2013年10レズ・百合萌え503: 百合小説を書く参考に教えて! (561) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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百合小説を書く参考に教えて!


1 :2007/02/13 〜 最終レス :2013/03/30
百合が大好きです。
女性同士の恋愛。とても美しいモノだと思うのです。
そんなことを思う私は百合小説を書いているのですが、どうも違う。
なにがどう違うのか具体的には掴めないのですが、違うのです。
だから、皆さんに色々聞きたいのです。
実体験でも理想でも、何でもいいのです。是非ともお願いします。
(板違いでしたらゴメンナサイ)

2 :
おらおら、WWF(World Wide Fund for Nature:世界自然保護基金)の
愛くるしいパンダ様が>>2ゲットだぜ! 頭が高いんだよ、ボケ!
.         ,:::-、       __     >1 クソスレ建ててんじゃねーよ。ビンスみてーにで潰しちまうぞ。
    ,,r   〈:::::::::)    ィ::::::ヽ    >3 >>2ゲットも満足にできねーお前は、俺の着ぐるみ着てプラカード持ってろ(プ
  〃   ,::::;r‐'´       ヽ::ノ     >4 お前はカキフライのAAでも貼ってりゃいいんだよ、リア厨ヒッキー(プ
  ,'::;'   /::/  __            >5 汗臭いキモヲタデブは2ちゃんと一緒に人生終了させろ、バーカ。
.  l:::l   l::::l /:::::)   ,:::::、  ji     >6 いまさら>>2ゲット狙ってんじゃねーよ、タコ。すっトロいんだよ。
  |::::ヽ j::::l、ゝ‐′  ゙:;;:ノ ,j:l     >7 ラッキーセブンついでに教えてやるが、俺はストーンコールドが好きだぜ。
  }:::::::ヽ!::::::::ゝ、 <:::.ァ __ノ::;!     >8 知性のねーカキコだが、お前の人生の中で精一杯の自己表現かもな(プ
.  {::::::::::::::::::::::::::::`='=‐'´:::::::::/      >9 つーか、自作自演でこのスレ盛り上げて何が楽しいんだ?
  ';::::::::::::ト、::::::::::::::i^i::::::::::::/      >10-999 WWEなんか見てるヒマがあったら、俺に募金しろカスども。
.   `ー--' ヽ:::::::::::l l;;;;::::ノ       >1000 1000ゲットしたって、WWF時代の映像物に販売許可は出さねーよ。
        `ー-"

3 :
うざいこと上ない>>2はサクッと無視して、誰か>>1の内容について、是非ともお答えいただけると嬉しいです。
よろしくお願いします、マヂで。m(-_-)m

4 :
いろんなこと聞きたいなら質問が先にあってしかるべきでしょ。
質問なくていろんなこと知りたいなら、あちこちのスレ覗いてみれば?

5 :
>>4
もっともです。
しかしですね。いろいろ回ってからスレを立てたのですよ。
心理、背景、思考に嗜好、単純な好悪感情。
ますはこんなところでしょうか。

6 :
私は百合小説を五年間書き続けてきたけど、作品を見せてもらえない限りアドバイスなんて出来ない。

7 :
あと>>1さんの性別はどっち?

8 :
インタビュアーも出来ない人に小説がかけるとは思えない。
知りたいことがある人は質問があふれてくるはずだもの。
何もなくてたださあ語ってくださいって、ウォッチングならROMってろと。
>いろいろ回ってからスレを立てたのですよ。
ならそこで何を知ったの?何がわからなかったの?何を思ったのよ?

9 :
私なりのスタイルを書いておきます。
登場人物全てに自分の一部を重ねて、登場人物に現実味を持たせる。
恋愛自体は異性も同性も変わらないので、多くの人に受け入れられる作品にするには「百合小説を書いている」と意識しすぎない。(勿論時折百合要素をふりかけるのも忘れない)
百合は神聖なものだという考えを捨てる。(上にも書いたけど男女両方に受け入れられるように&物語を自然にする為)
マリア様がみてるなんかは百合を意識しすぎていない上に、百合を神聖視しすぎていないので男女共に人気がある。
長くなりそうだし携帯からだからめんどくさくなっちゃったので、宣伝になるけど「完全犯罪」で検索してみてください。
最近は更新してないけど男の管理人が書いた姉妹モノの恋愛小説が載ってるから。
手前味噌になるけど、女の管理人と間違えられるくらい登場人物に自分の一部を重ねるのは効果が大きい。
「自分の文章=百合小説」になればもう十分。

10 :
1の小説の書き方より1の作品そのものや具体的な質問がなきゃ何もしてやりようがない。

11 :
>>6>>10
うーん。こういうところで晒すとなんかいろいろ叩かれそうじゃありませんか?
それは、ちょっと……ううむ。
>>7
秘匿ってことで。
>>8
なんか揚げ足取るみたいな言い方になりますが、質問てか聞きたいことがありすぎて困ってるんですよね。
私、デフォでヘタレなんで、どうにも他者にお伺いすることを怖気づくというかなんというか……。
>>9
完全犯罪は知ってますよ。横スクロールミニゲームがシスプリの千影なんですよね。いや、意外と難しい。どうにも千ポイントより向こうは何か壁があるとしか。
ああ、いかんつい横道にそれた。えっと、シスプリやアカイイトのFF書いてるトコですよね。読んでてクルものがあるんですよね。
助言、ありがとうございます。「自分の文章=百合小説」ですか……難しいですよね、それ。まぁ、なんでも普通は難しいものですが。

……うぅむ。困った。
ふざけてるように見えるかもですが、私、これでもすんごいマジメです。
やっぱり、自小説晒すのが一番手っ取り早いんですかねぇ?

12 :
で、どんなジャンルの百合を書きたいの?

13 :
私が今書いてるのは都合上、コメディよりですね。時たまシリアス展開になりますが。
私がほしいのは、多分リアリティです。
私はどうがんばった所で「同姓を愛する女性」とは成り得ない。
だから、彼女らが抱えるだろう抱えているだろう様々なモノを想像するしかない。想像して想像して、そこからの分岐ですら想像。
これでは、ファンタジーでしかないのではないだろうか?
抱えているモノを僅かでも良いから知り、理解したい。
本来あるべきカタチから欠落してしまっているだろうモノを知り、理解したい。
想像を、どうにかして昇華させたい。
それが出来ないうちは、コメディという便利に頼るしかなく、
それですらまともに扱えず、歪む。
困ったぁなぁ。

14 :
コメディでも書き手によっちゃリヤルになるかも知れんよ、どうよ?
で、パロディ?オリジナル?それにもよるんじゃね?

15 :
オリジナルです。
パロディやFFってどうも苦手で。
確かに、書き手次第では如何様にもなるのですが、いかんせん。その書き手が……。
う〜ん。

16 :
>>13
うーんスレチだと思うが一言すいません。
私は百合小説を書いてまだ日が浅いですが、コメディを書くにしてもシリアスを書くにしても、あんましリアリティなんか気にしません。まぁ確かに少しは気にするけど、そればかりを気にしていたらキリがないと思う。
…というか、言いたいことや気持ちはわかるんだが色んな人が閲覧出来るしかもノンケではない人も多かろうこんな場所で、たとえ自分の考えをわかって欲しいがためだとしても、「欠落した」なんていう言い方はやっぱり好かないし軽率だと思われ。
同性を好きになる女性の心を本当に少しでも理解したいのなら、なおのこと気を付けて欲しい。
小説に関しては同じ物書きとして頑張れとしか言えないです。何も考えずに一心不乱に書きなぐれば、そこから見えてくる何かがあるかもしれないよ。それから考えたって遅くないのでは?
共に頑張りましょう。

17 :
欠落、という表現は確かに悪口でした。
しかし、悪く言うつもりがあったのとではないのです。軽率すぎました。
ごめんなさい。
一心不乱……かどうかはともかく、現在一話2500〜3000文字で30話程度まで書いているんですね。
最初こそ気にせず書きたいように書いていたのですが、最近になり、
「なんか、ちがうのでは?」
と疑問を持つようになってしまったのです。
気にしすぎなんですかねぇ

18 :
感じ悪いので
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19 :
いやぁ、勝手に終わらされるのは、スレ主(って言うんですよね?)として、かなり困りますね。
――終わりませんよ?

20 :
ちょっと、聞いてみますけど。
もし晒したら読んでくれます? 小説。

21 :
>私がほしいのは、多分リアリティです。
>私はどうがんばった所で「同姓を愛する女性」とは成り得ない。
>彼女らが抱えるだろう抱えているだろう様々なモノを想像するしかない。
>想像して想像して、そこからの分岐ですら想像。
↑彼女らが抱えてる様々なモノを知りたいなら
この板の、ビアンさんがいっぱいいるスレ覗いてりゃいいんでは?

22 :
「完全犯罪」来てくださった事あるんですね、ありがとうございます。
何度もいいますが、リアリティを出すには「登場人物=自分の一部」になるくらいに性格や感性とかを重ねる事。
大雑把に、攻め側に積極的な自分を、受け側に消極的な自分を重ねるなんていうのもあります。
オリジナルなら尚更自分と登場人物を重ねやすいと思うので頑張ってください。
登場人物にリアリティが生まれると、ネタを考えなくても登場人物が頭の中で勝手に物語を作っていってくれるようになります。
そこまでいくと、最初に自分が考えてた話の流れと、登場人物が作り出した完成品の内容や台詞が違っている事もあって面白いですよ。
あと、同性愛小説の傾向は「何故自分達は同性に生まれてきたのか」「何故好きになったのが同性だったのか」という二つの、性別という変えられない事実による苦悩が主だと思います。
その中で「異性に生まれてきていたら」と思った事のある同性愛者の方は多いと思います。
シリアスばかり書いていたのでコメディの参考にもなれば良いのですが…
登場人物に命が宿るまではひたすら書いて登場人物を作り上げていくのみだと思います。

23 :
>>20
読みますが、しっかり批評しますよ。

24 :

もうちょい、考えてみます。

25 :
>作者さん
いちおうモノカキです。百合も何度か書いています。
正直ヘタレですけど、それでも一応の意見を。
まず第一に、百合である以前に創作は創作だと思うのです。
きれいな世界観を作りたいのなら風景描写には力を入れたほうがいいと思います。
それと、恋愛小説に心情描写は必須ですけど、
人の心を描写するのは(たとえ同性でも)とても難しいです。
このあたりは熟練の作家さんを参考にするといいと思いますよ。
特に、堀田あけみ先生の小説はおすすめです。(「花のもとにて」は百合ですし)
第二に、もしもHさんが男性なら、
女性のファッションモードについて研究するのも大切だと思います。
男女問わず美意識の強いキャラクターを描写するなら、
ファッション誌を読み込んでイメージを掴むのはかなりいい手です。

26 :
小説を載せる前に具体的にどんな作品を書きたいのか教えていただけますか?
「リアルな作品」とか「男女双方に評価される作品」とか「同性愛を理解してもらう為の作品」などがあるのですが…

27 :
書き手ですが。
>>25さんのいうように、生活感とかの描写はカッチリやろう。
料理してるところでも、お風呂入ってるところでも、なんでもいい。
「同性愛を理解してもらうための作品」・・・「ある女の子がたまたま好きになった相手は女の子」という感じで書いてみては?


28 :
>>27
紛らわしくてごめんなさい>>26(私)はスレ主さんじゃありません…
スレ主さんがどんな作品を書きたいのか質問してみました。

29 :
私も百合小説を描いています。
>>9>>22さんの意見にはかなり頷くところがあります。
ちなみに私はビアンです。
登場人物になりきるというのは、すごくよく分かりますね。私も、描いているうち
についノリノリになっちゃって話が飛んじゃうこともしばしば。。(ニガ
あと、登場人物を緩急つける設定にするとなお描きやすいですよ。
関西弁と標準語とか、年の差カップルとか、教師×生徒とか、ベタですがよくやります。
>>22さんに「同性愛の苦悩」とかっていうお話がありましたが、私は逆に、百合
小説だけど、ノンケカップルのつもりで描いています。自分がそういう小説を読みたか
ったので。
実際、ビアンの人たちは、そういう悩みは常に持っているけど、恋愛での悩みは
ノンケとそう変わらないものです。浮気とか、進路とか、遠距離とかね。。
それと、これは、>>1さんにはあまり参考にならないかもしれませんが、私の場合
エロを描くことが多いので、女の子を触ったときのやわらかさや、匂い。体感した
ときの感触を綿密に表現するようには努力しています。
街を歩く女の子をひたすら観察してみるのも手かもしれませんよ。
イメージが沸いて、描きたいものが分かるかもしれません。
オリジナルを描くときは、タイトルを先に考えて、それから内容を・・・ってこともよく
やるんですが、なにも考えずに描きながら話を作り上げていくことが出来て結構
楽しい作業です。
ぜんぜん参考にならなかったかもしれませんが。
>>1さん、がんばってくださいね!

30 :
>――終わりませんよ?
むやみに疑問符を使う奴に小説が書けるのかよ

31 :
なぜあなたはロミオなの。
みたいな流れと同じで
何故自分は男に生まれなかったのかなとか
何故相手は異性じゃないんだろうとかたびたび思います。
そして、それを乗り越えて相思相愛になれたとしても相手にたいする罪悪感は拭えません。
相手が男に寝返ったりした時、ほんとに切なくてにたくなるくらい悔しかった。
性別は簡単に変えられない。
女性として女性の相手が好きなのに、
男だったらもっと上手に愛せるのかなとか、
男だったら幸せにしてあげられるのかなとか
そんなことをよく思います。
美化して無駄に綺麗にしなくてもいいと思う。
女性同士だからこそのヤキモチや葛藤なんかもあって当たり前の世界です。

32 :
>>25さん
風景描写、女性ファッション誌ですか。
ありがとうございます。読み返してみると、私の書いてるものにはどうにも風景描写が薄いことに気付きました。
>>26さん
どちらかと言えば、「男女双方に評してもらえる作品です」
>>27さん
むぅ。私の書いてるのは否同性愛者の主人公が回りに引き摺られて(?)みたいなかんじのなんですよね。
う〜ん。難しい
>>29さん
すごい参考になりました。
しかし、街を歩く女性の観察というのは、下手をすると変態さん認定されちゃいそうですよね。
や、まぁ私は自称変態なのですが。
>>30さん
書けるのだよ。そこそこに。(たぶん)
>>31さん
「なぜ」ですか。
女性だからこその葛藤。思えば、私の書くものには圧倒的にそれが無いかもしれません。
いや、無いです。致命的ですね。
ありがとうございます。見落としていました。
迂闊。
私の性別は男です。
面倒なので晒しときます。
なにか助言あれば是非に。

33 :
>>1
ほうほう。
しかしながら、他の作品から吸収する方が早いよーな。
たしかに、リアリティはあんまり気にしないな。
あくまでも作品としてよんでるから、ストパニとか読んでると、たまにプッとか笑えてくる。

さらすとあれだから、読みたい人だけ捨てアド晒して、>>1に送ってもらえばいいんじゃないかな?
そうすれば、アドバイスなりできると思う。

ちなみに、ぼくは読みたい派。
>>1、どうかな?

34 :
正直な話、不特定多数の目に晒す自信がないと上達しませんよ。
しっかりと批評を受けましょう。

35 :
こんな時間に人居るかな?
>>34さん
そうですね。うん。その通りだとおもうさ。2ちゃんだからとビクビクしすぎてた。
目指すは先。目指す場所ですら通過点なのだから、そこに辿りつくまではなりふり構ってちゃいけないよね。
てことで、晒しますが。完結してません。いいですよね。完結してないってことを匂わせるような発言は既にしているわけだし。

36 :
こうなりゃ今の私は勢い任せで二つほど逝っちゃいますです。
一つ目タイトルは「シフト」
http://ncode.syosetu.com/n2721b/
二つ目タイトルは「姉の日常 妹の困惑」
http://ncode.syosetu.com/n5074b/
お手数ですが、読んでいただきアドバイスやその他、なんでもいいのでいただけるとうれしいです。
お願いします。

37 :
こういう作風なら、別にリアリティはいらないのでは・・・?

38 :
キャラ紹介的な前振りの段階で主人公が一番のイロモノキャラになってる所為で、リアリティ以前に主人公に感情移入出来ない…

39 :
リアリティを出せないから、仕方なくというかなんというか、リアリティの排除したキャラにしたんです。
下手なことするよりは、いっそ完全に外した方が潔い気がしたし……。
しかし、私が書きたいのはそうじゃないのです。

40 :
>>38と、ぼくも同じ意見。
ノリが軽くて、すいすい読めるけど……。
あと自分でも分かってると思うけど、風景と心理描写が足りない。
主人公はいいとして、他の人の書き方が足りないな。

嫌いじゃないから、もっと頑張れ!

41 :
>>40さん
読んでいただきありがとうございます。
やっぱり、風景と心理描写不足ですよね。
がんばれねば

42 :
作者さんの若さにびっくり!
これから‥ですね!

43 :
こrからになるようがんばりますよ。
マリみてやストパニを目指すわけじゃないが、
もう少し百合く書いてみたい。
むぅ。道のりは険しい

44 :
誕生日おめでとうw

45 :
誕生日おめでd
若いですね〜
私も某スレで書いてますが、まだ初心者なので、辞書と睨めっこしながらも書いてる時は凄く楽しいです。
下書きしたものを携帯で書くので、随分言葉や漢字を覚えた様な気がします。
お互い頑張りましょうw

46 :
>>36
私もコミュニティーサイトで百合小説を連載してるんだけど、
なんか、句読点――特に「、」が少なくて、読む気が失せちゃったよ。
プロの作品を読むなどして、読者が読みやすい文章、というのを研究したら
どうでしょうか?

ちなみに、私のサイトはこちらです。
興味があったら、どうぞ。
http://www.c-player.com/ac48901/message

47 :
>>36
なんか、一人称のノリが軽すぎて逆にくどくなってる気がする。
主人公の心理が分かりやすいのが一人称のウリだと思うんだけど、
心の動きよりも騒々しさが先にたってる感じ。
>リアリティを出せないから、仕方なくというかなんというか、リアリティの排除したキャラにしたんです。
>下手なことするよりは、いっそ完全に外した方が潔い気がしたし……。
ってあるけど、開き直りすぎじゃないかな。突飛すぎると読者がついていけなくなるよ。
でも筆の速さには正直感心する。習うより慣れろって感じで巧くなりそう。

48 :
今は慣れるより習え。
リアリティ無い方向で慣れちゃってるみたいだから、意識して直す必要がある。

49 :
こう言ったスレを読むと私も書きたくなるな。
書けないんだけどね。

50 :
いろんな作家さんの意見聞けたり、情報交換にもなって、いいですねここ。

51 :
>>44、45さん
ありがとうございます。
しかし、2/16って、金正日と同じ誕生日なんですよね。……orz
>>46さん
句読点、少なかったですか。ううむ。他の人は多いって言うし、難しいですね。
わかりました。もう少し勉強してみます。
サイト、後ほど除いてみますです。
>>47さん
開き直りすぎましたか。ダメですねぇ、私。
もうちょい考えてから修正したほうがいいですかねぇ。
ううむ。
>>48さん
はい。鋭意努力してみます。


52 :
試しに携帯から読みなおしてみました。
携帯からだと、読点が少なくても、一行の文字数が少ないから読みづらくはないね。
でも、PCや、本のように印刷物になると、
縦が20文字から30文字ぐらいで組まれるので、
適度に「息継ぎ」ができる場所をつくってあげる必要がある。
そうゆうことも考えようね。
私小説の形態は、簡単そうで難しいよ。(プロローグのとこだけかな?)
私も最近、一本書いてみて分かったことだけど。下手に話し言葉だけで書いちゃ
うと、ダラダラになるんだよな。

53 :
なんという良スレ・・・
スレタイを見ただけでワクワクしてしまった
このスレは間違いなく伸びる
       
   / ̄\
  | ^o^ | <俺も百合小説書くぞ  
   \_/

54 :
というか、なんだ。
私も書きたくなってきたじゃないか。

55 :
書いたらいいじゃまいか

56 :
皆で百合小説を書いて百合ジャンルの活性化を!!

