2013年10エロパロ169: 【獣人】猫耳少女と召使いの物語18【ヒト】 (461) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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【獣人】猫耳少女と召使いの物語18【ヒト】


1 :2011/09/16 〜 最終レス :2013/10/01
ここは人間の住む世界とはちょっと違う、ケモノ達の住む世界です。
周りを見渡せば、そこらじゅうに猫耳・犬耳・etc。
一方人間はというと、時々人間界から迷い込んで(落ちて)来る程度で数も少なく、
希少価値も高い事から、貴族の召使いとして重宝がられる事が多かったり少なかったりします。

けど、微妙にヒエラルキーの下の方にいるヒトの中にも、例えば猫耳のお姫様に拾われて
『元の世界に帰る方法は知らないにゃ。知っていても絶対帰さないにゃあ……』
なんて言われて押し倒され、エロエロどろどろ、けっこうラブラブ、
時折ハートフルな毎日を過ごすことを強要される者もいるわけで……。

このスレッドは、こんな感じのヒト召使いと、こんな感じのケモノ耳のご主人様との、
あんな毎日やそんな毎日を描いたオリジナルSSを投下するスレです。

それではまず>>2-6を。

2 :
【FAQ】
Q.なにこのスレ
A.人権がある獣人が人権が無い人間をキャッキャウフフするスレです。

Q.猫耳少女スレは猫耳以外もOKとな
A.おもしろければいいじゃない
  永遠のスレタイ詐欺です

Q.これは、エロですか?
A.萌えかもしれません。エロかもしれません。
 膝枕とか肩叩きとかチッスとか射程範囲内です。エロは手段の1に過ぎません。
 でもエロパロだからエロを自重する必要はないですよ?

Q.シェアワールド?
A.『世界観の共有』をしています。節度を持ってネタを振り合いましょう。
 とはいえ、全ての設定が網羅的に参照されているわけではありません。
 よって各作品では大筋はともかく詳細で矛盾があります。気にしたらダメです。
 使いやすい設定はみんなに広まる、そういうことです。

Q.属性は?
A.メイン属性:獣人 x ヒト
 あとは闇鍋の世界。
 あらゆる性癖・属性がアリですが、
 あんまりアブノーマルは事前警告推奨で。

Q.ホモレズグロスカ鬱蟲とか書きたいんだけど?
A.書くのは自由。嫌われるのも自由。ノーマルならみんな大好きだけどね。
 グロスカ蟲他はアップローダーに投稿して、注意とともにスレ貼るという手があります。
 警告し忘れは書き手の責任。警告を無視して読んだら、それは読み手の責任。

Q.こちむい機軸以外のシェアや独立はあるの?
A.別に禁止じゃないけどシェアしないならこのスレである必要なくね?という風潮。

3 :
【簡単な設定&用語集(1)】

こちむい世界:
 あちら側。様々な獣が人の姿をとり、人語を解し、人権を持ち、逆に人間が奴隷である世界。
 人間世界での人と動物の関係が逆転してる感じ。空は青く昼夜もあるが、月が二つある。
 人間世界からは様々な物体が「落ちて」来るが、一方通行であり、人間世界へ行く事は出来ない。
 (「こちむい」の名称は草分けタイトル「こっちを向いてよ!ご主人様」から)

人間世界:
 こちら側。いわゆる普通の世界。現代の地球。

その他の世界:
 こちむい世界と人間世界以外にも色々な世界があるみたい。でもスレ的に重要じゃない。

落ち物:
 「他の世界からこちむい世界に落ちてきたもの」の総称。滅多にない。
 雑誌一冊が来ることもあれば建物ひとつやってくることもある。
 希少であるため高値で取引されることが多いが、
 使い方の判らないもの、危険なものも当然混じっている。

ヒト:
 地球人の、こちむい世界での呼称。人権なし。器物〜ペットに分類される。
 落ち物であるため希少で高価、特にオスは性奴隷として価値が高いらしい。
 専門知識を持っていた場合はそちらを重宝されることもあるという。
 こちむい世界の環境は、こちらの人間にとってはかなり過酷なもので、
 あちらの住人の庇護無しに生活することは難しいとされる。

国家:
 こちむい世界には犬、猫など種族ごとに国家がある。
 地球でメジャーな種族は大国な感じ。昆虫とか魚類とか鳥類とかもいる。

子作り:
 基本的に同一種族同士でのみ子作り可能。
 地球人とこちむい世界住人との間で子供を作ることは不可能。

4 :
【簡単な設定&用語集(2)】

あちらの住人:
 種族ごとに大きな差があるが、
 ヒトより遥かに優れた身体能力を持ち、魔法のような超常の力を使う者もいる。
 また、総じてヒトより長い寿命をもつ。

男性(♂):こちむい世界の男性は見た目は獣に近く、種族の特徴や習性が強く表れる。
     人間世界の伝説にあるライカンスロープの類に近い。
女性(♀):こちむい世界の女性は、種族を象徴するような特徴(耳や尻尾が代表的)や習性を持つが
     見た目はヒトに近く、ヒトがコスチュームを纏ったようにも見える。
マダラ:♂だが、通常と異なり♀に近い外見をした者。
    一般的には希少で、一般的にこちむい世界では美形とされる。
ケダマ:♀だが、通常と異なり♂に近い外見をした者。
    マダラよりも更に希少だが、一般的にこちむい世界では不細工とされる。

魔法関連
魔法:まんま魔法。様式や効果は種族・流派によって千差万別。根本は同じかもしれない。
   誰もが使えるわけではなく、また、使えたとしても個人差が大きい。
魔素:こちむい世界に存在する魔力の源。
   生物が利用する為には対価を要するが、魔法を使用するのに不可欠なエネルギー源である。
魔力:魔法使いが魔素を体内に取り込んで精製し、生み出す力。魔法を使用する際に必要。
魔洸:ネコの国で開発されたエネルギー。魔素を用いるのは魔力と同じだが、
   発動が個人の能力に依存しないので、一部に産業革命をもたらしている。

※もっと詳しいことが知りたくなったら関連Wikiへどうぞ。

5 :
【SS保管庫・避難所】
エロパロ板SS保管庫 (当スレSSは『オリジナル・シチュエーションの部屋その3』に)
 ttp://sslibrary.gozaru.jp/
猫耳少女と召使の物語@wiki保管庫(戎)
 ttp://www9.atwiki.jp/nekomimi-mirror/
猫耳少女と召使いの物語 避難所その5 (JbbsLivedoor エロパロ板SS投下専用掲示板 内)
※運営設定関連はこちらへ。
 ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/2051/1234571142/l50

【関連サイト】
猫耳少女と召使いの物語 まとめwiki (各作の人物紹介・世界観設定その他)
 ttp://nekopri.s12.dxbeat.com/
猫耳少女と召使いの物語 半公式ファンサイト (世界観まとめサイト)
 ttp://www.geocities.co.jp/Milano-Killer/9811/world.html
猫耳少女と召使いの物語 絵板 
 ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/bbsnote2/bbsnote.cgi
うpろだ
 ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/clip.cgi


【前スレ】
猫耳少女と召使いの物語17
 ttp://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1254930639/l50

これより前のスレはwiki保管庫参照


このスレッドを御覧のヒト召使い予備軍の皆様、このスレッドはこちらの世界との境界が、
薄くなっている場所に立てられていますので、閲覧の際には充分ご注意ください。
もしかしたら、ご主人様達の明日の御相手は、あなたかもしれませんよ?

6 :
以上でテンプレおしまい
テンプレ直してもらってたようで、>>1をちょっと間違えちゃいました
次スレでは注意

7 :
>>1乙!
さて、新スレ盛り上げていこうな!

8 :
>>1乙!

9 :
>>1 乙です

10 :
>>1

11 :
>>1乙!

12 :
>>1
新スレおめ

13 :
>>1
なんか前スレ、最後の最後に色々あったのな…
俺としちゃ存続してくれて嬉しい
一応地道に書いてはいるんでそのうち投下出来たら、とは思ってる。賑やかしになればいいが…
いつになるかはわからんけども

14 :
>>1
続いてよかったー
さあ三連休のうちに投稿するぞおと自分を追い込んでみる。

15 :
あ、じゃあ>>1>>1乙してるだけなのもアレだからちょっとした質問
前スレの最後で一瞬上がったやつ、純粋な読み専ってどれくらいいるの?
俺はいちおう作者、だけどもそこまで一生懸命は作者してない作者

16 :
読み専です。
いつも皆様の作品を楽しく読ませて頂いてます。

17 :
>>15
とりあえず読み専自己申告。
でも、そんなこと聞いてもなんにもならんと思うんだが…
書き込む気がなくて読んでる人だっているだろう
スレに参加しやすいのが、書き手兼読み手になるのは当たり前じゃないかね
投下までまったり雑談でもしてたらいいんでない?

18 :
そのまったり雑談がまったくないから新スレいらないの流れになったのを忘れたか
最近新種族多いっぽい?
シカはわりと概形見えてるけどワニが全然見えないからちょっと気になるなあ、と言ってみる

19 :
まあ、エロパロスレで会話が続かないのは何処もおなじだしなー

20 :
いつの間に新スレ…ボスが近くにいるぞ!
いやまあ忙しくて全然来れなかっただけなんですけどね。

あまりにも暑いので作者の脳が沸いた話
「…あづい」
「うるさい黙れ。余計暑くなる」
 縁側でこれ以上ないほどだらりと延びている朱風が力無い唸り声を上げている。
 そこまで木板に全身で密着していれば、少なくともこっちに比べれば涼しいはずだが。
「嘘つけ。そんな涼しげな顔をしよってからに」
「嘘などついていない。暑いものは暑い」
 そう。暑い。
 ただ、その暑さを無視する事が出来るだけだ。
 大概の不快な環境は意図的に無視する事で、ある程度は対処出来る。
 不快どまりでいるうちは、だが。
 さすがに実害があるのであれば何らかの対処はするが、今はとりあえず無視出来るレベルの暑さだ。
 それが朱風に適用できる基準かどうかは知った事ではないが。
 そんなどうでもいい遣り取りをしていると
「ぬうう…くんくんくん!」
「な」
 突然起き上がった朱風が首筋の辺りに顔を寄せ、そして激しく鼻を鳴らして嗅いできた。

21 :
(…変態か?)
 世の中にはなんでも他者の臭いに執着する特殊性癖の持ち主がいるらしい。
 朱風はこれまでそんな素振りを見せた事はないが、かと言って新たに目覚めた可能性が存在しないわけでもない。
「確かに、結構な汗の匂いがしよるのう」
「やめろ、はしたない」
「ぬ…確かに。いかん、暑さで頭が沸いとるようじゃ」
 へらへらとした力の入らない笑いを見せてきた。
 どうやら本当に暑さにやられているようだ。
 いつもより奇行が目立つのもそのせいか。
 これ以上おかしくなる前に対処させるべきだろう。
「水風呂にでも入って来い」
「むう。そうするかのう。よっこいしょ…はれ? わっ、とと」
「朱風?」
 悲鳴というか、戸惑ったような声が聞こえたので思わず振り向くと、立ち上がった朱風がよろけていた。
 危なっかしい、と思っていると足を引っ掛けたのか転びそうになっている。
(面倒臭い…)
 とは思ったものの、さすがに目の前で転んだ挙句、打ち所が悪くてなれるのも困る。
 仕方ないので咄嗟に飛び込んだ。

22 :
 タイミングと角度の問題から仰向けに滑り込み、朱風を抱き止める形となる。
 小さい。柔らかい。ここまではいつもの事として、今日の朱風は普段より少々熱い。
 あともう一つ言えるとすれば滑り込んだせいで背中側が摩擦で熱い。
 傍迷惑な。
「…まったく。何をしている」
「い、いや、立ち眩みで足がもつれて…」
 熱中症か。
 まあ、あの毛に覆われた耳やら尻尾やらを見るとさもありなん、とは思うが。
 特に耳。頭部の放熱には甚だ不利だと思われる。
 尻尾は…俺には無い部位なので分からないが、あの毛の量だとかなり熱が篭りそうだが、どちらかと言うと表面積の増加により放熱には有利だろう。
 もっとも頭部の温度を下げられないのでは意味はないだろうが。
 そんな考察をしていると、朱風は何故かいつまでたっても動こうとはせず、それどころか体を摺り寄せてくる。
 挙句に
「…嗅いでも、いいんじゃぞ?」
 などと戯言を抜かし始めた。
 熱中症。それも一刻も早い対処が必要らしい。
 なので
「……」
「のわっ、ちょ、昼間っからはさすがに恥ずかし…ってそっち寝室じゃなくて池…っ!」
 どぼん

23 :
朱風さん そろそろその朴念仁諦めたほうが良いよw

24 :
朱風さんの尻尾はさぞ暑苦しかろうが……
面倒くさいといいつつ摩擦熱、実は必じゃねえかww
ああ暑苦しい暑苦しい。

25 :
なんだかんだ言いつつ実はラブい奴らだから
クリスマスもバレンタインもドタバタだがやる事はキッチリやってるしな
爆発しろ

26 :
>>18
ワニって獰猛なイメージだけど、タイのショーでのなすがままの姿とか、
河の中に並んであーんと口を開けて魚が飛び込むのを待ってる姿は結構和む。
熱帯雨林の川沿いでのんびりまったりな裸族のイメージがあるんだが、
そんなこと思ってるとギュスターヴさんに噛み付かれるだろうか。

27 :
>>26を読んで、何故か無数のピラニア娘に襲われてるギュスターヴさんを連想した

28 :
なにそれうらやまけしからん

29 :
ピラニア娘……
ピラニア娘……
ピラニア小娘……ハァハァ
無数のピラニアろりっ娘……
だめだ、疲れてるらしい。しっかりしろ>俺

30 :
川べりを行く獲物に集団で襲い掛かり一斉に追い剥ぎしていく水棲系野党集団
と解釈すると実に色気の無い話になってしまった

31 :
 補完してみた
>川べりを行く獲物(男性)に集団で襲い掛かり、一斉に(子胤を)追い剥ぎしていく水棲系(アマゾネス型)野党集団
 ハァハァ

32 :
このスレの肉食系女子の場合は、そのまんまの意味のケースが多いからなぁw

33 :
>>31
皆誤解してはいけない。ピラニアは本来大人しい魚なんだ。
ピラニアの特徴byウィキペディア
概して臆病な性質であり、特に単体での性格は極端に臆病であるため群れることを好む。
自分より大きく動くものに対しては、すぐ逃げ出す傾向がある。
ただし、血の匂いなどで興奮している場合はこの限りではない。
さあ、この性質を正しく解釈してみようか。

34 :
 水音が聞こえました。
 そう言えばそろそろ御主人様が帰って来る時間です。
 出迎えようと扉の鍵を開けると…
「どーん!」
「げふぅっ」
 まるで黒い砲弾のような人影が扉をふっ飛ばしながら僕の腹部に直撃しました。
 吹っ飛ばされて一緒に床を転がります。
 ある程度予測していたとは言え、まさか扉ごと吹き飛ばされるとは予想外です。
「ありゃ、どしたのミッチー?」
「ごふ…御主人様、その体当たりはきっついです。いやマジで…」
「えー」
 腰の辺りに抱きついてこっちを覗き込んでいる女の子の名前はエルエさん。
 なんでもカジキだそうです。
 確かに二の腕や背中に生えている触るとスパッと行きそうなヒレとか、長く伸ばしていてもまったく撥ねずに流線型を保っている髪の毛とか、
 見た目からしてすごく速そうですが陸上だとその身長に見合った速度しか出せません。
 雌にはありませんが雄には角(ヒト世界だと確か顎だか歯だったはずだが、こっちだと角らしい)が生えているそうです。
 しかも種族的に先程のように頭から突っ込む癖があるそうで。
 御主人様が幼女で本当に良かった。

35 :
 いや、変な意味でなくてね?
 こう、角が無いのももちろんだけれど、速度的にも体重的にも小さい方が安全ですから。
 僕はロリコンではありません。ロリコンではありません。大事な事なので二回言いました。
「ミッチー」
「なんですか?」
「えへへー」
 抱きついたまま頭をぐりぐりと押し付けてきます。
 拾われた時から何故か全力で懐かれていて、よくこういう風に抱きついてくるのですが…
 ああもう可愛いなあ!
 辛抱たまらず、押し付けてきた頭を逆にぐりぐりと撫で回します。
「きゃあー♪」
 楽しげに笑いながらますます強く抱きついてくる御主人様。
 さきほど激突した腹部を圧迫されているので実は結構痛いのですが我慢します。
 いやだって可愛いし。ほらほら、この笑顔、これを見るためならコレぐらいの痛みなんてすぐ吹っ飛びますよ。
 と思いつつもそろそろ限界なんですが痛い痛いいたたたた。

発作的に魚を書いてみた。
そして思った。
また幼女かよ!
続きは無いw

36 :
         / ̄ ̄ ̄フ\               _       ノ^)
       // ̄フ /   \            .//\     ./ /
      //  ∠/  ___\___  __//   \   / (___
    // ̄ ̄ ̄フ /_ .//_  //_  /      \./ (_(__)
   // ̄フ / ̄////////////         |  (_(__)
 /∠_/./ ./∠///∠///∠//      ∧ ∧ /) (_(__)
∠___,,,__/ .∠__/∠__/∠__/       (´ー` ( ( (_(___)
\    \ \/ ̄ ̄ ̄フ\ \ \_ \  _   /⌒ `´  人___ソ
  \    \ \フ / ̄\ \ .//\  //\ / 人 l  彡ノ     \
   \ _  \//___\/∠_  //   < Y ヽ ヽ (.       \
    //\///_  //_  ///     人├'"    ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   //  //.////////∠/      ヽ-i ヽ__  ヽ
 /∠_//./∠///∠// .\\       `リノ ヽ |\  ヽ
∠____/.∠__/∠__/∠フ\.\\      c;_,;....ノ ヾノヽ__ノ

37 :
まさかカジキとは。だがかわええ! GJ!!

38 :
ウォルターさん頑張れ。いろんな意味ですごく頑張れ。

39 :
カジキ幼女…だと…

40 :
カジキ
変温動物の癖に筋肉が冷えて固まらないように熱交換器官を持っていたり
高速航行時には背鰭や尾鰭が格納できるようになっていたり
逆に減速時は格納していた鰭を再展開してあたかもエアブレーキのように使えたり
尾鰭付近には横方向への『水平翼』となる部分が存在して水中揚力の確保と直進安定性の向上が行われていたり
何この超音速戦闘機? な数々の特徴を持つ、魚類の中でも最速クラスのスプリンター
水中にも関わらず時速100km/hとかいうとんでもない数字を叩き出す種類もいる
どれぐらいの速度かと言えば25mプールを1秒で泳ぎ切る、と言えば伝わるか
とりあえず言える事はエルエたん可愛いって事だ

41 :
冗談かと思ったらwiki見て大いに吹いたww

42 :
どーんにテラ萌えた。
そして規制狐さんの書く二人が本家より可愛くて生きてるのが辛い。
よろしい、ならばカジキ祭りだ。

遠くから近づいてきた怪獣の鳴き声のような水音が、唐突に弾けて消えた。
 今日も時間ぴったり。
 ドアを開けると思ったとおり、夕日を浴びてキラキラと輝く水滴を纏ったごしゅじんが笑顔で翔んでいる。
「おかえりごしゅじーん!」
 私はご主人を迎える様に両手を広げて、
「ぉーぅ、ぃまかえったぞぉぉおおお!!」
 1,2の3で全速力でその場に伏せた。

 どおぉぉぉぉぉおん!!

 背中の上を突風が通り過ぎてドアが粉々に吹き飛ぶ音がした。
 初めてコレやられた時は泣くほどびびったけど、今はもう慣れた。慣れって大事。
「お前、なんでいつも俺様を避けるんだ!」
「なんでって言われてもぉ」
 
 私のごしゅじん、マザラさんはカジキだ。職業は猟師。
 腕や背中のヒレは迂闊に触って手を切らないように注意しなくちゃならないし、
 男の癖に私より綺麗な流線を描くロングヘアーは許しがたい。
 何よりそのご立派な角で隙あらば突きそうとしてくるのはどうかと思う。
 全力突進はカジキの愛情表現だそうだけど、愛が重すぎる。受け止めきれない。
 土間に逆さまに突き刺さったまま憤慨するごしゅじんをえいこらしょと引っこ抜く。
「今日こそは受け止めてくれると思ったのに……ユーミは俺様が嫌いなのか!?」
「そんなことないよー? スキスキ大好きちょうあいしてるっ」
「そ、そうか? ふふふん、そうかそうかぁ、って今日という今日は騙されねぇ!!」
「ちぇー」
 っていうか、こんな手で何回も騙された単純さを恥じてほしい。
「いーじゃん、許してぇ。今夜もサービスするからぁ」
 
 しなだれかかって耳元で囁くとたちまちごしゅじんの鼻の下が伸びた。
 こんな手で毎回誤魔化される簡単さを恥じてほしい。
 カジキっていうか、男っていうか、ごしゅじんって馬鹿ね。
 こんなごしゅじんだけど、一応ちゃんと愛しのご主人様なのだ。ホントだよ?


43 :
◇◇◇
 どーでもいいけど、私は約束を守る女だ。
 目の前の、角と同じくらい立派なごしゅじんに指と舌で今夜も丁寧にサービスサービス。
「んっ、ちゅっ、……はむっ、ちゅ、くぷっ……」
 塩味だけじゃない独特のしょっぱさが海の味ってカンジ。
 裏の筋に舌を這わせると、ときどきぴくって揺れるのが面白い。
「ユーミ、っ、もういいだろ」
「えー、まだだぁめー」
 お尻の向こうでごしゅじんの切羽詰った声が上がった。
 あ、またぴくってした。可愛いー。
「ごしゅじん、おっきくて、んちゅっ、らんぼうだから、んむっ、ちゃんと濡らさないと、はむっ」
 ごしゅじんが逃げようとするから、先っぽを食べちゃう。
 口の中をみっしりと埋める質感がいつも私の中に入ってると思うと、不思議な気分になる。
 固いのに柔らかさもある肉の食感に軽く歯を当てると、ごしゅじんが後ろで変な声を出した。
 齧ってみたいなあ。やらないけど。
「んんっ」
 不意にごしゅじんの舌が私の中に入ってきて、腰が跳ねた。
 ごしゅじんを本当に噛んじゃったら悪いから、またアイスを舐めるみたいな舐め方に変える。
 いつも思うんだけど、突き刺して抉ってとにかく奥を攻めようとするのはカジキだからなのかな。ごしゅじんだからなのかな。
 じゅるるるっと音を立てて吸われて、また腰が跳ねた。
 お礼に幹の真ん中辺りにちゅーしてあげる。
「あんまり俺様で遊んでんじゃねえぞ、おら」
「遊んでないよ? 愛でてるの」
 ころんと転がされて、ごしゅじんが上になった。
 もう終わりか、ちぇー。
 
「泣かせるぞテメエ」
「うん、がんばって?」
 今度は顔にちゅーしてあげた。
 一気に突き刺さってくるごしゅじんは、やっぱりきっとカジキだからだ。
 初めての時は痛かったけど、今はおなかの奥にずんってくるのがたまらない。
 慣れって大事。ごしゅじんといると本当そう思う。
「んにゃっ、まってごしゅじん、おねが、もっとゆっくりぃ! んにゃあん! そこだめぇっ!」
「うるせえ黙って泣いてろ!」
 ごんごん突いて宣言どおりいっぱい気持ちよく泣かせてくれるごしゅじん。
 だから好きだ。ご主人が泣かせてくれるから、私は自分で泣かなくても良くなった。
 慣れって大事。好き好き大好き超愛してる。ホントだよ?
「んにゃあぁっ! ごしゅじん、いっちゃう! いっちゃうよぉっ!」
「ぐぅっ、ユーミ、俺様もっ」
「だめぇっ! がんばって、もうちょっとだからぁっ」
 
 だけど早いのはどうにかして欲しいなぁ。
 ちゃんとイかせてくれたからいいけど、毎晩ハラハラだよ。もう。


44 :
◇◇◇  
  
「で、ユーミはいつになったら俺様を受け止めてくれるんだ」
「えー」
 今日のごしゅじんはしつこかった。いい加減不満が溜まっていたみたいだ。
 ごしゅじんの気持ちは例えて言えばハグしようとすると必ず彼女に逃げられちゃう彼氏の心境なわけで、
 すっごく面白くないって言うのは分からないでもない。
「大体なんでいっつも避けるんだ! 毎日出迎えてくれるのに、あとちょっとという所で! 生しじゃねえか!」
「なんでって言われてもぉ」
 受け止めたら多分んじゃうからなんだけど。
 でも仮にも愛情表現を全否定するのも悪くって言い出しにくい。
「どうしたら受け止めてくれるんだお前は!?」
「うーん、ごしゅじんが幼女だったら?」
「え、なにそのプレイ。俺様こわい」
 向こう岸のエルエちゃんくらいだったら喜んで抱き止めて頬ずりするのに。
 てててーって駆けてきて「どーん!」って超可愛い。向こうの彼が羨ましい。
 ところで、親兄弟でもない異性への突進がカジキのあいらぶゆー的なアレで、
 受け止めたらみーとぅー的なソレだって、ちゃんと知ってるのかな。あのロリコン。
 まあエルエちゃんくらいだったらそんなに関係ないんだろうけど、それにつけても羨ましい。いつか裁かれればいいと思う。
  
「大丈夫ごしゅじん、ちゃんとごしゅじんのこと好きだよっ。スキスキ大好きちょうあいしてるっ」
「うおお納得いかねえー!!」
 
 カジキの女の子でもただじゃ済まないと思うんだけどなあ。こういう時どうしてるんだろう。
 鎧とかその辺に落ちてないかなあ。


45 :
おしまい。
投稿してみればエルエたんの可愛さを欲望で汚した気もいたします。
ごめんなさい、だって私はエロい女の子が大好きなんだ。

46 :
>>カジキ二本
新スレ早々、素晴らしく萌える完全新作が連続で投下されるとは。
満足するしかねぇ!
エルエたんは可愛いし、マザラは・・・まあ頑張れw

47 :
カジキ2本目…だと…

GJとしか言いようがない

48 :
カジキいいなあ
続き読みたいなぁ(チラッ
ユキカさんの傷は根が深いね
そして自分の事はヘタレな癖に他人を弄る時はイキイキしてる朱風さんマジ雌狐可愛いw

49 :
ウマとゾウってまだ出てなかったっけ

50 :
メインではなかったと思うよ。
アトシャーマの音楽隊とか、カレー屋やってるガネーシャさんとかで
ちょっと出てくるくらいかな?

51 :
↑ なぜこんな所で自己主張した自分……。
アレです最近おかしいんですよ。SS書き始めると脳のメモリが足りなくなるんですよ。
削除キーとか設定し忘れちゃうんですよ。
職場の上司を危うく旦那様とか呼びかけちゃうんですよ。
誰か助けてぷりーず救いあれかし!
……失礼、取り乱しました。
ウマとゾウで自分が知っているのは上記だけです。
書いてくれたら喜んで読むだよ!



52 :
うああああああ書けたあああああああ書けて良かったよおおおおおおおお!
……ええっと、遅ればせながら、新スレおめでとうございます、ご主人様方。
もっときりきり、きりきり働きますのぞなにとぞどうかお許しください……!
というわけで、シー・ユー・レイター・アリゲイター、第五話です↓
http://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/352.txt
>>18
取り急ぎまとめてまいります
けれども正直>>26がだいたいあっております

53 :
うへへ なんだろうこの読後感
甘くないのにあまやかで素晴らしい
インナホワイル クロコダイル!

54 :
そういえば、ユカりんも旦那にマッサージされた事あったが、なんでこんなに温度差があるんだろう。
いいなーギュスターヴさん

55 :
待ってました!
いいなぁこの二人の関係。
すさんだ心が癒されるよ。
リラクゼーション機能完備とかアマネさんまじ一流すぎる。

56 :
>>54
片や自称一流メイド少女(時々猫耳オプション)のハンドマッサージ
片や押し倒したくてたまらないガチムチ軍人♂の軍式整体術
その戦力差は歴然

57 :
うしっ!
今日の昼飯はサンドイッチでワニの気分を味わう事にしよう!

