2013年10レズ・百合萌え222: 【ミミニャミ】ポップンミュージックの百合4.1【リエサナ】 (261) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

フレッシュプリキュアで百合雑談 (410)
【Mr.】karaで百合萌え【jumping】 (79)
【新垣戸田】コード・ブルーで百合2【りょう比嘉】 (831)
【恋愛話】ビスケットたんに会いたい【ヘルプ】 (32)
【ネギま!】高音・D・グッドマン、愛依スレ (113)
海外アイドルで百合 (121)
貧乏神が!で百合 (443)
ペニバン好きvsアンチペニバン (296)

【ミミニャミ】ポップンミュージックの百合4.1【リエサナ】


1 :2010/03/12 〜 最終レス :2013/09/28
新作ごとにキャラはどんどん増え、今や女性キャラは200人以上。
萌え系エロ系なんでもあり、各種属性取り揃えてます。
そんな感じの音楽ゲーム、ポップンミュージックで色々と語ってみましょうか。

過去ログ
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1267731624/l50 (4スレ・即)
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1230701425/l50 (3スレ・前スレ)
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1206096437/l50 (2スレ)
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1149787609/l50 (1スレ)
保管庫
http://www.pppop.com/yuri/

2 :
公式ではくん付けで呼ばれたりしちゃったりしたようですが、
それでも女の子だって信じ続けている事を証明するため、
キコロの話をまとめて投下するぜ! もう書いちゃったし。

3 :
ある日キコロは、綺麗に区画整理された花壇を見つける。
細部まで手入れが行き届き、色とりどりの花が寄り添う光景は、さながら小さな花畑のようだった。
キコロは彩り鮮やかな花壇に思わず見とれていると、
「るんるるん♪ ランララー♪」
「いけない、誰か来た。隠れなきゃ」
咄嗟にキコロは地面に身を潜め、切り株にカモフラージュする。
「お花さんたち、こんにちは。今日も元気そうで何より」
やってきたのは、まだ年端も行かない女の子だった。
「大きくなあれ、大きくなあれ」
そう言って女の子は、ジョウロを片手に、花に水遣りを始めた。
途中で給水を繰り返しながら、花壇を順々に回り、最後に切り株へ近づいてきて、
(ひゃあ、冷たい!)
なぜか切り株にも水をかけた。
「大きくなあれ、大きくなあれ」
(切り株に水をやっても、大きくならないよ…)
キコロが心の中でそう呟くと、
「あ、そうだ」
ジョウロを持った女の子は何かをひらめいた。
「今日は、ここでお昼にしよう」
すかさず女の子は背を向けると、そのまま切り株に腰掛けた。
(うわあ…)
キコロの頭に、女の子の体重と小さなお尻の感覚が、直に伝わってくる。
「サンドイッチ、サンドイッチ、二つ食べてもサンドイッチー♪」
そんな意味不明な歌詞を口ずさみながら、女の子はバスケットの中に詰めてあったランチを食べ始めた。
(困ったなあ。これじゃ出るに出られないよ)
仕方無くキコロが土の中でしばらく我慢してると、不意に女の子が腰を上げた。
「あー、美味しかった。ごちそうさま」
(はあ、やっとどいてくれた)
そう思って安堵したのもつかの間、キコロの頭がまた重くなった。
「お腹一杯になったら、らいむ眠くなっちゃった。おやすみなさあい…」
言うが早いか、女の子は切り株を枕代わりに、横になってしまった。
(ええー!? そんなあ…)
そこにキコロが居るとは知るはずも無く、彼女のマイペースな一日は、今日ものんびりと過ぎていった。

4 :
私は、そいつが嫌いだった。
人間が自然を壊して作った、白くて大きなその化け物が。
今はどうする事も出来ないけど、いつか私の力が強くなったら、あんなもの根こそぎひっくり返してやる。
そんな風に思いながら、その白い化け物を毎日眺めていた。
「あれ?」
今日もまた森の中から、化け物の存在を伺うと、その日は様子が少し違っていた。
「誰か居る…!」
化け物の上に、小さな人が一人。
その子は化け物の天辺で、大人しく座っていたかと思えば、突然ぴょんぴょんと飛び跳ねていたりした。
「何、やってんだろ」
その日を境に、その子は毎日のように現れた。
確かにその子の事は気になったけど、やっぱりその場から見てるだけ。
私は、化け物に近づく事も、その子に話し掛ける事も無かった。
だって、化け物もその子も、人間が勝手にやっている事。
私には関係無いと、その時までは思っていた。
その子を初めて見かけて、ひと月くらいだったか。
この日は空がどんよりとした雲に覆われて、空気も湿っぽかった。
そしてこのときも、その子はあの場所に居た。
「冷たっ」
ぽつりぽつりと、空から恵みがもたらされる。
その子も雨に気付いたようで、しきりに空を気にしているように見えた。
突然だった。
化け物の天辺にあったはずのその子の身体は、宙に放り出された。
まるで一枚の枯葉が舞うかのように、その子は地面に向かって落ちてくる。
それを見た私は、思わず咄嗟に…。

5 :
体が、重い。心が、苦しい。
ブラックホールに吸い込まれちゃったみたいに。
私、なんでこんな事になっちゃったの?
そうだ、雨が降ってきたんだ。
空を隠してる雲を見てたら、足元が滑って…。
ああ、私、んじゃったんだ。
大好きなパラボラアンテナから落ちて。
じゃあ私、お星様になったのかな?
でもここは真っ暗。
キラキラ輝く星なんて一つも無い。
何も、無いの? 誰も、居ないの?
「痛った」
手を動かして確かめようとしたら、なんだかすごくひりひりした。
「動かない方がいいよ」
そういえば…、手だけじゃない。
足も背中も、身体中が痛い。
「痛い、痛いよう」
そう思ったら急に、痛いのが我慢できなくなった。
「一応、薬草は塗ったから」
あれ? さっきから声がする。
誰か居る!
私は、そーっと目を開けて見てみた。

6 :
「あ、…えーと」
目の前には、知らない子供の顔があった。
「大丈夫? じゃないよね…。だから、あ…、薬草を…」
身体が痛くならないように、首だけで辺りを見回す。
ここには何本かの木が生えていて、私はその木の真下に倒れていた。
すぐそばには、真っ白い壁のような物も見える。
「ねえ。本当に大丈夫?」
見た瞬間に分かった。
あれは私の大好きなパラボラアンテナを、裏側から見たところ。
でも、どうしてもアンテナの後ろに居るとは信じられなかった。
だって、ここには何回も、今日も来たけど、こんな所に木なんて無かった。
「ここ、どこ? 何が、どうなったの!?」
訳が分かんなくて、思わず目の前の子供に聞いた。
「あ、これは、その…、私がやった」
「…え?」
「だから、えと、あんたが落ちてきたから…」
「ミント」
「へ?」
「私の名前」
「そっか、ミントって言うんだ…」
「あなたは?」
「あ…。私は、キコロ…」
「へえ、キコロちゃんか」
「え? う、うん」
「可愛い名前だね」
「ええっ? そ、そうかな…」

7 :
「じゃあもしかして、キコロちゃんが助けてくれたの?」
「う、うん…。でも、上手くいかなくて」
「ダメだったの?」
「木で受け止めようとしたけど、その、ミントは、木の間をすり抜けちゃって…」
「それで私、落っこちちゃったんだ」
「そ、そう…。…ごめんなさい!」
私は、ミントという名前の女の子に、思いっきり謝った。
「なんでごめんなさいするの? 助けてくれたのに」
ミントが不思議そうにこっちを見つめる。
「だって、私が余計な事したから、ミントの身体、葉っぱや枝で擦り傷だらけに…」
私の力が未熟なせいで、ミントを助けるどころか、傷つけてしまっていた。
「ふうん…」
ミントは仰向けに倒れたまま、上を見上げる。
今も雨が降っているけど、木の葉が傘の代わりになって、ここには降ってこない。
「ねえ、キコロちゃん。お顔見せて」
いきなり、ミントは顔を上に向けたまま、そんな事を言う。
「何?」
言われた通り、私はミントの顔を覗き込む。
「うん、もっと良く見せて」
「こ、こう?」
顔をミントに近づけた。
「もっと、もおっと」
「ええ、こう?」
もう、ミントの顔しか見えないほどに近づいた瞬間。

8 :
私の口が、ミントの柔らかい唇と、触れ合っていた。
「…〜っ!?」
木の匂い。雨の匂い。さっきミントに塗った薬草の匂い。
そんな中に混じって伝わってくる、ミントの温かさ。
もちろん、こっちからくっつけたんじゃない。
ミントはいつの間にか、手を私の後ろに回して、引き寄せるように頭を押して来たからだ。
(そんな、こんなの、だめだって…)
心の中でいくら嫌がっても、大地に根付いた大樹のように、私とミントの唇は、重なったまま離れようとしない。
私の身体が、私の物ではなくなっていくような感覚。
このままじゃ、本当に動けなくなる。
そう思った私は、やっとの思いでミントから顔を逸らした。
「は…、はぁ。…ミント、何を…」
「キコロちゃんに、お礼のキッス」
「えぇ…?」
ミントをもう一回見ると、なんとなく綺麗な目をしていた。
顔もほんの少し、赤くなっている感じだった。
「助けてくれて、ありがとう」
ミントは私にお礼を言って、小さく微笑んだ。
その瞬間、つぼみが開いて大きな花を咲かせたみたいに、私の気持ちは暖かくなっていた。

9 :
あの日から、しばらく経って。
私の怪我は、キコロちゃんのおかげで、頭も骨も問題無く、擦り傷だけで済んだ。
「本当に良かったね。あんた運がいいよ」
「ミント」
「あ…、ミントは運がいいんだね」
「違う、キコロちゃんが助けてくれたから」
そして私は、森に住んでいると言うキコロちゃんと、お友達になった。
「この辺でいい、キコロちゃん?」
「あ、うん。そのままじっとしてて」
キコロちゃんが大きな大きな杖を、縦にゆっくりと振り始めた。
すると私の足元から、芽がにょきにょきと伸びてきた。
「わあ、わああ…!?」
その芽はあっという間に大きな木になって、私を上へと連れて行ってくれた。
きっとあの時も、こうやって助けてくれたんだよね?
「ミントって、またあの化け物に登ってるんだろ? これからは私がなんとかするから、もう危ない事はしなくていいよ」
「あ、あそこにアンテナが見える! おーい、おーい!」
嬉しくなって、思わず木の上でジャンプした。
「ああっ、もう、言ってるそばから…。また落ちたらどうするの!」
「平気ー! キコロちゃんが助けてくれるからー」
「はあ…。なんか、変な人と知り合いになっちゃったなあ…」

10 :
ちょっと休憩してきます
ノシ

11 :
海原を進む、一隻の木造船。
その甲板の先端に、一人の女性が立っていた。
女性の名前は、カガミ。
強い潮風を受けて棚引く御旗を、細い腕でしっかりと支えながら、その視線は真っ直ぐと水平線の向こうをを見つめている。
カガミは、遠く離れた故郷を思い出していた。
無数の樹木が立ち並ぶ森、そこに集う大小様々の生き物達。
そして、その場所に宿る、神にも似た存在。
「さて。そろそろ様子を見てくるか」
そう呟くと、カガミは船内へと戻っていった。
ぽっかりと開いた小窓から、注ぐ日光や風も届かない、船の最深部。
暗くて不気味な様相すら呈しているその部屋へ、カガミは何の躊躇も無く歩を進める。
キイと木でできた扉を開くと、明かりも無い部屋の一番隅で、何者かの目が光った。
「あ。カガ姉」
子供ほどの背丈しかないその存在は、身を潜めるようにして、小さくうずくまっていた。
「どうだ、調子の方は」
「別に。平気だよ」
そう言って健気に振舞ったが、カガミは彼女の気分が優れない事を、よく承知していた。
彼女の正体は、何百年と生きた大木の切り株から生まれた、森の化身だ。
全ての植物がそうであるように、彼女もまた、日光を浴びる事でエネルギーを得ていた。
だが今の彼女には、部屋の外に出てはいけない、大きな理由があった。
「キコロ」
それが彼女の名前だった。
「何かあったら、私に何でも言ってくれ」
キコロの身を案じて、カガミは自ら申し出る。
「ほっといてよ。大丈夫だから」
カガミの気持ちを突き放すかのように、キコロは言った。
カガミはしかし、これはキコロの本心ではないと考えていた。
自分に迷惑をかけまいと虚勢を張っているか、或いは、会話するのも億劫なくらい、具合が悪いか…。
こうしてカガミがキコロを思いやる背景には、もう何年も付きあって来た事、そして故郷を同じくしている事があった。
カガミは部屋の奥へと進むと、キコロの前で膝を付き、彼女の目線に近づけて声をかけた。
「私は構わないから、今は好きなだけ甘えて欲しい…」
今にも消えてしまいそうな、ちっぽけな存在を心配するカガミだが、一方でキコロの気丈な態度も変わらない。
「子供扱いしないで」
「そうではない。困った時は助け合おうと言っているのだ」
「だから、一人で大丈夫だって、言ってるじゃないか」
キコロはそう言うと、カガミから視線を背けた。
「大体、カガ姉だってそうだろ。私なんか居なくたって、一人でやっていけるんだ…」
確かに今の状況は、立派に成熟した女性が、子供の面倒を見ているようなものだ。
キコロの言っている事は、ある意味正しかった。
「それに神様や精霊なんて五万と居るんだ、私一人くらい居なくなっても、誰も困らないよ」

12 :
パチン。
驚いたキコロがカガミの顔を見ると、厳しい表情を浮かべていた。
「嘘でも、そんな事を口にしてはいけない」
キコロが確かめるように、痛みの走った左頬に触れてみる。
ぶたれた…。カガ姉が、私をぶった…。
カガミがキコロを想うからこその愛の鞭であったが、それはキコロを激昂させる結果となった。
「おい、どこへ行く!」
突然立ち上がったかと思う間も無く、キコロは部屋を飛び出して行った。
カガミも、慌てて後を追う。
どの方角を見ても広がる蒼天と、空を映し出す蒼き海。
それらが見渡せる甲板に、キコロは立っていた。
「ほら! どうって事ないよ。カガ姉なんかに頼らなくても………うっ!」
キコロは酷い目眩に襲われ、思わず四つん這いになる。
カガミが駆けつける頃には、まだ肌寒いというのに、玉のような汗を幾つも掻いていた。
「はあ、はあ…、…カガ…姉……」
そんな状態のキコロを、カガミは迷う事無く背中と太股から持ち上げ、抱きかかえながら黙って船の中へ戻った。
海水や潮風に含まれる、微妙な塩分。
それは植物からすれば、水分を奪い、ひいては生命すら奪いかねない、とてつもない猛毒だったのだ。
「う…ん?」
髪の毛代わりの木の根が湿っていく感覚で、気を失っていたキコロが、意識を取り戻した。
「とりあえず、これを飲んでくれ」
真水が一杯に満ちた柄杓を、カガミが差し出すと、キコロは受け取るなり、ごくごくと一気に喉を潤した。
「まだ沢山あるからな」
そうしている間にも、カガミはもう一つの柄杓で、キコロの頭に乗っている切り株へ、水をかけていた。
「おい、カガ姉」
その時、キコロは何かに気付いて、柄杓で樽から水を汲み取るカガミを止めた。
キコロの身体は頭だけでなく、顔や首、胸の上あたりまで水で濡れていた。
「カガ姉の分の水は、どうするの?」
それを聞いて、カガミは優しく笑いながら答える。
「ここは海の上だ。水なんて幾らでも有るだろう」
嘘だ。大嘘だ。
キコロは咄嗟に思った。
塩を含んだ海水は、人にとっても飲用に適さない。
この大海原では、真水は大変な貴重品なのだ。
そんな事くらい、キコロも知っていた。
なんせ、今までカガミとずっと一緒に過ごしてきたのだから。

13 :
「なあに、心配するな」
カガミは尚も、キコロに微笑みかけてくる。
「私が、ほんの少しだけ、我慢をすれば良いのだ」
「私の…、私のせいか? 私が、無茶するから…」
取り返しの付かない事をしてしまったと、キコロは後悔の念に駆られた。
「やっぱり、カガ姉とは居られない…。でないと迷惑をかける…」
「なんだ? この場に及んで、まだそんな事言ってるのか」
またぶたれる…!
そう思ってキコロは目をぎゅうと瞑った。
しかし、いつまで経っても、頬も頭も、ぶたれそうな所が痛くなる事は無かった。
キコロが恐る恐る目蓋を開く。
そこには、優しい表情をしたままのカガミが居た。
「私は、この船の長だ。船に誰を乗せようと、水や食料をどう使おうと、それらは全て私の責任」
カガミはキコロへ諭すかのように続ける。
「キコロは、何も責任を負うことは無いし、心配せずとも良い」
そして、キコロの頭の根を撫でながら、こう締めた。
「それに、キコロはお前一人だ。どんな精や神であろうと、キコロの代わりは務まらん」
やがて、キコロを撫でていたカガミの手は、左の頬を触れた。
「さっきは、叩いたりして悪かった。とても痛かっただろう…」
カガミの手にキコロの手も重なる。
「ううん。もう痛くない」
キコロはもう片手も重ねると、カガミの手を取って、こうも言った。
「あのね、カガ姉…。…ごめんね」
上目遣いで、訴えかけるような瞳をしたキコロが謝ると、カガミはより一層にっこりと笑った。
「ああ、分かっているぞ」
今度はカガミが、キコロの両肩にそれぞれ手を掛けた。
「私はそのようなキコロが、大好きだ」
「また、そんな子供扱いして…」
言ってみたものの、少し紅が掛かった表情までは、キコロは誤魔化せなかった。
荒れ果てた砂地。
幸も恵みも無い不毛の大地で、カガミは祈祷にも似た舞踊を続けていた。
「ん…、うぅ、…ああ、はあ…」
ステップを踏む二つの白い素足からは、目に見えない何かが全身に伝わってきて、耐えられずにカガミは声にならない声を出す。
「キコロ、今だ!」
合図と共に幼き精霊は、自分の背よりも遥かに長い杖を、大きく振りかざした。

14 :
ジャラ…。
杖の先の金具が音を立てると、二人の目の前に小さな息吹が、次々と芽吹いた。
それらは皆、天の頂まで突き抜けるかの勢いで、競い合いながら高みを目指した。
程無くして、木と呼ぶにはいささか可愛らしい、若い生命がそこに何本も立った。
「ふう。上手くいったようだな」
カガミとキコロが故郷を離れ海へ出た理由。
それはこのような緑の少ない土地を、植物や動物で豊かな場所へと変える為だった。
二人が元居た、あの美しい光景になる事を願って。
「さて。早速次なる地を目指すとしよう」
そう言ってカガミは、船を停めてあった方へ引き返そうとした。
「っ! カガ姉!」
その様子を見て、キコロは驚きながら、慌てて駆け寄った。
「なに、ちょっとふらついただけだ。気にするな」
ここへ辿り着くまでに、あの時水を多く消費した事が、カガミの身体に決して小さくないダメージを残していた。
「無理しないで。二、三日休んでいこう」
「それは駄目だ。ぐずぐずしていると、いつ海が荒れるか分からない」
海の天気、波の高さは、日々刻々と変化していく。
カガミは海が穏やかな内に、渡航を済ませたかった。
「だったら…、だったら、海が落ち着くまで、待てばいいじゃないか」
「だが、他の地を回るのが、それだけ遅くなってしまう…」
「別に遅くなってもいいじゃないか」
先を急ごうとするカガミに、キコロは必の想いをぶつけた。
「だって、カガ姉は…。カガ姉は、この世に一人しか居ないんだから…!」
見ると、幾つかの水の粒が、カガミの目から流れていた。
「カ、カガ姉!? どっか痛いの、苦しいの!?」
「ああ、これは違うんだ。その、…嬉しくてな」
「……え?」
カガミは涙も拭わず、大地に膝を付いて、キコロの高さに目線を合わせる。
「よもや、キコロの方からそう言ってくれるとは思わなくて…、少し驚いた」
「…あ、ごめん。…なんか、ごめん…」
「うんうん、謝らなくていいぞ」
目元が濡れたまま微笑むカガミは、帯を解き、服の中へ包み込むようにキコロを抱き寄せた。
「私、カガ姉と一緒に居て、いいんだよね?」
カガミの胸の中で、キコロは呟く。
「そんなの、当たり前じゃないか」
片手でキコロを抱いたまま、カガミは切り株の頭を、何度かゆっくりとさすった。
「私は…、私は幸せだ。世界で一番の幸せ者だ」
「じゃあ…。私は、二番目でいいや…」
風に揺れながら、未来の神様や精霊達が、二つの幸せをそっと見守っていた。

15 :
【らいむとキコロ】
やっぱり花や木にはお水をあげたいなーと思ったので、
森の秘密の湖で水浴びしている所を見つかって…とか、
服着たまま水責めを受けて濡れた所を…というのも良かったのですが、
まあ無難にジョウロで水遣りすることにしました。
それで、ジョウロ持ってるキャラで前作から、らいむちゃんを呼んでみた。
もう二人共可愛くてしょうがないよ。
らいむがキコロの存在に気付いてないのがなんとももどかしいけど。
【ミントとキコロ】
どっかでアンテナに登ったら危ないよー的な書き込みを見たので、
そのまま話のネタにしてみた。ひねりゼロですね。
不思議な力を持つ存在と、不思議少女の衝撃的な出会い。
つーか衝撃的過ぎてショック受けちゃった人はごめんなさい。
お互いの性格、考え方、口調を想像しながら、それぞれの主観で描いたので、
割とストレートな表現になってしまってます。
人をあまり信用してなかったキコロの心境の変化とか、
意外と大胆なミントが書けたので、自分では気に入ってます。
【カガミとキコロ】
>>412さんのアイデアを見て真っ先に思ったのは、
「塩害とか大丈夫?」だったので、そこから出発してみた。相変わらず単純な私。
でもこの二人の担当曲は、紹介文に同じ「望郷」の言葉が使われているんですね。
最初に気付いたときは、ちょっと嬉しくなりました。
それにしたって訪れた先々で緑化運動って。イマ様かっての。
いやいや、神様だってお忙しいのよってことで、
ちょっと手伝ってくれる人が二人くらい居ても罰は当たらないでしょう。
しかもこの二人の場合ひとつ船の上で共同生活ですからね。
もうそこかしこでラブラブっぷりを船員達に見せ付けてくれるのでしょう。
他の船員さんが乗ってるのかってよく分かんないですが。
うわあ色々やり過ぎた。長々と占領しちゃって本当に申し訳ございませんでした。
あとキコロついてるよ派の人もマジごめんなさい。
あのキャラを初めて見た時、ちょっとでも女の子かな?と思った皆様に捧げます。
もういっそ、木には性別なんか無いよって事にしてしまえば丸く収まるんじゃないかな?かな?

16 :
すみません、あと一つだけ。
思い残す事が無いように、小ネタを投下させてください。
あーでも大らかで懐の広い方以外は読み飛ばしたほうがいいかも知れません。

リエ「やっぱり旅行に来て良かったねー。ここは自然が一杯だし」
さなえ「都会に居たら、こんな光景見られないものね」
リエ「…それに、さなえちゃんと二人っきりになれるし…」
さなえ「え、リエちゃん何か言った?」
リエ「あ、ううんなんでもない。………あれっ?」
さなえ「どうかしたの、リエちゃん」
リエ「今そこに、誰か居たような…」
さなえ「でも、誰も居ないみたいだけど…」
リエ「おかしいなあ、『気のせい』だったのかなあ」
キコロ(えっ、なんで『木の精』って分かったんだ?)

17 :
まだSS読んでないけどとにかく新スレ立て乙とだけは言わせて
新スレが2連続即は避けたい所…

18 :
2:名無しさん@秘密の花園<題無しsage>:2010/03/05(金) 04:47:57 ID:A44NCF1W
「ご、ごめん。ちょっと用事思い出しちゃった」
「えぇ〜?」
「急にどうしたのぉ? 彼氏?」
「ち、違うよう……」
「あやしー、後つけちゃおっかなー」
「そ、それは」
「あはは、冗談ジョーダン。仕方ないか」
「いいんじゃない? それじゃあまたね」
「う、うん、また誘ってね」
「じゃねー」
「バイバイ」
駅前で、友人二人を見えなくなるまで見送ったあと、私は周辺を歩き回った。
帰宅の時間帯は過ぎたはずだが、人混みはひっきりなしに道を右へ左へと流れていた。
その雑踏を掻き分けるように歩きながら、視線を辺りに向けていた。
「今日は来てないのかな……」
しばらくして、今日はダメかと思い始めると、
「あっ」
ふとある音が聞こえる。人の波に掻き消えそうな程小さい、しかし私にははっきり聞こえる音。
すぐにその方へと歩き出した。微かに胸は高鳴り始める。
居るんだ。居るんだ。今日は居るんだ。
走り出してしまいそうになるのをこらえ、人にぶつからないように、確実に音の方へと向かう。
やがて人混みを抜けると、そこに周りとは絶縁したように空いた場所があった。
その中心には、アコースティックギターを抱えて弾き語りをしている女性がいる。
私はほっと胸を撫で下ろしたように息をつくと、その人の名前を呼ぶ。
「こんにちは、レナさん」
歌が途中で止まり、レナが顔を上げた。
唐突な呼び掛けに一瞬呆気に取られたような表情をしていたが、そこにいるのが私だと分かると、指を敬礼するようにピッと振り、「よっ」と軽く挨拶してくれた。
そしてレナはまたおもむろに演奏を始める。
私はその目の前に座り、レナの歌に聴き入った。

19 :
↑は1じゃなくて2レス目でした
3:名無しさん@秘密の花園<題無しsage>:2010/03/05(金) 04:52:09 ID:A44NCF1W
私とレナが出会ったのは、つい最近。駅前で歌っていたレナに私は興味本位で足を止めた。
最初はただ「これがストリートミュージシャンかぁ」、「聴いた人にお金を貰ったりするのかな」と、珍しいモノ見たさな感覚があった。
しかしレナの歌を聞いている内に、その興味が別のモノに変わっていった。
「歌、素敵ですね」
「いつもココで歌ってるんですか」
「他に何か活動をしているんですか」
「あの……名前を聞いてもいいですか」
初めて話し掛けて、突然の質問攻めにもレナは快く答えてくれた。
以来、私は駅前でレナを見掛ける度に話し掛け、レナの歌に聴き惚れていた。
曲の演奏が終わり、私はパチパチと拍手しながらレナの隣に座り直した。
「はぁ、やっぱりレナさんの歌は素敵ですね。何回聴いても震えちゃいます」
「そう? ふふ、ありがと」
レナは得意そうな顔をして、弦とコードの音を入念に確かめていた。
横でそれを眺めながら、私はいつだったかした質問をもう一度投げ掛けた。
「歌手、本当に諦めちゃったんですか?」
チューニングしていたレナの指が止まる。
私はハッとしたが、聞かずにはいられなかった。
「だ、だってレナさんの歌はあんなに素敵で、感動もするし、声だって魅力的で、レナさんもその、凄く綺麗で美人、で……」
最後の方は自分で言っておいて体が熱くなり、尻すぼみになってしまった。
「だ、だから! レナさんは、レナさんの歌は、もっとたくさんの人に知って、聴いてもらうべきですよ!」
気を取り直したが、思いのほか大声になった。周りからいくつか視線を集めてしまった。
私は唇をぎゅっと噛み締め、体を震わせた。
自分がいつもと違うことは分かっていた。いつもはこんなに積極的に物を言うことは無い。ましてやあんな大声は出したこともなかった。
こんな風になるのは……。
レナの方を見ることは出来なかった。今見たら、我慢していたモノが溢れて出てしまうだろうから。

20 :
4:名無しさん@秘密の花園<題無しsage>:2010/03/05(金) 04:58:30 ID:A44NCF1W
「自分だけが聴く曲だ」
「……え?」
レナが口を開いた。
「前に、ある会社の人に言われたんだ。キミの曲は人に聴かせる、聴いてもらうような曲じゃない。自分だけが聴きたい曲だってね」
ある会社というのはすぐに分かった。その業界のことだろう。
しかし私はそれよりも、続いた言葉の方に反応した。音が遠のき、熱い何かが込み上げてくるのを感じた。
「なんか自分を否定されたみたいで、体に穴を空けられたみたいで、そこからなんにも言い返せなかった」
レナはわざとおどけたように、嘲笑するかのように言う。
「後でちくしょうと思ってね、それからまた曲を作って構わず歌ってたんだ。だけどね」
言葉の端々から寂しさを滲ませながら。
「ある時、気付いちゃったんだ。誰も足を止めていないし、私を見ていないし、歌を聞いていない。私の曲に、自分しか居なかった」
私はただ、聞くことしか出来なかった。
「壊れそうだった。ギターの弦を切ってやる、喉を潰してやると思った。思い知って、だけど認めたくなくて、ギリギリだった。だから……」
レナが言葉に詰まる。
私にはもう周りの雑踏は聞こえなくなっていた。世界が揺らいでいた。
レナの自ら消え入ってしまうような想いに飲み込まれ、ただ呆然としていた。
レナが再び言葉を繋ぐ。
「だから、嬉しかった。あの時ちなつが私の歌を聞いていてくれて、素敵だって言ってくれて。嬉しくて、嬉しくて、もう本当に、本当に……」
私は、気付くと涙を流していた。
あれ、あれれ? あれぇ?
理由の分からぬまま涙は溢れに溢れ、止まる気配は無かった。
すると、優しく肩を抱き寄せられるのを感じた。柔らかい温もりが伝わってくる。
「ありがとう」
胸が一杯になった。たくさんの想いが入り混じり、私は今すぐにでも大声で泣きたかった。
「でね、ちなつと出会ってから、曲を考えてたんだ。ちなつに聞いてもらうための曲……聞いてくれる?」
私は頷くのが精一杯だった。
レナの手が離れ、曲が始まる。
私のための曲。
フレーズが流れる。
周りと絶縁していた空間が広がり始め、人々を取り込んでいく。
雑踏の動きが鈍くなっていく。
ギターフレーズとレナの声が響き渡る。
私は、レナとともに歌の中にいた。
「ねえ、この曲知ってる?」
「あぁ知ってる知ってる。最近デビューした人のでしょ」
「良い曲だよねぇ」
「ねー」
「ほら、ちなつも聞いてみる?」
「うん」
渡されたイヤホンを付けて、私は歌を口ずさんだ。
「しかも歌ってる人が凄くカッコ良いの!」
「モデルさんみたいだよね」
「うんうん。ね、ちなつ、良い曲……え、ちなつ?」
「ちなつ?」
「え、ちなつ、急にどうしちゃったの?」
「なんで、なんで泣いてるの……?」

21 :
5:名無しさん@秘密の花園<題無しsage>:2010/03/05(金) 05:04:07 ID:A44NCF1W
その夜、国は赤く燃え上がる炎に焼かれ、至る所から怒号や悲鳴が沸き起こっていた。
炎は国中の街という街を容赦なく焼き尽くし、街を抜け、丘を駆け上がり、国の中心に位置する城にまで迫っていた。
城の広い廊下を、息を切らせながら駆ける人がいた。
ガラス窓越しに怒号が響き炎が揺らぐ度に、その人は呼吸を忘れるほどに奥歯を噛み締めていた。
「王妃!」
廊下の一番奥にある部屋の扉を、ぶつかるようにして荒々しく開けた。
その人は呼吸が整うのも待たず、大きく空いた部屋に視線を四方八方に飛ばす。
部屋にはガラス窓から差す炎の灯りしか入らず薄暗かったが、程なくして人影を見つけた。
「王妃、ご無事で。裏に馬車を用意しております、お急ぎを」
その人は一瞬安堵したような表情を浮かべ、その人影に近付く。
「アン。あの方は、国は、皆は……」
人影が王妃の形となってはっきり表れ、つぶやいた。
アンと呼ばれた人は足を止め、微かに顔をこわばらせてその場にひざまづいた。
「王は、国のため皆のため、最前線で指揮を執っておいでです。仲間たちも尽力し、王妃の心労には及ばみま……」
「その賊の手が、もう既にここまで伸びてきているのですね」
アンは何も言うことが出来なかった。
「いいのです、アン、気を遣わずとも。あの方はもう……あなたも辛い目に遭ったのでしょう」
王妃はひざまずくアンの傍らに来て、静かに頭に手を置いた。
凶刃に倒れる仲間たち。変わり果てた姿の街の人々。狂気を宿した賊の目。
そして去り際に見た、幾人にも群がられ剣を突き立てられた王。
「あっ、ああ……」
アンは気付くと、自分で抑えようもない程に体を震わせていた。
脳裏に先ほどまでの出来事がかすめる度、震えは増していく。
アンは唇を噛み締め、自らの不甲斐なさに声にならない声を漏らした。
ふと、アンを王妃の細い両腕が包む。
「ごめんなさい、アン。もういいのです、もう……。あの方も、あなたたちもよくここまで頑張ってくれました」
王妃はアンと同じくひざまずき、抱きしめる腕を今一度強くする。
「ですが、もういいのです」
「王妃」
アンは顔を上げ、王妃の悲壮に満ちた横顔を見た。
しばらくして王妃はアンから体を離し、顔を背けた。
「アン、出来る限りの人たちを連れて逃げなさい」
「はっ。しかし、王妃」
「何度もは言いません。早く行くのです」
「申し訳ありません。ですが、王妃の無事が何よりも先でございます。ましてやこの事態では王妃直々の命令といえども……どうかご理解を」
アンはかしづいたままに、心苦しくも進言した。
「そう、私が誰よりも先に……果たして、それが許されるのでしょうか」
「王妃」
「為す術もなく賊に翻弄され、多大な犠牲を出しておきながらのうのうと……」
「王妃、それ以上は」
アンの制止も構わず、王妃は続ける。
「私にそのような権利などあるのでしょうか。私にこれから先も……」
「王妃、いけません」
「私なぞ、いっそのこと」
「なりません! 王妃、それだけはなりません!」

22 :
6:名無しさん@秘密の花園<題無しsage>:2010/03/05(金) 05:09:14 ID:A44NCF1W
アンはその場で声を荒げた。
王妃はビクッと体を震わせ、アンの方を見た。
「王は、王妃は私にとってこの国そのものです。王と王妃に忠誠を誓い、そのもとで今日まで仕えてきたことは誉れ高き誇りなのです。私はこの命の許す限り国を、王を、王妃をお護りすることを生涯の役目としているのです」
「アン……」
「王は」
言い掛けて、アンは一瞬言葉を詰まらせる。
そして一度目を閉じ、開けると同時に顔を上げて王妃を見据えた。
「王妃、ここで王妃にいなくなられては、国は永遠に失われてしまいます。そのようなことになっては、王や国の者の無念はどうなりますか。私や仲間たちの意思はどうなるのですか」
遠くで何かが倒れる音がする。
窓の外で踊る炎は、確実に赤味を増していた。
「王妃、どうか、どうかこの出来事の上に立ち、また私たちの導き手になってください」
ひざまづく体勢でも、アンの視線は真っ直ぐに王妃を捉えていた。
「私に……まだその資格はあるのですか?」
王妃の問いに、
「もちろんでございます。王妃の居ります場所が我が国。私や皆は国を、王妃を愛し、そしてそれを望んでおります」
アンは答え、深々と頭を下げた。
王妃は目を細め、静かに息を吐いた。
「分かりました、今すぐにここを発ちます。必ず生き延びて、もう一度国を蘇らせます。あの人や皆の、多くの犠牲に報いるためにも」
王妃の瞳に、先ほどまでの悲しみの色は消えていた。そこにいるのは、一国を治める凛々しき王妃。
「私にはその使命がある。どうか一度でも弱気になってしまった私を許して、アン」
「いいえ、私の過ぎた言の数々、それは国に仕える身でありながらあってはならないこと。本来ならばこの場で首をはねられるべきです」
王妃がはっとする間もなく、アンは腰に携えていた剣を片手で抜くと、そのまま軽やかに二回振った。
剣が元の位置に納まると同時に、アンのふたつの結び目から先の髪が床に落ちた。
綺麗に切られながらも、全体は不揃いで不格好な短髪になった。
「しかし私はまだこの国に、王妃の元で仕えたいと望んでおります。しかしこの程度のことで自らの過言を無きものにし、さらには厚かましく愚かな願いを聞き入れてもらおうとしている。王妃、それでも認めてくださいますでしょうか」
短髪となったアンに、王妃は信じられないといった表情になる。
が、それ以上は何も言わず、息をついた。
「何を言うのですか。あなたは私にとって大切な、かけがえのない人なのです。……これは国の王妃としてではなく、私自身が言います。どうかこの混乱の中で、あなたまでも命を落としてしまわないで、アン」
「今の私には勿体無きお言葉。しかし王妃のその想い、たがえることは決して致しません。私は、にません」

23 :
7:名無しさん@秘密の花園<題無しsage>:2010/03/05(金) 05:16:09 ID:A44NCF1W
王妃は自分を見据える瞳を見て微笑んだ。
「では、必ず私のもとに戻ってくるのです。アン、必ずですよ」
「はっ」
そしてアンに背を向け、部屋の別の出口へと足早に歩を進めた。
アンは王妃の背中を、扉の向こうへと消えるまで見つめていた。
音もなく扉が閉まり、アンは静かに立ち上がった。入ってきた扉の方をゆっくりと振り向くと同時に、扉が壊されるような勢いで開く。
眼光鋭い賊の影が3つ4つと入ってきた。そしてその目はすぐにアンを捉えた。
「王妃、皆、どうか力を……」
胸の奥で震える微かな恐怖を抑え込み、アンは剣を抜き、構える。
「我が国に仇なす賊共、覚悟しろ。この国への忠誠を誓い戦う信念の刃、この国を想い守護する心の刃、折れるものなら折ってみるがいい!」
アンの気迫とともに賊の影が一斉に向かってくる。
「ああああぁっ!」
アンは剣を振り上げた。
「アン……」
城の裏手で馬車に乗り込んだ王妃は、次第に炎に包まれていく城を見た。
「王妃、急ぎます」
従者が鞭を振るい、馬車を走らせる。
「んでは駄目。んでは駄目よ、アン……!」
王妃は遠ざかり燃えていく城を、窓から身を乗り出していつまでも見つめていた。
馬車は次第に夜の闇と同化し、そして静かに消えていく。
城を、国を包む炎は、夜が明けるまで消えることはなかった。

のち、この国の記録は途絶えることとなった。
生き残った者はいたのか、その後のことを記す者も知る者も定かではない。

24 :
8:名無しさん@秘密の花園<題無しsage>:2010/03/05(金) 05:17:22 ID:A44NCF1W
別の記録がある。
西のはずれに位置する場所に、ある小国が建つ。
ほんの一、二年のわずかな間に、その国は近隣諸国も目を見張るほどの成長を遂げる。
まだ名も知られていなかったその国へと調査に向かった者によると、そのとき国は流浪となっていたある一人の騎士を、国を挙げて手厚く歓迎していたそうである。
不揃いの長髪であった騎士のもとに国王はそばまで駆け寄り、言葉を発する前にその場で泣き崩れたという。
この国は、国王の名前さえもまだ知られていない。
だが、やがてすべてを知った人は言うだろう。
「物語は続いていた」と。
---転載ここまで---

25 :
キコロとカガミのSSが投下されてるなんて…
嬉しすぎて色々みなぎってきた

26 :
バトルモードで1Pアヤメ、2P寿々姫でやったら百合妄想が止まらなくなった
主従百合はいいなあ

27 :
立て直しだったから安易にスレタイへ .1 を付けたけど、
今見るとなんかネタっぽくみえるな。
えいぽーふーえぽっふー♪みたいな。
>>25
そう言ってもらえるとこちらも書いて良かったなと思います。
ありがとうございます。
あ、これは別にウソでもなんでもないですからね?

