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2013年10レズ・百合萌え380: 【Candy】もっといちゃいちゃしようよ!2 【boy】 (579)
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【Candy】もっといちゃいちゃしようよ!2 【boy】
1 :2009/02/07 〜 最終レス :2013/08/28 ニコニコアニメチャンネルで絶賛配信中のガチ百合アニメ「Candy☆boy」 Candy boy 公式サイト【 ttp://candyboy.jp/ 】 創作SS,イラスト、投稿された作品の感想,語り合い大歓迎 むしろエロカモン 基本的にsage進行です。 関連情報どんどん下さい。 奏ちゃんと雪乃ちゃんで百合萌えしよう!! 雫ちゃんと咲夜ちゃんでもOK!! 前スレ 【Candy】もっといちゃいちゃしようよ!【boy】 http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1212942097/ 保管庫 http://yukinokanade.hp.infoseek.co.jp/ 姉妹スレ 【百合姉妹】Candy boy vol.13【AIC】 http://changi.2ch.net/test/read.cgi/anime/1230485491/
2 : ------------------------------------ 【櫻井 奏】(さくらい かなで) 声 生天目 仁美 [生年月日] 6月21日,[血液型] AB型 [スリーサイズ] 83−60−89 [身長] 162cm,[体重] 57kg (サイボーグ説あり) [好きな食べ物] 甘いもの全般(特にミ○ス○ップのバニラソフトとまるまるバナナ,雪乃の作るカレースパゲッティ) [趣味] 画を描く事 おまけのボトルキャップ集め [苦手な事] 雪乃に付き合わされる怖いTVゲーム(見てるだけ), 雪乃に付き合わされる怖い映画(寝てるだけ),雪乃に付き合わされるダイエット(でも痩せない) 高校2年、美術部。雪乃の双子の妹。地方から進学にあたり上京、現在学生寮住まい。 美大に進学したいが雪乃と離れるのはイヤなので葛藤中。4つ下の妹が微妙に苦手。 ------------------------------------- 【櫻井 雪乃】(さくらい ゆきの) 声 柚木 涼香 [生年月日] 6月21日,[血液型] AB型 [スリーサイズ] 85−58−91 [身長] 163cm,[体重] 55kg [好きな食べ物] 北海道産地お取り寄せお豆腐 [趣味] ブログ 奏の写真を撮ること [苦手な事] 奏のデッサンモデル3時間 高校2年、水泳部。奏の双子の姉。やや電波入ってる人。でも成績はよい。 1日一回は奏に怒られてほっぺをひっぱられてるのでほっぺがすごいやっこい。よく伸びます。 ----------------------------------------
3 : ----------------------------------------------- 【櫻井 雫】(さくらい しずく) 声 小林ゆう [生年月日] 9月28日,[血液型] AB型 [スリーサイズ] 71−?−? [身長] 143cm,[体重] 43kg [好きな食べ物] 辛い物 奏の作るカレーときんぴらごぼう 雪乃の入れる紅茶 [趣味] 姉で遊ぶ事 [苦手な事] スキー休み中の学校強制参加のクロスカントリーの練習 奏と雪乃のいない生活 奏と雪乃の妹。中学一年。重度の姉ちゃんっ子。 小学校と中学校が隣なので必ず姉と登下校していたが 姉二人の上京後、やや不登校ぎみ。基本的に奏と雪乃の仲は賛成派。寒いのが苦手。 ----------------------------------------------- 【神山 咲夜】(かみやま さくや) 声 加藤英美里 [生年月日] 8月17日,[血液型] A型 [スリーサイズ] 91−56−85 [身長] 147cm,[体重] ?kg [好きな食べ物] ちまき 牛乳プリンコーヒー味 [趣味] ヤフオク カヌー 奏の観察 [苦手な事] 走る事(胸が痛い) 雪乃の部活の後輩、高校1年。超お金持ち。 中身は結構黒い娘。お嬢なので少し世間ズレしてる。 実家通学だが無理矢理入寮計画画策中。 -----------------------------------------------
4 : >>1 乙。 つ ちまき
5 : 容量オーバーなのね。 >>1 乙
6 : スレ立て乙
7 : >>1 スレ立て乙 >>797 書きたければドゾー。 その後のネタがまだ2,3あるので、出来ればそれも使えるやつは使ってもらえると よりwktk出来るんだけどね。もちろん無理にとは言わない。
8 : 1乙 そして前スレ795乙 いい感じのしーさくに感激した☆GJ! 次回作にも期待!
9 : >>7 ありがとう、残りのネタもwktkしながら待ってるよ〜。
10 : >>8 感想ありがとうw >>前スレ721 ここでネタバレしちゃったら面白くもなんとも無いかも。捨てメアドでも取ってもらってメールで送ろうかと 思ってたけど、携帯だと面倒か…。gooメールなら携帯でも無料で取れるっぽいけど。 まあ面倒だったら設定だけ使って、後は自由にしてもらって全然OKです。
11 : >>10 何か色々考えてくれてサンクス! 何だかめんどくさそうだから、自分も文章纏めれたら投下するよ。 PCがほしい…。 PCと写真屋があれば(二つとも実家だよ…)塗り塗りするベタも一瞬なのに。 文章纏めるのって難しいですね。 ところで咲ちゃんってさ、見た目はあんな危なげな変態WWだけど実際は本気で好きになった人には大切すぎて手が出せないヘタレだったりして。
12 : もうおまいらコテつけちゃえよww ま,それはおいておいて、スレに活気がでるのは良いことだ☆ でも咲ちゃんは見られると燃える質らしいと クネクネしながら宣言してたな。
13 : フタリノキョリがフタナリノキョリにみえてしまうんです! だれかたすけて><!
