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2012年7月エロパロ238: 乙女ゲーエロパロ総合 4スチル目  (800) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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乙女ゲーエロパロ総合 4スチル目 


1 :10/04/21 〜 最終レス :12/07/04
フルキス・マイネ・ラブレボ・D3もの等、いわゆる乙女ゲー系のエロパロスレです
*ネタ投稿時にはゲームタイトル・カップリング名を表記してください
*特殊なシチュ(レイーポ/近親相姦/3P等) の場合は注意書きをおながいします
*知らないゲーム・好きではないカップリングネタが出た時には暴れたりせず華麗にスルーですぞ
*sage進行推奨。雑談OK。マターリマターリ(´∀`)
◆保管庫(ゲーム>7号室>三つ目)
http://red.ribbon.to/~eroparo/
◆前スレ
乙女ゲーエロパロ総合
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1100281290/
乙女ゲーエロパロ総合2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1155483598/
乙女ゲーエロパロ総合3
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1198926702/
◆単独スレがある乙女ゲ
【アンジェ】【遙か】【コルダ】ネオロマンスでエロ萌え16
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1244292596/
ときメモGSシリーズでエロパロ 8
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1255067057/
VitaminXエロパロスレ
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1180787733/

2 :
          _人人人人人人人人人人人人人人人_
         >      ごらんの有様だよ!!!  <
           ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^
_______  _____  _______    ___  _____  _______
ヽ、     _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、   ノ    | _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ  、  |
  ヽ  r ´           ヽ、ノ     'r ´           ヽ、ノ
   ´/==─-      -─==ヽ   /==─-      -─==ヽ
   /   /   /! i、 iヽ、 ヽ  ヽ / / /,人|  iヽヽ、   ヽ,  、i
  ノ / /   /__,.!/ ヽ|、!__ヽ ヽヽ i ( ! / i ゝ、ヽ、! /_ルヽ、  、 ヽ
/ / /| /(ヒ_]     ヒ_ン i、 Vヽ! ヽ\i (ヒ_]     ヒ_ン ) イヽ、ヽ、_` 、
 ̄/ /iヽ,! '"   ,___,  "' i ヽ|     /ii""  ,___,   "" レ\ ヽ ヽ、
  '´i | |  !    ヽ _ン    ,' |     / 人.   ヽ _ン    | |´/ヽ! ̄
   |/| | ||ヽ、       ,イ|| |    // レヽ、       ,イ| |'V` '
    '"  ''  `ー--一 ´'"  ''   ´    ル` ー--─ ´ レ" |

3 :
>>1
乙!

4 :
>>1
乙です

5 :
>>1
乙です。 
つフルコンプ・セーブデータ

6 :
一乙
保守しないと落ちるよ

7 :
そういやそうだった。
何日以内に30レスだっけ?

8 :
確か7日間で20レスいかないと即だったかな

9 :
保守保守

10 :
保守

11 :
保守保守。

12 :


13 :
保守
あと保管庫入れなくないか

14 :
ん?自分は普通に入れたよ?

15 :
保守

16 :
ほしゅ

17 :


18 :


19 :


20 :
即防止完了。これからも萌えでいっぱいのスレでありますように。
あと最近三国はまったから三国ネタに期待。
あの中じゃだれが一番手が早いのかとか考えると楽しい。やっぱり待てない大人かw
逆に一番遅いのはなんとなく王子かな、と思ったら設定的に長岡君がいたか

21 :
保守

22 :
三国とかああいう舞台のは、天蓋付きベッドというのが非常に気になる
本当にカーテン閉めてるのか?とか、どのタイミングで閉めるんだ?とか…

23 :
アニメ化もしたし、薄桜鬼希望

24 :
ひめひび2って重要あるんだろうか…。
始めて書いたはいいが、作品投下してくれた人達に比べたら、内容は短いしなにより文章があまりに稚拙過ぎて…。

25 :
グダグダ言わずさっさと投下してくださいおねがいします
ひめひび2、大好きだから読めるだけで嬉しい

26 :
>>24です。
初めて投下するので文章がマジで拙いです。
ヤンデレと監禁ありなので苦手な人は注意してください。
リュウヤのBADエンド後のドラマ「閉じ込められた世界」の後の話です。
最初は菜々美視点、次に琉耶視点、エロ表現は琉耶視点の方にあります。
あと携帯での投下なので読みづらいかも知れません。

27 :
私が琉耶君に「鳥かご」と呼ばれる部屋に監禁されてからどれくらいの時が過ぎたのだろう?
今、私はベッドの中でぼんやりと目を開く。
隣には琉耶君が静かな寝息を立てながら眠っている。
(今なら出れるかな…?)
そう思った…けど、すぐにそれは無理だという事を思い知る。
眠ってもなお、琉耶君が私のことを離さないからだ。
まるでお気に入りの人形を片時も離さない子供の様に私を離さない。
彼の寝顔をそっと覗き込む。
(穏やかな寝顔、私を監禁して抱いた人には見えない……)
彼の唇に目をやると、あの時始めてキスをされたことを思い出す。
琉耶君の言う通りまだ彼を好きということと、彼のボロボロの心に止めを刺したのが私だとわかってしまったあの瞬間…。
悲しい表情をするしかなかった……もう私の知ってる彼や私の知らない彼には戻らないのだから。
琉耶君の涙を見たとき私は抵抗する事をやめて彼を受け入れた…いや、受け入れざるおえなかった…。
壊れかけてた彼の心を壊したのは本当の事を伝えなかった私だから…。
「………琉耶君、ごめんなさい。」
そう彼に小さく囁くと私は彼の胸の中でまた深い眠りに付く…。

28 :
忌まわしい男子校の中に来た綺麗な渡り鳥…。
だけどもう何処にも渡る事は無い、俺がその美しい鳥を捕まえて鳥かごに入れたから。
彼女、菜々美を鳥かごに閉じ込めて随分経つ。
夢うつつの中、菜々美がなにか俺に言ったような気がした、だけど彼女は俺の胸の中で静かな寝息を立てて眠っている。
そんな彼女の寝顔をそっと覗き込む。
(すごく綺麗で愛しい…。)
そっと唇に触れると俺が彼女を初めて汚したあの時を思い出す。
「君を愛で続けるよ……」
その後また彼女の唇を奪った最初キスとは比べものにならないくらい深く深く堪能した。

29 :
彼女の服を脱がした俺は首筋、白い胸やその先にあるピンク色の蕾…様々な場所にキスや愛撫しては紅く恥じらう彼女の反応を楽しむ。
「あっ…琉耶君、恥ずかしい…。」
「恥ずかしがることはないさ、此処には君と俺しかいないんだから。」
耳元で囁くと俺は彼女の下にあるふっくらとした茂み手を伸ばしその割れ目に指を這わせる。
「………あっ!」
ビクッと菜々美の身体が強く反応する。
「ふふっ、やっぱりここが一番感じるんだね…。」
「違い…ます…。」
「違うって?そう否定する割には君の身体は俺の指を受け入れているみたいだよ?」
俺は菜々美の耳元でまた言葉攻めをする。
「それは…リ…琉耶…くんが指でわ、私の大事な所を掻き回してるからッ」
彼女が感じる事を否定をすればするほどいやらしい水音が部屋中に響き渡る。
「じゃあ、指はやめるよ。」

30 :
俺は潤いを帯びてきた彼女の秘部から指を引き抜くと、未知の快楽から解放されてホッとした菜々美にこう囁く。
「今度は俺自身で君を掻き回してあげる……。」
「えっ…!?」
その直後、彼女の潤った秘部に自身を宛がった安堵の表情が苦痛に歪む。
「ッ………」
「ああ…やっと、一つになったね菜々美、苦痛に歪む顔も可愛いよ」
可虐心を駆り立てられた俺はさらに彼女の中に自身を進める
「琉…耶くん、や…あぁん」
「大丈夫、痛いのは最初だけだよ…それに君の乱れた表情をもっとみたい…」
痛みと快楽に揺れ動く彼女の瞳と唇が潤いを帯びる度に理性が少しずつ溶かされてくるのを感じる。
「や…くん、ンッ」
堪らずキスで彼女の言葉を遮る。
ひたすら菜々美の最奥を突く、それに答える様に響く水音と俺と一緒に快楽を求める彼女の腕…。
「菜々美、もっと俺だけを求めて…求め続けて…。」彼女の唇から離れる度にこの言葉が出る。
「はぃ、リュ…ウヤ…くん」もうお互いになにを語ってるのかわからない、ただ名前を呼ぶことはやめられない。
「菜々美、俺と…一緒に墜ちてくれるね…」
コクんと首を振った瞬間彼女の中が更に俺自身を絞り出す様に引き締める。
彼女の最奥で自身が放たれる…お互い同時に頂点に達した瞬間だった。
行為を終えた後、初めて汚した証として菜々美に返したハンカチで精液と愛液に塗れた血を拭った。