58 :
わざわざ本スレで言うのもどうかと思ったのですが、希望された方がいましたのでいちおう
設定資料をまとめてろだに上げておきました。ワニ種族と登場人物についてちょっと
個人的にはこんなん、という程度なので適当に想像で補完・修正お願いします

59 :
毎度毎度アマネの飯がうまそうでこの時間に読んでちょっと後悔した

60 :
わーい。
設定資料だけでご飯が美味しいです

61 :
便乗犯です勢いだけです↓

 俺のご主人サマはカジキなんだそうです。
「あの、非常に申し上げにくいのですが、ご主人サマ、どうしてあなたはそんなことなさっているのです?
 もちろん『そんなこと』とは今あなたが一生懸命やっている、俺を岩肌に縛り付ける行為のことを指してます。
 確かに俺はご主人サマのペットですけど、こんな縛られるほど悪いことをした覚えは皆目ありません。
 ああわが愛しの君、イリアサマ。あなたサマは本当にお美しくいらっしゃいます。
 超ロングなのに流れるように、文字通り流線型で艶やかな髪、切れ長だけどもぱっちり開いた紺色の瞳、
 痩せているのに出るところは出てむちむちぼいんなわがままボディ、どこをとっても完璧と言ってしかるべきかと思われます。
 それに対して俺は元々、つまり落ちる前は平々凡々な庶民の出、海外出張の両親を除く義理の妹と二人暮らし、
 時々隣家より窓伝いに不法侵入してくる面倒な幼馴染と引っ込み思案な部活の後輩、
 たまにお手伝いさせていただいてる生徒会の会長さんやら担任のアラサー独身女教師やらに囲まれている程度で、
 それ以外は成績も中の下、顔だって贔屓目に見て中の中、大した趣味も取り柄もなく、
 何が言いたいかと言いますと、スーパービューティーなご主人サマサマとは釣り合うはずもありません。
 それなのにこうやってこの世界で生きていけるのもご主人サマが俺なんかを重宝してくださるおかげですけれども、
 それでも、それでも、いくらなんでも俺が寝てる間に岩に縛り付けるのは酷いと思うんですよ」
「説明ありがとう」
「いいっすね、そういう言葉少なのクールなところとかぐっときちゃいますよ。
 なので解放してくださるとうれしいんですがね、ついでに介抱してくれちゃったりするともっと嬉しいんですがね。
 絵にかいたようなクールビューティのご主人サマに縛られちゃうなんて、
 気を抜いたらいろいろビンビングになりそうではありますが、
 そうなんですよ、それなりに興奮しそうなんですよ。ていうかわりと興奮してるんですよ。
 ご主人サマお綺麗ですから、本当はいろいろ踏んづけたりなんやらされたい、とは俺も思ってるんですよ。
 そのスーパーセクシーなおみ足でコキコキとか、ウィズ網タイツおみ足でコキコキとか、グニグニ踏みつけられたりされると、
 恋する奴隷は嬉しくて、ご主人サマを想うとすぐ射精しちゃうんですよ。
 そんな俺ですが、さすがに寝てる間に岩に縛り付けられている、
 とかいうシチュエーションじゃいまひとつ萎え萎えしちゃいますね。萎え萎え萎え萎え。
 しかもよりによっておれのこと寝かしたのだって、というか殴り飛ばして昏倒させたのもご主人サマじゃないですが。
 それじゃ勃つもんも勃たない、って感じですね。むしろこの勃起をどうリビドーさせればいいのか当てもなく放蕩ですね。
 そもそもご主人サマ、こういっちゃなんですがマゾじゃないですか。
 こないだだって『下剋上してもいいよ』なんて言っちゃって、俺の」
「変なこと言わないで」
「俺の首輪をご自身に着けて鎖でつながせるなんて、びっくらこいちゃいましたよ。
 ずっこんばっこん後ろから突いてるときだって『つねって、つねって』ってお願いしてくるじゃないですか。
 挿入中につねるのってアリ? とは疑問ですけど、おしりのとこつねるとものすごく良い声で鳴いてくれちゃいますから、
 そりゃあ俺はご主人様の奴隷ですから反対するなんて選択肢ありやしませんよね!」

62 :
「それ以上変なこと言うと、つねるよ」
「わお! ご褒美きたこれ!
 とにかく、俺は今の状況が理解できなくて混乱してるんです。落ちてきたあの日の方がよっぽど現実を把握してましたね。
 おれは少なからずご主人サマのペットで、生与奪の権利も握られてて、
 縛ろうが踏もうがつねらせようが上にまたがろうが、あるいは飼うも捨てるも売るもどうするもご主人サマ次第です。
 次第です。それはごもっともです。ごもっともなんです。
 なんですけれども、俺は不安で不安で胸がいっぱいで今にもイっちゃいそうなんです。
 この意味もわからず縛られてどうされるのかもわからなくて、しかもその相手が大好きなご主人サマで、
 これから先に待つであろう千辛万苦を思うと絶望感が胸が苦しくって、そのままその絶望感は精子になって排出されそうなんです。
 だから、どうかご主人サマ。
 俺はこのまま甘美な絶望に浸っていていいのか、その美しくも恐ろしいヒレの手で救い上げてくださるのか、
 それだけは教えてくださいませんか。
 別にどうされようとご主人サマの勝手ですから、恨んだりするわけもありません。
 ただ、未来が全く見えないお先真っ暗闇なんてのがどうしても怖いのです。
 ただただ、ほんのちょっとだけ、その先に待つのが絶望だとしても、光明を差して行く末を見せてほしいのです」
「マサオミ」
「はい、なんでしょうご主人サマ。
 親からもらったこの名前、ご主人サマの透き通るソプラノで呼ばれるだけでも、
 奴隷は前立腺を握りしめられたような快感を覚えます」
「マサオミのためだからね」
「すみません、とうとうご主人サマを俺の理解の範疇から遠く離れてしまったようで、
 ご主人サマのジェット泳法には俺の犬かきでは到底ついていけません」
「マサオミ」
「はい、なんでしょうか、その高貴なお名前をお呼びすることすら憚られるイリアサマ」
「わたしのこと受け止めてくれないでしょ」
「ああ、あの『どーん☆』ってやつですか。
 当然です。あのすさまじい勢いで突撃されてしまったらもう、逝ってイって逝ってイって逝ってイって逝ってイって逝って、
 黒くて白くて黒くて白くて黒くて白くて黒くて白くて黒くて白いものなーあにっ、答えは階段から転がり落ちるペンギンっ!
 ってなっちゃいますもの。
 硬くて柔らかくて硬くて柔らかくて硬くて柔らかくて硬くて柔らかいものなーあにっ、答えはご主人サマのおっぱいっ!
 並びの浜のエルエちゃんくらいならかわいいものです。
 俺的には少し臨体験が足りないところですのでもうちょっと強い衝撃が欲しいところですが、
 さすがに向こう側のマザラさんレベルまで行くと、三秒せずとも上半身と下半身とがマトリョーシカする羽目になります。
 ユーミさんとかなんであれ避けられるのか全くわかりませんね。動体視力良すぎでしょうよ!
 あの人マトリックスできるんじゃないですか? 銃弾全弾ひょいひょいかわしたりヨユーのよっちゃんですよね!
 卓球選手かなんかだったんですかね。いや、卓球選手がみんなマトリックスってわけじゃないですけどね」
「だから考えたの」

63 :
「ああご主人サマ、この腐れ奴隷めは今ものすごく嫌な予感がプンプンしております。
 下の方はビンビンしております」
「まっすぐぶつかると、身体が『く』の字になっちゃうじゃない」
「なっちゃいますね」
「ぐえっ、てなって苦しいでしょ」
「ぐえっ、ていうかイグッ、って感じですかね」
「じゃあ、『く』の字にならなかったら苦しくないよね」
「ああご主人サマ、あなたまさか、」
「裏打ち、すれば大丈夫だよね」
「きた――――――――! ご主人サマのアホの子きた――――――――!
 ねえねえご主人サマ、ご主人サマはいかにもクールビューティなのにどうしてそんなにアホの子なんです!?
 クールといえば知的、知的といえばクール、そこは外しちゃだめでしょうよ!
 いや、だめとは言いませんね、いつの時代もギャップ萌えというものは最高ですとも!
 ですがそれは呆然と他人のを眺める場合に限りますね!
 わが身ともなれば、危険が危なすぎて危なすぎて危うく険しい危険が危ないことになるんですよ!
 ああ、危険が危うく険しすぎて今にも俺はぴゅっぴゅしそうですよ!」
「こうやって、岩にくっつければ、『く』の字にならない」
「ご主人サマご主人サマイリアサマ、どうしてまな板の上の鯉は包丁で切れるかご存知ですか?
 それはね、また板があるからなのですよ!
 また板も置かずに宙ぶらりんの鯉はいくら包丁で切り付けようとものらりくらりと切れませんよね!
 おれはまた板とは真逆のたわわなご主人サマをオカズにしたいですけどね!」
「できた」
「刑宣告! 刑執行、その名も『アホの子』!」
「マサオミ」
「なんでしょう! 今俺は上の目からも下の目からも涙がだらだら止まらないんですけど!
 しょっぱい! カウパーしょっぱい!」
「……大好き」
 そういってご主人サマはささやかに微笑んで、助走をつけます。

「どぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ――――――――」
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああ!!」

 流れる走馬灯。映し出されたのはご主人サマとの出会いの記憶。


64 :
「――――ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ――――――――――――」

 あの日、俺が『落ちて』きたのは大海原のど真ん中。
 ばしゃんと盛大に水を跳ね上げて、俺は海へと落っこちたのです。
 何が起きたのやらさっぱりわからぬ俺はただもがくばかりでした。
 学生服が海水を吸い込んで、どんどん深みへ沈んでいきます。
 さっきまで陸上にいたはずの俺がなぜ今溺れているのかさっぱりわからなくて、
 がぼがぼ口から空気が漏れて、手も足もろくに動かず水を掻くこともほとんどなく。
 ぬ、と思いました。
 そこで、ご主人サマと出会いました

「――――ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ――――――――――――」

 水中をものすごいスピードで何かが横切り、横切ったと思えば俺はそいつに抱えられていました。
 長い髪。流れるように水に揺蕩う長い髪。
 白い肌。青く澄んだ海水に染まる白い肌。
 そして横顔。凛と引き締まった美しい顔。切れ長の瞳がしっかりと前を見据えていて。
 人魚だと、そう思いました。
 人魚が俺をどこかへ攫っていくのだと、そう思いました。

「――――ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ――――――――――――」

 そして、『人魚』がこちらを向きました。
 息も吐き尽くし意識も朦朧、小さなあぶくすら立てない俺を見て。
 
 小さく、ささやかに微笑みました。
 「わたしが助けてあげる」と呟きました。
 そっと俺の顔に顔を合わせ唇に唇を寄せ、それから――。

「――――ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ――――――――――――」

 そうです、俺は誓ったんです。
 もう絶対にこの人から離れやしないって誓ったんです。ヒトメボレだったんです。
 それなのに、なんというザマか。
 せっかくご主人サマが俺を好きだと言ってくれて、こうやって示してもくれているのに、
 逃げるだなんて、何を考えているんだ俺は。 
 ここで。受け止めてやらなきゃ。

「男が廃るだろうがあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ――――――――――――――――!!」

 ああそれでも、それでも神様、仏様。
 もしも俺に来世があって、その来世でもしご主人サマとまた出逢えるのならば――。

「――――――――――――ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん☆」

 せめて、ご主人サマのおつむをもう少しどうにかしてください……。

65 :
おわりです
エルエたんがかわいすぎてマザラさんが不憫すぎたのが原因だと思うんですけど
とりあえず反省はしてます(裏声)

66 :
つ「笑いすぎると体がくの字になっちゃうでしょう」
 「なっちゃいますね」
とりあえずあれだ、
作者も含めて3人で頭のネジ拾ってこようかwwww

67 :
……何が起こったらこんな妙な疾走感が!

68 :
この後泡噴いて痙攣するマサオミ君を抱いておろおろするイリアたんが見えるww
アリだよねクールアホの子、遠くで見てる分にはね!
マサオミの勝ち組人生を見てるとざまぁwと思わないでもない。

69 :
カジキ3本目キタ━━(゚∀゚)━━!!

70 :
ひゃっほーおきつね様が来てるぅ!
大破沈没の予感しかしないお猿さんが素敵

71 :
なんか新作が読みたいなあ
いっそ自分で投稿したいけど中々書きあがらないし……
そんな私と貴方に贈る企画【短編☆粗製乱造】
今日明日でリクくれれば土日中に書き上げるよ!
ただしクオリティはきっとそこそこだよ!
そんなファーストフード屋が注文を募集します。
抽選一名様にご注文のSSをお届けいたします。

……届けて見せます。やってやれないことはないはずだ。ないと思う。ないといいなあ。

そんな筆者の修行も兼ねたこの企画、ご賛同くださる器の広い方はリクください。
お待ちしてます。

72 :
えっと、じゃあ、カモノハシで。

73 :
逆レイプ(ただしヒトがケモノを襲う意味で

74 :
ゲゲボフーズ

75 :
>>71
よろしい、ならばカジキだ。カジキ祭り続行だ。

76 :
>>ろだ
わかってるよミッチー、可愛くて可愛くて仕方ないなぁと思う相手がちょっと幼いだけなんだね?



ロリコンめが

77 :
ろ、ろ、ロリコンだあああああ!!

78 :
お巡りさんこっちです

79 :
ミッチー、そんなに否定することないよ。
男はみんなロリコンだっていうじゃないですか?

エルエたんが可愛くて可愛くて仕方がないことは全くの事実ですが。

80 :
 お待たせしましたー
【短編☆粗造乱造】
 カモノハシ×逆レイプ セット  ご注文のお客様ー
 ……ポテトとコーラのみ先にお渡しします。
 今日中に後半上げるよう努力しますのでなにとぞ、なにとぞお待ちを!


81 :
◇◇◇

「あの子が可愛いな。ぼく、あの子にするよ」
 飾り窓の向こうで微笑む円らな瞳。
 水かきのついた手に指差されて、私はこの世界に生まれた。
 
 
 鳥に毛皮を着せて寸詰まりにしたような珍妙な人間が、短い手足を振り回して私を歓迎してくださる。
 くりくりの目を輝かせて、ひらぺったい嘴でがあがあと笑う、私のご主人様。
 カモノハシという種族なのだと後で聞いた。
「カノン、君の名前はカノンだよ! よろしくね!」
「――はい、ご主人様。どうかカノンを愛してくださいね」
 
 満面の笑みで頷くご主人様の額にキスを落とした、はじまりの日。
◇◇◇
【共通科教則第一条、主人を愛して愛して愛するべし】〜とあるヒトメイド養成所教則より〜

 ……そんな風に出会いの時からお可愛らしく、朗らかで、優しかったご主人様は、今こんもりと盛り上がったシーツの下でぷうぷう寝息を立てています。
 思わずシーツの上から抱き締めて撫で繰り回したい衝動に駆られましたが、今朝も鉄の自制心を以って耐え切ることに成功しました。
 私は由緒正しいフロミア産ヒトメイド。主人にそのような無礼を働くわけには参りません。
 粗野で野蛮で物知らずな第一世代なんかとは違うのです。
 緩んだ頬を引き締めて養成所で教わったとおりの微笑みを浮かべ、ご主人様――ヒールス様の耳元に囁きます。
「ご主人様、ヒールス様。気持ちの良い朝ですよ。
 お目覚めになってください」
「……いやだ〜い」
 駄々を捏ねてシーツの奥に潜り込んでしまうヒールス様。
 実年齢を教えてくださらないのですが……まるで子供です。母性本能をくすぐられます。
「ヒールス様」
「カノン〜、まだ眠いんだよぅ……ボクが朝弱いの知ってるだろぉ……」
「存じません。私が知っているのは、テーブルの上でこんがりトーストと熱々チーズオムレツ、淹れたてのミルクコーヒーがヒールス様を今か今かと待ちわびていることだけですわ」
「ん、ん〜……」
 

82 :
 シーツの塊からにゅっと嘴が突き出し、円らな瞳が覗きました。
 胸がきゅんきゅんして困ります。
 特別な訓練を受けた私だからこそ表情を変化させずにいられますが、そうでなければきっとだらしない顔を晒してしまっていたことでしょう。
 ああ、しかし、本当にお可愛らしい……。
「いいこと思いついた。カノン、持ってきて」
「いけません。みっともない」
「こら、ボクはご主人様だぞ」
「ヒールス様を思えばこそ、堕落を後押しするわけにはまいりません」
 平たい嘴が可愛らしく尖ります。
 気がつくと私は膝をついて、そんなヒールス様に軽く口付けをしていました。あ。
「起きてくださいますね? カノンは大好きなご主人様と朝食をご一緒したいのです」
 
 しぱしぱと目を瞬かせましたが、それだけで起き上がるヒールス様。
 安堵して立ち上がろうとした私の腕を水かきのついた手が引き止めて。
「毎朝ありがとね、カノン」
 
 ぺたっと頭を撫でられました。 
 あ、あ、ありがとうだなんてご主人様私こそ毎朝毎朝ご主人様の愛らしい寝姿をじっくりたっぷり観賞させていただいて
 鼻の奥が熱くなるほどの幸せを頂いているというのにそんなもったいないお言葉をかけられてはカノンはカノンはもう辛抱たまりませんご主人様!
 見る見る顔に血が上ってきて、指の先がわきわきと――。
 『メイド科教則第三条のニ、いついかなる時も節度を保ち柔らかな微笑を絶やさざるべし! その身に刻み込めメスヒトども!』
 教官の声が脳内に響き、鼻の下が決壊する寸前で正気に返りました。
 
「――ッ――、光栄です」
 
 ――持つべきものは、厳しい教師です。

83 :
◇◇◇  
【奴隷ども。テメエらは汚れた便器を人間様が使いたがると思うか?】〜とあるヒト調教師の初講義より〜

 朝食を終えた後、ご友人に会われるのだそうなご主人様を見送った私は、寝室でベッドメークに取り掛かっていました。
 替えのシーツを出して、昨夜使った分は朝のうちに洗濯しておかなければならないのですが……。
「はぁ〜……」
 ヒールス様がいらっしゃらないのをいい事に、くしゃくしゃのシーツに上体を投げ出して思い切り落ち込みました。
 原因は、今朝の私の醜態です。
 教本では口付けなんてするべき状況ではありませんでした。
 最後は危うくヒールス様を押し倒すところでした。
 最近の私は、少しおかしい。
 フロミアで最高の訓練を受けた私が、ご主人様をお起こしするだけであんなにも心を乱されてしまうなんて本来はありえないことです。
 メイド科出身者には従順さと表向きの貞淑さが求められるのです。
 少なくとも私は「にっこりおっとり上品お姉さんタイプメイド」として売り出されたのです。
 それが。
 『テメエらは肉便器だ。だからこそ一点の曇り無く! 真っ白く輝く便器であれ!』
 ……教官、私は未熟者です。ヒールス様、変に思わなかったかなあ……
 すん、と鼻をならすと、シーツに染み付いたご主人様の匂いが微かに香りました。
 すん、すん、と続けて吸うと、香りが鼻腔をより深く満たします。淡水と水草と毛皮の匂いが入り混じった、不思議な香り。
「はうぅ……くんくんくん」
 いけません。こんな真似は論外です。
 ご主人様のシーツの匂いを嗅いで悦に浸るなんて、まるで変態みたいじゃないですか。
 主人が望まなければ決して行っていいものではありません。私達は性奴隷ですが変態ではないのです。
 ですが、ですがっ!

84 :
「くんくんくんくん! ご主人様ご主人様ヒールス様! はふぅーん! くんかくんかくんかくんか!」
 止まりません。仕方ないじゃないですか! ぶっちゃけ欲求不満なんですよ!
 ヒールス様ってば見た目と言動どおりにのんきで純真なお方ですから、いまだに私に手を出して下さらないんですよ!
 私達は変態ではないですが性奴隷なので、ハードな行為を日常的に求められることを前提に調教されています。
 生まれてから20年前後、記憶にある限りそういう生活でした。
 それがいきなり全くの、ゼロ! ゼロです! ホルモンバランスだって狂っちゃいますよ!
  
「ヒールス様可愛いヒールス様可愛いヒールス様可愛い! 押し倒したいよういちゃいちゃしたいようぺろぺろしたいよう!
 どんな顔してイクのかなあ! やっぱりあんまり経験ないのかなあ! 色々教えてあげちゃいたいなあ!」
 お恥ずかしい話ですが、自分で慰めることだって、その、ちょっとしかやってません。
 教官からは『やるなら主人に見せ付けろ。シチュエーションを選べ。テメエらにタダでオナる権利なんかねえ!』と教わっています。
 ありがたい教えですが、ヒールス様にそんな姿見せたらきっと引かれてしまうでしょう。そう思うとできません。
 今の姿? 見られたら舌噛んでにます、私。
 
「ただいまー。カノン、どこー?」
 がちゃ
「ヒールス様、ヒールス様! はふうううん、ふああああん! カノンは、カノンは、ヒールス様をお慕い申し上げておりますうう!」
 ともかく結論として、現在の私には肉体の欲求を発散させる手段が存在しないのです。
 せめてこうして一時ご主人様の香りに包まれて妄想に浸る位しないと到底乗り切れ……乗り切れ……
 はて、扉の影から覗く視線はなんでしょう。果てしなくスーサイドな予感がします。
「………………お帰りなさいませ、ヒールス様」
「………うん……その、忘れ物しちゃって…………ごめんね……?」
 よし、のう。
 早急に覚悟を固めた私は、扉の影で固まっているご主人様を末期の力で引っ張り込みました。
 ええ、どうせぬのだと思えば、怖い物などあるものですか!
   

85 :
なんだこれはけしからんこの淫乱めが!
おいおいポテトとコーラももうなくなっちまったぞ!
早く次はLサイズも添えてさっさと持ってこい!持ってきてくださいお願いします

86 :
へ、変態だー、変態が居るぞー(全裸待機をしながら
・・おいらもポテ卜とコーラがなくなっちまったい
次はテリヤキダブルチーズバーガーマヨ増量添でお願いします

87 :
全裸待機には寒い季節だ…
熱々のココアとアップルパイを所望するッ!もちろんフライドポテトもお代わりだ!Lサイズでな!

88 :
変態だらけだなまったく
寸止め夢落ちセットのお客様ー、いらっしゃいましたらこちらへ引き換え番号札をお持ちくださーい


「げぶふぁっ!」
「あ、よかった。起きた」
 苦しい。
 呼吸が上手く出来ません。
 思わず咳き込むと口から大量の塩っ辛い水が溢れてきました。
 海水です。
 何回か咳き込んでいると、どうやら肺の中に海水が入り込んでいたのだ、という事に気付きます。
 なんとか普通に呼吸が出来るようになり、周りを見渡すと傍に座っている人影が見えました。
 いつもと声が少しだけ違うような気がしましたが…
「エ、エルエ…さん?」
「どうしたの?」
「いやあの、エルエさん、ですか?」
「そうだけど…大丈夫?」
 心配そうに覗き込んでくる、エルエさんの面影のある美少女。
 ヒトで言えば十代中盤から後半でしょうか。
 普段のエルエさんとは十歳ぐらい違います。
 心配そうにこちらを見つめる切れ長の目。
 とおった鼻筋をはじめ、全体的に涼やかな雰囲気。
 スラリと伸びた手足は水に濡れているせいか信じられないほど艶やかです。
 長い髪は小さい頃よりも更に伸び、腰どころか太腿のあたりまで伸びています。
 ヒトで言えば競泳用のものに近い水着を着ており、そのスレンダーな肢体がよく見えました。
 細い腰、しなやかな体つき、胸の辺りは水の抵抗が小さそう…って何を考えていますか自分。
(自分はロリコンじゃない、自分はロリコンじゃない…)
 と必に頭の中で唱えているうちに思い出してきました。
 簡単に言うと溺れました。
 理由は…まだ思い出せていないのですが、何か大事な訳があってエルエさんに手を繋がれて一緒に泳いでいたのです。
 しかし、やたらテンションの上がったエルエさんに引っ張られて大変な事に。
 一応水流制御の魔法を使っていたそうなのですが、そもそもカジキほど水中航行に適した体ではなかったためか、予想以上の水の抵抗で吹っ飛ば
されました。
 そのまま海底に沈みそうになるところをエルエさんに助けられ、人生二度目の臨体験となった訳です。
 そのせいか記憶がいくらか吹っ飛び、エルエさんも最近随分と女の子らしくなったなあ、と感嘆しつつ誰か良い人でも出来るのではないかと戦々
恐々している事を忘れていました。
 拾われてからもう10年もたつんですねー…
 何かまだ大事な記憶がすっぽり抜け落ちている気がするんですが、まあしばらくすれば思い出すと思います。
「ねえ、覚えてる?」
「えと…何を、ですか?」
「私、ミッチーが溺れていたから人工呼吸したんだけど」
「うぇい?」
 思わず奇声が。
 人工呼吸とはあれですか、口と口でマウストゥーなんたらー的なアレですか。
 いやカジキ文化での人工呼吸がどんなものかは知らないので一縷の望みをかけつつ記憶を探りますが…

89 :
「覚えてない…みたいです」
「そう」
 何故かエルエさんが肩を落とします。
「セカンドキス、だったんだけどな」
「セ、セカっ…!」
 キス!?
 いやそこはいい。そこはまだいい。人工呼吸だから。人工呼吸だから。大事な事なので二度言いました。
 それよりもセカンド!?
 セカンドって事は二塁という事で、二塁に行くためには一塁を経由する必要があるわけで、一塁と言うことはファーストと言う事でっ
 誰だエルエさんに手を出した奴は!?
「その顔、何か余計な事考えてるでしょ?」
「べ、べべべ別に何もっ」
「嘘」
 頬を抓られました。
 まだ優しいと言える手つきですが、ちょっとだけ痛いです。
 ああ、昔は「どーん!」意外は何をされても全然痛くなかったのになあ、と思うと感慨深い。
「ずうっと見てきたんだよ。何か隠してるかどうかなんてすぐ分かるんだから」
 と詰め寄られます。
 そう言ってもらえるのは感無量です。
 それはもう、大事に大事に育ててきましたから。
 子育ての経験は皆無でしたが、ともかくエルエさんが言う事を素直に聞いてくれるようにしっかりした人間になろうと必に努力しました。
 おかげでそこらの主婦にそうそう負けないほどの家事スキルが身についていると自負します。
 それはともかく、本気で心配していると言う事が視線からも伝わってきます。
 誤魔化せそうにない雰囲気です。
「その、ファーストキスは、誰が相手だったのかな、って気になりまして…」
「ファーストキス? ミッチーだけど」
「えええええ!?」
 思わぬ事実が。
 待て、ちょっと待て。
 僕はロリコンじゃない。僕はロリコンじゃない。大事な事なので何度も言います。
「覚えてないの? 初めてミッチーと会った時、溺れてたから人工呼吸したんだけど。あれが私のファーストキスだよ」
「小さな頃の話じゃないですか!」
「じゃあさっきのがファーストキスだね」
「いやいやいや、人工呼吸はノーカンです! ノーカン!」
 ちょっと落胆しつつ安心します。
 つまりエルエさんに手を出している不届き者はまだ存在していないという事です。
 しかし。

90 :
「そう。じゃ、しよ」
 頬を抓っていた手が、いつの間にか抓っていた箇所を撫でていました。
 そのまま顔が寄せられてきます。
 瞳が滅茶苦茶綺麗です。まるで海の色をした宝石。
 その目を見ているとまるで催眠術でもかけられたかのように思考が鈍っていきます。
「えっと、何を、でしょう」
「ファーストキス」
「ちょ、うぇ」
 顔が近付いて、思わず瞳を閉じる。
 そして。
「ん…」
「むぐ…」
 唇に、濡れた感触が重なった。
 数秒、お互いに身動きも出来ず、かと言って離れようとも抱き締めようとも思えず、まるで時間が停止したかのように固まります。
「…よく考えたら、一人の人としかしないんならファーストとかセカンドとかサードとかどうでもいい事だよね」
「いいいいやそのあのですね、僕はそのいわゆるロリコンでは無くてですね」
「どうしたの? 変なミッチー」
 エルエさんがくすくすと悪戯っぽく笑います。
 そして。
「…あ、そうだ、結婚したんだしいつまでもミッチーじゃ変だよね」
 結婚? え? 誰が? 誰と?
「ね、もう一度、しよ。ミチタカ…」
「う、あ」
 混乱に比例するかのように早まる鼓動を聞きつつ、エルエさんが少し恥ずかしそうに頬を染めながら顔を寄せてきて…

91 :
 どすんっ!
「ぶへっ」
 肺から一気に空気が出て行きました。
 酸素が残り僅かとなり、生命の危険を感知したためか一気に目が覚めます。
「おきて、ミッチー」
「エルエ、さん…?」
「おはよー。朝だよ」
「お、おはようございます」
 いつものエルエさんです。
 まだ小さな子供で、いつも「どーん!」と人のお腹に突っ込んでくるエルエさんです。
 そのエルエさんがベッドで寝ていた僕の胸の上に座っています。
 恐らく先程の衝撃は胸の上に飛び乗られた事によるものでしょう。
 ただ、外はまだ暗いです。普段ならまだ寝ている時間帯なのに…
 そう言えば今日は遠足との事でした。
 おそらくそれでいつもよりも興奮しているため、普段よりも随分と早い時間に起きたのでしょう。
「ミッチー、大丈夫?」
「え?」
「おはなから血が出てるよ」
「うぇ」
 道理でやけに呼吸がし辛いと思ったら。慌ててティッシュを詰めます。
 なんだろう。寝ぼけてぶつけたかな…?
 そう言えば何かとんでもない夢を見ていたような気もするけれど、思い出せない。
 まあ起き抜けにエルエさんの顔を見れば当然ですけど。可愛いなあ。
「びょういん、行く?」
「いやいやいや、大丈夫です。全然元気ですから」
「よかった」
 うっわ安心して胸をなでおろしてるエルエさん可愛い超可愛い。
「きょうは、ごはんつくるの手伝うね」
「いいんですか?」
「およめさんはごはんつくれないとダメなんだって、たっつんが言ってた」
 およめさん!?
 …くうう、なんか世の娘を持つ父親の気持ちが何となく理解できましたよこんちくしょー!
 ていうか誰だたっつんって? 男か? 男なのか!?
「ね、ね、ミッチーってどんなごはんがすき?」
「え? そうですね…味噌汁とか肉じゃがとかの家庭料理ですかね」
「じゃあ、おしえてね?」
 うぐぐぐぐ…将来、別の男に振舞われるであろう事を考えると素直には頷きがたいけれど…こんな笑顔でお願いされたら絶対に断れません。
「わかりました。でも包丁は危ないですからもっと大きくなってからですよ?」
「えー」
「ダメです。その時になったらちゃんと教えてあげますから」
「うー…やくそく、ね?」
 と小指を絡めて来ました。
 ああもう可愛いなあ本当可愛いなあ。
 あ、僕はロリコンじゃないです。

92 :
えるしっているか ろりこんよりまえに ありこん と はいこん があることを
あと、カジキの結婚は結婚を誓い合った男女が一緒に泳いでなにかしたりする事とかそんな感じの妄想も入ってるけど、ぶっちゃけ細かい設定は考えてないので脳内補完よろしくw

93 :
なんでこんな2828してるんだろうオレ

94 :
わかった
つまりロリコンなんだな



爆発しろ

95 :
光源氏ェ…

96 :
お客様方、当店のようなジャンクフード店にたくさんのご注文ありがとうございます。
この度は店主の不手際により製品を提供できず、大変申し訳ありません。
もはやファーストフードを名乗れぬ当店ですが、
今週中には必ずご提供いたしますので、もうしばらくお待ちください……。

ところで、LKMバーガー(ロリ・カジキ・マリッジバーガー)美味しすぎです。
ミッチーの主張の信頼性は置いといて、エルエたんの割と一貫してる肉食系っぷりがまた。
ごちそうさまです

97 :
嫁になるには料理が出来なきゃ駄目→じゃあミッチーの好きな料理を作れるようになろう
嫁になる気満々だよエルエたん
しかも一塁から三塁まで全員ミッチーかよ爆発しろ
>>96
持ってくるまで全裸待機してるからな!
楽しみにしてるからな! ほんとだぞ!
お願いします m(_ _)m

98 :
肌寒くなってきたな…
ケダマさんのもふもふに埋もれたくなる

99 :
俺この短編をちゃんと書いて投下できたらきっとご主人様に褒めてもらえるんだ……!