14 : >>13 それは基本です
15 : >>13 大丈夫 普通だ。
16 : >>10 早速設定を使わせて貰います。 と、いってもかなりオリジナル設定が入っていますが、今回は、あえてパラレルは外してみました。 気が向いたら続き書くかも。 昼休み、今日も紙パックを片手に携帯と睨めっこしている。 昼休みともなれば、大好きな奏先輩のシャッターチャンスを見逃さないために二年の教室を張り込んでいるのだが、今日は、というか最近は奏の妹の雫とのメールに夢中になっている。 何度も何度も挑戦しても勝てない。 返って来たメールに、 『かな姉ちゃんよりは張り合いはあるね』 と、あった。 どんだけ弱いんですか奏先輩…と考えてた時に咲夜は顔を上げた。 どうやら誰かに呼ばれたようだ。 「あ、いたいた神山さん」咲夜を呼んだのは今年音大を卒業したばかりの音楽の先生だった。 賑やかな昼休みの空気にはあまりにも不似合いな情けなさそうに眉をよせて救いを求めるみたいに人混みを掻き分けてやって来たのだった。 「先生、どうかなさったんですか?」 あんまり気の毒そうで、咲夜は先生に同情した。 「実はね……」 「実は、君、以前に調律ができるとか言ってなかったっけ?」 「ピアノのですか?かっきり442Hzなんてのは無理ですけど、ザッとでしたら、なんとか」 「放課後、頼める、かな?」 先生は咲夜が水泳部に入っているのは知っているのだろう。 きっと部活を終えてからだと帰りが遅くなることを心配しているに違いない。 「いいですよ。今日は車ですし」 咲夜が引き受けると先生はホッと肩を降ろしている。 「それじゃ、これ、音楽室と準備室とグランドピアノの鍵。工具は準備室の棚の奥にあるから」 「はい、わかりました」 「よろしく頼むね。予約していた業者が急に来れなくなったんで、代理も立たずに弱ってたんだ。助かったよ」 と、先生は鍵を咲夜に渡して人混みに消えていった。 (先生なのに調律なんて自分でできないのかな?) と、疑問が咲夜の脳裏をよぎる。 確かに、咲夜がそう思うのも無理はない。 この音楽の先生は今年の四月、新任早々、卒業したての母校を自慢するふりをして我が身の自慢をしすぎたのだ。 そのくせ行動が言葉にみあわっていないとなれば、自然と、こういう疑問も浮かぶはずだ。 誰だって快くは思うまい。(まあ、音大を出れば全員調律ができるようになるわけじゃないけど) 予鈴に気付いた咲夜は飲みかけのいちごミルクを飲み干す。 そして先生に呼びかけられ途中になっていたメールにこう付け加えた。 『ピアノの調律なんて久しぶり』
17 : 放課後、部活を終えた咲夜は音楽室の窓を開け放って空気を入れ換える。 しかし、今は真冬。 吹き込んでくる冷たい風に体を震わせ、すぐに窓を閉めた。 音楽室には机がない。 折りたたみの椅子を組み立てると手摺りの延長に楽譜が置けるスペースの板がついていて、授業ではそれを机にするのである。 放課後の今それらの椅子はたたまれていて壁に整然と立て並べかけられていた。 音楽室の前方に少々時代の重みを感じさせるグランドピアノがパックリと蓋を開けて(というより、外されて)咲夜を待ってくれていた。 (何年ぶりだろう調律するの……) 咲夜が昔ついていた先生はバイオリン専門だ。 その道ではかなりの権威で門下生から何人もプロの演奏家を輩出している方なのである。 教え方もユニークで多面的というか総合的というかバイオリン上達のために、ピアノもやらせる、咲夜などは調律まで叩き込まれてしまった。 『音に対して、もっとデリケートになりなさい』 先生の口癖。 おかげで意外な所で役に立ってしまった。 しかし、珍しい先生である。 最も咲夜は昔から落ち着きのない子供だったから数年で辞めてしまったのだが。 まあ親がやれ、と言ったからというのもあるが……。 だからそれ以来、咲夜は楽器をさわっていないのである。 使わなくなったバイオリンもしまい込んだまま。 咲夜は音叉(おんさ)を取り出して、指で弾いて耳に当てた。 ポーン。---ポーン。--- ポーン。 静かな冬の夕方。 ピアノの単音を響かせながら、こんな風にじっくり「音」を聴いたのも久しぶりだ。 最後の仕上げにかかり、和音を鳴らしていると、ふと、あることを思い出した。 『しーちゃんもね、二年前までバイオリンをやっていたんだよ』 いつか雪乃のブログに書かれていた。 あの雫が楽器をやっていたことに驚いたのだが、奏が美術、雪乃が水泳、と何かと長けている所がある、あの姉妹なら、その妹にだって何か特技があるはずだと思い直した。 実際、今はその妹が出題してくるパズルに四苦八苦しているのだが。 辞めてしまったバイオリン。 二年前? 姉二人が上京したから? 和音を鳴らして倍音を確認して、簡単な曲を弾いてから、咲夜は片付けを始めた。 色んな気持ちが咲夜の中をぐるぐる回る。 雫のバイオリンは辞めてしまったと同時に売り払ったと雪乃から聞いた。 そういえば私のバイオリン、仕舞いっぱなしだったな---。 弾かなくなってお蔵入りになったバイオリン。 父親がライバル門下生に対抗してオークションで買ったやつだ。 このまま眠らせておくのはもったいない。 雫の演奏を聞いてみたい。弾いてくれるかな? いつか、使わなくなった、このバイオリンを雫に渡せたらいいな、と思いながら咲夜はピアノの鍵を閉めた。 END
18 : タイトル忘れてた。 以上です。色々設定いじくってすいません。 こんなうp主はピアノを三、四年で辞めてしまった中途半端な音感の持ち主です。 やべぇ、この二人の妄想が止まらねぇ。 では。
19 : 意外にしーさくが面白いんだなww 双子は素でエロい上にエロパロしか思い付かないけど しーさくだとあんなに変態さんなのに咲ちゃんが 純情ピュアなお嬢様に思えるww 何はともあれ続きwktk
20 : いきなりピアノってw って思ったけどイイネイイネ。 咲ちゃんも雫には、変態ぶりを発揮してお近づきになるとかはありえないから(絶対嫌われるだろう) 案外まっとうな道を歩むのかも知れん(まあでも咲ちゃんだから…w) てことでGJ!
