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2012年09月エロパロ593: PSYREN-サイレン-でエロパロ CALL.3 (650)
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PSYREN-サイレン-でエロパロ CALL.3
- 1 :2010/02/24 〜 最終レス :2012/08/14
- ・あなたはサイレンエロパロスレの参加者"スレ住人"となる
・スレ住人とはsage進行を守り、アンケートを出す者
・このスレはスレを使い切るまで続く
・次スレは>>950以降、もしくは480kbを越えた時点で立てる事
・アンチはアンチスレへ行く事
・801は801板へ
・荒しには構うべからず
・PSYRENスレ以外で信者臭を出すべからず
・他漫画の事、他作者の事を決して叩くべからず
サイレンエロパロスレと共に…フーちゃんの誘い受けとマリーのおっぱいにハァハァし、雨宮さんになじられたいスレ住人達に幸あれ――
- 2 :
- _人人人人人人人人人人人人人人人_
> ごらんの有様だよ!!! <
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^
_______ _____ _______ ___ _____ _______
ヽ、 _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、 ノ | _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、 |
ヽ r ´ ヽ、ノ 'r ´ ヽ、ノ
´/==─- -─==ヽ /==─- -─==ヽ
/ / /! i、 iヽ、 ヽ ヽ / / /,人| iヽヽ、 ヽ, 、i
ノ / / /__,.!/ ヽ|、!__ヽ ヽヽ i ( ! / i ゝ、ヽ、! /_ルヽ、 、 ヽ
/ / /| /(ヒ_] ヒ_ン i、 Vヽ! ヽ\i (ヒ_] ヒ_ン ) イヽ、ヽ、_` 、
 ̄/ /iヽ,! '" ,___, "' i ヽ| /ii"" ,___, "" レ\ ヽ ヽ、
'´i | | ! ヽ _ン ,' | / 人. ヽ _ン | |´/ヽ! ̄
|/| | ||ヽ、 ,イ|| | // レヽ、 ,イ| |'V` '
'" '' `ー--一 ´'" '' ´ ル` ー--─ ´ レ" |
- 3 :
- >>1乙
濡れ宮の知られちゃって恥ずかしいって羞恥顔がエロくて萌えた
- 4 :
- >>1乙
とりあえず、カブト・朧・アゲハ・非竜に犯される雨宮さんが見たいです
- 5 :
- 〉〉1おつ
影虎×祭が読みたい
- 6 :
- >>1乙
アゲハ以外に襲われて「フッザけんな!触んなって言ってんでしょ!」
と泣き喚く黒宮さんが見てみたい
- 7 :
- >>1乙
言いそびれたけど前スレのマリーが可愛いすぎて生きてるのが辛い
- 8 :
- アビスが包み隠さず話しちゃったから、もうキツく当たろうとも『嫌よ嫌よも好きの内』と
バレてしまい、全く望んでいなかった形にも関わらず夜科にベタベタする環境が整った宮さん
- 9 :
- アヌスさんの話で盛り上がって(?)る所に申し訳ないけどこのスレって軽いスカならおk?
童貞が書ける程度の稚拙な分だけど
- 10 :
- 最初に「スカは苦手なひとはスルー推奨」って書けば問題ないと思うよ。
童貞がんばれ。楽しみにしてる。
- 11 :
- >>1乙!
即回避がてら、書きかけのヤツ置いてくよー。
・エロなし
・マリーに多少問題あり
>>7には正直済まないと思っている。生きてくれ。
- 12 :
- 「…ねぇ」
「…何だよ」
「…どうするの?」
「どうする、ってもなぁ」
「悪かった!本当に悪かった!!」
「済まない。オレが止められれば良かったんだが」
「…いいわよ別に。嵐が悪い訳じゃないんだし」
「そうだな」
「とりあえず晴彦は刑ね」
「…ま、仕方ねぇかな」
「ちょっと待てコラ!どーしてランは良くてオレは刑なんだよ!?」
「うるっさいわよ、このバカ彦!どーせアンタが無理矢理勧めたんでしょ!?」
「い、いやいや、そんなコトはしてねーって!」
「確か『オレの酒が飲めない訳ないよな』と言って迫っていたはずだが」
「あ、この野郎!バラすんじゃねーよラン!!」
「…予定変更ね。今すぐ千架を呼びに行くわよ」
「頼むからそれだけは止めてくれェェ!!バレたら確実にされちまうだろがよォォ!!」
「なら、あのマリーをどうにかしなさいよ!今すぐ!!」
「ぬぐッ…!」
額に青筋を浮かべ、指先をビシ!と突き付けるフレデリカ。
指差した先には、真っ赤な顔をして寝転がるマリーの姿があった。
「…うふ…ふふふ…っ、…ふふふ……」
酔い潰れたらしいマリーは、険悪な空気に構わず不気味な笑い声を漏らし続けていた。
- 13 :
- この天樹の根には、現代で流通しているものに比べれば質は悪いが酒類が存在している。
醸造に関する書物が残されていたこともあり、嗜好品の一つとして生産されるようになっていた。
崩壊の後に成人を迎えた天樹院の子供達は、あまり酒類を好まなかったのだが
転生の日以前に既に成人していた人間にとっては、例え質が悪かろうとも酒の力を借りたくなることが往々にしてあるようだった。
所謂『飲みでもしないとやってられない』状態なのだが、その概念は、子供達には今一つ理解し難いものでもあった。
そんな『やってられない』状態にあった晴彦が、今晩飲まないかという話を嵐に持ち掛けていた。
そして偶然その場に居合わせたマリーが、良ければ何かつまみになる物を用意しようかと申し出た。
マリーの料理で酒が飲めるとなれば、彼らに断る理由などあるはずもない。
二人は当然の如くマリーの好意に甘え、その結果むさ苦しい酒の席に華を添える肴を手に入れたのだった。
酒宴が始まってから、手料理を携えてやって来たマリーを晴彦は必要以上に歓迎した。
というより、大して強くもない癖に飲みたがる晴彦は既に出来上がっていた。
そんな晴彦の前に現れたマリーは正に恰好の餌食であり、
まるで『社員旅行でお酌にやって来た女子社員に絡む酔っ払いの課長』よろしく
「オレの酒が飲めないのかよォ!?」とこれまたベタな絡み方をしていたのだった。
- 14 :
- そして、困り果てた表情を見せていたマリーに気付いて嵐が止めようとしたものの。
あと一歩のところで間に合わず、思い詰めたマリーは手にした酒を一気に煽ってしまっていたのだった。
いきなりその場に倒れて笑い声を上げ始めたマリーに動揺する嵐と晴彦。
組手を終えたばかりだったカイルとシャオに助けを求めたまでは良かったのだが、
付き合いの長い彼らですら、マリーの『惨状』には呆然とする他なかった。
自分達だけではどうにもならないと判断し、カイルはフレデリカを、シャオはヴァンを呼びに向かった。
そして先に到着し、事の顛末と晴彦の言い訳を聞かされたフレデリカは盛大な溜息を吐いていた。
「…じゃあ、まずは晴彦を黒焦げにするところから始めましょうか?」
「ちょ、待てよフー!落ち着けって!!」
「そんなの無理に決まってんでしょ!?マリーに一気させるなんて、何考えてんのよッ!!」
「だってよォ、まさか一杯であんなになるなんて思わなかったんだって」
「えへへへへぇ……」
不気味な笑い声を上げ続けながら、寝返りを打つマリーを全員が見つめる。
マリーは何も知らず、真っ赤な顔をして満面の笑みを浮かべていた。
- 15 :
- 「…まあ、オレですら知らなかったもんなぁ。マリーがあんなに酒に弱かったなんてさ」
「だから、人前では絶対飲ませないようにしてたのに…!」
「何だ、フーは知ってたのかよ?それなら教えてくれればいいじゃねぇか」
「…別に、その必要はないと思ってたのよ」
