2013年10エロパロ546: 輪るピングドラムでエロパロ (434) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

【特撮】怪人・怪獣に幼女がさらわれたスレ (441)
超速変形ジャイロゼッターでエロパロ (74)
【ととモノ。】剣と魔法と学園モノ。14 (84)
ガールズ&パンツァーでエロパロ (311)
ビーストサーガでエロパロ (40)
寝取り・寝取られ総合スレ20 (80)
【異文化】日本人×外国人【コミュニケーション】 (247)
しろくまカフェでエロパロ (52)

輪るピングドラムでエロパロ


1 :2011/08/05 〜 最終レス :2013/10/02
今クールのアニメはかわいい妹多すぎだろ・・・

2 :
先生、3号はありですか!?

3 :
レスつかねぇ

4 :
スレたってたんだ。

5 :
生存戦略♪

6 :
最初タイトルを見たとき、ピンクのドラムってなんだ?と思ったものだ

7 :
晶ちゃんかわいい

8 :
冠葉×陽毬、晶馬×リンゴってところか

9 :
ペンギンのドラム=ピングドラム

10 :
スレの生存が危うい

11 :
作品中で晶馬の童貞卒業は描かれるのか否か
そのとき晶馬は襲うほうなのか襲われるほうなのか


12 :
きっとネタを隠し持っているおまいらに告げる
金曜第9話で展開が進むらしいので、さっさと書いて投下するがよい

13 :
あれ?今って7話だったっけ?
じゃあ第9話って再来週か?

14 :
再来週だね。
待てない!

15 :
2号の食欲が晶ちゃんの性欲の現れだとしたら晶ちゃん実はとんでもない絶倫じゃなかろうかと予想してる

16 :
ベタだが、提供のキングレコードとかが企業キャンペーンとして
外人のやたら目の大きな女の子を捕まえてきて
白レオタードを着せる+その上から例の衣装を着せる+ペンギン帽を被せるをして
日曜の歩行者天国中の秋葉原のどっかのビルの上に拡声器を持たせて
大音量のrock over japanを流して音が切れたところで叫ばせる。
「きっと何者にもなれないお前たちに告げる〜」
群衆のあきれかえった注目の中、女の子はモジモジする。
そりゃするだろう。自分の素っ頓狂な格好とセリフの恥ずかしさを考えれば。
それを見たら自分はBDを探して買うな。可哀想だもの。
と本スレ雑談を見て思いますたよ。

17 :
非常階段で押し倒したさいに晶ちゃんが「あんたが多蕗にしようとしたのはこういう事だよ」
って感じで覚醒して、エロい事になったおかげで亡フラグを回避する。
そんな晶ちゃん生存ルートをさあ早く!!

18 :
age

19 :
冠葉×陽毬です。近親相姦ダメな方はご注意下さい。

高倉冠葉はなかなか寝付けずにいた。
流しで水を一杯飲んだ後、便所に行ったところで便器に座ってうなだれる。
小さくため息をついた。
理由はごく普通の少年らしい懊悩で、しかしその対象は普通とは言えない始末なものだから、余計に彼を悩ませていた。
だいたい、陽毬が悪いのだ。
冠葉はそう実の妹へと責任を押し付けた。
13歳にもなって、陽毬はあまりに無防備すぎる。
家族の前なんだから当たり前だろ、と双子の弟、晶馬ならそう言うだろうか。
いや、それにしたって、と冠葉は思う。
入院生活が長かったので、病衣を着ている時と同じに、陽毬は普段も下着を着ないのだ。
つまり、ブラジャーをつけずに裸にオーバーオールを着ているのである。
その為陽毬の傍らに立つと、嫌でもオーバーオールの隙間から、膨らみかけの青い果実がぷるぷるしている様が覗けてしまうのだ。
陽毬に生理がきたと看護師から聞いた時、そろそろブラジャーも必要になってくるだろうと、その時付き合っていた女に頼み、いくつか小学生用のものを買って与えてはあった。
しかし面倒なのだろうか、冠葉が見ている限り、陽毬はついぞつけていた試しがない。
付け方がわからないのだろうか。
しかし、教えようにも冠葉自身にもさすがにつけ方はわからなかった。(知っているのもどうかと思うが)
脱がせ方なら分かるんだがなぁ…と晶馬が聞いたらまた非難されそうなことを思う。
冠葉が頼めばいくらでも、女達は家にまで来て陽毬に教えてくれるだろう。
が、この、陽毬好みに飾り付けた家に、冠葉は陽毬以外の女を入れたくなかった。
それに、これは少しの罪悪感を伴う、冠葉が見つけた冠葉だけの楽しみでもある。
実の妹を女として見ている冠葉にとって、陽毬の無防備さはまさに秘められた密そのものだった。

20 :
晶馬は気づいているだろうか。
否、鈍感な弟は気づいてはいないだろう。
それに晶馬は陽毬を溺愛しているだけの、至って普通の兄だ。
冠葉とは違う。
子供のような少女が秘めた、女の蕾がゆるやかにひらき、ひときわ甘い香りを仄かに放つその様に、劣情をもよおすような兄などではない。
気づいたとて、冠葉ほど意識するかどうか。
まるで童貞に戻ってしまったようだと冠葉は思う。
いや、変態の、オッサンになってしまったのか。
未成熟な少女の性、それも実の妹にこんなに激しく欲情しているなんて。

素肌とオーバーオールの隙間から覗いたふんわりとした乳房と、生地との摩擦で少しだけ尖ったもう子供のものではない乳首。
冠葉は重くのしかかってくる胸の痛みに喘ぎながら、陽毬の乳首を思い出して充血したぺニスをやんわりと握った。
実の妹でなく、ただの女なら強引に唇を奪って歯列を舐め、口の中を唾液でドロドロにし、オーバーオールの隙間からその淡い乳房を揉みしだいて乳首だけでイかせてやるのに。
そうしてあの可愛い声で名前を呼ばせてやるのだ。
「冠ちゃん、」と。何度も。
そんな妄想で遊びながら冠葉はぺニスをしごきだした。
妄想の中の陽毬は、冠葉に乳首を吸いつくされ、全身を舐められて、陸に上がった魚のようにぴちぴちと跳ねる。
「あん、いやぁ…」と蕩けた表情で腰をくねくねと蠢かす。
冠葉はしつこく陽毬の左右の乳頭に唾液を絡めて舐めしゃぶる。
他の男にいつかこの可愛い蕾が汚されるなんて。
1ミリだって想像できるものか。

陽毬は俺のものだ。

冠葉の手の動きは更に速くなってゆく。

理性では、運命では、本能では、遺伝子では。
決して妹と結ばれないと分かっている。
だがしかし、そんなものを超えたところで、ときに妹をめちゃくちゃに愛したくなる。
冠葉だけの蕾なのだと実感したくなるのだ。
妹があと何年かして、美しい花として咲き誇るとき、その花びらを散らすのは自分でありたかった。
陽毬は冠葉だけの女であればいいのだ。
晶馬だって渡すものか。
そう思ってから冠葉はふっと笑った。
きっと、こんな醜い独占欲と、昏い欲望を弟は抱いてはいないし、理解も出来ないだろう。
そしてそれは当の陽毬でさえも。

そう思うのと同時に快感は一気にはぜて、色のない花火がポタポタと便所の床に散った。


21 :
続きは…!?たまらん!(´Д` )

22 :
翌朝、冠葉は7時を過ぎて尚、寝息をたてていた。
自慰の後は決まって罪悪感から更に眠れなくなる。
冠葉が晶馬の隣で就寝したのは丑三つ時を過ぎてからだった。
一方、このところプリンスオブクリスタル並びに荻野目苹果に関わる悪夢にうなされて、
起床が遅くなりがちだった晶馬は、その朝は以前のように早く起きて朝食の支度をしていた。
例のごとく、ペンギン2号も手伝っている。
陽毬はといえば、ペンギン3号と一緒に、なかなか目覚めない冠葉の布団の上に乗って、
まるで日曜日の子供のように冠葉に声をかけていた。
「冠ちゃん起きてー!遅刻しちゃうよー」
「…………」
「冠ちゃーん」
対して冠葉は無意識の内に無言で顔をしかめる。
「もう、起きないと遅刻しちゃうんだよっ!」
陽毬がさっきよりも大きな声でそう言うと、ようやく、眠たそうに冠葉は薄目で陽毬を見た。
そして更に陽毬の状態を。
冠葉に起きろと言いながら、自らもネグリジェのままで冠葉の上に乗っていた陽毬の胸元は、たゆんだネグリジェの衿から、やはりふっくらとしたふくらみと、やわらかそうな乳輪が覗いていた。

完全に寝惚けていたと思う。
冠葉は何を思ったか、陽毬の細い腰を両腕で抱いて、そのままどさりと自分の隣に倒した。
陽毬が驚いたようにひゅっと息を飲んだのを聞いてから、冠葉は、陽毬の小さな耳を甘噛みして、耳朶の奥へと響くように微かな声で言った。
「…誘ってんのか?」

数秒あけて、陽毬が困ったように、
「冠ちゃん…?」
と小さな声をあげ、そこで初めて冠葉は完全に覚醒した。
と、同時に、股間が陽毬と朝の生理現象によりいきり勃っている事実にも気づいて、彼らしくもなく慌ててしまう。
「ち、遅刻だ!遅刻!」
そう叫んで陽毬の腰から素早く両手を引っ込めると、大げさに布団をはいで、便所へと駆け込んだ。
「兄貴ー、飯出来たよー」

晶馬がそう声をかけてからしばらくして、冠葉はいつもの彼の呈で便所から出てきて着替えをし、食卓についたのだった。


23 :
その日の昼、冠葉が更に悩んでいたのは言うまでもないが、陽毬も首を傾げていた。
「ねぇ、3ちゃん。朝、冠ちゃんおかしかったよねぇ?」
「キュ、」
わかっているのかいないのか、ペンギン3号はソファーに座った陽毬を見上げて短く鳴いた。
「誘ってるってどういうことだろ?」
変な冠ちゃん、とうそぶきつつ、陽毬は冠葉に抱かれた腰を、なんとなく自分でも撫でてみた。
よくわからないけれど…朝の冠葉は、なんていうのか、妹の陽毬でもドキドキしてしまうほど色っぽかった。
寝起きの掠れた声で耳の奥へと囁かれて、かぷりと優しく耳を噛まれて。
「うーん…。なんか…。ちょっとえっちな感じだったよねぇ…」
「キュ、」
陽毬の手には、苹果から借りた少女コミックが握られている。
少女コミックの主人公の相手役の男の子がするようなことを、きっと冠葉も平気でやってのけるのだと陽毬は思った。
寝惚けて妹の陽毬にしてしまうほどなのだから。
(冠ちゃんて…実はえっちなのかなぁ…)
そう考えて、陽毬はかぁっと頬を赤らめた。
ううん。
冠ちゃんは頼りがいがあって、男らしくて、かっこよくって、でも、女の子にモテモテだって晶ちゃんが言ってた…。
(冠ちゃんも…この漫画みたいなこと、女の子にしてるのかな…)
陽毬が開いているページには、相手役の少年が、主人公の少女にキスを落としながら胸を触っているシーンが載っている。
陽毬の小さな白い手は、漫画を膝へと置いて、自然と自身の唇と乳房へと向かっていった。
唇をなぞり、そのまま人差し指を口に入れて遊ばせながら、片方の手のひらは左の乳房にそっと触れる。
(オッパイ…触られたら、この漫画みたいに気持ちいいのかなぁ…?)
(好きな人と…キス…するのも…?)

24 :
陽毬はまだ、恋を知らない。
けれど、冠葉はその甘美さを知っているのだ、と陽毬は思った。
「あんっ…」
乳房を撫でていた指がふいに、乳輪を擦ってしまい、陽毬は甘い喘ぎ声をあげた。
それこそ冠葉ならば、もう一度、「誘ってんのか?」と言いたくなるほどの。

陽毬のノーブラの乳首はみるみるうちに、ピュクン、と洋服に突き出てはっきりと主張した。
冠葉が密かにその突起を優しくピンと弾いたり、更には摘まんでクリクリしたり、あまつさえ飽きるまで揉み吸いしたいとまで思っているとは、陽毬は知らない。
「っ…今の…、なに…?」

ただただ、乳首を通り抜けた刺激と快感に驚いていた。

「ん…あん…」
今度は洋服の生地と自然に擦れただけで乳首が気持ちよくなってしまう。
「やぁ…3ちゃん…オッパイへんだよぉ…あん…やだぁ…」
「キュ?」

ペンギンはやっぱりわかっているのかいないのか、少女を見上げて同じように鳴いた。


25 :
wktk

26 :
冠葉陽毬待ってた!続き期待してます

27 :
ktkr
冠陽もえるマジ禿げる

28 :
ポケットに入れた携帯が震えて、晶馬は霧がかかったような眠気からようやく現実に引き戻された。なんだっていつも古文は眠くなるのだろう。
特に昼飯を食べた後は。
教師に見つからないようにポケットから携帯を取り出して、机の下でメールボックスを開くと、兄の冠葉からだった。
【今日は遅くなる。陽毬と先に食べててくれ。】
件名もない、そっけない文面だ。
どうせまた女絡みなのだろう、と晶馬は思わず呆れ顔になった。
女絡みは間違いないが、まさかそれが陽毬と顔を合わせ辛いからとは晶馬は露ほども知らない。
鈍感で常識的な弟の彼は、兄がまさか彼等の妹に対して欲情しているなどとは、思いもよらないのだ。
晶馬は冠葉からのメールを閉じてから、そのまま陽毬へのメールをこっそりと打ち始めた。



「あっ…はぅ…あァ……」
高倉家では、陽毬が思いもよらなかった快楽に荒い息を吐いていた。
(なに…これ…)
乳首から脳に伝わるピリリとした快楽とは別に、普段は排泄にしか使わない部分にも、ジュワッと広がっていく何かがある。それが何かがわからなくて、
「んっ…」
陽毬は尚も服の上から尖った乳頭を擦ってしまう。
「あァ…!」
セックスの時にあげるようないやらしい声で陽毬は鳴いた。
止まらない…。
今度はカリカリと爪をたてて乳首を引っ掻く。
「あぅあっ…!」
(だめ…とまらない…乳首だめ…気持ちいぃ…オッパイだめぇ…!)
ダメだと思う気持ちとは裏腹に、陽毬の乳首を掻く指はどんどん速度を増してゆく。
そして更に。
「きゃんっ……!」
陽毬の様子を見ていたペンギン3号が、急に陽毬の膝の上へと飛び乗ってきたかと思うと、陽毬の真似をするように、その嘴の先で陽毬の乳首を擦り始めた。
刹那、電撃が陽毬の脳を突き抜け、膣からは愛液がジュン、と溢れ出して、陽毬の下着に次々と滲んだ。
冠葉がその愛液の滑りにのって、陽毬の子宮まで己を押し込みたいと思っているなど、陽毬は知らず、下着の湿りによって更にうろたえていた。

29 :
だが、の間際に際してでさえも、人形のように己の運命を受け入れた陽毬にとって、初めての自慰は、自分の中で火花が散っているような、鮮やかな生の感覚をもたらしていた。

「冠ちゃん…晶ちゃ…ん」
陽毬は微かな声で双子の兄の名前を呼んだ。
初めて知ったこの感覚は何なのか、兄たちに教えて欲しかった。
混濁した頭で再び兄たちの名を呼んだところで、陽毬の携帯がメールの着信音をたてた。


【今日も兄貴は遅いらしい。陽毬、今日の夕飯は何が食べたい?】
冠葉と晶馬が学校に行っている間、一人で留守番をしている陽毬が不憫で、もっと凝ったメールを送りたかったが、なにぶん教師の目をかいくぐってのことなので、冠葉同様、晶馬のメールも用件のみの素っ気ないものだった。
(…送信!っと)
冷蔵庫にも残り物はあったが、このところしょっちゅう家にいないことが多い冠葉への当て付けで少しだけ贅沢なものを陽毬と二人だけで食べてやろうと晶馬は思っていた。
頭の中で陽毬の好きな食べ物を思い描いてゆく。
冠葉には内緒で、流行りのアイスクリーム屋でトリプルサイズのアイスも買って帰ろうか。
つらつらと考えていると、陽毬からの返信が届いた。

【晶ちゃん、どうしよう。わたし、おかしいの。】
たった二文。
だが、一時にかけた陽毬の文だ。
妹を溺愛する兄は、真っ青になって教師に早退を申し出た。
もっと、もっと早く。
駅の改札を出て晶馬は、猛烈な速さで駆け出していた。
近頃の陽毬は不思議なペンギン帽のおかげでみるみる元気になっていた。
だから、油断していた。
考えてみると、陽毬は、ペンギン帽を外しただけで仮状態になってしまうのだ。
(間に合ってくれ…!!)
祈るような気持ちで晶馬が家にまで辿り着いたその時、確かに高倉家には妹、陽毬の声が響き渡った。

「生存ーッ戦略ーーーッ!!」
息を切らしたまま、晶馬はポカンとするしかない。
その晶馬を尻目に、謎のペンギン帽、プリンセス・オブ・ザ・クリスタルのイリュージョン世界が展開してゆく。
トリプルHの歌声にのって。
そして毎度のごとく、現れたペンギンの女王が、
「きっと何者にもなれないお前たちに告げる」
と高慢に言い放ったところで、晶馬は、陽毬の状態を心配して青ざめたときとはまた別の意味で青ざめた。

30 :
冠葉×陽毬ですが、次回、プリクリ様×晶馬はさんで冠×陽になります。
苦手な方ごめんなさい。

31 :
普通に読み物として面白いんだが

32 :
いったい、今日は何を言われるやら。
ピングドラムの回収はいまだ持ってなされておらず、相変わらずに荻野目苹果振り回されている晶馬はまたこのヘンテコなペンギンの帽子に宿った人格に罵倒されるのでは、と身構えてしまう。
そんな晶馬にプリンセス・オブ・ザ・クリスタルと化した高倉陽毬は彼女ではありえないニヤリとした意地の悪い笑みを浮かべると、
「この娘を満足させるのだ」
と、そう言った。
「満足?もしかして陽毬、お腹減ってるのか?」
いちおう、朝、作り置きしていったサンドイッチが冷蔵庫にあったはずだけど…と晶馬が言いかけたところで、プリンセスがふん、と鼻を鳴らした。
「童貞が。違う、」
「この娘の肉体を満足させろと言っている!」
「交尾だ、小学校で習っただろう、」

童貞、と言われて一瞬プリンセスを睨んだ晶馬だったが、その後に続けられた言葉の数々に硬直し、両目をイリュージョン空間に落としてしまいそうな勢いで絶句した。
その隙にプリンセスはいつものようにカツンカツンと、脊椎のような形をした奇妙としか言い様のない階段を降りてきて、いつのまにか晶馬の前に立っていた。
「何を呆けている。交尾など猿でも出来るわ。性欲は貴様ら人間の三大欲求だろうが、」
晶馬の青年に成りきれない顎をそっと掴むと、プリンセスはネオンのように妖しく光るピンクの瞳を細めて嘲う。
晶馬はと言えばプリンセスの瞳の光から目を僅かに反らしてダラダラと噴き出してきた脂汗の中、困惑していたが、
「だ〜〜〜〜っ!!」
突如プリンセスを振り払うと、青ざめた顔でよろめいたプリンセスを見下ろしながら、数歩後ずさった。
「ひひ、ひまりの口でなんてことを言うんだ!!ああっ僕たちの陽毬がどんどん汚されていくーっ!!」
「ちっ…反抗的な奴め。そもそも交尾は貴様らの妹が望んでいたことだ、」
「初潮を迎えてこの体はとっくにメスになっている。この娘がさっきまで、なにをしていたと思う」
「な、なんだよ…?」

プリンセスはそこで盛大に意地悪な笑みを浮かべた。

「自慰、すなわちオナニーだ!!」

「はっ…はぁ?!」
思ってもみなかったプリンセスの言葉に、晶馬のもともと大きな瞳は更に大きく見開かれる。暑いのか寒いのか、もはや体中から汗が吹き出していた。
音楽にのり、ペンギンたちを踏みつけて、姫と言うより女王が言い放つ。
「生存戦略しましょうか!」

33 :
「うっ…はぁ…」
「クク…気持ちいいか?」
ペンギンたちによって拘束された晶馬の股間をプリンセスはひたすら焦らすように、ニヤニヤしながら撫でていた。
晶馬のぺニスは抗いようもなく、制服のスラックスの下で固く大きくなってくる。
「童貞のくせに、立派なものを持っているじゃないか」

くすくすと笑いながら言われて、晶馬はカッとなった。
「くっそ…陽毬の顔で言うなよ!…離せ…やめろっ…!」
「おや…やめていいのか…?貴様のここはもうこんなだぞ?」
プリンセスはそう言って、ベルトを抜き取ると、いよいよスラックスを寛げて、トランクスの上から晶馬のぺニスを握った。
「くあっ…やめろ…陽毬を汚すなあぁっ…」
晶馬にとって、自身がクリスタルと化した妹に犯されそうになっている事実よりも、天使のような妹の可憐な手のひらが、プリンセスの意思によって汚い男のぺニスを握っていることの方が耐えられなかった。
もちろん、陽毬が日中オナニーに耽っていたなどと信じられるはずもない。
病弱な妹、陽毬は、昔から兄の晶馬にとって、永遠のこどもといっても差し支えがないくらい、純粋無垢な、汚れのない存在なのだ。
「ふっ、面白いことを言う」
「貴様の片割れはもう何度も、この娘を汚していると知らぬのか、」
「なっ…」
晶馬が口を開くより、プリンセスが晶馬のスラックスごとトランクスをずり下げ、勃起したぺニスを擦る方が早かった。
「あぁ…ほら、鳴け…わらわの前で鳴くのだ…!」
「あっ…あぁ…っ」
陽毬の小さな白い手は、ピンポイントで晶馬のぺニスを攻めたてる。
輪っかを作った指先が亀頭と雁をしつこく擦り、雁の窪みを何度も上下し、根元から裏筋を激しく扱きたてられる。
初めて他人から、否、妹から施される快楽に、晶馬の心は散り散りにかき乱されて、悔しさに目尻が熱くなった。
(ちくしょう…ちくしょう!)
妹を汚して、抵抗出来ない自分を今すぐしてやりたい。
いや、いっそ兄貴にしてもらおうか。
そう思った刹那、
「晶ちゃん、こっち向いて、」
ふいにいつもの優しい陽毬の声が聞こえてプリンセスを見ると、あの妖しげな瞳が眼前まで迫って、晶馬はセカンドキスを果たしていた。
プリンセス・オブ・ザ・クリスタル、実の妹と。

34 :
「晶ちゃん、だぁい好き…陽毬の為にイって…ねえ晶ちゃん」
「なっ…」
(…だめだ、だめだだめだだめだだめだだめだだめだだめ)
陽毬の指が、フィニッシュに向けてスピードを増してゆく。
だめだ、という自己と、これも陽毬の為なんだという自己が晶馬の中で激しくぶつかり合う。
そしてその衝突、せめぎあいが不意にお互いを相した時。

「あァ…ッひっ…ひま…りッィっ…!!」
晶馬は陽毬を抱き締めて、その手のひらに、大量の子種を吐き出していた。


一方、時間は遡って、冠葉は、晶馬が陽毬の為に早退をしたと、晶馬の担任の多蕗から聞き、急ぎ帰宅していた。
陽毬と顔を合わせるのはバツが悪かったがもうそんなことを言っている場合ではなかった。
(陽毬…!)
ペンギン帽のおかげで復活を遂げたとはいえ、常識的に考えればまだまだ陽毬は本調子ではない。
晶馬と同じように駅の改札を出て、冠葉は猛ダッシュで陽毬の待つ自宅へと走る。
息を切らして玄関の扉を開け、
「ひっ…ひまりっ…!!」と叫んだ時、同じように双子の弟の声も重なった。
冠葉が荒い息を整えつつ茶の間へと向かうと、そこには、陽毬を抱き締めて項垂れる弟と、晶馬の萎えたぺニスを握ったまま、くったりとした陽毬が居た。

35 :
冠陽とプリ晶でドロドロ展開…すっごい萌える…
続き楽しみにしてます!

