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2013年09月オリキャラ22: 【異能】黄昏の学園 46【異端】 (212) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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【異能】黄昏の学園 46【異端】


1 :2013/07/05 〜 最終レス :2013/09/03
舞台はとある学園、人ならぬ『力』を得た少年少 女たちの物語である。
彼らはその力の存在に惑い悩みつつも、
同じよう な『力』を持つものたちと、時には敵として、
時には味方として対峙しながら力を合わせて様々 な奇怪な事件に挑み、その闇を暴いていく。
【ルール】
・煽り、荒らしは華麗にスルー。
・異能が認知されていない普通の現代日本設定な ので、民間人やその他能力を持たないキャラハンの参加も可能です。
・スレの性質上、強姦や特殊プレイも可ですが きちんと相手の了承を得ましょう。
・いくら戦闘モノだからとはいえ、険悪な展開は やめましょう。(過度の確定、相手を無視するロールなど)
・最強設定は勘弁してくださいお願いします。
・能力は使い魔、サーヴァント、念、核金、魔術、法術、変身など基本的になんでもありです。(強力すぎなければ)
・名無しさんも一発キャラでどんどんご参加ください。
・本校は幼等部から大学部まで有しており、留学生との交流も盛んです
テンプレ
【名前】(読みも)
【年齢】
【性別】
【身長】
【3サイズ】
【容貌】
【能力】
【希望】
【NG】
【弱点】
【備考】
前スレ
【異能】黄昏の学園 45【異端】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/erochara2/1360518045/
避難所
【異能】黄昏の学園避難所 100【異端】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/5556/1366551699/

2 :
【白雪月歌 ◆uOUHxRuf5cさんへの置きレスにお借りします。】
>>526
(手を引っ込める様子を眺めながら、ナイフとフォークを使って、行儀よく料理を口に運ぶ。)
(続いて、サラダを持ってきた給仕の人間に、話しかける。)
わたし、スープと肉料理パスですわ。
あんまり食欲無くて。
あ、でも今日の魚と肉はなに?
「魚料理は旬の鱸をポワレにして、ホワイトソースとガルビュールの二色仕立て。
 肉料理は仔牛のコートレットに白味噌と葱のソースを使い、京風に仕上げたもので御座います」
…ふぅん。
やっぱり魚料理だけでいいわ。
白雪さんは、どうされます?
この店、けっこうボリュームあるんですの。
でも、味は絶品なので、もしおなかに余裕があるのでしたら、両方食べることをお勧めいたしますわ。
あ、わたし魚料理食べたら、あとはもう、デザートと紅茶ね。
肉料理はいらないけれど、口直しがジェラードなら欲しいですわ。
(味を褒められ、恐れ入りますと給仕係が軽く腰を屈める。)
(そして、白雪へと視線を向け、微笑みながら返答を待った。)
(黒のジャケットの背中を、赤いカーテンの向こうに見送り、サラダをつつきながら)
(白雪の話に、耳を傾ける。)
せー…こーい?
……
(なんだったっけ?と暫し考えたのち、あぁ…と、小さく声を出す。)
(なるほど、異形の者はそういった代替え行為のようなものが、存在する種もあるのか。)
(だとしたら…自分も?)
(…考えるのは、やめよう。そもそも、己には全く必要のない行為なのだから…)
(頬を少し赤くしながら、そこまで考えて、再び白雪が聞き覚えの無い単語を口に出すのに気が付いた。)
(どうだろう?と訊かれても、その行為自体が、どんなものなのかさっぱり見当もつかない。)
(性行為と並べるくらいだし、セクハラとも言うくらいなのだから、その行為に準ずるものだと考えが至る程)
(ゆりかは、その件に関しては、聡明ではなく余りにもものを知らなかった。)
じ、い?
……………
(甘い香りのルッコラを噛みしめながら、難しい顔をしてみせる。)
じい…?爺……
侍医……辞意………
(脳内の情報をダダモレにしながら、フォークを持った手を、トン、と真っ白なテーブルクロスに着く。)
(サラダから顔を上げ、青い瞳でじっと白雪を見つめて、首をかしげた。)
じいこーい、って、なんですの?
1/2

3 :
でも、あなたとあなたのお母様は、その月の満ち欠けに支配されている。
Scarlet Moonと月歌……弱点を、旗に書いてヒラヒラと掲げているようなものですわね。
それとも……月が満ちているときは、その名になる程に強大な力をお持ちなんですの?
(目を細め、探るように白雪をじっと見つめる。)
わたし、基本的に異形は信用していませんの。
あなたのことだってそう。
いくら、人間のように振る舞えても、人間と同じ感情を持っていたとしても。
身体の中には、本性が眠っている。いつどんなきっかけで目覚めるか、解らない、ね。
……わたし、ちょっとこの間色々あって、骨身に沁みましたの。
だから、あなたに銃のレクチャーをするのは勿論ですけれど…
その間に、あなたのことを色々拝見させて頂きたいと思いますわ。
万が一、白雪さんの本性が、人間にとって危険と判断できた場合は…
(運ばれてきた鱸のポワレの真ん中に、持ち上げたシルバーのナイフを、ガチンと音をたてて突き刺した。)
あなたにとっては、楽勝の条件だと思いますけれど、如何かしら。
あなたとっても『人間らしく』見えますもの。
傷の治りは、随分早いご様子ですけれど。
……まさか、自信が無いなんて仰いませんわよね?
(差し出される、すっかり傷の治った指先には目もくれずに、微笑みながら、白雪の目をまっすぐ見つめる。)
(本当は、吸血鬼の娘かどうか疑っていたわけではなかった。)
(紅裂から聞いた話、そしてそもそも本人が、そう言っているのだから。)
(吸血鬼が「私は人間です」と言っているのならともかく、異形が「私は異形です」と言っているのだ。)
(自己申告してくれるだけ、むしろ親切だと思っている。)
(何か能力の片鱗を見ることができれば、と思い問いかけた。)
(見せられたのは再生能力…少しやっかいかもしれないが、吸血をしなければ大したスピードではなさそうだ。)
2/2
【お借りいたしました。ありがとうございます。】

4 :
ヨン様

5 :
>>2,3
せっかくだし、ボクは一通りもらおうかな。
これでも成長期だからね、それなりの量は食べられるよ。
ちなみにコートレットって? ホワイトソースはわかるけれど、ポワレとガルなんとかとは何かな?
(月歌の返事を待つ給仕係に質問をする。)
(友達と入る安いファミレスではなかなかお目にかからない言葉だ。)
(もしかしたら家では食べたことがあるかもしれないが、普段はあまり気にしないのだ。)
(せっかく久遠ゆりかが選んでくれたレストランだ。楽しんだ方がいい。)
……え?
おいおい、久遠さんはそれをボクに聞くのかい?
(からかっているのではなく、本気で知らない様子を見せるゆりかに、月歌は目を大きく見開いて驚く。)
(ちらっと赤いカーテンの向こうを見る。月歌は構わないが、あまり男性に聞かれるのはよくないのだろう。)
(いちおう、身を乗り出してゆりかにしか聞こえないくらいの声で話す。)
ボクは自他共に認める世間知らずだけれど、久遠さんもたいがいだねえ。
快感を得るのが目的の、一人でする性行為の代替手段だよ。
一夜漬けで読んだ保健体育の教科書にそんな感じで書かれていたと思うけど。
(ここで姿勢を戻して、普通の声で続ける。)
タコやイカが自分の足を食べるようなものさ。
快感もあるし力も底上げされるけれど、とても大きな反動もある。
後先考えずどうしても力が欲しいときの最後の手段だろうね。
(血を飲むことを忌避する月歌はもちろんそんなことをするつもりもない。)
(もしするとしたら、そうしなければされてしまう、とうような危機的状況に陥ったときだろう。)
ボクは支配されているけれど、母は逆に支配しているのだろうね。
たぶん、畏怖と恐怖をこめた二つ名なのだと思うよ。
母は歌が好きだったそうだ。だから父は母にちなんで月の歌、月歌とボクに名付けたんだ。
まさか月の満ち引きに影響を受けるとは当時の父は想像もしていなかっただろうけどね。
ふふ、気になるのかい? まあ、ボクに興味を持って貰えるように話したのだから当たり前だけど。
満月の時のボクはかなり強いよ。紅裂拓兎を圧倒できることは自信を持って言える。
まあ、勝てるかどうかは別次元の話しだけどね。この間も圧倒されたし。
苦戦させる自信はあるけれど、正直彼に勝っている自分が想像できないんだよね。
(だから彼の助力を得たのだけれど、と月歌は続ける。)
(心と精神の有様、月歌にない力に惹かれ、彼が欲しいと思ったのだ。)

(1/2)

6 :
……、ふむ。
人間とは何か、異形とは何か、怪物とは何か、たぶん人それぞれの定義はあると思うけれど……、
ボクは人間だよ。
たしかに、ボクには異形の血が、普通じゃない血が混じっている。
でもボクは自分が人間だと思っている。ボクが思う人のくくりの中を生きている。
久遠さんには久遠さんの、きっと兵部くんや紅裂さんにも彼らの思う人間のくくりがあるのだと思う。
もしかしたら久遠さんのくくりから外れてしまうところだってあるかもしれない。
久遠さんに、ボクは人間じゃない、と言われるのはとても悲しいけれど、ボクは自分を否定しない。
ボクがボクを人間じゃないと少しでも思ったら、そこでお終いだからね。
(笑顔だけれど目が笑っていない久遠ゆりか。紅裂拓兎とは似ていて非なる目。)
(久遠ゆりかには久遠ゆりかの考えがある。思うところはあるけれど、人は人、否定はしない。)
(でも自分の思いも曲げない。主張する。最低限、絶対に曲げてはならないところだからだ。)
ボクには五月女五月という身の回りの世話をしてくれる人がいる。
秘書とか付き人とか運転手とか執事とかメイドとか家政婦とかお手伝いさんとか、色々してもらって一言では表せられない。
彼女はまっとうじゃないことが嫌いだ。オカルトも嫌い、悪いことも嫌い、後ろめたいことも嫌い。
ボクのことも大嫌いだ。きっと久遠さんのことも嫌いだろうね。
実家に首をくくらねばならないような借金がなければボクの世話なんかしていなかったはずだ。
彼女が初めてだった。座敷牢で暮らすボクに初めて人であることを教えてくれたんだ。
それまでのボクは人でも何ものでもなかった。ボクはボクが何であるかを知らなかった。
彼女は血を吸うことは悪いことだと、恥ずかしいことだと教えてくれた。
それまで世話をしていた人は父の目を盗んで何も知らないボクに血を吸わせて快感を楽しんでいるような人達ばかりだったからね。
目から鱗だった。当時はそんな言葉は知らなかったけれど、人とは何かを教えてくれた。
人間はそんなことをしない、してはならない。彼女が教育してくれたんだ。人は教育されて初めて人になると、ね。
(一息ついて、グラスの水を一口飲む。)
ちょっと熱くなってしまった。
長々と話したけれど、ボクが人間であることをあきらめると、尊敬する彼女の顔に泥を塗ることになるからね。
やっぱりどうしたって熱くなってしまうんだよ。特にお前は怪物だって言われるとね。
でも、ボクを警戒してくれる目があるからこそ、ちゃんと人間として生きていけるんだと思うのさ。
だからボクは久遠さんのことを嫌ったりしないし、人の道を踏み外さないか見ていてほしいとも思う。
ところで、そんなふうにナイフを突き刺すなんて、料理してくれた人に失礼じゃないかな?

(2/2)
【久遠さんへの置きレスだよ。】

7 :
【白雪月歌 ◆uOUHxRuf5c さんへの置きレスにお借りします。】
「はい、コートレットとはシャロレー種仔牛のコートを使い、国産小麦と自家製のパンで…」
すとーっぷっ
説明長いのよ。
コートレットは…まぁ、牛カツと似たようなもんですわね。
ポワレは、フライパンでかりっと焼いたやつ。
わたしは一番好きですわ。
ガルビュールは野菜煮詰めたスープだから、なんかそんな風な仕立てで作ったソースじゃないの?
(と、ざっくりすぎる説明を述べて、どう?とばかりに給仕人を見上げる。)
(男性は小さくため息をつき、首をすくめ。)
「ま、随分と割愛されましたが、そのようなものでございますよ」
(とだけ、告げた。)
わたしは別に、世間知らずってわけじゃないですわよ。
ただ、そのちょっと……
………
(もじもじとした顔が、白雪の説明を聞いていると徐々に険しくなる。)
ひとり、で?
そんな…性行為は一人ではできないと聞きましたわ。
だって、その…アレでしょ?
…男性の……その…女性の……に……
それに、あ…愛し合う行為だとも…
一人でなんて、そんなの出来っこないのですわよ。
………できるの?
じゃあ、一人で妊娠とかも出来るんですの?
そ…そうよね。だってマリア様は、おひとりで神の子をお産みになったのですもの。
出来たって、おかしくないですわね。
…なるほど。
あなたのこと?もちろん、気になりますわね。
だって、本人がどんなに人間だとおっしゃっても、流れる血は変わらないですもの。
紅裂先輩は…あれはほら、特別よ。
先輩に勝とうと思ったら、三回ぐらいされて、そのうえで相討ちで狙わないと。
まぁその場合、どうやって三回されるのか…っていうのが、問題点なのですけれど。
わたしが思うのは……やはりあなたは、人間ではないですわ。
でも、どんな異形だって、人間とのパートナーになれる。
わたしは、そう考えますの。
異形が異形として生活するのに、なんの問題がありまして?
ただし、人間サイドについているわたしの前で、もし人間に危害を加える可能性を一片でも見せたら
その時点で、あなたはわたしの敵よ。
つまりは、こういうことね。
異形でも人間でも、わたしは誰かを傷つけるものが嫌い。
(そう…だから、自分のことが一番大嫌い。)
なかなかに、自分勝手な意見でしょ?
でも、生き物なんて、そんなものですわよね。
ふぅん…いわゆる、人間への恩義、ねぇ。
それだけで、箍になるものなのかしら?
ま、わたしは別に血を吸うこと自体が、イコール悪いことだとは思いませんわ。
それで、人間の命が失われたり、何かに感染したりするのであれば、話は別ですけれど。
(指摘されて、無残にもナイフの刺さった鱸をみる。)
いいのよ。
こんなの、おなかに入れば一緒なのですわ。
(そう言うと、澄ました顔でナイフを抜き、端っこから丁寧に切り、口元へ運ぶ。)
【置きレスにお借りいたしました。ありがとうございます。】

8 :
末広がり

9 :
>>7
ふむ、ふむふむ。ありがとう、だいたいわかったよ。
たぶん食べたことがないから楽しみだね。
(普段はあまり食にこだわりを持たない月歌だが、こうゆう場では楽しもうという気になる。)
(普段から和食が多いのでコテコテの洋食は物珍しくて興味をそそられるのだ。)
いやいや、久遠さんは勘違いしている。
自慰は快感目的でするそうだから愛は関係ないし、そもそも愛がなくても性行為はできるだろう。
それに男の精子と女の卵子がそろわないと妊娠できないと教科書には書いてある。
男だろうと女だろうと一人でする自慰じゃ妊娠は無理だろう。
(聖母マリアがイエス・キリストを一人で産んだのが事実なら、それは妊娠じゃなくて別の現象だ。)
(とは言わず心の中でとどめた。ゆりかがキリスト教徒だったら気分を害させてしまうだろうし、)
(なにより十字架なんてだされたら月歌が困る。)
三回もされるなんてまっぴらごめんだね。痛くないならともかく、紅裂さんだったら絶対痛いに決まってる!
それこそボクの母のような存在じゃないと。だからこそ彼に一目惚れして助力を求めたのだから。
パートナーか。父と母の愛の結晶がボクらしいけれど、ボクが生まれてから別れたままだからね。
鶴の恩返しや雪女のように悲劇的な結末の昔話ばかり思い浮かんでしまうのは両親のことがあるからかな?
異形が異形らしく生きる、ねえ。でもそれは条件付きでなのだろう?
野生動物に人間が不用意に近づいて襲われたら、それは自業自得じゃないのかな?
でも実際は動物の方が駆り立てられて駆除される。
動物と異形を一緒にするなと兵部くんに言われたけれど、異形らしく生きて退治されるのは矛盾を感じるよ。
まあ、ボクだって誰かが傷つくところは嫌だよ。傷付けることもしたくない。
紅裂さんが人をしたとこを思い出せば嫌な気分になるし、それでも紅裂さんを欲しいと思うのも事実。
そこにどう折り合いをつけていかなくちゃいけないかはわからないけれど、
久遠さんに敵対されるようなことはしないつもりだよ。
(人間だって人間を傷付けてす。ふつうは罪に問われて裁かれるが、紅裂拓兎のような者もいる。)
(戦争の勝者は人をしても大丈夫だそうだ。異形も異形を裁く法律はないからお巡りさんじゃどうにもならない。)
(兵部晶のように害獣駆除してる人間もいるけれど、端から見て特殊な例に見える。)
(外の世界はとても複雑だ。とりあえず学校に通えるくらいの知識はつめこんで実家を出たけれど、)
(こうゆう話しになると考えれば考えるほど正解から遠くなっていくようで難しい。)
(学校では異形のことは教えてくれない。世界には表と裏、昼と夜があって、明るい方のことしか教えてくれないのだ。)
(五月女五月に相談すれば、そんなことに関わるなとすぐ答えが返ってくるけれど、父の願いを叶えるにはそうも言ってられない。)
(久遠ゆりかに聞いたら教えてくれるだろうか?)