「ま、今更何言っても始まらねぇか」
「そうよ!元はと言えばアンタが悪いんだからね!?このバカ彦!!」
「だから反省してんじゃねーか!いい加減許してくれって!」
「黙りなさいよバカ彦!アンタなんかブリーフ一丁でペンギンが管理人のマンションに住めばいいんだわ!」
「それ作者が違うだろ!?」
「コラボまでした仲なんだから問題ないわよ!」
「つーか、それ打ち切」
「明日は我が身よ!その単語を口にすることだけは許さないわよ、絶対に!!」
「…さっきから一体何の話をしているんだ」
「…さぁ。オレが聞きたいよ」
嵐の問い掛けに、肩を竦めてみせるカイル。
晴彦の言葉はどうやらフレデリカの逆鱗に触れてしまったらしく
最も嫌う言葉である「ちっちゃい」と言われた時並に怒り狂っていた。
「アンケ」だの「ドベ5」だの「定位置」だのという、耳慣れない単語が飛び交う中。
マリーが再び寝返りを打ち、掛けられていた毛布から白い脚を投げ出していた。
- 16 :
- 「ん」
その変化にいち早く気付いたのは、カイルだった。
壊れた笑い袋の如く、延々と続いていた不気味な笑い声もいつの間にか止んでいる。
笑みを浮かべてすやすやと寝息を立てているその姿を見て、カイルと嵐は安堵していた。
寝相と真っ赤な顔さえ除けば、ある意味無防備で可愛らしくもある。
カイルはおもむろにマリーの元へと歩み寄り、屈み込んで顔を覗き込む。
酔っ払っている為に呼吸はまだ乱れていたが、これといった異常は見られない。
「おーいマリー、大丈……ぶはっ!?」
念の為にと掛けられたはずのカイルの声が、素っ頓狂に途切れる。
そしてカイルの首には、いつの間にやらマリーの腕が回されていた。
「うおっ!!?」
突然のことに、バランスを崩してそのままマリーの上に倒れ込むカイル。
身体をかわしてマリーに体重を掛けてしまうことは避けたものの、抱き寄せられて身動きが取れなくなっていた。
「ちょっとカイル、何やってんのよ」
「羨ましいことしてんじゃねーぞー。ちょっとそこ代われよォ」
「…そんなことしたら、骨まで灰にするわよ?」
「だから、何なんだよこの違いは!?」
「人徳の差という奴だろう」
「うるせー!!」
嵐も晴彦達の側に寄り、3人でカイルを眺めては軽口を叩いていた。
いきなり抱きつかれただけなのだから、すぐに起き上がると思っていたのだ。
カイルもそう思っていたようで「しょうがねぇなあ」と呟きながらマリーの腕を外そうとした矢先。
マリーが両腕をカイルの首にしっかりと絡め、小声でぼそりと何事かを呟く。
「…あ?マリー、一体何言っ…」
そして再び、カイルの声が素っ頓狂に途切れていた。
- 17 :
-
「ちょ、おい、コラッ!?止めろって!何してんだよ!!」
「……!!?舌、舌!うわ、舐めるな、いや噛むなッ!!」
「うわああああああああッ!!!」
先程とは違い、明らかに必で抵抗しているカイル。
3人の側からはマリーがカイルにしっかりと抱きついているだけにしか見えない。
しかしどうも状況は違うらしく、カイルはマリーに拘束されてじたばたともがいていた。
カイルの必な叫びで流石に異常に気付いた嵐と晴彦が、慌ててマリーからカイルを引き剥がす。
漸くマリーの腕から開放されたカイルは、その場に尻餅をついていた。
肩で息をしながら、流れ落ちる冷汗を拭う。その顔は、誰の目にも明らかな程青ざめていた。
「サ、サンキュー…、助かった…」
「大丈夫か?一体どうしたんだ?」
「いきなり叫び出したから、ビビったぜー?」
「あー…、うん、何つーか…。食われるかと…思った…」
「「??」」
「……………。」
疑問に満ちた表情を浮かべる嵐と晴彦。
突然のことに珍しく動揺を隠し切れないカイル。
そして、沈黙するフレデリカ。
「…うふふ…、やだぁ…もう…」
先程までとは違う意味で凍りついた室内に、マリーの笑い声が響く。
変わらず無邪気な寝顔が、余計に彼らの不安を煽っていた。
- 18 :
- そんな中、やや場違いな感のあるノックの音と共にシャオが部屋へと入ってきた。
マリーの傍らに座り込んでいる顔色の悪いカイルを見て、怪訝な表情を浮かべている。
「…どうか、したのか?」
「…いや、何も。それより、ヴァンはどうした?」
「追い返されたよ…」
『酔っ払いなら寝かせておけばいいじゃないですか。そんなことでボクの睡眠を妨げないで下さい』
二日酔いになったら診てあげますとだけ言い残し、部屋から閉め出されてしまったのだった。
「…まぁ、確かに無理矢理引っ張って来たら後がめんどくせぇよな」
「そーね。このまま寝かしつけといて、何かあれば診て貰えばいいんじゃない?」
「そうだな」
珍しくまともな意見を口にするフレデリカと、それに同調するカイル。
そして、その後ろでうんうんと頷く晴彦とやっぱり同調している嵐。
全員の視線が、すやすやと寝息を立てて眠るマリーに注がれていた。
明らかな違和感を感じつつも、シャオはその正体を理解することが出来ずにいた。
- 19 :
- 「…じゃあ、片付ける?」
「だな」
「なら、オレ達も」
「あ、いーよ嵐さん達は。後はオレ達がやるからさ」
「そうね、それより晴彦の面倒見といてよ」
「もう何もしねーよ!」
「うるさいわよバカ彦!元はと言えばアンタのせいなんだからね!?」
「が…ッ!」
「そういう事だ」
「…チクショー。何だよ皆してよォ…」
肩を落としてうなだれる晴彦をよそに、片付けに取り掛かろうとするカイルとフレデリカ。
シャオがそこに加わろうとすると、カイルがそれを制する。
「あ、片付けはオレとフーでやるからさ。シャオはマリーを部屋に連れて行ってくれねぇか?」
「それは、別に構わないけど…」
「なら、任せたわよ」
「……ああ」
違和感が、どうしても拭えない。
普段ならばシャオにマリーを任せるというのに、フレデリカが何も言わない時点で既におかしい。
それどころか、寧ろ積極的に送り出そうとするとは。
4人ともマリーを心配してはいるようなのだが、意図的に避けようとしているようにも見受けられた。
「…んぅ…、すぅ…」
床に寝かされたマリーは、小さな寝息を立てながら眠っていた。
先程までの惨状を知らないシャオは、そんなマリーを眺めて首を傾げていた。
- 20 :
- とりあえずここまで。
>>10の投下を待ちながら、続き書いてくる。
- 21 :
- あ、>>10じゃなくて>>9だった。済まん。
- 22 :
- と言うわけで書いてみた。
なんか新スレ一発目って自分には荷が重いです
スカ苦手な人はスルー推奨。
でもシャオ先輩が「こんなもの俺はスカトロとは認めない」って言ってたから大丈夫じゃないかな
- 23 :
- 突然だがマリーの朝は早い。
朝御飯の準備や軽い清掃云々のためだが、目覚まし時計の無いこの世界で毎日規則正しい生活を送っているのは天性の性格なのかも知れない
そんな彼女であるが、今日は一段と目覚めが早かった。
と言うのも
「………」
布団が濡れていた。湿って、ではなく濡れていた。
寝返りを打ってから脇腹に冷たい感触であったと言うことは自分のものではないだろう
つまり
「……フーちゃん」
『ビクッ』と擬音語でも聞こえてきそうなほどの反応を見せたのは、抜き足差し足で部屋から出ようとしていた金髪の少女
「ぉ、おおはようマリー」
「私のパジャマ、濡れちゃったんだけど」
「へ…へぇー、不思議ねー。じゃ、私は婆さまの所に…」
「待って」
「ッッ!!!!」
マリーがゆらりと手を持ち上げるとフレデリカの体が強い力で締め上げられる
体に傷は付けないように、しかし指一本動かせないほど丁寧に、強力に練り上げられたテレキネシスがフレデリカの肢体を拘束する
「ちょっとこっち来て」
「えっ、待っ…きゃぁ!!」
フレデリカの体が急にベッドに投げ出される
なんとか顔を持ち上げたフレデリカは俯きながら小さく笑っているマリーを見た
経験上、こんな表情をしている時のマリーは
(……やばいっ…!!)
