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2013年01月エロパロ580: 【水木総合】鬼太郎・三平・悪魔くん【12怪】 (422) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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【水木総合】鬼太郎・三平・悪魔くん【12怪】


1 :2011/07/16 〜 最終レス :2012/12/25
水木作品ならば何でも可。御大見習ってマターリマターリ。SS・イラストよろず投稿千客万来。
猫娘・ネコ娘・ねこ娘から鳥乙女幽子魔女花子、水木ヒロインなら何でも来い。
原作からアニメまで灰になるまで萌えやがってくだちい。
職人様随時募集中。
●【水木総合】鬼太郎・三平・悪魔くん【11怪】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1261805011/l50
●ねこ娘萌えろパロ倉庫
 保管庫:ttp://s1.etowns.slyip.net/~gegege/
 避難所:ttp://jbbs.livedoor.jp/anime/1294/
●専用ブラウザで快適に!(鯖の負担軽減にも役立ちます)
─2ちゃんねるブラウザの比較表(仮仮仮仮)─
ttp://www.geocities.jp/browser_2ch/index.htm
※ SSに関しては>>4参照。読み手も書き手も一度は目を通すべし。
  次スレは、980辺りか500KB使い切る前に検討を

2 :
●過去スレ
【水木総合】鬼太郎・三平・悪魔くん【10怪】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1209629758/
【水木総合】鬼太郎・三平・悪魔くん【9怪】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192368333/
【水木総合】鬼太郎・三平・悪魔くん【8怪】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1185371959/
【水木総合】鬼太郎・三平・悪魔くん【7怪】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1178898637/
【水木総合】鬼太郎・三平・悪魔くん【6怪】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1121708856/
【水木総合】鬼太郎・三平・悪魔くん【5.2怪】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1095569823/
五代目スレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1095569823/
五代目スレ(dat落ち)
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1094211985/
五代目スレ(dat落ち)
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1094990812/
四代目スレ
ttp://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1078272633/
三代目スレ
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1072185963/
二代目スレ
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1057/10577/1057743802.html
初期スレ
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1029/10299/1029935643.html
  半角二次元板の水木スレはこちら
ネコ娘とゲゲゲの鬼太郎_20
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1274691240/l50
★ スレ違い?とオモタあなたはこちらへドゾー
【朝ドラ】ゲゲゲの女房でエロパロ4【昭和のかほり】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1303995098/l50
ゲゲゲの女房で801
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/801/1278862104/l50
鬼太郎で801 仲間2人目
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/801/1229612720/l50
【我は求め】悪魔くんで801 4【訴えたり】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/801/1245681908/l50

3 :
●関連スレ
水木しげる その17
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/rcomic/1304948896/l50
水木しげる その 13
http://changi.2ch.net/test/read.cgi/comic/1217954674/l50
墓場鬼太郎 第20夜
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/anime2/1218045293/l50
ゲゲゲの鬼太郎 1期・2期 限定スレ
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/ranime/1221642928/l50
ゲゲゲの鬼太郎3期限定スレ オカリナ5曲目
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/ranime/1289217668/l50
ゲゲゲの鬼太郎第4シリーズ Part.8
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/ranimeh/1246612521/l50
第五期 ゲゲゲの鬼太郎 茶碗風呂68杯目
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/anime2/1308430603/l50
【照魔鏡】悪魔くん・第12+4使徒【えいっ!】
http://yuzuru.2ch.net/test/read.cgi/ranimeh/1285858154/l50
その他はこちらで検索可能
http://find.2ch.net/
水木プロ公式「げげげ通信」
http://www.mizukipro.com/
水木しげるの妖怪ワールド
http://www.japro.com/mizuki/
『怪』 世界妖怪協会
http://www.kwai.org/
映画「ゲゲゲの鬼太郎」公式HP
http://www.gegege.jp/
ゲゲゲの鬼太郎 DVD-BOX オフィシャル・サイト
http://www.kitaro-dvd.com/

4 :
【SS投稿要項】
 ・投稿前の1レス分にカプ名・出典(原作・またはアニメ何期等)・作品傾向・注意等を明記。
  ※陵辱、鬼畜ネタ等読み手を選ぶネタは、読み手書き手両方のために必須。
 ・名前欄にカプ名または作品名と作者名を「カプ名または作品名@作者名」の形で記入。
  ※読み手と倉庫番の人に優しくいきましょう。
 ・SS完結時には終了を示す表示(【終】【完】等)をつけるか、SS後のレスで終了宣言を。
  ※次の投下者が目星を付けやすくする為。
 ・人生はどこまでも苦戦だよ(投下しても常に誉められるとは限らない)
 ・不明点は過去スレ読んで空気嫁。
 ・言うこと聞かない悪い子は夜中迎えに来るんだよ。

【住人注意事項】
 ・荒らし、煽りはスルー推奨。釣りに引っかかるのも荒らしです。
 ※「●●だから投下しません」「○○期マダー」なども立派な荒らし、釣りです。
 ・自分の萌えポイントに入らない話には文句を言わないでスルーかNGID推奨。
 ・自分の嫌いなキャラの絡みがあってもケンカ腰にならない。
 ・個人サイトのURLを張らない。h抜きは言い訳にならない。
 ・書き手にクレクレ騒がない。書き手は妖怪じゃないので試験も学校も仕事もあります。
 ・数字ネタは数字板へ。棲み分け必須。

5 :
新スレおめでとうー
埋めにコネタ投下します。
三期キタネコのエッチを見てしまったユメコちゃん一人称(ティーンズ雑誌投稿風)
ドキドキ♥友達のエッチ♥を見ちゃったんです
ダメな人はドキドキ♥ でNGしてください。

6 :
ドキドキ♥友達のエッチ♥を見ちゃったんです
初めての投稿です。お友達のエッチを見ちゃいました。
この間、友達の家へ遊びに行ったら、窓が閉まっていたので、
留守なのかしらと思ったけれど、何か変な声がしたんです。
何だか気になってそっと覗いてみると、友達の鬼太郎さんとネコ娘さんが
裸で抱き合っているのを見て、本当にビックリしました。
鬼太郎さんとネコ娘さんは幼なじみで仲良しだけど、そういう関係だとは知らなくて…
鬼太郎さんに憧れていたのでちょっぴりショックです。
でも私、エッチを見るのなんて初めてで、つい見入っていると、
鬼太郎さんの膝の上にネコ娘さんが座って抱き合ってキスしたりしていたので
『エッチってこうするのね』と思っていたら、
寝転んだ鬼太郎さんの上でネコ娘さんが動く格好になって…

男の人のがあんな形に大きくなって身体の中にみんな入るなんて
私もう本当に驚きました。
学校の保険の授業で勉強したりしていたので、
全然知らないというわけじゃないと思っていたんですが…
見るのは全然違っていて、
ネコ娘さんが苦しそうにしはじめたので今度は鬼太郎さんが上になって、
ネコ娘さんが悲鳴みたいな声を上げているのに構わずに激しく動いていくんです、
ちょっぴりエッチが怖くなっちゃいました。
でも、最後は名前を呼んで抱き合って、キスしたりしていたので、やっぱり気持ちがいいのかしら。
まだ、ちょっぴりエッチはこわいけど、いつか素敵なユメコだけの王子様が現れたら
エッチにもチャレンジしたいわ♥

               東京都 ユメコ さんからのおたより

7 :
以上です。文字コードがトリップ化してしまいました。
新スレも賑わうといいですね。

8 :
   ,〉`n´〈、   
  く〃´  ̄`ヽ .,.' ´ ̄ `ヽ  
  .i 〈从ハ从〉 {.!/.i人,从!〉       ニャ!
   ヾ(リ ゚ ヮ゚ノ ヘ,!リ(‘_,ヾソ   >>1乙<
   と))芥))⊃ /jミj_:iミi}        です。
    く,__〉  G[_r__j          
    ヒ!ヒ!     l.vjvj
           .TTTT

9 :
いちおつ

10 :
ネコ娘
身長 / 152cm・体重 / 45kg
スリーサイズ / バスト80cm(Cカップ)・ウエスト54cm・ヒップ83cm
(アニメ「ゲゲゲの鬼太郎」三期)
■Q&A
Q、パンツ先生とは誰ですか?
A、KAZUHA ROOMでググってください。
Q、ぬこの画像(H含む)が見たいのですが?
A、上記>>2の「ネコ娘とゲゲゲの鬼太郎_20 (半角二次元板)」を参照にしてください。
Q、時々出てくるラクシャサってなんの事ですか?
A、四期第89話に出てくるインドの妖怪です。
Q、そのラクシャサがなぜこのスレの話題に?
A、猫娘がラクシャサの妖術で大人の美女の姿になった事があるからです。
倉庫1−215のリレーねこ娘陵辱もの/三期
一人で海に遊びに来たネコ娘(赤ビキニ・ハイレグ)が人魚の兄弟に 散々弄ばれて陵辱される。
(鬼太郎は未登場。 ユメ子の所に遊びに行っていて、一人で海に来たため)
Q、水着は人魚の兄弟に盗まれたんですか?
A、海中でひっぺがされてます(その後はどうなったか不明)。
Q、「人魚」という事は痴漢行為だけですね(挿入なんてできないし)?
A、兄は人化して挿入有り。弟は痴漢のみ
Q、兄弟ってことは、交代で長時間陵辱されたんですか?
A、上と下の同時攻撃だが具体的には不詳
Q、鬼太郎助けに来ないってことは、最後まで犯された?
A、最後までヤられちゃいましたが、一応意外なフォローあり


11 :
せっかくだけど人魚はもういいから。
前スレも前半で3ネコの話ばかりしたがる人のせいで
ほかのネコやほかのキャラの話がしにくい雰囲気に
なったから、3ネコの話ばかりするのは勘弁な。

12 :
同意
だけどまあそのためにこのテンプレあってもいいのかもな
また騒ぎだしたら>10嫁で終了

13 :
>>11-12
陵辱、鬼畜ネタは基本好きじゃないので過去ログもその系統はあまり読んだことない
読むのにものすごく自分的に勇気がいるから、大抵は見かけたら飛ばしてた
やっぱキタネコアマアマかラブラブが1番で、そのシチュでネコのカラダの描写をエロく描かれてたら最高っす
ただ、テンプレで3ネコのスリーサイズも知ったから
その人魚のもネコのカラダの描写をエロく描かれてるのかどうかだけはちょっと気になりだした
想像以上に鬼畜っぷりが凄くて後味悪くなるのなら読みたくないし…保管庫の閲覧を迷うな
この点どうっすか?


14 :
>13
自分は陵辱はあんまり…だけど、好奇心が先に立つタイプなので読んだけど、ネコがかわいそうでならなかったなあ。
作品的にはフォローはあるけど、ネコは知らないし、ネコの気が晴れるものなのかどうか。
文体は萌えエロというよりもうちょっとねちこい大人向け週刊誌エロ風味だったような気がする、
だいぶ前に一度読んだきりなので曖昧すまん。

それより、ネコのカラダ描写をエロく書いて欲しいというの、どうエロイのがいいのか詳しく!