57 :
いい時代になったもんだ。
私が専門学校生だったころは、ジュネの影響か、ボーイズラブを書く女生徒は多
かったけど、百合小説を書くと、
「女が書くなんて珍しい」
「女が書くと気持ち悪い」
(当時は、百合小説を書いている作家は、谷崎潤一郎のように男が多かった)
と、悪口を言われたもんだったけど、
今野先生の出現で、女が百合小説を書いても良い環境になった。
嬉しいわ。

58 :
カンだが、このスレから名作がひとつ出る気がする。

59 :
>>52さん
わかりました。よく考えてみます
全話一人称形式です。簡単そうで、かなり難しいからいつも四苦八苦してます。
ああ、努力不足。がんばらねば。

60 :
視点は主人公でも、地の文を話し言葉じゃなくて普通の三人称みたいにするだけで随分印象が変わってくるよ。
主人公の考えてる事が全部筒抜けじゃなくても動作とか表情で表せるし、風景を描写する余裕も出てくると思う。

61 :
>>60さん
そうですか。
じゃあ、試しにちょっとやってみます。
……できるかな

62 :
>>57
俺は逆だ。
昔、百合小説をサークル誌に載せたんだが、感想文で
「男がそんなもの(=百合)書いて空しくなりませんか?」
と言われた。
おかげで百合小説書けなくなってしまたよ。
小説に限らずいまだに百合モノは、男性より女性作家の方が
多いし受けもいいように思うのだが。
昔は「男は百合モノ書くな!」とかいう偏狭な百合オタが結構いたしな。

63 :
「百合作品に男は不要!」っていう百合狂信者もいるな
そういう作品は正直狙いすぎで男女共に一部にしか受けない
女子校通いだからって一般生活にまで男どころか異性愛者すら一切出てこない小説は不自然すぎる
だからこそマリみてみたいに弟っていう身近で恋愛対象外の男キャラが出ると無難で自然な感じになる
百合作品を本当に見て欲しかったり、ジャンルを広めたかったら女のみの作品にはしない方が良い
余談だけど、百合専門誌に男子禁制って書いてあるとかもうね…
百合は好きだけど差別は大嫌いだ
勿論出版側もそんな事書いても男も買う事を見通してるんだろうけど

64 :
私は短編を書いてますが、家族や同僚など、男性も普通に登場させます。
男性に否定的だったり、男嫌いやトラウマで百合に走った…という設定にはしたくないですね。
日常の中で、自然に女性同士が引かれあう様な感じで書いています。

65 :
女しかいなけりゃそりゃ百合になるわな…って思います

66 :
>「百合作品に男は不要!」っていう百合狂信者もいるな
そういうのは普通、百合だと思って読んだら男が出てきて
百合でもなんでもなかった作品に憤って言ってるんだよ。
作り手側がそういう言葉を額面通りに受け取っちゃいかん
シチュエーションによっては男がいたほうが自然な場合もあれば
出てこないほうがいい場合だってもちろんある。
良作なら読者は男がいてもいなくても気にしないもんだ

67 :
>>66
いや、多いぞ。そうした狂信者は。
ちょっとでも男が出るとダメ。
百合ハッピーエンドでもちょっとでも男と絡むとダメ。
……何故か、狂信者はほとんどが男性読者なんだが(笑)。
稀にいる女性の狂信者は、本物の男嫌いが多いように感じる。

68 :
それはあんたの思いこみ

69 :
>>67
多いと言ってもソースは結局2chだろ?
アンチの声ほど大きいものだし、あまり真に受けるなよ。
それにこのスレでそういう愚痴を言ったところで誰も何も得るものがない。
キャラは皆必要だから配置しているわけだし、男が出ていても
何も言われない百合作品だってたくさんある。
もし自分の作品への感想に男がうざいというのが多いんだったら
主題の百合よりも脇の男が目立ち過ぎてないか
見直してみたほうがいいんじゃないだろうか。
それから、>>65は特殊な環境が嫌いと言いたいのはわかるんだが
障害や葛藤がないと萌え(燃え?)ないとも受け取れて
それはそれで差別だよね。
特殊な環境だからこそ成り立つ話だってあるし、
なんだか結局自分でジャンルの範囲を狭めているように見える。

70 :
>>69
マジレスすると、2ch以前から存在していた昔の百合サイトの管理人には
そういう教条主義者が多かったぞ。
また当時は百合サイトが少なかったから、そうした影響を受けやすかったんだな。
そんな俺も最近まで百合作品に男はイラネ主義者だったんだが(苦笑。

71 :
>>69
新参者がしたり顔で偉そうなこと言ってるのがワラエル。
ソースは2ch? 愚痴?
百合系サイトを10年運営してきての経験を語っただけだが?
主題と関係ない重箱の隅をつついてまでケチを付けるからこそ
「狂信者」と呼んでるわけだが、あんたは「最初に自分の結論ありき」
ではなく、もっと他人の書いたものに対する読解力が必要だと思う。

72 :
10年運営だ?
そんな古くからやってる百合系サイト知らんぞ
いずれにしろ、そういう喧嘩腰な態度が
厨を引き寄せると思われ

73 :
ん〜、いや10年いうと…
創作館の人?

74 :
>>71はどうせ百合アンチなのでスルーで。

75 :
そういう決め付けはよくない
が、スレ主旨からは外れてきてるな

76 :
どんな感想であろうと、自分の小説を読んでついた感想の原因はその小説にある。
それを他人のせいにしているから、>>71は痛いんだな。

77 :
71ではないが、小説の出来に関する責任と、教条主義が多い(多かった)という
マーケティングの話は別だと思うよ。自分も10年ほどではないけど、百合サイト作ったり
巡ったりして、>>67を「2chソースw」と済ませられるわけではないことは分かる。
今更議論に加わるつもりはないけど、態度や参入時期を以て貶すのもどうかと思うし
逆に>69も歴史や経緯を無視して目の前にあるものだけで語ろうとするのはやめたらと思う。

78 :
>>77
マーケティングの話にしては>>71の書き方は感情的過ぎるだろ。
単純に苛ついてるから書き殴っただけに見える。

79 :
ここで読み手に対する愚痴を言っても仕方ない。
スレタイの目的と関係ないストレス発散目的の煽り合いにしかなってないじゃないか。
今回のことをスレに沿ったテーマに変換すると、
「百合作品に男性キャラは登場させるべきか否か」
だ。以降これについてみんなの意見を交換しよう。

80 :
>>79
話の内容による、の一言で済みそうな気がする。
男が出ただけで叩いてくる読者もそりゃいくらかはいるだろうけど、
読む人みんなに気に入られるような小説なんて無いんじゃない?
自分は書きたいものを思うがままに書いていけたらいいなと思ってる。
金貰ってるわけじゃないんだし、好きなものを書きたい。

81 :
>そりゃいくらかはいるだろうけど、
そこで経験を元に忠告めかして「多いから気をつけな」と言ったり、
そりゃ偏った経験だなとなったり、いやいや実際そうだってとなったり。
結局
>好きなものを書きたい。
ここで腹くくるのが一番なんだけど、こんどは読者不在とか独りよがりとか。
ホント、作品を世に出すのはむずかしいねい。

>させるべきか否か
「べきか」というのを考えるというのは、その規範性を脇に置いて置くならば
それなりに意味のある話なんだよね。そうすることでどれだけ豊かな可能性へと広がるかとか、
いやいや避けることでどれだけ純化出来るとか。
それも評論の世界の話であって、作品と客体という二元で考える立場ではなく作品という主体そのもので
語る立場の人には意味のないことだし、そう言う人は「べき」に過剰に反応しがちだし、
ああ制作術を論ずるなんて大変なことだわね。

82 :
男出すなは極端だが、男出せもこれまた極端なんだよなあ
中短編のSSで二人の関係描写中心だと難しいだろ
常識的に考えて
>>63>>65なんかはアドバイスというより
単に自分の好みを語ってるとしか

83 :
>>79
あくまでも個人的だが、男ばかり出てくるゲーム(乙女ゲーにあらず)での
百合二次創作SSを試みてるので、大なり小なり出さないといけない(w。
そういう観点でいえば、本筋を汚さない程度に出る分には構わないジャマイカ?

84 :
>>83
ふうん。
ギガドラ?
それとも侍道2?

85 :
お久しぶり。
私が男キャラを出すときは、
今書いてる作品がまさにそうなんだけど、
「容姿が女性的で、女装をさせてみたいような男」
みたいな表現を加えてる。
そうすれば、読者は宝塚の男役のような、素敵な男性を想像してくれる。
読者の想像力も利用してしまうことだね。
実際、同性しか愛せないはずの女性は、間違って男にときめいてしまっても、その相手は「女顔の男性」っていうのが普通。
私がそうだもんね(笑) 

86 :
昔よく2ch各板で、2次百合えろ小説を書いていたけど、
2次の場合は、エロさよりキャラの個性を上手く出したほうが良いかな
と思う。
オリジナルの場合とは全く違って、作者(書き手の)個性は押さえ気味の
方が反応がいいかも。

87 :
もとが小説だったときには、必こいてその人が書いたように見せかけるんだけどね。

88 :
釣られてみる。
>>85
それ、別に男にする必要性ないんじゃないか?
「容姿が女性的で、女装させてみたいような男」=素敵な男性にもならないし。
ときめく相手にしても私がそうだから普通こうなんだっていうのは無理がある。
読者どうこうより先に自分の視点を優先させすぎなんじゃね?
一言で済ますと
ねーよwwwwwwwww

89 :
>「容姿が女性的で、女装させてみたいような男」=素敵な男性にもならないし。
別に素敵な男性が女性的な男だけと言ってるわけじゃないだろ。
それに理想像を出すなんて誰でもやってる事だ。
つーかそれをやりたくて書いてるようなもん。
そこをどう違和感を与えずに読ませるかって頑張るんじゃん。

90 :
一時期こう………美男美女の描写をやったらめったら研究しすぎて、
美形はそれなりに描写できるのに
ふつうのひとが一切描けなくなった俺が通りますよ。

91 :
女キャラはどうしても気がついたら恋愛関係に絡ませたくなってくるので
そうしたくないポジションのキャラは男キャラで書いてる俺。

92 :
♀キャラ新しくだそうとするとそのキャラ用に百合設定作ってしまって、
収集付かずに泥沼に陥るような俺には丁度良いかもw

93 :
このスレみて久々に書いてるんだけど、
できたらここに上げていいのかなー
大多数の批評がたまにほしくなる

94 :
>>93
いいのではないですか。
URLを、ですけど私も載せましたし。
他の人のを読んでみたいですし。

95 :
>>94
>マリみてやストパニを目指すわけじゃないが、
>もう少し百合く書いてみたい。
この二作品は似て非なる全くの別物。
まず、その違いを研究することから始めると良いかも知れない。
それをちゃんと理解できるようになったら、
それほど苦労せずに作品が書けるようになると思う。
とりあえず、何が何でも百合エンドとか 、男キャラは出さないとか
もし、あなたが”原理主義者”とか嘲笑されるような
偏った百合へのこだわりを持っていたら、それを一旦全て忘れること
それを持ってしまうと、物語がもの凄く狭い範囲に限られてしまう
ただでさえ特殊な恋愛なので、百合に持っていくための都合の良い特殊な設定まで付いてしまうと
もうネタにしかならない
あと、ストリーテリングの基本として
メインキャラの恋愛を描くには、その対比として
サブキャラの恋愛も描かないといけない
(この二つの恋は関係をリンクさせるとなお良い)
ただし、メインもサブも百合じゃ、お話にならない
というか、対比にならないのでやる意味が無い。
(もう一度、マリみてが本来どういうお話か考察してくれ)
まあ、いろいろ語ったが百合好き専用な作品を目指すなら
俺の言った事は忘れてくれ

96 :
匿名掲示板で何をえらそーに。
まあ、メインを恋愛にこだわる必要はないんじゃないか。
推理とか、アクションとか、まあいろいろ。

97 :
作品としてまとまってるものを投下するなら、
読者も感想をつけやすいこちらのスレにぜひ。
[構想]レズ百合♀総合創作スレッド[妄想]
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1096072655/l50
そしてこのスレにもリンクを貼ってもらって、技術的な批評はここでやれば
よろしいかと。

98 :
>>96
まあそう言うなよ。>>95が素晴らしい百合作品をひっさげて戻ってこれなくなるだろ。

99 :
>>95
いや、マリとスパを出したのはラノベの中で百合として有名だからであって、同列に考えていると言うわけではないのですがね。
言葉足らずでしたかね。すいません。
あと、当たり前すぎることですが、忠告及び助言、ありがとうございます。


100 :
登場人物の外見描写をあまりしてない事に最近気付いた。
年齢だの身長だの顔立ちだのはキャラが立つ程度にちょろちょろ書いてるんだけど、
一人称だと「私」の外見描写は相手との会話で出てくる以外殆どしない。
私百合山花子!16歳!髪型はサイドでまとめたツインテールで、背が低いのがちょっと悩みカナ?
くらいまでいくとこれはないだろwwwwwwwってなるし、
男性向けエロでたまに見かける花子のFカップの胸が〜みたいなのもこれはないだろwwwwwって思う。
絵なら良いけど文章だと読者にイメージを持ってもらえる線引きが難しい。

101 :
西城秀樹のおかげですを参考にするといいお

102 :
>100
キャラ同士のギャップを明確にしてもらうと想像しやすいと思う。
例えば黒髪ショートボブ/メガネ/色白/伏せ目/ぴっちり制服着こなしとか書かれても
ヌーン普通の子だなあくらいの印象でも、
明るい色のゆる巻きロング/化粧栄えする顔//おネエ系ファッションとか、
そう言う子が横に立ってると、二人のギャップから外見とか立ち位置とかが
想像しやすくなる。
あとキャラにおしゃれさせるの好きだ……
まんま友達のコーディネート横取りだがな。

103 :
百合は実際かなり難しいと思われ。自分も一応書いて入るが、エッチシーン
とかも入れてるし。まぁ、攻めと受けを極端にするぐらいでどうでしょうか?
攻めと受けがはっきりしていればとても分かりやすい。例えば、明るく活発で
可愛い女の子と静かで綺麗な女の子とか。あるいは似た者同士にするにしても
何か記号的な役割を使って分けるとか(102氏のを参考に。
百合は恋愛と友情の天秤にかけるといいと思います。
普段は友達だけど、二人のときは恋人とか。あと、別スレでは男を引き立て役に
するというのが載っていました。ぜひ、良い作品を書いてください。

104 :
103の人だけど、作者Hの作品。コメディー色強すぎ。
別にそれなら、男女間でもいいわけで。
どうせ、ベビードールとか書くんなら、その先も書きゃ無きゃ(H以外ないけど。
後,一人ずつの視点が多い。適度に、両キャラの視点を持ってきた方が
いいのでは?あと、個人的な意見だけど、ポップにするなら
極までいけや。じゃあしょうがないなぁぐらいの軽いノリとか。
今現在、私が書いている小説はかなりヤバめだが(SM系)、
シリアスという点を常に考えている。ポップとシリアスか
どちらかを選んだ方が書きやすい。ポップな感じでいくなら
今の路線。シリアスで行きたけや方向転換をしろ。
まぁ、両立はできなきくもないが、かなり難しいと思われる。
まぁ、例えばだけど、三人組でAとBとCがいました。
AはBが好きだけど、関係が壊れるのが怖くていえない。
そこに見知らぬ男がBに告白。悩むA。Aが好きなCはそのことを
相談されて、返答に悩む。
こういう設定なら普段の三人のドタバタ劇とシリアスが両立できる。
大事なのはみんなでいるときと一人のときの対比。
そこで書きたいことが何かをまとめよう。 ヘタレな物書きだけどね自分(泣き

105 :
>>104
もうちょっと推敲してくれ
読みにくすぎる・・・

106 :
つまり、シリアスとポップな感じの両立はムズいってことかな。
あと、視点の推敲。この二点。

107 :
本当につい最近百合にはまって、自分でも小説を書いてみたいなと思った。
でも作ってみた話が、主人公を男にしても成立してしまうことに気づいて悩んでる。
ただ『少女同士が恋愛してる』だけになってしまったっていうか。
百合を題材にするなら、これだけは書かなきゃ、あるいは盛り込まなきゃいけない物ってあるかな?
キャラの心理的なものとか、状況や設定とか、そのほかの事でも何でもいいので、意見を聞かせて欲しいのです。
これは自分が、百合とガールズラブとレズの違いが分かってないのが原因なんだろうか……

108 :
というかエッチシーンを入れるかどうかでも問題性は変わると思う。

109 :
>>108
とりあえず、詳しく描写するかはともかく、してるって事は分かるように書くつもりです。
あとキスも。

110 :
>>108
すみません、よく見てみたら自分の質問とは関係ありませんね。
勘違いして済みませんでした。

111 :
>>103-104の要約。
「100%俺好みのもの以外は認めない」

112 :
>>111
ばか、可哀相だからいじめてやんなよ

113 :
別にそういう訳ではない。言い訳がましいが(というかいい訳だが、
楽しければどんな作品でもいいしな。ただ作者hの作品はどうも楽しいのだけれど、
?がつくというだけだ。

114 :
>>113
最初からそう書けば3行で済んだものを。
しかも>>103-104と言うこと違うし。

115 :
>>107 個人的なイメージだけど。
レズ(AVを真っ先に思い出すとか差別語とも言われる)は
リアルにおけるビアンさんをイメージする。つまり現実的な方。
ガールズラブは10代。女子校生同士とか。超仲良しの二人とか。
可愛らしい二人をイメージする。まだ悩むほど考えていない感じ。
百合は言葉としては好きなんだけどオタという単語が頭に浮かぶ…。
純粋で精神的な繋がりだけの作品を限定して百合と言う人もいたような。
現実から離れた女同士であるような。でもAVのタイトルにも使われてる。
主人公が男女両方OKならともかく、二股×なのに女の子好きになったら
現実的に考えれば悩むのが当然だから、リアリティを加えるとしたらそこ
じゃないかな。卒業とか人生の転機を迎えたときに、もしくはばれたとき
相手や周囲の反応が普通の異性の彼氏だったときと同じじゃないですよね。
長文失礼致しました。

116 :
             >>103-104
              /|!             (/ / ,r'てz_,
          /' |!、          , r┘_,ニ,_‐、 _,く
           / ,: |!|         ___イ/  i 、<_ート!_,.-'^ー'ー'´ ̄'¬‐ 、,,,
            | '`/ |       _ノィf  トヽヽー=ニ/      ,/ ノ / lヽ,
           | ,/ イ           'ヾヘ.kv三. 〉i)|   i ,//-'" "''-- '┐`ヽ
          |/__ |           ソヘ‐ュ /'ス |   |_/          ゝ f」
      _,ノr    `           /  |_,ニk il′`!   ,l            `
   ー=‐' 、、' -_  _,,_    '′     | `ヽ ´  「|   /,,'
   ノィrサ,_ 、n,>'' _,ノ          ',   \  >〉,//,'
     !f=i,ニ-'_,、‐' /            ', ``ニ ヾ,j,! /   〉
    ノ'ゝjrr/ \(              リ 、_   \z '" /
     f Y'    ヽ,         /,__> -‐''">'ヘ

117 :
ぎゃぼー

118 :
>>107
「神無月の巫女」なんかは、片方が男でも成立する百合の典型だね。
突き詰めてしまうと百合エンドっていうのは、
二人だけの世界への逃避で、
絶望への序曲でしかないのかも知れないから難しいところだね。

119 :
ファンタジー物なら無問題

120 :
アニメにシムーンってあるけどあれは百合だと思う奴いる?

121 :
確かに百合なんだけど、あれは文学作品臭がするから
アニメでやって売れなかったんだと思う
(映像にしない方が読者の解釈によって膨らんだと思う)
ラノベからスタートした方がジワジワ波が来たかもね
ここで討論するには良い材料じゃないかな?

122 :
そもそも提起した張本人なんだが、あれは若干?が付くと思う。
そりゃあまぁ一応女の子同士の話らしいけど、それはあくまで
子供のうちだけであって、成長すれば男か女かを選べるから
根本的には百合じゃないような気がする。間違ってたらスマソ。

123 :
シムーンに文学臭なんてしねーよ。
売れなかったのは普通につまらんから。
いろんな要素はぶちこんでみたものの
SFにもジェンダーにも百合にも転べなかった
半端な作品だと思うよ。
何にしろあれは百合ではない。
もともと「女として生まれてくる世界」なんだから。

124 :
>>123
じゃあ、女しかキャラに絡んでこない
ストパニも百合じゃなくなるな
ありゃ何だったんだ?

