きく振る。
それだけで、部屋は大きな渦を一度起こした。
彼女の震えは、すでに止まっていた。
「ありがとうございます。オーンスタイン様」
彼女はその渦の中、頭を下げる。声も明るく。
だが、オーンスタインは、彼女に槍を向けた。
「おい!な、何を…」
心配したゴーが間に入ろうとしたが、それは無駄に終わった。
「今、ゴーが言ったばかりだろう、キアラン。聞いていなかったのか?」
オーンスタインの言う事が一瞬分からない二人だったが、続けた彼の言葉には、大きくうなずいた。
「お前も私と同じように、王の意思を愚弄するのか?私とお前は同じ存在なのだろう?」
オーンスタインは槍を元に戻しながら、言い捨てた。
その声色は、明るい。
「様をつけるなど、今更だ」
オーンスタインはそう言うと、何故か恥ずかしそうに咳払いをした。
「ふぅ…。王は我々を、どこまでも試される方だ」
ゴーは冷や汗を拭きながら、つぶやいた。そのつぶやきは思わず大きかったようで、聞こえた二人は苦笑いだ。
ゴーは置いた弓を手に取り、座布団に座る。そして、半ばくせにもなっている弓の手入れを始めた。
それは、ゴーの心中が穏やかな証拠でもある。
ようやく室内は、元の穏やかな雰囲気に戻った。
これらのやり取りの中でも、冷静でいたシフとアルヴィナは、結果こうなることを事前に知っているようである。
どんなにケンカをしたところで、決して争うことのない四人であることを、熟知しているのだろう。
それは、本人達以上だろう。
「では、食事を取ってくる」
そう言う彼女の声は明るい。もちろん、向かう足は出入り口のドアではなく、室内にある見晴らし塔に続く階段だ。
この部屋は特殊だ。おそらくは、兵舎であろう。
駄々広い部屋にいくつかベッドを並べ、何人かの兵士が寝泊りしながら、交代で見晴らし塔で監視を行う。
今はこうして四騎士のためにベッドなどを取り払われているが、身分の低い者は立ち入ることすらできない所だ。
見晴らし塔と言っても、監視用なので、頂上は狭い。小人でも五人並べば狭く感じるくらいだ。
その頂上で、アルトリウスは座って食事を取っていた。というよりは、無理矢理飲み込んでいた。
その様子が、階段を上りきらないキアランにも分かるくらいだった。
咳き込んではむせ、嗚咽を繰り返す。そして、水で流し込む。
到底、食事をしているとは思えない。何かの罰ゲームのようだ。
キアランは、オーンスタインの言葉を思い出す。今しがたの事だが、忘れる事などできない。
察すること。彼の心中はおそらく、オーンスタインを越えているだろう。
何故ならそれは、彼女が一番知っている。
戦場では、自身の後ろには体の山が出来上がる。だが、アルトリウスの後ろに続く山は、体ではなかった。
何かの肉片。もはや、人の形すらしていないものだ。そして、全身を赤く染める彼。
キアランは、頭を左右に激しく振った。思い出したくない。その、光景を振り払う。
そして、あえて足音がするように、階段を駆け上った。

136 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物)
階段の音に気付いたアルトリウスが、彼女を視界に入れる。
彼と目が合った時、彼女は声を掛けた。
「パンがぱさぱさして、食べにくいのでしょう。水に浸して食べると、食べやすいですよ」
彼女は、アルトリウスが嗚咽を繰り返していることに、気遣かった。
どうかしたのかと、理由は聞かない。その理由を聞いたところで、答えられるものではない。
だから単純に、パンの質を原因にした。
「ただ、おいしさは無くなりますけど。でも、元々そんなにおいしいパンじゃないから」
彼女はアルトリウスの隣に立つ。それだけで、見晴らし塔は満員だ。
「スープを頂いてきたらよかったですが…。皆の食事分ほど確保するには、此処の者たちの負担になりますから」
彼女は小さく笑って、その場に腰を掛けた。ちょうど階段があり、その段差が腰掛け代わりになってよい。
アルトリウスは、何故彼女が此処にいるのだと思いながらも、彼女の仕草をただ、ぼーっと見た。
本当なら何故此処に来たのかと、問うただろう。今すぐにでも彼女に、威嚇に似た感情をぶつけて追い払うだろう。
邪魔されたくない、自身の時間に。決して踏み入ってほしくない、己の中に。
だが、アルトリウスは許してしまった。
本来なら、誰にも見られたくは無い、神聖なこの場での己の身を。
だが、アルトリウスは入れてしまった。彼女を。
何故なら、今。彼は地上の月を見下ろしているから。
天に輝く月は、白銀に輝く。そして、今地上にある月は、金色に輝いた。
そのどちらも、己とは正反対に。静粛に神聖に、清く輝く。金と銀の浄化の色に、己の目は奪われる。
いつもは頭を下げ、彼女の髪色は目立たない。だが、今彼女はアルトリウスを見上げている。
彼女の白い肌と金色の髪が、月の光に淡く照らされ、輝く。
彼女の白い肌は白銀に輝き、彼女の金色の髪をさらに黄金に輝かせた。
「アルトリウス様?どうかなされたのですか?」
自身の目線に彼の目線があることに不慣れなキアランは、声を発した。
不慣れな自分の照れ隠しでもあるが、こんなに真剣にアルトリウスより見つめられたこと事態、初めてだからだ。
察しろと言ったオーンスタインの言葉も気になる。
何かが変だ。それが、悪いものでなければいいのだが、不安が過ぎる。
「あ?ああ。別に…。というか、何故お前がいる?」
ただ、見惚れていただけのアルトリウスは、彼女の言葉に半ば反射的に応え、ようやく今の事態に疑問を持った。
止まっていた時間が、ようやく動き出したように、アルトリウスは視線を天の月に移した。
アルトリウスからの視線が外れた彼女は、そのいつも見る姿と同じ彼の姿に、安堵した。
いつもこうして月を眺め、膝に乗るアルヴィナやシフを撫でる彼の姿は素朴で、およそ神に等しい者が取る行動とは
思えないほど、親しみを感じた。
彼の何気ない仕草はまるで、縁側でくつろぐ翁のようである。
その姿は、彼女をこの上なく安堵させるのだ。
「私の分の食事を取りに来ました」
彼女の声色は明るい。この姿のアルトリウスには、何を言っても気さくに答えてくれることを知っているからだ。
「ん?お前、飯まだだったのか?」
とぼけてるのかと思うくらいのアルトリウスの言葉に、彼女は小さく笑ってハイと答えた。
アルトリウスはそれでも。
「じゃあ、食ってくればいいだろう」
と、まだ分かっていないようだ。
何もこんな所にわざわざ来なくてもと、小さくぶつぶつ言う彼に、キアランは空になっている小さな皿を指さした。
「それが、私の分でしたが…」
と言う彼女の指の先を見て、アルトリウスは思い出した。
「台の上に置いてあったのは、全部俺のじゃなかったのか」
確かに同じ物が二つあったなと言い、頭を掻いた。

137 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物)
「では、私の分は改めてもらってきます。そうだ。もし足りなければ、もっと持って来ましょうか?」
と、キアランはそう言うと、立ち上がる。自分の分が残っていたならば、頂くつもりでいたが、真っ先に食べられて
しまっていては、戻せとは言い難い。
視線と声をかけられ、アルトリウスは目線を再び地上の月に移した。
一瞬その美しさに目を奪われるが、彼女の言葉に答える。
「いや、コレでも十分だ。いや、あ、お前の分を返す。それくらいの方が、ちょうどいいくらいだ」
目を奪われたのは一瞬だったが、心を奪われたのは一瞬ではなかったようだ。
しどろもどろに、食べ散らかした自身の残りを片付けるように皿の上に並べ、転がした小皿の上に分け入れる。
中には、食べかけのパンまで入っている始末だ。
彼女の笑いは苦笑に変わるが、彼の仕草がかわいらしくも見え、アルトリウスの手のひらから、小皿を受取った。
食べかけのパンを見ながらも、彼女はソレを口に運んだ。
指摘してしまっては、かわいそうだと思うくらい、その巨漢に似合わない仕草であったからだ。
「こ、此処で食べるのか?」
階段に腰を下ろしながら、パンを口に運ぶ彼女を見て、アルトリウスはそう言った。
彼女は口の中の物を飲み込むと、アルトリウスを見上げる。
「いけませんか?」
彼女に映る彼の姿は、縁側でくつろぐ翁だ。共に月見の食事を取るのも、風流ではないか。
彼女はそう思い、悪気も無くそう言うのだ。
アルトリウスは、数度首を振った。
「いや、悪くない」
そして、一度首を振る。
「むしろ、良い。そうだな。うん。一緒に食うか」
この、しどろもどろな仕草を、この巨漢は自覚しているのだろうか。
彼女の苦笑は笑顔に変わる。
「はい」
彼女は返事を返し、階段を一番上まで上った。そして、アルトリウスの隣で座る。
アルトリウスは一瞬驚いたが、自身の隣を許した。
彼女にとって、彼の隣はこの上なく安心できる場所である。
時折だが、シフやアルヴィナと戯れていると、アルトリウスの方が隣に座るのだ。
だから、その延長という感じだろうか。
だが、気付かねばならないだろう。今、二人の間には、シフもアルヴィナも居ないのだ。
見晴らし塔は、敵襲に備えた監視用である。その上広い場所ではない。シフとアルトリウスが一緒であれば、
窮屈この上ないからでもあるが、窮屈だからと二匹が居ないだけであろうか。
窮屈な場所ほど、主人と戯れることができるはずである。好んで駆け上がるはずであろうなのに。
ただ、二匹は知っているのだろうか。その野生の感がそう感じ取るのだろうか。
アルトリウスの、この場の彼の、神聖なる事に。それは、誰もが立ち入ることが、できないことに。
彼自身、気付かない事であったとしても、近づき難きものであることに。
だからこそ、彼は許したのかもしれない。無意識であったかもしれない。
この、黄金に輝く地上の月を、手に入れるがごとく。己の手中に。

138 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物)
「遅いな」
静寂の中、オーンスタインがそれに耐えかねたように、言った。
それは誰に問われたものではなかったが、同じように思っていたゴーが答える。
「一緒に食事を取っているのだろう」
各々視線は合わせぬが、会話になった。
「それにしても、遅い」
オーンスタインは、苛立ったような口調だ。
「月でも眺めているのだろう。此処から見える月は、綺麗だからな。それに、今日は満月だ」
「そういう事を言っているのではない」
穏やかな口調のゴーに、苛立ちをぶつけるオーンスタインだが、腰を上げることはしない。
それは、二人をアルトリウスとキアランを、信じている証拠である。
それを知るゴーは、なだめるように言った。
「今、アルトリウスには、彼女が必要だろう」
その言葉はより、オーンスタインを苛立たせたが、彼は息を大きく吐くだけで、それを飛ばした。
その苛立ちは、ゴーにはよく分かった。二人とも、子供ではないのだ。だが、それでもゴーは言った。
「察しろ、オーンスタイン。あいつは俺たちと違って、優しすぎるんだ」
常に最後尾にて、三人の戦いを目にするゴーは、アルトリウスの姿はひどく目に付いた。
肉塊に埋もれる彼の姿は、もはや、人とはいえぬもの。何かの魔物にすら、見えた時もあった。
「何事もなければいい。何事も…」
その言葉は、ゴーの願いでもあった。
「それでも私は、許すことはできない」
オーンスタインは、常に傍に置く自身の槍を、手にする。だが、腰を上げることはしない。
「許されるものではないのだ。決して、許してよいものではないのだ」
種の違い。交わることは決してないはずの、差異。それを許すは、神と人との間を繋げるようなものであろう。
だが、手にした槍が訴える。オーンスタインが目を逸らす、事実を訴えてくる。
今しがた貫いた、赤子の姿を、見せ付ける。
オーンスタインは目を閉じた。認めねばならぬのかと、心中で繰り返す。それは自身に言いつけるようだった。
月を見ながら、アルトリウスはふと思う。というか、気付いた。
先ほどあれだけむせていたのに、今普通に食事ができているということだ。
天の月と、地上の月を見ながら、これほどまでに落ち着いて食事が出来ることに、今は違和感さえ覚えてしまった。
此処に来てからは、初めてのことだろう。
隣で黙々と食事をするキアランを見下ろし、自分よりも食事量が少ないのに、まだ食べ終わっていないのかと、
不思議に思った。そして、キラキラと光る金の髪にも、目が移る。目移りする。
だから無意識に、その髪に手が触れる。
時折自身への視線を感じていたキアランだったが、食事中でもあったし、かといって見つめられたからと、
彼を見上げるわけにもいかない。もし、見上げてしまっては、目を奪われるのは確かだ。
彼の美を目の当たりにして、うっとりしないでいられる自身などないからだ。
だが、さすがに頭を撫でられてしまっては、無視するわけにはいかない。
キアランは食事の手を置き、アルトリウスを見上げた。
「あの…」
どう声をかければいいのか分からない彼女は、言葉を詰まらせた。見上げた彼の表情は、月明かりで逆光になり、
よく分からない。だが、落ち着いた口調で彼の声が降ってきた。

139 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物)
「綺麗だな。金色の髪。ここまで綺麗に光るものなのか」
落ち着いた口調と同時に、彼の大きな手のひらに頭を包まれた彼女は、彼の表情は穏やかなものと察する。
「光栄でございます」
と、彼女は笑顔で応えた。
逆光で彼の表情が分からないのが幸いした。もし、それに気付けば、彼女は地上の闇に飲み込まれていただろう。
彼女の笑顔と明るい声に、アルトリウスはハッとした。
今、俺何をした?そんな感じだが、何をしているかは、イヤでも見下ろす自身の視界に入っている。
何を思ったか、彼女のしかも大人の女性の頭を、撫でているのだから。まるで犬猫を撫でるようにだ。
アルトリウスは慌てて手を引いた。
「す、すまない…」
そして、小さく言う。
「アルヴィナをつれてくればよかったな。あれの毛並みは気持ちいいからな」
と、言い訳というかその場しのぎというか、小さくぶつぶつ言い出す。
「でも、アルヴィナだけつれると、シフがいじけるんだ。でも、シフを此処につれてくると、窮屈だし」
逆光でアルトリウスの表情がキアランに分からないのが幸いした。もし今の表情が分かってしまっては、
こんどはキアランが、彼の大きな頭を撫でてやりたくなるだろう。
「アルヴィナは美人ですからね。私も時々、彼女の毛並みが恋しくなりますよ」
彼女のその、何気ない一言と屈託の無い笑顔は、アルトリウスに小さく刺さった。
アルヴィナを膝に乗せて縁側でくつろぐ彼の姿を、彼女は想像していた。
今彼の表情は、逆光でよく見えないのだ。口調とその言葉から、彼女にはそう捉えられたのだ。無理は無い。
だが、アルトリウスには違った。
「お前は何故、ゴーを呼び捨てにするんだ?」
ゴーとアルヴィナ。同じように話しをする彼女に、何をそう、違和感を覚えるのか。それは、無意識だろう。
だが、彼女は平然と言った。
「それは、王がお決めになったことです」
彼女にとって、今更何故そんなことを言うのか、分からないくらいだった。
王グウィンは、小人である彼女を四騎士に定めた際、ゴーを彼女の下につけた。
それは、彼女の武器は四騎士の中で一番小さく、最前線にて戦う彼女を潔しとしたのだ。
それに対しゴーの武器は弓。敵を目の前にせずとも、敵を打ち落とす。攻撃の範囲外から攻撃する。
彼女の勇ましさに比べ、ゴーは勇ましさに限っては劣ると。
それは、彼女が小人であることに対しての、配慮とも捉えられた。そうせざるを得ないということは、
四騎士と言えど、小人である彼女を快く思わぬ者は、多いということ。
小間使いではないと思う己も、小間使いという単語を使った限り、結局は彼女を下に見ているのであろうか。
四騎士の位が決まった時、ゴーはキアランに敬語だったが、あまりにも違和感を覚えたのも事実だ。
キアランが耐えかねたように、ゴーに敬語を止めるようにと言っていた。それも、覚えている。
ただ、今更。今更、何故それが気になったのか。今まで、これが当たり前であったのに。
嫉妬をしているのだろうかと思えるほどに、ゴーと彼女とのやり取りが、気になる。
何故、今なのか。それが何故気になるのか。苛立ちに似た胸中を隠しきれない。
アルトリウスはまた、無意識に彼女に触れる。
視界に入れた地上の月の、黄金に輝く清楚な光に己を当てれば、己の闇を払えるのかと、無意識が訴えるのだろう。
性急に、それは救いすら求めているように、感じた。

140 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物)
彼女は再び触れたアルトリウスの手のひらを、両手で包むように触れた。
彼女も、アルトリウスの表情までは知る事はできないが、彼の心境の苦しさを感じていた。
「アルトリウス様…我ら小人のために戦ってくださり、ありがとうございます」
彼女は瞳を閉じ、アルトリウスの手を握った。そして、ほお擦りをするように、頬を彼の手のひらに付けた。
そのまま、小さく口付けをする。
この手が今、魔物のごとく敵をなぎ倒していくお陰で、ここのものたちは、闇に飲まれずに済んでいるのだから。
そしてそのせいで、心優しき彼が、苦しんでいるのだから。
彼女の温もりを手のひらに感じたアルトリウスは、空いていた片手も彼女に触れる。
彼女の頬を両手のひらで包み込むように触れる。
キアランは驚いたように、目を開けてアルトリウスを見上げた。
彼女の瞳を真っ直ぐに見たアルトリウスは、思わず自身の胸に彼女を引き寄せていた。
彼女の温もりを、もっと感じていたかったが、彼女の余りに小さな体を腕に抱いた時、アルトリウスは我に返った。
「礼を言うのは、俺の方だ。ありがとう」
彼女の温もりが、その小さな月の明かりが、彼の心を穏やかにしていく。
そして、彼女の温もりが、次第に熱くなっていくのも感じていく。
「あの、アルトリウス様…な、何を…」
彼女の蚊の鳴く声に、アルトリウスはもう一度我に返った。
「あ、ああ、す、すす、すまない…。いや、その…あ、アルヴィナ…と間違えた。うん」
もっとましな言い訳ができないのだろうか。慌てて彼女から離れ、天の月に視線を戻すアルトリウス。
天の月に視線を戻したことで、アルトリウスの慌てふためく表情がほどよく見て取れる彼女は、大いに笑顔だ。
「では、アルヴィナをつれてきましょう」
キアランは食事の手を置き、立ち上がる。そして、階段を駆け下りた。
「おいで、アルヴィナ。アルトリウス様がお呼びだ」
キアランは階段を降りると、部屋隅で丸まっているアルヴィナに声を掛ける。
アルヴィナはうれしそうに長く一言鳴くと、両手を広げるキアランに飛びつくように抱きついた。
「おい、キアラン。アルトリウスに様とはなんだ」
アルヴィナを抱きあげたキアランに、オーンスタインが声を掛けた。
「あ、で、でも…」
返答に困るキアランに、オーンスタインは小さく息を吐いて言った。
「あいつこそタメ口でいいものを。先ほど言ったばかりだ。此処は小人の国。文句があるなら私に言えと言えばいい」
と、そう言うオーンスタインは頭を掻きながら俯く。
彼には珍しく、恥ずかしがっているようにも見て取れた。
「ありがとう、オーンスタイン!」
キアランは声も明るく、小さく会釈をオーンスタインに返すと、アルヴィナをつれて階段を駆け上がった。
小さく咳き込んでいるオーンスタインに、ゴーがぽかんとした表情で言った。
「おい、オーンスタイン。いいのか?」
その声は呆気に取られた感じでもあった。その表情に、オーンスタインが首を傾げる。
「何がだ?」
オーンスタインの疑問にゴーはため息交じりに言った。
「今のキアランでアルトリウスにタメ口なんて言ってみろ?あいつ、爆するぞ?」
ゴーの言葉が遅れてオーンスタインの脳裏に入った。
今のキアラン=鎧を脱いで普通の服&アルヴィナのもふもふ効果。
「キアランは、かわいいからなぁ…」
ゴーのささやくような独り言が耳に入った時、ようやくオーンスタインは理解した。
「あ…」
うかつだったと思った時には、時すでに遅しか。
「アルトリウス!アルヴィナをつれて来たぞ」
と、階段上からキアランの元気な声がこだました。

141 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物)
先ほどまで、仲間に対して嫉妬すら抱いているのではないかと、自己嫌悪に陥っていた所だ。
ゴーに対して、キアランに対して。そして、己の違和感に対して。
たった今しがたのことなのに、己が抱いたこの闇に等しい不安感は、余りにも早くに解決した。
その速さは早すぎたか、爆発する勢いで吹っ飛んでしまった。
「アルトリウス!アルヴィナをつれてきたぞ」
元気よくそう言う彼女の笑顔と、なぁ〜と鳴くアルヴィナの愛くるしいさ。
アルヴィナは単なる猫ではない。黒い森の庭で育った、いわば化け猫の類のものである。
普通の大きさでも、キアランの上半身はある。
アルトリウスには、一体どちらが猫に見えただろうか。
「き、ききキアランっ!な、いきなりなんだっ」
今しがた自身がキアランに対して疑いに近い疑問を投げたばかりだというのに、その直後とも言えるこの変動。
まさか、俺のためにとか。そんな都合の良い事を頭で妄想よろしくなアルトリウスであったが。
「オーンスタインがそうしろと言ったんだ。此処は小人の国だからだと。文句ならオーンスタインに言うといい」
彼女はうれしそうに、そう言った。ただの会話にすぎないのに、彼女はこの上なくうれしそうな笑顔を見せた。
俺の願いを聞き入れてくれたなんて、妄想よろしくなアルトリウスに、オーンスタインという予期せぬ敵が
現実を見せ付ける。
「おぉおおっ。オーンスタイィーンっ!!」
何故ともいわずとも、アルトリウスは階段を駆け下りた。
キアランはアルヴィナと顔を見合わせて、彼の後を追うように下りた。
「ちょ、お、おま、おまっ。何のつもりだっ」
もはや言葉になっていないアルトリウスは、オーンスタインを指指しながらそう言っている。
「きわどい言葉を続けるな。そこはせめて、貴公と言え」
一瞬早く冷静を取り戻したオーンスタインは、平然とアルトリウスに向かい合う。
「な、何がき、貴公だっ、オーンしゅタインっ」
「ほう。世紀の偉才アインシュタインになぞられるとは光栄だな。たまには気の利いた嫌味を言えるようになった
じゃないか。アルトリウス」
「い、嫌味だとっ。オーンしゅタイナーっ」
「ださいし」
言葉にならない慌てっぷりのアルトリウスを軽くあしらうオーンスタインの二人のやり取りは、この上なく面白い。
ゴーは腹を抱えて笑い、キアランはアルヴィナと戯れながらも、笑いを必に堪えていた。
「い、一体どういう事だっ。と、とりあえず、お。落ち着いて説明してくら、くれないかっ」
「まずは、お前が落ち着け。アルトリウス」
「あ、ああ。そうだな。落ち着く。はぁ…。俺、何言ってるんだが…」
一頻り一人騒いだアルトリウスは、大きく息を吐いてその場に座った。

142 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物)
「で、何のいたずらなんだ?オーンスタイン」
アルトリウスは深呼吸を一つすると、膝にひじをついてオーンスタインを見上げる。
オーンスタインは腕を組み、座布団に座りなおした。
「此処は小人の国。そして、我々が戦っているのも小人たちの敵だ。闇霊と呼ばれているが、結局は小人だろう」
キアランとのやり取りを話すかと思っていたが、オーンスタインの言葉は二人が思っていたことと違った。
「考えていた。此処の者たちが、我々を恐れているのではないかと。我らは結果として闇霊たちから自分たちを守る
英雄とされているが、その闇霊すらなぎ倒す我らを、此処の者たちの目にはどう映っているのかと」
アルトリウスだけでなく、キアランもゴーも、オーンスタインを見つめ、彼の言葉を聞く。
「安易に考えても、我らは彼らにとって、バケモノに見えているのではないのか。そう答えが出た。では、我々は
バケモノか?違うだろう?だったら、それを此処の者たちに分かってほしいと、思った」
彼は、俯いている。その表情は汲み取れない。
「そんなことはない!此処の者は皆、喜んでいる!」
キアランが、声をあげた。
「私にいつも、感謝の声をかけてくれる。敵襲を恐れ、外出が限られているにも関わらず、我らに食事の用意を
してくれている。確かに、三人に直接声を掛けることはほとんど無いかもしれない。でも、決してバケモノだなんて」
彼女は必に訴えるように、言った。だが、説得力があるだろうか。
「そうだな。お前は小人だから、言いやすいのだろう」
説得力など皆無だという現実を、ゴーが答えた。
「本当だ!確かめてもいい!」
キアランは、半ば反射的にそう答えた。だが、果たしてそれが可能だろうか。かえって、現実を見せ付けられる
だけではないだろうか。
「やめとけ、キアラン。お前は小人ではあるが、我ら四騎士だ。本当の事を言うとは思えない」
ゴーの言葉は的確で、彼女の言葉は言い訳でしかなくなってしまった。
彼女の悲しみに似た表情を見たアルトリウスは、睨むようにオーンスタインを見る。
「で、オーンスタイン。俺たちはどうするべきなんだ?」
オーンスタインを睨んでも変わりはしないだろう。自身もまた、己がバケモノとして感じているのだから。
ただ、オーンスタインもそれを感じていたのかと思うと、アルトリウスは、怒りに似た感情が湧いてくる。
怒りよりも、くやしさ、くやしさというよりは、悲しみにもにた憤りだ。
アルトリウスの声に、ゴーもキアランも、オーンスタインに目を移す。
彼は、俯いた顔を一度起こした。そしてまた、俯くと、小さく言った。
「笑うなよ」
その声は小さすぎたのか、三人は同時に、は?と短く問うた。
オーンスタインはもう一度顔を上げ、三人にちらりと視線を移すと、さらに小さく言い出した。
「ほら、タメ口って、友達っぽいじゃん?だから、その、お友達作戦でいこうかなぁとか…」
その声は小さすぎたが、彼の言葉を聞き入っていた三人は聞き逃すことなく。
それはそれは、オーンスタインらしくなかったのだろう。
「じゃんって…。じゃんって…」
大事なことなので二回言うアルトリウスに、ゴーは豪快に笑った。
「大賛成だ!そういう事なら、即座に始めよう。なぁ、キアラン」
ゴーはうれしそうに彼女を見た。彼女は笑顔だったが、三人とは違っていた。
「よかった。よかった…」
小さくささやく彼女の目には、涙が光る。アルヴィナが心配して、彼女の顔を舐めていた。
「くすぐったいよ、アルヴィナ。大丈夫。私は、うれしいのだから」
彼女はアルヴィナを抱きしめる。アルヴィナは彼女の顔を見ると、なぁーと鳴いた。
「キアラン、今すぐには難しいとは思うが、我らと小人たちとの距離が縮まるよう、心がけてくれ」
しばらく恥ずかしそうに俯いていたオーンスタインは、顔を上げ三人を見渡す。
「ありがとう。闇霊を追い払ったばかりだ。しばらくは敵襲も無いだろうから、頼んだぞ」
「はい!」
オーンスタインに、キアランは大きく返事を返した。
「しばらくはゆっくりできるだろうが、あいつらは不だ。動かなくなるまで叩く必要がある。しっかり
休養を取り、次の敵襲に備えよう」
ゴーの言葉に、三人は大きく頷いた。

143 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物)
その夜、眠りにつく皆の中、アルトリウスはふと目が覚めた。
隣には、野郎二人。そして、シフに包まるキアランとその隣で丸くなるアルヴィナ。
彼女は常に、シフとアルヴィナの間で眠る。
いくら四騎士といえど、女性だ。野郎三人と同じ部屋で眠るのは忍びないと、オーンスタインが配慮した事だ。
シフもアルヴィナも、キアランを気に入っているようで、抵抗なく彼女の枕となり布団となった。
本来の意図とは違い、周囲の者たちは、キアランを家畜と同じように扱っていると、勘違いしている。
それなのに、非難するどころか、賛同の意を唱えるものさえいた。
小さなうわさでしかない。もし、それが本当なら、王が許さないだろう。だが、キアランも自身も、シフと
アルヴィナを家畜呼ばわりしたと、憤慨した事を覚えている。
それなのに、今、自分は二匹と並ぶ彼女に、違和感を覚える。キアランを蔑んでいるのではない。
ましてや、家畜など。ただ、その違和感が、嫉妬にも似た感情だと、思えるのだ。
彼女の隣に、自身がいないことだろうか。それとも…。
いつから、いつからだろうか。こんな感情を抱くようになったのは。
アルトリウスはそう行き着いた所で、大きく首を振った。
眠ろう。これは、悪い夢だ。
そして、硬く目を閉じる。
いつもは眠る事に抵抗をした。恐怖でもあった。目を閉じた瞬間、闇に飲まれるのではないかと。
だが、自然と、眠りについた。それは、深く深く。
「さて、これからどうするよ」
アルトリウスが目覚めた時は、すでに朝も遅く、日が頂点より傾きかけていた。
だが、此処は日の光が入らないのか、常に薄暗い。昨日眠りにつくのが遅かったアルトリウスは、時間の感覚まで
鈍っているようにも思えた。それは、オーンスタインもゴーも同じなようだ。
自身の武器は磨く所が無くなり、シフやアルヴィナの仕草をぼーっと見ていた。
こういうとき、二匹の何気ない仕草が時を忘れてくれるようだ。
だが、アルトリウスは気持ちの良い目覚めを迎えたばかりだ。ただ、何もしないのも退屈でしょうがない。
「かといって、いきなりキアランと並んで、此処の者たちの手伝いなどできないだろう」
オーンスタインが、何度目か忘れたため息を、深くつく。
「俺たちが手伝いなどできるか。邪魔にしかならんぞ」
ゴーは二匹から視線を外すと、自身の弓を手に取った。
武器の手入れかと思いきや、弦をペンペンと弾きだす。ヒマつぶしに彼がよくする行為だ。
今では、弦を指で押さえて弾き、音階まで作り出すくらいだ。
「そういや、キアランは?飯のしたくでもしてるのか?」
部屋に彼女がいないのを、二人に問うアルトリウスだが、二人から哀れみの視線を浴びる。
「お前は食うことしか頭が無いのか。昨日の今日だろう。キアランは自ら此処の者たちの手伝いを買って出た」
オーンスタインの力ない言葉に続き、ゴーがぼそぼそとつぶやく。
「我らの一食は彼らの10人分だ。何の仕事もしないのに、10人分の食事を用意するはずがないだろう」
そして、同時に二人が大きく息を吐く。
どうやら、朝も昼も食事をしていないのだろう。
「まじかよ!じゃあ、俺たち餓するのかっ」
「大きな声を出すな。敵襲の無い日は一日一食にすると、決めただけだ」
アルトリウスの大声に、オーンスタインは力なく応えた。
確かに、キアランの食事量と自分の食事量とでは、少なくとも倍は違う。
アルトリウスは遅く起きた分、空腹感が大きいのだろう。
「はぁ…。食事くらい、自分たちで用意できないものか…」
と、大きく肩を落とした。
その言葉に、ペンペンと弦を鳴らしていたゴーがふと気付いた。
「そうだ、自分たちで確保すればいい」
弦を弾いていた指を鳴らすと、ゴーは言った。
「城壁の外に、飛竜を見かけた。竜の肉ならば力も出るだろう」
何もしないよりはましかと、二人はゴーの提案に乗った。

144 :
グダグダと長文投下ですまない。結構投下できるのだな。
ここまで投下しておいてエロ無しは駄作の匂いしかしないので、各々スルースキルよろしくです。
次回はまた、週末か…今週中に。

145 :
oh! 一気に来てたと思ったら続くんですね。乙&GJでした。
四騎士勢ぞろいで仲良しだとかニヨデレです。先も楽しみに待ってます。

146 :
別に前にもキアランのエロ出てたんだし、設定無視の注意書きは冒頭1回でいいんじゃない?