100 :
ご主人様に鞭でしばかれるほうがはかどるんじゃない?

101 :
まだかのう・・・

102 :
そりゃもちろんおにゃのこをもふもふできるのが一番だけど、こうも小春日和だともふもふさせてくれるならガチムチご主人様でもいい気がしてくる
やっぱりいやかも

103 :
分よりふたまわりほど大柄なふわもこガチムチご主人様の膝上でお昼寝とかそれなんて蕩けしぬご褒美?

104 :
寒い寒いとわめく奴隷をうっかり優しくすればもふもふでもみくちゃ
もふもふされるうち胸元に顔をうずめたままうっかり寝られる
寝顔にどぎまぎしながら襲っちゃうか迷うけど実際には襲う勇気なんてないヘタレ大柄ふわもこガチムチご主人様(童貞)
ここまで妄想余裕でした


105 :
超筋肉兄貴なアルパカ(♂)にモフり付くヒト♀を幻視した……

106 :
>ロダ
乙!
聖水なんて言うから「ふええ……、おしっこ、もうガマンできな、ふええ……」だと思ったのに

107 :
>ロダ
ぐああムカつく!
何がムカつくって、いつか書きたいなーってほわほわ考えていたのを
百倍上手く書かれちまったのがムカつく!
これ(GJ)でも喰らえこの野郎!

108 :
>>105
なんだよそれすげー読みたい

109 :
ろだGJ
たまにこういうのが来るからこのスレは侮れない…

110 :
hosyu

111 :
保守

112 :
 柔らかな光がまどからこぼれ落ちてくる午後。大きなお屋敷の一室でお絵描きに夢中な女の子が二人。
 片方は銀の髪を束ねて可愛いリボンを結んだ大きな瞳の銀猫の女の子。
 もう一方は短い黒髪にピンと立った耳が目立つ鋭い瞳の黒猫の女の子。
 双子に産まれた彼女達はまだ5歳にもなってない幼さをフリルの付いたスモッグで包んでいた。
「何を書いてらっしゃるのかな?」
 コップに注いだリンゴのジュースをテーブルへ列べながら、年老いたヒトの男は画を覗き込む。
 まだろくに形になってない人のような姿の並ぶ子供たちの画。
「パパとママとスッチー!」
 楽しそうに笑いながらクレヨンを画用紙の上で躍らせる姉妹。
 その姿に目を細めつつ笑みを浮かべるヒトの男。
「出来た!」
「あたしも!」
「はい!スッチーにあげる!」
「これも!」
 書き上がった画を差し出され、ヒトの男はそれを受けとると自分の顔の両側に並べた。
「似てるかな?」
「うん!」「ばっちり!」
 ニコニコしながら喜ぶ姉妹。
「いただいて良いのですか?」
「うん!」
 元気よく返事をして自分の顔程もあるコップを大事そうに抱えジュースを飲む。
 その姿にまた目を細めつつ、大事そうにカバンへ画を納めて後片付けを始める。
「エリーさま〜マリーさま〜お出掛けの時間ですよ〜」
 姉妹を呼びに来たまだ若いヒトのメイドに呼ばれて「は〜い」と返事をしなが姉妹は部屋を出ていって。
 そして部屋の中にはヒトの男が一人で立ちつくす。少女の背中を見送る眼差しは優しく柔らかく。
 遠き日々を思い出すかのように、その目頭に涙が滲んでいた。


113 :
「どうしたスチュワート」
 背後からの声にゆっくりと振り返る。
 艶やかな毛並みを丁寧に手入れした灰色の体躯に青い瞳をしたネコの男。
 紫壇のステッキを小脇に抱えシルクハットを手にしたままヒトの男を見ていた。
「あぁ旦那様。お気をつけて」
「どうしたと言うのだ」
「……お嬢様の立派に成長した姿を見届けられないのが」
「残念か?」
「えぇそうです。仕方がありませんが」
 一旦視線を床に落とし、そして再びヒトの男に眼差しを向けたネコの紳士。
 その肩をポンポンと叩き、そした少しだけ笑みを浮かべた。
「あの子達は覚えているだろう。きっとな。誰かが覚えていれば、その中でお前は生きているさ」
「そう願いたいですな」
「あまり寂しそうにしているとあいつが煩い。作り笑顔でも、頼むよ」
 どこか寂しそうに笑って頷くヒトの男。
 ネコの紳士はシルクハットを頭に乗せて屋敷を出た。
「エミリア!良いか?」
「今行きます。ちょっと待って!」
 慌てて階段を降りてきたネコの婦人。
 綺麗にドレスアップした姿で玄関に立った。
「ん?どうかしたの?」
「いえ?なにも。なにか?」
「なら良いの。行ってくるわね」
「どうぞお気をつけて。ご主人様」
 恭しく一礼し馬車を見送る後ろ姿に寂しさが滲む。
 ネコは長生き過ぎる。その事実をヒトの男は改めて噛み締めていた……

114 :
思いつきで携帯から書きなぐってみるテスト
まだ眺めてる書き手な皆さん。がんばりましょう!
きっと誰かが続きを待ってると信じて。

115 :
待機中

116 :
http://image.samsearch.net/m/%E8%80%B3/1

117 :
勤務時間が24時間超過が月3回とかどんな嫌がらせかー
そしてなんか年末年始スケジュールに自分の名前があって丸が付けられてるんですが、コレは一体…
そのストレスを癒すために飼い猫の冬毛もふもふ腹に顔を埋めつつ作ったお話ですw

 それは事故だった。
 それは偶然だった。
 それは故意ではなかった。
 それは意図したものではなかった。
 だが。
 ああ、まさに。
 魔が差した、という事なのだろう。


(やけに多くなったな…)
 最近の微妙な天気のおかげで随分と洗濯物がたまった。
 今日は四日ぶりに晴れたので欲張って全部一度に干したのだが、前方が見えないほどの量の洗濯物を抱える事になってしまった。
 太陽の光を浴びて温まっているので、それを運ぶ分にはむしろいい気分なのだが。
「ん?」
 足元に気配がある。
 覚えのある気配だ。
 恐らく踏めばぐにょりとした感触がする事だろう。
 あの円筒形の一つ目の狐…のような生物の気配だ。
「……」
 僅かに思案する。
 避けるか、あるいはあえて踏むか。
 あの生物は正直なところ動きの予想が難しい。
 足がないように見えるのに高速で移動し、垂直の壁にすら貼り付く様に直立する。
 しかし足…と言うか底面を見ても、肉級らしきものがあるだけで、吸盤もなければ肢もない。
 一体どうやって動いているのか不思議だが、大して興味も無いので主に聞いてみた事はない。
 まあ魔法か何かだろう。どうでもいい。
 とにかく動きの予測が難しいのであれば避けた先で踏むよりも、踏む覚悟で歩いた方が結果的に被害は少ないだろう、と思う。
 踏んでも怪我をするような生物ではないと以前の接触からも分かっているので心配はしない。
 これが踏むと体液を飛び散らせるような生物であるのならば、後の掃除の面倒を考えて多少は避けようと思うのだが。
 という事で気にせず一歩踏み出すと過たずその生物を踏んだ。
 踏んだ…のだが。
「くぁwせdrftgyふじこlp;!」
 相変わらず奇怪な鳴き声をあげつつ、予測していた以上の超高速で足元からすっ飛んでいった。

118 :
「む」
 そのため踏みつけていた足がまるで足払いを仕掛けられたときのように横に振られる。
 体重をかけ始めていた段階だったので体勢が崩れた。
 まあこの程度なら壁に激突するぐらいで済むだろう、と思っていたら。
「のわ! ちょ、危な…」
 正面から慌てたような声。
 丁度近くにいた朱風に見られているらしい。
 ふと思いついた。
 今両手の上に満載されている洗濯物。
 壁にぶつかればその衝撃で落ちてしまうかもしれない。
 廊下は毎日掃除してはいるが、かと言って汚れが付かないとも限らない。
 ならこの瞬間だけ受け取ってもらおう、と思って前方に軽く投げてみた。
 最悪でも自分の下敷きになって皺だらけになる事は避けられるだろう、と思ったのだが。
「な、なんじゃ、前が見え…」
 何故か最初に声が聞こえた場所よりも随分と朱風の声が近付いてきていた。
 そう言えば小刻みな足音も響いて来ていたような気がする。
 まさかとは思うが、俺をどうにか支えようとでもしたのだろうか?
 あの細腕でそんな事をして怪我でもしたらどうする。まったく。もっと自分を大事にしろと後で躾けよう。
 などと考えているうちに、激突。
 何とか重心を整えようと努力したが、ただでさえ片足立ちかつ体勢が崩れていたところに、小柄とは言え人間一人分の突進を受けては堪えきれない。
 それでも何とか朱風が壁にも床にもぶつからぬよう、自分をクッションと出来るような位置に転んだ。
 後頭部が床に激突するが、朱風に怪我をされるよりは面倒臭くはない、と思っておこう。

119 :
 気が付くと顔が温かい何かに包まれている。
 気持ちいい。
 例えるなら干したての最高級羽毛布団に顔を埋めたときよりも遥かに暖かく、柔らかく、心地よい肌触り。
 何となくこの感触に覚えがあるような気がするが、その魅力に抗えず、思わず顔を摺り寄せてしまった。
「っうひやあああああ!!!」
 それと同時に甲高い悲鳴。
「なななななん、なんじゃ、何が起きとる!?」
「…ああ、朱風の尻尾か、これは」
「ひいいいいい!」
 呟くと同時に、その吐息が尻尾をくすぐったようだ。
 更なる悲鳴と同時に突然眼前の尻尾が分裂するかのように増えた。
 眼前が尻尾で埋め尽くされる。
 何となく動けなかったが、そのうちのた打ち回る尻尾がこちらの頭に縋りつくように絡みつき引き込まれた。
 ますます顔が尻尾に埋まる。
 …気持ちいいのだが、このままだと不味いような気がする。色々と。
「いや、落ち着け朱風。」
「く、う、んんううううっ」
 と声をかけてみたのだが、その吐息が毛皮をくすぐり、更に声を上げさせるだけだった。
 しかたなく両手で尻尾を握って左右に掻き分けようとしたが、それに対しても激しく反応されて手を止めざるを得ない。
 どうすればいいのやら。

 結局、朱風が落ち着くまで一切身動きを取る事が出来なかった。
 無理な体勢だったが、ただその…何となく幸せだったという事は黙っていた方が面倒臭くならないような気がするので、そうしよう。

120 :
「ここに座れ」
「……」
「正座じゃぞ」
「……」
 この男にしては珍しく、文句も言わず素直に応じる。
「カルト」
「ん」
「狐にとって尻尾は物凄く大事な物というのは知っとるじゃろ?」
「…言われてみれば聞いたような気はする」
「毎回言うとるじゃろうが!」
 まったくこやつはいつもいつもいつもいつも。
 毛繕いの時、必ず『狐が尻尾を預けるのは信頼している証なのだ』と伝えている。
 特に女が男に尻尾の手入れを任せるというのは一昔であれば遠回しな告白ですらあったと言うのに。
 まあ今時の女子どもは『かりすま何たら』に任せることもあるそうだが。嘆かわしい事じゃ。
「その大事な尻尾に対して顔を埋めるとか、頬擦りするとか、終いにはその…クンカクンカするとか、変態の所業じゃぞっ」
「いや、わざとじゃ無いんだが…」
「わざとで無ければ許される事じゃと思うておるのか!」
「…悪い」
「まったく」
 まあ、冷静になってみればこの唐変木が狙ってそんな事をする筈がない。
 わざとではないと言うのは本当だろう。
 ただ、何か隠しているような気もするが…

121 :
「むー…」
「なんだ」
 ただ、悪いとは思っているのは事実のようだ。
 ならば殊更追求する事もないだろう。
 藪を突付いてベア蛇を出す事もない。
「で、その…ど、どうじゃったかの?」
「は?」
「わしの尻尾の見た目とか感触とか匂いじゃよ。変では無かったかの?」
「…いや、普通が分からないので変かどうかは判断出来ないが」
「ぬう。かと言うて他の狐の尻尾を触らせる訳には行かぬからのう…」
 一応、自分の尻尾に自信はある。
 元々昔から毛並みの美しさでは有名だったし、その後も手入れだけは欠かさなかった。
 カルトに手入れを任せてからはますます磨きがかかったように思う。
 正直、美尻尾大会に出場したら相当な所まで行くのではないかと自負している。
 ただまあカルトに他の狐の尻尾を触らせる気はない。むしろ自分以外に触って欲しくない。
 しかしそれだと自分の尻尾がいかに素晴らしいものであるかという事も分かってもらえないのである。
(難しい所じゃなあ)
 レダならばまだ触っても許せるが、あっちは猫だ。
 それでは比較にならない。
 思い悩む。
 と、頭を抱えていると
「まあ、俺としては幸せな気分だったが」
 何か聞こえた。
「ぬ? 今、なんぞ言うたか?」
「別に」
「空耳かのう…?」
 確かにカルトが何か呟いたような気がしたのだが、気のせいだったのだろうか。
 最終的に三日間毎夕手打ちうどんを作らせる事で許す事にした。
 何か極めて惜しい事をしたような妙なモヤモヤ感が胸に残っているが、何なのだろう、この気分。

122 :
久々に板来たら新作いくつか上がってて乙
てか、相変わらず刺激に敏感な尻尾ですな朱風さんw
是非俺にもモフらしてくれ〜!

123 :
狐の毛皮って普通に高級品だからかなり手触り良さそう
モフ充爆発しろ
そして仰向けで顔が尻尾に埋まるって事は顔面騎乗に近い絡み方って事に
やっぱりモフ充爆発しろ


寒空の中、さっきすれ違った狐の女の子とヒトの男の会話を思い出してため息をつく。
ああ、いいなあ。
俺もあんな風に「そ、その、な、手が寒くて痛くなってきたんじゃが」って遠回しに手を繋ぎたがる彼女が欲しいなあ。
ヒトの男のほうも大胆にも「そうか」って言って自分のコートの中に抱き寄せてたりしたもんだから周囲から気が向いてたけど俺も向けてたけど。

実は俺も一人のヒトメスを飼っている。
「おかえりなさいませご主人様足蹴にしますか鞭にしますか」
残念な事に本当に残念な事に頭の螺子が4,5本ぐらい抜けているが。
落ちてきた時に頭でも打ったかと思っていたが大陸生まれらしい。
どう育てたらこうなる。
ちなみにどの部分の螺子が外れているかと言うと
「ご飯食べてお風呂入って明日の準備して寝る」
「焦らしプレイとかさすがご主人様。変態の鑑ですね」
「おかしいよねそれ絶対おかしいよね?!」
「はぁんっ。もっと罵ってくださいご主人様ああたまんねー!」
と妄言吐きつつ自分自身を抱き締めてくねくね身悶えるような螺子の外れ方をしている。
最近慣れてきている自分が怖い。
これでいて家事万能なのだから世界は間違っている。
とりあえず疲れていたのでコートを脱がされつつ諌める。
「変態も程々にしようよ」
「え・・・・・・」
すると、まるで信じられないものを見たかのような目で見つめてきた。
「珍しいですねご主人様から誘ってくるなんて」
「誘ってないよ?!」
「だって今「しようよ」と言ったじゃないですかそれとも放置プレイですかやったー!」
「もうヤダこの変態。明日売る。絶対売る」
だが、今日もまた胃袋がこの決意に反乱を起こすのだ。
きっと明日の朝昼夜も。

124 :
朱風さんは間が悪いという点で実に残念だなあ。
しかしカルトがうらやましい・・・俺もモフモフしたい。

>>123
変態だー!! AAを貼ろうと思ったが、そもそもこのスレでは普通の事なので別に気にする事はなかった。
キヨカたんやユキカたんが変な風に壊れたらこんな風になっていたのかと思うと色々と台無しだw

125 :
久々に来たら新作が続々上がってるじゃないすかやったー!
音封石に着目って新しいね。シンセみたいになるのかしら。
>>177
カルトの本音!
朱風さんそこ逃しちゃだめでしょうそんなだからヘタレ女狐(ry
>>123
そもそもなぜそんなん買ったしww
ところで、そのヒトメスちゃんが実は本気でご主人様に惚れてて
本人なりに必に求愛してるんだけど壊されちゃってるから
普通のアプローチが分からなくってつい変態に走っちゃって、
でも本当は……的なシチュだと思えば変態の子でも萌えねる気が
するんですがいかがでしょう。

126 :
86 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/18(日) 17:40:06.82 ID:FGkntr/80 [4/10回発言]
日本では獣耳がケモノを駆逐する傾向にあるからな
94 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/18(日) 18:02:09.98 ID:FGkntr/80 [5/10回発言]
>>90
でも、生産者側からしてみればケモノは描きにくいし、誰得や子供っぽいって言われる可能性もある
獣耳は今までのテンプレキャラに耳尻尾付ければ完成で手軽だし、子供っぽい雰囲気もなく、一般向け(?)らしい
実質、シャイニングシリーズがその流れで、最近の作品は獣人キャラは居なくても獣耳は腐るほどいる
擬人化という言葉も本来の意味での擬人化ではなく萌え擬人化を指すのが一般的だし
某イラストサイトの画集にもケモノキャラは一切載せない(獣耳はOK)
 
つまり、生産者側がケモノは受けない。獣耳は大人気という構図を作ってる

97 : 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : 2011/12/18(日) 18:23:15.45 ID:FGkntr/80 [6/10回発言]
とにかく日本ではケモノはなかったことにされようとしている
↑今すぐね、悪臭奇形包茎

127 :
>>126
なにを言いたいのかよくわからない。
別に需要があるから書いているわけじゃなくて書きたいから書いてるだけだし。
他スレの話をこっちに持ち込んでどうしたいの?

>>125
萌えますね。実に萌えますね。
だからそれを下地に書いてみました。

毎日繰り返される変態発言に呆れ果て、ついに聞くつもりのなかった事を聞いてしまった。
「お前一体どんな育て方された。前に飼われてた所で何をされたらそうなる」
「前のご主人様ですか? ええ、色々されましたねぇ」
指を顎に当てつつ首を傾げながら答えてくる。
「気持ちいい事とか楽しい事とか嬉しい事とかー」
指折り数え始めた。
なんだ、結構いい環境にいたんだな。
「癖になりそうな事とか痛気持ちいい事とか気持ちワルイイ事とかー」
が、やはり変態だったらしい。
そうでなければこうは育たないだろうけど。
しかし
「痛い事とか気持ち悪い事とか嫌な事とか」
顔は笑顔のままだ。
それなのに
「痛くて気持ち悪くて嫌な事とか
 痛くて気持ち悪くて嫌で泣いて喚く事とか
 痛くて気持ち悪くて嫌で泣いて喚いて、なのに笑顔で続けられる事とか」
声から感情が消えた。
棒読みとも違う、平坦な声。

128 :
「お、おい…?」
「にたくてねると思ってななくて無理矢理生かされて。
 あ、知ってますか、ご主人様。私、実は改造人間なんですよ?
 そんなに大したものじゃないですけど、再生能力が上がってて普通のヒトよりににくいです。
 それと自分でぬ事が出来ないようにアタマのナカを弄られてます。
 素の反応でないと満足出来ないって事で、他の部分は全然手が加えられていないんだそうですけどね。
 便利ですね魔法って」
段々と
「だから色々しても大丈夫です痛い事とか苦しい事とか嫌な事とかされても中々なないですし自分でぬ事もないので
 末永く楽しめますってそんな事は知ってますよねだって私そうなってそうされてそうしたのはご主人様だし
 でも今のご主人様は知らなかったけど今知りましたよね知ってるなら大丈夫です私はなないですからねないですから」
言っている事の意味が、分からなくなってきて
「私が痛がって苦しがって嫌がってると前のご主人様は笑って嬉しそうで楽しそうでしたけど
 ごめんなさいご主人様今のご主人様だと何をされてもあまり嫌がれないと思うからそんなに嬉しくも楽しくもないかもしれないです
 でも痛かったり苦しかったりはしますから是非そうしてくださいご主人様きっと楽しいですよ」
笑顔だ。
笑顔、笑顔、笑顔。
考えてみればこの家に引き取ってからもずっと笑顔だった。
きっと、この家にくる直前から。
何故ならそいつが言っていた。
「つまらなくなったからやるよ」と。
頭が痛い。世界が揺れる。
「あ」
その時彼女が上げた声に感情が乗っていた事が、こちらを一気に現実に引き戻した。
見ると彼女の手から赤い液体が滴っている。
「あー、ちょっと話を作るのに夢中で切っちゃったのに気が付かなかったみたいですね。申し訳ありません、ご主人様。血が絨毯に…」
「作り話かよ!」
慌てた様子で滴る血を手で受け止め、こちらを見る。
そして。
「はっ! これは…チャンスですよ、ご主人様!」
「何が?」
満面の笑みで告げられた言葉は。
「お仕置きウェルカムです」
「最悪だなお前は!」
いつものようなオチ。
だが、気付いてしまった。
彼女の怪我は強く拳を握り締めたために爪が掌の皮膚を突き破ったためのものであると。
そしてもう一つ、見てしまった。
つい先程まで血が滴っていた筈なのに、水で血を洗い流した彼女の手には傷一つ無かった事を。

書いた結果がコレだよ!
なんだろう、自分の中で変な属性が目覚めたような気ががが

129 :
いきなり能天気路線から、切ないダーク路線に切り替えですか?
のほほんとしか日常の中、ふと垣間見えたドス黒い何か…
え〜何というか …               … …素敵過ぎます。

130 :
>>127-128
軽い気持ちでボール投げたら剛速球が返ってきたでござる。
やべえこのビリビリくる重さがたまんねえ!

がんばれご主人様、あとは幸せにするだけだ!
何をされても嫌じゃないくらい大好きなんだってさ!

131 :
うおーん、悔しい、似たようなのがかぶったよお
ちくしょうGJ

132 :
なにこの俺得
繰り返す
なにこの俺得
さあ男を見せるんだご主人!!

133 :
体が、、、か。。ら・・だが求める・・・・・・・・・・・・・・・

ハッピーエンドという快楽を
http://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/359.txt

134 :
そしてこの後、二人は末永く幸せに暮らしましたとさ。
ちなみにこのご主人様の定番は恋人プレイや新婚プレイだったとか。
もげろ。
前の主人はこの話の直後に【灰猫】でとある狐にボロ負けして、全財産と耳と尻尾を引っこ抜かれて見世物小屋送りとなる予定ですwww

135 :
感動した。
しかしこれだけは言わせて貰う。
もげろ。

136 :
>>133
素晴らしい結末でした!
全く救いようのない変態カップルだwww

……たまにはうちの子達も甘めでいきたい今日この頃。
クリスマスですし、夢落ちでもいいよね?
http://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/363.txt


137 :
めりーくりすにゃす!

138 :
ユキカたんデレ期キタ━━(゚∀゚)━━!!と思ったらこれだよ!
投下多くて嬉しいぜ
みなさんGJ!

139 :
凄い連続でいいの読ませていただきました!
各作者超GJ!

140 :
書いたの自分だけど、うん。
もげろ。

「ただいま」
珍しい。
いつも家をの扉を開けた瞬間に変態的な挨拶をかましてくるヒトの声が聞こえなかった。
『あの時』の事を一瞬思い出して緊張するが、次の瞬間廊下を慌てたように駆け寄ってくる音が聞こえたので安心する。
そして駆け寄ってきたヒトメスが、慌てすぎて足を滑らせ盛大にヘッドスライディングをかました。
本当に珍しい。と言うか初めて見たぞ、こいつのこんな姿。
そそくさと立ち上がりエプロンドレスを軽く叩いて形を整えてから顔を向けてくる。
その顔にはいつもの笑顔・・・が、無い。
代わりにあったのはガッチガチに強張った表情。
これまた珍しい。
「お、おお、おか、おかえりなさいませ、ご主人様」
「いや、動揺し過ぎだろお前。落ち着け」
「ご飯にしますか、お風呂にしますか、それとも、わ、わた、わた・・・」
その瞬間、本当に一瞬で湯気が出そうなほど顔が真っ赤になった少女は
「やっぱり無理ですご主人様のド変態ー!」
と叫ぶと顔を両手で隠しながら走り去ってしまった。
廊下を曲がった辺りでまた転んだのか「ひゃあっ」という悲鳴が聞こえたが、数秒後再び走り去る音が聞こえる。
怪我は・・・まあ、大丈夫か。転んだだけなら擦り傷ぐらいだろうし。
しかしあの慌てぶり、多分原因は朝出て行くときにした要求だろう。
「ちょっとマニアックな要求だったかもしれないが、鞭や蝋燭を持ち出すよりはまだノーマルだろ・・・」
新婚定番の「飯、風呂、私」という三択を提示するように要求しただけなのだが。
以前のように「鞭、蝋燭、足蹴」の三択を提示してくるよりは余程健全だ。
が、彼女は未だに一部の価値観が逆転している。
多分、ここまで来ると一生治らない。
それも含めて受け入れようと決めたのだが。
「まだ表を連れて歩けるような言動じゃないか」
せめてデートが出来る程度には慣れて欲しいものである。
最終目標はカフェで衆人環視の元で憧れの「あーん」が出来るぐらいに。
うん。想像するだけで胸が高鳴るね。
一刻も早くそれが実現出来るよう、もっとこういうノーマルな要求に慣れさせていこう。

141 :
激甘♪
一見、真人間への更正のようで、やってることは羞恥プレイ&調教…
やっぱり何だかんだで、このご主人様はド変態だと思います。

142 :
恥ずかしがる女の子を見たがるのは男の性じゃね?
だから正常だとおもうぜ!GJ!

143 :
>>133から一気に読んで俺の目にも涙
だがご主人、テメーが変態にゃのは間違いねーぜ!GJ!!

144 :
ご主人ノーマルじゃない、全然ノーマルじゃないよその要求。
ヒトメスちゃん可愛すぎる砂吐きそうだぜGJ!

145 :
狼忍者っていいよね的ななにか。よいお年を。
http://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/364.txt

146 :
うわーっせめて年内にもう少し本編を進めておこうと思いましたのにこの有様ーっ!
本編よりかなり仲が良くなったころの二人のお話です↓
シー・ユー・レイター・アリゲイター特別編 来年の話をするとワニが笑う
http://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/365.txt
それではご主人様方が良いお年を迎えられますよう。

147 :
あけおめ
今年も良い作品に出会えますように
>>145
オオカミ忍者超かっけえGJ
>>146
おつ、クリスマス過ぎたから油断してたぜ爆発しろ

148 :
続・虎の威
エロナシ
元日にこんな鬱々とした展開を投下して申し訳ないと思っている。
ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/367.txt

149 :
年末年始から豊作乙!!

