2013年10エロパロ410: あの夏で待ってるでエロパロ (87) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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あの夏で待ってるでエロパロ


1 :2012/02/04 〜 最終レス :2013/09/14
柑菜が1番かわいくてすごい

2 :
あの夏でぬるぽでエロパロ

3 :
最近はガッって言われないよな

4 :
えろぽ

5 :
スレ伸びねぇ・・・

6 :
最優先事項よ

7 :
待ってるで〜

8 :
水着回が終わったらなんか書く

9 :
期待して全裸待機してる

10 :
>>8
そういうこと書いて音沙汰なしってのを何回もエロパロ板で経験してるんだけど本当に期待していいのか?

11 :
勇者を待つくらいなら勇者になりなよYOU!

12 :
夕日が差すお茶の間で、ちゃぶ台を挟みイチカと海人は相対していた。
「海人くん、わたし、わたしはね、地球人じゃないの。宇宙からやってきた、宇宙人なの!」
その瞬間逆光に包まれ、二人の表情は影に隠される。
「・・・びっくりしたでしょう?」
「いいえ。地球人だろうと宇宙人だろうと、イチカ先輩はイチカ先輩です。たとえ、インベーダーであっても!」
「ありがとうでゲソ。それじゃさっそく裸になってくれなイカ?」
「え、ええっ?!」
「実はあなたの身体はわたしの船との接触事故でエライことになったの。それを、すごい科学の力でいちおう修復したんだけど、とうとう限界になっちゃって。テヘぺろ」
とんでもないことをしれっと言うイチカに海人は開いた口がふさがらない。
何か言うべきなのに、あまりの衝撃でなにも思いつかない海人に、イチカはちゃぶ台を越えてにじり寄ってきた。
「そ、それでね、もっと根本的にあなたの身体を治すには、セックスするのが一番なの! ハンドパワーと宇宙のダークマターエネルギーをなんやかやして、ヴリルエンジンによるチョースゴイオペレーションでむにゃむにゃっと! 
だからこれは決して、ほかの娘にとられそうだから先に既成事実をつくろうなんてことじゃ絶対にないからね!!」
「は、はあ・・・」
何が何だかわからないまま服を脱がされ、気づいたときには海人は全裸になっていた。
「ん・・・!」
これもいつのまにか全裸になっていたイチカが海人の股間に顔を埋め、ペニスを口に咥える。
その姿を信じられない思いで見詰めるうち、海人はイチカの絡まる舌が快感中枢に着火させるのを覚った。
「うああああっ!!」
「燃やせー燃やせーまっ赤に燃やせ、エロい心に火をつけろー♪」
一気に膨張した勃起を満足げに吐き出したイチカは謎の歌を歌いつつ、胸でそれを挟み込む。
そして絶妙な弾力のそれで彼女は自分のバストごと揉みしごくのだった。
「男の人ってこうすると気持ちいいんでしょ? 海人くんが隠してたDVDで勉強したんだからぁ」
「あっ、あっ・・・はい、気持ちイイですっイチカさん!!」
年下の少年が情けなくもかわいらしく喘ぐのを見下ろし、もはや完全掌握を確信した宇宙人は勝利の予感に震えつつ身体を起こす。
そして仰向けの少年にまたがると、羞恥をこらえながらその顔の前に自身の興奮に濡れた狭間を拡げて見せたのだった。
「ぬ、濡れてるのわかるでしょ? わたしの、女の子のココで、これからセックスするの。いいよね?」
そう言うとイチカは返事を待たずに腰をいきり立ったままの少年のそれの上に移動し、一気に挿入する。
もはや地球人も宇宙人もなく、二人は二匹の獣となって夢中でまぐわい続けた。
「・・・っていうシナリオ考えた。もちろんクライマックスはハメ撮りね。う〜ふ〜ふ〜」
「却下!!!」
檸檬のエロ脚本を延々と聞かされたイチカと海人は顔をまっ赤にして叫ぶ。
だがお互いの顔を見ないようにしながら二人は、いつしかエロ妄想に浸り、ヒートアップしたのだった。

13 :
一瞬メトロン星人かと

14 :
なんか全然人いないな・・・

15 :
イチカのエッチ…////

16 :
これほど伸びないとはこのアニメ人気ないのか?

17 :
スレが出来たこと自体が知られていない
自分もついさっきはじめて知った
本スレいって宣伝してこい

18 :
9話やばすぎわろた
カンナちゃん・・・・・・

19 :
イチカ程じゃないが出るとこ出て意外とスタイルいい美桜も良い
家では全裸で料理中は裸エプロンの、裸族というのもまたいい

20 :
偶然半裸で寝てる海人を見つけて同族意識をしちゃう展開はどうですか

21 :
脇であるてつろーが捕獲されただけだから
笑ってられるけど、あれ二次でも怖い

22 :
柑菜ちゃんに相手役がいないよぅ

23 :
一人でオナってろ

24 :
age

25 :
イチカ興味ないわ

26 :
age

27 :
「あの夏は、これでいいわけがないか」
・大幅改変有り
・NTR有り
・海人xイチカ、海人x柑奈、哲朗xイチカ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 既に夏休み。姉さんのボーナスで買ってもらったモバイルHDカメラの調子を見るため、
自転車で山に入った。
 木崎湖近くの橋がいい風景だったので、早速カメラの電源を入れてファインダーを覗いてみた。
「案外、暗部に強いな。ノイズも少ないし、いいね〜あれ?!」
 一瞬、強烈な光が発生したと思ったら、体が浮いた。
 必で買ったばかりのカメラを手放さないように抱きしめつつ、自分が宙に浮いている事に気付いた。
 その後、爆発に巻き込まれた。
「りのん、船体が安定しないわ。何とかしてよ!」
「な、なぁ」
 絶対、地球に降りたい。みずほ先輩の話や映像を見たら、これだ!って思った。あたしの行くべき場所。
「どうして、急におかしくなるの〜!このままだと墜落するっ」
「りのん、緊急モードよ!」
「ななな!」
 ぐんぐん迫ってくる地表、断熱圧縮で周りが見えない。そして、最大限、被害の少なそうな地点を
選んだのになぜか、一人の男の子が居て、もう、ダメ!そこで、意識が途切れ、そして、めちゃめちゃ
になった地表に無残に破壊された人体を発見した。
 タブレットで精査してみると助かる可能性がある!その体を宇宙船内に転送して、カプセルに収納して
破壊された肉体の修復を計る。
 被害にあった地球人は、まだ若いせいか回復が早かった。それでも恒常性に問題があるため、ナノマシンを
フル活用して経過を見守った。
「ごめんなさいね。不慮の事故とは言え」
 カプセルからの潤沢なエネルギー供給でナノマシンを動作させたので数時間で見た目はほとんど
無傷の人体に戻っている。
「う…うーん」
「意識が戻ったわ! 言葉はわかる?」
「あの、ここは? 俺のカメラは…」
「通じてるみたいね。あ、急に動かないで。あなたは事故にあったの。カメラ?これのことかしら。
修復しておいたから大丈夫だと思うんだけど」
「それそれ、無事だったんだー。」
「あなたは…爆発事故に巻き込まれて、その、重傷だったの」
「はい。事故は、あなたが?」
「ええ、謝っても済む問題じゃないことは判ってます。でも、肉体は可能な限り修復したし、この地域
での賠償にも応じます」
「からだは…問題ない感じ。賠償?保険とか入ってないんですか?」
「保険って?あたし、地球人じゃないから判らないわ」
 周りをよく見てみると違和感がある。地球人じゃないってまさか宇宙人なのか?慌てて起き上がると
全裸だった事に気付く。
「あら?一部、元気みたい」
「どこ、見てんですか!服はどうしたんですか」
「ここにあります」
 手渡された衣服を着けると安心した。そういえば何時間寝てたのだろうか?
「今は、何時何分ですか?」
「朝5時30分ですね。かなり早く済んだと自負してるんだけど」
「もう、朝なんだ。姉貴が心配しているだろうから、帰ります!」
「賠償とかは?」
「話が面倒なので付いてきて下さい」
「転送で送りますから、住所を教えてくれませんか?」
「住所は…」
「判りました。では!」

28 :
 俺は目の前が暗くなったと思ったら、自宅の前に着いていた。
「伝統的なお家ですね。ステキです」
「ただいま〜」
「あ、海人!どこ行ってたのよ」
 姉ちゃんだ。
「ちょっとカメラの調子を見てたら、ちょっと事故に」
「事故? 大丈夫なの?」
「貴月イチカと申します。私の不手際で海人くんを事故に巻き込んでしまいまして。
でも、治療は済ませました」
「そうね…なんともないみたい」
「俺は大丈夫だよ!事故のせいでちょっとだるいけど」
「まだ安定しないと思いますのでしばらくの間、様子を見させて頂けませんか?」
「あなたは、医者か何かですか?」
「えと…そのような者です、ええ」
「あたしはこれから出張だから、イチカさん、後の事は任せた!」
「姉ちゃん、またかよ!」
 仕事の関係で姉ちゃんは急な出張が多い。
「じゃあ、あたしの出張中、変な事になるなよ?」
「な、何言ってるんだよ!?」
 そんな事いうと意識しちゃうじゃないか。
「変な事?大丈夫ですよ」
 ちゃんと彼を守りますから。
「帰ってきたら、海人も大人になってるかな?イシシ。では、いってきまーす!」
「気をつけてな〜」
 姉ちゃんは慌ただしく出張に出かけていった。
「あの、ほんとに家に住むんですか?」
「ええ。一時、危篤状態だったあなたは、まだ安定していませんし」
 メガネを掛けた、大人っぽい女性。その人と一緒に、か。
「どうかしましたか?見つめられると照れちゃいます」
「っいや、ともあれ、どうぞ!」
「おじゃましまーす!」
 玄関を一緒に通るとき、甘い香りがした。
 とりあえず、居間に居てもらって冷蔵庫から麦茶を出した。
「なぁー」
 えっ!なんだこの生物。足下から突然出てきたぞ?
「驚かせちゃったみたいね。これは宇宙船のインターフェイスの1つ、りのんよ」
「な、なぁー」
「宇宙人とか宇宙船とか、マジなんですか?」
「ええ。理解してもらえないでしょうけど、この地域にはかなり前から何人も宇宙人が来ているはずよ」
「確かに、木崎湖にUFOが来たとか聞いた事有りますが、信じられない」
 急にめまいがした。視界が狭まってきて、ああ、布団で寝たい。
「大変!額に生命危機マーク出ちゃってる。直接接触で何とかしないと」
 イチカさんの顔が近づいてきて、額に柔らかい感触がした。
 しゅわーっと気分が楽になってきたけど、眠くなって、意識を失ってしまった。
「りのん、サポートしてちょうだい」
「あい」
 気がついたら、居間に寝かされていた。
「あ、無事だったみたいね。あなたの免疫系とナノマシンがアレルギー起こしちゃったみたいなので調整しました」
「はぁ。それでこういうのはたびたび起きるんですか?」
「調整し直したので多分、大丈夫じゃないかな。こういうことがあるからしばらく居させてね?」
「ええ、かまわないですよ。当分、一人暮らしですから」
 落ち着いたら、腹が減ってきた。