28 :
>>26
アヤメ「ただ今戻りましたぁ」
寿々姫「うむ、よくぞ無事に帰ってくれた」
アヤメ「おバイト、ちゃーんとこなしてきたわぁ、すずちゃぁんv」
寿々姫「今回もよくやってくれt…って、お主、その呼び方はよさぬかッ!」
アヤメ「えー、いいじゃないの。すずちゃん女の子なんだからぁ」
寿々姫「そんなことなど関係ないであろう!
…やめい!くっつくな、こら!!」
アヤメ「ほらほらーぁ、ご褒美に折檻してぇーん…?」
寿々姫「…手柄なのにお仕置きしてどうする!」





アヤメ「それとも、あたしに折檻されたいのかしら…?」
寿々姫「ドキッ」

29 :
間に合わなかったエイプリルフールのアヤメと寿々姫

ア「殿、大変よぉっ!!」
寿「なんじゃアヤメ、騒々しい」
ア「敵の大軍がこのお城に攻めこんでくるみたいなのっ!!
このままじゃ皆やられちゃうわぁ〜!」
寿「な、何!?それは一大事じゃ、すぐに戦の準備をせねば…!!」
ア「な〜んちゃって♪殿、今日はエイプリルフールよぉ」
寿「は!?な、何じゃその"えいぷりるふーる"というのは…?」
ア「今日、4月1日は嘘をついても良い日なの♪だから、今のは冗談で〜すv」
寿「お主、私を謀ったのか!!」
ア「だから殿、エイプリルフールなんだってばぁ〜」
寿「ええい、御庭番が主を騙すとは…もはや堪忍袋の緒が切れたわ!
アヤメ、お主は今日をもってお役御免じゃ!!」
ア「え、えぇっ!?そんなぁ〜……殿、ひどいわよぉ〜……(グスン)」
寿「……ふふっ、今日は"えいぷりるふーる"なのだろう?」
ア「え……?あっ、殿ひどぉ〜い!!!!」
寿「ふ、お主がそのような戯れ言を申すからであろう?」

アヤメの勝ちアニメで叫ぶ「殿ぉ〜」は寿々姫の事だと勝手に補完してます。

30 :
>>28
主従百合ってあや→すずだったのか
気付かなかったぜ…w
>>29
つまり心置きなく冗談を言い合う仲ってことですね!
自分も殿ぉーは姫様のことだと思いますですじゃ

31 :
今日も不思議な機械に耳を当て、何かを聴いているミント。
そんなの少女に、カガミが歩み寄って尋ねる。
「楽しそうだな。何を聴いてるんだ」
「秘密です」
ミントは、すましてそう答えるだけであった。
しかし前々から、ミントの事が気になっていたカガミは、この程度では引き下がらない。
「意地悪しないで、教えてくれないか」
「ダメですよう」
「別に減るもんじゃないだろ。なあ…」
「ダメですってばあ」
半ば強引に迫るカガミに、小柄なミントは弾みで押し倒されてしまう。
「やめて…来ないで…」
薄らと涙を溜めるミントの横に、不思議な機械が倒れていた。
その機械から漏れてきた音は…。
「これは…、私の歌か?」
秘密を暴かれ観念したのか、ミントは嗚咽交じりに告白しだした。
「カガミさんが…踊ってる時の歌、小さい時から…大好きで、でも…カガミさん、海へ出掛けて…居ない日が…多いから…」
「それでこっそり録音してたのか」
「ごめんなさい…、ごめん…なさあい…」
当人を前にして、ミントは身も声を震わせていた。
カガミはそんなミントを抱き起こすと、耳元でこう呟いた。
「それならそうと、直接言って欲しかった」
「…え?」
次の瞬間、カガミの声ではなく甘い吐息が、ミントの耳に吹き掛けられた。
「ふあぁ…!?」
思わずカガミの腕の中で、身をすくめるミントであったが、カガミは構わず、ミントの耳にキスをした。
「やあ、…み、耳、弱いのお…」
更にカガミは、唇だけでなく舌も使って、ミントの弱点を何度も愛撫した。
「あ、はあ、ん、…だめえ、変になるう…」
とうとう堪え切れなくなったミントは、自分で身体を支える事ができず、カガミの腕の中で崩れ落ちた。
「すまん。少々やり過ぎたな」
カガミは、小柄な身体をもっと小さくうずくまらせていたミントを、もう一度起こして今度はしっかりと抱き寄せた。
すると、背が低いミントの顔は、すっぽりとカガミの胸へ収まる形になった。
「カガミさんの胸、おっきい…」
「なんなら、好きなだけ胸を弄っても構わないぞ。さっきの詫びだ」
「うん。このままがいい…」
「…そうか」
ミントが、その身をカガミに預けたまま目を閉じると、いつしか不思議な機械で聴いていた歌が流れてきた。
それは母親が我が子に聞かせる、子守歌のようでもあった。

32 :
カガミさんとミントちゃん。
これが本当のかがみんなんつって。嘘もホントもないか。
このペアをくっつけようと思ったのは、
キャラセレクトで二人が隣同士に並んでいるから。
仲むつまじいです。

33 :
初めまして。赤ちゃんです、こんにちは。
……え、久しぶりだって?
それは多分、気のせいなのです。
段々と春の足音が近くなりまして、最近はもうポカポカですよ。
ボクはいつにも増してすやすやと眠っているところでした。
カタ。トタトタ。
おや、扉の向こうで、お母さんが掃除をしているようです、精が出ますね。思わず起きちゃいました。
なぜかいつも鼻唄まじりにハタキをパタパタと、掃除機をガーガーしています。
いつも楽しそうにやっているのですが、ボクはちょっとそうは思えないです。
今日は休日なのですが、お姉ちゃんはいません。
どこかへ出掛ける予定があったようで、朝早くから家を出ています。
そういえば、
「今日硝子ちゃんのお部屋、掃除してもいい?」
「え? 別にいいけど……今度自分でやるからしなくてもいいのに」
「あら、そう……」
「あ、もう、そうじゃないの。そのかわり、あんまり散らかさないでね」
みたいなやりとりがありましたっけ。
扉の向こう側の掃除が一段落したようで、少しすると別の扉の開く音がしました。
多分お姉ちゃんの部屋に入ったのだと思われます。
……なんだか聞耳を立てているようでいい感じはしませんが、案外退屈してしまうものなんですよ、ココ。
音がぱたりと聞こえなくなりましたね。やっぱり扉二枚を隔てるとこうなっちゃいますか。
今お母さんは嬉しそうな顔をしながら掃除しているのでしょう。
どうもそういうのは分からないのですが、まぁお姉ちゃんの部屋ですしね。
実は普段お母さんは入らないんです。さすがにそこは気を遣っているというか気を付けているというか。
……やけに静かな時間が長いですね。
ちょっとだけ、ちょ〜っとだけ嫌な予感がします。
ふと向こうの扉の開く音がして、とたとたと小さな駆け足が聞こえてきました。

34 :
そして部屋の扉が開き、
「ほら、見て見て」
満面の笑みのお母さんが入ってきました。
そこでボクは信じられないモノを見たのです。
「硝子ちゃんの、ぴったりなの。ふふふ」
お母さんが、間違いなくお姉ちゃんの学校の制服を着ていました。
うぅわぁー。な、なにしてるんですか!?
「どう? お母さんもまだまだ捨てたものじゃないでしょ」
今はす、すごいコメントに困っていますお母さん。
お母さんはこれ以上ないほど嬉しそうにクルクルとその場で回ったり、制服の感触を確かめていました。
「身も心も軽くなったみたい。はーい、硝子ちゃんですよー」
そう言ってお母さんはボクを抱き上げました。もう、何を言ってるんですかお母さん。
あ、でも制服から漂ってくる香りはお姉ちゃんのだ。
……それにしてもお母さん浮かれすぎです。気持ちは分かりますが、やはり言葉が見付かりませんよ。
ガチャ。
すると玄関を開ける音がしました。
え……まさか。
そしてパタパタという駆け足とともに、
「あーもう、忘れ物忘れ物」
お姉ちゃんが部屋を横切りました。
慌てているのか、お姉ちゃんは脇目も触れずに自分の部屋に入っていきます。
わ、わ、ちょっと、お母さんちょっと。
一気に心拍数が上がり、自分自身ではどうすることも出来ないボクは、ただひたすら無事を祈りました。
しかし無情にも、
「あれ? ママー、もう掃除した? そのとき私の……」
部屋の扉が開き、お母さんとお姉ちゃんはばっちりと目が合いました。
そしてしばらく流れる無の時間。
状況を飲み込めていない様子のお姉ちゃんは、ただ目を丸くして止まっていました。
お母さんも「あ……」という感じでボクを抱いたまま止まっています。
すっごい気まずい。すっごい気まずいんですが。
すると、先に動いたのはお母さん。ボクを寝かせて「えーと」と言葉を選んでいます。
「そ、そうだ、硝子ちゃん、何か忘れ物?」
お母さん、ごまかそうとするのは無理があると思いますよ。
愛想笑いをしているお母さんに、
「ママ……な、何やってるの?」
お姉ちゃんは容赦なく聞きたいことを聞きました。
まぁ、ですよね。
「私の制服……だよね」
お姉ちゃんは怪訝そうに畳み掛けます。
お母さんはさらに困った様子で「えーとえーと」と考えていました。
「その、ね、硝子ちゃんの制服、着てみたくなったなぁって。なっちゃったなぁって」
そしてとうとう正直に言いました。何のつもりか茶目っ気を入れて。
いやまぁ、逃れられるような状況じゃなかったですし、至極当然かと。
「えと、ごめんね」
「も、もう、いいから早く脱いで」
お姉ちゃんはお母さんの着ているブレザーのボタンを外していき、脱がせます。
なんか立場が逆転してますね。
お姉ちゃんがブレザーを置いて、次にネクタイを緩めるていると、
「し、硝子ちゃん」
お母さんは少し顔を紅くしながら、
「お母さん、ちょっと恥ずかしいな」
もじもじしながら言いました。
お姉ちゃんははっと手を止めて、緩んだネクタイと少しはだけたブラウス姿のお母さんを見ました。
するとみるみる内にお姉ちゃんは顔を真っ赤にして、
「じゃあ自分でやって! もう! ちゃんと元に戻しておいてよ!」
ブレザーをお母さんに押し付けると、バタバタと駆けて部屋を、玄関を飛び出していきました。
……若干背徳的なアレではありましたね。ちょっと汗かいちゃいました。
ブレザーを抱いたままきょとんとしているお母さんは、
「えへ、怒られちゃった」お母さん。本当に反省してますか?
そのあと、忘れ物に気付いたお姉ちゃんが戻ってきて、お母さんとまた一悶着起こしていました。

35 :
その夜、お母さんとお姉ちゃんはまだ少しもめています。
「もう、信じられない!」
「だから、ちょっと着てみたくなっちゃったの」
「だ、だからって本当に着る!? ママったら何考えてるの!」
「んー、でもそんなに悪くなかったと思うけど。お母さん、今度作ってもらおうかしら?」
「だ、ダメ! 絶対ダメ! もう知らないから!」
お姉ちゃんはカッカしたまま部屋に戻っていきます。まだまだ怒ってますね。
部屋に残されたお母さんはというと、
「硝子ちゃんとお揃いの制服。一緒に登下校したり机を合わせて勉強したり。お昼休みはお弁当を取り合ったりしちゃって」
あのー、お母さん?
「学校の帰りに物を買ったり食べたりとか……ふふ、いいわね、夢が膨らむわ」
なんというか、反省の色まったく無しですね。
もうしばらくの間、お姉ちゃんの苦労は続きそうです。
そんなこんなで、今日も一日が平和に? 終わるのでありました。
明日もまた平和でありますように。それでは、おやすみなさい……。
「もう、ママったら……」
硝子は呆れたような、感情を持て余している様子でベッドに横たわった。
そして息を大きく吐きながら天井をなんとはなしに見つめる。
「制服が着たかった、だなんて……そんなことしたら、もう絶対に一緒に歩いてあげないんだから」
そして寝返りを打って、
「あ」
部屋の壁に掛けてある制服が目に入った。
そしてふと、昼間の制服姿の母親を思い出す。
「……」
硝子は体を起こして、制服の側に行く。
しばらく制服の裾を掴んで眺めていたが、やがて優しく包み込むように抱きしめた。
「……あ、少しだけママの香りがする」
硝子は少し微笑んだかのようだった。陶然と制服を抱きしめ続ける。
「ちょっと、言い過ぎちゃったかな……明日謝ろう」
制服を戻すと、硝子は部屋の明かりを消してもう一度ベッドに横たわる。
外は、少し強い春風に吹かれて、散り始めた桜が盛大に舞っていた。
気持ち新たにする季節は、今真っ只中。

36 :
今年は春到来が遅すぎて、いっそ冬の話でも書いてやろうかと思っていましたが、途中でこんな話を思い付きました
去年の今頃も書いたっけなぁ、という育江さんと硝子です
まずは、育江さんの制服姿とはマニアックですね
硝子が高校生ならば、単純に育江さんは四十路ですよ。とんでもない
でもいつまでも童心を忘れない、というか幼い感じの人妻というのも、下心的な意味合いとしてはアリだと思っています
自分としては、育江さんはひたすらに「硝子ちゃーん! 大好きー!」みたいな感じと、硝子は年頃でちょっとツーンしているけど、実はもっともっと甘えに甘えたいママっ娘という感じがもう定着しつつあります
仲の良い母娘ってすばらしい。やっぱり自分は年の差とか近親カップルが好きなんだな。再認識
あと、赤ちゃんは良い娘です。育江さんと硝子にあるように、硝子との間にも年齢に開きがあるのが素敵
赤ちゃんが10代になる頃には硝子は社会人ですよ。想像つかん
はたして、制服姿の育江さんと硝子が一緒に登下校する日は来るのでしょうか
それは、神のみぞ知る

もう4スレ目になりますか。これからもよろしくお願いします

37 :
>>36
ナ、ナンダッテー!?
人妻が学校の制服着てるとか、それなんてAV?
しかもそれを我が娘に脱がされていくなんて…
これこそがめくるめく禁断の百合ワールドなのか。そうなのか。
もし、このまま行為が止まらなかったら、
硝子に身体を抱かれてしまった育江さんは、
それまでの余韻に浸りつつ恍惚な表情で、
「どうしよう、赤ちゃんできちゃう…」と呟くんじゃないか。とか。
歳はアレだ、硝子は相手の連れ子ということにすれば、
育江さんが幼な妻で、妹の赤ちゃんと年齢差があるのも説明がつくけど、どうだろう?

38 :
だめだ、せんごくりえさな何回見ても
さな「そんなに露出の多い服着て…私を誘ってるの…?」
りえ「さなえちゃんこそ、部屋の中なのにそんなにお洒落して、りえに見せつけてるの?」
みたいにしか見えない

39 :
間にちょっと不穏な空気が漂っても、結局はラブラブいちゃいちゃなわけですか
少し冷たい感じを見せるという押し引きも、恋愛では重要だとかなんだとか…
そんなことはともかく、あとは電気を消して一緒に寝るだけなんですけどね
>>37
なんと、硝子がお母さんをリードするのですか
育江さんは誘い受けという器用なことは出来ないと思うので、天然で硝子に身を任せてしまうのでしょう
>「どうしよう、赤ちゃんできちゃう…」
それを聞いた硝子は、「もう、恥ずかしいこと言わないでよ…」
そして体を使ってお母さんをさらに愛撫するんですね。禁断すぎます
>硝子は相手の連れ子
そんな、実の母娘という一線が無くなってしまったら、それはもうとんでもないことに…
ウエディング姿の育江さんとスーツ姿の硝子が、教会でライスシャワーを浴びてしまいますよ
いやまぁ、それはそれでアリです

40 :
少女は、ノートに一心不乱にペンを走らせる。
学園中に、部活動終了かつ帰宅用意を告げる鐘が鳴り響く。
学園の至る所で沸いていた声は、次第に校門や部活棟に集まっていく。
多くの学生が用を済ませて次々に帰路に就いていた時、部活棟に併設されているシャワー室の扉が開く。
そこから鼻唄交じりに出てきたのは、蒼いショートカットでボーイッシュな顔立ちの少女。
スポーツタオルを首に掛け、湯上がりのほてった体からは微かに湯気がのぼっていた。
「ふぅ、さっぱりした。帰りにアイス食べようかなー」
スキップしながら軽快に歩く少女は、そのままの足取りで部活棟の部室に入り、自身のロッカーで帰り支度を始める。
「キャロ」
不意に部室の扉が開き、赤い髪とネクタイを揺らす少女が覗きこむ。
「あ、アリス、まだいたんだ。ねえねえ、帰りにアイス食べに行こうよ」
クラスメートであり部活仲間のアリスに気付いたキャロは、嬉々としながら支度を急ぐ。
「うん……」
アリスはそれだけ言うと、部室に入るなり静かに鍵を掛けた。
「……え?」
次にキャロが気づくと、鞄を放り出したアリスに抱きつかれていた。
「ア、アリス……はっ」
キャロが戸惑う間もなく、アリスは強く抱き寄せ、キャロの背中を指でなぞる。
「キャロ、良い香りがする」
アリスはキャロの首元に顔を押し付けながら、背中にあてた指をゆっくりと這わせる。
「ふぁ……だ、ダメだよこんな所で」
背中の愛撫にたまらず声を上げたキャロだったが、腕を伸ばしてなんとかアリスと距離をとった。
アリスはきょとんとしたあと、微かに肩を上下させているキャロの額に自分の額をこつんと当てる。
「誰も来ないよ。それに、じらすともっとすごいコトになっちゃうから」
キャロは体の下から何かが這い上がってくるのを感じた。
動悸が激しくなり、押し寄せる感情の波に意識が途切れそうになる。
「息、荒くなってるよ」
アリスは微笑み、キャロと唇を重ねる。
首に腕を回し、体をこれ以上ないほどに密着させ、顔を動かしてキャロの唇を愛撫する。
「ん、んん……んぅっ」
アリスは顔を離して、顔を紅潮させてすっかり力が抜けてしまったキャロを見る。
「ふふ、キャロ、すっごくかわいい。でも、それじゃあダメ」
アリスは両手をキャロの頬に添えて、今度は熱く、深く口付けを交わす。
「ぅ、ぁ」
アリスの激しいアプローチに、キャロは為す術なく翻弄されてしまう。
静かな部室で、わずかに漏れる吐息と淫靡な音が響く。
少女たちの間で、舌が艶かしく絡まり合う。
時間が経つにつれ、漏れる吐息や音も大きく、淫らなものになっていく。
「ぅん、キャロ、もっとぉ……」
「んく、ふぅ、あぁっ」
互いを貧ぼり合う二人の口の端から唾液が滴り落ちる。
もちろん、二人はそんなことに気を留める余裕もなく行為に没頭する。
やがて勢いが落ちてくると、アリスはゆっくりとキャロの口内から舌を抜いた。

41 :
「はぁ……」
恍惚とした表情の口元からは、キャロと繋がる白い糸が伸びていた。
「はっ、はっ、はぁ、うぅ……ふぅ」
キャロは息も整わないまま、うっすらと涙を浮かべながらぐったりとしていた。
わずかに乱れた制服と、上下する胸が見える。
「あ、キャロ、だめ……かわいすぎるよ」
そんなキャロにたまらなくなったアリスは、もう一度口付ける。
優しく、気遣うようにゆっくりと。
「はっ、ぁ」
心地好くなってきたのか、キャロは艶かしいため息を漏らしたあと、うっとりとした表情でそれに応える。
互いにいたわるように、しかし官能的に舌を絡ませながらじっくりと愛撫しあう。
ふと指先同士が触れる。
はっとした二人は、思わず行為を止める。
だがそれが些細なことだと気付くと、二人は見つめあったまま微笑み、指を絡ませる。
確かめあうように、じゃれあうように、先程と似た行為が指先で繰り返される。
「キャロ」
「ん?」
「呼んでみただけ」
「なにそれ」
他愛のないやりとりの後、アリスは繋いでいた指をほどき、両手をキャロの胸にあてる。
「あっ」
キャロはたまらず声を上げる。
アリスはキャロの胸にあてた手を強く押し付けたり、表面を微かになぞったり、片手では収まりきらない大きさと弾むような感触を楽しんでいた。
「もう、キャロったら……嫉妬しちゃうんだから」
うらめしそうな表情でキャロの胸を弄ぶアリスは、一段と強く押し上げる。
「ふぁぁっ」
「全然抵抗しないんだね。ふふ、やらしいんだ」
「ち、違……んっ、はぁ」
キャロはほとんど何も出来ないまま、アリスの思う通りに乱されていく。
「そん、なの、ズルいよぉ……」
「聞こえなーい」
わざと軽いノリをするアリスは、次にキャロのシャツのボタンに手を掛ける。
「あぅぅ……」
キャロが何も出来ないのをいいことに、アリスは反応を確かめるかのようにゆっくりとボタンを外していく。
首元、胸元、徐々に下へ下へとあらわになる部分が増えていく。
やがてすべてのボタンを外すと、アリスは開いたシャツの中に両手を入れ、キャロの肩に乗せる。
「ア、アリス……」
キャロの懇願するような目に、アリスは妖艶な笑みを浮かべる。
「ダーメ、ぜ〜んぶ見ちゃうんだから。ふふ、お・ひ・ろ・め」
アリスは肩に乗せた両手を、腕をなぞるように一気に下ろす。
シャツはあっけなくはだけ、キャロの締まった、しかし女の子な上半身があらわになる。
「あぁっ!」
「キャロ……綺麗だね」
アリスは顔を真っ赤にしているキャロを抱き寄せる。
そして背中に回した手をブラのホックに掛ける。
「もうキャロの全部を独り占めしちゃう」
「だ、ダメぇ!」
ブラのホックが外される。
次にアリスは

42 :
「……ちゃん。みっちゃん? おーい」
「わぁぁぁ〜!?」
みっちゃんと呼ばれた少女は物凄い勢いでノートを閉じる。
ペンとノートがそのまま部室の隅へと吹っ飛んでいく。
「おぉっと? え、どうしたの?」
「あ、あっ、せ、先輩!」
みっちゃんが振り返ると、自分と同じように驚いた様子の、赤縁メガネの三つ編み少女がいた。
「あの、いつから……」
「え、うん、ちょっと前から。一生懸命だったから声かけづらかったんだけど、もう少しで校門閉まっちゃうよ。何かやってたの?」
「な、なんでもないです。ご、ごめんなさい」
みっちゃんは急いでノートとペンを拾い、猫のキーホルダーやぬいぐるみの付いた鞄へと押し込む。
慌てるみっちゃんに、少女は不思議そうな顔をする。
「あんまり遅くまで部室には残っちゃダメだよ。私が仕事押し付けてるって思われちゃう。早く帰ろ」
「は、はい」
少女が部室から出るのを見て、みっちゃんはぱたぱたとそれに続く。
部室の扉が閉まり、鍵が掛けられる。
二人は校門へと歩きだした。
「あの、先輩」
「ん?」
「その、えと……見てませんでしたよね?」
「何を?」
「……あ、い、いえ、なんでもないです」
安堵する様子のみっちゃんに、少女は「?」と首をかしげる。
「ヘンなのー。そういえばさ、帰りにアイス食べてかない?」
「アイスですか?」
「そ。良いお店知ってるんだー。アリスとキャロも一緒だよ」
「本当ですか!?」
声を上げるみっちゃんに、少女は意地悪な笑みを浮かべる。
「このー、二人がいなきゃ断わるつもりだったなぁ?」
「いえ、いいえ、そんなこと!」
慌てふためく様子に少女は「冗談冗談」と笑いながら先を歩く。
その背中を見ながら「もう……」とため息を漏らすみっちゃん。
「アイス……アイス……二人でひとつのアイスを食べあって、終わったあとはそのままの勢いと甘い香りを漂わせながら次の段階へ……もちろんリードするアリス先輩が『もうひとつ食べちゃおうかなぁ』とキャロ先輩をたっぷりと……」
「おーい、どうしたの?」
後ろを歩いていたみっちゃんが遅れているのに気がついた少女は、立ち止まって振り返る。
「あ、すみません」
みっちゃんはハッとして走って追い付く。
そして二人は、
「もう、遅いよー」
「待ちくたびれちゃったよ」
赤髪と蒼髪の少女が待つ校門に着いた。
学園中に、下校時間を知らせる鐘が鳴り響く。

43 :
学生さんはやっぱり品行方正、清く正しく美しくが基本なのでしょうが、若気の至りも学生さんの特権だと思うのですよ
…いや、なんだかんだ言うのはやめます。こんなんが書いてみたくなったんです
実はみっちゃんが思っている以上にアリスとキャロがアレだったら…という裏話があるのも一興だと思います。書いてませんが
むしろリゼットも含めて…いえ、書いてませんが
こういうのは慣れないので、あんまり内容に突っ込むと次々とボロが出そうです
で、話には関係無いのですが、女子ラクロスのユニフォームって良いですね
スコート下のレギンスとか、指の出ているグローブとか、肘や膝に付けたサポーターとか…
これをボーイッシュなスポーツ女子が着て、フィールドを勇ましく駆けるんですからね。惚れてしまうのも無理はないと思います
マニアックですね
それでは

44 :
みっちゃんの腐女子ぷりパネぇw
瓶底メガネは近眼のためじゃなくて、某赤いサングラスの親衛隊長みたく
表情を読まれないためだったのか!?

45 :
でもドジっ娘みっちゃんの事だから、バレるのも時間の問題のような気がするw
風雲録にもポスターみたいな機能があるので、なんかうまいこと徒党が組めないか考えてみた。
【エロかわピンクヘアー軍】
ローリィ スミレ リアリィ モモコさん ミルク ベリー ホワイトメリー 虹野ひかり フィーバーピンク シグシグ
【白ワンピース清楚乙女組】
ふき 8リゼット 9ベル 9シルビア テトラ オフィーリア 11リデル 14ポエット 育江 18ルル
【メカドールロボッ娘団】
サンディ アルト 壱ノ妙 シャルロット ニコラシカ エキドナ ロコ ジーナ タタン トリニティ

46 :
「……う…ううん…?」
意識を取り戻したニノンが、ゆっくり瞼を開くと、そこは真っ黒な森の中。
「やっと目が覚めたか。んだかと思ったぞ」
そして彼女の上で馬なりになっている、一人の白い魔女。
「……ええと……」
何故こんな事になったのか考えてみるも、まだ半分夢の中に居るような状態のニノンは、記憶を思い出せない。
「…キャッ!?」
突然の感覚に、そんな思考が強制中断させられた。
「何してるの?」
目の前の魔女、ロキが、ニノンの身体に乗ったまま、腕を動かしている。
「見れば解るだろう、お前の薄っぺらな胸を愛でてやっている」
次第に目が暗さに慣れてきて、周りの様子が薄らと見えてきた。
この場所は、周りの樹木が何本も幹や枝を、複雑に絡まり合せて出来た、雨風を凌げる小さな小屋のようになっていた。
ふと、ロキが手を止める。
「ああ、こんなに暗いと見えんな」
そう言って、立ち木で出来た壁に向かって手をかざす。
何かの魔術なのか、木に生えた苔類が、ぼうっと不気味に光を帯びた。
光り苔の光量は決して充分ではなく、やっと相手の顔や服が解る程度でしかなかった。
「んっ…」
再びロキが服の上から触れると、ニノンは思わず声にならない吐息を漏らした。
すると、ロキの顔がニノンの鼻先まで近づいてきて、言った。
「このような貧相な身体でも、感じているのだな」
「そんな事ないの。…んんっ」
すかさず否定したニノンに、ロキは強い刺激を与えた。
「嘘を吐いても、私にはお見通しだぞ?」
「…そうじゃなくて、私の胸が小さいって事」
そう言うとニノンは、小枝程に、か細い両腕で、自分のシャツの裾を掴み、そのまま首の下までたくし上げて見せた。
「なるほど。そういう事か」
ロキの視界に映ったのは、ニノンの、やはり華奢な胴体。
そして、その細い身体には到底似つかないくらい、二つの赤い部分が、大きく突出している様子だった。
「さっきから何度も触られて、もうこんなになっちゃった」
そこだけが丸く膨れ上がった様子に、ロキもしばし眺める。
「奇妙だが…、これはこれでまたいやらしい」
「そんな風に言わないで。これでも私はチャームポイントだと思っているのよ」
「ほう。だがこんな所を売りにしても、見せる機会が無いのではないか」
ロキはそう言うと、ニノンの右の先端を指で摘んだ。
「あんっ」
そのままロキが撫で続けると、ニノンは目を細めながら顔を紅潮させた。
「…そうなの。うんっ…だから、えっちなグラビアにでも…あっ、出てみようかな、なんてね。…はああ」

47 :
「止めておけ」
ニノンは半分冗談で言った事だったが、ロキは真っ向から否定した。
残っていたもう片方の、突起にも手をかけながら。
「ああん、だめぇ…」
倍増した快感を堪えられず、ニノンはその細身の身体を捩じらせた。
「お前の痩せ細った姿で、興奮する物好きなど居る者か」
「あっ、あっ…。そんな事、ない。…あんっ」
イヤイヤでもするように、華奢な身体をニノンは更にくねらせている。
暗黒の中で灯る苔の光を受けて、水滴がニノンの目元で僅かに輝く。
「それとも、私みたいなスタイルの人は、お嫌いかしら…」
「…くくく…」
いつの間にかニノンを弄ぶ手を止めていたロキが、口元を歪め笑い出した。
「面白い女だ…。気に入った」
そう言ったかと思うと、ニノンの胸元に置いた右手を、ロキは脚の方へと回した。
「あ、そこは…」
ロキの手はニノンのスカートの中へ侵入し、やはり太くはない内腿を弄り始めていた。
「私を楽しませた褒美だ。望み通りにしてやる」
ロキの指が、ショーツの上から何度も押し付けられる。
「あ、あ、いい、はああんっ」
ニノンは目をぎゅっと閉じ、背を弓なりに反らせて喘いだ。
これまでの行為で感度が増したニノンは、ただその快感に身を委ねるのみだ。
「感じているのだな、もっと良くしてやろう」
その言葉通り、ロキはニノンのスレンダーな胸に顔を埋めると、すっかり硬くなった先端を、口に含んだ。
「やああっ、吸ったら…めえ」
唇と舌による口撃が、下半身への刺激との相乗効果によって、ニノンを快楽の樹海へと突き落とす。
「んんん…、おっと、こっちも愛でてやらんとな」
片胸を咥えたロキは、反対側の胸も左手で摘んで引っ張った。
「いっ、あああっ、あ、あ…いいっ」
そしてもう一方の手は、下着の布を掻き分け、ついにニノンの秘部へ襲い掛かる。
「ああっ、あっ、…春の嵐より、すご…いいっ、あんっ、はんっ」
ロキによる三点責めは激しさを増していき、ニノンをどんどん追い詰めていった。
「ひああん、だめっ、いっ、ああっ、あ…、…ぁぁ…、…きゃああぁぁぁああっっ」
細い四股と胴を強張らせ、ニノンは痙攣によってガクガクと身体を震わせる。
だが、ニノンが限界を迎えても、ロキはその手を止めなかった。
「だめだめえ、ああっ、やめて、いああっ、ひあっ、あんっあっ」
まるで雷に打たれ、電流ような快感が全身を駆け巡る中で、ニノンは何かを思い出した。
「あっっ………」
しかしそれと同時に、ロキの止め処ない行為が、限界を超えてしまったニノンを失神させた。

48 :
「お前は何者だ。此処で何をしている」
春のお天気が、そよ風に乗って黒い森に迷い込んだ。
程無くして白い魔女に見つかり、咎められた。
「私は春のお天気なの。ここにも新しい季節が訪れるわ」
「この森にそんな生温い物は不要だ、去れ」
そこは、部外者が無断で立ち入る事を拒む、誇り高き魔の地だった。
しかし、春のお天気にそんな事は関係無い。
「じゃあ、本当に生温いか試してみましょうか?」
ちょっと脅かすつもりだった。
森の上空に雲を呼び、たちまち渦巻く暗雲へと発達する。
「無駄だ。止めろ」
やがてゴロゴロと轟音を立てて、黒い雲が光を放ち始めた。
「やってみないと、わからないでしょ」
そして対峙する二人の間をめがけて、大きな爆発音と共に、眩い光の槍が降り注いだ。
「…あら、やり過ぎたかも…?」
雷が黒い森を一瞬白く染め上げたあと、そこに居たのは地面に横たわっている、白い魔女だった。
「ねえ、大丈夫? もしかして雷に当たったの?」
心配した春のお天気が、不用意に近寄って来る。
その隙を白い魔女は逃さなかった。
「キャアア!?」
目を見開いて白い魔女が放ったのは、今まさに春のお天気が落とした、あの雷のエネルギーだった。
「ふん。なんと脆い」
自分の足元で気を失っている春のお天気に、白い魔女はそう吐き捨てた。
暗雲からシトシトと暖かい雨が降る中、白い魔女は彼女を抱きかかえ、森の奥深くへと運んだ。
 ―――――
「なんだ貴様。まだ此処に居たのか」
二人が黒い森で再会を果たしたのは、出会ってから二ヶ月以上過ぎた頃だった。
「どうした。モデルとやらになって、裸を見せびらかすのではなかったのか」
背をもたれている大樹の、数分の一の細さしかないニノンは、目を閉じたままロキの問いに答えた。
「それはやめ。私は、ここに大切な物を置いてきたから」
「何か無くしたのか。なら諦めろ」
「ううん。忘れられない物なの、それは」
眠ったかの様に穏やかな表情で語るニノンに、ロキは訝しげな顔をする。
「何が言いたい、貴様」
「私は、春のお天気。でも、もうすぐアツい季節がやって来るの」
言いながら、ニノンはロキの姿を確認した。
枝の様に細い両腕で輪を作って、ロキを閉じ込めると、膝を付いてその身を預けた。
「暖かいの先、アツい、アツい季節を感じて、そのまま、真っ白になるまでアツくなるのも、いいかもね」
また瞼を閉じて話すニノンの下顎を、ロキが軽く持ち上げる。
「どうやら、もう暫く楽しめそうだ…」
そう言ってニヤリと笑うと、ロキはニノンに口付けた。

49 :
そろそろ春が終わりそうなので、忘れない内にニノンの話を投下しておきます。
お相手がロキなのは、キャラの強弱関係を考えた結果です。
シグマ様だと強すぎるし、キャンディとかでも釣り合わないので、ロキくらいが丁度いいかなぁと。
で、ニノンのチャームポイント。
これは、ニノンの身体の線が細い割には、パーツが大きいので、こうだったらいいなぁと。
ええ、自分の趣味で申し訳ありません。
今気付きましたけど、この二人は髪型が似てますね。ツーテイルとも違うあれは何というのだろう。
まあ何はともあれ、タンクトップのお姉さんは好きです。

50 :
ベル「ちょっとさなえを貸してほしいのだけど」
リエ「だめだめ、これからリエと用があるんだもんねっ」
さなえ「う、うん…」
ベル「何よ、少しくらい良いじゃない」
リエ「さなえちゃんはずっとリエと一緒だもん、残念でした」
さなえ「ええ、ずっと…?」
ベル「そんな我が儘な娘は放っておいて、私の映画に出てみない、さなえ」
リエ「映画って言っても自主製作だよ。それより今度の旅行に着てく服決めに行こ」
さなえ「…じゃあ、リエちゃんが決めた服で、ベルの映画に出るっていうのは…」
ベル「心配しなくても、禁断の同性愛に落ちる乙女が着る衣装は、もう決まっているわ」
さなえ「えっ? 禁断の…同性愛…って?」
リエ「何それ。さなえちゃんはリエとお揃いの大胆セクシーなお洋服着て、バカンスにレッツゴーするんだもん、ねーさなえちゃん」
さなえ「ええっ!? 私、そんな事、聞いてないよ」
ベル「いいから、さなえをよこしなさい。独り占めは良くないわ」
リエ「やだやだ! ベルちゃんの方こそ、横取りはいけないんだよ!」
さなえ「あぁん、もう…。私、この後どうなっちゃうんだろ……」

リエさなベルで保守

51 :
森には、確かに存在した。
森と共に暮らし、森と共に成長し、時には森と痛みを分かち合いながら、森を見守っている存在が。
その森にも多くの木々が立ち並び、空に向かってすくすく育った枝葉に遮られ、根に近い部分は日中でも薄暗い。
だが時々、太陽が森の一部を、光の筋で照らす事もあった。
葉の隙間に日差しが、絶妙な角度で当たった時にだけ現れる木漏れ日は、とても幻想的な光景を作り出す。
今も、真っ白なワンピースを纏った女性が、自然のスポットライトを浴びながら優雅に躍っている。
ブロンドのセミロングを輝かせて、彼女が美しく舞う姿は、決して長くは続かない。
時間が経過し日が傾けば、そこにあるのはいつもの薄暗さだけだ。
女性が躍り終えると、思い出したように森を進み始めた。
ロング丈のスカートからは、美しい素足が覗いていたが、彼女の足で土や枯れた葉や枝を踏み締める事は無い。
背中に大きな双葉を思わせる羽を背負い、地面すれすれを浮遊する身体。
彼女は人間に近い姿をしていたが、明らかに人間ではなかった。
「! あれは…」
森を見回っていた妖精が、何かを見つけて驚いた。
見覚えの無い人物が、森の中に横たわっている。
人間が森の外から、何かの目的でやってきたのだろう。
恐る恐る彼女は、その人間に近寄った。
確認してみると、自分と同じくらいの女の子が、あどけない表情で、すやすやと寝息を漏らしていた。
「眠ってる…」
そう思って安堵した瞬間、妖精がギョッとするような出来事が起きた。
「ん?」
目の前で寝て居た筈の女の子が突然、大きな瞳をぱっちり開いて、目を覚ました。
「…っ!! …ぁ、…あ…」
妖精は、人に見られるのが酷く苦手だった。
「貴女は、誰?」
女の子の問いにも答えず、すっかり怯えた妖精は咄嗟に、側に立つ木の裏に隠れてしまった。
「どうしたの? 別に取って食べたりしないよ?」
そう言いながら女の子は身体を起こすと、笑いながら妖精へ近づいてくる。
「あ、ちょっと待って!」
耐えられなくなった妖精は、女の子の静止も聞かず、その場から逃げ出した。

52 :
「はあ…」
女の子を振り切った妖精は、森の片隅でやはり宙に浮いたまま、膝を抱えていた。
静かな森ではこうしているだけで、自分の胸の鼓動が聞こえてくる。
それは、躍っていた時よりも、ずっと速いものだった。
「あれれ、どこ行ったのかな」
その時、遠くで自分を探す女の子の声がした。
同時に、鼓動も強く脈打った様な感覚を受けた。
「お願い、早く行って…」
気付かれないよう、声にならない声で妖精は囁いた。
天にも祈るような気持ちで、妖精はその場に小さく蹲った。
するとそこに、上から光が降り注いで来た。
なんと、偶然にもその時その場所に、木漏れ日が差し込んできたのだ。
妖精の祈りは残酷にも、全く逆の形で届いてしまった。
「なんだ、そこに居たんだ」
女の子が、光の中に佇む美しい妖精を見つけるのに、時間は要しなかった。
出会った時と同じ笑顔を浮かべながら、長いブーツを履いた両足で、一歩一歩確実に妖精に歩み寄ってくる。
妖精の鼓動は、速さも強さも更に増して行く。
再び逃げ出そうと心の中で思っても、身体が竦んでしまって全く動かない。
そしてとうとう、女の子が目の前までやって来た。
「さっきは暗くて分からなかったけど…、綺麗ね」
女の子は妖精の美しい容姿に、素直な気持ちを投げかけた。
屈託の無い言葉に、緊張がほんの少し和らいだ妖精は、顔を上げて女の子と視線を交わして見る。
「あ」
次の瞬間、何かを思い出し掛けた女の子の声で、妖精はまた顔を背けてしまう。
「貴女とは前に会ってるような気がする…どこだっけ?」
妖精の鼓動は、女の子にも聞かれてしまいそうな程、高鳴ったままだ。
返事をする余裕すら無い。
「此処まで出てるのに、思い出せないわ」
女の子は喉の辺りを指すジェスチャーをしたが、そっぽを向いたままの妖精には見えていない。
「もう一回、顔を見たら思い出せそうなんだけど…」
妖精は女の子の視線を浴び続け、蛇に睨まれた蛙の様に、その身体はどんどん硬直していく。
対照的に胸の中では、飛び出してしまいそうな程に鼓動が暴れている。
「こんにちは」
不意に女の子の顔が、また妖精の目の前に現れた。
女の子の方から妖精の顔を覗きに来たのだ。
「ああ、やっと思い出した」
目と目が合った直後に、妖精は自分自身が真っ白な光に包まれていく感覚に捉われた。
それは森に差し込む木漏れ日ではなく、精神的な限界を超え、意識が手を離れていく様子だった。

53 :
妖精の棲む森には植物だけで無く、水が透き通った湖もあった。
湖底まで透明で綺麗な湖の上には、空を覆い隠す木の葉も無く、太陽からの日差しを反射して、キラキラと輝いている。
今も湖の岸で、一人の女の子が水浴びをしている。
「ううん…、冷たくて気持ち良い…」
身に着けていた布を全て剥がし、生まれたままの姿で水を被ると、これまでの旅の疲れはおろか、心の中まで洗い流されるようだった。
「貴女も一緒にどうかしら。とっても気持ち良いわよ」
「わ、私…ですか?」
女の子に誘われた妖精は、そう言ってその子に背を向けたままモジモジする。
妖精も偶に、この湖で水浴びする事はあったが、誰かと一緒に入浴するという経験は無かった。
いやそれ以前に、他人の一糸纏わぬ姿を見た事が無かった。
「ねえシルビアさん、そこのタオルを取ってくれない?」
「えっ…タオル…」
何とか妖精は、女の子の荷物からふかふかのタオルを見つけると、やはり女の子の方を見ないように差し出した。
「これですか…?」
「ちょっと、それじゃ届かないよ。こっちこっち」
「ええ? こ、これで届きますか?」
「私はこっちよ、ちゃんと見て」
女の子にタオルを手渡すため、妖精は少しだけ湖の方に視線を傾ける。
「はい。ありがとうシルビアさん」
そこには、妖精が考えていたよりもずっと近くに、女の子が居た。
「はああんっ!」
妖精は自分でも驚くような悲鳴を上げ、両手で顔を隠しながら、また湖とは反対の方を向いた。
「ご、ごめんなさい、そんなつもりじゃ…」
「えー? 何か言ったー?」
女の子は濡れた身体をタオルで拭き取りながら、妖精に聞き返した。
「あっ、いいえ、何でもありません…」
そう答えたものの、妖精が見た光景はハッキリと焼き付いていて、頭から離れない。
すらっと伸びた四股になだらかな曲線を描く胴、そしてまだ未熟な胸部…。
何時しか妖精の鼓動は、加速を深めていた。
あの時と同じように、森の中へ響き渡るような強い鼓動が、妖精の胸の中で鳴り続いている。
「本当に此処は、素敵な場所だわ。癒される感じがして」
水浴びを終えて湖から引き上げてきた女の子は、この森の居心地の良さに痛く感動してた。
「そ、その、サニーさんは、何時までこの森にいらっしゃるのですか…?」
「そうね、こんな所なら、ずっと居ても良いかも…」
「ええっ、ずっと…?」
「あら、いけなかった?」
「サニーさんが…そう言うなら、…そんな事は…、無いと…思います…」
「うふふ。さて、シルビアさんも水浴びしてきたら?」
「そ、その前に、サニーさんは早く服着てくださいっ」

54 :
いちおうせんごく繋がりでシルビアサニー。
実はこの二人、前にも一緒になったことがあったんですね。
ポップン9でシルビアが初登場したとき、家庭用からもサニーの担当曲が移植されて。
そしてバージョン数がぴったり倍のポップン18で、また共演してるなんて…。
そんな偶然に運命的なものを勝手に感じて、作中でも再会のニュアンスを取り入れてみました。
じゃあそういうことなので、せんごく列伝だけど癒し系の曲をプレイしてきます。
ノシ

