2013年10エロパロ677: 鍵のかかった部屋でエロパロ Room#4 (735) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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鍵のかかった部屋でエロパロ Room#4


1 :2012/07/17 〜 最終レス :2013/07/25
原作でもドラマでも
前スレ
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1340601929/401-500

2 :
初めて身体を重ねた後の再会は、恥ずかしくてどうしようもなくて、顔がまともに見られなかった。
ほんの少し前までは、顔を見る度、告げられない切ない想いに胸をしめつけられていたのに。
「青砥さん」
榎本さんが呼ぶ。この唇が私の身体中に触れたのだ。
「コーヒーが入りました」
カップが机の上に置かれる。この指が私の身体中に触れ、この腕が私を抱きしめた。
「青砥さん?」
壊れるほどに強く抱きしめ、胸に口づけ、赤い跡をいくつも残して、私の中にまで触れてきた。
私の隅々まで確かめるように探った榎本さんの長い指が、近づいてきて、ふと頬に触れる。
ビクッ
「…………」
「…あ、あの…」
「すみません、お声かけしても反応が無かったので」
いつもと同じ無表情のまま、私の顔を覗き込んでくる。榎本さんが触れた頬が熱くて、私はどうにかなりそうだ。
何でこんなにまで震えているのか…
「す、すみません…今日は、これで帰りますね。その……し、仕事がまだ残っていて、事務所に戻らないと…」
苦しい私の言い訳に、榎本さんは一言、そうですか、とだけ返した。
「本当にすみません。また、ご連絡しますので!」
せっかく淹れていただいたコーヒーを一口も飲まず、私はひきつった笑みのまま備品倉庫室を後にした。
いつも通りに、榎本さんは迎え入れてくれた。こんなに緊張している私に、気付いていただろうに。
なんて情けないんだろう、思春期の中高生じゃあるまいし。けれど、どうしようもない。
この身体がすべてあますことなく、あの目に晒されたかと思うと。
榎本さんの綺麗で長い指に、自分でもあまり見たことが無い部分まで探られたかと思うと。
どうしようもなく、恥ずかしい。
まして私の身体の奥に、彼を迎え入れたのだ。あの、熱く熱く、激しいまでに私が欲しがったものを。
それを思うだけで堪らなくなる。
服を着ているというのに、榎本さんの前にいると、まるで裸に晒されているような羞恥にあぶられる。
こんな私に、彼は呆れているだろうか―――


3 :

あれから1ヶ月。芹沢さんから頼まれた資料を届けるためなど、2、3回会う機会があったが、
榎本さんは私に指1本触れようとはしてこなかった。私は安心しながらも、少し寂しい。
何で、抱きしめてくれないのだろう? いや、びくついている私が悪いのは分かっている。
ならばこちらから誘えばいいのか? 無理だ、そんな勇気が私にあるはずがない。
今日も東京総合セキュリティ地下備品倉庫室に2人。
何とはなしに、私はテレビを見ているふりをしながらコーヒーを飲んでいたが、榎本さんが動く度に、期待と緊張に胸が高鳴る。
近づいてきた榎本さんの指が、ふいとまた離れていく。怖いのに、なぜかすごくがっかりしている自分がいる。
確かに怖かった。痛くて苦しかった。けれど、それを上回るほど、あの時の榎本さんの腕は、私を優しく暖かく包んでくれた。
―――抱いてほしい。
けれど、いちいちビクつくような私を、榎本さんは欲しがってないかもしれない。愛想を尽かされても仕方ない態度を私はとっているのだし。
ため息をつきながら、コーヒーカップを見つめていた顔をようやく上げると、榎本さんが私を見ていることに気づいた。
一見、感情を感じさせないような無表情のようでいて、私を射抜くような力強い視線。
目がそらせず、動けずにいると、腕がそっととられ、榎本さんの指が私の顎にかかった。そっと、そっと、榎本さんの端正な顔が近づいてくる。
緊張しながら、目を閉じる。唇が触れた瞬間、ぞくっとしびれが走った。手が震えているかもしれない。
舌で唇をなぞられ、私はそっと唇を開いて、榎本さんの舌を待った。しかし、その先は与えられず、ため息とともに榎本さんの唇は離れていった。
「榎本、さん…?」
「……僕が、怖いですか?」
榎本さんの手のひらが、寂しそうにそっと私の肩をなでた。
「そんなに怖がらないで下さい。もう、何もしませんから」
違う…! 嫌なんじゃない、確かに怖い、だけど緊張しているだけで、決して榎本さんが嫌なわけじゃない。
自分でも整理がついていないこの感情を、どう言えば、いいんだろう…
「違います…違うんです!…そうじゃなくて、私は…!」
「青砥さん?」
ちゃんと伝えなければいけないのに、上手く言葉を紡ぐことが出来ず、そんな自分がもどかしくて、嫌気がさして、瞳からボロボロと涙がこぼれ落ちる。
「欲しく…ないですか? こんな私…ごめんなさい……でも、どうにも、ならなくて…だって…私は、榎本さんが…!」
あぁもう、どうしたらいいんだろう。私は何を言っているんだろう。抱いてほしいのに、そう伝えられず、頭の中を言葉や感情がグルグル空回りする。
不意に私の身体に回った榎本さんの腕が、息もできないほど強く私を抱きしめた。
「……欲しいです。震えがきてしまうくらい、青砥さんのことが欲しいです」
「えのも…」
「そんな顔で見ないでください。このままあなたを抱いてしまいそうです」
―――ごめんなさい、ただ頷くことしか出来ない私を、許して下さい。


4 :

ゆっくりと身体が横たえられる。本当にそっと背中を抱きしめられ、この人は何て優しく抱くのだろう、と小さく息をつく。
「すみません。また、震えていますね…」
そっと胸に抱え込まれ、耳元で囁かれる。そんな風に言われたら、私はどうすればいいのだろう。
「優しくします。だから、そんなに怖がらないでください」
ごめんなさい。榎本さんに、そんなことを言わせてしまって。
「だ、大丈夫ですから……私のことは気にせず、榎本さんの好きに…」
榎本さんの指が、シャツのボタンを外す。あつい手が私の肌を滑っていく。
首筋に熱い吐息をかけられ、痛いほど口づけられる。上半身をさまよっていた指が、胸の突起をはじいた。
「んっ…」
それが唇に変わり、その手は下に滑っていく。ぞくぞくと背筋を何かが這いあがってくる。腰が浮き上がりそうになり、榎本さんのシャツを握りしめた。
そんな私を上目づかいで楽しみながら、榎本さんの手はどんどん下にさがっていく。そして、既に潤み始めている私自身に触れた。
「あっ……」
あぁダメだ、恥ずかしい、何て声を出すんだ。
「え…榎本さん、だめ、だめで…す…」
「大丈夫です。青砥さん、大丈夫ですから、僕を見て下さい」
そう言って榎本さんは、ぐいと股間を私の内腿に押し当てた。榎本さん自身も硬くなっている。
「じっとしていて下さい」
「…ん、うぅ……」
震える私の身体を、榎本さんの唇がなだめるように滑っていく。
そして徐々に、むさぼるように激しく、榎本さんの手が私の身体を滑り、飢えたように唇が身体中に吸いついて跡を残す。
「あっ…待って、まっ……えのもっ…」
そんなに激しく求めないでください…おかしくなってしまいそうです…そんなにも私なんかを欲しがってくれて…
激しい愛撫。私の上がる吐息と、榎本さんの切ない吐息。唇が脇腹をかすめ―――
「あっ…や、だっ、榎本さ、ん……っ!」
そんなことしなかったのに、初めての時はそんなところを舐めなかったのに。私の中に、榎本さんの舌が差し込まれている。
そんなところを、ずっと仲間だと思っていた、だけどいつも間にかどうしようもなく惹かれていた人の口に、囚われる。
それはあまりにも恥ずかしくて、どうしようもなく居たたまれないことで。
うろたえる私を無視して、榎本さんはますます口淫を強くする。舌を奥まで差し込まれ、内壁を強く扱かれる。
どうしよう……このままだと、榎本さんの口で…
「だ…だめっ、だめです、放してください! もう、もう……!」
「イってください、このまま」
「んんっ……―――っ!!」


5 :
一気に高みへと押し上げられ、呼吸が追いつかない。
ごくり、と榎本さんの喉の鳴る音がやけに大きく聞こえた。息を整えている私を見下ろして、榎本さんは唇を舐める。
何て恥ずかしい。榎本さんの口で、私は……もう、顔が見られない……
しかし榎本さんは、信じられないことに、未だ落ち着きを取り戻していない私の中に、再び舌を差し込んできた。
「あ、の、榎本さん…っ! 待って、まだ……あ…んっ!」
「やっと青砥さんの震えが止まってきたので…もう少し続けさせてください」
ぐちゅぐちゅと音を立てながら、榎本さんの熱い舌が私の中を犯す。
「やぁ…やめ…本当、に、もぉ…だめ……っ」
切れ切れにこぼす私の言葉など聞いてくれず、榎本さんは舌での愛撫を続ける。
その濡れた感触に、次第に私の中は、むずがゆいような、痺れた感覚になってきた。ひくひくと独自で呼吸するのが分かる。
「も…もぉ…っ」
あまりの恥ずかしさに私の目に涙が滲み出した頃、ようやく榎本さんはそこから顔を上げ、濡れた唇を乱暴に手で拭った。
カチャカチャとベルトを外す音が響き、スラックスの前が寛げられたが、私はそれを直視出来なかった。
そして、榎本さんの怒張したものが、私の下に押し当てられる。
途端、身体を激しい震えが襲う。―――怖い!!
「あ…あ…あぁ……」
私の身体はあの痛みを忘れていなかった。覚悟していたはずなのに、その瞬間を思い出して、身体が震える。
どうしよう…どうしたらいい……!
「大丈夫ですから、どうか、そんなに怖がらないでください…」
榎本さんの手が、私の髪を何度も撫でる。切なそうに寄せた榎本さんの眉がいとおしくて、少しずつ安心していく。身体の強ばりがとけていく。
「榎本さん…」
こんなにも大事にしてくれる榎本さんに、やめてとは言えない。私はもう一度覚悟を決めて、頷いた。

ゆっくりと榎本さんが自身を押しつけてくる。じりっと先端が入ってきた。
「い…た、痛いっ……痛い痛っ……いたぁ…っ」
「もう少し、もう少しですから…」
榎本さんが力を入れてぐっと押し入ってくる。焼けつくような痛みに、息が出来なくなる。
「やぁっ……痛っ、痛い、榎本さ…ん…!」
「青砥さん…青砥さん…大丈夫ですから…」
榎本さんの声も、辛そうに掠れている。私がこんなに力を入れていたら、きっと榎本さんも辛い。私は必に身体の力を抜く努力をして、大きく息を吐いた瞬間、
「あああ…っ!」
ぐいっと、榎本さんが一気に奥まで突き入れてきた。


6 :
ドクン、ドクン、と身体の内側で脈打つ鼓動。榎本さんの鼓動だ。
「青砥さん…」
榎本さんの囁きで、痛みは嘘のように引いていた。感じるのは榎本さんの大きさと熱。ありありと私の中で息づく、榎本さん自身。
初めての時は、そんなことを感じる余裕なんてなかった。でも、今は―――
私の唇にキスを落としながら、ゆっくりと榎本さんが動き出す。その唇からはため息が漏れ、私の中で感じてくれているんだと、嬉しくなった。
榎本さんの切なそうに眉根を寄せた顔を見ていると、身体の奥が疼いてくる。
と、その時、榎本さんの動きが激しくなった。奥の奥までずずっと入ってきて、先端がそこに触れた瞬間、私の身体は大きくのけぞった。
まるで身体中に電気が走ったかのような快感が襲う。
「あっ……あっ…嫌…何か、何だか、変です私……っ!」
初めての感覚に私はうろたえる。
「変じゃありません。もっと、感じて下さい…青砥さん…」
「あ…んっ……こんな…のっ…あっ、あっ……!」
おかしくなる。こんな快感は知らない。そこを何度も何度も突かれ、恥も何も吹き飛んでしまう。探られる入口は痛いのに、奥が信じられないほど気持ちいい。
もう、何も分からなくなる。どうしよう。こんなのは恥ずかしい。恥ずかしいのに、たまらない。もっと―――榎本さんが、欲しい。
「榎本さん、榎本、さん…どうした、ら……もぉ、あぁっ……」
快感の涙が頬を伝う。榎本さんが一層激しく私を突く。耳を塞ぎたくなるような、グチャグチャとはしたない音が、部屋中に響く。何て音をたてているのか、私の身体は。
じんじんと奥が痺れ、絶頂の予感に震える。それを目ざとく見咎めた榎本さんが、優しい手つきで私の頬を包み撫でた。
はしたない声を上げ続ける私の口を唇で塞ぎ、同時に最奥を強い力でぐいと突く。身体の中心から溢れだす、気が遠くなるような絶頂。
「青砥、さん―――っ!」
榎本さんの熱い飛沫を奥に感じながら、私は達した。

「青砥さん、大丈夫でしたか…?」
いとおしそうな榎本さんのキスを顔中に受け、私は幸せに身体を震わせた。榎本さんは私の呼吸が落ち着くまで、優しく身体を撫でてくれている。
「すみません。優しくすると約束したのに、止まりませんでした…」
「……そんなに、謝らないでください…」
「まだ、怖いですか…?」
「もう…大丈夫です。ちょっと恥ずかしかっただけで、もう、平気です」
身体の震えなどとうに伝わっているだろうけれど、私の強がりを、榎本さんは微笑みで受け止めてくれた。私の頭を腕に抱え、耳元に顔を寄せて呟く。
「すみません、青砥さん。僕は不器用なので、あなたを怖がらせてしまいました。欲しい気持ちばかりが焦って…」
切ないような幸福感と、今までと変わってしまう恐怖感の狭間。
「こんな風に抱いてしまってから言うのも何ですが…身体だけ欲しいわけではありませんから」
分かってます。分かっています、榎本さん。
「……青砥さんのことが、好きです」
榎本さん、あなたに抱かれて良かった。こんな満たされた幸せは、今まで知らなかったです―――
<終>

7 :
新スレ記念&即回避用に投下。
何かのきっかけで先に体だけ結ばれてしまい、
非処女になったばかりでモンモンする青砥さんの一人語りでした。
榎本さんは、童貞じゃない設定。

8 :
>>1
>>2-7よかった。GJ!

9 :
>>1
>>7GJっす。初々しい青砥さん良いっす

10 :
>>7
がっつりエロよかったよー。

11 :
>>7
とってもドキドキしながら読みました。
DTバージョンも好きだが処女青砥&経験者榎本もすごく萌える。童顔で小柄で華奢で一見草食ぽいけど、やっぱり男で30の大人でっていう榎本かっこいいな。
できる事なら初回も読みたいな…
あ〜最高です。GJでした!

12 :
前スレが512KB越えて書き込めなくなったから、こっちに。
>>前スレ 532
原作ファンも呼び込みたいなら
後半部分は【原作】じゃなくて【防犯探偵】とかの方がいいと思う。
角川で設定されている公式シリーズ名は「防犯探偵・榎本シリーズ」だし。

13 :
>>2-7
今さらだけどGJ!!
ウブな青砥さんが目覚めていく過程が超エロ可愛かったです。

14 :
てか、エロパロ板なのに「エロなしもOK」って言い切っちゃうのはどうなの?

15 :
スレタイこのままに一票

16 :
>>14確かに・・・。お約束には入れない方がいい気がしますね。(まあ、ひっそりと、黙認ってかんじで行ければいいな、と自分は思いますが)
>>15このままって、どのままかな?
自分はスレタイ希望は最初のまま
【ドラマ】鍵のかかった部屋でエロパロ Room#  希望。

17 :
議論が完了するまで待とうかと思いましたが
ルール確立後は投下出来なくなりそうですので今のうちに…
設定はドラマ榎青。
最終回から数年経過して、新しい人生をスタートさせた二人と
それを見守る芹沢パパさん乙な極短SS、エロ無しです。
・・・・・・・・・・
時計は25時を回っていた。
芹沢は、資料から顔を上げ、老眼鏡を外して目をこする。
企業法務以外の案件を扱う一般部門を立ち上げて
青砥をそちらに異動させて以来、どうにも仕事が捗らない。
里奈は精一杯やってくれているが、所詮はお嬢様仕事。
こんな深夜まで残業させるというわけにもいかず…
「ここはひとつコーヒーブレイクといきますか?」
芹沢はひとりごちて、事務所を抜け出してコンビニに向かった。
国道に渡された歩道橋の上を歩く。
こんな時間でも、街は十代の若者で賑わっている。
人目も憚らずに密着して歩く二人連れから目を逸らして
やれやれとため息をつきながら、陸橋の下に目を向けると、
側道に停めたアウディの脇に
青砥純子の姿があった。
こんな時間に何をやってるんだあいつは。
思わず手を挙げ、声をかけようとした次の瞬間―――
コンビニの自動ドアから、
両手に缶コーヒーを携えた小柄な男が現れた。

18 :
青砥の表情が花びらのようにほころぶ。
相手の男も微笑み返し、ビル風に凍えた青砥の両頬に
今買ったばかりの缶コーヒーを近づける。
そんな男の、コーヒーを持った両手を
青砥は手のひらで包み込んで――――
男は両手を青砥に拘束されたまま
引き寄せられるように彼女の顔を覗き込むと
素早く周囲に視線を走らせて、
盗むようなキスをした。
不意に唇を奪われて、光量を増す青砥の笑顔。
身長差の無い幸せそうなカップルに
芹沢は踏まれたヒキガエルのように情けなく呻く。
「最近やけに早く上がると思ったら、ったくそういうことかよ〜」
「やられた!」というように、大げさに顔をしかめてみたものの
自分がこれっぽちも腹を立てて無いのは判っている。
そうか…そうだったのか…
意外なような以外じゃないような、いや、実に複雑な心境だな。
だけどあいつ、あの頃は奴んとこに入り浸っていたもんなぁ。
あれはやっぱりそーゆー感情があったってことだよなぁ。
あれ?でもありゃ何年前だ?
あの頃から惚れてたんだとすりゃ、
一途にも程があるじゃないか?え?青砥??

ニヤニヤと見守る視線があることに気づかぬまま
青砥は助手席に乗り込むと、シートベルトを装着した。
男は青砥のあごの下に手を添えると、
愛おしくてたまらないとでも言うように
もう一度小さくくちづけた。

繰り返し執拗にあてつけられて、芹沢は思わず頭をかき
苦笑いしながら、うんうんと頷く。
はー、やれやれ。
「青砥を不幸にしてくれるなよ?えのもっちゃん」
テールランプの赤い光が見えなくなるまで
可愛い部下とこしゃくな男を見送った。
そして二人を乗せた車が見えなくなると、
先ほどまでとはうって変わった若やいだ足取りで、歩道橋を駆け下りた。
まるで娘を嫁に出したような
気恥しさと安堵感と―――そして小さな寂しさを胸に。

〜fin〜

19 :
>>17-18 GJ!
私は幸せそうな二人が大好きです。
この後どこへいくの?とか、どうやってくっついたのかとか色々妄想するのだっ。
スレが賑わうのが一番大事だと思うので、自分的にはエロなしも目こぼししてほしい。
スレタイは【ドラマ】鍵のかかった部屋でエロパロ Room#  希望ですが
表記の上、原作ネタもOKがいいかな。

20 :
>>17
うわー!なんだこれ!
朝から禿萌えんでしまった。
エロがなくてもこれだけキュンキュンしてしまうなんてすごい。
素晴らしいです。ありがとうございました!

21 :
おはようございます
前スレの「手繰る聲」からしばらく何も書けなかったけど、何か続きらしいものが
出来たので投下
エロなし、何故かオリキャラの犬目線、とある意味反則技かも知れない

22 :
僕の名前は径。
数ヶ月前にペットショップで純子が買ってくれた柴犬の牡。
名前は元々純子が好きだった男のものなのだとすぐに気がついた。だって呼ばれる度にいつもあの
優しい顔が何だか曇って悲しそうになってたから。
きっと恋は不幸にも良い終わり方をしなかったのだろう、それなら出来るだけ良い子にして少しでも
純子の慰めにならないと。
そう決意を固めていた頃に何を思ったのか件の男から突然連絡があり、しかもわざわざ会いに来た。
当然のようにずっと凍結していた純子の時間は瞬時に巻き戻って、それ以後は僕と同じ名前の男と
過ごす時間が格段に増えた。
どうやら奴はしばらく海外の珍しい鍵や錠前を求めて旅をしていたらしく、帰国してからはそれまでの
つてを駆使して防犯ショップを始めているとか。
突然電話一本で全てを切り捨てて旅立った男なんて、ろくなものじゃない。他人事ならそう思うだろう。
まして純子は法の番人である弁護士を務めている。もっとそんな奴には冷徹になってもいいぐらいだと
僕も思う。なのに恋は女をどこまでも愚かにするものらしく、再会後の純子は人が変わったようだ。
それは本当に喜ばしいことなんだろうか、と最近は思う。
僕はどうしてもあの男が好きにはなれない。
冷たく神経質そうな眼差しをしたそいつは純子が夢中になるほどの男には思えず、それ以上に何故かは
知らないけどやたらと胡散臭いものを感じた。
勘、というものなのだろう。
それが正しいかどうかはともかく、魂の根底から信じきれはしない男だと確信していた。
そんなことを考えながらちょいちょいと前足で小さな犬のぬいぐるみを触って遊ぶのが、最近の僕の
日課だった。
「径、ほら取って来て」
今のところ男との関係は良好なのだろう、ソファーに座る純子は御機嫌でボールを投げてくる。僕は
ペットらしくそれを追いかけて首尾良く咥えて戻る。いい子ね、賢い子ねと頭を撫でてくる手は今夜も
優しい。
だけど僕のささやかな幸福の時間は、あっさりと終わる。
あいつが電話をかけてきたからだ。
こうなってしまうと、もう携帯を取る純子の頭の中からは僕の姿も声も頭の中から消える。
「榎本さん、こんばんは」

23 :
あいつと話す純子の声はとても浮かれていてキラキラと華やいでいる。何度かここを奴が訪れた時は
いつもベッドルームに二人きりで籠ってしまって入れないので詳しくは分からないけど、きっと恋する
女の可愛らしさが全身に溢れていて微笑ましく映っているに違いない。
例え奴にどんな思惑があろうとも。
「明日…ですね。分かりました。必ずお伺いします」
どうやら会う約束を取り付けたようだ。だとしたら明日は純子の帰りが遅くなるのだろう。いつものこと
だから慣れているとはいえ、僕は心配で仕方がない。
いつかまた純子は泣く日が来るのだという、うっすらとした未来が見えるからだ。
それが間違いであったらいい。せめてあいつが少しでも僕の思っている通りの人間でなければ。
でなければ純子があまりにも可哀想だろう。
ねえ純子。
そのボールをもっと遠くに投げてごらんよ。
さっきよりももっと上手く取って来られるよきっと。
僕は犬だからいつまでも純子の側にはいられないけど、せめて最後の日まではあいつから少しでも
守ってあげる。
だから僕の不安がただの取り越し苦労だったら本当にいいね。




24 :
今更ですけどスレ立てありがとうございます。
こんなの考えてみた。
エロシーンがあっさり気味で物足りなかったらすみません。
××××××××
 純子が戻って来ない、と芹沢から連絡が入ったのは、夜の9時を回ろうか、という時間だった。
 密室専門ともてはやされる芹沢の元に、面倒な事件が舞い込んできた。ストーカーに狙われていた女性が部屋で害され、その現場が密室だった、というもの。
 そのせいで、警察は、最近ノイローゼ気味だった女性が発作的に自したのだろうと判断したが。依頼者は、どうしても納得できない! と芹沢に泣きついてきた。
 依頼者がされた女性の妹で、しかもなかなかの美人だったことが、今回の騒動の原因ではあるが。実際、榎本が見たところ、自というには女性のに方は不自然極まりなく、調べてみれば密室の謎もあっさり解明できたため、結果オーライとも言える。
 榎本は密室の謎を、純子は犯人……女性につきまとっていた男性の自宅で、彼女をストーキングしていたという証拠集めを、芹沢は、警察や検察との交渉ごとを行う、と役割分担し、それぞれ動いていたのだが。
『密室の謎は、解けたんだろ』
「ええ。証拠もあります。問題ありません」
『そうか、さすが榎本だな。こっちも問題ない。話はついた。明日、犯人と対面できることになったから、そのとき一発頼んだ』
「了解しました」
『で、後は青砥なんだけどさあ……あいつから連絡が無いんだけど。えのもっちゃんのとこには、来てる?』
「? いいえ」
 芹沢の言葉に、思わず時計に目をやる。純子が犯人の自宅に向かってから、どれくらい経っただろうか?
 犯人自身は警察の取り調べを受けているため、危険は無いはずだが。
『時間も時間だし、ちょっと心配になっちゃってさあ。榎本、手伝ってやってくんない? お前、今、例の倉庫だろ。そこからなら、犯人の自宅までそんなにかからなかったよな』
「構いませんが。芹沢さんは?」
『えのもっちゃん。弁護士の仕事はさあ、結局のところ書類作業がほとんどなんだよ。俺はこの後、明日の対面に必要な申請書だとか、色々作んなきゃいけないの。それを手伝って欲しいから、青砥を待ってるんだよ。頼んだ』
「わかりました」
 なるほど。弁護士というのは口が達者なら務まる仕事かと思っていたが、案外、そうでもないらしい。
 納得して、榎本は電話を切った。
 犯人の自宅まで、電車で数駅。
 向かった先にあるのは、ボロというほど古くはなく、豪華というほど大きくはない、いわゆる単身者用のマンションだった。
 一応オートロックではあるが、榎本の目から見れば防犯設備に関してはお粗末という他ない。しかし、一般のマンションとしては中の上レベル、と言ったところか。
「青砥さん?」
 インターホンを鳴らしても応答がない。ちょうど住人が出てきたのをいいことに、オートロックを潜り抜け、直接部屋に向かう。
 ドアを引くと、鍵はかかっていなかった。中に純子がいるのは、間違いないらしい。
「青砥さん」
「あ」
 ガチャっ! とドアを開けると。狭い廊下に作りつけた台所、進んだ先に寝室……という、よくある1Kの作りが目に入った。
 その部屋の中央に座りこんでいるのは純子。その周りには、アルバムやスクラップブックがうずたかく積まれており。隅にあったテレビには、何かの映像が流されている。
「え、榎本さん!?」
「芹沢さんから、青砥さんを手伝うように、と言われまして。ストーキングの証拠は見つかりましたか?」
「ま、まだ……あ、あの! あの!」
「失礼します」
 ずかずかと部屋に上り込み、純子が見ていた冊子を覗き込む。
 そして、硬直した。

25 :
「これは」
「……部屋に入ったら、こんなものがいっぱい積まれてたんです……」
 高い嬌声に振り向けば、テレビの中で、見たこともない男女が裸で絡み合っていた。
 大げさな声と、わざと局部をレンズに向けるようなアングルから、それがいわゆるアダルトビデオ、と呼ばれる類のものであると判断する。
 しかも、恐らく違法に手に入れた「裏」と呼ばれる種類のもの。何故わかるかと言えば、モザイクが一切かかっていないからだが。
 純子が見ていた冊子は、恐らく雑誌の切り抜きを集めたもので。それらも全て、例外なく裸の女性がポーズを取っている。異様に気まずい空気が流れ、榎本は、思わず視線をそらした。
 ……あまりに唐突だったため、ついでに言えばあまりにもあからさますぎる映像が逆にブレーキになって、自分の身体が男としての反応を見せなかったことは、幸運だったと言うしかない。
「こ、この中に! 被害者の女性の写真とか、盗撮した映像とかがあるはずなんです! それで片っ端から見て行ったんですけど……」
 言いながら、純子の眉が下がるのがわかった。気持ちはよくわかる。こんな作業をやれと言われたら、榎本でも同じ顔をするだろう。芹沢なら喜ぶかもしれないが。
「……お手伝いします」
「すいません……」
「いえ。こちらの作業は終わりましたので。密室の謎は解けました。芹沢さんが手をまわして下さいましたので、明日にも犯人は正式に逮捕されることになるでしょう」
「じゃあ、後はわたしが証拠を見つけるだけなんですね……本当にすみません」
「いえ。では、僕はこちらから」
 朱色に染まった純子の顔から目をそらし。榎本は、散らばるアルバムに、手を伸ばした。
 被害者の写真と動画が見つかったのは、それから約一時間後のことだった。
 証拠品を集めて押収し、関係ないものは元の場所に片付ける。全ての作業が終わったとき、時刻は夜の11時になろうとしていた。
「はい……はい……すいません、では明日」
 ぴっ! と携帯を切り、「芹沢さんから直帰の許可をもらいました!」と、純子は少しだけ晴れやかな笑みを浮かべた。
 余程苦痛だったのだろう。その顔は、どこか痛々しいくらいにひきつっている。
「榎本さん、本当にすみませんでした」
「いえ。お疲れ様でした……帰りましょうか」
「はい」
 まだ、終電には間に合うため、二人でもくもくと駅までの道を歩く。恐ろしく沈黙が気まずいのは、榎本の気のせいだろうか。
「……榎本さん」
 そして。
 純子がぽつり、と切り出したのは、歩き始めて数分が経ってから。
「榎本さんは……ああいうの、見たことあります?」
「……ああいうの、とは」
「あの、その……ああいう、ビデオ、とか……雑誌とか……」
「…………」
 質問の意味はわかるが意図はわからない。ついでに言えば、答えは明快だが恐ろしく答えづらい。
「……僕が見たことあるかどうかと、今回の事件と、何か関係がありますか」
「犯人の心境を知りたいです」
「心境?」
「はい。ストーカーって、一種の愛情の裏返しですよね? それなのに、どうしてあんな……他の女性の裸なんか、見たがるんですか? 他に好きな人がいるのに、どうして?」

26 :
 思った以上にまともな切り返しが来て、言葉に詰まった。確かに、その心理は女性にはわかりにくいかもしれない。
「……僕が見たことあるかどうかは、想像にお任せしますが。見たい、と思う犯人の気持ちは、男としては理解できます」
「そうなんですか?」
「簡単に言えば、性欲と愛情は別だということです」
 あえて純子の顔を見ずに、淡々と告げると。純子は、「そんなのおかしいです!」と、憤慨したようにつぶやいた。
「それって、好きな人でなくても……その、そういうことをしたい、できるってことですか? それとこれとは別ってことですか? そんなのおかしいです」
「おかしい、と言われましても」
 子供ではあるまいし、何を言っているのか。
 世の中には、男の性欲解消を目的とした店がいくらでも存在すること、援助交際……いわゆる売春と呼ばれる行為が平然とまかり通っていることを、まさか知らないわけでもないだろうに。
「事実は事実ですから」
「じゃあ、榎本さんもできるんですか? 好きな人が相手でなくても。榎本さんだって若い男性ですよね?」
「…………」
 だって、とはどういう意味だ。自分は男じゃないとでも思われていたのか。
 だが、ここで素直に頷いてもいいものかどうか。それはそれで、身の破滅を招くような気がしなくもない。
「……ご想像にお任せしましょう」
「ごまかさないでくださいっ」
 ぱっ、と前に回り込まれる。視線をそらすと、追いかけられた。
 ため息をつく。何故、こんなことを問い詰められなくてはならないのか。自分はたまたま事件に巻き込まれただけで、女性をしたのは自分ではないのに。
「……そうですね。可能か、不可能か……と問われたら、可能でしょうね」
「…………」
「すみません。僕も、一応男ですので」
 すたすたと足を進める。純子はショックを受けるかもしれないが、十代の少女ではないのだ。現実は、知っておいた方がいいだろう。
 後のフォローは芹沢にでも押し付けよう、と、榎本が勝手なことを考えていると。
 ぐいっ、と腕を引かれ、足が止まった。
「青砥さん?」
「…………」
 振り向く。うつむいた純子は、真っ赤な顔をしていたが。手を放す気はないらしい。
「青砥さん、どうされました?」
「……気づいてましたか、榎本さん」
「はい? 何がですか?」
「今、どこを歩いているか」
「…………」
 周囲を見回す。やけに静かだと思ったら、いつの間にか、自分達は駅への道を外れ、いわゆる裏通りに踏み込んでいたらしい。
 周りに軒を連ねているのは、派手なネオンが灯る建物――ラブホテル。

27 :
「あの、青砥さ」
「わたし……変、なんです」
「はい?」
「あの部屋で、雑誌とか映像とか見せられて……最初は、何でこんなものって犯人を軽蔑してたんですけどっ! 何だかっ……身体がうずうずするっていうか、熱いっていうか……」
「…………」
「そのせいで、時間がかかっちゃって……もてあましてたら、榎本さんが来てくれて、それから、ずっとずっと変なんです」
「あの、それは」
「榎本さん、言いましたよね? 好きな相手でなくてもできるって」
 じいっ、と見つめられ、思わず息が止まった。
 その瞳は、まぎれもなく「欲情」と呼ばれる感情で濡れていた。
「それって、相手はわたしでもできるってことですか……わたしだって女です。そりゃ、あの雑誌とかに出てる女性に比べたら、スタイルも顔も大したことはないですけど……」
 ぎゅっ、と、指に力がこめられた。
 ひきよせられる。スーツから覗く白いうなじ。熱く吐息が漏れる唇。すがりつく、華奢な身体……その全てに、男としての本能が反応しているのが、わかった。
「榎本さん」
 すがりつかれて、ぶちっ! と、理性の一部が音を立てて切れるのが、はっきりとわかった。
「……榎本さんなら、この熱を……冷ましてくれますか?」
 時刻、深夜0時。
 散々にあられもない映像や写真を見せられて、変な気を起こさない男などいない。その本能に理性が負けたのは、きっと疲れと寝不足のせいだ。
 そう自分に言い訳をしながら。榎本の身体は、純子にひきよせられていた。
 ラブホテルの一室。仕事の関係で入ったことはあるが、本来の目的のために入ったのは、恐らく初めてだ。
 交互にシャワーを浴びて、バスローブ姿で向かい合う。やたらに巨大なベッド、あちこちに無駄に飾られた鏡。巨大なテレビをつけてみると、先ほど散々見せられたのと同じような映像が流れてきて、即座に切った。
 沈黙が、重い。
「青砥さん」
「……はい」
「ここまで来たら、僕も止められませんが……一応聞きます。いいんですね?」
「いいですよっ! 何を言ってるんですか、今更っ」
 榎本の問いに、純子は真っ赤な顔をして。けれど、引く様子は全く見せず、ベッドに飛び乗った。
 シャワーを浴びることで少しは冷静になるかと思ったが、どうやら、余計に熱を煽られたらしい。榎本にも同じ効果があったため、気持ちはよくわかるが。
 無言でベッドに上る。正座する純子の肩に手をかけ、その身体を、ゆっくりと押し倒した。
「青砥さん。……初めて、ではないですよね?」
「なっ……こ、ここでそういうこと聞きますか!?」
「いえ、もし初めてだったのなら、さすがに申し訳ないと……」
「初めてじゃありません! そ、その、随分久しぶりではありますけどっ……」
「……そうですか」
「そういう榎本さんこそ、まさか初めてじゃないですよね」
「違います」

28 :
 きっぱりと言い切れたことに、密かに安堵する。もっとも、誇れるような経験ではない。
 相手をしてくれたのはいわゆるプロの女性で、何故そんなことになったのかと言えば、学生時代の悪友に無理やり付き合わされたという何とも情けない理由なのだから。
 正直、素人の……それも、明らかに行為に慣れているとも思えない女性を相手にするのは初めてで。それが、不安と言えば不安だが。既に、身体は痛いほどに反応している。今更引き下がることなど、できそうもない。
「……失礼します」
 バスローブの紐をほどいて、そっとはだける。恐ろしいほどに白い身体が目に飛び込んできて、思わず息を呑んだ。
「み、見ないでくださいよ……恥ずかしい」
 榎本の視線を感じたのか、純子は真っ赤になってつぶやいたが。何を言っているのかと問い詰めたい。
 いつもの地味なパンツスーツからは、想像もできなかった。純子の身体が、こんなにも白くて……こんなにも、綺麗だったとは。
 胸はあまりない。だが、細く華奢な身体には、その方がふさわしいと思う。
 何よりも、白い胸の中央に、控えめに存在する桃色の突起は、ビデオに出ている女性の黒ずんだそれとは全く違っていて、ひどく、艶めかしかった。
「……触ってもいいですか」
「ど、どうぞっ」
 指を伸ばして、頬をひとなでした後、するすると首筋、鎖骨、そして胸へと滑らせていく。
 榎本の手が動くたび、羞恥に頬を染めてぴくん! と反応する様が、何とも初々しい。
 手のひら全体で胸を包み、やわやわと力を入れてみる。自分の身体ではありえない弾力。手のひらの下で、明らかに突起が固く尖ってくるのがわかった。
「どうですか?」
「ど、どうって」
「いえ、痛くはないですか」
「……大丈夫です……あ、ひっ!」
 片方は手でもてあそびながら、もう片方の胸に唇を寄せてみる。そっと頂きを口に含んで、舌先で転がしてみると、高い悲鳴が漏れた。
 ビデオの女性が叫んでいた、耳につく嬌声とは全く違う。それは、どこか甘く、柔らかで。遠慮がちな恥じらいを含んでいた。
「やっ……榎本さんっ……」
「気持ちいいですか?」
「そういうこと聞かないでくださいよっ!? うーっ……は、恥ずかしい、です」
 もじもじと太ももをすり合わせながら睨まれた。正直、全く怖くない。むしろ、欲情を煽られる。
 ……面白い。
 わざと焦らすように、ゆっくりと手を滑らせた。下腹部、脇腹、腰……そして、うっすらとした茂み。
「ひっ!」
 その場所に指をあてがうと、そこは、既に熱く濡れていた。いつからこうだったのか、ひょっとしたらあの部屋にいたときからずっとこうだったのか。今となっては知る術はないが。
「熱いですね」
「何を真面目な顔で言ってるんですか!?」
「言い換えましょうか。濡れています」
「だからっ……真顔でそんなこと、言わないでくださいっ……」
 ぎゅっ、と目を閉じて。純子はいやいやをするように首を振った。
「お願い、焦らさないでください」
「…………」
「熱いんです。すごく熱くて……変な気分になっちゃいそうでっ。お願い、楽にしてくださいっ……」
「……わかりました」

29 :
 榎本とていいかげんに限界だった。ベッド脇に備え付けられていた避妊具を装着し、そっと入り口にあてがう。
 挿入寸前に、ちらりと視線を向ける。純子は……
「…………」
 歯を食いしばるようにして、ゆっくりと腰を進める。びくんっ! と震える身体を抱きしめるようにして、一気に貫いた。
「ひっ……」
 荒々しく腰を動かした。太ももがこすれる音と、漏れる喘ぎ声がやけに耳につく。目を閉じて、身体を本能に任せた。
 止められなかった。
 こんなのは間違っていると、奥底ではわかっていたのに。どうしても、止められなかった。
「ひゃっ! え、えの、もとさっ……」
 悲鳴が漏れる。もしかしたら痛かったかもしれない……どうでもいい。聞けない。聞いても、どうせ止められないのだから。
 その肩を抱いて、より深くまで腰を進めた。昂ぶりが限界に来る。瞬間、それを読んだかのように、純子の締め付けがきつくなる。
 榎本に絡みつくように、腕と脚に力がこめられた。囚われる――という錯覚に陥りながら。榎本は、内部で精を吐き出した。
 事が終わった後というのはこんなにも気まずいものなのだな……と、榎本はしみじみと実感していた。
 特に、このような、成り行きで身体を重ねた後というのは。
「……ありがとうございました」
 ぽつり、とつぶやかれる。振り向けば、ブラウスを羽織っただけという中途半端な姿で、純子がうなだれていた。
「熱は冷めましたか」
「はい……本当に、ありがとうございました」
「…………」
 純子の顔を見ないまま、榎本は吐き捨てるように言った。
「謝りません」
「え?」
「僕は、謝りませんから」
「あの……榎本さん?」
「本当は、後悔しているんでしょう」
 榎本の言葉に、純子は無言だった。
 まくしたてるように続ける。こんなにも苛立たしい思いを味わったのは久しぶりだった。いや、ひょっとしたら、初めてかもしれない。
「後悔しているんでしょう。一時の熱情に駆られて、僕なんかに身を任せて。けれど謝りません」
「榎本さん、何を言って」
「泣いてましたよね」
「…………」
「僕に抱かれながら、泣いていましたよね、青砥さん」

30 :
 あの瞬間。
 榎本に貫かれるその寸前、純子は泣いていた。その頬を伝う涙を見て、それが痛みや苦痛から流した涙ではないとわかっていて。それでも、榎本は止めることができなかった。
 男としての本能に負けて、欲望の赴くままに彼女を抱いた。
 榎本とて男だ。そこまで紳士には、なれない。
「抱いて欲しいと言ったのは、あなたです」
 最低な台詞であるとわかっていながら、あえて突き放すように言って、背を向けた。その瞬間――
「っ…………」
「…………」
「青砥さん?」
「違う。違うんですっ」
 抱きつかれる。押し付けられる身体と、触れる吐息。瞬時に燃え上る本能を押さえつけるように、振り払おうとすると。ますます力をこめられた。
「違う。後悔なんかしてませんっ……嫌だったからじゃありません。わたしが泣いたのは」
「青砥さん」
「嬉しかったんです……」
 ぽつり、とつぶやかれた言葉が意外で。榎本の身体が、固まった。
「嬉しかったんですよ! 榎本さんに抱いてもらえてっ! 榎本さんて、そういうことに興味なさそうで……わたしのことなんか、女として絶対見てないって思ってて……だから、嬉しくて……」
「青砥さん……」
「迷惑かけて、ごめんなさい」
 涙でぬれた謝罪に、首を振る。
 確かに、榎本は純子を女として見たことはなかった。意識してしまうことはあったが、それが劣情に繋がる前には振り払うように努めていた。
 住む世界が違う彼女を、そんな対象として見ても。自分がみじめになるだけだとわかっていたから。
「迷惑じゃありません」
「榎本さん?」
「迷惑じゃありませんよ。迷惑だったら、断っています」
「…………」
「もう遅いから、今日は、泊まりましょう。明日は、色々大変ですから」
 榎本の言葉に、純子は頷いて。微かに、笑った。
 本音は告げない。こんな状況で伝えてはいけない。伝える機会が、今後あるかどうかはわからないが――
 今日、この出来事を、お互い後悔はしていない。それだけで、十分だ。
 広いベッドの中で、不自然にスペースを取りながら。
 榎本と純子は、静かに、眠りについた。

〜〜END〜〜
××××××××
終わり。長文失礼しました。

31 :
>>24
いい。榎本が切なくて胸しめつけられちゃった。

32 :
>>24-30
GJ!なかなか良かったです。
二人が幸せになれますように。

33 :
GJ!
センシュアルかつセンシティブ

34 :
33は24宛て
17はエロは無くても萌があったからセーフw

35 :
これから原作榎青投下します。苦手な方はタイトルの「危険なオトコ」か、このIDをNG設定してください。お手数をお掛けして申し訳ありません。
作中に出てくる奈々という女性は、原作『狐火の家』に、名前だけ出てくる純子の友人です。ちょっと拝借させていただきました。
**********
純子は、待ちに待った休暇を、学生時代の友人と共に軽井沢で過ごしていた。
得意のテニスに興じ、その後はエステティシャンの巧みなマッサージに酔いしれる。
そして、夜には、外資系の投資銀行に勤める奈々によってセッティングされた合コンが控えていた。
何でも、桁違いの年収を持った若くして成功している精鋭部隊らしい。
車のローンが残っているとはいえ、まずまずの収入がある純子にとっては、相手の年収はさほど重要な条件ではなかった。
しかし、年齢も20代後半、いわゆるアラサーという域に近付き、そろそろステディな相手が欲しい。
仕事で身も心も疲れ果てた時、支えてくれる誰かが。
そう考えた時、あの男の顔がよぎる。
榎本径。
ひと月前、流れで一度だけ関係を持った…。
あの日、で見事に完敗した純子は、屈辱の余り、バーで一人やけ酒をあおっていた。
どうやら、酔った勢いで榎本を呼び出してしまったらしい。
気が付いた時には榎本の部屋のベッドで一糸まとわぬ姿で横たわっていた――。
でも、あれから二人の間には何の進展もない。
…これはまずい。かなりまずい。あの男は正真正銘のデンジャラスな男だ。
危険な香りに惹かれるのは致し方ないとしても、本気になってしまっては洒落にならない。
なんでこんな時にアイツの顔が浮かぶのよ!
これでは、せっかくの楽しい休暇も台無しだ。
純子は必に榎本の顔を打ち消すと、今宵の素敵な出会いに思いを馳せながら、夢心地へと誘うマッサージに体を預けた。
極上のマッサージですっかり生気を回復した純子は、この日のために奮発して買ったハイブランドのシルクのワンピースに身を包む。
薄いベビーピンクの上品な色合いは、純子の知的で清楚な佇まいをより一層引き立てた。
そして、約束の洒落たレストランに着くと、予約席には待ち望んだ3人の男性がすでに座っていた。
収入だけでなく、顔立ちもハイレベルだ。目が肥えた奈々が勧めるだけある。純子は心の中でガッツポーズをした。
「こんなに美しい弁護士さんがいるものなんですね。」
いつも聞きなれているあからさまなお世辞も、いい男に言われれば心地よい。
会話も盛り上がり、楽しい時間を送っていた矢先、不意に誰かにポンと肩を叩かれた。
上機嫌で振り向いた先には―――1ヶ月前に肌を重ねた、一番会いたくないあの男の顔。
「榎本さんっ!?どうしてここに?」
純子はあまりの驚きに思わず立ち上がる。皆から疑問の視線を投げかけられ、純子は取り繕うように紹介を始めた。
「あ、この人は榎本径さんといって、仕事で…」
お世話になっていると続けようとしたところで、榎本に思い切り肩を抱き寄せられる。
純子に頬を寄せ、皆に笑顔を向けながら、榎本はにこやかに言った。
「すみませんが、僕の恋人にちょっかいを出さないでいただけますか。」
一瞬にして場の空気が凍りついた。皆、口をぽかんと開けてこちらを見ている。
最初にその空気を破ったのは友人の奈々だった。

36 :
「ちょ、ちょっと、純子!彼氏がいるって聞いてないんだけど…。」
「いや…、あ、あの。これはね。ち、違うの…。」
必の弁明を榎本が遮る。
「お友達の奈々さんですよね。投資銀行にお勤めだとか。やはり、知的な上にとてもお美しい。いつも“純子”からお噂は聞いてます。」
「いえ…。すいません、私ったら。純子にこんな素敵な彼がいるなんて知らなくて…。」
とびきりの営業スマイルを向けられた奈々は顔を赤らめながら謝罪した。
「さあ、行きましょうか。」
同じような笑顔を純子に向けると、榎本は純子の手首を強引に掴み、ずんずんと歩き出した。
遠ざかっていく高収入のイケメンたち。今度こそ彼氏を手に入れるという野望は脆くも崩れ去る。純子は心で泣いた。
「いやっ。離して!榎本さん!」
そう訴えても榎本は、振り向きもせず、何も答えず、前を向いたままでどんどん歩いていく。
足早にレストランを後にすると、暗がりの中に連れ出された。所々に街灯はあるものの、数はまばらで、視界が悪い。
どこへ行くともわからず、引っ張りまわされ、純子は非難の声を上げた。
「痛い!痛いってば!離してよ!」
不意に手首を離された。そこはどうやら駐車場のようだ。目の前には王子様の白馬、…ならぬ榎本の白いジムニー。
助手席のドアを開けられ、「どうぞ」と乗るように促された。
今すぐにでも目の前の男を張り倒して、皆のところに戻りたい。
しかし、彼氏持ちというあらぬ容疑をかけられてしまった自分にとっては、あの場はもう針のむしろでしかないだろう。
純子は観念し、しぶしぶ車に乗り込む。榎本は無言でエンジンをかけた。純子にとっては非常に不愉快な音を立て、車は走り出す。
しばらく走りながら、ふと、気付いた。てっきり、東京に戻るものだと思っていたのに、方向が違う。
国道をそれ、細い林道に入る。周りはひたすら鬱蒼とした木々ばかりが立ち並ぶ。何かおかしい。
「…あの、榎本さん。」
「…」
「榎本さん…。どこに向かってるんですか?」
「…」
何も答えようとしない榎本の横顔を見て、純子は胸騒ぎを覚えた。
いつもの飄々とした雰囲気とはかけ離れた冷たい表情。その表情には、怒りの感情も見て取れた。
純子の頭の中に一つの最悪のシナリオが浮かぶ。
…誘拐。まさか。
だが、どんな所でも簡単に侵入してしまう器用な榎本なら、誘拐ぐらいは軽くこなしてしまうかもしれない。
――落ち着くのよ。純子。
こういった時は犯人の神経を逆撫でしない方がいいと犯罪心理学の本で読んだわ。
「榎本さん。」
何か楽しい話をしようと呼びかける。だが、その呼びかけを無視し、榎本は逆に純子に話しかけてきた。
「…青砥先生はああいった方が好みなんですか?」
「は?ああいった方?」
「先ほど合コンをしていた方たちです。」
「え、ええ。まあ…。だって、年収良し、顔良しだったら、どんな女性でも嫌がる人はいないと思うわ。」
「なるほど。」
「そりゃ、私だって、もういい年ですから。彼氏くらいいてもいいじゃない?」
「……では、青砥先生は彼氏でもない男とああいったことをするのですか?ずいぶんとふしだらですね。」
榎本の言い方にはひどく険があった。

37 :
「ああいったこと?」
「はい。」
何だろう。ふと考える。それが、ひと月前の情事のことを表していると気付くまでに、そう時間はかからなかった。
「あ、あれは!その…その場の流れっていうか…。でも!榎本さんだってあれから何も…。」
「――僕を避けてましたよね。」
…そうなのだ。
実は関係を持ったあと、何度か榎本から電話があった。
しかし、仕事が忙しいことを口実に電話に出なかったり、出ても、疲れているからとすぐに電話を切ったりしてしまっていた。
実際、気まずかったこともある。
だが、本当のところをいえば―――これ以上深みにはまるのが怖かった。
好きになってはいけない。アイツは危険すぎる。
自分の根底にある道徳心がずっと警鐘を鳴らし続けていたのだった。もちろん、拉致されている今、この瞬間でさえも。
榎本はきっと怒っているのだろう。
いくら酔っていたとはいえ、大人の男を弄んだ、助手席にいるふしだらな女に対して。
そして、その女は、一度とはいえ、結んでしまった体の関係を不問に付し、他に彼氏を見つけようと躍起になっている。
恨みを買ってしまっても仕方がない。
森に囲まれた細い道が険しさを増す。もはや獣道と呼んだ方がいいかもしれない。
車が揺れ、純子の体も心も激しく揺さぶられた。
最後に車が大きくバウンドし、純子は嫌というほど頭を車の天井に打ち付ける。
「いったーい!」
叫んだ途端に視界が広がった。どうやらどこかの小さな川岸に出たようだ。
車のヘッドライトに照らされ、細波打つ水面が見える。
榎本は車を止めて、サイドブレーキを引くと、ヘッドライトを消した。
辺りが暗闇に包まれる。そんな中、車のインパネランプの淡い光だけが不気味に車内を照らしていた。
目の前にいるこの犯罪者が、人けの全くないこの場所で、一体何をしようとしているのか私には皆目見当がつかない。
思えば、私はこの人のことを何も知らないのだ。過去にどんな罪を犯したのかも。ひょっとしたら人もとっくに経験済みかもしれない。
用意周到でどこまでも緻密な彼のことだから、完全犯罪だって可能だろう。
私もその餌食にされてしまうのだろうか。そんなのはごめんだ。
奈々に電話をかけようと思い立ち、震える手で携帯電話をバッグから取り出す。
しかし、あっさりと榎本に見つかり、「今は必要ないでしょう」と取り上げられてしまった。
空しい試みだとわかってはいたが、純子は最後の説得に出る。
「榎本さん、聞いて。私は…」
「……静かにしてください。」
榎本が人差し指を唇に当てた。訪れる静寂。
すると、暗闇の中から小さな緑色の光が無数に浮かび上がった。
「わあ、蛍…!」
純子は感嘆の声を上げる。
「東京でも見られる所はありますが、ここまでの所は中々無いでしょう。これだけは青砥先生に見せたくて。」
その時、純子はこの恐怖のドライブの目的をやっと悟った。本当は、合コンから純子を連れ去るということが真の目的だったのかもしれないが。
いくら得体の知れない男だからといって、あまりにも壮大で失礼な妄想を抱いてしまったことに深く反省した。

38 :
「…すごい…。こんなの子供の時以来よ。…綺麗。とても癒されるわ。」
「それはよかった。最近、お仕事の方が“かなり”お忙しかったみたいですから、こういう癒しも必要でしょう。」
「…そういったところは相変わらずシニカルね。」
ふと、榎本の方を向くと、優しい眼差しで、蛍ではなく自分を見つめていた。
車内はクーラーが効いているのに、純子の顔は一気に火照る。
「わ、私、外に出てみます。」
赤くなった顔を隠すため、外に出ようとドアハンドルにかけた手を、榎本が身を乗り出して制する。
「やめた方がいいです。虫に刺されますから。」
その声に振り向くと、榎本の顔がすぐそこにあった。
視線が絡み合う。
焼けつくように熱くなる顔。
早鐘を打つ心臓。
まるで全身の血が逆流するかのような感覚。
榎本の甘い吐息が顔をくすぐり、指が純子の頬に触れる。
――もうどうなってもいい――
気付くと、自然に唇を重ね合わせていた。ただ重ねているだけなのに、徐々に力が抜けてくる。
まるでとろけてしまいそうだ。キスがこんなに気持ちいいものだったなんて。
息をするのも忘れ、ただ唇の感触だけに集中する。榎本の舌の先端が自分の唇に触れると、唇を開いてその舌を迎え入れた。
激しく絡み合う舌と舌、混ざり合う唾液。
あれだけ必に抑えていた欲望は、あっけなく堰を切って溢れ出た。
助手席のシートが倒され、フラットになる。
榎本はキスをしたまま、運転席から体を持ち上げ、右足を純子の股の間に入れ込んだ。体が純子の上に被さる。
右手で服の上から胸を包むと、そのまま揉みしだいた。
「あ…はぁ…」
思わず純子は唇を離し、小さな喘ぎを漏らす。
純子のものを離れた榎本の唇は、名残惜しげにそのまま横へ逸れ、頬、耳朶、首筋を順番に口づけた。
榎本の右手と唇が自分に与える愛撫はゾクゾクして、気持ちがいい。
純子は小さく体を仰け反らせた。
「…ん…ぅ…」
喘ぎが甘美さを増すと、榎本の右手は胸を離れ、ウエストの辺りを撫で回す。
狭い車内にシルクの滑らかな衣擦れの音が響いた。
徐々にワンピースの裾は腰までめくれ上がり、嘗め回すように愛撫を続ける右手がとうとうショーツの中に押し入ってくる。
そして、花弁を器用に押し広げ、顔を表した敏感な花芽を指で刺激された。
「あっ…」
純子の体がビクリと反応する。
そのまま何度もなぞられ、下半身が熱を持つ。耐えきれなくなり、榎本の体に強くしがみついた。
淫靡な刺激を受けた花唇からは甘い蜜がとめどなく流れる。
榎本はその蜜の量を指で感じ取ると、ベルトを緩め、もうすでに怒張した己を取り出した。
淫らに濡れた花弁にあてがい、じわりじわりと飲みこませていく。
下からせり上がってくる快感。

39 :
「は…ぁ…あん……」
純子は榎本に強くしがみつきながら、幾度となく繰り返される注挿に身を委ねる。
突かれるたびに、純子の背中は固いシートに擦られ、痛みを伴った。
しかし、それでも、榎本と繋がっているという悦びは何事にも代えがたい。
榎本の動きに合わせて、小刻みに揺れる狭い車内で、体のあちこちをシートやダッシュボードにぶつけながら、お互いの欲をただひたすら満たしあった。
そして、共に絶頂を迎えると、二人の荒い呼吸だけが、車内に満ちる。
榎本は薄く閉じられている純子の瞼に口づけを落とすと、顔を寄せたまま、純子に呼びかけた。
「純子さん。」
「…なんでしょう。」
「ここは、殊の外、動き辛いので、もっと広い場所で楽しみませんか。」
「――賛成です。」
二人は見つめあい、クスリと笑いあうと、深く唇を重ねあう。窓の外では、たくさんの蛍が静かに美しい光を放っていた――。
翌朝、軽井沢のホテルの一室で純子は目が覚めた。
あれから、箍が外れたようにお互いを求めあい、体が壊れそうなほど何度も絶頂に達した。
そのせいで体は鉛のように重い。昨日施された高級エステのマッサージなど、無駄になってしまった。それでも純子の心の中は幸福感で一杯だった。
横ですやすやと眠る榎本の裸の胸に頬を当てる。肌を通して伝わってくる規則的な拍動が心地よい。
これからどうなるかなんてわからない。
だけど、自分の気持ちに素直でいることに決めた。たとえ相手がどんなに危険な男でも。
「…好き。」
普段は口に出すにはためらわれる言葉を小さくつぶやく。
たぶん、眠っている榎本の耳には届いていないだろう。
だが、それでいい。
昨日、あれだけ散々振り回されたのに、この言葉を簡単に伝えてしまうのは癪だ。もっと後にして、じらしてやろう。
そんなことを密かに企みながら、純子はそっと榎本の胸に口づけた。そして、再び重くなった瞼を閉じる。
愛する人に抱かれながら眠りにつくなんて、これ以上の贅沢はない。
まどろみゆく意識の中で、純子は忘れかけていた一つの疑問を思い出した。
そういえば、どうして私があのレストランにいることや奈々のことまで、榎本さんには分かったのかしら。…そんなこと…今となってはどうでもいいか…。
一方の榎本はというと、眠っている振りを決め込みながら、1ヶ月前に純子の携帯電話に仕込んだGPS発信機と盗聴器をいつ回収しようかと考えていた。
…でも、もう少し束縛していたいから、しばらくはそのままにしておくか…。
よこしまな結論に達すると、自分の胸にうっとりと顔を埋める純子に気付かれないよう、ニヤリと小さく微笑んだ。
********
以上です。無駄に長くて、会話も少ないし、読み辛かったことと思います。お目汚し大変失礼いたしました。


40 :
イイヨーイイヨー!!GJ!!
>>…これはまずい。かなりまずい。あの男は正真正銘のデンジャラスな男だ。
ここ吹いた

41 :
GJ!
凄い!
防犯探偵シリーズの短篇集に紛れ込んでても違和感が無い完成度!
ヤキモチ妬きの榎本いい!!