147 :
海外の創作SS投稿サイトにもダークソウル物が案外あるもので、嬉しいことです
四騎士を第三者語りで扱ったものなど気に入りました
そしてそろそろ週末ですね、フフフ

148 :
週末わくてか
早くしてくれ、1/4ロリは強いけど強靭なしはつらいんだ

149 :
ここから前回アップされたキアラン陵辱SSに繋がるのか、と勝手に妄想したら興奮した

150 :
ぐすん……

151 :
いやぁ〜、エロって難しいのな。
週末のつもりが週明けになった上、ようやくエロになるところで力尽きた。
とりあえず中途半端だけど、投下するよ。
楽しみにしてくれてるみたいで嬉しいのだが、残念なデキですまない。
DLCストーリーに関わる可能性もあるが、
あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物なので
各々スルースキルよろしくです。

152 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(あくまで投下主はPC版を知らない自己設定物)

さっそく三人は城門前まで来た。
「ああ、そうか。敵襲が無い限りは此処は閉じていたな」
ゴーが頭を掻いてそう言った。
何もしないでいる事が苦痛であった三人は、何も考えずに城門前に来たようだ。
「意外と狭い門だな。コレだと俺の大剣が二人に当っちまうから、ゴー持っててくれ」
ゴーは、やれやれと言った風に大剣を受取った。剣をゴーに渡したアルトリウスは、辺りを見渡す。
近くに井戸と、その周囲に大瓶が並んでいる。それに目がついたアルトリウスは、瓶を二つ手に取る。
「このエレベータを降りると森に繋がっていたな。水でも汲んでくるよ。さすがにこんな小さな井戸で水汲み
なんてできねぇしな」
城門近くにエレベータがあった。アルトリウスはそちら側に向かう。
「お前にしては、気が利くじゃないか」
城門を見上げていたオーンスタインが、振り返ってアルトリウスを見た。
「おいおい、どういう意味だ?」
と、アルトリウスはオーンスタインに声は掛けたが、そのままエレベータにのり、下へ降りて行った。
「城門を開けるよう、言ってこよう」
アルトリウスの姿が見えなくなると、ゴーがそう言った。城門が開かないと、小人用の出入り口では小さすぎて
外に出ることができないのだ。
「では、私は城門が開いた時に備えよう」
城内に戻ろうとするゴーに、オーンスタインが声を掛けた。彼は槍を構え、何者かが入り込まないよう警戒を強めた。
ゴーは振り返り、来た道を戻ろうとした。が、ふと足元に違和感を感じた。何か小動物が横切る、そんな感じだ。
弓で遠くの敵を打ち落とすのを得意とする彼の戦い方だ。常に周囲の異変には、敏感だ。
たとえ城内といえど、そのクセは直さない。ゴーは無意識に足を止めていた。
「うわっ、ちっさ」
違和感に目線を落としたゴーは、思わずそう声をあげた。
小人の子供だ。三人いるが、一人がゴー視線に捕まり、身動きできない。
二人はゴーの傍を通り過ぎたが、残りの一人を心配して見つめていた。
と、その時、ゴーが膝を落としてしゃがみこみ、子供らに声を掛ける。
「どうした?何かあったのか?」
ゴーが自分たちと同じ位置に視線を落としたことに、恐怖感が薄まったのか、ゴーの視線に捕まっていた子供の下に
残りの二人が寄ってきた。
ゴーが見ていた子供の一人が、震えながらも話しだす。
「あ、の。キアランお姉ちゃんにお花を、渡そうと」
その子供の手には、うっすらと光り輝く白い花が握られていた。
後から寄ってきた二人の子供も、声を揃えて言った。
「いつもお世話になってるから、お礼にと思って」
「森で採ってきたんだ」
子供たちの声は元気ではあるが、小さく震えているようにも聞き取れた。
「ほぉ。それは有り難い。キアランも喜ぶだろう」
ゴーはさらに身を縮めるように屈みこみ、子供の視線よりも自身の視線を下にして、子供の手に握られた花を見る。
大きな顔に大きな瞳に見つめられ、子供はさらに恐縮したが、ゴーはその大きな瞳を細く緩めて言った。
「綺麗な花だな。見せてもらってもいいかな?」
ゴーの声が優しく響いたのだろうか、花を手に持つ子供は大きくうなずくと、ゴーの鼻先に花を差し出した。

153 :
オーンスタインは、城門前でそのやり取りを見ていた。
何のためらいもなく小人の前で膝を折るゴーの行為に、違和感を隠せない。
ゴーのその、自身を下にする行為に。
名誉ある四騎士の位を蔑むような、軽んじる行為とも思える行動に、オーンスタインは違和感を持つのだ。
小人が下、そういう考えがどうしても外れない。たとえ王が認めたとしても、それはキアランであったからだ。
自身と同じように勇ましく、そして強い。その潔さに王が認められた、彼女だ。
だが、目の前の小人は違う。ましてや、名も無きただの小人の、しかも子供だ。
弁えろ、そう声を荒げたい衝動すら駆られる自身を、オーンスタインは飲み込む。
此処は小人の国。それだけではない。それは、等しくゴーの生い立ちにも関わること。
ゴーが四騎士となった時、妙なうわさが飛び交った。うわさを信じるほど、愚かな行為は無いが、真実が分からぬ
以上は、偽りとは言い難い事実。
それは、ゴーが奴隷の出ではないか、という事だった。
たとえ巨人の民といえど、神との差はある。奴隷として連れている鍛冶屋の者と、仲が良い事も気になった。
ゴーに問うが、鍛冶の技術を持っていた方が、役に立つくらいにしか話さない。
現にこうして遠征に出た際、武具の修理はゴーが行う。それだけでも、非常に助かっている。
オーンスタインとて、奴隷の者と同じ位置に居ることなど、ありえぬこと。
また、王の護衛として奴隷があてがわれるとは考え難い事。それを言うは、王を疑うことと同じ。
ただ思われることは、王は神と等しき我らの民に差を用いることを嫌われたこと。それを望まれなかったこと。
火の誕生と供に生まれた差異は、我らを脅かす種となるだろう。だが、生まれてしまった差異は、取り戻せぬもの。
だから、奴隷の民を自身の側近、四騎士として平等をあらわされたのではないだろうか。
オーンスタインは、そう答えを自身の中で結論として出していた。
そうでなければ、下賎な輩と己が同等に扱われることなど、虫唾が走るもの。
だが、それと同時に、ゴーのその垣根のない行為がうらやましいとも、思う。
己には、到底できない。
だが、今。ゴーが示すその行為そのものが、我らが行く道の渦中に必要となるであろう。
それでも己には、到底出来ぬ行為。
オーンスタインは苛立ちを隠すようにゴーに背を向けると、城門を見上げた。
彼らのやり取りに、気付かないふりをした。見なかったことにした。そう、決め付けた。

154 :
ゴーは指で子供の手に触れると、その先にある花を小さくつついていた。
「なんと、花びら自体が光っているのか。これは珍しい」
ゴーの声は低く穏やかだ。花を持つ子供は、花をさらに前に押し出した。
そして、震える声で言う。
「騎士さま、いつもありがとうございます。これ、お礼です」
その言葉は棒読みではあったが、子供にしてはしっかりとした口調であった。
隣に居た二人の子供は、頭を下げている。
このように小さな子らにすら、気を遣わせる事に、此処の者たちの貧しさをゴーは感じた。
本来なら、このようなことは大人が、しかるべき者がすべきことである。
それが出来ないのは、純粋に貧しいか。それとも、我らが望まれぬ存在であるか、だ。
こんな子供に大人の事情など、分かるわけは無い。だからこそ、この行為は有り難く受けなければダメだ。
「俺が貰ってもいいのかな?キアランに渡すものではないのか?」
それでも、子供相手に腹を探るようなことを、してしまう自身もしっかり大人の事情を抱えているものだ。
子供らは、大きくうなずいてゴーを見上げる。
「この花の茎と葉っぱが、傷に効きます。花びらはそのまま食べると、痛み止めになります。根っこを煎じて飲むと
体が温まります。薬です。だから、騎士さまにあげます。ケガ、した時に、使ってください」
子供にしては、しっかりとした口調であった。
ずっと考えていたのだろうか、それとも、教え込まれていたのか。
それでは、キアランお姉ちゃんという言葉は出てこないだろう。本来なら、キアランに渡すつもりであっただろうが
ゴーに渡したという事は、キアランではなく、四騎士に渡したいという意思であろう。
でなければこの場を去り、キアランを探して渡すはずだ。なにも、ゴーに渡す必要などない。
ゴーはそこまで頭を回すと、小さな花を指でつまんで受取った。
「ありがとう。できればこの花が、役に立たないことを願うよ」
ゴーは小さく笑うと、体を起こす。
「あ、でもその花は、暗がりに置くと光るんです」
「夜、明かりの代わりになって、便利なんです」
体を起こすゴーに、隣にいた二人の子供が必に声を掛けた。
「ばか、そういう意味じゃないだろっ。ケガなんかしないで、くださいっ」
と、花を渡した子供が、慌てて二人を止めて言った。
「はっはっはっは」
ゴーは純粋に、その子供のやり取りがうれしかった。大声ではないが、声を出して笑う。
「ありがとう。大切にするよ、勇者どの」
そう言った時、二人の子供が驚き、花を渡した子供が首を大きく左右に振った。
だが、ゴーは、子供らを見つめて言った。
「何も敵を前にして戦うばかりが勇者ではない。勇気あるものが、勇者だ」
そして、花を渡した子供に視線を合わせて。
「俺に声をかけるには、勇気がいっただろう?」
と、言うと片目を瞑った。
子供らは大きく首を縦に振った。そして、目を潤ませる。
そして、花を渡した子は肩を震わし、小さく泣き出してしまった。
それを見て、ゴーは確信する。我らは受け入れられたと。ただ、怖がられていただけだと。
ゴーは目を細めてもう一度、片目を瞑って言った。
「お礼ついでに、一つお願いしてもいいかな?」
ゴーの声は穏やかで優しい。
「この城門を開くには、どうしたらいいかな?」
その声に子供らは涙を拭きながら、大きくうなずいた。
「うん。こっちの兵隊さんに言ったらいいよ」
「こっちだよ」
子供らは駆け出した。ゴーは三人の後に続く。彼らの前に立つと、誤って踏んづけてしまいそうだったからだ。
オーンスタインは振り返り、この場を離れる四人を見送る。ゴーを先導する、三人の小人の子供が目に付いた。
これが正しいとは思えない自身の葛藤と、これが正しいのだと認めようとする自身の葛藤が、彼を苦しめた。


155 :
子供らと別れたゴーは、城門に行く前に一度、四騎士に当てられた兵舎に戻ることにした。
アルトリウスの大剣と、子供らから貰った花を、置いてくるためだ。
たとえ飛竜相手であっても、アルトリウスの大剣を担いだままだと、矢を番える時に邪魔になる。
それに、これだけ小さな花だと、飛竜の咆哮一つで花びらが散ってしまうだろう。
部屋に入ったゴーは、一瞬時が止まった。いや、一瞬ではない。
ゴーはすぐさま兵舎の扉を閉めると、中央に歩みを進めた。
中央には、無防備に寝転ぶキアランが居た。
早朝より此処の者たちの手伝いを買って出たのだ。疲れ切って眠っているようだ。
自身が座る座布団に横たわり、気持ちよさそうに寝息を立てている。
自分らには座布団でしかない大きさでも、小人であるキアランには十分に布団である。
手足を曲げて丸まれば、しっかり寝そべれるくらいの大きさはある。
それだけではない。
昼下がりまで働いていたのだろうか。その労をねぎらうかのように、彼女は身を清めていたようだ。
僅かに体から、湯気を立たせている。風呂にでも入ったのだろう。風呂上りだからか、着る物も普段着より簡素だ。
それに、濡れた髪が乾ききらずにしなんとなっている。いつもはさらさらと靡く髪も、しっとりと垂れている。
白い肌はしっかりと温もったためか、ほんのりと赤みが差し、火照っているように映った。
ゴーは思わず、彼女の火照った頬を撫でていた。
頬を触られても息一つ乱さない彼女の眠りは、深い。
ゴーはさらに彼女に触れる。しんなりした髪を掻き揚げ、その白い項を見つめる。
彼女は、手足を曲げて横になっている。そのため、豊満な乳房が腕によって潰され、谷間の形はより強調される。
彼女の項に指を這わすゴーの手のひらに、彼女の熱い吐息がかかった。
すぐにでもその熱い吐息を、自身の唇で塞いでしまいたい衝動に駆られるが、ゴーは押さえ込む。
「全く、コレのどこが赤子というのだ」
小さくつぶやく。そのつぶやきは彼女には聞こえない。
いくら四騎士の部屋だからといっても、無防備すぎるであろう。
伝達のために、一般兵が入ってくるやもしれない。
だからといって、疲れきった彼女を起こすには忍びないほど、気持ちよさそうに眠っている。
ゴーはアルトリウスの大剣を邪魔にならないように部屋隅に置いた。
部屋内には、彼女に寄り添うようにアルヴィナが居り、その隣ではシフが毛づくろいをしていた。
「アルヴィナ。おいで」
アルヴィナにそう声を掛けると、アルヴィナは小さく鳴いてゴーの足元に寄った。
そして、キアランを座布団ごと抱えると、見晴らし塔へと上がった。
見晴らし塔に座布団ごと彼女を寝かせる。幸いにも、今日は天気が良く肌寒いことはない。
そして、彼女の枕元に光る花を置いた。
昼間でも薄暗い此処だ。寝起きの彼女がびっくりしないように、明かり代わりに置いておくことにした。
さっそくこの花が役に立つことに、ゴーは苦笑いだ。
「アルヴィナ。キアランを頼んだぞ」
部屋で寝るよりは、見晴らし塔の方がいいだろう。
もし誰かが来れば、足音で彼女が起きるかもしれない。でも、今自身が上ってきても起きないくらい深い眠りだ。
それでも、アルヴィナが危険を察知すれば、彼女を起こす。もし、危険が迫り、誰かが大勢で押し寄せたとしても、
目を覚ました彼女にかなう敵など、はたして居るだろうか。
それでも、彼女に対しては心配性のゴーは、見晴らし塔に続く階段の入り口にシフを陣取らせた。
城門前に戻ったゴーは、城門前で微動だにしないオーンスタインに驚きながらも、苦笑交じりに言った。
「待たせたな」
そして、一風変わった矢を番えると、城門めがけて放った。
甲高い笛の音色と供に矢が放物線を描いて城門に当ったと同時に、城門が開き始める。
「なんだ、それは」
見慣れない音と矢に、オーンスタインが槍を構えなおして言う。
落ちた矢を拾いながら、ゴーは答える。
「非常灯代わりに見張り兵が使用する笛を矢につけただけだ。この音は高いから遠くまで聞こえるらしい。此処の
城門を開きっぱなしにすると飛竜が城内に入る恐れがあるそうだ。なので、俺らが出たらすぐに閉められる」
その言葉に、オーンスタインの顔が曇った。
「おいおい、締め出されるとでも思ったか?」
オーンスタインは冗談とも聞こえるゴーの口調に、鼻息一つで答えた。
「私には出来ぬ芸当だな」
その言葉の意味を、ゴーは深くは知らない。

156 :
「ひやぁ〜、こりゃ、思った以上に重労働だ…」
情けない声を出すのは、水汲みに行ったアルトリウスだ。
狭いエレベータを降りるところまではよかったが、何分小人用である。瓶を頭の上と股の下に置いてなんとか
自身が降りれるくらいの狭さだ。それに加え、森に行くまでの洞窟も小人用だ。
瓶が割れないように胸に抱えて四つん這いになりながらの、移動だ。非常に大変である。
水を瓶一杯にすれば、今度は水がこぼれないように移動しなければならない。非常に大変である。
なんとか這いずり出るようにしてエレベータに乗ると、ようやく城門前に戻った。
城門の外では飛竜の咆哮がひっきりなしに聞こえる。
「あ〜、俺もあっちに行けばよかった」
と、今更後悔をしてもと思いながら、一杯になった瓶を両手に持ち替えた時、井戸の周りに小人の女官たちが
ざわついているのが目についた。
エレベータ前でしばらく気付かれないようにじっとしていると、女官たちの声が聞こえる。
どうやら、此処に置いていた瓶がなくなっているのを、心配しているようだ。
子供らが割ったのか。子供の手で割れるほど、小さくはない。もし割ったなら、破片があるはず。誰か盗んだのか。
水が入っているなら盗む価値もあるだろうが、空の瓶を誰が盗むというのかと。もはや、言い争いだ。
それは、巨漢アルトリウスの存在にすら気付けないほどである。
アルトリウスはこれ以上事が大きくならないようにと、大きくため息をつくと、意を決して女官たちの方へ寄った。
「探し物の瓶はコレだろ?」
キアランと同じ。キアランと同じと、頭の中で繰り返しながら、アルトリウスは女官たちに声を掛けた。
「オーンスタインとゴーが飛竜狩りに出かけたからな。俺は水汲みでもしようかと、瓶を借りていたんだ」
自分でも棒読みかよと思うような口ぶりだが、アルトリウスを見上げる女官たちは、凍り付いていた。
それが分かるから余計に気まずいアルトリウスである。
「さすがにな、その。井戸は俺には小さすぎてよ。ほら、俺らがいつも体を洗う滝の水でも汲んできただけだよ」
と、抱えていた瓶二つを、女官たちの前に置く。女官たちは、各々驚きながらも、喜んだ。
だが、それだけではなかった。
「森に行かれたのですか!気をつけてくださいまし。あそこには深淵の魔物が住むと謂われています。たとえ騎士
さまといえど、お一人では決して行かないで下さいませ」
女官の中の一番年寄りが、アルトリウスを見上げて言った。
「あ、ああ。気をつけるよ」
アルトリウスは、彼女の真剣な顔に若干気押されした。
そして、彼女らは何度も頭を下げた。とんでもないことをさせたと、詫びるものもいた。
だが、アルトリウスは自分がやったことだからと、女官たちをなだめてしまった。
本来なら、空の瓶全てを満たしてやろうと思っていたが、思った以上に重労働だというのと、瓶二つでもここまで
頭を下げられては、気まずいものだ。どうしようかと頭を掻いているアルトリウスに、女官の一人がその労を
ねぎらうように言った。
「瓶二つも水を満たして下さり、ありがとうございます。さあ、湯浴みをして体を癒してくださいませ」
瓶といえど、小人にとっては大人の胸まである大きさだ。これを一杯にするには、井戸の桶ではかなりの重労働。
二つも水汲みしなくて済むと、かなり楽になるというものだ。
アルトリウスも、あんな狭苦しい思いを二度はしたくなかったので、女官の言うように従った。
いつもは滝に打たれて体を洗う三人だ。
湯浴みをするには体が大きすぎて湯を使いすぎることもあり、血塗られた自身の体は、滝の激流でもなければ、
綺麗にならないくらいであった。だから、今日初めての湯浴みでもある。
湯船は浸かるには小さすぎたし、湯桶で湯を汲むよりも自分の手ですくった方が多く掬えるのではないかと思う
ほどだ。結局体を洗う程度にしかならなかったが、湯煙で室内はほどよく暑い。
アルトリウスはしばらくサウナを楽しむと、ゆっくりと上がった。
体を洗ったので、オーンスタインたちの飛竜狩りに加わるには気が引けた。
結局ヒマを弄ぶようになるが、アルヴィナとシフの毛づくろいでもしようかと、アルトリウスは兵舎部屋に戻った。

157 :
部屋に戻って、最初に目についたのが、自身の大剣である。
何故ここにある?コレは、ゴーに渡したはずだ。
次に、シフが目に付く。そして、目に付くはずのアルヴィナが居ない。
シフは部屋中央でゴロゴロしているはずが、見晴らし塔の入り口に陣取って、伏せている。
何かが変だ。
アルトリウスはそう思った。変というか、いつもと違うのだ。
シフはアルトリウスの存在に気付き、尻尾を振ってよってきた。
アルトリウスはシフの頭を撫でると、シフを軽く手で押して見晴らし塔の入り口より離すと、階段を上った。
見晴らし塔に行くと、アルヴィナが出迎えた。
普段はシフの隣に居るはずのアルヴィナが、一人ここに居ることはまず無いはずなのに。
な〜と、アルヴィナが鳴いた。その声にアルトリウスはハッとした。
ハッとしたが、それ以上に気付く。アルヴィナの隣に居る、キアランの存在だ。
「ただいま、アルヴィナ。しばらく、シフと一緒に居てくれ」
自分でも、今何を言ったか分からないくらいだが、かろうじて普段の自分を演じることができたように思った。
何故なら、アルヴィナはいつもどおりに、な〜と鳴くと、階段を下りていったのだから。
ざわつく胸中を、必で押さえようとするアルトリウス。
目の前に居るのは、余りにも無防備なキアランだからだ。
何故ここに居る?その疑問よりも、彼女の隣に置いてある花と、ゴーに渡した己の大剣の存在。
ゴーが此処に来た。そして、キアランの無防備な姿。
彼女はただ、疲れて眠っているだけだ。だが、その理由を彼は知らない。
ただ、ゴーに預けた大剣の存在と、地上の月と思えるほどの綺麗な花が、彼女に添えてあることだ。
二人はどういう関係なのか。親しい間なのか。そういう黒い疑惑が、渦巻く。
それ以上に、彼女の無防備な姿が、己を荒立つ。
彼女を好く感情とは、別する、彼女を手に入れようとする感情。
深淵の魔物の存在が、今となって己の中に渦巻く。
やめてくれ。俺は、俺は…。
アルトリウスは何度も己の黒いモノを追い払うように、頭を左右に振る。
「キアラン…」
そして、彼女を呼んだ。
これ以上、自分一人になると、いけない。危険だ。そう、自分自身が自分自身に危険信号を送る。
「キアラン!」
もう一度彼女を呼んだ。彼女のその、地上の月の光で、己の黒いモノを浄化してほしいと。困窮するがごとく。

158 :
キアランは、目を開けた。
疲れきってはいたが、しっかりと眠ることができたのだろう。
深い眠りは、時間がたつことによって、浅いものとなっていたようだ。
アルトリウスの押ししたような声でも、彼女は目を覚ますことができたようだ。
だが、眠っていた方が、よかったのだ。そう思うには、そう気付くには、遅すぎたようだ。
いや、早すぎた。早すぎた目覚めが、彼女の思考を鈍らせた。
「アルトリウス?」
まだ、自分がどういった状況に居るのかが、瞬時には理解できなかった。
どうして今、自分は此処に居るのだろうか。部屋内で寝ていたはずだった。
寝ている状況は全く変わらない。ただ、寝ている場所が違うだけだ。
そして、目の前にいるアルトリウス。
「どうして此処に?」
見上げる彼の視線が自身に向けられていることに、彼女はハッとした。
そして、慌てて自身の服の乱れを整える。
いくら四騎士、仲間同士であったとしても、成人男性に見せてよい格好とは言い難いからだ。
本来は女官が着るような服である。寝巻きとまではいかないが、仮眠を取るつもりで簡素な服を選んでいた。
「着替えてくる」
彼女は立ち上がる。今どうして此処に居るのか。その理由を探すよりも、自身の身を整えることが先決だ。
このままでは、いけない。そのシグナルが彼女に、恐怖に似た感情を持たせた。
だから、いつもよりもずっと、歩みが遅くなった。足が震えていたかもしれない。
アルトリウスに見つめられ、その視線に捕獲されて、身動きすら、ままならないように。
「待て」
彼の隣を過ぎようとした時、アルトリウスの制する声と同時に、キアランは腕を取られた。
「此処にいろ」
見晴らし塔は広くない。彼女とアルトリウスの二人で、すでに満員だ。
彼の隣を過ぎなければ、階段を降りることはできない。素通りすらできず、腕をとられたキアランは、アルトリウス
を見上げた。
まだ、夜ではない。日中も薄暗いとはいえ、今は二人には存在が知れぬ、謎の光る花が、明かりの代わりに二人を
照らしている。その淡い光では、アルトリウスの表情を隠すことまでできなかった。
此処にいろ、そう命じられた彼女の瞳には、アルトリウスの視線がはっきりと映った。
それは縁側でくつろぐ翁ではない。精悍な、成熟した男の目。
その目に射抜かれた瞬間、彼女の動きは封じられる。
声だけでも、あげるべきだ。そうすれば、耳の良いアルヴィナが彼女の危険を察してくれる。
アルヴィナが危険を察すれば、シフが此処に駆けつけてくれるはずだ。
アルトリウスと自身の間にシフが入れば、今の不甲斐ない自分でも、一戦を退けるくらいは出来るかもしれない。
だが、声すらあげることも、封じられる。恐怖すら、感じる。地上の闇に、吸い込まれていく。
今、此処で二人で居ることは、決してあってはいけないことの始まりを意味するというのに。
アルトリウスの腕が、もう一つ彼女の腕を取った。両肩を握られ、彼女は視線をそらすことができない。
「しばらく、俺に付き合え」
アルトリウスの低い声と同時に、彼女の両足が宙に浮く。そして、彼の胸中に捕獲されてしまった。


159 :
手に入れた。地上の月を。己の腕の中に、手に入れた。
彼の感情は、欲望を満たした満足感で溢れた。
その心地よさは、自身の闇が彼を満たしていることに気付けないほどであった。
今しがた彼女が眠っていた座布団に、アルトリウスは深く腰掛けた。
見晴らし塔の囲いの塀に寄りかかるように座り、足を投げ出す。
そして、自身の下腹部の上に、獲物を乗せた。
驚いたように目を開き、自身を真っ直ぐに見つめる彼女の震える視線を心地よく受けながら、アルトリウスは黄金に
光る彼女の髪を撫でていた。
しっとりとした彼女の髪は、普段とは違って彼の指を心地よく触った。
幾分濡れた髪は、花の発する僅かな光でも黄金に輝かせた。
普段着よりもラフな女官の服は、首元が大きく肌蹴け、彼女の項を魅せている。そして、豊満な胸元も。
アルトリウスの視線が胸元に移った時、彼女は視線を落として胸元を隠すような仕草をした。
両肩から彼の腕は離れている。彼女はただ、彼の下腹部に跨っているだけだ。
逃げようと思えばいつでも、逃げることができる。だが、逃げることはできない。
察しろというオーンスタインの言葉が、今となってようやくその本意を知る。
今、自分が彼の元を離れたら。そう思うだけで、彼女は恐怖を感じた。
まだ、自分を奪うだけなら、それでいい。拒否を試みなかった、自身にも責任があるのだから。
アルトリウスは、胸元を隠した彼女の手を払うようなことはしない。
右腕で彼女の髪を掻き上げる。それだけで、彼女の首筋がアルトリウスの目線を奪うのだ。
首筋を指でなぞる。柔らかく、僅かに冷たい。見晴らし塔の風にあたって彼女の体が冷えたのか、それとも己の体温
が、必要以上に高いからか。
「思った以上に、綺麗なんだな」
アルトリウスは、彼女に問いかけるとも独り言とも聞こえるように、つぶやいた。ため息も一緒に吐き捨てる。
「柔らかい、な」
彼女の首筋から肩、そして脇、腹となぞるように彼女の体に触れていくアルトリウス。
女官の服は、上下が繋がっていた。下は長い裾になっており、スカートのようだ。彼女の白い足が、長い裾から
はみ出している。
アルトリウスの腕は、彼女の足を捉える。柔らかくほんのりと冷たい。吸い付くようにきめ細かい肌触りは、この上
なく心地よい。
今すぐにでもその長い裾を捲くり上げ、彼女の全てを奪いたい衝動に駆られる。
だが、アルトリウスは押さえ込む。もはや自身の溢れた欲情は抑えがたき衝動であったが、彼女の震える姿が一線を
越えずに留まらせる。
彼女のその、小さな姿が。
まるで、子供のような、その幼い姿が。
だが、目の前に光る黄金色の月は、子供と呼ぶには余りにも艶やかであった。
いや、大人である。成熟した、女性。男を受け入れ、次なる生を繋げゆく女性。
両手で押さえた彼女の胸元でへしゃげる、豊満な乳房は、とうてい子供が成せるものでない。
「はぁ…」
アルトリウスは、深く息を漏らした。その吐息は熱い。
彼女の足を撫でていた腕は、彼女の胸元に惹かれた。胸元を覆う両手に、アルトリウスの手のひらが触れる。
その時、アルトリウスは首を左右に振った。
「すまない。これ以上は…」
手のひらに触れた彼女の腕が、小さく震えていたことに、アルトリウスは少しばかり理性を戻した。
両手を彼女から離して、床につける。
「分かるだろう?キアラン。俺もお前も、子供じゃないから…」
何とか言葉を発しようとするアルトリウス。吐息が漏れ、苦しそうに彼女を見つめる。
キアランはずっと、彼を見ていた。
自分に触れる彼の手のひらの熱さ、そして、苦しそうに吐き出す彼の呼吸。
これ以上は、これ以上一緒に居れば。その続きの言葉は、言わずとも分かる事。
だが、彼女とて成熟した大人である。目の前の、精悍な雄を見て、何も感じないのは正常ではないだろう。
メスを誘うオスの吐息を間近で聞かされ、全身を弄られてまで、何も感じないのはそれこそ異常であろう。
「私も、触っていい?」
彼女のささやく声は、アルトリウスの意表をついた。目を丸くし言葉に詰まる彼に彼女は、もう一度言った。
「私も、あなたに触れたい」
目の前の成熟したオスは、単に男ではない。神に近し種の者。決して触れる事を許されぬ存在。
だが今、それが許される。一線を越えたのは、もはや彼女の方。
誘われて、引き込まれ、その闇に飛び込む。月とは、闇夜に浮かんでこそ、美しく輝くものなのだ。

160 :
胸元に留まっていた両手が、アルトリウスに伸ばされた。
アルトリウスは思わず後ずさった。そのため彼女の重心が崩れ、彼の胸に倒れこむ。
「きゃっ」
小さく悲鳴を上げる彼女を、アルトリウスは両腕で抱きしめた。
彼女の豊満な乳房は、己の胸元で潰される。その感触が、アルトリウスの理性を押し潰そうとしていく。
彼女は目の前の胸板に、手のひらを這わした。触ってみたかったものでもあった。
彼も、湯浴みをしたばかりだ。鎧の下に着る薄い布服のみでは、精悍な肉体は隠しきれない。
自分の胸よりも大きな胸筋だが、弾力があって硬いばかりではない。
彼女は顔を上げ、彼の胸板に両手をついて上半身を起こした。
彼女を抱きしめたアルトリウスの腕は、さほど力が入っていなかったので、彼女を簡単に自由にした。
今度は、己が彼女に自由にされる番だ。
アルトリウスは微笑んだ。彼女の恐怖に震えていた瞳は、好奇心に満ちたいつもの彼女の瞳であったから。
彼女は、もう一度彼の胸板を触る。時折体重をかけ、その弾力を感じた。
アルトリウスの視線も、穏やかだ。
時折吐く息は熱いままだが、それでも小さく笑う彼に、彼女の心は穏やかに高まる。
「すごい、大きい」
胸板から腕に彼女の興味が移る。両肩に盛り上がる彼の筋肉に触れながら、彼女はその大きさに感嘆の声を上げる。
自分の顔よりも大きな肩だ。そして、肩から腕、手のひら、指まで触っていく。
大きくて太くて、硬い指。彼女は彼の中指を握った。
「指で握手できるよ」
その子供っぽい言葉に、アルトリウスは小さくフフと笑った。彼女は低く笑う彼に、視線を戻した。
アルトリウスが触れたように、彼女も彼の項に触れる。そして、顎、頬、額、髪と触れていく。
彼の髪もしんなりと濡れており、彼女の指に心地よく触れた。
「意外と、柔らかいんだね」
彼女の素朴な意見に、アルトリウスは目を細める。
その表情は穏やかだが、花の僅かな光は、彼の端正な顔立ちをよく映した。
キアランは、アルトリウスのその美しさに目を奪われる。
いつも、見上げていた彼の、いつもよく見ることがなかった、彼のその顔立ち。
両手で彼の頬を包むように触れる。そして、自身の瞳の倍はありそうな、大きな瞳に自分を映す。
まつげも、およそ男の持ち物ではないように、長い。鼻筋も、自分の鼻ぺちゃと比べられないほど、高い。
惹かれる。吸い込まれるようだ。
アルトリウスも、それは同じ。
手に入れたかった地上の月が、自ら己の手中に飛び込んだ。艶やかで美しい、その月。
彼女の興味はさらに深まる。彼の頬を触れていた指が、彼の唇に触れる。
唇に触れた時、アルトリウスは驚いたように目を開いたが、彼女の指の冷たさが心地よく、その指に小さく
噛み付いた。そして、彼女の手を取り、その手の甲にキスをした。
キアランは驚いた。キスなど、したこともされたことも無い。当たり前といえば当たり前の事だが。
だから、自分以上に彼が自身に惹かれていることを、否応でも知る。
もっと、触れてもいいのか。もっと、触れたい。それ以上に、彼を知りたい。その興味がキアランにも溢れる。
アルトリウスのうっとりとした瞳と、切れ長な視線に見つめられ、胸が高まる。
本当は、触れたいのではない。触れたいだけではない。触れていたいのは、指なんかじゃない。指だけではない。
お互いが求めるは、二人の距離が縮まること。二人の吐息が重なる。
先に瞳を閉じたのは、アルトリウスの方だった。触れた彼女の手を離し、その手で彼女の頭を撫でる。
そのまま、自身に引き寄せるようにも思えるその行動は、一線を越えた彼女に対し、遅れて一線を踏み込む行為。
彼女は押されるまま、瞳を閉じた。
合わさった吐息は、お互いの唇でふさがれる。

161 :
まだ続くさ。ああ、続くのさ。
これでも、エロだけは最後まで書きたいって思ってるんだぜ。
でも、四騎士には色々と疑問が残るよな。
アルトリウスは深淵でんだのか、それとも森でんだのか。
森でんだなら、何故狼の指輪は的外れな遺体が持っていたのかとか。
ゴーの遺体はどこにあるのかとかね。
DLC版が楽しみだ。

162 :
次回、食欲を満たせ!竜狩りコンビと蒼き稲妻たちの戦い!を見てくれよな!
なんてイヤや…いやいいけどやっぱりよくない
まぁそれは冗談でドキドキしますねアルキアはいいものだ…最後まで、続き待ってます

163 :
アルトリに従順なアルヴィナとシフが可愛い…
最後までご一緒するぜ

164 :
誰かグウィネヴィアネタではよ
もしくはグウィン × シースの娘でもいいぞ

165 :
>>164
グウィン×シースの娘って?
その子供がプリシラたんなのかな。それは公式かい?