55 :
シルビアといえば木村バタフライが
ポップンからテレビから店内BGMの有線から流れてくるたびに
あの子とあの子が赤い糸で結ばれたり森で結婚式挙げてるイメージが浮かぶ
こいつはなかなかどうして百合ソングなんじゃないか

56 :
百合と関係ないけどバタフライの中の人おめ
そんなこんなでもうジューンブライドの季節かぁ
>>40-42のみっちゃんの頭の中ではアリスとキャロが結婚してたりするのだろうか

57 :
〜第1話〜
リデル「あら? その髪飾り…」
シャルロット「どうしたの、お姉さま」
リ「葉の枚数が昨日より少ないわ。どこかに抜け落ちたのかしら」
シ「ああ、それは……ほら(ドレッサーの引き出しを開ける)」
リ「まあ、色もデザインもおんなじ髪飾りが、沢山…」
シ「昨日はこっちの髪飾りを着けていたのよ」
リ「そうだったの…」
シ「それだけではないわ(クローゼットの扉を開く)」
リ「なんて事、色もデザインもおんなじドレスが、一杯…、しかも解れてる所まで一緒…」
シ「明日はどのドレスにしようかしら。ねえ、お姉さまが選んでくださる?」
リ「………」
〜第2話〜
ローズマリー「ドレスがこんなに痛んでしまって…。新しいドレスを用意するわ」
シャルロット「わあ、嬉しい。…ところで、ご主人さま?」
ロ「何かしら?」
シ「ご主人さまは、他のお洋服には着替えないの?」
ロ「私が?」
シ「待って。今、ご主人さまにぴったりのお洋服を持ってくるわね」
ロ「ちょっと、私は…」
〜〜〜それからしばらくして〜〜〜
ロ「こ、こんなハートだらけの服、私には似合わないわよ…っ!」
シ「そんな事ない。ほら、よく似合っているわ」
ロ「(ああ、恥ずかしい…)も、もう脱ぐわよ…っ」
シ「ねえ、ご主人さま?」
ロ「な、何よ…」
シ「…可愛いv」
ロ「…かかか、可愛いって…、可愛い…って…」

58 :
18が出てもマイベストは揺るがないという心強いお言葉を頂きましたので、
こちらからもせんごくの空気を読まずシャルロット関係の人たちを。
上のは月のワルツのハリアイで、髪飾りの葉の数が違って見えたのが元ネタです。
シャルロットがリデルをお姉さまと呼ぶのは前スレ40さんの設定をお借りしました。
いつも同じ服なのはいい加減新規衣装が…ぁィャ同じ服を沢山持ってるというオチで。
下のはMOVIEのNET対戦が始まった頃の公式トップ画像のアレ。
ローズマリーもラブリーなドレス着せたら絶対可愛いのですよ、
それで勝ちアニメの笑顔を見せられた日にはこっちも魅せられて胸キュン(はぁと)間違い無しなのです。
そしてシャルロット祭はまだまだ続くよ!
なぜならMOVIE時代にアイデアや書き溜めが溜まり過ぎたから。
思えば映画祭の後半はポスターの配役がずっとシャルロット×3だった様な記憶が…

59 :
 もう あえないのよ
 あのこは とおい とおい ところへ いってしまったのよ
 だから どれだけ まっていても もう あえないのよ
果たして、そのように伝える方が幸せだったのか。
何も知らずに、待ち続ける方が幸せだったのか。
そんな事は、誰にも分からない。
誰も知らない。

誰もが寝静まった深夜に、一人で紅茶をたしなむ少女が居た。
少女の名は、リデル。
太陽の光が苦手な彼女は、こうして夜に活動し、真夜中のティータイムを楽しむのが日課だった。
ふと、誰かの気配を感じて、振り返って見る。
「あら、お嬢ちゃん。どうしたのかしら」
そこには、リデルの家に泊まっている、二人の客人の一人、シャルロットが立っていた。
「こんな時間に、目が覚めちゃったの? しょうがないわね」
リデルはテーブルに、ティーカップをもう一人分用意したが、シャルロットは紅茶には目もくれず、まっすぐにある場所へ向かった。
そして、カーテンの隙間から、何かを開こうと、ギシギシ音を立てている。
「待ちなさい。今、開けてあげるわ」
あとからやってきたリデルは、シャルロットから届かない位置にあった鍵を外すと、彼女が一生懸命、開けようとしていた窓を、開いてあげた。
するとシャルロットは、窓から顔を出して、夜空のずっと向こうを見た。
その視線の先にあったのは、青白い三日月だった。
シャルロットは一言も発する事もなく、ただじっと月を眺め続けていた。
それから、どれだけの時間が過ぎただろうか。
いつしかリデルは、シャルロットの背後から腕を回し、彼女を抱きながら、一緒になって月を見ていた。
「きっと、貴女が見ている光景は、彼女に出会う以前、元の持ち主と過ごしていた時から、変わっていないのでしょうね…
 そして、おそらくは私も、生前に見ていた光景と、きっと、変わっていないのよね…」
リデルは独り言のように呟くと、目をつぶって、腕の中に居る小さな彼女を、ぎゅっと抱き締めた。

 わたしは ここに いるわ
 あなたが よろこんで わらって くれるから
 わたしは ずっと ここに いるわ
これは、残酷な運命なのか。
あるいは、時の妖精の悪戯だったのか。
そんな事は、誰にも分からない。
誰も知らない。

60 :
シャルロットは何より踊るのが大好きだった。
部屋の中に流れる緩やかな三拍子の楽曲。
今日もシャルロットはくるくる舞う。
踊って、見られて、喜んで、褒められて、私はもっと大好きになるの。
フロアで踊り続けるシャルロットに合わせて、彼女のドレスも円を描く。
下にペチコートやドロワーズを着込んだスカートは、細くくびれた腰より何倍も大きなシルエットを形作る。
その大きなスカートを床に擦らないよう、両手で少し持ち上げながら、シャルロットは音楽に合わせてターンをする。
動きは決して激しくはないが、一生懸命真剣に踊っているのが良く分かる。
やがて曲の演奏も終わり、シャルロットはフロアの中央で、スカートを掴んだまま一礼した。
「何度見ても素敵なダンスね。今日も良かったわ」
シャルロットの頭を撫でながら労うのは、ゴシックロリータに身を包んだ少女、リデルだ。
「ありがとう御座います。お姉さま」
リデルとシャルロットは実の姉妹ではない。
それでもシャルロットがリデルをお姉さまと慕うのには、特別な理由があった。
「お礼を言いたいのは私の方よ。さあ、早速ご褒美をあげましょうね」
「はい、お姉さま」
リデルはまず、シャルロットの頭を腕の中へ抱き入れた。
もう一方の手で、ドレスから露出しているシャルロットの背を、ゆっくりしたリズムで何度も優しく撫でた。
段々と心地良くなってきたシャルロットは、頭だけでなく身体も全てリデルに預ける。
リデルはそんな彼女を受け止め、両腕を回して程よい強さで抱き締めた。
「シャルロット。貴女は世界に二つと無い、私の自慢の人形よ」
シャルロットの耳元で、リデルが囁く。
「愛してる」
シャルロットを抱く力が強まり、リデルは頬に口付けた。
リデルの唇はシャルロットから離れる事なく、顔をじっくりと伝っていく。
長い時間を掛けて辿り着いた先は、シャルロットの唇だった。
二つの唇が重なると、シャルロットは小さな手をリデルの背に回した。
今度はシャルロットの口を、何度も角度を変えながらリデルの口で執拗に押さえ付ける。
キスの圧力はシャルロットの顔を自然に上へ向けさせ、背中を後ろに反らせる。
シャルロットが倒れないよう、二人はお互いをより強く抱き締める。

61 :
やがてシャルロットとの口付けを堪能したリデルの唇が、再び移動を始める。
顎から首筋、鎖骨の辺りまでを、やはりシャルロットから離れずになぞる。
それに合わせてシャルロットの身体も、反ったままゆっくりと揺れる。
此処でリデルの右手がシャルロットの背中から離れ、彼女の肩へと置かれた。
そのままドレスの袖を引き摺るように下へと動かすと、シャルロットの身体が更に露出する。
シャルロットの腕がドレスから完全に抜けると、リデルは左右の手を入れ替え、もう片方の袖にも手を掛けた。
リデルの手がドレスと共にズレるにつれ、シャルロットの肩、二の腕、肘と次々に素肌が晒されていく。
ついにシャルロットはドレスの上半分を脱がされた。
スカートの中と違って、シャルロットは上半身に下着をつけていなかった。
リデルの顔の先にあるのは、永久にスタイルの変わらない人形の、完璧なプロポーション。
半裸のシャルロットを、リデルの唇がまた撫で始める。
「…ああ、お姉さま…」
僅かな膨らみの谷間に到達すると、シャルロットは思わずリデルを呼んだ。
何か言いたい訳ではなく、その感覚に耐えられなくて声が出てしまうのだ。
小さな渓谷を抜けたリデルは進路を変え、シャルロットの左の胸を旋回し始めた。
スローペースながらも徐々に円を描くその様子は、さながらゆったりした曲でステップを踏むかのように。
「あ…、ふぁ…、…はあ」
気だるく揺れていたシャルロットの身体は、次第に不規則な反射を示しようになってきた。
シャルロットというキャンバスにリデルは大きな丸を描くと、その隣にもう一つの丸を書き加えていく。
腹の上から腋の下の近くを通り、鎖骨の側へ。
遠回りしながらもリデルの口は、その愛撫によって確実にシャルロットの身体と心を弄んでいた。
「ん…、あぁ、お姉さまぁ…」
二つ目の円が完成する頃には、シャルロットも異常な程に興奮を昂ぶらせていた。
それと同時に、切ない気持ちも破裂してしまいそうな位に膨張していた。
「なあに、シャルロット」
「もっと、もっとして」
「何をして欲しいの? ちゃんと言わないと分からないわよ」
リデルはそう言ったが、本当はシャルロットが何を求めているか、充分知っていた。
彼女の口から直接言わせるため、わざと聞いているのだ。
「…おっぱい…」
シャルロットは仕方無く、酷く恥らいながら両手で小さな胸を寄せて見せる。
「お姉さまにおっぱいを、触って欲しい…わ…」
「ふふふ、良く言えたわね。それじゃあご褒美よ」

62 :
リデルは左右それぞれの手でシャルロットの二つの胸を抑え、ゆっくり動かした。
「あん、あっ、ありがとう御座います、お姉さまぁ」
それまでと比べ物にならない快感が、シャルロットの中を駆け巡った。
胸がリデルに揉まれる度に、シャルロットは甘い声で鳴いた。
「お姉さま、お姉さまぁ」
シャルロットが身をよじっていると、リデルの手は急に離れてしまった。
「…? お姉さま?」
「気持ち良かったかしら?」
「止めないで、お姉さま。もっと、もっと気持ち良くして」
快楽に溺れたシャルロットは、ためらい無くリデルに欲した。
「そんな事、言わなくても分かっているわ。ふふふ…」
リデルが顔を近づけて言うと、もう一度シャルロットと口付けを交わした。
「本当にシャルロットは、可愛くて、愛しいわね」
リデルの手が再びシャルロットに触れる。
シャルロットのドレスと同じように紅くなった、胸の先端部。
「ひゃっ、あはっ、くすぐったいわ、お姉さま」
「くすぐったいだけかしら?」
優しく撫でているだけだったリデルの指が、段々と敏感な部分を強く刺激する。
「んっ、はあっ、お姉…さま、ああっ」
弄られて硬く突き出たそれを、リデルはタイミングを見計らって、不意に強い力を込めて摘んだ。
「ああっんっ!」
その瞬間にシャルロットは身体を仰け反らせた。
リデルに痛い事をされているにも拘らず、今のシャルロットはそれを気持ち良く感じてしまっていた。
肌蹴たシャルロットの身体を、リデルがじっと見つめる。
そしてリデルはいきなり、そこを口に含んだ。
「ひゃあ、お姉さま」
まるで赤ん坊が母親にするように、リデルはシャルロットに吸い付いている。
「あっ、ああんっ、お、姉さまっ、あっん」
唇がぷっくりした根本を、舌が硬くなった先端を、じっくりとなぶる。
残っていたもう一つのそれも、リデルは指で摘んで刺激を与え続けた。
「あんっああっ、すごい、あっんっ、いいっ、はっあんっ、お姉さまっ、あはっ」
シャルロットは快楽に身を委ね、淫らに悶え続けた。
最後にリデルは歯を付き立て、最も敏感になったシャルロットの急所を、甘噛みした。
「っっはっあああぁぁぁんっっ!!」
シャルロットの身体は、今までで一番大きく仰け反った。
「…お姉さま、お姉さま…」
フロアの中央、リデルの膝の上で、ドレスが半分脱げたままのシャルロットが、倒れている。
「…お姉さま、大好きよ…。私はお姉さまが、大好きよ…」
うわ言の様に呟き続けるシャルロットの身体を、リデルはただ黙って何度もさすっていた。

63 :
最初のはいつものオフィ・シャル・リデのオフィが寝てて居ないバージョン。
実はこれ大分前に書き上がっていて、いざ投下しようとしたらその日は、
たまたま規制中だったので、こんな話だしそのままお蔵入りにしてしまったのです。
でも折角書いたんだしという事で、シャルロット祭にかこつけて復活を果たしました。
色々な脳内設定が交錯している話なのですが、あえてネタばらしはしませんw
皆様のお好きな様に解釈して欲しいです。
次からの3レスは、ガチでリデル×シャルロット。
いつもの3人だとどうもリデルに美味しい所が回ってこないので、
その設定とは別にパラレルな新しい設定でカップリングしました。
あとリデルとシャルロットでエロくなるかの実験。
同じ時期にリデルとオフィーリアでエロくなるかも試してみましたが、
まあそれはシャルロット出てこないしいつか機会があれば。
そんなこんなで、クロスオジャマ使って遊んでたら、
いろんなキャラと想いがクロスしてしまったシャルロット祭なのでした。

64 :
この世界とは少し違う、遠い遠い国のお話。
その国では全土に渡って、見渡す限りりんごの木が立ち並び、大きな果実を一年中実らせていた。
そのりんごの国の外れの方、りんごの木も疎らな原っぱで、水玉模様に縞模様、チェック模様のりんごの実が宙を舞っていた。
三個のりんごの実の下には、りんごが降ってくるリズムに合わせ、小気味よく身体を揺らす、まだあどけない女の子の姿があった。
このお手玉は人に見せる大道芸ではなく、単に手持ち無沙汰なので、女の子が暇潰しにしているのだ。
女の子はお手玉しながら、ある人物を待っていた。
その人は、この先をずっと行った、りんごの国の境界線の向こうにある、別の国に住んでいた。
その国では、りんごの木よりもずっと低い木や草が、全土に渡って所狭しと生い茂り、小ぶりで可愛いらしいイチゴを一年中実らせていた。
「おーい」
どこかで、女の子を呼ぶ声がした。
りんごを三つとも受け止めると、すかさず女の子は辺りを見渡した。
しかし、声の主は見当たらない。
「タタンちゃん、こっちだよー」
名前を呼ばれて、女の子…タタンは、声がする方向を見上げた。
「うわあ」
タタンは思わず驚嘆の声を上げた。
それもそのはず、タタンが待っていたイチゴの国の住人は、白馬に跨り空からやって来たのだから。
空飛ぶ白馬は、タタンの周りを旋回するようにゆっくりと降下して、最後にタタンの目の前へ降り立った。
「ふふ、ありがとね」
イチゴの国の住人も、馬の背から降りると、白馬に労いの言葉を掛け、頬にお礼の口付けをした。
「ベリーちゃん、ベリーちゃん」
そこへタタンが目を輝かせながら、イチゴの国のベリーに駆け寄る。
「このお馬さん、お空が飛べるんだね!」
陸続きになっている二つの国を、いつものように歩いて来ると思っていたタタンは、予想外の登場の仕方に興奮が隠せない。
「うん。今日はお天気もいいし、メリーとお散歩するのもいいかなって」
そんなタタンに向かって、ベリーは馬の白い毛並みを撫でながら、事情を説明した。
「あ、メリーって言うのは、このコの名前よ」
「へー、メリーさんていうのかあ。りんご食べるかな?」
さっきまでお手玉していた果実を見つめながら、タタンが言う。
「どうぞ。きっと喜ぶよ」
ベリーに言われるまま、タタンは馬のメリーに、模様の入ったりんごの内の一つを、顔の前へ差し出す。
メリーはりんごを口で受け取るとそのまま頬張り、丸ごと一個をむしゃむしゃと美味しそうに食べた。
「わあ、ホントに食べてる」
タタンが残りのりんごも手渡すと、メリーはそれも次々とあっという間に平らげて見せた。
「もう全部食べちゃった。すごい、すごい」

65 :
「ね、ベリーちゃん?」
タタンが、自分の数倍の巨体を持つ、白馬を見上げながら聞く。
「なあに、タタンちゃん」
「私、メリーさんに乗ってもいいかな?」
「うん、大丈夫だと思うよ。メリー、優しいから」
「わあ、ホント? ありがとう」
今度は、嬉しそうにはしゃぐりんごの国の住人を乗せ、白馬はゆっくりと草むらを歩み始めた。
「わあい、お馬さんパカパカ、走れ走れー」
騎手のタタンはそんな風に言っていたが、メリーはスピードを上げる様な真似はしなかった。
利口で良く訓練されたメリーは、乗馬経験の無さそうな女の子を振り落としてはいけない事を、十分理解していた。
故に、その場でベリーの回りを一周する頃には、タタンは何か物足りなくなってきた。
「タタンちゃん、楽しい?」
「うーん。あ、そうだ」
ここで何かを閃いたタタンは、それを即行動に移した。
「え、何やってるの、タタンちゃん」
タタンがメリーの身体をよじ登りだしたかと思うと、そのまま背中の上に立って見せた。
「どう、すごいでしょ」
しかも、そこから片足を上げて、決して広くも平らでもない馬の背で、タタンは一本足でやじろべえの様に体を揺らしている。
「止めて、危ないよ!」
ベリーの忠告も聞かず、タタンは更なる行動に出た。
「見てて、ベリーちゃん」
次の瞬間、タタンの身体は白馬から離れた。
ベリーを待ちながらお手玉していたりんごの様に、タタンが宙を舞った。
「キャアー」
その光景にベリーは、思わず目を覆った。
「ね、ベリーちゃん」
すぐ近くでタタンの声がして、ベリーが恐る恐る、目を塞いでいた手をどけて見る。
そこには本当にすぐ近く、目と鼻の先にタタンが居た。
「キスして?」
「……えっ?」
突然の言葉。
ベリーにはタタンの言った事が、すぐには理解できなかった。
「ベリーちゃんがメリーさんにしてたみたいに、チューして欲しいな」
そこまで言い切るとタタンは、より一層顔を近づける。
「え、えーと…」
急な展開にベリーが迷っていると、タタンがそのぱっちりした瞳を閉じ、ゆっくりとベリーに接近してくる。
「…んっ…」
タタンとベリーは、お互いの唇を重ねた。
二人の体温も唇の柔らかさも、鼻から漏れる呼吸すら、全てが交わされ相手に伝わる。

66 :
そんな時間が何十秒か続いた。
「…ふあ」
正確な時間はわからない。
お互いが何となしに、顔を離した。
「私のこと、好き?」
口付けのあと、最初にタタンが口を開いた。
「キスしてから聞くのって、なんか、ずるい…」
ベリーはそう言って、顔を背けた。
「じゃあ、嫌いになった?」
小首を傾げながら、もう一度タタンがベリーに尋ねた。
するとベリーは、タタンの目を見つめながら、答えた。
「よくわかんないよ…」
タタンもベリーの目を見つめ返すと、その瞳は潤んでいた。
「…でもね、いつもメリーにしてるのとは、違う感じがしたの」
ベリーの表情は、心なしかイチゴの色に染まっている様だった。
「胸がとってもドキドキして、身体はすごくポカポカしてて」
「ベリーちゃん…」
「これって…。これって、タタンちゃんの事が、嫌いになっちゃったから?」
知らず知らずの内に、哀しい気持ちに支配されていたベリーの瞳から、今にも雫がこぼれ落ちそうになった。
「あはっ。私とおんなじだ」
タタンは普段と変わらぬ、今は温かさすら感じられる満面の微笑みを、涙を浮かべるベリーに向けた。
「私もねえ、お胸がきゅうってなって、頭がぽーっとしちゃった」
笑ってそう話すタタンの肩を、すがるように掴んでベリーが問いただす。
「なんで、急にキスなんかしたの…?」
「そんなの決まってるよ」
タタンは、自分の手もベリーの肩に乗せながら、こう答えた。
「ベリーちゃん、大好きだから。私はベリーちゃんの事、だーい好きだよ」
空を駆ける一頭の白馬。
背にはイチゴの国とりんごの国の、二人の女の子を乗せている。
「しっかり掴まっててね。落ちたら危ないんだから」
前の子がそう言って釘を刺すと、後ろからはこんな声が返ってきた。
「ねえ、このまま私を、どこか遠くへ連れてって」
「ええ? 遠くって、どこ?」
「どこでもいい。ベリーちゃんと二人っきりになれるとこ」
「えーと…、タタンちゃんの言ってる事、よくわからな…」
「それでね、ベリーちゃんは私の、白馬の王子様になって欲しいの…」
そこまで言った所で、背後から回される両腕の力が、ぎゅっとほんの少し強まった。
「私、女の子なんだけどな」
動物に対して芽生えた僅かな嫉妬が、大人への階段の入口だったなどと、この時の二人は知る由もない。
初めてのキスは、甘いの? すっぱいの? それとも…。

67 :
Dormir好きとしてはですね、たとえDormirの新曲がなくてもDormirキャラの話を書くのですよ。
つかDormirって言い過ぎだな。
基本的に食べることと可愛いものが好きなので、可愛くて食べられるものはもっと大好きということになりますね。
でも食べたらなくなっちゃうから可愛がるだけで我慢しておこう。
食うか食われるかなんてやだこわいこわい。

68 :
一時はどうなるかと思った風雲録も無事女の子が出てきて良かった
そこで聞いてみたいんだが
今作の新キャラ絡みのオススメ百合カップルって何かある?
ちなみに自分は片思い&アーティスト繋がりでミントちなつとか考えたけど
それ以外の接点が全く思いつかないな、この2人

69 :
19のミミニャミやばい萌える

70 :
「アネキ、これ見てもいい」
「どうぞ、ご自由に」
オディールと愛子が会話を交わすリビング。
一人がお茶菓子を用意する傍ら、もう一人はソファの上ですっかりくつろぎきって、女性向け雑誌をぺらぺらめくっている。
「はい、お待たせ」
愛子が紅茶とクッキーをテーブルに並べると、オディールは目を輝かせた。
「これ全部食っていいの?」
「食べ過ぎて夕飯に支障が出ない程度ならね」
そう言って愛子が上品に、自分のカップに口をつけると、オディールはクッキーを数枚まとめて掴み、その内の一つを口に放り込んで、ソファでごろ寝しながら雑誌に目を通した。
オディールと愛子は実の姉妹ではない。
当然住む家も違うのだが、こうして愛子に家にオディールが上がり込んで来ることは、日常的に行われていた。
特にこの時期は室内で過ごす日が多くなる。
現に今も窓の外ではシトシトと雨が降り、庭先の花壇を彩るアジサイの花を濡らしている。
「なあなあ、アネキ」
オディールにしては珍しく、静かに雑誌を読んでいたかと思うと、急に愛子の側までやってきて、何かを見せた。
「この服、すっごいキレイ」
それは雑誌の、今月の特集記事のページだった。
「アネキさ、アタシと結婚しようぜ」
そして突然、支離滅裂な発言をかました。
これが普通の人であれば、紅茶を噴出すか、ソファから転げ落ちるか、怒るか呆れるか突っ込みを入れるところであった。
だが、オディールが幼少のみぎりから親しい間柄にあった愛子は、こんなことでは全く動じない。
「折角だけど、オディールには五年早くてよ」
「えー、そんなこと言うなよ。ケチィ」
愛子はすまし顔で紅茶をすすっている。
「この服キレイ。だから、アネキが着れば超キレイ」
つまりオディールの言っていることを意訳すると、雑誌のブライダル特集に載っていた、流行ファッションを取り入れた、最新のドレスを愛子に着てほしいから、自分と結婚してくれ、ということである。
「それとも、アネキはアタシのこと、キライか」
「オディールは私のことが好きなのかしら?」
「当然だろ」
「そう。私もよ。でもね…」
紅茶をテーブルに置いた愛子は、その手でオディールの顔を左右から挟むように押さえると、一気にオディールに迫った。
コツンとおでこが触れると、言い聞かせるように続ける。
「一緒になるって、とっても大変なことよ」
オディールが持っていた雑誌は、手から滑り落ちた。
雑誌が絨毯の上で音を立てて広がると、僅かな振動がテーブルを伝って、カップの中に小さな波紋を作り、すぐに消えた。
「二人で、お互いを支えあうの」
愛子の言葉はまだ続いていた。
「オディールは、私が傷付いたり、苦しかったり、悲しくなったりしたとき、ちゃんと支えてくれるのかしら…?」
その問いに、オディールは考えた。
だがいくら考えても答えは見つからなかった。
しっかり者でいつも凛としていて、小さい頃から何かと自分の世話を焼いてくれた愛子が、そんな風になっている姿を見たことがないし、想像もつかない。
「まだ、早すぎるよ…」

71 :
「……………」
その日の夜、自宅のベッドの中でオディールは今日のことを思い出していた。
間近で真剣な顔をして語る愛子の映像が、鮮明に蘇る。
あんな表情の愛子も、オディールはあまり見たことがなかった。
冗談に決まってんだろ、何言ってんだアネキ。
そんな答えを返せばよかったのだろうか。
でも、嘘にしたくなかった。
純白のドレスに身を包んだ愛子と、彼女の手を引く未来の自分を。
愛子は否定しなかった、ただ早すぎると言っていた。
何が? 歳が? 身長が?
それとも、もっと大人として認められる、何か?
だとしたら、それは何?
地位? お金? 人望?
オディールはひたすら考えた。そして…。
「あー、やめたやめた」
ぐしゃぐしゃと両手で髪を掻きむしるとオディールは、ふてくされて布団の中で寝返りを打った。
どうせ自分の頭では、いくら考えてもわからないと悟ったオディールは、できるだけ何も考えないようにして目を閉じた。
翌朝になると前日の雨は止み、清々しい一日の始まりを迎えた。
どこからか小鳥の囀りが聞こえてくる中、愛子はいつも通り早めに家を出た。
学校へ向かって歩き始めた途端、まるで待ち構えていた様にオディールが飛び出してきた。
「あら、お早う」
「オハヨ、エヘヘー」
愛子が挨拶するとオディールは、やけにニヤニヤしながら応えた。
「珍しいわね、こんなに早起きするなんて。案外、昨夜寝てなかったりして」
「そ、そんなことないぞ。ちゃんと寝たし」
一瞬慌てるような素振りをしたかと思うと、次にオディールは愛子の右腕に寄り添った。
「なあ、それよりも、今日は一緒に行こうぜ」
「行くって、どこに?」
「そんなのさー、ガッコに決まってんじゃんかよー」
愛子の腕に抱き付いて、頬擦りしながらオディールが答える。
「駄目よ、オディール。うちの学校は部外者立ち入り禁止。結構厳しいんだから」
「誰もアネキのガッコに付いていくなんて言ってねえよ。…ふぁあ〜あ」
一度欠伸を挟んで、オディールが続けた。
「途中まででいいからさー。早くしないと遅れちまうだろ」
「まだ時間には余裕があるけど、たまにはこういうのも良いわね」
そう言って愛子はオディールの手を取ると、駅に向かって歩き出した。
この後たまたま空いていた電車の座席で、オディールが愛子に寄り掛かって居眠りしてしまう事になる。
だがそれはまた別のお話。

72 :
ここ何日か、雨の日が続いていたが、この日の雨は特に酷かった。
街中の建物、道路、草木、その他全ての物体に向かって、滝のように止め処なく大量に水が打ち付けられ、まさにバケツをひっくり返したような雨とはこの事だった。
当然の如く、こんな日に外出する者など、誰も居ない。
…ただ一人を除いて。
身体よりも一回り大き目の、赤色のレインコートにすっぽりと身を包み、ゆっくり歩を進める度に、裾から真っ赤な長靴が見え隠れする。
そして、その上から差している傘は、通常よりも骨の本数が多く、丈夫でしっかりとした構造になっていて、やはり赤い色をしていた。
土砂降りの雨は、降るというより叩きつけるといった表現が適している程で、降雨に加えて跳ね返った無数の水滴が霧のように立ち込め、視界は靄が掛かった様に酷く見通しが悪かった。
そんな右も左も分からない情況を、レインコートの人物が土地鑑を頼りに、大雨の街を行く。
するとしばらく行った先に、何もない空き地に何かの影が見えた。
気になったレインコートの人物は、さらに影へ近づいて正体を確認しようとした。
「えっ」
それは驚くべきものだった。
酷い豪雨の中、この場所に佇むもう一人の人物。
それが影の正体だった。
しかもその人物は、この雨を凌ぐレインコートも傘も持っていない。
身に着けているのはタンクトップとスカートの服のみで、両方ともびしょびしょに濡れていて、すっかり水を吸った生地が体に張り付いているのが見て取れた。
雨具もなしにただ突っ立って、どこか遠くを見つめながら、修行僧がするような滝行の如く、落ちてくる大量の水を全身に浴び続けている。
「何してるんですか?」
そんな様子が放っておけずレインコートの人物は、性別やおおよその年齢がすぐに分かる可愛らしい声で、目の前の人影に声を掛けた。
しかし、返事はなかった。
それもそのはず、大雨によってあたり一面が、まるで油の入った鍋でフライをたくさん揚げている様な、非常にうるさい音に包まれていて、彼女の声は届いていなかった。
仕方無く赤いコートの彼女は、一旦息をすうっと吸い込んだ。
そして、それを一遍に吐き出すように、
「そこで何してるんですかー!」
と、ありったけの大声で怒鳴り散らした。
たた、普段そんな機会がなかったのと、かわいい声のせいで、あまり怒鳴っているようには聞こえなかったが。
すると、タンクトップとスカートの人物は、彼女の方に目をやった。
「別にー」
それが答えだった。
こんな荒天の中を特に目的もなく、あたかも日向ぼっこでもするように、そこに居るというのだろうか。
「とにかく!」
豪雨のさなかに薄着の女性をこんな所に放ってはおけない。
「私の家に来て下さい!」
大きな声でそう言うなり、レインコートの人物は、全身ずぶ濡れの彼女の腕を掴み、半ば強引に連れて帰った。

73 :
まるでファッションモデルのような、スレンダーな体躯の女性の肌を、音を立てて大量の水が表面を流れる。
水が目に入らないよう目蓋を閉じて、身体を回しながらそれを全身に浴びると、不意に水音は止んだ。
曇りガラスで出来たバスルームのドアが開き、その場にあったバスタオルで、温かい水滴を身体から拭い去っていく。
外で生温い雨を浴びていた時と違い、シャワーの熱は彼女の肌を、淡いピンク色に染めていた。
全身を一通り拭き終えると、女性は少女が用意した替えではなく、濡れたままの自分の服を取った。
そしてもう一つ、太陽をイメージさせる形の大きな髪飾りを拾って、服と一緒に抱えると静かに目を閉じた。
途端に辺りが、夏の日差しの様な眩い光に包まれた。
彼女がシャワーを浴びている間に、少女が室内着に着替えていると、女性も服を着て戻ってきた。
「私の服、サイズ合わなかったですか?」
外ではレインコートだった少女は、出会った時と全く同じ出で立ちの女性を見て、言った。
自分よりも長身で体形も違う女性に、ピッタリ合う服を用意できないのは当然なのだが、それを気にしている様だった。
「これは、私の身体の一部の様な物なのよ」
青空に浮かぶ雲の様に真っ白なタンクトップに、描かれた一羽の鳥のシルエット。
青、緑、赤の模様がカラフルな大きなスカートには、一輪の花が飾り付けられている。
「でも、濡れた服なんて、…あれ?」
良く見ると女性の服は、まるで干し終わった洗濯物の様にすっかり乾いていた。
「おかげでいい気分になったわ。ありがとう」
少女が疑問に思っている間に、女性はスカートを軽く摘んで一礼する。
「それじゃあね」
そう言って踵を返すと、女性は部屋を出ようとした。
「ええっ! もう行っちゃうんですか?」
少女は驚いたように聞き返す。
なぜなら、今も嵐の様な雨が続いているからだ。
「せっかくシャワー浴びたのに、また濡れちゃう…」
すると女性は立ち止まり、何か考える様に見上げる。
「…それもそうね」
「あ、そうだ、お茶入れますね」
女性を引き止める為に、少女は急ぎ足でキッチンに向かう。
「じゃあ私、もう少しここに居ようかしら」
やがて椅子に座って部屋でくつろぐ女性の前に、少女が淹れた紅茶と、たまたま残っていた手作りのクッキーが並べられた。
「これくらいしかないけど、良ければ…」
大したおもてなしができず、少女が逆に遠慮がちに言うが、女性はそんな事気にも留めなかった。
「素敵なティータイムね。まるでピクニック気分」
細くて長い腕をティーカップに伸ばし、そう言いながら女性は紅茶を口に含んだ。
「ありがとうございます。家の中だけど…」
少女もそう答えると、温かい紅茶を口に運んだ。
そうしてしばらく、二人でティータイムを堪能したが、長く降り続く雨は一向に止む気配を見せなかった。
それは窓から聞こえる雨音が、家に帰ってから全く衰えない事から分かった。
「雨、中々止まないですねえ」
紅茶もクッキーをほとんどなくなり、女性を引き止める理由が失いかけても、天候の回復しない事が少女は気懸かりだった。
「やっぱり、雨はイヤ?」
「え? そんな事ないですよ」
不意に投げかけられた女性の問いをきっかけに、少女は語り始める。

74 :
「こうやって雨の音を聴いているだけで、だんだん優しい気持ちになるし…」
少女は席を離れ、雨が打ち付ける窓に顔を近づけて、話を続ける。
「こんなふうに強い雨の日は、なんだかわくわくしてきちゃって…」
そして少女はその場から、女性が座っている椅子やテーブルがあるを見た。
「だから今日も、雨がすごいけど、外へ出掛けてみたんです。そうしたら…」
「私が居たんだ」
少女の話にそう一言付け加え、女性も席を立って窓際へ向かう。
「今日はどうして、あんな場所に居たんですか?」
二人が向き合って、出会った時と同じ質問を少女がした。
「うーん。この雨は、私そのものだから。って、言えばいいかしら」
「…ええ?」
女性の意図が少女にはあまり理解できず、少し困ってしまう。
それでも彼女の考えに少しでも近づこうと、自分なりに思考を巡らせていた時だった。
「ありがとう。雨を好きでいてくれて」
そう女性に言われた時には、少女の身体は、彼女の華奢な細い腕の中にあった。
スレンダーに見えた彼女の身体は、抱き締められると仄かに柔らかく、それは高級ベッドよりも心地良い感触に包まれる。
「今日はとっても良い気分になったわ。みんな、あなたのおかげ」
微かに香る彼女の匂いは、日だまりの中に干した洗濯物を取り込んだ時の匂いと、芽吹いたばかりの若草の匂いがした。
「…あの…?」
ようやく少女が顔を上げ、女性を見上げる。
ほんのりと紅く色付いた少女の表情は、今何が起きたのか、まだ半分も理解できていない様だった。
「そうだ、お返しをしなくちゃね」
女性は何か思い付くと、少女の頭を二、三度撫でてから、夢見心地の彼女を一人残して、玄関へ向かった。
「…えっ、行っちゃうんですか…?」
少女はなぜか意識がぼーっとしてきて、女性に聞こえるかどうかの小さな声で、そう言うのがやっとだ。
「これは、私からのプレゼント」
私の名前は、ニノン。大きな大きな、春のお天気…。
「ふあ…?」
気が付くとるりは、椅子に腰掛けたまま、テーブルに頭を伏せていた。
傍らには、読み掛けの文庫本と、一人分のティーカップ。
「あ、寝ちゃったんだ、私…」
徐々に頭の中が覚醒していくと、記憶が次々と蘇る。
るりが居眠りする前に読んでいた本は、神や妖精の伝説を元にしたファンタジー小説で、その中には春のお天気をモチーフにした女性も登場した。
「そっか、夢だったんだ」
ニノンが実際に居るのかどうか、るりには良く分からなかったが、今の季節は夏。
春のお天気が出て来る様な気候ではないと思った。
窓の向こうから、小鳥の囀りが聞こえる。
「あれ?」
るりの記憶では、読書中も激しい雨が降っていたはずだ。
「雨、上がったのかな」
るりは、光の流れ込んでくる窓に近づき、そして開いて空を見上げた。
「わあ…!」
その瞬間にるりは驚嘆の声を上げ、表情がみるみる綻んだ。
彼女の見上げた先には、大きな大きな、七色のアーチが架かっていた。
「プレゼント、気に入ってくれたかしら」
広い広い空のどこかで、ニノンはるりを見守っていた。
しかし、あまりにも空が広過ぎて、るりがそれに気が付く事はなかった。

75 :
早いものであけおめからもう六ヶ月が過ぎ、一年も後半に突入した七月の始め。
まだあどけなさの残る少女が、玄関で仕度していた。
「今日も遅いのか?」
「うーん、なるべく早く帰る」
見送りがてら、そんな会話を交わすもう一人の、年上の少女が居た。
上半身こそ和服の出で立ちだが、帯から下はストライプのニーハイソックスに、着物の裾はミニスカ風でレース付きと、まさに和洋折衷入り乱れた格好をしている。
「さらさ、お前、少しやつれたんじゃないか」
「そうかな?」
さらさという名の少女は、このところ多忙を極めていた。
多くの人は年末の師走に忙しくなるように、さらさは毎年この時期が最も忙しい。
「何かあったら大変だ。今日は休め」
「そういう訳にはいかないの、鹿ノ子も知ってるでしょ」
鹿ノ子の気遣いの言葉は、逆にさらさからそうたしなめられた。
身体の心配もあるが、鹿ノ子がこう言うのには、他にも理由があるのだ。
「大丈夫。どんな事があったって、這ってでも帰ってくるからね」
「おい、そっちの方が物騒だろ」
「じゃ、私そろそろ行くね」
「だから待てって」
どうしても引き止めようとする鹿ノ子に、さらさは人差し指を差し出した。
「鹿ノ子」
その指が鹿ノ子の口を塞ぐ様に、サーモンピンクの唇に当てられる。
「私は、ちゃあんと帰って来るよ。だから、ね」
ね、の所でウインクされて、まるで鹿ノ子は魔法にかかったかの様に、それ以上さらさを引き止める事ができなくなってしまった。
「それじゃあ、行ってくる」
「…あ、ああ…」
そうして鹿ノ子は玄関で立ち尽くしていたが、さらさの姿が見えなくなってしばらく経つと、ポツリと呟いた。
「なんか今のさらさ、…可愛かったな…」
さらさの忙しい日々は何日も続き、ついに七日を明日に控えた夜のこと。
「遅い」
日に日に帰りが遅くなるさらさは、今日は陽も暮れて大分経っても帰って来ない。
「遅い、遅い、遅い!」
居間に座って帰りを待っていた鹿ノ子は、とうとう痺れを切らし、目の前の丸いちゃぶ台にドンと手をついて立ち上がる。
「さらさの奴、いつまで何やってんだ。帰って来たらとっちめてやる」
一人しか居ない家の中で、そんな事を言い放った瞬間、鹿ノ子は数日前のやり取りを思い出した。
『どんな事があったって、這ってでも帰ってくるからね』
途端に鹿ノ子の思考を、不安な考えが支配する。
「まさか、さらさに何かあったんじゃ…」
いても立ってもいられなくなった鹿ノ子は、気付けば玄関へ駆け出していた。
「待ってろさらさ、今あたいが迎えに行ってやるからな」

76 :
そして下駄を履きながら、勢い良く玄関の戸を開けた瞬間、
「あ、鹿ノ子。ただいま」
そこには、まさに今帰ったばかりのさらさが居た。
「さらさ! 無事で良かった〜」
大切な人の元気な姿を見て、安心した鹿ノ子は迷わずさらさを抱き締める。
「鹿ノ子…、何かあったの?」
一方のさらさは突然の鹿ノ子の行動に驚いていると、ある事に気付く。
「泣いてるの?」
さらさを抱いた瞬間、鹿ノ子の様々な気持ちが溢れ出して、知らず知らずの内に潤んだ瞳から小さな涙がこぼれていた。
「ち、違うやい! これは、その、ゴミが、目に一寸ゴミが入ったんだい!」
強がっている鹿ノ子を見て、さらさも安堵の表情を浮かべた。
「なんだ。私、てっきり、鹿ノ子が怖い夢でも見たのかと思っちゃった」
「あ、あたいがそんな事で泣いたりするもんか」
鹿ノ子が興奮気味に言うと、さらさが聞き返す。
「じゃあ、何で泣いてたの?」
「それは、その…。ホラ、ナンだ、アレだよ、アレ」
口篭っている鹿ノ子を見て、さらさはクスクス笑いながら、いいこいいこするように彼女の頭を撫でる。
「おお、よしよし。もう私がついてるから、泣かないでね」
「こらあ、子供扱いするなあ! もう…」
ひらりひらりと、宙を舞う一枚の紙。
やがて足元に落ちた黄緑色の短冊を見て、彼女のサラサラ揺れる髪を思い出す。
少女は拾い上げた短冊を、その手から滑らせる様に放つと、ひらりひらりと再び宙を舞った。
彼女の居ない七夕の昼下がり、何度となく短冊の舞い踊る様子を眺めながら、少女の思う事は、ただ一つであった。
「こんな日なんか、無ければ良いのに」
『鹿ノ子は、今年もお願いしないの?』
大分遅くなった晩飯を終えた後、片付けをしながらさらさがそんな事を聞いてきた。
『だって、その方がさらさが楽できるだろ』
建前上はそう答えたが、鹿ノ子にも望みが無い訳ではない。
『えー、お願い一つくらい、あってもなくても変わらないよ』
ただ、叶わない望みなど、願っても虚しいだけだと、少女は知っていたのだ。
『大体、さらさはどうなんだ? お前には願い事とか無いのか』
『あるよ。「みんなのお願いが、叶いますように」って』
さらさの返事を聞いて、鹿ノ子は呆れ果てた。
『はあ? お前馬鹿か。お人好しにも程ってモンがあるだろ』
『鹿ノ子、おばかさんは嫌い?』
『そりゃ馬鹿か利口かと言われたら、利口な方が良いに決まってるじゃないか』
『そうだね。その方が鹿ノ子も一杯フォローしてもらえるし』
『そうそう、分からない事も何でも教えてくれて、って、それじゃまるであたいが馬鹿みたいじゃないか!』
鹿ノ子はそう言って、さらさが片付けをしている隙を見計らって、背後から抱き付いた。
『きゃあ。鹿ノ子、やめて』