31 :
(あの時、君の世界は俺だけになって俺の世界は君だけになった…)
俺はそっと眠り込んでる彼女の髪を撫で下ろす。
(俺が本当の俺でいられるのは君の傍に居るときだけ…。)
愛しさのあまりにまた抱きしめたくなる。
(菜々美、汚しても汚し足りない愛しい人…この俺を愛し続けてくれる大切な人…。)
彼女の寝顔に甘いキスをしながらそっと囁く。
「俺はこれからもずっと鳥かごの中で君を愛で続けるよ…だから、君も俺だけを求め続けて欲しい…本当に愛してるから菜々美…。」

32 :
おしまい。
駄文なうえに改行も下手ですみません。
こんな内容でも読んで楽しめてもらえれば幸いです。

33 :
すみません、ゲームタイトル書き込み忘れた…。
ひめひび続!二学期です。
うう…もう本当に消えてしまいたい。

34 :
GJ!
ひめひびは未プレイだけどヤンデレいいね
大事?なハンカチで体液拭うとか萌える

35 :
投下乙〜!
良かったよ。次回作にも期待

36 :
保守

37 :
久しぶりに来たら投下が・・・
>>33
乙!
ひめひび好きだから読めて嬉しかったよ。

38 :
保守

39 :
初めての投下です
三国恋戦記で、孟徳×花
ハッピーエンドの後ではありますが、若干ヤンデレ風味あり
苦手な方は、ご注意くださいませ
よろしくお願いします

40 :
 月が、皓々と青い光を放っている。
 灯りを点していないが、今夜は満月で部屋の中がよく見えた。寝台の上の孟徳さんが、目を眇めて私を見つめているのに気づいて、私は思わず視線を落とした。
 孟徳さんと私の間に、お互いが手を伸ばしても届かない位の距離があっても、まだ余裕があるくらい、寝台は大きい。
「花ちゃん、どうかした?」
「いえ、何でもありません」
 こういう関係になる前に、何度か一緒の寝台で寝た事もあるが、思い出すだけで、顔が赤くなる。ぐっすりと眠れたのは、何も知らなかったからだ。
「まだ、慣れない?」
 くすりと笑われて、私は小さく頷いた。痛みはなくなってきたけれど、代わりに与えられるのは、恐ろしいほどの快楽だった。
 寝台が音を立てる。孟徳さんが近付いて、私を優しく抱き締めた。
「あ……っ」
 夜着の紐を引かれ、はらりと前がはだけた。下着を着けていないため、慌てて私は自分の体を隠す。
「ダメ。ちゃんと見せて。隠したりしないで」
 孟徳さんの言葉に、私の手が止まる。
「君は、可愛いな」
 孟徳さんの大きな手が、肌に直接触れる。身体が震える。思わず身体を引こうとして、夜着を踏んでいたため、後ろに倒れこんでしまう。その拍子に、夜着は乱れて全てを曝け出してしまう。
「ははっ。まるで誘っているみたいだね」
「ち、違っ……」
「うん。分かっているよ」
 安心させるような声とは裏腹に、孟徳さんの視線は、まるで質量を持っているように、私の肌の上を滑っていく。どこを見られているか、感じ取れてしまうほどだ。

41 :
 顔を横向け、視線をそらした。月光を遮らないように、寝台を覆う布は薄く、部屋の様子が朧に見える。
 これだけの月明かりだ。孟徳さんには、私の身体が全て見えてしまっていることだろう。
「孟徳さん、そんなに見ないで下さい……」
「嫌。君を、もっと知りたいから」
 孟徳さんの視線は、ささやかな胸の膨らみや、下肢に注がれているわけじゃない。
「ごめん。一生、消えないね」
 悲しそうに、けれどどこか、一片の狂気の喜びを滲ませて、孟徳さんが身体の中央に走る傷痕に触れた。他よりも皮膚が薄いそこは、触れるか触れないかの柔らかな刺激を与えられると、身体が跳ねるほど感じてしまう。
「痛い?」
 違うと分かっていて、孟徳さんは尋ねる。私は、首を横に振って否定した。そうしないと、声が出てしまう。
 胸元に、孟徳さんの柔らかな髪が落ちる。
 まるで儀式のように、孟徳さんは、いつも必ず傷痕に唇を落とす。
 癒すように舌を這わせ、刻むように歯を掠める。
 思わず仰け反った拍子に、孟徳さんの腕が、寝台と背中の間に入り込む。引き寄せられて腰が浮き、僅かに足が開く。慌てて足を閉じようとすると、孟徳さんの大きな手が、私の胸を包み込んだ。
「あ、ぁあっ!」
 悲鳴のような声に、慌てて口元を押さえた。

42 :
 孟徳さんが、視線をこちらに向ける。孟徳さんは傷痕に、ちろりと舌を這わせながら、私の胸を柔らかく揉みこんだ。固く尖った先端を、優しく掌で転がしたり、摘んだりして弄ぶ。
「ふ……っ、あ、んん……っ」
 触れられていない胸が切なく震えると、孟徳さんが身体を起して、やっと膨らみに触れてくれる。舌先で、先端を突付かれて、声が甘く掠れる。自分の声だとは、思えない。
 身体から、力が抜けていく。
「可愛い」
 笑って、孟徳さんが目尻や頬、額に唇を落としてくる。熱い吐息に、孟徳さんも興奮してくれていることが分かった。それだけで、嬉しい。けれど、こんなことを考えてしまう自分は、淫らなのだろうか。
「何を考えているの?」
「え……?」
 ぼんやりと見返すと、孟徳さんの指先が、傷痕を強く押さえる。
「あ……っ」
「俺の事以外、何も考えないで」
 今、この時だけは。
 甘い声が、耳元で囁かれる。舌先が耳朶を擽り、そのままぱくりと口に含まれる。
「私、何も……っ、んんっ」
 卑猥な水音が、直接脳に注ぎ込まれるよう。頭がぼうっとして、何も考えられない。
 いつの間にか、足を広げられていた。身体の中心を、孟徳さんの手が柔らかく撫でる。くちゅりと水音が聞こえて、孟徳さんが嬉しそうに笑った。
「もう濡れてる」
 顔が熱くなる。きっと、真っ赤に染まっている。
 固く尖った花芽を、孟徳さんの指が、優しく擽る。
「は、ぁう……っ」
 溢れる蜜を掬っては、塗りつけるようにして撫でられ、声を抑えられない。
「可愛い」
 大きく足を広げられ、濡れた感触が太腿に落ちる。内腿を、舐められたと分かった。
 身体の中心を広げられた。ねっとりとした蜜が、糸を引いているのを感じる。
「あっ!」
 孟徳さんの指先が、身体の中へ入っていく。その上で震えている花芽を軽く吸われて、私は悲鳴を上げた。
 腰骨や脇腹、臍の辺りも撫でながら、孟徳さんはくすくすと笑う。
「君が感じているのは、すぐに分かっていいね」
「んっ、しゃべっちゃ、だめ……!」
 殆ど唇を離さず、孟徳さんが囁く。
 吐息が敏感な場所を擽り、溢れる蜜を掻きだすように動かされ、私は埋め込まれた指を、ぎゅっと締め付けてしまう。
 熱い。耐えられない。
 手を伸ばすと、私の恥ずかしいところに顔を埋めている孟徳さんの髪に触れた。柔らかな髪に指を絡めて、軽く引っ張る。もう、終わらせて欲しかった。
 そこを強く吸われて、身体が跳ねる。自分の体なのに、自由にできない。
 身体が、細かく震えている。孟徳さんは、身体を起して私の頬に唇を落とす。
 私は孟徳さんの首に腕を絡め、引き寄せる。私は自分から舌を差し出して、孟徳さんの唇を舐める。ほんの少し、驚いたように孟徳さんは目を見開いたが、すぐに私を受け入れてくれた。
 口付けは深く濃厚で、どちらのものともつかない唾液を、何度も飲み込んだ。
 最後に一度、軽く唇を吸われて、孟徳さんが囁く。
「いい?」
 十分に解されたそこに、熱い楔があてがわれる。
 頷くと同時に、孟徳さんが私の中へと入ってきた。
 無意識に、縋り付く腕に力を込める。
 少し入り込んでは引き抜き、孟徳さんは馴染ませながら私の奥へと入っていく。