150 :
>>145
鉄の人の設定読み込んでいるなー。続きも楽しみです
>>146
新聞でせこせこと窓拭きする巨大ワニ想像すると微笑まし過ぎる。
うっかり体重かけすぎて数枚割ってるんじゃないのか
>>147
欝展開?関係ないねッ
新年早々続きが読めてヒャッホウです

151 :
続・虎の威
エロナシ
虐待・鬱表現注意
ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/371.txt

152 :
とらさんが連続投下…だと…
新年早々ありがたいぜ

153 :
とらさんGJー
まぁ、やっぱり奴隷ってこういうものだよなぁ……
はてさて、無事に逃げ出せるのか

154 :
久々に来たらわにわに。かわいいよわにとヒト

155 :
そっと保守

156 :
wikiに載せるため一話を推敲してたらわりと別物になってたとかそういうことです。
年末のお祭りの前でらりってたとかそういうことです。
wikiにスパム扱いされて「世界が俺を拒絶する……ッ!」とかそういうことです。
狼国精霊説話集其の弐・豊饒のセタル
http://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/372.txt

157 :
いったい食事中に何をしていたんだ・・・(ゴクリ

158 :
最近オオカミ多い?

159 :
よいことじゃないか。
>>156
オツカレー
きっと何をしていたんだろう。というか見られない食事ってなんだ、口移しか

160 :
なんか甘いものが食べたいな

161 :


162 :
ほしゅ

163 :
誰もいないのかな 保守

164 :
>>163
みんなバレンタインデーで玉砕したっぽい
(´・ω・`)ナンテコッタイ

165 :
続・虎の威
エロ無し
ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/376.txt

166 :
>>165
続き来た!
とんでもなくシビアな状況と格好いいチヒロ。
泥水すすって理不尽に立ち向かう、すごい女ですね。
ハンスの胃はマッハでやばそうですが。がんばれハンス。

167 :
>>165
乙〜
話が進むごとに千宏のたくましさが増していってる
精神力の強さが半端ない

168 :
最後の話がかなーり前で少し遠い目、ご主人様方ごきげんよう。
さっそくですが、シー・ユー・レイター・アリゲイター、第六話です↓
http://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/377.txt
第七話まではそう間隔をあけない予定です。予定は未定です

169 :
アマネちゃん罪作り
ギュスターヴさんにちょこっと同情したい

170 :
>>168
アマネは、なんでこう斜め上に解釈しちゃうんだかw
ギュスターヴさんは初心だなぁ、超かわいい。

171 :
かわいそうなギュスターヴさん…w

172 :
やっほー!待ってました!
アマネちゃんのガードレベルはさりげに城塞並みとみた。
あんなにいちゃついてるのに、
こんなカップルが隣にいたら絶対もげろって言うのに、いやはや。
ところでエルヴィンさんが紳士の設定投げ捨ててるあたりさりげに友情の危機ww

173 :
別に他意は無いんだけど鰐の股間って汚れと匂い凄いよね

174 :
別に他意は無いんだけどご主人様の身体を綺麗にするのはメイドの役目だよね

175 :
別に他意は無いんだけど一流と名乗るようなヒトはお役目さぼったりしないよね

176 :
「おい、そういやお前はきれい好きの掃除好きだったよな。好きだろ、掃除。ならば掃除してほしいところがあるんだが。
 ん、どこだって、そうだな、ココだよ、ココ。なんだそんな顔して。掃除するのはお前の仕事なんだろ? だったらできるはずだが? ン?
 そうだそうだ、そうやって素直に頷いておけば良い。イイ子だ。じゃあさっそくまずはよく見てもらおうか。なんだお前、たじろいで。
 まさか見もせずに掃除する気か? きれいにすべきところがまずもってどれだけ汚いかを確認しなくても掃除なんかできる、と。そういう意味か?
 ……うんうん、ちゃんと言うこと聞いてくれ、な? あまり手間取らせるなよ。どれ、もっとよく見えるようにしてやろう。
 顔を出せ。もっと良く見せてやるから。ついでに匂いも嗅いでおくといい。しっかりと確かめろよ。
 そうそう、最初っからちゃんと素直にしておけばいいんだ。おれは素直なお前が大好きだぞ。
 ……ン? なんだって? もう一回、だと? はァ、しかたねえな。……言うわけないだろ。ちゃんと綺麗に掃除できたら、その後で言ってやるかもな。
 ああ、じゃあさっそく作業にとりかかってもらおうか。そうだな、何で掃除すればいいと思う? タワシ? スポンジ?
 バカ言え、そんなもんで洗ったら台無しだろ? そりゃあもちろん……素手でに決まってるよなァ?
 そうだそうだ、優しくな。……んぅ、いいぜ、その調子だ。うんうん、先の方をもうちょっとやった方がいいんじゃないのか? いい感じいい感じ、指遣いがすごくイイ。
 うむ、おっ、こんなところに良いもんがあったぜ。専用の洗剤じゃねえか、おい。使ってみる? ああ、たっぷりとだ、ケチケチしないでいっぱい使おうぜ。
 んっ、く、おい、ずいぶん頑張るなあ。そうそう、ずいぶん滑りもよくなって、すっごく、イイ。ほんと、良い子だ。…………おれは、お前が大好きだぞ。
 ぐぐ、なんだよ、そんなに強く握るなよな、びっくりするだろ。ンー? どうした、そんな顔して。耳まで真っ赤じゃないか? 熱でもあるのか? 額でも合わせてみる?
 なんだなんだ、そんなに焦っちゃってもう、かわいいやつだな。よし、掃除はもういいよ。ちゃんとおれから正当な報酬をやらんとな。
 『もう十分いただきました』って言ってもさあ、もっとほら、貪欲に行こうぜ。お前のイイ働きにはそれに見合う以上の対価を与えないとだろ。
 そうだな、じゃあ等価交換といこうか。……今度は、おれがお前を洗ってやろう。
 なァに、遠慮することない。ほら、こっちこいこい。ン? 嫌なのか? 嫌なんだったら別にいいが。嫌なことなら今後金輪際しないように心掛けるが。
 うんうん、なんだ、素直じゃないやつ。ほら、座れよ、おれの膝にでも。どうした? おれは素直な子の方が好きだけどなあ。
 ……よしよし、良い子で大変よろしい。じゃあそうだなァ、どこから洗おうか。どこが汚いだろうなあァ。まずはちゃんと確かめないといけないよなァ。
 ココか? それとも……コッチか? ああ、この辺なのか……そうか、おお、ここは汚いなあ。ちゃんと洗ってやらないと。
 うん、洗い方ってわりと種類があるよね。おれもちったぁ学ぶもんなんだぜ? 舐めるなよ?
 こういうところを洗うにはほら、コイツが一番だろ? ……モミ洗い。モミモミ、モミモミ。どうだ、きれいになるってのはキモチイイよなあ。
 おお、ココも汚いじゃないか? こういうところを洗うにはどうしたらいいと思う? 教えてくれないか? 掃除のプロなんだろ?
 ……そうかそうか、ツマミ洗いがいいのか。じゃあそうしようかなあ。どれ、キュっとね。そら、クリクリっと。
 おいおい、なんだよなんだよ。せっかくおれがきれいにしてやってるっていうのに、洗ったそばからどんどん汚しやがって。
 もういい、知らん、お前なんかきれいにしてやるもんか。そんなに汚いのが好きならおれがもっと汚してやるよ。
 まったく、お前という、やつは……。くっ、もう、めちゃくちゃにして……、うっ。……ふぅ。
 どうだ、はっはっは。べとべとにしてやったぞ。ざまあみろ。あんまり言うこと聞かないようだと、こうしてやるんだからな。
 ……もう、ほんとべとべとだなあ。おれはぬるぬるだし。ああ、風呂でも入るか、一緒に」
こういうことですか、わかりません><

177 :
最終的にアヘ顔Wピースか

178 :
女に手を出せるギュスターヴさんなんてギュスターヴさんじゃない!

179 :
俺達のギュスターヴさんは強面ヘタレ童貞だからな

180 :
なにせアオバマキ出来ない位の巨根だからな

181 :
でもこれくらいノリノリでがんばっちゃうギュスターヴさんも
それはそれでいいものじゃないかね

182 :
厳つい野郎の癖にウブなんだけどむっつりスケベでエロエロワニ
アリだな

183 :
かたくなったテッィシュで部屋はいっぱい、か…
ヒトメスがいるのに自室でシュッシュしてるワニとかなんだか涙が止まらない

184 :
いまだに基礎部分の設定をどうにかしている最中です。
サイコ・ミステリィを志したのですが、果たして。
鬱注意。
狼国精霊説話集其の参・天色のラクカ
http://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/380.txt

185 :
改行をもっとどうにかしてほしいよう

186 :
>>184
おつー
どっから場面転換したのかわかりづらいからちょっと読み進めるのに苦労する
それを狙って解りづらく転換してるのだったらすまない

187 :
>>184
精霊の末路が悲しすぎて涙が止まらない。

188 :
 弾む毬を両手で受け止め、娘は空を見上げた。
 鶏には、夢がある。
 鳥族でありながら自らの力で空を飛ぶ術を持たない鶏は、誰もが一度、天を舞うことに夢を抱く。
 娘は空に両手を伸ばした。手に持っていた毬が空に飛んでいき、舞えずに墜ちる。
 世の中、誰しもが幼さゆえの無知で大それた夢を抱く。
 それは、あるいは訳知り顔の知人に笑われ、あるいは現実の流れに揉まれ、いつしか波にさらわれる砂城のように消えてなくなっていく。
 猫国の都市は雑多な種族が混在しており、彼らの文化も混ざり合って存在する。金さえあれば何でも揃うというのも、あながち間違いでもない。
 当然、種族同士の軋轢や差別なども多かれ少なかれ表に出ることもあり、しばしば諍いの種となった。
 そんな訳で、いい歳をした猫の若者二人が、鳥の子を囲んでいる。
 倫理に欠ける者が弱者を虐げるのは、どんな文化圏でも見られる光景であり、特に万事我田引水でいい加減な猫の若者にあっては
 少しじゃれたつもりという感覚である場合が極めて多い。
 声も出せずに震えている鳥の子は、まだ翼も突起でしかない、羽毛の黄色い鶏の雛だった。
 紅潮した頬に涙を伝わせ、怯えた目で猫二人を見上げている。
「だからよーお嬢ちゃん、大人にゃちゃんとした謝り方ってのがあんだよ。わかる?」
「こんな毬なんかブン投げてくれちゃって、俺の顔にキズがついちまっただろうがよ。残るぜ、コレ?」
 ゴム製の毬を乱暴に潰しながらうそぶく猫の顔には、傷どころか毛が抜けた様子すらなかったが、指摘したところでかさにかかって威圧してくるだけだろう。
 我が身を固く抱きしめる他に何もできない娘の姿を楽しむかのように、猫の若者が口を開こうとしたときだった。
「うぬら、そこまでよ」
 発声そのものが内臓を震わせるかのような重低音が、歌うように三人を制止した。
 はっとして娘が見上げた先に、声の主が居る。
 鳥だ。
 筋力に劣る鳥は、大人であっても猫から侮りを受けることが多く、今回の場合も助けに入った鳥が代わりに厄介事を引き受ける形で娘を救い出すものだと思われた。
「なんだてめえ……」
 振り向く猫も含め、三人の動きが張り付けたように止まる。
 三人の動きを止めた鳥の特徴は、どう見ても娘と同じ鶏の雛だ。嘴は濃黄でつややかに曲面を描き、体にはふわふわの黄色の綿毛が日を浴びて光っている。
 しかしその体格は、猫二人が威圧されて一歩退くほどに隆々とした肉体だった。
 猫より頭ひとつ分は背が高く、胴回りは大木の幹ほどもあり、肩の盛り上がりは鎧でも纏ったかのようである。
 顔の造作と目が、どうやら鶏の雛と言えなくもないものであった。

189 :
「な、なんだお前……」
「たまたま通りがかった者である。うぬらの言に不義理を感じたゆえ、推して参った」
「そっちじゃねえ! 何鳥だお前は! てか鳥か!」
 猫の叫ぶ声に、どことなく腰が引けた気配が滲んでいる。その声を受けて微動だにせぬ鳥は、理解しがたいと言いたげな顔つきで重々しく嘴を開く。
「ひよこである」
「嘘つけ!」
「異な事を。どこからどう見てもひよこであろう。なれど、若輩の言ゆえ聞き入れぬなどという詭弁は弄すまいぞ、うぬら」
「そうじゃねえ!」
「結構。吾が出自の如何は今は話の外にある。吾の話を聞け」
 ひよこのつぶらな瞳が凄みを帯び、猫たちは圧倒されて言葉に詰まった。
 すぐにひよこから発せられた威圧感はなりを潜める。黄色い嘴が、娘の方に向いた。
「斯様に脅えさせては、言葉も出まい。うぬらとて毬より柔い頭でもなかろう、娘が一言詫びれば十分。如何か?」
「お……おう……」
 種族的に鳥は筋力に劣るとは言え、目の前に居る自称ひよこはどう見てもその範疇から逸脱している。おまけに、視覚的にも破壊的に過ぎた。
「さあ、この通りぞ。何ぞ言うべき事はないか」
 ひよこに促され、娘はおずおずと前に出た。頭を下げる勢いで、声を絞り出す。
「ごめんなさい……」
 掠れ声ではあったが、きちんと耳に届くものだった。猫たちを挟むように立つひよこが、じっと猫たちの返事を待っている。
「き、気をつけろ!」
 叫びながら毬を投げ捨て、猫たちは一目散に逃げ散っていった。
 十分な距離が離れ、それきり戻ってこないであろうことを確認して、やっとひよこは身に纏っていた圧迫感を解いた。
 とは言え、既に威圧的である体躯のため、緊張感は依然として漂っている。
「大事ないか」
 膝を折って、娘の身長に近づけた。
 黄色くふわふわした小岩のようである。
 娘が頷くと、ひよこも応じるように頷いた。
「実は、そなたが天を仰いで手を伸ばすところから見ていた。そなた、天を目指すか」
 はっと、娘の目に光が戻った。
 ひよこが片手で野球ボールのように拾ってくれた毬を受け取りながら、娘は頷く。
「左様、天は吾ら鶏の悲願。年月に削られ、地に這うを善しとした者たちの言、理解はすれど断じて容認するわけには行かぬ。吾もまた、天を求むる者である。
吾らの志は一つ。いつか必ず、吾らが手に天を掴んでみせようぞ」
 去っていく広い背中を見ながら娘は、あれだけ筋肉をつけてどうやって空を飛ぼうというのだろうかと、それが気になった。

*‡ つづかない ‡*

190 :
なんというひよこ。
惚れてまうやろww

191 :
 ペットに子供が産まれたのだが、予想外に双子が生まれ、養いきれないから貰い手を捜
している。
 そう酒の席で切り出した友人に、俺は一も二も無く快諾した。
 どうせ寂しい独り身であるし、家に帰って生き物の足音が聞こえるのはいいことだ。
トラにしては気性も大人しい方だと自負しているし、よもやかっとなってか弱いペットを
くびりしたりはすまい。
「だが手のかかる生き物は飼えねぇぞ。知っての通り俺はがさつで――」
「わかってるわかってる。お前の部屋が有史以来片付いたことが無いことくらい知ってるよ。
だからこそ、お前が最適だと思ったんだ。手がかからないどころか、手放せなくなるぞ。
絶対にな」
 大した自信であった。
 この時点で、妙だと気付くべきだったのだ。がさつな俺に最適で、なおかつ手放せなく
なるようなペットなど普通でないことは明らかだ。
 であるにも関わらず、酒に酔った俺は上機嫌で、それが何であるのか最後まで確認することを
しなかった。
 その結果が今、俺の目の前に立っている。
「今日からお世話になります。サヤです。どうぞよろしくお願いいたします」
 毛並みは黒か。なるほど中々頭がよさそうだ。
 などという現実逃避もそこそこに、俺は開いたドアを叩きつけるように閉めた。
 どっと冷や汗が噴き出す。
 今、ヒトがいたように思う。それも恐ろしく小さい、子供としか呼べないような
メスヒトが。
 呼び鈴に応じてドアを開けたら、きっと可愛らしい小動物をカゴに入れた友人が
立っていると思っていたのに、今俺が目にしたものは一体なんだ。
 見間違いでなければ俺の気でも違ったか、そうでないなら友人の頭がおかしいかの
どちらかだ。
 それか、ヒトが訪ねる家を間違えたという可能性もある。
 たっぷり時間をかけて気持ちを落ち着け、俺は再び恐る恐る扉を開いた。
 そこに――。
「あの……こちらは、カビル様のお宅で間違いないですよね?」
 それはやはり、現実としてそこにいた。しかも、俺の名前を口にした。
「こいつぁ……一体……」
 何がどうして、こうなったのか。
 俺が完全に固まっていると、サヤと名乗ったヒトの少女はすいと一通の手紙を
俺に差し出した。
「ご主人様からお預かりした手紙です」
「て、手紙だと……?」
 訝りながら受け取り、封を切る。
 するとなるほど、それは確かに奴の字であるようだった。
***
 驚いたか? まさかヒトが来るとは思わなかっただろう。
 十年ほど前に、ジジイが酔狂で買ったヒトが子供をもうけて、それを俺が引き取った
という話をしたのを覚えているか?
 俺もそのヒトに見合いをさせて子供を産ませたんだが、先日言ったように双子でな。
 育てる気だったんだが経済的に厳しくなってきて、手放すことに決めたんだ。
 だが、大事なペットの子供だし、十年育てて情もある。売り払うのは心苦しいし、
何より双子を引き離すのも可哀想だ。
 身近な友人に引き取ってもらえれば時々は会わせてやれるし、俺も安心できる。
 そいつの名前はサヤだ。まだ十歳だが、家事は一通り覚えさせてある。
 手は掛からんぞ。むしろ、お前の方が世話になる形になるかもしれんな。
 ヒトについて分からないことがあったら、遠慮なく聞いてくれ。
 サヤを頼んだ。
 お前の唯一無二の親友より。
***
「何が……唯一無二の親友だあの糞野郎!!」
 俺が欲しかったのは小さくて可愛くて、俺の心を癒してくれる小動物であって、
決して高級奴隷などではない。

192 :
 いくら人権が無いといっても、メスヒトの容姿なんて人間とほとんど変わらないのだ。
正直言って、俺はヒト奴隷と言うものがすこぶる苦手だ。
 大体ペットと言うものはお互いに言葉が理解できないからこそ絆が生まれるのであって、
相手が人語を理解する人間そっくりの奴隷ではまったく話が違ってくる。
「あの……」
 控えめな声にはっとして、俺は手紙を睨んでいた目をはるか下方にぐっと下げた。
 眉の下で丁寧に切りそろえた黒髪の下から、不安げな瞳がじっと俺を見上げている。
 ふと、俺はドアから身を乗り出して往来をしばし見回した。近くに保護者と呼べるような
大人はいないし、かといって奴がどこかに隠れているというようなことも無さそうだ。
「……おまえ、一人でここまで来たのか……?」
「はい。サヤは地図が読めますから」
 いや、そういう問題ではないだろう。いくらこの国は治安がいいと言っても、
小さな女の子が一人で遠出するのも危険だというのに、ヒトの少女が共も連れずに
ふらふら出歩いていたら、さらってくれと言っているようなものである。
 こう見えて俺も警察官なので、防犯には少々うるさい。おい少女。おまえはまったく
危険な旅路を、無自覚に踏破してきたことになるんだぞ。
 いくらヒトが苦手と言っても、まさかここで「一人で帰れ」と追い返すわけには
いかないだろう。
「あー……まあ。入れ」
「いいんですか?」
「何がだ?」
「とても嫌そうな顔をしているので、サヤのことが嫌いなのかと思って……」
 違うぞ少女。俺はおまえが嫌いなんじゃなくて、ヒト全般が苦手なんだ。さらに
言うなら子供が苦手だ。ヒトの子供など最悪極まる。
「まあ……そうだな。おまえを飼う気は俺にはない」
 びくりと肩を震わせて、少女は目に涙を浮かべてうつむいた。これだ、これ。
こういう態度が気に食わん。
 泣いて喚くガキも嫌だが、被害者面して悲劇を気取るガキは更に俺の神経を逆なでする。
「だから、元もご主人様を呼び寄せて連れて返らせる。それまで中で待たせてやるってんだ。茶くらいは出してやる」
「けど」
「なんだ」
「ご主人様は今朝から、一月ほど旅行に出ておいでです」
「なんだって!?」
 俺は素っ頓狂な声を上げ、部屋にとって返して慌てて電話に飛びついた。
 だが応答した声は案の定、吹き込まれた留守番メッセージである。
「あんの野郎……!」
 わざとだ。
 俺が帰る場所の無い子供を外に放り出せるような性格じゃないと知っていて、あえて
奴はこのタイミングで長期の旅行に出かけやがった。
 そうでもしなけりゃ、俺がすぐにあのガキを突っ返すことを予想してたに違いない。
 だが、馬鹿にしてくれるなよ。
 いくら俺が正義に燃える警察官だと言ったって、こんな詐欺まがいのことをされて黙って
引き下がると思ったら大間違いだ。
 放り出してやるとも、あんなガキ。ヒトで女でまだガキとくれば、そのへんに捨てて
おいても拾い手ははいて捨てるほどいるはずだ。
 俺は足音も荒く玄関に戻ってドアを開け、しかし何も言えずに固まった。
「……あれ?」
 誰もいない。確かにさっきまでいたはずのヒトの少女が、こつぜんと消えている。
 やはり幻覚だったのかと思っては見たが、渡された手紙は確かに俺の手の中にある。
「おいおい、待てよどこ行った?」
 扉や柱の影を探してみても、少女がうずくまって泣いているなどと言うことはなく、
どうやら少女は完全にこの場から消えていた。
 少女の姿を見たときよりも、余程冷たい汗がにじみ出た。
 まさかさらわれたのではあるまいな。俺が電話に飛びついている少しの間に? 
ありえないとは言い切れない。
 俺はそのまま往来に飛び出して、行き交う人々の間に連れ去られる小さな影が
見つかりはしないかと目を凝らした。

193 :
 と――。
 いた。見つけた。
 今しも馬車に乗り込みそうな姿を見つけ、俺は年甲斐も無く全力で走っていた。
「おおい待て! 待て待てその馬車、ちょっと待て!!」
 走り出す寸前に馬車にどうにか追いつき、御者に怒鳴って馬車を止めさせ、俺は
乱暴に扉を開いた。
 すると少女が大きく目を見開いて、じっと俺の顔を見る。
 他には誰も乗っていないところを見ると、少女が自分の意思で馬車を止め、どこかへ
行こうとしていたのだ。
「あの……」
「どこに行く気だ」 
「どこって……その……」
「あいつの家に帰るのか? 一人で帰れるのか!?」
 くしゃりと顔を歪ませて、少女は唇を噛んでうつむいた。
「ご主人様は……断られても帰ってくるなって。だから、サヤは家事も出来ますし、
字も読めます。だからもしかしたら、どこかでお仕事をもらえるかもって」
「どこかって? どこだ! こんな小さいヒトのガキを、雇ってくれるところが
あるとでも思ってんのか!?」
 あるには、ある。あるからこそ始末が悪い。
「けど」
「けどなんだ!」
「ここにはいられないのだし……」
 そもそも俺は、この少女を追い払って放置するつもりだったのだ。
 だから少女がこのまま行ってしまっても何の問題も無いのだし、むしろありがたいとすら
思う。思うはずだ。思うべきだ。
「お家にも帰れないのだし……どこかに行くしかないから……けど、この近くにいたら、
迷惑に思うでしょう?」
「そりゃ……そりゃ、そう……なんだが……」
「だからサヤは、どこかに行こうと思って、だから……」
 言いながら目にはどんどん涙が溢れてきて、その涙はついに決壊してぼろぼろと頬を
転がり落ちた。
 わっと両手で顔を覆って、だから、だからと繰り返す。
 勘弁してくれ、これだからガキは嫌なんだ。特に女のガキは手に余る。おまけにヒトとは、
笑えない。
「……いいから、降りろ」
「けど」
「行く当てもねぇのに、どこかにやれるわけねぇだろうが」
「でも」
「あいつが旅先から帰ってきたら、家に帰れるように話してやるから」
「だけど」
「だけども、けども、でもも禁止だ! いいから俺の家に来い!! ヒトなら人間の
命令に従え!!」
 少女はしゃくりあげながら俺を見て、長いこと口ごもった挙句に、
「でも」
 とやはり繰り返した。
 俺は面倒になってその体をつまみ上げ、肩に担いで家へと戻る。
 少女は俺の肩の上でも遠慮なくわんわんと泣き、家のソファに放り出してからも
しつこくぐずぐずと泣き続けた。
 ご近所さんが気にして様子を見に来たが、「親戚の子供がだだをこねている」と適当に
誤魔化して追い返す。 
「あの……ご主人様」
 不意に呼ばれて、俺は全身の毛が逆立つのを意識した。
 たかだか十歳の少女に、ご主人様と呼ばれるような身分では決して無い。小市民の
警察官である。
「あのな……一応言っておくが、俺はお前のご主人様じゃねぇ。一瞬預かるだけだぞ、
一瞬!」
「けど」
「名前でいい、名前で。親戚のガキが遊びに来てることにしたんだ。身内っぽくしとけ。
俺の世間体のためにも」

194 :
「それじゃあ……カビル様」
「様をつけるな!!」
 思わず怒鳴って、しまったと思った。
 少女の目には再び涙が盛り上がり、ぼろぼろと溢れ出してくる。
 が、きつく唇を噛み締めて、少女はどうにか泣き声をかみした。
 俺はほっと胸を撫で下ろす。これ以上泣かれたら、警察を呼ばれかねない。警察官が
警察の世話になるなど、まったく持って笑えない。
「叔父なんだから……おじさんでいい、おじさんで」
 すまん兄貴。花の独身の兄貴に突如娘ができたということになるが、まあこの町に
暮らしているわけでもないんだ。何の問題もないだろう。年齢的にも妥当だ。
「……カビルおじさん?」
 こわごわ言った少女をちらと見て、俺は短くおうと答えた。
 途端に、今の今までぐずぐずと泣いていた少女が、照れくさそうにぱっと笑う。
「……おじさんね。ああ、ったく。ってことはあれだ。付け耳用意しねぇとな……
トラなんだから。あと首輪はずせ、首輪。変な趣味だと思われる」
「けど……」
「あぁーもう面倒くせぇな! 次に一言でもでも、とかだって、とか口にしたら
その瞬間たたき出すぞ!!」
 でも、と口に出しかけて、慌てて少女が口をつぐんだ。
「あの……」
「なんだ」
「サヤは、サヤって呼んでください。お母さんはさーやとか、さっちゃんって」
「あ、そう」
 名前はとっくに知っているし、あだ名になんぞ興味も無い。
「カビルおじさん」
「なんだ」
「今日からよろしくお願いします」
「一ヶ月だけだからな!」
「はい!」
 まさかその方便を、その後一生背負っていくことになるなど、その時の俺には
想像するよしもない。
*続かない*

195 :
>>188
刻男さんやファンタジックフェザーに並ぶいいひよこwww
>>191
サヤちゃんが年頃になった時にごろごろもだもだするカビルさんに続く訳ですね。分かりますwww

196 :
>>188
お前のようなひよこがいるか!
マッチョなのに顔ひよことかおかしいよ……
>>191
もちろん一カ月分、何か愛着出て来て渡せなくなる展開まであるんですよね?

197 :
ホシュ

198 :
虎の威続編
エロのような物が少しだけ
ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/383.txt

199 :
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

200 :
イイヨイイヨー

201 :
虎の威に関してはなんだか感想書かなくても大丈夫な気がしている
けど読んでる。

202 :
>>198
gjー、やってる最中に作り物と気付くとはやりおる。そしてトラを騙す演技力パナイ
>>201
いや、そこは書いてやろうぜ……、無いとあるじゃモチベも変わるし

203 :
しかし数年連載が続いてる作品については感想が出尽くしてる感がある。
なんて書こうか悩むうちに結局GJも書かずに終わってしまう。

204 :
facebookとかの[イイネ!]ってボタンが欲しい。
週間漫画の連載を惰性で読み続けているのに似てるんだけど、
好きだから惰性で読んでるんだよな。作者の世界観が好きだから。

205 :
保守ついでに
ずっと途中で投げ出さずに物語を書き紡ぎ続けている作者に感謝を
未だ途中で終わってる作者さんはまだ待ってるからな!

206 :
万獣の詩が完結した

夢を見た……なんで思いだせないんだろう。内容が全く思いだせないのに深い満足感と悲しみだけは覚えている
休んで今から二度寝したらまた見れるのかな 

207 :
その後>>206の姿を見た者はいない

208 :
>>207
206がどっかのご主人さまに拉致されて続きを書かされている姿を想像した

209 :
こちむい界にはユニコーンとかペガサスとか想像上の生物はいないのかな
Wikipediaでユニコーンの項目読んでたら萌えた

210 :
虎の威続編
エロなし
ちょっと結構血が出ます
ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/384.txt

211 :
トラキターーーって、
うーむ、バットエンドな香りが…
…どうなるんだ?

