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2012年5月エロパロ245: ポケットモンスターSPECIALでエロパロ第6章 (546) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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ポケットモンスターSPECIALでエロパロ第6章


1 :10/06/12 〜 最終レス :12/04/24
ポケットモンスターSPECIALとWEBコミック ポケモンレンジャーシリーズのエロ妄想SSのスレです。
作品考察・アンチ議論は2ちゃんねるの本スレやアンチスレで行ってください。
アッー!ネタ、801は荒れるから避けたほうが無難です。
獣姦おk。ポケモン同士・ポケモン擬人化・女体化・スカトロ・カップリング・レズ・マゾグリーン等のSSを投下される場合は
名前欄にそれらの語句を入力して下さい。(それらが苦手な人の為)
それらが苦手な人もSSに文句を言わず、
名前欄の語句をNGワードに設定してスルーしましょう。
エロなしで単にCP話やは禁止、そういう人は本スレまとめサイトの避難所にスレでも立てて下さい。
同様にエロなしSSも本スレまとめサイトの避難所にスレがありますので、そこに投下して下さい。
次スレは>>970が立ててください。また、スレ立て〜誘導までの間、書き込みは控えましょう。
18歳未満は立ち入り禁止。
前スレ
ポケットモンスターSPECIALでエロパロ第5章
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1231584056/
関連スレ
ポケモンで801@その10(スペ男性キャラの801妄想はここに)
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/801/1258991892/
ポケットモンスターで百合・レズ萌え part2(過激な百合妄想はここに)
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1256323743/
まとめサイト pokan!庫 (更新停止中?)
http://haruka.saiin.net/~spe-pokan/
ポケスペ板(少年漫画板の本スレ避難所です、カプスレ等はここに立てて下さい。)
http://jbbs.livedoor.jp/comic/3261/
ポケスペ小説 か か な い か ?(エロなしSSはこのスレに投下して下さい。)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/comic/3261/1153474614/l

2 :
          _人人人人人人人人人人人人人人人_
         >      ごらんの有様だよ!!!  <
           ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^
_______  _____  _______    ___  _____  _______
ヽ、     _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、   ノ    | _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ  、  |
  ヽ  r ´           ヽ、ノ     'r ´           ヽ、ノ
   ´/==─-      -─==ヽ   /==─-      -─==ヽ
   /   /   /! i、 iヽ、 ヽ  ヽ / / /,人|  iヽヽ、   ヽ,  、i
  ノ / /   /__,.!/ ヽ|、!__ヽ ヽヽ i ( ! / i ゝ、ヽ、! /_ルヽ、  、 ヽ
/ / /| /(ヒ_]     ヒ_ン i、 Vヽ! ヽ\i (ヒ_]     ヒ_ン ) イヽ、ヽ、_` 、
 ̄/ /iヽ,! '"   ,___,  "' i ヽ|     /ii""  ,___,   "" レ\ ヽ ヽ、
  '´i | |  !    ヽ _ン    ,' |     / 人.   ヽ _ン    | |´/ヽ! ̄
   |/| | ||ヽ、       ,イ|| |    // レヽ、       ,イ| |'V` '
    '"  ''  `ー--一 ´'"  ''   ´    ル` ー--─ ´ レ" |

3 :
>>1

前スレのパル嬢ネタが楽しみだ

4 :
スレ立て乙
HGSS編に伴ってクリスネタが増えることに期待

5 :
ポケスペ図鑑所有者の乱交って書いた人いた?

6 :
保管庫はどうなってるの?

7 :
前スレ>>972のレッドさんの1週間をまとめてみた
月曜日
6:00 起床、オナニー
6:10 カスミに奉仕(日課)
7:00 朝食、オナニー(日課)
8:00 エリカとお医者さんごっこ
11:00 グリーンに保健体育の授業
12:00 オナニー、昼食(日課)
15:00 おやつ、オナニー(日課)
16:00 ポケモンバトル
19:00 夕食、オナニー(日課)
20:30 クリスと風呂(日課)
22:00 夜食、オナニー(日課)
23:00 ナツメとセクロス(日課)
0:00 就寝(日課)
火曜日
6:00 起床、オナニー(日課)
6:10 カスミに奉仕(日課)
7:00 朝食、オナニー(日課)
8:00 イエローとセクロス
10:30 ブルーとセクロス
11:00 ゴールドに保健体育の授業
12:00 オナニー、昼食(日課)
15:00 おやつ、オナニー(日課)
16:00 サファイアとセクロス
19:00 夕食、オナニー(日課)
20:30 クリスと風呂(日課)
22:00 夜食、オナニー(日課)
23:00 ナツメとセクロス(日課)
0:00 就寝(日課)

8 :
水曜日
6:00 起床、オナニー(日課)
6:10 カスミに奉仕(日課)
7:00 朝食、オナニー(日課)
8:00 プラチナとセクロス
11:00 シルバーに保健体育の授業
12:00 オナニー、昼食(日課)
15:00 おやつ、オナニー(日課)
16:00 エリカとお医者さんごっこ
19:00 夕食、オナニー(日課)
20:30 クリスと風呂(日課)
22:00 夜食、オナニー(日課)
23:00 ナツメとセクロス(日課)
23:30 カンナにフェラ
0:30 就寝(日課)
木曜日
6:00 起床、オナニー(日課)
6:10 カスミに奉仕(日課)
7:00 朝食、オナニー(日課)
10:30 サファイアとセクロス
11:00 ルビーに保健体育の授業
12:00 オナニー、昼食(日課)
15:00 おやつ、オナニー(日課)
16:00 イエローとセクロス
19:00 夕食、オナニー(日課)
20:30 クリスと風呂(日課)
22:00 夜食、オナニー(日課)
23:00 ナツメとセクロス(日課)
0:00 就寝(日課)

9 :
金曜日
6:00 起床、オナニー(日課)
6:10 カスミに奉仕(日課)
7:00 朝食、オナニー(日課)
11:00 エメラルドに保健体育の授業
12:00 オナニー、昼食(日課)
15:00 おやつ、オナニー(日課)
16:00 サファイアとセクロス
19:00 夕食、オナニー(日課)
20:30 クリスと風呂(日課)
22:00 夜食、オナニー(日課)
23:00 ナツメとセクロス(日課)
23:30 カンナにフェラ
0:30 就寝(日課)
土曜日
6:00 起床、オナニー(日課)
6:10 カスミに奉仕(日課)
7:00 朝食、オナニー(日課)
10:30 イエローとセクロス
11:00 ダイヤに保健体育の授業
12:00 オナニー、昼食(日課)
15:00 おやつ、オナニー(日課)
19:00 夕食、オナニー(日課)
20:30 クリスと風呂(日課)
22:00 夜食、オナニー(日課)
23:00 ナツメとセクロス(日課)
0:00 就寝(日課)

10 :
日曜日
8:00 起床、オナニー(日課)
8:10 カスミに奉仕(日課)
9:00 朝食、オナニー(日課)
11:30 パールに保健体育の授業
12:00 オナニー、昼食(日課)
15:00 おやつ、オナニー(日課)
19:00 夕食、オナニー(日課)
20:30 クリスと風呂(日課)
22:00 夜食、オナニー(日課)
23:00 ナツメとセクロス(日課)
0:00 就寝(日課)

11 :
一日中セクロスしてるじゃねえかwww
そら体調も崩すわwwww

12 :
レッドさんマジパネェっす

13 :
しかしこのタイムスケジュールだと割と早漏な感じがする

14 :
毎朝10分以内でオナニー完了、更に月曜以外は一回30分以内でセクロス済ませてるからな
恐ろしいほど絶倫だが恐ろしいほど早漏だ

15 :
一回「は」30分以内でだ
間違えた

16 :
流石レッドさん、なんともないぜ

17 :
>>13
レッド「何年か前に受けた、氷の技の影響で・・・」

18 :
ルビサファ書いたので落とさせていただいていきます。苦手な方は名前欄であぼーんヨロ
媚薬ネタ、ルビーが精神的にちょいS?
――――――――――――――――――
 何故ゴールドがこんな物を手に入れたのかはあえて訊くまいとルビーは思った。
「ほんの数滴、2、3滴にしとけよ。多すぎると後がヤバイ」
「やばいって、どんなです?」
「もう……ヤバイ。ヤバイなんてもんじゃなかった…」
「…誰に使ったんですか」
「そりゃあもちろん……まあそれは置いといて、ヤバイ。念頭に置いとけ。
ヤバイから」
「クリスタルさんでしょう」
「…………まあ、とにかくだな、ヤバイぞ。使う時は気ィつけろよ」
「怒ったでしょ、クリスタルさん」
「……マジギレされた。もう3日間口利いてくれねー」
「……」
 あのクリスタルさんが本気で怒ったらさぞ怖いだろうなと思う。
「そしてこんなものをボクに譲る意図は?」
「お前かわいくねえ後輩だなあ。お前だってイイ奴いるだろうが。
どうせ手も握れねぇような初心な関係だろ?進展させてやろうってことよ。
礼はいらん。だが口外はすんなよ、いいな?特に真面目学級委員長にはな。
ゴールドさんとの約束だ」
「はあ。でもボクらもう関係持ってますけど」
「…………………マジ?」
「マジですよ。最もまだでも初めての時にはこんな物使いたくないですけどね…
あ、ここオフレコで。サファイアあれでけっこう恥ずかしがりなんで」
「…マジでかわいくねえなお前」

19 :
――――――――――――――――――
 そんなわけでルビーは手の中でその小瓶をもてあそんでいた。
(さて、どうしよう)
「ルビー?どうしたと、今日はなんかぼーっとしとるけど」
「ん?ああ、ごめん、サファイア」
 ポケットの中のそれをもう一度意識して、ルビーはサファイアに向き直った。
ひみつきちで二人きりというのはよくあることだし、ここは人目も無い森の中だ。
二人はよくここで遊んでいる。時々遊びとは言えないこともする。
「ね、今日お菓子持ってきたと!一緒に食べよう」
 サファイアはルビーの内心も露知らず、のんびりとポーチからクッキーを取り出す。 
「うーん、じゃあお茶でも淹れようか」
 ルビーは立ち上がると部屋の隅に用意してある電気ポットに向かった。ひみつきちは
洞窟だが、簡単にならお茶や飲み物も飲めるようにしてある。冷蔵庫はさすがに
持ち込めなかったが。
 ティーパックをカップの中に落とす。熱湯の中でゆらゆらと立ち上る瑪瑙色を
眺めながら、ルビーはしばし黙考した。
(……)
 一抹の不安は感じるものの、結局ルビーは好奇心に負けた。サファイアに
見つからないようそっと取り出した小瓶を開ける。瓶の三分の一ほどの量が入ったそれは
いかにも薬といった匂いがする。色は何とも怪しい、紫と形容できそうな色だ。
 とりあえず言われた通りに数滴、サファイアのカップに垂らす。別のものを
混ぜた気配は紅茶の色と香りで十分わからなくなっている。というかルビーに判別
できるくらい目立ってしまえば、サファイアにはまず感づかれる。紅茶一杯に
混ぜる量としてはこの辺が限界だろう。
 トレイに乗せてテーブルに戻りカップを差し出すと、何も知らないサファイアは
笑顔で受け取った。口をつけるのを確認してから、ルビーも紅茶に興じる。
 十数分も経った頃だろうか。
「でね、父ちゃんに新しく確認したポケモンば見せたったい。そしたらね…えーと」
 普段通りにお喋りを続けていたサファイアの歯切れがなんとなく悪い。

20 :
顔を見るとほんのわずかにだが頬を赤らめ、すっとこちらから視線を外す。
「でね、えーと、そうそう、この種類の色違いば初めて見たって…」
 明らかにそわそわし出している。なんとなく目が…潤んでいるような気もする。
じっと見つめると目を伏せた。表情を悟られまいとしている様子だ。わずかに見える
テーブルの下に視線を走らせると、かすかに太ももを擦り合わせるような動きをしている。
頬どころか剝き出しの肩も赤らんで火照っているように見えた。正直効果の程には
半信半疑だったルビーだが、考えを改める。
「それでね…その……」
「どうしたの?続きを聞かせてよ」
 言葉を途切れさせたサファイアにわざと顔を近づけ、殆ど聞いてもいない話の続きを
要求する。まともに視線が合うと、少女はぱっと頬を染めた。逃げるように立ち上がる。
「ちょ、ちょっと、外行って来るったい!」
 さっとその手を捕まえると、サファイアはこちらが思った以上に動揺した。
「な、何ね!?」
「どうしたの?さっきから何か変だよ?具合でも悪いの?」
 内心ではにやにやしているが、勿論顔には出さない。真剣に心配している顔を作って
みせると、サファイアはあっさりと騙されたようだった。テーブルを回り込んで
近づく。サファイアは身を引いて壁際まで下がった。
「う…その、トイレ、行って来る、からっ…」
「嘘」
「……!」
 何故見抜かれたのか、という顔をする。この上なくわかりやすい。真っ赤になって
顔を背ける彼女を岩壁に押し付けて左手で腰を抱くと、びくっと身体を震わせて
激しい反応を示した。
「い、今は駄目ったい!」
「どうして?」
 腰に触れた手から逃げようと身をくねらせるサファイアはむしろ誘っているかのようだ。
「こんなにやらしいキミ、初めて見たよ…どうしたの。今日は随分乗り気じゃないか」