15 :
また3ネコ単体エロ厨房が・・・
夏休みだなあ

16 :
前スレ819です(以後11-819)
雛祭り送り狼ネタ3期キタネコの2ラウンド目を投下します。
3期キタネコ イチャイチャ 濡れ場あり 風呂なし です、ダメな人はトリップでNGしてください。

3期でスマンが世代なので仕方ない、それでは、よろししく。

17 :
※※※
猫の爪のような三日月も沈んだ夜半過ぎ、ネコ娘はふと目を覚ました、
隣では鬼太郎が大の字になって寝息を立てている。
ネコ娘の頭は鬼太郎の片腕の上に乗っていて、腕枕されてるんだと思うと、
こそばゆい幸せな気持ちが湧いてくる。
「うふふ」
寄り添った鬼太郎の顔を覗き込み、鬼太郎も幸せそうな顔で眠っているのが
愛おしくてほっぺたにそっとキスをする。
そのまま鬼太郎を起こさないように静かに布団を抜けだすと、今度はちゃんと立ち上がれた、
ホッとした気分で襦袢の合わせを整えて、水でも飲んでこようとそっと襖を開ける。
足音を立てずに台所へ向かって歩いてゆくと、茶の間の衣紋掛けに掛かった晴れ着が目に入り、
床に目を落とすと座布団が落ちていて、鬼太郎の服が周囲に脱ぎ散らかされている。

忘れていたという訳ではないが、夕べのことが生々しく思い出されて恥ずかしい。
鬼太郎に引き倒された時にはびっくりしたけれど、思い返せば送ってもらって、
家に上げて、おまけに晴れ着は自分で脱いで見せたのだ、自分の振る舞いは
無防備どころか誘っているのも同然だったと、顔から火が出そうなのをごまかすように
散らかった服を拾い集めてたたみ、水を飲んで帰ろうと襖の奥へ目を向けると、
暗闇の中からひとつ目がこちらを見つめていた。

「きたろ」ネコ娘が声は上げずに唇の動きだけで呼びかけると、答えるように瞬きする。
せっかく眠っていたのに起こしてしまったと、申し訳ない気持ちで寝床へ歩み寄る。

18 :

「ごめんね、起こしちゃった?」
「いいや、ちょうど目が覚めたんだよ」
「鬼太郎もお水、飲む?」
「今はいいや」
鬼太郎が布団の端を上げて作ってくれた空間へ潜り込み、気恥ずかしいけれど
今日はもう仕方ない、と観念したような気持ちで横になる。
いつも鬼太郎のそばに寄り添っていたい、と思うのに、どうしてこういう
状況になると恥ずかしいと思うのか、と考えるが、答えはネコ娘にも判らない。
布団の中で落ち着きどころを探して襦袢の裾を整えながら動いていると、
布団の端を持ち上げていた鬼太郎の手がネコ娘を捉え、あっと思ったときには
抱きかかえられて背中に鬼太郎が密着していた。
「冷えちゃうよ」
言葉とは裏腹に鬼太郎の声には熱があり、鬼太郎の手も、体もネコ娘より暖かかった。
鬼太郎の手がネコ娘の体を確かめるように触れてきて、
お尻には熱を持ったものが当たっている。
ネコ娘は自分の体も熱を帯びてゆくのを感じながら、ただ頷いて鬼太郎に体を預けた。


19 :
※※※
寝床へ戻ってきたネコ娘の体は、夜の空気を浴びてひやりとしていたが、
抱き寄せて触れるうちに鬼太郎に馴染むように暖かくなってきて、
何だという訳ではないがそれに安心感を覚える。
体を預けてきたネコ娘は、暖かくて柔らかくて幸せな手触りで、
ただこのまま可愛がってやればいいと分かっているはずなのに
満ち足りた気持ちで眠っていたはずなのにうそ寒さに目を覚まし、
隣のネコ娘を見つけられなかった瞬間の肝が冷えるような気持ちが
かすかに腹の底にわだかまっていて、益体もない事を確かめたくなってしまう。
後ろから足を絡め、合わせから手を差し入れてうなじに唇を寄せると、
捕らえられているような格好なのにネコ娘は色めいた吐息をひとつ漏らした。

それに背を押されるように乳房をまさぐり、下腹を撫ぜると段々と吐息に
熱が篭もり、喘ぎの体をなしてくる。
寄せていた唇でうなじを啄むと、きゃ、とも、にゃ、ともつかない声が上がった。
普段は全く当たり前のものとして気にしたことなどないのに、ネコ娘の猫の性が
どのぐらい彼女に影響を及ぼすものなのかが気になって仕方がない。
「ねえネコ娘」指で秘所をなぞって呼びかける。
「夕べずいぶん気持よさそうだったけど、あれは何がそんなに気持ちよかったんだい」
マタタビで酔ってたから?それともすごくいいところがあったのかい? と
うなじから肩にかけて吸い痕をつけ、ぬかるんだ場所を差し入れた指でなぞりながら問いかける。
ネコ娘は腕の中で身もだえして吐息をこぼし、鬼太郎の胸に体を押し付けてきた、
「鬼太郎…鬼太郎が気持ちいいの……」

確かにマタタビに酔ってはいたけれど、こんなにも身も心も溶けてしまうのは鬼太郎だからだと思う。
恥ずかしいけれども鬼太郎とだから気持ちいい、とネコ娘が伝えると、
「僕のこれが気持ちいいのかい」
襦袢の裾がお尻までまくり上げられて、いきり立った鬼太郎のものがお尻の間に押し当てられる。
そのまま先端を花弁の間へ突き入れられて、ネコ娘はすすり泣くように悦びの声を上げた。

20 :

「ふぁ、あん、あああぁぁ―……」
ちくりちくりとネコ娘の肩口を甘噛みしていた鬼太郎が思い切ったように後ろ首に喰らいつく、
猫に属するものを無力化する急所の一つではあるが、よほど油断しているか、
そうすることを許していなければされることのない行為だ。

あたしはこれを鬼太郎に許している、それはこういう事がしたいってことなのかな、と
ネコ娘はわずかに残った冷静な部分で考えるが、首に噛み付かれて身動きがとれないのに
もっと深いところまで鬼太郎を受け入れようとするようにお尻が突き立てられてしまうのは、
体が燃えるような、逆に消え失せてしまうような気持ちの恥ずかしさで、
そんな考えはあっという間に吹き飛んでしまう。
おまけに鬼太郎の指が繋がった部分を確かめるようにぬるぬるとなぞって
もっと深く繋がろうとするように柔肉を押し開く。
「ひゃぁん、んにゃ、んな…あぁ、鬼太郎、きたろ…全部… きたろうが全部いいの……」
側臥位で動きやすくはないので鬼太郎の動きはゆるゆるとしたものだったが、
それでもネコ娘は翻弄されて熱に浮かされた言葉をつむいで体を震わせ、
鬼太郎がぐん、と突き立てるように腰を使うと手足を硬直させてそのまま昇りつめた。
自身がぷりぷりとしたお尻にぎゅっと挟みこまれ、先端を包み込んだ蜜壺が吸いついてくる刺激を
鬼太郎はぐっと体に力を入れてこらえ、くたん、と脱力して横たわるネコ娘の顔を覗きこむ。

「僕がいいんだ?」
ネコ娘から求められる言葉は気分がよく、もっと聞こうと水を向けるが、
ネコ娘は快楽に潤んだ目を伏せて、赤くなった顔を隠そうとするように肩をすくめる。
逃げられると追いたくなる鬼太郎の性格を知って煽っているのだろうか、という考えが
ちらりと頭をかすめるが、お互いにそんなに器用でもないし、
鬼太郎もそう長いこと考えていられるような状態でもない。
もっと深く、もっとたっぷり可愛がってやろうと繋がったままうつ伏せの体勢で
お尻を上げさせようとしたが、なかなかうまくいかない。

21 :
「んっ、じらさないでくれよ」
「ふぁっ、そんな、こと、しな…あぁっ」
先端に敏感な粘膜をすり立てられてネコ娘の腰も、足もがくがくと震えて力が入らない、
焦れた鬼太郎は一物を抜き出すと、性急にネコ娘をひっくり返し、膝を抱えて足を開かせ、
熱く蕩けてひくつく蜜壺へと自身を埋めてゆく。

「ひぁ、ん、なあぁぁーーーーーーん…」
固く熱いものが狭い道行を押し広げながら進み、気づかぬうちに焦れていた
奥まで満たされる感覚にネコ娘が春の猫のような鳴き声を上げる、
先端が最奥までたどり着き、腰をゆすって根元まで埋め込まれると、
どちらからともなく安堵したような吐息が漏れた。
「あぁ… きたろ……」
ネコ娘が熱っぽく潤んだ目で鬼太郎を見つめ、白い手を差し伸べてくる。
もっと、と求めるように差し出された手を背中にかけさせて、
腕の中に囲い込んだネコ娘を見つめ返して囁く。

「ネコ娘の中、溶けちゃったみたいになってる、気持ちいいのかい?」
問われたネコ娘は快楽に火照った肌をさらに上気させて視線を泳がせるが、
鬼太郎の腕の中に囚われて視線から逃れる術もない、恥じらいに目を伏せ、
ん、と吐息のような声を漏らしながら鬼太郎の肩に額をつけるようにうなづいた。
そのまま背中にかけられた小さな手が迷うように動き、うつむいたままのネコ娘から問いがこぼれる。
「…鬼太郎は、あたしでちゃんと気持ちいい?」
******
今回ここまでです。

22 :
今回ここまでです、続きは明日か、来週中ぐらいには投下したいと思います。
それでは妄想を育てる作業に戻ります。

23 :
>>22
GJです。
>>14
でも、やっぱり何やら後味悪そうなので、その人魚の話は読むのを見合わせようかと思います。
作品的にはフォローあっても、ネコは知らないってのは、
つまりネコが犯られる光景を目撃しても、その場では助けずに、
後で人魚に制裁を加えたってイメージを感じましたから・・・
(ネコが人魚に何故狙われたのか、どの程度まで襲われたのか、読んでないからイマイチ見当が付きにくいですけどね)

ネコのカラダ描写をエロく書いてって言うのは、
例えば3ネコなら、スリーサイスに見合った体の胸とか尻とかの様子を
漂う色気がよく判るように描写されてたかってことです。
4ねこだったら鬼太郎に衣服を剥がされて露になった際に、その肢体の描写が甘くエロチックに詳細を描かれてます。
(読んでる側に興奮を高めるのが、皆さん上手いですよね)
もっとも相手が鬼太郎じゃないので、愛撫されたわけではないんでしょうけどね。

24 :
>>14
お礼を申し上げてなかったですね
本当にありがとうございました

25 :
>>16からの続きを投下します。
3期キタネコ イチャイチャ 濡れ場あり  ダメな人はトリップでNGしてください。
前スレに投稿した冒頭からカウントしたら1万4千文字を超えていました、長いのに読んでくれた人ありがとうございます。

26 :
おずおずと顔を上げたネコ娘に見られたと思った瞬間、顔が熱くなるのを感じる。
事これに至っているのにどうしてネコ娘が恥ずかしがるのか、鬼太郎には
よく分からなかったのだが、今なら少しは理解できる気がする。
赤くなった顔を隠すようにネコ娘を抱き包み、上ずった声で囁き返す。
「いいよ」「君がいいならもっとさ」
恥ずかしさの意趣返しのように一つ腰を使ってやって答えると、
ネコ娘は喘ぎ声のように鬼太郎の名を呼び、
「ほんと……?」とかすかに戸惑いながらも喜びの色のある声をあげる。
鬼太郎自身を呑み込んだ蜜壺がきゅんと絞れ、熱く柔らかな体に抱き返されて
鬼太郎の胸板に格別柔らかいふたつのおっぱいが押し付けられる。
出てしまいそう、出したい、ネコ娘を味わいたい、という衝動が鬼太郎を襲い、
とてもじっとしていられなくなって律動を開始する。

大きく引かれた男根に絡みつく内壁をすり立てられ、入り口をカリ首が刺激しながら
恥骨同士が打ちあうまで突かれて潤んでいたネコ目から歓喜の涙がぼろぼろと零れ落ちる。
獣のようにネコ娘を押さえこんで、めちゃくちゃに突き荒らしているのにネコ娘は吐息の合間に
鬼太郎の名を呼び、熱にうかされたように「いい」とか「好き」と繰り返す、
それを聞きながらネコ娘の肌身を味わううちに、体の内へどんどんと熱が蓄積され、ついには溢れ出そうとする。
「ああっ、ネコ娘、出るっッ」
「きたろ、んにゃぁ、来て… きてぇっ」
最奥へ突きつけられた先端から熱い精が激しく注がれて、ネコ娘も鬼太郎にしっかと抱きついたまま硬直する。
ネコ娘の中へ溢れかえるほど注がれた精をこぼすまいとするように内壁が別の生き物のように
うごめいて吸いつき、残液まで搾り取られてフハッと息をもらしてネコ娘の身体の上で脱力する。
間近で目を見交わしていると、蕩けた目付きのネコ娘が鬼太郎の呼吸の合間に啄むように口づけてきて、
上も下も吸い付かれる感覚にネコ娘の中でむくむくと復活してくる。ちょいと動いて存在を主張すると、
余韻に浸っていたネコ娘が小さく声を上げ、咎めるように見上げてきたが、
「仕方ないよ、ネコ娘が気持ちいいんだ」
とうそぶいて、三たび快楽の波へと身を投じた。