(1/2)

10 :
>>7
おなかにはいれば一緒って、身も蓋もないなあ。
さっきも思ったけれど、久遠さんってお店の人に遠慮がないよね。
(ゆりかの言葉に対して、月歌はつらつらと食べることも忘れて過去話を話し始める。)
(最初は少しだけのつもりだった。けれど話し始めたら止まらなくなった。)
人間への恩義というと、まるで人類全体に聞こえるから語弊があるね。
あくまでも五月女五月個人にたいしてだよ。そして久遠さんにも感謝している。
そうだね、健康に問題がある人なら命に関わるかもしれない。
ボクには無理だけれど、吸血鬼は吸血で仲間を増やすことができる。
でも何が問題かって、心と精神を犯されることなんだよ。
経験しないとわからないことだけれど、血を吸われるととてつもない快感を感じるんだよ。中毒性のある快感をね。
四六時中血を吸われたいと思うようになる。血を吸われるためにどんなことでもするようになる。
世の中にはマリファナとかヘロインとかいう麻薬があるそうだけれど、それと同じようなものなのだろうね。
幼いボクにはそんなことわからなかったから、彼女らに請われれば何のためらいもなく血を吸ったよ。それこそおやつ感覚でね。
最初は興味本位で、または偶然の事故で。次からは快楽の誘惑に勝てなくなる。
表向きボクに血を吸わせるのは御法度だったけれど、人の目を盗んでボクに血を吸わせようとする。
それで何人もボクの世話係を止めさせられていった。最後までボクを抱きしめて離そうとしない人もいた。
その後の彼女らがどうなったのかボクにはわからない。解放されていればいいのだけれど。
そうゆう意味では、恩義以外に彼女らへの贖罪もあるかもしれない。
こんな話しを聞いたら、もうボクを敵認定してしまうかな?
ふふふ、おかしなことだけれど、包み隠さず打ち明けるのがなんだか楽しいんだよ。
学校の友達とじゃこんなこと話せないからねえ。
久遠さんにしてみれば、せっかくの食事がまずくなる話しかもしれないけれど。
【久遠さんへの置きレス。】

11 :
11

12 :
【白雪月歌 ◆uOUHxRuf5c さんへの置きレスにお借りします。】
>>9-10
!!
(目を見張って、驚いた表情をした。)
(今まで、この店のなかでは、どこかしら感情をしたような顔をしていたのに)
(こればかりは、隠せなかった。)
愛…なくても、できるの?
快感って……やっぱり、そういうことすると気持ちいいんだ…
(結局、一人でする行為がどんなものであるか、さっぱり解からなかったけれど)
(いずれにせよ、自分には関係の無いことだ。)
(それに、愛が無くてもできるという驚きだけで、頭がいっぱいぐるぐるになっていた。)
あら、別にわたしだって平和に暮らしている異形さんたちの住処を荒らしてまで
ぶっしにいこうとか、考えているわけでは無いのですわよ。
近年――と言っても、わたしたちにとっては物心付く前から、でしょうけれど。
人間の領域に、異形が食い込みすぎている。
そりゃ、中世以前の世から、吸血鬼や人狼、魔女や悪魔といったものからの被害は言い伝えがありますわ。
でも、この街に関しては……ちょっと、おかしいと思いませんこと?
何故この街が、こうなってしまったのかは、わたしごときが考えても、答えは見つからないわ。
だけど、あきらかに余剰分の異形たちを始末していくことは出来る。
勿論、わたしだってただお人好しだけで、自分の命を危険に晒してまで、世のため人のため
頑張っているわけではないですわ。
わたしには、わたしなりの目的がある。
白雪さんが、お母様を探されているような、ね。
(もちろん、出会ったばかりのあなたには、それを告げる気にはならないと)
(そう告げるように、そのまま口を噤み、静かに微笑んでみせた。)
この店は……まぁ、わたしの身内みたいなものですもの。
白雪さんが不快に思われたのでしたら、ごめんなさい。
(にっこりと笑いながら、口直し用のレモンシャーベットをぱくりと一口。)
でもわたし、ここの料理が一番最高だと思っていますの。
そして、大事なお話があるときには、必ずここを選びますわ。
一応コレでも、ここを賞賛しているし信頼していますの。
……わたしに、感謝?
(思わず、きょとんとした顔になってしまう。今日会ったばかりで、食事をしただけで、感謝とは)
(ゆりかにとっては、少し理解できなかった。)
(…それとも、ものすごく空腹だったのだろうか?)
わたし、感謝されるようなことはなにも?
銃だって、まだあなたの様子を見させていただいて、納得出来るまでは
練習のたびに、わたしがちゃんと持って帰りますし。
それに、もしも気に入らなければ、あなたの命を狙うとまで言っていますのよ?
感謝される意味が、解からないのですわ。
(久遠ゆりかは、基本的に口数の多い少女だった。)
(だけど、それに勝るとも劣らないほど…いや、勝っているかもしれないほどの口数の多さで)
(白雪の赤い唇から、滑らかに紡がれる昔話に耳を傾ける。)
別に?
だって、今こうやってお話になるってことは、少なくとも『今』は、違うのでしょう。
あなたは、人間として生きようとしている。
過去のことをガタガタ言っても、始まらないと思いませんこと?
「失礼いたします。お食事が終りましたら、窓際のお席にどうぞ。デザートと紅茶をご用意いたしました。
 信楽産新芽の紅茶と、カタラーナのフレッシュ白桃添えでございます」
(不意に、赤いカーテンの向こうから、声を掛けられる。)
ん…わかりましたわ。
じゃあ白雪さん、食べ終えられましたら行きましょうか。
【置きレスにお借りいたしました。ありがとうございます。】

13 :
ゴッホ

14 :
>>12
ボクはこの春までずっと屋敷の外に出たことがなかったから、昔や他の街がどうかは知らないのだけれど、
兵部くんの話ではこの街にはとてもたくさんの異形がいるようだね。
読み聞かせられた絵本の昔話にでてくる人を化かす狸や狐、鬼や雪女を実在するものと信じていたから、
やっぱりそうなんだ、くらいには思っていたけれど、おかしいかどうかボクにはわからない。
本当に被害が多いのなら公になって警察なり自衛隊なりが動くんじゃないのかな。
久遠さんや兵部くんのような人だけが動いているのは変だと思うし。
(久遠ゆりかが本来の目的のついでに異形退治をしていて今の有様なのなら、)
(いうほど異形は多くないのではと思う。多いならもっと騒ぎになってもよさそうなものだ。)
(それとも騒ぎが起きない仕組みがあるのか? 世の中不思議なことばかりだ。)
(ゆりかはゆりかで目的をもっていると言っても話すつもりはないようだし、)
(知らないこと、わからないことは意識するとすごく多くて目が回りそうになる。)
感謝していると思うのは変なことかな?
場合によってはすと言っているのに感謝なんておかしいのかもしれないけれど、
久遠さん以外にあてはないし、門前払いされたら途方にくれるところだからね。
やっぱり渡せないとなったら恨むかもしれないけれど、可能性があるうちは久遠さんが蜘蛛の糸だから。
(月歌の感じる喜び、嬉しさを伝えるのは難しい。わかってもらえないのではと思う。)
(思っていることのうち半分も伝えられていない。いまも、学校でもだ。)
久遠さんは厳しいのか寛容なのかわからないな。
ボクはてっきり糾弾されるのではくらいの思いで話したのだけれどね。
これからのことは努力して変えられていくけれど、起こってしまった過去のことは変えられない。
過去のことを問われたら返す言葉がないから心配になるんだ。
そこで隠すよりはさらしてしまうのがボクの性分なんだよ。
(話している内にデザートの用意ができてしまったらしい。もうそんな時間という気分だ。)
(話すことに夢中で食べる方はあまり進んでいない。元より食べるのは早くない。)
すまない。食べるのはあまり早くなくてね。もう少し待って欲しい。
口ばかりで手が余り進んでいないのに何だけれど、美味しいからゆっくり味わいたいんだ。
【久遠さんへの置きレス。】

15 :
15

16 :
【白雪月歌 ◆uOUHxRuf5c さんへの置きレスにお借りします。】
>>14
(被害が多いから、晶くんが動いているのではなくて?)
(と、言いかけたが、警察なり自衛隊なりが動くはずと言う彼女は)
(兵部の素性を聞いていないのかもしれない。)
(ならば、自分からは余計なことを言わないでおこうと、口を噤んだ。)
わたしや兵部くんだけでは、ないですわ。
紅裂先輩のことも、ご存知でしょう?
他にも、たくさん…
それに、普通の警察や自衛隊だからと言って、異形相手になんの役に立つんですの?
普通の人間と言うのは、異なるものに対して非力なもの。
彼ら十人が一匹の異形を仕留める間に、わたし一人でも十匹の異形をすことができますわ。
それは、あなただってそうでしょう?
能力の種類にもよりますけれど、それだけの力を持った異能者たちがこの街に集っている。
これが意図されたものなのか、自然的なものなのか、わたしには解からないですけれど。
可能性があるから今は感謝するなんて、変わり者かお人好しかのどちらかですわね。
どちらかと言えば、後者じゃないほうが、生きていきやすいですわよ。
(言いながら、クラスメイトの男の子を思い出す。あの、正義感に溢れた、真っ直ぐな瞳の彼を。)
(彼はお人好しは生きにくいと言うだろうか?否、きっと言わない。)
(だとしたら、自分が想像するよりお人好しというのは生きにくくはないのだろうか?)
(所謂、考え方の違いというものだろう。お人好しでもなんでもない自分が考えても、始まらない。)
わたしは……そうね、厳しいのかもしれないし、寛容なのかもしれない。
その、どちらでもないのかも。
ただ一つ言える事は、臆病者なだけなのですわ。
えぇ、いいですわよ。
ぜひゆっくりと、味わってくださいませ。
シェフもきっと喜びますわ。
わたし、このお店の料理が大好きなんですの。
でも……このお店は、きっと二番目。
一番美味しいものは他にあるのですわよ。
(一番美味しい食事。忘れていたのに、思い出してしまった。)
(森でのピクニック、兵部が作ってくれたピロシキを、二人で笑いながら食べたこと。)
(料理の説明を聞きながら、もっと食えと言われつつ、先輩の手料理を食べたこと。)
(誰かと、笑いながら喋りながら、楽しみながら摂る食事。)
(家族と、家族のような存在と紡ぐ、ささやかな日常の時間。)
【置きレスにお借りいたしました。ありがとうございます。】

17 :
あるある

18 :
>>16
ああ、久遠さんも異能者なのか。てっきり武器商人みたいなものかと思っていたよ。
警察や自衛隊は役に立たない? そうかなあ? 訓練とか準備をしておけば対応できると思うのだけど。
ボクが彼らよりも活躍できるかもどうだろう? 月に一度はまったく役に立たない日があるしね。
色々な異能者がいるから得手不得手がある。みんなバラバラで動いているみたいだし。
異能者と警察や自衛隊が協力して治安にあたればいいんだよ。
紅裂さんみたいのはおいとくとして、兵部くんだって一人で戦って矢面に立ってるみたいだったし、
みんなで頑張るようにすればいいのに。
(兵部晶をサポートする裏方はいるのだろう。でも直接戦うのは兵部晶一人だけに見えた。)
(隠れて月歌の様子を探っていた可能性もあるけれど、そんな様子は見えなかった。)
(優秀だから月歌が見つけられなかったのかもだし、月歌が思うように孤独に戦っているのかもしれない。)
(だとしたら、街の治安を彼の肩にのみ押しつけるのは間違いだ。)
変わり者もお人好しもどっちも当てはまってる気がするなあ。
生きにくさは感じてないよ。この街に来て学校へ通えて毎日が楽しいしね。
陰口を言われて悲しくなることもあるけれど、それも学校生活のだいご味だそうだからね。
(人の中で暮らしていなければおきないこと。だからそれも満喫するのだ。)
ふふ、久遠さんは臆病なのか。危険なことに手を染めているなら悪いことじゃないと思うけれど。
大胆にせめて手痛い失敗をくらうのは自分自身だものね。
それじゃ、すこしおしゃべりはひかえて食べる方に集中しようかな。
なんて言ってもやっぱりしゃべってしまうのだけれど。
(それでも話しっぱなしではなく、食べて、話して、食べて、と手も動かすようにする。)
(美味しい料理だけれど、やはりおしゃべりの方が好きなのだ。)
ここが二番目なら、一番は母の手料理かい?
さっき話したように母とは生まれてすぐ生き別れたから、ボクは母の味を知らない。
まあ、あの母の料理なんてぶっそうな想像しかでてこないからごめんだけど。
強いて言えば、ボクの世話をしてくれている五月女の料理は彼女の母の味なのだろうね。
(赤ん坊にミルクの代わりに血を与えるイメージ。)
(想像して料理がまずくなりそうになったので頭を振って考えを振り落とす。)
(だって、血の方が美味しいから。)
【久遠さんへの置きレスだよ。】

19 :
いくいく

20 :
【白雪月歌 ◆uOUHxRuf5c さんへの置きレスにお借りします。】
>>18
わたしの能力は、通常は非戦闘系ですわ。
それと勘違いしないでくださる?
わたしは、普段から誰かに武器を融通しているわけではない。
白雪さんの仰るような武器商人の類ではないのですわ。
だからこそ、目は厳しい。
銃の扱い、頑張って精進なさってくださいませね。
(にっこりと笑い、お行儀悪く両手を組み顎を乗せて、テーブルに肘をつく。)
(だけどすぐに、その笑顔が微かに歪んだ。)
まるで、この街の在り方自体に、疑問をお持ちのご様子ですのね。
人間誰だって、能力や権力を持つと、自身のエゴが出てくる。
己の欲するものや、心酔するもの、汚いもの、綺麗なもの、権力、富。
そのために、各々が各々の思惑で動いている。
皆で仲よくお手て繋いで、となかなかそう上手くいかないのが人間ってものなのですわ。
まぁ、何が綺麗で何が汚いかなんて、それこそ各々の見方次第ですけれど。
それに晶……兵部くんは、とっても可愛らしくて素敵な子ですけれど――甘く見ないで。
あの子の目は、わたしよりも厳しいと思っていて、損はなくてよ?
万が一、兵部くんがあなたのこと、人間に害成すものだと見てしまったら。
白雪さん、あなた5分と生きていられないですわよ。
そう。
毎日が楽しそうで、それはなにより。
今まで学校は、通ったことが無いんですの?
わたしはね、危険なこととか、そういう意味での臆病ではないんですの。
手痛い失敗を食らう、という意味では、いずれも同じって感じですけれど。
(そう、だからもう不用意には近づかない。踏み込まない、踏み込ませない。)
(もう傷つきたくない、苦しい思いをしたくない。)
(――誰も、傷つけたくない。)
1/2

21 :
わたしもお喋りな方ですけれど、白雪さんは本当によく喋りますわね。
わたしが異形を研究する機関の人間とかだったら、どうしますの?
ヴァンパイアの子供なんて、飛んで火に入る美味しい研究対象ですわ。
この街で暮らすのなら、もう少し用心することを、おすすめいたしますわよ。
例えば、わたしがもし白雪さんなら、少なくとも、こんな得体のしれない女に会いに来るのは
満月の日にいたしますわね。
母の手料理、ね。
一番は、誰が作ったか、ではないのですわよ。
どんなものなのかは、そうね、もっと仲良しになることが出来たら、教えてあげる。
(教える気は無いのだと、言ったようなものだった。)
(普通ならば、きっとそれは大したことが無い感情なのだろうけれど)
(愛を知ることを許されてない自分が、唯一、心に淡く滲む自分だけの気持ち。)
(それは、その感情に気付かせてくれた二人にすら教えたくないと思う。)
(大切な宝物だったから。)
(これだけ知れたのだから、もう充分、悔いはないかもしれない。)
(少しだけ、唇の端が幸せそうに微笑んでしまう。)
(それを隠すように、膝に乗せたナプキンの角で唇を拭い、席を立った。)
わたし、先に移動していますわね。
紅茶が飲みたくなっちゃいましたの。
(白雪を残して、赤いカーテンの向こうへと出る。)
(ランプの灯りが透ける薄暗い店内を歩きながら、終いにはクスクスと幸せそうな笑い声を零した。)
(窓にぴったりと同化するようなガラスのテーブル。)
(椅子に座り庭を見ると、ひとりの青年が庭中にあふれるキャンドルに、一つ一つ火を点して廻っていた。)
(庭を見るゆりかに気が付き、ひらひらと手を振って、再び作業に没頭していた。)
2/2
【置きレスにお借りいたしました。ありがとうございます。】

