1read 100read
2013年01月エロパロ6: 【神父】男性聖職者の官能小説2【僧侶・神主】 (447)
TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼 ▼
【生徒会】葵せきな総合 【マテゴ】 (500)
Angel Beats!でエロパロ 7 (184)
キモ姉&キモウトの小説を書こう!part43 (651)
男主人・女従者の主従エロ小説 第五章 (397)
FF零式エロパロスレ (386)
君に届けでエロパロ★6 (226)
男ヤンデレ専用エロ小説スレ Part2 (738)
【エロの海】ワンピース11【新世界編】 (362)
【神父】男性聖職者の官能小説2【僧侶・神主】
- 1 :2011/04/03 〜 最終レス :2013/01/05
- 牧師、修道士、宮司、お坊さん、神官、教祖様etc.
神に仕える聖なる男性を題材に小説を書きましょう。
オリジナルでも二次創作でも、純愛物でも陵辱物でも何でもOK。
ただし801は禁止です。
■過去スレ
【神父・牧師】男性聖職者の官能小説【僧侶・神主】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1258773186/
■関連スレ
【シスター・尼僧】聖なる女の小説3【巫女・神官】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1242637172/
- 2 :
- スレ立ての際、数字を半角にしてもスレタイが長すぎると言われたので、
勝手ながら前スレのスレタイのうち、【神父・牧師】の「牧師」を削って、
「牧師」はテンプレの本文のほうに移動させました
スレタイ案について、不都合が生じた場合は次スレで話し合っていただければと思います
- 3 :
- >>1-2
乙
ありがとう
- 4 :
- すみません、>>2訂正
×不都合が生じた場合は次スレで
○不都合が生じた場合は次スレ立てのときに
- 5 :
- せっかく立った2スレ目なので即は避けたい
- 6 :
- >>1乙
- 7 :
- 新スレにも一応貼っておく。
総合保管庫に依頼を出してきた。
2chエロパロ板SS保管庫
http://red.ribbon.to/~eroparo/
連絡用スレッド その2
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/2051/1267493594/
- 8 :
- >>7
乙です
前スレではだいぶ後で保管庫収録の了承を取ったけど、
これから新たにSS投下してくれる職人さんには
できれば投下時(後)に可否の意思表示もしてもらったほうがいいのかな
- 9 :
- 前スレ、ついにdat落ちしたね
この新スレでも素晴らしい萌えに出会えますように
かしこみかしこみ南無南無アーメン
- 10 :
- この新スレでこそ清廉で生真面目な仏僧がめくるめくエロスに溺れてしまう
そんなSSが拝めると信じてる
- 11 :
- 自分の男性聖職者エロ萌えのルーツを振り返ってみたところ
どうやら子供の頃に読んだデュマの「三銃士」あたりのようだ
小学生の頃に読んだ子供向け版ではただ面白い歴史冒険活劇だと思ったが
中学で全訳版を読んで、いかにもおフランスで大人な世界に開眼した
ただ政治的な理由と悪役だからと思っていたリシュリュー枢機卿が
実はアンヌ王妃に対して可愛さ余って憎さ百倍で彼女を虐めていたとか
「二十年後」以降のデルブレー神父ことアラミスがあのロングヴィル公爵夫人の愛人設定とか
司祭館から出てきて馬上の連れが、実は男装の公爵夫人だとダルタニャンに見られるシーンは
直接のエロでないのに、秘密っぽいコソコソ感に妙なエロスを感じて未だに印象に残っている
そういや田舎の司祭館で留守を預かったラ・フェール伯爵ことアトスは
彼を神父と勘違いしたシュヴルーズ夫人に誘惑されて一男を儲けているし
二人の情事はざっといきさつが明かされるだけだけど、
亡命中に行きずりの神父(と思いこんだ相手)を誘惑する貴婦人…といろいろ妄想したなあ
ただ、アンヌ王太后と秘密結婚した設定のマザラン枢機卿には萌えなかった
基本的に聖職者属性が薄いキャラだからかな
それとも相手のアンヌ王太后が図々しいオバハン化していたからか
- 12 :
- けん・ふぉれっと原作の大聖堂はBSドラマで先月に完結したけど
ダーク・エイジ・ロマンと言うサブタイトルのわりには
地下室で間男の種を受胎した貴婦人が中絶堕胎とかは無かったな
- 13 :
- BS契約してないから見てないけど、「大聖堂」って
そんなのが期待できそうな要素のあるドラマだったのか?w>地下室で間男が(ry
ダーク・エイジ・ロマンって、要するに「暗黒の中世」が舞台の物語、ってことだよね
- 14 :
- 聖職者の腐敗と堕落と権力欲はたっぷりと描かれてた
爵位のために画策するかつての名家の没落も描かれてた
主人公の石工と格差婚する内縁名家妻との肉欲シーンも描かれてた
性的不能男に嫁いだ不幸な女(↑と同じ女)も描かれてた
石工の母親は魔女と呼ばれる城外の女で聖職者の腐敗を知ってた
中盤に差し掛かる辺りから最終回までは見てた 原作は未読
- 15 :
- >>14
d
聖職者の腐敗と堕落と権力欲はたっぷり……
そこに聖職者のエロはなかったですか
- 16 :
- 観たかったなぁ
再放送するよな……?
- 17 :
- >>15
前半を見てないので何とも言えないのですよ 見てた中ではエロ無し
最終の石工のから、前半での聖職者の悪行がバラされるシーンで
燃え盛る帆船からの離脱で小型ボートに乗り合せた青年の王と姫君を
背後から突き落として水させるシーンがあったんですが あっさり過ぎでw
中盤に、上位の聖職者を中年女性の手で塔屋から墜落させる場面も
その前段階で、何かあったとは思うのですが、見られずで残念な感じ
- 18 :
- すまん書き漏らしてた
3月末までやってたBS−hi N○Kの準深夜枠での放映でしたから
オンデマンド枠のネット向け有料放送はあるのかもです
- 19 :
- >>18
確認した
「大聖堂」はNHKオンデマンド対象だけど、見逃し枠だから
今はオンデマンドでも最終回しか見られないみたい
再放送を待つか〜
しかしNHKにしてはなかなかエロスとバイオレンスな内容
BSでなく地上波での再放送は難しいかな〜
- 20 :
- 土曜日の「天使と悪魔」見たけど
映画では原作の前教皇の私生児設定はなくなってたんだな
回想で尼僧との恋愛を匂わすカットがチラッとでも出るかと思ったのに
- 21 :
- このスレの住人的に三島由紀夫の「金閣寺」はどんな感じなんだろう
- 22 :
- それが出てるなら邦画の「白蛇抄」も入れて置かないとね
- 23 :
- 金閣寺の主人公ってなんか最初から聖職者って感じがしないんだよな
父親が僧侶だったからなっただけだし
- 24 :
- やっぱり戒律や信仰心との葛藤があってこそなんだろうな
- 25 :
- 淫伺邪教だと、藍川京の小説「母娘」も入れといてくれ
海外だと神父の男色と父娘相姦の性犯罪が多いらしいね
厳しく禁じられているからこそ、そこへエネルギーも偏っちゃう感じ
- 26 :
- おはげちゃん
- 27 :
- 禿ではありません、剃髪です
- 28 :
- 保管庫に無事収録されたな
- 29 :
- 剃髪してない住職好きだ。
- 30 :
- 浄土真宗の僧侶は剃髪しないらしいな
- 31 :
- 男性聖職者のキャラパターンとして
・ひたすらストイック、真面目で戒律厳守(A)※女性嫌い
・ひたすらストイック、真面目で戒律厳守(B)※フェミニスト
・女性に惹かれてしまうけど自制・自戒
・やることやってる破戒僧
・エロは正義!むしろ教義!
あたりが思いつくんだが、これに絡む女性のパターンは
・ひたすら無垢な聖女様
・無知ゆえにエロも抵抗無く受け入れちゃうあほのこ
・いけないと知りつつ聖職者に惹かれてしまう純愛娘
・戒律なんて関係ないわ!アタックしちゃうもんね!と積極的な娘
・むしろ聖職者を堕とすことが趣味の妖女・痴女
・聖職者は大好物です(餌として)、と味しくいただくサキュバス
あたりが思いつく
もちろんもっと細かく複雑なキャラ付けはあると思うが
スレ住人のみんなは、どういう組み合わせが好き?