27 :
※※※※
近ごろ春めいてきたからなのか、それとも漏れ聞こえる声に触発されたのだろうか、
遠くに猫たちの恋の声が聞こえる。
ネコ娘は度重なる情交に疲れたのか大人しく鬼太郎の腕の中でまどろんでいる。
大分昔、春先にどこかへ行ってしまった猫のことをネコ娘に尋ねると、
伴侶や新天地を求めて旅立つのだと教えられたことがあった。
ネコ娘にもそんな衝動があるのかと思うと、
かすかに胸の奥底が灼かれるような気持ちがするのを感じるが、
こうして情を深めていればどこかへ行きはしないだろう…と、
猫の声を聞きながら脳裏に浮かんだ事柄を持て余すように考える。

明日の朝は風呂を沸かして……父さんの帰りも朝になるだろうけれど、
なるべく遅いとありがたい……などと考えながら、鬼太郎も目を閉じた。

**********
以上です、お初とか季節ネタとか…また別ネタが書けたら投下します。

28 :
>>17-27 GJ!
職人様も鬼太郎&ネコ娘もお疲れさまでした
3期に珍しいすれ違い要素の少ないイチャイチャ
堪能しました。
鬼太郎が、ネコ娘はネコだからふいっとどっか行っちゃうかも
とか腹の底で不安というあたりが萌えました。
季節ネタやお初ネタも楽しみに正座してお待ちしております。

29 :
>>17-27 改めてGJ!!
過去ログ人魚の話の閲覧を断念した際に素晴らしいSSで癒されました

30 :
折角、◆F/SJSONz34bK氏がSS投下してくれたのに、
コテつけてまでいい加減しつこい
このスレは発生してから漸く12スレ目を迎えたばかりなんだからさ
テンプレも読めないクレ厨は初期スレから全部読むぐらいしろよ

31 :
>>30で、いきなり非難するレスが出現したぞ

32 :
>>31
ここ大人板だから、黙って呆れてる人はいるかもよ。
3ネコには以前からちょっとズレた粘着がいて
2回も専スレ立てて、結局おねだりしか集まらなくて
2回ともあっけなく落ちたって実績があるからね。
少なくとも人魚がどうのはこれ以上蒸し返さないでほしいし
日記みたいな書き込みも勘弁してほしい。
前スレみたいに雑談から神降臨て流れは楽しめたし、
あんなふうに共有できるネタ振りならいいけどさ。

33 :
人魚の話なんか蒸し返そうがどうしようが関心ないけど
ズレた粘着な人らは3ネコにどういう魅力を感じてんだろう
ってのは時々思うね。

34 :
前スレラストあたりに見掛けた2ネコ浴衣美人ネタ
ほかのネコたちだったらどんな感じかな。

35 :
5ネコは今風なのを自分で見繕ってそう。
3、4ネコは砂かけみたいな年寄りの見立てで
案外古典的な紺地に牡丹とか海老茶の麻の葉とか
なのがちょっぴり不満。
だけど甚平さん着た鬼太郎ズと連れだって祭りやら
花火やらに行くんじゃね?

36 :
>>33
4猫は花火とか金魚とかの可愛い柄&金魚帯で鬼太郎がにこにこ見守るのは嬉しいけどちょっと不満…というのはどうだろう。
5猫は今風のギャル浴衣が似合いそう、大張り切りで着てくるんだ、鬼太郎はだれてるけど。
3猫も張り切って来そうだけど、5猫よりは地味…というか可愛い古典柄なイメージかなあ。
3鬼にはなんとなく着物好きだろうお前!というイメージがあるけど、他の鬼太郎はどうかな。

37 :
>>36 お人形さんみたいに可愛らしい4ネコだね
5ネコは今風のをケバくならないように着こなしていそうだ
3ネコは白地に赤でトンボとかも似合いそう。

38 :
>>33
一言で言えば性的魅力っぽいけど、具体的なイメージはどうなんかね?
>>34
4ねこは浴衣美人って感じはしないけど、可愛く着こなすんじゃないかな?
他のねこズはやっぱ浴衣美人かな

39 :
で、そんな自分のネコ娘の艷姿を見た鬼太郎くんたちの一言。
2「うわあ!きれいだよネコちゃん」
(無邪気を装いつつ心はアフター花火大会へ)
3「その浴衣自分で縫ったのかい?」
(きれいだよとか似合うよとか、なんで言えないのかなあ僕)
4「今日は一段と可愛いね」
(本人以外皆赤面)
5「やあ、ネコ娘。花火見に行くのかい。
うちは父さんが・・・だから留守番してるよ」
(もう少し気のきいたこと言わんか)

40 :
浴衣いいねいいね!
悪魔くん組では幽子は肩上げありの子供浴衣だけど柄や着こなしはオトナっぽいイメージ、
鳥乙女は翼があるから残念ながら浴衣地ドレスが限界かなあ。
キタネコ各期それぞれもいいよね!
雛祭り送り狼ネタの間詰に投下した その頃の○期ネタが出てきたのでエロくないけど投下しておきます。
ダメな人はNGスルーよろしく

※※※
アマビエとかわうそによる その頃の五期
アマビエ「閃いたよ! 猫娘にカニバサミされて、鬼太郎が悶絶するよ!」
かわうそ「それってピンチなのかあ?」
***エロいのかエロくないのかは ご想像にお任せします***
その頃の4期
「ねこ娘、起きて」
(そっと揺すると、むにゃむにゃと反応するが、起きない)
「起きないといたずらしちゃうよ」
「んにゃ…」
(寝ぼけた目がちょっとだけ開いて、ぎゅっと抱きつかれる)
それは鬼太郎はそんなことしないよ、と信頼されているようで……
かといって離れることも出来ず、鬼太郎はじっと時が過ぎるのを待った。
*****おしまい*****

41 :
>>40
乙です。
>>37
3猫の白地にとんぼの浴衣は本編牛鬼の回で着てたよね。
3猫はほかに妖怪反物のラストでも浴衣を着てたけど、4猫や5猫は浴衣の回ってあったっけ?

42 :
>>40
乙です
>>41
5猫は初期の花火大会で浴衣着てました
>>38
4猫は浴衣着たことないけど、確かに可愛く着こなして
「きたろぉ〜っ」って軽快にはしゃぎそうな感じがしますね
3猫の性的魅力を具体的にイメージってのは説明が難しいですね

43 :
>>40 乙です。
アマビエとかわうそがいい味出してます。
ピンチだなあ、カニばさみだけに。
どのネコもちゃんとエスコートがついてないと
人拐いに狙われそうなくらい可愛いね

44 :
そのエスコートが最強の鬼だったり
送り狼だったりするからなあ。
保管庫にも人間の街の祭に出掛けた
ねこ娘を襲いかけた不埒者に
鬼太郎がお仕置きをする話があったよね。

45 :
>>44
あの話は作者様が分割して投下されてたけど
ねこ娘が襲われる件はかなり際どいエロチックな台詞が不埒者から出てたなあ。
鬼太郎がお仕置きに駆け付けなかったらどうなっていたことか・・・・
でも、ねこ娘が可愛い女の子で、お色気もちゃんともった体であることを
自然に証明されてたのは、書き手様の描写が見事だったってことですな。

46 :
過去ログ読んできたけど、5ネコだけは鬼太郎×より蒼坊主×が多かったりするね

47 :
他の猫娘と違って5猫は蒼坊とか黒鴉とかいろいろありだな

48 :
3猫も5猫とは違う意味でいろいろありだな

49 :
鬼太郎のキャラがシリーズごとにだいぶ違うからね。

50 :
全員基本能力は同じはずだし、3期も幽霊電車とか、妖怪狩りツアーとか術を使う回はあるけど
同じ悪さへお仕置きするんでも
4期は精神的に恐ろしい術
3期は鉄拳制裁
2期は他にもタブーに触れていて鬼太郎もドン引きするぐらいのことが起こる
ようなイメージ

51 :
>>50 激しく同意。
ところでまた保管庫行けなくなってる?

52 :
保管庫、昨日は普通に行けたのに今日はダメだなあ。鯖が調子悪い?
そういや昨日はパンツの日だったのに何もしなかった…

53 :
突然ですが、5期でユメコちゃんみたいによく遊びに来る人間の女の子キャラ登場
→鬼太郎デレデレ→ネコ娘ジェラシーストーム→鬼太郎とネコの濡れ場を目撃する人間の娘
という電波を受信しました!

54 :
すっかり妖怪の季節ですね
えんらえんらの回のパンツ紛失・ユメコちゃんとお買い物 というネタで考えましたがエロコメ未満…というのを投下します。
特に何もありませんがダメな人は「煙羅煙羅パンツ騒動+トリップ」でNGお願いします。
2レスの予定です。

55 :
「いやぁ〜ん、パンツ取られたあ」
煙羅煙羅が引き起こした騒ぎに乗じてネズミ男が盗んだパンツはネコ娘のパンティーだった。
「お気に入りだったのになあ」
パンダの絵がついた可愛いパンティー、ちょっと子どもっぽいかな、と思ったけれど
ユメコちゃんと銭湯に行くにあたって自分に気合を入れるべく一番可愛いのを持ってきたのに……
うつむいてはあ、とため息を付き、なくなってしまったパンティーの行方についてはなるべく考えまいと頭を振る。
どちらにしろノーパンで帰るわけにはいかない、銭湯には突然思い立って来ても大丈夫なように
替えのパンツぐらい売っているけど……
(―可愛くないな……)
おへそまで隠れるなんてことのない白いパンツには機能的にはなんの不満もないけれど……
せっかく屈託なく楽しんでいた気持ちはどこかへ行ってしまって、もう一度ふう、とため息を付いた。

「ネコ娘さあん、元気だしてくださいよぅ」
「ネコ娘さん、また一緒にお出かけしましょうよ、ね、今度はお買い物しましょ」
いつも元気なシーサーが励ましてくれる、ユメコちゃんも沈んだ空気を振り払うように声を掛けてくれて、
ああ、本当にユメコちゃんは優しいな、と暗い気持ちを振り切るように笑って顔を上げた。

※※※※※
騒ぎから数日、煙羅煙羅の騒ぎの解決やら砂掛けと子泣きの熱愛発覚やらに疲れた鬼太郎が自宅で寝そべっていると
はしごを登る軽い足音が聞こえてきた。
「鬼太郎、いる?」
「ネコ娘、どうかしたの」
手提げ袋を持ったネコ娘が顔を出す、何かがあったという様子ではなく機嫌が良さそうだ。

「ユメコちゃんとお買い物行って来たの、楽しかった〜」
鬼太郎にも見せてあげる、と上機嫌で袋の中身をちゃぶ台の上に並べ出す、
並べられたものはどれも女の子好みの可愛らしいもので鬼太郎の興味を惹くものではないけれど、
ネコ娘が楽しそうだから、まあいいかと眠い目を瞬かせながら付き合う。
ふわぁ、とあくびをしてちゃぶ台の上を見渡すと、1つだけ開けられていない紙袋が目について、
何の気なしに「それ何?」と聞いてみた。
「あ、これは駄目、ううん、何でもないの」
慌てて紙袋を手提げに突っ込んで、真っ赤になりながらごまかし笑う、
その反応になんだかわからないが何となく鬼太郎も赤くなって「あ、うん、わかった」と頬を掻いた。