125 :
あそこまで爽快に男無視だと一種清々しくはあるんだが
なんてのか、同性同士の背徳感?みたいなのがないからなー

126 :
>>125
「背徳感」がしばしば重要視されるけど、具体的な作品名で言えば
何にそれを感じる? 

127 :
よーするに同性しかいない環境だと
同性愛ってものが薄っぺらなものになるって事じゃね?
「葛藤」って恋愛モノに必要な要素だけど、
同性限定のどっちにするかで揺れる思いなんて
物語について行ける人は稀だろうからな
ある意味、電波とも言えるし

128 :
百合エロシーン書きたいのだが上手く書けないのだが、小説書くことすら初心者なので、アドバイス頼みます。

129 :
体験してみるといいと思うよ

130 :
>>127
せっかくのレスだけど、背徳感や葛藤そのものはわかるよ。
私が知りたいのは背徳感のある百合作品の題名は何かってこと。
そんなに面白いのなら読んでみたいんだ。

131 :
俺も読んでみたいな。
百合はプラトニックじゃないと!
   ↓
いや、こんなジェンダーフリーの時代に何をw
   ↓
やっぱ、嘘でも白々しくてもいいから、
当事者たちの感情を耽美に描写してほしい
今ここなんだ。
参考になる、って意味でも、
読みたい、って意味でも、
すごく興味があるな。

132 :
百合で尊敬するサイトだったら結構あるよ。何なら教えてもいいけど。
まぁ、R -18指定が多いのが難点だが。

133 :
40代ババアがR18指定を心配中

134 :
>>132
>何なら教えてもいいけど。
その言い方には立てたくもない角が立つな。

135 :
>>134
そう思ったなら謝るよ。別にそういうつもりじゃない。
自分もより良くしようと思ってるだけだからなぁ。
周りも自分も。

136 :
>>135
お前が尊敬してようが、お前のセンスが分らない以上
上目線に見える事ぐらい分れよw

137 :
>132
伏字でいいから教えて。
私はこの間まで期間限定で開いてたコーネ/リア×ユ/フィのサイトが好きだった。
シュチュエーションもセンスも良かったんだけど、
何より文章がどえらく耽美で、
やっぱり創作って文章力だと思い知らされた。

138 :
miyabiの秘密部屋というところがかなりいいです。
個人的に結構おススメかな。パロディーじゃなくて
オリジナルだけど中々良作を作り続けているサイト。

139 :
私はsweet sweeterがおすすめ

140 :
>139
かなりいいと思われ。まだホントに少ししか読んでないけど、
文章は綺麗だし、表現も巧くて、すごく良いサイトだと思う
(言い切りじゃないのはまだあまり読んでいないため。
中々いい仕事です。乙。
p.s すばるんちという携帯小説サイトもおススメです。

141 :
すいすいは昔から有名だろ。
他のサイトもレズ百合SSについて語るスレ見てきたらいい。

142 :
みんなに質問。百合は100%純愛じゃなきゃ駄目?
体とかを求めたりとかは駄目とか
特殊な愛の形とか(SM等)は駄目とかで。
そういうみんなの意見をちょい教えてください。

143 :
たとえSMでも書く人が書けばちゃんと百合になるよ。
書きたいものを書け。
話に説得力を持たせられるだけの技術があればそれでおk

144 :
>>143
ありがとう。微妙に元気づけられた。
というか感動しました。

145 :
>>142
愛の形なんて人それぞれ。

146 :
>>142
愛情さえあれば、アブノーマルでもOKでしょ?

147 :
質問した張本人だけど、駄目な人の意見もぜひ聞きたい。
みんなの意見には励まされるところがかなりあって参考にも
なった。本当にありがとう。だけど、駄目な人の意見も
聞いてこそより良い作品が出来そうな気がする。億劫かもしれないが、
ぜひ書き込みよろしく。

148 :
>>147
アブノーマルはだいたいOKですが、アナル責めだけは抵抗あってSSに取り入れられません。
理由は、自分が女性だからかも知れませんが、どうしても不衛生なイメージがあってダメですね。
実際病気になった友達も知ってるので…
割と男性は好きな人が多いのか、よくリクエストがあるんですが、女性は抵抗ある人多いんじゃないでしょうか?
ここ見てる女性の意見も聞いてみたいですね。

149 :
私が付き合った女の子の過半数は、お尻好きでしたね。
ダメな人はとことんダメなようですが、人生半分損してると思います(笑)

150 :
>>146
ここはエロレズ小説書く参考スレじゃございません
エロがメインになっちゃいかんよw

151 :
>>150
ここのメインって純愛?

152 :
>>151
単に>>151が狭量なだけ。

153 :
>>151
そもそも純愛の延長線上に偶然エロが来るだけ。
つまり、一応純愛がメインだと・・・思う。
自分的にはだけど。

154 :
>>153同意です。
私はただ>>142さんの質問に対して回答しているだけで、純粋に愛し合っているのならSM等もOKなのでは?
という事を言いたかったんですが・・

155 :
それはSM小説なのでは?

156 :
百合は100%純愛であるべきかっていうのがSMやらアナルやらに飛ぶのがちょっと違うんじゃないか?
友情もあるし、姉妹愛もあるし、体だけの関係もあるし、百合の定義は結構幅広いんだから
純愛じゃない=アブノーマルなセックスにこだわる事もないかと。

157 :
>>156
フランス書院でも漁ってろw

158 :
エロが悪いとはいわないけど、エロをいれることで俗的で陳腐なものに見える点は否定できない。
エロに至るのは仕方ないのかもしれないが、エロにたよらず物語を綴ったほうが、百合を嗜好する者にはウケがいいだろう。
蛇足だがケータイ小説なんかはすぐにエロに走るからとても陳腐にみえるね。
まあ、それ以前にあれを小説と認めることなど出来ないが。

長文&ケータイから失礼

159 :
>>158
単にお前の嗜好に合うというだけの話だろ。
一般論にすり替えるなよ。

160 :
>>156
エロをメインにしたいか、
キャラの心理描写を丁寧に描きたいかで
その割合は変わってくる物
純愛がどうのとかの問題じゃないんだよ
あと、SM=ムチ、蝋燭、アナル、スカトロ
なんてのはガキの発想
本当は心理描写を駆使すれば
セックスもSMプレイも必要無いんだよ
(これが出来ればプロになれるんだけどね)

161 :
>>160
確かにそうかもしれないと思う。
だけど、好きだからこそ体が欲しいと
思うのはごく自然なことじゃないかと
思うんだけど。間違ってたらスマソ。

162 :
そろそろ何の話をしてたのか分からなくなってきたな

163 :
二次物で百合SSを書きたいんですが、手ほどきお願いします。
今書こうとしてるのは
主役は人間の社会に溶け込む過去の記憶のない吸血鬼の王の女の子と
人間の女子高生の女の子で、
2人の間柄は親友、でも吸血鬼や人間の種族の境なく愛し合っている関係です。
ある日、吸血鬼の女の子の過去を知っている同族の男から、過去に未熟な女王の力が暴走して数え切れない程の人間と同族をしていた事を聞かされて、
罪の意識に苛まれ続ける償いの旅に出ようとします。
そして人間の女の子が吸血鬼の女の子に、自分も同じ吸血鬼になって終わらない償いの旅について行きたいと願いますが
それを聞いた吸血鬼の女の子は、彼女に限りある命をもつ人間として生きて当たり前の幸せを掴んで欲しいと
彼女の申し出を断ります。
そんな吸血鬼の女の子の強い意思を尊重して、女子高生の女の子は泣く泣く引き下がろうとします。
そして旅に出るまでの残りわずかな時間を、女子高生の女の子と吸血鬼の女の子は
過去を知っても変わらない、お互いのいるいつもの幸せな日常を一緒に過ごそうとします。

164 :
長々とあらすじを書いてしまいましたが、
質問は最後の日常部分にエロを入れるべきかどうかです。
日常を過ごす中でも吸血鬼の女の子は人間の女の子の願いを聞けず、連れていけない事に罪悪感を抱いています。
この状態でエロに入って
女子高生の女の子の体に興奮したり、Hを楽しんでいる描写を入れたりするのは自然でしょうか?
願いを聞けない罪悪感を抱えているのに、
その女子高生相手に性的に興奮したりするのは
何か不自然な気がするのですが…。

165 :
不自然だと思うのなら別に入れなくてもいいし
どうしても入れたいならそれが自然になるような理論武装をするんだ。

166 :
登場人物があまりにも若く、エロが不自然なストーリーなら無理に入れる必要もないかと・・


167 :
>2人の間柄は親友、でも吸血鬼や人間の種族の境なく
>愛し合っている関係です。
真っ先に「どうして二人は愛し合ってるのか?」
という疑問が出た。いきなりそこからスタート?
>罪の意識に苛まれ続ける償いの旅に出ようとします。
具体的に何をするのか?
>この状態でエロに入って女子高生の女の子の体に興奮したり、
>Hを楽しんでいる描写を入れたりするのは自然でしょうか?
それは、あなた自身がその状況でHを楽しめるか? 
を考えれば自然と答えが出ると思います。

168 :
エッチシーンをいれるなら、吸血鬼の女の子が抱くというよりも
女の子の方が求めたからという風にすればオッケーだと思います。
本当の願いを聞き入れることが出来ない分、他の願いを聞き入れよう
とする吸血機の女の子。
まぁ、これはあくまでも私だったらこんな感じの理由を持たせるという
だけなので、参考程度にしてください。

169 :
>>167
>2人の間柄は親友、でも吸血鬼や人間の種族の境なく
>愛し合っている関係です。
吸血鬼の女の子は基本的に記憶喪失で、自分がどこから来たのかもわからない状態で、でも夜になると吸血衝動に駆られたり牙が生えてきたり、そんな吸血鬼の女の子を恐がらずに接してくれた初めての人間が女子高生の女の子で、
女の子の優しい所に惹かれていて…
な設定があります。>罪の意識に苛まれ続ける償いの旅に出ようとします。
> 具体的に何をするのか?
吸血鬼である為永遠に生き続ける女の子はぬことができません。
人間の女の子との安らぎの時間を捨てて、終わらない人生を罪の意識に苛まれながら孤独に生き続ける…という事にしています。
> それは、あなた自身がその状況でHを楽しめるか? 
> を考えれば自然と答えが出ると思います。
多分…何の混じり気のない状態でするよりも楽しむことはできないと思います。
2人の思い出の中での一時の中の一つとして描写できたら…とは思っているのですが。

170 :
すみません、端末から離れなければならなくなったので
今日はこのくらいでレスを返しを切り上げさせて貰います。

171 :
潜在的に「したい」と思ってる相手と「してはイケナイ、絶対駄目」とか考えれば考えるほど、
したくなるもんだよね。俗っぽいかも知れんが。
ダイエットしなきゃ(とてもエッチできる気分じゃない)

目の前にケーキ(「もう抱いてくれないの?」)

一口だけなら(ギュッとorキスするだけなら)

ごちそうさまでした……orz
これだけだと意志薄弱過ぎみたいだけどw
気持ちが冷めていない限り火なんて簡単に着いちゃうのが人だし、
とか思ったけど吸血鬼で王系だからもっと高潔かな?

172 :
>これだけだと意志薄弱過ぎみたいだけどw
いや、同性愛者=意志薄弱者だから合ってる
だから映画とか同性愛モノは一般受けしないんだけどさ
(主人公の考えが普通の人には理解できないから)

173 :
>>172
間違っていはいないと思うが微妙に偏見入ってないか?
誰もが誰もそういうわけでは無いと思う。

174 :
>>172が書いた小説読みたいです

175 :
俺は読みたくねーよ。
面白いわけねーから。

176 :
>>175
ひょっとするとがあるかもしれない。
つまり、172が言いたいのは「同性愛なんて
優柔不断な女子が、レズの女の子に言い寄られて
仕方なしに付き合ってる」てことだろ。
純愛もクソもあったもんじゃないな。


177 :
クソは生で食べるとおいしいよ。

178 :
同性愛者も男女で全然違うみたい
女性の場合は性同一性障害を除くと
マザーコンプレックス
(これは全ての女性に立ちはだかる壁なんだって)を
克服できずに大人になった人がレズになるんだとか
まあ、ここは百合小説っていうファンタジーについてだから
そんなに真面目に考えないで書くと良いかもね

179 :
スレチだが宇多田ヒカルは重度マザコン
望みあってもいいですか?

180 :
>>179
宇多田のマザコンは男のマザコンと共通点多いから
参考にならんよ

181 :
('A`)…そうか

182 :
>>178
ソースどこ?

183 :
楽しいソースが出てきそうだな

184 :
宇多田ヒカルの歌詞は確かにマザコン臭あり

185 :
というか、話題が変わってる。ホントにスレチだし。

186 :
↑話題についていけない中年OL

187 :
もうしわけないです、個人的にかなり忙しくて、ここの方々に意見を聞きにくる
時間もとれません。
他に小説を書く上で悩んでいたりする方がいるようであれば
そちらを優先させてあげて下さい。

188 :
↑「かなり忙しい」と言いながら2ちゃんをあちこち見て
書き込んでるおバカさん。暇人ほど忙しいふりをする。

189 :
>>187
気にするなぁ。個々の奴らは
同じ目的を持った同士だから(多分。

190 :
背徳感って、大事?始めっから「好き好き〜〜チュッ」
みたいなギャグ調だったら要らないのかな。

191 :
素人的には大切だが、玄人になると飽きてくる可能性も高い。
しかし仙人になる頃には無くても良いがあるならあるで極めて大切なモノ。
ギャグ調なら背徳感はけっこうオイシイ要素にもなると思うけど。

192 :
ギャグならギャグでいらないと思う。個人的には。
別に物語を感動的にさせるために入れるものだと
思ってるから。背徳感は。

193 :
レスdクス!
そうか………参考になった。百合の道は険しいなorz

194 :
>>193
逆にギャグ系の百合を今まで
ちゃんと読んだことがない。
ギャグ系の百合ってどんな感じ?

195 :
うーん………例えば……

猫の発情期に、声を同棲中の二人が聞いてて、
「ねぇ………発情しない?」
「するわけないですッ!!」
「そう?」
「しません!」
「猫じみた欲情とかさ。ぅなぉぉ〜〜〜」
「貴女って人は……どこでそんな言葉を(泣」

みたいなやりとりが続きます。

196 :
そんなノリで書いたことがねぇなぁ(笑。それはそれで面白い。
けど、楽しいかも。

197 :
空想少女っていうサイトにある、暴走トナカイシリーズもギャグ系の百合だな。

198 :
新世界〜もギャグ百合か?

199 :
どうでもいいけど
百合妄想出来るって理由だけでゲーム買ったオレはそろそろ墜ちるところまで来たのかな?

200 :
「墜ちるところまで来た」のは俺だと思う。
行き着いた結論は「結局、自分で書いた百合がいちばん面白い」。

201 :
>>200
自分で書いた方が面白いってのは、あるかも試練ね。確実に自分のツボを吐き出すし。
オレの場合はよそ様の作品がいいな。ウヒョー(゜∀゜)ってなる。

ウヒョーって。


202 :
しかし、過去の自分より面白い作品がけないとストレス溜まるんだよな。
なかなかヒマが取れないせいもあるが、いまだに『MI・KU・MI』『光』を
超えたと実感できる作品を出せないのがフラストレーションの元。

203 :
自分の作品もよく感じるし、他人のもよく感じる。
私は駄目人間。ただ、自分の作品の場合、自分が
想像してた展開と小説の展開がよく変わる(泣。
あと、話は変わるけど、みんな小説にタイトル付けるとき
どんな風につける?気になるわぁ。

204 :
>>203
かなり適当。最初に仮決めしておいて、あとで主題になりそうな単語に
変える時もある。
奇をてらわない、落ち着いた感じの題名が好き。
あと、最初の予想と最後が全く変わる事はよくある。
登場人物の動きに身を任せた方が、素直にラストまで行くことが多い。

205 :
オチだけ決め打ちして書き始めます。
大抵キャラが勝手に動くというか、
オチに則したフックが見付かってまとまってくれるという感じ。
逆にフックの部分のアイディアが面白そうだというので書き始めると、
大抵いまいちな結果に終わる orz

206 :
ネタはとある書きたいシーンを頭に思い浮かんでから書き出す私。
書きたいシーンを考えてから全体を考えて行く。

207 :
>>206
なるほど。書きたいメインのシーンを最初に書いてから、全体を構成するっていう感じでしょうか?
参考までに‥

208 :
>>207
>>206ではないけど。
パロものを前提として話をします。
(オリジナルはキャラの性格を最初から構築する
必要があるので余分に時間がかかる)
半日で書けるようなSS(具体的には10レス前後)の場合、
最も書きたいシーンがあると思うのだけど、そこに至るまでは
何が必要かを大まかに決める。
実際に書く時は、最初から順番に書いていく。書きたいシーンを
優先させるということはしない。
メインのシーンが過ぎる頃になると、どうやってラストまでもっていくかを
考える、キャラが動いている場合は流れにまかせると、きちんと
締まる。動いていない時は奇をてらわずに普通に終わらせる。
そんな感じです。

209 :
>>208
レスサンクス。
具体的な説明で分かりやすかったw
参考にします!

210 :
みんな書くの早いんね。オレなんて1レス書くのに1日かかるorz

211 :
おれは書き出しがいつまでたっても決まらない

212 :
>>207
あの書きたいシーンを考えてから全体を考えていくけど、
書きたいシーンをまず最初に書く訳ではない。まぁ、
イメージとしては確かに残ってるけど,最初から書きます。
最初から書いてってその通過点としてその場面を入れていく。
その上で書くなら多少ぐらいの修正も効くし。

213 :
>>210
最初の書き出し(テーマの選定)のところと、えっちなシーンが
一番難しい。時間もある程度かかる。
キャラが動いてくれれば、時間はぐっと短縮されるんだけど。
あと、百合板は連投規制が緩いから助かるかな。

214 :
>>212
どうもありがとう。
いろいろな意見が聞けて良かったです。
>>213同意。
Hシーンはたまに書くけどなぜか時間かかるw
納得行くまで何回も書き直す事が多いかなぁ…

215 :
Hシーンて………みんな道具使わせる?
オレは棒がトラウマだからあんまり使わせたりしないけど…
いつも指(局所用)+舌(広範囲爆撃)なんだ。

216 :
恐れていては始まらない。ファイルを開かなければ。
オラに勇気を分けてくれ

217 :
>>215
えっちシーンではないけど、耳掻きを使えばかなりえろい描写は
できるかもしれない。

218 :
>>215
某スレで書いてるけど、基本的に道具は使わない。
まあそのスレの雰囲気にもよるんですがね。

219 :
>>215
いくつか書いたけど、使ったことはないなー。
>>216
つ ⊂勇気のようなもの⊃

220 :
リレー小説に参加した事がある方に伺いたいんですが。
某スレで、(今の所は書き手がいないので)
SSについては事実上引き継ぐことにしたんですが、
現在中盤戦といった状況で、ラストまでの持っていき方が
良く分からなくて、悩んでいます。
よろしければ、助言をお願いしたいです。

221 :
道具を使うか使わないかは場面で決める(又は小説の内容。
最もエロ専門の小説の百合では積極的に使うし、シリアス的な小説では
余り使わない。難しく考えすぎないことが大事さ。
後>>220
もう少しザックバランっでいいんじゃないか?
自分がこうだと思った感じで。言い方がちょっとあれなんだけど、
自分の限界以上はどうせでない。自分が書ける範囲でさ。
少しずつ限界を伸ばしてきゃいいし。何か上から目線でスマソ。

222 :
>>221
いや、ありがとう。
こういうとこで聞く時って、なんか丁寧になってしまうね。
確かに自分の持っている力しか出せないから、
ゆったりとやらして貰おうと思う。

223 :
ここって良スレだなぁ。
見てるだけで何か書きたくなってくるよ。
根底の才能がたぶん凡だから'小説'なんて書けないけど、
何か書き流してみようかな。

224 :
>>223
才能なんてものはある程度のとこまでは必要ないよ(爆。
壁を感じるのはまじめにやり始めてしばらく立った時くらいだし。
書き始めることが大事だと思う。

225 :
とにかく書き始める。
これは大事だよね。
自分は下書きしてから携帯で書くんだけど、
机にじーっと向かってると煮詰まってくるので、家事をしたり身体を動かしたりするとまた文章が浮かんでくる…。
その内に話が出来上がる。
そんな感じです。