22 :
【白雪月歌 ◆uOUHxRuf5c さんとのロールの解凍にお借りします。】

23 :
【スレをお返しいたします。】

24 :
すっぽかし

25 :
25

26 :
【名前】紅裂 拓兎(べにさき たくと)
【年齢】 17歳(高校二年)
【性別】 男
【身長】 183p 83kg
【容貌】 半端な長さの赤茶色の髪・右耳にリングピアス(10mm)
      紅いコートを好んで着る。 特に冬場。 
【能力】
・珪素の支配…珪素を生成して支配する能力。能力の用途は多岐に渡る。
・魔術・・・『Timewalk』自分自身の時間の流れを加速させる。 使用回数は一日に一度。
      『Lunatic』相手の運動神経を一時的に混乱させる。有効射程は6メートル程度。
      同じ相手には二度と効果がない。
・格闘技…多種多様な格闘技を節操なく行使する。打撃よりは投げ・関節技が得意。
【武器】 トンファー・小型拳銃 常に携帯しているわけでもなく手ぶらの方が多い。
【希望】戦闘・交流・その他
【NG】 猟奇・排泄
【弱点】
・エネルギー切れ(魔力切れ)
・『Timewalk』は一度の戦闘に一度までしか使用できない。 反動が大きい。
・夏場は三割程度パワーダウンする。
【備考】
元魔王の契約者。自称「悪人」。闘争狂。戮鬼。人の形をした怪物。
何事にも執着を持たず他者の命や人生にも関心が薄い。
反面、一度関心を持った相手にはとことん執着する。
根深い虚無を抱えながらも「価値のある事」を探し彷徨している。
その日の気分で物事に対するスタンスが変化する移り気な男でもある。
端的に言わば利己的で自己中心的、尚且つ刹那的な人間。
【規制解除キター!】
【プロフ投下。内容は大して変わってないはず。】
【とりあえずこれだけ】

27 :
ぬるぬる

28 :
(飲み屋と言っても色々ある。焼き鳥が炙られているのをカウンターで見ながら)
(じっくりと腰を据えて酒を飲むような店もある。家族連れで来ても違和感のない)
(明るい雰囲気の飲み屋もある。今夜訪れたのは明らかに後者の店である)
(事の発端は夏休み直前、久遠ゆりかが夜遊びに連れてゆけと駄々を捏ねたから)
(だったか。それとも、他の事だっただろうか。紅裂拓兎にはもう思い出せないけれど)
(話の流れで海に連れてゆけとか、夏祭りに参加したいとか、そんな風に言われたのは覚えている)
でさ。まあ、アレだ。やっぱりこの時期、何処も宿空いてなくてさ。
しかも海で、祭りだろ?ネットで探したけれど苦労したわ。
なんとか一室だけ予約できたけどさー。
(黒いポロシャツにチノパンという夏らしい装いをした、紅い髪の男が塩ダレきゃべつを)
(パリパリ食べながら言う。カウンター席には牛の角煮やアスパラベーコン、うずらベーコン)
(分厚いチャーシュー、ギョーザ、ししゃも、揚げだし豆腐などがところ狭しと並んでいた)
(飲んでいるのはソフトドリンク。流石に未成年の飲酒は気が咎めたらしい)
(自分ひとりだけなら平気で飲酒するのだが……)
あ、さーせん、せせりのポン酢と、たこわさびください。
で、えーと。本当に海でよかったのか?
まあ水着で過ごすだけが海の醍醐味じゃないけどさ。
(店は座敷席もテーブル席も埋まっていた。カウンター席に座れたのは幸運と言える)
(喧騒と、焼き物のよい匂いと、隣に座る金髪碧眼の少女、久遠ゆかり)
(あれ?今の俺ひょっとしてリア充じゃね?なんてどうでもいい錯覚を覚えた)
【それではロールにお借りします】

29 :
【無事に戻っておりますので、レス制作いたしますわね。】
【お付き合いの程、よろしくお願いいたします。】

30 :
(うんうん、と頷きながら、隣の青年の話を聞いているのか聞いていないのかの様子で)
(めまぐるしく行きかう皿、オーダー確認の威勢のいい声、フライパンで脂が弾ける音。)
(目の前で繰り広げられる、いかにも慌しく賑やかな空気を醸し出す厨房を)
(やや身を乗り出し、眺めていた。)
(いわゆる、ガン見ってやつだ。)
(水滴が張り付き、零れ、伝って、びっしょりになった桃ジュースのグラスを握り締めながら)
(ほわわ〜っと、口を阿呆のように開き、眺めていた。)
へっ?
なんだっけ?
(きょとん、として紅裂を見る。)
あ、そうそう、海ね、海ですわ。
……あ。
(海でよかったのかと再確認し、水着の話をする紅裂に、ふと思い出す。)
(そうだった、彼は自分の体のことを知っているのだった。)
(グラスを持ち上げ、こくりと飲む。)
(そして、同じリズムで首を傾け、頷き。)
うん…上着着ても、海では遊べますもの。
それに、昼間は別のことして、夜中に海で泳いでもいいですし。
先輩こそ、わたしなんかに付き合って、せっかくの夏の海、いいんですの?
【では、改めましてよろしくお願いいたします。】

31 :
(何が珍しいのか、先ほどから気のない相槌ばかりだった)
(正確には、店に入ってからだろうか)
(――訂正。この子にとっては大抵の事は珍しいのだ)
(日本で育ったと言っているが、生活形式は向こうに倣っていると聞いた覚えがある)
(ししゃもを齧る。このぷちぷちとした食感が堪らない)
そうかい。まあ、昼間は適当に街をふらついてればいいさ。
この時期の海なんてのは馬鹿と盆暗が溢れてて、
とてもじゃないが遊ぶ気分にゃなれないだろうしな。
(実際、長期休暇に観光名所などへ行くよりは、静かに過ごしたいというのが本音だ)
(この時期の海にしろ山にしろ人が多すぎる。それでなくても夏は苦手だ)
別にいいよ。
他に予定があるわけじゃ……いや、補習くらいはあったけどさ。
ま、まーあ、時にはリア充の真似して海行くのも悪くないさ。
都合がつけばバーベキューもしたかったんだがな。みんな都合が悪くてね。
(それでも、彼女と過ごすのが嫌なわけではない。自分は孤独で、彼女も孤独)
(傷の舐め合いのような関係で、それでも何も無いよりはマシな関係だと思う)
それより……酒頼んでいい?
(こっそりと小声で囁く。お酒への執着が断ち切れなかったらしい)
(メニューを眺めながら、もう既に頼む気満々であった)
【こちらこそよろしく】

32 :
(ししゃもを齧る様子を見て、自分も箸を伸ばす。)
(魚臭いが、焼きたての香ばしい香りもする。)
(真似をして、思い切ってぱくりと頭からかぶりついた。)
(少し強めの塩気と、ほっくりと柔らかな身、魚の香り、その中に面白い食感がする。)
(齧ったあとを見つめると、白っぽい、粒々)
(ロシアでも、探せばししゃもくらいあるだろうが、ゆりかは初めて食べたものだった。)
先輩、これ卵、卵入っていますわ。
ロシア語では、イクラって言うんですのよ。
夏の海って、そんなに下らない人たちが集まる場所ですの?
わたしは、きらきらで綺麗な場所と話に窺いましたわ。
見てみたい。
りあじゅ…?
(首をかしげ、引き続きししゃもをむしゃむしゃ。)
バーベキューはアレですわね、Шашлык!
ロシアの家庭でも、よくやりますのよ。
さすがに、二人だけでは折角焼いても食べきれないですものね。
(りあじゅーの意味はよく解からなかったけれど、この夏のバカンスには紅裂も賛成してくれているようで)
(本当は、兵部も誘って、媛名先輩とか水鏡先輩とか、顕谷さんも…他にもいっぱい)
(みんなで、きらきらの海を見にいけたらいいなぁ、なんて夢想する。)
(思いが募るほどに、虚しくなるばかりだったけれど。)
ん…?
(急に声を潜める紅裂の方に、身体を傾け)
………
(そして、少しだけ厳しい目になる。)
ここ、外ですわよ?
うーん…
(手を顎に沿え、少し考える。)
(紅裂拓兎ほどの体躯なら、そういう年齢にみえなくもないだろう。)
(眉をしかめながらも、小さく頷き。そして、一言付け加えた。)
三杯までですわよ?

33 :
ししゃもは食感を楽しむ食べ物なのよ。
……は?イクラってロシア語だったの?
(ロシア語など殆どわからないので、首を傾げる)
(この子と知り合ってからそれとなくロシア語を調べているが)
(殆ど理解できない。そもそも英語からして理解が及んでいないが……)
(うずらベーコンをぱくり。横に咥えてすっと引き抜いて食べる)
春か秋の海ならそれなりに風情はあるけどな。
ちゃんと近所の人がゴミ掃除してればだけどよ。
冬の海はちょい見てると自したくなるから要注意だ。
(キラキラとした綺麗な海が果たして日本の何処にあるのだろうか)
(有名な場所ほど人が集まって美観を損ねているし、仮に観光名所でなくとも)
(開発が進んで綺麗な海や浜辺が消えていると話に聞く)
(なんとなくため息。自然保護団体の肩を持つ気もないが、寂しい現実だと思う)
だからロシア語で言うなと。
まあ、秋になったら山でキャンプしよう。秋なら俺も元気出てるし。
猪とか熊とか狩ってやるうぜ。鍋にして食おう。
(機嫌良く笑い、熊だの猪だのを屠るシーンを思い出す)
(店内は節電の為か、さほど冷房が効いていない。食べていると体温が上がるので)
(額にうっすらと汗をかく。おしぼりを使ってそれとなく汗を拭く)

オッケー。大丈夫、キミの分も頼むから。
さーせん、カシスオレンジください。あとカルーアミルク。
(明らかにそういう問題ではないのだが、嬉しそうに注文をする)
(まずは軽くカクテルから。メニューを閉じて、箸で分厚いチャーシューを掴む)
カルーアミルクはコーヒー牛乳みたいなもんでさ。、
飲みやすいって評判だ。まあ一口だけでも飲んでおけ。慣れだ、慣れ。
(飲みやすいのは事実だが、アルコール度数が高いので酔いやすいのは伏せておく)
(酒に慣れておくのは大事なことだ。適量さえ守れば酒は美味い)

34 :
中断

35 :
へぇ…食感。
ん、確かに面白いですわ。
味も美味しいですわよ。
(もぐもぐと食べながら、大きく頷く。)
えぇ、イクラはロシア語ですわ。
日本で言うところの鮭の卵は、赤いイクラって言うんですの。
ようするに、魚卵全般を指してイクラなのですわ。
これは…クリーム色のイクラね。
春の海って…響きだけで、もうほのぼのした感じしますわね。
冬の海は、どうして自したくなるんですの?そんなに絶望的?
わたし、ロシアにはよく行きましたけれど、海の方はよく知らないんですの。
(そう言って、なぜか溜息をついている紅裂をじっと見た。)
(何か、憂うことでもあったのだろうか。)
(その横顔を眺めながら、アスパラベーコンをぱくり。)
(アスパラのジューシィさと、ベーコンの塩味と燻製の香り。)
(この店は、一つ一つの料理が小さく小皿に纏められているのが、気に入った。)
(これなら、おなか一杯になるまえに、いろんな料理を味わうことができる。)
なんだか、懐石みたいですわね。
(二つ目のアスパラベーコンを、箸で挟み眺めながら、そう言った。)
だって、イクラは通じたじゃないですの。
いのししは、美味しいですわよね。
わたし、食べたことありますわ。
煮込めば煮込むほどに、柔らかくなるというお肉なんですのよね。
不思議ですわ。
(なにやら、美味しそうな響きのものを注文してくれた。)
(紅裂ならともかく、自分のこの外見で、こんな店員が近い場所で飲んでいて咎められないだろうか?)
(まぁいい、怒られたときは、ごめんなさいと言って逃げよう。)
(にっこりと笑って、コーヒー牛乳なら好き、楽しみ。と伝えた。)
ねぇねぇ先輩、泊まるのは、どんなお部屋?

36 :
衝撃の事実発覚。魚卵全般がね、ふーん、へーえ。
拓ちゃんはまたひとつ賢くなりました。
俺も代わりにひとつだけ教えよう。アミルスタン羊の肉は食うな。
むかーし、それと知らずに食わされたことあったけどさ。
正体知ったら確実に吐く。
(アミルスタン羊の肉、それは即ち人肉のことである)
(読書好きの人間なら案外知っているかも知れない)
(たこわさびを食べると、ちょっとだけツンと来た)
んー。雰囲気?まあ、あの光景みたらちょっと人生について振り返って
衝動的に……ね。まあキミにはその手の後悔は無縁だろうけれどね。
(はっはっはっといつも通り笑う。果たしてこの子も自したくなる時があるのだろうか)
(ないだろうと思い込むのは簡単だった。けれど、と一度湧いた疑惑は付きまとう)
ああ、料理で腹いっぱいにしちまうと、酒飲んでくれないだろ?
だから少しずつなんだよ。飲み屋はあくまで酒飲ますのが目的だから。
あ、さーせん、おむすびください。
(せせりをポン酢で食べるとさっぱりと口当たりがよくて、御飯が食べたくなった)
豚肉に慣れてると戸惑うけどな。
やっぱり美味しく食べられるように改良重ねた鶏肉だの豚肉だのが一番だよ。
けど、まあ、時には野趣あふれる猪肉も悪くないものさ。
(ふーと、満足そうに吐息を漏らす。少量ずつスローペースで食べているので)
(腹五分目くらいだ。まだ酒を楽しむ余裕はある。やはり飲み屋では飲まなくては嘘だ)
和室だよ、和室。まあ、宿の外観は普通のホテルっぽいけどさ。
本当は民宿が良かったんだが、条件に合うのがなかなか無くて、妥協した。
一晩寝て過ごすくらいなら、丁度いい宿だよ。
(どんな部屋かと問われて、予約の取れた宿のことを話す)
(この時期、やはりどこも予約で満室だった)
ゲリラ豪雨やガソリン価格の高騰があったよな。
それがなかったらこの時期宿なんて取れてなかったかもな。
ある意味、不幸中の幸いってやつか。

37 :
三ヵ月後には、忘れていらっしゃいそうですわよね。
…アミルスタン羊?
聞いた事の無い品種ですわね。
吐くほどに、不味いんですの?
正体を知ったら…って、味の問題では無いのですわね。
(だとしたら、飼育方法に問題があるのだろうか?)
(とにかくよく解からないけれど、あれだけ料理上手な紅裂が言っているのだ。)
(自分よりかは、はるかに料理の知識は持っているはず。)
(大人しく頷き、覚えとく。と言った。)
自分の人生に対して、後悔?
そりゃ、人は誰しも、後悔を抱えて生きているものですわよ。
後悔が無い人生を送っている方なんて、逆に信用できませんわ。
その後悔を、どれだけ自分が許容できるかどうか、でしょう?
わたしだって……たまにはにたくなるくらいの後悔だって、持っていますわ。
……絶対に、なないですけれど。
(少しだけ頬を膨らませ、すねたような顔をしてみせながら、餃子をつつく。)
そっか、懐石みたいにちまちま出して、すぐにおなかいっぱいにさせない。
お酒も進むってものですわね。
なるほど〜
って、どんだけ食べるんですの?
わたしそろそろ、食事はお腹一杯ですわよ。
(おにぎりを追加注文する様子を見て、目を丸くする。)
(体格の差、男女の差があれど、年齢は一つしか変わらないはず。)
(弟もかなり食べるが、紅裂とは比べ物にならないだろう。)
(少し呆れたように、でも頼もしいような気持ちにもなりながら、溜息を漏らした。)
野外で捕まえて食べるのなら、カエルが一番手軽で美味しいですわね。
秋からは、いなくなるのが難点ですけれど。
キジ科の鳥の美味しさは、異常。
へぇ、和室。
大丈夫ですわよ、わたし先輩んとこでお布団に慣れましたもの。
これでもう、野営を含めるとポピュラーな寝床コンプリートな気がいたしますわ。
なんでもこい。
なるほど、キャンセルでもくらったお部屋なのかしら?
わたしは野宿でも大丈夫ですけれど、バカンスならばそれなりの寝床でお休みしたいですものね。
予約とか調べたりとか、先輩にお任せっぱなしで、ありがとうございますわ。
(ちょっとだけ首をかしげるようにしながら、会釈のようにお辞儀を見せる。)
どんな場所かな?
海も、他の景色も、楽しみ。

38 :
【腹が減ったな……こんな時間に食い物の描写なんてするものじゃない】
【凍結いいかな。都合のいい日を避難所にどうぞ】
【それまでは置きレスでぼちぼち進めようかと】

39 :
【承知いたしましたわ。】
【わたしは、お茶を飲んでいるせいか、平気ですわね。】
【夜食を食べればいい、そしてデb ……】
【では、遅くとも月曜日の夜までには、来週の予定を書き込ませていただきますわね。】
【そのなかで、先輩のご都合の良い日があれば。】
【もちろん、先輩の開いている日を先に教えていただければ、なるべく合わせさせていただきますわ。】
【それでは、今夜は失礼させていただきますわね。】
【おやすみなさいませ、もりもり食べる夢でも見るが良い。そして、良い日曜日を。】
スレをお借りいたしました。ありがとうございます。