77 :
他愛のないやり取り、心置きなくじゃれあう身体、そうして触れ合う心。
いつもと同じ平凡な、それでいて温かな日常は、手の届かない所へと行ってしまった。
彼女は今日一日、帰って来ない。
やがて、夏の強い日差しを浴びせていた太陽は、ずっと向こうの地の裏側へと沈み、代わりに満天の星たちが輝きだす。
無数の星が織り成す光は、美しい天の川となって、夜空に幻想的な世界を映し出す。
そんな美しい星空の天体ショーを、一目も見る事無く、鹿ノ子は布団の中で一人うずくまっていた。
「ふん。何が七夕だよ…」
布団の中で、それは小さな声がする。
「みんな…、あたいの織姫に、みんなして迷惑掛けやがってさ…」
一年に一度の、この素敵な夜を、自分の一番大切な人と一緒に過ごせない事を、少女は一日中恨み続けるのだった。
「みんな大っ嫌いだ! 七夕なんか早く中止になればいいのに…!」
どれだけ時間が経っただろうか。
家の中も外も、真っ暗な夜のままだ。
鹿ノ子は布団の中で、もぞもぞと目を覚ました。
「あれえ。あたい、いつの間にかねむっちまったのか」
頭の中がぼんやりしたまま、とりあえず時刻を確かめようと、布団から這い出た時だ。
まだ十一時前を指す文字盤には、窓の外からの微かな光と共に、人影が映り込んでいた。
「あ。まだ起きてたんだ」
優しい感じの口調で、緑色の髪の少女が、寝室に立っている。
「おい、おまえ、何でこんなとこに居るんだ」
真っ先に鹿ノ子がさらさへ掛けたのは、こんな言葉だった。
七夕の大仕事は一晩中かかり、翌朝まで帰って来られない筈だ。
その事は、いつもさらさの傍らに居る者が、良く理解している。
「…びっくり…した?」
あり得ない、日付が変わる前にさらさが帰ってくるなど、絶対にあり得ない。
そして鹿ノ子の思考は、一つの結論に辿り着く。
「ああ、あたい、夢を見てるのか」
さっき目覚めたとばかり思っていたが、実はまだ夢の中に居るのだと、鹿ノ子は考えた。
それなら今もまだ頭がぼんやりしてスッキリしないのも、合点が行く。
「夜更かしはあんまり良くないよ?」
「じゃあ、さらさはいいのか」
そう言うと同時にさらさの腕を掴み、自分の布団の中へ引き摺り込んだ。
「きゃっ。…どうしたの、鹿ノ子」
夢ならば、せめて夢の中だけでも、自分の願いを叶えておきたい。
「悪く思うな、さらさ」
「…鹿ノ子?」
「あたいには、今こうするしか、ないんだ…」
暗い部屋の中で、鹿ノ子とさらさの瞳が、互いを見つめ合う。
「うん。鹿ノ子のお願い、私が、みんな叶えてあげるね」

78 :
「上手く行った様ね」
うさぎの顔のフードが付いた、この季節にそぐわぬコートを片腕に抱えながら、黒髪の少女が言った。
「二人とも、とっても仲が良さそうだね」
その隣に居るもっと幼い少女は、黄金色に輝くツーテイルに、純白の翼と光の輪の持ち主だ。
「半年違いのサンタ、ただいま参上! なーんてね」
「七夕様のお手伝い、楽しかったよね」
窓の外から様子を伺っていた二人は、そう言って微笑み合った。
「今年のクリスマスが、もっと楽しみになったわ」
「今度も三人で、みんなに幸せ届けようね」
「それもあるけど、その後のお楽しみも…むふふ」
「ふえ? お楽しみ?」
「あー、なんでもない。こっちの話だから」
窓の外に居た二人の気配は、いつしか完全に消えていた。
「鹿ノ子。もう起きないとだめだよ」
翌朝、いつもと変わらない優しい声で、鹿ノ子が目覚めた。
「う…ん」
「お早う、鹿ノ子」
「ん。お早う。もう帰ってたのか」
鹿ノ子が上半身を起こすと、側に居たさらさは普段と同じ笑顔を見せた。
「昨日はね、鹿ノ子のために、私いろいろ頑張って、早く帰って来れたの」
「昨日…?」
半分寝ぼけたままでさらさの話を聞く鹿ノ子は、この次の一言で完全に目が覚めた。
「ゆうべ、とっても良かったよ…」
その刹那、さらさを一夜を共にした夢の出来事が、次々と鹿ノ子の脳裏に蘇る。
「ゆ、ゆうべって、さらさ、昨日帰って来てたのか?」
「そうよ、早く帰って来て、良かったって思った」
「ええっ、昨日は夢見てて、さらさとあたいが、せめて夢の中でって、でもさらさは帰ってて、ええっ!?」
そして大混乱していた鹿ノ子の思考は、とうとう真実に辿り着いてしまった。
「ええぇーーーっっ!!?」
素っ頓狂な叫び声が、家中に響いた。
目を真ん丸くして、顔をこれ以上無い程すっかり紅潮させた鹿ノ子は、慌てて布団を頭から被った。
「あれれ。鹿ノ子、また寝るの?」
「わ、忘れてくれ! ゆうべの事は、そ、その、アレだ、魔が、ちょっと魔が差したんだ! だから忘れてくれ!」
「忘れるなんてできないよ。ほら、こうやって目を閉じただけで、あの夜の様子が浮かんでくるみたいで」
「うわー!? 頼むから、綺麗さっぱり水に流して、全部忘れてくれぇー!!」
この日からしばらく、鹿ノ子はさらさの顔をまともに見られなくなってしまったそうな。

79 :
夏祭りといえば、盆踊りに打ち上げ花火、縁日の屋台というのが定番の三大要素だ。
そしてこの日も大勢の人出で会場は賑わっていた。
そんな中、人々の喧騒に紛れて、おかっぱ頭が特徴的な幼い女の子が一人、会場をひょこひょこと歩いていた。
袖も裾も引き摺りそうな程の、自分の体躯より大きな着物を纏って、その子がある出店の前を通りかかったときだ。
「あらぁ、ややこ様?」
みずら結いの女性が女の子に声を掛けた。
その女性の上半身は肌を多く露出させ、見えている腰周りはくびれながらも、出る所は出て豊満な体付きをしていた。
「なんじゃ、誰かと思えばはに子か」
「ややこ様、今日はお一人ですか?」
「ううむ、この時代は顔見知りもおらんでな」
「良かった、私もお客さんが来なくて暇してたんですよ。ややこ様、一つどうです?」
「御主、こんな所で商いしとるのかえ」
そう言ってややこが店の奥に目を向けると、はに子の背後には、人型をした土器が大量に陳列されている。
「悪いが、この時世にこんな物欲しがる物好きも居るまいて」
「ええー、そうですかぁ?」
はに子はあまり納得行ってない様子だったが、壁一面の埴輪を尻目に、ややこはこの場を離れようとした。
「わたしゃ遠慮しとくよ」
「待って! 騙されたと思って一回遊んでみて下さいよー」
「何を言うとる、そんな飾り気も無い傀儡でおままごとでもするのか」
「そうじゃなくて、こうやって遊ぶんですよ。ほら、ポーンと」
はに子がどこからか掌ほどの輪を取り出すと、それを埴輪の一つに向かって投げ入れた。
「なんと罰当たりな、そんな事して欠けたらどうする」
「そこは心配ありません、これ全部塩ビで出来てるので」
「は、えんび…じゃと?」
ややこが一寸考えてから、続ける。
「まさか“えんかびにいる”の事じゃあるまいな…」
「さっきそう言いましたよ、ややこ様」
「おお、なんと嘆かわしい。時流とは恐ろしい物じゃ」
「現代風埴輪ソフビ人形、名づけて『ハニ消し』ですよ。良いでしょう?」
商品名を言った所で、はに子の表情は花が咲いた様に、ぱあっと明るくなる。
「あ、でも、消しゴムみたいに字を消そうとすると、かえって汚くなるのが唯一の欠点なんです」
「いや、そうではなくて、他にもあるだろうて。色々と」
思わずややこが突っ込みを入れたが、それに構わずはに子のセールストークは続いた。
「輪が入ったら差し上げますよ。どうですか、面白そうでしょう」
「面白いとか言う以前の問題の様に思うが、気の所為かえ」
「あぁ、もしかしてややこ様、輪投げはお嫌いですか?」
はに子がそう言うと、手元からゴソゴソと何かを取り出した。
「じゃーん! 射的もありますよ」
火縄銃の様に銃身の長い鉄砲を、はに子が構えて見せる。
引き金を引くと同時にパンと軽い音が鳴り、コルク弾が見事命中した埴輪のソフビ人形は、棚の裏側へと倒れて消えた。
「おお、生な」
「他にもですね、流鏑馬もあるんですよ」
今度は小さな弓と、先端が吸盤になっている矢を取り出すはに子。
「そう言うても、馬が見当たらぬが」
「ごめんなさい、馬は無いんです。だからややこ様が、向こうから、こう、弓を構えたまま、走って来てですね」
「もう良いわ。何故そんなややこしい事をせねばならんのじゃ」
「流石! ややこ様だけに、上手い!」
「分かった分かった。やれば良いのだな。金は払うから、その輪をよこせ」
「毎度あり。二輪で五十PASELIになります」
「電子マネーかっ」

80 :
「ややこ様は特別だから、もう一輪お付けしますよ」
良心的なサービスもあって、ややこの手元には輪が三つ。
「最初が肝心ですからね」
「五月蝿い、黙っておらぬか」
着物の片袖を肩までまくり、小さな身体を必に乗り出して、目の前の埴輪を狙う。
ややこが狙い済ました一投は、目標の数寸上の頭上を越えていった。
「わあ、惜しい。あともう少しでしたね」
一瞬不満そうな顔をして、ややこは二投目の体勢に入る。
「いいですか、さっき強過ぎたから、ちょっとだけ弱めれば良いんです」
「その様な事、御主に言われる迄も無いわ」
投げ輪の直径と同じ位しかない、ややこの可愛らしい手が、もう一度輪を放つ。
埴輪に向かって飛んで行く輪は途中で失速し、関係無い埴輪をかすめながら下へ落ちた。
「くっ…」
「本当にもうちょっとじゃないですか。ややこ様は筋が良いですね」
明らかに悔しそうな表情を浮かべるややこの手元に、残った最後の一輪。
「力加減は一回目と二回目のちょうど中間で、もう獲ったも同然です」
「…ええい、黙れ」
はに子は口をつぐみ、ややこが一言も発せず獲物を狙う。
出店が静寂に包まれると、今までの失敗から導いた最適な角度と速さで、輪が宙を舞った。
その輪は埴輪の丸い頭に引っ掛かり、こめかみの周りを踊りながら輪が一周すると、そのまますっぽ抜けていった。
「おぉうぁわ!?」
ややこは思わず、自分でも良く分からない変な声を上げた。
「非常に惜しい〜! ほとんどゲットに近いですね」
「………」
うつむいたまま震えるややこに、はに子は優しく語り掛ける。
「泣かないで下さい、ややこ様。特別にもう一回やらせてあげますから」
「ベ、別に泣いてなんかおらぬわ。良いから早く輪をよこさぬか」
「追加は一輪二十PASELIになります」
「だからパセリだかセロリだかの話はもう良いわ!」
かくしてややこの手元には、本日四本目の投げ輪が。
「さっきと同じ強さですよ、ややこ様」
「もう御主は黙っておれ。全くごちゃごちゃと五月蝿い娘じゃ」
ややこは確認するように二、三度投げるそぶりをしてから、音もなく輪を飛ばした。
輪の内側が埴輪の顔の上にぶつかり、くるくると身体を周りながら、輪は次第に勢いを弱めていった。
「おめでとうございます、ややこ様ぁ!」
輪が入った埴輪人形を、はに子はややこに手渡した。
「…ふん、この様な子供騙し、本気を出せば容易い」
「ややこ様、特別にこの埴輪のもう一つの使い方を教えますよ」
「ほほう。何だそれは」
「こう、下の方を持って、頭の方を、こう、宛がうんです」
「おい、御主、何をして…」
「結構良いんですよ、これ…。この手の所が、先っぽに当たって…」
「その様な、はしたない真似が、出来るかっ」
「あれ、ややこ様、もう大分ご無沙汰ですよね?」
「…それは…そうじゃが…」
「でもまあ、いらないなら無理にとは言いません。返してもらいますね」
「ま、待て。これは私が獲ったのじゃ、私の物じゃ」
「ですよねぇ。あっそうだ、沢山あるんで、もう一つ持ってってください」
「しかし、こんな物二つもあってもな…」
「ほら、二つあれば、もっと色んな使い方が出来るじゃないですか。例えば、後ろとか…」
「良い加減にせぬか、この破廉恥埴輪女め!」

81 :
なっつっでっすーということで夏っぽいネタを幕の内弁当的に詰め込んでみました。
>>68
桔梗と桃香も接点が思いつかないよ。
>>69
なにぃ、そんなにいいのか。
それは実物を見てくるしかないな。
ちょっとロケテ行ってくる。

82 :
ロケテでまた新しい女子がポップン学園に来るみたい
ネタバレ禁止だったらごめん

83 :
しかもまさかの生き物係り3人目とかw
これは三角関係百合フラグですね、わかります

84 :
ポエット「それでね、昨日やっとパーキッツ検定がAになったんだ」
ハニー「ヘェ、そんなのあるんだ。私もやってみようかしら」
ムラサキ「愉しそうじゃないか、私も付き合うよ」

【第1問】
次の文字列を正しく組み合わせて
ポップンミュージックに収録されている
楽曲のジャンル名にしなさい。
1.チルドレン
2.ちびっこ
3.テクノ
4.キッズ
A.アイドル
B.ちゃいるど
C.ポップ
D.マーチ

ハニー「…実技じゃなくて…筆記…だと…!?」
ムラサキ「ロ-ロ+ キラーン」
アロエ「! あ、わかったぁ」

ハニーさん?かわいい女の子ですよね?
17の隠し条件で姉ちゃんキャラにされてたし(逃

85 :
キコロもかわいい女の子ですよね

---
「ふあ…?」
森林の中に差し込む木漏れ日が、一株の切り株に注ぐ。
朝日を浴びて目覚めた切り株は、土の中からその姿を現す。
たちまち切り株は、その根を頭に冠した、人間の子供の様な姿となった。
「う、うーん」
もう一度光を浴びて伸びをすると、寝ぼけていた頭の中も、意識がはっきりしてくる。
この小さき精霊は、名前をキコロと言う。
まだ見習いであったが、この森を鎮守する役目を、キコロは担っていた。
「さてと」
側の樹肌に立て掛けた、キコロよりも頭二つ分程長い杖を手に取ると、日課の見回りへと出掛けて行った。
獣道の様な雑木林を暫く行くとキコロは、自分よりも背が低く可愛らしい女の子と出会った。
「おはよ」
「あ、おはようございます」
キコロの挨拶に、女の子は丁寧に応える。
「今日は一人?」
「ううん、みんないるよ」
そう言って女の子が、側に根付いた太い木に向かっておいでおいでのジェスチャーをした。
すると、木陰から同じくらいの背の子が二人、姿を現した。
「二人共、おはよ」
「お、おはよう…」
「おはよー」
二人とも挨拶を交わしたキコロは、全員揃った彼女達を改めて眺める。
「うん、やっぱりふきちゃん達は三人揃ってないと」
それを聞いた女の子の内の一人が、こう切り出した。
「あ、あの、わたしたち、ちゃんとなまえが、あるの…」
いつも三人一緒に行動する事が多い彼女らは、森の仲間達からは『ふき』と呼ばれ親しまれている。
『ふき』とは、言わば種族名の様なもので、それとは別に、一人ひとり別々の個人名を持っていた。
「うん、知ってるよ」
「おぼえていてくれたんですね」
「じゃー、そっちのなまえでもよんでくれたら、うれしーなー」
ふきにせがまれて、キコロは彼女達の名前を順に呼んだ。
「月ちゃん、光ちゃん、花ちゃん、だね」
「えー、ぜんぜんちがうよー」
誤りを指摘されて、キコロは慌てて訂正する。
「あれ、ごめんごめん。えっと…、光ちゃんと未来ちゃんと空ちゃん、だっけ…」
「…やっぱり、おぼえてないんだ…」
悲しそうな顔をする女の子を見て、キコロは更に焦った。
「ええっ、そ、そんな事ないよ? うーんと、えーと…、光ちゃん、海ちゃん、風ちゃん、だったかな…」
「ふきでかまわないから、きにしないでください」
「あ…、べ、別に分かんないんじゃなくて、ちょっとド忘れして…。は、ははは…」
最早キコロは、苦笑いするしかなかった。

86 :
「はぁ〜あぁ…」
キコロはうなだれたまま、大きく溜め息を吐いた。
お天道様が真上に差し掛かっても薄暗い、森の一角でキコロは倒木に腰を掛け、がっくり肩を落としていた。
「あら、キコロじゃない?」
たまたま側を通り掛かった白いワンピースの女性が、キコロに声を掛けた。
「…ああ、シルビアさん。こんにちは…」
「ええ、こんにちは。元気無いみたいだけど、何かあったの?」
「うん。実はね…」
キコロはシルビアに、ふきとの今朝のやり取りを話した。
「そう。あの子達の事は、皆ふきって呼ぶから、三人の名前までは中々覚えられないわよね」
横に座ったシルビアはそう言って、慰める様にキコロの背中をさすった。
「なのに、適当な事言っちゃって。今頃三人共、きっと怒ってるだろうなあ」
「まあ、ふきちゃん達は優しいから、それ位では怒ってない思うけど…」
シルビアは言いながら身を寄せて、倒木の上でキコロとピッタリとくっついた。
「え、シルビアさん?」
「ねえ、キコロ。三人の名前を間違い無く覚える方法、教えて欲しい?」
その言葉にキコロは目を丸くする。
「そ、そんなのあるの?」
「ええ、あるわよ」
「だったら、教えて。名前を間違えられて、あんな顔するふきちゃん達は、もう見たくないよ」
「わかった」
言葉の後、シルビアはキコロの瞳をじっと見つめた。
そして、ゆっくりとキコロの肩に手を掛けると、優しく自分の方へ引き寄せた。
(っっ…ッ!?)
次の瞬間にはキコロの唇が、シルビアのそれに吸い寄せられる様に、触れていた。
暫くそのまま静寂な時間が流れたが、それも長くは続かない。
(ん、んん〜!!)
キコロの口内に、自分の物では無い何かが侵入してきた。
シルビアの身体の一部が、キコロの舌を絡み付く様に弄る。
二人分の唾液が混ざり合って、口の中でピチャピチャと艶かしい音を立てた。
「ふあ…」
シルビアは今度も優しくキコロの身体を押して、二人が離れた。
「…シルビア、…何を…?」
とろんとした表情のキコロは、それだけを聞くのが精一杯だ。

87 :
「最初の子は雪ちゃん。雪は暖められると、溶け出すの。今のキコロみたいに」
「え?」
頭の中がぼーっとしたままのキコロは、まだ何が起こっているのか良く分からない内に、木の上に寝かされた。
キコロの視界には、覆い被さるシルビアと、たくさんの木の葉と、その隙間から僅かに見える眩しい輝き。
「二人目は空ちゃん。こうすると、身体が空を向くでしょう」
シルビアは話し掛けながら、マッサージする様にキコロの胸部を服の上から揉んだ。
「わぁ…、そんなの、…うひゃっ、なんか、あっ…、ヘンだよ…」
二つの手が身体を往復する度に、キコロは思わず声を漏らした。
マッサージが済むと今度は、シルビアの細い指が、キコロの服の上をなぞる。
「ほら。ここも、つんと空を向いているわ」
その部分を探り当てたシルビアの指が、二つの突起を摘んだ。
「いっきゃぁあぁっ!」
間髪居れずにキコロが大きな反応を示した。
「シルビアさん…、さっきから、何してるの?」
キコロが首を起こして彼女を見ると、シルビアの視線は胸から更に下の方へと注がれている。
「最後は月ちゃんね」
そう言うが先か、シルビアは何の躊躇いも無くキコロの服を捲った。
「わっ、シルビアさん!?」
服の下には、身体を覆う物は無く、ただ彼女の素肌があった。
「キコロのここ、三日月よりも細いわ」
そこへシルビアの指が、キコロの身体に掛かる。
「でも、月は毎日、姿を変えていくの」
白い指が、彼女の割れ目を左右に広げた。
「じーって、見ちゃ、いやあ」
「うふふ。ピンクの満月、可愛い」
「そこは汚いよ、恥ずかしい」
「そんな事無いわ。とっても綺麗よ」
シルビアはそう言うと、キコロの下腹部に顔を近づけていく。
「そ、そんな…、そんなの、だめ、だよぉ…。…やあ、はっ…、あぁ、んっ…」
「ふきちゃん、おはよ」
「おはようございます」
「お、おはよう…」
「おはよー」
翌朝、いつも通り森の見回りをしていると、キコロは再びふきと会った。
「あのね、今日は昨日みたいには行かないよ」
「え、それって…」
キコロが胸を張ると、何かを思い出しながら、ふき達を一人ずつ指して言った。
「あなたが雪ちゃん。で、あなたは、空ちゃん。残ったあなたは、月ちゃん、だよね」
「わー、すごい、すごーい」
「でもキコロさん、おかおがまっかみたい。どうしたんですか」
「ええっ? これは、その、いろいろあって…。は、ははは…」

88 :

まだせんごくがはじまって間もない頃に考えたシルビア×キコロ話は、エロエロ過ぎたため未完成に終わりました。
今回はそれのリベンジです。
これ書いてみてシルビアが思ったより積極的だなあと思いましたが、最初に考えてたエロエロ小説の影響かもしれません。
本当にありがとうございました。

89 :
ミミ「みなさんこんにちは。ぶっちゃけ突撃大作戦!取材レポーターのミミです」
ニャミ「同じくレポーターのニャミです。今日私たちは、御利益があると評判のポプの宮神社に来ています」
ミミ「では早速、神主さんの娘さんで、この神社の看板娘の可愛い巫女さんに、なぜこんなに御利益があるのか訊いてみたいと思います!」
ニャミ「恐縮です、一言御願いします!」
みここ「はーい。どなたですか?」
さらさ「毎度どうもー。今月のお願い取りに来ましたー」
ミミ・ニャミ((えっ!?))
みここ「いつもご苦労様です。これが今月のと、あと、この苺大福よかったらどうぞ」
さらさ「わあ、ありがとうございます!」
みここ「どういたしまして。…ところで、さっきからそこに居るお二人は、何かご用ですか?」
ミミ「い、いえ、用はたった今無くなりました」
ニャミ「ど、どうもお邪魔しました」
……………
ミミ「というわけで、私たちの体当たりの取材によって、御利益の秘密を暴く事に、見事成功したのです」
ニャミ「そして丁度都合良くここでお時間となりました」
ミミ「また次回お会いいたしましょう。さようなら!」
ニャミ「ま、次が本当にあればね」
ポップン18は いろは2<ツー だったと思う

90 :
ポップンのとある科学枠はスミレが担当か・・・
これは元ネタ的にも百合スレ的にもレベル4の女の子がもう1人が必要ですね

91 :
「硝子、誕生日おめでとう!」
「…ありがと」
「あれ…嬉しくない?」
「本当にこれだけ?」
「これだけって?他に何か期待してるとでも言うの?」
「素肌にリボン巻き付けて『私自身がプレゼントでっす!』ってのは無いのかしら…」
「ば、ばっか!?何でそうなるのよ!せっかく色々悩んで選んだのに…」
「ごめん、悪かったわ」
「はぁ、冗談も大概にしてよね」
「だからせめてキスで我慢してあげるわ」
「ちょ!?だから、そうじゃなくってぇ…え?」
悪い冗談を連発して、と呆れかえるちなつだったが、硝子は本当に目を閉じ、唇を僅かに突き出した顔を
ちなつに向けたまま微動だにしなくなっていた。
それを見て、しばし困惑するちなつであったが、決意を決めたのか躊躇いがちに顔を近付けていく。
僅かなのち、月に照らされて出来ていた影は2つから1つに繋がっていた。

92 :
誕生日に遅れ、なんとか本年中に間に合わせました。
19が出て、まりんは2人に絡めそうかな?と思いきや、あゆむという相手がすでにいる模様。
やはり硝ちなで突き進めという啓示wだったようです。
それではスレ民の方々、良いお年を。

93 :
しょこたんシニカルというより変態w
そのままちなつをアブノな世界へ引きずりこんでしまうのかそうなのか。
ドキドキ…。
件の誕生日設定はいいね、全員分用意されるかどうかはわからないけど。
自分的には元旦生まれのみここが、毎年本業(神社への初詣)で忙しくて誕生日パーティーどころではなく、
おせちがバースデーケーキの替わりで、どこかでちゃんと祝ってほしいという気持ちもありつつ、
でもしょうがない、明日も頑張ろうと床に就こうとすると、
とある魔法学校から同じような境遇の女の子がやってきって、ほうきに乗ってナイショの夜のパーティーへ…
というような話を12月30日の寝る前に思い付いたのですが、どうしたら間に合いますか?
_no

94 :
やばいチューンストリート最高だわ
ミス・パラレルワールドがあの双子担当で
俺たちの勝利だーイヤッホォゥガタッとかやってたら
こっそりカテゴリイラストにも居て俺歓喜
しかもレアカードのはんなりお正月にはラテロテが来ててたまらんわ
どっちもあの至近距離で見つめ合ってる双子を眺めてると
あまりに微笑ましくてもうそのままくっついちゃえよって思う

95 :
>まりんちゃんは、実はあるポップンキャラと同じ学校のブラスバンド部なのです。
これって、スカートが同じっぽいし、あゆむのことでいいのかな?
歌の内容、まりんのあゆむへの気持ちだとこじつけて聴くと、これは…なかなか…

96 :
鈍感なあゆむに一生懸命アピールするまりんって感じだな
なかなかイイネ

97 :
WINアニメで一緒に出てくるだけじゃなく
二人ともカード化されてるし
この間公開された壁紙にもまりんとあゆむが居るし
もしかして19にあゆむの新曲でもあるのかと
思うくらいの優遇…いやラブラブっぷりだぜ

98 :
>>90
そういえばポップンにも瞬間移動?能力使うやつがいたな
リデル「愛しいお姉様の為でしたら、例え火の中、水の中…ですの!」
スミレ「だからってそんなにくっついてこないでよ…/// 気持ちは嬉しいけど…ゴニョゴニョ」

99 :
チューンストリートがマジ花園なのもいいが、
ひそかにレベル変更されてまた選曲画面でせんごくリエさなが隣り合ってるのも見逃せない。
二人っきりで旅行した上に帰ってきてからもベタベタしやがって、
このおのろけカップルめー。
そんなことしなくてもお前らが仲良しなのは皆知ってるっつーの。
いいぞもっとやれ。

100 :
「あ、そうだ。もうすぐお友達が来るから、お茶会の準備してよ」
絨毯が敷き詰められた部屋で、床に座って絵本を読んでいたアリシアが、唐突にそう言った。
「え、今から?」
いきなり命令されて、思わずウサギが主人に訊き返した。
「早くして。そろそろ来るから」
「だ、だって、そんな事言ってなかったじゃない! 今からじゃ間に合わないよ!」
そう、紅茶を淹れる為のお湯を温めておいたり、お茶請けのお菓子を用意したり、準備には時間が必要なのだ。
その事をウサギは必に訴えていると、タイミング良く、家の外の方から物音がした。
「アリシアちゃん、こんにちは」
ドアを軽くノックする音と共に、可愛らしい声がする。
「あーあ。ぐずぐずしてるから、ロザリーが来ちゃった。どうするの?」
読んでいた絵本を閉じると、アリシアは表情一つ変えずにウサギを見つめる。
「どどど、どうするって、どうしよう…」
そんなの絶対無理だと、ウサギは頭を抱えてしまった。
「じゃあ、お仕置き…」
アリシアがそう言って立ち上がると、やっぱり同じ表情のまま、ウサギに向かってゆっくり歩いてくる。
「ひっ…!」
アリシアの影がウサギを覆い尽くす程、側にやってきて、思わずウサギはぎゅっと目を瞑った。
「そうだ、いい事思いついた…」
アリシアの言葉に、ウサギは目を閉じたまま、恐怖でビクッと体を震わせた。
「私がロザリーを引き止める。その間に準備して」
「…え?」
「アリシアちゃん、居ないの?」
玄関の方から、再び可愛い声が呼び掛けている。
「やるの? やらないの?」
「ややや、やります、今やります、すぐやります、やらせて頂きます」
ウサギは早口で答えて、慌ててキッチンへと続く廊下を駆けて行った。
「お待たせ」
ガチャッとドアが開き、アリシアは笑いもせずいつもの表情をして、ただそう言った。
「あ、なんだ、居たんだ」
友人のロザリーは対照的に、暫く待たされていたにも拘らず、アリシアの顔を見て微笑んだ。
家の中にロザリーが招き入れられると、まず、先程までアリシアとウサギが居た部屋に通された。
もっとも、主人の言い付けにより、ウサギは部屋に残ってはいないが。
「今日はありがとう」
部屋に入るなり、ロザリーがお礼を言う。
「…何が?」
「私をお茶会に呼んでくれて、ありがとうって」
「………」

101 :
するとアリシアは、何故かロザリーから顔を背けて、黙り込んでしまった。
「アリシアちゃん?」
様子を伺う様に、ロザリーが小首を傾げる。
若干の間を置いて、アリシアは向こうを向いたまま、こう答える。
「…賑やかな方が、いいから」
「えっと…、他にも誰か来るの? きっと沢山の方が楽しい…」
「その、蛇」
アリシアが急に振り返り、ロザリーの頭巾からハミ出している、顔のまわりの髪を睨む。
「貴女を呼んだら、蛇が一緒に来るじゃない」
「…そっか。それで、私を呼んでくれたんだ…」
アリシアの言う事に途惑いながらも、ロザリーは再び笑って見せた。
「………」
会話はそこで一旦途切れた。
アリシアの視線はロザリーの蛇をじっと見つめたまま、微動だにしない。
「あの…、アリシアちゃん…?」
「何?」
「うんとね、アリシアちゃん、さっきから全然動かないから、大丈夫かな、なんて…」
もしかして大切な友達が固まってしまったのでは、というロザリーの心配をよそに、アリシアが言った。
「可愛い」
「へ?」
「この蛇、可愛いよね」
「そ、そうかな、ありがとう」
またロザリーが途惑いつつ今度は照れていると、目の前までアリシアが、すっと寄って来た。
「触っても平気?」
「…え、うん、どうぞ」
ロザリーの言葉を聞いて、アリシアの右手が、大勢の蛇達の中の一匹に向かって伸びる。
そして小さなその手は、蛇の頭や胴を優しく、何度も撫でた。
まるで愛しむかの様に蛇と戯れるアリシアは、無愛想で感情に乏しいその表情も、ロザリーからはどこか嬉しそうに見えた。
「蛇さんも、撫でてもらって気持ちいいって」
「そう」
返事はするものの、アリシアの視線は依然蛇に釘付けだ。
と、ここでアリシアが、もう一方の手も蛇に近づけた。
そしていきなり、鰻でも捕まえるみたいに、一匹の蛇を両手で掴んだ。
「えっ、アリシアちゃん?」
ロザリーが驚いている間も無く、アリシアは手に取った蛇の頭を、胸元へ引き寄せる。
続け様に両腕で一匹の蛇を、小さな胸に抱え込むと、アリシアは何か想う様に、静かに目を閉じた。
「アリシア…ちゃん…」
立ったまま蛇を抱き締めるアリシアの姿に、ロザリーもいつしか魅了されてしまった。
こんな顔をするアリシアを、女の子らしいアリシアを、ロザリーは今まで見た事が無かった。

102 :
ロザリーは息を飲んだ。
胸が高鳴り、身体が熱くなってくる。
何故か判らないが、アリシアから目を離す事ができない。
どれくらいの時間が経ったか、アリシアがそっと目蓋を開くと、黙って友人を見つめているロザリーと目が合った。
その瞬間、思わずロザリーの胸が飛び跳ねる。
アリシアは今にも涙を流しそうな、潤んだ瞳で、ロザリーを横目で見ながら、蛇の首元を掴んだ。
そして蛇をゆっくりと持ち上げると、そのまま蛇とキスを交わした。
それもただの口付けではない。
蛇の頭を半分くらい、アリシアが咥えてみたり、アリシアが悪戯っぽく出した舌に、蛇の細い舌がチロチロと絡み合う。
「っ…!……!」
少女と蛇が、妖しく繋がる姿を見せ付けられ、最早ロザリーは驚き過ぎて声も出せない。
だが、アリシアの行為は更にエスカレートして行く。
彼女の柔らかい唇が、舌が、蛇の顔だけでなく胴体までも這い、愛撫する。
ピチャピチャといやらしい水音まで立てるアリシアは、女の子ではなく、どことなく大人の顔になっていた。
「どう」
すっかりアリシアに魅入られたロザリーは、彼女の問い掛けに、すぐに答えられなかった。
「気持ちいい?」
二言目を投げ掛けられて、やっとロザリーが言葉を紡ぐ。
「すごい、すごいよアリシアちゃん。蛇さん、とっても気持ちいいって」
アリシアはそれを聞いても何も言わず、嬉しそうに、そしてどこか妖しそうに笑う。
そんな彼女の仕草を見て、ロザリーも欲求が抑えられなくなっていた。
「それでね、お願いがあるの…」
言いながらロザリーが頭巾を外すと、中から出てきた蛇が皆、アリシアの方を向く。
「他の蛇さんたちも、気持ち良くして欲しいって」
それを見たアリシアは、目を細めて言い返した。
「いいよ。みんな可愛がってあげる」
アリシアの言葉を聞くなり、無数の蛇が一斉に彼女へ飛び掛る。
顔、髪、腕、胸元までもたちまち蛇に覆われ、アリシアの上半身は蛇まみれになった。
「んふう、んんっ」
ある蛇がアリシアとキスを迫ると、他の蛇も次々と唇に到し、アリシアがまともに喋れない程のすし詰め状態となった。
ある蛇がアリシアの髪に触れると、桜色の柔らかい毛の感触に、大勢の蛇達がその身を胴まで髪に埋めた。
ある蛇がアリシアの耳を舐めると、どこで覚えたのか甘噛みする蛇まで現れ、アリシアを傷付けない様に刺激し続けた。
ある蛇がアリシアの袖に潜り込むと、洋服の下の素肌の心地良い弾力に、反対の袖や襟首からも蛇が押し寄せた。
「んんっ、この服、邪魔」
流石にアリシアには苦しかったのか、いびつな形に膨れた洋服から、蛇達を払い除けた。
と同時に、空色のワンピースから腕を抜いて、服を脱ぎ出す。
上着だけでなく白いシャツも脱ぎ捨て、アリシアの幼い身体が露わになった。
何故だろう、自分とそう変わらない筈なのに、ロザリーには今のアリシアの身体が、色っぽく見える。
「ほら。好きなとこ触って」

103 :
次の瞬間、一度お預けを喰らった蛇達は、躊躇う事なくアリシアの腕や胴に絡まる。
沢山の蛇に囲まれると、アリシアのなだらかな身体はたちまち見えなくなり、あたかも蛇の服を纏ったかの状態になった。
「うんっ、ああっ、うふぅ」
次第に、アリシアが艶かしい声を漏らし始めた。
無防備な身体が、今や蛇達の物となっているのだから、無理もなかった。
「あっ、…くっ、ううっ…」
蛇という蛇がアリシアの肌に巻き付き、胴体を這わせ、くねり、うねる。
快感という電流が、小さな身体の中で大量に駆け巡る。
そして大勢の蛇が、細く長い舌を使って、敏感な部分を刺激する。
「あ、あっ…、…んんんーっ」
アリシアが最も大きな反応を示す二ヶ所に、蛇達が気付き始めた。
そこは淡くピンクに色付いて、薄クリーム色の肌をした胸部でも特に目立っていた。
「はあぁん、んんっ、ううん、あっ」
やがて多くの蛇達は、そこばかりを順番に狙う様になった。
幼い彼女の許容量を、遥かに凌ぐ快楽で、自然とアリシアの目元に涙が浮かぶ。
次々と溢れてしまう微細な雫は、顔の側に居る蛇が、舌で拭き取ってくれた。
「あ、あっ、やぁ、ああ、んっあっ、はっ」
蛇が同じ場所に集中した為、アリシアの左腕が蛇から一瞬だけ開放される。
その隙を見逃さず、アリシアは咄嗟に左手で、いやらしい声を放つ口を押さえた。
「ん、んむっ、んーっ、むぅぅん…」
限界が近い事は、誰の目からも明らかだった。
そこへ何匹もの蛇が、アリシアの未熟な先端部へ、同時に舌を絡ませた。
これが止めだと言わんばかりに、紅色に染まった両方のポッチは、舌で押し潰された。
「んんむぅーーっ! むふぅぅんっんんっうん!」
ぎゅっと目を瞑り、背筋を大きく反らせ、小さな身体をガクガク震わせた。
アリシアは、完全に達してしまった。
その光景を、ロザリーはドキドキしながら、ただ眺めている事しかできなかった。
激しく悶えるアリシアを見て満足したのか、蛇達も彼女から退散していく。
支えを失ったアリシアの身体は、そのまま崩れ落ち、力無く床へ倒れた。
「はあ、はぁ、は…」
口で大きく息をするアリシアの顔は、まるで熟した林檎の様に紅潮し切っていた。
その顔を、もう一つの顔が覗き込む。
「アリシアちゃん、すごい、すごすぎだよ…!」
興奮したロザリーが目を輝かせて、アリシアに言う。
「今のアリシアちゃん、とっても可愛い、ううん、綺麗…」
ウットリと、ロザリーは友人を見つめる。
ロザリーの顔は、やがて引き込まれる様にアリシアへと、じわじわ近付いて行く。
そして二つの顔が、近寄り切って接触した瞬間、とうとうロザリー自身が、アリシアの唇を奪った。
柔らかい唇と唇が、互いに押し合い、擦れ合う。

104 :
アリシアも自然と腕を回し、ロザリーを抱き締める。
その力は徐々に強く、段々と強く、どんどん強く、もっともっと強く…。
「い、痛いよ、アリシアちゃん」
堪らずロザリーが声を上げると、すかさずアリシアが言い放つ。
「許さない」
「えっ?」
よく見れば、アリシアはいつもの無愛想な、いや、それよりも厳しい表情で、ロザリーを睨んでいる。
「私を滅茶苦茶にして、絶対許さない」
その言葉で、ようやくロザリーが我に返る。
大切な友達に、大変な事をしてしまったと、やっと気付く。
「わ、あの、ごめんな…うわあ!」
ロザリーが謝るのを待たず、アリシアは友人を抱いたまま、寝返る様に床を転がる。
すると、二人の上下関係が入れ替わった。
「お仕置き、してあげる」
上半身裸のままのアリシアは、そう言ってすぐにロザリーに覆い被さった。
真っ先にキスの続きが始まる。
アリシアがロザリーの小さな口に舌を捩じ込むと、蛇のとは違う、自分と同じくらいの舌と絡ませる。
「む、んふ、んんっ」
慣れない行為にロザリーは、声にならない声を口と口の間から漏らした。
それには構わず、アリシアが彼女の口内を舌で犯す。
流し込まれる体液が、湧かし過ぎたホットティーの様に熱く、ロザリーの身体を温める。
二人分の唾液が混じり合い、くちゃくちゃと淫らな音を立てながら、口の中と外で糸を引く。
「貴女も脱いで。ほら」
アリシアが言うなり、ロザリーのワンピースのボタンを次々外した。
立て続けに、中に着ているブラウスの裾を強引に、たくし上げる。
「や、恥ずかしいよお」
多少身をよじって抵抗を試みたが、馬乗りになったアリシアに逆らう事は敵わない。
結局ロザリーの胸部も、アリシアと同じく露出してしまった。
そんなロザリーを、アリシアが暫し凝視して、言う。
「小さい。まだ子供ね」
それを聞いたロザリーは、ちょっとむっとしてすぐに言い返す。
「あ、アリシアちゃんだって、私と、おんなじだもんっ」
「ふうん。口答えするんだ」
アリシアが彼女を睨み、そしてニヤリと笑うと、またロザリーと身体を重ねた。
今度は未熟な胸と胸が、触れ合って擦れる。
身体が揺れるのに合わせて、胸の中でも鼓動が揺り動く。
「そ、そこ、なんか、くすぐったいよお」
「そんな筈ない。貴女のここ、硬くなってる」
「だって、アリシアちゃんが、つん、つんって、するからあ…」

105 :
アリシアは、自分の二つの突起が、彼女の二つの突起を捉える様に、身体を前後や左右に動かし続けている。
その動きにつられたのか、ロザリーも身体を独りでに揺する。
「あ、あれ…、なんか、変…になって…きたよ…」
「あはっ。感じちゃったんだ。子供のくせに」
「だから、ぁ、アリ…シア…ちゃんも、っ、子供じゃ…ない」
やり取りする内に、いつの間にかアリシアの表情は綻んでいた。
そして動きも激しさを増していく。
先端と先端がぶつかり、弾き合う度に、痛い程の刺激がロザリーとアリシアを襲う。
「もっと、気持ち良く、なっちゃいなさいよ、ほらぁ」
「ぁ、ゃ、もう止めっ…。なんか…、なんかおかし…よ…」
「いやよ。止めない。もう、止まんない…」
そう言ってアリシアはロザリーの肩を掴むと、胸の音が伝わってしまう距離まで、身体を身体を密着させた。
すかさず胸の突出部を、これ以上ないくらい激しく擦り合わせる。
まだ膨らんでもいない胸の奥で、何かがはちきれる寸前まで腫れ上っていく。
「なにぃ、やぁ、なんか、来るよぉ、来ちゃう、来ちゃうぅ、来ちゃ…」
突然アリシアがロザリーの背中に腕を回し、彼女を力一杯抱き締めながら、お互いの口を塞いだ。
「「んんん〜、むむうーっ、んんんぐううぅーーーっ!!」」
二つの嬌声が、お互いの口の中だけで響き渡った。
友人を閉じ込めていたアリシアの腕は力を失い、ロザリーの身体は再び床に横たわった。
アリシアの身体も、折り重なる様にロザリーに預ける。
「「っはあっ、んはあ、はあぁ、はあぁ…」」
二人共、身体が石になったみたいに重くなり、暫くは荒く呼吸をする事しかできなかった。
それから、どのくらい時間が経ったのか。
「…なんで…」
不意に、ロザリーが口を開く。
「なんで、こんな事したの…?」
大きくてくりくりした黒い目で、ロザリーはアリシアを見つめながら尋ねた。
その瞳は、沢山の涙で、酷く濡れていた。
「私の事、嫌い…だから…?」
ロザリーの問いに応じて、アリシアのエメラルドグリーンの瞳が、また彼女を睨む。
その目を覆う目蓋も、沢山の涙で、真っ赤に腫れていた。
「決まってるじゃない。言わせないで」
二人しか居ない部屋の中で、半裸の少女同士が、お互いの顔を見つめ合う。
「貴女を、愛しているから」
距離は音も立てずに無くなり、アリシアとロザリーは四度目の口付けを交わした。
その頃、キッチンに併設されたダイニングでは…。
(またあの子を呼ぶなんて、ボク蛇苦手なのに…。それに中々来ないから、紅茶冷めちゃったじゃないか…、ああ、また怒られる…! 一体いつになったら、お茶会始めるの…!?)
ダイニングテーブルの下で、可哀想な子ウサギが、ひとりぼっちで震えていた。
fin.

