2013年10エロパロ602: 【夏目】緑川ゆき作品でエロパロ【あかく】 (877) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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【夏目】緑川ゆき作品でエロパロ【あかく】


1 :2010/02/22 〜 最終レス :2013/10/03
前スレ
夏目友人帳でエロパロ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1222148643/

2 :
前スレ容量未確認投下でオーバーさせてしまいました…すみません
お詫びの次スレです
スレタイも独断で本当に申し訳ない
投下し直しておきます…

3 :
『遠い約束』
―その壱―
──お願いね、斑───
「また泣いているのか、夏目」
閉じた瞳は密な睫毛に隠され、涙はその隙間にぽつりと現れる。それは見る間につうと頬に流れては次々に零れ落ちていく。
「夏目。…おい、夏目」
短い手で肩を揺すると、目覚めた夏目がぼんやりと先生を見つめる。
「(レイコと同じ顔なのにこいつはどうしてこうも…)」
───ねえ、そこの妖さん、勝負しましょう。ふふ、決まってるじゃない、暇潰し───
どうしてこうも弱く儚げに見えるのかといつも思う。
「ああ、先生…」
「また泣きおって。冷たいだろうが」
「夢を見て……ごめん」
髪で顔を隠す様に俯く。
先生はふう、と息をはいた。
ふわ、と花の香りが深夜の部屋を満たす。
「まったくお前は世話のやける奴だな」
「…先生?」
「依代の姿ではお前に届かんからな、特別だ」
後で礼をしろよ、そう言って先生は人を模した腕で夏目を抱きしめてやる。
「…何でレイコさんなんだ?」
「そうか、中年が良かったか」
「いや、そうじゃなくて…以前もレイコさんだったから」
夏目の無垢な疑問に先生が答えてやる気になったのはどうしてだろうか。
「少し、昔話に付き合え夏目」
「話?」
「レイコの話さ」

4 :
―その弐―
春だったな。森の奥に蓮華草が一面に咲く野原があって──ちょうど川沿いの道によく似た場所だ──私はそこでいつも昼寝をしておった。
「ねえ、斑にお願いがあるんだけれど」
鈴のような声に似合わず、ぶっきらぼうな調子で話しかけてきたのはレイコ。
その頃はすでに挑まれた勝負を断っていたから、まあお互いに気が向けば暇潰しに付き合ってやる様な間柄だった。
「勝負ならせんぞ」
「つれないわねえ、あなたは」
面白そうに笑うレイコは蓮華など霞む程美しかった。妖は美しいものを好むから、恐れられつつも慕われていたのさ。まあ、それだけが理由ではないだろうが。
「人の相手は面倒なんだ」
「へえ、じゃあこのお願いも面倒かしら。私を抱いて?」
見ればレイコは普段通りの薄笑いを浮かべて、その余りにもさっぱりとした物言いに私は呆れたよ。
「…何の冗談だ」
「大真面目よ」
「もっと質が悪い」
「いいの?駄目なの?今決めて頂戴」
「お前な…人が妖に抱いてくれと頼むのは喰ってくれと言うと同じだぞ」
「構わないわ。私は斑が良いの。嫌いな人より好きな妖の方がずっといいじゃない」
人も妖も嫌うレイコが理由もなく口にする事とも思えなくてな、私は試しに聞いてみた。
「……何があった」
「何も。いつもと同じよ。お腹が空いたら食べてもいいわ」
「本気か」
「もちろん」
にこにこと屈託なくレイコは笑って、後ろ手に隠していた物をばっと放り上げた。
ちぎられた蓮華の花がレイコと私にはらはらと散りかかって夢のようだったよ。
「ふふ、お礼よ。あなた花が似合うわ、斑」
「くだらん。何の得にもならんな」
私はそう言って昼寝を続けようとしたが、レイコは諦めない。
「そうね、なら抱いてくれたら約束してあげる」
「約束だと?」
「ええ、何を約束するかは斑が決めていいわ。どう?悪くない取引でしょう?」
レイコが私の鼻先を撫でると、ちぎった花の香とレイコの匂いが何とも言えぬ甘さになって白い指先から漂ってきた。
「…友人帳でも、構わないわよ」
今にして思えばくだらんことかもしれん。ただな、あの時のレイコは、本当のレイコを深く沈めていつも通りの「ふり」をしている様に見えて──そこから掬い上げてやりたくなったのさ。私の独りよがりと言えばそれまでだがな。
「友人帳はいらん。……約束とやらに興味が湧いた」
「じゃあ、お願い聞いてくれるのね」
「…どんな男がいい」
私の問いにレイコはああそうか、と合点のいった顔をする。
「斑のままじゃ駄目なのか。…なんでもいいわよ」
「お前は本当に…」
ため息が出たよ。娘にとっての初めての男だぞ、それをあいつは「なんでもいい」だ。
見た目が良いのに越したことはないだろうと、結果、顔はレイコで体は昔に見たどこだかの跡取り息子を模して化けた。
思えば──お前そっくりなのが出来たな。

5 :
―その参―
「なあに、それ。私と同じ顔じゃない」
興味深げにレイコは私の顔を覗き込む姿が珍しく隙だらけだった。だからそのまま抱きすくめたら、レイコの白い頬は見たこともないくらい朱に染まってな。
「可愛いところもあるじゃないか」
「なによ、斑のくせに」
強がっても体は微かに震えていて、それが何故か──そうだな、わかっていたよ。私はレイコがいとおしかったんだ。

「ここからは艶っぽい話になるが、聞くか?」
「ああ。…レイコさんの話だから」
真摯に答える夏目をちらりと見やり先生はまた過去を語る。

服を脱がしてやりたかったが生憎どこをどうするかわからなくてな、手間取っていたら立ち上がったレイコは自分で脱ぎ始めた。
これがまたらしくて、何の躊躇いもなく一気に全裸さ。
草の緑と蓮華の紅とレイコの透き通った白い裸体と、その凄まじい様な情景は今でもはっきりと浮かぶよ。
「少しは恥じらえ」
苦笑する私にレイコはさらりと返す。
「どうせ脱ぐのに勿体ぶってても仕方ないわ」
「情緒のない奴だ」
「あら、斑は人を食べる時にいちいち情緒とやらを気にするの?」
「…一糸纏わぬ姿で憎まれ口とは気の強い」
小憎らしいレイコを私は草の上に押し倒し、唇をふさいでやった。
そのあたたかさと甘美な匂い──強い妖力のせいかもしれんが──に頭の芯が麻痺する思いだった。
舌を絡めてやると物怖じすることなく返してくるのがまたレイコらしくてな。
とろりとしたその唾液は美味で、私は貪るように吸ったよ。
息苦しさで離れるとレイコも息を弾ませていた。ほんのりと薄紅色に上気した肌が美しかった。
「気持ち、いいのね」
「そうか」
次は白く滑らかな乳房を吸った。
「あんっ」
軽く舌先でつつくだけでもレイコは声をあげてな、人の娘とは随分感度が良いものだと思った。
お前もそう思うだろう?──どうした、顔が赤いぞ。
左の指先で右の乳房の先端を摘み、円を描く様に撫でる。口に含んだもう片方は唇と舌で挟んでゆっくりと転がすと、すべての動きに反応してレイコの体が震えた。
「あ…あっ…」
普段の勝ち気な声からは想像がつかない切なげな喘ぎと、目をつぶり陶器に似た頤を逸らして快感に悶える姿はなんとも艶めかしかった。
あれを妖艶と言うんだろうな。
左手はそのまま愛撫を続けて、右手でつるつると滑らかな手触りのレイコの片足を持ち上げ、爪先からゆっくりと舌で舐めていった。
きめ細かな肌に陽の光が反射するのがやけに蠱惑的でな。

6 :
―その四―
「な…にするの…斑」
「いくらお前でも準備が必要だろう」
両足を押し広げ、『人』も触れたことのないであろう秘所を露にすると、レイコが軽く首を振りいやいやをした。さらさらとした髪が草と蓮華の上に乱れ散る。
「嫌なら止めるか?」
「……いいえ、続けて」
腕は頭の横に投げ出し、顔は私から背けたままでレイコは答えた。
柔らかい茂みに舌を沿わせ、襞の間にそっと差し入れる。
「ひあっ」
レイコが悲鳴を上げた。
しっとりと濡れ始めていたそこは柔らかく、レイコの百合の花の様な甘い匂いが一層強く満ちていた。
舌をゆっくり上下に動かしとろりと濃い蜜を舐めとると、またじわりと溢れ出してくる。
たっぷりと濡れた襞の隙間まで丁寧に舌を這わせ、小さな突起を唇の先で含んで突くように転がした。
「は…っあ……」
悲鳴は徐々に喘ぎに変わって、私の舌の動きに合わせてレイコの体もそこもひくひくと震える。
「あっ…はあっ…んっ…」
舌を奥まで差し込むとちゅぷ、と音を立てて更に粘度を増した液体が流れ、レイコの喘ぎは絶え間なく続いた。
「そろそろ、良いな」
濡れた唇を舐め私が言うと、レイコは一瞬体を硬くする。しっかりと抱いてやると薄らと汗ばんだ肌と肌が合わさり、柔らかな乳房は吸いつくようだった。
「恐いか」
抱いたまま、乱れてなお艶やかな髪を撫でてやる。
「…斑だから平気」
「随分と嬉しいことを言ってくれる」
快感に肩で息をしつつも気丈なさまが可愛らしくてな、軽く口づけた。
既に固くなっていた自身を支え、ゆっくりとレイコの中に挿入る。時間をかけて解しておいたせいか、思ったより抵抗はないが、レイコは痛みをこらえ美麗な顔を歪ませる。
「辛いな、少しの辛抱だ」
声も出せずに微かに頷くのが今にも消えてしまいそうに儚げで、知らず知らず抱く腕に力がこもったよ。
ゆっくりと、少しずつ動くとレイコの中も馴染み始め、苦しげな表情が緩んできた。鮮やかな紅唇からは吐息が漏れる。
「は…っ……あっ」
「可愛いな、レイコ。人にしておくのは勿体ない」
お前は本当に美しい、そう囁く私を潤んだ瞳で見つめてくる。長い睫毛を雨露の様な涙が飾って、淡い色の瞳が空の蒼を映してな、それはそれは綺麗だった。
動きを早めるとレイコの吐息は甘やかな喘ぎに変わった。
「あんっ…んっ…」
抜けるように白い肌が内側から桜色に染まっていくのをずっと眺めていたかったが、初めての娘にそれも酷だろう。
「レイコ、終いだ」
「は……斑っ…斑…」
くずおれそうになる華奢な体を支え、私はレイコの中で果てた。

7 :
―その伍―
そのまま眠ったレイコは日暮れの頃に目を覚まして、妖の姿に戻っていた私の鼻先を撫でた。
「女の子を裸のままにしておいて、先に戻るなんてずるいわ」
「喰われなかったのを感謝しろ」
寒いだろうと包んでやっていた優しい私に向かってその言い草だ、本当にあいつはひどい娘だろう。
頬を染めてくすくすと満足そうに笑って服を着終えると、レイコは私の顔に両手を添えて囁いた。
「約束、忘れないでね」
夕陽をたたえて煌めく瞳で私をじっと見つめ、花開くように微笑むと身を翻し手を振って走っていった。
「じゃあ、またね斑」
「…本当に勝手な奴だ」
私は後ろ姿を見送りながら思ったよ。
レイコがぱたりと来なくなるまで、それから何度逢っただろうな。
レイコがあんな様子だったのは後にも先にも一度きりだった。何があったのかは今でもわからんよ。

「これで昔話は終わりだ」
先生はふう、とひとつ息を吐く。夜のしんと冷えた空気が心地よい。
「約束はどうなったんだ?」
「さてな、忘れたよ」
じっと組んだ膝の上に視線を落としていた夏目が、静かに言った。
「先生は……」
続く言葉は言わずとも二人には通じる。
「……レイコに似る理由さ」
「…そうか」
夏目は下を向いたままだ。微かに震えるその背を先生はもう一度しっかりと抱き寄せた。

今となっては行く先も無いが、レイコに話したら何と言うだろうか。
──らしくないわね、斑。ちょっと感傷的過ぎるわよ──
ああ、その通りだな。でもお前に似たこれに話してやりたくなったのだ。私しか知らない夏目レイコの思い出をな。
──へえ、物好きね──
長く生きるとそんな気分にもなるのさ。この頼りない人の子の傍らにいると余計にな。
──そう、約束だものね。斑。
夜の中から、レイコの声が聞こえた気がして、私は耳を澄ました。
──お願いよ。

8 :
終わりです
本当にすみませんでした
また来ます

9 :
二度と来るな。

10 :
斑「夏目は俺の孫」
夏目「な、なんだってー!!」

11 :
職人さん乙です
謎が謎を呼んだまま終わってしまったのですか
まぁそれが友人帳らしいのかもしれませんな
この感じだと男同士の猥談どまり、まだ展開できる良い内容なのに惜しい
折角なんで続きがあるなら、この後夏目がXX言い出すとかヒノエが来ちゃうとかが有ると嬉しいのぅ

12 :
>>8
二度と来ないで

13 :
>>12









^^

14 :
>>1
前スレに投下してくださった職人さん達が一番の被害者だよ・・・

15 :
スレ汚し失礼します
職人の皆さん、住人の皆さんにご迷惑おかけして申し訳ありません
読んで下さった方もごめんなさい
皆さんとスレの害になったこと心から反省して消えます
お世話になりありがとうございました

16 :
そういうこと書いちゃうと
叩けば追い出せるんだと、荒らしや一部の職人叩きの連中に思わせちゃうから
書くべき必要はないんだけどね
黙って消えればよし

17 :
>>15
今回は二三人が面白がって書いてるだけだから気にしなくていいかと
俺はSS書いたら、半分は変なファンが現れるものと思ってる
それより全レスにヤキモキせず、時々自分の書きたいものを投下しとくれ

18 :
レイコかぁ、謎の多い存在だな

19 :
審議中
    ∧,,∧  ∧,,∧
 ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
| U (  ´・) (・`  ) と ノ
 u-u (l    ) (   ノu-u
     `u-u'. `u-u'

20 :
 カタカタ ∧__∧ 
     ( 目  )  >>1さん、乙です。
   _| ̄ ̄||_)_   
 /旦|――||// /|
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄| . |
 |_____|三|/

21 :
夏目友人帳でエロパロ wiki
ttp://www12.atwiki.jp/natsume_e/pages/1.html

22 :
wikiの更新がかなり前で停まっていたので、できる限り追加しておきます。

23 :
>>22
お忙しい中お疲れ様です。よろしくお願いします

24 :
>>22
俺このwikiの管理者じゃないよ
てか、とりあえずSSは追加しまくるので後からwiki詳しい人手直しヨロ。
自分wiki編集初心者なんで。
AAは上手く移せないっす orz

25 :
やっつけ作業だが前スレの作品(と思われるレス)をwikiに保管しておきました。
落ちる直前までの作品はすべてあると思います。
初心者が編集したんで気になるところや、リンク、メニューは各々で手直しねがいます。

26 :
復活したね
>>25さんありがとう

27 :
ごくろうさんです

28 :
>>15
ぶっちゃけここ立った経緯のある
SS書きの控え室103号室
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1266037680/
このスレから愉快犯でやってるだけだろうから気にしなくていいかと

29 :
>>15
オマイさんの活躍でワシは書く気になったのにのぅ
ほれ、戻ってきぃや

30 :
どちらの人でもいいから投下しる

31 :
>>2>>1?さんって前スレ終盤で夏タキの魅力的な作品を大量投下してくれた人だよね、
愉快犯の口車になんか乗らないでまた沢山素敵な作品書いて欲しいです。
まだ夏タキの続き読みたいし、ホワイトデーのイベントだってあるのに辞めちゃうのはもったいなすぎるよ。

32 :
保守がわりに


>>3-7の続きです
『遠い約束・続』
抱きしめた夏目の肩はまだ小さく震えていて、先生はその背中を宥めるようにそっと撫でてやる。
あの時、追及すればレイコは話しただろうか。それを自ら避けたのはただ聞きたくなかったからだと、今になって先生は気づく。
そう、今更。
「詮無いことだ」
自分に言い聞かせる様に呟くと、夏目が袖で顔をこすりながら鼻声で礼を言った。
「…有り難う、先生」
「何がだ」
「嬉しいんだ。先生がレイコさんの傍にいて、それを大切に憶えていてくれたことが。とても嬉しかったんだ」
すすり上げながら微笑む目元が赤い。
「慣れるより忘れる方が難しいだけだ。私は……瞬きほどの短い間でもレイコに出会えて楽しかったのさ」
彼女の短い生と先生の時がつかの間重なったのは偶然か必然か──それが運命とよばれるのなら、人と妖、その異質なものの間にも運命は存在するのだろう。
ならば、時を隔ててなお人から妖へ、妖から人へと想いも届くだろうか。
「レイコは何を大層なと笑うだろうがな」
あいつは素直じゃないんだ、と先生は苦笑する。
「泣いてなどいたら鼻で笑われた挙げ句、沼辺りに蹴り落とされるぞ」
「…私の孫が情けないわね、ってかな」
「そうさ。しかも棒やなんかで突かれて沈んで、泣くのを忘れるまで上がれん。そういう奴だ」
レイコの優しさは少々たちが悪いんだ、と先生は冗談みたいに口にする。
夏目の泣き笑いも苦笑に変わった。
レイコに瓜二つでも、夏目は彼女がしなかった顔をする。余計なことにわざわざ首を突っ込んでは巻き込まれる。人の為に喜び、妖の為に泣く。誰も傷ついて欲しくないからと自分が傷つく。
だから傍にいるのだ。
彼女と同じく、優しく不器用な人の子の時を見届ける為に。強かった彼女の、揺らいでばかりで頼りない孫の傍らにいよう。
「優しいな、先生も」
──優しいのね、斑──
二つの声が重なる。人の子、お前達の方がずっと優しいよ。

33 :
「…今夜は良い月だな」
窓からのぞく月を見上げた先生はす、と振り向く。
記憶で形作られた娘の、さらさらと長い髪は月光を反射して銀色に煌めき、夏目を見つめる瞳も同じ月の色を映す。
「先生?」
「…礼を貰うか」
差し伸べた指で夏目の頬にそっと触れるとほんのりとあたたかい。
その意味を悟って夏目が穏やかに笑んだ。
「……また、前みたいになるのか?」
「素面だからな、このままだ」
「ええ?それって問題じゃないか」
「うるさい」
向かい合って戯れてはくすくすと笑う。
「夏目」
頬を撫でていた指をするりと滑らせ、夏目の首筋に両腕を絡めて身を預けると夏目はしっかり抱き留め、甘い香りの髪に顔を埋めた。先生を真似るようにゆっくりと背中を撫でる。
「先生、って呼ぶのはおかしいだろうか」
「構わんさ」
今はレイコでも斑でもないのだから、好きに呼べばいい。夏目の呼ぶ名が今の名になる。
「先生」
額と額を触れ合ってお互いをみつめた。まるで合わせ鏡の様に同じ顔。
先生は夏目に口づける。
始めはそっと合わせるだけで、互いの体温を感じるよう静かに長く。
どちらからともなく唇をついばみ、吸い、前歯の先端に舌を沿わせ、徐々に口づけは濃厚に変わる。滲む唾液を交ぜて舌を擦り合うと苦しさと心地好さで息が弾んだ。
夏目がさらに舌を絡めようとするのを遮り、思うままに唾液を舐めとる。
甘い。
それは、記憶の中の彼女を呼び起こす甘さ。
──ふふ、お礼よ──
──綺麗ね、斑。この花よりあなたの方がずっと綺麗──
「先生」
気づくと、蘇った声に誘われいつの間にか唇を離していた。夏目の双眸が正面から先生を見つめている。
「先生、いいんだ。忘れる方が難しいんだろう?だから…いいよ」
構わないから、とも気にするな、とも夏目は言わなかった。ただ優しく、芯に強さの光を秘めた瞳でじっと見ている。
「今は先生がいいんだ。…おれが」
お前という奴は本当に、そう呟いた言葉は聞こえなかっただろう。
今夜は。今夜だけはお前達人の優しさに甘えさせて貰おう。
忘れていない彼女を、思い出す夜にさせて貰おう。
すまないな、夏目。詫びる言葉は却って気持ちを踏み躙るだけに思えて飲み込んだ。
それでも──お前は代わりではないよ夏目。勝手な言い草だが、ただ温もりを借りるだけにしたいのだ。
もう一度口づける。ここに、体が、想いが在るのを確かめるように強く。

34 :
「は…」
体を離してつかの間見つめあった。
夏目が先生のスカーフをするりと解き、また唇を重ねた。今度は深く。
「…結ばないでくれよ」
「しないさ」
上衣の裾に手をかけ、両手を上げた先生の腰を横抱きにして脱がせると、露になった白い胸が体の動きに合わせて揺れる。はらはらと流れた髪の間から二つの隆起がのぞく。
スカートのファスナーを下ろし片足ずつ引き出す間も先生はされるがままだ。
夏目は上半身だけ裸になり、全裸の先生を優しく抱いて膝に乗せる。お互いの体温と鼓動を確かめるようにぴったりと肌を寄せ抱き合った。
温もりも心もこうして伝わるんだな、と夏目はそれを教えてくれた少女のことを少し想う。
自分にも伝えられるのだろうかと先生の頬をなぞり、髪にキスし、白く滑らかで華奢な肩を撫でた。とても真摯に、少女がしてくれた様に触れた。
柔らかな胸の先端を口に含みころころと舌先で転がし、軽く吸う。
「ん…」
艶麗で熟れた様な唇から吐息が漏れる。
細く華奢な腰に腕を回し、夏目はその舌触りを貪る。空いた方の手でゆっくりと乳房の感触を愉しみ、指の腹で軽く挟んだまま円を描くとぴくんと先生の体が震えた。それをきっかけに先端に指を宛てると、捏ねて摘んでくりくりと回す。
舌で指で触れているのは胸なのに、太ももの上で開かれた脚と腰が反応する。
乳房の稜線を下になぞり、滑らかな脇腹と脚の付け根をゆっくり経由して、焦らしたそこに到達した。
溢れた蜜を垂らして微かにひくつく襞にそっと指を差し入れる。ちゅくちゅくと淫らな音とともに蜜が流れ、指を絡めとろうと中が蠢く。
「…い、つの間に…やら手慣れた…な」
俯き加減で切なげに息を弾ませ、下肢を震わせる先生の声が甘く悦びを含んでいた。
答えずにぷくりとした突起に粘液に濡れた親指を滑らせ、上下にと撫でるとそこは一層膨れる。両肩に置かれた手に力が込められ、浮き上がりそうになる先生の腰を背に回した腕を下ろして押さえる。
差し入れた指で熱をもった内奥を探り、親指はそのまま何度も突起を嬲ると熱い蜜が手のひらを伝い零れた。
「んっ……ああっ」
こらえきれず白い喉を曝すように反らして先生が声をあげた。少し驚いて夏目が手を止めると、その手首を掴まれ押し倒される。
長い髪が裸の胸をくすぐり、甘い花の香りが漂った。下から見上げる先生の顔は、とろけるような瞳と上気した頬に妖艶な笑みを浮かべていた。
視線をずらせば白い乳房の中心に、自分が愛撫した為に濡れて固く尖った淡紅色の頂きが見える。

35 :
「されるがままでは……もったいない」
先生は夏目の細い首筋から鎖骨の窪みまで丁寧に舌を這わせた。
体を震わせ、息をはいたところを狙ってまた唇を奪う。
項に腕が回り、唇を重ねたまま屹ち上がったものを宛がおうとする夏目の手にそっと手を添え、動きを押し留めた。
唇を離すと不思議そうな顔をしている。それが幼い子どもの様で無闇にいとおしくなり、先生は微笑んだ。
つ、と鳩尾をなぞって降りた両手で夏目のそれを支える。先端をちろりと舐めると夏目が声をあげた。
「…っ!先生っ」
「嫌か?」
指先で突くと透明な液体でつるつる滑り、その刺激に反応した夏目は身を捩る。
「いや、だって…」
「嫌じゃないなら構わんだろう」
「…その」
躊躇う様子についいつもの調子で返すと夏目が怯んだ。先生は心の中で苦笑する。
「私がしたいだけなんだ、お前が私に気を遣うな、夏目。嫌なら嫌、でいい」
「…嫌じゃないけれど」
恥ずかしい、と呟く姿がまた初な娘のようで微笑ましいやら情けないやら。
「妖に人の精気はこの上ないご馳走だ。礼に奢ったと思えばいいさ」
力を抜け、と髪を掻き分け安心させるように額と瞼に口づける。夏目がくすぐったそうに目を閉じるのを確認して唇から首筋、鎖骨、薄い胸、と舐めつつ股間へ降りていく。
まだ屹立していたものを指を絡めて掴むと、夏目が僅かに腰を揺らして上半身を起こす。
軽く開いた唇で挟みこむようにして口に含むとちゅぷ、とくぐもった水音がした。先端をちろちろと舐め、唾液を舌で塗りつけながら吸い上げる。ちゅく、ちゅくと浅く上下しただけで夏目の体はびくんと反応する。
反り返った裏側の筋に沿ってゆっくりと舌を這わせ、また先端に戻って窄めた口と舌先で小刻みに吸う。
流れて落ちる粘液を包むように形作った手のひらで擦りつけ、口の動きに合わせて上下に扱いた。
「…っん」
夏目自身をくわえたまま上目遣いに見ると、握った右手の甲で口元を押さえ目を閉じて眉間に皺を寄せている。既に限界なのかもしれない。
ちゅぱ、と口を外すと顎にまで唾液が滴りそうになるのを舐めとって、先生は言った。
「我慢するな、飲んでやるから」
「な…の、飲む、って」
夏目が目を見開く。初なのかそうでもないのかわからん奴だ。
「そういうものなんだ」

36 :
くぷと柔らかい唇の間にまた夏目の自身は飲み込まれる。途端に襲う快感に体が震えた。
目をやった先、夏目の両足の間では髪が顔にかかるのも構わず、先生が屈み込んでいる。
自分と同じ顔、その紅い唇が艶々と濡れて蠢く官能的なさまに、また下半身が屹ち上がった。
口の中はぬるぬるとして温い舌がねっとりと絡みつき、唇を窄め吸って締めつけられては解放され、形に沿って根元から舐め上げられると気持ち好さに声も出ない。
喉の奥深くまで押しつけられ、狭く締まる粘膜がまとわりついたと思えばじゅるじゅると音を立ててひき上げられる。
キスをする様に先を吸われ、唾液でたっぷりと濡れた口の中に深くくわえ込まれ、唇も白い指先も激しく動いてそこを扱く。
すぐに限界は訪れ、放たれた精気は先生の喉に飲み込まれていった。
口の回りから手のひら、夏目の先端まで一滴残らず紅く卑猥な舌に舐めとられる。最後に唇を人差し指で拭う仕草も妖しく美しい。
「美味だったぞ」
「じゃあ次は…おれの番だな」
肩を引き寄せ抱きしめる。
「…無理せんでいいぞ、疲れてしまう」
夏目の体を労り、かつ夏目と少女の気持ちを慮っての言葉だろう。
ほらやっぱり先生も優しい、レイコさんのこと言えないじゃないかと夏目は思った。
「平気だ」
そっと押し倒してもう何度目かわからないキスをする。まだ屹ったままのものを片手で支え、空いた手で投げ出された手を握ろうとしたらするりと逃げられ、肩に誘導された。
何故、と見るとそれは少女にとっておけ、と言われ、その気遣いに夏目は返す言葉もない。
ならせめてこの妖に、レイコさんに及ばずとも温もりを伝えたい。自分に出来ることはそれくらいしかない。
そっと中に挿入る。夏目の愛撫から時間が経っていたがまだ中は十分に濡れていて、襞が不規則にひくつきながら絡んでくる。
少し動いただけで蜜は量を増し、繋がった部分から湿った音が響く。
先生が喘いだ。動きを早めると、ぬるぬると滑る中で時折きゅっと締めつけられる感覚が増える。
掬う様にして先生の体をまた抱きしめ、顔に貼りついて乱れた髪を耳にかけてやり背に流し指で梳いて、撫でた。何度も。
夏目は、貰ったあたたかさを伝えたかった。

37 :
痺れるように続く快感と浅い呼吸の中、繋がったまま抱きしめられ髪を撫でられて、先生は気づいた。
これは──あの時、自分がレイコにしたことだ。
ただ彼女がいとおしくて抱きしめ、辛さを和らげてやりたくて髪を撫でた。
同じことを夏目は何も知らずに自分にしている。
その髪を撫でる手から、抱きしめられた腕から、密着した胸から、一つになった部分から、伝わってくるものがある。
あたたかいそれは、彼女と同じ温もり。
ああ、そうか。
傍らにいてやるのではないのだな。共に傍にいるのだ。
わかったよ、レイコ。夏目。
知らぬ間に閉じていた瞳を開くと途端に快感が押し寄せ、先生は絶え間なく喘ぐ。胸に直接感じる夏目の鼓動も耳朶にかかる息も荒い。
「…夏目、」
嬉しいでもない。有り難うでも足りない。その言葉にならない言葉は、想いとなってこのひたむきな人の子に届くだろうか。
「夏目」
先生は一層強く抱きしめられた腕の中で、夏目が果てるのを感じた。
「…眠ったか」
膝の上に片頬を預けて、夏目は安心したように静かな寝息をたてている。その寝顔にレイコの面影は見えない。
同じ顔でもやはりこの二人は違うのだ。
ふと、涼やかな風に前髪が揺らぎ先生は窓辺に首を巡らすが、カーテンはそよとも動いていない。
目を戻すと膝の上の夏目の髪がすっと撫でつけられた。一度、二度。眠ったままの夏目が微かにくすぐったそうな顔になる。
「……いるのか?」
妖の気配はない。軽やかな笑い声が小さく響く。
──私の言った通りね、斑。
「顔くらい見せたらどうだ」
返事は無い。
「…レイコ?」
夜の帳から鈴の様な声が流れ出て、先生の耳元をそっと通りすぎた。
──ありがとう。
夏目の髪にいつの間にか花が一輪指してある。
薄闇の中で淡くゆったりと薫るそれは、桔梗。

38 :
思い出したのは封じられる数日前の情景だ。
秋も終わりかけの空は高く澄んで、ひんやりとし始めた風が敷き詰められた落ち葉をさらっていく。
かさかさ、と柔らかな絨毯を踏む音が日向を探して微睡んでいた私に近づいてくる。
普段なら藪から飛び出して来たり、木から突然昼寝中の背に飛び降りたりと唐突に現れるレイコが、その日はどういう訳か野の花など抱えのんびりと歩いて来た。
まだ暑い頃から暫く姿を見かけずにいたが、夏風邪にでもかかったかとさして気にも留めなかったのだ。人との間で何かあれば大概森に隠れ、ついでに妖をからかっていく様な奴だったから。
「こんにちは、斑」
「…久しぶりだとお前でも殊勝げに見えるものだな、レイコ」
そう、と微笑った頬にいくらか陰がある。顔が埋もれる程抱えていた野の花を一度に空へと放った。ぱらぱらと散るのは錦の花弁。野菊、萩、女郎花、桔梗に梅鉢草。
「はい、おみやげ」
「…みやげというならせめて束ねて渡せ」
「細かいわねえ。この方が花飾りみたいで綺麗じゃない。…綺麗ね、斑」
レイコは足元に落ちた桔梗を髪に指し、私の体に一輪ずつ花を飾ると指先から服から移り香が漂う。横目で見た肩が薄く、元から華奢だった体が一回り小さくなったようだった。
「この花よりあなたの方がずっと綺麗」
「当然だな。それより…考えてきたか」
「まだよ。結構難しいんだもの」
そう答えるとずり落ちるように私に寄りかかって座った。髪からも匂う花の香りの中に、僅かに嗅ぎ慣れないものを感じた気がして身を引く。
それがしばらく姿を見せなかった理由に思えたが、首を突っ込むのも躊躇われて開きかけた口を閉じた。
レイコはそんな私に構わず問いかける。
「ねえ。あの時どうして食べなかったの?」
「さあな…気紛れだ」
「そう。……やっぱり人も妖も同じね」
「何だ、藪から棒に」
「難しくて好きになれないってこと」
「ほう、何を今更。どうした、好きな奴でも出来たか?」
まさか。くすくすと笑うレイコは拾った落ち葉を指先で摘んで回している。ひらひら、くるくると紅葉の紅がひらめく。
しばらくお互いに黙ったままで、少しずつ陰っていく陽を眺めていた。寄りかかられ接触している一部分だけがじんわりと温かい。
私もレイコも、今日、こうするためだけにここに来たような気がした。
そうして私の体が日向から追いやられた頃、レイコが口を開いた。
「私、妖達の名を集め過ぎちゃったみたいなんだけれど」
「…いびり過ぎたの間違いだろう」
何を無邪気に、そう返すとレイコは心底楽しそうに笑った。
「ふふ、呼びきれないし返すのももったいないわよねえ」
「ふん、なら誰かにやればよかろう。妖は皆我先にと欲しがるぞ」
「そうね、誰がいいかしら。斑、いる?」
私はため息をついた。まだこいつは勝負するつもりなのか。もうお前に私の名は必要ないだろうに。
「勝負にはのらんぞ。妖が嫌なら…お前の子どもか孫にでもやったらどうだ」
残念、レイコは落ち葉に後ろ手をついて大げさに暮れかけた空を仰ぐ。何故か嬉しそうな顔だった。
「騙されないか、斑は。そうね……素敵なことを考えついたみたいよ私。二日待って頂戴」
突然服の落ち葉を払って立ち上がると、綺麗な声で歌うように言った。
「またね、斑」
さくさくと落ち葉を踏む軽い足音が少しずつ遠ざかっていく。私は何も言わず見送った。
わかってしまったからだ。
レイコがした事の意味が。先程自分が身を引いた訳が。
そしておそらく──もう彼女にもどうしようもない事なのだと。

39 :
翌朝、目覚めた夏目は傍らに座る昨夜の姿のままの先生を見上げた。
「先生。おれ、夢でレイコさんに会ったよ」
「そうか」
「妖達に名を返してもいいのか聞いたんだ…レイコさんの大切な友人達だろうって」
先生が夏目の髪に手を伸ばしをゆっくりと撫でる。いとおしげに、静かに。
「レイコさん、笑ってたよ。それから、先生みたいに撫でてくれた。友人帳はもう夏目貴志のもので、そこに名のある妖達は貴方の友人なのだから、思うように使えばいいって」
「友人帳を遺してくれて有り難うって言ったら、良かったわ、斑がいるなら大丈夫よって。ずっと撫でてくれたんだ。夢なのに…すごく、暖かかった」
一気に喋った夏目は息をつき、しばらく逡巡するように瞳を揺らしてからぽつり、と問う。
「…レイコさんは先生が好きだったのかな」
「さあな」
先生はまだ髪を撫でてやりながら素っ気なく返す。夏目が彼女の想いを知る必要は、まだないのだ。
「約束、思い出したら言ってくれ。おれが代わりに出来ることならするから」
問いかけに手を離した先生は呆れた表情を浮かべ、軽く髪をかきあげる。
はあ、と大仰なため息をついてから夏目は思いっきりはたかれた。
「それを酔狂と言うのだ、阿呆が。人が妖に情けをかけてどうする。逆もまた然り、まったく何度言えば解るんだお前は」
「はは…ごめん。でも、でもさ先生。おれ…レイコさんの」
続けようとした言葉は先生の唇で遮られた。頤に指がかかり仰向いたところを掬うように重ねられる。
「お前を代わりにした覚えなど一度もないぞ」
離した唇を軽く舐めた先生は、少しは自分を大事にしてみろ、とまたため息をついた。
「それに…約束はもう果たされているさ」

──だって、私の──
「何のつもりだ、これは」
体の要所に貼りついた紙切れで身動きのとれない私の目の前には、荒縄を携え札をくわえたレイコが立っている。今にも雨粒が落ちてきそうで辺りは暗く、風になぶられる長い髪と紅い唇がいやに目についた。
「約束を果たしに来たの」
「約束だと?…お前、友人帳はどうした」
「結界を張って隠したわ。私にはもう使えないから」
「どういうことだ」
「私ね、あの時斑に食べて欲しかったの。本当よ?でもあなた食べないんだもの」
レイコが困ったように笑う。その間も私の足元に描かれた図形が拡がっていく。
「私を…封じる気か」
「お願いね、斑。まもって欲しいものがあるの。いっそ私が妖だったら良かったのだけれど……でもあなたがいれば大丈夫だわ。きっとさみしくない」
「レイコ、待て。何を言っているんだ」
「その子がいいといったら友人帳はあなたにあげる。きっと逢えるわ、だから」
ざあっ。一段と強い風がとうとう雨を呼んできた。ぽつりと落ち始めた雨粒は瞬く間に土砂降りに変わり、殆ど葉の残っていない木々と地面、私の純白の毛並みを叩く。
数枚の呪符とスカートの裾が風に翻り、レイコは伸ばした指に挟んだ呪符に向かい、低い声で何事かを呟いてそして。
それはそれは綺麗に、大輪の花が開く様に笑った。
「ふふ、ごめんなさい。これが約束の『暇潰し』よ。きっと退屈する暇なんてないわ」
嵐を遮って足元から風が巻き起こる。体を包むまばゆい光の向こう側から、レイコの声が届いた。
「だって……私の孫だもの」

40 :
「貴志くーん、ごはんよー
「はーい」
布団を押し入れにあげながら夏目が返事をした。先生は丸くなっていたお気に入りの座布団から立ち上がり、ぽてぽてと障子戸に向かう。
「ん?…あれ?」
背後で襖を閉めた夏目が戸惑ったような声を出した。
「先生、あのさ。…もしかしてなんだが」
先生が首だけで振り返ると、足を止めたままの夏目の瞳に微かに怯んだ色が浮かんでいた。
「おれ……まさか先生の孫じゃないよな?」
「お前は本っ当にどん臭いな」
「なっ…」
はああああ、と先生は空気が抜けて風船みたいに真っ平らになりそうな勢いでため息をつく。わざとだ。
「阿呆が。それくらい匂いでわかるわ!お前のような軟弱者に私の血が流れているわけがなかろう。どうしてお前はそう単純なのだ。もういっぺん言ってやる、この阿呆!」
「純粋に疑問に思ったから聞いたのに、阿呆とはなんだ!」
「阿呆だから阿呆と言ったまでだこの阿呆!」
「くっ…原因は先生の説明が足りないからだろう…このエセニャンコ!」
「言うに事欠いてエセとはなんだ失敬な!それ位言われぬまでも悟れ!鈍感モヤシ!」
「どっ…鈍感?!言ったなデリカシーゼロニャンコ!」
普段通りに言い返している風に見えても、夏目はまだ揺らいでいる。その気持ちは解り過ぎる程に解った。
不安の理由、それは───自分は人外なのか。
いわれのない悪意を向けられ疎まれ続け、やっと見つけた居場所が一瞬で崩れる様に感じたことだろう。ただでさえ不安定な夏目の世界が、さらに不確かなものへと変化してしまうのだから。
「…案ずるな、情けない奴だ」
敢えて素っ気ない口調で先生は続けた。慰めてやらずとも、お前はもう大丈夫だろう。そんな想いを込める。
「レイコにだって好いた男はいたさ。名も顔も知らんがな。……先に言っておくがお前が気にすることではない。くよくよ悩まれると鬱陶しくてならん」
「…ああ」
息をするのを忘れていたというように、夏目が深く息を吸った。
「でも、先生とならそんな繋がりがあっても良かったかな。…ちょっとだけ」
「こっちは願い下げだ。下らんことを言う暇があるなら少しは面倒に関わる悪い癖を何とかしろ、阿呆」
貴志くーん、遅刻するわよ、と塔子が階下から夏目を呼ぶ。
「ほれ、朝めしが冷めてしまう。行くぞ」

そうだな、いつか話す時も来るさ。
今のお前は、手にしたものを自分から離さずにいるので精一杯だろうから。
レイコの話を聞きたくなったらまた教えてやろう。
私はずっとお前の傍にいるのだからな。
レイコも言っていただろう?だから。
「大丈夫だ」
どんなことでも。

41 :
終わりです

42 :
GJです
萌えますた

43 :
>>41 GJ!
こうでなくっちゃ

44 :
投下乙

45 :
>>21だったり>>25だったりした者です。
ちょっと勉強して、wikiに前スレのページをつくり作品をまとめておきました。
タイトルは管理者さんに合わせてレス番になっています。
合わせて、現スレの2作品(>>3〜と>>32〜)も保管しておきました。
>>42
待ってました!GJっす!

46 :
>>45
>>42じゃなくて>>41の間違いだった orz

47 :
>>46
どんまい
スレタイに【あかく】を入れたってことは
スレ立て人は夏目以外の緑川作品のSS投下も想定済みってことかね

48 :
前スレの最初の頃に
『女が(特に人間の)少ないから緑川ゆき総合に・・』
って話があったしその後、緋色の椅子ネタも1個投下されたからじゃないかな?

49 :
今はここは作家さんが少なそうなので兼用の場所で正解だと思うよ

50 :
こっそり「あかく〜」で小ネタ
会富が好きです

51 :
『屋上の対決』
「辛島君。…ちょっと来てほしいの」
呼び出し、そう友達に言われて廊下に出てみると待っていたのは女の子。
「…会富か。話なら今」
「話せないから来てっていっているんだけど。ちなみに拒否権は無いわ」
目つきが険しい。間違いなくおれに腹を立てている、たぶん──国府さんのことで。
仕方なくついていくと屋上に連れて行かれた。髪を攫うような風に鼻をつまむ。
「…寒い」
「我慢して」
さて、と腕組みする姿がかっこいい。
「国府を避けてる理由を説明してもらうわ」
「避けてない。バイトが忙しくて会えないだけだ」
用意してあった答えを返す。ひねりも何も無いから騙されなくて構わない。知られなければいいだけだ。
「甘いわ。私は国府に白状させたのよ」
意図したものもまとめて、爽快なまでに一蹴された。
「一度キスしたらそれから避けるってどういう心理よ、男として。…大体想像はつくけれど」
「どうつくんだ」
「あのタヌキ顔に何か吹き込まれたんでしょう?おそらく…国府に会ったら妄想が止まらなくなるようなことをね」
「的確過ぎて何者だって気分だよ、会富」
「一介の国府好きよ」
ふざけてる場合じゃないの、とまた切り捨てられる。
「国府、どうしてると思う?」
答えられない。顔を合わせるのも気まずくて徹底的に避けていたのはおれだから。
ため息をついた会富は悔しげだ。
「泣かないのよ。理由も聞かされてないのにこれくらい平気よ、大丈夫よって笑うの。窓の外ばかりみて、辛島君の姿を探したりしないのよ?
どんな気持ちで笑ってるのか分かってるの?泣かないほうが辛いって知ってるの?男のくだらない妄想で私の大事な国府に何我慢させてるのよ!」
声を荒げ肩で息をしている。
返す言葉も合わせる顔もないとはまさにこのことだ。無言のおれに息を整えた会富が指を突きつけた。
「言って、妄想を全部。国府に話すから」
「それは」
「言ったでしょう、拒否権は無いの」
観念して鼻をつまむ。元はと言えばこれが全ての原因だ──おれの声。

52 :
「キスくらいしたのかって坂本に言われたんだよ。無視してもバレたけど」
女の子相手に話していいのかとした僅かな逡巡は厳しい目で打ち消される。
「次はあれだなって。いいな、使えるぞお前の声、妄想をリアルで実現させるチャンスだ、ってさ。本気で聞いてないの前提での冗談だ。おれが坂本のこと信用してないの知っててからかわれているのなんてわかってる」
だが、一旦インプットされた情報はことあるごとに再生された。
もちろん、国府さんの姿で。
「この声使えば国府さんにキスして、服を脱いで、そこに寝て……全部思い通りに出来るんだ。抱きしめてくれても、それはもしかしたら彼女の意思じゃないかもしれない」
妄想で終われば良かったのに気づくと避けていた。国府さんではなくて自分が信じられない。
とっくに越えてきたはずの壁がまた目の前にある。
「ばかみたいよ、辛島」
その葛藤すら一言で終わりにされた。
「妄想ぐらい誰だってするわ。何の為に口があって声が出るのよ?怖いなら国府に話せばいいじゃない。どうしてか説明してどうするか考えなさいよ、恋人なんだから」
はあ、と改めてため息をつかれた。
「言葉は届かなければ空しいだけだけれど、言わなきゃわからないことの方が多いわ。国府は言ってた。『辛島君と離れることのほうが辛い』って。か弱い女の子が全部ひっくるめて覚悟してるのよ」
男って本当に子どもね、そう吐きだして会富は踵を返した。
「日曜日のホワイトデー。バイトは殴られても休んで。すごくすごく特別にデートのお膳立てをしてあげる。……ちゃんと国府に話して」
ドアに手をかけ会富は一瞬だけ振り返った。
「私の大事な国府にもう一回でもこんな思いさせたら、返してもらうわ。覚悟してね、本気よ」
後ろ手にドアが締められ、足音が降りて行く。
「…完敗だ」
全部、全部真っ向から叩き落とされた。強い強い想いに。
「勝てるかな」
自分の情けなさに苦笑いしたくなる。でも、負けてはいられない。
おれは国府さん、君と生きていくと決めたんだから。

53 :
エロくないまま終わりです

54 :
いやいやこれは序章なんだろ?
次は夕日の海岸なんかでコッソリデートとかね
GJでした

55 :
>「一介の国府好きよ」
会富の想いに泣いた
>>53
GJ
いい仕事見せてもらいました
「あかく」はやっぱりいいなぁ

56 :
うん

57 :
sageついでですが、夏タキ投下します

58 :
『春の中』

庭の桜の蕾はほころび始め、半分開けた窓から穏やかな風と一緒に近づく春の匂いを運ぶ。
日曜の午後、夏目の部屋。
夏目とタキは窓の方を向き並んで座っている。
会話が途切れ、先ほどからお互いに無言の理由はありがちな喧嘩などではない。
二人きり、なのだ。
しかも、お互いをものすごく意識してしまっている状態で。
藤原夫妻は外出した。少し遠くへ買い物に行くからと車で出かけたばかりだ。
一足先に塔子さん特製のオレンジケーキを食べ終えたニャンコ先生も、間を置かずに出て行った。
「滋も塔子も夕飯までは帰らんな。…お前らを相手にしてもつまらんし、飲みに行ってくる」
「ええっ?先生行っちゃうの」
「昼から飲んでると、そのうち酒焼けで赤ニャンコになっちゃうぞ、先生」
名残惜しさに力を込めたタキの腕からどうにか脱出し、憎まれ口を返すかと思ったら、先生は妙な目つきで二人を見た。
「ほれほれこれで二人きりだ、積もる話でもしたらよかろう?まあ別に……話さずとも『する事』はあるがなあ」
含み笑いと階段が軋む音を置いて、先生は階下に消えた。
気を利かせたのではない、面白がってけしかけたのだ。
残された夏目とタキは、ゆっくりと言葉の意味を理解した結果───硬直した。

(くそう先生め、余計なことを!)
二人きりになりたかったのは間違いないが、夏目が意図していた状況と現状は微妙にずれている。
それでも、考えてもみなかったと言えば嘘になるだろうか。
軽く手を伸ばせば触れられる距離にタキがいる。
その髪も、瞳も、頬も、肩も、胸も、腰も──唇も。
正面から左へ、僅かに身を向ければすべてに届く。
そうして夏目は心の中で頭を抱えた。
(おれに…どうしろと)

夏目の左側にはタキ。
視線の先、膝の上でスカートを握った手のひらに汗がにじんだ。
(本気じゃないけれどっ。でも言うわ、先生のばかーっ!)
隣に、ほんの少し体を倒せば抱きつける距離に夏目がいる。顔が上げられないのも、この鼓動も、理由は自分がいちばんよくわかっている──体が熱いから。
タキは頭を振った。
(まだ昼間なのに、とか考えちゃ……駄目ったら駄目よ!)

59 :
今朝、タキは母によってまだ少し寝惚けた頭を半ば強制的に覚醒させられた。
「透。これ、夏目君の家にお裾分けに行ってきて頂戴」
「…え?…ええ?!」
「京都の筍。お友達が送ってくれたの、箱いっぱいよ」
こーんなに、と母が両手で山を作る。(驚いたのはそこじゃないわ、お母さん!)
「何故…夏目くんが出てくるの」
「ご近所にはもうあげちゃったんだもの。いいじゃない、お世話になってるし」
「でも急だし…いないかもしれないわ」
「その時はその時よ。会いに行く理由が欲しいでしょ」
ね、恋する乙女さん、と母がにこやかに笑い、頬を染めたタキは俯く。
かなわない。きっと何年経ってもこの母にはかなわない。
結局素直に頷いて紙袋を受け取り、顔を洗い寝癖を直して三十分、何を着るかで一時間悩んだ。
「あなたもいい加減慣れないわねえ……顔が赤いわ」
恒例となりつつある母のつっこみに送り出され、やっと家を出たのが十時半過ぎ。
「休日に会うって非日常感で緊張してるだけだもの!」
面と向かって出来なかった反論を歩きながらする。でも、会う度にどきどきするのは確かなのだ。
学校では意識せずに話せていると思うが、一歩外に出ると何回会って何度体を重ねても(…きゃああ!)慣れない。
現に今も(この角を曲がると夏目くんの家だ)そう考えただけで早まる鼓動に、胸に手をあてて繰り返し深呼吸をした。
「どきどきし過ぎていつか発作とか起こしそう…」
もっとこう、大人の余裕みたいなものが足りないのかしら。我ながら情けない気分になったタキはため息をついた。

60 :
こんにちはと挨拶をすると、庭で洗濯物を干していた塔子が満面の笑みで迎えてくれた。
「まあ、いらっしゃい!今貴志君を呼ぶわね、ささ、上がって。貴志くーん、多軌さんよー♪」
とても歓迎されて少し落ち着いたタキは、紙袋を差し出す。
「あのこれ、母からです。頂き物ですけど」
「あら、筍!こんなにたくさん嬉しいわ。滋さん好きなのよ♪筍ご飯」
さあさあどうぞ、とタキが通された客間には仕事だろうか、用紙を数枚広げた滋が座っていた。
「やあ、いらっしゃい」
「こんにちは」
「滋さん!せっかく多軌さんがいらしたのに。仕事はお部屋でにして頂戴」
「お、そうだな悪い悪い」
塔子に追い立てられ、天気がいいからついね、とがさがさ書類をまとめながら立ち上がる。
(毎日、こんな風にやりとりしてるんだろうな)そう思うと何だか微笑ましい。
座布団を出され恐縮して座っていると夏目がやってきた。
敷居の前で一歩止まり、視線はタキの顔より少し上に向けられている。
お茶の載ったお盆を明らかに塔子に「持たされて」いるのが妙に似合っていて、(あの可愛いエプロンはないけれど)文化祭の売り子姿を思い出させた。
その足元からは丸いフォルムに渋い声。
「なんだ、タキが来ておったのか」
「ニャ、ニャンコ先生っ!」
とてとてと前を横切る先生に逃れる隙を与えず、タキは素早く抱き抱える。
「ああもう先生久しぶり!久しぶりのつるふかっ」
お構いなしに頬擦りしていると、夏目が吹き出した。
「ははは、タキ。…悪いが苦しんでるから少し緩めてやってくれ」
「はっ!ご、ごめんなさい先生、夏目くん」
タキが腕を離すと、先生はやれやれと座布団をひとつ占領した。
「ええとあらためて、いらっしゃい。あと…どうぞ」
ぎこちなくお茶がすすめられる。
「あ…ありがとう」
客間に通されたのは初めてだし、かつ藤原家に来るのも先月以来ひと月ぶりとあっては、受けるタキの側もぎこちない。
(何か、話さなくちゃ)
照れとこれまでの緊張が重なり、頭が回転しない中でもタキはなんとか会話のきっかけを探しだした。
「夏目くんは、筍…好き?」
「ああ、うん。さくさくしてて美味いよな。塔子さんが灰汁抜きして筍ご飯炊くって喜んでたよ」
「滋さんの好物なんですって
「ああ、そうなのか。わざわざありがとうな」
「ううん、沢山頂いたみたいだから。喜んで貰えて良かった」
「ほう土産は筍か。日本酒で一杯もいいな」
先生が満足そうな顔で目を細める。
「なんだ、先生も好きなのか?つまみ食いするなよ。塔子さんが困るんだぞ」
「失礼な。お前じゃあるまいし、高貴で優雅な私がつまみ食いなど…」
「じゃあ、さっきからこの口についてるのはな・ん・な・ん・だ?」
ぎりぎりと夏目が先生の頭を掴む。口元には確かに──(海老?よね)──赤い尻尾が半分くっついていた。
「まあまあ、夏目くん」
「タキ、こんな意地汚いニャンコかばわなくていいぞ」
「でもほら、つまみ食いって美味しいし、ね」
「…タキに免じて、だからな」
夏目がぱっと手を離し、先生が畳に落っこちたのをきゃあ、とタキが抱き上げる。短い手で頭の上のぶちを撫でた先生が小声で呟いた。
「いまに見ておれ」
(おかげでちょっと、ほぐれたかな)
普段どおりはにかんだ笑顔の夏目と、ニャンコ先生というもてなしが追加されてタキは言うことなしだ。

61 :
「貴志君、多軌さん。ちょっといいかしら?」
廊下から塔子が二人を呼ぶ。
風を通す為か、客間の半間障子は開かれたままだ。なのにわざわざ少し離れた所から声をかけるのは塔子の気遣いだろう。
おそらく、「恋人同士の邪魔をしちゃいけないわ」という類の。
(それはそれで恥ずかしい…)そう思いながらタキは夏目に続いて立ち上がった。
「あのね、お友達と約束したケーキの試作品がお昼頃焼き上がるんだけれど、男性陣は評価が単純で参考にならなくて。良かったら多軌さんに味見をお願いしたいの」
「私で参考になるなら…。塔子さんのお菓子、美味しいから嬉しいです」
「まあ、有り難う♪助かるわ。ちょうどちらし寿司の下ごしらえをしていたし、お昼ご飯も食べていってね。ね、貴志君」
「いえ、そんなにお邪魔するわけにはいかないですから」
それはちょっと図々しい気がして、タキは両の手を胸の前で振った。
すると、蚊帳の外という体でいた夏目が口を開く。
「タキが良ければいてくれないか。塔子さんも滋さんもおれも嬉しいから。もちろん予定がなければだけど…」
(今夏目くん…おれも嬉しいって言った?!言ったよね?)
照れ隠しだろうか、早口だったその意外な言葉にタキは驚いて隣に立つ夏目を見上げる。その首の角度が何故か新鮮で、前にこうやって並んだのっていつかしら、とつかの間思考が飛んだ。
それはそのままみつめあう姿になるわけで。
あらあらまあ。ごちそうさま、と塔子は喜色満面の頬に手をあてた。
「若いって素敵ねえ」
「「とっ、塔子さん!」」「いいのよ、うふふ。お昼までゆっくりしててね」
この状況で二人きりになったら、照れくささに耐えられずどうにかなってしまいそうだ。咄嗟にタキは手伝いを申し出た。
「あのっ、私、お手伝いします!」
「まあ♪嬉しいわ!お願いしちゃおうかしら。貴志君、多軌さんを借りてもいい?」
「あ…おれは塔子さんとタキがいいならそれで」
間違いなくタキと同様に照れていたであろう夏目が、ほっと小さく息をした。

62 :
「じゃあ貴志君は食卓の片付けね」
キッチンに移動して、タキは塔子に借りたエプロンを着た。塔子はいつもの割烹着姿が板についている。
「美味しいご飯を作らなくちゃね」
「はい」
楽しそうに手を合わせた塔子の指示に従って、タキは動く。
鮪は賽の目、海老はお酒を入れてひと煮立ちしたお湯でじっくりと。椎茸の含め煮は細切り、絹さやは斜め半分に。その間に塔子はほのかに甘い匂いのする錦糸卵を手際よく焼いていく。
「…わあ」
(私が焼くと端の方がぱりぱりになっちゃうのに)
薄焼き卵は本当に薄く黄金色で、塔子の手で細く柔らかに刻まれた。
「多軌さん、酢飯をお願い出来る?」
「はい」
「覚えてね。酢が大さじ四杯、砂糖大さじ五杯に塩小さじ二杯」
「は、はい」
「貴志君はうちわね」
「はい」
タキは木桶にご飯を広げ合わせ酢をふりかけるとしゃもじで混ぜていく。夏目が細い腕で懸命に扇ぐと酢の爽やかな香りがキッチンいっぱいに満ちた。
いつの間にか菜の花のお浸しとあさりのお吸い物も出来上がっており、刻んだ三つ葉の澄んだ香りと混ざってなんとも美味しそうだ。
滋を呼びに夏目が出て行くと、タキは塔子と二人で洗い物の片付けにかかる。
と言っても料理をしながら塔子がちょくちょく洗っていたらしく、お皿数枚とお箸としゃもじくらいか。
(ああ私、ほとんど手伝えてなかったかも…)
「うふふ、何だか久しぶりにうきうきしたわ」
タキの隣で、お皿を拭いている塔子は上機嫌だ。
「多軌さんが手伝ってくれて助かっちゃったし、貴志君が来てから楽しいことばかり」
時々わんぱくで困ることもあるけれど、そう言って笑う塔子はとても素敵だとタキは思う。
「私も、楽しかったです」
まあ、良かったわ。塔子は目を細める。
「それにね、私、誰かとこうしてお料理する日が来るなんて思っていなかったの」
──ああそうか。藤原夫妻は夏目が来るまで、この家で二人きりだったのだ。
ずっと二人。その日々はたぶん幸せで、でももしかすると、それは。
「だからね、こんなに素敵なお嬢さんがこうして家に遊びに来てくれて、貴志君も私達も幸せ者よ。有り難う、多軌さん」
「…はい」
胸が詰まってそれだけしか口に出来ない代わりに、タキは精一杯笑った。それからぎゅっときつく瞳を閉じる。この瞬間とこの言葉を、心に灼きつけて忘れない為に。
──私も、なんて幸せ。
「さあ、皆でご飯にしましょう」
「はい!」

63 :
「酢飯はタキさんと貴志君、盛りつけはタキさんよ。華やかでしょう?さ、貴志君」
いちばんね、と塔子がお皿を差し出す。
え、と夏目が止まる。滋を差し置いて、最初に箸をつけていいものなのか躊躇っているのだろう。
夏目らしい遠慮に滋が苦笑する。
「貴志の彼女の力作を私が先に食べたりしたら、塔子に叱られてしまうよ」
「そうよ!さ、食べて食べて♪」
「…はい。いただきます」
これはタキに向かって。するとまた心臓が跳ねた。
(塔子さんの言った通りだから美味しくない筈がないけれど…でももし、私が不味くしちゃってたらどうしよう!)
「…あの、どう?」
「うん、美味いよ」
恐る恐る聞いたタキを見て、夏目が微笑んだ。一気に頬が熱くなる。
((ひゃああ…これって何だか))
「新婚さんみたいね♪」
「「────!」」
あっさり塔子に心を読まれた夏目とタキは、ちらし寿司の上の紅しょうが並に赤面する。そんな二人に塔子はさらに追い打ちをかける。
「多軌さん、遠慮しないでね。貴志君に『あーん』してもいいのよ」
手を胸の前で揃えた塔子がにこやかに薦める。
「いっ…え、あ…」
箸を取り落としそうになり、タキのいただきます、は喉元で止まった。
「何を言ってるんですか、塔子さんっ!」
下を向いた拍子に二人は先生と目が合う。ちらし寿司をきれいに食べ終えた先生が意味深に笑った。
「…なんだよ」
夏目が小声で咎めても、ふん、と鼻で笑うだけで何も言わない。
もう赤くなるところなど残っていない二人に滋が助け船を出してくれた。
「塔子。そういうのは二人きりでするものだろう」
((滋さん、それも何か違います!))
「だって見たかったんだもの。じゃあまた次の楽しみにとっておくわね。きっと可愛いわー♪」
((もう……勘弁してください…))
二人の心の声は、楽しくてしかたない塔子にも滋にもたぶん聞こえない。

64 :
ひとしきり反応を楽しまれた(?)あと、食後の緑茶を飲みながら滋が塔子に訊ねた。
「そうだ塔子、お返しは買っておいてくれたかい」
「あら大変。忘れてたわ」
「じゃあせっかくの休みだ、少し遠出をしようか。貴志は…多軌さんを送らなくちゃいけないね」
滋の言葉にタキが口を開く前に、夏目が答えた。
「はい。二人でゆっくり行って来て下さい」
「次は一緒に行きましょうね」
いえそんな、もう失礼します、そう言いたいのに口を挟む間もなく会話が進んでいく。それはいつになく夏目が饒舌だからだ、とタキは気づいた。
「すみません、塔子さん。味見の分のケーキだけ切って貰ってもいいですか?」
「了解よ。貴志君のお部屋でお話しながら食べていってね、多軌さん」