42 :
皆様 GJ!!  もうぅ…最高です!
スレタイは 【ドラマ】鍵のかかった部屋でエロパロ Room#○【原作】 に1票♪
それと エロ はなくても 萌え があればいいかと思う♪

43 :
んじゃ
【ドラマ】鍵のかかった部屋でエロパロ Room#○【防犯探偵】
に一票。

44 :
>>35
GJ!
これはヤバイ…
榎本に抱かれたくなったジャマイカw

45 :
>>35
送ればせながら・・・萌えきゅんしたー!

46 :
>>35-39
GJ!原作知らないけどよかった。
自分は原作パロは読みたくないんじゃなくて、そのつもりで読まないと「あれ?」ってなる。
スレタイは
【ドラマ】鍵のかかった部屋でエロパロ Room#希望だけど
つけるんなら【原作】のがいいな。
【防犯探偵】は知らないとピンとこないんじゃないかな?

47 :
書き手さん達GJです!
自分も【防犯探偵】より【原作】にしてほしい。
ドラマがあって立ったスレだし、それの原作だからこその原作ネタ可でしょ。
原作のスレが元々あって、それがドラマ化されたってわけじゃないんだから。

48 :
>>35
GJ!GJ!
エロ本さんエロすぎて悶える
大人の関係が(・∀・)( ・∀・) イイネ!

49 :
スレタイは今まで通りでいいんじゃない?
うっかり【ドラマ】が抜けただけだと思うけど。
原作云々に関しては、投下するときに一言添えてもらえれば解決でしょ。

50 :
なんかまたパタっとレスが止んだね
投下される時は、GJをつける間もなく
次から次へと投下されるのに
その結果、ちゃんと読んで貰えないまま
スルーされるSSもあるんだよな…と思うと
次の投下のタイミングに関して
「最低○時間は空ける」とかのルールが
あった方がいいんじゃないかな?とは思う

51 :
>>50
そんなくだらないルールはいらない。

52 :
>>50
書き手が皆SS書いている間は暇だよ
誰かが書き上げて投下が始まると別の人が投下してだから
打ち上げ花火を見ているように読めて楽しいから
こっちも乙やGJだけでなく短く感想を入れてるよ

53 :
そっか
ならいいんだ
某所で職人さんが愚痴ってたから
そーゆーのも必要なのかな?と
ここで話題になるのは自分たち読み手側の都合ばかりで
書き手さんの気持ちに寄り添ってないかも…と
取り越し苦労だったスマソ

54 :
そこで保管庫ですよ
こういうのってどういう状況になったら作られるもんなの?

55 :
>>53
自分が投下した直後に、人気も実力もある書き手さんも投下して
そっちにばかりGJレスがつくと、たしかに寂しいし悔しいけどね。
でも、だからといって「投下は最低○時間以上空ける」みたいなルールはいらない。

56 :
私も職人だけど、別にGJレスが少なかったり全然なかったりしてもどうとも
思わないなあ
むしろ、どこが不評だったか考えるいいきっかけになる

57 :
前回の続きにあたるSSを書く時は、別に前回のSSを読まなくても、それ単品でも読めるSSを書いて投下している
そのほうが読み手に優しいSSだと思ってるので、そうしているだけ

58 :
過疎ってる所で
数レスつかない・一日or半日もあけず投下被せたらフルボッコ
というか被せてきた奴嫌がらせレベルだけど
ここみたいに今が最後の旬というか祭りで流れが速い時は
特に気にならないけどね
>>56
どこが不評だったか考えるいいきっかけは
指摘されないで自分で結論出すと
ますますあさっての方向に行きそうだけどねw

59 :
ごめん下げチェック外れてた…orz

60 :
>>54
作りたいと思った人が作ればいい

61 :
もう動かないのかな・・・・。さみしいね。

62 :
誰か一人でも投下するとダダダッて投下祭りになるよ
いつも大体その流れ
ただみんな自分が最初の一人になるのは嫌なだけ

63 :
ならば呼び水に超短いSSだ!10分クォリティーなのでご勘弁。
はやく神様の文章ください!

************************
「あれ・・・?榎本さん?」
「なんでしょう青砥さん。」
「ちょっといいですか?」
青砥が急に手を伸ばして来たので榎本は一瞬身体を固めた。
その隙に青砥が榎本の眼鏡をさっとはずした。

「うっわぁ!榎本さん!」
「・・・・青砥さん、なんでしょうか?」
「ねぇ!榎本さん!!!うわぁ〜・・・すごいです!」
「あの・・・・青砥さん、本当になんでしょうか。」
「榎本さん、嵐の人に顔そっくり!嵐って知ってますか?最近よくテレビ出てるアイドルですよっ!
榎本さんあんまりテレビ見そうにないですね。」
そういって楽しくて仕方がないというように青砥が笑って、榎本の目をしげしげと覗きこんできた。
長い時間目を合わせられるのになれていない榎本はつい瞳をゆらしてしまう。
「あ・・・っおとさんっ・・・・ちかいっです。」
気づくと15cmの距離にいた青砥の肩をぐっとつかんで自分から話した。
青砥も無意識に近づいてしまっていたのだろう。あっと小さく声を出すと恥ずかしそうに一歩下がった。
「いや〜〜。でも榎本さんほんとそっくりです。たしかリーダーって呼ばれてる人じゃなかったかなぁ。」
ちょっと前髪上にあげて見てくれませんか?と榎本のおでこをさらっと撫であげる手を避けようと、
その腕を榎本はとっさにつかんだ。
「青砥さん、やめてください。」
「え〜〜〜、恥ずかしいんですか?前髪あげたらきっとすごく似合いますよ!
だってアイドルとそっくりな顔してるんですよ〜!」
語尾に♪マークが付いているだろうと言わんばかりにノリノリな声に、榎本はつい眉根をよせてしまった。

64 :
あ。エンドつけるの忘れました。エンドです。
初投稿でそこらの色んなの混ぜた感じですんません。
呼び水に引かれて神様いらっしゃるのまってます。

65 :
乙!
そしてGJ!
>「あ・・・っおとさんっ・・・・ちかいっです。」
ここいいね!

66 :
中の人のグループ名をもろに出していいのか・・・?
同じネタのSSはいろいろ読んだけど
書き手さん、みんな濁してたよ?

67 :
>>66
あ。そっか。ごめんなさい。

68 :
これから原作の径×純子を投下します
未読の方でも読めるように工夫はしましたが
それでも苦手な方はスルーして下さい

69 :
ある夜、径こと榎本径は『あっ、俺ぬかもしれない』と咄嗟に覚悟する事が起き、その瞬間、純子こと青砥純子を思い浮かべた
「え? なあんだ、夢か」
ベッドで純子は同時刻に夢を見て、目を覚ました
「あ〜、夢で良かった」
偶然なのだろうか、径が何者かの手によって命を落とす内容だった。起きてから一時間が経ってもまだ動悸が収まらないものだった
具体的には何も知らない、知りたくもないが、怪しい事ばかりをしている径なら、そういう最期も、径らしいなと思っている
「でも、正夢には、ならないで欲しい……」
とても悲しそうな顔をして呟いた
やっとどうにか収まって目を閉じるが、どうしても眠れそうになかった
起き上がり、携帯で径の番号にかけてみると、ベランダから聞き慣れた着信音が流れた
「はい〜、榎本さん?!」
思わずベランダを見ると、レースのカーテン越しに径の姿があった
慌てて窓を開けるといきなり抱き付かれた
「ちょっと、アナタ、どうやってワタシの…、んぐぅ、むっ!」
いくら夢とはいえ径は純子を酷く心配させたので、文句の一つも言ってやろうとしたが、唇を唇で塞がれそれは出来なくなった
煙草のヤニが鼻につくが、本物だと感じさせ、正夢にならなくて良かったと、安心を与えてくれた
「はぅ、あぁ…、ちょっと、誤魔化さないで、あっ! 何する…の!!」
ようやく唇が離されたと思ったら、抱き上げられてベッドに寝かされた
純子の抵抗をモノともせず、服を脱がせ径は肌を重ねようとする


70 :
(こんなに華奢だったのだな……)
組み敷く純子の素肌に魅入る
今夜のような目に純子が遭っていたら、一瞬で散るなと思えるほど、その体は儚い
弁護士としての気迫が、この細い折れそうな体に詰まっているのが信じられない
欲望のままに動いていた手がふと止まる
「どうして、泣くの?」
不思議そうに純子が尋ねる
別に十代の初心な心を持つ娘ではないから、何をしようとしているのか見当はつく
もう上半身は裸にされている。径も似たような姿をしている
(泣く……?)
言われて頬を撫でてみると、右手の人指し指が濡れた
その隙をみて、純子も乳房に落ちた径の涙を指で拭った
その頃ベランダに、ポツリポツリと雨が降り出してきた
雨は雷を呼び寄せ、部屋の中が明るくなる
その瞬間、純子の顔は自分を責めるものではなく、慈悲を称えたものに見えた
ガラガラガラドッシャァァァン!!!
「ひぃっ!」
凄まじい音が光に追い付こうとする
思わず径にしがみ付き、やり過ごそうとする
「お、おい!」
先程まで、純子を押し倒そうとしていた径のほうが逆に動揺する。胸に乳房の柔らかさが伝わり、胸の奥と下半身が疼く
一時間ちょっと前、径は脳裏に浮かんだ純子にとても逢いたくなった
(このままんだら、言いたい事言えない。成仏出来そうにないな……)
何が何でも生きたいと欲が出て、今こうして純子の部屋に訪れていた


71 :
激しい雨でベランダが洗われていく
激しさはないが、その代わりに優しさで溢れる口付けを交わす
既に体を覆う布はない状態で抱き合っている
次第に遠退く雷が時々部屋を照らして、純子のまだ知らない場所を見せてくれる
「そんなに、見ないでよ……」
口調にも変化が表れている。理由も聞かずに径を受け入れようとしているがわかる
今迄何人の男がこんな純子の姿を見たのか、嫉妬を抑えた分だけ責めが激しくなる
「やぁっ、あぁぁ……」
そんな目で見られるのがとても恥ずかしい
見えない場所を手で触られるのが恥ずかしい
「そ、そういうの、ヤダ!!」
一番感じ易い部分を舌で舐められる
「ひぐぅ! はな……して」
必で径の頭を剥がそうとするのだが、力がどうしても入らない。もっとやって欲しい、そんな気持ちのほうが勝っていた
ピチャピチャと水音がする
雨はもう勢いはなく、音は聞こえて来ない
それで何の音だか判った純子の頬が赤くなる
「そろそろ……」
耳元で微かに囁かれた言葉に小さく肯くと、これ以上、もう見てはいられなくなった純子が目を閉じる
脚を抱えられる。舌で散々舐められ、時には唇で吸われた部分に何かがあたる
(あぁ……、入ってくる!)
「あ…、あぁ……、や、ぁ!」
衝撃に目を開く。そこから涙が零れる
(狭い…な……)
職業柄経験が少ないのかなと径は考えたが、直ぐにそれどころではなくなった
拒む訳ではないが、奥に進めるのがきつい。ゆっくりゆっくりと突き入れていった


72 :
「も…、むり、あぁぁ!」
根元まで咥え込んでおいて、無理だと喘ぐのに違和感を覚えながらも、責める事を緩めず径は腰を動かし続ける
昼間の気丈な顔とは違い過ぎる、弱々しさに径は魅せられていた
「ふっ、あぐぅ、ぁあ、はぁ!!」
涙の乾いた頬が紅潮する。もう辛さは消えたのだろうか甘い声が上がる
背中に回された両手に力が入る
地味だが丁寧に施されたネイルが、肩甲骨の辺りに喰い込み思わず顔を顰める
(痛っ! とんだ、じゃじゃ馬だな……)
自分がしている事を忘れて心の中でぼやいた
腕で抱えられた脚を肩に乗せる
「ひゃ、ぁあ! あぁぁん!」
奥を抉られるような動きに堪らず喘ぐ
乳房だけでなく肩に径の汗が落ち、玉になり転がってゆく
「あぁぁあぁ、あふぅぅ……」
繋がったまま体位が変わり、胡坐をかく径の膝に座る形で責められる
大きく反らすから、乳房が上下に揺れる
「あん、痛いっ!」
軽く吸うつもりだった乳首を、つい噛んでしまった。お詫びのつもりで舐めてみる
「やぁぁん、それ…」
甘過ぎる声が耳に届く。思いっ切り中に出したくなる誘惑に駆られる
(もう、これ以上…、され…たら……)
向かい合っているせいか、繋がっている場所の前にあるものが擦れてより感じてしまう
「うっ、はぁ、はぁぁん!」
径が終わる前に感じ過ぎて達してしまった
そんな姿を見られてしまい思わず顔を背ける
「俺、その顔でイキそうだな」
いやらしく煽ってみると、たちまち締め付けが強くなる


73 :
「じゃあ、中で……」
「ひゃぁ、やぁ!」
汗で髪が額に張り付く純子が頭を大きく振る。その慌てぶりが愛おしいと思う
奥に強く腰を打ちつけて径も達した。やはり純子の中で終わらせたくなった
「そんなに、ジロジロ見ないでよ」
「見たくなるのが、人情でしょ」
たくさん汗をかいたせいか、共にシャワーを浴びた。湯上りの純子の肌は赤味があって、ここで先程の続きをしたくなる美しさがある
「それにしても、どうしてベランダにアナタがいたの?」
濡れた髪をタオルで拭きながら、純子が気になる事を聞いた
「さぁ、どうしてだろうね」
バスタオルを体に巻いた純子に後ろから抱き付く。そして下から手を入れて撫で回す
「ちょっと! こらぁ!」
まだじんじんする純子のそこに指を這わす
「よく拭かないと、風邪ひくよ」
「それ、違うで…、ひゃぁ!」
タオル越しに何かがお尻に当たっているのを感じて、純子は離れようとするが遅かった
「くぅ、後ろ、から…なんて、ズルい……」
底なしの欲望がまた純子の中に入ってきた
(ここに来られなかったら、どうなっていたか判らない事があったのかなぁ……)
何の前触れもなく夜這いをかける男だとは、思ってもいない純子は再び繋がりながら径の本心を探ろうとしたが諦めた
バスタオルが剥がされて放り投げられた
「あぁぁ、そこ…、あぁぁん!」
湯気が籠る脱衣場に、純子の喘ぎ声が大きく鳴り響いて木霊した
おしまい


74 :
>>69
がっつりエロ乙です。
いったい榎本がどんな目にあってきたのか気になってしかたない!

75 :
>>63
乙です!
確かに中の人をもろに出すのはまずいかと
今度から気を付けてちょ
でも、投下ありがとう!
>>69
乙!
がっつりエロ美味しくいただきました
お蔭でネタ切れで筆が止まってたSSやっと書く気になったよ
ありがとう

76 :

すいません。嫌がる方がいらっしゃることは重々承知ですが、これから原作榎青投下します。
苦手な方はタイトルの「素直になれなくて」か、このIDをNG設定してください。お手数をお掛けして申し訳ありません。
軽井沢で恋人同士になった>>35の続きです。なかなか素直になれない純子を書いてみました。
**********
「そうやって、いちいち突っかかってくる所が可愛くてたまんないなぁ」
榎本に、逆にからかうようにあしらわれ、純子の怒りはヒートアップする。
なぜこのような事態になっているかと言えば、純子が仕事帰りにF&Fセキュリティ・ショップを訪れたことから事は始まる。
いつものようにドアを開けると、榎本はカウンターで若い女性を相手に接客中だった。どうやら家庭用の簡易防犯カメラの機能を説明しているらしい。
純子は接客が終わるまで、カウンター奥にある事務所で待たせてもらうことにした。
保温ポットから注いだコーヒーをすすりながら、ソファに腰掛け、無造作に置いてある雑誌をぱらぱらとめくる。
その時、店の方から二人の笑い声が聞こえてきた。
ドアの隙間から、そっと様子を窺うと、あの榎本と客の女性が顔を寄せ合い、展示してあるダミーカメラの前で笑いあっているのが見えた。
先程は別段気にも留めなかったが、よく見ると、その女性は知的で清楚な美人。やや勝気そうにも見える。どことなく雰囲気が自分に似ていた。
ち、近い! 近すぎる!
何なのよ!? 楽しそうにしちゃって…!
純子は扉を閉め、読んでいる雑誌に集中しようとするものの、なかなか頭に入らない。ふと虚しくなり、雑誌を放り出した。
すると、女性が帰っていく気配がして、榎本が事務所に入ってくる。
「お待たせしました」
何となくだらしない笑顔の榎本にイラつきながら、純子は精いっぱいの嫌味を言う。
「ずいぶんと盛り上がっていらっしゃったこと」
「お喋りがお好きな方のようですね」
「そういう榎本さんも結構楽しそうだったけど」
「接客業ですから。相手に合わせることも必要でしょう」
「ふうん。じゃあ、あの鴻野とかいうむさくるしい刑事が客としてやってきても、あんな風に頬寄せ合って鼻の下伸ばしながら話すのね」
「うーん。それはちょっと…。なかなか痛い所を突きますね。純子さん、……ひょっとして…妬いてるんですか?」
「〜〜〜!! な、なんで、私が、妬いたりするのよ!」
「それは、たぶん…僕のことが好きだからでしょう」
「ちょ、ちょっと! やめてよ! 私が! いつ! 好きだなんて言ったのよ!? 自惚れるのもいい加減にして!」
「…例えば、この前の軽井沢の時とか」
いけしゃあしゃあと、あの激しく求めあった翌朝のことを榎本は口に出す。
てっきり聞かれていないだろうと思い込んでいた純子は恥ずかしくなり、耳まで赤くなった。
「あ、あ、あなた…! 起きてたのね!?」
「覚えてるってことは起きてたんでしょうね」
「ひ、ひどい。寝たふりなんかして!!!」
そして、声を尖らせて怒る純子に対して、榎本は件の言葉を言ったわけである。

77 :
自分の怒りを受け流され、純子は顔をさらに真っ赤にさせて憤慨していたが、内心、いつもの丁寧で物腰の柔らかい口調とは違うやや砕けた物言いに
――ほんの少しだけだが――ときめいていた。
そんな純子をものともせず、榎本は体を寄せてくる。
「ホントに素直じゃないんだから。でも、知ってる?体の方はとても素直だってこと」
意味深な言葉をかけると、純子をそばのソファに押し倒した。
両手首を抑え込み、耳朶をやんわりと噛む。
「ほら、こことか」
「あっ…」
「ほら、ここなんかも」
「はぁっ…ん…や、やめて…」
首筋にちゅう、と音を立てて吸い付く。陶器のような白い肌に桜色の跡を残し、すぐに消えて無くなった。
「でも、一番素直なところはここかな」
榎本はすっと下着の中に指を入れ、茂みに隠れる敏感な部分をくちゅくちゅとかき回した。わざと聞こえるように音を立てて。
「いやっ! あっ…ぁ…ぁ…んっ!」
「ほら、少し触れただけで、こんなになってる」
蜜が絡んだ指先を純子に見せる。その、細く長い指先がてらてらと妖しく光っていた。
純子はあまりの生々しさに、目を逸らす。
「やだっ…」
「頼むからさ、いい加減素直になってくれないかな」
少し持て余し気味に言うと、榎本は下着とストッキングを膝まで下ろし、茂みに顔を埋めた。指先とは違う、柔らかくも芯のある感触が秘部を苛む。
そこは唾液と蜜が混ざり合い、一層淫靡な音を立てた。
「ふ……あっ…あっ…ぁんっ!」
いつまでも意固地な純子を責めるかのように執拗に舌の愛撫は続く。そのうち、指の愛撫までも加わってきた。
「ああっ! はっ…ぁ…!」
指で花唇をなぞられ、舌で芽を擦られる。二つの異なる感触が、純子の敏感な部分をそれぞれ好きなように嬲る。
そのうち体がふわりと宙に浮くような感覚を覚えた。絶頂が近い合図だ。
……榎本が欲しい。
だが、なかなか言い出せない純子と攻める榎本の間でしばらく攻防は続く。
先に折れたのは純子の方だった。
「榎本さ…お願い…も…やめ…」
「…」
「やだぁっ…こんなっ…あっ…ああっ!」
必で身をよじる純子に、唇を離した榎本は言った。
「どうして欲しい?ちゃんと言わないと俺だってわかんないよ」
「――っ! ……あ……わ、私っ…榎本さんが欲しいんです! 早くっ…!」
「やっと素直になった」
榎本はニヤリと笑うと、間を隔てる邪魔な衣服を素早くすべて取り去った。ソファの上で生まれたままの姿になる二人。
榎本は純子の片足を肩に担ぐと、もう十分に主張をしている自分の欲望を一直線に突き立てた。
「あぁーっ!」
待ち望んだ衝撃に思わず背中がしなる。榎本がゆっくりと腰を動かすと、ほぼ昇りつめていた純子は数回の律動でいとも簡単に絶頂を迎えた。

78 :
肩で息をしながら体を朱に染める純子から、いったん己を引き抜くと、榎本は腰を後ろから強く引き寄せた。
「きゃあ!」
まだ、達した直後で敏感になっている体を触られ、純子は悲鳴を上げる。
「俺がまだイッてないんだけど」
攻撃的に言い放った榎本は、純子の背部からまだ欲望のたぎる自分自身を再挿入した。
達したばかりの純子の内部はまだ小刻みに畝っている。纏わりつく襞、それを押しのけようとする猛り立った欲望。
「くっ…」
思わず、榎本の喉の奥から絞り出すような声が漏れる。繰り返される律動が性急になった。
純子は腰をしっかりと捕えられ、激しく榎本の体が打ち付けられる。その度に、ソファがぎしぎしと耳障りな音を立てた。
「あっ…はぁっ…あっ…あっ…」
自らの体重を支える手足がひくひくと引き攣れる。2回も押し寄せて来ようとする絶頂の波で純子の体は限界だった。
ソファの軋む音も二人の乱れた呼吸も何も耳に入らない。
「……も…だめ……」
「……っ…!」
純子の頭の中が白く光ると同時に、自分の中にドクドクと何かが入ってきたのを感じた。榎本がぐったりと背中にもたれかかる。
純子の耳を掠めるのは、あの冷静な榎本からは想像もつかない苦しい位に乱れた息遣い。まるで強く自分を求めるかのように。
火照る背中に汗ばんだ体が張り付き、体温を奪っていく。
次第に呼吸が整ってくると、体を起こされ、背中から榎本に抱きすくめられた。回された手にそっと触れると、榎本が切なく呻くように言う。
「…あの時みたいに好きって言ってくれる?」
「え…」
「俺は…好きだよ。純子のことが、何よりも大切で、そして…愛してる」
耳元で低く囁く榎本の口調はいつもより粗雑だけど、どこか優しくて。
榎本は不安だったのだろうか。あの日以来、一向に思いを口にしようとしない純子のことを。
胸の奥が熱くなる。
「わ、私だって…榎本…じゃなくて、け、径さんのことが、好きです…。……愛してます」
その言葉を噛みしめるかのように、純子を抱きしめる榎本の腕に力がこもる。しばらくの間、艶やかな髪に顔を埋めると、懇願するように榎本は切り出した。
「ごめん。俺、まだ、し足りないんだけど」
「そんな…まだ…するの?」
「好きな女に愛してるなんて言われて、そんな気にならない方がおかしいよ。嫌ならいいけど?」
「…嫌だなんて…そんなことない。私も…して…欲しいです」
「素直、だな…」
純子が振り向く。榎本が唇をふさぐ。
こうして二人は本当の恋人になった――。
********
以上です。こんなの投下して、本当にごめんなさい。でも、呼び水になろうと頑張ってくださった>>63さんに敬意を表して。
今度は頑張ってドラマ榎青書いてみます。

79 :
胃の上に乗っかったモノの重みで、苦しくて目が覚めた。
僕はため息をひとつついて、自分のお腹を圧迫していた青砥さんの膝をそっと持ち上げると
彼女を起こしたりしないように、静かにベッドから降りる。
時刻は5時20分。
目覚ましが鳴るまでまだ40分ある。
早起きにも程がある時間だ。
僕はもう一度ため息をついた。
青砥さんは…とベッドを見れば、僕の身体ひとつ分広くなったシングルベッドの上で、
のん気な顔をして寝息を立てている。
床の上には彼女が脱いだベージュのスーツ…と、ストッキング。
だけど、夕べの僕と彼女との間に、何か色っぽい事があったとかいうわけじゃない。
いや、確かに、そういうことも、過去にしたことがないわけでもないけれど…
青砥さんは僕を好きだと言ってくれたし、僕だって彼女のことが大好きで…
だけどもじゃぁ僕らの関係が、恋人同士かと問われたら正直僕には自信がないのだ。
童貞が物珍しくて、からかわれただけかもしれないし。

それに大体、彼女は今仕事が猛烈に忙しくて、部屋に来ても、キスもそこそこに
僕のシングルベッドに潜り込んで寝てしまう。

それは僕が、ちょっと長めの海外旅行の後に、青砥さんの住んでいるマンションの
3階の部屋を買って引っ越したことがバレた日から。
彼女は最上階の自分の部屋に行くまでの、エレベーターのほんの僅かの時間が惜しいと言って
僕から無理やり合鍵を奪うと、毎夜毎晩、もう5日間も、こうして僕の部屋に現れては
二人分のスペースなどないシングルベッドに潜り込んで来る。

おかげで僕はもう、慢性的な寝不足だ。
例の臨時収入に余裕があったからとか、例の事件のおかげでこの部屋が安かったからとか
何より少しでも青砥さんの近くにいたかったからとか、そういう理由で安易にここに引っ越して来たことを
僕は今や心底後悔していた。

勿論彼女が嫌いになったからじゃない。
そんなことがあるわけがない。
寧ろその逆で…
だからこそ毎日が辛い。

目覚ましの為のコーヒーを淹れながら、僕はもう一度、目下一番の悩みの種…
青砥さんの寝顔を盗み見た。

80 :
布団を蹴り上げて剥き出しになった長い脚。
普段パンツスーツで完全に隠されてるから、肌の白さが艶かしいというか…悩ましい…
じっと見ていると、つい…出来心で、僕はベッドのへりに腰掛けて
彼女の膝の内側の…柔らかな部分に手を伸ばす。
そしてそのままつつ…っとその初々しい腿から、お尻のギリギリ…のちょっと先の
パンツのゴムの際の際まで、産毛の光る滑らかな流線を
人差し指と中指の腹でなぞってみたりする。
ちょっとだけ…
ちょっとだけ布と肌の間に、指を滑り込ませてみたい衝動―――
そんなリビドーに、ただでさえ起き抜けで無駄に元気な僕自身が更に固くなって始末に負えない。
これ以上側にいると鼻血が出そうだ。
だからって、激務に疲れている彼女の寝込みを襲うなんて真似が誰に出来る?
僕は断腸の思いで(大袈裟?)立ち上がった。
するとその弾みでベッドがきしみ、青砥さんが目を覚ます。
「…はようございます」
少し浮腫んではれぼったくなった目をこすりながら、朝の挨拶をする青砥さん。
だけども、僕は振り向けない。
だって、男なら…この状態はどうしようもないでしょう!?
「榎本さぁん…おはようございますぅ…」
もう一度彼女は鼻にかかった甘い声で繰り返すけど
でも僕は振り向けませんからっ!
だって、青砥さん!
あなたのキャミソールの胸元から、イチゴが一つこぼれてますっ!
気にならないのか気がつかないのか胸元も露に、青砥さんはベッドサイドの
目覚まし時計に手を伸ばすと呟いた。
「ん…もう6時…?」
そうなんだ。
悶々としていると、朝の時間はあっという間に過ぎる。
青砥さんはベッドの上で、ううんと一つ伸びをして、当たり前のようにシャワールームに向かった。
ほっとしたような、残念なような…
そして、今日一日分の仕事を終えたくらいの疲労感。
まぁいいか…
今日は僕の店は定休日だ。
青砥さんが仕事に出かけたら二度寝しよう。
っていうか、まずはちょっとスッキリしよう。
こんな時の為に右手の恋人がいるわけだし。
うんそうしよう、その方がいい。
そんな風に一日のプランを練っていたら、バスルームから僕を呼ぶ声がする。
「ごめんなさい…何か着るモノを貸して下さい」
ああ、はい…と僕は立ち上がった。

81 :
でも、どうしようか?
このところ、毎日のように青砥さんにスウェットの上下を貸し出しているんだけど
彼女はそれをまだ返してくれていないんだ。
つまり彼女の部屋にそれを着て上がってスーツに着替えて出勤し、夜になるとまた僕の部屋にやって来るから
気がついたら僕の部屋着は在庫切れの状態になった。
それで…
それで僕は仕方なくTシャツを一枚取り出した。
ずっと前にバーゲンでサイズを間違えて買ってしまい、そのままになってしまっていたガンダムTシャツ。
…というのは嘘で、
男のちょっとしたアレで昨日買ったばかりの、僕自身には多分一生縁のないサイズのそのTシャツ。
僕はそれを引っ張り出すと、やっぱりおろしたてのトランクスと一緒に何くわぬ顔をして青砥さんに手渡した。
バスタオルを巻いた彼女は、キョトンとした顔で僕を見る。

僕は努めて自然な表情で青砥さんに説明した。
「これしかないので、取り敢えずこれを着て下さい。
後で青砥さんの部屋へ行って、僕のスウェットを回収して来ますから」
賢い青砥さんは状況を理解すると、ごめんなさい、と小さく謝って、もう一度バスルームへと消えて行った。
僕は自分の下心が見透かされなかったことにほっとして、ベッドの端に腰を下ろすと、彼女が出てくるのを待った。
そうして数分後に脱衣所から姿を現した彼女は、素肌の上に、LサイズのTシャツを被っていた。
彼女には大きすぎるサイズのそれは、まるでマイクロミニのワンピースのように
彼女の秘密の場所をギリギリ覆っているものの、すらっと伸びた綺麗な脚は隠しようも無く。
しかも湯上りの湿った肌に、生地が張り付いて、乳首が透けて見えるというオプション付きでっ!!
かっ…かわいいっ。
そしてエロいっ。
これぞやっぱり男のロマン。
榎本径31才、本懐を遂げたかもしれません。
僕は心の中で、自分自身にGJを贈った。
ところが…
そんなガッツポーズも束の間、更なる予期せぬ出来事に、またも鼻血が出そうになる。
床に脱ぎ散らかしたスーツを拾い上げようと、僕に背を向けたままかがんだ青砥さんの
トランクスを履いている筈の下半身は…
下半身は…


…ノーパンでした…orz

82 :
「あ、あ…、青砥さんっ!」
僕が思わず大きな声を上げたら、可愛い悪魔は、普段は清楚なその顔に
はてなマークを浮かべてこちらに向き直る。
「勘弁してくださいっ。僕を誘ってるんですかっ?
こんなんじゃ、僕の自制心だって限界ですっ」
やぶれかぶれで叫んだら、途端に青砥さんが真顔になるから、僕はますますどうしていいかわからない。
じっと僕の目を見つめたまま、青砥さんが近づいて来る。
まずい。
ホントにまずい。
軽蔑されたに違いない。
万事休すと目を閉じたら―――
次の瞬間、僕の膝が、しっとりと重くなった。
恐る恐る目を開けると、少し見上げる高さに、青砥さんの潤んだ目。
彼女は僕の膝に腰掛けて、不機嫌な目で僕を睨んでる。
ご…ごめんなさい。
もう言いません。
僕が間違ってました、申し訳ありません。
いくつもの謝罪が僕の脳裏を過ぎった、その瞬間―――
「誘ってるんです。いけませんか?」
青砥さんは、怒ったような表情を崩さずに言い放った。
わけがわからず戸惑う僕に、彼女はまるで恋人のような甘くて長いキスを浴びせる。
ごめんなさい、青砥さん。
胸が苦しくて息が出来ません。
「で…でも、仕事はどうするんです?」
状況が上手く飲み込めなくて、ついつい間が抜けた質問をしてしまう気の回らない間抜けな僕のことを怒りもせず
彼女はくすりと微笑みをくれる。
そして、悪戯な表情で僕の目を覗き込むと、
「ちゃんと有給を取りました」と
優しい声で、囁いた。

〜fin〜

・・・・・・・・・・・・
済みません。
投稿規制に合って悪戦苦闘してたらリロードを忘れて被っちゃいました。
しかも前置きも消えてしまって…。
一応ドラマ榎青です。
では、ロムに戻ります。

83 :
あ、GJを忘れてました
>>76
素晴しい!!
原作榎青、流石のクォリティですね!

84 :
原作GJ!
合鍵を持ってる青砥さんの次の行動にも期待!

85 :
>>75>>79
2作ともよかったよー。
両方とも続きを妄想。また書いてください〜。

86 :
75じゃなくて、>>76だった、すいません。

87 :
>>79
GJであります!
初心な榎本が可愛かった。
しかし、イチゴポロリとかノーパン純子の誘い方が大胆すぎて鼻血が…
また、書いてください!

88 :
>>78
原作純子さん硝子のハンマーより狐とか鍵のかかった部屋よりですね。可愛い感じ。
ガッツリエロ乙です!
>>82
可愛い榎青でした♪
榎本さんはガンダムのTシャツを青砥さんに着せたかった????
男のロマンはよくわかりません(笑)GJ!

89 :
こんばんは。
>>2-7と、前スレ「ゲーム」に感想を下さった皆さんありがとうございました。
すみません、懲りずにまた原作榎青を投下します。
一応エロ有りですが、今回ははっきり言ってぬるいです。
ドラマ派の方には、榎本も青砥も違和感ありまくりな性格設定だと思うので、
苦手な方は「酒は罰の味」でタイトルよけして下さい。
*****************************************
カツカツとヒールの音を響かせながら、エレベーターを降りて真っ直ぐに奥の自分の部屋に向かう。
まだまだ夜も更け切らない時間だったが、徹夜明けに近い身体は睡眠を求めていて、
こんなことだったら勧められるままに飲んでしまったアルコールを控えるんだったと今さら後悔するが、遅い。
しかしそれでも、仕事はひと段落したのだし、気分は上々に良かった。
「……あれ?」
鞄からカギを取り出し、カギ穴に差し込もうとして、純子は違和感を覚えた。
しかしそれを酔っているからだと思い、気にせずにカギを回す。そして数秒遅れて、違和感の原因に気づく。
家の中から明かりが漏れているのだ。
朝、慌てていたからそのままで出てきたのかしら? と、頭の中で時を遡って考えを巡らせる。そしてそれはすぐに答えが出た。
「おかえりなさい、青砥先生」
「………」
がくりと力が抜けるような声と態度の榎本に出迎えられて、言葉の無いまま玄関に立ちつくしてしまった。
「…ど、どうして、何であなたがここにいるのよ?」
玄関先にいつまでも立っているわけにもいかず、ヒールを脱ぎ、カギをかけて中に入る。酔いはすっかり冷めてしまった。
「勝手に女性の部屋に上がり込むなんて失礼にも程があるわ。……そういえば、戸締りはちゃんとしていったはずだけど?」
「そうですね。ちゃんとカギは掛かっていましたよ」
榎本を見下ろすような形で、純子は強気なままに腕組みをしてじっと視線を送る。それを榎本は余裕で受け止めて、逆に純子を見返した。
「だから、どうやってこの部屋に入ったのかって聞い…」
苛立ちを隠さずに言いかけた言葉を無視するようにして、榎本のわずかに低くて通る声が響く。
「約束をお忘れですか?」
「え、約束?」
一瞬の間が部屋の中に流れた。
どうやら考えた顔がそのまま顔に出てしまったらしく、榎本の視線がちくちくと刺されるように痛く感じる。
そうしてようやく、数日前の榎本との電話の記憶が蘇る。
『いいお酒が手に入ったんですが、一緒にいかがですか?』
『あー…ごめんなさい、今日明日は仕事が忙しくて無理。明後日のが終われば、時間を取れるわ』
『分かりました。では明後日の夜に伺いますね』


90 :

仕事の勢いですっかり記憶から飛ばしていたことを思い出し、言葉を失って手持ちぶさたのまま黙り込む。
それでも場の雰囲気は変わることはなく、むっとしたままの榎本の表情が怖く、誤魔化すような笑みが自然と漏れてしまう。
「……本気で忘れていましたね?」
声が冷たい。言外に、待たされた時間をどうしてくれるんですか、といった言葉が聞こえてきそうで、慌てて言葉を紡ぐ。
「だって、あの時は仕事が本当に忙しくて、それどころじゃなくて…」
純子の必の言い訳は空回りして、榎本に聞き流されていく。軽く相槌はうっているが、信じてはいないらしい。
「ごめんなさい! 本っ当〜にごめんなさい!!」
ここは謝り倒した方がいいと判断し、身体をくの字に折り曲げるように頭を下げる。それでも榎本は無反応のままで、どうしようもなくなる。
「……コーヒー淹れるから、ちょっと待ってて」
キッチンに向かい、新しいケトルに水をいれて火をつける。
「もしかして、何時間も待ってたの?」
もしそうだとしたら、今までの経験からいって何をされるか分かったもんじゃない。
不意に背後に人の気配を感じ、榎本が近づいてきたと思うより先に、右耳の後ろに息をふっとかけられる。
「っ!」
一気にざわっとした感触が這い上がってきて、耳をおさえて勢いよく振りかえる。そこには、さっきまでは無かった榎本の笑顔があった。
「そんなには待ってませんよ。実はさっき来たばかりですから」
両腕ではさまれて逃げ道の無いままに、榎本の顔がゆっくりと近づいてくる。
「…騙したの?」
榎本の胸を両手で押しやり、少しでも距離を置こうと顔をそむける。
「騙すとは人聞きが悪い。時間は関係ないにしても、約束を忘れたこと自体は明らかに青砥先生の非でしょう?」
たしかにそれはその通りであるだけに、言われてしまうと返す言葉が無い。それを見逃さずに榎本は両腕で純子を抱きしめて、奪うような深いキスをする。
抵抗する間もなく全てが榎本による酩酊感にのまれていく。アルコールとは違う、酔うような感覚が身体中を突きぬけていった。
唇を少し横にずらした榎本は、息の上がりかけた純子ほどではないが、掠れる声で囁く。
「アルコールの味がしました。私のことなんか忘れて飲んできましたね」
後ろめたくて、視線を外したまま榎本に訴える。
「仕事でよ…」
「ふうん」
納得していない榎本の声は固くなり、純子は身をすくませる。その背後でカチッという音がして、コンロの火が榎本によって消されてことを知る。
お茶よりも先に時間を取りたいということだろうと察して、言葉が出なくなる。熱は一気に冷めて、少しでも離れたいという思いだけが先行していく。
それに気づいたかどうかは分からないが、抱きしめられていた身体が楽になり、不意にゆるんだ榎本の腕から逃れる。
しかしこの中には逃げられるような場所など無く、部屋は榎本の背後だし、純子は仕方なく洗面所に逃げ込むことを決めた。
外開きのドアを開けて身体を滑り込ませ、身体を滑り込ませてカギを回す。カチャリと音が聞こえ、安心してドアを背にもたれ掛れ、一息ついた瞬間。
再びカチャリとカギが回る音が聞こえ、純子はそのまま仰向けに転倒した。
「この程度で私を締め出せると思ったのなら、ずいぶん見くびられたものですね」
その言葉に扉の方を見れば、枠にしっかり手をかけている笑顔の榎本がいた。

91 :

「う…そ……あんな、たった一瞬で……」
「私から逃げようと考えること自体が間違いだと、教えて差し上げましょうか?」
その一言に、純子の思考が一瞬止まる。どうしようもなくなった状態に、何も答えられずにいると、先刻以上の力を扉に加えられて、呆気なく榎本の侵入を許してしまう。
純子は慌てて起き上がり、扉から離れて後ろ向きのまま逃げるが、狭い部屋の中で逃げるといってもたかが知れている。すぐに洗面台にぶつかり、足がそこで止まる。
榎本はそれを眺めながら身体を進め、純子を追い詰めていく。逃げ場を無くした純子は、ただ目の前の人物を見ているしかなかった。
自分をじっとみつめてくる視線に対して、榎本は諭すように自分の言葉を純子に教え込ませる。
「だから、逃げても無駄ですってば」
手を伸ばされ、肩に触れられてそのまま榎本の方へと引き寄せられる。
「……ひどいわ、榎本さん」
「そうですか?」
「自分で自覚が無いのなら、相当な重症よ」
「どこかですか?」
近づけられた顔は見慣れているはずなのに、少しずつ心拍数が上がっていく自分に気づき、純子はそれを押し隠そうとして声が素っ気なくなっていく。
「私の話も少しくらい聞いてくれたっていいじゃない」
「優しくすると、青砥先生はすぐに逃げるじゃないですか」
そんなのは言いがかりだと騒ぎたてるよりも先に、静かにしろといった意味合いの強いキスを榎本から受ける。
「ちょっ……や…」
抵抗する言葉は最後まで言えずに榎本の唇の中に消えていく。
両頬を掌でおおわれたまま、ゆっくりと純子は目を閉じる。波にのまれるようなそんな感触に、自分の理性が砕かれていくのが分かる。
指を滑らせ耳を愛撫する動きに、ぴくっと身体が揺れた。キスの角度を変えられて、堪らなくなって息を吐き出す。
熱のこもった吐息に近いことに満足したように、榎本の器用な指は、口づけの間に純子のシャツを苦も無く脱がせていく。ベルトさえもあっという間に抜き取られ、タイトスカートのファスナーを下ろされる。
冷たい指が身体に触れ、晒された素肌にキスを施されて、自然に声が漏れそうになって焦る。弱いポイントを知っている指は巧みで、確実に純子の熱を上げていく。
榎本の頭がゆっくりと下がり、潤み始めた部分に舌を入れられて、純子は強く指に力を込めて榎本の肩にすがる。
「やぁ……っ」
どうしようもなく、ぎゅっと目を閉じたまま首を左右に振る。肩に触れる純子の力は強いものの、榎本の行為を嫌がるようにも、促すようにも見えた。
「何が嫌なんですか?」
これ?とでも言うかのように指で煽られて、声を飲みこむ。焦らされることに慣れていなくて、言葉も思うように出てこない。
前かがみになって榎本の背中にすがりつく。榎本のシャツ越しの熱が純子に伝わり、相乗効果に目眩が起こる。
「……あ」
意味の無い言葉がこぼれることを止めることさえ出来なくて、右手を口にあてるが、それだけではもう止まらない。
涙目になって睨んだ瞳は、相手の情欲を駆り立てるだけなのだが、それすらも今の純子は気づけない。
慰めのキスはこの辛さを与えた本人からのものとは思えないほどに、優しい。戸惑いなく動く榎本の指に、意識を飛ばすよう示唆される。
素直に流される自分に気づきながらも、従うしかなくなって、それに満足げな雰囲気が伝わって、ほんの少しの反発心がわく。
「青砥先生、後ろを向いて下さい」
だが、耳元でささやかれた榎本の声は完全に掠れ切っていて、自分だけがそういう状況でないのだと安心させてくれた。
考える力を放棄しかけていた純子は、言われるがままに榎本に背を向けた。洗面台に手をつき、腰を引かれる。
耳の後ろに感じた舌は、誘いかけるように強弱がつけられ、身体の強ばりが徐々に解けていく。繰り返される行為に力無く頭を揺らして、送られる快感をリアルに感じていく。
そんな中、いつもの榎本とは違って言葉が無いことにふと何かが引っかかって、純子は顔を上げた。
「―――っ!!」
目の前にある鏡の中の榎本と、ばっちり目が合う。じっと見つめられて、一気に頬に赤が散る。


92 :

先に視線を外したのは純子の方だった。瞬間的に我に返った純子は、再びうつむいて身じろぎをし、嫌がった仕草を見せる。
「…なに、見てるの…よ」
途切れがちな声を無理矢理に出して抗議するも、榎本の返事は無いまま、すっと伸びてきた手に顎を取られて正面を向かされる。
「見て下さい」
言っていることを理解した純子は、ぎゅっと目を閉じたまま勢いよく首を左右に振る。しかしそれだけでは許してくれない榎本は、ぐっと身体を進ませて純子に短い声を上げさせた。
目を開いた瞬間に自分の姿が目の端に映ってしまい、後ろを振り向いて、本気の目で榎本を睨みつける。
「…止めてってば」
「こんなに可愛いのに。もったいない」
本気でもったいなさそうに言う榎本の悪びれない態度に、純子は声を荒げる。
「榎本さんっ!」
「…………」
羞恥という言葉を知らないとかと考える純子とは逆に、その反応の一部始終を楽しんだ榎本は程々で手を引こうと決め、鏡は諦めて視線を純子へと戻す。
全ての返事は全ての激しい行為に変えられて、純子はその刺激を拒むことなく、ただ全てを受け止めた。

「……ん」
眠りこんだことも忘れて、純子はゆっくりと覚醒していく。一人でゆったりと寝ているベッドに違和感を覚えて目を開ける。
ぼやけた頭で間近の時計を確認すると、まだ真夜中に近い時間で、早々にダウンしてしまった自分の体力の無さを痛感した。
そして、違和感の正体が隣りに榎本がいないからだと納得した瞬間、不意に掛けられた声に身体をびくつかせる。
「おはようございます」
「……榎本さん」
ベッドの傍らに腰をおろしている榎本の姿を見つけて名前を呼んだものの、それから先の言葉が出てこない。
「やっと起きたようですね」
「なに、してるの?」
喉が渇いて掠れた声のまま尋ねると、榎本は片手に持ったグラスを持ち上げて純子の視界の中に入れる。
「持ってきたお酒を飲んでいました」
「……私にもちょうだい」
手を榎本の方へと差し伸べて、寝ぼけ眼のままにじっと見つめる。
「もう無いですよ」
「え?」
ほら、と見せられた透明なボトルの中は本当に空っぽで、それを一人で空けたというなら、一体どんなペースで飲んでいたのかと純子は疑問する。
「……たしか、私と一緒に飲むために持ってきたんじゃなかったの!?」
「そうなんですけどね。青砥先生は起きてくれないし、一人で待つのもあれだったもので。ちょうどこれが最後です」
黙ったまま怒った表情を見せる純子に対して、榎本はやれやれといった顔で手に持っていたグラスの中身を一気に煽る。
「ん」
そのまま首を引き寄せられ、顔を近づけられる。
しばらくは戸惑いを見せた純子だったが、キスを素直に受け入れた瞬間、喉を焼くようなアルコールが一気に流れ込んできた。
そのまま榎本はベッドの上に身体をずらして、純子の上半身を抑え込む。
榎本を仰ぐその顔には、多少の疲れも見えていたが、榎本はそこで止めようとはせずに余計に純子に執着する。
唇を離されることの無かったキスの合間から、琥珀の液体が喉元を伝ってシーツに流れ落ち、仄赤い染みを作った。
<終>

93 :
>>89
素敵…!
鏡の前でエチなんて、エロいエロ過ぎるよ榎本…
美しい文章に引き込まれてしまいました。GJ!

94 :
>>88
マジレスすると、三大男のロマンとはガンダム云々のことでなく
「裸エプロン」「裸メンズYシャツ」「裸メンズTシャツ」の事であります
僕と青砥さんは身長差が無い為、普通に洋服を貸してもジャストサイズで
襟ぐりや袖口から胸元や脇からのチラ見えもなく、萌え成分は少なめでした
そこでわざわざ自分が着る予定も無いLサイズを買ってきたと…
文章力不足、大変申し訳ありません
以上、榎本径でした

95 :
径たんから返信がw
大丈夫、理解できてたよー!

96 :
原作人気だね
ドラマは萌えないもんなぁ…

97 :
>>96
自分はそうでもないわ
原作青砥のイメージはドラマ青砥の人が出ているCMから生まれているもの

98 :
>>96
ドラマも萌えるよ。
ただ、あの初々しい関係の二人が好きなだけに、自分の筆力じゃ上手くエロに結びつけられなくて、
ついついエロシーンを書きやすい原作版の二人に手をつけてしまうんだよね。
ほのぼの日常小ネタとかなら、ドラマ版の方が圧倒的に多く浮かぶんだが。
単純にこのスレ向きじゃない。

99 :
>>96
自分は逆だ
ドラマのあの初々しい二人だからこそはまったし萌えた。
芹沢も加えた三人の絶妙な距離感が大好き
だから逆にそれらの要素がまるでない原作には一切興味がない

100 :
>>99
自分もほぼ一緒。
でも原作ベースも読むときのハードルは高いけど読んだら面白い。

101 :
>>98
禿同。
しかも、ドラマって映像でイメージが確立されてるから、なおさらハードルが高い。
それをここの職人さん達は半端なく高い再現度を持って、素晴らしいエロを演出してくれた。
ドラマ榎青が書ける職人さんは本当にすごいと思う。

102 :
自分は原作から入ってドラマを観たクチで当初は主演に不安もあった
なので正直言って原作榎青の方が動かし安いし描き易いってのはある
でも今回初めてドラマ榎本に挑戦してみて案外感情移入できるかも…と
ただしやっぱ微妙にコメディに傾くなぁ…楽しいけど
ドラマと原作でここまでティストが違うってどうなんだろ?
ある意味パラレルワールドだ

103 :
「距離感が好き」という視点だと、
原作の二人もなかなか萌える要素は多いよ。
榎本は純子への好意を自覚しているのに、表に出そうとしない点とか。
純子は純子で榎本が泥棒だと気づいているのに、何だかんだで毎回頼りにしてしまう点とか。

104 :
ドラマと原作で違って当たり前
だからイメージが広がって楽しい、と思う
自分は全く原作を知らず、ドラマから入ったので榎本や純子のイメージは固まっている
けど、原作の二人もそれぞれにキャラが立ってて面白い
どちらがいいなんてことはないよ

105 :
原作榎本の良い所は肉食系に描けるところ
ドラマ榎本だと草食系に描けるところ

106 :
>>103
自分としては、『硝子のハンマー』以降、純子が榎本を意識している描写はないんだけど
『歪んだ箱』で杉崎が二人の会話から親密さを感じ取って、榎本に嫉妬しているところが萌えるw
貴志センセそういうの上手いよね

107 :
原作は青砥も肉食系…で榎本を男として意識してる
一方ドラマは青砥も草食系…で榎本をチームメイトと思ってる
なのでドラマ版は書き手としての自分にはハードル高い
ドラマ版でニヤニヤキュンキュンさせてくれる職人さんはマジで神

108 :
容姿的には原作の榎本を映像化すると、まさにドラマ榎本なんだよね
普通は三十代男性で華奢なタイプって貧相なイメージだけど、そう感じさせずに
しかも小綺麗にまとまっている
小学生の女の子に「可愛い」と言われるほど
ドラマではそういう華があった方がいいから、ベストなキャスティングだった

109 :
ドラマ榎青はそんなにハードル高いのか
前スレまでは結構たくさんいらっしゃったような気がするんだけど
あの神書き手さん達はもう投下してくれないんだろうか

110 :
自分もドラマの方が好きだけど難しいの分かるよ。
ドラマ榎本は謎解きや密室、鍵以外は口数少なすぎて
恋愛エロ話だとイメージ壊さず喋らすの大変だもん。
やたら丁寧な敬語で淡々として軽口叩かない笑わない取り乱しても同じ言葉を繰り返す程度。
でもここで読んだエロパロはちゃんと榎本のままパロっててすごい。

111 :
ドラマ榎青でエロを書こうとして何が一番難しいって、
「行為に至るきっかけをどうするか」なんだよね。
やりやすいのはやっぱり「狐火の家」のお泊まり時なんだけど、
あらゆる書き手が題材に選びまくってて、今さらつけ入る隙が無いしなー

112 :
原作には榎本に関して「大きな目」「薄茶色の瞳」「色白」「痩身」等
美形を連想させるワードが散りばめられてるし
弁護士の青砥も舌を巻く程頭脳明晰な人物として語られてるから
それを「青砥目線の榎本」として捉えれば萌え展開が容易
だけどドラマ榎本はあのイメージのままエロを追求すると
どうしてもサイコ入っちゃう感じでその辺のさじ加減が難しい気がする
なので書くのが楽しいのは原作版
読むのが楽しいのはドラマ版ってとこかな

113 :
>>99
まるっと同意。
あの二人だからこそドSとかエロい描写が余計に萌える。

114 :
どっちも好きな自分としてはあんまり対立的な雰囲気になってほしくない
ていうか>>96は荒らしかと思った

115 :
原作でもドラマでも青砥を処女設定にすると描きにくいというか難しい

116 :
>>115
え、あの青砥先生が処女?
何それ、想像したらめっちゃ萌えるんだけど。

117 :
あついあつい!
最近のブームは即プレイの風俗店にはまってること
激安でくくると、池袋や大塚に行きつくが
池袋なんかは、激安なのに即プレイの店は嬢のレベルが超高い
激戦区だけあって、ラブホも午前中だと激安なのにガラガラ
即プレイの風俗ジャンルは、SMやフェチ、痴女の分野を全部網羅するので有り難い
また、激安とくりゃ、いう事なしだ

118 :
わたしは、この手のストーリーを見ると、Hな妄想をしてしまい
いてもたってもいられなく、この手の激安風俗は大好物です
たくさん行ってしまうので、激安でそれも質の高い風俗店をじっくり探します
プレイ時間によってはオプションのAFが無料とか
潮吹き?が無料の店も池袋で見つけ、なんじゃこれです
デブから超美人まで、凄い在籍で
HPに載ってない嬢も、多数でした
大塚は北口が穴場です、お金が有れば大久保とかおすすめ

119 :
>>115
あ〜、それわかるわ
榎本が初めての男になるだからな

120 :
ひとつ前の書き手さんのまだ読んでないけどあとでちゃんと読むからね!!!!
まってろちくしょー!