21 : >>19 、>>20 感想ありがとう。 ピアノと咲ちゃんが書きたかっただけなのです。 お嬢だから色々やってそう。 妄想が止まらなくて纏められねぇWWW この話の続きを今書いてるけど、バイオリンを渡してからのシチュは思い付いたけど、東京と北海道の距離があって、しかも二人きりで郵送じゃなくて手渡しにしたいんだけど、シチュが浮かばねえ。 何かいいアイデアある? (ここから先に進まなくて……) ピアノからバイオリンに、何か変な方向に進んでるけどオケかな?
22 : >>20 咲ちゃんが、しーちゃんが寂しくないように、おはようからおやすみまでメールするんですね。 それで事後、寝言で「奏せんぱ〜〜い」って言っちゃって、しーちゃんに殴られるんですね(初対面でいきなり雪玉を投げ付けるあたりWW) ここまで妄想した。 俺ヤバイ?
23 : 俺の身長体重は170cm54kg。 やはりちょいデブだとおもう。
24 : 全体的にイミフな上に文章繋がってないかもしれなくて書きたい部分を書き散らしているだけかもしれないが上記の続きを投下していいか? しーさくで。 残念ながらエロを書く能力は、おいらにはない。スマン。 ところで今初挑戦なブラックジョークを考えてるんだが、Candy boyでやっていいのだろうか?
25 : SSはいつでもカモン!だが、色々ここで聞くより↓のスレROMった方が勉強になるよ 書き手⇔読み手 ちょっと聞きたいことがある4 http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1230917822/l50 余裕があれば書き手スレ、読み手スレも読んでみることをオヌヌメ
26 : ありがとう。 早速ROMってみるよ。
27 : >>7 亀だが乙! 次回作にも期待!
28 : 前スレ埋まる前に誰か保管庫ヨロ! 自分出来なくてスマン。
29 : 一応ログ取りました。 埋め協力ありがととうございました。 近いうちに更新したいと思います。
30 : ありがとう。
31 : 前スレ終わったみたい 一本投下しようと思ったら弾かれました 他の人が投下するまでのネタにもならないけど書いちゃったので投下させて
32 : 『日常風景』 「ねー、雪ちゃん」 お風呂上がりのドライヤー待ちの時間。 椅子に座って丸々バナナを頬張っていたら、後ろから奏ちゃんが話しかけてきた。 「なぁに?奏ちゃん終わったぁ?」 振り向きながらおかわり用に持ってきたもう一本を背中に回す。 「ん、今ナニ隠した?」 「ふぇ?ななな、何でもないよ!」 「そうやって誤魔化すところがぁゃιぃっ!」 「な、何でもないってばぁ〜」 両手を背中に回した私と、私の両脇から手を背中に回してくる奏ちゃん。 ぼふ、と音を立てて、奏ちゃんの顔が私の胸に突っ込んできた。 「やん」 「わゎゎ、ゴメン!」 慌てて離れようとするけど、今奏ちゃんのバランスを支えているのは私の胸で。 背中に回した手を上手く引き抜けないまま、結局もう一度、ぼふ、と顔を私の胸に埋めた。 何だか情けない顔をして、上目遣いで見上げてくる奏ちゃんが無性に可愛くて。 思わずそのままムギュゥゥウウー!と抱き締めてしまった。 「ゆ、ゆきひゃん?」 「ふふふ」 奏ちゃんの口の動きがこそばゆい。 乾いた髪がさらさらと揺れて、ほんのり甘い香りを漂わせる。 描くのに邪魔だからと言っていつもキッチリくくってしまうけれど、 奏ちゃんのさらさらの髪、私大好きなんだよ。 右手で髪をすきながら背中から腰に指を這わせると、奏ちゃんの身体がピクンと動いた。 何だか肌が熱くなってるように感じるのは、お風呂上がりだからかな? また胸で奏ちゃんの口が動く感触がする。 私の身体も奥から小さい熱が広がっていった。 「ぅぁあっ!ダメっ、ダメだよ!」 急に奏ちゃんが叫びながら顔を上げた。 不安定な体勢から机に右手をかけてプルプルと腕を震わせながら身体を離した。 「何がダメなのぉ〜?」 腕の中の温もりと、柔らかい肌と髪の感触と、 鼻腔をくすぐる香りを一度に失って、寂しくなった私は口を尖らせて聞いた。
33 : 「いや、だから…」 「だからぁ?」 奏ちゃんは目を逸らしながらポツリポツリ口を動かす。 「お風呂入ったばっかだし…」 「キレイでいいじゃない?」 「もうすぐ点呼だし…」 「私達の事なんてもう寮中にバレてるよ?」 「いや、そーいう問題じゃ…」 「ドアの札に取り込み中って書いたら誰も入って来れないし」 「いやいやいやっ!」 全力で首を振る奏ちゃん。 もぉ、本気でそんな事するはずないじゃない。 「奏ちゃんは何ともなかったの?」 私と抱き合っていても何も感じないの? 「何ともあったからマズイんじゃん!って…あ…ゃ…」 自分の言葉見る見る間に頬が赤くなっていく奏ちゃん。 可愛いな〜奏ちゃんは。 可愛くて、可愛くて、どうしようもなく欲しくて堪らない。 人は自分に似ている他人を好きになるらしい。 幼い頃に養子に出され、存在も知らないまま育った男女の双子が、 偶然出逢った瞬間、互いに運命を感じ結婚に至った話を聞いた事がある。 それは血縁が発覚して別れさせられたとか何とか、BAD ENDだったけれど。 私達は双子だから似ている。 でも私達は互いに姉妹で、大切な家族である事も知っている。 