36 :
文章上手いね。
分かりやすいし、丁寧だし、期待してます。

37 :
うわああああ
これどうなるん

38 :
面白すぎる!冠陽目当てで読んでたけど、プリ晶の魅力にも気づかされた。続き期待

39 :
高倉冠葉が妹、高倉陽毬のことを、家族としてだけではなく、ひとりの女としての意味で、愛していると気がついたのはいったいいつのことだっただろう。
冠葉にはどうしても思い出せなかった。
けれど、そう気が付いてしまってからというもの、冠葉は常に罪の意識や陽毬に対する欲望と、闘っていたような気がする。
そしてそうした自制はいつだって、双子の弟が陽毬に対し、兄妹としてごくごく普通に接する様子に端を発していた。
晶馬と同じように、普通の兄として接しなければ、という常識と良心の鉄鎖が、いつもいつだって冠葉を支配していたのだ。
ある意味冠葉の輪留めとなっていた晶馬。
その晶馬が下半身を寛げて、陽毬を抱き締めている。
ペンギン帽を被った陽毬の方も、冠葉には晶馬に寄り添っているように見えた。
「おま…えら」
しばらく、冠葉は声を発することが出来なかった。
ようやく絞り出した声は掠れて、二人の耳には到底届かないように思えた。
自分が今まで必に圧ししてきた感情は何だったのか。
いつか妹が大人になって、他の男に奪われてしまうだろうことは、分かっていた。
が、それはまだまだ先の話で、また、その相手は冠葉でも晶馬でもないはずだった。
特に、冠葉と血を分けた晶馬では、絶対にないはずだったのだ。
ふいに、冠葉の中からどす黒い感情が噴き出してきた。
相手が晶馬だからこそ、許せなかった。

「晶馬…おまえ…ッ!!」
陽毬から晶馬を乱暴に引き剥がすと、イリュージョン空間に意識を移動させられていた弟は、気を失っているのか、まるで人形のように無造作に背後に倒れる。
そして、その晶馬にもたれ掛かっていた陽毬の方は、ゆっくりと顔をあげ、閉じていた瞳をひらいた。
あの妖しいピンクの光が、冠葉を上目遣いにねめつける。
「…嫉妬、しているのか…?」
「ッ!!」
「くだらん。ならば貴様も欲望の赴くまま抱いてしまえばいいではないか。この娘を。」
「なっ…ふざけ」
「ふざけてなどいない。わらわは知っているのだぞ。貴様が、この娘を汚したいと思っていることを。この娘に自分の愛を、受け入れて欲しいと願っていることを。そしてそれが叶わぬ夢であると知っていることもな、」

40 :
「てめぇ!!」
本音をつかれて、プリンセスと交叉した冠葉の瞳がナイフのような鋭さを帯びた。
「クク…どうした。本当のことだろう?」
「…ッ」
ギリ、と冠葉は奥歯を噛み締める。
「この娘を延命してやったとはいえ、それは永遠のものではない。この肉体が生き長らえているうちに、適当なオスとの交尾が必要だ。その相手がお前になるのかお前の弟になるのか、正直わらわにはどちらでもいい話だ、」
「…貴様が抱かぬなら、貴様の弟に、この娘の肉体をくれてやるだけだ」

プリンセスはそう言って嘲った。
瞬間、冠葉の中で何かが弾けた。
気が付けば強引に陽毬の唇に噛みつくように荒々しく、口付けていた。
「…ふっ…ン…ッ」
「ひまり…っ」
「ンァ…っ」
今までの忍耐や欲望や愛しさが、全部、全部、噴出したかのように、冠葉の荒々しいキスは止まらない。
激情のまま激しく妹の柔らかな口腔を味わう。
小さな舌を絡めては吸い、唾液を流し込む。
「ひまり、ひまり…っ」
「ふぅ…んっ」
同時に陽毬の痩せ細った華奢な体をこれでもかと抱きながら、冠葉は陽毬をカーペットの上へと押し倒した。
冠葉のオスの本能は、愛しさと嫉妬と異常な状況によって、みるみる内に熱く固くなっていた。
それを無垢な陽毬に伝えたいという、下卑た気持ちが沸き上がり、冠葉は熱くなった腰を陽毬の内股に押し付ける。
息継ぎの為に一瞬口を離すと、息苦しさに潤んだ宝石のような瞳から、今にもピンクの雫が零れ落ちそうになっていた。
「はぁっ…は、」
「…っふん、ケダモノめが。初めからこうしていればよかったものを、」

41 :
「黙れよ…っ」
尚も冠葉を罵ろうとするプリンセスの口を冠葉は再び塞いで口付けた。
陽毬の着ていたTシャツの裾から右手を入れて乳房を掴む。
何度も妄想したその肉の感触は男の手には余りにまろやかで、思わず退いてしまいそうになる。
冠葉は己を鼓舞するかのように、陽毬の舌を追って捕らえた。
そうだ。自分はずっとこうすることを望んでいた。
プリンセス・オブ・ザ・クリスタルの言う通りだ。
陽毬に愛されることは不可能でも、陽毬が他の誰かに奪われてしまう前に、自分が奪ってしまうことなら出来るのだから。
そこに陽毬の意志がないことに冠葉は長い間悩んでいたが、晶馬に先を越されたことが、彼を正気でなくしていた。
(陽毬…、陽毬…、)
プリンセスはもはや冠葉のなすがままだった。
うっとりと冠葉に身を委ねては、時折ピクンピクンと子兎のように震えるだけだ。
冠葉が陽毬の首筋に食らいついて動脈をベロベロと舐めても、柔らかな乳輪をしつこく引っ掻いて乳頭を優しく弾いても、プリンセスはもう、冠葉を嘲笑ったりはしなかった。
代わりに、
「あぁっ…んぁっ…!やぁっ…」
と、冠葉が妄想していた陽毬そのものの声で何度も鳴いた。
「吸うぞ陽毬…っ」
「や、いやぁああ、冠ちゃん…だめぇぇえっ!」
夢にまで見た、陽毬の可愛く尖ったおしゃぶりみたいな乳首を唇で挟んでチュウゥときつく吸ったところで、プリンセスが初めて抵抗した。
「いやぁあぁんっ!!」
否定の声をあげて冠葉を引き剥がそうとする。
しかし、病弱な少女の力など、健康そのものの男子高校生にかなうはずもなく、冠葉は思いもよらなかったプリンセスの抵抗によって、より昂ったぺニスを更に押し付けた。
「今更だろ、」
やり返すように不敵に笑って、冠葉はプリンセスに見せつけるように、膨らんだ乳首を舌先でいやらしく舐め回す。
「あぅ、やめ、あん、やめて…冠ちゃん…っ」
「あっ、だめ、乳首だめっ…いやぁっ…エッチなことしないでぇっ…!」
冠葉の下でプリンセスがもがくように暴れたが、冠葉は強い力で陽毬の体を押さえ付けた。
「今更っつってんだよ、止められる訳ねぇだろ、」
「お望み通り生存戦略してやるよ」
「お前の中にたくさん出して、孕ませてやる」
「お前のここ、何度も入れて、擦って、俺だけの形にしてやるよ、」

言って、口付けようとした時、冠葉は、気付いた。
気付いてしまった。
陽毬の瞳から、あの妖艶なネオンの光が消えていたことに。
冠葉が押さえ付けていたのは、ただただ、幼い体を快楽にくねらせて喘ぐ血の繋がった妹だった。

42 :
わっふるわっふる

43 :
ファビラスマックスwwwww

44 :
早くしてくれ
俺の息子が風邪ひいちまう

45 :
焦らさないでぇぇえ

46 :
うおおおお続きが待ち遠しい

47 :
つづきつづき!!!!お願い致します!

48 :
「…冠ちゃん…」
今にも泣き出しそうな、潤んだ瞳で名前を呼ばれ、ぎくんと固まった冠葉と陽毬の間を、数秒静寂が支配した。
冠葉の中で荒れ狂う衝動と良心が再びせめぎあう。
陽毬の悲しげな表情は、いつだってそれだけで一瞬で冠葉を真っ暗な気持ちにさせてしまう。
だが既に冗談では済ませられない、引き返せないところまで、来てしまったのだ。
怯む己に冠葉は言い訳を許さなかった。
何より、晶馬に先を越されたくない気持ちがあった。
自分と同じ、陽毬と血の繋がった、双子の弟だけには。
このエゴがこれからもずっと陽毬を傷つけ続けるだろうことに、冠葉は自分に悪態をつき、自分を責めながら、それでもこの気持ちは止められない、と思う。
最愛の少女が、冠葉を不安げな表情で見つめている。
時間を巻き戻して己を律することも、冗談だとごまかすことも、出来ない。
ならばこの醜い情動を、自分の心を、明かすしかない。
そうして永遠に憎み、嫌われてしまえばいい。
半ば捨て鉢になった冠葉には、もはやこの状況をどうすることも出来なかった。
「ひまり…、」
冠葉は陽毬の華奢な肉体をこれでもかと抱き締める。
「冠…、おにいちゃん…、」
それは、陽毬があえて兄と呼んでも止まらない。
冠葉は今度はありったけの愛しさを込めて、陽毬の唇に恭しく口付けをした。
「っん――――、」
そしてそのまま、血をわけた妹の心を凌辱する畏れから、冠葉は震えながら陽毬の体をもぞもぞと不恰好にまさぐる。

「、……――――きだ、」
口付けの合間にほんの微かに漏らされた言葉は、どこか嗚咽めいていて、聞き取れはしなかったが、それでも短い呟きは、陽毬の心をざわつかせた。
「冠ちゃん…?」
泣いているのだろうか、陽毬はふと、小刻みに震える兄の背中に手を伸ばし、冠葉の骨ばった少年らしい体をそっと抱きしめる。
「…っ」
冠葉はその温かさにはっとして、やんわりと陽毬の手を振りほどいた。
本来持つべきではなかった、うしろ暗いこの恋情を、容認されたと勘違いしかねなかったから。
こんなエゴは、酷く罵られて然るべきだ。
陽毬がそれを受け入れたなら、あり得るはずのない未来というものを、期待してしまう。
そんなもの、無駄だと分かているのに。
「……ごめん…」
そう呟いて冠葉は陽毬を解放した。
そうして、のそりと立ち上がると、高倉家を後にした。
ガララ…という引戸の開く音を、陽毬は冠葉によって押し倒されたままの状態で、ぼんやりと聞いていた。

49 :

「ん…あれ…?」
イリュージョン空間でプリンセス・オブ・ザ・クリスタルによって、意地の悪い方法で絶頂させられた晶馬は、冠葉が出ていってから十分程して目を覚ました。
すっかり気を失っていた頭は、目が覚めるとキリキリと痛む。
こめかみを押さえつつ、晶馬は何か忘れているような…と目を閉じた。
だがしかしそれは思い出すと同時にすぐに晶馬を真っ青にさせた。
「ひまりっ…」
間の抜けた格好で陽毬を探すと、陽毬はぼんやりと床に転がって虚空を見つめていた。
「うわぁ…ひまり…っ!」
陽毬の様子に更に青ざめた晶馬は、陽毬に駆け寄ろうとしたが、スラックスはずり下ろされ、トランクスも半分下げられて萎えた中身が剥き出しになっていることに気が付いて、慌てて身なりを整える。
「……………」
「…陽毬?」
「………。あっ、晶ちゃん?!ごめんなさい、ぼーっとしちゃってた。いつ帰ってきたの?」
「え?!」
覚えていないのか?と聞き返そうとして、帽子が支配している間は陽毬は記憶がないことを思い出す。
「あ、あぁ…ついさっきだよ…。それより陽毬、体は大丈夫なのか?具合は悪くないか?」
晶馬の言葉が陽毬を一瞬固まらせた。
体は少しだけ熱を帯びて、熾火のようなものを残している。
冠葉がそうさせたのだ。
「……あ、うん。大丈夫だよ。鍛えてるもん」
しかし陽毬はそう言ってゆるく笑う。
「あ、そっか…。よかった…」
晶馬も後ろめたいことがあるせいか、つられてぎこちなく笑った。

50 :
その日、深夜を回っても、結局冠葉は帰ってはこなかった。
「兄貴遅いな…」
「そうだね…」
(あぁもうなんでこんな時に限って遅いんだよ兄貴のやつ…。うぅ…陽毬と二人っきりがこんなに辛いなんて…)
罪悪感からくる気まずさで、晶馬は終始、陽毬の目を直視出来なかった。
ふと気付いたらあのピンクの瞳に変わっているかも知れないという、トラウマにも似た恐怖感もあった。
早く冠葉に帰ってきて欲しいと祈りつつ、しかし、自分と同じように妹を溺愛している兄と顔を合わせるのはやはり罪悪感からの辛苦がある。
晶馬がした陽毬にしたことを、もし兄に知られたら、半しどころじゃ済まされないだろうな…と考えて、晶馬は青ざめた顔で一人苦笑いをした。
一方、陽毬も深く考え込んでいた。

冠葉がくれた口付けと愛撫、それから微かなつぶやき――――。
相手が冠葉でなかったら、陽毬はその意味するところを、冠葉にたずねていたところだ。
女の扱いに慣れているだろう兄に。
(でも、冠ちゃん、震えてた)
それはいつもの兄に似つかわしくない、ひどく怯えた自信のない様子だった。
陽毬にのしかかってきた時の冠葉とは思えない程…。
その部分を思い出すと、顔から火が噴き出しそうだ。
言われた言葉の意味は、陽毬には全然わからなかったけれど、とてもいやらしいことをされたのだけは分かる。
そしてそれに恥ずかしい声を上げて反応してしまったことも、覚えている。
学校に行った冠葉が、何故家に居たのかも、
(うぅ…陽毬が、えっちなこと考えてたからかなぁ…)
それが何故冠葉に伝わってしまったのかも分からないけれど。

しかし冠葉の薄い唇の感触は心地よく、口付けは息苦しくも感じたけれど、幼い陽毬ですらそれが大人のするキスだと思った。
(冠ちゃん…あんなの、いつも、してるのかな…)
冠葉が過去付き合ってきた女達にも、あんなキスをしてきたのかと思うと、ちくんと胸が痛む。
何故痛むのかについては、陽毬にはやっぱりわからなかった。
それよりも。
(ファーストキス…だよ…冠ちゃん…)
陽毬はふっくらとした自分の唇に、そっと指を当てて何度もなぞる。
自然と頬が紅潮していたが、晶馬はまったく気が付かなかった。

51 :

自宅の電気が消えているのを確認して、冠葉は玄関の引き戸を静かに開けた。
今夜だけは、どうしても晶馬や陽毬と顔をあわせたくなかった。
友人の家に泊まらせて貰うつもりだったのが、携帯電話を置いたまま飛び出してきた為、渋々戻ってきたのだ。
廊下がギシギシいわないよう、注意深く上がったところで、
「冠ちゃん…」
「…ひまり…」
暗闇の中から懐中電灯を持った陽毬が現れた。
冠葉はバツが悪そうに目を逸らすと、くるりと踵を返そうとする。
「待って!」
「…………」
「お願い冠ちゃん。あのね、その…ちょっとだけ…話し、たいの、」
冠葉は苦い顔をしたが、陽毬は冠葉の背中をそっと押して外へと出すと、後ろ手で玄関の引き戸を閉めた。

52 :
わっふるわっふる

53 :
ktkr

54 :
待ってた!

55 :
続きがきになりすぎる…!

56 :
ありがてぇありがてぇ

57 :
読ませるねえ
先が気になりすぎる
描写が細かくてエロ抜きにしても面白い

58 :
ほっしゅ

59 :
夏芽さんって絶対冠葉のこと考えてオナニーしてるよね

60 :
リンゴは多蕗の考えてやってそうだったけど
晶馬が現れてから多蕗ではなく晶馬がチラついて苦悩してる
というのが>>59を見て脳内を過ぎりました

61 :
本編がアダルトすぎてシビレちゃってるから投下が少ないのだろうか…
もっとファイト一発すべきだな

62 :
保守

63 :
真砂子「そのキレイな顔を吹っ飛ばしてやる!」
冠葉「人生…最大の屈辱だ この俺がっ…一人エッチをするはめになるなんてっ」
陽毬「え・・・うそ・・・今・・・冠ちゃんの体からものすごいエロオーラが!」
こんな展開を期待

64 :
保守!

65 :
保守

66 :
りんごと晶馬のほのぼのエロが見たいです、安西先生

67 :
>>66
ベッドの中では晶馬が押せ押せ
りんごちゃんが超オクテだとよい

68 :
ベッドに入るまでが至難だが
一度腹決めたなら半ば暴走状態で主導権を握り
終わった後で
「ご…ごめん,初めてだから力加減よくわからなくて…体大丈夫だった?」
とか言い出す

69 :
いいな…!

70 :
その容姿とは裏腹な感じがたまらない。

71 :
>>68
これ本編でやるんだよね?^^

72 :
「ち、ちがうそこじゃないわよばかー!」
「ええぇぇぇ、ごごごめん」
 (中略)
「いッ・・・たい」
「大丈夫?やめようか?」
「・・・やめないで」
「う、うん(うわぁかわいい///)」
みたいなベタなのを想像している。
場所はりんごちゃんちで、帰ろうとしたらお母さんに会っちゃって
りんごちゃんは平然、晶馬は挙動不審

73 :
本編がファビュラスマックスでどうしよう
とりあえず14話の続きを所望します

74 :
エロパロが沈黙してて焦ったww
本編あんなことになったけど、気を取り直して晶苹のファイト一発書くことにするわ…

75 :
>>74
期待してまってる!!!

76 :
>>74
いつでもいいから出来たら是非とも投下してくれ
晶馬と苹果は本編でのやり取りもキャラも好きだから
>>67-72の流れがたまらなかったぜ

77 :
陽毬「きっと童貞を卒業できないお前たちに告げる。」
  「私とセックスするのだ。」
  「生殖戦略、しましょうか。」

78 :
苹果「晶馬くん…私、汚されちゃった…」

79 :
ゆりにレイプされる苹果ちゃん
夏目さん乱入するも、ゆりに逃げられたので
取り残された苹果ちゃんをとりあえずレイプする
家に帰るとお母さんにレイプされる苹果ちゃん
お父さんの家に身を寄せると義母妹にレイプされる苹果ちゃん
友達の家にかくまってもらうと友達二人に輪姦される苹果ちゃん
すっかり女性恐怖症になり、夜道を歩いているところを陽毬に強引にお持ち帰りされてしまう苹果ちゃん
晶馬と対面してまた気まずくなる苹果ちゃん

80 :
晶馬と苹果のほのエロをまってる
いつまでもまってる

81 :
病みすぎて何を思ったのかレイプ目な晶ちゃんにレイプされる苹果ちゃん
プッツンきてレイプ目な晶ちゃんをレイプ仕返す苹果ちゃん

82 :
もうわけがわかんねえw
ゆりにレイプされたことを盾に(?)
「お願い…そばにいて…」とせまる苹果ちゃん
さすがにレイプされた直後の子を突き放すわけにいかず
抱きしめてあやして単に横で寝てあげる晶ちゃん
朝起きて晶ちゃんの寝顔が目の前にあってびっくり苹果ちゃん
寝顔をじーーっと見つめて眉毛がどうとか鼻の形がどうとか唇がどうとか考える苹果ちゃん
そして唇を近づけて…

83 :

陽「ダメっ…はじめてなの…」
眞「だよね。シビレるね」
3「キュッキュッ…」

84 :
おい3ちゃんは何やってんだよ
それとも3ちゃんにも手ぇだしてんのかよw

85 :
>>83
白瀬中尉率いる南極探検隊はペンギン相手に獣姦を行ったそうな
ついでにうさぎは性欲が強く人の足に欲情したり
ニワトリと一緒に飼ってるとニワトリに股間を擦り付けたりする
つまり
陽「ダメっ…はじめてなの…」
眞「だよね。シビレるね」
ソウヤ「ですよね眞悧先生!」
シラセ「3ちゃんの中もシビレれます!眞悧先生!」
3「キュッキュッ…」

86 :
>>82
つ、続きをっ

87 :
1号×エスメのエロも18禁なんやろか

88 :
どっちかっていうとその2匹はエスメ×1号ではなかろうか
18禁かどうかは分からんw

89 :
ペンギンの愛と言われると同性愛って思ってしまう

90 :
>>80
プリンセスに脅され(唆され)ながらも自分気持ちには嘘付けない晶馬→リンゴを押し倒す晶馬
最初は嫌がっていたリンゴだが、徐々に晶馬に身体を委ねていく様子とかね
こんな感じだとほのぼのじゃあ無いんだよねぇ…

91 :
意識が朦朧としていた。
晶馬「・・・お前は・・だ」
一言言い終わる前に、今俺の目の前にいる女にキスをされた。
外国人の人が友達同士でもやるって言ってたけど、このキスはその類いではなく―『女』が『男』に愛を求めるキスだった。
晶馬「・・・っつ!離せよ!イキナリやって来て名乗らないでキスするとか普通あり得ないでしょ?」
「クスクス・・・晶馬君、まだ私が誰だか分からない?」
女は暫く晶馬を見つてからまた晶馬にキスしようと晶馬の身体の上を女が股がるような体制になった。
外から月明かりが照らされ、穏やかな風が雲を動かし徐々に女の顔に明かりが照らされた
晶馬「えっ・・・苹果ちゃん・・?」
苹果「フフッ ビックリした?」
晶馬「なっ…ビックリするも何も…」
突然、苹果が晶馬の唇に「ちょっと待って」と言わんばかりに苹果の人差し指を当てた。
そして、前屈みになり苹果は晶馬の唇にもう一度唇を重ね合わせた
晶馬「・・・っんん!」
抵抗しているものの、上から苹果の身体が 体重がのし掛かり更に苹果の髪の毛から甘い香りが晶馬の嗅覚を刺激している為か、晶馬は苹果の行為を止める事が出来なかった。

92 :
↑こういう感じの晶馬×苹果って、需要ありますか?

93 :
うん
何時でも投下して下さい
ただ晶馬の一人称は僕で
苹果は荻野目さん・君呼びだよ
書き手に何か言うのあんまり好きじゃいんだけど一応言っとく
気分悪くさせたらごめんね

94 :
>>93
どんとこい!
「荻野目さん」だけは注意してね
呼称は重要

95 :
>>91
台詞の前に名前入れると台本ぽくなるからやめといた方がいいと思うよ
続き読みたい

96 :
「初夜…初夜ぁ…」
 晶馬に馬乗りになっている苹果はすっかり正気を失っていた。
 どうしてこんなことになったのかわけがわからない。
「ちょっとしっかりしてよ、荻野目さ、むぐっ!」
 名前を呼んで我に返らせようと思ったのに、晶馬は苹果に唇を塞がれてしまった。
「ん…ふ…」
 女の子の柔らかい唇の感触が直に伝わってくる。池に落ちたときに人工呼吸をしたけれど、あの時は苹果を助けることに必で柔らかい、だなんて後から思い出したことだ。
 だがこれはキス。しかも立派なディープキスだ。
 女の子特有のどこか甘い香りと熱さにくらくらしそうだ。…熱があるのは風邪をひいてるせいだが、キスをされた経験なんてない晶馬に気付けるはずもなかった。
「…ぷはっ、お、荻野目さんってば!」
「…え、なぁに?」
 とろんとした顔で返す苹果はセーラー服を脱ぎ捨て、ブラ一枚の姿になっていた。
「なんて格好してるんだよ!」
「だって脱がないとエッチ、できないでしょ?」
「エッチって…!」
 これから苹果が何をするつもりなのか鈍感な晶馬にもわかってしまい、晶馬は顔を赤くして手をバタつかせた。
「だっ、ダメだってばそんなことしたら!」
「初夜なんだからそんなことするんでしょ。ほら」
 晶馬の右手を取り、自分の小さな胸に押し付ける苹果。唇よりも柔らかい感触が手に納まって、乳首が硬くなっていることさえ晶馬にわかった。
「わっ、わーっ!」
「あんっ!」
 手を慌てて離そうとしたが、苹果に手首を握られたままじゃ胸を強く揉みしだくことにしかならなかった。
「おっぱい小さいけど、あっ、かわいくて、感度いいでしょ? ゆりさんに負けないくらい」
「う、うぅっ…」
 もしかしなくても荻野目さん、僕を多蕗と勘違いしちゃってる?
 それなら尚更こんなことやめさせなきゃ!
 そう思っているはずなのに、晶馬の手や脚はすっかり麻痺しきったように動けなくなっていた。
 しかも手は離れるどころか苹果に強く押し付けられ、苹果の成長途上の胸を思い切り揉んでいた。
「んあっ、あんっ! もっと、もっと触って、私のおっぱい、やんっ! おっきくしてよ…!」
「お、荻野目さん…」
 今まで日記を盾に横暴に命令してきた少女が、今自分の手で痴態を晒している。
 晶馬は唾をごくりと飲み込んだ。
「初夜、だからぁ…もっと、もっと優しくしてほしいのぉ…」
 胸に置かれてたはずの晶馬の手が、今度は苹果のスカートの奥、白い下着の上へと置かれた。だから汁が滲み出るくらいに濡れているのが晶馬にもよくわかった。
「ね、触って、気持ちよくして?」
「う、うん…」
 早く止めなきゃ、なんて思っているのに、晶馬の指は苹果のパンツにできている薄い溝をなぞった。
「やっ、あんっ!」
 途端に震えて、かわいらしい悲鳴をあげる苹果。

97 :
続きは書いてません!!