40 :
【黙れ、俺は食わないぞ】
【さっさと寝てやるさ】
【わかった。来週は多分暇……なはず】
【ああ今夜はありがとう】
【……ええい、余計なことを言うでない】
【お疲れ様。おやすみなさい】

【それでは落ち】

41 :
>>37
まあ、滅多に食う機会もないだろうけどな。
俺だって知らずに食ったのが一度だけだし。何せあれは……
(人肉だからな……。最後のフレーズは、ゆりかの耳元てでそっと囁く)
(人類の三大タブーは、人、食人、近親相姦と言わてる)
(そのタブーをこの男は最低でも二つは犯しているという事だ)
お?ゆりかちゃんってそんな重い設定のキャラだったっけ?
食べ物大好きの胃袋キャラだと思ってたわー、ふはは。
(にたくなるような後悔を持っていると言われた時、どうにか表情は崩さなかったと思う)
(交ぜっ返すようにくだらない事を言って空気緩和に務める。笑っていればいい。どんな時でも)
夏は沢山食べてスタミナつけないと辛いんだよ。
朝と昼は素麺だったしな。
やっぱり人間、肉と米食わないとダメだわ。
(次々と小皿が攻略されてゆく。早食いではないが、一度に口に運ぶ量が多い)
(ウーロン茶で喉を潤し、おしぼりで額を拭う。生命力に満ちた光景だった)
爬虫類だの両生類だのは、鶏肉に近い味だしな。
アレって元々先祖が同じなんだっけか。
うーむ……進化って時々意味不明だよね。
観光名所ってほどでもないがな。
つーか、この時期の観光名所なんて行くものじゃないな。
日本人もそうだが外国人観光客も押し寄せてる。
この間、富士山が世界文化遺産に登録されたじゃないか。
おかげでその周辺人が溢れてパンク状態だとよ。
(紅裂拓兎は旅行が嫌いなわけではない。ふらりとバイクで遠出をするのは好きだ)
(しかし、観光名所と言われる場所に行かないのは人が多すぎるからだ)
(なので、今回宿を取った場所も、観光名所と言われるような所ではなかった)
あ、はい。それ両方とも俺のです。
(酒に満たされグラスを店員から受け取る。カシスオレンジとカルーアミルク)
(二つとも一見してソフトドリンクに見える。店員が立ち去ったのを見計らって)
(カルーアミルクのグラスをゆりかにそっと押し付ける)
まあ、いつぞや飲んだのよりは飲みやすいぞ。
そら、乾杯。
(正月、この少女が酒を飲んだは忘れていない。あの時のように飲み過ぎなければ平気だろう)
(チンとグラスを打ち付けると澄んだ音がした。カシスオレンジをゆっくりと飲む)

【置きレスに借りました】

42 :


43 :
【紅裂拓兎 ◆QiSi/P5T2Qさんへの置きレスにお借りいたします。】
>>41
……っ
(囁きが耳に届き、目をきゅっと閉じて息を詰める。)
(別に、驚いたわけではなく、くすぐったかったのだ。)
(傭兵の仕事もしている彼ならば、そういう機会もあるだろう。)
仮に、万が一知っていたとしても、戦地では、誰も責めることができませんわ。
別に、重い設定でもなければ、食べ物大好きキャラでもないですわよ。
それは解りますけれど、でも、こうも毎日暑いと、そんなにもは食べられないのですわ。
いわゆる、スタミナをつけるには、時すでに遅しってやつですの。
お肉は好きですけれど、この季節はどうしても手が伸びない。
…そうね、蛙なら食べられるかも。
あれ、あっさりしていますもの。
へぇ…鳥と先祖が同じ……うん、味わいでは確かに頷けますわね。
(紅裂の話を聞きつつ、話題に応える。)
(別段、今話さなくてもいいような、軽い雑談を、二人で時々笑いながら進めていく。)
(だからと言って、今話すべきといったものも、この二人の間には何も無かったけれど。)
(あるのは、ただの幸せな時間の真似事。)
(だけど真似事でも、笑顔は本物だったから、だから、これからもずっとこんな時間が続けばいいと)
(青い瞳に紅い髪を映したまま、軽く閉じて微笑み、切に願った。)
そうそう、富士山。
そんなに興味の持てる山なのかしら?
わたしには、ただの大きな山にしか、見えないですけれど…
(うーん、と首をひねる。)
(ゆりかは、まだその山を肉眼で見たことが無かった。)
(きっと一目でも見れば、その意見はあっさりと、富士山の山頂から転がり落ちるよりも早く、覆っただろうが)
(山登りよりもお洋服な女子高生にとっては、ニュース画面で見る光景は、どうでもいいことこの上なかった。)
(人ごみと山の事を考えているうちに、目の前にカルーアミルクの入ったコップが静かに移動してきた。)
(紅裂の方を見て、彼がグラスを持ち上げたのを確認すると、自分もそのひんやりとしたグラスを持って)
(軽くぶつかる硝子の音に耳を澄ませる。)
(自室のサイドテーブルにある二輪の透き通った薔薇も、ぶつかり合わせれば、美しい音を奏でるのだろうか。)
(グラスを傾け飲む様子を眺めながら、ふと、目の前の紅い髪に黒髪がだぶって見えた。)
(少しだけ首を傾けると、グラスに唇をつける。)
(鼻を抜ける芳しいコーヒーの香りと、舌に残る甘いミルクの味、ひんやりとしたものが喉を流れていく。)
んっ
(ぎゅっと目を閉じ、飲み込み―――続けて、こくこくとコップ1/3を、いきなり飲み干す。)
ぷはっ
これ……すっごく、おいしい!!
……ふわぁ
(極端に弱いほうでもないのだろうが、決して強くはない。)
(ましてや、摂取慣れしていないものが一気に喉を抜け胃袋へと落ち込んでいく。)
(うっとりとした笑顔が、酔っぱらうのは時間の問題でございます。と、告げていた。)
【お借りいたしました。ありがとうございます。】

44 :
44

45 :
>>43
緊急避難としてのそれなら、まあな。
ローマ法王庁が破門しないと言ったくらいだし。
俺の場合無理矢理食わされたというか、食わされた後に知ったというか……
つーか、それについて語ると長くなるし、また今度な。
(人肉食について語ると猟奇的なものから儀式的なもの、文化的なものや)
(緊急避難的なものまで含まれるので、本格的に語るには時間が足りない)
(そもそも酒場で語るような内容でもない)
(また今度と言っているが、本格的に語られることはないだろう)
春には体力つけてるはずなんだけどな。
それでも夏になるとしんどいわ。
(くだらない話が続く。くだらない時間を共有できる相手を友人と呼ぶのなら)
(久遠ゆりかは間違いなく、紅裂拓兎の友人であった。おむすびが来ないのを気にしつつ笑う)
(少女の切なる願いなど知らぬげに、男はただ笑っている。とうとう訪れるその日と、とうとう訪れる)
(事のないその日をいつだって覚悟しているから。だから仮に少女の願いを知ったとしても笑うだけだ)
以前からの登山家とかならわかるが流行りもの好きのミーハーが遺産に登録された
ってだけの理由で登山して美観損ねてるんだもんな。俺、そういうの好きじゃないんだわ。
(はぁーと大仰に溜め息をつく。おむすびはまだか。米がないと切なくなるのは日本人だからだろう)
(別段、にわか登山客のマナーの悪さを嘆いているだけではない)
おいおい、一気に飲むなよ。
飲みやすいけどアルコール度数は結構高いはずだから。
まあ、今度俺の家で作ってやるよ。その時また好きなだけ飲め。
(予想以上にカルーアミルクを気に入ったらしいゆりかに、今更ながら真実を明らかにする)
(こちらはちびりちびりとカシスオレンジを煽っている。これも飲みやすいのだが一気飲みはしない)
(自分で勧めておいてアレだが、ここではこれ以上飲ませないぞと宣言しておく)
(三杯も飲ませたら確実に悪酔いして連れて帰るのが面倒になるのは確定的に明らかだった)
あー、そだ。旅行行くわけだしー。髪を金色にして行こうかな。
宿の人には兄妹って設定で通そうぜ。それがいいそうしよう。
(そしてまたいつもの思いつきだった。別段酔っているわけではなくこれが素だ)
(思いつきだったが、悪くない気がしてくる。グラスの淵を指でなぞる)
それとも、黒髪にした方がいいか。イメージが悪いんだが、まあ、偶になぁ。
夏だし暑いし、ついでに髪も切っておくかね。
(半分ほど減ったグラスの中身を一気に飲み干して、ぷはー)
(それから三十分くらいはだらだらと飲み食いをして、ほど良く悪酔いをしてその場はお開きとなる)
【置きレスに借りました】

46 :
【紅裂拓兎 ◆QiSi/P5T2Qさんとの、ロールの解凍にお借りいたします。】
>>45
ふぅん…
(また今度と言うセリフに、小さく応えておく。)
(すぐに話してくれるかもしれない、でも一生聞く事が無いかもしれない。)
(別に、そのどちらでも構わない。)
(彼が人鬼だったことを、知っている。)
(いまさら、何者かに騙されて食人をしたと聞いたとて、特に驚くべき話では、ないだろう。)
(ただその件に関して、もしも彼が少なからず傷ついているのならば、誰かに話をして)
(少しでも荷物を降ろしていけばいいのに、とだけ思った。)
はぁー…ほんと、わたしもすっかり夏バテですわ。
夏の海の水って触ったことないんですの…冷たいのかしら?ぬるいのかしら?
どちらにせよ、楽しみ。
(夏バテをアピールするために、すっかり食事を終えて小皿を脇に避けた目の前のカウンターに)
(だらしなく突っ伏してみる。)
(そのまま顔だけ向けて、紅裂に言い放った。)
先輩は、それだけ食欲あれば、大丈夫でしょ
えっ…そんなに強いお酒なの?
こんな、甘いのに…?
(グラスの中の液体を見つめ、再びこくりと一口。)
(よく味わってみれば、確かにアルコールを感じる苦みが舌の上にかすかに残る。)
うー…ん、なんか何杯でも飲めちゃいそうですのに。
……きゃー、好きなだけ飲ませて、わたしをどうするつもり?
(とりあえずここはボケておこうと思い、あからさまな棒読みで言い放ち、また甘い味を流し込む。)
うん、やっぱり美味しいですわ、これ。
先輩が?金色?
(グラスを持ったまま、横を向き、じっと見つめる。)
(頭頂部から前髪、瞳へと視線を落としていき、ちょっとだけ想像してみる。)
(……だめだ、想像できない。)
兄妹って…顔、全然違うじゃん。
どうせなら、どちらかが妾の子とか。
孤児院で出会い、兄妹として慕いあってきました、とか……
(言いかけて、思い出す。そういえば、あの男は―紅裂拓兎を憎んでいたあの男は)
(まったく血の繋がらない、施設で出会った妹がいたんだっけ…)
(そのうち、2年の教室に押しかけてみよう。)
(あまり気は進まないが、彼からの情報も惜しいと言えば惜しい。)
えっ…黒髪……?
イメージが悪いって、なんで…?
だって、すごく……
(それなら容易に想像はつく。想像と言うか、実物を見たのだから。)
(少しだけ頬が赤くなり、恥ずかしそうに目を伏せた。)
黒髪……似合うと、思う。
(こくんと頷き、誤魔化すように再びグラスをあおった。)
(そして、店を出た頃には、街頭で歌いながらエアバイオリンを披露するという)
(あの1杯を飲ませたことを、紅裂に深く激しく後悔させるに値するほどの行動をとったのだった。)

【それでは、今夜もよろしくお願いいたします。】

47 :
(悪酔いした久遠ゆりかがやらかしてしまった二日後の、朝)
(××駅前に集合。その二日間でこの男がやった事と言えば髪を切り色を黒く)
(染め上げ、旅行の支度と簡単な下調べくらいなものである)
(髪を短く刈り上げ、ポロシャツにジーンズという姿だと、この男の醸し出す歪さは)
(表面的には消えて失せる。鏡面加工したサングラスで目元を隠していると、それなりに)
(まともに見える。引き締まった体格もあわせるとスポーツマン風にすら見えた)
(短い髪はソフトモヒカンと呼ばれる、有名なサッカー選手と同じ髪型だ)
なんだなんだ。俺がこんな格好してるのが不思議か?
予め言っておいただろうが。酔ったから忘れてたのか。
(その日も朝から暑かった。きっと今日も猛暑だろうと予感させる日差しであった)
(そんな中、紅裂拓兎はそう言った。まるで別人のように見えるが口調だけは変わらない)
(売り場で切符を二人分買って、駅の構内に入り、いい匂いのする立ち食い蕎麦の店へ足を運ぶ)
時間あるからちょっと食わせろ。
こんなところで食う飯も旅の醍醐味だぞ。
(一秒も迷うことなく自動販売機で食券を買い、天麩羅うどんを一人前)
(ナップザックを降ろしてサングラスを外す。食欲がないと言っていたのが戯言のようであった)

【それでは、今夜もよろしく】

48 :
(ぽかんとした表情で、その男を見上げた。)
(なんなんですか?その、爽やかさは。)
(眉を寄せ、じぃっと見つめ、頬を赤くしたかと思うと、すぐに冷め、笑ったかと思えば、難しい顔をして)
(とにかく、余すところなく彼の姿を眺めては、様々な反応をしながら、最後に三歩下がり全体を眺めて)
うん…ま、まあまあなんじゃないっ
(なぜか、ぷいっとそっぽを向いた。)
(似ていると思った。)
(似ている、という表現も、おかしな話だけれど。)
(だって、あれもおそらくは、彼本人に間違いは無いのだから。)
(でもやっぱり、そのものにはならない。どこか違う。)
(そして、少し離れた場所から、聴こえないように呟く。)
――あの名前…あっちが本当なのかな、やっぱり。
先輩、朝ごはん食べてこられなかったんですの?
この暑い日に、天麩羅なんてよく食べられますわね。
(小さめの赤いトランクを引き摺りながら紅裂を追いかけていると、彼の行く先は構内にある飲食店のようだった。)
(紅裂が食券を買う様子を見て、真似てコインを投入する。)
(なにか自分にも食べられるものが無いかと、ボタンを眺める。)
(結局、味噌汁おしんこセット、と書かれたボタンを押し)
(お釣りを忘れそうになりながらも、なんとか取り出して、紅裂の隣に立つ。)
……立ったまま?
(カウンターに腕を乗せる……少し高い。)
わたし今日、ちゃんとお金持ってきましたわ。
だってネットで調べたら、海の家?とか、そういうとこではカード使えないって見ましたの。

49 :
あー?朝はちょっとしか食ってないな。
いいじゃないか。駅蕎麦なんて滅多に食う機会ないんだし。
ん、ああ。見ての通りだよ。会社から帰った人とかが軽く食う店だし。
(濃厚なスープの匂いが蔓延する小さな店に、椅子などない)
(こうした大きな駅の中には独特の雰囲気がある。誰も彼も慌ただしく階段を登ったり降りたり)
(通路を走ったり改札をくぐったり、電車を待っていたり、こうして食事をしていたりする)
カードで食い物する高校生って聞いたことねぇな……
海の家って言ったらカレーとかラーメンとかだな。
設備のいいところだとシャワーとかコインロッカーとかあるんだろうが……
今日行くところにはあったかな?悪い、そこは調べてなかった。
(毎度の如く実りの薄い会話をしていると程なくして注文の品が運ばれる)
(サクサクの天麩羅を齧り、つるつるしこしこした麺を啜る)
(出来上がりが早いだけあって味には期待できないが、空腹は紛れる)
まあ、祭りもあることだし期待はしておけ。ほどほどにな。
夜店とか行った事ないんだろ?
屋台の焼きそばとか安物なのに美味く感じるぞ。
綿飴は持った手がベトベトするのが難点だなぁ。
(実りのない会話だが、それでも想いを馳せるのはそれなりに楽しい)
(この子に色々教えていると、自分ですら忘れていることを再発見できる喜びがある)

50 :
食べたんだ……
(若干、呆れたような表情になって、出てきたおしんこを箸でつつきながら、紅裂を見上げる。)
(小さく溜息を漏らし、向こうに見える人の流れを見つめる。)
(大きな駅だからだろうか、夏休みだというのに、人の流れが絶えない。)
(まぁ、社会人にとっては、夏休みなどあっても微々たる物なのだろが)
(視線を紅裂に戻し、天麩羅を齧る様子を眺めてから、お椀を持ち、味噌汁を啜る。)
先輩って、解かりやすく食べ盛りよね。
だって、普段はカードしか持ってないですもの。
そのほうが便利ですし。
そうそう!お祭り!!
お祭りも、カード使えないんですわよね。
わたし、そのくらいは知っていますわ。
わたあめ…!!
(箸におしんこを挟んだまま、うっとりと心ここにあらずといった様子で、目を閉じる。)
あー…楽しみ。
(そう言うと、ぱくりと一口で箸の間のものを食べる。)
(少ししょっぱ過ぎるのは、やはりこのような店だからだろうか?)
ところで、何時の電車に乗るんですの?
時間大丈夫?
わたし…電車とか、あまり慣れてなくて……