65 :
そして、今。
先生にしてやられたことを実感している。
藤原家の夏目の部屋にあるのは無言の二人とケーキと、まだ微かに湯気ののぼる紅茶が載ったトレイだけだ。
カップからは茶葉の香りが穏やかに漂う。
「…あ、紅茶」
「え?」
「紅茶が冷めないうちに食べましょう?」
「ああ、そうだな」
気まずい雰囲気を甘さが和らげてくれたら、そう期待してタキは薄切りのオレンジが飾られたふわふわの生地にフォークを刺す。
一口食べて、さすが塔子さんだとため息がでた。
爽やかな甘さにカラメルの苦味がきいて大人っぽい後味、と感想が浮かぶ。
味見役はちゃんと果たせそうだ。
ため息に気づいた夏目が首をかしげる。
「どうかしたか?」
「あんまり美味しくて……塔子さんってすごいわ」
「ああ、料理上手だから」
「それだけじゃなくて…優しくてあたたかくて、でもちゃんと厳しくて…何て言うか、素敵なの」
「…そうだな」
夏目の顔が嬉しそうに綻んだ。だからタキは続ける。思い出すだけで涙がこぼれそうなほどの言葉を伝えたくて。
「さっき、お手伝いした時にね。塔子さんが有り難うって言ってくれたの」
「そうか…」
「滋さんも塔子さんも夏目くんも幸せ者よって。私…嬉しくて泣きそうで何も言えなかった」
「…タキ」
「だってこんなに素敵なひと達に歓迎されて、私」
タキはしっかりと前を見つめる。まるで遠く先まで引かれたひとつの軌跡を辿るように。
「頑張らなくちゃ。夏目くんをもっと幸せにして私ももっと幸せになるわ。いい?」
「…ああ。有り難う、タキ」
夏目がまた微笑む。タキも同じように笑って手を繋いだ。
緊張はとっくにほぐれて、今はただ隣に座っている。

66 :
ふわ、と風が通った。
「タキは……ずるいな」
「…どうして?」
首をかしげるタキを、夏目が拗ねた目で見つめる。
「おれが嬉しくなることばかり言って、そうやって可愛いから。……先生に言われたこと、したくなる」
「え…」
思うつぼなのは悔しいけれど、そう夏目が囁いた。
視線が絡む。
そして、ただ本当に、息をするより簡単に。
たぶん今まででいちばん自然に。
キスをした。
鼓動が跳ねるように高まって体の芯が熱くなる。キスは止まらず、お互いに唇を求め続ける。舌を絡め、何度も何度も。
「んっ…」
息苦しさで唇を離すまで何度も。
「…いいか?」
タキは頷いて夏目の背中に腕を回す。力いっぱい抱きしめられて一瞬呼吸が止まった。顎を上げられ仰向けの唇をまた、より一層激しく夏目に奪われる。
タキの指が桜色のパーカのジップにかかったのを夏目が遮り、脱がされたパーカは肩を滑り落ちる。
袖から抜かれた手が一瞬優しく握られて、タキも握り返した。
あとはされるがままだ。
カットソーの釦が一つずつ外される度に、夏目の指先がタキのきめ細かな素肌に触れると───熱い。
露になったタキの滑らかな背中を撫で、ブラのホックで指は止まる。苦戦するかと思いきやあっさりと外され、肩紐がするりと落ちた。
「…上手」
そんな言葉が口をついて出ると、困ったように夏目が答えた。
「…明るいから」
その重大さに気づいてタキの顔は朱に染まる。だってそれは───何もかも見えてしまうということで。
思わず胸を腕で覆うと、夏目が耳元で囁いた。
「恥ずかしい?」
頷きだけで答える。
「……おれもだ。でも、全部見たい」
「夏目くんも…ずるいよ」

67 :
腕がそっと開かれる。(夏目くんが見てる)それだけでもう息が弾む。
「タキは色…白いな」
「そう、かな」
指先が綺麗な膨らみの上部から、外側のラインをそっと辿る。
「…すべすべしてる」
それだけの行為なのに、夏目の手だとびっくりするほど気持ち良いい。さらに手のひらが乳房を包んで、持ち上げるように揉まれた。
「あっ」
窪みに先端が触れて電流のように快感が体を走り、びくっと震えた拍子に声を上げてしまう。
恥ずかしさに目をつぶる。きっと喘いだ瞬間も見られてしまった。愛撫を求めて固くなっているのも一目瞭然だろう。
「ごめん」
優しく抱きしめられる。
「おれ、何だかすごく照れてる…三回も見てるのにな」
タキはまだシャツを着たままの夏目の胸に、顔を埋める。
「…私も、同じよ」
でももっと触って。抱いて。してほしい。繋がりたい。到底口に出来ない言葉ばかりが頭に浮かんで、耳まで真っ赤にしたタキは精一杯を告げる。
「夏目くんも、脱いで」
もどかしそうに脱いだシャツの下から、あまり変わらないほど色白の薄い胸が現れ、タキはそこに頬を寄せた。
「細いけど…でもやっぱり男の子、ね」
「これが無いから?」
伸びた手がタキの乳房を掬うようにして先端をつつく。
「あんっ」
「あ。その声、可愛い」
夏目は体を屈めて、薄紅色の丸い部分を悪戯っぽく舌の上で転がした。ちゅ、と軽く吸ってみる。
「ふあっ…やっ…夏目くんのエッチ!」
「タキこそ、あんな可愛い声出すくせに」
「そっ…そんなことないもの」
紅葉を散らしたように赤い頬に、さらさらと流れた髪をかきあげる指が艶めかしい。
軽く伏せた瞳が潤んできている。
「そんなことあるよ。…立って」
戯れるみたいに言い合いながら、タキは立て膝になる。俯くようにして眺めると、夏目の細い指がぎこちなく動いてスカートが畳の上に落ちた。
形の良い脚を中心にストライプの花弁が広がる。
タキの体に残っているのは、もうたったひとつ。
「いい?」
「…あんまり見ないで…ね」
「ああ」
する、と布が肌を滑る慣れた感覚が座り直した脚の指の先までを伝う。すぐ後から脚の付け根に粘つく肌触りと柔らかな感触があって、タキはまた声をあげた。
「ひあっ」
既に滴る程濡れていたのを夏目が舐めたのだ。
「タキ、可愛いな」
いっぱい濡れてたよ、そう言ってまた抱きすくめられ唇が奪われた。深く深く、飽きずに何度も舌を絡ませてキスをすると、頭がぼうっとして力が抜ける。

68 :
「…布団、敷くから」
脱いだ夏目のシャツが肩にかけられる、ほんの少しの気遣い。準備を整えた夏目がまたタキを抱きしめる。
「おれ、タキの服を全部脱がせたの初めてだった」
「そう?」
「最初は良くわからなかったし、次は…着たままだ。その次はタキが自分で脱いだ。…ほらやっぱりエッチじゃないか」
「…いじわるね」
「照れくさいんだ、許してくれ」
顔を寄せたまま二人でちょっと笑った。
と、夏目がタキの膝裏に腕を差し入れぐいっと持ち上げ、全裸でお姫様抱っこされてしまった。
「きゃ…な、夏目くん降ろしてっ」
「え、駄目か?」
「だって、恥ずかしい…っ」
それに重いよ、そう上目遣いで夏目を見ると苦笑いだ。
「おれ、そんなに非力に見えるかな……でも腕は回してくれると助かる」
そう言われて素直に首筋に掴まった。布団までは僅か数歩。
軽々と運べるかと思ったが、胸に当たる柔らかな膨らみに気を取られたのもあって、案の定シーツの端を踏んだ夏目はバランスを崩した。
タキもろとも布団に倒れこむと、うまい具合に夏目が上でタキが下。
「…失敗」
「のち成功」
くすくすと秘密めいた笑みを交わし、初めて明るい光の中でお互いをみつめあった。
「明るいと、タキがよく見える」
「…恥ずかしくて、どきどきしてる」
「…おれも」
タキの真っすぐな瞳は夏目だけを映す。
夏目の淡い色の瞳もタキだけを見ている。
タキの軽く乱れた栗色の髪には午後の日差しが煌めき、夏目の悪戯で少し汗ばんだ肌が艶やかに光る。
真下を向いた夏目の髪は微かな風にさらさらと揺れ、細い腕はタキの顔の横で体を支えている。
タキの柔らかな白い胸は夏目の体の下で上下し、夏目は肩で息をする。
((これから……するんだ。このひとと))
もう何度もした事なのに、その度にどきどきして、胸が苦しくなって。
「透。好きだよ」
きっかけは夏目だった。

69 :
「綺麗だな」
タキの前髪がかきわけられ、額、瞼、頬、耳朶。夏目の唇がひとつずつ捺されていくとタキはくすぐったそうに目を閉じる。
最後にまた唇。
キスしたままで、胸、滑らかなお腹、腕と指も絡め、熱を持った下腹部。両足も全てをあわせる。
夏目の唇は鎖骨を伝って胸に下りた。淡く紅くぷっくりと膨れた頂点を優しく吸うとタキの体が震えた。
「あっ…はぁ…」
舌と手のひら全体を使って交互に、触れるか触れないかぎりぎりの愛撫を重ねる。
「んっ…あ、あ」
タキが身を捩り、頤を反らし、とろけるほどに甘い声で喘ぐ。
(もっと、聞きたい)
たまらないその声に夏目の体はますます熱くなる。
夏目の脚がタキの太ももの間に割って入り、くちゅ、と淫らな音がした。
「あっ…や…」
恥じらう頬が桜色に上気して色っぽい。ぐっと閉じられた膝に手をかけて夏目は訊ねる。
「嫌か?」
タキは何も言わずにかぶりをふった。
(聞かないで、違うの、嫌じゃないの…逆なの)
恥ずかしくて恥ずかしくて、でもやっぱり熱をもって疼くそこは──触れられるのを待っていたから。
その思いはもう声にならず、代わりにタキの軽く開いた唇から漏れたのは切なげな吐息。
「んっ…あっ」
桃色に濡れたそこを夏目の舌が這い、恥じらいは快感に変化する。
「や、あぁっ…」
溢れた蜜を吸われ小さな蕾を探りあてられ、襞の奥まで舌が入り込むぞくぞくとした快感へと。
支えていたタキの脚から力が抜けたのに気づき夏目は顔をあげる。とろん、ととけた恍惚の表情と、潤んだ瞳が昼間の光に浮かんだ。
「可愛い」
そういって襞の間に屹立したものをあてがい、ゆっくりと奥まで入り込んだ。
「あ…はあっ」
タキがまたいい声で啼くと、たっぷりと濡れた粘膜は時折蠢いて夏目を包む。
きゅう、と締まる感覚は何度味わってもこらえきれない快感を産む。
「透。動くよ」
「う、んっ…貴志くん」

70 :
いつの間にか待ち望むようになった繋がり。
体だけが欲しいわけではなくて、会いたくて、傍にいたくて、離れたくなくて。
大好きで大好きで仕方ないひとと、ただ──体のいちばん奥まで繋がりたくて。
「んっ…あぁんっ」
タキははしたなく声をあげ、白い肌を桜色に染めて身悶える。夏目はそれに応えるようにさらに深く突き上げる。
「あ、あっ」
ちゅくちゅくと響く淫微な音とともに繋がるその部分は熱く、互いの区別などつかないくらいに絡みあっていた。
「ああっ…や…気持ちい、い…っ」
「おれも…だよ」
衝動に任せて体をすすめながら、夏目はシーツを握っているタキの両手を取り指を絡める。体の真ん中に負けないくらいしっかりと繋いだ。
「透」
「貴志くん」
「すきだよ」
「すきよ」
体の奥へ奥へと繰り返し挿入り込み繰り返し受け入れながら、荒い息遣いの中で何回も囁かれる名前とたったひとつの言葉。
それは体も心も強く繋いでいく。
離れないんだ、ずっと。
「あっ…貴志く、ん…もうだめっ…」
「…透っ」
そのまま、二人は果てた。
「おれ、タキが来るの見てたよ」
夏目はタキの髪を撫でる。
日は少しずつ陰って、夕暮れが近い。窓の外の空は、稜線との境目から仄かに蜜柑色がかっている。
二人は裸のまま、一枚のタオルケットの中に隠れるように横になっていた。
軽く触れ合う肌はまだ熱を帯びている。
「え、どこから?」
「窓から外を眺めてたんだ…良い天気だなあって。そうしたら視界の端で何か光って、見たらタキが歩いて来た」
「光ったのは何だったの?」
「たぶん…それ。つけてくれたのか」
嬉しいな、そう夏目がタキの髪を指差す。乱れた髪を撫でつけてさっき留め直したばかりの髪かざりは、夏目がくれたものだ。
嬉しくて、でももったいなくて机の上に置いていたのを今朝つけてみたのは、夏目に最初に気づいて欲しかったから。
「…深呼吸してたのも見えた?」
「見えた」
「緊張してどきどきするんだと思ってたんだけれど…違うみたいなの、私」
「え?」
「夏目くんに逢えて嬉しくて、どきどきするんだわ。だから深呼吸なんてしても止まらないのね」
夏目がちょっと目を見瞠り、タキはふふ、と微笑んだ。
「おれも…タキを見つけただけなのに落ち着かなくて、部屋の片付けなんかしてたんだ」
「じゃあ同じね」
「同じだ」
またそっと、キスを交わした。

71 :
服を着終えて夏目は、スカートの釦を留めているタキを眺める。
「タキ、これホワイトデーのお返し。前にハンカチを汚してしまったから」
平らな包みをタキの手のひらに載せた。
「プレゼントとか選んだこと無いんだ…その、気に入らなかったらごめん」
「ううん、有り難う。とっても嬉しい。…開けていい?」
ああ、と頷く夏目の前でタキは小さなシールを剥がす。飾り気の無い小袋の中からは微かな音がした。
「あ…わあ可愛い」
華奢な銀のチェーンの先に、真珠貝と小さな四つ葉のクローバーがついたネックレス。軽く持ち上げるとしゃらしゃらと繊細に揺れる。ハンカチにはお揃いの模様が刺繍されていた。
「嬉しい。有り難う」
「…西村と北本が」
「うん」
「学校の帰りに連れてってくれて、一緒に悩んでくれたんだ」
──こういうのはな、気持ちが大事なんだぞ。
──そうそう、お前が多軌さんに似合うと思うのを選べばいいんだ。
──西村とおれはお菓子にするからな。
──ええー、おれもお洒落なのあげたいー。
──それはいつか彼女が出来たらにしろ。…さていつだろうな西村。
──北本がいじめるよう夏目ー。
「タキの、好きな色とか」
「うん」
「ちゃんと、聞いてみろよって。おれ…誰にも聞いたことなかった」
言葉はひとつずつ、探るように紡がれる。タキはそっと夏目の手を取った。大丈夫よ、という気持ちをこめて。
「タキはさっき…聞いてくれただろう」
「ええ」
──夏目くんは、筍…好き?──
「…あんなふうに」
知りたい。たぶんそう続く筈の言葉は途切れて、静かな光をたたえた瞳がタキをじっと見つめている。頼るように、縋るように瞳は瞬く。
知りたいと思うだけでも、自分から相手に近づいたことにはまだ気づかずに。
「私も、夏目くんのこと知りたいわ」
「…おれのこと」
「教えて?好きなもの」
「何でもいいのか?」
「何でもいいのよ」
無防備に首をかしげる夏目をタキは穏やかに眺める。
「……タキ」
息をのみそうになったのを隠してタキは口を尖らせる。
「夏目くん、ずるい」
「だって本当だ」
肩が抱き寄せられた。タキはそのまま夏目に体を預ける。
「幸せになりましょう、夏目くん。どんなことがあっても、幸せに」
「ああ。…幸せに」
「それが藤原さん達へのいちばんの恩返しね、きっと」
夏目が驚いたように目を見開き、そして困ったみたいな顔で笑った。
「…またやられた」
「え?」
何でもないよ、そう答えてしっかりと手を握る。
また肩を寄せ合う。
触れたそこからお互いの体温が伝わる。
傍にいる。一緒に過ごす。
それはそれは、とても甘くとても幸せな時間。
「タキ、春休みに入ったらすぐの土曜日、海を見に行こう。それと……カイの所に。一緒に行こう」
「ええ、一緒に」
窓からの風がカーテンを揺らし、夏目とタキの髪を撫でていく。
そうして幸せな二人は、春の匂いの中、並んで深呼吸をした。

72 :
終わりです
長っ

73 :
>>45
遅ればせながらGJ!です


そしてやっぱり長いです。すみません

74 :
長い作品は名前欄に「○/○○」(1/14とか)とナンバリング入れると親切
せめて最初に「○レスくらい」と書くとか

75 :
>>74
すみません。気をつけます

76 :
>>72
いい仕事見せてもらいました
GJ

77 :
>>75
そんなに気にしなくていいよ
投下を始めてから投下する回数を考える人も多いから
ただねぇ・・・長いと読む気になれないっス
よつて「今回はおつかれさまでした」
の乙です

78 :
面白い作品だからいいんだよ

79 :
>>72
GJ。好きな二人なので幸せな気分になりました。
>>77-78
sageてくれ

80 :
スマン

81 :
>>51-52が続きました
辛島×国府 キスのみ 長さばらつきありますが9レスです

82 :
『声を聞かせて』

「来ないわね」
「来ないかも」
「来ないのよ」
午後一時から三回言った。
間もなく、五時。これでも会富はこらえたのだ。
もう人気のない『植物園特設展・世界の花たち』の会場入り口横の長椅子で、隣に座っている女の子の為に。
「来ないわ。行きましょう、国府」
立ち上がったジャケットの裾が遠慮がちに掴まれる。
「ごめんなさい、会富。私、もう少し待っていたいの」
前髪を揺らして国府がちょっとだけ笑う。
(こんな顔させたら許さないって言ったのに、何してるのよ。辛島)
「辛島君が来た時に、誰もいなかったらきっと困るわ」
会富は心の中で、辛島をグーで思いっ切り殴った。
国府が辛いなら、手を握って走って帰りたい。
なのに、国府は笑って辛島を待つのだ。
「…バイト」
「え?」
「急病人でも出て辛島が代わりに行ってるのよ、きっと。国府の気が済むまでつきあうわ」
「会富…もう、大好き」
「じゃあギュウッてして」
ふわりと温かい腕が肩に回る。──国府。私は他の誰よりも、あなたに幸せになって欲しい。
「…飲みもの、買ってくるわ。何がいい?」
「ええと、ミルクティー」
気分を変えようと会富は立ち上がった。少し冷えてきたからホットにしよう、そう決めて管理棟へ足を向けた。

83 :
「…ありがとう、会富」
国府は優しい友達の背を見送って小さく呟いた。
一緒に待ってくれている会富に申し訳ないが、辛島はたぶん来られない。
(きっと…呼び出しね)
数える程の待ち合わせに0班の仕事以外で遅れた事は無いのだ。
もし一時間待って辛島が来なければ国府は帰宅し、連絡を待つと二人で決めていた。
でも今日は事情が違う。
会富に聞かされたことが胸に凝って離れない。辛島が自分を避けた理由。
その時は恥ずかしさだけだった。けれど家に帰って一人になって愕然とした。
ただでさえ言葉を選ぶ辛島に、自分の存在は負担を重ねるだけではないのか。
我慢しないでと会富は言う。
逆だわ、と国府は思う。
辛島が飲み込む言葉の数を増やし、我慢させて追い込んだのは自分──その考えはループし出口には辿り着かない。
(自分が情けない…)
知りたいと、傍にいたいと言ったのは国府だ。なにものにも負けないとも。
ならば出口がなくたって結論は一つだ。弱気になってどうする。だから会えるまで待つ。
「会って、言わなくちゃ」
ぐっと目をつぶったその時、ザザッと背後の植え込みが音を立てた。

84 :
「うわ、会富!」
自販機に小銭を落とし込もうとしていた会富は驚きに目を見開いたのち、半眼で裏側から登場した辛島を睨んだ。
「…辛島。何でそんな場所にいるのよ。待ち合わせは向こう…」
「悪い、とりあえずここを出……国府さんは?!」
「だから待ち合わせは特設展の入り口だってば」
「まさか…一人?」
「辛島がここにいるなら一人ね」
思いっきり込められた嫌味に返している余裕も躊躇う暇もなかった。
「ヤバい!会富!」鼻をつまんだ。「一緒に来てくれ。国府さんが危ない」
有無を言わさず手首を掴む。
「は?何言って」
もう答えずに会富を連れて辛島は駆け出した。
(…国府さん)
思いだけが先走り、自分の足すらもどかしい。
斜め後ろで転びそうに走りながら会富が何か言っている。
──もし国府さんが。
最悪の想像に口が渇いてうまく息が出来ない。訓練の半分も走っていないのに心臓がうるさい。
もう、すぐそこが案内板で確認した特設展の入り口。
辛島は目の端に長椅子を捉えると、たったひとりの姿を探した。
(国府さん!)
心の中で叫んだ。

85 :
「その子を離せ」
長椅子横の植え込みをかきわけて出て来た川口が、国府の後ろを睨んだ。
髪を掴まれ、引きずるようにされた国府は声が出ない。
──恐い。
「…狐はどこだ」
「さてね。その子が関係ないのは確かだが」
(辛島君を狙ってるんだ)
国府は、身体中の血が全部爪先から流れ出ていく気がした。何とかして逃れなくちゃ足手まといになる、でもどうしたら。
「…痛っ」
ぐいっとまた髪が引かれて顎が上がる。
「関係ないかは狐に決めてもらうさ」
(私…辛島君)
国府は、肩にかけたバッグを握った。
「会富はここに」
「何で…国府が捕まってるの」
看板の陰から辛島が把握した状況は、向かって左手、会場の閉じた入り口近くに国府と男。対峙して僅かにこちらに背を向けた川口。
(この距離なら大丈夫だ、一言で済む。いつもと同じように)
なのに。
さっきから心拍数は上がりっ放しで手が震える。もしかしなくても、これは──恐いんだ。
「…国府さん」
──ああそうか、僕は君を。
「わかったんでしょう」
会富がとても小さく呟いた。任せるから必ず助けなさいよ、続いたその声は震えていた。
「耳に手を」
それだけ言って辛島は踏み出した。世界中でいちばん大切な国府の元へ。

86 :
とんっ、と。
軽やかに白いものが川口の隣に立つ。
「辛島君!」
「狐…か!?」
「辛島くっ…」
国府は息が止まる。──辛島君だ。来てくれた。
辛島は息を飲む。国府は背後の男に髪を掴まれていた。───お前。
血が沸騰すると反対に頭は一気に冷えた。辛島は足を止めて息を吸い込む。
男が腕を振り上げた。
川口が耳に手をあて踏み切った。
国府が一瞬顎を下げ、両耳を押さえてそのまま、思い切り後ろに振り戻した。
すべてが同時。
「国府さんから…『離れろーーーっっ!』」
それはおそらく辛島の記憶する中で、今まででいちばんの大声。
カラン、と不吉な音を立てて何かが落ちたと同時に、顎を押さえた男が後退りして硬直した。辛島は地面を数歩蹴って男の耳に言葉を吹き込む。
『おやすみ』
ゆっくりと悪夢でも見て来い、そう思いながら。
「まさか頭突きをするとは…」
「ご、ごめんなさい…」
「国府さん…無茶しないでくれ」
「で、この悪人顔は誰なの国府」
「きゃーっっ会富っ!」
国府の隣で会話を眺めていた会富の、皮肉たっぷりの物言いに国府が目を回した。苦笑した川口が説明を引き受ける。
「私は川口と言って、これでも警察だよ。二人とは…ちょっとした知り合いでね」
「……まあいいわ。で、辛島。ここにいるってことはバイトは終わったのよね?」
「え…っとまだ…」
「辛島君。バイト先には話しておくから一緒にいてあげなさい」
どうやら状況を悟ったらしい川口が代わって答えた。隣の辛島にだけ聞こえるように囁く。
「…自分から離れてはいけないよ」
「…はい」
じゃあまた、と携帯を取出し男を軽々と担いだ川口が去ると、薄闇が降りて輪郭がぼんやりとし始めた園内には三人が残された。

87 :
「…国府さん、会富も。遅くなってご…痛ぇ!」
「きゃーーっ!会富やめて!」
謝罪の言葉は、会富にグーで殴られ遮られた。
「礼は言わないわ。…30分あるわね。行ってらっしゃい」
じゃあね、とひらひらと手を振る。国府が戸惑う。
「え、会富」
「私は文具店で見積書と請求書と領収書買って帰るわ。辛島、礼を差し引いても高いわよ」
「…ありがとう」
「大事にしなさいよ…私からとったんだから」
会富は出口に向かう。
さっき辛島は国府を助けだしたあと、なりふり構わず抱きしめた。国府が目を回して大声で叫ぶまで抱きしめたままだった。
(気づくのが遅いのよ、もや島)
会富は心の中で毒づく。
いつ失うかわからない大切なものから、自分から離れるなんて会富には馬鹿げたことにしか思えない。
会えなくなってから後悔したって遅いのだ。なら、傷つけたって傷ついたって、歯をくいしばって涙を落として、それで繰り返し後悔して。
(離れなければいいんだわ)
会富は空を見上げた。まだ星は出ていなかった。
「…どうか幸せに」
──国府。仕方ないから辛島も。

88 :
「…行こうか」
辛島は国府に手を差し出す。おずおずと伸ばされた手が指先に触れて、辛島はしっかりと繋いだ。
植物のほかに呼吸するのは辛島と国府だけ。室内だから風は無いと思うのに、さやさやと木の葉ずれが聞こえる。
「…暗くなってしまった」
辛島が国府を見る。
「夜も綺麗ね」
国府が微笑んで答えた。
「…今日はごめん」
「ううん。辛島君と会えたから」
「…会富にお礼しなくちゃな」
「そうね。何がいいかなあ」
ふふ、と口元を綻ばせた。
「会富ね、辛島君は来ないって言うの。そのくせ、急病人の代わりに辛島君がバイトしてるんだって」
「…いい娘だね」
「とっても」
「会富から…聞いた?」
「…うん」
一息遅れた答えはそのまま国府の感情を表す。
室内灯で照らされた頬が紅潮していた。
辛島は立ち止まった。
「国府さんにしたいことがある」
「え」
「いろんなこと。僕は君が好きだ。離れてから後悔するのはごめんだ」
やっとわかった、辛島は続ける。
「一度手に入れてしまったら…離れられないんだ」
国府の手をぐっと引いて、よろけた彼女をきつく抱きしめた。
「え…か、からしま、くん」
国府が動揺し、腕をすり抜けようとするが辛島は離さない。可憐な花のような香りの髪に顔を埋めた。
辛島の胸に密着した国府の胸は、言葉の意味を理解してとくんと鳴る。
顔が熱い。
たった一度だけの、初めてのキスを思い出した。

89 :
「どうすれば、いいんだろう」
慎重に選ばれていた言葉が途切れた。続く言葉を探すのか、続かないのか。
少し待って国府は口を開いた。胸がどきどきする。
「私ね…辛島君が好き」
「うん」
「会富に聞いてから、私が辛島君の負担になってるのかもと思ってた」
「…それは違うよ」
国府は微笑んだ。
「私もわかったの」
──離れたくない、それだけしかいらない。
「だからね……してみて」
「えっ」
伏せられていた辛島の顔が動いた。耳朶にかかる息が少し乱れた。
「してみて困ったら…やり直せばいいと思うの」
「…うん」
「時間はあるわ。私は、離れないもの」
辛島が顔を上げた。抱きあっているせいで瞳に映るお互いが見えるほどに近い。
「…そうだね」
「そうよ」
国府は爪先立ちで、少し高い位置にある辛島の唇にキスをした。勇気を出しても、ただ重ねるしか出来なかったけれど。
「キスして欲しい時は頬に触れて。抱きしめて欲しい時は腕を広げて」
もっとしたい時は。そう言って国府は辛島の腕を解き、右手首をそっと掴んだ。
制服の上から自分の胸に置く。そこから鼓動が伝わるように。辛島が目に見えて動揺した。
「国府さ…」
「言葉を…飲み込むのではなくて、触れて伝えて」
「…うん」
「それでも伝えたいと思う言葉は言って欲しいの。辛島君のきれいな声を聞かせて」
とても身勝手で無責任かもしれないけれど。
「うん」
そのままもう一度抱きしめられて、三回目のキスをした。少しだけ長い、まだ幼い唇だけのキスを。

90 :
帰り道、繋いだ手があたたかい。外は少し風が出ていた。
「髪、大丈夫?」
「え?」
「あいつに掴まれてたから」
そっと、国府の髪に触れてみる。柔らかい、さらさらとしたその手触りにどぎまぎした。
「うん、大丈夫」
「…国府さんは、本当にいいの?」
内心の動揺を隠して、辛島は何気ない風に訊ねた。もちろん、その意味はたったひとつ。
「…うん。だって、やってみなくちゃわからないわ」
「…やって…って国府さん、ごめん鼻血が出そうだ」
鼻を押さえた辛島が、国府から離れて横を向いた。手の隙間の頬は赤い。
「えっ…あの…きゃーーーっっ!違うのそういう意味じゃなくてっ」
自分の言葉を辛島がどう聞いたか、遅れて気づいた国府は叫んでしまった。必で訂正しようにもどうしようもない。
その慌てぶりに、辛島がうひゃひゃひゃと下品な笑い方をして、それで。
「さっきの続き…楽しみにしてる」
きれいなきれいな声が、囁かれた耳元から、国府の中に広がった。
それは、赤い花が開くように。

91 :
終わりです

92 :
>>91
いい仕事見せてもらいました
GJ
あいかわらず会富が切なかわいすぎる(´;ω;`)
続き…ますよね?

93 :
GJ!
長文といっても人それぞれ、これからも頑張ってください

94 :
乙です。うーん、地の文がすごいいい。
あとナンバリングはやっぱあったほうがいいですね

95 :
こうやってスレのレベルが上がっていくんだね

96 :
スレ活性化につながったらいいのう

>>45
Wiki、前スレの滋×塔子がもれてるの発見した
自分は出来んかったorzので、申し訳ないが追加出来たらよろしく頼みます

97 :
>>96
前スレの>>764以外に滋×塔子あったっけ?
レス番(安価?って言うのかな)教えて

98 :
>>97
検索かけたら入ってた、確認甘くて申し訳ない
でも一応過去ログ見てきた>>746-749
履歴から前スレ現行スレ一覧で見ると表示されない?っぽい
スマンよくわからない

99 :
>>98
よかったw
見逃した1レスの作品とかあるのかなとか考えてた。
ついでに現スレの新作追加しとこ。
wikiに関しては俺もよくわからないからなぁ。
早く誰か代わってくれないかなw・・・orz

100 :
>>99


101 :
>>99
今の進み具合でおk がむばれ

102 :
委員長×時雨さま
前編4レス 夏タキホワイトデーのおまけ兼です キスのみ
後編8レス エロは4/8レスからかと
計12レス投下します

103 :
『そうして君は恋をする』
「西村ぁ、夏目ー」
教室前方の引き戸に片手をかけ、半身を騒つく室内に傾けるようにして北本が呼んだ。
これ幸い、と二人は鞄を抱え逃れるように席を立つ。
「助かった…」
大きく五、六歩。廊下を進んで西村は息をはいた。横で深呼吸する夏目に至っては顔色が悪い。
「何急いでんだよ?」
「どうしたんだ?」
小走りで追いついた北本と田沼が怪訝そうに訊ねた。
「いや、それがさ…」
頭半分近く背が高い二人と目線を合わせて話すのに、西村は背筋を伸ばして顔をしかめた。
「うおお…凝ってた…」
ちょっとおっさんくさい。
「委員長が今朝からなーんか夏目を目の敵にしててさー、すっげえの。視線が刺さる刺さる」
首を回しながら器用に続ける。こき、と関節が鳴った。
「授業中も休み時間も教室移動も関係なしだぜ?一緒のおれまで全身ガッチガチだよー」
「大丈夫か、夏目。何かあったのか?」
田沼が心配そうにのぞきこむ。
「何もない、と思う…」
すれ違う部活へ自宅へと軽やかな生徒達とは対照的に、夏目は肩を落とす。
「何もなくて一日中睨んでるって、おかしいだろ。笹田に聞かなかったのか?」
「ああ…こわくて」
無言の圧力に気力が尽きたか、夏目の声はかすれていた。
「まだ月曜だぞ?そのままのがこわいだろ。明日おれが聞いてやるよ」
「…いや。自分で聞くから気にしないでくれ、北本」
「お前はまーたそうやってー!一人で解決しようとするなって言ってるだろ」
今度はぐるぐる肩を回していた西村が、その勢いで夏目の背中を叩いた。
ばしっといい音が響き、反動で俯いていた顔が上がった。
「一人より二人、二人より三人、な」
「おれも入れて四人」
「…そうだな。でも女の子ひとりに男四人はどうかと思うぞ」
「委員長なら足りないかもなー。ま、明日の朝ジャンケンってことで!」
にししと笑う西村、任せとけと肩を叩く北本、良かったなと微笑む田沼に、「有り難う」と夏目は真っ直ぐ前を見た。

104 :
「おっと。五組通り過ぎちまうぞ」
見上げたプレートに足を止め、西村が教室内を覗いてにこやかに手を振った。
「多軌さーん♪」
「どうしたの?みんな揃って」
クラスメイトと額を寄せあっていたタキがはしゃいだ声で振り返った。
夏目は一瞬胸が鳴る。
「帰宅のお誘いでーす♪」
きゃあとまだ華やかに騒ぐ女子達に明日ね、と手を振り、タキは教室を出た。
ごく自然に夏目の隣に並んで階段を降りる。
「大丈夫だったのか?」
邪魔しなかったかという意味だ。
上履きを揃えながらタキはくすぐったそうにした。
「ええ。いいなー美形と帰れて、って言われたけれど」
「え、おれ?おれのことだね多軌さんっ」
「どんな自信だ西村」
つっこむ北本に合わせたように鶯が拙い声で鳴いた。
「ほら、あり得ないってさ」
ひでぇなー、泣き真似をする西村も一緒に皆で笑った。
今日は暖かい。校舎の中にも外にも近い春が溢れている。
蕾がほころびかけた校門脇の桜の下で、西村が歌うように振り向いた。
「さて、多軌さん。麗しき君におれから愛を込めたプレゼントが…」
「おれの彼女に勝手に愛を込めるな」
芝居がかった台詞に夏目が苦笑いすると、間髪入れずリアクションが返った。
「ちょっ、聞いたか北本!田沼!こいつさらっと彼女って言い切ったぞ!」大げさに頭を抱える。「うわ何だこの感じ!『女なんか興味ねえ』ってスカしてたくせに余裕?見せつけ?!」
「おれは娘を嫁に出す父親の気分だな。あ、ちなみに夏目が娘な」
「あの夏目がと思うと…感慨深いな」
夏目の『彼女発言』は言わずもがな、北本と田沼が腕を組んでうんうん、と頷きあっているのがタキには面映ゆい。
「そ、それで!何の話だったの西村君っ」
「そうそう、忘れちゃならないお返し♪多軌さんの為に心を込めて選びましたー」
満面の笑みで西村ががさがさと包みを取り出すと、北本と田沼も続いた。
「サンキューな、美味しかったよ」
「おれも。有り難うな」
「わ、有り難う。これってすごく得した気分ね」
にこにことお返しを抱えるタキの姿に、夏目は目を細めた。(おれまで嬉しいって…幸せだな)
そんな夏目の横で田沼がそうか、と首をかしげた。
「夏目はもう渡したのか」
「昨日な。喜んでくれた」
「そりゃ良かったな」
「感謝しろよ夏目ー」
「ああ、有り難う。西村、北本」
「うわこそばゆっ!お、バス来たぞ」
幸福感から素直に出た言葉に照れた二人は、用があるんだとバス停に走った。

105 :
追い越す窓の西村達に手を振って、三人は並んだ。
「で、夏目。心当たりはないのか」
「おれになくても…たぶん笹田にはある」
「妖のこと、ね」
妖が原因なら西村と北本に相談は出来ない。まだ。
(ごめん)
軽く俯いた夏目を挟んで、田沼と事情を聞いたタキが推測を始めた。
「きっかけはバレンタインとホワイトデー、じゃないかしら」
「え?どういうことだそれ」
首をかしげる田沼と一緒に夏目も首を捻る。全くわからない。
「笹田さん、その…時雨さまに逢いたいのよね?だからじゃない?」
「何でだからなんだ?」
「逢って。チョコをあげて。ちゃんと自分の声でお礼を言いたかった」
タキが立てた人差し指を、並べた何かを数えるように振った。
「なのに唯一の頼り、と思っている夏目くんは知らんぷりを決め込んでいる。自分は女の子からチョコを貰ったりしてね」
「相手は神様だぞ?」
「恋をしたら女の子にそんなこと関係ないわ。好きなら人だって妖だって神様だって同じよ」
「…それは」
「予想外の解答、というか…さすが」
夏目も田沼も想像もしなかった答えに唖然とした。
鈍い男が寄り集まっても役立たずなわけだ。
「じゃあ簡単だ、仲介してやればいい…とはいかないしな」
たとえ友人の為であっても妖が見えることは話せない。
夏目だって出来るものならそうしてやりたいが、時雨さまはもう旧校舎跡にはいないのだ。
『逝くよ』そう言って消えたのだから、存在すら不確かだ。
「…神様を呼び戻す方法もわからない」
「何というか……前途多難だな」
「良い方法があるかしら…」
揃ってううん、と唸る。
「あ、おれはここで。今日ためしに父に聞いてみるよ」
橋の手前でじゃあな、と田沼が手を上げた。

106 :
ここから夏目の家まではタキと二人きりだ。
「笹田は…やっぱり逢いたいのかな」
「そうね」
夏目が呟いてタキが頷いた。
「私なら。例えば…例えばよ?夏目くんが妖だったら、私はどんな手を使っても逢いにいく」
「え…」
頬を赤らめる夏目に気づかずタキは続ける。
「好きなひとに逢うためならどんな代償を払っても構わない、笹田さんもきっとそう。でもその方法すらわからない。それって…辛いわ」
ああ、とタキは頬を押さえて目を閉じた。眉が寄せられ顔が歪む。
「私、何も知らないで浮かれてた自分が嫌になりそう」
「…優しいな」
夏目はタキの頭にそっと手を置く。毛先まで梳くように撫でると甘い香りが漂った。
肩を引き寄せてキスをする。ちょっとだけ舌を絡めたら、手を回したタキの頬が熱い。
「んっ…な、夏目くん」
僅かな抵抗があったが構わず、好きだと抱きしめる。幸せな胸が痛かった。
「タキ。笹田も同じかな」
「…きっと」
タキの体からすっと力が抜け、夏目の体に心地よい重みが加わった。
余計なお世話なのかもしれない。分を過ぎたことかもしれない。神と人の事に手を貸そうなんておこがましいのかもしれない。
でも、もし同じ立場だったらと思う。
つい先月、タキと並んで歩いたこの道にも春は訪れ始めていた。
満開の梅も、今にも咲き出しそうな桜も、芽吹いたばかりの淡い緑も。
笹田の想いに重ねたらそれはただ──切なかった。
「…やれることはあるだろうか」
「出来ることをしましょう?」
彼女と、優しい神様の為に。

107 :
笹田は席に突っ伏していた。
(私、何やってるの)
時雨さまに逢う方法はわからず途方に暮れた。それを理由に夏目に八つ当たりなどもってのほかだ。
(…最低よ)
自己嫌悪で吐き気がしてくる。
「…謝らなくちゃ」
「いいんだ、笹田」
起き上がってこぼれたため息に返事があった。
夏目と五組の多軌、一組の田沼もいる。西村君と北本君はいないのね、的外れの感想が頭に浮かんだ。
「明日、金曜の夜。これを持って旧校舎跡に行くんだ」
机の上に置かれた小さな鈴が可愛らしい音を立てた。
「…え?」
「鈴を鳴らして祈れ。時雨さまに逢えるかもしれない──頑張れ」
茫然とする笹田の前で、残された鈴がちりんと鳴って、誰かに呼ばれた気がした。

108 :
「うう…来てみたけれど」
腰の丈の雑草と夜に、丸い光は心許なくて泣きそうだ。
でも逢いたい。そのためにこわがりと逡巡は家に置いてきたのだから。
開けた場所で懐中電灯を置くと、制服のスカートで微かな音がした。
闇はただ深くて曖昧で、笹田は手のひらの窪みにぴったりとおさまった小さな鈴を握る。
冷えた夜気を吸い込んだ。
(…祈って。時雨さまに逢いたいの、お願い)
伸ばした指先で澄んだ音が響く。
風が出てきた。
ちりん、と儚い音に縋るように笹田は祈り続ける。言葉を覚えたての子どもみたいに、時雨さま。それだけを繰り返した。
どれくらいそうして居たろうか。腕は付け根まですっかり冷えた。
静けさに落胆し、笹田は閉じていた瞳を開いて───息を呑んだ。
月を背にしてしんと佇むのは無い筈の旧校舎。入り口は笹田を招くかのように開かれている。
背をぞくり、と驚愕や恐怖ではない何かが通って足が震えた。
ちりん、と。
呼ばれて笹田は飛び込んだ。床板を高く軋ませ、迷わずにひとつの教室を選び、息も整えず引き戸に手をかけた。ついに逢える、なのに。
そこには、置いてきた筈の逡巡が待っていた。
──不浄のもの。
八つ当たりにすり替えた感情は妬みではないか。その上で、渡された厚意に素知らぬ顔で甘えるのか。
躊躇いは手を退かせ、後退りに変わった。
(…逢えない)
震える手を胸元で握りしめ笹田は唇を噛んだ。これは報いだ。
ひとつお辞儀をして踵を返したその背中に、いちばん聞きたかった声は──届いてしまった。

109 :
「そこにいるね?」
涙が零れた。
逢いたい。ただ逢いたい。どれだけ願ったのか。
「また…泣いていたのか」
瞬きの間に気配はすぐ後ろになる。
すう、と月が陰った。笹田は空を見ない。
「ごめんなさい、夏目君を妬んで穢れてしまった私は、あなたに逢えません」
「…君はあの時と変わらない」
潰れそうな笹田の胸に響くその声も、あの時と変わらない。
「それでも…君がそう言うのなら、私もやはり不浄なのだね」
「時雨さまは違います!あの時どれほど私が嬉しかったか、ずっと伝えたかった!あなたの優しさに私は救われたのに、不浄なんかじゃないっ」
白くなる程握りしめた笹田の手に何かが触れた。
「君も私を救った。ならば同じだ、穢れてなどいない」
強く手を引かれ、一歩、二歩。教室内によろめく。
雲が流れて月が戻った。
目の前に───もう一度と望んだ姿。また救ってくれたひと。
「時雨さま…っ」
喉から声を絞り出す。呼びたかった名、聞いて欲しかった名、応えを求めた名。
「時雨さま、時雨さまっ」
息をすれば消えてしまいそうで、教室中を充たす程に何度も笹田は愛しいひとの名を呼んだ。
「聞こえていた、ずっと。もう…君に触れてもいいのだろうか」
「はい」
笹田ははっきりと答えた。やっと逢えた──ならば、触れてはいけないなんて神様にだって言わせない。

110 :
支えられた腕から胸に縋りつく笹田の真摯な瞳に、時雨さまが戸惑った。
「…こんなに近くであなたに触れた」
桜貝の様な唇で笹田は言葉を紡ぐ。
「私もあなたも、穢れないのね」
だから。月明かりの下、頬は決意の色で仄かに赤く、きびきびとした光を浮かべた切れ長の瞳は揺るがない。
「さわってください」
笹田は時雨さまの両手で自分の頬を包んだ。
「…まだ冷たい」
ここから先の意味なんて覚悟の上、でも心臓は身体中にあるみたいだ。
頬から降ろした手を制服の下へ誘う。下着の上から胸に触れた瞬間、時雨さまが困った様な顔をした。
「そんなことをしてはいけない」
「時雨さまは、嫌なの」
「…もっと大事にするものだ」
「好きなひとに触って貰う以上に、大事にする方法なんて知らないわ」
時雨さまが苦笑した。
「知らぬ間に人の娘は随分と大胆になったようだ」
「笹田純です、時雨さま。ちゃんと呼んで」
胸に置いた両手が制服の中で背に回り込み、しっかりと抱きしめられた。
「純。私は君がいとおしい。…逢いたかったよ」
そのまま笹田は服を脱いだ。

111 :
(…恥ずかしい)
好きなひとが見ている、それだけで全身が火照る。
(でも…時雨さまに)
触って欲しいのだ。
忘れられないように、消えないように、恋しい神様を人の力でこの世に繋ぎ止めたい。
『笹田純』を『時雨さま』に刻みたい。
もしかしたらそれは、この若神様を閉じ込めた商人と似て。
「すごく…傲慢かも」
「…何を心配している」
包む様に抱きしめてくれていた時雨さまが笹田の頤に指をかけた。
「神をその気にさせておいて…ひとは可愛いものだ」
優しく優しく、笹田の唇の初めては奪われた。
割り入ってくる舌の感覚に、笹田は身を固くした。それを宥めるように時雨様の手が項から背をそっと撫でさする。
驚きは徐々に快感に変わり、おのずと息が弾む。
(気持ちいい…)
裸の胸に手が触れた。
「ひあっ」
笹田の声にも時雨さまの手は止まらない。程よい膨らみを撫で、包むように揉まれ触れられた快感に固くなった頂点を摘み──口に含む。
「は、あ…あっ」
舌で捏ねられ吸われ、笹田は生まれて初めての喘ぎを何回も何回も繰り返させられた。
「あっ…あぁっ…あ」
「良い声で啼く」
ちゅっ、と音をたてて唇を離した時雨さまが笹田の耳に囁いた。
かああっ、と顔から火が出るほどの恥ずかしさに襲われて。
笹田は何故か、耳を優しくなぞる時雨さまの腕を掴んでいた。

112 :
「されるがままは性にあわないの」
「異なことを」
「時雨さまも脱いで貰います」
言うが早いか帯に手をかけ襟をはだけ、さほど手間はかからずに時雨さまは裸にされた。
「で、どうする」
「こうするの」
時雨さまの胸に頬を寄せて、ひとつひとつ捧げるように口づける。それはとても拙くて、とても烈しい。
「…純には、かなわない」
黙って眺めていた時雨さまが、笹田の脇の下を支えて少し腰を上げさせた。その隙間に素早く指が滑り込む。
「は…んっ」
「純、私は君を傷つけたくない」
「は…い」
谷間を指の腹で擦られ、笹田は息も絶え絶えに頷いた。時雨さまの指先は、ちゅぷ、と優しくゆっくり笹田の中に入る。
「ひ、あぁ」
初めて探られた粘膜からはたっぷりと蜜が溢れだす。掬い上げたそれを小さな花芯に塗りたくられ、笹田は気が遠くなりそうだった。
軽く開いた柔らかな唇からは喘ぎと荒い息だけが漏れる。
肌は絹を薄紅色で染めたように上気して美しい。
栗色の髪がほつれて一筋額に落ちた。
それをかきあげて時雨さまは笹田に口づける。そっとそっと、まるで壊れ物に触れるように。
「おいで、純」
「時雨、さま」
膝の上に抱き上げられて、笹田は熱く固いものが自分の中心にあたるのを感じた。
途端にぐっ、と痛みというよりも強い衝撃で全身が固まった。声が出ない。唇を噛みしめそれに耐える。
「…辛いね」
髪が撫でられ、指はそのまま頬に滑り、滑らかな頬にひとすじ流れた涙を掬った。
潤んで艶やかに光る瞳には時雨さまが映る。
「だい…じょ、うぶ」
時雨様が好き、まだそれは言葉にならなかった。

113 :
ゆっくりと、本当にゆっくりと労るように時雨様が動き始める。
笹田の綺麗な瞳を見つめて、乱れた髪を指で梳いて整えた。
目をきつく閉じ眉を寄せた笹田の苦しげな息遣いに、時雨さまは体を離す。
「…これくらいにしよう」
傷つけたくない故の時雨さまの提案は瞬時に却下された。
笹田が激しくかぶりを振る。
「嫌、いやです…っ。私の虜にして、それで…っ」
──消えないで、時雨さま。
笹田の方が消えてしまいそうな声だった。
時雨さまは笹田を強く抱きしめた。
人に絶望し、穢れたと憎み、妖に堕ちた若神を救ってくれたのはこの華奢で無垢な人の子だ。
「有り難う、純」
笹田を抱いたまま、また繋がった。
笹田が僅かに眉根を寄せる。その想いを、たったひとり愛しくてならないひとを、時雨さまは慈しむように抱いた。
「あっ…あ…」
微かに喘ぎを漏らす笹田の涙は、嬉しい痛みを知った証。
逢いたかった、本当に。
消えないでいてくれる。
また──また逢えるのだ。いとおしいひとに、好きなひとに。
私の言葉で、私の心で、私の体温で。繋ぎ止めたのだ。ならばそれは決して傲慢などではない。
それは──恋です、神様。
「あ…っ…ああっ!」
笹田が初めての絶頂に身を委ねた時、時雨さまも同時に果てた。
そして、恋人達はもう一度しっかりと抱き合い、キスをした。

114 :
「あの、時雨さま」
「なんだ」
動かない体を優しく介抱して、服まで着せてくれたその胸に笹田は抱かれている。
安堵で眠ってしまいそうだが、朝になる前に帰らなくてはならない。
「もう…何処にも行かないで」
「…私はもうここから離れられない。今までで最上級の捧げものを貰ってしまったからね」
苦笑いみたいな微笑みだったけれど、笹田は嬉しかった。
「夏目君達にお礼を言っておきます」
「そうか、夏目が」
はい、そう頷いて笹田は時雨さまの背中に腕を絡めた。
──有り難う、夏目君。私、逢えたわ。幸せだからごめんねって言わせてね。
「私…ここから、を君からにするわ」
少し前まではお礼を言う為だった。
いつからかただ逢いたくなった。
そして今は離したくない。
なんて欲張りで身勝手な感情。でもそれは。
呟いた額にそっと唇が触れた。
「逢いにおいで。純が呼べば出て来よう」
「はい。また…また来ます。毎日来ても、帰れとかはなしよ」
「…君も飽きない」
その笑顔がすごく綺麗で、笹田は本当に、心から。
「時雨さまが好き」
そう言って。
空に浮かぶ下弦の月と競って笑った。
たぶんこの世に、かなうものなどない最強の感情。たとえ神様が相手でも。
それをきっと、恋と呼ぶ。

115 :
終わりです
いつも長くてすみません
>>99
お疲れさまです

116 :
GJ!
がんばっちょるね

117 :
以前からずっと読みたかった委員長と時雨様の話が読めて感激です。
二人が結ばれて本当に良かった!

118 :
よいのぅ

119 :
>>115
いい仕事みせてもらいました
GJ
幸せなそうないいんちょ&時雨様で頬が緩んだ

120 :
GJ
いいんちょと時雨さまが結ばれて嬉しい

121 :
ここの作者さんたちは地の文の使い方がうまいねえ

122 :
今までと雰囲気が違うんですが、小ネタ投下します
ヒノエ×タキ×夏目
エロ少しあり3レスです
※ちょっと百合?
※タキが苛められてる感じかもしれません
苦手な方はスルーお願いします

123 :
『夕に惑わす』

目の前のこの光景を、黙って凝視するしかなかった少年を、誰が責められるだろうか。
「は、や…んぅ」
「へえ、可愛い娘じゃないか夏目」
着物の袖がひらひらと動くと、甘い声が切なげに変わった。
厚手の制服の胸元は不自然に盛り上がって蠢いている。
「ひぁっ」
固い衣擦れが聞こえて、皺の波が形を変えた。スカーフが頼りなげにひらめく。
男子高校生にとって刺激的過ぎる状況に、へたり込んだ夏目の爪先からは、僅かに数歩。
ヒノエの手でタキが喘いでいた。
(…どうして)
夕暮れは人を迷わす。
「あ、あっ」
さらりと流れた栗色の髪から覗く耳朶の色は、逸らした頬の色は、落ちる日の色か。
ため息の混じった声は少しくぐもって夏目に届く。
「夏目より巧いだろう?」
その背に被さった女妖はくつくつと愉しげだ。
「んっ…は…」
夏目は制服の下に潜り込んだヒノエの青白い手に、自分の指が同化したような錯覚に陥る。
最初は下着の隙間から滑り込み、ぽつりと膨らんだ先端を探りあてた。
軽く触れただけでもいやらしく尖るそれを摘んで捏ねる。
邪魔になったブラは、もう二の腕に絡んでいるだけだ。
丸みをゆっくりとなぞり、持ち上げるように揉みつつも、人差し指で敏感なそこに甘やかな痛みを与え続ける。
「んんっ…あ、やぁっ」
白い頤と背に流れた髪に夏目は囚われた。
視覚と聴覚に触発されて、刷り込まれた記憶は想像を補い、触覚と嗅覚をも蘇らせる。
(…タキが見つけた薬草、どこに置いただろう)
タキの痴態と自分の妄想の隙間の僅かな理性で、夏目はふと場違いなことを考えた。
凝っと彼を見つめる双眸には気づかず。

124 :
「…ふふ」
ヒノエの艶やかな唇が卑猥に歪んだ。
体のラインを撫でた手のひらが辿り着いた先で、白いものが露にされていた。
長い指はあてがうだけで谷間をすべて覆ってしまう。
くちゅり、と淫らな音がした。
「や、あんっ」
びくり、とタキが体を震わせた。
布の上からでも溢れた蜜が粘つくのがはっきりわかった。
タキが身を捩り、くっつきそうになった両膝は易々と開かれ、夏目の視界の白いものの面積も広がる。
淫靡な水音が続く。
その内側の小さな花芯は、すでに快感に膨らんだだろう。
桃色の襞はきっとひくひくと蠢いて、探られるのを待っている。
夏目の体はそこの感触も匂いも味も全て知っている。
ヒノエは愉悦に満ちた笑顔だけを浮かべ、執拗な指先で少女の体を苛む。
するり、と遮るものもなくそれは下着の中へと隠れた。
「ひあっ」
一瞬見瞠られた黒い瞳は、じきに諦めたような恍惚を宿した。
夏目は、タキの体が熱っぽく潤んだそこから惚けていく気がした。
秘裂をなぞると滑り、襞は指に吸いつく。
探ると粘膜は絡みつき、しっかりとくわえこみ締めつけて離さないだろう。
とろりとまた蜜の溢れだすその中に、一緒に混ざりあいたくなった。
「あ、はっ…あぁんっ」
ヒノエは手を止めない。
タキの悲鳴みたいな喘ぎはやまない。
夏目は微動だにしない。
空気が闇の割合と密度を濃くした。
甘ったるい匂いはヒノエだけが知っている。

125 :
夕暮れは人を惑わす。
「……っあ、あぁんっ!」
ざわり、と草原が揺れた。
くたり、と脱力した少女は同じように惚けた少年の腕に、重みと理性を失うだけの契機を与えた。
互いを貪る二人の周りに、甘い微かな靄が流れた。

だからそれは夕暮れのせいで、逢魔が時に妖に出会った二人のせいではない。
妖は迷った人を惑わす。
調合したての薬を何となく煙管に詰めた、ヒノエのせい。
闇の中で瞳が光った。
「…たまには惑うも良いだろう」
枷が外れて味わって絡んで貪ってそうしたら。
「忘れるのさ」
女妖は木の枝と煙管の煙を揺らし、にいと笑った。
夜が騒めいた。

126 :
終わりです
独立した一編として読んでいただければ幸いです

127 :
>>126
百合キマシタワ
いい仕事見せてもらいました
GJ

128 :
百合イイ!