運命なんて感じる暇なくずっと一緒に過ごしてきて。 鏡に映したような私達は、気持ちまで同じように互いを欲している。 ずっと、一つになりたいと願っている。 別々の個体のまま一つに。 身体を重ねるだけが全てだとは思わないけれど。 私にはアナタが必要なのだと、細胞の一つ一つが叫んでいるのだから。 「───だから、おいでよ♪」 「“だから”の意味が分かんないか…ら」 名案でしょ?とばかりに両手を広げて奏ちゃんにアピールしたら、 奏ちゃんの視線が大きく逸れて私の左手に向かった。 「…………」 「あ、ははは…は」 私の左手には、さっき背中に隠した丸々バナナがまだしっかりと握られていた。 「雪、ちゃん?」 「はぁ…い」 「ソレ、あたしの丸々バナナだよねっ?!」 「え?えぇ〜?そーかなぁ〜?分かんな〜い」 「分かんないワケあるかっ!この、バカ姉っっ!!」 「いひゃい、いひゃいよっ!かなひゃ〜ん」 *
34 : 「そう言えば。ねぇ、奏ちゃん?さっき言いかけてたのってなぁに?」 「へ?」 「ほらぁ、私が最初に丸々バナナ食べてた時」 結局、残りの丸々バナナは二人で半分ずっこして食べた。 「あ。あーいや、別に大したことじゃないんだけどね」 「うん〜?」 「埋め立て始めてからの、前スレのしぶとさが咲ちゃんに似てるなぁ〜って思って」 奏ちゃんは、それだけ、と呟きながら人差し指でポリポリとおでこをかいた。 この間、奏ちゃんは咲ちゃんに私達が互いに好き合っている事を言葉で伝えたらしい。 当然咲ちゃんも知ってはいただろうけど、それを奏ちゃんから直接言われるって事は。 まぁ、有り体に言えばちゃんとフったって事なんだろうけど…。 咲ちゃんは『はい、知っています』と答えたらしい。 そして『それでも私は奏センパイが好きです!』と、笑顔で答えたらしい。 『諦めるとか奪うとかじゃなく、私の中で奏センパイより好きな人が現れるまで、好きでいてもいいですか?』と、言ったらしい。 想い続ける事を選べる咲ちゃんの強さが眩しくて、奏ちゃんは頷くしか出来なかったらしい。 「ちょっと、妬けちゃう、な」 「え?」 「結局、奏ちゃんは咲ちゃんの事を気にかけているんだもん」 「そ、そりゃあ気にはなるじゃん?年下だし、変わってるけど健気なトコあるし」 「“あるし”?」 奏ちゃんの優しさは優柔不断の“優”だよ。 「な…んか、さ。全然タイプ違うはずなのに、たまにしーちゃん見てるみたいに思えて…」 あ。 それは分からなくもない。 私も咲ちゃんが部活の後輩って以上に、ライバルってだけじゃなくて、もっと近い存在として気になっているから。 「放っておけない。…でも」 「“でも”?」 「あたしが好きになって欲しいのも、好きなのも、雪ちゃんだけ…だから」 はい。 答えるかわりに奏ちゃんの額に軽く唇を寄せた。 そのまま奏ちゃんを抱き寄せてから、更に後ろの机に手を伸ばして、ルーズリーフにサインペンで文字を書く。 床に膝立ちのままの奏ちゃんをベッドに座らせて、書いた紙をドアの外に貼り付けた。 「あの…雪ちゃん?」 「ん〜、なぁに〜?」 ドアの鍵をかけながら答える。 「今のって、」 「ん〜?」 ベッドまで4歩。2秒もかからない。 ───こういう事。 この台詞は、キスをする前に言ったのか、その後ベッドに押し倒した時に言ったのか。 奏ちゃんの可愛い声と表情に記憶が占領されて覚えていない。 部屋の外では、時々『取り込み中(はぁと)』の紙が貼られたホワイトボードが、風に(?)揺れてドアをノックしていた。 おわり。
35 : >>34 GJ! 取り込み中の中身が気になるぜ!
36 : いい!!いいです!!!GJ!!ですぅ。 ぜひドアを少しだけあけてほかの寮生とともに温かく見守ってあげたいです。 取り込み中の内容がなかーり木になる今日この頃
37 : まとめサイト更新 携帯PC両方対応のロだがあると便利だな。と思う今日この頃。 使いやすさは地道に改善していくさ。 今後ともよろしく。
38 : >>34 GJ!! 俺も咲ちゃんいい子だよなぁと思う >>37 管理人さん乙です
39 : >>37 管理人さん乙です。 あっ!前スレの作品が一つ抜けてます! 報告だけでスマンですorz。
40 : 度々管理人さんすいません。 前スレの一つ抜けた作品に1レス分、抜けてる部分がありました。 いつも乙です。
41 : 毎度ありがとうございます。 ご指摘の部分は直ってますでしょうか。 全然関係ないのですが, しーちゃん演じる中の人の事務所にあるボイスサンプルを聞いて 吹いてしまいました。 ぜひかなちゃん達の”おばあちゃん”が 登場する(わけないけど)時には出てほしいものです。
42 : 管理人さん乙です。 ニ役とは、おいしいですのう。
43 : 度々すいません、前スレのSSの>>762 から始まり、>>770 から762の続きが始まっているようです。 これで繋がるはずです。 報告だけで申し訳ない。 近いうちに何か投下できたらいいなと思ってます。
44 : 管理人さん。 またもリンクミス発見です。 前スレ最後のSSが2スレ目初のSSになっていて結果的に2スレ目のSSが二つあることになってます。 毎度乙です。 度々すいません。
45 : 直してみました。報告乙です!
