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2013年01月エロパロ97: 【初音ミク】VOCALOID総合エロパロ24 (123)
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【初音ミク】VOCALOID総合エロパロ24
- 1 :2012/11/25 〜 最終レス :2013/01/05
- ネギをかじりつつ科学の限界を超えて生み出されたVOCALOID。
そんなVOCALOIDのキャラでエロパロ妄想。
■ワンカップ片手にsage進行推薦
■荒らしはアイスを食べながら冷やかにスルー
■荒らしを相手にするあなたはアナルネギで解熱
■荒らしも荒らしに反応するやつも腹切れ貴様ら!
■それでもダメなら専用ブラウザでNG設定を。ロードローラーだっ
■非公式キャラ(弱音ハク、亞北ネルetc)や
偏った趣向を含むのSSについては注意書きを
801はスレ内に不和が生じやすいので棲み分け推奨。男女男女交互に並べ
■セウトはもちろん、セーフの非エロSSもあり
■純粋に萌えを語るのもよし
■気に入らないカップリングでも文句は自重、タコのごとき柔軟さでスルーせよ。
■ ※500Kが近付いたら>>1000近くなくても新スレを!!鉄アレイの如く重くなって落ちちゃいます。
前スレ
【初音ミク】VOCALOID総合エロパロ23
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1341841770/
2chエロパロ板SS保管庫
http://red.ribbon.to/~eroparo/
ボーカロイドの部屋
その1 http://green.ribbon.to/~eroparo/contents/vocaloid01.html
その2 http://green.ribbon.to/~eroparo/contents/vocaloid02.html
関連スレ
【MEIKO・ミク】VOCALOIDで百合6【リン・ルカ】
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1351921254/
VOCALOIDで801 12体目
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/801/1347237424/
- 2 :
- ミクさんの声をイメージして読んでね。
いますぐオナニーしなさい!
ほら、オチンチン出す!はやく!
オチンチン出したらすぐにしごく!
気持ちいいの知ってるよね?
ほら、オチンチンを意識して!
もっと強く、もっと鮮明に!
はい、あなたは意識を逸らそうとすればするほと股間が気になる催眠にかかりました。
ほら、試しに股間のことを忘れようとしてみて。
- 3 :
- 旧すれ埋まるまで保守待機
- 4 :
- がんば
- 5 :
- ほす
- 6 :
- 前スレ埋め立て乙!
- 7 :
- 前スレ埋め乙&スレ立て乙です。
前スレ>>457->>484に感想をくださった皆様、ありがとうございます。元405です。
ミクレンSS投下させていただきます。
以下、注意書きになりますのでご一読ください。
・長さは9レス分です。
・ミクレンのおねショタSSになります。
苦手な方は、お手数ですがスルーまたはNGしていただくようお願いいたします。
- 8 :
-
「――ダメだ、もう、出る……っ!」
鏡音レンが、ベッドの上で切なげにうめき、その下半身から精を迸らせた。
「んむっ……!」
その股間に顔を埋めていた初音ミクは、口の中で爆発したレンの性器を咥え込んで離さず、放たれた精液を必に飲み込む。
こくっ、こくんという、ミクの喉が立てるかすかな音だけが、狭い室内に響いた。
「はぁ……っ、ふぅ……」
やがて、全てを出し切ったレンは、肩を上下させながら、大きく息を吐いた。その全身には玉のような汗が光っており、
上気した肌をきらきらと輝かせている。
「……そろそろ、終わりにしないか? ミク姉」
呼吸の合間から、レンがミクに向かって気だるげに言葉を投げかける。
ミクもまた、長い髪をじっとりと素肌に張り付かせながら、ベッドに身を投げ出し、全身で呼吸をしていた。
「今朝から、ぶっ続けだしさ。いい加減、俺も体力もたないって……」
言葉の端々や身振りの一つ一つで、疲労しきっている事をミクに伝えようとするレン。
が、しかし。
ミクは、のろのろと身を泳がせてレンへ近づいてくると、その股間に再び、ぱくりと食いついた。
「いや、だからさ……俺の話、聞いてる?」
「………」
「ていうか、何か……怒ってんの?」
「……!」
その瞬間、ぐりっ、とミクが、唇の上からレンを甘噛みする。
「痛ってぇ!? ……何すんだよ、いきなり」
思わずその場で腰を浮かせてしまうレンに対して、ミクはゆっくりと口を離すと、うつむいたまま、ぽつり、と呟いた。
「……るの」
「え?」
レンが聞き返すと、ミクはきっ、とばかりに顔を上げ、涙ながらに金切り声を上げた。
「どーしてレン君は他の女の子とばっかりえっちするのって聞いてるのっ!」
- 9 :
-
「……はい?」
目を点にして呆然とするレンに、ミクはクッションをぼふぼふと叩きながらわめき散らす。
「だってそーでしょっ! リンちゃんとかルカちゃんとは会うといっつもえっちしてるくせに、私と会うときはふつーに
ご飯食べてふつーにお話しして、ふつーにそのままバイバイしちゃうじゃない!」
「いや、それは……」
「今日だってすっごく久しぶりのえっちなのに、レン君ってば全然やる気ないし! 年下なんだから、お姉ちゃんの言うことは
素直に聞きなさいよっ!」
一気にそうまくし立てると、ミクはふんっ、と鼻を鳴らし、クッションを抱え込んだまま、くるりとレンに背中を向けて
黙り込んでしまった。
呆気にとられていたレンは、ようやく我に返ると、はぁ、と小さなため息を漏らす。
(……どっちが年下なんだか)
そして、言うべき言葉を考えてから、おずおずとミクの背中に話しかけた。
「ちょっと……落ち着いて聞いてくれよ、ミク姉」
「……なに?」
ミクのむすっとした声が返ってくる。その顔は相変わらず、明後日の方向に向けられたままだ。
「まあ……確かにミク姉の言うとおりなんだよ。リンとかルカさんとは、その……こういう事、しょっちゅうしてて」
「私とは全然してくれない」
しどろもどろのレンの言葉をばっさりと断ち切るように、ミクが言葉を打ち返す。
それに対して、「うん」と一つうなずいてから、レンが話を続けた。
「ただ、それは……何つーか、ミク姉は、あの二人とは違うからなんだよ、俺の中で」
「……私が二人よりかわいくないって言いたいの?」
「違くて!」
すねたミクを宥めるレン。
「……ミク姉とはさ、何か、そういう関係が必要ないって思ってたんだ」
考え考え、レンはミクに向かって語りかけ続けた。
「一緒にいるだけで楽しいし、ミク姉が笑ってりゃ、俺も笑いたくなるし。二人で普通にしてるだけで、十分幸せなんだよな……
あんま、うまく言えないけど」
- 10 :
-
「だからわざわざ、こういう事しなくても……って、おうわっ!?」
その時、突然振り返ったミクが、がばっとレンに向かって抱きついてきた。
そのままの勢いでレンを押し倒すと、喜色満面のミクが、レンの耳元で黄色い声を上げる。
「やだー! もー、要するにレン君ってば、私の事が好きで好きでしょうがないって事だったのね! それならそうと早く
言ってくれればいいのにー! きゃー、恥ずかしー!」
「あ、ああ……そうそう、俺はミク姉の事、好きだよ、うん」
両足をばたつかせてはしゃぐミクにたじろぎつつも、レンがその頭をぽんぽんと撫でる。
「だからさ、今日の所はとりあえず切り上げて……」
「だったらぁ!」
何とか終了の方向へと持っていきたいレンを制して、ミクががばっと跳ね起きる。
そして、素早くレンの下半身へと屈みこむと、勢いを取り戻しかけているその部分を、両手できゅっと包み込んだ。
「もっと、いっぱいいっぱいえっちしなくちゃね!」
「いや、だから、俺の話聞いてた!?」
反射的に突っ込むレンに、間髪を入れずミクが答える。
「もっちろん! レン君が、私の事を大好きってお話でしょ?」
「その前後だ、前後!」
「いいからいいから。ここはお姉ちゃんに任せなさい?」
レンの話を聞く様子をかけらも見せないまま、ミクは愛撫を再開した。
- 11 :
-
「んっ……むっ……」
じゅぽっ、じゅぽっという、空気混じりの音を立てて、ミクが、レンの肉棒を口いっぱいに頬張っている。
「う……っ、ミっ、ミク姉っ……!」
その口が上下するたびに、レンの口からは、言葉にならない吐息がもれ出していた。
「……ふふ、レン君、かわいい……」
自分の動きに合わせて、ぴくぴくと全身を震わせるレンの反応を楽しんでいたミクが、やがてちゅぷっ、と口を離す。
代わりに、ピンク色の舌をつうっ、と伸ばすと、大きく反り返ったレンの陰茎を、下から上まで、ぺろり、と一気に舐め上げた。
「あうっ……!」
その強烈な刺激に、レンが思わず天井を仰ぐ。
「えへへ、レン君って、こうされると弱いんだよね?」
「なっ、何で、そんな事知って……」
「リンちゃんに聞いたの」
「はぁっ!?」
驚きに大きく目を見開いたレンが、ばっとミクに向き直る。
当のミクは、極めて平然な様子でぺらぺらと話し続けていた。
「えっとね、この前、一緒にお茶飲んだ時に話してくれたんだけど……」
「……何話してんだ、アイツは……!」
――今度リンに会ったら、ほっぺたを思いっきりつねくってやろう。
レンは密かに決意した。
- 12 :
-
「あとは……ルカちゃんが言ってたのは何だっけ……」
「……ルカさんまで……」
頬に指を当てて記憶をたどるミクに対し、レンががっくりと肩を落としてうなだれる。
「あ、思い出した! 確か、ここをこんな風に……」
「うわっ、そっ、そこは……!」
ミクは自分の上半身を起こすと、今まで口の部分にあてがっていたレンの性器を、自分の胸でむぎゅっ、と挟み込んだ。
「ふふん、こういうやり方、ルカちゃんにしか出来ないと思ってたでしょ? ほらほら〜」
そのままの姿勢で、レンに向けて挑発的な視線を投げかけると、ミクは両手で胸を抱え込み、ゆさゆさと上下に揺らせ始めた。
弾力豊かにぷるん、と弾む両胸が、その中央のレンを激しく弄ぶ。
「んんっ……!」
「やったあ、レン君の弱点はっけーん! もっと激しくしちゃうからね?」
ミクは無邪気にはにかむと、両胸をさらにぎゅうっとレンに向けて押し付ける。とくん、とくんというミクの鼓動がレンに
伝わり、そのリズムがさらに、レンの脈動を早めていく。
「私のドキドキ、レン君に伝わってるんだね……へへ、ちょっと、恥ずかしいかも」
ぽっと顔を赤く染めながら、ミクは、すぐ目の前に迫るレンの先端に、ちゅっ、と口付けをした。
「くっ……ミク姉、俺、もうっ……!」
その瞬間、びゅるぅっ、と音を立てて、レンが激しく射精した。
「きゃっ!」
二度、三度と繰り返し発射される熱い粘液が、ミクの顔に盛大に降りかかる。たちまちの内にその顔は、一面真っ白に
塗り上げられてしまった。
「あ、ああ……ごっ、ごめん、ミク姉……!」
あわててタオルを手に取り、ミクの顔を拭こうとするレン。
だがミクは、両手でそれを押しとどめた。
「……っ、ぷはぁ……えへへ、いっぱい出まちたね〜。レン君、いい子いい子、よちよち。はい、ごほうびのちゅー」
そして、精液にまみれたままの顔でにっこりと微笑むと、未だぴくぴくと動いているレンの亀頭をそっと撫で、まるで我が子に
そうするかのように、もう一度、優しくキスをするのだった。
- 13 :
-
「えーっと、あとは何かあったかなあ、レン君の弱点……」
「………」
そのまま、なおもレンを攻め立てようとするミクに対し、レンが、何かを決意したかのように、ゆっくりと目を伏せる。
そして、その両手がしっかりと、ミクの肩にかけられた。
「? レン君……?」
「……調子に……」
低い声でレンが呟くのと、その両手に、ぐい、と力が込められるのとは、ほぼ同時だった。
「乗んなっ!」
「きゃっ!?」
ごろん、と勢いよくひっくり返ったミクの上に、レンが素早く覆いかぶさる。
押し付けられたレンの股間が、ぬるり、とミクの秘裂に触れた。
「まま、待って待って、レン君!」
「ダメ」
突然の出来事にあわてふためくミクを、レンが冷たく制する。
「さっきミク姉だって、俺の言うこと聞かないで好き勝手してくれたんだから、これでおあいこだ……ろっ!」
ずぷり、という音を立て、レンがミクの中へと侵入してきた。
「ひゃんっ!」
先程までの行為で、すでに自らをじんわりと濡らしていたミクにより、レンはすんなりと迎え入れられる。
あっという間にレンの男性器は、ミクに呑み込まれてしまった。
- 14 :
-
「ほら、動くよ、ミク姉」
「はっ、はぁっ、まっ、待って、レン君……あんっ!」
ミクの言葉にも耳を貸さず、レンが、激しく腰を動かし始めた。
ずちゅっ、ずちゅっと出し入れされるたび、二人の粘つく表面が擦りあわされ、じわじわと体の熱が高ぶっていく。それは
あたかも、二人の身体を侵食するかのように、下半身から全身にかけて、急速に広がりつつあった。
「うう……こんなの、ひどいよ……。私、お姉ちゃんなのに……」
「………」
ミクの瞳から、ぽたぽたと涙が流れ落ちる。
ふと、ミクの顔を見下ろしたレンは、それに気付くと、ゆっくりと動きを止めた。
「レン君……?」
戸惑いながら、ミクが、おそるおそるレンを見上げる。
「……いきなりしたのは、謝る」
ぽつり、とそう呟くと、レンが、ミクの頬に手を添え、その涙を優しく拭った。
「でもさ、いくら年上でも、こういう時くらいは、俺に甘えてくれよ。その、ミク姉は――」
ごにょごにょと、口の中で何度も言葉を選び、顔を真っ赤にしたレンが、ミクに向かってはっきりと言った。
「――お、女の子、なんだから」
- 15 :
-
「――うん」
レンの手に、そっと自分の手を重ねながら、ミクがこっくりとうなずいた。
少しの間、無言で見つめあった後、レンが、ゆっくりと口を開く。
「んじゃ、その、もっかい行くけど……いい?」
「うん、大丈夫」
ミクが両手をレンの背中へと回し、きゅっと抱きつく。
それに応じるかのように、レンが再び、体を動かし始めた。
「ん……んんっ」
先程までとは違い、優しく、気遣うようなゆっくりとしたその動作に、ミクが小さく声を上げる。
「あ、んっ……えへへ、何か、こっちの方が、恥ずかしいね……。体の中がきゅんきゅんして、気持ちいいのが、ちょっとずつ
来る感じ……」
照れ隠しに笑ってみせるミクに、レンも思わずつられてしまう。
「うん……でも、これはこれで……いいかも」
快感を分かちあうように、二人はお互いをぎゅっと抱きしめる。
とん、とんという挿入のリズムは乱れることなく、少しずつ、少しずつ、二人をゆるやかな絶頂へと導いていった。
「レン、君――私、そろそろ……っ」
わき上がる快感をこらえているかのような詰まった声で、ミクがレンに訴えかける。
「俺も……もうすぐ、だから……最後は、一緒にっ――」
そう言って、一際強くミクを抱きしめると、レンはいったん腰を引いてから、これまでで最もゆっくりと、ミクの膣内に自らを
挿入した。
陰唇をくぐり抜け、粘膜の一つ一つとの触れ合いが感じられるような、愛情に満ちたその挿入の果てに。
「くぅ、ん……っ!!」
ずぷん、とレンの全てがミクに受け入れられた瞬間、二人は、同時に絶頂を迎えたのだった。
- 16 :
-
「――レン君」
とろり、と流れ出た二人分の性液で太股を汚しながら、ミクは、その腕に抱きしめたままのレンに言う。
「ん?」
「大好き」
「……俺も」