212 :
千宏が生き延びることは虎の威で確定してるから
たぶんなんとかなる
ハンスは居ないからんでてもおかしくはない

213 :
>>209
既に翼竜とかワイバーンが登場してるし、軍馬なんか六本足だぞ。
なにを今さらだって感じじゃね?w

214 :
>>212
あの時(虎の威ED)の千宏は今の千宏(続編)と同一人物じゃなかったり…とか…。
突き詰めると怖い考えになりそうだなこれ。

215 :
>>214
なにそれ怖い。
バラムにもらったナイフ持ってるからさすがにそれはないと思うけど。
代々受け継いでるとかだったら嫌だなw

216 :
虎の威EDの彼女はチヒロ2世だったってことか!?トラどもさすがにのんびりしすぎだろwww

217 :
虎といえば、先日まんきつで読んだ『猫ナントカとらじ』という少女マンガが面白かった。
色んな動物が、ネズミの魔法によって半獣半人化している世界。

218 :
>>217
それなんて俺得
ちょっとそのネズミ探してくる

219 :
ヤクザばりのスキンヘッド強面男の頭に白い猫耳ついてるのを想像して噴いた

220 :
虎の威続編
エロなし
人がにます
血も出ます
ベアが出ます
ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/387.txt

221 :
>>220
え、何このまさかの展開
最後予想外すぎて開いた口が塞がらない、ってかGJ過ぎるよ!
空に舞い上がるトラヤキを想像してついニヤけてしまった
乙でした!

222 :
うぉぉーGJ!チヒロよく頑張ったー!

223 :
こうきたのか!
いいかんじに予想の斜め上行かれたわ!

224 :
毎度毎度、話がよく作り込まれていて圧倒されます…!GJ!
次回も楽しみにしています!

225 :
最近ここを知ったんだが、1とかに書いてる以外にタブーとか有んの?
ちょっと書いてみたいと思ったんだけど

226 :
注意書きつければ基本は問題ない。
不安なら、ろだにうpにしとけばいいんじゃね?

227 :
エロ抜きでなろうに投稿ってアリだと思う?
書いたならできるだけ多くのヒトに見てもらいたいと思ったりもするんだが・・・。

228 :
世界観、元ネタ明記時点で18禁のエロパロ誘導になる可能性があるので、
個人的にはなしだと思うが。
見てもらいたい気持ちは分からんでもないからなー
そこら辺上手くクリアできるなら止めないよ。

229 :
なろうからの流入を考えるとちょっとなしじゃないかな

230 :
設定いじってオリジナルにして投稿すれ

231 :
肉球萌え

232 :
虎の威続編
エロ無し
ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/388.txt

233 :
>>232
一気読みしました。血が熱くなりました。
すげえGJでした!
チヒロもハンスもトラヤキもみんなお疲れ様。
猫商人も悪人ばっかりじゃないのですね、現金なだけで。
描き方が深いなあ。

おまけの報告:猫の国の美術専門書がこちらに落ちてきているようです。
ttp://www.kyuryudo.co.jp/shopdetail/002000000065


234 :
>>233
(リアルで)吹いたビール返せ!
ニャンクの叫びで再び吹いた!
モニター大丈夫か?!

235 :
>>232
おつ!
うおおとりあえずこれで一段落かな?
心配で心配でしかたなかったから落ち着いて良かったー

236 :
3日くらい四苦八苦しながら、一応書いてみた。語彙力無いと大変だなおい

「たとえばあの月の片方が落ちてくるってのはどう?」
二つの月を見上げた後、主人である彼女は冗談めかしてそういった。
「隕石と置き換えたら陳腐化してるような。」
「それに、ゲームにもありましたよ?」
返答を聞くと、一瞬だけ嫌悪感を示した。
「まだヒトレベルには遠く及ばないか」
悔しそうに歯噛みしている。
自分としてはこの主人が何を悔しがっているのか、皆目見当付かない。はじめにこれを見せていたときはたいそう興味を持っていたようなのに。
「ご主人はとてもお優しい方ですね、こんな奴隷に時間を割いてくれるなんて」
「ああ、暇つぶしの相手は君との会話と決めているからね」
言外に帰れと言ってもこの有様。
「暇をつぶせるほど楽しい会話も出来ないと思います。また、いつ襲い掛かるとも分かりませんよ?」
びくんっと体が一瞬だけ震えて耳と尻尾の毛が一瞬で逆立つ。
よもやあのときの再現は無いよね?と言わんばっかりにこちらを見ているが知ったことではない。
こちとらゲームもしたければ、あのふかふかもふもふの尻尾をもう一度堪能したかったりする。
「そうなった場合は……あー、追い出す…だけで……」
とこの世界に存在するヒトに対する刑宣告を恐る恐る口に出してみたりする。
主人はいまだに理解できてないらしい。俺という人間を。
「そうですか、では遠慮なく」
「へ?」
この世界に対する執着していないのはだいぶ前から説明していたはずなのだけれど、今はどうでも良い。
主人に対し一気に距離をつめて、尻尾に触れて撫でる。一瞬だけ全身が硬直した後、力が抜けている。
時折掻き分けたりして思う存分その感触を堪能する。
「うぁ!?やめ…ひぃっ!?」
以前ねじ伏せられたこともあったけど、尻尾は弱点らしい。何やら嬌声めいたものも上がり始めてるし。そういえば元の世界に居たころは尻尾が性感帯の設定の物語とかって結構ありふれてたなぁ。
「待て、んっ…本当に追い出ぁっ!?」
「好きにしてください」
「好きにって、じゃあ触れるのやめろ!」
「お断りします。これをやった後に好きにしていいということですので」
「一応では有るけど命の恩人のはz――――――っ!」
全身がビクビクと震えている上に、顔が赤くなっている。やはり性感帯なのだろうか。
あぁ、凄い良い感触だ。これの普段の疲れが一気に飛んでいくような気がする。
「最初に言ってありましたよね、恩や感謝の類は持ち合わせていないと」
毛が逆立つように撫でる。時折握ったりして、毛が抜けたりしているが気にしない。
「何でもいいから一回止めてぇ…ぬぅ……」
「これが最後ですから耐えてください、それにまぁ貴女がのうが知った事では有りません」
お、十円ハゲ発見。何かストレス抱えてるのかね。
「向こうの常識が貴女方を縛れないのと同様、自分もこちらの常識に縛られる気は無いので」
それから2時間ほど尻尾の感触を楽しんでいた。

237 :
”注意!異界の門開いてます”
ふざけた注意書きが削られてる御神木が有った。
暇つぶしに来ていた神社の御神木を眺めながらふと思う。
「異界の門と言うことは過去の英霊を償還できる札を貰えたりすんのかね」
一人最近進めているゲームのことを思い出しながら呟く。
「まぁ、現実が充実していないわけでもないから異界に行こうとも思わないけどさ。写真に収めとくか、ブログのネタぐらいにはなりそうだ」
肩から提げていたカバンから取り出した一眼レフのデジカメを取り出す。親父にもらったカメラでファインダー越しに御神木を見ながらシャッターボタンを押す。
カメラを覗くと、そこには何の変哲も無い普通の木が写っていた。
「普通の木?」
周りを見ると神社は消えていた。現在自分は見知らぬ森の中に居る。
状況がつかめない。神社に居たはずだが社がない、鳥居もない。加えて晴れていた筈なのにいつの間にか雲が出ていてどんよりしていて暗い。
脳内会議の冷静な自分が仮説を立てる。
(異世界?)
「いやいや待ってよ、まだ現世に見切りをつけたわけでもないのに異世界と言うのは冗談キッツいというかルミナスファクトリー少女たちの真影やってない!」
(異常事態なのに考えることがのんきだよなぁ)
と冷静なツッコミが入り(※脳内一人漫才)を繰り広げた後にひとまずこの森を出ようと指針を立ててカメラをカバンに入れる。
異世界と決め付けるには一応まだ材料が足りない気がした。
森を歩いてしばらくすると開けた場所に出る。
やっぱりというか、何というか全く見覚えのないところに自分は立っていた。
「埼玉の神社から熊本にワープしたって前例があるんだっけか」
心細いから、独り言も少し大きめに民家か道路がないかと探して歩き出す。
遠くに人影が見えた。これ幸いにと声をかけようと走り出す。
(尻尾?)
後姿を見て覚えた違和感を振り払いながら、
「あのーここはどこでしょうか」
その人はこちらを振り返った。
「あらヒト?この辺は猫国の辺りだけど?」
うへぇ。その筋の人に会ってしまった。よく見ると猫耳と尻尾もある……。
「ありがとうございますところで交番…いや地図を貰えるような所って有りませんか?」
「(こいつ偉いとこの奴隷かしら…)行きたいところが有るなら連れて行くわよ」
お、変な人ではあるけど、悪い人ではないみたいだ。
「じゃあ、最寄り駅まで」
「エキ?」
「駅まで」
「…どこ?」
腕をくみ片手の人差し指をあごに当てて怪訝な顔付きで俺を見つめる。と、何かを確信したかのように顔がたくらんでるような顔になる
余り外れたことのない嫌な予感がしている。
「あー、エキね了解。付いて来て」
「あ、いや大丈夫です思い出しました」
「そう言わずに、人の親切は無碍にしないものよ?」
と言われ半ば強引に連れて行かれた。

238 :
遠くが騒がしい。目を凝らしてみると女性を抱えた男が走ってる
「また騒ぎ起こしてるのかあの狐……」
「? あれは何ですか?」
「何でもないわ。と、ちょっとここで待ってて。」
それだけ言い残し、どこかの建物の中に入っていく。
「一応聞くけど、主人居ないよね?」
「へ?」
「OK、有難うね」
ニヤッと笑った女性を見た直後、後ろから受けた首への衝撃でプツンと意識が途切れた。

・・・
・・

「へぇ…ほぉー…ふーん」
遠くから聞こえる感動のため息。なぜか痛む首に手をやって考える。
はて、何故首が痛いのだろうか。
思い当たることがまるでなく、目蓋を開いて周りを見る。
直後目に入る光に数秒顔をしかめる
「おや起きたのかい」
未だ目が慣れない。光の中の遠くから聞こえてくる声と近づいてくる足音
「唐突だけど落ち着いて聞いて欲しい」
ファサッと一度だけ尻尾が揺れる。
「君は今日から僕の奴隷だ」


239 :
「君は今日から僕の奴隷だ」
たまたま観光できていた猫国で見かけた騒動。ヒト奴隷が数人の男をのして主人らしい同族を抱えて走って行く光景。
同族ではあるものの、見知った顔ではない。一度だけ拳骨を落とされていたりもしていたのに、その同族はとても楽しそうな顔をしていた。
対照的にヒトの方はめんどくさそうな上に、無表情だったのが不気味だったが。
ヒト奴隷は非常に貴重だ。老人でもない限りとてつもない値が付く。もっとも、老人で有りながら優秀な刃物を作る老人はかなりの値が付いたと聞く。
落愕病でもない限りは、老人からでも他世界の話が聞ける。魔法が無かったり、より高度に魔法が発達していたり、先ほどの男のようにヒトで有りながら
腕力が異常に発達していたり、魔法に耐性があったりと、それぞれ別の地域なのかはたまた別の世界なのかは分からないが、その別世界の話は色々と伝え聞いている。
昔から興味はあった。しかし、数千セパタという大金は用意出来なかった。
落ちヒトの落し者でもなかろうかと暇な時出掛けては探していたりする。
他人のヒトに手を出したりすると、残念ながら犯罪になってしまう。
「だからまだ所持物でもないような君をサクッと連れ去ってきた」
眼前のアホ面さらしている男に一から経緯を説明していた…筈なんだけど視界に居ない…?
「ひゃうっ」
ゾクゾクッと突然全身に走るむず痒い感触。
尻尾を思い切り掴まれていた。
「うっわ、すげー狐の尻尾だあー(サワサワ)あーこれは何だろうな……あ、幸せか…こんな気分になるのか
しっかし望んでいたような感触だ。おお!毛が逆立ってるよく出来てるなこれ。お姉さんこれ幾らしたの?」
「いきなりデリケートゾーンに触れるのは流石に失礼じゃないかな!?」
「え、だってこれ付けてる物ですよね?さっきの人は猫耳猫尻尾付けてましたし、あもしかしてアナルに突っ込んd」
「破廉恥な!!それに付けてるんじゃない、付いてるものだ!というか話を聞いてなかったろ!?」
「はい、なんて言ったって狐の尻尾には初遭遇だったんで、まずは感触を確かめるのが基本かなと」
そう言う彼の顔は子供のように朗らかな顔をしている。
「……君の世界はそれが人への挨拶だったり?」
そんな末恐ろしい習慣の所から来たのだろうか、自分の体を抱きしめながら恐る恐る尋ねる。
「まあ、俺ぐらいですかね(動物にあったら触れるのは)」
ふぅ、と安堵のため息を一つこぼす。
異(世界)文化に触れたいと常々思ってるけれど、流石に自分のみに危害及ぶようなものを許容したくない。というか出来ない。
そこまで考えて、友人の話を思い出した。
(ヒトはねぇ、ヒトを食べたりする事もあるんだってよぉ)
普段おっとりしている友人から聞いた衝撃的な言葉に身を震わせた
「君はその……えと僕たちを(食欲的に)食べたいと思ったりするのかな?」
「んーまぁ(性的に)好きな人も居るんじゃないかなぁ」
「!? その、やっぱり、生で、ぱっくんと?」
「そりゃ、生のがイイって聞くし、まあ事後処理が面倒になったりはしますけど(妊娠とか)」
瞬間体が総毛立つ。このまま、本当にこのままこのヒトを奴隷にしてもいいのだろうか。
一人ガクガク震えていると、恐る恐る向こうから話しかけてきた。
「えと、それで奴隷ってのは?」
「……そういえば話聞いてなかったのか。もう一度だけ説明って、ヒトとかの説明はしていなかったな……」

世界観説明中

240 :
「と言う感じ。君は今日から僕の奴隷だ。えと、僕を食べないって約束してくれるならと衣食住は保障するし君も守る。
出て行くと言うならそれはそれで構わないけどここほど自由は保障しないよ」
毒を喰らわば皿まで、ここまで来たら嫌でも他世界の話を聞いてみせる
と思いながら話していたものの、言葉は震えていたような気がする
「そうですか、では有難うございました。」
「うんうん、じゃあ今日から家事と僕が暇なときの相手を…て何処に行く?」
返答すると同時に立ち上がりドアの方に向かって歩き出した
「へ?ああ、出て行こうかなと」
「……出て行くのか。もう一度だけ忠告しとくけど、人権はただのヒトには無いからね。人権の無い君に君の世界の常識は通用しないからその辺は覚悟しとくように。」
「忠告痛み入ります。では最後に。」
そう呟く、男の顔に一切の感情が引いていく。顔は愛想よく笑っているのに、まるでマネキンを見ているかのようだ。
「生きることに執着有りませんので、放っといて下さい。別に奴隷になってどんな目に遭っていようが構いませんでした。だから貴女は俺を救ったとか思ってるかもしれませんが、
俺は貴女に一切の感謝もしていなければ、恩も感じていないので。」
「!?」
「数日後、道端で野垂れんでいようがそういう運命だったとしか思わないようにしてください。」
何かを言おうとしていた。しかし言えなかった。結果口を開いたまま情けない顔を曝しただけだった。
執着が無い?そんな、確かに今までと同じ生活は出来ないかもしれないが、それだけで、それだけの理由で簡単に生きる理由がなくなるのだろうか。
信じられない反面どこかこの男の弁に納得している自分が居た。どういうことか、自分の感情に対する答えを考えあぐねていると、
「では。」
扉に手をかけて今にも出て行こうとしていた。
「最後に一つだけ聞かせてくれないか。」
「どうぞ。」
「前の世界はそれほどまでに面白いものに満ち溢れていたのだろうか」
「いいえ。それ程でもないです」

バタン。

結局よく分からないまま、男は出て行ってしまった。
それほど面白いものが溢れていた訳ではないのに、この世界に来ただけで執着が消えてしまった。
理解出来ないことに思考を巡らしていると、再びドアが開いた。
「めるか?この時間に来るなんて珍s」
「あ、すいません俺のカバン知りませんか」
男だった。
「カバンなら、あの辺に置いt……そうだね、条件次第では返さないでもない。」
ふと浮かんだ考えに、カバンの前のほうに立ち、笑みを広げる。
「えと、条件てのは?」
渋い顔をしている。
「家事をこなして僕の暇つぶしの相手三食昼寝付き」
「それは、随分と破格の条件ですねっ!ってぇぇぇえええ!?」
殴り倒してでも、奪い取ろうとしてきた男を軽く流してねじ伏せて力関係をはっきりさせる。
「ヒトは最弱に近いって言っておいたよね」
ああ今自分は最高に嫌な笑顔を浮かべているような気がする。    
「……ですね。」
「奴隷になるよね?」
「……この女狐(ボソ」
「そのとおり」
「性悪女」
「だろうね」
「短足」
「…」ピクッ
「ふくよk」
「標準体型だ!」
こうして私にヒト奴隷ができた。

241 :
という感じで投下完了。 続き出来たらまた来ると思う
出来なかったらグフフ

242 :
×こうして私にヒト奴隷ができた
○こうして僕にヒト奴隷ができた

うわあい早速誤字発見泣きたいorz

243 :
おー、投下直後じゃないか
乙乙
またひと癖あるヒトが出てきたなw

244 :
乙乙。
続き期待してる

245 :
凄い迷走してた。書きたいことが先攻してぐっちゃぐっちゃになってぐだぐだになって大変だったけど、私は元気です


女にねじ伏せられると言う屈辱から一ヶ月がたった。
自分に腕力が有るという勘違いはしていないつもりだったけどああも簡単にねじ伏せられるとは思わなかった。
この世界のヒトのそのまま地位に関っているらしい
あのカバンさえ有れば特に従う必要も無いのに、現状は人質に取られて床を拭いているというわけだ。
しかし、この世界は良い。凄く良い。
デジタルなものが殆ど無い。その代わり魔法が発達したりしているけれど、掃除とか料理とかの繊細な作業には向かないらしい
……まぁお陰で見えてるのにカバンに触れられないと言うのは非常に癪では有るが。
しかし、これも運命と思えば受け入れられなくは無い、どうせやるなら楽しまなければならない
縁側は綺麗になったな。
洗濯物もそろそろ乾く頃合いだったろう。続いた雨で溜まっていた服(と干せなかった布団)が良い具合に太陽の香りになっているはずだ
今日はきっと熟睡できるに違いない。
そう思うと自然に顔がほころぶ。
「や、帰ったよ」
「お帰りなさいませ」
「……ん?ただいま。何か変わったことは?」
「今日は熟睡できそうです」
「そうか布団を干したのか」

・ ・ ・
・ ・


「貧乳」
「これでもCはある」
「デーブ」
「骨身ばっているよりは良いと思ってる」
「性悪女」
「否定しない」
「おとこおんな」
「……こんなしゃべり方だからね、否定はしないよ」
先ほどまでの機嫌は何処へやら、むすっとした表情のままそっぽ向く男の横顔を見て一人ため息をつく。
今日は機嫌がよかったみたいだからいけると思ったんだけどな。
あれから一ヶ月こんな調子だ。仕事は良くやってくれている。結構な綺麗好きらしく、共有スペースは(今までも清潔にはしていたが)綺麗になってる。
本人曰く『一度綺麗にしてしまえば後はそれを保つだけ。』と言っていて、気合を入れて掃除してたのは最初の三日ほどで、後はちょこちょこ綺麗にしているだけらしい。
機嫌が良い事は多々あるが、前の世界の話を聞くと一瞬でムスッとしてしまう。
幾ら露骨な反応を取られようと、こればかりはそもそもの奴隷にした理由だから曲げるわけには行かない。
……といっても時期尚早な感じは多少ある。
少し譲歩してみよう。
「……君が前の世界の話をしてくれるならカバンの中から一つ返そう。といっても選択は僕がするけどね。」
これは賭けでも有る、もしカバンの中身全部でなく、一部で良いのなら彼がここに居る理由が無くなる。
こちらを向いた。
「特に大した話が出来るわけでも無いですし、伝え聞いた話なので、質問等は受けられませんがご了承ください。」
彼は粛々と語り始めた。

246 :

深月さんは一体何を期待しているのだろうか。
こちらの世界にはなくて、向こうに有る様な物が選択としては正しいだろう。なら…
「なまはげ、と言うものをご存知でしょうか。」
・ ・ ・
・ ・


元の世界の地域の行事。しばらくはこれで話題には事欠かないだろう。
「という感じです。民俗文化にあたる事柄ですね。暫くはこういう話をします」
話を終えると同時に、こちらに何かが投げて寄越される。
「ありがとう。とても面白かった。」
おお、帰ってきた我3○S!!これで少しはこっちでの生活でも潤いが出る…!!
「これから毎日聞かせてくれるなら、後3ヶ月程で全部返そう」
ああ、やっと進めることが出来る。買ったばかりのソフトはやっぱりがっつり進めたい。
今回はアクション要素が強化されてるらしいからなぁ。それも結構なゲーマー泣かせって話を聞いてるしな、ワクワクが止まらない
「それも前の世界の物だよね。落ち物は見たこと無いのだけど、それはどう使うものなんだい?」
ああでも、これでシリーズ完結とか言われてたっけ。おしいなぁ次回作があるなら絶
ゴッ
「あいたぁ!?」
拳骨が落ちた。見上げた深月さんの顔が阿修羅像の様になっている
口だけが笑っているのが尚のこと恐い
「返すとは言ったが、無視していいとは言っていない」
「あいたたた…で、何でしたっけ?」
「何に使うものなのか。」
深月さんが横に座り、俺の手元を覗き込んでくる。その瞳は未知なる物への好奇心で一杯になっている。
その余りに無垢な瞳と鼻腔をくすぐった良いにおいにに少し心がざわつく。
「あーえっとこれもう一台カバンに入っていると思うんですけど。」
「ふむ。」
「一緒にプレイしませんか?」
「へ?」
「数人で出来るような物なんですよこれ。」
「ほう、じゃあとって来よう。」
カバンの中を漁りに行く。
「持ってきたよ。どう操作するのかな?」
電源を入れて通信が出来るとこまで進めて手渡す。
「それではご主人出すので少し待ってください」
「???」
「はい、これがご主人が操作するのです。」
「へ、この黒いおにぎりみたいなのを?」
「ええ、ではスタートです」
「ちょ、まま待て、動かし方は?」
「体で覚えてください」

247 :

「この十字みたいなので動いて…うゎ、何か来た、え、え、え、」
「あれ、消えたぞどうすれば?…右のボタンどれか?」
「あ、出てきた。あれにぶつかったら駄目なのか。」
「えあっ、舌が伸びた!?」
「あ、これで向こうから来てるのを攻g―飲み込んだ!?」
「え、え何か鋭利なの飲み込んだけど大丈夫なのか!?」
「あれ、舌の代わりに刃物が出るように……これで攻撃か」
「これで向こうから来るのを、てあれ全然効かな、あっ近づいてk」
「ああああああああああっ!?」
「うん?何で頭を撫でてるんだい?」
「ああいや、妹とか居たらこんな感じかなと思ったらつい撫でてました。すいません嫌でした?」
「んん、くすぐったいかな」
「さて、進めますか」

日が暮れていた。
「これが噂にも聞いていた落ち物なのか!!凄い楽しかった、価値が付くのも分かる気がするな」
「分かりますか!やっぱり楽しいですよね!こっちには魔法は有るけど科学は余り進んでなかったから受け入れられないかと。」
二人して、和気藹々と会話する。
「とりあえずここまでにしときましょう、晩御飯作ってきます」
時間は相当経っている。そろそろお腹も空いてきた。
「へ、もう少しやらない?」
「まあまあ、晩御飯の後でも出来ますから。」
「むー、分かった。じゃあ用意してくれ。」
部屋に深月さんを残し、調理場で料理を始める。
こっちの食材にも大分慣れてきた。元の世界とある程度被っているのも助かる。
いつもなら長時間煮込めるけど、今日は遅くまでゲームしていたから短い時間で出来るものが良いだろう。
考えた結果、炒飯を作ることにした。こっちで作るのは初めてだ。美味く出来るといいのだが。

(ここでジャンプして穴を越えて…その後に来る敵をギリギリまで引き寄せて倒して)
(お、何かヒトのメスのようなのが出てきたぞ、ここではこれが敵か)
(避けて功g)ブツッ
「あぁっ!?」
「どうしましたー?」
「いや、なんでもない、なんでもないぞ!」

248 :
まずいまずいまずい。
何故か画面が消えてしまった…。取敢えず閉じて置いて、横に。
「炒飯作ったよ!」
妙にハイテンションな奴隷が入ってきた。
「おー。なんかおいしそうなにおいがしてるな」
「…どうしました棒読みで」
「ぼうよみかな、そんなことないぞー」
あせる余り感情が乗らない。噴出している汗は流石に隠せないから白々しいことこの上無い。
「…?まぁ、食べましょう。」
「そそ、そうしよう。」
……夕食は味がよく分からなかった。
「さて、続きやります?」
「ああ、いや今日はもう良い。何か異様に疲れてしまったからね。」
「そうですか、ではセーブして片付けておきますね。」
「そ、そうかではこっちのはまた預からせてもらうぞ」
「構いませんが、セーブはしないと」
ひょいっと手持ちのげえむを取られてしまった。
「あれ、電源落ちt」
「今日はお疲れ!!僕はもう寝るよ」
足早に奴隷の部屋から去っていく。後ろから特に怒号が届くことも無く、廊下で一人胸を撫で下ろしたのだった。
自室に帰って、ふと思う。
僕、ご主人。彼、奴隷
何をあせる必要が有ったのだろうか。何も気にすることは無かったではないか。自分の所持奴隷の所持物は僕のものでも有るだろう。
一人で焦っててんてこ舞になって実に馬鹿らしい。そこまで思い至って頬が熱くなった。
……寝よう。
(…あ、良いにおい)
顔を埋めた布団から香る良い匂いに、眠気を誘われる。
(ふかふか)
取敢えず明日、怒っていなかったらこちらから謝ろうかな……
反省の色が薄い謝罪計画を立てつつ、眠りに落ちた。

窓に当たる強烈な雨音に起こされる。
結局天気は持たなかった。こちらの世界における梅雨にでも入っているのだろうか。
頭を掻きながら、布団から身を起こす。
「うっし、一日の始まりだ」
一先ずは朝食を作らないといけない。
そして、時間になったら主人を起こす
そこまで、やると本格的に一日が始まったような気持ちになる。
「さて。」

249 :
奴隷はいつもの機嫌だった。
といっても晴れの日よりは多少機嫌が悪い。水拭きがしにくいと天気に文句を付けていた事を思いだす。
機嫌が悪いのがいつもと同じ理由であればと願う。
(それにしても、結構な掃除好きだな)
朝食に出て来たパンをくわえながら観察していると奴隷の方がこちらに気付いた。
「何か御用で」
「いや、大丈夫」
変に勘繰られると墓穴を掘りそうだ。
「ごちそうさま、今日も中々だった。じゃ、僕は出るよ。」
「いってらっしゃいませ。」
特に何も責め立てられずに家を出た。
身にまとわり付くようなじめじめした空気に、いつ責められるかという不安で憂鬱になる。
ま、気にしても仕方ない。今日も仕事だ。

今日は給料日だ。材料も買い込んで来たから豪勢な飯が食べれる。
酒も有るし、今日は久しぶりに僕の手料理を振舞おう。
奴隷はどんな顔をするだろうか。彼が来てからは一度も台所にたってないからな、驚くかもしれない。心配するかもしれない。
どんな反応をするにしても、楽しみだ。

250 :
「帰ったよ」
「お帰りなさい。今日は早かったんですね。」
「ん。給料日だしな今日は私が豪華な手料理を振舞う。」
「それは楽しみです。…ちなみに料理の経験は?」
不安そうにこちらを伺う奴隷に向かって不敵に笑ってやると
「あの、自分が」
「大丈夫闇鍋じゃないんだから、きちっとしたものを作るよ。こっちの郷土料理みたいなものさ。」
「はぁ…ではお願いします。」
一先ず料理する権利をゲット。
「あ、煮付けが作ってあるので、一緒に食べましょう。」
「お、有難うね」
いつも帰ってくるころにご飯が出来ているようにしている奴隷だから、一品は作っていたらしい。
さって久しぶりに腕を振舞うか。めるにも太鼓判を押されてるからこれには自信がある。
「手伝いま―――」
「断る。大丈夫だから何かして時間でも潰してて。」
「といっても、すること無いんですよね。」
「へ?昨日のあのゲームとやら…………」
気付いた時にはもう遅い…
「?」
「……………」
やはり壊してしまっていたみたいだ、何てことだ。このままでは、彼が去ってしまうかも知れない
「あの?」
ああ、しまったこんな簡単なことも忘れていただなんて久しぶりの豪華な食事に冷静さを欠いていたのか
「うわぁ!吹きこぼれてます、吹きこぼれてますよ!!」
「え、あ…」
あわてて火を止めるも、茹で過ぎてしまった。
「あ、あ あ ごめんよ」
「えと?」
「不甲斐無いご主人でごめんよ」
情けなさ、申し訳なさで一杯になる
「ゲームを壊してごめん。あれ大切なものだったんだろ?」
感情の赴くままに、溢れた思いを止めることもせず
「僕が悪かったんだ、君が夕飯後にやるというのも聞かずに、一人で勝手に進めて」
涙と、鼻水が止まらない、動悸も激しい
「夢中になって、ぼすが出てきたから倒そうとしてたら画面真っ黒になって」
反省、自己嫌悪
「言い出そうとしたけど、言い出せなくて」
懺悔
「別に僕は主人なんだから、奴隷の物を壊そうが自由とか考えてしまって、結局壊していたこと自体今まで忘れてて」
「主人奴隷以前に、ヒトとして自分は駄目だった。」
「あの…」
「だから幾らでも僕を罵ってくれ、蔑んでくれ、憎んでくれ。前の世界との関わりを断ってしまった僕を」
「話をですね…」
「僕は君より長く生きれるからね、時間が許す限り、君の気が済むまで―――」

251 :
ごつん
「あたっ!?」
「話はキチンと聞いてますので話を聞いてください。」
「げ、げんこつ…」
「この前の仕返しです。」
「そ、それで君の気が済むなら」
「いいので話を聞いてください!!」
彼がやけくそ気味に叫んだ。
「まずは深呼吸してください」
深呼吸。意識して吸う空気の美味しい事よ。
「それでまず、手に持っているお玉を置いて座布団に座ってください。」
言われるまま正座する。
「いや、別に正座とかして畏まる必要は…ああ、もうっ!」
テーブル向こうに座っていた彼がこちらに向かってきた。また拳骨かなと構えて目をつぶる。
「・・・え?」
気がつくと彼の膝の上、頭を撫でられていた。
「えと、何を?」
「落ち着きました?」
と言われて少し落ち着いてる自分に気付く。
「…多少は」
「今回の件ですが、誰も悪くありません」
「で、でも現に君の」
「ゲームはバッテリーがあります」
耳慣れない言葉が頭に入ってくる。
「バッテリーて言うのは所謂原動力で、自分達で言うご飯です。ま、自分はゲームも含まれるんですけど」
「それを切らしてしまったのだったらやっぱり僕が」

252 :
ごつん
「ああうう…」
さっきより強めの拳骨
「最後まで聞いてください。ずいぶんとせっかちですね」
「う、すまない…」
「あ、そんな潤んだ瞳で見ないでくださいよ、こっちが悪い気になるじゃないですか…」
「で、バッテリーてのは切れたら補充することが出来ます」
「…え」
見上げた先の顔がばつの悪そうな顔をしている
「で、補充器もカバンの中。光と熱で補充するタイプのものを常備してあるので、それさえあれば晴れてるときに補充できます」
「言ってくれれば補充器も出したn」
「天気は?」
…あ。
昨日は確かに晴れてはいたが、夜まで二人でやっていた。そして今日は生憎の雨。
つまり…
「補充したくても出来なかった?」
「そう云う事です」
と、そこまで言い切った後に頭を撫でてくる。凄い気持ちいし、凄く落ち着くのに、凄く 居心地が悪い
「あー、その」
「?」
「そろそろ降ろして下さい…」
「あっと、これは失礼…って顔真っ赤ですよ!大丈夫ですか!?」
「羞恥心だ、放っとけコンニャロー!!」
色々と思い悩んだけど泣きもしたし、色々とすっきりした夜だった。








「きつねうどんですか…」
「え!?あれ、知ってた!?」
「元の世界にも有りましたからね…というかこれが豪華……?」
「え、だって御揚げを一杯に付き5枚も使ってるんだぞ!?」
「はぁ…さいですか」
「ま、待って次はこっち特有のを紹介するから!!」
「ああはい、期待してますよ」
「その生暖かい視線をやめろー!!」


253 :
とゆう感じでした。
わあい深月(みつき)さんがすごい情緒不安定だ…
続けてる人ってやっぱり凄いと思いましたまる

254 :
続・虎の威
一難さってまた鬱々
ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/390.txt

255 :
>>245
乙乙。
ちょっとセリフが多すぎて読み辛いので、題材がいいのに勿体ない気がする
>>254
おつー。
ハラハラドキドキが落ち着いてもまだ一山ありそうだねー
お二方ごちそうさまですた。

256 :
最近投下多くて嬉しいかぎりだよ〜
羊好きーさん虎の威さん共に乙!