129 :
百合は連続して投下しなければおk

130 :
>>129
なにそのマイルール
801以外のエロなら何をどれだけ連投しようが書き手の自由っしょ
そもそも妖怪の性別なんて人間と同じ基準で考えられるかどうかもわからん
タマちゃんや子狐の性別はもちろん
チョビだってああ見えて実は女の子かもしれないぞw
ちゅうことでノイズは気にせず職人さん、これからも頑張って下さい

131 :
つうか、ここの職人さんの書く、地の文が好きすぎる。

132 :
これでエロが濃くなっていけば・・・

133 :
名取×柊 5レスです
※凌辱というか強姦?
※まったく甘くないです
※時間かかりますが続きます
投下します

134 :
『おもいびと』
客間の依頼人が帰った。
自室に戻った名取が眉を顰めた。
暗い目は曇天と、ぴたりと閉じられた障子のせいではない。かなり性質の悪い仕事が持ち込まれたからだ。
「夏目に頼む、か」
「良いんですか」
あれを巻き込むのを嫌うのに。問いには、ため息とともに右手が軽く振られた。
「今回ばかりは良いも悪いも無いようだね。さて、どうしたら夏目は組んでくれるかな」
「私は反対です。件の妖にあやつの甘さは危う過ぎる。主様に累が及びましょう」
夏目は、祓い人が及ばぬ力と妖がつけいる恰好の隙を合わせ持つ。
その隙こそが夏目と名取の決定的な違いだ。
情を移す者と──憎む者。
「口数が多いね、柊。随分と夏目を気に入っているようだ」
「あり得ません」
「お前達妖が、それほど惹かれる理由を知りたいね。強い妖力?それとも私と違って……妖びいきだからか」
眼鏡越しの冷たい視線、自嘲めいた口の端を上げるだけの薄い笑みは、無言の私に注がれた。
「…まあいいよ。仕事だ、魔除けを」
「はい。失礼します」
立ち上がった名取の着流しをはだけ、胸に黒々と魔除けを描いた。
帯へと筆を戻すその瞬間。
着物の合わせにかけた左手首と、腰に伸ばした右肘の内側が捉えられた。
ぼたりと筆が落ちる。
墨が漆喰の壁まで飛沫のような染みをつけた。
「あっ」
くっ、とかかった指で頤が反らされる。
薄暗い室内、名取の表情も不明瞭だ。その首筋を、墨と同じ色をした妖の痣だけが鮮やかに這った。
「やはり……気に入らないね、柊。お前は私の式だろう?」
毒の滲んだ甘い声で囁かれると、外れた面が畳の上でかたりと乾いた音を立てた。
「主様、意味が」
名取の目は眇められ、腕を掴む手には痛いほどに力がこもった。
だんっ!
細身とは思えぬ力で壁に押しつけられ、背に負った刀の鈴が鳴った。
「夏目に惹かれるな、と言う意味だよ」
「…戯れを。私は主様の式」
惹かれるなどと──そう続けようとした唇が塞がれた。間近の瞳の下に痣の妖が黒々と姿を現わす。
──名取が私に口づけを。
総身が炎に包まれたかに思えた。
荒々しく貪るように私の冷たい唇は吸われる。
あたたかい『人』の舌に口内は翻弄され、頬の内側を滑らかな感触が這う。
快感に瞼が閉じていく。
頭蓋にくちゅ、にちゃと濡れた音が響いた。
荒い息遣いは私か、それとも。
歯の表裏が一本ずつじりじりとなぞられ、私の舌に絡む。呼吸の為僅かに離れても執拗にそれは繰り返された。
(…んんっ)
甘い甘い唾液がたっぷりと注ぎ込まれて頭の芯が痺れた。
息が浅く弾んで、身の内の何処かが切ないほどに熱い。そこからじわり、と液体が染みだす感覚を知った。
私に合わせて鈴も身を震わす。
そうして、薄く開けた目に映ったのは───冷たく昏い瞳。妖を見る目。
屋根を叩く石礫の様な音に今ごろ気づく。

135 :
微かな動揺は気取られて名取が離れた。
「脱ぎなさい」
「主様」
命には、抗えない。
凝っと注がれる視線に耐えて、帯を解き襟をはだける。
「従順だね」
名取の歪んだ唇から小さく笑いが漏れた。
「そこまででいい」
両手首をひねりあげられ、露になった胸を名取の舌先が伝って舐めていく。
(…あっ…)
すぐに探り当てられた先端は、初めての快感に既に固くとがってしまっていた。
「…へえ」
酷薄な笑みに羞恥で身が竦む。
ちろちろと舐めては甘噛みし、緩急を使い分ける男の舌で愛撫は続けられた。
それは余りに心地好く、身体中の力がそこから吸い取られ、嬲られているのに込み上げる嬌声を必でこらえた。
急に乳房が激しく掴まれ、捻りあげるように揉まれた。ぐっと鋭いものが食い込む感触、薄い爪が肌に突き立てられる。
(…くっ!)
唇をきつく噛み締め痛みに耐える。
その反応を悦ぶようにくつくつと耳元で名取が笑った。
「…こらえたか」
再度乳房を強く捻った手は胸の形をなぞり、赤い蚓腫れがその跡を追って印された。
そのまま体は壁により強く押しつけられる。
鈴が澄んだ音を立て、名取が囁いた。
「主には……逆らわないね?」
名取の頬と胸と手のひらが私にぴったりと密着し、吐息と鼓動と肌のすべてから私は名取を感じる。
押し潰された強さのまま、乳房はゆっくりと円を描いて揉みしだかれた。
首筋を舌がなぞっていく。
漏らしかけた吐息の代わりに名を呼んだ。
「主…さま」
応えは無い。
着物の裾を割って腿の間に名取の膝が入り、ぐっと足を広げられる。
(…は、あっ!)
くちゅり。
伸ばされた名取の指がついと私の陰裂をなぞると、そこは既に溢れた粘液でぬめっていた。
自身の淫らな音に思わず顔を背ける。
上下する指先は秘所をいたぶるように擦り、そこはますます濡れていく。
痺れる快感が身を襲い、ぐっと目を閉じ、さらに強く唇を噛み喘ぎを押しした。
血の味が滲む。
背で鈴が鳴る。
外はたぶん雨が降りだした。

136 :
「妖といえども…女だね。こんなに濡れているとは思わなかった」
名取の言葉は嘲るような調子を増し、指は開いた襞の奥に激しく侵入する。
(あっ…)
刺激に目だけを見開いた。
私の中の小さな突起を探りあてた名取は優しげに微笑んだ。それはさながら、張りついたような微笑み。
ちゅくちゅぷとわざと音高く指の腹で突き、指先で摘む。
何度も重ねるごとに強まり、快感が痛みに変わっても遮ることも声をあげることも出来ない。
逆らってはならないのだ。
「滴るようだ……いやらしいね」
耳たぶを軽く咬まれ、ぞくりと新たな快感が生まれた。
名取の指で身体は震え、とろりとした粘液は一層溢れだす。
背中でまた儚げに鈴が鳴った。
(は…んっ)
僅かに冷たいものが一気に差し込まれた。
つぷ、と名取の指が襞の内部を探り、くちゅくちゅと暗い部屋には卑猥な音が満ちる。
「…男を知らないか」
ふうん、とまた名取が微笑む。
「その癖これほど濡らしてね。気に入らないな。お前はいつ、妖から女になったんだい」
「主様…」
名取の真意を知ろうと、鈍い痛みに耐えつつ冷たい光を宿した瞳に目を凝らす。
たった一枚、隔てるものは薄いガラスだけなのに──何も見えなかった。

137 :
「わからせてあげよう」
とっさに悲鳴は咽喉の奥で凍らせた。
体の奥で灼けるほどの痛みが弾けた。
固く熱いものに侵された皮膚が、代わりに悲鳴をあげた。
それは衝撃でしかなく、何一つ喜びも嬉しさも快感も伴わない、ただそれだけだった。
体ではないどこかが痛む。
脚の内側を一筋何かが流れていく。一緒に痛むそれも流れてしまえばいいのにと思った。
蹂躙は続く。
名取の荒い呼吸と、私の忍ぶ喘ぎと、ぐちゅぐちゅと絶え間ない水音に時折雨音が混じった。
(く…うぅっ)
ぐちゅ、と挿入れば粘膜は引きつれる。
(ん、くっ)
ぬちゃ、と引かれれば引き摺られ痛む。
初めて貫かれた襞のなかには、それしか存在出来なかった。
「…耐えるか。まあ……式だし、ね」
名取の声は、私を苛むそのためだけに発されている気がした。
腰を掴まれ壁に押さえ込まれた状態では、身動ぎもままならない。
(く…んっ)
ずちゅずちゅと突き上げられる名取のものを、最奥で受け止めるだけの器官になった気がした。
虚ろな目で名取を見上げても、視線が絡むことは無かった。
(ひっ…)
また強く胸が掴まれる。傷の上に重ねて爪が立てられた。
「啼かないね、柊」
何故、これほどまでに。
額に触れた頬も胸に合わさった胸も、痛みと淫らな行為にだけ塗れた部分すらもあたたかいのに。
凍えるほどに寒かった。
(ひ…あっ)
動きが早まる。ぐちゃぐちゃと高まる音と血の匂いがまとわりついて、微かに覚え始めた快感は消された。
ぐっと熱いものが体の中に吐き出され、名取が身を引いて。
「…戯れだよ」
私の間近で名取を飾る優しげな笑み、それは作られたものでしかないと悟った。

138 :
窓際に立ちこちらに背を向け、引かれた襟に胸の魔除けは隠される。
その右手首を伝い、黒い痣は袖下へ姿を消した。
「私は依頼の場所へ向かう。柊は夏目に伝言を」
「お供します」
私は身を整え面をつけ、また座して答えた。
たった今の痛みなど、おくびにも出さずにいられるのは妖だからだろうか。
「不要だ。笹後と瓜姫を先に行かせてある」
確かに私以外の式の気配はない。
「依頼人はおそらく七瀬さんの差し金だろう。紙をつけ、そろそろ居場所がわかる頃だ」
見えない者で助かった、と口の端をあげる。
「私にも手を出してくるとは……誰を狙ったのかな」
面の下で、瞬きせずに受けた視線に含まれた感情を、私は知りたくなかった。
淡々と言葉を発する。
「的場の指示でしょうか」
「さてね。調べてみないことには目的も対処法も判らない」
手段を選ばぬ奴ら相手では、名取の身にも危険が及ぶ。守らなくては。
「尚更私が。夏目へは紙を飛ばしてください」
「行きなさい、柊」
「ですが」
「…式は主に従うもの、だ」
「…はい」
食い下がっても、有無を言わせぬ「主」の言葉に頷くしか無い。不甲斐ない。
傍で守ることすら拒否されるのか。
消える間際、名取が発した言葉は聞き取れなかった。
どんなに体が痛んでも、心が凍えても、私の頬は濡れなかった。
想うことすら、かなわないのだ。
妖の身は。

139 :
終わりです
初凌辱でした。ぬるい、薄い等、精進します

140 :
>>139
黒い名取さんktkr
いい仕事見せてもらいました
GJ

141 :
>>139
名柊いいよ〜!
堪能させてもらいました

142 :
これからも4649

143 :
規制解除祈願投下します
夏タキ4レス キスのみ
果たしてタキに弱い夏目が書けているかどうか

144 :

名取さんと焼肉。
うっかり滑らせた口も、皆帰っただろうという浅慮も、殴らなかった手も。
なにもかも迂闊だった。
後悔して出るのはため息だけだ。
我関せず、といった風情で頭を掻く姿を横目で睨む。ああもう、ちゃっかり傘に入るな。欠伸するな。
「どういうことかしら」
「ええと」
昼過ぎからの雨は靄っぽく視界を遮って降る。空気全体が寒天みたいに重たい。
いつもの霧雨ならどうせ濡れるのに、と少々鬱陶しい傘が珍しく役に立った。
「目を見て話して」
と思ったのはやっぱり気のせいで、避けていた視線が傘越しに痛い。
「その、な」
「その?」
「あとで……じゃ駄目か?」
「駄目」
澱みなく簡潔に潔く、たぶんタキは怒っている。
「……場所を変え」
「夏目くん」
「ごめんなさい」
つい謝ったおれは、きっとタキに弱過ぎる。
窮地に俯いた目で足元の水溜まりから辿る。
濡れて色濃く変わった靴の先は、肩幅に開かれたすらりとした脚。
湿気を含んだセーラー服、傘を持たない左手は胸の辺りで軽く右腕に重ねられている。
ちょっと膨らんだ頬と尖った唇。両方の眉が綺麗に寄せられた、険のある目つきが怒りを顕に──あれ?
可愛い。……怒ってない、のか?
ってそんなわけないぞ。
まとわりつく湿気と一緒にぬるい考えを振り払う。
「とにかく来てくれ。ちゃんと説明するから」
「どうしてここじゃ駄目なの」
掴んだ腕は抵抗がなくて、まじまじと見た拗ねた顔は──やっぱり可愛い。
でも、怒ってるんだよな?どうにも量りかねるが誤解は誤解だ。
少し離れて目を輝かせている西村と北本に聞こえないよう、耳打ちする。
しっとりとした髪と、ふわりと甘い香りが鼻先を掠めて、危機感を失いそうになる。
「ニャンコ先生なんだ、この女の子」
「え?」
「化けてるんだ」
「ええ?!」
怠そうに腰に手をあて休めの姿勢の先生の斜め前で、タキは毒気を抜かれたように立ち尽くした。
大きな瞳を零れ落ちんばかりに見開いて。
どうやら最悪の事態は避けられた──らしい。

145 :
「……そういう訳なんだ」
雨の夕方、人影のないバス停の屋根の下で、おれは安堵のため息をついた。
差したままの傘越しにさわさわと雨音がする。
「ほんとうに、先生なのね?」
まあ、俄かには信じられないだろうが、信じて貰えないとものすごく不利な状況になるんだよな、おれ。
じろり、とふてぶてしい横顔を睨んでおく。
「なんだつまらん。修羅場でへこんだ夏目の分も喰う計画が台無しだ」
「…その分殴ってやるから、ニャンコに戻れ先生」
なんでこういちいち癪に障るんだ、先生は。
構えたゲンコツに手が添えられ、振り返るとタキの目が輝いている──うわあ、なんか嫌な予感がする。
「待って!ねえ先生、触ったりしても…いい?」
「……ええ?」
「…七辻屋の饅頭五個だ」
「交渉成立ね」
あり得ない。いや、タキなら──あり得るんだった。
頬を紅潮させたタキの隣でおれに出来るのは、色々諦めることくらいだ。
タキは嬉々として先生に手を伸ばして髪を梳いたり、顔をつついたり。
あ、手を握るのか、いいなあ。
「すごい……ちゃんと布だわ」
まあ、驚いたせいかもう怒っている様子はないし、良しとしよう。
それにしても、何故あんなに制服を撫で回しているんだろう、素朴な疑問の答えはわりとすぐに出た。
予想外の展開で、だ。
「っせ、先生!…下着っ!」
「なんだ、知らずに怒っておったのか……ほれ、いつもこんな風にな」
「うわっ離せ先生っ!」
タキの叫びに、悪意たっぷりの笑みを返した先生が抱きついて来た。
身を捩る腕に胸が押しつけられ、太ももはスカート越しに脚を挟む。
「だ、駄目ぇっ!」
飛びついてきたタキが無理矢理先生を引き剥がした。
我慢の限界だと準備した手を振り下ろすより僅かに早く、動いた先生がタキに身を寄せた。
「私は別に……どちらでも構わんぞ?」
その瞬間、おれに投げられた視線に含まれていたのは挑発、だったと思う。

146 :
「きゃああっ!」
「いい加減に……しろっ!」
あげた悲鳴と夏目くんの一撃は同時だった。
ガンッ、と痛い音がして猫に戻った先生が足元に伸びている。
すぐにでも抱き上げてあげたかったけれど、無理だった。
す、と視界が陰って、夏目くんが目の前に立った。
肩の動きと一緒に傘が微かに揺れる。
その前髪から一滴、雨が珠になって落ちた。
「大丈夫か?」
声が出ないのは口にあてた手のひらのせいじゃない。
目を合わせられないのは──ショックだったからだ。
「タキ?どうした?」
案ずる声が真っ直ぐ正面、同じ傘の下から私に問い掛ける。
ほんの一粒、頬を流れてしまったものは雨に紛れてくれるだろうか。
噛みしめていた唇を少し開いて息を吸い込む。その息がかかる程の距離で顔を上げた。
「……キスされちゃった」
「え」
「キスして、夏目くん」
「あっ…のニャンコっ!!」
「キスが先っ」
最初は苦笑いで言えたと思う。
最後は先生を掴みあげようとする夏目くんに縋りついてしまったからわからない。
乱暴なくらいに腰が抱き寄せられた。
反り返る勢いで顎に手がかかり、押さえつけられるようなキスが降ってきた。
唇を挟んで、舐めて、また重ねて、割入って、なぞって辿って絡めて吸って、全部。
私の唇を構成する全てが夏目くんのそれで奪われていく。
「んっ……ふぁっ……」
息を吸う暇は与えられない。
心臓の音とキスの音が耳の中で混ざり合って、眩暈が押し寄せた。
何もかもが快感で更新されていく。
「ん……んぅっ」
倒れてしまいそうな背中に回した手で、制服には深い皺がよせられている。
ふとこのまま、押し倒して──抱いて欲しくなった。
膝の力を抜けばそれは叶う、けれど。
私の手はその代わりに夏目くんの胸を押して、もういいよと唇だけで囁いた。
「……濡れちゃう」
「……残念」
重ねたままの唇がそう震えてから離れた。
転がった傘がぶつかり、重なるように止まった。

147 :
「ごめんな、タキ。もう怒ってない……よな?」
「うん。あの、最初だけなの。……怒ってたというか」
待ち合いのベンチに座って、鞄を探る夏目くんの首が不思議そうな角度で止まる。
あの時、夏目くんの表情で自分の行動の無意味さはすぐに悟っていたのだ。
──こんな顔させたくないのに、と。
ただ、一度表面に出た負の感情はきっかけなしでは容易に収められず、結果、曖昧な態度を継続するしかなかった。
正体が先生だとわかった時の気分といったら、例えようが無い。そして今は。
「反省してます。ごめんなさい」
「ああ、だからか」
「え?」
やっとわかった、と夏目くんの頬が緩む。
「可愛かったわけだ。タキは……怒るの向いてないな」
そう返された私はちょっと悔しくなって、思わず──普段なら絶対言えないことを口にした。
「お詫びに、海……一泊で行く?」
「なっ……」
続きしに、その一言をため息に混ぜて耳に囁く。
夏目くんはポケットに手を入れたまま固まって、首筋から耳まで面白いくらい真っ赤に染まった。
金魚みたいだな、と場違いな感想が浮かぶ。
「冗談よ」
先に出したハンカチで、がっくりとうなだれる夏目くんの髪を拭ってあげた。
「ふふ、ちょっと手玉にとった気分」
「……何をいまさら」
とっくに骨抜きにされてるんだぞ、そう呟きながら子どもみたいにされるがままの夏目くんだって可愛い。
「まあまあ。仲直りできたし」
私は余裕が板についてきたみたい。
「先生に感謝、かな」
「原因も先生だけどな」
膝の上でぐったりしている先生を夏目くんが撫でた。
「先生が起きたら……七辻屋に寄って帰ろうか」
「ええ」
それから雨が止むまでに、傘の中でキスは何度も重ねられて、この日の小さな事件は解決した。

「名取さん」がどうしたかは───聞いていない。

148 :
終わりです

149 :
GJ!
>夏目くんの頬が緩む
かぁぁ
夏目くん、夏目クン、夏目君 
どれも響きが違って感じるけど、タキは”くん”って感じで定着したぉ

150 :
規制が激しいけど頑張ってくださいね

151 :
保守がわりに雑談でも
妖や名取・的場の「紙」って見えない人には認識できないだけじゃなく、直接的な影響力(例えば触れる、殴る、拘束する等)も無いのかな
西村北本、塔子さん達には「突風」でしかなかったし、原作だと田沼にも「風」だったことがあるから
いや、「見えないし触れないものに捕まっちゃう」ってエロパロ的にはオイシイなあと思ったんだ

152 :
そうだね
「原作だと」って言っちゃうと2次創作は難しいんでアレンジはおkかな

153 :
じゃあおいしい方向でそのうち……
的場に捕まるなら誰だろう
やっぱりタキか柊か、ヒノエ?

154 :
真面目な意味ではその辺りかもしれないが
主人公である夏目クンが捕まるっーのはアリ?

155 :
夏目が捕まってどうエロに展開するかによるんじゃないか<アリ
女の子に体をはって助けて貰うか、女妖に逆レイプとか?


156 :
去年の秋頃エロパロのネタにしようとしたが、忙しくて頓挫したな
書きかけのテキスト何処いったか分からないが、ダイジェストにするとこんな感じ
誰か同じシチュで書いたり、続き書いてくれ
9巻の夏目が座敷牢に捕まった話で、かわりにタキが捕まったら…
両手首を縛られて吊るされたタキ。的場に夏目について尋問されるが何も喋らない。
そして何者かの手のような感覚が身体中を這いずり回る。陣が無いと妖が見えないタキには、その正体も何処を攻められるかも解らない。
的場はタキから離れて、両手を挙げるポーズをとり自分は何もしていない、とアピールする。
的場「おやおや、最近の女学生は手を使わずにオナニーできるのかな?…フフフ」
万歳をするような格好で拘束されていて抵抗する事も出来ず、相手の姿が見えないので耐えるのも困難だ。
胸を攻められてそこに神経を集中していると突然太ももを攻められたり、項・腋・臍などを一度に攻められたり。
オナニーの経験すら無いタキにとって、姿が見えない妖の変幻自在の攻めは耐えられる物では無かった。
的場「随分欲求不満なようだね。夏目君に異性として見てもらえない…とか?とにかく、お楽しみを邪魔する気は無いので、ごゆっくりどうぞ」
色っぽく身体をくねらせ喘ぎ声をあげるタキを視姦しつつ、的場は座敷牢を出ていった。
妖達の攻めは陰湿だった。攻めをしばらく止めたかと思うと、突然怒涛のように攻めたり、イク直前で寸止めを繰り返したり。
タキは耐えられずに、妖の攻めが止まった時に無意識のうちに太ももを擦り合わせて股間に刺激を送ろうとしていたが、自覚出来るような余裕も無かった。
そしてタキの理性が無くなりかけた頃……

157 :
>>156
おいしそうなんでさっそく
4レスいただきます

158 :
「初めまして、多軌透さん。的場、といいます」
「……離して下さい」
タキは目の前の椅子に悠然と腰掛けた男を見据えた。にっこりと笑みが返される。
「話がしたいだけで、あんまり暴れられては困るので」
「話すことなんてありませんから」
「夏目君とはご友人のはずですが?」
「……」
「そうして口を閉ざされては、帰すことも出来ない」
「……縛りつけておいて何をっ」
体を揺らすとぎり、と荒縄が手首を締め上げる。擦れた皮膚に熱い痛みが走った。
縄は壁に打たれた釘にぎっちりと固定されている。
「何でもいいんですよ、夏目君のことなら。仲の良い友人、ご家族のこと、大切にしているもの。そうですね、例えば……『友人帳』とか」
白々しい、タキは思わずそう吐き捨てたくなった。狙いはたぶん最初からそれなのだ。
夏目の祖母の遺品を、宝物ねと言ったらあれ程嬉しそうに笑ってくれたものを、誰が教えてやるものか。
タキは的場を睨む。
「なかなか反抗的なお嬢さんだ。私は素直な女性がタイプなんです、残念だ……好きにしろ」
最初は首筋だった。
さわり、と何かが皮膚を撫でる冷たい感覚にばっと横を見る。触れるようなものが無いのを確認するより早く、ふくらはぎに同じ感触は移動した。いや、移動したのではない。
増えたのだ。
両腕を頭の上で縛られ、無防備な脇腹、背中、腹、太腿を、制服の上から撫で回すものがいる。
「な、何っ!」
「どうかしましたか?」
先程と変わらぬ笑みを浮かべ、的場が首を傾げた。
「何ですかこれっ」
「なんのことですか?」
「あなたの……ひあっ!」
上衣の隙間から覗いていた素肌に何かが触れた。と、それをきっかけに一斉に制服の下へと侵入が始まった。
「や、やあぁぁっ!」
それらはじっくりと項や鎖骨、踝を堪能したかと思えば、内股を執拗に撫で上げる。
背筋を這い上がるのは嫌悪感と───微かな快感。同時につう、と冷たいものが背骨をなぞり、下着の隙間から形の良いお尻へ降りていく。
ブラの上からは探るように頂点を弄られ、股間ではショーツと肌の境目を這う。こらえきれずタキは声をあげた。
「あ、はあんっ!」

159 :
「おやおや、最近の女子高生は手を使わずに色々出来るようですね」
それにしても、と的場は唇を歪めた。
「招かれた先の主人の眼前で始めるとは、随分はしたない。欲求不満……ですか?」
「な……あっ、あなたのしわ、ざでっ……はんっ」
「これはとんだ言い掛かりだ。ほら、私が何か出来るとでも?」
挙げた両手をひらひらと振る的場は、最初から椅子に座ったままだ。
これは何だと考えようとしても、ブラの下で固く尖った先端が捏ねられて、その周りを別の何かが揉みしだく。もう一方の膨らみには幾つもの何かが絡みつき、抓られ引っ張られ締めつけられる。
抗えず思考は飛ぶ。
「んっ……あ、あっ」
「はぁっ……あんっ、あ……んっ」
胸をしつこく攻められ喘ぐと、わらわらと何かは焦点を変え脇腹に移動する。か、と思えば滑らかな腹から下腹部の柔らかな茂みへざわざわと潜り込む。
万歳する格好で拘束されては、抵抗も、床にへたり込むことも出来ない。膝ががくがくと震えているのは、既に恐怖でも羞恥でもなくなっていた。
誰とも、況してや自分ですら経験のない淫らな行為に翻弄され声をあげる。
その度にまったく別の場所を嬲られ、タキは波のように喘ぎとため息を繰り返すしか術は無かった。
「あ、ん……あんんっ!」
「ひ、やあんっ……」
「夏目君に女として触れてもらえない寂しさを、そうして慰めていらっしゃるようだ」
タキの痴態をじっくりと舐るように眺めていた的場が、蔑むようにくつくつと笑った。
火照りきった体を、頬を、一層紅潮させてタキは叫ぶ。
「そんなことっ……あんっ!」
「まあまあ、お楽しみを邪魔するつもりはありませんから、どうぞごゆっくり。満足したら話したくなることもありますよ」
立ち上がった的場は牢を出ていく。かしゃん、と鉄格子が閉ざされ、身をくねらせ艶めかしく喘ぐタキだけが残された。
快感に意識を委ねてしまいそうな中で、タキは必に思い返す。
(……いつ?あのひとは、何かを、した……はず)

160 :
執拗に、陰湿に、淫猥に、未だ清らかなタキの体への蹂躙は続く。
胸は快感以外覚えられない程に責めたてられて、捻られる痛みにもタキは身を捩った。
「ふ……はあん、んんっ」
言い様の無い感覚が少し前からタキを襲い始めていた。
しっとりと濡れた股間だけが愛撫から取り残され、その切なさは膝を動かし、タキは無意識に太腿を擦り合わせる。
「んっ……ああ……ん」
もっと感じたい。声をあげて乱れたい───そこにふれてくれさえすれば、そうすれば。
その欲望とともに浮かぶのは夏目の顔で、声で、手で、触れたことの無い体で。
何かのことに考えを巡らすのを放棄しかけていた。
そして突然、何かは消えた。体の上を無数に蠢いていたそれらが離れていく。
「え、な……んで」
タキの問いに答えるものなど、元々存在しなかったかのように牢の中は静まり返った。
喘ぎ続けていた喉がひりついて、こくり、と唾を飲んだ音が響く。
さわさわとした騒めきも聞こえなくなって、それでタキは。
「……い、いやっ……こんな、このままなんてっ」
酷い、と。もう少しなのに、と、そう思ってしまったのはタキの罪ではない。
「ひ、ああああああんっ!」
何処に潜んでいたのか、何かは一気に蹂躙を再開した。
それは愛撫を待ち望んでしまった場所、誰も触れたことのないタキの秘所へと集中する。
茂みを掻き分け到達した何かは谷間を擦り上げる。
その狭間に滑り込んだものは、ぷくりと膨らんだ花芯を摘んで転がす。
また別のもの達は襞をくちゅりと開き、蜜でたっぷり濡れた中を探る。
「あ、ああんっ!あんっ!」
先程までとは比べものにならない快感が押し寄せて、耐えられずタキは大きな嬌声をあげた。
「ひあっ!ああっ!ん、はぁんっ!」
ぐちゅぐちゅと何かがタキの中へ挿入り込む。蠢くそれは内部を刺激し、溢れた蜜は内股を伝ってニーハイソックスに染みを作った。
その間も花芯は押し潰され、摘んで捏ねられて。
「ん!あ……っ!」
タキが初めての絶頂を迎えようとした瞬間、何かはまた消えた。
「や……どうして」
すぅっ、と背を汗が伝う。このまま現れなかったらどうすればいい。
身をくねらせたせいで、荒縄で擦れた手首が痛む。きっと皮膚が裂けて血が滲んでいるだろう。
そんなの本当にどうでもいい。タキが今欲しいのはあれだけ。
切なさに漏れるはずだったため息はまた悲鳴に変わった。
「あ、あああっ!あんっ!」
落胆しかけると直ぐ様愛撫が再開され、達する寸前で止められる。
幾度も幾度も繰り返されるその行為に、タキは理性を失いかけていた。
ただ、ただ欲するのは、体の最奥で求めるのは。
「な、つめ……くん」
「あ、あんっ……なつめく……も……っとぉ」
いつの間にか、愛しい少年の幻を抱き始めていた。

161 :
「タ、キ」
あられもなく喘ぎ、善がっていたタキの耳に聞き慣れた優しい声が届いた。
幻聴だと思った。
恋しくて恋しくて、わけのわからないものに嬲られて、快感に身を震わせる欲情が都合よく作り出した姿だと、薄く開けた目と靄がかかった頭で判断した。
だから。
「夏目、くん。すき、よ、だぁいすき」
「だから、おねがぁい、最後まで、して?」
甘い、甘く歪な声で呼んだ。
がしゃん、と牢の扉がすごい音を立てて開かれた。繋がれていた縄が引きちぎられ、くず折れた体を暖かい腕が抱きしめてくれて、やっとタキは───覚醒した。
「夏目、くん?」
「ごめん、ごめんタキ。ごめん」
夏目はタキの汗に塗れた髪を優しく撫でて、手首の傷を裂いたハンカチで覆ってくれた。
タキの額に寄せられた夏目の頬を一筋、涙が伝ったのが見えて、泣かないで欲しくて精一杯微笑む。
「だいじょうぶ、だよ」
「タキ」
もう一度しっかりと抱きしめられて、タキは耳元で夏目の鼓動を感じた。こんなに近づいたの二回目だわ、と変に嬉しかった。
的場さん、夏目のとても強い声が聞こえて、タキは───すとん、と意識を失った。

162 :
夏目が来ちゃいましたが、こんな感じでしょうか?
勢いで書いてしまいました

163 :
GJ!
勢いで書くっていいことだお

164 :
グッジョブ!
原案にもなっていない駄文をちゃんとしたSSに昇華してもらってかたじけない
ラストは夏目に助けられるパターン以外にも、的場に身も心め支配されたり、カイに助けられるパターンを考えてた
この話の続きは>>157さんにお任せします
「だから、おねがぁい、最後まで、好きなように、して?」
>>163
勢いって大事だよね
レイコ「貴志のおじいさん?ゆきずりの男と勢いでヤッちゃった。テヘッ」
ニャンコ「『テヘッ』では無い、このバカモノ!」

165 :
ヒノエ 「 おや? そのゆきずりの男とやらは、・・・先生、アナタでなかったかい? 」
ニャンコ「 テヘッ 」

166 :
>>158-161の続き、3レスです
※妖とします
※タキがかなり壊れます
※badendめです
苦手な方はスルーお願いします

167 :
「こんにちは。どうしました?」
「……」
「ふふ、こちらへ」
無言のタキを促して、薄らと冷たく微笑む的場は屋敷の廊下を進んでいく。
足を止めたのは、まだ記憶の濃い部屋の前。室内には椅子が二つ。
「どうぞ」
無言のままタキは座って、向かい側の的場を一瞥してから視線を漂わせた。
「見えませんよ、あなたには」
びくり、と体を震わせたタキに的場の言葉は続く。
「何故、と一応お聞きしましょうか」
あの日、タキは夏目の背中で目を覚ました。
家に帰ると母がいるから嫌だと言ったら、夏目の部屋で甲斐甲斐しく世話を焼いてくれた。
でも。
「……抱いてくれませんでした」
何かを堪えるような夏目に、タキは抱いてくれと言ったのだ。
目覚めてからも体は疼いてしかたなかった。耐えられない程に求めている。
助けてくれた。抱きしめてくれた、ごめん、それだけ呟いては何度も。だから『夏目くんがいい、夏目くんならしてくれる』そう思って、謝らなくていいよ、と。最後までして欲しいの、と懸命に伝えたのに。
抱きしめてくれていた腕が緩んで、嬉しくて夏目の顔を見上げたら、その瞳には───明らかに怯えた色が浮かんでいた。
「抱きしめてくれたのに!何が違うの!」
「可哀想に。それでここにいらしたと」
蔑んだ笑みに、タキは何だか安堵した。的場が側の壁から子機を外してタキに差し出す。
「どうぞ?教えてあげてください。終わったら……始めましょう」
タキはまだ覚えたての番号を押して、短い嘘を吐き出して、艶然と笑った。

168 :
座ったままショーツを下ろした。軽く脚を開いて振ったら、脱げた靴が的場の爪先まで飛んで、仕方ないですね、と呟いて拾ってくれた。
「もう、要らないでしょう?」
「お行儀の悪いお嬢さんだ、叱られますよ?……お待ちだ、存分に」
その声で、さわさわと懐かしい感触が肌を撫で始める。嬉しくてタキは声をあげる。
「うふ、ふ」
(私、壊れちゃったんだ)
急速にぼんやりしていく頭で考えた。おぞましかったものが、いとおしいなんて。
制服の中を冷たい彼らはゆっくりと移動する。触れられる前に胸の先端は固くなっていて、それを探り当てたもの達は先を争って弄ぶ。
ぐっ、と摘まれ捏ねられる。くりくりと回すように優しく触れるものもいる。幾つも伸びた彼らはタキの体が揺れる程に激しく乳房を揉み、弄る。丸みを掴み、先端を強く引かれた。
「ひあっ……!あっ!ああ……はんっ!」
同時に脇腹はじっくりとなぞられ、脇の下の窪みにはぬるりとした何かが這う。縦長の臍とお尻の谷間にもそれらが吸い付いている。
粘るような感覚にタキは身を捩った。
「は……あっ、あ、ああっ!」
「あんっ、は……あ、んん」
色っぽい声が室内に谺し、擦り合わせた太腿の間からはくちゅくちゅと水音が響いた。
彼らは順には降りず、細く締まった足首を攻め始める。勿論、幾つかは胸や脇腹の愛撫を続けた。
「は……ん、あぁん……ん」
「んん……っ、ひ、あ、あんっ」
「は……やくぅ……いや、焦らしちゃあっ……」
タキはスカートをめくり脚を大きく広げ、たっぷりと蜜の溢れた秘所を露にした。擦り合わせた内股から透明な糸が伝う。
ぐちゅん、と滑った音がして襞を押し開いた彼らがゆっくりと侵入していく。
淫靡な液体で濡れた中を蠢くのは快感。タキはその悦びに嬌声を抑えられない。
本当ならきっと激しい痛みを伴うのだろう。でも、麻痺してしまった体にも理性にも感情にも、それは訪れない。
狙いすましたように的場が口を開いた。
「そういえば、お話するのを忘れていました。あなたの体を慰めている彼ら」
言葉を切った的場を、潤んだ瞳でタキは見つめた。
「妖、ですよ。私の式達です」
絶望は一瞬だった。
何なのかなんて、とっくにどうでもよくなっていた。瞠った目を閉じたら夏目の顔が浮かんだけれど、すぐ諦めた。
「ああっ!ふ、あ、ああ、あっ!」
白い頤を、卑猥な喘ぎを、淫らな部分を、満足げな的場のの前に晒して、タキは純潔を失った。
赤い色がぱたり、と床に落ちて、染みないそれは持ち主の影を微かに映した。

169 :
「何、を……してるんですか、的場さんっ!」
タキが首を巡らすと入り口には夏目が立っていた。走ってきたのか、肩で息をしているのが色っぽいなと思った。でもそれだけだった。
開ききった襞の内側は、最初こそ引き攣るような感覚があったけれど、今は細かく痙攣し妖を受け入れている。
痺れるような絶頂に幾度も襲われ、タキはただ喘ぐ。
引き抜かれそうになると、下肢に力を込めて締め付ける。爪先を反らせ、腰を突き出し身を揺らしてより強い刺激を求めて。
「ん……あっ!も……っと、や、あんっ!」
「あ、ん……っ、おく、もぉっ……」
「おや夏目君、どうしました?今日は珍しい来客ばかりだ」
「タキを返してください」「だ、そうですよ。多軌さん」
愉しげに笑う的場がタキを見る。軽く首を振ったら深く突き上げられて大きく喘ぐ。
「ああっ!ん、はあっ!」
ぐちゅぐちゅといやらしい音は、タキの言葉に応えて速度を増した。奥まで届く感触は叩く、に近い。
中が蠕動と収縮を始めて、タキは夏目の目の前で達した。
両腕は妖に掴まれ、椅子の背に回されている。腰が浮く程に何度も突かれ、秘所には蜜と血の混じった桃色の泡が溢れている。
妖の見えないタキには自分のそこが大きく開いて、内側の充血した粘膜が僅かに見えるだけだ。
でも、夏目と的場には自分を蹂躙するものの姿が見えている。
全部、見られている。
そう考えたら、何だかすごく楽しくなった。

170 :
「あっ、あんっ!ふ、あんっ!」
「タキ!」
ずるり、とみたされていたタキの体から彼らが抜け落ちた。すごく残念な気分になった。
夏目が妖を引き離して、その手で肩を揺する。
「何、するの」
「ごめん、おれが。……遅くなって」
(このひとは、まだ目を逸らすんだ)
残念過ぎて、少し苛々したから教えてあげることにした。
「騙されて助けに来たって、駄目よ、夏目くん」
「……な」
「抱いてくれなかったもの。ほら、見えるのでしょう?」
夏目が痛そうな顔をして、本当に目を逸らした。
タキは、大丈夫だと言った時みたいに、ちょっとだけ笑ってあげた。
「だからね、だぁめ」
「残念でしたね、夏目君。お帰りにならないそうですよ」
「……タキに、何をした」
「私は何も?少し手は貸しましたが」
逸らした目が的場を射る。夏目は唇を歪めた笑みで見返され、睨み合った。
まだまだ愛撫も挿入も足りていないのに放っておかれて、タキは立ち上がった。夏目が腕を掴んで制止する。いやいやをして振りほどいた。
「何にも、してくれないでしょ?い、く、じ、な、し」
「……タキ」
「夏目君は、妖のご友人が大切ですからね」
「どう……いう、意味ですか」
「抱いてあげれば良かったんですよ。そうすれば、せめて」
「「初めては夏目くんだったのに」」
タキと的場の言葉に、夏目は打ちのめされたように項垂れた。本当に優しい夏目くん、可哀想なくらいにね。そう思ったタキは最後のチャンスをあげることにした。
スカートを大きく広げて見せつけるみたいに持ち上げた。
「ねえ、なつめくん」
的場がにっこりと笑って座敷牢の扉を閉めた。その音は、タキの幸せそうな声と混じって響いた。
許してあげる。くすくすと、嬉しげな笑いだけが少し長く残って。
「最後まで、ちゃぁんと、して、ね?」
ふわりとスカーフが舞った。

171 :
終わりです
勢いで書いたらこうなってしまいました
タイトル無しなので、>>164さんつけて下さると嬉しいです

172 :
もう一つ
「テヘッ」のバカップルで小ネタというか走り書き

「ねぇ、斑。しましょ?」
「お前……昨日もそんなこと言っておったな……って脱ぐな!こら!」
「いいじゃない、もう知らぬ仲でもないんだし。毎日したって」
「……何だその理屈は」
「だって最初に誘ったの斑じゃない」
「いや……あれはな」
「声かけられてわりと好みだったからしてみたら、斑だったなんて……ねぇ」
「だからあれは」
「酔っ払った勢いで処女を奪っておいて、バレたら知らんぷり?へぇ、斑って意気地なしなのね」
「……おい、レイコ。あれはな」
「分かったら化けて?化けたら脱いで」
「お前……」
「おや、何してるんだい?……ひいい!レイコが、レイコが全裸ーーっ!」
「あらヒノエ」
「ややこしいのが来たな……」
「まさか、まさか斑とぉっ……言ってくれればレイコ、私がいつでも相手になるのに……いつもみたいに」
「……ちょっと待てヒノエ、いつもってなんだ?」
「いつもはいつもだよ、無粋だねえ斑。女同士の契りに口をお出しでないよ」
「レイコ……お前初めてだったとか泣いて、私をこきつかったよな」
「ええ、初めてだったわよ。男とは」
「しれっと言うな!」
「へぇ、斑って器も小さいのねぇ」
「も、とは何だ!も、とは!失礼な!」
「まあまあ、じゃあここは間をとって皆で楽しみましょ?」
「……レイコがそう言うなら、私に異は無いよ」
「おい、待てレイコ……ヒノエ」
「きーまりっ♪じゃあ最初は私と斑ね♪」
「だからちょっと待てと……うわ脱がすな!こら触るなヒノエ!」
ある夕方のお話でした。

書いてみたかったんですごめんなさい。

173 :
極めて乙です
SSを作るだけでなくネーミングライツまで頂けるとは…
では僭越ながら
>>158-161は「Invisible Touch」
>>167-170は「Fallen Angel」
洋楽のタイトルからです
夏目に横文字のタイトルは合わないかも知れませんが、今回の二つのSSは成り立ちが特殊なので…

174 :
頑張っちゃるのぅ、皆の衆

175 :
即興でここまで書けるのすげえ
あといい感じの書きネタ提供できるのもすげえ

176 :
>>173
ありがとうございます、とてもよく似合うと思います
拙いSSに素敵なタイトルで涙が出ました

177 :
そろそろエロいのを気体するよん

178 :
そういう時は職人のイマジネーションを揺り動かす設定やシチュエーションを提示してみるんだ
俺も頑張って考えてるからさ

179 :
そういや来月はタキの誕生日だね

180 :
名取×柊 エロあり 4レス
続きです
投下します

181 :
「柊」
「はい」
今日は朝からずっと絹糸のような雨が降っている。
こんな薄暗い日を選んで、名取の自室に呼ばれるようになった。
部屋は屋敷の東の奧だ。
妖祓いに関わる者以外は殆ど訪れない、人の気配が希薄な場所。
暗い中には文机と書棚、小さな古い箪笥。窓からはしっとりと重く濡れそぼった葉桜が覗いていた。
反対側、奥の壁際に飾り気のない部屋に不釣り合いな寝台──ベッドと言うのだと名取が教えてくれた──その前に促され、背で襖が閉まる。
髪がそっと寄せられ、項を名取の柔らかな唇が這って私は静かなため息を漏らした。
「……ふ」
耳に満足気な吐息がかかり、舌はじっくりと窪みをなぞる。「柊」 囁きと一緒に耳朶が軽く噛まれて背筋がぞくりと震えた。
肩に置かれた手が二の腕から腰へと滑って帯が解かれ、着物が一枚ずつ畳へ落とされる。微かな衣擦れが遠い雨音に混じった。
一糸纏わぬ姿の私を名取は軽々と抱きかかえ、寝台に横たえる。
被さった名取の重みで体が柔らかく沈んだ。ぎし、と金属が冷たく撓む音。
「柊」
「はい───主様」
行為の合図となったやり取りは面越しに交わされる。最初の、雨の日。あれから何度呼ばれて抱かれても面が外されることは無い。
それからは打って変わって愛撫も行為も優しくなった。まるで想い人を相手にするように、丁寧に抱かれる。
首筋から鎖骨にかけてをゆっくりと舌が舐めると、熱い息で私の肌はすぐに火照る。
胸を名取の大きな手のひらが包んでやわやわと揉まれ、先端は指先で弾かれた。
「あっ……」
「良い声だ───こらえなくていい」
幾度目か、責めに耐えきれず一声喘いでしまったことがあった。それ以来、嬉しそうに名取はこう言うのだ。
私は何も訊ねない。私の主が、名取が嬉しいのならそれでいい。

182 :
離れていた唇が胸の上に落ちる。強く吸われて、肌には朱が幾つも散った。刺激でとうに固くなっていた先端を舌で転がされ、体が小さく跳ねる。
「ん、んっ」
「可愛いね、柊」
「主、さま……ひあ、んっ」
名取は交互に突起を口に含み、かり、と時折食んでは名残惜しそうに味わって舐った。私の息を弾ませて鳩尾から臍へと唇は降りていく。
そのずっと先で丸まった爪先は一本ずつ解され、しなやかな指は足首から徐々に昇ってくる。内股の柔らかさを愉しむように撫でられ、ぞわぞわと肌が粟だつ感覚に腿を擦り寄せた。
「力を抜きなさい」
「は、い」
肩と腕でぐい、と脚が付け根から押し広げられる。
重ねられた愛撫に焦れて、名取の指が辿り着いた陰裂は既にたっぷりと濡れていた。触れられた途端に期待でひくつく。
親指と人差し指で襞は開かれ、露になった花芯を擽られ私は身悶える。そこはもう溶けそうに熱い。
「ふ、あっ」
「随分と敏感になったものだ。真っ赤だよ」
「……そんな、ことは」
「そうかい?じゃあ試してみよう」
笑いを含んだ名取の声はとても卑猥に響く。
花芯に掬った粘液を塗りつけて、押し潰すように擦られた。痺れる快感に声をあげる間も無く顔が寄せられ、そこは蜜とともに吸い上げられる。
舌は谷間を上下して秘所の奥まで舐め回される。くちゅくちゅと淫らな音に身を捩った。
「あっ、主さ、まっ……」
「隠してはいけないよ」
閉じそうになった膝が押さえられ、差し込まれた長い指は溢れた蜜をちゅぷちゅぷといやらしい音で掻き混ぜる。
奥で指先は軽く曲がって、探りあてた固い部分を引っ掻くように出入りする。
粘膜はその指に絡みつき、止まることを恐れるように締めあげた。
花芯は舌で突くように弄ばれ、際限なく零れる蜜は体を伝って寝具へ滴り、肌を滑らせた。
「……んんっ!」
敏感な場所を同時に責められて、自分の声かと疑いたくなる程に甘い声が僅かに開いた唇から漏れて。
私は絶頂へと誘われた。
それを悟って名取が微笑む。

183 :
「そらご覧」
「……はい」
「さて、どうしようか──言って貰おうかな」
「……主様、それは」
面をつけたままなのも忘れて羞恥に顔を逸らす。達したばかりなのに、秘所は疼いてこのひとを求めていた。
目の前にある瞳を見つめる。私の姿は見えていても、その中には映らない。
名取は、何を想って私を抱くのだろう。
一言、二言呟くだけの時もあれば、激しく追われるような時もただただ優しい時もあった。かと思えばこんな風に苛められる。
私は何故、何も言わずに抱かれて浅ましく喘ぐのだ。
知らなくていいと自分に言い聞かせて、何もかもが歪んでいて、それでも私はこのひとを───想わずにいられないからか。
「主さま、を……ください」
目を細めた名取に肩を返され俯せになる。腰を掴まれ太腿を膝で割られ、屹立したものが一気に挿入り込む。今までと違う衝撃に高い声をあげてしまう。
「はんっ!」
「素直だね」
優しい声は背に落ちる。奥へ奥へと、体がずり上がる程に強く突き上げられて私は激しく喘ぐ。それに呼応するように名取の動きも一層激しさを増した。私の中も熱い名取のものをきつく締めつけていく。
何度も叩く勢いで突かれ喘ぐ息が苦しくて肘から力が抜け、寝台に肩をついた。快感に痺れる指先で枕を掴んだ。
頬に当たる面の内側が汗で濡れている。
「んっ……!あ、んっ!」
「ああ、良い声だよ柊」
「ああっ……主様……!」
「たくさん……啼いてご覧」
暗い室内は淫微に湿った水音と、腰を打ちつける乾いた音で満ちている。
ぬるぬると蜜に塗れた内壁を擦って、名取は動く。私の襞はひくひくと蠢いて、いとおしいひとのそれを咥え込む。
崩れた四つん這いの膝が震えて腰を落としそうになると、引き上げられより深くまで貫かれた。鈍い痛みに似た悦楽が体の芯に火を点す。
荒い息は混ざり合ってどちらのものか分からない。
勢いに白く泡立った蜜は、お尻を高く突き上げた私の汗ばんだ内股を、生き物のようにゆっくりと滑っていく。
「あ……んっ!は……」
「もっと欲しいなら……ちゃんと、言うんだ」
欲しい。もっと、もっと欲しい。このひとが欲しい。抱かれるその度に強くなる想いは既に渇望だ。
でも、それでも。それは通わぬもので叶わぬもので、このひとは私には届かない人なのだ。ならば、傍にいて肌に触れられる今この時だけでも。

184 :
「主……さま……ぬし、さまが……ほ、し……!は、あんっ……!」
動きが早まり、固い名取のものに擦られて灼けるほどに内壁は熱い。
嬌声が咽喉を嗄らす。たてた爪は寝具を引き裂いてしまいそうだ。
「い、ああっ……!」
体が大きく震えて、つかの間意識が飛んだ。悦びに私の中心はきつく収縮して、同時に全身は弛緩していく。
名取が苦しげに息をした。熱いものが私の中に吐き出されて、引き抜かれた。
寄り添うように腕が伸びて、そうしていつもと同じように、面越しに頬が撫でられて。
「柊」
少し強まった雨音の中で、名取は最後に一度だけ私を抱きしめた。
人の匂いがする。今日は本業の予定があったはずだから、きっと誰かに触れたのだろう。
妖の匂いはしない。
ここ一月、式として供すらも禁じられていた。
だから尚更。これは戯れだと理解っているはずなのに苦しかった。
───妖であることが。

185 :
終わりです
名取の部屋とか勝手に設定してすみません
しかもあまりエロくない……

>>179
タキの誕生日何かいいネタないかなとか思ってます

186 :
GJ!
主……さま……ぬし、さま がツボです

187 :
GJ!
自分も「主……さま」にグッときた
柊かわいいよ柊

188 :
>>179
何日?

189 :
ファンブックによると5月15日

190 :
ありがとう。15日か。その日に記念投下されるのは純愛物か凌辱物か
自分は夏タキ派なんで夏タキが多いのは嬉しいが、たまには西村×タキや笹田×夏目が見たい気もする

191 :
久しぶりに覗いたら、作品が増えていたので>>103->>184までの
作品をwikiに保管しておきました。

192 :
作者さん共々 ご苦労様です

193 :
西村→多軌って原作でもそうだっけ?
笹田→夏目みたいにアニメ設定という印象が有るけど

194 :
アニメほど明確に西村→タキではないけど
タキといつの間にか仲良くなってた夏目に、西村が八つ当たりしてる描写は原作でもいくつかあるよ。「お前また多軌さんとっ!」とか言ってるコマがある
あとはお祭りにタキを誘えって言ってみたりとか

195 :
西村も自分で誘えば良いのに
そんなヘタレでは彼女は出来ん
夏目に伝言を頼まれたという西村に連れられて人気の無い校舎裏に来たタキ
しかしそれは西村によって仕組まれた巧妙な罠だった
西村「もう我慢出来ない…。多軌さんハァハァ」
タキ「悔しい…。でも(ry)」
……いかん、電波を受信してしまった

196 :
原作を厳密に解釈したら夏目→タキもタキ→夏目も微妙だからな
二次創作なんだからその辺は適当に、話を膨らませやすい設定を取り入れるのが良いだろ

197 :
原作でフラグたってるのは、八坂様×巳夜、章文×蛍、玄×翠、露神×フミさん、滋×塔子、あとはヒノエ×レイコとかだと、妖率高いなwww
ということで、あまり厳密にならず色んなカプ来ると自分は嬉しい
妖除くと女の子が少ないからタキと笹田が大忙しだが

198 :
>>197
Χフミさん
○ハナさん

199 :
>>191
Wiki見てきたら、トップページがすごいことに!
あれいいねえ、お疲れさまです

200 :
初めてwiki見たけど、アフィばかり('A`)

201 :
>>199,>>200
何のことかと思ってwiki見たら驚いた!
これ俺じゃないよw
俺が編集したのは5月3日までで、そのあとのことは知らなかったよ。
管理人でも来たのかな?

202 :
どちらにせよ人の動きが増えてきたのぅ

203 :
うん、良いことだ

204 :
『海へ』夏タキ 6レス キスのみ
『久しぶり』カイに逢いに行きます 6レス エロなし
続けて投下します

205 :
「夏目、屋台だ屋台!イカを買え!」
ぽてぽてと軽やかとは言い難い足音で、丸い姿が一足先を行く。
「きゃあ待って先生!」
抱っこしてあげるのにっ、とタキは悲鳴をあげて追いかけた。夏目が笑いながら後をのんびりと歩いていく。
「先生……食べ過ぎは消化に悪いんだぞ」
至福といった体でタキが買ったイカを齧る先生はまさにあれだ。
(中年……)
(中年だわ……)
同じ思いで顔を見合わせ苦笑い。
「砂浜、降りてみようよ」
さあ、と潮風がタキのキャスケットを浮かせ髪をなびかせた。それを慌てて押さえて、嬉しくてはしゃいでしまった声にタキははにかんだ。夏目が眩しそうに手を翳し空を仰ぐ。
「──ああ、そうだな」
先生に行って来るねと言い置いて階段を降りる。
春の淡い陽光を映した海はふわふわとした絨毯のようだ。海沿いの道にも砂浜にも、陽気に誘われた人々が色とりどりの模様めいて散らばる。
波打ち際まで続く乾いた砂が靴の下でさくさくと鳴った。嵐の名残の流木や海藻や正体不明のなにかが、そこかしこで砂に埋もれず存在を主張している。
春休み最初の土曜日、の約束は大荒れの天気のせいで一週遅れになってしまったけれど、かえってそれが幸いしたかのような晴天だ。
「晴れて良かったね」
「ほんとうだ」
いつかまた一緒にと言って、春になったらと約束をした海にこうして二人で来ることが出来た。何度も何度も確かめて、去年の冬より近づいた距離。
夏目の手がタキの左手に触れた。何も言わずにタキはその手を握り返して、そっと指を絡める。
会話の途切れた二人の間を海風が通った。嗅ぎ慣れない潮の匂いと波の音はどうしようもなくタキの胸の奥を騒つかせた。

206 :
「うわっ」
「きゃあっ」
夏目が突然何かに躓いて前のめりに倒れた。絡めた指を離さなかったタキも引かれるように転んだ。とっさについた夏目の手のひらが赤く擦れている。
「夏目くん大丈夫?!」
「ああ、タキは大丈夫か?」
痛ぇ、と手と服の砂を払う視線がタキの爪先から夏目の足、砂の上と移動してため息になった。タキも目で追うが何もない。ああ、と思った。
「……悪い、汚れただろう?」
「波打ち際じゃないもの。ふふ、一緒に転んじゃった」えっ、と顔をあげた夏目に微笑んだ。今は、見えなくても辛くない。「何かいたの?」
「え、ああ──ちっさい妖がたくさんいて……そこを通ってしまったみたいだ」
「可愛かった?あ、ごめんなさい、つい」
「タキが気にしないでくれ」無神経過ぎたかと謝るタキに今度は夏目が笑った。「魚っぽいやつ。タキに可愛いかって聞かれると、返事に困るが」
「あ、それってひどい」
「はは、悪い。行こうか」
タキはからかう夏目からつんと顎を逸らしてその口元を綻ばせた。見えなかったけれど、話してくれるのが嬉しかった。

207 :
もう一度砂を叩いて立ち上がろうとした体にまとわりついて、また白いものが舞った。(あ、さっきの)伸ばした夏目の指先をすり抜ける。
「夏目くん、どうしたの?」
「何か……蝶みたいなものが」
「蝶?どこに?」
タキには見えていない。そうだ、これは。くら、と微かに眩暈がした。
いつの間にか傍に来ていた先生がつまらなそうに欠伸をする。「名取だな」
「立たない方がいいよ」
声の方に振り向こうとして夏目はよろめいた。驚いてタキが支える。
「海のモノは慣れないときついんだ、夏目。猫ちゃんも久しぶり。相変わらず絡まれてるね」
「──悪かったですね」
やあ、と砂を踏んで現われたのはすらりとした人影。帽子も眼鏡も無い姿がいつになく洒落た雰囲気の、名取だ。
「おや、そちらのお嬢さんは?」
「多軌と言います。初めまして」
「これはご丁寧に、私は名取。夏目君の友人、だよ」
眼鏡の代わりに前髪を掻き上げ愛想良く微笑む名取こそ相変わらずだ。促されて防波堤に座りながら、夏目は呆れてため息をついた。隣でタキが不思議そうにしている。
「胡散臭さ全開だな、小僧」
「早々に随分とご挨拶だね、猫ちゃん?」
今にも火花を散らしそうな二人を夏目は止める。大人のくせに大人気ない。
「止せって先生。──ええと、どうしたんですか、こんなところで?」
「ロケに来ていたらイカを食べる丸い生物が見えてね。ちょうど君に用があったんだけど──お邪魔だったかな」名取がちらりと隣を見やる。視線の意味に気づいたかタキが先生を抱いて立ち上がった。
「私、飲み物買ってくるね。先生と一緒にいってもいい?」
ああ、と頷いてその背を見送りながら、夏目は友人帳と同様にタキや田沼のことも話していなかったのを、今更のように思い出した。

208 :
「──もしかして彼女、かな」
「え、いや、そのう──はい」唐突な問いに俯いたのを、耳まで真っ赤だよと指摘され夏目は口を尖らせた。「からかわないでください」
「ごめんごめん、初々しくてつい。夏目も隅におけないね、羨ましい」
「名取さんだって」
「そうだ、用というのはね」名取がわざとらしく話題を変えた。
「『カイ』の居場所を特定した。──ああ、誤解しないで。会いに行くなら手を貸そう、と言いたかったんだ」
「カイの?!本当ですか?ただで?」
「君にはどうも信用がないなあ。でも今回は正解だよ夏目。交換条件だ──仕事の内容は請けてくれたら話す」
「え」
「了解なら来週、君の家に迎えに行くよ。八白岳まで送る。日帰りは無理だから旅費、宿泊費、必要経費はすべて名取家が持とう。請けてくれるね?」
「──名取さん」
「君を巻き込むのは避けたい。だが時間がないんだ、夏目」
名取の低い声が微かに冷たさを帯びた。夏目を見る鋭い瞳は、妖を見る目だと思った。
「危険、なんですか」
「彼女には──話したのかい?」
組んだ指の向こう側に口元を隠し、名取が話と視線を逸らした。風に髪が乱れて、その横顔の表情は読み取れない。頬から項へと痣の妖がしゅるしゅると降りていった。
「──知っています」
「へえ」すっと目が薄く眇められた。「ちょっと意外だ。でも──安心したよ」
「安心、ですか?」
「夏目は時々、妖に混じって帰ってこないような気がするからね。──大切かい?」
「はい。おれのせいで転んでも笑ってくれます」
「そうか、良かった」
「でも……いつか、傷つけてしまいそうで」
タキには見えないモノの恐さや不安は夏目の傍らに常にある。たった今の名取の依頼だってそうだ。それはこの先もおそらく変わらない。
迷惑だなんて思わない、そう言ってくれても巻き込むのは嫌で、傍にいたいと伝えることすら夏目は躊躇う。「───恐い、です」
「見えてしまうのは誰のせいでもないよ。何が最善かなんて私も分からない。大切だ。巻き込みたくない。守りたい。難しい言葉で難しいことだね」
「……はい」
「私も君も、隠すつもりが無いのに、言えないことが他人より多いのかもしれない。嘘をつかずにいられるひとなら──伝えてごらん」
名取がまた海を眺めて少しだけ笑ったのが、夏目には何故かさみしそうに見えた。
「──できるでしょうか」
笑っていてと、傷つかずにと、泣かずにと、幸せでと、それから──傍にいてほしいと。大切なひと達にそう伝えられれば、守れるだろうか。今度は間違うことなく。きらきらと光る波を名取と同じように見て、夏目は小さく息を吸った。
「君ならきっと大丈夫だ、夏目」
「はい──名取さん。仕事、手伝わせてください」
「そうか、助かるよ」
組んだ膝の上で頬杖をついた名取がこらえるように目を閉じた。手の甲には消せない痣がじっと佇んでいた。

209 :
先生の代わりにペットボトルを抱えてタキが戻ると、夏目が倒れていた。
「夏目くん!」
慌てて駆け寄って抱き起こすが意識がない。肩から掛けたバッグを探ってミネラルウォーターでハンカチを濡らした。
「軟弱な奴だ──まあ、少し休めば目を覚ますだろうさ」
隣にちょこんと座った先生がタキを見上げる。名取は『慣れないときつい』と言っていた。たぶん転んだ時に妖にあてられた、ということだろう。
あの時は嬉しかったのに、その思いは波が引くように急に小さくなっていく。
傍にいなかったことが悔しくてタキは唇を噛んだ。名取は仕事中の様子だったのだ。夏目が一人になることも、気分が悪くなることも予想出来たはずなのに、名取に気を遣って離れてしまったから。
「──お前のせいじゃないだろうが」
タキの心を読んだみたいに先生が閉じていた目を片方だけ開いた。慰めてくれるの、とタキはその頭を撫でた。右手で膝の上に寝かせた夏目の額のハンカチを直す。
「ええ、でも──離れてしまったのは私だわ。こんな時くらい、役に立ちたいのに」
「こいつは黙っていれば迷惑にならんと思っているからな──阿呆なんだ、阿呆」
「夏目くん、先生には話すの?」
「面倒ごとばかりさ」
「──そう」
タキは黙って海を眺めた。空の色も海の色も、少し淡くなり始めていた。いつの間にか夕暮れが近い。
何か出来るような気になっていたのがもどかしい。きっとこれから何度も思い知らされるのだ。役立たずな自分を───見えないことを。
先生が本当にお前達は面倒だな、と呟いてぽす、と砂浜に飛び降りた。
「どこに行くの、先生」
「暇だな、散歩してくる。──タキ。知りたければ聞かんとわからんぞ」目を瞠るタキに背を向けて先生は歩いて行く。「相手が夏目じゃ尚更だ。先は長い」
「──うん」
遠ざかる後ろ姿にタキは小さく頷いて、前を向いた。

210 :
夏目が身動ぎする。「夏目くん」覗き込むようにしてそっと名前を呼んだ。「大丈夫?」
「……おれ」
「倒れてたの。もう少し休んだほうがいいわ」
「ああ、でも」
起き上がろうとした夏目の額からハンカチが落ちた。長い睫毛の陰の瞳は、いつもと違って霞がかったようにぼんやりとしている。夏目の手がする、と膝の外側を撫でてタキはきゃ、と悲鳴をあげた。
「ごっ、ごめん!」
「きゃあ、急に動いちゃ駄目よ!」
起き上がろうとした夏目を覆い被さるようにして押さえた。胸が当っている気がするが恥ずかしがってはいられない。観念したか、もがいていた夏目がおとなしくなった。
体を離すと目を閉じている。顔色は海を映したみたいにまだ少し青ざめていた。
「……悪い」
「気にしないで」
(いいのに)気を遣わせたことを詫びる夏目に、目を閉じていては見えないだろうけれど、タキは微笑む。(夏目くんだから、いいのになあ)
「ほんとうに、ごめん。いつも」
「ううん」タキはかぶりを振って夏目に聞こえないように呟いた。「どうしたら、いいのかなあ」
「え?」
夏目が閉じていた目を開いた。暮れかけた水色と淡い橙色がその瞳を彩って、真ん中にはタキが映っていた。
潮騒が聞こえる。波が寄せて引くたびに少しずつ今日が攫われていく。切ないような、嬉しいような、待ち遠しいような気持ちは何故だろう。
(私──夏目くんが好きだな。離れたくないな。一緒にいたいなあ)
嬉しくても悲しくても楽しくてもさみしくても痛くても辛くても、ただ。(あなたの傍に)
「───私ね、夏目くん。普通の恋人になりたいとは思わないの。ただ、手を繋いでいたいの」だからね、そう続ける瞳にはきっと夏目が映っている。「楽しかったよ」
タキは夏目の髪をそっと撫でた。何度も何度も。
その指に夏目が手を伸ばし触れた。タキはそれを引き寄せて夕日で火照った頬に当てると、少し低い夏目の体温がしみ込んでいく。
やっぱりタキはあたたかいな、そう夏目の唇が動いた。
「カイに逢いに行こう」
「えっ……」
「名取さんが教えてくれた。一緒に行ってくれるか、タキ」
「うん──行こう」
タキは、ふわりと蕾が解れるように微笑んだ。
「俯いてたら気づけなかった。おれは、タキに笑っていてほしい──今みたいに」にっこりと、タキが出会った時みたいに夏目が笑った。
「タキの傍にいたいよ。ずっと」
項に滑らせた手でタキは抱き寄せられ、そっと唇が重なった。