おそらくキレている。普段決して怒ることの無いマリーはキレると感情の制御がきかなくなってしまう傾向がある
「やっ!!マリー、離してっ!!」
精一杯力を込めるがベッドが軋むだけで手足は投げ出された状態で固定されている
「ごめん!!マリー、ごめんってばぁ!!」
必の弁解も今のマリーには聞こえていない
不意にマリーが体を屈めてフレデリカの股間に顔を埋めた
「ちょ、何…して、…」
「やっぱり」
鼻を押しつけるような形で自分の恥股の臭気を吸い込むマリー
優等生のマリーの奇行にフレデリカは頭がついていかなかった
「やっぱりフーちゃん、おねしょしたんだ」
「………」
「なのにそれを隠そうとしたんだ」
「…ぅぅ……」
「フーちゃんのおしっこでパジャマ汚れちゃったなあ」
「……ん……さい」
「なぁに?聞こえないんよ?」
「…………」
「どうしたの?」
「……カ」
「…ん?」
「マリーのバカっ!! さっさと離しなさいよ!!」
- 24 :
-
「…………」
「…ぁ……」
言ってしまった後フレデリカは激しく後悔した。まず体を拘束されている今の状況でいくら強がっても劣勢が弱まることはない
それになにより
「……ふぅん」
マリーの笑みが一段と深まった
フレデリカの下の寝間着がゆっくり下ろされる。こちらはテレキネシスではなく、指を軽く立てながら。
「やめ…っ」
「嫌」
一気に寝間着を抜き去ると満面の笑みのまま縦裂に中指を添える
指が添えられている部分の感触はサラサラ、ではなく沈み込むような湿った感触。
軽く指を押し込むとじわりと染みが深まった
「…フーちゃん?」
「…ぅ、ぐす…」
フレデリカは小さく震え、目尻に涙を溜めていた
友人の滅多に見れない弱々しい姿にマリーは胸の中の空気が重くなったような、ぞくりとした感覚を覚えた
「フーちゃん、どうしたの?」
「……バカ、マリーの…ぅぅ…バカ。」
「ちゃんと言わなきゃ」
平行に添えていた中指を軽く曲げ、外壁を爪で擦る
「ひっ…」
「分かんないんだよ?」
そのまま指をゆっくり上下させる。粘着質ではないが確実に濡れた範囲が広がり、その不快感はフレデリカにも伝わる。
「マ…マリー!?」
「…ふふ」
マリーは全く微笑みを崩さず、聞こえないかのようにしきりに指を走らせる
いつにも増して妖艶な笑みを浮かべられ、フレデリカは背中に寒いものと熱いものを同時に感じた
軽く頭がボーッとし、少し力が抜けた瞬間マリーが空いている方の腕を軽く振った
最初は違和感、気づいてからは有無を言わせないような力で。フレデリカの足はゆっくりと開かれていった。
「やだっ、マリー、もうや…っだぁ」
「ふふっ、可愛いよフーちゃん」
マリーは満面の笑みを浮かべながらフレデリカの股間に顔を近付ける
何も触れていないはずなのに少し染みが濃くなったのを見てマリーは満足げな表情だった
ゆっくりと、しかし着実に顔を近付けていく
「マリー、お願い…、やめ…ひぅっ!!」
じゅる、と音を立ててマリーがそこに吸い付いた。
先刻よりも若干粘度が増した分泌液がマリーの口内に絞り出される
- 25 :
- 「やっ、きたな…ぁ、ぁあ…」
ずずずず、と一際大きな音を立てて口の中を液体で満たしたマリーはゆっくりと体をずらしていく
そして、キスをした。
「んむ、んっ、んーー!!」
そのまま柔らかな唇を開き、舌を割り込ませていくと噎せるような匂いが口の中に広がっていく
二人の舌の間に掛かる橋はマリーの唾液か、それともフレデリカの愛液か。
マリーは一度舌を引くと口の中のものを洗い流すように自分の体液を流し込み、飲み込むのを促すかのように再び唇を奪った。
こく、と喉がなるのを確認してからマリーはようやく口を離した
「はぁ…はぁ…」
「ん…フーちゃん…」
マリーは静かに体を起こすとそのまま上の寝間着のボタンに手をかけてプチプチと外すと、膨らみかけた双峰が顔をだした
フレデリカはその様子をただ見ていた。頭が上手く回らなかったのとマリーの生肌があまりに美しかったから。
マリーが手放すと寝間着はそのまま宙に浮いた
その後急に動き出したと思ったらそれはフレデリカの顔に覆い被さるように張り付いた
「ん、んー!!んむっ!!」
自分の臭気と息苦しさでフレデリカは身を捻るが、すぐに自分の下腹部の違和感に体を固めた
くちゅ…
「ふぁ、ん、んー!!」
先ほどまでとは違う直に感じる刺激と先ほどまでとは違う恥部の粘り気。
「フーちゃん、自分のおしっこの臭いで感じちゃったの?」
「ん、んっ、んーんー!!」
顔をぶんぶんと振って反論しようとするがテレキネシスによって張り付いたマリーの寝間着は離れない
「変態さんだね」
一言そう呟くとマリーは急に中指を鍵状に曲げて大きくストロークさせた
わざと音を立てるようにかき混ぜると、ぐちゅぐちゅと淫猥な音が響いた
「んぁ、やあ、ん、ぁっ!!」
突然の刺激にフレデリカの腰がガクガクと揺れ、新たな愛液がマリーの指に溢れた
いつからかはわからない、しかし確実にどこか興奮していたフレデリカの身体に『それ』はすぐに訪れた
「んっ、ん、ぁ、ぁぁあ、んんんんんーー!!!!」
びくん、と一度大きく跳ねたあとフレデリカの秘部から透明な液体が溢れだした
いつの間にか全身のテレキネシスは解けていたが、力が入らなくなっていた
「フーちゃんまたおもらししちゃったの?パンツ汚れちゃったから今日1日は何も履かないでね。じゃないと………わかるよね?」
つづく?
- 26 :
- 最低のタイミングで最高の職人さんと被ってしまった、のう。
とりあえず、ごめんなさい
黒マリーを書きたくなったのと自分の欲望に忠実になってみた
あとテレキネシス万能説
- 27 :
- 一つ言い忘れ。
上のフレデリカ&マリーはどっちも幼フレデリカと幼マリーです
19歳の金髪ツンデレがおねしょとか興奮し過ぎて俺が失禁するわ
- 28 :
- 19才バージョンで堪能した俺の時間を返せ。
いや面白かった。GJ!!
- 29 :
- 19歳バージョンを堪能した後に、黒幼女マリーも堪能した俺は間違いなく勝ち組。
つーかシャオ先輩の守備範囲広すぎっすよ。
- 30 :
- ふむふむ
- 31 :
- クリムゾンのサンプル画像漁ってるんだがフレデリカはあってもマリーが見当たらない
なぜだ
- 32 :
- 坊やだからさ
- 33 :
- 雨宮「ほら…あそこって基本女はヤラれっぱなしじゃない?だから私はキャラじゃないってだけ………」
- 34 :
- 保管庫の中の人乙!
- 35 :
- ここがバレスレの代わりですか?
- 36 :
- そういや新スレになって保管庫のリンクがないな
- 37 :
- エロパロ的には今週みたいな回は微妙だな
カブトは臆病なヘタレのままがよかったが、まあ戦力にならないし仕方ないか…
とりあえず来週に期待
- 38 :
- かがり火の人は女って事で良いの?
- 39 :
- 手を見るかぎり残念だが男の娘だと思う。
- 40 :
- 今週ので全員だったらワイズでちゃんとした女性はカプリコさんだけってことに
……うーん、華が無(ここから先は血が滲んで読めない
- 41 :
- まぁパラノイドサーカスもコクテンだけだったし
- 42 :
- コクテンはかわいかったな…
- 43 :
- マリーがワイズに入ればなんら問題は無い
- 44 :
- 壮大に遅いが前スレのラストもGJ!
- 45 :
- 今週夜桜好きにはおいしすぎた・・・なんだあれ2人とも可愛すぎるだろ!
- 46 :
- あのまま邪魔が入らなければちゅっちゅしてたな
- 47 :
- というわけでこんなgdgdな気持ちで未来へ転送されて根とかいった日には
あれ、なんかあの二人雰囲気違う、みたいなことに絶対なっちゃうよね。
なんか時々二人して見詰め合っちゃってる夜科と雨宮さんを前にして
フーちゃんは「な、な、ななな」とかなっちゃうんだけど、さすが僕らの
マリーさんはそうは問屋がおろさない。つかつかと二人の間に割り込んで
アーゲーハーさん!って腕に絡みつくわけですよ。
そこでアゲハさん突然の奇襲に鼻の下が伸びてしまうわけなんですが
そこは桜子さん、アビ子さんと超シンクロ。現れた敵はかなりの強敵だがしかし
女の魅力は胸だけではないことをアビ子さんから超学習。よろしい、ならばその腕貰ったと
マリーの反対側の腕とり指取りスカートの中へ。夜科の指へ伝わる感覚既に未知数限界突破
そうよ女の柔らかいところは胸だけじゃないのよ的な表情で勝ち誇った桜子さん、だがしかし
既にマリーは生乳を出しているという体たらく、さすが俺らのまりーさん、安定感パネェッスだがしかし
ここで主人公補正、大丈夫だ雨宮俺はどちらかというとちっちゃいほうがすkだがしかし
ぐいっと顔をマリーにつかまれて吸ってもいいんですよといわれた日にはいいですともとかいっちゃって
股間が高速前方射出なわけで、これで勝負あったさすがマリーさん貧乳娘などなんとも無いぜとか
思ってたら雨宮さんが既に股間へダイレクトアタックを敢行しているわけで、
しまったいつもツンツンキチキチな雨宮さんが上目遣いでしおらしくちゅっちゅされたら
もう俺の下半身がぼるてくす状態な夜科さん、そんな様子をはたからみてたフーちゃんは股間がじゅんと
潤っちゃっていてそれは巧みにマリーを夜科にけしかけたカイルの罠であったみたいないきなり後ろから
スカートの中に手をつっこまれたフーちゃんはひゃんとかいっちゃってやだ、カイルやめなさい、ああんでも感じちゃうビクンビクン
ってことになってそこで空気がいやがおうにも読めてしまうシャオ(以下略と思いきや、ヴァンがシャオの背後で
ところでこの体の芯まできちまったキュアをみてくれ、こいつをどう思うみたいな感じで
いやあ、今週雨宮さん可愛かったっすね。
- 48 :
- ちょwwおまwww
まとまってるようで全くまとまってねえwww
- 49 :
- なんだこの萌えSSはw
- 50 :
- スク水をチョイスしたマリー、計算だと思った自分が情けないorz
- 51 :
- 初回…三人で遊ぶ
二回目…待ち合わせに大幅に遅れた後に、二人でカラオケ
三回目…二人きりじゃない事へのお詫びとして二人でメリーゴーランド
もう赤マル番外編四回目はもう二人で寝室から出てくるとかか
- 52 :
- 未来改変したら前回の未来に残った奴らはどうなるのかな?