121 :
ドラマ版の方はサイコちょっと入りーの、もしかしてDT?の榎本が
なんかの拍子に男スイッチが入ってエロくなるのが萌え
でもこれ上手く描いてる人もいらっしゃるからすごいと思うわ
原作の榎本さんはエロ本さんとして描きやすいかもね
青砥先生が大人でイイ女全開だし
ここに投下されてる原作の二人の絡み読んでると貴志先生だってこうはエロス満載の
モノ書けないんじゃないかなって思う

122 :
エロを描くの上手いと言われる商業作家の男性が
エロばかりは同じ商業作家の女性の方が更に上手いと言っていたな

123 :
自分はドラマのがめちゃ萌える。
エッチがなくてもいちゃいちゃしてるだけでキュンキュンする。
(いや、もちろん好みはあるんですけど。)
原作パロもたまに気分で読むけど、ただのエロ小説読んでる感じ。
スレが賑わった方がいいから表記の上投下されるのは全然問題ないんですけど。

124 :
原作あってこその二次なのにdisってんなよとは思う
同人板でも原作よりもあなたの書く作品の方が好きですは地雷コメだってあるしなぁ

125 :
ドラマ人気から誕生して賑わってるスレだから仕方ないかもね
ドラマ化されてなけりゃ、防犯探偵スレはなかったわけだし
原作あってのドラマ化だから、原作を蔑ろにするのはどうかと思うけど、
読み手の需要がドラマ版に偏るのは仕方ないかと

126 :
頼むからそこまでにしといてくれないか
ただでさえ、過疎ってんのに職人さんますますいなくなっちゃうよ

127 :
原作あってこそだから原作はありがたいよ。
原作をdisってるんじゃなくて、
原作パロよりドラマパロのは自分の好みだって書いただけだよ。
だいたい、ここはもともとドラマパロスレだったのに…。

128 :
最初にスレ立てた人は、スレタイにドラマって入れなきゃ良かったって言ってたけどね。

129 :
題材が被ってもいいからどんどん書いてほしいと思う
テーマが同じでも内容は各職人さんによっていろいろ違うし
狐火ネタが数十作あっても全部喜んで読むよ
あと原作とかドラマで揉めるのは止めるべきだろう
結論なんか出るわけないんだから
スレタイにドラマって入れなきゃ〜は、投下作品がドラマに限定されるからという理由

130 :
自分の好きを主張するだけでなく、原作好き&職人さんを貶めてるのに
気付かないの?発言するときはもっと言葉を選んだ方がいいよ。
とりあえずID:MYeLTICFは一生ROMってろってことで。

131 :
>>129
うん、だから、どっちだって書き手が書きたいものを書いてくれればいいと思ってるよ。
括る必要なんて無いって言いたかった。

132 :
ドラマがなければこのスレは立ってないし、
原作がなければドラマは存在してなかったんだから
どっちも大切にしたらいいじゃん
どちらのバージョンで投下するかは書き手の好き好きであって、
読み手があれこれ言って書き手が投下しにくい雰囲気を作るのは良くない
自分好みじゃない方が投下されたからって否定的な書き込みするのはマナー違反

133 :
まあ、エロ的に分類すると本気で黒いのはドラマ榎本さん。ドSとか監禁とか。
原作榎本さんはプレイボーイ的ですから普通に経験豊富なエロ本さんです。
そういや、密室なのに監禁ものは少ないね。ハードル高いのか。

134 :
>>133
監禁ネタ考えたことある。
ドラマ版の二人で
純子の何気ない発言に切れちゃった榎本がレイプ&拘束のコンボかまして
芹沢の追及逃れながら自宅に監禁するって感じで
ちょっとさすがにあんまりにもあんまりなんで投下は見合わせたwww

135 :
>>134
投下見合わせなんてあんまりにもあんまりだよ〜w
お利口ちゃんにして待ってるからね

136 :
>>133
監禁ではなく軟禁された青砥を榎本が救出するのを書いたけど
書いても書いてもエロに辿り着けず難儀したから懲りた

137 :
わかる
自分も榎本がたてこもり犯から青砥を救出するの書いてみたけど
エロ要素が全く生まれなくて「で?」って感じだったw

138 :
エロパロのエロ部分に難儀してる職人さんけっこう多いんだね。
自分は榎青は萌えだけで十分だからエロ無くても全然構わないんだけど、「エロ無し」前置きあればエロ無くてもOKじゃだめかな?
スレの活性化に繋がる投下が増えるのは大歓迎だし。

139 :
>>138
同意、私も萌えだけで十分嬉しい
榎青なだけでエロいw

140 :
そうはいってもここはエロパロ板にあるスレだからね
エロ要素無しでも読み手にがっつりエロがあったんだなと
想像を掻き立てるSSでないと書き手としては未熟だなと自分は考えてる

141 :
でも上手い書き手さんは、キスだけでも十分にエロいからなあ。
挿入だけがエロスだとは思えないんだけど。
逆にカブトムシの交尾みたいな、色気の無いセックスシーンの方が萎える。
突き詰めて考えると、エロって難しいやね。

142 :
んじゃ、エロ無しだけど短いのを1本投下。
ドラマ榎青のつもりで書いたけど、見方によっては原作榎青でも読めるので、
お好みの方で解釈して下さい。
***********************
「……ん」
ごろんと寝返りをうち、純子はふっと意識を眠りから外してゆっくりと目を開けた。
自然と目を向けた窓は、遮光性のカーテンがぴっちりと閉じられていることもあり、今が朝なのか、夜明け前なのかさえも分からない。
部屋はエアコンが利きすぎるくらいに利いていて、純子は思わず身体を竦ませた。寒いとも言えるほどの涼しさに目を覚ましてしまったらしい。
むずがる声をあげて、ごろんともう一度寝返りをうち、掛っていただけのブランケットを目深にかぶる。
それでも、冷え始めた身体はなかなか暖かくはならない。けれどもリモコンを探すのは手間というか、今は動くのが億劫で仕方ない。
だから、間近にあったぬくもりの方を選んだ。
意識を半分飛ばしたままの純子は、すり寄るようにして近づき、榎本の身体に触れる。

心地の良い体温は冷え始めた身体にはちょうど良く、安堵感も与えてくれた。
ぐっすりと眠っているようで、純子が触れても身動き一つせずに、純子のされるがままになっている。
言葉を発さず、両腕で抱きついた榎本の腕に頭をもたせかける。
眠っているせいか鼓動は緩やかで、ちょうど良いリズムを刻みながら純子にも再び眠りへと誘いかけてくる。
広いベッドは大人二人が横になってもまだまだ余裕があり、スプリングも利いて快適さを否めないが、所詮ここは榎本の部屋で、しかも寝室。
ほんの数時間前を思い出すと、記憶はリアルな感触を伴って様々に蘇らせて、身体も一緒に煽られていく。
はたと気づき、その考えを外に押し出す。一体何が嬉しくて、こんなことを思い出しているのか。
しかし記憶は幾多にわたり鮮明で、堪らなくなる。赤くなった頬と、早く打ち始めた鼓動を自覚して、思わずうつむく。
誰が見ているというわけでもないのに、ひたすら恥ずかしくて、額にかかる前髪を手持ちぶさたにかき上げる。
「……寝よっと」
ため息を落として、無理矢理に目を閉じると、すぐにベッドに沈み込む感覚に襲われる。
気だるい身体はまだ睡眠を欲していたらしく、思ったよりも速やかに純子は再び眠りへと落ちていった。

それから間もなく起こる小さな笑い声。
止まらない微笑をもらした榎本は、ピタリとくっついてきている純子が眠っているのを確認する。
くすくすと笑うその姿は、普段の彼を知る人が見たら「こんな表情も出来るのか」と驚くような、穏やかなものだった。
自ら寄ってきた肢体をしばらく見つめ、ぎゅっと強く抱きしめる。
純子は微かな身じろぎをしたものの、抗うことなしに素直にされるがままとなる。
―――まるで、飛んで火にいる夏の虫。
けれどこうまで無防備にされてしまうと、守ってやりたくなる衝動にかられてしまうのは何故だろうか。苦笑をもらして、純子の額にかかった髪をどける。
榎本は、安心しきったように腕の中に眠る純子を一度見やり、おやすみなさい、と囁いて軽いキスを耳の後ろに送る。
そうして、いい夢が見れそうだと確信しながら、榎本も静かに目を閉ざす。
自然でほのかな幸せの一時が、二人の元にやってくる。甘いまどろみは、純子がはっきり覚醒するまでゆるやかに続いた。
<終>

143 :
>>142
ああー素晴らしいですGJです
純子を愛おしげに見守る大人の榎本さんめっちゃ萌え萌え
お代わりください!

144 :
他の作品とシチュとかセリフとか被っちゃったんで、お蔵入りしてたやつを投下してみる。純子縛られ、ドS榎本にいたぶられる話。
下品だし、萌えもないので苦手な人は読まない方がいいかも。前半ムダに長いので省きました。
〜あらすじ〜
 フリードマン・芹沢法律事務所設立の10周年記念パーティが開かれることになり、出席することになった榎本と純子。ダサいスーツしか持っていない純子は水城里奈の見立てにより、大胆なドレスを着る羽目になる。
そして、カリスマ美容師の手によって美しく変身させられ、榎本の待つホテルのロビーへと向かうのであった…。
着いた頃には約束の時間を5分ほど過ぎていた。
走ってロビーへ向かう。ロビーにはすでにこちらに背を向け、座っている榎本の姿があった。
「ご、ごめんなさい! 遅れちゃって…」
その言葉に反応した榎本が振り向きながら立ち上がる。
だが、純子の姿を見て、一瞬動きを止めた。
「? …私の格好、やっぱり変ですか?」
「いえ、よくお似合いです。」
とても綺麗ですよ、と言いかけてその言葉を飲み込んだ。美しすぎる純子の前ではそんな言葉など安っぽく思え、口に出すのも憚られた。
目の前にはいるのは、冴えないけれども可愛らしいいつもの女弁護士ではなく、一人の淑女だった。
アップにまとめられた髪には所々ラメが散りばめられ、きらきらと輝いている。
元々ぱっちりとした大きな目にはさらに強調されるようにアイメイクがなされ、まるで吸い込まれそうだ。
頬には上気したような薄いピンクのチークと唇には艶やかに彩るピンクベージュの口紅がひかれていた。
顔立ちの美しさもさることながら、それ以上に目を引くのはそのドレスだった。シャンパンベージュの上品な色合い。
ホルターネックの形をしていて、胸元は布で覆われているが、肩から背中、腰のあたりまで白い肌が露わになっている。ドレスの丈は踝まであるものの膝の上まで続くスリットから形の良い脚が覗いていた。
「榎本さんは…いつもの格好ですね」
「まずかったでしょうか」
「ふふふ…。いえ、榎本さんらしくていいと思います。さ、行きましょうか」
純子に促され、パーティ会場まで移動する。
会場のホールはたくさんの人であふれていた。タキシードにドレス、そこでは純子の格好が決して場違いでないことは明白だった。
中には普段着を着ている者たちもいるが、皆カメラを携え、このパーティを取材しに来ているマスコミらしい。
純子はとりあえず芹沢を探す。すると、ホールの中央でゲストと談笑している芹沢の姿があった。
『ちょっと芹沢さんに挨拶してきますね。榎本さん、先に食べててください』
たくさんの人で会話が聞き取りにくいため、耳元で榎本にささやく。榎本は無言でうなずくと、料理を盛ってあるテーブルの方へ向かった。
「芹沢先生、遅くなってすみません」
「?」
純子に話しかけられた芹沢は怪訝な顔をする。ただし、鼻の下がかなり伸びているが。
「先生?」
「どちら様でしょうか?」
「!」
「こんな綺麗な方を忘れることなどないんですけど…」
「芹沢さん! 何言ってるんですか? 私ですよ! 青砥です」

145 :
「あ、あ、あ、青砥ぉ!? ほんとぉーに青砥なのかっ?」
「そんなに私、変わりましたか?」
「変わるも何も…お前別人だぞ…。しかし、こんなに化けるとはなぁ…」
芹沢は感慨深げに一人でうんうんと頷いている。そこへカメラを持った体格のいい若い男が話しかけてきた。
「失礼ですが、弁護士さんでいらっしゃいますか?」
「はい。そうですけど…」
「私、こういう者でして。今度、うちの雑誌で女性弁護士の特集をやるんです。良かったら先生に少しお話を伺えないかと思いまして」
「えっ、私にですか?」
「おおー! 良かったじゃないか。是非、お前の別人のように美しいこの姿を撮ってもらえ。うちの事務所の宣伝にもなるしな!」
傍で話を聞いていた芹沢がしゃしゃり出てくる。
「いやー。こいつはまだ若いですが、ガッツのあるヤツでして!うちの期待のホープなんですよ!」
芹沢はガハハと笑いながら、純子の背中をドンと叩く。男は少し鬱陶しそうな顔をしながら、「じゃあ、少しお借りいたします」と純子を連れ出そうとした。
「ちょっと待ってください」
――榎本さんに一言断っておかなくちゃ。
当の榎本はというと、かなり離れたところで、料理が乗った皿を手に持ち、こちらに背を向け立っていた。
「えのも…」
呼びかけようとするその声を男が阻む。
「インタビュアーが待ってますんで、早く」
純子は無理やり会場の外へ連れ出された。半ば強引にエレベーターに乗せられ、ある階数に連れて行かれる。
―いやぁ、本当にお綺麗ですね、女優さんのようです―エレベーターの中でも男はずっと褒めちぎるばかりだった。
ある客室の前に来ると、「中で女性のインタビュアーが待ってますから。安心してください」とにこやかに案内しながら、男はドアを開けた。
純子は言われるままに中に入る。誰もいない。
しまった、と思った時には、後ろでドアが閉まる音が聞こえ、純子の両手は背中で強く掴まれていた。
「は、離してください!」
その願いもむなしく、強い力で背中を押され、あえなく顔からベッドに倒れ込む。
男は純子の背中に馬乗りになると、ポケットから紐を取り出し、そのか細い手首を後ろ手に縛り上げた。
何とか必で抵抗するも、大柄な男の力には到底かなわない。全身に男の体重がのしかかる。
「くっくっく…チョロいもんだねぇ…。案外弁護士さんって騙されやすいのかな?」
「あ、あなた! こんなことして! 雑誌社も名前も名刺でわかってるんだから!」
「は? ああ…。あんなもんいくらでも偽造できるんだよ。君って意外と世間知らずだね」
小馬鹿にしたように言われ、純子は悔しそうに唇をかむ。
「私は弁護士よ! 変なことしたら、ただじゃおかないってことわかってるんでしょうね!」
「ふうーん。そんなこと言っちゃう?だったら、君の恥ずかしい写真、世界中にばらまいちゃうよぉ? 大変だね〜。輝かしい弁護士人生もお終いだね。あははっ」
――悔しい。幼いころから弁護士に憧れて、必で勉強してきた。やっとかなえた夢をこんな形で閉ざされるなんて。いやだいやだ。誰か助けて。
涙があふれ、体の震えが止まらない。
「俺さぁ、頭がよくて地位のある美人が泣いているのを見るのが大好きなんだよねー。俺ってこんないい女を征服してるんだなぁって…」
男がささやく。汚らわしい息が耳元にかかり、純子は目をつぶった。
「た、助けて…。誰か……榎本さぁん!」

146 :
その時ピーッと電子音がし、ドアが開いて誰かが入ってくる気配がした。男が振り向き、「誰だっ!お前!」と声を荒げる。
「東京総合セキュリティの榎本です」
「どうやって入ったんだよっ!?」
「最近では管理や携帯のしやすさからこういったカードキーが用いられることが多くなりましたが、この磁気式では簡単にコピーできてしまうものなのです」
榎本は一歩近寄り、小さなICレコーダーのようなものを見せた。
「これはアメリカで軍事用に開発された最新鋭の盗聴器です。このように防音性の高い建物でも、壁を伝わる微弱な振動を拾って内部の音声を録音することが可能です」
榎本は一旦呼吸を置くと、また一歩近づいた。
「ここでの会話は録音させてもらいました。あなたのやっていることは脅迫に当たるでしょう。それに、先程警察を呼びました。間もなく到着する頃です。あなたは強姦未遂の現行犯として逮捕され、実刑を受けることは間違いないでしょう。そうですよね、青砥先生?」
「え?ええ…」
突然話しかけられ、純子は狼狽する。
「くそっ」
男は観念したのか、素早く純子から離れると、榎本のわきをすり抜け、一目散に部屋を出て行った。榎本は純子に近寄り、縛り上げている紐をほどいた。
「大丈夫ですか?」
「うっ、うっ…。榎本さあん。怖かった〜…」
純子は榎本に抱きつき、その胸の中で大声で泣いた。榎本は為されるがまま直立不動で立っている。一通り泣くと、純子は落ち着きを取り戻した。
「うっく、ひっく…。そういえば、警察って遅いですね」
「あれは嘘です」
「嘘?」
「はい」
「むやみに警察を呼んで、事を荒立ててしまったら、青砥さんにとっても困ることになるのではないかと。もちろん、踏み込んでみて本当に危険であれば、警察を呼ぶつもりでしたが」
純子は、正直、助かったと思った。この大事なパーティの日に問題があったら、芹沢にも迷惑がかかったことだろう。榎本の気遣いに感謝した。
しかし、あの強姦未遂魔は許せない。手口も慣れていたからきっと余罪もあるはずだ。榎本が盗聴してくれた音声を後で警察に提出してやる。
「そ、そういえば、今はあんな高性能な盗聴器もあるんですね!」
「あれも嘘です」
「嘘?」
「はい。あれはただのMP3プレーヤーです」
「は、は、ははは…」
純子は乾いた笑い声をあげ、へなへなと床に座り込んだ。とにかく自分は助かったのだ。危険を冒してまで助けに来てくれた榎本に感謝しなければ。
「あ、あの。本当にありがとうございました!榎本さんが来てくれなかったら、今頃私どうなってたか…」
「青砥さんはお人好し過ぎるんです。純粋で人を疑わないところは青砥さんの良い所ですが、同時に弱点でもあります」
「おっしゃる通りです…」
頭の痛い話だ。純子は小さくなってうなだれるしかなかった。
「では検証してみましょう」
「は? 検証? なんのですか?」
「先ほどの検証です。もし、僕が来なかったらどうなっていたか」
「へっ?」
言葉の意味を理解する間もなく、純子は俯せにベッドに押し倒された。先程と同じように。そして、男が残していった紐で両手を後ろ手に縛り上げられた。

147 :
「え、榎本さん?」
「青砥さんは少々痛い目にあった方がいいのです。僕が来なかったらどうなっていたか、身をもって思い知った方がいいのです」
たちの悪い冗談だ。だが、その表情には冗談の文字は一切見えなかった。
「先ほどの男にどのようにされたのですか。」
榎本は露わになっている純子の背筋を指でつつ…となぞる。
「ひゃっ…。え、榎本さん、な、何を…」
「青砥さんは危機管理能力に欠けています。こんなに刺激的な格好をすれば、男どもがどれだけあなたに淫らな妄想を抱くかなどと考えなかったのですか」
「こ、これはっ! 里奈ちゃんが…!」
純子の言い訳は榎本に届かない。榎本は純子の脊椎の一つ一つを肌の上から丹念に舌でなぞる。生温かい感触が体の中心を走る。
「ふ…ぁ…。や、やめてくだ…」
榎本は許せなかった。純子に淫らなことをしようとしたあの男も。何も疑わずに男に付いて行った世間知らずな純子も。
静かに燃え盛る怒りに任せ、榎本は大きく開いた背中の部分からドレスを引き裂いた。
「きゃあ!」
下着の線が出ないようにするため、上はノーブラ、下はタンガショーツといった最低限のものしか純子は身に着けていない。
「これは、また…刺激的ですね」
「え、榎本さん…。お願い…。や、め、て…」
「どんなにやめてと懇願したところで、あの鬼畜は止めないでしょう」
榎本は、ショーツをずらし、純子の膝を少し開かせると、動かないように両足に体重をかけて押さえつけた。
そして――純子の赤く色づいた花弁に埋もれる小さな蕾に触れた。
「あっ…」
純子の体がピクンと反応する。そのまま秘裂を丁寧になぞる。純子の体がふるっとわなないた。
「やっ…!ぁあ…こんなこと…やめてくださいっ!」
「でも…もう濡れてきてますよ」
「そ、そんな…」
「青砥さんは顔に似合わず淫乱なんですね」
「ひ、ひど…い…」
「淫乱なのは罪です。さらに…お仕置きが必要です」
榎本はシュルッと自分のネクタイを外し、純子に目隠しをした。視界が遮られ、完全な闇に包まれる。
「こ、こんなこと…!」
「考えてみてください。僕でなければ…もし、こんなことをするのがあの鬼畜だったら…青砥さんは刃物などで切りつけられていたかもしれません」
「…!」
「本当に…僕でよかったです」
我ながら狂っていると思う。こんなの普通じゃない。それに純子は犯されたわけじゃない。未遂に終わっただけだ。
しかし、あの男が馬乗りになっている状況が脳裏から離れなかった。汚れた男に触れられた純子を自分の欲望で洗い流したかった。
榎本は花弁に指を飲み込ませ、内壁を強引に擦り上げる。
「あぁんっ!」
純子が大きく仰け反った。
きつく締め付ける内襞を無理矢理押し広げながら、意図的に露骨な音を立てて、いやらしくそこを掻き乱す。
力が入りぶるぶると震える純子の内股を生温かい蜜が伝い、シーツを汚した。
「あ…はぁ……ダ、ダメ…!!」

148 :
「ダメ、なわけがないでしょう。こんなに感じてるじゃないですか」
「んっ…あっ…!!」
ねちねちと続く愛撫。目隠しをされ、榎本の表情も部屋の様子も窺い知ることができない。
わかるのは裸で俯せになっている自分が不恰好に腰を浮かせ、淫らに足を広げ、後ろから榎本に攻められていることだけだ。
本来ならばこのような強姦まがいの行為は憎むべきことであった。
しかし、それを忘れさせるほど――榎本の手技は巧みだった。
純子も榎本と同じく正気ではなかったのかもしれない。
そのうち頭の中にぼうっと霞がかかり始める。
「え、榎本さ……」
「何でしょう?」
「…です」
「聞こえませんが」
「――!!あ……ん…榎本さんが……欲しいんです!…もう…いやっ…!」
「まだ、お仕置きは途中ですが、仕方ないですね」
榎本は手早く自分の衣服を取り去り、はち切れんばかりに怒張した自身を背後から純子に突き立てた。
「や…!ああん!」
「…くっ!」
自らの指で感じていた以上に締め付けを感じ、榎本は思わず声を上げる。
その刺激に負けじとゆっくりと腰を前後に動かした。
「あっ…ぁん…ん…ぁん……」
純子から漏れ出る声にもはや拒絶の含みはなく、艶めかしさを帯びていた。
榎本は前後の動きだけでなく、腰を回してグラインドを加える。
「ふ…あぁ……え、の…も、と…さん…私…もう…ダメ……ああっ!」
引きつった嬌声を上げ、純子の体が大きく波打った。
ふにゃりと力が抜けた体を強く抱きしめる。上がった息が落ち着くと榎本は目隠しをしていたネクタイを取り去った。
滴り落ちそうなほど、それは、涙で濡れてぐしょぐしょだった。
純子がゆっくりと振り返る。泣き腫らした瞼に恨めしそうに見つめる瞳。
榎本のサディスティックな欲求が止まらなくなる。
「一人でイッたのですか」
「え、榎本さん…何を…」
「僕はまだイッてません」
「やっ…待って…!」
榎本は挿入したまま純子を抱き起すと、膝の上で一気に突き上げた。
「ああーっ!」
体を劈く刺激に純子は叫ぶ。そして背後から乳房を思い切り弄られる。
「ん…ああっ! お願い! え、榎本さん…両手を…私の両手を…自由にさせてくださいっ!」
「駄目です」
「は……嫌ですっ! お願いっ…ああん!」
「駄目です」
「ん…くっ…いやぁ……!」

149 :
両手を縛られ、自由がきかないまま、狂ったように体を突き上げられ、純子の意識はどんどん遠のいていく。
果てつつある榎本の欲望が極限まで達した時、純子の体が大きく震えた。
そして、そのまますべての意識が消え入った――。
重心を失ってだらりとした純子の体を抱き起し、バスローブを着せると、再びベッドに横たえる。
急に襲い来る激しい自責の念。
僕はなんて愚かなんだ。沸き立つ怒りに任せ、彼女を犯すなんて。
毛布を掛け、額に濡れタオルを置いてやる。自分にできる限りの介抱をした。
暫くすると純子が目を覚ます。目の前には深く頭を垂れ、真摯に謝罪する榎本の姿があった。
「青砥さん。本当に申し訳ありませんでした。あなたを傷つけるつもりなんて、全くなかったんです。ただ…僕の手で、あの汚らわしい男の痕跡を消したかっただけなんです。
青砥さんが…好きです。でも、怒ってもやむを得ないと覚悟しています。何でも致しますからおっしゃってください」
純子はしばらく黙っていたが、意を決すると、重い口を開いた。
「――榎本さん。顔を上げてください。では、私のお願いを聞いてくれますか?」
「…はい。何なりと」
「もう、二度とあんなことはしないでください。それと…」
「それと?」
「…次は普通に抱いてくれますか?」
にこりと小さく微笑むと、純子は榎本の頬を両手で包み、優しく口付けた。
「――あ、それと」
突然何かを思い出し、純子は不意に唇を離す。
「あのドレス、どうしましょう?」
「あ…それは僕が破ってしまったので、弁償させてください」
「いえ、そうではなくて…」
「?」
「私、着て帰る服がないんです。一体どうしたらいいでしょう?」
榎本は、顔の横で指を必にすり合わせながら考え込む。しかし、いつもより時間が長い。
痺れを切らした純子が問う。
「結論は出ましたか?」
「いえ…ただ…」
「ただ?」
「もう一戦交えるというのはどうでしょう」
榎本はゆっくり純子をベッドに押し倒した。

―終わり―
エロがワンパターンで申し訳ない。次はラブラブほのぼの榎青書いてみます。

150 :
くっそ!ドSエロ本め、好きだw

151 :
ごめん
急用ができて急いで投下したんで、誤字やらカギカッコの付け方が変だった orz
読みにくいよね
罰としてエロ本に縛られてくる

152 :
>>151
ちょっと待って私も連れてって!
GJ!

153 :
GJ!
>>151
ご褒美の間違いだろwww

154 :
GJ!GJ!
朝からいいもの拝ませてもらった
誰だ、って男に言われて律儀に名乗る榎本にフイタww

155 :
>>142
GJ ! 情事の後の独特の空気感良かった!
ドラマの純子は榎本のこと信頼しきってるのが可愛いくて好き。
>>151
縛りキタ━━━(゚∀゚)━━━!!!!
涙でぐしょぐしょのネクタイ萌える!手錠とかも使って欲しいw

156 :
みんな…規制…なのか?

157 :
>>156
ネタ探し中か執筆中でしょ

158 :
呼び水に敬意を払ってくださった書き手様(この場を借りて御礼申し上げます)がいらしたので
また10分クォリティしてみました。
・・・・はっエロがかけらもなかった。

159 :
青砥純子は客先での接見を終え、フリードマン・芹沢法律事務所へ戻る最中だった。
地下鉄の階段をあがるといつもの見慣れた道のはずなのだが、今日はどこか雰囲気が違うように思えた。
一瞬立ち止まりきょろっとあたりを見回してみて、その原因がわかった。
立ち止まり、何かを見守ってる人たちが何人もいるのだ。
何十人というわけではないがあっちに3人、こっちに5人というように様子をうかがっている。
その中でも高校生くらいだろうか?学生服の女の子たちは目を潤ませて、お互いに抱き合っている。
「どうする?・・・やばいよ!」
「やばいって!携帯だめだよね?」
抑えてはいるが興奮気味な声で、そんな声も聞こえてくる。
みなの視線の中心がどこにあるのか純子が目を向けて見ると、小柄で華奢な体格をした男性が、
何人かの屈強そうな男性に両側を守られるようにして5mほど先のカフェから姿を現した。
そのカフェはOLの間でもとても美味しいデザートで人気の店だったので純子も知っていた。
「あー、芸能人の取材があったのねー。」
そこらにいるのは芸能人の取り巻きか追っかけかと純子は一人納得し、
さてとと歩き出そうとしながら、ふと、皆の視線の中心にいる華奢な男性に目を向けた。
その瞬間ぎくりと身体が強張ったのが自分でも分かった。
「え・・・・えのもと・・さん・・・?榎本さん!?」
視線の中心にいた華奢な男性は、すでに路上に停めてあったバンに乗りこんでいた。
奥の席に腰掛けていたが、角度的に純子からはっきり見えたのだ。
純子はコンタクトだが乱視がないので遠目が利く。
彼は、先ほどはかけていなかったはずの眼鏡をしていた。
少し俯いたその横顔が、榎本に驚くほど、酷似してみえた。
純子の心臓はバクンバクンと音が聞こえるほどに飛び跳ねた。
ただの他人の空似なんだろうと思う。
それでもあまりにもかけ離れたようなオーラをまとっている人間どうしが、
あまりにも酷似していたという事実が、純子の鼓動を激しく撃ち続けた。
うっそ・・・なんで榎本さんが?
いやいやまてまて。歩き方も違った。髪形も違った。
ていうか榎本さんなわけないじゃない。私何あせってんの。
榎本さんはあんなふうに前髪を立てて流したりはしないし、あんなテレテレした歩き方はしない。
目つきの鋭さは・・・ちょっと似ていたように思うけど・・・
今までにも何度かあった。私が思う他人の空似って。
私がそっくりだと思っても友達は誰も認めてくれなかったじゃない。
きっと目とか俯き方とか輪郭のどっかとかが似てただけなのね。
あはは、バカみたい。こんなドキドキしちゃって。
芸能人と榎本を見間違えてこれでもかと動揺している自分が恥ずかしくて、心の中で笑い飛ばしてみた。
しかし本当は、純子の鼓動が一瞬で跳ね上がった理由は、
ただ似ていてびっくりしただけではなかったのだ。
でも・・・・・私、一瞬目があった・・よね?
これって芸能人と目があっちゃったってことかな?そうだよねー。
ちょっとこれは榎本さんに後で自慢しよう。
榎本さんにそっくりな芸能人と会ったなんて言ったら、榎本さん驚くかな。
純子は榎本が憮然と目をそらすところを想像して顔がにやけてしまった。
さあ、そうと決まれば事務所に早く戻ってあの倉庫部屋に行こうっと。
純子は足取りも軽く去って行った。

何故純子と彼が目があったかという疑問は、一瞬脳裏によぎったものの、同じくらいの一瞬であっという間に流されてしまった。
****
続かないよ!

160 :
>>159
乙です。
榎本さんの本業がアイドルだった話?って妄想は深読みしすぎですか?

161 :
榎本と中の人のアイドルネタいい加減やめてほしいな

162 :
>>161
アイドルネタ。あえて書いてほしいとは思わないけど、
投下されるのは別にしょうがないんじゃないの?好みの問題でしょう?
それにここにはそんなに投下されてない気がするが、私が読んでないだけかな…?

163 :
>>161
スルーすりゃいいじゃん
おまえのスレじゃあるまいし

164 :
呼び水に呼ばれて書いてみたもののとんでもなく長くなってしまった。
読むの面倒な方は飛ばすが吉。
ドラマ版榎青で時間軸的には4話の少し後…だけど話に沿わないしパロディだから少し目を瞑ってください。
純愛ぽいのを書きたかったけど何かが違う。

165 :

午後8時を過ぎた。
とっくに仕事を終え普段通り社内のシャワー室で簡素な入浴を済ませた榎本は、コンビニへ向かおうとしていた。当然ながらここにはキッチンが無いのでこの時間にコンビニへ出向き夕飯を買うのが(必然的に)榎本の日課になっているが、これがどうも面倒くさい。
以前賃貸での一人暮らしをしていた時もたまの自炊はしていたものの食事の殆どを出来合いの惣菜などで済ませていたため手間としてはさほど変わらないが、やはりちょっとした買い物のためにいちいち外へ出るのは億劫なのである。
完全なる榎本のプライベートルームと化した倉庫内での生活でもそれは変わらず、毎日ちょっとしただるさと共に重たい腰を上げる。
空腹なんて無ければいいとは常日頃から思っているが、それが叶うのは鍵をいじったり密室関連の謎解きであったり何かしらに没頭している間だけだ。
小さく溜め息をついて扉に手を掛けた時、ほんの一瞬先にかちゃりと音を立ててノブが回り、扉が開いた。

166 :

「わっ、すいません!…あれっ榎本さん、もしかしてどこか行かれる所でしたか?それに何か髪濡れてません?」
「…いえ、ちょっとコンビニに行こうと思いまして」
つい先程風呂から上がったので、と付け足して説明したら目の前の見慣れた女性は申し訳なさそうに眉を潜めた。
「そうでしたか…ごめんなさい、こんな時間ですしご迷惑とは思ったんですけど」
ほんの少しだけ自分より身長の低い青砥さんは、困った顔をする時いつもちょっと上目遣いになる。
その顔もまた見慣れていて、いつも不思議と安心してしまう。そもそもちっとも迷惑なんかじゃない。
「どうかしましたか」
「あの、うちの事務所の近くに料亭があるのご存知ですか?
結構いいお値段するから入った事は無いんですけど、店先で売ってるお弁当がすごくおいしいんです!いつものこの時間なら売り切れてるのに今日はほら、たまたま二つ残ってました」
だから榎本さんと、と思って。にこにこして持っていた手提げ袋を目線の高さまで持ち上げる。
さっきまでの控え目な感じとはうって変わって嬉しそうに経緯を話すその顔は柔らかく、胸の辺りがすっとした。出掛けようとだらだらしていた気だるさなんてどこかへ行ってしまったようで。
「でもお出掛けするようですし…考えてみたらもうお食事済ませちゃいましたか?」
「夕飯を買ってくるつもりだったので。ありがたく頂きます」
青砥さんを招き入れて机上に積まれていた資料を軽く片付ける。
正直嬉しかった。買い物へ行く手間が省けたというよりも、青砥さんが一緒にと自分の分まで買ってきてくれたことが。
一人だったら、食事自体面倒に感じていたのに。
「私、お茶淹れますね」



167 :

──「美味しかったです。ごちそうさまでした」
「いえ、こちらこそ。突然お邪魔したのにありがとうございます。
それにしても美味しかったですねー」
確かに、さすが高級料亭と言うべきか中々の味だった。普段食べ物に頓着しない榎本にもわかる程でコンビニの弁当とはそもそも比べてはいけないかもしれない。
「そうですね」
内心こんなに感嘆していても気の効いた言葉が出て来ない。本来であれば一言で済ませてしまうのは失礼だとはわかっているし、日頃そのせいでコミュニケーションで痛い程失敗している。
しかし青砥は無愛想な一言にも嬉しそうに笑ってくれる、まるで榎本の気持ちを汲み取るように。
「こういうお店の手作りのお弁当ってやっぱり違いますよね。私も頑張らないと」
沈黙には慣れているが、こうして会話を広げてくれる彼女に少しは自分も乗っかって見ようと思った。
「料理をするんですか」
「うーん、苦手ではないけどそれ程得意でもないですね…ちょっと練習しなきゃ、結婚出来なくなっちゃいますから」
冗談めかしたように笑う青砥。しかし榎本にとっては聞き捨てならなかった。
「け、結婚するんですか」
「えっ、いやいや、いつかですよ!そんな驚かないでくださいよ」
明らかに動揺した榎本の様子を察知し、即座に否定する。また可笑しそうに笑ったが、今度はすぐに真剣な顔になる。
「ちょっと前に事件があったじゃないですか、蜘蛛を使った密室人の。あの時から何となく、漠然とですけど、私もいつかは結婚とか考えなきゃいけなくなるのかなって思って」
至って真面目に考えているようで、彼女らしいと思った。話を聞く限りではまだその状況に直面しているわけではないのにいずれ自分も、となった時の事をぼんやりとでも想像しているようだった。
女性であれば皆こうなのだろうか。仕事熱心でまさに打ち込んでいる最中の青砥がこんなことを考えているなんて。
何故か自分の中に焦りを感じた。いつか青砥さんも、どこかの誰かと。いつか。


168 :

「あれ、もうこんな時間」
思案に耽った榎本を覚ましたのは青砥の声だった。ふと時計を見るともう10時を回っていて、慌てるのも無理はない。急いで帰り支度をして立ち上がる青砥を榎本はただ見つめるだけだった。
「すいません、長居しちゃって…もう帰りますね」
どうもありがとうございました、と一礼して青砥が背を向けた瞬間。
「…待ってください」
「はい?」
振り返り怪訝そうな青砥、何しろ帰ろうとする彼女の手首を引き留めようと掴んでしまっていたのだ。驚いたのは榎本自身で、ぱちりと目が合ったまま硬直してしまう。
すぐに背筋がぞくっとして激しく後悔した。やってしまった。さっきの話を聞いていた辺りから胸に留めていた寂しさからつい、自分でも気付かない内にこんな真似を。
焦りから手を放すことも出来ずに重たい沈黙がのし掛かる。何て言えばいいんだろう、どうやって説明すれば…
「榎本さん、どうかしましたか」
降ってきた言葉は大方予想していたそれだった。しかし、その顔はいつもと同じく柔らかい笑みで。
引いたような素振りも見せずに投げ掛けてくれた言葉から優しさを感じる。
──だめだ、
「え、榎本さっ……」
「すいません」
「あの、ちょっと…」
放せなかった手首をそのまま引き寄せて、肩からきつく抱き寄せた。見た目にも華奢な青砥の体は薄く、腕が余る程なのに柔らかい。首元に青砥の顔が密着して頬には髪の毛があたる。すぐ近くから匂いがして吐息がかかり、体が熱くなっていった。
放心していたのかしばらくじっとしていた青砥が身動ぎし、ぷはっと顔だけ逃れて榎本を見つめた。頬は紅潮していて少し困った顔だったが、唇までいつにも増してほんのり色づき、やけに艶めかしい。


169 :

「え、榎本さん…?」
互いの顔は僅か10cmに満たない距離まで近付いていて、息がかかる。見たことも無いような女性的な表情についに我慢が効かなくなった。
「青砥さん、きっと嫌だと思います」
「えっ?……っん、んぅ…はあっ…」
不安そうにも見える呆然と空いた口に無理やり自らの唇を重ねた。
化粧気の無い青砥の唇は想像よりずっと柔らかく、吸い付くような感触が生々しい。
角度を変える度わずかに漏れる吐息が暖かくてぞくぞくする。隙をついて舌を潜り込ませ、いたずらに口内に滑らせる。舌と舌が触れ、腕の中の青砥がぴくっと動いたのが分かった。
初めて触れる青砥の口中に舌先からとろけるような感覚。むしゃぶりつきたくなるようなリアルな弾力で、隅々まで犯したくなる。
息が荒くなり、とろんとした目がそそった。
「ふ、あっ…んんっ…」
ぐっと頭を寄せて奥まで舌を押し入れ絡ませるとすごく熱くなっていて、どちらのかも分からない唾液が溢れ口の端から垂れて首筋まで伝う。
気にも留めず続けざまに歯列をなぞったりわざと下唇を噛んでみたり、無我夢中で貪る合間に嬌声が聞こえて感情が昂っていく。
「…はあっ、あの、んんっ!…っは、」
「すいません、こういった事はあまり慣れていなくて」
苦しくなったのかなんとか抜け出そうと抵抗を見せ始めた所で、やっと唇を離した。顔を真っ赤にして息を荒げる青砥の唇も榎本と同様に唾液で潤んでいて色っぽい。
自分の口許を拭い、小さな見栄を張って青砥の頬に手をかけてみた。
いい加減にきつい抱擁をやめて腕も放したが、逃げる様子も無く別段嫌そうな顔もしていない。
「…っもう一度、」
「あ…んんっ」
再び乱暴に唇を奪い、舌を押し込み同時に空いた片方の手で青砥の肩から背中にかけて撫で回す。
少し震えている感じがしたが、怖がっているわけではないようで、ついには青砥自ら榎本の胸元のシャツをきゅっと掴んだ。


170 :

─調子に乗ってしまいそうだ。
青砥のシャツのボタンに手をかけ、極力丁寧に外していく。一つ一つ開いていく胸元から徐々に膨らみがあらわれ手を滑り込ませた。
「あっ…」
「青砥さん、綺麗です」
恥ずかしそうに俯いた彼女の耳元でそう囁くと、また上目遣いでこっちを見てきた。うるうるとした瞳にほだされて、また体が熱くなる。
淡い水色の下着の上から胸を揉みしだき、首筋につつつ、と舌を伝わせて膨らみまで沿わせた。
「ふあっ、はあっ…」
片手を背中に回しホックを外して下着をずらし、ピンク色の突起を口に含んだ。
「いやあっ、あっ、」
舌で転がすとさらにぷっくりと硬くなり、甘噛みしたり思いっきり吸ったりと弄ぶ。その度漏れてくる声が甘ったるくてやけに耳に引っ掛かって頭が白くなる。もう何もかも吹っ飛んでしまいそうだ。
「んんっ!」
「あ、青砥さん…」
得体の知れない感情が迫って来て、ふっと口を離すと目の前の彼女はあまりに淫らな格好だった。
半端に前のはだけたシャツは右肩側だけが露になって下着の肩紐はだらしなく垂れているだけでもう身につけている意味は無い。
頬が赤く息が上がっていて、その顔はいつもの機敏な女性弁護士の面影は無く、うっすら空いた口がどこか物欲しそうに見えた。
「え、榎本、さん…」
「…もう我慢出来そうにないです」
きりっとした目つきに凛々しい顔。いつも見ている青砥純子とは違う、ふにゃりとしたこの顔は自分の手によって見せたという征服感が確かにあった。
もっと乱れた姿が見たい。どうにでもしてしまいたい。
…いや、
「お…お願いです…榎本さん、さ、最後まで…」
自分のものにしてしまいたい。
「わかりました。ただ、途中ではやめられません」
言い切る前に既に青砥のズボンのホックに手を掛けていた。
すっとファスナーを下ろすとするっと落ちていく。白い太股はやはり細くすらっとしていて、か弱い印象を受けた。
上と同じく水色の下着の上から秘部に触れると、もうかなり濡れている。脚の付け根から下着の中に指を潜らせるととろっとした愛液がまとわりついた。
「濡れていますね」
「………」
俯いてしまって、言葉を発してくれない。耳まで赤い所を見ると照れているらしくまた背筋がぞくぞくした。
ゆっくりと中指を挿れると、ずぶずぶと入っていくのが感触で伝わる。もう指の付け根まで届いていて、中が温かい。


171 :

「青砥さん」
「………」
両手で掴んんだ榎本の肩に力が入る。
「ぐしょぐしょです」
「っ…」
間接を曲げ、中で指を動かす。かき乱すように壁を強くなぞって奥へ奥へと進めると、またとろりとした愛液が溢れて指から手の甲へと伝って行く。段々と中が緩んできて人差し指、薬指と本数を増やし、動きも徐々に激しいものにしていった。
「あっ、んんっ、はぁっ…んっ…」
立っているのが辛いかのように足が震えて榎本にもたれ掛かる。吐息も荒くなり、肩で息をしながら声が大きくなっていく。
下着は青砥の愛液でびしょびしょになり、指の動きは律動へと変わっていった。出しては押し上げを繰り返して奥を突く。太股まで伝う滴。一瞬中が引き締まって、榎本の指をくわえ込んだまま絶頂に達したようだった。
前のめりになって膝から崩れた青砥を慌てて支えて何とかそのまま座らせた。
「はぁっ…はぁっ…」
同じく榎本も膝をつき、余韻に浸る青砥を抱き寄せながら自らのベルトを外してズボンを下げた。
「辛かったら言ってください。出来るだけ何とかしますから」
「…はい……」
互いの心音がうるさいくらいに聴こえて響いている。共有する火照った体は今までよりずっと熱を持っていてなんだかむず痒い。


172 :
慣れない手付きで取り出した榎本のそれは、はち切れんばかりに硬く経験したことの無い程だった。
「青砥さん、こんな所ですから」
自分のシャツを脱ぎ青砥の下に敷いてやる。流れとはいえベットですらないただの床で行為に及んでしまったが、おそらく無いよりはマシだろう。
青砥も素直にシャツの上に横になり、恥ずかしそうに榎本の腕を掴んだままじっと見つめている。その体はじっとりと汗ばんでいて、不思議と魅力的に見えた。
「同じことですが、辛かったら言ってください」
「榎本さん…ああっ…!」
榎本の気遣いから来る言葉にまた柔らかく笑う青砥。口付けし、そのままゆっくりと挿入した。
「うっ…」
「ふ、あ…っあ」
ゆっくりと着実に奥へ入って行くが、ねっとりとまとわりつくような感覚と言い様の無い熱さにすぐイってしまいそうになる。程よく締まった中といじらしく身を捩り感じる青砥の表情とがミスマッチで余計にそそられるものがあり、愛おしい。
「う、動き、ます…」
「あっ、はあっ!んんっ…!」
腰を振り、奥へ突き始める。少しきつかった膣内が徐々にほぐれていき、また愛液が溢れ出す。それに伴いずるずると生々しい音が響き律動の速度も上がっていった。
何度もイく寸前になりつつも必で堪えて動き続ける。少しでも長く青砥の中にいたい気持ちが大きくなってしまう。勿体ないから、取り零さないように。
「あ、おと、さん…っ」
「やっ、ああっ…!はあっ…えっ、榎本、さんっ…!」
抗えない快感に囚われながら健気に呼び掛けに応えてくれるのが嬉しくて。そんな青砥の優しさを、自分を受け入れてくれる心をほんの少しでもこぼしたくなかった。
自分のものにしたい。叶わないならせめて、青砥が自分へくれるものは一つ残らず──
限界が近付いて来た頃、青砥が首に腕を回してきた。息を荒げて喘ぎ声が更に大きくなる中で耳元で囁かれる。
「え、榎本さんっ…!もう、わたし…はっ、あああっ…!」
最後にびくんと青砥が仰け反り、咄嗟に引き抜いた所で果てた。彼女の腹部に白い液体がかかる。
「…あ、青砥さん……」
謝ろうと声を掛けた時、ぐったりとした様子で目を閉じていた。


173 :

帰り支度が済んで、ちょうど乾いた髪を束ねる。情事後、時間も時間なので他の社員はいるはずも無く、社内のシャワー室を借りられた。
榎本さんはずっと黙っていて目も合わせてくれなかったけど、ちらっと見た横顔がすごく申し訳なさそうに思えて。
それでもタオルを貸してくれたり、私がシャワーから戻った時には倉庫内も綺麗に片付いて温かいお茶までいれてくれていて、やっぱり優しい人なんだな、と微笑ましくなった。
「…榎本さん、私帰りますね。お茶ごちそうさまでした」
「………」
きっと酷く自分を責めていて何も言えないのだろうと容易に想像出来る。そういう人だし、何より表情が物語っていた。
無理に会話をさするのも悪いし、今日のことに関しては、また後日ゆっくり話せばいい。そう思って帰ろうとした時。
「…青砥さん」
「はい?」
「今日のことは忘れてください」
「え…」
変わらず俯いたまま小さく言った。
声のトーンが暗くてかなり沈んでいる。もうこれっきり、この話はおしまいなのだろうか。
「榎本さん、でも…」
「それで、あの」
不安になって声を掛けると、顔を上げた榎本さんと目があった。何かすごく言いづらそうにしてるけど、そこに後ろめたさは見えなくて。

「今度一緒に、食事でもどうでしょう」
〜おしまい〜

174 :
>>173
GJ!!
榎本さんこれからはじめるのね!よかったー!

175 :
>>173
乙ですGJ!面白かったー。
シャツを敷いてあげたり忘れて下さいって言うところが榎本っぽくてイイ(・∀・)
よかったらまたよろしく。

176 :
ドラマ榎青書いてみました。二人は付き合い始めの初々しい感じで、体の関係はまだ2、3回といった設定です。
かなり甘ったるい内容になってしまいました。お許しください。
************
その日の純子は、会議室に響き渡るほどの大きな溜息をついた。会議を終えた芹沢が心配そうに純子を覗き込む。
「おい、どうした。とうとう榎本に振られちゃったか?」
「そんなんじゃありません」
「じゃ、どうしたんだ? 榎本の変な趣味でも見つけたか?…例えば、女装とか」
「…そんなんでもありません」
「じゃあ、何なんだよ?」
「榎本さんに…1週間も逢えていないんです」
「はぁ?」
今、榎本は1週間前から大阪に滞在している。毎年、東京総合セキュリティは大阪支店に赴き、防犯の技術指導を行っているらしい。
それは社員からは忌み嫌われるイベントで、体よく榎本は押し付けられてしまった形だ。
本来ならば今夜帰ってくる予定であった。…が、列島を直撃している大型台風のせいで、帰路が絶たれてしまっていた。
運が良ければ明日、台風の機嫌によってはもう少し延びてしまうかもしれない。予想外の事態に純子はやきもきした。
「なんだ、そんなことか。…い、いや。わかる、わかるぞぉ、青砥ぉ。逢えないもどかしさってやつだな。
だがな、それは恋愛においてスパイスみたいなもんだ。逢えない時間がなぁ、二人の愛を育てるって…」
「――失礼します」
これ以上話しても無駄だと悟った純子は、尚もしゃべり続けている芹沢を残し、会議室を後にした。
付き合い始めて今日の今日まで、一日たりとも逢わない日はなかった。
どんなに忙しくても、どんなに短い時間であっても、二人は何とか一緒に過ごす時間を工面していた。
初めて過ごす一人の時間に、その孤独に、押しつぶされそうになる。
どんなに榎本がメールをくれても、電話をくれても。
寂しくて、逢いたくて。
ここまでのめり込んでしまっているなんて自分でも呆れてしまう。
しかし、榎本を恋い焦がれる気持ちは、自分では手の施しようがない程に止めることができなかった。
                 **
はあ…。榎本さんが帰ってくるのを期待して、今日は残業もないように調整したのにな。
家では見たくもないテレビを見て時間を潰したが、それでも時間が有り余ってしまう。することも無いので、仕方なく寝る準備を整えた。
今日こそは榎本さんの夢が見られますように。
パンパンと携帯電話の待受画面に向かって柏手を打って祈る。
そこには二人で撮った写真。上機嫌でピースサインをする自分の横には、その勢いに押されるかのように困った顔の榎本。
何となく温度差を感じさせる写真だ。…まあいい。
その携帯電話をしっかりと握りしめ、純子は眠りについた。激しい雨風のせいで、窓がガタガタと耳障りな音を立てて大きく震える。
そんな中で、うとうととしかけた頃、何かヒヤリとしたものが自分の頬に触れるのに気付いた。人の手のように思える。
やっと夢の中に待ち人が現れた。うれしくなり、純子はその手を握る。
「…うふふ…。榎本さぁーん…」
思わず口にして気が付いた。このリアルな感触。
――夢ではない。
純子は飛び起きる。薄明かりの中、ベッドの側に座り、驚いて固まっている榎本の姿があった。

177 :
髪には雨と思われる水滴が無数に付き、肩の部分は見た目にもわかるくらい濡れている。
そして、雨によって体温を奪われた手はしっかりと純子に握られていた。
「榎本さんっ、ど、どうして…? 今日は帰ってこれないんじゃ…」
「青砥さんに…逢いたくて…何とか帰ってきました」
照れくさいのか視線をそらしながら榎本は言う。肝心な“逢いたくて”の部分で声のトーンが小さくなるところも榎本らしいと思った。
純子は榎本の胸に顔を埋める。
「…うれしい」
「青砥さん。濡れてしまいます」
「そんなの…いいんです。せっかく逢えたのに、そんなこと言わないでください」
「…すみません。長い間不在にして」
「うれしい、うれしいです。榎本さんが私に逢いたいと思ってくれたなんて…。私も逢いたかったです」
顔を埋めたまま、榎本の背中に手を回した。
「私…ずっと榎本さんのこと考えてました。眠っている間は夢に出てくれないかなとか…。何かおかしいですよね。私って」
榎本もおずおずと純子を抱きしめる。純子は深呼吸をした。わずかに雨が混じる匂いの中で愛しい榎本の香りが純子の鼻をくすぐる。
「榎本さんの匂いがする…。本物なんですね。夢じゃないんですね。うれしい…」
これほどまでに自分のことを想ってくれた人が今までいただろうか。純粋で素直でいじらしい。
榎本は抱きしめる腕に力を込め、自分の鼻先に揺れる柔らかな髪の匂いを嗅いだ。彼女らしい、いい匂いがした。
「…青砥さんは…シャンプーの香りがしますね」
「あっ!そういえば、榎本さんはお風呂まだですよね。私、お湯流しちゃってて…。ちょっと待っててください。今入れてきますから」
体を離してバスルームに向かおうとした純子の手首を榎本が強い力で引っ張る。
「そんなの…後でいいです」
「でも…」
「今はこうしていたいんです」
どれくらいの時間抱き合っていただろうか。お互いの体温と鼓動を肌で感じながら、会えなかった時間を埋めていた。
少しだけ体を離し、見つめあう。
「青砥さん」
「何でしょう?」
「好きです」
「ふふ…。わかってます」
どちらからともなく唇を重ね合わせた。やはり何度キスしても、ドキドキする。
唇の感触は、榎本の想いを表すかのように優しく、温かだった。
ただ重ねていただけの唇は愛しげに純子のものを啄む。その隙間から漏れ出るかすかな吐息が純子の心を震わせた。
榎本の唇は鼻先、額、頬にも優しい口付けの雨を降らせていく。窓の外では雨風が吹き荒れているというのに、この部屋の中だけは穏やかで平静だった。
なんという満ち足りた気分。
背中を抱きしめていた榎本の両手がするすると下へ下がり、パジャマ代わりに来ているダボダボのTシャツの中に滑り込んできた。
予想はしていたことなのに、緊張で純子は一瞬体を固くする。それに気づいた榎本は労わるかのように優しく言った。
「…すみません。もう我慢できそうにありません。いいですか?」
純子は小さくこくりと頷く。そして、ゆっくりとベッドに押し倒される。めくれあがったTシャツの裾から露わになっている―小振りだが、形の良い―乳房に口づけられ、純子は小さくうめいた。
榎本の舌が中心の蕾を包み、ゆっくりと転がす。
「あっ…はぁ…」
自分の口から漏れ出る淫らな喘ぎに恥ずかしくなり、純子は咄嗟に手の甲で口を覆う。それをやんわりと遮る榎本の手。
「隠さないでください。青砥さんの声が…感じてる声が聞きたいんです」
榎本のつつましい訴えに、多少の気恥ずかしさを覚えながら、代わりにシーツを握りしめた。

178 :
華奢な腰を抱かれ、さらに蕾を愛でられる。触れられているのは上半身なのに、なぜか下腹部の中心が熱を帯びた。
何かが染み出す感覚。それに気づき、頬がみるみる紅潮していく。
榎本の手が下半身を覆う色気のないハーフパンツにかかり、来る…!と思った瞬間、するりと下着ごと脱がされた。
無垢な下半身が無防備にさらされ、純子は躊躇いがちに両手で隠そうとする。そんな可愛い抵抗は榎本の手によって妨げられ、下腹部の茂みにキスをされた。
恥ずかしい。恥ずかしい。だけど、もっと触ってほしい。
榎本の手が、愛しい人の存在を確かめるかのように肌を滑る。それが、火照った体にヒンヤリとした刺激を与えて、とても気持ちいい。
そして、下腹部に感じる温かい吐息と舌の感触。艶めかしく動くその舌が、初心な純子の女の部分を開かせていく。
「あ…ぁ…ぅん…」
控えめに喘ぐ純子の中に、壊れ物を扱うように、慎重に、裸の榎本が入ってきた。
十分な潤いを湛えていたが、行為に慣れていない狭い膣内は純子に鈍い痛みを与える。思わず眉根を寄せた。
「…痛い…ですか?」
榎本が心許なげに尋ねる。ここで痛みを訴えれば、どんなに激しく欲情していたとしても、榎本は行為を中断するだろう。
それだけは避けたい。純子は優しく榎本を抱きしめる。
「…大丈夫です。続けてください。もっと…榎本さんを感じたいんです。逢えなかった分…私を愛してください。」
自分を見つめる、切なげにうるんだ瞳。心から愛しくて大切にしたいと思う。純子の心遣いに応えるかように、榎本は軽くキスをした。
様子を窺いながら、ゆっくりと腰を動かす。鈍い痛みの中に感じられるのは何よりも代えがたい榎本の存在。そう考えるだけで、純子は悦びに満たされた。
配慮にあふれた律動は、次第に純子を恍惚の世界へといざなう。
「は…ぁ…榎本さん…榎本さん…」
夢中で彼の名前を呼ぶ。返事はなくとも、その息遣い、温もり、甘い香り、全身で榎本を感じていた。
ほんの数時間前まで、榎本に逢えず不安に思っていた気持ちはもうどこにもなかった。
表情と喘ぎの変化に合わせ、榎本は腰の動きを早めていく。本来ならばもっと彼女を悦ばせたい。彼女が乱れ、喘ぐ様子が見たい。
だが、体が言うことを聞かない。律動の速度が極限に達する。純子の内部は、心と同じように自身を締め付け、離すまいと絡み、榎本の欲望を翻弄した。
押し寄せてくる大きな快楽のうねりが二人を包む。
どこにも行かないでほしい。ずっとそばにいてほしい。二人はお互いに、そう切に願いながら、きつく抱き合い、大きなうねりに身を任せた――。
快楽の波が去っていくと、そっと閉じていた目を開ける。そこには汗で乱れた前髪と大きく肩で息をする少年のような榎本の姿。純子は小さく呼びかけた。
「…榎本さん」
「…何でしょう」
「好きです」
「…わかってます」
そして、また、どちらからともなく唇を重ね合わせた。
                 **
「ところで…どうやって帰ってきたんですか?確か、飛行機も新幹線も不通だったはず…。」
榎本の腕枕の中で、後の余韻に浸りながら、一つの疑問を純子は投げかけた。
「聞きたいですか?」
「はい。とても…聞きたいです。」
きっと榎本のことだから何かすごい裏技を使ったのではないかと胸を躍らせる。
好奇心でキラキラと輝く大きな瞳に、榎本は少しの逡巡を見せた後、言い難そうに答えた。
「…ヒッチハイクです」
「ヒッチハイク!?」
榎本がそんなことをするなんて。予想もつかなかった。
純子は、テレビのバラエティ番組のように行先を書いた紙を持って立ち尽くしている榎本の姿を思い浮かべた。
「ブハッ! い、いえ…決して笑ってるわけでは…」
「思い切り笑ってますが」
「ご、ごめんなさい。ププッ。なんか、想像したら…おかしくなっちゃって…。でも、もう笑いません。ごめんなさい」
「…一般道を通ったので、思いの外時間がかかりましたが…。乗せてくれたトラックの運転手さんがいい人で助かりました」
「…それは…よかった…です…ホントに…」
今度はイカツイ運転手の横でこじんまりと座る榎本を想像しながら、純子は必に笑いをかみすのだった。
************
以上です。やっぱり難しいなぁ。なんか淡々として、盛り上がりに欠けるっていうか…。もっと上手く書けるよう修行します。

179 :
>>176
GJ!エロもかわいかったし。
最後がwwwww意外すぎてワロタw

180 :
>>176
いいじゃないですかー。えのもっちゃんめっちゃ爽やかエロい!!
萌えもえですがな
素直な表現が返って素晴らしいです
great job!