傍にいたいひとがいるから。
だからきっと、
明日は切なくて嬉しくて待ち遠しいのだ。
二人を隔てるものは、今、ここに。
何一つない。

211 :
続けて投下します

212 :
「じゃあ、気をつけて」
「名取さんは」
「私がいたら彼は嫌がって出て来ないかもしれないだろう?。それに──少し仕事があるんだ。後で迎えに来るよ」
運転席から夏目のリュックを指差す。側面に白い紙人形がぺたりと張りついていた。
「紙をつけたよ。連絡はそれがする──逢えるよう祈っているよ」
「はい、有り難うございます」
名取を見送って振り返ったそこには、長く苔むした石段。両側から隠すように茂った木々の幹も同じ色だ。
ここを登り切ったら、カイがいる。カイに逢える。
「きっと大丈夫よ」
隣で夏目の手を強く握って、タキは真っ直ぐに先を見つめている。
「大丈夫。謝りたいと心から思うなら、いつだって間に合うわ」
「……ああ。タキがいて、良かった」
夏目は肩を揺すって大切な手紙と荷物を背負い直し、しっかりと一段目を踏みしめた。

213 :
川沿いの道は並ぶ桜で薄紅色に染まっていた。
風が夏目の制服の肩に、隣を歩くタキの髪にひらひらと雪のような花を散らす。
「いたぞーっ!」
穏やかな春の空気に響き渡った声の主に、夏目は背後から飛び蹴りを食らって派手にすっ転んだ。
「な、夏目くんっ!」
慌てて駆け寄るタキの横をすり抜けて膝をついた夏目をぐるりと囲んだのは───三つのランドセル。
「うわっ、弱いなもやしのにーちゃん!」
「どんくさっ!」
「うう……痛ぇ……」
「大丈夫?夏目くん」
夏目は額をさすりながら立ち上がった。乾いた土で白茶けた制服の汚れを払うと、一緒に桜の花びらも舞った。「……何の用だお前ら」不穏な空気をまとって子ども達を睨む。
「にーちゃんさあ、カイと一緒にいたエノキにーちゃんだよな?」
「間違いないってこんな女顔!」
だが、必の形相の小学生男子はまったく怯まない。(なんでおれ、好き放題言われるんだろう……)軽くへこんだのを察したか、タキが「夏目くん、しっかり」と慰めてくれた。夏目は何だか情けなくなって肩を落としかけ、はたと気づいた。
「……ん?今、カイって言ったか?」
「そうだよ!カイのこと、覚えてるのかっ?!」
「あ、ああ」
「やったーっ!良かった!先生達もみんな知らないって言うんだ!」
「サッカーだってかくれんぼだって一緒だったのにさ!」
輝いた六つの目が一斉に夏目に詰め寄って、堰を切ったように問いかける。
「やっぱり引っ越したのか?!」
「電話番号とか知ってるか?!」
「おれ達カイに渡したいものがあるんだっ」
まあまあ、とタキが一生懸命彼らを宥めた。夏目は落ち着くのを待って口を開いた。「悪いが──おれからは教えられない」
なんで、どうしてと非難の声があがる。最後の賭けと思って夏目を探してきたのであれば、それも当然だ。でも。
「仲直りが先なんだ。すまない」
「けんか、したのか?」
一瞬黙り込んだ子ども達の一人が、真剣な眼差しで訊ねた。夏目はしゃがんで目線を合わせ、微笑んだ。
「少し違うかな。謝ってくるから、待っててくれないか?」
「じゃあさ……おれ手紙書いてやるよ。仲直りしてやれって」
「おれも書く!」
「おれも!」
夏目もタキも純粋なその想いに驚く。大人達に否定されて、幼い心は傷ついただろうか。それでもなお、彼らは友人の存在を疑うことなく───ただ一途に、カイに逢いたいのだ。一人ひとり、そっと夏目は頭を撫でた。
彼らのように迷わず揺るぎなく、カイに逢いに行けると思った。泣き虫の一人の神様にこの想いを届けに。

214 :
山頂にはそれほど大きくない社がぽつん、と静かに日を浴びていた。周囲を常緑樹の深い緑と、萌え始めた若葉が包むように護っている。
人影も何かの気配も無く、ただ静寂がある。
「まったく情けない奴だな」
「とりあえず、少し休みましょう」
石段はかなり長かった。木陰ではあったが、高さと段数の分体力は奪われて、寝不足気味に加え数日前に倒れたばかりの夏目には相当きつかった。先生の憎まれ口に返す元気もない。
社の横手の木の下に座り込むと、タキが汗を拭ってくれた。
「……ごめん」
「無理しないで。必ずカイに逢わなくちゃ、ね」
少し近くを探してみる、欠伸をするニャンコ先生をいつものように抱きかかえてタキは歩いて行った。
残された夏目はふう、と息をはいて幹に寄りかかった。(先生の言う通りだ。女の子より先にへたばるなんて)
「……情けない」
さらさらと涼しげな音に気づいて僅かに体を曲げると、ちょうど角になる場所に小川が流れていた。水は澄み、鱗を煌めかせて小さな魚が水草をせよがせてつい、と通った。
「綺麗だな──これが水源、かな」
カイは水神だと以前名取の式達が言っていたのを思い出す。
泣いていないといいな、そう夏目が想うように、今も一人でこの美しい水を守り、あの小さな友人達を夏目やタキを想うことはあるのだろうか。
(そういえば、名取さんが式を連れていないのって初めてだ)
海でも今日の道中も、柊達の気配すら感じなかったのはどうしてだろうと夏目は首を傾げた。その視界で水面に映った日が翳って、雲が出てきたかと空を仰ぎ見た。
青いはずの空が黒かった。いや、黒いのは影だ───妖。
がくん、と力が抜けて夏目は木の幹からずり落ちる。さっきまでより一層重くだるく渇いた体がいうことをきかず、虚ろな黒いモノから目が逸らせない。背中を冷たい汗が伝った。
(や……ばっ)
「それに手を出すな」
澄んだ声が響いて、影が凍ったように動きを止めた。
「去ね」
強い、それは圧倒的なまでの一言。影はかき消えて夏目の体に力が戻った。拝殿に寄りかかる小柄な姿の髪が、微かに花の香る風に揺れた。

215 :
「カイ……!」
「──人が何をしに来た」
少し刺のあるその声、前髪に隠れた眉間には皺が寄って、険のある眼差しが夏目を射る。ぐっ、と両手を握りしめて立ち上がった夏目は一歩踏み出した。
「逢いに来たんだ──大切な友人に」
「……ふん」
踵を返したカイの腕を、駆け寄った夏目はとっさに掴んだ。「離せ」カイが見上げる角度で睨む。
「カイ。おれは──おれはずっと諦めていた。仕方ないんだと、離れていく背中を追うことなんてないんだ、って」
夏目は懸命に言葉を紡ぐ。伝えたい、届いて欲しい、気持ちに足りないのがもどかしい───逢いたかったと、それだけなのに。
振り解こうと顔を背けたカイの腕を夏目は離さない。
「もう違うんだ。大切なものがたくさんできて、たくさんのことを教えて貰ったから。カイはおれの大切な友人だ。後を追わないなんて、出来ない」
「──私である必要はない」
「おれが謝りたいカイは、ひとりだよ。代わりなんていない」
カイが髪の隙間から僅かに夏目を見た。目を逸らさず見つめ返した。
「君を傷つけてごめん。許して欲しい」
返事は無い。
いつの間にか木々が騒めきを止めていた。せせらぎも風の音も鳥の囀りも聞こえない。夏目と一緒に、彼らもたった一言を息を潜めて待っている。
すう、と風が戻った。甘い香りは、白い花を咲かせたおがたまの木だろうか。
「…ナツメ」カイが笑った。「有り難う。逢いに来てくれて嬉しい」
「遅くなってごめん、カイ。逢いたかったよ──久しぶり」
「うん、久しぶり」
胸の中にも同じ風が吹いたような気がして、夏目も笑った。
「夏目くーん!カイーっ!」
「あ、タキだ!」
零れ落ちそうなほどの笑顔で駆けてきたタキがそのまま夏目とカイに抱きつく。「ああ、良かった!」
勢いあまって地面に倒れて、三人で吹き出したのを見ていた先生が、小さくため息をついた。
これは何、あっちのは、ああクッキーもある。はしゃぐカイを微笑ましく眺めながら、タキお手製の弁当を囲んだ。
蓮華の咲く日向で、今度は三人で花を摘んだ。
夏目が初めて作った花かんむりは、緩んでしまってうまく出来なかったけれど、カイもタキも嬉しそうに髪に飾ってくれた。

216 :
「ナツメ、タキ。こっちだ」
「なあに?」
「どこに行くんだ?」
カイが二人の手を引いた。小川を遡るように森の奥を目指す。傾斜は僅かだが巨木に囲まれ薄暗く湿った空気に満ちていた。
時間にすればおそらく数分、一際大きな木の太い根を乗り越え、裏側に回った足元に──桜色。
「花びら?」
「──本当だ」
「着いたよ」
「……すごい」
「なんて……」
見上げた視界すべてを覆って満開の薄紅色の桜が散っていた。空を仰いでも下を向いてもただいちめんのいちめんの花の世界。
次々に舞う花が髪に肩に降り積もって、一息ごとに淡いはずの香りが強く染み込んでいく。まるで桜色に染まるような錯覚に、夏目もタキも立ち尽くした。
「見せたかったんだ、この木。──昔、ここに祠があったんだ。晴れた日は花を携えて、雨の日は笠を被って、人が供物を捧げに訪れた。その中の一人が植えていったんだ。『水神様がさみしくないように』って」
さらさらと花が降る。カイは広げた手のひらに落ちたひとひらをそっと握った。
「おれはただ、逢いたかったんだ」
人に。小さな声でそう呟いてカイは俯いた。震えそうな細い肩をしゃがんだタキがそっと撫でてやる。
「手紙──預かってきたよ」
「手紙?」
「カイの友達からだ」
驚きに瞠られた瞳から涙が零れ落ちた。慌ててぐい、と拳で拭ってカイは夏目の袖を掴んだ。
「本当か?」
「ああ。カイに逢わせろって囲まれて大変だったんだぞ」
「飛び蹴りとかもやしとか、ね」
うんうん、とタキが何故か神妙な顔で頷いた。夏目はカイの頭を撫でて、また蹴られるのは困るんだ、と笑った。
「ちゃんと逢いに来てくれ、カイ。彼らにも、おれ達にも。約束だ、いつでも待ってる」
「──うん。約束だ」
カイがとても嬉しそうに笑ってもう一度涙をふいた。

217 :
降りるのは久しぶりだというカイと石段の下に着いた時には、辺りに闇が漂い始めていた。名取の車が少し先に止まって、窓の隙間に紙人形が滑り込むのが見えた。
「送らなくて平気か?ナツメ」
「ああ、名取さんが来てくれているから」
「名取って───あの祓い人か」
カイの顔が強張る。夏目はカイの前に膝をついた。
「ここを探して、連れてきてくれたのも名取さんなんだ、カイ」
「え……」
俯かなかったけれど、体の横で握ったカイの手に力が入った。夏目はその手を包む。
「祓い人を好きになれとは言わない。ただ、誤解だったんだ。名取さんは厳しいけれど──優しい人だよ」
少しだけ、カイは黙って夏目を見ていた。それから小さく口を開いた。
「……わかった。ナツメが、言うなら」
「有り難う、カイ」
「ううん、ナツメこそ有り難う、タキも。クッキー美味しかった」
「ふふ、また作るからいつでも言ってね」
「──じゃあおれ、行くよ」
「ああ、元気で。またな」
「またね、カイ」
いつでも逢えるからとさよならは言わない。軽く握手をしてカイは石段を駆け上がった。「またな!ナツメ!タキ!」声だけが聞こえて、姿はもう闇に溶けて見えなかった。
夏目とタキは少し微笑んで、名取の待つ方へ歩きだした。繋いだ手が暖かくてやっぱりさみしくなった。
「逢えたようでなにより」
「はい。有り難うございました、名取さん」
「夏目───私もお礼を貰ったようだ」
ハンドルに頬杖をついていた名取が、飾る場所に悩むね、とエンジンをかけながら困ったように隣を指差した。覗きこんだ助手席のシートいっぱいに、おがたまの枝と蓮華が無造作に積まれていた。
名取の声がどこか嬉しそうで、夏目は泣きたくなった。
白い花がひとつ落ちて、車の中に花の香りが溢れて。
さらさらと優しいせせらぎが──聞こえた気がした。

218 :
もう一つありました
夏タキ 6レス エロあり
>>212-217『久しぶり』の夜です
投下します

219 :
「……名取さん」
「ん?どうかしたかい?」
「おかしくないですか……」
「何がだい?」
首を傾げる名取に夏目が真剣に詰め寄った。
「部屋割り、です。普通──名取さんとおれじゃないですか」淡い間接照明の中でも夏目の頬は赤い。周囲を憚ってか小声の抗議は迫力がない。「なんでおれとタキなんですかっ!」
「私はダブルベッドに夏目と寝るなんてお断りだよ。ああ──多軌さんとなら大歓迎だけれど、いいのかい?」
「だ、ダメですっ!」
「じゃあ決まりだね、はい鍵。夕食は私の部屋で一時間後。その前に温泉に入ってくるといい」
名取はビールにつられたニャンコ先生を肩に乗せて廊下の角を曲がっていった。
しっかり遊ばれた挙げ句何も変わらず、夏目ががっくりと肩を落とした。(何だか覚えがあるわ、この感じ──初めて一緒に泊まった時だ)あの時はタキが押し切ったのだ。
付き合うようになっても変わらない生真面目さがらしくて、タキは嬉しかった。
「ええと──ごめん」
「ううん、嬉しい」
「え」
「私、とっても大事にされてるんだもの。さ、入ろう?」

220 :
部屋は和室の二間続きで、畳の上にベッドが置かれていた。その横に荷物を下ろして二人で伸びをする。
「ちょっと不思議ね」
「ああ。流行りとかなのかな。……おれ、ベッド初めてだ」
「そうなの?じゃあ、せーの、ってしようよ」
「せーの?」
「こうするの」タキは夏目に靴下を脱ぐよう指示して、手を繋いでベッドの足元に後ろ向きで立った。両手をあげて準備完了とばかりに掛け声をかける。「せーのっ!」
ぼすん、と勢いよく倒れこむと、仰向けの体が跳ねてタキはきゃあ、と笑った。
「はは、楽しいな、これ」
「でしょう?」
くすくす声をあげながら横になったまま向かい合うと、図らずも夏目と抱き合う格好になった。はしゃいでいたのが急に恥ずかしくなって、タキは下を向く。
「あの、良かったね、カイに逢えて」
「──ああ、ほんとうに」「また来ようね」
「──タキ」
有り難う、それと同時にタキは抱きしめられた。夏目から甘い花の香りがする。腕の強さに、良かったなと改めて思った。
(良かった。夏目くんがカイに逢えて。辛い思い出が増えなくて。良かった、良かったね。夏目くんが幸せで私はこんなに嬉しいよ)
「良かったね、夏目くん。良かった」
「ああ」
タキは夏目の背中に腕を回した。涙をこらえて目を閉じたまま、首筋から顎をなぞって唇で唇を探り当ててキスをした。
「んっ」
舌先で割り入ろうとしたのを夏目の舌に先に絡め取られて、どくんと心臓が跳ねた。
絡んだ舌でお互いの咥内を舐め合う。歯の裏表をひとつずつなぞり、柔らかな頬の内側を辿り、また舌へ戻る。息が弾んで苦しくて、は、と短い呼吸を挿んでは戻る。
───甘いような気がするのは、染み付いた花の香のせいなのかしら。
キスの激しさはゆっくりと落ち着いて、二人は啄むみたいに互いの唇を食んだ。タキは夏目の口の端まで濡らした唾液をそっと舐め取った。
「──夏目、くん」
「──何?」
こつん、と夏目の額にタキは自分のそれをあてた。胸が鳴って声がよく聞こえない。
「触って、欲しいの」

221 :
タキの伏せた目を縁取る睫毛が、瞬きの度にしっとりと水分を含んだ音をたてる。流れた髪を避け撫でた頬が上気して、熱い。
「──触るよ」
夏目の声にびく、と抱いた体が震えた。カットソーの裾をたくし上げ、手を滑り込ませる。背中のホックを外して暖かい膨らみに触れた。
柔らかな中にぽつんと固い感触を、夏目は手のひらの窪みで味わう。はあ、とタキが切なげなため息を漏らした。ずらした指先でそこを摘んで軽く弾いた。
「あ……っ」
「もっと、触るよ」
体を起こして仰向かせると、タキが恥ずかしそうに手のひらを表にして顔を覆った。夏目はその首まで服を引き上げ、胸を露にする。
透き通るように色白の肌が室内の弱い光に艶めかしく煌めいた。
つん、と尖った淡紅色の先端を口に含むと、初めはそっと、徐々に強く吸う。タキの甘い匂いに、汗の匂いと白い花の香りが混じって夏目の鼻腔を擽った。
「あ、ん……っ」
「んっ……は、あんっ」
「んんっ……あ……あ、んっ」
唇で軽く挟んでつつくように転がした。こりこりとした感触と息遣いに合わせてタキの体が跳ねる。
夏目の舌の上でそれは捏ね回されて、タキの声も甘ったるく鼻にかかった喘ぎに変わる。ちゅ、と強く吸って離した。
「はんっ!」
「──やっぱり、弱いな。ここ」
「……だって」
指の間から漏れる消え入りそうな声に、背筋がぞくりとする。
「だって?」
「気持ち……いい、の……。あっ!」
どんな表情で口にしているのか見たくて、タキの手を剥がした。ぱっ、と顔が背けられる。
(うわ……かわいい……)
少し乱れて広がった栗色の髪。長い睫毛の奥の潤んだ瞳。さっきより色濃く染まった頬。
軽く開いた桜色の唇。こくん、と鳴った白い喉。
夏目の唾液で濡れた胸。微かに上下する滑らかで平らなお腹。
すごく色っぽくて、すごくかわいい。
「かわいいな、タキ。すごく──かわいい」
「……や」
耳に口を寄せて夏目が囁くとタキがいやいやをした。

222 :
「時間、ないかな」
「……やだ。聞かないで──そんなこと」
そうか、と笑って夏目はタキのジーンズに手をかける。山に登るためだろう。今まではスカートかショートパンツ(というのか分からないが)姿しか見たことがなかった夏目には新鮮だ。
ふくらはぎの真ん中よりちょっと上で手を止めた。そのまま少し汗ばんだ内股をゆっくりと撫でる。
夏目の指が辿り着いたそこは白い下着の色を変えて濡れている。谷間に沿って指を這わすと、布の下でぬる、と滑って「あっ」タキが小さく悲鳴をあげた。
くちゅくちゅと愛撫の音をたてながら、タキの唇を奪った。舌が絡む音も重なって部屋に響く。
「ふっ……んんっ……ん」
夏目は一気に下着を下ろす。つぅっ、と透明な糸を引いて、タキの茂みの奥は溢れた蜜で濡れている。
「──すごいよ」
「や、だ……もうっ……ひ、あんっ!」
「──エッチだね」
それを舐め取るように夏目が舌を這わせる。小さな突起を探り当てて、舌先で擽るとタキが震える声で喘いだ。ちゅ、と吸い上げ、離すのを繰り返す。
タキの吐息は切なく、まるで幼い少女が泣いているみたいにかぶりを振る。
「ん、は、あ……んっ」
「は、んんっ……あ、あん」
タキ、とまた囁いて抱き起こした。華奢な肩が上下している。ベッドの奥の壁に寄りかからせて、乱れて張りついた前髪を指で撫で、顔が見えるようにかきわけた。とろん、と蕩けた瞳が夏目を見て、なつめくん、と小さく呟いた。
「──好きだよ」
「私も──夏目くんが、好き」
「このまま、するよ」
「……うん、いい、よ」
タキの両脚を揃えて夏目は自分の肩に持ち上げた。背中を左腕で支えて、とうに屹ちあがっていたものを手探りで襞の間にあてがう。は、とタキの唇から声が漏れた。
「いくよ」
「う、ん」
抵抗は一瞬で、ぬるり、とタキの中に挿入りこんだ。

223 :
「あ、んっ!」
「あったかい、な」
透のなか、と囁いたら恥ずかしそうに俯いたのがかわいかった。
両手を壁について、腕の間のタキの体を押しつけるみたいに夏目は前後に動く。ベッドが夏目の膝の下で軋んだ。タキが眉を寄せて、唇を噛んだ。
「辛く、ないか?」
タキはお腹から二つ折りにされたような体勢だ。肩の上の脚も、脱がせかけたジーンズと下着で繋がれている。
「だい、じょうぶ……あっ!」
ぎし、ぎし。夏目が突き上げる度に体が揺れる。んっ、とタキが息継ぎみたいに唇を開いて身を捩り、こらえきれない喘ぎを零す。
たっぷりと濡れたなかで不規則に締めつけられる快感に、夏目の体は震える。息が弾む。粘膜が絡みついて、タキの体の奥は夏目の形になる。
「んっ……んんっ……んっ」
「ふ、あっ……んっ!」
口の中だけで喘ぐタキの唇を抉じ開け、夏目は舌を割り込ませた。細かく息を吸いながら忙しなく舌を絡め、それでも丁寧に歯列をなぞる。
渇いた喉をキスで潤して、訊ねた。
「我慢、してるのか?」
「だ、って……隣にっ、聞こえちゃ……うよっ、んっ!」
「いいよ、聞こえても」
「や、あんっ!はずかし……い、ああっ」
「おれにだけ聞かせて、透──貴志って呼んでくれ」

224 :
「貴志、くんっ」
肩を掴んでいた手を滑らせて、タキが夏目の首に縋りついた。夏目はその柔らかな体をぎゅっ、と強く抱きしめた。───離したくない。
何度も打ちつける勢いで突き上げていく。
「あ、んっ!はんっ!あ、あ、んっ!」
「あんっ!貴志くんっ!たかしくんっ……!」
タキの肩が壁にあたってと、とん、と鈍い音がした。
それが痛そうで、夏目は動きを止めずに抱きしめてそっと寝かせた。汗で濡れたタキの胸が吸いつくように夏目の胸と重なった。その柔らかな感触に、体温に安堵する。
息も絶え絶えなタキが笑った。
「優しい、ね」
「──大切だから」
ジーンズと下着を抜き取ってタキの開いた脚を下ろす。擦れて少し赤くなっていた場所にキスをして、軽く口づけて、深く突いた。
夏目は何度も繰り返し繰り返しタキの体を確かめる。
「は、あんっ!んっ!」
「や、んっ!もっとっ……!」
「まだ、止めないでっ!……貴志くんっ!」
止めないよ、そう答えて一層強く追い上げるように動く。ベッドが激しく軋む。繋がった部分から響くぐちゅぐちゅと激しい水音が部屋中を満たしている。
ほんのり上気したタキの肌は匂いたつかのように綺麗だ。胸がやわやわと揺れている。喘いでは妖艶に身をくねらせる。
膝裏を支えた夏目の手が汗で滑る。タキから溢れる蜜が脚の間からシーツに滴り落ちる。
「あ、んっ!ああ、んっ!は、ああんっ!」
「たかし、くんっ……!あっ……たか、しくんっ!」
「わた、しっ……!あっ、んっもうっ……!」
タキのなかがきゅう、ときつく収縮していく。指は引き裂きそうなほどにシーツを掴む。夏目ももう限界だった。
一際高い声をあげて、タキが体を震わせた。
少し遅れて、ひくひくと痙攣するなかで夏目も果てた。
息も整えないままで唇を重ねて───夏目はタキに好きだよと囁いた。

225 :
投下終わります
毎回長くてすみません
三つとも春休み三月下旬〜四月上旬の設定です
>>201
Wiki更新いつもご苦労様です

226 :
GJ!
夏目の季節になってきたね

227 :
相変わらずうまいね〜。
地の文がすごくいいわ〜。

228 :
タキ誕生日おめでとう記念投下
夏タキ キスのみ 6レス
投下します

229 :

木漏れ日が眩しい五月。
教室の窓は開け放たれて、爽やかな風がカーテンを揺らす。生徒達がさざめく廊下を歩きながら、私は小さくため息をついた。
「お、多軌」
「田沼君」
二組の前で田沼君と鉢合わせた。その後ろで北本君が西村君を呼んでいる。目的はたぶん同じ。
「まーた休みか、あいつ」
「一昨日なんか来たなと思ったらずーーーっと寝てたぜ。居眠りの記録更新だ、ありゃ」
窓に寄りかかった北本君が呆れたような困ったような顔で首を捻る。西村君が頭の後ろで腕を組んだ。
僅かに仰向いて見上げた空は青が濃くなって、夏の近さを知らせている。横一列に並んだ冬服の背中が、注ぐ日差しで暑いほどだ。
「何か言ってたか?」
「伝言とかはなかったの?」
「なーんにも。田沼も多軌さんも心配してるぞって言ったんだけどなー」
田沼君と私の似たような問いかけに西村君はあーあ、と大きなため息を返す。
「何やってんだろなー、夏目は。おれ達だけならまだしも、多軌さんにまでこんな心配かけてさあ」
「まったくだ。なんというか、罪作りだよな」
うんうん、と頷き合う二人をよそに私と田沼君は目配せをする。
夏目くんはたぶん、また妖に関わっているのだ。少しずつ頼ってくれるようになってきた矢先に、何も言わず欠席が続いて7日目だ。西村君と北本君だってさすがにおかしいと思うだろう。
今週分のノートとプリント類を西村君から受け取って、私と田沼君は藤原家を訪ねることにした。

230 :
「田沼君は、初めて?」
「ああ、多軌はよく来るんだろ?」
まるでどこかのカフェとかの話みたいだけれど、藤原家のことだ。意外にも夏目くんは田沼君を招いたことがなかったらしい。私だって数える程度だけれど。
「おれにも、藤原さんにもいつまでも気を遣ってるんだよな。夏目は」
「そうね、ほんとうに」
本当にな、独り言のように田沼君は呟いた。
こんにちは、と玄関で訪いを告げると、はーい、と軽やかな声で引き戸が開かれた。
割烹着の前で手を拭きながら、塔子さんがにっこりと相好を崩した。
「まあ、多軌さん!いらっしゃい。あら、そちらは?」
「田沼です。貴志君には仲良くしてもらっています」
「あらあらそう!嬉しいわ。でもごめんなさいね、貴志君、出かけているの」
「そうですか……あの、じゃあ元気なんですね、夏目くん」
「──ええ、そうね。元気、元気よきっと」
塔子さんが頬に手をあてて俯いた。普段と変わらぬ──と思っていた──優しい笑顔が翳って、心なしか顔が青い。受け取ったノートをぎゅっ、と胸に押しつけてから口を開いた。
「あのね、多軌さん。田沼君。貴志君ね──家にはいないの」
「えっ」
「どうかしたんですか?」
「四月の──終わり頃ね、お友達の家に泊まるって言ってそれから帰ってないのよ。電話は毎日あるの。ちゃんとご飯は食べました、学校でこんなことがあった、すみませんもう少ししたら帰ります──って。やっぱり、多軌さん達も聞いていないのね」
驚いた。連休明けから休みだったんじゃなくて、連休中もいなかったのか。なら、半月近く藤原家には戻っていないことになる。
「友達って、名前とかは」
「知ってるかしら。名取さんって礼儀正しい……」
「えっ」
知っている。カイを探してくれた名取さんなら───妖を祓うひとだ。
夏目くんは私達に言えない何かをしていて、藤原さんから離れたんだ。ということは、それはおそらく。
───危険なんだ。
だから話さない。名取さんを知らない田沼君が訝しげにこっちを見たから、後で話すわとうわの空で答えた。
「ね、良かったらあがっていって頂戴。なんだか家の中が……さみしくて」
考え込む私に、塔子さんが頼りなく笑った。

231 :
お茶をいただいて少し塔子さんと話をして、私は夏目くんの部屋にいる。塔子さんは私に留守番とノートを託して買い物に出かけた。
田沼君は、「夏目にまだ誘われていないから」と挨拶だけで帰った。そんなちょっと頑固なところは夏目くんと似ている。
「貴志君のお部屋にね、入れないの」
本当は毎日お掃除しておきたいんだけれど、と食卓で湯呑みを抱えるようにしながら塔子さんは眉を寄せて呟いた。夏目くんがいない部屋はさみしくて、不安になるのだそうだ。
窓際にぽつんと先生の座布団が置いてある。机の上には綺麗に揃えられたルーズリーフ。それでも時々は掃除に入るのだろう、埃なんかは見えない。でも、それだけ。ぎゅう、と箒の柄を強く握る塔子さんの姿が浮かんだ。
何年も不在が続いているみたいに、部屋の持ち主の気配が希薄なのだ。だからきっと、こんなにさみしい。
「──夏目くん」
さみしいよ。そう声に出さずに零した。ねえ知っている?塔子さんも、西村君と北本君、田沼君も私も、夏目くんがいないとさみしいんだよ。
一緒に涙も零れそうになって慌てて人差し指で拭った。ふと息をはいたら、背中でからりと窓が開く音がして、私は振り向いた。
夏目くんが窓の桟を乗り越えるところだった。

232 :
「夏目くん!」
「うわっタキ!」
驚いて叫んだ夏目くんが、はっと口を押さえたせいでバランスを崩した。とっさに駆け寄って腕を思い切り引いたその勢いで、折り重なるように部屋の中に転がり込んだ。
その後から軽やかに畳に降り立った先生が伸びをする。「何をやっとるんだ、ドン臭い奴め」
「いっ、てぇ……何でタキがいるんだ」
額を押さえる夏目くんにしっかりと抱きつく。事情を聞くまでは離さないんだから!
「何でもいいからそこに正座!逃げないでね!」
机の前の畳を指差す。素直に座った夏目くんは叱られた子どもみたいに項垂れた。私は手足をばたつかせるニャンコ先生を抱いて向かい合う。
促されて夏目くんはぽつぽつと話した。本当に名取さんのところにいること。名取家は隣の榊市にあること。荷物やノートを取りに何度か忍び込んでいたこと。どうしても藤原さん達には逢えないこと。
そして───妖に関わっていること。
「こいつは本当に阿呆だろう、タキ」
黙って聞いていた先生が大きくため息をついた。優しいんだと思うわ、そう言って耳の間を撫でてあげる。
「塔子さん、さみしいって言ってたよ。西村君達も心配してる」
「──分かってる」
「私や田沼君じゃ力にはなれないのね」
「──ごめん」
ううん、と首を振る。分かっていたけれど少しだけ胸が痛んだ。でも、私まで沈んだ顔をしていてはだめだ。
辛そうだった塔子さんのぶんも私は笑った。夏目くんが安心して帰ってこられるように。
窓の外ですっかり青葉になった桜が風に枝を揺らしている。いつの間にかもう初夏だよ、夏目くん。
「気をつけてね。はい、ノート。いつも通り西村君から。結構進んでるみたいよ」
「ああ──有り難う」
「ね、夏目くん」
「ん?何だ?」
「風が気持ちいいから、今度みんなで屋上でお弁当食べよう。田沼君も、西村君も北本君も、笹田さんも誘って」
夏目くんが話さないと決めたことなら聞かないわ。でも、必ずここに帰ってきて。「待ってるから、ね」
ああ、そう微笑んで夏目くんは私の頭を撫でてくれた。妖の祟りから救い上げてくれたあの時みたいに。
それから、軽く触れるだけのキスを残して夏目くんは出ていった。

233 :
翌日の土曜日は私の誕生日だった。
夏目くんのことで頭がいっぱいですっかり忘れていた私を、母の手料理とケーキとプレゼントで家族はあたたかく祝ってくれた。それはとても嬉しくて幸せな出来事で、やっぱり思い出したのは───夏目くんのことだった。
晩ご飯が済んでから、着替えた私はこっそり家を抜け出す。
外は月が明るい。昼間の暖かさが嘘みたいに夜の空気はひんやりと静かだ。手に持っていたパーカを羽織ると、ちらちらと瞬く星を数えながら、足は自然とあの場所へ向かう。
以前、一晩中陣を描き歩いた草原には当たり前だけれど誰もいない。ここで夏目くんに出逢って、それは私の世界が変わった瞬間だった。
立ち止まった私はしゃがんで拾い上げた短い木の枝で、小さな陣を地面に描いた。
「これが無くても見えれば、ね」
役に立てるのかしら。こうやって昨日からずっと夏目くんのことばかり考えている。
夏目くん、今日も塔子さんに電話した?叱られた?授業が進んでてびっくりしたでしょう?ご飯は何を食べたの?危ない目にあってない?元気?笑っている?帰って来たら全部聞かせてくれる?
夏目くん、私、ひとつ年を重ねたの。夏目くんに初めて逢った時から季節が巡ったわ。今は不安だけれど、恐いけれど、さみしいけれど、大好きなの、逢いたいの。話したいことがたくさんあるの。
「──夏目くん」
「──タキ」
あり得ない声に顔をあげたら、草をかきわけるようにして夏目くんが立っていた。

234 :
さらさらと夜風が木々を渡る。瑞々しい新緑は冬場みたいに乾いた音じゃない。言葉が出ない私の前で、夏目くんの髪がふわりと揺れた。
「どう──したの」
「歩いてたら人影が見えて。何だか──タキのような気がしたんだ」
「……藤原さんのところに帰るの?」
「いや──タキの家に行くところだった」
「私の家?」
ああ、と夏目くんが頷いて少し躊躇った。月に照らされた影が落ちる足元を見て、風に揺れる草を見て、それから私を見た。
「あの──ごめん。今日、タキの誕生日だったんだな」
「え」
「ノートに、西村と北本から伝言が。一枚に一文字ずつマジックで書いてあったんだ」
「何て書いてあったのか──聞いてもいい?」
「その……『五月十五日は多軌さんの誕生日だぞ!おめでとうくらい言いに行け夏目のばかやろー』」
「……行くと言って聞かんのだ、こいつは。付き合わされる私の身にもなれ」
がさがさと草の間から先生が現れた。うるさいな、と夏目くんは照れたようにまた俯く。それから小さく深呼吸をして手が届く距離まで近づいた。
「──誕生日おめでとう、タキ。何もなくてごめんな。ええと、これ」
どこで摘んできたのか、小さな鈴蘭が夏目くんの手に握られている。そっと受け取ると微かに澄んだ香り。
嬉しくて嬉しくて、笑えなかった。
私はそっと抱き寄せられて、有り難う、は零れた涙でうまく声にならなかった。
「おめでとう、タキ」夏目くんはそう繰り返して、「遅くなってごめん」とまた謝った。
それから、濡れた頬と唇を舐めて軽く舌を絡めて、少しだけ長いキスをしてくれた。
「少し時間がかかるけど、帰って来るからお祝いしよう。待っててくれ、タキ」
「有り難う、夏目くん。でもお祝いはいいよ」
えっ、と不思議そうな夏目くんに今度はちゃんと笑って。
「夏目くんは来てくれたもの。これで──充分」
大好きなひとが、誕生日おめでとうって言ってくれるより嬉しいことなんてないの。
だからね、有り難う夏目くん。
憶えていたいことがまた、ひとつ。
こうして季節を重ねよう。

235 :
投下終わりです

236 :
相変わらず乙です
大量投下ご苦労さまです

237 :

がんばっちょるね

238 :
フッ… l!
  |l| i|li ,      __ _  ニ_,,..,,,,_
 l|!・ω・ :l. __ ̄ ̄ ̄    / ・ω・≡
  !i   ;li    ̄ ̄ ̄    キ     三
  i!| |i      ̄ ̄  ̄  =`'ー-三‐ ―
              /  ;  / ;  ;
          ;  _,/.,,,//  / ヒュンッ
            /・ω・ /
            |  /  i/    
           //ー--/´
         : /
         /  /;
    ニ_,,..,,,,,_
    / ・ω・`ヽ  ニ≡            ; .: ダッ
    キ    三    三          人/!  ,  ;
   =`'ー-三‐     ―_____从ノ  レ,  、

239 :
規制で本スレに書き込めないのでスレチ承知でこっちに
緑川さん誕生日おめでとう!

240 :
>>195
いい電波だなそれww
で、西村的な展開を考えてみた
A:ヘタレ→勢いで襲う→もう最高!→事後、無理矢理やっちゃったのを激しく後悔
B:思い込むあまりにヤンデレ化→襲う→もうおれのもの
С:ヘタレ→襲う→行動力もあるから謝りついでに告ってみた→あ、あれ?OK?
Сは無いなww

241 :
保守age

242 :
西村×多軌
※凌辱注意
※西村横恋慕注意
10レス投下します

243 :

「……っ」
じわり、と滲んだ痛みに構わず、冷たい水に手首を晒した。皺くちゃの制服の表面で、跳ねた滴が僅かな光源にきらきらと光る。擦り傷を丹念に流して水を止め、私は湿ったハンカチでそれをそっと拭った。
カバンを取って来なくちゃ、それで学校を出て、そうしたら全部終わる。
あの時よりもずっと簡単なことを、誰も巻き込まずに私は必ずやり遂げてみせる。
「……大丈夫」

「多軌さーん」
いきなり呼ばれて頁をめくる手が止まった。
私はやや右後方、影が静かに淀んだドア付近に目を凝らす。日没前独特の不明瞭さに包まれた図書室で、そこには一際濃い影が立っていた。
「……西村君」
「何してんの?」
「あ──夏目君を待っているの」
ふぅん、とよく見かける屈託のない笑顔で彼は私の横に立つ。「それ、面白い?」
「え、ええ……まだ半分くらいだけれど」
そっか、と首を傾げながら彼は隣に座った。
西村君の前で読み続けるのは躊躇われて、頁数を覚えて本を閉じる。
夏目君を介せずに話したことがないせいか、何となく気まずい。手首の内側で時間を確認しながら、私はわざとらしくない程度に声のトーンを上げた。
「西村君も夏目君に用が?」
「ん?まあ、そんなとこ」
「そう──見かけなかった?」
読書に集中しているうちに、約束の時間はとっくに過ぎていた。何かあったのだろうか、とふと不安になって顔が強張る。
「どっかで寝てたりして。チャイムなった時も爆睡中だったし」
授業は大丈夫なんかねー、と呆れながらも案じる西村君の言い方に口元が緩んだ。
「仲良しね」
「まあな、あいついい奴だもん。──多軌さんて、夏目と付き合ってんの?」
「え、な……なあに、突然」
「あ、否定しねーんだ」
そんなこと、と呟きながら私は本を手に立ち上がった。虚をつかれて染まった頬を髪で隠して、背表紙を指先で追う。
「──多軌さん」

244 :
とん、と並ぶ本に手が置かれたのを目の端で捉えた。振り向こうとした背中が重くなって、書架との間に挟まれた。咄嗟に横にすり抜けようとした両手首が掴まれ押しつけられる。ハードカバーが床で響かせた重い音に私は首を竦めた。
「な、西村君、なに…」
「だからさ、夏目ならいいかと思った。でも──やっぱりだめだ」
いい匂いがする、と耳元で囁かれ私は顔を背ける。
「離し、て」
「多軌さんが好きなんだ」
な、とまた突然の告白に戸惑ううちに更に体重がかけられる。胸に何かが触れて、それは同じ温度でもって太腿を撫でた。制服の下に滑り込んだのが彼の手だと気づいて、全身が総毛立つ。
「い、やっ!何するの!やめてっ!!」
「ごめん、無理」
そう叫ぶ間にもブラを押し上げた彼の指は頂点を擽り始める。まだ柔らかなそこを摘んでは捏ねて引き、反応を求めて弄ぶ。膨らみは手のひらで押し潰された。
怖い。恐怖で凍りつきそうな私をよそに、あまりに一方的な好意は、いちばん敏感な場所へとその手を伸ばした。
「あんっ……い、嫌っ!」下着越しに股間をなぞられて、唇から思わず漏れたその声は甘い響きを含んでいた。
どうして、愕然としながら震える唇を噛んでももう遅かった。
「感じた?」
尾てい骨の少し上、ショーツの縁に指がかかった。あっ、と反射的に脚を閉じたが間に合わず一気に引き摺り下ろされる。丸まった下着が絡む膝に膝が割り込んで脚を開かれた。

245 :
「嫌っ!いやぁっ!」
触れられてしまう恐怖に叫んで身を捩って抵抗しても、体格と力の差は埋められない。
探るように冷たい彼の指が差し込まれ、そこはくちゅ、と湿った音を立てた。羞恥と屈辱で噛み締められず私の歯がかちかちと鳴る。
「んっ!いやっ!!触らないでっ!」
「──濡れてるよ」
押さえられていた上半身が緩んで肩が引かれ、どん、と今度は背中が書架に当たる。向き合った西村君は、私の谷間に沿って指を上下に滑らせながらごめん、と目を逸らした。
「嫌だよな」
「こんなことして…手に入るとでも…っ」
「……もうやめらんないよ」
西村君はセーラー服をたくし上げて胸に吸いつく。強く吸われて私は大きく喘いだ。彼は上目遣いで私に微笑む。
「胸、けっこうあるんだ」
謝っておきながらまた笑えるのは、この怖さが理解出来ないからか。
「夏目にもここ、舐めて貰ったんだろ」
嫌。初めてそこに触れた舌の温度が蘇り、こらえた顎が上がって息が弾んだ。やめて、お願い。
「どんな風におねだりしたのか、見せてよ多軌さん」「あ、あんっ!いや、嫌っ!」
先端にくるりと舌が触れるたび快感がはしる。小刻みに吸われれば脚の奥が疼く。
また肩で強く押さえ込まれ、彼の左腕が腰に回った。スカートがめくられてその意味を悟った私は目を見開く。
「嫌っ!離してっ!」
髪が乱れるのも構わず、腕を振り回し足をばたつかせて、全身で抗う。
「いやっ!嫌!やめて西村君!お願い!」
「ごめんな」

246 :
嫌だ。咄嗟に伸ばした右手に触れたものを掴み出して、思いっきり振り下ろす。「ごめんっ!」
鈍い音がして西村君の上体が窓の方に傾いだ。突飛ばした勢いでついた膝と爪先で床を蹴る。
床の上の分厚い本が視界を掠めて、文庫のコーナーでなくて幸いしたと私は変に感動した。
絡まったショーツをとりあえず引き上げスカートを翻して走る。椅子に躓いて上履きが脱げて、前のめりになったのをどうにか持ちこたえて──あと、あと二歩。
指が冷たいガラスに触れたのとほぼ同時に、横ざまに床に叩きつけられて息が止まった。縮こまって痛みをこらえる私を覗き込み、西村君がにっこりと笑っている。
足を払われたのか。セーラー服の襟ごと引き倒されたのか。
「残念でした」
本気だ。直感がそう告げてぞっ、と心が冷える。
「おれ元サッカー部でさ。夏目からだったら逃げられたかもしんないね」
「い、やぁっ!」
髪を掴まれ頭が浮いて、痛みに声が上擦った。引き戸に伸ばした手も踵で落とされて引き摺られる。嫌だ、待ってお願い。
遠ざかる入り口のガラスには、指の跡が三本、縦に並んでいた。

247 :
西村君は私を書架と机の間に突き飛ばし、もがく腰に馬乗りになって、乱れたセーラー服を手首まで引き上げた。重ねた両手の上で一巻き、作りつけの机の脚にもう一巻き結ばれて、上半身の自由が奪われる。
「いや……西村君、やだよ…っ」
「だって多軌さんまた逃げるだろ?」
「夏目君が……来るよっ」
彼は手を止めず、スカートも器用に脱がされ爪先に落ちた。ずれたブラもショーツも丁寧に外して、乾いた音に身を竦めた私に微笑む。
「来ないぜ。ちゃーんと言っといたから」
「な……にを」
「『夏目ーっ!多軌さん急用で帰るから夜電話するってさ!そこで会って頼まれたぞ……っつうかまたお前多軌さんとっ!』やれば出来るもんだなー」
そうだ。大体今日の放課後は地域の高校の連絡会で、先生も生徒も校内には残っていないはずだった。でも西村君は現れた。
おかしいと思わなかった。気づけなかった。夏目君の友達だからと疑いもしなかったことを今さら悔やんだ。
「なんで、そんなこと……」
「さっき言ったぜ?」
「好き……だからなんて理由、おかしいよ……っ」
「夏目なら仕方ないかって思ったさ。でも、でもさ」
彼は俯く。真下の私からも表情は見えない。
「離…して」
もしかしたら。砂粒みたいな希望に縋った懇願には、救いなんて微塵も無い答えが返された。
「だめだよ。やっぱり多軌さんは──おれのだ。夏目にもやらない」
私を見つめるのは、暗い瞳とこの期に及んでまだ無邪気な笑顔だった。
「にしむら、く…」
「夏目みたいに、それよりずっと気持ち良くしてやるからさ、おれのになってよ──多軌さん」
「い…嫌っ!嫌よっ!離して!離してお願いっっ!!」
どんなに引いても腕は解けない。開かれた脚には彼のしっかり押さえ込まれている。
もう、逃げられないんだ。
絶望が隠すものの無い肌に突き刺さって、体中ががくがく震える。
怖い。嫌だ離してお願いだからもうやめて嫌よ夢なら覚めて────いや。
「いやああああーーっっ!!」

248 :
懇願も拒絶も渇いた私の抵抗も何もかも押し退けて、硬く滾ったものがあてがわれ、その熱い塊を私の体は飲み込んだ。
「い……っっ!!」
血の匂いがする。
傷つくのなんてお構い無しに、西村君は私を蹂躙する。
膝裏を抱えられ、強く突かれて腰が浮いた。お尻に打ちつけるみたいに何度も奥まで突き上げられた。乾いた音が薄闇に谺する。ああ、もう夜が来たんだ。
西村君がなかを混ぜるように動けば、襞の奥は引き摺られる。
「い……やぁ…っ!」
痛い。痛いよ西村君。
「な、んで……っ」
どうしてこんなことされなきゃならないの。滲む涙で視界がぼやけた。拭いたくても手はおろか指も届かなくて涙は止まらない。
揉むは相応しくない、掴むか握るかという強さで胸に爪が立てられた。痛めつけるような愛撫。
まとわりつく舌が這いまわって、やっとありついた餌みたいに先端に齧りつく。
「や……!い、やぁ…っ」
痛い。どこが痛いのか分からなくて痛い。
先端を咥えたまま西村君が果てた。灼けるように熱い私のなかに、嫌なものがこの行為と好意の象徴みたいに乱暴に出された。
ず、と虚ろな感覚の後に、脚の間から粘つくものがぼたぼたと床に滴る。
染みる痛みに私は身を捩る。涙が流れて、耳の後ろの髪が濡れて気持ち悪い。
「なつめ、くん」
あまりに細い自分の悲鳴にまた涙が零れた。

249 :
西村君が大きくため息をついて、息を整えることも許されない私は手首を軸に俯せにされた。皮膚が捻れて擦れてひりひりして、叫ぼうとした口に何かが詰め込まれる。
「んんぅっ!」
「夏目、とかまた呼ばれちゃ興醒めだからさ」
そう言って彼は、台にきつく結んだ制服を上方に滑らせる。腰が高く上げられ床にあたる頬が冷たい。力を振り絞って脚を閉じたのに、傷だらけで熱をもった私の真ん中は呆気なく曝された。
指で広げるにちゃ、といやらしい水音が不快で、ぎゅっと目を瞑る。
差し込まれた指がなかを掻き回す。襞の少し上の突起を探りあてられ、私は、私の体は────また思い出してしまった。
「ん……っ、んんっ!」
だから、今まで触られなかった小さい、でも敏感な私のそれは彼の執拗な責めに耐えられなかった。
嬲られたばかりで痛みに息も絶え絶えなのに、繊細な部分を摘まれ擽られ爪で潰される。程なく溢れたものをくちゅくちゅと音高く塗りつけられて、びくっ、と私の腰は跳ねた。
「はは……気持ちいいんだ、多軌さん。すごいよ、多軌さんのここ」
「んん、んんぅっ!」
「無理矢理でも、いいんだ」
背中に落ちる嘲りの混じった嬉しそうな彼の言葉に、身をくねらせて私は首を振る。髪がさらさらと鳴る。口の端が涎でべたつく。
気持ちよくなんてない。違う、違うよこんなの。違うんだよ西村君。
つぷ、と今度は奥を引っ掻くみたいにして、指が細かく抜き差しされる。
「んっ!んんっ!ん、んっ!」
私は喉を反らしていやいやをした。ぞくぞくと体が震える。
また熱いものがうつ伏せの私のなかに挿入り込む。
背中に覆い被さった西村君の荒い息が頬にかかる。十本の指が絡みつくように胸を揉み、つんと硬い先端を捏ね回す。
「ふぅっ……ん!」
抗う意思に反して体は快感に溺れ、溢れたものは内股を伝い膝までびちゃびちゃだ。激しく突かれれば嬌声をあげ悶えようとそこがひくつき、内壁が収縮して爪先が反る。
「んぅ、んんっ!…ん、んんっっ!」
声にならない声で喘ぎ善がる自分に吐き気がするほどの嫌悪を抱いて、私は私の女の部分を拒絶した。それでも絶頂から逃げられなかった。

250 :

「────っ!」
声にならない悲鳴をあげた私の口の中の詰め物が取り出され、床にべちゃ、と張りつく。噎せる唇から顎から涎が糸を引いた。
「はっ……ああっ!」
息を吸い込んだ瞬間思い切り突かれた。何度も何度も、私のいちばん奥まで叩き込むみたいに入ってくる。
「あんっ!…あんんっ!」
大きく喘げば刺激されてか彼の動きも早まる。
「夏目ともこうした?」
「知らなっ……く、うっ」
痺れるような感覚が下半身に集中する。私のなかがきゅう、ときつく狭まると目の前で西村君の喉がごくん、と鳴った。
「思い出して──いっちゃったか」
「そん……なっ」
図星だ。
まだ一度だけの優しい行為が浮かぶ。
嫌。悦ぶ笑い声もいやらしい音ももう聞きたくない。無理矢理犯されて喘いで、その上夏目君のことを思い出すなんて。
嫌だ。こんな風に感じるのはもうご免。お願いだから離して。嫌だ。嫌だ嫌だ嫌だこんなの。
「やめ、て……もう、お願いっ」
喉が痛くてかすれた私の言葉は全然届かない。西村君が満足気に呻くと、また私のなかにどろどろと欲望が溢れた。
もういいでしょう、それは声にならなくて私はふらふらと首を振った。

251 :
手首の戒めが解かれ、仰向けに寝かされた。やっと、と薄ら開きかけた目を私は次の瞬間瞠る。現実はただただ残酷だった。
「まだだよ」
乾いた声で脚が大きく開かれる。血と精液と私の粘液で滴るように濡れた部分が曝され、また無理矢理繋がれた。
「ひ、ああっ!」
私のなかはぐちゅぐちゅと濁った音を響かせ、襞は知らない生き物のように蠢く。
「はっ、あっ、あんっ、ああっ!」
もう、喘ぎをこらえるのは無理だった。襞のなかは細かく痙攣して硬いものをしっかりと咥え込んでいる。
「あっ…ああっ!」
激しい水音の中が響く。私の腰は欲しがるみたいに浮いて、彼の腰に密着する。なかは彼自身に絡みつき締めつける。
体が火照って、奥がじんじんと熱い。
一層深く突かれ続ける振動で頭がぼんやりして、力がすうっと抜けていく。
もっと、と。気持ちいい、と。信じたくもないけれど、私はその時たぶんそう感じていた。
「あん!あっ、あっ、は、あぁっ……ん……っ!」
とろとろに蕩けたそこはきつく締まり、爪先まで痺れるような快感が駆け上がる。冷たくて滑る床に私は背中から崩れ落ちた。なかにはまた、もっと熱いものが吐き出された。
「……やっと、おれのだね、多軌さん」
西村君がそう呟いた声は、朦朧とした私の耳には泣いているみたいに響いた。

252 :
動けない私は書架にもたれて座らされた。
何時だろうもう遅いわでもきっと心配しているもの電話をしなくちゃ探しに来る前に。
そうだ。
やることがある。涙で張りついた睫毛を剥がすように目を開けて、私はかすれた声を必に紡いだ。
『帰って西村君』
『もういいから。私は何も言わないからあなたも黙っていて、お願い』
『私は必ず守るから。約束よ』
返事の代わりにか、頷いた彼にも意味は通じたのだろう。
そっと姿を消した西村君のように、暗闇の中、全身を引き摺るようにして私は凌辱の痕跡を消していった。
本、書架、机、床を、そして私自身を。ひとつひとつ、手探りの体より重い後始末をこなした。何度廊下の水道までを往復しただろう。指の跡が歪んで見える、ガラスの填まったドアを何度開けただろう。
カバンを抱えて学校を背にする。さあ、早く帰ってこう電話をするの。
「ごめんなさい、忘れ物で戻ったらなかなか見つからなくて」
「うん、大丈夫。また月曜日にね。おやすみなさい」
あの時よりずっと簡単なことだ。やり遂げるのに必要なのは忘れることだけだ。
夜空は真っ暗でただ静かに風が吹いて、黒一色に見える木々を道を微かに鳴らしていく。虫も鳥も、月も星も、私も、何も見えない。
塗り潰したみたいな闇夜で良かった。月明かりがなくて良かった。
誰も見ないで。今だけは照らさないで。
私は黙って泣いた。嗚咽を隠すため唇にあてた手首の傷はさっきよりずっと染みて、痛くて痛くてたまらなかった。
何故、水みたいに何もかも流れてくれないんだろう。それだけ空に呟いた私には。
なにも見えない。

253 :
終わりです
※badendと注意書きを忘れました、すみません
いつも長いのに感想ありがとうございます

254 :
GJ!
バットエンドもアリですな

255 :
グッジョブですな
本当にクリムゾンですか…。スレタイにも【あかく】ってあるけど……
クリムゾン的筋立てだけど本家より良いな
純愛物に陵辱物にタキが大忙しなんで、他の女性キャラの奮起?にも期待したい
頑張れ笹田、西村は頑張ったぞ。あさっての方向だけど

256 :
雑誌表紙のの浴衣ツーショットに萌えたw
お祭り浴衣も普通でなかなか萌えるが、
あの不気味な蔵でこけしにみられながらってのも面白そうだw

257 :
>>253
乙!

>>256
「な、夏目君、こけしが見てるよぉっ」
「怖っ!」

258 :
空気を読まずすみません
ニャンコ先生×タキ 4レス
※タキ視点、セリフのみです
※弱冠キャラ崩壊
※小ネタっぽい
※誕生日に投下するはずでした
投下します

259 :

はい、着いたわ。ここが私の家。
あ、ごめんなさい……こんな機会めったにないから、つい力が入ってしまって。
そうね。掃除が大変……そんなに色々?……う、うーん、聞かなかったことにしたい……とりあえず入りましょう!ただいまー。
両親は帰りが遅くて。なあに?……心配しなくても夕ご飯くらいちゃんとつくれます!もう。
こっちよ、さあどうぞ。
……確かに女の子らしいものは少ないけれど、夏目くんの部屋と比べられるって、どうなのかしら……。
でもほらこれ!うふふ、そう。みんな私が作ったの♪え?そっくりだと思うけどなあ。
そうだ!はい、専用座布団♪え、そう?ふふ、だって寛ぐには座り心地とか肌触りって重要でしょう?裏には名前も書いておいたの、ほら!……そんなに引かなくても……。
じゃあすぐにご飯作ってくるね。はい、これでもつまんで待ってて頂戴。
ふふ、準備万端でしょう?こだっての日が来るのを待ちわびていたんだもの!ほら、各種揃ってるの。遠慮なく食べてね。

260 :
お待たせ!……ええ?!全部食べちゃったの……さすがにそれは食べ過ぎじゃあ……大丈夫?本当に?そう、ならいいけど……。
あ、うん。そうよね、冷めないうちにどうぞ。透特製ミックスフライです♪あとパスタサラダと、あさりのお味噌汁。
ええと、これがエビ、イカ、こっちがホタテ。これ?これはカニ爪入りクリームコロッケよ。揚げたてで熱いから気をつけて。
ああほら、だから言ったのに。ちょっと待ってね。ふーっ、ふーっ。はい、あーん♪……ふふ。
……違うわ!ちょっと照れただけよ!もう、からかわないで。
どう?美味しい?本当に?良かった。おかわりもあるよ。
塔子さんと?それは褒め過ぎじゃないかしら……。ふふ、でも嬉しい。ありがとう。
はい、デザート。そう、これも作ったのよ。餡もの好きかなと思って。あ、口の横、小豆がついちゃってる。もーらった♪ふふ。
もういいの?お腹いっぱい?うわ、本当。先生すごく重い。あ、ごめんなさい……。でもちょっとポテっとしてる方が可愛い……はい、ごめんなさい。
う……だって先生本気で怒るから……私は本来の姿、見られないのに…………ぐす………………抱っこさせてくれる?
ああ嬉しいっ!つるふかつるふかっ!もう!可愛いっ!なんて可愛いのっ!ぎゅーっ!ぎゅぎゅーっ!先生かわい過ぎる!かわい過ぎよちゅーっ!ああ神様あと夏目くん、最高の誕生日よありがとう!
はっ!ごめんなさいっ、つい我を忘れて……先生!しっかりして先生っ!……なにこれ……気を失ってても可愛いわ……そうだ、このまま連れてっちゃおう。ふふ。

261 :
あ、起きた。え?だって服を着たままお風呂には入らないでしょう?
ダメ!逃げちゃダメよ、一緒に入るんだもん!ほら捕まえた!え?だっていつも夏目くんと一緒に入ってるのよね。じゃあ平気よ♪
どんな問題が?……何で黙ってるの?冷えちゃうわ、さあ入りましょ。
お湯、熱くない?へぇ、先生は平気なのね。……だって猫って熱いもの苦手でしょ。ほら、猫舌って言うくらいだし。……体は違うの?そうなんだ……全身だと思ってた。
ううん、先生は猫よ。それだけは絶対に譲れない。
ボディーソープ使って大丈夫?何するって、洗ってあげるの。
ダメよ!ノミとかついたら大変!陶器だからって……それでもダメ。観念して洗われて……うわ、濡れてもつるふかなんだ、不思議。
泡だらけの先生も可愛い……っ!抱きしめたいっ!…………抱っこしちゃダメ?軽く!軽くするから、ね?ね?……じゃ、膝の上!お願いっ!……やったあ!
きゃああーっ!可愛い!ああもうなんて可愛いっ!
ふふ、きれいにしましょうね♪はい、ちゃんと耳の裏側もね。気持ちいい?
さっきからどうして目を逸らしてるの……当たる?何が?
む、胸って先生のエッチ!もう!
…………その、ちっちゃいとか、思った?……知らん?……そう。なんだ、そっか。
はい、おしまい。私も洗っちゃうから温まっててね。
……え?違っ!違うの!女の子にはね、気になるお年頃ってものがあるの!何?確かめるって、何を?……先生?先生、どこ行っちゃったの?!