166 :
妄想ネタでしょうな
「外戚に入る」ったって方法は他にもある訳だから
書きたい人がいれば書けば良いと思うよ

167 :
>>166
そうだったのか。サンクス。
でも、グウィン×シースの娘というか、ジジィがゆさゆさヤるのは俺にはムリだな。
せめて長子×シースの娘ならまだいいが。
同じ理由でフラン×グウィネヴィアもなぁ…。
フランって火の神だろ?なんとなくグウィンよりも年上のイメージあるんだよな。
実際はどうなんだろ。フラン。

168 :
フランはなんか逞しいおっさんなイメージだったな。自分は
でも火が特別な扱いになっているダクソ世界で火の神って、一体何やらかしたんだろうこの人
アナスタシアってフード被ってないけど、顔は人間性に侵されてないのかな
ようするに濃厚なちゅっちゅプレイは期待できるのかな!?

169 :
かぼたまの説明文をだな…俺はあれが事実だと思ってるよ
でもそこら辺は個々で好きに捉えていいんじゃないかな

170 :
そこは一見普通っぽく見えるけど・・・?
ってことじゃないかと思う
単に見た目がボロボロですってだけじゃなくて、
もっと違うベクトルから大変なことになってるようなイメージ
見た目とかそんなレベルじゃねえというか

171 :
見た目がどうだとか言ってんじゃねえ
あのたどたどしくてロリ可愛い声が羞恥に染まることを想像するだけで人間性が満たされるだろ!

172 :
かぼたんずっと俯いてたら首こっちゃうよ
マッサージするようへへ
…アルキアまだかなぁ…

173 :
免罪の儀式と称して、オズワルドに恥辱プレイをされる女主人公……
とかどうよ

174 :
初期設定じゃオズワルドさんってババアだったはずなのになぁ

175 :
ババァが良かったなぁだがあの笑いは捨てるには惜しい。フロムもそう思ったのかも知れない。
ひと月以上前から既出ではあるが、追加分も各NPC音声ファイル+txtが大きく出回りだしたね。
また例の如くカットされまくってる…。
arcia arcia

176 :
不になると肉体の成長は止まるの?すごく気になります

177 :
ぎゃあ、sage忘れ

178 :
伝説級のNPCがそれなりの肉体を保ってる様子をみるとそうなんじゃないかな?
ところで祭祀場のかぼたんはやっぱり舌や腱を切られたりしてたんじゃないだろか。
ロートレクにされて復活したことで、身体の損傷が治ったんだと思う。

179 :
じゃ、じゃあ下の方も…?
レイポした後にして生き返らせまくったりしたのかなロリトレク

180 :
こうして調教済みの処女スタシアが出来上がった

181 :
あの火防女にも世話になったというセリフからして、
いろいろとあったんじゃないかな。

182 :
疲れているときにいつもより濃い目のエスト瓶をもらったり
風邪を引いた時にはちみつ入りのエスト瓶のおかゆを食べさせてもらったり色々あったんだろうね

183 :
>>175
音声ファイル探しても見つからないや。
はやくDLCこないかな。アルトリウス×キアラン妄想で人間性ゼロになりそうだ・・・。
でも変態プレイで考えるとなぜかソラール×女主が捗るw

184 :
ロートレクとフィナ様とアナちゃんの三角関係のやつください!!!

185 :
アルトリが黙って座ってるとこにシフがやって来て膝の上に頭乗せて、アルトリがそれ撫でて、
次にアルヴィナがやって来てシフを無理矢理押しやって
自分が膝の上を占領してお腹見せて「さぁ撫でろ」のポーズして、
でもアルトリは無言で膝の上半分までずらして残り半分をシフにあげて二匹とも撫でなでして、
最後にそのやり取りを見てたキアランがやって来てアルトリの膝を見てちょっとどうしようか迷った挙げ句、
アルトリの後ろに回ってでかい背中に自分の小さな背中を合わせて、私の位置はここ、とか言い出して、
それがアルトリの墓の裏にキアランがいる理由になってるSS下さい

186 :
アルトリ墓はいいよね。横から見ると墓の前後ではっきりと有様が違うのがわかる。
フロムがそれにどんな意味や含みを持たせているのかは分からないが、何らかの意図はあるでしょう。

187 :
普通サイズの剣がザクザク刺さっているのって
あれは墓荒しに来た奴らの墓標なのか
生前すごく慕われていたので献花代わりだったのか

188 :
墓石もあるから英雄に何らかの尊敬を示した者たちと、それに墓荒らしも混ざってるのかな。
墓の前面は「伝説の偉大な騎士アルトリウス」の領域だと思う。

189 :
英雄、確かに英雄だろうけど、「深淵歩き」のアルトリウスなんだよな。
キアランは王の刃 ゴーは鷹の目 オーンスタインは竜狩り
三人は四騎士としての呼び名で通っているのに、アルトリウスだけは
「深淵歩き」で、古竜との戦いでの呼び名とは違った敬称で呼ばれてるんだな。
四騎士としての呼び名も、かつてはあったと思うのは俺だけ?
あ、でもオーンスタインのは単に武器の名前だけか。

190 :
「コイツは歩いただけwwww」ってよくバカにされてたアルトリウスさんだけど
DLCで実は深淵を歩いてすらいなかったことがバレてしまったという

191 :
>>189
むしろあの槍の名前はオーンスタインの呼び名からとってるんじゃ?

192 :
伝説の、ってのがミソ
もうすぐ分かるけど竜狩りってのは大王の騎士達にとって最高峰の誉れなんだよ
その呼称を竜狩りと言えばオンスタといった風に二つ名として扱われるオンスタさんは凄い人だったんだなぁ
キアランも王の刃と言えばキアランてな扱いだね

193 :
実際アプデ前のオンスタはマジで強かった

194 :
グッと串刺しになり無理矢理上昇させられて、エネルギーを放出されてビクン
とイったら捨てるように放り出されるあの攻撃に耐えられるのは稀だったよな

195 :
もうすぐ皆とDLC分の話も出来るかと思うと楽しみだn

196 :
>>194
ワロタwwww

197 :
オンスタは人望有りそう、嫌われ者っぽいスモウでさえんだ時手添えたりしてるし

198 :
キアランが想像以上にいい子で辛かった

199 :
ああ、辛かった
想像してたより日本語訳が異様に爽やかじゃないか……
しかも頭装備の説明ときた……はぁ
ちなみに件の没セリフでゴーさんが4行程だがキアランについての話をしている

200 :
なあ災厄の指輪ってもしかして感度も二倍になるんじゃ

201 :
DLC買ってないけど、どんな感じ?

202 :
宵闇の寝息がえろいよ

203 :
DLCの宵闇さんの寝顔見てたら
深淵の穴の篝火でいろいろしたくなるな

204 :
DLCクリアしたけど宵闇どこで寝てるんだ?
見落としてるのか・・・・?

205 :
闘技場行ってて気づいたけどダクソの生身の女の子の声バリエーションなさすぎるよな
デモンズの頃はエロくてバリエーションもあったのに…

206 :
確かにデモンズの女の子の声は色っぽかった

207 :
エリザベスが最初の会話で「あなた、宵闇姫の想い人ね」とハッキリ言ってきてびっくりしたよ。
狭間で宵闇を助けて「私の国は既に滅んでいました」ってセリフを引き出した後に過去に行った条件で。

208 :
それは…まさか女子でも…!

209 :
エリザベスの秘薬を使って体力が回復し続けられるのはどうにか利用できないだろうか

210 :
>>208
パッチが女子だとハニー呼ばわりしてくるから多分変わると思う

211 :
男キャラだとそんなこと言われるのかw
女キャラでは「救い人」だったよ、細かい
話変わるが残光と残滅にニヤニヤした
黄金と暗銀が一対なのはフロム的に鉄板なのな

212 :
ちょっ…不安になってきたぞ追加確認報告なしですかあのセリフ消えるの早いんだよなぁ(棒
1stキャラ男と2ndキャラ女で救い人、3rdキャラ男(狭間宵闇との会話進行違う)で確かにそう見えたんだが気のせいなのか…?

213 :
空気読めずに投下するんだぜ。
ようやくエロ本番だが、前フリが長けりゃ前戯も長くてすまない。
アルトリウス×キアラン >>160 の続きだけど、DLC版が出て色々とわかってきたので、
エロシーンまでで終了させてもらうよ。
みんなで仲良く食事シーンまで書いていたが、無意味じゃね?と思って全部書き直した。
長文エロしかない上、最後までイケてないが、投下させてもらうよ。
DLCストーリーに関わる可能性もあるが、 投下主はまだDLC版を知らない
自己設定物なので、各々スルースキルよろしくです。

214 :
※DLCストーリーに関わる可能性もあるので、注意!(投下主はまだDLC版を知らない自己設定物)

どれほどの時間、呼吸をふさいでいたか覚えていない。
息苦しくなったからか、お互いの望みが叶った満足感で満たされたからか、ようやく二人は唇を離した。
キアランの両手がアルトリウスの頬を撫でる。その冷たさに、彼が笑う。
キアランが求める彼と、アルトリウスが求める彼女に、差があるのは分かる。
彼女が純粋に触れるだけの欲望に対し、アルトリウスは彼女そのものを得るもの。
彼女は笑う彼の瞳の奥に、自身が浮かぶのを見つめる。
彼が求める自身の体に、彼の熱い手のひらが、這わされる。
ああ、私は。
彼女は求められる彼の瞳を見つめながら、懺悔にも似た感情を覚えた。
私は、踏み入れてしまった。
その感情は、彼に届くだろうか。
私は、罪深い。
彼女の細めた瞳が、悲しみを帯びていたのを、欲に満たされたアルトリウスには読み取れるはずもない。
今度は、アルトリウスの両手が彼女の頬を捉えた。
彼の手のひらの熱さに、キアランは驚く。
触れるだけの自身とは違い、引き込まれる彼女の瞳。その瞳は、閉じられる。今度は、彼女が彼を受け入れる番だ。
それは、覚悟の上か。単なる気まぐれか気の迷いか。おそらくは、後者。
だが、おそらくは、前者が必要となるであろう。
彼が求めるのは、ふさぐだけの触れるだけの口付けではない。
舌を差し込み、弄り吸い上げる、男女のキス。
「う、ふぅっ。んっ」
元々大きさが違うのだ。彼女は苦しそうにうめく。その大きさは、口の中では納まりきれず、喉奥をも弄る。
暴れる彼の舌が、彼女の口から出入りする様は、キスとは言い難い。もはや、フェラチオのようだ。
キアランがフェラを体験したことなど有り得ないが、傍から見ればそう見えるだろう。
苦しさのあまり、キアランはアルトリウスの顔を押しのけるように両手をつっぱった。
ようやくキスから開放された彼女は、両肩で大きく息を吸い、呼吸を乱す。
キスを離されたアルトリウスは、彼女を責めるようなことはしない。本能が彼を支配しているのだ。
その程度を理解できるとは、言い難い。

215 :
アルトリウスは離された唇を、彼女の項に這わす。
「あんっ」
キアランは自分自身でも驚くほどに、甲高い悲鳴をあげた。いや、悲鳴ではない。
その声は艶やかに響く、オスを惑わすメスの鳴き声。
「あ、あぁっ。んんっ」
アルトリウスの舌が彼女の項を這いずりまわる度、彼女の呼吸は乱れ、艶やかな声が上がる。
自身でも分からないほどに、全身がざわつく。それは、鳥肌が立つほどのこと。
時折、ちくりとした小さな痛みが、彼女を翻弄させる。
アルトリウスの狂ったようなキスが、彼女の皮膚を傷つけているのだ。
それは赤い斑点のように、模様を付けた。
「はぁ、はぁ、はぁ…」
アルトリウスの獣のような呼吸が、彼女の項にあたるたび、キアランの全身が震える。
「だめ、アルトリウス…。あんっ、あっ」
首筋に這う彼の舌と、体中を弄る彼の手のひらに、キアランは体中から力が抜けていく感覚を覚えた。
だが彼の手のひらが、自身の臀部を撫でたとき、全身が強張る。
「きゃぁっ」
キアランは悲鳴をあげた。無意識だった。でも、その声の甲高さに、自分自身でも驚いたくらいだ。
ああ、自分はやっぱり女なのだと、改めて絶望するのだ。
「キアラン…」
アルトリウスが、喉奥から搾り出すような、低い声でうめいた。その声は辛うじて言葉だ。
その獣の声にキアランはハッとして、アルトリウスを真正面で見つめる。
恐ろしいほどに、美しい獣。切れ長の瞳に捉えられ、彼女は胸が高まる。それは、強制的に。
「我慢できない…。だが、…。いいのか?…」
服の上からでも、彼の手のひらの熱さが分かる。その手のひらは今、自身の臀部を捕らえている。
そして、切れ切れの言葉だが、自身を気遣う声を発している。
キアランは、アルトリウスを見つめているが、何がいいのか理解するのに瞬時では理解できなかった。
それだけ、自身も翻弄されているのだろうと、思う。
何がいいのかと鈍い脳内で思考を巡らせていた時、アルトリウスが大きく息を吐いた。
その呼吸は、深呼吸とは言い難いくらいに、苦しみを感じた。
「どうしたの?アルトリウス。大丈夫?」
キアランは苦しそうに息を吐き出す彼の頬を撫で、声をかけた。
アルトリウスは小さく、違う、と言い捨てると、自身の両手を彼女の臀部から離し彼女の腰を持った。
そして、彼女を若干持ち上げて後方にずらし、彼女を自身の腹の上から下腹部に跨らせた。
それだけで、彼女は理由を知る。
「はぁ、はぁ、もう、おそらくは、もう…。ムリだ…」
アルトリウスの苦しそうな声の理由と、彼の獣のような視線と呼吸の意味。
彼女の臀部、いや、背中にあたるソレ。
キアランは、血の気が引くのを感じた。臀部ならまだしも、背中にまで当たるその大きさ。
ソレを受け入れるには、相応の覚悟と代償が必要だろう。
その、そそり立つオスそのものが今、優しい彼を翻弄させ、変貌させている。
だがその本能という自然行為が、辛うじてアルトリウスを闇という魔物に捕われる事を食い止めている。
闇に堕つ自身の危険信号を、本能に溺れることで、回避する。そのことを無意識に、自己防衛が働いている。
それを止めることができるのは、今。彼女しかいないこと。
そして、その彼女さえも、目の前の獣に翻弄されていること。
だが、本能は理性で抑えることができる。それが、人という動物だろう。
「キアラン、頼む…。逃げてくれ…」
その理性は、闇に飲まれても本能に溺れることはない。それゆえ、彼の優しさが仇となる。
「俺では、もう…。お前を…」
苦しそうに言葉を続けるアルトリウス。キアランはその彼を、間近で見ている。
「お前を…傷つける…から…」
一歩踏み入れたのは、彼女の方なのだ。アルトリウスにその非は無い。無いはずだ。
キアランは、覚悟する。もう、後戻りはできない。たとえできたとしても、その代償は大きい。
それならばせめて、彼の闇を取り払おう。
自身が汚れることで、彼を浄化できたなら。それは、己の命をかけるほどの意味はある。
いや、浄化されるのはむしろ、己自身。神に近し種という史上の存在で、小人という疚しい己の身を浄化させる。
もはやこれは、誉れであろう。

216 :
「うれしい、アルトリウス」
彼女のささやくような声は、アルトリウスの苦しみを、瞬時に癒す。
乱れた呼吸は一瞬ほど止まり、苦しみに揺れた瞳は、驚きまん丸である。
彼女は微笑んだ。そして、自身の腰あたりでだらけているアルトリウスの右手ひらを両手で包むように持ち上げ、
それを自身の胸元にもってきた。
そして、そのまま自身の左乳房を押し付ける。
決して触れようとしなかった豊満な乳房に、彼の手のひらがあてがわれる。それは、彼女の意思でもって。
アルトリウスの手のひらは、柔らかな感触と一緒に、トクトクと小さな鼓動を感じ取る。
女官が着る簡素なものといっても、服の上からその鼓動を感じることができるというのは、必然と彼女自身の
高揚が著しいことを、教えた。
「だからもう…。これ以上は…」
細めた彼女の瞳が、潤んでいる。その瞳に見つめられるアルトリウスは、動揺を隠せない。
「これ以上は、言わせないで…」
彼女のささやく言葉は、アルトリウスの苦しみを癒していく。瞬時に、徐々に。
「キアラン…」
自身の声が久々に、人の物になっている事に気付いた。
「キアラン…愛してる」
その言葉ははっきりと、していた。
微笑む彼女のその表情が、満足感から幸福感に変わる瞬間。ふわりと花が咲くように、彼の瞳に映った。
「私も…アルトリウス…」
再びキアランが、アルトリウスを抱きしめた。
「愛してる…」
小さくささやく言葉は、しっかりと人の物。彼女を見つめる彼の瞳もまた、人のものであった。
今度は彼女の方からキスをした。舌を差し入れ、彼を心地よく翻弄する。
アルトリウスのキスと違い、小さな舌では彼の口すらふさぐことはできず、ちゅっちゅっと小さな音を立てる。
まるで、小鳥のさえずりのようだ。
アルトリウスはその感触がくすぐったい。何度も出入りする舌足らずな彼女の舌を、いたずらに甘噛みし吸い付く。
「んっ。んんんっ」
その突然の攻守交替が気に食わなかったのか、彼女は小さくうめくと、アルトリウスの胸に手を突っぱねて
キスを離した。無理矢理離されたようで、アルトリウスは物足りないと、舌をだらしなく出している。
それはエサをおあずけされた犬のようだ。
彼女はそのあどけないとも思えるアルトリウスの表情に、思わず笑った。
その笑顔が柔らかく、アルトリウスはうっとりと目を細めた。

217 :
キアランはアルトリウスの頬に、ちゅっと、音を立ててキスをすると、彼が自分にしたように彼の項に唇を這わす。
太い首筋に両腕を回して、彼を抱きしめる。
「冷たくて、気持ちがいいな」
落ち着いた、でも熱い吐息のアルトリウスが、ため息と一緒に声を吐き出す。
アルトリウスは、一度キアランを自身から離すように彼女の肩を押す。キアランは押されるまま彼より少し離れ、
彼の腹の上に座りなおした。
「あまり、後ろに縋るなよ」
低い声で囁くアルトリウスは、小さくうなずく彼女を見つめながら、己の上着に手をかけた。
鎧の下に着る布服だが、下着は着ておらず、一枚取るだけで、彼の隆々たる筋肉が露になった。
普段見上げる彼の肉体美を、間近で晒されては、キアランは自身の胸の高まりを抑えることができない。
思わず、彼のたくましい肉体を触る。アルトリウスはそれを待っていたように、彼女の手のひらの冷たさに、
目を細めて深いため息をついた。
「もっと、いろんな所を触れよ」
彼女の好奇心を煽るような事をつぶやくアルトリウス。深い溜息は、熱く小刻みに震える。
いつでも彼女に喰らいつきたくなる衝動を、心地よく抑えながら、彼女を見つめる。
キアランは、言われるまま、彼の体を触っていく。
胸や腹など、服の上から触っていた部分を、特に触っていた。
脇腹を触ると、少しくすぐったそうに、くぐもった声を上げる。言葉にはなっていない。
彼女はその声に驚いて手を止めたが。
「もっと、触れ」
半ば強制的とも言える、命令のようなアルトリウスの言葉に、彼女は抵抗できない。
再び手のひらを彼の体に這わすが、感触を楽しめるほど、自身に余裕がなくなる。
この情事に陥った事、彼を拒絶できなかった事、拒否を試みなかった事の、その真の理由だ。
愛や情を超えた、何か。恐怖に似たモノ。支配されていく、そのマヒした感覚。魅了。
キアランは、視線をずらした。これ以上、彼と視線を合わせていたら。何か違う感覚が芽生えそうだからだ。
今にも逃げ出したい。そんな、感覚だ。
キアランは視線を落とす。不自然にも見れる彼女の行為だが、アルトリウスはそれに気づけない。
彼自身の感覚も、マヒしているのだろう。
普段の彼では決して、彼女に触れることすらできないでいるほどなのに。
月の魅了か、闇の魔力か。その両方か。

218 :
落とした視線に、彼女の興味が湧くモノが映った。
自身の恐怖をかき消すように、彼女はその興味に従う。本来なら、こんな事、思いもしないのに。
「意外と、小さいんだ」
己の興味に従った彼女は、思ったままを口にした。
そして、その興味にあるものに触れた。彼の厚い胸板の中央付近にあるモノ。
自身のモノとは違い、広い胸板にしては小さすぎる、彼の乳首だ。
彼女の興味の赴くままに、その箇所へ彼女の冷たい手のひらが触れると、アルトリウスの声がわずかに上ずった。
その声の高さに、彼女は、感じた事の無い感覚を覚える。
それは、アルトリウスと同じモノ。性的興奮。成熟した男女なら、ごく普通の事だが、彼女はその感覚に不慣れだ。
だから、興味の方が勝つ。
「へえ、触ると固くなる。私と一緒だね」
なでたり、つついたり。そんな子供じみた行為だが、アルトリウスには十分過ぎるほどの刺激。
何度も熱い吐息を吐き、彼女を壊したくなる衝動を抑える。
彼女のあどけない仕草と表情が、より彼を刺激していく。
その衝動を抑えなかったら、自身の思うままに彼女を弄べば、彼女を間違いなく壊すだろう。
だが、今の自身を抑えるのもまた、彼の刺激となる。心地よく、己を抑える。
「もしかしたら、私の方が大きいかもね」
彼女が小さく、フフと笑う。かわいらしい、美しい花をへし折る、そんな感覚。壊したくなる、そんな感覚。
「はぁ、はぁ、はぁ…」
アルトリウスの呼吸が小さく乱れる。彼女には、その彼の苦しさにも似た興奮が、彼女を誘うように聞こえる。
本来なら、自身を喰らう凶暴な威嚇であることも知らずに。
だから、彼女は誘われるままに。自身の興味に従う。
つんと立った彼の乳首に舌を這わして、キスをする。自身も大人だ。自慰にいたる際に、此処を刺激して
その火照りを慰めたこともあるからだ。
もちろん、女性である。自身の自慰を他に見せる事などないが、今は違う。
彼との情事は、己の自慰を超えることだが、それでも彼の誘う吐息が自身の火照りを促しているのは、違いない。
「気持ちいい?」
彼女の好奇心は、次第に己の本能に近くなる。オスとメスは違うのだが、男を知らぬ彼女は自身を基本にするのは
当たり前の行為か。
見上げる彼女の瞳に、潤んだ瞳を見せるアルトリウスが映る。
低く、大きく息を吐いてアルトリウスは、つぶやく。
「俺は、もっと下がいいんだけどな」
その声は震えて熱い。彼女はその声の意味が分かる。
上半身を起こして彼の腹に座りなおし、彼の腹を撫でる。その手を僅かに彼の下腹部へとずらす。
彼女の頬が高揚しているのが、月の光の代わりをする輝く花の光に照らされ、よく分かる。
自身が言った事が分かっている証拠だ。
アルトリウスは半ば反射的に、僅かに腰を上に突き上げる。
たとえ本能を抑える理性が働いたとしても、肉体は本能に従うものだ。
「きゃっ」
再び彼女の背中に、アルトリウスが刺激を求めるモノがあたった。
いずれは彼を受け入れるだろうと思うと、その大きさに背筋は凍るが、己自身は熱くなるばかり。
キアランは、小さく息を吐いた。
彼を受け入れたい。その思いは、体中に巡る。
自身が濡れる感触を、隠せない。
女官の服がスカートになっているのだから、彼の腹にあたるのは下着のみだ。
すでに濡れた下着が彼の腹にあたっているのだと思うと、キアランの高揚は収まりが効かない。
顔が赤くなる。恥ずかしいという感覚とは、違う感覚に、自身もアルトリウスと同じなのだろうと思うのだ。
今すぐにでも本能に従い、彼を受け入れたい。そんな衝動。
だが、顔を赤らめるだけで何もできない。自分はまだ、未熟だ。

219 :
視線を落として顔を赤らめる彼女を見上げ、アルトリウスは自身の抑える衝動が抑えがたきものになる事を感じる。
自身の上で濡れる彼女の感触を感じて、何も思わぬオスなどいないだろう。
アルトリウスの腕は、自然と彼女の股へと滑り込む。
「あっ…」
アルトリウスの手のひらが、彼女の太ももを撫でて中央に向かう。
下着越しに臀部を撫でられ、彼の指がその中央に滑り込む。
「んっ、あっ」
指と呼ぶには太いモノが、布越しに彼女の敏感な部分に触れた。
「濡れてる…」
アルトリウスが興奮気味にそうつぶやくと、キアランは小さく首を左右に振った。
「だめ…」
今更か、彼女の理性が拒否の言葉を綴るが、アルトリウスは本能に従う。
彼の手のひらはさらなる刺激を求め、彼女の下着の隙間に指を差し入れてくる。
「あっ、あんんっ」
濡れそぼった彼女の肉ヒダに、アルトリウスの指が触れた時、キアランの声が甲高く上がった。
肉ヒダを掻き分け、彼女の奥を目指そうとするアルトリウスの指の感触にキアランはさらに首を左右に振った。
そして、彼女の股から生える彼の腕を抱きしめて、潤んだ瞳で彼を見つめる。
「せめて…服を脱いでから…」
息を乱して、切れ切れに言う彼女を見て、アルトリウスはようやく彼女を開放し、腕を彼女の股から離した。
そして無意識にいたずらに、濡れた己の指をしゃぶる。
「アルトリウスっ……ばかっ…」
そう言いながら、震える彼女の赤く火照った顔を見ながら、アルトリウスは小さく笑った。
アルトリウスは、女官の服の裾を捲し上げる。
それだけで、彼女の白い太ももが丸見えだ。
その中央には、今しがた自身の指が犯した、彼女の濡れた領域がある。
それを見ながら、アルトリウスは喉を鳴らした。
スカートといっても、上下繋がっているワンピースのようなものなので、彼女が腕を上げないと脱げないように
なっている。すると、キアランの方が両腕を軽く上げた。
そのままアルトリウスは、剥ぎ取るように女官の服を上に上げる。
すぽっという感じで、女官の服は脱げる。
アルトリウスは邪魔といわんばかりに、その服を階段の方へと投げる。
火照った体に外気が若干冷たく感じたのか、彼女は少し自分を抱きしめるように、両腕を胸あたりで組んだ
そのため、彼女の豊満な乳房がつぶれ、胸の谷間がくっきりと浮かぶ。
彼女の胸は、お粗末な布で隠されているが。
「本当に、俺よりでかいのか?」
と、今度はアルトリウスの興味が彼女を翻弄させる。

220 :
彼女の胸で組まれている腕に触れ、ゆっくりと彼女の腕をほどく。
キアランは頬を赤らめながらも、抵抗をしない。
アルトリウスに、己の胸を晒す。
彼女のお粗末な布に手を振れ、それをはがそうと引っ張ろうとしたが。
「待って、引っ張ったら破けちゃうよ」
キアランがそう言って、再び両腕で胸を隠した。アルトリウスはそれを邪魔するようなことはしない。
キアランは、アルトリウスの腕が自身より離れた時、己自身で胸の下着を脱ぐ。
後方の結び目をほどくだけで、簡単に取れる下着。そして、彼女自身の手で、邪魔にならないように、女官の服と
同じ方へ落とした。
少しだけ胸を隠していたが、アルトリウスの強い視線を感じて、キアランは胸元から自身の手を離した。
両腕をだらんと下げ、アルトリウスを見下ろす。
それだけで、彼女の全身は赤く高揚した。彼女の全身が、白銀からピンクに変わる。
それを見たアルトリウスの瞳が、わずかに振るえ、瞳孔の収縮を数度繰り返した。
それは、肉食獣が獲物の位置を正確に把握する際に、無意識に行うものと同じ。
人の種でも、強く興味を持つものを瞬時に目の前にした時に、無意識に行うことがあるという。
今まで、自身しか許したことのない領域に、他が、ましてや異性が、それを乗り越えてくる。
彼女の豊満な乳房に、アルトリウスの手のひらが触れる。
触れただけで、彼女の乳房は形を変えた。
触れるだけでは物足りぬと、アルトリウスは彼女の乳房を軽く握った。
自身の大きな手のひらでは少しの力でも大きな力になるのか、今の自分では力の加減ができないのか、僅かに苦痛に
ゆがむ彼女の表情を見上げ、アルトリウスはさらに欲する。
彼女の乳房を解放すると、その手を彼女の背中に回し、自身に引き寄せた。
そして、乳房の中央で主張する彼女の乳首に吸い付いた。
「きゃぁっ…」
その強さに、思わずキアランは悲鳴に似た声をあげた。悲鳴にしては甲高いが、それでも強すぎる刺激が彼女を襲う。
ちゅうちゅうと音を立てて、彼女の右胸に吸い付くアルトリウスの頭を抱きしめて、呼吸を乱すキアラン。
その乱れた呼吸が、さらにアルトリウスを駆り立てるとも知らずに。
背中に回されたアルトリウスの両腕は、彼女を押さえつけるように強く抱きしめられる。
その右腕がすかさず、彼女の臀部へと降りた。
「あっ、あはぁっ…」
その感触に、彼女の声はため息と供に溢れる。
臀部に下りた彼の右手のひらは、彼女の下着を彼女の膝あたりまでずり下した。
「い、いやぁっ…」
彼女の拒否もきかず、アルトリウスの右手のひらは、露になった彼女の秘所へと滑り込む。
太い指が自身の股を出入りする様は、まるで小人のオスが理性を失ったように彼女との交尾を望んでいるようだ。
「い、いたっ…」
チクリとした小さな痛みが、彼女の右胸でする。アルトリウスが胸に吸い付くだけでなく、噛み付いているようだ。
時折彼の口から漏れるため息は、サカリのついたイヌのように、荒い呼吸を繰り返している。
「あ、ひやぁっ…」
アルトリウスの指が、自身の肉ヒダを擦る。
「だ、だめぇ…」
いつもは花びらに隠れためしべも、己の高揚と供に硬く主張する肉芽となっている今は、ヒダを擦るだけで、その
肉芽ごと擦れていく。
「はぁ、はぁ、はぁ…あっ…」
自慰でもこんなに激しく擦り上げることなどない、自身の一番感じる場所に、アルトリウスの太指が暴れている。
目の前がチカチカしているような錯覚を覚える。だが、彼女のメスは、ある種の拒絶を訴えた。
自身を刺激しているのが、オスではないから。
「いや…。いやっ…アルトリウス…」
彼女はアルトリウスの頭を抱きしめて、上半身と痛みと下半身の耐えがたき刺激に、首を左右に振りながら耐える。
そして、無意識に。自身でも考えた事など無い言葉を、彼女の本能が吐き出した。
「指なんかで、イキたくない…」
それは、彼女が女である証拠か、彼を求める準備が整った証か。