181 :
月1くらいでお題だしてそのお題のSSを出し合うなんてイベントどうですか?
記念すべき第一話放送日の4/16に因んで毎月16日とか。

182 :
そんなのいらない

183 :
>>176
榎本さんがドラマの榎本さんそのまんまで再生された。うまいなー!
最後笑いもありエロも萌えたしウブなイチャイチャ感も良かったです。
エッチに小慣れてない2人可愛いw
GJ ! !

184 :
>>181
旦那の実家に帰省しているから無理

185 :
そのほかの投下が規制されることなく、
やりたい人でやるんなら別にいいんじゃないの?
投下が重なってかぶらないかなってちょっときになる。

186 :
>>176
初々しい純子カワユス
オチが良かったよ〜
とっても萌えました!GJ!

187 :
お題で思い出した
以前、榎本が男に痴漢されるネタを誰かが書いたらたちまち痴漢祭りになって
面白かったなあ
職人さんそれぞれのカラーが出てたし

188 :
16日とかじゃなくて、
8月のお題は「夏休み」(←適当)とか決めて、できた人から投下したらいいんでない?
誰がお題を決めるかが問題か?

189 :
何て嫌な祭りだw<痴漢祭り
いやとても楽しませてもらいましたけど

190 :
お題祭りするほど書き手さんがいるかどうか、だなぁ
ドラマやってる間はたくさんいたような雰囲気あったけど、
今じゃ2人くらい?だから、タイミングとお題次第じゃ作品投下されないかも(´・ω・`)

191 :
かつて投下した書き手の1人としては、雑談から話の種を拾うこともあるので、保守がてら雑談しててもらっても構わない。

192 :
じゃあ今月はこんなお題はどうかな?いやいやこうじゃないかって話してることが
投下の種になる可能性があるってことですか?
じゃあお盆にむかって霊感ありの榎本さんとかどうですか?

193 :
書き手さんとしては1か月もいらないんですかね?
投下期限決めるとしたら、1週間くらいですか??

194 :
お題とかやるとお題以外の話を投下しにくいよね

195 :
>>194
そこは自由投下で。お題はあくまでこんなんどう?的な。

196 :
前にいたスレでは、書き手同士でリレー小説やってたとこがあったなあ
活性化に繋がるならイベント大歓迎
スレがにぎわって書き手さんが戻ってきてくれるといいな

197 :
うぃーうぃーってなにー!さとしに関係あるのー!?

198 :
ぎゃー!誤爆してごめんなさい!

199 :
>>197
大野のにわかど新参ファンか
ファンスレでみっともなくはしゃぐなよ
というかオタのふりしてオタスレ荒らしてるアンチ?
ゔぃーゔぃー知らないとかあり得ない

200 :
お題っていうか普通にリクエストだったら季節モノが読みたいな
浴衣デートとか
ずっと先だけどクリスマス年越しバレンタインとか楽しみ

201 :
>>200
そういうのウザい
書き手は読み手の萌えだけの為だけにSS賭けといわれているみたいだ

202 :
イベントやお題はいいけど、それ職人さんの意思なのかってのはあるよね。
読み手だけが盛り上がっても意味ないんじゃね?
これを機にSS投下するぞ!っていう読み手さんがいるなら大歓迎だけど。

203 :
だから意見書くときは読み手としての意見か書き手としての意見か明確にしてほしい。

204 :
七夕、花火、浴衣などをドラマ版SSに取り入れて書いたけど
何かしっくり来なかったわ
どうもドラマ版榎本さんは何がキッカケで青砥さんを好きになったのか
書いてる自分がわかってないと上手く書けないみたいだよ

205 :
きっかけか
自分が以前書いてた時は、青砥のちょっとした仕草や言葉で意識するっていう感じ
だったけど、職人さんによっても異なるだろうね

206 :
自分が前に駄文投下した時も導入部分というか設定、きっかけで悩んだかも
書き出しちゃえばあとはわりとスラスラいけるんだけど、導入部分で躓く自分
結局、非日常の状況になってはじめて自分の気持ちに気付くって感じにしたかな
榎本に限らず青砥もだけど、鈍いイメージが自分の中で出来上がっちゃっててw
ふたりでのほほんとお茶してるうちは自分の気持ちに自覚なくて
相手を好きな異性が出現したり、いつもと違う容姿の相手を見てギャップ萌えしたり、
いつもと違う状況になって初めて、って感じにすると書きやすかったな
あくまで自分の場合だけど

207 :
>>204-206
書き手さんのこういうお話が読めるのはうれしいです。(けど、あんまり書いちゃいけないのかな・・・)
付き合い始める部分を書くのに苦労するんじゃなくて、付き合ってる設定で書くにしても
きっかけが分かってないと書きにくいってことですか?
自分は「付き合ってる2人です」って前置きがあるだけで、テンションあがる。

208 :
原作の榎本さんはカメラ越しに見た青砥さんの美しさに一目惚れしたという設定があるので一見書きやすそうに感じるが
この青砥さんを自分のSSで処女にしちゃうと初めての男になる榎本さんを注意して書かないと鬼畜になるんだよな
どうしてかと言うと青砥さんには昔付き合っていた彼氏・今村がいるという原作の設定があって何故その彼とはそうならなかったかを
書かないといけないから大変なんだよ

209 :
雑談中ごめんなさい。
ドラマ榎青で一本上がったので投下します。
榎本と純子は恋人設定ですが、暗くて狂った榎本が書きたかったので今回はエロ無しです。
榎本の闇についてねつ造してあるのと、暴力的表現(榎本が純子をそうとするシーン)を含むので、
苦手な方はお手数ですが「紅の誘惑」でタイトル避け願います。
***************************************************
その日、榎本が自分の家に帰ると、西側の窓から夕陽が部屋に差し込みひどく朱かった。
朱、というよりも紅に近いかもしれない。禍々しくて、真っ赤に染まった空は血の色をしていた。
玄関で声をかけたが、来ているはずの純子の返答は無かった。靴はあるので外に出たわけではない。
寝ているのだろうかとリビングに入ると、ソファの端から二本の足が出ているのが見えた。
すぐにソファに近づこうと思ったのだが、榎本は夕陽に足止めされていた。
あまりにも夕陽の生み出す色が禍々しかったので、榎本は呆然として窓の外を眺める。
吸い込まれる、というよりも取り込まれそうなその紅に眉をしかめ、振り払うように小さく首を振ってソファへと近づいた。
今日は午後休みを取ったので榎本さんの家に行きますね、と約束されて、
榎本が仕事を終わらせて急いで帰ってきてみれば、純子はソファで寝ていた。
大きな仕事がようやく一段落したと言っていたので、おそらく連日の疲れが出たのだろう。
夕日は窓側を向いているソファの上に容赦なく差し込み、目がくらむほど眩しいのに、そんなことは気にもしないで寝ている純子に呆れながらも、ずっと榎本は純子を眺める。
静かに目を閉じている純子は本当に眠っているのだろうか? と少し心配になってきた。
身動きもせず、胸のあたりで手を組んで、紅に身体を染めて静かに目を閉じている。立って眺めていると、組んだ手の下では小さく上下している胸も目立たず、息をしているのか不安になるくらいだ。榎本は、ついその場にしゃがみこんだ。
純子の胸が上下しているのを確認できてようやくほっとしたものの、それでも安心は出来ず、そっと純子の左胸に手をあてる。
規則正しい心音が手を通して感じられ、呼吸しているのも確認でき、今度こそ本当に安心した。
静かに呼吸している純子の頬に手をあてて、そっと撫でながら、榎本はやはり純子を眺める。
真っ赤に染まった、紅く染まった、血の色に染まった純子。
自分と同じ、血の色に染まった純子。
血の色に染まっているはずなのに、純子は穏やかで、清くすら見える。自分とは正反対だ。同じように真っ赤に染まっているのに。
どうして自分の夢を汚し、手を汚す紅はねっとりと、玄く穢れているのに、同じ紅でも純子にかかる紅はこんなにも美しいのだろうか。
羨望と、嫉妬。
純子に対してのみ湧き起こる感情が、榎本の心を揺さぶった。


210 :

どんなに汚しても、汚しても、純子は自分のところまで堕ちてはこない。堕ちていくのは自分だけで、純子は決して闇には取り込まれない。
どんなに酷い抱き方をしても、どんなに辱めても、純子は笑って自分を許して綺麗なままだ。
いっそのこと自分を罵って、蔑んで、恨めば、純子も自分のところまで、そして一緒に堕ちていくのに。
まるで自分だけが穢れた生き物のようだ。吐く息も、発する言葉も、何もかもが穢れている。こんなにも穢れている自分は、純子のそばにいていいのだろうか。
純子を取り込もうとしても取り込めず、かといって純子の様に綺麗にもなれない自分から、いつか彼女は離れていくのではないだろうか。
純子だけ、綺麗なままで。自分は、穢れから逃げられないで。闇に、置いていかれる。
近い未来か、遠い未来か。もしその時がやって来たら、自分は正気でいられるのか榎本には分からなかった。分かりたくもなかった。
だから、いっそのこと―――
紅に誘われるように、榎本はそっと両手を純子の首にあてた。頸動脈がとくん、とくん、と脈打っている。
このまま力を入れて、首を絞めて、夕陽の朱ではなく、血の紅で純子を染める。自分の持っていないものを持っている純子をして、綺麗な純子を自分だけのものにして、誰にも渡さない。
その考えは、ひどく甘美なものに思えた。
自分だけに。
自分の目だけに。
純子の、全てを、自分だけのものに。
うっとりしながら榎本は手に少し力をこめる。
すると、今までんだように静かに目を閉じて、何の表情も無かった純子の眉が寄り、苦しそうな表情になる。榎本はハッとして手を離した。
純子の首をさすろうかと手をさまよわせたが、結局おろし、寝ている純子の左胸へと頭を乗せた。顔の方を向いて、心音を聞く。
規則正しい心音に、榎本は紅の誘惑から正気に返る。一度頭を持ち上げて純子の顔を見ると、元の穏やかな顔に戻っていた。
再び頭を純子の胸へと乗せてそのまま顔を眺める。平和そうな純子の顔に、榎本は心からほっとした。ほっとしたと同時に、今度は自分のことが怖くなった。このままいくと、自分は純子をしてしまうのではないかと、ひどく怖くなった。
このまま去ろうか。会わないでいようか。
綺麗な純子は綺麗なままで。穢れた自分は穢れたままで。
水と油が混ざらないように、純子と自分も混ざらない。
堕ちていくのは自分だけで、純子を巻き込んではいけない。今なら、おそらくまだ間に合う。


211 :

去ろう、そう決心してそっと頭を持ち上げようとした途端、頭上で「ん」と、純子の鼻から空気の抜ける音がした。榎本の考えを見透かしたかのようなタイミングの良さに、榎本は固まった。
「ん…んんぅー?」
もぞもぞと純子が動き出す。榎本は急いで頭を上げようとしたが、それよりも早く純子の手が榎本の頭をぺたぺたと触り、閉じられていた目がそっと開かれた。
まだ寝ぼけているのだろう。ぼーっとした表情で目だけをさまよわせながら、そのまま榎本の頭を触り続けている。
そうしてようやく、榎本と目が合った。ちょっと困ったように小さく首を傾げた後、にこりと笑いかけてきた。
「あ、榎本さん、おかえりなさい。どうしたんですか? 頭なんか乗っけて」
「……起こしてしまいましたか?」
「いいえ。何となく目を覚まさないといけない気がしただけです」
少し眩しいのか、純子は目を細めながら榎本の髪を梳いている。そして、クスリと小さく笑った。
「榎本さん…夕焼けで真っ赤ですね。とっても綺麗です」
にこにこしながら言った純子の言葉に、榎本はどきりとした。そして自嘲気味に笑う。血の紅は、たしかに自分に似合うだろう。
榎本が自嘲気味に笑ったのを見て、純子は小さく首を振って、
「男の人が『綺麗』だなんて言われても嬉しくないですよね。でも、本当に綺麗だなと思ったんです」
見当違いの言い訳をしながら、純子は榎本の輪郭をそっとなぞる。やっぱり綺麗です、などと呟いている純子に、榎本は目を閉じた。そして、絞り出すように言う。
「……僕は、綺麗なんかじゃないです」
「?」
「僕は、穢れていて…」
「どこがですか」
今まで眠そうな色を濃く含んでいた純子の声が、急にハッキリした。
榎本は驚いて目を開く。目の前には純子が榎本の目をとらえて離さないでいる。
じっと見てくる純子の目を正視できなくて、榎本は視線をそらそうとした。だが、それよりも一瞬早く純子が口を開いた。
「ちゃんと、答えて下さい。目をそらさないで」
答えられるはずがない。言っても純子はきっと分からない。綺麗な純子には何も分からないのだ。どうしようもなくて榎本が眉をひそめて黙っていると、純子が小さくため息をついた。
そして睨みつけながら榎本のネクタイを掴むと、ぐいっと思いきり引いた。膝立ちで純子の左胸に頭を預けているという不安定な格好をしていた榎本は、容易に引き寄せられる。唇が触れるか触れないか、という微妙な位置まで榎本を引き寄せた純子は、うっすらと唇を開いた。

212 :
「……キス」
「え?」
「キスして下さい」
「……え、あぁ、はい…」
榎本をじっと見つめつつも、口元は笑っている。そして声を出さずに「はやく」と口の形だけで訴える。
榎本は逡巡してから、うっすらと開いている純子の唇に自分の唇を重ねる。
数回軽く触れ合わせてから、深く口づける。あまり乗り気のしない榎本を、純子が誘うようにして舌を絡ませていた。
純子が誘うような動きをすることなど滅多に無いので、榎本は何となく、純子に宥められているような気がしてならない。
本当は聞きたいだろうに、何も言わない自分を純子は半ば諦めるように受け入れ、労わるような目をしているのだろう。
そう予想しながら榎本がうっすら目を開けると、純子はうっとりとした顔をしながら気持ちよさそうに目を瞑っていた。
純子の顔を見て、穿った見方しかできない自分に嫌気がさして、榎本は純子から離れようとした。
しかし、離れようとする榎本の唇を純子は執拗に追い、ネクタイをさらに短く握って榎本を放さない。
いつも以上に長いキスは、純子が交換し合った唾液をこくりと飲みこんでようやく終わりとなった。
そのまま純子を至近距離で見ていると、見られていることに気がついたのか、純子は少し照れたように笑った。何も話さずにただぼんやりと見つめ合っていると、はっきりと榎本を見据えていた純子の目を隠すように瞼が下がってきた。
「うぅ…ここで少し寝たのに、やっぱり徹夜は無理がありました。ごめんなさい、もう少し寝てもいいですか?」
目をこすりながらの言葉に、榎本は眉をしかめる。
榎本としては、純子には起きていてほしかった。もしまた純子がんだように寝てしまったら、自分は紅の誘惑に負けて純子を傷つけてしまうかもしれない。せめてこの夕陽が完全に沈み、外が暗くなるまでは起きていてほしい。
しかし純子にそれが理解できるはずもなく、無言は「せっかく帰ってきたのに?」という非難と解釈したらしく、苦笑してから言い訳するように口を開いた。
「明日もここにいますから。だから今寝ても平気ですよ。むしろ、夜のための寝貯めです」
恥ずかしそうに笑う純子に、そうですかと榎本は小さく頷く。
純子が寝ると言うならば仕方ない。きっと純子の胸に頭を乗せて、目を瞑ることで紅から逃げて、心音を聞き続けて純子の生を確認していれば。先刻のように誘惑から逃れられるかもしれない。そう考えて、先ほどまでと同じように頭を純子の胸に乗せた。
「このまま寝るんですか?」
「重いですか?」
「いいえ、重くはないですが…そんな恰好で寝たら風邪引きませんか?」
純子の不思議そうな顔に頷きながら、榎本は目を瞑った。そんな榎本がおかしいのか、純子は小さく笑う。

213 :
「……なんか、今日の榎本さんは子供みたいですね。甘えたいんですか?」
榎本が無言のままでいると、純子は榎本の頭を撫でて、そのまま髪を梳いた。
「いいですよ、甘えて下さい。たっぷり甘やかしちゃいますから」
よしよしとまるで子どもにするように、榎本の頭を撫で続ける。
「榎本さんを甘やかせられるなんて、私だけですから。好きなだけ甘えて下さい」
ぼんやりと純子の頬を染める紅い色を見ながら、とくとくと規則正しく脈打つ純子の心音に耳を傾け、自分を撫でるその手の心地よさに榎本は救われる気がした。
この心音がある限り、自分は救われるのだろう。この心音をずっと聞き続けていたい。
この心音が止まるのは一体いつなんだろうか。どういう状況で止まるのだろうか。止まる時は自分は傍にいられるのだろうか。
誰かに止められてしまうなら、いっそ自分が止めてしまおうか。そうすれば純子は自分のものに―――
純子の頬を染める紅い色は再び榎本を誘惑する。その誘惑を振り払うため榎本は目を瞑り、紅を遮断した。そして純子の心音と掌に意識を集中させる。
母親の胎内にいる気分とはこういうものなのだろうか。あまりの心地よさにだんだん眠くなり、意識が薄れていった。それと共に純子の心音も聞こえなくなっていく。
何となくそれがもったいない気がして仕方ない。榎本がうっすら目を開けると、タイミング良く、純子が囁いた。
「榎本さん、寝ていいですよ」
その言葉に榎本は素直に従い、再び目を瞑った。この音の続きは、起きてからベッドの中で自分の手によって作り出されるだろう。これよりも少し早い心音に、耳を好きなだけ傾ければいいだろう。そう考えて、榎本は完全に意識を手放した。

「……榎本さん。私、榎本さんにだったら何をされてもいいと思っているんですよ」
純子は絞められた首をさすりながら囁く。しかしその言葉は紅い夕陽に吸い込まれてしまい、榎本には聞こえなかった。
<終>
ごめんなさい、途中で規制に引っ掛かって分割がおかしくなりました。

214 :
深い…深すぎる…
榎本の苦悩が切ない
素晴らしい表現力に脱帽です!GJ!

215 :
途中投稿に時間がかかったところで、
ふ・・・ふぉおおおおお!!!つづき!続きがよみたいーーー!!!
って叫びそうになって自重してた。ら後でレスつけるの忘れた。
榎本さんの闇が少しずつ解きほぐされるといいなと思いました。

216 :
>>213
GJ!
純子も母性や温かさを感じさせつつちょっと病んでてある意味お似合いかも
>>201
書くも書かないも職人の自由だと思ってるよ
何か閃いてくれればもうけだな位の気持ちで書き込んだ
別にリクエストって禁止と決まってないよね?やりすぎはよくないと思うけど

217 :
読み手が書き手に対して書いて欲しいと言うのは失礼な話だから気を付けてね

218 :
>>216
禁止じゃないけど、エロパロ板ははリクエストする場所じゃない。
ここじゃないスレで書き手やってるけど、正直クレクレちゃん
にはうんざりする。

219 :
せっかく作品が投下されてもすぐに議論で流される。
最近のスレは言い合いばかりで投下しにくい雰囲気。
原作榎青は迫害されるから投下しにくい。
といった理由で某所に流れた職人を複数知ってる。
ドラマ終わってスレ過疎化が進む一方なんだから、
職人をもう少し大事にして、投下しやすい雰囲気を作ろうよ。

220 :
青砥さん・・・・
榎本の手が青砥の首筋から胸元に滑っていく。
榎本の手に合わせて青砥の視線は降りていき自然に顔は俯いてしまうが、榎本の唇がそれを阻止する。
後頭部を大きな手で支えながら深く口付けをすると、青砥の緊張が少しずつ解けていく。
唇を何度も重ねながら、弾力を確かめるように動く榎本の手に青砥の息が次第に上がっていく。
少しずつ下に下にと移動する手の感触に再び身体が緊張をまといそうにな・・・・



う・・っわああああああーーー!!!!

青砥がベッドがから飛びおきた。
なんだなんだ。これはなんだ。いったい自分はどんな夢を見てるんだ。欲求不満か!?

荒い息を抑えることも出来ないまま自分自身に盛大に突っ込む。
こんな夢を見た原因は分かっている。昨日のことだ。あれだ。

はーーーーーーーーーっ!
盛大にため息をついて枕にもう一度突っ伏してみる。
目を閉じると昨日のことがフラッシュバックのようによみがえってきた。

***
おーわーり。

221 :
>>220
おーわーり。なの?つーづーく。じゃないの??
昨日??、な・・何があったのだ・・・。だれかおしえてよーっっ!

222 :
>>218
そんなに嫌がられてるなら禁止にしてテンプレに書いとけばいいんじゃない
もっともクレクレと節度あるリクエストは別物だと思うけど
このスレもきっちりテンプレ作らないといつまでも議論が繰り返されるかもね

223 :
テンプレは作ってもいいけど、それを守るか守らないかは人それぞれだな

224 :
>>223
このいつも単発IDの人がわざと空気悪くする発言して、
このスレをストップさせようとしている気がしてならない。
某国工作員ならはやくここに立ち入らないでほしい。

225 :
>>224
日本語でおk

226 :
某国工作員ならとっとと自国に返れと書こうとして変えたんだよ。悪かったよ。

227 :
自分、書き手だけどリクエストとか書いて! って言われるの嬉しいけどな。
読みたい、って言ってもらえてるってことでしょ?
もちろん嫌がる書き手さんがいることは否定しないけど、嫌なら別にスルーすればいいだけじゃないかな。
特定の書き手さんだけにリクエストとか露骨なクレクレはまずいだろうけど。
読み手さんが「こんなの読みたいな」って雑談で書くくらいはいいと思うんだけど。
というわけで
ものすごい遅いレスだけど
>>200
季節もの。ということで盆ネタ。チーム榎本旅行ネタとか考えてみた。
ごめん。この時点でエロはない。あくまでも冒頭です。

228 :
 防犯に、深夜明け方、土日祝日、盆に正月といったものはない。
 例え企業が休みであろうと……いや、企業が休みのときこそ、防犯設備は重視されるべきであり、目が離せないものである。
 従って、世間が盆休みに入ろうと、東京総合セキュリティは門戸を開き、企業の問い合わせに対応している。
 が、それは決して、社員に夏休みを与えない、という意味ではない。
『よー、えのもっちゃん久しぶり! この間は世話になったな』
 8月初旬。榎本が、いつものように地下備品倉庫で開錠作業に没頭していると、携帯が鳴った。
 親しくしている覚えはないのだが、最近、やけに関わりあいになることが多い相手。
「芹沢さん、お久しぶりです」
『あ、堅苦しい挨拶はいいよ。それよかさあ、えのもっちゃん。聞きたいんだけど』
「はい」
『おたくの会社って、夏休みはいつ?』
「……はい?」
 唐突な問いかけに、思わず声を上げる。それに構わず、芹沢はぺらぺらとまくしたてた。
『いやさ、うちは企業法務専門でしょ? だから、企業さんが盆休みに入る時期は、うちも休みにしてるんだけどさあ。東京総合セキュリティさんはその辺どうなの?』
「うちは、決まった盆休みはありません。社員同士で調整しあい、夏休みを取るように、と指示が出ていますが」
『あっそう。で、えのもっちゃんは?』
「……別に、決めていませんが」
 というよりも、取る気がなかった。
 榎本には、鍵と防犯以外に趣味と呼べるものがない。土日であっても大抵はこの倉庫に出勤し、好きな鍵と戯れていることが多い。休みの日とは、せいぜい、外回りに駆り出される可能性が無い日、という意味でしかない。
 従って、休暇を取るように、という連絡にも、特に返事を出していない。例年通りなら、後ほど他の社員の休みの予定が出そろったところで、上司が勝手に「この日とこの日とこの日を休みということにしろ」と連絡してくるだろう。
 そういった事情を話すと、芹沢は「お前らしいねえ」と苦笑したようだった。
『ってことは、他の社員が休みたがる時期こそ、お前は忙しいってわけ? んじゃ、盆は出社か?』
「いえ、例年通りなら、逆にお盆こそ休みになるかもしれませんね」
 去年、一昨年の記憶を掘り起し、榎本は、淡々と答えた。
「家族のいる社員は別ですが。独身の社員は、逆にお盆からずれた時期に休みを取りたがりますので」
『あ、そんなもんなの?』
「ええ。お盆はどこも混むから、と。それに、お盆の時期は企業からの問い合わせも外回りも無いですからね。普段より仕事は楽です」
『ふーん、そんなもんなの。ってことはさあ、えのもっちゃんは、休もうと思えば盆は休みにできる……そう考えていいんだな?』
「はあ? ええ、まあ」
 何だろう。芹沢が何を言いたいのか、全くわからない。
 わからないのに、不吉な予感ばかりが広がるのは何故なのか。
『じゃあさあ、えのもっちゃん』
 電話越しなのに、芹沢が「ニヤリ」と笑ったのがわかった。
『チーム榎本で旅行に行かないか』
「結構です。では」

229 :
『ちょっ! 待て待て切るな切るな! 何だよ、話くらい聞いてくれたっていいだろ!』
「申し訳ありませんが、それはちょっと」
『何だよそれ! あのさあ、榎本。お前はいっつも、俺達のために骨を折ってくれてること、俺はこれでも感謝してるんだぞ?』
「はあ」
『なのに、お前はちーっとも報酬を受け取ってくれない。業務外だ! とか固いこと言ってさあ。それを、俺は心苦しく思ってるんだよ。わかるか?』
「わかりません。僕自身が気にしていませんので、芹沢さんが気にされることはないと思いますが」
『あーっ! 全くお前らしいよ! とにかく、だ! そんなお前に感謝してるから、せめて盆に骨休めの旅行にでも行かないか、って誘ってるんだよ! もちろん旅費滞在費その他はこっちで持つ。今までの事件解決の礼と考えたら安いくらいだ』
「そのようなお気遣いは不要です。では」
『だから切るな切るな切るな! 何だよ何だよえのもっちゃん。何? 行きたくない理由でもあるの?』
「……理由、と言いますか」
 行きたくないわけではない。いや、行きたいわけでもないが。
 ただ、こんな風に、誰かに旅行に誘われた経験など皆無で。その思いをどう表現すればいいのか、わからないだけだ。
 それに、芹沢に語ったのは本音でもある。密室事件の解明は、榎本が好きで手伝っていることだ。なのに、何故、礼や報酬が必要なのか。
「すみません。誰かと旅行に行く、といった経験が無いもので」
『あのな。お前だって遠足や修学旅行にくらい行ったことあるだろ? そんなもんだと思えよ』
「はあ……ですが」
『恐縮するほど遠方じゃないよ。海外とかを期待されたんなら申し訳ないけど国内だ。ちょっとしたリゾートホテルの宿泊券をクライアントからプレゼントされてな。旅費は俺が出すけど滞在費はあっち持ちなんだな、実を言えば』
「……はあ」
『青砥に言ったら、すっかり乗り気になってな』
「…………」
 ぴくり、と、榎本の肩が震えた。もちろん、その様子が芹沢に見えるはずはないのだが。心なしか、電話口の声に、からかう響きがこめられた。
『盆休みはまだ先だってのに、今から新幹線がいいか車がいいか、水着はどうしようかって大騒ぎだ。いやあ、あんなにも楽しみにしている青砥に、榎本が嫌がったから中止、なんて、俺の口からはとても言えない』
「あの、芹沢さん」
『どうしてもどうしてもどうしても榎本が嫌だ、って言うのなら仕方がない。俺と青砥の二人きりで行くことになるけど、それでもいいか?』
「…………」
 榎本が芹沢に屈服したのは、それから数秒後のことだった。
「榎本さーん、芹沢さんから、話聞きました?」
 それから数時間後。
 仕事帰り、なのか。そして、走ってきたのか。頬を赤らめ息を乱した純子が、地下備品倉庫に駆け込んできた。
「もう、すみません、芹沢さんたら強引で! でも、榎本さんがOKしてくれたって聞いてびっくりしたんですよー! 大丈夫ですか? お盆ですよ? 何か、他の予定があったんじゃありません?」
「いえ」
 盆に休ませてください、と申請しに行ったところ、オフィスでどよめきが起きたが。とりあえず、休暇自体は認められた。
 そのことを告げると、純子は「よかったあ!」と、満面の笑みを浮かべた。
「芹沢さんから、これ預かって来ましたー! このホテルに二泊三日だそうです。すっごい設備が充実してるんですよー! ショッピングモールもあるしプールもあるしテニスコートとかレジャー施設がすっごく充実してて! もう本当に楽しみでっ!」
「……はあ」
「芹沢さんが、車出してもいい、って言ってくださいましたけど! どうします? 新幹線の方が早いかも、って言ってましたけど」
「別に、僕はどちらでも」
「じゃあ、じゃあ! 新幹線でもいいですか! そっちの方が旅行、って気分が出ますし!」
「はあ……」
「芹沢さんに連絡入れますっ。うわあ、もう今から楽しみですっ! 本当にありがとうございます!」
「はあ……」
 正直、純子が何故そこまで浮かれているのか、榎本には理解しかねる。
 職場の上司と、自分のようなつまらない男と旅行に行って、何が楽しいのか。純子には普通に友達がいるだろうに。友達同士で好きな場所に行く方が、余程楽しいだろうに。
 と、榎本がそんなことを考えていると。

230 :
「後、榎本さん」
「はい」
「水着も持ってきてくださいね」
「…………」
 時が止まった。それはもう確実に。
「あの」
「せっかくだから泳ぎましょう! このプール見てくださいよー! すっごく広いんですよ! スライダーとか流れるプールとか色々あって! このホテルの目玉施設なんですって!」
「いえ、あの僕は」
「このために、水着、新調する予定なんですよ! ね? 絶対ですよ? 約束ですよ?」
「あの、青砥さ」
「テニスもいいですけど、日焼けしちゃうかなあ。少しくらいならいいですよねえ? 榎本さん、テニスってしたことあります? わたしは学生時代にちょっとたしなんでたんですよ。よかったら教えますよ」
「いえ、あの」
「テニスウェアはさすがにちょっと高いかなー……あ、よかった、レンタルもしてるみたいです! じゃあ一日目はテニスで二日目はプールとか! ね? それで行きましょう!」
「青砥さ」
「芹沢さんに連絡入れますねー。レンタルは事前申請した方がいいんですって! もう、お盆が待ち遠しいですねっ!」
「…………」
 素晴らしい速度でメールを打ちまくる純子に、榎本は、何も言えないまま、すごすごと引き下がった。
 水着。そんなもの持ってただろうか。いや、無いなら無いで買えば済む話だが、芹沢や純子の前で水着になれと? 最後に泳いだのはいつだ。学生時代か? それも、高校にプール授業などなかったから中学時代か?
 それ以上に問題なのは、純子も水着姿になるということか? 自分の前で? 芹沢の前で? 不特定多数の他の客……他の男の前で?
「あの」
「あ、榎本さん! 芹沢さんから追加連絡です!」
「はい?」
「どうせ榎本は水着なんぞ持ってないだろうから一緒に買いに行け、だそうです。金なら俺が出す、って言ってますよー。もう、芹沢さんて榎本さんのこと大好きなんですね!」
「…………」
 あの人は面白がってますね。後で覚えておいてください。
「いえ、そのようなお気遣いは」
「ええーいいじゃないですか。どうせなら、わたしの水着も選んでください。榎本さん、何気にいつもお洒落な格好してますし。センスありそうです!」
「…………」
「いつ、買いに行きましょうかねえ……あ、今週末はどうですか! わたしは空いてますけど、榎本さんは?」
「……あ、ええ……空いて、ますが」
「じゃあ決まりですねっ。予定入れておきます!」
 ひたすら浮かれる純子を呆然とした目で見送って。榎本は、密かに頭を抱えた。
 この旅行は一筋縄ではいかない。それはもう、絶対に。
〜〜END〜〜

231 :
終わり。エロ無し失礼しました。
この後、水着買いに行って試着室でトラブル→更衣室に二人きりだとか
旅行先でテニスウェア(=超ミニスカ)の純子の脚線美に榎本&芹沢ノックアウトとか
プール行ってナンパされる榎本(純子でも)にやきもきとか
いざホテル行ってみたら手違いで三人一部屋にまとめられて
榎本VS芹沢の攻防戦勃発とか
まあネタはいろいろ作りようがあるかと。
何かエロに持ち込めそうなネタ思いついたら続き投下します。

232 :
>>227
GJ!いいですねー。いろいろ妄想して純子と一緒に浮かれております。
続きお願いします。

233 :
>>227
私の悲願を叶えてくれそうな書き手さんみっけた!GJGJGJ!
榎本が水着を着ているところってどうしても想像できなくてw
どんな水着を着ているのかどんな顔をして着ているのか!読みたかった!
青砥さんと一緒にwktk超!です。

234 :
>>227
乙です〜GJ!
試着室で何かが起きたらいいなw

235 :
何んだかなあ。
もうただのジャニ同人女の妄想話スレになっちゃったな。

236 :
即効できろうとする榎本さんと待て待ていう芹沢さん、
おかまいなしにテンションあがってる青砥さんにフイタ

237 :
GJ!!
黒榎本も良いけど、翻弄されちゃう榎本も捨て難い。
‘後で覚えておいてください。’……ハイ。

238 :
これからエロあり、原作榎青投下します。苦手な方は、タイトルの「烙印」か、このIDをNG設定してください。
今回も恋人同士設定ですが、なるべく原作に忠実にと重点を置いたのと、元彼の今村の名がたくさん登場します。原作未読の方はご注意ください。
シリアスな内容です。
**********
反応が薄い…。
いつものように純子と肌を重ねながら、榎本はある種の違和感を覚えていた。
「何かあったんですか?」
事を終え、自分の胸に頬を寄せる純子に、榎本は尋ねた。
「え…」
「どこか上の空という感じでしたから」
「…榎本さんには、何でもお見通しなのね」
純子は躊躇いがちに話し始めた。
今、携わっているの今後の弁護方針について、今村と派手に揉めたらしい。
「今までにも、何度か揉めることはあったんだけど…。さすがに今回は激しくて…」
笑顔を作りながらも、その表情はなんとなく淋しそうだ。
今村と言えば、純子のいわゆる“元彼”。
榎本の中で、押さえきれない感情が渦巻くのを感じた。
「ごめんなさい。プライベートに仕事を持ち込むなんて…。わたしもまだ未熟よね」
「…」
「榎本さん?」
榎本は突然、体を起こすと、純子の上に覆いかぶさった。
動けないよう、手足に自分の体重をかけて固定する。
「榎本さんっ?何を…」
戸惑う純子の首筋に口づけた――かのように思えたが、次の瞬間、力の限り吸い上げる。
「っ…!!」
「あなたは私のものです」
唇を離した榎本が、感情を押ししたような低い声で、静かに言う。
純子は慌てて榎本を押しのけると、首筋に手を当てながら起き上がった。
ベッドの縁に腰掛け、傍らにあったバッグを引き寄せる。
中からコンパクトを取り出すと、鏡で首筋を確認した。
そこには鮮紅色の生々しい痣。
ちょうどブラウスの襟元で、隠れるか隠れないかの絶妙な位置だ。
純子は振り向き、ベッドに平然と寝そべっている榎本に怒りを向ける。
「榎本さんっ! これ!」
「かなりきつく付けましたから、当分は消えないと思います」
「ひどい…」

239 :
「ひどいのはどちらですか。私に抱かれながら、他の男のことを考えていたんでしょう?」
「…でも、それは…今村さんは、男っていってもただの同僚じゃない」
「本当に、“ただ”の同僚ですか?」
「…」
榎本の言わんとしていることを感じ取り、純子は押し黙る。
「でも、だからって…」
「他の男のことを考えていた罰です」
榎本はゆっくり起き上がると、純子に近づき、背中から抱きすくめた。
そして、右手が純子の太腿の間に入り込む。
「あっ!」
純子が小さな叫び声を上げる。
榎本は未だ熱を帯びている秘裂をなぞった。
「や、やめて…」
その言葉とは正反対に、純子の体は拒絶しようとはしない。
榎本の指は、再び開花しようとする花弁を捕え、器用にまさぐる。
「あっ…」
純子の体が小さく震えた。花弁がしっとりと潤い始める。
「あっ…はぁっ…ん…」
戸惑いを含んでいた純子の声が、甘い喘ぎに移ろい始める。
喘ぎと共に、淫らな水音が部屋の中に響き、それが純子を更なる欲望へと駆り立てた。
もうすぐ耐えかねて、純子が自分を求めてくるころだ。
何度も体を重ねてきた経験で、榎本にはそのタイミングがわかっていた。
予想通り、純子が後ろを振り向き、うるんだ瞳で榎本に乞う。
「えの…もと…さん…」
悩ましげに眉根を寄せ、妖しく濡れた唇で、自分を求めてくる姿はとても情欲をそそる。
だが、その淫靡な誘惑を、榎本はきっぱりと撥ね付けた。
「…あげませんよ」
「――!」
「誰が一番必要なのか、考えてみてください」
「そんな…ど、う…し、て…」
純子の瞳には溢れんばかりの涙がたまり、苦しそうに喘ぐ。
必で体をよじり、逃れようとするも、フリークライミングによって鍛えられた男の力にはかなわない。
もがき、仰け反る白く滑らかな背中に、榎本はなだめるように口づけた。
同時に、榎本の柔らかな髪が、純子の背中をくすぐる。
純子の瞳から一筋の涙が零れ落ちた。
これほど密着して、肌でお互いを感じているのに、どうして拒絶されるのか純子にはわからない。
榎本がどこか遠くに感じる。
突き放しておきながらも、榎本はさらに指を淫らに動かし、煽情的な愛撫を与える。
受け入れられない苦悩をこらえるために、純子は、自分を抱きしめている榎本の左腕に爪を食い込ませながら耐えようとした。
榎本は、そんな純子を嘲り笑うかのように、濡れてわななく花弁に、中指を飲み込ませていく。

240 :
根元まで入りきると、指を規則的に抜き差しさせた。
指が純子の内部を犯し、狂おしい程内壁を擦り上げる。
「お願い…やっ……理不尽よ…こんな…はぁっ…んん…!」
どんなに抗議しても、榎本は手を緩めようとはしない。
榎本の頭の中は、もうすでに、どす黒い感情に支配されていた。
純子は、榎本に乞うているのと同じように、今村の身体を求めたのだろうか。
――俺だって、何も初めての男になりたかったわけじゃない。
確かに、純子にとって、今村が初めての男というわけではないだろう。
だが、歴代の男ではなく、今村にのみ、激しく嫉妬するのはなぜなのか。
榎本は、ベイリーフの事件の際に、法律事務所で会った今村のことを思い出す。
無精ひげの浮いた顎にアイメトリクスの眼鏡。
落ち着いた物腰で、弁護士らしい知性を備えていた。
この心の中に渦巻く醜い感情は、ただの“昔の男”に対する嫉妬だけではないのは分かっている。
今村は、純子と同じ側に存在する人間。
それに対する羨望と言ってもいいかもしれない。
法に追われる自分とは対照的に、正義を振りかざす法の番人。
彼らはいつも陽の存在で、自分は陰の存在。
決して相容れることはない。
純子とは到底釣り合わない、後ろ暗い自分とは異なり、今村は対等で、そして、何よりクリーンだ。
榎本がどんなに手に入れようとしても届かないポジション。
純子と同じ世界に存在できないのならば、せめて―――
俺をもっと必要とすればいい。溺れればいい。
俺がいないと生きられないほどに。
そんな狂気に取りつかれながら、指は執拗に純子を犯す。
嫉妬と羨望。
二つの相反する感情に支配された榎本の指の愛撫だけで、純子は一人で孤独に果てた。

翌日のレスキュー法律事務所に、出勤した純子を待っていたのは、深く頭を下げて謝罪する今村だった。
「すまない。あれから色々考えて、僕が間違っていたことに気が付いたよ。電話で謝ろうかと思ったんだけど…。こういったことは顔を突き合わせて、きちんと話した方がいいと思ったから」
「…いいのよ。わたしもさすがに言い過ぎたわ。ごめんなさい」
「許してもらえてよかった。…それより、どうしたんだい?そんな恰好をして。珍しいね」
その日の純子のスーツの下はいつもの白いブラウスではなく、首をしっかりと覆うタートルネックのサマーセーターだった。
「あ…これ?ちょっと、最近、クーラーの付け過ぎで、のどの調子がおかしくって…」

241 :
純子は咄嗟に嘘をついた。
「大丈夫?よかったら、僕が残務処理をしておくから、今日は早退したら?」
「ううん…。薬も飲んだし、もう大丈夫だから」
「そう?」
今村は納得したような表情を浮かべると、自分のデスクに戻り、PCに向かってキーボードを打ち始めた。
純子も遅れて、自分のデスクに座る。
ふと、先程、今村に服のことを指摘された時に、首筋のキスマークに感付かれたのではないかと疑心暗鬼に囚われてしまい、一人で顔を赤らめる。
全くもう…。猛暑続きだっていうのに、いつまでこんな暑苦しい恰好をしなきゃいけないのかしら。先が思いやられるわ。
純子が心の中で悪態をつく。
だけど…
榎本の昨夜の様子が気になった。
ただの嫉妬では無く、どこか苛立ち、闇を湛えたような…。
なのに、今朝はいつも通りの榎本に戻っていた。飄々として、シニカルで…。
以前より、何を考えているのかわからない男だったが、今回は完全に理解不能だった。
どうして、あんなことを…
純子は、そっと自分の首筋に触れる。
このキスマークは、榎本が与えた烙印だ。
それが、純子の心に疼きを与える。
今村のことは、もう何でもないのに。
自分の心は、とっくに榎本のものなのに。
榎本の本心はその烙印しか知らない。
だが、どんなに純子が榎本の闇を探りたいと願っても、烙印は静かにそこに存在しているだけだった。

*********
以上です。お目汚し大変失礼いたしました。

242 :
朝からエロいものを読ませて貰いました、GJ

243 :
原作榎青待ってたよ〜
これまた素晴らしいクオリティ!
嫉妬するエロ本さんに萌えた…
GJ!

244 :
>>238-241
やっぱり原作榎青は、今村の存在を絡ませるとエロにリアリティが増すなぁ…
GJでした! またの投下お待ちしてます!

245 :
需要無さそうですが、芹青で1本投下します。
エロは無いけれど、キスシーンはありますので、
生粋の榎青派や苦手な方はご注意ください。
**********************************************
「芹沢さん、何味にしますか?」
「イチゴにすっかな」
「了解です。すいませーん、イチゴとブルーハワイ1コずつお願いしまーす」
「ブルーハワイぃ〜? 邪道だな。かき氷といえばイチゴかメロンだろうが」
「別にいいじゃないですか。こんな色の食べ物なんて他に無いんですし」
「だからそれが邪道だって言ってんだよ」
どうやらかき氷にも一家言あるらしい上司は放っておいて、屋台の店主からカップを2つ受け取る。
「へぇ…最近のかき氷って、こんな風になってるのか」
「持ち歩きやすいですよね」
昔懐かしいスタンダードな茶碗型のポリ容器ではなく、ポップコーンを入れるようなオレンジと白の縞々模様の丈の高い紙カップを、芹沢さんはしげしげと眺めている。
先っぽがスプーンになっているストローをざくざく刺し、シロップと氷をよく混ぜて一口食べる。ひんやりとした感触が、酔いで火照った身体に気持ち良い。
「つっめたーい」
「氷なんだから冷たいのは当たり前だろ」
本当にいついかなる時も軽口を忘れない人なんだから。太めのストローを噛みしめつつ横目で睨むと、なぜか芹沢さんは氷をおっかなびっくり口に運んでいた。
「……何でそんなにゆっくり食べてるんですか? 溶けちゃいますよ」
しゃくしゃくと氷をかき込みながら尋ねると、芹沢さんは一瞬バツが悪そうな顔をした。
「お育ちがよろしいもので」
「もしかして芹沢さん…知覚過敏ですか?」
「うるさいな、俺はデリケートなんだよ。それよりも青砥、食べながら話すな。右側、垂れてるぞ」
えっ、と声を上げて慌ててハンカチを取り出そうとするより先に、口の端についた滴を芹沢さんの指で拭われる。
「よくそんなにバクバク食べても平気だな。頭痛くならないのか?」
「うーん、ならないですね。そういえば小さい頃から氷って得意で、いつも一番に食べ終わってた気がします」
そんなこと自慢すんなよ、と大げさにため息をついてみせる上司を無視して、もう残り少なくなった氷をストローで吸い上げる。
何と言うか、ただ甘いだけの薄っぺらい平坦な味がした。
そういえば、これのどこがブルーハワイなんだろう? たしかそんな名前のカクテルがあった気がするが、こんな味だとは思えない。
「芹沢さん、何でこれ『ブルーハワイ』って言うんですか?」
「青いからだろ」
「『ブルー』は納得いくんですよ。でも『ハワイ』っていうのが…」
俺が知るかよ、と気障ったらしく肩をすくめられる。
芹沢さんはズズズ…とあまりお育ちの良ろしいとは言えない音を立ててストローで吸い上げると、シロップを直接飲んだのか「甘い」と眉をしかめた。
「当たり前です。かき氷がしょっぱかったら気持ち悪いですよ」
「さっきの仕返しか? 弁護士にしては今一つ手ぬるい追及だな」
「芹沢さんのレベルに合わせただけですー」
減らず口の応酬をしながら、家々がひしめく通りを抜けると、小さな公園が見えた。
「お、ちょうどいい。ごみ箱あるな」
と早々に食べ終わってしまったカップを握りしめ、芹沢さんは鉄錆の浮いた低い柵をまたいで中に入っていった。
私も後をついていき、2〜3メートル先にあったごみ箱をめがけてカップを投げる。カポンと間抜けな音がした。
「ナイスシュート! 芹沢さん見ました見ました? 一発ですよ〜!!」
「はいはい、すごいすごい」
む。馬鹿にしきった顔が小憎らしい。いやいや、こんなことでいちいちむかついていては、この上司とは付き合っていられない。
海よりも広い心で見逃すことにし、私は一本だけぽつんと立っている街灯の下にあるちっぽけな水飲み場で手を洗う。


246 :

「……ぷっ。せ、芹沢さん、何ですかその口? 真っ赤で気持ち悪いですよー!!」
今までずっと暗がりにいたので気づかなかったが、やけに白々と明るい街灯の下で見る芹沢さんの唇は、鮮やかな赤に染め上がっていた。
犯人はもちろん、さっき食べたイチゴのかき氷だ。
「何言ってんだ。お前の方がよっぽど気持ち悪いぞ、真っ青で」
確かに。イチゴでこうなっているんだから、ブルーハワイなんて…うーん、我ながら恐ろしい。
「芹沢さん芹沢さん、鏡持ってませんか? 見てみたいです!」
「お前が持ってなくて俺が持ってるわけないだろうが」
「真っ青で気持ち悪いですか? 芹沢さんのも見せて下さい」
ぺろーっと舌を出して見せる。唇があんなに赤いならきっと…
「うわぁ〜予想通り真っ赤っ赤ですね」
「そういうお前のは、人間の器官とは思えない色してるぞ」
お互いに舌を突き出してマジマジと覗き込みあう。傍から見たらさぞかし滑稽な様子だろうが、酔っ払いは気にしないのだ。
「……おい青砥。赤と青を混ぜたら紫になるか試してみるか?」
何を?と問い返すほどウブではないが、かといって即承諾できるほど慣れていない私は、一瞬返事に詰まって目を見開いた。
芹沢さんは視線だけで一瞬ほほ笑むと、背筋を丸めて私に覆いかぶさるように口づけた。

「ん……っ」
鼻先をかすめる、いつもの匂い。ついばむように触れられて、自然と開いた隙間から入り込んでくる舌の、心持ちざらついた感触と温度。
「…目くらい閉じたらどうだ…」
「…芹沢さんこそ…」
二人とも瞼すら閉じずに、相手の唇だけ見つめて絡み合う。
吐息に混ぜた会話をかわす時だけ、少しだけ離れるけれど、すぐにまたくっつく。
やわらかで強力な、目に見えない磁石が働いているみたいに、私たちの唇はお互いに引きつけ合い、そしてはなれられない。
「……ふ…っ…」
深くまさぐり合っていると、あっという間に息がはずみ、目の前がくらくらしてきた。我慢できずに瞼を閉じた瞬間、芹沢さんの唇がふいに離れた。
「どうだ?」
「何が…ですか…?」
目をつぶったまま聞き返すと、やけに機嫌の良さげな声が返事する。
「舌だよ。紫色になってるか?」
はっきりいってそれどころじゃなかったけれど、私は大きく深呼吸して目を開けて、またびっくりする。
目の前の上司が突き出している舌は、いかんとも形容しがたい色に染まっていた。
「紫というか…すごい色になってます。本気で気持ち悪いです」
「ばーか、お前のも同じだよ」
そう言って、親指で口の端についた唾液の滴をこともなげに拭われる。
私はともすれば赤くなりそうな顔を暗がりの方に背ける。何だか急に恥ずかしくなってきた。
昼間は無邪気な子どもたちで溢れかえっているようなこんな公共の場所で、いったい何をやってるんだか。
「おい、青砥」
ぐるぐると回り出す頭を抱え込んだ私を知ってか知らずか、芹沢さんが呑気な声をかけてきた。
「帰るぞ」
「あ、はい」
いきなりぐいっと手首を引っ張られて我に返る。掴まれたまま早足で歩き出され、ちょっと転びそうになる。
「ちょ、ちょっと何なんですかそんなに急いで」
「とっとと帰るぞ。早く帰って続きをしなきゃならないだろうが」
軽いパニックに陥った私は、なすがままにずるずると引っ張られていく。うう…耳が熱い…今となっては、もう紛うことなく顔中が真っ赤だ。
「あ、あの! 続きって何ですか…」
「さっきのキスの続きに決まってんだろ。せっかく盛り上がったんだからな」
「し、信じられません! よくそんなこと涼しい顔して言えますねっ!!」
「顔赤らめてどもりながら言えっつーのか? そっちの方が逆に気持ち悪いだろ」
「それはそうですけど! あ、ちょっとそんなに急がないで下さい。危ないし、手も放して下さい。ここ事務所に近いんだし、誰かに見られたら何て説明すれば…」

そうして数時間後、さっきまでお互いに形容しがたい色だった私たちの舌は、お互いの唾液で薄められて、いつの間にか元の色に戻っていた。
<終>

247 :
コメントくださった方々ありがとう。
>>228-230
を書いてみたのですがエロまでいきませんでした。
エロシーンにつなぐための布石みたいな話になってます。
後、無駄に長いです。
それでもよろしければどうぞ。
※かなりコメディ色強めです

248 :
 日曜日。
 実家の両親が急病で策を実行しようかどうか本気で悩んだが。結局、榎本は指定された時間に待ち合わせ場所へと向かっていた。
 一つには、満面の笑みで張り切る純子をがっかりさせたくなかった、ということもあるし。一つには、ここで逃げても芹沢ならばまた別の策を弄してくるであろうことが確信できたからでもある。
「あ、榎本さあん!」
 時間ぴったりに到着すると、純子は既にそこに居た。
 日曜日……休日、ということで。当然だが、私服姿。
 純子の私服姿なら、何度か見たことがあるが。これまでと違い、夏らしい色合いのワンピース姿というのが妙に新鮮で、榎本は思わず目を伏せた。
 ……何で半袖なんですか。何で生脚なんですか。何で髪もアップにしているんですか。
 普段見ることのない、真っ白な二の腕やむきだしになったうなじ。視線を合わせることができず、榎本がぼそぼそと「遅くなって申し訳ありません」とつぶやくと。
「……榎本さん」
 不機嫌そうな声がとんできて、ぎくり、と身を強張らせた。
 顔を上げる。実にわかりやすいふくれっ面をした純子が、じーっと榎本を凝視していた。
「あの」
 何だ、自分は早速、何か失敗を犯したのだろうか……もしや、脳裏に一瞬とは言え過ぎった不埒な考えを読まれてしまったのか、などと考えていると。
「何ですか、この格好」
 ぐいっ、と服の裾をつかまれた。
 休日、ではあるが。榎本は普段着というものをほとんど持っていない。休日であっても会社に出向いて開錠作業に没頭していることが多いため、仕事で着まわせるような服しか買わないようにしている。
 カジュアルな服と言えばパジャマくらいしかないため、今日も、当然のようにいつものシャツにネクタイにニットという姿で出てきたわけなのだが。
「榎本さん。いつも思っていたんですが……もう8月ですよ!? 暑くないんですか!?」
「いえ、別に。これはサマー用ですし」
「榎本さんは暑くなくても見ているこっちが暑いです! 榎本さん……まさか、旅行にもこの格好で行こう、なんて考えてないですよね……?」
「…………」
 図星だったが、素直に頷くと怒鳴られそうな気配を感じてとっさに視線をそらせると。
「駄目駄目駄目ですよっ! 旅行ですよ!? なのに仕事着で行くなんて考えられません!!」
 やはり怒鳴られた。しかし、随分と理不尽な物言いに聞こえるのだが、それは榎本の気のせいだろうか。
「他の服、無いんですか!? Tシャツとか、パーカーとか! もっとこう、夏らしい涼しそうな!」
「……無いですね。そのような格好で会社に行くわけにはいきませんので」
「何で会社が基準なんですか! 榎本さんだって、休日にふらっと出かけたくなることくらいあるでしょう!?」
「…………」
 無い、と言ったら納得してくれるのだろうか、と考えていると、純子は「ようし!」と手を打った。
「決めました、榎本さん! 水着と一緒に服も買いましょう!」
「……はい?」
「芹沢さんから、結構な軍資金を預かってるんです! 何ならわたしの水着もそこから出してもいいよ、っておっしゃってくれたんですけど! さすがにそこまで甘えるわけにはいきませんから、その分、榎本さんの服に回しましょう!」
「いえ、あの、僕もそこまで芹沢さんに甘えるわけには」
「何言ってるんですか! これまでのお礼なんだから榎本さんには一銭も使わせるなって芹沢さんに厳命されてるんです!
 気にすることないですって。榎本さんのおかげで、芹沢さん、テレビ出演とかも増えて結構な出演料もらってるらしいですよ? 本来は榎本さんがもらうべきお金なんです。気にすることはありません!」
「あの……」
「さあさあ、行きましょう! 水着の前に服を見に行きましょう! 榎本さん、カジュアルな格好だってきっと似合いますって!」
「…………」
 ずるずると引きずられながら、榎本は、虚空に芹沢のにやけ顔を思い浮かべた。
 ――前回の空き巣騒動が時計程度の被害で済んで幸運だったのだ、ということを、思い知らせてあげましょうか。