43 :
「あ、……っ、はぁ……」
 最奥まで辿り着いて、孟徳さんの動きが止まる。
 もう、痛みは殆どない。それでも、私の呼吸が整うまで、孟徳さんはいつも必ず待ってくれる。孟徳さんの手が、頬に張り付いた髪を払い、後ろへ撫で付けてくれる。
「大丈夫、です」
「分かった」
 粘着質な音がして、孟徳さんが引き抜かれる。縋り付くように、そこが収縮するのが分かる。
「あ、あっ、ぁあんっ!」
 張り出した部分が、私の感じる場所を刺激する。奥から溢れ出す蜜が、卑猥な水音を立てる。
 私の身体は、孟徳さんにすっかりと馴染んでしまった。こんなにも簡単に、孟徳さんを受け入れて、その形に身体が開いていく。
 圧倒的な質量が、私を翻弄する。
「……っ、あ、だめ、です。そこ……っ、あぁあ!」
「だめじゃないよね? 凄く、気持ちよさそうだよ」
 孟徳さんが、嬉しそうに笑う。繋がっている場所をなぞられて、身体が反り返る。
「だめ、壊れちゃ……ぁああっ!」
「本当に、君は可愛い、な……っ」
 身体は、完全に自由にならないのに、孟徳さんを受け入れているそこだけ、別の生き物のように引くつき蠢いている。奥深くへと誘い込む動きを感じたのか、孟徳さんの動きが変わる。
「あ、やっ! ダメぇっ!」
「凄い……な。搾り取られそうだ」
 何もかもが分からなくなるほどの悦楽に、私は身体を捩る。すると、かえって孟徳さんを締め付けて、もっと感じてしまう。
 狂ってしまいそうな快楽の波に、翻弄される。

44 :
 孟徳さんが、足を肩へ担ぎ上げる。これ以上ないほど孟徳さんを受け入れているのに、更に奥を目指してくる。
「無理、や、……っ、は、ぁああ!」
 目の奥が、赤く染まる。
「ああ、イっちゃった?」
 孟徳さんを受け入れているそこは、私の意志からもう完全に切り離されてしまった。絞り込むような動きで孟徳さんを締め付けている。卑猥な動きだと分かっているのに、どうすれば止められるのか私は知らない。
 唇が乾いて、掠れた吐息しか漏れない。
「ここが、赤い……。君の身体は、本当に嘘がつけないね」
 鳩尾から、腹部へと孟徳さんの指が落ちる。
 孟徳さんが、見ている。
 私を。
 赤く染まった、傷痕を。
「いい、よ。……たまらない」
 私の中で、一際大きくなって、孟徳さんが激しく奥へと叩きつけて来る。耐えられない。壊れそう。
「孟徳さん、好き……っ、あ……すき、です……っ!」
 だから、壊して欲しい。
「ああ、俺も、君が好きだよ……」
 とろとろに蕩けたそこが、孟徳さんの言葉に喜び複雑に絡みつく。
「可愛い、よ。君の中、凄くいい……。っ、奥、締まって……っく」
「ダメ、また、あ……っぁあああ!」
 激しく突き入れられ、身体が解放に向かう。熱い飛沫が胎内に吐き出され、私は白い闇に飲み込まれた。

45 :
 全てが終わった後、私達は静かに寄り添っていた。
「孟徳さん、好きです……」
 目を見て言うのは、少し恥ずかしい。それでも、孟徳さんの嬉しそうな、蕩けるような笑顔を見せてくれるから、私は何度も繰り返す。
「大好きです」
「俺も、君が好きだよ」
 嬉しくて、泣きそうになって、私は孟徳さんの胸に顔を埋める。すると、孟徳さんが私の背中に腕を回してきた。優しく包み込むような抱擁も好きだけれど、息が出来ないほど激しく抱き締められるのも、好き。
「好きです。大好き……」
 身体が疲れ果て、呂律も回らなくなっていく。それでも私は、うわ言の様に繰り返す。
「君だけが、好きだよ」
 どこか切なげな孟徳さんの声すら、遠い。
 このまま、眠ってしまう。
 縋り付く手に力を込めたつもりだったのに、寝台の上に力なく落ちてしまう。
「だから――――」
 声が、聞こえない。
『どうか、信じさせて』

46 :
以上で投下終わります。
最後まで、ありがとうございました。
失礼致します。

47 :
GJ! GJ!
萌えた!

48 :
>>39-46
三国恋戦記きた!嬉しい
投下お疲れさま
しっとりした雰囲気が良かったよー

49 :
GJ! ゲームやってないけど、興味でてきた!!
良かったです。

50 :
萌えたよ〜ありがとう
三国気になってたんだよね
主人公がめちゃくちゃ可愛いから

51 :
おーGJ!
花ちゃんかわいいね!

52 :
GJ
またお願いします

53 :
>46
ゲームやってないけど萌えたGJ!
孟徳の執着してる?っぽい描写が好みだった
花ちゃんもかわいいな

54 :
続いて申し訳ないけど、三国恋戦記
公瑾×花 でエロ無しです
「思いがけない告白」の直後

55 :
揚州に残りたいです、と言うと玄徳さんは驚いたが最終的には私の意志を尊重してくれた。
「ごめんなさい。玄徳さんの力になることが出来なくて…」
居場所の無かった自分を受け入れてくれたのに、恩を返すことも出来ずに離れる選択をすることが申し訳ない。
視線を落とすと、ふわり、と頭に懐かしい感触。
大きな手でくしゃくしゃと頭をなでられると、自分が小さな子供になったようで、くすぐったくて落ち着かなかった。
「おまえが居場所を見つけることが出来たのなら、素直に良かったと思うぞ。揚州はいい土地だし、仲謀殿は力のある方だ。
安心してここに居ると良い」
穏やかな言葉に顔を上げる。
私を見る玄徳さんの目は優しかった。
柔らかく微笑まれると、胸が軽くなる。
(やっぱり、お兄さんみたいだな。玄徳さんの言葉は安心する)
「それから、なにかあったら、いつでも玄徳軍に戻ってきてもいいんだぞ。オレ達はいつでも歓迎するからな」
「・・・・・あ、りがとうございます」
こんな時代、一度離れてしまえば、どうなるのかなんて誰にも分らない。
この優しい人の手を自分から離してしまうのだと思うと、それが自分の選択だとしても、なんだか泣きたくなった。
ゆっくりと岸を離れた船は長江を上る。
次第に小さくなって行く船影を見送りながら、私は溢れてくる涙を必で我慢していた。
(元の世界へ帰らずにこの世界に残ることも、玄徳軍に帰らずに公瑾さんの側に居ることも、私が選んだ・・・・・
寂しくても、泣いちゃ、ダメ)
いくらそう言い聞かせても、胸の中で荒れる波は治まらず、心細さは募るばかり。
「なんて顔をしているのですか」
「公瑾さん」
振り返ると、公瑾さんが立っていた。不機嫌そうな、心配そうな、何か言いたげな顔。
「なぜ、一人で我慢しているのですか。あなたを引き止めたのは私なのですから、不満があれば私に言いなさい」
「不満なんて……大丈夫、です。こんなの、今だけですから。公瑾さんを困らせるつもりは、無いんです」
(心配させちゃ、いけない。今はちょっと感傷的になっているだけで、公瑾さんの側に居たい気持ちは変らないんだから)
直ぐに笑えるから、安心して欲しいと、笑顔を作る。上手に笑えているだろうか。
「――あなたは」
ふいに強い力で引き寄せられ、気付いた時には公瑾さんの腕の中に抱きしめられていた。
「あなたは、いろいろ無防備すぎます。もう少し自覚を持っていただきたい」
肩を掴む公瑾さんの手に力が篭る。二人の間に、少しの空間も許さないというようにきつく抱かれた。
「自覚?」
「先ほども、玄徳殿が触れることを許していた。……あなたは、私のものではないのですか」
余裕の無い声で囁かれ、耳元に公瑾さんの吐息が掛かって身体が震えた。
公瑾さんの熱い息に、強い腕に、体温が上がる。くらくらと眩暈がしそうだ。
自分の身体さえ支えられなくなりそうで、公瑾さんの背中に腕を回して衣を掴む。