56 :
※※※※※
ネコ娘の家、一人で座るネコ娘の膝の上には紙袋が一つ、鬼太郎の家で開けるわけにはいかなかったあの紙袋だ。
何となく辺りを見回して確認してから封を開ける、中身は下着が一揃い、
ネコ娘の好きなピンク色の地にチョコレート色の水玉模様とレースの縁取りの付いた小さなパンティーと、
おそろいのソフトブラジャー、ユメコちゃんと買い物に行った先で可愛い!と盛り上がってそれぞれ色違いで買ったけれど……
「派手すぎたかなあ……」
水着と違って見せて歩くものでもないからいいじゃない、とも思うけれど、可愛らしいけれどちょっと大人過ぎる気もして……
しばらく考えこんで、とりあえず最初は女の子だけの集まりの時に着ていこう!と決めて、
鬼太郎が気にしないでいてくれるといいな、と思いながらそれをたたんでタンスへしまいこんだ。
*****おしまい 5大ねこむすめ パンツ騒動 へと続かない*****

皆さん、夏の準備で忙しいのかな。

57 :
可愛いw
ほのぼの萌えました。

58 :
http://imepic.jp/20110811/544970

59 :
>>58
なんで目玉の親父バージョンのほうを貼らないんだ。
これは眼球たん(女子)だろ。

60 :
保管庫また行けなくなってる

61 :
乳首親父http://999.shanbara.jp/oppai/html/2011080921282666/

62 :
>>60
保管庫、昨日は駄目だったけど今は見られるよ。
サーバーが不安定なのかもしれないね。

63 :
ひょっとしてまた大規模規制だったりする?
いまんとこ涼しくてありがたいけど、浴衣をきてそれらしい夏の催しってどんなのがあるかなと妄想の足しに書きだしてみる。
七夕・朝顔市・ほおずき市・蛍見物・盆踊り・花火大会  カップルイベント的においしいのはどんなシチュエーションだろう。
海もいいよねえ、5ネコは積極的に海とか行きたがりそう。

64 :
歴代集合で二人三脚スイカ割りなんてのは?

65 :
>>64 それは・・・・・・4期組を除いてみんな見事にコケるんじゃないか

66 :
三部エンディングでは、足首つながってもないのに
互い違いにうさぎ跳びしてただけでもコケたぐらいだしなw

67 :
バトル以外の、スイッチ入ってないときは運動神経いいのか悪いのか
わからん感じだしね。
で、鬼の居ぬ間にとばかりスイカをくすねようとしたネズミ男だけは
ぬかりなくひっぱたいてくれそうだw

68 :
バトル中でも足元が悪くなるとあわあわしてたしなあ。
やる気満々のわりにまっさきに転びそう。
オープニングで自分ちの階段からころげ落ちる松岡鬼太郎も転びそうだけど、ねこ娘が一緒なら大丈夫かな?

69 :
ぬこ娘の危機に際しての松岡の強靭さは異常
目玉親父の危機には精神的にも弱々になるのになw

70 :
>>69
松岡鬼太郎は最強のナイトにして最凶のストーカーだからw
とりあえず揃って蚤の夫婦だから
まず脚の長さがネックだな。
勘のいい2ネコだけは鬼太郎にうまく合わせてくれそうだ。
3期は「行くぞネコ娘!」「オッケー!」
掛け声だけは勇ましく…次の一歩で豪快に撃沈w
5ネコは「ほら、行くわよ鬼太郎!」「うわっ!ちょっと待って」
最初の一歩で鮮やかに転倒w

71 :
ラッキースケベ的な意味で転んだほうがおいしいような気がしてきた!
ネコを巻きおこんで転倒→あらぬところを触ってしまってあわあわする戸田鬼とか
高山鬼の上に乗っかってしまって繰り広げられる5ネコの妄想ワールドとか
偶数組はそんな彼らを尻目に普通にイチャイチャしてそうだ

72 :
なにラッキースケベってw
つまり
むにゅっ!きゃー鬼太郎のエッチ!(真っ赤)
ちっ、違うよ!ごめんよネコ娘(こっちも真っ赤)
みたいなものすごい役得のことだね?

73 :
9/4鬼太郎茶屋
http://blog.hayachinebus.co.jp/

74 :
>>73
かたるくん可愛いな。
一瞬、「かるた」と空目したけどw

75 :
過疎ってるな。残暑見舞いがてら保守しとく。

76 :
以前投下させていただいたものの
エロ無しverでよければ、ネ申待ちの暇つぶしにドゾーつ
第4作:鬼太郎×ねこ娘
「人形の館」
・ 前に投下した「人形の館」 のエロ無しver。
・ エロ補充は過去作品のほうでヨロシク
・ お好みに合わせて◆以下NGワード登録なり、スルーよろしこ
・ 基本はラブラブ&アマンアマン
誤字脱字、おかしな所があってもキニシナイ(゚∀゚)!!


77 :
季節は夏
ねこ娘は鬼太郎に連れられ、ゲゲゲの森ではなく都心へと来ていた。
人が多く集まるところは欲望や憎悪等の負の力が渦巻きやすく、
時には封印した凶事さえも呼び覚ます事がある。
人間界では多くの妖怪が行き場を失いつつあったが、
反面、負の怨念が溜まりやすい場所を好んで集まる悪い妖怪も居る為、
妖怪ポストに届く鬼太郎への手紙は後を絶たない。
二人が珍しく都心を歩いていたのも、
妖怪の起こした事件を解決した帰りだったからだ。
幸い、事件に関しては大惨事を引き起こす前に処置が出来、
仲間の手を煩わせる事無く鬼太郎一人で終結させてきた帰り。
まだ人間界は昼間で、せっかく都心に出てきたのに、
このままゲゲゲの森に帰ってしまうのはもったいないと言う
ねこ娘のウィンドウショッピングに鬼太郎親子は付き合っていた。
大きなガラス窓にディスプレイされている様々なものは、
好奇心旺盛な彼女の興味を引くらしく
目を輝かせて魅入るその姿を、鬼太郎は微笑んで見ていた。
しかし、大概のものは彼らが簡単に手に出来るような代物ではない。
それでもそれぞれが気に入った品が有ったようで、
ねこ娘はハンカチを、
鬼太郎は目玉の親父の入浴剤の入った小さな袋を下げ
ゲゲゲの森へと歩みはじめていた時
一軒のレンガ造りの古い建物の前でねこ娘の足が止まる。
目を奪われたのは、一体のヴィスクドール。
そのあまりの美しさにねこ娘は無性に惹かれた。
否、誰が見ても心惹かれる魔性魅力がその人形にはあった。
鬼太郎とねこ娘が歩いていた通りはギャラリーが建ち並ぶ場所で、
こうしてしばしば個展が行われていた。
今日、ヴィスクドールの個展に遭ったのは偶然か、
それとも出会うべくして出遭ったものだったのか。
此処に立ち寄らなければ彼女はあんなに恐ろしい目に遭わずに済んだのかもしれないが、
結局はこれから起ころうとしている事件には係わる運命だったに違いない。
「ね、鬼太郎…ココ一寸寄ってもいい?」
「―――でも、僕達が入ったらいけないんじゃ…
 人形一体…凄い値段ですよ。父さん?」
「でも、見るだけなら…ね?」
ハンカチの入った小さな袋を片手に、
両手を合わせてお願いのポーズをするねこ娘を前に、
鬼太郎は頭上に居る父の方に視線を向ける。

78 :

「用事も済んだ事だし、かまわんじゃろ…のう?鬼太郎。」
「ええ、僕は父さんさえ良ければ。」
「ホント!親父さん有難う。」
瞳をきらきら輝かせて、足取りも軽くねこ娘はギャラリーへ入っていく。
「ねこ娘も女の子じゃのう…」
「父さん…妖気ではないんですが―――少し嫌な感じがしませんか?」
「わしゃ何も感じないが…」
「いや、僕の気のせいなら良いんです。」
鬼太郎親子も後へ続いて入っていく。
この人形の個展は人気が有るらしく、中には多くの来客が居た。
お金持ちが多いらしく、鬼太郎とねこ娘はやはり場違いなようだった。
そしてもう一人、場違いな男が…
「ちょっと、ねずみ男!アンタこんなところで何してんのよ!!」
「おんや〜?ねこ娘に鬼太郎、
 それに目玉の親父まで、皆お揃いでなんばしよっと?」
「”なんばしよっと?”はこっちの台詞よ!!」
「そうじゃ、ねこ娘の言う通りじゃ。」
「で、お前こそ此処で何してるんだ?ねずみ男。」
「あらら、鬼太郎ちゃんまでずいぶん冷たいお言葉。
 俺ぁね、今ココで働いてんの!」
「お前が?働くのは感心な事だが、ずいぶん場違いじゃぁ無いか?」
「場違いじゃねえよ〜。
 ちゃんと今を時めくカリスマ人形師サリー・サさんに雇われてるんだからさ。」
「サリー・サ?」
「あら、鬼太郎ちゃん知らネェの?」
「あっ、あたし知ってる。
 人形界に突如彗星の如く現れた、美人作家の人よね?」
「ピンポォ〜ン!」
「しかし、よくそんな人が、お前みたいな得体の知れない不潔な男を雇ったのう。」
「不思議よね〜アンタ、なんか企んでるでしょ?」
「っっかー!揃いも揃ってバカにしてもらっちゃぁ困るぜ、まったくよぉ。
 これでもなぁ、俺様は面接でちゃーんと合格してんだ。」
ねずみ男は得意げに背筋をピンと伸ばすと、ビビビンと髭を振るわせた。
実は新聞の記事の欄に妖怪文字で募集がかけられていたのだが、そのことは内緒にしていた。
大金が絡んでいる事も在り、知れれば鬼太郎たちに邪魔されると思ったからだ。
「世の中には変った人もおるもんじゃの。」
「大きなお世話だぜ、親父よぉ。まぁ、分かる人には分かるんだろうね。
 この俺様の優秀さが…ニッシッシッシ!」
顎に手を当て、決めポーズをしたねずみ男はうっしっしと高らかに笑う。
「ねずみ男さん、此方の方達はお知り合い?」
「サリー・サすぁ〜ん〜♥」
突如背後から掛けられた声に、ねずみ男は振り返る。
其処には車椅子に乗った女性の姿が有った。
長袖のワンピースを装い、頭からベールをかぶって、手には手袋をしている。
夏だと言うのに素肌を一切晒そうとしないその出で立ちはどこか異様にも思えた。

79 :

「…この人がサリー・サさん。」
「はじめまして、可愛いお客さんが見えて嬉しいわ。」
「お客だなんてトンでも有馬温泉!今こいつら追い出しますから。」
「追い出すって何よ。あたしは見に来たんだから!」
「寝言は寝てから言えっつの!
 第一おめぇにサリー・サさんの人形は逆立ちしたって手が出ないだろうがよぉ。」
「…それは、そう…だけど。」
「見るぐらいかまわないだろう?ねずみ男。」
鬼太郎は怪訝そうにねずみ男に言葉をかけると、
ねずみ男の後ろに現れた女性に声を掛ける。
「すいません、邪魔はしないので少しだけ見せてもらってもいいですか?」
「ええ、喜んで。ゆっくり見て行って下さいね。」
そう言うと、彼女は車椅子の向きを変え接客に戻っていった。
「サリー・サさんが良いっつうから、いっけどよぉ。邪魔すんじゃねぇぞ。」
「分かってるわよ。」
ねずみ男の言葉にプイッと顔を背けるねこ娘の手を引いて、
展示されている人形を見る。
大人の人間に混じる小さな子供に、周りは特に気にする様子も無く、
鬼太郎はねこ娘と人形を見終えると、そっとギャラリーを後にした。
誰も気が付かなかったであろう帰りを、ただ一人の視線に見送られて。