いや 普通に出てくるのは確かなんだけどさ
- 53 :
- ごめん 誤爆した
- 54 :
- てす
- 55 :
- 何故だれもスク水マリーに反応しない
あー、平泳ぎするマリーを後ろから除きこみたい
- 56 :
- ほしゅ
- 57 :
- 捕手
- 58 :
- >>12の続きを投下してくよー。
今回注意事項が多いんで、ヤバいと思ったら途中でバック推奨。
・マリーのキャラ崩壊っぷりが尋常でなくひどい
・シャオの扱いもちょっとひどい
・百合注意
おkなら次からドゾー。
- 59 :
- 「………」
「…すぅ…」
カイルとフレデリカが後片付けを始め、先に部屋を出たシャオはマリーの部屋の前に立っていた。
背負われているマリーは、シャオの背中ですやすやと寝息を立てている。
意識のない人間の身体は重い。
しかし背中に密着しているおっぱいだとか、抱えている太ももだとか、やっぱり気になるおっぱいだとか。
酔っ払っている為にやけに体温の高いマリーの身体と、その柔らかさの前では些細なことであった。
マリーを背負ったまま、器用にドアを開く。そしてスイッチで明かりを点ける。
すると、明かりに気付いたのかマリーの身体がぴくりと反応していた。
「……?シャオ…くん…?」
「気が付いたのか。大丈夫か?」
「…どう…して…?」
「晴彦さんに飲まされて潰れてたんだ。今日はこのまま寝るといい」
「そう…なの…」
「ああ」
どこか不満気なマリーの声。
酔い潰れた揚句に目覚めたのだから、機嫌が良い訳もないだろう。
そう判断したシャオは、そのまま室内へと向かおうとする。
「…いいよ…。自分で…歩ける…」
すると、マリーに動きを制された。マリーは背負われていた身体を振りほどくようにして、その場に足を着く。
そして、シャオが振り向くよりも先に、
−ガンッ
壁面を荒っぽく殴りつける音と共に、部屋は再び暗闇に覆われていた。
- 60 :
- 「な…ッ!?」
突然のことに動揺するシャオの首に、するりと何かが巻き付いた。
暗闇に浮かぶ、白くて柔らかくてどこかひんやりとした感触を伴う何か。
白蛇を彷彿とさせる「それ」がマリーの腕であることに気付いたのと同時に、
背後のマリーは、シャオに身体をぴったりと密着させて抱きついて来た。
「…うふふ…。シャオ君、…捕まえたぁ…」
鼻にかかるような猫撫で声が、シャオの首筋を撫でる。
背後から響いたその声に、シャオの背筋は凍り付く。
そこに居るのはマリーのはずなのに、まるで別人のような毒気と艶を帯びた声。
心を半分捨てた、デレたり病んだりトンファーを振り回したりする某ヒロインを思い出させる豹変ぶりである。
今のシャオに確認出来ることは、とりあえず肌の色に変わりはないということだけだった。
「マ、マリー…!?」
「…うふ、…ふふふ…っ」
身を乗り出すようにして、シャオにしっかりと抱きついて来るマリー。
背中にはマリーの胸が押し付けられており、その柔らかい感触がこれでもかという程に伝わってくる。
そんな「あててんのよ」な状況にありながらも、シャオの全身からは冷汗が噴き出していた。
武術の心得があるからこそ、感じ取れてしまう。
首に回された腕は、甘える女のそれではない。
明らかに、仕留めようとする者の腕だ。
耳元で囁く甘い声は、媚びる女のそれではない。
獲物を前に、自制心を失いつつある獣の咆哮だ。
−喰われる。勿論性的でない意味で。
シャオが、そんな感情を抱いたことを知ってか知らずか。
背後の「マリーのような物騒で危険な誰か」は、指をシャオの身体に這わせながらこう囁いた。
- 61 :
- 「ねぇ…。えっち、しよ?」
「は…?」
一体、何をどう聞き間違ったというのか。
今のマリーの言葉は、溢れんばかりの気を放ちながら使うような単語ではなかったはずだ。
混乱しつつあるシャオの首に、ぎゅっと両腕を絡めて甘えるかのように抱きついて来るマリー。
そんな仕草とは裏腹に、頸動脈に薄刃を当てられているような威圧感にシャオは気圧されていた。
「シャオ君…、ねぇ、しよう…?」
「な、何を、馬鹿な、ことを」
「私と…するの、いやなの…?」
嫌ではありません。
嫌な訳がありません。
大事なことなので二回言いました。
しかし据え膳食わぬは男の恥といえど、いくら何でも猛獣の檻の中にある据え膳は食べられません。
シャオがそんな思考を巡らせていると、抱きついているマリーは悲しそうな態度を見せる。
「シャオ君…、私のこと、きらい…?」
嫌いだなんてとんでもない。
寧ろ好きすぎて気が付いたら10年経ってましたが何か。
ストーキング技術において、右に出る者は居ない域にまで達しましたがそれが何か。
誰にともなく、心の内で言い訳を延々と繰り返すシャオ。
当然のことながら背後のマリーはそんなシャオの心情にも構うことなく、耳元に唇を寄せて囁く。
「私…、知ってるんだよ?」
「な、何をだよ」
「シャオ君、いつも私のこと…見てるでしょ?」
「!!」
「気付いてないと…思ってた…?」
「お、俺は、別に」
「…嘘つき」
熱を帯びた甘い吐息が、シャオの首筋を這う。
心拍数は跳ね上がり、喉がからからに渇いていた。
背後のマリーは何が楽しいのか、シャオに抱きついたままくすくすと笑い声を上げている。
マリーが煽るように身体を密着させればさせる程、シャオの背中に伝わる胸の感触。
そんな極楽のような状況にありながらもシャオの全身は硬直しており、冷汗が引く気配はない。
今のマリーは、明らかに尋常ではなかった。
言動はどう見てもシャオを誘っている者のそれなのだが、気配が別人のように凶悪である。
例えるならば、鴨がネギを背負って調理器具まで携えてやって来たが、
実は戦闘力が53万の鴨だった、というくらいの凶悪ぶりであった。
酒に酔ったからといって、こうも豹変してしまえるものなのか。
いっそ「中の人など居る」状態ではないのか。
そうやってシャオが現実から目を背けようとしていると、背後のマリーは再び口を開いていた。
- 62 :
- 「私の胸ばかり…見てるじゃない…?」
「そ、そんな訳じゃ」
「見てるだけなんて…、つまらないでしょ?」
「な、なな、何を、言って」
「シャオ君の好きなようにして、いいんだよ…?」
「な」
何これ、幻聴?
「シャオ君になら…、私、何されても…いいよ?」
やっぱり幻聴だ。そうに違いない。
「どうせ私の身体、勝手にオカズにしてるんでしょ?」
してます。……じゃなくて今、何て言った?
「胸で挟ませたり、口で(ピー)させたり、無理矢理(ピー)させたりとか、してるんでしょ?」
いや、流石にそこまでは時々しか。
おかしいな、さっきからマリーの声が途切れて良く聞こえないんですが。
「それとも(ピー)が(ピー)して、(ピー)させたりしてるの?」
…人は本能的に許容し難い状況に陥ると、その原因となる情報を無意識の内に遮断してしまうことがある。
今のシャオもまさしくその状態にあり、先程からマリーが発する卑猥な言葉の数々を耳に入れることを拒絶していた。
あのマリーが、こんなことを言うはずがない。
しかし現実は得てして非情であり、最終的にマリーの口をついて出る言葉は全て放送禁止用語になっていた。
恥ずかしがりながら卑猥な言葉を口にするのであれば存分に萌える、或いは燃えるところではあるのだが。
恥ずかしがるどころか、嬉々として放送禁止用語を連発されては、萌えるどころか萎えるだけである。
口に出来るということは、そもそもマリー自身にそういう「知識」があるという訳で。
その事実に、シャオは驚愕せずにはいられなかった。
- 63 :
- 「(ピー)が(ピー)で(ピー)を(ピー)とか…」
「……………。」
延々と続いている、マリーの放送禁止用語のみの発言。
萎えるという次元も通り越し、そのうちシャオは考えることをやめた。
そして完全に沈黙したシャオに対して、マリーはとどめの一言を放つ。
「だから、私とえっちしよう?」
だから、何故そうなる?