106 :
どっかでアリシアの素敵イラスト(エロ)ばっかり見てたら、もう辛抱たまらんムッハー(*゚∀゚)=3
となって勢いだけで書いてしまいましたロリレズ。
まだまだ可愛い盛りなのに、やたら大人びてる女の子。ステキ。サイコー。
お子ちゃまなあの娘をどんどんリードしてあげて、大人への階段を登らせればいいじゃない。
曲紹介文の「ボーっとしてるとたべられちゃうぞー」っていうのは、きっと性的な意味でって事よね!

107 :
age

108 :
硝子がタウンモードで伝説の木の下で告白すると聞いて飛んで来ました

109 :
アリシア×ニット×しおん的な何か
アリシア「おねえちゃん、なにしてるの?」
ニット「んー? ちょっと毛糸が余ったから、あやとりをね」
ア「ふーん。なんかおばあちゃんみたい」
ニ「そうかしら? アリシアもやる?」
ア「わたしはいいわ」
ニ「でも、やってみると結構楽しいわよ。ほら、スカイツリー」
ア「どうみても東京タワーでしょ」
ニ「違うのもできるのよ。これはエッフェル塔」
ア「さっきとおんなじじゃない」
ニ「あとは、ジャーン! 通天閣よ」
ア「もう、それしかできないの!?」
ニ「あ、ごめん。今の京都タワーだったわ」
ア「どっちでもいいわよ!」
しおん「あら、アリシア何をしているの?」
ニ「あやとりを教えていたの。しおんちゃんもやってみる?」
し「どうやるんですか?」
ニ「うん、しおんちゃん、ちょっと手を出して。ここをこうして…」
し「わあ、指と指の間を、糸が行ったり来たり…」
ニ「…で、これをつまんで引っ張ると…」
し「あ、蝶々の形…!」
ア「なんだ。ほかのもできるのね」
ニ「それだけじゃないわ。ここからこうして、これを持ってくると…」
し「キリンになりました! 凄いです!」
ニ「まだ終わりじゃないのよ。ここからもっと動かすと…」
し「ミツバチ! ひまわり! ライオン!」
ア「って、これほんとにあやとりなの?」
し「あやとりって楽しいですね。まるで魔法みたい」
ニ「でしょう。まだまだ他にも、色々できるのよ」
し「はい。他にも色々、教えてください!」
ア「………」
ニ「…アリシアも、やってみたくなった?」
ア「かんちがいしないで。しおんがやるからわたしも、しょうがなくつきあってあげるの」
ニ「そうね、じゃあアリシアの分の糸を用意するわね」
ア「はやくして。しおんが、まってるじゃない」
し「いえ、私は別に…」
ニ「はいはい、焦らなくても大丈夫だから」

110 :
> eimy
> さなさん、これまでもだいすきでしたが、この曲であまりのカッコよさに道を踏み外してしまいそうなところまできてしまいました。罪なお人・・・///
これも公式百合のうち・・・?

111 :
ガチっぽいなぁeimyさん
これまでも大好きでしたって、ガチっぽいなぁeimyさん
現ACチームのデザイナーさんが女性ばかりだから、なんかそんな気が出てくるのだろうか

112 :
薫風が吹き込む五月のとある街。
その賑やかな通りに佇む一軒の花屋があった。
店頭には花苗や鉢植えが多段式の階段棚に整然と並び、賑やかな通りを鮮やかに彩っていた。
一面張りのガラス戸の入口を抜けた店内には、店頭に負けじと切花や花束が所狭しと咲き乱れていた。
そんな店の一角に、蒼く長い髪の少女がジッと花を見つめていた。
数えきれない程の色とりどりの花とは対照的に、真剣な眼差しを一本一本に向けている。
その背中を、花の刺繍入りのエプロンをつけた、店の者である女性が花束を作りながら見ていた。
実は店に入ってから長い時間花とにらめっこをしている少女は、そのことには気付かずにいくつもの花を前に「う〜ん」と唸っていた。
やがて店の女性は花束作りを一段落させると、温かい表情で話し掛けた。
「何か手伝えることはありますか?」
微笑む女性に気付いた少女は、ハッとなって背筋を伸ばして振り返った。
「あ、あの、すみません」
「うふふ、いいのいいの。でも、ずいぶん悩んでるみたいだったから」
ニコニコと明るい笑顔の女性に、少女は気恥ずかしそうに頬を染めた。
「大切な人への贈り物?」
「えっ!?」
少女は驚きの声を上げ、とうとう顔を真っ赤にして「えと、あの……」と小さくなってしまった。
当然だろうと聞いた女性だったが、あまりの反応に思わず目を丸くした。
「あ、からかうつもりはないの。気分を悪くしたらごめんなさい」
「い、いえ、私の方が変で……ご、ごめんなさい!」
真っ赤になって勢いよく頭を下げる少女を見て、女性は息をついて微笑んだ。
「迷っちゃうよね」
「え?」
「贈り物はその人の気持ちが大事って言うけど、やっぱりちゃんとした物を贈りたいよね」
女性は数ある花一本一本に優しく手を添えながら少女に言った。
「それが、ずっとずっと大切な人に贈るんだから、なおさら。だけどココにはこんなにお花があるからね」

113 :
女性は両手を広げて店内を一回り見回して、「よし」と腰に手を当てた。
「お店にあるお花を全部使って作る。これなら迷う必要はないよね」
「え? あ、あの」
言いかけた少女だったが、鼻息荒く腕をまくる女性は、
「ちょっと待ってて。さあ、やるぞ〜」
近くにある花を次々と手に取って花束を作り始めた。
少女はそれ以上何も言えず、せっせと花束を作りあげていく女性をただ見つめていた。
陽が傾き、街はオレンジ色に染まっていく。
あちこちでのびる長い影は、思い思いの場所へと動いてゆく。
「はーい、完成だよ」
花屋の女性がふぅっと息をついた。
店内の椅子に座っていた蒼く長い髪の少女は、立ち上がってのぞきこんだ。
「わぁ」
そこには、両手で抱える程に大きな物になった色とりどりの花束が出来上がっていた。
「すごい。本当にすごい……」
少女は花束の大きさはもちろん、その色合いに、胸が一杯になる程の香りに、作った女性に感嘆の声を上げるばかりだった。
「こんなに大きいのは初めてだったけど、ちゃんと形にはなったかな?」
女性は花束を両手で抱えて持ち上げると、「はい」と満面の笑みで少女に渡した。
少女は花束を両手で受け取り、うっとりとした表情で息を漏らした。
「あ、そうだ」
間もなく、少女は腕から提げた鞄を女性に向けて、
「あの、お財布……」
しかし女性はニコニコとしたまま、
「いいよ、あげる」
「えぇ? で、でも」
「いいのいいの、私が勝手に作ったんだし。それに、変な言い方だけど、なんだかあなたのこと、応援したくなっちゃったの。あなたの大切な人が喜んでくれるなら、嬉しいな」
「あ、ありがとうございます。あの、また来てもいいですか?」
「うん、もちろん。じゃあ気を付けてね」
女性は入口のガラス戸を開け、手を振って少女を見送った。

114 :
少女は何度か振り返ってお辞儀をし、やがて小走りでぱたぱたと駆けていった。
女性はオレンジ色の陽が差し込む店内に戻り、息をついて天井を見上げた。
そして急に顔を紅くして両手で覆った。
「あ〜、かわいいなぁ! あんなに真剣になって……本当に大切な人なんだろうな。それにしても、また来てくれるって、きゃーどうしよう!」
女性はひとり、悶々としていた。
「ママー、居るー? 開けてー」
ある家の玄関先に、蒼く長い髪の少女が大きな花束を抱えて立っていた。
少女は、前は見えるが両手は完全にふさがっているので、インターホンを押せないでいた。
しばらくすると「はーい」という声とともに玄関が開く。中から少女と同じく長い髪で、透き通るような白い肌の女性が顔をのぞかせた。
「おかえりなさい硝子ちゃん……まあ」
「た、ただいま、ママ」
硝子と呼ばれた少女の母親である女性は、訪れた盛大な香りと色に目を丸くした。
「あらあら、飾りきらないわね、どうしましょう、ふふふ」
硝子の母親は家中の花瓶や鉢を集めて、花束を次々に分けては飾っていた。
あまりの多さに遂にはコップや空き瓶なども動員することになったが、母親はとても嬉しそうな表情をしていた。
家中を花で彩る作業は、母親と並んで硝子も手伝っていた。
「どうしよう、もう入れ物が無くなっちゃったよ」
そしてとうとう家に飾る許容を超えてしまったが、花束は大分落ち着いていた。
「せっかく硝子ちゃんが持ってきてくれたけど、飾りきらない分は近所のみんなに分けてあげましょうか。硝子ちゃん、いい?」
「うん」
「それにしてもこんなにたくさん、どうしたの?」
「えっと、実は……」
硝子は花屋での出来事を話した。あくまで花屋の女性に花束を作ってもらったことだけを。
「まぁそうだったの、素敵。今度お母さんも行ってみようかしら」
母親はニコニコと飾った花の形を整えた。

115 :
硝子はその様子をもじもじしながら見ている。
「それでね、本当はこの花、ママに贈るためだったの」
硝子は顔を紅くして言った。
母親に贈るためというのが、硝子にはまだ気恥ずかしさがあったからだった。
母親は「あら」という表情で振り返る。
「まぁ、素敵な贈り物をありがとう、硝子ちゃん」
そして温かい笑顔で優しく硝子を抱きしめる。
「ふふ、でもお母さんは花束よりももっともっと素敵なモノを貰ってるわ」
「え?」
「硝子ちゃんの、ぜーんぶ。お母さん、それ以外に何も要らないもの」
母親はニコニコと当たり前のように言う。
硝子は顔を一層紅くして思わず目を背けた。
「も、もぅ、それじゃあいつもと変わらないでしょ」
そして母親に向き直り、
「今日くらいは、ちゃんと感謝させてよ」
少しだけ口を尖らせる。
「そう、素敵な花束、どうもありがとう、ふふ」
「今日まで、いつもいつもありがとう。これからもよろしくね、ママ」
二人は抱き合ったまま見つめあう。
部屋にのびた二人の影は、やがてひとつになる。
部屋に流れてくる風は家中に飾られたいくつもの花を撫でて通り過ぎる。
それに合わせて花は一斉に囁きあい、揺れて歌う。
陽は暮れて、空は紫色に変わるところだった。

116 :
ベタですが、母の日。もっとお母さんキャラが増えてもいいと思う今日この頃
個人的に母娘ポップン代表の二人に来ていただきました。そんな設定無いけどな
ゲストに花屋の娘も出ました。年下好き設定
幸せいっぱいな人たちなのですが、それを僅かでも共有して頂ければ幸いです
お母さんもそうですが、ポップンには純女性教師キャラがいなさすぎると思いませんか
目をつけた生徒を放課後に呼び出して二人っきりの個人授業…
みたいなエロゲ的なものをみっちゃんが考えるというのも面白いと思うのです
なぜみっちゃんが出てきた
時間が速すぎるのか自分がついていけていないのか、最近の状態に少し戸惑いや焦り、半ば諦めも感じてしまう昨今
でも、好きなことであるのに、未だ変わりはありません
少しずつでも、いいかな
保管庫、無くなってしまったんですね。ちょっと残念
他の方の作品を振り返ってほっこりしたり、自分の前の物を見返して「うぎゃー」となったり
さておき、自分の物が誰かの目に止まったかな
少しでも何かを感じさせる、動かすことが出来たかな
厚かましいですが、そう思って頂けた方がいれば、嬉しいです
では

117 :
こうして母娘の一日は今日も和やかに過ぎていくのか…
チューンストリートが美人美女美少女だらけで、エロい妄想して過ごしてきた人間には、純粋すぎて眩しいくらいだぜ……
>保管庫
ドキッ いやあの、エロ許可のフリースペースって少ないし、暇があればそのうち…
と思ったけど、前の見返してうぎゃーなら無くてもいいですかね?

118 :
エロい妄想を抜きにこのスレは語れないぜ!
とか勝手に思っています
和やかに見える硝子育江母娘ですが、実は毎日当然のようにキスしたり抱き合ったりしているんですよ
硝子が「ママと結婚したいな…」とか真顔で言い始めるのももはや時間の問題です
「あらあら、そうなの? その時は硝子ちゃんから言ってくれたら、お母さん嬉しいわ」と育江お母さんは何の疑問も持たずにノリノリで答えるでしょう
硝子がお母さんを押し倒すのも時間の問題
保管庫は、過去を笑い飛ばしたり気にすることが無くなるくらいに自分の腕が上がればいいんですけどね
再び立てること自体には賛成です。まぁ都合もあるでしょうし、無理はしない方向で

119 :
真夜中。大抵の人は既に眠りに就いている時間。
静まりかえった住宅街。外灯のほかに灯りはまばらだった。
その中で、灯りのついたある家の一室。わざと蛍光灯の明度を下げている薄暗い部屋。
ぼんやりと浮かぶのは、棚に詰められたレコードというレコード、ジャケットが見えるように置かれたCDというCD。その数は膨大。
部屋に置かれた大きなプレイヤーとスピーカーが、部屋の主が選んだ今宵の音楽を奏でている。
部屋の主は、一人で座るには大きすぎるソファーに横になり、虚空を見つめながら流れる音楽に身を委ねていた。
ソファーの下、部屋の主のすぐ手が届く所には埃や傷が一切無い、黒のギターケースが横たわっていた。
突然、主の音楽は割り込まれる。
時間も、状況にも合わないインターホンが部屋に鳴り響く。
一回、二回、三回……。
定期的に割り込んでくる音にとうとう部屋の主は舌打ちをし、ソファーから体を起こして音楽を中断させる。
そして薄暗い中を真っ直ぐに玄関へと向かい、鳴り止まないインターホンを聞きながら2つの鍵とドアチェーンを外した。
「ハーイ」
主が扉を開くと、所々にメッシュのかかったブロンドの女性がヒラヒラと手を振って立っていた。
ハッとするほどに肌は美しく、視線は妖艶な光を放っている。
「失礼だなんて言わせないわよ。事務所が用意してくれた祝賀会を無断で抜けたクセに。マネージャーさん、困ってたなー」
「何か用か?」
主は指で扉をトントンと神経質に叩きながら言った。
「様子を見に来てあげたの。いつも通りみたいね、レナ」
女性はやたら上機嫌にレナと呼んだ主に抱きついた。
レナの長い黒髪を指に絡ませながら、微かに紅くなっている顔を近付ける。
「上がらせてもらうから」
「エリカ、お前飲んでるだろ」
レナは迷惑そうに言い放つと、クスクスと笑うエリカの腕を引いて中へ入れ、玄関の鍵とドアチェーンを掛けた。

120 :
「わーい、お邪魔しまーす」
エリカは体を揺らしながらふわふわとした足取りで薄暗い部屋へと入り、鼻歌まじりに部屋をきょろきょろと見回す。
仏頂面のレナが続いて部屋に入り、エリカの横を素通りしてソファーにどかっと腰を下ろした。
「もう、相変わらずだね」
呆れたように、しかし笑みは絶やさずエリカは言う。
そして足元のギターケースに注意しながらレナの隣に座った。
レナは黙ったまま刺すような視線をエリカに向ける。
対照的な表情をつきあわせた二人は肩を並べた。
「もう、そうやって今までに何人の女の子を泣かせてきたの? 憎らしい」
エリカはレナに身を寄せ、体に腕を回し密着する。
微かな息使いすら感じる距離。しかしレナは表情を変えることなくエリカを睨みつけていた。
ふと、エリカが微笑む。そしてそのままレナに口付ける。
顔を動かし、艶かしく、優しくレナの唇を愛撫する。
しばらく愛撫を繰り返した後、エリカは唇を離す。
抵抗していなかったレナだが、表情は一切変えることなくエリカを睨み続けていた。
「ふぁ、やだぁ。そんな目で見ないで……」
エリカは息を乱し、顔を紅潮させて瞳に涙を浮かべながら、向かい合うようにレナの膝に座り直した。
「あぁ好き、そんなレナが大好き。もうおかしくなっちゃうよぉ」
そして今度は唇に、額に、頬に、瞼に。エリカは夢中になって激しく愛撫する。
時折声や息を漏らし、陶酔した様子でレナに絡みつく。
するとレナは両手でエリカの腕を外した。

121 :
「え? きゃ!」
エリカは不意を突かれる間もなく、レナに強引すぎる程にソファーに押し倒された。
エリカが次に気付いた時には、両腕を押さえられたままレナに馬乗りにされていた。
先程より更に鋭くなった視線がエリカの体に突き刺さる。
「お前、いいかげんにしろよ……」
微かに息を荒げるレナの獰猛な両目が光る。
エリカは自身の体が熱くなり、意識が遠のいていくのを感じた。
「いいよ、もう許さないで……」
エリカは完全に無抵抗の意思を見せ、目を閉じた。
レナの体がエリカの体に覆い被さる。
「うぁ、あっ、あぁ……!」
苦痛と快楽が混在した声が、部屋に静かに響き渡る。

「……」
三つ編みの少女が、無言で本を閉じる。
「先輩、どうでしたか?」
目の前で様子を見守っていた丸縁メガネの少女が興奮気味に聞いてきた。
「えっと……うん、その……途中まで」
三つ編み少女は顔を真っ赤にしながら、ものすごく気まずそうにもじもじぼそぼそと答えた。
「そんな! レナ様がエリカ様を押し倒してからがすごいんですよ! もう止まらなくなったレナ様にエリカ様は気を失うまで……」
「あ、うん、うん。分かった、分かったから」
興奮覚めやらぬ様子で握り拳を震わせながら力説する丸縁メガネの少女。
たじたじになって押される三つ編みの少女は、やっとという感じで丸縁メガネの少女を両手で制する。

122 :
「レナ様とエリカ様というすべての女性の憧れ、お姉様である二人の夜通し行われるハーモニー! あぁ、それだけでもたまらないのに!」
「うん、うん」
「何者も寄せ付けないクール、ダーティ、アウトローな雰囲気だけど、エリカ様にだけは甘いレナ様。そして巷では女王キャラで通っているけど、レナ様の前では甘えんぼうな子猫ちゃんのエリカ様」
丸縁メガネの少女は止まりそうにない。
「二人の意外な要素が加わることにより、有り余る程の魅力が化学反応を起こして……」
「こ、子猫? 化学?」
「とにかくこれほどの芸術に触れないのは損ですよ! それに見てみたいって言ったのは先輩じゃないですか!」
「うん、そうだけどさ。な、なんというか、こんな、これほど……」
「もしもこれで物足りないのでしたらこれとか、こんなのとか、こういうものもありますよ!」
「いや、ちょっと、誰か助けて〜……」
「なに、ケンカ?」
「いや、どうだろ。よく聞こえないんだけど」
部室の扉に耳を当てる蒼髪の少女と赤髪の少女がいた。
部室で誰かがいるのは分かるが、鍵が締まっていてどうにもならない二人はどこか心配そうな表情だった。
「う〜ん、鍵はリゼットが管理してるからリゼットがいるとは思うんだけど」
「どうする、合鍵持ってこようか?」
蒼髪少女の提案に赤髪少女は「う〜ん」と考えてから、
「要らないよ、リゼットがいるなら大丈夫だと思うし。でもなんで鍵が締まってるんだろう?」
「リゼットにしては珍しいよね。誰かと一緒にいるのかな。呼ぶか出てくるのを待つ?」
「いや、やめておこう。なんか気まずそうな予感がする」
「そっか。まぁ明日聞いてみればいいしね」
「答えてくれるかは分からないけどね」
二人の少女は部室を後にした。
「今度イベントがあるんですよ。前々から目を付けていたグループの出店や大人気カップリングの新作も出るんですよ。この機会を逃す訳にはいきません! だから一緒に行きましょう先輩! 二人なら収穫も倍、楽しさも倍ですよ!」
「これ、あのアイドルグループだよね……こっちはあのアーティストで……うわ、この人たちのもあるの……?」
部室内、少女たちの密会は続く。

123 :
そういえば、あまりにも美味しすぎるのに書いてなかった「レナ様」と「エリカ様」
途中からどうしてこうなった状態ですが、分かっててやったので特に言うことはありません
レナとエリカについては、みっちゃんに自分の思うところを代弁していただいた形であります
こんなにとんがっていても良いと思うのですよ。普段より、思った以上にとんがった人物像だとか、またその時に生じる落差とか意外性とか、魅力的です
こういった想像が、みっちゃんの所持する薄い本になっちゃったりするわけですね。素敵
みっちゃんは部活に入る前と比べて格段に明るく、積極的になりましたね。素直でとても良い娘さんです
これを機会に、これから先輩とどんな学園生活を送ることになるのでありましょうか
それでは

124 :
ちょっと!×2
瓶底眼鏡のねえちゃんは「サイテー男子と一部の女子」の
女子に自分が含まれる事を隠す気ゼロじゃないですか!
てかココって漫画同好会の部室だったっけ?
このままではみんなに悪い病気が伝染ってしまう〜
↑なんという俺得
ハイ私も「サイテー男子と一部の女子」に含まれます

125 :
>>116
純情親子ほのぼの百合…とみせかけて
裏では>>118みたいなことになってるとは…
このあと硝子がお母さんに呼ばれて寝室に行ってみたら
花びらが敷き詰められたベッドの上で下着姿のお母さんが(略
みたいな展開とかになってたりしたらどうしようw
>>123
これがいま巷で話題の
もしも学生ラクロス部の女子マネージャーが
ドラブラブのガチレズビアン同人誌を読んだら
っていうやつですね
そりゃこれからの部員たちの活躍も(性的な意味で)気になりますが
それ以上にレナエリカの続きが気になって仕方ないんですが!
どこの委託業者で取り扱ってるんですか!

126 :
「チューンストリート、チューンストリート。コノ リニア ハ 銀河ノ最果テ 行キ デス」
自動アナウンスの流れるプラットホームに、電車に乗ってやって来た女の子が二人、降り立った。
「本当に…、あっと言う間…だったわね…」
白い服と赤い服、二人の女の子は、リニアモーターカーの感想を話しながら、順番に切符を自動改札へ通した。
そして、駅を一歩外に出ると、そこは煌めく太陽の下に広がる“タウン”の中心地だった。
まず目に飛び込んでくるのは、見渡す限り一面の、無数の施設。
カレーやピザと言った飲食店や、カラオケやクラブのような娯楽施設が軒を連ねている。
更に店舗以外にも、郵便局や病院を始めとする公共施設や、なぜか海や岩山や宇宙基地なんて物まで、この街には存在した。
三百六十度、どの方向を見渡しても、飽く事の無い、個性的な街の表情に、小豆色のドレスの娘は、踊りだす心が止まらない。
「ああっ、シャルロット…! 走ると…危ない…」
スタートダッシュを決めて駆け出す姿を見て、アイボリーのロングワンピースの少女、オフィーリアは、慌てて彼女を追いかけた。
タウンを駆ける二人の横を、様々な建築物が通り抜けていった。
その建物一つ取っても、雅を感じさせる和風の物や、西洋様式でゴージャスな物、見たこと無いような斬新なデザインもあった。
そして、建物の合間から、絶えることなく聞こえてくるのが、リズミカルな音楽だ。
ここには、ポップンミュージックのような音楽ゲームが何種類も、街のありとあらゆる場所に設置されていた。
他にも、ディスコやライブハウスに代表される、音楽関係の施設も多いこともある。
街全域を埋め尽くす、音楽の存在は、このタウンの一つのシンボルとなっていた。
「…この街は…、何でもあるのね…」
二人はタウンを軽く一巡りし終えて、今は公園のベンチで休憩を取っている所だ。
「ええ…、…ここは、とっても…、穏やか…」
この付近は、人工的な建造物が無い代わりに、森や花畑などの自然に囲まれている。
遠くの方からは、牧場に居るであろう動物の声が聞こえてきて、とても和やかに時が過ぎる空間になっている。
ねえ、今度はどこへ行こうかしら。
牧歌的な雰囲気を暫く満喫した後、女の子の一方が、頭に咲いた大きな花の髪飾りを揺らして、次の行き先の相談を持ちかけた。
ところが、地面まで届きそうな漆黒のロングヘアの彼女は、その場で固まったままで、頭の赤いリボンすら微動だにしない。
「……綺麗…」
相談の返答の代わりに聞こえてきたのは、そんな言葉。
不思議に思って、淡いエメラルドの髪を手で避けて、聞き耳を立ててみる。
「…オレンジの…、イシダタミ…」
微笑みながら口ずさんでいる彼女の、視線の先にあるのは、園内を一周ぐるりと敷き詰められた、まさにオレンジ色をした石畳。
そう、オフィーリアはさっきから、ずっと石畳の道路を眺めて、一人で楽しんでいたのだ。

127 :
「…ハザマ…、…アミダクジ……」
相変わらずぶつぶつ呟く、その姿に、シャルロットも困ってしまった。
なぜなら自分は、この場で地面をじっと見つめるよりも、この街のいろんな場所へ、早く出かけてみたかったからだ。
こんな石畳より、あっちこっち行った方が、もっと楽しいのに。
赤のドレスの娘がオレンジ色の模様を見ながら、そう愚痴をこぼしそうになった、その時。
黒い何かが、目の前をさっと横切った。
えっ、と思って、その何かが通り過ぎた方を見る。
すると、確かに小さくて黒い、動物みたいな妖精みたいな生き物が、石畳の上をトコトコ歩いている。
シャルロットは正体を見極めようと、ベンチから一歩近寄った。
その気配を相手も感じ取ったのか、こちらを振り向いた。
不意に、二人(一人と一匹?)の目が合った。
次の瞬間、黒い生き物は、慌てて逃げるように走り出した。
娘も反射的に、生き物を追って駆け出した。
待って、待ってー。
ドレスの裾を持ち上げ、再びタウンを走り回ったが、相手との距離は中々縮まない。
黒い生き物は、体が小さい割には、とてもすばしっこかった。
あたかも、待てと言われて待つ人なんて居ない、と言わんばかりに、逆に差を広げていく。
そしてとうとう、ひと際大きな建物のある、大通りの交差点の辺りで、完全に見失ってしまった。
左を見て、右を見て、前を見て、念のため今来た道も見たが、どこを見回しても、もうあの姿は見つけられなかった。
代わりに見つけたのは、通りの先の方にあった、リニアの駅舎。
なんだ、最初の場所に、戻ってしまったわね。
そう話し掛けようとして、いつも傍らに居る少女が、そこに居ない事に初めて気付く。
広い広い街の真ん中で、赤い服の女の子は、白い服の女の子と、はぐれてしまったと知ったのだった。
どうしましょう、きっと心配しているわ。
今更になって、後悔の念に駆られる。
街を訪れた時のウキウキワクワクから一転、もの悲しい気持ちが胸を締め付けた。
すっかり沈み込んだ心に釣られて項垂れると、涙が溢れそうになった。
ポーーーーン…。
丁度その時、軽快なチャイムが辺り一面に鳴り響いた。
シャルロットが思わず、音の聞こえた方を見上げると、そこには建っていたのは交差点に面した、巨大な塔。
その壁面に取り付けられた文字盤が、時刻を知らせる合図だった。

128 :
「……おれんちの…みずたまり…、…ひんやり……」
空の色が、もうすっかり黄色から赤くなりかけた頃、白い服の少女は、まだ公園に居た。
幾何学模様を形作る石畳と少女の、その間に、もう一人の女の子が割って入った。
「どこに居たのって…、ずっとここよ。…私も、シャルロットも…」
何とオフィーリアは、地面に夢中になるあまり、シャルロットが居なくなったとは、全く気が付いていなかった。
自分を心配してなかった事に、もうっ、と、つい襟首の下を軽く突いてしまった。
だが、原因となった自身の軽はずみな行いを考えると、彼女をそれ以上責めはできなかった。
ともあれ、団体行動なら真っ先に迷子になりそうな二人には、何か対策を講じる必要があった。
「…うん…? シャルロット…?」
例えばこんな風に、自分の指と相手の指をしっかり組んで、離れないよう手を繋ぐ、といった具合だ。
「…え? …あっ、……ちょ…ま……??」
二人をしっかり結びつけると、赤のドレスと白のワンピースは、もう一度タウンを走り出した。
「…急に、いったい…どうしたの…?」
やっと手を離してくれる頃には、オフィーリアは息を切らしそうになっていた。
二人が辿り着いたのは、この街の中で最も大きな建物の前だ。
とりあえず呼吸を整えようと、すうっと一息、大きく吸い込んで、深呼吸をした。
ポーーーーン…。
丁度その時、塔に取り付けられた大時計が、時刻を告げる合図を鳴らした。
すると、どうだろう、今まで只の壁だと思っていた塔の外壁から、小窓のような穴が次々開いた。
中から小人のような人形が、何人も出てきて、文字盤をぐるりと囲う。
どこからともなく、小気味良いリズムで、音楽が流れてくる。
その音のタイミングに合わせて、小人の人形達も、まるで踊るかのように動き出した。
「…すごい、…素敵…」
塔に組み込まれていた、からくり時計を見て、オフィーリアは驚き感動した。
しかし実は、ダンスをしていたのは小人だけではなかった。
大きな塔のたもと、道幅の広い通りが重なり交錯する街角。
穏やかな曲に乗せて、小豆色のドレスを着た娘は、小人達と共に、くるくる回っていた。
交差点で踊る彼女の姿は、さながら、都会の喧騒の中で、アスファルトの狭間から芽吹き大輪を咲かせる、一輪の花のようだった。
その様子は、アイボリーのワンピースを着た少女だけでなく、通り掛かった多くの人々の目を奪った。

129 :
やがて、時報代わりの演奏が、終わりを迎えた。
人形は塔の中へ引っ込み、シャルロットはドレスのスカートを摘んで、軽くお辞儀した。
続いて、娘を取り囲むギャラリーからは、惜しみない拍手が沸き起こった。
「…シャルロットは、本当に…ダンスが上手ね…」
すかさずオフィーリアが歩み寄って、彼女の頭を撫でながら、踊りを褒めた。
嬉しくなったシャルロットは、うっとりとした表情で、両手を頬に当ててみせた。
そして、その内の一方の手で少女の手を取ると、ぎゅうっと強く握った。
「…えっ…ええっ…? …また…? …ええー…??」
足を留めていた人々が、また目的地に向かって歩き出すように、二人も次の場所へ向かって駆けて行った。
タウンを暖色に染めていた夕暮れも、そろそろ店じまいして、夜という蒼いシャッターを閉めかける。
「上から…見ると、こうなって…いるのね…」
今日一日、様々な出来事があった街を、二人は上空から見下ろしていた。
「…ええ、雲の上に…居るみたい」
と言っても、実際に雲の上から見てるのではない。
この場所は、沢山のゴンドラが輪舞曲を回り続ける、遊園地の乗り物の中だ。
「……あら…?」
眼下に広がる大きなタウンの、その向こうに、黒髪のロングヘアの少女が、ある物を見つけた。
「…同じ色。…ほら…」
指で示した方向を、赤いドレスの娘も見てみると、また明日、と言って立ち去る直前の、黄金色の眩しい太陽。
その周りの空は、綺麗なオレンジ、一色に塗り潰されている。
「ね…、石畳みたい…」
少女が一心不乱に見つめていた、オレンジの道路と、同じ色をした、夕焼け空。
娘は、なんとなく、ちょっとだけ、石畳の良さが分かった様な気がした。
でもね?
今度来るときは、あなたと、私で、一緒に。
もっと、いろんなところに行きましょう。
地面を見てるだけじゃなくてね。
ゴンドラの中から西日を眺めている、赤と白の服の、女の子達の顔と瞳は、夕日と同じ色に輝いていた。
ちなみに、娘が彼女を捜している途中で、自分と同じ色の服を着た三つ編みの子から、遊園地のこの乗り物について教えてもらったのは、少女にはまだ内緒である。

130 :
これからタウンモードで起こった事をありのままに話すぜ!
と思ったらもう話し終わってたんだ…
何を言ってるのかわかんねーと思うが(以下略
ちゅーことでチューンスト女子に絶賛浮気中の自分も、タウンモードで嫁達に再会しては、会話を楽しんでおります。
魅力を再発見して惚れ直したり、えっそんなことを?みたいな意外な一面が見られたり…
シリーズを重ね大勢増えたキャラクターは、決して過去のものではないと感じました。
何百ものキャラにメッセージを設定するというのは、相当な物量であるのは想像に難くありません。
はい今から五百人近い人に、一人ひとり違うセリフ考えてくださいとか言われたら、自分なら無理ですって泣きながら訴えます。
それをちゃんとキャラの性格や背景に沿うように、タウンを訪れた人として不自然のないようにしてあるのが、凄い。
素晴らしい。賞賛に値します。大変よくできました。
だがしかしオフィーリアのセリフあれはないと思うんだwww
でもって、あんなオフィだったのでこんなオフィにしかなりませんでしたw
そういう事ですので、シャルロットがタウンをはじめてのおつかい的に大冒険する感じに。
おつかいのあとは彼女をシチュー引き回しもとい連れ回しの刑に処して執行完了ですv
オフィとシャルの話を書くのは久しぶりだったので、以前の設定とかノリとか再現できるか…
と、心配でしたが、そんなこと全く気にする必要はなかったみたいで、ホッと一安心。
とりあえず自分は、今もこの二人が好きなんだなあと、再認識しました。
そして最後の、デートの締めは、夕暮れの観覧車だよ!
あれれ前にもこのネタやったかなぁ、と思って過去ログ見返したら、やっぱり前にリエさなでやってました。
昼や夜とは趣の異なる街の風景や、沈み行く陽の位置でわかる時間の経過、それに夕焼けに染まった同乗者。
見所がいっぱいあってオススメだから、良い子のみんなも是非一度試してみてね!

131 :
梅雨の訪れを感じさせない、抜けるような青空が広がるポップン学園の昼下がり。
授業を終えた生徒たちが仲間と共に部活、寄り道、園内に残って談笑、勉強と思い思いの放課後を過ごしている。
ポップン学園の屋上。爽やかな風が吹き込み、初夏を感じさせる日差しがさんさんと降り注いでいた。
それらに乗ってトランペットの音色が流れてくる。
元を辿ると、一人の少女がトランペットを演奏していた。
頭に2つの盛り上がりがある帽子を被った少女は、体でリズムを刻みながら途切れ途切れに曲を奏でていく。
その足元では、どこから入ったのか無愛想な顔の猫が、少女と同じく体としっぽを揺らしてリズムを取っていた。
演奏が一段落して、少女はふぅっと大きく息をついた。
微かに汗ばむ額を、首から提げているタオルで拭った。
「歩〜、こんな所にいたんだー」
学園と屋上を繋ぐ階段の扉が開き、もう一人少女が飛び出してきた。
まとめた長い髪を横に流し、まるでしっぽのようにゆらゆらと揺らしている。
カチューシャを付けた見るからに活発そうな少女は、手をぶんぶんと振りながら一直線に歩の所へと走ってくる。
「おやおやー、一人で黙々と特訓中? 孤高だねー、職人だねー。なんてね、あはは」
妙なテンションで少女は歩にずいずいと迫る。
「ま、まりん。まぁね」
まりんが来て、歩は少し緊張気味に背筋を伸ばした。
歩は、まりんのことが気に掛かっていた。
部内ではもちろん、学園でもその明るさと元気で人気者のまりん。
歩は元々まりんと同じ部に所属していて、そんなまりんとはいわゆる『友だち』だった。
部活で遅くまで一緒に練習したり、普段でも話したりふざけあったり、休日には遊びに行ったりもした。
それだけだった。それだけのはずだった。
いつからか、歩は意識や視線がまりんの方に集中していることに気付く。
まりんといつも通りに接しているはずなのに、妙に胸が高鳴ったり体が熱くなったりする。
歩は戸惑い、その感情に対して未だに名前を付けられずにいた。
「こらー、待て待てー」
歩は屋上の鉄柵に寄りかかりながら、猫を追い掛け回すまりんを眺めていた。
まりんの腕の間やその脇を、猫はするするとすり抜けて逃げ回る。
やがて猫は歩の頭に逃げてくる。それを追ってまりんも歩の目の前にやってくる。
「ふっふっふ、追い詰めたよ〜……ほーら捕まえた!」
まりんが両手を伸ばして猫をやっと捕まえる。

132 :
歩は間近に迫ったまりんの顔に、微かに運ばれてくる香りに体を固まらせた。
「ごめんね、あんまり逃げるからちょっとムキになっちゃった」
「う、うぅん、別に気にしてないよ」
気にしてないはずが、なかった。
心臓がバクバクと音を立て、体から汗が噴き出してくる。
歩は慌てて顔をタオルで拭った。
「もう逃げられないよ〜、それそれー」
まりんは抱いた猫を盛大にかわいがっていた。体中を撫で回したり顔を押し付けたり。
猫は何とかしろよと言わんばかりに、非常にムッとした顔を歩に向けていた。
歩はというと、猫を可愛がるまりんに釘付けになっていた。
微かに口を開けたまま、まりんから視線が外れなかった。
しばらくして、そんな歩とまりんの目があった。
歩は慌てて視線をそらそうとする。
しかしまりんはそんなことには気付かずに、にやっと笑ってから抱いた猫を自分の顔の前に持ってきた。
「にゃ〜ん、歩くん、どうもこんにちは」
とてつもなくわざとらしい口調でまりんが言う。
口調に合わせて体を揺らされている猫は、迷惑この上ないといった表情をしている。
「突然だけど、ボクは歩くんのことが大好きだにゃ〜」
「えぇっ!?」
いきなりの告白に、歩は予想以上の大声を出してしまった。
「結婚を前提に、お付きあいしてもらえないかにゃ〜?」
「え、えっ!? そんな、いきなり、こ、こここ困る!」
歩は目が回るほど混乱し、顔を真っ赤にしながら懸命に拒否する。
しかしふと我に返り、
「あ、別に、嫌とか、そんな気は無いとか、そういうことじゃなくて、えっと、ちょっと、その、あんまり急な話は困っちゃうかなぁとか、だから、うぅ……」
慌てて弁解するが、言葉の勢いはどんどん尻すぼみになっていった。
小さくなっている歩にきょとんとした様子のまりんだったが、すぐに笑顔に戻って抱いていた猫を歩に渡した。
「あはは、だってこの猫、いっつも歩の側にいるでしょ。そんな風に考えてるんじゃないかなぁと思ったの」
「え……あっ」
まりんの真意に気付いて、歩は早とちりした自分に呆れるやら、やっぱりそうかと安堵するやらちょっと残念に思うやら、あまりに内面がごちゃごちゃしすぎて表情と思考が止まってしまった。
「まりーん! ちょっと来てー!」
部活の仲間数人が屋上の扉から顔を出し、まりんを呼んだ。
「はーい、今行くー! じゃあ歩、もう少ししたら戻ってきてね」
まりんは軽くウィンクをすると、仲間の所へと駆けていった。
まりんと仲間は二言三言話しながら階段を降りていき、屋上の扉は静かに閉じた。
日差しが照りつける中、歩は固まったまま動かなかった。抱かれた猫が歩の顔を見上げ、にゃんと鳴いた。
すると歩は真っ赤になった顔を猫の体にうずめた。
「うらやましいヤツめ」
猫は「?」という表情をしながら、歩の胸元で甘えた。
「ふぅ、暑……」
歩は汗ばんだ顔で、雲ひとつ無い真っ青な空を見上げた。

133 :
初めに言います。まりんかわいい
ポップンの学生キャラはなかなかに奥手というか、飛び跳ねたりみんなを先導したりするような娘はあまりいないなぁと思っていました
が、まりんですよ。これだけ元気一杯な女の子はやっぱり良い。元気と笑顔を分けてもらえます
で、歩とまりん
歩は免疫が無さすぎる、まりんは鈍感すぎるという役回りです
まりんは大胆かつ無邪気な天然攻めで歩を翻弄してくれればいいです
歩が思い切って攻めに転じるのは、まりんが想いに気付いて乙女モードに突入してしまうのはいつになるのか
…なるほど、まりん歩も歩まりんも美味しいのか。今気付いた
では

134 :
なにそのまりん無邪気攻めヤバすぎる(あゆむ的な意味で)
あゆむにとってまりんは私のゴールド金賞ってことか
イラストサイトでもまりんとあゆむ一緒に書いてあること多いし
TUNE STREETのベスト青春カップル間違いなしだわ

135 :
ここで薬子ちゃん×ニットさんを推してみる

なんにも作品とかできてないけどな!!