226 :
>>223
別に外国語でもないし、スポーツのように特別な訓練もいらない。
PCか携帯があれば誰にでも書けてしまうけど、何故か敷居が高くて
難しいものに思われてしまうのは、不思議な錯覚といえる。
ただ、とにかく駄作と言われようが書いてみて、人に見てもらうことが
大事かな。健闘を。


227 :
223だけど、レスさんくす。
昔書いてたことがちょっとあるから、全くの0スタートではないのだけど、
とにかくセンスのある人っていてさ、地の文やら雰囲気が本当にあるんだよな。
凡の自分には超えられないなぁって思ったりした事がある。
本当にうまくて。すこしの嫉妬と羨ましさ感じたり、な。
なんか知らんけど洋書ばかり読んでたけど
やっと文章が好きな感じの小説家見つけたけど公開してる小説とかもう、
SF好きな人みたいだから専門用語のオンパレード、何気ない文章に弾きつける
ものがあって、すごいなと感じるんだ。
好きなもの書かないと続かないからそれでいてそんな文章がかけたら理想。

228 :
経験者だったのか。失礼をば。
>227氏とは逆で、会話文の方が苦手。
キャラクターの個性を十分に引き出して、テンポの良い会話が書ける人に
対して羨ましく感じる。
あと、難しい言い回しをふんだんに使った小説は、ゲームを解いていくようで、
読むことはとても楽しいが、自分には向いていないかな。
理想とするところは、分かりやすさとスピード感。
一気に最後まで読ませてしまうような迫力と、刃のような冷徹な描写を
身につけたいが、道は遠いね。

229 :
いや、書いて人の目に触れる場所に乗せてたこともあるけど、
批評目的ではないから…な。
会話文か、確かに行間の使い方とかテンポの良さって
これもセンスのいい人っているよね。うわぁぁあ
理想とするところが具体的に見えていて自分はまだそこまでいってないと思ったわ。
ただ今まで目指す所を他の人と話したことないから聞くと随分新鮮に感じた。
自分は書いてて思うのは、描写が多いってことだな。
心理じゃなくて、やたら書きすぎて冗長になるんじゃないかと。
書きすぎないってのを念頭に置いてた気がする。

230 :
わざと冗長な描写をいれることはよくある。
物語に直接関係のない、風景描写を冒頭や重要なシーンに
挟み込んで、少しだけ目線をキャラから離して、
その場所の位置関係を、読者に再認識してもらうという
試みは意識的にしている。
やりすぎると単なる駄文になるから、ほどほどにしないと
いけないけど。

231 :
とにかく今は書いてみるわ。
じゃないとまだ反省も向上も出来なさそう。
thanxノシ 行ってくる

232 :
書いてて気になるのは同じ接続詞の多用とか。
会話文の「」の後に○◯はと言った。部分の
挿入が何か同じに見えたりと色々な問題がある私。
描写は下手だし。それでも頑張って書いている
ヘッポコ作家。後,描写がもう少し長く書けたらなぁ
とすごくよく思う。
こんな私でも書いている。だからもう少し気楽に
チャレンジしてみようや。最初は書くことを目標に、
次は終わらせることを目標に、最後はよりよくすることを
目標に書いてみよう。ホント偉そうだな私(汗

233 :
オチもなく文字ごとく書き流してみたけど、
最初に三人称?で次に一人称の冒頭作ってみた。
どっちが客観的に見た場合'良い'のだろうか。それが気になる。
つか百合になってる気がしない ここにいていいもんやら

234 :
>>233
一人称ならば、主人公の目線で話が動くので、感情を移入しやすく、
細かい心理的な描写を書きやすいが、主人公が見る事ができない範囲での
他の登場人物の動きや心理を書きにくい。
三人称では逆に、登場人物の行動や、心理描写を満遍なく書くことができるが、
キャラクターの視線に立てない為に、感情移入がしずらく、
細かい心理の動きまでは捉えにくい。
一長一短があり、どちらが良いとは言えないが、自分の書きやすい方で
書けばよいと思う。

235 :
>>234
仰る通りだと思います。
自分は一人称で書くと感情移入し過ぎてしまう為、時々三人称で書くようにしています。
自分の作品を客観的な視点で書く事で、落ち着いた文体になる様な気がします。

236 :
ttp://www.asahi-net.or.jp/〜mi9t-mttn/index.html


237 :
多少百合という趣旨からは外れるかもしれないけど、
小説という趣旨からは外れていない・・・と思う。
みんなの参考になればいいですが(汗

238 :
みれまへんがな

239 :
すいません。自分でも気付きませんでした。
モノ書き一里塚というサイトです。検索かけてみてください。

240 :
小説の書き方を教えるサイトは、初めての人にとっては非常に
ありがたいものである反面、書き手を一定の枠に嵌め込んでしまう
危険性があります。
また、サイトに書いて在る事を鵜呑みにして、自分自身の考えを
しっかりと持たないと、個性のない作品になってしまいます。
特に、三点リーダが「……」でないといけないとか、句読点の打ち方は
どうあるべきだとか、形式に拘りすぎると、それだけで疲れてしまうし、
何よりも書くことが苦痛になってしまうので、思うがままに自由に
書けば良い、というのが個人的な考えです。

241 :
小説にも筋トレが必要と聞いたことがある
筋トレ=書きまくれって意味ね

242 :
############ 警告 ############
実在する人物の名前を、不特定多数が目にするポルノ小説に用いることは
犯罪行為(名誉毀損)でありまして、書き込んだ者は刑事責任および民事上
の賠償責任を負うことになります。
そのような小説を目にした場合、小生から、@2ちゃんねる管理者
A当該有名人の事務所、B警視庁ハイテク犯罪対策総合センターに
通報させていただきます。書き込んだ人物は、相応の処罰を受けます。
みんなで犯罪のないよい世の中を作りましょう♪
#############################

243 :
ああそう。

244 :
>>242
小説書けなくなるよw実在するかどうかなんて分からないじゃないか。
まぁ、確かに志は認めるけど。

245 :
>>240
言っていることは確かに分かります。
それについて否定する意思は特にありません。
だけど知ってて損をするということもないのでは?
否定みたいになっているので謝ります。

246 :
>>245
謝られると戸惑ってしまいます。
どちらが正しいかという話ではなくて、違う意見もありますよー 
と言いたかっただけなので。
もう少し>240で書いたことを補足します。
えっと、物語を書くことに対して、多くの人が躊躇する原因は、
敷居の高さ、つまり、SSを書くことが、何やらとても難しいように
思えてしまう「錯覚」があるからです。
せっかく、小説を書きたいと思った人が、そういうサイトを見ると
あまりの「決まり事の多さ」に辟易して、書く気持ちが失せてしまう
んじゃないかな、と思ったわけです。
もう一つの問題点は、サイトに書かれている事は、あくまでも
「出版社に小説を投稿する」為のお約束事であって、本来の
日本語の使い方としては、不必要な規則がたくさん含まれている事です。
よって、この系統のサイトはある程度、書き慣れてから見る方が
望ましいと考えます。



247 :
>>246
えと・・・私もそれは思う(何かパクリみたいだが。
始めは自由にだけど、ある程度の所まで行くと壁に
ぶつかる・・・と思う。だから、そこで役立てて
もらえればと思って紹介したんです。
より良くしようという考えは変わりません^^。

248 :
>>247
こちらこそすみません。
どうも、一方的に意見を押し付けるようなことを
してしまったようです。
紹介していただいた事は嬉しく思っていますよ。

249 :
書きたいけど書くことに戸惑いのある人はこのスレにまず一行書いてみてはいかが?
一行リレーで百合萌え小説を完成させるスレ
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1106326340/l50
スレ汚しすみませんでした 続きをどうぞ。

250 :
>>249
本気かよ!?一行ごとって。
一行ごとは逆に大変そうに感じてしまうのは
私だけ?

251 :
文章力よりも、おもしろくする力が欲しい
筋肉のように文章力は鍛えられる気がするけど、上手さとか面白さって
どうなんだろう
構成力というか表現力というか、ただたんに近頃は自分に面白い部分が
兼ね備わってないのかって気になってきたorz

252 :
あぁもうこうなったら文章力とは切り離して小説のおもしろくする
方法(マニュアル)みたいなものを見たほうがいいのかなー
自分の好きに書くものが面白くなく、って目下の悩みだったしなー
探したらサイト結構あるし要点だけひな形っていうか
あんまりそういうの見たくなかったんだけどなー
書きながら自分で学んでいこうと思ったけど、それだと時間が、あと遠回りしすぎてる
気がしてきたー
主人公の成長やら云々あまり定式みたいなのは見たくなかったんだがなー
面白くないから晒す勇気もないし うわぁ
人イナス

253 :
書いたの読んでみてつまらなかったら書き直せばいいじゃん。
試行錯誤しろ。努力が足りない。

254 :
>>253
正論ですね♪
>>252
努力無くしていい小説は書けないよ。後、文章力が無かったら
誰も内容分からないし。独りよがりの作品ならそれでいいかも
しれんけど。とりあえずガンガレ。人に晒して見るのも良い手だと思うよ。
自分の欠点分かるし。

255 :
>>252
書いてダメなら色んな本をよみまくるといい。
貧困

256 :
ミスった
こほん
>>252
書いてダメなら色んな本をよみまくるといい。
貧困な語彙を裕福に出来るし、文章構成やその他諸々も底上げできる

……かもしれない。
いいかね?
自分が諦めずいればあるいは……

257 :
なんかやけっぱちになってしまった文なのにレスありがとう。
もう鍛えてもこれはどうにもならなさそうで嫌になる。いくら言われても
自分がそう感じるんだ…
書き直す、か…。一作品として固まってるように感じるから、
書き直すとしたら全く一から別の話になりそう。書き直す…
>>256
自分の好きな感じの文章と雰囲気を出す人の文は少し参考にしてたり
するんですがね。どうも文章が好きになれないと本って読めなくて。
ただそれ以外に学ぶ点は確かに多そうです。

根本的に面白い作品の人見ると文章力がこれからでもホント羨ましい…
文章力なんて、いらない

258 :
それ詭弁だろw
運営は問題ないから消さないんじゃなくて、単に巡回に来ないんだよ。
それにな、自治で出来る限りの対処をしてない依頼なんて通らないぞ

259 :
スマン誤爆
よしもとばななは、確かキッチン書くときに書き出しを数十回直したらしいぞ。
プロでもそんなだ

260 :
多分作者の腕が一番分かるのは最初の出だし。
あれってどう書けばいい?
どうも自分のが下手過ぎる感がする。
みんなの書き出し教えて。

261 :
なんて参考になるスレだ・・・!
2次SS書き始めて1年の初心者なんだけど、最近やたら長くなるのが悩みです。
自分の目標は、テンポが良くて雰囲気のある作品なんだけど・・・。
初めの頃の方が勢いあったなあ、と思ってしまう。
メリハリを付けるために大切なことって何かありますか。

262 :
>>260
まだまだ自分自身学ぶ点が多いだろうから参考になるかわからないけど、
自分は書き出しって浮かんだ描写そのまま書いてる事が多いって気づいた。
セリフから始まったものもあるし、あとは好きな作家の癖みたいなのを意識して
真似たりも今はしてみてる
>>261
初めと今で変わった点ってどこなのだろう?
文章力がついたって事なのかな…。あぁどう書いても偉そうになってしまう気がする。ごめん。
もしそうならこれから徐々に洗練されていくのではと思った。どこを削ったらいいか、とか。


263 :
スレ汚しだが>>195は○○○○きさんのサイトに載ってそうな感じの文章だな。

264 :
>>263
文字数と最後のきだけで分かってしまうあの人って偉大だな

265 :
>>262
偉そうなんてとんでもない!レスありがとうございます。
>文章力 指摘されてみると、確かに描写が細かくなってますね。
昔はシンプルだったのが、同じ表現使わないようにした結果迷走しているというか。
結果、展開をキャラが追いかけているような・・・。
ああ、上手く言えない。
時間をひねり出して書いてるせいか、削るのはどこか勿体無いと思ってしまいます。
でもやはり必要なんですね。頑張ります。

早く更新しなきゃ!と思って練れていないまま書いているのも原因なのかも・・・。

266 :
>>265
いや、削るのは出来たものを削っていくのではなくて、書いていく中で
こう上手くいくようになっていくんじゃないかと思った。
表現にしても展開?にしても今うまくいかないように思う所ももう少し
書いていってみたらこう、感覚的にわかってくるんじゃないかなって。慣れみたいな感じで。
それにはもう少し時間が必要かな、なんて思ったのだけど。
というか勿体無いから削らなくていい!と焦りながら付け足しを。

267 :
>>261
書きっぱなしにしないことかな。
どんなにまずくても最後まで書き終えることが大切かと。
具体的な方法としては、1日で完結する小話を何度も
繰り返し書けば、冗長な描写は次第に無くなっていくと思う。



268 :
>>266>>267
なるほど・・・。
何事も近道はないですね。がむしゃらに書くしかないのかな。
2次でたまに目にする”○○のお題”にチャレンジしてみようかな。
感想をくれる方々は皆さん良い事しか仰ってくださらないので
(もちろんとても嬉しいんですが)
時折1人悩みモードに入ってしまいます。
アホ百合サイトなので、お客さんにグチるのも変ですしねw
よっしゃ!書きます。

269 :
>>268
がんばってください。
厳しい批評がほしかったら、エロパロ板かなあ。
読み手に良い事しか言われないというのは、自分が楽しむ事が
目的なら全く問題ないけど、
技術的な部分を伸ばしたいのなら、ちょっとまずいかもしれませんね。

270 :
>>261
リズムある文章を作るなら文の長さに緩急を
つけるといいと聞いた。長い文章の後に短い文章を
持ってきたりとか。
例 私は彼の仕草考え方全てに腹を立てた。怒り。
その一言でさえまだ生ぬるい程に。
間違ってたらスマソ。

271 :
文章を読むとき、頭の中で無意識に声に変換してる人が七割とか。
だから書いた文を、実際に声に出して読んでみるのがいいと思う。
「、」をかるい息継ぎ、「。」を息継ぎに見立てるとなおよし。
読んでて、自然とリズム感のある文章になるとベストかなー。

 開け放たれた薔薇窓の桟に腰掛けた少女は、柔らかな日差しのもとに浮き上がる
五月の中庭を眺めながら―――気怠く溜息をつく。
 こだまを帯びた学生たちの声が聞こえる。若草の香りをはらんだ風が彼女の黒髪を
くすぐる。窓外に目を転じれば、手を伸ばしたプラタナスの長枝と出会う―――
歳経るものは郷愁を覚えずにはいられない、麗らかなる青春の肖像と云った有様だが、
当の少女はどうやら、憂いの只中にいるようで。
リズムに気をつけて書いてみた。
ちょっと息長めかしらん。

272 :
>>271
う…うますぎ。書き出しとか。そんな風に書けるようになりたい(泣き。
もっと巧くなるよう努力しよ。

273 :
>>271
全く同じ文章を自分だったらどうするか、やってみてもいいかな。
なんか面白そう。
271さんの許可がおりたら書いてみたい。

274 :
これから何か聞く時はシュチュエーションとかもあらかじめ決めん?
そうすりゃこうやればいいよっていうアドバイスだけよりも
より明確に分かりやすくなると思うんだけど。どう思う?

275 :
>>274
ケースバイケースでいいんじゃないかな?
大雑把な事を聞きたい人もいるだろうし、細かいシチュエーションの事を
尋ねたい人もいるだろうから、
出来るだけ間口は広くしておいた方が、スレが使いやすいものになると思う。

276 :
>>275
確かにそうだね♪

277 :
>273
ぜんぜんいいですよ!
っていうか、こういう「お題を出して料理する」っていいかも。
誰かがおおざっぱなあらすじをきめて、
それをみんなで料理する、みたいなノリになったら楽しそう。

278 :
>277
ありがとうございます。
ちょっと書いてみますね。

 少女は、開け放たれている薔薇窓の桟に腰を掛けている。
 五月の日差しによる柔らかい光によって浮かび上がった中庭を、
気だるそうに眺めながら、彼女は深い溜息をついた。
 遠くからは学生たちの歓声が耳朶を微かに叩き、窓に吹き込んで
くる風によって運ばれた和草の香りは、鼻腔をくすぐる。
 視線を遠くに移すと、プラタナスの長く伸びた枝を望む事ができる。
 少女の姿は、年輪を重ねた者にとっては、淡い郷愁とともに、自分
自身の青春時代と重ね合わせることができる、一種のセピア色をした
肖像画のような趣すら漂わせている。
 しかし、少女自身は深い憂いの感情に身を沈めていた。

うーん。難しいですねえ。

279 :
ボキャブラリーがなくて全然分からない私。
薔薇窓?桟?読めない字まである始末。
ダメだなぁ。

280 :
>薔薇窓(ばらまど)

ごめんなさい、「飾り窓」の間違いです;

http://www.atrom.co.jp/paris01/notredame/kamakurat002.jpg
薔薇窓は大聖堂とかにあるこいつのことですね。
開けられねぇよ。座れねぇよ。
きれいな文章にしあげようとすると、
無意識にこういう嘘をやっちゃうことが多くて・・・

>桟(さん)

ガラスがはまってるアレのことです。

よく美少年が窓に腰掛けて外を見てるシーンがありますね?
あの「腰掛けてる部分」を示すことばが欲しかったのですよ。
ぱっと思いついたのが「桟」なので、てけとーに捏造しました(駄目
この誤用をしている小説はしょっちゅうあったりします。

281 :
面白そうだから自分もやってみる。

 遠くから、笑い声が聞こえる。
 どこかの学生だろうかとぼんやり考えながら、少女は開け放たれた薔薇窓の
桟に腰掛けて深く溜息をついた。視界に入り込む中庭は五月の日差しを受けて
柔らかくぼやけ、その少し向こうではプラタナスが両腕をいっぱいに伸ばして
いる。長くなった黒髪を揺らす風からは、若草の匂いがした。
 歳をとれば、自らの青春時代を思い起こすノスタルジックな情景に見えるの
かもしれないけれど。
 いっそ沈んでしまいたいほどの憂いの淵に、少女はいた。

並びと視点を変えたりしちゃったから、脚色が強めになったかも。
あらすじだけの方がやりやすいのかな。
>>279
正直、よく分からない部分は言い換えるか使わないかする。あと辞書とにらめっこしたり。
薔薇窓はステンドグラス付きの高そうな窓で、桟は要するにサッシじゃないかと自分は思ってる。

282 :
>>280
リロってなかったアッー
イメージ検索しながら「これって開けるのか?」と疑問に思ってたけどすっきりした。

283 :
>>280
薔薇窓だけは、ステンドグラスなのに開けられないと思いながら
そのままで、後半の意味が難しくてかなり意訳しました。
当初の意味合いとはかなり違ってますね。

284 :
私の誤用のせいでなんか迷惑かけまくりwwww
テンションだけで言葉をえらんでるとだめだなぁ。
あと、ちょっとインスピ得たので短編一本書いてみますー。
少女で長野まゆみというか、
不思議の国でエコール(映画)みたいな、そんな感じの。

285 :
>>284
乙です。
そういえば、ここの板ってオリジナルの小説を
書くスレありましたっけ?