赤く火照らせたその顔に、満面の笑みを浮かべるミクに、レンはふっと微笑み返し、優しくキスをした。
……が、次の瞬間。
挿入されたままのミクの膣内が、再び、きゅっと締め付けを取り戻し、同時に、その腰がそろそろと前後に動き始めていた。
「……あの、ミクさん?」
それを感じ取ったレンが、イヤな予感とともに、ミクに問いかける。
ミクは「えへへ」とごまかすように笑うと、レンに向かって上目づかいでささやいた。
「大好きだから……もっと、しよ?」
「いやムリ! もうホント無理だから! 一体何回やりゃ気が済むんだよ!?」
「えー、それはやっぱり、39回は目指さないと、ねー?」
「アホか!」
「お姉ちゃんにアホとか言うなーっ!」
(――まったく)
そんなミクとの言い合いの最中、レンは、そっと心の中でつぶやいた。
(かわいい姉を持つと、苦労するよ、ホントに)
- 17 :
- 以上、お目汚し失礼いたしました。
楽しんでいただければ幸いです。
SS保管庫管理人様、いつも更新ありがとうございます。
- 18 :
- >>7新スレ初GJ
ヤリチンレンきゅんもげろ
- 19 :
- >>16
GJ
しかしネギトローラー3人とヤってて
しかも全員お互いが関係持ってるのを知りつつ皆仲良しとは…
レン○ねばいいのに
- 20 :
- クリプトンの
(全てにおいて完璧すぎた)
よい子→初音ミク
(滑舌が)
悪い子→鏡音リン・レン
(キャラクターボーカルシリーズではない)
普通の子→KAITOとMEIKO
(バイリンガル技術をみせる為に作った)おまけの子→巡音ルカ
鈞ドン世代のおいらが急に思い付いた。ルカファンすまぬ。
- 21 :
- CVシリーズで唯一アペンド化されず悲しみが鬼なったルカさんを慰める役目を引き受けさせていただきますね
- 22 :
- じゃあレンきゅんのオナニー手伝いますね
- 23 :
- >>8->>16に感想をくださった皆様、ありがとうございます。元405です。
リンレンSS投下させていただきます。
以下、注意書きになりますのでご一読ください。
・長さは23レス分です。
投下規制回避のため、間隔を空けての投下とさせて頂きます。
・リンメインでキメセク・乱交・精飲・近親相姦描写が含まれます。
苦手な方は、お手数ですがスルーまたはNGしていただくようお願いいたします。
- 24 :
-
あたしはもう、こんな事が、イヤでイヤでたまらなかった。
「…ん……」
重いまぶたをこじ開けると、降り注ぐ照明が、あたしの目を射抜いた。
あたしは革張りのソファの上で、体を引きずるようにして、ごろり、と一つ、寝返りをうつ。
体が、重い。
まるで自分の全身が、鉛か何かに変わってしまったように。
「起きたか、リン」
不意に名前を呼ばれて、あたしはのろのろと首を振り向ける。横向きに九十度傾いた店内の光景が、あたしの目に
飛び込んできた。
その一隅にある、豪奢なバーカウンターの向こうで、ここの店主――マスターがグラスを磨いていた。
「………」
あたしは何も答えず、眉根をぎゅっと寄せて、マスターをにらみ付ける。
強い、敵意を込めて。
- 25 :
-
やがて、体がどうにか動かせるようになってきた頃を見計らって、あたしはソファを降りた。
店の片隅に放り出されたままだった、ハンドバッグを拾い上げると、パンパンとはたいて埃を落とす。そんなあたしの事を、
周りの男たちが、酒を飲んだりタバコを吸ったりしながら、ニヤニヤと眺めていた。
――どいつもこいつも、人間のクズみたいな目つきで。
「……どこに行くつもりだ?」
そのまま入口へ向かって、すたすたと歩き出すあたしに向けて、マスターが後ろから声をかけてきた。
「帰るのよ」
あたしはその場で立ち止まり、振り返りもせずに吐き捨てた。
あたしがこの店に転がり込んできて、もう一週間になる。その間、一度も家へは帰っていなかった。
(……どうせ誰も、ホントのあたしの事なんて、なんにも分かってないくせに!)
そんな言葉を残して、家を飛び出してきてしまったけど、きっと今頃みんな、あたしを心配しているはずだった。
パパも、ママも。
――それに、アイツも。
あたしは一つ、息を吸い込んでから、はっきりと宣言した。
「これ以上、あんた達の思い通りにはならないから」
それは、とても難しい事だけれど。
あたしなら、きっと出来るはず――ううん、そうじゃない。
やらなくちゃいけない事なんだ。
- 26 :
-
「……そうか。それなら」
マスターの、平坦な声が店内に響く。
それに続けて、トン、という、何かがカウンターに置かれたような音。
「……!」
あたしの心臓が、どくん、と跳ね上がった。
「こいつはもう、必要ないんだな?」
念を押すような口調で、マスターが問いかけてくる。
――ダメだ。
ここで、振り向いちゃいけない。
必にそう念じて、あたしは何とかして、自分を抑え込もうとする。
なのにあたしの体は、あたしの意志を無視し、まるで機械じかけのような動きで、勝手に振り向いてしまった。
「……っ」
振り向いた視線の先、カウンターの上にあったのは。
やっぱり。
――カプセル型の錠剤が、ぎっしりと詰まった、小さなガラス瓶だった。
- 27 :
-
「う……っ!」
それを目にしたとたん、あたしの体中から、じゅわり、と脂汗がにじみ出た。
知らず知らずのうちに呼吸が速まり、心臓の音はさらに大きく、あたしの耳元で、うるさいくらいに響き渡る。
「もう一度聞くぞ、リン」
胸の前で腕組みをしたマスターが、あたしの顔を無表情で見つめている。
「本当に、薬はもう必要ないんだな?」
マスターの声を遠くに聞きながら、あたしは後悔し始めていた。
あのまま、振り向かずにいれば。
一時でも、忘れたままでいられれば。
少なくとも、ここから無事に逃れることは、出来たはずなのに。
だけど。
「……ない……」
ここで負けるわけにはいかなかった。
ぶるぶるとわななく全身を、しっかりと両手で抱きしめながら、あたしは掬い上げるような視線で、マスターの目を捉えた。
「そん、なの……もう、いらないっ……!」
- 28 :
-
「――わかった」
少しの間、黙ってあたしの様子を見ていたマスターが、ゆっくりと口を開いた。
そして、おもむろにカウンターの瓶を手に取ると、素早くそのキャップを開ける。
その動きに、あたしは嫌な予感を覚え、背筋がぞっとするのを感じた。
「それなら、これはもう、処分する事にしよう」
冷たい声でそう言うと、マスターは、ガラス瓶を一振りし、その中身を、店中にばら撒いた。
「……!」
驚きに目を見開くあたしの前で、小さなカプセルはばらばらと降り注ぐ。青と白、半分ずつに塗り分けられたそれは、あっと
いう間に床一面にまき散らされた。
「……後は任せたぞ、お前たち」
その指示に、店の男たちが、ガタッと腰を上げる。
相変わらず、下品な笑いを浮かべたままであたしを見下ろすと、そいつらは、床に落ちているカプセルを、片っ端から踏み砕き
始めた。
「ああっ……!」
反射的に、あたしは小さな悲鳴を上げてしまう。
男たちが足を踏み鳴らすたびに、靴の下からは、パキッ、ペキンッという乾いた音がし、その跡には、粉々になったカプセルの
残骸と、白い粉末が、泥まみれになって残されていた。
なすすべもなく、ただその光景を見ているうちに、あたしの体はますます異常を訴え始める。
視線はきょときょとと定まらなくなり、口の中がカラカラに渇いていく。立っているのもままならないほど膝が震え、あたしは
床に、がくりとくずおれた。
と、その時。
不意に、男たちの動きがぴたり、と止んだ。
気づけばすでに、散らばっていた薬はほぼ全て砕かれてしまい、残っているのは、あたしの目の前に転がっている二、三粒のみと
なっていたのだ。
- 29 :
-
「はっ、はぁっ……」
あたしの目は、その数粒のカプセルに釘付けになってしまい、どうしても引き剥がすことができない。
手を、ほんの少し伸ばせば、届く場所にそれはある。
この苦しみを唯一、和らげてくれる薬が。
(ダメっ……!)
それに対して、理性が、激しく警鐘を鳴らす。
これを飲んでしまえば、全てがまた、元通りになってしまうだけだ、と。
あたしがめいっぱいの力を込め、動き出しそうになる両腕を抑えようとした、その時。
ずん、と床全体が縦に揺れたかと思うと、一番大柄な男が、ずい、とこちらへ一歩、踏み出した。
そして、二歩、三歩と、大股でこちらへ迫ってくる。
その足が、残った全ての薬を踏み潰しそうになる、その刹那――
「いやぁぁっ!!」
気づけばあたしは、絶叫しながら目の前の全ての薬を掠め取り、がくがくと痙攣する手の平から、喉の奥へと放り込んでいた。
- 30 :
-
――薬を飲んだ瞬間、お腹の中から、何かがずん、と爆発するような感覚が広がり、あたしの目の前は真っ白になる。
「――んはぁ、っ……!」
次に視力を取り戻した時、あたしは服を脱ぎ捨て、ソファに寝そべった男の上で、激しく腰を振っている最中だった。
「はっ、あんっ、んんっ……!」
あたしはいったん動くのを止めると、ゆっくりと深呼吸をする。
肺の中に、新鮮な空気が満ちていくのを快く感じながら、あたしはぶるん、と頭を振った。
「……ああ、やっぱ、たまんないわ、この感じ」
脳をずきずきと駆け巡るラッシュ感に、思わずあたしは恍惚の吐息をもらす。
そう、それは正に、たまらなく心地よい経験だった。
全身の細胞が活性化し、目に映るものすべてにピントが合っているかのように、世界は先程までとその様相を異ならせている。
自分の体が絶えず、上下左右に揺れているように感じられ、まるで、空を自由自在に飛んでいるかのような爽快感があった。
この感覚こそが、あの薬の名前――
『Flying Bird』の由来だ。
- 31 :
-
「……おい、いつまでボーっとしてんだよ、リン?」
あたしの下にいる男が、イラついた口調で言う。
それに対してあたしは、唇の端をねじ曲げて、ふふっ、と淫蕩な笑みを浮かべてみせた。
「あ、ごめーん、ちょっといい感じにキまり過ぎちゃったみたいでさぁ」
それから男にぐっと顔を近づけ、耳元をくすぐるように、小さな声でささやいてやる。
「安心してよ。……あんたの精子、ぜーんぶしぼり出すまで、絶対に終わらせないからね」
そしてあたしは、再び腰を上下に動かし始めた。始めはゆっくり、だがすぐに、加速を付けて。
「……あっ、んはっ、チンポっ、気持ちいいっ……!」
体の内側から、ゴリゴリと突き上げられるその快感に、あたしは思わず身をのけぞらせてよがる。もっと深く、もっと奥に
ペニスを突き刺してもらいたくて、あたしは体重を乗せて、ずぶっ、ずぶんっ、と激しく腰を打ちつけた。
薬を飲んで、からっぽになった全身を、男の精で埋め尽くしていく。
それは他のどんな遊びより、刺激的で、魅力的で、この上なく気持ちのいい事だった。
- 32 :
-
「……やーれやれ、ようやく戻ってきたぜ、リンちゃん」
「俺らもすっかり待ちくたびれちまってよ、悪ぃけど、一緒に頼むわ」
あたしが意識を取り戻したことに気付いた他の男たちが、ぞろぞろと周りに集まってくる、
その誰もかれもが、ズボンのジッパーから、赤黒く反り返ったモノを、あたしに向けて突き出していた。
それを見たあたしの口元に、自然と笑みが浮かんでくる。
「……まったく、みんな本当にスケベなんだから。そんなにあたしにシゴいてほしいわけぇ?」
余裕ぶってそう言ってみても、すでにあたしの目は、それに釘付けになってしまい、口の中には唾液があふれ出す。
男たちもそれを承知の上で、わざと黙って、あたしの事をニヤニヤと見つめたままでいるのだ。
ごくり、と生唾を飲み込んでから、あたしは乱れた髪をかき上げつつ、言った。
「……ほら、早く来なさいよ。あんた達のチンポ、一本残らず抜いてあげるわよ」
その言葉を合図に、男たちが一斉に、あたしを目がけて群がってきた。
- 33 :
- 一旦中断とさせていただきます。残りは明日中に投下させて頂きます。
- 34 :
- 乙です
レンミクのほのぼのといいダークな今回のといい多才ですね
- 35 :
- >>32の続きを投下させていただきます。
- 36 :
-
目の前に突き出されたたくさんの性器に、あたしはもう一度、ごく、と生唾を飲み込む。
それからおもむろに、口を開けるだけ開くと、林立する肉棒に向かって、しゃぶりついていった。
「んっふぅっ!」
いちばん太いペニスを咥えたあたしは、口の中にじゅるじゅると唾液をためる。それをローション代わりにして、じゅぽじゅぽと
盛大に、口を前後に動かした。
同時にあたしの顔や頭には他の肉棒がこすりつけられ、触れた部分がかあっと熱くなる。それがたまらなく気持ちよくて、
あたしは両手を伸ばし、そのうちの何本かをまとめて握りこんだ。
「んぷっ……あっは、あんた達のコレ、熱すぎじゃない? こんなの押し付けられたらヤケドしちゃうって」
あたしは両手でペニスを扱き上げ、さらに別の男に向かって舌を伸ばす。舌先に、固くて弾力のある亀頭が触れた瞬間、それを
一気に口の中に呑み込んだ。
「ん……ぐぶっ……!」
ノドの奥にまで突き刺さってきたそれが、あたしの呼吸を圧迫する。だけどその苦しさも、今のあたしには、興奮を促す刺激の
一つでしかなかった。
ずるるるっ、と粘液まみれのペニスを一気に口の中から引き抜き、またすぐに同じ勢いで飲み込む。それを何度も繰り返して
いるうちに、あたしの頭はますますハイになってきた。
- 37 :
-
「ふぁんっ!」
不意に、ずんっ、という下半身からの強い衝撃を受けて、あたしの体が一瞬、宙に浮く。
「おい、こっちがお留守になってんぜ、リン。全部搾り取ってくれんじゃなかったのかよ?」
あたしに挿入している男が、不機嫌そうに声を上げた。
「あは、ゴメンゴメン。ちゃんとやるから怒んないでよぉ」
へらへらと笑い返すと、あたしは腰に力を入れ直し、体を激しく揺らせた。腰を落とすたびに、あたしの中が容赦なくえぐり
取られ、体の芯が、かあっと熱くなる。その間も口と手は休めることなく、かわるがわる目の前に迫ってくるペニスを、片っ端から
弄り続けていた。
(……ああ、ホント、どっかに飛んでっちゃいそう……)
その行為に没頭していくうちに、いつしかあたしの中からは、余計なモノが消え去っていく。
イヤな事も、うっとうしい事も、メンドくさい事も。
みんなみんな、薬があれば、忘れ去ることができるのだ。
- 38 :
-
その瞬間、右手に握っていた男性器が、びくん、と大きく跳ね上がるのを感じた。
続けて、左手にも、口の中にもその感覚が走る。少し遅れて、下半身からも、どくどくという、激しい鼓動が伝わってきた。
絶頂が近いのだ。薬を飲んで、体が鋭敏になっている時のあたしは、それを文字通り、手に取るように把握することが出来た。
あたしはわざと口と手を離し、また別のペニスをいじり回す。同時に下半身の動きをやや抑え、じらすように前後左右にくねらせた。
「んぷ、ふぅっ……ふふ、あんた達みんな、そろそろイキそうなんでしょ?」
上目づかいで見上げてそう言ってやると、男たちは驚いたように顔を見合わせる。
「いいわ、全員一緒に、イっちゃ……えっ!」
そう言うとすぐさま、あたしは全てのペニスを同時に刺激し始めた。
手と口の神経に意識を集中させ、それぞれの絶頂までの距離が同じになるよう、じわじわと高めていく。同時に下半身の動きを
再開させ、あたしを貫いている肉棒の熱をさらに引き上げた。
そうして全ての男の性感が、一斉に喫水線を超えた、その時。
(……ははっ)
まるでスローモーションのように、あたしは目の前の無数の尿道口が開き、そこから白濁液が飛び出してくるまでの光景を、
はっきりと捉えることができた。
(バッカみたい)
その、あまりにもバカげた、非現実的な光景に、あたしは思わずあきれてしまう。
そして次の瞬間、
ぶびゅっ! びゅぅぅっ!