136 :
この街には、素晴らしい名医のいる病院がある。
以前そんな話を耳にした。確かにその病院は家族ぐるみで経営しているらしく、皆が医師免許を持った医者一家ということだった。
でも、言われる程に評判は聞かず、あまり実感は湧かなかった。
そして今日、とうとうその病院のお世話になることになってしまった。
単なる風邪だったが、大事を取って診てもらうことにしたのだ。
普通に受付を済ませ、普通の待合室で待ち、普通に名前を呼ばれて診察室に入った。
そこで、私の思う普通が砕かれた。
「はーい、こんにちはー。どうぞどうぞ座ってくださーい」
そこにいたのは、謎のデザインの眼帯とシャツ姿の女の子だった。足元には不自然なほど大きな薬袋が置いてある。
女の子は訪ねてきた友だちに椅子を勧めるノリで私を座らせた。
「今日はどうしました〜?」
女の子はぬいぐるみやらが置かれたファンシーな机で、書類に何か記入しながら聞いてくる。
しかし私は自分の症状を言う前に聞きたいことが山程あった。
……あったはずだが、理解が追い付いていないところに風邪気味なのも加わって、ただ呆然としてしまっていた。
「大丈夫ですか〜? 具合い悪くなっちゃいましたか?」
女の子が顔を覗き込んできて、思わずびっくりしてしまった。
「い、いえ……その、ただの風邪なんですけど、とりあえず大事は無いかなと思いまして」
気を取り直して自分の症状を伝えると、女の子は「へー、ほー」と目をぱちぱちとさせながら書類にペンを走らせていた。
しばらくして、女の子はペンを置いて私の方を向いた。
「ただの風邪なのに、わざわざ時間を割いてもら」
「じゃあ、上を脱いでください」
「ってどうもすみませ……えっ?」
一瞬、聞き間違いだと思い、私は聞き返した。
女の子はきょとんとした後、
「上、裸になってください。上だけでいいので」
姿勢を正してはっきりと言った。
私は驚きのあまりに声が出ず、口をぱくぱくとしてしまった。
「私は医者ですから、安心してください。何の遠慮も要りませんよ。あ、それとも自分では脱げませんか? 手伝ってあげます!」
女の子は私の服の裾を掴むと何の躊躇いも無くたくし上げた。
私は面食らって体をよじらせ、腕をバタバタと振った。
「ちょ、ちょっと……!」
「おっとっと、ちゃんとばんざーいしてくださーい」
思った以上に力が出ず、結局私は女の子に服を脱がされ、上半身があらわになってしまった。
体中に火がついたような感覚になり、私は声も上げられずに前屈みになった。

137 :
「わぁ、すごく綺麗ですね〜」
女の子の言葉が更に体温を上げた。
「あ、ごめんなさい。これからちょっと調べますので、あんまり動かないでくださいね」
すっかり参っている私を知ってか知らずか、女の子は私の体を起こして対面させた。
「あの、あの、あの……」
視線がばっちり合って、私は今にも泣き出しそうだったが、女の子はニコニコとしていた。
「私、人間聴診器って言われてるんです。耳や手を当てると体の調子が分かっちゃうんですよ。なんとなくですけど」
もう突っ込む気力も無くなり、疲れてしまった。
「それじゃあ行きますよ〜」
女の子は私の体に腕を回して抱きつく形になり、聴診器のように体の至る所に耳を当てていた。
なすがままにされている私は、女の子が耳を当てたり腕で抱き寄せたりする度に「ひゃっ」、「はぅっ」と情けない声を上げてしまった。
しばらくして「はい、いいですよ」という声とともに私は解放された。
とてつもなく長い時間が過ぎたように感じた。
そんな私をよそに、女の子は何事も無かったかのように再び書類にペンを走らせていた。
「特に他の異常は見当たりませんでしたね。風邪薬を出しておきまーす」
「はぁ……」と力無く返事をしながら、ぐったりとした私は脱がされた服をごそごそと着た。
女の子は「これと、これと、あと……これ、だったかな」と妙な形のカプセルを薬袋に次々と入れていた。
「用法、容量を守って正しく服用してくださいね。お大事にー!」
女の子は薬袋を渡すと、満面の笑みで手を振った。
私は薬袋を手に、ふらふらと診察室を後にした。
もう、なんなのこの病院! 悪化したかも! 二度と来ないからね!
そんな想いを胸に私は病院を出て、家に帰った。
そしてもはややけくそになって薬を飲み、ベッドで沈むように眠った。
翌朝、私は目を覚ましベッドから体を起こした。
「……治ってる。しかも、体の調子が凄く良い」
風邪はすっかり治り、体は元気はつらつとしていた。
枕元に置いてある薬袋を見た。あの女の子の笑顔が浮かんでくる。
「な、なんか、納得いかないんだけど……」
昨日のことを思い出し、私はベッドの上で悶々とした。
この街には、素晴らしい名医のいる病院がある。

138 :
ものすごくやっつけだけど、とりあえず書いてみたシリーズ
薬子ちゃんは担当曲が相当アレなんですが、当人は素直でとても可愛いですよね
よくよく考えてみたら結構キワドい格好してますけど
医者という立場上、女性の体とか慣れっこだと思うのですよ
実はなかなかの手練れだったりして。薬子ちゃん、おそるべし
ニットさんはね、もうね、あのアニメのせいでやられてしまう立場しか考えられません
クールなお姉さんというイメージが引っくり返りました
まぁあんなことになれば誰でも「キャー!」ってなると思いますけどね
ココ的には赤い糸のオチは要らなかった…
お粗末様でした

139 :
あー
ロケテ行ったり規制の巻き添え食らってる間に
なんか素敵なことになっててぐっじょぶ
立方体の髭は正直爆発しろって思ったけど
Bボーン先生やフューちゃんやヤミーの例を考えると
あの立方体も展開したら中身は美……!?

140 :
ちゃんとしたロダじゃないけど…
ttp://p.pic.to/73u0e
ポップンカードは特に興味は無いんだけど、こんなのが出てるなんて聞いてないよ。なにこの眩しいの
多分、レナとらいむとキャロはメンバー間で取り合いになるな
取り合いで思い出したけど、タウンモードの虹っ子はみらいを真ん中にして、ソラとヒカリがはさんで取り合ってるんだろうな
女の子たちが女の子を伐としない程度に取り合うというのは凄く良いと思う

141 :
>>140
ひそかに全員同一テーマの新衣装で統一されてるんだよな
しかもゲーム本体を差し置いてアリキャロが来るとはマジけしからんいいぞもっとやれ
(本スレより転載)
ttp://pita.st/n/cdghknpx
ttp://pita.st/n/bghmpqx7
そしてDormirレアが来てて可愛い女の子だけの夢の世界が現実になるんですね
>>138
ニットちゃんすごいよな
イヤイヤながら強制的に脱がされる→恥ずかしがって隠す
のコンボがあんなにエロいなんて知らなかった
またポップンは一つエロスの扉を開いてしまったようだ

142 :
今夜は、お姉様と、お出掛け。
お日様が暮れて、薄暗くなった街を、お姉様と二人っきりなんて、ドキドキするわ。
そして、カフェで夜のお茶会を済ませたら、お洋服屋さんでふわふわでひらひらのドレスを買って、お家に帰るのよ。
私は途中まで、そう思っていた。
「どう、気に入ったかしら」
店内の更衣室の中で、リデルが訊いた。
「……」
試着中のシャルロットは、鏡の前で俯くだけで、返事をしない。
「私は、とても似合っていると思うのだけど」
鏡の中にもリデルが現れ、もう一度声を掛けた。
すると、シャルロットはリデルの方を振り向いて、ようやく言葉を発する。
「お姉様ぁ、やっぱり、恥ずかしい…」
シャルロットがいつも着用しているのは、大きくて見栄えのするダンスドレス。
だが、リデルが今、シャルロットに着せているのは、水辺で使うようなスイムウエア。
しかも、素肌を最低限しか覆わない、小さなビキニタイプの水着だった。
「お願い、お姉様。普通のドレスにして」
身体の露出に不慣れなシャルロットは、リデルにそうすがった。
「でもね、シャルロット。あんなドレスでは、水遊びは出来ないでしょう」
対して、リデルの答えは、シャルロットをたしなめるものだった。
「ドレスが汚れて、二度と着られなくなってもいいの? それともシャルロットは、私と海やプールに行きたくないのかしら」
「…っ! 私は、お姉様と一緒がいい」
咄嗟にシャルロットの小さな手が、リデルの腕を掴む。
「そうでしょう。私だって、シャルロットとバカンスを楽しむ方がいいもの」
「ええ…でも…」
シャルロットが再び俯く。
「なあに、まだ不満があるの」
シャルロットの視線の先には、面積の小さな布地と、それを固定する紐。
そして、普段はドレスに包まれた、華奢な少女の五体が、隠す事無く露わになっていた。
「この水着、小さい…」
いつもなら優雅でおっとりしたシャルロットが、まるでビキニの大きさに合わせて萎縮したみたいに、か細い声で呟く。
「あら、サイズが、きつかったの?」
「そうじゃないの…」
シャルロットは気になっている事を伝える為、リデルに触れていた手を、自分の胸元へ移した。
「隠す所が小さくて、お胸がいっぱい、見えてしまうわ」
リデルが渡したのは、マイクロ水着という程でもないが、それでもカップが多少露出するタイプだった。
「大丈夫よ、大事な所は隠れてるから。…それに…」
「それに?」
リデルの続ける言葉に、シャルロットが小首を傾げる。
「シャルロットは、バストの形がしっかりしてて張りもあるから、ブラジャーみたいにすっぽり覆わなくても、問題無いのよ」
「そうなの?」
「ええ、何よりこうした方が、シャルロットが一番綺麗に見えると思うわ」
話を聞きながら、シャルロットは手をゆっくりと、腰に当てる。

143 :
「じゃあ…下の方も…」
「そうよ。くびれたウエストや、カモシカみたいに細く長い脚も、隠さない方が綺麗に見えるでしょう」
リデルの話を聞いて、シャルロットがもう一度視線を落とす。
自分の体形を誇張するような、このビキニは、リデルが敢えてそうしたものだったのだ。
「でも、私、まるで何も着てないみたいだわ…」
「普段は沢山着込んでるから、尚更そう感じるのかも知れないわね」
シャルロットのダンスドレスは、インナーとしてコルセットやペチコート、ドロワーズ等と合わせて初めて、あのようなシルエットが形作られる。
「だけど、ほとんど何も着なくても綺麗に見えるのは、それだけスタイルが良いと言う事でしょう」
リデルが掛ける言葉は、全てが彼女の美しさを褒める物で、それは、シャルロットの羞恥心も徐々に和らげて行く。
「シャルロット、貴女は、もっと自分に自信を持って良いのよ」
「そんな、お姉様…」
この水着に着替えたばかりのシャルロットは、恥ずかしさの余り顔を赤くしていたが、今のの紅潮は照れによる物らしかった。
「だけど、お姉様、この水着は…」
「まあ、まだ何かあるの」
シャルロットはリデルに申し訳ないと思いつつも、もう一つ気になる点をリデルに伝える。
「服を着てる感じがしないから、すぐにも、どこかへ行ってしまいそうなの」
「…確かに、もしも大きな波が来たら、流されてしまいそうだものね」
シャルロットの本来の美しさを追求した結果、水着の強度や耐久性は、難点として残ってしまった。
「そんなぁ、お姉様…。そうなったら、私、どうしたらいいの…」
リデルの言った、もしもの事態に、シャルロットは急に心配になって、リデルに縋り付いた。
すると、リデルは両腕をシャルロットの背中に廻し、突然、力強く彼女を抱き締めた。
「えっ、お姉様…?」
シャルロットが驚いて目を丸くしている間に、リデルが優しく語り掛ける。
「水着が無くなっても、こうして、私が貴女の水着になってあげるわ」
その言葉は、いきなりの行為に混乱していたシャルロットの心にも、まるでナイフで真っ直ぐ貫かれたかのように、深く届いた。
(お姉様…嬉しい…)
軽い目眩がして、意識が少しずつ遠くなっていく感覚を受けた。
「お姉様、こっちよ」
何日か過ぎた、とあるビーチにて。
シャルロットが笑いながら、砂浜の上を駆けて行く。
試着の時の恥ずかしがり屋はどこ吹く風、二人きりの海水浴に、シャルロットはすっかり舞い上がっていた。
「ほら、そんなに走ると、転ぶわよ」
リデルもシャルロットを追っている内に、波打ち際までやって来てしまった。
「どこまで行くつもりよ…ってキャア」
不意に、リデルはシャルロットに水を掛けられた。
もちろん、打ち寄せて来た海水を、シャルロットが掬ってリデルに浴びせたのだ。
「もう、そんなに、はしゃいで…。水着が流されても知らないわよ」
「あら、大丈夫よ」
リデルが不敵されると、シャルロットが歩み寄って、こう言う。
「だって、その時は、お姉様が、私の水着になってくれるもの」
言い終えると、シャルロットは笑顔で、迷わずリデルに抱き付いた。
「全く、この娘ったら…」
そう言うリデルも満更でないのは、シャルロットを受け止める二本の腕が、物語っていた。

144 :
夏なので定番の水着ネタ。
節電やなんやであっついなーとか思いつつネットサーフィンしてたら、
シャルロットの水着姿というお宝画像を発見いたしましたので、
速攻で保存しその絵を見ながら書いていたのが、リデルをお姉さまと慕うシャルロットです。
この後はきっと薄着になって開放的になった二人があんなことやこんなことを

145 :
>>123
GJ!!
公式のエリカ様の紹介文を読んで、レナエリカがすげー見たかったんでうれしい
面識はないけどお互いの歌に引かれあうとか素敵やん萌えるやん
レナエリ(エリレナ)もっと見たいぜ…

146 :
大人同士のガチレズは思春期の女の子達の百合と違って濃厚の妖艶さがあるよなあ
もっとアダルトな関係も見てみたい

147 :
そういえばタウンモードでキリさんが
モモコさんたちと女子会やるみたいなこと言ってたの思い出した
しかも「うふっ楽しみ」って…一体どんなお楽しみが!?

148 :
そりゃあ、酔った勢いでモモコさんにイタズラしたり、新人さんを教育したりするんでしょう
終電すぎまで呑んで、自分の家までお持ち帰りコースもあるよ!
男装したキリを想像したら、素敵すぎて妄想が止まらん
満更でもない感じで周りの女の子たちをノリノリでオトしちゃえばいいよ
カッコ良い女性、大好きです

149 :
なにその楽しそうな光景、素で混ざりたいし!
そして女子会がそれだけ盛り上がったら、きっとこんなパーティーゲームもするよね?
ttp://www25.atpages.jp/popopopopn/pm/cgi-bin/yuri/emp.cgi?step1

150 :
某イラスト投稿サイト見てると
あゆむとまりんのカップルが人気で超嬉しい
その調子で元祖公式学生百合のアリスとキャロも人気出ないかな

151 :
アリシアとちびロキのダブルプリンセスも良く見るな
もうすぐfantasia本稼働か…

152 :
デボラとリデル、薬子ちゃん容子さんミルクも外せない
ニットは色んな娘と一緒だった気がする
アリスとキャロはなぁ…早くACに登場してほしいものだ。最近は家庭用からの移植も多いことだし
早速fantasiaをプレイしたわけだが、また素敵なキャラが増えたよ!
学生では理系のツンツン娘とギターっ娘というすばらしいキャラが来たし

153 :
あの理系の子はツンデレ受けな気がしてたまらん…!
色々な子と絡ませると幸せ過ぎてやばい

154 :
シェリーさんが男装ぽい衣装とドレスとで受け攻めどちらもばっちりだね

155 :
電磁砲の次はコネクトとかポプスタッフはよくわかってるな
まあキャラ的にはニャミだからお相手はミミだろうけど
てかあのニャミ誰ポジションだ

156 :
元はレイアース担当だからなぁ>コネクトニャミ
ミミニャミの版権衣装が無くなって久しい
みほがとんでもなくネコに見えてしまいます
WINのモブっ娘二人の取り合いに巻き込まれる素敵な三角関係を築いてるといいよいいよー
本人はギターっ娘だし、何気にポップンでは稀有な女性教師も出てくるし、いろいろと妄想が広がりますな

157 :
雑誌の表紙でミミニャミがガチ百合してんな

158 :
今回のキャラセレ自分のキャラによってオススメカテゴリの中身が変わっておもしろいな
自分と同じような属性のキャラが集まるから
嫁とカップリングする相手が思い付かないときは便利そう

159 :
ファンタジアなポップンはチュンストよりも学生キャラが豊富なんだなー
ルート・リカ・みほ・ミサコ…
みんなそれぞれ違った魅力があって素敵すぎる
こんだけシリーズが続いてて誰ともキャラが被らないのもすごい
とりあえず全員武器用に故意してるといいよ

160 :
「しおん、こおりだして」
ニットの家の、広くは無いキッチンにて。
たまたま家に訪れたしおんは、アリシアに呼ばれて付いて行くと、唐突にこう言われたのである。
「…氷?」
雪女のしおんは、空気中の水分から氷を作り出すくらい、他愛ない。
だが、アリシアの意図と目的が分からず、思わず聞き返した。
「そう。はやくして」
そのアリシアは、ボウルに入った液体を、泡立て器でくるくる回している。
「え、ええ…」
しおんにはアリシアのやっている事が、今一つ理解できなかったが、何か冷やすのかな…と思った。
そして、アリシアに言われた通りに、氷の塊を幾つも召喚する。
「ありがとう。ここにいれて」
さっきのボウルとは別に、バットを差し出して、アリシアがお礼を言った。
しおんの頭上に漂っていた氷たちが、ガラガラと四角いバットに雪崩れていく。
「…ちょっと、おおきいわ」
バットの中身を見て、アリシアは感想の述べた。
しおんの出した氷は、グラスに注がれた飲み物を冷やすのに丁度良い、所謂ロックアイスのサイズだった。
「小さくしましょうか?」
「そうね。たたけばいいかな」
そう言うとアリシアは、相棒のウサギのぬいぐるみを取り出し、高く振りかぶる。
「アリシア…いくらなんでも、ウサギで氷は割れないと思います…」
しおんのツッコミに、アリシアはしおんの方を振り向き、
「うそよ」
無表情のまま、そう言うアリシアとは対照的に、ウサギは安堵したような表情を浮かべていた。
「あのね、しおん」
「はい、何ですか」
「どうすれば、このこおり、もっとちいさくなるとおもう?」
ぬいぐるみを床に放ったアリシアは、まるでなぞなぞ遊びするみたいに、しおんへ質問する。
「そうですね、もっと硬い物で氷を叩けば良いんじゃないでしょうか」
答えは簡単だった。
「かたいので、たたけばいいの?」
「ええ」
「そうしたら、ちいさくなる?」
「はい」
「そうしたら、ちいさくなる?」
「はい」
「ゆきみたいに?」
「え…、雪…ですか?」
「そうよ。ふわふわの、ゆきみたいにしたいの」

161 :
どうやら、アリシアのお望みに大きさにするには、叩いて砕くのではなく、細かく削り出す必要がありそうだ。
「そういう事は、もっと早く言ってください」
「だめなの?」
「いえ、駄目ではないですが…」
リビングでは、一人の少女がソファに掛け、編み物をしている。
この少女こそ、この家の主、ニットだ。
「アリシア、何やってるのかしら…」
編み棒の動きが止まり、ニットが独り言を言う。
今から少し前、小さなアリシアが、キッチンで料理する素振りをしていたので、ニットも一緒に手伝おうとした。
ところがアリシアは、ニットをキッチンから追い出すと、料理が出来るまでこのリビングに居るように言ったのだ。
「まあ、しおんちゃんが居るから、心配無いと思うけど…」
そう言って、ニットが編み物を再開しようとすると、そのキッチンから声が聞こえてきた。
「いいの。わたしがもっていくから」
「大丈夫ですか? 無理しないでください」
「むりじゃない…か…ら……!」
「ああっ! ほら、重いですから、私が持って行きますね」
「どうしたの、アリシア? 何か困ってるの?」
堪らずに、ニットが様子を見に来た。
「あっ! おねえちゃんは、まだきちゃだめって、いったじゃない!」
ニットを見るなり怒るアリシアの背後には、完成した料理がある。
「アリシアは、ニットさんと一緒に、部屋で待っててください。これは、私が持っていきますから」
「でも…これ…わたしが…」
二人のやり取りを聞く内に、何となく状況が飲み込めたニットは、ここで一芝居打った。
「私、アリシアが心配だから、もう暫く、ここで見てようかしら」
ニットの言葉を聞いたアリシアは、すぐさまニットに駆け寄る。
「それはだめ! おねえちゃんは、はやくもどってよ」
アリシアはニットを睨みながら、押し戻そうと小さな身体で力を込める。
「あーれー。じゃあ、しおんちゃん、あとはお願いね」
ニットはアリシアの背中に手を置くと、そう言い残して、二人一緒にリビングまで後退りしていく。
「え…あっ…はい…」
その様子を見て呆気に取られていたしおんも、すぐに料理を持って追いかけた。
「はい、いいこだから、ここにすわって」
ニットをリビングに連れ戻したアリシアは、そう言ってソファに座らせる。
「それで、アリシアは、何を作ったの?」
「おねえちゃん、さっきみたじゃない」
やはり先程の事を怒っているのか、ニットを見つめるアリシアの目付きは、いつもよりやや鋭い。

162 :
「別に、見てないわよ」
「うそよ」
「本当よ。だって、私には…」
ニットが言いかけたところで、急にアリシアを抱き締めた。
「キャッ」
小さな悲鳴を上げて横に座ったアリシアへ、ニットがもう一度語り掛ける。
「今の私には、アリシアしか見えていないもの」
ニットが着ている、白い雪のようなサマーセーターの羊毛の感触が、アリシアの頬をチクチクする。
編み込まれたウールはとてもふかふかしていて、アリシアの服の上からでも、その柔らかさが伝わってくる。
「…おねえちゃん、うそばっかり…」
「ごめんね。嫌いになった?」
「いいよ。きょうだけは、ゆるしてあげる!」
アリシアは、そんなニットの服も、そしてニットの事も、それほど嫌いではなかった。
「よいしょっと…これ、そこに置けばいいですか?」
そこへ、しおんが料理を運んで来た。
「そう。おねえちゃんのまえにおいて」
指示通りにしおんは、アリシアが運ぶことの出来なかった、大きくて透明な器をテーブルの上へ載せた。
器の中には、ふわふわで真っ白な粉雪が、氷山のように高く盛られ、レモン味のシロップがそれを彩る。
山盛りの氷の頂上には、カラメルソースと生クリームの掛かったプリンが、プルプル震えている。
今にも蕩けそうな生プリンを囲むのは、瑞々しくて色取り取りのカットフルーツの数々。
「おねえちゃんに、これあげる!」
ニットの腕の中で、アリシアは言った。
「とても美味しそうね。じゃあ、みんなで食べましょうかしらね」
豪華なデカ盛りフラッペを前に、ニットはそう言うと、すかさずアリシアがこう答える。
「だめよ。これはぜんぶ、おねえちゃんのだから」
「あら、どうしてかしら?」
ニットが尋ねると、アリシアが理由を説明し始めた。
「これは、わたしがおねえちゃんのために、つくったの」
「私も手伝いました」
と、しおんも手を上げてアピールする。
「そう、わたしとしおんで、いっしょうけんめいつくったの。だから、おねえちゃんが、ぜんぶひとりでたべて」
それを聞いていたニットは、アリシアを抱く力を、より一層強めた。
「アリシア…私、嬉しいわ」
「くるしい、おねえちゃん…」

163 :
「あら、ごめんね」
すると今度は、空色の大きなリボンの付いたアリシアの頭を、クシャクシャとニットが撫でる。
「わああ…っ」
突然の事に、アリシアがつい声を漏らす。
「アリシアはいい子ねえ。ホントに、いい子」
「わたしは、いつもいいこよ。それより、はやくたべて。とけてしまうわ」
ニットにいいこいいこされながら、アリシアはフラッペに手をつけるようにと急かす。
「アリシアの気持ち、とっても嬉しい」
ようやくニットは、アリシアを腕から解くと、ソファに座り直してアリシアと向き合い、じっと見つめて訴えかける。
「でもね、こんなに沢山、私一人では無理ね。お腹を壊してしまうもの」
「…だめなの?」
「だから、みんなで一緒に食べましょう」
そしてニットはしおんにも目を向ける。
「しおんちゃんも一緒にどうかしら」
「えっ、いいんですか?」
「ええ。こういうのは、みんなで食べた方が、美味しさも二倍三倍になるものよ」
「おねえちゃん…」
あくまでニットだけに食べてほしいアリシアを、ニットは尚も説得する。
「それにね、自分で作ったなら、どんなに美味しいか、アリシアが一番よく分かっているはずよね」
「そうよ。とってもおいしいの」
「アリシアは、美味しいフラッペ、食べたくないのかしら?」
「ニットさん、早くしないと、かき氷が溶けちゃう…」
いつの間にか、器の底には水が溜まり始めている。
急がないと、上に載ったプリンやフルーツ共々、雪崩を起こしかねない。
「…もう。いっしょにたべればいいのね!」
「うふふ、じゃあ早速、三人で頂きましょうね」
まだまだ暑さの残るこの日は、ちょっぴり甘酸っぱい、レモンの味がした。

164 :
あつがなついぜ!ということで、かき氷はじめました。
とっくに夏も氷の季節も、ついでにチュンストのオンラインサービスもオワットル気がするが、気にしない。
チューンストリートでのマイベスト女子を上から順に挙げると、
アリシア=しおん=ニットとなります。全員1位やないかーい。
好きすぎてたまらないので、3人一緒の話とか考えてみるんですけど、この人たちあまり共通点がないから、
なかなかうまくまとまらなくて、幾つものボツを経てやっと完成までこぎつけた感じです。
これもかなり今更ですが、キルトが無条件解禁された事を祝して、ケーキではなく豪華なかき氷、フラッペでお祝いというつもりで書きました。
あ、何でアリシアとしおんがニットちゃん家に居るかというと、
アリシアはいいとこのお嬢様だけど、事情があってニットに引き取られていて、
そこへしおんが時々遊びに来るといった設定になっております。
アリシアはニットにお菓子作ったり、ニットはしおんにマフラー編んであげたり、
しおんはアリシアと一緒に雪だるま作ったりしてればいいなー。

165 :
「ふう」
ミニッツは木陰に入り、一息つくと、目を閉じてみる。
すうっと鼻で息をすると、草と葉っぱの香りが漂ってくる。
「なにをしているの?」
その様子を見ていたアリシアは、疑問に思ってミニッツに尋ねた。
「においをかいでるんだよ」
「におい?」
「うん、ここは木や草のにおいがするよ」
「ふうん」
ミニッツの話を聞いて、アリシアもクンクンと鼻を鳴らした。
「どう、いいにおいだよね?」
「そうね、葉っぱのにおいが、いっぱいする」
そう言いながらアリシアの鼻は、段々とミニッツに近寄ってきた。
「わわ、アリシアちゃん?」
「でも、ちがうにおいもするの」
ミニッツとピッタリくっつくいたアリシアの、鼻で嗅いでいるのは、紛れも無くミニッツそのものだ。
「へにょ! アリシア…ちゃん…てばあ」
ミニッツ。
ウサギの顔の形をした頭巾に、ウサギの足を模したグローブやスリッパを身に付けた、元気のいい女の子。
ピンク色の、やはりウサギの顔の形のポシェットも、愛くるしい彼女に良く似合う。
アリシア。
頭で二つ結びにした大きなリボンが特徴的な、どちらかと言えば大人しい女の子。
その容姿は、不思議の国に出てくる少女そのもので、ちょっぴりボロのウサギのぬいぐるみを、いつも肌身離さず持っている。
ミニッツは笑ったり泣いたり忙しい、感情の起伏が激しいタイプ。
それに対してアリシアは、喜怒哀楽があまり表情に出ない、感情希薄な性格だった。
天気の良いある日、ミニッツが一人で公園へ出掛けると、そこにはぬいぐるみで遊んでいるアリシアが居た。
自分と同じくらいの歳の子を見つけるなり、ミニッツがアリシアの所へ駆け寄る。
「ねえー、いっしょにあそんでー!」
すると、アリシアの鋭い目が、ミニッツの顔を捉えた。
「あなた、だれ?」
アリシアの顔は、目尻が上に伸びた、いわゆるつり目で、表情に乏しいせいか、いつでもちょっと怒ってるように見えてしまう。
それはこの時も例外でなく、ミニッツの小さな胸をドキリとさせるには十分だった。
「わ、わたし…ミニッツ…だよ」
「わたしは、アリシアよ」
何でこの子、怒ってるのかな…とミニッツが思っている傍ら、アリシアからもう一つ質問が投げ掛けられた。
「あなた、いい子なの?」
「…へ?」
突然アリシアに聞かれて、ミニッツは途惑った。
いろいろ失敗する事もあるし、泣き虫だから悲しい時は我慢できずに大声で泣いてしまう。
そう言う意味では、自信を持って「いい子です」とは言えなかった。

166 :
「だから、いい子なの? いい子じゃないの?」
「え、あ、あー、…いーこ、ミニッツはいーこだよ〜」
アリシアにまくしたてられて、ミニッツは思わずそう答えてしまった。
なんせ、そうでも言わないと、今にもアリシアに怒られそうだったから…。
「あなたいい子なのね。じゃあ、いっしょにあそんであげる!」
「それで、なにをするの?」
「え? あ、えと、うーんと…、かけっことかは…どうかな」
「うん、いいよ」
「じゃあ、あそこの木のところまでね」
アリシアとミニッツは、二人並んでスターティングのポーズを取った。
「「よーい、ドン!」」
合図と共に勢い良くスタートを決めたのは、ミニッツの方だ。
落ち着きの無いミニッツは、いい子かどうかはともかく、体を動かすこと、特にかけっこは自信があった。
園内を元気良く駆け抜け、ゴールの木まで半分くらいの地点に差し掛かるだろうか。
余裕の出てきたミニッツが、アリシアとの距離を確認したくて、後ろを振り返ろうとする。
その瞬間、ミニッツはとても驚いた。
なぜなら、大差を付けて引き離したとばかり思っていたアリシアが、横目で捉えられるくらい、ほとんどすぐ横に居たのだ。
もちろん余裕なんてありはしない。
ミニッツは一生懸命、全力で走ったが、アリシアとの差は広がらない。
いや、それどころか…。
「……」
無言のまま、先にゴールの木にタッチしたのは、アリシアの方であった。
「はあ、はあ、ふう、ふっ、ふえ〜ん」
まさか自分が負けるなんて思わなかったミニッツは、もう半べそ状態だ。
「あなた、とっても足がはやいのね」
涙目のミニッツに、アリシアが声を掛けた。
「だけどっ、うぐ、わたし、まけちゃった…ひっく」
「でも、わたしも、もうすこしでまけそうだった」
「…ホント?」
「だから、あのね…、わたしのこと…きらいにならないで…」
アリシアは勝ったにもかかわらず、泣きそうなミニッツを見て、悪いことをしたと思ったようだ。
「…うん、だいじょーぶ。キライになんてならないも〜ん」
目付きは悪いが、優しいアリシアの言葉を聞いて、ミニッツはすぐに元気を取り戻した。
「それで、つぎはどうするの? また走るの?」
「ううん、それはもういーの。ちょっとおやすみ」
そう言うとミニッツは、少し休憩を取るつもりで、根本に腰掛けるようにして、木に背もたれた。
「じゃあ、わたし、こもりうたうたってあげる」
それなのに、アリシアには「おやすみなさい」の「おやすみ」だと伝わってしまったようだ。
「ねんねこ〜おやすみ〜♪、ぼうやは〜よいこだ〜ねんねこよ〜♪」

167 :
「えーっ、ミニッツ、ぼうやじゃないもん!」
歌詞を聞いたミニッツは、たちまちほっぺたを、おいしく焼けたもちのようにぷくっと膨らませた。
「あ、まちがえた」
「それにわたし、ねむくないよ。すわるだけだから」
「そうだったのね…」
ようやくミニッツの行動を理解したアリシアは、彼女の隣に腰掛けて、寄り添う。
「ごめんね。かんちがいして」
「いーよいーよ。きにしないもん」
そして、ミニッツが木の下で、萌える草木の香りを嗅いでいると、何故かアリシアはミニッツに鼻を向けたのだった。
一緒に、公園の緑を匂っていたはずのアリシアが、ミニッツに一直線へ向かって来る。
「ちょっとお、急に、なんなの〜…?」
鼻をクンクンさせながら、アリシアの鋭い目が、ミニッツの目と鼻の先まで寄って来る。
「…ここね」
アリシアがそう言ったかと思うと、突然ミニッツの頭に手を伸ばした。
「ひゃっ!」
訳が分からず、ミニッツは反射的に目を瞑った。
すると、ミニッツの頭のウサギが、ペロっとめくれた。
「ここから、においがする」
ウサギの頭巾の中にあったのは、蒼くて綺麗な髪だった。
青空をそのまま被ったような、ミニッツの髪の毛は、湿り気を帯びていて、陽の光を良く反射した。
「さっき走ったから、あせかいてるんだよ〜、うう」
「じゃあ、これは、あなたのにおいなのね」
「そんなこといわないで〜、もお〜」
汗の匂いを指摘されて、ミニッツの乙女心がちょっと傷付いた。
「いいにおい」
「でもホントは、あせくさいんだ…」
「そんなこと、ないわ」
言いながら、アリシアは服のポケットからハンカチを取り出し、ミニッツの額に浮かぶ汗を、丁寧に拭き取った。
「…ミニッツの、におい…」
拭き取った後のハンカチを自らの鼻に当てて、アリシアはそう呟く。
「ふにゃ〜、さっきからなんなの〜? アリシアちゃんへんなの!」
においを嗅がれたり汗を拭かれたり、されるがままだったミニッツは、我慢がとうとう限界に達した。
「キャッ!」
小さな悲鳴と共に、アリシアの身体はミニッツの腕の中に閉じ込められる。
そしてアリシアがやっていたのと同じ様に、ミニッツが鼻をヒクヒクさせる。
「アリシアちゃんは、どんなのにおいがするのかな〜」
そうやって一生懸命、鼻で呼吸をすると、鼻の奥をくすぐるような、甘酸っぱい匂いがほんの僅かにした。
ミニッツが僅かな匂いに気付くと、抵抗しないアリシアから視線を外して、きょろきょろと辺りの様子を確認する。
大きな木や、その周り一面を覆う草はあるが、たった今感じた香りを発する花は、一輪も見当たらなかった。
これはつまり、花みたいな匂いが、アリシアからするということだ。

168 :
「どうしたの」
しきりに周囲を見回すミニッツに、アリシアが聞く。
「だって、アリシアちゃん、お花のにおいがするよ」
「ああ。それなら…」
そう言って、また服のポケットから取り出したのは、ピンク色のハートの形をした、小さなプラスチックケース。
アリシアの小さな手のひらに収まってしまう程のそれを、ゆっくり開くと、中にはもっと小さい、薄い紙が沢山入っていた。
「あっ! おんなじにおいだ」
ケースを開けたのと同時に広がる香りは、まさしくアリシアから感じた匂い、そのものだ。
「これ、においつきの紙せっけんなの」
「へえ〜そうなんだ〜」
珍しい物を見せられて、ミニッツが感心していると、アリシアは指先に紙石鹸をくっ付けて、一枚取り出す。
「ラベンダーのにおいよ」
ケースを閉じた後、その指で、ミニッツの手の甲を何度もこする。
やがて石鹸は二人の体温で溶けていき、形を失って匂いだけが残る。
「…ホントだ、お花のにおいがする…」
ミニッツはすかさず、自分の手を顔に近づけて、アリシアと同じ匂いなのを確かめている。
「これ、あげる」
アリシアの声がして、ミニッツが目の前から、ラベンダーの香り漂う手をどけた。
見ると、彼女の小さな両手が、こちらに差し出されていた。
その上には、ピンクのハートが一つ。
「えっ? いいの?」
ミニッツが聞き返すと、アリシアがそれに答える。
「あなた、とってもいい子ね。だから、これあげる!」
「ホントに? わ〜い、やったぁ〜」
紙石鹸のケースをアリシアから受け取ると、ミニッツは喜びの余り、その場でバンザイしながらぴょんぴょんジャンプした。
「それでね、おねがいが、あるの」
「ほえ? な〜に〜?」
プレゼントを握り締めているミニッツの手を、アリシアの小さな両手が、サンドイッチみたいに覆い被さる。
「またあした、わたしといっしょに、あそんでくれる?」
「うん、い〜よ〜。アリシアちゃん、いい子だから!」
「ほんとうに? ありがとう!」
アリシアがお礼を言うと、ミニッツは花が咲いたみたいに、満面の笑みを浮かべた。
「…アリシアちゃんて、わらえたんだね」
「え…?」
「いまわらってたよ〜、アリシアちゃん」
アリシアの小さな、本当に細やかな微笑みを見逃さなかったミニッツは、そう言ってクスクス笑った。
「…やだ…あんまり、わらわないで。はずかしいわ…」
ミニッツにはもう、アリシアの目付きが悪い事など、全然気にならなくなっていた。

169 :
三月三日…ミミ…うさぎ…
なのでうさきのようにかわいい女の子で百合百合してみた
一つだけ確かなのは、今日は女の子のお祭りの日だということです

170 :
文化祭が終わり、一段落が着いたポップン学園。
後夜祭が学園内で執り行われ、当日には敵わないが十分な活気に満ち溢れていた。
日は既に落ち始めていたが、文化祭が終わったことの解放感や達成感が各教室、生徒たちの賑わいを長いものにしていた。
『ねえ、ちょっと出ようよ』
教室のわいわいとした雰囲気に混ざっている中、私は彼女に話し掛けられた。
『うん』
私は応えると、差し出された彼女の手を握り、二人で教室を抜け出した。
『すっごく楽しかったねー。出し物も人気だったし、大成功だよね』
彼女の顔は疲労が微かに出ているが、それでもまだまだ明るい笑顔を見せた。
各教室の賑わいを横に、私たちは文化祭の感想を互いに話しながら廊下を並んで歩く。
『ねえ』
彼女が呼び止める。
『ちょっと、疲れちゃった』
ふと気付くと、いつの間にか後夜祭の熱気からは少し遠ざかる、校舎の隅に来ていた。
周りには人影は無く、ひんやりとした空気を感じた。
『座ろ』
薄暗い中、彼女に手を引かれるままに私は隣に座る。
私たちは一息ついて、遠くで聞こえる賑わいに耳を傾けていた。
『ねえ、もう少し、そっちに行ってもいい?』
彼女が身を寄せる。
繋いだ手を体で挟める程に肩を並べて。
ひやりとした空間で、肩から伝わる熱が一際強く感じる。
そろそろ、行こうか?
そんな風に言うつもりで、私は立とうとした。
『あっ』
彼女はその場から動かないままだったので、私はすとんと元の位置に戻った。
『あ、ごめんね。……も、もう少し、こうしてていい?』
彼女のすがるような表情が、私を一瞬ドキッとさせた。
暗がりであるが、目を微かに潤ませ、顔はいつも以上に紅潮させているのだろう。
私の驚いた様子に、彼女はハッとなって慌てて顔を伏せた。
『ご、ごめん……』
震えた声の彼女に私は……、
→声を掛ける
 黙って手を引き寄せる
ピッ。
『大丈夫?』
『う、うん……』
『具合い、悪くなっちゃった?』
『平気だよ、平気……』
そういうことではないというのは、分かっていた。
ただ、掛ける言葉を手探りに。

171 :
『大丈夫なら、いいんだけど』
それ以上の言葉は出ず、私はまた座りなおした。
彼女は黙ってうつ向いたまま。
どうしよう。
しかしそこから言葉が出ず、どうすればいいのかも分からなくなってきた。
その時、沈黙を破るように携帯の着信音が鳴り響く。
私は反射のように反応して、携帯を取り出した。
『クラスの娘からだ……』
画面は呼び出し中。
ふと視線を振ると、彼女も同じように画面を覗きこんでいた。
思いつめた表情で、彼女は私の手を強く握ってきた。
私は……、
 携帯を切る
→携帯に出る
ピッ。
『……あ、うん、ごめんね。そう、分かった、すぐ戻るから。うん、それじゃ』
携帯を閉じ、私は彼女を見た。
『も、戻ろうか』
『……うん』
私と彼女は立ち上がり、クラスの方へと歩き出す。
気まずい空気から少し楽になった。
でも、どこかぽっかりと穴が開いたような感じを抱いていた。
暗がりの廊下を歩きながら、なんとなく寒さを感じる。
そうか。今、彼女と手を繋いでいないんだ……。
次第に周りの賑やかさが大きくなってくる。
私と彼女は、少しを距離を置いて後夜祭の熱気の中へと戻っていった。