51 :
帰ったら、地元の祭りにも参加するか。
旅先だと金魚掬いの金魚とか持ち帰れないしよ。
ふー。そこそこいい味だ。
(ズルズルズル……このような麺類は思わず啜ってしまう)
(蕎麦以外の麺類は啜らずに食べるのがマナーなのだが、気取っても仕方ない)
しょぼくない夏祭りだといいけどな。
派手な祭りだと行くだけで面倒になるのがアレだけど。
迷子になるなよ。土地観ないから、迷ったが最後だぞ。
(程なくうどんを食い終えてご馳走様と合掌する)
(ゆりかが時間の心配をしているので、電車の時間を思い出す)
確か……あと20分以上あるな。売店で雑誌と菓子でも買って行こうか。
電車の中で一時間以上過ごすからな。用意はしとけ。
(二人で簡単な食事を終えて、今度は売店に向かう。雑誌やお菓子、飲み物などが)
(所狭しと並んでいる。朝のラッシュ時にこの売店を切り盛りしている店員は大したものだと思う)
これとこれ、あとこれください。
ゆりかちゃんはどうする?
(ゴシップ誌とポテトチップス、飲み物を購入する)
(あれだけ食べてまだ食べる気満々である。育ち盛りにも限度があるだろう)

52 :
金魚すくい、やってみたいですわ。
でも…なんだか、金魚が可愛そうな気もしますわね。
だって、すくわれるために、あちこち連れまわされて、お祭りの暑い最中に置かれて…
金魚は、水の中にいるから、気が付いていないのかしら?
……水の中。
(少しだけ、顔が曇る。)
(水の中で守られて、なにも気付いていなかったのは自分だった。)
お祭りに、しょぼいもしょぼくないも、わたし行ったこと無いので解からないのですわ。
だからきっと、どんなお祭りでも楽しいかも。
(曇った顔を、すぐに笑顔にして、紅裂へと応えた。)
(ゆりかに、どうする?と訊いているということは……)
(少なくとも、そのポテトチップスは自分ひとりでも食べられる自信があるという事か…)
(ミント味のキャンディとチョコレート、ミネラルウォーターを台に並べ、ごそごそと財布を取り出す。)
わたし…実のところ、先輩が朝ごはん召し上がられているのに、天麩羅うどん食べるって
心底呆れていましたの。
でも、豪快に食べられる様子を拝見して、ちょっと男らしさと頼もしさを感じましたの。
そして今は……むしろ清々しいとさえ、思っていますわ。
先輩、そんなに食べてばかりですと、太りますわよ?
(くすくすと、楽しそうに笑う。)
(最近は、あまり笑っていない気がしたから、気持ちよかった。)
あ、そう言えば、お会いしましたわよ、あの方…白雪さんに。
……少し…えぇ、少しだけ、変わった方ですのね。

53 :
犬や猫、動物を飼い慣らして愛玩する事自体が傲慢な行為だよ。
観賞魚にしても同じことだ。まあ、動物の至上目的は次世代に遺伝子を残す事だからよ。
その観点から言えば人間に飼われることで、種族の未来はある程度保証されていると言える。
そもそも、そんなこと考えるのは地球上で人間だけだ。
(良いも悪いもない。ただ、そういうものなのだとだけ言う。それだけ人間がこの地球上の生命体の)
(中で特殊で特別なのだと、言えるのはそれだけだ。その他の動物はそんな事は考えない)
そうかい。俺は一度リオのカーニバルとかブラジルのサンバとか。
そういう、派手な祭りを見てみたいもんだがな。
日本は、まあ、控えめというか……ほどほどに期待はしておけ。過剰な期待はすんな。
(日本の祭りも楽しもうと思えば思える。但し、カップルなどに限る)
(異性と縁のない非モテな方々は、その手の祭り自体を嫌悪しているのかも知れない)
太らないよ。毎日運動してるし。
大量にカロリーは摂取しないと、このナイスバディは維持できないのよ。
(ぐぐっと二の腕に力を込めると、筋肉が隆起する。実に太い。豪腕と呼ぶに相応しい)
(ニカッと笑い返すと、健康優良児のスポーツマンに見える。中身は全くの正反対であったが)
少し?うーん……まあ、服装のセンスは変わってると思ったけどね。
俺の見た感じ、ファザコンだね、あの子。ついでにマザコン。
両親に対して色んな意味で鬱屈した感情を抱えている……とか適当な事言ってみるテスト。
(買い物を終えて、電車が来る予定のホームに移動する)
(白雪月歌。ヴァンパイアハーフの彼女にゆりかを紹介したのはこの男だった)
あの子、どうしてるのかね。夏とか苦手な季節だろ。
半分は夜魔族なわけだし。俺も夏は嫌いだけどね。

54 :
まぁ確かに金魚なんて、池や川に放ったら、次の日までにはんでそうですものね。
あれは、作られた魚だから、作られた環境でしか生きられないのですわよね。
(紅裂の言うことは解かるが、飼われている作られた存在と言うのが、どうしても自分と重なる気がして)
(なんとなく、暗い表情になってしまう。)
…ふふっ、それはまた派手派手しいお祭りですわね。
わたしは、静かなお祭りも好きですわよ。
ロシアのクリスマスは、機会があれば一度見てみるといいですわ。
町中が、とても綺麗で静かで、厳かな祭りですわよ。
ま、気温で軽くねますけれど。
………
(見た目だけは、爽やか青年よろしくニカッと笑う紅裂を見て、溜息。)
先輩、そういうのなんて言うのかご存知です?
教えて差し上げましてよ。
(そっと背筋を伸ばし、紅裂の耳元に手を添えて囁く。)
筋・肉・バ・カ
(そして、顔を離してにっこりと笑って見せた。)
ファザコンマザコンって、酷いこと仰いますわね。
まぁ…そんなに強くは、否定できないというのは認めますけれど……
あの方…とにかく、人を簡単に信用しすぎですわ。
先輩も、今度お会いした時にでも、注意して差し上げてくださいませ。
あとは……やたらと、異形と異能者、普通の人間の違いを訊かれましたわ。
答えられるはずないじゃない、わたしだって…自分が人間なのかどうなのか、解からないのに。
(笑顔で、紅裂を見つめているはずなのに、なぜか泣いているような気持ちになった。)
(本当に泣いてしまいそうなので、とりあえず視線を外して、手に持った小さなバスケットケースを軽く叩く。)
(ほんの少しだけ隙間を開くと、そこへ先ほど買ったチョコレートをひとかけら放り込む。)

55 :
【誰か馬鹿だー】
【いやまあなんでもいいけどね】
【いい時間だから凍結だな】
【んーと、土曜日の夜から解凍できるよ】
【多分日曜日も】

56 :
【ふふん、勝った。】
【凍結承知いたしましたわ。わたしも、そろそろお願いしようと思っていたところですの。】
【それでは、土曜の夜に。時間は、何時でも大丈夫ですわ。】
【では、今夜もお付き合いいただき、ありがとうございます。】
【また土曜日を楽しみにしていますわね。】
【おやすみなさいませ。先輩に、たらふくな夢を、そして明るい明日を。】

57 :
【勝ち負けを持ち込むではない】
【わかった、解凍の時間は避難所に伝言するわ】
【ああ、こちらこそありがとう】
【またよろしくな】
【スレを借りました】

58 :
小屋

59 :
>>54
まあ、なんだ……数千年、数万年単位で見れば品種改良なんて、大した話でも
ないけどよ。数万年後にはパンゲア大陸が浮上してそこには巨大な烏賊が歩行して
文明作ってるって話だぞ。その頃には人類なんて滅んでるし哺乳類も殆どいないってさ。
(彼女が何故表情を曇らせているかなど、わからない。こんな時、いつだって的外れない)
(見解を述べて有耶無耶にするのがいつもの方法だった。今この瞬間にも)
ふむ、ロシアの祭りか。
わかった、ゆりかちゃんを全裸にひん剥いて簀巻きにして放置しておけば
翌日の朝には自然に不自然してるわけね。
ふふん、甘いな馬鹿弟子。
最後に勝つのは鍛えられた肉体なのだよ。
知力なんてのは肉体が動かないと意味ないだろ。
(にっこり笑う少女の額にデコピンを食らわせる)
(完全無欠に理不尽な暴力がゆりかを襲う)
世間知らずなんだろ、キミもそうだけどよ。
はぁん……な・る・ほ・ど。まあ、年頃の子が自分の素性気にするのは当然だしな。
何せ半分は夜魔族なわけだ。どう取り繕おうと否定しようとそれは消えないわけだしよ。
だから、どうにかしたいんだろ。でも絶対的な基準が持てないから、他人の意見参考に
したいんだろうな。よくある話だ。本当に、よくある話だ。
(違いや差異など言おうと思えば幾らでも挙げられる。しかし月歌が欲している答えはきっと)
(自分が何者であるのか、ただその一点のみだろう。その答えは自分で見つけるしかないのに)
個人的な意見言わせてもらうと、人間なんてそもそも大した生き物じゃないからな。
あんまり気にしない方がいいぞ、キミも。大体キミは俺が人間に見えるのか?
(大きな掌でゆりかの頭を掴んで、ぐうりぐうりと撫でてやる)
(自分が何者かなど、大した話ではない。それは自分が決める事であり、他人が決めることでもある)
……ドゥルーク、連れてきたのか。
(ゆりかが連れている小さな使い魔の名前を出す。外見は猫の縫いぐるみなので)
(宿に連れて行っても平気だろうとは思う。おとなしくしていれば、の話だが……)

【置きレスに借りました】

60 :
60

61 :
【紅裂拓兎 ◆QiSi/P5T2Qさんへの置きレスにお借りいたします。】
>>59
(滑滑と言葉が零れてくる。きっと、特に意味もない言葉たち。)
(だけど確かに、大切な時間を紡ぐその声に、じっと耳を傾けて)
(偽物の時間だと、心のどこかではちゃんと理解していたからこそ、今はただ)
(その流れに幸せを感じているのも、悪くないと思った。)
なんで、わたしが全裸にひんむかれて簀巻きにされなきゃいけないんですの?
でも、街中なら大丈夫ですわよ。
あっちはね、建物内であれば、よっぽどボロじゃない限りは、ある程度は暖かいんですのよ。
運が悪くなければ、その辺の建物のエントランスに誰から放り込んでくれますもの。
だってロシアの道には、そういうの良く落ちているんですの。
わたしもパパと、何人か適当なアパートのエントランスに放り込んだことありますわ。
みんな、対応には慣れっこですわ。
鍛えられた肉体も大事ですけれど、頭がバカじゃ…った…痛い!
なんて暴力的な……
(デコピンされた額を両手で隠して、う〜、と小さく呻きながら、恨めし気に見上げる。)
(そしてすぐに、くすっと笑って自分の額をぺちぺちと叩いた。)
先輩は戦地での知識もありますし、腕力もある。
わたし、尊敬していますのよ。
(なぜ、そんなことを言ってしまったのか解らない。)
(素直な気持ちを口に出してしまい、ぬほど恥ずかしい気がして、視線を落とす。)
(きっと、見慣れない外見のせいだ。)
先輩は…人間に見えますわよ。少なくとも、わたしにとってはね。
そういうの気になる気持ち…解らなくもないわ。
白雪さんは、人間でありたいというようなことを仰ったわ。
でも、わたしは……やっぱり、化け物は化け物だとしか思えない。
どんなに人間の心を持っていたとしても……
ふとした何かの切っ掛けで、大事な人をしてしまうかもしれないのよ。
……って、ちょ、なにすんのよ!
もー…あたまぐしゃぐしゃになるじゃないですの……
(紅裂の大きな手で乱された髪を、慌てて手櫛で整える。)
どうして解った?
(バスケットの留め金をパチンと閉じながら、紅裂に問い返す。)
だって、まだ子供だもの、ひとりにしておけないですわ。
ちゃんと大人しくしてるし、大丈夫でしょ?
あ、この電車じゃない?
(電車の到来を告げる放送と共に、ホームに車輌が滑り込んでくる。)
(停車するのを確認し、トランクを引っ張りながら駆け寄り)
(車内に入る前に手を伸ばし、ドア付近のポールにそっと触れる。)
………うん。
(10秒ほど目を閉じ、そしてすぐに開き、放たれたドアから涼しい車内へと入っていく。)
(胸元に小さな向日葵のワンポイントのついたサマードレスのスカートを、ふんわりと揺らし振り返る。)
(首にかかった金の鎖が、夏の日差しをきらきらと反射させた。)
(黒いパーカーの長袖の腕を持ち上げて、紅裂に手招きする。)
先輩も、はやくはやくー
電車、出ちゃいますわよ?
【考えていたより長くなってしまったので、てきとうに切って下さいませ。】

【お借りいたしました。ありがとうございます。】

62 :
>>61
心ってのが何なのか、定義し辛いがな。
まあ、そんな怪物がいるとしたら、厄介だろうな。
面倒だからさっさと撃ちしておけ、出会う機会があったなら。
人間の弱さを持った怪物なんて危険すぎる。
(人の中に在りて人の心を持った異端なる生き物)
(それはきっと、ある意味において紅裂拓兎の同類だからだ)
(……紅裂拓兎は人の持つ強さと同じくらい人の弱さを確信している)
(心の在り方が全てを決める。そして心とは強く、弱い。硬く、そして脆い)
つまらん事言うからだろ、このボケ。
朝からこんな重苦しくて欝になる話題振るな、この盆暗が。
(ノリノリで乗っていた癖に、一転して責める辺り性格の悪さが隠しきれていない)
わからいでか。まあ、海には漬けるなよ。
海水の塩ってさ、吐き出すのに凄いエネルギー必要なんだってさ。
海水魚にとって海ってのは実は棲み辛い環境なんだとよ。
だから塩の濃度の低い水の方が魚は長生きするんだとさ。
(この話を聞いた時、なんで海水魚はもっとマシな進化をしなかったのか、疑問を感じた)
(役に立つのか微妙な話をしていると、軽快なメロディが流れる。程なくして電車がホームに滑り込んできた)
(プシューと音がして、ドアが開く。客がぞろぞろと降りてくる。降りきった頃、今度は乗る側が次々と乗り込む)
(人波を嫌って暫く立ち尽くしていると、ゆりかの方が先に動いた。はいはいと答えて電車に乗り込む)
(流石に夏休みだけあって、あっという間に乗客で車内が埋まった。座る場所などないので、手摺に掴んでいる)
うっぷ。人と電車の匂いが……
(冗談でもなく露骨に気分を害した表情を浮かべる。電車に乗る機会が少ないので、馴染んでいない)
(それでも発車する頃にはいつもの薄笑みに戻っていた。ここから先は実に単調な時間となる)
(駅に停車する事に人が乗り降りする。目的の駅に近づく度に人が減ってゆく)
(半数以下になった頃には、ボックス席を二人で占拠することもできた)
(くだらない事を言い合い、笑い合って、時には険悪になったり、それでも和解したり)
(概ねいつもどおりの二人と言えた。菓子を貪っていると、電車の外に遠く海が見え始めた)
むぐぅ、そろそろだな。一時間と、半分くらいか?あー、腰いてぇ。
そろそろ降りる準備しておけよ。忘れ物しても知らないぞ。
(塩のついた指を舐めて、一度立ち上がって軽く伸びをする。長く座っていると身体が硬くなって困る)
(かくして、難儀な二人はとある海辺の街へと到着した。小さな駅に降り立つと熱気と蝉の鳴き声が)
(出迎えた。駅のあちこちに祭りに関する告知が貼り付けてある。改札を潜ると汗が吹き出た)
(鄙びた街は、あちこちに今夜の祭りの準備を思わせる飾りが点在している)
く……はは。いいね。
こうして知らない街に来るってのは。何もなくても心が浮き立つものだ。
(海側から風が吹くと、そこから微かに漂う潮の香り。今は黒い髪の男がニヤリと笑う)