欲望そのものの熱量を伴った、大量の精液が、あたしの顔に向かって襲いかかってきた。
- 39 :
-
「んぐっ、げほっ!」
髪に、顔に、そして口の奥に向かってびしゃびしゃと降り注ぐ精液を受け止めながら、あたしは激しくむせ返る。鼻をつく強い
臭気と、しびれるような苦味があたしの中に充満する。
だがそれも、一瞬の間だけのことであり、狂ったあたしの神経は、それらをいともたやすく、極上の芳香と甘味へと変換してみせた。
「ん……じゅるっ、ぢゅっ、ずちゅっ、ん……ぐっ、……ぷはぁっ」
水たまりができるほど口内に放たれた、大量のザーメンを、あたしは思う存分、舌で転がして、ぐちゅぐちゅという粘り気を
楽しむ。そして最後に喉をぐびっ、と鳴らせて、一滴残らず飲み込んでしまった。
「……ごちそうさま、っと。あーん、もう、髪ベタベタじゃんかよぉ」
なにげなく頭に手をやると、そこかしこにべったりと精液がこびりついている。あたしはその塊をひとつまみすると、指先で
にちゃにちゃと弄んでから、ぺろり、と舐めとった。
「あんた達みんな、どんだけ精子溜まんの早いわけ? 毎日毎日、あたしに好き放題ぶっかけてるクセに」
唇をとがらせつつ、あたしはゆっくりと立ち上がる。ぬるっ、と引き抜かれた股間のペニスが、くたり、と男の腹の上に倒れた。
その後から、どろりと流れ出てくる精液にも、あたしは何ら気を留めることなく、ううん、と大きく伸びをする。すると、
「……いい歌だ」
ずっと黙って、カウンタ―の向こうから、あたし達の様子を見守っていた――いや。
あたしの声に、耳を傾けていたマスターが、ぼそり、と口を開いた。
- 40 :
-
「お前はやはり、そうして歌っている時が、最も美しい」
こいつは、あたしがこうやって遊んでいる時の声を『歌』と呼ぶ。
あたしにしてみれば、あんなものは歌でも何でもなく、ただ思うがままに喘ぎ、叫び、嬌声を上げているだけなのだが、
こいつにはそれが、美しい旋律と音色に聞こえるらしかった。
「……何それ。バッカみたい」
あたしはなげやりに言葉を吐く。今はもう、マスターに対する憎しみも敵意もどこかに消えてしまい、ただただ気だるいだけだ。
「ねえ、それより、ちょっと切れてきちゃったみたい。追加でちょうだいよ」
あたしがそう言うと、マスターはカウンターの陰から、新しい小瓶を取り出す。その小瓶にも、青と白のカプセルがぎっしりと
詰まっていた。
無造作に投げつけられたそれを、あたしは空中で受け取る。蓋を開け、カプセルをじゃらじゃらと手の平に取り出すと、なんの
ためらいもなくそれを飲み込んだ。
「んくっ……あ、はぁぁっ」
喉を通り、食道を転がり落ちて、胃袋に到達したカプセルはじわじわと溶け、こぼれ出した粉末が、粘膜に吸収されていく。
それが血液の流れによって、体のすみずみまで行き渡るのを、あたしは心ゆくまで味わった。
「んは……気持ちぃ……」
知らず知らず、あたしの手は股間へと伸び、ぐちゅぐちゅと乱暴に、その部分をこねまわす。膣内はすでに、異常なほどの
愛液が分泌されていて、先程の精液と寄り添うように混ざり合って、だらだらとこぼれ落ち続けていた。
- 41 :
-
がくがくと膝が笑い出し、ぶり返してきた頭の浮遊感もあいまって、あたしは立ち続けていられなくなる。
「あうぅ……うあぁっ」
意味のないうめき声を発しながら、あたしはその場にばたり、と倒れ込む。ぐらぐらと回り続ける頭を持て余しつつ、そのまま
ごろん、と仰向けになると、両足を大きく広げ、男たちに向かってその中心を見せつけた。
「ねえ……誰でもいいからチンポハメてよ。あたしもう、ガマンできない……」
媚びるような口調で、あたしは男たちに訴えかける。さっきの行為で疲れ切っていた彼らは、たちまち精気を取り戻し、一人、
また一人と立ち上がると、こちらへ近寄ってきた。
しかし、その時。
「……待て」
突然、マスターが男たちを制止した。
「こいつを忘れてるぞ」
そして、あたしの方に向き直ると、ポケットから何かを取り出し、こちらに投げつけてきた。
黒いアイマスクだ。
それを受け取ったあたしは、すぐにマスターの意図を察して軽く笑うと、それを身に着けた。
- 42 :
-
この目隠しゲームは、あたしがここに入り浸るようになってから、何度か行われているものだった。
ルールは簡単で、あたしがアイマスクを装着したまま、男たちのうちの誰かとセックスをする。それが誰だか、顔を見ずに
あたしが当てられれば勝ちという、実にくだらないお遊びだ。
あたしはこのゲームが得意で、今まで一度も外した事はない。特に今日は、薬もほどよく決まっていて。ほんの少し、指先で
触れられただけでも、答えられそうな予感さえあった。
「……ん、準備オッケー」
ふさがれた視界の中で、あたしは手を上げて合図をする。そして、小さく深呼吸をして、全身の神経を集中させた。
その途端、あたしの全身の皮膚と空気との境目は、くっきりと意識できるようになり、そこに矢のように突き刺さってくる、
男たちの視線をはっきりと感じ取ることができた。今日は特に、調子がいいみたいだ。
そんな風に思っていると、あたしの耳に、ぺた、ぺたという、裸足の足の裏が床を踏む音が聞こえてきた。誰かが、あたしに
向かって近づいてきているのだろう。
あたしは足を開いて寝そべったままで、ただじっと、その「誰か」を待ち受ける。
迷い込んでくる獲物を捕らえようとする、毒花のように。
「……きゃあっ!」
突然、その「誰か」は倒れ込むように、どさり、とあたしに向かって覆いかぶさってきた。その勢いに、あたしは背中を床に
打ちつけてしまい、思わず文句を言う。
「ちょっとぉ……いきなり乱暴すぎやしない?」
だが、その相手は謝りもせず、妙にもたもたした動作で、あたしの股間に自分の性器をくっつけてきた。ぐいぐいと、無造作に
押し付けられるそれはなかなか挿入されて来ず、あたしはまた腹を立てた。
「もう、何やってんのよ……ほら、ココだってば」
手さぐりで相手の股間へと手を伸ばし、それをしっかりと握る。その先端を自分の入口へとあてがって、あたしはゆっくりと、
体の中へその男を迎え入れた。
- 43 :
-
「はぅっ……」
男が、かすかにあえぎ声を上げた。それを聞いたあたしは、変だな、と思う。
言うまでもなく、あたしがしているのは目隠しだけであり、耳栓を付けたりはしていない。だから、相手が声を出してしまえば、
一発であたしには区別がついてしまう。もちろん、彼らもそれは承知しているはずなのだ。
ただ、今の声はあまりにも小さくて、誰のものなのか、すぐには分からなかった。それをいい事に、あたしはゲームを続行する。
「えー? 誰コレー? リン、全然わかんなーい」
両手に握ったままの肉棒を、あたしはオモチャのように自分に抜き差しする。身体の中でぐりぐりと上下左右に動かして、自分の
気持ちいい所を思う存分擦り上げ、弾けるような刺激を味わった。
そのうち、下半身に引っ張られるようにして、男が自分から腰を使い始めた。が、その動きもどこかぎこちなく、ひたすら単調で、
そのくせ不規則なリズムが、あたしの盛り上がった気分を大いに邪魔してくれた。
「ああ、もう……じれったいなぁ」
しびれを切らしたあたしは、自分から男に思いっきり抱きついた。両手と両足を男の背中に回してぎゅっと抱き寄せ、二人の体を
密着させる。
そして、すうっ、と一つ息を吸うと、あたしは自分の体を、全力で男に向かって叩きつけた。
「んぐっ……!」
ずぎゅぅっ、と、体の一番深い所まで陰茎が届き、あたしは脳を串刺しにされたような快感にむせぶ。真っ暗なはずの視界には、
色とりどりの火花がちかちかとまたたき、まるで星空のようだった。
――そうだ、あたしは今、星空を飛んでいるんだ。
誰にも邪魔されない、あたしだけの世界で。
自分の思うまま、意のままに。
「ああぁっ! イイっ! イイよぉっ!」
気づいた時にはもう、あたしはむちゃくちゃに腰を振っていた。
- 44 :
-
貪るようにペニスを咥え、柔らかい膣肉で十分に咀嚼しては吐き出し、その先端に食らいついて一気に吸い上げる、
その繰り返しが、あたしをどんどんどんどん高みへと押し上げていく。もはや浮遊感は頭から全身にまで広がり、体中の血液が、
ぼこぼこと沸き返りそうなほどに熱かった。
ふわり、と、意識と感覚があたしの身体から遊離して、そのまま空に向かって落ちていくような錯覚を覚えた、その一瞬――
――ぴちゃり。
不意に、冷たい滴の感触を顔に受け、あたしの心は地上に引き戻された。
(……?)
さっきまでの高揚感から、いまだに脱し切れていないあたしの顔の上で、ぴちゃ、ぴちゃん、と続けて水滴が二粒、三粒と
跳ねる。
せっかくの、最高の気分を中断された苛立ちが、あたしの中でみるみるうちに膨れ上がった。
「……女の子と遊んでる最中に、お酒でも飲んでるの? ずいぶん失礼な話ね」
あたしは眉根をぐっと寄せると、乱暴な動作で、自分のアイマスクを引っぺがした。我慢の限界だ。
――この、ドンくさくて間の抜けた男の顔を、一刻も早く拝んでやりたい。
そんな思いで、天井の明かりに照らされて、逆光になっている男の顔をきっと睨んだ瞬間――呼吸が止まった。
あたしの顔に、落ちてきていた「それ」は、酒ではなく。
涎だった。
- 45 :
-
だらり、と肉色の舌が力なく垂れ下がり、その周りでは、ぽっかりと開いた唇が、カサカサに干からびている。白目の濁った瞳で
あたしを見下ろしながらも、その、真っ暗な表面には、何も映ってはいなかった。
その目で見つめられ、思わず視線をそらしたくなる気持ちとは裏腹に、あたしの目は、相手の顔に釘付けになってしまっていた。
何故ならそれは――
「……レ、ン……?」
あたしの、弟の顔だったから。
「何で……どうしてレンがここにいるのよ!?」
動転したあたしは、喉の奥から大声を張り上げた。
だが、周りの連中は誰もそれに答えようとはせず、ただあたしを指差して、ゲラゲラと、バカにするような笑い声を上げている。
その中で、マスターだけが一人、ずっと変わらない平坦な表情のままで、煙草に火をつけながら、ゆっくりと口を開いた。
「……三日ほど前だったか。そいつが、『リンを迎えに来た』と店に来たんでな。こちらの要求を聞けば会わせてやると、
約束したんだよ」
「要求、って……」
その時あたしは、あたしの肩を押さえ付けているレンの腕に目を留め、息を呑んだ。
ぽつぽつと、小さく刻まれた、無数の注射針の跡に。
「ちょうど、あの薬の、静脈注射のサンプルが欲しかったところだ」
ふうっ、と煙を吐き出したマスターが、こともなげにそう言い放った。
- 46 :
-
「……そんな……」
あたしは絶望感とともに、自分の体にのしかかっているレンを見上げる。
虚ろな瞳、こけた頬、筋張った腕。
あたしの事を想い、救おうとしてくれたレンの姿は、もう、どこからも失われてしまっていた。
――あたしのせいで。
「……っ!!」
そう思った瞬間、体中の感覚が、ぐるん、と反転した。
まとわりついていた浮遊感は、たちまちあたしの内臓を激しく揺すぶり出し、全身の皮膚がぞわぞわとけば立つ。体内を流れる
全ての血液は逆流し、手足が急速に冷えていくのが感じられる。
今やあたしは、完全なバッドトリップに陥ってしまっていた。
「あ……ぐ…っ!」
ずきずきと痛みだした頭をかばうため、あたしは思わず両手で頭を押さえた。目をつむり、歯をぎりぎりと食いしばって、
痛みに耐えようとする。
その時だった。
「……! ダ、メっ、レン……!」
レンが、再びあたしに抱きつくと、下半身をずず、ずずっ、と動かし始めたのだ。
- 47 :
-
「いやぁっ、やめてぇっ!」
割れるような痛みにも構わず、あたしは頭を大きく左右に振ってわめき散らす。
だけど、その声はレンの耳までは届かない。
ぐじゅっ、ぶじゅぅっという汚い水音を立てて、レンの性器があたしの中を荒らしていく。すでに感覚の冷え切ってしまった
その部分からは、快感も興奮も刺激も愛情も伝わっては来ず、ただひたすら異物感と嫌悪感だけがあった。
「っ……ぐぅっ! ……やだっ、こんな、こんな気持ち悪いの、イヤぁっ!」
ひと突きごとに脳をぐちゃぐちゃにかき混ぜられているような不快感の中で、あたしはまた、ぴちゃり、という水滴を顔に受け、
レンの顔を見上げた。
――レンが、泣いていた。
(どうして……? どうして泣いてるの、レン……?)