「あ〜あ、このフード近所のコンビにでも置いてくれないかなぁ…」
猫缶の袋をぶら下げたねこ娘が、ブツブツ文句を言いながら街中を歩いていた。
この猫缶はグルメ嗜好なだけあって大好物の一つなのだが、
ゲゲゲの森からはかなり離れた街中にあるペット専門店でしか扱っていない為、
どうしても食べたいときは、遠出しなければならない。
普段は近所のコンビニにある猫缶でも十分なのだが、
今日はどうしても食べたくなってしまったので、
わざわざ買出しに出てきたと言うわけだ。
勿論、一人で
ねこ娘もそう年中鬼太郎と一緒に居るわけではない。
ねこ娘にはねこ娘の生活時間があるように、
鬼太郎と目玉親父には親子の時間もあるだろうし、
ましてや食料の買出しにつき合わせるなど、出来る筈も無い。

80 :

猫缶だけが目的だったねこ娘は、買い物が終るとそのまま帰路につくことにした。
寄り道するときもあるが、今日は帰りたかった。
街中を抜け、人通りの無い路地へ曲がる。
ゲゲゲの森へ通じるゲゲゲホールをも目指して、誰も居ないと思っていた。
「よぉ!ねこ娘。こんなところで何やってんだ。」
「に゛ゃっ?!」
背後から唐突にかけられた声、ネズミの気配にねこ娘の毛は逆立ち、
口は耳まで裂け爪先を尖らせる。
猫の属性を持つ彼女ならではの変貌を遂げた形相で振り返ると、
ネズミ男はこれまた彼がネズミの属性であるが故の弱みでへたり込んだ。
「ちょ、おれっちだってば!」
「後ろから声をかけるあんたが悪いっ!」
「ぎゃっ!」
ねこ娘は勢いのまま鋭い一撃をネズミ男に浴びせると、一息つき元の顔に戻る。
「アンタこそ、何やってんのよ。
 あ、サリー・サさんのところ、首になったんでしょ?」
「ぶぁ〜かぶる下げてるんじゃねぇぞ、
 今日はそのサリー・サさんからの招待状を届けに着てやったって言うのによぉ。」
「…ホントっ?!」
「サリー・サさんからは”是非”って預かってきたんだがなぁ…どうするかなぁ。」
ねずみ男は引っかかれた頬を摩りながら、
仰々しく懐から取り出した白い封筒をねこ娘の目の前でひらひらとさせ、
横目でちらりと見る。
「ホントに、それあたしに?」
「そおだよん。どする?」
「行きたいっ!鬼太郎と目玉の親父さんと…」
「いやな、サリー・サさんは女の子同士で話がしたいんだとさ。
 おめぇが今暇なら、このまま屋敷まで案内するが、来るか?」
「うん!」
ねこ娘はいつかギャリーで見た、美しい人形の数々を思い出し瞳を輝かせた。
彼女の造る人形に惹かれたものならば、喜んでこの誘いを受け入れるであろう。
普段ならばねずみ男の誘いになど軽々しく乗らない彼女であったが、
案内されるまま路地を抜けると、予め用意されていたかのような高級車が待っていた。
自動で開いたドアに、ねずみ男に続きねこ娘が乗り込むと、
再びドアが閉まり車は静かに走り出した。
車内は不思議な香りに包まれており、単調な走りに眠気を誘われたねこ娘は、大きなあくびを一つ
その意識を暗闇に沈めていた。

81 :

「ついたぜ、ねこ娘。」
「ん…」
暫くして、ねずみ男の呼ぶ声で意識を取り戻す。
寝ぼけ眼をこすり起き上がると、既にねずみ男は車の外で待っていた。
ぼんやり見える周りの風景は、町から離れた山奥のようで鬱蒼とした木々が生い茂っていた。
まだ状況が良く把握できぬまま、車から降りると目の前には古い洋館が見えた。
「…うわぁ、大きなお屋敷。」
「おう、ねこ娘。早くこっち来いよ。」
「う、うん。」
ねずみ男に手招きされ、二人の姿は重厚な扉の向こうへと消える。
ギィ…
ねずみ男の歩みに合わせて廊下の床が軋む。
概観の作りも凄かったが、建物の中はもっと重々しく
幼いねこ娘の見た目にも、その造りの凄さが感じられる。
所々に置かれた洋風の家具の上には、サリー・サ作と思われる人形が置かれていた。
それも以前ギャラリーで見た以上に夥しい数の人形が
長い廊下を案内され足を止めたのは、突き当りの部屋の前
ねずみ男はドアノブに手をかけると、扉を押し開きねこ娘を招く。
「うわぁ…凄い。」
ねこ娘は思わず感嘆の声を漏らした。
部屋に入って直ぐ目にしたのは等身大の少女を象ったであろうヴィスクドール。
遠目からでは人と間違えてしまいそうな繊細な作りのドールは、今にも動き出しそうな程だった。
「彼女はヴィクトリア。私の最高傑作よ。」
声をした方を振り返ると、そこにはサリー・サが居た。
「いらっしゃい、ねこ娘さん。私のお茶会へようこそ。」
部屋の中には既に、サリー・サが待っていて、
テーブルにはお菓子が用意されていた。
相変わらず彼女は車椅子に座っていて頭からベールを被り、
まったく肌を露出しないワンピースドレス姿だった。
しかし、洋館の外観とは異なり部屋の装飾はとても明るく、
白い家具や淡いピンクの壁紙、
豪華なレースのカーテンやお洒落なティーセットは、
女の子らしいものが好きなねこ娘の心を捉えて放さない。
「ステキなお茶会にお招き有難うございます!」
「さぁ、こちらの席へどうぞ。」
サリー・サに進められるままに、
ねこ娘は席に着いたが普段の質素な生活が身についてる彼女は自分が凄く浮いて感じられ、
スカートの裾を掴むと頬を赤らめた。
知らない世界はあるものなのだ。
ゲゲゲの森に囲まれ、自然と共に暮すねこ娘の生活をサリー・サが知らないように、
ねこ娘もまたこんなにも豪華な生活を送っている人間の実態を知らない。

82 :

「ねずみ男さん、熱い紅茶を入れてきてくださる?」
「はぁい、サリー・サさん♥」
ねずみ男が部屋から出て行くと、サリー・サは車椅子をねこ娘の席の傍に近づけ声を掛ける。
「せっかくだから、ねこ娘さんも楽しみましょうか。」
「えっ?」
「こちらの部屋に用意したものがあるの。あなたも気に入ると思うわ。」
通された部屋はどうやら衣裳部屋のようだった。
今までいた部屋のほど広くは無いが、それでもねこ娘の住まいよりは広く、
化粧台から、小物まで色々と揃えられている。
中でも目を引いたのは、部屋の中心に飾られた豪華なレースのついたドレス。
女の子なら、一度はあこがれるような素敵なドレスに、ねこ娘は瞳を輝かせる。
「素敵…」
「これは貴女の為に用意したのよ。良かったらあわせて見て。」
「でも、いいんですか?」
「勿論、私のお茶会では招くお客様に毎回そうしてもらっているの。
 遠慮なんかいらないわ。」
「私は隣の部屋に戻るので、衣装を着たら来て下さいね。」
サリー・サはねこ娘を部屋に残して出て行った。
「うわぁ…凄い…んなの着てみたかったんだぁ。」
ねこ娘はドレスを手に取って着替え始めた。
それはまるで自分のためにあつらわれたようなドレスで、
不思議なぐらいにサイズがぴったり合う。
普通の既製品とは違う、恐らくは手作りのドレス。
なのに採寸もせず、ココまでぴったりと合うように作れるものなのだろうか―――と、
ねこ娘は少し不審に思った。

―――まるで私のサイズを知っていたみたいにピッタリ

しかし、そんな不信感はすぐに思い直された。
”私のお茶会では招くお客様に毎回そうしてもらっているの。”
そう言うからには、毎回こういったサプライズがあるのだろう。
彼女自身も当たり前のようにしていたし、
凄い縫製のプロでも雇っているんだろうと、ねこ娘は思った。
―――深く考えすぎよね。
ねこ娘は着替え終わると、元居た部屋に戻る。
「あの…」
其処にはティーポットを持ったねずみ男とサリー・サが居て、
何時もとは違うフリフリの衣装を纏ったねこ娘に、ねずみ男は思わず吹いた。
ねずみ男の反応に、ねこ娘は反射的にキッと睨み付けた。

83 :

「素敵、とっても良く似合うわ!サイズも丁度良い見たい。」
「まるで誂た様にぴったりで、あたしも吃驚してるんです。」
「そう?一生懸命作った甲斐があったわ。」
「え…?これ、サリー・サさんが作ったんですか?」
「そうよ。ドールの服も全部私が作るのよ。
 等身大のドールや自分の服も作っている所為か、
 見ただけで何となくその人のサイズが分かっちゃうの。」
「プロの方って凄いんですね。」
「一種の職業病みたいなものだと思うのよ。さぁ、席へどうぞ。」
再び元座った席に座ると、ねずみ男がクックックと笑いながら紅茶をカップに注ぐ。
用意されたお菓子を食べ、普段とはまったく違う雰囲気の世界に、
まるでタイムとラベルでもしたような錯覚を覚えたが、
同じ部屋に居るねずみ男の姿を見れば直ぐに現実に引き戻された。
サリー・サの話はとても面白く、時の経過を忘れさせるほどだった。
ふと、ねこ娘は軽い眩暈を覚えた。
眠くは無いのに、意識が保てないのだ。
「…私、ねこ娘さんが羨ましいわ。」
「そんな事…」
「だって、私がどうしても手にいれられない”もの”を持っているんですもの。」
言っている意味が分からない。
その前にその意味を考えられるほどの意識は無かった。
ただ、倒れてしまいそうな身体を起こしているのが精一杯で…
「ねぇ、ねこ娘さん。それ…私にくださらない?」
次の瞬間、天地が揺らぐ
「お、おい!ねこ娘―――!!」
ねずみ男が自分の名を呼ぶ声を最後に、ねこ娘の意識は鎖された。





「きっ…鬼太郎〜!!!」







84 :

静かなゲゲゲの森を劈く叫び声に、森のカラスが一斉に飛び立つ。
声の主が目指すはゲゲゲハウス。
わき目も降らずに森を駆け抜けると、
鬼太郎が居るであろう家の中へと転がり込んだ。
家の中には、鬼太郎親子と砂かけ婆、それに子泣き爺も居て、
騒々しい訪問者に一同動きを止める。
「なんじゃ、ねずみ男…騒がしい。」
「もう少し普通に来れんのか。」
「ばぁっ…ぶぁか!それ所じゃネェんだよっ!!
 ね・ねこ娘が…ねこ娘がっ…!」
「ねこ娘に何があったんだ!ねずみ男。」
ただ事ではない様子のねずみ男の口から”ねこ娘”の言葉が漏れると、
鬼太郎の表情は一変して険しくなった。
「俺ッちだって、こんなヤベェ事だって知らなかったんだよぉ…助けてくれよぉ。鬼太郎…」
「まずは落ち着け。分かる話も分からんわ。」
「そうじゃ、わしらにも分かるように話さんか。」
ねずみ男はちゃぶ台の上にある湯飲みのお茶を一気に飲み干すと、
少しは落ち着いたのか肩を落として項垂れた。
「ああ…わしのお茶が…。」
「さぁ、ねずみ男。ねこ娘は今どこに居るんだ?」
「サリー・サさんの屋敷だよ。
 まさかサリー・サさんが化け物だったなんて…俺ぁ知らなかったんだよぉっ!」
ねずみ男はそう叫ぶと、事の経緯を語り始めた。
それは、街中のベンチで上手い儲け話は無いものかと考えながら転寝している時であった。
悪戯に風に煽られた新聞の束が、ばさりと顔に当たり思わずムカついて、
新聞の束を鷲掴みにしたところ目にしたのは、妖怪文字で書かれた求人募集の欄。
世界広といえども、妖怪文字が読めて人間界で勤められる妖怪は自分しか居ない!正に運命的!!と
普通に働くのが馬鹿馬鹿しい位の報酬額に惹かれ、
鼻息荒く面接に訪れたのがサリー・サの屋敷だった。
そこで出会ったサリー・サのベールに覆われた顔の美しさにも心奪われたが、
仕事は至って簡単なもので、個展の手伝いをする傍ら、
サリー・サのお茶会の招待状を配達する事と、
招かれた客人を屋敷への送迎をして欲しいとのことだった。
変わった事と言えば、客人を乗せる席には必ず指定された”香”を炊く事ぐらいで、
仕事の内容からすれば嘘のような報酬だった。
「今まで開かれてたお茶会じゃぁ何も無かったんだ。
 まさか、お茶会の目的があんな事だったなんてよぉ…」
普段のおちゃらけた姿のねずみ男とは違い、憔悴した姿はまるで別人のようだった。
顔は青ざめ、震える声で話は続く。
先日、鬼太郎親子とねこ娘が偶然サリー・サの個展に訪れた後の事だった。
サリー・サがねこ娘の事を甚く気に入った様子で、ねずみ男にあれこれと聞いてきたのだ。