46 : 管理人さん乙です! また報告で申し訳ないのですが、他は直ってましたがこのスレの>>43 に関する事がまだ直ってませんでしたよ。 いつも乙です。 忙しくて夜中にしか、中々書けないのですが妄想を携帯に、ぽちぽち打ちこんでます。 完成したら、また投下させていただきます。
47 : やっとわかった‥‥‥はず。 はぁ!!やっとイけてきた?! すみません藍ゆう熱に侵されてていろんな事が手につきません。 多分中の人萌えではないと思うのですが, かなちゃんと雪ちゃんの中の人もまぶしいです。 ついでに咲くちゃんww
48 : 管理人さん乙です。 直ってましたよ。 ところで関係ないのですが、咲ちゃんって相手が年下でも、「〜です、〜ます」って敬語ですね。 育ちがいいからでしょうか?
49 : あんまり年下としゃべったことがないからとか 仮にも大好きな先輩の妹だからとか
50 : 初挑戦なのだが前スレのパラレルワールドの設定で微エロを妄想してるのだが、しー咲の後になりそうで下手したら、かなちゃんが変身して獣かnになりそうだけどオケ?
51 : 意外なキテレツ斎な展開に化えっって興味が出た。
52 : >けどオケかな? >俺ヤバイ? >でやっていいのだろうか? >けどオケ? JBNDKNGER
53 : >>50 板・スレの趣旨から外れてなければ、一々住人に確認しなくてもいいんだよ つーかオケ?とかウザイんだボケ。書いたんならさっさと投下しろ お願いします
54 : 罵倒敬語だ。どうでもいいが、 John Zornスレッドを思い出したですよこの野郎
55 : エロなしで、しー咲書いたんだが、投下してもよろしいか? 今、需要あるか不安なんだが。
56 : ここはいっちょ、学習能力のあるところを見せてくれ。
57 : >>7 さん、いつも設定を使わせてくれてありがとうございます。 イメージ違ってたら更にごめんなさい。 お願いします投下させて下さい。 しー×さくで、エロなしですが続きです。このスレに音楽を真剣にやっていた、またはやっている人がいたらごめんなさい。 では、どうぞ。 ある土曜日の午前中、雫は玄関の前で立ち尽くしていた。 今は夏休みでもなく、冬休みでもない。 ただの週末である。 両親が出稼ぎで不在なのに突然の来客に驚き玄関の引き戸を開けると彼女はいた。 小さな体に似つかわしい高そうなファーの付いたバイオリンケースと共に。 「何であんたが、ここにいるの?」 目の前の少女は真冬だというのに汗だくで息を切らしている。 「きょ、今日は、奏先輩と雪乃先輩のデートを張り込む、予定だったんですよ、で、でも……」 先日、土曜日は奏と久しぶりにデートをするという情報を雪乃のブログからゲットした咲夜は金曜日、学校が終わってから次の日のために寮に張り込んでいたのだが、運悪く雪乃に見つかってしまった。 雪乃は普段はおっとりとしているが、何においても一枚上手な事を知っている咲夜は、見つかった途端、らしくないと思いながらも慌ててしまった。 そんな咲夜に、くすりと微笑み、こそっと耳打ちをする雪乃。 それを聞いた途端、咲夜の顔色は変わり、いつの間にか咲夜は雪乃の前からいなくなっていた。 「……あなたのメールにも、そんなそぶりはなかったし、でも雪乃先輩が言うんなら、本当かなって思って、心配になって、つい……」 咲夜と雫は、雪乃のブログで遠距離喧嘩の末、ゲームの勝負をしつつ、時々喧嘩もしながら、いつの間にかメル友となっていた。 その内容のほとんどは数字の羅列なのだが、たまに咲夜の方から今日あった出来事などの文章を添えて送っている。 そして返って来た雫からのメールには金曜日に雪乃が言った雫の様子とは違うと思った咲夜は、大好きな奏先輩の事よりも雫の事で頭がいっぱいになって、気付いたら飛行機に乗っていて、二度と行きたくないと思っていた、ど田舎の駅から全速力でここまできた。 バイオリンも郵送すればいいのだが、住所も知らないし、直接渡したかったし郵送だと心配だったから咲夜はここまで持って来たのである。 まだ息を切らしている咲夜を冷めた目で雫は、 「あのさあ、雪姉ちゃん、あんたに何言ったの?」 雪乃の発言とは違う、いつものような強気な雫の発言に、きょとんとし、雫を見上げる咲夜。 「な、何って、あなたがまた一人で泣いてるって雪乃先輩が……」 咲夜の発言に、はあ?と思いながらも少しムッとした雫。 「別に泣いてなんかないし、姉ちゃん達も週一で電話くれるし、あんたにこんなこと言われる筋合いはないんだけど」 分かったら早く帰って、とぴしゃりと言う雫と金曜日の雪乃の発言と噛み合わない事に気付いた咲夜は、わなわなという擬音が聞こえるかのように奮えだした。