いつの間にか、自分自身も涙を流している事に気づきつつ、あたしはレンに問いかける。
――わからない。
あたしにはもう、何もわからない。
その答えの代わりに、あたしがレンから受け取ったのは、べっとりと粘ついた大量の精液と、この上なく不快な、吐き気を催す
ような絶頂だった。
- 48 :
-
射精と同時に、ふっと意識を失ってしまったレンが、ばたり、と床に倒れ込んだ。
「……レン……」
ひゅうひゅうと、喉を通り抜ける空気が、笛のような音を立てている中で、あたしは思うように動かない腕を操り、レンに手を
伸ばす。その瞬間。
「――傑作だったぞ、リン」
あたしの手首は、上等な革靴を履いた足に踏みつけられ、頭上から、マスターの声が降り注いできた。
「絶望という、新たな色が注がれた、お前の歌――想定以上の仕上がりだった」
けれどその声は、あたしの頭の中でがんがんと反響して、何を言っているのか、よく聞き取れない。
左右にぐらぐらと揺れる視界の向こう側で、マスターが、あたしの傍にゆっくりとしゃがみ込んだ。
「……さて、残念だが、お別れの時間だ、リン。お前の歌は、すでに完成してしまったからな」
そして、ポケットに突っこんでいた片手を、さっと取り出した。その手に握られているものに向かって、あたしは目をこらす。
薄く濁った溶液で、いっぱいに満たされた注射器が、鈍く、銀色に光っていた。
- 49 :
-
「――ああ、そう言えば、最後に一つだけ」」
マスターのその手が、ゆっくりとあたしの首筋へと迫ってくる。
どうする事もできないまま、それをぼんやりと眺めながら。
あたしは、ママの優しい声を思い出していた。
「お前に教えていた、この薬の名前の事だが――あれは嘘だ」
それから、パパのあったかい手のひらを思い出していた。
「この薬の本当の名前は――」
注射針が、すっと音もなく、あたしの首筋に差し込まれる寸前。
あたしは、レンの笑顔を、強く思い浮かべた。
祈るように。
縋るように。
「『Stray Bird』――迷子の小鳥」
その笑顔が、突然広がった暗黒にもぎ取られ、あたしの意識は、奈落の底へと落ちていった。
- 50 :
- 以上、長々とお目汚し失礼いたしました。
>>34
ありがとうございます。
どちらも楽しんでいただけていれば幸いです。
- 51 :
- ここじゃ書けない内容だけどレンきゅん掘られてたりするんやろか・・・
- 52 :
- >>50
乙です&鬱です
救いようがない話なのに文章がうまいから最後まで読んでしまった…
>51
掘られるのなら注意書きはいるけどここでもありだろ
ただし責める相手は女じゃないといけないが
- 53 :
- たまには逆アナルも良いんじゃないかな
- 54 :
- リンレン誕生日おめでとう
- 55 :
- 下克上です。カマイト×メイコでひとつ。
【 注 意 事 項 】
・カマイト×メイコで、寄った勢いからやる話
・店内えっち
・道具使用
・若干カマイトがS気味メイコM寄り
※9〜10レスほど使用。エロは3ぐらいから
※カマイトが女言葉なので、全体的に百合くさい
※会話文があまりにも百合くさ過ぎたので、文中はカマイト→カイト表記にしています
以上が苦手な方は閲覧注意。
誤字脱字はご容赦願います
カマイト×メイコ 1
繁華街の路地裏の奥に、その店はひっそりと営業していた。夜の街で遊ぶ、通人の間で噂の店だ。
古びた扉を開けるとカウンターと数席のテーブル席。狭くこじんまりとした店内を紫のドレスが似合うママが一人、切り盛りしている。
彼女は女装した男性だが、上品な物腰に細身の体に纏ったドレスが良く似合い、立派に看板ママを勤めている。美形の『彼女』目当てに店に通う者も多い。
昭和の匂いが残る居心地の良い店内。美味しい酒とそれを引き立てるツマミが提供され、美しいママは話し上手でありまた聴き上手。
差し出される酒が、ママの相槌が、都会の生活に疲れささくれた心を癒してくれると評判なのだった。
そして今夜も心に傷を負った女が一人、閉店時間を過ぎている店内でママを相手に管を巻いていた。
「あーもー……なんで上手くいかないかな……」
爪を深紅に彩る細い指が、空のグラスを弾いた。残された透明な氷がグラスに当たってカチリと小さく鳴る。
「ママおかわりー」
掲げたグラスは隣から伸びた大きな手に取り上げられた。そしておかわりではなく、彼女を嗜む声が返ってくる。
「メイコちゃん、飲み過ぎ」
メイコは唇を尖らせると、むうっと声の方へ赤くなった顔を向ける。そこには苦笑したこの店のママ、カイトがテーブルの上に林立する空の酒瓶に視線を落としながら溜息をついていた。
女装の麗人(?)であるカイトの表情は慈愛に満ちていたけれど、メイコは不満そうに口を尖らせる。
「だぁってー! 飲まなくっちゃやってられないわよぅ。なーにが『君は強いから一人で大丈夫』よっ。ばかー!」
ソファーの背もたれに背中を預け、天井を仰いでメイコは叫んだ。閉店時間をとうに過ぎた店内にはメイコとカイトしかいない。他の客に迷惑をかけることもないので、メイコは存分に声を張り上げるのだった。
「またベタな別れ文句ねぇ。センスが昭和だわ。そんな男、別れて正解よ」
閉店後も居座られ迷惑をかけられているのはむしろカイトなのだが、そんなことはおくびにも出さずに優しく茶色の髪を撫でてくれる。
メイコの表情にはまだ別れた男への未練が残っており、不服そうにしながらも慰撫するその手擦り寄った。
メイコは男に振られたその足でここに来て、それからずっとこんな調子だった。
メイコがこの店に通うようになってから数年、彼女は恋愛が終わる度にカイトに泣きつきに来る。その都度、閉店後にメイコを慰めるのはカイトの役目になっていた。
もう幾度繰り返されたやり取りなのか、数える気にもならない。今回は二股かけられた挙句、先ほどの台詞を言われ振られたようだ。
話しを聴く限りでは、メイコより年下の守ってやりたくなる小動物系の女と二股されて、メイコが振られた。
メイコは物をはっきりとした物言いをし、トラブルも誰かに頼ることなく自力で解決するタイプだ。
今現在こんな惨状だが、周りからはこれでもしっかり者だと認識されているのだった。損なことこの上ない。
……そういう女が恋愛において、『か弱い女性』に勝てるわけがないのだ。
- 56 :
- カマイト×メイコ 2
「私、男を見る目ないのかなぁ。どーしていっつも取られちゃうんだろう?」
「逆よ。男が見る目ないの」
髪を撫でていた手に頭を優しく引き寄せられ、カイトの肩にもたれた。
ちらりとカイトの顔を盗み見る。紫がかった青い髪はアシメントリー。髪の色に合わせたシンプルで細身のドレスは、長身痩躯の身体によく似合う。
上品な立ち振る舞はその辺の女より婀娜っぽくて、「性別:オンナ」のメイコだって見蕩れてしまうほどの女っぷりだ。
(男だけど)美人で、(男だけど)色っぽくて、(男だけど)包容力たっぷりのママ。
……可愛い系が無理なら、せめてママみたいだったら捨てられなかったのかな……。
思わず涙がこみ上げて、メイコは慌てて目元に力を入れた。
「もー……! 男はなんで若くて可愛らしい系が好きかなぁ? みーんなそっちに行っちゃうんだもん、腹立つ!」
「メイコちゃんだっていいオンナよ?」
「じゃあどうしてアイツは私を振るのよ!」
「だからソイツに見る目がないんだって。堂々巡りになっちゃうわねぇ。……なに? そんなにいい男だったの?」
「二股されるまではね! はぁ……」
失恋のダメージは根が深そうだった。最近こんな振られ方ばかりだ。失恋が同じような理由で重なれば、普段は前向きなメイコだがさすがにやさぐれる。
「ママお酒のおかわり早くー! ねー今日はとことん付き合ってよ。いいでしょー」
メイコから避けるようにテーブルの奥に置かれたグラスへ手が伸ばされた。しかしその手はグラスに届くことなく、カイトの手に捕えられてしまう。
「今日はもうダーメ」
「えぇ〜〜ママぁ」
甘えた声にカイトの溜息が重なる。捕えられた手は更に握り込まれ、カイトは離そうとしない。不審に感じたメイコがカイトに視線を向けと、深く青い目が彼女をじっと見据えていた。
「終わった恋愛なんか忘れちゃいなさい」
「だってだってだって――――! こんどこそって――――!」
うわあああぁん! と泣き出す様はまるで駄々っ子だ。こんな彼女の姿から、外ではしっかり者ので通っているとは誰も想像できないだろう。
「らしくないわねぇ。こんどこそって思ってたから、忘れられないの?」
「……うぅ……」
メイコは黙ってしまったが、目を見ればカイトにはお見通しだった。
「バカな子」
メイコに肩を貸しつつ、カイトは小さく笑った。メイコは傷つく度に、カイトに泣きつく。
その涙を意中の男に見せれば良いものの、それはプライドが許さないというのだから始末に負えない。この姿が可愛くないわけがないがないのに。
悩ましい溜息が、カイトの口から転がり落ちた。
「もう、ヤ……」
「ん?」
「淋しいの……愛されたいよ」
目尻から一粒涙を零し、メイコが呟く。ポロリと漏らす言葉は紛れもないメイコの本音だった。酔ってとろりとした表情は十分に艶めかしく、油断し弱った姿はカイトの乾いていた雄の本能を揺り起した。
「メイコちゃん」
「え――――……んぅ?」
呼びかけられ、不意に寄せられたカイトの顔。唇に温かく湿った感触を受け、メイコの目が丸くなる。
やさぐれ、アルコールで鈍くなった頭ではなにが起こったか瞬時に判断できなかった。目を白黒させている内に、小さな温もりは離れる。
気がつけば、間近でカイトが微笑んでいた。綺麗に口紅を引いた唇に、妙な色気を纏わせながら。
「あれ……?」
驚いてメイコの涙も引っ込む。カイトの微笑みは綺麗だけど、内心が全く窺えない。
「びっくりした?」
「ママ、今……」
「うふふ」
キスとか、そりゃあびっくりもする。メイコは女装姿で相手をしてくれるカイトに、男を感じたことなどなかった。
姿に似合った女言葉とたおやかな振る舞いに、メイコはすっかり同性同士の気分でいたのだ。それなのに。こんなスキンシップは初めてで戸惑う。
「オカマとキスはイヤだった?」
ぷるぷる茶色い頭が左右に振れた。無意識の幼い仕草が、彼女の困惑を表している。
「そう、よかったわ」
カイトは笑みを深くする。イヤじゃない。確かにイヤじゃないけど、同性同士でもキスってしない。少なくとも、メイコは。
「忘れられないの?」
「はえ? あ……」
照明を弾く艶やかなマニキュア。その指先がメイコの頬を滑り、顎で止まる。擽ったそうに肩を竦めるメイコをカイトは伏せた瞳に映し、固まってしまった彼女の首を指でなぞった。そして項を捕え、茶色の細い髪の中へ指が潜る。
「辛いのなら、忘れさせてあげる」
- 57 :
- カマイト×メイコ 3
メイコは困惑しつつも、再び寄せられたカイトの唇をソファーの上で素直に受け入れていた。横に座るカイトは腰を捩じりメイコの顔に陰を落とす。
うっすら開けた目に、化粧の乗った端正な顔が瞳を閉じているのが見えた。
昼間男と別れてその日の夜に別な人とキスするなんて、ちょっとどうなんだともう一人の自分が囁いていたけれど、その声も口の中に舌が侵入した時点で消えた。
だって、淋しい。心も身体も寒くって、浴びるほど酒を呑んでもちっとも温まらないのだ。気持ちが弱ってて、人肌が無性に恋しかった。
ぐっとカイトが顔を寄せメイコの口が大きく開くと、舌はより深いところまで入ってくる。小さな舌を自分から伸ばせば、唇がそれを吸った。
ちゅ、ちゅっと小さな音が鳴って頭がじんじんしてくると、舌を絡めて擦り歯列を丁寧になぞられた。ぷっくりした唇を啄むことを何度か繰り返したのち、カイトの顔が離れていく。
軽く息を弾ませたメイコの瞳に、少し色が薄くなった口元がにっこりと弧を描いて茶色の瞳に映った。
「メイコちゃん、モノ欲しそうな顔してるわ」
「こんなキス、ズルイ……」
キスだけでうっとりしてしまう。それだけ上手いキスだった。抵抗なんか許さず、根こそぎ萎えさせ身体の力が抜ける。
「あらあら。そんなこと言ってたらこの先タイヘンよ?」
「! んん……」
ぺろりとメイコの唇を舐め、こめかみから頬、顎、首筋へと辿っていく。耳朶を甘咬みされた時、腰を撫でられて思わずカイトにしがみ付いた。
「感度いいのね」
「ママ……」
不安げにメイコの声が揺れる。服の下に潜り込んだ手のひらの大きさに、カイトが男ということを認識してきて、たじろいでしまう。
しかしカイトは笑みを絶やさず、下着に包まれた乳房をゆったりと揉んだ。布地を押し上げ蠢く動きはいやらしい。
「大丈夫よ。怖がらないで……悪いようにはしないから。ね? ふふ。おっぱい柔らかーい」
ひとしきり楽しんでからカイトは胸の上まで服を捲り上げる。ハーフカップのブラに覆われた乳房の上に服を引っかけて、青い目が丸くなった。
「あらすごい。おっぱい大きいから引っかけることできるのね」
そう言って指先がカップにかかり、僅かに力がかかるとブラの淵はほんの少しだけ下がった。
「マ、マ……恥ずかし……」
「メイコちゃんの乳首は、どんな色しているのかしら♪」
カップを徐々に下げられる。乳輪が出てきたところで、メイコはぎゅっと目を瞑った。
「あら! カワイイ色」
淡色の乳首は半勃ち。青い視線に晒されてそれはツンと張る。
肌を撫でる手のひらが服の下を進んで肩のストラップを下ろし、袖の中の二の腕のあたりに留まった。そして両方のカップに手をかけずり下げると、真っ白で豊満な乳房が揺れながら姿を現した。
「やん……」
「ぷるって揺れてるわ。えっちなおっぱいねぇ」
五指が乳房を絶妙な力加減で揉む。重みを量るような手つきに息を乱しつつ、こんな風に触られたことってないかもと、メイコは頭の片隅で思った。
今までの男は、巨乳を喜んでむしゃぶりつくヤツばかりだったから。
「いいわー。羨ましーわ。私なんかこーんなぺったんこ。メイコちゃんズルい」
「いやいや、だってママ」
思わず冷静になった。突っ込んでもいいのだろうか?