221 :
ふと、彼女を責める攻めが止まった。イキそびれた彼女のメスが、物欲しそうにヒクヒクと痙攣を繰り返す。
キアランは肩で大きく息を吐きながら、どうかしたのかと視線を落とした。
上目で彼女を見つめるアルトリウスと視線が合う。はぁ、と熱い息を吐きながら、キアランはつぶやく。
「どうしたの?」
彼女の上ずった声を聞きながら、アルトリウスは目線を細めた。
「あまり、俺を刺激するな」
彼の声もまた、熱いものを感じる。だが、キアランは普通に答えた。そういう所は、まだ彼女が女ではないと言ったところか。
「何故?」
キアランのいつもどおりのあどけない視線に、アルトリウスは小さく笑いながら言った。
「今の俺は、何をするか分からない。おかしくなりそうだ」
彼の言葉か彼の笑みにか、キアランも小さく笑いながら言った。
「もう、おかしくなってるよ。私もあなたも」
そして、彼の頭を愛しそうに撫でながら、抱きしめる。
「だって、こんなことをしているんだもの。だから…」
キアランの熱い吐息が、アルトリウスの頬に触れる。
「アルトリウス…」
キアランの見つめる視線は、アルトリウスを心地よく翻弄させた。
彼は彼女の次の言葉を待たずに彼女の唇をふさいだ。
一頻りキスを楽しむと、アルトリウスの唇は再度彼女の胸へと下りた。今度は優しく、噛み付くことなく彼女の
乳房にキスを繰り返す。その感触がくすぐったくもあり、熱い刺激となる。
キアランは小さく声を上げながら、彼の頭を抱きしめるが、さらなる熱がもどかしく、彼女自身はアルトリウスの
精悍な肉体に縋るように、肌を合わせる。
彼女の小さく冷たい肌が自身の胸や腹に合わさる。しっとりと柔らかい感触。
その感触がさらにほしく、アルトリウスの両腕は彼女の背中に回されるが、彼女が小さく頭を左右に振った。
それは、言わなくてもソコではないと、異を唱えているようにも感じる。
アルトリウスは彼女のその、もどかしい仕草が可愛く、目を細めて笑う。
彼女もアルトリウスの余裕のある表情に、少々不満な表情を見せた。
「どうした?キアラン」
いたずらに、その意を聞くアルトリウス。彼女は耳まで真っ赤だ。
「分かってるでしょっ」
彼女も潔いというか、そういった辱めには疎い分、隠すようなことはしない。
「何が?」
ニヤニヤニヤ。そんな擬音語が似合うアルトリウスの表情だ。
キアランは半ばムスっとしたが、震える視線でアルトリウスを見下ろしたまま、言葉を探している。
どうして欲しいかは分かるのに、どう言っていいかが分からない。
それがよく分かるアルトリウスは、いたずらに彼女を翻弄させている。
彼女から少し頭を離すと、彼女を再度自身の上に座らせる。
アルトリウスの割れた腹筋が、直に彼女自身に触れ、キアランは小さく震える。
彼女の仕草が可愛くて、飢えた肉食獣の目の前で震える子鹿のようだと、アルトリウスの本能が震える。
目の前で小さく上下する胸に、アルトリウスは再度触れる。
アルトリウスは優しく触れただけだが、その力が強かったのか、彼女は僅かに目をしかめた。
アルトリウスはそのまま、彼女の胸を掴んだまま自身に引き寄せた。
痛みを伴った彼女は小さな悲鳴を上げたが、アルトリウスには聞こえない。
「はは、マジでお前の方が大きいかも」
彼女の胸を自身の胸に押し付けて、その大きさを見ていた。
自身が吸い付いて膨らませたとも思える、彼女の乳首を自身の乳首にあてがい、いたずらにこすりつける。
彼女からも、自身からも、熱い吐息が溢れる。だが、彼女の方が呼吸が速い。
「もう、もう、だめ…」
彼女の声も切れ切れに、キアランは何とか声を言葉にした。
「下着を…取りたい…」
声も切れ切れに、ようやく訴えたのが、それだけである。
アルトリウスは熱いため息を深く吐いたが、彼女から両手を離して、彼女を自由にした。
キアランはそのまま立ち上がり、アルトリウスの腹に跨ったまま、自身の下着を取った。
そんな行為、ほぼ女性というか、男性でもそんな豪快とも言える所作などしない。
そこが、キアランのこういった情事に疎い所だと思うが、目の前で彼女の秘所を見せ付けられたアルトリウスは、
ゴクリと喉を鳴らした。

222 :
「きゃぁっ」
彼女の小さな悲鳴が聞こえたかと思うと、彼女の重心は大きく後方に倒れた。
頭を打つことは免れた。アルトリウスの大きな手のひらが、彼女の頭を支えたからだ。
だが、次の瞬間、彼女の背は床に押し付けられていた。
背中が冷たくないのは、今しがたまでアルトリウスが尻に敷いていた座布団があるからだ。
彼女の目の前に、アルトリウスの視線が映る。
その視線は、キアランとは合わさらない。
その視線は、もっとずっと下にあった。
その視線の先がどこなのかが分かった時、彼女は小さく声を上げて、その場所を隠そうと、自身の股を閉じたが、
強い力でこじ開けられ、大きく開かされてしまった。
両足をそれぞれアルトリウスに捉われ、潰れた蛙のように、自身を晒すキアラン。
顔を真っ赤にしながらも、自身が喜びに震えるのを覚える。
だらしなく、自身がよだれを垂らす感覚を、抑える事が出来ない。
「処女だ」
アルトリウスの低い声が、火照ったキアランの脳に響く。
「当たり前でしょ」
キアランは顔を真っ赤にしながらも、当たり前の言葉を返した。
だが、アルトリウスには違っていたようだ。
「もし、処女でなかったら、貴様をしていた」
およそ、情事に似合う言葉とは言えぬ言葉。
その言葉どおりに、アルトリウスの腕が、キアランの首を捉えた。
「穢れた身で四騎士を名乗るなど…。ましてや、俺の前で汚いマ××を晒すなどと、身の程を知れと…な…」
彼の低い声と供に、僅かに絞まる彼女の喉奥。
アルトリウスの強い視線は、彼女を真っ直ぐと見下ろしている。
彼が発した言葉は聞くには恐ろしいモノだが、聞こえたキアランには、違っていたようだ。
アルトリウスの強い視線を心地よく受けながら、彼女は声を上ずらせて言った。
「光栄です。アルトリウス様」
その声は、いつもの、今までのキアランだった。
強さだけではない。小人の身、女性の身であっても、王より勇ましさと潔さを買われ四騎士となった、彼女の声。
彼女もまた、情事に似合わぬ声だ。
迷い無く、真っ直ぐの視線でもって、アルトリウスを見上げる。
アルトリウスはその視線に目を細めた。
「俺も、光栄だ。王の刃とこうして、刃ではなく、身を交えることができるのだからな」
彼が見つめるキアランの、真っ直ぐな瞳から、彼女の身と心を表すかのような、澄んだ涙が一筋落ちた。
「ありがとうございます。アルトリウス様…」
震える声でそうつぶやく彼女を真っ直ぐに見下ろして、アルトリウスは彼女の首から手を離してその手のひらで
彼女の頬を触った。
「様なんて、いらない。もう、俺とお前の間に、差別などないのだから…」
アルトリウスは彼女の頬を両手で包みながら、光る彼女の瞳にキスをし、その唇で彼女の涙を拭った。
彼女が思う彼と彼が思う彼女、彼が求める彼女と彼女が求める彼に、違いはあるだろう。
だが、おそらくは。彼の方がその思いは重いだろう。
こうして、彼女を王の刃を組み敷いているのだから。

223 :
とりあえず、ここまで。
長文拙文で恥ずかしい限りだが、最後まで書こうかどうしようかとおもう。
中途エロで終わっているが、DLC版の事を思うと、この続きは止めた方がいいかなと思うんだ。
それと、このスレはハードエロでも大丈夫かい?
ハードといっても体格差が著しいから、グロに近くなるかも。
まあ、この拙文でハードもグロもないけどな。

224 :
>>223
おかえりなさい待ってましたキアラン超頑張れ
中途はいかんなぁ…というわけで自分は主に差し障りなければ最後まで(仲良く食事まで)読ませて欲しいです
危ないかなと思う場合は前もって注意書き で良いと思います

225 :
>>207
>>209
エリザベスって、DLCの新キャラ?

226 :
>>223
貴公・・・待っていたぞ・・・
>>225
うん
何故かウーラシールの宵闇を現代で害していると過去のエリザベスはんでいる、謎の関連がある人物

227 :
エリザベスを見た瞬間攻撃しそうになったのは自分だけじゃないと思いたい
どうにか踏みとどまったけど、危うくすところだった…

228 :
ベスさんは癒し…触れたら脇を撫でてあげたいふふふふ
ところでキアランの発音だが、キ「ア」ラン だと思っていたら(動画実況の外国人も大体このアクセントで発音する)
正しくは キァ「ラ」ァン なんだね

229 :
http://www.youtube.com/watch?v=wW71azZTm70
ところでこいつを聞いてみてくれ
エロいぞこのアナスタシア

230 :
>>229
ロートレクに犯されたときはきっとこんな・・・

231 :
>>229
女主人公ちゃんもこんなエロい声を出してくれればな…
ダクソの敵の掴み攻撃とかえぐいの多くてリョナらせがいがあるのに声が残念すぎるわ

232 :
女主人公の声も普通に色っぽいと思ってる俺は少数派なのか?
亡者だったら残念ってのも分かるけど

233 :
ロートレク以前にさ、あの檻に入れられる前に白教の連中に色々されてそうだよね、かぼたん

234 :
動画で男主人公と女主人公のを聞いたが、男の方がやばい感じだったな

235 :
アッー!

236 :
言いだしっぺで確認してきたぜ
確定です。しっかり想い人になっていました。別所でも報告がちらほらありますし。
しかし好感度上げゲーになってるとはw(こんな地味な

237 :
ゴー装備の横乳やばいな
モロじゃないか

238 :
お前がそんな事言うから。
今日一緒にプレイしたゴーコスホストさんの横乳を見ようとして落下したわくそ。

239 :
俺、男主人公にしたけど「救い人」だったような
想われてないのかなーハハハ
ところで前に書いた中途半端な文が出てきた
グウィンドリンとアノールかぼたん
もしかしたらすでに貼ったヤツかもしれないので、そしたらまじすんません
特殊なので苦手なかたはスルーお願いします

240 :
「その美しい瞳に私の醜い身体を映さないで下さい」
そう言って、彼女は私の目を塞いだ。
「その清い指に私の汚れた身体を触れさせないでください」
そう言って、彼女は私の手の自由を奪った。

「ん…っ、っちゅ…、ん、んんっ…」
彼女の唇が私の勃ち上がったものに口づける音が聞こえる。
根元から扱きあげ、先端を舌で抉るように舐められるたびに、ぞくぞくとした感覚が腰の奥から込み上げる。
後ろ手に括られたまま、思わず指先に力がこもる。
くちゅくちゅと粘着質な音も、時折こぼれる彼女の声も。
目隠しをされているためか、ことさら私を興奮させる要素となる。
不意に下肢から途切れる感覚。
肩に軽い重みを感じると同時、口内よりも熱く柔らかい中に私のものが埋められていく。
「あっ、あ…待、て…っ」
制止の声も届かないのか、ゆっくりとだが遠慮なく彼女の中に収められた。
彼女の身体が上下に動くと共に、互いの体液が混ざり合う淫猥な音が響く。
「あ、はっ…あ、んん…っ!」
「グウィンドリン、様…どう、か…貴方の想う人を、描いて下さ、い…っ」
途切れながら乞うように甘い声を囁かれる。
想う人、とその言葉を聞き、見えぬ火防女の姿が。
豊満な胸を持つ太陽の王女が、私の身体にまたがりみだらに腰を振る姿になる。
長い髪を振り乱し、頬を染め、私の男根を締めつける。
もっと乱れさせたいと私は下から腰を突き上げ、より深く交わろうとする。
「あ、あっ!そんな、そんなに、したら、グウィンドリン、さま…っ!私、もう…っ」
両手がその胸を揉みしだき、指先で乳首を弾かせている。
手を自由に動かせないのがもどかしい、やり場のない欲をぶつけるように彼女の身体を乱暴に揺らす。

241 :
…よく考えたら下半身触手なんだからおかしーんだよな
前にも貼ってたらほんとごめん

242 :
大丈夫二週目なだけだ。
口振りからするにエリザベスさんはきっと人間だったと思うんだ…
ウーラシールの民の罪みたいなものによる肥大の影響でキノコになったみたいな…
女の子がキノコって可哀想だよな、キノコないのに(ry

243 :
変態プレイが増えていいじゃないか(ゲス顔)

244 :
ゴーさん結構お年を召されていたのだな。
古竜の戦い云々ってあったから高齢だろうとは思っていたが、ほぼグウィンと同い年っぽい…。
はぁ…。ゴーさんネタ誰か振ってくれたら書こうかなとか思ってたが…。
そういえば、竜狩りオーンスタイも竜のウロコを貫いたとかあったな。
もしや、オーンスタインもご高齢?

245 :
若い頃を書けば問題ない今すぐ構想に取り掛かるんだ しかし神々は何千歳余裕だと思うよ
古竜との大戦が終わって安定した火の時代がどれくらい続いていたかもわからんし
個人的にはゴーさん40〜50代、オンスタ30代手前、アルトリ20代前半、キアラン20代手前 かな
だが没カットを聞くとアルトリは少々青二才臭がしたなぁ

246 :
構想ってもなぁ…。キアランはアルトリウスだろうし。
他に誰かあればとネタ振り希望なんだぜ。
ゴーさんはゆっくり優しくスローエチかなとか思うが、いかんせん相手が思いつかない。
でも、没カットって何だい?

247 :
>>246
多分没台詞の事だ
没とカット、この場合同じ意味となる言葉を両方とも使ってるせいで
ワケの分からん事になってるんだろうよ

248 :
ゴーさんのお相手思いつきません(キリッ
庭に腰を下ろしていたら小鳥がとまりにきそうだなぁ位しか思いつきません
>>247
おほぅ カットには短いシーンって意味もあるんだが、そう受け取られないなら以後気をつけるよ

249 :
ググってきた。情報ありがとう。
ゴーさんは諦めて、素晴らしい人が傷心&丸腰のキアランを
アルトリ墓前で美味しくいただくネタの方に取り掛かる事にするよ。

250 :
ゴーさん四騎士の誰かかアノロンの鍛冶屋ぐらいしか接点がない
DLC一番のイケメンなのに・・・

251 :
邪道でもいい。止めに来たキアランを無理やり頂きますな闇落ちアルトリを誰か・・・!
アル×キアは純愛イメージだが、闇落ちアルトリで陵辱もいけると天啓をうけた

252 :
闇落ちアルキアとか最高のご褒美です

253 :
右腕右足を大剣でガッチリ押さえ込まれて、
バキバキと装甲を剥がされていくとか美味しゅうございます

254 :
>>249
素晴らしいさん×女主なら考えた事ある。
自分より先の時代の技術で挑んでくる闇素晴らしいさんに負けてしまい、
美味しく食べられてしまうとか。
でも良く考えたら王の騎士やらドラゴンもしばき倒す主人公には屁でもないという
事に気づいて考えるのやめたw

255 :
初期LV縛りをしていたと考えればよいのではないかな?フフフ

256 :
ゴーさんの渋さが好きなので、ゴーネタこっそり支援・・・
素晴らしい人も闇落ちアルキアも全力待機してるよー
自分にも文章力があればなあ、妄想力だけは仕事に差し支えるほどあるんだけど。

257 :
マヌス倒した後の篝火の空間でアルトリと勘違いされた
主人公がよいやささんとやっちゃうとか

258 :
マヌス時点でアルトリ鎧着られるし有り得るな

259 :
アルトリウスのリア充っぷりに嫉妬しそうだ もっとやってください
DLC以降は四騎士が美味過ぎてつらいなあ、
浮気気味でごめんソラールさん

260 :
DLCが来ようとも俺はアナスタシアちゃん一択なのだ
決してキアランに浮気などしないそう決して

261 :
キアランがシフのチンポしごいてる画像ください

262 :
シフが人語を話せたら、それもあったかもしれない。
人語話せるからといっても、アルヴィナとシバ団は無いな。
SSまだか。寒いな…。

263 :
ある不人にされたアルトリウスが不人に転生。
不の使命を果たすために旅をしている途中、過去のウーラシールに飛ばされる。
そこでアルトリウスに遭遇、すと同時に記憶を取り戻す。その後出会ったキアランとなんやかんやあって一発。
過去から戻ってアルトリウスの墓に行ったところで、同じく転生したキアランと再会、恋仲に。
またそこでもう一発して終幕。
というところまで妄想したが、明らかにボリュームがヤバくなるので断念した。

264 :
DLCクリアしてからクリアした直後、不院でアルトリウスが不となって
空の牢獄に座っていたら、誰でも周回回すだろうな。
周回ホストが増えてマルチも活性化されると思うんだ。
不となったアルトリウスにアルトリウスのソウルを渡すと
彼自身が不院から勝手に出ていくので、彼を追うストーリーもできて楽しそうだ。

265 :
神が闇のソウルを持った小人に転生か…
面白そうではあるが誇りが犠牲になりそうだ

266 :
巨人墓場の巨人骸骨たちは、小人ではないが、不の体とも違うよな。
あれは、何故なんだろう?犬もでかいし。
神の墓場という解釈も違うよな。
あれは、ゴーさんのような神とは違う巨人たちの末路なんだろうか?
ゴーさんの兜を汚した輩たちの言い分では、ただの巨人扱いしていたから、
身分的には小人というか、人間と同じ部類に蔑まれていたんだろうな。

267 :
久々にデモンズをやってユーリアを助けて
公使の帽子をかぶったままで話しかけた時のあのセリフを聞いた
アレしか想像できない内容に初めて聞いた時の衝撃を思い出した
ダクソにはそういう「!?」な台詞なかったなあ…楽しみにしてたのにようフロムよう

268 :
レア様を凌辱するぺトがいるだろ

269 :
アルトリウス×キアランのエロ書いてたものだが、
DLCクリアしてみて、自身の自己設定があまりにも遠すぎる事に気づいた。
全くかすりもしない内容な上、どうにもキャライメージが遠すぎるんだ。
アルトリウスは闇落ち前がどんな人物だったか分からないので、まだ脳内変換可能だけど、
キアランに関しては…。あまりに遠すぎた…。
元々エロ書くのは苦手だったので、半分書いた所で諦めたよ。
俺のキアランは幼女すぎた…。

270 :
>>269
つづきくるかなー?とほのかに期待してたんだが…無理強いは望むまい。
ありがとう面白かった。また何か書けそうになったら宜しく。
スモウが素行の悪さから騎士叙勲されなかったのを見れば、
キアランもアノかぼたんのように精神的に成熟して安定した雰囲気になるのかと想像していた(期待ではない)。
が、実際自分が持った印象は>>269とは逆で思っていたよりも幼かったな。
一つの言動にしても角度を変えるとコロコロと見え方が変化する歪さが垣間見えて、
その起因を妄想するのが非常にたのしい娘。
アルトリウスはわからん。優しく誠実で勇敢だった感じだが…
もうちょい装備の説明文になにか…しかしそんなものはなかった。

271 :
>>269
おつ。SS投下が落ち着いてる中、自分も楽しみにしてた
またネタ浮かんだら待ってるよ
自分のアルトリイメージは剣術馬鹿っていうか、そういういい意味で純朴な感じ…
色事に鈍感でオンスタとゴーさんにキアランが同情されてそうな
ところで昼飯を外で食ってたんだが、横のリア充カップルの男が身長でかくてさ
聞こえた会話で女(小さめ)が「でっかい図体でもじもじするなー」とか言ってて
ええ脳内変換しましたよ何そのアルトリ可愛い 誰かその台詞つかって投下頼む

272 :
ダクソ2PV出たね。純粋にダークソウルの続編ではないようだなぁ。
太陽の長子の謎は結局謎のままになりそうだ。

273 :
なんとなく小綺麗でコレジャナイ感があるんだが・・・
フロムらしくない・・・

274 :
なんだか今までのとは随分雰囲気違うよなぁ…
あまり語られなかったキャラのフォローが入ると嬉しいけど

275 :
ダクソ2までにはこのスレ埋まっていて欲しいな。
投下待ってる。

276 :
氷と炎の歌のドラマ版みたいな雰囲気だな

277 :
アルトリウスの没音声聞いたら、ベッドシーンでも「ぶるうあぁおおおおお!!」とか叫んでそうな気がしてきた…
ダクソ2は長子や4騎士がばりばり現役の話しもいいなあ

278 :
ダクソ2の世界観は、ダクソの続編らしいが、
ロードラン以外の世界での出来事らしいよ。
ロードラン以外だから四騎士は難しいだろうけど、長子がもし追放されていた場合は、
あるいは…。無理か…。

279 :
幻でないおっぱい王女が出てくるに違いない
おっぱいおっぱい

280 :
>>269
そんなことはない!
ずいぶん昔の話なんだから今と多少人格が違ってもいいはずだ!

281 :
ビアトリスはまだか

282 :
プリシラさん期待

283 :
>>279
あれってやっぱり本物のほうは標準の人間サイズなんだろうか。
…出来れば本物もあのサイズであってほしいんだが

284 :
次回作では生身女性の被ダメボイス増やしてほしい

285 :
すげぇ短い小ネタ 
オチもひたっくれもないけど、師匠の作品が増える事を願って
後セリフだけでサーセン

「さて、今日も始めるか」
「ところでクラーナさん」
「ん、どうかしたか」
「どうして鎧とか武器とか結構替えてるのに、俺だって一目で分かるんですか?」
「亡者どもを蹴散らして一目散にこっちに来る騎士なんてお前ぐらいだからだよ」
「それが普通なんじゃ……」
「さぁな、それよりも始めるぞ。馬鹿弟子には前座の時間すら惜しいからな」

286 :
薙ぎ払う炎をくらえー! 乙

287 :
ふと思ったんだが、主人公がアルトリウスとキアランの間に生まれた子供じゃないのかと思ってきた
武器の動きとか魔術の覚えとか良さが半端じゃないし、何より四騎士の動きをあれだけ見事に真似るのは幼い頃に近くにいたからかもしれん
アルトリウスがウーラシールに向かった後、主人公にダークリングが生まれた事で追放されて記憶を失った
……こじ付けにもほどがあるな、うん
けどこう思ってDLCプレイすると中々燃えてくる

288 :
もうチェスターさんを見るだけでエロスを感じる

289 :
女主をスッパにしてコートのみ着せて視姦するチェスターさんまで想像した。

290 :
アルトリ前で召喚待ちしてる時に良くねっちょり妄想してるw
エストをチェスターさんに盗まれた女主が返して貰う為にアレされたり、
アイテム半額を賭けたゲームに負けた女主がコレされたり、
薔薇の毒に何故か発情した女主がチェスターさんに馬乗りになって、ソレをソウル絞り尽くすまでサービスしちゃうとかw

291 :
そのネタは…良いな!

292 :
なんか…アルトリ前は賢者モードの白を召喚しそうで嫌だなw

293 :
夜アノで暗月かぼたんを組伏せて絶対に負けない状態にしてから勝てなかったよ状態のグウィンドリンを見せつけたい
グウィンドリンが人サイズなのは人と神族のハーフで、ダークソウルを持つ人間に太陽の力を持つ神を組み合わせたらどうなるかって実験で、結果は闇の属性を持ちつつ照らす力を持つ色んな意味で歪んだ存在が生まれたと

まぁ蛇足の説明つかないけど太陽の一族で有りながら一人だけ夜なのは相応の理由があるはずなんだ

294 :
下半身太りが一番エロいよな

295 :
>>289
チェスターさんがそれをまじまじと見て「素晴らしい」とか言ってそう

296 :
公王倒したあとに月光蝶行けばビアトリスのサインがあるわけで、時の流れがごっちゃになってるというよりパラレルワールドみたいなのかも知れないと思った
あと宵闇助けたあとはもう過去に居着けば幸せになれるんじゃないかな

297 :
これクソワロタwww
http://www.nicovideo.jp/watch/sm15410249

298 :
うふ〜ん

299 :
俺、普通にゴー×宵闇さんだと思っていたが、
やっぱ男主×宵闇なんだな。

300 :
ゴーさんと宵闇ちゃんか…
見た目に和む組み合わせだが、エロパロ的な意味では…難しいな…
それを思うとアルトリとキアランはマシか
でもアルトリはカンストすると最強ダメの大剣だからな(意味深)

301 :
グウィンのおっちゃんというか、じい様は、薪の王なんだよな。
火の王はフランっていう人がちゃんと居るからなぁ。
薪って、木だよな。燃える燃料の方だよな。
じゃあ、太陽の長子とか太陽の王女とか、太陽とは違うよな。
太陽は火の塊みたいなもんだし。という事は、太陽はグウィンの奥さんの方なんだろうか。
長子の謎もそうだけど、奥さんに関しては全く何も情報が無いんだよな。

302 :
神々は我々と同じように子をなすとは決まっていないよ

303 :
それでも、奥さんくらいは居るんじゃね?
シースの娘が嫁に来たとか、そんなレスがあったような希ガス。

304 :
俺、キアランを好きになれないんだ。

305 :
例の坊主画像がトラウマでトラウマで

306 :
そんなことより好きな娘でエロいネタを考えるんだ

307 :
>>302
グウィネヴィアが自己紹介するところ、
英語だと「グウィン王と太陽の光の女王の娘です」といってるから居るのは確か

308 :
>>307
太陽の光の女王がいるなら、暗月のグウィンドリンさんは腹違いっぽいな。
暗月の女王的な側室の存在もありそうだな。

309 :
【ID】roxas-w-key
【罪状】青偽装の黄色 煽り通信 ステゲー
【階級】中尉
【説明】
野良固定で組んだクアンタ、全く攻め方を知らず格闘ぶっぱ
ここで組むのやめようと思ったがそのまま次の試合へ
その間出てくる黄色回線以下をキャンセルし続けると
次の試合で戦闘始まってからこいつ黄色、開幕から
宜しく通信なしで「青回線とばっかやんな」と煽り通信後その場でくるくる回ってステゲー
その後は敵に落とされて棒立ち、復帰後すぐ覚醒して覚醒技ぶっぱ
可哀想だからもう一回組もうと考えたらこれだよ
ちなみにわざわざ「青回線とばっかやんな」って通信入れてるから
他の人にもこの通信やってステゲーしてるんだろうな
こいつは稀に見る本物のキチガイ偽装の糞回線だから要注意

310 :
そういやドリンさんは海外付録画集に乳房のある画が載ってるぽいし
やっぱり両性具有さんなのか? 体つきはそれなりに男性的な筋肉なんだよね
まぁオズワルドさんも初期は老婆画だったし、その画がどんな扱いだったかはわからんな

311 :
本当に突然ですが、リロイ×女主 を投稿しようと思います。
最初に幾つか注意事項を。
・リロイさんが喋ります。
・かっこいいリロイさんをお求めの方は残念な結果になってしまいますのでご注意を。
・なんか色々おかしいです。
聖騎士リロイさんではなく性騎士エロイさん×女主 投稿させていただきます。

312 :
ある不の女性は一人で悩んでいた。
近づくと爆発する生首や、神聖武器という特殊な武器で倒さなければ復活する骸骨、棘が生える石像など、様々な物で半ば心が折れかけていた。
ここまで、誰か召喚してしまっては召喚された人に迷惑がかかってしまう、という考えがあったために誰も呼ばずにここまで来たのだが、遂にここでその考えを変えなければならなくなった。
様々な敵や仕掛けで初めて物悲しいと感じてしまった。
七色石を使って下を確認したは良いものの、足が地に着かず滑り落ちてんでしまったりしていたために落下が怖くなってきてしまった。右側には楔のデーモンが居るわけで近寄りたくない。
辺りを見渡し、下へと恐る恐る視線を向けると、白く光る何かが見える。七色石で確認し、思い切って下へ飛び降りる。
すると、白く輝く物は二つあり、一つはソウルで、もう一つは召喚サインだった。
心寂しさ故に、申し訳ないと思いながらも召喚サインに触れた。

313 :
少しして世界が交わる音と、頭に無意識に入ってくる白霊の名前、『聖騎士リロイ』。輝かしい装備に、重々しい武器を持っている姿は、強そうとしか言えない。
お辞儀をしてしたが見えるために一段下りる。すると、車輪骸骨の群れが壁にぶつかったまま回転している。このまま飛び降りると、間違いなく車輪骸骨の餌食になるだろう。
どうしようかと思案していると、リロイが降りて行った。
「えっ!? リ、リロイさん!?」
声が聞こえるか否か定かではないが、リロイは足を止めない。車輪骸骨による攻撃を受けながら、重々しい武器を振りおろした。
すると、車輪骸骨数匹が一発で倒れる。その威力に目を見張るが、リロイも攻撃を受けていることを思い出して自分も降りた。思いがけないところから車輪骸骨が襲いかかってきたために、反応が遅れた。
「きゃあっ!」
女性特有の甲高い声を思わずあげてしまう。しかしその間にも攻撃を受け続ける。もうだめかと思った時、重い武器が振り下ろされた。車輪骸骨は倒れ、何とか難を逃れた。
車輪骸骨を全て倒し、「ありがとうございます」と言ってリロイに頭を下げる。リロイは何も言わず、何もせずどこかを眺めている。
攻撃を受けたことを思い出し、エスト瓶を二口飲む。するとリロイは祈るジェスチャーをする。何事かと思った時、金色の光が包むように現れた。
奇跡、大回復。エスト瓶は私自身の所有物である為に、私が飲んでもリロイは回復できないということを知った。
続けて奥の方へ進む。霧を抜けて降りると、背を向けていた者がこちらを向いた。三つ顔がある、三人羽織どこか禍々しさを感じる。
黒い闇を放ち、三人に分身する。三人居ては不利だと分身を攻撃する。二体の分身を消し、振り向いたその瞬間。三人羽織の体力が一気に減った。
茫然としていると、リロイは間髪入れずに再び攻撃する。二発目で、三人羽織は消滅した。呆気にとられる私だけが残った。

314 :
リロイはサインを拾われて溜息をついた。これで何度目だろうか、と。
この場所で何回かサインを残しては召喚され、三人羽織を倒す。倒しても、注ぎ火の難儀を手に入れる事が出来ない。こちらとしては何の得にもならないのだ。
これでサインを出すのは最後にしようと決意する。ここで召喚されても注ぎ火の難儀を手に入れられぬのならば、諦める他ない。
呼ばれた世界で、お辞儀をしてきた女性がいた。別段お辞儀が珍しいわけでもなかったが、いつもしているようにそのお辞儀に応えない。
だが、いつもと違ったのは、その女性が一向に飛び降りる気配がないということ。車輪骸骨が居るが、皆気にせず降りていく。しかし、女性は躊躇っている。
仕方なく飛び降り、車輪骸骨に近寄る。攻撃を受けるが、構わずグラントを振り下ろす。女性の驚いた声を無視して。
しかし、意を決したのか女性が飛び降りてきた。しかし、車輪骸骨が接近し、女性に襲いかかる。その時、甲高い声が響いた。
その声は女性特有のものだが、何故か可愛らしい、と思ってしまった。しかし、車輪骸骨に攻撃されている事を思い出し、慌てて車輪骸骨を倒す。
全て倒し終わったのち、深々と頭を下げてきた女性に驚いた。いちいち頭を下げる者など、いただろうか。
そんな事を思っているうちに、女性はエスト瓶を飲んだ。どうやら進むらしいと判断し、奇跡を使う。体力を回復し、三人羽織を倒そうと進む。びくびくしながら進む女性を、また可愛らしいと思ってしまった。
降りた先には三人羽織が居た。何度も見た姿はもう何も感じない。分身を消した女性に三人羽織が攻撃しないように早めに倒すことにする。
戦っている女性の表情は、真剣そのもの。その表情に、無意識に目を奪われたが、今は戦闘に集中しなければならないと意識を戻し、三人羽織を攻撃した。
三人羽織に苦戦することなく倒し、俺が消える直後まで女性は茫然とした表情を浮かべていた。注ぎ火の難儀を手に入れる事が出来なかったが、その茫然とした表情は可愛かったので良しとしよう。