21 :
 いけしゃあしゃあとルビーはとぼけた。一服盛った事についてはあくまでしらを
切り通す所存だ。耳まで赤くしてぶんぶんとかぶりを振っているサファイアの顎を
捕えて上向かせると、少女は涙を浮かべた。 
「うぅ、待って、待って……っ!」
 かまわずに唇を奪う。もちろん容赦なしのディープキスである。逃げる舌を絡めとって
思い切り啜ると、抱えている背中がしなって感じているだろうことを伝えてくる。
「んっ……ふは、あっ……」
 いつもより数段つく息が荒い。多分本人も自覚の無いままだろうが、はっきりと
舌を絡ませて応えてきている。これまでの彼女からは信じられないくらいに積極的だ。
ルビーは期待を込めて、繋がった舌から唾液を流し込んだ――サファイアは
されるがままに飲み下した。
 唇を離すと銀色に光る唾液が二人の唇をつないだ。左腕に急に重みがかかる。
サファイアがくたりと倒れこんだからだ。背中を岩壁に預けてずるずるとくずおれる。
 ルビーは辺りを見回した。手前は岩壁、背後は丸テーブル。
(ちょっと不便な場所だけど、まあいいか)
 テーブルの上を適当に片付け、サファイアを寝かせる。
「あ……」
 仰向けのサファイアは何が起こったのかわからない様子で見上げてきた。キスだけにも
関わらずすっかり全身の力が抜けているようだ。
「かわいいよ、サファイア」
 にっこり笑って服を脱がせにかかる。服と肌が擦れるだけでも感じているらしく、
いちいち身悶えする様が妙に嗜虐心をあおる。わずかに抵抗されるが時間の問題で、
上半身をあっさりと脱がせ終わった。
 肌はすでに全身が桜色に染まっており、控えめな大きさの胸にある乳首は
すでにつんと尖ってその存在を主張している。剝いて早速これとはまず考えられない
事態だ。ルビーは試しに首筋から鎖骨の辺りに指を這わせてみた。
「んっ」

22 :
 身じろぎして逃げようとするが、反応自体はすこぶる良い。左手でサファイアの
両手首を掴まえて頭上に上げさせ、テーブルに押さえつけておく。もっとも少し
苛めてやればいつでも好きなように脱力させられるので、単に身体を隠されたくないのと、
後はちょっとした趣味嗜好の問題だ。
「あ、ルビー、見んで……やめ、て」
 羞恥で身を捩るサファイアに、ルビーは意地の悪い笑みを浮かべた。
「ここまで来てやめろっていうのはちょっと酷な話じゃないかな?それに」
 一泊置いてルビーは続けた。
「キミ、全然やめてって顔してない。むしろ」
 頬を撫でてやりながら眼を細める。
「もっとして欲しいんじゃないの?」
「……、そんなこと、なかっ…」
 否定するまでにわずかの間があった。ルビーは立ち上がっている乳首にゆっくりと
顔を近づけ、口に含んでたっぷりの唾液で濡らす。
「や、あぅ」
 舌を使う度に押さえている手首がぴくぴくと反応する。もう片方の乳房も右手で
揉みしだきながらじっくり時間を掛けてほぐしていくと、やがてサファイアは鼻に
かかった吐息をあげるようになっていた。
「ああ、はぁ、あ」
 口を離して表情を見やるとずいぶん辛そうな顔になっている。ルビーは声をかけてみた。
「ねえ。他も触ってほしい?」
「……っ」
 あくまで答えないつもりらしい。歯を食いしばって耐えているサファイアを見ながら、
そっちがそのつもりなら、とルビーはスパッツの中に指を侵入させた。サファイアが
はっとして身を硬くする。
「あっ、や、触らんで、そこは駄目ったい、ルビーっ!」
 暴れて必に阻止しようとするのは予測のうちだった。多分そこが今いちばん
触れられたくないであろう場所だからだ。脚をじたばたさせるのをすばやく肩膝を
滑り込ませて押さえ込むと、そっと触れる。指先の感触にルビーは一瞬息を止めた。

23 :
「すごいね…これ、よっぽど感じてたんじゃない?」
「……!!」
 あの薬こんなに効くものだったのか、と薄ら寒ささえ覚える。
 胸以外にはろくに触れていないのにもかかわらず、そこはすでに愛液が滴るほどに
潤んでいた。軽く触れただけでは皮膚に触れているのがわからないほど溶けてしまっていて、
入り口はすでに綻んで開きかけているようだ。すぐに指を入れてしまっても大丈夫かも
しれない。
「ちょっと触ってただけなのにね…胸弄られてそんなに嬉しい?」
「や……言わんでぇっ……!」
 サファイアが顔を背けて泣きそうな声をあげる。その声も、入り口でゆるゆると
指を動かすとすぐに喘ぎに変わった。指を上に移動させるとぷっくりとした突起に当たる。
触れたとたんサファイアが喉を反らせて反応した。ほんの少し触れながら、ゆっくりと擦る。
「ああぁ、んあっ、あ、あ」
「…」
 あまりに切なそうな声に嗜虐心がむくむくと頭をもたげる。
「ねえ」
 入り口に触れる。もうかなり緩んでひくひくと震えているそこにあくまで触れるだけに
とどめながら、ルビーはにっこりと微笑んで見せた。
「イかせて欲しい?」
「――っ」
 霞掛かっていたサファイアの瞳にわずかに光が戻る。
「さっき外に出て何するつもりだったの?」
「……」
 口を大きく開けて必に空気を貪っているものの、返答する様子は無い。一瞬視線が合うが、
サファイアは頑なにルビーから目を逸らした。
 動揺が見える。ルビーは微笑んた。
「こんなやらしい身体、一人で収めようなんて許さないよ」
「……!」

24 :
「ね、一人でする時どんな事考えてしてるの?」 
 サファイアがかっと頬を染めた。さすがに快感より怒りが勝ったようだ。
「ルビーっ…そんな事聞くなんて、趣味悪か……ッ!?」
 花芯を押しつぶすと、言葉はすぐに悲鳴にならない悲鳴になった。押しつぶしている
指の腹を揉み込むように動かすが、あくまで様子を見てイく寸前で止める。彼女が
どんな風にイくかはこれまでの経験で大体わかっていた。
「言うまでイかせてあげない。ずっとこのままでいいの?」
「あぁっ…はぁあ…っ」
 とろんとした目が微かに揺れている。抵抗する意思がざっくりと削がれているのが
見てわかった。耳朶にそっと唇を近づける。
「ボクのこと考えながらしてる…?」
「――」
「ねえ、サファイア…」
「っ……!」
 落ち着いてきたところにまた刺激を加える。絶えかねたようにサファイアは身をくねらせた。
酸欠の金魚のように口をぱくぱくと開閉し、やがて唇から声が漏れ出る。
「る、びぃのこと、考えとるっ……」
「ホントに?」
「ほんとに…っ!ルビーが、してくれる時のこと、思って、しとうっ…!から、だからあっ」
 普段は気の強い少女が、ついに屈服の意思を示す。ルビーは満面の笑みを浮かべた――
はい、よく出来ました。
 指を二本、一気に挿入する。そのまま中の弱い部分を引っ掻くように刺激し、同時に掌で
先程まで弄んでいた花芯を再び押しつぶした。
「はああぁああああっ、あああっ」
 サファイアの口からこれまでに聞いたことの無いほどに色を持った、艶めいた声が上がった。
脚が痙攣するように動いてルビーの腕と割り込ませていた片脚を挟み込む。指の挿入で溢れる
愛液をもっと掻き出すように、ルビーは手を動かした。
「ああっ、あっ、はああっ、ひぁっ!あっ!あああっ」
 サファイアの叫びはもはや意味を成していなかった。眦からぼろぼろと涙を零しながら
あっという間に昇り詰め、絶頂を迎える。 

25 :
「――――!――、―――ッ……」
 最後は声にすらなっていない。二本の指をきつく締め上げ、サファイアは果てた。
「……」
 ルビーは黙って指を引き抜いた。愛液をまとわり付かせたその指を、サファイアの口に
押し込むように入れる。
「舐めて?」
「…………ん、ぅ……」
 反応は殆ど無かったが、わずかに舌が動いてルビーの指に触れた。半開きの口から漏れる
吐息を感じる。押さえつけていた両腕を離しても動かない。よほど深く達したのだろう。
 スパッツをショーツごと引き抜くとぐっしょりと湿って重い。面倒なのでスニーカーは
左足だけ脱がせて、ショーツとスパッツを抜くのも左脚だけにした。二枚とも右足に
引っかかったままだが、まあ問題ない。
 脚を開かせるとムッとした女の匂いが鼻をついた。まだ年端も行かないような少女の
発する匂いではないのはルビーにもわかった。薬の所為なのか、もともと彼女の持っている
素養なのかは知らないが、どちらにしろルビーをひどく誘う匂いだった。
 すでに硬く反り返っている自分のものを取り出す。髪を撫でてやるとサファイアが
かすかに目を開いた。先端を入り口に当てる。しとどに濡れた秘裂が彼を迎え入れた。
「あ…るび…だめぇっ…!はあ、ぁっ……!」
 押し開かれていくのを感じたのかサファイアが声を上げたが、その声は言葉とは裏腹に
彼を長いこと待ちわびていたような響きを帯びていた。
 サファイアの中はいつも熱くてきついが、今日は特に濡れていてスムーズで、また
気持ちがいい。内壁は早くも伸縮を繰り返して彼のものを奥へ奥へと導くように蠢く。
男根をあっさりと根元まで飲み込むと、サファイアが震える吐息を吐くのが聞こえた。
「あ…あ、ふ、ぁ」
 少女は熱っぽい眼差しでただ呻いている。薬の効き目はまだ失われていないようだ。
彼女の苦悩はどうやらルビーの協力を得て最奥で達しないことには収まりそうに
ないようだった。ぎこちないながらもかすかに腰を動かし、何とか快感を得ようと
必に努力している。しかしいつもルビーにリードされているためにろくな技術もない
彼女には、その程度の刺激はまるで足りないだろう。そもそも正常位では女の側は
幾らも動けない。

26 :
「…もっと、して欲しい?」
「……」
 ルビーの突然の問いかけにサファイアは一瞬息を詰めた。そしてその一瞬、まるで
自分の全てを投げ出したかのような、そんな表情を見せる。
「…………欲しか……」
 からからに乾いた掠れ声でつぶやく。
「欲しかよ……ルビー、お願……動いてぇ……イかせて……あたし、もぅ、おかしく、な」
 快感の針の筵の上は、たぶんあまりに苦しいのだろう。涙さえ流して少女は懇願した。
彼女はルビーのシャツの胸元を握り締めて泣きじゃくった。
「――」
 ルビーはしゃくり上げるサファイアの頬を両手で包むと、キスが届きそうなほどの間近で
見つめた。頬を撫で、額に張り付いている髪を払ってやり、彼は彼女をとっくりと眺めた。
「その顔、最高だよ、サファイア…」
 うっとりとして囁く。
「いいよ、イかせてあげる、気の済むまで……たくさんたくさん鳴いて、おかしくなるといい。
ボクが傍にいてあげるから……ね?」
「………あ………」
 その言葉を聴いた瞬間、呆然とつぶやくサファイアの中が、一瞬だけきゅっと収縮した――
それに気付いたルビーは微笑んだ。状況にそぐわないほどの穏やかな笑みだった。
 頬からさっと手を退き、両足を掴んで持ち上げる。
「あっ……」
 突然のことについていけないサファイアが声を上げる。ルビーはそのまま乗り出すように
体勢を変え、丸テーブルの上に持ち上げた両脚を押さえ込んだ。普段激しい運動をして
いるだけあってサファイアの身体は柔らかく、そんな体位変えにも無理を強いるような
ことは無かった。サファイアの両足首が両肩の上に押さえつけられ、身体がくの字に
折れて自然に腰が持ち上がっている状態。その上からルビーが圧し掛かっている。
サファイアの位置からも二人の繋がっている部分がはっきりと見えるだろう。