今のマリーの思考回路は、シャオには到底理解出来ないものだった。
マリーが自分をこうも積極的に誘ってくること自体は歓迎すべき、というよりも有り得ない事態なのだが。
余りにも想定外の事態と想定外の変貌を遂げたマリーを前に、シャオは困惑していた。
この状況を打破する、有り体に言えば「この状況から逃げ出す」方法を思案するものの、良策は浮かばない。
沈黙を続けるシャオに、マリーも流石に苛立ちを覚えたらしく。
シャオの頭を掴み上げると、噛み付かんばかりの勢いで耳元に唇を寄せていた。
「いい加減にしなさいよ…?」
「何を…だよ」
「私とヤるの?ヤらないの?その程度のことも答えられないの?」
「その程度のことじゃないだろう!?」
どうやら変身には二段階目があったようです。
デレが完全に消え失せているようです。
やっぱり肌の色が黒くなっていたりはしませんかこれ。
…いや、白いな。それよりさっきから首を絞めようとしてませんかこれ。
「うるさいのよ、このヘタレ…!」
「何だと…!?」
それが、シャオが自分の意思で発した最後の言葉だった。
マリーは掴んでいたシャオの頭を無理矢理自分の方へと向けた。
「が…ッ!?」
その勢いでごきっ、と嫌な音がしたがマリーは気にする素振りもない。
強引に向けさせられた視線の先で、マリーの瞳がじいっとシャオを見据えている。
「……………」
その瞳は、完全に据わっていた。
両手でシャオの頭を掴み直すと、更に自分の方へと振り向かせる。
「ぐぁ…!!?」
今度はべきっ、とこれまた嫌な音がしたがマリーはやっぱり気にする素振りすら見せなかった。
身長差がある為か、マリーはシャオの頭を掴んだまま爪先立ちになる。
そしてそのまま、何の躊躇いもなくシャオに唇を重ねていた。
- 64 :
- 「!!?」
「…んっ…」
突然のことに身を引こうとしたシャオを逃すまいと、両手でしっかりと頭を固定させる。
それから舌を滑り込ませると、やけに慣れた動きでシャオの歯列をなぞる。
深く差し込まれた舌は、惑うシャオの舌を捉えていた。
ちゅぱ、ぴちゃっ、と唾液の絡み合う音と、マリーの吐息だけが響く。
シャオは石化したかのように指一つ動かすことも出来ず、ただマリーの責めを受け続けていた。
(…何…故だ…!?)
その間シャオの意識を支配していたことは、酒臭くてどこか甘い吐息でも、マリーの柔らかい唇の感触でもなかった。
勿論、積極的という次元ではない言動や、密着しているおっぱ…身体の感触でもない。
(一体、誰が…!マリーに『こんなこと』を教えたんだ…!!?)
そんな疑問を抱かずにはいられない程、マリーの舌技はやけに手慣れていて巧みだった。
唐突に唇が離れ、顔も離された。マリーは少しだけ呼吸を乱しながら、
俯いたままで二人分の唾液で濡れた唇を無造作に拭う。
そして呆然としたままのシャオを見上げた瞳は、ぎらりと光っていた。
「あーあ、本当に災難だったよなァ」
「…うん」
一方その頃、片付けを終えたカイルとフレデリカは自室へと戻ろうとしていた。
相変わらず変な様子のフレデリカに、カイルは横目で視線を送る。
「… なぁ、フー」
「何よ」
「酔っ払ったマリーに、何かされたことでもあんのか?」
「なッ!!アンタ、何で、それをっ!?」
その場に立ち止まり、素っ頓狂な大声を上げるフレデリカ。
予想以上の反応に驚きながらもカイルはフレデリカを制すると、納得した表情を見せていた。
「いや、もしかしたらと思ってな?」
「あ…、何だ。そういう…ことなの…」
「だってなぁ、オレもあんな目に遭うとは…思わなかったしな」
「… でしょうね」
「で、フーの態度も何かおかしかったからさ」
「ああ…、うん」
「…大丈夫だったのか?」
カイルのその一言に、フレデリカは思わず顔を上げる。
茶化す訳ではなく、カイルは至って真剣な様子だった。
マリーがカイルに何を言ったかは分からない。
しかし「酔っ払ったマリーの恐怖」を体感した者同士の、奇妙な連帯感がそこにはあった。
「………」
「言いたくねぇんなら、無理して言わなくていいぜ」
「………うん」
「…ま、無事だったんならいいけどさ」
「……………」
果たして、あれは「無事」と言えるのかどうか。
フレデリカは俯いたまま、その時のことを思い返していた。
- 65 :
-
今日の嵐と晴彦のように、マリーとフレデリカとで酒宴を開いたことがあった。
酒宴というよりも、パジャマパーティーといった方が近い。
持ち寄った中にアルコールもあったという程度のものである。
現代ならいざ知らず、この「根」において「お酒は20歳になってから」という法律はさしたる意味を持たない。
その為厳密にはまだ成人していないフレデリカが酒を持ち出そうとも、咎める人間も居なかった。
甘ったるい酒をちびちびと舐めていても、そうそう酔っ払う訳がない。
他愛もない話をしながら、持っていたグラスの中身が半分ほどになった頃。
ついさっきまでにこやかに話していたマリーの顔からは、表情が消え失せていた。
「…何よ、マリー。どうかしたの?」
「…………」
突然の異変に気付き、グラスを置いてマリーの側へとにじり寄る。
怪訝に思いつつも、下からマリーの顔を覗き込もうとしたその時。
「え?」
いきなりマリーに手首を掴まれ、フレデリカはその場に押し倒されていた。
ばさりという音と共に、結えたマリーの髪が流れて落ちる。
逆光の中、どこか虚ろなマリーの瞳が呆然とするフレデリカを見据えていた。
「フーちゃん…」
「マ、マリー?」
そして身体に圧し掛かるような重みと共に、マリーはフレデリカの身体に覆い被さる。
脚に何かが触れたと思った時には、マリーの太ももに両脚を押さえ込まれていた。
ポニーテールの毛先が、フレデリカの耳元をくすぐる。
潤んだ瞳には、動揺する自分の顔が映っていた。
熱っぽい吐息が、鼻先や頬を撫でる。
そんな至近距離でやけに艶っぽい瞳に見つめられ、フレデリカの鼓動はどきどきとうるさいくらいに鳴り響く。
予想外の事態とアルコールのせいで頭は正常に働かず、この場から逃げ出すという発想すら浮かばずにいた。
「…すき」
「ア、アンタ一体何言っ…!?」
マリーの唇がかすかに動き、耳に入った言葉。
聞き間違いではないかと思ったフレデリカの予想を裏切り、マリーはフレデリカの唇を塞いでいた。
「……うぅ…ッ…!!」
「…ん…、ふ…ぅ…」
じたばたと抵抗するフレデリカに構わず、思うがままにその唇を貪るマリー。
不利な体勢であることに加え、小柄で華奢なフレデリカとテレキネシスを操るマリーとでは力の差は歴然だった。
柔らかい唇と、生温かく絡みつく舌の感触にフレデリカは動揺する。
唾液と共に口腔に無理矢理流し込まれた、果実の匂いと甘ったるい液体。
それは先程まで飲んでいた酒なのか、マリーの唇そのものの「味」なのか。
変に冷静な頭の片隅でそんなことを考えながら、フレデリカは抵抗も出来ずにされるがままになっていた。
- 66 :
- マリーの舌は、強引ながらも壊れものを扱うかのような繊細さでフレデリカの口腔を愛撫していた。
ぴちゃぴちゃとやけに生々しい音や、唇や粘膜を通して伝わる感覚に堪えかねてフレデリカは目を閉じた。
そのせいで余計に感覚が研ぎ澄まされてしまったことに気付き、フレデリカは再び目を開こうとする。
「……ッ!!」
まるでそれを見透かしたかのように、マリーの舌が奥深くへと潜り込んで来た。
マリーの舌に自分の舌を絡め取られ、フレデリカの肩がびくりと跳ねる。
そんな反応をも楽しんでいるのか、マリーはフレデリカの口腔を蹂躙していた。
激しくなった動きに合わせて、唇の端から唾液が溢れて零れ落ちる。
身体の芯から、何かが這い上がって来るような奇妙な感覚にフレデリカは戸惑っていた。
マリーの行為によって与えられていることは分かっても、何の救いにもならない。
それどころかマリーがこの「行為」を止めない限りは止むこともないという事実に、酷く不安を煽られていた。
「…っは、…ぁ……」
「フーちゃん…、かわいい…」
一体どれだけの間、いいようにされ続けていたのか。
ようやく唇を解放されて、恐る恐る目を開いたフレデリカの瞳に照明の光が突き刺さる。
その眩しさに思わず眉を顰めると、やけに含みのあるマリーの声が上から降ってきた。
「…アンタねぇ…!一体、何考えてんのよ…」
「いやだった?」
「それ以前の…問題でしょ…!?」
「……そう?」
「やっ、ちょっと!!」
つう、とマリーの指がフレデリカのネグリジェの裾へと潜り込む。
ひんやりとした指先が、太ももをざわざわと這い回る。
その感覚に惑わされ、気付いた時には指先は下着に掛かろうとしていた。
「ねぇ、フーちゃん…?」
「…や…、あ…ッ!」
「本当にいやなら、どうして逃げないの?」
「…だっ、だって…!」
「フーちゃんだったら、そのくらいのこと…出来るよね?」
唐突にマリーが、フレデリカの顔を覗き込んだ。
情欲に溺れた瞳が、じっとフレデリカを見据える。
フレデリカは凍り付き、喉まで出かかっていた反論の言葉は飲み込まれてしまっていた。
「それとも」
「…ッ!!」
「もっと、して欲しいの?」
「ひ…あぁ…ッ!!」
マリーがフレデリカの耳元に顔を埋め、その白い首筋に舌を這わせたのと同時に。
フレデリカの喉からは、明らかに艶を帯びた嬌声が発せられていた。
下着の端に掛けられていた手が、躊躇うことなくそれを引き下げる。
外気に晒された、誰も触れたことのない場所へとマリーの指が伸びていた。
- 67 :
-
「…おい、フー?」
「!!?」
「どうしたんだよ、いきなりボーッとして?」
「…ぁ、カイ… ル…?」
いきなり名前を呼ばれて我に返ると、怪訝そうな顔をしたカイルがフレデリカの顔を覗き込んでいた。
どうやら「マリーとの一件」を思い返している内に、意識を手放しかけていたらしい。
ちなみにその直後、アルコールの回り切ってしまったらしいマリーはフレデリカに覆い被さったまま眠ってしまった。
幸いなことにフレデリカの貞操は守られた訳なのだが、いきなり襲われ押し倒された揚句に唇を奪われ、
よりにもよってそれがフレデリカにとってのファーストキスであったとなれば、その衝撃は筆舌に尽くしがたい。
おまけに翌日目覚めたマリーが何一つとして覚えていなかったとあれば、尚更のことである。
勿論そんなことを自ら説明するなんてことも出来ず、その事件はフレデリカだけの秘密となっていた。
但し、それ以来マリーをアルコールの類から徹底的に遠ざけるようになったことは言うまでもない。
「…ん、大丈夫…。何でもないわ」
「…そうかぁ?」
赤みを帯びた顔と、もじもじしつつもあからさまに動揺している態度。
どう見ても大丈夫そうには見えなかったが「マリーとの一件」を思い起こした結果であると察したカイルは
それ以上追及しようとはせず、その場を取り繕うかのように廊下の先へと視線を向けていた。
「ん…?」
「な、何よ、どうしたの?」
「今、何か聞こえなかったか?」
「え?」
フレデリカの声と重なるようにして、微かだがしかしはっきりと廊下の先から声が響く。
気のせいだろうかと首を傾げようとしたところで、再び同じ声が廊下に響いていた。
−アッー!