315 :
暗い場所が多い巨人墓地を、頭蓋ランタン片手に歩く女性はびくびくとしており、表情は強張っていた。復活する骸骨よりも大きい骸骨が強い。それなら地下墓地の方が良かったと思う。
何しろ暗い。ここでも心が折れそうだった。何とかたどり着いた巨人墓地の篝火を前に、座ったまま地下墓地での事を思い出す。
あの聖騎士リロイは、何をしているのだろうか。いまだあの場所で召喚サインを出しているのだろうか。あの騎士の事が忘れられないでいた。
ずっとこのまま篝火で休憩して居たいところだがそうもいかない。不の使命を果たさなければいけないのだから。
ゆっくりと立ち上がり、頭蓋ランタンと武器を持って進んでいく。ふっと明るい場所に出た。明るい崖であった為、頭蓋ランタンは不要だった。頭蓋ランタンの代わりに盾を構えて進む。
すると世界が交わる音が響いた。思わず立ち止まる。
私は誰も召喚していないし、召喚サインを見つけなかった。先ほどの音の原因は、などと疑問を浮かると、印象深い姿が見えた。しかし、その姿は召喚した時とは違い、紅く光っている。
「闇霊……!? リロイさん、どうして!?」
その言葉に、リロイはやはり何も言わなかった。細い崖で、落ちないように注意しながら対峙する。重々しい武器は召喚した時にとても頼りにあるものだったが、今は凶器に見える。
どうして侵入してきたのかという疑問を胸に秘め、やるしかないのかと武器を握る手に力を込めた。
武器を振るうも、盾で防御される。パリィは苦手で、あの三人羽織と戦った時のダメージを思い出してしまい、どうしても防御してしまう。
しかし、近距離で衝撃波が放たれた。威力のある衝撃波によろける。防御もろくにしていない時、近寄ったリロイにされるのかとぎゅっと目をつぶった。
しかし、痛みは感じなかった。ふわりと足が宙に浮く感覚を感じ、恐る恐る目を開く。目に入ったものは、リロイが私を抱きかかえているという事実だった。
「え、リ、リロイさん!?」
リロイはそのまま暗い場所へと戻る。安定した地に私を下ろし、近くに私が持っていた頭蓋ランタンを置いた。
背中に感じる冷たい感覚と、私に覆いかぶさるようにしているリロイを見て戸惑う。何故兜を脱いでいるのだろうか。何故私に覆いかぶさるような格好なのか。
疑問に応えるように、リロイは顔を近づけてきた。抵抗するのもままならず、唇と唇が触れ合う。その感覚に、顔が真っ赤に染まった感覚が自分でも分かった。

316 :
徐々に深くなる接吻に、息を荒げながら私はリロイを見上げた。不安げな瞳が、さらにリロイの欲を強める。
「リ、リロイさん……?」
真っ赤に染まっている顔も、声も、全てが愛おしいとさえ感じた。リロイは唇を離し、胸を弄る。
小さい喘ぎが巨人墓場に響く。どんなに小さくても、音は大きく聞えてしまう。それが恥ずかしいためか、女性の顔は真っ赤になったまま戻らない。
「んっ……あっ、リロイ、さんっ……」
服を脱がし、直に肌に触れる。胸を弄り、確かめるように見下ろしてリロイは声を発した。男性らしい低い声は、綺麗な声だった。
「何故、侵入したか分かるか?」
「えっ、分から、なっ……」
「召喚されて、貴公が気にかかるようになった。一目惚れというものを初めて体験した。貴公は次にここへ来るだろうと思い、侵入していたのだが……やっと、貴公の元に侵入する事が出来た」
その言葉に、女性は目を見開いた。胸を弄る手を止め、体のラインをなぞりながら陰部へと手を進める。小さく体が跳ね、女性は首を左右に振った。
「待って、リロイさんっ……」
「これ以上、俺は待つ気はない」
「でもでも、心の準備が……」
もごもごとする女性の顔は、明らかに不安に満ちていた。これからする行為が不安なのだろう。その不安げな表情が、俺の胸に刺さるように酷く心に残った。
弄る手を止め、女性に服を着せながら、今回は諦める事にする。
あくまでも『今回は』であり、『次回は』分からない。最初の者ニトを倒すまでには、必ず最後まで行為を続けようと心に決めたのだ。曲げる気は無い。
「今回は諦めよう。だが、次は諦める気は無い」
口元を歪めてにやりと笑った顔は目を奪われるものであり、印象に残った。
そしてニトに苦戦し、何度も何度もリロイに侵入されて行為を迫られるのは別のお話。

317 :
リロイ×女主人公 完結です。
中途半端で申しわけありません。後は読んでくださった皆様の妄想にお任せします。
短い上に読みにくいし話おかしいしと欠点だらけのこの文、読んで下さった方、ありがとうございました。

318 :
聖騎士鎧を女に着せるとカワイイ

319 :
キアランネタ待ってます

320 :
うおおー!
リロイ来てるー!グッジョブ!
久方ぶりのエロにニヤニヤしたわ。
リロイにもガルポジションみたいなイケメンイベント欲しいところだなあ。
三人羽織をすり潰すだけなんてもったいない。

321 :
ニト様女の子説! イケメンと化したリロイ

322 :
ニト様のとなりにある若干小さめの空の柩には誰が入っていたのだろうか。
もしかしたらリロイさんは、空になった柩に誰かが入っている時の不なのかも。
そして空になってしまった事を知らずに、彼女(?)を守り続けているのかもしれないとか?

323 :
ニトちゃんはもう静かに暮らしたいだけなのに、
三人羽織をはじめ力を盗もうとする連中があとを絶たない。
そのうえ不の使命がどうとかで命を狙われ怯える日々。
たまに誓約を結びに来る者もいる。
でも友達ができたと喜んでプレゼントをあげると乗り換えられてしまう。
ひどいときは誓約を結んだまま刃を向けてくる始末。
かといって拒むのも怖いので、渋々応じるしかない。
もはやガリガリにやつれ、剣を振るっただけで倒れこんでしまう有り様。
そんな中さっそうと現れた聖騎士リロイさん。
ニトちゃんの姿を目の当たりにして、使命の在り方に疑問を持つ。
やがて彼は賊や不からニトちゃんを守ることを決意したのだ。
はじめは他と同じだろうと疑っていたニトちゃんも、
リロイさんのいつまでもぶれない姿勢に心を開いていく。
しかし多次元にまたがった永い戦いに、宝具の力も人間性もすり減っていた。
そしてついに力尽きるとき、彼はニトちゃんに心配をかけないよう部屋の隅を選んだ。
ニトちゃんはリロイさんを待ち続け、また懸命に戦うのだった。

324 :
そういやオスカーさん(アストラの上級騎士)って需要あるかな。
えろくなんないだろうけど書けそうなんだよね。

325 :
エロきてたー!
奇跡:GJの大剣舞
>>323
なにそれ切ない
まさかニト様を女の子として萌える日が来るとは…

326 :
オスカー?
エスト先輩のことか?

327 :
>>326
そうそう、エストくれる人ね。
あの人好きなんだけど出番が短いからかここじゃ見かけないなって。
オスカーっていう名前が確認できるのって海外版の説明書だけなんだよなあ・・・。

328 :
takahiro-1022
EXVSの左官シャフに湧いてる雑魚ゆとりである、ヤフー知恵遅れもやってた模様
遊戯厨である、自分のIDをググってるのか知恵袋にあったセーブデータくれくれ質問も消している
階級高い相手と組んで負けそうになれば切断、勝ち確になると覚醒技ぶっぱするアホプレイ、味方になるとネタ通信からステゲー
30と組んで覚醒先落ちすればステゲー、核に自分から突っ込んで諦めてステゲーなどなど
腕もお察しのレベル、家庭勢な上に頭もおかしいゴキブリにお似合いの結末である

329 :
>>327
エロは無理かもだけど純愛なら書けるのでは?
ちらりと見た女主人公に一目惚れしたオスカー
    ↓
一目惚れしたから女主人公に鍵を持った体を落とす。あ、やばいかっこいいと女主人公も一目惚れ
    ↓
女主人公が心折れないように先回りして黒騎士全撃破
    ↓
しくじって大怪我。やべぇもう駄目だという時に現れた女主人公に使命を託し、渡すものは渡す
    ↓
「じゃあもうさよならだ」とか言うオスカーの兜を優しく取ってちゅっちゅする
あとは二回目にきた時にオスカーさんはまだうっすらと意識があってちゅっちゅするとか。

330 :
それいいな!
と思ったけど、初周不院は常時ゾンビ顔なんだよなぁ…うーん

331 :
>>330
じゃあ二回目に来た時しかないね! その時なら生身でいけるだろうし。
でも亡者だろうからなぁ……ソラールの寄生虫バージョンの時見たいならできるんだけどなぁ。。

332 :
>>327だけど、実はオスカーさんの没になったネタとロードランの時間軸が歪んでーっていうのを絡めたやつを書こうと思っててね。
もともとライバルキャラだったっていう設定から色々漲ってきちゃって。
本編のあれだけの出番でもかっこいいと思うしすんごい好きなんだけどね。
とりあえずがんばって書いてみるよ、オスカーさん好きがいると信じて・・・。

333 :
>>332
おおお!頑張って!
全裸で待機してるよ!!

334 :
mizuti_ryu
【罪状】ステゲー
【説明】
スサで開幕クシィのゲロビに当たり古黒のこの瞬間で一瞬で落ちる、その後ステゲー
ニートのゆとりでしかも東方厨、EXVS特有のゴミでバカッターもやってるアホ

335 :
オスカーさんの話大筋まとまったけどけっこうなボリュームになりそう…。
後、バグとかが絡んでたりわりとご都合主義じゃね?みたいなことになりそうで正直だいじょうぶなのか心配になってきた…。
後要所要所でえろに発展できそうな場面はあるけどそこまでの勇気が出ないぞ畜生。
仕方ないから不院でマイダーリンにパリィからの素手スタブ入れたりはぐれのとこに落っことしたりして鋭気を養ってくる。

336 :
オスカーさんの話投稿させていただきます。
オスカー×女主というよりはオスカー←女主になりそうな予感がしますが…。
とりあえず今回は本編でのオスカーさんの部分のみ投稿させていただきます。
えろくはならないです、ごめんなさい。

337 :
物語はどこから始まって、どこで終わりを迎えるのだろう。
錆付いた思考はばらばらに砕けた言葉を幾つも蒼穹に浮かべては、ちぐはぐに繋ぎ合わされた電気信号の一瞬の煌きの向こうへと押しやってしまうだけだ。
オスカーは小さな金属音をたて、崩れた天井から差し込む光を見上げた。
精巧だが派手過ぎない金の刺繍の施された青いサーコートは、どれほどの時の間此処に淀んでいたのか判らぬ緑色の水に裾を濡らし、不人の灰や埃にまみれ所々が黄土色に変色している。
荒い呼吸が傷だらけの銀色の兜の隙間から漏れる音だけが、朽ちかけた石造りの建物の古い空気の中に溶けていく。
小さく身じろぎをして、全身に走る激痛にオスカーは眉根を寄せてくぐもった声を上げる。
既に纏った鎧の重みですら命を削り取っていく枷となっていたが、それでも握り締めた剣と盾を手放せないのは騎士としてのプライドなのか、それとも散々彼が味わった世界の悪意に毒されたためか、生憎オスカーにそれを知る手段などない。
ただ彼は知っていた、これから起こるであろう事、自らの運命と成すべき事を。
遠くでデーモンの唸り声が響く、一拍遅れて金属製の扉の閉まる音。
ここに落ちるまでにできる限り痛めつけておいたが、それでも『今は』そうするよりないだろう、オスカーは小さくため息を吐く。
小さく動く度に痛む肉体に内心で悪態を吐き、遠くからこちらへと近づいてくる足音に耳を澄ます。
かちゃかちゃと金属と革の擦れる音、石畳を蹴り重たそうに歩く足音は、思い描いた通りに歪み外れた鉄格子のすぐ傍でぴたりと止まる。
感じる気配に目を向ける気は無い、壊れかけた体が酷く重いからという理由ではない。
反応がない事で興味が失せたのか、それとも会話を諦めたか、気配はすぐに階段へと足を進め、広場へと続く赤い鉄の扉を開けに向かったようだった。
ほんの僅かな間、再びの静寂がオスカーの耳を劈いたが、重たそうな足音が階段を登り再び此方へとやって来る。
カン、カン、と数回壁を叩く音、ほんの少し視線を其方に向けて見るが、離れていく気配に小さく息を吐き瞳を閉じる。
と、ガラガラという重い何かが転がる音と小さな悲鳴、そして壁の崩れる轟音が不院に響く。
壁を突き破った所々赤錆びた鉄球と、もうもうと舞い上がる砂煙に小さく首を揺すりほんの少し唇の端を吊り上げる、やっぱり轢かれたか。
遠くで金属のぶつかる音と擦れた声が留まっていた空気を揺るがした、乱暴に扉を揺する音と聊か不機嫌そうな足音が壁に開いた穴から鼓膜を震わせる。
近づいてくる金属と布の擦れる音は、用心しているのだろうかその穴の手前で立ち止まり、そろりと様子を伺うように盾を構えた姿を現した。

338 :
パチパチと音を立てて燃える小さな炎の暖かな光を背負った姿は輪郭だけが赤っぽく輝くだけだが、それでもオスカーはそれが待ち人であると確信していた。
強度を増すために溝を付けられた板金の鎧を纏った、干からびた肌の恐らくは女性だろう華奢な体の『誰か』は、オスカーの姿を確認するとゆっくりと歩み寄る。
革のブーツは汚れた水を吸い、体を覆う革と鎖帷子と板金は傷み、錆び、そして真新しい血で汚れている。
オスカー自身の装備よりは鎖帷子やサーコートや板金が少ない分聊か軽いだろう鎧は、それでも女性には重過ぎるのだろう。
重い足取りの女はオスカーのすぐ傍まで歩み寄ると、屈み込んで介抱するようにオスカーの胸に優しく手を置いた。
落ち窪み亡者へと近づいた干からびた女の瞳を覗く、思考回路の壊れた亡者とは違う、黒い眼孔の奥に知性と感情の光が僅かに感じられ、オスカーは兜の下で小さく安堵の笑みを浮かべ、一度呼吸を整えると徐に口を開いた。
「おお…君は…、亡者じゃあないんだな…。」
よかった、漸く搾り出した声は力なく水面に落ちていく。
びくりと女の肩が震える、驚いたように虚ろな瞳がオスカーの顔を見つめた。
「…私は、もうダメだ。…もうすぐぬ。」
ねばもう、正気を保てない、そう言ったオスカーに女は酷くうろたえた様に息を呑んだ。
それは不となった者の末路、不としてのを意味している、女にもそれがどういうことかは理解できるはずだ。
崩れた瓦礫に凭れていた背中にそっと手が当てられる、抱き起こそうというのだろうか、しかし生憎壊れかけた体は言うことを聞かない。
励ますように背中に回された手がとんとんと優しく叩いてくれるが、正直こうして声を上げるのもやっとの状態で、そして今その優しさは酷く心の奥底を引っ掻いてしまうものなので、緩く首を横に振ってその手を制止してしまう。
「…だから、君に、願いがある…。」
胸に掛かる鎧の重みが酷く呼吸を圧迫するので、どうしても途切れ途切れになる言葉をどうにかして搾り出す。
逼迫した喘ぎが紡ぐ言葉の邪魔をして酷くもどかしい。
「…同じ不の身だ…観念して、聞いてくれよ…」
言葉を発する度に痛む体は、水の詰まった袋のように酷く重い。
折れた骨や傷付いた内臓が悲鳴を上げている。
傷付いた体の奥底から搾り出すように呟かれた言葉に女がはっきりと頷いたのを確認して、オスカーは伝えるべきことを口にする。
力ない声はまるでうわ言のようで、女がはっきりと聞き取れたかは正直言って判らない。
だが、くすんだ銀の女の板金の鎧に移る己の姿を視界の端に映し、それでも全てを伝えるとオスカーは力なく笑った。
「…よく、聞いてくれた…これで、希望をもって、ねるよ…。」
自嘲の色を含んだ言葉に、女の腕に僅かに力が込められる。
干からびた唇が固く結ばれるのを、霞む視界でオスカーは捕らえた。
だが、すぐに女は俯くと力なくオスカーの体を壁に凭れかけさせ、悲しげな表情のままゆっくりと立ち上がる。
そうだ、それでいい、女にはどうすることもできやしない。

339 :
「…ああ、それと…これも、君に託しておこう…」
女が介抱するのを諦めたことを確認してから、腰の革製のポーチから緑色の瓶と鍵を取り出し受け渡す。
それが何かを理解した女は困惑した表情を浮かべる、どうして?と暖かなオレンジ色の光とオスカーの顔を交互に見やる女にオスカーは何も答えない。
無駄なのだ、命の火を受け止める器がひび割れてしまった以上、いくら注いでもあふれ出てしまう一方なのだ。
だから、もはやそれは不要なのだ、女がそこまで理解したかは定かではないが、それでも女がそれをしまうのを見届けると、安堵したようにオスカーは息を吐いた。
「…じゃあ、もう、さよならだ…」
伝えるべきことは伝えたと、オスカーは別れの言葉を紡ぐ。
体は酷く重く、呼吸をするのさえ億劫で、そしてなぜだか酷く寒い。
女が身じろぎをしたのは小さな金属音でわかった。
「…んだ後、君を襲いたくはない…いってくれ…」
消え入りそうに呟いた言葉に、女は唇を一層強くかみ締めると、俯いたままゆっくりと踵を返し元来た方へ歩いていく。
銀色の板金に小さな火の赤い光が映りこみ、黄昏のように金と赤に染まる背中が酷く美しく見えた。
「…ありがとうな。」
小さく投げかけられた言葉にびくりと女の肩が震える、水音を響かせて女がゆっくりと振り返る。
だがそれ以上言葉が紡がれることもなく、再び女はゆっくりと歩き出す。
足音が離れていくのを確認すると、オスカーは酷く重い腕をゆっくりと持ち上げる。
祝福の施された美しい剣が握られている、ぼろぼろの革の手甲は引き攣ったように震えている。
そっと左手を柄に添え、装飾の施された切先を自らに向けると、一度大きく息を吸い、一息に胸に突き立てた。
搾り出された最後の力は、固い鎧ごと肉体を貫き、傷口から命が流れ出ていくのをオスカーは厭にはっきりと感じとった。
だが不思議と恐れはない、散々味わったはずのというものには、本能的に付き纏い決して慣れることはなかったのだが。
朽ちかけた体では痛めつけるだけで精一杯だったが、彼女ならばあのデーモンを打ち倒し先に進むことができるはずだ。
それにあのいけ好かない騎士たちが天井から順路に戻るまで、まだ随分と余裕がある。
きっと、彼女はあの呪われた地で、不の使命を知るだろう。
それは希望ではない、確信だった。
貫かれた脊椎のでたらめな信号がオスカーの体を跳ね上げさせたが、両足はすでにそれを支えるだけの力は無く、流れ出た血と汚水の混じった淀みに膝をつく。
走る激痛と急速に狭くなっていく視界の先で、物音に気付いて引き返したらしい女が自分に駆け寄るのが見えた。
重くて息苦しいので好きではないが、兜を被っていてよかったとオスカーは苦笑する。
両目からあふれ出る熱い物を、女に見られずに済んだから。
伸ばされた腕は届かない、触れる一歩手前でオスカーの体は霧となって散っていく。
意識は冷たく暗い世界に沈んでいく、恐らくこれが『始まり』で『終わり』なのだ。
遠い昔の記憶がふと頭を過ぎる、あの時も確か君は…。
悲しみの記憶とともに笑いあった懐かしい光景が瞳の裏に浮かんでは消えていき、オスカーは小さく微笑んだ。
そう、これでよかったのだ、君は何も知らないままでいい。
そうして、オスカーは心が縦にひび割れる音を聞いた。

340 :
どつん、背後で鈍い音がして、階段を登ろうとした足が止まる。
急いで引き返すと、先ほどの騎士が今まさに消えて行くところだった。
胸に突きたてられた刃に目が引き付けられる、水飛沫を上げながら重い足取りで、それでも目いっぱいの速さで駆け寄る。
汚れ、褪せてなお鮮やかなブルーのサーコートが紅く染まり、差し込む陽光が斑に染まった金の刺繍を照らしている。
鎧ごと体を貫いた剣は、柄も刃も流れ出た血に染まりながら銀色の光を眩しいくらいに放ち、消えていく命のように、それは紋章を刻んだ盾の表面を撫でた。
赤と、青と、金と、そして銀の色彩は瞬き一つ分の時間を瞳に焼付け、錆び色の景色に溶けていく。
なんて残酷で、悲しくて、美しい景色なのだろう。
目一杯伸ばした指先が触れようとしたその時、騎士の体は掻き消えた。
どうして、なんで、そんな言葉ばかりが女の頭を過ぎる、倒れる体を受け止めようとしていた腕は、力なく宙を彷徨った。
残されたのは火の爆ぜる小さな音と天井から差し込む光、そして立ち尽くす騎士の鎧を纏った不の女ただ一人だった。

341 :
崩れた天井から差し込む光は、いったいどれほどの間同じ角度でこの場所を照らしていたのだろう。
そして、どれほどの間此処に自分は縛り付けられているのだろうか。
ひび割れた心は酷く曖昧な時間軸の中でアンフィスバエナの様に留まり続ける。
此処で自分は全てを諦め、そして酷い出来の戯曲に自ら幕を下ろした。
それは不出来な役者への、世界からの罵倒なのだろうか。
干からびた体はコントロールを失い、壊れていく世界の中で何もできないままただ此処に立ち尽くしている。
錆付いた空気は酷く埃っぽいが、もはや呼吸すら必要としないこの体にはむしろそれが有難かった。
好き好んで此処に足を踏み入れる生者などそうそういるはずもなく、酷く渇きを訴え続けるこの朽ちた体が生暖かい液体に満ち溢れた何かに喰らいつく恐れはないに等しい。
ぬかるんだ緑色の水が染込んだブーツの履き心地の悪さは既に気にならなくなっていた。
サーコートのどす黒い染みが今し方付いたものであれば良かったものを、などと考える。
考えて、ああ、やはり自分は既に亡者なのだなとすとんと納得した。
血に汚れた剣を強く握り締める、革の手甲は指の関節部分が破れ、切り口は毛羽立ってしまっている。
時の止まった不院に風が吹く、亡者はほんの少し首を持ち上げて切取られた空を見た。
羽音が聞こえる、ああ、時が動き出す。
亡者は干からびた唇をきつく結ぶ、いつか聞いた足音がやって来る。
どうして此処へ戻って来たのだろうか、それ程此処には大切な何かがあるのだろうか。
理由など知ることは決してないだろうし、その必要も恐らくないだろう。
ただ餓えた体は夕食を終えた後の鍋底の焦げ付きのようにこびり付いた意識と裏腹、新鮮なソウルの匂いに惹かれ足音に向かって歩き出す。
淀みの底の緑色の汚泥がかき回され、変色した革にこびり付いた。
くすんだ銀の肩当から、裾の解れたサーコートから、踏み出す度に砂埃が舞う。
金属と革の擦れる音がする、崩れた壁を潜ったならば、もうすぐ其処にいるのだろう。
ああ、全くこの世界には救いなどなくて、黄昏色の悲しみが不人の灰に降り積もっていくばかりだ

342 :
恐らく、目の前の彼女も同じ事を考えたに違いない。
まだ辛うじて生にしがみ付いていたあの時の不院で出会った姿ではなく、瑞々しい生命に満ちた、幼さの残る顔立ちの騎士鎧の女。
酷く狼狽したような、驚愕に見開かれた瞳は直ぐに諦めの色を以って伏せられた。
女は固く唇を結び剣の柄を握りなおす。
クレイモア、大剣の中でも軽く扱いやすい細身の刀身は、決別の意を以って亡者に向けられた。
固く結ばれた紅い唇の隙間から微かに嗚咽が漏れるのを、亡者は兜の奥で確かに聞いた。
女が悲鳴のような咆哮を上げる、駆け出す足取りは以前よりも聊か速い。
力任せの斬撃は青い盾に弾かれる、無防備な脇腹に祝福を受けた刃が食い込むが、重い板金に阻まれ致命とはならない。
女の顔が苦痛に歪む、それは壊れてしまった心をぎりぎりと締め付けたが、男というものは理性よりも本能を優先してしまいがちな生き物であるので、そこばかりはどうしようもない。
朽ちてしまった肉体は目の前の新鮮なソウルを求め続けていて、そしてとっくにコントロールを失ってしまっている。
めちゃくちゃに刃を振り回す自身の肉体は、なるほど此処にいる亡者どもと何も変わりはしない。
どすんと蹴り飛ばされた女の背が古い石の壁にぶつかり、女の口から小さな悲鳴が漏れる。
追い討ちをかけようとした直剣はこげ茶色の盾に阻まれ、膠着した力は互いの距離を自然と近づけさせる。
盾の表面に走る大小の傷が光をでたらめに反射する、どれだけの数の悪意を受け止め続けたのだろう。
肉体は渇きを癒そうと足掻き続けているが、罅割れた意識は女の瞳に釘付けになる。
噛み締めた歯が割れてしまいそうなほどきつく歯を食いしばる女の瞳は、差し込む光に照らされて心なしか潤んでいるようにも見えた。
暗い色彩に移りこむ兜越しの赤い光と、吸い込まれるような丸い瞳孔の奥に光る不の証、亡者は密かに歓喜する。
ああ、彼女もやはり同じ存在なのだと。
そして同時にそれが酷く悲しかった、不人の末路を彼女に突き付けたのが、他でもない自分であるなどと。
亡者は兜の奥で顔の皮膚を引き攣らせる。
もう少しだけ互いの体内にちらつく呪いの炎の揺らぐ様を見ていたかったが、そろそろお終いにしよう。

343 :
亡者は壊れた自我を揺さぶり、切れてしまった操り糸を手繰り寄せようともがいた。
自我による再びの統治を恐れるように、肉体はめちゃくちゃに暴れだす。
無意味な回避行動をとり急に距離を置いた亡者に、女は聊か戸惑いを見せた。
それでも大剣の柄を握る腕の力を弱めることはなく、革の手甲で顔を拭う。
噛み締めた唇の涎と、汗と、目尻を僅かに濡らす塩水の混じった液体が薄く糸を引いた。
ぬらりと光る粘液がほのかに赤いのは、血か、それとも呪いの光に照らされたためかは判らない。
再び亡者が美しい刃を振りかざす、不自然なまでに遠い軌道を描き金の光が淡くサーコートを照らす。
緩やかな滅びの歌が聞こえる、一歩早く動いていたのは女。
塔の描かれた金属の曲面が、刃を持つ手を弾き飛ばす。
亡者の体が大きく仰け反り、どす黒く汚れ傷付いた胸部が顕わになる。
それは既に反射だった、この呪われた世界にしがみ付く女にとってはそれこそが生きる術。
大剣としては細身の刃は厭にすんなりと亡者の胸を貫き、して尚流れ続ける赤い飛沫に塗れた切先が、青い布を突き破って埃にまみれた空気に震える。
致命の一撃、読んで名のごとくそれは亡者の消えかけた命に届く一撃だった。
貫かれながらこれで漸く終われるのだと、亡者は安堵の息を吐く。
ずるりと引き抜かれる刃の異物感に僅かに肩が震える、壊れてしまった肉体は幸いさほど痛みはない。
力を失った肉体は膝を付く、肌を撫でるこの感覚は自ら命を絶ったあの時と同じだ。
このまま蹴り飛ばされ倒れたまま無様に消えていくのだろう、亡者の自分にはお似合いの末路だ。
干からびた顔の筋肉を引き攣らせるように辛うじて兜の奥で笑みを作る、しかし次に肉体に感じた衝撃は、想像していたものよりはるかに優しかった。

344 :
やっぱり、君は優しいな。
こんな状況であるのに、そんな風に思ってしまう辺りやはり自分もただの男なのだろう。
女の呼吸する小さな音がすぐ耳元で聞えるのは女の顔が直ぐ近くにあるからで、それは女が倒れた亡者の体を抱きしめているからで。
ぼんやりと流れ出る血が女の鎧を汚すのではないかと考える、貫かれた胸から液体が流れ出るどくどくと脈打つ感覚を、二人が密着しているせいか厭にはっきりと感じ取る。
他人事のように浮かぶなんて事のない思考は、ふと耳に感じた女の嗚咽と鼻を啜る音でかき消された。
もはや首を其方に向ける余力すらないが、女が泣いているのだということは小刻みに震える体が伝えてくれた。
ふと女の腰のポーチに視線を落とす、今更ながらどこかの森で見た記憶のある白い花が一輪顔を覗かせているのに気付いた。
月明かりの下淡く光る花を見ながら談笑したのはいつだったか。
ああ、そうか、漸く亡者は気が付いた。
女はこれを手向けに此処に戻って来たのか。
力なく垂れた腕が、女に預けた胸が、泥水に汚れた足が白い灰となって散っていく。
身勝手に使命を押し付け身勝手にに、そして亡者となり命を奪おうとした男に、出逢ってほんの僅かに言葉を交わしただけの男のためにも、君は泣いてくれるんだな。
亡者は消えていく肉体をどうにか操ろうと足掻いた、その拍子に青い盾が左腕をすり抜けて落ちたが、女はそれに気付きはしない。
ごめんな、泣かせるつもりはなかったんだ。
亡者は、オスカーは、お陰で軽くなった左腕を精一杯の力で動かし、かつて女がそうしたように優しく背中を叩く。
ぎくりと女の背が跳ねた、彼女が抱きしめたまま振り返ろうとしたことは身じろぎと衣擦れの音でわかってしまった。
やれやれ、自分はつくづく騎士に向いてないなと消えていく思考の片隅でオスカーは苦笑する。
本当にこれでお終いだというのに、お互いが鎧を身に着けているので体温が感じられないのが少し残念だ、などと考えている自分が少し腹立たしい。
最後に一度だけ、強く女を抱きしめる、すり抜けるように力を込めた腕は灰となり、光の中に散っていった。

345 :
遠くで篝火の燃える音がする、寄りかかる重みはとうに消え失せたというのに、膝を付いたままの体は一向に動こうとしてはくれない。
じくじくと斬られた傷が痛み出した、散々埃を吸い込んだ咽の奥がひりついて思わず顔を伏せる。
名も知らぬ騎士の歩いた軌跡を、差し込む光に照らされた緑色の水が描いているのが目に入る。
それは騎士を看取ったあの場所から続いていて、めちゃくちゃな軌跡を描きながら女の足元で途切れていた。
ふと胸元に目をやる、流れ出た血を浴びたはずの板金は、照明の火に照らされてほんの僅かに赤っぽく光るだけで、いつもと変わらない銀色のくすんだ金属光沢に古傷を浮かび上がらせるだけだった。
強く歯を食いしばっても、腹の底から沸く感情ががたがたと下顎を揺さ振るので、言葉にならない嗚咽が涎とともに漏れてしまう。
力を無くした指先から、少し高い音をたててクレイモアが滑り落ちた。
襲いたくはないのだと、行ってくれと記憶の中で誰かが言う。
希望を持ってねると小さく笑う。
ありがとうと、投げかける。
光の中に消えていく、赤と青と金と銀。
めまぐるしく脳内を走る電気信号の残渣に、隣で笑う誰かの姿が掻き消える。
再びの邂逅の後、残されたのはやはり女一人だけだった。
悲痛な慟哭が牢獄に消えていく、誰も語ることのない騎士の存在を、残された青い盾だけが世界に刻んでいた。

346 :
今回はとりあえずここまで。
ゲーム本編内の短い部分ですが、この後から没になった彼のストーリーに踏み込んでいきますので、もう少しお付き合いいただければ幸いです。
下地のある作品で文章を書いたことはなかったので色々と拙いですが、読んでいただきありがとうございました。

347 :
乙です

348 :
乙です。とても良かったです!
続き、楽しみに待っています。

349 :
乙!物語性のある作品も凄く好きだ!
エスト渡す超重要人物に名乗らせないとか、フロムはオスカーにひどい事したよね

350 :
オスカーさんの話続きを投下させていただきます。
今回から没になった設定に踏み込んだ話になります。
相変わらず長いです、レスをかなり消費してしまいますがどうかお付き合いください。