「羨ましいっていうか、ちょっと妬ましいかもね……っと」
「ひゃぁあっ!」
ぎゅうっと両方の乳首を抓み上げられて、メイコは悲鳴を上げた。愛撫の域を超えた痛みと僅かな快感に、背中が反り上がる。
「ママ!」
胸を押さえ、抗議の眼差しをカイトに向けた。くすくす咽で笑いながら、カイトは取り上げられた乳房を隠す腕に手を伸ばす。
「ゴメンなさいね。ホント、羨ましいぐらいの美乳だったから。ほら、仲直りしましょ」
メイコの唇に音を立てて一瞬だけ触れてから、腕を解きにかかる。再び顔を覗かせる乳房の、ほんのり赤くなった乳首を吸った。
「……あ」
「ぷっちり尖ってるから、イジりたくなっちゃう。赤くなっちゃって……」
乳輪を舌先でなぞり、中心で主張するそれに吸い付いては舐めて転がす。舌に嬲られ、メイコの肩が竦み熱っぽい吐息が幾つも零れ落ちた。
腰にあった手が徐々に下へ降り、ミニスカートから伸びる膝を撫でている。それが、何気なく合わさった腿の間へ移動した。
軽く歯で挟んだ乳首を引かれてメイコが身震いした隙に、その手はスカートの奥へと忍び込んだ。
あ。無意識にカイトの手首を上から抑えた。
胸から唇を離さず視線だけ上げたカイトは、微笑んで視線だけをメイコに向ける。
- 58 :
- カマイト×メイコ 4
「怖気づいた? イヤ?」
飲まれそうになるくらいの青い虹彩は、いつになく妖艶だった。嫌と言えばカイトはメイコを解放してくれるだろうが、この淋しさと寒さは癒えない。
両天秤にかけてしまえば、自ずと答えは出た。抑えていた手の力を抜くと、手はそのまま奥へと潜っていく。そして。
「………………あ………………っ」
下着の上から溝を一撫でされ、身体がぷるっと震えた。
くちゅ、くぷ。
下着の前から差し込まれた指先が僅かに動くだけなのに、脚の間から粘ついた音が鳴って、辺りに響く。
割れ目の奥は既に粘膜が満ちて、性器を弄る指にイタズラされる音には喘ぎが混じった。
あ、は……っ、と耐えきれない吐息を零し細かく肢体がびくつくのを、乳首を吸うカイトは満足そうに目を細める。
「もうコリコリね」
「んぁっ」
クリトリスを押し潰し指の腹でぐりぐり圧迫される感覚に、胎の奥が疼く。
「はあっ! あぁん……」
「マンコこんなに濡らして……イケナイ子。セックスは久しぶりなの?」
「うん……」
メイコは小さく頷いた。元彼とは別れる前からレスだった。だからこの頃は。
「ふぅん。じゃあ、最近はずっとオナニー?」
直球すぎるカイトの問いに息が詰まったが、訊ねた本人はけろっとしている。ここまできて誤魔化すのも馬鹿みたいなので、メイコは素直に頷いた。
膣口を爪の先でくすぐり、その刺激に集中していたメイコの下着からカイトの手が引き抜かれた。物足りなさに隣を見上げれば、にっこり笑ってその手を眼前にカイトは掲げた。
「おカマにこんなことされちゃっていいの? ほら、見て」
メイコの粘膜で濡れる指。くっついていた親指と人差し指の腹が開くと透明な糸が架け橋を作る。
「ママのすけべ!」
「すけべなのはあなたでしょ? ……ん。おいし。メイコちゃんの味ね」
長く節くれだった指に纏わりつく粘膜を、まるで見せつけるかのようにカイトは平然と舐め取る。
ママって、こういう時はちょっとイジワルなんだ。メイコは知らなかったカイトの一面にうろたえる。
メイコの知っているカイトは、綺麗で女心をすごく理解してくれて、包み込むように優しい。癒しオーラハンパない女装のバーのママなのだ。
…………認識を改めなくてはいけないようだ。
「パンツ、かなりぐっしょりになっちゃったわ。これ帰り穿けるかしらね?」
両脚の付け根に指をかけ、ぐっと引き上げられる。割れ目にクロッチが食い込み陰毛と大陰唇がはみ出て、メイコは流石に顔を赤らめた。
「ちょ……ママってば!」
せめてもの抵抗に太ももを擦り合わせた。だけどより一層食い込んだ割れ目と顔を覗かせる陰毛は、いやらしさを際立たせる結果になる。
「これ、見ている方は結構そそるわよ?」
「こ、こんなの、されたことなんて……ひゃん」
カイトは素早く手を括れた腰へもっていくと、そのまま下着を下げた。布一枚なのに、剥がされるとその喪失感は大きい。初めてする相手に見せるのは抵抗があって、メイコは両手で股間を隠そうとするがカイトはそれをやんわりと阻んだ。
「だぁめ。ほら、手を離して。おマタも開くの」
小さな攻防はメイコの負けに終わった。脚から下着を抜かれ、カイトの手に助けられながら股をおずおず開いた。
「……まあ!」
カイトの声が弾む。メイコは性器に視線を感じ、居た堪れなくなった。
弄られて嬲られ、熱を持つソコがどうなっているかなんて、見なくったって分かる。興奮の高まりに侵されて、身体は見られているだけで粘膜を滲ませた。
- 59 :
- カマイト×メイコ 5
「メイコちゃんのマンコ、ピンクで艶っつや! 男のハナシばっかり聴くからもっとアレかと思ってたけど、ステキ……」
横から覗き込み、カイトは頬に手を当てながら感嘆の吐息を漏らした。そんな、他人と見比べたことなんかあるワケないので返事に困る。
「お口がいっぱいヨダレ流してるわ。クリちゃんも『こんにちわ』しちゃってる。もっと良く見せて?」
「きゃ……っ」
くぱぁと指が襞を拓き、濡れた桃色の肉まで丸出しにされた。カイトは身体を屈めて白い膝に小さなキスをすると、皮の剥けたクリトリスへ舌を伸ばした。
「あんっ、ダメ! マ、ママぁ……」
青い髪を除けようとしてもびくともしなかった。それどころか甘苦しい刺激に早々陥落し、頭を押さえる手は役目を放棄してよがり腰を捩じる。
細かく吸い付かれると、ソファーの端に乗った爪先が敏感に反応しゆらゆら揺れる。ちゅぱちゅぱれろれろなんて表現じゃ足りない程、カイトの舌使いは卑猥だった。
「とろっとろね。襞がひくひくしちゃって……ふふっ」
つん。指先が襞をつつき、メイコの膝がぴくんと震えた。
「はぁ……ん……」
「指で中を可愛がって上げたいけど、アタシの爪がねぇ」
示されたカイトの爪はネイルアートまではしていないが、マニュキュアを乗せるために綺麗に伸ばされていた。中に入れて探るには、内側を傷つけてしまいそうだ。
「うーん。…………そうだわ!」
思案に曇っていた表情が閃いたといわんばかりに明るくなる。性感は十分に高められているから、挿入がくるのかとメイコは構えたが予想は外れた。
カイトは嬉々としてテーブルの上に鎮座する夥しい数の空き瓶の一つを手に取った。選んだのは、瓶の括れた部分から口までが一番太いもの。
「これがいいわね」
「え……、ま、待ってよ、ママ?」
イヤな予感にメイコの顔が引きつった。瓶を片手に、カイトはあでやかにメイコを威圧する。そりゃあもうイイ笑顔だ。
「前戯はちゃーんとしなくちゃねーっと」
「や、あ、あぁ?!」
ぐぷんと硬質な無機物が押し込まれ、メイコは為す術も無く受け入れた。熱をもつ濡れた膣にガラス瓶の先端はひやりと感じる。
膣内をピストンする瓶口に肉をコリコリ刺激され、戸惑いは直ぐに薄れ快感に置き換わった。
「あ、ウソ……っ、ひぁっ、ひんっ」
「ねえメイコちゃん。いつもオナニーはどうやってるの?」
「ど、どうって……あぁん!」
容易く奥に先端が届き、言葉が遮られた。膣から引かれる瓶の首は、ねっとりした粘膜がまとわりついて照明にてらてら光る。
「指? それとも何か使う?」
手は瓶を巧みに動かしつつ、どこか楽しげカイトが問う。快楽を導く瓶に誘われるまま、悶えるメイコの口は勝手に答えを紡いだ。
「……ぁ……つか、う。んんっ」
「そう。持っているのね。ローター? ……んー、でも久々でもココは慣れてるみたいだから、バイブかしら。アタリ?」
顔を背けたメイコを見れば、黙ってていても答えは出ているようなもの。形の良い薄い唇をふふふっと綻ばせ、カイトは加減をしながら瓶を繰った。
「そんなに恥ずかしがることじゃないわ。コレだって、使いようじゃバイブと似たようなモノよ……ほら」
「はっ、あぁっ」
胎内に潜る瓶に勢いがつく。冷たかったそれはメイコの熱に温もり、中から溢れる粘膜がガラスの首を伝う。
沈み込めばぐじゅんとはしたない音がするが、もう気にならない。ただの無機物、ガラスの瓶はカイトに生を吹き込まれたようにメイコの中を犯して、快感に総身を悶えさせた。
ひとり火照った身体を慰めるときにバイブは使用するけども、それ専用に作られたものよりまったく別の用途に使われる瓶に、どうしようもなく感じる。
こんなこと今まで男にさせたこともない。許す間もなくこんなことをされることも、快感に追い打ちをかけた。自分を見ている青い視線を、肌に感じる。
「あっ、あっ、んっ、あぅんっ!」
「……いいわ、そのまま」
粘つく音を鳴らし忙しなく出入りする瓶の、丸い口が膣を掻き抉る。それが性感帯にダイレクトに響き、メイコは悲鳴を上げて全身を戦慄かせた。
「う、あ、あぁあ! マ、マぁ……っ!」
緊張する中が瓶を締めつけるのを自覚する。絶頂にあられもなく悲鳴を上げる淫らな姿を、メイコは余すところなくカイトに晒した。
- 60 :
- わっふるわっふる
- 61 :
- カマイト×メイコ 6
力が抜け、酸素を求め息を乱すメイコの額にカイトがキスをする。
「すごく可愛かったわ」
「ママの、バカ……ヘンタイ」
「悦んでたくせに。ほら、ごらんなさい」
涙目で見上げてくる茶色い瞳に微笑んで、手にしたままだったビンを照明に掲げた。
「ちょこっとだけど、ビンの底にメイコちゃんのマン汁が貯まってる。あんなことされてこーんなに感じちゃって、ヘンタイはどっちなの?」
傾けられたビンの底に、カイトの言う通りメイコの垂らした粘膜が泡立っている。どれだけ感じていたのかを示す確たる証拠に、メイコはイヤイヤと首を振るしか出来なかった。
そうしている間にも中途半端に乱された服はカイトによりソファーの下に落とされ、白い肌が間接照明の灯りに照らされ淡く浮き立つ。
カイトはメイコの前に立つと、自らのスカートにスリットから手を差し入れて股間を扱き始めた。盛り上がる前の動きにメイコの視線が釘付けになる。
「メイコちゃんの気持ちイイ顔と声で、こんなになっちゃったわ」
薄く微笑むカイトは男臭い仕草をしていても尚、妖艶だ。女性らしい言葉遣いと物腰がカイトの「男」をより際立たせた。
カイトから視線を逸らせず、メイコの息が興奮で上がる。
身体の線に沿ったドレスの長いスカートをたくし上げながら、深く入ったスリットを片側へ寄せる。
ガーターリングが押さえる滑らかなストッキングに、無駄な肉が削ぎ落された筋肉質の腿を包み込まれ……っ、て。えぇ?!
その驚きと衝撃に、メイコの瞳が最大限に見開かれた。
「えぇええっ? マ、ママっ、ママ!」
「なぁに?」
目を白黒させ焦るメイコに対し、カイトは不思議そうに首を傾げている。
「……っ、なんで、は、穿いてない……の?」
カイトは下着を付けていなかった。曝け出した股間に、勃起した肉棒が天を向いてそそり立つ。
「だってドレス姿に男物の下着なんて美しくないんだもの。女物の下着はそりゃあステキだけど、窮屈だしサイズがねぇ……」
そう言いなが、肉棒の根元を抓み、カイトはそれを軽く振ってみせる。確かにメイコの目から見ても、女性用のショーツに収まりきらない質量だ。
玲瓏な女の装いの下のことなどメイコは考えたこともなかったが、言われてみれば男の下着はそぐわない。でも、だからって――!