- 32 :
- しまった一文字消してた…>>31
×味しく
○美味しく
- 33 :
- ・女性に惹かれてしまうけど自制・自戒
・いけないと知りつつ聖職者に惹かれてしまう純愛娘
娘さんのほうも聖職者か信仰の厚い敬虔な教徒で。
人生における信仰の比重が大きいからこそ
恋情を押し通すことへの葛藤があるといい。
似たもの同士カップルのもどかしさがオイシイです。
書くとなると長くなりそうなんで難しそうだけど
- 34 :
- >>33
性的関係以前に、恋心を持つこと自体が葛藤になるわけだから
エロに至るまでの描写は確かに長くなりそうだねw
結末もやっぱり悲恋ルートになりがちかなあ
- 35 :
- >>31
自分は草食系男子×肉食系女子が好きなので
真面目×積極系が好きだなー
女にぐいぐい押されて我慢できなくなった聖職者が押し倒して、逆に女が慌てるようなやつ
- 36 :
- 女の子がいけないと思いながら決心して告白して、結ばれた後は一度知った快楽を持て余すようにエロくなるというふうに変化するのもいいなあ。
- 37 :
- うわあ、なにこれ、凄く気持ち良いわ、やだ、これ、とまんない、な感じっすか
- 38 :
- 神父に押し倒された娘さんが、その後毎日教会に押しかけては、下だけ脱がせて上でがんがん腰振って、
神父の方も淫魔に犯されて堕落しているような気分になって深みにはまってくみたいな
- 39 :
- 「も、もっとサキュバスみたいに言ってみて」
- 40 :
- 「サキュバスだなんて、ひどい……、
わたしをこんな風にしたのは、だぁれ…?
神父さまにあんなこと、されるまでは、…あっ…、あたしっ、
なんにも、知らなかった、のに…っ、
神父さま無しでは、いられな、い、カラダに、なっ……ぁあんっ」
- 41 :
- 「サキュバスは…、そんなこと、言わない…っ!」
- 42 :
- お尻叩いてくれ!!
- 43 :
- 「こんなに大きく、固くさせて、恥ずかしくないの?
あなた、聖職者よねえ? わたしとこんなことして、
獣みたいに腰を振りまくって、それでも聖職者なの?
どう、肉欲の快楽に堕とされていく気分は?
……悔しい? 悲しい?
そんなはずないわよね、そんな気持ちよさそうに喘いで……
いいわ、あなたの精気、残らず吸い尽くしてあげる」
- 44 :
- お尻ふりふり
- 45 :
- 淫魔プレイってなかなかいいな
- 46 :
- ちょっと受信したので途中まで書いてみた
農場の娘×神父の組み合わせで、舞台は昭和初期の日本で北国(北海道あたり?)
神父の暮らしや考証がだめだめで申し訳ないです
- 47 :
- 「こんにちは、神父さま」
いつもと同じ時間に事務所兼居室のドアが開く。
そしてそのドアから林檎のように頬を真赤にした二重のくりくりした目が印象的な小柄な娘が顔をのぞかせる。
毛糸の手袋をはめた手にはアルマイトの小さな両手鍋がしっかりと握られている。
少女は鍋を抱えなおすとドアを閉めて、部屋の真ん中におるテーブルに鍋を置いた。
「こんにちは、さや香ちゃん」
窓際の事務机で帳簿をつけていた手を止めて、いつも通りの会話を交わす。
「顔が真っ赤だよ。寒かっただろう。ストーブにあたりなさい」
瀬戸は立ち上がると、ストーブの前に椅子を置いた。
「とても寒かったわ。おばさんが、今夜は雪になるんじゃないかって」
さや香と呼ばれた娘は頭から被ったストールや分厚い外套、手袋を順番に丁寧に脱ぎながら椅子に座った。
肩のあたりで切りそろえられた、少しくせのかかった髪がふわふわと揺れた。
「だから、今日はすいとん作ったって」
さや香はテーブルの上に置いた鍋に目をやった。
入り口近くのコート掛けに彼女の外套やストールをかけてきた瀬戸は、それに促されるように鍋のふたを開けた。
大根やその葉、人参などが煮込まれた汁の中に、白い小麦粉の塊が見えた。魚醤の香りが鼻をくすぐった。
「旨そうだな」
鍋を開けた瞬間に湯気で曇った瀬戸の眼鏡を見て、さや香が嬌声をあげて笑った。
瀬戸は苦笑しながら眼鏡を外して神父服の裾でレンズを拭った。
「チョコレートあげよう」
いつものように棚の小瓶から銀色の紙に包まれたチョコレートを一粒取り出し、さや香の手のひらに載せる。
この娘の目当てが駄賃代わりの菓子であることを瀬戸は承知していた。
「いただきます」
遠慮なくさっそくうれしそうに包み紙を広げるさや香と向かい合うように椅子を置いて腰掛ける。
「あのね、お隣の治朗さん家に仔牛が生まれたの」
「いつ?」
「今朝。お昼に見せてもらったの。とってもかわいいのよ。神父さま、今度見に行きましょうよ。哺乳瓶で仔牛に乳をやらせてくれるって」
「ああ、じゃあ今度見に行こうか」
取り留めのない会話を交わしながら、瀬戸は旨そうにチョコレートを頬張るさや香を見つめた。
- 48 :
-
さや香は近くの農場の娘だ。15歳になったばかりだ。
さや香の両親がこの土地に入植し、ここで彼女は生まれた。
その両親はさや香が幼い頃に亡くなり、
今は父親の妹夫婦のところで世話になっているという。
叔母夫婦はさや香の両親が開墾した農場を相続したそうだが、
それほど暮らし向きが豊かでないことはさや香の身なりが示していた。
誰かのお下がりなのか、いつもどこかにつぎのあたった洋服を着ている。
今着ているセーターも、おそらくもとは白かっただろうに、
すっかりくすんで色が変わってしまっていた。
瀬戸は昨年、この北方の町に建てられた教会に赴任した。
ここ数年で入植者が急激に増えたこの土地で布教するためだった。
キリスト教に関心がある者が少ないこの土地での布教活動は上手くいっているとは言い難かったが、
瀬戸自身は赴任してからの暮らしは彼の30年余りの人生のうち、最も楽しく幸福な日々を送っていた。
生まれてからこれまでずっと東京で暮らしていた瀬戸にとってこの土地の寒さは身に染みたが、
人々はよそ者の瀬戸にも親切で協力的であった。
ときどきオルガンなどを鳴らし、英語の本を読み、農具の改良に口を出し、時には町の人々の相談にも乗る瀬戸は、
「東京から来たハイカラな変わり者のインテリ」として一目置かれつつも皆から慕われていた。
そもそも「神父」というものが何なのかをいまひとつ理解していない者もおり、
いい歳をした瀬戸が独身であることを心配した床屋の老店主などは、
その人脈を生かして瀬戸に若後家を紹介しようとしたくらいであった。
もちろん瀬戸は丁寧に事情を説明して断ったが、
そうした人々の屈託のなさも瀬戸の気持ちを楽にさせていた。
しかし、やはり独り身の瀬戸にとって日々の暮らしは苦労するところも多く、
教会に一番近いところに居を構えるさや香の叔母が毎日夕食を作ることを申し出てくれたのだった。
そしてそれを届けるのがさや香の役割だった。
尋常小学校を出てから近所の牛や馬の世話をしたり、猫や犬と遊んで暮らしてきたさや香は、
東京にいる同じくらいの年頃の娘を比べれば格段に幼く見えた。
無邪気と言えば聞こえはいいが、裏を返せば礼儀作法も全く知らないただの子供ではないか、
自分のところへ夕飯を届けに来るよりも、都会に奉公にでも出した方が本人のためになるのではないかとも思い、
一度さや香の叔母夫婦にそのことを相談しようと決意したこともあった。
だが、一神父の立場でそのようなことを口にすることが憚られ、
父や年の離れた兄のような気分でさや香を見守り、
粗相をすればその時々に叱ったりたしなめたりすることにした。
さや香の方もそんな瀬戸の心中を知ってか知らずか、
瀬戸のことを年の離れた兄のようにしか思っていないようだった。
だがやがて、彼女自身の、そして近所の者たちの言動から、