262 :
きゃ!な、何?きゃあっ!せ、先生ね?!見えないってことは妖の姿……やんっ!おなか撫でないで……あ、こら!先生、出てきて!湯冷めしちゃうよっ!
きゃあっ!どこ触っ……あっ、ダ、ダメっ。あんっ!
あ、そんな揉まっ……はっ……はぁんっ……や、あ、そこ弱い……っ!んっ…せんせっ……悪戯はやめっ……あんっ。
や、ざらざらするっ……な、舐めちゃ……あ、挟まないでぇっ……んっ!
あんっ、そっちまでっ……ん、ダ……メ、や、あ、あっ、あぁんっ!
は……はぁっ……せん、せ、もうやめて……出てき……きゃあっ!
や、動けな……あ、だ、ダメ!やだっ!見えちゃうよっ!離して先生っ!そこはやめて……ひぁんっ!
あっ、……あんっ!や、そ、んなとこっ……やんっ、まだ流してなっ……ん、舐めないで……っ……ぁあんっ!
だ、ダメだっ、てば……っあっ、あっ……ん……ふ、はんんっ……あっ!んん!は、や、入っちゃダ、メぇ……んっ!
はあ、あっ、ん、あ、はんっ……や、なかぁっ……はっ、動い、ちゃ……んっ……あんっ……ダメ……っ!んっ!んんっ!
あっ、お、おかえりなさいっ!な、……なんでもないの!もうすぐあがるか……んっ!
ううん!大丈夫!だい、じょうぶだからっ……!
ふう……良かった……。先生!先生離して!きゃっまたっ!せ、せんせっ……ひど、いっ……ん、あんっ……そ、こはっ……ダメぇっ……あ、あん……んっ。
はっ……やあ……あっ!そんなっ、あっ、あんっ、はんっ、あっ、あっ、んっ、あっ、はっ、んんーーっっ!
もう!家族に見つかるところだったじゃない!ちょっと先生!座布団で寝たふりしてもダメ!何であんなこと……え、そ、それは…………うん。だからって……え?感度?……そうなんだ……ふぅん……。
じゃ、その、…………どうだった……?うん、そ、そっか、わかった……。
え?……言わないよこんなこと……ああ、なるほど。怒られちゃうものね。ああ、あれすごく痛そうだし。
うん……わかった、黙っててあげる。その代わり、一緒に寝ようね♪ええ、もちろん抱っこよ?それ以外にどうやって寝るの?
嫌?…………夏目くんに電話…………痛いだろうなあ…………先生可哀想……。
………………え?ほんとに?そうよね、誕生日だものね!ありがとう先生!
じゃあほら行きましょ。ああ、やっぱりつるふかっ!幸せっ!
………ええ、約束する。じゃあ、おやすみなさい。


あの…………先生?……もう一回、悪戯しても…………いいよ?
内緒、ね。

263 :
終わりです
反省してます

264 :
>>257
「最近マンネリだし、このこけしを使おうか」
「え?無理よ。こんなの入れたら壊れちゃう。夏目君のはもやしだから入るけど」
「…もやし……orz」

265 :
>>263
反省文は委員ちょで提出すること

266 :
笹田×夏目 6レス エロあり
※フェラ注意
前回はごめんなさい忘れてください反省してます
投下します

267 :

夏目は一人残った教室で真剣に考え込んでいた。
帰るタイミングは完全に逃した。あとは何とか乗り切るしかない。手のひらにはじっとりと汗が滲んでいる。
がたんっ、と背後の音に思わず首を竦めた。そっと振り返ると教室の入り口に目を見開いた笹田が立っていた。
「夏目君……帰ってなかったの」
「──笹田こそ」
「私は委員長のお仕事です。何してたの?」
「いや、べつに……」
思い切り歯切れが悪い答えになった。言えない。笹田には絶対に言えない。夏目はそ知らぬ顔で手を握り締めた。
運悪く、ではなくさっきから遠雷は聞こえていたのだから当然、稲妻が窓の外を横切った。轟音が響いてたった今の覚悟はどこへやら、夏目は叫ぶ。
「うわあっ!」
「きゃあっ!」
え、と顔を上げたのは二人同時だった。予期せぬ同じ反応に夏目は呆気に取られる。
「……怖いの?雷」
先に口を開いたのは笹田だ。
「……悪かったな」
「何だか……とても意外だわ。クールな夏目君」
笹田だって充分意外だと思う。真面目できびきびしていて強気な笹田が、雷で悲鳴をあげるなどにわかには信じられない。
「人は見かけによらないって言うしな……」
「何か言った?」
夏目の隣に立った笹田が咎めるように覗き込んでくる。
「いえ、何も言ってません」
その瞬間また閃いた稲光で教室が白く弾けた。ほぼ同時に雷鳴が窓を揺らす。
「きゃああっ!」
「わあっ」
叫んだ夏目の胸に悲鳴を上げながら笹田が縋りついた。思わずしっかりと抱きしめて雷をやり過ごす。
「ごっ、ごめんなさいっ」
「あ、いや、おれこそ」
怖さで微かに震え、羞恥に頬を染めつつ離れない笹田が視線を逸らしたままで謝ってくる。そういえば怖がりだったな、と旧校舎の夜が夏目の頭に浮かんだ。ついでにひっぺがしたことも思い出してくす、と笑う。
「どうしたの……?」
潤んだ瞳に見つめられて、夏目の心臓が跳ねた。
「いや、何でもない。その──離れた方がいいかと」
「あ、そ、そうよね」
ごめんなさい、とまた小さく呟いて笹田が体を離そうと夏目の胸に軽く手を置くと、また雷。光も音もほとんど同時だ。
「……近いね」
辛うじて縋りつくのを抑えたか、手を震わせて笹田が上目遣いで夏目を見た。
「……ああ」
もう一度抱きしめたい衝動が、恐怖からか危機感からかそれとも違うものからなのか夏目は戸惑う。
「怖がりが二人で……どうやってこの窮地を乗り切ればいいのかしら……」
そんな夏目の感情を知らずに、笹田がいつもの生真面目な表情で考え込んでいた。

268 :
笹田の心臓は早鐘のようだ。
怖さは勿論、夏目に抱きついてしまったことそれよりも──抱きしめられたこと。顔が熱い。目が合わせられない。考え込む振りをして俯いたけれど、まだ夏目の胸に置いたままの指で、膝の上に乗ったような格好の脚で夏目の体温を感じている。
抱きつきたい。そう思った時にまた稲妻が目の前を白く染めた。続く雷鳴を聞きたくなくて笹田はとっさに伸ばした手で夏目の耳を塞いで──キスをした。
どん、と震えたのは校舎か笹田か夏目か分からなかった。
「っ!」
がたん、と椅子が音をたててずれた。逃れようともがく夏目を笹田は自分の体で窓の桟に押しつける。
驚きで僅かに開いた隙間から柔らかな舌を忍び込ませ、ひとつずつ確かめるように這わせた。滑らかな歯の裏、頬の内側。体温よりちょっと熱い舌と舌を絡めると湿った音が頭の中に谺した。
「……はっ」
唇を離して息をつく。閉じていた瞳をそっと開くと夏目の顔が目の前にある。
頬を染め唖然とした表情。
「……なっ」
「こうしたら聞こえないわ──雷」
何を言っているんだろう、と笹田は自分に驚く。どんな顔をしているのかもわからないけれど、体中が火照って熱い。それに引き摺られるみたいに勝手に言葉が紡がれていく。
「つき合ってくれる……?雨が止むまで──きっと怖くないわ」
「──笹田」
呟いた夏目に抱きすくめられて、笹田ははあ、と甘い息をはいた。

269 :
抱きしめた笹田の体が熱い。は、と浅い呼吸を繰り返すそこから鼓動が伝わってくる。夏目から唇を重ねようとしたら、軽く胸を押し返した笹田が脚の間に体を落とした。
またあの潤んだ瞳で夏目を見上げてくる。切れ長の目を縁取る睫毛に、薄らと涙の滴が光っている。
可愛い、と目を奪われたら学生服の股間に手が伸びた。
「待っ……」
「ダメよ、怖いわよ」
「……笹田が?」
「失礼ね、雷でしょ。男の子なら据え膳は潔くいただくものよ」
きっぱりとした口調に怯んでは遮れず、少しひんやりとした手のひらでそこを刺激され、夏目は身震いする。
笹田のたおやかな指が血管の浮かぶ夏目の表面を撫でるように滑った。親指に力を込めて扱くみたいに上下しつつ、先端の溝をそっとなぞる。
真っ直ぐな瞳に浮かぶ気の強さとその行為が不釣り合いでひどく煽情的で、夏目はどんどん昂ぶっていく。
「……嬉しい」
「え」
「感じてくれて……んっ」
微かに喉を鳴らした笹田がちゅぷ、と桜色の唇で躊躇いなく夏目自身を包んだ。
「……っ!笹田っ」
予想外の事態だ。まさか口で、と固まる夏目に構わず笹田は柔らかな唇で滾るものを擦り上げる。
「は……んむっ」
含んだ唾液を絡ませ根元からゆっくりと舐め上げる。縁をぐるりとなぞって先端を這う。息継ぎをして溝を小さな舌が行き来する。窄められた唇はその周りに吸いつく。
「んっ…」
ちゅぽ、じゅぷ、と淫らな音が響く。笹田が夏目を繰り返し喉の奥深くまで咥え込む。
落ちかかる髪を指で掬い、艶めかしい鎖骨のラインが露になった。白いセーラー服の胸元が見え隠れする。匂うかのような色気に夏目は陶然とする。
細い指と白い顎まで唾液で濡らして、それを拭おうともせずに愛撫を続けるその姿は懸命でそれでいてとても淫らだ。
また上目遣いで色っぽく見つめられ、快感は腰の辺りから夏目の中をぞくぞくと駆け上った。
「笹田っ!やばっ…は」
まずい、と思った時には離せ、が間に合わず勢いよく放ってしまった。それは濡れた唇から溢れだす。
口元を拭った笹田に悪いと言いかけた唇は奪われた。
重ねただけで離れ、笹田が小首を傾げて困ったように微笑んだ。
「飲み込めなかった、ごめんね」
可愛い。
その仕草に言葉に狼狽えるほど夏目の鼓動が早まる。
隣に立つ笹田が唾液で濡れた指先で窓をすうと撫でた。
「止まないわね、雨」
校舎の屋根を叩く雨音が激しく変わっていたのに夏目は漸く気づく。笹田の甘く、でもはっきりとした声が通った。
「まだ──帰らなくていいね」

270 :
耳元でそう囁くと、膝まで下げたショーツから片足だけ抜き夏目の脚に跨がった。
「払い除けないでね。今されたら泣くわ」
「あれは……何ていうか反射で」
「ふふ、冗談よ」
ふわりと広がったスカートの下で屹立したものを脚の間に挟み、笹田は夏目の肩に腕を回した。
どきどきと胸が鳴る。
ゆっくりと腰を前後にずらした。熱いもので擦れた笹田の谷間はすぐに溢れて、恥ずかしいくらいくちゅくちゅと鳴る。
ぬるぬると滑る感覚と痺れる快感で床についた爪先が反った。
「んっ……」
「笹田っ…」
上擦った声で呼ぶ夏目に上気した顔を向け笹田は笑みを浮かべた。焦らすように腰を揺らせば夏目が呻く。
「……濡れてるでしょ」
軽く耳朶を噛んで囁いて、そっと手を添え体を沈めた。
「は、ん……っ」
硬いものが体の真ん中を貫いて笹田は大きく喘いだ。同じタイミングで夏目が息を吐く。
「熱…い」
「夏目君も、熱いよ」
稲妻が光ってお互いの顔を照らし、二人は一瞬目を閉じた。夏目の額に笹田は伸び上がって優しくキスをする。雨がまた強くなった。
「すぐ聞こえなくなるわ。──ここ支えててね、お願い」
夏目の両手を腰のくびれに添わせてまた肩に手を乗せる。引き上げては落とし、徐々に体を夏目に馴染ませていく。
「あ、んっ……んっ」
縁に内壁を引っ掛けるように擦り上げ深く飲み込むように沈める。卑猥な音と弾む息は漏れるそばから雨音にかき消される。雷鳴が響いて白い光は淫らに繋がる二人を学びやの壁に黒く焼きつけた。
「ん……はんっ」
絡め取るかに笹田の内側は大きく蠢く。体を上下させる度に襞はひくついて夏目を欲しがった。気持ちよくて微かに耳鳴りがする。
笹田の正面、窓ガラスの向こうを雨が滝のように流れて今は何も見えない。室内より僅かに暗い外が鏡となって、乱れる二人をぼんやりと映した。

271 :
深く繋がった部分からぐちゅぐちゅと響く水音を、夏目は体中で聞いている。膝の上で切れ切れに喘ぐ笹田の柔らかな髪が乱れ、額から頬にかけて張りついている。
「ん…あ、ん……っ」
笹田が頤を反らして悩ましげな声をあげた。仄かな汗の匂いと混じった甘い香りはシャンプーだろうか、それは笹田の動きに合わせて鼻腔を擽り夏目の欲望を刺激した。
「あ……んっ、は、ん……っ」
たっぷりと蕩けた笹田の中は不規則に蠕動し夏目を包む。そこは熱くて柔らかくてきつくて深い。
腰を支えた手に力を込めて突き上げたい衝動に駆られた。けれど、恍惚とした表情を浮かべた、こんな時でもやっぱり懸命な笹田がいとおしくて抱きしめるだけにした。
驚いた笹田が動きを止めて夏目の頬に触れる。「……どうしたの?」
夏目は小さくかぶりを振った。「いや──こうしたかっただけだ」
そう、と微笑んで笹田はまた体を揺らす。今度は首に腕を回して抱きついたまま。
「気持ちよくなったら、いってね」そう甘く淫靡な言葉は耳の中に注がれた。
重なった胸の柔らかさと早い鼓動に、吐息混じりの乱れる声に、濃くなった女の香りと体温に、すべてに夏目は激しく笹田を感じる。
夏目君、と喘ぎとともに呼ばれて笹田、と囁き返すとくすくすと照れたように笑った。
たまらない。
「あ、んんっ」
笹田が短く呼吸した。じゅぷじゅぷと滴った蜜を鳴らし中が締まっていく。
夏目は腕を解き両手の指を一本ずつ絡めた。その絡んだ指も火照って震えている。微かに眉を寄せて、しっとりと濡れた唇を開いて、笹田は恥ずかしそうに身を捩る。夏目には雨の音も雷ももう聞こえない。
「このまま……いいの、よっ」
押しつけるように笹田が背を反らして絡んだ指が強く握られた。早まった動きと収縮に引き込まれて、夏目は笹田の中で達した。

272 :
「……もう、怖くないね」
ああ、と答えた夏目の胸にもたれたまま笹田は目を閉じる。
「有り難う。つき合ってくれて──気持ちよかったよ」
恥ずかしいけれどそう口にした笹田の中で、少しだけ悪戯心が首をもたげる。
「ふふ、私、夏目君の弱みを握ったわ。どう使おうかしら」
「なっ」
「押しに弱くて雷が怖い夏目君は、もう私の虜ね」
「……脅すな」
夏目が優しい声で苦笑した。
「また、雷が鳴ったら──」
どちらともつかない囁きに重なって、水浸しの校庭に遠雷だけが響いた。

273 :
反省文終わりです
もうほんとすみませんでしたっ

274 :
わぁ〜
強気で攻めなのに雷コワイいいんちょ、かわゆすです。
ありがとうございました。GJGJGJ

275 :
GJ!
笹田かわいいよ笹田

276 :
GJ!
「夏目×笹田」じゃなくて「笹田×夏目」なのかw

277 :
委員長かわいいよ委員長
>>276
そりゃ委員長は攻めキャラだからだろう
だから受け属性の時雨様とも肉体の相性ぴったりw

278 :
あ、うっかり上げてしまったスマン

279 :
タキ×夏目 エロあり 9レス
※タキ騎乗位
※タキ祖父を勝手に想像してます
※ヒノエ×タキ描写あり
エロは4/9レスからどうぞ
投下します

280 :

浴衣を着るたびに思い出すことがある。
仲の良かった祖父との、それは遠く懐かしい記憶。

「髪、よし。帯、よし。浴衣は……一人で着付けたにしてはまあ上出来」
仕立て上がったばかりの生地は濃い桃色だ。派手な気もするが夜祭りにはかえっていいのかもしれない。はぐれないだろうし、そう呟いてタキは姿勢を正したた。
「似合う……かな」
鏡の前でくるり、と回ってみる。涼やかな夏の夕の風が袖と軽くまとめた髪を揺らしていった。
(何て言うかしら、夏目くん)
隣の区の祭に夏目を誘ったのは三日前だ。妖のこともあるし、とダメ元でかけた電話で快諾されてからそのことばかり気にしていた。タキにしては珍しくわがままを言って浴衣の仕上げを早めて貰ったほどだ。
「わたあめを半分こして、あとはりんご飴と、甘いのばっかりになっちゃうからたこ焼きとかかな……金魚すくいもしなくちゃ」
思わず指を折って数えてはっと気づく。
「ああダメよ、手が繋げない……どうしよう!」
些細なことで早まる胸を押さえて深呼吸していると、庭先で訪う声が聞こえた。
濡れ縁に用意しておいた下駄を素足につっかけてタキが門へ回ると、浴衣姿の夏目が何やら申し訳なさそうに立っている。
「いらっしゃい。早かったね、どうしたの?」
「悪い、少し蔵を借りてもいいか?実は──頼まれごとをしてしまって」
「ええ、どうぞ。手伝うね」
タキはほっと息をつく。一瞬行けないと言われるのを覚悟したのだ。浴衣の感想がないのはちょっと残念だけれど、急いでいる様子の夏目を見ては致し方ない。
(それに……緊張が解れそうだし)
そう思いながらタキは分厚い漆喰塗りの扉を押し開けた。

281 :
蔵の中の空気は昼間とは異なる。そこかしこに溜まる闇、行李の陰に階段の下。何かがじっと息を顰めてこちらを窺っているかのような錯覚は昔と変わらない。
「ニャンコ先生は?」
火をつけた蝋燭を床の隅に注意深く立てながらタキは尋ねた。
「めんどうだって家に。……すまないな、タキに手伝わせて」
「ふふ、いいの──懐かしいし」
え、と和綴じの書物から顔をあげた夏目にタキは微笑む。
「祖父がね。こんな風に蔵の整理をしながら色んな話を聞かせてくれたの」
幼い頃は怖かったけれど、書斎で、庭の土に絵を書きながら、祖父があまりに楽しげに語るのでいつしかタキも興味を持つようになった。
「お祭りも好きだったのよ。私はりんご飴が欲しくて屋台を指差してるのに、祖父はきっと妖が混じってるってうわの空なの。──紹介したかったな、夏目くんのこと。驚いただろうなあ」
ああでも夏目くんが引いちゃうかも、熱心だった祖父の姿が浮かんでタキは苦笑する。
黙って聞いていた夏目が小さな、でもはっきりした声で答えた。
「タキのおじいさんなら──会ってみたかったと思う」
「ふふ、有り難う」

282 :
はにかむタキの、くるりと結うように上げた髪から白い項に後れ毛が落ちて、その下の軽く抜かれた襟からはなめらかな背中が僅かに覗く。
(ああ──似合うな)
見慣れないその姿は艶っぽい。左側の触れそうで触れない距離を変に意識してしまいそうで、夏目は慌てて手元の書物に目を落とした。隅の方に擦れた書き込みが頁をまたぐように続いている。
(……本当に見てみたかったんだろうな)
祖父の残した書き付けと、祖母の遺した友人帳で二人は出会ったのだ。
たくさんの思いを知っているタキと、まだ知らない自分を思って夏目は少しだけため息をついた。
その肩をとん、と突かれて振り向く。
「見つかったかい、夏目」
「……ヒノエ!」
「斑は先に行くとさ。また辛気臭い顔してるのかい、まったく」
どうせ何やらうじうじ考えてたんだろう、はすっぱな口調の女妖に図星をつかれて夏目は返答に詰まった。
「こけしを持ってくるなよ……魔除けなんだぞ、それ」
言い返せない代わりにつっこむとヒノエは鮮やかな錦の袖を振る。
「気に入ったんだよ、行きがけの駄賃代わりにいいじゃないか」
「いや……タキの祖父のだから。戻して来てくれ」
「夏目くん、どうかした?」背を向けて行李を漁っていたタキが立ち上がって目を瞠った。「……何でこけしがここにっ?!」
「あ、いやその……」
説明でもたつく夏目を横目に、ヒノエがつ、とタキの方へと動いた。吐いた煙が流れるように白い線を描く。手のひらを煙管で軽く打って艶やかな唇を僅かにあげた。
「へえ、夏目にはもったいないくらい綺麗な娘じゃないか。ああ──そうだ。ちょいと私が面白くしてやろうかえ」
くつくつと笑ったヒノエが袂を探って何かを取り出すと、夏目に向かって思い切りタキを突き飛ばした。

283 :
突然の衝撃によろけたタキは思わず夏目に縋りつく。
「きゃ、ごめんなさ……きゃあ何っ!」
浴衣の裾が大きくめくれたのを押さえる間もなく、ひんやりとしたものが直に股間に触れた。
「ひぁっ!」
それはとても繊細な動きでそこを刺激してくる。襞をそっとかきわけ谷間を滑り、探り当てた突起を小刻みに擦った。気づかぬうちに下着は取り払われ、けっして無理を強いないその感覚に抗えずタキは夏目の胸元を強く掴んだ。
「あ……やぁっ」
「タキっ!止め………!」
夏目が何か叫んだ。状況を把握できないまま、タキのそこは快感に囚われとろとろに溶け始める。
「や……だ、めぇ……」
ぐちゅ、と湿った音とともに何かがゆっくりと差し込まれた。それは最初はひやりと固く、抽送を繰り返すほど徐々にタキの体温で緩んでいく。
──熱い。
じわじわと確実にタキを襲うのは未知の感覚だった。
「あ……っ、は……」
声に反応するようにそれは引き抜かれるもタキの体には激しい焦燥感が残される。
(なに……熱い……っ)
体中が火照って呼吸は酸素が足りないみたいに浅く早い。その吐息すらも熱くて喉が灼けてしまいそうだ。
「……あ」
身を捩ればみっちりと張った胸が浴衣に擦れて、甘い声がひとりでに漏れた。
そしてそのどこよりもタキのいちばん奥が疼いた。早くはやくと淫らな感覚がタキを急かす。
(……だめ……そんなの)
こめかみから頬へと伝った汗が顎の先からぽつん、と一滴、軽くはだけた夏目の胸に落ちた。
それを契機にタキは蕩けた息をはいた。
「夏目くん……」

284 :
止めるはずだった。
「ヒノエっ!タキに何をした!」
「あ、ぁん……っ」
叫んだ胸でタキが喘ぐ。身動ぎのせいか襟が崩れ、なめらかな鎖骨と白い肌が零れていた。密着した二つの感触がいつもより柔らかで、下着が見当たらないことに気づいた夏目は動揺する。
「善いことさ」ヒノエはまるで惜しむかに長い舌で唇を舐め言を重ねた。
「こんなに悦んで──可愛いねえ。夏目、あとはおまえが善くしておやり」
にい、と滴るほどの妖艶な笑みを浮かべ、頼んだものは急がないよ、と立ちこめる白煙を残して女妖の姿は闇に溶けた。
「な…待て!」
「な……つめ、くん……」
タキの甘い声が呆然とした夏目を呼ぶ。大丈夫か、と問う首筋に熱い頬と唇が押しあてられる。
「私……おかしい……あつい、の」襟を掴んだタキの指にぎゅ、と力がこもってため息ともつかない声が漏れた。「離れて……おねがい」
「え、でも」
「もう……だめ……」
「タキ?大丈夫か?」
抱えた体すべてが熱い。弱々しく震えたタキがゆっくりと夏目を見上げる。瞳は潤んで蝋燭の淡い光が揺らめくその表情は、鮮やかに朱を散らして恍惚として──鳥肌が立つほどなまめかしい。
「──がまんできないの」
鎖骨からはだけた胸へと降りた唇の感触に狼狽えた夏目は、そのまま押し倒された。

285 :
馬乗りになったタキはわずかな刺激にも身を捩る。こらえるように左の人差し指を噛んだ。
「ね……浴衣、似合う……?」
夏目を覗きこんで囁く。
(こんな風に聞きたかったんじゃないのに……でも……)
心とは裏腹に疼く体はもうどうにもならない。勝手に息が弾む。
(お祭り……行かなきゃ……探しものだって)
「……タキ」
驚きを含んだ声で夏目がタキを呼んでいる。
(でも……だめ)
「……あついの……」タキは裾をたくし上げてうっとりと尋ねた。「夏目くん……は?」
つ、と指を這わせ探りあてたものはしっかりと硬い。
(……あ)
羞恥に頬を染めるが欲情はそれに勝った。首を軽く傾げねだるように夏目を見つめる。
「だめ?……いい、よね」
返答を待たずにタキは夏目を深く深く飲み込んだ。
ぢゅぷ、と卑猥な水音がひっそりと静かな蔵の空気に混ざる。
快感と充足感で全身が痺れるがただそれだけでは足りない。夏目の薄い腹の上に手をついてタキは腰を揺らし始めた。
「あ……はっ、あ、あっ」
ぬるぬるに濡れた内壁は夏目の屹ったものをきつく咥えている。顎を背を反らしてタキは激しく喘ぎ乱れる。
動けば動くほどなかは感度を増し、絶え間ない快感の波にタキは飲まれる。
熱い。
背中を幾すじも汗がつたう。素足が下駄の上で滑る。汗ばんだ手のひらで握りしめた夏目の浴衣はきっと皺になっているだろう。
「あ、あんっ、んっ」
絶頂はすぐに訪れた。タキは息を荒げたまま夏目の胸に倒れこんだ。

286 :
目を閉じたタキが夏目の上で浅い呼吸を繰り返している。流されるように挿入したものを引き抜こうと身動ぎすると、擦れた声でタキがかぶりを振った。
「だめっ……まだ、ぬ、抜いちゃいや……っ」
「えっ」
「……お願い、もっとして……」
色っぽく潤んだ目つきで必に縋りついてくるタキの姿が夏目にも火をつけた。抱き起こすと壁に手をつかせる。
「いくよ」
覆い被さってなんの抵抗もなくタキのなかに入り込んだ。びくん、とその背が反った勢いに上げた髪が解れた。
「あんっ!」高く鼻にかかった喘ぎをタキが漏らす。「やっ……深い……っ」
普段なら言いそうにもないことを口にするタキが可愛くて眩暈がしそうだ。
強く突き上げつつ夏目は前に回した手で浴衣の襟を広げ、素肌の胸をやわやわと掴む。
「下着……つけてないな」
「んっ……一人で着た……からっ」
「……このつもりで?」
あり得ないだろうことをわざと尋ねてみる。違うわ、と激しい息遣いに重ねて答えがあった。
「違うけど……そう、かも……んっ」
「かも?」
手のひらで丸みを味わいながら親指の腹で先端を弄ぶ。尖ったそれを摘んでそっと捻るとタキが敏感に反応する。
「あんっ……浴衣、見せたかったから……ちょっとは」期待してたかも、とタキが恥ずかしそうに呟いた。いとおしくて背後から思い切り抱きしめる。
「……苦しいよ、夏目くん……っ」
「……似合うよ、浴衣。すごくエッチだ」
「や、そんな言い方じゃ……はんっ!」
タキの可愛い抗議を遮って夏目はより深く突き上げる。動きに合わせてタキが甘い声を響かせた。
「じゃあ何て言えばいい?」
ぐちゅぐちゅと溢れた蜜を鳴らしながら夏目はタキを責める。
「んっ……ちゃんと、見て言って……っ」
「見てるよ……エッチなタキの色んなとこ見てる」
「それじゃ、だめ……っ」
被さった夏目を押し戻してタキが身を返した。
髪は乱れてほつれ、大きく開いた合わせで露な胸が揺れた。桜色に上気した肌から鳩尾に珠になった汗が一粒流れる。
「きて」
挑発するみたいに言ったタキが夏目の唇を塞いだ。仰向いて激しく舌を絡めてくる。

287 :
タキは夢中で夏目にキスをした。
いつもされているみたいに歯列をなぞってあますところなく咥内を味わう。唾液が口の端から顎へと溢れてやっと離した。細い粘り気のある糸が蝋燭に照らされ淫靡に光る。
「ちゃんと見て……ね」
タキは上目遣いで夏目に体を開く。襟は二の腕に絡み激しい息遣いに上下する胸がこぼれている。弛んだ帯はかろうじて腰の上に、裾は大きくはだけて太ももまで丸見えだ。着崩れた浴衣ははしたなくてこの上なくいやらしい。
(私……なんて格好……でも)
緊張ではなく嬉しさと羞恥でタキの心拍数は上がる。
「……見て、夏目くん」
(──見て欲しい)
腰が掴まれ夏目のものが激しく挿入ってきた。
「あんっ!」
爪先立ちになるほど強く奥まで突き上げられる。溢れていたものが内股へ流れていくのをはっきりと感じる。
肌と肌は汗でぴったりと張りつき互いの呼吸も心臓の音も混ざりあう。
「あ、あんっ、やっ……ちゃんと、言って……っ」
「タキに──似合うよ」
「ふふ……良かっ、た……は、あっ」
耳朶に直接悦びを注がれタキは身悶える。上擦った声でもっとして、と夏目にねだった。
それに応えてなかの熱さを増すかのごとく奥深くを突かれた。早くなる動きにつられ快感は高まっていく。
「あ、ん……っ!」
タキは夏目と一緒に火照った体が溶けるような最後へ昇りつめた。

288 :
「染みとか……なってないかな」
「皺にはなってるぞ」
うう、やっぱりとタキは肩を落とした。さっきまでの痴態とはまるで別人のように浴衣の状態を気にする。
ぐちゃぐちゃに着崩れていた夏目の浴衣を直して、タキは今自分の方を終えたところだ。手櫛で梳かした髪をなんとかまとめる。
その一部始終を夏目はそばで眺めていた。
「ええっ?!どこいっちゃったの?!」下着がないと慌て、
「……汗っぽいわ」襦袢の汚れを確認して、
「ああ!よく見えないっ」浴衣の皺を蝋燭の灯りで見ようと騒いで、
「夏目くんも手を貸してっ」斜めによれた帯を懸命に手のひらでのばして。
そのたびに笑いをこらえる夏目にタキは抗議した。
「もう、他人事だと思ってるでしょうっ」
「暗いし、そんなに気にしなくてもいいんじゃないか?」
「そうかな……はっ!汗くさいかも!」
ついに夏目が吹き出した。
「あ、笑った!夏目くんだってきっとそうよ!」
確かめようと袖を掴んだ手が引かれタキは夏目に抱きしめられた。
「悪い、微笑ましくて。大丈夫だって」
「……ほんとに?」
「ああ」
タキは夏目の肩にとん、と頭を乗せた。
「お祭り……行けなかったね。ごめんなさい」
「──走れるか」
タキの髪に顔を埋めたまま夏目が囁いた。
「えっ」
「間に合うかもしれない。買うぞ、りんご飴」
ぐっ、と手が握られる。タキと夏目はこけしにぶつかりそうになりながら蔵の扉を閉じて、慣れない下駄で門を駆け抜けた。
遠くの空がまだ明るい。

頁をめくるように重ねられた新しい浴衣の記憶は、きっとりんご飴の匂いがする。
それは甘くて、たぶん少し酸っぱい。

289 :
終わりです
また長くてすみません
こけし、うまく使えなかったです

290 :
良いです。
地の文がすごくいい。

291 :
よいよい の よいやっさ♪

292 :
GJ!

293 :
乙です!
来週10巻が出るんだね。原作のストックもたまってるし、そろそろ三期に期待
このスレももう少し賑わうといいな

294 :
それにはまず小ネタからヨロシク

295 :
「可愛い――っ!可愛いゾウさん発見!!」パクッ
「何ぃ――――――――――――!!?」
「うう〜〜。つるふかしてる〜〜」
「ああやめてくれ。俺のゾウさんはしゃぶられ慣れていないんだ」
「――ごめんなさい。可愛いものを見ると心が乱れてしまうの」

296 :
ちょw夏目さん冷静ですねw

297 :
「パクッ」ってw
「俺のゾウさん〜」とかw
ところで夏目のゾウさんはどれくらいだろうか?アスパラとかもやしとかのイメージがあるけど。栄養足りてなさそうだし
他の男キャラもイメージ的に大きくなさそうだが
原作やこのスレの雰囲気には合わないけど、エロパロ板だからタマにはこんな話題も

298 :

もやしにデカイのついてても気持ち悪いからやっぱり白アスパラかと思う
なんかつるっとしてそうだ
エロい話題で思い出したが、ニャンブックあとがきのタキの胸がすごい
斜め後ろ姿なんだが腰とか太ももとかにも萌える

299 :
夏目誕生日おめでとう
ということで小ネタ

タキに呼び出され、夏目は放課後の校舎裏に立っていた。
「な、夏目くん誕生日おめでとうっ!」
「うわタキっ!何だそのかっこうっ?!」
(ね、猫耳?!に、バニー服?!さらに網タイツ?!)
「西村君が『夏目は猫好きだから喜ぶぞ』って……」
「ええっ」
(西村……絶対に自分の趣味だろ……)
「どうだ夏目!多軌さんに似合うだろう!」
ガサガサと植え込みから現れたのは当の本人。
「西村!お前なあ」
「照れるなよ夏目。感謝していいんだぞ?……かわいいだろ?」
「かっ……かわいいけどな」
何故かこそこそと小声になる男子高校生二人を、頬を染めたタキが不思議そうに見ている。
髪の間からぴんと覗く猫耳。ふっくらとした胸の上部まで露わに、なめらかな体のラインが映える黒いスーツ。すらりとした脚にはこれまた黒の網タイツ。
夏目は自分でも気づかぬままに喉を鳴らす。
「……な?いいよなあ」
同意を求める西村の声ではっ、と夏目は我に返る。
「じゃなくてっ!お前……」
「『人の彼女に何やらせるんだ!』だよな、夏目」
「き、北本?!」
反対側の植え込みから出てきた北本が西村の耳を掴んだ。
「ほれ、帰るぞ西村」
「いやだーっ!まだ見たいーっ!」
「煩悩は自分の彼女が出来てから発散しような」
ひでえええーっ、と悲痛な叫びを残し、「てかどうせ着せるなら妖精にしろ」と呟く北本に引きずられ西村は去っていった。
それをぽかんと口を開けたままで見送った二人はちらちらと視線を交わす。
「ええと……その、似合う、と思う」
「そ、そうかな?すごく恥ずかしいんだけれど……」
(こういうのも……意外と)
身じろぎするタキを夏目はまじまじと見つめた。
「あの……そろそろ脱いでもいい?」
「……あ、うん」
「……また着てもいいよ?その……二人の時なら」
心なしか残念そうな夏目にそう言ってタキは俯く。
「え……じゃあぜひ」
真っ赤な顔で照れる二人を物陰から見つめていた人物はぽつりと呟いた。
「私だって着てみればきっと……っ!メガネっ娘だし……ああでもキャラ的に無理だわっ!」
悔しげに肩を落とす笹田の手には、これも西村提供のタキと同じ猫耳とバニー服があったとか。

うんダメだ。落ちないまま終わる
誕生日だから後悔してない

300 :
二日遅れですが、誕生日おめでとう夏目
投下間に合わなかったので七夕頃には…

>>299
乙です!

301 :
10巻発売したね

302 :
10巻読んだ
あとがき「女の子の髪の毛やスカートのようにひるがえせるものが〜描いていてとても楽しかったです」
先生はひるがえせる物を描くのが好きなのか。いっぱいあるじゃないか
タキのスカートとかレイコのスカートとか塔子さんの着物の裾とか笹田……は原作ではもう出番無いか

303 :
裏をかえすとTV第3期で出番があるんでつね

304 :
三期…?
続々・夏目友人帳
また又・夏目友人帳
新・夏目友人帳
痛快・夏目友人帳
ニュー・夏目友人帳

305 :
夏目友人帳ZZ
夏目友人帳V3
帰ってきた夏目友人帳

306 :
レイコ「夏目友人帳F」
塔子「夏目友人帳GT」
名取「夏目友人帳TRY」
笹田「夏目友人帳A(エース)」
タキ「なつめけ おかえり」
夏目「【懺・】さよなら夏目先生」
ニャンコ「NATSUME -疾風伝-」
夏目「…先生、それは二期だろ。さよならニャンコ先生」
ニャンコ「さよならされる憶えは無いぞ。汚名挽回させろ!」

307 :
笹田がいないとタキの独壇場になるからな。それもそれで良いけど
妖の事を知っているタキと、妖の事を(本質的には)知らない笹田の対比で話は作れるし
例えば前にタキが的場に捕まるSS有ったけど、タキと笹田が一緒に捕まってエロい尋問されるとか
ところで最近職人さん来ないけど規制中?

308 :
>>298
スリーサイズとかの設定って有る?

309 :
主要キャラの名前、誕生日、身長、好きなものくらいしか設定されてないよ
ちなみに身長は夏目167cm、タキ160cm

310 :
イメージ的にみんな細身な感じ
夏目は成長期に居候たらい回し、田沼は寺の息子
そういう作中のイメージと、細身の絵柄で
塔子「貴志くん、明日は多軌さんとデートなんでしょ?」
夏目「え!?デートじゃないですよ!ただ一緒に出掛けるだけで…」
塔子「今日は栄養のある物を作ったからたくさん食べてね」
夏目(栄養というか……、精力のつくの間違いじゃないか…)

311 :
鰻とか山芋とかだろうかw
滋さんとニャンコ先生にも精力がついてしまうな

312 :
>>309
>ちなみに身長は夏目167cm、タキ160cm
タキは重いイメージじゃないけど、この身長差だと夏目の腕力じゃお姫様抱っこ出来ないな
それはそうと>>306の「なつめけ おかえり」ってなんか良いな

313 :
職人さんはどうしたんだろうな
原作は新展開のようだし、いろいろ期待

314 :
帰省中じゃね

315 :
>>312
夏目はどっちかというと妖とかにされるほうじゃね?>お姫様だっこ
田沼171cm、的場174cm、名取175cm
こいつらならタキをお姫様だっこできるがどうだろう
レイコ、笹田、西北コンビのプロフィールはないんだよな

>>313
まあ待とうぜ

316 :
過疎ってるなあ

317 :
やり手の職人が一人いると他の職人が育たない事はある
苦労して推敲しても職人より下手だとやる気失せたりするし
逆に考えれば今まで書いたこと無い人がチャレンジするチャンスでもある
多少下手でも大目に見てもらえる…見てあげよう
…こういう予防線を張ってから自分が投下したりしてな

318 :
文章を楽しむ人、
シチュエーションを楽しむ人、といろいろあるから
投下してほしいな
自分は後者なんで文章力とか気にしません

319 :
エロだけだと、どかな?

320 :
どうぞ

321 :
>>317
いつでも待ってます

規制解除、保守がわりに投下します
夏目×蛍 2レス エロあり
※蛍が虫に戻る直前の場面です

322 :

「おれは章史さんじゃないよ」
「でも、見えるよ、おれには」
「聞こえるよ」
お前の姿も、お前の声も。だから蛍。
こんなことは何の意味も持たないのかもしれない。けれど、あの人の代わりに出来るのは──触れることくらいだから。

しっかりと絡められていた手を引いて、ひやりと薄い体をかき抱いた。驚いたように震えた蛍の腕からはすぐに力が抜けた。
首筋をそうっと唇でなぞり、着物の前を緩めていく。蛍が密かにため息をついた。
仄かな光を遮って手のひらと舌を胸に這わせる。上になった蛍のそれは柔らかく自在にかたちを変える。
ぽつりと固い感触を夢中で転がしていると、面の向こうから切なげな声が漏れ、それは徐々に激しく弾んだ。
悦ばせ方など知らない。
たとえ一瞬でも、たとえそれが錯覚でも、あの人が触れているのだと思ってくれれば。ただその一心だった。
抱き寄せるようにして畳の上に微かな衣擦れを落とすと、着物の代わりに淡い光を纏った蛍が夜に仄白く浮かび上がる。
すごく、すごく綺麗だった。
見えることが辛いほどに。
言えないことが痛いほどに。
細く締まった太腿を膝で割り、胸から鳩尾、なだらかな下腹部を舐め、同じように淡い陰影を宿したそこに辿り着いた。
「あ……っ」
谷間にゆっくり指を差し込む。びくり、と蛍の体が跳ね、閉じかけた脚を肩で開く。
ぬるぬると滑るなかを探るみたいにして、たぶんとても不器用に必に愛撫を重ねた。
蛍はそれに応えて何度も何度も腰を震わす。髪を乱し身を捩る。指を噛みいやいやをする。高い声を上げ善がる。
冷たい肌に薄ら滲んだ汗をおれは丁寧に舐め取った。
溢れたものが手のひらを伝った頃、蛍が細い声で呼んだ。
「……章史、さん」
優しくて切ないその声に少しだけ安堵して、それ以上に悲しかった。


323 :

唇を噛んで、腰を支えて蛍のなかへ入る。
「あ、ん……っ」
喘ぐ蛍の、布団についた手を、長く艶やかな髪の間からすくい上げ指を絡める。そうして面に口づけて一度だけ。
「……蛍」
「章史さ、ん」
繋がった部分から淫靡な水音を響かせ、儚げな蛍の体は不規則に蠢き強く吸いつく。
おれはその儚い存在を確かめるように一つになった体を揺らした。
荒れた息遣いに合わせて、激しく喘ぐ声に重ねて、呼ばれる度に深く深く強く奥へと。
透きとおった声が甘い色を含んで、腰の動きに連ねて髪が胸が揺れる。白い喉が反る。そこからはいとおしい人の名が絶え間なく溢れて、闇を満たしていく。
章史さん、章史さん。
好きよ──好き。好きよ、すきよ。章史さん。
「……んっ」
蛍がは、と大きく息を吸って背を反らした。重なった手が強く握られる。光を放つ肌を淡く淡く、まるで月明かりが照らす花のように薄紅に染め上げて、崩れ落ちた。
その体を抱いて昇りつめたおれに蛍が囁く。
笑って。
「──笑って、章史さん」
頬を撫でる手に手を添えて、おれは笑った。
蛍、見えるよ。聞こえるよ。触れているよ。
「好きだよ」
「ああ──笑ってくれる」
そう呟いた蛍の面はさらさらと闇に溶けた。現れた笑顔も、ふわりと暗い夜空に舞った姿も、本当に本当に綺麗だった。

触れ合った肌よりも、もっと優しくて、あたたかいものが見えた気がした。
蛍が見せてくれたそれは、きっと──消えることのないもの。
あの人の中からも、おれの中からも。


324 :
終わりです
蛍の季節には遅かったですね

325 :
GJ!
いやいや、蛍の季節は1年中ですよ

326 :
誰か来ないかね
まだ暑いし、夏目の季節だと思ってる

327 :
そろそろ書くか

328 :
夏目×笹田を希望。
アニメの笹田が可愛かったので。

329 :
>>327
待ってます

330 :
これは…投下ラッシュ来るか?
夏目を心配してるうちに、で田沼×タキとか

331 :
夏目×笹田×タキの3Pとかは?
……夏目って一度出しただけで終わりそうな気もするけどw

332 :
妖相手にヤリまくってるんで無問題

333 :
妖力と精力は比例するということかw
>>331
3Pでも笹田は攻めかな
でも案外恥ずかしがる笹田をタキが「笹田さん…かわいい」なんてのもいいな

334 :
笹田「と、当然よっ! フン!」

335 :
笹田なら>>272の続きも来て欲しいです。

336 :
雷が鳴らなくても教室や保健室でしまくってる笹田と夏目とか?

337 :
 彼は補習の終わった教室で、一人残り考え込んでいた。
 冗談だというタイミングは逃した。
 あとは何とか乗り切るしかない。
 手のひらにはじっとりと汗が滲んでいる。
 カチャン、と背後の音に思わず首を竦めた。
振り返ると教室の入り口に、扉のカギを閉める女生徒が立っていた。
「北本クン……ほんとに居たんだ」
「──笹田、来てくれるなんて……」

338 :
 
 彼は彼女に、色々な話を始めた
しかしその的を得ない内容に、彼女は不満そうだ。
 そしていつしか彼女は、彼の肩を掴むと叫んだ。

「…ねぇ北本クン、私のこと抱きたいって本気?」
「あ、当たり前だろ! 俺は本気だから書いたんだっ!」
 私の目の前で顔を赤らめながら
そんなことを言う北本クンは、本当にまっすぐな目をしていた。
それはいつも黒板に向ける、どうでもいいような眼差しとは違う
私が初めて目にする目。
なんだろう。胸がすごく、ドキドキする…!
「…抱くってどういうことか、北本クンはわかってるの?」
「あ、ああ」
「何?言ってみてよ」
「抱き合うっていうのは…お互いで男女を確認するってことさ
 それで…」

339 :
「ちがうわっ! あなた何もわかってないのねっ!」
「うぅっ!?」
 あぁ、私 ときめいてる…! 北本クンに、ときめいてるわ!
「ええぃっ!」
「え!?な、なに! なんで笹田はクツ下を脱ぐんだ!」
「舐めなさい! 私の、この生足を隅から隅まで!!」
「なっ…」
「北本クン、付き合うってのはね…
 …お互いに恥ずかしいところを舐め合うってことなのよ!」
「そんなの聞いたことないぞ!」
「いいから舐めなさぁぃい!」
「こ、こうなったら…うおぉぉぉお!!」

340 :
===
この後の北本は?
@笹田の脚を、舐めまわす
A逃げ出す
B突然現れた夏目のグーパンチに粉砕される
===

341 :
Bかな?

342 :
C舐めろと命令するより、踏みつけて下さいと頼む

343 :
@の後、Sの本性を現した北本。
「恥ずかしいとこまで舐めるんだろ?」と笹田を言葉責めしつつ美味しくいただく

344 :
D夏目を入れて3Pに
北本「夏目は後ろ、俺は前からな」

345 :
おまいら北本をどう思ってんだよwww

346 :
やめてっ北本は私の聖域なのっ
北本はSかMかと言われたらSだと思う

347 :
ここまで肝心の時雨様と西村の名前無し、二人涙目w

348 :
ごめん、全選択肢の続きが読みたい

349 :
>>340はもちろんだが、>>341-344の全員が一話ずつ書けばいいと思うんだ
待ってます

350 :
こんなにレス付いてて、ちょとビックリ
スマンが続きは来週になりそうなんで、皆さん続きを付けてくださいな
もちろん他の作品の投下も、どうぞ お願いします
さて、今後は基本的にコテ付けたり 名乗ったりはしませんのでヨロシク
自分も他人のフリして、連結部分を書いてみよっかな


351 :
(*゚Д゚)

352 :
続けてみました。6レスいただきます
文体似せられませんでしたごめんなさい

353 :
夏タキまだかのー

354 :

真っすぐにのばされた白い脚に北本はゆっくりと触れた。
笹田が普段なら絶対にしない格好で──机に腰掛け──その動きを見下ろしている。
桜貝のような爪が並ぶ足指をそっと口に含む。指の谷間に、爪の隙間にと隈無く舌を這わせていく。
湿った汗の匂い。少女と女の境界の甘酸っぱい匂い。
「ふふ……じょうず、ね北本君」
甘い声が囁く。
手のひらより小さい足を捧げ持つように右手は包み、左手は細く締まった足首から滑らかなふくらはぎへと撫で上げる。足の甲に落とした唇はそのまま指を追った。

355 :
「あん……ふふ」
膝裏を舌がつついてくすぐったさに身を捩った笹田は、左足を北本の鼻先に突き出した。
「こっちもよ……脱がせて」
言われるままに靴下にかかった指は、内側を探るように爪先までを露にした。
北本の舌は躊躇うことなくその足を舐め回す。その表情は窺えない。
少しざらざらした肌触りが笹田を求めてゆっくりと上ってくる。唾液で磨かれたように膝下が光った。ついさっきまでの同級生は、抑えきれない情動で足元に跪いている。
(北本君が……私の足をこんなに)
軽い眩暈が笹田を襲う。初めて恋を知った子どもみたいに嬉しくて恥ずかしくてたまらない。手紙を読んで試すだけのつもりだった欲求は止まることを知らず、堰を切ったように溢れてくる。
(ああ……私……すごくいけないことしてる)
素肌をつたうぞくぞくする高揚感は、笹田の冷静さを奪って、スカートの下へ忍び込む北本の手を許してしまっていた。

356 :
「あっ!」
短い悲鳴で北本は薄い布越しにほんの少し下から上へずらした手を止めた。どうかしたか、と言いたげに悲鳴の主を見上げる。
「な……なんでもないわ。ほら、ちゃんと舐めて」
(──らしくないぞ)
瞳だけを逸らし平静を装う笹田を眺め、北本は口元で笑った。そのスカートを遠慮なく捲り上げると面白いくらいに狼狽える。
「ちょ、ちょっと何でスカート……」
「舐めるんだろ、恥ずかしいとこ」
「え、だってそれは……あっ」
有無を言わさず下げられたショーツに、笹田の股間からは細い糸が垂れる。
「へえ……脚舐めさせて感じてたのか。変態さんだな」
「な……ち、違うわっ」
「何が違うんだ?ぐちゃぐちゃだぞ、ほら。やらしい音がする」
「や、だめっ!恥ず……」
北本の指が谷間を軽く往復するだけで、笹田の秘所はくちゅくちゅと濡れた音を響かせる。
「やっぱり恥ずかしいんだろ?じゃあここも舐めなくちゃな」
「待っ……ひぁんっ!」
ちゅぷ、と舌が沈む。笹田の体が震え、裸足の爪先が教室の床を掻いた。
「あ……だ、めぇ……は、あ……あっ」
「はは、舐めても舐めても溢れてくるって、エロいな。笹田のここ」
「そんなわけな……あ、あんっ」
「吸ってみるか……ん」
「だ、だめっ!あんっ!」
北本はわざとらしく音を立てて啜り上げる。びくびくと腰を浮かせて笹田は声をあげる。北本の舌から溢れた蜜はいつしか机にまで滴れていた。手の甲で唇を拭って北本は立ち上がった。

357 :
「委員長が机汚しちゃだめだよな」
「そん、な……っ」
「綺麗にしないと明日みんなにバレるぞ」
「んむっ」
指ですくった蜜を笹田の唇に突っ込んだ。羞恥か屈辱か眼鏡の向こうの瞳は潤んでいる。
それでも睨みつける眼差しに垣間見えるのはいつもの委員長然とした姿。反対にさっきまでの恍惚とした顔、声、こうして敏感に反応する体。その両方に北本は鳥肌が立つほどの快感を覚えていた。
咥内をたっぷり蹂躙して抜いた指を舐めて見せる。のしかかる北本の下で顔を背け、小柄な体が逃れようともがく。
その濡れた谷間の上部、ぽつんと膨らんだ突起を探りあてる。笹田が弾かれたように顔を上げた。
「や……そこはだめっ」
「へえ、どうして」
「どうして、って……」
くるん、と北本は指を動かす。短い悲鳴と同時に笹田が身を捩る。いい声だ、と北本の中の何かが嗤った。
「あ、分かった。一人でしてんだろ」
「……っ!」
中指の腹で蜜を塗りつけ小刻みに擦り上げる。「じゃなかったらこんな感じないよなあ」
「ひぁ……っ、知らないっ」
「どうやってするんだ?ここだけでイくのか?」
「知……らないって、言ってるでしょっ……んっ!」
「一人でするのとどっちがいい?」
「や、だめっ……あ、あ……っ!」
途切れ途切れの声が吐息に変わる。軽く達したか、笹田の脚はだらんと投げ出された。

358 :
(や……こんな……っ)
あまりの恥ずかしさで顔が上げられない。上半身で膝を割られた格好では脚を閉じることも出来ず、笹田は俯いて唇を噛む。
途端自分のあられもない姿が目に入りぱっと逸らした視線が北本と合う。いつものどこか達観した表情がにっと笑った。
「はは、イったな」
「違……」
言いかけてはっと口をつぐむが遅い。
「イくとか知ってる委員長は、この後どうするんだ」
「なにを……よ」
「すげぇ濡れてるここを、だよ」
「あっ!触らな……っ」
達してなお濡れたままの襞のなかを浅く擦られ笹田は悲鳴を上げた。すぐに離れた指を求めて腰が浮きそうになる。
意に反して体はどんどん感度を増す。疼いて疼いて後ろめたさを渇望する。
(……こんな……苛められてるのに……っ)
「指か、それともこっちか?」
いきなり北本が笹田のなかに入った。淫らな水音と熱いものを受け容れた感覚に全身が跳ねた。
「あんっ!なに勝手な、ことして……っ」
「じゃあ抜くか」
「や……」
「どっちのや、なんだ?」
北本が笑いをたっぷり含んだ声で耳元に囁く。夏の名残をまだ強く残した陽射しが翳って室内がすう、と暗くなった。
その言葉も、ねだるような自分の甘い声も、教室の机の上で左脚を抱えられ体を開いた格好も、恥ずかしくてたまらないのに──笹田は気が遠くなるほど感じていた。

359 :

「どうして欲しい?」
問いかけながら一度だけ腰を動かした。切なげな吐息が北本に訊ね返す。
「何で……そんな、こと聞くの、よっ」
「抱きたいって言っただろ。だから聞きたいんじゃないか」
横抱きに引き寄せて、耳の窪みに舌を這わせた。笹田が小さく喘ぐ。「笹田は苛められて感じるなんて、知らなかったし」
息を飲み、抗おうと身悶える体を強く抱きすくめ離さない。もっともっと責めて苛めて辱めて、羞恥と快感に乱れさせたくて仕方ない。笹田のその姿を独り占めしたい。北本は甘い声で責め立てる。
「いやらしい笹田は、どうして欲しいんだ?」
繋がったままの笹田の体が震えて、細い顎の先からぽつんと汗が落ちた。
「……て」
「聞こえないぞ」
「……動いて、って言ったのよ……っ」
笹田の右手の指が食い込みそうなほど強く机の端を掴んだ。右腕で抱えた脚が突き上げる震動に跳ねる。
「こんなエロい体してたんだな、委、員、長」
区切るようにアクセントをつけて囁く。びくっと笹田の喉が反る。わざと抽送を止めるたびに潤んだ瞳が北本を見上げた。
「どうすんのかさっきみたいに教えてくれよ」
「と……止めちゃ、いや……うごい、て……っ」
震える唇が淫らな言葉を漏らす。北本の腰の動きに合わせて声にならない声があがる。きちんと整えられた髪は見る影もなくばさばさに乱れている。
「すごい音がするな、ぐちゃぐちゃだ」
「ん、やだ……っ」
「こんな濡らして説得力ゼロだぞ、ほら」
力なくいやいやをする笹田の、北本のシャツに爪を立てた左手を外して結合部へと導く。
「や……っ、あっ!なにさせるのよ……っ!」
「こっちも気持ちよくしないと不公平だろ」
細い指先を谷間に押しつけ上下させる。右腕だけでは体を支え切れなくなった笹田が仰向けに机に倒れた。北本はそこを思い切り突く。
「んんっ!」
「ほら、手動かさないと止めるぞ」
「意地悪……っ!」
「いつもは右手か?手伝ってやるよ」
激しく腰を揺らしつつ笹田の指に重ねた手は小刻みに動かした。眉を顰め目を閉じた笹田の喘ぎが微かな悲鳴に変わった。きゅう、となかが蠢いて収縮していく。
「は……あ、ん……っっ!!」
「お、またイったな」
北本は抽送を早める。笹田が短く喘いでだめ、とか細く叫んだ。返事の代わりにまだ細かく痙攣したままの襞の奥に精を吐き出して、北本は愉悦の笑みを浮かべた。

360 :

まだ息の整わない笹田はくたりと机の上に崩折れている。体のあちこちには違和感が残る。それは不快ではなく激しい快感の痕跡。
(私……あんな、こと……北本君と……)
「笹田」
急に耳に吹き掛けられた息に笹田は目を見開いた。恥ずかしさで目が合わせられず、横を向いたまま首を竦める。
「いい眺めだったぞ」
「自分でさせといて……っ!何よそれ……っ」
笑いを含んだ北本の口調に精一杯強気を返す。返しながら、体の奥がじわりと熱を帯びてくるのに気づく。
「あんな感じといて素直じゃないな」
「な……っ、う……うるさいわねっ」
「次は笹田に舐めて貰うぞ。よろしくな」
「えっ」
覆い被さる北本が笹田の顎を捉えた。仰向けの視線が絡む。穏やかなはずの瞳に射竦められて止まった唇が奪われた。
「いっぱい恥ずかしいことさせるからな。楽しみにしてろよ笹田」
蝉が一斉に鳴き始めた。
真っ赤に頬を染めた笹田の体は、長い夏の快感に疼く。


361 :
終わりです
あとは>>340さん、>>342>>344さんに期待

362 :
ごめんなさい、ageてしまいました
すみません

363 :
GJ!
>楽しみにしてろよ笹田
北本なにカッコよく言ってんだよ北本

364 :
うぉぉぉぉ北本かっこよすぎる!
GJでした!

365 :
がんばっちょるね

366 :
夏目と笹田で頼む

367 :
>>366
どんなシュチエーシュンで?
…まぁ、俺は書かんと思うが

368 :
そんなこと言わずに書こうよ!

369 :
北本のヘタレ攻めも見たいです。

370 :
JKニャンコと愉快な仲間たちも絡めてほしいな

371 :
夏目と笹田なら『みんな雷のせい』の続編を希望。
作者さんいないのかしら。

372 :
続編はホラーになったりして

373 :
雷のせいだったのが、雷が鳴らなくてもいちゃいちゃラブラブとか。

374 :
いや、ケンカして蛍池のほとりで殴りあいしてる

かも

375 :
ちょっと蛍池行って来る。
阪急宝塚線だっけ?

376 :
喧嘩した後仲直りに蛍池のほとりで青姦?

377 :

夏目「外でして感じるなんて笹田はやらしいな」
笹田「そ、そんな事っ、ない、わよっ」

378 :
 
 その日は秋なのに、まだ夏の日差しが残る熱い夕方だった。
 俺は笹田を、委員会の仕事が終わった後の時間に
半ば強引な手紙で、蛍池のほとりへと呼び出したんだ。
 その理由は西村の冗談だった。
 笹田と北本が、教室で…………シタ なんて。
 だがこの頃の、北本の態度がおかしい? 何かが違う
 笹田も俺を避けてる気がする。
 あの雷の日に俺に言った『〜夏目君は、もう私の虜ね』
は、ウソだったのか?

 池の水面を眺める俺の手のひらには、じっとりと汗が滲んでいる。
 カサカサ、と背後の草音に思わず首を竦めた。
振り返ると沼の入り口に、笹田が立っていた。
「夏目クン……ほんとに居たんだ」
「──笹田、来てくれたのか……」


379 :
 
 彼女は俺に、色々な話を始める
しかしその的を得ない内容に、俺は不満だ。
 そしていつしか俺は、彼女の肩を掴むと叫んだ。
「ハッキリしてくれよ、笹田! き、北本とシタ…のか?」
「し、シタって何をよっ!! い、イヤらしいわね夏目クン!」
「イヤらしいのはどっちだっっ!   俺は・おれは・オレはーーー!!」
》》パァァン《《
「きゃっ!」
 俺は笹田の頬を殴ってしまった。
彼女は殴られた頬を押さえながら、俺に言う。

380 :
===
笹田が言ったのは?
@ 「ごめん……もう・しない…わ」
A 「なによっ! 浮気じゃないのにッ 」
B 「うふふ……。 もう…教えてア〜ゲない♪」

S 「おまんこ、しよ?」
===


381 :
C「何もなかったわよ。それより……する?」
D「何もなかったわよ。そんな事より……私、夏目君の事が……」
E「夏目君は私の事どう思ってるの?」

382 :
F>>372
G>>373
H>>374
I>>376
J>>377

383 :
K 「夏目君こそ多軌さんとどうなのよ!」
L 「夏目君こそブサイクちゃんとどうなのよ!」

384 :
M「イヤっ、痛い事しないで!」
N「妬いてるの?」

385 :
O 私を舐めてるわね?

386 :
P「絶望…した?」

387 :
中の人に話しかけんなw

388 :
久し振りに来たが大量の夏タキに萌えまくったw
>>306
つまりこれはそれぞれが出演したアニメの3期って事で良いんだな?w
笹田はGAかw

389 :
Q 「万にあt」

390 :
笹田は別の「GA」にも出てるぞ。そっちは三期どころか二期も無いが
たまに声優ネタが来るけど、やっぱりアニメから入った人が多い?
俺は某声優が出演してると聞いてアニメ見始めて、原作も読むようになったけど緑川さんの他の作品は読んでない
…やっぱり男に少女漫画は買いにくいよ。アニメ化した夏目でもそうだから他は尚更…

391 :
つAmazon
他の原作も一見の価値あり。前スレ初期とか話題に出てたが『蛍火の杜へ』とかは男でも読めた
初期の絵はちょっとあれだが、ストーリー、画面構成、雰囲気はすごい。いい意味で読ませる漫画を描く人だと思ってる
まあ原作から入った奴の個人的な感想だから、話半分で聞いてくれ

392 :
様々な笹田の返事に、夏目はどう返してどうするのかwktk

393 :
男らしい対応か? それともニャンコ先生仕込みの、お笑いパターンか?