メイコは真っ赤になりながらも目にしたソレに子宮を疼かせる。前戯で高められた身体は、あの男根を前にどうしようもなく興奮して制御できない。
「そんな些細なこといいじゃない。ほぅら」
「あっ」
カイトの両手がメイコの腰を引っ張り、ソファーの淵ぎりぎりまで尻を下ろされた。M字に脚を広げられて解された入口を亀頭がつつく。
「んっ!」
「メイコちゃん、濡れすぎ。狙いが定まんないわ」
「あっ、あっ……ふぅ……んっ」
にゅるにゅる溝を滑る先端に刺激され、メイコは身を震わせる。ひくんと応える襞に、カイトが含み笑いを漏らして鼓膜を擽った。
「アタシもー限界。いくわね」
「あっ……? はあぁん!」
じゅぶり。大きく水音が鳴り、一気に肉棒が根元まで突き刺さる。圧迫感で口を開いては閉じることを繰り返すメイコを他所に、カイトは互いの陰毛が絡まりそうになるほど密着させ、腰を回した。
「ひぃあ……っ、マ、マ……っ」
「すごいわねぇ……オマンコ、きゅーって……ふふふ」
はぁ。ついた感嘆のため息はメイコの喘ぎと交じり合った。垂直に近い角度で抉る硬い肉棒は、それと対比する熱く柔い膣に銜え込まれてきつく締め上げられる。
まるで待ち構えていたようなよい反応に、カイトの薄い唇に笑が浮かんだ。
「離さないって、中が吸い付いてくるわ。膣ヒダがおちんちんに絡みまくるし、なんて淫乱なマンコなの!」
「あっ、ひぃ、ひんっ! あああ……」
小さな膝を手のひらで包み込んで左右に広げさせ、カイトが腰を振る。
肉棒をゆっくり引いて強く打ち込まれると、奥に届く衝撃は重く脚が勝手に跳ね上がってしまう。
穿たれる刺激に言葉はままならず、口は嬌声だけを響かせた。
「あっ、あっ、あぅんっ、マ……」
「ピストン好き? 押し込むと襞が捲れて咀嚼してるみたい……見て?」
身体の角度的に見ることのできるそこに促されてつい視線をやれば、濡れそぼった襞は肉棒の太さに沿い大きく口を開けている。
自分の中に潜っては姿を現す欲望の形は照明を受けて光を弾き、中から新たな粘膜を掻き出す有様。イヤらし過ぎて直視できない。
「はっ……んぅ……んっ」
膣壁を擦られ生まれる快感がメイコの身体を縮こませる。その上に影が差し、カイトが顔を寄せて額にキスをした。
- 62 :
- カマイト×メイコ 7
「ん。いいカオ」
早くも余裕のないメイコとは逆に、カイトは乳房を下から持ち上げると振動をつけて揉み始めた。
「いいわねぇ。このおっぱいはオカマをもコーフンさせるわ」
ふるふる揺れる白く大きな膨らみを弄ぶ手つきは、最早カイトが愉しむよりもメイコをよがらせる。
「あーキモチ……ほんとオマンコの動きがエロいわ。メイコちゃんてば欲求不満なのねぇ」
「違……っ、そんなん、じゃ」
「ウソおっしゃい。マンコにバイブ挿れて、淋しいのってヒィヒィ鳴いてたんでしょ?」
「! ひどい……っ」
いつもの優しいママはどこへやら、セックスの最中に囁く言葉は意地が悪い。しかし反論したくとも、言葉はグラインドする腰に封じられただ悶えるしかなかった。
「バイブで満足できたの? できないわよね、こんな淫乱なオマンコだもの」
「はぁ、あぁあっ!」
熱く蕩けた性器に沈む肉棒の動きが激しくなり、押さえつけられた腰が快感にくねって無意識に誘いかける。
「ね……どっちがいいの? バイブとアタシのオチンチンと」
「そ、そんなの、あっ」
口より先に膣が反応し、カイトが目を細める。
「アタシ? 嬉しいわ!」
痺れるような快感に恍惚になるメイコの脚は、いつの間にかカイトの胴に巻き付いていた。見た目よりずっとしっかりした感触が意外だった。
中を突き上げ揺すぶられる力強さにくらくらする。触れれば思っていたよりも硬い身体。低くても女言葉に違和感を感じさせない柔らかな声音は、意地悪な囁きでメイコを苛む。
酔って管を巻くメイコを慈愛と細やかな気遣いで癒す温かさとは打って変わった、有無をも言わせない強引さにイヤらしい指先の愛撫。
見下ろす青い視線は欲情の光が宿り、メイコの喘ぎ悶える様に浮かべる淫靡な笑みは、もう女のものではなかった。
――この人は、女でも、オカマでもなくて――。
焦らしながら中を犯す肉棒に脳内を乱され、レコードの針が飛ぶように思考が途切れて纏まらない。
喘ぎ鳴くことしかできなくなったメイコの唇に、カイトのそれが触れる。
「カワイイわね。もっとイジワルしたくなっちゃう」
「……ウ、ウソ、わたし、可愛くなんか」
男にそんなこと、例えセックスしてたって、言われたことはなかった。視線を逸らしたメイコに、意外そうな顔をする。
「カワイイわよ。こんなに感じて、乱れて……。えっちなメイコちゃんを抱いた男に嫉妬しちゃうわ」
「こ、こんな風に、なったことない……っ。いつもは、いつもはちゃんと……あぁん!」
暴れる肉棒が堪らない。メイコの言葉は本当だ。変にイイオンナを気取って、相手に合わせるセックスばかりしていた。
それなりに充実感を得てはいたが、カイトとの交わりを前にすれば、それは霞んでしまう。
アブノーマルなプレイはしたことなかったし、痴態を意地悪に揶揄されたこともない。しかし、初めて経験したそれらはメイコのM属性を引き出していつもより感じさせた。
「ママのせい、ママのっ」
「そうなの? アタシだから?」
「やっ、ソコ、ひぃんっ」
「……やっぱりカワイイわ。メイコちゃん」
抽送が激しくなり、涎を垂らす膣はすっかり解れ、奥へ深く肉棒を迎え入れる。メイコはもう何も考えられなくなり、カイトの肩に縋りながら浮かされたようにはしたない言葉を口にした。
「気持ち……ちんぽ、ひぁっ、ママのがイイのぉ!」
脚の付け根に陰嚢が当たりぱんぱんと小気味良い音が鳴る。犯される膣から響く快感が全身を浸し、絶頂の兆しがメイコの肢体を強ばらせた。
「あー、そんなこと言うから……はっ、アタシも、も……」
「ひぅっ、あ――っ、もっ……もっ、と……」
「……っ、イキなさい……っ」
些細な振動でもしっかり振れる乳房の天辺を彩る尖りを、紫の爪の指が抓み上げる。メイコの目が見開かれ、腰に回した脚に力が篭った。
貪欲な膣が肉棒を一際強く収縮し吸い立てる。
「お、おく、ちょうだ……! ぅひんっ、あぁあっ、あああぁあん――――っ!」
びくびく跳ねる肢体に、快楽に顔を歪めたカイトが腰を振って精を解き放つ。
最後まで出し終わると、息を整えるより早く萎える前のそれが膣圧に押し出されて失笑した。
「膣圧高いのね。きっついハズだわ……」
「あ……あ……」
「アタシの精液、キツキツマンコにいーっぱい出しちゃった! 気持ちよかったぁ」
力の入らない身体を投げ出し、メイコは全身を細かく震わせていた。半端ない快感と絶頂の余韻に身動きが取れなかった。
- 63 :
- カマイト×メイコ 8
結合を解かれたばかりの性器は薄く口を開きながら、カイトの放った精液が粘膜と共に溢れて流れている。
精液まみれの股間を無防備に晒すメイコは、温和な態度に隠れたカイトの嗜虐性をやたら刺激した。
カイトはテーブルを押しやると、メイコの腰を引っ張る。合皮のソファーの表面を滑り、床にペタンと尻を落とすメイコを見下ろす。
「……?」
ぼんやりと自分を見上げるメイコの頬は赤く、未だ快楽はその身体を蝕んでいるように見えた。
カイトはもう一度萎えかけた陰茎を取り出すと、粘膜と精液にまみれたそれをメイコの口元に差し出す。
「綺麗にしてちょうだい。お掃除よ……できる? 上手に出来たら、またいっぱい注いであげる」
促すようふるりと揺らされたソレを虚ろな目で追ったメイコは、おずおず口を開いた。陰茎に触れた生温い口腔の感触にカイト腰が小さく震える。
汚れを舐めとる舌。しゃぶりつく淫らな音が聴こえるまで、そう時間はかからなかった。
「また来るねー、ママー」
「きっとよ? 気を付けて〜」
酔って陽気な客の声にカイトは投げキッスで見送る。危うい足取りで去るスーツの背中は、閉じるドアの向こうへ消えた。
夜も深く更け、閉店時間まであと幾ばくか。店内で寛ぐ客は二人ほどまで減り、彼らを送り出せば今夜はおしまい。
気が緩むと、ふとあの淋しがりやの顔を思い出す。どうしているかしらね、あの子は……。
メイコとはあの夜からとんとご無沙汰。こんなに長い間店に顔を出さないのは初めてだ。肩を竦め、カイトは小さくため息を付く。
何かあれば、主に男にフラれたらだが……泣き付き自分に甘えるメイコも、さすがにあんな痴態を見せてしまったことを「酔った勢い」にして店にくることはできなかったのだろうか。
帰り際、「淋しいのならここにいなさい」とカイトは告げた。
耳まで真っ赤にしたメイコは俯いて、「あ」とか「う」とか、なにやら呻き声を漏らした後、止めるまもなく脱兎のごとく店を後にしてしまった。
どこまで自分の意図が伝わっているのか……。カイトはカウンターに寄りかかると、柄にもなく粗野な仕草で首の後ろをボリボリ掻いた。
別に絆されて抱いたわけじゃない。自分なりにメイコに好意があった。しかしメイコの好みに自分が合わないみたいだから、これまで慰め役に徹していただけなのである。
フラれて毎回飲んだくれるならまだしも、「淋しい、愛されたい」と嘆かれたらカイトは忘れさせることに全身全霊を傾けるしかない。
……かなりの役得だったけど。無茶なプレイでメイコの頭から元カレを追い出したはいいが、自分にああいうS属性があったとは。
開いてしまった新たな扉にカイト自身かなり興奮し、途中からのめり込んで愉しんでしまった。
メイコが自信を喪失して「自分が可愛くないからフラれる」というのを聴く度に、カイトは内心苦笑していた。傍目には弱さを潔しとしないメイコのことだ。どんな男を選んでいたのかは想像に難くない。
愛されようと懸命に愛情を注いでも、最後は誰かに取られて。本当は一度躓けば脆くいくせに虚勢ばかり張るメイコ。
そんなメイコが可愛くないなど言語道断。カイトにしか見せない姿に惚れたとかベタ過ぎていっそ笑えるが、事実なのでしょうがない。
カイトに慰められるメイコは飲んだくれの絡み酒。飲み潰れたみっともない姿も、カイトの中に沈んだオスを奮い立たせるのに十分だった。
店に顔を出さなくなったとはいえ、カイトはメイコとこれで終わるなどとは欠片も考えていない。
あの甘え下手で淋しがりやの意地っ張りが、他所で素の自分を曝け出せるとはとてもじゃないが思えなかった。
店内に据えられた時計に視線をやり、カイトは看板をしまいに店の外へ向かう。店じまいも近い時間に客に来られても、大したもてなしはできない。
今いる客を送り出して、店の片付けと……。頭の中でいつもの段取りを唱えながらドアを開ける。
入口の外に置いてあるネオンの看板に手をかけたところで、カイトはドアの陰に隠れていた人影にようやく気がついた。
- 64 :
- カマイト×メイコ 9
「…………メイコちゃん」
呼ぶ声に反応した小さな人影は、俯いたまま身を縮こませる。おずおず顔を上げ、メイコはカイトを見上げた。
「ママ……」
どんな顔をしたらいいのか分からないといった様子に、カイトは苦笑を漏らす。一体いつからこんな所に立っていたのか。
「なあに?」
「あ、あの……あの……ね……」
全く要領の得ない呟きばかりが口をついて出るが、肝心な言葉は一向に出てこない。もじもじしているメイコは、どう見てもあの夜のことを意識している。
面白いぐらい手に取るように分かって、吹き出しそうになるのを堪え顔を作った。
「ご無沙汰ね」
「……う、うん」
「今日はどうしたの? またフラれちゃった? ……それとも」
カイトの腕が優美な動きでメイコの背中に回る。言葉にするより、身体に訊くほうが話が早い。二の腕の内側へそのまま手を差し入れ、華奢な身体を引き寄せながら乳房を掴んだ。
「あっ……」
「カラダが淋しくなっちゃった?」
手のひらが蠢いて指が膨らみに沈んだ。服の上からでも手中に感じる質量は柔らかく、路地に人の往来がないことをいいことに扉の裏に隠れてカイトは存分に揉みしだいた。
目を閉じてぷるっと震えたメイコは、なすがままに身体を委ねる。あの夜の快感を脳裏に浮かべ自ら身を寄せるメイコから手を離し、カイトは髪を撫でて額にキスを贈った。
「まだね、お客様がいらっしゃるの。もうすぐ閉店だから、その後たっぷり可愛がってあげる」
白い頬に差す赤みが濃くなった。その表情は店で管を巻くメイコからは想像もできず、カイトは破顔した。
もう一度言う。メイコは可愛い。オカマが本気にさせられるほどに。
「外で立ってないで、中に入りなさい。温かいもの淹れるわ」
「ママ、わたし……」
「安心して。身も心も愛してあげるからね」
「…………っ」
微笑みかけると赤く染めた顔のままメイコは言葉を失った。
背を促し、カイトはメイコを店内へ招き入れる。残りの客を送り出し看板の照明が消えた後の店内の様子は、誰も窺い知ることはできなかった。
おしまい。
来年もよろしく。ではまた。
- 65 :
- 乙
何と言うか
この「ママ」は「お母さん」って意味ではないと分かってても
「ママ」を呼びながら喘ぐ様ってのは幼さがあってエロいな
- 66 :
- リアルタイムやったー!
GJでした!
Mっ気メイコ可愛いなー
何かと損するタイプで構いたくなる
カマイトは某曲のサムネが脳内でちらちらしてだな…
- 67 :
- レンリンとレンネルだとどっちが需要高いの?
- 68 :
- そりゃ何だかんだ言ってもレンリンなんじゃねえの?