58 : 自分が好きなのは奏先輩のはずなのに、今日の自分は雫を思って北海道まで来た。 これまでの自分の行動を思い出して急に恥ずかしくなった。 そこで始めて気がついた。 はめられた------!! 思い込んだら突っ走る、そんな咲夜の性格の先を読んだ雪乃は最近ホームでも雫とのメールに夢中になっている咲夜を見て雪乃は咲夜にこう告げたのだろう。 この前しーちゃんに電話したらね、声、かすれてて涙声だったよ。 また一人で泣いてるのかな---。 と。 やっぱり雪乃先輩の方が一枚上手なんだあ〜〜。 なんだか急に力が抜けてがっくりと肩を落とす咲夜。 「相変わらず後の事考えないで突っ走たんでしょ?少しはその無い頭を使って考えて行動したら?」 雫の言葉にムッとした咲夜は顔を上げた。 「あなたこそ、相変わらず口の減らない生意気なお子様ですね〜〜!心配した私が馬鹿みたいじゃないですか!」 「あんただってお子様じゃん」 雫は、そういっていつかのように雪玉を作り咲夜の顔面に投げ付けた。 雪玉が、べしゃりとぶつけられ、咲夜の顔面から崩れ落ちた。 崩れ落ちた雪玉から現れた咲夜の表情は眉を吊り上げ、怒りの四つ角を額に作っていた。 「そうやっていつも、やられてばかりじゃないんですよ!」 咲夜はバイオリンケースを地面に置き、雪玉を作る。 雫の顔面を狙って投げ付けるが、あっさりと避けられてしまう。 更にムキになった咲夜は両手で雫に投げ付ける。 それでも右手でガードされ、顔には当たらない。 「何故です!?何故当たらないんですか〜〜!?」 「だってあんたワンパターンなんだもん」 がむしゃらに投げる咲夜に雫は右手だけで投げる。 またも咲夜は避けられず顔面に当たる。 「そんな……、また、また負けてしまいました〜。雪合戦では勝てると思ったのに〜〜…」 がっくりと膝を付き落ち込む咲夜。 地面に置いてあるバイオリンケースを手にして、ゆっくりと立ち上がり雫に背を向けた。 「はあ、何だか力抜けちゃいました……。お騒がせしてすいませんでした…。奏先輩が待ってますから帰りますぅ〜〜」 またメールしますね、と言った咲夜は、とぼとぼと来た道を歩き出した。
59 : 突然の来客に驚いたものの、雫は内心嬉しかった。 『心配した私が馬鹿みたいじゃないですか!』 咲夜は自分に、こう言った。 実際、最近の自分は泣いてはいないものの、咲夜は、わざわざ東京から北海道まで来てくれた。 東京から北海道、長期休みでもない日に行くなんて無謀だ。 どれだけの距離があるのかも考えずに突っ走った咲夜に苦笑しながらも自分のために、ここまで来てくれたのが嬉しかった。 いつの間にか雫も咲夜とのメールが楽しくなって、ついこの間まで毎晩泣いていたのに、その泣く回数も減っていることに気付いた。 今、咲夜が帰ろうとしている。 素直に『待って』と言えればいいのだが、変なプライドが邪魔して、つい屁理屈のような言い回しになってしまう。 「……あのさあ、そろそろ決着つけない?」 咲夜が立ち止まり振り向いた。 「…?勝負ならメールでしてるじゃないですか。もう今日は帰りますよ……」 「……逃げるの?」 雫の物言いに、ムッとする咲夜。 「またあたしに負けるのが怖くて逃げちゃうんだ」 「……」 ここで雫の挑発に乗っては相手の思う壷だと思いながらも、その場を動くことができない。 一方、雫は後もう一押しすれば乗るだろうなあ、と思いつつ……。 「あたしが今着てる体操服、かな姉ちゃんのお古なんだけど、勝負に勝ったら……」 雫の言葉を言い終える前に、どびゅん!という音が聞こえそうなくらいのスピードで咲夜は雫に爛々とした瞳で近付き、 「やりましょう!!」 と、強引に櫻井家に押し込んだ。 そして外に放置されたバイオリンは、櫻井家にお邪魔し、咲夜が靴を脱いでから思い出され、それからまた靴を履き、バイオリンを取りに行ったのである。
60 : 目指すは奏先輩の体操服。 様々なゲームで雫に勝負を挑む。 携帯での数列当てゲームから始まり、トランプ、UNO、オセロ、最後には、ドンジャラまで一対一の勝負は繰り広げられた。 「こ、降参ですぅ〜……」 なんと一度も咲夜は雫に勝てなかったのである。 今度こそ勝って雫をぎゃふんと言わせてやろうかと思い勝負を挑んだものの、ちっとも勝てない。 勝負ともなれば、勝てなければ面白くないはずなのだが、珍しく雫が顔を明るくさせ、楽しそうにしているのを見ると咲夜は途中でやめようとは言えなかった。 正月に見た雫の表情は、どこか暗く、寂しそうな顔しか見たことがなかったから、自分は勝負に負けても、笑っている雫を見てると自然と咲夜も嬉しくなった。 とりあえず勝負も一息付き、落ち着いた所で咲夜はバイオリンケースを取りだした。 「そうだ。今日は、あなたに見せたいものがあったんです」 雫は目の前に出されて、きょとんとする。 「これは私のなんですけど。-----宅配じゃさすがに心配だったから、ここまで持ってきました」 「ふうん」 「私がお父さんに言われてバイオリンを習った時に買った楽器です。たった三年でお倉入り、その後四年間も誰も使ってあげられなかった気の毒な楽器なんです」 「どうしてやめたのよ?」「音楽だけは、どうも私の性に合わないんです。 私を担当した先生は、バイオリンの他にもピアノや聴音、調律なども教えてくれましたが、 私はどちらかというと、体を動かすのが好きだったので、楽器はどれも三年で辞めちゃいましたけど-------雫さん、ちょっと弾いてみてください」 咲夜はケースを開けて、中の楽器を雫によこした。 「………なんであたしが弾かなくちゃいけないの?」 「以前、雪乃先輩のブログを見て、あなたがバイオリンをやっていたということが書かれていましたから、いつかあなたの演奏を聞いてみたいな〜と思ったんです」 雪姉ちゃん、また余計な事をブログに書いて……。 かな姉ちゃんが怒るのも分かる気がする。 雫は俯いて、 「雪姉ちゃんから聞いたのなら、あたしがバイオリンを辞めたのは知ってるでしょ?」