56 :
「む、無防備ってなんですか。……あ、の、玄徳さんが頭をなでてくれたのは、玄徳さんのくせ? みたいなもので……
私が頼りないから、子供扱いしてるだけだと思いますよ?」
掠れそうになる声で、説明する。玄徳さんは、玄徳軍しか頼るところのなかった私を知っているから、
心配してくれているだけなのに。)
「玄徳さんはお兄さんみたいな感じで……私の好きな人は、公瑾さんだけです」
「……では」
少し力を緩めて、公瑾さんは私の顔を覗き込んだ。視線を逸らすことを許さない、強い光が公瑾さんの瞳に浮かんでいる。
炎のように熱く揺らぐ光に、呼吸さえままならず吸い込まれそうになる。
「では、あなたにこのように触れることを、他の人間に許してはいけません――」
最後の言葉は、私の唇に吸い込まれた。
私は思わず瞼を閉じてしまった。
暗闇の中、公瑾さんだけを感じる。
強く押し当てられた公瑾さんの唇が熱い。
ペロリと上唇を舐められた感触に、思わず身を引こうとしたら、背中に回された腕がそれを拒む。
角度を変えて何度も啄ばむような口付けと、どちらのものともいえない熱い息がたまらなく気持ちいい。
身体中が心臓になったみたいに、ドクドクと心臓の音が響いていて、うるさいくらいだった。
公瑾さんが好きで、幸せで、幸せすぎて切なくて、思わずため息を漏らすと、薄く開いた唇から、舌がそっと入ってきた。
私の舌を絡めとり、強弱を付けて吸われる。自由に口内を蠢く舌の感覚に翻弄され、ただ受け止めるだけで精一杯だ。
歯列を舐められ、初めての感触に思わず上げてしまった。
「……ぁ」
自分が出したとは思えない甘えるような掠れた声。恥ずかしくて、公瑾さんの反応が怖くて思わず目を開ける。
直ぐ近くに公瑾さんの顔。少し上気した頬。上がった息。公瑾さんの瞳には情欲が揺れていた。
男の人の、そんな艶かしい視線を受けたのは初めてで、少し怖いような、もっと見たいような。
自分の中に、簡単には消すことの出来ない熱の塊が生まれたことに気付く。
(心臓、壊れそう)
浮かされたような衝動を、どうにかして欲しい。
「……ほら、無防備じゃないですか」
眩しいものでも見るように、目を眇めて公瑾さんは言った。
「こ、これは公瑾さんだから、です。公瑾さんじゃなきゃ、こんなこと」
大人しく腕に収まるのも、受け入れるのも、全て公瑾さんだけ。
(恥ずかしいけど、公瑾さんだから。大好きな、大切な人だから)
熱の篭った視線から逃れたいのに、目が離せない。
「それに、やっぱり無自覚です」
「?」
――その言葉や表情が、どれだけ私を煽っているのか、あなたは判っていない。
囁くような声はよく聞き取れなかった。
もう一度言って貰おうと見上げると、公瑾さんは痛みを我慢するような顔をして、それから何かを振り切るようにため息をひとつ。
「そろそろ城へ戻りましょう。これから風が出てきます。いつまでもこんなところに居ては、身体が冷えるだけです」
公瑾さんは腕を解き、そっと私から離れてしまった。
遠ざかる熱が、寂しい。

57 :
(もしかして、傷がまだ痛むのかな。それなら、あんまり公瑾さんにくっついたらいけないよね。……我慢しないと)
「そんな顔をしないでください。これでも、もうあなたを傷つけたくないと思っているのですから」
そう言うと公瑾さんは私に手を差し出した。
「城までの道はあまりよくありません。転んで怪我でもしては大変ですので、私の手を握っておいてください」
「? ここまでは一人で来たので大丈夫ですよ」
確かに舗装されていない道だけれど、まだ明るいし、ただ歩くだけなら多分問題ない。
それに、怪我が痛むのなら、私のことを気にしない方がいいんじゃないかと思たのだ。
なのに、公瑾さんは面白くなさそうに眉を寄せてしまった。
「人の厚意はありがたく受けておきなさい。さあ」
拗ねたみたいな、むきになったみたいな言い方がなんだかおかしくて、私は大人しく公瑾さんに甘えることにした。
元の世界に戻らずに選んだ暖かな手。
この手を離すことなく、ずっと側に居られるように。
この願いが繋いだ手から伝わればいい、と思った。
以上です。
お目汚し失礼しました。

58 :
GJ!
公花すごい萌えた!ありがとう

59 :
お疲れさま
敬語の命令口調いいな
三国は未プレイだけど面白かった!

60 :
投下乙
ニヤニヤしたw

61 :
GJ!きもい顔になる位ニヤニヤできたwww

62 :
久々に来たら三国連投!!
>>40>>55もGJ!!!
またお願いします

63 :
ひたすらニヤニヤです!GJ!

64 :
保守

65 :
あれ……違うスレだった

66 :
40を書いた者です。
ありがとうございました。
今回、また三国恋戦記で投下させて頂きます。
全然雰囲気違うのですが、
「貴方のために、何ができる?」
仲謀×花のハッピーエンド後。
婚儀前の話です。
長ったらしくて申し訳ありませんが、
楽しんでいただければ嬉しいです。

67 :
 文字には、自分の心が表れるという。
 書き上げた木簡を見て、手本と比べるまでもない出来に、がっくりと肩を落とした。
「これじゃ、全然ダメだ……」
 歪んで滲んで、ぼろぼろだ。
 こんな事ならば、もっと真面目に習字をやっておけばよかったと思う。
 でも、こんな精神状態では、習字を習っていても同じだったかもしれない。
 今日の昼、私は仲謀との婚儀の準備をしていた。部屋を移動している時に、豪華な衣装を身に纏った、年配の女性に会った。じっと私を見詰める女性に、目礼して立ち去ろうとした時に、後ろから声をかけられた。その時のことが脳裏を過ぎり、私はぎゅっと唇を噛締めた。
「おい、花。いるか?」
 仲謀の声だ。
 こんな夜遅くに、珍しい。私は慌てて返事をして立ち上がった。
 扉を開けると、仲謀は少しだけほっとしたような表情を浮かべる。
 少し疲れている様子だ。
 一ヵ月後に、私達は結婚する。お互いその準備に忙しく、最近はゆっくり話をする事も出来ない。
「こんな時間に悪ぃ。なんか、昼間お前の様子がおかしかったと、尚香から聞いてな」
「心配して来てくれたの? ありがとう。大丈夫だよ」
「無理するなよな」
 仲謀の言葉が嬉しくて、思わず笑ってしまった。と、仲謀は眩しそうに目を細めて、すぐに顔を背けてしまう。
「じゃ、じゃあな。とりあえず、顔を見に来ただけだからな」
「もう帰っちゃうの?」
 とっさに仲謀の袖口を掴んで、引き止めてしまう。慌てて謝ったけれど、私の手は正直すぎて、握り締めたまま放せない。
「やっぱり、何かあったのか?」
「何もないよ」
 俯いて視線をそらしたまま、私は仲謀の肩に額を乗せる。これじゃ、行かないで欲しいと言っているようなものだ。
「仲謀、せっかく来てくれたんだし、少しだけでもお話しよう?」
「あのな、いつも言っているだろうが。こんな時間に、だな……」
 呆れ果てたような仲謀の声に、私は声を重ねた。
「ちょっとしんどくて、だから落ち着いて話したいの」
 私が願うと、仲謀は諦めたように溜息をついた。