どうもさや香の精神がわずかばかり肉体の成長に追いついていないことと、
そのことで叔母夫妻がさや香を持て余しているということを瀬戸は知ることとなり、
なおのことさや香に対する使命感と慈愛が湧いた。
- 49 :
- 「本を読んでから帰ってももいい?」
「どうぞ」
瀬戸のもとに夕飯を届けに来るさや香のもう一つの目当ては、
教会に置いてある絵本や児童書を読むことだった。
教会に子どもを呼ぶために入れたものだったが、当の子供はほとんど読みには来ず、
もっぱらさや香が独り占めしているようなものだった。
小学校しか出ていないさや香は絵本はなんとか読めるようだったが、
児童書の方は知らない漢字やことばが頻出するようで、
そのたびに瀬戸のところへ駆け寄って来ては読み方や意味を聞いていた。
そこで瀬戸は帳面と鉛筆を買い与え、自分に聞いた漢字の読み方やことばの意味を書きとめておくように命じた。
一年もそれを続けたので、帳面はすっかりぼろぼろになってしまい、ページももうすぐ尽きようとしていた。
だが、わずかではあるが、覚えて使いこなせるようになった言葉もあり、
さや香は「少し賢くなったかしら」とひとり喜んでいた。
さや香は本棚から絵本を持ってきてテーブルの上に置き、肩から下げた袋から帳面と筆入れを出した。
見ると鉛筆の芯がちびていたので、瀬戸は事務机からナイフを持ってきて削ってやった。
「ありがと。神父さまってなんでもできるのね」
芯がきれいに尖った鉛筆をノートの上に置く瀬戸の手に、さや香がそっと自分の手を重ねてきた。
「神父さまの手は、オルガンも弾けるし、おいしいパンも作れるしすごいなあ」
昼間に土でもいじったのか、爪の間が少し汚れていた。
それがなんだか哀れに思えてさや香の顔を見ると、
さや香は不思議そうにふっくらとした桜桃のような唇をぽかんと開いて瀬戸を見つめ返した。
その表情に胸が高鳴り始めたのを感じ、瀬戸はすぐに無言で手を引いて部屋の隅の事務机に戻って仕事を再開した。
- 50 :
- どれくらい時間がたったのだろうか。
そういえばもうすぐクリスマスだし、さや香に新しい帳面と鉛筆を買ってやろうと思い、
彼女にそのことを伝えようとテーブルの方をを振り向くと、
さや香は読みかけの絵本の上に顔を伏せて眠ってしまっていた。
えらくおとなしいと思っていたら…と瀬戸は一人で苦笑して柱時計に目をやった。
もうすぐ5時になろうとしていた。
そろそろ外も暗くなってきたし、起こして家に帰らせた方が良いだろう。
「さや香ちゃん」
事務机から呼びかけたが、聞こえていないようで、規則的な寝息にまったく変化はなかった。
瀬戸は溜息をついて、さや香を起こすために彼女の背後に回った。
肩を揺らそうと顔を近づけると、腕と髪の間に横顔が見えた。
口元に微笑をたたえた寝顔が幸せそうで、瀬戸は思わず見惚れた。
さや香は可憐で美しい少女だった。
色白で丸い小さな顔に、少したれ気味の大きな目とふっくらとした唇がバランスよく収まっており、
容貌だけ見れば都会の女学生にひけをとらないほどだ。
その上、肩のあたりまでのばした髪は少し茶色がかっていてふわふわとして、
さや香に混血児のような危うげな雰囲気を纏わせていた。
ストーブの上のやかんがたてる音と、さや香の寝息を聞いているうちに、
瀬戸は再び自分の鼓動が速く大きく打ち始めたのを感じた。
なぜか、ふと夏に覗き見た、さや香の堅そうな乳房のことを思い出した。
- 51 :
- あれは半年ほど前の盛夏のことだった。
さや香が午後に家で切ったばかりの西瓜を届けに来たことがあった。
いつものように瀬戸の居室の扉を開けたさや香の姿を見て、瀬戸はぎょっとした。
さや香が身に纏っていたのが、
おそらくいつもは肌着にしているであろうシュミーズのようなものだったからだ。
裾の長さは膝のあたりまであったが、
まだ膨らみきっていない乳房の形やその頂、薄い腰の線が微かに透けて見えていた。
来る途中で蚊にでも食われたのか、
身体を捩じってふくらはぎを掻いているさや香の広く開いた胸元から、
小ぶりな白い膨らみとその淡い頂が覗いた。
瀬戸の視線は一瞬そこに引き寄せられたが、
「そんな恰好で表を歩くもんじゃない」
とたしなめながら、慌てて瀬戸は自分の夏物のシャツを箪笥から取り出し、さや香に羽織らせた。
「だって暑いんだもの。それにどうしていけないの?」
さや香はいかにも理解できないといったふうに唇を尖らせた。
シャツのボタンを嵌めてやりながら、この娘に理由を説明するための言葉を探したが、
おそらく性に関してろくな知識を持っていないだろう彼女を納得させるためには、
ずいぶん話が長くなりそうだと思い、気が削がれた。
それに何より、幼いとは言えひさびさに女の乳房を間近に見てしまったことに
瀬戸自身が動揺していて上手く頭も働かなかった。
「とにかく、いけないものはいけないんだ」
三十路を迎えてようやく落ち着いてきたはずの肉欲が微かに頭をもたげたのを感じ、
瀬戸は小さく溜め息をついた。
「途中で誰かに何か言われなかった?」
「誰にも会わなかったから何も言われなかった」
肌触りの良いガーゼのような生地のシャツが気に入ったのか、
裾の方を持ち上げて頬ずりしているさや香を見つめた。
自分の身体が昂ったことに対する深い罪悪感と同時に、この娘の行く末を思った。
漢字やことばや礼儀作法を教えてやることはできるが、
性に関することはどうすればいいのだろうかと、
この時瀬戸はさや香に関して大きな問題に直面した。
そして、これをきっかけにしてにさや香に対する劣情にも悩まされ始めた。
さや香の身体を覗き見た日の夜、瀬戸はあのままさや香を床に誘う夢をみた。
そして久方ぶりに下着の中に欲望を放出したのとともに目を覚まし、
小さく呻きながら頭を抱えた。
- 52 :
- 長年こらえていたものが一度溢れだすと、抑えがきかなかった。
これまでは何も感じなかったさや香の声や、
身動きするたびに漂ってくる汗のにおい、
無邪気に自分に触れてくる体温すべてが瀬戸を煽った。
おそらく、いつも隙だらけのさや香に対して、
よからぬ思いを抱いている男たちがいることだろう。
瀬戸はそうした危険からさや香を守ってやらねばと考えていたはずなのに、
いつしか瀬戸自身が少女を犯す妄想にとらわれるようになっていた。
瀬戸の妄想は、決まってさや香を腕づくで凌辱するというものだった。
両手を縛り上げ、驚愕と絶望の入り混じった表情で泣き叫ぶさや香の粗末な洋服をはぎ取り、
愛撫もそこそこに一気に押し入る。
身を裂かれる痛みに絶叫するさや香を見下ろしながら、
今までの肉欲をすべてぶつけるように腰を動かし、自分を刻みつける。
しかし、やがて慣れてきたさや香が、
痛みと恐怖と官能の狭間でとまどいながら自分を見つめ、
「…神父さまぁ…」
と、大きな目を潤ませて、消え入りそうな声で自分の名を呼ぶのだ。
そうした筋書きを想像しながら、瀬戸は自分を慰めた。
毎回、さや香が苦しそうに達する姿を思い描きながら果てた。
いつも終わってから罪悪感に苛まれ、さや香に謝罪を、
神に祈りを捧げることになるというのに、やめることができなかった。
性について無知な、
そして自分の言うことを素直に聞くさや香を手篭めにすることなど、
おそらく容易いことだろう。
自分の身に起こっていることが何なのかもわからないまま瀬戸に抱かれ、
このことを誰にも話してはいけないと言い含めれば、
さや香は忠実にそれを守るだろう。
これ以上この娘と関わり続けることは危険だと思い、
何度かさや香に夕食を届けさせることを断ろうと、
自宅に出向こうとしたこともあるが、すでに彼女との時間を手放すことが惜しくなっていた。
- 53 :
- 支援
続きを早く…!