27 :
「あ、あっ、や…こんな、嫌…!」
 サファイアの台詞とは裏腹に、彼女の膣内は更に締め付けを強くしている――本当に、
彼女の身体は正直だ。
 彼女の両脚を押さえ込んだまま、ルビーは一気に腰を退いた。打ち込み、またぎりぎりまで
退く。サファイアから悲鳴じみた嬌声が上がった。全く自由にならない体勢では耐えるという
ことが出来ない。そして、ルビーはサファイアの弱い部分も何もかも知っている。亀頭を
彼女の弱い部分に擦り付けるのは、自分としてもひどく気持ちいいものだ。ルビーは念入りに
彼女の敏感な部分を責め立てた。
「や、あああああああああッ、いぁ、ああぁあっ、あああ……!」
 サファイアは涙を流し、全身を震わせる。捕えていた足首が引きつり、哀れなほどに痙攣した。
ルビーはこの瞬間のサファイアの顔や表情がたまらなく好きだった。自分が彼女を追い詰めて
昇り詰めさせたのだという実感がある。
 あっさりと達したサファイアに、ルビーは尚も挿送を続けた。彼女の膣内の動きが、
イった後でもまだまだルビーを欲しがっている。だから今日の彼女はまだ満足していないと
わかるし、何より自分自身も満足したい。無論、彼女と一緒にだ。
「あ、あっ、ルビー、や、あたし、またぁっ」
 予想通り、サファイアはすぐにまた悶え始めた。快楽に火照った素肌が眼下で蠢いている。
朱に染まって色づいた全身は、おおよそ11歳の少女とは思えない、甘美な牝の身体だった。
 出来る事ならこうして薬に頼るのではなく、いつか自分がこの少女をこんな風に作り上げたい。
幸い時間はたっぷりある。何より、今回はこの上ない相性の良さを再確認した――
ルビーはまた微笑んで、少女を見やった。サファイアはもう何もかもわからないと
いった様子で泣きながら快感に身を任せている。結合した部分から彼女の白い腹にかけて、
愛液と先走りの混じった白濁液が流れ落ちていた。今も掻き出されるごとに、
液体は広がり彼女の身体を汚していく。
 もしかしたら、この後、彼女は本当におかしくなってしまうかもしれない。恐ろしい想像に
ルビーは身震いした。でも同時に、
(そんなサファイアも……見てみたい、よね)
 そんな風にも思う。……もしかしたらそんな自分の方が先に、もうとっくにおかしくなって
いるのかも知れなかった。 

28 :
 動きを早めて激しく腰を打ち付ける。中の中まで入り込んで犯したい。もっと、もっと。
すごく、いい――これまでも、これからも、彼女はずっとこうして、彼を楽しませてくれるだろう。
「あひぁ、あ、もう、もうやあっ、ああぁあ」
 サファイアの悲鳴が再び高く、早くなっていく。ルビーもそろそろ限界だった。
小気味良いリズムで肉と肉のぶつかり合う音と淫らな水音、それにあわせたサファイアの
嬌声が辺りを満たした。
「ひっ、あぁあ、あ、あっ、あ、あ、あ、あ――!」
 善がりに善がって、サファイアは身も世も無く泣き叫んだ――ついに終わりを迎え、
彼女は最後に狂ったように一声、高く鳴く。その瞬間の締め付けはそれまでのどの時よりも強く、
長かった。
「――っ、く」
 ぬめった膣内に貪欲に貪られ、たまらずサファイアの中に全ての精を吐き出す。射精する
瞬間の強い快感がルビーの脳を焼いた。
 視界の中にいるサファイアは、彼が精を吐き出し終わってもまだ気をやっているかの
ように顔を歪めて身体を震わせていた。しかしやがて、ぐったりと全身の力を失って
テーブルに身を預ける。
 気絶でもしたのか、壊れた人形のように動かない。
「……サファイア?」
 名前を呼ぶ。瞳を覗き込んでたっぷり十秒も経った頃、虚ろな碧い瞳にようやく光が
戻ってきた。
「ぁ……あ……?」
 呻くと、やがて数回瞬きをし、サファイアはようやく、視線だけでこちらを認めた。
「ルビー……ぅ、ぁ……あた、し」
「良かった。まだ大丈夫みたいだね」
 優しく語りかける。彼女はこれまでと違って、疲れ切って手を動かすことすら
できずにはいるものの、欲情がふっつりと途切れたような穏やかな表情をしていた。
飲ませた物の効果はそろそろ打ち止めかも知れない。残念には思うが、だからといって
まだ終わったわけではない。

29 :
「あ、の……ルビー……そろそろ、その…どいてくれんとうか……?」
 こちらのそんな思いなど露程も知らないサファイアはその体位があまりに
恥ずかしいからだろう、ぎゅっと目を瞑って顔を背け、それだけを言葉にする。
 ルビーはわざと答えなかった。勿論、サファイアを解放もしない。
「ね、ルビー……ちょっと……ど、して」 
 不安げにそう続けたサファイアがふと何かに気付いたように目を丸くした。ルビーは
ふっと眼を細めて笑った。
「ごめんね、ボク、まだ……ね?」
「――」
 サファイアが目に見えて動揺し、顔を真っ赤にして、は、あ、と引きつった息を継いだ。
ルビーのそれがまだはっきりと存在を主張したまま、サファイアの中に残っているのを
感じ取ったからだった。
「っ、あ……嘘」
「いいじゃない。また気持ちよくしてあげるよ?」
 呆然とするサファイアを宥めるように言う。しかし当然ながら、主導権を握っているのは
完全にルビーだ。サファイアは身動きさえままならない。
「駄目、駄目ったい!もう無理とよ、放して、お願っ……ふぁ!?」
 叫び声をあげて拒否しかけたサファイアだったが、再び律動が開始されるとそれは
すぐに甘い声に逆戻りを始める。ルビーはその声を聞きながら、また自分の悪い趣味が
脳裏をよぎるのを感じていた。
 薬は切れちゃったけど、どうせならもう一度泣かせて、おねだりもさせたいよね。
それから、今度はもっともっとすごいことを――。そんな類の趣味だ。
 ルビーは心中の欲望を抑えようともせずに笑った。薬の効果は切れたがまだまだ
楽しんでみたい。ルビーはここからにまた期待し、腰を打ちつけた。
――――――――――――――――――
 ふと閉じていた目を開けると、隣に寝ていたサファイアがひとつ呻いて起きだした所だった。
 朦朧とした瞳とばっちり目が合う。

30 :
「――」
 その瞬間、彼女はブランケットで身体を隠しながら、少し前まであんなに苛めていたはずの
身体とは思えないスピードで簡易の寝床を抜け出し、ルビーから最大限の距離をとって背中を
背後の壁にくっつけ、最後にそのブランケットでばっと顔を覆ってそれきり動かなくなった。
「……おーい。サファイアー」
 呼んでみるといやいやをして、だが頑なにブランケットは降ろさない。こんなトチ狂った
行動の理由は大体想像が付くので何も言わずにじっと待っていると、やがて呪詛にも似た
恨めしげな声がブランケット越しにくぐもって届いてきた。
「…………今日のこと、忘れてくれんね。お願い」
「忘れて欲しいって?何を?」
「―――」
 言えないだろうと思っていたが、やっぱり言えないようだ。にやにやとまた待ちに入ると、
「ぜ、全部」
 と、非常に誤魔化した答えが返ってきた。
「全部じゃわかんないよ?具体的に何をっていうんなら考えないことも無いけど」
「―――っ!」
 ついにブランケットから顔を出す。アチャモ柄がぐちゃぐちゃに握り締められていて
なんともシュールだ。顔を出したサファイアは涙目で真っ赤になっていた。ミノガッサの
ようだとルビーは思った。
「……あ、あたしの、そのっ、言った事とか、いろいろっ……」
 恥ずかしさのあまり泣きそうになっているサファイアに近づくと、同じ分だけ逃げられた。
「忘れろって?嫌だよ。せっかくサファイアが積極的になってくれたのにさ」
 大げさに嘆いて、溜息をついてみせる。  
「男だって、女と同じで求められたいものだよ。ボクだって、キミに求められたら
嬉しいんだから。キミにはもう少し、繊細な男心を理解して欲しいかな?」
「…あ、う」
 自分でも笑ってしまうくらい歯の浮くような台詞だが、素直なサファイアにはこれが
いちばん効果的だ。反論の大半はシャットアウトできる。

31 :
 それでもあの仕打ちには相当腹が立っているのか、サファイアは珍しく言い募ってきた。
「……でも、あんな……あ、あんただってあんな意地悪せんでくれたら、あたしだってっ」
「あんな?何?言ってみてよ」
「……っ!言わす気ぃ!?」
 真っ赤になって怒っているサファイアは、やはりからかい甲斐のある少女だ――
よし、今度はもっと虐めてあげよう。まだそれなりの量が残っている瓶を思い浮かべて、
ルビーはこの幸運をくれたゴールドに珍しくも感謝する気になっていた。
――――――――――――――――――
終了

32 :
>>31
朝から抜いた
GJ!

33 :
ルビサファいいです

34 :
GJ!
ルビーがドS&サファが純情過ぎて萌えた

35 :
激しくエロスな作品が!GJ!
ルビーはヤンデレもハマるねぇ〜

36 :
萌えた!ルビサファいいね

37 :
前スレでパル嬢投下宣言した輩ですが
まずは序盤だけでも投下しようと思ったのに、規制された……orz
あの長い文を携帯で打つ気になれないので、メールで携帯に区切って送信→コピペして投下という面倒くさい方法とろうと思います。
完成してから投下する予定なので、しばしお待ちを。

38 :
↑の輩です。
規制が解けたようなので、パソコンから出来上がっている部分だけをうpします。
10年後設定で、パル嬢←ダイ。そして、パールがSです。苦手な方は回避。
今回投下分はエロ無しです。エロは少し気合入れて書きたいので後回しにします。

39 :
あの旅から、長い年月が矢のように過ぎていった。
シンオウの危機を救った3人の少年少女は、その年月の中で苦しんだり悩んだりを繰り返しながら心身ともに成長を重ね、あの頃思い描いていた未来の自分そのままの姿になった。
ダイヤモンドとパールはいまやシンオウ一のお笑いコンビとして、各メディアへ引っ張りだこの毎日、プラチナはベルリッツ家の後継者として社交界へ華々しくデビューする傍ら、学者である父の、そしてナナカマド博士の助手を続けている。
もうあの頃のように、会いたくても会えない。その想いが3人の心にぽっかりと穴を開けていた。
そんなある日のこと。テレビコトブキの単独インタビューを終えたパールはポケッチを確認しつつ、とある場所へ向かっていた。
ズイタウンの外れにあるカフェ山小屋。新鮮なモーモーミルクとリッシ湖で取れた魚介類を使ったシーフードグラタンが有名な喫茶店である。
ここは、デビューしたての頃の2人がよくネタ合わせをしていた場所でもあった。悩み事の相談や、喧嘩後の仲直り、真剣な話をする時も、何故だかこの喫茶店だった。
売れっ子となった今では全くと言っていいほど足を運ばなかったのだが、ある日突然、ダイヤが「話がある」とだけメールをよこし、この店を指定してきた。
店内へ入ると、出来立てのグラタンのいい香りがパールの周りを漂い始めた。すっかり馴染みになったマスターに軽く会釈をし、相方の姿を探す。
「パール、こっちだよ。」
声のしたほうを振り向く。何枚にも重ねられた皿と、手を振るダイヤの姿が飛び込んできた。旅をしていた頃のように、常に何かを食べているという状態はなくなったものの、大食いは相変わらずだ。
あの頃はぽっちゃりとしていたくせに、今はスマートな体系を維持しており、さらに15歳を境にダイヤの身長は伸び続け、今ではパールよりも少し高い。
年月というのは恐ろしい。パールは常日頃からそう思っていた。
「よっ。タウリナーの収録、結構早くに終わったんだな。」
「そうでもないよ。オイラもさっき来たばかりだしさ。」
「バカ言え。さっき来た奴がグラタン10皿も平らげるかよ!」
「ははは。……ごめん。嘘ついた。ホントは午前中に終わってたんだ。タウリナーの収録」
急に真剣な顔になったダイヤ。パールは思わず背筋を伸ばした。癒し系と称された緩やかな表情がなくなると、自然と緊張する。
ダイヤはテーブルの上で手を組んで、じっとパールを見据え、一言、尋ねた。
「パールは、お嬢様のことどう思ってるの?」