394 :
男らしい方……いや正直どっちも見たい。

395 :
男らしい対応を見て惚れ直す訳ですね

396 :
空気読まずに失礼します
笹田×夏目 エロあり 9レス
『みんな雷のせい』続編
投下します

397 :

揃えた紙束を棚の隙間に収めて、夏目はこっそりため息をついた。
(やっと終わった……)
三階、第二資料室。
放課後の資料整理は水曜から数えて今日で三日目だ。雑然としていた室内はようやく片付いたが、夏目はどうも腑に落ちない。
「なんで使われてんだ、おれ……」
「苦情なら直接聞くわよ夏目君」
入り口寄りの棚に最後の一冊を差し込んだ笹田が手を払った。薄暗がりに白い埃が散る。
「え、いや、終わったしそろそろ帰ってもいいかと……笹田?」
スカートの裾を翻した笹田は無言で右手の扉に向かった。後を追おうと踏み出した夏目の足は半歩で止まった。
かちり、と小さな金属音。
やけに響いたその音が、言い様のない不安をかき立てる。
「笹田、なんで鍵……」
「──なんで?」
振り向いた笹田の髪がふわりと揺れた。顔は陰になってよく見えない。
たん、と床が鳴った。一歩、また一歩、躊躇いのない足取りに気圧され後退る。壁ぎわに追い詰められた夏目はまさか、と目を凝らした。
頭を過るのは怖い想像───田沼やあの女の子のように、笹田にも何かが憑いたのではないか。手のひらにじわりと汗が滲んだ。
「……言ったでしょ?」
「──何を」
笹田が手をのばす。
身構えた夏目の、シャツの合わせをほっそりと滑らかな指先が辿る。いちばん上のボタンから一つずつ、ゆっくりと外されていくそれを呆然と見つめる。はだけた肌を髪がくすぐった。胸に触れた唇が吐息と一緒に甘い声を紡ぐ。
「また、って──言ったの」


398 :

下がり過ぎた踵が何かに引っ掛かった。バランスを崩した夏目は背中をしたたかに壁に打ちつけた。衝撃で息が詰まった。
「いたた……」
重なって倒れた笹田も顔をしかめて半身を起こす。痛みをこらえて見据えると笹田がたじろいだ。
「な、なに?」
「笹田……だよな」
「え?何のこと?」
特に変わった様子もない。妖にとり憑かれたと思ったなどと言えるはずもなく、夏目は慌てて取り繕う。
「ああ、なんでもない──……帰ろうか」
笹田が息をはいた。細い髪に隠れた、その頼りなげな横顔に少しどきりとする。
「笹田。どいてくれないと立てない」
「……嫌」
(え……ええ?!)
ぐいっとシャツの襟が引かれた。つられて下がった唇に唇が重なる。
微かな花のような香りと甘い舌が絡む。やわらかな感触が咥内をゆっくりと巡る。細い指が項を撫でた。
呼吸が唇を掠める。たおやかな体を夏目の胸に預けて、笹田が歌うように囁いた。
「言ったでしょ──誘ってるの」


399 :

とくとくと胸が鳴る。夏目の胸にキスを落としながら笹田は制服のスカーフを引き抜く。ずっとこらえていた感情が溢れて一気にセーラー服を脱いだ。
触れたかった。体に残る体温のかけらが消えてしまいそうで怖かった。
あの雷の日から、教室でも家でも昼も夜も。まるで虜になったのは笹田の方だったみたいで悔しくて、夏目に確かめたかった。
「ち……ちょっと待て!鳴ってないぞ雷!それに誰か来たら……」
「女の子みたいなリアクションしないでよ夏目君。誰も来ないから安心して」
笹田は真っ直ぐに夏目を見返した。半裸の体が視線を感じて火照る。
「先生は一週間かかると思ってるから」
「まさか……おれが手伝わされたのって」
「このためよ」
あっさりと言い放つ。夏目ががくんとうなだれた。
「……もっと別の方法はなかったのか……笹田……」
「だ……だって夕立は全然ないし家には家族がいるし夜中の雷雨じゃ押し入れから出られないし!仕方な」
はっと口を押さえる。失言だ。弱みを自分で披露してどうする。横目で窺った夏目の、ぽかんと開いた口元が緩んだ。
「はは、意外とかわいいな……あ、いえ──ごめんなさい」
何だか嬉しそうなのが悔しくて、笹田はとりあえず睨んでおく。
「まあいいわ。すぐに笑ってる余裕なんてなくなるから。──前みたいに」
「え……」
にっこりと微笑みながら固まった夏目の手を取った。淡いブルーのレースのブラはフロントホックだ。その上に自分より大きな手を添わせる。胸を掠める指に体が震える。
「笹……っ」
「外し方、教えてあげる」重ねた指をゆっくりと上下にひねった。かち、と微かな音で胸が本来のやわらかさを取り戻す。「外し方も触り方も──テストには出ないけど」


400 :

前屈みの胸を夏目の手のひらが支えている。
「優しく、ね」
拙い愛撫が笹田の胸を這う。やわやわと揉みしだき、寄せ、潰す。つんと固い先端に指先がのびるとこらえきれずに声をあげた。
「あ、んっ」
びくっと離れた夏目の肩を抱き寄せる。
「……だめ。続けて」
もう一度手を添えて敏感な先端へ導く。すぐに摘まれ捏ねられて息が弾む。
待っていた体温。痛みにも似た甘い快感に笹田は喘ぐ。色気を含んだ自分の声の恥ずかしさに我を忘れそうになる。
「はぁ……んっ」
夏目の唇が触れた。ちゅ、と音を立てて吸われる。甘噛みされて脚の付け根が疼いた。触れて欲しくて切なくて腰が浮く。
床についていた手をずらしてスカートに隠れた夏目の股間に触れた。


401 :

上気した頬と、少し潤んだ瞳が夏目を見た。
「ここ……すごいよ」
「え」
離れた唇がつう、と夏目の体を降りていく。ベルトが手早く外された。
「うわっ!それは待てって笹田っ!」
「待たないわ」
くぷ、と卑猥な音と共に夏目のものを小さな唇が食んだ。ぬるぬるした舌が巻きついて、じっくりと根元まで飲み込まれる。
口をきつく窄め、今度は先端まで戻る。唾液を絡めた細い指に、強く、時にそっと上下に扱かれ夏目は微かに呻いた。
嬉しげな笑い声に、眉を顰めた片目を開けた。溝を舐めていた笹田が、唾液で光る唇を綻ばせている。
「……笹田だって笑ってるぞ」
「感じてる夏目君がかわいいからよ」
「──男にそれは褒め言葉じゃないからな」
「それでも事実よ。ん……っ」
反論の機会は与えられずまた口に含まれる。笹田が眼鏡の隙間から上目遣いで夏目を見つめる。
濡れた唇。淫らに蠢く指。落ちかかる髪のむこうで、白い膨らみと先端の桜色が揺れる。
目が合う。前よりは余裕のある、けれどやっぱり懸命な瞳。雷の日と同じで、それでいて一層いやらしくて。
かわいい。
夏目の上を流れた唾液が笹田の指に糸を引いた。それを几帳面に掬っては舐める。見慣れた生真面目な姿が時折覗いて、体への刺激と視覚の効果は絶大だった。
(うわ……ヤバっ)
声も出ないうちに放ったものを、一瞬身構えた笹田が喉の奥で受け止めていく。伝ったものも指に残ったものも丁寧に舐め取られた。
「ふふ──綺麗に出来たよ」
人差し指で唇をなぞり満足げに笑う姿は、目眩がするくらいかわいかったけれど、怒られそうで黙っておいた。


402 :

夏目が触れた部分が熱い。
笹田は腰を浮かせてスカートとショーツを脱いだ。学校内で全部脱ぐことに抵抗がなかったわけではない。それでも内側から火照る体が笹田を急かした。
こくん、と喉が鳴る。
夏目の胸に凭れ、大きく開いた膝を少しずつ曲げていく。くちゅくちゅと水音。少し、また少し。溶けた笹田で潤った固いものは襞の間を擦ってなかへ潜り込んだ。
「ん……っ」
「……濡れてる」
「気持ちいいでしょ……あっ」
根元まで腰を沈めると待ち焦がれていた快感が笹田を蕩かす。閉じそうになった瞼を薄く開けた。
「熱い、ね」
繋がったままほんのちょっと背伸びをしてキスをした。
「おれが……」
「だーめ」
にっこりと微笑んで腰に回っていた手を探った。指を絡めしっかりと握る。
夏目の手だ。荒い息の奥で鼓動がまた早まって、触れられるのが嬉しいんだと笹田は気づいた。
握った手に力を込める。そこを支点に腰を上げる。粘膜は夏目以外何も感じない。たっぷり濡れたなかに刻みつけるように腰を落とす。体が震える。
ぐちゅぐちゅと響く結合の音が渇いた室内を濡らす。
何度も繰り返して、夏目だけを全身で感じて声をあげた。


403 :

やわらかさが夏目の感覚を奪う。髪も頬も胸も腕も膝の上に抱えた両脚も腰も奥まで繋がった部分も、それは全部笹田の感触だ。
笹田が腰を揺らす。とろとろと溢れる蜜がきついなかへの侵入を許す。
「あ……っ……んんっ」
絡んだ指がそのたびに震える。固く尖った胸の先端が夏目の肌を擦ると笹田は切なげに身を捩った。
潤んだ目が夏目を見上げている。
「どうした?」
「かわいくて──ちょっと、悔しい……」
「だから、褒めてないぞ」夏目の肩に顎を乗せ笹田はくすくすと笑った。
体を起こす。指を解いて笹田の腕を肩に乗せた。
手を伸ばした笹田の全身が目に入る。
額に浮いた汗がほつれた髪を濡らしている。眼鏡の向こうの瞳は熱っぽく夏目を見つめている。なだらかな肩と丸く張り詰めた胸が大きく上下して揺れる。
平らな腹の下、淡い色の繁みの奥は深く夏目と繋がったままだ。
「じろじろ見て──夏目君のエッチ」
「あ、いや」
「嘘。いっぱい見ていいわ。忘れられなくなるから」
余裕たっぷりに桜色の唇を綻ばせた。


404 :

今度は深い。笹田は体を大きく上下させる。いつの間にか留めたピンが外れ、長めの前髪が額から目に落ちている。
見慣れない、大人びた雰囲気の笹田が斜に首を傾げた。頬にひとすじ、口の端にかかった髪を紅い舌が舐める。
それを指で外してやると、恥ずかしそうに笑った。
同じ口で激しく呼吸しながら夏目に口づける。ついばむように何度も何度も。吐息がキスで濡れた唇を冷やし、また重なった唇があたためていく。
それでも夏目を見つめて逸らさない瞳に魅入られて、睫毛が触れ合うほど近くで互いを見つめる。
細い背中に腕を回した。滑らかなそこを、宥めるみたいに撫でてみる。
「笹田」
呼びたくて呼んだけれど、何を続ければいいのか分からなかった。
「夏目君──…」
笹田の答えは喘ぎに紛れて聞き取れなかった。
視線が逸れた。白い喉を曝して、笹田が声にならない声を細く長く漏らす。なかは絞り上げるように収縮していく。
「夏目君……いいよ……っ」
もう一度呼ばれて、腕に崩折れた笹田のいちばん深いところで夏目は果てた。


405 :

「あのさ、笹田」
「なに?」
夏目に背中を向けてスカーフを結んでいた笹田は振り返った。前髪を留めたピンにもきちんと整えた制服にも、さっきまでの熱の名残はない。
「何て言ったんだ?その──おれのこと呼んだあと」
困ったような顔の夏目が、床に座ったまま笹田を見上げている。
制服の埃を払うと、笹田は足元の木製のタイルを眺めて腰に手をあてた。
「掃き掃除もしなくちゃね。またよろしく、夏目君」
「え、教えてくれないのか?」
「気になるなら聞き出してみたらどうかしら。積極性も時には必要よね」
「……押し入れのこととかで?」
そっちで来たか。夏目らしいのかも、と笹田は苦笑したいのをこらえて微笑む。整然と並んだ背表紙をなぞって夏目の隣に並んだ。
「残念ね、それは弱みじゃないの。だから脅しにも使えないわ」
「え」
「夏目君だって隠れるでしょ?布団の中とか、押し入れは定番よね。だから──頑張ってね」
膝を曲げるとスカートがふわりと広がって、また埃が舞った。後ろに回していた指をそっと夏目の指に絡める。
「掃除、来週で終わるかしらね」

その頃には、もう雷は必要ないかもしれない。
もしかしたらか、きっとか。
まだわからないけれど。


406 :
終わりです

407 :
絶望したーっ!!
ほぼリアルタイムで投下に遭遇したのに読むのに時間がかかる自分に絶望した!!

408 :
GJ!
それだけ大作ってコトだね♪

409 :
グッジョブ!
しかし笹田は男らしく夏目は女々しいなw
その内笹田×夏目でなく、夏目×笹田になるよう夏目頑張れ
あと名前の後に何ていったのか聞き出せ夏目

410 :
GJ
むしろこのまま笹田に立派なモノが生えてくる展開でもいいと思った>男らしい笹田w

411 :
部屋の鍵をかけられてシャツのボタンを外されてるのに「帰ろうか」って、
どんだけ賢者モードなんだ夏目www
部屋の掃除が終わるまで、後何回やるんだろう・・・・

412 :
毎日して期限までに立場逆転するといいね

413 :
期限って? なんかあったっけ

414 :
期限って言うか、予定期日か。
>「先生は一週間かかると思ってるから」
ここの事です。分かりにくくてごめん。

415 :
夏目が主導権を取るには体位が問題だな。

416 :
体力がいらない体位にナニがあったっけ?

417 :
騎乗位のほかはどんな体位でも男の方が体力いるよなあ…
肉を食わせて体力をつけさせる。焼き肉に誘え笹田

418 :
正上位か後背位か背面座位で笹田を攻める夏目ですね

419 :
生むことを決意しましたが、夫は従わなかった事を不満に思い、
さらに暴力を振っていました。 そしてその日夫は美枝さんの腹部に
膝蹴りをしました。する と、美枝さんの股間からは溢れる様に血がだらだらと流れてきました。
そして美枝さんは崩れ落ち、声にもならない 様なうめき声で唸りながら
........流産でした。夫は慌てて家を飛び出して行きました。何故?
それは生まれてきた子供が余りにも醜かったからです。目はあべこべに付き、
片方の目は眉毛の上に付いていました。鼻はだらしなく直角に曲がり、
口なんぞは縦向きに、しかも耳のつけねから裂け目の 様に付いていました。
動きもせず、ただこちらを眺めていました。 それからどうなったかは分かりません。
ただ、この話を聞いた人は最低3日間気を付けてください。
うしろで何か気を感じても振り向いて いけません。
それはあの子があなたを眺めているから。 10分以内にこれを
掲示板の5箇所に貼らなければそのままあの子は離れて行きません。
お気を付けて

420 :
対面座位でもガンガン攻めればいいのに。
>>417
笹田の方jが肉食系だw

421 :
避妊は大丈夫なんだろうか?笹田が既成事実を作りそうな勢いですが。

422 :
避妖は大丈夫だがな

423 :
そういやこのスレのSSって、保管庫含めて避妊描写ないな

424 :
タキも笹田も常に安全日と言うファンタジー
   or
夏目の子ならいいという覚悟
どっちか?

425 :
夏目自身はどう考えてるんだかw

426 :
>>422
避妖w
一瞬わからんかったwそして避けきれてないだろw
>>423
ファンタジーだよ、きっと

427 :
覚悟の方も捨てがたい。

428 :
捨てがたいのは西村の童貞。

429 :
夏目は笹田にフェラされたら顔に出しちゃえばいいのに

430 :
嬉しさのあまりに、皆に見せにいったりして

431 :
笹田「見て見て、夏目君にブッカケて貰ったのよ」
タキ「あ、良いなー。私も顔射して貰いたいなー」
笹田「羨ましいでしょう?」
タキ「夏目君ったら、私が『たまには口でしたい』って言っても、『俺が責任持つから』って一滴残らず中出しするんだもん」
笹田「………」orz

432 :
>>431
おい夏目w
つかこれ続けて

433 :
逆に、タキの顔に出して笹田の責任も取ってやれ夏目ww
ハーレムエンドだ。

434 :
431の人じゃないけど
タキ「夏目君ったら、私が『たまには口でしたい』って言っても、
『俺が責任持つから』って一滴残らず中出しするんだもん」
笹田「………orz 私の場合、夏目君が妊娠しちゃって……流産したのに………」
笹田(夏目君って普通に妊娠させることも出来るのか?
やはり時雨様に頼んで付けてもらった私の偽ペ○スがいけなかったのか
ブサイクちゃんから貰った媚薬で夏目君をマゾ調教したのがいけなかったのか
どっちにしろたまには普通のプレイもやらなきゃ駄目ね…
あ、でもどうしよう、普通のプレイなんて今更思いつかない……)
密かに悩む委員長でありました

435 :
>>434の笹田の今後が心配w
時雨様に何を頼んでんだ

436 :

妖力=精力でバカなネタを振ってみる。
@強大な妖力=精力絶倫
  そのため、笹田とタキの二人が限界になるまでヤらないと満足できない夏目。
A精(液)を出してもらう=妖力を分け与えてもらえる
  残っている間は妖を見ることが出来るようになるため、常に中出しを夏目に求める笹田とタキ。

誰かこれで書いてくれないだろうか。

437 :
保守替わりの小ネタでスレが伸びるとは
前に小ネタ投下した時もだけどみんな優しいな

438 :
西村(無口でおしとやかな多軌さんは顔射して欲しいのか…)
北本(真面目な委員長の笹田は中出しして欲しいのか…)
西村「……俺ちょっと多軌さんに顔射してくる!」
北本「……俺は笹田に中出ししてくる!」

439 :
担任「それでワシが、お前らの引っ掻きキズの手当てをするハメになったってことか」

440 :
おまいらじゃ妖力が足らないぞ

441 :
>>439
そこは保険医がいい
確か原作では眼鏡の女性だった

442 :
保険医さんは妖にくわれちゃっただ

443 :
436の選択肢Aで書いてみました
笹田×タキ×夏目
5レス
※ちょい百合
※勢いなんでエロ描写薄いかもしれません
投下します

444 :

「いや、だからそれはマズイって……」
「いいったらいいの!」
「私もお願い!」
脱ぎかけのセーラー服から肌も露な二人に詰め寄られ、夏目は狼狽えていた。
「だって何で急に……今までちゃんとしてたじゃないか。タキも笹田も」
ちょっと口を尖らせた膨れっ面で夏目を押し倒していたタキと笹田は、我が意を得たりと言いたげな顔でベッドに腰を下ろす。
放課後の保健室には三人だけだ。内鍵をかけられ、抵抗空しく制服をほとんど剥かれた夏目は、両足をしっかりと挟むタキと笹田の太腿をちらりと見遣ってため息をついた。


445 :

きっかけが何だったか、と言えばカイと出会った廃屋だ。
誰からだったのか夏目は正直よく覚えていない。ただあの日からタキと笹田は常に二人で夏目を誘うようになった。
体を重ねた数は両手でも足りない。それでも全員学生の分は弁えている。なかに、はちゃんと避けて来たのだ。
それが急に今日。
「だって、ねえ多軌さん」
「ね、笹田さん」
「──もったいぶらないで説明してくれ」
もう一度諦めのため息をついて夏目は壁に凭れた。どうあがいてもこの二人にはかなわないのだ。押しに弱い自分が恨めしい。
「一昨日、した帰りのことなんだけど。近道しちゃおうって多軌さんと七つ森を通ったの。そうしたらね」
「河童が干からびてたの!秋なのに!」
「──強調するところ間違ってるわよ多軌さん」
冷静な笹田の指摘に頬を染め、小さくごめんなさいと呟いてタキは後を続ける。
「見えたの、河童が。最初は見間違いだと思ったんだけど、笹田さんが「何あれ?」ってびっくりしたから」
「一度じゃ見間違いの可能性は捨てきれないわ。だから昨日も今朝も通ってみたの」
夏目はごくりと唾を飲み込んだ。何故、何故二人に見えているかが知りたくて、この話題の着地点は忘れている。
「いたの、河童。干からびたままだったわ」
「雨が降らないものね」
タキがまた少々ずれた相槌を打って、笹田がこめかみに手をやる。
(タキ……笹田もそこは水をやってくれ)
がくっと肩を落としてから、あれ、と夏目は首を傾げた。
「見えたのは分かった。でも……それで何でこの状況になるんだ」
「だからね、きっかけがあるはずでしょう?」笹田が人差し指を振る。「二人同時に見えるようになったんだから、私と多軌さんの共通点を探せばいいわけよ──となると」
「夏目くん、よね」タキが微笑む。
「さらに、一昨日となれば」こちらも微笑む笹田。
「失敗、でしょう」
合わせた二人の声に夏目は青くなった。


446 :

一昨日。
間に合わなかったのだ。
用意するのを忘れたというタキと笹田に押し負けてそのまました。
「私が上で抜いちゃだめって言って夏目くんはなかに出して、そのまま笹田さんに入れた」
「ということはおそらく、いえ間違いなく、ね。条件は夏目くんの」
精液。
セーラー服を脱いだ二人が両耳に囁く。二の腕にやわらかな胸が押しつけられ、吐息とともに耳朶が噛まれた。
「だから……お願い」
「なかにして」
「見たいの、夏目君」
「夏目くんと……同じモノ」
意識が遠くなるような感覚。唇が、舌が夏目の体に落ちる。首筋をなぞる確かな指先は笹田か。ゆっくりと屹ち上がり始めたものを口に含んだのはタキか。
ちゅ、ちゅぷと水音が響く。
「今日は……笹田さんが先ね?」
「タキさんは頑張らないとだめよ?二回、出して貰うんだもの」
はーい、と可愛らしく頷いたタキは場所を笹田に譲って夏目に唇を重ねた。ふっくらとした舌が唾液を絡めとっていく。
下半身には熱い滑り。
「や……もうぐちゃぐちゃ……」
くぷ、と淫らな音で夏目は笹田に飲み込まれる。とろとろに溶けた内側の感触に思わず呻く。
「はっ、あ……そのままって……こんな……」
「気持ち……いいでしょ」
喘いで腰を揺らす笹田にタキが口づけ、その胸に手をのばした。タキはいつもこうして、夏目と繋がった笹田を苛めるように愛撫する。
「んっ……だめぇ、あん……っ」
「ふふ、笹田さん……可愛い……」
固く尖った先端を吸われ笹田が身を捩る。頬を上気させ、眉を顰めた姿は匂いたつかに艶めかしい。
タキは執拗に笹田の胸を舐め上げる。色の濃くなる境界をくるりとなぞっては、快感を待っていた先端を甘く咬んで。
「んっ……多軌さんっ」
笹田が潤んだ瞳でタキを見る。応えるようにタキは口づけを返す。その間も腰は止まらない。
目の前で乱れ絡み合う女の体を見せつけられ、夏目は一度目の精を笹田のなかに放った。
「んっ……熱い……っ!夏目君っ……あつ……いよ……っ」


447 :

びくびくと痙攣する笹田の腰をタキは抱き止め、額に落ちた髪を耳にかけている。その背も、笹田の胸の間も汗まみれだ。甘い女の匂いが夕闇に包まれていく保健室に充ちた。
「次は私、ね」
「待って……多軌さんも、準備……」
夏目の上を跨いだタキの脚を笹田が掴む。ラインを辿るように内股を細い指が滑って。
「あ……んんっ!」
タキが声を上げた。笹田の左手の指がなかをまさぐる、その淫靡な濡れた音に夏目のものも反応する。目ざとくそれを捉えて笹田が口元を綻ばせた。
「夏目君も、準備……して欲しいんだ」
仕方ないわね。そういって唇で夏目を含んだ。あたたかな舌が舐め上げる。辛うじて添えられた親指はぐっ、と根元を扱き、絡む舌先が溝を小刻みになぞった。
タキは開いた脚を支え喘ぐ。一瞬身を震わせたのを見て取って、笹田が抜いた指をそそり立つ夏目のものに添えた。ぬめぬめと粘液を擦りつけると、タキを背後から抱えるようにして夏目と繋げた。
「先にさせてくれたお礼よ」
「あっ、やっ……笹田さんっ!」
夏目の上で体を揺らすタキの耳朶を舐め、鎖骨をなぞって指は胸へと降りた。紅い蕾に似た先端を摘むとタキが身悶えた。
なかがきつく絞まる。空いた手で結合部の蜜を掬い、口に含んではタキと唇を重ねる。
乱れる髪の隙間から笹田が夏目を見る。蕩けるほどに妖艶な笑み。
「ふふ……二人とも、可愛い」
「んっ!夏目く……あんっ!」
ぐちゅぐちゅと卑猥な響きが早まった。夏目は下半身に集まった熱を解放するようにタキのなかで果てた。


448 :

「さて、これで何日くらい見えてるのかしらね」
「何日?──ああそうか、ずっと残ってるわけじゃないから」
「そう。だから今回は期間の調査よ」
一糸纏わぬ姿で、前髪を整えていた笹田がタキに頷いた。胸から腰へ細いが張りのある白い肌はまだ桜色に染まっている。
三人分の制服とシーツに埋もれた下着を捜索していたタキが身を起こすと胸が揺れた。
起き上がる気力もない夏目は何とか目だけを逸らす。この後に続く会話が完璧に予想できてしまっていた。
予想に僅かも違わず、にっこりと二人は笑いを交わす。
「じゃあ結果がはっきりするまでは」
「ずっとなかで、ってことで決まりね」
「ね、夏目くん」
「よろしく、夏目君」
ぴったり身を寄せて囁く二人の体温の間で、夏目はがっくりとうなだれるしか出来なかった。
どうやら、
先は──長い。


449 :
終わりです
>>436
こんなのですみません



夏タキ、続き途中になっていてごめんなさい

450 :
GJ!
こんなのもイイですよ

451 :
GJ!
もう孕むまでやっちゃえばいいのに。
どちらが先に孕むとかどちらの子がより夏目に似てるとかまで行っちゃえばいいのに。

452 :
イっちゃうの連発ですな

453 :
GJ!
436ですがバカなネタを採用してもらって非常に感激です

454 :
秋も夏目の季節ですな

455 :
これまでとは逆転して、
笹田が許しを請うまでガンガン攻めまくる男らしい夏目はまだですか?

456 :
夏目に「らめぇ」「しゅきぃ」と言わされる笹田?

457 :
笹田「ねぇ夏目くん、クイズを出すわよ。 裸の羊が出す声は?」
夏目「らめぇ」

458 :
タキ「夏目君」
笹田「夏目くん……」
夏目「?」



タキ「age」
笹田「あげ」

459 :
夏目「あげぇ」

460 :
そろそろ夏タキも読みたい頃だな

461 :
雷のせいの続きの続きも読みたいです。

462 :
待ってる間に書いてみるってのはどうだ?

463 :
北本「待ってるだけじゃ駄目だ。自分から行動しないと」
西村「顔射!顔射!!」
北本「中出し!中出し!!」
田沼(駄目だこいつら…、早くなんとかしないと……)

464 :
一方、その頃の夏目はタキと笹田相手に顔射中出し三昧だったとさ。

465 :
西村「何故夏目だけモテるんだ!」
北本「やはり時代は草食系男子なのか?」
的場「フフフ、お困りのようですね」
西村「あなたは?」
的場「私は的場といいます。ご存知の通りこの村(?)は過疎化が進んでいます。私は役場から少子化の対策を任されていまして」
北本「それはご苦労様です」
的場「魅力ある村を作り若者の村離れを防ぎ、子作りしやすい環境を整え云々…。お二人に協力したいと思いまして」
西村「本当ですか!?」
的場「様々な薬や器具をお貸ししたり、ちょっとした術を……コホン!…ともかく色々と相談に乗れると思います」
北本「よろしくお願いします!」
的場「こちらこそよろしくお願いします」
西村「待ってろ多軌さん!!」
北本「待ってろ笹田!!」
的場(さて夏目君、どうしますか…?)ニヤリ

さわりだけ思いついた。誰か続けて

466 :
既に多軌と笹田は夏目によって種付けをされていました

467 :


468 :
>>465
そう言わずに続けてほしいんだが

469 :
>>463
こっちも捨てがたい
つうか西村と北本は少し落ち着けw

470 :
アニマで再放送だそうだね

471 :
北本「再放送を見て何故夏目がモテるか研究だ」
西村「そうすればオレたちもきっと…」
田沼「いや、無理だろ」

472 :
夏目がモテるのは

473 :
レイコに似てるから

職人さんはどうしたんだろうな

474 :
Wiki更新されてるな
いつもしてくれる人(もしくは管理人さん)お疲れ様です

475 :
過疎

476 :
西村「過疎ってるなら人を増やせばいい」
北本「その発想は無かった。じゃあ俺は笹田と!」
西村「俺は多軌さんと!」
塔子「それなら私は滋さんと…」

477 :
笹田と多軌は夏目に人を増やしてもらってました。

478 :
子作りで過疎を解消か

479 :
... .. .. ☆ ::::: ::::::::: ::::;:;:;:;::;:;;;;;;;;;;;;;;;;;
    |\ . . . .. :: ::;;:;:: ;;:;;;;;;;   
    ノ西;)-、. . . :::::::: ::;:;:;:;;;;;;;
   /:/.ヽ:ヽ::i .. . .. :::: :::::::;:;:;:;;
 ̄ ̄`" ̄ `-.' ̄
夏目はともかく北本でさえイイ話があったのに 今年の俺は……

480 :
アニメだけど少女の陣痛…じゃなくて少女の陣の回想シーン良いな
ヘタり込むタキのフトモモが美味そう
俺だったら一年も待たずに食べる。性的な意味で

481 :
西村×笹田
キスのみ 6レス 投下します

482 :

冬休み、週末、クリスマスイブ。きらびやかに装った町は空気まで華やいでいる。
笹田は、浮き足立つ人々に隠れるように小さな店の前で足を止めた。
(……ちょっとだけ)
レースの白、フリルのピンクやベルベットの黒。飾られたガラスの向こうのかわいらしさに目を奪われる。
一歩踏み出して、磨かれたガラスに映った自分にはっと爪先を引いた。
少し前かがみの肩先で、きれいに整えただけの髪が揺れる。辛子色のコートの下は白地に小花柄のナチュラルなスカート。
──らしくない。
誰かが囁いた。
(そうね)
雰囲気に流された。綻びかけた唇を結ぶ。
「──らしくないわ」
「あれ、何してんだ委員長?」
委員長。明るい声にそう呼ばれて背筋がのびた。
振り向いた笹田の斜め後ろ、歩道よりに男子が立っていた。
「なんだ西村君か」
「なんだとはなんだよ」
「なんでもないわよ」
憎まれ口を返しながら何気なく店を背にする。
気づかれないうちにここを離れたかった。笹田は人差し指で眼鏡に触れた。ダウンのポケットに両手を突っ込んだ西村を一瞥して腰に手をあてる。
「ちょうどいいわ。暇でしょ?」
「は?」
「荷物係お願いね。ついてきて」
言い放って歩きだす。案の定、西村は慌てて後を追ってきた。
「ちょっと待った委員長!荷物係って何?!何でおれ?!」
「現国の菅先生が産休に入るでしょ。定例委員会で贈り物をすることに決まったの」
「贈り物?」
「何してんだってきいたわよね。その贈り物を取りに行くところよ。ね、ちょうどいいじゃない」
「よくない!だから何でおれが」
「何で?」角を曲がった信号はちょうど青だ。「決まってるじゃない」
横断歩道をまっすぐ渡り切って笹田は振り向いた。
コートの裾を翻し、ブーツのかかとを揃えてにっこりと笑う。
「委員長命令よ」

483 :

「──よろしくお願いします」
自動ドアを出て笹田はため息をついた。頭の後ろで腕を組んで、呆れたように西村が隣に並んだ。
「別のにしねえの?」
「そうもいかないでしょ」
品切れでメーカー取り寄せになるらしい。経由した誰かが忘れたのか、その連絡が笹田に届いていなかった。二度手間だ。
「真っ面目だなー」
「なによ」
「そんなの、連絡忘れたやつの責任だろ。取りにくるなり別の探すなり、そいつにやらせたらいいじゃんか」
「みんな忙しいの」
手帳のカレンダーを開いて、笹田は始業式までの日数を数える。
「冬期講習、バイトに帰省。その他諸々」
「委員長は暇なのか」
「失礼ね。責任はちゃんとはたしたいだけ」
真面目過ぎるのかもしれない。だとしても、手を抜くのは笹田らしくないのだ。
「……そんなのさあ」
口を尖らせた西村が、ぼそっと何かを呟いた。
なに。そう尋ねようと手帳を閉じて顔をあげると、一つ先の交差点を見慣れた姿が横切った。
「あ」
「おおっ」
夏目と多軌だ。
話し込んでいる様子で、二人に気づかずこちら側の歩道に渡った。
「あ、田沼もいるぞ。行こうぜ委員長。おーい夏目ー!多軌さーん!」
「え……ちょっと西村君っ」
駆け出した西村は速い。慌てて手帳をしまい笹田は背中を追った。ブーツは走りにくくて息があがった。
「女の子を置いてきぼりって……男子としてあり得ないわ」
「委員長が遅いんだろー」
遅れた笹田の指摘に西村はまた口を尖らせた。それもまあいいや、とすぐに切り替え話は続く。
「だからさ、明日なら大丈夫だろ」
「おれは暇だけど……場所はどうするんだ?」
「うちで良ければ。両親が親類宅に行くから八時頃まで使えるわ」
多軌の提案に西村が大げさに手を打つ。
「よっしゃ決まり!じゃあ明日の……五時に多軌さんち集合!お菓子と食べ物は各自持ち寄りな」
「了解。北本にはおれが電話しとく」
「あと用意するのは飲み物でいいの?」
「はは、楽しみだな」
「一体何の話なのよ」
蚊帳の外だった笹田がようやく疑問をはさんだ。
「予定の話」西村がにやっと笑って親指を立てる。
「はあ?」
「クリスマス会!委員長はしおりよろしく。プレゼント交換は千円以内でな!」

484 :

走りながら手首の時計を確認して、笹田は一瞬目を閉じた。たぶん、間に合わない。
(──せっかく)
せっかくの予定なのに。
家を出る直前に電話を受けた。逆方向のバスで多軌の家にしおりを届けた。電車は信号の故障で遅れていた。戻るのに乗り換えを入れて一時間はかかる。
今はもう、六時を過ぎた。
街灯が滲んで強く瞬きをした。らしくない。そう自分に言い聞かせて笹田はまた前を向いた。

「笹田さん、遅いね」
飲み物を追加しながら多軌は壁を見上げた。夏目がペットボトルを受け取って尋ねる。
「何て言ってたんだ?」
「用事ができたって。済ませてから来るわってしおりだけ置いてっちゃったの」
時計の針は六時半を回っていた。北本と田沼が顔を見合わせる。
「委員長の家に電話してみるか?」
「そうだな。タキ、名簿あるか?」
「たぶんいないぞ」
烏龍茶を一気飲みして西村が立ち上がった。珍しく険があるその表情に全員が固まる。
「連れてくる。続けててくれ」
カバンを引っ掴んで廊下を走っていった西村を、その場の誰も追えずにただ見送った。がしゃん、と玄関の引き戸が閉じた音でやっと田沼が口を開いた。
「どうしたんだ、西村は」
「連れてくるって言ってたけれど……」
「笹田の居場所がわかるってことか?」
呆気にとられる三人に、北本がまあまあ、とポッキーを持った右手を振った。
「西村に任せとけ」
「え」
「はは、わかんないか」北本が夏目の問いに笑顔を返す。
「あいつのは行動力だけじゃなくてちゃんと理由も結果もともなうよ。つきあい長いけど、空回りしてんのは彼女くらいだ」


485 :

駅に向かう大通りに出て笹田は目を疑った。
さっきここを通ってから三十分も経っていないのに、道には人が溢れていた。
さっと周囲を見回すと、ライトアップされた一角が目に入る。駅とは反対方向だ。
笹田は唇を噛む。慣れた町ではない。抜け道も回り道も知らない。
「……私」
──どうしたかったんだろう。
紙袋を抱えた腕が重くて俯いた。
その、俯いたダウンの裾が強く引かれて、笹田は顔をあげた。
「西村君……何やってるの」
「委員長こそ何やってんだよ」
口調に刺がある。西村らしくもない態度に気圧されて笹田は目を伏せた。
「メーカーから届いたって連絡があったから、受け取りに来たのよ」
「クリスマス会だって言ったじゃんか」
「しおりは届けたじゃない」
「しおりだけ来ても意味ないだろ」
「誰かが取りに来なくちゃ間に合わないでしょ」
「だから!」西村が声を荒げた。「それが何で委員長じゃなきゃだめなんだよ!」
笹田は思わず目を瞠った。流れていく人が二人を見て驚いている。気づいた西村が開きかけた口を尖らせた。
「それ」
「えっ」
「おれが荷物係なんだろ」
抱えた紙袋を素直に渡すと、そっちも、と西村は笹田が肩にかけたトートバッグを指差した。
「これは……軽いから」
「じゃあ帰るぞ」
裾の手が腕に移動してダウン越しに笹田の手首が掴まれた。文句を言う隙もなく、西村は人混みを器用に避けて進んでいく。
改札で切符を渡されて、改めて笹田は西村を見上げた。
「……ありがとう」
「あのさあ、委員長は委員長らしくなきゃだめなのか?」
「え……」
西村はさっさと改札を抜ける。ちょうどホームに入った電車に手と手首を繋いだ状態で乗り込むと、真ん中付近に座った。
向かいの窓には隣り合わせの二人が映っている。不貞腐れた西村と俯き加減の笹田。
一駅過ぎて、先に沈黙を破ったのは西村だった。


486 :

「他のやつらみたいに、友達と約束ができたって言やいいじゃんか」
「無責任よ」
笹田はきつく唇を結んだ。
「おれにはわからないけどさ」
西村は真っ直ぐ前を見つめたままだ。
「委員長がいつも真面目なのには理由があるんだろ。でもさ」
「でも何よ」
「委員長らしくなくたって──それもちゃんと笹田だろ」
手のひらが震えてトートの端を強く握った。ただの、飾り気のないシンプルな生成りのトートバッグ。
──らしくなくてもいいの?
そう尋ねたかった。
誰にも恥じることなくいようと、今ある場所を繋ぎとめようと、必だった。
笹田純らしくなければ、笹田純でなくなってしまう気がして。
きっと──縛っていたのは笹田だ。
「ほい」
指先に何かが触れた。目を遣るとピンクにレースの透かしの入った包みだ。
「おれの。この時間じゃ交換終わってるだろ。だから笹田のくれよな」
後頭部で交差した腕ごと窓に寄りかかって、西村が笹田の方を向いた。いつもの暢気な口調に戻っている。
「つぶれてたらごめんなさい」
「つぶれるもん?」
「クリスマス会なのに、ケーキ無しじゃ物足りないでしょ。だから、シュークリーム」
ごそごそとリボンをかけた箱を取り出すと、西村が目を輝かせた。
「マジか!うわおれ大好きなんだ!どこの?」
「どこのって……作ったんだけれど」
「誰が」
「私が」
「シュークリームって、作れんだ……つうか、委員長作れんだ……らしくねえーーっっ!!」
西村が頭を抱えて叫んだ。思い切り失礼なことを言われて笹田は膨れる。
「たった今らしくなくていいって言われた気がするんだけど」
「そういや言ったなー。それよか、おれの開けようぜ委員長」
「──まったく」
丁寧にシールを剥がし、膨れっ面で中を覗いた。
二駅目に到着してドアが開く。数人が足早に降りてドアが閉まった。車内に西村と二人だけになってようやく──笹田は息をした。
「これ……」
手のひらにはレースで縁取られた黒いベルベット地のリボンがのっている。
それは昨日、覗き込んで諦めたガラスの奥の。
「小遣いの結晶だ。使わないとか言ったらへこむからな」
「……似合うかわからないわ」
カバンでもいいじゃん、笑って西村がトートを指差す。裏側のピンを外してリボンを留めた。
「……かわいい」
「好きなもんもさ、我慢しなくていいと思うぜー」
「らしくないけど」
「まあな」
にっと笑った、西村の笑顔が本当に楽しそうで。


487 :

笹田はその右手を掴んだ。ジーンズの膝に重ねて押しつける。西村の方に傾いだ肩から髪が流れて、さらさらと鳴った。
目を閉じて、唇に触れる温度は──そのまま体温だった。
「……いっ」
西村の顔が真っ赤に染まった。心拍数だけが早くて、意外に冷静な自分に笹田は驚く。
「らしくないでしょ」
「なん……っ」
「我慢しなくていいっても言ったじゃない」
「言ったけど……その」
西村が下を向いて口ごもる。
「──勢いでなんて、それこそらしくねえぞ」
重ねたままの、まだかすかに震える手を握り直して笹田はもう一度キスをした。
さっきよりずっと長く。
「勢いじゃないわ」息を吸うと唇が冷たかった。
「だめなの?西村君は……いや?」
少し落ちた眼鏡の隙間から西村を見上げた。視界が潤んで、その表情はよく見えなかった。
「いやって……くっそう」
西村が口元を覆った。
「なによ」
「なんでもない」
「ちゃんと答えて」
ついいつもの調子で笹田は尋ねる。そっぽを向く西村にさらに詰め寄った。
「委員長命令よ、答えなさい」
「……ああもう、かわいいんだよ笹田が!」
「えっ……」
かあっと顔が火照って慌てて下を向いた。急に恥ずかしくなって、笹田は右手で頬を包む。
「……なによそれ」
「答えろって言ったじゃんか」
「らしくない」
「委員長もらしくない」
「なによ」
「なんだよ」
言い合って、逸らしていた目が合った。
今度はまっすぐに視線を重ねた。頬が──体中が熱かった。
「なら……いや?」
「……じゃない」
膝の上の手を解いて、隣り合わせの手を握る。目を瞑ると笑みがこぼれて。
「──そうね」
「ん?」
訝しげな西村を、笹田は見上げる。
「私だわ」
らしくなくても、らしくても。
なんでもなくても。
あなたが見つけてくれたなら。

488 :
終わりです
エロくなりませんでしたが、二日遅れで西村にクリスマスプレゼントで

489 :
わー乙!
西村と笹田さんが幸せそうで良かった。

490 :
笹田かわいいよ笹田

491 :
あけましておめでとう
今年はどんなSSが投下されるのか楽しみだ

492 :
今年も夏目と笹田のSSが来ますように

493 :
可愛らしい妖というのも素敵ですわ

494 :
あけおめ
今年もJKにゃんこのSSたくさん来ますように

495 :
夏目と笹田とタキの3Pの続きや濃厚版が来ます様に

496 :
夏目絶倫編を……

497 :
タキ笹田ヒノエ紅峰柊燕蛍でラストが塔子さんだなw

498 :
夏目愛人帳ですね。
夏目恋人帳?

499 :
夏目に名前を呼ばれると奉仕しちゃうのか。いいな。

500 :
人も妖もみんな夏目の愛人か、なるほど

501 :
原作は来月重大発表があるらしいぞ
三期なら人が増えるだろうか
期待

502 :
>重大発表
夏目が嫁をもらったりして

503 :
夏目の祖父というかレイコの旦那が判明とか

504 :
柊が素顔に!とかはどうだ

505 :
重大発表
多軌は俺の嫁

506 :
重大発表
ボク、お母さま石に頼んだの
そしたら妖から、なつめの兄妹になれたんだっ♪

507 :
重大発表
笹田が戻ってくる

508 :
重大発表
夏目は男の娘

509 :
と 思ったら狼だったとか

510 :
昼はタキや笹田を学校で襲い、帰り道は友人帳を狙う女妖を森の中で襲い、夜は塔子さんを家で襲うということか

511 :
昼はタキや笹田に学校で襲われ、帰り道は友人帳を狙う女妖に森の中で襲われ、夜は塔子さんに家で襲われるということか

512 :
『夏目 貴志の胸筋をちゅっちゅしたいな。』
『その時の貴志は、どんな反応をするかな?「♪きゃぁっ!」と女のような声で喘いだら興奮するな。』

513 :
重大発表はどうなった?

514 :
マジレスすると、今月24日発売の本誌でだからまだだろう
重大発表なSS来てください

515 :
重大発表

笹田「夏目君……生理が来ないの……」

516 :
タキ「……私も」

517 :
塔子「どうしよう、私も…」

518 :
ヒノエ「……実は私も」

519 :
ニャンコ先生「あれだけ(>>444-448)してれば孕んで当たり前だろうに」

520 :
JKニャンコ「ついでに私もだ」

521 :
来月新刊か。
SSも増えるといいんだが。

522 :
重大発表
西村「多軌さんは俺の嫁」
北本「笹田は俺の嫁」

523 :
夏目「西村、北本、ごめん…二人ともおれの嫁なんだ」

524 :
西村「結婚してたのか、おめでとう」
北本「それならそうと言えよ、おめでとう」
辻「おめでとう」
田沼「おめでとう」
笹田「おめでとう」
多軌「おめでとう」
緒方「おめでとう」
谷尾崎「おめでとう」
名取「おめでとう」
柊「おめでとう」
笹後「おめでとう」
瓜姫「おめでとう」
ちょび「おめでとう」
中級「おめでとう」
河童「おめでとう」
子狐「おめでとう」
カイ「おめでとう」
時雨「おめでとう」
露神「おめでとう」
燕「おめでとう」
紅緒「おめでとう」
三篠「おめでとう」
ヒノエ「おめでとう」
的場「おめでとう」
七瀬「おめでとう」
滋「おめでとう」
塔子「おめでとう」
夏目「ありがとう」
夏目「俺はここに居て良いんだ」
『ニャンコに、ありがとう』
『祖母に、さようなら』
『そして、全ての人と妖達に』
『おめでとう』

525 :
ニャンコ先生「 ほほ〜ぅ、面白いものだニャ
         深い知り合いのものも含めて 全員の返答が ほぼ一致か
        まるで、ハンコで押したようで
        各自、意思のカケラも見受けれんぞな・・・ 」 フフフ
夏目レイコ 「 わたしにだけ さよなら と言うのも面白いわね 」 ククク
ニャンコ先生「 まぁあれだ、ニャんともならなくなるまで寝るとするか。 なっ レイコ? 」 ン?
夏目レイコ 「 ふっ・・・ 貴志に年の離れた妹弟が出来てしまうぞ? 」 クスッ♪

526 :
3期決定らしいな

527 :
緑川ゆき先生の漫画『夏目友人帳』と『蛍火の杜へ』のダブルアニメ化が決定した。
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/moeplus/1298281902

528 :
三期…蛍火映画化…
マジ泣きした

529 :
このスレ的にはアニメオリジナル展開で、>>158-みたいな感じでタキと笹田が的場に捕まるのが見たい
アニメ本編は当然エロ無しで、夏目をおびき寄せる人質みたいな感じでいいが
職人さん達のエロ妄想を刺激してスレを活性化してくれれば
『蛍火の社へ』って読んだ事無いけど、このスレにSS投下されたりするかな?

530 :
蛍火は……主人公達が設定上性交に不向きだからな……。
でもあのカップルが大好きなのでどこかに神はいないものか期待してしまう。行為はなくともエロい雰囲気だけでもなんとか

531 :
パロディもおkなんですよ

532 :
             / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     ,__      |  ゆっくりでいいからSSが投下されますように
    /  ./\    \__________________
  /  ./( ・ ).\          o〇     ヾ!;;l;::lilii|//"
/_____/ .(´ー`) ,\    ∧,,           |;;l;;::|liii|/゙
 ̄|| || || ||. |っ¢..|| ̄  (-  ,) ナムナム      |;;l;;::||iii|
  || || || ||./,,, |ゝ iii~   ⊂  )..           |;;|;l;::i|ii|    (○)
  | ̄ ̄ ̄|~~凸( ̄)凸 .⊆ ___)〜 wjwjjrj从jwwjwjjrj从jrヽ|〃
゙゙""""゙゙"""""""""""""""""""""""""

533 :
>>530
夢オチにすればおk

534 :
SS来い!

535 :
SS書くことができない俺にできるのは
三期から入ってくる(戻ってくる?)職人さんのためにこのスレを維持していくことだけだ…

536 :
SSが無いときはネタ用に夏目雑談でもすればいいじゃん

537 :
その雑談からネタが生まれることもあるからね

538 :
西村「そうだぞみんな。俺と多軌さんがニャンニャンするSSを頼むぞ」
北本「俺と笹田がキャッキャウフフするSSもヨロシク」

539 :
笹田「北本君、ほらネズミ(ぽいっ)」
北本「キャッ」
笹田「ウフフ、ほらトカゲ」
北本「キャッ」
笹田「ウフフ、ほらクモ」
北本「ごめんなさい、もう勘弁してください」
こうですか、分かりません?

540 :
>>539
あれ、なんだろうかわいい

541 :
多軌「西村君、はいネコちゃんよ(ぽいっ)」
西村「ニャン」
多軌「あら? 爪を出したわ」
西村「ニャン」
多軌「ウフフ、背中に爪を立てるたくなる マタタビを塗ってあげる♪」
西村「ごめんなさい、もう勘弁してください」
こうですか、分かりません?

542 :
なんか最近は西北コンビのコントがメインになってるなw

543 :
でも俺は事情を知った委員長に、
「夏目君、私の名前を貰ってくれないかな?」
とか言われる話が読みたいです。

544 :
ここの住人、職人さんの無事を祈る

545 :
エロパロ板って、絵や漫画をうpろだにあげてスレに書き込んじゃだめなんだろうか。

546 :
そのスレの人口による
人が多い所は色々な意見があるらしいんで様子を見てから
他人のSSに挿絵をかってに投下している所もあるけどね

547 :
原作にまたJKニャンコが登場したらしいぞ

548 :
お色気シーンがあるなら買う      …かもしれない

549 :
チラリくらいならあるのかね

550 :
ポロリは?

551 :
じゃじゃ丸は?

552 :
ピッコロは?

553 :
おーい、

554 :
呼んだ?

555 :
呼んではならぬ

556 :
ブラリは?


ブラは?

557 :
ブラり旅

558 :
再放送してるんだな
職人さんも来てくれんかなあ

559 :
放送が始まればきっと…

560 :
7月に期待

561 :
保管庫更新されてた
いつもの人かな?乙です!

562 :
一年も前の作品だけど、地味に>>51-52 >>82-90の「あかく咲く声」が好きだったり
辛島かわいいよ辛島
職人さん、また書いてくれないかなー

563 :
西村「人がいない今がチャンス!
    …じゃなくて、多軌さんも寂しいだろうから、慰めて悦ばせてあげよう。
    待っててくれ多軌さん!」
辻「お前も股間も少しは落ち着け」
北本「…俺も出番を多軌さんに取られた笹田を慰めて来る」
辻「襲うの間違いだろ。慰めるつもりが殴られるぞ」
田沼「この辻って人、誰?」
西村「知らない」
北本「知らない」
辻「……orz」

564 :
辻は三期までおとなしくヒヨコでも孵してろw

565 :
三期のメインヒロインは誰になるんだろう

566 :
一期→塔子さん
二期→タキ
三期→緒方さん?
他にヒロイン候補は居ないよな?

567 :


568 :
笹田……

569 :
レイコさん。

570 :
回想ヒロイン→レイコさん
現在ヒロイン→塔子さん

571 :
JKにゃんこ

572 :
みなさんの予想は素敵
だが俺はお色気シーンが無いとヒロインとは認めないぃ
まぁ原作的には水着シーンぐらいでおkですぉ

573 :
・タキと笹田にダブルフェラをしてもらう夏目
・タキと笹田にダブルフェラをさせる夏目
・タキと笹田にダブルフェラをされる夏目

574 :
・それを物影から盗み見る西村と北本と辻
・タキをオカズにする西村
・笹田をオカズにする北本
・夏目をオカズにする辻

575 :
西村「多軌さん……、ハァハァ…」
タキ(可愛いゾウさん発見!!(パクッ)夏目君のアスパラと違って、西村君のゾウさん…スゴい…)チュパチュパ
西村「多軌さん……、ウッ!」
北本「笹田……、ハァハァ…」
笹田(もう、これじゃ授業をちゃんと受けれないでしょ。しょうがないから私が委員長として処理します)チュパチュパ
北本「笹田……、ウッ!」
辻「夏目……、ハァハァ…」
夏目(やめろ、辻!しゃぶりつくな!はなせ!……アーーーッ!!)
辻「夏目……、ウッ!」

576 :
辻ってそんなにエグィやつなの?
俺ってTV版しか見てないんだ

577 :
辻といえばモー娘

578 :
辻といえば辻司

579 :
辻はたぶん時代劇好き

580 :
今夜はレイコさんが見れる

581 :
ニャンコ先生頼み

582 :
夏目は実はベッドヤクザ

583 :
そろそろ見る準備をしませぅ
テレビ東京にて、7月4日(月)深夜1時30分より放送スタート!
テレビ東京    7月4日より毎週月曜深夜1時30分〜
テレビ北海道  7月6日より毎週水曜深夜2時20分〜
テレビ愛知   7月7日より毎週木曜深夜2時30分〜
テレビ大阪   7月5日より毎週火曜深夜2時5分〜
テレビせとうち 7月6日より毎週水曜深夜1時50分〜
TVQ九州放送 7月5日より毎週火曜深夜2時28分〜
※放送日時は予告なく変更の可能性がございます。

584 :
いよいよだなあ

585 :
さっき公式サイト行ってきたが予告欄が
>第1話2011年7月4日放送
>随時更新いたします。お楽しみに

いまだにタイトルさえも秘密って事はオリジナル回なのかな

586 :
夏目とにゃんこ先生の漫才が観れるまで、あともう少しか。

587 :
明日か…
一話はレイコが出るようだ

588 :
ヤバい動悸がしてきた

589 :
保守っとな

590 :
西村「ああ…多軌さん どこいったの?」
笹田「そう…あの娘は、大事な第1話に出てなかった」
西村「えっ? 委員長??  あのぅ…アンタ転校したんでは?」
笹田「うふふ このTV世界でのヒロインは、私かもよ。 おあいにくさま♪」


591 :
三期始まったのに過疎……

592 :
まだ二話目じゃないか!

593 :
そうか!
夏目×女子高生にゃんこ先生がアリなら
夏目にゃんこ先生×タキもまたアリ……!
誰かー誰かー書いてー

594 :
夏目ニャンコ先生って、ニャンコ先生が夏目に化けたって事?

595 :
>>593じゃないが、単行本最新刊でニャンコ先生が夏目に化けてる
一見の価値あり

596 :
その余波で夏目は女子高生に化けてるとか

597 :
それレイコじゃね?

598 :
子狐が可愛すぎて性的な目でしか見えない

599 :
そんなの喰ってやればよろし

600 :
藤林丈司

601 :
きょうは夏日

602 :
三期で笹田もタキも出てきたというのに…

603 :
おれは待つぞ
夏タキとか笹夏とかが投下されるその日まで!

604 :
なら俺は夏目笹田とタキ夏目を待つ。

605 :
西村「西村×多軌に期待して全裸待機」
北本「北本×笹田なら全裸待機。笹田×北本なら亀甲縛り待機」

606 :
木の上の妖「ほほぅ、私とキサマらだったら何待機だったのかぃ?」
多軌「通学待機かな?」
笹田「入院待機かもね」

607 :
タキ「夏目君が中出ししてくれるまで半裸で待機」
笹田「夏目君が孕ませてくれるまで半裸で待機」

608 :
夏目のエロ同人って存在する?検索の仕方が悪いのかBL系しか見たこと無いんだが

609 :
確かに同人誌は見たことないな。
それと反比例するかのようにこのスレの女性陣は積極的だなw

610 :
ここの多軌と笹田は肉食系……と言うより肉欲系。

611 :
柊可愛いよ柊
柊以外の式が空気だなぁ

612 :
半裸で待機してくれる女に恥をかかせるなよ夏目……

613 :
全裸西村「多軌さん!どうして俺の気持に答えてくれないんだ!!」
半裸タキ「私は夏目君に顔射して欲しいの!」
半裸笹田「抜け駆けは許さないわ!夏目君は私に中出しするのよ!!」
全裸北本「中出しなら俺がしてやる!そんなに夏目がいいのかよ!!」
塔子「もしもし、警察ですか?家の前で全裸の男子高校生二人と半裸の女子高校生二人が騒いでいるんですが…。
    来て貰えますか。よろしくお願いします。住所は……」

614 :
多軌「あ〜あ、酷い目にあった……」
笹田「まったく、男子って何であんなにエッチなのかしらね」
夏目「多軌に笹田じゃないか」
多軌「あ、夏目くん!」
笹田「丁度いい所に!」
夏目「……?どうかしたのか?」
多軌「酷い目にあったの」
笹田「だから気分転換に」
多軌「笹田さんに中出ししてあげて!」
笹田「多軌さんに顔射してあげて!」
夏目「え?ちょ、ちょっと待て、うっ!……アッー!」

615 :
\                            /
   ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
     ○    カタカタ
__∠。/ ̄ ̄ ̄/__
   \/ 西村 /

616 :
西村……現実と向き合え。
このスレでは多軌と笹田は夏目の嫁だぞ。

617 :
そういや一つだけ多軌と先生で変態プレイしてる同人誌があったな

618 :
多軌「夏目くんのお嫁さんに……」
笹田「夏目くんのお嫁さんか……」

619 :
保守

620 :


621 :


622 :


623 :
エプロン姿の笹田がとても良かったです。

624 :
男装タキかわえええええええええええええ

625 :
笹田(裸は良くないみたいだし、夏目君(>>623)はエプロン姿が良かったとか言ってるし…)
笹田「と、言う訳でエプロン姿になってみました」
夏目「って、エプロンだけの姿じゃないか!エプロンの下にも何か着ろよ!」
多軌(私も負けられない!夏目君(>>624)は男装がかわいいとか言ってたから…)
多軌「男もののワイシャツを着てみたけど…、似合ってるかな…?」
夏目「タキもワイシャツだけじゃなくて!下着とか着ろよ!」
北本「夏目は下着付けてる方が好きなのか?」
西村「俺は裸エプロンも裸ワイシャツもどっちも大好物だ!!」

626 :
>>625
多軌「でも夏目くんのココはおっきくなってるよ?」
笹田「今夜も私たちを夏目くんのお嫁さんにしてね」
夏目「え、またこのパターンか……アッー!!」

627 :
男の夢ふたつを同時に実現してもらえるなんてうらやまけしからん。

いいぞ、もっとやれ。

628 :
滋「裸エプロンに裸ワイシャツか、まだまだ若いな。はだ割烹着こそが至高だ」
塔子「あらあら。今晩久し振りにはだ割烹着にします?」
夏目「滋さんと塔子さんにそんなマニアックな趣味が…」
滋「貴志、お前も入れ。親として性教育をしなくてはいかんしな」
夏目「い、いえ、遠慮します……」
塔子「やっぱり実の親子じゃないから……。私達に壁を作って……」
夏目「そ、そんなつもりじゃありません…」
塔子「じゃあ今夜は親子三人水入らずね。川の字に成って寝ましょう」
滋「朝まで寝かさないがな」
夏目「……orz」

629 :
親子川の字って真ん中が子供だよな
つまり…

630 :
承太郎「つまり挟み撃ちの形になるな」

631 :
妖怪は見えてもスタンドは見えないのかな

632 :
笹田「はだ割烹着で」
多軌「川の字になる」

633 :
そして夏目にご奉仕するんですね。

634 :
夏目でエロパロねえ〜
男装した多軌ちゃんが女装した夏目君をwww

635 :
その場合
いかにして夏目が発情したことになるか が問題やね

636 :
夏目は僧職系で常に賢者モードなため、
ここでは多軌や笹田が四苦八苦してます。

637 :
そしてそんな多軌と笹田を西村と北本がハァハァしながら狙ってます

638 :
レイコ化したニャンコ先生を見て
多軌「もうガマンできなーーーーーいw」

639 :
>>638
ニャンコ「かげんを覚えろというにーっ」
好きだけどつい抱きすぎてしまう
エロもののお約束展開すぎる

640 :
ニャンコ先生…

641 :
一方、笹田は夏目対してガマンが出来なかった。

642 :
ヒノエが我慢できなくなって壊れてた

643 :
紅峰は最初から我慢などしなかった
「斑さま〜」

644 :
>>634
時系列がハチャメチャ狂ってるけど
男装タキ「夏目くんっ!学園祭楽しんでる?」
アサギが取り付いた夏目「はいっ!楽しいですw」
(以後タキ、夏目で)
タキ「え?…あ、あれ…(今、夏目君が女の子っぽく…)」
夏目「どうかしました?」
タキ「あ…いや…そう…」
夏目「???…では私、もうすぐ交代時間なので…」
タキ「……わかったわ。それじゃ頑張ってねw」
教室へ戻る夏目、一方タキは誰もいないとある教室で…
タキ「(ど、ど、ど、どうしようw今日の夏目君、すごく可愛かったw
   もともと体つきは貧相だし顔は男の子にしては可愛い方だと思ってたけど…
   ゴクン………………………)」
タキは心の底から芽生えた興奮を抑えることは出来なかった
今日は着替え部屋になってるこの教室、そこに置きっ放しのタキの制服
そして男装していささかオトコノコ気分のタキ…
もう彼女は内なるS心を抑えられずにはいられなかった
タキ「夏目君…私、体の芯が熱くなってきちゃったw…責任…取ってねw」
タキは夏目の教室へ向かう。性なる欲望を秘めて…

645 :
wktk

646 :
問1
放課後の教室に男子4人と女子1人で大人の遊びと言ったら?

647 :
百人一首

648 :
三期が終わって来年には四期確定とかwww
俺たちはうれしいけどアニメ会社ぬるwww

649 :
なにゆえにこのスレに相応しい大人の遊びが出て来ませんか・・・

650 :
一ツ目「夏目のダンナぁ!あっしらも大人の遊びに混ぜてくださいよー!」
牛「遊ぶ、遊ぶ」
夏目「おい、待てやめろお前ら」
笹田「何?ちょっと、服が勝手に・・・」
男子全員「おおっ!」

651 :
いいぞもっとやれ

652 :
笹田「助けてぇ〜、ルパァ〜ン」

653 :
台無しだ!

654 :
多軌「(私もまぜて欲しい……)」

655 :
このスレの笹田と多軌は淫乱だな

656 :
西村北本もそうだが、淫乱じゃなくて自分の気持ちに正直なんだよ

657 :
成る程。
夏目は・・・正直なのか?
ていうか性欲あるの?