- 54 :
- 都会からのメガネ神父と田舎の純朴娘キター
続き待ってる
- 55 :
-
もしも本当にさや香のことをを愛おしく思うのであれば、
彼女が飢えぬように、凍えぬように、皆の愛と神の祝福を受けて幸福に暮らせるように祈り続ければ良いではないか。
いつも自慰に耽った後、倦んだ気持ちのままそう決心するのだが、
翌日に砂糖菓子のようなさや香の姿を見るたびに、再び邪な気持ちが膨れ上がるのだ。
今も自分の目の前で、腕を伸ばせば届く距離で無防備に眠りこける少女に触れたくてたまらなかった。
もう一度呼べば目を覚ますだろうかと思い、
「さや香ちゃん」
と顔を近づけて声をかけた。
すると彼女は少し身を捩って、鼻にかかった声で小さくうなったが、目を覚ます気配はなかった。
その声と表情が情を交わしている時の反応のように思え、瀬戸はさらに煽られた。
そしてとうとう、決して思い至ってはならない考えに到達した。
この状態で少しくらい触れても、さや香は気付かないのではないか。
―一度だけだ。この娘が目を覚まさない範囲で一度だけ。それで彼女への思いは一生封じ込めよう。
瀬戸は眼鏡を外し、音をたてないようにテーブルに置いた。
息を詰めてさや香の白い桃のような頬に慎重に触れると、
想像していた通りふわりと柔らかく、それだけで胸が高鳴った。
次に少し癖のかかった髪を撫でてやる。
「…さや香ちゃん…」
溜息とともに漏れた声は、娘を起こそうとするものではなく、愛しい女への囁きだった。
髪に指をからませながら、耳元に唇を寄せた。
息を吸うと、いかにも少女らしい石鹸と体臭が混じり合った匂いが鼻孔を満たす。
それを繰り返しながら、この時間がいつまでも続けば良いのにと、さや香の耳朶に唇で触れたその時だった。
柱時計が5時を報せる鐘を打ち始めた。
疚しい気持ちでこっそりと少女に触れていた瀬戸は、
誰かに見咎められたかのように慌てて体を離した。
一方、時計の音で目を覚ましたさや香は、自分のすぐそばに誰かがいたことに驚き、
声もなく身を翻して椅子に座ったままバランスを崩して床に倒れた。
「神父さま…」
眼鏡を外し、いつもとは明らかに違う狼狽した様子で立ち尽くす瀬戸に、
さや香は尻もちをついたまま視線を向けた。
驚きと少しの怯えが混じり合ったその表情は、
いつもの淫らな瀬戸の妄想の中での表情と同じものだった。
- 56 :
- 次回凌辱表現ありなので、スルーしてもらえるように、
いったんここまでで区切りました。
小刻みですみません…。
- 57 :
- 続き期待…!
- 58 :
- 期待
- 59 :
- 期待して待ってます
- 60 :
- もうすでに一線を越えてしまっていた瀬戸は、何の迷いもなくさや香に肉薄した。
ぺたりと座りこんだままあっと短く叫んで後ずさろうとするさや香のふくらはぎを掴んで引き寄せた。
自然とうつ伏せに倒れこんださや香にのしかかる。
茶色いズボンを下着と一緒に膝のあたりまで下ろすと、陶器のように白くすべすべした双丘が目に入った
「ごめんなさい…」
さや香は瀬戸を振り返って目に涙を浮かべてそう口にした。
さや香がここに通い始めた頃、瀬戸が目を離したすきにテーブルの上にあった果物を勝手に食べていたので、定規で彼女の尻を打ったことがあった。
おそらく今自分の身に起こっていることが、あの時のものと同じ種類のものだと思っているのだろう。
そして、自分がどんなお仕置きをうけるようなことをしたのだろうかと混乱しているに違いない。
瀬戸は無言で後ろからさや香の脚の間に手を伸ばした。
すでにはちきれそうなほど昂っている瀬戸に対し、もちろんさや香の側は受け入れる準備などできていない。
しかし、瀬戸には床の上で女と交わる時のように、丁寧な愛撫を施すつもりはなかった。
毎夜の妄想のように、一刻も早く繋がりたかった。
それにいつ誰が教会に訪れるかもしれない。
その前に思いを遂げてしまいたかった。
さや香の口に指を入れて唾液をすくい取り、それを秘所に擦りつける。
「ねえ、神父さま…、神父さまってば…!」
何度呼んでも答えてくれず、荒い息使いで自分の秘所を弄る瀬戸に恐ろしくなったのか、さや香はとうとう泣き出してしまった。
「やめて…。ねえ、何してるの? 重いよ…」
これから自分の純潔を散らされるということなどおそらく知りもしないだろう。そして、その意味も。
自分を受け入れられそうになるまで無理やりさや香を潤わせると、上服のボタンを外し、自分も膝までズボンと下着を下ろして肉茎を取り出した。
うつ伏せのまま少し脚を開かせ、手で先端を少し押し込み、ぐっと腰に力を入れる。
さや香が体を震わせて悲鳴を上げた。
「痛い…やだぁ…!」
瀬戸から逃れようとするさや香の頭を抱え込み、もう片方の手で彼女の口を塞いだ。
「少し体の力を抜いて」
瀬戸が低い声で言うと、さや香は抗うように首を振ってますます身を固くした。
何度かなだめるように頭を撫でたが、さや香の反応は変わらない。
瀬戸は諦めてさらに腰に体重をかけた。
一瞬何かに引っ掛かるような感触の後、熱い粘膜に包まれた。
さや香の絶叫が瀬戸の掌を震わせた。
苦しそうに鼻で息をしながら泣き叫ぶさや香と対照的に、瀬戸は深い息をひとつつくと、ゆっくりと腰を使い始めた。
さや香の中で出血が始まり、摩擦が滑らかになってくる。
それとともに、瀬戸を拒んで押し返そうとする刺激に、めまいを覚えるほどだった。
- 61 :
- 瀬戸はもともと信仰心が強いわけではなかった。
妾の息子だった瀬戸は、彼が5歳の時に父親であった実業家がんだ後、母と二人で路頭に迷うことになった。
その時に転がり込んだのが小さな教会で、それが瀬戸とキリスト教との出会いだった。
母親が教会の管理人や司祭の生活の世話をする傍ら、瀬戸は司祭から英語と神学、それと読み書きや算盤を中心に教育を受けた。
瀬戸が15歳の時に母親もこの世を去り、教会に居辛くなった彼は寄宿舎つきの神学校に入学した。
学校に行きたいという強い気持ちはあったが、貧しくほとんどまともな教育を受けていなかった瀬戸には、他に選択肢がなかったのだ。
だから、神学生時代はこっそりカフェの女給と関係を持ったり、女を買ったこともあった。
背がすらりと高く、少し冷たい雰囲気ではあるが男ぶりが良い瀬戸は、それなりに女にもてた。
ただ、長いつきあいになると困るので、どの女とも一度きりの関係に留めるようにしていた。
これほどの興奮と快楽を得たのは初めてだった。
神学校を卒業してから女と交わったことがなかったせいもあるだろうが、神父としての禁忌を破ったことや、何も知らない可憐な生娘を腕づくで凌辱していること、それがここ何カ月か手に入れたくてたまらなかった少女であることといった、様々な理由が瀬戸を追いたてていた。
徐々に呼吸とうめき声が上がって行く瀬戸に対し、さや香は諦めたように脱力し、男に背後から突き上げられるたびに小さく声をあげて嵐のような時間が過ぎるのを堪えていた。
さや香の声は一層男を煽り、絶頂へと追い立てた。
達する瞬間に昂りを引き抜き、柔らかなさや香の腿の間で果てた。
しばらく少女を掻き抱いたまま呼吸を整えた後、体を離した。
腿の間を破瓜の血と瀬戸の精液で濡らしたさや香は、うつ伏せたまま、顔だけを横に向けて目を閉じてすすり泣いていた。
瀬戸は額に浮いた汗を拭い、服を整えながら眼鏡を探した。
テーブルの上に置いたはずのそれはいつの間にか床に転がり、レンズにひびが入っていた。
替えの眼鏡を持っていないので、しかたなくひびの入った眼鏡をかけて、台所に洗面器を取りに行った。
台所の入口のそばの壁にかけてある鏡に自分の姿が映ったのを見て、瀬戸は溜息をついた。
ひどい姿だった。
床で事を行ったため、黒い神父服はあちこち埃や外から来た砂や土で白く汚れていた。
いつもはきちんと整えている髪も乱れてぱらぱらと額にかかり、幾筋か汗で張りついていた。
それに何より、獣欲を遂げたばかりの目は赤く血走りどんよりと濁っていた。
台所に入り、流しに伏せてあった洗面器に甕に汲み置きしてあった水を入れ、手拭いも持って部屋に戻った。
ストーブのやかんから湯を洗面器に移し、ちょうど良い温度に調節して、テーブルの上に置いた。
倒れたままだった椅子を起こし、そこにまだぐずぐずと泣いているさや香を浅く座らせた。
洗面器のぬるま湯に手拭いを浸して堅く絞り、涙に濡れた目元を拭ってやる。
眼鏡をかけて近くで見ると、頬も汚れているのがわかった。
一度手拭いを濯いで、頬の汚れも落としてやる。
「怖い思いをさせたね」
さや香の足元に屈んで顔を覗き込むと、彼女は潤んだ目で瀬戸をじっと見つめた。
汚されたばかりだというのに澄んだままの瞳に胸が苦しくなり、瀬戸はすぐに視線を逸らした。