98 :
おい!!!!!!!!!!
はやく続き!!!!!!!!!!!!!

99 :
>>96続き
 晶馬はぐりっと強く指を押し込んで、苹果のクリトリスを軽く潰した。
「あんっ、んっ!! も、もっと、ゆびぃ、強くしてほしいのぉっ!」
 苹果が喘ぎ声をあげて震えるたびに、パンツに染み出る汁の量がぬちぬちと増えていき、ソファに押し倒されたままの晶馬にさえ、雌独特のこもった匂いが届いた。
「荻野目さん…荻野目さん…!」
 もだえる苹果の白い太腿がより晶馬の下半身へと強く押し付けられ、晶馬のペニスも下着の中で窮屈さに悲鳴をあげた。
 ふといきなり無言になった苹果は、なんと晶馬のズボンのチャックを下ろして晶馬のペニスを外気に露わにした。
「あはっ、初夜だから、こっちも準備できてるぅ」
「だ、だめだよ、やっぱりこんなこと…」
 今更だが晶馬は最後の抵抗を口にした。
「だめじゃないわ。これは運命日記に記されてることだもの。そう運命は絶対…私とあなたが結ばれることも絶対なの…」
 ソファの上で膝立ちした苹果は、パンツの位置を横にずらし、そのまま晶馬の上へとゆっくりと座り込んだ。
 晶馬のペニスを自分のアソコに咥えながら。
 みちっ、みりっ、みりっ。
「あっ、んっ、やあああっ、きつ、きついよぉっ、しょ、処女膜破れちゃうっ、あ、んんんんんっ!」
「あっあっ、おぎ、のめさん…!」
 そう、言動は『脳みそド腐れゲロ豚ビッチ娘』なんて言われるくらいひどいが、苹果は紛れもない処女だ。処女特有のセックス慣れしてない膣圧がきつく晶馬のペニスを締め上げた。
「う…うふふふ…でもこれだけじゃだめなの…」
「お…荻野目さん…?」
「だってこれはプロジェクトMへの第一歩にすぎないんだから。いっぱい、いっぱい出してもらわないといけないんだからぁっ」
 ぎち、とまだきついはずの苹果は自分から動き出した。
 ずぷっ、ずぷっ、ぐちっ、ずくっ。
 苹果の膣の壁が晶馬のペニスを擦りあげて、愛撫していく。
「あひっ、おま、おまんこにいっぱい当たって、んあっ、どんどん、おちんこ、私の中で大きくなってくよぉ!」
「あっ、あっ、だ、だめって、そんな、したら、出ちゃう…!」
「いいよ、おまんこの、あん! 中、ひゃうっ! いぃっぱい出して、そして、んんっ、赤ちゃん、つくろぉ、ねぇっ、ああんっ!」
「あか、あかちゃ…!」
 もう晶馬にもまともに物を考えることなんてできなくなっていた。
 だから体を繋げたまま、騎乗位になっている苹果を逆にソファへと押し倒し、もっと奥へと自分のペニスを差し込んだ。
 ずぷ、ずぷ、ずぷ、ずぷ。
 セックスの方法なんて一つも知らないはずなのに、晶馬は自分のやりたいままに腰を苹果へと何度も押し付けて、ぶつけた。
「あ、あっ、あっ、おちんこ、奥にまで届いて、ら、らめぇっ、もう、赤ちゃん、赤ちゃんれきちゃううううう!」
「おぎのめ、さん…僕も…だめ!」
 強く押し付けられたペニスの先端、苹果の膣の中で、どくどくどくと熱い晶馬の精液が放たれた。
「あひっ! も、もうらめぇ、いっちゃうううう!」
 子宮近くに放たれた熱に、苹果の膣は飲み込むように全て受け止めて、そして苹果は力なく、手足をだらんと投げ出した。
「お…荻野目さん…」
 晶馬が名前を呼ぶと、苹果は軽く「うぅ、ん」と身動ぎしたが目を開けることはなかった。どうやら気絶してしまったようだ。

100 :
「ぼ、僕は…なんてことをしてしまったんだああああああっっ!」
 激しく自分を責めた晶馬だったがまさかやり逃げするなんてこともできるわけなく、苹果の体を拭いてパジャマに着替えさせ、部屋に寝かせた。
 相手が正気じゃなかったとはいえ、どう責任取ればいいんだろう。まさか刑? 刑ですか?
 おまけにこのままじゃ日記も手に入れられないだろうし、ああ、どうすればいいんだー!
 なんて悩み狂っていると、苹果が薄く目を開けて「晶馬くん?」と名前を呼んだ。
「あ、お、荻野目さん起きたんだ…ご、ごめんなさい! どう償えばいいのかわかんないけどとにかくごめんなさい!」
「何言ってるの…? それより初夜の準備しないと…いたっ!」
 いきなり頭を押さえてうめく苹果。
「…やっば、風邪ひいちゃってるわ…晶馬くん薬持ってきて薬! あと栄養のつくもの! 今夜が初夜なのにこんなとこで寝てる場合じゃないの! う、げほげほっ!」
「えっと、荻野目さん覚えてないの…?」
「何のこと? いいから早くしてよ! もう、この役立たず! 日記あげないわよ!」
「は、はい!」
 晶馬は慌てて部屋から出ようとしたが、その背中に小さく呼びかける声があった。
「…ごめんね」
「え?」
「なんでもないわよ! 早く行ってきてよ! 私の運命のために!」
 そして今度こそ晶馬は部屋から出て行き、苹果は部屋に残された。
「…ごめんね、晶馬くん…桃果…」

101 :
ファビュラスマックス!!!!
続きがあれば読みたいです!!

102 :
続きありません
さすがにこれでおしまいです
エロ書きなれてないんでいろいろとすいません
苹果ちゃんメス豚かわいいよ

103 :
乙乙
読めて幸せだぁ〜

104 :
これは素晴らしい

105 :
>>96
晶苹SS、読めるとは思ってなかった!!
もえー―――――!!!!
生存戦略という名の子作りする二人可愛いよ、はぁはぁ。
まじで結婚すればいいのに。

106 :
ゆりさんの手ほどきでファビュラスマックスする晶馬と苹果が見たい…

107 :

16話の真砂子さんが可愛かったのでつい
冠葉×真砂子です

 瀟洒な屋敷に足を踏み入れる。
 見られている、という感覚は決して気のせいではない。アイツは既に、俺の動きを把握している筈だ。。
 記憶を辿り階段を昇る。年代物の、しかしよく磨かれた扉を開けば、陽のあたる部屋の隅で、アイツが椅子に腰掛けていた。
「久しぶりだな」
「ええ、そうね」
 赤茶色の髪が揺れ、切れ長の瞳と目が合った。
 夏芽真砂子。かの夏芽HDの若き頭首。祖父から受け継いだ国内有数の牙城に君臨する女は、手にしていたカップをソーサーに戻し、口元に笑みを湛えた。
足元ではアイツのペンギンが一号とじゃれあっていたが、それには構わずに一歩、足を踏み出す。
 鼻孔に絡みつく部屋の臭気は、過去の記憶を思い出させた。
 目の前の女と過ごした日の記憶。それは所詮過去のものだと、心の隅に押しやる。
 今の俺にとって、夏芽真砂子は利用する対象でしかない。そうなのだと、自分に言い聞かせた。
「あなたから訪ねてくるなんて、珍しいわね」
「……金が入り用なんだ」
 椅子から立ち上がり、アイツは窓辺へと足を進める。その姿を目で追った。
「この世は所詮狩猟区。ハンターと猛獣。追うものと追われるもの。あなたは自ら、檻の中に飛び込んできたのよ?」
 分かっていた。自分がどれだけ愚かなことをしているのか。けれど妹を、陽毬を助けるためには金が必要で、それをこの女は簡単に用意できる筈だった。
「――――そう」
 視線が交錯した。
 金をせびりに来た男を見て、どうアイツが思ったのか分からない。けれど白く長い指先が、頬に触れた。
 ひんやりとした質感。アイツが囁く。
「あなたは、わたしを愛しているの?」
 質問に答えず、アイツの肩に手をかける。細く、牙城に君臨するにはあまりにも脆い身体を、引き寄せた。
「ッ――――」
 唇を重ねる。
 陽毬を救うためなら、道化にさえ堕ちる覚悟は持っていた。コイツを、利用する覚悟だって。
「愛してるさ」
「嘘ね。人は平気で嘘を吐く」
 窓にカーテンがかかる。昼にも関わらず、深い闇が室内を覆った。
「けれどあなたの、そういうところは嫌いじゃないわ」
 身体を這う指先の感覚。暗い部屋に密かに響くアイツの息遣いが、どこか熱を帯びてきたように感じた。
 脳裏に昔の記憶が蘇る。コイツを初めて抱いた時の光景だった。鼻孔の奥に触れる、家具と紅茶の匂い。あの時と、同じ匂いだった。
「分かるわ。あなたは今、わたしと同じ事を考えている」
 否定も肯定もしない。それをどう受け取ったのかは知らないが、唇を塞がれた。
 まるで逃げ道を塞ぐように後ろ頭に手を回された。口腔内にアイツの舌が押し入ってくる。
「んッ」
 舌同士が触れ合った。身体の奥に痺れのようなものが走る。それに抗わず、アイツの動きに応じて舌を絡める。
「ぁ、ぁッ」
 脳を焼く感覚。理性が徐々に剥ぎ取られていくのが分かった。
 徐々に目の前の女に引きこまれていく。檻の奥深くへと、自らの足で進んでいく。そんな自覚は、湧き上がる熱に溶かされていった。
「ふふっ」
「ッ……」
 唇が離される。腕で口元を拭いながら、アイツを真正面から見つめる。
 暗闇の中、アイツは笑みを浮かべているはずだった。押し隠しても零れてくるような、そんな笑みだ。
 容易にその光景が想像できる自分が、どこか嫌だった。

108 :
「こっちへ」
 手を引かれる。逆らわずに、暗い部屋の中を歩く。
 ベッドの脇に立つ。耳元で、衣擦れの音がしていた。
 理性を何とか奮い立たせる。自分はあの女を利用しなければいけないのだと、言い聞かせた。
 けれど服を一枚脱ぎ去るごとに、理性が一枚ずつ剥がれ落ちて行くようで、唇を噛んだ。
「少し、灯りを点けてくれないか?」
「ええ」
 ベッドの脇。サイドボードの上に暖色の灯りが灯る。俺は財布の中からコンドームを取り出し、封を切った。
 陰茎に装着し、アイツへと向き直る。
 薄っすらとした灯りに照らされ、ベッドの上にアイツは座っていた。
 身体の奥底で暴れまわる獣性を、必至で抑えつける。アイツのきめ細やか肌に、手を触れた。
 体の線をなぞる。アイツの表情には、余裕めいた物が浮かんでいた。
 勝利を確信した、狩人の笑みだ。
「真砂子」
 囁く。演技なのか、それとも本心からアイツの名前を呼んだのか。それは、俺にさえ分からなかった。
「冠葉、好きよ」
 その言葉に導かれたかのように、俺はアイツをベッドの上に押し倒した。
 人は平気で嘘を吐く。なら、アイツの言葉はどうだったのか。
 嘘か、本当か。
 きっと、それを知る必要なんて俺には無かった。
「ぁッ!」
 十分な湿り気を帯びた彼女の秘所は、陰茎を受け入れた。ゆっくりと沈み込んでいく感覚に、歯を食いしばる。
「くッ」
 体全体に痺れが走る。脳の回路の一部が断線したように、ろくな思考が働かなかった。
 ただ沈んでいくのは分かっていた。沼の底へ、檻の中へ。体全体を、アイツの感触が支配する。
「く、ぁぁッ!」
 夏芽真砂子を感じるかのように、腰を振った。一突きごとに深く、彼女の中へと沈み込んでいく。
 男と女の身体に相性というものがあるのなら、きっと高倉冠葉と夏芽真砂子は、最高の相性なのだろうと思った。
 お互いのことが、分かるようだった。欺瞞で塗り固められた俺の心なんて、アイツに見透かされているはずだ。
 けど構わなかった。
 人は平気で嘘を吐く。特に俺のような人間は。
「ぁ、ぁぁッ!」
 アイツの声が一段と高くなる。それに合わせるかのように、堪らえようのない熱が下腹部にわだかまっていた。
 脳が焼けるような温度を持つ。背筋を走る痺れに急かされるように、腰を更に強く打ち付けた。
「く、ぅぁッ」
「ぁぁ、ん、ぁッ!」
 二人の息遣いが重なる。お互いに限界が近いのは、素直に理解できた。
 どこか蕩けたあいつの瞳と、視線が交錯した。全てを受け入れるような、そんな瞳だった。
 なんでそんな目をするのか、分からなかった。
もしかしたら、コイツだったら俺の業さえも受け入れてくれるんじゃないのかと、脳裏をよぎった下らない感慨は、湧き上がる本能に押し流された。
「くぅぅぅッ!」
 喉の奥から声が漏れる。
 本能に従い、彼女の奥で動きを止め、身体を震わせる。
 背筋を走っていた痺れが一気に解放される感覚に、瞼の裏が白く塗りつぶされていく。そんな俺に組み敷かれて、体を震わせるアイツが目に入った。
「愛してるよ」
 呟いたその言葉は、嘘だったのか、本当だったのか。分からなかった。
 
 
 屋敷を後にする。
 金は口座に振り込んでおくといったあいつの言葉に、きっと嘘はないだろう。
「ちッ」
 自分はひどく嫌な男だと思った。
 最悪だ。最悪の気分だった。
 けれど陽毬が助かるのなら。彼女のためなら何だってしようと、その覚悟は持っていた。
 後ろを歩くペンギンと目が合った。
 その中に未練なんて無かった。そうだ、俺の中にだって未練なんてあるわけはない。
 一度乗った電車から降りるなんて、俺には出来るわけがなかった。

以上です。よく考えたらこの二人、確かまだ17なんだよね。

109 :
ファビュラス乙です!
真砂子可愛いよ真砂子
ちなみに冠葉は3月生まれの高2なのでまだ16です…

110 :
乙ぱい
真砂子可愛いけど切ない

111 :
前戯しろよ冠葉…

112 :
>>111
ばか、ここでそんなこと求めんな
お前が書けばいいじゃん

113 :
>男と女の身体に相性というものがあるのなら、きっと高倉冠葉と夏芽真砂子は、最高の相性なのだろうと思った。
ここが切なく感じて……乙

114 :
密林に頼んだ中巻がやっと届いた記念カキコ。
テレビ最新話のネタバレがありますので視聴されてない方はスルーお願いします。
濡れ場はぬるめで短いですが、晶馬×苹果です。

115 :
 荻野目さんと喧嘩別れ、いや、僕が一方的に彼女との縁を切った日。
 どうしても暗い気持ちを拭いきれず、学校でぼんやりとしていると、山下に旅行に誘わ
れた。
 普段の僕ならうまく断るところだが、今日はもうこれ以上ひとを拒絶する気力もなく、
流されるように山下についてきてしまった。
 どうせ家に帰ってもひとりだ。
 陽毬は入院してしまっているし、冠葉は、たぶん、陽毬のお見舞いに行っているのだと
信じているけれど、どこでなにをしているのかも、いつ帰ってくるかも分からない。
 一応、冠葉の携帯にメールを送信して、携帯を懐にしまう。
 東京から離れた品のいい旅館。男子高校生ふたりで泊まるにはもったいないところだ。
「いいか、晶馬。女なんて星の数ほどいるんだ。ちょっと振られたくらいでくよくよするな!」
 山下が暑苦しく励ましてくる。
 なんで僕が振られたことになってるんだ。どういった経緯で山下がそんな勘違いをした
のかは分からないが、彼は彼なりに僕のことを元気付けようとしてくれていることは分か
る。
 だから、よけいに息苦しかった。
 これ以上、僕に踏み込まないでほしい。きっと本当の僕を知れば、山下だって、今みた
いに気軽に付き合ってはくれなくなるだろう。
 他人はいつも勝手だ。勝手に近づいてきて、勝手に離れていってしまうんだ。いいよう
のない喪失感だけを僕に残して。
 僕はなにも望んでいないのに。冠葉と陽毬と、家族三人でいられれば、それだけでよか
ったのに。それだけが望みだったのに。それ以外はなにも望んでいないのに。
 こんな気持ちを思い出してしまったのは、ぜんぶ荻野目さんのせいだ。
 彼女にさえ出会わなければ、僕は心穏やかに過ごせていたはずだ。煩わしい人間関係も
、未来のことも、本当の気持ちも、すべてに目を閉じて、冷たい海の底で眠るみたいに、
なにも考えなくていい穏やかな日々を享受していたはずだった。
 いいや、違う。
 ぼくらが生まれていなければよかったんだ。彼女の運命を狂わせたのはぼくたちに他な
らないのだから。彼女を恨むのはお門違いにちがいない。
「……ん?」
 携帯の着信音が鳴る。
 ディスプレイに写る名前は、荻野目苹果。
 陽毬が二度目の生き返りを成功させてから以降、僕の携帯に彼女の名前が写らない日は
なかった。日によっては、二度、三度。彼女の名前を見るたびに、僕の心には黒いもやも
やとしたものが溜まっていった。
 あからさまに無視をしているのに、彼女から連絡が途絶えることはなかった。
 それどころか、まるで僕と彼女が親密な間柄であると錯覚してしまうような、僕たち家
族のこと、陽毬のこと、まるで心から気にかけてくれているような、そんな言葉がメール
に綴られるようになった。
 今朝、ひどいことを言ったから、今日はもう連絡してこないだろうと思っていたのに。
 彼女の打たれづよさは嫌というほど知ってるけれど、改めてその強さを再認識させられ
る。
 もはや日課になった、彼女からの伝言メッセージ。居留守を使っているくせに、すぐに
彼女の伝言を確かめることに深い意味はない。しいていえば、これは予防線だ。エキセン
トリックな彼女が思いも寄らない行動をとったときに、家族を守るための。ただそれだけ
にすぎない。
「もしもし、晶馬くん……」

116 :
 そして、僕は山下を部屋に残して、隣の部屋に乗り込んだ。
 なんだか見てはいけない大人の世界を垣間見てしまった気がするが、すっころんで昏倒
した僕が目覚めたときには、きっちりと浴衣を着込んだ荻野目さんが布団の中で眠ってい
た。
「あら、目が覚めたのね。襲っちゃえばよかったのに」
 どうやらあれは僕の見間違いではなかったらしい。
 緩やかなウェーブを描く金髪の、綺麗な女性が襖戸で仕切られた向こうの部屋で穏やか
に微笑んでいた。
 僕の担任の婚約者で、荻野目さんの元ライバルで、女優のゆりさんだった。
 非の打ち所のない完璧な女性の彼女が、どうして素っ裸で荻野目さんを縛り上げ、襲い
掛かっていたのかは分からない。
 僕はまた荻野目さんに関わってしまったという事実だけがここにはあった。
 荻野目さんが横たわる、妙に風通しのいい部屋は居心地が悪く、僕はゆりさんの座る部
屋に移動する。
 ゆりさんは折り目正しく正座をして、旅館に備え付けの金庫の中から桃色の手帳を取り
出していた。あの手帳の表紙には見覚えがある。無残に引きちぎられているが、あれは間
違いなく荻野目さんの大切な日記帳だった。
「大切なものは金庫にしまっておかないとね」
 おとなの余裕を感じさせるのんびりとした口調で言って、ゆりさんは僕と向き合った。
 彼女は知っているのだろうか。僕も、その日記帳を狙っていることを。
「これは私のものよ、かわいいナイトさん。だから桃果の日記は渡せないわ。けど、ここ
まで駆けつけてきたご褒美にこれをあげる」
 ゆりさんはすばやく日記帳を豊満な胸の谷間に挟んで隠すと、僕の手をとってなにか小
さな四角い紙のようなものを握らせた。
「じゃあ、私は今日はもう帰るわ。苹果ちゃんのことをよろしくね。彼女がかわいくても
あんまりファビュラスマックスしちゃダメよ」
 完全にゆりさんのペースに呑まれていた僕は呆然としていて、この出来事の後始末を押
し付けられたことに気がついたのは、神業のような早着替えで、浴衣から洋服に着替えた
ゆりさんが旅館をあとにしてからだった。
 つまり、置いてけぼりにされたのだ。僕と荻野目さんは。
 とりあえず、山下のいる部屋に帰ろう。眠っているとはいえ、荻野目さんと朝までふた
りで同じ部屋にいるのはまずい。間違いなんて起こるわけがないが、あらぬ誤解を招く可
能性は十分にある。
 荻野目さんを起こさないように、抜き足差し足でその場を離れようとして、ふと、手を
ひらいてゆりさんに握らされたものを確認してしまった。
「なんじゃこりゃぁぁぁぁ!」
 僕が握っていたのは、まごうことなきコンドームだった。
 なにか重要なメッセージでも書いてあるのかと裏も表もよく確認するが、確認すればす
るほど、それは単なるコンドームでしかなかった。
 健全な青少年にしれっととんでもないものを渡してくれる。そりゃ、ゆりさんはおとな
の女性だ。おとなだから、そういったことに縁があって、準備しているのは分かる。けど
だからって、僕にこれを、いま、手渡す意味が分からない。
 からかわれたんだろうか。きっとたぶん、そうなんだろう。
 途方にくれた僕は、やや乱雑にそれを浴衣の裾に放り込んだ。荻野目さんのいる部屋に
こんなものを置いていく気にはなれなかったし、こどもであることを見透かされたようで
ひどくつまらない気分だった。

117 :
「んん……しょーま、くん……?」
 ああ、さっさとこの場を離れることを優先すればよかった。僕は馬鹿だ。
 ゆりさんの置き土産に気をとられて、もたもたしている間に、一番恐れていた展開にな
ってしまった。
 ほの暗い座敷の中で、半身を起こした荻野目さんが僕を見ている。ぼんやりとした寝ぼ
け眼をこすりながら、僕を見つめる彼女の、夢見ごこちな瞳にはどこか怯えた僕の姿が映
っているに違いない。
 なにを言えばいいんだろう。
 こんばんは? さようなら?
 とにかくこの危機を回避するためにはいったいどうすればいいんだ!
「……ゆめ?」
 しんとした僕たちの間に、ぽつりとこぼされた彼女の言葉がやけに響いた。
「そ、そう。夢。夢だ。荻野目さんは夢を見てるんだよ。それじゃ!」
 とにかく今は逃げるが勝ちだ。言い訳は明日考えよう。
 手当たり次第に食べ物を食い散らかして、満足そうに眠る2号の頭をわしづかみして部
屋を脱出しようとするが、それは叶わなかった。
 なにかに足が引っ張られ、僕はいきおいよく転倒し、畳に額をぶつけていた。
 さっきまで眠っていたとは思えないすばやい動きで、荻野目さんが僕の足首を掴んだの
だ。
 無様に転んだ僕の背中に、ずしりとした人の重みが加わる。
 薄い布を隔てて、伝わる体温もやわらかさも僕のしらないものだ。じわりじわりとずり
上がっていくそれは、確かに荻野目さんで、彼女は僕のうなじをほっそりとした指先で梳
いて、耳元でささやくように吐息をこぼした。
「うわっ」
 ぞわりとした妙な感覚に囚われて、思わず片手で耳をかばう。このままでは、まずい。
彼女を振り落とすように身体をひねって仰向けに体勢を変えるが、事態は好転するどころ
かますます悪化の一途をたどる。
 気づけば、彼女と抱き合うようなかたちになっていた。
 けして体格がいいとはいえない僕の、腕の中にすっぽりとおさまる彼女。案外小さかっ
たんだ、とか、いいにおいがする、だとかよこしまな考えがいくつも一瞬のうちに頭をめ
ぐる。
 冷静に。そう、ここは冷静に事態を把握し、解決する策を模索するべきだ。
 事態を見極めるべく、荻野目さんを観察する。
 僕の上に馬乗りになっている彼女は、一瞬で無理な動きをしたからか、栗色の髪の毛も
少し乱れていて、せっかく綺麗に着付けられいた浴衣も台無しだった。羽織も小さな肩か
らずり落ちて、白い脚が無防備にさらけ出されている。女子高の制服の短いスカートから
伸びる脚とは違い、露出してはならない部分が見えてしまっている感じ、背徳感というか
、妙な色っぽさを際立たせていた。
 だめだ。冷静になろうとして、かえって余計な邪念に囚われてしまった気がする。
「こ、これは、その……事故っていうか……」
「……夢、なら」
 荻野目さんの小さな手が、僕の頬をなでる。
「私が近づいても、晶馬くんは、傷つかないよね」
 ごく真近に、彼女の大きな瞳があった。
「無神経でごめんね。でも、私、晶馬くんが苦しんで、悩んで、つらくて、どうしようも
ないとき、手を貸せるような存在になりたいよ。晶馬くんが私にしてくれたみたいに」
 まっすぐに僕を見つめる彼女の、かげりのない瞳。逃げられない。僕という存在を、裏
も表もなく、ただ僕だけを見つめる彼女からは。
「晶馬くんに近づきたいよ。でも、傷つけたくない。どうしたらいいんだろう。夢の中の
あなたなら、教えてくれる?」