29 :
「あの、おにぎり作りますが、食べますか?」
「おにぎり?食べ物なら、頂きます」
 冷蔵庫には焼き鮭とか野沢菜が残っていたのでそれを具に、おにぎりを作り、ワカメとネギの味噌汁も作った。
「さあ、どうぞ。味噌汁は熱いですから気をつけて下さい」
「はい。おいしそうな匂いですね」
「いただきます」
「いただきます」
 見よう見まねって感じでおにぎりを食べるイチカさんがかわいい。
「海くんは、学校、大丈夫なの?」
「今は夏休みですから。のんびり出来ますよ」
「良かった。ややこしい事しないで済むし」
「あはは」
「うふふ」
 しかし、何だな。間が持たないよ。テレビでも点けるか。
 ニュースでは、昨日のナゾの爆発についてレポーターが同じようなことを何度も繰り返していた。
「あの橋の辺り、何ともなってないですね」
「あのくらいの爆発範囲なら、宇宙船の機能で修復できます。ただ、人間のような高度な者は完全には行かない事も」
「えっ?!」
 急に不安になって、寒気がしてきた。
 そうしたら、すっとイチカさんが立ち上がってきて、抱きしめてくれた。暖かくていつまでこうしていたいな。
「落ち着いて。精神の乱れが体にも及びますから」
「はい」
 落ち着いたのでテレビのチャンネルを切り換えた。イチカさんがあれこれ興味を持ち、説明したり、笑ったり
しているうちにすっかり打ち解けてきた。
「あの、イチカさんは、どうして地球に来たんですか?」
「それは、小さい頃の記憶なのか、この辺りの風景を覚えていて、それがとても大事な場所に思えるのです」
「それで、宇宙船で飛んできたんですか」
「はい。ワープアウト時に制御がおかしくなって、宇宙船が不安定になって墜落してしまったのです…。
ふつうはあり得ないんですが」
「それじゃあ、映研でこの辺の映像を使った作品を作るので、それに参加してみませんか?
撮影場所にそこがあるかもしれないから」
「いいんですか?!何かとても楽しそう」
「じゃあ、イチカさんは遠い親戚のお姉さんということで。説明がややこしくなりますから」
「判りました。イチカ姉さんです!」
「その調子ですよ、あはは」
 とりあえず、明日に撮影があるのでそれに参加してもらう事にした。
 今日は、安静にして過ごして、夜になったのでとりあえず、風呂に入ることにした。
 湯船に浸かって、今日のあれこれに思いをはせていると脱衣所に人の気配が。
 これはどーにもイチカさんだよな。ガラガラっとサッシが開いて、
「一緒に入ろうかと思いまして。ダメですか?」
「いいですよ、別に。うちは浴槽も大きめですから」
 平然を装っているけど、イチカさんの見事な裸身を見ると興奮を禁じ得ない。
 カメラに残しておきたいが…ダメだよなあ。
 湯船に入ってくるイチカさんが湯船に身を沈めると、おっぱいがぽわんと浮かんだのを見とれていると、
「体の調子、どうですか? あれから」
 急に現実に意識を戻された。
「特に問題はないというか、あまり疲れなくて前より調子がいいですが…、今までの自分と同じに
思えない時があります」
「この星の技術ではないので、何かしら齟齬が生じる事はあると思いますが、ナノマシンは基本的に
あなたの体に合わせるはず」
「つい、悪い方に考えてしまいますが、寿命が縮んだりしますか?」
「遺伝子エラーも修復しますから、寿命に影響しない…というか、思ったより長生きしちゃうかも?」
「みんなと同じに年を取れないかも、か」
 急に現実が遠くなるような感じがした。
「事故に巻き込んでしまった事は、ほんとに申し訳なく思ってます。でも、あなたの肉体は再生成
するほど損傷してなかったので、ほぼオリジナルと言っていいんじゃないかと思います」
 イチカさんが真摯な顔で見つめている。

30 :
「事故は偶然ですし、アレ? 今、メガネしてないのに普通に見えるよ」
「多分、ナノマシンが目の状態を健常を基準に戻したんだと思いますが、今まで通りにも出来ますよ?」
「いや、いいです。じゃあ、メガネをしてて何で違和感がなかったのかなあ。あ、度が入ってなかった
のかな?」
「メガネを再生するときにそうなったみたいですね」
 自分の身体を隅々まで覚えてる人間は居ない。今、こうして自分だと思えているなら、それでいいか。
 翌日、イチカさんが早起きして弁当作ってくれたのでそれを持って、集合場所へ向かった。
「おはよー!」
「おはよう、カイ!ってその人は?」
 がっしり系の長身でメガネ、イケメンの哲朗が早速反応する。
 親友なんじゃないかと俺は思っている。
「事情があって家に住む事になった、イチカさんだよ」
「初めまして〜イチカと申します」
「へぇー。何している人?」
 ショートカットの柑菜が不審な目つきでイチカを見ている。哲朗とは幼なじみだ。何だか知らないが
俺と目線が合う事が多いし距離が近い。
「海人さんの姉さんが出張している間、家事手伝いという感じです」
「そうなんだーへぇー?」
 柑菜は全然、納得してない感じ。
「な、なんだよ!、別に変な事なんて無いんだぜ?」
 そうだよ、宇宙人だしさ、別にな?
「あたしは歓迎だわ。脚本に一人出演者増やしたところだし」
 檸檬先輩は背が小さくて、なんかいつも影から見ている感じだ。
「こ、こんにちわ」
 グラマラスでおとなしい美桜は、警戒しつつ、こっちを見ている。
 映研のメンバーは、こんな感じだ。
 連れだって、山間の茶屋に向かった。檸檬先輩の脚本によると、ここで宇宙人と出会うようだ。
「じゃあ、イチカはこの衣装を着て、光線銃を持って」
「はい。光線銃って軽いですね。出力調整は?」
「おもちゃだから、気にしないで撃って」
「ああ、そうなんですね。わかりました」
 俺と哲朗が山の方を見ている間、イチカさんの着替え終わった。
「じゃあ、撮影を開始します」
 ビデオカメラの電源を入れて軽くチェックし、ファインダーを覗く。
 哲朗とイチカは前に向き合っている。
「お前は、やっぱり宇宙人なんだな」
「正体を知られたからには、始末させてもらうわ!びびびー」
 全身タイツの各所にシートを貼った程度の宇宙人であるイチカさんがぎこちない仕草で構えた
光線銃からビームで射撃。
 メン・イン・ブラック的なスーツを着た、哲朗はガクガクして倒れる。
「ハイ、カット〜!」
 まあ、こんな感じでカットを重ねていって、エフェクト掛けたりアフレコしたりで、檸檬先輩
テイストのシュールなフィルムが出来上がるはずである。
 イチカさんは、きょろきょろしているところを見ると、あの場所を探してるんだろうな。
 面白いので撮影していると目が合ってしまった。
「あー、なに撮ってるの?」
「いや、何かに使えないかと思いまして。すみません」
 ちょっと怒った顔にズキンと来た。なんだろうな。
 ここでの撮影は終了なので、機材を片付けて移動する。
「海くん、ねえねえ」
「何だよ、柑菜」
 すっと近寄ってきた。気軽に話せるんだけど、柑菜って何を考えてるのか判らない事が多い。
「イチカさんって、どう思う? ステキじゃない」
「お姉さんって感じかな。きれいだとは思う」
「そんな人と一つ屋根でしょ? 自然と…なったりしそう」
 柑菜は、ちょっと顔を赤らめてる。
「何言ってるんだよ。そんなだったら俺に恋人が居ないのはおかしい」
「だ、だよね、あはは」

31 :
 柑菜と仲よさそうに話している海人を見るとちょっとうずく。
 俺は柑菜と幼なじみだけど、俺の方が先に柑菜を女として、恋人にしたくなっちまったようだ。
このガタイだし、柑菜は俺の事を兄貴として見てるんだろうな。ストレートに思いを告げても絶対、
拒否られる自信がある、情けないながら。
 哲朗くん、頼りになるし、優しいし、誰も手を出してないから、すぐにでも告白して、恋人になりたい。
でも、美桜の事なんて、眼中にないよね。柑菜ちゃんが好きなんだから、あたしとはタイプが全然
合わないんだろうな。でも…。
 この部員たち、ほんと、面白いわ。三角関係とかじゃなくて、一方通行なのがとてもおかしい。
そんな中でもわたしは、いつも対象外。
 もっとも、停滞のせいで誰も好きにならないけど。
 連れだって移動しているうちに次の撮影ポイントに着いたら、もうお昼だった。それぞれ、
持ち寄った弁当を分け合ったりする。
 イチカさんの作る料理は、鮮やかさが重視されるのでグレープフルーツおにぎりとか強烈なのが混じる。
梅干しだと思えば食えなくはないけど、みんな、一口目でドン引きだった。
 美桜は料理が得意なのでおいしいおかずがもらえる。こういった、バランスがないと今日の昼飯は
ヒドイことになるところだった。
「そうかな〜このおにぎり、おいしくないですか?」
 イチカは戸惑いつつ、みんなに聞いてる。
「ちょーっとオリジナリティが有りすぎでしょう」
 だよな〜哲朗と俺の味覚は同じだ。
「美桜の唐揚げと一緒に食べるとさっぱりして良いよ?」
 柑菜はフォローしているのか本気なのか。
「食べられなくは…ありません」
 美桜は表情でバレてるな。
「むしろ、好き」
 檸檬先輩は、おにぎり2個目だ。やっぱり、この人はチガウ。
「海くんは、どうなのよ!」
 イチカはムキになってる。
「えっ?何度目かですから、ぬほどじゃないし?」
 イチカがポカポカ叩いてくるのを柑菜がじっと見てる。
 そんなこんなで昼飯を終えて、午後の撮影をして、夕方にはうちに帰ってきた…ら、イチカさんの
歓迎会になるらしい。
 それぞれ一度、うちに帰ってからまた来るようなので、昼の撮影で汗ばんでいたので俺はシャワーを
浴びる事にした。
 脱衣所でじっとりしたシャツ等を脱いで風呂場へ。
 夏なので冷水のままの方が気持ちいいなーとシャワーを浴びているとがらっと風呂場のドアが開いた。
「あら、海くん」
 はだかだ。全裸のイチカさんが居る。衝撃を受けているとムクムクと一部が反応してしまう。
「イチカさん、その…」
「一緒に暮らしてるんだし、いいでしょ? で、何これ?」
「握らないで下さいよ、もう、かんべんして」
「痛いの?ごめんなさい。あ、もっと大きくなってきた!」
 女性に握られるとなんでこんなに、やばいんだ。
「おーい、誰も居ないのか?カイ〜」
「あ、哲朗が来たみたいだ。僕、もう、出ます」
 急いで脱衣所に向かい、新しいシャツとパンツを出して、玄関に向かった。
「おー早いじゃないか、哲朗」
「イチカさんは、どこだ?」
「おいおい、もうイチカさん押しかよ」
「だって、美人でスタイルも良いし」
 そこにぱたぱたとバスタオルのみのイチカが現れる。
 着替えてから来ればいいのに。