【置きレスにお借りしました】

63 :
【紅裂拓兎 ◆QiSi/P5T2Qさんへの置きレスにお借りいたします。】
>>62
解かってますわ。
海水につけると、お風呂入れてあげなきゃいけなくなりますしね。
この子、乾かすのに時間かかるんですの。
ドライヤーが嫌いなのか、暴れるし…
(ドライヤーという単語が、ゆりかの口から出ると、今まで静かだった手元のバスケットケースの中身が)
(ごそごそっと音を立てる。余程苦手らしい。)
ふぅん…海水魚は、なぜそんな環境にいながら、違う場所に移動する進化を遂げなかったのかしら?
不思議ね…やっぱり海って、不思議な場所だわ。
(トランクのキャスターにロックをかけて、隅に置く。)
(ドアに軽くもたれかかりながら、紅裂のポロシャツの裾を少し掴んでみるが、すぐに手放す。)
(甘えていると思われるのが、なんとなく悔しかったから。)
(ぶら下げたビニール袋から水のペットボトルを取り出し、苦心してキャップを開け、一口。)
(発車の衝撃で少しよろめいたが、なんとか零さずに済んだ。)
(外の景色を眺めていると、徐々にビルが減り民家もまばらになっていき、緑が多くなる。)
(その頃には、座敷も確保することが出来、ポテトチップを食べる紅裂にチョコもいる?と差し出しながら)
(ミントキャンディを口の中で転がし、お喋りに興じながら、車窓を眺めていた。)
(やがて、ぽつぽつと緑や民家が途切れた部分に、陽射しを反射して輝く面が見えてくる。)
(思わず立ち上がり、指をさした。)
先輩、あれ海?海ですわよね?
あー、窓が開けられたらなぁ
(やがて電車は停まり、紅裂に促されて荷物を持ち、ホームに降りる。)
(小さな改札を抜けると、目の前は、当たり前だが見知らぬ景色だった。)
わ……
(小さく声を出すと、なぜか紅裂の後ろに身を隠すようにして、硬い筋を感じる腕をぎゅっと握る。)
(子供が人見知りをするような動作で、おそるおそる景色を眺めた。)
なんか…人、あんまりいない……これ…なんのにおい?蝉、すご…
あれ何?なんか、花みたいなのとか…きらきらひらひらしたの…提灯とかも?あちこちにくっ付いてる…
なんかの儀式?
(潮風に鼻を鳴らす。慣れない環境は、少しだけ胸をざわつかせた。)
(初めて見る、田舎町の祭りの飾りつけに興味をそそられながらも、紅裂の後ろに隠れたまま)
(今は黒髪の姿を見上げて、ニヤリと笑う姿に臆することなく問いかける。)
ここから、どこ行くの?
とりあえず、どこかに荷物置きたい…
【お借りいたしました。ありがとうございます。】

64 :
無視

65 :
【紅裂拓兎 ◆QiSi/P5T2Qさんとの解凍にお借りします。】

66 :
>>63
このくそ暑い午前中に沢山人がいて溜るかよ。
田舎みたいだしな。
あのヒラヒラしたのは、祭り用の飾りだよ。
(人見知りの子供のように自分の後ろに隠れるゆりかに、片手で汗を拭って応じる)
(太陽は天高い位置にあり、地上の生き物に容赦なく人的な光を放っている)
(周囲にはそれほど人気はない。暑さの影響と、純粋に人がいないからだ)
一度宿へ行ってみるか。出かけるのはそれからでいいだろう。
どうせ祭りは夕方からだろうしな。まあ、途中で何かあったら食おう。
(大雑把に決めて歩き出す。見知らぬ土地でも臆することのない足取りだった)
(駅から離れると、情緒のある町並みになる。チリンチリンと何処かから風鈴の音が響く)
こういう場所、歩いたことあんまりないか、ゆりかちゃん。
あー、風が気持ちいい。
(潮を孕んだ風が吹き抜ける。チリンチリンと風鈴が鳴り響く)
(民家と民家、小さな床屋、蝉の声。また民家。狭い路地を進む。小さな商店に足を止める)
(自販機と、野菜が並べられた棚。ドアは開いている。少し首を傾げた後、ススッと店に入る)
アイス食おうぜ、アイス。
かき氷アイスいいな。むう、悩む。
(冷蔵ショーケースを覗き込みながらどれにするか思案している)
(小さな商店の中は食べ物や酒が所狭しと陳列されている)
(それなりに揃っているが、何かか足りない、そんな印象だった)
【改めて、今夜もよろしくな】

67 :
(くそ暑いと言われ、顔を上空に向ける。)
(眩しさに目を細めて、生ぬるい空気を吸い込んだ。)
お祭りの飾り?
ねぇ、もっと近くで見てみたい。
(首をかしげ、紅裂を見上げる。)
こういう街…初めて見た。
ロシアの田舎町とも、違う……
なんか、不思議な雰囲気があるのね。
先輩は、こういう場所に来たことあるんですの?
(駅から離れても、まだ紅裂の腕から手を離せずに、とことこと後ろを付いて歩く。)
(だいぶ馴れてきたのか、視線だけは興味深々といった感じで、きょろきょろと辺りを見渡している。)
(潮風に揺れる祭りの飾りを眺めたり、耳に飛び込んでくる風鈴の音色にビクッとしてみたり)
(徐々に、腕を掴む手の力が弛み、やがてそれが離れる。)
(トランクをごろごろと引き摺りながら、あっちの民家の軒先の植木に目を輝かせたり)
(床屋の入口にあるガラス窓を、覗き込んでみたり)
(あちらこちらと、初めて散歩をするような好奇心に溢れた子犬のように、細い田舎道を蛇行する。)
(紅裂が足を止めたのに気が付き、ごろごろ言わせながら後戻りしてくる。)
なぁに?アイス?
このお店…お菓子屋さん?何屋さん?
(商店の中をぐるりと見渡して、そしてすぐにショーケースへと乗り出すようにして眺める。)
(手を伸ばし、ひんやりとした空気にぷるっと震えてから、ソーダ味と書かれた棒付きアイスを取り出す。)
わたし、これ。
こういうの、食べたことないですわ。
たぶん、美味しいに違いない。
先輩は、どのアイスにするんですの?
【こちらこそ、よろしくお願いいたします。】

68 :
あー、そうだな。偶に遠出した時にな。
都会じゃ見れないから、珍しいだろ。
(普段と違い、腕にしがみついてくるゆりかに苦笑しつつ、その様子を微笑ましく)
(見守る。未知に対する恐怖と、そして隠しきれない好奇心。おもしろい子だ)
(それでも好奇心が勝ったのか、腕を離してあちこちを蛇行して見物している)
個人の商店だろ。最近じゃ24時間営業のコンビニやスーパーがあるから
どんどん潰れてるけど、ここらじゃまだ現役らしいな。
ちっ、俺もそれにしようかと……イチゴ味にしようかな。
すみません、これください。
(レジのところに中年のおばさんが座っており、珍しそうに見慣れぬ二人組を見ていた)
(物怖じせず、敢えて断りを入れてから品物をレジに持って行き、代金を支払う)
(店を出るとサングラスで目元を隠し、イチゴ味のかき氷アイスバーを齧る)
なぁーんか、見られてたね、俺ら。というかキミの方かな。
ふー、あーちー、なんで俺こんなところにいるのよあちー。
まあ、都会と違ってそこまでムッとしないのが救いですかー、そうでもないですかー。
(気力が途切れたのか、骨の抜けた声で何事がツイッターしていた)
(ガリガリとアイスを齧りながら路地を進む。あちこちに散見するのは祭り用の飾り)
(そこを抜けると大通りになる。ザザン。海の音が聞こえる。道路沿いを歩く)
(その向こう側に海が広がっている。正午近い日差しの中、汗を掻きつつ歩いてゆく)
(地面に踊る影法師も熱気にやられて揺れているように見えた)
おー、向こうは海の家かー。
ち、残念だが先を急ぐか。このままだと俺がぬる。
(道路の向こう側の、更にその先にある建物を発見する)
(観光客で賑わう海の家がそこにポツリとあった。アイスを齧り終えたので、海の家で何か)
(食べたかったが、宿へ行くのが先決であった。海に飛び込みたい気持ちを噛みして、先を急ぐ)

69 :
えっ?見られてた?
(アイスの袋をバリバリと開けながら、素っ頓狂な声をあげる。)
(なんせ、物珍しい店内に視線を走らせるのに精一杯で、レジに座っている人物など欠片も覚えていなかった。)
わた…し?
……あ。
(金色のポニーテールを、ゆらりと揺らすようにして首を振る。)
やっぱ、目立つ…かな?
先輩よりも、わたしが染めてきたほうがよかったのかも。
…んっ、冷たい。
(水色が涼しげなアイスバーを、かぷりと一口。)
(些か強すぎる甘みだったが、冷たさと爽やかなソーダの香りが、丁度よく感じさせた。)
(一口食べる?と、紅裂に差し出しながら歩いていると、どこからか波の音が聞こえてきた。)
これ…海の音?
すごい、港とかと、また違う音なんですのね。
音も匂いも、似てるけれど…やっぱり違う。
……すごい。
(いろんなことが新鮮で、このうだるような暑さも忘れる。)
(何を見ても、何度もすごいすごいと言いつつ、宿への道のりを歩いた。)
先輩って、暑さに強そうに見せて、実は暑いの嫌いですわよね。
わたしも…まぁ、好きではないですけれど。
でも、寒さよりかは、幾分気分は楽しくなりますわね。
寒いのは……昔を思い出すので、嫌ですわ。
暑いの自体は苦手ですし、過ごしやすいのは、寒いほうですけれど。
(少しだけ暗い顔になるのを振り切って、笑顔を紅裂に向ける。)
泊まるとこは、ここから近いの?

70 :
キミが染めてもなぁ……
まあ黒はともかく、茶色くらいならなんとかなるか?
(茶髪のゆりかを想像しようとして、やめた)
(暑さの所為で碌に頭が回らない)
(髪を切って涼しくはなったが、なんの慰めにもならない)
まあ、そこそこの眺めだな。できれば秋に来たかったかも。
この辺の海はあんまり匂わないけど、港とかは酷いもんだ。
オイルだので汚された海ってのは、臭いから臭うんだとよ。この海は綺麗な海ってことだな。
海が汚されると、そこに棲んでる魚も異形もぬ。何回かそんなの見たことあるよ。
(差し出されたそれを一口齧りながら、コメント。この男も地球環境に想いを馳せる時だってある)
(もっとも、次の瞬間にはどうでもよくなっているのもこの男なのだが……)
俺は秋とか冬の方が好きだね。寒さには強いんだ。
それに、冬って確かキミに会った季節だろ。
……あれ?春だった……かな?
(うーむと唸りながら首を傾げる。彼女と出会った時のことは覚えている)
(この男にしては驚異的なことであった。ただ、季節は覚えていなかった)
あー、えー……まあ、そっちの方が色んな思い出があるんだよ。
(結局思い出せなかったので、無難な台詞でまとめておく)
んー、もうちょっと先のはずだが……ん?
(突然、小さな定食屋の前に足を止める)
(店の外壁に掛けられたお品書きを食い入るように見つめる)
(魚の天麩羅、煮物、焼き物、丼物、吸い物……これでもかと海の幸が堪能できるらしい)
(流石は海の真ん前に店を構えるだけあって、納得のいくメニュー表だった)
どうする、ゆりかちゃん。
宿行っても明日の朝食しか頼んでないぞ。
ほれ、どうせ屋台で晩飯済ませる予定だったからさ。

71 :
異形までもが……
そうですわよね、なんだかんだ言っても、異形だって自然の生き物ですものね。
中には、作られたものもあるのだろうけれど。
(汚染され、破壊された海に想いを馳せる。)
(やはり、この地球にとっては、人間が最強で最凶の生き物なのだろう。)
(そんな人間たちに比べたら、偉業の方が余程自然な生き物……いや、考えるのはよそう。)
(自分は間違ってない。そう考えて生きていかなければ、あっという間に壊れてしまう。)
えぇ、冬でしたわよ。
もう春も間近な、でもまだまだ寒さの厳しい2月の末。
そうね…だからかしら……先輩には、冬が似合うような気がしますわ。
(ぱくりとアイスをもう一口、口の中でゆっくり溶かしながら、目を閉じる。)
(凍てつく空気の中、浮かび上がる紅いコート。)
(嗤うその姿は、邪悪でもあり、美しくもあった。)
………
(再び足を止めた紅裂に気が付き、視線を追いかけ、見つめている先を見つける。)
(定食屋のメニューらしく、様々な海鮮料理が名を連ねているのを見て、小さく溜息。)
先輩って……育ち盛りにしたって、凄いですわよね。
(そして笑顔で、うん、と大きく頷く。)
せっかくの旅行ですもの、今回は、わたし先輩にとことん付き合いますわ。
なんだって喰らってやる。
(ぐっと親指を立てて、先輩に向かってにこっと笑顔を見せる。)
(見たことも無い街、感じたことの無い空気。)
(悲しいことばかりを考えていても仕方ないなんて、今更ながらに、やっと気が付いた。)
でも、とりあえず荷物置いてからがいいですわ。

72 :
【まだ宿に着いていない、だと?】
【ごめん、疲れてるのでいつもより早く限界が……】
【夏はヤバイね、うん。凍結お願いするよ、多分来週は暇なはず】
【明日は朝から用事が……なので置きレスをちょくちょく出来る程度かな】

73 :
【ま、たまにはこういうのんびり進行も、良いのではと思いますわ。】
【それは大変、早く休んでくださいませ。しっかり休息をとらないと、夏バテしちゃいますわよ。】
【それでは、空いている曜日が解かりましたらご連絡いただけると嬉しいですわ。】
【平日夜でしたら、大抵大丈夫ですので、なるべくあわせられるようにいたします。】
【それまでは、わたしも置きレスありましたらお返事させていただきますわね。】
【では、今夜もお付き合いいただきまして、ありがとうございます。】
【たまには夢も見ずに、ゆっくりと休まれてくださいませ。】
【おやすみなさいませ、良い明日を。】

74 :
ねたか

75 :
【毎晩夢は見ているけれど、記憶してないだけなそうな】
【なんでもいいけれどね】
【お言葉に甘えてゆっくり休むよ】
【また直ぐに連絡する。今夜もありがとうな、おやすみ】

【それではスレを返します】

76 :
>>71
人間は自然と共存することを止めた生き物だしね。
ある意味、不自然極まりない生き物なのさ。まあ、潔癖症なやつはそれが
悪いことだ、人類は滅びるべきだとか言い出すわけだよ。
アニメの悪役とかにたまーにそんなのがいるけど。
でも、人間は愚かだが、智慧もある生き物だ。
今更消費型文明は捨てられないにしても、打開策くらい考えて実行してるだろ。
(口の端でバーを齧り、ピコピコ動かしながら語る)
(人間の賢さも愚かさも等しく認めている。人間の強さと弱さと同じくらいには)
問題は化石燃料を輸出する事で世界を掌握してる連中がクリーンエネルギーの開発
邪魔してるって現実だけどよ……永久機関は完成は夢のまた夢だのう……
(そして、陰謀論じみたことをガチな表情で語る)
(暑さの影響?NO。元々この男はこんな風に語る人間だ)
あー、そうだったな。何しにあの場所へ行ってたのか忘れたが……春先だったか。
えーと……確かこうだ。ゆりかちゃんの第一声が……
「いつもニコニコ這いよる堕天使。貴方のお傍に久遠ゆりか。一家に一台久遠ゆりか、です。(ドン!)」
だったな。うむ、実に痛々しい初登場シーンだったよ。思わずドン退きしましたわ。
(くっくっく、と含み笑いする。本当はちゃんと覚えていたが、わざわざ言うまでもない事だ)
(別段、特別な出来事ではない。色んな人間と出会い、それぞれと交わって過ごした)
(それだけだ。思い返すと、それなりに面白かったことだけは認めるのも吝かではない)
ぐえー、生な。
くそっ、仕方ない。ならさっさと宿へ行こう。
もうちょっと行った先にあるはずなんだけどな。
(よい笑顔で親指を立てて、酷いことを言うゆりかに露骨に顔を顰める)
(彼女の言うことにも一理ある。よいの匂いのする定食屋から断腸の想いで足を引き剥がし)
(一路、宿に向かう。更に歩いて小道に入り、ゆるい坂を登って、一軒の宿に到着する)
(その頃にはいい加減、汗を拭った袖がたっぷりと濡れていた)
すみませーん、予約を入れた赤村ですけど。
(ロビーに入ると昼食時の所為か、受付は無人であった)
(ちなみに「赤村」は予約を取る際に名乗った偽名である)
(実際は本名なのだが、ゆりかか知るはずもなかった)

【置きレスに借りました】

77 :
77

78 :
【紅裂拓兎 ◆QiSi/P5T2Qさんへの置きレスにお借りいたします。】
>>76
(シリアスな話題を真面目な顔で、アイスを咥えた冗談としか見えない態度を見せながら語る。)
(どんなに暑い真夏でも、髪が黒くなろうとも、知らない町に来ていようとも、彼は彼のままだった。)
資源や環境を食い尽くして、いつか遠い未来、人間の世が終るのも、また一興なのだと思いますわ。
先輩、歌いながら散歩されているような様子でしたわよ。
わたしも、追われてて逃げ込んだ先に先輩が来られたので、なんとも言えないですけれど……
(そして、話を聞いていると、突然嘘八百もいいところの、凄まじいホラを吹かれた。)
そんなこと、言ってないですわよ。
一声かければ5分で駆けつけ、みんなのお助けアイドル、ラブリーエンジェル久遠ゆりかですわ。
(スカートをふわりと翻し、くるんと一回転。びしっとポーズを決めてみる。)
と、言いましたの。
………………
(ちょっとした間に耐えかねて、トランクを置き去りにし、紅裂にツカツカと歩み寄り)
(グッとシャツの胸倉を掴んで、ギロリと睨みつけた。)
……ツッコめや、コラ。
ぜんぜん生なんかじゃ、ありませんー
どうせもう、宿までそんなに遠くは無いんでしょう?
汗だくだから、着替えもしたいですし…い…一応……み、水着もってきた…し。
(サマードレスの上に羽織っている黒いパーカーを指し示して、もじもじと紅裂を見上げ。)
これ、上に着るから大丈夫、ですわよね?
もし無理そうなら、夜の海でも…いいですけれど……海、入ってみたい。
(鄙びた町並み、民家の間の畑、揺れる向日葵。)
(馴れてくると、それはとても夏休みらしい情緒に溢れていて、宿に着くまでの道のりは、ちっとも飽きなかった。)
(たどり着いた宿は、ゆりかが今まで知っていたような宿泊施設とは、少々違ったイメージのもので)
(再び、駅前で見せた人見知りの態度をとりながらも、きょろきょろとロビーを見渡す。)
わたしの知ってるホテルとかと、ぜんぜん違うのですわね。
……っ
(その名を聞き、一瞬、息を呑んだ。)
(戸惑ったような視線を見られないように、まだ人見知りの延長のふりをして、紅裂の背に顔を隠す。)
(なぜだか解からないけれど、その名前を知っていることを知られたら、もうこのぬるま湯のような関係は続かない。)
(そんな根拠の無い恐怖に、心を支配された。)
(なんで、その名前なんだろうか……他に、思いつかなかったから?)
(たぶん様子が少し違ったのを、彼は見逃さなかっただろう。)
(だから、宿の人が出てくる前にシャツの裾をくいと引っ張り、不安げな表情で見上げる。)
先輩…名前、違うの使うの?
わたし、間違えないかな…ちゃんと、覚えておかないと……
【お借りいたしました。ありがとうございます。】