膝のあたりまで下げられたままのズボンと下着を脱がせる。
脚を広げると内腿に純潔と欲望の証がこびりついていた。
この時になって瀬戸は初めてさや香の秘所を見た。
彼女の髪と同じように少し色の薄い茂みにささやかにおおわれた性器に薄く血が滲んでいた。
先に性器を拭うと、手拭いに赤い色が滲んだ。
それが見えなくなるまで何度か繰り返し、次に内腿を清めた。
- 62 :
- おつです
- 63 :
- 後始末を終えてさや香の服を整えると、もう一度さや香を椅子に座らせ、彼女の手を取った。
「いいかい、このことは私たちだけの秘密だよ。誰にも話しちゃだめだ」
諭すように言うと、さや香は無言で頷いた。
だが何か瀬戸に言いたそうに、ぎゅっと唇を噛んでこちらを見つめている。
「どうしたの?」
と、瀬戸が尋ねると、
「神父さまは、あたしのことが嫌いになったの?」
今にも泣きだしそうな表情で答えた。
少し声が震えていた。
「嫌いになんてならないよ。どうして?」
瀬戸はさや香の頬に触れた。
「じゃあ、どうしてあんなに痛いことしたの?」
言葉を探したが、どうしても答えられなかった。
「本当にすまなかった」
「じゃあ、もうあんな痛いことはしないでね」
子供にでも言い聞かせるように、さや香は自分の前にしゃがんでいる男の白髪混じりの髪を撫でた。
「約束する」
「ならいいわ。許してあげる」
さや香はそっと口元に笑みを浮かべた。
「さや香ちゃんは、私の事が嫌いになった?」
「ううん、あたしは神父さまのこと好きよ。ときどき怖いけど、優しいし、物知りだし、いろんなことができるから大好き」
精神が幼く無知な少女を凌辱して、何も教えないままこんなことを言わせている自分が、神父である以上に人間としてどれだけ酷いかという自覚はあった。
だが、彼女が自分を拒絶してはいないのを知ったことで、これで終わりにするのが急に惜しくなってしまった。
「これからもここに来てくれる?」
「いいわよ」
何を当たり前のことを聞くのだという風に返事をするさや香に愛おしさがこみあげ、瀬戸はさや香の唇を塞いだ。
少し啄ばむようにして離れると、
「へんなかんじ」
とさや香がはにかんだように微笑んだ。
翌日、午前中の仕事を終えた瀬戸は眼鏡の修理をするために町へでかけた。
「レンズが取り寄せになるから、少し時間がかかるよ」
洋画家のような雰囲気を持つ眼鏡屋の主人は、それまでの代わりの眼鏡にと、いくつかカウンターの上に並べた。
試しにかけて、レンズの度が合うものを選んだ。
いつもの細い銀縁のとはまるで違う、太い黒縁の眼鏡だった。
鏡を覗くと、見慣れない陰鬱で神経質そうな男がこちらを睨みつけていた。
自分の顔はこんな風だっただろうかと凝視したが、変化はなかった。
それに、レンズも壊してしまったものより少し大きく、どこか座りが悪いようで落ち着かなかった。
何度かかけなおしては位置を調整する瀬戸に、眼鏡屋の主人は、
「すぐ慣れますよ」
と言い、簡単に作った見積書を渡した。
眼鏡屋を出て少し歩いた露店で、林檎を売っていたので、さや香に剥いてやろうとひと山買った。
乗合馬車の乗り場にちょうど馬車が止まっていた。
瀬戸が荷台に乗りこむと、病院帰りと思しき老女や、買い物帰りの親子が軽く会釈をした。
瀬戸もそれに応えて頭を下げてベンチに腰を下ろしたところで、
「あれ、神父さま」
と、声をかけられた。
声の主である、向かいに座った大きな風呂敷包みを抱えた男には見覚えがあった。
確か、駅前の海産物問屋の若い衆だったはずだ。
これから農場の方に乾物でも売りに行くのだろう。
「眼鏡を変えたんですか? 誰だかわかんなかったや」
「ちょっと、壊してしまって」
「ふうん。そっちの方が男前に見えますよ」
ハンチングの下のにやにや笑う狡猾そうな目が、もしかして自分が眼鏡を壊した理由を知っているのではないかというあらぬ妄想を抱かせた。
男が差し出してくる裂いたするめを受け取りながら、瀬戸は曖昧に笑った。
- 64 :
- さや香の純粋さにぐっときた
続くのなら続いてほすぃ
- 65 :
- 葛藤のすえにとうとう
とてもよかった
なんか破滅に向かいそうで怖いけど
- 66 :
- ありがとうございます。
お目汚し申し訳ありませんが、
もう少しおつきあいいただけるとうれしいです。
- 67 :
- おつです
今後どうなるのか楽しみ!
- 68 :
- 続きに期待
- 69 :
- 聖・職・者!
- 70 :
- コバルトだけど。
すごーく昔に読んだ「聴罪師アドリアン」のアドリアンとビアンカに萌えてた。
あれどうなったんだろ……
- 71 :
- ベタベタなシチュだが告解室でえちーというものを書こうかと思ったものの
実際映画で見かけるだけなんで、中の設備の名称などわかるWebページ知りませんか?
- 72 :
- >>71
特別な名称があるほどの設備ってあるのかな?>告解室の中
「告解室」でぐぐると内部の写真もいっぱい出てくるけど、
極端なのだと格子窓付きのついたてだけとか、そんな感じだし
ボックス型でも、神父が腰掛ける椅子くらいの簡素な造りがほとんどじゃないかな
ポイントは「ひと1人分くらいの狭さ」と「格子窓」くらいかと
- 73 :
- >>72
はやっ。ありがとー今読みました
椅子の他に足置き、荷物台、聖書でも置いてあるのかと思ってたけどそんなことはなさそうなのか
細けぇことは気にすんな!の心意気でのぞみたいと思います
- 74 :
- >>73
凄く好みのシチュです
激しく期待
- 75 :
- ■お坊さまのお稲荷■
昔々あるお寺に、典座寮の若いお坊さまがいました。
ある日、お坊さまは参拝客に振る舞うための精進料理を作っていました。
その様子を、物陰からこっそり覗く視線があります。
粗末な身なりの愛くるしい童女です。
しかし人間ではありません。
狐の耳としっぽを生やした妖怪です。
キツネ娘はヨダレを垂らしていました。
ほんのり湯気の昇った出来たての油揚げを、物欲しげに凝視しているのです。
「珍しいな、あやかしの娘か。……ほら、おいで。お稲荷さんをこさえてあげよう」
心根の優しいお坊さまは、微笑んで手招きしました。
キツネ娘はぱあぁっと顔を輝かせます。
甘辛く煮た焦げ色の皮に、具だくさんの山菜おこわを詰め、小皿に取ってやります。
お腹をすかしたキツネ娘は、稲荷寿司を夢中になって頬張りました。
「おいちいっ」
口元にご飯粒を散らかしながら貪る光景は、お坊さまの心を和ませます。
お坊さまは、異形の者にも慈悲の心を持って接しました。
相手が誰であろうと、誠意を込めて、おもてなししたいと考えているのです。
「食べ終わったら、もうお帰り。お師匠様に見つかれば大目玉を喰らうからね」
「はあい。またねー、お坊ちゃん」
元気にぴょんぴょん飛び跳ね、キツネ娘はいずこかへ帰って行きました。
次の日もまた、キツネ娘が厨(くりや)を訪ねて来ました。
- 76 :
- 「お坊ちゃん、おいなりちょうらい」
「すまない、今日は油揚げを切らしているんだ。
代わりにお結びを握ってあげるから、そこで待っていなさい」
作務衣の前掛けで手を拭き拭き、お坊さまは言いました。
「やだいやだい! おいなりがいいんだい!」
ところが、キツネ娘はジタバタと駄々を捏ねます。
「弱ったな……」
困って頭を掻くお坊さまを尻目に、キツネ娘がはしゃいだ声を上げました。
「アッ、おいなりあるやん。お坊ちゃんのおいなり見っけ!」
なんと罰当たりにも、キツネ娘は褌のモッコリを鷲掴みにしたのです。
「もみもみ」
紅葉のような手が二個のふぐりを揉み上げました。
真っ赤になったお坊さまは、慌てて叱り飛ばします。
「コッ、コラー! 何をする、止めなさい!!」
「ぁ、あう……お坊ちゃんが怒った」
「いや、あの……」
あどけない童女がベソをかいたので、お坊さまは怯んでしまいました。
「ちゅっ」
するとキツネ娘はドサクサに紛れ、お坊さまの口を啄ばみます。
「ヤタァー! ひっかかった、ひっかかった」
ころころ笑い転げるキツネ娘。
「大成功! 大成功!」
喜びにプリプリしっぽを振りながら、キツネ娘はいずこかへ逃げて行きました。
まじないの接吻を受け、ごっそり精気を吸われたお坊さまは、その場にへたり込みました。
魔性の狐にまんまと騙されてしまったのです。
お坊さまは股間の怒張を抑えることが出来ませんでした。
その後、煩悩を振り払うため座禅を組み、老師に喝を入れて頂きました。
それから若いお坊さまは、より一層修行に励み、立派な僧侶になったということです。
おすまい。
(-ノ-)/Ωチーン……合掌( ̄人 ̄)ナムナム
- 77 :
- 乙です!キツネ娘カワイイ!