40 :
握った手に汗が滲む。心臓が飛び跳ねた。ずっと仕事のことを言われると思っていた分、余計に驚いた。
お嬢様――旅の初め、名を名乗らなかったプラチナのことをそう呼んだ。プラチナ自身は名を呼んでも構わないと言っているのだが、どうしても昔の癖が消えず、今でも「お嬢様」「お嬢さん」と呼んでいる。
今では全くと言っていいほど会わない彼女のことを、何故ダイヤは急に持ち出したのだろうか。
「な、何言って……」
「オイラ真剣に聞いてるんだ。正直に答えてよ。じゃないと―――」
ダイヤは視線を自身の手のひらに移す。嫌な予感がしていた。
真っ直ぐ伸びた黒髪、優雅な振る舞い、鈴を鳴らしたような声。パールが出会ってきた女性の中で、プラチナは一番輝いていた。眩しすぎるほどに。
好意を持たなかったと言ったら嘘になる。だけど―――パール自身、プラチナに抱いている感情が何なのか、よくわかっていないのだ。
ダイヤの気持ちはよく知っていた。旅をしていた頃から、ダイヤはプラチナの輝きに見惚れていた。
初めは単に憧れだけだったのかもしれない。それがいつしか愛情に変わっていたことを、パールは知っている。誰よりも長く、彼の側にいたのだから。
彼の気持ちが真っ直ぐで純粋で、切な過ぎるくらい一途であることを知っているからこそ、こんな曖昧な答えは出せない。
答えを出せず狼狽する彼を一瞥し、ダイヤは小さくため息をついた。
「ごめん。パールの性格知ってて、意地悪なことして。わかってるよ。キミは曖昧な答えを出さないからね。」
だけど。ダイヤは視線をそらしたまま、続ける。
「お嬢様のこと、嫌いじゃないよね? 好きだってことは間違ってないよね?」
「…ああ。」
それが愛情なのか、単なる友情なのか、パールにはわからない。だけど、プラチナのことは好きだ。彼女のことを守りたいと思う気持ちは今でも変わらない。
それだけは確かなことだった。
ダイヤはおもむろに深くため息をつく。呆れているとも、安心しているとも言い難いため息。「ねえ、パール」 ダイヤが名前を呼ぶ。
「オイラは、お嬢様のことが好きだ。」
「ああ。…知ってるよ。」
何年も前から知っている。直接言われたことは無かったけれど、彼の想いは一番よくわかっていた。それがプラチナに届いているのかまではわからないけれど。
そのことに関してダイヤは何もリアクションをしなかった。ダイヤ自身も気付いていた。パールが自分の気持ちに気付いていること。そのことが、パールの気持ちの障害となっていることを。
「オイラだってもう子どもじゃない。だから、憧れたまま、片思いしたまま終わりたくない。」
強い口調でそう言った後、すっかりぬるくなってしまったコーヒーを飲み始める。次の言葉を聞きたくなかった。
ダイヤは終わらせようとしている。3人組という関係を。明確だけれど曖昧で押すとたちまち崩れていくようなもろい絆を。
それが理解できた時。ダイヤが何故自分を呼び出したのかが、やっと理解できた。
「ごめんパール。オイラは3人組を終わらせたい。パールだって気付いてたでしょ? パールが気付かないはずがない。」
ダイヤは立ち上がった。そして、静かだけど強い口調で、こう告げた。
「いつまでも、今のままじゃいられないんだよ。」

41 :
ダイヤのあの告白からもう1週間が経つ。その間、色々なことを考えた。あの旅のこと、ダイヤのこと、プラチナのこと、自分自身のこと。色々なことを、改めて見つめ直した。
だけど、納得がいくような結果は出ず、もどかしい日々が続いた。
あれから一度もダイヤとは話せていない。仕事で顔を合わせることも少なからずあったが、会話にまでは至らなかった。
そのせいで最近は不仲説という噂までささやかれ、色々な尾ひれが付きまといながら業界に広がりつつあった。そのことも、パールを苛立たせていた。
そんな心の荒みかけた日常のことだった。目の前にやけに黒光りする車が現れたのは。
中から現れたのは言うまでも無く、彼女だった。夜空のような黒い髪をなびかせ、優美な足取りでこちらへ向かってくる彼女。
その姿を間近に見るのはもう何年ぶりだろうか。彼女はあの頃より確実に美しくなっていた。
「お嬢…さん」
「パール……久しぶりですね。」
子どものころからずっと守り続けてきた名家の娘、プラチナは、愁いを帯びた口調で彼の名を呼び、微笑む。
パールの心が少しずつ、だけど確実に揺らいでいる。無理もない。彼女のことで、自分とダイヤは―――
彼女に対する、この守りたいという気持ち。ダイヤとの関係を元に戻すためにはそれを知らなければならない。
それなのに、当のパールはそれを必に拒んでいた。知ってしまえば、心地のよいトライアングルは終わってしまうのだから。
「……何か用か?」
わざと機嫌が悪そうに、ぶっきらぼうに言い放つ。一瞬だけプラチナが怯んだのがわかった。
自己嫌悪がパールを襲う。何をやっているんだ、自分は。彼女に向かって、なんてことを。
「突然押しかけてしまってすみません。あなたと、ダイヤモンドのことがどうしても気がかりで……」
プラチナは瞳を伏せ、刹那口を閉ざしたが、すぐに顔を上げパールの手をとった。
「あなたとお話がしたかったんです。…今から私に付き合っていただけますか?」

42 :
リッシ湖ほとりのレストランななつぼしは、今日も賑わっていた。
閉店2時間前だというのに、店内では熱いダブルバトルが繰り広げられている。昔の自分も、ダイヤと共にここでよくダブルバトルを挑んだものだ。
プラチナは手慣れた様子でウェイターに指示をし、しばらくして違うウェイターにバトルステージから少し離れた場所にある個室へ案内された。
すっかり観光名所となったリッシ湖を一望できる特別席なのだと、プラチナは静かな口調で言う。
「それで、話って何だよ…?」
「私、いつもあなた達が出演している番組を見ていました。昔のように会って笑い合うことはむずかしくなったけれど、画面の向こうのあなた達を見ているだけで幸せだった。幸せだったのです。ですが…」
プラチナにしては珍しく言いよどむ。ミオシティでの旅立ち前、自分を偽らないと固く誓った彼女。その後は強がることも、こういう風に言いよどむことも無かった。
自分の気持ちを素直に告げる姿は、令嬢にはふさわしくないのでは、と心配していたパールだったが、それは下世話だったようでかえってその直情さが彼女の魅力となったようであった。
「最近のあなた達は、その…あなた達らしくないです。平生兄弟のように仲が良かったのに、今は、あなた達が他人同士のように思えてしまうのです。」
「何言ってんだよ。俺達は元から他人同士だろ? それを今更」
「違います! あなた達は、他人同士なんかじゃない!!」
思わず目を見開いた。それは、普段冷静なプラチナが取り乱しているせいもあるけれど、それよりも、彼女の表情が、あまりにも悲痛だったから。
「あなた達は、あなた達の絆は、そんな簡単に崩れ去ってしまうものなんかじゃないはずです! それを、それがどうしてこんなことに……!」
「お嬢さん……」
プラチナの顔が泣きそうに歪む。自身に対する嫌悪感がどんどん膨れ上がっていく。パール、お前はこの人に、なんて顔をさせるんだ。最低だ!
心ではそう思っていても、彼女の背後にはどうしてもダイヤの姿がちらついてしまって、上手く言葉が発せられずにいた。
お互いに閉口する中、遠くに聞こえるダブルバトルの歓声を切り裂くように、プラチナが口を開く。
「あなた達がそうなってしまったのは……私の、せい、ですか?」
驚きのあまり声が出そうになる。それをぐっとこらえて、プラチナを見つめた。
相変わらず悲しげな瞳で、だけど芯の通った真っ直ぐな視線をこちらに向けてくる。答えを待っているようだった。
「な、んで、そんなこと言い出すんだよ? …」
「先日、ダイヤモンドが私の屋敷を訪れたのです。」
歓声に掻き消えてしまいそうなほど薄い声だったのに、それは確かにパールに届く。
「本当に久しぶりで、私、とても嬉しくて……。だけど、ダイヤモンドは違いました。終始真剣な眼差しで私を見つめて…、一言、言ったのです。」
あなたを、愛しています、と。

43 :
たった一言なのに、その言葉はとても重みを感じた。長年のダイヤモンドの想いが、その一言にすべて凝縮されているのだから。
心臓がやけにうるさく鼓動する。もやもやとした感情が、パールの心を取り巻いていく。
それなのに、彼の口から出た言葉は。そんな彼とは全く正反対のもので。
「よかったじゃないか。」
「え?」
「ダイヤなら、きっとお嬢さんを幸せにしてくれる。不幸になんかするはずがない。よかったな! 本当に、よかった。」
自分が述べた言葉に自身の意思がこもっていないことくらい分かる。でも、偽りはないつもりだった。
ダイヤがプラチナのことを不幸にするはずがない。2人ならきっと2人で幸せになれる。それは本物だ。だけど。所詮は空元気でしかないのだ。
プラチナの表情が一気に曇る。パールを見つめる視線に、切ない感情が取り巻いている。
「違います。…違うんです、パール。私の話を最後まで聞いて下さい。」
「何が違う? ダイヤとなら幸せに――」
「私、お断りしました。ダイヤの気持ちには、応えられなかったのです。」
一瞬だけ時が止まったように静かになった。――違う、パールの頭の中が、真っ白になったのだ。
プラチナが、ダイヤを振った? 昔から、プラチナだけを思い続けてきた、ダイヤを?
後頭部をガツンと殴られたかのような衝撃が徐々に引いていくと同時に、プラチナの言葉がその隙間を縫って脳内にしみこんでいく。
すべてを完全に理解しきった時、言いようのない激昂した感情が湧き上がってきて、自分でもよくわからないうちに、プラチナに食って掛かっていた。
「なんでだよ!! なんで、なんでダイヤを振ったんだよ!!? あいつは、あいつはずっとお嬢さんのことを……!」
「ごめんなさい、ごめんなさい……」
か細い声で謝罪するプラチナの頬を、涙が伝う。濡れた瞳と目が合った。その瞬間、その瞳から目が離せなくなった。
自分はこの瞳を知っている。切なくて、潤んでいて、ほのかな憂いを帯びたその瞳を。それは、親友が彼女に対して向けていた瞳と同じもので。
そんな瞳を向けないでほしい。そんな瞳で見つめられたら、自分は……!
心臓が激しく鼓動する。封をしていた本当の気持ちが、どんどん膨れ上がっていくのを感じる。そして、唐突に理解した。
「パール。私は、あなたが―――」
言葉を紡ぎかけたプラチナの唇を瞬時に塞ぐ。全身に温かな気持ちが漂っていく。これの正体が何なのか、理解してしまった。
ダイヤのためを思って閉ざしていた気持ち。それが、音を立てて覚醒する。
2人は長い間そうして唇をいた。静粛な空気が2人を包み込む。カラカラとウェイターが料理を運んでくる音を聞きつけ、名残惜しそうに2人は離れる。
顔を真っ赤に染め、ぼんやりとしているプラチナの耳元で、パールは囁いた。
「続きを言いたいのなら―――、今夜、俺に、抱かれろよ。」
プラチナの本当の気持ちを確かめるために。歯止めが利かない自分の気持ちを抑えるために。
ここでプラチナを突き放さなければいけない。そうしなければならなかったのだ。

44 :
乙、続き期待!

45 :
やべぇ、このシチュエーションなんて俺得なんだ
続き期待

46 :
GJ! これは期待できる

47 :
ところで、保管庫ってどうするの?
このまま更新が再開されるまで待つのか、それとも別に作るのか。

48 :
別に作ってもいいんじゃない?
たぶんもう保管庫更新再開しないと思う…いやたぶんだけど

49 :
保管庫が複数あるスレもあるし、もし>>1のまとめサイトが保管再開したとしても
新しく作って大丈夫だと思われ
>>1のまとめサイトの管理人さんも、自分のとこがこれだけ保管に間が
開いてしまっているので、新しい保管庫できてても許容してくれると思う