それは、とても良く知った「誰か」の悲鳴だった。
「………」
「………」
引き攣った顔で、互いを探るように見つめ合うカイルとフレデリカ。
仲間の危機には、何をおいても駆けつけるのが彼らエルモア・ウッドである。
だがしかし、彼ら二人は別の「秘密」を抱えてもいた。
酔っ払ったマリーの恐怖。それを身をもって知っている二人は思わず身が竦む。
今度こそ。今飛び込めば、今度こそ『喰われる』。
それが分かっているからこそ、二人は迷っていた。
- 68 :
- 「なぁ」
「う、うん」
先に口火を切ったのは、カイルの方だった。
フレデリカは緊張した面持ちで、カイルをじっと見上げている。
「もう遅いし、とっとと戻って寝ようぜ」
「…そ、そう…ね」
「マリーの様子なら、朝見に行けばいいだろ」
「うん、そうよ。そう…よね…」
カイルの提案に、どこかほっとした様子を見せるフレデリカ。
そして自分の提案を了承したフレデリカに、カイルも安堵した様子を見せていた。
(悪りぃ、シャオ…!許せよな…!)
(…まぁ、いくら何でもシャオ相手なら大事には…ならないわよね…?)
勝ち目のない相手に対し、立ち向かうだけが兵法ではない。
危険を回避することもまた兵法である。
逃走することは恥ではない。勇気ある撤退でもあるのだ。
自分たちは宣戦の儀で、それを知ったではないか。
そして大事の前には、得てして小さな犠牲がつきものである。
要するに二人は、最も無難かつ安全な「シャオのことは放っておく」という選択肢を選んだのだった。
いくら何でも、マリーの力でシャオをどうこうすることは出来ないだろう。
さっき悲鳴が聞こえたけれど、そこから状況を立て直すくらいは出来るだろうし。
いくらテレキネシスがあるとはいえ、シャオの能力があれば太刀打ち出来ないはずがない。
明らかに必な感じの悲鳴だったような気がしなくもないけど、聞き間違いかもしれないし。
万が一「何か」が起きたとしても、命まで取られることはないだろう。
性的な意味では、ともかくとして。
- 69 :
-
「…ん…、うぅ〜…」
そして翌朝。
マリーは、激しい頭痛と共に目を覚ましていた。
ガンガンと、頭を内側から殴りつけるような痛みに思わず呻く。
身体を起こしてからシーツごと頭を抱え込んだところで、異変に気付いた。
「え…?」
何故か、服を着ないまま眠っていたらしい。
慌ててシーツをめくり、中を確認してぽつりと呟く。
「はいてない…」
そもそも昨晩は、一体何があったのか。
必に思い返そうとするのだが、頭痛に遮られて何一つとして思い出せない。
今のマリーは自分が酔い潰れていたことはおろか、嵐と晴彦の元に料理を届けたことすら忘れ去っていた。
「私…、何してたんだろう…?」
疑問と不安を抱きつつ、首を傾げながら起き出そうとするマリー。
ふとその視線の先にある「もの」に気付き、驚愕の余り声すら失っていた。
「…… うぅ…」
「え、あ、シャ、シャオ君ッ!?」
何故か床に、シャオが転がっていた。
しかしマリーを絶句させたのは、それだけではない。
床に転がっていたシャオは、全裸だった。
正確には、シーツと一緒に放り投げられているような状態だった。
おまけに身体のあちこちに、いくつか引っ掻き傷まで付いていた。
うつ伏せになっているせいで表情は窺えなかったが、その顔は明らかに青ざめていた。
「…… たの、む…。…もう…止め…」
どう見ても虫の息といった体のシャオが漏らした言葉に、マリーの顔からは血の気が失せていく。
慌てて室内を見渡すと、自分とシャオの衣類があちこちに散らばっていた。
「何が…、起きたの…!?」
ずきずきと痛む頭を抱え、呻くように呟く。
昨晩の記憶を全て失っているマリーが「真実」にたどり着けるはずもなく。
マリーは縋るように、身体を包んでいたシーツを掻き抱いていた。
床の上に転がったままのシャオが上げた呻き声は、既にマリーの耳には入っていなかった。
- 70 :
- 以上。
酔っ払ってえろえろなマリーたんとかありじゃね?と思って書き始めたら、どうしてこうなった。
途中の(ピー)は最初は伏せずに書いてたんだけど、マリーに猥語を喋らせるのが忍びなくて一応伏字にしておいた。
マリーとシャオの間に何が起こったかは、皆様のご想像にお任せします。
フーちゃん聖誕祭だというのに何をしてるんだ俺は…。
百合って難しいね。
- 71 :
- シャwwwwwwwオwwwwwwww
- 72 :
- シャオwww
ここまでくると同情したくなるwww
- 73 :
- 遅くなったが乙!
シャオwwww
- 74 :
- 先週ネタを少々
本当に今日はどうかしている。
目の前にあるのは自分が知らない顔。
「今からちょっと良いかな…」
雨宮とは小学校から一緒だった。だが、こんなにか弱く、はかない彼女をアゲ
ハは知らない。二人きりの廊下、あどけなさと色っぽさが混在する雨宮をこの
場で抱きしめてしまいたい衝動を抑えるので必になっているのに気づいてい
るだろうか。雨宮は震える手でアゲハの手首を掴んだ。
「あっ…!」
「えっと…」
思わず見つめ合ってしまい言葉を失う。少しパニック気味な雨宮は掴んだまま
走りだした。
「どわっ!」
「き、来て!!」
握られた手首に走る痛みにアゲハは、雨宮の並々ならぬ意志を感じた。
「はぁ…はぁ…ごめんね、走らせちゃって」
「いや…」
駆け込んだのは雨宮の使っている部屋だった。恐らくはとっさの判断だろうが、
夜に女の部屋というシチュエーション、しかも昼間にはちょっとした事件があ
った部屋だ。意識するなと言うのが土台無理な話だろう。
「で…あのね……えっと…」
言葉が出て来ない。今まで必に自分に嘘をついて来た雨宮は、こんな時にど
う言えば良いか分からないかも知れない。言葉と一緒に呼吸も忘れたか、息苦しそうになり目には光るものがある。
「昼間の事…だろ…?」
「う、うん!」
極力動揺を悟られないように、出来ればこの場の空気をリードしてやるように
アゲハはさりげなく隣に座った。
「夜科は…どうなの?」
「どうって…」
「あの言葉は嘘?」
「…」
「私は………嘘じゃない!夜科が好き。私の話を聞いて笑った人を殴った時も、
ここのプールや研究所で言ってくれた時も…ホントに嬉しかった」
「俺も嘘じゃない…」
「ホントに!?」
目を大きくして雨宮がはっとこちらを向く。
「あぁ、俺嘘つかないだろ?」
「じゃあ…」
「じゃあ?」
「昼間の続き、してくれる?その先まで…」
喧嘩の時と同じだ。すっと頭が冷え、肝が据わる。アゲハは覚悟を決め、少女
の肩を掴んだ。
- 75 :
- 一つ改行ミスッたww
まぁ良いか。
- 76 :
- 小ネタといわず、続きを!