68 :
 干した杏を入れた碗に白湯を入れて、仲謀の前に置き、向かい合う形で椅子に腰掛ける。
「それで、何があったんだ?」
 仲謀は、ぐいと一息に飲んですぐに話を切り出した。
 早くこの部屋を出たいという意思表示なのだと思うと、とても切ない。私は自分の碗を揺らして、杏がくるくると回る様子を眺める。
「何もないよ」
「あのな、俺様の目は節穴じゃねえぞ。お前の様子が変な事くらい、分かるんだよ」
 仲謀は私のことを真剣に心配してくれている。本当は、仲謀と少し話をして、元気を分けてもらうだけのつもりだったのに、全部話してしまいたくなる。
 仲謀の反応が怖くて、私は迷った。仲謀は、静かに私を見詰めて先を促す。
「……仲謀には、これまでも結婚話が幾つか上がっているよね」 
「ああ」
 仲謀は、素直に頷いた。
 ここ揚州は南方の穏やかな気候と、船による交易で栄えている。そんな揚州をまとめる仲謀には、私と結婚が決まる前から、相当な縁談が持ち込まれたらしい。しかも、私との結婚が決まってからの方が、妾でもいいからとかえって増えたくらいだという。
 仲謀は、根気強く周囲を説得してくれた。
 今ではその手の申し込みも、かなり減ってきていた。それでもやはり、諦めきれない人間も多い。
 昼間に会った年配の女性は、恐らく縁談相手の母親か、それに準じる人なのだろう。普通は女性が表立って動くことはないから、よほど腹に据えかねて、直談判に来たのかもしれない。
『貴女のような娘が、仲謀様に何をして差し上げられるというのです』
 蔑むような瞳で言われて、胸を刺し貫かれたような気持ちになったのを思い出す。
「多分、仲謀に縁談を持ってきた人に会ったの」
 仲謀は、苦々しい顔をした。私は慌てて両手を上げて、仲謀を制する。
「違うの。酷い事を言われたんじゃないよ。……ただ、その人の言葉で、私には身分も財力も何もなくて、孫家のために頑張っている仲謀を、助けることが出来ないってことを思い出しただけ」
「俺は、そんなもんお前に求めてねえよ」
「うん。でも、あった方が便利でしょう?」
 仲謀が、ふいと横を向いた。
「ふん。見返りを要求されるだけだ」
 私は、自分の碗を手にとって一口飲んだ。自然と溜息が零れてしまう。
「文字も読めない」
「今勉強しているじゃねえか。いずれ読めるようになるだろ」
「詩も作れない」
「でも、俺と一緒に舞えるだろ」
「うん」
 私は膝に落とした手を、ぎゅっと握り締めた。
「でもね、私だって仲謀に何かしたいのに、自分には何もないんだと思うと、とても苦しかった」
「大丈夫だ。いつか、お前なら必ず出来る。なんたって、俺様と玄徳と同盟を結ばせたのは、お前の力なんだからな。あの時、お前は本とやらを持っていなかっただろ。間違いなく、お前にはそういう力があんだよ。この俺様が選んだんだから、自信を持ちやがれ」
 仲謀の言葉は乱暴だけれど、いつも心が温かくなる。

69 :
「大体だな、いきなり全部出来るわけねえだろ。俺様だって、まだまだ何もかも足りねえんだからな。俺を置いて、一人で行くつもりかよ」
 そう慰められて、私は涙がこぼれそうになる。仲謀の方が、ずっと先を行っているくせに。
「うん、そうだね」
 だから、もっともっと頑張りたい。仲謀に気持ちを返したい。
 ああ、そうだ。私が悲しかったのは、仲謀に何も上げられないからじゃない。仲謀から貰ったものの半分も、返せていないからだ。
「私は仲謀をもっと喜ばせたくて、幸せにしたいのに、その半分も出来ないのが苦しいの」
 仲謀が、何故か怒ったような顔を見せた。
「俺は、十分幸せなんだよ! 俺の方こそ、幸せにしてやるって言ったのにお前にそんな顔をさせて、全然守れてねえよ」
「そんなこと無い。仲謀は私を守ってくれているよ。私は十分すぎるほど幸せなんだよ。気持ちだって、溢れるほど貰っているよ」
「俺は、お前から一番欲しいものを貰ってる。お前は、孫家の当主である俺じゃなくて、個人としての俺を見ているだろ」
「皆、仲謀を見ていると思うよ?」
「そうじゃなくて、だな……。例えば、お前は俺に何をして欲しい? 揚州をまとめる、この俺に」
 がりがりと頭を掻き毟った仲謀が、小さく溜息をついて真顔で尋ねる。
 でも、本当に言ってもいいのだろうか。仲謀にして欲しいこと。そんなの、数え切れないほどある。
「言ってもいいの? 呆れるほどあるよ」
「いいから言えよ」
 仲謀の言葉はぶっきら棒なのに、とても穏やかだ。甘やかされていると思う。
 何度も逡巡したけれど、意を決して口を開く。
「あのね、忙しいの分かっているけれど、本当はこうやって毎日一緒にお茶を飲んだりお話をしたい。ずっと一緒にいたい」
 仲謀が、大きく目を見開く。
 我儘だと思う。大変だって分かっているのに、それでもどんなに時間が短くてもいいから、毎日顔を見て、話をしたいとずっと思っていた。
 少し涙が滲んでいる。泣くつもりはないのに、どうしよう。
「今日、夜遅かったけれど来てくれて凄く嬉しかった。部屋に招いたのだって、もっと話をしたかったからだし、仲謀は優しいから、しんどいって言えば絶対座ってくれると思って、嘘をついたの」
「お前……な……」
 仲謀の声が震えている。怒っているのだろうか。怖くなって、私は視線を落として俯いてしまう。
「私は、ずるいんだよ。仲謀から沢山貰っているのに、もっと欲しくなる」
 仲謀に何も返せないと思っているのに、どんどんと欲深くなってしまう。
「そういうことは、もっと早く言えよ。俺様だって、お前に会いたいんだからな」
 そっと視線を上げると、仲謀は顔を真っ赤にさせて顔を横向けている。怒っていないことに、心底ほっとした。
「うん。ありがとう」
「……だから、お前は可愛いんだよ。お前が望むなら、俺は幾らだって贅沢させてやれるんだ。なのに、お前はそういうことを望んだりしねえ」
「それは、そういうのを考えた事がないからだと思う」
「違えよ。身分が高かろうが低かろうが、貪欲な奴は貪欲だ。欲望には、際限がねえ」
 そういうものなのだろうか。
「お前がそうだから、俺は……何でもしてやりたくなるんだ」
 仲謀が言うと、本当に何でもしてもらえそうな気がする。
「あ、仲謀にして欲しいって言うか、したいことがあった」