118 :
 僕と荻野目さんの距離はゼロに縮まり、しっとりと濡れた彼女の唇のやわらかさは、あ
の公園で機械的に交わした人工呼吸とは異なり、僕のより深い場所にどうしようもない衝
動をもたらした。
 きっとこれは罪深い本能で、ただ、唇と唇を合わせるだけの、こどもだましのようなも
のでしかすぎないのに。僕の腕の中で、ほんの少しだけ彼女が震えているから。気が強い
彼女の本当の部分に触れた気がして、胸が苦しい。
 僕なんかが触れてはいけないのに。荻野目さんの運命は、けして僕とは交わらない。交
わってはいけない。
 そのくせ、彼女の唇がゆっくりと離れていくのを、寂しいと思ってしまった。
「んぅ……っ」
 衝動のままに、離れていく彼女を引き止めて、今度は僕から彼女の唇を奪った。最初は
重ね合わせるだけの口付けだったが、何度も繰り返すうちに、深く、深くなっていく。
 荻野目さんは抵抗しなかった。むしろ、もっともっとというように、僕の背中に腕をま
わして、離れまいとしているようだった。
 つたない僕らのお遊戯を止める者はいなかった。唯一、僕の良心と理性だけがあくどい
本能とせめぎ合っていたけれど、荻野目さんのなまめかしい吐息がこぼれるたびに、良心
も理性も少しずつ崩れていく。
 体勢を入れ替えて、畳の上で仰向けになった荻野目さんの浴衣はすっかり着崩れてしま
っていた。彼女の白い首筋から鎖骨にかけて唇を這わせると、か細い悲鳴が上がった。そ
れを恥じるように、頬を赤く染め上げ口元を両手で押さえる彼女の手をとり、その指先に
も口付ける。
「聞かせてよ」
 熱に浮かされた僕の戯言に、彼女は従順に従った。
 浴衣の帯は簡単にほどけた。はらりと浴衣の合わせ目が離れて、きめ細やかな白い肌が
垣間見える。緊張で汗ばんだ手のひらを差し入れて、彼女の控えめな胸の形を確かめるよ
うにそっと撫ぜた。
 テレビや写真で見るのとはぜんぜん違う、女の子特有のやわらかさ。
 円を描くようにこねくりまわすと、少しずつ手のひらに馴染んでいくのが分かる。同時
に、存在を主張するように淡い色をした乳首が硬くとがっていく。それを舌先でちろちろ
と舐めてみると、荻野目さんはせつないような深いため息をついた。
「晶馬くん……もっと、いろんなところ、いっぱい触って」
 貪欲な彼女のかわいいお願いに、僕は逆らうことができない。
「優しくできないかも……」
「うん。いいよ。だってこれは、夢だもの……晶馬くんの好きにして」
 そうだ。これは、夢だ。
 現実の世界で、僕と荻野目さんがこんなに親密になることなんてありえない。
 だから、これは夢なんだ。
 浴衣からすっと伸びる白い彼女のふとももに手を伸ばして、白いショーツを引き下げる
。恥丘を探るように指を這わすと、荻野目さんは一際大きな声を上げた。
「大丈夫?」
「う、うん……ちょっと、びっくりして」
 よくみると少し涙目になっている荻野目さんをなだめるように口づけて、僕は彼女が自
分でも見たことのない場所をじっくりと探ることにした。
 胸を触っても、ふとももを撫でても、まるで全身が性感帯であるかのように彼女は身じ
ろぎする。気持ちよさそうにうっとりとしていることもあれば、少しつらそうに目を伏せ
られることもあった。
 たぶん感じやすい荻野目さんは、その中でも、彼女の秘所、少しとんがった部分の反応
は大きかった。そこを集中的に責め上げると、びくりびくりと地上に引き上げられた魚の
ように全身を波打たせ、畳に投げ出された彼女の細い指先に一際強い力が込められるのが
分かった。
 ひくひくと震える彼女の入り口に人差し指をゆっくりと沈めると、待ちかねていたよう
に透明なぬるぬるとした液体があふれ出てくる。尽きることのない泉のように、それはど
んどん彼女を濡らす。

119 :
「しょうまくん……」
 荻野目さんは、少しだけ乱れた僕の浴衣の胸元に手を這わせて、請うように僕の名前を
呼んだ。
 僕も限界だった。
 首を持ち上げて、爆発しそうな下半身をなだめながら、浴衣をぬいで、生まれたままの
姿で彼女と向き合う。荻野目さんは息を荒げて、とろんとした目つきだったけれど、これ
からなにが起きるのか本能で感じているようだった。
 浴衣の裾に忍ばしていたコンドームの袋を破って、自身にかぶせる。うまく出来るか不
安だったけれど、案外簡単につけることができた。
 彼女の両脚の間に割り入って、ひくつく彼女の入り口に自身をあてがう。どちらからと
もなく口付けを交わして、びくんびくんと脈打つそれをゆっくりと彼女の中に沈めていく

 まるで、ばらばらだったパズルのピースがぴたりと当てはまるみたいに、僕は彼女とつ
ながった。
 つながった箇所が燃えるように熱い。彼女の中はあたたかく、それでいて僕を締め付け
る。背筋を駆け抜ける快感に、すべてを吐き出す快楽の誘惑にかられる。
 はじめての衝撃に、彼女の首筋に顔をうずめてぐっと耐える。
 彼女もまた、僕の背に腕をまわして、なにかに耐えているようだった。
 そうだ。女の子は、はじめてのとき、とても痛いんだって聞いたことがある。ああ、け
ど、いますぐ動き出したい。吐き出してしまいたい。そんな衝動をなんとか抑え込み、僕
は顔をあげて荻野目さんの表情を確かめた。
「ふふっ……へいきだよ。しょうまくん、おもうようにうごいていいんだよ」
 呂律のまわらない、おさなげな声で、荻野目さんは言った。
 彼女は嘘をついている。そんなに眉をひそめて、つらくないわけがない。なのに、どう
して彼女は笑えるのだろう。
 どうしようもなく胸をつかれて、僕は、再び彼女に口づけた。

120 :
 そして、訪れるハイパー賢者タイム。
 やっちまったぁぁぁぁぁぁ!!!
 僕は馬鹿だ。世界一の大馬鹿だ。なにがこれは夢だ。なにが僕と彼女の運命が交わるこ
とはないだ。自分から飛び込んでいたら世話はない。
 とりあえず、気を失った荻野目さんの全身を綺麗にして、きっちりと浴衣を着せて布団
の中に寝かせてみた。
 情事のあとをかけらも伺わせないほど、部屋の中も綺麗に片付けた。ただ、ちょっと、
ゴミ箱の中にある使い終わったコンドームの存在と、彼女の体調だけが気がかりだが。
 そして迎えるさわやかな朝。
 山下にはてきとうな事情を伝えて、荻野目さんには、ゆりさんが先に東京に帰ったこと
を当たり障りなく話した。
 当然のように彼女と東京に戻る流れになり、山下と別れたあと、電車の中で隣り合うよ
うに座る帰り道。
 どうやら、彼女は本当に昨夜の出来事を夢だと思っているようだった。
 ときおり、僕を見つめては「平常心、平常心!」とつぶやきながら顔を赤くするという
挙動不審さだが、彼女の視線を感じるたびに熱があがる僕だって十分不審な状態だ。
 しかし、いったいどうすればいいんだろう。
 彼女が夢だと思い込んでいることをいいことに、このまましらばっくれるのが正しい道
なんだろうか。でも、これじゃあまるでやり逃げだ。けど、伝えたところでなんになるっ
ていうんだろう。僕は、彼女の運命のひとにはなれない。
 悶々と思い悩み、結局は、荻野目さんを遠ざけることしかできない僕に、彼女はこう言
った。
「だって、私は晶馬くんのストーカーだもん。ぜったいに、運命は変えてみせるよ」
 彼女の指す運命がいったいなんなのか。彼女がなにをしようとしているのか。僕にはな
んにも分からない。
 けれど、こんな予感があった。
 計り知れない彼女の決意をもって、僕は思い知らされるだろう。
 きっと僕はもう、彼女からは逃れられない。
おしまい

121 :
ホアー、ホ、ホ、ハ、ホアアアアー!!

萌えたああああ!!!

122 :
たまらん。ただただたまらん。
読み応えたっぷりの素晴らしい作品をありがとう!

123 :
すごいなー
細部の処理がうますぎて感動した。
特にちゃんとゴムつけてるところと、ゴムの用意が自然なところw

124 :
乙!
地の文が小説版みたいだった
>手当たり次第に食べ物を食い散らかして、満足そうに眠る2号の頭をわしづかみして
2号可愛いよ2号

125 :
久々に来たら二組も良い感じのSS読めるなんて嬉しい
>>107-108>>115-120も超GJでした
しかし晶馬のコンドームとハイパー賢者タイムのあたりは
なんか普通に想像できるなw本当にこういう感じになりそうだ

126 :
うわあああ萌えたあああ!!
ファビュラスマックス乙乙!たまらん!
吐息がかかってドキドキ
互いに本当の部分に触れる
日記の内容踏襲してるんだな、うまいな

127 :
GJ!
萌えすぎて頭の中がファビュラスマックス

128 :

いいねいいね

129 :
スーパー賢者タイムわろたww
GJです!

130 :
二作品とも楽しかった、ありがとう

131 :
ハイパーファビュラスマーーーーーーックス!
文章丁寧で良い!
勢いでエスメラルダ×1号とか投下しても大丈夫な位だな!!!

132 :
>>131
全力で待機してます!

133 :
>>131
キュフッ!キュフキュッフ!!

134 :
ファビュラスなSSばっかりだ…!皆GJ
プリクリ様×冠葉全裸待機してる

135 :
>>133
エスメさん興奮しすぎだろwww
プリクリ様と冠葉は12話が本当によかったな

136 :
素晴らしい作品がたてつづけに読めて幸せだ!皆さんGJ!

晶馬との初夜本番、いらん気を遣って(性的な意味で)あれこれ挑戦しようとする苹果。
その手の雑誌などで事前学習はばっちりだが、いざ実行しようとするとひたすら失敗・空回り。
「あ、あれ?おっかしいなぁ」と呟く苹果の横で、色々と(生命の危機的な意味で)酷い目にあう晶馬。
最初はぎゃーぎゃー騒いでいたが、大切な初夜がこれではたまったもんではないと晶馬の中の男が覚醒、
好き勝手している苹果をひっくり返し押さえつけ、イケメンモードの低い声で「いい加減にしろよ・・・」と囁く。
うっかり腰が抜けて真っ当にやられちゃう苹果。
翌日そこには、「君が悪いんじゃないか・・・」と申し訳なさそうに言い訳する晶馬の姿が!

そんな妄想。

137 :
>>136
読んでてにやけてきたジャマイカwww

138 :
>>136
その妄想を膨らませてるんだ!

139 :
>>136
ものっすごくにやにやするww
事前学習して、から回るりんごちゃんおいしいです。
とりあえず、兄貴関係が書けたので投下。
わりと序盤あたりの、プリクリ×冠葉です。プリクリ様の退屈しのぎ。本番はありません。

140 :
「せいぞーん!せんりゃくーーーー!!」
 高らかに響き渡る生存戦略宣言。
 もはや見慣れてしまった、妹のイリュージョン。奇妙な音楽に乗って、大げさに登場す
るペンギン帽子をかぶった彼女からは、普段のよくいえば柔和、悪く言えば恬淡とした雰
囲気は消えて、どこか高慢で女王様然とした、ある種の貫禄すら感じさせる空気が漂って
いた。
「きっと何者にもなれないおまえに告げる!」
 もはや定番のこの台詞。
 だが、いつもと違うところもあった。このへんてこで異常なイリュージョンに、冠葉と
一緒に巻き込まれるはずの弟の姿が、今日はみえない。
 それもそのはずだ。いま、兄弟三人の家には冠葉と妹しかいなかったのだから。
 ペンギン帽子のおかげで甦りを成功させた妹だが、依然、その命は危うい綱渡りの状態
で、そんな妹をひとり家においておくことなど冠葉には考えられなかった。
 その点、弟はドライで、妹の生還を手放しで喜んでいたものの、日常に戻るのは早かっ
た。「兄貴が陽毬についていてくれるなら、安心だ」と言ってさっさと学校に行ってしま
った。その信頼を冠葉は嬉しくも思うが、あまり信頼してくれるなとも思う。彼は妹を傷
つけようなどとは考えたこともないが、弟にはけして言えないような、割り切れない気持
ちを彼女に対して抱いているような男なのだから。
「わらわは退屈しておる。なにか芸をして楽しませろ」
 冠葉は二の句が告げなかった。
 ここに弟がいれば「はぁ!?単なる退屈しのぎに陽毬の身体をわざわざ乗っ取ったって
わけ?それってひどくねぇぇぇぇぇぇ!!」くらいは言っていただろう。
 そして冠葉は彼の言葉に内心うなずくのだ。弟は冠葉の不満を上手に言葉にしてくれる

 冠葉をクールで格好いいと、女の子たちはいう。たしかに頭の回転は速いほうだし、彼
女たちにそう思われるように意識的に振舞っている節だってある。けれども、本質的には
、口下手だと、彼自身は思っている。いつだって抱える思いはあるのに、肝心なところで
言葉に詰まってしまうのだ。
「なにを黙っておる。つまらん男だな。おまえのその口はなんのためについている?無論
、わらわを楽しませるためだろうが!」
 平然と言い切って、ペンギン帽子をかぶった妹は、まるで音楽を奏でる指揮者のように
優雅に両手を頭上で揺らしながら、一歩、一歩、奇妙な階段を降りてくる。
 そして、両手を拘束された冠葉に近づくごとに、彼女のマフラーが、アームカバーが、
スカートがスタイリッシュに脱衣されていく。
 毎度のことながら、彼女の白い肌が露わになるたびに、冠葉は言いようのない罪悪感に
苛まれる。年頃の妹に無断で、その少女らしいからだつきを見てしまう後ろめたさ。けし
て直視はしまいと目線をずらすが、それがかえって彼女の機嫌を損ねてしまったようだっ
た。
「ふん。下僕風情がわらわを無視するとはいい度胸だ。おまえの妹の命、惜しくはないの
か?」
「なっ……!」
 思わず冠葉は目線を上げ、彼女を睨みつけた。
 桃色に染まった彼女の瞳と、冠葉の鋭い視線がぶつかる。手負いの獣のような冠葉とは
反対に、泰然と構える彼女。両者のにらみ合いはどう見ても冠葉の分が悪かった。
「おまえ、跪いてわらわの足を舐めよ。その小生意気な顔が恥辱に染まる様は、さぞ愉快
なことだろう」
 そして、彼女はにやりと口角を上げて、舌なめずりをした。もはや、冠葉に残された選
択肢はひとつだけだ。
 妹を損なわないために、冠葉は彼女に従うほかないのだ。
「生存戦略、しましょうか!」

141 :
 彼女はぺんぎん3号を椅子代わりに腰掛けて、黒のニーハイブーツをするりと脱ぎ捨て
た。
「特別に、わらわに触れることを許可してやろう。ただし、足だけだがな」
 彼女がぱちんと指を鳴らすと、冠葉の両手を縛めていた拘束具が幻のように消えた。
 彼女は早くしろとばかりに、冠葉に向かって片足を突き出してくる。
 けして肉付きがよいとはいえない、白い脚。
 彼女よりも健康的でふくよかでやわらかい女の脚を冠葉はいくつも知っているが、今ま
で出会ったどの女たちよりも、彼女のそれは侵しがたい神聖なものに思えた。
「早くしろ。この体勢は疲れる」
 ごくりと生唾を飲みこんで、冠葉はそろそろと彼女に近づく。これはぜんぶ、妹のため
だ。そう自分に言い訳をして。
 彼女のお望みどおり、彼は彼女にひざまずいた。彼女のかかとを右手で包み、左手でつ
ま先を支える。その小さな足先に唇を寄せて、冠葉はまず彼女の親指を食んだ。柔な肉と
、硬質な爪の感触。人肌らしい塩味が少しだけ口に広がり、異常な彼女がつくりだす異常
な空間の中で、彼女のからだはたしかに現実のものなのだという妙な実感が湧いた。
 そのまま親指と爪の間を舌先でなぞり、指と指の隙間も丁寧に舐め上げる。
 けして触れることのできない彼女の、からだの一部分。たった一部でも、それがおのれ
の支配下にあるような錯覚は、冠葉に言いようのない高揚感をもたらした。舌で、唇で、彼女の肌の味を確かめる。刻み込む。
 熱心に彼女に奉仕する冠葉を見下ろし、彼女は意地悪げに目を細めた。
「くっくっく。嫌がるかと思えば、ずいぶん嬉しそうではないか。おまえ、妹の足を舐め
て興奮しているのか?……このド変態が!」
「そんなわけねぇだろ」
 声を低くして、冠葉は否定する。
 しかし、彼女は彼の動揺を見逃さなかった。
「ほほう?たわけたことをいう。その割には、おまえのココはずいぶん窮屈そうに見える
がな」
 雌ネコのようにいやらしい目つきで、彼女は冠葉の股間に視線をやった。
 身をかがめて隠そうとする冠葉よりも早く、しなやかな足が彼の身の内に滑り込み、そ
のまま、つつつと下腹部に向かって降りていく。それは硬く立ち上がりかけている彼の半
身にたどり着くと、なで上げるように彼をなぶった。
 軽い衝撃と、布越しに感じる彼女の足。まるで遊ぶように彼女が足先をゆっくりと動か
すと、もどかしいような心地よさが冠葉の脳幹を揺さぶった。
「まったくおまえは、救いようのないシスコン変態うそつき野郎だな。わらわを謀るとは
気に入らん。よって、罰を与えよう」
「な……っ」
 その瞬間、冠葉の頭をよぎったのは、恐怖だった。
 罰。それは、高倉家にとって特別な意味をもつ言葉だった。どんなに理不尽なことでも
、その言葉で包まれてしまえば、彼らは受け入れるしかない。
 たったひとりの妹の命でさえも、その言葉の前では諦めざるを得なかったのだから。
 青ざめる冠葉を前にして、彼女は笑みを深める。
「おまえに、自慰を命ずる!!女を目の前にしてひとり自分を慰めるなんて屈辱的だろう
。ふっふっふ」
 しかし、彼女が告げた罰は、思いもよらないことだった。
 妹が関係しないだけマシではあるが、意味の分からない要求に冠葉は心底つかれを感じ
た。同時に股間の昂ぶりも、さきほど感じた恐怖ですっかりおさまっている。これは非常
に性質の悪いわるふざけだ。
「む。せっかくのものが萎えてしまっているではないか」
 冠葉のものをふにゃふにゃと足の指で確かめて、彼女はむぅっと頬を膨らませた。
 思い通りに事が運ばないのがよほど彼女は気に入らないらしい。冠葉はざまぁみろと内
心ほくそ笑んでみせたが、そんな余裕は、彼女の一言によって消し飛んだ。
「しかたあるまい。わらわも協力してやろう!」
「は?」
「ただし、指一本でも触れることは許さぬ。それを破れば……わかっているな?」
 口元に手をあてて、したり顔でいう彼女に対して、冠葉は投げやりな態度で肩をすくめ
た。
 要するに、冠葉がさっさとワンツーフィニッシュを決めればこんなストレスからは開放
されるというわけだ。男の自慰をみてなにが楽しいのか、彼女の考えることは分からない
が、やれというならやるまでだ。
 冠葉は覚悟を決めた。

142 :
「はいはい、分かった。分かった。さっさとこんな茶番は終わらせてやる」
「茶番だと?おまえ、まだ自分の立場がわかっていないようだな。ふん、まあいい。その
言葉、忘れるなよ」
 彼女は黒いビスチェの上から、自身のからだの線をなぞるように指を滑らせる。そして
、まだ幼さを残す小さな胸のふくらみを両手でやわやわと揉みながら、挑発的な赤い瞳で
冠葉を射抜いた。
「なっ……おまえ、陽毬のからだになにを!」
「みれば分かるだろう。おまえのふにゃちんに協力してやっているのだ」
 いけしゃあしゃあと言ってのけ、彼女はビスチェの上から胸の先端の部分をこりこりと
人差し指でひっかき、冠葉の目の前で大胆に両脚を開いてみせる。白いレオタードに隠さ
れた秘密の場所のかたちを、冠葉に見せ付けるように。
 そして、腰をくゆらせながら彼女がビスチェの紐を解くと、ぷるんとはじけるように小
さな胸がこぼれ、ほっそりとしたくびれのある腹や形のいいへそが外気にさらされた。
「んっ……あ……はぁ」
 かわいらしいあえぎ声が冠葉の脳内神経を侵す。
 見てはいけない。彼女は妹ではないが、彼女のからだは妹そのものだ。声も、においも
、かたちも、寸分たがわず。なにものにも変えがたい、大切な女の子の秘密を無断で覘い
てしまう後ろめたさ。
 そう思うのに、まだ誰にも見せたことがないであろう彼女の女の部分に、冠葉の意識は
否が応でも吸い寄せられる。
 彼女はつんっと尖った色素の薄い乳首をつまみ、手の内で小さなふくらみをやんわりと
もみしだいた。彼女の指の動きにあわせて形を変える乳房から冠葉は目が離せない。
「ぅ……んっ」
 そして彼女は、空いている自らの指先に吸い付いた。彼女のぷっくりとした赤い唇、わ
ずかに見え隠れする白い歯、まるで生き物のようにうごめく舌先。くちゅくちゅと官能的
な音が、しんとした空間に響く。
 心持ち顔を上向きにした彼女の、たっぷりと唾液が絡まった白い指先が、透明な糸を引
いて赤い唇から抜き取られる。指先を愛しそうにうっとりと見つめた彼女は、ちらりとも
冠葉を見ようとしない。
 まるで女性器への挿入を思わせる淫靡な光景に、冠葉はくらくらとめまいを覚えた。
 同時に、下腹部が痛いほど張り詰めているのを自覚する。雄の本能が、愛しい雌を狂お
しいほどに求めている。
 けれども、彼の目の前に差し出されたのは、けして手を触れてはいけない花だ。
 踏み越えてはいけない境界線。この線を踏み越えてしまえば、きっともう家族には戻れ
ない。
 冠葉は乱暴にベルトをはずして、男性自身を取り出した。肉色をした太く、少しグロテ
スクなそれを彼女の前にさらして、ゆっくりとしごき始める。
 彼女から目をそらすことなど出来なかった。食い入るように彼女を見つめて、冠葉は自
らを慰める。
 彼の想像の中では、この目の前の少女を組み敷き、余すところなくその肉体をむさぼり
、冠葉の凶暴な雄を彼女の華奢な肢体に打ち付けていた。愛らしい鳴き声をあげ、快楽の
波に呑まれたおぼつかない表情で少女は冠葉を求める。奥へ、奥へと導くように腰をくゆ
らせ、根元まで冠葉を飲み込み、誘うように締め付けてくる。
 獲物を前にして食らいつけない飢えたけだものの視線を感じたか、あるいは視界の端に
哀れな男の姿が映ったゆえの気まぐれか、彼女はふいに冠葉と目を合わせた。
 彼女は唾液で濡れた手を秘所に伸ばし、白いレオタードの上からそこをこすり上げる。
「……はぁ、はぁん……あっ」
 まるで冠葉の昂ぶりにあわせるように、彼女の吐息が冠葉の耳に滑り込む。
 想像の中の少女と、現実の彼女。自身の熱が高まるごとに、だんだん、どちらが嘘でど
ちらが本当か分からなくなっていく。
 快感がせりあがってくる。終わりは間近だ。

143 :
「……っ」
 開放感と喪失感。ほんの一瞬、意識が遠のき冠葉は目を瞑った。
 彼からどくどくと放たれた白い液体は、彼の手を伝い床に丸い染みを残す。ぼんやりと
それを眺めながら、快楽の余韻で鈍る思考をめぐらせる。
 想像の中で、冠葉はたしかに少女を犯していた。
 たとえ現実で一線を越えていないとしても。想像した時点で、もうすでに手遅れなので
はないだろうか。
「くっくっく。見たかったのは、快楽と背徳の狭間に惑うおまえのその顔よ」
 彼女は冠葉の顎に人差し指をそえて、彼の顔がよく見えるようにぐいっと上を向かせた

 そして、満足したとばかりに、彼女はにぃっと赤い唇を歪ませた。

「…っ!…ば……冠葉ってば!」
 声が聞こえる。
 なつかしささえ感じる、弟の声。
 冠葉が身を起こすと、そこは見慣れた我が家だった。あのへんてこなイリュージョンも
、洒落にならない出来事もぜんぶ夢であったかのような心地がする。
 しかし、冠葉が視線をあげると神棚にはペンギン帽子がふてぶてしい様子で飾られてお
り、やはり、あれは現実であったのだと思い知らされる。
「もー。兄貴が見ててくれるっていうから安心して学校に行ったのに。陽毬はともかく兄
貴まで眠りこけてたんじゃ世話ないよ」
「ああ、そうだな。すまない」
 けだるさの残るからだを無理に起こして、冠葉はそっと妹の部屋を確かめた。
 ごちゃっと物が置かれた部屋の中央に据え付けられた天蓋つきのベッド。クッションの
ように大きな枕に頭をうずめて、3号とともに安らかな寝息を立てる少女の姿を確認する
と、冠葉は彼女を起こさないように静かに部屋の戸を閉めた。
「まぁ、いいよ。兄貴も疲れてたんだろうし。でも、やーっぱり、二人には僕がいないと
だめだね」
 弟は両手いっぱいに持ったスーパーの袋を台所におくと、どこか嬉しそうに言う。
 その瞬間、兄弟三人の、高倉家の日常が戻ってきたような気がした。
「……そうだな。おまえは必要だよ、晶馬」
「へ?」
 意外そうな顔をして、弟は冠葉をまじまじと見つめる。
 そんな弟の視線をかわすように、冠葉は肩をまわすとスーパーの袋をあさりだす。
「あー。はらへった」
「はいはい。今夜はカレーうどんだよ。用意するから手伝えよな」
 のんきで平和そうな顔をした弟。
 生まれたときから一緒で、同じ目線で同じ体験をした。いつからかふたりはまったく別
の人間で、考え方や好みも、行動も、似ているところよりも似ていないところのほうが多
くなったが、ずっと変わらないところもあった。弟は、冠葉と同じくらい妹を大事にして
いる。
 たとえば。
 冠葉がどうしようもなくなったときには、きっと、弟が家族を守るだろう。
 たとえば。
 妹が何者かに傷つけられようとしたとき、弟は妹を守るだろう。
 きっと、例外なく、冠葉自身からも。
おしまい。

144 :
ファビュラスマックス!