79 :
>>78
……いやぁ、別に。
やはり美少女キャラは二次元に限るなぁとかは思ってないぜ。
ふーはは、はぁ……
(ジワジワ。ミーンミーン。ツクツクホーシ。蝉たちの鳴く声が響き渡る)
(成虫となった蝉は寿命は一ヶ月程度と言われている)
(研究する為に飼育するした場合は、その飼育が困難な為一週間程度でぬのだと)
(そんなどうでもいいことを考えて胸ぐらを掴まれながら現実逃避。あまりにも突飛なことを)
(されると、突っ込むことすら放棄したくなるという、よい例であった)
水着ぃ?いや、まあ、別にいいとは思うけどな。
キミが水着姿になったとこでサーファーたちはナンパしたりしないぞ。
夏だからってハメをハズしたくなるのはわかるが、現実を見ろ。
(こちらを見上げてくる少女に、肩ををポンと叩きながらため息をつく)
(――いつだって、まともに取り合ったりはしない)
(茶化すくらいしかできない。向き合った所で打破できない現実の方が多いのだから)
夜の海は危険で一杯だぞ。イチャついてるバカップルとか。
それを狙って襲いかかる愚物とか。
(異形や怪奇現象より、現実的な脅威を優先して述べるのは、一番有り触れているからだ)
んー、民宿というか、旅館に近いのかな。
最近のだと中身はホテルと大差ないらしいんだが……
室内露天風呂と地下大浴場があるとよ。ネットで調べた。
室内露天風呂ならキミでも安心して入れるし、海も見られるだろう。
(つらつらと解説していると、ゆりかが息を飲んでシャツの裾を掴んで見上げてくる)
(その顔に宿る尋常ならざる感情はなんだろうか?動揺?恐怖?)
お兄ちゃんとでも呼べばいいだろ。
親戚の子を連れてきたって設定にしておこうか。
顔が似てないから兄妹は無理だし。
(不審に思いつつ、即興で考えた設定を小声で語る)
(ここに来ていきなりどうしたのか。程なくして受付の人間が戻ってきた)
(すいません。お待たせしましたと定型文を並べ立てて、部屋へと案内してくれる)
いやぁ、親戚の子がどうしても海が見たいって言ってまして。
夏休みだしじゃあ行こうかってことになって。
ええ。この辺は初めてなんですよ。
(案内の人にぺらぺらと喋りかける。自分から喋ることで余計なことを聞かせない、言わせない)
(という防衛策である。案内されたのは十畳ほどの和室。部屋の正面に海が一望できる)
(備品は和チェアー。テーブル。冷蔵庫に金庫。お茶セット。ローベッドが二つ)
(布団を敷く必要はない。申し訳程度の室内露天風呂も備えてある)
ふー、いい部屋だなぁ、ゆりかちゃん。
海が見えるよ、海。
一風呂浴びるか、それとも着替えて海行くか。
(ぺらぺらと、第三者に聞かせる為によく通る声で喋る)
(係員は微笑ましそうな顔を残して部屋を去る。やり遂げたぜと無言で親指を立てる)

【置きレスに借りました】

80 :
【紅裂拓兎 ◆QiSi/P5T2Qさんへの置きレスにお借りいたします。】
>>79
(突っ込みを入れられるわけでもなく、罵倒されるわけでも、爆笑されるわけでもない。)
(この、もやもやとした恥かしさと怒りの行き場の無いまま、憮然とした表情でいたけれど)
(わざと話題を外したナンパの話に、紅裂の臆病ではなく真意に触れない優しさに、小さく笑って頷いた。)
危険で一杯のところなら、先輩が守ってくださるでしょう?
それに二人でなら、その愚物が100と襲い掛かってきても、絶対に勝てますもの。
へぇ…旅館…って、こんな感じなのですのね。
…おにい、ちゃん。
(うさんくさげな顔で紅裂を見ていたが、人の気配にすぐに再び、紅裂の背中に隠れて)
(紅裂が宿の人の相手をしている間、こっそりと顔を覗かせては)
は…初めまして……です。
(と、小さな声で言うと、恥かしげにもじもじとして引っ込む。)
(別に本気で恥かしかったわけでは無いのだが、喋るのが面倒なので、このキャラで通すことにした。)
(部屋に案内され、きょろきょろっと部屋を見渡す。)
(和洋折衷と言った感じの部屋で、部屋の雰囲気や調度品等は和風なものだったが、ベッドも置かれている。)
(清潔感のあるベッドメイクに、過ごしやすそうな宿だなと思った。さすが日本。)
(海が見えると言われ正面の景色に気が付き、部屋の入口に荷物を置いたまま、とたとたと窓に駆け寄る。)
お兄ちゃん!ほんとだ!すごい、海、ねっ?
(バスケットを開き、猫っぽい形のぬいぐるみを取り出して、窓際に置く。)
(なにやらぬいぐるみにひそひそと話しかけると、床に座り込み、また嬉しそうに窓の外を眺めた。)
うーみーは、ひろいーなー、おーきーいーなー
海がいい、海!
だって、こんなに綺麗なんだよ?
(そう言って振り返ると、一仕事やり遂げた感溢れる様子の紅裂。宿の人は、とっくに部屋を出たようだった。)
(黙って立ち上がり、すたすたと荷物を取りに出入り口へと戻る。)
って言うか、なんでわたしがお子様キャラなんですの?
わたしですけど、わたしが勝手にやったことですけどっ、なんか釈然としないのですわ。
(自分勝手極まりない理由で、ぷりぷりとしながら、トランクを開き荷物を出し始める。)
(窓際のぬいぐるみは、その様子を見て)
(ぷるぷると身体を震わせ、床にすとっと降りると、紅裂の足元に纏わりついた。)
って言うか……同じ部屋なの?同じ部屋?
(そう、居酒屋のものめずらしさに、一部屋しか取れなかったという話を、全く聞いていなかったのだった。)
べ…別に、同じ部屋で泊まるのは、今更だから気にしないですけれど……
露天風呂……部屋からだと、その…えっと……す、すぐに、覗けちゃうじゃないですの…
(真っ赤になった顔を俯かせ、黙々と赤いギンガムチェックの水着や、白い薄手のキャミワンピやらを取り出し)
(バスケットケースから、ホルスターに填まった銃を取り出して、少し悩む。)
……………
(いや、少しではない。ものすごく悩んだ後、意を決したかのように頷き、ホルスターごと金庫に仕舞った。)
(そして背中に手をまわして、サマードレスのファスナーを降ろして気が付く。)
ちょっと、わたし着替えるのであっち向いててくださいませ。
……でも、ほんと海が綺麗…
先輩…その……ありがと。
【お借りいたしました。ありがとうございます。】

81 :
>>80
そこまで指定してないし。
違和感なかったからいいんじゃね?
まぁったく、理不尽だよな、お前のご主人様はよ、なぁ?
(一頻り小芝居をしたゆりかがぷりぷりと怒っていた。実に理不尽だ)
(足元に擦り寄ってきた小さな使い魔を抱き上げて同意を求める)
(猫もどきの縫いぐるみは子犬のように首を傾げた)
今更気にすることかよ。
大体ゆりかちゃんの裸なんて見てもつまらないっつーの。
なぁ、ドゥルーク?
(何気に酷いことをさらりと言いながら、部屋を見て回る)
(脱衣所があり、そこを抜けると小さな露天風呂。檜の浴槽に湯を溜めて入るらしい)
(周囲は仕切りに覆われており、隣の部屋は見えない。見えるのは遠い海だけだ)
(肩に乗せた使い魔に同意を求めるが、細かい機微などわかるはずもなく、小さく鳴くだけだ)
うぉい、着替えるのかよ。はいはい、どう致しまして。
ロビーで待ってるから、着替えたら出てこいよ。海行くぞ、海。
(そのまま使い魔を連れて部屋の外に出る。のんびりと歩きながら、階段を降りてロビーに向かう)
(ちょっとした土産物コーナーがあったので、ついでに見物してゆく。魚の干物や、地酒、饅頭や)
(蜜柑を使ったスイーツなどがあった。ちょっと欲しいかも、と思ってしまった)
ふーむ、なるほどねえ……結構観光スポットあるなぁ……
若者受けしそうなのは少ないけど。ううむ、海行くだけでいいか?
(土産物コーナーの隣には模型を使ったこの周辺の地図がある)
(観光スポットがピックアップされている。海の家や蜜柑狩り。展望台やロープウェイなどだ)
(見物しにゆく予定のある祭りまで、まだ数時間はあるが、これらを回り切るには多少時間が足りない)

【置きレスに借りました】

82 :
篠崎

83 :
【紅裂拓兎 ◆QiSi/P5T2Qさんへの置きレスにお借りいたします。】
>>81
なっ、なんですってぇぇっ!!
(取り出した服や水着をひろげながら、ぎろっと紅裂を睨む。)
見たことも無いくせに、なに抜かしとんじゃいっ
つまっているのかいないのかは、せめて見てから言えっつーの!
(そこまで一気にまくし立て、そして気が付く。)
……いや待て、見んな。
えぇ、着替えますの。
だって、わたしあんまり人前で着替えるの……嫌なんですもの…
(海へ行って個室の更衣室があればいいが、共用や、ましてや更衣室なしだと)
(ゆりかは水着に着替えることが出来ない。)
(水着、と言っても、肩や背中を出すことが出来ないので、半分服を着ているようなものなのだが)
(それでもやはり、折角海に来たのだから、着るものは着たい。)
(ドゥルークを連れた背中を見送って、もそもそと服を脱ぐ。)
(すとん、とサンドレスを床に落とし、キャミソールと下着を脱ぎ)
(赤いギンガムチェックの水着を手に取る。)
(バックに三段フリルが飾られた、ショートパンツ型のボトムに脚を通し)
(ホルターネックになったトップに頭を潜らせて、ぷはっと頭を左右に振る。)
(首の後ろで赤いシフォンのリボンを、ふんわりと大きく結んだ。)
(その上から、白い薄手のゆりかにしては地味目のシンプルなミニワンピを身に付けた。)
(肩のリボンを解くことが出来るので、上着を着たままでも着脱できるだろうと選んだ物。)
(黒いパーカーを羽織りバスケットに財布を入れ、サンダルを履いて部屋を出る。)
(ロビーにたどり着くと、一瞬黒髪に戸惑うものの、すぐに紅裂の姿を見つけることが出来た。)
おっにいちゃーんっ、なに見てるの?
そういえば、ユーリャのドゥルーク、ちゃんと持っててくれたー?
(無邪気な声で楽しげに呼ぶと、後ろから飛びつく。)
(そして、真剣な目をして、こっそりと囁いた。)
…この茶番劇を一秒でも早く終らせたかったら、素早く出る。
さっき見かけた食堂は、わたしが奢ってさしあげますから、早く。
【お借りいたしました。ありがとうございます。】

84 :
>>83
(女を相手している時に面倒なのは、本当の事を言ったら怒ることと)
(新しい服を着ていたら取り敢えず褒めないと拗ねることだ)
(他にも細かいことを言えば限がないが、この男が特に面倒と感じるのはこの辺りだ)
おお、ゆりかちゃん。
なかなか可愛い服装だね、うん、妖怪……
じゃなくて、妖精みたいだよ、HAHAHA。
(軽快な声と共に――人目を憚ってキャラ作りを忘れていないらしい――ゆりかが)
(飛びついてくる。いつもならひらりと避けられるのだが、やはり人目を憚って)
(そのまま背中で受け止める。一応褒めておいて、機嫌を取る方向で)
(笑い声が外国人っぽくなるのも仕方あるまい。この子を褒めたことなどかつてないのだから)
(肩に乗せた使い魔が小さくぷきぷぎ鳴いているのは、特に理由はないのだろう)
はいはーい、海行こうね、海。
あ、ちょっと海まで行ってきますね。
(真剣極まりないゆりかを背負った体勢のまま、受付の人に挨拶をして宿を出る)
(空調の効いた建物の中と違い、外は相変わらず人的な暑さだった)
(猛暑を超えた酷暑である。気温が40度を突破した地域もあるかも知れない)
定食屋行くと海の家でカレーとラーメン食えなくなるけどいいのか?
美味くはないが、海行ったらやっぱり海の家で飯食った方がいいんじゃね?
まあ、昼飯は定食屋で済ませて、おやつは海で済ませるって手もあるな。
(今後の行動計画を大雑把に決めつつ、ぶらぶらと歩いて緩い坂を下ってゆく)
(かつては漁港として賑わっていた街も、今ではちょっとした観光スポットで収入を得ている)
(鄙びた港町になってしまった。都会では見られない光景があちこちに散見できて面白いと思うのは)
(無責任な観光客の立場だからだ。うーんと、汗を掻きつつ思案する)
あっるぇ、そういえばこの道、昔一度だけ通った気が……
あー、えー……あるぇ?えー?
(何かか引っかかったらしく、道の真ん中で首を傾げている)
【置きレスに借りました】

85 :
85

86 :
【紅裂拓兎 ◆QiSi/P5T2Qさんへの置きレスにお借りいたします。】
>>84
(肩紐を付けて、たすきがけしたバスケットケースを背中にまわして)
(紅裂の背中にぷらぷらと下がったまま、宿から出る。)
(宿を出て、20歩ほど歩いてもらった後、しがみついている腕を外し、すとんと地面に降りた。)
あ"……ぁづい……
……で、なんなんですの?さっきの。
妖怪、もとい妖精みたいだー、とか。
いくら黒髪にしているからって…な…な、慣れないこと、しないでよね。
それにこんなの…水着で出歩くのはやだから、適当に上に着られるものを持ってきただけですもの。
どうせ、妖怪ちんちくりんですわよ。
(暑さだけとは思えない頬の赤らみが、それなりに褒め言葉に効果があったと結果を訴えているが)
(それでも、減らず口を叩くことはやめない。)
(たぶん、きっとそれが、普段の二人だから。)
(定食屋と海の家の選択肢提示に、うーん、と首を捻る。)
悩みますわね…
あ、でもわたし海の家で食べたいのは、かき氷なんですの。
だから、それくらいならおやつに食べれますわ。
ま、最終的にどうするかは先輩にお任せしますけれど。
(紅裂の大雑把な決め方の結論に同意しつつ、相変わらず、きょろきょろとあたりを見ながら歩く。)
……ぶっ
(突然の顔面への衝撃で、歩みが止まった。)
(何かにぶつかった鼻をさすりながら顔を上げると、それはどうやら紅裂の背中のようで)
なんなんですの、もう…
……?
(文句を言いかけた唇が止まる。)
(しきりに首を傾け、思案している様子の紅裂が目に入り、その隣へと移動する。)
(その顔を覗き込むようにして、不安げな表情を向ける。)
先輩?
大丈夫…ですの?
【お借りいたしました。ありがとうございます。】

87 :