32 :
「いらっしゃい。今、海人くんとシャワー浴びてたので」
「うひょー! それはいいとして! カイ、どういうことだよ」
「うっかりそうなっただけだってば、興奮するなよ」
「まさか…もう」
「無いって! イチカさんは、ちゃんと着替えて下さい」
「はーい!」
 いい匂いを残してイチカさんは去っていった。
「おじゃましまーす。何騒いでるの?」
「おじゃまします」
 柑菜と美桜が来た。
「別にたいしたことじゃないよ。上がって上がって」
「カイ、あとできちんと説明してもらうからな」
 哲朗はこういう所がしつこい。いいやつなんだけど。
 いつの間にか檸檬先輩も来ていて、飲み物だけを大量に持っている。イヤな予感がする。
 持ち寄ったお菓子やら檸檬先輩が持ってきた見た目は爽やかな緑色の飲み物を並べて、
歓迎会の準備が整った。
「では、映研の新たなメンバーである、イチカさんの参加を祝って!」
 哲朗が音頭を取る。
「「「かんぱーい」」」
「檸檬先輩が持ってきたこれ、ヤケにおいしいですね」
「そうでしょ?うふふふ」
「緑色が爽やか。なんていう飲み物なんですか?」
「ダイナマイトドリンクよ」
 みんな、暑いせいかグイグイ飲んでいく。
「ホント、おいしいですね」
 イチカさんも飲んでるし、俺も飲んだんだけど、何だろう、変な気分になってくる。
「…檸檬先輩、これアルコール入ってないでしょうね?」
「心配しなくても大丈夫よ。アルコールは入ってないわ」
 みんな妙に盛り上がってる。俺もぶわーっとテンションが上がって来た。
 大丈夫なのか?これ。
「イチカさん、恋人は居るんですか? 教えてください」
 哲朗、直球だなあ。
「特に居ませんが…海人くんには多少、好意があるかな?」
「ウォー! やっぱりカイが許せない! このこのこの!」
「痛いよ、哲朗。好意と好きだとずいぶん違うだろ?」
「あ、そうかもしれない。イチカさん、俺はどうですか?」
「哲朗君は、背も高いし、元気なので好きですよ?」
「イヤッホー!」
「ちょっと待って、そういうのおかしいと思うな。だって、私は、哲朗君のことが好きですし?」
 目の据わった美桜が異議を唱える。
「え、何だって! 俺のことが好き? 俺は柑奈が好きだけど?」
「幼なじみだからって調子に乗らないで! あたしは、海くんがその、好き?」
「うふふふ。いい感じになってきたわ。 あたしは誰でもいいわよ?」
 カオスになってきた。どうなってしまうのかと思ったが、急速に眠くなってきて、意識が落ちた。
 起きたら、とっぷりと夜になっていた。
「あー頭いてえ。何があったんだろうか、この惨状」
 みんな倒れて呻いてる。あれ?俺の胸に乗っているのは柑菜の頭?
 女の子のいい匂いがする。
「柑菜、起きろよ」
「う…楽しかったけど、急に眠くなっちゃって。でも、いいきもち」
「あ、カイ!いちゃいちゃしてんなよ!」
 哲朗がガバッと起き上がって、抗議する。
「別に、そういうわけじゃないよ。な?、柑菜」
 何となく柑菜の髪の毛をなでてやると猫のように心地よさそうだ。
「離れろ!」
「きゃん!」

33 :
 哲朗が引き離してしまった。イチカさんがなんかこっちを変な表情で見て、美桜は物欲しそうに
哲朗を見てるなあ。
「さあ、夕飯にしましょう。柑菜、美桜、手伝って」
 檸檬先輩が見えないなと思ったら、夕飯作ってくれたんだ。
 うちの食卓が華やぐなあ。唐揚げやらフライドポテトや、ピラフとか簡単な物だけど、すごく
おなかが空いているからもう、待ちきれない感じだ。
「「「「いただきまーす」」」」
 料理は、どんどん減って皿はきれいにからになった。
 食後のお茶を美桜が入れてくれてる。
「それにしても、映研の人間関係は一方通行ね。うふふふ」
「な、何言ってるんですか?」
「あれは、その…勢いで」
 柑菜と美桜が慌ててる。
「一方通行って? なんかあったっけ? 哲朗」
「いや…正直、覚えてない。ただ、誰かが好きだとか言ってた気もする」
 柑菜と美桜は真っ赤だ。何だろう?
「哲朗は、イチカさんに…ぐっ!」
「カイ! それ以上言ったらす!」
「何を慌ててるんですか? みなさん、仲良しってことでしょ?」
 イチカさんはぴんときてない感じできょろきょろしてる。
「そうね。そういう意味かもしれないわ。うふふふ」
 檸檬先輩、全部知っていそうだな。こっちを見てニヤリとしてる。
 みんなで後片付けして、お開きとなった。

 俺は、カイの家からみんなを送っているところだ。
「あのさ、柑菜。おまえと俺っていつの間にか大人になって来たよな」
「そうね。哲朗はぐんぐん伸びて、大学生って言っても通用しそう」
「あはっ、そうかな?柑菜だって、すらっとしてスタイルいいし、か、可愛くなった、なんて思う」
「え?そうかな…海くんもそう言ってる?」
「カイ?あいつはどうなんだろう。はっきりしないやつだからな。
もし、その気があるんだったら押さないとあいつは判らないぜ?」
「うーん。つかみ所無い感じだから、どう言うときに言えばいいかな」
「ちなみに俺なら、はっきりしてるぜ?ふふん」
「何言ってるのよ。あんたはデリカシーがないのよね」
「うっ。そういうところがダメか?」
「ダメね。ダメダメね」
「柑菜ちゃん、言い過ぎよ。哲朗君、いいところあるよ。結構気が利くし、やさしいし、力があるし」
「美桜、ありがとう。そう言ってくれるのおまえだけだよ」
 美桜は、俺にすり寄って歩いてる。これが柑菜だったらなあと思うのは不誠実かな。
 でも、幼なじみから恋人ってなりにくいって言うしなー。
「哲朗君、ムダに何を考えてるのかしら?」
「檸檬先輩、ムダとか言わないでください。これでも悩んでるんですから」
「あんたがいくら考えてもムダムダよ!」
「柑菜、ひっでーな」
 こうやってるのは楽しいんだけど、でもさ、俺はその先に行きたいんだ。あれ?美桜がシャツの
裾をつかんでる。
「…哲朗君」
 小声で美桜が俺の名前を呼んでこっちを見てる。何だろう?
 甘いような痛いような、この気持ち。
 ともあれ、それぞれ、うちに帰っていった。

34 :
 騒がしかった連中が一気に帰ったので、耳がつーんとするほど静かになってしまった。
 イチカさんはテーブルを拭き終えて、一息ついている。
「ちょっと、様子を見ましょうか」
 イチカさんが近づいてきて、額にキスをする。イチカさんの顔に俺の額が発光した模様が映って面白い。
 なんか、女性との距離感が変わるな。やがて、イチカさんは離れた。
「どうですか?」
「少々、ナノマシンの負担が多いようですが問題ありません」
「良かったー。そろそろ風呂に入ろうかな」
「また、ご一緒してよろしいですか?」
「ええ、まあ」
 二人で脱衣所に向かい、服を脱いで風呂に入った。
 シャワーを浴びて、湯船に入る。
 薄暗い浴室に山間からいい風が入って心地よいな。
「イチカさんは、こういう感じ、どうですか?」
「自分の星では自然の風景やお風呂自体が無いので、とても新鮮な感じです。ずっとここに居たいな…」
 その横顔は胸に来る感じで、かなり科学が進んでいるようだけど、あんまり幸せじゃないんだな。
 湯船を出て、お互いの背中や頭を洗ってもらうのは心地よいな。
 特に背中に当たるおっぱいとか自制するのが大変だ。
「あ、また性器が大きくなってますね。ということは私をそういう対象に思ってるって事ですか?」
「そんな恥ずかしい事を堂々と言わないで下さい。まあ美人だし、好みですけど」
「うれしい。はるばるこの星に来てそんな風に思ってくれる相手が居るなんて、ときめいちゃいます」
「ロマン、なのかな。弄らないで下さいよ」
 女性の自分のとは違う指先で刺激されるとヤバイ。
「何だか、気になってしまって。いやなの?」
「むしろ、気持ちよいですが、あっ!」
 イチカさんが来てからオナニーしてないから溜まっていて暴発してしまった。
「何か、体液が!これはどうして…」
「刺激されると精液が出るんですよ、トホホ」
「大事な物じゃないんですか? とんでもないことを…」
「いえ、毎日出しても大丈夫です」
 手の平にとって匂いを嗅いでるよ。
「良かった。でも、この匂い、どきどきします」
「女性としての本能ですかね」
 ともあれ、肩の力が抜けた気がする。シャワーで流して風呂を出て、二人とも浴衣を着た。
 はだかのつきあいをしたせいか判らないけど、二人で居るのが自然に思えてきて、一緒に2階の
寝室で寝る事にした。
 寝る前にトイレに行ってきて、戻ってきたら、イチカさんが本を読んでいた。あ…その本は。
「海人さん、地球ではこうして性交を行うのですね」
「それはエロ本なので当てにならないんですが…、そっちの星では違うんですか?」
「ええ。精子と卵子を提供して、人工子宮で受精し、遺伝子操作を行って好みの性別、外見を決めて、
病気など無いようにして生まれるまで管理されます」
「人工子宮? 機械から子供が生まれるの?」
「そうなります。性交もしない方が多いですね」
「そんなの寂しくないのかな」
 苦しみとか失敗は少ない方がいいけど、でも、そこまで人工的にしていいんだろうか。
「あの…海人さん」
 イチカさんがエロ本を置いて真摯なまなざしでこっちを見ている。
「私は、あなたとなら、性交してみたいです」
 女性からそうした事を言われるのは初めてだ。
「避妊の事は心配しなくていいですよ。ナノマシンでどうとでも出来ます。だから…。」
 イチカさんからさっきのエロ本のようにキスしてきた。
 なんか、気持ちよかった。嫌らしいとかためらいがすっと消えて無くなるような。
 だから、俺も応じた。

35 :
 お互い服を脱いで、はだかで向き合い、抱き合った。
 顔が近づいて、甘いキスをして求め合った。
 流れで布団に仰向けに押し倒すようになって、ぎこちなく乳房を揉み、乳首を舐めてみた。
「あの…、どうですか?」
「裸でふれあっているだけでいい気持ち。もっとおっぱいを揉んだりしてみてください」
「はい」
 何だろう、このふにゃふにゃしてしっとりとした感触。
 両手で堪能して、両方の乳首を吸ったり舐めたりしているとイチカさんは低く喘ぎ始めた。
 どうしたらいいのだろう?
 あ!次は、下の方だよな。この際だからと太ももを大胆に広げて、淡い茂みの奥にある
未知の場所を意を決して顔を突っ込んで、ぺろりと舐めてみた。
「あっ」
 イチカさんはぴくりとして声を上げた。気持ちいいのかな?
 柔らかい太ももを抱えて、夢中で舐めてみた。
 イチカさんは身をよじるようになり、中からぬるぬるが出て来て、やがて、イチカさんは、
背中を反らし息を詰めて、おとなしくなってしまった。荒い息をしている。
「あの、大丈夫ですか?」
「もう、訳判らないくらい気持ちよくなってしまって。でも、大丈夫です。次は、膣に陰茎を
挿入してください」
「陰茎、ちんこですね。ついに…」
「さあ、進めてください」
 ギンギンになっていた自分のちんこを握り、ぬるぬるが出てくる穴に押し当てた。
 ここでいいんだよな?ぬめっとした生暖かい入り口にぐっと入れると飲み込まれるように
入ってしまった。
「あっ、入ってきた。これが海くんの」
「痛くないですか?」
「大丈夫そう。ゆっくり動いてみてください」
「はい」
 今まで味わったことの無いにゅるにゅるとした繊細な感触で俺のちんこが包まれ、出し入れ
するたびに絡みつくような油断するとすぐ射精してしまうような感じ。
 イチカさんも気持ちよさそうだ。
「海くん、来て…」
 イチカさんが両手を広げて俺を誘う。
「はい」
 イチカさんに覆い被さって、抱き合いながら腰を使い、密着して、二人で繋がっている。
 これがセックスなんだ。
 自然とキスして、舌が絡み合い、唾液が甘い。
 でも、だんだん高まってきて、イチカさんも汗ばみ、息が荒くなってきた。
 どれくらい我慢すればいいのかな。
 夢中で判らないけど、限界まで頑張ってみよう。
 どうにもならなくなってきたので腰の速度を速めて、ぎゅっと抱きしめて、射精した。
「はぁはぁ、頑張ってみたんですが、どうでしたか?」
「すごいです。生命の神秘です。海くんの精液、確かにわたしに注がれました。熱くて、気持ちいい」
 そんなこと言われて、今更ながら俺は真っ赤になってしまった。
 でも、眠くなってきた。
「もう、寝ましょうか」
「そうね。ありがとう、海くん。今日は特別な日ね」
「ええ、僕にとっても。おやすみなさい」
「おやすみなさい」
 裸のまま、寄り添ってぐっすり寝た。