351 :
遠くで鐘の鳴る音が聞こえる。
橙色の光を放つ篝火の傍、崩れた壁に凭れながらオスカーは仄暗い空を見上げる。
固く組まれた腕を人差し指でとんとんと叩く、小さな金属音は肌を撫でる冷たい空気に溶けていく。
黒い森の庭とはよく言ったもので、目覚ましの鐘のある古い教会からさほど離れていないにも関わらず、ここは太陽の光が差し込むことは無く、病的な青白い月が欝然とした森の梢を照らすばかりだ。
雲を撫でるように、鮮やかな緑の光が空を舞う。
ほう、とオスカーは溜息を吐く、あれが噂に聞く月光蝶かと遥か頭上の古い石造りの塔に留まる光に暫し見入る。
ゆったりと翅を休める神秘の生き物は、人工物でありながらこの不可思議な森に溶け込み、絵画の様に美しい。
舞い散る淡い光は苛立った心を幾分か鎮めてはくれたものの、結局は何の解決にもなりはせず。
「どうしたものか…。」
深い溜息を吐く、下げられた視線の先には燃える炎と同胞の骨、そしてそれを繋ぎとめるねじくれた剣。
何れは自分もこうなるのだろうかと頭の隅でちらりと考えて、胸の奥底から湧き出る不快な感情に思わず突き刺さった剣を引き抜き投げ捨ててしまいたいという衝動に駆られる。
「…っ、は…。」
思わず肩を跳ね上げ大きく息を吐く、破壊衝動は一先ず押さえつけられたが、酷く後味の悪い感情はいまだ腹の中でのた打ち回っている。
篝火は不人の命だ、不用意に失う訳にはいかない。
だが、とオスカーは組んだままの腕に力を込める。
悪意に満ちたこの世界で、もう何度もを味わい絶望に呑まれ、血まみれになりながら這いずって此処まで来た。
それでもというものへの恐怖は決して消えず、寧ろ一層増していくばかりだ。
何時か、必ず自分は亡者となり人としてぬこともできぬまま彷徨い続けることになる。
そうして、目に付く者全てに襲い掛かり喰らい付き、何れ動くこともできなくなり人知れず風化していくのだ。
兜の内側で固く瞼を閉ざす、これが夢であればよいのにと考えて、しかし自嘲の意味を以って唇をくっと吊り上げる。
早く終わればいいと何処かで思っている自分がいる、刃に貫かれ眠ったまま世界に幕が下りればいいのに、と。
だけどそれでは駄目なのだ、これが夢ならばきっと『彼女』も夢になってしまう。
悪意が恋人のように擦り寄ってくるこの世界では、出逢った人達が次に会う時には既に亡者であったり、問答無用で刃を向けてくることも珍しい事ではない。
そんな油断できない人間関係ばかりの世界では互いに無関心でいることが身を守る手段の一つではあったのだが、それでも『彼女』は今となっては多分出逢ったその時からだろう、自分からずかずかと此方の領域に踏み込んで来て、当たり前のように言葉を交わし、そして笑うのだ。
この悲劇だらけの世界で得た初めて心を許せる友人を、夢だなどと思いたくはない。
小さく溜息をもう一度、暗い場所にいるせいか自然と思考も闇に引っ張られてしまう。
サーコートの刺繍が赤い光に照らされて瞬く、伝承に有る日緋色金とはこの様な色彩なのだろうか。
瞳の奥がちりちりと疼く、呪いの証が蠢く感覚に、オスカーは再度人差し指で組んだままの腕をこつこつと叩いた。
銀の鎧は月明かりと篝火の間で玉虫色に光る、曲面をなぞる淡い緑の光沢は空を舞う燐粉の色に似ている。
できれば何かに縋り付きたかった、何時だって思考の隅から消えない恐怖を、誰かに預けてしまいたかった。
それでも独りで歩かなければならない、伸ばされた手に縋り付く事はきっと許されない。
何故なら、とオスカーは顔を伏せる、自分は既に自らの使命を故も知らない他人に押し付けてしまっている。
当の本人は寧ろ目的ができたと張切ってはいたが、それでも使命が与えた苦痛はどれほど彼女を蝕んだだろうか。
きつく唇を噛み締める、蒼白い月に嘲笑われているようで、オスカーはそっと寒い色の空から目を逸らした。
自然と肩が小刻みに震える、篝火は目の前で燃えているというのに此処は酷く寒い。
オスカーは歯を食いしばる、自然と眉間に力が入りこめかみの辺りが少し攣った。

352 :
「…?」
不意に聞こえてくる草木の擦れる音に、オスカーは伏せていた顔を上げる。
小さな金属音が革のポーチのずれる音と混じって橙色の光に溶ける。
かさかさという音はこの森に潜む人の形をした木の魔物の足音だろうか。
肌を撫でる空気が僅かに震えている。
聴覚だけをそちらに向け、オスカーは凭れた壁に体重をかける。
木の魔物が近くを歩き回るのは別段珍しいことではない、篝火から離れる理由もなければ襲われたところで大した脅威でもない。
じっと耳を澄ませ、音の聞こえる方角を突き止めようと集中する、しかし乾いた音はすぐに遠ざかり、篝火の爆ぜる音が小さく響くのみとなる。
行ったか、と小さく息を吐く、気晴らしにもう一度美しい生き物に目を向けようとして、今度は違う音が近づいてくるのに気付いた。
「オスカー!」
不意にかけられた声に思わず肩が跳ねる、愛剣を収めた鞘がかちゃりと控えめな音を立てた。
まさかこんな場所で声を掛けられようとは、声の主に心当たりの有るオスカーは小さく息を吐き、首だけをそちらに向ける。
「これは、何時ぶりだろうな…。」
君が無事でよかった、そう言葉を発そうとして、思わずオスカーは一度視線を戻した上で身を捩って声の主を凝視する。
ああ、予想外の事態に遭遇した場合本当に人は思わず二度身してしまうものなのだな、などと考えてしまった。
「…えぇと、暫く見ない間にその、随分大胆なイメチェン?をしたんだな。」
あまり女性をまじまじと見つめるのは良くない事だとわかってはいるが、こればかりは許されるだろう。
どういうわけかあるはずのないロックオンカーソルが見える気がする。
兜の下で思いっきり顔が引き攣るのを感じて、オスカーは付き合いの長い重い相方に感謝した。
声を掛けてきたのは、今し方考えていたオスカーの友人その人だった。
それは予想の範囲内であった、自衛の為に不用意に他人と接触するのを避けていたオスカーの名前を知っている人物はそうはいない、ましてやこんな場所にやってきて声を掛ける人など彼女以外に考えられない。
問題は、いつもの騎士装備ではなく今彼女の身に着けている防具が、非常に厭な経験を思い出させる代物だということだ。
「ハベルの装備か、うん、似合うと思うよ君は筋力が必要な武器を好んでいるようだし強靭は必要だからな。」
思わず早口で喋ってしまう、篝火の光に照らされて佇む岩のようなハベルの鎧を纏った彼女の姿は妙に威圧感があった。
此処に来る前に通った不街の塔で盾ごと磨り潰されそうになったのを思い出す、後ろが壁でなければロックオンしたまま後ずさりしていたことだろう。
オスカーの心情に気付いたかは判らないが、女は盛大に溜息を吐く、不機嫌そうな声が重い兜の隙間から聞こえてくる。
「別に、今亡者だから着てるだけよ。」
クレイモアを担いだまま女は篝火の傍までゆっくりと歩み寄る、灰色の装甲が擦れてざりざりと音をたてている。
湿った土を窪ませながらどすどすと重い足音が響く、岩でできた鎧は恐らく彼女自身よりも重いだろう。
「亡者だから?そんなに気にすることなのか?」
腕を組んだ姿勢を崩さず篝火の傍に座る女に視線を向け、オスカーは首を傾げた。
呪われたロードランでは亡者の姿は日常的に目にするもので、殆どが理性を失くしているとはいえ幾人かは人の心のまま留まっている。
それどころか明らかに生身であっても襲い掛かってくる者もいるわけで、もはや姿が亡者だとか生者だとか考えるだけ無駄な気がして仕方がないと思うのだが。
寧ろ女性が堂々と胡坐をかいて座ることを気にした方がいいだろう、オスカーは頭の中で呟いた。
女は首を少し曲げてオスカーを見たが何かを言うでもなく不機嫌そうに深い溜息を吐くばかりで、どう話を切り出せばいいのか多少の居心地の悪さに小さく身じろぎをする。
背中に当たるごつごつとした石の感触は正直心地良いとは言えない。
女の隣に座って話を続けたいところだが、あからさまに不機嫌な様子では近づくのは躊躇われた。
今日は随分と虫の居所が悪いらしい。
如何ともし難い状況に眉間のしわを深くしていると、不意に女が口を開いた。

353 :
「この顔を笑う奴がいるの、貴方と違ってね。」
ふう、と聞こえるように息を吐く女の言葉は吐き捨てるように篝火の向こうに投げられた。
赤みを帯びた黄色い光が、ごつごつとした装甲の表面の細かな凹凸をはっきりと浮かび上がらせている。
「諦めて座り込んでるだけの奴や、いるかもわかんない女神に縋ってるだけの小悪党に言われたってどうってことないんだけどさ。」
不貞腐れたように呟く女に、はあ、とオスカーは気のない返事をする。
女はうんざりしたと言わんばかりに大きな手甲を着けた右手をひらひらと振る、無骨な岩肌に巻きつけられた金具が光を反射するので、オスカーの鎧もリズムに合わせてちかちかと瞬いた。
「下手に生身に戻ると色々面倒だから、戻らない間はこれを着てるのよ、本来なら亡者の方が気楽でいいんだけど。」
あんな奴らに笑われるのは癪なの、不機嫌そうにそう言う女に苦笑する。
火継ぎの祭祀場の篝火で幾度か彼女と会話したことがあるが、彼女が立ち去った後、背後に腰掛けていた鎖を編んだ鎧の退廃的な雰囲気の男に小声で爆発しろという物騒な言葉を投げかけられたのを思い出した。
特に彼と言葉を交わしたわけでもないので、何故そんな言葉をかけられたのかは未だに判らないが。
「まあ、私の場合は初めて会った時君は亡者の姿だったからというのがあるからな。」
組んでいた腕を解きひらひらと振り返す、訝しげに女は首をかしげてそれを見つめた。
大きな兜の隙間から、真っ直ぐな視線がブルーのサーコートを射抜いている。
「ん?どうした?」
女が余りに自分を見つめるので、オスカーは何か失言でもしたかと心の奥で冷や汗をかく。
首周りに僅かに残るこげ茶色の外套の切れ端を留めている鎖がちゃりちゃりと控えめな音をたてるのが、ひんやりとした森の中に厭に響く。
女は少しの間兜の奥からオスカーを見つめていたが、やがて視線を篝火に戻し大きく息を吐いた。
落胆とも呆れとも取れる女の様子にオスカーは密かに首を傾げた、兜越しでお互いの表情は見えないまま沈黙が流れていく。
「別になんでもない。」
少し拗ねた様な声で女は呟くと燃える篝火に手を翳す、黒い精が篝火に吸い込まれ、女の体が淡く光る。
生身を取り戻した女の鎧が僅かに膨らむ、岩のような鎧は体を自然と大きく見せるが、それでもオスカーは華奢な体だと感じた。
軽々とツヴァイヘンダーやクレイモアを片手で振り回す女は、決してひ弱ではないことは理解しているのだが。
女は三度火に黒い精を注ぎ込む、人間性を取り込む度屍の上で踊る炎は勢いを増していく。
注ぎ火の秘儀を手に入れたのか、とオスカーは内心関心した、白教の連中が躍起になって探しているものであるということは聞いていたが、体よく不となった厄介者を追い払う口実程度にしか思ってはいなかった。
燃え盛る炎を見つめていると女がゆっくりと此方を向く、どうかしたのかと問う前に気まずそうに女が口を開いた。
「着替えるから、あっち向いてて。」
女は木箱からいつも着ている騎士の鎧を取り出していた、オスカーはああ、と小さく返事する。
生身に戻ったのなら姿を隠す必要もない、彼女とて若い女性なのだ、男が傍にいては確かに着替えにくいだろう。
「それじゃあ、私は壁の向こうに行こう。」
此処は席を外すのが妥当だろうと凭れていた背を離し立ち退こうとするオスカーに、女は小さく首を傾げた。
「別にそこまでしなくていいわよ、あっち向いててくれれば。」
先にいたのは貴方だし、女は小さく付け足すと灰色の兜を脱ぎ足元に置く、ごとりと重い音をたてて転がるそれは空洞になって尚不思議な威圧感を放っている。
問答無用で着替えだす女にオスカーはやれやれと溜息を付き、少しだけ位置をずらして女に背を向けると視線を月光蝶に向けた。
随分信用されたものだと苦笑する、見つめる暗い空の片隅で、じっと石造りの塔に翅を休める姿は相変わらず美しい。
火の爆ぜる音と衣擦れと金属の震える音が黒い森に小さく響く。
篝火の光を鎧が跳ね返すので、空を切取る石の壁は灰と赤に斑に染まっている。
幻想的な風景の中で、隣にいる誰かの生活音が酷く心地いい。
衣擦れの音が不意に止んだ、しかしオスカーは巨大な蝶から視線を外しはしない。
迂闊に振り向いてクレイモアの錆びになるのは勘弁願いたい、故に女の許しを辛抱強く待たねばならなかったが、目の前の風景があまりに美しいので然程苦痛でもないのは幸いだった。

354 :
「もういいわよ。」
漸く掛けられた声にん、と小さく音を発してオスカーは身じろぎをする、鞘とポーチがぶつかって控えめに擦れた音をたてた。
振り返ればいつも通り下級の騎士の鎧を着けた女の姿があった、いつもと違って少々不機嫌な顔をしていたが。
「やっぱり君はそれを着ている時が一番君らしいな。」
少々安堵の色を込めてオスカーは肩を揺らしくつくつと笑う、それが気に食わないのか女は少し頬を膨らませた。
「どういう意味?」
苛立ったように女は腰に手を当て、兜越しに瞳を覗こうとでもするようにオスカーの顔を覗き込む。
勇ましい彼女の時折見せる子供っぽい仕種は正直とても好ましかった。
サーコートのない彼女の鎧は強く光を反射するので、篝火を背負う女の姿はほんの少し眩しく見える。
質問に答えずただ小さく笑うばかりのオスカーにうんざりしたように女は唇を尖らせ、視線を逸らして小さく呟く。
「まぁ、あたしだってオスカーが違う格好してたら誰だかわかんなくなるだろうけどさ。」
「おい。」
呟かれた内容に聊か脱力すると同時に篝火が爆ぜる、動作は小さくとも身じろぎに伴う金属音は妙に大きく感じた。
徐に女はぱたぱたと体についた灰や土を払いながらポーチの位置を直しオスカーの傍に歩み寄る。
「で、さっきから何を見てるの?」
再び壁に背を預け腕を組むオスカーの顔を、少しだけ背が低いために見上げるように見つめる女にオスカーはん?と鼻を鳴らす。
少し幼い顔の不思議そうな瞳は真っ直ぐに此方を見つめている、その奥にちらちらと呪いの炎が揺らぐのを見て、再び疼く瞳を細くする。
「オスカー、さっきからずっと同じ方ばっかり見てる。此処に来た時も着替えてる時もずっと。」
そう言って女はぽんぽんとオスカーの胸を左手の甲で叩く、埃を舞い上げながらサーコートがたるむぱすぱすという軽い音が板金の上で踊る。
女はよくこうして自分の体に触れてくる、故郷ではこういうタイプの女性にあったことがないので最初はとまどったが、もうすっかり慣れてしまった。
「なんだ、見てたのか。」
何を観察しているのだか、と肩を竦めたオスカーに女は再度不機嫌そうに眉を顰めた。
「当たり前でしょ、着替えてるのに。こっち向いたら崖に突き落としてやろうと思ってたもの。」
さらりと物騒な事を言い放つ女にオスカーは苦笑する、御誂え向きの崖は確かに彼女の背後に広がっている。
声が掛かるのを待っていたのは正解だった、情けないが腕力ではおそらく彼女の方が上だろう。
「だから向こうに行くって言ったじゃないか…。」
溜息とともに呟けばうるさいと強く腕を叩かれた、鎧越しなので痛みはないが衝撃で組んでいた腕が解けそうになる。
さっきから何がしたいのか理解に苦しむが、とりあえず不快ではないので好きにさせようとオスカーは何やら喚いている女から視線を逸らす。
先ほどまでの鬱々とした感情はお陰で吹き飛んでしまっていた。

355 :
「それで話を戻すけど。」
少しして落ち着きを取り戻したらしい女は、再度オスカーに問いかける。
「そんなにじっと何を見てたの?」
こんなとこ何もないじゃない、首を傾げる女にオスカーは小さく笑った、そうして組んだままの腕の人差し指だけをぴんと立てて、暗い空の向こうに見える建物を指差してやる。
「月光蝶だよ、考え事をしていたら目に入った。」
相変わらず鮮やかな緑色の光はそこにあった、しかし女は同じ方向を見て、うーんと小さく唸りながら眉を顰める。
廂のように手を額に当てる仕草がほんの少し可愛いので、オスカーは聞こえないように小さく笑った。
「うーん、だめ、こっからじゃ建物と木が邪魔で見えない。」
女はむすっと小さく頬を膨らませた、少しずれた立ち位置が、もしくはほんの少し低い身長が、二人の見える景色を違えたのだろうか。
「ああ、そこじゃ見えないかもしれないな、ほら。」
もう少しこっちに来るといい、そう言って手を差し伸べる、しかし女はゆったりと伸ばされたそれを取ろうとはせず、鋭い視線で訝しげに見つめた。
「何?」
「ああ、足元に石が散らばってるから蹴躓きそうだと思ったんだが。」
言われて女は足元を見る、ここは元々壁に隠れた篝火で周囲には古い石造りの建物の名残が見受けられたが、大き目の煉瓦程の石のブロックが確かにごろごろと無造作に転がっている。
緑がかった灰色のそれらはかつて此処にあった王国の衰退する様を見届けたのだろうか、風化した表面はざらざらとして膝を擦れば布越しであろうとたちまち傷が付いてしまいそうだ。
しかし女は一層ぶすくれた顔になり、差し出された腕をぱちんと払う。
「いいわよ別に、子供じゃないんだし!」
そうしてそっぽを向いてしまうので、瞬き一つ分呆けてから、オスカーは弾かれた腕を顎に添えてさも可笑しそうにくつくつと笑った。
小刻みに揺れる体に合わせて肩当の表面を赤い光が這い回る。
子ども扱いしたつもりではないのだが、子供じゃないと言っておきながら女の言動はまさに子供のそれなので、オスカー自身は微笑ましいと感じていたのだが、当の本人にはどうやらそれが面白くないようだった。
「何よ、馬鹿っ!」
ぷくりと頬を膨らませる女に、とうとう声を上げてオスカーは笑い出す。
女は思い切り眉間に皺を寄せると、オスカーの肩をばしばしと音をたてて叩いた。
「わかったわかった。」
悪かったよ、オスカーは笑いながら女の頭を兜の上からぽんぽんと叩いた、今度はしっかりと確信しての行動だった、それがわかったのかみるみる女の顔が赤くなる。
ぷるぷると小刻みに震える小さな肩が篝火に照らされ鎖帷子をちゃらちゃら鳴らす。

356 :
「もういいっ!あたしもう行くから!」
辺りに響く大声をあげ女はオスカーの手を払うと、背中を向けて乱暴に荷物を詰め込み始める、力任せに重い鎧を詰め込まれた貪欲者の烙印がきいきいと錆びた蝶番を軋ませ悲鳴を上げたが、不機嫌な彼女の鬱憤を乱暴に閉められた蓋の音でオスカーに突きつけるよりなかった。
「なんだ、もう少しゆっくりしていけばいいのに。」
小さく首を傾げてオスカーは呟くが、女はフン、と鼻を鳴らしてそれに答えた。
引っ張り出した道具を乱暴にポーチにねじこみ上からバンバン叩く、小物が溢れそうな茶色いポーチはぱんぱんに膨れてちゃんと閉まっていない。
「誰かさんの頼みごとであたしは忙しいの、じゃあね!」
さっさと荷物を纏めると、女は足早に立ち去ろうとする、しかし疎かになった足元を古い時代から其処にあった文明の名残の小さな欠片がまるで引き止めるように掬い上げたので、小さな悲鳴とともに女の体はバランスを崩しあろうことか崖の方へと傾いた。
しまった、女は思わず目を固く閉じる。
不注意による落下はよくあることだが、今回ばかりはさすがに自分でも呆れるしかない。
急いで詰めたせいできちんと閉じられていなかったポーチから、道具がばらばらと足元にこぼれた。
修理に使う金色の粉が風に舞い、きらきらと薄い帯を冷たい空気に描く。
少しだけ強い風が肌を撫でた、ふわりと体が浮く感覚に鳥肌がたつ。
篝火に戻った後なんと言われるやら、そんなことを考えながら女は落下の衝撃に備えた。
不意に金属と何かがぶつかる音が衣擦れの乾いた音に混じって近づいてくる。
瞼を開きそれが何を示すのかを確かめる前に強く右腕を掴まれ、全身が引き寄せられるのを感じた。
直後全身に軽い衝撃、そして若干の圧迫感と思わず掴んでしまった布の感触。
ほんの数秒女は目を開くことができなかった、困ったように笑う声が耳の直ぐ傍で聞こえる。
「だから言ったじゃないか。」
鎧越しだというのに背中に回された腕が熱く感じるのは何故だろう、ぼんやりと纏まらない思考で女は考える。
うまく状況を判断できない、否、したくない。
だが耳元で聞こえる小さな呼吸音が、掴まれたままの右腕が、嫌というほど自分の今の状況を訴え続けている。
崖に落ちそうになった自分をオスカーが咄嗟に掴んでくれたのだが、勢いに任せて引っ張ったために抱き寄せることになり、そのまま体勢を整えて崖から引き離すために、結果として抱き締めるかたちになってしまったのだと。
「全く、君は相変わらず危なっかしいな。」
間に合ってよかった、抱きしめたままオスカーが笑う。
女は黙りこくったまま指に力を入れる、掴んだ布はオスカーの色褪せた今も鮮やかな青のサーコートだった。
強く掴んでしまったので、緩やかに弛みを作っていたそれは背中の部分に集められ、くしゃくしゃと皺が寄っている。
先ほどとは違う震えが女を襲った、密着する体はそれを確実に相手にも伝えてしまうだろう。
不可抗力で顔を埋めることになってしまったオスカーの胸は汗と埃と篝火の灰の匂いがした、僅かに血の匂いも混じっていたが不思議と不快に思わなかった。
寧ろ酷く安堵している自分が居る、落下せずにすんだという理由ではなく、直ぐ傍にそれを感じることに。
動物の本能的な理由から、命がけで戦う男は女を惹きつける匂いがするという話を、女はぼんやりと思い出した。
「大丈夫か?」
黙ったまま震えている女にオスカーが問いかける、自分に縋りつくほど怖かったのだろうか。
硬直したまま反応のない女の背を優しく叩いてやる、不意に俯いていた女の視線がオスカーのそれとぶつかった。
何か喋るのかと思ったが、女は此方を見つめたまま気まずそうに唇を噛む。
どうした、そう問いかけようとした瞬間、女はオスカーを力任せに突き飛ばした。
緩んだ腕から逃れるように女は後ろへ飛び退く、足元の石はそれを邪魔したりはしなかった。
突然の出来事にオスカーが崩れた体勢を整えようとしている間に、黙ったまま女は駆け出した。
板金の鎧は浅い溝に沿って赤い光をニ、三度ちらつかせると、暗い森の扉の奥へと消えていく。
「あ、おいそっちは…!」
女の向かった先に気付いたオスカーは制止しようと声を掛けたが、走る女の足は止まらない。
追いかけようと一歩踏み出したその時扉に白い霧が現れ封をしたので、外と内とで二人のいる空間が切り離されてしまった。
兜の奥でオスカーは舌打ちをする、かちゃかちゃという足音は霧の向こうへ遠ざかってしまった。
迂闊だった、此処の危険さは十分承知していたというのに。
指の形に皺の寄ったサーコートを整えようともせず、オスカーは黒い森の入口で立ち尽くしていた。

357 :
女は黒い森をひたすら走った、妙に早い鼓動で胸が苦しい。
小さな水溜りを蹴り、苔むした倒木を飛び越え、突き出た岩を踏みつけ走る、口を開けば大声で叫んでしまいそうだった。
木の魔物が飛び出して来たが無視をして通り過ぎる、崖っぷちまでたどり着いたところで漸く息が切れて立ち止まる。
荒い呼吸を繰り返し、額の汗を手甲で拭う、吹き付ける風は冷たいが妙に熱い頬はきっと真っ赤だろう。
木に背を預けずるずると擦りながらへたり込む、空になったポーチが地面にぶつかりかさりと小さな音をたてた。
「あ、あはは…、何やってんだろ…。」
思わず零した言葉は酷く震えていた、抱きしめられた感触はまだ残っている。
正直、こんなふうに抱きしめられる日が来るとは期待していなかった。
悔しいが、オスカーは自分の事を異性として意識してくれていないのは承知していた。
友人だと思ってくれているのはとても嬉しかったし、気の置けない関係でいられるのはとても心地良かった。
オスカー自身は使命を押し付けたと後悔しているようだったが、きっと彼は気付いていない。
捕らえられ、何をするでもなく摩耗していく心を抱えて朽ちていく自分の元に現れた騎士の姿は幻のようで、しかしどれほど長い間暗い絶望に沈んでいたかも判らない魂を照らしてくれたのか。
その後傷付き瀕になった彼に、生きて欲しいと必で励ましたことが懐かしい。
火継ぎの祭祀場で元気な彼と再会した時は心底ほっとした、まさかその後行方を晦ませるとは思ってもみなかったが。
震える肩を抱きしめる、呼吸は少しずつ治まってきている。
深く溜息を吐いた、担いでいる木箱に視線を落とす。
此処に彼が向かったと、とある鍛冶屋から聞いた。
通り道で顔のないデーモンが邪魔をするので、以前たまたま購入した鍵で開いた見張り塔の扉から此処まで回り道する羽目になったのだが、迷いながら彷徨った森の中で見つけたものがそこにある。
埋めた顔の直ぐ前に煌く金の刺繍を思い出す、彼の匂いを思い出してまた少しだけ頬が熱くなった。
石の兵士と木の魔物に囲まれた誰かの亡骸、淡く光る花に照らされる見慣れた服装に背筋が凍った、もしかしたら、と。
黒い染みの浮いた、切り裂かれぼろぼろになった青いサーコートと、女の物と同じ形だが、しっかりとバイザーの降ろされた少しだけ重い兜を目にして、膝から力が抜けた。
最悪の想像が頭を過ぎり、同時にこれは彼と決まったわけではないという声が胸の内を這い回った。
もしかしたら、また自分は取り返しのつかないことをしたのではないのか、とぐるぐる脳内を巡る思考に吐き気を催した。
呆然とした頭で無意識にそれをかき集め、覚束ない思考と足取りでふらふらと暗い森を彷徨った先で見慣れた背中を見つけたときは心底安堵したものだ。
真っ先に駆け寄って話をしたかったが、同時に複雑な感情が胸の中を這い回ってもいた、どんな顔をして会えばいいのだろう。
亡者であると理由を付けてハベルに着替えてから声をかけたのは正解だった、久しぶりに聞く低く穏やかな声は抱えていた不安を拭い去ってくれたので、それ以外の理由に気付かれることのないまま元に戻ることができた。
もちろん亡者の顔を彼に見られたくないのも事実だった、気にしないと言ってくれたのは嬉しいがこれでも自分は女なのだ、最初に亡者の顔を見られていたのを忘れていたのは正直自分でも痛かったが。
むしろハベルの鎧にドン引きしていたのは意外だった、理由は大体想像がつくとはいえ。
普段落ち着いた物腰のオスカーが珍しく動揺する姿を思い出し、ほんの少し唇の端を吊り上げる。
こっちの気持ちも知らないでのんびり篝火にあたっていたり、恐らく無自覚なのだろうが躊躇いもなく伸ばされる優しい腕にほんの少し苛立ってしまった。
篝火の傍に隣り合って座るその距離で、自然と近づく肩を意識している自分に気付いたのは何時だったか。
気付いて欲しくて此方が距離を詰めても彼は一向に動じないのに、自分はほんの少し彼に近づかれるだけで心臓が口から飛び出しそうになるのが少し悔しい。
きっと、着替える時に立ち去ろうとしたのをさりげなく引き止めたことすら気付いていないだろう、見つけた鎧の主が彼でないことはわかっていたが、それでも彼の姿が見えなくなることが不安で仕方がなかった。
彼が覗き見をするような人でないことは判っていたので着替えそのものに不安はなかった、だから着替えが終わってもほんの少しだけ篝火に照らされる彼の背中を見つめていられた。
何気なく位置を変えた少しだけ広く見える背中が、吹き込んでくる冷たい風を遮ってくれていたのは女も気がついていた。

358 :
彼は優しい、女は溜息を吐く。
あくまで友人として彼は手を差し延べてくれているのであって、決してそれ以上の感情を持っているわけではない。
でももしかしたら、などと淡く期待してしまう自分に呆れてしまった。
肩を抱いたままの腕に力をこめる、偶然とはいえ抱きしめられた時のすっぽりと腕に収まる感覚が記憶に酷く甘かったので、頭に血が昇りそうだったとはいえ彼を突き飛ばしてしまったことを今更残念に思ってしまう。
助けられたというのに礼の一言も言ってない事を思い出す、後で謝りに行かなければ。
とりあえず逃げるように此処まで来た以上は先に進もう、女はゆっくりと立ち上がり体の土を払い落とす。
空っぽのポーチに気が付いたが、幸いエスト瓶は手元にあるので一先ず回収は後回しにすることに決めた。
クレイモアを担ぎ上げ歩き出す、月の光が刃に踊り足並みに合わせてゆらゆら揺れる。
かさかさと女を見つけたらしい木の魔物たちが乾いた音をたてて集まるが、力いっぱい振るわれた長い刀身にニ、三体が纏めて薙ぎ払われ、葉を撒き散らしながら吹っ飛んだ。
残りも薙ぎ払おうと女は距離をとる、助走をつけて勢い良く大剣を振るおうとしたその時、世界の交わる音が女の耳を振るわせた。
「え、嘘でしょ!?」
魔物を切り捨てながら女は辺りを見回した、欝蒼とした森は視界が悪く何処に何が潜んでいるのか見当がつかない。
そうだ今の自分は生身だった、他の世界から侵入してくる連中を警戒しておくべきだったというのに迂闊すぎた。
女は舌打ちした、今此処でやられるのは非常にまずい、まずすぎる。
まだ心の準備ができていないというのに、恐らくオスカーがまだ居るだろう篝火に戻されてしまうのは勘弁願いたい。
女はとりあえず森の奥まで逃げようと駆け出した、しかしそんな願いを侵入して来る連中が知るよしもなく。
石造りの建物に逃げ込もうとした瞬間、眩しい光が一瞬森を照らしたかと思うと、強烈な青い光が女の背中を直撃した。
「きゃあぁぁぁっ!」
ソウルの結晶槍、単発式の魔術の中でもっとも強力な一撃が女を射抜いたのだ、一瞬で女の体力は奪われ肉体が灰となって散っていく。
遠くに丁寧に腰を折り一礼をする青い霊体の姿があった、以前助けた姫君と同じ冠をしているのだけが辛うじて見える。
後で覚えてろ、篝火に引き戻されるのを感じながら、女は復讐霊の名前を告罪符に刻み付けた。

359 :
今回は此処まで。
ぐだぐだ長くなってしまって申し訳ない。
少しでもオスカーさんが好きになってもらえたらと思ってつい力を入れすぎた結果、色々おかしな方向に行ってますがもうしばらくお付き合いいただけると幸いです。
>>347,348,349
ありがとうございます、全くエロくない上長くなって申し訳ない。
オスカーさんが不院でぬバグと戦いつつがんばります。

360 :
竜学院に通うお金が無いビアトリスを援助と騙してハメてしまうのはどうでしょう?

361 :
乙カー!
動画でオスカー台詞ボイス聞いてたら「ダイスーン」とか言っててワロタ

362 :
全裸待機にいい季節になってきたな!