50 :
前回途中までうpしたパル嬢の続き(エロ部分)をうpします。
終わり方が微妙ですが、気にしない方は見てください。
パル嬢注意。

51 :
そして今、パールは隣接するホテルグランドレイクのとある一室にいた。バスルームからはシャワーの音が聞こえる。
あの後、気分が悪くなったという理由で料理をキャンセルし、オードブル分の代金を支払ってななつぼしを後にした。
そのまま帰ろうと思った。だけど、プラチナはパールを引き止めて、顔を真っ赤にして、言ったのだ。
「パール。私を、抱いてください。」 と。
プラチナは自分を突き放さなかった。グランドレイクの部屋を借り、そこへパールを招き入れた。
「あの、シャワー…浴びてきます。」
顔を真っ赤にしたまま、そそくさとバスルームへ入っていくプラチナを見送り、自分はダブルベッドの端に腰掛けた。
確信してしまった彼女への恋心。今まで蓋をしていた分、それはもはや暴走してしまっていた。
暴走した自分の手で彼女を傷つけたくなくて、「抱かれろ」と言ったのに。そう言えば彼女は自分を突き放すと思っていたのに。
突き放されることによって、再び気持ちをかき消し、プラチナ自身はダイヤと結ばれて。それが自然の摂理なはずなのに。
彼女は自分を受け入れようとしている。自分と男女の関係になってもよい、繋がってもよい、と。一度言い出したら聞かない彼女のことだ。決心は揺らがない。
だけど、いざ行為に入ってしまえば彼女は怯み、きっと自分を拒絶するはずだ。自分達は男女になってはいけないのだ。
「パール。あのっ」
バスルームの扉が開く音がする。バスローブに身を包んだプラチナが、恥ずかしげに立っていた。その光景に、思わず息を呑む。
白く透き通った肌。すらりと伸びた足。濡れた髪に、襟から覗く胸の谷間。否が応でも月日の流れを感じさせる。自分の下半身が熱くなるのを感じた。
「次は、パールが」
理性を保っていられるか不安だった。それでも、保たなければならないのだ。
「パール?」
心配そうに自分へ近寄ってくるプラチナ。その腕を掴み、また唇を塞いだ。
先ほどとは打って変わって、荒々しく濃厚な口付け。プラチナの小さな舌に、パールの舌がいやらしく絡みつく。
息苦しいのか、時折唇の隙間から生温かい吐息が漏れ出る。
とろけるような口付けにプラチナの足ががくがくと震え、立っていられなくなった頃に彼女の華奢な体を床に押し付け、唇を離した。
二人の舌先を唾液の糸が繋ぎ合わせ、ふつりと切れる。とろんとした表情のプラチナは、弱弱しい力でパールの胸板を押した。
「パー……ル。あの、ベッドの上で……」
「俺に抱かれるんだろ? なら、ここで我慢しろよ。」
プラチナに応える隙を与えず、再度同じように荒っぽく唇を押し付ける。
舌を絡ませる中、彼女を組み敷いていた手は彼女の腰へ伸び、バスローブの紐を解く。前が開き、彼女の素肌が晒された。
「んぅっ………んん…っ!」
紐が解かれたのがわかったらしく、彼女は身をよじった。だがそれは逆効果。よじったことによって、膨らんだ胸が露わになる。
唇が離れた後、すばやくパールは彼女の胸をまさぐり、弄び始めた。双丘のピンクの頂がぴんと上を向く。
「あっ………あぁあっ……」
嬌声が上がる。まだ誰にも触れられたことがないのであろう。その感度は抜群によい。
早く根を上げさせるために、胸をいやらしく愛撫する。乳首を甘噛みしたまま舌先で転がし、もう片方は強く揉みしだく。
女性は乳首が性感帯であると知っている。ここの愛撫に弱い女性は多いのだ。
「あぁっ、パールっ! あぁぁ……!」
「お嬢さん、淫乱だな。まだ乳首しか攻めてないのに。」
「ひゃぅっ! あぁぁ……!」
しつこく胸の愛撫を続けるも、嬌声が一層増すばかりで、根を上げる気配はなかなかない。これ以上続けたら、自分の理性が持たない。
切なげな嬌声が部屋に木霊する。そろそろ根を上げるかと思ったが、プラチナはそれどころかパールの頭を抱きしめた。
「いい、です! そこ、もっとっ……! 気持ちい……」
この一言でパールの中の何かが、きりきりと張り詰める。

52 :
純白のショーツをずらし、露わになった女性の大事な部分。そこからは既に泉のように愛液が溢れ、紅色に熟していた。
何かを求めるようにひくひくと小刻みに伸縮する。指で筋をなぞると、ねっとりと温かい。
「あぅっ…!」
プラチナの反応が変化する。胸よりも首筋よりも、女性が一番感じる場所がここだ。
しばらくその入り口を指で弄ぶ。くちゅくちゅといやらしい音がし、それに合わせるかのように、プラチナが嬌声を上げる。
男を獣へと変化させる、欲望と誘惑の狂想曲にパールの理性はほぼ倒壊していた。
「お嬢さん……もっと声を……!」
声が聞きたい。乱暴に指を穴へ進める。たった一本の指を入れただけなのに、プラチナの中は、それをきつく締め上げ、絡み付いてくる。
プラチナの素振りや敏感すぎる感度、何よりプラチナという女性像から想像はしていた。想像が現実になったとしても、大して驚きはしないが。
「お嬢さん…やっぱり初めてなんだな」
「ひゃあぅぅ、い、いわ、ないでぇっ!!」
息つく暇もなく与えられる快楽についていくのが必なプラチナは、息も絶え絶えに呟く。
目頭に涙を滲ませつつも、快楽に紅潮した顔でパールの瞳を見つめてくる。彼女が絶頂を迎えようとしていた。
「あぁあ、パー、るっ! 私、な、なんだ、か……! あぁん!!」
今日一番切なげな嬌声と共に、パールの指をきつく締め上げ、しばらくして徐々に緩和されていく。
それでも、処女特有の締まりは相変わらず指を締め付ける。
「…指一本でイったのか。」
指を引き抜き、息の上がったプラチナの耳にぼそりと呟く。彼女は顔を背けた。
純粋無垢な処女の恥じらいに、パールははっとなる。違う。自分はこの先へ進んではいけないんだ。
「…こんなもんでいいだろ。」
「え……?」
パールは立ち上がり、ベッドに脱ぎ捨てたズボンへ手をかける。
「ま、待ってください!!」
「なんだよ?」
振り向くと、淫らにバスローブを肌蹴させたプラチナと目が合った。こんなことを言うのも今更だが、その光景はかなりそそられる。
プラチナの目は憂いでいた。先ほど絶頂を迎えたはずなのに、何故こんな顔をするのか、パールには不思議でならない。
一度は緩和されたはずの理性の糸がぎちぎちと張り詰め始めた。それを悟られまいと、必に抑えようと、眉をひそめる。
「もう十分だろ。お嬢さんを気持ちよくさせた。まだ不満なのか?」
見た目によらず淫乱なんだな。口元に笑みを浮かべながら言い放つ。それは、自分自身に対するものだった。萎えることなくそそり立つ己自身への。
パールは酷いです。」
「…ああ、俺は酷い人間なんだ。だからさっさと」
「私は満足してません! 私は……私は………!」
よろよろと立ち上がり、後ろからパールを抱きしめた。背中に柔らかな胸を感じる。
それに呼応し、己自身がどんどん張り詰めていく。冷静になろうとしても、収まらない。
ここでプラチナを振り払えばすべて終われるはずなのに、それが出来なかった。――否、させなかったのだ。
プラチナに対する恋心が。プラチナを想う気持ちが、彼女との関係を保とうとしている。
それが例え、3人という関係を壊すものであっても。親友の、相棒の想いを踏みにじるものだとしても。

53 :
「放せ。」
「嫌です!」
「放せって言ってるだろ……」
「放しません! あなたを、放すことなんか……」
「頼むから! 放してくれ!!」
突然の大声に驚き、プラチナは仰け反った。凍りついたようにその場から動けなかった。それはパールも同じで。
「俺に、お嬢さんの初めてを奪う資格なんかないんだよ! 俺は、俺は……!」
「どうして…どうして理解してくれないの……?」
「何を理解しろっていうんだよ! ダイヤのことか!? あいつのことならお嬢さん以上に理解してる。これ以上理解することなんか!」
「あなたはどうして私のことを理解してくれないんですか!!」
プラチナの声が響く。思わず振り向いてしまった。さめざめと涙を流すプラチナが、そこにいた。
「パール、私はあの時、言いましたね? “自分を偽らない”と。」
三人が初めて一人になった日のこと。彼女は真っ直ぐな目で、その決意を告げた。それを貫くためには、肉親である父の言葉にすらも耳を貸せない、と。
あの時あの瞬間に、固い3人組の絆が芽生えた。そしてその日、パールはプラチナという少女を意識した。
ダイヤの一途な気持ちに、3人の絆を壊さないために、パールはそれを押さえ込み、心の奥底に封印した。
あの時と同じ彼女の真っ直ぐな瞳が、パールの心を優しく溶かしていく。
「ダイヤモンドの想いは知っていました。身近にある想いに気付かないほど、私は鈍感ではありませんから。
ですが…私は不安だったのです。もし彼が私にその想いを伝えてくれたとき、私はそれを受け入れることが出来るのか、と。
私は考えました。今までにこれほどまでに思考をめぐらすことなんてないというほど、考えました。
その時に出てきたのが、この言葉でした。…パール、理解してくれますか?」
パールの手をとり、頬にそっと引き寄せる。大切な者を愛でるように。
「私は自分を偽りたくありませんでした。だから、ダイヤの想いには答えなかったのです。
そしてパール。あなたにも自分を偽ってほしくないから、あなたを部屋へ招き入れたのです。
…この意味が、わかりますか?」
プラチナの腕を引き寄せ、抱きしめる。溢れ出した想いを留めることができなくなった。
自分を偽らない。彼女が長年決意し、そうして来たというのに、自分は自分を偽り続けた。
そんな自分は許されるのだろうか? プラチナは、自分を許してくれるのだろうか?
「お嬢さん、俺は……!」
プラチナが導くように、また、パールが導いているかのように、ベッドへ倒れこんだ。
眼下のプラチナは、優しく微笑んでいた。頬に伸ばされた手が、パールの頬を包む。温かさに涙が出そうになった。
「受け入れて、くれますか? 俺の想いを。」
「…お願いです。私を受け入れて……」
いつの間にか裸になった2人は、きつく抱き合った。そして、口付けを交わした。

54 :
それからパールは、先ほどとは打って変わったように優しい愛撫を続け、プラチナはそれを受け止め、悦んで。
2人の想いが絶頂に達した時、パールはプラチナの両足を抱えた。
「お嬢さん…本当にいいんだな?」
「お願い、です……。あなたが、いいん、です……」
幸せな快楽に酔いしれたプラチナが、笑顔で応えると同時に、猛った自分自身を、秘所へあてがい、ゆっくりと貫いた。
「っ!! う、あぅっ!!」
突如襲った痛みに顔をしかめるプラチナ。それを見て不安になった。同時に悟った。この気持ちが、清らかな乙女を色づける痛みなのだと。
「お嬢さん、大丈夫か…っ!」
彼女に心配の言葉をかけたはいいが、パールも余裕がなかった。
処女特有の激しい締め付けが自身を襲い、絡みつけ、着実に絶頂へ導こうとしている。
「痛いなら痛いって、言って……」
「い、いえっ、やめ、ないで…!」
「…動くぞ?」
顔をしかめたまま彼女は頷く。それを合図に、パールの腰がゆっくりと動き出す。
「あっ、あぁぁっ!! あんっ、あぁっパールっ、パール!!」
「お嬢、さん……!」
少しでも彼女の痛みをねぎらおうと、何度も何度もキスを重ねた。
やがてプラチナが首にしがみつくように腕を回し、彼女からも口付けを求めるようになる。
グランドレイクの静粛な雰囲気には似つかわしくない、2人の熱い情事。部屋中がその熱気で満たされる。
「パー、ル、わ、私……もう……!」
「お嬢さん、俺も……! 射精る!!」
「あぁぁ、あああああぁぁぁぁぁっ!!」
パールがプラチナの中を満たしていく。ほどばしる熱い子種がすべてプラチナに注がれ、2人は果てた。
射精後の虚ろな時間の最中、結合していた場所を見ると、愛液に混じって真っ赤な血がシーツに染みていた。
それを見て、なんだか申し訳ない気持ちになり、熱に浮かされていたプラチナの頭を寄せ、謝罪した。
「ごめんお嬢さん。俺、お嬢さんの中に……」
その言葉を塞いだのは、プラチナだった。ななつぼしのときと同じ、長いキスを交わし、パールの頬を撫でる。
「私、こんなに幸せだと感じたことはありません……。パール、大好きです。あなたを愛しています。」
「あ……」
「ふふっ、抱かれた後でなら、続きを言ってもよろしかったのでしょう?」
呆気に取られていたパールだったが、急におかしくなり、くつくつ笑いながらプラチナを抱きしめた。
「ああ。俺も、愛してる。…プラチナ」