249 :
 何となく、私服姿から予想はついていたのだが。
 純子は、どうやら、あまりセンスが無いらしい。
「やっぱり夏といったらこれですよ! 榎本さん、これ着てみてください!」
「…………」
 純子の差し出して来た服を見て。榎本の眉間に、深いしわが刻まれた。
 ――僕にこれを着ろというのですか。それは何かの嫌がらせですか。まさかこれも芹沢さんの指図なんですか。
「……自分で選びます」
「駄目ですよ! 榎本さんに任せたらまたニットの方に向かっちゃいそうですもん!」
「向かいません。向かいませんからお願いですから自分で選ばせてください」
 本気で懇願しながら、差し出された服を押し戻す。
 原色のみで構成されたアロハシャツなど着るくらいなら、裸で……とまでは言わないがパジャマで出歩いた方が確実にマシだ。
「そうですか? うーん。まあ、着るのは榎本さんですもんね。自分で着る服なら、自分で選びたいですよね、すみません」
 榎本の思いが伝わったのかどうかは定かではないが。純子は、あっさりと身を引いて、傍らのマネキンに視線をやった。
「わたしとしては、やっぱり夏で旅行でプールって言ったら、ああいう格好が理想なんですけど」
「…………」
 先ほど渡されたものより数倍派手なアロハシャツに短パン、ビーチサンダルという出で立ちのマネキンを見つめ、榎本は速やかに地味で無難な服を選んだ。
 趣味や好みがどうのこうの言っている場合ではない。純子に考える暇など与えてはいけない。
「こちらでどうですか。世間一般で言う、夏らしい格好ではあると思いますが」
「え? あ、ええ……いいと思いますけど。意外です。榎本さんがジーンズですか?」
「……ええ。まあ」
 考えるのが面倒だった、とは、言わない方がいいだろう。
 無地の白いTシャツに薄手のチェックのシャツにパーカー、ジーンズと言った、恐らく旅行以降に着ることは二度とないであろう一式をまとめて、レジに運ぶ。
 試着はいいんですか、と声をかけられたが、サイズは合っているはずなので結構ですと首を振った。
 例え試着室の中でのこととは言え、目と鼻の先に純子がいる場所で下着姿になるなど、到底耐えられそうもない。
「そういえば榎本さん。靴は? ちゃんとスニーカーとかサンダルとか持ってます?」
「……それはあります」
「そうですか。普段の革靴なんて絶対駄目ですよ! 動きやすい、歩きやすい、夏らしい靴にしてくださいね!」
「…………はい」
 先ほどから聞いていると、純子は、どうやら思い込み……というよりも自分なりのこだわりというものが強いらしい。
 それを人に押し付けるのもどうかと思うが、本人としては、恐らく旅行慣れしていない榎本を気遣っているつもりなのだろう。
 榎本さんの私服姿楽しみです! とはしゃぐ純子を見て、何となく温かい思いを味わっていると。
「じゃあ、榎本さん! 水着を見に行きましょうか!」
 爆弾を投下されて、ほのかな熱も見事に吹っ飛んだ。
 ――この試練は、避けては通ることができないのですね、やはり――

250 :
「榎本さーん。どんな水着がいいですか?」
 場所を移動し、色とりどりの水着が並べられている一角にて。
 純子は、何の邪気もない笑顔で、黒と赤で彩られたかなりきわどいビキニパンツを差し出して来た。
「水着は、さすがに試着した方がいいと思いますよ? 大きすぎても小さすぎても泳ぎにくいですから! これなんかどうです?」
「…………よりにもよって何故それを選ぶんですか」
「はい? あ、わたしも男性の水着なんてよくわからないんで、芹沢さんにアドバイスもらったんですよー。榎本なら絶対ビキニパンツだ! って力説されてましたよ?」
 前回の空き巣がどれほど可愛い存在だったか、思い知らせてあげますよ、芹沢さん。
「……これにします」
 純子が持ってきた水着とは真逆の、紺と白で構成されたひたすらに地味で無難なトランクスタイプを選ぶと、純子から「えー」と不満そうな声をあげられた。一体、自分に何を期待しているのか。
「試着しないんですか?」
「いいです」
「でも、サイズ……」
「いいです。大丈夫です」
 服ですら、試着できなかった自分だ。水着……ということは、つまり、上半身裸を純子の前にさらすことになる。いや、どうせ旅行先で着る羽目にはなるのだろうが、苦難はなるべく先延ばしにしたい。
 ひょっとしたら。何かの奇跡が起きて着なくてもすむようなトラブルが起きるかもしれないではないか。
「買ってきます」
「あ、待って下さいよ、榎本さん。もうちょっと色々見てみません?」
 ビキニパンツを未練がましそうに見つめる純子から目をそらし、レジに向かう。これで自分のミッションはコンプリート。後は旅行に合わせて大型台風が襲来することでも祈るばかりだ。
 そんなことを考えながら、芹沢から預かったという金で会計を済ませる。
 さあ帰ろう、と、向き直ると。いつの間にか正面に立っていた純子に、ぐいっ、と、腕を引かれた。
「榎本さん! お会計、大丈夫でした? お金足りましたか?」
「ええ、問題ありません。こちらが領収証とお釣になります。芹沢さんには、ありがとうございます。この借りはいつかきっちりお返しさせて頂きますとお伝えください」
「もうっ、榎本さん! 気にしなくてもいいんですって! これはお礼なんですから!」
 榎本の言葉の裏にこめた真意を読み取れなかったらしく、純子の顔には満面の笑みが浮かんでいる。それをあえて曇らせる必要もあるまいと、榎本が無言を貫いていると。
「じゃあ、次はわたしの水着を選んでくださいね!」
「…………」
「わたしも水着なんて買うの久しぶりですっ! 最近の水着って本当にお洒落ですよねえ! 榎本さんのセンスで見立てて下さいよ。お願いします!」
 海女の衣装でも着たらどうですか。
 ……と言えたらどんなによかったことか。
 引きずられるようにして、女性用水着売り場に足を踏み入れる。幸いだったのは、そんな場所であっても男の姿がちらほらと身に付き、榎本が特別注目を浴びる羽目にはならなかったことか。
 その男の大多数はカップル連れであろうことは、考えない方がいいだろう、恐らく。
「ううーん。榎本さんは、どんな水着がいいと思いますか?」
 そんな榎本の苦悩などいざ知らず。純子は、数々の水着を前に、真剣に唸っていた。
 どれでもいい、何でもいい……と答えようとして。純子が見ている水着に目をやり、速やかに意見を変える。
「こちらなどいかがですか」
「え? これですか?」
「よくお似合いだと思います」
 純子が眺めていたビキニの水着を隠すように、ワンピースタイプの水着を重ねてやると。純子は「ううん」と首を傾げた。
「……これ、スクール水着……にしては大きいですね。競泳用の水着……ですか?」
「よくお似合いだと思います」
「榎本さあん」

251 :
 悲しげな声に、ぎくり、と身を強張らせると。純子は、榎本の選んだ水着を握って、うるうるした上目遣いでにらみつけていた。
「榎本さんが似合う、っておっしゃってくれるんだから、きっとこの水着、わたしに似合うんだろうって思います」
「……はあ」
「でも、リゾートホテルのプールですよ? 周りの女性達は、きっともっと華やかで可愛い水着を着てると思うんです……その中で、わたしだけこういう水着って、やっぱりちょっと恥ずかしいです」
「…………」
「それに、芹沢さんから言われたんです。わたしも水着を買うって言ったら、ワンピースタイプはやめとけよ、って」
「……それは、何故」
「その、わたしの体形だと……ワンピースタイプは余計に目立つから……やめた方がいいって」
「…………」
 純子の視線が、自分の胸元……成人女性としてはいささか、かなり寂しいソレに行っていることに気付いて、榎本は胸中で芹沢に本日五枚目くらいのレッドカードを突きつけた。
 時計の次は何を失いたいですか芹沢さん。地位ですか、名誉ですか?
「いえ、決してそんなことは」
「似合わないって思いますか?」
「…………あの」
「わたしには、やっぱり、こういう華やかで女性らしい水着は似合わないって思いますか?」
「…………」
 榎本が純子に屈服したのは、それから数秒後のことだった。
 せめてもの抵抗として、パレオ付きのビキニを選んでやると、ようやく純子の顔に笑顔が戻って来た。
「可愛い水着ですね! やっぱり、榎本さん、センスありますね!」
「……そうでしょうか」
「じゃあ、試着してきます! ちょっと待っててくださいね!」
「…………」
 試着室に消える純子を見送って、榎本は、大きな大きなため息をついた。
 疲れた。これほど苦難に満ちた仕事をこなした覚えは、生まれたその日までさかのぼっても覚えがない。何故自分がこんな目に合わなければならないのだ。付きあわせるなら何故芹沢を……
 ……いや。芹沢が付き合ったら、純子はためらいもなくあの派手なアロハやビキニパンツを買って榎本に差し出して来たのか。これを着て下さいね、と。
 そして、芹沢に純子自身の水着を選ばせたのか。あの芹沢のことだ。どんな破廉恥な水着を選ぶか、榎本ごときでは想像もできない。
 恥ずかしがる純子に「よく似合うよ」などとニヤケ顔で差し出す芹沢がリアルに想像できて、今のこの状況とどっちがマシだっただろうか……と真剣に考慮していると。
「あのう……」
「はい?」
 おそるおそる、といった様子で声をかけられて、振り向く。試着室のカーテンから顔だけ出した純子が、必に榎本に目配せをしていた。
「青砥さん? 終わられましたか? サイズがあって青砥さんがお気に召したのでしたら僕に見せる必要などありませんから」
「はい? いえ、あのう……すいません、榎本さん。大変、お願いしづらいのですが……」
 まくしたてる榎本にきょとんとした顔をしながら。純子は、眉を八の字に下げて呟いた。
「すいません……ワンピースのファスナーを……下ろしていただけませんか?」
「…………」
「あのう、何だか、布をかんじゃったみたいで……どうしても下ろせないんです……上げることもできなくて……わたしじゃどうしようもなくて、ですね? その」
「……ちょっと待って下さい」

252 :
 素早く周囲を見回す。が、間の悪いことに、女性店員の姿は見当たらない。恋人があれだこれだと水着を選んでいるのを暇そうに眺めている男の姿ならあったが。
「榎本さあん」
「わかりました」
 声が震えていなかったかどうかは自信がなかったが。ここでぐずぐずしていたら、いらぬ注目を集めるかもしれない。それはまずい。
 数秒で決断し、試着室の元に向かう。カーテンの隙間から見える純子は、いまだワンピースを身に着けたままで。それだけは幸いだった。
 が、くるり、と背中を向けられて、改めて試練の重さを実感してしまった。
(……これ、は)
 背中の中ほどまでファスナーが下ろされたワンピース。
 もともとむき出しになっていたうなじから続く背骨のライン。細心の注意を払って、純子の肌に触れないように布地に挟まっているファスナーを外す。
 それを下ろそうとしたところで。ここで下ろしてしまうと、純子の背中があらわになるのだ、ということに、今更気づく。
「青砥さん」
「はい?」
 後は自分で下ろして下さい……と言いかけて、思わず息を呑む。
 うなじにかかる、ほつれた後れ毛。自分を振り返る、上目遣いの目。唇が微かに濡れているように見えるのは、グロスでも塗っているのか。
 はだけたワンピースから覗く肩、鎖骨、胸元に続くラインが、やけに扇情的で……
「榎本さん? どうしました? 外れませんか?」
「……いえ……」
 瞬間、脳裏を走る、苦しいまでの劣情。このまま押し倒してしまいたいという、危険な衝動。
 無理やり視線を外すと、素早くファスナーを引き下ろしてカーテンを閉めた。
「わっぷ!? 榎本さん!?」
「下ろしました。どうぞごゆっくり試着なさってください」
「? は、はい」
 普段の数倍の速度で打ち鳴らす鼓動の音が聞こえなければいい……と祈りながら、榎本は、素早くその場を離れて頭を抱えた。
 そんな目で見たことなどなかったのに。
 興味深い事件を持ちこむ女性弁護士。自分にとっての純子は、恋人はおろか友人と言うにも微妙な、そんな関係だったはずなのに。
 女性として意識したことなどなかった。意識しないようにしていた。意識してしまえば、あの地下備品倉庫に二人きりになるなどできそうもなかったから。
 けれど、そんな涙ぐましい努力も、今日という日で全て無駄になってしまった。
「恨みますよ芹沢さん」
 榎本さあん、どうですかー? 見てもらえませーん? と、試着室から呼びかけてくる純子を無視して。
 前日のうちに宿泊先となるホテルで騒動を起こせば旅行が中止になったりはしないだろうか、と、真剣に考慮することにした。
〜〜END〜〜

253 :
終わり
この後榎本の祈り空しくチーム榎本、旅行先へGOです。
エロパロらしい展開を期待されていた方、申し訳ありませんでした。
旅行先にて、次こそエロシーンに持ち込めるよう頑張ります。

254 :
盆休み続編キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!
携帯から夢中になって一気読みしたわw
個人的にはエロ無しでもOKです、勿論エロパートにも期待してるけどね
エロに行き着くまでのプロセス、一悶着が好きだったりするのでw
アレコレ悶々する榎本と、無自覚青砥・・・続きが楽しみ

255 :
>>247
うわっほ〜〜!
最後の榎本サイコーです!
とりあえず>>254さんに全面同意ってことで!

256 :
禁断の芹青!(って誰が言った)
皆さんホントGJ
更衣室で、おのれと戦う榎本が目に浮かぶもん。。楽しいです!

257 :
昨日は投下祭りが開催されてたんですね!
>>245
まさか、こんなに芹沢に萌える日が来ようとは…
>赤と青を混ぜたら紫になるか試してみるか?
こんな誘い方をする芹沢、エロ過ぎる
続きを一人で妄想してます
GJ!
>>247
こんなことを計算抜きでするところが純子らしい
どんな旅行になるのか楽しみです
GJ!

258 :
GJ!
サイコーに面白かった、エロなくてもこの路線でいって欲しいぐらいだ
ちょいちょい挟まる榎本のモノローグが不穏でいいなあ

259 :
>>247GJ!たのしい。こんな試練に耐えられなくなって後にエスケープしたのか?榎本ww
ところで、某所の方、ある榎青作家さんの作品がごっそりなくなってるんだけど。なんかあったのかな、心配。
(すいませんスレチですが、ここが一番わかる方いるかと思って…。)

260 :
>>259
自分も続き楽しみにしてたのにびっくり。

261 :
中の人ネタです。苦手な方はスルー推奨。

*****************
今日はチーム榎本で飲み会の日。
「えっのもとー!飲んでるー?うまいよな?うまいだろー?この店!!俺のチョイスサイコーだろぉおお???」
「えのもとひゃーーーん♪おしゃけおいしーですねえ?しあわせですー♪♪」
どこまでも上機嫌な二人の間でちびちびと日本酒を味わう榎本。

「えのもとしゃん!鍵いじってるときって何考えながらやってるんですか!?
今日の晩御飯なにかなとか、昨日見たエロビデオが良かったなとか考えながらしてるんですか!?」
だって鍵あける行為ってどっかエロいとこあるじゃないですかー!と青砥らしからぬ発言をしているのは
やはり相当にお酒がまわっているのだろう。
聞きつけた芹沢も調子にのって聞いてくる。
「何!?えのもっちゃん鍵あけながらそんなこと考えたたの!
よっ!むっつりスケベ!ぬぁ〜〜んつって!!」
がはははとわら手散る芹沢に榎本はげんなりした視線をくらわせてから青砥のほうに向き直り、
それでも一応まじめに答えた。
「・・・・・・・・無です。」
青砥はへっ?という顔で首をかしげている。
「だから・・・あれは無です。」
無・・?とつぶやきながら顔にはてなを浮かべてる青砥をよそに、
芹沢がそれを聞いて可笑しくてたまらないという風に肩を震わせている。
「無て・・・無って・・・・wwww
おっさんわらかしてもらったわwwwww」

end
あー全然落ちてない。

262 :
>>259
夏コミにでも出すから消したんだろ

263 :
>>262
自分もそれを考えたけど、前兆がなくていきなりなんで不思議なんだよ。コミケならお知らせがありそうだけど。
コンスタントに新作が上がってて1〜2日前にもアップされてたばかり、しかも話は続いてる。
…プロフの件でなんかあったのかと勘ぐってしまう。

264 :
>>263
プロフってのは知らないけどその人ユーザー登録もなくなってる。
お気に入りユーザーから消えてた。

265 :
>>264ありがとう、ユーザー検索では同じ名前の人がたくさんいて判別つかなかったんだ。
お気に入りユーザーから消えてたのなら、退会したのかな。どうしたんだろう、心配だし凄い残念。
作品保存しておけばよかった。

266 :
スレ違いな上にしつこいんですけど

267 :
>>266
夏休みだ。スルーしろ

268 :
ちょっくら教えてください
原作青砥先生と榎本って30歳くらいですの?タメですか?

269 :
青砥先生は二十代後半、榎本は三十代半ばだったような

270 :
>>269
d
けっこう年離れてんですね、意外でした。

271 :
榎青恋人設定で小ネタを1つ。
榎本さんがえろもとさんな上にキャラ崩壊気味です。
*******************************************
「あ、今夜はダメですからね」
寝室に行く時間になった頃、純子がさらりと宣言した。
何を、と尋ねるまでもない恋人同士なら分かる簡単な会話。しかし同時に聞き返さすにいられない重要課題でもある。
「何がですか?」
「何がって……ソウイウコト、です!」
背けられた赤い顔を覗きこんだ榎本は、その顔が不機嫌でも悲しそうでもないことを確認してから行動を起こす。
「―――っ!!」
立ったまま身を屈めて純子の顎を掴み、強引にキスを仕掛ける。
驚いた純子は当然抗うわけだが、
顎を上げた状態の抗議というのは、まるでもっとしてほしいと唇を差し出しているようにも取れる代物で、
キスを続ける榎本は小さく笑ってしまう。
「榎本さん! いきなり何するんですかっ!!」
「青砥さんこそ、何で急にそんな意地悪を言うんですか」
「別に、意地悪で言ってるんじゃないんですよ…」
「では理由を。納得できるようなものでなければ、即却下します」
「あの、こういうのって、そもそも両方の合意の上で行うものじゃないでしょうか…?」
「それは当然です。そして青砥さんの意思は先ほど既に確認しました」
唇を撫でられる仕草に、純子の顔がポンッと赤くなる。
反射だろうが、テクニックに溺れていようが、キスに応えた事実を一番分かっているのは、他ならぬ純子自身なのだ。
「……今日、電力会社から電話が来たんです。
今月の電気代が先月や昨年の同月に比べてかなり高いようですが、お心当たりは?って」
ぽそぽそと切り出された声は、どんどん小さくなっていく。
「先月はお互いに仕事が忙しくて、榎本さんもあまりいらっしゃらなかったでしょう?
だからクーラーもタイマーで切ってたけど、榎本さんが来ている時は…」
ここまで言われて、榎本もようやく合点がいった。
自分が泊まった夜は、クーラーは一晩中つけっぱなしになる。
理由はもちろん、ただでさえ暑いのに、もっと暑くなるようなことを部屋でしているからである。恋人との夜にクーラーは必需品なのだから。
「またあんな電話がかかってきたら、いたたまれなくてんじゃいます……」
まさか電話をかけてきた電力会社の社員も
『恋人と一晩中頑張る状況が続いていて、クーラーにも一晩中頑張ってもらってたんです』
なんて具体的な回答を望んでいるわけはないのだから、適当にごまかしておけば良いものを…と、榎本は内心呆れてしまった。
第一、こんな理由で夜のお楽しみを我慢しなければならないなど、到底納得できるものではない。
「青砥さんの言い分はよく分かりました。なので、簡単に解決できる方法をご提案いたしましょう」
ピッというクーラーが切られる電子音に頭をあげた純子は、いきなり床に押し倒されて目を見開く。
「今夜はクーラーを切った状態ですることにしましょう。まぁ汗だくになるかもしれませんが、大丈夫ですよ。
獣じみていてこれも一興だと思います。時節柄、節電協力にもなりますし、一石何鳥です。
あぁ、そうだ。いつもは青砥さんが恥ずかしがってしてくれない、一緒にシャワーを浴びるというのも、オプションでありかもしれませんね。
夜の熱中症はあなどれませんから、お互いに水分補給に気をつけながら…」
「ちょ、ちょ……ちょっと待って下さい!! それは根本的に何かが違う気がしますっ!!」
「違いません。むしろ原始的な夏の夜の過ごし方だと思いますが」
遅ればせながら暴れ出す頬を両手で固定した榎本は、落ち着かせるためのキスをひとつ与えてやる。
「本当に嫌なら、噛みついて下さい。そうしたら止めますから」
この言葉に、純子は眉をしかめてウーと唸り、そして少し考えてから榎本の下唇にかみついた。
―――ただしそれは歯ではなく、唇でかむという小さな抗議であり、それと同時に行為への肯定同意となる。
純子の無言の返答に一瞬だけ驚いた榎本は、クスリと笑う。
文明の利器、クーラー万歳と思ってたが、無ければ無いで良いシチュエーション作りになるものなのだな、と。
<終>

272 :
(*゜∀゜)=3 ムッハー
直接的な描写はなくとも、エロさが漂ってきてイイ!
しかし、電気代が跳ね上がるくらい一晩中頑張るエロ本さんって、どんだけ元気なんだ
もう三十路なのに…
素敵な作品ありがとうございました!GJです!

273 :
GJ
原始的榎本いいぞもっとやれ!w

274 :
>>271GJ!
わー、そういうシーンがないのに萌えるわ。いいわ。

275 :
榎本クーラー派ってよくみかける気がするんだけど全部同じ作家さんなのか
みんな榎本はクーラーつける!って思うのかどっちなんだろうw
GJですよー♪

276 :
この前夢で二日連続榎本が出てきた
しかも自分が青砥になってて告白されて恋人になってた
なんかもう奇跡としか言いようが無い。
あの夢の続きずっと見ていたい。

277 :
>>276
こらこら、その夢の内容を詳しく文章化するんだ

278 :
>>276
そこはちゃんと原作版なのかドラマ版なのかそれとも両方かを明記しないと

279 :
Hする前に告白されたのか、Hした後に告白されたのか、それが問題だ

280 :
投下します。
注意
・ドラマ10話&11話のパラレル展開。苦手な人注意。
・もしも11話で、榎本が真相を芹沢と純子に打ち明けていたら? という話
・ハッピーエンドとは言い難いので幸せな榎青以外ダメだという人は注意
・エロあっさりめな割に無駄に長いです
××××××××
 証拠が無いため、副社長達の前ではちょっと……と、移動した、東京総合セキュリティの地下備品倉庫にて。
 模型を使って密室のトリックを説明すると、純子も芹沢も顎に手を当てて唸り出した。
「……間違いないのか?」
「窓ガラスが風で揺れていました。特注の防弾ガラスが、あの程度の風で揺れるような作りになっているなどありえません。まず、間違いないかと」
「では、犯人は、第一発見者の佐藤学……いえ、椎名章に間違いないと?」
「はい。恐らく、窓ガラスの清掃中に、社長がダイヤを改めている現場でも目撃したのでしょう」
 榎本の言葉に、純子は納得しかねる、といった様子で首を傾げた。
「でも、ダイヤを盗むのが目的だったとしたら……社長をす必要は、ないんじゃないでしょうか?」
「…………」
 痛いところをつかれた。確かに、そこは謎だ。榎本自身は、動機などどうでもいいのだが。警察や弁護士の立場では、そういうわけにもいかないだろう。
「もう一つ問題があるな。榎本の言うトリックが正しかったとしても、証拠が無いだろう」
 顎に手を当てて唸る芹沢。普段は抜けた発言も多いが、やはり弁護士という人種は、根本的に頭が回るな、と、妙なところで感心する。
「社長をした凶器とか」
「恐らく、屋上の給水塔当たりにでも隠してあるのではないか、と思われますが」
「当然指紋は拭ってあるだろうしな。屋上じゃな……窓拭き担当は椎名だけ、ってわけでもないし。あいつが犯人だ、っていう明確な証拠が無い限り、家宅捜索も難しいな」
「家宅捜索ができないってことは、彼が盗んだダイヤも……」
「あー、もう。ダイヤをそのまま持ってたって、一般人にはどうしようもできないだろ! 換金でもしてくれりゃなあ」
「さすがに、そこを押さえられたら終わりだということは、犯人もわかっていると思います。ほとぼりが冷めるか……下手したら、時効を迎えるまで待つつもりかもしれませんね」
 八方ふさがりな状況に、弁護士二人は頭を抱え込んだ。唸る二人を横目に、榎本は、無言で指をすり合わせた。
 法で縛られた二人とは違って、榎本ならば、佐藤……いや、椎名が犯人である、という証拠を見つけるのは難しくはない。
 彼が家を空けているときを狙って、部屋に忍び込めばいい。犯人の心境を考えれば、まず間違いなく、ダイヤは部屋のどこかに隠してあるはずだ。それで、全てを終わらせることができる。
 だが、そんなことを弁護士の前で口にするわけにはいかない。
 さて、どうしたものか……
「……とりあえず、こういう考え方もあるってことを、鴻野に説明してみるか」
 ややして。考えるのが面倒になったのか、芹沢が髪をかきむしりながら立ち上がった。
「大した証拠もないのに榎本を強制連行するような奴だ。密室が解けたって言ったら、違法行為承知で椎名の家に強制捜索をかけてくれるかもしれん」
「ちょっと芹沢さん! いいんですか? そんなこと言って」
「だってお前、悔しいだろ! 今の榎本の話が本当だとしたら、榎本のこと警察にちくってはめたのも、多分椎名だろ! そんな奴、野放しで放っておけるか! 俺達チームだろ?」
 芹沢の言葉に、純子は黙り込んだ。その表情を見れば、彼女も、内心では芹沢と同じ思いを抱いていることは、容易に伝わってきた。
 柄にもなく、胸が熱くなった。チーム榎本……そんな称号、その場の勢いで言っただけで、どうせすぐに忘れるだろうと、そう思っていたのに。

281 :
「……わかりました」
 芹沢の言葉に頷いて、純子も立ち上がった。
「芹沢さんは、鴻野警部にお願いします。わたしも……何か、考えます」
「青砥さん?」
 決意の表情を浮かべる彼女に、思わず声をかける。真剣なその眼差しが、まっすぐに榎本を貫いていて、思わず息を呑んだ。
「安心してください、榎本さん! 榎本さんがせっかく解いてくれた謎です。絶対、無駄にはしませんから! 後はわたし達に任せて下さい!」
「……はあ」
「行きましょう」
「おい、ちょっと待て、青砥!」
 勇ましい言葉と共に、純子と芹沢は、部屋を出て行った。
 一体、何をするつもりなのか?
 わからなかったが。彼らが何とかする、と言ってくれたのは、純粋に嬉しかった。そのことに敬意を表して、椎名の家に忍び込むのは、最終手段として置いておくことに決めた。
 後に、それをぬほど後悔することになるなど、もちろん、今の榎本には知るよしもなかった。
 二日後のことだった。
「榎本さん、こんばんは」
「こんばんは、青砥さん」
 その日、純子が一人で備品倉庫を訪れた。それは特に珍しいことではないため、榎本は、大して気にも留めず、いつものようにお茶の準備を始めたのだが。
「……青砥さん?」
「…………」
 いつもは、来るなり「今日はこのお菓子です!」と、快活な笑顔で手土産を披露する彼女が、思い詰めたような顔で、椅子に座っていた。
 いつになく重苦しい沈黙が流れる。紅茶を差し出すと、「ありがとうございます」と、暗い表情で、頭を下げられた。
 どうしたのだろう。大見得を切ってはみたが、結局椎名を追い詰めることはできなかった、という報告だろうか?
「青砥さん、どうされました?」
「……榎本さん」
 榎本の問いに、純子は、顔を上げようとしなかった。
 ただ、暗い目で手元を見つめたまま。
「榎本さんて……彼女、いますか。いたこと、ありますか」
「…………」
 唐突な質問に、思わず脱力する。何だ。この暗い表情は、ベイリーフの事件とは何の関係もなかったのか。合コンに失敗したとか、狙った男に振られた、とか。プライベートで何か辛いことでもあったのか。
「それは、何か事件に関係のある質問ですか」
 それはそれで心配ではあるが。正直、こんなときに何を言っているのだ、と思ってしまった。返事が冷たくなってしまったのも、そのせいだ。多分。
「以前も申し上げたと思いますが。そういったことは、軽々しく口にするようなことではないと思います」
「…………」
 榎本の言葉に、純子は微かな笑みを浮かべた。
 おや? と、疑問を覚える。以前、同じような質問をしてきたときは、榎本の答えを笑い飛ばしていたような覚えがあるのだが。

282 :
「相変わらずですね、榎本さん……本当に、榎本さんは、榎本さんですね」
「……はい?」
「わたしは、無いんですよ」
 ぽつり、とつぶやかれた言葉の意味が、榎本にはよくわからなかった。
「わたしは、今まで、弁護士になるために勉強勉強で……いざ、弁護士になってからも。仕事を覚えるのに夢中で、出会いとかも全然なくて……彼氏とか、いたことが、無いんです。一回も」
「はあ……」
 意外な言葉ではあった。榎本をからかっているときの彼女は、年齢相応の余裕を見せていて。当然、ある程度の経験はあるだろうと、そう思っていたのに。
 いや、それ以前に。何故、彼女は突然……
「榎本さん」
「……何でしょうか」
「わたしを、抱いてくれませんか?」
 あまりにも唐突な言葉に、榎本の身体は、瞬時にフリーズした。
 世間から変人オタクと呼ばれていようが、榎本も三十路を超えたいい大人である。「抱いてくれませんか」の言葉が何を意味するかくらいは、わかっている。
「青砥さん……?」
「抱いて、欲しいんです」
 ぎゅっ、と榎本の手を握り締めて。純子は、哀願の口調で言った。
 その目は真剣だった。決して、冗談、あるいはからかって言っているのではないことは、十分に伝わってきた。
 だからこそ。榎本も、真剣にならざるを得なかった。
「……できません」
「榎本さん」
「僕と青砥さんは、そう言った関係ではないと思います。恋人でもない女性を抱くことなど、できません」
「…………」
 榎本の言葉に、純子は怒らなかった。泣かなかった。
「……そうですよね」
「…………」
「変なことを言って、ごめんなさい……今日は、もう失礼します」
「あの、青砥さ」
 呼び止めた瞬間、振り向かれた。止める間もなく、純子は、榎本の胸に飛び込んできた。
 抱きしめられる。押し付けられた身体に、一気に体温が上昇するのが、わかった。
「青砥さん……?」
「せめて、キスだけでも、って思ったんですけど」
 榎本の胸にすがりつくようにして、純子は、微笑みを浮かべたまま、言った。
「榎本さんにとっては、きっと迷惑でしょうから……これだけで、我慢します。本当に……すみません」
 突き放される。抱きついて来たときと同じ唐突さで、純子は身を翻すと、倉庫を飛び出して行った。
 カンカンカン……と遠ざかる足音を聞きながら、榎本は、ずるずると腰を落とした。
 何だったのだろうか、今のできごとは。
 一体、純子に何があった? 何が起きた?
 微かに残る温もり。けれど、そこにもう彼女はいない。
 抱きしめてやればよかったのか。キスしてやればよかったのか。あるいは……彼女の望み通り、抱いてやればよかったのか。
 答えがわからない疑問にとらわれながら。榎本は、いつまでも座り込んでいた。
 それから、さらに一週間が経った。その間、純子は、一度も榎本の元に来なかった。
 電話をしても、メールをしても。彼女から連絡が来ることは、なかった。

283 :
『あー全く! 警察ってところは何でああ頭が固いんだ! そんなこと、本当に可能なんですかって鼻で笑われたぞ!』
 久しぶりに電話が鳴った、と思ったら、相手は芹沢だった。
 内心の失望を押し隠して応答する。ようするに、鴻野に説明してみたが無駄だった、という報告だった。
 時間が経てば経つほど、犯人に証拠隠滅の機会を与えることになる。やはり、最終手段に訴えるべきだろうか。
「青砥さんは、どうされていますか?」
『ん、青砥?』
「ええ。先日、何か考える……とおっしゃっていたような覚えがありますが」
『ああ、あいつなあ』
 不穏な考えを悟られないように、と、話題をすりかえると。芹沢は、困惑の口調で答えた。
『そういや、あいつ、最近静かだな』
「そちらには……来ていらっしゃるのですか?」
『はあ? 当たり前だろ? あいつの仕事はねえ、ベイリーフ以外にも色々あるんですよ? 何、えのもっちゃんのところには、来てないの?』
「……ええ」
 正確に言えば、一週間前に会ってはいるのだが。何となく、あの日のことは、芹沢には伝えない方がいいような気がして口を濁すと。
『ふうん。毎日定時で帰ってるから、てっきりお前のところで作戦会議でもやってるのかと思ってたよ』
「……はい?」
『何か、水城君の話では、用事があるとか言って最近は毎日定時ダッシュだ。仕事はきっちりしてくれてるから、俺としちゃ、別に文句は無いけどね。榎本のところじゃなかったのか』
「…………」
『ま、というわけで悪い。今のところ成果なしだ。もっと他に方法がないかこっちでも考えてみるから榎本も何か手を思いついたら言ってくれ。協力できることがあったら協力するから』
「ええ……わかりました」
『じゃあな』
 電話が切れた後。榎本は、無言で指をすり合わせた。
 正直、椎名のことは最早榎本にとってはどうでもいい話だ。いざとなったら最終手段でいくらでも追い詰めることはできる。
 今、心配なのは純子の方だ。一体、あの日何があったのか?
「……仕方がないですね」
 仕事には普通に出ているらしいから、心配することでもないのかもしれないが。どうしても、放っておはおけなかった。そんな自分に、自分が一番驚いていた。
 自分にとって、青砥純子は一体どのような存在なのだろうか。これまで深く考えようとはしなかった問いに、しばし頭を悩ませる。
「…………」
 意外とあっさり出た答えに納得しながら、榎本は、素早く身支度を整えた。
 とりあえず、簡単な問題……椎名の件をさっさと片付けてしまおう。純子のことは、その後で、ゆっくり考えよう。
 ピッキングツールを始めとする必要な道具をまとめて、榎本は、椎名章の自宅へと、向かった。
 深夜23時。椎名のアパートの前で、榎本は足を止めた。
 椎名が務める清掃会社にハッキングをしかけ、彼の予定は把握していた。今日は、夜間清掃は入っていない。用事が無い限り、家にいるはずだ。
 部屋に侵入するためには、住人の生活パターンを把握する必要がある。仕事中だから大丈夫だろう、と油断して、昼食を食べに戻って来た住人と鉢合わせをしたケースもあるのだ。こんなところで捕まるわけにはいかない。慎重に行く必要がある。
 街灯から外れた、椎名のアパートからは角になる位置にたたずみ、注意深く眺める。椎名の部屋は明るかった。どうやら、現在は在宅中らしい。
 微かに動き回る人影から、部屋の内装を想像してみる。台所、風呂場、トイレ……榎本の想像通りならば、玄関先には恐らく……
(…………?)
 その瞬間、部屋の奥から、もう一つ人影が現れて。榎本は、思わず身を乗り出した。
 まさか、誰かと同居しているのか……いや、あるいは、友人や恋人が遊びに来ているのか?
 もしそのような相手がいるのだとしたら、侵入は一段階難しくなる。椎名が外出しているからと言って、部屋が無人とは限らなくなるからだ。
 どうしたものか、と考えながら、人影の動きを追う。どうやら、部屋の奥から出てきた影は、玄関に向かっている……つまりは、帰るところらしい。
 一体、どのような相手なのか、と、部屋のドアを注視し。次の瞬間、榎本は、驚愕で目を見開いた。

284 :
「……青砥、さん?」
 細く開けられたドアから、細身の女性がすりぬけてきた。
 中に向かって小さく頭を下げ、歩き出す。彼女はもちろん、榎本の存在になど全く気付いてはいなかった。頼りない足取りでアパートの階段を下りると、まっすぐに、駅の方へと歩き出した。
 思わず声をかけようとして、口をつぐむ。街灯に一瞬だけ照らされた彼女は、全くの無表情だった。それは、いつも無駄に感情表現豊かな彼女らしくないことで。全身から拒絶のオーラを発している彼女を、見送ることしか、できなかった。
(……泣いて、いた?)
 もしも、彼女が笑っていたのなら。ここまで気にはならなかったのだろう。
 こんな時間に、という疑問はあるが。芹沢が鴻野を経由して椎名を追い詰めようとしたように、純子は思い切って椎名に直接ぶつかってみたのろう、と、そう納得することもできただろう。
 だが、違う。
 スーツの胸元をきつく握りしめるようにして、純子は、泣きながら歩いていた。
 全くの無表情を装ってはいたが。その頬に残る跡はあまりにもあからさまで、見逃すことなど、できなかった。
(…………)
 黒々とした、不吉な予感にとらわれる。まさか、と思いたかったが……だが、榎本の頭脳を持ってしても、それ以外の可能性を見出すことは、できなかった。
 椎名章。
 あなたが素直に罪を認めるのならば。僕を陥れようとしたことは、目をつぶってもよかった。その分の罪も、監獄で償って下さいと、流すこともできた。
 けれど、もしも僕の想像通りのことをあなたがしたと言うのなら。
 僕は、あなたを決して許さない。
 深夜2時。一人暮らしの女性の家を訪れるには、余りにも非常識な時間だが。翌朝出直すことなど、できそうになかった。
 恐らく、純子はまだ寝ていないという確信があったから。躊躇なく、チャイムを鳴らした。
 そして、想像通り。彼女は、明瞭な口調で、インターホンに出た。
『はい?』
「榎本です。夜分遅くに、申し訳ありません」
『榎本さん……? あ、あの、どうされたんですか、急に』
「すみません。どうしても、どうしても青砥さんにお話ししたいことがあります……中に、入れてもらえないでしょうか」
『…………』
 榎本の言葉に、純子は少しの間ためらって。ややして『どうぞ』と、オートロックを開錠した。
 見えてはいないだろうと思いながら、頭を下げる。それで全てをなかったことにできるならば、その場で土下座したかったが。そんなことをしても、彼女が救われないことはわかっていた。
「榎本さん……?」
 部屋の前で、もう一度チャイムを鳴らす。出迎えた彼女は、髪を下ろし眼鏡をかけた、ラフなスタイルとなっていたが。その目は真っ赤になっていて、泣いていたことは明らかだった。
 胸が苦しくなる。自分の愚かさに、今更気づかされた。どうして、あのとき……もっときちんと、彼女の話を聞いてやらなかったのか、と。
「椎名が自白しました」
「……え?」
「ダイヤは、彼の自宅の洗濯機の中に隠してありました。本人も、全て認めました。
 社長をした動機は、怨恨です。かつて、彼の両親とあの社長は共同で事業を行っていたそうですが。その事業が傾いたとき、社長が会社の金を持ち逃げしたそうです。
 そのため、彼は両親を失い、今まで散々苦労してきたのでその恨みを晴らした。ダイヤは、むしろついでだったそうです」
「あの、榎本さん」
 まくしたてる榎本を、呆気に取られた様子で見つめ。純子は、小さな声で囁いた。
「どうやって」
「…………」
「それを、どうやって認めさせたんですか。何の証拠も、なかったのに」
「青砥さん」

285 :
 まっすぐに純子の顔を見つめ、榎本は、深々と頭を下げた。
 決して許されることはないだろうが。それでも、謝らずにはいられなかった。
「椎名から、全て聞きました」
 その言葉に、純子の顔が、くしゃりと歪んだ。
 榎本の前では、精一杯虚勢を張っていたようだが。受けた傷の深さは、本人に制御できるようなものではなかったのだろう。
 改めて、椎名に憎悪を覚える。先ほどの会話を思い出すだけで、吐き気をがするほどの意が沸いてきた。
 ――あなたも、こっち側の人間でしょう、榎本さん。
 唐突に部屋に押しかけてきて、椎名の全てを暴露し、ダイヤの隠し場所まで当ててやると。観念したような笑みを返された。
 けれど、その笑みは、暗く歪んだものでしかなかった。
 ――こんなことでもなければ、あの弁護士先生と会話をすることだってできなかった。ダイヤさえあれば、人生を変えることができる。到底手の届かないような女を口説くことだってできる。
 ――実際、できたよ。こんなことがなければ、あんないい女を抱くことなんて、できなかった。
 ――最初は、まさかって思ったよ。あの先生は、一人で俺のところに来たんだ。俺に自首してくれって。もう何もかもわかってるんだって。
   証拠もないのに何言ってるんだってつっぱねてやったんだけどね……あなたの、榎本さんの言うことに間違いがあるはずはないって、あんまり粘るもんだから。
 ――だから、教えてやったんだよ。あんたの過去を。あんたがこれまで犯して来た罪を。
 ――そんな男の言うことを信じるのかって。あの先生は真っ青になってたよ。何を証拠にって言うから、そっちこそ証拠もないのに俺を犯人扱いしただろうって、言い返してやったら、黙り込んじゃってさ……可愛いもんだよね。
 ――だからさあ、言ってやったんだよ。
 ――あんたらがこれ以上つきまとう気なら、俺は榎本さんの過去を警察に暴露してやるって。
   警察が本気で捜査すれば、証拠だってきっと見つかる。そうしたら、榎本さんがいくら俺の罪を暴き立てたところで、もう誰も信じやしない。そうしてやろうか? って。
 ――ははっ! あのときの先生の顔を、あんたに見せてやりたかったよ! それだけはやめてくれって。
   自分は榎本さんの無実を信じているけど、五年前、あの人は同じように無実の罪で疑われて辛い思いをしたんだ。これ以上、同じ目には合わせたくないって。
   泣いて懇願してきたよ! 健気じゃないか!
 ――だからさあ……
 ――黙ってて欲しけりゃ、相応の見返りを寄越せって、そう言ってやったんだよ……
「どうして、僕なんかのために」
 表情が歪むのがわかった。自分は、今、怒りたいのだろうか。それとも、泣きたいのだろうか。
「どうして。警察はそんなに甘くない。罪を暴き立てたのが罪人であっても、そこに相応の整合性としかるべき証拠があれば、それなりの対応をしてくれます。僕のことなど放っておいて、椎名を通報すればよかったのに、どうして」
 なのに、純子はそうしなかった。
 一晩、考えさせてくれと椎名に告げ……その翌日、再び、椎名の元を訪れた。
 その身体を、差し出すために。
 あの日、榎本に抱いてくれと懇願して来た日のことを思い出す。
 彼女は、自分には恋人がいたことがないと自嘲していた。あの真面目な彼女が、行きずりの相手と関係を持つことなどありえない……きっと、彼女は何の経験もなかったのだ。それなのに、初めてを、好きでも何でもない男に捧げた。
 榎本という、ろくでもない男を一人、救うために。

286 :
「どうして」
 榎本の言葉に、純子は泣き笑いの表情を浮かべて言った。
「わかりませんか」
「青砥さん?」
「本当に、わからないんですか……何で、あの日、わたしが榎本さんのところに行ったのか」
「……それは」
「好き、でした」
 薄々、想像はしていた。けれど、認めることは、できなかった。
「好きでした。榎本さんのことが、ずっと好きでした……あなたを失いたくなかった。あなたを傷つけたくなかった……あなたを、救いたかったんです」
「青砥さん」
「せめて、初めては……好きな人と、って、夢見てたんですけどね……でも、それで榎本さんを救えるなら、悔いはなかったんです。わたしは、納得して椎名のところに行ったんです……だから、榎本さんがそんな顔をする必要、ないんです」
「何を言っているんですか、あなたは!」
 拳を握りしめ、湧き上がる感情を必に抑える。そうしなければ、自分が何をするかわからない。
 してやればよかったか、と改めて思い、そのどす黒い感情を理性で制御する。してしまっては、罪を償わせることはできない。
 だが、もっと恐怖を与えるべきだったと、それだけは後悔する。あんなものでは足りなかった。椎名は、最後には涙ながらに土下座して謝罪を繰り返し、その場で自ら警察に電話をしていたが。どうせなら、正気を失うまで痛めつけてやればよかった。
 そんなことをしても、純子は喜びはしないだろうが。
「青砥さん……」
 手を伸ばし、その頬に触れる。男である自分を怖がるか、とも思ったが。純子は、逃げなかった。
「忘れさせて、下さい」
「青砥さん?」
「忘れさせて下さい……それとも、こんな、汚い身体……榎本さんも、嫌でしょうか……」
「…………」
「恋人でもない女性を抱けないって、榎本さんはおっしゃっていたけれど……椎名は、抱きました。恋人でもないわたしを、平然と抱きました。どうしてでしょう。榎本さんにできないことを、どうしてあの男はっ……」
 とっさにその唇を塞いだ。これ以上、彼女の虚ろな顔を見ていることはできなかった。
 純子には、いつまでも綺麗なままでいてほしかった。自分とは違う世界に住む彼女に……自分と同じ場所に、堕ちて来て欲しくは、なかった。
「榎本さん」
「青砥さん」
 触れるだけのキスを終えて、細い身体を、抱きしめた。あの日、純子が抱きついて来たときよりも、もっと、ずっと強く。
「好きです、あなたのことが」
「……え?」
「ずっとずっと、あなたに惹かれていました。――気づくのが遅くなって、申し訳ありません」
 腕の中で震える彼女の耳元で囁いて。そのまま、押し倒した。
 シャツをまくりあげると、白い肌の上にいくつもどす黒い痕が残されているのが目について。燃え上るような怒りが沸いてくるのがわかった。
 ――痛かったでしょう。辛かったでしょう。
 ――こんなことで、あなたに償えるとは思っていません。でも、それでも……
 ――僕には、こんなことしか、できないんです。

287 :
「汚くなんか、ありません」
「…………」
「とても、綺麗ですよ、青砥さん……あなたの綺麗な世界に、あんな男はいなかった。あんな男は存在しなかった。今からあなたを抱くのは、この僕です」
「……榎本、さん」
 榎本の言葉に、純子は笑った。泣きながら、幸せそうな笑みを浮かべた。
「抱かれている間……ずっと、目を閉じていたんです。顔を見ないようにしていれば、自分を騙すことが、できるから。今、わたしを抱いているのは榎本さんなんだって。そう、言い聞かせていました」
「もう、言い聞かせる必要はありません」
 囁くと、純子は何度も頷いた。
 もう一度、唇を重ねる。甘噛みを繰り返しているうちに、自然とお互いの舌が絡み合った。深いキスを繰り返した後、顔を上げると。純子の目は、濡れていた。
「お上手、ですね。榎本さん、恋人いたことあるんですか? 経験……あるんですか?」
「それは、ご想像にお任せしましょう」
 邪魔な眼鏡を外して放り投げると、純子は、軽く目を見開いた。
 眼鏡が無い方が素敵です……というのは、一体どういう意味なのか。いや、そんなことはどうでもいい。
 シャツを脱がせ、下着を押し上げる。身体に残る痕をなぞるようにしてキスを繰り返してやると、熱い吐息が耳朶を打った。
「え、えのもと、さん」
「少しだけ、我慢してください」
 首筋から鎖骨へと舌を這わせ、成人女性としてはささやかな胸を、軽く愛撫する。
 ただそれだけで、敏感な反応が返ってきた。一体、何度あの男に犯されたのか。考えるだけで、凶暴な衝動がよぎるのがわかった。
 上書きしてやります。椎名章の存在を、全て。
「ひっ!」
 桜色の頂きに歯を立てると、小さな悲鳴が漏れた。
 そのまま、舌先で弄ぶ。悶える身体を両手で封じながら、膝を、両脚の間に押し付けた。
 熱い、と感じたのは、恐らく気のせいではないだろう。
「あっ……やっ、榎本さん! やっ……」
 軽く膝を動かしながら、片手を背中に回した。背骨をなぞってやると、「びくり!」と過敏な反応が返ってきた。
 ――背中が弱点ですか、なるほど。
「榎本さん……」
 情欲で濡れた声に、榎本も、限界を感じた。
 背中に回した手をそのまま下ろして、ショートパンツを下着ごと引き下ろす。熱く潤う中心部を見つめていると、軽く頬をはたかれた。
「恥ずかしいんですっ……じーっと見ないでくださいっ……」
「すみません」
「焦らさないで、下さい……お願い」
「…………」
 純子のお願いに頷いて、榎本も、服を脱いだ。
 張り詰めた下半身を押し付ける。一瞬、純子の身体が強張った。けれど、榎本を拒絶することはなく、両腕で、背中を抱きしめられた。
「幸せです」
「青砥さん」
「好きな人に抱いてもらえて……幸せ、です」
「…………」

288 :
 抱いてやればよかった。あのとき。
 純子の願いを叶えて、そして、話を聞いてやればよかった。
 何もかも、遅すぎた。
 貫いたとき、抵抗はほとんどなかった。
 漏れる悲鳴を唇で封じ込めて、ゆるゆると挿入する。ややきついのは、まだ、行為に慣れきってはいないという証なのか。
 無心で腰を動かした。お互い、言葉はなかった。榎本の全てを受け入れて、純子は幸せだと笑ってくれた。
 それが、彼女の最後の記憶になればいいと、心から願った。
 あんな薄汚い男のことは忘れて、自分の初めてを奪った相手は榎本であると、そう信じてくれればいいと。
「青砥さん」
 高みに昇り詰める寸前、耳たぶにかみつくようにして、囁いた。
「――あなたを愛しています。永遠に」
 瞬間迎えた絶頂。榎本が達すると同時、純子も、果てたようだった。
 高い悲鳴が耳に残る。ぐったりと脱力する身体を支えながら――榎本は、もう一度だけ、囁いた。
 ――あなたを愛しています。これからも、ずっと。
 ――でも、あなたは、いつか忘れて下さい。
 ――いつか、僕以上に愛せる男を見つけて……僕のことなど忘れて、全てを忘れて、どうか、幸せになって下さい。
 気を失った純子をベッドに横たえた後。榎本は、すぐさま行動に出た。
 会社に退職願いを提出し、荷物をまとめ、とりあえずトランクルームに放り込んだ。自宅を引き払い、携帯を解約し、自分がそこに居た、という痕跡を、全て消した。
 椎名から奪ったダイヤは、自白前に足がつかないルートで換金済みだ。うまくすれば、一生遊んで暮らすことも可能だろう。
「……さようなら、青砥さん」
 既に用を為さなくなった携帯を放り捨て、パスポートを手に、空港に向かう。
 もっと早くにこうしていればよかった。今更後悔しても、遅いだろうが。
 自分などが傍にいてはいけなかったのだ。もっと早くに、袂を分かつべきだった。
 純子を愛しているからこそ。いや、愛してしまったのなら、すぐに、離れるべきだった。
 公衆電話から告げた最後の挨拶に、芹沢も、純子も驚いているようだったが。今から駆けつけて来ても、フライトには間に合うまい。
 さようなら。あなた達と過ごした日々は、本当に、幸せでした――
 下ろした受話器に囁きかけて。
 榎本は、ガラスの向こう側の世界に、背を向けた。

××××××××
終わり
長々と失礼しました。

289 :
>>288
なんか・・・・・切ない・・・。
幸せになる結末が作者さんの心の中にでもあればいい。

290 :
>>288
乙です

291 :
>>288
はいはい、乙

292 :
救いが無いなぁ…
抱かれたことで、榎本が去った時の傷が余計に深くなりそう。

293 :
>>288
gj!たまにはこういうアンハッピーエンドもいいね。
結末をいく通りも味わえるのが、二次創作の醍醐味だわ。

294 :
ドラマ7話 狐火の家から妄想
事件を解決して、帰りは二人で駅までバス。という状況です。ちょいエロです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
車内には、老人が前方に一人。
二人は、一番後ろの長椅子に座っていた。純子に窓側を譲った。
窓の外はのどかな田舎の風景が、どこまでも続いていた。
「駅までどれ位かかるんですかねぇ。」
「遠藤さんの奥さんの話では、1時間はかかるそうです。」
「結構ありますね。」純子は生欠伸をした。
「お疲れのようですね。」
「…熟睡…出来ませんでした…」
「少し休んでは如何ですか?駅に着いたら起こします。」
「…すいません。…では、お言葉に甘えて…。」
ほどなく、純子は窓に寄りかかるようにウツラウツラしだした。
(…よっぽど怖くて寝れなかったのか…。)
ふと、純子のうなじが目に入る。
陽に照らされて…おくれ毛がふわふわと揺れている。
普段硬く冷たい材質を相手にしている榎本にとって、それは未知の領域だ。
そっと、車内を見渡す。当然、運転手は前方を向いており、老人も寝ているようだ。
(…少しだけ……)
手を伸ばし…陶器のような首筋にそっと指を滑らせた。
「…っん……。」
純子の口が、微かに開いた。…が、またスグに眠りにおちる…。
(………。)
心拍数が上がり始める。
(…もう少しだけ…)
っと、車体が揺れた拍子に、榎本の肩に純子の頭が寄りかかって来た。
(………!!) 思わず手を引っ込め暫くじっとしていた。

295 :
幸運という言葉は、こういう時に使うのだろうか。
ずっと前から気にはなっていた。
(いつも第一ボタンまではめられているシャツの中は…?)
謎を解明すべく、上から外しにかかる。
隙間から、淡いブルーの下着が見える。
…純子は…起きる気配もない
(…………。)
ブラジャーに手を差し込み、胸をそっと包み込んだ。
小振りながら、適度な弾力が榎本の指を押し返して来る。
触れるもの全てが柔らかい。
(…もう…我慢出来ない)
肩を抱き抱えるようにして、そのまま 胸を揉みしだいた。
「…ぁ…んっ…。」
知らないうちに、手に力が入り過ぎたらしい。
(まずいっ!)
心臓が飛び出そうだった。
…が、それでも起きない。
(…もう、何をされても良いという事ですね)
それから30分程、榎本は詳細に純子の身体を調べ上げた。
もう駅に着くというところで、衣服を元通りに整えて隣に座り直す。
「…青砥さん…もうすぐ駅です」
「んっ…?…えっ…あっ、本当ですね。…ありがとうございました」
(…いいえ、こちらこそ…)
バスを降りて、純子は何か違和感を感じた。
(何だろう…体が…熱い)
それに、下着が湿っている感触。
(…ヤダ、汗かいたんだ。…でもそんなに、車内暑かったかな?)
「切符を買ってきます。」
「あっ、ハイ。色々すみません。」
無駄のない足取りで窓口に向かう。
(…続きは、列車の中で…)
表情一つ変えずに、榎本は次の作戦を考えていた。

ーENDー

296 :
>>294-295
可愛いな、エロ本さん。GJ!