363 :
そういや、変態紳士or淑女のネタないな。

364 :
いや、だってあいつら既にあれで完結してるし……

365 :
お久しぶりです。
オスカーと女主の話続き投下させていただきます。
ぜ、前回から3ヶ月も経ってるのか・・・。
こんだけかかってるのにほとんど進展してないとかほんとごめんなさい。
あとえろくは一行になりません。
没になったオスカーさんのイベント関連の話になります。

366 :
「お帰り、早かったな。」
不の灰が再び肉体を構築する感覚に震える耳に、困惑したような声が響く。
篝火は変わらず燃えているが、背筋を撫でる空気は酷く冷たい。
女はばつが悪そうに唇を固く結んだ、先ほど思わず突き飛ばしてしまった騎士は先ほどと同じように壁に背を預けている。
彼の兜はフルフェイスなので表情を窺い知ることはできないが、恐らく呆れていることだろう。
酷く気まずい空気に女は溜息を吐く、見えないとはいえオスカーの顔に視線を向けることができない。
もしかしたら、助けてくれたというのに突き飛ばしてしまったことで怒らせてしまったかもしれない。
遠くでかさかさと木の枝の擦れる音がする、木の魔物がうろついているのだろうか。
無言が酷く耳に痛いので、女は小さく息を吸い込み口を開こうとした。
「あのさ」
「悪かったよ。」
吐き出す言葉を遮るように、穏やかな低い声が空気を震わせる。
女はようやく顔を上げる、自らが紡ごうとした言葉を男が呟いたことに眼孔の奥に落ち込んだ瞳孔をほんの僅かに広げながら。
「悪かったって、何。」
オスカーは変わらず壁に寄りかかっていたが、困ったように右の拳でこつこつとこめかみの辺りを叩いていた。
女は首を傾げる、彼に謝られるようなことをされた記憶は無かった筈だが。
迂闊に飛び出す原因となった子供扱いに近い触れ合いは、それでもこの冷たい世界の中酷く暖かいものだから。
「いや、不可抗力とはいえ女性を不用意に抱きしめるべきじゃなかったと思ってな。」
ばつが悪そうにオスカーは呟く、溜息が混じった声は抑揚が抑えられていた。
予想外の言葉に女は目を丸くした、僅かな動きにも干からびた皮膚が強く引っ張られるのを、目の前の騎士は感じただろうか。
少なくとも彼がああしなければ自分は谷底に落ちていただろう、まして助けられた側が乱暴に突き放してしまったというのに、どうして彼が謝るのだ。
気にしてない、そう言おうとした刹那、騎士は再び口を開く。
「お陰で随分君を驚かせてしまったみたいだ、すまなかった。」
胸に手を当て頭を下げる、騎士がする作法的な礼に女はほんの少し眉を顰めた。
腰の小刀が鎖帷子に擦れて小さく音を立てる。
これまでの行動から見ても恐らく育ちが良いのだろう彼はそれが当然なのだろうが、恭しすぎて何処か他人行儀に見える対応がほんの少し女の心を引っ掻いた。
オスカーがあまり他人と接触しようとしていないのは、この地にいる他の不達から彼の話題がほとんど出てこない事で察していた。
篝火の爆ぜる音が妙に耳に響く。
こうして会話をしていることを考えれば人付き合いが苦手というわけではなさそうだ、だとすれば恐らくは不用意な接触によるトラブルを回避するための選択なのだろう。
それはある意味正しい選択だと女は感じた、散々ろくでもない連中に酷い目に遭わされた身としては。
関わり合いにならなければ、奴らがどうなろうと知らぬ存ぜぬで過ごしてしまえるのだから。
だから、こうしてオスカーが自分と友人のように言葉を交わしてくれるのが、特別だと思えて嬉しかった。
彼が、自分を信用してくれているのだと。

367 :
だが、オスカーの無意識であれど聊か他人行儀な仕草は、ほんの少し浮ついた女の心にちくりと針を刺した。
邪険にされることはないが、一方で本当に心を許してくれているわけではないのだと。
そして、それは正しいことだと判ってしまえることが余計に心を引っ掻いた。
目の前の金の刺繍が篝火の光を反射するのが妙に目に痛いので、女はほんの少し俯いた。
「まだ、怒ってるのか?」
「へ?」
不意に聞こえた不安げな声に、女は弾かれたように顔を上げる。
相変わらずオスカーは腕を組んだまま此方を見ていたが、兜越しでも戸惑っているのだということはなんとなく感じた。
「いや、その、君が随分険しい顔のまま黙り込むものだから。」
とんとん、とオスカーは恐らく眉間だろう場所を兜越しに指で叩いて見せる、ここに皺が寄っているぞと言わんばかりに。
女は慌てて眉間を人差し指でぐりぐりと解した、確かにずっと不要な力を掛けていたような気がする。
それを見て小さくオスカーがふふ、と笑ったのは気付かないふりをした。
「別に怒ってないわよ、びっくりはしたけど。」
眉間を揉みながら小さく答える、あまり強く揉むとむーやらうーといった奇妙な唸り声が出てしまう。
「あの時はああするしかなかっただろうし、こっちこそごめん。」
頭打たなかった?揉むのをやめて女は問いかける。
強く拘束されていたのではないとはいえ、筋力を重点的に育てている女は鎧を着た、それもそれなりに鍛えているだろう成人男性を軽々と突き飛ばしたのだ。
状況が状況であるので手加減できたとは言えず、スモウハンマーを片手で振り回せる程度の力で思い切り突き飛ばされた彼が、そこらの瓦礫で身体を打つ可能性があったことに今になって漸く気付いた。
「ああ、大丈夫だ。」
むしろ突き飛ばされた胸の方が重傷かな、オスカーは笑う、冗談めかしてサーコートを叩きながら。
「もう!」
女は思わず吹き出し、聊か脱力しながらオスカーの肩を叩く。
笑いながら痛い痛い、とわざとらしく身を竦めるオスカーに、信用云々という考えはいつの間にか吹き飛んでいた。
こうしてふざけあえることこそが自分にとって重要なのであって、細かい理屈は考えるだけ無駄だ。
オスカーが一緒に居る、それだけでいいのだ。
信用するか否など、結局他者がなんと言おうが本人以外にどうしようもないことで、ならば今はこうしてふざけあえることを楽しんでおく方がいいだろう。
思いのほか笑いが止まらないので、女は肩を揺すりながらオスカーの胸にしがみ付くように身を寄せる、オスカーはそれに少し驚いたようだが、同じように笑いながら女の背中を優しく叩いた。

368 :
少しして漸く笑いの治まった女は、ぽんぽんとオスカーの背を軽く叩いて合図をすると一歩後ずさる様に彼から離れる。
肌を撫でる風は相変わらず冷たい。
篝火の赤と月の青が銀の甲冑の表面を撫でる、束の間の沈黙の中、目の前の騎士は厭に神秘的に見えた。
「君もアルトリウスの墓を探しに来たんだろう。」
不意にオスカーは口を開く、紡がれた言葉に一拍遅れて女は頷いた。
「ならもう分かっていると思うが、此処は凶悪な盗賊団の縄張りだ、連中は墓を求める侵入者に容赦しない。」
そう言ってオスカーは封じられていた門の方を見る、先ほどはうまく振り切ったようだが此処からでも数人の姿は薄ぼんやりと確認できた。
木々と闇に溶け込むように特殊な指輪を付けた者たちも恐らく近くにいるのだろう。
「それにどういう訳かやけに強力な青い霊体が引切り無しにやって来る、まあそれは今の君なら多分大丈夫だろう。」
オスカーはそう呟きながらちらりと女の方を見たので、漸く女は今自分が亡者であることを思い出した。
「あ…。」
しまった、といわんばかりにうろたえてから女は慌ててバイザーを降ろそうとする。
わたわたと兜のベルトを緩めようとするが、慌てているため上手くいかずがちゃがちゃと金属音が辺りに響く。
狭くなった視野は、近づくオスカーに気付けない。
「こら。」
漸く金具に指が触れた其の時、不意に伸ばされた腕が女の頬を緩く摘んだ。
「ぷふぇっ!?」
訳がわからず女はオスカーを見る、表情は見えないが、呆れたような溜息が隙間から漏れるのが女の耳に届く。
「気にしないって言っただろう、そんなに信用できないか?」
むにむに、そんな音が聞こえてきそうな勢いでオスカーは女の干からびた頬を引っ張るので、別段痛みは無いのだが女は両手でオスカーの頬を抓る腕を押さえようとしっかり掴む。
ぐいぐいと腕を押しやり顔を背けながら抗議の言葉を挙げようとして、しかし不意に緩んだ頬を摘む指に首を傾げた。
溜息が聞こえる、困ったような、落胆したような色を含んだ吐息だ。
一体どうしたというのだろう、表情が見えないことが酷く不安を煽る。
するりと皮手袋の指が抓っていた頬を優しく撫で、そして腕に篭められていた力が抜けるのを感じる。
同時に女の腕も無意識に離れていた。
「そうか、そうだよな…。」
小さな自嘲の笑いが兜の隙間から漏れる、そうして漸く女は気付いた。
拒絶するような態度が、先ほど女の感じた不安を今度は女がオスカーに与えてしまったのだ。
「まあ、仕方がないか。」
ほんの少し低い声で小さくそう言って少しだけ女から離れようとするので、女は慌ててオスカーに飛びついた。
予想外な女の行動に対応できず、オスカーの体がバランスを崩してよろめく。
倒れないようお互いが踏ん張ったので、鎧同士がぶつかってがちゃりと大き目の金属音を立てる。

369 :
「お、おい。」
突然の行動に困惑した声があがる、女は聞こえないふりをするように青いサーコートを強く掴む。
「ごめん、でもそうじゃないの。」
俯いたまま女は呟く、必然的に金色の刺繍が視界に入る。
濃い青の布地には余程接近しなければ分からないが、所々解れや黒い染みがあった。
小さくオスカーが息を吐いたのを感じる、それだけで大いに戸惑っているのだろうことは女に伝わった。
「あのね、信用してないからじゃないの。」
掴む腕に力を篭める、彼が逃げたりしないことは分かっているつもりなのだが。
オスカーは小さく身じろぎをしたが、それはやや不自然な体勢の二人が少しだけ楽になるためだった。
「その、くだらない理由だとは思うのよ、でもね。」
もごもごと口ごもる女を不思議そうな視線が射抜く、未だ小さな不安の色の光が滲んでいる。
ほんの少しそれに申し訳ないと思いつつ、信用して欲しいと思っていてくれたことを小さく喜ぶ自分に女は気付いていた。
だからこそ、くだらないことであろうと伝えておかなければ。
「オスカーは亡者の顔を笑ったり馬鹿にしたりしないって、私分かってるよ。」
そんな奴だったらこんなふうに一緒にいない、女はほとんど抱きつくような形になった腕に力を篭めた。
さっきのちょっとしたアクシデントのお陰で、大胆に接触することの気恥ずかしさは多少吹っ切れてしまっていた。
「でも私だって一応女なの、ぼろぼろでこ汚い姿を見られるのはやっぱり恥ずかしいの。」
うっかり着替えを見られるくらいにはね、女は小さく笑った。
オスカーが小さく身じろぎをした、小さく肩が揺れ、そしてふふ、と呼気が漏れる。
「そうだな、君は女の子だったな、それもそうか。」
良かった、穏かな低音が安堵の色とともに耳をくすぐる。
「すまないな、どうも最近弱気になってばかりで。」
情けない、息を吐きながら呟かれた言葉に女は苦笑する。
ネガティブな感情に引き摺られることは誰にだって起こる事で、ましてこの残酷な世界の中縋ることも叶わない心は疲弊していく一方なのだ。
彼は、自分が彼にそうしたように、ほんの少し女に縋りたかったのかもしれない。
「ううん、気にしないで。」
女は笑った、そうして不安を吹き飛ばしてやりたかった。
「それに信用してなきゃ、そもそもこうしてくっついたりできないもの。」
そう言ってぱすぱすとオスカーの胸を叩く。
「うおっと!?」
言われて必要以上に接触していることに気付いたオスカーは、思わず女の身体を押すように離しながら辺りを見回す。
慌てて距離を離したオスカーに女が不満そうに唇を尖らせたことには、残念ながら気付きはしなかった。

370 :
少しだけ強い風が篝火の光を揺らす、同時に二人の顔から表情が消える。
戯れるのはここまでにしよう、そうどちらかが言ったわけではないが。
周囲の空気が戦場に変わる、二人は同時に緊張の糸を纏う。
こうしてじゃれあいに来たわけではないのだ、男も、女も。
「君もこの先に用があるんだろう。」
先に口を開いたのはオスカーだった、低く落ち着いた声が聞こえる。
「協力してみないか、上手くすれば奴らを振り切れるかもしれない。」
何人潜んでいるかは分からないが、そう鋭い視線を森の奥に向けながら呟くオスカーに、女は小さく首を傾げる。
「それはいいけど、オスカーはなんの用事なの?」
不思議そうな視線が兜越しに瞳を射るのを、オスカーは静かに受け止めた。
幼さの残る顔立ちの女は、亡者になって尚その特徴を色濃く残している。
「何、アルトリウスは世界中で有名な存在だ、せっかくロードランに来たのなら所縁の場所を見てみたいじゃないか。」
騎士としては憧れだからね、そういって肩を竦めて見せる、女はそれにふうん、と無関心そうに返した。
オスカーは苦笑する、こういった気持ちは女性には理解し辛いものがあるのだろう。
しかしその笑みも直ぐに消える、薄暗い森は闇を湛えたまま二人を包んでいるのだ。
「そっか、てっきり深淵にでも行きたいのかと思ってた…。」
女は小さく呟く、紡がれた言葉にオスカーは小さく息を呑み、女の口元を見つめた。
一時の沈黙はしかし何かを伝えることはない。
「私は深淵に行く手がかりを探したいの、どうしてもそこに行かなきゃいけないみたいだから。」
女は封印されていた扉を見つめる、暗い森は遥か向こうまで広がっている。
「『深淵歩き』か。」
オスカーの口から零れた言葉に女は頷く、彼の騎士アルトリウスの二つ名、その力に。
「手に入る保障はないし、墓荒らしなんかしたくないけどね。」
女は徐に黒い塊をポーチから取り出す、中身をばら撒いてしまったポーチとは別に入れておいたのは幸いだった。
一息に握りつぶすと、篝火の前に腰掛け腕を翳す。
火の力が身体を駆け巡る感覚に生身を取り戻した肩を震わせ、女は木箱の蓋を開く。
何をするのだろうと腕を組みオスカーは女を見つめる、ちゃりちゃりと金属音を控えめにたてながら、細く長い鞘の直剣を掴み女は立ち上がった。

371 :
「はい。」
ぽん、と投げて寄越されたそれを受け止め、オスカーは戸惑いながら鞘から直剣を抜き放つ。
銀色のすらりとした流麗な刃が月明かりに淡く光る、使い古された柄は磨り減り所々黒ずんでいたが、それでも鋭く美しい。
「…これは?」
オスカーは息を呑む、これが業物であることは一目で分かった。
「アノール・ロンドの銀騎士が持ってたのよ、一応強化はしたんだけどちょっと肌に合わなくって。」
よかったら使って、女は土を払いながら呟く。
「別に悪く言うつもりもないけどさ、その、さ…。」
「ああ、分かってる。」
口ごもる女にオスカーは鞘に収めた剣を持たない右腕でこめかみのあたりをこつこつと叩きながら返す。
言うまでもなく女の視線はオスカーの普段扱っている剣に注がれている。
「強敵を相手にするには、これは、多少、火力不足だからな。」
多少の部分を強調する言葉に女は小さくうなり声をあげる、正直多少で済むなら気にはしない。
アストラの直剣、人の世界では上質な武器であるそれは、だがしかし進化するにはすでに限界だった。
他の平行世界の選ばれた不の中にはこれを好み、これ一本で突き進む者も多いとは聞く、どちらかといえば敢えて困難を背負うという意味ではあるが。
オスカーがそういう不と同列であるとは到底思えず、強敵が存在すると分かっていながら何もしないのも馬鹿らしい。
オスカーが普段どういうスタイルで戦っているのか見たことはないのだが、直剣を扱っているのならば直剣がいいだろう、と女は手持ちで一番強力なものを手渡した。
きっと、他者との接触を最低限に抑えていたのなら、鍛冶で強化することすら儘ならないだろう。
しかしオスカーは再度鞘から剣をほんの僅かに抜いたものの、溜息とともにぱちんという音をたてて収めてしまった。
「せっかくだけど、これは少し厳しいな…。」
困ったように剣を両手で捧げるように女に差し出し、オスカーは呟く。
「確かに凄いものだが少々重すぎる、これでは振る感覚が変わってしまうし、何より両手でないと扱えそうにない。」
成る程、技量か信仰関連の方が得意なんだ、と返された言葉に女は内心で呟く。
そしてつまり二人の筋力の差は大発火を最速で撃つのに必要な技量分ほど離れている、という事実に気付いた女は戦慄した。
オスカーの筋力が低すぎるのか、自分の筋力が化け物レベルなのかは一先ず置いておくとしても。
「すまないな、せっかくの好意を無駄にした。」
心底困ったという風情の声に、女の意識はオスカーに戻る。
渡した剣は未だオスカーの手にあるが、神に捧げる供物のように横倒しになっているそれは、女の手に戻るべくそこに存在するだけだ。
溜息を吐き、女はオスカーの腕を軽く押し戻す、黒く艶やかな鞘が篝火に赤く瞬いている。
「いい、どうせ私は使えっこないからそのまま持ってて。」
そのうち扱えるようになるわよ、女の言葉にため息を吐きながら、オスカーは銀騎士の剣を受け取った。
両手でならば十分扱える強力な直剣を得て、それでも彼の手はアストラの直剣の柄に伸びている。
溜息が赤い唇から漏れた、単純な火力だけでは推し量れない馴染んだ武器の頼もしさは、女も重々承知していた。
それ以上は武器について言及することを止め、女は扉の先を見つめる。
少なくともオスカーは自力でここまで来たのだ、いつでも救援に向かえるよう注意深く進み、後はオスカー自身の腕に任せよう。
結局のところ、それが今できる一番危険の少ない突破方法だろう。

372 :
「それじゃ、行こうか?」
オスカーと顔を見合わせる、闇霊を警戒するように告げた女に、オスカーは小さな皮袋を投げて寄越す。
「落し物だ、それとこれも。」
続けて金色の小さな物体が投げ渡される、掌で小さく金属音を立てるそれに女は首を傾げる。
「ペンダント?」
何の変哲もない金の鎖のペンダントが、篝火と月光にちかちか瞬いている。
表面に細かい傷がいくつもついた装飾も少ない古い装飾品を、女はまじまじと見つめる。
「武器の礼だよ、後はまあ単なるゲン担ぎだ。」
お守り代わりにしまっておくといい、オスカーの言葉に女は小さく笑う。
「そっか、ありがと。」
受け取った皮袋にペンダントをしまい、ポーチにねじ込むと女は扉に向かって歩き出す。
本当は首に下げたかったが、武器に引っ掛けて鎖が切れてしまうのは避けたかった。
「じゃあ、覚悟はいい?」
扉の前で女は問いかける、挑戦的な視線は月明かりに光る銀の鎧と相俟ってどこか悪魔的に見える。
「問題ないさ。」
落ち着いた低音が空気を震わせる、サーコートの金の刺繍が森の闇の中淡く光る。
燃える炎の赤い光が銀の鎧の表面を撫で、青の布地を這い回る。
赤と青と金と銀の色彩は、暗闇の中真っ直ぐに女の瞳を射抜いた。
そうだ、これこそが女の知る彼の色なのだ。
風が凪いだ、それを合図に二人は同時に扉の向こうへ身を躍らせる。
崩れた石の階段から飛び降りると同時に白い霧が空間に封をした。
霧の向こうで消えた篝火の不人の骨がからりと転がり、二人の足音だけが闇の向こうへ溶けていった。

373 :
以上になります。
次回からストーリーが進展しますので、もう少しお付き合いください。
・・・えろなんてなかったんや!

374 :
>>365
待ってました!GJ!!
逆にこの進展のなさがオスカーさんらしいなw

375 :
Part.1
【キャラメイキングは以下を参考】
http://upload.fam.cx/cgi-bin/img-box/aq2130714191033.jpg
http://upload.fam.cx/cgi-bin/img-box/jqd130714191052.jpg
http://upload.fam.cx/cgi-bin/img-box/rva130714191124.jpg
Part.2
【超絶美形、ここに降誕。キャラメイキングは以下を参考】
http://upload.fam.cx/cgi-bin/img-box/ibj130714153250.jpg
http://upload.fam.cx/cgi-bin/img-box/wd9130714153257.jpg
http://upload.fam.cx/cgi-bin/img-box/fjb130714153305.jpg

376 :
女主とオスカーの話続き投下します。
好き過ぎて性的な想像できない症候群によりえろ成分は(ry
オスカー×女主のはずがいつの間にか女主×オスカーっぽくなってる気がしなくもない。

377 :
余りにも残酷なこの世界を、それでも愛してしまうのは何故だろう。
淡く光る花を眺めながら、オスカーはぼんやりと霞む思考でもって言葉を綴る。
半透明の盗賊に斬られた左脇腹を抑えながら女の走っていった先に視線を向ける、巨大な金属の門は既に開かれ、白い光に閉ざされている。
傷は然程深くはない、が出血量が多く当分動くことは儘ならないだろう、ずきずきと脈打つように走る痛みに眉根を寄せる。
「…っ、ふ…。」
僅かに身じろぎ、瞬間走る激痛に苛まれ吐息が漏れる、エストを飲むなり篝火に戻るなりしたいところだが、オスカーは女を待つつもりだった。
盗賊たち全員を排除したわけではない、女がこの一帯の主に打ち勝つかどうかも不確定である以上、不用意に動くのは危険だろう。
エストを飲んだ時の炎の光で残っている連中が此方の位置に気付く可能性もある、女の状況を見て対応すべきだろうと痛みに耐えながら静かに時の流れに身を委ねた。
荒い呼吸が冷たい夜の空気に溶けていく、深手を負い不院でと女を待っていたあの時を思い出した、あの時は今よりも遥かに苦しい状態ではあったが。
「…っ、は、は…っ。」
痛みから目を逸らすように暗い空を見上げる、病的な蒼い月が梢の隙間からオスカーを照らしている。
ああ、あの時は石造りの天井から漏れる光が酷く眩しかった、生きようともがく事すら諦めていた自分を奮い立たせた、あの下級の騎士の女の背中のように。
「は、はは、は…っ、は…は…っ。」
途切れる吐息から、ふと噛みした笑みが零れる。
小刻みに肩が震える、肋骨が上下する度傷が痛んだが、それは今オスカーが生きているという証でもあった。
世界は残酷だ、オスカーは嘲笑する、望むでもなくこの世界に放り投げられ、何れ終わる運命に怯えながら痛みを背負い、そうして静かに眠ることすら奪われ、自らを見捨てた者達の為に人知れず朽ち果てろというのか。
一体自分が何をしたというのだろう、残酷なこの世界で、ただただ必で生きていただけの自分が、一体なんの罪を犯したというのだろう。
だが、それでも確かに自分は世界を愛したのだ、恐らくは、ただ一人の存在の為に。
そして、きっと、ただ一人の為に、自分は。

378 :
風の流れが変わった、弾かれたように顔を上げ霧の掛かっていた扉に視線を送る、遠くに見える霧は晴れていた。
ああ、彼女は勝てたんだな、オスカーは小さく溜息を吐く、崖の向こう、歩くキノコ達の影の中から見慣れた鎧が近付いて来る。
聞き慣れた金属音まじりの足音に安堵する、立ち上がろうかと思ったが、傷の痛みに顔を歪めた。
大きく息を吸う、押ししたうめき声が口元から漏れる、脂汗が額を流れるのが酷く不快だ。
痛みを和らげることができないのなら、痛みに慣れてしまえばいい、オスカーが不人になって学んだことの一つだ。
心も身体も、強い痛みが長引けば慣れてしまうものなのだ、それで傷が塞がることはなくとも、意識をせずに済むことはある意味で救いだった。
石橋のある崩れた建物から女が姿を現すのが見えた、慎重な足取りで辺りを見回しながら森の中を歩き出す。
此方を探しているのだろう、オスカーは美しい愛剣を抜き月明かりに刃を瞬かせる、控えめな光がちらちらと微かに木々を青白く照らす。
控えめな合図とはいえ近くにいる盗賊団が気付く恐れはあったが、物音を立てるよりはましだろう。
それに先ほど見た女の実力ならば、時空を超えてやってくる霊体ならばともかく、ここに居座っている連中であれば一人や二人来たところで大した脅威になりそうになかった。
此方に気付いた女が駆け寄って来る、小さく手を振りながら月を背負う影を見つめる、被っていたはずの兜はなく、シニヨンの髪が風に震えている。
ふう、と大きく息を吐く、痛みは治まらないが呼吸は落ち着くことができた、とりあえず会話する分に不都合はないだろう。
「オスカー、大丈夫!?」
開口一番に自分の身を案じた女にオスカーは兜の内側で苦笑する、危険な相手と一戦を交えたのは女の方だというのに。
視線を合わせるように屈み込む女に大丈夫だと笑いかける、兜と森の暗さのお陰で表情は見えていないだろう、そして恐らくサーコートに広がる血の染みも。
「流石だな、ここの主を倒したんだろう。」
君の方は大丈夫か、オスカーの言葉に女は満足そうに頷く、その仕草をほんの少し可愛いと思ってしまった。
兜がないので彼女の表情の僅かな動きもはっきりと見える、ぷっくりとした頬は子供らしさを残しているが、赤い唇はどこか背徳的な色気があった。
「ところで兜はどうしたんだ?」
あまりまじまじと女性の顔を見つめるのはよくないと、とりあえず気になったことをぶつけてみる。
女は一瞬きょとんとした表情になるが、すぐにああ、と垂らした髪を弄りながら答える。
「重いから脱いだのよ、シフだっけ、攻撃が大振りだから懐に潜り込むほうがいいかなって。」
「なるほど。」
そういうものか、とオスカーは呟く、女が内心で実は足甲も脱いでいたんだけど、と呟いていたことを知ることは決してないだろう。
流石に素足を晒した状態で戻れる程女は前衛的ではなかった、少なくともこの男の前では。

379 :
「そういう部分に気を配れることも君の強さなんだろうな。」
敵わないな、オスカーは笑う、そこに含まれる自嘲の色に女は眉を顰めた。
彼のことだから、きっと役に立てなかったなどと考えているのだろう。
正直あの細い石橋の上でオスカーが盾になってくれていなければ再び侵入してきた復讐霊の結晶槍が直撃していただろうし、隙を見て背後から致命の一撃を叩き込んでくれたからこそ切り抜けられたというのに。
「別に大したことじゃないわよこんなの、それよりありがと、助かった。」
役立たずなんかじゃない、暗にそう篭めて笑って見せる、そうして屈んだまま手を差し延べ、立つ様に促した。
僅かに差し込む月明かりに照らされた騎士の姿は、どこか儚げだった。
厳つい鎧も鍛えられた身体も、決してそんなものを連想させるものではない筈であるのに。
「そうか、役に立てたのなら何よりだ。」
オスカーは小さく笑う、しかし差し出された腕からさりげなく目を逸らしたことに女は気付いていた。
些細ではあるがまるで拒むような、どこか後ろめたそうな仕草が妙に引っかかる。
「篝火、戻ろう?」
首を傾げ、ほんの少し語気を強めて女は言う、固く結ばれた唇をオスカーは見つめた。
訝しがるような、苛立ったような瞳が、値踏みするようにオスカーを映している。
「私は少し休んでから行くよ、女性をエスコートするのに慣れていないせいか張り切りすぎたみたいだ。」
手をひらひらと振り先に戻るように促す、正直痛みに慣れたとはいえ動き回るには辛いものがある。
エストを使えば早いが炎の赤い光は目立ちすぎる、遠くにいる盗賊どもに気付かれる可能性を考えると、女が離れてからの方がいいだろう。
それに深手を負ったことを気取られたくはなかった、何故そう思うのかは自分でも不思議であったが。
恐らくこれは意地なのだろう、男だ女だなどと言うつもりはないが、きっと自分は彼女に弱い存在だと思われたくはないのだ。
そんなつまらない見栄など、簡単に彼女は引き剥がしてしまうと知っているはずなのに。

380 :
「オスカー。」
何時になく強い口調で女が名を呼ぶ、少しだけ低い声にオスカーは固く唇を結ぶ。
兜の奥で浮かべていた取り繕うような笑みは風の音とともに消えた。
追求するような鋭い視線が真っ直ぐ兜の隙間を射抜いている、そうだ、この女にはその場しのぎのごまかしなど効かないのだ。
強く腕を掴まれる、傷の痛みに顔を歪めるが辛うじて悲鳴は飲み込んだ。
衣擦れと鎧の擦れる金属音が厭に大きく聞こえる。
「戻ろう、ね?」
懇願するように女は言うが、その目は拒否を許してはいなかった。
強い視線を見つめ返しながら深く溜息を吐く、彼女と自身の強さを隔てたものは、この覚悟の無さかもしれないななどと思いながら。
「…少しだけ、休ませてくれないか。」
小さく呟くように懇願する、女がそれを認めないことは分かっていた、それでも腹を括れない自分の弱さが酷く苦々しい。
「大丈夫だ、ほんの少し休んだら、すぐに戻る。」
実際エストを飲めば済むのだ、女を危険に晒す可能性がある以上今は好ましくないというだけで。
だが口に出さずにそれを理解しろというのは聊か無理があるだろう、盗賊どもに対する脅威の認識の強さがそもそも彼女と自身では違うのだ。
「大丈夫、だから…。」
呟こうとした言葉が途切れる、月を背負う女の顔が酷く歪んでいるのが目に入った。
思わず息を呑んだ、寄せられた眉根が食い縛られた歯が、そして目尻に溜まる涙が取り繕った言葉を飲み込ませてしまった。
「…めてよ。」
食い縛った歯の隙間から零れるように、か細い声が空気を震わせる。
先ほどの強い語気とは打って変わって、消え入りそうな弱々しい声だ。
女の肩が震えだす、それにあわせてぼろぼろと大粒の涙が零れだした、彼女の大きな瞳が流れ落ちてしまうのではないかと思わせるほどに。
「…やめてよ、もう、そういうのは。」
女は力なく項垂れる、伏せられたため表情は見えないが、零れ落ちる涙と鼻を啜る音が間近に存在している現状で十分に伝わっている。
一体何に辟易したというのだろう、オスカーが問いかける前に縋るように女がオスカーのサーコートを掴む。
「い…ぎっ…、ぁ…っ!」
力任せに引き寄せられたお陰で身体を乱暴に揺さぶられる形になり、途端に走る激痛に絶えていた悲鳴が漏れてしまった。
痛みに弾かれるように背を逸らし、痛みに痛みを上書きして逃れようと無意識に身体が捩れる、吹き出す冷や汗で髪が貼り付く不快さは問題にならなかった。
呻きに女が顔を上げる、そうして右腕がちょうどサーコートがざっくりと破れている部分を掴んでいることに気付き、未だ涙に濡れる瞳を大きく見開いた。
オスカーを押さえつけるように左腕に力を篭め、女はサーコートを引っ張り上げるようにして破れた箇所に顔を近づける、そしてそこにべったりと付いた血糊に気付くと怯えたように肩を跳ねさせた。
またしても女は歯をきつく食い縛った、オスカーは額の汗を拭いたい衝動に駆られながら女の顔を見つめる。
そんな顔をさせたかったわけではないのに。
つくづく自分は愚かなのだと痛感する、ことに若い女性の心への配慮という点については。
眉間の皺は怒りか苛立ちか、それとも失望なのか、判断するのは難しいけれど。
一瞬女が俯いた、何か言葉を発そうとして、しかし唐突に身体が強く引っ張られる、そうして女はオスカーを掴んだまま曲げた肘を勢いを付けて上半身ごと押し出した。
「ぃっ…、が…っ!」
背中と後頭部を強かに樹にぶつけ、オスカーは呻いた。
衝撃でびぃんと枝が震える、濃い緑の葉が数枚はらはらと散った。
女に押し倒されるような姿勢になったことは辛うじて理解できた、しかし頭をぶつけた衝撃で火花が飛び散り視界が定まらない。
衝撃と傷の痛みで身を捩ることもできず、オスカーはただうめき声をあげた。
かちゃかちゃと所々に金属の混じる音が間近に聞こえる、霞む視界では音の正体は掴めず、オスカーは女の行動を理解できない。
なんとか腕を突き上半身を起こそうと力を篭める、後ずさる様に背中を木に擦り僅かに腰を浮かせた時、不意に湿った土を掴む左手に女の右手が重ねられた。
小さな金属音が聞こえた、心なしかほんの少し視界が広くなったような気がする、そう感じた瞬間、女の左腕が背中に回された。
かつん、と布越しに鎧と鎧がぶつかってくぐもった音をたて、同時に胸に軽い衝撃を受ける。
そして、預けられた体重とともに感じたのは。