257 :
今日は良い天気なりました
数日続いた雨もスッキリ晴れ模様です
雨の後の晴れの日はより空が澄んで見えます
同じ筈なのに不思議ですね
あ、小さくですが虹も架かってるみたいです
今日はより鮮明に映っていて綺麗です
こんな日は良いことが有りそうな予感がします
「あー、そこの人。」
「はい」
身長の高いヒトに声を掛けられました
恐らく私の2倍くらいはありそうです。
「ごめん、ここは何処かな」
「あ、はい、狐国です。もしかして迷いました?」
どうも道に迷ってしまったみたいです。ここは長年この国に住んできた私の出番かもしれません。
そう考えると、胸がときめきます。
鼻息荒く私に任せて下さいと相手の反応を待っていると、
「あー……おままごとの最中だったのかな?」
笑みを浮かべて優しげにそう聞いてきます
失礼なことに、幼児と勘違いされてるみたいです
確かに身長は小さいかもしれませんが。


……みたいな感じで、始まる羊物語が読みたい

258 :
深月さんの話終わったら羊物を一本書きたい。
そんなことを考えてたり。
今回だけ会話少なめ。


何故か最近深月さんがそわそわしている。
ゲームしている自分の前に来て、何を緊張しているのか分からないが尻尾をピンと立てたまま「あの、その…」だの要領の得ない言葉を発しては何でも無いと呟いて項垂れる主と同じように尻尾も耳もしょんぼりとさせて去っていく。
どう見ても何でも無い事は一目瞭然なのだが、正直ゲームしてるし今は夜に唯一与えられている自由時間のはずだ。
主に対する不遜な態度と言われようが知ったことでは無い。
とにかく今はこの話の続きが気になってしょうがない。
視界にチラつく深月さんがやや、気になるが気にしても原因も分からないので、無視。

おかしい。
最近奴隷を見ると頭がむず痒い様な、そんな変な違和感を感じている。
メルに似たような症状が無いかと聞いてみたものの、そんなものは知らないと言われた。
奴隷本人に聞いたほうが早いような気もするのだが、何故か聞くのをためらっている自分が居る
何故か聞くのが物凄い恥ずかしいことのように感じているのは何故なのだろうか。
意を決して今日もチャレンジしてみたものの、結局疑問に関してはまともに話しかけることすら出来なかった。
またか。
そわそわ深月(勝手に命名)さんモードのようだ。
今日は元の世界の話をしている時から既にそわそわしている。気にならない訳でもないけど、気にすることの程のものでもないので今日も放置。
主人公達は悪魔を従えることが出来るのかな。
これはニュートラルルートになるのかな。
ああうぅ……
今日はむず痒さが最高潮に達していて、話を聞く処ではなかった……
奴隷も心なしか話し方が適当だった気がする。
奴隷も、何か気になることが有るんだろうか。
もしかしたら同じことなのだろうか。だとしたら嬉しいな。
……?なんで、嬉しいのかな?
ん?うーん?
頭に浮かんだ問答に思考を割いていたら、いつの間にか話は終わっていたらしく、奴隷は居なくなっていた。


259 :
そわそわ深月さんは、目の下にくまが出来ている。
少しフラフラしながら、しょげてしまっている尻尾を引きずりながら仕事に出て行った。
夜に何をしているのだろうか?特に物音は聞こえてこないから、単純に寝付けなかったのかな。
洗濯していたら訪問してきたメルが今夜は雨が降って多少冷えると言っていた。
自分より一回り小さくてモコモコしてて凄い可愛いこの小動物膝に乗っけて抱きしめると凄い和む。
特に嫌がる事無くされるがままにしているこの羊は深月さんの親友らしい。
薬を調合したりして生計を立てているらしい。
羊族は基本的に臆病で、集団の中に居ても自己主張することは少ない。
しかし、寂しがりでも有るが為孤立していることは無いとか。
人間ではないが、身分は人間の次くらい(超えられない壁レベルの差が有るけど)なんだそうで、メイドをやったりしてヒト奴隷同様他の種族につかえていることが多いとか。
人に喜ばれることを何より良しとするから薬学に対する研究の熱心さは他の種族より勝る。
仕えるか、薬局を営むかで生活しているのが羊達らしい。
という、抱きしめられているメルに聞いた話を反芻しながら洗濯を取り込んだ。

問答に決着は着かなかった。
正直ここまで引きずるとは思わなかったけど、よく分からないのだから仕方ない。
職場の同僚に相談してもニヤニヤするばかりで、何も教えてくれない。
分かった顔しているのに教えてくれなかったから、モヤモヤが増した。
今日の奴隷の話はパスした。
このモヤモヤを解決して早く寝てしまおう。
そう、思った。

メルの言っていた通り、深月さんが帰ってきて暫くしてから、雨が降り出した。
やることは終えているし、今日の話はパスされたので後はゲームの続きをして過ごすだけなのだが、寒すぎる。
取敢えず毛布でも出してもらおうかと、深月さんの居る居間に向かうと机に突っ伏して寝ていた。
風邪かな。最近様子おかしかったし、と考えながら額に手を当てても特に熱がある様子は無し。
疲れてるだけか。起こしてしまいたかったのだけれど、くまができていた事を考えて躊躇う。
しかし、深月さんも寒そうだ。
着ていた上着を体にかけて暖をとらせる。
自分だけ寒い思いをするのも悔しいので、頭を撫でて感触を楽しんで発散する。
ん?耳が立った。寝てても反応するんだな耳。しかし、メルのモコモコ羊毛もいいけど、深月さんの毛もサラサラしていて気持ちいな。
堪能した後、自室に戻ってタオルケットをかぶって眠った。

何かに包まれたかのような感触に目が覚めた。
が、すぐに目を閉じた。
何故か奴隷が目の前に居た。
何で寝た振りを続けているんだろうか僕は。なんとなく気恥ずかしかったのは確かだけれど……
サワッ
(!?)
ナデナデ
急に頭を撫でられて、驚きで耳が思い切り立った。
あわわ、気付かれていないだろうかと、焦るも気付いてない様子で撫で続けている。
何でいきなりこんな事を、というか耳!耳!当たってる!やめ、ちょ、……


260 :
長い事撫でられた。……様な気がする。…………体がやや火照ってる
満足したのか自室に戻る奴隷の足音を聞いて大きく息をつく。
何がしたかったのだろうか……考えるよりも先に眠気が襲ってくる。
今日はどうせ頭も働かないだろうから、自室に向かって寝ることにする。
肩から何かが落ちた。
奴隷の上着だった。上着に気付いて知覚した。
寒い。どうしてこうも冷えているのか、原因は分からないけど、毛布の一つでもないとこれは寝付けないような気がする。
恐らく奴隷は毛布のある場所を聞きに来t
「あ、彼、物凄い寒いんじゃないかな?」
気付くと同時に急いで毛布を奴隷の部屋に持っていった。


朝の日差しに目覚めると、毛布をかけられていた。
それと、すまないの一言だけの書置き。
そういえば自分は、何故深月さんに上着を貸したのだろうか。
結界を掛けた主が病床に伏せれば緩くなるのはメルから聞いていたはずなのに。
まあ、考え事は後に回そう。
今日も一日が始まる。
朝食を作り終えた後、深月さんを起こす。
「あの、自分の上着…」
深月さんが着ていた自分の上着を指摘すると、何故かやけに落ち着くからこの上着だけしばらく借りると言われてしまった。
寝巻きにしているものだから特に困るものでもない。しばらく貸し出すことに。



奴隷の上着を着ている間、以前奴隷の膝の上に乗って後ろから抱かれているような感覚になって、非常に落ち着いた。
頭の上のムズムズが奴隷が居ないにも関わらず残っていた以外は快適に眠れた。
というか凄い心地よかった。
これをしばらく借りて寝ようと思った。
その旨を奴隷に話しているときに、またムズムズが走っていた。
「あ、毛布有難うございました。」
また、頭を撫でられていた。
と同時にムズムズが消えていた。
「なるほど!」
謎が解けた。

261 :





なにがどうしてこうなった。
いや、また妹って居たらこんな感じかなとか思ってお礼を言いながら、頭を撫でたからだけど。
「手が止まっているよ?それとも、もう疲れた?」
膝の上に深月さん、尻尾をわっしゃわっしゃ嬉しそうにしながら、ナデナデを催促されている。
あの後、話をする間は何故か膝の上で頭を撫でながら話をする取り決めになっていた。
当人は物凄く満足しているし、ソワソワ深月さんじゃ無くなったから、何かが解決したのだろうが、まさかナデナデ……?
「手、止まってるよ?」

262 :


263 :
虎の威続編
エロなし
ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/394.txt

264 :


265 :
乙〜
コウヤとチヒロ早く子どもつくっちゃえばいいのに
でも最終ではコウヤもハンスも出てこないんだよね
いったいこの先どうなるんだ?

266 :
オツカレー
また色々と伏線が出てきたね。はてさてどうなることか

267 :
過疎ってるな・・・

268 :
>263
乙です!
真面目に考えると人並みの自由とか幸せってすごく難しい話ですよね。
コウヤさん、折れてはいてもプライドの高い方のようでチヒロも苦労しそう(^^;)

269 :
どうもSSのほうが調子悪いのでネタだけ振ってみる。
ちょっと前にTVでチーターの生態の特集やってたんですが、
お母さんチーターの生活が泣かせるんですよ。

○子育ては基本メス一匹で行う。
 オスは何もしない。むしろ子育て前の姉妹に養ってもらってる。
○子供はハイエナやらライオンやらに狙われていて、母親は常に子供を守るか
 狩りに出るか選択を迫られる。気を休める瞬間がなくアドレナリン出っぱなし。
○狩りの成功率は3割程度。さらにケンカが弱いのでたいてい獲物を横取りされる。
 毎回全力疾走でカロリー消費するのでいつも餓寸前。
○それでも獲物はまず子供に食べさせる。
○足は速いけど脳がオーバーヒートを起こすので長距離は走れない。
 草食動物のほうは進化の過程で脳を冷やす仕組みを身に着けてるのに、
 なぜかチーターは同じ仕組みを身に着けていない。
人間でいえば、幼い子供のために必で肩肘張ってる人生に不器用なシングルマザー(男運ナシ)そのものではないかと。
そんな女性にこそ優しく包んであげるパートナーなり、癒しを提供するペットなりが必要なんじゃないかと思うんですが、
いかがでしょうか。

あと、何かもうひと押しでSSにできる気がするんだ……。

270 :
よくそんなんで種を維持出来てるなっていうか
やっぱ速度SUGEEEEE

271 :
これを読んだ瞬間にSSを書けと言う啓示が来たような錯覚に陥ったw
番犬ならぬ番猫が雇われる。
http://labaq.com/archives/51750782.html

272 :
敢えて番犬でなく番猫を配置する。
つまりこういうことでよろしいでしょうかわからねえ。
以下、やまなしおちなしいみなし

倉庫番なんて仕事にも、向き不向きははっきりとある。
 決まったことを決まったとおりにやるのが苦にならないタイプは向いている。
 頭は要らないが体力はあったほうが良し。
 つまり俺みたいな兵士崩れの犬の男には適職だ。 
「先輩、暇です」
「巡回行け」
 反面この女、とことん倉庫番に向いてねえ。
「暇なんですよ。誰も来ないし、眠いし、何も起きないし、お腹減ったし、暇だし」
 深夜勤が始まってまだ3時間だ。
 俺の隣でごろごろうだうだしているこの女、猫らしく忍耐力ってものがまるで無い。
 何で上はこんなの雇ってんだよ。一緒のシフトだとうるさいったらねえわ。
「というわけで、何か面白い話してください」
「日誌でも書いてろ」
「もう書きました」
「どれ」
 
 机の上にだれた後輩の手から日誌を受け取る。
 新人が書いた日誌なんて直すところが幾らでも……無いでやんの。
 なんでこの仕事してるんだよお前。
「出来の良い後輩になにかご褒美はないですか?」
「わかった、わかった。
 じゃあ今まで俺が会った不審者で一番トンでた奴の話な」
「……ああ、先輩ナイスチョイス」
「率直に言ってみ」
「非モテ」
 お前もう本当巡回行ってこいよ。
「先輩怒らないで下さいよ。KY非モテだって、探せば一人くらいはあなたにグッタリする女性が」
「俺がグッタリだよ馬鹿野郎」 


273 :

 ブロンドの耳がへにゃりと伏せられた。
「……退屈なんですよ」
「だから巡回行けって」
「さっき行きました。次は先輩の番です」
「退屈なんだろ?」
 
 ごろんと後輩の頭が転がり、斜めに上目遣いの猫目が見上げてくる。
「一人は怖いから行きたくないです」
「何言ってんのお前」
「いつムラムラきた先輩が物陰から襲ってくるかと思うと」
「ホント何言ってんのお前」
「ですが仕事なので、先輩がどうしてもと頼むなら行くのもやぶさかではないです」
 この後輩、意味が分からねえ。
「たべてもいいのよ」
「いーから行って来い! 仕事しろ!」
「はーい」
 ったくなんなんだ、うちの後輩は。
 猫の女とか、上は何を考えてるんだよ。
 うるせえ、堪え性はねえ、先輩は敬わねえ。
 向いてねえんだよ。
 まあ確かに、比較的退屈はしないけどよ。
                          <了>

274 :
ぐったりワロタw
深夜の倉庫に男女一組だけ(侵入者除き)って、すごく良いシチュだと思うんだwktk

275 :
ドM向けの鬼畜モノって需要ありますかね?
欠損とかペニバンとか入ってくるようなやつ。

276 :
>>275
自分がやりたいと思ったらやるべし。
投下前に注意書きをいれといてくれれば問題無いと思う。
少なくとも俺はついてくぜ。

277 :
>>276
ありがとう・・・・。
完成させられるか自信がないが、頑張るよ。

278 :
>>ろだ
あぶちゃんウザかわいいと思って二度読み返したら、
ウッシーまでのっそりかわいく見えてきた不思議。
おかしいなガチムチ肉体労働者なのに。
とりあえずあぶちゃん血がほしいならウチにおいでよ!
今日から野菜中心の食生活に切り替えておくから!
>>277
応援します。頑張ってください。

279 :
あれ?落ちてる?

280 :
保守

281 :
いきなりですが、○年停滞してる長編うっちゃって、
夢見る少女なティンダロスを書きたいと思うのですがいかがでしょう。
ティンダロスが貴族に嫁入りとかアリと思ってもらえるでしょうか?
明るいヒロインを書きたくて仕方がない今日この頃であります。

282 :
かまわん、やれ






でもなるべくでいいから完結もさせてくり

283 :
面白そうですね
期待してます

284 :
>>281
よいではないか
よいではないか
ええじゃないか
ええじゃないか
あ、良い良い良い良い

285 :
みなさんありがとうございます。
頑張ります。

286 :
ケモ耳系のスレってここしかないの?
普通の人間界でのケモ耳モノ書いてるんだけど投下先が無い…

287 :
どちらかというと
【獣人】亜人の少年少女の絡み11【獣化】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1344329266/
の方が近い気がする

288 :
ゆかりんフォーエバー保守

289 :
ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/399.txt
溜まったリビドーを短編にして放出してみました。搾乳・噴乳表現ありです

290 :
乙だじぇ
猫の爺さんいい趣味してますな

291 :
乙んつん
しかし過疎ってるね

292 :
お久しぶりです。
[せんせいは風呂に入れない]の無理矢理解決させる編
[悪いうさぎたち]nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/402.txt
うさぎによる暴行、アーッ、うさぎが穏やかじゃないのでご注意ください。

293 :
投下乙!
久しぶりにこのタイトル見た気がするな。

294 :
ageてもうた。スマソ

295 :
[悪いうさぎたち]に耐えられなくて削除しました。
代替品「せんせいとマダラッコくらぶ」ネタ

 私の知人の甥の就職が決まったという。知人の甥、リズ君は、大学を卒業後、見事に
ニートを勤め上げていたというのだが、とうとう観念して就職先を見つけてきたという。
その彼の勤め先が、マダッラッコくらぶ、という。もちろん笑いこき下ろしてやった。
 マダラなのか、ラッコなのか、というのは瑣末で、知人にとっての問題はその店が、そ
うマダラッコくらぶは飲食店なのだが、いかがわしい店であるか否かということなのであ
る。知人はもしそうであったらと思うと、(リズ君の家族に何をされるか)恐ろしくて確認
できないと言い、私と知人の友人のキツネがマダラッコくらぶを見極めるために借り出さ
れることとなった。
 リズ君はネコのマダラで、ちょっと頭が悪い。今年の夏中はずっと釣りに出ていたせい
で体毛と皮膚の境目がわからないほどこんがり焼けているし、目つきも悪く接客業に向い
ていない。知人が心配するのもわかるのだが。
「大学も卒業できたのだから放っておけばいいだろう」
そう私が言えば、知人の同居人であるヒトのチヨコが出てきてこう言った。
「純粋な飲食店でも、詐欺の結果の売春宿でもおもしろそうじゃありませんか」
両手の平を合わせ、柔らかげに笑いながらそう言ったのだ。スミマセンスミマセンと彼女
の後ろで平謝りしているクソネコと何かがあっての八つ当たりというのは見えていたが、
彼女が知りたいと言うのなら歩けぬ彼女の代わりに見てこようではないか。私は二つ返事
でマダラッコくらぶ訪問を了承した。
 マダラッコくらぶは繁華街でも、健全な店の多い地域に所在していた。三階建てのビル
の二階に入居しており、下から見上げた感想としては古い喫茶店のようにも見えた。
「入るのか、入らんのか」
聞き取りづらいほどに低い声が頭上から降ってくる。見上げれば、同行人であるキツネの
カマメシが私を見下ろしていた。ふざけた名前のキツネは私より頭二つ分以上も背が高い。
三間は離れて歩いて欲しいのだが、そういうわけにもいかぬ。
「入るに決まっているだろう」
私は華麗に颯爽と階段を駆け上り、カマメシはのそのそと私についてきた。
マダラッコくらぶの看板には魚とネコのイラストが書いてあった。
「なんの店なんだろうな」
「てか、本人にきけば良かったよな」
「それもそうだな、帰るか」
「おいおい」
回れ右をした私をぶっとい尻尾が制止する。私はムムと唸って、マダラッコくらぶへ進攻
した。


296 :

 「いらっしゃいませ!」
出迎えたのは不思議にも女子だった。毛足の長いぺたんとした耳の可愛いふわふわしたネ
コは派手なアロハシャツを着た大きいキツネを見て一瞬かたまり、私に、私だけに花も恥
らうような笑みを浮かべた。
「はじめてのお客様ですよね〜」
「う、うむ」
「当店はぁ〜店員を指名していただきましてぇ、その子がお客様のお食事の世話をさせて
いただいてるんですよぉ〜」
お、ちょっといかがわしいかもしれない。
ふわとろした彼女は紺色の冊子を取り出し、店員の似顔絵を提示した。
「わたくしのおすすめは〜ケイトくんなんです〜骨を取るのがとっても上手でしてぇ」
彼女のピンク色の爪先には可愛らしい少女めいた容姿のマダラが描かれていた。私は頷く。
「じゃあ、ケイトくんで…」
「おい」
「あ、リズって子います?」
ふわとろ女子はハッとした様子で私を見た。
「まにあっくですのね・・・リズ君ご指名で。あの後ろのお客様は・・・」
「付き添いなんで、いらねっす」
「まあ」
ちょっといやな「まあ」だったと私は後々思う。ファーストドリンクを請求され、私はお
茶、カマメシは昼から麦酒を頼みやがった。角席に案内される。店内の内装は落ち着いて
いて、パブともスナックとも違うようだった。他にひとり客がいて、その人はただ対面に
座るマダラの前で黙々とパンを食べていた。ちょっと怖い。
厨房口に人影が見え、とうとうリズ君らしき人物がこちらにやってきた。らしき、という
のもお盆の上に大量の貝を載せてまったく彼の顔が見えないのだ。
「よいしょ、っと」
テーブルに重たそうなお盆をのせ、リズ君は私達を見た。この日焼け具合、確かにリズ君
である。
「ちょりーっす」
「うい」
私たちは軽く手を上げる。
リズ君はわなわなと震え、黒い顔をほのかに赤くしながら耳を伏せた。
「なにしにきたの・・・あと、せんせいちょりーっすって古い・・・」
「え、ならば何がトレンドなのだ。おっぱっぴーか、オッハーレイモンドダーヨーか!」
「何情報なの!やめてよナイよ!ナイ!トレンドって言い方からやめてよ!」
私とリズ君が親交を深めている間、カマメシは麦酒のお替りを要求していた。その麦酒を
持ってきたカモシカらしき青年がヒマなのか私の隣に座る。
「この貝を焼かせていただくんですけど、先生はどのくらい焼きます?」
「よく焼いて、真っ黒になるくらい」
「おれはほどほどで」
カモシカは甲斐甲斐しく貝を焼き、ソースをつけフーフーと息を吹きつけてさまし私の口
まで持ってきてくれた。もちろんうまい。
そうして、一山食べきってしまった。
カモシカに口を拭いてもらうと、私はリズ君に向き直った。
「きみは何もしなかったけれど、何をする係りなんだ?」
カモシカとリズ君はきょとんと首をかしげてみせた。
「魚とか捕ってくる係りです」
「仕入れ担当してもらっています」
うわ、マダラ関係ねえ。
ともかくリズ君がキャバクラ相当の裏方、ということがわかり私たちは焼酎のボトルを入
れ、魚介盛を頼み楽しく飲み食いした。

 このことを報告すると先日の不機嫌さからは程遠いチヨコが「それならよかった」とも
ろ手を挙げて喜び、クソネコは複雑そうな顔をした。

おわり

297 :
うわ、あげちゃったすみません。

298 :
乙ー
いやもう続きをずっと楽しみにしていました
雑談だけで上がるのならともかく、作品投下でならageちゃってもいいと思うよ

299 :
 ある日、私室に丸二日も篭っていた朱風が「んみゅう。さすがに疲れたのう。風呂の用意じゃ」と部屋から這いずり出てきた。
 その後、用意どころか服を脱がせ湯船に漬けて体を洗うところまでやらされた。
 『命令』には逆らえないとは言えどうしたものか。
 こっちが服を着た状態だったのが気に入らなかったらしく、湯に飛び込むわ洗う際に偶然を装って擦り寄ってくるわで、びしょ濡れにされた。
 結局朱風に服を着せた後、着替えざるをえなかった。
 そして脱衣所を出るとそこに待ち構えていたのは、やはり朱風だった。
 と言うか俺が着替えている間、戸の隙間から覗き込んで何やらごそごそと物音を立てていたが、一体何をしていたのやら。
 何となく疲れる。
 と、
「ほれ」
「ん?」
 何かを放ってきたので受け止めるのも面倒臭いが床に落としたものを拾うのは更に面倒臭いので受け止める。
 黄色…もっと言えば朱風の髪や尻尾の色に良く似た明るい狐色の塊が二つ。
 厳密に言えば、耳と尻尾だった。
「…なんだ、これは」
 面倒臭いと思いつつたずねる、と朱風が薄い胸を張った。
 …本当に薄いな。
 あれだけ食べさせているのに一向に育たない。
 かと言って太ると言うわけでもなく。
 燃費が悪いようにも思えないのだが、一体どういう生態なのだろうか、この生物は。
 体温は高めだし髪も伸びれば尻尾の毛も生え変わるので、新陳代謝は行われている筈なのだが。
 いくら年齢が年齢とは言え、見た目を考えるとまだ若いと言うか幼いと言っても…いや、これ以上考えるといたたまれない気持ちになるのでやめておこう。
 まあ、そんな主が胸を張って答えるには
「わしの渾身作。その名も『思考を読み取って動く狐耳尻尾セット(対朴念仁スペシャル)1号君改』じゃ!」
 と、少なくとも頭の方はどう成長しても変わらなさそうだ。
 嘆けばいいのか喜べばいいのか微妙な所ではある。
 自信満々で自慢げな顔をされても、どう反応していいやら。
 そもそも猫の付け耳と尻尾をだいぶ前に貰った覚えがあるんだが。
「ほれほれ、どうせバレバレならお揃いの方が嬉しかろ?」
「いや、別に」
 猫だの狐だの、正直俺にとってはどうでもいい。
 まあ角だとか兎のような長い耳だとかは邪魔になるので遠慮するが、猫と狐では見た目以外に大した差はない。
 しかし、そのような返答をするといつもなら即座にやかましく抗議してくる筈の朱風が、何故か恥ずかしそうに俯いて
「わしが嬉しいんじゃ」
「……」
 などとのたもうた。
 卑怯だ。
 そうやって赤面されながら言われると、その、対処に困る。
「…の? 次からは一緒に出かけるときは、こっちでよかろ…?」
 本当に、困るのだ。

300 :

 仕方ないので受け取り、部屋に戻ろうとすると何故か着いてきた。
「…なんだ?」
「ん、いや、なんじゃ。わしの苦労を察せいなどという無茶な事は言わぬが、折角じゃし機能説明でもしてくれようかの、と」
 いらん、と言おうとして止める。
 この主の事だ。
 何か妙な機能でも搭載していないとも限らない。
 聞くだけは聞いておこう。
「一体なんだ」
「んむ。それでは遠慮なく」
 まずはこっちの手の中から狐の付け耳を取り上げると、自分の頭の上に乗せる。
 耳が四つ…奇妙な光景だが、尻尾が増えるのは知っているので、耳も増えるのかもしれない。
「増えぬぞ。そもそも尻尾は増えとる方が本来の姿で、少ない方が不自然なんじゃ」
 …まあ、思考が読まれるのは今更なので何も言わない事にする。
「賢明じゃの。さて、この狐耳は頭脳より漏れ出る微弱な魔力波を検知し、意識の向いた方へと耳を向ける。単に音に反応するだけのものとは一味違うぞ」
「集音は出来ないのか?」
「付け耳じゃからのう。そもそもぬしの体質に合わせて何重にも検知用の符を織り込んだから他の機能なぞ一切付けられぬわ」
 …そこまでするなら他の機能を充実させるべきだと思うんだが。
「何、趣味なればむしろ無駄こそ好むべきじゃ」
「…まあいい。では尻尾の方はどうなんだ」
「こっちも自信作じゃぞ」
 と、今度は尻尾を手に取る。
 朱風の尻尾に比べて細く長い。
 とは言え狐の尻尾なのでそこらの犬猫に比べれば遥かに太い。
「体の動きの邪魔にならぬよう、常に加速度と慣性を計算しつつ動く。重量軽減も合わせれば付けている事を忘れるほどの自然さじゃ」
「ほう」
 と、朱風は手の中の尻尾を弄ぶ。
 確かに今この瞬間でもその尻尾は独自に動いているように見える。
 まあ、実際の感触は付けてから、だろう。
 意外とまともな機能だ。こと俺にとっては。
 しかし、見直した直後に朱風は更に嬉しそうに告げてきた。
「しかもわしが抱きつくと嬉しそうにぶんぶんと振る機能まで付いてお得じゃぞ!」
「その機能は抜け」
「何故!?」
 邪魔だからだ。
 しかも最近はかなり頻繁に抱きつかれている。
 つまり邪魔になる回数も多くなる、と言う事で…
 ああもう、そんな顔をするな。

 結局、その機能は後に削除される事になった。
 それはもう町を歩くとすれ違う相手を頻繁に叩いてくれるので。
 本当に、面倒臭い話だ。

301 :
脳波検知猫耳に加えて脳波検知尻尾が開発された記念!(何)
案の定、また日本か呼ばわりだけどw

302 :
おつー

303 :
(つくづくと)また日本か!だよなぁw
投下乙♪やっぱキツネはええのぉ

304 :
虎の威続編 
コウヤ×チヒロ
http://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/403.txt

305 :
キタ!