658 :
ふむ 
あやつは、性欲が貯まる前に妖に襲われてるんじゃよ

659 :
夏目たんの○液は妖には美味w
そして男装タキたんになら童貞奪われてもいい俺w

660 :
>>659
中学生にこの板はまだ早いぞ

661 :
笹田に足コキされる夏目。
多軌に手コキされる夏目。

662 :
女子高生ニャンコ「お、おい小娘!少しは加減を、あ、あぁっ…」
男装タキ「ふーん…猫ちゃんも結構敏感なのね〜wいつももふもふさせて
     もらってるお返しに今日はたーっぷり気持ちよくしてあげるw」
にゃんこ「あぅwあ…はあっw…あんっw」
タキ「もうw猫ちゃんったらすっかり女の子みたいに喘いじゃってよおwかわいいぜw
   あれ?…私…何かが目覚めちゃったw」
男の娘と妖怪の宴は続く…

663 :
一方、笹田は

664 :
人に絶望したカイがタキを襲ってしまうかと(´・ω・`)

665 :
>>664
早くカイ×タキのSSを書く作業に戻るんだ

666 :
「あっ…いやっ、やめてカイ!!あぁっ…」
「タキもどうせ妖祓いの仲間なんだろ…ふんっ
 俺を祓おうなんて随分と見くびられたもんだな!たっぷり後悔させてやる
 ……人間にしては妖力あるね…罰として少し吸い取らせてもらうよw
 ちゅぱwちゃぷwちゅうぅぅぅ…」
「あああぁぁ…(カイが妖怪だったなんて………でも不思議……
 侵されているのに……なんだかカラダも心も気持ちいい……………
 ああそうか…、これが堕ちるってことなのかも…
 でももういい…カイの心を慰められるなら…私………)」
こうして少女は妖怪の餌食になった 完

667 :
さてこんどはエロシーンだな

668 :
そこで安定の

669 :
ちょびひげ

670 :
ちょびが笹田と多軌を

671 :
夏目友人帳サーチ閉鎖した……?

672 :
一月にかける!

673 :
北本「笹田の眼鏡にぶっかける!」

674 :
笹田「夏目くんにかけてもらった」

675 :
多軌「いいなぁ。私もかけて欲しい」

676 :
夏目「多軌、笹田にぶっかけと中出しをしたから今日は勘弁してくれ……」

677 :
西村「多軌さ〜ん!言ってくれれば俺はいつでも臨戦態勢ですよ!ハァハァ」

678 :
ヒノエとか紅峰みたいな上級の女妖は
妖力で生やしてぶっかけも可能な気がする
とくにヒノエは絶対やってるだろう

679 :
レイコさんに人間の男の良さを教えようとして返り討ちにされたい

680 :
夏目に人間の女の良さを教えようとする笹田と多軌は?

681 :
夏目に直接アプローチするのでは無く、妖の事を嗅ぎまわる笹田
しかしそれを目障りに思った妖に捕らわれて、触手プレイされてしまう
そんな展開は?

682 :
触手プレイいいねー
681でみっちり経験値をつんだ後
夏目や時雨様を犯り倒しに行く笹田でもOK
触手数匹をペット兼協力者兼オトナの玩具にして

683 :
笹田触手帳か……色々なパターンが考えられるな

 A.触手妖怪に襲われた笹田は、その快楽の虜になり何度も通うようになる
 B.触手妖怪に襲われているところを夏目に助けられた笹田だが、
   触手のせいで発情しているため夏目に続きをねだってしまう
 C.触手妖怪に襲われている笹田を見つけた夏目は、
   助けようして逆に襲われてしまい、3P(?)状態に
 D.なぜか触手妖怪を使役できた笹田は、多軌を襲ってレズ3P(?)にもつれ込む
 E.なぜか触手妖怪を使役できた笹田は、夏目を襲って3P(?)にもつれ込む
 F.なぜか触手妖怪を使役できた笹田は、時雨様を襲って3P(?)にもつれ込む
 G.なぜか触手妖怪を使役できた笹田は、夏目と多軌を襲って4P(?)にもつれ込む
 H.なぜか触手妖怪を使役できた笹田は、西村・北本・田沼・名取・的場を「アッー!!」

さて、どれが好みだ?

684 :
 I.食べる 触手妖怪を鍋にして

685 :
触手妖怪の触手に絡み付かれ抵抗出来ない笹田。貞操のピンチ!
???「待てぃッ!!」
触手妖怪「!?」
笹田「だ、誰!?」
北本「名乗る名前など無いっ!俺がガンダムだ!」
颯爽と助けに現れた北本だが、夏目と違い霊力が無いため触手に捕らわれてしまう。
笹田「役に立たないわね!何しに来たのよ!?」
北本「そんな事言ったってしょうがないじゃないか。だってオラは人間だから…」
触手妖怪は二人の服を脱がし、両手を後ろ手に縛り上げ、股間を拡げて性器を丸出しにする。
笹田のしなやかな肢体と美しい女性器を見て、北本の男性器は反応してしまう。
北本「あれはGスポット!」
笹田「見ないでー!!」
触手妖怪は笹田が最後まで身につけていた眼鏡も取り上げてしまう。
笹田「メガネ…、メガネ…」
北本「まだだ!まだメインカメラをやられただけだ!」
そして触手妖怪は二人を一つにしようとする。
笹田「やめて…、初めてなのに!」
北本「やめてよね。本気で挿入するなら濡らしてからじゃないと」
触手妖怪「!?」
触手妖怪は考え直して笹田の身体を愛撫し始めた。抵抗する事も出来ず身体中を弄ばれる笹田。
始めのうちは苦しそうな喘ぎ声だったが、徐々に快感の混じった艶やか

686 :
触手妖怪は考え直して笹田の身体を愛撫し始めた。抵抗する事も出来ず身体中を弄ばれる笹田。
始めのうちは苦しそうな喘ぎ声だったが、徐々に快感の混じった艶やかな喘ぎ声になっていく。
エロ汁が溢れて充分に濡れていく女性器と甘い喘ぎ声によって北本の準備も整った。
北本「撃ちたく無いんだ、撃たせないで。撃つしかないのか…。私の愛馬は凶暴です。北本、挿入を開始する」
笹田「助けてぇ〜、ルパ〜ン。じゃなかった、夏目く〜ん」
みたいな鬱展開のSSキボンヌ

687 :
どこが欝なんだwwww

688 :
でもなんか萌えたw

689 :
ガンダムネタメインの中、浮きまくるえなり

690 :
新年早々四期来るな

691 :
夏目と笹田と多軌の姫始めマダー?

692 :
【夏目友人帳】タキは良き理解者かわいい
http://ikura.2ch.net/test/read.cgi/anichara2/1325573056/
西村「いつの間にか多軌さんのスレが立ってるじゃないか!これで思う存分萌えられる。多軌さんハァハァ」
田沼「スレが無くてもいつも堂々とハァハァしてるじゃないか…」
北本「笹田のスレは無いのか。スレが立たなくても、俺は竿を立てるぜ。笹田ハァハァ」
田沼「駄目だこいつら、早く何とかしないと…」

693 :
>>692
笹田「・・・触手。・・・触手触手触手触手触手触手・・・・・・」
夏目「笹田が怖い・・・」
多軌「夏目くん・・・今夜は頑張ってね」
夏目「何を!?」

694 :
多軌「夏目くんに他の女の子の気配……」
笹田「たっぷり搾らないと」

695 :
二、ニーハイ!

696 :
ニャンコ夏目においしく奪われちゃう笹田マダー?

697 :
夏目ニャンコ先生が笹田を美味しく頂いているのを瓶越しに見るだけの夏目。
見てるだけで何もしていないのに笹田に名前を呼ばれる夏目。
これなんてプレイ?

698 :
よしそれで書いてくれ

699 :
タキだと中身がニャンコ先生だって気づきそうだな

700 :
>>697おい、全裸で待ってるのも寒くてつらいから早くしてくれ

701 :
北本「愛する笹田が他の男に寝とられるシチュにハァハァして全裸待機してるんだ。早くしてくれ」
西村「夏目が委員長を口説いたって?傷心の多軌さんを慰めるチャ〜ンス!多軌さ〜〜ん!♪」

702 :
「その前に私を井戸から出しとくれ」

703 :
ネタは?ネタはないのか?

704 :
>>700
ニャンコ夏目「お前、美味そうだな」
笹田「え?なに……あ!あん、んんっ!」
夏目(な、なにするんだ先生ー!!)
ニャンコ夏目「……」
笹田「や、だめ、夏目くん、だめっ」
夏目(やめろ先生!やめるんだ!)
笹田「……夏目くん、あっ、な、夏目くん、夏目……くん……」
夏目(違うん、違うんだ笹田!それは俺じゃないんだ!)
笹田「あ、あんっ、あっ、夏目くん、わたし、もう……」
こうですか?

705 :
>>704
そうですよわかりましたから続きどうぞ

706 :
女子高生ニャンコ先生×夏目は801ですか?

707 :
>>706
ニャンコ先生がおんにゃのこの体になってるなら801じゃないよ
過去にSS投下されてるし
JKニャンコ大好きだから、もしネタあるならお願いしまつ

708 :

今まではそれどころじゃなかったから気にもならなかったが、僕自身にプライベートが
全く存在しない、というのはどうなのだろう…。
いや、だからどう、というわけではないのだが…一応、健全に成長している過程の男子、
なわけで―――従って、反応したくなくても反応する部分があるわけで……。
「―――…ふぅ」
風呂場で自分の身体を洗いながら…、何故か反応してしまったその部分を見てため息をつく。
「…これは……処理しておいた方がいいな。ニャンコ先生は飲みに出かけてるけど…
 途中で帰ってこられちゃ面倒だ。」
勃ち上がりつつあるそれ、を握り…上下に軽く扱く。
「夏目の精気か…就寝前のおやつにはちょうど良さそうだな」
「……げっ!ニャ、ニャンコ先生…どこから…!」
唐突に股の間からニャンコ先生が顔を出す―――と、一気に萎えた。
驚いたのと、巨顔猫のドアップのダブル攻撃で。
「―――…なんだ…情けないな、これくらいで萎みおって」
「…う、うるさいな…、急に出てくるからだろ…」
ぼそぼそと文句を言うだけで、普段の迫力は微塵もない。
いくら先生が妖とはいえ、恥ずかしいものは恥ずかしいのだ。
「…ふん…ならば…これならどうだ…?」
「―――…うわぁあああ!」
思わず悲鳴を上げてしまった。
そこに現れたのは、一糸纏わぬ祖母レイコの姿…に変化をしたニャンコ先生。
ドアの外で塔子さんが、どうしたのー?貴志くん?と声をかけてくる。
僕は慌てふためいた。こんなところを見られたら大変だ。
「…何でもないです…っ、急にニャンコ先生が入ってきたから驚いて…」
そう返答すると、まあ、そうぉ?などと言いながら遠ざかって行った。
「ふぅ……」
「…ほぉ……?やはり女体をみると反応するのだな、それは…」
安堵する暇もない。
レイコさんの姿をしたニャンコ先生が、首をもたげ始めた局部に視線を注ぎつつにやにやしている。
「……ニャンコ先生、レイコさんの裸を見たことあるんだ…?」
「さあな…。レイコは酷い女だったから、恥じらいもなく脱いだことくらいあったかもしれんな」
反撃を試みたがとぼけた顔ではぐらかされて、キッと睨みつける。
ここで流されてる場合じゃない。
「見てもないのに、そんな姿になれるもんなのか…?そんな…」
「……美しいだろう…?」
ほんの一瞬、魅入ってしまったことを気付かれて、勝ち誇ったようにそう言われた。
思わず頷きそうになり…、慌てて首を横に振る。

709 :
>>707
こんな感じなのですが大丈夫でしょうか
基本はお風呂プレイっぽい感じなのですが
時々戻ったりしながらになりそうだから…
書き進めますが、駄目そうなら教えて下さい。
また近々来ます。

710 :
GJ!
ニャンコ先生がらしくて凄くいい
お風呂プレイ期待してます

711 :
JKニャンコかわいいよJKニャンコ
続き楽しみにしてます

712 :
GJ! もちろん大丈夫
大人のシーンも奇態するぉ

713 :
「…さぁて、どうしてくれよう…」
先生はにやりと笑うとそっと僕の頬を撫で、顔を近づけてきた。
「……うわぁ…」
小さな悲鳴を上げつつも、ぞくぞくと感じてしまう。
息がかかるほど顔が近い…女の子の、甘い香りがする。
―――…先生なのに。
唇が重なり、舌が口内へ侵入してくると…洗っている途中の泡だらけの身体が、風呂の椅子からずり落ちた。
流されてたまるか、と思ったはずなのに――――…もうヤバイ。
「どうした?レイコに似た姿というのが気になるのか?好きに触れて良いのだぞ…私にとっては味見のようなものだしな」
そう言われても雰囲気に呑まれて身体が動かないし、言葉も出て来なかった。
ゆっくりと体重がかかり、タイルの上に押し倒される。
「…おい、夏目。しっかりせんか。女に迫られて固まっているような男は、すぐに嫌われてしまうぞ」
「……普通の女の子が、男を襲ったりするわけないだろう…」
呆れたような先生の言葉に何とかそう返したが、まともに思考が働かない。
祖母を真似て化けた身体…とはいえ、同じ年頃の、それも飛び切り美しい女の身体を生まれて初めて目前で見たのだ。
固まって動けなくなってしまっても仕方ないのではないかと思う。
名取さんあたりなら、据え膳食わぬは何とやら、なんて言いながらノリノリでこの状況を楽しむのかもしれないが…
―――取り敢えず、僕は無理だと思った。
「…まあ、いい…。これ、は元気に反応しているのだからな」
「…っあ…」
思わず呻いてしまった。
僕の腹の上辺りに跨っている先生が、弄ぶように猫が尻尾を動かすような仕草で腰をくねらせ…勃起しているものに
当てたからだ。
「本当は触りたいのだろう?ムッツリスケベめ。遠慮しとるのか、ほれ」
その反応に気を良くしたのか、先生はあろうことか僕の両手首を掴み…そのまま自分の胸へと持っていった。
「……うわぁぁ…っ…」
再び大声を上げそうになるのを何とか耐えた。
しかし―――…何とも例えがたい柔らかさと弾力に、手が吸い付くように離れ難くなる。
程よい大きさのふたつの膨らみは今まで触れた何とも違う気がしたし、その妖しいまでの感触に心が揺り動かされた。
突起を指で摘み、きゅっと潰す。ぎこちなく…そおっと指を動かし、やわやわと揉み始めると先生の眉根が寄せられ、
扇情的な表情になって…それに興奮し、息が荒くなっていく。
細くくびれた腰が艶かしく上下に揺れて、抱き締めたい衝動に駆られる。
「抱き締めてもいい…?」
「…お前は、本当に…阿呆だなっ…」
矢継ぎ早に尋ねると、すぐにそんな言葉が返ってくる。
「…阿呆、って…気持ち、良さそうなのに…」
「だから阿呆だと言っている。そういう時は、黙って抱き締めろ」
先生はそう言うと、胸から手を離させて僕の方に倒れ込んで来る。不思議とすんなり、そのまま抱き締めることが出来た。
胸板に、先刻まで触れていたふたつの膨らみを感じてまた鼓動が高鳴る。
それと同時に、怒張したものがびくびくと震え先走りが零れていることに気付かされて、全身が熱くなってくる。

714 :
「…夏目」
「―――…ん!」
少し混乱して中空を見ていたが、呼びかけられて先生と目が合う…と、すぐに口付けられ口内を蹂躙された。
美味しいものを食べている感覚なのだろうが、やられているこっちはたまらない。
頭が真っ白になってきて、下腹部に熱が集まってくるのを感じる。
「……せん、せい、…レイコさんとも…こういうこと、した…?」
唇が離れると、そう尋ねた。何か話をしていないとどうにかなってしまいそうだった。
すぐにでも、精を放ってしまいそうな程心地良い。
この快感は、肉体的なことだけじゃないことに気付いてしまったから……。
「だったら、どうだというんだ…?」
「ガン見した人間は…僕と、レイコさんぐらい…ってことはつまり、レイコさんとは結構一緒にいた、って
 ことだよね?誰かを褒めたりする事さえ滅多にない先生が、人間を…美しいなんて言うの、ずっと不思議、
 だったから……」
そう言いながら、そっと長い髪を撫でる。
「……さあな。だいたい、祖母が妖に犯されたなんて聞かされたとして愉しいか?」
「…そんなに嫌じゃないから、おれも。だからレイコさんもきっと……」
親子どんぶり、とかいうプレイなら聞いたことがあるが、祖母と孫とは妖怪らしい変態プレイと言うべきか。
それとも獣姦…?どちらにしても先生らしい気がして…何だか面白い。
「随分と余裕の口ぶりだな…、夏目。こちらは挿入したくてしたくて、たまらないようだぞ…?」
ちらり、と時折先生の臀部に当たっていたであろうものを見て、言われた。
それはそうなのだが―――…さすがに、先生に…レイコさんに襲いかかれるほど、理性はブッ飛んでいないのだ。
「……あ、ああ…もう、ヤバイ、んだ……」
「阿呆…それなら早く言え、勿体無い」
先生はそう言って少し腰を持ち上げると、勃起した先端を自らの秘裂に軽く押し当てた。
「―――…うぁ…!」
それだけで、気持ちよさに身震いしてしまう。先生は腰をくねらせ、艶かしく喘ぎながらも…ゆっくりと腰を沈め
僕のものを締めつけながら…包んでいく。
もう、何だか本格的にヤバイ気がした。
見た目が祖母だとか、中身がニャンコ先生だとか―――…そんなことはもうどうでもよくて、だんだんと目の前の
彼女が僕に快楽を与えてくれる為だけに現れた、ツンデレ美少女のように思えてきてしまっている。
実際、先生が人に化けられるとか、それは大抵レイコさんに似ているとか…極限られた人間や妖しか知らないことだ。
僕だけのもの…そう思うと、愛しさが一気に沸いてきて…わずかに残っていた理性を吹き飛ばす。
「―――…なつ、め…?」
少し驚いたような、戸惑ったような声が遠くに聞こえた気がしたが…気づいた時には形勢逆転、という意識もないまま
―――先生を押し倒し、激しく腰を打ち付けていた。
身体をかぶせ、『彼女』のすんなりとした脚を両手で押さえつけて…奥へ奥へと押し進めようと――――…数度、腰を
動かしたのだが。そのたった数度で、先端が震え…どくどく、と熱い精を放ってしまった。
―――…一気に力が抜けて、頭が冷えてくる。

715 :
「……夏目…」
先生は優しい目で呆然としている僕を見つめて呼びかけ、そっと頭を撫でながら抱き寄せてくれた。
その意味はよく分からなかったが、何だかくすぐったいような気持ちで目を閉じた…。

「…全く、人というのは脆弱な生き物だな」
いつもの招き猫姿に戻り、座布団の上で大あくびをしながら先生が言う。
満腹で眠い、とかそんな風情だ。
「………」
こちらとしても色々と反論したいことはあったが、今は取り敢えず大人しくしておくことにした。
情けないことに、レイコさんの魅力的な身体と湯気にすっかりのぼせてしまった僕は、風呂から上がった途端
貧血を起こし引っくり返ってしまって…塔子さんが作ってくれた氷嚢を頭に当て、自室で寝ている状態なのだ。
恥ずかしいけれど文句も言いたい、だが、当のニャンコ先生は僕の精気を吸って(?)大満足といった様子で
とにかく…とてもとても、元気そうに見えた。―――…今の僕とは真逆だ。
「……おれを食ったら、どれくらい元気になるんだか…」
思わず、そんなことをつぶやいてしまうくらいに。
「味見でこれなのだから、実際喰ったら美味いだろうなー。今ならエノキパンチもくり出せまい…」
にやり、と笑って僕の枕元に顔を近づけるエセニャンコ。
「――――…」
パンチどころか、言葉を返す元気もない。
妖との性行為も初めてなら一回と数えるのだろうか、とか不毛なことまで考えてしまう。
それに―――…何だか、レイコさん姿のニャンコ先生をすごく愛しているような錯覚を……―――。
「…まあいい。今日は酒も飲んだし腹も減っていない。お前を喰うのはまたにしよう」
「……そうしてくれ…」
か細い声でそういうのが精一杯だった。
「ん…?そうか、お前の妖力をつまみに酒を呑む、というのも良さそうだな」
「……おれの方が悪酔いしそうだからやめてくれよ、先生…」
先生のとんでもない提案に、その画が浮かんできて…楽になりかけた貧血が再び襲い、眩暈がしてきた。
ニャンコ先生のおかげで会ったことも写真すらない祖母のことを色々教えてもらえるのはいいが、それと
同時に彼女に化けもするから若干イメージが崩れてもいるような気もする…。
「…やはり、精気をもらう代わりに性技のテクニックを教えてやる方が良いか?」
どろん、と再びレイコに化けた先生がにっこり笑って言う。
僕が悲鳴を上げたのは言うまでもない―――。
(END)

716 :
失礼しました。
ひと月くらい前に唐突に作品ハマッてしまい、欲望の行き場に困りこちらに書かせてもらった次第です。
エロパロ板は以前よく利用させてもらったのですが、この作品の理りがよく分かりませんでした。
微妙な部分はご容赦下さい。
>>710-712
ありがとうございます。
多少なりとも期待に応えられていれば良いのですが。

「…先生、その身体で他の妖力のある人間とこういうことしたり…しない、よね?」
「阿呆、私が何故そんなことをせねばならんのだ!」
(そうか、やっぱり先生はおれだけのものなんだ…)
(夏目のやつ、何も分かっとらん!)
 ラブラブ♪
みたいなのも書いてみたいので、また書けそうだったら来てみたいと思います。では。

717 :
うわぁ
JKニャンコかわいい、DT夏目もかわいい
萌えるし切ないし凄くイイ
次回の話も首長竜になって待ってます

718 :
愛情深さから意外な独占欲の強さを見せる年下男と
年上の余裕お姉さんな組み合わせは大好物ですので
たいへん美味しくいただきますた
GJ!

719 :
GJ!
考えてみれば、夏目とJKニャンコは
ある日とつぜん特殊能力持ちの人外美少女と同居っていう
ハーレムもの作品の黄金パターンなんだよなと
このSS読んでふと思ったw
今後も魔性のJKニャンコに翻弄されてく夏目を見たい。
期待してます。

720 :

余程反応が面白かったのか、はたまた精気が美味かったのか。
あれからニャンコ先生は、思い出したようにレイコさんの姿(しかも裸!)に化けては僕を驚かすように
なってしまった。
ある時は風呂から上がったら唐突に部屋にいたり、真夜中に布団に潜り込んで襲いかかってきたり……。
拒絶すればいいのだが、どうしても抗えなかった。
―――…何故なのか、自分でもよく分からない。
確かに、この温もりは…とても暖かいのだけれど。
疲れの度合いは妖怪に名前を返すのと大差ないから、取り立てて普段より疲れるという程ではなかったし
よく考えてみれば―――…先生としている時、妖怪が名前を返して欲しいとやってくることはなかった。
故意か偶然か。
故意ならば、これ以上友人帳を薄くさせない為の先生の作戦なのだろうか。
人間の精気を吸っている間には、他の妖怪は近づけないようにしているとか?
先生がそこまで熱心にそんなことをするとは、正直考え難いのだが。
「……ふっ、随分と激しいな…夏目。やはり普段は遠慮しているのか…?」
「…う…るさいなっ…少しは、黙ってろ」
こちらが必で腰を打ちつけているというのに、布団の上の先生は涼しい顔でそんなことを尋ねてくる。
「―――…今日はこれで4回目か。なかなか頑張るようになったではないか…褒めてやろう」
「…そりゃ、どうも…っ…」
「しかし、塔子たちがいないとはいえ…頑張り過ぎではないか?明朝起きられるのか?…まあ、私は嬉しいが。
 そうだ、起きられなかったらお前の分の朝食も私が頂くとしよう」
「…もういい加減、黙れって…!」
戯言に耐えられず口付けると、喘ぎながら美味しそうに貪ってくる。
妖艶、な…表情。
そうなのだ。
明日は休日で…藤原夫妻は滋さんの仕事関連の用件とかで、明日の夕方まで戻らない。
この状況だけを表現するならば、保護者の留守に彼女がお泊りに来た―――といったところであろうか。
現実は、そんなに色っぽいものではないけれど。
4度目の精を放つと、息を整えながら先生の横に寝転がった。程なく、隣から寝息が聞こえてくる。
妖怪は風邪なんて引かない、と言ったのは名取さんだったろうか。
けれど、やはり寝ている先生を裸のままにはしておけなくて、パジャマの上を脱いで着せてやる。
「…おやすみ、先生……」
綺麗な寝顔を見つめ、頬を撫でて横になる。
こういうことは何度かあって、意外なことに先生はニャンコになったり斑の姿に戻ることもなく朝までこのままだった。
何か不思議だな、と一度先生に言ったら、お前の精神が安定しているんだろう、などと言われたけれど。
「……確かに…何もかも話せてるのは…ニャンコ先生だけ、なんだよな…」
妖、だから勝手に思考を覗かれてしまうこともあるのだが。
全てを知られているに等しいから、安心してこんなことも出来てしまうのかもしれない、と思う。

721 :
いつか―――。
妖だけではなく、人にもそんな相手が出来たらいい。親友であったり、恋人…であったり。
今は未だ、この傍らの相手だけで充分だと思うけれど。
こうやって、愛しいと思えるものを素直に愛していきたい―――…。
「……夏目、朝だぞ」
先生の声がして、揺り起こされる。
さすがに眠いし身体もだるい…。が、お腹が減って起こしたのであろう先生を無視するわけにもいかない。
はぁ、とため息を付きつつも、おはよう先生、と言って起き上がる。
「……あれ。戻らないのか?」
いつもなら夏目が目を覚ますとニャンコ姿に戻ってしまい、何とも名残惜しいような気持ちになるのだが…
今日は何故か、着せてやったパジャマ姿のままだ。
「サービスだ。塔子たちが戻るまで、この姿でいてやろう。昨夜は随分と頑張ってくれたからな」
おかげで、見ろこの肌艶、などと言いながら、先生がニヤニヤと顔を近づけてくる。
「―――…朝っぱらからそういうのやめてくれ、先生…」
昨夜のことを思い出し、顔が紅潮してしまった。
それと同時に…やはりこういうことをしていることに、先生は特別な意味など持ち合わせてはいないのだと思う。
呑み過ぎ中年が若返りエキスを注入しているとか、そのようなものなのであろう。
「―――…つまり、ウコンドリンクとかそういう…」
「ごちゃごちゃ言っとらんで、早く朝食の用意をしろ。…先に行っているぞ」
そう言って先生が身を翻す。見えそうで見えないパジャマのすそがほんの少し持ち上がって…白いお尻がちらり。
ちょっとエッチな格好で家をウロウロしている先生は、何だか本当にお泊まりにきた彼女のようでドキドキする。
夏目も細身ではあったがレイコ姿の先生はそれ以上に華奢で、パジャマがブカブカなこともまた何ともそそられる。
「―――…すっかり先生のペースだな」
いかんいかん、と夏目は何度か首を横に振って普段着に着替え、一階へ下りていった。
塔子さんが用意してくれていた朝食を食べ終わってそのままテーブルでお茶を飲んでいると、玄関から声がする。
夏目ー、と呼ぶ声。
「……田沼だ。塔子さんたちがいない、って言ったら差し入れ持って来てくれるとか言ってたから」
「…差し入れか!田沼の小僧、気が利くのう」
「―――…うわぁ!その格好で出て行かないでくれっ…!」
お茶を飲んでいたから、ちょうど茶菓子が欲しかったのだろう。
夏目の止める声も虚しく、スキップするような軽い足取りで先生が玄関へと向かう。
「…よく来たな、差し入れは何だ…?おお、七辻屋の饅頭ではないか!」
引き戸が開いて現れたパジャマの上だけを着たセクシーな姿のお姉さんに、田沼は面を食らった。
記憶を手繰り寄せ、ああそうか…とは納得はしたのだが―――。
「……ポ、ポン太か?何なんだその格好…」
「…うん?夏目が着せてくるのでな、仕方なく着てやっている」
「―――…夏目が…着せてくる?」

722 :
「……おい、ニャンコ先生!その格好でウロウロ…あ、田沼……」
「夏目、饅頭貰ったぞ」
七辻屋のだ、と先生はご機嫌だが―――夏目と田沼は顔を見合わせたまま言葉が続かない。
何処か気まずい空気が流れる中、先生は普段のニャンコ姿と変わらぬ様子で早速貰った饅頭をパクついている。
「…あ、ありがとう田沼。お茶淹れるから…入って?」
「い、いや…塔子さんたちいないって言ってたから…ちょっと来ただけだし」
そんなぎこちない会話がなされ、その間にニャンコ先生は長い髪を揺らしながら夏目の傍らへ。
パジャマのすそがふわりと揺れて―――そこから白く丸いものが……。
ガタン!
「…た、田沼…?」
田沼はあまりのことに後退りし、引き戸に足が当たって大きな音を立てる。
化けていると分かってはいても女性の生尻など見るのは当然初めてであり、田沼が動揺するのは無理もないこと
だった。
「……きょ、今日はこれで帰るよ。明日、また学校で…」
「…そ、そうか…?じゃあな…」
夏目としても、田沼が見たであろうものの察しがついて、そう言って見送る以外どうしようもなかった。
「…?何だ帰るのか」
先生は不思議そうに、田沼に向かって手を振る。
「―――…絶対、誤解されたな…」
とはいえ、学校で顔を合わせたところで何をどう説明したら良いのか分からない。
だいたい…田沼がどう思ったのかはっきりと分かっているわけではないが、それは恐らく誤解ではないのだから。
「……いや、でも説明はしよう…」
それでどう思うか不安はあるが…田沼のことだ、取り敢えず苦笑しながらも受け容れてはくれるだろう。
「…なんだ?田沼と良からぬ事でもあったのか?私が田沼を喰ってやっても良いぞ?」
暗い表情の夏目をからかうように先生が言う。
「―――…その姿でそういうこと言うな」
先生の「喰う」という言葉に別の想像が頭を過る。
田沼を押し倒す―――…目の前の美しい女の幻に、背筋がぞっとした。
「…部屋に戻ろう、先生」
饅頭を口に銜えたままの先生の手首を掴むと、有無を言わせず2階へと。
「……何なのだ、夏目」
先生が田沼を喰う、と言ったのはいつもの戯言だ。
そんなことは分かっているのに、田沼にも…自分と同じことが出来てしまうのだろうかと、いやな感情が沸き上がって
来てしまう。田沼も先生も悪くない。悪いのは、狭量な―――…自分自身だ。
「―――…もう一回」
夏目は自室に入ると、そう言って先生の両肩を掴んで言った。
じっと見つめつつ、拒否はしないで欲しいと訴えるような瞳を向けながら。
「…あぁん?」
先生はというと、いきなり掴まれた所為で饅頭の入った袋が畳の上に落ち、怪訝そうな表情。

723 :
「いつもは昼間にこんなこと出来ないだろ…?だから、もう一回…したい」
きゅ、とそのまま背中に手を回して抱き締めた。大切なものを…包み込むように。
本当は強く抱き締めたかったけれど、何かが壊れてしまうような気がした。
「……構わんが。しかしまた疲れるだけだぞ、お前が」
了承をもらったので片付けた布団を再び敷いて、その上にゆっくりと先生を押し倒す。
「…あの…」
「…なんだ。言いたいことがあるならはっきり言え」
「先生は…さ、妖力が高い人間がいたら…その人ともこういうこと、したいと思う…?」
「―――…お前はまたネガティブなことを考えているな?本当に面倒くさいやつだ」
先生はそう言い放つと一瞥し、ふい、と目を逸らす。
「…返事になってない」
「……呆れたやつだな、一体私に何を言わせたいのだ」
「質問の返事が聞きたいだけだよ」
「だいたい…、お前より妖力の高い人間がその辺をウロウロしているのだったら、もっと妖怪が見える奴らがいても
 いいはずだろう?お前自身、お前以上に見える人間にお目にかかったことなどないはずだ」
なおも食い下がると、先生はどこか冷静にそんなことを言ってくる。子供に言い聞かせるような…説明的な口調だ。
「……じゃあ…」
「私はグルメだからな。お前以上の妖力の持ち主がいたとしたら、その時に一考しよう。そうなってみないことには
 分からん」
「…意地の悪い答えだな……」
さらりとかわされて、夏目は、はぁ…とため息を付く。
「言っておくが」
先生が僕の頬に触れる。その表情は何処か真剣で、そのまま数秒見つめあった。
「少なくとも、田沼程度をつまみ喰い、など考えてはいないぞ。…全く。何故私がそんな下級のようなことをせねば
 ならんのだ。ここに、こんな美味いものがあるというのに」
先生の唇が触れ…舌が割り込んで来る。目を閉じると、ゆっくりと優しく舌が絡んで。
いつもの口内を蹂躙するようなキスとは違い、心を触れ合わせているようで…恍惚としてしまう―――。
「……気持ち、良いだろう…?」
「…うん……」
囁くような声に、素直にそう答えた。こつん、と額と額を合わせ小さく笑い合う。
「少し寝ていろ。…疲れているはずだ」
髪を梳くように頭を撫でてきた先生が、体勢を入れ替えるようにして僕を寝かせた。
「…膝枕がいい」
どうしてなのだろう、先生にこんなふうに甘えられるのは。
「お前というやつは……、少し甘やかすとこれだ」
呆れたようにため息をつきながらも、先生は言う通りにしてくれた。
それが何だか可笑しくて、くすくすと笑いながら眠りにつく――――…。
ふわふわと温かくて…夢の中で、僕は斑に包まれながら眠っていた。
塔子さんの、ただいまー、という声で目を覚ますと―――実際は猫枕だったのだが。
それが先生の照れ隠しのような気がして、余計に気持ちが温かくなったのだった。(END)

724 :
最初は、この年頃の少年にありがちな年上に弄ばれたい願望、というイメージが
あったのですが、書き進めていくと思わぬ方向に行ってしまうものですね。
ネタが尽きるまで週1ペースくらい落としていけたらと思っておりますので、
何か不備がありましたらお教え下さいますようお願いします。

「…おれ、デートしてみたいんだけど―――…先生と」
「そんなことをして何が面白いのだ。精気も喰えんし無意味だな」
「……人気のスイーツ店に連れて行くから」
「行く(即答)」
次回、スイーツと妖 coming soon!名取も出るよ!
……こんな感じでモチベを維持させて下さい。では。

725 :
夏目とニャンコ続きキターッvvvvvv
二人ともかわいい、凄く萌えました!
GJ!!!

726 :
JKにゃんこの生尻ハァハァ…
夏目が羨ましすぐる!
今回も凄く良かったデス

727 :
そんな二人にタキと笹田が遭遇して修羅場or4Pに突入する展開希望!

728 :
>>727
さらに、ヒノエや紅峰などの女妖も加わって…
ヒノエはおにゃのこ大好きだし

729 :
ベストカップルな夏目×にゃんこに萌え

730 :
夏目「一番くじB賞フィギュア、下から覗くとパンツが見えるらしい……そんなもの誰が喜ぶんだ?
    それならJKニャンコ先生のフィギュアを……(ムラムラ」
JKニャンコ先生
   「妄想するんじゃない!この大馬鹿者!!(ぱーんち」
夏目「―――…ちゃんと穿いてるのか気になるだろ、実際…(涙目」

731 :
JKニャンコ先生
   「あんな暑い苦しそうなもの、私が履いてる訳が無かろうっ!」
夏目「 えっ――――――・・・ ゴフッ!! 」
JKニャンコ先生
   「何を想像した?」
夏目「 毛がボーボー 」

732 :
下の毛が斑時のようにモフモフなJKニャンコ…
それはそれでイイv

733 :
夏目×女子高生ニャンコ先生の続きです。
1レスが長いような気がしたので30行に変えました。
6レス使います。

734 :

最初はただ、驚かせてやろうとかその程度の意識しかなかった。
そのついでに、さぞ美味いであろう夏目の精気を頂ければ二日酔いもないのではないか、とか…そんなどうでも
良いようなこと。
所詮、永遠に近い時を生きる私にとっては些事だと思うのに、何故か気にかかってしまう。
放っておけない。
求められ、肌を合わせるのも悪くない。
力をもらえるから、というのもあるし、温もりというものが嫌いではないからだ。
夏目とあんなことをしているなどと誰にも知られたくなかったし、邪魔されたくなくて結界を強化しているのも
特に意味など有りはしない。
だが…―――何なのだろう、この心のざわめきは。
全く、面倒臭くて仕方がない…―――。
「………なんで?」
人に化けるのはもう飽きた、と言ったら夏目は不服そうにそう尋ねてくる。
ニャンコの姿でいれば余計なことをされずに済むし、無意味でしかない会話もしなくていい。
それに、その方が夏目の心も乱れず良い事ずくめだと思うのに、何故こやつは面倒ごとを背負い込むのだろう。
理解出来ん。
「…若いうちからあんなものにのめり込むと堕落する」
「……のめり込んでない!」
「のめり込んどるではないか。頑張るのはお前の勝手だが、青白い顔でヨロヨロされては目障りだ」
「…先生……」
「馬鹿者、甘えても駄目だ」
「分かってるよ、どっちも先生だし…こんなこと言うのが間違ってるって。でも…」
「お前は勝手が出来る女体が好きなだけだ。人の男の本能なのだろうからそれも仕方あるまいが―――…それに
 私を巻き込むな」
「……ち…」
違う、と言いたかったようだが、夏目はそれ以上反論しなかった。
だが、そこで妙なことを言い出した。
「…じゃあ、そういうことしなければいいのか?」

735 :
「……ぁあ?」
躊躇い、少し頬を紅潮させながら見つめられる。
「…おれ、デートしてみたいんだけど―――…先生と」
「デート、って…お前な」
ニャンコ相手に顔を赤らめて―――…他人が見たら異様だぞ、夏目。
「そういうこと、したことないから…してみたいんだ」
「何が面白いのだ。全く無意味なことを」
「……人気のスイーツ店に連れて行くから」
「行く」
「…ふふ」
夏目が嬉しそうにしたり顔で笑っている。
しまった、と思いながらも、そんなに嬉しいのならまあいいか、とも思う。
多少気が重い面もあるが、私にとっては所詮暇潰し。
夏目の心など、知ったことではない…―――のだ。
「……この辺りなら誰も見ていないかな…」
当然ながら、移動は猫でなくては色々問題が起きるので、目的地に着くまでは化けるわけにいかなかった。
電車に揺られての隣町までは、いつものようにバッグの中だ。
公園の、木陰の人目につかない場所でバッグを開き、夏目が先生出て、と言う。
化けるやいなや、迷子の子供のように抱きついてくる夏目に…何ともたとえ難い複雑な気持ちになる。
「―――…何なのだお前はっ…、全く」
夏目はすりすりと身体をすり寄せ、感触を確かめているようだった。
「…デート、というのはこういうのも含むのか?」
こつん、と額を合わせてから、そっと唇が重ねられた。壊れ物に触れるように頬を撫でられる。
―――…酷く居心地が悪い。
「……聞こえているのか、夏目」
何も言われずとも心の声が聞こえてくるから、逆に腹が立つ。
人というのはどうしてこう…―――。
「…うん…、一日千秋の思いってこういうことなんだなって…」
「……お前は大げさだ」

736 :
そうなのだ。しばらく人に化けていないとは言っても、人の時間では数週間といったところだ。
何故近頃化けないのかなどと、文句を言われる筋合いですらない――――…のに。
夏目の左手が背中を滑り、腰の辺りで止まる。
そのまま優しく抱き締められ、右手はセーラー服のすそから中へ入って行き…膨らみに触れてくる。
当初の淡白さが消え、どこか執拗にさえ思える愛撫。首筋に唇を寄せ、舌で舐め…吸いつかれる。
咽喉の渇きを潤そうとでもするかのようだ。
「……やめんか!今日はこういうのは無しだという約束だったろう!」
危うく甘い声がこぼれそうになって、慌ててそれを怒りにすり替えた。
中止にするぞ、と続けると夏目はハッとしたように身体を離す。
「……ごめん、先生。あんまり可愛いから我慢出来なかった…」
「…あー、そーかそーか」
暗い表情で告げてくる謝罪の言葉を、右から左へ受け流す。
ふとニャンコ姿の時に抱きついてくるタキのことを思い出したが、この際どっちもどっちだ、と思う。
「……じゃあ、まず…スイーツの店に行こう。イートインスペースがあって、高校生なんかも多いらしいんだ」
塔子さんたちへのお土産も買わなきゃいけないし、と。まさかデートで出かけるなどと言う訳にもいかないから
夏目は塔子に「隣町に評判のスイーツを買ってくる」といって外出している。
言い訳、というだけではなく、塔子たちを大事に想い土産を買おうとしている。
それで何故、私を乞うのだ。所詮、妖など人にとって取るに足らない存在ではないか―――…。
スイーツ店とやらに着くと夏目は土産のケーキを買ってから、ケーキセットを2つ注文した。
約束だからと自分はケーキを食べず、珈琲を飲みながら…私が満足げにしているのを幸せそうに見つめ―――
「…クリーム、付いてるぞ」
唇の端に付いていたらしいイチゴクリームを指で掬ってそれを舐め、楽しそうに笑う。
周囲が綺麗なカップルね、などとざわめいていることなどお構い無し。
―――…そんなに私のことが好きなのか?
もし尋ねたなら、何と答えるのだろう。思い切り頷かれそうで…やはりやめておこうと思った。
「……手、繋いでもいい?」
再び公園に戻ってくると、夏目は目を輝かせながらそう尋ねてきた。
「それもデートの一環か」
ため息をつきつつもそう問うと、頷きながら手を差し出して顔を近づけてくる。

737 :
「……綺麗な瞳だ…。本来の姿と同じ色だね」
「―――…よくそんなことを恥ずかしげもなく言えるものだな。まるで名取の台詞のようではないか」
この姿で昼間に外出など初めてだから、多少色が違って見えるのかもしれない、とは思ったが…あまりに気障な
その台詞が芝居がかって聞こえて、そう言い返す。
と同時に、それ以上余計なことは言うなよ、と念じた。
「……呼んだかい?」
「な、名取さん…」
まるでタイミングを計ったかのように、名取が目の前に現れた。
式に見つけられでもして名取に報告し、つけてでも来たのだろうか…と思うと苛立ったが、夏目は突然のことに
混乱し、ろくに言葉も出てこない様子だった。
ここは名取のマンションがある街なのだから、会ってもおかしくないと思わなかったのだろうか。
そんな無用心だから…不注意過ぎるから、すぐに妖に付け入られるのだ。
「……あの、これは―――」
「……私が理由を話しておくから、お前は缶コーヒーを買って来い」
そこの自販機だ、と指をさしながら。
説明などしなくても、だいたいの状況は把握出来ているに決まっている。
それなのに、慌てふためくなど名取の思う壺だ。
「…恋人ごっこ、というところかな?」
「いちいち説明する必要などないのにな…馬鹿をあまりからかうなよ、名取」
近くのベンチに腰掛けながら言った。名取も隣に座り、少し神妙な顔で何かを探るように見つめてくる。
「……夏目を惑わせて楽しいかい?」
「…ああ……愉快だったのだがな―――…近頃はそうでもない」
「…へえ?」
「今日も…夏目がどうしてもというので、久々にこの姿になったのだ。何度忠告してもまったく聞こうとせん。
 口を出すなよ?貴様では余計意固地になりかねんからな」
「はは、ひどいな。色恋沙汰ならそこそこ経験はあるつもりだけど…?」
「…笑い事ではない。前回この姿になった時など、余程嬉しかったのか抜かず6回などやりおって…翌朝青ざめ
 ふらふらしておった。鬱陶しいことこの上ない…阿呆も極まれりだ」
「―――…若いってすごいね。それとも、子猫ちゃんの身体がそれだけ魅力的ということなのかな?」
「…夏目を心配しておるのかと思えば――――」

738 :
誰が子猫ちゃん、だ。…気色の悪い。
値踏みでもするかのような視線と笑みを向けられ、呆れて見つめ返す。
全くこの小僧もよく分からんやつだ、となどと思いながら。
「女妖など、間に合っているだろうに」
「……まあね…」
「…何ですか、名取さん」
小走りに戻ってきた夏目はその空気に何かを感じ取ったらしく、軽く名取を睨みつけて隣に腰掛ける。
「…気を悪くしたかな?女性だと思うと、つい口説くようなことを言ってしまう。良くない癖だね」
「―――…いいですけど…一応デート中だと思っているので。気軽に口説かれちゃ困ります」
「ごめんごめん。…それにしても、夏目が抜かず6発とは意外だね」
「―――せっ…先生、名取さんに何を教えてるんだよ…!」
「…おいこら名取!逃げるな!」
「若いからって無茶は良くないよ、夏目!」
夏目の口撃回避成功、とばかりに、名取がこれから表の仕事なんだ、またね、と去っていく。
「……冷やかしにでも来たのか?名取の小僧め…」
思わず悪態が口をついて出る。
「―――…」
「…もういいだろう。帰るぞ、夏目」
名取と何故そんな話になったのか、と尋ねたそうな夏目から目を逸らして立ち上がった。
「……こんなことが、お前にとって何か意味があるのか…?」
寒空の公園を、二人で歩く。
飲み干した缶をゴミ箱に入れ、立ちふさがるように夏目の目の前に立った。
そんなことはどうでもいい、考えるまい、と思っているのに尋ねずにはいられなかった。
「…先生を好きになっても、何の利にもならないって…?」
「―――…そうだ」
伝わってくる最大級の…好意。
言われずとも知っている。分かっている。伝わっているのだ。だからもう言うな、夏目。
お前が辛くなるだけだろう?
「損だとか得だとか、どうでもいいんだ。おれは先生が」

739 :
「…お前は面倒を抱え過ぎる。とっととこんなことは忘れろ…もう人には化けんし、何もさせんからな」
「……用心棒も辞める、訳じゃないよな…?先生。おれがぬまで付き合ってくれるんだよな?」
「それとこれとをごっちゃにするな。全くお前は恥ずかしいことをべらべらと…」
「……仕方ないだろ、気になるんだから。……好きなんだから」
「女体がな」
それだけだ、と言えばいい。その方が、お前とて楽なはずだ。
「…それは…きっかけはそうかもしれないけど、気付いたんだよ…!」
気付くな、馬鹿者。いや、それは勘違いかもしれんのだぞ。
「それだけじゃないから悩んでるんだ、たったそれだけだったら好きなんて言うか!」
「―――…黙らんと、もうさせてやらんぞ!」
ほら、ほだされてしまう。
突き放せない。突き放した方が良いことが分かっているのに。
面倒事を増やすべきではないのに―――…夏目のためにも。
「…えっ、…してもいい、のか?」
「何度も言わせるな。いや…気が向いたら、だ」
「……ずっと、気が向かなくても…いいよ。それでもおれは」
「夏目」
言葉を遮って、左手を差し出す。
「繋ぎたいのだろう?さっきは名取に邪魔されたからな…もうニャンコに戻らねばならん、駅に着いてしまう」
「…うん」
夏目は頬を染めて頷くと手を握り指を絡めて…それごと自分のコートの右ポケットに突っ込んだ。
―――…大事そうに。
「…ありがとう、先生。付き合ってくれて」
自然と寄り添う形になり、顔が近づく。
「―――…満足したか?」
「うん。すごく…幸せだよ」
「お前も早いところ、普通の女とデート出来るようになると良いのだろうがな」
夏目は頷くでもなく、曖昧に笑った。
(END)

740 :
今回はニャンコ先生目線な感じで。
エロ成分少なめですみません、切ない系のラブラブが好きなので。
続のED「愛してる」モノトーンの景色がほら〜♪…二人の世界です。
「…余裕あるのかと思ってたけど、先生って結構感じやすいんだな…」
「馬鹿…ものっ、早くせんか…なつ、め…っ」
(可愛い…)
(何だこの屈辱感は!)
蜜月…とはならないかもしれませんね、夏目と先生だから。
そんなのが書けたらと思っています。では。

741 :
夏目と先生の続き来てたーv
こういう可愛い二人(一人と一匹?)好きです
GJ!

742 :
がんばっちょるね

743 :
ニャンコ先生、夏目のためにJKに化けてばっかりいるうち
今度はそっちの姿の方に馴染んでしまったりしてw
こんなにラブラブ同棲中なんだからもうそのまま結婚しちゃえよ

744 :
ちょっとホモくさい

745 :
JKニャンコネタをホモ臭いと感じる人間はスルーしろって前スレで結論出てるよ
ってか、JKニャンコに限らず事前にことわってるSSをあぼーんせず文句言う方がルール違反
そんなわけで職人さん気にせず投下おながいします

746 :
職人さん超GJ!
先生と夏目のあやしくて微妙な雰囲気がイイ!!
次も期待してます!煽りとかマジで気にしないでいいから

747 :
a

748 :
多軌分が…足り…な…がくっ

749 :
>>748
西村乙

750 :
笹田分が足りない

751 :
>>750
北本乙

752 :
夏目と笹田と多軌の3P分が足りないです・・・・・・

753 :
>>752
夏目乙

754 :
「夏目くんからの顔射が足りない……」
「夏目くんからの中出しが足りない……」

755 :
夏目×女子高生ニャンコ先生の続きです。
主はJKニャンコなのですが、斑に戻った姿にモフモフもしたいし…その辺りって微妙な気もするんですよね。
微妙だけどそうではない(大体妖怪は基本そういうのに頓着しないとニャンコ先生も言ってるわけで)ものは
ある程度エロパロ板に書かせてもらうよりないのかなと思っています。
他にたくさん書き手の方がいらっしゃれば分割ということもあると思いますが、今のところは少ないようです
ので好きではない方はトリップをつけましたのでNG登録をお願いします。

756 :

この感情を一瞬で消し去ることが出来るのなら、どんなに気が楽になるだろう。
それはよく分かっている。
不毛なことも知っている。
でも、恋をしてしまった。
恋というものを、知ってしまった。
妖怪の面倒ごとに関わらないでいられないように、育ってしまった想いはそう簡単に消し去ることは出来ない。
どれだけ大切なのか気付いてしまったから、もっともっと伝えたい。
それなのに、好き、という言葉を言おうとすると、煩いと一喝されて、伝えようにも伝えられないことも多い
のだが。
伝えられる幸せを感じながら受け容れられる幸せも感じたいけれど、それは贅沢な望みであろう。
こんな想いを抱くことも、伝えようと思うことも全て初めてのことなのだから。
こんなに幸せなのだから先のことを考えてしまうなんて勿体無いと開き直って、今だけ楽しければいいと
思っていればいい……。
「……やーめんか、夏目!ぐるにゃー…ん、っ…ぁあん…」
「なぁ先生…人に化けた時も、気持ちいいところはいっしょなのか?」
この体型じゃよく分かんないな、などと言いながら、夏目はニャンコ先生の全身を触りまくっていた。
何処を触られても気持ち良さそうに見えるけれど微妙に違うんだろうか、と。
「…いい加減に…―――しろ!」
そう言いながら先生は、人型に―――…レイコさん似の姿に変化した。
畳の上に座っていたおれは、そのまま頭上から思い切りゲンコツされる。
「―――…った…」
痛みに頭を押さえつつも、「彼女」が目の前に現れてくれたことが嬉しい。
あのデートの後から、先生は日を置かずにこの姿を見せてくれる。
裸じゃなく制服姿で…大したこともせず猫に戻ってしまうとか、そんなふうではあるのだが。
「……ニヤニヤするな、気色の悪い。」
「べっ…別にニヤニヤなんか…」
「しとるわ、阿呆。ちょっと触られたぐらいで私がその気になるなどと思うなよ」
そう、この姿を見られるのは嬉しいが、この姿の時に簡単には触れさせてはくれなくなった。
勿論、先生がその気になってくれた時でいい…とは思っているが、そんなに嫌なのかと思うと少しだけ悲しい。

757 :
「夏目ー、ちょっといいかいー?」
唐突に窓が開いて、ヒノエが姿を見せた。
「―――…ヒノエ?」
何をしていた、という訳でもないのに…狼狽してしまった。
妙な妄想などしていたつもりはなかったが、期待をしてしまっていたからなのだろう。
「……ん?そいつは……斑かい?」
ヒノエは興味深そうにニャンコ先生の姿を一瞥すると、いつものように宴会をしていたら友人帳に名があると
いう妖怪が現れたので連れてきたのだと言った。
「それにしても…斑、なんだってそんな姿なんだい」
「この阿呆の所為で色々バレていてな、時折この姿に化けているのだ」
「……へぇ、まあ、巨顔猫よりはこっちのほうがいいねぇ」
説明する先生を、ヒノエは面白そうに凝視している。
「―――…うるさい、気が散る」
妖怪と向き合い、手を合わせる。名前を返す時は集中しなければいけないのに、気になって仕方がない。
何とか名前を返し終えていつものように畳の上に倒れていると、二人の会話が降って来る。
「そうそう、酒盛りの途中を抜けて来たんだよ…斑も来るかい?」
「……そうだな、行くか」
ゆっくり目を開けるとヒノエはまたね夏目、などと愛想笑いをして部屋を出て行く。
「帰りは遅くなるだろうから、寝ていろよ」
「…先生」
その時、僕はひどく情けない顔をしていただろう。
先生は振り返ることもせず、「夏目と何かあったのかい?」「知らん、夏目に聞け」などとヒノエと会話を
しながら闇夜に消えていった。
結局、先生は朝になっても帰って来なかった。
塔子さんが、珍しいわねえ…朝ごはんどうしようかしら、と話しかけてくる。
「もし、僕が学校へ行っている間に帰ってきたら食べさせてあげて下さい」
すいませんけど、と言って家を出た。
以前はそんなことを考えたこともなかったのに、こんな些細なことで心が掻き乱されている。
先生は、何を考えているんだろう…?
本当は、おれのことをどう思っているんだろう―――…。

758 :
「…おはよう、夏目くん!」
多軌だ。今朝はニャンコ先生いないのね、と辺りをきょろきょろ確認している。
その問いに悪意がないぶん、何だかこっちが申し訳ないような気持ちになってしまう。
「…タキは…そんなにニャンコ先生につるふかしたいんだ…」
「……どうしたの?夏目くん。いつにも増して暗いけど」
困惑したような表情で、心配そうにタキが言う。
「ケンカでもした?ニャンコ先生と」
「……そうじゃ…ないんだ。ごめん、タキ…」
そう言って、でも心配するようなことじゃないから、と付け加えた。
少し納得出来ないような表情を浮かべたが、すぐに私に出来ることがあれば何でも言ってね、と笑ってくれた。
まさか本当のことなど話せるわけもない。
先生に片想いしている、などと言ったら…タキは呆れるのだろうか。
―――おれは妖力が高いから、力がもらえるみたいで…最初はただの興味本位だったんだよ。
それが何となく続いてしまって……そのうちに好きになってしまったんだ。
いや…気付いてしまったんだ―――先生がどれほど大事な存在なのか…。
田沼に…そう告げるつもりだった。けれど、結局言えなかった。察してくれ、としか。
それでも田沼は分かったよ、と笑って頷いてくれた。
それだけでも救われたけれど、恐らくは心配してくれているのだろうな、と思う……。
「……どうした夏目。心がざわついているぞ?」
ただいま、と自室の障子を開けると、そこには人に化けた先生がいて…少し怪訝そうにこちらを見ていた。
「―――…先生こそ、朝になっても帰って来ないなんて…心配するだろ」
まだその姿で居てくれたことが嬉しいのに、そんなふうな言葉しか出てこなかった。
確かに先生の言う通り、今日は隙だらけで闇の中に引っ張られているかのようだった。
もしかしたら、もうここに帰って来ないのではないか、とか普段では考えないような想像ばかりで頭の中を
いっぱいにして。
「お前のようなモヤシに心配されるなど…気色悪いわ。だいたい私はお前の用心棒なのだから、お前が私を
 心配してど…―――」
「―――…好きなんだ」
お説教でも始めそうな勢いで反論してくる先生の言葉を遮って抱き締めた。
背中に手を回して、ぎゅっと。

759 :
「先生がこういうことが嫌なら、我慢くらい出来ると思ってた。だけど…やっぱり無理だ。…好きだから」
「……分かったから好きなどと連呼するな。恥ずかしいやつだな、全く」
「言いたいんだよ、先生が…そうやって冷静…だから。そう言ってでもいないと逆に不安になる。ちゃんと
 伝わっているのか、って」
「私は…妖なのだぞ」
ため息交じりの呆れたような声。そんなことは知っている、と思う。
それでも好きだからどうしても伝えたいのに、先生はそれを理解してくれようとはしない。
これだから子供は、とでも思っているのだろう。
「だから、言わずとも聞こえる…聞こえているのだ、夏目。言うな…もう、言うな」
苛立っているのが分かる。そんな言葉など、聞きたくないのだ。耳障りなのだ…先生にとっては。
「……そんなに…鬱陶しい…?」
抱き締めているのに、心は遠く。
先生なりに、僕のことを考えてくれているのも知っている。けれど、求めているものとは違い過ぎた。
「そうではない、私に心を傾けるのはもうやめろと言っている。他の…大切なものを大事にしろ。今のお前
 にはそれがあるだろう?」
「先生も大切なもの、だ。決して手放したくない大切なもの。同等か、それ以上に…想ってる。先生をそれ
 以下になんて見れないし、そんなふうになんて考えられないよ」
先生は家族であり恋した相手で。それを人ではないからといって別々に考えることなど出来るはずもない。
いや、この際人か妖かなんて関係ない。
先生は先生で…どんな姿であろうと特別な存在であることには変わりはないのだ。
「……嫌ではないのが…嫌なのだろうな、私は」
「…え…?」
問い質そうとした時、階下から塔子さんの呼ぶ声。
夕食の時間だ。
「飯だぞ、夏目」
先生はどろん、とニャンコの姿に戻ってしまう。
「……まずは飯を食え。人は腹が減っている時良くないことを考えるものだ」
そう言われると反論も出来なくて、大人しく先生の後に続いて階下へ降りた。
「…やは、り…お前は、ムッツリだったのだな。私で練習しておけば…、人間の女などすぐに夢中にさせられる
 とでも思っているのだろう…?」

760 :
夜も更け、さっきの話の続きを…と言いかけたら先生は文句も言わず化けてくれ、頭を撫で…抱き締めてくれた。
気が向いた、とそれだけ言って。
それでも嬉しくて、唇を合わせ…押し倒して―――…脱がせてゆく。
その辺りも、確かに手際が良くなった気がする。
最初の頃は時折湧き上がって来るこの感情を、勘違いだと思っていた。
しかし、それは先生にそう思わされていたのだ。
先生を抱いているのに、そんな言葉で人間の女を僕に想像させ、行為の最中や事後にこれが代替であるのだと
言い聞かせてくる。
でも、もう誤魔化されない。
「……おれは先生に、余裕なくなるくらいになって欲しい、な…」
乳首を甘噛みし、吸い…舌で舐める。そのまま下腹部に舌を滑らせ、息も荒く上下して反応する繊細なその部分
を楽しむ。
「……おへその下辺り…、感じるんだよね…?」
表情を伺うようにして言ったが、先生は何も答えず腕で顔を隠している。
強く吸い上げると喘ぎ、身体が仰け反った。
「…首も…、かな…」
白い咽喉に吸い付き舌で顎までなぞるように舐め、そのままキスをする。
「おれのことだけ…考えてて…よ、先生…」
夜目に光る双眸。それが快楽に潤んで。
「……綺麗だ」
「…なつ、め…」
汗で顔に張り付いた後れ毛をかき上げ、頬に触れると喘ぐような声でそう呼びかけられた。
「…なに…?」
扇情的なその表情に惹きつけられる―――が、一瞬で暗闇に突き落とされた。
「…そんなに私を想うな…どれほど想われようと、私は…お前を愛さない」
「……!…」
あまりのことに声が出て来なかった。咽喉を押さえられているかのようだ。
「こんなことで良いのなら、気が向いた時に相手をするのは構わんさ…私には利があることだ。お前は疲れる
 ばかりだがな。だが…叶えてやれぬ想いを向けられているばかりでは些か気が咎める」
「……そんな、ことは…」
どうでもいい、とは言えなかった。

761 :
自分の心臓の音が大きく耳に届く。
分かっていたはずだろう、と心に問う。
伝えられるだけで十分だったはずだ。
こんなふうに誰かを好きになれただけでも、自分にとってはすごいことで。
それなのに、今自分はこんなにも傷ついている。
望むまい、望んでも仕方がない、と思いながら先生が応えてくれるのではないか、と…期待をしてしまって
いたのだ。
いつの間にか…どれだけ目の前の相手に剥き出しの心を捧げてきたのだろう―――…。
「―――…虚しいだろう?お前がどんなに想っても、その想いは届くことはないのだぞ?もう…やめろ。心に
 闇を育てているお前など見たくはない。想えば想い返してくれる相手を…早く見つけろ、阿呆めが」
「……それでも、おれは先生がいいんだ…!」
半身を起こし、背中に手を回して強く抱き締めた。
他の誰かなどに心は移せない。他の誰にも、こんなふうに自分の心を曝け出す事は出来ないと知っている。
「先生以上の存在は…何処にもいないんだ―――」
「私に…お前を愛せと…?―――あっという間にんでしまうお前などを?」
自嘲のような呟き。先刻の残酷な告白とは違って、ほんの少し震える声。
「……せ、んせい…?」
「お前のような愚鈍なやつを好きになってたまるか!……ええいガキが触るな、離せ!」
腕の中でもがき、先生がおれを睨みつけてくる。
「いやだ…!その一瞬くらい、おれが先生を好きだって…」
「―――…お前は只の子供だ、子供は…好かん。勝手ばかりを言う」
「…子供じゃない、手馴れて来たって先生も言ってただろ…?気持ち良さそうにしてたじゃないか」
「……っあ…っ」
抱き締めたまま唇を首筋から鎖骨に滑らせ、乳房を舐め乳首を音を立てて吸うと…喘ぎ白い咽喉を反らせる。
今まで生きてきた中で、これ程強く何かを望んだことはなかった。
確かに、今は他に大切なものもある。先生の言う通りだ。
けれど―――…だからといって、普通の人と同じように生きられるわけじゃない。
いい人たちに恵まれて、辛うじてそのフリが出来るようになっただけだ。
それも、先生が側にいて不安を拭ってくれているからに他ならない。
「……それほどに、私を望むのか…?夏目」
抵抗を止めた先生が、そう言いながら布団の上で気だるそうに見上げてくる。

762 :
「……やめない…からね、嫌かもしれないけど…」
両手で両太腿を内側から掴み、脚を大胆に開かせる。
「―――好きに、しろ」
吐息のように、ぼそりと先生が言う。
「人に化けている所為もあるのだろうが、お前の妖力が強過ぎてまともに力が入らんわ。こんな無駄なことに
 使いおって…これだけの力があれば、本来お前は用心棒など要らぬところだぞ」
そんな言葉は聞こえていないかのように中心部分に男根を宛がい、ゆっくりと覆いかぶさり先端を押しつけた。
あ、と先生が色っぽい声を上げて眉根を寄せる。
「……先生が居なきゃ駄目なんだよ、おれは…。妖力が強くていいことなんかなかった…けど、こうして…!」
「…ぁはぁ…っああん…!」
腰を引き、二度三度激しく突き上げると先生が淫らに喘ぐ。
「…先生に、与えられるのは…嬉しい、んだ…!…」
「……健気なことだな……ぁあっ…」
「先生が…おれが先生を想うように…好きになってくれなくても……」
それでいい。それでも充分に幸せなのだ…多くを望まなければ。
「…嘘を…言うな、伝わっておるわ。…それで私が、何も思わぬとでも?」
その言葉にようやく気付いた。穏やかで…優しい瞳。先生が本来の姿…斑でいる時こんな目で見つめられてきた。
そうだ…おれはこうやって、先生に包まれるように許容されてきた……。
「―――…ごめん、先生…」
挿入したままぎゅっと強く抱き締め、自分の不器用さを改めて思い知る。
自分勝手に想いをぶつけ続け、先生が何も感じていないとでも思っていたのか?
こんなのは愛情でもなんでもない。先生の言う通り、子供の勝手だ。
「…ほんの一瞬、お前を愛して何になるというんだ」
そう言いながらも、先生は髪を撫でてくれ抱き締め返してくれる。
先生はいつも優しいのだと…子供の我儘を許してくれていることをよく知っている―――…。
「頑張って長生きする…から」
「―――…阿呆、友人帳を貰うのが遅くなる」
何度か腰を打ち付け、中で締めつけられて…精を放つ。
「……なつめ」
優しくそう呼ばれてキスをした。
その日。ほんの一端だが先生の心が見えた気がして、久し振りに穏やかな眠りについた。(END)

763 :
だんだんノリが悪くなってきたというか、話が重くなって申し訳ないです。
話が進むとただラブラブというわけにも行かなくなってきまして。
あまり色々出すと長くなるし纏めるのが難しくなりそうですが、田沼とか妖とかもっと出したいですね。
田沼とタキで夏目と先生を応援する、みたいな展開とか、ヒノエが無意味に引っ掻き回したりとか。
では。

764 :
GJ
夏目(人間)と先生(妖)の避けられない運命に
うるっときました、セツナス
先生にとって夏目とすごす日々は
本当にあっという間の時間だものなあ
続き楽しみにしてます

765 :
一途な夏目と包容力溢れるニャンコ先生がいい
萌えました!