286 :
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1096072655/
こんなのがあったかと。

287 :
>>286
さんくす。
でも1ヶ月誰も書き込みがないorz

288 :
俺もやってみよ。お題のやつ。
開け放たれた薔薇窓。そこからは常に新鮮な風が入り込んでいる。
新鮮な風を浴びながら、少女は桟に腰掛けて溜め息を吐いていた。
外からは色々な雑音が聞こえてくる。どこかの学生の物かもしれないし,
子供の物なのかもしれない。幸せそうな音。
それは幸せそうな音かもしれないが、少女の気分を高揚させる力は無い。
それどころかますます陰気な気分にさえさせられる。
外は相も変わらず楽しげで。
そんな状況と自分を比べて、ますます憂いな想いに心を馳せた。
こんな感じです^^。
アドバイスがありましたらよろしくお願いします。


289 :
>>288
人によって解釈ががらっと変わるなあ。
感想としては、心が馳せたという言葉は、心情がポジティブな場合に
使うので、ネガティブな時に使うところには違和感がある。
あとは重複表現が気になるかな。同じ言葉の繰り返しは冗長な感じを受ける。
偉そうなことを言ってスマン。

290 :
これじゃ読者が分からないかなぁと思ってつい重複になりやすくなってしまう
自分が居る。どうすればなおりますか?
憂いな想いに心を馳せるちょっといい感じも気がしましたが・・・。
なるべくこれは気をつけます。

291 :
ボキャブラリーについては類語辞典を使うと言う手もある
一応ネットでもあるよ

292 :
かなりシチュ替えすぎ?
 その人は、いつもの場所に変わらぬままでいた。気怠げに窓枠に身をもたれさせ、爽や
かな日差しの降り注ぐ中庭を見下ろしている。その姿は一幅の肖像画のように可憐なのに、
見る度に私はとても寂しげに感じていた。
 春の残り香を乗せた風も、活気に満ちあふれた声も、彼女の心を惹くことはできない。
 遠くに視線を移した彼女が深いため息をついた。きっと、あの人のことを思い出して。
 彼女の悲しみの理由を知った私は、勇気を振り絞って一歩を踏み出した。
 あのとき見た彼女の、太陽のような笑顔を取り戻すために……


293 :
「憂いな想い」という表現はおそらく誤り。
正しくは「憂いの想い」かな?いっそ「憂鬱な想い」の方がすっきりするかも。

294 :
>>288
重複表現をなくしたかったら、どうするか、言葉で説明するのは難しい
から実際にどうするか、書いてみます。
>288の文ならば、例えば……

開け放たれた薔薇窓から入ってくる新鮮な風を浴びながら、
少女は、桟に腰を掛けて溜め息を吐いた。
外からは、どこかの学生か子供なのか、様々な楽しそうな声が
聞こえてくるが、彼女の気分を高揚させる力は無く、逆にますます
陰気な気分にさせられてしまう。
幸せそうな歓声と、自分の置かれた状況と比べてしまった少女の表情は、
深い憂いを帯びている。

ってな感じかな。重複表現の全てを削る必要はないと思う。
不必要な部分だけを消去すると、だいぶすっきりするような気がする。


295 :
>>294
しかし、それだと文章の一つ一つが長くならないないか?
それもまた心配。生意気でスマソ。

296 :
>>295
確かに長くなるね。
ただ、長くなることが悪い事だとは必ずしも考えていない。
細かく句点でくぎる方法は、個人的にはあまり使わないというだけで。
要点としては、分かりやすい文章が書ければ良いわけで、
目的が達成できれば、手段は問わないってとこかな。

297 :
>>296
リズムがいい方が好きだからなぁ。私は。
リズムよくて、分かりやすい。その観点からすると
外れてしまうけど・・・。アドバイスとして
ちゃんと受け取っておきます。

298 :
何か募集のネタを出そう。
雨の日にフラれた女性。男にフラれた直後で雨に打たれている。
そこに見知らぬ女性が声を掛けてくるというシーンを募集しよう。
視点は何処からでもオケー。
よくありそうな展開やけど人によって解釈は違うと思う。
だから募集をかけてみます。乗り気な奴ヨロ。

299 :
静まり返った店内に、気だるげなジャズが響く。
『夕方にはあがる』と予報されていた雨は、朝から降り続いたままだった。
煙草の煙を燻らせながら、あたしは磨いたグラスをライトに透かす。
「よーこさん・・・」
「ん?」
「雨・・・やまないですね・・・」
バイトのカヨちゃんがモップを絞りながら、さも迷惑そうに呟いた。
「いいじゃん、お客さん少ないし いいからモップかけちゃいな」
「よくないですよ!今月私のお給料出るんですか?!」
「払わなかったことないじゃん!」
このカウンター席しかない小さなショットバーを始めてからもう5年経つ。
最初は戸惑うことばかりで経営も不安だらけだったけど、
多くの常連さんがいる今は、もうほぼ安泰。
凄い儲かってるってわけでもないけれど・・・。
「カヨちゃん・・・あんたね、一応あたしの方が年上でね、雇い主でも・・・」
冗談とはいえ滅相もないことを言われて反論するあたし。
そんなあたしをよそに、彼女が唇の前に人差し指を立てた。
「しっ!」
「ちょっと!『しっ!』じゃなくて、ヒトの話聞いてる?!」
「いいから!少し黙っててください!」
「黙っててって・・・」
何様のつもり?と睨んでみせると、彼女がドアの方へ目配せした。
「ん・・・ 何よ?」
聞き耳を立てる。
ドアの外で、誰かが言い争いをしていた。

300 :
『だから・・・なんでなのよ!』
『・・・お前のそういうところが嫌いだって言ってるだろ?』
男と女の声。どうやら修羅場を迎えているらしい。
「つったくもー・・・あんたこういうの好きだねぇ・・・」
あきれたように言うと、彼女はニヤリと笑う。
「だって楽しいじゃないですか 他人の修羅場って」
「趣味悪っ!」
とっとと掃除を終わらすように手を振ってみせる。
肩をすくめてぺろりと舌を出すと、彼女は再び掃除に取り掛かった。
あたしもグラス磨きを再会する。
『他に好きな女ができたって何よ!あんなに好きだって言ってたじゃない!』
『ホントに・・・お前のそういうところ、ウンザリするんだよ!』
『信じらんない・・・ ひとでなし!!!!』
おーおー、やってるやってる。
男の方も女の方もがんばれよ・・・っと。
よくもまぁ、こう常套句ばっかり出てくるもんだ。
きっとお互い自分に酔ってるんだろうなぁ・・・。
グラスをライトに掲げて、狙いを定めるように片目をつぶって透かす。
うーん!合格!
「・・・よーこさん」
自分の丹念さに酔っている最中なのに、また彼女が声をかけてきた。
「なに?」
わざとそっけなく返事をしてみせる。
「ニヤニヤしてますよ」
「はぁ?!」
「なんだかんだ言ってぇ・・・ よーこさんも好きなんじゃないですか?」
ニヤニヤしながらドアに目配せ。
正直・・・あたしも他人の修羅場は好きだ。
それを見透かしたような彼女の目がなんだかムカつく。
恥ずかしさと照れもあって、段々イライラしてくる。

301 :
「・・・興味ないよ」
「またまたぁ・・・」
「ないってば!」
「ほら、すぐムキになるぅ!」
あんたね!・・・と怒鳴ろうとした瞬間、パシンと乾いた音が聞こえてきた。
思わずドアの方へ向いて固まる。
『最低よ!ホントに最低!!』
女の金切り声。
男の方は無言だった。
暫くの沈黙の後、泣き声が聞こえてきた。
女の泣き声だ。
すすり泣くというレベルじゃなくて、マジ泣き。
「あららー、終わっちゃいましたね・・・」
残念!とでも言いたげに、カヨちゃんがあたしの肩を叩いた。
肩に置かれた手に『パシン』の音に流されていたさっきの苛立ちが再び顔を出す。
あったまきた・・・
気付けばあたしはカウンターを抜けてドアの方へと向かっていた。
「ちょっと・・・よーこさん?!」
「あんなところで泣かれちゃ迷惑なの! 来る客も来やしない!」
この苛立ちを彼女にぶつけたところで、またからかわれるだけだ。
どこぞの誰とも分からないカップルにそれをぶつけたって悪くない。
一応、お店の前で泣かれちゃって迷惑してるわけなんだから。
イライラって行動力に繋がるんだなぁと、あたしは頭の片隅で感心していた。
ドアの前に立ち、深呼吸。
ノブを握る。
「すみません、そういうの他でやってもらえませんか?」
口の中で台詞の確認。
よし・・・!
あたしは思い切りドアを開けた。

302 :
「すみません!!そういう・・・の・・・」
目の前の光景に、ドアを開けた勢いで口から出た言葉は急ブレーキをかける。
小柄で華奢で、いかにも女らしい女がそこにへたりこんで泣いていた。
男の方は影さえも見当たらない。
どうやら、『パシン』の直後にこの場を去ったらしい。
「あ・・・あの・・・すみません!すみませんでした!」
唐突に現れたあたしの顔を見て女は慌てて立ち上がった。
「ご迷惑おかけしてすみませんでした!!」
頭から足元までずぶ濡れのまま何度も何度もお辞儀を繰り返す。
「いや・・・あの・・・」
薄手のワンピースがぺったり体に張り付いているのがわかる。
肉付きの少なさそうな体が可哀相オーラを出していて、
そのオーラに気圧されるようなかたちで苛立ちが消えてしまった。
濡れて顔に張り付いた髪の毛も、恐らくへたりこんだときに伝線したであろうストッキングも
もう上から下まで全てが『可哀相』を醸し出していた。
ここまでくると、何故かこっちが罪悪感を感じてしまう。
「ごめんなさい!本当にすみませんでした!」
意味のない罪悪感と、同情心。
「本当に・・・すみませんでした!」
「・・・あの!」
踵を返して駆け出そうとする彼女の背中に声をかけた。
「よかったら・・・寄っていきません?タオルくらい・・・お貸ししますよ」
申し訳なさそうな顔をして、女が再び頭を下げた。

303 :
>>298
とりあえず声をかけるところまで書いてみました。
長いですね・・・長すぎですねorz
バーを経営するイカツい男勝りなねーちゃんと、
それと真逆のねーちゃんがパッと思い浮かんで書いたわけですが、
シチュエーションを分かりやすく描写するのがどうも苦手です。
なにかいい方法ありませんか?

304 :
微妙な関係になってから、そう長く過ごしてなかった。
彼も私も、曖昧なことは嫌いな性分だったから、そろそろかなって
気もしてた。
いわゆるもうこのままの関係でいるのは、今日まで続いて既に
限界には達してるように感じた。だから、
あとは彼か私が、切り出すだけ。そうどこかで確信してた。根拠もないのに。
そんな何の確証もないただの予想でしかなかったそれを、
どこかでそれしか残っていない答えのように頑なに信じて疑わなかったせいで、
こうして私は今、必要以上にショックを受けているのだと思う。

日曜の、晴れの日の公園で、
雲ひとつない青空の下で切り出されたのは穏便な別れの言葉なんかじゃなく、
私の予想には全くなかったものだった。
"好きな人ができた"
そのセリフは私の頭の中を一瞬で真っ白にして、思考を停止させる。
ただ、よく冷静に考えてみればそれは全ての辻褄をうまく合わせているように、
遅まきながら感じる。
どうりで、近頃冷たかったわけだ…
正直な性分の私と彼。きっと態度までは嘘がつけなかったんだろう、ね。
切り出されるか切り出すか、振られるか振るか。そんな駆け引きなんて、
最初からなかった。あったのは、…

305 :
「はは…」
こんなことなら、私から振っておけば良かった
まさか振られるなんて、ね。こんな無様に。
あれからどれくらい経ったのかはわからないけど、もう目の前に彼がいなくなって
から大分経っているように感じた。
それでも、あの瞬間からまだ瞬きひとつぐらいしか世界は動いていないようにも思
えて、頭上の空がいつの間にか灰色の雲に覆われ不穏な低い音を立てているのには
、もうタイムスリップしたんじゃないかって、どこかで余裕のある頭は考えてる。
涙は出ない。思うほど傷ついてない。ただ、ただ。
少しだけ、自分が思うより彼の存在は、大きかったのかもしれない。
空を仰ぎ見るのと、頬に冷たい感触が落ちてきたのは同時。
しばらくもしないうちに、雨は本降りになりだす。
ずっとぼーっとしたまま公園の真ん中で過ごすのも良かったけど、声をかけてくれ
た人がいた――

306 :
「……」
目の前の光景に、少しだけ動揺する。
私は公園近くの、この辺りでは一軒しかないオープンカフェについ最近勤め始めた
ばかりだった。
白のブラウスに黒の前掛け。ようやくその姿もさまになってきただろうかというあ
る日、店先をほうきとちりとりで掃いていたら、それは目に入った。
背の高い木々達が、新緑の葉を高い位置で風に揺らしている。
心地のいい風を見た目にも音にも届けてくる景色が、私は大好きだった。
そんな景観の中で、佇む二人の男女。
声なんて聞こえなかったけど、なんだろう… 少し嫌な空気が二人をまとってる気
がした。
それでもその時は別段気にならなくて、掃除もそこそこに店の中に引き返し今日の
メニューを書いたプレートを外に立てかけるようにして運び出してきた。
それから、…
慣れてきた仕事に身を投じるのみ。次に気づいた時には、もう辺りは昼間なのに暗
くて、雨は振り出していて、そして女の人が一人で佇んでいた。

307 :
それからの自分は、…なんだったんだろう。
今日は雨が降ってしまったせいかお客さんも少なかった。店内はがらがらだった。
せっかくのオープンカフェも今は一時撤退。屋根をせり出して前には雨除けを立て
ている。
傘も差さずにまるであの時から時が止まったように佇むあの人を、私は…
お店の人の、許可なんて取らなかった。余計なおせっかいかとも思った。
こういうときは、そっとしておくのがいいのかもしれない、けど。
私は、店の軒先にあった傘置き場の中から二、三本ある中の一つを適当に
選び、彼女の元まで走っていた。
それは男性用の、真っ黒で大きなこうもり傘。
雨音にかき消される私の足音。たぶん気配も。
真後ろまで近づいた私に気がつかないのは、雨のせいかそれとも…
とんとんと肩を人差し指でノックする。
振り向いた彼女は、涙なんて流してなかった。


308 :
あぁ、なんか変にスペース開いちゃって変な事に。
勢いで書いて勢いで載せてしまった。
っていうか結構長くなるね。
あまり細かく推敲してないけど…。
どのアングルで書くか(撮るか?)と、声をかける女性ってのが
現実にあまりない嘘っぽくならない?ようにが気になった点。
上に出てたけど、お題〜みたいなのに自サイトで挑戦してみるかな…

309 :
とある日のとある時間。私は大好きな彼と共に歩いていた。
外では雨が降っていて、一向にやむ気配などない。
雨は地面を打ち、水たまりを作っている。
私は濡れたくないことを理由に彼に寄り添う。
傘は一つしかない。彼が持った傘になるべく入るようにして。
幸せだった。
雨で匂いは余り伝わらないかもしれないが、彼の好きなタバコの匂いが
私の体を包む。
「え!?」
彼の一言それはあまりにも突然だった。
「別れよう・・・」

310 :
彼の口が動き、あまりにも残酷な一言を述べる。
「な・・・なんで・・?わ・・私ヤダ・・」
私は静かに首を振る。否定の意。しかし、その行為には彼の気持ちを止める程の効果はない。
「何で!?何で!?」
私は彼の肩を掴んで必に問い掛けた。
こんなに好きなのに・・・こんなに愛してるのに・・・
そんな想いが私の中で溢れる。
彼の目を真剣に見つめる私。
「飽きたんだよね。悪いけど・・・じゃな」
余りにも軽い一言。まるで冗談でも言うかのように彼は言った。
「え!?じゃあ・・・・私は?」
私の気持ちはどうなるのだろう?私の想いは?
「知ったことか。とにかく飽きたんだ。じゃな」
歩き去ろうとする彼。その手を私は必で掴んだ。

311 :
今ならまだやり直せるかもしれない。諦めたら終わりのような気がして。
「私の何が悪かったの?お願い。行かないで!!悪いとこ全て直すから」
「そういうとこだよ!!お前何もかも言う通りに物聞いてつまんねぇもん」
彼はウザそうに腕を振りほどこうとする。私はそれに必でしがみつく。
離したらもう彼は私の元には返ってこないから。
パシーン!!
乾いた音が辺りに響く。乾いた音。
私は一瞬何が起きたのか分からなかった。
音がする。痛い・・・
そこまで理解するのに数秒がかかった。
「うぜぇんだよ!!」
彼は私をゴミでも取るかの様にひっぺがし、去っていた。
雨はそんな私に追い打ちをかけるかの様に降り注ぐ。
初めて彼に告白された時。初めてを彼に捧げた時。
私の将来を上げてもいいと真剣に思っていた。なのにこうも簡単に見捨てられたのだ。

312 :
お気に入りの服が雨で濡れ、私の体は徐々に冷えていく。しかし、熱くなった頬だけは丁度よくなった。恐らく少し赤くなっているだろう。
私はその場で何時間も佇んでいた。余りのショックに。悲しさに。
周りの景色など目に入らない。肉体と精神が完全に切り離されたのかように感じた。
そのときタバコの匂いがした。確かにした。彼のタバコの匂い。
そして頬にハンカチが当てられる。
私はその方向を見た。ちょっとした希望を抱いて。
「ついてなかったね。あんな男に引っかかって」
彼じゃなかった・・・
そこには初めて見る女性の人が立っていた。美人でショートヘアーのその女性はずっと見ていたのか、うっすらと服が濡れていた。傘を持っているのにも関わらず。
その女性はハンカチで私の濡れた髪をゆっくりと拭いてくれた。

313 :
ノリがいいなぁここ。私も書いてみよ。

314 :
 さて、今の状況を簡潔に整理してみよう。妻子持ちの彼と連休を利用した密会ドライブ
デート。海辺にあるしなびた温泉旅館で燃えるような一夜を過ごした。
 ここまでは良い。
 翌朝チェックアウトも済ませた帰りの車で、突如関係の清算も始めようとする彼。当然
抵抗する私。口論に発展した私達。
 そして車からほっぽり出される私。見知らぬ土地で置き去りになる私。雨まで降り出し
て道端でずぶ濡れになる私。さらば上司、こんにちは可哀相な私。わお。
「あ……アホか」
 少々、錯乱してしまったかもしれない。
 額に張り付いた前髪を掻き上げて、手に持っていた踵の折れたヒールを履き直す。熱く
なりすぎて課長の頭をはたいたのは、やはりやりすぎただろうか。
「駅くらいまでは乗せてくれたかもしんないしねー。あははは。はは、はぁ……っ」
 独り言に嗚咽が混じってきて鼻の奥がツンとする。何が、君くらい強い女なら一人でも
帰れるだろうだ。その強い女を守ってやりたいと口説いていたのはどこの誰なんだ。
 幸い、田舎のせいか人通りもない。誰かに見られる前に雨宿りができる場所を探して、
落ちかかった化粧を直そう。バスでもヒッチハイクでもいいから住み慣れたマンションに
戻って、あんな会社やめてやる――とまでは言わないけど、焼酎でも飲んで寝よう。
 ぼろぼろ泣いているくせにこんな事を考えている自分が嫌になる。でも、あいつに電話
で許しを乞うて迎えに来てもらうのはもっと嫌だ。

315 :
 一歩踏み出してみると、べちゃりと濡れた音がした。
 雨の受け皿になっていたせいでぐしょぐしょになったこれを履いて歩くのは、あまりに
惨めじゃないか?
「ああもう!」
 苛々して一度履いたヒールを力任せに投げ捨てる。ストッキング越しに伝わる濡れたア
スファルトの感触は、もっと気持ちが悪かった。
 好きだったのだ。嫁がいても中学生になる息子がいても一回り以上年が離れていても、
好きだったのだ。
 離婚を迫ったわけでもないし、お金をせびったわけでもない。
 でも、幸せにはなりたかった。
「なんで、こうなるのよぅ――!」
 道端にしゃがみ込んで泣きわめくのが幸せだなんて思えるほど、私は強くない。
 雨ですっかり冷えきった体は虚勢を奪っていくばかりで、涙を拭おうと目を擦ってもマ
スカラが染みて余計に涙が出た。ばかみたいだ。
「あ……あの」
 遠慮がちな声に顔を少し上げると、若い子が良く履いているようなスニーカーと赤いジ
ャージの裾が見えた。繋がっているのは、食パンの入った袋とビニール傘を手にした高校
生くらいの女の子。
 いい大人が泣いてるのが珍しいか、こんちくしょう。

316 :
「……なによ」
「よく分かんないけど、その、大丈夫ですか?」
「大丈夫そうに見える?」
「ええと、あんまり……」
「なら、大丈夫じゃない」
「はぁ」
 気圧されながらも手を差し出してくる女の子につかまりながら立ち上がって、ぐずぐず
と鼻をすする。年下のくせに私よりも背が高くて、年下のくせに綺麗な顔立ちをしている
のがむかついた。せっかく助けてもらったのに、こんな事ばかり考えてしまうひねくれた
大人で申し訳が無い。
「あの、よく分かんないけど、うち来ます? 近いですよ。それにええと、おばあちゃん
しかいないし、お風呂も貸しますから」
 よく分からない相手を気軽に招き入れていいものなのかと少し、悩んだのだけれど。
「裸足のままより、やっぱり靴履いた方がいいですよ。ちょっと持っててください」
「……うん」
 食パンと傘をぽんと手渡してから踵の無くなったヒールを拾いに行って、かしずくよう
に履かせてくる女の子が何故だかおとぎ話の王子様みたいに見えてしまって。
 薄汚れたシンデレラの私は、素直にお城までついて行く事にしたのだった。