145 :
プリ冠キタ!GJ!
最後のちょっと切ないのがイイヨイイヨー
本編でもすっかりエロ担当ですねこの二人…

146 :
エンドカードの桃果と多蕗エロかったなー
しかし多蕗は別にロリコンでもないし、
桃果のことを崇拝してるようにしか見えないから難しいな

147 :
乙!冠葉が関わるのはやっぱ切ないのぅ…
陽毬にしろ真砂子にしろ

148 :
プリ冠!超GJ!!
冠ちゃんはタラシなのに、なんでこんなにも女の子にいぢめられるのが
似合うんだろう・・・ww

149 :
兄貴から総受け臭がw

150 :
>>149
「えっと、冠ちゃんのコレを陽毬のココに入れれば良いんだよね・・・」
「陽毬・・・お前どこでこんな事を知った?!」
「・・・内緒♪それじゃあ冠ちゃん、いくね・・・」「キュッキュッ・・・」
「なっ・・・馬鹿!よせ!陽毬っ!」
「キュッー!」

151 :
そのきっかけは苹果を高倉家の食卓に誘った夜、彼女の唐突な発言だった。
「あのね晶馬君。明日から3日間、ママが急な出張で家に居ないの」
その言葉の意味をはかりかね、きょとんと首をかしげる晶馬を、冠葉が先制して茶化す。
「そうか。なら晶馬、明日は荻野目家でパジャマパーティーだな!」
冠葉にはとても似つかわしくないパジャマパーティーという可愛らしい響きに、
陽毬は純粋に目を輝かせた。
「えっ、いいないいな、楽しそう!」
「いやー、残念だけど陽毬はまた今度な。明日は俺が特製赤飯を炊いてやっから」
「え?お赤飯…?どうして?」
「いや、おい、何の話だよ!?っていうか陽毬に変なこと吹き込むな!!」
たっぷりと含みのある兄と純粋な妹の会話を聞いていた晶馬はやっと状況を把握して叫ぶ。
これはいわゆる外堀を埋められた、というやつなのか。
女の子のしたたかさに触れた気がして、晶馬は少しだけ戦慄を覚える。
しかし、そんな兄妹の団欒をにこやかに見つめる苹果がこちらを見て、上目づかいで問うてきたら。
「晶馬君、明日遊びに来る…?」
「あー、えっと…。うん。大丈夫」
目線を逸らしながらも頷くしかないのだ。断る理由など、どこにもないのだから。
翌日昼。いってらっしゃい、と可愛らしく手を振る妹に手を振り返し、ぐっと親指を立てて
「ファイト一発」とだけのたまった兄にはヘッドロックをかまし、晶馬は荻野目家へと向かう。
ふと地下鉄の中で鞄を開けたら入れた覚えのないコンドームが入っていた。冠葉に違いない。
家から遠いコンビニあたりで入手しようと思っていたから手間が省けた、などとは微塵も思わず、
家に帰ったらもう一発技をお見舞いしてやろうと心に決める。
しかも冠葉なら、やれ卑猥な突起がついたものだの、やれ味がついたものだの、下世話な1品を
かましてきそうなところを、実際入っているのは薄さと丈夫さを謳っただけのごく実用的な品だった。
それが無性に気恥ずかしくて、晶馬はうなだれながら考える。
晶馬と苹果が恋人同士と言える仲になってからどれくらい時間がたったのか、あまり実感はない。
そもそも出逢いからして目まぐるし過ぎたのだから、その辺りはもう仕様がないと思う。
何にせよ今晩きっと、ふたりは大切な一歩を踏み出すのだろう。
陽毬。今晩お兄ちゃんは、陽毬の大切な友達と一緒に、蛹から蝶になるよ!
ほんの僅か、純粋な妹に後ろめたさを感じながら晶馬は心の中で呼びかけた。
玄関のドアを開けた苹果は満面の笑顔だ。
とりあえず、とお茶の用意をする彼女の後ろ姿を見つめる。てきぱきと動く伸ばされた背中は見ていて
飽きない。これはとても幸福なことなのだと、晶馬は目を細めてため息をついた。
それから、特別な何かをしたわけでもない。他愛ない話をして、夕飯にふたりで言い合いをしながら
ちょっと凝った夕飯を作って。
かくして夜はやって来た。


152 :
今日は泊まるとも泊まらないとも、断言はしていなかった。だから、鞄には必要最低限の
着替えと日用品しか入れてこなかった。明らかに含みのあるお誘いではあったが、
お泊まりセット一式の入った大きな鞄を持って行くのもいかがなものだろう。
結局、着替えが必要な事態にはなったのだが。
Tシャツとハーフパンツ姿の晶馬は、海の中を模した苹果の部屋で自分の鞄をまさぐっていた。
部屋の主のシャワーを浴びる音が遠く聞こえ、晶馬はかぶりを振った。タオルで雑に
拭いただけの乾ききっていない髪がはたはたと揺れる。
鞄から取り出した、兄お墨付きの紙箱を開け、小さい四角形の物体をポケットに忍ばせると
今日何度目かのため息をつく。
まだ。まだ、すると決まった訳じゃないからな。もしも、のためだ。
自分に言い聞かせる。
本当に、ただキスをして抱き合って眠るだけでも充分なのだ。それなのに晶馬の男の部分は
別のものを期待していた。熱を抑えようとかたく目をつぶる。
どちらにしても、この夜を大切にすごそう。今まで紆余曲折のあったふたりだから、
ゆっくりと愛をはぐくんでいこう。
気が付けば遠い水の音が止んでいて、やがてスリッパのすれる音が近づき、止まり、
部屋のドアは開かれた。
「おまたせー、ってちょっと、何で正座してるのよ?くつろいでてって言ったじゃない」
シンプルながらあちこちに愛らしい趣向の凝らされた薄い緑色のパジャマで身を包んだ苹果は
ぎょっとしたような声を上げる。
「いやっ、あのっ、こういうのは最初の挨拶が肝心で、」
「は?」
「だから、その、よ、よろしくお願いします…」
苹果はきょとんとした顔で真っ赤な顔の晶馬を見つめた。
しまった、やっぱり変に期待し過ぎたかも。
荻野目さん、そんなつもりじゃなかったのかも…!
冷や汗をかいて赤くなったり青ざめたりする晶馬をしばらく見つめた後、苹果は得心して
あ、と呟いた。すとんと晶馬の前で同じく正座をして姿勢を正す。にっこり笑い、
ぺこりと頭を下げた。
「…そうね、こういうのは大切にしなきゃね。よろしく、おねがいします」
「荻野目さん…!」
あれ、なんかこれじゃあ、男女逆じゃないか?
晶馬はその自問にはとりあえず蓋をした。
「そう、大切な夜だもの。素晴らしいものにしないとね。大丈夫、準備は万端。きっと晶馬君も大満足よ」
「ん?」
言葉の違和感に晶馬が気付くより先に、苹果はタンスの脇のカゴから何かを取り出す。その手に取ったのは
不気味に輝く、黄金色のカプセルだ。
「えっと。荻野目さん?それ、何?」
「うん、あのね、『男にとって【たまらん身体】になるクスリ』だって!まず私がこれを飲ん」
「ちょっと待て!待った!!それどう考えても怪しいだろ!そんな得体の知れないもん飲むんじゃないよ!!」
あわてて苹果の手から謎の薬をひったくる。捨てたとしても拾って飲むに違いないので、
カプセルを割って中身をゴミ箱へ破棄した。
「ちょっと!何するのよ!」
わめく苹果の横で晶馬は頭を抱えた。
そうだった。この娘はこういう娘だった。


153 :
「いいかい、荻野目さん。薬の力なんかに頼っちゃ駄目だよ。君と僕が夜をすごすこと自体に意味があるんだから」
普段ではありえない歯の浮く台詞を吐く自分に、他人事のように感心した。とにかく今は、
彼女を落ち着かせることが最優先事項だ。
「やだ、晶馬君たら・・・」
むくれていた苹果はコロリと表情を変え、両手を頬にあてはにかんでいる。
こういうところは本当に普通の女の子なのに、どうにも他人の予想とは正反対の方向に飛び出してしまうようだ。
今でこそ、そんなところも可愛いと思えなくもないが、とりあえず今は落ち着いて欲しい。
彼女の暴走はいつだって裏目に出るのだから。
「じゃあ、私たちの身体を使って出来ることをしましょ。何がいいかしら…私、ちゃんとたくさん勉強してきたんだから!」
苹果は鼻高々に胸を張る。もう、嫌な予感しかしない。
しかしここで頭から否定しても事態は好転しないだろう。
とりあえず口を挟まずに様子を見ようと、先を促す。
「あのね、晶馬君は…ワカメ酒って知ってる?」
「嫌です」
晶馬は即答した。
「えっ、…知ってるの?」
「知らないよ。知らないけど大体想像つくよ!っていうか酒って僕らまだ未成年だろ!
っていうか君こそ、そんな知識どこで仕入れてくるんだよ!!」
「ちゃんと勉強したんだって言ったでしょ。ううん、これも嫌なら…そうね」
ごそごそ、がちゃがちゃと大仰な音がして、取り出されたのは鞭とロウソクとハイヒールと赤い麻縄。
ああ、それならわかりやすい分マシだな、と思ってしまった自分を脳内で1発殴る。
「…ってちょっとあいたたた!」
「あれ、ここをこうして…」
いつの間にか背後に回りこまれ麻縄を巻きつけられ、よく分からない体勢で
縛り上げられそうになる。
「いやこれ無理だってば!僕たちにはハードル高すぎるよ!!」
「練習のときはうまくいったのよ!」
結局苹果は思い通りに扱えず、残念そうに麻縄をほどいて脇に置き、
その手で今度はロウソクを持ち出した。
「じゃあこれは…ん、その顔だけで嫌って分かるわ、もう!あと残っているのは…」
一体どこに隠していたのか、床には謎の形をした器具やら水着やらビデオカメラやら手錠やらが
次々に並べられる。どう見ても医療器具であろう薬剤とチューブは一体何に使うのか、
考えたくもない。怪しげな品々に囲まれて晶馬は途方に暮れた。
僕はただ、初めての夜を幸せにすごしたいだけなのに…!
「いや、荻野目さん、そういうのはまた次の機会にしてさ、今日はもう普通に」
「何言ってるの!今日、この夜を華麗に彩らなくてどうするの!そうだ、これはどう?」
聞く耳持たず。苹果に悪気がないのは百も承知だが、言いようのない感情が胸に溜まっていく。
高揚していた期待と欲が、行き場を求めている。
僕はただ、お互いのことだけを想い合って過ごしたいのに。
俯く晶馬に苹果は気付かず、卑猥な形のピンク色の機械をいじくっている。
「荻野目さん。」
機械がうまく動作せずぶつぶつ呟いている苹果には、晶馬の呼びかけも耳に入らない。
悪戦苦闘の末、妙な動きを始めた機械を持って晶馬ににじり寄る。
「さ、晶馬君!こうなったらあなたにこれを挿れ、きゃ」
晶馬は無防備で華奢な肩を掴み、そのまま押し倒した。衝動の中に残した理性で、
苹果が変に身体をぶつけないように加減する。機会は耳障りな音を立てて転がっていき、
そのまま動きを止めた。
「っなに、ぅ」
抗議の声を上げかけた苹果が息を飲む。いつも優しく輝いている緑色の瞳が剣呑に光り、
しばしばハの字に垂れ下がる眉が根を寄せていた。
「…いい加減にしろよ」
聞き慣れたはずのテノールが、響きを変えて苹果の鼓膜を震わせた。


154 :
常とは真逆の雰囲気の晶馬を見上げ、苹果は戸惑う。
彼がこんな顔をするなんて、何かしてしまったのだろうか。
確かに、一方的に話を進めすぎたかもしれない。自覚はしている自分の悪い癖だ。
苹果は窺うように晶馬の名前を呼ぶ。
「しょう、んっ」
苹果が呼びかけた自分の名前ごと、晶馬は彼女の唇を食んだ。
一度、触れるだけの口づけをし、間髪入れず次は深く。
彼女を床に縫いとめたのは憤りからきた衝動だ。しかし、力なく横たわり不安そうに
見上げてくる苹果の姿に、宙ぶらりになっていた根源的な情欲が、そのくすぶりを強めた。
いけない、いけないと叫ぶ自分はとても遠くにいる。
薄く開かれていた唇に舌を挿し入れゆっくりこじ開ける。身体全体をこわばらせ
喉の奥で悲鳴をあげ、反射的に逃げようとする苹果の手首を、しかし晶馬は押さえ付けて
逃さなかった。顔を背けようとする動きは、かえって角度を変え口付けを深め、
ふたりの舌が絡み合う。
傍から見れば悪ふざけをしているようにしか見えなかったであろう苹果は、その実、
至って真面目で真剣、興奮していて、そして、欲情していた。
だから、乱雑にかき回すだけの舌の動きにも敏感に反応し、呼吸の合間に鼻から抜けるような
甘やかな声をあげ始めるのにそう時間はかからなかった。
「ん、んく、…は…ぁっ」
気付けば晶馬は手首ではなく、手のひらを合わせ指を絡めていた。苹果はその指を
縋るように握り返す。晶馬が薄く目を開けると、至近距離に目をつぶった顔が見えた。
紅潮させた頬と、苦痛とは別の理由でしかめられた眉。
ついさっきまで荒唐無稽な快楽ばかり追及していた彼女が、今こうして自分の下で
あえかな声を漏らしている。その事実に晶馬は興奮と罪悪感を同時に覚えた。
好きな女を思い通りにしてこんな気持ちになるなんて。結局自分もただの男だった
ということか。兄を非難する資格などなかったのだ。
様々に思いをめぐらせても、腹の底にくすぶる雄としての熱は勢いを増していく。
晶馬にキスの知識などない。拙い動きで欲望のままに口蓋を擦り、歯裏をなぞり、
舌を吸い、内頬の壁を味わうと苹果はその度びくびくと震える。熱く濡れていく口内を
犯す舌は甘いしびれを感じ始めていた。
どうしようもなく、苹果が、欲しい。
いつまでだって味わっていられる気がしたが、流石にそうもいかないので、ちゅ、と
水音をたてて口を離す。ぷは、と色気のない息をして、苹果は濡れた唇をひくひく動かし
浅く早く息をついた。薄く開けられた瞳にはうっすら涙の膜が張られ、部屋の無機質な
電球の光が星のように反射している。
「…しょうま、くん…?」
くったり全身を弛緩させた苹果の弱々しくうわずった声に、怒り慣れていない晶馬の激情は、
あっというまにかき消えた。眉尻を下げ、しばらく取り繕うように苹果のこめかみ辺りを
撫でさすって、晶馬はようやく呟いた。
「ごめん。でも君が悪いんだからな…」
責任を追及する気が全く感じられない声色を、苹果は大人しく聞き入れる。
「…私も、ごめんなさい。でも、私、今日がとっても嬉しくって、晶馬君を喜ばせたくて、それで、」
うん、分かってるよ。君はいつもそうだった。積極的で行動力があって、でもそれが全部おかしな方向に飛んでいって。
やっていることはどう見てもおかしいのに、それは純粋な愛情からうまれた行為でしかなくて。
とても愛情深いのに分かりにくい、ただのひとりの女の子。
「わかってるよ。僕の事を考えてくれて、ありがとう。でもいいんだ、そんなことは気にしなくていいんだ。
だって僕は今夜、君と一緒にいられて、それだけで嬉しいんだから。君がここに居てくれれば、それだけでいいんだから」
まっすぐ晶馬を見つめ彼の言葉に耳を傾けていた苹果は、ひとつ息を吸った後。
大粒の涙を流して泣きだした。



155 :
「えええ、ちょっと荻野目さん?」
苹果に覆いかぶさる半身を起こし、晶馬は狼狽した。
確かにこっぱずかしい事は言ったけど!
でもせいぜい、笑われるか真っ赤になるか、そのくらいの反応だと思っていたのに
苹果は両手で顔を覆い、ひきつる声でしゃくりあげている。
また下手なことを言ってしまったのだろうか。方法はおかしくても彼女の奇行は彼女なりに
精一杯考えた結果に違いない。それをいらないと言ってしまったのは、やはりまずかっただろうか。
こうなったら付き合ってやるのが男というものなのかもしれない。苹果と夜をすごすことに
意味があるというのなら、そこに他の何があっても変わらない、はずだ、多分。
晶馬は得体の知れない品々を肩越しにちらりと覗き、腹を決めた。
「荻野目さん!ごめんよ、そうだよね、一生懸命考えてくれたんだもんね。やっぱりあれ使おうか!」
泣きじゃくる頭をあやすように撫で、ことさら明るい声で言う晶馬の言葉を苹果は涙声でさえぎった。
「ちがうの」
「え?」
嗚咽で震える喉を必に宥めながら苹果は言葉を紡ぐ。
「ち、違うの、うぇ、うれしいの。晶馬君と、こうなりたかったの。ありがとう、私と一緒に
いてくれて、ありがとう。あの日、私を止めてくれて、ありがとう。あの日、私を、
たすけてくれてありがとう」
あの日。曖昧な単語を晶馬は正しく理解した。あの日、あの強い雨風の夜。
まだ恋心など抱いていない、ただ自分の正義感と、心の底から微かに湧き上る名前の
付けられない感情で以って苹果の『初夜』を妨害し、諭し、庇ったあの夜。
苹果はなおも続ける。
「わっ、私は私だって、言ってくれてありがとう。私に本当のことを話してくれてありがとう。
辛いのに、私と一緒にいてくれてありがとう。私、晶馬君とあえて、うれしいの…!」
違う。
晶馬は心の中で苹果の言葉を繰り返した。
違うよ、荻野目さん、それは僕が言わなきゃいけないことなんだよ。
君は、僕を僕として想ってくれた。あの事件に囚われていた僕を僕自身として
見てくれた。離れずにいてくれた。それが、どれだけ嬉しかったか。
声に出して言おうと思うのに、口を開けば泣きそうに震える息が変な音で漏れるだけで
声にならない。
情けない、何て情けないんだろう。でも、君はこんな僕でも受け入れてくれるんだ。
胸に暖かくも激しい感情が渦巻いて、いよいよ晶馬は声を出せない。それでも何とか口を開けて、
かすれる声でやっとひとことだけ言った。
「…ありがとう」
言葉に出来なくとも、せめて。
苹果の目尻にそっと口付け、からい涙を舐めとった。


156 :
ベッドの上にぺたりと座る苹果の姿が、橙色の明かりを残した室内でぼんやりと
浮かび上がる。晶馬の静かな動きにもスプリングはぎしりと悲鳴をあげ、晶馬は
知らずごくりと喉を鳴らした。
苹果の傍まで身を寄せると肩に手をかけ今度は優しく引き寄せる。
苹果はされるままに半身を晶馬に預け、そのまま口づけを交わした。
「んぅ…ぁ、ふぁ」
控えめに、しかし容易に苹果は声を漏らし、初めて感じる情欲のまま、
たどたどしくも晶馬の舌を求め吸い付く。やがて晶馬のほうが息苦しくなり
思わず顔を離す瞬間、名残惜しく追いかけるようにちろりと舌先をあらわにした。
とがった舌先の、その濡れた色。
全身があわ立つ感覚に身を震わせ、苹果の肩を抱いて問う。
「…いい?」
「ん…」
俯いてか細く応えを返し、パジャマのボタンへ指をかけた苹果の手を
晶馬はそっと止め、自らの手でゆっくりとボタンを外し始める。驚いて思わず
顔をあげた先の、目を伏せた晶馬の表情。
それを見た苹果の唇は愛おしそうに弧をえがいた。
全てのボタンを外し肌蹴られた隙間から、手触りのよさそうなキャミソールがのぞく。
レースとフリルで飾られV字型に大きく開いた襟ぐりの下にわずかな起伏が見てとれるが、
「あれ?」
違和感を感じて晶馬は呟き、すぐに口を噤んだ。
ブラジャーしてないんだ…。
何の根拠もなく信じ込んでいた自分の思い込みが覆され、妙な背徳感が湧き、
それはすぐに高揚へとすがたを変えた。高鳴る心音を感じながら
まずキャミソールの上から触れる。
苹果の脇の辺りから右手を滑らせ、4本の指で横のふくらみを、
親指でやわらかさを味わう。
「っ!」
布越しのもどかしい感覚に苹果が息を詰め、晶馬のTシャツの裾を握る。それを宥めるように
左手で苹果の肩を支えながらも、右手はゆるゆる動き続ける。
「あっ、ぅ」
ふと、親指がふくらみとは感触の違う突起に触れ、それまで息を漏らすだけだった
苹果から音がこぼれた。
今までと色の違う声に一瞬怯みかけたが、続けて突起を押し曲げ刺激してみると、苹果は
俯き喉で声をしながら、握り締めていた裾を引いて何かを請う。
晶馬が手を止め苹果の顔を覗き見ると、悔しそうな表情でにらむ顔。
「ひどいわ。ちゃんと、さわって」
薄くとも布越しであることが、晶馬の気を大きくしていたのかもしれない。
「う、わ」
苹果に手を掴まれ、キャミソールの中へ手を差し入れさせられた途端、晶馬は狼狽した。
するするとした、だけど少し湿った肌。布越しでは分からなかった肌触り、柔らかさ、形、
全てがダイレクトに伝わって感覚を刺激する。
うろたえながらも、晶馬の本能が手を動かした。決して大きいとはいえないが、
確かに『女』としての豊満さをもった肉は晶馬の指を適度に飲み込み、なおかつ押し返す。




157 :
続きを全裸待機してます!

158 :
うわあああ!ファビュラスマックス!!!
>>136か!!!
続き待機してます!!

159 :
いろんな道具とか薬とか準備してる苹果ちゃんに爆笑したww
焦らされるの辛いぜ…

160 :
二人とも切なくてすごい引き込まれた。
続きに期待。
豹変晶馬にドキドキwww

161 :
これはいいシチュですな
続きに期待!!