766 :
ニャンコも夏目もかわいい

767 :
やはり夏目の童貞は塔子がゲットするということですかね
塔子と七瀬は顔こそシワシワですが、脱ぐと意外と張りがあるような気がします
濃厚な加齢臭に包み込まれながら夏目の初めての膣内射精
くたびれた子宮に若さを吸い出されるが如く、何発も吐き出させられるのでしょう

768 :
北本「夏目にも好きな人が出来たのか。おめでとう。相手が何者かよくわからないけど」
西村「性欲無さそうな夏目も男だったか。おめでとう。相手が何者かよくわからないけど」
北本「というわけで、失恋した笹田には俺が中出しして慰めてきますね」
西村「同じく失恋した多軌さんには俺が顔射して慰めてきますね」

769 :
マジレスすると夏目も田沼も北本も西村も気丈すぎて処女相手じゃ緊張しすぎて未遂に終わる手合
ということで四人とも塔子様が面倒みるとのことです
でタキと笹田はその間、シゲル殿が破瓜しておくとのこと
これで先述四人誰が相手でもスムーズにことが運ぶであろうという心遣いです

770 :
前回>>756-762のJKニャンコ先生目線っぽい感じです。
何故か、クールなはずのJKニャンコから見た方がラブラブな気がしてきました。
あとがきも併せて5レス使います。

771 :

愛することが下手なお前。
それは恐らく、幼な過ぎた頃の出来事が起因しているのだろう。
現実のあまりの辛さに…幸せだったこともあるという事実さえ必に忘れようとして、愛されていた記憶すら
消してしまったから。
だから、注ぎ続けることしか知らない。
与え続けるしか、不安を拭う術を知らない。
それは間違いなのだが―――…妖である私がそれを人に対して教えることに、意味を見出せなかった。
好きだとどれほど連呼されようと知ったことではないし、どうにかしてやれることでもない。
私がすべきなのは…ただ、それを―――夏目が短い生を全うし、通り過ぎていくのを見つめるだけだ。

「……で?」
酒盛りが再開されると、ヒノエが顔を近づけてくる。
誤魔化せたとは思っていなかったが、随分と性急だとも思う。……ヒノエらしくもない。
「―――…はっきり言え」
「…夏目のことだからね、少しは回りくどくなるってもんだろ?」
その会話の意味が分からない中級たちが、不思議そうに見ていた。
「……ちょっとした気まぐれだ」
「……斑は嘘が下手だねぇ」
表情を変えず事実のみを告げた……つもりだったのに、ヒノエはそう言ってけたけた笑い出す。
「あんなふうに…一途に見つめられたら、妖だって心が動いてもおかしくないよ。別に責めてるわけじゃない。
 ただ…、斑がどういうつもりで夏目にあんな顔させるまでになったのか…気になったのさ」
「……だから最初は、本当にただの気まぐれだったのだ。夏目とて、持て余している性欲を解消するだけのつも
 りだっただろうし、私も触れることで強い妖力を頂けて―――互いに損得のない行為に過ぎなかったのだ。
 それが……」
ぐい、と杯を飲み干し、苛立ち混じりの声で言い放った。
ふっと、あの時のことが頭を過る。
―――…おれより妖力が高い人間がいたら、その人ともこういうことをするの?
夏目はそうは言わなかったけれど、伝わってきた言葉はそれだった。

772 :
―――…おれ以外の人とは、お願いだからこんなことはしないで……。
そんなふうに心を悲しみでいっぱいにして。
母親を求める子供のようなものだろうか、とその時は受け容れたものの、その後の夏目はデートしたいだの、好
きだと気付いただのと―――…このほんのひと月程で、以前とは互いの関係性がすっかり変ってしまっていた。
「……ま、中途半端に夏目を傷つけるようなことをするなら私が許さないよ、とだけ言っておこうかねえ」
「…余計なお世話だ。私はあいつの用心棒。夏目がんだ時、友人帳を譲り受ける約束だ。それは何も変らんの
 だから、お前が危惧するようなことは何もない」
「――――…」
そうぶっきらぼうに言い切るのを、ヒノエがじいっと見つめてくる。
「……随分呑んだ気がするが…ちっとも酔いが回らんな。―――夏目の所為だ」
「…素直じゃないねぇ、斑は。夏目は斑の前じゃ、あんなに素直に自分の気持ちを出してんのにさ」
「―――…なに」
冷やかすようなヒノエの口調に、こちらの語気も荒くなる。
「行かないでー、って顔してたじゃないか。気付いてたんだろ?全く意地の悪い」
「……以前の、夏目との間柄が気に入っていた」
「じゃあ、今は気に入らないのかい」
「…そういうことではない、ただ…―――」
「ただ?」
「居心地が悪い」
「……そんなもんかねぇ…」
全てが変った訳ではないことは知っている。
そして、恐らくこの関係の根底は何も変っていないであろう事も。
夏目が好きだと口にしただけだ。
私にずっと傍らにいて欲しいと、自分を…自分だけを愛して欲しいのだと願っただけだ。
それだけで…それまで何処か無機質だった夏目の世界が、生き生きとした彩を放ち始めたようだった。
真の笑顔と呼べるものが増え、表情も…より豊かになってきて、見たこともなかったような…子供の頃を取り
戻そうとするかのような顔も見せるようになった気がする。その余波なのか、藤原夫妻にもほんの少し甘える
ことが出来るようになったようで…嬉しそうにしている塔子も目にしている。
夏目自身は、気付いているのかは定かではないが。
分かり合っている相手と愛し合う喜びを知った夏目を、私は突き放せないだろう。
向けられる無垢な愛情。それは…嫌ではない。嫌ではないが……―――。

773 :

酔いが回らない酒盛りほどつまらないものはない。
気付いたら夜が明けており、そのままヒノエたちと分かれて人の姿のまま帰路に付いた。
その途中、登校する夏目を見た。
傍らにはタキ。
思いのほか…複雑な思いが交錯した。
私が余計なことをしなければ、夏目は普通に人間の女を想うようになったのではないのか。
すぐには難しくとも。特に、タキには夏目は心を許していたように思う。
身体だけならば、夏目もいずれ飽きるだろうか。触れられれば快感もあるが、所詮、妖の…仮の女体だ。
普通の人間を抱きたいと、夏目が思うようになる事だってあるかもしれない。
その時までのことだ、とそう思うと少し肩の荷が下りたような気がした。
それと同時に、心の奥がちくりと痛んだが…そんなことは気に留める必要のない些事だ。
しかし、帰宅した夏目から聞こえてきたのは、思いも寄らないほどの悲痛な心の叫びだった。
―――…もう帰って来ないかと思った……。
私の安易な考えなど吹き飛んでしまうほどの切ない想いに、身動ぎすら出来ない。
何故、妖をそこまで愛せるのだ。
私が一晩帰ってこなかったくらいで、これほどに心を乱す必要がどこにある?
「……好きなんだ」
夏目にとっては、これは精一杯気持ちを抑えた言葉だ。
息が出来ないほどに苦しい、溢れそうな想い。抱き締められて、それがはっきりと伝わってくる。
お前が心に闇を育てている原因が私ならば。
その想いを素直に受け取りさえすれば、夏目は楽になれるのだろうか。
そうしてやることも嫌ではない。
阿呆の夏目の為に傷ついてやってもいい、と思うくらいには…ずっと愛しく思っている。
「……気が向いた。相手をしてやろう」
そんな素っ気無い言葉でも、夏目はひどく嬉しそうだ。
与えられる愛撫に、心を縛られ…身体を縛られる。
妖とはそういうものだ。目に見えないものに拘束され、動けなくなってしまう。
夏目がそれを知る由もない。

774 :
愛、と呼ばれるものがまるで呪詛のごとく絡みついて…逃れられない。
いや寧ろ、呪詛よりもタチが悪いかもしれない。
夏目に封じられることが遭ったとしたら、こんなふうかもしれない。そう思うと、自嘲と共に苦々しい思いが
込み上げて来る。
私ほどの大妖怪……人のふりぐらい容易い、が―――人ではない。人と同じではない。
流れ込んでくる夏目の…激情に、自分が誰なのか分からなくなるのでは、と混乱する。
だから、言い放ってやった―――お前を愛さない、と。
その瞬間、夏目の心が暗黒に染まってゆくのが見えた。それは絶望の色。
分かっていたのに、やはり傷つけた。
逃れられるのならば、逃れたかったのだ。今はいい、しかし何れその傷を負うのは自分自身だと知っている。
それに気付けない夏目はやはりただの子供でしかなく、その為に苦しむなど真っ平だと思った。
放たれる言葉は駄々っ子そのもの。
しかし、夏目にはそんな幼い記憶もない。無秩序ですらある我儘を言えてしまうのも、私にだけなのだろう。
健気に一途に。私には何の意味もないことに、必になっている。
「……ごめん、先生。でも…、おれ」
「―――…なつめ」
謝罪の言葉を遮るように、そう呼びかけてキスをした。
分かればいいのだ。私はお前にどうにかして欲しいわけではない。
憎からず想っているお前に、事実を…物事の本質を理解していて欲しいだけだ。
穏やかな寝息が聞こえてくる。
私の心を知り、安堵したのだろう。もう、夏目の中に闇はない。
あるのは…私を想う、無垢で…どうしようもなく幼い愛情。
そして、幼き頃と重ね合わせ、失ったものを取り戻せるのではと必に追いかけている遠い記憶たち……。
ならば、慈愛でお前を包んでやろう。
そう、「約束」したのだから―――。

「……性交は週に1度だ」
「―――…いきなりなんだよ、先生」
食事が終わって部屋に戻り…人型に化けると夏目が抱きついてきたので、人差し指を目の前に突き出して言った。

775 :
気が向けば人に化けてやろう、とは思っているものの…どうもタイミングが難しい。
人のまま帰宅を待つのも何処か気恥ずかしいし、夏目の風呂上りに布団の横でこの姿では…まるで期待している
かのようだし、かといって宣言して目の前で化けるのも情緒に欠けるような気がする。
ならば、いっそ決めてしまえばいい。
「お前は発情期の獣ではないのだから、私を見るたび盛ってどうする。少しは我慢することも覚えろ、阿呆」
そう言いながら、夏目の身体をどん、と突き飛ばした。畳の上に腰を付き、何が起こったのかよく分からない、
という表情の夏目。
「……じゃ、今日は…」
「そういうのはなし、だ、馬鹿者」
えーっ、と夏目が唇を尖らせる。
「……あまり我儘ばかり言うと喰ってしまうぞ。事が終わった後のお前はヨロヨロしとるし、えのきパンチすら
 出来んだろうから大チャンスだ」
「……いいよ」
にっこりと笑いながら夏目が言う。
「……ぁあん?」
……何を言っておるのだろう、こいつは。とうとうおかしくなったのか?
「おれに化けて、おれの代わりに藤原夫妻と暮らして、学校にも卒業まで通ってくれるのならね」
「……馬鹿かお前は。そんな面倒なことは自分でやれ」
何故私がそんなことをせねばならんのだ。こいつの阿呆さ加減には、全く呆れる。
「勿論そのつもりだけど…、幸せなまま先生に食べられちゃうのもそんなに悪くないかもしれない、なんて……
 少しだけ、思ったんだ。先生なら、そんなふうに上手くやって誰も傷つけないでいてくれそうな気がしたから」
「……勝手なことを」
「先のことなんて…全然考えられないけど、今おれ…幸せなんだ」
幸せそうに微笑む夏目が近づいてきて…そっと、包むように抱き締められる。
その瞬間―――自分の頬の熱さに気付き、それを見られまいと夏目の肩に顔を押し付けた。(END)

愛の触手責めに、先生がとうとうデレてしまった。
そんなお話でした。
こうなったら、意味不明なくらいのらぶらぶが書きたいですね。
では。

776 :
夏目×JKニャンコキターッ
GJです!

777 :
ニャンコ先生も夏目もセツナス…こういう純愛いいなぁ
ヒノエがいい味だしてますね
何気にキューピット役?

778 :
すいません、ヤッてるだけ(イチャコラしてるだけ)の話を書きたくなった。
夏目目線ですが、ふつーに>>775から続いてます。

779 :

きっとまた、突き飛ばされるか蹴飛ばされるんだろう…と思っていたのに、何もされなかった。
それどころか、ぎゅっと肩先に顔を押し付けたまま動かないでいる。
「……斑、って呼んでいい?」
「―――…いいわけないだろう!馬鹿かお前は!」
何気なく調子に乗ってみたら、凄い勢いで怒られた。至近距離で見つめ合い、一瞬妙な間が。
「……あれ…先生…顔が赤いぞ…。もしかして照れてるのか?」
「…そっ、そんな訳があるか!お前が恥ずかしいことばかり言うから……」
「意外に可愛いところがあるんだな、先生って」
文句は聞かないフリをして、髪を撫でながら抱き締めた。
「……違うと言っているだろうが!話を聞け、全く…」
そうは言いながらも、先生は大人しく腕の中に居てくれている。
嬉しくて、顎を捉えてそっと唇を合わせた。そのまま押し付け…下唇を軽く吸い、ゆっくりと舌を差し入れる。
互いの舌を絡ませ、小さな水音が耳に響き始めると息が荒くなってくる。
「……いい、の?先生…」
今日はそういうことはしない、といわれたのはほんの数分前。大人しくしてくれてはいるけれど、このままでは
止まらなくなってしまいそうだった。
「……お前というやつは…まだ聞くのか。情緒というものが足りん……っあ」
耳元に息を吹きかけると、先生が可愛く喘ぐ。
「……いいんだ。優しいな、先生は」
ぺろり、とそのまま耳たぶを舐め首筋にキスして吸い上げると、先生の身体がびくん、と反応する。
「…程々に…、しておけよ…?疲れるのはお前なのだから、な…」
「―――…分かってる。だけど……」
それ以上に、おれは先生を愛したいんだよ。
いくら身体を重ねても愛し足りないから…こうすることで先生に与えられるものがあるのなら、疲れることなん
て厭わないんだよ。
「…本当に分かっているのだろうな、お前はまた風呂場で倒れるつもりか…?」
「……―――う」
そう言われると二の句が告げない。夢中になって、離したくなくなって…体力をごっそり奪われ、貧血の状態で
風呂に入る羽目になる可能性は、はっきり言って高いような気がする。
しかし、自分で理性では分かっていても―――…身体の方はそうはいかない。
「……成る程、お前は未だ程々、という加減が分からないか」
「―――…うぁ…」

780 :
布越しではあるが、徐々に熱が集まり出したその部分をそっと撫で上げられて、思わず呻く。
先生は立ち上がるとセーラー服を脱ぎ、目の前で見る間に全裸になった。
「…え、あ……先生…?」
「……私がその気になったのだからな、私が積極的に動けば良い」
そう言いながら、先生が膝の上に脚を開いて座るように乗っかり、背中に手を回してくる。
目前に、形のよい白いふたつの膨らみ。このまま挿入しろということだろうか…と先生の顔を見上げる。
確かに窮屈に閉じ込められたそれは、もう既にどくどくと充血し…おれの息を荒くさせていた。
「解放してやればいい…。早く、入れたいのだろう…?」
「……でも…肌を触れ合わせたい」
「馬鹿者、余計に体力を奪われるだけだと言っている」
そういうことか、と納得するが、やはり少し惜しいような気がしてしまう。気持ちの中だけなら、倒れたって
何度でもしたいくらいなのに。
「―――…分かってるけど…」
渋々、という程ではないが、そう言うとジッパーを下ろしてそろりと男根を取り出した。ほぼ勃起状態のそれは、
先端をびくびくと震わせ、先走ったものがじんわりと滲み始めていた。
「…ふ。いつもながら元気だな、お前のものは」
先生はからかうように言って、おれの頭を胸に抱くように抱き締める。どくん、とまた先端が大きくなった気が
したが、かまうものかと胸に顔をすり寄せ、くびれた細い腰を抱き寄せもう片方の手で尻肉を鷲掴みして揉む。
吐息を漏らしながら先生が身悶え…より強く抱きつかれた。乳首に吸い付き、甘噛みすると…身体を仰け反らせ
あ、と甲高い声が上がりそうになったようだったが…ハッとしたように噛み締める。
「…気持ち…いいなら声、出して…、いいのに…」
「……呑気、な…。塔子たちに…聞こえてしまう、だろうが…」
「じゃあ…おれの肩に噛みついて…、いいよ…」
そう耳元に囁き、小さく、食べないでね、と付け加える。
目が合い、優しく見下ろしている先生と見つめ合って、ゆっくりと…引き寄せられるようなキスをした。
顔の角度を変えながら舌を絡ませ、先生がほんの少し腰を上げて秘裂に宛がうように身体をずらしたのが分かっ
たので、こちらもそれに合わせて突き上げた。
「……なつ、め…」
少し震えるような声で、ぎゅっと…縋るように抱き締められた気がした。たまらない気持ちになって、激しく腰
を振り動かし、強く強く抱き締める。先生の中は、いつもどろどろと熱く…擦り刺激を与えるたびに男根を離す
まいとするかのようにきゅっと締まる。その度、放出してしまいそうになったが…初めの頃よりは随分と耐えら
れるようになってきたと思う。

781 :
妖というのは人を惑わすもの。人を夢中にさせるように、こんなふうに気持ちよくさせる機能が備わっているの
だろう。身体を重ねることは、精気――…妖力を奪う行為だ。いや寧ろ、その魅力で無防備にさせ、摂食してし
まおうという行為でもあるのかもしれない。
―――…先生なら、惑わされてもいいんだ。
食べられてもいい、とも…半分は本気でそう思っている。誰かを好きになるということは、つまり無償なのだ。
愛を捧げているのは僕。そして、気遣われ、こうして応じてくれている以上に望むことなど何処にある?

「―――…痕が、残って…しまった、な…」
精を放ち、同じ体勢のまま息を整えていると、先生がおれの肩先を見つめながらぽつりと呟いた。
声を出すまい、と最初は肩に顔を押し当てていただけだったのだが、どうにも耐えられなかったようで、本当に
噛みつかれてしまった。その時は然程感じなかったが…、流石に今はずきずきと痛む。
「……毒は無いが、念の為薬草を取ってこよう。また寝込まれては鬱陶しいからな」
「……うん、ありがとう…先生」
そう返答しながらも何処かうわの空で、手は先生のお尻のあたりをゆるゆると撫でてしまっている。
―――…まだ離したくない。
「お前というやつは…ムッツリスケベにも程がある」
少し顔を赤くしながら、先生がおれの頭をこつんと叩いた。
「……違うよ、別に…そういうんじゃなくて温もりって…こんなに気持ちがいいものなんだって、思って」
「……私も…温もりは嫌いではない。お前とこういうことをする理由のひとつかもしれんな」
「―――…斑が好きだから、気持ちいいのかな」
「名前で呼ぶなと言っているだろう!」
今度は本気でゲンコツされ、頭突きされて畳の上に倒れた。甘い雰囲気が一気に吹き飛んでしまう。
「レイコさんが良くて、どうしておれが駄目なんだよ!」
「当たり前だ、お前のような未熟者が私の名前を呼ぶなど…100年早い!」
その時。間が悪いことに、貴志くーん、お風呂沸いたわよーと、階下から塔子さんの声。
早く行ってしまえ、とばかりに先生が無言で顎を動かし障子の方を示す。
「……はーい、わかりましたー」
幾分情けない声になってしまったが、塔子さんにそう返事をするとばたばたと準備をして1階に下りた。

いくら行為に慣れたところで、愛するのはいつまでたっても上手くならない。
一朝一夕で上手くなれるものではないのは分かっているけれど、ちゃんと先生を愛せるようになりたい。
とはいえ、妖相手の恋愛は難しい。いや…、人であったとしても自分には難しいのかもしれないけれど。
愛してくれなくてもいいから、先生の特別な存在になりたいのだ。レイコさんのように―――。(END)

782 :
阿呆のようにらっぶらぶで申し訳ない。
でも、これ以上のらぶらぶも書きたいですね。
では。

783 :
おお!
これ以上のラブラブ期待してます

784 :
笹田「最近、夏目くんが・・・・」
多軌「私たちの相手をしてくれない・・・・」

785 :
タキはそのうち野郎妖怪に犯され、妖怪のガキを孕まされる
そして自分で産んだガキ妖怪にまで犯される

786 :
久しぶりに来たらなんかめっちゃ投下されてる!
JKニャンコ&夏目の人GJです
先生が乙女チックでかわいい

787 :

どうやら夏目は、人に化けた先生…ポン太に恋をしてしまったらしい。
確かに顔立ちは整っているとは思うけれど、妖で、中身はポン太で。
それは変わりがないのだと分かっているはずなのに…どうしてなのだろう。
まるで分からないけれど、夏目が悩み、苦しんでいるのは分かった。
あまり勝手なことは言えないが、少しでも夏目が楽になればいいと思う。
その為に、何かしてやれることがあるとしたら…一体何だろう。

「―――…ポン太?」
帰宅する為に道を歩いていたら、ガサゴソと音がして…ひょっこりとポン太が雑木林から顔を覗かせた。
「……ああ、田沼か。夏目もその辺りにいるはずだ。薬草を探しているうちに、八ツ原まで来てしまったよう
 だな」
「―――…薬草なんてこの辺に生えてるのか?」
「……生えていたと思ったのだがな、なかなか見当たらん…。そっち専門の妖に頼んだ方が早いかもしれんな」
「夏目、また何かに?」
「……あ、いや…そうではないのだが…、一応というか…」
言葉を濁すポン太を、つい疑いの目で見てしまう。
「……ポン太は…夏目のことが好きなのか?」
ストレート過ぎるとは思ったが、それはずっと気になっていたことだった。
「……私がどう思うかは大きな問題ではない。夏目次第だ」
ポン太は少し目を細め、何かを探るように見つめ返してくる。タキは可愛いと言うが…やっぱりこういう表情
をすると不気味な気がする…。
「夏目は誰も本気で愛したことはない。だから、どうやって愛したら良いのか分からない」
だから悩んでいるのだろう、と先生が言った。
そうかもしれない。
いつも些細なことでケンカをするのを目にするが、その関係が良好であることはよく知っている。
「ああ見えて、夏目はムッツリだぞ。一度の交わりではいつも満足出来ないという顔をして、いつまでも離れ
 ようとしない」
「―――…やっぱり、してるんだ」
「何だ、夏目はお前に言ってはいないのか。週に一度と私の気が向いた時という約束だがな」
「……察してくれ、って。恥ずかしかったんだろ、ポン太と…急にそんな関係になったなんて、さ」
「夏目とてオスだしな……意外に激しいのだぞ、学校ではスカした顔で振舞っているそうだが」
そう言いながら、ポン太が目の前で…女性に化けて見せた。
オミバシラの屋敷で見た…いや、先日訪ねていった際パジャマ姿で現れた、夏目に何処か似た…美しい女性に。
「―――この姿を見せた途端、いきなり抱きついてくるのが常だ。ニャンコの時のタキと大差がない。全く…
 夏目には呆れる」
「……ふぅん…」

788 :
想像して、何となく違和感を感じつつも…納得した。以前を考えれば有り得ない事だと思うが、今の夏目は恋を
している男なのだ。
「―――…夏目は…幸せ、なのかな…」
「…どうなのであろうな、私は……とっとと普通人間の女に乗り換えれば良いと思っているぞ。こんな面倒を
 続けるなどやっておれんからな」
「酷いな、ちゃんと夏目に優しくしてるのか?」
少し声を荒げて言うと、ポン太は不服そうな顔でじろりと睨みつけてきた。
「そうしてやったところで、何か意味があるとも思えんが?」
「夏目は…ポン太が好きなんだろ?分かってるなら優しくしてやればいいじゃないか」
「……田沼も夏目と同じだな、何も分かっとらん」
「何がだ」
「想像力が足りないと言っている。いつまでも私とそんな関係でいられる訳もないのだと何故考えん」
「……あ、そうか」
恋人になって、結婚して。普通に人間と付き合えば、ぼんやりとそんな未来も思い描く。しかし、相手は妖だ。
そんなことが出来るはずもない。
「優しくしてやっても良いさ、だが…人の一生などあっという間。私などにのめり込んでも無意味だというのに
 何を考えているのやら……」
「ポン太が好きだから…苦しんでるんじゃないのか、離れたくないって思ってるんじゃないのか」
「……そうだとして、私に何が出来る?」
「それは……分かんないけど、俺だって出来るんだったらどうにかしてやりたいと思うから…」
「――――…たとえ、夏目に嫌われたとしても?」
「……ポン太…?」
ずい、と顔を近づけ、にやりと笑ってポン太が言った。何だか…良くないものを感じて、後退る。
「……私が田沼と交われば…夏目とて、少しは目が覚めるのではないか。妖は人を惑わせ騙し…そして、裏切る
 ものだと気付くだろう。そして、気持ちも離れるかもしれん」
「…本気で言ってるのか」
ポン太に裏切られ、俺に裏切られて…あの夏目が平静を保てるなんて思えない。ようやく頼ってもくれるように
なったのに、また誰も信じられなくなって心を閉ざしてしまうのではないか。
「その前に…すごく、傷つくんじゃないのか夏目。そんなふうに思えないくらいに苦しむんじゃないのか」
そんな夏目は見たくない…いや、このままでいけばいずれそんなことにもなるのかもしれないが、傷つけると
分かっていてそんなことが出来るはずがないと思った。
「その時に、何もしてやれないなんて…俺は嫌だ」
ポン太もそれは分かっているようで、少し神妙な顔をしている。
「―――私はどちらでも良いのだが、お前が罪悪感で耐えられんか。そうだな、そう振舞うだけでいい…実際に
 は何もなくても、夏目も虚心ではいられまい…」
「……夏目のところから居なくなるつもりなのか?用心棒なんだろう、夏目はそれで大丈夫なのか」
「用心棒と言いながら、毎夜の如き行為で妖力を奪って…か?学校での夏目は一頃より青白い顔をしているとは
 思わなかったか…?妖力を受け取る器がでかいというのはやっかいなことだ…」
「ポン太…?」

789 :
そう言われてみればそんな気もしないではないが、それは夏目が望んでしていることだ。それに対してとやかく
いうつもりはないし、夏目だって命を削ってまでそんな行為に耽るとは思えない。
「夏目の妖力は強い。油断さえしなければ、そこいらの妖など…こぶし一つでどうにでも出来るのだ。強い力を
 持っていながらろくに使いたがらないが…私がいなくなればそうも言ってはいられんだろう」
そんなふうに言った、ポン太の顔に何処と無く翳りが見えたように思えて気になり、じっと顔を覗き込む。
「……本当は、夏目のそばに居たいんだろ…?夏目のこと、好きなんだろう?」
素っ気無い態度を取ってはいるが、ポン太は夏目の身体を気遣っているのだ。大切に思っているからこそ、離れ
ることも選択肢に入れているのだろう。
「……そんな訳があるか!夏目など…」
「―――…先生?何、してんだ…?…あ、田沼…」
タイミングが悪い…というか、悪過ぎる。ポン太が言った通りにするつもりなど最初から無かったが、顔を近づ
けて見つめ合っているように夏目からは見えたかもしれないのだ。
「……田沼を…からかっていたのだ。私と交わってみないか、とな」
しかし、ポン太はあっさりと俺から離れ、夏目のほうへ歩いていく。
さっきの言葉は、やはり本気ではなかったのだ。少しだけ安堵して、夏目に向かって笑顔を向けるが…当の本人
は随分と訝しげな表情に変っていった。
「……先生、冗談でも…そんなことしないって約束しただろ…」
「約束?何のことだ」
「おれより…妖力が高い相手の時だけ考える、って…」
ぼそぼそと夏目がポン太に文句を言いながら、こちらをチラ見する。
「何もしていない。田沼に聞け、馬鹿者」
「そうだよ、ポン太の言う通りだ。意外にヤキモチ焼きなんだな、夏目は」
軽い口調でそう言うと、夏目の顔がほんのり赤くなる。
「ヤキモチなどという可愛いものではないわ。嫉妬深いのだ、それを隠すことも出来んガキんちょだ。夏目は私の
 獲物だが、私は夏目のものではないというのに」
そう言い捨てると、ポン太は俺達を見もせずにすたすたと歩き出す。
「せっ…先生、待てよ!……じゃ、じゃあまたな、田沼」
「うん、学校で」
慌てた様子で追いかけていく夏目の背を見送りながら、軽く手を振る。
「―――…意外に上手くいってるんじゃないのかな」
何を考えているのかよく分からないように思えたポン太も、夏目のことは随分と気に掛けているようだ。
寧ろ、冷静じゃないのは夏目の方で…もう、とにかくポン太のことしか見えていないように思えた。
田沼はとても馬鹿馬鹿しいような気持ちになって、ふうっと息を吐くと、そのまま帰路についたのだった。
(END)

790 :
空白に気付かなくてトリップが変ってました、すみません。
エロなしで短いので前置き無しだったのにorz
次回予告。
「なかなか便利なものらしいぞ。簡単な契約で好きな時に好きな姿で現れる。妖力を貰えるのだから
 妖も損はないというわけだ」
夏目は何を言われているのか分からない、といった表情だ。
私では強過ぎるのだ―――…性行為は妖力を奪う。私はお前にとって、毒にも等しいのだ。
だから、代わりを。このままでは命が縮むことにもなりかねない。
「……お前が思い描けば、その通りの姿になる。所詮小物の妖だから、妖力などたかが知れている」
こうすればもう、起きがけに顔色が優れないのを塔子に心配される必要も無い。
しかし―――…その気遣いは夏目を酷く傷つけてしまうこととなった。

こんな感じで考えてます。
夏目をより大事に思うようになった斑。だからこそ、すれ違ってしまう…というところでしょうか。
多少落ち着きましたので投下はペースを落としますが、ちゃんと練りつつ長めに書かせてもらいたいと
考えています。では。

791 :
がんばってください

792 :
次回作も期待してます!

793 :
多軌分と笹田分と北本分と西田分が足りない。

794 :
西田??

795 :
おもてたんと違う!

796 :
西村が不憫すぎる

797 :
夏目に賢者モードと非賢者モードはあるの?

798 :
ほぼ賢者モードだろ
対妖だとSっぽい

799 :
対妖怪だとドS
対人間だとドM

800 :
原作最新巻にようじょが

801 :
=西村ノート=
北本「なぁ西村、このノートの詩ぃみたいなのは 何なんだぃ」ウヒヒ
――――――――
タキさんと仲良くしたい
タキさんのエプロンが姿見たい
タキさんにうどんを作ってもらいたい
タキさんにうどんを作ってあげたい
タキさんと小一時間、うどんについて語りたい
タキさんを鎮守の森の神社へお散歩に出かけたい
タキさんを銘の入った鏡に映したい
タキさんをおんぶしてあげたい
タキさんとちゅっちゅしたい
タキさんとお風呂に入りたい
タキさんの衣服を入浴中に全部隠しときたい
タキさんに『別にそんなの気にしないわ』と言われたい
タキさんにミニスカをはかせたい
タキさんとラブラブしたい
タキさんに責められたい、夜も
タキさんに御両親を紹介してもらいたい
タキさんと一緒に幸せな家庭を作りたい
タキさんに愛妻弁当を作ってもらいたい
タキさんに「いってらっしゃい」と言われたい
タキさんに「おかえりなさい」と言われたい
――――――――
西村「北本ッ、俺のノート 返してくれよぉぉぉ」 ハァハァ
笹田「へぇ〜〜 西村君って情熱的なのね」 クスクス
西村「い、委員長。 これは違うんですぅぅぅ」ヒー
タキ「えっ? 西村君って こんな事考えてたの?」オズオズ
西村「あああタキさん。 逃げないでぇぇぇ」ヒィィー
夏目「西村、後で校舎裏へ来い。 話があるっ!」
夏目以外全員 「 えっ 」
夏目       「 えっ 」
笹田(もしかして夏目君、彼女の事・・・)ピキピキ
タキ(もしかして夏目君、私の事を・・・)ポッ
西村(もしかして夏目のヤツ、タキさんとぉぉぉ)ムカムカ
夏目(もしかしてオレ、失敗した?)ドキドキ
田沼(もしかしてオレ、出番なし?)フゥ

802 :
西村・・・

803 :
夏目はボケたつもりなのか…?
西村が微妙に香川県民でわらた

804 :
夏目のボケは高度だから……
ところで北本ノートの場合はどうなりますか。

805 :
夏目のボケは常に投げっぱなし
後から思い出すと面白い系
北本ノートはわりと高度な超大作官能小説だと思うよ

806 :
当然ターゲットは笹田なのか?
このスレ見てると北本→笹田って印象は受けるけど、西村→多軌と違って原作でもアニメでもそんな描写無いんだよな
原作13巻の北本メインの過去話で笹田が出てたって事は有ったけど

807 :
なんとなくお似合いかもな〜って感じじゃないかな
一応アニメ一期四話で肝試しのペアだしな

808 :
北本は良いヤツそうなんで上手くいくといいね

809 :
笹田やタキによる夏目ノートの場合はどうだろうか?

810 :
タキの場合はニャンコノートだろう

811 :
夏目ノートを書くのはアニメ版の笹田か。

812 :
タキノート:夏目くんに顔射して欲しい夏目くんに顔射して欲しい夏目くんに顔射して欲しい夏目くんに顔射して欲しい
笹田ノート:夏目くんに中出しして欲しい夏目くんに中出しして欲しい夏目くんに中出しして欲しい夏目くんに中出しして欲しい

813 :
それはオマイのノートだろw

814 :
西村ノート:多軌さんに顔射したい多軌さんに顔射したい多軌さんに顔射したい多軌さんに顔射したい
北本ノート:笹田に中出ししたい笹田に中出ししたい笹田に中出ししたい笹田に中出ししたい

815 :
夏目ノート
某月某日
タキとする。顔に掛けて欲しいと言うので希望通りにする。
自分の出したもので汚れたタキの顔を見ると、充実感を覚えた。
某月某日
笹田とする。中に出して欲しいと言うので希望通りにする。
自分の出したもので笹田の中を満たした事に、充足感を覚えた。
某月某日
タキと笹田と3人でする。
2人共、顔に掛けるのと中に出すのをして欲しいと言うので希望通りにする。
自分の出したもので2人の顔を汚し、中を満たした事で満足感をを覚える。
某月某日
タキと笹田と3人でする。以下略。

816 :
ノートって言うかそれ日記

817 :
お盆には先祖が帰ってくるらしいが妖はどうなんだろう

818 :
年末なら狐が有名なんだけどね。
日本中から化け狐がある木の元へ集まって
一大ジャンプ大会、勃発。
んで、一番跳躍の高かった奴から親分、子分の関係に収まって行くのさ。
いつかあった、木に吊るされた着物の話みたいに。

819 :
多軌と笹田が木に吊るさてイタズラされるSSマダー?

820 :
妖怪に操られた多軌たんがギャル化して夏目の妖力吸い取る話マダー?

821 :
妖怪を操った笹田が夏目の精力を吸い取る話はマダー?

822 :
妖怪も残暑にやられてるんじゃね

823 :
残暑にヤられてる?

824 :
妖:残暑

825 :
ところで5期やる噂は、ないかのぅ

826 :
5期をご希望ですか?

827 :
>>826
ん?

828 :
5期の希望は女性陣のサービスシーンUpかな

829 :
5Pを希望。

830 :
笹田「ああっ…すごいぃ…気持ちいい!!」
??「フン。騎乗位が好みとはな。このメス豚がっ!!」
塔子「やっ、やめなさい貴志君…あああっ」
??「フン。嫌がっても体は正直だぞ…もうこんなに濡れているではないか。
   歳は重ねてもやはり飢えていたか…滋の事なんか俺が忘れさせてやるよ!!」
ヒノエ「夏目!!何をする!!私は男など…あはっ…」
??「(私に気づかないとは…フン、少し遊んでやるか…)すまないヒノエ…もう…俺…我慢できないんだ…」
ユリコ「夏目君…元気そうでよかった…私…んんっ!?」
??「緒方…俺も緒方のこと好きだったんだ…だから…(フン…ちょろい女だ)」
多軌「ちゅぱ…ちゅぱ…ちゅううぅ…ぷはああっ……ふふw大きくなったねw次はネクタイを…」
??「(小娘ェ…この私に女装させた挙句自分は男装で主導権だと…)うああっ!!」

夏目「(疲れたぁ〜田沼と名取さんのおかげでなんとかビンから元に戻れたけど…先生の奴…
   どこいったんだよまったく……まあいいや…まずとにかく家に帰ってからだ)
   ただいま〜」
笹田「お帰り夏目君wさあ続き始めるわよw」
塔子「お帰り貴志君。今日は滋さん出張で帰らないし…お風呂入ったら…ねw」
ヒノエ「人間どもに寝取られてたまるかあああっ!」
ユリコ「お帰り夏目君。私決めたの…私もここに住むっwそしたら今晩も…ねw」
多軌「夏目君w今日は完璧に男の娘にしてあげるwところで猫ちゃんは?」
??「おう帰ったか夏目。私はこれからこのレイコ姿で生きていくぞ…お前も多軌君くらい私を悦ばせるのだぞw」
その夜夏目は人生最初にして最高の快楽を堪能した…完

831 :

勢いが良かった

832 :
田沼「なぁ夏目、>>830ってオマエが書いたのか?」
夏目「そんな訳ないだろ」
笹田「でも夏目君は、突然人が変わるのよねー?
夏目「それはーその、あはは・は」(乾いた笑い)
タキ「私は夏目くんの趣味を理解してもいいのよ。 ねっ?」
夏目「ねっ て言われてもなぁ(><;)」

西村「ふふっ」

833 :
保守

834 :
秋祭りの季節、神様たちがやってきて夏目達に何か有るとか

835 :
JKにゃんこ待望保守

836 :
少し日にちは遅くなったけど
JKニャンコ先生「お菓子をよこさんとイタズラするぞ!」
夏目「……俺が先生にイタズラするってことで(ry」
JKニャンコ先生「…何がするってことでだ―――…ああんっ…阿呆ぉ…」
みたいなの?

837 :
>>836
いいね
かわいいHで

838 :
レイコ「さあ…出ていきなさい…ここは…私の…お気に入りの子の家なのだから…」
幼少滋「うわあああああああっ!!」
   「…(何が…起こったんだ…?)」
レイコ「もう災いは追い払ったわ…ごめんね…少しお部屋壊してしまったわ
    私のせいで…怒られちゃうわね…おわびに…私を食べてもいいわよ」
レイコは滋に近づくと突然セーラー服を捲り上げスカートをずり下げて自らのヘソを滋の前に差し出した
幼少滋「なっ!何してんだよっ!!」
滋は驚いて紅潮する
レイコ「何驚いてるのよ…うふふ…体は正直よ…ほら、もうかたくなってきてるw」
レイコは腰を抜かしたままの滋のモノをそっと足蹴にする
滋はますます紅潮した上に混乱する
レイコ「君は勇気ある男の子だと思ってたんだけどなあ…その年で年上の女の子を食べられる機会なんてそうそうないわよw」
   「本能に従って…君の…し た い こ と…すればいいの…さあ…」
幼少滋「お、俺のしたいこと…」
   「(すごくきれいな体…ああ…なんだろう…こんな…こと…しちゃっていいのかな…)…ちゅっw」
滋はレイコのヘソにキスをする
レイコ「あぁっw…いいの…それでいいのよ…もっと…w」
幼少滋「んっ…ちゅっ…ちゅうぅ…」
   「(うそ……女の人のヘソって…こんなにいい香りなんだ。それに…レイコのやつ
    なんだか気持ちよさそう…決めた!こいつ…俺のものにする!)」
滋は迷いなくレイコの体にしゃぶりつく
レイコ「ああっ!…いいっ!!……もっと舐めて!…」
幼少滋「お前…俺ん家の障子ぶっ壊しやがって…噂通りの悪い女だな…おしおきしてやる!」
レイコ「ああっ…あんw…あっw…あふぅぅ…そう…指…もっと…中に差し込んでぇっ!」
   「(あの妖…追い払うのに結構体力使ったわね…ふぅ…この程度で感じちゃうなんて……まwこれで私のお気に入りに
    手をつけられたし…万事OKかw」

ダメだ。眠くて限界w
駄文失礼しました

839 :


840 :


841 :
夏目とタキと笹田の3Pをはよ

842 :


843 :
「なあ先生…」
「なんだ夏目?」
「大人の遊びって…なんだ?」
「お前という奴はそんなことも知らんのか…困った奴だ」
「昨日笹田とタキに誘われたんだ…や ら な い か って…」
「そうか…人の子なら頃合いだな…好きにするがいいさ」
「…ただいま…」
「おう夏目帰ったか。どうだった?初めては…え!?」
「女装して町歩き回るのって…楽しいなぁ…うふw」
「なちゅめええええええええええ!!!お前一体何をされたんじゃああああああああああ……おのれ小娘共…」
駄文失礼しました

844 :

まぁあれだ、女の子を出すと色が出るよ

845 :
タキ・笹田「最近夏目くんが相手してくれないの……」

846 :
もし多軌と夏目の出会いが遅かったら…

「ククク…お前の負けだ…十三人喰ってやる…まずは…次に…最後にお前の両親だ」
「い、いやっ!やめて!お願い!私はどうなってもいいから!」
タキは涙を流しながら妖に必で懇願する
「ククク…いいだろう…人を喰うのはやめよう…ただし…」

「ひいいいいっっっ!!!!………はァ…ハァ…すごい…気持ちいいです…ご主人様…」
「ククク…完全に堕ちたようだな……私の教えたその技で…人間どもの精を搾り取ってきてもらおうか…ククク…」
「はい……ご主人様……」

「ところで…君は…?」
「私は5組の多軌透…ふふ…夏目君だっけ…あなた…強い妖力持ってるわね…ご主人様に献上しないとw」

ホント危なかったなw

847 :
ありそう

848 :
夏目「やるぞ!」
多軌「えっ!?…夏目君…何をする気?」
夏目「定期的にヤッとかないと、スレ落ちちゃうからさw」
多軌「ふふw」

849 :
夏目「なぁ〜先生」
先生「なんだ」
夏目「オレって誰と結婚するのかなぁ・・・」
先生「お前の事を理解して私の様な高貴な者を粗末にしない奴・・?タキとか・・・」
夏目「タキ?そうじゃないんだ!」
先生「?」
夏目「田沼か名取さん・柴田も捨てがたいんだ!」
先生「お前、妖以下だなぁ・・・もうオレは知らん、全部とヤってしまえ! アホかぁ」

850 :
夏目「なぁ〜先生」
先生「なんだ」
夏目「この前先生が言っていた・・・」
先生「お前〜もしかして全員と?」
夏目「あぁ・・そうなんだけど・・・」
先生「ニャンと!?」
夏目「田沼と柴田は射しつ射されつで交互でよかったけど・・・」
先生「はぁ・・・で、名取は?」
夏目「名取さんは柊がずっと見ているから、変な感じだったけど次第にそれが・・・」
先生「もういい!アホかぁ」
夏目「でも違うんだ・・・オレは気づいたんだ!」
先生「?」
夏目「やっぱり、滋さんが一番だと!」
先生「なに、滋ともヤってるのか?・・お前低級以下だなぁ・・・」

851 :
夏目「そして、先生も試してみたい」
先生「なに、我輩ともヤりたい?・・お前、高級趣味に目覚めたか?」

852 :
夏目「なぁ〜先生」
先生「なんだ」
夏目「タキと笹田が話してたのを聞いたんだけど・・」
先生「?」
夏目「タキに42歳165cm103`の彼氏ができたらしく・・・」
先生「おぉ・・・フォルムが丸いなぁ〜」
夏目「タキが潜望鏡で喜ばせたい、て言っていたんだぁ・・・」
先生「女同士の話しは、すごいなぁ〜」
夏目「実話この前の旅行の時・・滋さんの彼氏の陶ゲイ家の先生と・・・」
先生「お前!断れなかったのか!て滋の彼氏か、あの陶ゲイ家」
夏目「で、今度はオレも潜望鏡の技を・・・」
先生「お前って奴は!、どうせゴーストの名シーンでもヤられたんだろ・・アホかぁ」

853 :

次は正統派な夏目らしいのをキボンヌ

854 :
「ちゅぱ…ちゅ…ちゅうぅ…ふふ…どうしたの笹田さん…もうビチョビチョよ」
「あ…いや…あああっ!はあ…はぁ…私…あなたになんか…負けない…夏目君は…わたしのものだから…」
「…ホント強情ね…委員長さん…でもボクには…ネコちゃんにつけてもらったとっておきがあるんだニャw」
「!!?多軌さん…あなた…男装に飽き足らず…そんなものまで……とことん趣味悪いわね…」
「ふふ…あなたをイカせたら私の勝ちだったわよね…そのためならこれくらいわけないわ…さあ…入れるから…覚悟しなさい!」

正妻を巡る争いは続く…

855 :
夏目「ふたりとも争いは良くない」

856 :
ニャンコ先生 「正妻は我輩ダァー」

857 :
夏目「なぁ〜先生」
先生「なんだ」
夏目「今でも滋さんは童貞で、塔子さんは処女って知っていた?」
先生「ニャンだと?」
夏目「二人は何度もチャレンジしたけど滋さんがゲイだから・・・」
先生「塔子は優しいから理解しているんだなぁ…」
夏目「でも・・・時々滋さんにホテルにオレが呼ばれるんだ…」
先生「はぁ〜? じゃ塔子をお前は裏切っている事になるぞ!」
夏目「それだけだじゃないんだ、田沼も名取さんも裏切っている事に・・・」
先生「アホかぁ!お前まだ、田沼も名取も男なのに付き合っていたのか?」
夏目「だって決めれないんだ!」
先生「お前もう人間じゃなく妖だぞ!」
夏目「で、近頃は西村や北本にその気があればヤってみたいんだ…」
先生「なに?・・お前なんかビッチ妖だ、この低級ビッチ!!」

858 :
ひでえww台無しwww

859 :
そろそろ敗北エンド書くわ

860 :
夏目がメガネ女子委員長に妖怪がついている、妖怪を払うためにエッチ。
にゃんこ先生(股間だけ巨大化)とにゃんこ先生をモフモフする女の子がエッチ。
ぐらいしか思いつかない・・・。

861 :
夏目「なぁ〜先生、」
先生「なんだ」
夏目「今、悩んで気が狂いそうなんだ」
先生「妖の世界にするのか、人間の世界で生きる、て事か・・・」
夏目「違うんだ!」
先生「はぁ〜?」
夏目「近頃、田沼と名取さんが仲がいいんだ」
先生「?別に良いではないか、仲が悪いより」
夏目「田沼の部屋に行ったらクローゼットの中に名取さんが全裸で隠れて居たんだ」
先生「ニャンと?」
夏目「柊に聞いたら、名取さんは田沼を、オレの彼女と言っているらしいだ・・・」
先生「もういい・・お前らときたら、矢口低級ビッチだ!!」

862 :
まさかの時事ネタwww

863 :
明日は夏目の誕生日なんだよな。
夏タキSSでも書いて祝ってやりたい気持ちもあるんだが、ネタがない…
まあ思いついたら書くとする。思いつかなければ書かないが。

864 :
「ああっ!何かくる…こわ…い…よぉ……あっ…あ…あぅ…や…あああああああっっっっ!!!!!!」
「フン…ついに果てたな小娘……実に心地よい音色だったぞ…」
「ハア…はあ……はぁ…」
初めての絶頂を迎えぐったりしたままのタキを尻目に女はネコに変化する
「ふうっ…これに懲りたらもう私に抱き着くんじゃないぞ…」
「ガシッ!」
「ニャに!???」
「ネコちゃ〜ん。超気持ちよかったぁ……お返しに今度は私が抱きしめてあげるね…むぎゅ!」
「ぐあああっっっ!や、やめろ小娘ェ…」
タキの反撃が始まる。

865 :
ほほぅ

866 :
夏目×笹田希望

867 :
K「俺は北本×笹田を希望。笹田が中出しされるやつ」
N「俺は西村×多軌を希望。多軌さんが顔射されるやつ」

868 :
夏目「なぁ〜先生、」
先生「なんだ」
夏目「そろそろ女性に興味を持とうと思っているんだ」
先生「おぉ・・・改心したか、それが人として一番だなぁ」
夏目「うん、この前先生が家出した時に笹田と居た民子ちゃんを・・・」
先生「ニャンだと?{オレが穴に落ちた時のょぅι゙ょか}」
夏目「取り合えず、女性への入り口として・・・」
先生「あの子はょぅι゙ょだろ、それは社会的マズイぞ」
夏目「じゃ〜、子狐は?」
先生「ニャンと?あれはオスのょぅι゙妖だぞ、辞めろよ夏目!」
夏目「あっ、そうか!男の子なら早速!」
先生「喜ぶな夏目、この変態低級め!!」

869 :
┌(┌ ^o^)┐ホモォ…

870 :
「チッ、過疎ってるな。ここは私が1つ昔話をしてやろう。レイコが負けた日の話を…」

871 :
>>870
かみそり負けの話か?先生・・・

872 :
>>854の続き
笹田敗北エンド
「あっ…ああっっ…あ…んっ…」
「ふふ…喘ぎ声が可愛くなってきたわね…もっと突いてあげる。それそれっ」
「パン…パン…パン…」
多軌の攻めは激しさを増す
「ひいいいいいいいいいっっ!!!…やめてええええええええ…(何なのこれ…
このペニバン…ただのオモチャじゃない……ホン…モノ…????
まさか…多軌さんって…ふた……私…もうこのままじゃ…イっちゃう!)あああああっっっ!!!」
果てそうになる笹田に対し多軌は挿入したそれを引き抜く
「はあ…はぁ………なんで……やめるの?」
「あら…なあにその顔?もっとほしいとねだるメスの顔になってるわよ…委員長さん。」
「……それ…本物…なの?」
「…当たり前でしょ。私、あなたのために全てをさらけ出しているのよ。ふふ…分かってるわ笹田さん。
今、夏目君のじゃなくて…私のコレを欲しいと思ったでしょ?私もね…今はあなたが欲しいと思ってる。
…いや…ボクは…笹田さんが欲しい。純も…コレがほしいんでしょ…素直になって…」
「……私は………」
男への愛とレア物への好奇心との間で激しく揺れる笹田に多軌は自分のソレを笹田の口元まで近づける
「さあ…召し上がれ…」
「……………(ゴクッ)…………はむっ……ンっ…んっ…」
ついに笹田はそれを自ら咥えてしまった。目の前の彼を選んだ瞬間だった
「ああっ…いい…それでいいの……私達…もう永遠の仲よ…うっ…噛んじゃ…ダメだよ。」
「んっ…んんっ…(凄い…口の中でビクンビクンしてる…ああっ…ゾクゾクする…こんなに…感じるなんて…
もう…他のモノなんて…入れられない……ん?なにか出てきた…!!スゴイ…美味しいこれ……もっと…もっと出して!多軌くん!)ちゅうううう…」
笹田は完全に堕ちた目をしてそれを必に咥え続けている…傍からみると大きなソーセージを口に咥えて吸っているようにしか見えない。
ソーセージの先にいる筈の女は…いるはずのない方角から笹田を冷たい眼差しで眺めていた。
「ネコちゃんからもらったアレ…妖が人間の女を堕とすために使う道具だって言ってたけど…見えない人間には刺激が強すぎたのかしらね…
…笹田さん…永遠に妄想の中で生き続けなさい。見える人には…見える人だけしか力になれないのだから…」

873 :
>>854の続き
多軌敗北エンド 前篇
「ああっ…あんッ…あ…やっ…」
「どう?…気持ちいい?笹田さん?…ふう…もう負けを認めちゃってもいいのよ…
(ううっっっ…ネコちゃんにつけてもらったこれ…私も感じちゃうなんて…ああっっっ!!!このままじゃ…
私の方が…先にイっちゃうよぉ…はやくっっ!早く諦めてよ笹田さん!!!)ああっっ!」
「あああっ…あっ…あ?(多軌さん……もしかして…感じちゃってる???……ニヤリ)」
「!!!何するの…笹田さんっ!!」
笹田は起き上がり多軌を倒して騎乗位になる
「攻守逆転よ…変態さん…それっ!!」
「パン…パン…パン…」
笹田が大きく腰を振りだすと多軌は大きな喘ぎ声を上げる
「うあああっ…あん…あっ…あっ…ああっ…やああああっっ!!!」
「アハハハ…いいわ…その悲鳴…ふふ……自分がつけたオモチャで逆に感じちゃうなんて…ホントお馬鹿さんねえ…
それ…もっと苦しめてあげる…ちゅ」
笹田は男装姿の多軌に反転攻勢を仕掛ける。まるで年上の女委員長がかわいい後輩の男の子にいたずらするかの様に…
「あああっっ…そんな所…吸っちゃダメっ…ひゃああああっっ!!!…や!やめてよっ!!!ボクは…ううっ」
「ボクだって…アハハハハッ…この程度の攻めで感じてちゃ…夏目君を楽しませることなんて到底出来ないわよ。
あら…こんなに汁が出ちゃってる……いけない子ね…お姉さんがたっぷりお仕置きしてあげる。ちゅう…ちゅ…ちゅぱ…」
笹田は多軌から溢れ出る愛液を口で必に吸い尽くす
「うああああああっっっ…や…やめて…あ…ぁ…い…イク…僕…もうイッちゃうよおおおおっっ!!」
「そう?ならイキなさい…でも…あなたの負けになるわよ。」
「あああっ…いい…もういいの…イカせて……下さい…笹田さん…」
降伏と同時に、多軌は果てた

874 :
多軌敗北エンド 後篇
「なあ北本…知ってるか…」
「なんだよ西村…また笹田とイチャつく夏目への嫉妬かよ…」
「ちげーよ!…まあ…羨ましいことには変わりないけど……あ、いやいやそんなことよりあの話だ…
なんでも最近…夜になったら…町のどこかに男装姿の女の子が現れて誘ってくるって話…本当みたいだぜ…
噂じゃ結構可愛くてそっちの方も上手いらしいぜ…なんでもふた…で女もお構いなしだとか…」
「なんだよそれ…どこの変態だよ…ったくお前はそんな話しか…」
「いやいやいや…その子は…なんとうちの学校の生徒らしいぜ…名前は…完全に忘れ去られてるらしいけど…」
「ハハッ…ずいぶんと都合のいい話だな…そういやお前…あの子にはアタックできたのかよ?」
「あの子?」
「お前おしとやかで可愛いとか言ってたじゃん?5組の…名前…タ…何とか?」
「ハア???俺が好きなのは5組の○○さんだよ!!…フラれたけど…」
「あれ…そうだったか…???んーーーーーなんかしっくりこねえなあ…」
「んなことどうでもいいんだよ!!!なあ北本!頼む!○万貸してくれ!
それだけ持ってれば夜道ぶらっと歩いてるだけでエンカウントできるって話だ!
俺の酷く傷ついた心を癒したいとは思わねえのか!!!友達だろ!!!」
「ざけんな!!!バキッ!」
「いってえええええええええ…チッ…分かったよ……ハァ……」

あの日…私は負けた
そして…全てを失った
あの後…ネコちゃんからもらったあの道具に…私が逆に吸い取られた
身体も…私の存在も人の記憶から…全て
だけど…私は闇夜に蘇る。あの時の…男装した状態で…
そう…私は道具に取り付いていた妖と…ひとつになった。
そして…また…人の精を…蜜を…見境なく求め続ける
これが…私の運命

「ふふふ…あなた…何してるの?」
「おわあああっっっ!!!(キタ━━━(゚∀゚).━━━!!マジかよ…すげえ可愛い……
くうっ…兄貴の財布からくすねてきた甲斐があったぜ…悪いな北本…俺はお前より先に大人になるぜ!でも…この顔…どっかで見たような)
あ、あの…」
「わかってる…あなたも…オトナになりたいんでしょ?…いいわよ…ボクがたっぷり教えてあげる……ちゅっ…んっ……
(チッ…今宵の餌は…下ごしらえに時間がかかりそうね…)」

875 :
投下きてたーGJ!!
都市伝説タキ…

876 :
そろそろ秋ですね

877 :2013/10/03
現代へやって来たレイコが夏目にギャルっぽい恰好をさせられて夏目と同学年の連中とコスプレパーティーする

…なんて意味不明な夢を見た
レイコの格好は
ttp://item.rakuten.co.jp/galaxy/by-f0018sp/
をへそ出しセーラーにしてルーズソックスを履いた感じだった…
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