55 :
1週間後、パールとプラチナがななつぼしで食事デートをし、グランドレイクで一泊したというニュースが報じられた。
ダイヤの目に触れることがあるわけがなく、ダイヤは今日突然パールを呼び出してきた。
内心後ろめたい気持ちで山小屋の扉を開くと。出来立てのグラタンの香りが鼻腔を刺激してくる。何一つ変わらない景色がそこにある。
「パール、こっちだよ。」
いつもと同じ席で、ダイヤが手を振っている。あまりにもいつもどおり過ぎて、目が丸くなった。
店員に案内されるがまま、ダイヤの前の席に腰掛けたパールは、何を言われるかドキドキしながら、ダイヤの言葉を待つ。
「ダイヤ、あの……」
「パール、これ。」
ダイヤが差し出してきたのは、一枚の紙。『全国上方漫才選手権』とポップな文字で飾られたポスターだった。
意味がわからずダイヤのほうを見ると、以前のようなゆるい顔で、淡々と説明を始めた。
「3ヵ月後にジョウトのコガネシティで開催されるんだって。審査員の中に青空ピッピプリン師匠もいるんだよ。
いくらシンオウ一の漫才師って言われてても、所詮は井の中のニョロトノでしょ? 僕達が全国でどこまで通用するか、試してみようよ。」
「ちょ、ちょちょちょっと待て! おいダイヤ、お前の話ってそれ…?」
「うん。そうだけど?」
あまりにもあっけらかんとした答えが返ってくるので、パールは拍子抜けしてしまった。
「あ、あの…お嬢さんのことは?」
ダイヤの表情が険しくなる。だが、すぐにいつものゆるい表情に戻った。
「パール。オイラも自分を偽りたくないんだよね。」
グラタンを食べていた手が止まる。
「はっきり言って、お嬢様に振られちゃったのはすごくショックだったよ。ずっと好きだったんだもん。ショックじゃ無いはずがない。
しばらくして、お嬢様に言われた言葉、全部思いだして、それで考えたんだ。じっくり時間かけて考えた。お嬢様ね、こう言ったんだ。」
『ごめんなさい。あなたのことは好きです。好きですし、人間としてもとても尊敬しています。
だけど、私がそれを恋愛としての好きと捉えてあなたの想いを受け入れてしまったら、私は私にも、あなたにも偽らなければならなくなる。
だから、ごめんなさい。』
プラチナの声真似をして、わざとおどけて言っているようにも見えた。だけど、強がっているようには見えない。
ダイヤの意図がよくわからず、眉をしかめていると、急に真剣な顔つきになった。
「ホントはね、わかってたんだ。お嬢様はオイラを見ていないって。お嬢様は、気がついたらいつもパールの事を見てた。それは純粋に悔しかった。
…オイラも謝らなきゃならない。ごめんね、パール。オイラ、一度だけ嘘ついた。」
「え?」
「3人組を終わらせたいなんて一度も思ったことないのに、そんなこと言ってパールを困らせたりしてごめん。悔しかったんだ。お嬢様がパールを見てることが。
…例えオイラがお嬢様に振られても、パールとお嬢様が恋人同士になっても、終わったりなんかしない。だってオイラ達は3人なんだもの。」
「ダイヤモンド……」
涙が出そうになった。ダイヤの想いを知って、それでもお嬢さんに恋して、結果お嬢さんと結ばれてしまったのに。
ダイヤは自分を隠そうとせず、荒げることもなく、静かに思いやる感情で自分達を受け入れようとしている。
熱いものが込み上げてきて、言葉が出ない。それを見て、ダイヤは笑った。
「もっと広い世界へ飛び出そうよ。オイラ達なら大丈夫。だって、オイラ達は」
「3人なんだから、な。」
お互いに笑いあう。マサゴタウンにいるプラチナも、笑っている気がした。
子どもだった3人組は今、新しい3人となって、2人は恋人となって、2人は更に友情を深め、これから歩みだす。


56 :
それぞれのキャラがキャラらしくてよかった
GJ!
三人組はやっぱ三人組がいいよな

57 :
乙!
いい終わり方だと思うよ

58 :
いい結末だった。GJ!

59 :
GJ!どこか切ないハッピーエンドだったよ…

60 :

ゴークリ、>>18-31の前の話的な何か。苦手な方は名前欄でスルーヨロ
薬ネタ、前半クリス上位。なんか長くなったサーセン
ラストの方はなんかただの恥ずかしい会話だけになってしまったので苦手な方は
飛ばしてまったく問題ない様子
――――――――――――――――――
「いい?一度にあんまり使っちゃ駄目よ。せいぜい2、3滴。副作用は無さそうだけど
念のため、ね」
「…マジでいいんスか、ブルーさん。こんなん簡単に手に入るもんじゃないでしょ?」
 手渡された小瓶は殆ど使われていないのが量でわかる。ブルーはにっこり笑って、
「気にしないで。アタシにはもう必要ないからね」
「はあ。でもこんな事言っちゃ何ですけど、何でオレなんスか?」
「あなたにだってかわいい彼女がいるじゃない」
 うへ。バレてましたか。特別隠しているわけではなかったが、誰にも言っていない事でもあるので
流石、と舌を巻く。
「あの子固そうだし、あなたならこういうの欲しいんじゃないかなって」
 しかも完全に読まれている。女神と讃えて平伏したい気分である。
「好きに使っていいけど、アタシのあげるものでもあるし、あんまり無茶しちゃ駄目よ?」
「わかりました…もう一度訊きますけど、マジでいいんスか?」
「いいのよ」
 人差し指を立ててウインクする。彼女は微笑んだ。
「こうしたい気分なの。幸せのお裾分けよ」 
――――――――――――――――――

61 :
 母は明後日まで旅行。両者とも明日は予定無し。これ以上のシチュエーションは無い。
「いいだろ?」
 ゴールドは両手を合わせて目の前の相手を拝み倒す。
「入手経路は明かせねーが、間違いなく信用できる筋だからさ。な?」
「…」
 彼女の目の前にはゴールドが用意したカップに適当なジュース、そしてその小瓶。
 クリスタルは目を閉じこめかみを押さえてしばし黙していたが、やがて一言、
「呆れたわ」
 とのたまった。拒否されるのは予想が付いていたが、ここで顔を真っ赤にでもして
「ちょ、ちょっと、馬鹿なことはやめてよね」とか言えば可愛げもあろうにと
ゴールドは思った。
「そんな怪しいもの飲ませてまで…ゴールド、あなたそんなに……」
 クリスタルはここで初めて、少しだけ赤くなった。ただし照れてというよりは、
やや怒りによるものといった雰囲気である。
 顔を伏せて言う。
「……私が不満だったわけ?」
「ちっげーよ!?」
 身を乗り出して怒鳴る。 
「何でそうなるんだ!?」
「だってそういうことでしょう!?」
 怒鳴ると怒鳴り返される。悲しくなるほど普段の風景だ。
「違うっての!!」
 テーブルをだんと叩いて続ける。
「おめーがいっつも常識常識で常識が服来て歩いてるよーな奴だからだよ!」
「それの何がいけないって言うの!?」
「いけなかねーが、たまにゃあちょいとばかしハメ外したっていいじゃねーか!」
 何が常識的なのかというと、とにかく理性的なのだ。何もかもがである。
勿論、愛し合う行為もだ。何もかもを常識の範囲内で収めてしまい、それ以上が
全くと言っていいほど無い。行為自体に愛はあるので最初のうちはそれでよかった。

62 :
のだが、最近のゴールドにとってそれは一言で言えば、
「マンネリなんだよっ!」
 ということになる。もっとあれこれしたい、ついでに言えばクリスタル自身にも
もっと羽目を外してほしいというのが正直なところなのだが、クリスタルに応じる
意思が無いのではどうしようもない。
「それってやっぱり満足してないって事じゃない…!」
 クリスタルは真っ赤になって、もう話していられないといった様子でかぶりを振った。
「もういい!とにかくそんなのに付き合う気は無いからね!?」
「……」
 ゴールドは押し黙った。クリスタルはゴールドが納得したと思ったのだろう、多少
険をおさめて溜息をついた。
 しかし甘い、とゴールドは心中でつぶやいた。よろしいならば戦争だ。
 いきなり小瓶の封を開け、カップに傾ける。勢いで瓶の中身の半分以上がカップに
入ってしまったが全くかまわず、彼はクリスタル曰く「怪しいもの」が大量に混入した
それを突然自分で煽った。
「ちょっと……!ゴールド!」
 ゴールドの予想通り、クリスタルは泡を食って立ち上がった。
「何やってるのよ!」
 カップを取り上げようとしたのだろう、とっさに身を乗り出してこちらへと手を伸ばす――
その腕を捕えて、ゴールドはクリスタルの身体を引き寄せた。
 カップが床に落ちて残った中身を撒き散らす。
「ん……!?」
 抱き寄せられ、唇をふさがれたクリスタルが呻いた。片手で彼女の顎を掴み
逃げられないようにすると、口に含んだだけだったジュースを一気に流し込む。
クリスタルはゴールドの胸元を苦しげに拳で叩くが、テーブルに片膝をついて
抱き寄せられている状態なので身動きが取れないようだった。身体に力が入っていない。
それでも必に耐えて飲み込むまいとしているので、ゴールドは舌を差し入れ
口内をくすぐるように撫でまわした。

63 :
 クリスタルが唇を震わせ、くぐもった吐息を漏らす。続いて掴まえている
顎が大きく動いた。耐え切れずに流し入れられたそれを嚥下していっている。
 喉の動きが完全に収まってから、ゴールドは手と唇を離した。
「っ…!この……!馬鹿っ!!」
 クリスタルは涙目で咳き込んだ。テーブルに膝をつき必に息を整えると、
こちらの胸元を掴み上げて叫ぶ。情熱的なキスを交わしたというのになんとも
色っぽくない怒り方だ。
「あなたはいつもいつもっ……悪ふざけが過ぎるわっ!」
 OK、仰るとおりですクリスさん。両手を挙げて降参の意思を示す。クリスタルは
しばらくの間怒りの瞳でこちらを睨みつけた後、
「…帰るわ」
 一言言った。
「な」
 ゴールドは予想外の台詞に目を丸くする。
「だっておめ−、どうすんだよ…その」
 これから起こるだろうこととか。言外の言葉を読み取ったのだろう。クリスタルはばっと
立ち上がった。
「自分で何とかするわっ!」
 どうも本気で怒らせてしまったようだ。当たり前といえば当たり前なのだが、それでは
わざわざ怒らせてまで飲ませた意味が無い。
「んな事言うなって…謝るって!謝るからさ、そう怒るなって。帰る途中で効いて
きちまったらどーすんだよ」
「どうにでもする!本当にそんな事になるのなら、あなたと一緒にはいられないものっ」
「おい待て」
 聞き捨てならない言葉を聞いてゴールドも立ち上がる。
「オレとは居らんねーってか?」
「だって」
 クリスタルはそこで言い淀んだ。一拍置いて二歩、三歩と後退り、
「…別にいいでしょ、そんな事…っ」
 すとんと座り込む。ぽかんとした顔をしているクリスタルの肩にゴールドは触れた。

64 :
クリスタルは大きく身を震わせた。触れたゴールドの方が驚くほどの反応だった。
何かに恐れでもしているのかと一瞬思った後、
「…おい、クリス…」
「さ、さわら、ないでっ」
 クリスタルは逃げるようにゴールドから離れる。とはいえ、ろくに動くことも出来ず
座り込んだままわずかに移動しただけだ。
「――」
 クリスタルは自分の身体を抱くようにしている。息が荒い。必に剝き出しの肩を
さすっている。他人の家に上がっている手前、帽子と上着を脱いでノースリーブだった彼女は、
何かに耐えるようにじっとうずくまっていた。
「なんだか……おかし、い」
 なんだかもなにも…。飲ませたあれの効果に決まっている。クリスタルはろくに思考も
回らないほど自分の変化に動揺しているようだ。
「…」
 ゴールドは押し黙った。襲うには絶好のチャンスのはずなのだが、ゴールドはかえって
手を出しあぐねた。反応が激しすぎてそれが性感によるものと思えないのだ。
(もしかして飲ませすぎたか?)
 もしかしなくてもそうだろう。ブルーには数滴と教えられている。あれだけの量が混じった
飲み物を飲んだら、一口だけとはいえ定量よりは遥かに多く飲んでいるはずだ。
「おい、大丈夫か…」
 近づこうとする――そこでやっと、ゴールドも自分の変化にも気付いた。
「――」 
 そういえば自分も、飲み下していないとはいえ口に含んだのだったといまさら思い出す。
 身体が熱い。しかもその熱さは自分の下半身へ集中している。
(あー。なんだ) 
 つまりこれは。
「…は…」
 クリスタルの吐息が聞こえた。見やるとさっきからクリスタルがじっと動かない。
不安になって声を掛ける。
「…おい、クリス」

65 :
「いいのっ。自分でどうにか……」
 何とか返答は出来るようだ。かと思うと、そう言いかけて黙り込む。潤んだ瞳を瞬かせ、
クリスタルは動きを止めた。自分の両肩をぎゅっと握り締め、ひどく億劫な様子で顔を上げる。
 視線が合った。揺らめく薄い色の瞳がこちらを見つめる――その表情にゴールドは今日初めての
色香を見た。それもとびきりの。
「――」 
 思わず視線をそらす。それを期待していたにも関わらず、目を合わせていられないほどの
切なげな視線だった。それが何のためかももうわからなくなっていたが、とにかく言い訳めいた
ことを口にする。
「…あー、クリス。俺が悪かった。それでだな」
「…」
 クリスタルは黙りこくっている。ゴールドの方は沈黙に耐え切れない。ちらっと見ると
彼女はじっと顔を伏せ、苦悩の表情をしていた――それもとても強い。苦しいのかと
本気で心配になり、近寄る。
「クリス、おい」
 屈み込んで顔を覗き込むと涙すら滲ませている。視線を伏せたまま、クリスタルは熱い息を
ひとつ吐き出した。最後にひとつ、大きくかぶりを振る。見上げてきた瞳は涙目のまま
激しい視線をぶつけてきた。そして、
「ゴールドの馬鹿――」
 クリスタルは一声小さく叫び、突然身体を押し付けてきた。ゴールドの首筋に甘く歯を立て
そのまま押し倒す。普段の彼女にはありえないことだったが、場所すらも気にしなかった。
もどかしげにノースリーブを脱ぐと、ブラジャーを外す。彼女は年齢の割にえらく発育がいい。
窮屈そうに押さえつけられていた豊かな双丘がまろび出た。
 下方から、上をつんと向いて立ち上がっている乳首と揺れる乳房がまともに目に飛び込む。
当然跳ね除けるなど出来ない。圧し掛かられた状態のまま、ゴールドはとんでもない
事態に彼らしくもなく動揺しきって裏返った声を上げた。
「ちょ、クリスさん!?」
「あなたが――」
 視線に気付くと羞恥に頬や耳、肩まで赤く染めてクリスタルは叫んだ。