85 :

『ねずみ男さん、今日来ていたお知り合いの方達…彼らも貴方と同じ妖怪なのかしら?』
『そうなんすよ。”ゲゲゲの鬼太郎”っていう小生意気な奴でして…』
『鬼太郎?…あの子が”鬼太郎”…ゲゲゲの。』
”鬼太郎”の名に反応したサリー・サの瞳が光り、
一瞬纏う雰囲気が変わったが鈍いねずみ男は気が付かなかった。
『まぁ、大妖怪であるビビビのねずみ男様から見れば、まだまだ半人前ですがねぇ〜』
『あの女の子も?』
『ねこ娘っつーんですがね、コレがまた糞生意気な餓鬼でして…』
『”ねこむすめ”と言うの…そう…』
『サリー・サさんと同じ女とは思えないほど乱暴でガサツな奴ですよ。ホントに』
『ねぇ、その娘…私のお茶会に招待したいわ。準備してくださる?』
『えぇっ?!あんなのを呼ぶんですかい?』
『特別報酬として100万出すわ。』
『やります!』
”100万円”の報酬を聞いてねずみ男は鼻息荒く腕まくりをした。
『ただし、私の望みが叶ったら…よ?』
『サリー・サさんの”望み”ですかぃ?』
この時はサリーサの”望み”は、ねこ娘をこの屋敷へ招きお茶会を開く事だと思っていた。
そんな簡単な事でよければと、買い物帰りのねこ娘を誘い、屋敷まで連れてきたのだ。
今まで客を招いたように、ねこ娘ともお茶会をし一時を過ごすだけだと。

『お、おい!ねこ娘―――!!』

お茶会の最中、ねこ娘の上半身が不自然に揺れ床に倒れこむ。
ねこ娘の異変に気が付いたねずみ男は思わず声を掛けたが、
床に倒れたまま起き上がる気配が無い。
慌ててその身を抱き起こし揺さぶるが、瞳は閉じられたまま。
『一体急にどうしたってぇんだ…?』
『漸く薬が効いたみたいね。』
『えっ…サリー・サさん…アンタまさか…』
『ねずみ男さん、彼女を私の仕事部屋に運んでくださる?』
ベールに覆われた顔の表情は読取れないが、
彼女は微笑んでいるように感じて思わず身震いをする。
『良い素材が手に入ったわ、後は私の望みを叶えるだけ…』
『アンタ一体、ねこ娘をどうするつもりなんだよぉ?』
『この娘を使って新しい私の器を作るの。
 私は永遠の若さと美しさを手に入れるのよ。』
『まさか、今までお茶会に人を呼んでいたのは…』
『私の器に相応しい素材を探していたの。
 何人も候補を選定したけれど…人間は駄目ね。』
サリー・サは彼女が”ヴィクトリア”と呼んだ等身大の人形の方を見ると、
言葉を無くしたままのねずみ男を無視して話を続ける。

86 :

『私の器にと、ヴィクトリアを造ったけれど…彼女では駄目なの。
 それに引き換えこの娘は最高の素材だわ…』
ねこ娘を抱きかかえたままへたって居るねずみ男の傍へ、
サリー・サは車椅子を進めて近づき手袋を外す。
初めて手袋を外すところを見たねずみ男が目にしたその素肌は、
まるでミイラのようにやせ細り、骨が浮き出た手。
その手はねこ娘のふっくらした頬を撫る。
『この瑞々しさ…ドールなどでは決して再現できない神の創作物。』
『あっ…アンタ一体、何者なんだ?』
『欲しい素材は手に入ったし、色々知りすぎたねずみ男、お前も用無しだねぇ…』
サラリと冷たい言葉を吐き捨てると、
ヴィクトリアと言うドールの傍にある旧式のレコードプレイアーのスイッチを入れる。
奇妙な音楽が流れ始めると、ヴィクトリアの目蓋がぱちぱちと動きはじめた。
『さぁ、私の可愛いドール達。この男を片付けてお仕舞いなさい。』
『ひっ、ひぇ〜!!』
その言葉にねずみ男は慌てて部屋を出ようとするが、
開いた扉の向こうには既に人形達が待ち構えていた。
それぞれがナイフやフォークのような武器と思しき物を持ち、
無機質な物が押し寄せてくる光景は背筋が凍りつくような恐怖があった。
元居た部屋に戻るしかなかったねずみ男は、
とうとう行き場が無くなり決の思いで部屋の窓を破り、
命からがら逃げてきたのだと言う。
幸い、部屋は一階だった為、かすり傷で済んだ。
「なんじゃと!おぬし、ねこ娘を置き去りにしてきたのか!!」
「この大馬鹿者!」
話を聞き終えた砂かけ婆と子啼き爺の野次が飛ぶ。
「だってよぉ、俺じゃ助けらなかったんだ。なぁ、鬼太郎…」
「…場所は?」
「へっ?」
静かな怒りがこみ上げ、鬼太郎の髪がざわりとする。
行き成り胸倉を捕まれたねずみ男は間抜けな声しか上げることが出来なかった。
ねずみ男が見た鬼太郎の表情は、
幽霊電車や地獄流しで見た彼の恐ろしい一面を遥かに超える程だった。
「屋敷のある場所を言うんだ。ねずみ男。」
決して言葉を荒げる事など無く、鬼太郎は静かに言い放った。
が、その言葉と鬼太郎からは滲み出すような強力な妖気が感じ取れ、
ねずみ男の顔からは一気に血の気が引ける。
「頼む、一反木綿!」
「ほぉーい、鬼太郎。」
「わしらも行くぞ、鬼太郎!」
鬼太郎は妖怪笛で一反木綿を呼ぶと、事情を説明し砂かけ子啼きと共に乗る。
ゲゲゲハウスにはねずみ男だけが残された。

87 :

「おぉーい!待ってくれよ。俺も行くよ!!」
暫くして我を取り戻したねずみ男は、
カラスのヘリコプターに乗り鬼太郎たちの後を追った。










「…やはり逃げたか。しかし、それも予定の内。」
サリー・サはねずみ男が割って出て行った窓の方を見て呟くと、視線をねこ娘に戻す。
「さぁ、ドール達。この娘を私の仕事部屋に運んでおくれ。
 私の新しい器となる素材だからくれぐれも丁寧に。」
大小様々な人形が命令に従い、床に崩れたねこ娘の身体を持ち上げると、
部屋を出て行くサリー・サの後へと続く。










「今回の相手は”半化け”かもしらんのう。」
一反木綿に乗っての移動中に、
今までねずみ男が話していた最中もだんまりであった親父が突如口を開いた。
「”半化け”ってなんです?父さん。」
「半化けは妖怪になりきらんかったモノの事じゃ。
 成らぬものとでも言った方が正しいかのう。
 妖怪が生まれるにはその時代時代で様々な背景があるが、
 お前も知っての通り人からなるものや、
 一反木綿のように物からなる付憑神も居る。
 物から成る半化けは、霊的現象に近い為に大概はお払い等で治まる場合もあるが、
 人等の生き物からなる半化けには性質の悪いものも居ってのう。
 肉体がんでも尚現世に留まり、あの世に逝こうとはせんのじゃ。
 なんせ半分は化け物化しておるから、んだ事すら分からん、
 もしかしたら納得出来んのじゃろうなぁ。
 生物として命尽きた肉体のまま彷徨うその姿は、
 差し詰め生ける屍と言ったところじゃろうか。」

88 :

「肉体が朽ちた半化けはどうなるんですか?」
「肉体…即ち魂の拠り所が失われれば、現世との関わりが断ち切られ、
 強制的に閻魔大王の元へ行くんじゃ。そして他のした魂同様に裁きを受ける。」
「半化けの生への執着は尋常では無いと聞くが…」
「女性ならば尚更かもしれんのう。己が醜く朽ち果てるのは耐え難いに違いない。」
「じゃぁ、ねこ娘は…」
「うむ、恐らくは朽ちかけた己のの身体を捨て、ねこ娘の身体を乗っ取るつもりなんじゃろう。」
「急がんとねこ娘が危ない!」
「頼む一反木綿、もっと早く…!」
「ホントは定員オーバーじゃども、ワシもねこ娘が心配たい。
 超特急で行くけん!しっかりと掴まりんしゃい!!」
飛行速度を加速させ、鬼太郎ファミリーを乗せた一反木綿の姿は青い空に飲み込まれていく。










(―――あたし…寝てたのかしら。)
ねこ娘の意識が目覚める。
スンと鼻を鳴らし、何時もとは違う空気に、まだ目覚めきらぬ頭で記憶を手繰った。
今日は態々街に買い物に来て…そうだ、ねずみ男に会ってそれから―――
ねずみ男の顔が脳裏を過ると一瞬目が鋭くなるが、
サリー・サ宅でのお茶会の途中であったことに気付きはっと目覚める。
しかし、瞳に移るのはお茶会の席の華やかな部屋の装飾ではなく、
ひんやりとした空気の流れる石造りの部屋。
室内はとても広く、人形の身体の一部と思われる手足や、
道具が目に付いたが、体の身動きが利かない。
「にゃっ、ここは…何であたしこんな所に…?」
「あら、お目覚め?
 人ならば丸一日は目覚めない薬なのに…幼くてもやはり妖怪って事なのかしら?」
「…誰ッ?!」
声のするほうを向くと、暗闇の中から天窓からさす光と蝋燭の炎に照らされ、
徐々に現れるのは車椅子に乗った女性。
ベールを頭から被ったその姿は
「―――サリー・サ…さん?」
ねこ娘の瞳は大きく見開き、この現状をとても信じられないと言った顔をしている。
そんな少女を見てサリー・サは声を上げて笑う。

89 :

「ほほほほ…私の仕事部屋へようこそ。
 どうしたの、何か”信じられない”と言ったような顔ね?」
「”薬”ってどういう事?あたしが妖怪だって何で…」
「私はね、今から貴方のその若くて瑞々しい身体を使って生まれ変わるの。
 ずっと探していたのよ、何時までも老いる事の無い器を。」
その言葉に、ねこ娘が今時分が乗せられているこの場所は、
彼女が人形を製作する作業台なのだと気付く。
この部屋そのものが人形を作る為の場所なのだと。
「私にはね、師が居たの。
 でも、その師は私に若さを保ったまま生きる秘術を伝授する前に消されてしまったわ。
 おかげで私の身体は年月と共にこんなになってしまったの…」
「ひっ…」
サリー・サはねこ娘の目の前で手袋を取って見せた。
それは木乃伊そのもので、既に指先から白骨が飛び出した手でねこ娘の頬を撫で擦る。
「今まで多くの人間をお茶会に誘ったわ。
 でもコレと言った素材には出会えなかったの。
 人から生気を奪っても、どんな秘術を用いても
 私が時と共に失った若さと美しさは取り戻せなかった。
 この身体ももう限界…だから私は、老いる事の無い妖怪の身体を使うことに決めたの。
 ねぇ、ねこ娘さん…。」
そういうとサリー・サはベールをまくる。
美女だと思っていたサリー・サの顔はドールと同じく作られた仮面だった。
その仮面を朽ちかけた手で外し、隠されていた本当の素顔を晒す。
既に瞳は失われ、ぽっかりと穴の開いた窪みにむき出しの歯、崩れかけた頭皮。
人が生きたまま木乃伊化したようなその姿に、ねこ娘は声が出なかった。
恐ろしかったのだ、彼女の姿形ではなく
肉体がしても尚、生きたいと言う凄まじい生への執着が、とても恐ろしかった。
「私、生きたいの。
 若く美しいままずっと、ずぅっと…
 だから、貴女のその体頂戴―――私が望んでも取り戻す事が出来なかったそのもの!!」