61 : 「-----はい、……でも、あなたは、本当はバイオリンを弾きたいんでしょう?」 「そんなこと………」 「雪乃先輩、あなたのバイオリンの事を話す時、何だか寂しそうでしたから……」 雫は言葉に困ってしまう。 「バイオリンを嫌いでやめたわけじゃないんですよね?だってあなた、さっきの雪合戦で左手を庇ってたじゃないですか」 雫はギクリと咲夜を見た。 とんでもないことを覚えてる。 案外咲夜は鋭いのかもしれない。 「お願いします、少しだけでいいですから弾いてみてください」 そこまで言われたら弾く、弾かないも言えなくなった雫は、少し膨れっ面で楽器を手にした。 その瞬間、雫の周りをサァーッと風が包んだ。 乾いた、異国の風。 ----それは多分、気のせいなのだろうけれど、乾いた楽器の木の肌が日本の湿気とは趣を異にしていた。 「これ、国産の楽器じゃないでしょ?」 「いいから弾いてみてください」 「…………」 雫は楽器と弓を受け取り弓を張ると弦の音程を合わせた。 試しにクライスラーの小曲を弾いてみる。 澄んだ、よく通る音。 豊かな響き、豊かな表現力。 咲夜は満足そうに頷いて、 「気に入ったのならプレゼントしますよ」 「駄目だよ!」 雫は即座に断った。 こんな自分でさえが、ほんの少し触っただけでも、この楽器が並のバイオリンでないことくらい、わかる。 「これ名のある楽器でしょ?そんなに高いもの、あたしの腕と釣り合わないよ……」 珍しく弱気な雫の発言に咲夜は、くすりと笑って、 「あなたにはバイオリンの才能がありますよ」 「ちゃんと聞いてもないのに、よく言うよ」 雫はムッとすると咲夜は笑って、 「……雪乃先輩が水泳、奏先輩が美術。あの先輩方の妹さんなら、もしかしたら何か才能があると私は思ったんです」 バイオリンを持ったまま雫は、 「あんたお世辞うますぎ」 「私はお世辞は言いませんよ。本当に素敵だと思いましたから。さっき弾いたあなたの演奏は、私がバイオリンをやっていた頃よりも、誰よりも、とても素敵でしたよ」 雫は思わず嬉しくなってしまう。 「………ぁりがとう」 と、顔を真っ赤にして消え入りそうな声で言った。 「では、改めてリクエストしますね。サン・サーンスの組曲・動物の謝肉祭から騾馬(らば)をお願いします」 咲夜はニヤリと笑った。
62 : リクエストの曲名を聞いた雫は少し、ぎょっとした後、咲夜を睨み付けた。 有名な白鳥をリクエストせずに、あえてピアノ用の、しかも全てが16分音符で休符なし、ロバが駆け巡る様をえがくように、始めから一気に駆け登り、終わりは一気に駆け降りる、30秒弱という短い演奏時間だが、かなり力がいる曲だ。 雫の睨みなど、お構いなしに咲夜は雫を見上げ、ニヤニヤしている。 雪合戦の後の挑発のお返しと言わんばかりにあえて雫に難題を出す。 咲夜は先ほど聞いた演奏で、あれだけ弾けるのなら、このくらい序の口だろうと思って騾馬を選んだ。 象や亀、白鳥ではなく、騾馬を選ぶあたり、かなり意地悪なリクエストだと思い、雫はムッとした。 自分には二年のブランクがある。 しかし、ここで『弾けない』と言うのは、なんだか自分じゃないみたいだ。 咲夜は自分の性格を知っているのだろう。 こんなことで弱音を吐くはずはないだろうと。 ------だったら、 『やってやろうじゃん』 「弦が切れても知らないから……」 「どうぞ」 咲夜は相変わらずニヤニヤしたまま。 雫は改めて調弦する。 そして両足を開いて少し重心を落とすと、大きく息を吸って、弓を弦に滑らせ、本気で弾き出した。 パチパチパチ……。 客間に聴衆の拍手が響く。さっきの含み笑いはどこにいったのか、目は虚ろで焦点が合っておらず、ぽかーんとしたまま咲夜は手を叩く。 雫は深々と頭を下げて少し照れ笑い。 「たくさんまちがえちゃった。やっぱり二年も弾いてないと、思うように指が動いてくれないよ」 「そうですか?気付かなかったですよ。驚きました。まさかここまで弾けるなんて……。とっても素敵でしたよ」 雫は思わず嬉しくなってしまう。 自分の演奏を誰かに聞いてもらうのも二年ぶりで、こうして喜んでくれているのも久しぶりだ。 それを素直に口に出せれればいいのだが、つい……。 「……あんたお世辞がうまい」 「私はお世辞は言いませんよ。雫さんにはバイオリンが似合いますよ。だからそれ、貰って下さい」 「そうはいかないよ!駄目だよ!」 「私が持っているんじゃ、未来永劫そのバイオリンは弾いてもらえないんですよ。楽器がかわいそうだとは思わないんですか」 「そりゃ、そうだけど」 「これがホントの宝の持ち腐れですよ。弾かれないまま、だんだん壊れていくんですよ」