297 :
初めてSSを書いてみました。かなり迷ったんですが投下してみます。
私もドラマの7話「狐火の家」で榎青です。オナ〇ーネタは見かけないけど需要がないのかな。
下品ですみません、嫌いな方はスルーしてください.

***************************************************
隣の布団で青砥さんがやっと寝息を立てはじめた。でも僕はなかなか眠れない。
怖いからそばで寝てほしいと、青砥さんが無理やり布団を並べてしまったのだ。
何でこんなことになっているのだ、何でこんなに無警戒なのだ。
・・・なんて、本当は嬉しかったりする。
鍵オタクの僕にこんな機会はめったにないのだ。いや、今後一生無いかもしれない。
青砥さんの隣で僕の野望は大きく膨らんでいくのだ。
ほんとに寝てるのかな。覗き込んでみる。。
・・・無防備な寝顔、クンカクンカ思いっきり吸ってみる。シャンプーの香りかな、じわじわくる。すっぴんの寝顔もいいよ・・・。
うーんすでにやばい。むらむらしてきた。
寝てるよね、寝てるよね。こんな状況をつくったのは青砥さん本人なんだからしょうがないよね、うん。
・・・僕は・・・僕は、青砥さんの寝顔をおかずに、・・・することにした。僕だって男なのだ。襲わないだけえらいと褒めてほしいのだ。
実は最近、家でもよく青砥さんを妄想してオナってるんだよね、本物を目の前に扱けるなんて実にラッキーだ。
僕はできるだけ、青砥さんに近い位置へ移動し、下着に手を入れ自身を慰め始めた。
しこしこしこしこ・・・。ああ・・きもちいい、今日はちょっと扱いただけなのに、僕のペニスは大きく、硬く・・・漲っていく。
「・・・んっっ。」
本人が目の前にいるという、この緊迫感と背徳感がたまらない。
「・・・ぁ・・・あぉとさんっ、ぁおとさん・・はあぁ・・・・・」
右手で扱きあげながら、左手で青砥さんの髪に触れて、香りを楽しんだり軽くキスしてみたりする。
妄想の中の青砥さんは僕の大きくなったペニスを握ってヌルヌルのおまんこにゆっくりと押し込んでゆく。
「あぁ・・・」やっぱり今日はペースが早い、・・もう先端がヌルヌルしはじめてる。大きく育ったペニスのせいで下着がきつく、手が動かしにくい。
僕はだんだん大胆になっていく。スウェットパンツと下着を膝までずらして
「あぁ・・あぉとさんっ・・・。あおとさんのおまんこ気持ちいい・・・」なんて囁きながら、反り返ったペニスを思う存分扱く。
ふふ・・・あおとさんは僕がこんなみだらなことをしているとも知らずに幸せそうな顔をして眠っている。
右手で扱きながら、左手で先端からにじみ出る滴をペニスに塗り広げてみたり、
カリの裏側の部分を親指でぐりぐりと扱くとたまらなく気もちいい。
青砥さんが少し、身じろぎした気がするが僕の手淫はやめられない。そう、あともう少しで・・・。
「あぁ・・・あおとさん・・。はぁ・・」

298 :
「・・・んーもう!榎本さん!何してるんですかっっ!!」
うぁあああ〜っ!!青砥さんが起き上がって僕を見てから下を向いてしまった。
「え、あの、その・・・」
僕は凍りついたまま口ごもる。心臓がバクバクしている。そして育てていたモノは萎えてしまった。
「・・・すいません・・・すいません・・・」
うぅ・・やばい。どうしよう。
「もー、榎本さんたら!!榎本さんたらっ!!・・ゃだぁ・・っ」
青砥さんの顔が真っ赤でいやいやをするように首を振る。あぁ、絶対気づかれてる。
「あ、あ、あたしで、あの・・し・て・・・ましたよね?」ちらっと僕を見る。
あーあーあー、どうしよう絶望的だ!やっぱり、やっぱり知られてしまったんだ。
「ごめんなさい、ごめんなさい・・・ぁああ・・・い、いつから起きてらしたんでしょうか?」
「うぅ・・・ずっと起きてました。寝てませんよぉ・・・」
はぁ、・・・ああもう人生おしまいだ、色々口走っていたし。青砥さん本人に知られてしまうなんて。
「では、全部・・・聞いて・・・」
「そおですょぉ〜もぉ。・・・なんで、なんでですかっ!!」
なんでって、・・・・・・あぁ、もう仕方ない。
「あなたは、僕のことなんか、なんとも思っていないでしょうが、僕は・・・・僕は青砥さんが好きなので・・・
想像の中だけでも僕の恋人にして、あなたを抱いてみたかったんです。・・・すみません・・・慰み者にするつもりは・・・」
せめて、好きだからしてしまった事だけはわかってもらいたくて正直に話した。
僕の浅はかな行動が、青砥さんを悲しませ、チームメイトでさえも無くしようとしている。
青砥さんは瞳を見開き、その大きな瞳はみるみる潤んでいく。
僕は青砥さんからの失望の言葉が放たれるのを絶望の思いで待った。
・・・僕の短かった幸せな日々よ・・・さようなら、さようなら・・・
「・・・・・・嬉しい・・・・私が好きって・・・本当に?」
青砥さんの声で僕は悲しい妄想から引き戻された。
「はっ?青砥さん今、なんと?」
「私で・・・して、くれる、なんて嬉しいです」
僕が驚いて聞き返すと、真っ赤な顔をして恥ずかしそうに、でもはっきりと嬉しいと言ってくれた、聞き違いじゃない。
「えーと?あおとさん?僕はあんなことを・・・起きてらしたんですよね・・」
「はい、しっかり聞いてました、榎本さんの囁き。・・・・・私、ドキドキして聞いてました。
だって私、今日は思いがけず榎本さんと2人きりの夜になって、・・・ちょっと期待してたんです。
その・・・いい雰囲気になれたらいいなとか、・・・もしかしてイイコトしてくれるかもしれないとか・・・私も妄想してたんです。
榎本さんが・・・す、好きだから。でも私になんか女としての興味は無いかもしれないって不安もあって・・・。
だから、榎本さんが私を好きで、私で、・・・してくれてすごく嬉しい。・・・もう夢みたい。」
そう言って青砥さんが僕に抱き着いてくる。
「僕も夢のようです、青砥さん。軽蔑されても仕方ないことなのに・・・」しっかり抱きしめ返した。
見つめあって、唇がかさなると、それは、だんだん深くなっていって・・・
えーところで、・・・シリアスな顔をしていますが、・・・青砥さん、僕は、僕はパンツを下ろしたままなんです。(あ、中身はまた、漲ってきてる)
――――――落ちてない気がするが、おしまい。(>>295さんの作品読んで、帰りの二人にバスの中で触りこさせたくなってしまった。あはっ)

299 :
>>297
乙。新鮮ですた。

300 :
>>297
乙!
起きてたのならもうちょっと早い段階で言ってあげて青砥さんwww

301 :
>>297
GJ!
原作榎青の妊娠ネタ投下します
この手のモノは余り好まれないかとも思うのでリクエストがあれば続きを書きたいと思います
まあ、お試しってことで
ここ何週間ほどの彼女はどこか様子が変だ。食事に誘っても「また今度」と言うばかりで、誘いを拒む
理由をはっきりと言わないし、飲みに誘っても「また今度」。電話での会話も、心ここにあらず。
何より上の空で榎本の話を聴いていないのだ。
「えぇ、今なんて言ったの。ごめんなさい聴いてなかったみたいなの」
「・・・何かありましたか。このところずっとそんな調子ですね。体調がすぐれませんか?」
「そうね、ちょっと」
「病院に行って診てもらった方がいいかもしれませんね」
「ええ、そうね。病院に行くことになるでしょうね」純子の大きなため息が聴こえてくる。
「今晩、様子を見に行きますよ大事にしてください」そう言って榎本はケータイをoffにした。
  ++++++++++++++
マンションの玄関ドアを開けた純子の顔を見て、榎本は少なからず驚いた。暫く見ない間にすっかりやつれている。
今晩もイイ事をしようと思っていたが、この様子ではそれどころではないかもしれないな・・・。
「いったいどうしたんですか。不摂生しているんじゃありませんか。吹き出物がでてますね?」
「はあ・・・」
「食事はちゃんとしているんですか、ちゃんと寝ていますか?」
「はあ・・・」
「青砥先生、はあはあ言っていても分かりません。このところ、飲みにお誘いしてもナシのつぶてだし
何があったんです?」
神妙な顔つきで榎本の問いかけに耳を傾けていた聞いていた純子は覚悟を決めたように「実は・・・」
と話し始めた。
  ++++++++++++++
こういうことになって、ここ1週間ばかりとてもとても考えたの。どうしたらいいんだろうって。
突飛なアイデアも浮かんで・・・総て私独りでなんとかしようか、とかね。東京から姿を消して
田舎の母の所へ戻ろうか、とかね。でも、やっぱり、貴方に話さないというのは不実とも思ったの。
貴方の考えがどうであろうと、その貴方の考えというか返事次第では、貴方に二度と会わないってことに
なるんだろうけど、それでもね・・・あれ、なんだか気持ち悪くなってきちゃった・・・
「ほら、ここに横になって」
青白くなった純子の肩を抱きかかえゆっくりとソファに寝かせると、榎本は純子の手を握りしめた。
「独りでなんとかとか、二度と会わないとか穏やかじゃありませんね。暫く寝た方がいいかもしれません
話はその後でも」
「いえ、大丈夫よ」
それでね・・・
私ね・・・・
  ・・・・
  
  ・・・・

「妊娠したみたいなの」
「!!!!!!!!!!!!」

302 :
>>301
わーお!続きを激しくplz
純子が妊娠したら、原作榎本さんはめちゃくちゃ大事にしそう

303 :
>>297
GJ!
好きだわこういうの

304 :
>>301
続きを・・・!
前にもドラマ榎が青砥の妊娠を勘違いしてって話あったけど好きなネタだったのだ妊娠ネタカモンです!

305 :
妊娠ネタ、ドラマ榎青ではあんまり嫌だけど、原作榎青ならアリだわ〜
続きお願いします!

306 :
>>305
その意見がありだというのなら
原作ネタそのものがあんまり嫌だって言いたくなるな

307 :
>>301
続きを是非ともお願いします
wktk!!

308 :
・・・青砥先生、貴女が私の子を身ごもった?」
「・・・他の誰かの子だと思うの?」
「いいえ」
「子供が産まれる・・・んですね?」
「そ、そういうことね」
「はあーーーーーー!」

 ***************

青砥純子と恋人関係になって半年が経つ。幾度となくめくるめく甘い夜(か朝)を過ごしてはいたが
そこはちゃんとしていた。避妊は。「最後に身につけるモノ」を身につけないこともあるにはあったが
それは基礎体温表にきっちりと示された、ごくわずかな、いわゆる安全日に限られていたのだ。

しかし、純子の「もう3週間も遅れてるの」という言葉に嘘があろう筈はなく、体温のバイオリズムは
ずっと高い値を継続している。加えて純子の体調不良。空腹時の吐き気に、やたらに襲ってくる眠気
脂っこいものは全く受け付けず、普段は余り好まなかった酢の物を欲しがるという嗜好の変化の話。
ニキビなど出来たことのない肌なのに、顔のあちこちにニキビができている。
それにそれに、決定的なのはこれだ「2時間前にやってみたの」という、妊娠判定キットは
何度角度を変えても何度代わりばんこに見ても、じっと見つめてもチラリと眺めても
「陽性」を示している。
「・・・これは、様々な情報を分析してみるまでもありませんね、ね、青砥先生」
榎本はソファの上でゆでダコのように赤くなっている純子の肩にそっと手をかける。
「それで・・・どうしたらいいのかって・・・」
「どうって、選択肢があるんですか?」
「あるわけ・・・ない。あなたの・・・赤ちゃんだもの」純子の目から涙がこぼれてくる。
貴方の赤ちゃんだもの・・・その言葉を聞いた瞬間に、榎本の胸の奥には純子が愛しいという思いが
泉のように湧き上がり、その胸が温かい何かで満たされて行くのがわかった。
榎本がそっと純子の涙を指で拭う。
「さっき、言ってましたね。独りでどうにかしようかと考えたって。思い悩んだんですね」
うんうんと頷く純子は、もう返事が出来ない。鼻水と涙で顔がぐちゃぐちゃになってしまう。
「ん・・・うん・・・んん」
「そんなに泣かないで。身体に触ります・・・」
優しく抱きしめると、純子は榎本の胸で子供のように泣きじゃくった。

309 :
純子がくうくうと寝息を立てて寝入ると、榎本はベランダに出てタバコを一本吸い始めた。
頭の中では随分前、大学に入った頃だったかに観ていた Ally Mcbealのウガチャカ・ベイビーの曲が
流れている。  ウガチャカ ウガチャカ ウガチャカ・・・・
そう言えば、アリー・マクビールも弁護士だったな。
「タバコ・・・禁煙するか」
妊娠したらしいという純子の告白を聞いて、まるで心の中に小さな花火がポンと上がったような気がして
榎本はその想定外の心理状態に、少なからず驚いた。「何だよ、この幸福感は・・・」
「息子だろうか、娘だろうか・・・名前を考えなくては」いや、それより
子供というのは保守的な環境で育てなくてはならない。まずは彼女の母に結婚の許しを得なくては。
ハゲコウとの腐れ縁も潮時だな。裏稼業は廃業だな。愛田さんよおさらば。
「俺も年貢の納め時というわけだ。ハハハハ!」
生命保険に入らねば。学資保険は早いのか。やはり幼稚園から私学がいいのだろうか、
それともワイルドにたくましく公立に行かせた方がいいのか。
出産はどの病院がいいだろう?広尾の有栖川公園の近くが評判良いらしいが。出産は立ち会うのは
実は怖いなんて言えないから、何と言い訳しようか。
葉くんの時給アップの申請はこの際、却下しよう、何かと物入りだ。
ウガチャカ・ベイビーの音楽に乗せて、榎本はあれやこれやと思い巡らせる。
「俺が・・・父親になるのか・・・はあ!」
赤ん坊を背中におんぶしたまま、よそ様のお宅の金庫室を解錠する己の姿が一瞬浮かんだが
「ナイナイ」右手を2、3度顔の前で振ると子連れ泥棒はマンションのベランダの向こうに
満面の笑みを浮かべながら消えていった。
  ++++++++++++
翌週の初め、榎本と純子はとある産婦人科の待合室にいた。近頃はどの病院もそうなのか
個人情報保護法制定以来、プライバシー保護のためか診察が終わると、診察前とは別の待合室が
あるのだ。感心なものだな・・・。
看護師が純子の傍までやってきて「診察室にどうぞ」と告げる。
「あのう、婚約者も一緒に診察の結果を聞いてはいけないものでしょうか?」榎本がそう尋ねると
「先生からご本人様にお話があるそうですので」看護師はそう答えると純子を診察室に入るよう促した。
10分後、純子はどうしたものかこれ以上ないというくらい真っ赤な顔で診察室から出てきた。
「あおとせ、いや、純子、どうだったんですか?予定日はいつですって?」
「・・・せ、せんせいが貴方にも話があるって・・・行って!」
「え?」
早く早くと言いながら、純子は診察室に入るよう榎本を急かすのだった。
そして10分後、「ありがとうございました」と丁寧に医師と看護師に頭を下げ、診察室から出てくる
榎本の姿があった。ちらと純子を見やると、先ほどより一層顔を染めてブルブルと小刻みに震えている。
榎本は爆笑したい気分を必に抑えていたが、ニヤニヤと口元が緩むのを止められない。
「純子、もう帰ろうね」榎本はうつむいたままの純子の手を取った。

310 :
  ++++++++++++
車中の二人にしばしの沈黙が訪れた。
「青砥先生、大丈夫ですか?」
「だ、大丈夫・・・やぁ、だいじょう・・・ぶじゃ、ないかな。えっと、ご、ごめんなさい。
私、自分でも何が何だか分からないのよ。でも本当にごめんなさい・・・」
榎本は静かに純子の手を握る。「青砥先生、私を見てください。こっちを見るんです」
つくずく申し訳なさそうに榎本の方に視線を向けた純子の顔を見て、榎本はもう笑いを止められない。
「く、くっ・・・あはははは!」
「もう、だから謝っているじゃないの!笑うなんて酷いわ!もう、早く車出してよ」
「はあ、あ、すみません、つい」
しまったと榎本は思ったがもう遅いようだ。純子は口を尖らせ、ぷいっと明後日の方を向いてしまった。
「青砥先生、今度は私が謝る番ですね。すみません、笑ったりして。こっちを向いてください」
「嫌よ、もう貴方の顔なんて一生見ないんだから」
「そんなこと言わないで。私を見てください」
「嫌ったら、イヤ!」
「純子、僕の顔を見なさい!」
  ++++++++++++
女性の医師が榎本に話したのはこういうことだった。
「青砥さんが心身ともに『勘違い』してしまったのは、どうも最近お友達の結婚式に出られたことが
きっかけのようですね。
お友達が、いわゆるデキ婚をしてしまった。そしてその結婚式に来ていた
青砥さんのお友達は殆どが結婚していて、自然と赤ちゃんの話題になったそうなんです。
まあ、ご本人にはそれほど自覚が無かったんでしょうが、自分もいい歳だし好きな人もいる
好きな人の子供を宿したいーーそう思うのはごく当たり前の心理であって、決して貴方を偽ろうとか
困らせてやろうということじゃないんです。想像妊娠というのは面白いもので体調不良という主観的な
症状も出てきますが、検査データという客観的症状も出てくるんです。市販の妊娠検査キットに陽性と
表示されれば、赤ちゃんが出来たと思うのは当然といえば当然です。胸も張っていましたからね。
こういった場合、妊娠したと思い込んでいただけに、ご本人は喪失感に襲われることが多いですから
婚約者の貴方が、十分に青砥さんを気遣ってあげてください。今日の診察でも婦人科的に何の所見もなく
健康そのものですから、お互いの気持ちが子供を望めば、いつでも授かるでしょう。
「あんな綺麗な気立てのいい女性に愛されて、貴方、幸せね」年配の女性医師は笑顔で話を締めくくった。
「何だ、この喪失感は・・・。この二日間というものすっかり父親になったものと思っていたんだから
無理はないか・・・」そう感じる一方で「よかった、セーフだ」と感じてもいるこのアンビバレンス
これが恋人を妊娠させたかもしれない男の本音なのだ。
榎本が診察室を出ようとすると純子にそっくりな男の子と榎本に瓜二つの女の子がバイバーイと
手を振って先に診察室を出て行った。その後ろ姿に寂しくもほっとして榎本もまた手を振った。
  ++++++++++++
「青砥先生。女性の貴女ほどではないでしょうが私はなんだかぽっかりと心に穴が開いたような
感じです。この気持ちは貴女としか分け合えませんね、そうでしょう?」
純子が小さくうんうんと頷く。
「じゃあ、これから食事にいって家に帰ってゆっくり話をしませんか。さっきまではいた私たちの子供の
話と、これから私たちの元にやってくる子供の話も」
「それ、いいかも・・・」
榎本が両手を広げると純子はその胸に体を預けた。「好き」と言いかけて止めた純子に榎本が聞いた。
「ところで。今日は安全日ですか?」
2年後、この産婦人科の玄関から男の子を抱いて出てくる自分たちがいるなどとは
この時、ふたりは知る由もなかった。

311 :
続きをと言ってくださる方がいたので書いてみました
想像妊娠だったという安易なオチしか思いつかなかったです
期待はずれなら失礼
笑ってコラエテください
失礼しますた

312 :
>>311
GJ!
アイアイが出てくる辺りから盛大にフイタww コーヒー返してw
生命保険とか学資保険とか、榎本さん現実的すぎるww
葉くんもさりげなく登場してて、うまいな〜
話のテンポも良くて面白かった
また投下してください!

313 :
>>312
う、嬉しいです
なんか焦って書き上げたので青砥先生の女心をヒシヒシと感じる榎本さんの心情も
書きたかったのに盛り込めませんでした
同じネタでしっとり風味もトライしてみます

314 :
何度も読み返したんだけどアイアイがどこに出てきたかわからなかった。
ゆっくり読んでも読み飛ばす癖があるので見落としてるかもしれない。
誰か教えて。

315 :
>>314
アイアイが出てくる→会田愛一郎の名前が出てくる という意味です
混乱させてごめんなさい

316 :
あ、やっとみつけた。
愛田さんよおさらば。
これね。

317 :
慌てる榎本さんが良かった、GJ!

318 :
GJの連発いいですね
話の流れを削ぐようですがドラマ版榎青を投下します
登場する街は「黄色い涙」のロケが行われたところです
良かったら読んで下さい

319 :
男のほうが女よりも嫉妬深い。青砥は榎本と付き合い始めてそう思うようになってきた
残りの人生は生まれ故郷で過ごしたいと願う依頼人の為、青砥は一泊二日でA県の外れにある小さな街に赴いた
「それで、土日はいなかったのですか」
仕事が終わった後青砥の部屋を訪れ、土産の麩饅頭を麦茶と一緒に出された榎本が呟いた
「ええ、依頼人の希望でしたから…」
何故か少し歯切れの悪い返事を、休日なので髪の毛は結ばないで眼鏡にルームウェア姿の青砥がした。確かにその街には仕事で行ったのだが、青砥のするコトはほとんど無くて、依頼人である高齢の女性と一緒に街の観光をしただけで終わった
昼間は有名な戦国武将に縁のある寺に訪れ、夕方は食事を奢られた料亭の近くで行われた小規模な七夕祭りを見て歩いた
(何か、おばあちゃん孝行する孫みたい)
こんなコトで報酬を貰うのが悪くなってきた。そう思って依頼人に寄り添って歩いていると、十代の少女達がかなり集まる場所があった
どうやら数年前商店街でロケがあった映画の写真が沢山飾られていた。彼女達の目当てはその写真の中にいるアイドル達らしい
(あっ、この人榎本さんによく似ている)
こんなトコロでこんなカタチで、榎本を感じられて青砥の顔が綻んだ
「…さん、青砥さん」
「あっ、はい!何ですか、榎本さん?」
「それ、ヨモギ味ですよ」
緑色の麩饅頭を口にする青砥に榎本が注意を促した
「え?!ヨモギ、嫌い!!」
思わず冷えた麦茶で飲み込もうとするのだが、何故か口の中には青海苔と餡の味しかしない


320 :
(あれ?これ買ったのは私で、買う時確かに青海苔味だと聞いたわよね…)
眼鏡をかけ直す振りをして、チラリと榎本を見ると、同じ物を食べるその眼が笑っていた
(あ〜、また榎本さんにやられた〜)
仲間ではなく恋人として付き合ってみると、榎本は小学生かと思う悪戯を仕掛けてくる。大概は榎本以外の男性のコトを考えているとするから、要は嫉妬だなと青砥は悟った
「あっ、間違えた。青海苔の味がしますね」
いつも綺麗だなと思う手の中に残る、欠片の匂いを嗅いで言い改めた
(う〜、ムカつく〜)
思わず榎本の手にある欠片に喰い付いた
「……?!」
予想外の青砥の行動に榎本は戸惑う
それと同時に自分の右手を舐める青砥の顔にときめいてしまった
「青砥さん…」
放置された左手をその頬に伸ばして触れる
形の良い青砥の顎を掴むと、餡の香りがする唇と舌を吸って、夏らしく白いカーペットの代わりに敷いた花ゴザの上に押し倒した
青砥の髪がそこに広がって、何だか違う女を見下ろしているみたいで榎本の股間が疼く
「あの、するのなら…、あぁ!」
半袖のパーカーに手が伸びて、ファスナーが下ろされキャミソールが露わになる
(まずい、アレの鍵を開けちゃった…!!)
短パン越しに膨らみを感じる。一晩のうちに何度もイカされると、期待と不安がよぎる
「きゃぁ、あぁん!」
キャミソールを捲られ両方の乳房を掴まれる。それだけで榎本が喜ぶ反応してしまう自分の乳首(特に右手で愛撫される左側)を青砥は恨んだ
「近頃の青砥さんは、好きモノですね」
顔色一つ変えないで榎本が囁いた


321 :
「そ、それは心外です!」
眼鏡の奥に見える青砥の眼が一瞬で弁護士の時のそれに戻った。でもその頬はこの榎本の発言を認めると言わんばかりに赤くなった
「それじゃあ、貴女の胸に聞いてみます」
右手と唇が右の乳首を刺激し、左手はそれを阻止しようとする右の手首を抑えた。そして指を絡ませて素直になれと促してきた
「あぁっ!やらぁっ…」
以前仕事で仕方なく観たAVのブルーレイ。そこに登場する女性のような声が上がって、恥ずかしさのあまり思わず口を右手で塞ぐ
榎本とこういう関係になるまで、男性を知らなかった青砥のそういう仕草は初々しくて、余計に激しく責めてみたくなる
半袖のパーカーとお揃いの短パンが、下着と一緒に脱がされる
たとえ榎本でなくとも、男性ならば全裸よりいやらしく感じる場面だ
「青砥さんのここ、…みたいに柔らかい」
(そんな、恥ずかしいコト…!)
その和菓子を食べる度に思い出しそうで顔が真っ赤になった。思わず眼を瞑るとベルトを外す音が聞こえてくる。自分の体の上に榎本の体が重なって、やや荒い息も続けて聞こえてくる
「あぅ!はっ…!いぁぁ」
自分の中に侵入してくるものを感じて、またいやらしい違法のAVをなぞったような声が上がる
露わにされた乳房にニットタイが擦れる
いつの間に袖の無いサマーセーターを脱いだのだろうかと、関係ありそうで多分無いコトばかりを青砥は考えてしまう
そうでもしていないと榎本のコトばかり考え、また直ぐにイカ…、いや絶頂に達してしまう。そんないやらしい自分が嫌で、青砥は必に何かに耐えていた


322 :
(そういう顔って、余計に遊びたくなる…)
自分しか知らない青砥の中では、分身が絡めとられて殊更腰を動かしたくなる
「け…い……」
消え入るような微かな声で苗字でなく名前を呼ばれるとやはり嬉しい
背中に回った青砥の細すぎる両手がギュウとシャツを握り締める。タイが邪魔に思えてきて外す。花ゴザの上にどちらかの汗が落ちる
「やぁ……、それ、あぁ!」
パーカーから腕を抜いてキャミソールだけの姿にすると、この体と体の繋がりだけに心が奪われてゆくのに不安を覚えて、青砥のほうから離れようとする
それによって中に収まっていたものがスルリと抜けてしまい完全に離れた
「逃げないで!」
珍しく榎本のほうに余裕が無くなって、声が大きくなる。汗で濡れた前髪の間から見える眼が今にも涙を流しそうだ
そこで眼鏡をしてない素顔の榎本に気付く
「べ、別に、逃げたりなんか…」
ずり落ちそうな眼鏡を直しながら青砥が呟く
その一言で安心したのか、榎本が青砥を抱き締める。シャツの前が開き切っているから、心臓の音が伝わってくる
(いつもの、榎本さんじゃないみたい)
本当に小学生みたいだなと思った
もっとも小学生なら皺くちゃになり汗の染みたズボンから何かを出したままにしないし、それを再び青砥の中には入れないだろう
「ふっあぁ!あぁぁー!」
抑え切れなくなった欲情が迸る。邪魔だなと思ってズボンが部屋の片隅に追いやられた
「そこ、やぁ…ぁあ!」
激しく突かれて恥じらいを忘れ青砥が叫ぶ
乳房の上にまで捲れたキャミソールに、髪と汗が垂れてきた


323 :
顔だけでなく体全体が赤味を帯びている青砥の、一番熱が籠っている場所に何度も責め立ててゆく。息が次第に荒くなって榎本の首筋にかかる
(そろそろ、イクかも…)
本音から言えばもう少しこうしていたいが、ああいう青砥の顔を見るのも好きだからか、指を繋がった部分の手前にある突起に伸ばして触れてみる
「いやぁぁ!さわらぁ、あぁぁー!」
何度も擦れて敏感になり過ぎた突起を、いきなり抓られ電流が走ったみたいに体が震えた
「こういう純子さんの姿…、悪くない……」
冷静そうにみえても榎本のほうも一杯らしい。これで孕んでしまえと正直思った
それから直ぐに青砥の中で精を放った
野分を思わせる激しい行為の後も、何となく二人は繋がっていた
どこかの公園からか蝉の鳴き声がする
「あの、重いのと、…行きたいのですが」
生理的要求を満たしたいと、恥ずかしそうに青砥に言われて榎本は仕方なく体を離した
テーブルの上にある生温くなった麦茶を飲み干すと、そこに置いた眼鏡をかけた
花ゴザが酷く濡れていたので、どうせ洗うからとシャツを脱いでそれで拭いた
「あっ!そんなの、雑巾持って来ます!」
下着姿の青砥が慌てて阻止する
「着替えならありますから、別に良いです」
お泊りセットも用意してきたと暗に告げる
「それよりも、続きは?」
「……あっちで」
暑いのでベッドよりも水風呂が良いと勧める青砥だった

〈おそまつ〉


324 :
>>311
GJ!榎本さんの妄想の加速っぷりが笑えたw
ちょこちょこ顔出す愛田さん他が良い味出してます。
>>323も乙です。

325 :
チーム榎本の盆休みの続き…
急かすわけじゃないが正座して待機してる。

326 :
>>325
チーム榎本の盆休み、書きあがったんですが
予想通り、エロに到達するまでがものすごく長くなってしまって。
途中経過をばっさりカットしてエロ部分のみ一回で掲載するか
途中経過こみで何回かに分けて分割投下するか
どちらがよろしいでしょうか

327 :
途中経過も是非ください
挿入するだけがエロじゃないさ
榎本の葛藤が見たいw

328 :
女子のエロは途中の過程が大事だからな。

329 :
おおー!!長いほうが大歓迎です〜。是非途中もください。

330 :
コメントくださった方々、ありがとうございます。
お言葉に甘えて途中経過から投下させて頂きます。
今回投下部分にエロはありませんので、興味の無い方はタイトル除けお願いします。
××××××××
 榎本の祈り虚しく。旅行当日の朝、東京の空は晴れ渡っていた。
 それどころか、天気予報によれば、今日から向こう一週間は、列島全体で晴れが続くと爽やかな笑みを浮かべたキャスターが太鼓判を押してくれた。
 荷物のチェックをしながら、榎本は、淀んだ目つきで空を見上げた。
 ――やはり、偶発的な災害に頼ったのが間違いの元でしたか。自身の手で何とかせよ、と。そういう意味だったのですか。
 実際、前日ぎりぎりまで悩んだのだ。
 榎本の技能を持ってすれば、宿泊先のホテル、あるいは新幹線の予約など、セキュリティに守られたありとあらゆるシステムに介在することが可能だ。
 何しろ、時期はお盆。どちらもキャンセル待ちはびっしり詰まっていることだろう。システムトラブルに見せかけて予約をキャンセルしてやれば、それだけで事は足りた。
 それを押し留めたのは、純子の笑顔。
 榎本さんと旅行に行けるのが楽しみです! と臆面もなく言いきってくれたその笑顔を思い浮かべると、どうしても、最後の一押しができなかった。
 まさかばれることはあるまいが、もしも万が一にも、榎本のせいで旅行に行けなくなった、などと知れたら、あの笑顔がどれほど曇るか……それを考えるだけで、胸が痛んだ。
 と言って、全てを諦めて吹っ切ることもできず、胸中でぐずぐずと悩み続けた結果が、これだ。
「……ほんの数日の辛抱です」
 ボストンバッグを抱え上げ、滅多に履かないスニーカーに足を突っ込む。
 着慣れないTシャツに薄手の上着にジーンズ。鏡に映る自分は、暗い表情も重なって、見事なまでに似合っていない。
 純子や芹沢に笑われなければいいが……とため息をつきながら、榎本は、待ち合わせ場所である東京駅へと向かった。
 もちろん、このときの榎本は知るよしもなかった。
 決定打を放つことは無理だったとしても、システム介入は実施しておくべきだったと、後にぬほど後悔することになろうとは。
「あ、榎本さあん! こっちです、こっち!」
 待ち合わせ時刻の10分前。既に、純子も芹沢も到着していた。
 純子は夏らしい白と水色のワンピース。芹沢は……
「よおえのもっちゃん! 珍しい格好してるから、一瞬誰かわからなかったぞ!」
「……それはこちらの台詞です」
 赤を基調とした派手なアロハシャツに白いハーフパンツにサンダル、とどめにサングラスをかけた芹沢の姿は、どこをどう見ても弁護士には見えなかった。どちらかと言うと、あまり同類には見られたくない類の人種に見える。ある意味、よく似合ってはいるが。
「だって夏だろ? リゾートホテルだろ? 旅行だろ? どうせならぱーっと派手に行きたいじゃないの」
「素敵ですよ芹沢さん! そうですよね、せっかくの旅行ですもんね!」
「おう。青砥もよく似合ってるぞー。榎本は……あれだな。お前、ちょっとは笑え。夏らしい爽やかな笑みを浮かべろ。こう、白い歯をキラッと」
「お断りします」
「冗談だよ冗談! 青砥、新幹線の時間大丈夫か? そろそろホームに行くか」
「はい! 駅弁買いましょうね! 旅の醍醐味です!」
 浮かれまくる弁護士二人に見えないようにため息をついていると、脇腹をつつかれた。
 振り向くと、純子が満面の笑みで「よかったあ」と囁いた。

331 :
「榎本さん、来てくれたんですね」
「……行く、と約束しましたから」
「服も、ちゃんと買った奴を着てきてくれたんですね」
「…………約束しましたから」
「似合ってますよっ。安心してください」
 榎本の格好を一瞥して、純子は、大きく頷いた。
「ちょっと心配だったんです。榎本さん、乗り気じゃないみたいだったから。ずーっと浮かない顔をしてましたし」
「…………」
「嫌だったかな、迷惑だったかな、って。無理に誘って悪いことしたかな、って思ったんですけど……でも、どうしても榎本さんと一緒に旅行に行きたかったんです! わたしのわがままで、無理言ってすみません」
「……いえ……」
 勢いよく頭を下げられて、ふわり、と、シャンプーの香りが漂ってきた。
 一瞬だけ見えたうなじ。その瞬間よみがえったのは、デパートの更衣室で、ほんの一瞬とは言え抱いてしまった……
「どうして僕なんかと」
 何だよグリーン車じゃないのかよーまあでもお盆じゃなあ。席が取れただけラッキーだったかーと、大騒ぎしている芹沢を横目に。榎本は、ぼそぼそとつぶやいた。
「青砥さんには、いくらでもご友人がいらっしゃるでしょう。芹沢さんは毎日顔を合わせている職場の上司ですし、僕は、この通り面白いことの一つも言えません。なのに、どうしてわざわざ」
「うーん、そう言われると、わたしも何でかなあって不思議なんですけど」
 榎本の挙動不審ぶりには気づいていないのか。純子は、無防備に身体を寄せて、いたずらっぽい笑みを浮かべた。
「芹沢さんのあんな格好、職場では絶対に見れませんからね。毎日付き合ってる上司だからこそ、旅行で羽目を外すところを見てみたかった、っていうのもありますし」
「……はあ」
「榎本さんとは、知り合って数ヶ月ですけど。会うときはいつも業務モードじゃないですか」
「…………」
 それは確かに否定のしようもない事実だった。いや、強いていえば、以前、芹沢の秘書が出演するという舞台に誘われたときは休日だったが。普段と何か違っていたか? と聞かれれば、首を振るしかない。
「普段の榎本さんてどんな感じなのかなあ、とか。羽目を外した榎本さんの姿も見てみたかった、とか……後は、もっと単純に、思い出が欲しかった、とか」
「……思い出」
「榎本さん、自分は面白いことの一つも言えない、っておっしゃっておられましたけど。別に、無理して面白いことなんか言わなくてもいいんですよ」
 純子の笑みから、その真意を読み取ることはできなかった。
 いや、真意、というほど、深い意味はなかったのかもしれないが。
「わたし、榎本さんのこと、つまらない人だなんて思ったこと、一度もないです。つまらなかったら会いに来たりしませんよ?」
「…………」
「あ、芹沢さんが呼んでますね。そろそろ時間! 行きましょう、榎本さんっ」
「……はい」
 腕を引かれて、素直に歩き出す。
 朝は、これ以上ないほど淀んでいた心が、ほんの少しだけ晴れたような気がした。
 新幹線に乗り込み、三人並んで腰掛ける。
 お盆なのでこんな席しか取れなかった……と純子は恐縮していたが、むしろ並びの席を確保できただけでも大したものだろう。
 わたしが一番身体が小さいですから! と言い張る純子を中央に挟む形で芹沢と榎本も腰を下ろす。
 しばらくの間、普段の数倍テンションの高い純子があれやこれやと話題を振って来たが。
 内容の割には値段の張る駅弁を食べ終えたところで、緊張の糸も切れたのか。榎本の肩にもたれかかるような形で、うたたねを始めてしまった。

332 :
「……芹沢さん」
「寝かせといてやりなさいって。どうせ青砥のことだから、興奮して昨日はほとんど寝れなかったんだろ。目的地までは後二時間くらいだ。何なら、榎本も一眠りしたら?」
「いえ、そうではなくて、その」
「何? 俺に青砥の頭を預かれって? それは無理ってもんだよえのもっちゃん。体格差を考えてくれる?」
「…………」
 確かに、純子が芹沢にもたれかかった場合、その頭は二の腕辺りに預けることになるので、さぞ座りが悪いだろう。榎本の肩に頭を預ける純子は実に幸せそうな寝顔を見せていて、無理に起こすのもためらわれた。
 というよりこれは嫌がらせですか。何で今日の青砥さんのワンピースはそんなに胸元が開いてるんですか。よりにもよってノースリーブなんですか。僕の腕に何だか柔らかいものが触れてるんですが、あなた、気づいてないんですか。
 忘れよう忘れようと努力していた記憶がよみがえり、一人悶々としていると。
「それよりさあ、えのもっちゃん」
 純子を挟んだ向かいから。サングラスをかけているにも関わらず、一目で面白がっているであろうことがわかる笑みを浮かべ、芹沢は言った。
「結局、お前、その服も水着もぜーんぶ青砥に選んでもらったんだって?」
「…………」
「で、お前も青砥に水着を選んでやったんだろ? 青砥が自慢してたぞ。榎本に可愛い水着を選んでもらったって」
「…………」
 職場で何を言っているのだ、と、榎本が胸中で純子を罵っていると。芹沢は、身を乗り出すようにして言った。
「当然試着とかしたんだろ。青砥の水着姿はどうだった? 一足先に拝んだ感想は?」
「……見てません」
「はあ?」
「青砥さんが着用される水着に、僕の意見は関係ないと思いましたので。サイズが合って青砥さん自身が気に入られたのならそれでいいでしょう、と言いました」
「はあっ!? 何だそりゃ!? 青砥はそれで納得したのか!?」
「……ええ」
 更衣室のトラブルを思いだし、自然と遠い目になるのがわかった。
 一瞬とは言え、純子を意識してしまった。劣情、欲情と呼ばれる感情を抱いてしまった。
 とてもではないが、冷静に純子を見ることなどできそうにもなかった。試着した純子に大分しつこく粘られたが、先の言い訳を繰り返すと、何とか納得して引き下がってくれたため、結局、榎本は純子の水着姿を見てはいない。
 それでよかったのだと思う。見てしまったら、恐らく、脳裏にその姿が焼き付いて離れなかったことだろう。それからも何度となく純子は備品倉庫に訪れていたが。果たして理性を保つことができたかどうか……
「どうせ泳ぐときに嫌でも見ることになるのに無駄な抵抗だな」
「…………」
 榎本の内心の葛藤など露知らず。芹沢に鼻で笑われた。旅行が終わったら彼には色々と覚悟してもらおうと心の中で決意していると、「榎本」と、意外に真面目な口調で、名前を呼ばれた。
「お前にとっちゃありがた迷惑な話だったんだろ、今回の旅行は」
「…………迷惑とまでは言いませんが」
「ってことはありがたくもなかった、ってことか。乗り気じゃないだろうってのは、顔見りゃわかるから隠さなくてもいいよ」
「…………」
「でも、お前は来ただろ、結局」
「……約束しましたから」
「でも約束した相手が俺だけだったら、来たか?」
「…………」
「青砥と約束したから、だろ? そこは間違えるなよ」
 そう言って、芹沢は、年齢相応の余裕に満ちた笑みを浮かべた。
「ちっとは、その意味を真面目に考えてみてもいいんじゃない? いい機会なんだからさ」
「……はあ」
 芹沢は、果たして何を言いたかったのか?
 それを榎本が知るのは、もう少し先の話になる。

333 :
 最寄駅に到着したとき、時刻は昼の3時だった。
「もうチェックインできる時間ですよね? 先に荷物置いてきましょう!」
「だな。駅から近いってのがこのホテルの売りなんだよ。お前ら、俺に感謝しろよ!」
「もちろん感謝してます! さすが芹沢さん! 素敵です芹沢さん!」
 ぐっすり眠って長旅の疲れも吹っ飛んだのか、足取り軽い純子の後を追うようにして、その姿を見つめる。
 新幹線の中で芹沢に言われた言葉が妙に引っかかっていた。自分は約束したからとここに来たが、果たして芹沢との約束だったらどうだったか? 純子との約束だからこそ来たのではないか?
 その指摘は恐らく正しい。自分でも認めているからこそ、余計に自分の心がわからなくなった。
 ……どういうことでしょう。僕にとって、青砥さんは……
 目の前にそびえたつ大きな建物。最近できたばかりだという、リゾートホテル。
 そこで。榎本は、芹沢がやけに意味深な態度を取っていた理由をようやく思い知ることになる。
「……はい?」
 フロントにて。完璧な営業スマイルを浮かべる従業員の言葉に、純子は、目を丸くしていた。
「……一部屋?」
「はい。ツインのお部屋にエキストラベッドを用意してありますので、三人様でも問題なく泊まれます。申し訳ありません。最上階のもっとも景色のいいお部屋をご所望とのことでしたが、生憎このシーズンは予約が立て込んでおりまして……」
「ま、しょうがないよな。宿泊券をくれたのはクライアントだ。図々しくもう一部屋くれ、なんて言えないだろ?」
 唯一、全てを知っていたであろう芹沢は。爆笑をこらえていることが丸わかりの笑顔で言った。
「バスルームもリビングもあるスイートルームだから着替える場所には困りゃしないって。安心しろ、お前に手を出すほど俺は相手に不自由してない。それとも、まさか榎本がお前に手を出すとでも?」
「はあっ!? ちょっと芹沢さん! それは榎本さんに失礼です! 榎本さんがそんなことするわけないじゃないですか!」
「だったら別に何の問題もないだろ。第一、二部屋取ったらお前は一人ぼっちで寝ることになるわけだけど。せっかくの旅行なのにそれはいいのか?」
 芹沢の言葉に、純子は「はっ!」と顔を上げ、次いで笑顔で「それもそうですね!」と頷いた。
 そこで納得するのか。若い独身女性がそれでいいのか。
 ……などというツッコミができるような雰囲気ではない。
「楽しみだなあ、榎本」
 馴れ馴れしく榎本の肩を抱いて。芹沢は、ぐっ! と親指を立てた。
「俺が邪魔だったらいつでも言ってくれ。若い二人のためならリビングで寝てやるさ」
「…………」
 旅行が終わったとき、あなたの手元に何が残っているか。楽しみにしていてくださいよ、芹沢さん。
 わたしはエキストラベッドでいいですよー! ちょっと休憩したらテニスに行きましょうね! ウェアとラケットはフロントでレンタルできるそうですからー、とはしゃぐ純子を寝室に残し。榎本は芹沢をリビングまで連行した。
「どういうつもりですか芹沢さん」
「ん? どういうことって?」
「一部屋って何ですか。聞いてません」
「そりゃそうだ。言ってないもん」
「……確か、芹沢さんは、もし僕が行かないと言えば青砥さんと二人きりで行く、とおっしゃっておられましたよね……?」
 もしそうなったら、芹沢は純子と同じ部屋で寝るつもりだったのか。家族でもない若い独身女性と。

334 :
「さあ、どうだろうねえ。実際そうはならなかったからな。仮定の話に意味はないな。お前が行かないなら青砥も行かない、って言い出す可能性もあったわけだし」
 無表情のまま怒りのオーラを出す榎本を、芹沢は鼻であしらった。この辺りは人生経験の差というものだろう。悔しいが、芹沢に比べれば、榎本などまだまだ尻の青い子供ということだ。
「大体、何でそこでお前が怒るの。青砥はお前の何? お前ら、実は俺の知らないところで付き合っちゃってるとか?」
「……いえ、違いますが」
「じゃあまさか俺が知らないだけで青砥はお前の生き別れの妹だったとか、そんなオチでもつくのか?」
「…………いえ」
「じゃあ、別に俺と青砥がどこでどう泊まろうが、お前に怒られる筋合いなんか無いだろ。俺は独身だし青砥も独身だ。まあ、上司っていう立場利用して……っていうのなら責められるのもわかるけど、双方同意の上だったら、誰に文句を言われる筋合いもないよな?」
「…………」
 全くの正論に、返す言葉もなかった。
 うなだれる榎本の肩をぽんぽんと叩いて、芹沢は、にやり、と意地の悪い笑みを浮かべた。
「安心しろ。言っただろ? 青砥に手を出すほど、俺は相手に不自由しちゃいない」
「……はあ」
「まあ、可愛い上に有能な部下ではあるから、幸せになって欲しいとは思うけどな。何しろあいつはわかりやすい。私生活のテンションがもろに仕事に反映される奴だしな。あいつが幸せになってくれりゃ仕事の能率も上がって俺も幸せになる。一石二鳥だ」
「……はあ」
「というわけだから頑張れ、榎本。さっきの怒りの意味をよく考えろ」
 何を? と問おうとして。その質問は「榎本さん芹沢さん! 早く行きましょう!」という純子の声に阻まれた。
 テニスコートにて。
「えのもっちゃん。聞くまでもないだろうけど、テニス経験なんてある?」
「……ありません」
「だろうね。俺も無いよ」
 レンタルしたテニスウェア……当たり前だが短パンだった……を着用し。榎本は、どんよりした顔で椅子の上に正座していた。
「青砥があんまり張り切るもんだからついついOKしちゃったけど。これは……あれだな。やめとくべきだったな」
 榎本と芹沢の視線の先では、純子が「しっかり柔軟体操しなくちゃいけませんよ!」と言いながら、大開脚状態で前屈などをやっている。
 それだけなら芹沢も「あいつは色気がねえなあ」と笑って済ませたかもしれないが。何故か、テニスコートにいる他の客は男ばかりで。その客のほとんどが突然現れた妙齢の女性(=純子)の大胆なポーズに視線を向けているとなれば、話も大分変わる。
「……何でテニスウェアってのはああもスカートが短いんだろうな」
「知りません」
「青砥は若い女としてあれはいいのか。まあ自前のパンツってわけでもないだろうが」
「知りません」
「榎本。お前大丈夫か。顔が真っ赤だけど」
「知りません」

335 :
 半袖のポロシャツにミニスカート……いや、スコートというのだったか? 正直どうでもいい。
 見事な脚線を披露し、中が丸見えになっていることなど気にもかけず柔軟体操を続ける純子を直視できず。榎本は、その場に突っ伏したくなる衝動を必に堪えた。
 いっそこのまま逃亡したい。……が。
「お、青砥が他の男に声かけられてるぞ。おい榎本、助けなくてもいいのか」
「……芹沢さんが行けばよろしいでしょう」
「俺が助けちゃってもいいの? まあ行けって言うのなら行くけどさ。それで青砥が『芹沢さん素敵です!』とか言い出しても俺は責任持てないよ。俺から青砥に手を出す気はないけど、青砥から迫って来るんなら考えなくも……」
「行ってきます」
 不穏な台詞を口走る芹沢を捨て置いて、純子の元に歩み寄る。
 その傍らにはいかにも軽薄そうな若者が二人。あれやこれやと純子に話しかけていたが、歩み寄る榎本を見て……その無表情の裏にどす黒いオーラでも感じ取ったのか、びくっ! と身をひきつらせて「ごめんねおねーさん、邪魔しました!」などと言いながら逃げて行った。
「あ、榎本さん! 柔軟体操終わりました? テニスって意外とハードなんですよ! ちゃんと身体ほぐしてくださいね!」
「青砥さん。帰りましょう」
「はい?」
「あまりにも危険です。テニスはやめておきましょう。テニス以外でしたら何でもお付き合いします。芹沢さんも僕と同意見です」
「は、はい? 危険? あの」
「行きましょう」
「あ、ちょっと榎本さん!? せ、芹沢さーん! どういうことですかあ!?」
 ずるずると純子を引きずるようにコートから引き離す。芹沢は苦笑を浮かべていたが。とりあえず、止める気はないらしい。
「タイミングが悪かったな。他の女性客でもいれば、少しは違ったんだろうが」
「何ですかそれ!? どういうことですかあ?」
「俺も榎本もテニスなんてやったこと無いんだよ。来たばっかりで疲れてるのに勘弁してくれ。まあいいだろ。テニス以外にも、楽しめる場所は色々あるだろうさ」
「うううう……」
 未練がましそうにコートを振り返る純子を更衣室に押し込めて、榎本と芹沢もコートから撤退する。
 とりあえず、最初の難関はクリアした……とため息をつく榎本に、芹沢は面白がっていることが丸わかりの口調で囁きかけた。
「お前、いいのか?」
「はい? いいとはどういう意味ですか?」
「いや。こうなったら明日のプールは付き合わないわけにはいかないぞ」
「…………」
「お前らしくないね。行き当たりばったりで動くなんて」
 仕方ないだろう。
 とても冷静に考えることなどできなかったのだから。
 テニスができなかったことで、純子はしばらくの間膨れていたが。
 それでも、豪華なショッピングモールに付き合ってやると、笑顔を取り戻した。
 夕食はホテルのレストラン。スイートルームの客だけにふるまわれるというフルコースは実に豪勢で、普段、そういう食事には慣れているであろう芹沢すら、歓声をあげていた。
 生憎、榎本には味などわからなかったが。

336 :
今日はここまで。
明日、チーム榎本、水着になります。

337 :
>>336
乙です。
某所の続きよめてよかった。

338 :
某所?それってどこ?
この旅行の話ずっとこのスレで読んでたけど?

339 :
>>338
pixivだろ
ここで投下したSSをあっちでも出してる人いるけど正直ウザい

340 :
>>338
ドラマのタイトル+小説でググって見ればすぐわかる

341 :
>>339
おまえバカじゃないの
それがわかるってことはこっちもあっちも読んでるってことじゃないか
書き手がなんでこのスレに義理立てしなきゃいけないんだよ
低脳が

342 :
待ってましたGJ‼ ドラマの番外編みたいですっごく面白いです。

343 :
別にそれを批判する訳じゃないけど
どっちつかずの両投稿は、嫌われやすいよ
過剰な宣伝活動乙、って事になる
低脳ってやり返して、結局は書き手自身の価値を下げてるんだけどな

344 :
別に新しいのが読めるならなんでもいい。
今回は新しい部分があったからいい。
楽しみにさせといて新しい部分ないとほんとにがっかりだけど。

345 :
ここは匿名だから良いんだよ
売名したいならあちらでけにして欲しい

346 :
>>336
乙です。
榎本の嫉妬可愛かったw

347 :
そう言って貴重な書き手を追い出すような真似をする人って何なの?
スレを過疎化させたいわけ?

348 :
同じような話の繰り返しだな
某所の話は出すなって何度ループしたら気が済むんだ
ここの住人はバカなのか

349 :
>>336
乙です!
続き楽しみにしてます!

350 :
>>345
書き手自身は一言も某所の話なんか出してないだろ
書き手が「続きは某所で!」とか言い出したならともかく
読み手が勝手に両方読んで売名だの宣伝だの同じ話うざいとか何なの
嫌ならお前がどっちか読むのやめれば?

351 :
ここ以外にアップしている場所があったとしても、書き手本人がやっているなら、
問題ないと思う。作品は書いた本人のものなんだから。
ここでしか読んでいなくって、楽しみにしている人もいるんだから、書き手の気を
そぐような発言は止めてほしい。
嫌な人は、自分が読まないようにすればいいだけ。

352 :
自分も両方に投下しても、別にいいと思う。
まあ、ダブってる読者も多いだろうから、アップする時期は少しずらした方がまた読むんじゃないのかなとは思ってた。
ただ、今回に限っては、こっちで投下の仕方を聞いてるのに、そのあとあっちに行ったらもう投下されてたので、私はあれっと思った。
特にこの作品はここのリクエストが書くきっかけだと思ってたから余計に思ったんだよね。
まあ、問題にすることじゃないと思うからスルーしてたけど…。

353 :
元ここの書き手だった人が、いつの間にかあっちにばっかり新作あげて
このスレから影も残さずエスケープする気持ちがよくわかる。
何でこのスレは読み手様がこんなに偉そうなの。
読み手がいつどこを見てるかなんて書き手が知るわけないだろ。
このスレしか知らない人もいるように、あっちしか知らない読者も多いだろうに、いちいち投下のタイミングまで指図するとかどんだけw
読み手のリクエストに応えてスレに投下してくれたのに文句ばっかりつけられるって、俺が書き手でも逃げるわ。

354 :
書き手が去るのは向こうのシステムが合ってるから
今回は実際に逃げて向こうに先に投下してる訳で
こっちはついで、ってことで反発してるんじゃ?
向こうの書き手が全員あっちに投下後
すぐにここに投下されてもスレの活性化!なら
スレ名が「某所保管庫」になっちゃう
普通は逆だと思うけど、向こうで「2ちゃん投下済み」だと評価悪いのかな?

355 :
どっちを先に投下しようが書き手の自由じゃないか
マナーの悪い読み手ばかりがいるこのスレになんで義理立てしなきゃならんのだ
書き手だって過疎ってきたこのスレを一生懸命盛り上げようとしてくれているのに
こんなことで文句ばっかり言っていると、書き手はみんな某所に逃げるぞ

356 :
>>355
その意見に全面同意だわ
大体、うるさく騒ぐからもう何日も前に向こうで発表済みのものを再投下したのかと見てみたら
投下時間、何時間も変わらないじゃないか
しかもこっちの方が投下分量多い。
どんだけ両方に張り付いてる暇人多いんだよw
たまたま某所を先に見てたからって
ちゃんと未発表分も投下してくれたのに、逃げただのついで呼ばわりだの書き手が気の毒すぎる。

357 :
まぁギャアギャア騒いでるのは例の人だけなんだよね
自分みたいにあっちで書いてるのはこっちには書かないと自分なりのルール作ってやるのが賢明かな

358 :
他所のサイトの事は一切口に出さず、それで絡んでくる人は
無視するだけでいいのでは?
つーか、この件は次スレ立てるときにテンプレにすべきだと思う。

359 :
・某所の話題を出した人は荒らしとみなしスルーする
・書き手は自分の作品の扱いは自由、読み手は文句言わない
くらいはテンプレに入れるべきかな

360 :
何度もテンプレの事が話題になるけど、それ必要なのは一人だけなんだよね

361 :
一人とかわかる訳ないだろw
どんだけ自分に都合いいようにしか解釈しないの。

362 :
確かにやたら口汚く絡んで文句言ってるのは同じ感じの文章だ

363 :
某所ってどことかバカな質問してごめん
スルーすべきだったんだね
某所の場所はわかったけど、これからもこのスレしか見ないから書き手さんよろしく!