90 :

「のう、おばば。何かひっからんか?」
屋敷に着いた子啼き爺がふと、言い出した。
「どうしたんじゃ子啼きの。」
「いやな、人形と言うのがどうも引っかかっての。」
「そういえば以前もありましたね。
 確かあの時は蝋人形で…カレーと言う人形の予言どおりに人が消えると言う事件でしたね。」
「確か黒幕のカリーカは倒した筈じゃが。」
「それじゃそれ。その時と何かにとらんか?」
「人形絡みと言えば確かにそうじゃが…」
「それよりも、ねこ娘の救出が先決じゃ!」
「カリーカが絡んでいるとすれば、屋敷自体にも何かカラクリがありそうじゃが、
 わしらは正面から行くぞ。」
「じゃ、僕は屋敷の外からねこ娘を探してきます。行くぞ、一反木綿!」
「ほいきた!」
鬼太郎は一反木綿に飛び乗ると、屋敷の壁伝いに窓を覗き様子を探るが、
ねこ娘の姿は見当たらない。
苛立ちが募り、自然と目つきが険しくなる。
(ねこ娘―――一体どこに居るんだ。)
「おぉ〜い。鬼太郎ー!!」
その時送れてカラスのヘリコプターに乗ったねずみ男がやってきた。
「ねずみ男、お前の言ってた彼女の仕事部屋は何処だ!」
「地下だよ!地下!!
 確か屋敷の裏に明り取りの窓が有るから、其処から入れるはずだ。」
「それをもっと早く言え!」
「だからよぉ、俺ぁこうして追いかけてきたんじゃネェか。ほら、此処だよ。」
ねずみ男に案内され、地下の天窓の前に立つ。
覗いてみても、中は暗く外からは様子も分かりそうに無い。
その時

「イヤッ!鬼太郎ー!!」

耳を掠めたその声は、間違いなくねこ娘の悲鳴。
自分の名を叫ぶ彼女の声を聞き誤ったりなどするはずも無い、鬼太郎の表情は一変する。
「…ねこ娘!リモコン下駄ー!!」
地下から聞こえたねこ娘の悲鳴に、リモコン下駄を放ち天窓を破る。
「ねずみ男、お前は玄関に回ってオババと小啼きの方を頼む。」
「や、やだぜ。この屋敷にゃ凶器持った人形がわんさかと〜」
「この屋敷に詳しいのはお前しか居ないんだ、早く!!」
「わっ・わぁっ〜たよ!!後でラーメンぐらい奢れよ!」
「一反木綿、頼む。」
「まかせんしゃい!」
鬼太郎は再び一反木綿に飛び乗ると、天窓から地下室へと下りていった。

91 :









「どうも中から鍵がかけられておるようじゃのう。」
「それでは普通にしていては埒が明かんわい。」
「頑丈そうな扉じゃし、ここはわしが石になってぶち破るしか無さそうじゃ。」
「ほれ、はようせい。子啼きの。」
一方鬼太郎に言われ正面玄関に回ったねずみ男は、
砂かけと子啼きの姿を見て顔色を変える。
「おっ、ちょっと待ったぁ!!」
「そ〜れ、ホギャァ!!」
バキャ!と言う木が割れる音がして扉が壊された。
「あ〜ぁ…やっちまいやがってよぉ。」
「どうしたねずみ男?」
「あのなぁ、この屋敷には凶器持った人形がうろうろしてんだ!
 扉ぶち破ったら出てきちまうじゃねーか!!」
「なに、人形じゃと?」
「うわっ!なんじゃありゃぁ?!」
扉を破った子啼きの悲鳴に、そちらを見ると騒ぎを聞きつけたのか、何もなかった廊下に一体。
また一体と人形が姿を現す。
「ほら言わんこっちゃねぇ。だから俺は嫌だったんだよ!!」
「何を言うか!そもそも今回の事はおぬしが原因じゃろうが!
 金に目が眩んで、ねこ娘を危険に晒しおって!!」
「言い争いをしている場合か、
 人形に見つかって厄介な目にあう前にこの場を離れるんじゃ。」
3人はその場を離れ、植え込みの影に姿を隠す。
幸い人形が外にまで出てくることは無かった。
「人形が凶器を持ってうろつく姿は恐ろしいもんじゃのう。」
「だから俺が言ったじゃねぇか!」
「そう言えばそうだの。
 ねずみ男、おぬし”音楽を流しはじめたら人形が動き出した。”とか言っておったな。」
「まぁ、確かにそう見えたけどよ。」
「カリーカ絡みならば以前にも装置が仕掛けられていた時計のようなものが、それかもしれん。」
「…て言うと?」
「その音楽をとめれば人形は動かなくなるはずじゃ。」
「で、その部屋は何処じゃ?」
「あの玄関入った一番奥だ…」
「なんじゃと!もう玄関には人形が待ち構えているじゃろうし…他には入れそうな場所は?」
「あ!あの部屋の窓なら、俺が逃げた時に割れてる筈だ。」
「よし、そこから入ろう。ねずみ男、案内せい!」

92 :










カラン…コロン…地下室に入った鬼太郎の下駄の音が響く。
「ねこ娘?」
落ちたばかりの地下の暗さに直ぐ目は慣れず、
ぼんやりとした明かりが見える中ねこ娘を呼ぶが、返事は無い。
「…ぎゃ!」
「大丈夫か、一反木綿?」
暗闇の中、一反木綿の短い悲鳴に鬼太郎は振り返る。
「ひどか〜トリモチのようなものぶつけられて、身動きが取れんようになったでごわす。
 それよりも鬼太郎、あの明かりの方に人影が…」
「えっ?」
「ねこ娘…そこに居るのは、君かい?」
カラコロと石畳に下駄の音を響かせながら明かりの方へと近づく。
が、異様な気配を感じ取って咄嗟に身構えた。
漸く慣れ始めた目で見ると、布で全身を覆った人影が見える。
「ほほほほほ…良く来たわね、ゲゲゲの鬼太郎。
 もっとも、あの男を逃せばお前を此処へ連れてくると思ってたわ。」
「サリー・サ!!…いや、半化け。おまえはカリーカ所縁の者か?!何故こんな事をする。」
「まさか鬼太郎、お前の口から我が師の名が先に出るとは思わなんだわ。」
「”師”だと?」
「そうさ…人形師として妖怪として生きる秘術を授かる前に、
 お前が我が師、カリーカを抹した為に私の全ては狂ってしまった。
 それさえなければ私は師の最高傑作となるはずだった。
 美しい私のまま!!
 なのにお前のおかげで成らずじまいの中途半端な存在のまま肉体は朽ち、
 醜い姿になってこの世に留まらなければならなくなった。」
「何と!カリーカは人体を妖怪化する術を施していたと言うのか…
 何と言う恐ろしいことを。」
「お前の肉体は当の昔に人としてんでいるんだ。
 その事を受け入れてあの世へ行くんだ!」
「嫌だ!」
生へ執着する余りの魂の叫び。
発せられた一言に、館全体が震えたかのように感じた。
その執念の篭った言葉に鬼太郎は一瞬身を強張らせる。

93 :

「ぬなんて嫌だ!私は生きるんだ。
 こんな醜い体は捨てて、若く美しい体を手に入れて…永遠に生き続けるんだ!!」
「やはり、半化けはねこ娘を乗っ取るつもりじゃッたのか。」
「ほほほ…そうさ。助けに来たようだけれども、残念だったね手遅れだよ。」
半化けは体を覆った布を捲ると、其処にはドレス姿のねこ娘が横たわっていた。
だが、顔色は悪くぐったりとしたまま動かない。
「ねこ娘!!」
「呼んでも無駄だよ。もうこの体にはこの娘の魂は宿っていないのだから!」
「なんじゃと?!魂を無理やり引き剥がしたのか!」
「どういう事です?父さん。」
「余程の妖力を持った妖怪でない限り、
 半化けに妖怪の魂を抜くなどと高等な術など使えるわけが無いんじゃ。
 考えられる事はただ一つ…器から無理やり魂を引き剥がしたとしか思えん。」
「それでは、ねこ娘はどうなるんです?」
「早く魂を体に戻してやらんと、元に戻らなくなるかもしれん。」
「そんな!」
「鬼太郎。一刻も早く、ねこ娘の体と魂を取り戻すのじゃ!」
「はい、父さん!」
「ほほほ…簡単に取り戻せると思うのかい?」
「何?!」
「鬼太郎、足元じゃ!」
目玉の親父に言われ足元を見ると無数の人形達が迫っていた。
先ほど一反木綿が受けた攻撃も恐らく人形によるものだろう。
「髪の毛針!」
鬼太郎は反射的に髪の毛針を撃ち込んだが、そんなものが人形に効く訳も無く
人形達はじわりとその輪を狭める。
「くっ、オカリナロープ!!」
鬼太郎は懐からオカリナを取り出し、鞭を振るう。
その先端が人形に触れ、幾つかが吹飛ばされた。
「ほほほ…それしきの事で私の人形が壊れると思って?」
「…これは!!」
鞭に打たれた人形は何事も無かったかのように起き上がる。
まったく無傷と言うわけでは無さそうだが、見た目には何の損傷も無い。
「そんなひ弱な鞭を放ったところで壊せやしないわ。
 其処から己の無能さを嘆くといい。」
「くそっ!これならばっ…うわぁっ!」
「鬼太郎!!」
鬼太郎がリモコン下駄を花等とした時には既に人形が足に群がり身動きが出来ない状態になっていた。
人形同士が絡まり、その上から鞭を浴びせたがびくともしない。

94 :

「直ぐにはさないわ。私の受けた屈辱がどんなものだったのか!
 簡単になど終わらせたり等絶対にしない!!」










「・・ほれ、ねずみ男。中の様子はどうじゃ?」
外では砂かけ、子啼き、ねずみ男の3人が人形を動かしていると思われる部屋の窓の下へときていた。
どの部屋も中から鍵がかけられていて、
やはりねずみ男が逃げ出したと言うこの部屋の割れた窓より侵入するほか無さそうだった。
「あのでかい人形以外は見あたらねぇけどよぉ、何で俺が…」
「わしゃぁ腰が痛くってのう。」
「わしにはこんな壁をよじ登るなんてとても無理じゃ。」
「年寄りに重労働させようとするとはのう…」
「わぁ〜たよっ!俺ッちがやればいいんでしょ…っつたく、人使いの荒い爺と婆だぜ。」
「ねずみ、何か言いおったか?」
「はいはい、ただいま〜!」
砂かけ婆に睨まれて、ねずみ男はそそくさと窓から中へと入り込む。
「あ〜おっかねぇ…ナンマンダブナンマンダブ…頼むから何も出てくるなよ。」
そろりそろりと、抜き足差し足で機械の傍へ行き、
レコードの針を外すと今まで奏でられていた奇妙な音楽がぴたりと止んだ。
「おっしゃ!コレで怖いモン無しだぜ。」
鼻息荒くガッツポーズをとったところで、廊下側の扉から人形が押し寄せてきた。
「イヤー!コレじゃなかったのかよ!!」
「どうした、ねずみ男。」
「まだ人形が動いているんだよぉおお!」
「バカモン!音を止めただけじゃ駄目じゃ。機械そのものを壊さんか!!」
「よ、よし、それっ!」
ねずみ男は止めたレコードの機械そのものを床に落とす。
グシャ…と、鈍い音がして機械はバラバラになったが…
「壊したのに、何でこいつら止まらねぇんだ!!」
「他に機械らしきものは見当たらないのか、時計とか!」
「この部屋にはレコード以外置いてネェよ!」
じわじわと迫る人形。
そしてレコードの機械のとなりに居た、等身大の人形ヴィクトリアの手が伸び、ねずみ男の服を掴む。