306 :
キテタノシラナカッタ!

307 :
虎の威乙〜!
久々のエロスに興奮したったw
しかしこの板も昔に比べて静かになったな
今はハロウィ〜ンまっさかりの時期だというのに

308 :
エロパロ板自体が過疎化一直線だよ。
ここだけじゃない。

309 :
どこのスレへ行っても作者叩きに熱を上げるアホが居るからな

310 :
ワンワンワンワン
11月11日はイヌの日だワン
というわけでイヌである僕が保守するワン

311 :
>>281待ち

312 :
       |ハ,_,ハ
      |´∀`';/^l
      |u'''^u;'  |
      |∀ `  ミ  ダレモイナイ・・・
      |  ⊂  :,    エロス 投稿 イマノウチ
      |     ミ
      |    彡 
      |    ,:'
      |''~''''∪
            /^l
     ,―-y'"'~"゛´  |   ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/404.txt
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カルトは超ドSです。
自分が快楽を感じるよりも、相手が感じている姿を見るのが大好きです。
この二つの性癖が超融合した結果がごらんの有様だよ!
本編後の二人はこんなドロ甘な夜生活を一ヶ月に一度(それ以上だと朱風の寿命がマッハw)の割合でやります。
もげろ。

313 :
いやぁ! 
カルトのSッぷりにしびれますなぁ! 
このヒトデナシ!(褒め言葉)
投下乙です。
ご馳走様でした!

314 :
うん?このスレの設定、小説を読もう!の方で見たな…
新参なんで勝手がわからんが、ちょっとマイキャラを落として考えてみるべ。
エロは期待しないでくれ

315 :
期待

316 :
あけましておめでとう〜
今年もこちむいでモフりまくるぞ〜!
( ´∀`)

317 :
あけましておめでとうございます。
頑張って書くよー。

318 :
保守

319 :
腹減ったな。ケモ耳おにゃのこ食べたい

320 :
残念だったな
食べられるのはお前だ(性的な意味で)

321 :
虎の威が面白くて寝れない

322 :
ああ、次は続きが欲しくて眠れなくなる番だ……

323 :
こんな過疎になっても何だかんだで続いてる作品は有り難い

324 :
昨日寝る前にこのスレ覗いたからか、あっちの世界に落ちた夢見たぜ

325 :
その夢を是非、文章にしてください

326 :
書いてみようかと思って思い出せば思い出すほど中二病くさいし世界観ぶっ壊してた

327 :
妄想がブーストしてきた。ちょっと文章に起こしてみようかな

328 :
>>326
エロパロ板で中二病じゃない書き手さんなんか居ないよ。
心配要らないw

329 :
そういえばまだ出てきてない獣人って何がいるんだ

330 :
>>329
フクロウ、チーター、ヤマアラシ、アリクイ、ユキヒョウ、ナマケモノ、アザラシ、イルカ、サメ
などなど、大概のマイナー種族は未登場か仮に出ていたとしてもほんのわずかだと思われる
大陸にはまだまだ未知の種族がたくさん存在するのですぞ!

331 :
モグラの話を書きたいと思ってプロットだけ作って投げ捨てた。
ドワーフの地下宮殿みたいな路線で行こうと思ったんだけど。

332 :
雑談すら無くなったな。
巡回してる人が居たら挙手を頼む。
ノシ
一人一回のルールでヨロ

333 :
イルヨー
投下がないからなあ

334 :
ふるわんなぁ

335 :
ネタ振り無しに挙手を頼んでもあまり反応ないと思う

336 :
このスレ向けの一応書いてるけど、冬の話なのに冬がもう終わっちまったというね
いつ出来上がるのか

337 :
一応挙手 ノ

338 :
>>332じゃないが、一日でこんなに反応がある事に驚いた
まだ自分以外にもいたんだな・・・・

339 :
半ROMだけど挙手

340 :
ノシ

341 :
昔に比べて減ったけどまだまだ健在ですな
まあ、のんびりいきましょうや

342 :
よくあることだけどハードル上がって整合性とるのにいろいろさくひんちぇっくしなきゃならんところもあるからなぁ

343 :
ノシ

344 :
虎の威で雷に打たれて、このスレをお気に入りに入れて、
狗国見聞録でボルケーノが噴火したところで体力が尽きた
今日ほど充実した一日はここ数年なかった…

345 :
ノシ
なんだか書いても書いても進まないんだ……。
みなさん凄いなあと改めて思う次第。

346 :
書いてるうちに流れがおかしくなって行くのはなんでだぜ
そういや出来上がったとしてもどこに上げればいいのか知らないや
長くなりそうなら直接貼らない方がいいんだよね?

347 :
>>346
いや、直接投下はスレのはなじゃないかな。
虎の威がロダに上げられてるのは過去に色々あったからってのもあるだろうし。
8レスくらいに区切って分割で連載投下してもいいし。

348 :
個人的な意見を言うと、20〜30とレス使うのでなければ直接投下の方がスレも進むし嬉しい
が、これぶっちゃけ未だにどちらがいいのか揉めてる点でもあるので自分の好きな形式で投下が一番いいと思う

349 :
とりあえず前半だけできたけど、
総文字数13,328
行  数1,039 (一行20文字換算)
これ一気に投下しても大丈夫なんだろうか
やはりどこかにうpした方が良いのだろうか

350 :
1.レス一つにつき4kb、つまり全角2000文字入る
2.一行45文字ぐらいまで入れても問題ない
3.使っても10レス以内に収まるだろうから直接はっつけても問題ないがtxtのままうpでも構わない
 Wikiにうpロダあるから使うといい

待ってる

351 :
投下します
注意:狼♀×ヒト♂前提だけど旦那の出番あまりありません
レズプレイ&若干触手注意

352 :
 銀月城は満月を背に、片田舎の小国には似つかわしくないと思われるほどの美しさを誇っていた。
 もともとは、かつてこの一帯を治めていた黒き狼の王族が別荘として利用していたものだという。何かの縁でその城を譲り受けた地方領主が、現在の銀月城の主の祖父に当たるのだとか。
 その王国もすでに滅び、銀月の領地はそのまま独立国となった。現在この一帯には似たような事情を持つ都市単位の小国が乱立している。
 銀月城のただっ広い食堂のど真ん中で独り、窓から月を眺めながらヒトの男は深い深いため息をついた。
 久々のひとりきりの時間、寂しさもあり開放感もあり、なんとなく落ち着かない。
 だが、ため息の原因はまた別のところにあった。
「どうした? シロクロ。元気ないじゃないか」
 つまみ食いにでも来たのか、礼装を着崩した獅子の男が親し気に話しかけてくる。
「いや、元気なくはないですけどね」
「うそつけ。ため息なんかついてよ」
 隣の席に腰を下ろした獅子の男は、まじまじとシロクロの顔を観察し始めた。
 気安い雰囲気の男だが、この国に身を寄せる前、その昔はいずこかの国にて数々の武勲を立て、勇名を馳せた勇者であるとのこと。現在は将の任に就いている。
 先の戦乱でも、彼の力があってこその策がいくつも立案され、彼はその全ての期待に、それを上回る戦果でもって応えた。
 武芸以外にも学問に長け、魔法を使うことはできないものの知識自体は豊富。まさに文武両道の騎士でありながら、驕ったところがなく、部下からの信頼も厚い。
 また、本名や役職名で呼ばれるよりも、ライオンさんとあだ名で呼ばれることを好むところや、
どちらかというと厳つい外見からは想像もつかないが、料理を趣味としていたり家事全般が得意だったりするところが城内の婦女子からはカワイイと評判だ。ギャップ萌えとかいうやつらしい。
 その自他ともに認める歴戦の愛されキャラが、下卑た笑いに顔を歪ませるところを見る機会はそうそうないだろう。
「あー、お前あれか、そうだよなアレだよな」
「……なんですかライオンさん」
 察しはついているが一応聞いてみる。聞いてほしそうだから。
「アレだろアレ。新婚さんだもんな。毎晩がんばって疲れてるんだろ」
 ライオンさんがゲヒヒヒなんて含み笑いを漏らしているところ、ファンの子が見たら泣きますよ。
 そんな言葉を、シロクロは寸でのところで飲み込んだ。
「……そうだったら、いいんですけどねぇ……」
 シロクロのため息がまた一段と深くなった。

353 :
 彼女は言った。髪の色も瞳の色も黒なのに、お名前に白が混じっているなんて面白いですね、と。
 シロクロとあだ名をつけられたヒトの男が、彼女の側に仕えるようになって早くも2年。
 山積みだったゴタゴタもあらかた片付き、ようやく一息つけるかと思った矢先だった。
「シロクロさん。私と結婚してください」
 思わず耳を疑った。
「あの、セフィー、いま結婚してくれと聞こえたんですが」
「はい。確かに言いました。聞き間違いでも気の迷いでも冗談でもありません。私と結婚してください」
 セフィーはまっすぐシロクロを見つめ、流れるように淀みなく言葉を紡ぐ。
 彼女に求婚されたのだ、という事態を認識するまで、シロクロは十数秒の時を要した。
「えーと、あの、ですね、お気持ちは大変嬉しいのですが」
「あれ、私フラれてしまったんですか?」
「いや、その、僕なんかではセフィーとは釣り合いがですね。その、ごめんなさい」
 あとになって冷静になってみれば、振るにしてもなんてひどい文句をぶつけてしまったものかと、シロクロは激しく後悔したものだ。
 が、彼の主君は引き下がらなかった。
「でもそれ、本心ではありませんね?」
 セフィーの真紅の瞳には些かの迷いもない。確信を持って彼女は言った。
「シロクロさん。あなたは本心ではないことを言う時、必ず目が泳ぎます。そして大抵の場合、左手で顔の下半分のどこかを触ります。今ほっぺたを掻いてましたね」
 言われてみると、シロクロはその通りの行動をとっていた。
「あ、今度は頭を掻き始めましたね。あなたがそうするのは困っている時、戸惑っている時、それから考え事をする時、です」
「はは……これは、まいったな」
 意識してしまうと、左手の置き場が定まらない。シロクロはただ狼狽えるばかりだった。
「私、ずっとあなたのことを見ていました。今ではあなたも知らないあなたのことをたくさん知ってます」
 セフィーの口調は変わらない。瞳もまっすぐシロクロを見つめ続けていた。
 断らなければ、とシロクロは考えた。
 しかし、どんな理由で?
 種族の違い。寿命の違い。結ばれたとしても恐らく子供はできないであろうということも。
 考えに考え、いくつもの言い訳が頭の中から湧いて来たが、そのぐらいのことを考えられないほど彼女は幼くはない。全てセフィーは承知の上でのことだろう。
 彼女は1人で考え、悩み、そして決断したのだ。
 それはどれほどの覚悟、どれほどの勇気か。
 彼女の小さな肩や、スカートを握りしめる両手、美しい銀の尻尾の先が微かに震えていることを、シロクロは見逃さなかった。
 普段はぴんと立った耳が僅かに下がっていることも、
 少しばかり瞳が潤んでいることも、
 尻尾の先までしっかりと手入れされているものの、何に気を取られてか、肩までの長さの髪が少々跳ねてしまっていることも。
 それは付き合いの長い者でもなかなかわからないような、ごく小さな変化だったが。
 シロクロもまた、ずっとセフィーのことを見ていたのだった。
「お返事は、すぐにでなくてもかまいません」
 セフィーは少しだけ表情を緩めたかと思うと、微笑みはそのままに、瞳に宿す輝きだけが、瞬く間に肉食獣のそれへと変わっていった。
「でも、覚悟してくださいね」
 オオカミの指先が、男の胸元に狙いを定め。
「オオカミは、狙った獲物は逃しません。どこまでも追いかけて、必ず捕まえます」 
 月明かりに照らされ、銀の狼の静かな宣戦布告。
「私はすっごく、しつこいですよ」
 逃げられる気がしない。シロクロはこの時すでに敗北を悟っていた。
 それから3日の後、哀れな男はオオカミの獲物となり、式は盛大に執り行われた。
 領主がヒトの男を婿として迎え入れるなど前代未聞のことではあったが、男が先の戦乱の功労者であったことや、何より領主本人が強く望んでいたということもあり、結婚に反対する者はいなかったという。

354 :
「で、相談したいことって?」
 玄狐の女性は、自らの長い黒髪に櫛を通しつつ、傍の妹分に問いかける。
「はい。シロクロさんのことなんですが」
「旦那さんのことなら本人に聞けばいいじゃない。早くも夫婦間に亀裂?」
「そんなんじゃありません! 本人に聞いても大丈夫としか言ってくれなくて……でも、どう見ても最近元気がないんです」
 玄狐の視線の先には、ベッドに腰掛け好物の紅茶をすする銀の狼。
小さな鼻も、ぴんと大きな耳も、大きな真紅の瞳もまことに可愛らしい。
髪も尻尾もさらさらのもふもふだ。それも当然、ついさっきまで自分が手入れしていたのだから。
 あの男、こんな妻がいて何が不満だというのか。全く理解に苦しむ。
 いや、逆かもしれない。元気がないのは疲れているからで、
この子があんまりかわいいものだからついつい毎晩がんばりすぎてそりゃもう、
この子が泣こうが叫ぼうが構わず精魂尽き果て足腰立たなくなるまで欲望の滾りを容赦なくぶつけそして泥のように眠り
それを毎晩毎晩すあの男す祟りす
「あの、お姉様。目がこわいです」
「ああ、すまぬ。儂としたことが……いえ、私としたことが不愉快な想像をしてしまって」
「それで、私どうしたら」
「んー。原因がわからないとなんともね。やっぱり本人に確認するしかないんじゃない?」
「えー、もっとちゃんと考えてくださいよぅ。私悩んでるんですからぁ」
 そう言われても、あの男のことなど正直あまり興味がない。

355 :
「わかったわよ。……元気がないって具体的にどんな様子なの? 具合が悪そうとか?」
「うーん。なんかこう疲れてるというか」
 やはりかあの男。生かしてはおけん。そう思った玄狐だったが、続く言葉に思わず眉をひそめた。
「疲れているというか、なんというか。……そうですね。最近ずっと何かを我慢してるみたいに見えます」
「我慢してる?」
 何かがおかしい。何かが決定的にずれているような気がしてきた。
「そうですね。あと、私が近くにいると特に、なんだか苦しそうなんです」
「それ、たまってるんじゃないの? ちゃんとさせてあげてる?」
「何がたまってるんです? させるって何をですか?」
「何って、あれよ。わかるでしょ?」
「あれって……なんです?」
 恐ろしいことに、可愛らしく首をかしげて、耳をぴこぴこと動かしながらそう言うのだ。この狼は。
 恥ずかしがって誤魔化しているとかではなく、本当にわかっていないようだ。
「ねえ、あなたたち結婚してからもう1ヶ月よね?」
「はいっ。1ヶ月と2日です」
「その間何もなかったの? 本当に何もしてないの?」
「えっと……あの……」
 途端に顔を真っ赤にして口ごもる妹分。
 そんな。言えないようなことをされているのか。やはりあの男、消し炭にしてくれる。
「なんじゃ!? なにをされた! ええい、言わぬか!」
「だから、あの……き」
「き?」
「毎日、寝る前に、キス……してます」

356 :
 どうせそんなことだろうとは思ったが。
 目の前の狼は、真っ赤になった頬を両手で押さえながら尻尾をぶんぶん振り回してああもう可愛いなこやつめ。
そんな幸せそうな姿を眺めながら、さてどうしたものかと途方に暮れる玄狐だった。
 この分では、本当に接吻より先のことは何もしていないのだろう。
 あのヘタレめ。それはそれで許せぬ。
 姉代わりとしてセフィーをずっと見守ってきた玄狐としては複雑な心境だった。
「あいつから誘ってきたりしなかったの? 例えば、君が欲しいとか抱きたいとか言われたり」
「えー、ああ、抱きたいって言われたことならありますよ」
「それで、それからどうしたの?」
「私がいいですよって言ったら、ぎゅーって抱きしめてくれました」
 まさにお手本のような満面の笑みで、両手を前に突き出すような姿勢を取りながら狼は言う。
「いい匂いがして、あったかくて、だんだんきもちよくなってきて、そのまま寝ちゃいました」
 その時のことを思い出しているのか、へにゃりと気の抜けた表情ながら、その口から飛び出す内容は想像するだけで恐ろしいものだった。
「それから毎日、ぎゅーってしてもらって寝てます。そうすると安心して、よく寝られるんです」
 ほわー、なんてため息をつきながら幸せそうに。
 安心しきって、これだけ無防備な姿をさらされれば、かえって手が出せないというのもわからなくはないが。
 つがいとなった狼は、以降ほとんどの時間を共有するという。この夫婦も例に洩れず、風呂とトイレ以外は常に行動を共にしていると聞いている。
 こんな可愛い生き物に抱きつかれて手も出せず、それも毎晩、1ヶ月もの長さの禁欲とは。玄狐は初めてあの男に同情した。
 独りで処理する暇もなかっただろう。自分がその立場だったらとうにおかしくなっていたかもしれない。
「セフィー。わかったわ。旦那さんの元気がない理由」
「ほんとですか!?」
「ええ。半分は彼の自業自得だけど、まあ半分はあなたのせいでもあるわね」
「えっ、私なにかしちゃってました?」
「しちゃったというか、してないのが問題というか。まあよい」
 玄狐の瞳に妖しい輝きが宿ったことに、狼はまだ気づいていなかった。

357 :
 結婚を申し込んだのは、この娘の方からだと聞いている。しかもかなり強引に迫ったとか。
だというのに、肝心の夜の生活についての知識が全く欠落しているとは。
 その責任は、この娘を蝶よ花よと甘やかして育ててきた自分たちにもあるのだ。
年頃になれば自然にそういうことに興味を持って、自然に学んで行くものだと思っていた。
いや普通はそうなのだろうが、この娘は素直にすぎた。
「奴の元気を取り戻すにはの、汝(なれ)の協力がいるのじゃ。が、それは汝にとっては少しばかり辛いことかもしれぬ。それでもよいか?」
「シロクロさんが元気になるのなら、私なんでもします。どうしたらいいのか教えてください!」
 玄狐が久しぶりに訪ねてきたということで、今夜は客間で姉妹分2人、まくらを並べて過ごそうという話になっている。
今夜は銀の狼とヒトの男がつがいとなって以来初めて、夫婦が床を共にしない夜ということになる。
 この機会を逃せば、次はいつになることか。
 シロクロよ。今だけは儂は貴様の味方じゃ。
「うむ。よかろう。……では儂が手ほどきしてやるとしよう」
 オオカミの娘がまだ幼い頃、「おねーちゃんのしゃべりかた、おばーちゃんみたいだね」と言われたのが相当ショックだったらしく、
玄狐は本人としては若者っぽいと思っている話し方を苦心して身につけた。
 だが、興奮して我を失ったりしたとき。元の話し方に戻ってしまう。完全に戻ってしまったときは相当キてるということだ。
 狼もそれはよく承知していたのだが、シロクロの元気を取り戻す方法という話題に集中するあまり気づいていない。
 だから対応が遅れた。
「ひゃっ……!? な、なにをするんです!?」
 玄狐の尻尾が十数本にまで分裂したかと思うと、それぞれが独自の意思を持っているかのように蠢き、伸び、瞬く間に狼の手足に絡みついた。

358 :
 狼は慌てて振りほどこうとするが、拘束は緩む気配はない。
「案ずるな。悪いようにはせん。汝はただ、身を任せるだけでよい」
 玄狐はさらに尻尾を操作し、狼の体をベッドの上に固定すると、寝巻きのボタンをひとつひとつ外し始めた。
「やっ、やめてください! 脱がしてどうするんですか!」
「いまさら恥ずかしがることもなかろう? 先刻湯浴みを共にしたばかりではないか」
「それとこれとは別ですー! やぁっ、見ないでください!」
 抵抗虚しく、狼はすでに下着姿にまで着衣を剥ぎ取られていた。着衣は不思議と、彼女を戒める黒い拘束に干渉することはなかった。
「暴れても無駄じゃ。汝に魔術の手ほどきをしたのは誰じゃと思うとる」
 玄狐の霧海といえば、この辺りではそれなりに名の通った魔法の使い手だ。
セフィーは小柄ながら、単純な力では玄狐をはるかに上回るが、その力を持ってしても拘束を振りほどくことはできない。
 今回、玄狐ムカイは3つの術を併用していた。
 まず不可視の枷を出現させ、対象の手足を拘束する。
 枷は急ごしらえのため強度はさほどでもないが、禁術と呼ばれるものを併用することで破壊を防いでいた。
 禁術とは、対象が本来持っている性質を封印する術だ。いかなる名刀でも、刃を禁ずれば単なる鉄の棒にすぎず、駿足の名馬でも脚を禁ずれば動きの鈍い草食獣だ。
 また、尻尾が変形したり枝分かれしたりというのは幻覚の術。
精神的に優位に立つことで術の効力を高める他、使用している術の種類を悟らせない為の目くらましでもある。
 が、最も大きな理由としては、金縛りよりは目に見えるもので縛られ、決して解けない拘束を振りほどこうともがく姿に「萌える」からだ。
 そうこうしているうちに、ついに下着さえ剥ぎ取られ、狼は控えめな胸を露わにする。
 あえて拘束しなかった銀の尻尾で脚の間を必に隠しているが、それがムカイをさらに喜ばせることになっているのには気づいていないようだ。

359 :
「お姉様っ、やめて。どうしてこんな……」
 羞恥に耐えかね、セフィーは目を閉じて体を震わせていた。身体を隠すこともできない今、それが彼女にできるせめてもの抵抗。
「セフィーや、儂は何も汝をいじめようというのではない。あの男を元気にするための方法を教えてやろうというのじゃぞ」
 身動きの取れない狼の身体に、ムカイはその指を這わせてゆく。首筋から胸の先端まで、そこから脇腹を通って臍の周辺まで。
セフィーは敏感に反応し、息を漏らして身体をよじらせた。
 そして玄狐の魔手は尻尾の付け根に、そして最も神聖な入口に到達する。
「やっ……そこは、ダメです……あっ、おねがいですから、そこはぁ……」
 細い指先に尻尾の付け根や入口の周辺を撫でられ、狼は必に制止を乞う。が、そんなことでは玄狐は止まらないことはよく知っていた。
 指の動きはやがて、優しく揉み解すように、あるいは微細な振動をもって刺激するように変わっていった。
 痺れにも似た感覚が、触れられている箇所を中心として広がっていって。
 呼吸が荒くなり、身体が勝手に跳ね上がるように動こうとする。それを自制することができないばかりか、それらは徐々に大きくなっていく。
「あっ、はっ、や、おねぇ、さま、やめ、て……」
「いま少し我慢じゃ。じきに良くなるからの」
 玄狐の指の動きは、まるで何かを探しているかのようだ。
 耳、尻尾、首筋、胸、脚の間。撫でるように、くすぐるように、時にはつまむように、時には指を小刻みに震わせて揉み込むように。
 セフィーは、自分の身体に何かが蓄積して、何かの限界が迫っていることを自覚していた。
「ひっ。……だめ、おねえさま、そこ、やっ、だっ……」
 玄狐の指がそこに触れた時、これまでにない痺れが身体中を駆け巡り、狼の身体は大きく跳ねた。

360 :
「そうか。ここが良いのじゃな」
 指は、反応のあった箇所を集中して責め立てる。
 左の指先は胸の先端に軽く爪を立て、弾くように。
 そして脚の間に沿うようにして置かれた右の指先は、上下に左右に揺れるようにして。
 それは幾度も繰り返され、そのたびに狼は限界へと追い込まれていくのを自覚する。
 未知の刺激に怯えながら、それに耐える術も持たず、ただ身体を震わせることしかできない。
 呼吸もままならず、狼には許しを請う自由すら残されていなかった。
 やがて指先が脚の間に秘められた小さな突起に触れた時、何かがはじけて、今までにない痺れが、耳の先から尻尾の先まで全身を襲う。
 意識してもいないのに背筋が高く跳ね上がり、息を吸うことも吐くこともできなくなった。
 声のない悲鳴を上げながら、狼はこの瞬間が早く過ぎ去ることを望んだ。
 同時に、なぜだかはわからないが、この時がずっと続けばいいとも思った。

361 :
「……ちと、やりすぎたかの」
 真っ白な世界から帰ってきた狼が最初に耳にしたのは、玄狐のそんな言葉だった。
「おねえさま、ひどいです。わたし、こわかったんですからぁ……」
 熱にうかされた頭で、セフィーはなんとか抗議の言葉を絞り出す。
 痺れの残る身体を動かそうとしてみるものの、黒い尻尾の戒めはまだ健在だった。姉はまだ自分に何かするつもりなのだろうか。
 どちらにせよ、抵抗する気力はすでになかった。
「で、どうじゃった?」
 意地の悪い笑みを浮かべながら尋ねる玄狐。
「どうって、なにが……」
「いじられて、気持ち良かったのかと聞いておる」
 一瞬、言葉の意味が理解できなかった。
 少し遅れて、かあっと顔中を真っ赤にする狼。
「わっ、わかりません! こんなの、わたし、はずかしくて……」
「さようか。さてこれはどうしたものかの」
 ムカイは、セフィーが飲み残した紅茶をすすりながら逡巡する。
 先ほどの反応を見る限り、しっかり感じてはいるはずだが、それよりも戸惑いや怯えの方が勝っているようだ。
 このままでは、こういったことに対して苦手意識ばかりが残ってしまうかもしれない。ここはもう一押しする必要があろう。
「しかしな、今後汝はこのような行為を何度も繰り返すことになるのじゃぞ。あの男とな」
「シロクロさん……と?」
「そうじゃ。いちいち恥ずかしがっておったら身が持たんぞ?」
 まあ、その方があの男も喜ぶじゃろうが。と、玄狐は心の中だけで付け加えておく。
 なにを想像したのか、セフィーは真っ赤になった顔を左右にぶんぶん振り回して頭の中の映像を吹きとばそうとしていた。
「むり、むりですっ! そんな、はずかし……だいたいシロクロさんが、こ、こんなこと、したがってるかどうかなんて」
「いいや、あの男は望んでおるぞ。奴は汝を抱きたいと申したのであろう? 男が女を抱くと言えば、こういうことと相場が決まっておる」
「そんな、の、シロクロさんが、そんなことっ」
「嘘じゃと思うなら本人に訊いてみればよい。あの時抱きたいと言ったのはどういう意味だったのか、とな」
「うぅ、そんなこと、もう、きけるわけないじゃないですかっ」
 夜の知識に疎いこの娘にとって、愛する夫にさえ、いやだからこそ、肌を晒すことが堪え難いほど恥ずかしいことに思えるのだろう。
 それは可愛らしくもあり、できればそのままでいて欲しいと思う気持ちもあるが、いい加減大人の階段を登ってもらわなくては、流石にあの男が哀れにすぎる。
「よいか? セフィーや。儂も、あの男もな、何も汝が憎くてこのようなことをするのではない。むしろ逆じゃ」
 玄狐の魔手が再び伸び、怯える狼は目尻に涙を浮かべる。
「いや……もう、やです……」
「初めは怖いかもしれぬ。痛いかもしれぬ。しかしな、これは夫婦が互いの思いを確かめ合う、大切なことなのじゃ」
「あ、やっ、やぁ……」