大人になったキツネ娘が誘惑にくるところが見えたが自分だけか…
- 78 :
- 可愛いなあw
- 79 :
- 坊さん×妖怪娘の破壊力は異常
- 80 :
- 未亡人×神父とか需要ありますか?
- 81 :
- >>77
自分も読んで見たい
>>80
あるあるw
一昔前のエロ小説で言えば、未亡人と菩提寺の住職や僧侶とか定番
千草忠夫の小説だと、「闇への供物(全5巻)」があって
未亡人の、み台さま(住職夫人)と寺男や、檀家総代の男との
濃厚な不倫描写がたまらなかった記憶がある
- 82 :
- >>80
全裸にロザリオ掛けて待ってます
- 83 :
- >>80
少なくとも私には需要ありまくりです
- 84 :
- Togetter―「僧侶の妻帯について」
http://togetter.com/li/11624
- 85 :
- ■キツネ娘の悪戯■
昔々あるお寺に、師家の信任も厚い立派なお坊さまがいました。
ある日のこと。
お坊さまは老師から深刻な相談を受けました。
近ごろ、若い雲水たちをたぶらかし、精気を奪う悪い妖怪が出没するというのです。
精気を抜き取られてもには至りませんが、体力を回復するのに時間がかかります。
このままでは修行に身が入りません。
お坊さまは犯人に心当たりがありました。
数日後。
厨(くりや)中にスパーン、スパーン、と叩打音が響いています。
「――やらぁ! お坊ちゃんがうちをいぢめる! あ〜ん、あ〜ん……」
叩打音に童女の泣き喚く悲鳴が重なります。
お坊さまの読みはみごと当たりました。
予想通り、犯人はあの幼い狐のあやかしだったのです。
年ごろの別嬪な娘さんに化け、雲水たちに悪戯三昧していたのです。
大好物の油揚げにまんまとおびき寄せられたキツネ娘は、
台所に盗みに入ったところを、お坊さまに捕獲されたのでした。
今は厳しいお仕置きを受けている最中です。
丸出しのプリンッとしたおしりを、お坊さまの大きな手が打ちすえます。
「雲水たちに悪さばかりするのは止めなさい!」
「いたい、痛いよっ、皮むける! おちり叩かないでぇ」
打たれるたび、こんがり狐色の耳としっぽがピーンと突っ張って反応します。
キツネ娘の小ぶりなおしりは、見る見ると赤くなりました。
「こんにゃろー、離せやいっ! くそぼうず!」
キツネ娘は悪態をつき、かかえ上げられている男の太股の上でジタバタ暴れます。
暴れると、ますます強く押さえ付けられてしまいます。
「うち、悪くないやい! だって、人間の精気たべないと、
おなかペッタンコになってんじゃう。それに、
おはげちゃんたち、すぐひっかかるんだもん」
「雲水たちに隙があったのは確かだ。……私の監督不行き届きでもある」
高く振り上げた腕を止め、お坊さまは苦く言いました。
――相手に出来た隙を、キツネ娘が見逃すはずがありません。
身軽にくるりと体を回し、お坊さまの膝の上に座り直します。
涙に濡れた瞳を上目遣いにしながら、お坊さまの首に腕を回します。
キツネ娘の澄んだ瞳に見上げられると、たとえ仏道にある男でも、
金縛りにあったように体が動きません。
「……ねえ、精気ちょうらい。お坊ちゃんの精気が一番おいちい。
もう、ほかの人間にはいたずらしないから」
お坊さまの顔を抱き寄せ、口を食み精気を吸いあげると、そっと囁きます。
- 86 :
- 「これからも、ときどき精気くれたら……うち、お坊ちゃんのやや子産んであげる」
お坊さまは言葉を失いました。
僧侶は子を残すことを許されない身分です。
それは、彼にとってあまりにも酷な誘惑でした。
「ちゅっ、ちゅ……相変わらずチョロい」
啄ばんでいた口から音をたてて離れ、そう呟いた次の瞬間。
キツネ娘は鋭い鬼歯で唇に噛みつき、お坊さまを乱暴に突き飛ばしました。
「!!」
精気を大量に持って行かれたお坊さまは、脱力し後ろに勢いよく倒れます。
「ざまみれぇ! べーっだ! はーげはげ! 覚えてろい!」
あっかんべえと舌を出し、捨て台詞と共にキツネ娘が逃げようとすると。
懐から何かを取り出し、お坊さまが慌てて呼び止めました。
「待て、待ちなさい。これを持って行きなさい! 腫れを抑える軟膏だ」
お坊さまはなんとか力を振り絞り、塗り薬を詰めたハマグリの貝殻を投げ渡します。
ハマグリを受け取ったキツネ娘は、ついでに油揚げも皿から二、三枚失敬し、
脱兎のごとく、いずこかへ逃げ帰って行きました。
噛みつかれた口の中に血の味が広がります。
「……――くそっ!」
お坊さまは吼えました。
二度も同じ手に嵌められた不甲斐なさ、自分の未熟さが情けないのです。
少しでも女人の色香に惑うようでは、まだまだ修行不足です。
同時に気づいてしまったのです。
一人の男として、キツネ娘に心惹かれている自分に。
彼女をいとしく思い始めているのです。
住み処に戻ったキツネ娘は、独りぼっちでシクシクと泣いていました。
「コーン……コンコン……コン」
みっちりお灸をすえられたおしりが、ヒリヒリ痛んで堪らないのです。
山清水の流れを使い、腫れあがったおしりをよく冷やします。
お坊さまが投げて寄こした傷薬を塗りつけると、いくらか痛みがマシになりました。
その夜は泣き疲れてしまい、キツネ娘は折り曲げた体をしっぽで丸くくるみ、
毛玉になって眠りました。
――お坊さまの奮闘のおかげか、お寺には再び静寂が戻りました。
しかし、その平和の裏には密約が交わされていたのです。
新鮮な精気と、数枚の油揚げを定期的に提供することで、キツネ娘と交渉成立したのです。
美味しいごはんにありつく為、キツネ娘はせっせと足繁くお寺に通いました。
たくさんの言葉を交わすうちに。
いつしか、お坊さまとキツネ娘は心通わせるようになりました。
二人の交流と関係は、後に住職となったお坊さまが亡くなるまで、続いたということです。
おしまい。
(-ノ-)/Ωチーン……合掌( ̄人 ̄)ナムナム
- 87 :
- 結局坊さまの子を産んであげたのかどうか、気になる
- 88 :
- キツネ娘の、お姉さん系の色っぽさを
しっとりと描写してくれとあれほどw
そこだけ見事に中抜きしてくれちゃってさw
- 89 :
- 夫の淳一郎が息を引き取ってから三度目の月命日の翌日、千尋は夫の言いつけ通り教会を訪れた。
夫が生きていた間に、毎週日曜に2人で通っていた教会だ。
夫の後、ここを訪れるのは初めてだった。
「お久しぶりです。お待ちしていました」
神父の矢崎に応接室に招き入れられ、ワインレッドのビロードが張られたソファに腰を下ろした。
「昨日、お電話を頂いて、嬉しかったんですよ」
お茶の準備を始めた矢崎には悪いが、早く用事を済ませて帰りたかった。
千尋はこの神父が少し苦手だった。
矢崎は美しい男だった。
直接年齢を聞いたことはないが、千尋より少し年上ではないかと思われた。
すっきりとした輪郭に、切れ長の大きな目と、大きく高い鼻、薄い唇がバランスよく収まっていた。
日曜の朝のミサの後は、いつも彼のファンの女たちに囲まれて何やら話しているようだったが、いつも千尋は遠巻きに見ていた。
矢崎が神父のくせに自分の美しさを熟知して行動しているような気がしてあまり好きになれなかったからだ。
ねっとりとした濃い蜜のような色気を纏ったところも嫌だった。
- 90 :
- 「あの、これ…」
まだ矢崎が向かいのソファに座っていないにも関わらず、千尋はここに来る途中で寄った銀行の封筒をそっとテーブルの上に置いた。
「少しですが」
「寄付ですね。先生からは伺っています」
大学教授だった夫のことを、矢崎はずっと「先生」と呼んで慕ってくれていた。
「ありがたく頂戴いたします」
矢崎は中身の確認もせずに、部屋の奥に置かれたキャビネットの引き出しにしまった。
「わたしはこれで」