95 :

「きゃー!放せ、放してくれよ!!俺が何したってんだ!」
泣き喚いたところで意思の無い人形がねずみ男を開放するわけも無い。
捉えられ、足元に迫る人形の群れに完全に逃げ場を失ったねずみ男は、
己の最大の危機に脱屁をした。
その瞬間、壊されたレコードの何かのスイッチがカチリとなり、
部屋の中で大爆発を起こす。
「なんじゃ!何が起こったんじゃー?!」
「ねずみ男が屁をこきおったんじゃ!!」
臭い爆風は部屋の外に居た砂かけ婆や子泣きににも影響を及ぼす。
部屋の窓は全て吹飛ばされ、辺りにはなんともいえぬ臭いと黄土色の粉塵が漂う。
ねずみ男の屁による爆発の振動はその部屋ばかりではなく、
鬼太郎たちの居る地下にも伝わっていた。
「な…一体上で何があったと言うの?!」
予期していなかった出来事に半化けは天井を見てうろたえる。
その瞬間、地鳴りがし、鬼太郎の足元が盛り上がり現れたのは…
「ぬ〜り〜か〜べ〜。」
「塗り壁!」
「いまさら何ね、来るのが遅かよ!!」
一反木綿に怒鳴られ、送れて表れた塗り壁は申し訳なさそうに己を掻いた。
塗り壁が現れたと同時に、鬼太郎の足を拘束していた人形の力が弱まり、
バラバラと落ちはじめる。
「鬼太郎、何が起こったのかは判らんが術が解けたようじゃ。」
「はい、父さん。いっくぞ、リモコン下駄ー!!」
足を蹴り上げると人形がガラガラと崩れ、
放たれたリモコン下駄がねこ娘を抱えた腕に直撃すると腕がもげ、
ねこ娘の体は台の上に横たわる。
塗り壁の頭上から飛び降りた鬼太郎は、
半化けがねこ娘を手放した隙に、次なる攻撃を仕掛ける。
「チャンチャンコー!」
鬼太郎が投げつけたチャンチャンコはあっという間に半化けの体を捕らえた。
「いやだ、醜い儘にたくない!私は成って生きるんだ…成って…!!」
僅かな隙間からねこ娘を掴もうと伸ばされたボロボロの手、
虚ろな筈の目の窪みには青白い光が灯って見え、
人として終れず妖怪としても成れなかった無様で哀しい半化けをちゃんちゃんこは決して逃さず、
その大きさをギチギチと縮めていく。
何とかねこ娘に触れようとする最後の悪足掻きさえ鬼太郎は許さず、
掌をぐっと握り締めるとちゃんちゃんこは半化けの姿を包み込み、
球体に形を変えて一気に圧縮した。

96 :

「イっ…生ぎぃ―――ぎゃぁあああ!!」

断末魔の叫びが部屋に響き渡り、半化けの最後を告げた。
チャンチャンコはその器を塵とも残さず消滅させると、
何事も無かったかのように”ひらり”と鬼太郎の元へ戻る。
先ほどまでの騒がしさが嘘の様に、辺りには静寂が広がる。
「凄まじい執念の持ち主じゃ。あの体も生への執着で何とか保っとったに違いない。」
「ええ、本当に…はっ、ねこ娘?!」
鬼太郎は元のようにチャンチャンコを羽織、紐を結ぶとねこ娘の元へと駆け寄った。
「鬼太郎、後ろの棚になんかあるとよ。」
動きを封じられていた一反木綿が自力で脱出してきたようだった。
「おお、一反木綿。無事じゃったか。」
「何とか。」
「それより、ほれ。そのふわりとしたの、ねこ娘の魂じゃなか?」
人形の方や道具と一緒に、ガラスケースに入れられた淡い紫色の人魂が目に映る。
鬼太郎はそれを手に取り、蓋を開けたが魂は元に戻ろうとしない。
「父さん…何故戻らないんでしょう?」
「無理やり引き剥がされて、戻る力を失っておるのかもしれん。」
「…ねこ娘。」
「き・鬼太郎、一体何をするつもりじゃ!」
一反木綿は生地を赤らめ、塗り壁も己の手で目を覆う。
鬼太郎は、魂の抜けたねこ娘の器を見る。
まるで眠っているかのような姿に、
以前、ねこ娘が話してくれた”眠り姫”の童話を思い出し、
魂の入った瓶を手に取り、ねこ娘の魂を飲み込む。
そして猫娘のほほに触れ、そっと唇を重ねて魂を吹き込む。
目を覚まして、何時ものように微笑んで”鬼太郎”と、僕の名前を呼んで?
鬼太郎は一途な想いを届けたくて、口付けたままねこ娘の身をぎゅっと抱いた。
「おお!ねこ娘の顔色が戻って行くぞ。」
「ぬ〜り〜」
「息を吹き返したばい!」
目玉の親父の声に、我を取り戻し唇を放してねこ娘の顔を見つめる。
すると先ほどまで青白かった肌の色が徐々に赤みをさし、目蓋が震えた。
頬に触れ、口元に耳を近づけると柔らかな呼吸音が聞こえ、鬼太郎の顔に笑みが浮かぶ。
「ねこ娘…」
「…鬼太郎?」
鬼太郎の呼びかけに、薄く目を開けて応えたねこ娘だが、再び瞳を閉じてしまった。

97 :

「ねこ娘!」
「大丈夫じゃよ、鬼太郎。意識を失っただけじゃ。」
ねこ娘はぐったりとしていたが、息はしており気を失っているだけのようだった。
驚いた鬼太郎だったが、父の言葉に安堵の息をつく。
「さぁ、僕達の家へ帰ろう…」
鬼太郎は意識を失ったままのねこ娘を抱きかかえると、忌まわしい人形の館を後にした。









「人形の仮面と素肌を隠した程度で、よく今まで人間に見破られずにおったもんじゃのう。」
「恐らく、作り物の姿に妖気を纏って誤魔化して居ったんじゃろうなぁ。」
「しっかし、あの人形が装置の本体だったとはなぁ。」
「さしずめ、あのレコードの機械はカモフラージュといったところか。」
砂かけの妖怪アパートに戻った一同は、今日の戦いを労っていた。
お婆の入れた薬湯に身を浸す目玉の親父、綺麗に洗った体のシワを伸ばす一反木綿。
砂かけ婆と子啼き爺と共にねずみ男も一緒に茶をすすっているのに、
鬼太郎の姿だけが其処に無かった。
鬼太郎はただ一人、アパートの外で燃える火を黙って眺めていた。
怒りとも悲しみとも取れる複雑な表情で、ただそれが灰になるまで見つめる。
やがて原型を無くした灰は、風に吹かれると空に舞って消えていく。
起きてしまったことは無かった事には出来ないが、形あるものが残るのも許せなかったのだ。
鬼太郎は全てを静かに見届けると、妖怪アパートへと戻る。
「おお、何処へ行っとんだんや鬼太郎。おぬしの分のお茶もはいっとるぞ。」
そこにはねこ娘の元へ煎じた薬を届けるであろう、砂かけ婆の姿があった。
「ありがとう、おばば。」
「わしはねこ娘に薬を飲ませてくるから。」
「ああ、それなら僕が様子見がてらしてきます。」
「そうかい?」
鬼太郎は砂かけから湯飲みの乗ったお盆を受け取ると、その足でねこ娘の部屋へと向った。
コンコン
部屋をノックするが返事は無い。
まだ寝ているのだろうかと、そっと部屋に入る。
お盆を置いて枕元にすわり、寝顔を見ると穏やかな表情に鬼太郎の頬も自然と綻ぶ。
柔らかな頬に触れ、その存在が無事だと確かめたくて、鬼太郎は眠るねこ娘の唇に口付ける。

98 :

「…」
―――暖かい…
ほんのりと温かみを感じたねこ娘は、夢の淵から意識を取り戻す。
そっと目蓋を開けると、正面に鬼太郎の顔。
(う、うそっ!鬼太郎?!)
間近に見た鬼太郎の顔に、一体何がおきているのか解らぬまま、飛び起きた。
ガツン!
驚いて起き上がろうとしたため、互いの頭を強くぶつける。
先程の様に口付けで目覚めてくれれば良いとは思ったけれど、
ロマンチックとは程遠い―――現実とは、物語ほど甘いものではなかった。
それでも、ねこ娘が意識を取り戻した事を鬼太郎は心の底から喜んだ。
「イっ、いたぁ…」
「良かった、気がついたんだね。」
ぶつけた頭を撫で擦りながら、鬼太郎が微笑みかけた。
「う、うん…」
ねこ娘は鬼太郎を直視する事ができず、頬を赤らめたまま視線を泳がせている。
鬼太郎はくすくす笑いながら、上半身を起こすと砂かけ婆から預かってきた湯飲みを渡す。
「はい、おばばが煎じてくれた薬だよ。」
「…ありがと。」
ねこ娘は湯飲みを受け取ると、ちらりと鬼太郎のほうを見た。
「ねぇ、鬼太郎。あの人…サリー・サさんはどうなったの?」
「彼女は…在るべき所に帰ったよ。」
鬼太郎は事の結末を簡潔に語った。
「…そう。なんだか可哀相ね。」
話を聞き終えてしょんぼりとてしまったねこ娘を見て、鬼太郎はどんぐり眼を大きく見開く。
彼女は良く、自分の事を優しいと言うが、本当に優しすぎるのは彼女の方だ。
妖怪と人間の共存社会を目指していても本質は異なる種族に対し、
割り切ったものの見方をしている自分とは違い、彼女は何に対しても変らぬ態度で接する。
それは敵対関係にあるねずみ男に対してもだ。
なんだかんだ言っても、気遣うことを忘れない彼女は、
何時かその優しさ故に、何時か自身を滅ぼしてしまうのではないかと鬼太郎はずっと案じていた。
「サリー・サさん、ずっと独りぼっちで…
 人形しか相手が居なくって寂しかったんじゃないかな。
 あたしみたいに、鬼太郎やオババたちみたいな仲間が居たら
 ―――あんな風にはならなかったかもしれないね。」
「ねこ娘…」
鬼太郎はねこ娘が泣くのではないかと思い、そっと肩を抱き寄せると髪を撫でた。
するとねこ娘は胸に頭を擦り付け甘えるような仕草を見せる。

99 :

「…ね、鬼太郎。あれ…捨てちゃった?」
「”あれ”…って?」
「その…あたしが着てた…」
「ああ…ごめん、あんな事があったものだから。」
「そっか、そうだよね。変な事言ってごめんなさい。」
流石に焼却処分して灰になってしまったとは言い難く、
ガッカリした様子のねこ娘の耳元に、鬼太郎は口を近づけるとそっと囁く。
「ドレスが気に入ったのなら、洋装と和装…両方しようか?」
「…え?」
「僕はねこ娘には白無垢がいいかと思ってたんだけど、
 純白のドレス姿も素敵だろうね。
 君は何を着ても似合うから。」
鬼太郎はさらりと言い切ってにっこりと微笑む。
その言葉の意味を漸く理解したねこ娘は益々頬を赤らめ、
瞳孔をきゅっと細くして俯いた。
「何もガッカリすることなんて無いんだよ?」
「う…うん。」
鬼太郎は顎を引いて顔を上げさせるとアーモンド形の大きな瞳は既に潤んでいて、
胸から溢れる愛しさに溜まらず口付けると、
ねこ娘も瞳を閉じてそれを受け入れた。


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