364 :
続き投下します。連投規制にかかるので前半部だけ。
後半部はまた後で。
前半部ではまだエロ無しなので嫌な人はタイトル除けしてください。

365 :
 宿泊一日目の夜。
 疲れたからもう寝る! と窓際のベッドを陣取った芹沢がいびきをかき始め。おやすみなさい、と中央に置かれたエキストラベッドに純子が横たわった後。
 入口側のベッドに横たわり、純子に背中を向けたまま、榎本は無言で指をすりあわせていた。
(……眠れない……)
 身体は疲れているはずだ。何しろ、昨日は緊張のあまりほとんど寝ていない。新幹線の中でも眠れなかったし、到着後はテニスで著しく精神力を持って行かれ、その後もウィンドウショッピングに散々振り回された。
 それでも、昨夜はまだ開錠作業なり雨雲召喚なりで時間を潰すこともできたが、今日はそれすらもできない。
 目を閉じれば、浮かんでくるのは今日までの様々な純子の姿である。
 具体的に言えば、更衣室の中で無防備に肌をさらけ出した純子だとか、新幹線の中で腕に触れていた柔らかな感触だとか、テニスウェアで披露された見事な脚線だとか……
(っ…………)
 身体のごく一部に血液が集中しそうになって、榎本はがばりと身を起こした。
 この状態のまま眠りにつくのはあまりにも危険です。頭を冷やさねば。
 二人を起こさないように、そっとベッドから抜け出す。決して純子の方には目を向けないよう、細心の注意を払い、寝室を出る。
 幸い、榎本が身に着けていたのはパジャマ代わりのTシャツにジャージ。このまま外に出ても、見とがめられることはないだろう。
 鍵とタオルを手に、そろそろと部屋を抜け出す。静まり返った廊下に出たところで、ようやく一息つくことができた。
 静かにエレベーターで屋上に上がる。最初は大浴場に向かおうかとも思ったが、他の客と顔を合わせるのも気まずいと、そのまま屋上庭園に向かう。
 振り仰げば広がるのは見事な星空だった。景色には何の文句もないが、榎本の心が晴れることはなかった。
 ……もう、このまま帰ってしまおうか。
 無謀な考えが一瞬頭をよぎるが。それを押し留めたのは、芹沢の不敵な笑みだった。
 ここで榎本が逃げ出せば、芹沢と純子が二人きりで残される。それは嫌だった。何故嫌なのかは説明できないが、とにかく嫌だった。
 いや、今この時点で既に部屋の中に二人きりで残されているのだが、今夜の芹沢は大丈夫だろう。
 あの睡眠薬の効果はよくわかっている。あのまま朝まで目を覚ますことはあるまい。
 このような事態を想定していたわけではないが、あまりにもうるさく騒がれた際の非常手段として持ち込んだものが早速役に立った、と、榎本が一人満足していると。
「榎本さん?」
 とんできた言葉に、心臓が盛大に跳ねた。
 振り向く。声から重々わかってはいたが。実際にその姿を認めると、動揺を押し隠すことはできなかった。
「青砥さん」
「うわあ、綺麗な星空っ! すごいですねえ」
「青砥さん、どうして……もしや、起こしてしまいましたか?」
「いえ、眠れなかったんですよう。新幹線の中で寝すぎちゃったせいですかね。それに、芹沢さんのいびき、ちょっとうるさかったし」
 内緒ですよ、といたずらっぽい笑みを向けられて、榎本は無表情の裏で舌打ちしていた。
 しまった。どうせならいびきもかけないくらい深い眠りにつかせるべきだった。
「榎本さんも眠れないんですか?」
「……ええ、まあ」
「わかりますっ! 旅行の夜ってそうですよねー。こんなに豪華なホテルなんて、わたし、初めてですっ! 榎本さん、よかったらご一緒させて下さい!」
「…………」
 嫌です、と言ったら純子は引き下がるのだろうか。本気で迷ったが、さすがに、口に出す度胸はなかった。

366 :
「……ええ、どうぞ」
「お邪魔します」
 榎本の隣に腰かけて、純子は星空をうっとりと眺めた。
 ……肩が、腕が触れています、青砥さん。
「…………」
 つつっ、と静かに身体をずらす。榎本の動きに気付いているのかいないのか。純子は微動だにしない。
 純子も、榎本同様、寝間着姿でそのまま上がってきたようだ。薄手の半袖パーカーの下はキャミソールとショートパンツ。屋上は薄暗いが、夜間でも最低限の照明は用意されているため、純子の姿ははっきりと見える。
 いつもとは違う、ゆるくまとめられた髪。コンタクトを外しているせいか、どこか焦点の合わないぼんやりとした瞳。むき出しになっている腕や脚……
「榎本さん?」
 突然立ち上がった榎本を見て、純子は驚いたようだったが。言い訳をする余裕もない。
 速やかに背を向ける。そのまま屋上から逃亡しようとして……
「ま、待ってください榎本さん! 突然どうしちゃったんですか!?」
 どんっ! と、背中に衝撃を感じた。
 振り向けない。振り向くのが怖い。背中に押し付けられているのは、これは……
「榎本さん……あの、ごめんなさい。邪魔するつもりはなかったんです。本当です」
「…………」
「でも……榎本さん、旅行の間、ずーっと不機嫌そうで……わ、わかってますよ!? 無理やり連れ出されて、迷惑だろうな、っていうのはわかってます! でも……榎本さんは、全然楽しくなかったですか?」
「…………」
「わたしは、楽しいです。榎本さんと一緒に旅行ができて、本当にすごく嬉しいです。今日一日、本当に楽しかった。明日もすごく楽しみです。眠れないのは、寝るのがもったいないって思ってるからですよ? それくらい……榎本さんと一日一緒にいられて、楽しいんです」
「…………」
「榎本さんは?」
 迷惑なわけではない。楽しくないわけでもない。
 誰かに旅行に誘ってもらうなど初めての経験で。目につくものは初めてのものばかりで、普段絶対に体験できないようなことも色々と体験できて。それは、素直に楽しかった。
 けれど、それを正直に伝えてしまえば、純子から「では何故不機嫌なのか」と問われるだろう。
 不機嫌なわけではない。ただ、怖いだけだ。
 このままでは、自分は純子を……
「……ええ」
 するり、と純子の身体を振りほどいて。榎本は、その顔を見ないまま、頷いた。
「そうですね」
 迷惑だ、楽しくない、と、明確に口にすることはできなかった。
 けれど、あまりに無機質で端的な言葉は、それ以上のダメージを、純子に与えてしまったらしい。
「あ……あの、ごめんなさい。わたし……一人で盛り上がっちゃって……あの、本当に……」
「…………」
「ご、ごめんなさい!」
 ばっ! と、榎本の傍をすり抜けるようにして、純子の姿が遠ざかっていった。
 胸を突き刺すような罪悪感に、思わず拳を壁に叩きつける。脳がしびれるような痛みが走ったが、構っている余裕はなかった。
「……僕は馬鹿ですね」
 傷つけるつもりはなかった。傷つけたくはなかった。
 自分の本音と、今の嘘と。一体、どちらが彼女を傷つけただろうか?
 答えの出ない問いを胸に抱え。榎本は、いつまでも屋上に座り込んでいた。

367 :
 結局、屋上で一晩を過ごす羽目になった。
 爽やかな朝。太陽の光が降り注ぐ中。榎本は、淀んだ頭をすっきりさせるべく、大浴場へと向かった。
 あまり他人と顔を合わせたくはないが、部屋のバスルームを使うよりはマシだろうと割り切ることにする。
 結局徹夜する羽目になったわけだが、幸いというのか、眠気はあまり感じない。精神的な疲労は重くのしかかっているが。
(……気まずい)
 大浴場の更衣室で時間を潰し、朝8時……他の客が増えて来たところで、渋々と腰を上げる。
 さすがに芹沢も目を覚ましている頃だろう。純子はどうしているだろうか。あれから部屋に戻ったのだろうか? 泣いていなければいいが。
 本当なら、このまま逃げてしまいたいところだが。生憎、荷物一式は部屋の中に残されている。こんなことなら鞄ごと持ち出せばよかったとため息をつきながら、下に降りる。
 静まりかえった廊下にて。恐る恐る部屋のドアを開錠し、中を覗きこんでみると……
「芹沢さん、朝食の後はプールですよプール! 今日は絶対付き合ってもらいますからね!」
「はいはいわかってますよ。けどその前に飯だな。和食、洋食、色々選べるみたいだけどどうする」
「レストランに行くんですか? ルームサービスも取れるんですよね?」
「どっちでも好きな方選べるみたいだな」
 あまりにもいつも通りの会話が響き渡って、その場に崩折れそうになった。
 何なのだこの平和な会話は。もしや、昨夜の出来事は自分の夢だったのだろうか……?
「あ、榎本さん、お帰りなさい!」
 そんな榎本の様子にようやく気付いたのか。振り向いた純子が、明るい笑顔で声をあげた。
「どこに行ってらしたんですか? 榎本さんを待ってたんですからね! さあさあ、早く着替えて来てください。朝ご飯食べましょう!」
「……はあ」
 純子に引っ張り込まれる形で、部屋に足を踏み入れる。榎本を見る芹沢の目が、わずかに細められたような気がしたが。それはほんの一瞬のこと。
「よう、榎本、ようやく戻って来たか。お前、どこに行ってたんだ?」
「……大浴場に」
 あー、ずるーい! 一人だけ朝風呂ですか! と騒ぐ純子を尻目に、寝室に向かい着替えを済ませる。
 先ほどの会話によれば、朝食の後はプールに向かうらしい。いっそ、徹夜したことを正直に話すか。そして体調が悪いから寝かせてくれと言えば、あの二人も鬼ではないだろうから無理に来いとは言わないだろう。
 いや、しかし……
 悶々と考え込みながら、榎本がジーンズに足を通したとき。
「おい」
 背後から声をかけられて、びくり、と背中がひきつった。
 振り向く。仁王立ちになった芹沢が、どこか険のこもった眼差しで、榎本を見下ろしていた。
「あの、何か」
 もしや一服盛ったことがばれたか、と、胸中で言い訳を探していると。
「お前、昨日の夜、どこに行ってた?」
「……はい?」
「出かけてたんだろ。大浴場とか言ってたけど、嘘だよな?」
「……嘘ではありません」
 実際、風呂には行ったのだから嘘はついていない。出かけた時間を曖昧にごまかしただけで。
 だが、どうやら芹沢には全て見抜かれていたらしい。

368 :
 徹夜明けには、太陽の光が目に痛い。
 しかし、昨夜の自分がした仕打ちをかけらも外に出さず、プールを楽しみにする純子の姿を見てしまえば。今更「嫌だ」などと言えるわけもない。
「……お前、これから泳ぐのにその眼鏡は」
「無いと見えないので外すわけにはいきません」
「お前、本当に泳ぐ気ある? そのパーカー脱げば? 何、お前の身体って、そんなトップシークレットにしなきゃいけないほどのものか?」
「勘弁してください」
 純子と買ったトランクスタイプの水着。その上から長そでのパーカーを羽織り、ファスナーをきっちりと閉める。
 眼鏡も外さず完全防備の榎本に、芹沢は大きなため息をついたが。無理に脱がせる気は、ないらしい。
 そういう芹沢は、純子が榎本にしつこく薦めていたビキニパンツタイプの水着だった。正直、既に50の坂を超えている身でよくあんなものが着れるなと感心してしまった。……年の割に立派な身体であることは、認めるが。
 男二人で更衣室を出る。大抵、こういうときは女性の方が時間がかかるものだが……
「あ、榎本さん、芹沢さん! こっちです、こっち!」
 呼びかけられて振り向けば。榎本が選んでやったビキニの水着を着た純子が、満面の笑みで手を振っていた。
 瞬間的に鼻血を噴かなかった己の精神力は大したものだ……と、無表情の裏で、榎本は密かに自分を称えた。
「すっごいプールですねえ! まだ朝が早いからほとんど貸切ですよ! ほらほら、二人とも行きましょう!」
「はいはい。朝から元気だねえ……しかし、その水着、よく似合ってるじゃないか」
「本当ですか!?」
「おお。馬子にも衣装とはよく言ったもんだな」
「それ褒めてます!? 絶対褒めてないですよね!?」
 きいっ! と怒ってみせる純子。だが、その目は笑っていて、本心では嬉しいのだろうということは十分に伝わってきた。
 視線が向けられる。遠慮がちに、けれど確実に。
「…………」
 よくお似合いです、と、一言告げてやればいい。榎本が選んでやった、オレンジ色のビキニ。白い肌の上に濃いオレンジはよく生えていて、夏の空の下で見ればまるでひまわりのようだ……と、実にらしくない感想が浮かんだ。
 けれど、それを臆面もなく口にできるほど、榎本は器用な人間ではない。昨夜のことを無かったことにして白々しく歓声を上げるほど、図太い人間でもない。
 目を伏せる榎本に、純子ははっきりと失望の色を浮かべたが。それ以上、何かを言われることはなかった。
 行きます! という宣言と共に、ほとんど人のいないプールにとびこむ。どうやら、純子はあれで運動が達者らしく、なかなか見事なホームで泳ぎ始めた。
「徹夜明けの癖に元気だねえ……お前は行かないの」
「…………」
「ま、お前も徹夜明けだもんな。無理されて溺れられても面倒だ。俺は適当に泳いでくるから荷物番でもしててくれ」
「……はい」
 芹沢の言葉に力なく頷いて、三人分の荷物と共にプールサイドに置かれたテーブルとイスを確保する。
 視線を向ける。芹沢がどこに行ったのかは既にわからなくなっていたが、純子の姿は、はっきりと目で追うことができた。
 日焼けしたことが無いのか、と言うほどに白い肌。あまりにも細い、力をこめたら折れてしまいそうな身体。昨日のテニスウェアで見事な脚線をしていることは知っていたが、水着姿になることで、そのスタイルの良さが余計に浮き彫りになっていた。
 ……抱きしめたい。
 水着姿を一目見た瞬間、真っ先に浮かんだ感想がそれだった。もちろん、告げることなどできないが。
 あの身体を抱きしめたい。自分の腕の中に閉じ込めて、誰の目にも触れさせたくはない。
 本音を言うなら、芹沢にすら見せたくはなかった。目が合った瞬間、すぐにバスタオルなり自分のパーカーなりを被せて部屋に連行したくなるのを、必に堪える羽目になった。
「……僕は……」
 ぐしゃり、と髪に指を埋めて、テーブルの上に肘をつく。
 芹沢から散々に考えろと言われた。自分の感情の意味を考えろ、と。
 何故嫌なのか。何故そんな思いを抱くのか。その意味を考えろ、と。
 わかっている。考えるまでもなくわかっているのだ。自分が彼女をどう思っているか。何故、ここまで彼女の存在に心を乱されるのか。振り回されるのか。
 自分は、彼女のことを……

369 :
※すみません! コピペミスりました!! 文章抜けてたので前の18/20は無視してください!
「隠さなくてもいいよ。どうせ眠れなかったんだろ。青砥のことが気になって」
「…………」
「青春だねえ、思春期だねえ、と言いたいところだけどさ……でもえのもっちゃん。らしくない。らしくないよ」
「……何がですか」
 芹沢の言いたいことがわからない。怒っているように見えるのだが、一体、何が……
「お前、昨日、鍵持って部屋を出たろ」
「……はい?」
「その後、お前が出かけたことに気付いた青砥が後を追った。そうなんだろ?」
「……どうして」
「どうして? お前もどうして気付かない? 普通さ、ホテルのドアなんてのは、鍵がなかったら開かないもんなんだよ。で、大抵のホテルはオートロックで、ドアを閉めたら鍵は勝手にかかる。まさか、密室専門家のお前が知らないわけじゃないよな?」
「…………」
「昨日の夜、お前と青砥の間に何があったのかは聞かないけど。青砥はさ、一晩、部屋から閉め出されてたんだぞ?」
「!!」
 芹沢の指摘に、顔から血の気が引くのがわかった。
 何故気づかなかったのか。普段の自分なら、当然その程度のことには思い当たったはずなのに。
「ま、俺も朝まで全然気づかずぐっすり寝てたから大きなことは言えないんだけどさ。朝起きたら驚いた。お前らは二人とも部屋にいないし、何があったんだと思ってドアを開けたら、青砥が廊下に座り込んでた。うっかり鍵持たないで朝の散歩に出た、とか言ってたけどさ。
 目は真っ赤に腫れてるし、無理してるのがばればれで見てられないっての。午前中はゆっくり寝てろって言ったんだけど聞きやしないであの調子だ」
「……申し訳ありません」
「俺に謝らなくてもいいよ。謝るなら青砥に謝れ」
「…………」
 正直、言いたいことは山ほどある。それならフロントに助けを求めればよかった、とか。自分が屋上にいることはわかっていたのだから鍵だけでも回収にくればよかったのだ、とか。
 けれど、それができなかった純子の心情も理解できるような気がして、昨夜よりもずっと強い後悔が押し寄せてきた。
 ……僕は、何をやっているんでしょうか、本当に。
「榎本さんっ。芹沢さんも! 何やってるんですか? 朝ごはん、届きましたよ!」
 結局、朝食はルームサービスにしたらしい。
 いつもと変わらない笑顔……けれど、よく見れば、その目を赤く腫らした純子が、ドアを開けて覗き込んできた。
「早く食べましょうっ。すっごく美味しそうですよ!」
「はいはい。わかったからちょっと待て」
 純子の呼びかけに、それこそいつもと変わらない調子で頷いて。
 芹沢は、一度だけ榎本に目を向けて、部屋を出て行った。
 徹夜明けには、太陽の光が目に痛い。
 しかし、昨夜の自分がした仕打ちをかけらも外に出さず、プールを楽しみにする純子の姿を見てしまえば。今更「嫌だ」などと言えるわけもない。
「……お前、これから泳ぐのにその眼鏡は」
「無いと見えないので外すわけにはいきません」
「お前、本当に泳ぐ気ある? そのパーカー脱げば? 何、お前の身体って、そんなトップシークレットにしなきゃいけないほどのものか?」
「勘弁してください」
 純子と買ったトランクスタイプの水着。その上から長そでのパーカーを羽織り、ファスナーをきっちりと閉める。
 眼鏡も外さず完全防備の榎本に、芹沢は大きなため息をついたが。無理に脱がせる気は、ないらしい。
 そういう芹沢は、純子が榎本にしつこく薦めていたビキニパンツタイプの水着だった。正直、既に50の坂を超えている身でよくあんなものが着れるなと感心してしまった。……年の割に立派な身体であることは、認めるが。
 男二人で更衣室を出る。大抵、こういうときは女性の方が時間がかかるものだが……
「あ、榎本さん、芹沢さん! こっちです、こっち!」
 呼びかけられて振り向けば。榎本が選んでやったビキニの水着を着た純子が、満面の笑みで手を振っていた。
 瞬間的に鼻血を噴かなかった己の精神力は大したものだ……と、無表情の裏で、榎本は密かに自分を称えた。

370 :
「すっごいプールですねえ! まだ朝が早いからほとんど貸切ですよ! ほらほら、二人とも行きましょう!」
「はいはい。朝から元気だねえ……しかし、その水着、よく似合ってるじゃないか」
「本当ですか!?」
「おお。馬子にも衣装とはよく言ったもんだな」
「それ褒めてます!? 絶対褒めてないですよね!?」
 きいっ! と怒ってみせる純子。だが、その目は笑っていて、本心では嬉しいのだろうということは十分に伝わってきた。
 視線が向けられる。遠慮がちに、けれど確実に。
「…………」
 よくお似合いです、と、一言告げてやればいい。榎本が選んでやった、オレンジ色のビキニ。白い肌の上に濃いオレンジはよく生えていて、夏の空の下で見ればまるでひまわりのようだ……と、実にらしくない感想が浮かんだ。
 けれど、それを臆面もなく口にできるほど、榎本は器用な人間ではない。昨夜のことを無かったことにして白々しく歓声を上げるほど、図太い人間でもない。
 目を伏せる榎本に、純子ははっきりと失望の色を浮かべたが。それ以上、何かを言われることはなかった。
 行きます! という宣言と共に、ほとんど人のいないプールにとびこむ。どうやら、純子はあれで運動が達者らしく、なかなか見事なホームで泳ぎ始めた。
「徹夜明けの癖に元気だねえ……お前は行かないの」
「…………」
「ま、お前も徹夜明けだもんな。無理されて溺れられても面倒だ。俺は適当に泳いでくるから荷物番でもしててくれ」
「……はい」
 芹沢の言葉に力なく頷いて、三人分の荷物と共にプールサイドに置かれたテーブルとイスを確保する。
 視線を向ける。芹沢がどこに行ったのかは既にわからなくなっていたが、純子の姿は、はっきりと目で追うことができた。
 日焼けしたことが無いのか、と言うほどに白い肌。あまりにも細い、力をこめたら折れてしまいそうな身体。昨日のテニスウェアで見事な脚線をしていることは知っていたが、水着姿になることで、そのスタイルの良さが余計に浮き彫りになっていた。
 ……抱きしめたい。
 水着姿を一目見た瞬間、真っ先に浮かんだ感想がそれだった。もちろん、告げることなどできないが。
 あの身体を抱きしめたい。自分の腕の中に閉じ込めて、誰の目にも触れさせたくはない。
 本音を言うなら、芹沢にすら見せたくはなかった。目が合った瞬間、すぐにバスタオルなり自分のパーカーなりを被せて部屋に連行したくなるのを、必に堪える羽目になった。
「……僕は……」
 ぐしゃり、と髪に指を埋めて、テーブルの上に肘をつく。
 芹沢から散々に考えろと言われた。自分の感情の意味を考えろ、と。
 何故嫌なのか。何故そんな思いを抱くのか。その意味を考えろ、と。
 わかっている。考えるまでもなくわかっているのだ。自分が彼女をどう思っているか。何故、ここまで彼女の存在に心を乱されるのか。振り回されるのか。
 自分は、彼女のことを……
「……だけど、言えるわけがないでしょう」
 わたし達、チームメイトですね! と、嬉しそうに笑っていた彼女の姿が思い出される。
 純子は榎本を男としては意識していない。意識していたら、あんなにも無邪気に榎本と旅行に行きたいだの同じ部屋でいいだのと言えるわけがないのだ。顔を赤らめることすらしないであっけらかんと頷く姿に、若い女性としての恥じらいは微塵も感じられなかった。
 純子にとっては榎本も(そして芹沢も)男の範疇には入っていない。男女の友情は成立しない、などと言う人がいるが。恐らく彼女にとっては十分に成立しうるのだろう。
 言い方を変えれば、自分は純子に信頼されている。今、自分が抱いている感情は、その信頼を裏切ることになる。だから、表に出すことはできない。
 自分の感情を整理して、再びプールに視線を向ける。
 とりあえず、昨夜のことは謝らねばならない。思いを正直に告げることはできないが、自分の感情に嘘はつけないのだから、無理に否定するのはやめよう。
 彼女に嫌われたくはない。用が無くても気楽に会いに来てくれる、そんな彼女を失いたくはない。ならば、隠せばいい。自分は、感情を表に出さないことは得意なのだ。今までだってできたのだから、これからだってできるはずだ。
 ……と、そんなことを考えたときだった。
「!?」
 思わず立ち上がる。プールサイドの端まで寄って目をこらすが、見える光景に変わりはない。
「青砥さん!?」

371 :
 迷わずプールに飛び込んだ。眼鏡をかけたままだとか、パーカーを着たままだとかに構っている余裕はない。
 全力で水をかく。周囲の客が驚いたような目を向けてくるのがわかったが、もちろん、そんなものにも構う余裕もない。
 地下にこもりきりの生活を送っているせいで、運動などできないと思われがちだが。これでも、学生時代から体育の成績はよかった。まとわりつくパーカーをものともせず、あっという間に純子の元まで泳ぎ切り……
「青砥さん!」
「!? え、榎本さん!?」
「だいじょう……」
 大丈夫ですか、と言いかけて。榎本の身体は、見事に凍りついた。
 対する純子の顔は、風邪ですか、と言いたくなるほどに真っ赤に染まっている。
「きゃあああああああああああああああああああああ!!?」
「も、申し訳ありませんっ」
 慌てて背を向けるが、見てしまった光景は、忘れてしまうにはあまりにも強烈だった。
 純子が、何度も水中に潜っていた。
 遠目に見たときは、溺れているのかと思った。純子も自分同様、昨晩は寝ていない。徹夜の身体にいきなりの水泳が堪えたのか、と、我を忘れた。
 が、駆けつけ……いや泳ぎつけてみれば。彼女は足がつった様子もなく、その場に立ち尽くしていた。
 両手で裸の胸を押さえるようにして。
「す、すいませんすいません! あの、泳いでる最中に……ブラを……落としてしまったみたいでっ……お、大声をあげたら、他の人に気付かれるじゃないですか!? こ、こっそり探そうと思ったんですけど、見つからなくてっ……」
「いえ、謝られる必要はありませんから」
 なるほど。状況は理解できた。何度も水中に潜っていたのは、水着を探していたのか。
 理解はできたが。この状況はどうしたものか。
「ど、どうしましょう、榎本さん」
「……とりあえず」
 落ち着け。落ち着け。とりあえず忘れろ。純子の窮地を救うのが先だ。それ以上に、下半身が固くなりかかっていることを彼女に気付かれるわけにはいかない。
 こうなると、パーカーを着たままとびこんだのは正解だった、と嘆息しながら、ファスナーを下ろす。
 自分の身体は、あまり人目にはさらしたくなかったのだが、この状況では仕方がない。
「青砥さん。とりあえず」
 びしょ濡れですが、これを……と、パーカーを手渡そうとして。
 いきなり純子が胸にとびこんできて、そのままの姿勢で凝固する。
「あ、青砥さん……」
 何を、と言いかけて、状況に気付く。
 榎本がパーカーを着たままとびこんだのが、監視員の目に触れたのだろう。「そこの人ー、服着たまま泳がないで下さいー」という注意が、ひっきりなしに飛んできていた。
 そして、その声が余計な人目を集めたのだろう。いつの間にか増えていた客の目が、榎本と純子に向けられていた。
 さらされる。上半身裸となってしまった純子の姿が。
「…………」
 それは、とっさの衝動。
 とびこんできた純子の身体を、両腕で抱きしめた。少しでも、その身体を他の男の目から隠したくて。視線に怯えて震える彼女を、守ってやりたくて。
「……榎本さん?」
 初めて直に触れた身体は、柔らかかった。
 二度と離したくないと、そう思ってしまうほどに。
〜〜後半部に続く〜〜

372 :
前半部終わり。長々と失礼しました。次で完結させます。
途中、重複投下してしまい申し訳ありませんでした。

373 :
>>372
うっわああああ。切ない!切ないよ!
でもすごい楽しみな展開!上着脱いじゃう榎本GJ!裸で抱きつく青砥さんGJ!

374 :
>>372
続き投下してくれてありがとう!
芹沢さんがいろんな意味でかっこいいw

375 :
もう連投規制リセット済みですかね……
後編、投下します。
今回はエロありです。

376 :
「榎本さん?」
 我に返ったのは、彼女の再度の呼びかけだった。
 そっと脱いだパーカーを羽織らせる。耳元で「これを着て、プールから出て下さい」と囁くと、純子は、真っ赤になって頷いた。
 もそもそと腕の中で着替えが行われる。どうしても胸元に目がいってしまう自分を叱咤激励しながら、渾身の精神力で目を閉じた。
「す、すいません、榎本さん。ご迷惑をおかけしてっ……」
「……いえ」
 するすると、パーカーを着終えた純子が、腕の中からすりぬけていった。
 とっさに引き止めたくなったが、もちろん、そんなわけにはいかない。
 彼女の身体がプールサイドに上がるのを見送った後、ため息と共に水中に潜る。
 幸いなことに、「落とした」という水着は、すぐに見つかった。
「ちょっとちょっと! お前ら、何やってんの!」
 水着を見つけたものの、一度プールから出たことで疲労感が押し寄せてきたのか、純子は既に泳ぐ気をなくしたようだった。
 荷物を置いたテーブルに突っ伏す純子とうなだれる榎本。二人の姿を見て、一人はつらつと元気そうな芹沢が、むくれた声をあげた。
「榎本、服着たままプールにとびこんだって? で、そのパーカーを何で青砥が着てるんだ?」
「状況は後でお話しますから、少し黙っていてもらえますか?」
「おい! 心配して来てやったんだぞ!? その言いぐさはないだろ!?」
 榎本の言葉に、芹沢は憤慨したようだが。本気で怒っているわけでもないようなのは、目を見ればわかった。
「……まあ、お前らも疲れただろ。今日一日、まだ時間はたっぷりある。部屋に戻って、少し休んで来たらどうだ?」
「…………」
「俺はまだぶらぶらしてるからさ。昼飯の時間になったら部屋に呼びに行くから。それまで、ゆっくり休んでろ。青砥も!」
「……そうですね」
 ちらりと目を向ければ、純子の顔色が悪い。徹夜明けの無理が今頃襲ってきたのだろう。
 さっきは勘違いで済んだが、今度は本当に溺れるかもしれない。
「僕は、部屋に戻ります。青砥さんも戻りましょう」
「……わかりました」
 榎本の言葉に素直に頷いて、純子も立ち上がった。
 着替えを終え、無言で部屋に戻る。寝室に行こうとしたところで、榎本は重大なことに気付いた。
 部屋に二人きりになる。
「青砥さんは、ゆっくり休んで下さい」
 本当は、すぐに昨夜のことを謝ろうと思っていた。だが、どうしても純子の顔を直視することができなかった。
「僕は、リビングで寝ますから」
 言って、背を向ける。自分の卑怯さが嫌になったが、顔を見てしまえば、どうしても先ほどのあまりにも無防備な姿を思い出してしまう。ようやく落ち着いた下半身が再び暴走することは想像に難くなく、そうなってしまえば、もう理性で止められる自信はなかった。
 彼女を傷つけたくはない。その一心で、寝室から離れようとして……
 ぐいっ、とシャツの裾をつかまれた。
「……青砥さん?」
「あの、先ほどは、ありがとうございました」
 榎本の服をつかんだまま、純子は、ぼそぼそとつぶやいた。

377 :
「本当に、榎本さんには迷惑ばっかりかけて……申し訳、ありません」
「……いえ、その」
「助けに来てくれたんですよね?」
 ぎゅっ、と指に力がこめられて、どくん、と、心臓がはねた。
「あんなに遠くにいたのに……わたしのこと、助けに来てくれたんですよね? わたしが溺れてると思って、それで来てくれたんですよね……? それとも、わたしの勘違いですか?」
「…………」
「榎本さんっ。こっち向いて下さい。わたしの顔、見てください!」
「…………」
 頑なに振り向こうとしない榎本に業を煮やしたのか、強く腕を引かれた。
 それが、理性を振り切ったきっかけ。
「っ……え、榎本、さん?」
「怖かったです」
「え? はい?」
「あなたが溺れてるんじゃないかと思って。昨夜は、僕のせいで眠ることもできなかったのに、無理をさせてしまって。僕のせいであなたに何かがあったんじゃないかと思うと、本当に怖かったんです」
「榎本さん……」
「昨夜の言葉は、嘘です」
 もう隠せない。もう我慢できない。彼女に嘘はつきたくない。
「本当は嬉しかったです。誘っていただけて、嬉しかったし、楽しかったです」
「…………」
「でも、怖かったんです」
「……怖かった?」
「僕が、青砥さんのことをどう思っているか。どうしたいと考えているのか。それがばれてしまうのが、怖かったです」
 それは、榎本なりの精一杯の懺悔であり告白だった。
 榎本とはまるで違う、華奢な身体。力をこめたら折れてしまいそうな身体。それを手に入れたいと思ってしまった。心だけでなく身体も欲した、自分の卑しい本音。
 軽蔑されるだろうと覚悟していた。ひどい、という罵声を浴びせられるだろうと予想していた。
 けれど、榎本の想像は、珍しいことに、全て外れた。
「……榎本さん」
「はい」
「あのとき、榎本さんが助けに来て下さったとき……わたし、思ったんですよ?」
「……何を」
「来てくれたのが、榎本さんでよかった、って」
 純子の言葉に、榎本の身体が固まった。
 それは、どういう意味ですか、と問おうとして。質問の間抜けさに、口ごもる。
「すっごく情けなかったんです。水着を落としたことにも気づかないなんて、わたし何やってるんだろうって。
 物凄く恥ずかしくて、助けを呼ぶこともできなくて、でも水着を見つけることもできなくて。ああどうしたらいいんだろう、って思ったとき、榎本さんが来てくれて……わたし、思ったんです。榎本さんでよかった。榎本さんになら」
「…………」
「……見られても、いいかな、って」
 ぴくり、と、身体が震えた。純子がそれに気付いたのかどうかは、わからない。

378 :
「本当に、思っちゃったんです。榎本さんになら見られてもいいって。は、恥ずかしいですけどっ……
 そんなに立派な身体ってわけでもないし、すごく恥ずかしいんですけど! でも、見られるなら榎本さんでないと嫌だって、そう、思っちゃったんです! ……あの」
「……はい」
「きっと、あのときは……とっさのことで。わたしも、びっくりして悲鳴あげちゃって、榎本さんに恥をかかせてしまって……その、ちゃんと見てなかったって思うんですけど」
「…………」
「見て、もらえますか?」
 泣きそうな声で訴えられて、榎本は、思わず天を仰いだ。
 自分は彼女には敵わない。きっと、一生。
 寝室に戻り、内側から鍵をかける。
 ルームキーが手元にある以上、例え芹沢が戻って来ても部屋には入れないはずだが……これは気分というものだろう。
 明りをつけるのは純子が恥ずかしがったので、カーテンもひかれたままの薄暗い室内で。
 ベッドに腰掛けて。純子は、ゆっくりとシャツを脱いだ。
「あの……あんまりじーっと見ないでもらえますか? あの、恥ずかしいので……」
「お断りします」
「……榎本さんは意地悪ですね」
「言い換えます。無理です……目をそらすことなど、できそうにありません」
 向かいのベッドに腰掛けて。榎本は、まっすぐに純子を見つめていた。
 恥じらいながら服を脱いでいく彼女を、綺麗だ、と、素直に思った。テニスウェアや水着姿も魅力的だったが。それよりも、榎本の視線を感じながら肌をさらしていく彼女の方が、余程魅力的だ、と。
「っ……ど、どうでしょう?」
 ふぁさり、と、シャツ、次いで下着を外して。両手で胸を隠しながら訴えてくる彼女に首を振って、やんわりと肩に手をかけた。
 そのまま、両手首をつかんで、無理やり引き寄せる。隠すものがなくなった上半身に口づけを与えてやると、「きゃっ!」と、小さな悲鳴が漏れた。
「あ、あの、榎本さん」
「黙っていて下さい。正直、我慢の限界です」
「我慢、って」
「あなたは気づいていなかったかもしれませんが。僕はずっと我慢していました。あなたをこうしたいと。あなたとこうなりたいと」
 言いながら、彼女の身体をベッドに押し倒す。両腕を万歳の形に押さえつけて、首筋に吸い付くと、「やっ!」と悲鳴をあげられた。
「や、やだっ。そんなところに痕をつけられたらっ……わたし、もう水着になれないじゃないですかっ」
「ならないで下さい。僕以外の男の前で、あんな格好は二度としないでください」
「あんな、って」
「他の男には、見せたくないんです」
 言いながら、肩に、鎖骨に、胸元に、一つ一つ自分のものだという証を刻んでいく。
 最初は抵抗していた純子だったが。その身体から力が抜けていくのに、長い時間はかからなかった。
「……榎本さんが、そんなことを言うなんて、意外です」
「そうでしょうか」
 ばさり、とシャツを脱ぎ、上半身裸になって、純子の上にのしかかる。
 眼鏡を外してサイドテーブルに置くと、純子の目が、意外そうに見開かれた。その頬が上気していった意味は、正直よくわからない。
 頬に手を当てて唇を奪う。舌でなぞると、意味を察したのか、純子の唇が薄く開かれた。
 内部に潜り込ませる。そのまま舌を弄んでやると、潤んだ瞳で睨まれた。
「んっ……」
 唇を重ねたまま、そろそろと手を滑らせていく。控えめな胸に触れてみると、その頂きは、既に固くなっていた。
 感じてくれている。そのことが、素直に嬉しい。

379 :
「んんんっ……」
 息苦しさを感じて唇を解放してやると、純子の顔は、真っ赤になっていた。
「……榎本さんが、こんなに慣れているとは思いませんでした」
「そうですか」
 慣れた覚えなどないのだが。そんなことを言えば、経験の有無を問われることになるだろう。それは、あまり好ましくない。
 曖昧な態度でごまかして、すっと視線を外す。
 片手で胸をまさぐりながら、もう片方の胸に唇で吸い付くと、「ひゃんっ!」という悲鳴が漏れた。
 そのまま舌で愛撫する。唇で形を辿るように胸をなぞり、含んだ頂きを舌先でいたぶってやると。もじもじと、榎本の身体の下で、自然と太ももが開かれた。
 求められていることが、素直に嬉しかった。
 固くなった下半身を押し付ける。びくり、と震える彼女に「優しくします」と囁きかけると、小さく頷かれた。
 太ももに手を這わせる。しっとりと熱を帯びた肌を堪能しながら、榎本を受け入れる場所に指を潜らせると。キスのときよりもよほど大きな、湿った音が響いた。
 最初は人差し指。次いで、中指。
 熱く潤んだソコは、榎本の指を難なく受け入れた。二本の指を、ピッキングのときよりもよほど注意深く動かすと、「やあんっ!」と、高い悲鳴が響いた。
「や、やっ……そこ、そこ駄目ですっ! やんっ!」
「……凄いですね」
 とろとろと、指を伝って、滴が溢れ落ちた。
 思わず視線を向けると、「そんなところ、見ちゃ駄目です!」と怒られた。
 そんなことを言われたら、余計に見たくなる。
「やだあっ!」
 悲鳴を無視して、太ももに手を当てる。ぐいっ! と押し開き、あらわとなったその場所に唇を寄せる。
 舌を差し入れる。指のときよりもずっと派手な声と大きな反応。ぐじゅぐじゅと、淫猥な音が響き渡って、純子の声に涙が混じり始めた。
「も……焦らさないで……」
「……青砥さん」
「お願い、早く」
 可愛いおねだりに頷いて、ジーンズと下着をまとめて下ろす。
 怒張したソレを入り口にあてがった瞬間、妙な感慨が、胸を走り抜けた。
 ――ずっと、こうしたかったんです、本当は。
「っ…………」
 優しくしてやりたかったけれど、いい加減、我慢の限界だった。
 一気に貫いた。既に十分に濡れていたソコは、大した抵抗もなく榎本を受け入れ、奥深くまで呑みこんだ。
 ゆっくりと腰を動かす。純子に苦痛を与えるわけにはいかないと、最初のうちこそ、そんなことを考えていたが。
 大きく脚を開いた状態で快楽に耐える純子の顔はあまりにも扇情的で。そんな我慢など、数秒とは持たなかった。
 後は夢中だった。ひたすら自分の欲望の赴くまま、彼女の身体を蹂躙した。
 きしむスプリングの音と、滴り落ちる汗。視線を落とせば、荒い息の下で、純子は、幸せそうな笑みを浮かべていた。
 ……ああ。
「っ……くっ……」
 長く堪えることはできなかった。
 一気に限界が近づいた。昂ぶりを堪えられず、そのまま内部で思い切り精を吐き出した。
 その瞬間、背中に回された純子の腕に力がこもった。榎本のソレを締め付け、最後の一滴まで絞りつくされた。
 弓なりにのけぞる身体を支える。同時に達したらしい純子に最後の口づけを落として、同時に、ベッドに倒れこんだ。

380 :
「榎本さんと、こんな関係になるなんて思いませんでした」
 昼食までは、まだ時間がある。
 ほんの少しでも休もう、と、二人でベッドに潜り込んだが。とてもではないが、眠れそうにない。
 それは、きっと純子も同じなのだろう。腕の中で身体をすりつけるようにして、純子は、ぼそぼそとつぶやいた。
「最初は、チームメイトだって思ってました。いつから、榎本さんのこと、こういう目で見ていたのか、自分でもわかりません」
「……それは、僕もです」
 自覚したのは、あの日……二人で買い物に行った日、になるのだろうが。恐らく、本当はもっと以前から意識してはいたのだろう、と思う。
「でも、意識しちゃったら、もうそんな目でしか見れなくなっちゃいました」
 うふふ、と笑いかけられ、鼓動が跳ねる。
 あまり惑わさないで欲しい。時間もないのに、もう一度、と言いたくなるではないか。
「榎本さん」
「……何でしょうか」
「今度は、二人きりで行きませんか?」
「…………」
 どこに、とは聞かない。それは愚問というものだろう。
「僕の甲斐性では、こんな豪華なホテルに連れていくことはできませんが」
「もうっ。そんなのどうでもいいですよっ! 榎本さんと二人っきりっていうのが重要なんです!」
 ぷうっ、とむくれる彼女が可愛らしい。
 反射的に唇を奪うと、積極的に求められた。しばらく無心にキスを続け、お互いに笑みを向け合う。
「芹沢さんが迎えに来ちゃいますから……今は、ここまで」
「では、この続きは夜に?」
「夜だって駄目ですよ!? 隣で芹沢さんが寝てるんですよ!?」
「それは、大丈夫です」
 まだ睡眠薬は残っています、と、心の中だけでつぶやくと。「もうっ」と純子は頬を赤らめた。
「何が大丈夫かはわかりませんけど。でも、駄目ですよ。その、旅行から帰ったら」
「わかりました。では、すぐに帰りましょう」
「駄目ですよ!? もう一泊するんですからね!? 明日です、明日!」
「……わかりました」
 不満はあったが、仕方がない。
 おーいお前ら〜〜飯行くぞ〜〜ドア開けろ〜〜という、呑気な声が聞こえてきて。
 渋々と身を離しながら、最後の駄目押しにと触れるだけのキスを交わして。同時に、ベッドから下りた。
〜〜END〜〜

381 :
これで盆休み完結です。
長い間お付き合い頂きありがとうございました。
後、今頃気づきましたが途中でタイトルが「盆休み」→「夏休み」に変わってました。
混乱された方がいらしたら申し訳ありません。

382 :
>>381
すごく読みやすかった
芹沢がちょっと可哀想でもあるけどw
執筆お疲れ様でした

383 :
面白かったよ、GJ
芹沢さん気の毒。ピエロ過ぎる

384 :
重複投稿が嫌われるのは、無断転載の火種だから
本人がコピペしたのか分からない
それが他の書き手にまで派生する
「別の場所に先に投下しました」って一言添えておけば良いとは思う
逆に2ちゃんで書いたもは「某所投下済み」って書いて
別の場所にUPするのが暗黙のルール
他の書き手を守るためでもある
重複しないようにしてる>>357が正しい意見だと思う
お疲れ様でした

385 :
盆休み乙でした!
長文なのに一気読みできた。すごい。
>>384
しつこい
お前だけのマイルール押し付けるな
それが本当にルールだって言うのなら、何で1のスレルールテンプレ考えてるときに誰も言わない?
スレ開始当初から注意書なしで某所に同じ作品投下してる書き手は何人もいたのに、今まで誰も突っ込まなかった?
気に入らない書き手にいちゃもんつけたいなら愚痴スレにでも行って誰にもわからないように吠えてろ

386 :
>>381
お二人さんにおめでとう!良かったね!
芹沢さんかやの外だったんだけど一人でプールでナンパでもしてたんだろうかw
気を利かせて時間つぶしてるのも大変だっただろうなwww
明日の夜も微妙な雰囲気感じて睡眠薬あるといえども眠るに眠れなかったりしてw芹沢乙〜www
完結お疲れ様でした!GJ!これからもよろしくお願いします。

387 :
>>381
お疲れ様〜。
続き楽しみにしていたよ〜。
時々入る、榎本の芹沢に対する決意?が楽しみだった。
淡泊かと思ったら、青砥と結ばれたとたん、積極的に変化するのに
笑った。

388 :
>>385
あなたが気に入らないのはここの読み手なんでしょ?
低脳で気を使う必要もないゴミだもんね
別サイトの小説、スレの活性化のために無断でこっちにコピペされても喜ぶんだろうね
良かったね
2ちゃん→別サイトは保管庫としてあっても
別サイト→2ちゃんだと単なる晒し
本人さんがそれに気付いたからもう良いよ

389 :
>>388
何でそんなに嫌味な言い方しかできないの
今回の件は、シリーズ物&未発表の続きも同時投下ってとこから、書き手本人の投下なのははっきりしてるじゃない
暗黙の了解かルールか知らないけど、発表済みのものは注意書入れろなんて一度も話題に上がらなかったのは事実なんだから
こういうことが考えられるから、今後は気をつけた方がいいと思います、テンプレにも入れましょう、って
それで十分じゃない?

390 :
じゃあ別所に投下済みの物は新しいところがあるかどうか書いてくれたらいい。

391 :
自分は妊娠ネタ書いた者なんですけど、何かこんなに書伐としちゃって辛いよ
書き手でもあるし読み手でもあるから双方の意見わからないでもない
双方が想法に配慮して続けていけばいいんじゃないでしょうか?

392 :
あ、すいません
「双方が双方に配慮して」の間違いでした
悲しいよ、そもそもせっかくみんな鍵部屋が好きで集まっているのに

393 :
とにかくこのスレを過疎化させてつぶしたい人がいるみたいだからね。
スルーしたらいいと思う。

394 :
場所をわきまえない馴れ合いをしたがる読み手と
誘い受けの書き手とすぐにカスだの出てケダのいうヒステリーと
キャラ崩壊してるジャンル末期ネタでスレが賑わっても
意味がない気がする

395 :
>>394
そう思うのならあなたが黙ってここを去ればよいだけでは。

396 :
スレの流れを読み返してみると
仮に今回、書き手が発表済みの部分について、これは某所で既にアップ済みですとか注意書入れてたとしても
同じもん投下するなうざいとか
宣伝売名はあっちでやれとか
どっちにしろ叩かれてたような。
といって、途中経過も見たいと要望したのは読み手の方だからカットするわけにも行かずだったわけで
何かかわいそう
板に詳しい人、ここらで一度、投下ルールまとめて欲しい。
この感じだとまだまだ暗黙のルールが潜んでそう

397 :
>>396
この板にはちゃんと某所についてのスレがあるから
まずそこで問い合わせるのがオトナの常識ですよ

398 :
>>394
同意。
レス増えてるなって覗いても馴れ合いレスの応酬ばっか。
余計なレスはせずなるべく黙って投下してほしい。
SSはキャラ崩壊したオナニー小説が多いし。
楽しみにしてるから頑張ってほしい。本当に。

399 :
最近のスレの流れ見てたら、心が折れた。
いくら2chとはいえ「オナニー小説」なんて二次創作自体を根本否定されるようなこと言われたら、さすがにSS書く気力が失せる。
今までレスくれた読み手さん、ありがとう。
私はもうここには投下しないけど、これからもスレ盛り上げていってね。

400 :
>>399
あなた書き手ナリでしょう。ほんとに工作もほどほどにしてね。

401 :
ナリかどうかはともかく、この流れから逃げ出す書き手はいるよなぁ
何様?って言いたくなる読み手が多すぎる。読み手様は神様なの?
投下してくれるだけで有難いのに、いちいち文句言うとか何なのさ

402 :
某所の話題出したやつ出て来いよ
お前のせいで荒れた
責任とれ

403 :
>>337は荒らしだったって事。今度からスルー。

404 :
荒らしに構うのも荒らし
こんなのテンプレ以前の心掛けだよ

405 :
>>381
今回作品もすごく好みだったし
こんな中ちゃんと投下して偉いと見直してたんだけど、
またあっちで愚痴ってるのは嫌な感じ。
黙ってたらいいのに。

406 :
>>405みたいなレスが一番タチが悪い。
少し前に「別サイトの話はするな」と出たばかりなのに、学習能力無いなぁ…
あの職人さんにまた投下してほしいなら、あなたの方が黙っておきな。

407 :
>>396
ここに無理に重複投下しなくても
続きは別サイトでやってる
ググって、って伝える方法も
別に今回のことをどうこういう訳じゃないけど
他スレでは見かけるよ
>>396が危惧するその理由で
作者が荒れないように重複を避けてる

408 :
>>405
作者本人を話題にするのは、どうかと思う
愚痴には正直もにょったし心象が良くないけど
他の作者さんのことも考えて、触れない方向でお願い

409 :
夏休みだからか、オトナじゃない人の書き込みが多いな

410 :
読み手は好き勝手に気に入らない住民、作品を罵倒しまくる癖に
書き手には作品だけ黙って投下しろ、何言われても黙ってろと要求するのか
怖いスレだな

411 :
ここ最初はすごい良スレだったのになあ…
いつの間にか…こんな事に…
どうしてこうなった
どうして… こうなった…

412 :
ちょっと見ない間に雰囲気悪くなったなあ
私も以前何度か投下した職人だけど、もう出来なくなったよ

413 :
そう言う終了宣言がこのスレを沈静化させると思ってる?
荒れさせたいだけなんじゃないの
もう来ないって砂かけしたいなら、無言の方が良いと思うけど
せっかくなので作品名も告げて去って
住民も覚悟出来ますよ

414 :
>>410->>413
こっからここまで全部自演といわれても不思議じゃない。
スレをストップさせる工作にしかみえない。

415 :
この論争を止めるにはどうしたらいいんですかね
ゴールが全く見えない
さすがにこの空気の中投下する書き手さんもいないだろうし

416 :
>>415
あなたが発言しなければいいと思う。

417 :
何だか高度のスルースキルが要求されるな

418 :
1のスレルール考えるときだって
作って作って言うだけで誰も動こうとせず
かといってまとめてくれた人がでた時には乙もせず
使うなと言ったのに勝手に改変して
ちょっと改変した奴に乙するようなスレだからねー

419 :
>>378
途中で芹沢がこなくてよかった〜,きっと彼は2人の変化にきづいてチャチャいれそう〜
挑発したり締め出したのさとしたり、ブラック榎本に眠らされたりいい仕事してた
プールで純子がスルリと抜けたときの榎本の心境とか最後にキスしあうとこ最高
ドラマや漫画は寸止めだけどエロまでいってくれるからスッキリ。すごく楽しかった、ありがとう!

420 :
大好きな書き手さんだったのに、影も残さずエスケープしてしまわれた。。。
もっとあの人の作品が読みたかったよ

421 :
>>420
スルー、スルー

422 :
嫌な思いしたでしょうが、たくさんの作品投下本当にありがとう。
作品大好きでした。ここにまた・・・なんて図々しい事はとても言わないけど書く事は止めないでね。 好きな人の方が圧倒的に多いんだから。

423 :
>>422
>>421

424 :
あーほんとだ。
でもきっと名前変えて書いてくれるよ。

425 :
読み手も書き手も2ちゃん初心者が多かったんだな
良くも悪くも人が増えすぎた

426 :
2ch上級者なんて寧ろみっともない

427 :
>>405や408がいなきゃ
向こうでの活動は続けてくれたように思うんだが
初心者の自分に誰か教えて偉い人
今回の書き手さん、ここまでされなきゃいけないような悪いことしたの?
関係ない場所での発言まで引っ張ってきて人格攻撃って、ただのいじめだと思うんだが

428 :
>>427
>>421

429 :
来る者は拒まず去る者は追わず。
人格攻撃、いじめってw大袈裟にスレチで大騒ぎするのみっともない
作家が突然いなくなるの別に珍しくなくね?

430 :
>>427
じゃあ一言だけ
あの書き手さんはいい人すぎて2ちゃんなんかに来るべきではなかった

431 :
>>430
私はあの人の作品好きだけど、ただ純粋にいい人だったらこっそり愚痴言ったり怖い目にあったとか言わないと思うよ。
ここで叩かれるのはある意味当然なんだから。

432 :
全レス返しするとか、長々と自分語りするような書き手なら、
追い出されてもある意味自業自得とは思うが、
今回話題の書き手は、一切そういうことやらなかったし、ちゃんと2chと別サイトの住み分けもしてたじゃないか。
それを一部の心無い「読み手様」が、やれ別サイトに投稿するのは気に入らないとか、あっちで愚痴ってるだの個人攻撃しやがったせいで…

433 :
>>431
普通に一般も見れる場所だったからこっそりって言えるのか
ここで晒されるの想定出来ずに呟いたんだろうなと
もうスレチだから消えます

434 :
大野のドラマものは、いつもこうして周り見えてないオバちゃんが大挙して押しかけて
大騒ぎしたあげく、最後はもう去りますだのいじめだのあの人かわいそうだのと
カルチャーセンターの後の茶飲み会か老人会かって感じの
仮想敵作りと犯人探しが必ず始まる。もう恒例でしょうがない。

435 :
>>434
わろた
もう終了でいいよこのスレ

436 :
大野ヲタって最低

437 :
>>434>>435>>436
また単発IDの自演がはじまったよー。とうとう化けの皮をはがしたね。

438 :
えっ??あの人住み分け出来てたか??
軽率な投下の仕方だったと思うけど。
ほかの書き手も迷惑してるんじゃないの??

439 :
荒らしを構うのも荒らし。スルーしなよ

440 :
>>436
今までのモメサレスもお前の仕業だろうが
クズ基地害

441 :
レス内に暴言を混ぜて褒められても実際微妙だし
褒めてるから荒らしじゃないって
錯覚させようと必だし
裏表の激しさから普通に裏で何やってんだと思うが
本人はバレてないと思ってんだよね
スレ潰し名人

442 :
本スレで、頭悪いから将棋のルールが分からず、女性棋士がどうイカサマしたのか
何度説明しても分からないおバカがいるように、ここにもおバカがいるみたいだな

443 :
嵐関連は全て某国の工作員がチェックするから仕方がない。

444 :
実際の竜王と榎本役の人が「魔王」つながりだとも知らないとは
おバカは怖いな

445 :
ここ、ちゃんとルール作って
平常運転になったら戻ってきてくれる書き手さんいるのかな。

446 :
最初の頃のまったりムードだったスレに戻って欲しいよ
神レベルの職人さんがそれこそ一日に三作も四作も、競うように投下してくれてた
あの頃に
もうすっかり雰囲気悪くなったからなあ

447 :
いくらルール作っても、後から後から「暗黙のルール」とやらが出てくるからなあ
一体、何が読み手様の機嫌を損ねるかわかったもんじゃない。
上の読み手の言い分まとめると、書き手は作品だけ黙って投下しろ、余計なこと言うな。読み手にどんな罵詈雑言浴びせられても黙ってろ
スレ内ではもちろん、それ以外のどんな場所でも黙ってろ。読み手に何か言われたからって愚痴る書き手は最低。
だからなあ。
これじゃどんな書き手でも逃げ出すだろ。

448 :
以前、原作榎青で妊娠ネタ書いてくださった書き手さん
しっとり風味もトライしてみますと言ってくれてたので楽しみにしてます
完成したら、ぜひ投下してください
お願いします

449 :
まあね
ここに投下してくれた職人さんは、みんなかなりの腕だった
ただ文句言われて投下だけ催促されるような場所より、もっとのびのび投下出来る
所に行くわな
別にここしかない訳じゃないし

450 :
>>447
上にも書かれてるけど、今回の人はちょっと軽率だったから言われたんじゃない?
みんなが言われてるわけじゃないでしょう?
悪気はなかったと思うけど。もったいないよね。
いろんな人がいるんだから、もうちょっと気を付ければよかったのにと思う。
もっと早くルール作ってたら、どうだったのかなって。

451 :
>>450
上って
>>438
あれよくわからない。
軽率、ってとこじゃなくて
他の書き手が迷惑してる、って下りが。


452 :
誰でも2chに関わってたら1度や2度痛い思いはするものだよ。しかたない。
加えていろんな工作員やアンチがよって来る対象だったものだから。
強い心で続けていく、見守っていくしかない。

453 :
2ちゃんに別サイトの小説をコピペする行為が問題
他スレならフルボッコのレベル

454 :
>>451
そうそう438だな。「投下の仕方が軽率」っての。私もそう思ってたから。
他が迷惑してる・・の繋がりは私もわかんないな。
確かにある意味そうなってると思うけど。

455 :
>>453
十分フルボッコされてたじゃんwww
このスレはおろか別サイトからまで撤退してったんだぞ

456 :
「お騒がせしてすみません、これから気を付けます」くらいこっちに書けなかったのかな。
ずいぶん心象が違ったと思うんだが。どうよ。

457 :
もう本人はいないからな

458 :
>>455
別サイトはいくらでも復活可能だし
要望がたくさんあって〜って、戻るのがあそこのクオリティ
復活はここが落ちてからの方が、揉めなくて良いとは思う
>>456
最後まで向こうを優先していたし微妙じゃないかな
2ちゃん=悪で終了で良いんじゃないの

459 :
ここに投下してくれてた神職人さん達が
新作をこぞって向こうで発表してるね。
もう戻ってきてくれないのかな…

460 :
無断転載の危険があるから、って理由が出たのは結構後の方で
騒動の最初の頃は、とにかく向こうとこっちと両方に同じ作品投下してんのがむかつく!
みたいなスタンスだったからね。
こっちかあっちかどっちか選びなさい、って言われたら
何をしても文句ばっかり言われるここより
あっちを選ぶのは仕方がない。
返す返すも、最初に注意をうながした人が、けんか腰にうざいって言うんじゃなくて
ちゃんと理由を説明してこれから気を付けてね、って流してくれればよかったのに、と思う。

461 :
お前の目の前の箱()は別サイトが読めないのか、と
高度なツッコミ待ちですか

462 :
>>458
そうだね、愚痴ってたくらいだもんね。
ただ作品のファンとしてはあっちで愚痴を書かずに、うそでもこっちで一言書いてくれたら、あっちを撤退しなくてよかったんじゃないかと思ったんだ。
>>459
え?そう?わかんないや。どれだろう。
私は気に入ってた話が突然なくなっててショックなんだけど。
名前がうろ覚えで検索できない。ブックマークしてた話は消えてた。
突然エスケープって結構あるんだね。…ごめんスレチで。

463 :
>>448
覚えていて下さって嬉しいです
しっとり風味頑張ってみます
この土日で書き上がると思います
このスレがなくなっていなければ、こっちに投下します
待っててくれる人がいるとわかると、がぜん力が湧いてきます

464 :
>>462
自分が覚えていていなくなっちゃった人はpon○taさんとみずのあ○ねさん

465 :
>>464
pon○taさんもショックだったけど、違う人なんだ。

466 :
>>463
448じゃないけど私も楽しみにしてます。わーい!