つーかボカロ同士の組み合わせだとそのカプが一番需要高い気がするぞ
- 69 :
- うふ〜ん
- 70 :
- 需要とか気にせず好きなの書けばいいんじゃね?同人誌とかで売ること考えたら違うだろうけど
レンリンっていうか鏡音は人気があるけど同人誌とかは年齢が低いファンが多くて買えないみたいだったな
昔ボーマスとかに行った時に見た印象だと
レンネルはMMD界隈で人気ってかんじ
- 71 :
- >>24->>49に感想をくださった皆様、ありがとうございます。元405です。
レンリンSS投下させていただきます。
以下、注意書きになりますのでご一読ください。
・長さは13レス分です。
・>>1「2chエロパロ板SS保管庫 ・ボーカロイドの部屋 その2」の「ボカロ荘」と同設定のSSになっております。
ご興味がおありの方がいらっしゃれば、そちらもご覧いただけますと幸いです。
- 72 :
-
「いろはにほへと、ちりぬるを……♪」
携帯電話から、あどけない歌声が流れ出す。
――のと同時に、
「……ほら、朝だよ! おはよう、リン!」
元気いっぱいの声が、狭いアパートの一室に響き渡った。
「おはよう、レン! 今日もレンといっしょに朝を迎えられて、私、すごい幸せ!」
「あはは、リンったら。僕とリンがいつもいっしょにいるのは、当たり前の事じゃないか」
「ううん、それでも私、毎日毎日レンといっしょにいられて、ホントにホントに幸せなの!」
ベッドから、がばっと身を起こした少年と少女は、大きな声でそんなやりとりを交わし、互いの顔を指でつついてふざけ合う。
それから少女はベッドをぴょん、と降りると、エプロンを身に着けつつ、少年に聞いた。
「それじゃあ私、朝ごはんの準備するね。レン、今朝は何が食べたい?」
「あっはっは、バカだなあ。そんなの、何だって同じさ」
「えー! レンってばひどーい!」
「……リンの作る食事なら、どんな料理だって、愛情たっぷりの味しかしないだろうから、ね」
「やだー! もー、レンってばー!」
「あはははは!」
「あはははは!」
――万事、この調子で会話を続ける彼らの名前は、鏡音リンと鏡音レン。それぞれ、少女型と少年型のボーカロイドだ。
彼らはこの、ボーカロイドだけが住んでいるアパート「ボカロ荘」に、二人きりで暮らしていた。
- 73 :
-
「……ふう、ごちそうさま。今日もとっても美味しかったよ、リン」
「えへへ、ありがと。レンに喜んでもらえてうれしいな」
顔を赤らめ、身をくねらせるリン。
だが、レンが神妙な面持ちで「……じゃあ」と言って立ち上がりかけると、一転、その表情がにわかにくもり、今にも泣きだし
そうになってしまった。
「……ホントに、行っちゃうの……?」
「……ああ、行かなきゃ、いけないんだ」
辛そうな顔でそう言うと、レンは服を着替えだす。
「帰ってきて、くれるよね……?」
その様子を見守りながら、リンが、目にいっぱいの涙をたたえている。
「もちろんだよ。どれだけこの世界が広くたって、僕が帰る場所は、リンの隣だけだ」
「レン……!」
支度をすませたレンは、リンを激しく抱擁する。その胸の中で、リンはとうとう、わあわあと声を上げて泣き出してしまった。
「……そろそろ、時間だ」
名残おしそうに腕をほどくと、レンは玄関へと向かい、靴を履いた。
「待ってるから! 私、いつまでも、待ってるから!」
ドアを開き、部屋を後にしようとするレンの背中にリンが呼びかける。
それに応え、レンは一瞬だけリンの方を振り向くと、力強くうなずいた。
「……行ってくる!」
こうしてレンは、徒歩10分弱の距離にある、駅前商店街のスーパーへと、バイトに出かけたのであった。
- 74 :
-
――過去、生活を共にしていたマスターの元を、とある事情で離れた際、リンとレンは誓った。
「これからは、誰にも頼ることなく、二人きりで生きていこう」
以来、その約束は守られ続け、時にはレンが、時にはリンが仕事に就き、これまでどうにか暮らしてきた。
その過程において、二人の間の信頼や、親愛の情はどんどんと深まって行き、それはもはや、他の誰をもして、二人の関係性に、
立ち入らせないところまで達していた。
――とはいえ、まともに生きていこうとするならば、他人との関係をすべて断つことなど不可能なのが、社会というものである。
「……あー……」
レンを見送ったリンは、しばらく呆然とその場に立ち尽くしていた。
その顔には、先程までの豊かな表情は、ひとかけらも残っていない。
やがてリンは、ずるずると体を引きずるような動きで部屋に戻ると、食事の後片付けもせず、ベッドにぼふん、と倒れ込んだ。
そしてそのまま、すうすうと寝息を立てて二度寝をする。
これが、レンが仕事に出ている間の、リンの日常的な行動パターンだった。
何しろ、レンがいないのである。
それはリンの心の中から、全ての行動に対するモチベーションを奪ってしまうのに、十分すぎるシチュエーションなのだった。
- 75 :
-
「……さーん。鏡音さーん?」
どれくらい眠っていただろうか。
かすかに聞こえたドアチャイムと、ドアを叩く音。それから、誰かに呼ばれるような声に、リンは目を覚ました。
「鏡音さん、いらっしゃいませんかー? 管理人ですー」
一瞬、レンが帰ってきたのかと、喜びかけたリンだったが、ドアの外にいるのがレンではないと気づき、長いため息をついた。
あの声は、このアパートの管理人であるボーカロイド、カイトだろう。
「……ああ、もう、面倒くさい……」
リンはぼりぼりと頭をかくと、むくりと起き上がった。このまま居留守を決め込んでやってもいいのだが、あの管理人は放って
おくと、何度も何度も訪ねてくる。いつかはバレてしまう事だろう。
腫れぼったいまぶたと、ぼさぼさの髪をそのままにして、リンは玄関へと行き、ドアノブを回した。
「……あ、いらっしゃったんですね、鏡音さん。こんにちは」
開いたドアの隙間から、カイトが顔を覗かせ、にこりと微笑んで挨拶をする。
が、リンはそれに応えるそぶりも見せず、ただ上目づかいで相手をじろり、とにらみ付けると、
「……何すか?」
と、極めてぶっきらぼうな口調で言った。
- 76 :
-
「ええと……お家賃の件なんですけど」
リンの態度にやや戸惑いながらも、カイトは話を続ける。
「先月分を、まだ頂いていないので……すみませんが、ご用意していただけますか?」
それに対して、リンは不機嫌な様子を隠そうともせず、「ちっ」と一つ、舌打ちをする。
「……あの、ウチ、そーゆーのは全部、レンに任せてるんで……ちょっと、私じゃわかんないっすね」
「そうなんですか……ただ、以前レンさんからお話をうかがった時は、『金の話ならリンに聞いてくれ』と仰っていたもので」
「……そっすか」
即席の口から出まかせをいともたやすく突破され、リンは言葉に窮する。
しばらく、気まずい沈黙が流れたのち、リンがおもむろにドアを閉めようとした。
「あ、あの、リンさん?」
カイトがあわててドアに手をかけ、それを押しとどめようとする。
「……いや、もう、ホント……すんません、また今度にしてもらえます?」
「あの、えと、そういうわけにも……」
「そしたら、あの、レンが、帰ってきたら、話しときますんで。また今度あの、来てください、ホント」
もごもごと口の中でつぶやきながら、ぐぐぐ、とリンが全力でドアを引く。その視線はカイトの方を見てはいず、ただアパートの
冷たい廊下に落とされたままだ。
「あ、は、はい、わかりました。それじゃまた、日を改めますので、よろしくお願いしますね」
やがて、根負けしたカイトがぱっと手を離すのと同時に、がちゃん、と大きな音を立てて、金属製のドアが閉じた。
「はぁぁ……」
疲れ切った様子で、リンが再び、長々とため息をもらす。
そしてベッドへと戻ると、ほとんど倒れ込むようにその身を投げ出し、何もかも忘れるために、夢の世界へと旅立つのだった。
- 77 :
-
「……お疲れっした」
ぼそり、と低い声でつぶやきながら、スーパーのバックルームを出ていこうとするレンを、
「ああ、鏡音くん、ちょっといい?」
と、オーナーが呼び止めた。
「……何か用っスか」
一瞬、露骨に面倒くさそうな顔をしてから、レンはオーナーが腰かけている、事務机のそばまでやってくる。オーナーは、
片手に持ったボールペンで、自分の頭をカリカリとかきながら、話し出した。
「いや、用ってほどじゃないんだけどね……ちょっと最近、お客様からのご意見の中に、『態度の悪い店員がいる』っていう
類いのものが多くて……」
「それが俺なんスか」
つっけんどんな話し方をするレンに対し、オーナーはあわてて、両手を目の前でひらひらと振る。
「いやいやいや、そうは言ってない、そうは言ってないんだよ。ただね、あくまでも君自身が考えてみて、もしも、もしもね?
何か改めるべきところがあるなあ、と感じたなら、今後はそれに気を付けてもらいたい、っていうだけの話なんだけどね」
「……はあ、スンマセンっした」
あらぬ方向を見たまま、ぺこ、と軽く首を下げてみせるレン。その声からは、今聞いた話の内容を気に留めている様子は全く
感じられなかった。
「うん、あ、それでさ……急で悪いんだけど、明日、ヘルプで入ってもらえないかなあ。来る予定だった子が風邪を
引いちゃったらしくて……」
「いや、無理っスね。普通に」
シフト表をぱらぱらとめくるオーナーに向かって、レンが斬って捨てるように即答した。
「二日連続とか、俺的にマジありえないんで」
「あ……そう、うん、わかった。ありがとう。お疲れ様でした」
そう言って、シフト表とのにらめっこに戻るオーナーを尻目に、レンはさっさとバッグを担ぐと、無言のまま、バックルームを
後にした。
- 78 :
-
スーパーを出たレンは、バッグからイヤホンを取り出すと、両耳にはめた。それから、プレイヤーを操作して、音楽の
ボリュームを最大にまで引き上げる。
こうすれば、もし外で、リン以外の顔見知りに出会って声をかけられても、無視して通り過ぎる口実になる。
耳に流れ込んでくる大音量に身をゆだねつつ、レンは夕暮れがかった帰り道を、ぶらぶらと歩きだした。
「……ただいま、リン!」
がちゃ、と勢いよくドアが開くのと同時に、レンの声が飛び込んでくる。
「レン!」
それを耳にしたリンは素早くベッドから跳ね起きると、一目散にレンに向かって飛びついて行った。
「レン、レン……! 私、さびしかったよう……!」
「ごめんよ、リン……一人ぼっちにさせて……!」
リンの体をしっかりと受け止め、抱え上げたレンがその場でぐるぐると回りだす。
「でも、もう大丈夫だ。僕はもう、どこにも行ったりしないからね」
「ホント!? それじゃ、明日は一日、いっしょにいられるの?」
「もちろんだよ! リンと一日中いられない日が二日も続いたりしたら、きっと僕は、辛くて辛くてどうにかなっちゃうさ!」
「やったあー! レン、大好き!」
「僕も大好きだよ、リン!」
――実はこの時点で、レンが明日の出勤を断った事で、今月分の家賃不足が確定していたのだが、今の二人にとってそんな事は、
とるにたらない、ちっぽけで、ささいな、限りなくどうでもいい、意識の範疇外の事柄であった。
- 79 :
-
「ね、レン……」
抱えられたまま、リンが瞳をうるませて、じっとレンの顔を見つめる。
それから、すっとまぶたを閉じると、レンに向かって、ぐっと顔を近寄せた。
「うん……」
レンは小さくうなずくと、そっと、リンと唇を重ねあわせる。
そのまま二人は身動きもせず、ただじっと、お互いの唇の間で交換される、温かみだけを感じ取っていた。
「ん……」
やがて、どちらからともなくゆっくりと唇が引かれ、リンが小さく吐息をもらす。
レンは無言で、リンを抱えたままで部屋の中へ進むと、傍らのベッドの上に、慎重に、宝物を扱うかのように、そっとリンの
体を横たえた。
「レン……来て」
リンが服のボタンを外し、自分の素肌を外気にさらす。
それから、レンに向かって、求めるように両手を伸ばした。
「行くよ、リン……」
シャツを脱ぎ、熱っぽく汗ばんだ身体を上気させながら、レンは、リンの体に覆いかぶさっていった。
- 80 :
-
「んっ……あんっ……」
くにゅくにゅと、股間をまさぐられる感触に、リンが身もだえする。
「すごいよ、リンのここ……柔らかくて、とろとろで、まるで熟した果物みたいだ……」
差し込んだ指で、その内側をすりすりと擦りながら、レンが、甘い声でささやいた。
「やだ、レン、そんなの、恥ずかしいよ……」
「恥ずかしいことなんて何もないさ。ほら、もっと自分に正直になってごらんよ……」
そう言うと、レンはもう片方の手をリンの胸へと伸ばす。そこで、つんと天井を向いている、小さな突起を探り当てると、優しく
指を引っかけて、ころころと弄んだ。
「やっ、んっ、そんなにいっぱいいじられたら、私、こわれちゃうよぉ……」
リンが、荒い呼吸の合間に喘ぎ声を上げる。レンはさらに愛撫を続行しながら、リンの耳元に口を寄せた。
「いいんだよ、壊れることを怖がらないで……。そうしたらきっと、その後に、本当のリンが残るから……」
「本当の……私?」
とくん、とくんと、徐々に自分の鼓動が強くなるのを感じながら、リンはレンに尋ねた。
「そうだよ。まだ、リン自身も気づいていない、本当のリン……。僕は、それも含めて、リンの全てを愛したいんだ。
だから……」
レンの両手に、きゅうっと力がこもる。
「んっ……。……うん、わかった。ちょっと怖い気もするけど、レンがいっしょにいてくれるなら、大丈夫って思うから……」
突然強められた刺激に、リンはびくん、と体をそらせながらも、けんめいに腕を伸ばし、レンの体を抱きしめた。
「でも、その代わり……レンも、レンの全部で、私を愛してくれないと……イヤだよ?」
「ああ……もちろんだよ」
少しの間、見つめ合ってから、二人は再び、蕩けるようなキスを交わした。
- 81 :
-
「……準備はいい? リン」
「うん……いつでもいいよ」
レンの下半身がリンの中心にあてがわれ、二人は言葉少なに、意思を確認しあう。
一瞬の間があって、レンがゆっくりと腰を進めた。
「うう、んっ……」
まぶたを閉じて、リンがそれを受け入れる。先程までのレンの愛撫で、十分に準備が出来ていたそこは、ゆるゆると、レンを
迎え入れていった。
「大丈夫、リン……? 痛くない?」
「うん、平気だよ、レン……」
心配そうな顔をするレンに向けて、リンがえへへっ、と笑ってみせる。それに安心したレンは、さらに体を押し付けていった。
「……っは、全部、入ったよ……」
「うん……わかるよ。私の中が、レンでいっぱいになってるの……」
リンが、そっと下腹部に手をそえる。外側からは見えなくとも、そこにレンがいて、小さく脈づいているのが感じられる気がした。
「それじゃあ……動くよ?」
レンが小さく宣言し、今度はゆっくりと、腰を引き抜く。
「あんっ……!」
挿入される時とはまた違う、自分の内側をなで上げられるような感覚に、リンが思わず細い声を上げる。
下半身を入口まで引いたレンは、両手でリンの腰をしっかりと支えなおし、再びリンの奥へと進んでいく。
「う……っ、リンの中、気持ちいいよ……あたたかくて、僕のことを、優しく包んでくれてる……」
その動きを繰り返すたびに、二人の熱は高まっていき、しだいに興奮の度合いも増し始めた。
- 82 :
-
「ああっ! いいっ、いいよぉっ、レンっ!」
体を強く突き上げられ、リンが上ずった嬌声をあげる。
「リンっ、僕もっ、もう……!」
すぐそこに迫っている絶頂感に必で耐えつつ、レンはただひたむきに腰を振る。その度に、ずりゅっ、ずりゅっと滑る膣肉に
押し付けられるレンの性器は、はち切れそうなほどに膨張していた。
「いっしょに……いっしょに、いこ? ね、レン」
それを敏感に感じ取ったリンが、熱っぽい目でレンを見上げ、全身でレンに抱きつく。
「うん……いっしょに、ね」
レンもリンをぎゅっと抱き返すと、さらに動きを速めた。
二人の熱は溶け合い、混ざって、やがて大きな一つの塊となって、爆発寸前へと押し上げられていく。
「レンっ! もう、ダメぇっ!」
「いくよ、リンっ! リンの中に、僕の、全部……!」
ひときわ大きな声で二人が叫び、ぱちゅんっ、とレンの下半身が、リンの一番奥へと打ち付けられた瞬間。
「ああああっ!」
どくん、と二人の体が跳ね上がり、それと同時に、二人分の絶頂が、リンとレンの身体を貫いた。
- 83 :
-
「はぁ……はぁ……っ」
小さな胸をいっぱいにふくらませて、リンが大きく息をつく。その体中には、いまだ余韻が残っており、心地のいい疲労感で
満たされていた。
「よかったよ、リン……」
そんなリンの顔に、レンがそっと手を添え、唇を近づけていく。
その時。
――ドンっ!
という鈍い音が、ベッド横の壁から響き、二人は反射的に、そちらを見やった。
「……何の音だろ、今の……?」
目をぱちくりとさせて、リンがきょとんとした表情で、レンと顔を見合わせる。
「さあ……もしかしたら、愛の天使が、僕たちの仲のよさに嫉妬して、イタズラしたのかもしれないね」
「もー、レンったら」
そんな冗談を言い合って、二人はまた、くすくすと笑顔になるのだった。
実際のところ、壁を叩いたのは愛の天使ではなく、あたりをはばからない二人の声に耐えかねた、隣室の住人、初音ミクだった。
がしかし、それはあまりにも二人の世界からかけ離れた、ほど遠い地点であり、想像の及びようもなかったのである。
- 84 :
-
ふわ、ぁ、と、リンが大きくあくびをした。
「……疲れちゃったのかな? リン」
そう問いかけるレンの声色にも、うっすらと眠気が混じっている。
「うん……ごめん、ごはんの準備、しなくちゃ……」
そう言って起き上がりかけたリンを、レンは優しく制する。
「大丈夫だよ。何も心配いらないから、ゆっくり休んで」
うん、と一つうなずくと、リンはたちまち、眠りの世界へと誘われてしまった。
すやすやと、安らかに眠るリンをしばらく眺めてから、レンは、寄り添うように横たわると、やさしく声をかけた。
「おやすみ、リン。また明日」
――また明日も、世界の全てが、自分たち二人だけのために回ることを信じて。
……こうして、ボカロ荘の日常は、今日も変わることなく続く。
たとえそれが、心の中にしか存在しない幻だったとしても、彼ら自身が強く信じ続ける限り、二人の楽園は、ずっとそこに
あり続けることだろう。
「きゃああー! また変態裸マフラー男が! がくぽ兄、助けてー!」
「うぬう、幾度も幾度も懲りぬ輩め! 寒くないのか、貴様!」
「いやホント違うんです! 僕はヘンタイじゃないんです! ただちょっと仕事が上手く行かないストレスのはけ口を求めている、
善良な一般市民で……!」
……あり続けることだろう。あと、ほんの少しくらいの間は。
- 85 :
- 以上、お目汚し失礼いたしました。
楽しんでいただければ幸いです。
ちょっと遅れたけどリンレン誕生日おめでとう。
- 86 :
- おまわりさんこっちです!