317 :
>>314-316
改行が適当だけど書いてみた。
『他の人となるべく被らないように』を意識したつもりではあるんだけど、
男にフラれた女性をイメージするのが難しかった。
短くまとめようとしてざくっと書いたけど、地の分が寂しくなったかも。

318 :
>>317
めっちゃ上手いなー
情景がありありと想像できてしまう。
というか、続きが読みたくなってしまいました。

319 :
1.
 硝子越しに眺める雨と言うやつは何でこうも嘘っぽいのだろう。
 思うともなくあたしはそう思う。
 暖色系の照明/珈琲の匂い/時間の流れを吸って黒く汚れたカウンター。
 スツールに斜めに腰掛けたあたし。
 向かいには大きな硝子窓―――。
 まるでショウウインドウ。
 
 子供の頃に思ったこと。
 Q:硝子ケースごしのマネキンはどうしてああも
   恥ずかしげもなく気取り切ったポーズを取れるのだろう。
 A:硝子をへだてているから。
   あの硝子は魔法の硝子。へだてたものが全て他人事に見える。
 ―――今がそんな気分。
 大通りを流れる人の群れ/開く傘の花―――全部が嘘っぽい。
 その作り物めいた風景に、雨が白い傷を引いていく。
「………?」
 作り物の街のなか―――喫茶店のすぐ前に、男と女が立っていた。


320 :

 男―――黒髪短髪/白のポロ/デニムのクラッシュジーンズ+スニーカー。
 女―――ロングヘア/カシュクールワンピ+デニムスキニー+ミディブーツ。
 活発そうな彼と垢抜けた彼女。
 まあまあお似合い。
 ただし雰囲気は険悪。たがいの表情からそれが伝わってくる。
 女の子の方にいたっては、男を指差して何か言っている。
「(―――うわぁ、本気で映画みたい)」
 ちょっと引く。
 でも、怯えるにはいたらない。
 硝子越しの風景は無害だ。凶暴さも怖さも、ぜんぶこのうすっぺらな透明の板が
受け止めてくれる―――。
 だからこれも作り物の喧嘩。
 映画のなかの風景みたいな。
「(―――でも、映画のなかの風景だと、この後ってたいてい………)」
 ぱん。
 拍子抜けするほど乾いた音/地面に落ちる女の傘。
 男の表情。一瞬の後悔、それから虚勢の怒り、転じて相手への軽蔑。
 地面に突っ伏した女の子を、汚いものでも見るかのような目で見下ろしている。
 女の子の表情は―――見えない。
 艶のあるロングヘアがそれを隠している―――もちろんどんな顔か、おおかた
想像は付くけれど。
 たまらず、駆け出す。


321 :

 「お客様?」=ウェイターの声。無視する。
 一瞬で樫の扉を開けて外へ。降り注ぐ雨も無視。ミュールの華奢なストラップが
悲鳴を上げるのも勿論無視。目の前に、さっきの男と女。さっきの姿勢のまま。
 ―――今度は、硝子越しじゃない。リアルだ。
 
 一瞬だけ、ひるむ。
 でも一瞬だけだ。次の瞬間には男に掴みかかっている。
「いやアンタさ、どういうつもり? 神経疑う」
「どういうつもりって、何がだよ」
「今。殴ったよね。平手でだけど。女の子に暴力とか」
「あー、あーー」
「何喚いてんの? 意味わかんない。どういうつもりかって聞いてるんだけど」
「いや、これさ、映画なの」
「はぁ?」
 あっけに取られているあたしの脇―――女が駆け寄ってきた。
 地面に突っ伏してきた相手にあらず。メガネを掛けたおとなしそうな子。
「大学の映研なんですっ」とメガネ。「雨の中の修羅場取りたくて、ごめんなさい」
 メガネが差す方をみれば、なるほどたしかにキモいカメラ小僧が、やたら高そうな
カメラを三脚で固定してこちらに向けている。でもって何か気まずいものにでも
出くわしたような顔でヘラヘラ笑ってやがる。
「(………うっわ、マジで映画っすか)」
 やった。
 やっちゃった!

322 :

 つまり状況をまとめると―――こいつらは大学の映画研究会で、文祭にでも出す
予定の映画を一本作っていたのだろう。それで街角の修羅場シーンをたった今撮影
してたわけだが、お約束と言うべきが事情をしらないバカな女が、作り物の修羅場を
マジで止めに掛かった。
 そのバカな女=あたし。
 何これ。
 やばい。すっごいやばい。
 マジで泣きたい。
「あ………あの、すみません、でした」
「いや、別にいいけど」と男。
「ホントすみません」
「えぇと、いいんです、撮影場所は選ぶべきでしたし」とメガネ。
「どう謝っていいか………」
「いやぁいいんですよ、こういう事態は予想してましたし!」とカメラ。
 うついたままで謝罪。
 とても顔は上げられない。
 理由は相手の顔をみたくないのと自分が赤面してるんじゃないかと言う懸念。
 ちなみにあたしはこういう時にパニくって滅茶苦茶に謝罪できるタイプの人間じゃ
ない。イヤなところで冷静なのだ。ああなんっていうか、なりふり構わず謝れたら
ある意味勝ちなんだけどなぁ―――。
「………こーちゃん?」
「………え?」
「こーちゃん? こーちゃんだよね?」
 足元から掛けられた声に一瞬、驚く。
 うそ? この声ってまさか?

323 :

「こーちゃん、あたし、ええと、イクミ。オガワイクミ」
「………うそぉ」
「本当本当!」言いながらウィッグを取る―――黒のショートボブ。
 小川いくみだ。
 あの地味で目立たなかった小川いくみだ。
「うわぁ。本当だ」
「うん、なんていうか………偶然だね」
「―――超いやな偶然デスネ」
 言いながら、あたしは―――。
 もともと幼馴染だったけど最近ゼミ違うから付き合い微妙、たまに廊下ですれ違って
挨拶するくらいの相手である小川いくみと―――多分半月ぶりくらいに再会した。

324 :

2.
 暖色系の照明/珈琲の匂い/時間の流れを吸って黒く汚れたカウンター。
 スツールに斜めに腰掛けたあたし。
 となりには小川いくみ―――ただし、あたしの知らない顔の。
 ついつい比べてしまう。あたしは見劣りしていないだろうかと。
 
 いくみが化粧映えするタイプの顔であることは判っていた。
 高い頬骨/大きな瞳/広い顎―――全体的に大作りな顔。
 ただしパーツが派手すぎて、ヘアカラーが黒のまんまじゃヤボいことこの上ない、
そういうタイプの顔だった。
 日本人なのに黒髪が似合わない子は、じつはかなり多い。
 灰色の中高時代を約束された顔立ちだ。
「それ」
「………ん?」
「すっごい似合う」
「ん、ありがとー」
「だからいくみは、派手にしたほうが良いって言ってたじゃない」
「高校時代の話じゃん」
「そうそう、だから先物買い? みたいなノリで」
「あはは。こーちゃん言ってるイミわかんないよ」
「うん、あたしもワケ判ってない。さっきのでテンションおかしくなった………」
 はぁ、と言いながら愛しのフィリップを一本抜く/ターボライターで着火。
 今はニコチンだけがあたしの心を静めてくれる。
 ちょっと泣きそう。


325 :

「あ、その煙草」
「………ん?」
「高校のときのといっしょのだ」
「うん、フィリップ。あたしは浮気はしません」
「あははー、こーちゃんらしいね」
「それは褒められてるんだか貶されてるんだか」
「こーちゃんは良い子だから。こーちゃんらしいのは良い事だよ」
「あたしは所詮、映研の撮影を止めようとしたあほの子なのさ………」
「こーちゃんって、普段は内気なのに、変なところでスイッチ入るよね」
「うんうん。暴走癖があるんだよね」
「あは。何で他人事みたいな言い方なの?」
「他人事にしたいからデス」
「おっかしー…」
「おかしいって言われたっ! どっちかっていうといくみのが天然なのに!」
「………ん。いいことだと思うんだけどなあ」
 ああっ!
 相変わらず良い子だけどあんまり弁解するのやめて!
 むしろ逆に傷口が広がってる気が!
「………実は、さっきのけっこう痛かったし」
「―――そうなの?」
「うん」
「見せて」

326 :

 ―――見ると、結構左の頬がはれていた。
 右側のスツールに掛けていたから判らなかったけど、これは結構本気で打った
証拠だ。考えてみれば硝子越しに頬を打つ音が聞こえたってのはヤバい。
 あたしは自分の分のお冷を渡す。
 きょとん、としてるいくみに、
「………冷やしたほうがいいよ」
「………うん、ありがとう」
 改めてフィリップを一吸い。
 すこし迷う。
「ここまでやるっておかしくない?」/「本気入れて映画撮ってるんだねー」
 どっちを言うべきだろう。
「―――心配してくれてる?」
「………ん」
 見透かされたらしい。
 なんだろう、いくみは昔からヘンなところで勘がいい。天然ギリギリの性格なのに、
高校時代、それなりに巧く人付き合いをこなせたのはそのおかげだ。
 だから突っ込みは鋭い。こっちが迷っていると、思いっきり距離を詰めてくる。
 性格に弾力がないのだ。女の子らしいと言うべきか女の子らしくないと言うべきか。
「………っていうかね」あたし。慎重に言葉をえらぶ。
「うん」いくみ。じっとこっちを見つめて小動物モード。
「あの男の子、すごいよね」
「なんで?」
「演技でも、ふつう女の子の頬を、ここまで叩けないと思う」
「そうかな」
「男って、女の子への暴力セーブされてると思ってたけど。違うのかな」

327 :

「んー……」
「それとも、役になりきってる時ってこんなものなの? けっこう、何やるときも、
人を殴る罪悪感って重くて取れないような気がするけど、やっぱ―――」
「―――あれ、私怨入ってるから」
「………え?」
 何だ。
 今この子、何って言った?
「まあ、けっこうウチって本気のサークルだから。部活に打ち込む時間が長いと、
だんだん人間関係も閉鎖的になっていくんだよね」
「それで?」
「それだけです」
「それだけですじゃないでしょ」
「んー………」いくみ=困惑―――言葉に詰まる。「まあ、察してよ。話したいけど、
ちょっと色々話すのは抵抗ある、みたいな?」
 ―――さてどうする。
 考えろ。
 目の前には何事もなかったかのように元通り笑顔になって、ウェイターが届けた
アップルクイーンを一口啜るいくみがいる。だけにさっきの暴力との落差が、もう
気味悪い事この上ない。
 だいたいさっき言葉に詰まったとき、一瞬この子、泣きそうな顔しなかった?
 ―――「話したいけど、ちょっと色々抵抗がある、みたいな」。

328 :

 あたしのマイ法則その@。
 話すのに抵抗があるっていう人間は、大抵しゃべくることに罪悪感を抱いてる。
 だからこっちから積極的に共犯者になること。
 打ち明け話」が出来るところまでテンションを持っていけば、話してくれる。
「―――いくみさ」
 話しかける。
 あたしのくちびるが、なんだか他人のものみたいに想い。
 目の前にいくみの顔。
 艶のある肌。大きな瞳。
 コーラルピンクのくちびる。品良く尖った顎。
 花柄パステルのカシュクールキャミとよく似合ってる。髪だけが色浮きしてた。
 その時。
 樫のとびらが開く音/からんからんと、ドアベルが歌う。
「あの」
 唐突に会話に加わってくる第三者の声=ポロシャツの男。
 シャギーの入ったバング/セットされたトップ/きりっとした目元。
 いかにも爽やかな体育会青年。でもあたしはこういうタイプの男が、自分の
価値観とヒロイズムを守るためにとても残酷になれることを知っている。
 ―――あれ、私怨入ってるから。
 なるほど。
 何となく読めてきた。

329 :

「今から撮影入るんで。いくみ、これ以上貸せません」と男。
「あ、でもまだ紅茶飲んでるんですよ?」とわたし。
「そうは言っても。サークルの都合なんで」と男。
「だいいち、まだ顔腫れてますよ。引くまで待っても」とわたし。
「サークルの都合って個人の都合より優先しません? フツー」と男。
 女の子の顔の都合を持ち出しても引く気なし。
 これは本物だ。
 
「でも―――」
 まだ話を続けようとしたあたしを、いくみが止めた。
「もういいよ」といくみ。「そろそろ行けるから」
「………いいの?」とあたし。
「うん」といくみ。「腫れが引くの、待ってただけだし」
 いこーぜ、と男がいくみの手を引いていく。
 ただそれだけの行動が、奇妙に暴力的に見えた。
 店を出る前に、いくみはあたしの方を一度だけ振り返って。
 それで、目が合った。
 助けて―――そう云ってる気がした。
「………なんだかなあ」
 あたしは呟く。フィリップをもみ消す。
 ものすごく腹立たしいことに巻き込まれた―――たぶん、それだけは確かだ。

330 :
>319-329
とりあえず、読みやすさ考えて変わった文体使ってみた。
だらーっと一時間くらいで書いたやつなので
誤字とかあってもゆるしてください。

331 :
自分が小説を書いている上でいつも思ってしまうのが
描写の下手さ。描写が荒っぽいとでもいえばいいだろうか?
少なくとも自分ではそう感じてしまう。
そこでみんなに質問。描写でこうすればいいよとかあったら
ぜひアドバイスください。できれば明確に。
お願いします。

332 :
>>331
とりあえずいつもの書き方で書いたものをうpしてみては?
その方がアドバイスしやすいのではないでしょうか。

333 :
>>332
309〜312が私です。

334 :
>>333
一行一行の区切りが短いから描写が荒く感じるんじゃないかな?
例えば>>312
『私はその場で何時間も佇んでいた。余りのショックに。悲しさに。』
なんかは、
『私は余りのショックで悲しみに打ちのめされ、その場で何時間も佇んでいた。』
くらいには並び替えで長く繋げられるし。
全部が長けりゃいいってもんじゃないし、短い文を連続したり倒置法を多用したりする事で
より印象を強く出来る場合もあるけど、使い分けてメリハリをつけると良いと思う。

335 :
>>331
人には個性があるから、アドバイスっていうのはかなり難しい。
自分の考えを元にして助言をしてしまうから、どうしても変わった書き方を
する方に対しては、指摘をしてしまう事になってしまう。
よって、この意見は自分には合わない、と思ったら聞き捨ててください。
まず、全体的に凝った描写をしようとしすぎているように思える。
具体的には、他の方からも指摘があった事だけど、
倒置法を無理に使わない方が、すっきりすると思う。
また、読点「、」をもう少し使えば、前から後ろに素直に書いても
読みにくくはならないはず。
あと、誤字が結構目立つ。
>311の最後から4行目「去っていた」でなく「去っていった」、
「上げてもいい」は「あげてもいい」の方が適切。
しかし、彼女の心情はきちんと伝わっているし、お話のテンポは
良いと思うので、短所を解消するよりも、長所を伸ばした方が良いかも
しれません。
偉そうな事を言って申し訳ない。

336 :
>>334と335
ありがとう。実践してみるよ。
なるべく誤字脱字とかも気を付けてみます。

337 :

老眼鏡買い替えなよ。

338 :
「ごめん…… 別れよう」
 厚い灰色の雲に覆われている日曜日、彼は辛そうな表情で別れ話を切り出したが、私は冷静だった。
 いつかくる日がたまたま今日だっただけのこと。例えるなら、水を一滴ずつ入れたバケツから、
ある時、溢れる時が来ることと同じで、必然の出来事でしかない。
「いいわ。さようなら」
 私はあっさりといって、繰り返しごめんと言いながら頭を下げ続ける彼、いや元カレと言った方が
正しい―― に背を向けた。
 付き合いはじめて約1年、最近はセックスもなかったし、態度もどこかよそよそしかったから、
何となくは分かっていた。しかし、私から別れ話を切り出す事は、ついにできなかった。
 彼氏がいなくなることが嫌なのか、彼と単に別れたくはなかったのか、それとも、振られるという
屈辱を避けたかっただけなのかは、よく分からない。
 私は、駅までの道を一人ぼっちで歩いていく。暗い雲の中から雨粒が落ちはじめ、瞬く間に
土砂降りとなり、大きくなった雨粒は、激しくアスファルトを叩きつけて路上に無数の王冠を造る。
 周囲を歩いていた通行人たちは、慌てて建物の影に飛び込むが、私は濡れても全然構わない。
 空っぽになった心では、身体のことを気遣う余裕はない。衣服の中の下着が透けようが
構やしない。私の下着を綺麗といってくれる人は、もういないのだ。
 遠くからは雷鳴が不気味に轟く。しかし、私はどしゃぶりの雨の中、天を挑発するようにゆっくりと歩く。
 涙なんか絶対流してやるもんか。
 半ば意地になって、豪雨で誰もいなくなった歩道を突き進むが、大粒の雨がまともに瞼に入って
景色がぼやける。コンタクトにするんじゃなかった、と後悔しながら、極端に制限された視界のまま
突き進む。結果、地面の窪みに気づくことができずに盛大に転んだ。
「痛っ」
 足首を捻ったのか、立ち上がろうとした時に鋭い痛みが走り、水溜りの中でへたりこむ。
あまりの自分の情けなさに、必で堪えていた涙が瞼から溢れてしまい、止まらない。
 しかし、激しい雨に背中を打たれながら、わんわん泣いていた私の上に突如、傘が覆い被さった。
「大丈夫? 」
 地面に座ったまま見上げると、20代半ばくらいの女性が、私を心配げに見つめていた。
 同性ながらどきりとするような美人だ。しかし、足首からわき上がる疼痛に堪えきれず、
首を横に振った。
「良かったら、家まで車で送ってあげるわ」
 私は、見知らぬ女性の声に導かれるように、気力を振り絞って立ち上がった。 

339 :
敢えて、1レスだけにしました。

340 :
1レスでこれはGJ以外の何者でもないな。よく挑戦したよ。
推敲とか頑張ってそう。

341 :
>340
ありがと。
(335で)批評だけして書かないことには、納得できなかったので。
重複表現が多いことが今後の課題かな。助言あったらよろです。

342 :
基本自分もまだ見習いだからなぁ。
強いて言うなら言葉の端節かな。
作品の中から漂う雰囲気と
言葉の雰囲気が合ってないところがある。
転ぶよりも転倒の方が雰囲気的にはあってるし。
後接続詞で一つ変なところ発見した。
あまりの自分の情けなさに、必で堪えていた涙が瞼から溢れてしまい、止まらない。
しかし、激しい雨に背中を打たれながら、わんわん泣いていた私の上に突如、傘が覆い被さった。
しかしの部分。何の否定なのかわからない。
長レスでダラダラと文句垂れてスマソ。その上偉そうに。

343 :
>>342
ご指摘さんくす。投稿経験が全く無いど素人なので、基本的な事を
教えてくれるのはありがたいです。
「しかし」については、
『雨に濡れていた。しかし、誰かが傘をさしてくれた』
という意味で使いたかったけど、文全体の作りがまずくて、
意味不明になってしまいました。
また、「転倒」は、言葉自体を思いつきませんでした。

344 :
掲示した物の添削とか合ったら面白いかも。

345 :
>>343
しかしでつなげるんじゃなくて、
「雨に濡れていた。そのとき、誰かが傘をさしてくれた」
のが良いと思うよ。

346 :
>>345
おっしゃる通りですね。
特定部分を直した場合(推敲した場合)、上下の文章に不整合が生じないように
注意する必要はあると思います。

347 :
雨はあがったが、私のマンコは濡れたままであった。
考えてみたが、この40年間、マンコをぬらしてはみたが
使ったことはないのだ。その事実に気がついた私は
そっとオムツをズリ降ろしてみた。そこにはくもの巣の
張った腐りかかったマンコが姿を現し、私は愕然とした。
                    (完)