封筒がきちんと保管される様子を見届けて、席を立とうとした千尋を矢崎が遮る。
「お茶でもいかがですか? 隣りの奥さんに美味しい紅茶を頂いたんですよ」
あまり気が進まなかったが、
「じゃあ少しだけ」
と夫が生前に見立ててくれた、藍色の綿の着物の裾を直して座りなおした。
「可愛らしいお着物ですね」
この男のこういう所が嫌いで、千尋は無言で受け流した。
- 91 :
- とは言うものの、千尋が夫と2年前に結婚した際にも、夫が息を引き取るときや葬儀の際にも世話になった。
特に、入院中は「恩人」と呼んでも差し支えないほど、夫は親身になって支えてもらった。
神父であると同時に、年下の友人として矢崎は週に何度も言葉をかけに病室を訪れてくれた。
教会へ通えなくなった夫とともに聖書を読み、世間話をして何時間も過ごすこともあった。
を待つばかりになった床で、穏やかな気持ちで残された日々を過ごすことができるようになったのは、間違いなく矢崎のおかげである。
その礼を夫の後まだ伝えていなかった。丁度良い機会だと思った。
「その節は、お世話になりました」
カップに紅茶を注いで、テーブルを挟んだ向かいのソファに腰を下ろした矢崎に、千尋は頭を下げた。
「僕は何も特別なことはしていませんよ。それに、僕にとっても充実した日々でした。お礼を言わなければならないのはこちらの方です。それより、その後、色々大変だったでしょう? 僕も何かお手伝いできればよかったのですが」
「お気持ちだけで十分です。」
いかにも形式ばった言葉を交わしているうちに、矢崎が思い出したように軽く手を叩いた。
「そういえば…、お宅に先生の本が沢山あったでしょう? あれはどうなさったのですか?」
「大学の図書館に寄付しました。おかげで家がずいぶん広く感じられて」
「それは寂しいですね。でも先生らしい」
大学で歴史を教えていた夫のせいで、家の中で置けるような場所にはすべてびっしりと本の詰まった書架が並べられた。
それも夫の遺言ですべて勤めていた大学に譲り渡した。
運び出されて行く本のことを思い出した途端、千尋は急に夫のことが懐かしく恋しくなってきた。
- 92 :
- 千尋は淳一郎の教え子だった。大学を卒業する時に交際を申し込まれた。
贔屓目かもしれないが、少し野暮ったいけれど、誰に対しても温かい淳一郎の方が矢崎より余程いい男に思えた。
不器用にではあるが愛情をたっぷり注いでくれた淳一郎は、生前に様々な煩雑な法律上の手続きを済ませておいてくれた。
預金も千尋に遺す分と、教会に寄付する分とを二つの銀行口座に分け、毎月の寄付を怠ることがないようにだけ言いつけた。
矢崎への恩に報いると同時に、千尋に善行を積ませるためだった。
「いいかい千尋、善いことを沢山すれば、また会えるんだからね」
昏睡状態に入るまでの間、淳一郎は毎日のようにその言葉を繰り返した。
それが彼が矢崎との対話の中で見つけた答だったのだ。
やがて記憶は夫が息を引き取った瞬間のことにたどり着き、千尋はとうとう気持ちを抑えることができなくなって、夫の葬儀の後初めて声を上げて泣いた。
「あの方は、お優しい方でしたからね」
矢崎も夫を偲ぶように言うと、紅茶の入ったカップを静かに口に運んだ。
意外にも、矢崎は聖書を引用したような説教臭いことは言わず、泣いている千尋を無言で見つめていた。
夫ほど信仰が深くなかった彼女にはそれがありがたかった。
聖書に何と書いてあろうが、あの瞬間は悲しくて恐ろしかった。
- 93 :
- やがて千尋の嗚咽がおさまった頃、矢崎が隣りに腰かけてきた。
「喉が渇いたでしょう? もう冷めてしまいましたが、さあ」
と、カップを持たせて、ゆっくりを背中をさすった。
千尋は矢崎に促されるままに、力なく生温い紅茶を飲み干した。頭にもやがかかったようにぼんやりしてたせいで、唇の端から少し零れてしまった。
拭おうとした手を矢崎に取られた。
「こちらを向いて」
彼はもう片方の手を千尋の顎のあたりに添えて自分の方へ向かせる。微かに笑っていた。
思わずその艶やかな黒檀のような瞳に吸いこまれそうになる。いけないと矢崎の手から逃れようとした時には、すでに彼に組み敷かれていた。
そしてすぐに唇に熱く濡れたものを感じ、千尋は矢崎の肩のあたりを必で叩いたが、彼は動じることなく、逆に両手を封じ込められた。
いつも物静かそうな優男にこれだけの力があるのが急に恐ろしくなり、一瞬体から力が抜けた。
それを見計らうかのようにして口内にぬるりと矢崎の舌が入り込んできて、すぐさま千尋の舌をとらえる。
口を犯されながら、着物の胸元が押し広げられた。
「いやっ…!」
いきなり胸の先端を強く抓られ、千尋は悲鳴を上げて顔を逸らした。
その拍子に口から離れた矢崎の舌が頬を掠める。
「何を考えているんですか…!」
千尋は両手で胸を隠して体をひねったが、矢崎は彼女の帯締めを器用に解いて手首をきつく縛り上げてしまった。
女を知らないはずの神父が、女の着物のことを知り尽くしている様子に、自分が抱いていた直感めいたものが決して間違ってはいなかったことを確信した。
きっと、矢崎はこうやって自分に擦りよって来る女をつまみ食いしているのだろう。
ひょっとすると金を持っている女からは、男妾のように金を引っ張っているのかもしれない。
- 94 :
- 荒い息を繰り返しながら矢崎を睨みつける千尋を見下ろし、最後の勧告を与えるように低い声で言った。
「大丈夫ですよ。怖いことなど何もない。他に何も考えられなくなるくらい、悦くして差し上げますから」
矢崎の妖艶な笑顔に、ぞわりと全身に鳥肌が立った。
「やめて! お願い、こんなことしなくなって、寄付はきちんとするから」
再び目に涙を浮かべて懇願するも、矢崎は困ったように苦笑した。
「僕は別に金がほしいわけではありません」
そう言いながら、すでに乱れていた襟元から零れる千尋の白い乳房を掌で包み込む。
「想像していた通りだ。お綺麗な体をしていらっしゃる」
うっとりと先端を口に含まれ、千尋の体は魚のように跳ねたが、声を上げることはしなかった。
千尋は目を閉じて歯を食いしばり、この時間を堪えることにした。
金の為ではなく、「夫を亡くしたばかりの若い未亡人」である自分に欲情しただけであれば、一度抱けば気が済むだろう。
油断してしまったことが、あまりにも不甲斐なく、淳一郎に詫びても詫び切れない。
何をしても体をびくりと震わせるだけで、頑なに自分を拒んだままの千尋を、矢崎は鼻で笑ったが、舌や指を使った愛撫を施すことをやめなかった。
その動きは巧みで執拗だった。
やがて矢崎の手は着物の裾を割って、内腿を撫でながら奥まで進んで行った。
自分の指が千尋の中につぷりと滑り込む感触に、
「ああ…」
と、もう堪らないと言うように吐息を漏らし、千尋の耳を犯すように囁きを続けた。
「すっかり濡れてしまっていますよ」
今の彼女にとって最高の辱めだったが、千尋は横を向いて唇を引き結んだまま耐えた。
「強情ですね」
矢崎は呆れたように言い、指を二本に増やして中の粘膜をすり上げると、再び深く口づけながら器用に女と繋がる準備を始めた。
- 95 :
- 黒い神父の装束を邪魔そうに脱ぎ捨てて、色白ではあるが引き締まった裸体を晒す。
矢崎は無言のまま千尋の太腿を抱え上げ、昂ったものを秘裂に押し当てた。
小さな水音を立てて先端が沈んだかと思うと、一気に押し入ってきた。
約一年ぶりに開かれた体に微かに痛みが走ったが、千尋は息を詰めて耐えた。
すべてを収めてしまい、くっとうなる矢崎の声が聞こえた。だがそれ以上声をかけられることはなかった。
すぐに乱暴に体が揺さぶられる。その動きは、情欲を満たすというよりも、むしろ千尋を抱いたという事実を残そうとするもののようだった。
千尋はぐったりと力を抜いて、自分に覆いかぶさる矢崎の肩越しに薄く眼を開けて天井を見上げた。