- 77 :
- てs
- 78 :
- 結局過去が多少変わっても大筋が変わらなきゃ未来のエルモアウッドの記憶は変わらないのかな
- 79 :
- 改変の結果、例の未遂事件を見たことでアゲハと雨宮はラブラブだと10年信じて来た
チルドレン。彼らの要らぬ世話によって無理矢理一つの部屋で寝るよう押し込められる二人
- 80 :
- >>79
むしろ、アレを見た結果まりぃがかなり積極的にアタックしてくるとか
- 81 :
- アゲハとデレ宮さんのアレをみて積極的になったマリーは結果として大好きなシャオ君を押し倒しちゃったと思ったらシャオ君お得意のライズで一気にマリーを反転。
おっきなおっぱいを揉みしだいてたらマリーは思わず喘ぎ声を出しちゃったから下の方も触ってみたら案の定びちゃびちゃになっちゃってるからそのまま生で入れちゃって正常位で胸を揉みながらガツンガツン突きまくる
するとマリーから出てきた愛液でお互いにぐっちゃぐちゃになっちゃって滑りが良くなって来たから一気にラストスパートで5回/秒くらいのペースで腰振ってたらマリーが一際高い声を出しながら果てる
その時に締め上げられた衝撃で思わず中に出しちゃって年頃のマリーは一発で妊娠しちゃったから責任を取って結婚するシャオ君なのでした
「なぁ…何書いてんだシャオ」
「あ、いや、これは…日記、そう日記だハハハ」
- 82 :
- ここのSS見てるせいで余計に本編のシャオがヘタレに見えて困る。
まぁ、岩代もおまけとかでネタキャラにしてるけど
- 83 :
- でも真面目に考えちゃうと能力のせいで結構切ない事になるからその位の扱いでちょうど良い。
- 84 :
- 俺のせいじゃねーからな!!<シャオが余計にヘタレて見える
でもたまにはシャオの扱いを良くしてもいいかなとか思った。
てな訳で>>12と>>58の続きっぽい話を投下。
今回の注意事項
・シャオの扱いがちょっと良くなる(予定)
・空気の読めるヴァン様
・パンツ注意
前回のあらすじ
泥酔したマリーにシャオが襲われてアッー!
実はフーちゃんも毒牙にかかってたよ
- 85 :
- 「…まったく。一体何をどうしたらこんなことになるんですか?」
「まぁまぁ、そう言ってやるなって」
「そうは言ってもですね。ここまで酷い頚椎捻挫なんてそうそう…」
「頚椎捻挫?」
「まあ、平たく言えばむちうちってことですね」
「へぇ〜…、そう、なのね…」
「そりゃ大変だなぁ」
どこかバツの悪そうな顔をしながら、横目でベッドに視線を送るカイルとフレデリカ。
視線の先にはベッドの上で上体を起こしているシャオと、その傍らの椅子に座って俯くマリーの姿があった。
二人の顔は、どことなく青ざめていた。
「………」
「………」
ヴァンがあれこれと病状について説明している間も、ひたすら無言を貫き通していたシャオとマリー。
あの『大惨事』を思えば、無理もない話ではある。
一言で言うと「酔っ払ったマリーにシャオが襲われた」で済んでしまうのだが。
その「結果」が、一言では済ませられない事態となっていた。
それを知っているからこそ、ヴァンでさえも茶化すことすらしなかった。
単に「ツッコミどころが多過ぎて何もツッコミきれない状況」とも言えるのだが。
シャオを見捨て、もとい仲間だからこその信頼からマリーを任せて就寝した翌朝。
寝ぼけまなこのヴァンを引きずり、カイルとフレデリカがマリーの部屋の扉を開いたところ。
扉の向こう側には、理解不能な光景が広がっていた。
- 86 :
- 「きゃあああああああっ!!!」
「……うぅ……」
「シャ、シャオーー!!?」
「何よコレ!何なのよコレ!?」
「どいて下さい二人とも!救急カートを呼ばないと!!」
突然入ってきたカイル達に驚き、大声を上げるマリー。
マリーは全裸にシーツを巻き付けただけという姿で、床に屈み込んでいた。
本人に自覚はなかったが、背中や太ももが丸出しというかなり際どい格好である。
そんな格好で、床に転がる「何か」を覗き込んでいた。
その「何か」とは、言うまでもなくシャオである。
床に転がされて呻き声を上げているので、一応生きてはいるらしい。
しかし全裸でシーツと一緒に投げ捨てられたような状態で放置されており、
流石のカイル達も青ざめる他ない状況であった。
背中や腕には引っ掻き傷が付けられており、手首にはきつく縛られたかのような跡まで残っている。
うつ伏せであった為に「視界の暴力」は最小限に抑えられていたのだが、
背中どころか尻まで「まるだしっ」な状態となっており、
これが園児ならばギャグで済まされるところなのだが、一歩間違えれば出版的なタブーに抵触しかねない。
それが単なる「まるだしっ」であればカイル達も指をさして笑うところなのだが、
「虫の息のまるだしっ」とあっては、流石に安否を気遣わずにはいられなかった。
- 87 :
- おまけにマリーが、そんなシャオの傍らに屈み込んで何やら手を伸ばそうとしていた。
この時マリーは、よりにもよってシャオの側に投げ捨てられていた自分の下着を取ろうとしていたのだが、
昨晩の惨事を知っており、尚且つ正常な判断力を失っていたカイル達から見れば
どう見てもトドメを刺そうとしているようにしか見えず、事態は更に悪化していた。
「もう止めろマリー!シャオのライフは0だぞっ!」
「そうよ!だからせめてパンツくらいは穿かせてあげなさいよ!」
「二人とも落ち着いて下さい!!パンツより生命優先ですからっ!!」
「いやああああっ!パンツは穿かせてええっ!!」
「アンタも穿いてないの!?」
「何やってたんだよお前ら!!?」
「マリーさんはパンツ優先でいいですから、とにかくシャオ君を治療室に!!」
「じゃあパンツは!?」
「いりません!!!」
昨晩の恐怖による相乗効果で混乱しているカイルとフレデリカを叱り飛ばすヴァン。
医療班なだけあり混乱した現場は慣れっこなのか、シャオに駆け寄って容態を確かめる。
遅れて到着した救急カートで治療室へと搬送されたシャオは、勿論全裸のままであった。
- 88 :
- 「…まあ、命に別状がなくて良かったというべきですか?」
「…………」
ヴァンの問い掛けに、シャオが答えられる訳もない。
治療室から自分の部屋へと運ばれたシャオ。流石に服は着ていた。
迅速な処置により全身の外傷はすっかり消え去っていたのだが、心に負った傷はプライスレスである。
早朝ということもあり被害は最小限に食い止められたものの「まるだしっ」の事実は
傷口に塩どころかハバネロをすり込む程のダメージを、シャオの心に与えていた。
「…と、とにかくさ、無事で良かった、よな?」
「そ、そうよ!だから元気出しなさいよっ!」
「マリーもそんな暗い顔してんなよ、な?」
「…………」
「…………」
どこか空回りしているカイルとフレデリカの励ましにも、反応すらしないシャオとマリー。
それどころか、表情は更に陰りを増していた。
そんな仲間達を尻目に、ヴァンは呆れたような溜息を吐く。
「傷は治せましたけど、首は完全には治ってませんからね」
「そうなのか?」
「何せむちうちですから。少し時間が掛かると思いますよ」
- 89 :
- 単なるむちうちであれば、ヴァンの能力で治癒することは容易い。
しかし実際はむちうちどころか「頚椎の著しい損傷」に近いレベルであった為
ヴァンの能力をもってしても、そう簡単に完治出来るようなものではなかった。
マリーの手前だからこそと口には出さなかったが、いつもと違い真剣な態度のヴァンを見ていれば
ある程度のことは、その場に居た彼らにとっても想像に難くなかった。
「…とにかく、今日一日は絶対安静ですからね」
「………」
「うん、まあ、無理はしない方がいいな」
「そ、そうよ」
「………」
「じゃあ、何かあれば呼んで下さい」
「オレ達も戻ろう…ぜ」
「それなら治療室の片付けを手伝って下さいよ」
「分かったわ。じゃあマリー…後は頼んだわよ」
「………」
後ろめたさと重苦しい空気から逃れようと、ヴァンを追って部屋を去っていくカイルとフレデリカ。
後に残されたシャオとマリーは、変わらず青ざめた顔をして押し黙っていた。
- 90 :
- 「………」
「………」
重苦しい空気に包まれた室内には、時計のカチコチという音だけが響いている。
椅子に座りシャオに背を向けたまま、俯いて沈黙を続けるマリー。
誰が声を掛けても、返事どころか反応すらしない有様であった。
ちなみにヴァンの治療を受けている為、酔いならば既に完全に醒めている。
相当なショックを受けているらしく、誰の目にも明らかな程肩を落としていた。
それでもシャオの側に居続けるのは、罪悪感ゆえか。
人一倍責任感の強いマリーのことだから、どうにかシャオに詫びたいと考えているようだった。
その強過ぎるくらいに強い思いは思念となり、シャオに突き刺さる程伝わってくる。
(参ったな…)