348 :
>>347
の生き様に興味がある。
好きにしてくれてもいいが、俺のレス番使っても意味ねーぞ。
そもそも、性別違うしな……

349 :
>>348
ア!!本物だぁ。IDが一緒。
荒しって何が楽しいのか今だに分からない私。

350 :
レズばばって生きてて何が楽しいのかいまだにわからない私

351 :
まぁいいや。一応347の文章について。
最後の方がちょっとリズム悪いから直した方がいいな。
ずっと文末が同じだとリズム感なくなるから注意してね♪

352 :
>>351の批評家は、じゃうずに言ひ返した積もりのやうである。されど
此の>>347の文章の場合は、悲しひ結末であるので最後は自然とリズム感を
無くして(落として)いくのが正しい書き方と言えるであろう。こゝで
小生が疑問に思うのは、此の批評家の卵は、尋常小学校でかくも簡単な
ことを習わなかったのかといふことである。  金田一正彦

353 :
李はもう少し長い目でみたいな。個人的には(表に現れる数字ではなく)
打撃に関してはさほど悪いとは思っていない。
国が違ってすぐになじむ選手と、慣れるまでに時間がかかる選手がいる。
まだ5月だし、チームも好調だから少し余裕もあると思うので。

354 :
すまん。おもいっきり誤爆したorz


355 :
>>352
初めて知った。一応あんがと。

356 :
ここの過疎化が相変わらず進むなぁ。まぁ、しゃあねぇか。

357 :
釣られるな
352も荒らしで347=352だ

358 :
>>357
了解しました。色々乗って悪かった。謝罪します。おまいらに。

359 :
おし。何かお題出してみよう。
登場人物が三人でる話なんかどうだろうか?
書き方の流れとしては一人称から三人称になり、
今度は別の人の一人称になるものキボンヌします。
乗り気の人はぜひ書いてねぇ♪


360 :
>>359
3行目〜4行目が分からない。
普通、人称は変えないものじゃないかな。

361 :
あえて変えてみようという試み。一人だけの心情じゃなくて、
周りの心情が分かればより面白くなると個人的に思うんだけど。

362 :
BL(orやおい)と百合、ビアン小説の違いってそもそも何なんだろう
と思った

363 :
>>362
個人的に夢を見れる作品がBLと百合。少々リアリティーなのがビアン小説だと
思う。BLは嫌いじゃないが、男同士だと肉欲でただがむしゃらに・・・みたいな
イメージがするなぁ。かなり勝手な見解だから、ムカついた人はごめんなさい。

364 :
×リアリティー
○リアル or リアリスティック
BLと百合はかなり近いと思う。

>>359
そんなに複雑なお題では作品が長くなってしまう。
もっとシンプルじゃないと。

365 :
>>359
人称をころころ変える事自体が少ないし、短い文章ならなおさら、
視点がごちゃごちゃになって難しすぎる。
個人的には上2行で十分な気がするが。

366 :
途中でわざと人称(というか視点)変えたりするのは個性と技法だしね。
短めのお題には向いてないと思うし、自分も上二行で良いと思う。
登場人物が複数出る場合のバランスや描写の勉強にもなるだろうし。

367 :
じゃあそうするかぁ。

368 :
お願いしまーす。

369 :
MI・KU・MIを読んでワイン入門しちゃったのは私だけでいい

370 :
あげ

371 :
>>1
素直に「やおい」を読んでやってみればいいんじゃね。
百合系の小説は、やおいに比べて「ただヤってるだけ」「エロい言葉を垂れ流すだけ」(=男が描く男女恋愛物と一緒の空気)
ってのが多くてツマンネ。

372 :
お前が列挙したのは、むしろやおいの特徴だろう

373 :
まあいいや、とりあえず恋愛を書くうえで参考になりそうなタイトルを挙げてもらおうか。
とりあえずカップリングの性別は問わない方向で。
>>371以外でも、お勧めのある人はどんどんあげてくれ。

374 :
>>373
> とりあえずカップリングの性別は問わない方向で。
女同士以外は別板逝ってね

375 :
>>369
MIKUMIってこのスレでたまに聞くけど、そんなに面白いの?
どこで読めるの?

376 :
>>375
『MI・KU・MI』でググれ。

377 :
>>376
携帯で一気に読みました。
道具使ったりSMの描写が出てくるのって苦手だったけど、これは最後まで引き込まれました。
公美さんが素敵すぎる。

378 :
http://ptw.kir.jp/eros/menu.php

379 :
でも、公美さんが最後まで服脱がなかったのが残念だった。

380 :
>>379
最後は脱いでるでしょ?
……と書いてから読み返してみたが、なるほど、脱いでるという描写はないな。
すまん、32章は「二人とも裸」と思って読んでくれ。
書いてる本人はそのつもりだった……はず。(←昔のことなのでよく憶えてない)

381 :
>>380
そうなんですか。
そのつもりでもう一回読んでみます。
公美さんの優しさのあるSキャラが好きですw

382 :
男が書いた百合小説と女が書いた百合小説の違いって何?

383 :
作者の性別よりも、単なる個人差の方がずっと大きいな。
統計取れるほどのサンプル数もないし、論ずるだけ無駄。

384 :
>>382
小説にもよるけど、なんとなく勘で分かる時あるよね

385 :
>>382
そう大差はないと思うけど。強いていうなら、女性が書いた方が
若干リアリティー増す・・・ような気はする。男の奴は甘くて
女のはシビアみたいな感じかな・・?偏見でスマソ

386 :
百合板で現在SS書いてる方、または以前書かれてた方とかいらっしゃいますか?

387 :
エロパロ板なら

388 :
>>387
今まで書くのやめたくなった事ってあります?

389 :
>>388
あります。
同人誌でのことですが
「普通の男女カプと変わらないね」と感想を頂いたときは
百合らしさとは何かを悟るまで書けないと思いました。

390 :
>>382
改めて考えると女の子のちょっとした仕草とか、何気ない描写でピンと来てるかもしれないなあ
リアルさって意味では>>358と同意見だけど、作品の雰囲気は単に個人差だと思う
例えば
男性→「いつも爪をきれいに手入れしている」
女性→「いつも爪がきれいに磨かれている」
みたいな感じの違い・・・わけわかんなくなってきた・・・

391 :
>>389
私も一年ほど楽しく書いてきたんですが、今それに似たような壁にぶち当たってます。
書くのやめちゃえばいい話だけど、やっぱり書きたい気持ちが捨てきれなくて…。
389さんはどうやってそれを乗り越えたのか、よかったら聞かせて下さい。

392 :
んな事人に聞いてもしょうがないですね。
自分で考えます。では

393 :
小説とは言えないssもどき。
初めて書いたんで、指南してくださると嬉しいです。


あなたとのおそろいは山程。
ピンクのストラップ
ハートのピアス
アリスの待ち受け
どれもこれもあたし達の絆の証。そうなんでしょ?

「これ、おそろにしようよ」
あなたが初めておそろいを提案したとき、正直嬉しかっ
た。一匹狼というわけじゃないけど、人と群れるのが苦
手な反面、独りは好きにはなれなかったから。
あなたはその言葉に、たいして意味を持たないのだろう
けれど。

394 :
小説とは言えないssもどき。
初めて書いたんで、指南してくださると嬉しいです。


あなたとのおそろいは山程。
ピンクのストラップ
ハートのピアス
アリスの待ち受け
どれもこれもあたし達の絆の証。そうなんでしょ?

「これ、おそろにしようよ」
あなたが初めておそろいを提案したとき、正直嬉しかっ
た。一匹狼というわけじゃないけど、人と群れるのが苦
手な反面、独りは好きにはなれなかったから。
あなたはその言葉に、たいして意味を持たないのだろう
けれど。

395 :
甘えたがりなあなたは、そうやってどんどんあたしの中
に入ってきてくれた。そんな初めての感覚がこそばゆく
って心地よかった。
でも、甘えたがりで寂しがり屋なあなた。誰かに依存し
なくちゃ生きていけないあなた。
その誰かをあたしに選んだのも、裏切らないという安心
からなんでしょ。
確かにあたしは裏切れない。最早あなたの虜だから。そ
れにそれでも嬉しかった。あなたとのおそろいが増えて
いく日々を、愛しく思っていた。

でも神様、女の子までおそろいじゃなくてもよかったの
に。
あなたとのおそろいが、今は、こんなにも痛いなんて。

396 :
誤爆しました。すみません…

397 :
まずどちらの視点か分かりにくい。読んでけば、
分かるけどさ。文章の端々にもう少し気を
つけてもらいたい。

398 :
>>396
最後二文での切り返し"女の子同士"っていうところを上手くとらえてて私は好きだな

399 :
このスレのおかげで小説家になろうを知り
百合小説を投稿してみた、ありがとう
眠り姫って題なので、興味ある人は読んでくれると嬉しい

400 :
>>399
よかった、これからもがんばれb

401 :


402 :
SSなんかを書いてみたので、よろしければご指摘等よろしくお願いします。

403 :
 気が付いたら扉ばかりを見ていた。アイツがやってきやしないかと………。
 ホントに、一体いつからだろう?  何をしていても意識がすぐに他所へ向かう。今だってそう。広げた本は開いてまだ10ページも進んでいない。
 ふと時計に目を向けると、そろそろ“いつも”の時間に差し掛かろうとしていた。
 ……ほら。まただ。
 ちょっとした考え事でさえ長続きしない。
 アタシの中でアイツの存在がどんどん大きくなっていく。
「居るんでしょ。入るわよ」
 おざなりに扉をノックした後で、こちらの返事なんかまるで聞く気のない声がした。
 ――待ちわびた声。
 いつもより早いな。そう思うが、別に珍しいことでもない。時間なんて所詮は目安でしかない。
「また本なんて読んでたの?」
 入ってくるなり開口一番にそう言う。声にも顔にも呆れの成分が見てとれる。
 別にいいじゃない。そう思う一方で、読むふりをして待ってただけ、というのもかすめていく。
「勝手に入ってこないでよ」
 なんとなく恥ずかしくなって想いとは別の台詞を言ってしまう。
「別にいいじゃない」
 気にした風もなくそう言うと、彼女はそのままアタシの横に座る。
 いつもそうだ。何故か必ず

404 :
アタシの横に陣取るのだコイツは。
「なに読んでたの?」
 アタシの手元を覗きこむ。
 暖かな陽の香りが鼻腔を擽る。手の甲を絹のような髪がなぜる。
 やば――。
「な、なんだっていいでしょ」
 アタシは咄嗟に本を閉じるとその勢いのまま席を立ち、本を棚に戻す。
「ケチ」
 なにがだ。
 緑茶をしつこく要求する彼女に淹れてやり、自分も同じものを飲んで一服。アタシは緑茶より紅茶のほうが好きなんだが、最近これはこれで美味しいんじゃないかと思えるようになってきた。
 テーブルの上には彼女の持ってきた煎餅や団子、お饅頭などが無秩序に置かれている。美味しいのも好きなのもわかるけど、いくらなんでも多すぎやしないかと思う。
 そっとお団子をパクつく横顔を盗み見る。
 黒絹のような髪。紅い唇。珍しい黒曜石のような瞳。肌はここら辺では見たこともない綺麗な象牙色。
 ……ホントにいつからだろ。胸が苦しい。
「――、――――てばっ!」
「え? あ……なに?」
「それはこっちの台詞。さっきから人の顔をずって見て、読んでも気付きゃしない。なに? 私の顔に何かついてる?」

405 :
「……目と」
「鼻と口、なんてつまらないこと言ったら脇をくすぐるわ」
 読まれた。
 マズイ。見とれてしまっていた。
「髪が」
 何か言って誤魔化さなきゃ。そう思ったら咄嗟に、簡単に何かは口からでた。
「髪がきれいだなー、とか」
 咄嗟の危機回避としては及第点ではないだろうか。
「そう? ありがと」
 なんとか誤魔化せたらしい。
 ホッと胸を撫で下ろす。自分でも何を焦っているのかイマイチわからないが、とにかくあんし
「――でも、」
 え?
 頬をかする冷たくけれどやわらかい感触。
 すぐ近くに黒曜石のような綺麗な瞳。
 その、下には……
「私は、貴女の柔らかい髪のほうが好きよ」
 マズイマズイマズイマズイ。
 顔がすごい勢いで赤くなっているのが鏡なんて見なくても手に取るようにわかる。
 不意打ちだ。
「もっとも、私は髪に限らず貴女の全てが好きなんだけど」
 ………………え?
「さて。それじゃ私は帰るわね。また明日」

406 :
 ぱたん。
 え? えと、あー……え? なに? どういうこと? 
 ガタタ――
 あ、何かが落ちたかたさなきゃでも好きってアレ? 胸の痛みがない……なんだか目線が下がったような……

 腰が立てなくなって椅子から滑り落ちたことに気付くのはまだ、当分先。
 彼女のことを好きなんだだと気付くのは、そこらさらに先……

以上です。長々と失礼しました

407 :
状況は読み取れるから、描写表現に関しては自信をもっていいよ
気の利いたことが言えなくて御免よ。

408 :
>>407さん
ありがとうございます。
こうして頼んでおきながら実は何を言われるのかとビビってました。
肯定的な感想を頂けるとはすごくうれしいです///
他の方からの意見も頂ければうれしいなとか思いますがどうでしょうか

409 :
■ミク関連でおもしろい日記を毎日更新!
 
 ミクさんの日記
 http://hatsune-miku.livedoor.biz/

410 :
>>402
キャラとか好みな感じだ。
和風っ娘攻め?
心理描写が良いね。
欲を言えば部屋の中の描写とか欲しいかも。
風景っていうか。

「窓からは夕日が入り込みカーテンが揺れていた」

とか。
風景と心理描写が重なると自分はぐっと来る。

何か偉そうでスマソ;;
あくまで個人の意見だからあんまり気にしないでくれ…

411 :
>>410さん
感想、助言ありがとうござうます! 全然えらそうなんかじゃないです!
そういう指摘はとてもうれしいですっ
攻めとか受けとかは考えていないです。そういうすぐにえっちぃ方に逝きそうなのはあまり好きじゃないので……




まぁ、和風ちゃんが攻めですが。クスクスと笑いながイロイロしちゃうのですがー

412 :
連投すいません(汗
書きそびれちゃいました。
>>359さんのお題はまだ生きてますでしょうか?
やってみたいなぁ、とか思うのですががが

413 :
age

414 :
アアアアアアアアア
百合漫画描いて新都社の少女きぼんに載せようと思ったが
百合にならない
なんでだろう
ただの仲良しさん達になっとる

415 :
アアアアアアアアア
百合漫画描いて新都社の少女きぼんに載せようと思ったが
百合にならない
なんでだろう
微妙な距離が表現できずただの仲良しさん達になっとる

416 :
アアアアアアアアアアアアアアアアアア
連投したね

417 :
質問なんですけど、
皆さんは読んでいて悲しい終わりかたをするのと、ハッピーエンドと、面白く終わるタイプのと、どれが好きですか?


418 :
個人的にはそりゃハッピーエンドの方が良いな。
でも、ハッピーエンドにするために無理やりなご都合展開を繰り広げるくらいなら、
悲しく終わった方が良い話だってあるだろうな。

419 :
>面白く終わるタイプ
ギャグってこと?

420 :
ありがとうございます。
>>418さん
無理矢理なご都合展開の例をあげてもらえますか?
参考にしたいので。
>>419さん
そうです

421 :
例と言われると、ちょっと難しいな……。
要は一貫性が無かったり、途中でテーマを翻したりされると嫌なのかな。
三ヵ月後にぬと宣告された主人公が残りの人生を悔いなく生きる、みたいな話でさ、
好きな人に告白出来ないもどかしさとか、
身体はんだとしても心はずっとあなたを愛しているのーとか言っていたのに、
最後に良くわからない奇跡の力で復活を遂げましたなんて、そういう突飛な展開は嫌じゃない?
(その奇跡の力が話の中でとても重要な意味を持っていたなら、もちろん良いと思う)
確かにハッピーエンドかもしれないけど、今までの話は何だったんだよ、という。
説明下手で悪い。

422 :
>>416
落ち着け…
距離はわかりにくくで掴みやすいよ
例えば
ある事は他の友達より一歩踏み込ませて、
その反対の事は他より一歩遠のかせたりとか
はたから見て付き合いのバランスをおかしくしちゃうと、
関係ない普通の行動でも意味深な行動に取らせる事ができるよ
頑張って

423 :
>>421
んでもハッピーエンドに見えるようにする。


424 :
こういうこと訊くと怒られそうなんですが
百合
レズ
ソフトレズ
この三つの違いってなんなんですか?
色んな創作物を読んでいるとどれも同じような扱いなのにモノによっては違うじゃないですか。
自分も最近まではごちゃごちゃで使ってたんですが……
すいません、調べてもよくわからなかったので、誰か教えて下さい

425 :
>>424
百合の定義って何よ?
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1151693176/
怒られるというか荒れる元なのでここで聞いてくれ。

426 :
>>424
決まった定義などない。
考え方は人それぞれ。

427 :
>>420
「堪忍な♪」

428 :
よく書くのは、ガチガチな三人称の文体なんだけど
心理描写とか、どこまで描写したらいいか迷う。

429 :
>>428
難しいところだよな。
自分は3人称で書くとき、仕草や情景描写も交える感じにしてる。
まぁ色んな小説見て研究しな。
その方が俺なんかの意見より参考になるぞ。

430 :
そこには中身も見ずに小説を買って、
中身を確認したら一人称の小説で微妙な気分になる俺の姿が!

431 :
今北産業。
>>412さんのが読みたいんだけど恐ろしく過疎ってんね。

432 :
能登誕生日おめでとう!

433 :
二次物でカプ同士の会話が全く思い浮かばない。
仮に片方が天才肌のしっかり者なツンデレ娘だとして、
もう片方は努力家で健気でドジっこ
みたいなカプ設定にして、
こんな2人はバレンタインやクリスマスにどんな会話するのかとか、
なぜか全然思い浮かばない…。

434 :
物書きに向いてない。やめたら?