467 :
>>464
思いっきりスレチ+晒しなんだけど
何時になったら学習してくれるのか…

468 :
もうわざととしか思えない。
っていうかガキなのか?子どもは出入りするな。

469 :
>>337から荒れてるよね
某所の話題は出すな

470 :
何にせよ、こんな荒れた状況だとSSを投下するのを躊躇う書き手さんは多そうだね
夏休みが終わるのを待つかな

471 :
キモイ

472 :
妊娠ネタとかw
キモいBBAが好きそうなネタだねw

473 :
>>471-472


474 :
>>463さん
>>448です
投下してくださるとわかって、うれしいです
ちょっと急かすようなこと書いてしまったかなと反省していたのですが、
いつまでも待ちますから、焦らずにご自身のペースで書き上げていただきたいと思います

475 :
>>474に同意。わたしもまってまーす。

476 :
>>238-241の原作榎青エロを書いた職人さんはもう降臨されないのかな…
ドラマ榎青なら>>2-6の榎本視点が読みたい。

477 :
>>474->>476みたいな特定の人へのクレクレって
それ以外の人が投下しづらくなるって分からないのかな?

478 :
>>477
特定の人が書いてくれた結果にぎわってると他の人が投下しやすいってわからないのかな。

479 :
それ以前に他の書き手なんているのか。

480 :
全部で書き手4〜5人以上はいる。

481 :
単発の書き手ならいるかもしれないけど、
定期的に投下し続けてくれた職人さんはさすがに残ってないんじゃない?

482 :
こっちには何度言っても聞かないおバカさんがいるから
それが去るまでは投下はしないんじゃないかな?

483 :
>>480
うーん。自分も以前何度か投下させてもらったことあるけど
最近の馴れ合いみたいな雰囲気は正直投下しづらかったんだよね。
また以前みたいに賑わうといいね。

484 :
取り敢えず馴れ合いはNGだな

485 :
またくだらないことになってるのか
楽しみにしてたのに…

486 :
雰囲気わるーいみたいなそういうレスをやめて
みんなが淡々としてればいいんじゃないの?

487 :
このスレは1回潰して
改めて1にちゃんと注意書きとか前スレとか入れて立て直した方がよくないか

488 :
あ、ごめん。前スレじゃなくて過去スレね

489 :
>>488
潰すって…
このスレに、ある作品はどうなるの?

490 :
>>489
言ってることがおかしいから相手にしちゃダメだよ

491 :
保守

492 :
過疎

493 :
あの書き手さん復帰してる
新作いろいろ読めてよかった。
筆を折ったんじゃなくて本当によかった。

494 :
自演乙

495 :
>>494
>>493など相手にしちゃ駄目だよ
荒らしに構うのも荒らし、榎本役の人がいる嵐の話に構い過ぎるのもまた荒らしだからね

496 :
>>493
どこ?
ここは過疎だよ

497 :
スルースルー

498 :
榎本は今日も地下倉庫室で古錠の解錠作業に没頭していたが、頭の片隅に釈然としない思いを
抱えていた。それはここ何ヶ月かずっと青砥純子に抱いていた思いであった。
なぜ、青砥さんはここに来てしょっちゅう居眠りしてしまうのだろう。長い時には2時間も寝入ってしまう。
しかもくうくうと可愛いらしい寝息をたてるものだから、正直困っているのだ。
更にそれが夜の9時10時となってくると、一体、彼女はどういうつもりなのかと苛立っても来る。
彼女も自分も、もう子供ではないのだし。
夜間、誰も入ってこないある意味閉ざされた場所で二人きり。彼女の身に何事も起きていないのは
ひとえに自分が理性を保っているからなのだということを、彼女は考えたこともないのだろう。
あの天然能天気な女弁護士には、どんな紳士然とした男も草食系に見える男も一皮剥けば
後暗い男の欲求が渦巻いていることを教えてやったほうがいいのかもしれない
さて、どうしたものか・・・。榎本の口角があがった。


その日も彼女はとぼけた表情でやってきた。時計の針は既に21時を回っている。さあ、作戦開始。
「榎本さーん、青砥でーす。あ、あれ・・・?」
純子がそこで見たのは猛然とプッシュアップを繰り返す榎本の姿だ。
ふぅ、はぁと大きく息を吐いた榎本が起き上がる。額には玉のような汗。乱れた髪が額や首筋にべったりと
貼り付いている。
失礼、と言いながらシャツを脱ぎタオルで上半身を拭く。(さて、どんな反応をするのやら)
細身の身体ながら引き締まった筋肉質の腕、精悍に割れた腹筋を持つ男が其処にいたのだった。
「あ・・・す、すいません!」純子は耳まで赤く染め、思わず両手で自分の瞼を被ってしまった。
・・・ヤダヤダ・・・どうしよう、榎本さんて、すごく、なんて言うか・・・男の人なんだ・・・
「どうかしましたか?」榎本はタオルで首筋を拭きながら純子に近づくと、そっと純子の顎に触れた。
「どうしたんです?顔が赤いですが・・・。風邪でもひかれましたか?」
そう言いながら純子の額に手を当てるやいなや
「わ、私、用事を思い出したんで、か、帰ります!」と叫んで純子は備品倉庫室を駆け出した。


「ちょっとやりすぎたか?いや、そんなことはない。こんなの序の口ですよ、青砥さん・・・」
それにしても、たかだか裸の上半身を(これみよがしではあったが)見ただけであれほどうろたえるとは
ーーまさか男を知らない訳でもないだろうに・・・。いや、まさか!?しかし、あの反応は。処女?
もしそうなら、これは面白いことになるかもしれない。
榎本はふっと笑いながら、次の計画を算段し始める。

499 :
うわー投下されてる。うれし〜GJ!
いろいろ妄想を誘うお話ですね。
続いたりしたらうれしいな。

500 :
久しぶりの投下だ、GJ

501 :
>>498
猛然とプッシュアップを繰り返す榎本の姿を想像してフイタ`;:゙`;:゙;`(;゚;ж;゚; )ブッ
GJ!

502 :
爆笑したw
教えるって…そうきたかwww

503 :
その3日後、彼女はまた呑気に備品倉庫室にやってきた。
さあ、第2弾といきますか・・・。
「青砥さん、ちょっと相談といいますか、どう思うか意見を聞かせてください」
「え、何でしょう?私でよければ、どうぞ」
「ありがとうございます。僕の友人がちょっと困っているようなんです。僕の友人のKは
博物館の学芸員をしていまして、だいたい一日中古い博物誌の補修とかアーカイブのリスト
なんかの作成といった、地味な仕事をしているんです。貴重な資料などを扱うので
空調の効いた地下室に一人っきりが殆どなんだそうです。彼が困っているのは
その限られた空間に、彼の意中の女性が、しばしばこれといた用もないのに訪ねてくること
なんだそうです。彼女の方も友人を憎からず思っているようで、そこが困るんだそうです」
「どうして困るんですか?」
「どうしてかというと、殆ど人の出入りのないその部屋に彼女と二人っきりになってしまうと
その、女性には言いにくいのですが、彼も男ですからね、ふつふつと良からぬ想いが湧き上がって
きてしまうんだと・・・。つまりはその女性に良からぬ事をしてしまいそうになるんだと・・・
どうなんでしょう、その女性の行動は、彼のそんな考えをまるで想像できないんでしょうか?
青砥さんはどう思われますか?」
「ええーと、そうですね。その女性もちょっと軽率というか、何でしょう何があっても
おかしくない状況に自ら身を置いているんですから、いかがなものかと思いますけど・・・。
ある意味、未必の故意といいますか。そうなってもおかしくないと頭の片隅では理解していて
榎本さんのお友達の職場に行くんですから」
「さすがは弁護士さんですね、そうですか未必の故意ですか。というと彼女は彼にどうされても
文句は言えないとまでは言いませんが、弁明は出来にくいということですよね」
「そうですね、そう思います」
「なるほど、それはいい事を聞きました」
榎本がニヤリと笑っていることに純子は気づかない。


504 :
>>503
GJ!自分も、ニヤリとしちゃったw

505 :
わくわく

506 :
久しぶりの投下ktkr!
この前の夜中に中の人が上半身裸でTV出てたから脳内再生テラスムーズww

507 :
プッシュアップを一応ぐぐってみたのは内緒だ。

508 :
>>507
やあ、私

509 :
さあ、この時のために冷蔵庫で冷やしておいた、砂糖たっぷりのアイスミルクティーの出番だ。
「青砥さん、今日は暑かったのでこんなものでもいかがですか?」
僕はそう言って両手にミルクティーの入ったグラスを持ち、青砥さんに差し出そうとーー
「ああっ!榎本さん、きゃあああ!」
うまくいったのか?上手くいったらしい。目を丸くして僕を見つめる青砥さんの首から下、
パンツもびしょびしょだ。
さりげなく動線のに置いておいたゴミ箱に、僕は誤って足を取られたという訳だ。
良くやれた。僕の方もシャツからネクタイから、パンツもミルクティーまみれだ。
これは着替えずにはいられない。
「すみません、青砥さん」
「ああ、びしょびしょですね、それに・・・ああ、甘いです。ベトベトしてますね」
「ちょっと間違えて砂糖を入れすぎたようです。べっとりしますね」
さあ、どうしますか。青砥先生?
「とりあえず、僕の着替えがありますからそれに着替えてください。中2階にあります。こっちです」
「そうですね。これは着替えをお借りするしかないですね」
「ええ、こちらにどうぞ。ああ、足元気をつけて」
紳士の僕は、青砥さんの手を取り、中二階に導いた。彼女を導くのは、他の目的のためだが。
簡易ベッドの上には、二人分のシャツやパンツの入ったスポーツバッグがある。
「じゃあ、青砥さん、今着ているものを脱いで、これに着替えてください。僕はあっちを向いてますから」
「え、ええ」
彼女の言葉の端に躊躇いはあるが、ベトベトと身体にまとわりつく不快さは耐え難いものがあるはずだ。
衣擦れの音が聴こえて、止んだ。
「榎本さん、着替える前に体を拭きたいんですけど・・・」
「僕が拭いて差し上げますよ」
「・・・・・!」
振り向くと、そこには上下の下着だけとなった、哀れな青砥さんが呆然と立ち尽くしていた。

510 :
>>463の人、妊娠ネタの続きを向こうに投稿してるね。

511 :
>>510は荒らしです。荒らしに構うのも荒らしです
みんなでスルーしましょう

512 :
妊娠ネタ・・自分の体験談ってどんだけ()
おもらしとか()どんびきしたわ。
どんだけ面の皮が厚いんだろ。

513 :
>>511
了解。
>>509
いいね!続きも楽しみ

514 :
>>512
スルーしなよ

515 :
>>405 といい >>512 といい
何で書き手の別サイトでの発言に対する文句を
わざわざこのスレに引っ張ってきて言うんだ
別サイトに対する文句は別サイトで言えばいいのに

516 :
ヒント:匿名


517 :
>>515>>516
スルースルー

518 :
続きは

519 :




























520 :
もう
おわ

った
の?

521 :
某所にどうやっていくのか知らんの
書き手さん戻ってきておくれ
ダメなのかな
ダメだよな

522 :
過去ログ読みたいけど読めないもんな

(゚Д゚)ノ

523 :
「約束」とか良かったなあ


ヾ(@^▽^@)ノ 

524 :
NG ID:7kspsdsp

525 :
大野くんダンス上手いな

526 :
大野くん歌歌上手いな

527 :
大野くん


カコイイ!

528 :
スギちゃんだいじょぶかな?

529 :
榎青小説を読みたいです!


誰か書いてください!


激しく希望します!

530 :
義太郎の話が入ってるのとかいいな


大野だけじゃつまんないでしょ?

531 :
大野くんて


キャラの濃い役しか



できないよね?

532 :
相葉ちゃんみたいな




普通の人の役



できないよね?


演技うまいって
どう言う意味でつかってんでしょうか?


難しいね

533 :
大野ヲタって




こんないやらしい



小説書いて



恥ずかしくないのかな?

534 :
大野ヲタ




最低


じゃないよ!

535 :
原作分厚いんでやっと一冊読んだんだけど
原作では青砥さんにかなりアプローチしてるんだねえのもっちゃん
ドラマでは青砥さんは可愛いちんまりピュア系だったけど
原作では美女!!って感じで男たちの不埒な目線が…w

536 :
>>535
青砥先生、若干自意識過剰なところもいいよねw

537 :
荒らし報告ってどこでしたらいいんだっけ。

538 :
>>536
うんうん
これはデートじゃありません!とえのもっちゃんに線引きするとか
周りにろくな男がいない(意訳)で浮かんだのが副社長(既婚子持ちよ!)とかおもろかった
普通の小説だから妄想浮かぶよりフツーに読んでしまって
ここに投下できそうなのが自分には思いつかないけど。

539 :
書き手さんたちもうここに戻ってきてくれないのかな。

540 :
ネガキャンがスレの雰囲気を悪くしますます人を遠ざけます。
放映時よりレスが減るのは当たり前です。
残った住人でぽつぽつ楽しく萌え語り
たまに何か思いついた人が
投下しやすい雰囲気づくりにご協力ください

541 :
汚い言葉で書き手罵ってんのって、読み手じゃなくて他の書き手じゃないのw
いずれにせよここに投稿したら、あっちで馬鹿にされるんじゃないの

542 :
あっちは人気とか評価がはっきり出るから、自分のSSが人気ないとわかった書き手が
こっちに来て人気の書き手に陰険に嫌がらせしてたってのは考えられるよね
わがままな読み手が嫌がらせしてるって思わせて
あっちじゃ出来ないからこっちの匿名性を利用してね、誰が一番陰湿なんだか

543 :
足引っ張り合うのはあなたの国の習性ですから。
そんな考え方する日本人いませんからお帰りください。

544 :
愚痴は愚痴スレで

545 :
このスレはもう無くてもいいのかもしれない
某所にはひっきりなしに傑作がとうかされているし
いい書き手がこんなに人を馬鹿にした場所に戻ってくるとも思えないな
鍵部屋が好きなら、この場所に固執する必要は書き手にも読み手にもないんだから
自分は3スレまでここ好きだったけどね

546 :
もう!!!
魔王のスレと中の人スレでバレテ書き込みできなくなったら今度はここか!
韓国人の発狂はもう沢山!自国のコンテンツageに力いれなさいよ!

547 :

とふゆ
しゅ
うりょう
ですか?

548 :
エロパロスレ
長い
あいだ






549 :
ホタルノヒカリ


窓の雪


ふみよむ



月日

550 :
開けてぞ今朝は別れゆく
皆さんお元気出て
ピクシブで
会いましょう

551 :
勝手に終わるな!

552 :
いまだにこのスレにしがみついてる奴って
書き手を匿名で叩ける場所が欲しいだけなんだろうな
わざわざピクシブの発言引っ張ってくる粘着カスを見るたびそう思う

553 :
503のネタを横取りした書き手がピクシブに作品書いてるね
シチュエーションそっくり!皆さんピクシブで確かめてみて
こういうことが起こるから、書き手さんもここを離れるんだね

554 :
あんた、どこまで粘着なのさ
あっちもこっちも張り付いててキモい
巣に帰れ

555 :
粘着さんは病院行ったらいいと思うよ。

556 :
実際、こっちだけしか見ない、あっちだけしか見ないなんて人いないよね。

557 :
いるよ。
全ての人がとか思うなよ。

558 :
未必の故意のネタここから取った人が
わざわざ友達からもらったネタですと説明してるw
一人二役かい?
「名無し」で書いた、しかも未完のものだから
どういじってもいいと思ったんだねえ?

559 :
>>558
「未必の故意」って言葉が使われてるからパクり?
なら503が投下されるよりずっと前に、元ここの書き手がpixivで連載してた鍵部屋ミステリーものでその単語使ってたよw
お前の理屈に従えば503はそこからパクったことになるか。
アホかwwwwww

560 :
こういう勘違い決め付け粘着厨こそが
スレから住人を遠ざけるんだよなぁ…
警戒心無く遊びに来る青砥に榎本が牙むいて警告するネタなんて
鍵部屋では定番中の定番じゃん。
「キーッ!!!!アタクシの素敵アイディアをパクられた!!!!許せない!!!!」
>>503本人が勝手に騒いでるようにも見えかねないから、止めた方がいいよ。

561 :
随分と必に一人二役のあの書き手を擁護するんだねw
ご本人様なのかな?

562 :
何でいちいち荒らしに構うのかねぇ
放置するのが一番だよ

563 :
自演だからだと思う
気長に待つ気のある人が自分の他にもいることを信じて潜伏中

564 :
自演はどっか行けー
誰かなんでもいいから書かないのかな
書かないなら、ここでこんなの読みたいってアイデア出すのもいいんでないかな?
ピクシブにそのアイデアもとにした話が投下されたら嬉しいしね。
ピクシブには不特定多数の意見集まるところないんだし、いい考えと思うけど。

565 :
よかったね
みんなが大好きなあの書き手が復活してるよ
アカウント削除してサイトに専念したけど
あんまり反応もらえないし
またチヤホヤされたくなって出戻りとみた

566 :
ここはピクシブ利用者の控え室じゃないんだけどなぁ

567 :
そうだけど、現にもう誰も書き込まないんじゃこのスレなくなるしなって思ったから。
>>565
は○が
みず○あか○をいじめて追い出したの?
は○は「最高!」とか言われていい気になってるのかな
みず○あか○の方が作品のクオリティがずっと高かったからひがんでるのかな?


568 :
- スルー検定中 -

569 :
女同士ってこええな

570 :
自分は565の粘着ぶりが怖い

571 :
>>570
訂正する
病んだ女ってこええな

572 :
ここは居直り強盗の巣窟かよ

573 :
この板歴はそこそこあるけど久々に酷いのに当たった感じ。
これが◯ャニー◯の力か。怖いわ。

574 :
>>567の正体が察しられて…なにこれ怖い

575 :
読み手専門の人は読むだけで満足してるから、書き手をなんだかんだと批判しないと思うな。
ここで陰湿な嫌がらせやってたのは、あっちの結構有名どころの書き手かな。
暫くエスケープしてた人とそのかわいい系書き手の作風が似てるものもあったからね。
彼女がエスケープしてる間、その書き手バンバンss投下してご機嫌だったよ。

576 :
まあ、いじめはどこにでもあるんだね

577 :
こっちのスレの読者が寂しくないようにって投下した書き手が
いじめられるなんて

578 :
なんかおかしいと思ってた

579 :
で、こっちに誰か書かないかな?

580 :
ぴくしぶってここと違ってエロい小説はないんだもん

581 :
>>565
いい加減なこと言わないでくださいね
あの作家さん探したんだけどどこにもいないじゃないプンプン

582 :
一応マジレスしとくと、
8日昼に全部削除したみたいよ。
「試しに投稿」と予防線張ってたから、
最初から半日程度で削除する予定だったのか、
それとも、ここでヲチられてるのに気づいて即削除したのか。
まあ4作品ともサイトで読めるんだし、別に問題ないでしょ。

583 :
>>582
サイトなんてどこにあるかしらないよ。

584 :
探せばいいじゃん
作家名は変えてないんだし

585 :
騒げば騒ぐほど、住人に分かる
逆効果だからちょっと落ち着いて

586 :
ってか、本人〜身内の宣伝なんじゃないの?

587 :
あの作家さん元々ここの住人なんだから、探してヲチされてるなんていくらでも知り得るでしょうに
一度出ていってしまった作家さんが戻ってくることなんてあり得んのだよ
そもそもこんなとこで読み手様だの書き手だの抜かすのがおかしいっつの
出されたものは黙って美味しく食ってりゃよかったんだよ

588 :
>>586
そう言う事情が、多くの住人に勘付かれている
これ以上書き込まないが良いと思って

589 :
>>587
読み手が書き手に文句を言ったのは一回だけだよ。あっちとこっちに2重に投稿されると、「なんだ同じSSか」って期待はずれだから2重投稿を「うざい」って言って批判したんだね。
でも、書き手の一人に嫌がらせにも近いレスしてたのは、どう考えてもその書き手を気に入らない別の書き手だと思う。ただの読み手があんなに陰湿にいじめるだろうか?
自分は最近投稿してないけど、投稿していい反響もらった時、「いい気になるな」とか「もっと文章構成が上手い人はいくらでもいる」なんてメールが来た。

590 :
このスレができる以前から榎青SS書いている作家が最近ちやほやされてた作家を面白くなく思って
わざわざ人芝居売ってるんでしょ。ピクシブだってアカウントはいくらでも作れるから、誰が誰やらわからないのはつべとおなじで
クレーム専用アカウントを持ってたり、自分のSSを高く評価するためいっぱいアカウント持ってるんだと思うよ。

591 :
ドラマのコミュ障気味でただの生真面目っぽい
犯罪者じゃない(とも思える)えのもっちゃんもいいし
原作の犯罪者観点から青砥さんを守るえのもっちゃんもいいなぁ

592 :
原作もドラマも両方いいよね。

593 :
この数日荒れてたのは、やっぱりピクシブの書き手の自作自演じゃね?
ここで宣伝して読み手ふやそっか?みたいな
現に新しい書き手が急にぞくぞく増えてるよ
なんか躍らされた気がするのは自分だけかなあ

594 :
ほんっとしつこいね。

595 :
何で特定書き手だけこんな粘着アンチがつきまとうんだろ
もうスレを出て行ったのに移動先にまで張り付いて嫌がらせするとかどんだけw
自分の目につくとこで鍵部屋SSを書くな、と言いたいのだろうか

596 :
嫌なら読まなきゃいいだろ
それとも読まなくてもお気に入らないなんかあんの?

597 :
もう皆まとめてヲチ板に言ってスレ立てろよ

598 :
青砥さんっ!
どうしたんですか?榎本さん。急に大きな声で。


この続きの展開考えようぜ。

599 :
それは断る

600 :
榎本くんは純子ちゃんに片思いをしていました。
純子ちゃんは榎本くんのことが好きでしたが、お友達として好きでした。
でも、榎本くんは大人っぽい感情で純子ちゃんのことが好きでいた。
大人っぽい感情とは、そう、純子ちゃんを抱きたかったのです。
榎本くんは家に帰ると純子ちゃんの食べ残したお団子屋大福に口を付け
純子ちゃんの座ったクッションの匂いを嗅ぎながら、一人でいけないことをしていました。
ある日、純子ちゃんが榎本くんのところにやってきたとき
榎本くんは、とうとう我慢ができなくなってしまいました
榎本くんは純子ちゃんを押し倒し、嫌がる純子ちゃんのショーツを脱がせ
純子ちゃんのアソコにくちづけをしました
純子ちゃんのアソコに指を3本いれ、ぐちゃぐちゃとかきまわしました
純子ちゃんはだんだん気持ちだよくなり
いっぱいいっぱいあえぎました
榎本くんはアンアン言う純子ちゃんを見て嬉しくなり
純子ちゃんのアソコに大きくなったモノをズブズブと入れました
純子ちゃんはあんあん叫びました
榎本くんのものはますます大きくなってじゅんこちゃんのアソコの奥に入っていきました
榎本くんは腰をうごかします
純子ちゃんはもっともっとと言いました
榎本くんは激しく腰を動かしました
くちゃくちゃいう音が榎本くんをもっと興奮させました
榎本くんは純子ちゃんのあそこから抜いて
純子ちゃんを四つん這いにさせました
じゅんこちゃんの足を大きくひろげさせると
うしろからずぶずぶと挿入しました
純子ちゃんはまたあんあん言いました
何回も何回も出し入れして
いっぱいいっぱいぐちゃぐちゃして
榎本くんは純子ちゃんのアソコに精液を出しました
5分したら、榎本くんは精液でぐちゃぐちゃのアソコに興奮して
また入れたくなりました
今度は純子ちゃんの両足を広げてかたにかかえあげ
あそこを丸出しにしました
純子ちゃんは丸出しのあそこに大きいものが入ってくるのが嬉しいと泣きました
すごく大きい榎本くんのものがズブリと純子ちゃんのアソコに入っていきました
なん度も何ども出し入れしていっぱいこすって
最後にビクビクするアソコにいっぱい中出ししました



601 :
お団子屋大福

602 :
これは・・・お団子屋さんで買った大福だと解釈して宜しいか?

603 :
お団子屋大福、という商品ではあるまいか?

604 :
ここはエロパロなんだから青砥さんの肌は大福みたいにモチモチしてるとか真っ白だとか考えようよ

605 :
おまえら楽しそうだなw

606 :
>>604
僕が青砥さんのお団子みたいにすべすべした肌を撫でると、
青砥さんは潤んだちょっとエッチな目でこっちを見る。
嬉しくなった僕は、大福みたいにもちもちした青砥さんの胸にかぶりつくと
餡子のように甘い声で青砥さんが喘ぎだした。
こうですか!わかりません!!

607 :
>>606
なかなかいいじゃないか
65点!

608 :
せんせ・・・いつになったら私を受け入れてくださるんですか?
それとも、私のような一介の防犯コンサルタントには抱かれたくないと、そういうことですか?
・・・・・・
黙ったっきり返事がないということは、私にも可能性が残されているということでしょうか?
先生、返事をしてください
返事なんか、できないわよ
私にはしたない女になれって言うの?
男なら、何も言わさず奪ってよ・・・
センセイ・・・
榎本は純子を力いっぱい抱きしめた
唇が重なれば、後は理性など粉々に砕け散っていくのが分かり
舌を絡ませ合いながら、シーツの海に崩れ落ちた
純子のシャツのボタンをを器用に外した榎本の指は
純子の下着をあっという間に剥ぎ取った
首筋へ胸元へと榎本の唇が這うと、純子は耐え切れずに嬌声をもらした
あぁ・・・
せんせい・・・
しっとりと潤った純子の秘部に榎本の指はすぐに馴染んで
恥ずかしい音をたてる
こんなに・・・濡れています
せんせい・・・わたしを受け入れて下さるんですね
もう、言わないで・・・
榎本の熱い体が純子の中に入っていった
ゆっくりと始まった榎本の動きは、次第に激しいものとなり
なんども純子の中で蠢き、純子に悲鳴をあげさせる
純子の秘所がピクピクと痙攣をはじめた
榎本純子の中に総てを吐き出した

って、ワンパターンなんだよな
本番の描写って難しいんだ
ピクシブにはすごい書き手がいるからみなさん読みに来てください

609 :
榎本さん、この書類にサインして捺印して頂戴
これは?
読んでちょうだい
それは人工妊娠中絶の書類だった
先生、妊娠したんですか?
そうよ、あの時、失敗したのね。でもあなただけを責めようなんて思ってないから
榎本さんは泥棒稼業をしていて、そっちの世界ともツナガリがあるし
簡単にまっとうな世界の中だけで生きていくのは難しいと知っているのです
青砥先生に惚れているのは確かだけれど
実際に結婚して家庭を持つのは無理でしょう
青砥先生にしても魅力的な榎本さんに惹かれてはいるんだけど、結婚はないな
法律家が裏の世界の人を配偶者にするなんて自行為ですからね
榎本がもし警察の厄介にでもなったら、青砥先生は弁護士を続けられないから
わかりました、あなたをきずつけることになって、後悔しています
さようならですね、榎本さん
さようなら、青砥先生
これが悲しいから、書き手は必になって二人のロマンスを創作するんです


610 :
なんだか(´・ω・`)なスレになっちゃったね

611 :
えー本日よりこのスレは文才がなくてピクシブに投稿できない人のためのスレとして使用しよう
なんつって(;´∀`)

612 :
まぁ来月になれば原作者の他作品のアニメが始まるからその際にスレを仕切り直すよ

613 :
>>612
それがベストかもね
他の作品の名前でスレ立てても圧縮されてDAT落ちしたら悲しいし
合同でやれば頭のおかしい自覚なしの荒らしも追い出せるね

614 :
【危険なオトコ】【素直になれなくて】【烙印】などの原作榎青を書いて下さった作者様、もしこのスレがなくなってしまったりしたら、是非pixivに投稿してください。あなたの作品が鍵部屋パロで一番大好きです!

615 :
>>614
あの書き手が一番とかw
ピクシブで一番上手くって人気あるのは、は○さんだよ
は○以外はどんぐりの背比べでババアが書いてるエログロばっかw

616 :
>>615
榎青SS唯一無二の女王様だもんねwww

617 :
>>616
本人もおだてられてすっかり女王様気取りだよねw

618 :
豚も煽てりゃ木に登る
の典型例だな

619 :
女王様気取りのは○は最近になって弟子の指導までしてるらしい
ほかの作家も内心、笑ってるんだろうな
本人様は鼻高々で「こんなSSなら30分あればかける」とばかり連投に次ぐ連投
みず○あ○ねさんもかわいそうにね、こんな性格の悪い人にいびられてピクシブ追い出されたみたいだから

620 :
ここは渋餓鬼の巣窟と化したか

621 :
は○って、榎本の中の人がセックスしてるのを簡単に脳内変換できるような書き方してるんだよね
読み手はそこだけに食いついてるのに、本人は「あたしのさいのうにみんな夢中ね!」てな感じw

622 :
もう皆まとめてヲチ板に言ってスレ立てろよ

623 :
あの方、もう必ですよ
昼につまんない作品投下して誰にも相手にされないとわかったら、即効で消去
新しく投下した作品には自分の別アカウントいっぱい作ってブックマークwww
もうね、馬鹿かと、アホかと
「○○さんの作品読めて幸せですう」って自分でコメント入れてる
私が一番でないと気がすまないのよ!って顔真っ赤にして頑張ってて、むしろ偉いねーw
尊敬しちゃうw


624 :
顔真っ赤にして頑張ってて、むしろ滑稽だねヲチ行ってください

625 :
作品で評価高いもの読んでみたけど、え?何でそんなに評価高いの?って感じはあるね、
一人だけ異様に評価される回数が多いんだね。なんか変な気がする不自然ていうか

626 :
ローカルール違反ヲチ行ってください

627 :
自分の投稿スケジュールをわざわざキャプションに書いたりしてんの
「●曜日までお待ちくださいねー」とかあとは
「お待たせしましたっ」とか
そんな図々しいこと言うの一人だけなんだよね

628 :
板違いの場所で踊ってうすら寒い
>>567で正体はばれてそうだ
落ち着いてヲチ板に行けw

629 :
あの人の作品をブックマークするだけ用のIDたくさんあるんだねw
どれもキャプション異様に長くてかわいこぶりっこなのに
あたし、あは、ごめーん うふふぅってw
R-18はそこそこ生々しいんだよねw

630 :
自分の作品を自分で必にブックマークしてるって
なかなか出来ることじゃないよね
立派な心がけだと思ってる

631 :
スレ違いやめろや

632 :
このスレ、削除依頼出した方がよくない?
名前出されてる書き手さん達が気の毒すぎる

633 :
書き手名晒すならまず自分の名を名乗ろうか

634 :
身に覚えがないなら馬鹿が何言ってるんだとスルー出来るはず
やましさがあるから反応するんだよ
おかしいと気付いたのは自分のスタックに誰かと間違えて
「さすがにブクマ付け過ぎかな?」のコメントが着たからですよ

635 :
634の言ってる意味が理解できない俺はバカなんだろうか
ここ最近の住民の反応は「スレ違い」「ヲチ板行け」の二種類しかないように見えるんだけど
これをどう読んだら「やましさがあるから反応する」になるんだろうか
そもそも、話題になってる書き手さんてここのスレ住民だったの?
そんな気配、どこにもないんだけど

636 :
>>635
バカではない。理解出来ないのは普通の感覚。
住人の静かな怒りの鉾先が自分に向いていることにここ最近のハッキリしたレスでやっと気付いて、己の価値観押し付け全開の正当性を主張しているようだ。
真偽云々を語る以前の問題。
pixivで感じた違和感はpixivで処理してくれ。
ここはpixiv愚痴を吐く所ではない。
どんなに証拠を示して主張しても、ルール違反を犯している時点で論外。

637 :
槍玉にあげられてる書き手さん、何でこんなに叩かれてるのか全く理解できない。何の証拠もないただの言いがかりにしか見えないし、万一事実だとしても、誰の迷惑にもなってないんだし嫌なら見なきゃいいだけ。
キャプションについては、もっと痛いキャプションつけてる書き手はいくらでもいると言いたいくらいだw
自分、あの人の作品、好きだからあの粘着のせいで作品投下やめられたら悲しい
名前あげられてるもう1人の書き手は、的外れな擁護? されたせいで628みたいな踊らされた住人に嫌がらせメッセージ送られたみたいだし。
本当にこのスレ、良質書き手を潰す害悪になっちまったんだなあ

638 :
けどまあむきになって叩くほどの書き手でもないような
本当にすごい書き手はなぜかタグ外して作品投稿してるね

639 :
良質w

640 :
主張見る限り単なる書き手の場外乱闘
書き手同士で潰しあってるのに責任はスレのせいとか
すり替えもいいとこなんだが
不毛な押し付けは終わらないだろうし

641 :
書き手同志仲よさそうにしてても内心は互いにこきおろしてるんだろうね
原作ベース書いてる方たちは大人の鑑賞に耐えうるものが多い一方、
ドラマベースの方は読み手の気を迎えた可愛いチープなのがほとんどだし
派閥とかあったりして?

642 :
上辺の和気あいあい怖い

643 :
スレ違いの書き込みからスレ(+ヲチ先)を守るには
黙ってレス削除依頼、あぼん&完全スルーして萌え語り続行、
これ以外ない。
荒らしに反応している人は、ヲチ先やこのスレに対して悪意があり
わざとやっているのでなければ、以後は慎んでください。
鍵部屋について語ることがもう特にないのであれば
荒らしの有無に関係なくスレ終了でいいと思うけど、
DVDも発売になるし、おそらく潜んでいると思われる
このスレの住人たちで何か語れたらいいな

644 :
こっちにも書いとこう
書き手の皆さま、DVDばっかし見てないで小説も書いてくださいね
とくに原作ベースの方おたの申します
は○さんのは読みたくないので要りませんよー
め○○さん、またかきはじめてくれませんか?

645 :
悔しかったらファンがつくようなSSかいてみなさいねー
はわー

646 :
は〇さんもみ○○さんもドラマベースだからな。
モメサは原作ベースファンだったってオチ?

647 :
モメサはドラマ主演の人が嫌いなんじゃね?
そう考えると全部つじつま合うような。ちげーか?
原作ファンがドラマの俳優がイメージと違うから許せない的な

648 :
とにかく他の書き手のせいにしたがる
自分は正しいって訴えるのがモメサの正体

649 :
みんなまとめてヲチ行けって

650 :
自分を女王様だと勘違いしてる書き手は
「私への賛辞はメールでお願い」だってw

651 :
鍵のかかった部屋ブルーレイ、ドラマ史上初総合首位おめ!
めぼしい賞は総なめ状態だし、勢いのあるうちにぜひ続編なり映画なりスペシャルなりを作ってほしい!

652 :
うっわーーー!向こうに大嫌いな作者できちゃった。ほんと気分悪い。

653 :
>>652
こっちはお前のせいで気分悪い
消えろ、カス

654 :
>>652
その作者より、お前の方が嫌われてんだろww
いい加減気付けよ、バカ

655 :
最近、前の作品が評判いいと勘違いしてちょっとの思いつきで
500字にも満たないようなどうしようもないものを投稿する書き手がいる
なんでもかんでも投稿するなよ、馬鹿じゃないの

656 :
お前、よっぽどその書き手のことが好きなんだな
500字にも満たないようなのを必こいて読んじゃって
乙!

657 :
どうせアクセス数伸ばしたい書き手の自演だろ。
地雷っぽい書き手は説明文読んだだけでも何となく判断出来るし、最初から読まない。

658 :
原作榎青のエロさは異常

659 :
あんなんでエロいって・・・処女なのかorz

660 :
感想にすぎないんだけどさ、文字数は関係ないんだけど、二次小説とは言え
構成もテーマも何にも考えないでただ思いついたので書いて投稿しましたっていうのもあるけど
一所懸命頑張って書いて投稿したんだろうなっていうSSは、やっぱ違うよね。
馬鹿とは言わないけど、よくこんなの投稿できるな、恥ずかしくないかな、とかは思うよ。

661 :
そうだねスレチの話題を延々と馬鹿みたいにあてつけのように
よくここでレスできるな、恥ずかしくないかな、とかは思うよ。

662 :
スレチにちゃんと反応して馬鹿みたいにレス付ける自分にきずかないの?

663 :
うん、きずきはしないな。

664 :
>>663
きづきはしてるのか?

665 :
きつつきなのか?

666 :
しんぶんしなのか?

667 :
山本山なのか?

668 :
わたしまけましたわで締めたところでオチがついてどっとはらい・・・
うーん二期とか始まるのかな
始まったらいいなぁ
原作な大人な二人もいいが
ドラマ版のピュア青砥さんと不思議えのもっちゃんもいい

669 :
続編反対派の気持ちもわかるけど、単純にあの世界観が好きだから
またやってほしい
DVD見て再燃したよ

670 :
なぜかこのスレが削除依頼出されとる
eroparo:エロパロ [スレッド削除]
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/housekeeping/1227193235/

671 :
大野くんの新しいソロかっこいいね
でも、あんなチビで不細工が歌うと思うとぞっとするわ
CDだけでいいね
ピクシブでSS書いてるやつらって、榎本のエロいシーンを大野で再生させるように作ってるよね。
もう、気持ち悪いんですけど。読んでるおばさんたちも榎本と青砥のエロシーン、大野と戸田で再生してんの?
あー気持ち悪い。
貴志先生だって、本心ではあの防犯探偵を大野なんかでやられて後悔なさってると思うよ。

672 :
榎本径って、ボケっとしてあほっぽい大野より、二宮の方がまだイメージに合ってるよ。貴志先生だって、青の炎でもう二宮は使っちゃったから
二宮がいいって言えなかったんだろうね。二宮がやってれば、まだ原作のイメージ残ってたのに、大野じゃね・・・ちんちくりんだし
ドラマが良かったていってるのは大野オタだけだよね。

673 :
大野のいいところ
低身長
低○歴
おクスリをちゃんと飲む
2対1のお付き合いをする
アラサーなのにママが大好き(○○相○してんの?)

674 :
>>670
なぜかじゃないだろw
671-673のようなスレ違い談義なあらしが湧いてたら基本削除対象になるよ

675 :
アンチは贔屓が暇だからわざわざこんな過疎地まで来るんだね
本当にごくろうさま。まあ、後の4人がどんなに逆立ちしたってOさんには
歌もダンスも演技も勝てないからねw
悔しかったら、Oさんのように歌って、踊って、ドラマも月9で高視聴率とって
DVDも売って、魔王みたいに何年たってもDVDが売れ続ける実績作るといいよ。
こんだけ馬鹿にしてんなら、簡単にできるんでしょうからw

676 :
新しいソロが美声すぐるんだね、わかったよ。荒らされる理由が
あの歌唱力じゃ嫉妬されても仕方ない
しかし、あの歌えのもっちゃんが歌ってるって思えない!

677 :
大野オタはちゃっちいちおにぎりのCM1本増えただけで大喜び
そんなに大野が魅力的なら、なんで今までCM来なかったか考えろやw
クリーンなイメージのメンが大野にCM来ないのを気の毒に思って
CM譲ってやったんじゃないのかw
まあ、せいぜい必になっておにぎりかいしめなさいねw

678 :
こちらは鍵のかかった部屋のエロパロスレです。
スレの主旨に反する書き込みはご遠慮下さい。

679 :
黙ってあぼんすればすっきり。

680 :
相葉ちゃん連ドラ
大野干され
相葉ちゃん連ドラ
大野干され
相葉ちゃん連ドラ医師の役
大野が演技派なら、医者の役は大野に行くんじゃないのw
でも、連ドラ主役は相葉ちゃん
鍵部屋は大野オタだけの人気w

681 :
pixiv神作家最近遅筆だね。

682 :
誰?
L?M?

683 :
あんなに賑わってたのになあ・・・・・・・・・・・
おーい、誰かいますか?
書き手も読み手もみんな移動しちゃったな
ピクシブだけ?榎青小説って?
他にないの?

684 :
今、ここに投下したら、どうなるかな?
怖くて落とせないよね。

685 :
います。あぼんを続けながらずっと黙って見てる。
レス削除の依頼も出してみたけどだめみたい。徹底無視&あぼんしかない。
SS投下したらアンチが反応するだろうけど、
(明らかに荒らしの手による変なのでなければ)私も必ず肯定的なレスをつけるから、
もし荒らしコメを無視できるメンタルをお持ちならぜひ投下してほしい。
我慢してる人が複数人いるなら、避難所作るのもありだね。

686 :
小説書いて投下してみたいんだけど、ピクシブの原作ベースの有名作家の作品読んだら
榎本と青砥って10歳も年が離れてる感じのお話なんだけど。そうですか?
文庫本3冊よんだけど、年齢は青砥28歳、榎本34歳くらいの脳内設定してたけど
そんなに離れてるかな?あ、その作家さんへの文句とかではないです。
自分、肝心なところを読み飛ばしているのかな?

687 :
>>686
今原作が手元に無いけれど、たしか青砥先生は20代後半、榎本さんは30過ぎ、と書かれていた気がする。
何歳と想定するかは人それぞれだし、25歳と35歳の10歳差設定も有りは有りじゃないの?

688 :
原作榎青で超短編を1本。
************
「青砥先生、何してるんですか」
先を行く榎本さんが振り返り、私に左手を差し伸べる。
「ほら、早く来て下さい」
私は慌てて自分の右手を伸ばす。
あと5センチ


「―――そこで目が覚めたのよ」
昼下がりのF&Fセキュリティ・ショップ。
空調の利いた店内に客はなく、私はカウンターでコーヒーを飲んでいる。
榎本さんはいつもの定位置で文庫本に目を落としたまま、向かいに座る私を見ようともしない。
人の話を聞いているのか、と文句を言いたかったが、グッと気持ちを抑える。
「聞いてますよ、センセイ」
「……人の思考を読まないでよ」
「―――それで?」
榎本さんがやっと本から顔を上げ、こちらを見た。
「え?」
「それで、続きは何ですか?」
「『続き』って別に…昨日そういう夢を見た、っていう単なる世間話だけど…」
「何だ、構ってほしかっただけですか」
飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになる。
「違うんですか?」
自分のカップにもコーヒーを注ぎながら、ケホケホとむせる私を横目に榎本さんはニヤニヤと笑う。
「……はいはい、そうですよ」
「おや、ずいぶん可愛くない反応ですね」
はぁ、とわざとらしくため息をつき、コーヒーを飲みなおす。いつの間にか榎本さんが私の隣に移動していた。
「はい、ご所望の左手です」
人懐こい笑顔につられて、差し出された左手に素直に右手を乗せようとすると、彼の顔が近づいてくるのに気づく。
「何で顔までついてくるのよ」
「何を今更」

重ねた手を引き寄せられ、距離が縮まる。
「青砥先生がそこで起きるから悪いんです」
あと5センチの距離で、真面目な顔をして彼は言う。
「夢の中の私は、その後先生にキスしようとしてたんですよ」

距離が0になる寸前、私はそっと目を閉じた。
<終>

689 :
榎本の年齢は正確には判明してないよね。純子の推定年齢。
>>688
こんな雰囲気の中でさらっと投稿するとは。
練れた職人さんと見た
せりふやしぐさに原作のわりと世間擦れした二人っぽい感じが
すごく出てて、でも容姿、特にきれいな手はドラマを思い浮かべつつ読みました
先生呼びもやっぱりいいなあ。
直接描写はないけど、おそらく体の関係があるんだろうなと思わせる空気が
なんともエロいです(意図と違っていたら申し訳ない)
あと、相変わらず榎青に萌えてるよということが伝わる短編で
なんか嬉しくなった

690 :
>>688
言い忘れた。
GJ!!!

691 :
GJ!
大人だけどかわいらしくて素敵

692 :
やっぱり原作ベースのSS書く人はうまいよなあ
たくさん本読む人が多いんだろうね。でも原作ベースの方が難しそう。
原作ベースはあの二人の緊張感がすごくいいから、そこを崩さないでストーリーかんがえるんだろうね
ドラマ版が幼稚な作品が多いのは、パラレルにしたって、キャラ崩壊にしたって、やりたいほうだいだからね
原作ベースの書き手は25歳以上で、ドラマ版は10代中心の印象
どっちも楽しめてありがたいけど。

693 :
私はそうは思わない。

694 :
なんですってキー!!! →原作派VSドラマ派の争いへ
とかアホらしい展開にはならないよw あぼんしたよ
>>688
GJです!
>人懐こい笑顔
かわいい!
今まで書いてくれたすべての書き手さんたちに敬礼。

695 :
これは他ならぬ原作榎青書き手自身が言ってた
原作のが書くの簡単なんだってさ
どっちも大人だからたやすくエロに持ち込める
ドラマの二人はどっちも奥手でお子様っぽいから雰囲気壊さずエロに持ち込むのが難しいんだって

696 :
へえ、そうなのかあ、知らんかった。
けど、怒られるだろうけどあの原作の榎本の雰囲気は大野君には出せないね。
他に誰が出せるか想像もつかないけど。
ドラマの脚本にそったら、あの榎本が大野君以外に出来るとは思わないしね。

697 :
まあいいや
ねえ、馬鹿女ここ見てるんでしょ?
悔しかったらブクマ20以上とれるような
えのあお書いてみなさいね
こっちはみんなでおまえのにはコメントもしないし返事もしないように
協定結んだから
さっさと出て行きな、ばーか

698 :
ドラマのが書くの難しいっていうのは、このスレでも
>>98-141あたりで、話してるね。

699 :
やっぱ2ちゃんはダメだな!ここは鍵部屋のアンチしかいないのか?
読み手がこんなに好き勝手書きこんでたら何処にSSあるかわからんわ。
書き手には呟かせないで読み手は好き放題呟くって意味解らん。大人しく待てよ。
というかマジここ無くせよ。

700 :
688にGJくれた人ありがとう。
原作榎青で超短編をもう1本。
************
榎本さんと喧嘩をした。
何が原因だったのか細かいことはよく覚えていないし、この年になって「喧嘩」というのもどうかと思う。
とにかくはっきりしているのは、この1ヶ月間、彼に会ってないということだ。
季節は秋。
夏の暑さもすっかり引き去り、朝夕の冷たくなってきた空気が冬に向かう気配を感じさせるが、
日中の日差しは暖かく、風だって穏やかだ。
そんな日に私は、新宿の裏通りにあるペンシルビルへの道をぼんやりと歩いている。
―――何でこんなことになったのだろう。
最初はいつも通りの軽口とも皮肉と取れる他愛の無いやり取りをしていたはずだったのに。
本当に小さなことが気に入らなくて、ついムキになって言い返してしまった。
榎本さんは珍しく何も言わなかった。
何も言わない榎本さんにイライラした。
部屋が妙にしんとして、私は何も言わないまま立ち上がり、そのままF&Fセキュリティ・ショップを出た。
それがちょうど1ヶ月前のこと。
「……」
何だかすっきりしない。
こんな穏やかな秋晴れの日に、モヤモヤとした気分を払拭できずにいる自分。
榎本さんは、何も言ってこない。
あの後、とある密室人の事件現場で一度だけ姿を見かけたが、お互いに視線は合わせたものの声はかけなかった。

701 :
榎本さんの隣には、自分じゃない誰かがいて、
自分の隣には、榎本さんじゃない誰かがいる。
このままでいいとは思わない。
自惚れかもしれないが、榎本さんだってそう思っているはずだ。
たとえ彼がこのままでもいいとしても、私は良くない。
絶対に良くない。
頭では分かっている。分かってはいるのだけれど。
―――素直に謝るなんて、癪にさわるではないか。
そんなの、彼の思うツボだ。

F&Fセキュリティ・ショップのドアを開けて、カウンター奥の席に見慣れた顔を見つける。
日差しの中でいつものように文庫本を広げていた。
その距離が遠く遠く感じるのは、この1ヶ月間の空白のせいだろうか。
少しの焦燥感と、少しの感傷。
明日、彼の隣にいるのは誰なのだろう。
意地やプライドなんて、この際どうでもいいような気がしてきた。
榎本さんと会わなかったこの1ヶ月間。
この違和感は拭えない。
もういい。それが結論。
何を言われても、どう思われてもいい。貴方の思い通りでいい。
―――彼の隣にいるのは、自分でありたい。

「榎本さん」

貴方の勝ちよ。

<終>

702 :
>>700
GJ!!
淡々とうpするその姿勢がすばらしくかっこいい
「相棒」って感じの関係がうかがえて素敵
榎本さんは榎本さんでもやもや悩んでたんだったりして
とも思った

703 :
>>700
ちょっと気になったんで聞きたいんだけど、自分もずっと前からピクシブの小説よんでたんだけど
2か月くらい?前から、原作榎青の話がほとんど投稿されないから、どうしたんだろう、何か規制かかったのかなと
思ってた。で、今日分かったんだけど、自分、ずっと「鍵のかかった部屋」タグで検索してたんだよね。
で、防犯探偵タグで探したら、原作ベースのがいっぱいあるじゃないですか!びくりですよ。
で、いろいろ見てたら、最近、原作の話には榎青ってタグもついてないんだよね。径純タグになってるし・・・。
なんでそう変えたのかわからないけど、鍵部屋から原作の面白さに気づいた人も多いし、
そういう人がせっかくUpされてても、タグが変わってるからUpされてることに
気付かないでいる人も多いと思うよ。もったいないと思うけど、どうですか?
また「鍵のかかった部屋」のタグつけたらいいと思うんだけど。長くなってスマソ。

704 :
>>703
そんなこと、ここで言ったってしょうがないでしょうが
ピクシブの話題はスレ違いだと何回言われたら理解してもらえるねかな
ピクシブの問題提起はピクシブでどうぞ。
原作の書き手さんに「鍵のかかった部屋」「榎青」のタグつけてくださいって
メッセージでも送ってまわれば?

705 :
>>703
支部見てないけどこれだけ読むと
ああ書き手が区別したいんだなとしか

706 :
>>700
GJ!
青砥さんいいわあ

707 :
>>703が両方で検索すればいいだけじゃ?
原作物読みたくない人もいるわけで。

708 :
ピクシブのヲチはスレ違い別の場所でやれ
レスしてるやつらもスレチ

709 :
スレチはスルースルー
せっかく久しぶりに書き手が降臨したのに
またどこかに行っちゃうよ

710 :
み●のあ●ねさん、ここにもファンいたけどまた出戻ってるな
HPなんかじゃ誰も読まないからなんだかんだ言い訳しながら投稿してる
「この続きはない」「タグ外す」とか。で、「続きをと言ってくれる人がいたから」と
続きも書いてるね。
誰かに「帰ってきてください、もったいないです」と言われるのを待ってるんだねw
ちやほやされたくて必w
あ、それからお前いい気になってんじゃねーよ馬鹿女

711 :
原作書いてんのは欲求不満なババアばっかりなんでしょうね
必にドラマ版より原作が大人ッぽいとかアピールして。ふふふ、ミジメデスネ
ドラマ版の可愛くて萌えな話なんかババアには無理無理
タグなんか関係ないの、実力があるかないかっしょ

712 :
>>700
遅ればせながらGJ!!
私は恋人関係として読んだけど、
相棒みたいな関係として読んでも素敵だね。
失礼な書きこみする奴もいて腹立たしいかもしれないけど、
良ければまた新作お待ちしてます。

713 :
どうしてあんな不細工の大野がいいんだろう?
ドラマでも演技してたのは佐藤さんだけだっとのにねえ
あっそうか、大野オタってBBAばっかりで老顔なんだな
大野が榎本さん演じきれないから不満でSSで補完してるんだ
大野オタキモ過ぎ

714 :
>>711
方言丸出し

715 :
ここで原作えのあおのほうがドラマ版より難しいって主張してたのって
ぴくしぶで原作ベースかいてるやつなんだろうねw
あーこわいこわいwさいのうのないひとってひがみこんじょう丸出しやなあ
さすがやね

716 :
そんでドラマパロ書いてるやつは大野オタで大野エロシーンで欲求不満かいしょうしてるんやねー
あああーーー気持ち悪い
貴志先生も後悔なさってるだろうなあ
先生は紳士だから文句言ったりなさらないだろうけどな

717 :
キチガイ女みてるか?
ちょこちょこ書いて投稿したってあっという間に評価されるんよ、人気者は
必に書いてあの程度?うふふふふ

718 :
やっぱ2次書きは読み手をワクワクドキドキさせてナンボなんよ
2次書きのくせして純文学気取って投稿してるって、なんかな、ヒッシ感いっぱいで
あわれみじめってね、おもってしまうのですよ

719 :
面白いの書けないひとがさいきんおおいんでやめるにやめられないw

720 :
かーいかいかいかーいかいかい
ちんちくは色ものやってればいいんだよ
月9やってキム拓に勝てるとおもってたの?w
年間ドラマ1位だって大騒ぎしたかったんでしょ?
残念だったねー!
ざまーみろ!

721 :
hosyu

722 :
ホシュ

723 :
再放送始まるね

724 :




725 :
あおとのひんにゅう

726 :
榎本さんかわいい

727 :
pixivで、青砥さんが榎本にエッチの先生を頼むような話があったのを探してるんだけど見つからない。
キスしないで中にいれないで感じさせるだけなんだけど青砥さんが榎本のことを好きだと自覚してから、本気のエッチになるの。
名前知りませんか?

728 :
>>727
それ、書き手のマイピクにならないと今は読めないよ。

729 :
今自己解決で見つけたって書きにきました。
1〜8まであって8はマイピクさんだけみたいでした。ありがとう。

730 :
ここはpixiv総合雑談スレじゃないよ
>>728も答えるなよ…

731 :
どうせ保守ばっかで進展無いんだから、pixiv雑談にでも有効利用すれば?
ここにいた書き手だって皆pixivに行っちゃったんだし。

732 :
>>731
そんなアナタは、ヲチ板に行っちゃってください!

733 :
鍵のかかった部屋 魔法のくすり企画
好きな人のパーツになれる薬を手に入れた純子は?榎本は?
ttp://www.pixiv.net/novel/search.php?s_mode=s_tag&word=%E9%8D%B5%E3%81%AE%E3%81%8B%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F%E9%83%A8%E5%B1%8B%20%E9%AD%94%E6%B3%95%E3%81%AE%E3%81%8F%E3%81%99%E3%82%8A&order=date

734 :
しかつのさん消えた?

735 :2013/07/25
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