362 :
 玄狐の手は、先ほどの激しさが嘘のように優しく頬を撫で、そのまま滑るようにして徐々に下っていく。
 それでも、白い世界に追いやられたばかりの狼には充分すぎるほどの刺激だった。すぐに呼吸が荒くなり、くねらせるように身体が動き始める。
「想像してみぃ? あの男に、シロクロにこのように触れられるところを」
「……あっ、シロクロ、さ、やぁ……」
 彼の名前を出した途端、吐息に熱っぽさが戻ったようだ。
 玄狐の指先が胸のあたりに差し掛かると、セフィーの腰がぴくりと跳ねる。
「どうじゃ? 嫌か?」
「いやじゃ、ない、です……でも、くすぐったい、です」
 先ほど全身を襲った痺れ、そして今じわりと広がっていく熱は。
 セフィーが知る限りでは、くすぐったいという感覚に近いようだ。
 だが、それとは何かが、何かが決定的に違うことはわかっていた。
「恥ずかしがることはない。決して悪いことではないのじゃからな。夫婦ならば誰でも経験することじゃ。それは幸せなことなのじゃぞ」
「しあわ、せ……あっ!? わぅ、やっ」
 突然の刺激に、セフィーの身体は大きく跳ね上がった。
 玄狐の指先は胸を撫でながら、尻尾の先が脚の間を刺激し始めた。触れるか触れないかのところで、幻覚ではない玄狐の繊細な毛並みが揺れるたび、セフィーの背筋を冷たい何かが駆け上っていく。
 腰を浮かせて刺激から逃れようと試みるが、黒の戒めは緩まない。脚を閉じることすらできず、わずかに身体をずらしても、黒い尻尾はどこまでも追いかけてくる。
 自分の尻尾で隠そうにも、玄狐の空いている方の手で尻尾を掴まれて動かせない。
「どうじゃ? 気持ち良いであろう?」
 セフィーの耳元で、玄狐が囁くように。
「そんな、の、わかりま、あっ、んっ」
 耳に当たる吐息に身体をびくっと震わせながら、狼はすでに限界が近いことを自覚していた。
 このまま追い詰められたら、何かが爆発して、身体中がしびれて動かなくなって、なにも考えられなくなる。あれが、また。
「あっ……やっ、おね、やめ、て、んぅっ……」
 懸命に訴えても、玄狐の尻尾は動き続けて。
 そのまま、息もできないほどに追い詰められて。あの衝撃が目前に迫るのがわかるのに。
 あと少し、軽く触れられるだけで破裂しそうなのに。
 いつまでたっても、あの瞬間はやってこなかった。

363 :
「えっ……あっ……?」
 いつのまにか息ができるようになっている。でも身体が熱くて、頭がはっきりしなくて、何が起こったのかすぐにはわからなかった。
「どうした? セフィーや」
 目の前には、楽しいイタズラを思いついたときのような笑顔のお姉様。
「おねえ、さま……?」
 しばらくしてようやく、玄狐の指と尻尾が動きを止めていることに気づいた。
「ずいぶんと辛そうじゃの。やめてくれと申すからやめてやったというのに」
 ようやく止まってくれたのに。あの痺れる感覚や、背中がぞくぞくすることや、頭がぼーっとして息が苦しくなることから開放されたのに。
 どうしてこんなに苦しいのか。どうしてこんなに身体が熱いのか。
 狼にはわからなかった。
「ひゃっ!? んっ……はぁ……ぅ」
 突然、玄狐の尻尾が動きを再開した。
 しかし動きは緩やかで、先ほどのように激しく追い詰めては来ない。
 ゆっくり、じわじわと責めたてられ、そして限界が近づくと息つく間を与えられる。何度もそれを繰り返され、それが何故だか、もどかしいと思った。
 早く楽になりたいのに、どうすれば開放されるのかがわからない。
「どうじゃ? おあずけを食らうのは辛いであろう?」
「はぁ、はぅ……つらい、です。でも、……どうして……」
 どうしてなのか。どうしてつらいのか。どうしてもどかしいのか。靄がかかったような頭でいくら考えても、答えは出なかった。
「それはな、汝の夫がずっと抱えておったものじゃ。奴の元気がなかったというのもそれが原因よ」
「シロクロさん、が……?」
 ムカイは尻尾も指先も、もはやほとんど動かしてはいない。
 おそらく無意識だろうが、セフィーは自分から腰を動かして刺激を貪っていた。
 玄狐は妹分への性教育に成果が出始めていることを確信する。

364 :
「そうじゃ。奴は汝との行為を望んでいたが相手にされず、悶々としていたのじゃ。ちょうど、今の汝と同じようにな?」
「ひゃっ、あ、んぁっ」
 玄狐の尾の動きが激しくなり、狼の身体で最も敏感な箇所を中心に責め立てる。
 すぐに崖の淵まで追い詰められ、あと一歩のところで刺激を奪われて。
 もどかしくて、苦しくて、今すぐに開放されたいのに、手足も尻尾も拘束されているセフィーにはどうすることもできなかった。
「汝と結婚してからというもの毎晩、シロクロは今夜こそはと期待していたはずじゃ。一月もよく耐えたものよ。汝は耐えられるか?」
「そんな……わた、し、がまん、できませんっ」
「では、約束するか? 明日、シロクロと寝床を共にするとき、奴に身体を許せるか?」
 ムカイは、指先も尻尾もセフィーの身体から離して条件を突きつける。
 条件を飲むならよし。拒否するならばこのままおあずけ。言葉にせずとも、今のセフィーには姉の言う意味がはっきりわかっていた。
「はいっ……あした、シロクロさんと、こういうこと、します、しますからぁ……」
 選択の余地はなかった。自由にならない身体を持て余し、セフィーは目に涙を浮かべ懇願する。
 このまま放っておかれたら頭がおかしくなりそうだった。
「良い子じゃ。明日は汝の方から誘ってやるのじゃぞ。よいな?」
 玄狐の尻尾が再び伸ばされる。尻尾は胸の先を執拗に責めたて、刺激はセフィーの身体中を駆け巡り、痺れて呼吸が荒くなるが。
「おねえ、さま、あっ、ん、そこ、ちが……」
「あの男を誘うときはな。こう言ってやるのじゃぞ。私を抱いてください、とな」
 あと少しなのに。あと少しで楽になれる気がするのに。
 その寸前の状態を保たれ、気が狂いそうだった。
 セフィーは必に頷いて、どんな条件でも飲むから早くと訴える。

365 :
「辛そうじゃの。先ほどのように昇り詰めたいであろう」
 狼は頷く。頷くことしかできない。
「そういうときのおねだりの仕方を教えてやろう。こう言うのじゃ。いかせてください、とな」
「いかせて、ください……! おねえさま、わたし、いかせてくださいっ……」
 考えるより早く、勝手に言葉が口を突いて出たことや。
 あれほど恐れていた刺激を今は渇望していることに対する戸惑いもあったが。
 今の狼はただ、あの真っ白な世界に達することだけを考えていた。それ以外の何も考えることができなかった。
「いいだろう。望み通りにしてやろうかの」
 玄狐の両手と尻尾の先が踊るように蠢き、狼に襲いかかった。
 特に反応の良かった箇所を中心に、揉みしだき、つまみ上げ、弾き、撫で、激しく責めたてる。
「やっ……ふぁっ、や、はげし、やあっ」
 刺激が強すぎたのか、セフィーは早くも音を上げるが。
「なんじゃ? もういったのか?」
 セフィーは頷いた。おそらく意味はわかっていないのだろうが、歓喜の涙に濡れながら、その瞳は休ませてほしいと必に訴えていた。
 だが、玄狐には加減をする気など毛頭ない。
 急ごしらえの枷の持続がそろそろ限界ということもあるが、なによりこれ以上焦らすのはむしろ可哀想だった。
「ウソはいかんな、セフィーや。逝くというのはな、こういうことを言うのじゃ」
 今のセフィーの身体で、おそらく最も敏感な箇所。
 脚の間に秘められた小さな小さな赤い突起を、細い指先で磨くようにこね回され、黒い尻尾の先端で何度も何度も撫で回され。
 軽く触れられるだけでも、身体中を何かが走り回って、痺れて勝手に背中が動いて、目の前が真っ白になるのに。
 何度も、何度も、頭の中で何かが弾けて、狼の意識はどこまでも高く堕ちてしまう。だがすぐに痺れが身体を襲い、引き戻される。
 お姉様、もう充分ですから、もうやめてください。
 そう訴えたいのに、声が出ない。息もできない。
 いつまで続くのか。恐ろしかった。早く終わってほしいと思った。それなのに、いつまでもこうしていたいという思いもあった。
 そのうち、浅くではあるが身体の中にまで入り込んできた尻尾の先が、内側を激しくかき回すように動き出して。
 なにがなんだかわからなくなって、何も考えられなくなって、セフィーの意識は真っ白な世界に沈んでいった。

366 :
「……うぅ。ひどいですお姉様」
 湯船に浸かりながら、顔を真っ赤にした狼は抗議の声をあげる。
 セフィーの身体はよだれや体液でドロドロだった。気をやって惚けた状態の彼女を、ムカイが風呂場に連行して身体中を丁寧に洗い上げ、風呂に放り込んだあたりで意識を取り戻した。
 その後もしばらくは呆然としていたが、徐々に記憶が蘇ってきたらしく、あたふたと慌てたり赤面したりしたのち、ようやく落ち着いたようだ。
「そう怒るな。汝も気持ち良かったであろう?」
「えぅ、それは、少しは、そのぅ」
 快楽を快楽と認識できるようになっただけでも、この娘としては大きな進歩だろう。
 玄狐は妹分の成長ぶりに満足の様子だった。
「……お姉様、私なにも知りませんでした。結婚したら、あ、あんなことするなんて」
「まあ、知らなかったものは仕方なかろう。これからたっぷり相手をしてやれば良い」
「でも私、どうしたらいいのか」
「案ずるな。女の扱いならばあの男も心得ておるはずじゃ」
 と、言いながらも少々不安に思う。あの男はなにせ1ヶ月もの間、妻に手も出せずにいたヘタレだ。
 まあ、いざとなればあの男にも儂が手ほどきをしてくれよう。
 などと恐ろしいことを考えたりする玄狐だった。
「あの、お姉様」
「なんじゃ?」
「やっぱり、その、シロクロさんに、裸、見られちゃったりするんでしょうか? シロクロさんの裸も見ちゃったり……」
「当然、見せることにはなるじゃろうの」
「うぅ。……目隠しとか使ってはいけないんでしょうか」
「それは上級者向けじゃ」
 この娘はこの期に及んで何の心配をしとるのか。

367 :
「あのな、セフィーや。あの男とはもっと進んだことをするのじゃぞ? そんなこと気にしとってどうする」
「もっと……すごいこと?」
 どんな想像をしているのか、頭を抱えたり耳や尻尾を激しく振り回したり両手で顔を隠してみたりと可愛いなこやつめ。
 玄狐は再び狼を襲ってしまいたいという欲求を抑えるのに必だった。
「怖じ気づいたか? しかし夫の求めに応じてやるのも妻の役目というものじゃぞ?」
「そうですよね……」
 セフィーは何度か深呼吸を繰り返すと、瞳に決意を込めて言葉を続けた。
「ごめんなさいお姉様。私、シロクロさんのところに戻ります!」
「な、なんじゃ急に」
「私が気づいてあげられなかったせいで、ずっと我慢させてしまってましたから」
「いや、別に今すぐでなくても良かろう?」
「いいえ! 私、その、さっきの短い間でもすごく辛かったですから。もうシロクロさんにも我慢して欲しくないんです!」
 セフィーは勢いよく湯船から飛び出し、身体を拭くことや着替えもそこそこに、靴すら履かずにさっさと走り出してしまった。
「これ! きちんと乾かさんと毛並みがな!」
 玄狐が慌てて止めても聞かず、聞こえてくる「ごめんなさい!」の声もすでに遠い。
 独り湯船に残された玄狐は某然と、何と言って止めるべきだったか考えてないたりして。
 例えば、シロクロの奴が独りで励んでいるところに出くわしたら気まずいだろうとか。
 汝のせいで高まった儂の気持ちはどうすれば良いのじゃとか。
 いくら考えても答えは出なかった。
 玄狐の長い長い夜は始まったばかりだった。

368 :
以上です
予定ならとっくに旦那さん出てるはずだったのにあいつらヘタレすぎた
爆発すればいいと思います

369 :
セフィーかわいいよセフィー。
玄狐さんはライオンさんになぐさめてもらったらいいとおもうよ。

370 :
最近獣♂×ヒト♀が多かった気がするからなんか新鮮

371 :
>>347-350
言い忘れてたけどアドバイスありがと
1レスの文字数って思ってたよりかなり詰め込めるんだ
ただ詰めすぎると読みづらくなりそうでこわい

372 :
頭の中の登場人物がヘタレすぎて、どんなお膳立てしてもなかなか事に及んでくれないタスケテ

373 :
そのじれったさを楽しむのも読み手の興であります
書き手には辛いけど

374 :
そんな時の為の怪しい薬とか悪い友人ですよ

375 :
わりこみすまない。
@wikiに、ページ自体は存在しているものの
なぜか目次(一覧)に表示されていない作品があるんだけど、これは作者さんの意志でそうなっているんだろうか。
そうでないなら編集したいなあ。
自分が気づいた分だと、「斑の玄成」と「昼と夜がある」の二つなんだけど、
過去にそういう話ありましたか?

376 :
前に嵐がせっせと人の作品を消すっていう事件はあったけど、
最近ではそれもないしなあ
自分で消した可能性が高いきもするけど、何かのミスかも

377 :
376さん、避難所151さん回答ありがとうございます。
頑張って@wikiいじってみます

378 :
九井諒子はこのスレでは許容範囲内なん?
それっぽいの書いてるんだけど
まあまとまらないから出さない可能性も高いんだが。

379 :
二次創作はスレ違いになりますよ。
雑談としての話題ならいいんじゃね?
雰囲気いい作品描いてるよね。

380 :
基本的にここはなんでもありだよ。
世界観や各種設定もあるけど、別に他の作品と絡ませる気がないなら無視してもおk。
まあそれなら別にわざわざここでやる必要もないって事になるけど。

381 :
小ネタだがジャンル的に嫌いな人もいるだろうと思い、ロダの方に投稿した
http://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/412.txt
えーえぐいグロい短すぎてストーリーがないの三拍子揃った小ネタ
長いの書こうかなーとか思ったがこれで精一杯っすね九井諒子とは一体何だったのか
獣人いねえというか登場人物一人しかいねえというか
後味悪かったらすいません。

382 :
人外化とか化生の存在のヒトが大暴れってのも良いネタだね。俺は好きだな。
短編でも良いと思うよ。この世界の断片として。サイドストーリー的な存在として。
GJでした。

383 :
うっだー!
消化不良なんで書き直したっす!
そしてエロなし・グロテスク・えぐいが治っていないというこの惨状だぜ!
しかも前振り長い・面倒臭い描写が多い・ストーリーが進まないんだぜ!
第二話もある気がするけど書きあがらない気がするぜ!
うっだー!
以下リンク!
http://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/413.txt
基本的に段落分けしない主義なんで長くなりすぎるといけないと思い、こんな形にしてみた。
読みにくかったらごめんね!

384 :
誰もいなさそうだけど質問
もうワニって女性の容姿決まってる?
俺の中ではワニの顔がヘルメットみたいな感じで中には黒髪褐色娘みたいな感じなんだが。
あんままとめ読み切れないしワニの出てるのも男だけで分からんのよ。

385 :
規制されててGJすら書けず……解けてないかな
ワニの女性ってまだ出てなかった気がするよ

386 :
>>383
悩める彷徨い人っつうかヒトなんだね。
孤独に苛まれる様が美しくすらある。
ぜひこの路線で突っ走って欲しいです。
投下GJ!でした♪

387 :
>>383
規制が解けている!
これでやっと言える。GJ。
続きが気になるが自分のペースで投下すればいいと思う

388 :
>>383
あっちの世界に意識トばすやり方想像したらまんま危ない人で吹いたw
ホラー寄りだけどサバイバルでやっぱりスプラッタとか意表を突かれた。
最後のアレ、主人公は笑顔か無表情、どっちだったんだろうマジオッカナイッス
「かみさま」との対話部分とか祈りを口にするシーンが印象に残ったな。
自分自身がそういうタイプじゃないから、ああいうのに興味があるのかもしんない。

389 :
このWi-Fiからなら書き込めるウラヤマシス
自宅ずっと規制だから辛い

390 :
うわあああああ規制されてる間にしこしこ書き上げたやつデータとんだあああああああ

391 :
すまんwikiの画像保管庫と半公式ファンサイト見たんだけど、
大陸の形状ってどうなってんの?
どれかに統一されてんの? それとも「君の考えた大陸が真実さ!」みたいな?
避難所でする話題だったらすまん。でもなんか誰もいなさそうなんで

392 :
ぶっちゃけ「君の考えた大陸が真実さ!」が正解に近い。
時系列が違うとか、パラレルがどうとかいっちゃえばいいし。
ただ、シェアワールドの醍醐味を発揮すべく他の作品とリンクをはかるなら、
リンクを計る作者さんの大陸に順じた方がいいとは思う。
ざっくりとした共通の意識だけもってれば、
細かい位置関係とかあまり気にしなくていいんじゃないかな。
「国によって地図が違うんです」ってのは現実でもあることだし。

393 :
何か矛盾があっても、時代が違うって解釈もあるからな

394 :
>>392
>>393
サンクス

395 :
犬猫はなんでしっぽ触られるの嫌がるんだぜ

396 :
触れる犬猫がいるだけいいじゃん

397 :
黒髪ワニ娘ポニーテールが尻尾をぱたぱたしてる姿が可愛い
もちろん妄想

398 :
GWにはもうできてたんだけど、規制とけてたの今気づいた!
前より長くなったし投下途中で規制食らったらイヤだからろだにあげます
http://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/417.txt
無駄に前置き長いです
へたれのくせになまいきなので爆発すればいいと思います

399 :
虎の威続編
ハンス×千宏
ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/418.txt

400 :
あれ!? 
この過疎状態でまさかの時間差たいへん失礼いたしました!
投下前にリロードしてなかった。申し訳ありません。

401 :
>>400
気にしないー。こんな偶然もあるんだ
ハンスかわいいからいいじゃない

402 :
続・虎の威
コウヤ編完結だよーながかったよー
ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/420.txt
>>401
完全に気を抜いてましたよ……
すまねぇ!

403 :
なんかいっぱい投下きとるー。
乙でござる。
>>398
末永く爆発すればいいと思いますw
>>399、401
一区切りおつかれさまです。
終わりに近付いていくのが嬉しいようなさみしいような。

404 :
大変スレが息してないの!

405 :
ホシュだなー

406 :
どうでも良いけど、ロダが広告書き込みだらけなのは、どうしたもんだろうな。

407 :
虎の威
新章突入だよー
ttp://nkmm-mana.sakura.ne.jp/clip/img/424.txt
ロダの広告はあれだ。
あれがあると「おまえ連続投稿するんじゃねーよ」って言われなくてすむから、
あると逆に助かるデス。

408 :
まだ読んでないけど、投下乙!
だけど、超絶過疎スレなんだから、直接投下べったり行っちゃいなYO!

409 :
>>407
やっと時間が出来たんで読了。未読分を読破しました。
第2世代、第3世代のヒトの扱いって微妙ですよねぇ
続きに期待します。

410 :
アップローダー掃除してあるね
ご苦労様です>管理の人

411 :
書き手にまわってみたいけど、世界観の情報量とルール把握しきれない
+ここ数年文を書いてない+恥ずかしくてほんのりエロしか書けないから
ここの書き手さん達をすごい尊敬してるよ。これからも応援してます!

412 :
避難所に虎の続き来てるよー来てるよー来てるよー(大事なk(ry)
>>411
気持ちは分かる。好き勝手絶頂やるには設定がザル過ぎるからw
まぁ、小さな恋の物語みたいなのやってれば良いんじゃね?
書き手側デビュー待ってるよん♪

413 :
ちょっとスイマセンが。
猫耳少女と召使いの物語 まとめwiki (各作の人物紹介・世界観設定その他)
 ttp://nekopri.s12.dxbeat.com/

ここのデータ持ってる方。居ませんでしょうか?
自分が昔書いた分の資料を探しているんです。

414 :
そこのデータは、新保管庫の用語資料集、作品別設定資料集に移動してくれた有志がいたと思うんだけど、
そっちにないかい?

415 :
某スレでこちむいが話題になってwikiの続きないのかって意見があったもんで
ちょっと見てみたが、全然wiki収録されてないのな
特にロダうpのやつはもうすでに流れてどうしようもなくなってるみたいだけど
誰かデータもってたりしない?
あと虎の威、鋼の山脈とかすごい量だけど
章タイトルや番号ついてないからうpされてるのが何話でどういう順番なのかよくわかんない

416 :
作者さんが挙げてくれるのを待つべきか…

417 :
こちむいに限れば、
ネタっぽいこれ  前回日の目を見なかった召使い増殖計画 ファイルNo.146 2009年8月23日DL
以外は全部収録されてるんじゃないの?
こっそりアップローダに上げられてたとしたら分かりませんけど

418 :
>>417
話題になったのはこちむい世界シェアワールドであってこちむいそのものじゃない
言い方悪かったわ、すまん
続きドコーって言われてたのは夢日記な
wikiでとりあえず夢日記、シー・ユー・レイター・アリゲイター、
虎の威、わるいひと、僕の奴隷は愚鈍で困るは更新しておいた
鋼の山脈は6章のタイトルがわからなくてページつくれないという罠が
まだ更新されてないの残ってるけどさすがに今までwiki編集やってて疲れたから終わりにするわ
wikiは誰でも編集できるから残り誰か頼んだ

419 :
更新乙!
そう言えば全開のwiki大更新で夢日記が更新されなかったのって何でだっけ?
他のが更新されてるのに不思議だったんだけど。
wikiの中の人と夢日記の作者さんとの間でイザコザでもあったのかとゲスパーしてた。

420 :
>>418
参考までにどこのスレか教えてくれると凄く嬉しい。

421 :
>>420
ここ
【投稿サイト】小説家になろう594【PC・携帯対応】
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/bookall/1375532092/

422 :
ありがとう。今全部読んできた。
あのスレは勢いありすぎて普段全く読んでなかったんだ。
勢いが1000に届くとか凄すぎて、どこの実況ですか?という感じw
今日はなんか良い日でした。ちょっとほっこりしました。

423 :
>>419
遅レスになったが、たまにwikiに保管してたもんですが。
作者さんの中にはwikiに保管する時に修正やら訂正したりするから保管は自分でやるよって人がいましてな。
夢日記の人も「自分で保管する」って宣言してた人だったからやんなかっただけで、
イザコザがあった訳じゃないですよ。
ついでに、wikiはいじろうと思えば誰でもいじれるんで、
登場人物とかあらすじが物足りないと思ったらやりたいと思った人が追加も出来るよ。

424 :
現金だけど自分の話が覚えてもらえててうれしかった。ありがとう。
次に来るときはネタ持って来れれば幸い……

425 :
アップローダーの業者何とかならないのかなぁ

426 :
はー
もふもふでころころのショタ♂ちゃんと
おっとりけいヒト奴隷ちゃんのほのぼのらぶらぶ
ちょっぴりえっちな小話てきなのよみたいよ

427 :
ところで現在、全ての規制が解除中らしいけど、万年規制中な諸兄らは、
是非この機会に記念真喜子していったら良いと思いまするw

428 :
しっぽがふさふさのご主人さまに思い切りもふもふして怒られたい

429 :
続き書きたいけどもうちょっとまってくれな記念真紀子

430 :
まだスマホで書けるかな?
テスト!

431 :
なるほど。四人か
うち書き手が一人か
厳しいたたかいになりそうだ

432 :
ホシュるのをやめない!

433 :
ムーンライトにこちむいワールドのssが投稿されてる。

434 :
ほんとだ
しかも日間ランキング上がってるじゃん

435 :
海外サバでこっちには書き込めないんだそうな
まあムーンライトは18禁サイトだし
これでスレが賑わったらなおよし

436 :
真夏の日の話途中まで書いてるけどもう夏すぎてしまったし

437 :
今読んできた。良いね!でも、これはまとめには載せられないよね。
こちむい世界の拡大進出は良いんだけど、
本スレやロダではなく、なろうを選択する時代が来たか。

438 :
なろうとかムーンライトとかを投稿先に選ぶ場合のルール作りした方が早い気がする。
こちむいタグ推奨とか。

439 :
客寄せパンダ的な意味で自分もなんか投稿したくなってくるな
*本スレこちらです*っつって
しかしムーンは女性向け、ノクタは男性向けか・・・

440 :
ムーンライトに投下した人は100年くらい前の設定らしいけど、やっぱ気を使ってらっしゃるのでしょうね。

441 :
ムーンライトとノクターンの線引きが良くわからない。
何がどう違うの?

442 :
逆ハーやアッーの女性向けがムーンライト、
ハーレムとかの男性向けがノクタ、と把握してみた。

443 :
今北産業w
ムーンライトのってこれ?
中古奴隷とドSなご主人様
ttp://novel18.syosetu.com/n4215bu/

444 :
ムーンライトで気づいて久々にここを覗いた
ヒトメス性奴隷の描写もきついけど良かった
今との差が際だつというか

445 :
>>443
それそれ
いかにもな待遇だった中古ヒトメス奴隷の話でいいね
だいたい他の話の100年ほど前の犬国の話って書いてあるけど
この話のご主人様のほうの特殊性の研究からジークみたいなのが作られたのかな

446 :
新規書き手が増えるとうれしいけど、設定がいろいろあって敷居が高くなってるかもね
以前なろうで女の子が動物の国に落っこちて溺愛されるシェアワールドが展開されたときに
ここ思い出してモヤモヤしたわ

447 :
設定が色々あるのもそうだけど遊びが多すぎるのも問題だと思うんだ。
まぁ、その辺を味付けの余裕と取るか不安定要素と取るかだけど。
新規の書き手さんにとっては非常に悩ましい問題だと思う。

448 :
エロパロ板自体が過疎ってるし別のツールを使うのはいいと思うけど
なろうの規約的にありなのだろうか……そこが心配だ

449 :
なろうのマニュアル調べてみたけど投稿禁止なのは
特定の団体、個人に対する誹謗中傷
個人情報
犯罪行為の告白や予告
歌詞(自作の歌詞は除きます)
他者の著作物から引用の範囲を超える量の文章を使用した作品
二次創作ガイドラインに反している作品
だそうで、なろうにこちむい作品を投稿することは問題ないと思われ。
ただ、ここでなろうに投稿されたこちむい作品を語るのはどうなんだ?
逆になろうからここへの誘導はアリ?

450 :
こちむいに関係してればここでなろうの作品語るのはOK
なろうの作品のスレも2ch内にたくさんあるしね
宣伝もamazonリンクとかやりだしたら怒られるけど
自サイトやおすすめの作品の話するぶんにはOKだからここへの誘導もありのはず

451 :
年がら年中規制規制で書けないって悲鳴が上がっていたし、なろうとかに連載してやるのは良い手かもよ。
長々と連載するのも掲示板って仕組みだと使いにくいし、ロダ投下するくらいならなろう利用はスマートじゃないかと。
いっそ、なろうの方にユーザーグループ作る位で移住も視野に入れた方が良いかも。
なんせ規制で書けないってのが一番辛いしね。

452 :
なろうはエロおkなん?

453 :
>>452
エロはなろうの一部のノクターン(男性向けエロ)かムーンライト(女性向けエロ)

454 :
私が気にしてたのは二次創作禁止の部分
このスレはそもそもこちむいシリーズの派生みたいなものだから
そこ突っ込まれると削除されちゃうんじゃないか?と思って。
なろうは二次創作にすごく厳しいし……
別の作品の固有名詞をちょっと使っただけで消されてたの見たことあったから
気になったんだよね

455 :
とりあえず投稿してみて駄目だったらごめんなさいでいいんじゃね

456 :
なろうの二次についてはここに書いてある
ttp://syosetu.com/site/nizi/
これ読んだ限り、非商業が原作の場合は通報→即削除じゃなくて、
なろう運営が確認取りに行くシステムみたい
検索してみたら、なろうの外部で企画したシェアワールドの作品
結構あったから行けると思う
二次創作タグもついてなかったし

457 :
つまり、こちむいタグつけて、尚且つシェアワールドタグもつけてやれば完璧だね。
よし、移住の準備するか!
ついでに改訂版にしちゃおうかなぁw

458 :
移住はいいが、あくまで本元はこっちってのを忘れないようになー
まぁ、感想と投下でまたにぎやかになってくれればいうことはないんだけど

459 :
いつも人いないはずなのにお前らどっから沸いたんだw

460 :
ほんとだよwww
静観しすぎだろうwww

461 :2013/10/01
静かな沼の底にだって魚は泳いでるんだぜ!
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