36 :
 翌朝、なんか晴れ晴れとした気分で起きられた。
 横には、イチカさんがいてまだ寝ていて、温もりが心地よいけど、そっと布団を抜け出して、
着替えて洗面所へ。
 朝ご飯の支度をしていると眠そうにイチカさんが階段を降りてきた。
「おはよう、イチカさん」
「おは…よう、ございます…。」
 ぽやんとした顔もいいな。浴衣がだらしなく着崩れて、ちらちらと肌が見えるのがたまらん。
「洗面所で顔を洗ってくるといいですよ」
「はーい」
 その間に朝食の支度が調った。
 テレビを付けて、ニュースを見ていると、イチカさんも食卓に着いた。
「では、いただきます」
「いただきます」
 昨夜の事でおなかが空いていたから、ご飯が進む。納豆と鮭が減っていき、味噌汁を飲んだ
ところで一息ついた。
「あの…昨日のは、どうでした?」
「わりとちゃんと出来たと思うんですが、正直、自信がありません」
「私は、新鮮でした。生命の神秘というか」
「まあ、そういう行為ですよね」
「うふふ」
「あはは」
 朝から和んでいる。洗い物はイチカさんにやってもらった。
 ちょっとうとうとしていると携帯の鳴る音がしたので、慌てて2階に駆け上がり、机の上の
携帯を開いた。
「はい、もしもし」
「柑菜だけど、今日、買い物に行くからつきあって」
「ああ、いいよ。特に予定無いし」
「じゃあ、9時に駅集合でいいよね?」
「うん、じゃあ、またあとで」
 財布が寂しいから、ATMで下ろしてから駅に行こう。着替えて、階段を下りた。
「イチカさん、俺、出かけます」
「何時くらいに戻りますか?」
「夕方かな」
「私は記憶の風景探しに行こうかと」
「そうですか。では、行ってきます」
「いってらっしゃーい」
 自転車に乗って、夏の熱い日差しの中を走り出すとすっかり目が覚めてくる。
 途中、ATMに寄って多めに引き出して、駅に着く頃には、約束の9時近かった。
 駐輪場に自転車を駐めて、駅に向かうと、柑菜はもう来ていた。
「ごめん、待たせた?」
 柑菜はいつものように動きやすい服装だ。
「ううん、時間ちょうどだし」
「あれ、他の連中は?」
「一緒じゃないとダメなの?」
「そ、そんな事無いけど、デートみたいだね」
 柑菜はほおを赤らめてる。
「あたしは、そのつもりでも…いいんだけど」
「柑菜…まあ、行こうか」
「うん!」

37 :
 ながのモールまで歩きながら、
「昨日の歓迎会、ヒドかったね。帰り、大丈夫だった?」
「帰りは途中まで哲朗と一緒だったんだ。檸檬先輩のナゾドリンク、何が入っていたのかな。」
「二日酔いっぽい感じは無いから、酒じゃないんだろうね。でもさ、何というか幼なじみって、
やっぱりこれじゃないって感じなの?」
「うーん、兄妹みたいな感じでそういう風に思えないのよ」
 哲朗、やっぱり諦めた方が良さそうだぞ。
「今日は、何を買いに行くの?」
「そうねー適当に見て、気に入ったのでもあればいいかな、とか」
「特にこれって訳じゃないんだ。まあ、たまにはそういうのもいいかな」
「迷惑だった?」
「どうせゴロゴロしているだけだから、俺はデートみたいな?だけでもうれしいよ」
「ほんと?!」
 柑菜は腕にきゅってくっついてきた。
 照れるな。ふと、イチカさんの顔が浮かぶ。
「どうしたの?」
「いや、ちょっとぼーっとしてた」
 そんなこんなで歩いているうちに着いた。
 柑菜の赴くまま付いていって、はしゃぐ様子を見ているだけで楽しいな。
 結局、ペアのTシャツを買って、おしゃれっぽいカフェで昼食。
「俺は、カルボナーラセットでいいかな」
「あたしもそれとおなじの」
 ちゅるちゅるとパスタを食べつつ、くだらない話をしているのっていいな。
「午後は、懐古園に行ってみないか?カメラ持って来たので撮ってみたいんだ」
「いいよ!、じゃあいこいこ」
 30分ほどてくてくと歩くと懐古園に着いた。
 モバイルHDカメラを起動させて、軽く全景を。
「小諸城か〜ちょっと柑菜、そこに立ってみて」
「うん」
 真夏の日差しに明るい柑菜は良く映えるな。
「どう?」
「良い感じだよ。オッケー」
 たたたっと柑菜が駆け寄ってくる。腕を組んで歩いていると、恋人同士ってこんなかなーと
思えてくる。
「なんか、楽しいね、海くん」
「そうだね」
 ちょっと見つめ合ったりして恥ずかしい。
「あ、動物園がある」
「海くん、来た事無いの?」
「うん。行ってみてもいい?」
「行こう」
 川上犬なんてどうみても普通の犬に見えたり、キツネやタヌキ、ツキノワグマ、ライオンまで
居たりして、すっかり楽しめた。
 もう、夕方だ。高台に上って、夕闇に染まる風景を俺は撮影した。

 あの風景を探してみたけど、それらしいところは、なかなか見つからないわ。
 ちょっと海人君の近くに転移してみようかな…。
「りのん、海人君近くに転移よ!」
「なぁっ!」
 茂みに隠れながら、辺りを探すとあ、海人君…と柑奈ちゃん?
 何で一緒に居るの?
 急に胸がどきどきしてきた。
「今日は、楽しかったね」
「うん! 海くんと来て、良かった…。」
 山間のいい風が吹いて心地良いな、なんて思っていると二人は、自然と顔に近づいて、
キスしてしまった。なんで?どうしてなの?!
「柑奈…、その。」
「海くん、あたし、うれしいよ…。」

38 :
 柑奈は涙を流している。しばらく抱き合っていたけど、照れたように二人は去って行った。
 居たたまれない気分になって、もう帰ろうと思いりのんに転移を命じた。
 二人で、戸惑い半分な感じで小諸駅まで歩いて、駐輪場に着いた。
「…海くん、いいんだよね、あたしたち」
「…うん、こういうの実は、初めてでさ」
「そうなんだ。 じゃあね!海くん」
「じゃあな、柑奈」
 駐輪場から自転車を出して、ふわふわした気持ちで家に帰った。
「ただいまー」
「あ、お帰りなさい」
 靴を脱いで居間に上がって、座布団に座って、一息ついた。
「探してた風景は、見つかりそうですか?」
「それがなかなか。それより…海人君、柑奈ちゃんと一緒に居たよね?」
「なんで知ってるんですか? どこかですれ違いました?」
「転移って、好きな場所に一瞬で移動できるの。 それで、海人君、どうしてるかな?って」
「そうでしたか。今日は柑奈の買い物につきあって居たんですよ」
「…でも、キス、してた。」
「そ、そこまで! なんかあれは成り行きで」
「わたしと海くん、神秘的な引き合わせだと思って、その、勘違いだったかな…。」
 えっ?昨日は、えっちしちゃったけど、そういう意味だったのか?
「昨日のこと、実験みたいな感じだと思ってました」
「そんな意味もあったけど、あたしは…。」
「俺、恋愛とかすごく疎くて、どうしたら…あ、なんか、体に力が入らなく…頭が痛い」
「大変! またエマージェンシーサインが額に」
 崩れ落ちるようになる俺のからだをイチカさんが支えて、唇にキスしてきた。
 柑奈のキスを上書きするように。
 やがて、気分が楽になってきた。
「ふー。安定したようね。海くん…。」
 今の俺にとってイチカさんは専属の医者みたいな物だよな。でも、そうなんだけど…。
 "安静にして"と、イチカさんが添い寝していると、恋人同士みたいな気分にはなるんだけど…
考えているうちにいつの間にか寝ていた。
 翌日、朝食が終わった頃、柑菜がやってきた。
「おはよー、海くん」
「おはよう、柑菜。朝早くにどうしたの?」
 柑菜は、トートバッグを下げてやってきた。
「夏休みの宿題、いっしょにやろうよ」
「ああ、そういえば!…全然やってないよ」
 宇宙船の事故のドタバタで、すっかり頭から消え去ってたな。
「でしょー? お邪魔しまーす」
「あら、柑菜さん、いらっしゃい。宿題って?」
「夏休みの間にやるようにこういうのを出されるんですよ」
 柑菜はプリントや冊子を見せる。
「へー…そ、そうなんだ。あたしは出かけよう、かなぁ」
 イチカさんは、また思い出の場所を探すのかな。
「「いってらっしゃーい」」
 昨日の事もあって、なんか気恥ずかしい。
 ともあれ、2階の鞄から宿題を持ってきて、麦茶とお菓子を置いて居間のテーブルに宿題を
広げて、二人で片付け始めた。
 俺は、理系が得意で柑奈は文系が得意なのでお互い、教えあって順調に進んでいった。
 でも、柑奈っていい匂いがするな。
「海くん、こっちを見つめて、なあに?」
 テーブルの向かいの柑奈がいたずらっぽく微笑んでる。
「柑奈って、いい匂いがするな…ってあわわ、口に出てしまった」
「じゃあ、もっと近寄ってみたら?」
 柑奈の瞳に引き寄せられ、すりすりとテーブルの反対側まで。
 首筋のあたりを嗅ぐとやっぱりいい匂いだな。

39 :
「やだ、海くん…。変だよ」
「あ…ごめん。フェロモンって奴なのかなあ」
「そう、かもよ。だってさ、昨日。」
「そうだよね。柑奈と居ると楽しいな」
「そう? うふふ」
 くっついていると宿題が出来ないので反対側に戻り、作業再開。
 時折、目線が合うとなんかニコニコしちゃうな、あはは。
「そろそろ、お昼だね。冷やし中華でも作るよ」
「あたしも手伝う!」
「じゃあ、柑奈は具を作ってよ」
「うん!」
 俺は、冷やし中華の麺をゆでて、柑奈は卵焼き作って、キュウリやハム、出来た卵焼きを
短冊に切ったりして、出来上がった。
 テーブルに並べて、テレビを点けて昼のニュースを見た。
「「いたただきまーす」」
 ずるずると食べているといい風が通り抜けた。

 それにしても気がかりなあの風景は、どこにあるのかしら。
 しばらく歩いていると、哲朗君が居た。
「こんにちは、哲朗君」
「あ、イチカさんじゃないですか。こんなところで何してるんですか?」
「ちょっと、記憶の風景の場所を探してて」
「前もそんな事、言ってましたよね。俺もヒマなんでつきあいますよ」
「ほんとですか?助かります〜。なんか、大きな湖と木が見えたような気がするんです。
そんなところがありますか?」
「大きいというと、木崎湖かな。行くとなると電車ですが」
「行ってみたいです」
「じゃあ、駅まで行ってみますか」
「ええ、ぜひ!」
 駅まで歩いて電車に乗ったけど、どのくらいかかるのかしら。
 電車は空いていて、二人で並んで座れた。
「哲朗君、木崎湖って遠いの?」
「乗換が多いし、だいたい4時間かかりますよ。降りる駅は、海ノ口って無人駅ですね」
「そうなんですか。けっこう、遠いんですね」
 窓の外の流れる風景にヒントがないか、しばらく見ていたけど、哲朗君が話しかけてくれた。
「こんな時になんですが、イチカさんは年上だから、ちょっと聞いてもいいですか?」
「どんな事ですか?」
 まじめな顔だわ。どんな悩みなの?
「…柑菜の事なんですが、あいつ、ちっとも俺の事を向いてくれなくて」
 柑菜ちゃんか。この間、海人君とデートしてたっけ。これは見込み無さそうよね…。
「確か、二人とも幼なじみだったよね。そういうのって兄妹みたいになって
恋心にならなくなりやすい、かな」
「見込み無い、ですか…。」
 やば、マジで落ち込ませてしまった。
「そ、そんな事無いわ。柑菜ちゃんにとって、哲朗君が魅力的な男性に見えるように
努力すればいいんじゃないかな?」
「魅力…ですか。身体を鍛えて、とか?」
「哲朗君はがっしりしているから、そうね、時々、がさつに思える事があるから、恋愛物の
映画を見たり、本を読んで女心を学ぶとか?」
「ああ、内面ですね。そういうのが大事ですか」
「だと思うな。気の利いた台詞を言わなくても、自分の事を判ってくれる人って惹かれるし」
「ふーん、そうですか。参考になります」