まだ足袋をつけたままの足が高く掲げられて、矢崎の動きに合わせて揺れた。
このまま何も反応せずに人形のようにしていれば、矢崎は萎えてしまうだろうかとぼんやりと考えていると、そんな彼女の思惑を見透かしたように、矢崎が告げた。
「もういきそうだ…中に出しますよ…」
耳の奥に響いた低い囁きに、千尋は眼を見開いた。
「だめ…それはやめて!」
腰をひねって逃れようとするところを、矢崎にがっちりと太ももを押さえつけられる。
「いやっ、やだあ!」
拒絶ではあるがようやく反応を見せた千尋を嬉しそうに見下ろしながら、矢崎は激しく腰を打ち付けた。
高い鼻を伝って汗が滴り落ちる。
矢崎が切羽詰まった声とともに何度か強く突き上げた後、身体の最も深い所に熱いものがじんわりと広がった。
千尋の目尻から涙が溢れ、こめかみへ流れて行った。
- 96 :
- 呼吸を整えた矢崎は己を女から引き抜き、すぐに溢れだした白濁を指で掬って、すすり泣く千尋の口元に擦りつけた。
「大丈夫ですよ。僕は子供を作れない体ですから。成人してから病気をやってしまったんです」
淫らな仕草に似つかわしくない告白をすると、千尋の拘束を解いて着物を脱がせ始めた。簡単に半幅帯を解き、着物やその下の襦袢を手際良く暴いていった。
「だから、こんなことしているの?」
先に脱いだ自分の服の上に千尋の着物や襦袢を投げ遣り、
「どうでしょうね」
と千尋の涙を唇で受けた。乳房に触れた矢崎の胸板は汗ばんで湿っていた。
「どうしてこんなときに…」
「だって、普通に口説いても、貴女は僕には靡かないでしょう?」
悪びれず言う矢崎にかっとした千尋は彼の頬を打とうと手を振り上げたが、簡単に手首を掴まれて再びソファに縫いつけられた。
「あなたのこと、ずっと抱いてみたかったんですよ」
整った顔で悪魔の様に微笑む矢崎に身震いした。
「僕が笑いかけてもにこりともしない、愛想のない生意気なあなたをいつか必ずものにしてやろうってね。嫌いな男に抱かれた気分はどうですか?」
「…あなた、最低よ」
「そんなこととうに知っていますよ」
千尋の言葉を奪うように唇を塞ぎ、ねっとりと味わって唇を離すと、矢崎は急に饒舌になった。
- 97 :
- 「いつだったかな。僕が先生を見舞っていた時に、貴女、身体にぴったりしたジーンズで病院に来たことがあったでしょう。
昔のアメリカ映画に出てくる女の子みたいで可愛くて、先生が羨ましくて。帰りに病院の玄関まで見送ってもらう時に、空いている病室かトイレにでも連れ込んでやろうかと想像したら、身体が疼いて仕方なかった」
この男は、自分に教えを請う人間に涼しい顔で説教しながら、その妻に欲情していたというのだ。
「後ろから入れて、中をぐちゃぐちゃにかき回して、あれをたっぷり注ぎこんだら、貴女はどんなふうに悦ぶだろうかって、そればかり考えていた」
熱く湿った言葉を聞きながら、千尋は小さく身を震わせた。こんな人間にあっさり抱かれてしまったのが、あまりにも不甲斐なかった。
話しているうちに再び昂ってきたらしい矢崎に、今度はうつ伏せにされ、言葉通りに後ろから貫かれた。
禁じられているはずの獣の姿勢だったが、千尋にはもう抵抗する気力はなく、背中から激しく身体を揺さぶられた。
ソファの肘置きにしがみつき、涙を流しなが男が達するのを待った。深い所を突かれ、その勢いで声が漏れそうになるのを唇を噛んで耐えた。
「僕は…泣くほどいいですか…?」
とにかく早く終わってほしいと思っているところにそんなことを尋ねられ、千尋は絶望した。
「あなたは最高だ…熱くてぬるぬるして蕩けてしまいそうだ…」
深い吐息とともに囁かれ、千尋は必で首を振った。こんな状況なのにも関わらず、男を受け入れるために機能している体が憎かった。
「ああ…そんなに締めつけないで…もっと味わいたいのに」
そう言いながらも、手を前に回して千尋のすっかり立ちあがった芽を探り当て、包皮を剥いて嬲り始める。
- 98 :
- 「いやあああっ!」
一番奥まで押し入ったまま円を描くように腰を動かしながら、手では触れるか触れないかのところを小刻みに擦られ、千尋はあっという間に達してしまった。
千尋から溢れだした熱い雫が矢崎の手を濡らし、彼は歓喜の声を上げた。
「こんなに悦んでくれるなんて…」
「違うの…! もういいでしょう? 早く終わって…!」
「嫌ですよ、ようやく楽しくなってきたのに。このことしか考えられなくして差し上げますって最初に言ったでしょう?」
矢崎は千尋と繋がったまま彼女の胴に腕を回し、ソファに腰掛けた。自分の重みでより深いところに矢崎が沈みこみ、最奥の壁を抉った。
これまでに一度も経験したことがない姿勢に、声を上げるものかという決意が、一瞬にして崩れ去った。喉の奥からねばついた喘ぎが漏れた。
すでに一度上がった声はもう止めることができなかった。
「あっ、あっ、んん…やあっ…!」
「そう…可愛い声を、もっと聞かせてください」
ようやく自分の手に堕ちた女を掻き抱き、矢崎の声はこれまでになく昂っていた。
下からずんずんと突き上げられながら耳元で他の男の喘ぎを聞いているうちに、徐々に淳一郎の顔を思い浮かべることが難しくなってきた。
夫の笑顔を思い浮かべようとしても、今自分の中で暴れている美しい男の顔にすぐに塗りかえられてしまう。
「ああっ…ごめんなさい…許して…」
心の中で何度も詫びているうちに、悦がる声とともに自然と漏れた贖罪の言葉を聞き、矢崎は興奮を抑えられないようだった。荒い息遣いとともに、狂気じみた笑いが聞こえた。
「もう遅い、あなたは僕と地獄に堕ちるんですよ」
嘲笑うような矢崎の言葉を聞きながら、千尋は再び達した。
- 99 :
- 翌日の明け方、千尋がベッドを抜け出す気配に矢崎は目を覚ました。
「…帰ります」
「うん」
無表情で着物を身につけている女を、うつ伏せて薄く眼を開けたまま眺めていた。
結局あのまま矢崎は千尋を家には帰さなかった。
三度目に交わる時に寝室へ連れ込み、時間をかけて彼女が失神するまで責めた。何度も奥深くに白濁を放出して汚しぬいた。
矢崎の方も精も根も尽き、千尋の着物や自分の服を寝室に運ぶと、そのまま折り重なるようにしてすぐに眠ってしまった。
「今度はお宅に伺おうかな」
千尋は何も答えなかった。黙々と腰ひもを結ぶ。あんなに悦んでいたくせに何だよと、心の中で密かに毒づいた。
着付けを終えた千尋の姿は、矢崎の目から見てもひどいものだった。とにかく一刻も早くここを出たいらしく、適当に着物を身にまとっただけのように見えた。
「あなたは、着物より洋服の方が似合うよ」
矢崎が微笑むと、千尋に強く睨まれた。童顔の彼女が厳しい表情をするのが好きだった。
千尋が寝室を出る時、
「また抱きたい」
と声をかけた。
「やめて」
ドアを閉める直前に振り向いて答えた千尋の頬がわずかに紅潮していたのが見えて、きっと彼女との付き合いは長くなるだろうと思った。
女が去った後、自分もそろそろ起き出して仕事を始めなければならないと寝返りを打った。
その時、シーツにわずかに残っていた千尋の匂いが立ち上るのを嗅ぎ、彼女との情交を反芻した。
- 100read 1read
- 1read 100read
TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼 ▲
嫌われる女の子 (310)
隠の王でエロパロ (425)
会長はメイド様でエロパロ (208)
ポケモンいとなみちゃっと〜第44夜〜 (780)
強制喫煙シチュ 2 (181)
【強制】嫌がる男女同士が無理やりHなコトを… 2 (143)
日丸屋作品総合エロパロ14 (752)
アンパンマンでエロパロ (236)
さらに見る
-