70 :
「何だよ」
「あのね、そこに座ってて」
 私は、席を立って仲謀の横に立つ。
 私の方が年齢は上だけれど、仲謀の方がずっと背も高い。だから、並ぶといつも見下ろされていた。けれど仲謀が座っている状態なら、私の方が見下ろす立場になる。
 お酒をかけてしまった時に、少しだけ触れた柔らかな手触りに、ずっと仲謀の髪を撫でてみたいと思っていたのだ。
「ちょっとだけ、ね」
 仲謀の頭をぎゅっと抱き締める。
「お、おいっ!」
「ずっと、こうしてみたかったの」
 仲謀の身体は大きくて、私の両腕では包み込めない。でも、頭なら大丈夫。
「お前は、馬鹿か!」
「うーん。馬鹿かも」
 いつも仲謀に守られているけれど、私だって守りたいと思っていた。こうやって胸に抱きこむと、自分の体で包み込んで、少しだけでも守れているような錯覚を得られる。仲謀の形のいい頭を撫で、指に絡む柔らかい髪の感触を楽しんだ。
「いいから、放せ!」
「いや」
 仲謀が暴れるから、私はなお深く抱き寄せる。
「このままじゃ、ヤバいって言ってるんだ!」
 くぐもった声に切羽詰った響きがあって、私は小首を傾げる。
「どういうこと?」
「だ、だから、それは……」
 見下ろした仲謀の顔は、耳まで真っ赤だ。
 思わず吹き出すと、仲謀がむっと唇を尖らせた。がっしりと私の腕を握り締め、強く力を込める。痛みに私が顔を歪めるのも構わず、仲謀は低い声で命じた。
「抱きたくなるから、手を放せ」
 直球で言われて、やっと分かった。よく考えれば、私は仲謀の頭を胸に押し当てていた。自分から誘っているようなものだ。仲謀を放せばいいのに、硬直してしまって動けない。
 私を見上げる仲謀の目が、欲情に妖しく光っている。
 びくりと体が震えた。
 けれど何故だろう。怖いという気持ちは確かにあるのに、身体の奥が激しく疼く。求められていることが分かって、ぞくぞくする。
 今仲謀を手放して、布越しに感じる仲謀の体温がなくなる方が嫌だ。
「私、仲謀が好きだよ」
「だから……!」
 苛立ちも露な声に、私は仲謀を更に抱き締めた。
「好き、なんだよ」
 これ以上は、言えなかった。恥ずかしくて、にそうだ。
 仲謀の声が弱まった。
「……おい、それって……その、本当にいいの、かよ」
 仲謀の手が、おずおずと私の腰に回された。私は、少し身を屈めるようにして仲謀の額に頬を寄せ、小さく頷く。
「絶対に、止めてやれねえぞ」
「うん」
 私を支える仲謀の手が、震えている。
「もしかして、仲謀も緊張しているの?」
「……当たり前だろ」
 ぶすっとした声に、思わず小さく吹き出してしまった。
「おい、あのな……」
「ううん。私と一緒だね」
 少しだけ、安心した。
「うるせえ」
 小さく呟いて、仲謀は緊張に強張る私を引き寄せた。

71 :
 私達は、寝台の中央で、互いの衣を脱がせあった。仲謀の服は、私にはどうやって脱がせるのか分からないものも多かったけれど、仲謀は辛抱強く待ってくれた。
 ただ、下穿きに手をかけるのは恥ずかしくて、そのままになった。
 まだ成長途中の仲謀の身体は、ほっそりとして筋肉も薄いが、やはり男の人だった。自分とは違う体が、それだけでとても綺麗だと思う。私は、直視できずに俯いてしまった。自分の膝を見下ろしていると、仲謀が肩を引き寄せて抱き締めてくる。
 痛いほどの力に、自分が求められていると感じる。仲謀の熱い吐息が耳元に掛かって、怖いくらいなのに喜びの方が勝ってしまう。仲謀の胸に手を当てると、心臓が壊れそうなほど強く脈打っている。それとも、これは私の心臓の音だろうか。
「仲謀……」
 名前を呼ぶと、抱き締めてくる腕の力が抜ける。見詰めあい、どちらからともなく唇を重ねた。
 仲謀は、何度も何度も、啄ばむように軽く触れる。痺れるような感覚に、縋り付く手に力を込める。
「好き……」
 唇が離れて私が思わず呟くと、仲謀の手が止まった。
「ん、んん!」
 仲謀が、突然強く顎を掴んだかと思うと、舌を差し入れ深く私を探る。性急に求められて、私は思わず逃げ腰になる。そんな私を引き止めるように、仲謀は私の腰に腕を回す。
 舌が絡まる水音が、酷く卑猥だった。
 身体の奥に、熱が溜まっていく。初めての感覚に、私は仲謀に縋り付く手に力を込めた。
 ふっと、仲謀が顔を上げる。見上げた仲謀の瞳には、紛れもない情欲が垣間見え、壮絶な色気を滲ませていた。
 ゆっくりと寝台へ横たえられ、恥ずかしくて身体を隠そうとすると、仲謀に両手首を掴まれ、寝台に押し付けられる。
 痛みよりも、強引なそれに驚いて目を見開くと、仲謀は慌てて手を退けた。
「すまねぇ。なんか、焦った」
「私は、逃げたりしないよ」
「あれだけ俺から逃げたくせに」
「ち、違うよ。逃げたわけじゃなくて、皆の事が心配だっただけで」
 仲謀と玄徳軍のどちらも大切で、仲謀のことだけを考えられなかった。だから、仲謀の所へ行けなかった。結果としてはそれでよかったけれど、全て受け止め待ってくれた仲謀には、感謝してもしきれない。
「ふん。もう絶対離さねえから、覚悟しろよ」
 唇が軽く重ねられて、どこかくすぐったい。
「うん。離さないで」
 願うと、仲謀が優しく抱き締めてくる。やっぱり、好きだ。仲謀が好き。
 仲謀の首に腕を絡めて、顔を寄せる。
 ふわりと暖かな手が私の胸を包み、優しく柔らかく揉み解していく。時折、握るように力を込められても、仲謀の思いの強さのように感じられて、心地良いとさえ思った。
 仲謀がどこに触れても、身体が熱く火照ってくる。私を確かめる手が、胸から腰、太腿の外側を撫でおろす。円を描きながら彷徨う手が、少しずつ身体の中心へ近付いて、ようやくその意図に気づいた。

72 :
「ん……っ」
 びくりと勝手に身体が跳ねる。
 仲謀の指が、羽根で触れるように柔らかく、私の秘められた場所を探る。
「……っ、はぅ……っ」
 仲謀の指が私を暴く。何が起ころうとしているのか、わからない。
「……お前、優しく触る方がいいのな」
 くすりと笑う仲謀に、今までの自分を全て見られていたのだと気づいて、恥ずかしさに顔から火が出る。
「や……っ、見ないで……」
「見ないと、分からねえだろ」
 呆れたような声で、けれどその手つきだけはどこまでも穏やかだった。
「んっ!」
 何か、身体の奥からとろりとしたものが溢れてくる。小さな水音が、下肢から聞こえてきて、消え入りたくなった。
「……わりぃ……」
 小さく呟くと、仲謀が私の足を割り開き、そこへ顔を寄せる。
「え……何、仲謀?」
「ん……っ」
 一瞬、何が起こったのか分からなかった。ぬるりとした感触に、ようやくそこを舐められているのだと理解する。
「嫌ッ! 仲謀、やだぁああ!」
 行為の恥ずかしさに、私は身を捩って抵抗した。けれど、仲謀はしっかりと両足を抱え込み、逃そうとしない。最も鋭敏な場所を、何度も吸われて舐められて、その度に身体を電気のようなものが走って、悲鳴を上げてしまう。
「ん、ぁああっ! や、だぁあ、あ、っ……!」
 入り口を撫でていた指が、つぷりと中へ入り込む。
「や、うそ、あ……っ」
 あっけなく飲み込んでしまった指が、緩やかに中を探っていく。
「すげえ締め付け……。痛くねえか?」
「大丈夫、だけど、変な感じ」
 素直に答えると、仲謀が苦笑を浮かべる。
 暫く中を探られほぐれてくると、仲謀は更に一本増やしてきた。途端、身体を引き裂くような痛みを感じる。
「きついな。……出来るだけ、力は抜けよ」
「そんなの、出来な……っ」
 仲謀は無茶を言う。頑張って力を抜こうと思うが、勝手に身体はそこを締め付けて、仲謀を拒もうとする。
「俺を、受け入れろよ」
 敏感な花芽をちろりと舐めながら、仲謀が命令する。けれど、その指の動きはとても静かで穏やかだ。仲謀は、私の意志を無視したりしない。
 深呼吸をして、力を抜こうと努力した。息を吐くたび、仲謀の指を受け入れている場所から、水音が高く響いてくる。仲謀を受け入れるための準備が、少しずつ整っていく。