40 :
 哲朗君が考え込んでいる間に乗換駅に着き、別の路線へ。
 おしりが痛くなるころに寂れた海ノ口駅に着いて、駅から出た。
「いやーけっこうかかりましたね」
「ほんと。おしりが痛くなっちゃいました」
「あはは、俺もですよ。もう、お昼ですがなんか食っていきますか?」
「そうですね、あ、ちょっとおしゃれっぽい店が」
「"ビストロ みぃーや"か。行ってみましょう」
 山小屋みたいで、ステキな感じ。
「いらっしゃいませ。お二人ですか?」
「はい」
「窓際の席へ、どうぞ」
 メニューを見てるけど、地球の食事ってまだよくわからないわ。
「昼だから、パスタなんかどうですか?」
「あ、はい。いいですね」
「俺は、カルボナーラでいいかな。イチカさんは?」
「そうね、このチキン?ポアレ・キノコかな」
「じゃあ、決まりましたね。すいませーん」
 哲朗君って、案外、女の子慣れしてるのかしら。てきぱきと決めてくれて助かった。
「すいません、急がせてしまって。姉がメニューを決めるのに時間かかるから、つい」
「あ、そうだったの。でも、よくわからなかったから助かりました」
「そうですか? あはは」
 哲朗君、笑顔が爽やかで素敵。肩肘張らなくて済むというか。
 空いていたせいか、あまり待たずに料理が運ばれてきた。
「おいしそー!」
「ですね。いただきまーす」
「いただきます」
 長時間電車に乗っていて疲れていただけにとてもおいしく、あっという間に平らげてしまった。
 会計を済ませて、店を出ると目的の木崎湖は、すぐだった。
「これが木崎湖なんですが、どうですか?」
「うーん、もっと木が生い茂っていたような?…。」
「まだ日が高いし、歩いて探しましょうか」
「そうですね、ええ」

 冷やし中華を食べて、のんびりした後、宿題の消化を再開だ。
 ちょっと眠かったけど、3時までがんばった。
「ふーっ、疲れた。スイカでも食べようか?」
「いいね! 冷蔵庫にあるの?」
「ああ」
「切ってあげる」
 柑菜がさっと立ち上がり、冷蔵庫からスイカを出して切り分けた。
「はい、どうぞ!」
「ありがとう」
 縁側に座り、涼しい風を受けながらスイカを食うのは最高だな。
 柑菜もニコニコしてるし。
 食べ終える頃、眠くなってきたなーと思っていると柑菜はすでに横になって昼寝してた。
 タオルケット持ってきて、掛けてやるついでに俺もちょっと昼寝しちゃうか。


41 :
 湖畔をぐるっと回っていく事になったけど、思ったより木崎湖は大きくて、途中で疲れてしまった。
「イチカさん、しんどそうですね」
「ええ、もう、疲れてしまいました…」
「日も落ちてきましたし、帰りますか」
「そうします、とほほ…。」
 とぼとぼ歩いている私を見かねて、哲朗君は手を引いてくれた。
 薄暗い道なのに大きくてがっしりとした手を握っているせいか、すごく安心する。
「やっと駅が見えてきましたよ」
「ほんとだ。はーっ、今日はがんばりすぎでした」
 駅に入り、ベンチに座っているとうとうとしてしまう。
 気付くと哲朗君にもたれかかって寝てしまったようだ。
「イチカさん、そろそろ電車が来ますよ」
「えっ?! ああ、すいません、もたれかかって」
「いえいえ、イチカさんなら、ご褒美みたいな物ですよ」
 そんな事言われて、真っ赤になってしまった。
 空いている電車に乗り、寄り添って座っていたら、何となくさっきみたいに手を握っていた。
 手の温もりが心地よかったから。
 夕日の差込む車内は二人だけの空間のようで、胸が高鳴ってしまう。
 乗り換えするときも手を繋いだままだから、恋人同士みたい。

 ちょっと冷えてきたので目が覚めたら、もう真っ暗だった。
「柑菜、起きろよ。もう、7時だぞ?」
「んー…、すっかり寝ちゃったね。じゃあ、ちょっと電話しようかな」
 柑菜は携帯でどこかに電話し始めた。
「あ、お母さん? 今日、友達のところに泊まるから。 うん、大丈夫。じゃあね」
 泊まるって?えぇーっ!
「あのさ、柑菜? 聞いてないというか…。」
「夏休みだから、いいじゃん。 イチカさんもまだ戻ってこないし」
「そういえば、遅いなあ。 何してるんだろう?イチカさん、携帯持ってないし」
「そうなんだ。じゃあ、問題ないよね、ね?」
 柑菜にニコニコしながら、そう言われると断れないよ。
「まあ、いいか。じゃあ、夕飯作ろうよ」
「うん!」
 二人だけだと危ない気がするけど、イチカさんが帰ってくれば、問題ないよな。
 冷蔵庫を漁るとキャベツとか豚肉が出てきたので、野菜炒めにすることにした。
 俺が豚肉を炒めている間、柑菜が野菜を切って、それを一緒に混ぜて更に炒めて、
味付けして、出来た!
 TVを点けるとニュースがやっていたので何となく気になってチェックしてみたが
特に地元に事故とか無いようなので一安心だ。
「じゃあ、いただきます」
「いただきます」
 二人とも腹が減っていたのであっという間に平らげた。
 さて、この後どうしようか?と思っていたら、テレビで映画が始まったので、
柑菜も見たそうだったら、それを見ながらイチカさんの帰りを待つ事にした。


42 :
 ほとんど寝ていたけど、小諸駅に着いた頃には11時半くらいで、夜中になって
しまった。
「おしりも足も痛くて、歩けないです…。」
「しょうがないな、カイの家まで遠いから、うちに泊まりますか?」
「お願いします、出来れば、おんぶで」
「じゃあ、カイに電話しておきますよ」
 あたしが泊まるって言ったら、海くん、どう言うかな。
「ああ、カイ? 今日はイチカさんと風景探しにつきあっててさ…通りがかりにイチカさんが居て…で、
遅くなったからうちに泊めようと思うんだけど、どうかな?…ああ…かまわないか?じゃあな、おやすみ!」
「どうでした?」
「問題ないようですよ。では、よいしょっと!」
 大きな背中に揺られながら、てくてくと。途中のコンビニに寄って、遅くなった晩ご飯を買って、
哲朗君のマンションに着いた。
「着きましたよ、散らかってるけど、どうぞ」
「おじゃましまーす」
 けっこう広くて、整頓されてるじゃない。
「その辺に座って下さい」
 ソファーに座って、コンビニ弁当とお茶をテーブルに広げた。
「とりあえず、食いますか。いただきます」
「いただきまーす」
 テレビを付けると深夜番組がやっていた。もぐもぐと弁当を食べ、お茶を飲んだらすっかり落ち着いた。
「イチカさんの風景って、きれいなところなんですか?」
「うん。すごく印象に残っているの。だから、是非見たくて」
「ロマンチックですね。あ、シャワーとか先にどうぞ」
「そういえば、すっかり汗臭くなっちゃってた」
 哲朗君、さりげないじゃない。
「着替えは、俺のスウェットでも着て下さい。用意しときますから」
「何から何まで済みません。では、お先に」
「ごゆっくりどうぞ」

「ふー、この映画、案外、面白かった」
「だよねー。海くん、落ち着かないけど、やっぱりイチカさん?」
「うん。もう、11時半近いよ。あ、俺の携帯が鳴ってる!」
 慌てて俺の携帯を取って、開いてみると哲朗からだよ。
「え? 今日はイチカさんと一緒だったの? ああ、うん、そうか、そんなに。
まあ、じゃあそうしてくれよ。じゃあな」
「どうだったの?」
「哲朗からだったよ。あいつ、イチカさんと今日、一緒に思い出の風景探ししていて、帰るのが遅く
なってさ、ぐったり疲れちゃったので哲朗のところに泊まるって」
「えーっ!それってヤバくない?もしかして、イチカさんのタイプって哲朗?」
「哲朗なら、大丈夫じゃないかな?」
「どうかな。あ、それより、そろそろお風呂に入ろうよ」
「ああ、そうするか」
「今日は二人っきりなんだよね。一緒に入ろう?」
 柑菜は小首をかしげながら、こっちを見つめてる。哲朗とイチカさん、俺より似合いな気がする。
 そんなこをと思っているとムカムカしてきた。
「そうだな。もしかしたら、哲朗とイチカさんもそうするかもしれないし!」
「あ、妬いてるの?うふふ。じゃあ、いこいこ!」
 腕につかまってる柑菜と微妙な気持ちで脱衣所に向かった。
 柑菜は、さっさと服を脱いで下着をかごに入れて、浴室へ行ってしまった。
「海くんとこのお風呂、広いんだね〜」
 慌てて、俺も服を脱いで浴室へ急いだ。
 柑菜のはだかは、日焼けしていて健康的だった。グラマーなイチカさんとは
違うなーと思っていたら、ムクムクと自分のが元気に。

43 :
「あたしのはだかで興奮したの? すごーい、初めて見た。へーっ」
「そ、そうだよ、悪いかよ。とりあえず、シャワー浴びようぜ」
 シャワーの温度を調節して、恥ずかし紛れに柑菜に浴びせた。
「きゃっ! もう、あたしにも貸してよっ!」
 しばらくシャワーの浴びせっこで盛り上がってしまった。
「浴槽に入ろうぜ?」
「そうだね」
 二人で入っても余裕のある檜の浴槽。向かい合わせに座って、こうしてはだかで居るとなんか
リラックスするな。
「柑菜は、俺にはだかを見られても大丈夫なの?」
「平気だよ。だって、海くん、好きだし。でもさ…」
 赤くなってる。
「なに?」
「誰でもって訳じゃないのよ。特別なんだから」
「うん」
 いい雰囲気の沈黙。柑菜は、ぱしゃっと立ち上がって、こっちに背を向けて、座り、くっついてきた。
 柑菜の張りのある柔らかな肌が心地よくて、つい、後ろから抱きしめてしまう。
「あたしの事、どう思ってるの?」
「柑菜と居ると居心地いいよ。今日も宿題とかしてたけど、ずっと一緒でも平気な感じだった。
それが柑菜の良さなのかな」
「あたしも海くんと居ると落ち着く。でも、海くんの気持ちは?」
 お湯の温度が体温に近くなって、不思議な感じだ。柑菜とくっついているので寒くないし。
「恋愛とかいろんな形があるんだろう、と思う。こうしてはだかで抱き合えるなんて縁があると思うな」
「はぐらかさないで。イチカさんともこういう関係なの?」
「偶然、シャワーとか一緒になる事はあるよ。でも、恋愛じゃないと思うんだ。遠い感じがする」
「あたしは、近い?海くんの彼女になれそう?」
「同い年だし。いや、俺がしっかりすれば…柑菜は俺の彼女になるの?」
「うん。しっかりあたしを見て、捕まえてて」
 振り向いた柑菜とキスした。それでわだかまりが解けたような感じだ。
 風呂から上がって、脱衣所のタオルでお互いの身体を拭いた。
「これ、持ってきたんだ」
 柑菜がホットパンツのポケットからコンドームを出して口に咥えてた。
 なんか、スゴイ淫らな感じがして、どきーんとした。
「わーっ、初めて見たよ。じゃあ今夜、するの?」
「…そのつもりよ、海くん」
 はだかのまま、2階の寝室に来て、布団を1組出して、敷いた。
「柑奈…。」
「海くん…。」
 抱き合って、ディープキスをした。すとんと柑奈の腰が落ちて、布団の上に折り重なった。
 耳の裏とか首筋にキスして、乳房にもキス。やわやわと乳房を揉んで、乳首を舐めて。
「柑奈って、柔らかいな」
「恥ずかしいよ…」
 乳房をやさしく揉みつつ、乳首を捏ねたり、指先でくりくりしたり。
 すべすべしたおなか、脇腹、へそと撫でてきて、淡い茂みの奥をそっと手の平を当てると熱く、
湿っている。そこを撫でつつ、乳房を揉んで。
「柑奈、どうかな?気持ちいい?」
「うん…。なんか、すごく」
 月明かりに照らされた柑奈の横顔。熱い吐息が漏れる唇にキス。
 両足を広げて、そこに頭を割り込ませて、茂みの奥にもキスした。
「あっ…。そこは」
 丁寧にひだを舐めて行くと、柑奈の身体がびくりびくりとしている。
「いや、かな?」
「ううん」
 膣口からとろりと愛液が漏れてきたのでそれを吸う。
 何だろ、この気持ち。そこに舌を入れて見ると柔らかでぬるぬるした肉壁が奥まで続いている。
 どこまで入るかな、と入れたり出したりしていると柑奈の腰が浮いて来たのでにゅるにゅると
舐め続けた。