63 : 「あんた、あたしを脅迫してるでしょ」 「貰うのが嫌なら私が返して欲しくなるまで預かっててくれませんか?」 雫は手の中のバイオリンと咲夜を見比べた。 「どうですか、それでもNOですか?」 「……それなら、いいよ」 「やったっ!」 咲夜は指を鳴らして、雫の方へやってくる。 「頼みましたよ」 「わかったよ、大切にするね」 雫は、そうっとバイオリンを抱きしめた。 もう一度バイオリンを習ってみようかと、雫はひそかに思っていた。 「あ、それで、ですね」 急に咲夜が言い淀む。 「何?」 「その楽器の名前」 「----え?」 咲夜は雫の耳に口を寄せて言った。 雫はその名を聞いて顔面蒼白。 声も出ない。震える手でバイオリンを咲夜の方へと差し出す。 「か、返す……」 「返さないで下さい。私のお父さん、親バカで見えっ張りで、しょうがないんですよ。この楽器をオークションで手に入れた時も、ライバル門下生のアマティに単に対抗しようとしただけなんですよ。----娘の私にはいい迷惑ですよね、全く」 「で、でも、あたし……壊れた事を想像すると……弁償できない」 この家を売ってもきっと足りない。 この事をかな姉ちゃんが聞いたら卒倒するだろうなあとか、雪姉ちゃんは、きっと『これだけあったら、まるまるバナナいくつ買えるかな〜?』なんてのんきなことを言うだろうな、と雫は思った。 億単位のバイオリン。 「私が持ってたら今日にでも壊れますよ」 「またそうやって脅かす」 「同じストラディバリウスでも、それは安い方ですから」 「安いったって!あたし、嫌だよ」 「じゃあいいですよ。貸して下さい。どうせいつかは壊れるんですから、今ここで私が壊しますよ。私は昔から落ち着きがありませんから〜♪」 雫はギョッとして楽器を胸に抱きしめた。 「馬鹿言わないでよ!そんなこと、あたしが許さないんだから!」 「はい、決まりですね」 咲夜はニヤニヤ笑って、ケースを雫に押しやった。 「あなたの名前、書いておいて下さい」 咲夜のペースに乗せられてしまった。 何だか悔しい。 「ぐずぐずしてると壊しますよ」 雫は急いで楽器をケースにしまった。
64 : バイオリンケースに楽器を閉まった後、もう一度そうっと抱きしめる。 奏なら見逃しそうな、その口許に浮かぶ、柔らかな微笑みを咲夜は見逃さず、雫に微笑みかけた。 視線を上げた雫は、そんな咲夜と目が合って思わず、ぷいっと背を向けてしまう。 背を向けた雫は、きっと顔を真っ赤にしているだろうと思い、咲夜はもう一度、雫に微笑みかけるのだった。 END おまけ 奏「しーちゃんと咲ちゃん、うまくやってるかな?」 雪乃「さあ〜?また喧嘩でもしてるんじゃない?」
65 : 以上です。 仲良く喧嘩しな。 しーちゃんがデレてしまってスマン。 色々と失礼しました。 追加エピで、 1)しーちゃんと咲ちゃんでコラボセッションしたり 2)咲ちゃんと櫻井三姉妹(バイオリン含む)でバンド組んだり、 3)月に一回、櫻井家に咲ちゃんがしーちゃんのためにお泊りしたり、 4)しーちゃんを庇って咲ちゃんが怪我をしてストーカーがストーカーされたりするエピも考えてて、どれがいいですか? >>7 さん設定使わせて貰ってありがとうございます。 しばらく投下自重しますorz。
66 : 4で! GJでい! しー咲ってほんと良く考えられたな! 自分的にはムズカシイかぷなんだが。 そうなってくると設定もGJだな!
67 : 遠距離喧嘩という表現にやられました。 追加あるなら、3か4! 書き手にとって、しー咲は、思ったよりも制限があるのか。 本編での描写がない分不利なのはわかるけど。
68 : >>66 、>>67 感想ありがとう。 やっぱ、しー咲は難しいです。 しかしこの二人でエロに持って行くのは更に難しい……。
69 : いやもうエロ拘らなくて良いから。 ピンクにスレ立てないとエロ書けないだろ?ただそれだけだから。 パロを楽しめればいいのさ!
70 : ありがとう。 また何か書けたら投下します。
71 : >>70 GJ! しー咲はやっぱりニヨニヨするw それとネタ専用掲示板作った。興味あったら来てたもれ urlはメアド欄参照で、と思ったら長すぎてエラーになるので 頭にhttp:// をつけてください。
72 : >>71 感想ありがとう! 後、GJ!
73 : 今日のスルー検定試験会場はここですか?
74 : 前スレの、おしおきの続きはまだですか?
75 : 職人こないかな? おながいします。
76 : 前スレの>>795 の続き待ってるよ。
77 : 咲ちゃんと、しーちゃんって基本は喧嘩ップルだよな?
78 : いや単なる顔見知り程度の他人だよ
79 : 上げちゃうんだからね!
80 : べっ、別に?わざとだもん。
81 : 過疎ってる?
82 : 今はシーズンだろ仕方ない。 プレミア公開前だし,一般公開もまだ先だし。
83 : 変なのが居着くよりよっぽどいい
84 : 明日は先行配信の日ですが、誰か見る人いますか?
85 : 期限残ってるし見るよ
86 : さてと後10日か・・・
87 : 違うは、後一週間だった。
88 : まあ、のんびり待ちますよ。
89 : 神山建設が倒産したら咲ちゃんは遺産放棄すればいいのに。 そうしたら咲ちゃんの名字は変わる? 双子よりも咲ちゃんが心配www
90 : 神山建設倒産って本当なのか?
91 : 6話きになる…
92 : 後四日だ!耐えるぞ!
93 : あと1日か
94 : http://www.nicovideo.jp/watch/za6402384
95 : この引きだと喧嘩になりそうやね…
96 : 雪「どうかな?」 奏「なにそれ…」 雪「なーんちゃって冗談冗談」 奏「んもぅ!」
97 : 喧嘩の後のSEXは燃えるからな。続きが楽しみだ。
98 : 奏「ゆきちゃんが、あたし以外に笑顔を振り撒くなんて……」(バイトで)
99 : 奏『何ソレ…一緒に居たい言ったのに…美大進学を勧めるなんて…本心はどーなの!?』
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