73 :
「……そろそろ、いい、か?」
 身体を起して、仲謀が尋ねた。下穿きを脱ぎ、大きく熱いものを下肢に押し当てられた。頷くと、ぐっと圧迫感が増して、私は息を飲んだ。
「いっ……っ!」
 声が出ない。
 あんなに卑猥な水音がしていたのに、身体が軋む音が聞こえてきそうだった。
「花……っ、動く、な」
 仲謀に掠れた声で言われて、私は初めて自分が逃げようとしていた事に気づく。
 見上げると、どこか苦しげに顔を歪めた仲謀が目に映る。
「……やっぱり、痛いのか」
 途切れ途切れに、押しすような声で言われた。
 まだ全てを受け入れていないはずなのに、引き裂かれるような痛みに声も出ない。浅い呼吸しか出来ない私の額を、仲謀が優しく撫でる。大きな手が、暖かい。仲謀も苦しそうなのに、私を案じてくれる。私がもう嫌だと拒絶すれば、やめてしまいそうだ。
「痛い、けど……途中でやめる方が、嫌……っ。ちゃんと、最後まで、して……っ」 
「お前……っ」
 仲謀が、苦痛を堪えるように眉を寄せる。圧迫感が高まって、私も小さく喘いだ。
「この、馬鹿っ! 俺をす気かっ……」
「え? っ、ふぅ、ん……っ、んぅ!」
 強引に唇を重ねられて、舌を吸い上げられた。激しすぎるキスに、眩暈がする。舌を絡めあう水音に煽られて、身体が熱くなる。強張っていた体から、少しだけ力が抜けた。
 その途端、仲謀が腰を進める。
 ズッ、と音がして、奥へと入り込んでくる。
「ぁ……っぁあ! ぅんんっ!」
 思わず仰け反り唇が離れる。それを仲謀が追いかけて、再び舌を絡ませる。
 身体の中を、男の凶器で無理矢理広げられる。男を受け入れたことがない場所は、引き裂かれる痛みに血を流しているはずだ。それなのにどうしてだろう。とても気持ちがいい。
「花……っ。ん、…花っ」
「仲、謀……っ」
 キスの合間に、仲謀が私を呼ぶ。額や鼻先、頬や目元に唇が落ちた。
 奥深くを穿たれるたびに、涙が零れ落ちる。仲謀が、優しく私の頬を撫でる。唇を噛締めて、仲謀が苦しげに囁く。
「わりぃ、も……止められねぇ……」
 多分、仲謀は、私が痛くて泣いていると思っているのだ。いつも、偉そうにしているのに、どこまでも優しい。
「痛い……けど、痛くない。だから、止めないで……もっと、して……」
 仲謀の首筋に顔を埋める。仲謀の汗の匂いが欲情した男の人のもので、自分が女だと言う事を突きつけられ、女の悦びに目が眩む。
「好き……。仲謀、大好き……っ」
「お前、っ…ぅあ……っ!」
 突然、仲謀の動きが止まった。身体の奥で仲謀のものが痙攣して、その度に熱いものがじわりと広がっていく。
 全てが吐き出されると、仲謀が私の上に突っ伏した。私の肩口に顔を埋めて、荒い息を繰り返している。
「……お前、何、不意打ちしやがるんだよ……」
 どこか不満そうな、悔しそうな声で、仲謀が呟く。
「ご、ごめん」
「別に、謝る必要はねえよ。俺が、不甲斐ないだけだ」
「何で?」
「……何でもねえ」
 よく分からなかった。小首を傾げる私を、仲謀が優しく抱き締めてくる。

74 :
「大丈夫か? 痛かった……よな」
「痛かったけれど……でも、それ以上に幸せだったよ。気持ちよかった」
「お前……なあぁあ! どうしてそういうことを言うんだよ!」
「な、何? 私、悪い事言ったの? 本当の事だよ。痛いのに気持ちいいって、変かもしれないけれど、仲謀が凄く私を気遣ってくれたのが分かって、嬉しかったの。仲謀の方こそ、辛そうだったよ」
「そ、それは、だな……」
 口をもごもごと動かして、言いにくそうにしているので、話題を変えることにした。照れるけれど、本当の気持ちを伝えようと思って、私は仲謀の耳元でそっと告白する。
「私は、仲謀をもっと好きになったよ」
 びくりと仲謀の身体が跳ねて、次にがっくりと肩を落とす。
「……お前、俺を煽っているよな?」
「煽るって、何を?」
 仲謀の声が、低く怒っている様子なのが不思議だった。
「とにかく! 俺はお前に無茶させたくねえんだよ。これ以上可愛い事言うな!」
「事実しか言ってないよ」
「くそ……っ。それが可愛いんだよ! いいから、暫く何も言うな!」
「わ、分かったよ」
 仲謀が、私の身体を抱き締めている。でも、自分で支えてくれているから、私は仲謀の身体の重みを、殆ど感じない。それが寂しくて、私は黙って仲謀の首と背中に腕を回し、引き寄せた。
「ば、馬鹿! やめっ……っ、動くな!」
 さっきから怒られてばかりだ。
 訳が分からない私に焦れたのか、仲謀が身体を引こうとするのが切なくて、とっさに太腿で仲謀の腰を挟む。
 すると、仲謀が低く呻いた。熱い吐息が耳元にかかる。
「え、ええ?」
 下腹部に、何か固いものが当たっている。
「だから、動くなっつっただろ……」
 情けなさそうな声に、それが何かようやく気づいた。
「で、でも、さっき終わったよね?」
「うるせえ」
「する、の?」
 先ほどの痛みを思い出してしまって、声が震えてしまう。
「しねえよ。ほっといたらおさまるし」
 むすっとした声に、仲謀を傷つけてしまったのだと思った。それに、仲謀にばかり耐えて貰っている気がする。さっきも、凄く気を使ってくれていた。それなら。
「あの、別にいいよ」
「は?」
 ぽかんと口を開けて、仲謀が顔を上げて私を見下ろす。まじまじと見られると、凄く恥ずかしいのだけれど。仲謀の頬に手を伸ばし、男の人の柔らかな唇に指を添えた。
「だって、辛いんでしょ? 私は大丈夫だから……しよ?」
 言ってから、気づいた。これは、私から誘っているってことになるんだ。仲謀は嫌がるかな。もしも嫌われたら、どうしよう。
 思わず後悔してしまった私の頬に、仲謀の大きな手が添えられ、顔を上げさせられる。深く唇が合わさり、舌を絡め取られる濃厚な口付けに、私はうっとりと目を閉じた。
 呼吸が出来ないほど激しい口付けが終わり、ゆっくりと目を開けると、端正な仲謀の顔が間近に迫っていた。欲情に目元を赤く染まっており、仲謀の熱が私に移り、心臓が跳ねた気がした。
「……私から誘っても、嫌いにならない?」
「なるわけねえだろ」

75 :
 仲謀の指が、私の足に触れる。どこか痺れたようになっているそこに指を差し入れて、中の様子を探る。開かれたばかりのそこは、仲謀の指を容易く飲み込み、奥へと誘い込んでいる。
「……なあ、入れてもいいか?」
 仲謀の精と私の蜜が混じったものが、私の中からとろりと溢れ出す。仲謀を求めて、泣いているようだ。
「んっ、お願い……入れて」
 言い終わるのとほぼ同時に、圧倒的な存在感で、仲謀が入ってくる。
 痛みは確かにあるのに、何でこんなに幸せなんだろう。
「んっ……っ、は、ぁあ……っぁ」
 仲謀の首に腕を絡めて、唇を求めた。慰めるような優しい口付けに、泣きたくなる。
 吐き出された精が、潤滑液となったため、先程よりも仲謀を受け入れるのは辛くなかった。奥深くまで仲謀を受け入れて、これ以上ないほどぴったりと身体が重なった。
「はっ……あったけぇ……」
 唇が触れ合う距離でしみじみと言われて、何だかとても恥ずかしくなる。
「……動いても、大丈夫か?」
「うん」
 音を立てて、引き抜かれる。中を擦られる痛みとは別に、身体の奥から熱が生まれる。溶けていく。
 二度目だからだろうか、拒絶するようだったそこは余分な力が抜けて、今は仲謀をしっかりと包み込んでいる。身体の中にある楔の形が、先程よりも感じられた。
 仲謀の吐息が肌に落ちて、まるで愛撫されているようだ。
「ん……っ、ぁああっ、仲謀っ」
「は、…すげ……気持ちいい…っ」
 仲謀の掠れた声に、どくりと心臓が跳ねる。まだヒリヒリとした痛みがあるのに、身体が蕩けていく。
 私は、さっきよりも何も分からなくなっているのに、逆に仲謀は少し落ち着いているようだ。私の中を楽しんでいるように、じっくりと腰を動かしている。
「ぁあっ、……っ、は、んぁっ!」
 鼻にかかった声は、自分のものとは思えないほど淫らな響きがする。恥ずかしくて、唇を噛んで堪えようと思うのに、揺さぶられてしまうと、最早声など抑えられなかった。
「……なんだ、気持ち、いいのか?」
 仲謀が、小さく笑って私に囁く。そんな言葉にさえ、私は煽られてしまう。
「うん、いいよ。……気持ちいい」
「この……っ! 優しく出来ねえだろ……っ」
 十分優しいのに、どうしてこんなことを言うんだろう。これ以上私を甘やかして、どうするんだろう。
「仲謀……の……好きにしていいよ、大丈夫だから……っ」
 痛みさえ、心地いい。仲謀に触れられると、それだけでおかしくなってしまう。胸を潰すように握られても、肌を強く吸われても、電流が走るように全身が甘く痺れる。
「花……っ」
 唇を合わせて、舌を吸われる。足を抱えられ、更に深く結合する。身体の奥を何度も突かれ、その度に目の奥に火花が散った。卑猥な水音が高く響く。仲謀に身を任せると、もっと気持ちいい。繋がった所から溶けて、身体がなくなってしまいそうだ。
「お前、あんまり可愛い事、言うなよ……」
「ん、……っぁあっ、は、だって、気持ち、いいもん……っ」
 痛みはもう、殆どなかった。あったのかもしれないけれど、そんな事よりも幸せで、気持ちが良くて仕方がなかった。
「仲謀……っ!」
「っつ……っ、ぅ……っ」
 奥深くで、仲謀が弾ける。中に放たれて、満たされる悦びに、私は気を失ってしまった。