44 :
 柑奈の息が荒くなってくる。頭をもたげたクリトリスを撫で撫でしつつ、夢中になって愛液が
出続けるそこをなめ回していると、
「あっ、ダメ、来ちゃう!」
 と柑奈は背中を反らして息を詰めて、いってしまった。
「はぁはぁ…そろそろ、入れて?」
「うん」
 柑奈がくれたコンドームパッケージを破り、興奮しておぼつかない手つきで何とか、コンドームを
根元まで装着した。
 そして、陰茎を暖かな膣口に当てて、ゆっくり挿入していった。
 柑奈を痛くしないように、さぐりさぐり、熱くてぬるぬるした膣を押し開いていって、奥まで入ると、
柑奈はため息を漏らした。
「柑奈、ひとつになれたね」
「海くん、あたし、うれしいよ」
 やさしくキス。ゆっくりゆっくりと腰を使い、柑奈の中を体験していく。
 体温が溶け合い、いつまでもいつまでもこうしていたいような至極の時間。
「ねぇ、こんなに気持ちがいい物なの?」
「俺と柑奈って、相性がいいんだね。幸せな気持ちだよ」
 身体が馴染むにつれ、もっと大きく、速く動けるようになってきて、乳房を揉んだり、つんと立った
乳首を舐めたり、汗の流れる首筋を舐めたりしていると柑奈がいろんな喘ぎ方をして面白い。
 身体を起こして、柑奈の両足を持って、腰を使ってぱんぱんとしたり、なんかアダルトビデオみたいだ。
 柑奈はシーツをつかんで快感に耐えている。
 俺も柑奈も汗だくだ。でも、全然不快じゃ無い。
 やがて、柑奈の息が荒くなってくる。奥から誘われるように俺は射精したくなってきて、無我夢中で
腰を使って行くと、
「あーなんかだめ、海くん、あたし、あたし」
「柑奈、そろそろ、行くよ」
「わかんない、でも、あたしもいく、いく〜!」
 どうにもならない衝動が陰茎を走り、柑奈の奥で何度も弾けた。
 何だろう、この爽やかな感じ。イチカさんとは違う、満たされるような気分。
「柑奈…」
 やさしくキスをすると柑奈の目から涙が流れた。
「海くん、あたし、一生忘れないよ」
 抱き合って名残を味わった。
 しばらくしてから、柑奈の手を引いて起き上がり、シャワーを浴びて、身体を拭いて寝室まで戻り、
すっかり眠くなったので一緒に寝た。

 哲朗君と一日中、風景探してて疲れた身体に熱いシャワーが気持ちいい。ボディシャンプーで
身体を洗って、シャンプー、コンディショナーまでしたら、よみがえったような気分。
 バスタオルに身体を包んでバスルームから出るとスウェット上下が畳んでおいてあった。
 哲朗君のだからサイズが大きい。そして、彼の匂いがする。
「お待たせしました。では、哲朗君もどうぞ」
「あ、はい…。弁当、腹が減ってたから先に食っちまって、あはは。イチカさんもどうぞ」
 なんか、哲朗君が真っ赤だわ。こっちまでドキドキしちゃうな。
「そうします」
 ばたばたと哲朗君がバスルームへ行っている間に、コンビニ弁当を食べたら、
あたしもおなかが空いていたせいで、あっという間に食べきってしまった。
 ペットボトルのお茶を飲んで一息ついたけど、海人君としたことを哲朗君ともしてみたい、
そんな思いが心を占めていった。
「いやー、さっぱりした。さて、今日はもう疲れましたから、寝ましょう。
イチカさんは、アネキが使っていた部屋で寝て下さい。こっちです」
「はい…。」
 哲朗君の後に付いていって、別の部屋を案内された。

45 :
「ここです。では、おやすみなさい」
 哲朗君の手をつい、つかんでしまっていた。
「一緒に、寝ませんか?」
「えっ?! なんで…。」
 戸惑う哲朗君にキスしてしまった。
「今日、一日過ごしていて、あなたの事に惹かれてしまって…嫌ですか?」
「そんな目で見つめないで下さい。あは、イヤだな、勘違いしちゃいますよ」
 スウェットを脱いで、はだかになってしまった。これなら、判るわよね。
「勘違いだなんて…あっ!」
「イチカさんっ!」
 ベッドに押し倒されてしまった。海くんと違って荒々しくて逞しい。
 貪るようにキスされて、大きな手が乳房を暴力的に揉まれて、電撃のような刺激に心臓が
飛び出しちゃいそう。
「あぅ…哲朗君、もう少しやさしく」
「あ…つい、すみません」
 手のひらのこわばりが無くなり、やわやわとした感じになって、ほっとした。
 さっきの刺激が残っていてズキズキとした感じがあたしを変な気持ちにさせていく。
 右の乳首が吸われ、舐められ、左の乳首も指先でこねられ、摘ままれていると、どんどん
淫らな気持ちが溢れてきて、止まらず、声が漏れてしまう。
 あそこが熱くなってきて太ももをもじもじとしていたら、哲朗君の手がそこに割り込んできて、
手のひらですっかり濡れているところを弄られてしまってもう、どうしようもなく感じてしまい、
声が高くなってしまう。
 付け根が熱くほてった太ももを広げられ、哲朗君の顔がそこに降りてきて、舐められると熱い
ものが溢れて舌がそれを舐めとり、膣に侵入してきておかしくなるくらい感じてしまう。
「イチカさん、俺、もう我慢できないです」
「私も…入れてください」
 敏感になったそこ熱く張り詰めた物が押し当てられて、ぐりぐりともどかしく膣口を探し当てられ、
やがてぐっと海人君より大きな陰茎が侵入してきた。
 体中に快楽の痺れが走り、やがて根元までそれが挿入されてしまった。
「あぁっ…、いぃ」
「イチカさん!」
 乱暴な腰使いで自分の膣を哲朗君の陰茎がかき回し、持って行かれるような力強さにもう、
我を忘れてよがってしまう。
 でも、興奮しすぎたのか、あっという間に哲朗君はうっうっと唸り、熱い精液をぶちまけてしまった。
「すいません、保ちませんでした…。」
「いいのよ。まだ、出来るよね?」
 げんなりしている哲朗君に熱いキスをすると中でしぼみかけていた陰茎がぐっと力を取り戻し、
「はい、もちろんですよ!」
 軽々と哲朗君に裏返されて、四つん這いにされてしまった。そして、後ろから、さっきより逞しく
なった陰茎に貫かれてしまい、思わず背筋に震えが走ってしまう。
 一度、出してしまった哲朗君は余裕を取り戻し、お尻を掴まれながらリズミカルに腰を使い、乳房を
下から揉まれたり、乳首を摘ままれたりしつつ、ずんずんとされているうちにもう、堪らなくなって、
「もう、ダメ、いっちゃう」
「イチカさん、僕も行きます!」
 猛然とペースを上げる腰の動きに翻弄され、息が出来なくなるくらい高まって、奥まで突かれた時、
哲朗君のうなり声と共に熱い精液が何度も何度も吐き出され、その度に身体が震えて頭が真っ白になって
意識が遠くなってしまった。
「はぁはぁ、どうでしたか?イチカさん」
「…ふぅ、あんまりすごくて意識が遠くなってしまいましたよ。うふふ」
 二人で横になりながら、甘くキスをした。
「今日はもう、疲れたし、シャワー浴びて寝ますか?」
「そうですね…でも、腰が抜けちゃったので抱っこして?」
「お安いご用ですよ!」
 ふわっとお姫様抱っこされて、バスルームに行き、汗とか流して、身体を拭いて、
ベッドに戻ってきたら、泥のように寝てしまった。


46 :
 そんなこんなで気がつくと朝だった。柑菜はまだ横で寝ている。
 明け方に掛けて冷えるので柑菜にくっつかれたような格好だ。温もりが心地よい。
「…柑菜、おはよう」
「…ん、もう朝なの? もう少し寝かせてよ…」
「しょうがないな…」
 そっと起き上がり、毛布をちゃんと柑菜に掛けてあげる。
 階段を下りて、台所に向かって朝飯の支度だ。
 味噌汁が出来上がった頃、柑菜が降りて、
「おいしそうな匂いだね、海くん」
 と、後ろから抱きついてきた。
「わっ!危ないよ、柑菜。味噌汁をお椀によそってくれ」
 朝まで一緒だった体温が心地よいな。
「はいはい」
 俺は、ご飯とおかずをテーブルに運んだ。
「じゃ、いただきます」
「いただきます」
 さて、と朝食だな。ニコニコしている柑菜がなんかまぶしいくらいだ。
 テレビのニュースも大した事件もないけど、俺と柑菜は、進展したなとか思っていると、
「ただいまー」
「お、朝飯食ってるじゃんって、何で柑菜が居るんだ?」
「哲朗には関係ないでしょ。ね、海くん?」
「あ、ああ、そうだよ。 哲朗もなんか、イチカさんと仲よさそうじゃないか?」
「や、やあだ、そんなことないわよね?哲朗君」
「あ、あったりまえじゃないですか!」
 この場の全員が、お互いを疑いの目で見ていた。
「まあ、朝食食ってないんだったら、食うか?」
「ええ、そうさせてもらいます」
「俺も俺も!」
 二人分の茶碗とお椀を用意して、おかずも並べて。
 空気が変な感じのまま、黙々と朝飯を食べ終えた。
 後片付けと洗い物をしていると、
「じゃあ、海くん、あたし、帰るね」
「じゃあな、かんな」
 柑菜が手を振って帰った。
「俺も帰るよ。じゃ!」
「哲朗君、お世話様でした」
 あっという間に二人っきりになってしまった。


47 :
「柑菜ちゃん、なんでいたの?」
「昨日は、夏休みの宿題を一緒にやって居てさ。イチカさんが遅くなるのを
気にしてたら帰りそびれて、泊まっていったんだ」
「あ、あらそうだったの。仲のよろしい事」
「イチカさんは、哲朗と一日一緒だったの?」
「ええ。哲朗君、いい人だわ…。」
 イチカさんが、何か思い出しているのかほわんとしている。ちょっと胸に
モヤモヤしたものが立ち上がってきた。
「イチカさんは、俺としたけど、哲朗ともしたの?」
「したって?性交の事なら、そうなりますね。どちらも気持ちよかったですよ?」
 やっぱり、宇宙人なんだな。地球人とはモラルが違うんだ。
「海人君は、柑菜ちゃんとしたんですか?」
「…ああ、したよ」
「それなら、おあいこですよね」
 無邪気に微笑んでるよ。何だろう、この肩すかし感。
 柑菜は俺の事を好きだと言ってくれて、抱き合ったけど、イチカさんは、
その、恋愛じゃないんだろうな。
「昨日の疲れがまだ取れないので、寝てきます」
「うん。俺は夏休みの宿題を進めるよ」
 とんとんとイチカさんは階段を上がっていったので、俺はまじめに宿題を消化
していった。
 昼頃、あくびをしながらイチカさんは階段から下りてきて、台所に向かった。
 なにやら切ったり炒めたりする音がしているので昼ご飯作ってくれてるようだが、
また不思議な匂いが流れてきて、不吉だ。
「お昼ご飯が出来ましたよー。テーブルを片付けて下さい」
「はーい」
 大皿にキャベツと豚肉、梨、ナゼだ!?野菜炒めに
果物入れるなよ。ご飯を茶碗に盛って、お茶の用意も出来たところで、
「「いただきます」」
 甘辛いような微妙な味だったけど、食えなくは無かった。
「おいしー!」
 宇宙人の味覚にはついて行けない。それにしても、変なことになってしまった。
 成り行きで哲朗から柑奈を取ってしまったことになるし、イチカさんは哲朗を
気に入ったようだし、どうなるんだコレ?
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
つづく…はずなんですが、テレビ放映も終わってしまったし、気になるところを
直していくと果てしない労力になるので、出来たとこまで上げました。