172 :
「あ、あぁ〜! これだと『親友以上恋人未満END』ですよ!」
「え、あれ、そ、そうなの?」
携帯ゲーム機の前で、少女が二人画面を見つめている。
プレイしているのは赤縁メガネの三つ編み少女。
傍らにいるのは丸縁うずまきメガネの少女。
「もぉ! せっかくのフラグを二回も折るなんて考えられません!」
「ま、まぁちょっと引きすぎたかもしれないけど」
「この娘は活発で普段はリードしてくれますが、ここぞの時の後一歩がどうしても踏み出せないウブな娘なんですよ!」
うずまきメガネの少女は顔を真っ赤にしながら巻くし立てた。
「ちょっと、近い近い」
「それまでの行動言動を考えればこの娘の攻略は難しくありません。先輩は油断しすぎです!」
うずまきメガネの少女はずいずいと詰め寄り、赤縁メガネの少女が持っていたゲーム機を手に取った。
「しかもこのゲームは攻略してからが本番なんですよ。本来なら攻略した娘とデートしたり人目の付かない所でイチャイチャしたり、濃厚で甘々な日々がスタートするのに……」
「み、みっちゃん」
赤縁メガネの少女は困ったような呆れたような表情になる。
「先輩はそのラインにすら立ててないんですよ! これは少し指導が必要みたいですね」
みっちゃんはメガネの位置を直した。
「ま、待ってよ。なんでゲームでそこまで」
「されどゲームです! さあ、先輩に女の子とラブラブになる楽しさを教えてあげます!」
「えぇ〜!? というか、なんで私こんなに説教されてるの……?」
赤縁メガネの少女は、涙目になりながら疑問を抱かずにはいられなかった。

173 :
ポップンミュージックが恋愛シミュレーションゲームになったと聞いて(ry
えぇ嘘でしたね。少し悲しいですね
ですが同じメーカーであのゲームがあるんですから、作るのが不可能だということはないと思います
むしろポップンのキャラクターを音楽ゲームだけにとどめるにはあまりにも、あまりにも惜しすぎる
そんな歯がゆい想いがある故の、こんな話
ちなみに、みっちゃんは全キャラクター全イベントコンプ済みです。さすがやでみっちゃん
そしてこのゲーム、どんなキャラクターが出てどんなイベントがあるかは想像にお任せします
女の子がゲームの女の子キャラクターに萌えたり一生懸命攻略したりしてもいいよね!
では

174 :
ついに公式でみっちゃんの素顔公開されたな
とか思ってたらこっちのみっちゃんは安定の残念美少女クオリチーだったぜ(誉め言葉)
そのうちルート先輩も巻き込んで眼鏡っ娘三人百合ゲーオタク部とか設立したりして

175 :
ポップンで百合はリエさな、つらら単体萌え止まりで遊ぶ曲が固定化して数年…
こんなステキなスレがあったなんて!邪道だけど新規開拓する気になってしまったw

176 :
ポップンファンタジアにリエさなが揃って登場記念カキコ

177 :
どんよりとした空から雨が静かに降り続ける夕暮れ時。
「まいったなぁ、降ってきちゃった」
学校の昇降口。うらめしそうに空を見上げる少女がいた。
青いスカートと、Yシャツにネクタイをしめた黒髪ショートの女の子。空と同じくどんよりとした表情で立ち尽くしていた。
「傘、持ってくるんだったなぁ。止みそうにないし、どうしよう」
傘を差して帰る人たちが横を通り過ぎるのを見て、少女はため息をついた。
仕方ない。走って帰るか。
少女は渋々鞄を頭の所に持ってきた。
そして昇降口から飛び出そうした時、
「待って」
後ろから唐突に話し掛けられ、少女は思わず足を止めて振り向いた。
そこには、セーラー服を着た長い黒髪の少女が立っていた。
瞳は赤と黒片目ずつで、赤地に黒の水玉模様の傘を持っていた。
「濡れちゃうよ。はい」
長い黒髪の少女は、持っていた傘を差し出した。
「えっ、え?」
急に手渡された傘を、黒髪ショートの少女は思わず受け取ってしまう。
状況を掴みきれずに、傘と長い黒髪の少女を交互に見る。
「え、えっと、これ、使っていいの?」
聞くのと同時に、傘の中が得体の知れない動きをし、形容しがたい声のような音が漏れてきた。
黒髪ショートの少女の表情が固まる。
長い黒髪の少女はただ微笑を浮かべていた。
「や、やややっぱり返すよ。知らない人に親切してもらうのもアレだし」
「そう? 私は知ってるよ。ちなつさん」
ちなつは目を丸くした。
その様子に長い黒髪の少女はくすくすと笑った。
「私はミサコ。同じクラスなんだよ」
ミサコは首を微かに傾けながら微笑を崩さずにちなつを見つめていた。
「あ、あーそうなんだ。ごめんね、全然気付かな……というか、えと、その」
「いいの、気にしてないから。私、目立たないからね」
「そ、そんな」
「でも嬉しい、今日ちなつさんとお話が出来て。普段は話し掛けられなかったから」
ミサコはちなつに近付く。
ちなつは少し背筋が伸び、体が後ろ寄りになる。
「ねえ、せっかくの機会だし、少しの間、お話してもいい?」
「う、うん、いいけど」
ちなつは不安げな表情をしつつ、ミサコの希望に応えた。

178 :
それから二人は、放課後の静かで薄暗い昇降口に並んで座り、他愛も無い話をした。
初めは終始警戒した様子のちなつだったが、ミサコと話をしていく内に、段々と表情は和らいでいった。
時折笑い声を上げつつ、いつしか時間を忘れて話し続けていた。
「あはは、そうなんだー。……あ、なんか話し過ぎちゃったね」
ちなつが、空が既に暗くなっていることに気付く。
雨は降り続いていて、周りは静寂に包まれていた。
「そろそろ帰らなきゃ」
「そうね。もう少し、ちなつさんとお話していたかったけど」
「そうだね。それで、お願いがあるんだけど」
「ん?」
「その、雨まだ降ってるし、一緒に傘に入れてもらえないかなーって。あ、途中まででいいから。というか、嫌なら別に……」
微かに頬を染めているちなつを見て、ミサコはウフフと笑った。
「もちろんどうぞ、喜んで」
「わーありがとう。ごめんね、無理矢理頼んだみたいで」
「いいの。だって私たち、もう友だちでしょ?」
「えへへ、そ、そっか」
ちなつは照れて頭をかいた。
「ごめんね、正直最初は少し敬遠してた。でも話をしてると全然普通の人だし、むしろすごく良い人なんだって分かったし、そんなミサコさんと友だちになれて良かったよ」
ちなつが満面の笑みで言う。
「私も、ちなつさんに近付けて、こんなにお話が出来て、友だちにもなれて、本当に嬉しい」
ミサコも頬を紅潮させた。
そしてちなつの手を取ると、両手で優しく握りしめた。
ちなつはドキッとした様子で顔を真っ赤にする。
「ミ、ミサコさん、ど、どうしたの……っ!?」
ちなつは急に背筋が冷たくなるのを感じた。
周りの空気が張りつめ、音が遠くなっていく。
「私、ちなつさんのことをもっと知りたい、ちなつさんともっとお話したい、ちなつさんとずっとずっと一緒にいたい」
ちなつはミサコの様子が一変したことに気付いた。
ミサコの言葉がこだまのように頭の中で響く。
「ちなつさんはずっと一緒にいてくれるよね、私だけを見ていてくれるよね、私のことだけを考えててくれるよね。友だち、だもんね」
「ミサコさん……」
ちなつは金縛りに遭ったかのように、まったく身動きが取れなくなっていた。
繋いだ手も、合わせた視線も外れない。
ミサコにすべてを掴まれたような感覚に、ちなつは息を上がらせた。
「さあ、行きましょう。誰にも邪魔されない、ずっとずっといつまでも、二人っきりで居られる場所に。ウフフ、ウフフフフ……」
ちなつの瞳から色が消えていく。
ミサコはゆっくりと、しかし確実にちなつを引き寄せる。
息がかかる距離まで互いの唇が近付いていく。
そして、
「わー! ちーちゃん!」

179 :
ブロンドの髪を頭の左右2つに分けた少女が、ちなつの後ろから抱きついた。
「わっ、あ、リサちゃん!?」
「ダメだよー、夏服で雨の中出たら。いろいろと困るでしょ」
「そ、そうだね。ごめん」
学校の昇降口。雨が降り続き、傘を差して帰る人たちがいる中、ちなつは鞄を両手に飛び出そうとしているところだった。
あれ?
ある違和感に、ちなつは止まった。
私、何かしてたような。誰かと……。
でも、なんだか、思い出せない。
「ちーちゃん?」
リサの言葉にちなつは我に返る。
「傘、忘れちゃったんでしょ? 入れてあげるよ」
リサは持っていた黄色の傘を広げた。
「あ、ありがとう」
「いいのいいの。ほらほら、早く入って入って」
リサは抱き寄せるようにちなつの腕を引いた。
「ちょっとちょっとリサちゃん」
「えへへー、もっとちゃんとくっつかないと濡れちゃうよ」
相合い傘の様相で二人ははしゃいだ。
しかし次の瞬間、静かだった梅雨空が凄まじい轟音と稲光で満ち、一気に降り注いだ。
校舎や地面はビリビリと軋むように鳴り、近くに居た者は総じて身を屈めていた。
轟音がまだ残響となっている中、ちなつとリサは固まったまま動けなくなっていた。
「ふぇぇ、何今の。絶対に落ちたよ。ちーちゃん大丈夫?」
「あ、足がすくんじゃった。近く、なのかなぁ?」
ちなつは空を見上げながら先ほどの違和感を思い出し、照らし合わせていた。
言いようが無い、しかし絶対的な不安。
何か忘れてる。でも、何を?
分からない。思い出せない。
不安げな表情で、ちなつは雨の降り続ける空を見つめていた。

180 :
梅雨の時期は過ぎたし、ファンタジアのイベントも一通り終了
次回作のロケテも既に終わってしまっているという
いやぁ、月日が経つのは本当に早いもので
というわけで、ちなつが体験した不思議な話
ミサコに悪意はありません。ただ純粋すぎるだけなんです
翌日からは教室の掃除用具ロッカーからちなつを見つめて、次の機会を伺うのでしょう。怖いな
ミサコは本当に良いキャラしてますね。細かい設定はさておき、見た目だけでも十分すぎるインパクト
何気に学生キャラとしては貴重な黒髪ロングですし、なかなかに美味しいキャラクターであります
いつものあの人この人で色々と絡ませていますが、次回作の話が出たこともありますし、しばらくは新キャラ期間にしようかな
しばらくといっても、次がいつになるかは分かりませんが……ね
では

181 :
ミサコちゃんなにやってんすかw
なんか魔界のプリンセスを付け狙う勢力との争いにちなつが巻き込まれしまって
これ以上彼女を危険な目に遭わせない為にミサコは身を引こうとするんだけど
ちなつは「何言ってるの?私達親友じゃない!」と友情を確認し合う展開を想像した
職人さん乙

182 :
もー、テストが近いからって一緒に勉強しようって言ったのは誰だったかなぁ?
扇風機が回ってるだけだけど、それなりに快適な空間になっている教室。
他には誰も居なくて静かな場所。
まぁ、そんな中で勉強をするというのが、そもそも無理だったのかな。
少なくとも、歩はね。
さてさて、ノートと教科書を下じきに盛大に突っ伏してるわけだけど、どうしたものか?
無防備な寝顔を見せちゃってー。ふふん、私の中の悪〜いイタズラ虫さんがそわそわし始めましたよー?
うりゃ、つっついちゃえ。
ふに。ふにふに。ふにふにふに。
「ん」
寝てる方が悪いんだぞー?
やわらかほっぺをつんつんと。起きちゃえ起きちゃえ。
「ん〜……」
お、気持ち良く寝ているところをジャマしてほしくないといった様子だね。
でもそうは問屋が卸さないよ?
起きないんだったらそれなりの対応をせざるを得ませんなぁ。
それではつっつきポイントを移動しまして……。
ほっぺから首へ。首から肩を通って背中をつつつーと。そして辿り着くのは歩の脇腹。
それー、攻撃だー。
ふにふにふにふに……。
「うぅ……」
ふふふ、さすがに効いているな。ほら、いい加減お目覚めの時間ですよー。
「……だよ」
ん?
「ダメだよ、まりん、こんなの……」
あれ、起きて? いや、寝言?
「ボクたち……なのに。そ、そんなの、ダメだってばぁ」
ん、ん、ん? なんか歩の様子がおかしい?
す、すごく反応に困るんだけど。
「ん、はぅ、あ、ん……」
歩、歩さん? もしもーし。
ど、どうすればいいの。
「ボクもうダメだよ……まりんの、いじわる……」
……。
……。
……。
……。
……あ、ヤバ、み、見とれてた。
「……ん、ふわぁ〜」
あ、起きた。
「あぁ、ごめんごめん、寝ちゃってたよ」
「お、おはよ」
「こっちから誘ったのにね。しっかりしなきゃ、あはは」
「……」
「えっとぉ、どこまでやってたんだっけ?」
「ねぇ、歩」
「ん?」
「えーと、その……」
「どうしたの?」
「あ、いや、なんでも、ない」
「? 顔真っ赤だよ? ココ、そんなに暑いっけ?」
教室の扇風機が静かに首を横に振っていた。

183 :
ある教会の祭壇の前。神父の言葉を受ける二人がいる。
「はい、誓います」
一人は長い焦茶の髪の女性。髪を後ろにひとつでまとめ、タキシードを着こなしていた。
その姿や雰囲気、精悍な顔立ちは男性に見間違えそうな程だった。
「は、はい、ちかいます」
もう一人は女性よりも一回りも二回りも小さな女の子。
純白のウエディングドレスに身を包み、緊張した面持ちでいた。
肩の先まで伸びた橙色の髪が際立ち、映えていた。
二人は神父の次の言葉を受けると、互いにゆっくりと向かい合った。
女性は女の子の目線と真っ直ぐになるように屈むと、優しく肩に手を置いた。
「らいむ、綺麗だよ」
頬を微かに紅潮させる女性。
らいむは顔を真っ赤にしてはにかんだ。
「お、お姉ちゃんも、すごく、カッコ良いよ」
二人はしばらくのあいだ見つめあい、やがて静かに瞳を閉じて口付けを交わす。
教会内に温かくささやかな拍手が起こる。
「行こう」
「うん」
教会の扉に向かい、二人は歩き出す。
互いにこの時間を噛み締めるように、ゆっくりと歩を進める。
時折目があっては、二人は照れたように笑い合った。
そして教会の扉を開く。
同時に二人を祝福する人々の歓声が沸き起こる。
二人はその盛り上がりに一瞬驚いたが、すぐに手を振り笑顔で応えた。
「わぁ、みんなありがとう! 本当にありがとう!」
らいむは感極まって今にも泣き出しそうだった。
その様子を見て、姉はらいむを後ろから抱き上げた。
二人を包む歓声が一際大きくなる。
「わ、お姉ちゃん?」
きょとんとしたらいむの耳元で姉が囁く。
「今までよりもっと、これからもずっと、幸せになろうな」
姉が軽くウインクする。
らいむは言葉にならない程に胸がいっぱいになり、目に涙を浮かべながら姉の胸元に抱きついた。
「うん、うん……!」
二人の左手薬指には、同じデザインのリングが輝いていた。
止まない歓声の中、二人はこれからの道をいつまでも共に歩き続ける。

「まったく、居間で寝たらダメだってのに」
ある古びた家の中。赤いチェックのマフラーを巻いた女性が女の子を抱き上げた。
長い焦茶の髪の女性は、胸元で寝息を立てる橙色の髪の女の子を見て、軽くため息をついた。
そして寝室に向かって歩きながら、台所のテーブルに置いてある、すっかり冷めた夕食を見た。
女性は寝室に入り、静かに女の子をベッドに寝かせた。
シーツをかけ、女の子の顔を覗きこむ。
「いつも、ゴメンな」
女性が女の子の額に口付ける。
「ん、お姉ちゃん……」
姉は「おっと」と息を潜める。が、寝言だと分かるとやれやれといった表情になる。
「もう、なんの夢を見てるんだか」
「にゃあ」
いつの間にやって来たのか、三毛猫が姉の足元で鳴く。
姉は三毛猫に向かって人さし指を唇を当てた。
そして「おいで」と言いながら、三毛猫と一緒に寝室を後にした。
時計は日付の変わる時刻から少し経っていた。
「えへへ……お姉ちゃん大好き……」
女の子は安らかな寝顔で眠り続けていた。

184 :
短いのをポポーンと。短くて恐縮です。次こそはそれなりなモノをこしらえたいです。新キャラ新キャラ
1つ目。相手が寝ていると一方的な展開になりますが、場合によってはリバることもあるという異例。何言ってるのかよく分かりません
歩がどんな夢を見ていたか。それは文字通り想像にお任せいたします
2つ目。最近になって百合夫婦という言葉を知ったのですが、なんとすばらしい言葉でありましょうか
これは次に子育てシチュが出てくるという前触れなのですね。何言ってるのかよく分かりません
マチコとらいむは姉妹という所から始まったのですが、今では別に夫婦でも何の問題も無いと思います
いやぁ、らいむが成人してからの生活を想像するとたぎりますね。不純な妄想
末永くお幸せに

とある場所にて、らいむがみほのほっぺにチューな絵を見て物凄くテンションが上がりました
昨今、百合はもはやマイナージャンルと言われない程に台頭してきていますが、その中でポップンはもっと流行って欲しいと思っています
稀なのかもしれませんが、この世界に興味を持つきっかけがポップンだったので、思い入れがあるのです
ココはまったりのんびり進行になって久しいのですが、また賑やかになってくれたらなぁ
好き勝手に妄想し、青臭い話を書くことが出来る場に居られることに対して最大級の感謝を
では、また

185 :
>>184
まりあゆなのかあゆまりなのか
むしろ両想いフラグなのか
あとらいむとマチコはおめでとうございました

186 :
今日からまた女子学生がポップンに転校してきたよー
今作の裏テーマは私立ポップン学園(女子校)なのか?

187 :
ア・ミリアのオジャマダンスが大変ゆりゆりしい
大変ゆりゆりしい
大切なことなので二回いいました

188 :
しおマナもキラマナもおいしいです
ノネットちゃんは誰とくっつけられるだろうか

189 :
ノネットは文字通り歌のおねえさんだから、仕事柄小さい娘たちに囲まれる事が多い
ミニッツ、らいむ、リン、アリシア、キャンディその他諸々の幼女キャラに群がられてイタズラされちゃうんだよ
ア・ミリアのダンス可愛いよね。手を繋いで見つめあいながらとか素敵すぎる
元の設定は知らないけど、神聖な存在のはずなのに相方の女性にいつもくっついてると良い。刷り込みみたいな感じで
女性は少し困りながら「貴女は私などと共にいるのは…」と説明するけど、ア・ミリアは「?」となって結局は何も変わらない
かおりんは学校や街中で百合ップルを双眼鏡越しに見付けてはドキドキしてるんだろうなぁ
そして家では手帳にとんでもない妄想やらを書き綴ってキャーキャー言ってるんだろうなぁ
この残念美少女具合、みっちゃんに通じるものがあるな
テンコはミサコと共謀してクラスの女の子たちにイタズラばかりしてるんだよ
生意気盛りだけど、油揚げ1枚で盛大に釣れます

190 :
久々にスレ覗いたら沢山のSSが!GJ

191 :
おいサニーパークでまたあゆむとまりんがキャッキャッウフフしてるぞ

192 :
レールガン→まどマギ→モーパイ
次あたりそろそろエキスパ組めそう

193 :
まだ未プレイなんだよね>サニパ
ポスター見た限りであゆむ硝子ミニッツ再登場とか期待せざるを得ないし、
真ん中のアバターっぽい娘や右下の娘、雲の上の娘も気になる
明日やってこよう

194 :
夕方の校舎。日は既に落ちて周りは暗くなっていた。
「うぅ……思った以上に暗いですね」
「まったく、忘れ物くらい一人で取りに行きなさいよ」
「だ、だって、こんなに暗くなるなんて思いませんでしたし。それに……」
「それに?」
「何か出そうじゃありませんか?」
「……呆れた。ちなつ、そんな非科学的なことを信じてるの?」
「別に信じてるという訳では」
「そんな理由で私を呼んだわけだ。何も言えないわね」
「むう……」
「もう、そんな顔しないの。一緒に行ってあげるから。その代わりに後でドーナツを奢ること」
「あ、ありがとうございます」
ウフフフ……
「何笑ってるの」
「え、なんですか?」
「ちょっと、とぼけないでよ」
「な、何も言ってませんよ。せ、先輩もそういうのやめてくださいよ!」
「こら、抱きつかないの。転ぶでしょ!」
「先に変なこと言ったのは先輩じゃないですかー!」
「分かった分かった、気のせいだから、気のせい。悪かったわよ」
「もう……あ、教室だ」
「着いたの? じゃあ先に入るわね。わ、暗いなあ。ちなつの机はどこ?」
「えっと、確か……」
ウフフフ……
「……ちなつ」
「な、なんですか? また何か言うつもりですか!?」
「いや、そうじゃなくて。あんまり手を強く握られると歩きにくいんだけど」
「え?」
「……え?」
イッショニ アソビマショ
「え、先輩!? ちょっと、置いていかないでください! ヤダ、先輩待ってください! 先輩ー!」

195 :
教室。校舎から一目散に駆けていく二人の女学生を、窓から眺めている視線が2つ。
「おーおー、あっという間だ」
「悪いことしたわね」
「だね。でもまあこれで落ち着いたし、ギターの練習でもしようかな」
「箒は大切に使いなさい……それで、私のモノになる決心はついた?」
「またそれか。二言目にはその話だよ。どこぞのプリンセスだかなんだか知らないけど、うんなんて言うわけないでしょ」
「テンコは良い娘だし可愛いから、良い返事を期待してるんだけど」
「だ、騙されないぞ。アタシは縛られない生き方を求めているんだ」
「……(ぷらーん)」
「だからそんな油揚げ一枚で」
「……(ぷらーんぷらーん)」
「ホイホイ釣られるような安い奴だと」
「……(ぷらーんぷらーんぷらーん)」
「思うなー!……なっ、捕まった!?」
「楽勝」
「ぐぬぬ、卑怯だぞ。ヒトを物で釣るとは何事だー!」
「美味しいでしょ?」
「不味いわけないだろう、油揚げだぞ。不味いわけないだろう!」
「可愛い」
「いいから離せ、油揚げは美味しいけど離せ!」
「(はむっ)」
「あぁ、耳は、耳はやめろ!」
「(はむはむ)」
「ふぁぁ、よ、弱みにつけこむなんて、人でなし!」
「人じゃないし。あぁ良い香り」
「匂いも嗅ぐなあ! いい加減にしろ! 酷い目に遭わせるぞ!」
「どんな目に遭わせるの?(のろ)」
「ひ、うぁ、服の中に……」
「ねえ、どんな目に遭わせるの?(のろのろ)」
「や、やめろやめろ。ダメだそんなの」
「こんな目に遭わせるの?(のろのろのろのろ)」
「あぁー! ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!」

196 :
「ふぅ、満足」
「うぅ……」
「早く私のモノになりなさい」
「返事の前に弄んでるじゃないか!」
「こんなにも貴女のことを想っているのに」
「や、やり方ってものがあるだろ」
「……(ぷらーん)」
「釣るな!」
「(のろのろ)」
「呪うな!」
「私は、他に友だちがいないから、貴女とは仲良くなりたいと思っているの」
「……まあ、アタシたちがアレなのはお互い様だし、仲良くするだけだったら別に構わないけど」
「じゃあ……(のろ)」
「それは無し。それは無しだから」
「分かってる。ありがとう」
「だからって、あんまりベタベタするなよ。こ、こら、言ってるそばから」
「いや?」
「何もしないんだったら、アンタがいいなら、まあ、これでも」
「ウフフ」
「……」
「ウフフフ」
「……」
「私のモノ……」
「な、何か言ったか!」
翌日。学校の教室。机を囲んで女学生が三人。
「え〜、オバケ〜? ホントに見たの〜?」
「直接見たわけじゃないし、先輩はあれから何も言ってくれないし……でも、居たかもしれないんだって!」
「かもしれないって、気のせいなんじゃないの?」
「う〜ん、でも……」
「ちーちゃん怖がりだもんね。お母さんと一緒じゃないと眠れなかったって」
「ちょっとリサちゃん! 本当に怖かったんだから!」
「まあ怖がりはいいとして、オバケだって、テンちゃん」
「アハハハハ、それはそれは。居たら怖いよねー」
「ねー」
「もう、二人して」
三人から少し離れた席。
「……今日もいい天気ね(のろ)」

197 :
ミサコとテンコ。某所では一緒に描かれていることが多いので
妄想してみると、こんなこと話したりするんだろうなぁとか、いろいろ出てきて楽しかったです
メインじゃないですけど、あの娘とかあの娘もいます。別の機会があれば
個人的には、ミサコとテンコは同い年なのかなと思います
どう見ても先輩と後輩、姉と妹、義姉と義妹みたいな間柄ですが(それはそれでおいしい)
珍しく制服同じだし、種族として同じカテゴリーにいても違和感が無いので
で、イジりイジられの立場ははっきりしています
いつかテンコがイジられることに満更でもなさそうにしたら、これはもうあれですね、ミサコ的に計画通りというヤツです
で、テンコがかわいいんですよ
生意気盛りの小娘なんですが、あのFEVER勝ちアニメは反則
普段のゲームで滅多に♀キャラクターは使わないんですが、揺れましたね
今年も最後で、恋人たちの一大イベントが残っていますね(二次限定)
冬キャラは本領発揮で、そうじゃないキャラは冬モードで別の魅力を出して暖めあったりするんですね
手を繋いで、相手のコートのポケットに入れてたりするの、良いですよね
では

198 :
ミサコちゃんさん超強引w
しかも油揚げで餌付けされてしまっては
テンコちゃんも一生の伴侶にならざるを得ないですな
末永くお幸せに
一大イベントと言えば…
サニパの新あゆむがですね
フィーバークリアがベタベタにリア充爆発しろって感じでですね
むしろ見てるこっちが爆発しそうです><

199 :
おいおい・・・
デフォで硝子あゆむリエがいるのに
さらに新しく学園ものがはじまっちゃったよ

200 :
氷海さんまさかの生徒会長ポジション…?
風紀に厳しいが、押しに押されると顔を真っ赤にしてしまうのか
それともお気に入りの役員を侍らせて日に日に美味しく頂いてるのか
ともあれポップン学園は更に賑やかになっていくんだな
シエルさんの年齢が気になる。仕草はどことなく子供っぽいんだが、どう見てもいい年齢だよなあ
あれでお母さん的な年齢だったら個人的にたぎる

201 :
おっと鈴花さんを忘れてもらっては困る
あくまで事務的機械的に言動する氷海さんに対して
喜怒哀楽が激しくいつも感情論で動く鈴花さん
正反対の二人は当然の如く衝突しまくるんだけど
学園生活や敵とのバトルを重ねるにつれて
自分が持っていない互いの良さに気付いていき・・・
という展開が見えた

202 :
それは、本当なら彼女は、夢の中へ出掛けている筈の時間。
消灯時間を疾うに過ぎた長い廊下は、行っても行っても、黒い森の様に闇に包まれていた。
限りある資源を大切に、なんて謳い文句に釣られて設置された、LEDライトの常夜灯は、蛍より多少マシな程度で、瓶に入ったインクの色を僅かに薄めている。
そんな暗がりの中を、幼い女の子が黙々と一人、パジャマ姿で歩き続けていた。
目的も無く、当ても無く、ただ同じ場所を堂堂巡りを繰り返して。
どの位の時間を歩いたか、ふと彼女の足が止まった。
顔を横に向けると、一枚の大きな扉がある。
女の子は、引き寄せられる様に扉の前に立ち、そしてコンコンと軽くノックをした。
「あら。こんな時間に訪ねて来るのは、誰かしら」
扉の向こうで、鈴の転がる様な、小さな声がする。
「わたしよ」
そう答えると、やはり小さな足音が、こちら側に向かって駆けて来て、ガチャリと扉が動いた。
「どうしたの? こんな遅くに、遊びに来てくれたの?」
開いた扉の隙間から、明かりが漏れてくる事は無かった。
その代わりに、女の子と、そう背丈の変わらない女性が現れた。
「ううん。なんだか、ねむれないの」
「そう。。とりあえず、お部屋に入って」
ドレスを纏った女性は、そう言って嬉しそうに微笑みながら、女の子を招き入れる。
なぜなら。。彼女は自分にとって、最も大切な存在に、一番近かったから。。
「ねえ、シャルロット」
「うん、なあに? アリシア」
ベッドもテーブルも本棚も、家具一つ無い、何も無い部屋の真ん中で、二人が他愛無い会話を始めた。
「いま、なにしていたの?」
「いま? そうね。。」
何も無い部屋で、する事など何も無い。
シャルロットは、ただそこに存在するだけ。
「。。お月様、見てたわ」
それでも、シャルロットはアリシアとお話しがしたくて、咄嗟に、部屋に一つだけある小さな窓を指して、言った。
「それ、わたしもみていい?」
「構わないわ」
早速、アリシアが窓の側に寄って、星の瞬く空を見上げた。
しかし、いくら見回しても、まんまるお月様は、どこにも見当たらない。
「こっちよ」
いつの間にか、アリシアの隣に居たシャルロットが示したのは、空と言うより、森と山に近い場所。
地平から手を伸ばせば届きそうな、そこに有ったのは丸ではなく、爪の先位の、細い細い三日月だった。
「ちいさいね」
アリシアは正直に思った事を、傍らに居る彼女を見て言う。
するとシャルロットの顔には、三日月と同じ弧を描く唇があった。
「そうね。でも、また暫くしたら、また段々と大きくなるわよ」
そう言うとシャルロットの顔は、アリシアから空の方を見た。
「明日の明日、また明日。少しずつ大きくなった後は、また小さくなっていって、ずっと、それの繰り返し」
星が疎らに並ぶ、夜空を見つめるシャルロット。
アリシアからは彼女の表情が、ここからは届かない遥か遠い場所を見ている。。いや、思い出している様に思えた。

203 :
「シャルロットは、さみしい?」
不意に出た言葉に、シャルロットは驚いた様に、またアリシアを見る。
「。。ううん。そんな事ない。アリシアが居るもの」
返答に一瞬詰まったが、シャルロットはそう答えた。
「でも、わたしのおへやはべつだし、あなたはいつもひとりじゃない」
アリシアの言葉は、ある意味、残酷な程に事実を表していた。
シャルロットは、他人と関わる必要が無かった。
眠る必要も、食べる必要も無い。
たまに部屋の掃除をしてくれる人が居る位で、残された長い時間は、過去に思いを馳せる様になっていた。
記憶の中に、まだ温もりが在ると。。そう、信じて。
「いいわ」
何も言えずにいたシャルロットの代わりに、アリシアが口を開いた。
「きょうは、わたしのおへやに、あなたをよんであげる!」
「。。えっ」
突然の提案に、再びシャルロットは驚いた。
「だけど。。もう、こんな時間よ。アリシアが夜更かしするのは、良くないんじゃないかしら」
シャルロットの言う事も尤もだったが、アリシアが本当にやりたいのは、遊ぶ事では無かった。
「よふかしなんて、しないわ。だって、わたしはあなたといっしょに、ねむるだけだから」
照明の一つすら無い、真っ暗い夜に包まれた部屋の片隅で、アリシアは話を続ける。
「わたし、ねむくならなかったから、さっきまで、おうちのなかをおさんぽしていたのよ」
その間も、唯一ある窓から注ぐ星の輝きが、見つめ合う二人の瞳に、僅かに移り込んでいた。
「でも、あなたが。。シャルロットがいっしょにいてくれたら、ねむれそうな、きがするの」
「待って、アリシア。。ごめんなさい、私。。」
「うん、しってる」
普通の人間では無いシャルロット。
彼女が眠らないのは、アリシアも承知していた。
「だから、あなたはわたしといっしょに、ベッドでよこになってくれたらいいわ」
この、アリシアの唐突な申し出に、シャルロットは、ただ途惑うばかりだった。
大体、眠っているアリシアと同じベッドで、どうして良いか解らない。
目を閉じたまま、動かない彼女を目の前にして、何をしたら良いのか、想像も付かない。
「よこになるくらいなら、できるでしょ? ね、シャルロット!」
「えっ。。ええ、そうね。。」
アリシアに捲くし立てられて、ふっと我に返ったシャルロットは、つい、そう返事した。
「じゃあ、いこう」
するとアリシアは、シャルロットの手を取り、思いの外、強い力で引いた。
「ちょっと、どこへ行くの?」
「どこって、わたしのおへやにきまっているじゃない」
次の瞬間には、二人はシャルロットの居た部屋を飛び出し、常夜灯が点々と灯る廊下を駆けていた。

204 :
「いきなり走り出すんだもの。私ビックリしちゃった」
あっという間に、アリシアの部屋に連れて来られたシャルロットが、遠回しに不満を漏らした。
実際、自分の部屋から滅多に出ないシャルロットは、走り回る経験自体が殆ど無かった。
その上、丈の長いドレスを着ているので、ここに辿り着くまで、何度躓きそうになったか解らない。
「わたし、はやくシャルロットと、いっしょにねたくて。。」
自分の突発的な行動で、彼女に迷惑を駆けた事を反省して、アリシアは続ける。
「ごめんね。。ゆるしてくれる、かな。。?」
「。。もう、しょうがないわね」
素より大して怒っていなかったシャルロットは、アリシアの謝罪の言葉に対して、まるで全てを包み込む母親の様に、大らかな態度で彼女を許した。
「そうだ。ちょっとまって」
何かを思い付いた様にアリシアは、そう言うと、スタンドランプのスイッチに手を掛ける。
次の瞬間に、さっきまで居た場所と同じ位に暗かった部屋が、忽ち穏やかな光で照らされた。
思わずシャルロットが辺りを見回すと、二人の周りには、様々なインテリアが置いてあった。
幾つも種類が有る動物のぬいぐるみに、複数のプランターから青々と茂る植物。
小さな引き出しの箪笥の横には、これもアリシアの背丈程の本棚が並び、下の段を沢山の絵本がカラフルに彩っている。
その上の棚には、綺麗な花や蝶が描かれた、小さなイラストが数点、可愛いフォトスタンドに入って飾られていた。
更に隣には、これまた子供サイズのドレッサーが設置され、上に乗っている、小型の壺のようなケースには、お茶請けのお菓子が詰まっているのだろうか、仄かに甘い香りが漂ってくる。
沢山の物に囲まれて、賑やかな部屋の様子が映ったシャルロットの目には、懐かしい景色と重なって見えた。
「シャルロットは、これにきがえて」
家具を眺めていたシャルロットに、アリシアが急に声を掛けた。
気が付くと、アリシアは箪笥の引き出しから、多数の服を引っ張り出し、その可愛い両手には、淡い桃色のパジャマを持っていた。
「私が、これを着るの?」
「そうよ。これからねるのに、そのドレスをきていたら、へんでしょ」
これもアリシアの言う通りだったが、シャルロットは再び途惑った。
何故ならシャルロットは、いつも着ている古びたドレス以外は、全くと言って良い程、身に纏った記憶が無かった。
特に、シャルロットのダンスを褒めて、笑ってくれた、あの人を、見なくなってからは。。
「なにをしているの? わたしはおようふくをかたづけるから、あなたはそのあいだにきがえて」
そう言ってアリシアは、持っていたパジャマはベッドの上へ置き、箪笥の周りに散らかっている服を、黙々と元に戻し始めた。
シャルロットも言いつけ通り着替えようと、パジャマに手を掛けた。
『ほら、きっと貴方に似合うわ』
何処からともなく、そんな声が聞こえた、気がした。。
それは、いつも微笑みかけてくれる「あの人」が、いつにも増して満面の笑顔を咲かせていた日の、夜の事だった。
何を言っているのか、何をしようとしているのか、判らないけれど、嬉しそうな顔をしているから、きっと楽しい事なのね。
シャルロットはそんな風に考えながら、為すがままにされていった。
「ねえ、まだきがえてないの?」
ハッとしてシャルロットが我に返ると、片付けを終えたアリシアが、無表情で真横に立っていた。
「あっ。。ごめんなさい。。」
彼女が怒っている様に見えて、シャルロットは咄嗟に謝った。
しかしアリシアは、そんなシャルロットの腕を掴み、こう切り返した。
「もしかして、ひとりでおきがえできないの?」
これまた図星だった。
シャルロットには、毎日寝巻きや普段着に着替える習慣が無いのだから、当然と言える。
「わかった。だったら、わたしがきがえさせてあげる!」
そんなシャルロットに痺れを切らし、もう待てないと言わんばかりに、アリシアは彼女のドレスを脱がし始めてしまった。

205 :
シャルロットさん誕生日おめでとう。
二日前だけど、筐体なら一週間前まで祝えるだから、余裕でセーフだよね?
というか今年は、百合小説を一本も書いてないことに気付いて、慌ててキーボードとディスプレイに向かったものの…
結果的にはファンタジアにもバースデイにも間に合わないという体たらくで…
そんな感じなので、スレを保守してくださる皆様と、他の百合職人様のおかげでなんとかやっています。
サニーパークもぼちぼちやってますが、いろんなタイプの女の子が居て、可愛いですね。
個人的にシエルはニノンと、こぺるはミントとくっつくと良いんじゃないかと思ったり。
それでは皆様、良いお年を。

206 :
ちなつとみっちゃんが新衣装て再登場…だと…?
いったいサニーパークで何が起こってるんだ!?