66 :

「あなたが、いけないんでしょ――あなたが馬鹿なことするからっ…!」
 自分自身への言い訳にも聞こえる言葉を繰り返してゴールドの服に手をかける。
ありえない展開に頭が真っ白になりかけた。ちょっと待てマジか、オレは脱がされるより
脱がす方が――我を取り戻した直後一瞬にしてそれだけの台詞が頭をよぎったが、
クリスタルの言う通り全て自分に原因がある手前、迂闊な事は口に出来ない。
 胸板をむき出しにされ、ひやりとした空気が肌を撫でる。と思うとすぐに、熱く柔らかな 
肢体が覆い被さってきた。二つの乳房が胸板に押し付けられ、擦り合わされる。しなやかな
体躯がぎこちなく動いて快感を貪っていた。
「あっ…はぁ…」
 彼女自身のせめてもの恥じらいなのか、視線は合わせず、ゴールドとは顔をずらして
覆い被さっている。だがその分、耳元のごく近くで熱い息が吐かれていた。胸板に擦り付けられる
硬くしこった乳首とむっちりとした乳房の相反する感触がなんとも悩ましい。
 ゆっくりとした動きだが、それだけでも感じているのだろう。色っぽさもさることながら
それ以上に純粋に幸福そうな吐息に、ゴールドは動きたくとも動けなかった。
 ゴールドとしては、あの薬を飲んでクリスタルがもっとはしたなく喘いだり、自分の責めに
もっと反応してくれたらな、という非常に軽い気持ちで飲ませようと目論んだのであって、
この状況はまったくの想定外だった。女性上位も嫌いというわけではないが、何より彼は
じっとしているのは性に合わない性格だ。このまま耐えろと言われても全く自信が無い。
さりとて押し倒し返してもいいものかどうか。それは何だかとてもまずい気がする――
珍しくも空気を呼んでいるゴールドだったが、ここで空気を読めなければクリスタルの
本気の不興を買いそうな雰囲気なので必だ。
 とにかく今の状況と関係ない事をつらつらと考えて気を紛らわせていた矢先、胸の上の
柔らかい感触が離れていった。次の瞬間、彼の非常にまずい場所に、クリスタルの
細い指がかかったのを感じる。
「!?」
 静止する前に、ズボンの前ファスナーが降ろされる。
「ま、待て、クリス!落ち着」
「黙っててっ!」
「……ハイ」

67 :
 言い終わらないうちにこちらを見もせずばっさりと切り捨てられてしまった。今度こそ
彼の投了だろう。今のクリスタルには何を言っても多分聞き入れられない。着衣ががさごそと
押しのけられる感触に、うわぁ、とゴールドは心中だけで頭を抱えた。女が脱がされる時の
恥ずかしさが何分の一かでもわかった気分だが、多分男が女と違うのは、そこに情けなさという
如何ともしがたいものが同居する所だろう。
 クリスタルの呟きが聞こえてきた。
「あ……まだ……」
(…………あーもうどうにでもしやがれ)
 じっとそれを間近に見つめて切なそうに言うクリスタルに、もはや投げやりにそう思う。
 ゴールドのそれはいわゆる半勃ちの状態で入れられるに至っていない――多分さっきいろいろと
余計な事を考えた所為だろう。だが次の瞬間、それらの余計な事柄はひとつ残らず、襲ってきた
衝撃と快感によって紙の様に吹き飛んでいった。
「――ぅおあっ――クリスっ!?おま」
「……ん…」
 それをされたことは今までに数えるほど、いずれもゴールドがクリスタルをしつこくとことん
宥めすかしてようやくしてもらった一度きりだった。いつも恥ずかしげで遠慮がちだった事も
忘れてしまっているかのように、クリスタルは躊躇いも無く、ゴールドのそれに舌を這わせている。
「っ、くあ」
 ゴールドの呻きにも全く頓着しない。両手と舌の全てが、彼のものの全体をなぞり上げて
勃たせるような動きをする。それを何度も繰り返すものだからたまらない。すぐに硬さが増し、
先走りが滲み始める。クリスタルはその先端に口づけし、尚も愛撫を続けた。
 ゴールドは危機感から肘を立てて身を起こした。立ち上がった彼のものは既に脈打ちはじめている。
「やめろ、クリス、っ」
 快感を必に押さえ込んでクリスタルの肩を掴み、引き剥がすとやっとクリスタルがこちらを見た。
口の端からつと涎が垂れた、その状態でぽかんとしている。
「……」
 フェラに走ってからこっち、ゴールドのことなどほぼ眼中に無かったのだろう。自分がこれまで
何をしていたのかわからないという表情をし――そして我に返る。彼女はばっと弾かれるように身を引いた。
「――!…ご、ごめ……」
 「ごめん」の一言さえ最後まで口に出来ない。両手で口元を覆って真っ青なのか真っ赤なのか
わからない顔色をし、どうしたらいいかわからない様子で目を伏せる。一向に視線を合わせようとしない。

68 :
可哀想なほど動揺している。とはいえ、完全に落ち着いたかというとそうでもなさそうだった。
ぎりぎりで静止された焦りと身体の中心に張り付いて離れないだろうもどかしさ、ゴールドの視線に
晒された羞恥心。それらの間で板ばさみになっているのがゴールドにもわかった。
 頬に手をやり、顔をこちらに向けさせる。彼女の瞳の奥には狂おしい感情が渦を巻いていた。
次の瞬間、その感情があふれ出す。彼女は泣きそうな顔で懇願した。
「……お願いっ…少しでいいの、好きにさせて……」
 縋るような表情に、ゴールドの心臓がはねた。必さと妖艶さ――相反する表情を湛えた瞳に
意識を奪われる。
「――」
 言葉もなく手を離す。
「っ」
 自由になったクリスタルはぎゅっと目を瞑り、自分の腰からスパッツを剥ぎ取った。形の良い
尻から伸びた、鍛えられて引き締まっているすらりとした脚が露わになる。内腿からつと光るものが
伝った。
 全裸になった少女は息つく暇も無く膝立ちになり、その脚でゴールドの上に跨った。ゴールドからは
狭く黒い茂み、そしてそれに隠された場所がわずかに見える。そこは既に紅色に染まって
ふっくらとしていて、遠目でもはっきりと濡れそぼっていた。
 さすがに一瞬、クリスタルは恥ずかしさからだろう、頬を染めて躊躇った。しかしすぐに意を
決したのか、膝を浮かせて位置を定め、腰を落とす。
「…!」
「あっ……あぁ…!」
 二人同時に吐息を漏らす。クリスタルの身体が沈みこんだ――少女の媚肉が根元にまで完全に触れ、
埋まり込む。下腹の上にクリスタルが座り込み、包み込まれる感触と下腹部にのしかかる尻肉の
やわらかさとがない交ぜになってゴールドを襲った。
 クリスタルは何かに耐えるようにじっと眉根を寄せている。だがただ辛いだけなのではない事は
明白だった。
「は…ぁ…ん…っ」
 彼女が浅く呼吸するのに合わせるかのように下半身が締め付けられ、強制的に快感が
送り込まれてくる。膣内の動きがこれまでになくやわらかくゆったりとして大きい。

69 :
 クリスタルはぐっと唇を噛み、動き始めた。とはいってもぎこちない。ゆっくりと腰を上下させ、
慎重に快感を得ようとしている。動くたびにきつく眉を寄せているが、切なげな表情はそのままだ。
胸だけで満足していた先ほどに比べ、彼女の欲望が深くなっている証だった。
「んっ……、んっ」
 ひたすらに口をつぐみ、行為に没頭している。腰の動きが少しずつ大胆になっているが、
(…あんま気持ちよくねーんだろうな、この顔は)
 ゴールドはクリスタルの表情を一目で読み取った。実際、ゴールドにも思ったより刺激が来ていない。
彼女自身にとってもうまく動けていないのだろう。緊張しすぎて快感を享受できていないのが
目に見えてわかる。
(慣れねーことするから…ったく)
「クリ、ス」
 ゴールドは気力を振り絞るとクリスタルの太腿を一旦押さえ込んだ。完全に上半身を起こすと
クリスタルの腰を片手で抱え込むようにして身体を安定させる。身体をずらした際の刺激に
クリスタルが息を止め、身体を震わせた。
「力、抜け。息止めんな……そんなんじゃ、イけねーぞ」
「――」
 クリスタルは涙を零してゴールドの肩に縋りついた。そのまま頼り切るように体重を預ける。
「ゴールド……おね、が」
 耳元で、消え入りそうな声が聞こえた。頬が触れ合うほど近くにあるクリスタルの顔は見えない。
代わりにその首筋が鮮やかに染まって、彼女の心情を表していた。
「…しょーが、ねえな…っ」
 片手で腰を抱いたまま、突き上げるようにして身体を動かす。
「あぁ……っ!」
 クリスタルが声を上げて仰け反る。目の端に映る二つの乳房が弾むように揺れた。その声は
それまでと違い、高く甘い。揺れる胸をもう一方の手で掴んで愛撫しながら何度も突き上げると、
声はすぐに切羽詰ったものに変わっていった。
「声、もっと出せ」
「あ…んっ、あ、あ、っ、……!あぁっ」

70 :
 尖った乳首を摘んで擦り上げるように刺激する。動き続けながら声をかけると言葉にならない
返事が戻ってきた。ゴールドの首筋に頬を擦り付け、クリスタルは悶えるように身をくねらせて鳴いた。
 縋りつかれた肩にかすかに痛みが走る。爪を立てられたのだと理解した瞬間、陰茎が柔らかく、
しかし強く締め上げられた。
「――」
 耳元の長い嬌声が途切れると、クリスタルの身体から力が抜けた。
「……っ……は……ぁ……」
 大きく喘いでいる。
「イったか?」
「……」
 黙って肩に顔を埋めてくる。まだ細かく震えている。相当深くイったらしい。それでいて未だに、
(締め付けてきやがる…)
 まだ足りないようだ――ゴールドの眼差しが急激に剣呑になった。クリスタルが普段は絶対に
見せない痴態とその欲求に、自分勝手で気まぐれな本性が剝き出しにされる。
「――」
 クリスタルの両肩を掴んで押し倒す。達したばかりなのと急に押し倒された驚きとで二重に呆然と
した眼がこちらを見た。かまわず、覆いかぶさるように姿勢を変える。
「自分ばっか、気持ちよくなんなよな……っ!」
 そう言いながら打ち込む。急に突き上げられ、汗で光る肢体が彼の下で跳ねた。
「ひ……!あぁあっ!ゴールド!?っ、だめ、っぁあああああっ」
「何言ってんだ、こんなに締め付けてるくせによっ」
 散々焦らされたんだ、かまうかよ――ねじの飛んだ頭の隅でそう思う。実際、彼女の中は凄まじく
気持ちがいい。
 これまでも彼女が彼の期待を裏切ったことは無いが、今回は格別だった。飲ませた薬の所為なのは
わかっているが、だからこそ、自分自身ではいくら動いてもイけなかった彼女が、彼に突かれて
あっけなく達したことがゴールドに火を点けていた。
 先程までクリスタルのために動いていたゴールドはそれを取り返すかのように激しく動いた。
動くたび、薬で性感を増幅されたクリスタルは全身で喘ぎ、さらにゴールドを煽り立てる。
鼻にかかった悲鳴に近い声は明らかにゴールドの荒々しい侵食を受け入れて悦んでいた。
「はぁっ、んあ、あ、あああああ、あぁあぁぁぁ……っ!」