48 :
哲朗xイチカなんで読んでないけど、乙
このスレはもう駄目だと思ってたー

49 :
>>48
反応があるだけ、うれしいです。
正直、まとまりが無いというか表記揺れがいくつもあるし、誰も読んでないかな?w
となれば、続きを書く必要は無いかな。

50 :
>>49
GJ!素晴らしかった。
続きあるならぜひ読みたい

51 :
>>50
要望があるとやる気になります(^^)
次回は、哲朗x美桜、海人x檸檬を予定しておりますので気長にお待ちください。

52 :
「あの夏は、これでいいわけがないか」の続きです。
・哲朗x美桜、海人x檸檬
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 食事を終えたところで聞いてみなくては。
「あのさ、イチカさん。恋愛のことなんだけど、俺もイチカさんも違う相手と
仲良くなってしまったわけだよね?」
「ええ、そうなりますね。何か問題があるんですか?」
「俺だけなのかもしれないけど、イチカさんが哲朗と仲良くなるとモヤモヤしてくるんだよ。
イチカさんは俺と柑奈が仲良くしてて何も思わない?」
「相手を独占したいって気持ちかな、それは。何人も仲良くすると大事な物が壊れてしまうのかしら?」
「俺は…不器用だからだと思うけど、何人も本気で好きになれないな」
「あたしは、海人君も哲朗君もどっちも好きだわ。それじゃダメなのね?」
「うん。不純かな。いや、俺には出来ないという意味でイチカさんがその…」
 あ、また視界が暗くなり、狭まってくるというか。
「判るから、大丈夫よ。ナノマシンがまた不安定になってきたみたいね」
 イチカさんに抱き留められていると安定してくる。
「海人君は、柑奈ちゃんに絞ればいいのよ。あたしはこの星の人じゃ無いから、あの風景が確かめられた時、
たぶん、ここから居なくなるわ」
「そうだったよね。僕は、それでいいのかな」
「あたしは、両方とも好き。海人君は柑奈ちゃんが好き。それでいいわ」
 すーっと頭が冴え渡り、気分が良くなってきた。
「こんにちわー。海くん、どうしたの?!」
「あ、柑奈。言ってなかったけど、ちょっと前に事故に巻き込まれて、時々、具合が悪くなるんだ」
「それには、私が関わっているんです」
「え?! どういうことですか?イチカさん」
 柑奈がびっくりして、怖い顔で問い詰めてる。俺は柑奈に大事に思われてるんだとぼんやり感じた。
「信じてもらえるか判りませんが、聞いてください。私の乗った宇宙船が故障して地上に落下した時、
運悪く、海人君がそこに居たのです」
「え、イチカさん、宇宙人なの?信じられない…。」
「海人君の身体は大変なことになっていたので、宇宙船内で治療して、ほぼ元通りになっています。
でも、時折、不安定になってしまうことがあって」
「柑奈、イチカさんの言っていることは、本当なんだ。俺の身体は宇宙人の手が入ってるんだけど、
その、俺は変になってるかな?」
「海くん…、何を言ってるのよ。あなたは、あなたじゃない。イチカさん、どいて!」
 イチカさんにもたれかかっている俺に飛びかかってきて、奪うように抱き締められた。
 柑奈の温もりから伝わってくる物は俺の心を満たし、落ち着かせる。
「わたしは、ここに居ない方が良かったかな。海人君に何かあったら判るようになってますから、
宇宙船に戻ります。りのん、転送をお願い」
「なあっ!」
 目の前でイチカさんの姿が消えた。

53 :
「あ、イチカさん!」
「海くん、あたしを見てよ! 本当はイチカさんが好きなんじゃ無いの?」
「そんなこと無い…無いよ。あ、ダメだ…」
「海くん! 海くん!」
 
 気がついたら、布団で寝ていた。寄り添うように柑奈が寝ていた。看病してくれてたんだなあ。
 柑奈の髪の毛を撫でながら、寝顔を見ていたら、
「あ、気がついたんだ。やだ、くすぐったいよ」
「あ、もう夜だよ。連日だと家の人に心配されるから」
 俺は布団から立ち上がった。もう、大丈夫っぽいな。
「そうだね。でも、また具合悪くなったら、すぐに呼んでね」
「うん、頼むよ」
 柑奈も立ち上がって、連れだって下に降りた。
 帰り際にキスして、柑奈が去って行った。急に家が広くなったような寂しさだな。

 あれから、イチカさんのことが気になって居るのにカイに聞いたら、イチカさんは用事が出来て、
こっちに居ないって言うし、どうしたらいいんだろうと落ち着かなくて、もしかしたらその辺で、
あの場所探ししてるんじゃ無いか?とウロウロしてた。
「…哲朗君、何しているの?」
「ああ、美桜か。何というか、散歩かな?」
「誰かを探してたみたいにも見えたけど…柑奈ちゃん?」
「柑奈じゃ無いよ。まあ、せっかくだから、散歩に付き合ってくれないか?」
「はい!」
 一緒に川沿いを歩いたり、あれこれ話していると何か、美桜がいい雰囲気だ。
 でも、今日は暑すぎる。
「暑いし、俺、そろそろ帰るわ」
「あの、ここからそんなに遠くないし、わたしのうちに来ませんか?」
「美桜の家? ヒマだからお邪魔しようかな?」
「歓迎します!」
 映研の中で一番女の子らしい子だからな。どんな部屋なんだろう?俺は軽く浮かれながら美桜の
家まで付いていって、しばらくしたら着いた。
「ただいまー」「おじゃましまーす」
 家の中はしーんとしている。誰も居ないのかな?美桜の後に続いて、2階の部屋に入った。
「ここがわたしの部屋です。飲み物とか取ってきますね」
「ああ、すまんな」
 甘くいい匂いがする。へーっ女の子の部屋って感じだなあ。ベッドカバーとか少女趣味だ。
「おまたせしました」
 美桜が麦茶のポットとお菓子を持ってきた。コップに入れてくれた麦茶を喉が渇いていたので
一気飲みしていたら、美桜が平然と服を脱ぎ始めて、思わず、吹いた!
「み、美桜?!」
「あの、家では裸族なんです。こうしないと落ち着かなくて。哲朗君も裸になりませんか?」
 すっかり全裸になってしまった美桜に度肝を抜かれつつも服を着ている俺がおかしい気分になってきた。
 見つめる美桜の目線に負けて、俺も服を脱いだ。美桜は脱いだ服をハンガーに掛けてくれた。
「まあ、何だ。今日は暑いし、この方が涼しくていいな」
「でしょう? 理解してくれた人は哲朗君が初めてです」

54 :
 美桜もイチカさんに負けないくらいスタイルがいいな。そんなことを思っているとムクムクと危険な物が
頭をもたげそうになったので棚に見たこと無いタイトルのDVDがあったのでそれを取って、
「これ、見たこと無いから、見てもいいか?」
「いいですよ」
 ベッドに二人で腰掛けて、対面のテレビで見始める。これ、ラブストーリーなのか。
 時折、感想を入れつつ見ているうちに美桜の体温で包まれるような感じになってきて、二人の距離が
縮まってきた。肩をもたれている美桜の首筋あたりから何だろう、この香り。終盤になり画面の二人が
結ばれるころ、美桜は、急にベッドから降りて、思い詰めたような顔で俺の正面に立った。
「哲朗君、わたし、あなたのことが好きです。だから…」
 その熱い思いのままという感じでキスされた。甘く、熱い物が俺の心を動揺させた。
「美桜…、信じられない。何となく好かれてるとは思ってたけど」
「歓迎会の時に言ったけど、覚えてないですよね…。柑奈ちゃんなんて諦めて、わたしだけを見てください。
わたしなら、こんなことだって…」
 美桜は、すっと腰を落とし、俺のを咥えていた。未知の刺激に俺のはあっという間に勃起して、美桜の
口を一杯にしていた。柔らかな舌が俺のを丁寧に舐めあげ、吸われるとめまいがするほど気持ちよかった。
「美桜、本気なんだな。裸族というのも本当は?」
「いえ、それは本当です。今すぐ、答えを出さなくてもいいので…抱いてください」
 ここまでされて、俺は性欲に勝てるわけが無かった。すくっと立ち上がり、美桜を抱き締めて貪るように
キスをして、ベッドに寝かせた。
「哲朗君…うれしいです」
「美桜、俺はお前を抱きたい!」
 柔らかく、大きな乳房にむしゃぶりつき、やさしく揉みしだくと美桜はため息をついた。立ってきた乳首
をやさしく愛撫し、すべすべしたからだを撫でていくと肌が汗ばんでくる。太ももあたりまで撫で、そして、
その付け根を手の平で包んで見ると熱く湿っていた。
「気持ちいい…」
「可愛いよ、美桜」
 指をその淡い茂みに沿って割り込ませていき、とろりと蜜を垂らした膣口に指をそっと入れて動かす。
「あっ…」
 小さく喘ぐ美桜の中を探りながら、ゆるやかに乳房を愛撫していく。ほおを上気させている美桜が愛お
しくなり、キスをした。
 美桜の両足を大きく広げ、熱い性器を舐めていく。美桜はシーツをつかんで快感に耐えていた。
 そして、ベッドの上の引き出しから、美桜はコンドームを取り出した。
「哲朗君、あの、使って…」
「ああ、そうだな」
 目をそらせて、顔を赤らめている美桜を見つつ、パッケージを破り、もう先がぬるぬるになってる陰茎に
根元までしっかり装着した。
「じゃあ、入れるよ、美桜」
「来て、哲朗君」
 痛くならないよう、濡れそぼったそこに丁寧に馴染ませ、快感に腰をよじらせる美桜の中にぐぐっと挿入
して行くとみっしりときついくらいの柔らかな肉壁が俺のをしっかりと包み、奥まで飲み込んだら、美桜は
軽く達したのか身体を震わせていた。

55 :
 ゆっくり出し入れしていくと美桜は細く長く喘ぎ声を漏らし、ぎこちなかった二人の動きがだんだん馴染
んでいく。
 美桜は足を俺の腰に絡め、しっかりと抱きついてくる。自分でも驚くほど漲った陰茎は美桜の中で溶け
たように馴染んで淫らな感覚が俺を夢中にさせる。俺は美桜の喘ぐ唇を貪り、つんと立った乳首をこねり、
とりつかれたように腰の動きを強めていくと美桜も堪らず、
「あぁ…いい…。哲朗君、もう、もうっ」
「はぁ、はぁ、美桜、そろそろ行けそうか?」
 美桜は、必でうなずいたのでペースを速め、美桜の喘ぎ声が高まったところで中がぐっと絞まり、
俺は、一番奥で溜まりに貯まった物をびゅうびゅうと射精した。
 美桜は唸るように息を詰まらせ、達したようだ。
「美桜、すごく良かったよ」
 愛らしい唇にキスをした。
「哲朗君、わたし、幸せです。大好き!」
 そんな美桜を見ていたら、イチカさんのことなんてどうでも良くなってきた。
 いちゃいちゃしているうちに玄関のドアが開く音がしたので急いで着替えて、帰ることにした。
「じゃあな、美桜」
「哲朗君、わたし、返事をずっと待ってますから」
「ああ」
 さっきまで熱く抱き合っていた美桜を抱き締め、二人で階段を降り、親御さんに軽く挨拶して玄関から
出た。見送る美桜に手を振って、俺は帰った。