88 :
【紅裂拓兎 ◆QiSi/P5T2Qさんとの、ロールの解凍にお借りいたします。】

89 :
>>86
あーら、そう?
それじゃあ、何食うかな、昼。
丼ものと焼き物と煮物と吸い物と、あと刺身があればいいな。
(地面に張り付く影法師が、もうひとつの影法師とぶつかる)
(足を止めたらゆりかがそのままぶつかって来たらしい)
(それには眼を向けず、きょろきょろと改めて周囲を見回す)
んー、いや、昔一度、此処に来たことがあるような気がしたんだが……
確か、大きな仕事があったから遠征してな。
その帰りにこんな港町に一晩だけ泊まったことがあるんだが……
そう言えば、髪の長い怨霊系の女と神社の境内でやりあったことが……
(そこまで回想しつつ、首を傾げる。記憶を辿っている最中、大きな違和感を覚えた)
(似ているけれど、違うのだと、もう一人の自分が言っている)
ごめん、あれは三巡する以前の宇宙の記憶だった。
暑くて前世以前の記憶と混線しちまったようだ。
(くははといつも通りに笑いながら、坂を下ってゆく。肩に乗った使い魔もプギギと鳴いていた)
(そんな戦いがあったのは覚えてる。だがそれはこの場所ではない)
(昼時だけあって定食屋はそれなりに混雑していた。それでも丼ものから刺身までコンプリートして)
(ご満悦の昼食を楽しんだ。昼食後、二人で連れ立って海へ赴く。浜辺のあちこちにパラソルが立っていた)
うーみぃぃぃ!
(とりあえず、何はなくとも大海原に向かって叫ぶ)
(ぷぎーと使い魔も小さく鳴いているが、誰も気にしない)
(波が打ち寄せては返す。地球が鳴動するリズムだ)
ほぉ、近くで見ると、やっぱり人いるな。カップルにグループに家族連れ。
うーむ、こんなに暑いのに楽しそうだな、どいつもこいつも。
(波打ち際で遊ぶ子供達。バーベキューをしている家族連れ。海の家から食べ物を調達し)
(盛り上がっている若者たちのグループ。ゴムボートに乗って波間を漂っている者もいる)
(非の打ち所のない夏休みの光景だった。難儀な二人もこの光景の一部となっている)
ビーチパラソルやらシートやらはレンタルできるってさ。
無くならないうちに借りてくるわ。
キミも適当に準備しておきたまえ。イカ娘いるといいんだが……
(海の家には様々な物が揃っていた。海に欠かせない遊び道具を買ったりレンタルできる)
(貸しロッカーや、簡易シャワーなども備え付けられている)
(食事もカレーやラーメン、かき氷だけではなく、焼き烏賊、唐揚げなどメニューも豊富)
(生憎とイカ娘はいなかったが、首尾よくシートとパラソルを借りて来られた)
(適当な場所に突き刺し、シートを敷くと俄に強い風が海から吹き抜けてきた)
【それじゃあ今夜もよろしく】
【ばっさり進めてちょうだい】

90 :
屋久

91 :
なにその、怨霊系に神社の境内って…
確実に、呪いかなにかじゃないですの。
宇宙…?
(わけの解からない言い訳のような言葉に、なぜか不安になってシャツの裾を引く。)
(この男は、いったい今までに幾つの戦場を、どんな修羅場を抜けてきたというのだろうか。)
(ただ、この男に、もう戦うなとは言えない。)
(それはたぶん、もうねと言っているようなものなのかもしれないとも、思う。)
(紅裂のみつけた食堂は、大正解だった。)
(どれを注文しても美味しくて、ついつい食べ過ぎてしまい、早く海で泳いで消費したい衝動に駆られるほどだった。)
(紅裂の大声に、びくっとする。)
……うみぃ〜
(とりあえず、真似てみたが、想像よりもはるかに賑わっている海辺の様子に気後れして)
(なんとなく、締まらない声だった。)
いかむすめって、なに?
(問いかけに答えないままに、紅裂は海の家へと向かっていった。)
(とりあえず、パーカーの中に手を突っ込んで、ワンピースの肩紐を解く。)
(脱いだワンピースは小さくたたみ、バスケットケースの上に置いた。)
(夏の日差しに素肌が晒される、暑いけれど、なんとなく気持ちいい。)
(恐る恐ると言った様子で、黒いパーカーのファスナーを下ろして、胸元を開けてみる。)
(……大丈夫、見えない。)
(白い肌の胸元には、細い金の鎖に繋がれた、小さなガラスの靴。)
(そうこうしていうるうちに、紅裂が戻ってきて、手際よくパラソルやシートをセッティングしてくれた。)
(バスケットはパラソルの軸にくくりつけて、ワンピースでふわりと覆って目立たなくする。)
(ぶわっと拭きぬける風に、小さな使い魔はよろめき、ゆりかはパーカーの裾をぎゅっと押さえた。)
人…思ったよりもいっぱい居るね。
わたし…変じゃないかな?
海…綺麗ですわね。
(波打ち際をじっと見つめ、水平線まで視線を流す。)
(そして、意を決したように波打ち際まで歩き出した。)
(足が、砂に埋まって上手く歩けない。ようやく波が触れる場所まで移動して、紅裂に手を振る。)
せんぱーい、海って、どうやって遊んだらいいの?
【こちらこそ、よろしくお願いいたしますわ。】

92 :
キミが変なのはいつものことだから置いておくとして……
そうだな。海の家、結構サービスが充実してるし。
浜辺も綺麗でゴミとか見当たらないしな。
地元の人が色々と観光客呼び寄せる努力してるんだろう。
(手荷物のナップザックをシートの上に下ろす。わざわざ宿に置いてくる)
(ほどの量でもなかった。着替えとカメラ、本や小物が数点入っているくらいだ)
(シートに腰を下ろすと、何を思ったのかゆりかが波打ち際まで歩いてゆく)
(ぶんぶんと手を振ってこちらにアピールしている)
あー?
スイカ割りとかビーチフラッグとか遠泳とか色々あるだろ。
泳げないと半分位潰れるけど、砂で巨大な建造物作るとか。
竿があるなら磯釣りか。二人でビーチボールするのもなぁ……
(仕方ないので自分も靴をビーチサンダルに履き替えて、海まで歩いてゆく)
(特に着替えていないので波の掛からない所で止まる)
なんだったらサンオイルでも塗ってやろうか。
さっき海の家で買ってきたし。海を見ながらぼーっとするのも醍醐味だよ。
(その辺の小石を拾って波間に向かって投擲する。シュパパパっと五回ほど水面を跳ねて沈む)
(元々、海は大勢で遊びに行くものだ。二人でできることなど知れている)
(けれど、こんな大自然を感じられる場所で静かに過ごすのも悪くないと思っている)

93 :
(紅裂が、こちらへ向かってくるのを見て、再び数歩進み海の中に足をつける。)
(ふと、何かに気が付いた顔をして、海の中で跪き、その波の中に手を突っ込む。)
スイカは持ってないですし、ビーチフラッグって?
遠泳はしてもいいですけれど……先輩は、泳がないの?
(軽快に跳ねる石を眺めつつ、波打ち際まで来た紅裂の側に、ばしゃばしゃと近寄り片手を差し出す。)
はい、これあげますわ。
(その手には、黒っぽいなまこが握られていた。)
サンオイル?
わたし、塗ったことないですわ。
そもそも、こういった海に来るの自体、初めてですもの。
塗ってみたい。
(海から出て、軽く走る。)
(砂の上を歩くのも、だいぶ馴れてきた。)
(パラソルの下に戻り、バスケットからタオルを出して濡れた足を拭く。)
わたしの知っている海とは、だいぶ違いますわ。
海水もぬるいと言うか…冷たいけれど、丁度いい感じで。
砂も、さらさらしてて気持ちいい。
先輩は、子供の頃とか、こういう海に遊びに来たことってある?
わたし、訓練ばかりだったから、あんまり遊びに行く旅行とかしたことないんですの。
でも、辛いことも多かったけれど、父と出る演習は、それなりにわくわくしたものですわ。
夜のキャンプで、星を見たりしましたわ。

94 :
砂浜に旗を立てて、離れた距離から一斉によーいドンして旗を取るって競技だよ。
二人でやってもイマイチ盛り上がりに欠けるかもな。
俺一人で泳いでも馬鹿みたいじゃん。
……むう、海鼠か。海鼠の内蔵は凄く美味いんだぞ。
これをこうして……っと。んぐ、んー!うめー!
本当は洗ってぶつ切りにして、何かつけて食うのが一番いいんだけどな。
そのままでも十分美味いわ。うん、つるりと食える。
(受け取り、ずぶずぶと指で弄って内蔵を取り出してつるりと飲み込む)
(実に美味であった。内蔵を取り出した海鼠はポイッと海に捨てて自然に還元する)
(あれだけ食べた後でもつるりと飲み込める旨さは異常だった)

日焼け止めだよ。
紫外線で焼けたら風呂入った時大惨事だぞ。
それでなくてもキミは肌弱そうだしな。手足だけでも塗っておけ。
(ゆりかが海について無知なのは、やはり育った環境の違いが原因らしい)
(こうしていると子供に歩き方や喋り方を教えている気分になる)
(パラソルの下に戻って、適当に足を拭き、買ってきたサンオイルのボトルを取り出す)
んあー?さあ、どうだったかな。
仲の良い家族ばかりじゃないからね、世の中。
(明言を避けて、もう一度サングラスで目元を覆う。暑いけれど吹き抜ける風が涼しい)
(湿気もないので、陰の下ならこの暑さもなんとか凌げそうだ)
ただ、子供の頃夜歩きして、にそうになったことならあるな。
ななかったけれど。悪運は昔から強かったみたいだね、俺。

95 :
それは…二人では、おそろしくつまらなそうな競技ですわね。
先輩が泳がれるのなら、わたしも泳ぎますわよ。
こう見えて、泳ぎは得意なんですの。
海で泳ぐのは、初めてですけれど…
……っ!!!
(突然、紅裂が差し出したなまこに暴挙を働いた。)
(はわはわと涙目になって、その様子を見つめ、再び海に投げ出されるなまこを見送った。)
な…なんてことを!かわいそうじゃないですの、内臓無しでどうやって生きていくの?
へぇ、日焼け止め。
肌は…別に弱くはないと思いますけれど…
ま、自分のことしか知らないので、もしかしたら比べると弱いのかもしれないですけれど。
先輩、首の後ろ塗ってくださいませ。
(紅裂に背を向け、首筋を見せて座る。)
(パーカーのあわせを軽く持ち上げ、襟足を緩めた。)
子供の頃、夜歩きしている時点でびっくりですわ。
先輩らしいといえば、らしいのかもしれないですけれど。
(サングラスをかける気配に、振り向けずにいた。)
(きっと、あまり深く聞かれたくないに違いないと、勝手に思い込む。)
(それが思い込みだと解かっていたけれど、そういうことにして、これ以上訊くのはやめようと思った。)
うちは、家族仲だけはよかったですわ。
普段が日常じゃない生活を送りがちなせいか、家では出来るだけ普通に育てられましたの。
バイオリンも、そんな普通の時間を過ごすために、パパが教えてくれたの。

96 :
俺は得意ってほどでもないかな。
海だとプールで慣れた人間でも結構辛いらしいな。
感覚が違うもんだよ、結構。
……んあ?食べさせるつもりでくれたんじゃなかったの?
うーん、時々キミの価値観が理解できないよ、俺には。
(涙目になって訴えるゆりかに、何を言ってるんだこの子と首を傾げる)
(ちなみに海鼠は身体を多少切っても再生するらしいが、内蔵を丸ごと)
(食われた以上、亡確定している。合掌、ごちそうさまでした)
俺が塗るんかい。しゃあねえな。
首、細いな。こんな身体でよく生きていけるよ、本当に。
(手にオイルを塗して薄く広げて、ゆりかの首の後ろに触れる)
(ぬるりと軽く塗りつけて、満遍なく広げてゆく)
いや、あの時は仕方なかったんだって。
誰かが呼んでる気がしてな。短慮と言われても仕方ない、子供のやることだ。
こっそり抜け出したはいいんだが、妙な生き物に襲われてさ。
考えてみるに、アレが生まれて初めて妖魔ってのに出食わした瞬間だったな。
(あの後、ボロボロになって家に帰って両親に怒られて姉が泣いて抱きついたのを)
(覚えている。振り返って見るに、あの頃まだはギリギリ普通の生活をしていた気がする)
俺は家族仲悪かったな。主に俺の所為なんだが……
バイオリン弾けたっけ?エアバイオリンは見たことあるけどさ。
今度一曲弾いてくれよ。
(今更、過去を振り返って欝になることはない。ただ、そうなのだと受け止めるだけだ)
(ある意味、ようやく開き直りの境地に到達したとも言える)

97 :
海は、波がありますものね。
それだけでも、泳ぎにくそうでわくわくしますわ。
…か、かわいいから見せてあげようかと……
(飛ばされていった方向を、名残惜しそうに見つめた。)
先輩よりも身体全体が小さいですもの、首が細くても当たり前なのですわ。
…んっ
(首に触れられると、くすぐったそうに軽く身を捩る。)
でもほら…首が細いと、しやすそうでしょ?なんて。
したらすぐに、先輩の作った棺に納めてくれなきゃダメよ。
そうじゃなきゃ、先輩に頼んだ意味ないもの。
(オイルのボトルを手にとり、そして脚に塗りひろげていく。)
(オイル、と言うには思ったよりもさらりとした質感で、不思議な感じだった。)
呼んでいる気がする…か。
それは、なんとなく解かりますわ。
それで外に出たら、十中八九変なものに出くわしますけれど。
…そっか、わたしも嬉しいな…その時、先輩がなないで。
ななかったから、こうやって一緒に過ごしていますものね。
(思った通り、と言うべきなのだろうか。)
(紅裂にとって、幼少時代、と言うか家族との思い出は、あまりいいものは無い様子で)
(思わず手を襟元に伸ばし、紅裂の手をきゅっと握った。)
あ…あの……ありがとう。
バイオリンは弾けますわよ。
エア……
(再びの醜態を思い出し、両頬を隠すようにする。)
う…うっさい、エアバイオリンの事は、忘れろ……
……今度?
いいですわよ。
先輩は、どんな曲がお好みですの?

98 :
海上自衛隊とか、海の兵士って服着た状態で泳ぐ訓練するんだってな。
濡れた服って異様に重いから大変だろうね。
まあ、それが仕事なんだから仕方ないんだが。
あら、そうなの。まあいいじゃないか。
所詮、食物連鎖がこの世の倣いよ。
(割とグロイと言われる海鼠を可愛いと言う彼女の感性は、しかしズレているという程の)
(ものではない。深海魚だともっと凄まじい造形をしたものもいるくらいだし)
そんなに忌まわしいか、堕天使の力ってのは。
まあ、天使だの悪魔だのの力は人の身には余るからな。
人間が勝ってるのは肉体があることだけだし。
くはは。なんでもいいや。水晶漬けにして海に投げ捨てやるよ。
(水晶の柩。その中で永久の眠りにつく久遠ゆりか)
(それを美しいと言うだろう。悲しいとも言うだろう)
(けれど、本当の意味で贈る言葉などない。笑うしかないと思う)
俺を呼んでるのは誰だったんだかな。
それはわからないままだったけど。
うーむ、まあ、ゆりかちゃんと巡り合うために生きてきたわけじゃないからな。
そこら辺は勘違いするなよ。ツンデレのテンプレじゃなくてガチで。
(ぬるりとしたオイルに塗れた手と手が触れ合う。彼女は、孤独を望んでいるくせに)
(寂しがり屋だった。それも人間の持つ有り触れた矛盾なのだろう)
はいはい、どういたしまして。
(一度だけ握り返して、手を引っ込める。これ以上は必要ないだろう)
好みか。色々あるけどな。
ヴィヴァルディの「四季」とか。ベートーヴェンの「悲愴」か「ロマンス」……
ドヴォルザークの「新世界より」とか。サラ・サーテの「チゴイネルワイゼン」とか。
むーう、しかしこうしてると、やはり泳ぎたくなるな。
(ザッパーンと波が打ち寄せては返す。サーフィンをするには多少物足りない凪いだ海)
(そんな海に飛び込みたくなるのは、母なる海に帰りたいという本能なのか)

99 :
身に余るというか……
そっか、先輩には、なぜあれを封印したいかを話していなかったですわね。
……知りたい?
(そう問いかければ、別に胴でもいいと返事が返ってくるだろうと、思った。)
(もしも予想に反して、知りたいと返事が返ってきたら返ってきたで)
(今更、紅裂相手に、秘密にしているわけではなし、返事はどちらでもよかったのだ。)
さぁ…
でも、何かしらの能力を持っていれば、闇に呼ばれるのは無いことはないですもの。
わたしも、ちょっと前にあやうく妖精界とやらに、連れて行かれそうになりましたし。
……うん、そうだね。
(僅かに握り返され、体温が離れていく。)
(それを寂しいと思うのは、最近になって色んな事を知ってしまった解かってしまったから)
(その後遺症みたいなものにすぎない。)
(ここで抱きしめてもらったり、優しい言葉をかけてもらったり)
(望めば、たぶん紅裂は与えてくれるのだろう。極上に、優しい態度で)
(でも、自分が本当に欲しいものは、それではないというのを、知っている。)
(欲しいものは、そんな優しさでもない、愛でもなければ、恋でもない。)
(だったらなんだと問われると、目下それを探している最中と答えることしか出来ないけれど。)
先輩って、割と甘い感じや切ない感じの曲がお好きなんですのね。
なんだか意外ですわ。
ジャズとかブルース的なものが、お好きなのかと思っていましたもの。
わたしの勝手な思い込みですけれど。
でもそうね、先輩らしいと言えばらしいかも。
(立ち上がり、紅裂の腕を引っ張る。)
だったら、そのまま泳げばいいじゃないですの。
自衛隊のように、服のまま。
いいハンデかもですわ。

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