71 :
 また達する。朦朧とした瞳はもう、目の前のこちらが見えているかどうかもわからない。
額に髪が張りつき、年齢にそぐわない影と艶のある表情を作っていた。組み敷いた身体は
滑らかで白く、こうも激しく動いていなければ全ての箇所に触れて汚したい衝動に駆られる。
 わずかな間に何度も達しながら、彼女の得る快楽は全く途切れないようだった。体力を奪われて
反応が鈍くなってはいても、その中心だけは際限なくゴールドを欲しがり、もっともっとと締め付けてくる。
「ゴールド……ゴールド、ゴールドぉっ……」
 細い腕をこちらの首に絡ませ、掠れた声でそれでも尚求めてくる。身体の動きをやや緩やかにし、
豊かな胸をまた揉む。柔らかくきめの細かい乳房を掌で撫で、揉み込んで、乳首を強く捻り上げる。
その度首に巻きつけられている腕が震え、身体を挟み込まれている太腿が痙攣した。
 また絶頂が近づいているのか、咥え込んだ男根を締め上げる頻度が狭まっていく。それを感じると、
ゴールドは胸から手を離し床について、急激に動き始めた。こちらもいい加減限界だった。彼女の
最奥まで何度も打ち込み、自分自身を限界まで持っていく。クリスタルの上げている悲鳴が急激に遠のいた。
 口にした薬の所為なのは確実だろう、普段の数倍かとも思える強烈な快楽が身体を突き通った。
 精液が陰茎を通り抜けていく感覚がひどく強く生々しく感じられた。射精の瞬間、あまりの快感に
眼が眩む。
 腕の力が一気に萎え、たまらず前のめりになり床に肘をつく。おおよそありえない量の快感を一気に
送り込まれた脳が完全に思考を止めた。
「――、っ、はぁっ……!」
 数秒もしてようやく息をつく。眩暈すら覚えて、ゴールドは強くかぶりを振った。
 目の前のクリスタルを見ると、彼女もまた達していたようで、形のいいおとがいを晒してかくかくと
震えていた。どれだけ流したかも知らない涙がまた眦を伝って溢れている。
「ぁ…………」
「…おい、大丈夫か、クリス…」
 声を掛けると呻いて、うっすらと目を開いた。透き通った瞳を瞬かせるたび、そこに映りこんだ
光が揺れ、彼女の理性が風前の灯であると思わせる。
「大丈夫じゃ、ない……まだ駄目なの……ゴールド、わたし、まだ」
 クリスタルは泣きながらゴールドに抱きつき、助けを求めた。
「なんで、収まらないの……こんなに、してる、のに……」
 彼女にとって、自分は今にもおかしくなりそうな彼女自身のたったひとつの拠り所なのだと
ゴールドは気付いた。

72 :
「まだ……お願い、まだ、して……たくさん、してぇ……!ゴールド……!!」
 追い詰められ、恥も外聞も無い。普段の生真面目で理性的な彼女からは想像もつかない姿だった。
その言葉は悲鳴に近く、それでいて溜息のようにも聞こえる。発情しきった女の声。
自分の中の何かが音を立てて崩壊していくのを、寒気と共にはっきりと感じ取る。同時に、
その必の願いを叶えてやれる方法がひとつしかない事を、彼は持ち前の本能で悟った。
「――」
 黙ってテーブルに手を伸ばす。毒を喰らわば皿まで。残念ながら皿は無いが、毒とも形容できる
ものならある。
 奇跡的に無事だった小瓶を片手だけで掴んで無造作に傾ける。縁から僅かにこぼれ、瓶の外側を
伝った雫が親指に至った。瓶を置く。親指に付いた雫を躊躇い無く舐め取り、ゴールドは眼を細めて
あられもない姿で喘いでいるクリスを見やった。金色の瞳が獲物を捕えた肉食獣の光を宿す。
(……そもそもこいつをこんなにしたのはオレだ。でめえで蒔いた種はてめえで刈り取る。
それが責任ってもんだ)
 どこまでも剣呑に、ゴールドは意を決した。 
(いいぜ。付き合ってやるよ、クリス――もうイけない、やめてくれって泣いて喚くまでとことん
犯して犯して、犯しぬいてやる。覚悟しろよ)
 口には出さなかった。しかしそのゴールドの瞳に射抜かれ、クリスタルがびくりと身を震わせた。
 ゴールドは繋がったままのクリスタル太腿を掴み、大きく開かせた。自分のそれを咥え込み、
充血して溶け切った陰部が目に飛び込んでくる。あれだけ達しながら、花弁は未だにひくひくと
震えて快感を訴えていた。
 片脚を肩にかけて姿勢を変える。ぐっと身を押し込んだ。
「あ、あっ……深……」 
 クリスタルが喉を震わせて声を上げる。その声には大きな恐怖、そしてそれ以上の期待が込められていた。
「……」
 三度、ゴールドは動き始めた。夜が明けるまでに終わるのだろうかというかすかな不安を抱いたのが、
その夜に於ける殆ど最後の思考になった。
――――――――――――――――――

73 :
「よ、エメラルド」
「あ、ゴールドさん」
 一週間後、オーキド研究所をたずねると、見知った顔があらわれた。クリスタルに憧れたのがきっかけで
図鑑を受け取るに至ったエメラルドは、努力の甲斐あって、オーキドの助手とはいかずとも最近は
クリスタルの仕事を手伝うようになっているらしい。
「こんにちは」
「クリス居るか?」
「居ますよ。呼んできます?」
「わりーな」
 会ってくれるかどうかはわかんねーけどな、とゴールドは思った。あの夜、明け方近くまで
行為を続けた後の事はもうよく覚えていない。昼、重なり合ったまま目を覚ました時の状況から鑑みるに、
疲れて動けずにそのまま眠ってしまったのだろうと思う。とにかくだるいわ疲れているわ腰は痛いわで
散々な状態だったが、それより何より、クリスタルが終始無言だったのがこの上なく気まずかった。
怒らせたら普通がみがみと怒鳴るタイプの彼女が無言というパターンは、許せないレベルで怒っている
可能性が高い事を、ゴールドはこれまでの付き合いで知っていた。
 あれ以来、メールを打とうが通信を入れようが、返信はなく通信にも出ない。一週間が経過し、
痺れを切らせたゴールドは終に仕事先を直接訪ねたというわけだ。
 程なくしてエメラルドが戻ってくる。
「忙しいから仕事終わってからにしてくれ、だそうです。あと、この事で仕事場には来ないでくれって」
「……」
 不機嫌になって奥を見やる。ふと顔を戻すと、エメラルドがじっとこちらを見ていた。思わず身を引く。
「ゴールドさん」
「な、何だよ」
「何が会ったのかは良く知りませんけど、早く仲直りしてくださいよ?」
 ぶっと噴き出しそうになるのを辛うじてこらえる。言い返そうとした時には、エメラルドはさっさと
奥へ引っ込んでしまった後だった。
「よ、クリス」
 夕暮れ時、手を上げて挨拶する。クリスタルは彼の数メートル前で立ち止まった。

74 :
「……」
「…何か言えって」
 気まずくなってこちらから再び声を掛ける。クリスタルは少し間を置いて言った。
「ずっと待ってたの?」
「まあな」
 クリスタルの家の戸口の前でゴールドはそう言った。彼女は一人暮らしだ。家族は母親がいるようだが
あまり会っていないらしく、ゴールドは会った事がない。
「……」
 彼女はまた押し黙る。
「おい、クリス……」
「ひどかったわ」
 突然口を開かれる。見ると、彼女は涙目になっていた。
「起きたら体中痛くて動けないし、ひどい有様だし、あんな」
「…悪かったよ」
「あんな薬また使ったら、今度こそ縁切るからね!?」
「手放したよ」
 クリスタルがきょとんとする。
「え」
「手放したよ。嘘じゃねーぞ」
 かわいくねー後輩に譲ってやった。声には出さずにつぶやく。クリスタルとは、これでもそれなりに
付き合いは長い。自分の言っていることが嘘か本当かは読み取ってくれるはずだ。
「――」
 かくして彼女は三度沈黙した。やがてぐっと唇を噛み、言う。
「怖かったんだからね」
「……」
「自分がおかしくなっちゃうんじゃないかって、怖かったんだからね」
「悪かった」
 俺も怖かったよ――本気でそう思う。だがそこまででは終わらず、クリスタルは続けた。
「……嫌われるんじゃないかって、ずっと怖かったんだから……」
「……?」

75 :
 突然話が明後日の方向に飛ぶ。
 ゴールドはわけがわからず目を丸くした。どうしてそういう理屈になるのかわからない。
 疑問を読み取ったのか、クリスタルは瞳一杯に涙を溜めて言った。耳まで真っ赤になっているのは
夕日の所為だけではあるまい。
「だから嫌だったのよ、あなたの前であんな風になるなんて!自分からあんな……求めて、あんな事
するなんて……あなただって引いてたじゃない……あんなはしたない真似する子、嫌でしょう?」
「?」
 全く予想外の言葉に目を点にする。いや、引いていたというか……動揺していただけで、他に全く
他意はないのだが。むしろ非常に嬉しかったのだが。無論、そんな本音は口が裂けても言えないが。
 というか、そうか。そういう事なのか。理解は出来んが納得はした。自分にとって女心とは
どうあっても理解できないものらしい。
「もうやだ、何て話したらいいかもわからなかったのに、こうやって家に来てるし!相手の事なんて
考えてないし、気まぐれだし、やる事はとんでもないし、周りに迷惑ばっかり掛けるし、不良だし」
「……」
 何一つ言い返せない。だが、ゴールドは思った以上に自分が安堵していることに気付いた――
嫌われていないかと心配していたのは、実はこっちの方だったのだ。
「落ち着けよ。ったく…」
 数歩進んで彼女の頭を撫でると、クリスタルが言葉をとめて固まった。
 ゆっくりと抱き寄せる。抵抗は無かった。戸惑ったのか少し躊躇い、やがてその身体から力が抜ける。
「……本当はわかってたのよ…嫌われてなんかいないって。わたしがどんな……恥ずかしい事言ったって、
最後まで付き合ってくれたし……」
 彼女はこちらの胸に顔を埋めてきた。涙声になっている。
「いつもは連絡なんかぜんぜんくれないしメール出したって返信のひとつもくれないのに、この一週間は
連絡途切れなかったし……こうやって、会いに来てくれたし――わたしからはとても会いにいけなかった……
ずっとこのままだったらどうしようって、わたし」
 今度こそ、クリスタルは心から安堵した様子だった。溜息をつくように、続ける。
「怖かった……」 
「……おめーは馬鹿だよ……」
 わかっているくせになにも出来ないなど、はっきりした彼女の性格からすればありえないことだ。
逆に言えば、それほど自分の存在は彼女の中で大きいのだろう。
「オレのやるこたぁとんでもないんだろ?わかってんならんな事で悩んでどーすんだ」

76 :
 ひとつ息を吸う――これは自分の方から言ってやらねばなるまい。
「おめーがどんなんなろうが嫌ったりしねーよ……オレは、お前が」
 言いかけた言葉が途切れた。やわらかい感触に思考が止まる。
 重ね合わせた唇をそっと離し、クリスタルはゴールドの胸に当てていた掌を握りしめた。呟くように言う。
「……もう、いいわ……わかった、から」
 顔を伏せ、表情を見られないよう懸命だが、真っ赤になっているのがわかる。勇気を振り絞った様子で
彼女は言った。
「あなたに、そこまで言わせてしまったら――わたしも、時々はあなたのリクエストに応じなくちゃ
いけないかもね」
「……」 
 ゴールドは目を瞬かせ、一瞬の後、その意味を理解した。
「なら」
 だめもとで言ってみる。
「たまにはお前から誘ってくれよ――お前なりのやり方でいいからさ」
 クリスタルは頬を染めてぱっと顔を上げた。そしてまた俯く。長い沈黙の後、やがて彼女は意を
決したようにゴールドの耳元に顔を寄せると、何事か短くささやいた。
「――」
 ゴールドはにやりと普段の笑みを浮かべた。クリスタルを抱いたまま彼女の手にあった家の鍵を取り上げ、
玄関を開ける。そのまま、クリスタルを連れ込むようにして開けたドアにするりと滑り込んだ。時間帯も
シチュエーションも完璧だ。
 ゴールドは思った――意外にも本当に、ブルーに幸運を分けてもらえたのかも知れない。
――――――――――――――――――
オワタ 読んでくれた人今回もありがと

77 :
GJ!

78 :
超GJ!媚薬ネタは大好きだ!

79 :
GJ。このままブルーが使った時の書いてくれると尚良いな。

80 :
>>76
GJ!発情クリスがたまらん
幸せのおすそ分けとブルーが言ってるってことは、まさか更に前の話があったするんだろうか?
期待

81 :
いやこれリレーなんじゃねww

82 :
エリカがレッドに惚れ薬盛るのを書いてみたい

83 :
>>82
それだ!

84 :
そこにブルーに色々吹きこまれて強気になったイエローが乱入するんですね

85 :
wikiって必要だろうか

86 :
そろそろ汚れ役じゃないブルーが出てくる作品が読みたいな

87 :
>>86
自分で書いてみようぜ

88 :
今日はゴールドさんの誕生日!
と同時に0721の日!

89 :
>>88
クリスがプレゼントは私よと恥じらいながら〜をキボン

90 :
いいね

91 :
ほしゅ

92 :
ほ。

93 :
ポケスペ人間×ポケスペポケモンはありなのか?

94 :
注意書きさえしてればおk
無理な人はNGすれば済む話だし
個人的にはポケモンに犯される女の子なら歓迎かな

95 :
俺もだが、あまり猟奇的というかグロい表現のあるのはきついから注意書きがほしい

96 :
保守

97 :
test

98 :
まとめサイトのレイエが最高過ぎる。
ここまで純愛っぽいのは他のスレにもなかなかないよ

99 :
「お嬢様に不埒を働いたギンガ団!!」ってすごくエロい想像しか出来ないww

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