162 :
突然失礼します。当方>>151->>156のSSを書いた者です。
私は当SSを批評スレで投下しましたが、現スレに投下した覚えはありません。
恐らくは、コピペをされたものと思われます。(批評スレ名については、現時点では伏せさせていただきます)
当SSは現在未完ですが、続きを書いております。
当方の管理外でのSS処遇に問題が起きれば厄介なので一応書き込みました
続きが完成次第、このトリで投下いたします。
私自身は、今回の投下について特別な感情は持っておりませんので、
続き待機して頂きました方には、どうかどうかそのままお待ち頂ければればと思います。
なお、カップリング・傾向についての前置きがなされなかった事については悔やんでおりますので、
今更ですが、こちらでご案内だけさせて頂きます。
>>136のネタから発展させた、晶馬×苹果の初夜ものです。
本編が幸せに終わったら、という捏造強めのネタで、
少女マンガ風の精神的な話になりエロはぬるめになります。
苦手な方はご注意下さい。
では、長々と、お騒がせし申し訳ありません。
失礼致します。

163 :
>>162
転載?経緯は判りませんが、続き待ってます。
朝から泣いてしまった…すごく好きです、これ。

164 :
>>150
襲われる兄貴というシチュに、なんの違和感もわかないww
>>162
ファビュラスマックスなお話が拝見できて非常に嬉しいのですが、経緯を考えると
ちょっと複雑ですね……いろいろとおつかれさまです!
続きを全裸待機しています!りんごちゃん純情乙女かわいいw

165 :
兄貴はその夜陽毬と2人きりなわけで、そっちサイドも希望したい

166 :
保守

キュッフ…
ギュ…ギュギュ!
キュフキュフキュッフ!
ギ…ギュ…ギュワワワ!
キュフゥ……

167 :
エスメさん絶好調w

168 :
やはり1号が受けかw

169 :
保守ッフ
小説書いてみたいんだけど妙に気恥ずかしいのなー

170 :
>>169
わかる
特に恥ずかしいセリフをキャラに言わせるときがダメだ

171 :
>>169
自分も変に葛藤しちゃうわ
因みに誰を書きたいんだい?

172 :
>>170
なんかキャラの名前打つだけですでに恥ずかしいんだが
みんなすげえのな

>>171
普通に晶馬と苹果、冠葉と陽毬だよ
本編の展開見て逆にというか尚更というか
悶えながら頑張ってみるわ

173 :
俺なんかここでリクエストするので精一杯だわ。


という事で晶ちゃんが苹果と陽鞠から奉仕されるハーレムはよ

174 :
書いてみようと思うんだが、設定がよく分からなくて書けんな。
小説版だと詳しい話が載ってるのかね?

175 :
苹果→昔は多蕗のストーカー。今は晶馬らぶ
陽毬→幼い頃実親に捨てられた所を晶馬に助けられ、晶馬を運命の人と思っている。冠葉に片思いされている
晶馬→よくわからない。小説では苹果に気持ちが傾いてるような気がしないでもない
こんな感じ?晶苹は小説で結構補完されてるけど、アニメと大差あるわけでもない

176 :
冠葉は陽毬の為なら何でもするんでもいいってくらいの重度の片思い
プリクリ様は晶馬の居ない間に兄貴とよろしくやってる疑惑
小説読んだ方が本編より心理描写分かりやすいしストーリーのおさらいもできて良いんでない

177 :
>>156-156の続きを投下します。
晶馬×苹果の初夜ネタで、本番までいってますがエロぬるめの
少女マンガ的なネタですので、苦手な方はご注意下さい

178 :
普段は触れ得ない苹果の柔らかさが晶馬の理性を溶かしてゆく。かするように、時折強く、
重力に逆らう張りのある肌を撫で上げ、中央の突起をやわく押しつぶす。男にはないその感触を
何度も確かめた。
苹果は瞼を閉じ晶馬の手の動きに呼応するように息をあげていたが、やがてその瞼を開き
彼の瞳を見つめる。無言の訴えに晶馬は頷いた。
どのタイミングで脱ぐべきかふたりとも分からずに着たままだった服を一緒に脱ぐ。
どことなく間が抜けたような空気に、ふたりで恥ずかしそうに笑い合った。
ふたりの動きにベッドはゆらゆらときしむ。
ベッドの上で、一糸纏わぬ姿の晶馬と苹果は改めて向かい合う。
薄明かりの中で苹果の肌は白くきめ細やかに映える。その白い腕が甘えるように晶馬の背にまわり、
口付けをせがむ。それを迎え入れ、彼女の後ろ頭を支えながら深く舌を絡ませる。
「んん…ふ、あ、」
先程よりも一層高い声を漏らす口を解放した晶馬は、今度はうなじをさっと撫で、
そのまま唇を寄せる。
「あ、あぁっ」
苹果は不意打ちの刺激に抑えることも忘れたような声をあげる。晶馬が丹念に首筋を吸うと
子供のむずがる声と似て非なる、断片的な母音が彼女の口からこぼれる。
おそらく、苹果は耳が弱い。いつも自分を振り回してばかりの彼女の弱いところを見付けた晶馬に、
ほんの意地悪心が芽生える。興に乗って耳元へ口を寄せた。
「ここ、好きなんだ?」
「……っ!」
苹果は声にならない声をあげて手のひらでぺし、と晶馬の背を叩いた。中々見せない反応が
愛おしくて、晶馬は笑う。他でもない晶馬自身の言動に反応して苹果が見せる、ありのままの
感情がただひたすら嬉しかった。
夢中でキスをするうちに苹果の首には、うっ血の赤色が点々と浮かび上がっていた。それは行為を
象徴しているようで酷く扇情的に晶馬の目に映る。
苹果がさっきのお返しだとでも言うように、晶馬の首へ吸い付く。苹果からの愛撫に欲を
煽られ、晶馬は彼女の下腹へ手を這わせた。苹果の腰は自然と上がり、膝立ちになって
上半身を晶馬へ預けた。
焦らすように、躊躇するように、ゆっくりと晶馬の手が苹果の脚を滑る。内太もものひと際
すべらかな肉に受け止められた手は、次第に目的の場所へと進んでゆく。
「…やっあ、…しょうまく…、もう…!」
「…っ、うん」
苹果がもどかしそうにあげる声に促され、彼女の茂みに指をかける。
既に湿潤しているそこは、熱い。初めて触るくぼみに、そっと指を滑り込ませる。
「うぅ…ひぁ、んんっ」
苹果の身体が揺れ、晶馬にしがみ付く。彼女の肉の弾力も所々浮き出た関節の硬さも、
両方を晶馬は全身で感じた。
そして晶馬に鎖骨へひとつキスを落とされただけで苹果はびくりと震える。
彼女もまた、全身で晶馬を感じていた。

179 :
いくつかのひだに導かれ、ぬめる蜜の助けを借りて、晶馬の指はたどり着くべき入り口へ
至った。指先で触れるだけでも、そこから蜜があふれているのが分かる。
早く、と苹果が晶馬のこめかみへ頬を擦り付ける。晶馬は肉を押し分け、じわじわと
指を進めた。狭い内側を慣らすように出し入れを繰り返し、そして僅かに指先を曲げて
繊細な壁を刺激する。
やがて、くちゅくちゅと粘りのある音が響き、透明な愛液が苹果の太ももを伝いぬらぬらと鈍く光る。
「ひぅ、あっ、や、ぁ、…ふぅぅ、んんっ」
「…っ」
快楽をもてあまし、苹果は晶馬の首元へ顔をうずめ声をす。その振動を直に受け、晶馬も
ぶるりと身体をふるわせた。
「ん、ぅく、ぁ、ああ、ぁっ、っ…!」
かくんと力が抜け、苹果はベッドの上へ崩れ座り込む。その拍子に指は糸を引いて引き抜かれた。
慌てて支える晶馬の腕に従って、苹果は頭を彼に預ける。はあはあと荒い息が晶馬の胸元を流れてゆく。
「…荻野目さん、もう…いいね?」
確信の中の僅かな不安を拭うように、晶馬は囁く。
「うん…ちょうだい、しょうまくんのが…ほしいの」
夢見心地で苹果は応える。全身を鈍く優しい快楽で包まれている、だから彼女は不安を
感じていなかった。
苹果をベッドに横たえ、脱ぎ捨ててあったパジャマの上を掛ける。そして同じく脱ぎ捨てられた
自分のハーフパンツのポケットを探り、コンドームを取り出した。
晶馬がコンドームをつけているのを、苹果は腕を投げ出したままぼんやりとした表情で、
しかし目を逸らさず見つめていた。
こんなところをそんな風に見つめられたら、出来るものも出来なくなってしまう。
そう思っても、晶馬は口に出さない。
自分は今から、これで苹果の身体に傷をつける。
苹果が望み、晶馬が望み、ふたりが心から願った愛情の込められた行為だとしても、
それは紛れもない事実だった。どんなに優しくしようとも、きっと彼女の身体は痛み、血を流す。
だから彼女が、今から彼女自身を傷つけるものを目に焼きつけ、受け入れる準備をするのを
止められるはずもない。
それでも晶馬は震える指で確実にコンドームをつけた後、苹果に掛けていたパジャマを
穏やかに剥いだ。上気した頬から指を滑らせ、顎に添えてキスをする。
自分は今から、苹果の身体を傷つける。それは同時に自分自身の心も傷つけるだろう。
けれど、晶馬は覚悟を決めた。人を愛し愛されれば、傷つけることも傷つくことも
あるかもしれない。けれど、もうそれから無闇に逃げたくはない。きっとそれが必要なことだってある。
何より、彼女がそれを教えてくれたのだから。
晶馬は苹果の膝をわり開く。濡れた音と共に彼女の秘部がさらけ出される。熱く首をもたげている
肉棒の先端をあてがうと、ゆっくりと腰を進めた。

180 :

「ぃ…たっ…」
「…っく、」
決してあげまいとしていた声を、結局苹果はあげてしまった。どこまでも優しい苹果の恋人は、
きっと傷つくに違いない。そう思っても、容赦ない痛みが苹果を呻かせる。先端の太い部分が
狭い内側を裂くように押し退け、圧迫し侵入してくる。
晶馬もまた、挿入を拒まれているかのようなきつさに熱い息を吐き出した。しばらく、痛みを
分け合うようにしっかりとお互いを抱きしめあっていた。肌と肌が触れ合う部分だけは、
しっとりした暖かさに満ちている。
やがて、苹果は自身の変化に気付いた。晶馬自身という異物に侵入され、痛みと異物感に
苛まれていた内側は次第に晶馬を受け入れ、その形に沿い始めている。もとより丁寧に丁寧に
愛撫され昂ぶりきっていた全身の快楽が、苦痛すらをも覆い込もうとしていた。
その変化は晶馬にも伝わった。痛みと呼べるほどのきつさは今や、逃がすまいと吸い付くような
締め付けに変わっていて、それは晶馬の衝動を呼び起こす。…このまま最奥まで腰を進めて、
激しく突き上げてしまいたい。
しかしそれも出来ず、下腹部にぐるぐる迷走する熱い塊を抱えたまま晶馬は苹果へ呼びかける。
「…荻野目さん、だいじょう」
「あ、ぁんっ!や、だっ、」
晶馬が声をかけ身じろいだ瞬間、苹果は高い声をあげる。細い指が爪を立て、晶馬の背に
ちくりと痛みが走った。しかし、彼女の苦痛の比ではないだろう。
「ごめん、痛いよね。…無理なら、今日はもう…」
一方的にその身へ負担がかかる彼女に、無理だけはさせたくない。
しかし、その晶馬の思いを、苹果はあっさりと払拭した。
「しょうまくん、…しょうまくん、どうしよう…」
「なに?」
「…きもちいい…」
『演技』という単語を一蹴できるような、うっとりとした表情で苹果が呟く。それを見て、
下腹部の熱が勢いを増すのを晶馬は確かに感じた。
「お、おぎのめさん、ほんとに…?」
「ん…。だから、いいよ晶馬君。…わたしを、好きにして」
「っ…」
思いがけない言葉に欲望が暴走しようとする。熱くなる身体をいましめて、僅かに躊躇した後、
晶馬は注意深く体勢を変えた。深くまで穿っていた肉を少し引き抜く。
「ひぁ、あぁぁぁっ」
「く…、」
肉と肉の擦れ合う感触に、悲鳴をあげる。とめどない快感が全身を走る。それに追い打ちを
かけるように晶馬は再度腰を進め苹果の中へ自身を穿つ。
始めこそ恐る恐る試すようであったその動きは、いつしか一定の律動を繰り返す。ぐちゅぐちゅ、と
淫猥な音がふたりの耳を侵してゆく。
「あっ、あっ!ひぁ、あ、ぁう、あぁっ!」
繰り返される抜き差しの度に、苹果は断続的な嬌声をあげ、晶馬はくぐもった声の混じる息を
漏らした。頭の中でフラッシュのような光が瞬き、脳を直にねぶられるような、揺さぶられるような
感覚に襲われる。
「っぐ、ぅっ!」
晶馬の中の、これ以上はないと思われた快感がひとつ大きく爆ぜ、晶馬自身はびくびく暴れながら
白く粘ついた精を吐き出した。
一瞬動きが止まり、ぐったりと自身に圧し掛かってくる晶馬の重みに、苹果もまた晶馬の絶頂を知る。

181 :
晶馬は、熱に浮かされた混乱が精と共に一息に吐き出されたように妙に冴え冴えした頭で、
熱い身体をした苹果を抱きしめていた。
おそらく、彼女は絶頂を迎えてはいないのだろうと晶馬は考える。初めてだとは言え、何だか
申し訳ないような気分で晶馬が肘を立て苹果の顔を見やると、意外な表情がそこにあった。
彼女はきっと、絶頂を迎えてはいないのだろう。こもった熱のやり場に迷うように、苹果は息を
荒げている。しかしその顔は恍惚として晶馬を見上げていた。
苹果は身体に熱を持ったまま、晶馬を見上げていた。情けなさそうな顔がこちらを見つめている。
彼女には晶馬の考えていることがうっすらと透けて見えた。
苹果の身を案じ思い煩っているに違いない。始めからそうだった。苹果の想い人はどこまでも
優柔不断で、情けなくて、そして優しい。
「しょうまくん…」
「…ん?」
苹果は子供のように抱擁を望み、半身を浮かせた晶馬の背を引き寄せる。逆らうべくもなく、
晶馬は再び苹果へと覆いかぶさった。
「晶馬君、…好き」
「荻野目さん?」
「好き。大好きよ」
「…うん」
「好きなの」
「うん」
苹果は何度も何度も好きだと繰り返し、晶馬はそれを聞き入れた。使い古された、普段なら
恥ずかしくて聞いていられなくなるような告白に、晶馬は何度も応えた。
自分自身を見失っていた、自分自身を受け入れてもらえなかったふたりは、やっと、
ひとりずつの人間としてお互いを抱きしめあっている。
だからきっと、今のふたりの愛は単純であれば良いのだろう。
晶馬は苹果の首に顔を寄せる。同じシャンプーの匂い、苹果の汗の匂い、晶馬の汗と精の匂いが
ない交ぜになって、頭をくらくら酔わせる。
その勢いを借りて、晶馬は苹果にそっと囁いた。
「…愛してるよ」

ハトのさえずりが晶馬の目を開かせた。寝起きで焦点の合わない先に、晶馬の右腕に乗せた
苹果の顔が見える。
「…あ、おきた。おはよ」
「…おはよう。その、…身体は…大丈夫?」
先に起きていたらしい苹果の声は少し舌っ足らずで昨日の余韻を残しているように思えた。
パジャマは着ているが、首に残された赤いうっ血は隠れない。
陽の光の中で、晶馬は夜とは違う意味で顔を赤くした。首の名残を、教えたほうがいいのか、
教えないほうがいいのか、それとも既に気付いているのか。
迷う晶馬に容赦なく苹果は抱きついた。
「責任、とってよね」
冗談のように笑って言う苹果を晶馬はさらに抱きすくめた。
出逢った頃のように、彼女の望むままに嫌々付き合ってやる必要などない。
大切な思い出のひとつではあっても、あの頃とはもう違う。
だから晶馬は心からの本音を口にした。
「うん、一生責任取るよ」
自分の顔が熱くなるのを、晶馬は自覚する。
しかし、黙ったまま顔を押し付けてきた苹果の耳が真っ赤に染まっているのが見えたので、
彼女に真っ赤な顔を見られることもないだろう。



182 :
以上です。ありがとうございました。

183 :
>>182
待ってた、乙!
苹果かわええぇ!

184 :
>>182
すばらしい
苹果ちゃんはSにもMにもなれるよね!

185 :
>>182
ホアアアアア!!
ファビュラスセッ…マックス!!!
ふたりともかわいいなあ
素晴らしい作品が読めて幸せです、ありがとう!

186 :
>>182
乙でした!
くそ萌えた

187 :
>>182
待ってた!!
素晴らしいです!

188 :
>>182
ファビュラスマッッックス!!!
キュフキュフ言いながら読ませて貰った

189 :
>>182
ファビュラス乙乙!
萌えたああ!たまらん!
>>188
エスメラルダさんすっかりこのスレの常連ですね!

190 :
>>182
乙です!
二人ともかわいいなあ
お互いのこと凄く想い合ってる描写や初々しい感じがたまらない

191 :
>>182
超乙!
晶馬が予想を上回る早漏だった
だがそれがいい

192 :
>>182
乙!
久々に可愛いエロSS読んだ(*´Д`)
この後二人で朝食作っている姿を容易に想像出来る!
そして食べ終わった後、第二ラウンド開始だな!

193 :
>>182 乙

腰から首筋へ掠めるように逆撫でされて、男の口から思わず声が漏れた。
抑えようのない、官能の予感。
体の奥で雄の衝動が湧きあがる。
押し倒す女の目が淫靡に細まり、捕食者の笑みで獲物を見下ろした。
――ああ、俺はこれからこの女に喰われるのだ…

「きゅっふ………」
エスメ×1号。エスメラルダってエロいよな。

194 :
>>182
ファビュラスマックス乙!!
>>193
ちょ…続きはw

195 :
>>182
ありがとう!
ふたりとも可愛い…
朝から和みました。

196 :
>>193
キュファーーーー!

197 :
オーディオドラマに萌えたので、できれば晶馬好きな設定で高倉兄弟と3Pする苹果ちゃんを正座して待ってます!

198 :
>>197
そこにひまりタンを追加するんだ!

書いて投下したいけど、本編の展開が急転直下過ぎて書けない。
投下後なにか食い違いが出たら嫌だしなあ・・・
最終回まで静観して、全話終了してから書こうとしてる職人さん多そうだ。

199 :
いや寧ろ完結する前だから好き放題書けることもあるよ

200 :
ピンドラは状況がコロコロ変わるんで
本編の展開との食い違いがあるかもしれないのは皆承知してるんじゃないかな
投下を躊躇ってる書き手がいたらその辺は気にせず投下して欲しいな

201 :
オリジナルで放映中の作品ってのは話が進むにつれて
どうしたって設定の食い違いは出てくるからそんなに気にしないなあ
特にこの作品はどうなるのか本当によくわからないから
放映中は書き手がその時分かってる範囲とか
推測の設定で書いても別に構わないと思うよ
関係者ならともかく視聴者にはどうなるか分からんのだし
高倉家は血縁なさそうな雰囲気だけど血縁ありで
話考えてた人も普通にいるだろうし
まあ気になるなら投下する時に〜話前に書いた話で
本編と設定が異なりますとか自分設定ありって
注意書きすれば誰も気にしないと思う

202 :
>>201
誰も気にしないと思う。まで読んだ

203 :
>>197
同じく
待ってる!

204 :
晶馬×陽鞠キタデコレ

205 :
放送のタイミング気にしてる人もいるかもね、BS組・ネット配信組とか。
自分も気楽にその時点の妄想、本編と違ってより楽しそうでも、それはそれでいいと思う
プレイ中の太古のSMエロゲ虜2のヒロイン(理香子)がなんでか苹果ちゃんに見えてくる 髪型とか声とか

206 :
放送を気にしないとなるとIFものかな
とりあえず今思いつくのは15話で邪魔の入らなかったゆり×苹果とか、
実は肉体関係もあったゆり×多蕗とか、鬱回送のゆり×お父様とか、
エロいキャットファイトなゆり×真砂子とか、あとはゆり×山下とか、
ゆり×ダメな男役とかだろうか・・・
ファビュラスまじすげぇ

207 :
とりあえずゆりさんとの絡みが好きなのはよく分かった
個人的にはそういうIFものとかも全然平気だな
まあこれも気になるなら最初に注意書きすればいんじゃないか
それで合わないと思うならスルーすればいいんだし

208 :
苹果ちゃんは好きな相手にはとことん尽くしてくれそう
ご奉仕とか頼まなくてもきっと進んでやってくれる
しかもマニュアル狂いで研究熱心だから
動画やら本やらネットやらなんやらで偏った知識いっぱい仕入れて
ただただ気持ちよくなってもらおうと頑張るわけで…
ファビュラスセックス!!!

209 :
以前、冠×陽投下してた者です。
放送気にしてずっと続き投下出来なくなってました。
しかし逆に実の兄妹じゃないとわかった為、新しく、
冠×陽→晶の三角関係で、更にサネトシ先生が陽毬に横恋慕な、本番ありのねっとりエロスを投下出来そうです。


210 :
正座して待っております!!

211 :
楽しみに待ってます!wktkがとまらねんだ〜

212 :
陽×晶←苹果みたいなのが今後予想されるな
苹果ちゃんには何か個人的で申し訳ないが幸せになって欲しい
何 が 何 で も だ !