76 :

 暖かな温もりに包まれている。とても幸せな気持ちで目を開けると、仲謀の顔がすぐ前にあった。
 驚いて、思わず声を上げそうになってから、昨日のことを思い出す。
 夢じゃなかったんだ。
 仲謀に抱かれたという事実は、何故か不思議な感じがして、私は仲謀の金色の髪をそっと撫でる。柔らかくて、気持ちいい。よく見ると、仲謀の睫毛も金色だ。当たり前なんだけれど、忘れていた。
 部屋は明るくて、整っている仲謀の顔がよく見える。
 ということは、今は何時ごろなんだろうか。今日の仲謀の予定を知らない。仲謀はよく眠っているようだし、起すに忍びない。先に起きて確認しようと寝台から抜け出そうとすると、突然腰に腕が伸びて、後ろから抱き締められる形で寝台に逆戻りしてしまった。
「仲謀? 起きてたの?」
「ああ」
「じゃあ、早く起きようよ。今日も仕事があるでしょう?」
「行きたくねえ」
 孫家の当主として、自尊心も高く責任感のある仲謀が、そんな事を言うなんてどうしたんだろう。
「もしかして身体の調子が悪いの? 昨日無理した?」
 実際、自分の体は結構あちこちが痛い。仲謀も私を庇っていたようだから、大丈夫だろうか。振り返って顔を見たいのだけれど、がっちりと腰を掴まれているので、身動きも取れない。下手に暴れると、余計仲謀に負担がかかりそうで、とりあえずおとなしくしている。
 ふと、肩口に柔らかな感触が落ちる。ちゅっと軽い音がして、肩甲骨や首筋に、唇が落ちたのが分かる。
「な、何?」
「夢じゃない事を、確かめさせろ」
「え? ちょっ……待っ」
「うるせえ。こんな都合がいいこと、絶対夢に決まっている」
 どこか切羽詰っている声に、私は混乱してしまう。まだ裸の身体を探られて、胸の膨らみを包み込まれて悲鳴を上げてしまう。
「やっ、……っ、仲謀! 朝、朝だよ! やめて……っ!」
「嫌だ」
 胸をやわやわと揉みこまれて、私はどうしたらいいか分からない。昨夜の情熱の残り火は、簡単に燃え上がってしまう。
「仲謀! 朝からだめ……っ!」
「……夜ならいいのかよ」
「いいよ、いくらでもいいから……っ」
「本当だな? 約束したからな。俺様は、絶対忘れないぞ」
「忘れないっ、あ……っ、だから、放して……っ!」
 唐突に解放されて、私は大きく肩で息をする。
 朝から心臓に悪いと思う。
 と、後ろを振り返ると、仲謀は早速寝台から出て、速攻で着替えている。仕事をやる気になったのだろうからいいのだろうが、何か腑に落ちない。
 服を着終えると、仲謀がこちらにやってきた。
 私は、まだ裸のままだ。服を着た仲謀が間近に迫っていると、恥ずかしくてにそうになる。
「花、逃げるなよ」
「う、うん」
 低い声で命じられ、とっさに頷いたけれど、どういう意味だろうか。そもそも、どうして逃げるとか逃げないとか、そんな話になったんだろう。
 先程の会話を反芻して、私はやっと気づく。
 もしかして、今日の夜また部屋に来るのだろうか。しかもこの様子だと、ただお話したりお菓子を食べたりするだけでは、終わらなさそうだ。いや、終わらない。終わるわけがない。
「ちょっと、待って。まさか……」
「約束したからな」
 一瞬だけ、唇が重なる。
 鼻先に漂った仲謀の男の匂いに、眩暈がした。
 ひたと見据えられて、続けるべき言葉を失う。
 真っ赤になって、私は小さく頷いた。
 それに、夢じゃない事を確かめたいのは、私も同じだから。

77 :
以上で投下終わりです。
ここまで長いお話に、お付き合いくださいまして、ありがとうございました。
この話のオチですが、別展開も考えました。
9/10の後です。
 そこまで話し終えると、仲謀は手の中の碗を一息にあおった。
 茶器を置いて、目の前に座る公瑾をひたと見据えた。
「……という、夢を見た」
「仲謀様……」
 無言で滂沱の涙を流す仲謀に、公瑾は言葉も出なかった。
 二人の関係は、未だ清いままだ。
というひどい夢オチです。
漫画なら、こっちでも面白いと思いましたが、文章ではそれほどでもないので、止めておきました。
鬼展開ですし。
この二人は、幸せなのがいいと思います。
思う存分、いちゃいちゃすればいい。
そんな妄想を書けたので、幸せです。
最後までありがとうございました。
それでは、失礼致します。

78 :
GJ!
未プレイだったが、読みやすくて面白かったよー
夢オチは生しで可哀想すぎるw
三国の作品がどれも楽しめたから、ゲームが気になってきたわ

79 :
GJ!
夢オチverまでありがとうwwww

80 :
GJ!
萌え転がった!
仲謀好きなのに夢オチの方がらしく思えたのは何でだろうww

81 :
GJ、投下乙。
萌えキャラだな〜仲謀。
三国恋戦記、いい感じだね。
買おうかなw

82 :
サーセン、sageるの忘れてた。

83 :
>>77
GJ!読み応えあったよ

84 :
超GJでした
文章読みやすいし萌えが詰まっていて
仲謀最萌えの自分は最高に幸せになれました
ありがとうありがとうありがとう

85 :
てす

86 :
保守

87 :
仲謀大好きなのでめちゃくちゃ萌えました
ありがとうGJ!

88 :
保守。

89 :
保守

90 :
ストラバこのスレ的に期待してたけどネタについていけないわ

91 :
たまに主人公に子供できたり俺たちの家族増やそうぜ!
てな感じで終わる作品あるけど、いざ子作りの過程を
妄想しようとしてもなかなかできないもんだな
無意識が拒むんだろうか

92 :
爽やか過ぎるとエロ妄想しにくいんだよね

93 :
>>92
同意
でも元ゲームがエロイ感じだったら感じだったで
なんかそれで満足してしまってやっぱり妄想できない

94 :
読み手が女の人だからどこまで書いていいのか
判断に困る時がある

95 :
基本だけど男性向け程露骨だったりリアル過ぎる描写はダメだと思ってる
でもファンタジーになりすぎてもそれはそれで受け入れられない

96 :
人選びそうな描写があるなら注意書き
してくれればスルーできるからいいかな
あんまりガチガチに××が駄目とか決めるのもなんだし

97 :
女の子向けって匙加減が難しいよね

98 :
ナマハメ中だし厳禁、ゴム描写がないと小説として認めないなんて女性向けスレあるから
エロパロなんだからいくら出してもあの日以外は妊娠の可能性なんて…って駄目なのか

99 :
>ナマハメ中だし厳禁、ゴム描写がないと小説として認めない
そんな変なスレあるの?
初めて知った……

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