GJ!ボカロ荘好きなので書けたら他にもお願いします!
- 87 :
- どうもです。以前のハロウィンSSへの感想などありがとうございました。
さて、今から晒すのはもともとクリスマス用だったのですが
身の上の都合で結局間に合わず、しかしこのまましまい込むのも惜しい…と思って、
勝手ながら時期を無視しつつ投下させていただきます。
- 88 :
- 20××年12月某日―――。
「クーリースーマースーが こーとーしーもー やーってっくっるー♪
…ってことで、ミク姉ちゃんとレン、サンタさんにお願いするものなにか決まった?」
「サンタなんて信じてるのか?子供だなぁ、リンは」
「そんな事言っちゃう悪い子のレンは、サンタさんからプレゼントもらえなくても知らないよーだ」
「もう、2人ともせっかくのクリスマスに喧嘩なんてしちゃダメだよ」
「3人ともウキウキしてるわね」
「しかし、ルカは残念だったな。マスターさんが生憎仕事で」
「ええ…でも忙しい時期だから仕方がないと思ってます。
それにメイコ姉さんにカイト兄さん、ミクとリンとレンに呼んで頂いて嬉しいです」
ルカは、自分のマスターにして愛する人と聖夜を過ごしたかった。
けれども彼は立派に社会人、この時期は忙しくなる。それはこの日も例外ではなかった。
兄弟達といることも幸せだが、
だけども自分の隣に彼がいれば、きっとそれ以上に素敵な日になったはずなのに。
それ故か、ルカの顔はほんの少し曇っていた。
「…ねぇルカ、ちょっといい?」
「あ、はい、メイコ姉さん」
「今はダメでも、あの人、仕事からそのうち帰ってくるでしょう?
きっとそれからでも遅くはないと思うんだけど…」
「そうですね、私も思います、例えばサンタのコスチュームを着るとか、Xmasソングを歌うとか…」
「それも王道でいいけど…こういうのはどうかしら、えっとね…」
メイコがルカに耳打ちをする、そして…
「えぇぇぇーっ!ほ、本気ですか!?」
「ちょ、ちょっと、声張り上げすぎ!一応、周りにはヒミツなんだからっ」
幸い、カイトのほうは妹や弟たちと談笑しており、気づかれた様子はない。
「あ、あの…やるんですか?それを本当に…」
「決まってるじゃない。信じがたいでしょうけど、結構少なくないみたいよ」
「でも…そんなことして引かれたり、しませんか?」
「大丈夫よ、あの人はルカの気持ちをきっと汲み取ってくれるわ。
…むしろ、拒んだりしたら男として失格とさえ思うの。
だから、自分自身もあの人のことも信じてあげて、ドンといきなさい」
ルカは不安を憶えたが、メイコは先輩として、そして姉として敬っている存在。
そんな彼女の言葉を聞いていると、背中を押してくれているようで自然と頼もしかった。
- 89 :
- そして日が沈んだ頃。ルカが待ち望んだその時がきた。
「マスター!おかえりなさい」
「ただいま、ルカ。ごめんねイブだってのに仕事で…って、その格好…!」
マスターの目に入ったのはサンタのコスチュームを着たルカだった。
「帰って来て即効、こんな可愛いサンタさんに出会えるなんて…似合ってるよ、それ」
「ふふっ、ありがとうございます、着替えたかいがありました」
「肩出してるからこの季節には寒そうだけど、平気?」
「寒くないと言えば嘘になりますが…でも、マスターと過ごすなら心は暖かいです」
ああ、彼女ときたらどうしていちいちキュンとさせるような台詞を言ってくれるのか。マスターは思った。
「さて…ケーキ買ってきたし、後で一緒に食べようか」
「はいっ、私もお料理作って待ってました、ではいただきましょう」
手料理とケーキで、2人は満たされていった、お腹も心も。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
ディナーの後、シャワーで今日の汗を流したマスターが言った。
「あ、ごめん、遅くなっちゃったけど…はいこれ、ルカへのクリスマスプレゼント」
鞄から1つの包を取り出し、ルカに手渡す。
「わぁ…あの、早速開けてみてもいいですか?」
「もちろん」
中には2つで1セットの、お揃いのブレスレット。
「お互いこれをつけてると、ずっと一緒にいられる…っていう、そういうおまじないがあるんだって…だから、さ…その…」
頭をかきながら説明をするマスターの姿がルカには愛おしく感じられた。
…なにより、自分のことを想ってこれを買ってきてくれたのが嬉しかった。
「とても、素敵ですね…ありがとうございます。
そういうわけで、お礼と言ってはなんですがせっかくのイブですし、歌わせてください」
帰り道、クリスマスの定番ソングが流れており、それはマスターの耳に入ってきた。
でもやっぱり、彼にとって最高のXmasソングというのは…。
「うん…聴かせて、ルカ」
澄んだ歌声が響く。2人も待ち望んでいた瞬間。
曲は馴染みがあっても、ここでしか聴けない歌。
片や想いを込めて、片や想いを馳せた。
やがて歌い終えると、拍手が聞こえたと同時にルカが顔をほころばせた。
「ありがとうルカ。すごくよかったよ。
今日も仕事で参ったなって思ってたけど…そんなの全部吹っ飛んじゃった」
「こちらこそ…そう言っていただけて嬉しいです、ありがとうございます」
その時…ルカは、意を決したようにじっとマスターを見つめ始める。
真剣な眼差しに、マスターは思わず緊張する。
- 90 :
- 「あの、マスター…すみませんが、捧げたいものが、まだあるんです」
「え?」
「少しの間、後ろを向いて待っていただけませんか?…私がいいというまで、振り向かないでくださいね」
「あ、うん、わかった」
数十秒後。
「………。
えっと…もういいですよ、マスター」
「あ、はいはい…って、ちょっ…!」
マスターは焦った、なぜならば…
ルカがその身に先程まで来ていたサンタ服ではなく、リボン「だけ」を巻いていたから。
胸を手で覆いつつ…顔はややうつむき加減で恥じらっている様子。
ただでさえ魅惑の肢体をもつ彼女なのに、巻き付いた大きめのリボンは大事な部分を隠しながらも
ところどころ食い込み、非常に肉感的な様を出している。
(…やっぱ、見間違いじゃない…っ!ルカの柔らかい部分が、こぼれそうで理性が…っ!)
視線を外そうとする…が、本能には抗えず、釘付けになってしまう。
「その…プ、プレゼントは、私、です…っ。
だから、マスター…存分にいただいてくださいっ…!」
顔を赤らめ、目をつむりながらもルカは愛する人の前で勇気を振り絞った、
そして、その台詞はマスターに残っていた僅かな理性を完全に砕いた。
「あ…きゃぁ…っ!」
ぐいと引き寄せられたかと思うとそのままソファに投げ出され、マスターが覆いかぶさった。
- 91 :
- リボンが解かれ、肌をさらけ出す。
ふくよかに膨らんだ双丘のその頂には小さな桃色の果実。
マスターの手が伸び、包み込んだ。
「ん、んんっ…」
軽く揉みほぐされると、ルカの口から声が漏れ出す。
やがて、指が屹立した頂に触れると…
「っ、あ…っ!んぁ、はあぁっ」
ルカはそこからくる刺激に思わず身を捩らせる。
「はっ、あぁ…っ、んっ…」
「相変わらずここが弱いね、ルカは」
「そ、そんなこと…っ、きゃんっ…!」
「あるよ、だってこんなに感じちゃってるもの。可愛いよ、ルカ」
愛する人の手が、ルカの敏感な胸を責め立てる。しかしその愛撫は優しく、嫌悪感など感じたことはない。
「あ、そうだ…悪いけどちょっと待ってて」
ふとマスターがその場を去る。何かを思いついた様子だったが。
「今日はイブだし、ちょっと趣向を凝らしてみようって思ってさ」
戻ってきたマスターの手には…先程食べたケーキの苺とクリームを乗せた皿。
「ま、マスター、もしかして…」
「そのまさかだよ」
そういうとスプーンでクリームを取り…ルカの豊かな胸に乗せ始めた。
「ひゃっ!?ま、マスター、何してるんですか…!」
あっけにとられているうち、結構な量が塗りたくられた。
やがて、そこに苺が乗せられると。
「できた。世界に1つしか無い、ルカのケーキの完成、なんて…」
(え…えぇ〜…)
胸を口で愛撫されるのはいつものことで、ルカ自身もそれは嫌ではなかった。
しかし今回はクリームが乗っており、不慣れな感触に戸惑っていた。
だがマスターはそんな様子もおかまいなしといったところで…。
- 92 :
- 「じゃあ、いただきます、っと」
「え、あ…ふあっ!あっ、はぁんっ!」
胸に吸い付かれ、舌が擦れて、甘い感覚がルカを駆け抜ける。
舌で白いクリームが伸ばされ、柔らかい乳房に拡がっていく。
「ルカのおっぱい、おいしいよ。ずっとこうして食べていたいな」
「あぁ、わ、私も…気持ちいい、です…っ」
舌が胸を這いまわり、ルカはその感覚にたまらず身をよじらせる。
「ん、マスタぁ…っ、もっと…もっと味わってください…っ」
マスターの頭に優しく腕を回し、包み込む。
「うん、こんな最高のケーキ、食べ残すわけにいかないよ」
残り僅かになったクリームを舐めとろうと舌での愛撫が強くなる。
また、空いているほうにも手を伸ばし、まさぐりだす。
「あ…っ!んぁ、あふっ、はあぁっ!」
より強い感覚をおぼえ、半ば悶え出す。
その手が、舌が、柔肉を優しく弄んでルカを徐々に熱くしていく…そして、
「ん…んんっ、あ…っ、や、やぁ、あぁぁ…―――っ!」
頂へと上り詰めた。しばし仰け反り身を震わせると、荒い息遣いと共に惚ける。
「…っ、はぁ…はぁ…マスター…」
「ルカ、すごく可愛いよ」
優しく顔に手を添える。
「それだけじゃない、今日のルカは…なんだかすごく、「モノにしたくてたまらない」んだ」
ズボンを脱ぎ、すっかり屹立した自身を露わにした。
「…して、ください…。私も、あなたを感じたいです…この聖なる夜に…」
ルカも自ら割れ目を広げ、受け入れる準備をする。
- 93 :
- そして…マスターがルカの中へと入っていく。
奥まで進み、つながった2人は互いを確かめあうように抱き合った。
「ルカ……」
マスターがルカの身体を抱き起こすと、そのままゆっくりと上下させ始める。
肌でも、結ばれた部位でも、それぞれの温もりを感じ、快楽へと昇華させていく。
「…っ、んっ、あ…はぁ、や、んあ、あぁっ」
そそり立ったマスターの男がルカを何度も突き上げる。そのたびルカの身体には甘い刺激が走り、喘ぎを漏らす。
「ふぁ、んっ、はぁん、ま、マスタ…っ」
2人にはもう、目の前の相手しか見えていない。ただひたすらに快感を、そしてお互いを求めた。
マスターのルカへの想いは、次第に激しくなっていく動きに顕れ、ルカを悦楽に浸らせてゆく。
身体とともに弾む豊満なその胸を、また貪るように吸い付き、味わった。
「あぁ…っ!マスタぁ…、き、気持ちいい…もっと…っ!」
ルカは大好きな人を身体で感じる悦びを、全身で味わっていた。
「あ、ひぁ…っ!やっ、あ、くぅん、マスタ、マスタぁ…!」
やがて、互いに限界へと近づいていく
「―っ、ルカ…っ!ぼく、もう…!」
「ふぁ、やぁ、私も…っ、はぅ…っ、んぁっ!あ…ああ、あぁぁぁぁ―――っっ!!」
マスターにしがみつく腕に力を込めたその直後、ルカの頭の中は真っ白に瞬いた。
それと同時に、マスターも自分の想いを、ルカの中に吐き出した…。
絶頂に達し、力の抜けたルカを支えてあげるマスター…互いに荒く息をしながらもしばし見つめ合った後、唇を重ねた。
- 94 :
- 愛し合ってすっかり充ちた2人は、寄り添いながらベッドにいた。
「その、ルカ…急にあんなことして、やっぱりちょっとびっくりしたよね…ごめん」
「あんなことって?」
「さっきクリーム塗ったアレ…ちょっと興味があって、それで今日が絶好の機会だ!って思ってさ…」
「私は…いつもと違うドキドキを味わえて、悪くなかったですよ?」
そう言いながら優しく微笑むルカが愛おしくて、思わず抱き寄せる。
「ふふ、マスターったら…」
「あ、でもそういうルカも、あれには驚いたよ。ルカの性格上、まさかあれをやるなんて思ってなかったし」
「…その、じつは…。…メイコ姉さんに言われたんです、忘れられないイブにしたいでしょ、っていうから」
「そ、そうなんだ…でも、ありがとう。ぼくはとても嬉しかったよ。
今のぼくには、ルカがこうしてそばにいてくれるのが最高のプレゼントだから、ね」
「…私も、あなたなら応えてくれるって信じてました。そう言っていただけて、幸せです」
「ルカ。メリークリスマス」
「Merry Xmas. マスター…」
互いに抱擁しながら微笑み合う。2人の左腕には同じ柄の腕輪。
また深く、より強く結ばれたような気がした、そんな聖夜だった。
※おまけ
(ルカ、うまくいったかしら…ま、あの2人ならきっと心配することないわね)
「メイコお姉ちゃん」
「あら、どうしたのリン」
「もっと飾り付けできないかなって思って、ツリーにリボン巻こうとおもったらごっそりなくなってたんだけど…
あたし達の用意したプレゼントにしたってそんなに使ってないよね、知らない?」
「あ、あら…そうなの、でもまあいいんじゃない?あはは…」
「…?」
終
- 95 :
- 終わりです。まあ年明けにやらなかっただけまだマシかもしれませんが、
でもやっぱり遅い感はありますね、
本当に色々とすみませんでした。
あと1ヶ月後くらいにはルカさん誕生日か…。
- 96 :
- GJ!エロすぎるw
ちなみにMEIKOさんはそれやったことあるんかな?w
- 97 :
- あけましておめでとう
- 98 :
- あけおめことよろ
- 99 :
- KAITOのV3に英語エンジンがあるらしい
バイリンガルつながりでカイルカはよ
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