213 :
もし苹果ちゃんが不幸になったらエロパロで幸せにする。

214 :
そうでもないと思う
てか本編でカプが成立するか微妙

215 :
苹果×晶馬×陽毬でいいと思います

216 :
おまえ達は俺の翼だ!ENDか

217 :
誰もくっつかない方がむしろこのスレ的にはやりたい放題ってことか…シビレました!
>>209
全裸待機してる

218 :
さて、黒化した冠葉と陽毬の切ないエロを期待してます

219 :
同じく

220 :
黒冠葉×陽毬(→晶馬)です。21話からの妄想です。

----------------------------------------------------------------------
「冠ちゃん」
「陽毬…」
組織のアジトに用意された、冠葉専用の部屋に設えられたベッドの上で冠葉と陽毬は向き合っていた。
陽毬の瞳は彼女らしからぬ強い意思を宿しながら、冠葉を真っ直ぐに見つめてくる。
冠葉は震える手を陽毬へと伸ばし、しかし陽毬の細いおとがいを掴むと餓えたように激しく口付けを始めた。
冠葉はついに、高倉家という「家族」を、弟の晶馬を、「妹としての」陽毬を捨てた。
父に失敗と否定された冠葉を、受け入れてくれた高倉家の夫妻が干からびてんでしまってからも続けてきた家族ごっこ。
そのごっこ遊びは時に冠葉の失われた家族や兄妹の姿を補完し、それから、陽毬から晶馬への想いを封印し、
また、冠葉から陽毬への激しい愛や欲情も戒めてきた。
だが、壊れてみれば、その血縁のない、つたない関係はいったい何であったのか。
身も世もなく激しく、何度も陽毬の唇を奪っては己の唾液を絡め、小さな歯列を舌でなぞりながら舐めて、冠葉は思った。
少しの未練もないと言えばそれは嘘になる。
ばっさり切るにはあまりに長く、偽りながらも一つの家族の形を続け過ぎた。
「家族」という名の元に、三人で食べた朝夕の食事が懐かしくないとは言えない。
けれど、冠葉は、そんな「家族」と引き換えに、ようやくずっと渇望し続けたものを手に入れたのだ。
口付けながら改めて、冠葉は妹でなく一人のおんなとなった陽毬の華奢な体を抱き締めた。
腕の中で陽毬がぴくりと反応する。
冠葉はいよいよ陽毬の折れそうな体を強く抱いた。

陽毬は、自分を選んでくれた。
晶馬ではなく。
冠葉を選んでくれたのだ。
ただただそれが嬉しかった。

221 :
「陽毬…」
「んっ…はっ…」
「好きだ、」
「んん…」
「愛してる、陽毬…」

ずっと言えずにいた禁忌の言葉すら、すらすらと口をついてでるままに堂々と言える喜び。
誰も冠葉を咎めることはなく、自責の念すら湧いてこない。
感情の赴くまま、冠葉は何度も、何度も何度も、己の心を絞り出すようにして、陽毬に愛している、と告げた。

そうすることで完全に、陽毬の中にある晶馬への未練を、絶ちきりたかった。
陽毬は俺だけのものだ、俺だけを見ていればいい、とまるで呪いのように思う。
高倉家に引き取られてから、ずっと陽毬を追い続けてきた冠葉はとっくに気がついていた。
陽毬と晶馬の間にある何かに。
陽毬の秘めた恋心に。
だからこそ、大人びた冠葉が珍しく晶馬とは小さなことでも競いあったし、子供っぽい喧嘩もした。
すべて、陽毬に晶馬ではなく、自分を見て欲しい一心からだった。

だがそれももう終いなのだ。
呪いのような「家族ごっこ」の終焉と共に陽毬と冠葉は兄妹ではなく、ただの男と女になった。
冠葉はいつだって、誰にも憚ることもなく、陽毬に愛を告げることが出来る。
また、陽毬は晶馬への想いとは訣別をして高倉家を出、自らの意思で冠葉の元へとやって来た。
その決心が、行動が、あの、全てに受動的で、寂しいという感情さえも抱くことを諦めていた、
人形のようだった陽毬を、こんなにも彼女を、生気ある人間へと変えている。
そのことが単純に、美しい、と冠葉は思った。
嬉しくもあった。
陽毬の、燃えるような意思の光が宿った瞳が冠葉を見つめてくる。
もう二度と離しはしない。
遠すぎた星が、今、やっとこの手にある。
今、この瞬間に、んでもいいとさえ思った。

222 :
「冠ちゃん…」
冠葉の腕の中で、冠葉の口付けを受けて息を荒げる陽毬は、息を呑むほど色っぽかった。
清潔なマネキンのような白い肌は、暗闇の中でぬめるような輝きを放ち、冠葉の名と共に吐き出されたかすかな吐息は、
すでにいやらしい喘ぎを含んでいた。

抱きたい。
この幼ささえ残る愛しい少女に、無意識にグイグイと男を押し付けながら冠葉はそれだけを思った。
陽毬の中に入りたい。
陽毬の小さな体を自分のペニスでいっぱいにして、自分を求めてねだりよがる陽毬が見たい。
それから、何度も何度も精子を注いで自分の子を孕ませ。

そうして、今度こそ、健康になった陽毬と、陽毬との子供の三人で、本当の「家族」を作るのだ。

「陽毬…」
「あ…っ冠ちゃん…っ」

冠葉は名残惜しげに唇から離れると、陽毬の耳朶をねっとりと食みながら言った。
「陽毬」
「俺は、」

「陽毬が欲しい」
「陽毬を完全に俺のものにしたい」
いいか?と訊ねる声は吐息になり。
キスで紅潮した顔で陽毬が伏し目がちにゆっくりとうなずくと、冠葉は蕩けるような極上の笑みを見せた。

223 :

ついに終わった。
終わってしまった。
冠葉に耳から首筋にかけて何度も何度もキスされながら、陽毬は思っていた。
私と晶ちゃんを繋ぐ絆も。
冠ちゃんとの兄妹関係も。
私の秘めた初恋も。

高倉夫妻がいなくても、自分達は「家族」でいられると、そう思っていた。信じていた。
否、嘘だ。
本当は、分かっていた。
そう思っていたのは晶馬だけで。
陽毬はあの日からずっと、陽毬の心を救ってくれた晶馬に恋をしていたし、
冠葉の…、冠葉の自分への恋心にも、うすうす気が付いていた。

見て見ぬふりをしていたのだ。
自分の恋心も、冠葉の恋心をも。

そうでなければ、とても「家族」でなんて、いられなかった。
高倉夫妻が望む、愛しい晶馬が望む、「家族」でなんて、いられなかったのだ。
なんと歪で痛々しい「家族」であったことか。
互いにぶつかり合わない恋心を胸に秘め、兄弟妹(きょうだい)のふりをしていた私たちは。

皮肉なことに、高倉家を一番憎んでいた晶馬が、最も家族の存続を、高倉家としての三人を信じていた。
だから私は。
他人だった記憶を。
あの日の恋心を。
封じて、見て見ぬふりをして、晶馬の「妹」になった。
しかし晶馬が自分のことを、あの日の絆で結ばれた「運命の女」として見てはくれなくても、陽毬は幸せだった。
たとえそれが「妹として」、だったとしても、恋する晶馬の側に居られるだけで、ただそれだけで幸せだったのだ。
アンデルセンの人魚姫を哀れに思った誰かが、泡になる結末を、王子さまの「妹」として生きる結末に変えてくれたように。

224 :
「陽毬…?」
知らず、陽毬は声もなく涙を流していた。
それに気付いた冠葉が陽毬の頬を伝う涙をキスで舐めとる。
「冠ちゃん」
「ん…っ」
陽毬は自分から、冠葉にキスをした。
冠葉は驚いたが陽毬からのキスに嬉しそうに笑って更にキスを深めていく。

ごめんなさい、と陽毬は心の中で呟いた。
陽毬が晶馬の妹になり、冠葉の妹になったことで、陽毬が冠葉の恋心に、気付かぬふりをしたことで。
冠葉を酷く傷つけ、苦しめてきた。
今なお陽毬の為に、冠葉はもがけばもがく程、絡めとられては逃れられない蜘蛛の巣に、捕まってしまっている。
そのことを思うと、陽毬はじくじくと胸が傷んだ。
この罪が許されようか。
晶馬への恋心と訣別して初めて、冠葉からの怖いほど深くて激しい愛情に向き合う覚悟が出来た。
そして知ったそのあまりに悲痛で切ない愛情を、見て見ぬふりをした罰を、何もかも遅すぎた罰を、冠葉は与えてくれるだろうか。
「あっ…」
冠葉が陽毬のささやかな乳房に触れ、全体を撫でるように優しくふにふにと揉みあげると、
まだ柔らかな乳輪部分を撫でてきた。
自然、陽毬はおんなの声をあげてしまう。
冠葉は気をよくしたのか、いっそうそこを擦りたてる。
「あっあっ…くすぐった…!」
「ここ。気持ちよくないか?」
「あっ…はっ…冠ちゃ…っ」
「あっ…あっ…あぁん…っ!」

225 :
柔らかかった乳輪の中央が少しずつ勃ちはじめ、乳首と呼べる突起になった時、冠葉は其れを引っ掻いた。
陽毬の腰がぴくんと跳ねて色のある声があがる。
冠葉のペニスは既にキスだけで勃起してはちきれそうになっていたが、陽毬の声に反応して更に角度を増しては先端をぬるつかせた。
陽毬の乳首は幼い頃から風呂で見て知ってはいたが、陽毬の体がおんなになり、平らだった胸がささやかな「オッパイ」になってからは、
眠る陽毬のネグリジェの胸元を何度もくつろげようとしては躊躇っていた為、冠葉はその愛らしさを想像することで己を慰めていた。
思った通り、敏感なんだな、と思うと気持ちがはやる。
「陽毬…っ!」
冠葉はケダモノのように陽毬のブラウスのボタンを引きちぎると陽毬をベッドに押し倒した。
「きゃあん…っ!」
はだけられた陽毬の乳輪は幼い頃と同じ、白い肌によく映える綺麗なピンク色で、乳首だけが痛々しそうにぽつんと勃起している。
「陽毬…可愛い…」
「陽毬…っ」

226 :
「あ、冠、いやあァン…!」
冠葉は陽毬のふんわりとした膨らみにその整った顔を埋めると、陽毬の乳首を口に含んで愛しはじめた。
「あっ!いやっ!冠ちゃん!やぁあ!」
一心不乱に乳首を愛撫する冠葉の舌に、唾液に翻弄されて、陽毬は思わず冠葉を自分の胸から引き離そうと冠葉の二の腕に手をかける。
だが、幼い頃から陽毬だけを求め続けてきた冠葉の若い衝動を止められるはずもなく、陽毬の両手首はあっさりと冠葉の左手に掴まれて、
頭の上でまとめられてしまう。
守るものがなくなって剥き出しになった陽毬の可愛い乳房は、冠葉によって舐められ、吸われ、舌先でさんざん愛されるほかなかった。
「陽毬…可愛い…。好きだ、愛してる…!」
そうして、女という女が蕩けるような、切ない情欲のこもった燃えるような潤んだ瞳で、陽毬への思いの丈を吐露する。
「冠…ちゃん…っ」
陽毬のスカートの中は冠葉から与えられる愛撫に反応してとろとろに濡れきっていた。
くち、といういやらしい音が聞こえてこないのが不思議なくらいだ。
それは体の自然な反応かも知れなかったが、それ以上に今の陽毬には冠葉をいとおしいと思う気持ちがあるからかも知れなかった。
男としての冠葉には、少しの恐怖心もあったが、こんなにも思い詰めた愛を一途にぶつけてくる冠葉を、陽毬は、愛しいと思った。
乳房を吸う冠葉の汗で濡れた赤い髪を撫でてあげられないのが苦しい。
こんなになるまで、自分は冠葉を追い詰めていたのか。
「冠ちゃん…」
「私も」
「好き、」
「好きだよ」
「…私を好きになってくれて、」
「愛してくれてありがとう」

顔をあげた冠葉の潤んだ瞳から、父が亡くなってから久方ぶりの涙が溢れた。
冠葉が今まで背負ってきた重圧が、労苦が、その一言で報われた気がした。


227 :
エロで泣く日がくるとは…
つ、続きはまだですか?!

228 :
せ、切ぬぇええ…
ぶわわっ

229 :
こういう切なエロい冠葉×陽鞠を待ってた…!!

230 :
ナイセッ(セックス)!

231 :
「…っ」
もうなんの躊躇もなかった。
衝動的に、冠葉は顔を歪めて、少年らしい涙を溢し、声をして泣いた。
冠葉の嗚咽を聞きながら、陽毬は優しい眼差しで冠葉を見上げていた。
落ちてくる涙を、何故か温かいと感じた。
(今まで冠ちゃんばっかりに、大変な思いをさせて本当にごめんね。守られてばかりいた、私は本当に悪い妹だね。
冠ちゃんの苦しみは、全部、全部、私が引き受けるよ。
だからもう、安心して。
独りで頑張らなくてもいいんだよ。
今度は私が、この命を賭けて、冠ちゃんのことは守ってみせるから)
言外に込めた想いのかけらが、少しでも冠葉に伝わればいいと思う。
陽毬は切実にそう願った。
「陽毬…俺…っ」
言いかけた冠葉に、陽毬はゆるりと微笑む。
ああ、と冠葉は思った。
ああ、やっぱり陽毬は俺にとってのたった一人の女だ。
いつだって冠葉の心の弱いところを分かっていて、掬い上げてくれる。
冠葉の痛みを理解し、包み込んで、和らげてくれる。
何も訊かずにただ静かに微笑む彼女に、何度救われたことだろう。
聖母のように温かい、優しい笑顔に、いったい、何度。
(だから俺は、)
(お前が笑ってくれるなら、何も怖くないんだ)
(お前が笑ってくれるなら、俺は人者でも、構わない)

冠葉は泣きはらした顔のまま、再び陽毬の体を、かき抱いた。陽毬も、そっと冠葉の背中を抱き返してくる。
もう、引き返せない。
互いがそう感じていた。
感じているからこそ、無言でかたく抱き締めあう。
冠葉は手早くシャツやスラックスを脱ぎすて、陽毬のボタンの千切れたブラウスとスカートをも脱がして、
互いに全裸で体を重ねた。

232 :
「あったかい…」
「…ああ、」
「あったかいね、冠ちゃん…」
愛しい人と人肌を重ね合わせる気持ちよさは、例えようもなかった。
触れ合った胸から伝わる互いの鼓動が心地よくて、黒い予感すら忘れてしまいそうになる。
けれど冠葉は既に高倉家の長男ではなく、犯罪組織の指導者で。
陽毬も、兄達に守られて大事にされていた病気の妹ではなく、
命を賭して愛する人を救う覚悟を決めた一人のおんなだった。
ハッピーエンドなど、どこかで想像出来ないと否定する己の心を振り切るように、
二人は互いの体をまさぐる。
「はぁ…あ、陽毬…」
「…冠ちゃぁん…ぁっ…」
獣のように荒い吐息だけが冷えた部屋を湿らせた。
冠葉は陽毬の乳首を交互に食みながら、今にも射精しそうなペニスを陽毬の足に擦り付ける。
「うっ…あっ…」
擦り付ける感触に酔いながら、陽毬の生白い足が自分のカウパーでどろどろに塗り潰されていく様を想像するだけでイきそうになる。
しかし両手と唇は、あくまで陽毬を悦ばせる為に動かして。
「あっ!ハァ…冠ちゃん…!ダメェ…わたし…っおかしくっ…!ァアん…っ」
「はぁ…あっ…ひまり…っおかしくなれ…。俺に抱かれておかしくなっちまえ…ああ、ひまり…可愛い…ひまり…ひまり…」
欲望のまま、執拗に陽毬の乳首を責める。
爪で引っ掻くように擦り、ぐにぐにとこね、時にきゅっと摘まみ。
仕上げに口に含んで舌でねぶりあげ、音をたてて吸った。
その度にいちいち陽毬は冠葉の欲情を煽るような声で喘ぎ、快楽からくる涙を溢れさせた。
「あ…っあっ…冠ちゃん…あん、もうおっぱい吸っちゃだめぇ…!乳首おかしいの…ああぁ!」
そんな陽毬に冠葉は終始深い満足感を得ながら、ようやく陽毬の胸から離れると、
陽毬の細い両足首を掴んで開脚させた。
「きゃ…!いやあ…!」
「陽毬…触るぞ…」
今にも湯気が立ち上りそうに熱く濡れた陽毬の性器に冠葉は指先を伸ばす。
きちゅ、というしたたる音と共に冠葉の指は粘りけを帯びた愛液に瞬く間に濡れてしまう。
その感覚に、嬉しさを覚えると同時に、またしても冠葉の中のケダモノが暴走し出すのが、
今度は冠葉にもはっきりと分かった。
陽毬の足の間に潜り込むと、強引に陽毬の性器にキスをして蕩けた入り口を舌で舐め回す。

233 :
「ひっ…!ゃああ!!」
覚悟を決めたとてまだ陽毬は処女である。冠葉の舌が生き物のようににゅるりと膣の中に入ってきて舐め回し始めると
陽毬は甲高い悲鳴をあげた。
「いやっ!!冠ちゃん!!汚い…っそんなところ…汚いよっ…!!」
やめて、と叫んだが冠葉がやめるはずもなく、陽毬の膣は冠葉の舌による蹂躙をうけた。
「あっ…あっ…!」
同時に、冠葉の少年らしい骨ばった指が小さな小さなクリトリスに伸び、つ、と優しく撫で上げる。
「ああッ!!」
陽毬は途端にびくりと震え、潤んだアメジストの瞳から涙を溢れさせた。
陽毬の反応を受けて、冠葉は更にクリトリスを擦るが、
「いやぁ!!そこ…いたいの…っ…やめてぇ…!」
思いがけない陽毬の静止の声にあって、表皮を剥こうとしていた手をとめた。
陽毬は性器は外よりも中で感じる方なのかも知れない。
そう思い、だけどそれなら、冠葉のペニスでイカせることも出来るかも知れないと、
冠葉は興奮を隠しきれなかった。
冠葉は顔をあげ、人差し指を一本、陽毬の小さな小さな裂け目につぷりと差し込んだ。
「あうっ!!」
「痛いか…?陽毬?」
「だい…じょうぶだよ、冠ちゃん」
「ごめんな、ここに俺のを入れて…陽毬と一つになりたいんだ…だから、」
冠葉の指は第一関節まで入ったところだったが、先程までの愛撫によって、陽毬自身の愛液と、
冠葉の唾液にまみれた膣は、にちゅ、にゅぶ、という音をたてながら冠葉の指を呑み込んでいった。
途中、
「いやぁ!!痛ぁい!!!」

234 :
冠葉の指を阻む箇所があって陽毬が悲鳴をあげたので、冠葉は指を抜きかけたが、
「や、やめないで…。わたし、平気、だから…。わたしも…冠ちゃんと一つになりたいの…」
「陽毬…」
息も絶え絶えに言う陽毬の言葉に胸が熱くなって、冠葉は続けることにした。
陽毬の負担が軽くなるよう、祈るように指を曲げて、陽毬の吐息を探る。
「はぁ…はぁ」
吐息が悲鳴に変わらぬ箇所を探り当てると、そこから更に侵入を深めて、Gスポットと言われる箇所を探した。
(たしかこの辺…)
「あぁっ!!」
ピンポイントでそこを突けば、陽毬の甘い悲鳴があがる。
思った通り、陽毬は中で感じるタイプらしかった。
冠葉は突き上げてくる喜びに頬をにやけさせながら、陽毬の感じる場所を、
指をペニスにみたてて二三度突いた。
「ふぁあ!やああ!いや!冠ちゃあん!」
陽毬はといえば、体の芯から来る未知の快感に驚き、恐れ、慌てているようだった。
涙を溢れさせながら、何度も冠葉の名前を呼ぶ。
その甘い響きに、冠葉はうっとりとしながら、指の動きは決してゆるめない。
早く自分のもので陽毬を突きたくて、自然と腰が揺れてしまう。
冠葉のペニスは、カウパーだらけで今か今かと陽毬の膣を渇望している。

235 :
支援
わっふるわっふる

236 :
切なエロい
たまらんです

237 :
うおおおお
たまらん

238 :
ナイセッ!

239 :
ファビュラスわっふる!!

240 :
ワードのセンスが良いですねぇ

241 :
カンバのごとく、渇望しとります

242 :
晶馬と苹果のほのぼのラブラブも全方位ストーキングモードで待ってるぜ

243 :
あんまり需要なさそうだけど気にせず多蕗×ゆりを投下するぜ!
NGは多蕗夫婦で
※最新話までのネタバレ注意

244 :
復讐のため仮初の夫婦となっても、ゆりとはキスもセックスもしなかった。
すべては苹果ちゃんや高倉をあざむくためだった。
だけど、退院したら二人の家に戻ってほんとうの夫婦になろうと誓った。
「もうっまたどこかに消えたら 追いかけてあげないから」
「ごめん…キミがそんなに心配するとは思わなかったんだ」
「だからあなたはニブいのよ。 傷…残ってしまうかしら、ごめんなさい。
元はといえば私が悪いの。あの人は私の…」
「いいんだ、気にするなよ。これも何かの因果だ。
キミの罰を僕が受けたっていいじゃないか。家族なんだから」
そう言ったらゆりが泣きそうな顔になったから、腕の中に抱き寄せた。
ゆりの美しい顔を傾けて軽くキスをすると「なんだか子供みたい」と笑った。
「ナニをどう するかは分かるんだけど、
僕はあんまりというか…ぜんぜん こういう経験 がないんだけど」
「あら、なら私がリードしてあげましょうか?」
「いや、いい、こういうのは男がするものだ」
「ふふ、期待してるわ」
不敵に笑う彼女の口に舌を割入れ、歯列をなぞる。
「んんっ」
ゆりは頬を高揚させながら僕の背に手を回す。
僕は両手を下方へ持っていき、彼女の胸を揉む。意外と弾力があるんだな。
キスを止めると顔を下へ向け、右の乳房を甘く噛み左を手でいじる。
「ん、すこしいたいわ、多蕗くん」
「ああ、ごめん ねぇゆり、キミも多蕗なんだけど」
「あっそうね、あなた…桂樹…っあ」
僕を呼ぶタイミングに合わせて胸を揉みしだく。
あえぐ彼女は美しくあまりにいやらしく、男としてなんだか光栄だ。

245 :
あたふたしつつ前戯をこなしていると、
彼女のそういう経験 が豊富であることを端々から感じすこし苦く思った。
いよいよ挿入というところで
「ねえ、手を握って」と儚げにゆりが言うから、手を握ってキスをして抱きしめた。
「ちょっと、手をつないだままじゃ入れられないわよ」
「あ しまった」
そそっかしいなと思いながらも
彼が真っ先に自分の気持ちを思いやってくれたのが、ゆりは嬉しかった。

「入れるよ」
ゆりは処女ではないからスムーズにことは進むはずだ。
ただ、ゆりは男と愛のために抱き合ったことがなかった。好きで寝るのは女だけだった。
父への不信と同性たる桃果への信仰。
わたしは、多蕗くんと愛をもって交われるのかしら…。

「あっ…つぅ」
「くっ…ゆり、痛くないかい?」
「大丈夫よ…もう、動いていいから」
多蕗くんはそれを聞いてわたしの手を握って律動を始める。
正常位での単純な抜き差し。ぐちゃぐちゃという水音と、肌と肌を打ち付けるおと。
「あっあ、ああ、」あえぐつもりなんかないのに、声が漏れる。
「はぁ、あ、あ」多蕗くんは、意外と肌が浅黒くてたくましい体つきをしている。
もっと触れたくて多蕗の体を片手で引き寄せて胸板に顔をうずめた。
「んっ」
初めて入ったゆりのなかはあたたかく、ときどき多蕗自身を強く締め付ける。
引き寄せられたゆりの体の柔らかい部分が当たって気持ちがいい。

246 :

限界が近づいてきたことを感じ、スピードをはやめて、中をこする。
「ゆり、いくよっ」
「はぁ、きてっ」ゆりが僕の背に足をからめて、繋がりを深める。
多蕗に快感を高められて、ゆりは自分が何に躊躇していたのかさえ分からなくなった。
「ああ、イクっだめ、けいじゅっ、いっちゃう」
「ああ、一緒に」
ゆりの少女のような喘ぎに、繋いでいる手に力を込めて返事をする。
どくどくどくどくっ
彼女の締め付けに耐えきれず、零距離で僕の精を彼女の中に注ぎ込む。
「あ、あ、あ、なかに、はぁ、あっ」
僕が射精してすぐに彼女も意識を手放した。

目覚めると隣に愛した人がいる、ささやかな幸せを感じながら二人は会話をする。
「ゆり、体は大丈夫かい?」
「ん…すこしだるいけど平気よ」
「その、どうだった…?」
「あら、ピロトークで聞くのって慣れてない証拠よ。
合格点だけど、まだまだ修行が必要ね」
「イッたくせに…」
「女より先にイッたくせに。まあいいわ、夫婦生活は長いんだもの
これから私がぜんぶ、 教えてあげる」
end

247 :
以上です。
最後に名前欄ミスってしまったorz
直接的なネタバレにはかからないと思うのですが申し訳ありません。

248 :
>>247
ファビュラスセックス!!!
乙!!
みんな幸せになれるといいなあ…

249 :
GJ!
ここまでの苦難があるからこそ癒しあってほしいねー

250 :
ファビュラスマァックス乙!!!
幸せオーラ全開だw

251 :
ファビュラスマックス!!

252 :
ファビュラス!

253 :
保守ッフ

254 :
本編が胃痛すぎてネタが浮かばないお…

255 :
同じく胃が…
現実逃避に床下プレイに興じる晶馬と苹果ちゃんでも考えてるわ

256 :
頼んだぜ!

257 :
23話を見た誰かが
眞悧が苹果に言葉責めする鬼畜SSを書いてくれると信じてる

258 :
眞悧が「僕だと射精せないから」と
冠葉に苹果を再起不能になるまで目茶苦茶に犯させるSSください

259 :
お前等あの展開でそんなエロ妄想が思いつくなんて…
まだまだ修行が足りんかったよw
でも今回の眞悧は本当に鬼畜だったな

260 :
苹果ちゃんが燃えるシーン太腿にしか目が行かなくてハァハァ萌えていた俺

261 :
悶える苹果ちゃんの動きエロかったな…

262 :
陽毬がああなって悲しみに暮れる晶馬を苹果ちゃんが性的に慰めるSS期待しとります

263 :
>>259
ホントここの住人には驚かされるわw
俺はせいぜい、情事中に苹果の胸元についた火傷を舐める晶馬、くらいだわw

264 :
>>263
お前の発想にもびっくりだっつーの!
なにそれ燃える

265 :
>>263
燃 え た
是非とも投下を!!!

266 :
>>263
259だけどお前すごいわ
なんか切ない感じになりそうだけどいいシチュエーションだ
個人的には苹果ちゃんが晶馬には傷を見てほしくなくて
最初は嫌だぁ…!って抵抗してるとさらにもえる

267 :
263も259も結局エロ妄想できてんじゃねーか!
どっちも萌えたから誰か投下してくれ

268 :
最終回視聴完了…。いろんな意味ですごいアニメだった…。
切ないラストだったけど個人的には大満足。
その分エロパロで幸せにしたいとも思った。
なんたって「パロ」なんだしw

269 :
「晶馬くん、あーん♪」
晶馬の口へカレーを乗せたスプーンを運ぶ苹果
「あー…ん♪」
それをなんの恥ずかしげもなく、それは美味そうに口にする晶馬
「おいしい?晶馬くん♪」
「もちろん、苹果ちゃんのカレーは最高だよ♪」
「やーんっ!晶馬くんったらぁ♪」
色々吹っ切れた結果、色々振り切れてしまった晶馬と苹果
今では苹果が通い妻なのか、もう家族なのかというくらい高倉家に居るのが当たり前となってきていた。

「一体何度そのやりとり繰り返したら気がすむんだよ…」
そんな目の前のバカップルと、その片割れである弟の見たことのないデレデレ具合と
ここ二週間ずっと続くカレーオンリーの食卓にげんなりしている冠葉
「いいじゃない。晶ちゃんと苹果ちゃん毎日幸せそうで、はい冠ちゃんもあーん♪」
にこにこしながらその状況を楽しむ陽毬
「あの…その、お兄様…あ、あ、あ、あ…あ〜…」
その反対側で恥ずかしがりながらもその場に溶け込もうと真似る真砂子
「まったく…」
両サイドの妹達から差し出されたスプーンに苦笑しながら
冠葉は溜息や愚痴を飲み込み、かわりにカレーを頬張った

晶ちゃんと苹果ちゃんってバカップルになりそうだなって、そんな光景を想像するくらいしか…

270 :
切なくなんかない!これからあの小学生たちと中学生と高校生はであってまた恋するんだろ?
年の再なんて関係ないさ!ハッピーエンドだ!