207 :
歩まりん硝子に鈴花と氷海さんが来て、続けて冬服ちなつに私服みっちゃんとか
何この公園。エラいことになってるぞ。かおりんの恋愛観測も捗りそうですな
後、カップくんアニメにミミニャミリエさなはもちろん、イズミさんとニナさんが出てるのも見逃せない
パーティーのイズミさんには出てなかったのに…。デザイナーさんの誰かが推してるな?w
>>205
アリシアがシャルロットのドレスを脱がせて…脱がせてー、あれー? わっふるわっふる
このあとの展開は想像にお任せということでいいんですね。アリシアのお人形遊びは激しそうだ
進行はこのままゆっくりまったりでいいと思いますよ
形にすることが出来れば形にすればいいですし
なんと言ってもポップンは百合ップルで溢れかえってますから
キャラクターが尽きない、というのは本当に凄いですよね

208 :
まだこのスレ残ってたのか。嬉しい。
レナリサとかあゆみことかで盛り上がってた時期を思い出した

209 :
しとしとと降りしきる雨の中、私は長いこと立っていた。
もう、どれぐらいの時間が立っただろうか。傘もささず、頭の先からつま先までびしょびしょになって、
水色の髪も、ブレザーも、靴も冷え切ってしまって、その寒さが、私の身体の芯までじんじんと伝わってきていた。
悲しいのか、切ないのか、そんな感情もとうの昔に忘れてしまった。
擦りきれて薄っぺらになってしまった心にぼんやりと感じるのは、体に当たる雨の冷たさだけ。
それは今の私には、むしろ歪んだ心地よさすら感じるものになってきていた。
「止まない雨はない」なんて、誰がそんなこと言い出したんだろう。
もう、心身ともに「雨に打たれて」しまって、今や何も感じなくさえなっているというのに。
そんなことがフッ、と思い浮かんでは消え、私は小さくため息をついた。

210 :
ふと、雨が体に当たらなくなっていた。
不思議に思って、上を見上げると、そこには小さな雨傘が開いている。
私がさしたわけでもないのに。誰だろう。横の方を見てみると、そこには見覚えのある顔。
「…!…!」
頑張って背伸びをしながら、私を雨から守ろうとしている少女。
「…リンちゃん」
寒さで声が震えていた。自分が冷え切っていたことに、今さらながらようやく気付いた。
それでも、オレンジ髪でツインテールのその少女は、私の声を聞くや力の入った顔を少し緩め、明るい笑顔を向ける。
「こうすれば、ショウコおねえちゃん、ぬれちゃわないでしょ?」
さっきの私とは正反対の、屈託のない声。あぁ、そうだ、あの頃からそうだ。
いつも友達の男の子に、彼のペットの子犬と元気に走り回って、私には無いものを持っている彼女。
さしずめ、私が雨なら、この子は正反対の雲ひとつない快晴のような。
そんなことを考えていると、何だか少し懐かしくなって、それが私の心の隅をポッ、と暖かくさせてくれる。
これも、彼女のおかげなんだろうか。

211 :
「…ショウコお姉ちゃん?」
ずっと黙っていたのを怪訝に思ったんだろう。少女の声に、私は我に帰る。
途端に聞こえてくる、傘に当たる雨の音。しかし、今やもう、その音はあまり寂しくなくなっていた。
私はフッ、とまた小さく息をつくと、少女の身体をぐっと近づける。
「わわっ」
少し体がはみ出ていたのか、じんわりと濡れている少女の身体。しかし私と違い、その体温は暖かい。
そして、彼女が大きく掲げている傘の柄を静かに受け取り、彼女がしっかり傘の中に入れるようにしてやる。
「…いこうか」
少女に目を向けてそう言うと、彼女もうん!と笑って頷いた。



しとしとと降りしきる雨の中、私は小さな太陽さんと同じ傘の下で歩く。
雨の日はあまり好きじゃないけど、今だけは、この時間がもうちょっと続けばいいのにと思う。


END

212 :
初めまして。一時期トライユーロの凛ちゃんでいろいろSS書かせていただいていた者です。
過去ログ読んでいたら懐かしくなって、思わず妄想を文にしてしまいました。
今作の新硝子ちゃんが可愛過ぎて、凛&大輝&ハリーと交互に使ってます。
レイニーワルツの彼女の中にあるぽっかり空いた心を、凛ちゃんが精一杯埋めてくれればいいと思います。
今でこそポップンパーティーにお呼ばれしまくりの硝子ちゃんですが、
14時代に同じエキスパコースで共演していた人たちとは今も交友があればいいなぁと思います。

213 :
リンちゃんの人だー、GJ!
硝子リンもそうだけど思い返してみれば
愛子・ミニッツ・シャルロットと
ポップン14は良キャラがたくさん居たなあ
エキスパイラストもいい感じに百合百合してるのが多かったよね

214 :
2月14日、バレンタインデー。
恋人たちが想い人にチョコレートを渡し合うことで愛を伝え、幸せに浸るというイベントだ。
しかし、そんな甘い雰囲気が漂う町の中で、私はとぼとぼと家路を歩いていた。
バッグの中には、今日学校で渡しそびれたチョコレートが入っていた。
本当は、片想いの人に学校で渡すつもりだったのに、自分の内気な性格が災いして、とうとう最後まで渡すことが出来なかったのだ。
頑張ってハート型に型をとって、自分でも良く出来たと思ったのに。
想い人にチョコレートを渡せなかったという事実以上に、そんな想いを込めたチョコレートを渡せなかったという、
後悔してもしきれない悶々とした気持ちが、私の胸中をぐるぐると回っていた。
口を開けばため息が漏れてしまいそうな憂鬱な気分の中、何気なく立ち止まり、宙を見上げる。
その時だった。

「ショウコおねーぇちゃん!」

後ろからいきなり声を掛けられ、びっくりして振り返る。
そこに立っていたのは、オレンジのツインテールにピンク色のシャツを着た、小学生ぐらいの女の子。
「…リンちゃん?」
以前、同じポップンパーティーに参加したこともあって、リンちゃんと私は良く見知った間柄だった。
いつも友達の男の子と一緒にペットの子犬を連れて、、通学路で散歩しているのを良く見かけるし、何度かおしゃべりもしたことがある。
しかし、今回はその友達と一緒にいなかった。それにしては、やけにウキウキと嬉しそうな顔で、私のことを見てくる。
「どうしたの?ダイキくんは?」
私の質問に、リンちゃんはえへへ、と笑う。良く見ると、その右手には、ポシェットぐらいの大きさの紙袋が提げられていた。
と、やおらそれをゴソゴソしだすと、中から小さな何かを取り出す。
「これ…」

215 :
「チョコ!ショウコおねえちゃんにあげる!」
リンちゃんの手の中に握られているのは、駄菓子屋で売っているような十円チョコ。
私はそれを見て、なるほどな。と納得した。いわゆる、「友チョコ」というやつだ。
詳しく話を聞いてみると、ダイキくんの家に向かう道すがら、たくさんの人たちにチョコレートを配って回っているらしい。
「配ったって、誰に?」
「えっとねー、ミニッツちゃんでしょ?ショウおにいちゃんでしょ?あとビス子おねえちゃんにー…」
屈託なく、次から次へとチョコをあげていった人たちの名前を列挙していく。
友チョコとはいえ、今日想い人一人に渡せなかった私とはえらい違いだ。
私はそんなリンちゃんの元気さが羨ましいというか、心底楽しそうな明るい表情に、ちょっとした眩しささえ感じてしまった。

「はい、どうぞ!」
リンちゃんからチョコを受け取る。その時、思ったよりも彼女の手の平が暖かくて、私は思わずドキリとしてしまう。
「…ありがとう」
心の中にいろんな想いがぐるぐるしてしまって、お礼の言葉もぎこちなくなってしまう。
それでも、私の言葉に、リンちゃんはまた嬉しそうな笑顔を見せてくれる。
「じゃ、この後ダイキくんにも渡さなきゃいけないから、ばいばい!」
そう言って、リンちゃんが私にくるりと背を向けた、その時だった。

216 :
「待って!」
思わず呼びとめていた。途端に、駆け出そうとしていたリンちゃんの足が止まり、不思議そうに私の方を向き直る。
「なぁに?ショウコお姉ちゃん」
言うんだ、言うんだ私。彼女の言葉が終わるか終わらないかのうちに、私は思い切ってさっき浮かんできた言葉を引っ張り出した。

「あ、あの、私もチョコレート、あげる…」

本当に少し前に、とっさの思いつきで出てきた言葉だった。私のバッグの中に入った、切ない想いの混じったハート型のチョコレート。
このまま家に持って帰って悶々としたままでいるより、今ここでリンちゃんにあげた方が、彼女も喜ぶし、自分も気持ちが楽になるだろうと思ったのだ。
もちろん、そんな私の考えになんて気付かない。思わぬ私からのチョコレートのプレゼントに、みるみる顔が紅潮して、ぱぁぁっと明るくなる様子が見て取れた。
「ええええ!ほ、本当に!やったぁ!」
手放しでぴょんぴょんと飛び跳ねながら喜ぶリンちゃん。
その嬉しそうな様子に言って良かったと思う反面、後悔の詰まったチョコレートを押し付けてしまうことに若干の後ろめたさを感じてしまう。
しかし、今さら取り消すことも出来ないと、私は通学バッグに手をかけ、中から丁寧に包装されたチョコレートを取り出した。
「はい、これ。これからダイキくんのところに行くんでしょ?もしよかったら、二人で食べて」
その言葉を、リンちゃんは目をキラキラさせながら聞いている。その純粋な瞳は、まさに天真爛漫な子どものそれで。
思わず目を逸らしてしまいそうなところを何とか頑張って、私はチョコレートを彼女に手渡した。
「うん!ショウコお姉ちゃん、ありがとう!」
そう言うが早いか、息を弾ませ、タタタッとさっきよりも嬉しそうに駆け出していくリンちゃん。
その様子を後ろで見送りながら、私は少し寂しさを覚えつつも、喜んでもらえてよかった、と、少し心が晴れたのを感じた。

217 :
リンちゃんと別れたあと、私はまた家路を歩きながら、さっき彼女から貰ったチョコレートを口に入れる。
普段なら、駄菓子屋で売っているような安っぽいチョコレートなはずなのに、その美味しさは、私が作ったチョコレート以上のものだった。
彼女の体温で程良く溶けていたそれは、口の中であっさりと溶けて、とたんに幸せになるような甘みを私に感じさせてくれる。
どんな高級チョコにも、手作りのチョコレートにも負けない、リンちゃんのチョコレート。
きっとこの幸せな感触は、チョコレート以外にも理由があるんだろうな…と、私は何気なしに考えていた。
「お返し…、しようかな」
無意識にそんなことを呟きながら、私はいつしか軽くなった足取りで、家路へと向かって行った。



END

218 :
バレンタインですね。百合チョコで盛り上がる季節ですね。
きっとリンちゃんは鈍感だから、ダイキくんと一緒にチョコレートを分け合って食べるんだと思います。
硝子ちゃんは硝子ちゃんで、何でリンちゃんがあの時あんなに眩しく見えてしまったのか、しばらく思い悩んでしまうんだと思います。
以下妄想垂れ流し。
リンちゃんは大体小学校6年生ぐらい、硝子ちゃんは高校1年生ぐらいと想像しています。
リンちゃんはまだまだ子供ですし、硝子ちゃんは「女の子が女の子を好きになるなんて云々」のような感じで、
それでも彼女への思いを捨てきれなくて、日々悶々としていたらいいと思います。
この二人を軸にいろんなキャラを出演させて、いろんなお話が書いてみたいです…

>>213
ガールDEフィーバーコースで見つめあってるリンちゃんと硝子ちゃんだけでご飯3杯はいけますw
14は私がポップンを始めた&リンちゃんと出逢った思い入れのある作品なので、大好きです!

219 :
無邪気なリンちゃんと素直になれない硝子の対比がイイネ!!
ゆるゆりも来ることだしポップンマジ百合ゲー

220 :
ゆるゆり移植嬉しすぎる。
ゆるゆりが来たことでますますリエさな妄想がたぎる

221 :
ちなつと硝子が今作で復活したのが偶然とは思えないのですよ。
「おーい!」って大声で呼び止めてる相手が硝子だったら萌える。

222 :
今日は2/22で猫の日ですね。

223 :
(「*'v'*)「 ニャー

224 :
隠し曲、てまりが可愛過ぎる。
神社の境内にいるっぽいから、テンコと絡んでたらいいなぁと思った。
「じめじめしててしゃらくさい」と思いつつ、ほっとけなくててまりの相手をしちゃうとか。

225 :
1000年生きてる精神的なテンコちゃんはてまりを懐かしむけど
今時JCの肉体的なテンコちゃんはてまりを歴史の教科書でしか見た事無くて
思うようにてまりが扱えずてまりちゃんから
「おねえちゃん、てまりへたっぴ」なんて笑われちゃうんだな
なんか妙にややこしい文章になったから
ついでにややこさんも輪に混ざって仲良く遊べばいいよ
そしてちせちゃんがポップンでも卒業式を始めてしまった件
先輩の新たな門出を見送る在校生の女子たちの光景を想像するだけで
胸が熱くなるな

226 :
ポプカでも卒業レア来たしな。
第二ボタン(女の子の)を貰いにいく女の子たちの姿が容易に想像できる

227 :
ホワイトメリーちゃんがみほにひたすら性的じゃないいじめを受けるだけの
救いようのないネタ下さい

228 :
鈴花ちゃんが花を扱う能力があるから、実家が花屋さんで、
そこでアルバイトしてるはなちゃんと仲良くなるっていうシチュを思い付いた

229 :
ああ、そうだ
おこさまティータイム(通称幼女レア)って
よく見たらなにげにアリシアミニッツなんだな
ウサギみたいに愛くるしいちびっこかわいい

「おちゃかいへようこそ」
「わーい、お菓子がいーっぱい! これ全部食べていいの?」
「おすきなだけどうぞ」
「わあ、本当に? やったー! いただきまーす」
「あなたのおくちにあうかしら?」
「はむはむぱくぱくもぐもぐはむはむぱくぱくもぐもぐ…」
「…そんなにあわててたべなくてもいいのに…」
「はむはむぱくぱくんぐっ? んがぐっぐ!?」
「ほら、つまらせた。だいじょうぶ?」
「ぷはあっ! ありがとうアリシアちゃん、おかげで助かったよ〜」
「どういたしまして。それじゃわたしも、そろそろいただこうかしら」
「うん、お菓子とーってもおいしいよ!」
「いいえ、いただくのはあなたのくちびるよ」
「ふえ? えっ??」
「…んっ…」
「え〜!? んんっ…ん〜…っ!」
「………」
「…〜っ…!…」
「…ミニッツのおくち、おかしみたいにあまくて、おいしかった。ごちそうさま」
「……はにゃ…」

230 :
公式いい仕事するわぁ…ニアちゃん抱き枕にあんなことこんなことするうさぬこがパッと妄想出来てしまった

231 :
>>222
今更だけど、そのレス番は狙ったよね
>>229
ちょっと気を抜くとすぐにたべられちゃうとか、アリシアは油断ならない
弱ったミニッツを更に頂く続きはよ
>>230
抱き枕面白かったね
一緒に写ってた人はさておき、相変わらずのキャラ選で販売開始を待たざるを得ない

232 :
春の足音が近付くも、まだまだ寒風が吹きつける夜。
人影の無くなった街の通りに、赤提灯が揺れている。
『たまゆら』と書かれた暖簾の先は、夜更けにも関わらず談笑と灯りが漏れていた。
「熱燗、もう2本頂戴な」
「はーい、ただいま。それじゃあ、よろしくね」
客席からの注文を受けて、緋色の着物に割烹着をつけた女主人は、早速熱燗2本をお盆に載せて渡した。
「はい!」
それを元気の良い返事と共に受けたのは、きつね色の長髪に山吹色の耳と尻尾を小さく揺らす、桜色の着物を纏った娘。
娘が向かった席には、お猪口を片手に数種の料理をつまんでいる女性客が二人。
「お待ちどおさまです。どうぞ」
「ありがとね。私らはそろそろおいとまするから、一緒に軽くどうだい?」
微かに頬を染め、お猪口を手にした黒髪長髪の着物の女性。
「それがいいそれがいい。ほら、たまきさんも来ておくれよ」
もう一人はかんざしを付けた藍色の着物の女性。やたら上機嫌に調理場にいるたまきを手招いた。
「ふふ、それでは頂くとしましょうか」
一段落終えた様子のたまきは、割烹着を外して調理場から出てきた。
「おコンちゃんのはこっちね」
「はい、ありがとうございます」
たまきは桜色の着物のおコンにお猪口を渡して、女性客の斜め向かいに並んで座った。
「まあまあ、先ずは一杯。ほら椿、アンタもお酌しないか」
「うるさいねえ、分かってるよ。二人とも、今日もお疲れ様だよ」
女性客から軽く注がれた熱燗を、たまきとおコンはお猪口を傾けて飲み干した。
「どうもありがとう。それじゃあお返しに」
「はい、どうぞ」
たまきとおコンからお酌された熱燗を、今度は女性客が飲み干す。

233 :
「あ〜良いねえ。たまきさんの料理に舌鼓を打って、おコンちゃんがお酌した酒を飲めるなんて、ここは極楽だよ」
「ふふ、それはどうも」
「贅沢っていうのは、こういうことを言うんだろうねえ」
黒髪長髪の女性、椿は微かに頬を染めながら杯を進める。
「二人とも器量も気立ても文句無し。同じ女とはいえ、放っておけないねえ」
かんざしを付けた女性は、隣に座るおコンの肩を抱き寄せる。
「あ、ムラサキさん」
「フフフ、照れた顔も素敵だよ。このまま頂きたいくらいさ」
おコンに絡むムラサキに、椿は「おっと」と席を立ち上がる。
「おいおい、この酔っ払い。抜けがけはよくないよ」
そしておコンの後ろから抱きつき、頭を撫で回した。
「ふぁ、椿さんまで……み、耳は駄目です。きゅう……」
「ん〜、良い香りだ。このまま勢いに任せてもいいんだよ?」
「女としての喜びを教えてあげるのも、悪くはないだろう?」
「ふぇぇ〜、たまきさ〜ん」
しばらく静観していたたまきは絡む二人をやんわりほどくと、泣きつくおコンの肩を抱き寄せた。
「もう、二人とも、私のおコンちゃんを困らせたら駄目よ?」
「た、たまきさん!」
おコンは顔を真っ赤にした。
ムラサキは手拍子を一回、二人を囃し立てた。
「いよっ、 熱いよお二人さん! いやあ、眼福眼福」
「妬けるねえ。まあ、たまきさんじゃ勝ち目は無いか」
椿は静かに笑った。
夜も更け、『たまゆら』の暖簾を椿とムラサキがくぐって出てくる。

234 :
「それじゃあね、お二人さん」
「またご贔屓に」
「あ、ありがとうございました」
店先で見送るたまきとおコンに手を振り、椿とムラサキは軽い足取りで帰路に就いた。
「うぅ、まだまだ冷えるね。椿、くっつかせておくれよ」
「ヤだよこの酔っ払い。アンタとはゴメンなんだけどね」
「いいじゃないか、この方が温かいだろう?」
「まったく、せっかくだから我慢しておいてあげるよ」
二つの影が、月明かりの闇に消えていく。
「おコンちゃん、今日もお疲れ様。先に休んでていいわよ」
「は、はい」
暖簾をしまい、店の後片付けをするたまきの後ろ姿を、おコンはじーっと見つめていた。
「……どうしたの?」
振り向いたたまきと目が合い、おコンは頬を染めた。
「あ、いえ、その……私、すごく幸せだなって思えて」
おコンはもじもじと言葉を紡ぐ。
「たまきさんの所で働かせてもらえて、すごく大事に親切にしてもらえて、たくさんの方々とお話し出来て、毎日毎日が楽しくて……」
おコンは微かに目を潤ませながら、たまきの顔を見据えた。
「わたし、たまきさんのお側にいられて本当に、本当に良かったです!」
たまきは少し驚いたような顔をしたあと、温かい笑顔を向けた。
「そう。私もおコンちゃんと一緒にいられて幸せよ。これからもよろしくね」
「は、はい。不束者ですが、これからもよろしくお願いします!」
顔を真っ赤にしながらお辞儀するおコンに、たまきも「あらあら」と顔を染めた。
通りには冷たい風が吹いているが、店から漏れる灯りは温かい。
春は、もうすぐ。

235 :
書いてる途中はまだまだ寒かったんです。今もどうだろう。結果オーライか
寒い街中を歩いていて、「こんなお店があったら良いなあ」というところから始まりました
いやもうヤバいでしょ。店主たまきさんにお手伝いおコンちゃんとか、ヤバいでしょ、入りたいんですけど
まあ、お酒はあんまり飲めないんですけどねー
とりあえず、着物女性たちが賑やかに楽しく飲んでいるのを少しでも共感して頂ければ
着物最高だわーという自分の想いも感じて頂ければ…というのはどうなんだろう?
おコンちゃんは2の時代で既に着物きつね娘という、凄く完成されたデザインなんだなと思います
それが後に出てきた移植キャラのたまきさんと絡むんだから、ポップンは本当に面白い
サニパは素敵な女性の方々が次々とやって来ていて追い付きません
これはこれで楽しいですが、やっぱり妄想を何らかの形で残したいという気持ちはあります
ともかく、可能性は無限に広がっている
その可能性を良い形で掴めたら嬉しいですね
ではまた

236 :
(>>202-204の続き)
長い年月の間、纏い続けて、既に身体の一部の様になってしまっていた、真紅のドレス。
それが今、小さい少女によって、腕、そして胴体と、彼女の内面が晒されていく。
そして、遠い過去に、あの人にしか見せた事の無い、シャルロットの四肢が、アリシアの前に現れる。
「。。。」
お互いに、そこで動きが止まってしまった。
言葉も出なかった。
シャルロットは、自分の裸体を他人に見られると言う事に、ただ只、途惑うばかりだ。
身体の内側から沸く上がってくる様な、何かが、彼女の胸を詰まらせる。
経験した事の無い状況に陥って、混乱するシャルロットを、アリシアは何も言わずに見ていた。
いや、少女は、見とれていた。
彼女のボディラインに。
シャルロットとアリシアは、それこそ背は同じくらいであった。
だが、今、アリシアの鋭い瞳に映っているのは、自分が鏡の前に立った時とは、全く異なる体付きをした、女性。
そう、大人の女性の身体だ。
カモシカの様な細い脚に、締まったウエストがくびれを形作る。
大してヒップは緩やかにカーブを帯びて、胸に至っては、丸い膨らみが二つ、形の良さまでハッキリ見て取れる。
シャルロットは、一言で言えば、成熟した女性をそのまま、子供の大きさまで縮小した様な、そんな身体をしていた。
一体どのくらい、彼女を見つめていたのか判らない。
「アリシア。。」
不意に、シャルロットが、呟く様に、小声で名前を呼んだ。
「ごめんなさい。。わたし。。もう。。」
全裸で待機させられたシャルロットは、深い藍色の瞳を潤ませて、すがる様にアリシアに言った。
幾年もの月日を越えて、露わとなった自分の本当の姿を、ずっと彼女に見られ続けている。
途惑いとは違う感情が、シャルロットの中で、心と身体から、今にも溢れ出しそうだ。
「そうだ、おきがえ」
ハッと気付いたアリシアは、ベッドにあった替えのパジャマを、素早く掴むと、シャルロットに宛がった。
だが、着るのには脱ぐより何倍も手間が掛かり、中々捗らない。
まず、身体から抜ける様に簡単に脱げたドレスと違い、パジャマを着るには、シャルロットがアリシアの思う通りに動かなければならない。
だが、着替えの経験が無かったシャルロットは、アリシアの言う事を理解するのに時間が掛かる。
その上、アリシアも大人びているとはいえ、まだ小さな女の子である。
知っている言葉だけで、何とか伝えようとするが、どうしても文字通り「手取り足取り」になってしまう。
更に追い討ちを掛けたのは、何故かアリシアの動作が、何かを恐る恐る警戒する様な、慎重な動きをしていたからだ。

237 :
理由は分かっていた。
シャルロットのあの姿を見たから、アリシアの手は遅くなっていた。
三百六十度、何処から眺めて理想的な体形は、アリシアでなくても、女性なら誰もが憧れるナイスボディだ。
それも、身長的にアリシアと同じ位の女の子では、絶対にあり得ない筈の体付きなのである。
アリシアの、普段から鋭い視線に映った、一糸纏わぬシャルロットは、綺麗とか美しいなんてものでは表現できなかった。
強いて言うなら、そう、神々しい、か。
アリシアがそんな言葉を知っていたかは、定かでは無いが、シャルロットからただならぬ雰囲気を感じていたのは、確かだった。
それが故に、パジャマを着せる彼女の手は、シャルロットに直接触れない様に、過剰なまでに繊細になっていた。
まるで、神聖なものに触れる事によって、それが汚されてしまうのを恐れるかの様に。
「やっと、おわったね」
斯くして、これまでの二人の人生で、最も長かった生着替えがやっと完了した。
脱ぎ捨てられていたドレスも、アリシアがきちんと整えると、不意に眠気が襲ってきた。
慣れない事をした気疲れか、それを成し遂げた安堵感からだろうか。
「じゃあ、ねるから」
釣り目を更に細めながら、それだけ言うとアリシアは、そそくさと灯りを落としてしまう。
「えっ、待って」
急に真っ暗な夜に包まれてしまった部屋の中で、シャルロットは、一足早くベッドへ向かった彼女を追った。
アリシアのベッドは、流石に天井は付いてなかったが、それでも子供一人にしては、とても大きい豪華なベッドだ。
慌ててベッドに潜り込んだシャルロットが、彼女に追い付くと、先に布団に入っていたアリシアは、重くなった瞼を堪え切れず、既に目を閉じていた。
「おやすみ」
「ええ、おやすみなさい」
二人が交わした言葉を最後に、アリシアの部屋は静寂に包まれた。
間も無くして、可愛らしい寝息が微かな音となって、シャルロットの耳に届く。
アリシアは余程、眠たかったのだろう。
眠れないと言う彼女の悩みは、無事解決したようだ。
ところが、目的が果たされた事で、シャルロットはまた、自分がどうすれば良いか判らなくなった。
いつもなら、ずっと昔の出来事を思い浮かべながら、長い夜をじっと過ごしていた筈だ。
でも、今のシャルロットの心に映っているのは、過去のあの人では無かった。

238 :
「キャ。。?」
突然、シャルロットは腰の辺りに違和感を感じて、思わず小さな悲鳴を上げた。
それは、隣で寝ている彼女の、左腕だった。
寝相が悪いのか、まるでシャルロットを抱く様に、片手が回されている。
と、次の週間、とても就寝中の小さな女の子とは思えない、強い力がその腕に掛かった。
「えっ。。!?」
シャルロットの身体が引き寄せられ、アリシアも彼女に寄り添って来た。
二人で横になっても、あまり窮屈さを感じない広いベッドで、小さな身体か密着している。
果たしてこの娘、本当に寝ているのかしら、と疑問に思った所で、シャルロットはある事を思い出した。
それは普段アリシアが抱えている、ウサギのぬいぐるみの事だ。
もしかしたら、アリシアは私をぬいぐるみと間違えているの?
そう考えた瞬間、シャルロットの心を、淋しい感情が蝕んだ。
シャルロットがアリシアと過ごす時間は、とても楽しい。
アリシアも、あまり言葉や表情に出さないが、シャルロットと居るのは、きっと楽しい。
それはアリシアの態度で判る。
だけど。。私は所詮、彼女が沢山持っている、ぬいぐるみやお人形の一つに過ぎない。。
今だって、一緒に寝られれば、ウサギでも私でも良かったんだわ。。
寂しさは何時しか悲しみとなり、悲しみがシャルロットの瞳から溢れようとしていた、その時だった。
また、アリシアの手が、シャルロットに掛かった。
しかも今度は右腕だ。
シーツと身体の僅かな隙間を抜けて、二本の小さな腕が、シャルロットをしっかりと閉じ込めてしまった。
その力も、思いの外に強く、簡単に抜け出せそうに無い。
突然の事に、シャルロットは酷く混乱した。
「シャルロット」
何の前触れも無く、名前を呼ぶ声が、心に届いた。
ハッとしてアリシアの顔を見たが、依然、彼女は夢の中だ。
でも確かに、今のはアリシアの声だった。
彼女が夢の中で、シャルロットの名を呼び掛けている。
それはつまり、アリシアが夢で抱き締めているのは、他のぬいぐるみや人形では無く、シャルロット自身だからなのだろうか。
自然と二本の腕が、アリシアの身体へと伸びた。
二つの身体が、ベッドの中で抱き合っている。
アリシアの温もりがパジャマを通じて、シャルロットの全身へ、熱い位に伝わってくる。
とうとう、堰を切って涙が溢れ出した。
しかし、その表情は、悲しみではなく喜びに満ちていた。

239 :
そんな訳で続きはこんな感じでした。
アリシアだったらもっと激しいのがいいのかなあと思いつつ、結局は大人しい展開に。
いや、夢の中では結構激しかったのかも。
そしてアリシアちゃんお誕生日おめでとう。
この世界にあなたが生まれてきてくれてありがとう。
もちろんシャルロットもね。
>>235
たまコンですか?たまコンなんですね?
ポスターのモデルもやってる美人と看板娘の美少女ですから、このお店は人気が出ない訳がない。
その内二人を目当てに女の子が大勢押し寄せて、さぞかし賑わう未来まで見えた。

240 :
おぉ、本当に続きが来たぞ。ありがとうありがとう
カップルに見境が無い自分としては、深いキャラ愛が眩しいです
この時期はやっぱり学生キャラ妄想が熱い
新しい学校やクラスでの出会いがあったり、後輩が先輩に近付けるチャンスだったり
女子クラスを問題無く作れる辺り、ポップンはやはり半端無い

241 :
学園バトルやら卒業式やらやったあとは
学校そのものを作ってましたか
スゲーなコナミ
まるで公園が校庭のようだ
でも男子校みたいだし別にいいか・・・

あれ?
あそこにいるのは・・・まさか・・・・・女の子?
ttp://pbs.twimg.com/media/BIxWCLwCIAEfEDB.jpg

242 :
ついにポップンにもひなビタ来るんだな
公式でも割と百合百合してるところあったし
とってもとってもいいと思います
さっそくめうと凛で
途中すっ飛ばしてエロシーンの妄想してる私は
なにか間違っている気がする

243 :
めうめうもよかったけど
個人的にはディスクールのりんちゃんの負けアニメがツボった

244 :
凜良いよねー
文学少女としながらもギターを弾いてて素晴らしいギャップ萌え
負けアニメで押し倒されてから一瞬暗転したのに対して「事後? 事後なの?」と思った自分は毒されとる
なんだかんだ女の子キャラが追加されて、「やっぱり百合ゲーじゃないか」と胸を撫で下ろす
というか学生キャラ本当に増えすぎ。再登場を含めてまったく自重してないなー

245 :
学生軍団が増量増強されすぎでえろ、いやえらいことになってるので
あえて他のキャラに注目してみると
アイドル→ジュディ・ミニッツ・ニア・うさぬこ・アン
他機種勢→セリカ・ちせ・エレナ
お空の向こう?→こぺる・シエル・ポエット・てまり
何かと共通点のあるキャラが多いサニーパーク

246 :
てまりは空というよりかはもはや川の向こう…
ポエットとシエルは、ポエットがおつかいか何かで会うきっかけがあって、シエルが「かわいいっ」と猫可愛がりしてるといいな
「あ、私、もう行かないと…」とポエットが言うのもお構い無しに抱きしめたり頭撫でたりしてほしい。歳の差! 身長差!
エレナとセリカは、戦場に身を置く境遇でありながら、考え方の違いでよく衝突する
その間でちせが「な、仲良くしましょうよ〜」とおろおろしながら二人を取り持ってくれてると良い
こう見るといろんな考え方が出来るもんだね。さすがはポップンやで

247 :
ひなビタは単独でスレ立っててもおかしくないくらいだと思ったけど
無いみたいだからひなビタもここでいいのかな
公式で百合百合しすぎてるから妄想する手間もかからなくてホントやばいわ
あと、他機種勢に紅蓮の焔ちゃんと量子ちゃんを追加で

248 :
渋にひなビタの小説アップされてたから
読んでみたけどすごい良かった
公式設定を細かいとこまできちんと汲んでて
なおかつ自然な流れで百合まで持っていくから
変に百合フィルター使わなくても
公式追ってる時と同じ感じで読めた
ああいうのを自分でも書けるようになりたい

249 :
これは、大勢の人々を笑顔にする花の種が、とある女の子の心の中で育まれるよりも、ほんの少し前のお話。
「〜〜〜♪」
一人の少女が帰路に着きながら、今日の出来事を振り返っていた。
この前の定期考査の成績が良かった事や、久しぶりに寄ったショッピングセンターのゲーセンで、新記録を出した事を思い出しては、自然と笑顔がこぼれ出す。
そうやって、楽しい思い出を毎日、家まで持ち帰るのが、彼女の日課だった。
だってあの場所には、いい思い出なんて一つも無かったから。
そう、この日までは。
少女が駅前で、ふと足を止めた。
この駅のそばにある商店街の、通りの中程に少女の家があった。
いつもなら商店街の通りではなく、人目を避けるように裏道を通って帰っていたのだが、何故かその日に限って、何となく表通りを行きたくなったのだ。
今の商店街とは対照的に、見た目だけはカラフルで賑やかなゲートを、もう一度見たくなった?
それとも、売上上昇の願掛けを兼ねた、飛び出し注意の看板?
だけど、少女を迎えたのは、そのどちらでもなかった。
『あっ』
思わず、同時に声を漏らした。
それもその筈だ。
商店街の入口に立っていたのは、黒地に白いコントラストが眩しいエプロンドレスに、紫のショートボブヘアにちょこんと乗ったヘッドドレッサーが可愛らしい、メイド姿の女の子だ。
片や、この商店街に帰ってきたのは、学校の制服をウサギの顔のアップリケやら、フリフリやらを、これでもかとデコレーションしまくり、ウサ耳付きのヘッドホンとピンク色のサイドテールが眩い、コスプレした小学生の様な少女である。
お互いに非常に目立つ服装で、しかも過疎った商店街で、他には人っ子一人居ない状況の中、目が合わない方が不自然だった。
「メイドさん! めう、はじめて見た!」
本物のメイドなんて、今まで目にしたことが無かった、めうという少女は、多大なる興味を持って対象に近寄った。
するとメイドは、そんな子供に対して、なにやら説明を始めた。
「ええと、私、ここでお店やってて…」
言いながら、背後にある古びた喫茶店を右手で示す。
「それで今度、新メニューが作ったので、期間限定で値引き提供しています」
続けてその手で、左腕に抱えていたチラシを一枚抜き取り、めうに差し出した。
「…んに??」
そのチラシは、真ん中に何かの絵の様な物が描かれていたが、めうにはそれが何かは判別がつかなかった。
毎日の朝刊と共に運ばれてくる、ショッピングセンターなどのチラシとは程遠い、いかにも素人が手書きで、隣町のコンビニで白黒コピーしました、的なみすぼらしいものだった。
「…その、この写真、とってもとっても、わかりづらいんですけど…、ちくわのパフェなんです…」
なるほど言われてみれば、絵のそばには確かに『ちくわパフェ』の文字が添えられているし、中央の白黒模様もパフェの形に見えない事も無い。
いや、それよりも。
「パフェっ!? めう、パフェ大好きー」
パフェという言葉に、めうは目を輝かせ、心ときめかせた。
今さっきメイドを見つけた時と、ほとんど同じ反応だ。
「ええ、ですから、今度親御さんといらしたときに、このチラシをお持ち頂ければ、ちくわパフェを一割引で提供させていただきます」
メイドの言葉に、たちまちめうは顔を曇らせる。
「めう、いま食べたい! ひとりじゃだめ…?」

250 :
懇願するめうの瞳は、青空の様に澄み切っていて、涙で潤んだせいもあって、より一層キラキラしていた。
こんな表情で上目遣いでもされたら、誰だってどんなお願いでも聞いてしまいそうだ。
「は、はいっ!? い、一名様、とってもとってもご案内ですっ」
すっかり眼力にやられたメイドさんは、ものすごく動揺しながら、めうを店内へ招いた。
「すぐ用意いたしますので、少々お待ちください」
めうの前のテーブルにおしぼりとお冷を置くと、メイドはいそいそと厨房へ向かった。
子供一人が座るには、あまりに豪華すぎるソファに腰掛け、めうは辺りを見回す。
壁一面はベージュとブラウンのセピアカラーが延々と続き、片隅に陣取っているステージには年代物のレーザーカラオケが居座っていた。
外から内まで、どう見ても現代では無い喫茶店の佇まいの中、めうはそんな事を全く気にかけず、一つのスイーツを待ち続けた。
「ちくわのパフェ…、ちくわパフェ、…ち・く・パ、…C・K・P…」
あたかも何かの呪文の様に、めうが何度も呟いていると、程無くして主役が姿を現した。
瑞々しいカットフルーツの数々、ひんやり冷たいアイスに、今にも蕩けそうなクリーム。
そしてパフェの器に、これ見よがしに何本も突き立てられた、ちくわ。
「お待たせしました。こちらが、シャノワール特製ちくわパフェになります」
「おおおおおーっ!」
それを見ためうのエキサイトゲージはMAXを記録し、思わずその場で立ち上がってしまった。
「えっと、落ち着いてください…。立ってたら、食べられないですよ?」
やって来たパフェがテーブルに鎮座すると、めうも一緒にソファに座り直す。
いや、めうがパフェに引き寄せられていると言った方が適切なくらいで、笑顔を満開にさせているめうの鼻は、今にもクリームがくっつきそうだ。
「どうぞ、お召し上がりください」
「いっただきまーす☆」
元気良く挨拶すると、めうはパフェグラスに添えられていたスプーンは使わず、素手でちくわを一本抜き取った。
そして、甘い香りの漂うクリームがたっぷり付いたそれを、小さな口一杯に頬張った。
「…みゅ?」
めうがもぐもぐしながらふと見ると、パフェを運んで来たメイドは、なにやら不安そうな面持ちで、まだそこに居た。
「あ、あの…、お客様にお出ししたのは、初めてなので…、…その…、よろしければ、食べたご感想を…」
メイドの口調は控えめだが、銀色の丸トレイを抱えた両腕には、思わずギュッと力がこもる。
新メニューに対する客観的な評価…。
子供が相手なので、おそらく答えは、残酷なまでに単純明快だろう。
○か、×か…。
「ほふ、もほほっふ、ふほほもふ!」
そう返事しためうのほっぺたは、エサをたらふく溜め込んだリスの様だった。
「その…、あせらなくても、ゆっくり噛んで、飲み込んでからで、構わないですよ…」
やはり落ち着いた口調でメイドは諭したが、内心は気が気でない。
一体彼女は何と言いたかったのか?
やがて、ちくわはめうのお腹に収まるのにつられて、メイドも唾を飲んだ。

251 :
とうとう運命の時がやってきた。
「このちくパおいしい、めう、これ大好き☆」
可愛らしいお客さんの声を聞いたメイドは、それまでの不安が一瞬にして吹き飛んだ。
「本当ですか? ありがとうございます、とってもとっても、嬉しいです」
すっかりちくわパフェの虜となっためうは、その日から商店街の入口にある純喫茶シャノワールの常連となった。
「めう、ちくパと、ちくパ出すお店と、ちくパ作る人、だーいすき☆」
「ありがとうございます。…ところで、めうっていうのは、お名前ですか?」
「うん、芽兎めうだよーっ」
「まあ、とってもとっても、可愛らしいお名前ですね」
「にゃは☆ んで、メイドさんはなんていうめう?」
「えっ、私ですか? …咲子、春日咲子と申します」
「うん、さききもかわいいっ」
「…さき…き?」
「『さきこ』だから『さきき』。さききって呼んでも、いーい?」
「…ええ、構いませんよ」
「やたっ! これでめうとさききはお友達なのだーっ! O・T・D! O・T・D!」
「ふふっ。めうちゃんとお友達になれて、私も、とってもとっても嬉しいです」
二人の関係も、客と店員から、仲の良い友人へと格上げされた。
「…セレさん……」
日もとっぷり暮れて大分過ぎた後、ようやく店番を母と代わった咲子は、古くからの友人に語りかけていた。
「今日ね、私に、新しいお友達が、出来たんです…」
決して物を言う事が無い友は、女の子の細い指先で撫でられると、静かに音を奏でる。
「その子はね、とっても純粋で、とっても明瞭活発で、まるで御伽噺に出て来る様な、とってもとっても可愛いらしい子なんですよ…」
音と音が次第に紡がれ、哀愁のこもった調べとなる。
「…私なんかで、良かったのかな…?」
喫茶店の五軒先には、怪しげなはんこ屋が軒を連ねている。
ドンガラガッシャーン…と、今日も何か破壊するような音が、部屋から漏れてくる。
「わっふーっ☆ 今日はのりのりなのだーっ!!」
爆音の中心には大小の太鼓が、カラフルな色とファンシーな柄を纏って、幾つも並んでいる。
描かれた模様だけ見れば、子供用の玩具だが、サイズも音も、そして演奏者のテクニックも、明らかに本物である。
「いまならどんな曲でもフルコン、いやエクセよゆーな気がするめう!」
そのドラムセットの真ん中で、ちょこまか動いている小さな生き物…それが芽兎めうの正体だった。
とある女の子がもたらす種が芽吹き、そして五枚の花びらを大きく咲かせようとする、少し前のお話。
その花を育む環境は、女の子の知らない所で、いつの間にか準備が着々と整いつつあった。

252 :
とりあえずひなビタネタ
本編は現在進行形で続いてるのでやりづらいんですけど
じゃあ過去のことを想像して書いちゃえばいいじゃん?と思ってこんな感じに
しかしひなビタは百合抜きでも百合に特化しても面白すぎで困ります
いいぞもっとやれ

253 :
ポップン以外の音ゲーでも何かこの板的に美味しいネタないだろうか

254 :
あかひかのことを言ってますかね?

255 :
SDVXのfreaky freakのジャケットの子とかどうよ
>>254
公式のキャラ紹介見てみたが中々良いな…

256 :
他の音ゲーはあんまり詳しくないけど、ギタドラには可愛い娘や良い雰囲気のが結構いたと思う
>>252
おねロリ、おねロリ! 歳はそんなに離れてないけど
実は原作はほとんど知らないんだが、咲子はめう芽兎が可愛くて仕方ないんだろうなあ
想いが伝わってきて和む。良いモノ読ませてもらいました
動物園第二弾について、まだ早いから詳しくは言えないけど、NU-KOさんの新曲のキャラがめちゃくちゃ可愛いんですが!
思わず今作のメインキャラにしてしまった。これはかおりんや誰かと何かさせたいなー

257 :
ちょっと前の(←ここ重要)ギタドラなら
しっぽのロックとかからふるぱすてるとかあるからね
伝え聞くところによるとNU-KOサイドだけでなく
mamiサイドではアニメに女学生キャラが出てきて素敵なことになってるらしい…
まあこの二人はリアルで素敵なことになってるからなー

258 :
なんとかちゃんのゆううつがどうたらこうたら
うたちゃん「ただの人間に興味はありません。この中にもののけ、魔界の姫、あやかしがいたらあたしのところに来なさい。以上!」
テンコちゃん「おいおいなんだよそれ・・・そんなの・・・そんなの、すごくわくわくするじゃん!」
ミサコちゃん「ウフフ・・・そーゆーの、悪くない。むしろ、好き・・・のろのろのr」
霜月凛ちゃん「わ、私は蛮行屋に必要な制裁を遂行していただけよ・・・。け、決して私はおみあしあやかs」
(声が小さくて聞き取れなかった)

蒼井硝子ちゃん(超能力者は行かなくていいのかしら?)

259 :
動物園はまだ全然終わってないけど
クリームまみれの娘や犬っ娘が出てくると聞いてから
犬「クリームprpr」→羊「そんなとこ舐めちゃらめえ」
っていう映像がリピート再生したまま止まらない

260 :
NU-KOさん繋がりで、ポチコの飼い主がかおりんである可能性が
「ご主人」というが、男性だとは言っていない。公式ワンチャンあるで
愛犬なんだから、ちゅっちゅペロペロしたり一緒にお風呂に入っても何の問題も無いよね!
「逃げたりしないです」と言ってもリードや首輪を付けても別に変じゃないよね!
朝、寝ているかおりんを起こすために上から覆い被さるポチコ
「ご主人ご主人、起きてくださいです!」(ペロペロペロペロ)
「ふぁ…そんなになめて、今日も元気一杯だね。もう…」
ポチコに首輪とリードを付けて少し歪んだ笑顔をしたかおりん
「ねえねえご主人、今更こんなの必要ないですよ?」
「いいの、私がいいって言うまで外しちゃダメだよ? まあ、私にしか外せないんだけどね、ふふ…」
どっちもおいしいです
ついでな言い方になっちゃうけど、ジュディマリィは相変わらずのラブラブぶりでした
個人的にはアヤも、アヤも入れてあげて!

261 :2013/09/28
恋愛観測中に別の女の存在を知ってしまい
精神的にきてる時に愛犬が人間に見えるようになったとか
かなりヤバそうな展開しか思い付かないなw
ボーカル繋がりでもう一人混ぜよう…
かと思ったけどこの二人(一人と一匹?)にみっちゃんがつけ入る隙がねえ
TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

メロキュアで百合萌え (822)
【シチュ】どんな仕草に萌えますか?【エーション】 (447)
【デュオで】アイドルマスターで百合 その48【トリオで】 (198)
【東雲水生】初恋姉妹【駒尾真子】 (735)
瀕!江古田ちゃん (53)
うほっ、男だらけの百合スレ (204)
【ナナドラ】セブンスドラゴンで百合 (61)
【東雲水生】初恋姉妹【駒尾真子】 (735)


















さらに見る