マリーに気取られないように、シャオは小さく溜息を吐いていた。
「あの…、シャオ…君…?」
「あ、ああ」
いきなり名前を呼ばれ、驚きを隠せないまま返事をする。
マリーは口を開いたものの、変わらず肩を落としたままであった。
「ごめんなさい…」
「…気にしなくていいさ。マリーのせいじゃない」
「でも、私が…やったんでしょ?」
「まぁ、それは…」
やっていないと言えば、勿論嘘になる。
マリーを更に落ち込ませることは避けたかったが、かといって嘘を言う訳にもいかない。
- 91 :
- 「私、酔っ払ってた時のこと、何も覚えて…なくって…」
「そんなことは、良く…あること、じゃないか」
酔っ払って記憶を失くす。それならば確かに良くあることである。
しかし別人のように凶悪化して、性的な意味でも違う意味でも他人を襲う。
それは果たして、良くあることと言ってもよいものなのか。
そんな疑問が脳裏を掠め、口をついて出る言葉も途切れがちになっていた。
「…それに、パンツだって…」
「いや、そこは本当に気にしないでくれ」
むしろ早急に忘れて下さいお願いします。
しかしそんなシャオの思いとは裏腹に、マリーは「全裸での搬送」について特に気にしているようだった。
緊急事態ゆえに、パンツを無視して治療を優先させたヴァンの判断は確かに正しい。
しかし裏を返せばパンツを穿かせる猶予もない程危険な状態であったということにもなり、
仲間をそこまでの目に遭わせてしまったことを、マリーが猛省しない訳もない。
しかも自分がやったことを何一つ覚えていないとあれば、尚更である。
結果として、唯一記憶にある「パンツすら穿かせず治療室送りにしてしまった」
という事実を酷く気に病むという、色々な意味で最悪の事態へと発展していた。
先程からビシビシと伝わってくるマリーの思念も、9割方がパンツのことである。
- 92 :
- 「マリー」
「…うん…」
「俺は、もう大丈夫だよ。だからそんなに落ち込まなくていい」
「でもっ!!」
ぐるりと振り向き、ベッドの上のシャオに詰め寄るマリー。
瞳の端には涙さえ滲ませており、今にも泣き出しそうな顔をしている。
その勢いに「昨晩の恐怖」を思い出し、シャオは僅かに身を竦ませていた。
今とは別人のような表情のマリーに押し倒され、馬乗りになられたとあっては仕方のない話ではあるのだが。
「こんな、酷いむちうちだなんて…」
「ヴァンも、今日一日安静にしていればいいって言ってただろ?」
「ヴァン君でも、簡単には治せないってことじゃない…!」
「単に、首だから大事を取ってるだけさ」
「でも、そのせいで…、私の、せいで…。パンツが…」
「…だからそこは特に気にしなくていいんだ、本当に」
いくら言葉で誤魔化そうとも、痛々しい姿までは誤魔化しきれない。
シャオが何を言おうともマリーには通じていないようだった。
瞳の端に滲んでいた涙が溢れ、ぽろりとマリーの頬を伝う。
「重傷を負った自分の身を案じて泣いてくれている」というシチュエーションは悪くない。むしろいい。
しかし「パンツのことを気にし過ぎたあまりの涙」となると、最悪にも程がある。
何故少なからず想いを寄せている相手に、自分のパンツについて反省させなくてはならないのか。
それどころか、どうして自分のパンツのことで泣かせるような事態に陥っているのか。
マリーの手前平静を装ってはいたが、内心頭を抱えたくなるような状況にシャオは困惑していた。
- 93 :
- 「っく…」
「マリー…」
「ご、ごめん…!私が、悪い…のに…っ!泣いたり…して…」
「いや、いいから」
「う…、もう…っ!」
どこか幼さの残る仕種で、ぐいぐいと自分の目元と頬を拭うマリー。
瞳にはまだ涙が残っていたが、それでも真剣な目でシャオを見つめていた。
「あ、あの…っ!」
「ああ」
「こんなこと、聞いちゃ駄目だって分かってるんだけど…」
「何だ?」
「私…、シャオ君に、一体何を…したの…!?」
「そ、それ…は…」
いつの間にかベッドの上に乗り、シャオに迫っているマリー。
予想外のマリーの言葉に、シャオは思わず口ごもる。
マリーの瞳は真剣そのもので、だからこそシャオは余計に戸惑っていた。
あのマリー(仮)がしたことを、今のマリーに話せる訳がない。
間違いなく、マリーの予想の遥か頭上を音速で突き抜けるような内容である。
「別に…、知らなくてもいいことじゃないか…?」
「でも、シャオ君をこんな目に遭わせておいて…!何も知らずにいるなんて出来ないよ…!」
「まあ、でも…」
「…私、そんなに酷いこと…したの?」
「いや、その」
「私が酷いことしたから…、シャオ君、私のこと嫌いになった…?」
「な」
何 で そ う な る ! ?
と、ツッコミそうになったがマリーの心情も決して理解出来なくはない。
些か短絡的ではあるものの、こうもはぐらかされてはそう誤解してしまっても仕方がない。
どうしたものかと思案するシャオの脳裏に、再びマリーの思念が飛び込んできた。
- 94 :
-
(『やっぱりそうなんだ…、シャオ君、私のこと嫌ってるんだ…』)
(『理由は分からないけど、こんなに酷いことしちゃったんだから、当然だよ…』)
(『しかも何も覚えてないなんて言われたら…。そんなの、許せないよね…』)
「………」
マリーは再び俯き、手元のシーツをぎゅっと握り締めていた。
その肩が小さく震えていることに気付き、シャオは動揺する。
これはまずい、非常にまずい。
どうにかしてマリーの誤解を解かないことには、フラグ終了のお知らせは免れない。
元から立っていなかったと言われればそれまでだが、立つ前から折ってどうするという話である。
10年掛かってフラグすら立っていないというのも、それはそれで問題ではあるのだが。
とりあえず、目先の問題をどうにかしないことには始まらない。
「マリー」
「…うん…」
「俺が、マリーを嫌いになるなんてことはないから」
「え…?」
それどころか大好きだ、とはどうしても言えないのがシャオがシャオたる所以である。
マリーは驚いた様子で顔を上げ、きょとんとした表情を見せていた。
そんなマリーを前にして、シャオは真実を告げるべきか否かを迷っていた。
- 95 :
- 「酔っ払っての行動だからな…。覚えてないんなら、言わない方がいいと思ったんだ」
「どうして…?私、そんなに酷いこと、したの…?」
「いや、そういう訳じゃなくて…」
「なら教えて!お願い!」
「…いいのか?」
「うん!」
興奮からか、マリーは身を乗り出していた。
上目遣いでシャオを見据えるその姿に、昨晩のマリー(仮)の姿を思い起こす。
同じ上目遣いでも、こうも違うものなのか。
飢えた獣のような血走った目をしていた人物と同一人物だとは、到底思えなかった。
「…出来れば言いたくなかったんだけどな」
「う、うん」
「キスをしてきたんだ。…マリーが、俺に」
「え」
覚悟していたものとは別方向の衝撃的な内容に、マリーは目を見開く。
そしてシャオを見上げたままの格好で、みるみる内に顔を真っ赤に染めていた。
- 96 :
- 「あ…の、えっと…」
「…聞かない方が良かっただろ?」
「え…、あ、あの…本当に?」
「ああ」
「………ッ!!」
真っ赤に染めた頬を両手で押さえ、マリーは俯いていた。
予想通りの反応に、シャオは困った様子で溜息を吐く。
「…覚えて、ないんだろ?」
「そ、そそそ、それ…は!」
ちら、とシャオを見上げてはすぐさま俯くマリー。
ほんの一瞬シャオの唇にも目をやっていたらしく、動揺した思念が飛び込んできた。
(『どうしよう…。本当に、全然覚えて…ない…』)
(…だろうな)
もし少しでも覚えていたのなら、そもそもこの場に居なかっただろう。
マリーは赤面したまま、シャオの方を向いては俯くことを繰り返していた。
(『わ、私から!?私からって言ってたよね!!?』)
(『シャオ君がそんな嘘や冗談なんて言うはずもないし…。な、何で私、そんなことを!?』)
(『初めて…だった、のにな…。あっあっ、今はそんなこと考えてる場合じゃ…!』)
(な、何だと…!?)
以前フレデリカを押し倒して唇を奪っているので、厳密には『初めて』ではない。
しかしマリーはその事実を覚えていないし、当然のことながらシャオも知る由がない。
マリーは無意識の内に、ドキドキと響く鼓動を鎮めようと胸元をぎゅっと握り締めていた。
- 97 :
- とりあえずここまで。
この後シャオの扱いが良くなる(予定)!
うん、それを書くのが面倒臭くてやる気失せそうだったんだ。
- 98 :
- >>97
乙!
シャオは扱いが良くなっても結局ラストでヘタレると思うw
- 99 :
- つづきキター!
フレデリカの他にカイルともキスしてるよな、しかも舌入れw
シャオがそれを知ったらどう思うかwww
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