271 :
>>270
双子が子供になったのは一人分の魂(16歳)を半分に分けたからだって解釈があったな。
と、すれば晶馬(小)の年齢は現在8歳。苹果ちゃん16歳。
8年後、晶馬16歳高校生と苹果24歳高校教師でおねショタいけるで…!!

272 :
>>270
>切なくなんかない!これからあの小学生たちと中学生と高校生はであってまた恋するんだろ?
>年の再なんて関係ないさ!ハッピーエンドだ!
ふたりはもう人間じゃないし…

273 :
>>272
えっそうなの

274 :
ここはパロスレなんだしこまけぇことは(ry
まあ本編を踏まえて切ない感じでもいいけど
本編がああなった以上こじつけでも
おねショタ(陽毬・苹果共に)でも
なんでも自分は幸せなのが読みたいよ…

275 :
>>273
>>272
>えっそうなの
多分…ペンギンズを引き連れて銀河鉄道を何処までも一緒に旅できる存在。

276 :
眞悧犯したいんだけどモブレとかされるような奴かあれは
頼めばさせてくれるかな
公衆便所の便器に顔押し付けて後ろからガン堀り種付けしたい

277 :
それはスレチなんで801スレでやってくれ
まあ兄弟の解釈の細かい事に関してはここじゃなく本スレでいいと思うので
どう言う風に受け取ってどう書くかは書き手に任せればいいと思う
だから本編を踏まえた切ない感じでもいいし>>269>>270みたいなIFものでもいいと思うな
しかし前多蕗夫婦のSSあったけど本編もあんな感じになるかもな

278 :
なんか眞トシさんかわいそうだったな…
桃×眞とか来てもいいのよ

279 :
桃香はS。間違いない

280 :
眞悧「ももかちゃん先っぽだけだから!本当に先っぽだけ!一往復でいいから!」

281 :
眞悧は自分から童貞(魔法使い)宣言してるしな

282 :
プリクリ様が桃香ならプリクリ様と生存戦略した冠馬はロリコンなの?

283 :
プリクリ様はロリババアと認識してたわ
でも体は陽毬のだからまあロリコンだわな

284 :
ややこしいw
小説とかガイド本でちゃんと補足してくれるといいな。このスレ的にも

285 :
桃香x眞悧いいね
桃香の強い意志を受け継いだような苹果ちゃんをめちゃくちゃにして恨みを晴らす眞悧もいい
(*´д`*)ンフゥ

286 :
23話で
晶馬と陽毬の目の前で冠葉に苹果を犯させるサネトシセンセー
これだな

287 :
性存戦略

288 :
>>286
自分の手は決して汚さないサネトシさんシビレる!

289 :
だよね☆

290 :
シビれました!

291 :
過疎…だと…
ほしゅ!

292 :
ほっしゅ!

293 :
冠陽ちまちま書いてるけど書き終わるまでにスレあるか心配だわ

294 :
俺が保守しつづけるから安心しててくれ

295 :
きゅっふ

296 :
乗り換えで落ちた職人は多そうだな…

297 :
忘れないよ。ずっと…ずっと!

298 :
ここはおねショタとかアリな感じ?
といっても8年くらい待ってもらってるからショタではないのだが

299 :
>>294
だよね!

300 :
眞悧と陽毬が気になるんだが俺だけなのだろうか

301 :
>>298
大歓迎

302 :
>>293
全力で保守するから安心しろよ
>>298
なんの問題も無い
正直個人的にはショタでも平気だったりする
まあ不安なら最初に注意書きで大丈夫だと思うよ
>>300
自分も好きだよ
陽毬は眞悧といる時はいつもと違う一面が見れるし
なんかこの二人の何ともいえない雰囲気が好きだ

303 :
>>298
むしろ全裸待機

304 :
保守

305 :
ほす!

306 :
ほしゅ

307 :
ギュっギュウ〜!!

308 :
この板は一ヶ月書き込みなくても落ちないから安心しろ

309 :
まじで?

310 :
陽毬のトリプルレースショーツは勝負パンツなんだろうか…

311 :
トリプルHの時のやつ?
でもあれ下着というか衣装の一部って感じじゃないのかな
水着みたいなもんだと思ってたんだが

312 :
トリプルHで乱交
まさにトリプルH!

313 :
>>311
おう、トリプルレースがなんちゃらって2話冒頭で言ってるからED見てなんとなくそう思ってもーてな
トリプルHがぬちゃくちゃになるのも悪くないけど冠陽がやっぱ好きなんだよなあ
勢いでがっつきそうな気配のある冠葉と眉をハの字にして戸惑う陽毬のエロパロ…なんてね

314 :
晶馬陽毬が見たい

315 :
お前が書け

316 :
キュフ(保守)

317 :
ギュッ…
キュフー、キュフッ
ギュギュッ!ギュッ!
キュフゥ!

318 :
あらぶっておられる

319 :
いつも人任せなんで保守してみる
ピンドラは小ネタ的なエロ妄想ならぼんやりと思いつくんだが
文才がないから保守しかできない
文章書ける人ってすごいね

320 :
小ネタとかでも書いてくれると嬉しいんだゾ!
お前さんが書いた小ネタに触発されていい作品が生まれるかもしれんぞ

321 :
以前黒冠×陽投下してた者です。
だいぶ間があいてしまいましたが、続き投下します。

322 :
ともすれば手荒に犯したくなる衝動を抑えて、しかし冠葉は陽毬の快楽を引き出すことに
終始努めようと、己を戒める。
何よりも大事な少女なのだ。
幼い頃より晶馬と二人で、大切に大切に守ってきた。
それは己の汚い男としての欲望からも。
ようやく手に入れた壊れ物のような愛しい少女を乱雑に抱きたくはなかった。
はやる心を出来るだけ抑えて、ひとつひとつを丁寧に、慈しむ。
冠葉に抱かれる快感を、体の奥の奥まで刻み込めるように。
出来るだけ長く、ねっとりと。
ねちゃ、にちゅ、と粟立つほどの愛液が更に溢れて、陽毬は冠葉の指で突かれる度に顔を
両手で覆って甘い悲鳴をあげ続けた。
「陽毬の中…温かくて柔らかい…。ぬるぬるしてて…。すげぇ可愛い…興奮する…」
「…いやっ…恥ずかしいよ…冠ちゃん…」
「なんでだよ?こんなに可愛いのに」
そういって冠葉はいったん指を引き抜き、ねばついた人差し指を陽毬に見せる。
糸を引いた冠葉の指を見て、陽毬は顔中を真っ赤にして困惑した。
「これは、陽毬が俺で感じてくれてる証拠だから。俺は、すげぇ嬉しいよ」
冠葉はその言葉通り嬉しそうに微笑むと、陽毬のねばつきがついた指先を
いとおしそうに舐めとってゆく。
「いやっ…やめて…冠ちゃん…きたないよ…!」
「陽毬の味がする…」
「いやぁ…」

323 :
陽毬に見せつけるように指を舐める冠葉に、陽毬は顔を覆ってイヤイヤと恥ずかしそうに身体をくねらせる。
冠葉は陽毬の可愛らしい反応に、切ないほどにペニスを高く持ち上げてしまう。
「陽毬…もっとお前をどろどろにしたい…たくさんたくさん感じさせたい…俺の手でめちゃくちゃに乱したい…」
熱に浮かされるままに口走れば、
「冠ちゃん…あの、あのね」
「私も、冠ちゃんに気持ちよくなって欲しい…。」
陽毬も同じように切なげに訴える。
唾液がついた指を再び挿入しようとしていた冠葉は手を止めて陽毬を見た。
「どうしたら…いいの?」
潤んだ瞳に紅潮した頬で見上げてくる陽毬に、冠葉はますます動悸が激しくなる。
こんな陽毬を想像して何度自分を慰めてきたことだろうか。
「陽毬…」
思わずゴクリと喉がなった。
ならさっきから勃ちっぱなしのここを触ってくれ、と言いたかったが、陽毬の小さな手に握らせるにはあまりに醜悪に感じるそれに、冠葉は躊躇してしまう。
陽毬はしゅんじゅんする冠葉に構わず、冠葉の肩や二の腕、それから胸に手を当て、そっと撫でた。
どこでもいいから今確かにここにいる冠葉に触れていたかった。
今目の前にいる冠葉は、テロリストとしての彼ではなく、陽毬のよく知る冠葉だったから。
今触れて、捕まえて、留めておきたかった。
「…っ、」
しかし、そのふわふわとした焦れったい刺激に触発されて、冠葉は衝動的に陽毬の手を掴むと、自らのペニスを握らせる。
握らせてしまった後で、はっとなった。
ごめん、と謝って陽毬に握らせた手を離そうとしたが、
「あつい…、ね」
「あつくて…冠ちゃんも、どろどろ…」
ほぅ、という恍惚の溜め息と共に吐き出された陽毬の呟きに、冠葉はもう、堪らなくなってしまった。

324 :
「陽毬…っ」
苦しそうな、悩ましげな表情でグイ、と陽毬の掌にペニスを押し当てる。
「は、あ、」
陽毬の可愛い手のひらに自分のペニスが触れている。
たったそれだけで、脳天を電撃が貫いたかのような、痺れるような快感が、冠葉の全身を震わせ、酩酊させた。
「陽毬ぃ…」
狂おしいまでの射精感が冠葉を襲う。
ハァ、と冠葉が思わずついて出した溜め息が、あまりに色っぽくて、陽毬の幼い性器からも、ジュワ、と愛液が溢れかえった。
セックスを知らない身体でも、それでも冠葉の濡れた声が愛しくて、冠葉の何もかもを包み込んであげたくて、
陽毬の身体は自然と冠葉を受け入れられるように、やわらかく蕩けてゆく。
まるで冠葉のペニスが休息をとる場所であるかのように、温かく、心地よく、とろとろと濡れそぼってゆく。
「冠ちゃぁん…」
「ひまり…だめだ…も…ガマン…出来ない…」
「陽毬を…抱きたい」
「陽毬の中に入りたい…」
「あっ…」
込み上げてくる射精感が我慢出来ずに、冠葉は陽毬の両足の間に割って入り、
陽毬の膣口にペニスを擦り付けた。
「か…冠ちゃんのおちんちんが…わたしの、に、」
おちんちん、と呟いた陽毬に堪らなくって、冠葉は今度こそ陽毬の入り口に
素早く己を押し当てて亀頭を潜り込ませた。
「はっ…あぁっ…!!」
ぐい、と更に両足を割り開かされて、入り込んできた冠葉に、陽毬は顔を歪ませて呻く。
「いたぁ…っ!!」
「あっ…あ…ひまり…ひまりの中…すげぇ…あったかい…きもちい…!」
涙を溢れさせて激痛に耐える陽毬とは対照的に、冠葉はずっと夢見ていたことが
叶った嬉しさと快楽に全身が震えてくる。

325 :
支援

326 :
うおおおおおお!!待ってましたー!

327 :
この後、晶馬も加わって陽毬ダブぺネサンドイッチファック…なシーンを…

328 :
ちまちま投下ですみません。
明日も出来たらまた投下にきます。
>>327
if物語になりますが、
黒晶馬×陽毬←冠葉の小説ではだめでしょうか?

両親指名手配後、高倉家への嫌がらせや両親への憎しみでおかしくなった晶馬が、
子供達だけでの家族ごっこを終わらせて、罰を一人で受けようとするが、
納得しない陽毬と冠葉に腹をたて、
陽毬の想いを逆手にとる形で、冠葉の前で陽毬を犯す。
更に冠葉が、毎夜、眠る陽毬に性的ないたずらをしていたこともばらし…。

と、こんな感じの暗い3Pなんですが…。


329 :
>>328
ファ、ファビュラスマックス!!!
冠ちゃぁん…がえろイイ!

330 :
>>328
ブラックな晶ちゃんいいと思います。
wktk

331 :
※鬼畜晶馬×陽毬←冠葉です。
冠葉ではなく晶馬が道を誤っていたら…のif物語の為、ご注意下さい。
両親指名手配後、自宅への嫌がらせ等でおかしくなった晶馬という設定です。
優しい晶馬が好きな方はご注意下さい。

332 :
「陽毬…我慢しないで声出しちゃいなよ」
冠葉に聞かせてやるといい、と囁くと、陽毬はますます両手で唇を固く塞いで、少しの声も漏れまいとする。
吐息すら漏らすまいとする頑なさに腹がたつ。
「あっそう…じゃあ下の口に鳴いてもらおうかな」
僕はそう言って、ぬちゃぬちゃと音をたてる陽毬の性器に、いっそう激しくピストンする。
「ーーーーッ」
思った通り、陽毬の顔が真っ赤に染まって、潤んだ大きな瞳からは、涙が溢れだす。
しかし声は漏らさない。
「強情だな」
僕は唇を覆った陽毬の両手を力ずくで引き剥がすと、一纏めにして、頭の上に拘束する。
目を見開いた陽毬の可愛い顔を見上げながら、見せつけるように乳房に舌を這わせる。
発展途上のふくらみかけの幼い乳房。
ピンク色した乳輪の中心で、乳首だけが大人の女のように、ぴゅくんと勃起している。
(冠葉のやつ、)
僕が寝たふりをしている間にまた、陽毬にいたずらしていたんだろう。
「家族」や「弟」や「妹」といった額面を大事にするくせに、冠葉が一番陽毬を「妹」ではなく「女」として見ている。
そのくせ、陽毬の前ではあくまで良い兄貴を演じて。
僕が崩そうとしている積み木を、冠葉は初めから積む気も無かったくせに積んだ振りをして、ギリギリのところで崩すまいとしている。
心の中では現実の僕以上に陽毬を犯し、蹂躙し、汚して、貶めているくせに。
(くだらない、)
舌打ちしそうになりながら、僕は忌々しくも先に冠葉に吸いつくされたのであろう陽毬の乳首に舌先を当て、腰の動きと合わせながら、れろれろれろと舐めて刺激してやる。
陽毬は気付いていないのだろうが、冠葉が散々弄りたおしたせいで敏感になった乳首を舐められて、ついに大きな吐息を漏らした。
「っは、…っ」
「そうそう。ほら、声出しちゃいなよ、」

333 :
「はく…ッ」
意地の悪い顔でニヤニヤと笑って、唾液でてろてろに光った乳首に吸い付く。
ちゅ、ちゅ、ともどかしい強さで吸い上げるも、しかし陽毬はぐっと歯をくいしばって喘ぐのを堪えた。
「可愛くないな」
僕はまたしても苛立った。
陽毬は、僕の真意を分かっていて、その上で僕の陽毬に対する理不尽な行為に甘んじている。
我慢している。
僕が彼女を「家族」に選んでしまったことで、背負わせてしまった高倉家の罪と罰を、僕の弱さも理解した上で、全て受け入れようとしている。
何故かと言えば、僕のことが「好き」だからだ。
吐き気がした。
僕は犯罪者の子供で。
両親がたくさんの人をした日に生を受けて。
犠牲者の中の一人が真犯人に仕立てあげられ騒がれていた間も。
たくさんの人達が後遺症に苦しんで、ベッドの上で亡くなっていった間も。
偽りの「家族」ごっこで幸せに暮らし。
のうのうと今日まで生きてきた。
それなのに、どうして。
すべてを知る誰かに受け入れて貰えるなんて、愛されるだなんて。
そんなこと、許されるはずがない。
僕は、許さない。
だから、傷つけたくなる。
僕も、僕を好いてくれる人も。
ゴキブリを虫剤ですように。
遠ざけたくなる。
罰を受けるのは僕一人で充分だから。
僕だけは一生、誰にも愛されても、許されてもいけない人間だから。
「く…っん…っ」
陽毬の顔が苦痛に歪む。
僕の顔も同じように歪んでいるのだろう。
射精感が高まってきて、僕は陽毬の乳首から唇を離して腰の動きを更に速める。
ぱちゅんぱちゅんといういやらしい音が隣の部屋で眠る冠葉に聞こえていればいいと思う。
「はっ…あっ…陽毬…っ」
「ふ…っぅ、」
「イキそ…っ陽毬の中に出すよ…ッ」
「ぐっンッ」
陽毬はぶんぶんと首を振った。
やめて、とでも言いたいのだろうか。
「やめてほしいの…?」
「じゃあまず陽毬が、」
「『高倉』陽毬をやめてくれない?」
にっこり笑ってそう言えば。
陽毬は絶句して、そして。
「嫌」
と、小さく、だがはっきりとそういったので、僕は舌打ちして陽毬の膣に三度にわたって吐精した。

334 :
すみません、続きます…
冠×陽も推敲してまた明日…
ごめんなさい。

335 :
>>334
おおお!ファビュラスマックス!!!
黒晶馬ktkr
あの口調でひどいこと言ってるのが良いなぁ…

336 :
黒晶馬、シビレましたー!!!

337 :
さすがです>>333先生!

338 :
だよね

339 :
キュフッ

340 :
ファビュラスマックス!!続き待ってます

341 :
キュルキュル

342 :
キュピーンと保守

343 :
ギュッ!

344 :
キュッフ・・・

345 :
さすがです!

346 :
キュフキュフ

347 :
キュッ!?

348 :
キュッフォ

349 :
キュ…

350 :
1号は冠葉が女の子とエロいことしてたらテンションあがるんだろうか。

351 :
>>350
女の子にお腹すりつけたりしそう

352 :
読んでるエロ本がどんどんマニアックに…

353 :
この行間に真のエロスが…!

354 :
次のステージに進んでしまったんやな…!

355 :
陽毬にイタズラしてたとこも見てたのか…>1号

356 :
晶馬のいない間にハメちゃってる冠葉と陽毱の絵とか描けたらもっと楽しいのにな

357 :
冠葉のいない間にハメちゃってる晶馬と陽でオネシャス

358 :
運命の○Xを一緒に食べよう

359 :
69のことか

360 :
君のエロ妄想も僕のアダルト妄想もすべて分け合うんだ

361 :
保守

362 :
生存戦略ってえっちな意味なんです?

363 :
えっちな意味なら剣山の「これが我々の生存戦略なのだ!」が意味深すぎるなw

364 :
ほしゅー

365 :
ピンドラって人気のわりにエロパロは少ないな、1スレ目なのか
いまさらだけど最終回後に見ると>>181の愛してるが何故かしんみりする

366 :
この手の内容のものはパロし難いんじゃね?
エロくないけど部屋が余っているであろう夏芽家に5人で住めばハッピーエンドじゃね?
とか思ってたけど、兄はいなくなるし記憶なくなるし…で_ト ̄|○な俺もいる
床下はなさそうだから屋根裏に住み着く苹果ちゃんまで妄想したのに!

367 :
多蕗さんちの床下で初夜の練習台にされる晶馬が見たかった

368 :
スレの生存が

369 :
冠ちゃんのおちんちんの続きを楽しみにしてるんだけどナー
しかしエロってなかなか書くの難しいね

370 :
夏目家で3Pが読みたい

371 :
夏目家3Pはメンバーによっては…ゴクリ

372 :
すりつぶされたりせんぞ!

373 :
真砂子連雀マリオなのか
はたまた
祖父マリオ外人なのか

374 :
祖父、父、マリオの可能性も微レ存

375 :
冠葉、真砂子、マリオでもいいな

376 :
どうかんがえても>>375が一番まともw
マリオさんも冠葉の弟だし将来的にはすけこましになるのかしら

377 :
マリオさんも美人系というよりかはかわいい系なのだろうか?
年がどのくらいなのかも分からないしなぁ
陽毬ちゃんと同じで自宅警備員なのは間違いないだろうけどw

378 :
ほっしゅ

379 :
age

380 :
俺はずっと苹果のご奉仕初夜を待ってるよ

381 :
俺も待ってるよ
今日はシングルHしちゃう苹果ちゃんのこと考えるわ

382 :
じゃあたまには幼女に挿入しちゃう眞悧センセーでも待つかな

383 :
苹果ちゃん放置プレイでも書くかな

384 :
いいぞ、書くんだ

385 :
夏のイベントラッシュが終わったらな…

386 :
期待しているぞ…

387 :
多蕗だらけのドラマCD聞いたら高倉兄弟と苹果ちゃんの3Pもありだと思った

388 :
あの幼馴染み設定ならありだな
まあ苹果ちゃんがエロいなら何でもいいです…

389 :
キュファァァァ

390 :
エスメさんどうしたんだよ

391 :
発情期キュフゥ

392 :
ギュフ

393 :
ほっ
キュ

394 :
水着苹果ちゃんでエロパロ

395 :
日焼けオイルと通販で買った媚薬を間違えて持ってきてしまった苹果ちゃん

396 :
必で頼みこんでオイルを塗ってもらえることになった苹果
しかし媚薬なので塗り込まれるたびにだんだん身体が火照ってくる
身体の疼きに我慢できなくなった苹果は「もうこれでいいかな」と頬を赤らめながら目をそらす晶馬を岩陰に引っ張って行くとおもむろに胸を覆っていた水着を脱ぎ捨てた
「なっ!ななななにやって…」
「ひ、人が来ちゃうから…!」
予想外の苹果の行動に慌てる晶馬だったが苹果の様子が尋常でないのをあらわになった肌を見ないように覆った手の隙間から見てとり心配げに声をかける
「荻野目さん体調でも悪いの?だったら…」
「あのね晶馬くん、」
熱に浮かされたような瞳でじっと見つめると消え入りそうな声で告げてきた
「その、こっちももっと触って欲しいの…」
覆った手の隙間からは苹果がその平均よりは少し小さめの胸を強調するように持ち上げているのがちらりと見えた

続きはまかせた

397 :
おい…おいぃ!

398 :
そこで終わりかよおおおお

399 :
キュッフウウウ

400 :
これだけあげるのもなんだし続き書いてくるわ
ちょっと待ってな
エスメさんも書いてくれてもいいんやで…

401 :
期待待機

402 :
セックス、しましょうか(直球)

403 :
さねとしせんせー、めっちゃめちゃにされる苹果ちゃんが見たいです

404 :
だよね

405 :
苹果ちゃんはフェラ上手そうだよな

406 :
舐めるの好きそうだよね

407 :
全裸待機中

408 :
もうちょっと待ってキュフゥ…

409 :
いつまでも待ってる

410 :
ワッフルワッフル

411 :
キュファァァァ

412 :
エスメさんが荒ぶっておられる

413 :
ピンクローターを手に入れるのだ

414 :
しゅ

415 :
>>396
日焼けしてるのに水着あとがついて無くて不思議がられるんだな

416 :
妹以外可愛くない

417 :
みんな妹だけどね

418 :
真砂子は姉キャラも備わり、最強に見える。

419 :
寒くなってきたから
床下で一人でいたしちゃう苹果ちゃん
これだな

420 :
キュフゥ〜ン

421 :
この話ってやっぱりオウム教のサリン事件をもじったやつなん?日付とかまんまだし。
結局、ももかが唯一の役に立つヒロインだったという話なだけだしな。
まあ、ひまりは許す。

422 :
雪ュフ

423 :
目隠しプレイする苹果ちゃんが見たい!

424 :
キュッ!(見たい!)

425 :
キュッフン

426 :
ほしゅ

427 :
初夜で凄い恥ずかしがる苹果ちゃんが見たい

428 :
初夜で恥ずかしがる晶ちゃんが見たい

429 :
>>427>>428
はよ!

430 :
海辺のラッキースケベ

431 :
カレーの日、一日逃してしもうた…

432 :
次があるよ!

433 :
保守ッフ

434 :2013/10/02
ん?
TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

【戯言・リスカ】 西尾維新 vol.18 【物語・刀語】 (514)
【絶望先生】久米田康治エロパロ総合 Part25.5【改蔵】 (212)
【お姉さん】おねショタでエロパロ【男の子】2 (592)
思想や価値観が逆転した世界 (70)
黒子のバスケでエロパロ (841)
【遊び】女の子をHなゲームで…パヤパヤ☆part.2 (353)
【ドラマ】SPECでエロパロ 2杯め (950)
進撃の巨人 (835)


















さらに見る