381 :
「…っ、ふ…!?」
息が詰まった、重ねられた手に力が篭められる、視界を取り戻そうと見開かれた瞳は、しかし数秒後には無意識に閉じていた。
温かく柔らかい女の唇が乾いた男の唇に重なる、覆いかぶさるようにして女が口付けをするので、オスカーの顔は自然と上を向いていた。
視界が定まらなかったとはいえ突然の女の行動に全く反応できなかった、押さえつけられたも同然の状態では拒むこともできず、痛む傷と息苦しさに小さくうめき声を上げる。
「ん、…っふ、ぅ…。」
身じろぐオスカーにかまわず軽く女は口を動かし、顎の力でオスカーの口を僅かに開けさせる、直後に歯列をこじ開けるように差し込まれた舌に驚いたオスカーが離れようとするのを、背に回された女の腕が阻んだ。
そうして一拍遅れて口に広がるすっかり馴染んだ味と熱に肩が震えた、同時に脇腹の傷口が心地良い熱を持ち、痛みが和らいでいく。
女がエストを無理やり含ませたのだということを、オスカーはようやく理解した。
こくりと咽が小さく動くのに合わせて口内に少しずつ流れ込む熱よりも、触れる唇のほうが熱く感じる。
重なる唇の隙間から、熱を残したままのエストが顎を伝い鮮やかなブルーのサーコートに落ちる、橙色の光はぽつりと跳ねて胸からオスカーの腿に垂れ、地面に束の間橙の淀みを描くと空気の中に溶けて消えた。
流れたエストの軌跡をなぞる熱に身震いをする、内股を伝う炎の熱が背骨を突き抜けて思考を揺さぶっている。
さわさわと風に揺れる梢の音が響く、熱に浮された身体に、夜の風の冷たさは逆に心地良かった。
「んっ、ぷ、ふ…っ。」
呼吸を確保するためか、僅かに離れた唇から吐息が漏れた、しかしそれも直ぐに塞がれる、ごつごつとした樹に押し付けられる背中が痛い。
オスカーが炎の力を全て嚥下しても女は唇を重ねたままだった、エストの炎が傷を修復していくのを若干の息苦しさとともに感じながら、オスカーは女のするがままに任せた。
彼女がなぜ此処まで強行な手段に出たのかは分からないが、今彼女を拒めば彼女の中の何かが終わってしまうような気がした。
それに、そんな状況ではないのは分かっているのだが、この感覚はそう悪いものではない。
女の行動の理由が分かったところで、オスカーは強張った身体の力をそっと抜いた、抵抗の意思がないことに気付いた女は縋るように体重を預け、腕に篭める力を強めた。
一体彼女は何を見て来たのだろう、何が彼女をこうも自分に縋らせたのだろう。
されるがままになりながらオスカーは考える、今日の女は酷く不安定だ。
だが恐らくそれはオスカーも同じだ、女のように表に出せるほど素直な性根ではないだけで、今尚酷く心は不安で揺れている。
ああ、そうか。
オスカーはすとんと理解した、これは自慰だ、他人の身体を利用した。
不安で不安で堪らなくて、だけど愛に縋ることもできないこの世界で、孤独を抱えるもの同士が己を慰めるためだけに互いの体温を利用しているのだ。
オスカーは内心で自嘲の笑みを浮かべた、女に応えることも拒むこともできない自身が、その事実を肯定している。
しかしこうして鬱々とした感情をぶつけ合うのも悪くはない、二人が見たものが同じであるかはわからないが、せめて今だけは女に付き合おうか。
「ふ…、ん…っむ、ぅ…。」
小さく身じろぐ度に鳴る衣擦れと金属音、そして小さく漏れる声が厭に耳に響く。
扇情的な水音は、女にはどう聴こえただろう。
女は未だ泣いているのだろう、ぱたぱたと生暖かい雫が頬に落ちる、まるで自分が泣いているような感覚に、オスカーは地に突いた手の、未だ女の手が重ねられたままの湿った土を掴む指にそっと力を篭めた。
至って直情的な感情のぶつけ合いを、未だ潜んでいる盗賊連中に見られなければいいが、とぼんやりと頭の隅で考えながら。

382 :
そうしていたのは時間にすれば数十秒程だっただろうか、女が腕に篭めた力を緩めたので、オスカーはゆっくりと閉じていた瞳を開く。
女の顔が離れていくのが見えた、同時にオスカーの兜のバイザーを無造作に女が下ろした、先ほど視野が広がったように感じたのは、女が普段そうしているようにオスカーの兜をこじ開けたからだ。
オスカーが言葉を発する前に、女はオスカーの胸に顔を埋め肩を震わせながら嗚咽を漏らした、鼻を啜る音を聞きながらオスカーは辺りを見回す。
遠くからでも目立つエストの光に、女の嗚咽に、残党共が気付いてやって来る可能性があった。
一撃が重くリーチの長い女の武器ならばともかく、火力に劣る直剣のオスカーは、複数の敵に囲まれることは命取りだった、協力して切り抜けるにしても、女の武器に巻き込まれる危険を考えれば、半端な距離では足手まといになるだろうことは先ほどの戦闘で理解していた。
だからこそ女が離れてから回復するべきだと判断したのだが、傷の痛みを誤魔化しながら篝火に戻ることを拒んだ自分の姿は、女にはどう映っただろうか。
ふと聴こえる足音にオスカーは息を呑む、女の背後、段差を隔てたすぐそこに闇に溶け込む半透明の騎士の姿が見えた。
その手にある武器の恐ろしさは今自分に縋り泣く女が教えてくれていた、月明かりに光るクレイモアと鮮やかな色彩の盾は、敵対する者への警告のように存在を主張している。
騎士の存在を伝えようとオスカーは女の肩に手を当て、押しのけようと力を篭める、しかし女はオスカーに縋る腕に力を篭めて抵抗する、腕力は女に軍配が上がるのでそれだけでオスカーは身動きがとれなくなる。
これはまずい、非常にまずい、オスカーはなんとか身じろぎ、せめて振り下ろされるであろう刃から女を守れるよう女の背に盾を持った腕を回した。
少しの間そうして騎士と睨み合いになったが、不意に騎士は刃を下ろし、小さく会釈するとくるりと背を向け立ち去った、半透明なので見え難いが、気まずそうな表情をしているように見えたのは気のせいだろうか、同時に会釈しながら考える。
戦わずに済んだのは幸いだが、なにやらとんでもない勘違いをされた気がする、痛みとは全く関係のない冷や汗に、オスカーは盛大に溜息を吐いた。

383 :
静まり返った森に女の嗚咽が消える、青白い月を見上げながらオスカーはぼんやりと考える、生憎女の縋りつくサーコートは固い生地で水を余り吸わないので、涙と涎と鼻水は胸から垂れて腹の辺りの皺に溜まっている。
放置すれば染みになるだろう、少し戻った先に静かな湖があったはず、そこで洗えば済むだろうか。
女性の扱いに慣れていない自分にすすり泣く女を宥めるような気の利いた言葉をとっさに出せるわけもなく、かといって何もせずに居れる程冷淡にもなれず、ただ安心させるように優しく女の背を叩いてやる。
大丈夫だと、自分は生きて此処にいると伝えるように、子供をあやす様にただただ優しく。
革の篭手と鎧の板金がぶつかる鈍い音が小さく森の静寂に溶けていく。
「…嫌なの。」
肩を震わせながら女がぽつりと呟く、弱弱しい声にオスカーは視線を女に戻す、樹に押し付けたままの背が少しだけ擦れて鈍い痛みを感じた。
「また、そうやって、私が選んだ行動で、誰かがぬのは。」
嫌なの、嗚咽で途切れる声で女は呟く、縋る指に力が篭められるのをオスカーは感じた、まるで何処にも行くなと言わんばかりに。
一体何処へ行くと言うのだろう、オスカーに女を振り払うだけの力などありはしないというのに。
女に聴こえないように溜息を吐く、姿勢を正そうと身じろげば女は制止するように腕に力を入れるので、安心させるように背中を擦ってやる。
恐る恐るといった風情で女が少しだけ伏せていた顔を上げる、少しだけ腕の力を緩めてくれたので、オスカーは女を抱き寄せるように引っ張りながら少し後ずさり、樹にもたれて座る姿勢になる。
そうしてすっぽりと女を腕の中に収めるように抱きしめてやる、正直片腕を突いて上体を支え続ける姿勢は辛いものがあった、それに女を落ち着かせてやるのに片腕では不十分だろう。
「…何を見た?」
囁く言葉に女の肩が跳ねる、二つの大きな瞳がオスカーの顔を見つめた、互いの呪いの証が瞬く場所が直線状で交わっている。
「君は、何を見て来た?」
何がそうまで君を私に縋らせた、その言葉は飲み込んだ、女が拒絶と捉えればきっと深く傷つける。
女は再び顔を胸に埋めた、充血した瞳は見えなくなるが、震える肩は未だ治まらない涙を訴えている。
さわさわと冷たい風が二人を撫でた、破れたサーコートの隙間から潜り込む冷気がわき腹を擽るのが今は少し心地良い。
ぐずぐずと暫く女は鼻を啜っていたが、顔を埋めたままオスカーの背に腕を回した、そして震える声が歯列から漏れる。

384 :
「…ラレンティウスさん、が。」
呼ばれた名前にオスカーは内心で首を傾げる、他者との接触を避けていたせいで、名前と姿が一致しないのだが、火継ぎの祭祀場にいた人物の一人だろうか。
「病み村で見つけた呪術、教えてくれた人知りたいって、その人に会うのが夢だって、だから、場所、教えたの。」
オスカーの胸に顔をこすり付けるようにしながら女は呟く、其の声に滲む後悔の色に口を噤み、オスカーは女の鼻をサーコートで拭ってやる。
女は驚いてオスカーを見上げたが、また直ぐに顔を伏せた、ただ鼻を拭うことに抵抗はしなかった。
「…病み村に行ってみたの、前にね、ラレンティウスさんの着てるのと同じ服が落ちてたなーって、毒沼を歩いていたの、ほんと、何の気なしによ、そしたら。」
亡者になってた、女は続けた、呪術師らしいその男は女のことを忘れ、他の不人の成れの果て同様ソウルを求め女に牙を剥いたのだと。
「グリッグスも。」
腕に力を篭めながら女は別の男の名前を出す、そういえば魔術が使えるはずなのに素直に部屋に閉じ篭っていた奴がいたと女が言っていた気がする。
「ローガン、彼の師匠を追いかけるって、でも私に全部教えてからにするって、だから、私全部がんばって教わったの。」
女はしゃくり上げながら途切れる言葉を搾り出す、贖罪をするかのように頭を垂れたまま、教戒師のように口を噤む男に縋ったまま。
「ふと思い立って、センの古城へ行ってみたの、やっぱりそうだった、彼と同じ服があった場所で、彼も、亡者になってた。」
「…そうか。」
オスカーは再度優しく女の背を叩く、女は強い、が、どうしたって心は疲弊するのだ、まして人付き合いの良い彼女が知人のを目の当たりにして、どうして平常でいられるだろう。
女はちらりとオスカーの顔を見た、不安げな瞳はどう言葉を紡ぐべきか迷っているようにも見えた、背中を擦ってやりながら次の言葉をじっと待つ。
女の唇が震えた、さっきまでそれが自分の唇に重ねられていたのだという事実は、今も胸の中で燻っている。
「…嫌なの、私のとった行動のせいで誰かがぬのは、もう、嫌なの。」
弱弱しい女の声に小さく溜息を吐く、びくりと女の肩が小さく跳ねたが、安心させるように腕に力を篭めてやる。
君のせいじゃない、そう言ってやれたらどれほど良かっただろう、しかし陳腐な優しさはきっと彼女を傷つけるだけだ、だから言葉ではなくただ仕草で伝える、大丈夫だと。

385 :
「オスカー。」
不意に女が名前を呼ぶ、小さくそれに返事をすると、小さな決意の篭った視線がオスカーを射抜いた。
「言うつもりは、なかったんだけど。」
もぞりと女は姿勢を変える、オスカーの肩に凭れるようにしながら、女はそっと右腕を背中に回されたオスカーの左腕に添える。
「さっき、すぐそこでね、遺体を見つけたの、貴方と同じ鎧を身に着けた。」
鼻を啜り女は言う、紡がれた言葉にオスカーはほんの少し瞳を揺らした。
「また、やってしまったのかと思った、何処にも貴方の姿が見えなかったから、んじゃったかと思ったの、すぐに篝火のところにいるのが見えた時は、心底ほっとしたけど。」
亡者にすらならずに遺体になった人を知ってるから、女は言う、オスカーはそれに小さくそうか、とだけ返した。
「ほっとしたけど、怖くなったの、だってね、ラレンティウスさんもグリッグスも、同じ服を着た遺体の近くにいたから、だから、ね。」
「ぬかも、しれないと。」
問いかけですらない呟きに女は頷く、敵意に溢れた森の中に残ろうとした男の言葉は、二人の亡者の結末を女に突きつけたのだろう。
時間の流れの捻じ曲がったこの世界では、見つけた体が知人の未来である可能性は否定できないのだ。
だからこそ、不可抗力とはいえただ抱きしめられただけで酷くうろたえていた女が、こうして唇を重ね、胸に顔を埋めて縋りつく程に、オスカーのに怯えたというのか。
オスカーはきつく女を抱きしめる、ぬつもりなど更々なかったが、そんな言葉などかけたところで無意味だろう、それに現に傷付き身動きの取れない状態だったのだ、気休めを囁く資格などなかった。
未だ泣き止まない女にうわ言のように大丈夫だと呟く、女は小さくそれに気のない相槌を返した。
「ごめん、本当は、篝火で会えたとき、泣きそうだった、泣かないようにって、思ってたのに。」
ごめん、女は何度も小さく謝罪する、その背中を撫でながらオスカーは困ったように笑った。
青いサーコートの表面は鼻水と涙と涎でぬらぬらと光っていた、鼻を拭いてやったので大きな皺も寄っている。
「泣いていい。」
オスカーは囁く、女の大きな瞳が兜越しに男の瞳を見つめた、さわさわと風が乱れたシニヨンの髪を撫でる。
「でないと、何時か君は潰れてしまうだろう、私がどれだけ受け止められるかは分からないが。」
そうさせてしまった責任もあるからな、低く笑う、小刻みに揺れる肩に擦れて互いの鎧が控えめに鳴る。
「君は深淵に行くのだろう、それなら頭をすっきりさせないと、悩んだままでは進めないぞ?」
君の方こそ私を一人にしないでくれよ?
冗談めかして呟く、声色こそ悪戯っぽく軽い音だが、それでも紡がれた言葉は目の前の友人に最も伝えたい本音だった。
独りにしないで、などと、縋る資格などないというのに。
きょとんと女は少しの間不思議そうにオスカーを見つめていたが、徐に唇を噛み締める、泣き出すのかと思えば深く溜息を吐き、そして力なく微笑んだ。

386 :
「そうね。」
女は傷だらけの革のポーチに手をやる、取り出されたのは青銅色の質素な指輪だった。
きゅ、と音をたてて指輪は女の右手の人差し指に嵌められる、鈍く光るそれを見つめ女は小さく息を吐く。
「迷ってばかりじゃ、だめよね。」
自分の胸の前でぎゅうと握り締める、大きな瞳がゆるく閉じられた、ふふ、と小さく笑いながら、女はオスカーに身体を預ける。
オスカーはそれに小さく笑って返し、手甲を嵌めたままの手で女の頭を撫でてやる、女はどこか満足そうに瞳を細め、小さく溜息を吐いた。
「しっかり、しなくちゃ…、でも…、今、は…。」
少しだけ、そう徐々に小さくなる声で女は呟く、サーコートを掴む腕から力が抜けていく。
「あ、お、おい!」
そうして聴こえてくる寝息にオスカーは大いに狼狽した、泣き疲れたのだろう、激しい戦いの後だということもあって無理もないことだとは思う。
だが此処は盗賊達の縄張りなのだ、何時襲い掛かって来るかもわからない場所で無防備に眠る女を置いていくわけにもいかず、かといってこのまま目覚めるまでここに居続けるのは危険すぎる。
何故か先ほどの騎士は戦わずに見逃してくれたが、今まで他の連中が来なかったのはかなりの幸運だった。
「…共倒れにならなければいいが。」
盛大に溜息を吐き女の武器を担ぐ、高い筋力を要求する武器はオスカーの持てる重量の限界を超えている。
「…何でよりにもよってハベルの盾なんだ。」
小さくごちる、重量過多でよろめきながら女を抱きかかえ、ふらふらと立ち上がるとゆっくりと歩き出す。
覚束ない足取りは不院をさ迷い歩いたあの時のようだ、土に食い込むつま先を力任せに蹴り上げながら考える。
今襲われればひとたまりもないだろう、一刻も早く森から出なければ、左右にふらふらと揺れながらオスカーは引き摺るように前に進む。
石の階段が見えた辺りで不意に気配を感じ辺りを見回す、確かに視線を感じるのだが闇の中では姿を捉えることはできず、仕方なく警戒を強めながらゆっくりと階段に近付く。
襲いかかるのであれば絶好のチャンスであるはずなのだが、不思議なことに一切の追撃はなく、聊か拍子抜けした気分でオスカーは石段を登りきる。
アルトリウスの墓を狙い森に踏み込む者を襲う盗賊である連中にとって、立ち去るものを襲う必要はあまりないのかもしれないが、ともあれ無事に切り抜けられたことに安堵する。
よろよろと篝火に歩み寄ると、そっと女を石のない場所に寝かせ、担いでいた武器を壁に立てかける。
橙色の光が淡く刃に瞬く、オスカーは片膝を突き暫く篝火が女の輪郭を染め上げるのを見つめていたが、徐にゆっくりと立ち上がるとベルトを緩め、血と乾いた鼻水でごわごわになったサーコートを脱ぐ。
女の着ているものと同じ溝の付いた銀の板金が現れた、細かい傷こそ付いてはいたが、女のそれよりも遥かに状態は良い。
サーコートの汚れた面を内側にして乱雑に畳むと左脇に挟むように抱え、オスカーは溜息を吐く。
破れた箇所を修理するより先に、この先の湖で洗うべきだろう、女と武器を担いで歩いたせいでぐっしょりと汗もかいている、ついでに身も清めた方がよさそうだった。
地面に置いたベルトと短剣を拾おうとオスカーは身を屈める、ぱちりと篝火の炎が小さく爆ぜた。

387 :
ひらり、宙に舞う緑色の光にふと顔を上げる、緑の軌跡を辿る様に視線を動かし、眼前の景色にオスカーは唇を固く結んだ。
「…そうか。」
歯を食いしばる、小さく零れた言葉は誰にも届かない。
「見えない、んじゃない。」
ここで女と再会する前の、抱え続けていたあの不快な感情が湧き上がる、気付かない振りをして、目を逸らし続けた現実がそこにあった。
何気なくとった行動一つで他人の生が決まってしまったのだと、女は泣いた。
女のせいではないと、誰も悪くはないと言ってやりたかった、だが、覚悟のない自分にはできはしない。
そうだ、できはしない、そんな資格などありはしない。
何故なら恐らくオスカーは、既に選択してしまっている。
そして、恐らくそれが導く結末は、他の誰よりも深く女を傷つけるのだろう。
「存在しない、んだ。」
紡がれる言葉は震えていた、拳を握り締めオスカーは立ち上がる、一度だけ眠る女に視線を戻し、静かに湖へと歩き出す。
「…そうだろう?」
君ははぐらかしただけで、とっくに気付いていたのだろう。
世界は残酷だ、オスカーは嘲笑する、世界も、自身も、全てが愚かだと言う様に。
ベルトを拾おうと屈む姿勢は、女の視線より少し低い位になる、そしてオスカーの居た場所は、ちょうど女が着替えていた場所だった。
「とっくに、私たちは別たれていた。」
かさかさと乾いた音をたてて現れた樹の魔物をなで斬りにする、致命とはならなかったが斬られた勢いで姿勢を崩した魔物は、軽い身体が災いし刃先に引っかかるように吹き飛び、谷底に転落して動かなくなる。
見上げた空の片隅に神秘の生き物の羽が見えた、女が見えないと唇を尖らせたあの場所で。
足早にオスカーは湖へ向かう、まるで女から逃れるようにも見えて、オスカーは酷く軋む胸を掻き毟りたい衝動に駆られながらきつく歯をくいしばった。
青白い月が、高い空から二人の不人を照らしている、孤独な魂が二つ、同じ時の中で揺らめいている。
どれだけ肉体で繋がろうと、同じ時を過ごそうと、一人ぼっちが二人其処に存在するだけで、決して重なることはない。
魔物を斬り捨てながら歩き続ける、刃先に纏わり付いた粘つく樹液を盾の縁でこそげ落とし、視界の端の月に眉を顰めながら。

388 :
そうだ、たった一人の為にこの残酷な世界を愛し、そして。
「何処までも、憎むことができたんだ。」
吐き捨てるように呟いた、ふと腰に当たる固い感触に歩みを止める、女に手渡された剣の鞘が、訴えかけるようにオスカーの剣の鞘にぶつかっている。
共に歩むにはあまりに非力なのだと、暗に突きつけた銀の刃に舌打ちをする、引き千切る様に鞘ごと取り外し、崖に向かって振りかぶる。
振るう資格などありはしない、それを得ることも決してない、ただただ己の非力さを象徴するような重く美しい銀の刃が、その煌きが、残酷なこの世界と重なって見えた。
祈りは届かない、何故ならただの不人に理を捻じ曲げるだけの力などありはせず、英雄などなれないまま誰かに縋ろうともがくことしかできはしない。
「壊れてしまえ、私の世界。」
優しい言葉を呟いた唇でオスカーは呪いを吐き出した、火の消えかけた世界のように、人とはなんとも不安定で不確かだ。
崖の底に鋭い視線を投げかける、月の光は決して届かず、嘲笑うかのような銀の煌きを永遠に封じてくれるだろう、振りかぶった腕の、鞘を掴む指に力を篭めた。
ありがとう、助かった。
「…っ!」
女の言葉が疲弊したシナプスを駆け巡る、笑う女の顔が脳裏に焼き付いている。
オスカーは瞳を見開いた、食い縛った歯が兜の内側でかたかたと震えている、振りかぶったままの腕を力なく下ろし、握り締めた剣を胸元に引き寄せる。
膝が崩れ落ちた、緑色の苔を掻き分けるように湿った土に脚甲が食い込む、震える背中をただ月だけが照らしている。
どうすればいいのだろう、どうすればよかったのだろう、祈るように剣を抱きしめたままそっと零れた問いかけは、冷たい空気に消えていく。
女は気付いただろうか、女の傍で美しい剣の柄を握り締め、そして背を優しく撫でた右腕の人差し指に、女が手に入れたものと同じ青銅色の指輪が嵌められていたことに。

389 :
以上です。
ようやく折り返しといったところでしょうか、長くなって申し訳ない。
好き過ぎてえろい妄想ができないのはどうしようか・・・。
ともあれもう少しお付き合いしていただければ幸いです。

390 :
チューきた!チューきたで、チュー!!
頑張ってエロまで繋いでくれ!

391 :
過疎ってるな…貴公らもっと人間性を捧げようぜ
デモンズの蛮族→ダークの持たざる者で露出度かなり上がったよな
つまり2では…

392 :
プレイヤーの全裸解禁か

393 :
ダクソで全裸キャラ案があったらしいが、大人の事情で削除されたらしい。
その名残が鴉人の下半身。
あんな感じで不になった者は生気が取れちゃうという設定だったらしいよ。
だから、2でも全裸は難しいんじゃないかな。
せめて、エッチな下着くらいはあってほしいところだ。

394 :
「不者になるともげるんです!!」って力説してたあの方は素晴らしいと思います

395 :
穿かざる者

396 :
起たざる物

397 :
もげるだけならなんとか案が通ったかもしれないけど、
女性の場合はどうなるんだろ。
不になると、塞がるんですか?お腹の中はどうなの?って感じでさ。
もげるならギャグで通せたかもしれないけど、真面目に考えるとダメな世界だな。

398 :
やっぱもげるんじゃない?裏返ってこぼれてきて
でも胸がもげるのはちょっとな……

399 :
グロテスクだな
いやぁPC版の全裸modが羨ましい
画像うpってほしいわ

400 :
ダークソウル2に聖騎士は出るのかね。
デモンズの萌えキャラはガル、ダークの萌えキャラはリロイだって女の人(知り合いが)力説してた。あの人2で聖騎士出なかったらどうなるんだろう

401 :
やっちまった……orz
あげごめんなさい

402 :
a

403 :
「ソウルの力を求めるのですね。では、私の中のデーモンに触れて下さい…」
「…ああ」
「―――Souls of the mind key to life's ether…」
「…終わりましたか?」
「…ああ」
「…」
「…」
「…あの」
「…?」
「実は私は、人の心が読めるのです」
「………」
(え?何それマジで言ってんの?ソウルの業ってやつ?じゃあアレか?初めて会った時に乳でけえとか思ったこともバレてるわけ?
 というかさっき思ってたし。足パタかわええとか見えそうで見えんとかその汚れた足の裏を舐めて綺麗に(ryとか
 むしろ現在進行形でそのおっぱい53をガン見してるんですけど。っべー。マジっべー。グルグル巻きでそのボリュームとかマジっべー。
 一度で良いからその黒布であーれーやりたいとか考えてんのも筒抜けか。
 実際謝った方が良いんじゃねコレ?ああいやこうやって考えてんのも伝わってるのか。
 いやホント正直すまんかった。ただ半分はアンタのその魅力的すぎるおっぱいが悪いんだと言い訳だけさせてもらう)
「…そんなに見ないで下さい」
「…すまん」
(あー揉みてー。吸いてー。挟みてー)
「…さわって、みますか…?」
「…ああ」
(ボオォーレタアァリアアアアァァァァ―――ッ!!!)

404 :
>>403
ワロタ
またデモンズやろうかな…

405 :
心の中のテンションたけぇw
聖騎士もこんなんだったらやばいな
ガル「……。(ぅぅぅううううわああぁああぁぁ!やべやべアストラエアちゃんマジぺろぺろ!
あのでかい胸で真摯な聖女とかやばすぎんだろ!乳首ダブルクリックしちゃうぞ!)」
セレン「…。(ぅぅぅううううわああぁああぁぁ!やばやばアストラエアちゃんマジぺろぺろ!まつげながっ!
髪つやっつや!肌きれいすぎ!なにこの可愛い生き物!そうだ!家の紋章をアストラエアちゃんにしよう!)」

406 :
ネーチャンしっかりしろwwww

407 :
かぼたんとアストラエア様のダブルパイズリで昇天

408 :
100万年もなない騎士がいました。
100万回もんで、100万回も生きたのです。立派なトゲの騎士でした。
100万人の人がその騎士をし、100万人の人がその騎士にされました。
騎士の心は、一回も折れませんでした。
あるとき、騎士は白教に仕える騎士でした。騎士は、聖職者なんて大きらいでした。
聖職者は自分では戦わず、騎士にばかり戦いを押しつけました。
ある日、たくさんの亡者に棒で叩かれ、騎士はんでしまいました。
あるとき、騎士は太陽の神さまに仕える騎士でした。騎士は、太陽なんて大きらいでした。
騎士の主は、使命を果たそうとせず、他の世界の戦士をいじめてばかりいました。
ある日、戦士に崖からつき落とされ、騎士はんでしまいました。
あるとき、騎士は王女さまに仕える騎士でした。騎士は、王女さまなんて大きらいでした。
騎士の主は、騎士のことなど目にもくれず、ひとりで先に進んでしまいました。
ある日、主はんでしまい、騎士もまたんでしまいました。
あるとき、騎士は月の神さまに仕える騎士でした。騎士は、月なんて大きらいでした。
悪者は、騎士に負けそうになるとズルばかりして、騎士は一度も悪者をつかまえられませんでした。
ある日、悪者の剣がかすっただけで、騎士はんでしまいました。
あるとき、騎士は古いドラゴンに仕える騎士でした。騎士は、ドラゴンなんて大きらいでした。
体の半分がドラゴンになった人間は、騎士が近づくと吠えておどかしました。
ある日、ドラゴン人間がものすごく大きな声で吠えて、騎士はふきとばされてんでしまいました。
あるとき、騎士はドクロの王さまに仕える騎士でした。騎士は、墓場なんて大きらいでした。
騎士は不気味な目玉を何個もつぶして、お客さんが来るのを待っていましたが、だれも来ませんでした。
ある日、騎士は退屈になってんでしまいました。
あるとき、騎士は森の墓守に仕える騎士でした。騎士は、森なんて大きらいでした。
森に入ってきた悪者達は、騎士を何度も何度もいじめました。何日も何日も、毎日のようにいじめました。
ある日、騎士は体をバラバラにされ、炎で焼かれながらんでしまいました。
騎士は、ぬのなんか平気だったのです。

409 :
あるとき、騎士は闇の蛇に仕える騎士でした。騎士は蛇なんて大きらいでしたが、闇は大好きでした。
騎士は、はじめて自分に仕える騎士になりました。騎士は、自分も大好きでした。
なにしろ立派なトゲの騎士だったので、立派な闇の戦士になりました。
どんな戦士も、騎士にはかないませんでした。
剣をすてて逃げだす戦士もいました。ひざまずいて謝る戦士もいました。崖から飛びおりる戦士もいました。
騎士は言いました。
「おれは、100万回もんだんだぜ。いまさら、おっかしくて!」
騎士は、誰よりも、自分が好きだったのです。
たった一人、燃える都に住む、魔女の娘がいました。
騎士は、魔女のそばにいって、「俺は100万回もんだんだぜ!」と言いました。
魔女は、「そう」と言ったきりでした。騎士は、少し腹をたてました。
なにしろ、自分が大好きでしたからね。
次の日も、次の日も、騎士は魔女のところへ行って、言いました。
「貴公は、まだ1回も生きおわっていないんだろ」 魔女は、「そう」と言ったきりでした。
ある日、騎士は、魔女の前で、コロコロと3回宙返りをして言いました。
「おれ、神さまの騎士だったこともあるんだぜ」魔女は、「そう」と言ったきりでした。
「おれは、100万回も………」と言いかけて
騎士は「そばに、いてもいいかい」 と魔女にたずねました。
魔女は、「ええ」と言いました。
騎士は、魔女のそばに、いつまでもいました。
魔女は、家族の話をたくさんしてくれました。美しい妹達とも会わせてくれました。
騎士はもう「おれは、100万回も………」とは、決して言いませんでした。
騎士は、魔女とその妹たちを、自分よりも好きなくらいでした。
騎士は、黒い精をたくさん集めては、病気の妹に食べさせました。
「あいつも、すこしは元気になったかなあ」と、騎士は満足して言いました。
「ええ」と、魔女も言いました。
そして、そっと騎士に寄りそいました。
魔女は、 すこし疲れていました。騎士は いっそうやさしく、魔女をだきしめました。
騎士は、魔女といっしょに、いつまでも生きていたいと、思いました。
ある日、魔女は、母が眠る家の前で、しずかに、うごかなくなっていました。
騎士は、はじめて泣きました。
夜になって、朝になって、また 夜になって、朝になって、100万回も泣きました。
朝になって、夜になって、ある日のお昼に、騎士は泣きやみました。
騎士は、魔女のとなりで、しずかに、うごかなくなりました。
騎士はもう、けっして、生きかえりませんでした。

410 :
おわり
「100万回生きたねこ」はマジ名作

411 :
>>410
乙でやんす。カーク×グラナか。確かにあの距離は・・・凄く近い
そして祈りボランティアの退屈吹いたw

412 :
>>410
GJ!!あの二人せなくなりそうだ
コロコロと3回宙返りをするカークさん…いい…

413 :
でもよく考えたら、カークさんに抱きしめられたらトゲが(ry

414 :
でんぐり返しではなく、三回も宙返りするとは。
なんてアグレッシブなカークさんなんだ。

415 :2013/09/23
カークさんにほっこりするなんてくやしい…
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