 夕飯を食って、ぼーっとテレビを見ていたら、携帯が鳴った。ディスプレイを見ると檸檬先輩?
「もしもし?」「海人君、今、ヒマかしら?」「ええ、一人っきりなので寂しいくらいで」
「じゃあ、今から行くから」「えっ?!」もう、切れてるよ。
 しばらくしたら、玄関のドアがノックされたので開けに行った。
「こんばんは、海人君。上がらせてもらうわよ」
「ええ、いいですけど」
 檸檬先輩の唐突な訪問に戸惑っていると、トートバッグからディスクを取り出した。
「面白いビデオがあるのよ。一緒に見ましょう?」
「いいですよ。お茶、入れますね」
 檸檬先輩はデッキにDVD-Rをセットして、待っていた。二人分のお茶をテーブルに置いて、
そのビデオを再生した。
「どんな内容なんですか?」
「生々しいわよ。ふふふふ」
 画面は暗かったが、え!?イチカさんと哲朗だ。見ている前でイチカさんが全裸になった。
 俺は頭を殴られたような衝撃と異常な興奮で今までに無いくらいカチカチに勃起した。
「あの…これは、どうして?」
「ちょっと仕掛けておいたのよ。そうしたら面白い映像が撮れたわ」
 イチカさんが野獣のようになった哲朗に抱かれていた。目が画面に釘付けになって離せない。
 程なくして、終わったのか?と思ったら、また始まっていた。呆然と見続けているとスウェットの
ズボンに後ろから手が入ってきて、ギンギンの陰茎を握られてしまった。

56 :
「海人君のここ…、凄いことになってるわ」
「れ、檸檬先輩、何してるんですか!っていうか、全裸?」
 後ろを振り返ると檸檬先輩は、素っ裸だ。
「あら、気づかなかったかしら。ねぇ?」
 後ろから、檸檬先輩が前に回り込んできてテーブルに手をついて、檸檬先輩はぬらぬらする陰部を
さらけ出し、俺を幻惑する。
「これを見て、あなたのモノは治まりが付かなくなったでしょう?それは、あたしも同じなのよ。
だから、あたしたちもセックスしましょう?」
 濃いフェロモン臭が檸檬先輩から漂い、さっきまでの無修正の盗撮画像と目の前の発情した性器を
見て、俺は我を失って、そこにしゃぶりついた。もどかしく、ズボンとシャツを脱ぎ捨てて。
「…んんっ、正直ね、あたしはそういう男が大好きよ。もっと、もっといやらしいことして、海人君」
 無毛の檸檬先輩のそこをなめ回し、背中から手を滑らせ、控えめな乳房を手の平で弄ぶと思ったより
弾力があり、いい感じだ。乳首をこね回したり、引っ張ってみると低めの甘い声でよがり声をあげる
檸檬先輩が堪らない。
 クリトリスを弄りながら、膣に舌を入れてこぼれる愛液を舐め、吸っていると檸檬先輩の息が荒く
なってきて、俺の陰茎をしごきながら、
「海人君、生で入れていいわよ。あたしは出来にくいの」
「じゃあ、入れますよ?いいんですね?」
「遠慮しないで、ぶち込んでちょうだい」
 挑発するように尻を振る檸檬先輩の尻肉をわしづかみして、さっきからどうにもならなくなっていた
陰茎を熱い膣口に押し当て、ぐっと押し込んだ。みっちりとした柔らかい肉壁が蠢いて淫らな刺激を
根元に送り込んできて堪らず射精しそうになるが、我慢した。
「いい感じだわ。さあ、あたしのまんこを犯して」
「まんこなんて言わないでくださいよ!!」
「ふふふふ」
 檸檬先輩には、ほんと調子を狂わされる。小柄な先輩を翻弄するように腰を使い、あっあっと声を
漏らす先輩の中に馴染んできたので身体を起こし、後ろから乳房を揉んでいると檸檬先輩は身をよじ
って熱くキスしてきた。思いついて、クリトリスを弄りながら腰を使っていたら、息を詰めるように
なり、背中を反らせて軽くいったようだ。
 ぐったりした檸檬先輩は、テーブルに仰向けになり、こっちを誘うように両手を広げ、
「はぁはぁ…、さあ、きっちり行かせてちょうだい」
「わかりました」
 熱い陰部に入れ直し、体をかぶせると檸檬先輩が抱きついてきたので汗ばんだ肌を密着したまま、
激しく腰を使って行く。熱い声を上げながら、檸檬先輩の太ももが腰を締めてきてどんどん高まって
いき、やがてどうにもならない熱い塊が腰を抜けてわななく檸檬先輩の一番奥で弾けた。
 何度も何度も射精するたびに檸檬先輩が息を詰まらせ、喘ぐ。
「ふーっ、ビデオをネタに気持ちのいいえっちが出来て幸せだわ」
「檸檬先輩、このことは誰にも言わないでくださいよ? まったく騙された気分だ…」
「あなただって気持ちよかったでしょ? だから、それでいいのよ。ふふふふ。 さて、シャワーを
浴びたいわ。だっこして連れて行ってちょうだい」
「はいはい」
 檸檬先輩をお姫様だっこして、浴室まで連れて行き、シャワーで汗を流し、ボディシャンプーで
すっきりと洗い流し、気持ちを切り替えた。


57 :
「このビデオは、あなたにあげるわ。寂しいときのオカズにしてちょうだい」
「そう、直接的に言われると気が引けますが、ああでも、もらっておきますよ!」
「何、キレてるのよ。まあ、気が向いたらまたえっちしましょう。では、おやすみなさい」
「おやすみなさい。はぁ」
「うふふ」
 やりたい放題のことをして檸檬先輩は去って行った。このDVD-R、どこに隠そうかなあ。
 それにしても、イチカ先輩が来てから一気に変なことになってしまったが、どうなってしまうの
やらと思ったけど、心地よい疲れで眠くなってきたので寝ることにした。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
つづく、かも?

58 :
乙!いいね。

59 :
>>58
どもどもです。
てにをはがおかしいところがまだ残ってたり、海人君家は、ドアじゃ無くて引き戸だったとかいろいろアレですが、
最後まで書けたらいいなあと思ってます。

60 :
「あの夏は、これでいいわけがないか」の最終回です。
・海人xイチカ
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 それから、数日は映研の撮影やら柑奈と遊びに行ったり、あと哲朗がうちにあまり来なくなって
なんか怪しかったりしているくらいで平穏な日々だった。
 夕飯後、ぼーっとしながらテレビを見ていると、急にキーンと耳鳴りのような感じがして居ても立って
も居られない感じになってきた。そして、辺りが霞むように見えて、めまいがして意識が途切れた。
「目が覚めたようですね。無理に呼び出しして済みませんでした」
「え?!イチカさん。っていうか、ここはどこですか?」
 久しぶりに会ったイチカさんは目の前に居て、どんな素材か判らないけど、ぴったりとしたSFっぽい
服を着ていた。
「私たちの種では、生まれつき、生殖にベストな場所を記憶として持っていて、最適な相手とその場所
にたどり着くと、結界が解かれて、そこに入ることが出来るのです。そこで授かった子は、特別な子に
なると言われてます」
 目の前に見える湖は、一見、木崎湖に見えなくも無いけど辺りの風景は地球上じゃあり得ない木々や
風景だった。ぜひカメラに残しておきたかったけど、手元にそれが無いのがぬほど残念だ。
 それにしても、何だろう、この安心感と温かさ。まるでイチカさんの中に居るかのようだ。
「俺は、イチカさんの相手に選ばれたの? 哲朗じゃ無くて?」
「はい。哲朗さんとこの辺を歩いたとき、ここで間違いない!って直感があったんですが、そのときには
何も起きませんでした。ですが、あなたを呼び出したらこうなったわけです」
「それは…神秘的だね。でもさ、俺はもう柑奈と付き合っているから、イチカさんとするわけに行かな
いんだ」
「酷いことを言いますが、ここで生殖を終えたら、あなたとみなさんの記憶を操作してわたしの存在は、
無かったことにしてしまいます。ですから、今後の問題はありません」
「後腐れが無いってこと?」
「そんなこと言わないでください。あなたから授かった子は宇宙のどこかで大事に育てます。そして、
わたしの星と地球の交友が出来る段階になったら会いに来ることも出来るでしょう。」
「…初めの事故で僕がんでいたら、イチカさんは永久にその機会を失った訳なのか…」
「そうです!あなたを助けられて、あの場所じゃ無くても性交できたなんてあり得ない奇跡なんです。
出来れば、最初にするのがこの場所だったら…。」
 イチカさんの真剣な表情、雰囲気は俺の心を動かすには十分だった。柑奈が告白する前にイチカさん
に感じた感情は特別だった。あれが恋だったのかな。
「ふぅ。一度で済むんだよね。神聖な儀式だと思えばいいのかな!」
 俺は覚悟を決めて、さっさと服を脱いで全裸になり、イチカさんは安堵して微笑み、一瞬で全裸に
なった。不思議な明るさに照らされたイチカさんは現実味が薄く、女神のようだ。
 吸い寄せられるように抱き合うと、ふれ合っているところが何とも心地よくて気持ちが満たされる。
 見つめ合い、キスをして、舌を絡め合い、自然と草むらに倒れ込んだイチカさんの体を愛撫する。
 もう、これでお別れなんだ。いろんな場所をキスして覚えておきたい。手の平で感触を覚えておきたい。
 イチカさんの頬は上気し、低く喘ぎながら俺の体を同じようにまさぐって居る。
 淡い茂みに手を当てると、もう、十分に濡れていた。俺のも棒のように堅くなり入れたくて堪らない。
「イチカさん…その、好きです」
「海人君、わたしも大好きよ」
 何故か、告白していた。そして、思いの丈を詰めた自分の物をあるべき所に挿入した。
 例えようのない快感が俺とイチカさんを結び、全身でお互いを感じ合った。
 何をしていたか判らないけど、ずっと気持ちよかった気がした。
 やがて、それが一点に集約されてきて、弾け、何かの向こう側が見えた気がした。


61 :
 気がついたら、2階の寝室に寝ていた。
 何か、特別なことを成し遂げたような充実感があって、瑞々しい気分だった。
 ふと、見上げた窓の外を強烈な光る物体がよぎって部屋の中を明るくしていったのにびっくりしたが、
一瞬のことで何か、車のヘッドライトでも差し込んだのかな?とぼんやりとした頭で独りごちた。
 でも、自分の中にあった、何か頼りないところ、拠り所が無いような虚しさが埋められ、どこかで
誰かを支え、支えられているような安心感がしっかりと感じられた。
 それは何なのか判らなかったけど、いつか、誰かの待っている「あの夏」で逢える気がした。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
おわり。
今晩は出かけるので、あっさりですがこんな感じで終わらせてしまいました(^^;
一応、意味があるラストになったかな。
でわでわ。

62 :
乙です。
蜜柑先輩ものさらに希望です!!

63 :
>>62
どもです。蜜柑先輩って居たっけ?と思ったけど、檸檬先輩ですね?w
作品が終わってしまうと難しいですが、何か出来ましたら、また。

64 :


65 :
しゅ

66 :


67 :
ほしゅ

68 :
いよいよ明日だーーーー!!!

69 :


70 :
ももも

71 :
あの夏

72 :
!ninja

73 :
ほす !ninja

74 :
ほも

75 :
!ninja

76 :


77 :
test

78 :
hoshu

79 :


80 :


81 :
えいっ

82 :
保守

83 :


84 :
今また見返してるから期待上げ

85 :
やっぱ好きだわ

86 :


87 :2013/09/14
裸族チャンおうちに招待して脱がせたい
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