435 :
>>433
自分も二次は全く書けないし思い浮かばない。
オリジナルだといくらでも書けるんだが、人が作ったキャラを動かすのが無理。
元の形をある程度束縛されてるより初めから自分の好きに動かせる方が楽だしね。
完璧にコピーできるもんじゃないし原作に自分の色を混ぜて作るのが二次創作だと思ってるから、
与えられるだけで十分満足しちゃう人もいれば物足りないって付け加えたくなる人もいるよ。
要するに二次は向き不向きがあるから、
誰だよそいつwwwwもうオリキャラでやれよwwwwwみたいなキャラ崩れは勘弁。

436 :
今日はリンとわたしのお葬式。
わたしは、教室の窓際の机で、風を頬に受けながら
そんなことを想う。
目を閉じれば、貴女の笑顔が暗闇の中に鮮やかに蘇る。
太陽のように眩しく、暖かく、いつもわたしを照らしてくれたリン。
そんなまばゆい貴女への思いを、今日、わたしは
永遠に葬ろうと思った。
まぶたの裏の暗い世界に、今までの思い出が、静かに、
次々と浮かんでは消えていく。
勉強も運動もまるでダメで、料理も全然作れないわたしを、
リンはいつも優しく、丁寧に助けてくれた。
リンは綺麗な顔をしていて、黒い髪も艶やかだった。
手は白く、指はしなやかで、お人形のようだと、わたしはよく思った。
リンは頭も良くて、誰に対しても丁寧な物腰で、自分の意見も
しっかりと言うことが出来た。
そんな彼女を、わたしは現代の貴族かお姫様のように
感じていた。
お姫様なリンに引き換え、わたしはどこにでもいる、
ただの平民だと思う。
可愛くなくて、勉強も体育も、何もできない。
何のとりえもない、愚図な平民のわたしは、本来なら、
お姫様に構ってもらえるはずがないのだ。
平民は、雲の上に住むお姫様に憧れを抱いたまま、
何の関わりもなしに、無為に人生を終えるはずだった。
そのはずだったのに。
ふとしたきっかけでわたしの友達になってくれたリンは、
事あるごとにダメなわたしをこころよく助けてくれた。
ダメな自分を呪うよりも、リンへの憧れの気持ちの方が
大きかった。
リンは何でも知っていたし、わたしよりも、ずっと深く物事を
考えることができた。容姿から知識の量、性格に至るまで、
何から何まで平民のわたしとは別格だった。

437 :
そんな高貴なお姫様に、おそれ多くも接してもらった平民の
わたしは、最初、少しリンの事が怖かった。
劣等感のかたまりのわたしは、完璧なリンが怖かった。
リンはわたしの事を心の中で笑っているのだろうか。
何のとりえもない、平凡なわたしを傍に置くことで、
リン自身の素晴らしさを引き立たせるためのピエロとしているのだろうか。
そんな風に思わずにいられなくて、夜、布団の中で
眠れなかった日々もあった。
でも、リンとの月日を重ねるうちに、それはただのわたしの
思い込みであると考えるようになった。
リンの朗らかで、暖かい笑顔には、優しさが満ちていた。
その笑顔には、嘘偽りは少しも感じられなかった。
リンがわたしに向けてくれた友情は、本物だったのだ。
彼女の心は、本当に水晶のように透明で、美しかった。
彼女の美しい顔も、均整のとれた身体も、水晶の心も、
総て合わせて、リンは大きな宝石のよう。
誰もが羨む、きらきら輝く宝石の少女。
そんなリンの傍に、わたしのような平民が居ることができたのは、
幸せだった。
そこで止まっていれば良かったのに、バカなわたしは、
自分でも気づかないうちに、その先の感情を抱くようになっていた。
リンが、わたしの心をいつも大きく占めていた。
その理由を知るために、授業中、リンに気づかれないように
彼女の整った横顔を眺めていると、自分の胸の鼓動が高鳴ることに
気がついた。戸惑いと、幸せな気持ちが、等しくわたしの心を満たしていた。
リンに助けてもらうと、この上ない幸せな感情が湧き上がり、
もっともっとリンに助けて欲しい、構って欲しいと、
おこがましくもわたしは思うようになっていたのだ。
いつからか、わたしはリンのことを愛おしく思うようになってしまっていた。
わたしは女だから、同性のリンを好きになるなんて、
おかしいことだ。許されないことだ。
冷静な自分がそう訴えても、リンを好きでいる自分が確かにいる。

438 :
リンは、いたずらっぽい笑顔を浮かべて、不意にわたしと
手をつないだりする。
リンの手の柔らかい感触や、伝わる温もりに、わたしの心は
幸せな感情に包まれて、自然に笑顔がこぼれ出る。
頭の悪いわたしが、リンに勉強を教えてもらう時に、
わたしの後ろからリンがノートに文字を書き込むと、
胸がどきどきする。重なる肌の感触。リンの吐息。
リンの声と笑顔。すぐ近くで感じるそれら全てに、
わたしの胸は高鳴って、切なさと愛しさで心が苦しくなった。
暖かい感情に満たされる中で、さめた自分が、わたしに
冷静に話しかける。そんなことだからお前は平民なんだ、って。
本来なら声を掛けることだってはばかられるような
お姫様に、浅ましい願望を貪欲に抱き、あまつさえ
許されざるみだらな感情さえ抱いてしまう。
これではまるで、平民どころか飢えた犬や虫のようだ。
リンという、かけがえのない美しい花にたかる、
みじめで汚らしいイモムシ。それがわたしだ。
このままリンに優しく接してもらっても、いつか、それだけでは
わたしは満足できなくなる。それ以上を求めるようになる。
リンを愛するわたしを、リンにも愛してもらいたくなる。
そんな自分が、たまらなく嫌だった。
リンは純粋な気持ちでわたしに向き合ってくれているのに、
わたしは、そんな彼女の純情を利用して、彼女の傍に
居座り、あわよくば恋人になりたいなどと考えているのだ。
リンの純潔を踏みにじり、禁断の世界へと誘い込もうと
わたしは密かに思っているのだ。
リンに恋焦がれる自分がいる一方で、さめた自分は、
わたしを平民どころか愚民だとののしり続けた。
その一方で、リンへの気持ちは日に日に大きくなっていった。
どこかでそれを断ち切らなければ、わたしはいつの日か
リンという宝石を汚すことになるという予感があった。

439 :
わたしの気持ちが、わたしの言葉が、わたしの行動が、
リンというかけがえのない宝石に、取り返しのつかない
瑕をつけることになる。
きらきらと光る宝石が、わたしの劣情の汚泥をかぶって
無惨に穢されることになる。
それだけは、絶対に許せなかった。
今のわたしにとって、リンはもはやお姫様どころではなく、
女神様や荘厳な自然と同列にまで値する存在だった。
女神や自然は、ただ在るだけで美しい。
それらは人の手に侵されざるべき神聖な存在であり、
人の手が介入しない、原初のままの姿が最も尊く、美しいのだ。
それをわきまえるだけの謙虚さが、頭の悪いわたしにも、
まだ備わっていた。
たとえ、わたしの胸に宿る、この暖かな気持ちを喪うことに
なろうとも、わたしはリンへの想いを断ち切って、
彼女の純潔を護らなくてはならなかった。
だから今日、わたしは、今までのわたしと、わたしの中の
リンへの想いを永久に葬ることに決めた。
リンとわたしを同じ棺に入れて、灰も残らないほどの高熱で、
全てを焼き尽くす。後にはもう何も、残らないように。
瞼の裏の暗闇に、わたしとリンが手を繋いで
棺に入っている光景が、浮かび上がる。
暗い棺の中でも、リンの肌の白さははっきりと分かる。
肌の白さは降ったばかりの雪のようで、目を閉じて動かないリンは、
まるで白雪姫のようだとわたしは思った。
眠ったように動かないリンに、わたしがキスをすれば、
リンは目覚めて、2人で棺を抜け出して、どこか今とは
違う場所に行けるのかな。2人で一緒に、どこか遠い場所へ。
棺の周りには、わたしとリンの2人で重ねた、なんてことのない
思い出の数々を、薪にしてくべる。

440 :
種火の炎は、わたしの胸の中で育ててきた、リンへの情熱を。
炎は思い出の薪へと燃え広がり、それらを燃やし尽くしていく。
2人の棺にも燃え移り、わたしとリンの身体が炎に包まれる中で、
リンがすっと目を開けて、かすかに笑った。
いつもの、綺麗で可愛らしいリンの笑顔だった。
わたしはリンに笑い返して、少しだけ、涙を流した。
業火に焼かれて、塵一つ残さず消え去った今までのわたしと
リンへの想いは、一つに溶け合って、空に上っていく。
天高く舞い上がっていくそれは、もう誰の目にも見ることは
できない。わたしにも、リンにも。
温かな涙がわたしの頬を伝い、雫となって、
わたしの手にこぼれ落ちた。
手に触れた涙は、すぐに熱を失って、冷たい水になった。
「コトネ、一緒に帰りましょう」
透き通るようなリンの声に、わたしは目を開けて彼女を見る。
いつものリンだった。
綺麗な黒い瞳も、長い黒髪も、しなやかな手も、
整った顔も、全て、愛おしかったリンだった。
夕日に照らされて、全身を紅色に染めるリンは、
本当に女神様のようで、どこか現実味に欠けていた。
よく出来た、一葉の絵画の中の存在のように思った。
わたしはやわらかく瞼を下ろして、震える声で呟いた。
「ううん。……一人で…帰るよ」
バカなわたしが、賢いリンの言葉に逆らった、
最初で最後の一言だった。
わたしは椅子から立ち上がり、カバンを持って歩き出す。

441 :
リンへの愛情はもう断ち切ったはずだったのに、
涙は勝手にぽろぽろと溢れ出る。
心の中で感情をせき止めていた何かが壊れて、色々な想いが
涙になって、とめどなく流れ出しているようだった。
あまりにみっともないであろう自分の顔に、とっさに
右手で口を押さえ、わたしは呆気にとられているリンの隣を
通り過ぎる。
その一瞬、リンとわたしの視線が交差した。
リンの目は、相変わらず綺麗だった。
無垢で、理知的で、わたしの何もかも見透かしているかの
ような目だ。
しかし、リンの顔には困惑の表情が浮かんでいる。
当然だと思う。わたしが泣く理由なんか、
リンが知るよしもないのだから。
それでも、リンがわたしの全てを察して、迎え入れてくれたら…、
などという、自分勝手な幻想を抱かずにはいられなかった。
リンの胸の中で、思う存分泣けたらいいのに。
そんな甘い期待がかすかにわたしの胸をよぎり、
わたしのそういう浅ましい気持ちが、リンを穢すのだと
改めてわたしは思った。
女の子同士の恋愛なんて、許されるはずがない。
わたしのような平民が、リンのようなお姫様を傷物に
していいはずがない。
わたしはすこしだけ立ち止まって、涙を手でぬぐって、
かりそめの笑顔を繕った。誰が見ても、酷い顔だと思うような笑顔だ。
「誘ってくれてありがとう。リン。さようなら」
わたしはそう言い残して、後ろのリンを振り返らずに、
教室を出て、ゆっくりと、教室の引き戸を閉めた。

442 :
百合系SS初挑戦です。
ムズイ…orz

443 :
>>442
よく作り上げてると思う。
これはまだ続きがあるの?
これだけで終わるんだったら勿体無い。
女同士っていう禁断性も上手く書けてるし、片思いの苦しさをよく書いてるけどこのままじゃ「コトネ」が独りよがりに見えてしまう。
「リン」は一言しか喋ってないし、2人の現実での結び付きが薄く感じる。
最後に「リン」からこの物語を占めるキーワード的な言葉とかを「コトネ」に投げ掛ける、とかあれば締まる。

偉そうでスマソ

444 :
偉くないから許す

445 :
>>443
アドバイスありがとうございます。
非常に具体的なご指摘なので、とてもためになります。
構想5分のインスタントSSなので、続きはありませんです。
キャラ作りやストーリー構成をもっと練りこんだSSを作れるよう、
修行に励みます。

446 :
エロパロ板の百合スレもいいよ?
反応は薄いし、あの板だとGJって儀礼的に書くだけの人ばっかりだけど

447 :
ここはいろんな花が咲き乱れる、お花の国。
国は潤い、争いもなく、民は王様を慕う平和な国です。
お花の国の王女の百合姫は、純白のドレスを身にまとう、
気高く、美しいお姫様でした。
お年頃の百合姫の下には、各国の王子や貴族が
毎日のようにやってきました。
百合姫と結婚するためです。
どの来訪者も、豪奢な服に身を包み、金銀宝石の
装飾品で彩られた、きらきら輝く立派な男の人でした。
しかし、百合姫はそんな人たちにどんなに優しくされようと、
かしずかれようと、まるで心が動きませんでした。
百合姫は、上辺ばかりを綺麗に繕って、真心や
心の美しさが伴なわない彼らにうんざりしていたのです。
仕舞いには、百合姫は男の人が信じられなくなってしまいました。
そんな鬱々としたある日、百合姫のもとに一人の王女が
訪れました。野原の国の、たんぽぽ姫でした。
野原の国はとても貧しく、弱小な国であったので、
豊かで大きなお花の国と、友好関係を結びたかったのです。
百合姫の眼下にかしずくたんぽぽ姫は、みすぼらしいドレスを
着ていて、一国の王女とは思えないほど弱々しい少女でした。
しかし、穏やかでゆったりとした雰囲気のたんぽぽ姫は、
まぎれも無い真心と真摯さを備えていて、下卑た求婚者達に
辟易していた百合姫は、そんなたんぽぽ姫に大層心を打たれました。
感激した百合姫は、野原の国と盟友関係を結ぶのみならず、
ありったけの金銀財宝をたんぽぽ姫に賜わしました。
しかし、たんぽぽ姫は哀しげな笑顔を浮かべて、その贈り物を
受け取ることをしませんでした。
贈り物を受け取ってもらえなかったことよりも、たんぽぽ姫の
悲しい顔が、百合姫の心に大きく残りました。
たんぽぽ姫が野原の国に帰った後も、百合姫は彼女を
悲しませてしまった理由を考え続けましたが、確かな答えは
得られませんでした。そこで、百合姫は疑問を解決するために
たんぽぽ姫に会いに行くことにしました。

448 :
「じい。私は野原の国に出向き、たんぽぽ姫と
 お話をしてきます」
「ご冗談を。百合姫様。あのような廃れた小国に、
 どうして我が大国の姫君がわざわざ…」
「うるさいのです。じい。降格させますよ?」
「………」
百合姫は少し、暴君なところがありました。
周囲の反対を強引にねじ伏せて、百合姫一行は
野原の国にやってきました。
野原の国は人家もまばらで、ろくに開拓がなされていない、
草原だらけの土地でした。
貧相なお城を突然訪れた、百合姫率いる一団に、
たんぽぽ姫のお城の家来達は慌てふためき、
急遽お姫様同士のお茶会が開かれることになりました。
「どうして私の贈り物を受け取らなかったの?
 気に入らなかったのかしら?」
そんな百合姫の問いに、たんぽぽ姫はかぶりを振って、
ゆったりとした口調で答えました。
「いいえ。あのような大それた宝物は、畏れ多くて
 お受けできませんでした。
 それに、貧しい民を差し置いて、わたしたち王族だけが
 裕福な暮らしをするわけにもいきません」
「なるほど…。民を第一に思うその心、立派ね。
 でもそれだったら、贈り物を換金して、国民皆に
 配給すれば良かったのに」

449 :
「………あっ…それもそうでした」
たんぽぽ姫は、頭をぽりぽりかきながら、恥ずかしそうに
笑いました。たんぽぽ姫は、少し鈍いところがありました。
たんぽぽ姫の明るい朗らかな笑顔は、そこに居合わす人々を
幸せにするような温かみに満ちていました。
そんな彼女を見て、百合姫も心が幸せに包まれるようでした。
「百合姫様のお気持ちはとても嬉しいのですが、
 この野原の国はご覧の通りとても貧しい国です。
 農耕も、商業も、まだまだこれからなのです。
 国民の皆にお金を分け与えても、暮らしはあまり
 良くはならないでしょう。わたしが不甲斐ないばかりに、
 国の皆には苦労をかけっぱなしです」
たんぽぽ姫はしゅんとうな垂れて、以前に百合姫の前で
見せた、悲しげな笑顔を再び浮かべました。
野に咲く花のような、素朴で元気なたんぽぽ姫が
しおれている様子は、それを見ている百合姫をも悲しませました。
悲しむたんぽぽ姫を元気付けたくて、百合姫は
笑顔で贈り物を提案しました。
「あなたには笑顔が似合うわ。元気を出して欲しいの。
 何か欲しいものはない?なんでも言ってよ」
「……夢の桜が…欲しいのです…」
「夢の桜…?何ソレ?あんた分かる?」
百合姫の側近の一人に質問しましたが、側近は重々しい
表情で「存じません」と答えました。

450 :
「無能」
百合姫は素っ気無くそう言って、ティーカップ一杯の
熱々の紅茶を側近の足にドボドボと注ぎました。
悲鳴を上げてのた打ち回る側近には目もくれず、
百合姫はおろおろしているたんぽぽ姫に微笑みかけました。
「夢の桜…。聞いたことないなぁ。これでもお花の国の
 王女だから、お花には詳しいつもりでいたんだけど。
 どういう花なのかしら?」
「な、何でも、人々を幸せにする力をもった、不思議な
 桜なのだそうです。土地を潤おし、人々の心を
 豊かにする花だとか…。
 その桜の力で、わたしはこの貧しい国の人々を救いたいのです」
小さな手を握り締めて、無垢な瞳に強い意志の炎を
たぎらせるたんぽぽ姫に、百合姫の心は打たれて
熱いものがこみ上げました。
「私に任せなさい!夢の桜だろうと黄桜だろうと、
 必ずこの国に咲かせて見せるわ!」
百合姫は、たんぽぽ姫の白くて小さな手を握って、
上下にぶんぶん動かしました。
たんぽぽ姫は、戸惑ったような微笑を浮かべながらも、
百合姫への感謝の気持ちが溢れて、目じりに涙を浮かべました。
そんな純朴なたんぽぽ姫に、百合姫はやわらかく微笑んで、
そっと頬を赤らめました。

451 :
百合姫は手を尽くして、お花の国中を調べさせましたが、
夢の桜などという奇跡の花は、百花繚乱の国内においても、
どこにも見つけることは出来ませんでした。
百合姫の脳裏に、たんぽぽ姫の悲哀に彩られた顔がよぎります。
百合姫の胸は切なさと申し訳なさで一杯になり、
何とかして、たんぽぽ姫に優しく明るい笑顔をさせて
あげたいと頑張り続けました。
情報収集を続けるうちに、国内のはずれに、一人の魔法使いが
住んでいることが分かりました。
探し物がいかに奇跡の花であろうとも、奇跡の成就を生業にする
魔法使いなら手にする方法を知っているかもしれない。
一縋の望みを託して、百合姫は家来を率いて
直々に魔法使いの家を訪れることにしました。
「例の魔法使いを引きずり出しなさい」
奇跡の桜が見つからない焦燥感と、今度こそ探し物が見つかる
かもしれないという期待感から、百合姫はそんな乱暴な命令を
家来の兵士に下しました。
「なっ、何…? 何なの? あたしは、何も悪いことなんか…!」
数人の兵士によって、強引に小屋の中から連れ出された
魔法使いの少女は、百合姫と同じか、それ以下程度の歳の
子供でした。老練の魔法使いを期待していた百合姫は、
魔法使いの少女のあまりの低年齢ぶりに、がっくりと肩を落としました。
期待はずれの魔法使いでしたが、諦めるのはまだ早いかもしれません。
もしかしたら、彼女が百合姫を夢の桜まで導いてくれるのかも
知れないのですから。
「あなたに、少し聞きたいことがあるの」

452 :
簡潔に事情を説明した百合姫は、少女に案内されて
小屋の中に通されました。
少女の自己紹介によると、彼女の名はラヴィといって、
魔法の師匠の祖父が少し前に亡くなったので、
見習い魔法使いとして、現在修行中の身なのだそうです。
ラヴィは山と積まれた荷物の中から一つの器を探し出し、
それをテーブルの上に置きました。
深い藍色をした、光沢のある器でした。
「これが夢の桜を育てるための苗床になる器。
 ここに桜の種を入れて、水を与えれば
 桜が育つ…らしい…」
文献のページをぱらぱらとめくりながら、おずおずとした様子で
ラヴィは百合姫にそう言いました。
「へぇ…。ただの陶器の器にしか見えないけどね…。
 それで、夢の桜の種はどこにあるのよ?」
「ここにはないよ」
「はあ…!? どういうことよ? あんた一応魔法使いなんでしょ!?」
テーブルをどんと叩き、血走った目を向ける百合姫に、ラヴィは
怯え、反射的に身をすくめて両手を頭に乗せました。
「あ、あたしまだ見習いだよぉ…。この器だって、じいちゃんが
 使わないで放っておいてあったのを持ってきただけだし…。
 夢の桜の種は、お花の国から離れたところにある、
 影の国にある…と…思う。…多分…」
不確かな物言いに、百合姫は再び逆上しかかりましたが、
こうなってはラヴィの言葉を信じるより他に道はありませんでした。

453 :
「影の国に行って、夢の桜の種を取りにいくしかないか…。
 私たちだけじゃ桜についてよく分からないから、
 あなたにも付いて来てもらうわ。
 この娘を確保。連行して」
百合姫の命令に素早く反応した兵士2人が、ラヴィの
身動きを封じました。
「えっ…!? ちょ、ちょっと待ってよ!あ、あたしは
 影の国なんかに行ってる暇はないんだから…!
 平行してやってる実験がいくつもあるし、
 第一あたしがいなくなったら誰がこの小屋を維持するのよ!」
「ぶつくさ煩いわね。この国じゃ、私の言葉がそのまま
 絶対遵守の法律なの。さぁ、行くわよ!」
「ひぃ〜〜!?」
こうして今日もまた一人、罪のない一般市民が
百合姫の絶大な権力の餌食になるのでした。
お花の国は、表面上は至極平和そうに見えて、その実
水面下では、百合姫による理不尽な為政がまま横行している
のでした。
嫌がるラヴィを無理やり引き連れた百合姫とその家来達は、
お花の国から離れた影の国に到着しました。
影の国は、華やかな花々に彩られたお花の国とは真逆で、
薄暗くて、寒い、陰気な国でした。
百合姫の家来達による聞き込み調査によると、夢の桜の種は、
本名を幸せの種といって、影の国の王女である黒姫が所有している
らしいのです。負の空気が充満する影の国に、どうして
幸せの種のような代物があるのかは分かりませんが、
ともかく百合姫達は、早速黒姫のもとへ向かいました。

454 :
「幸せの種? それなら確かに私が持っていますわ」
漆黒のローブを身にまとう、黒髪の黒姫は、百合姫の問いに
気だるげにそう答えました。
「持っているのなら話は早い。幸せの種を私に譲って頂きたい。
 代金はそちらの言い値で構いません」
有り余る財に物を言わせた、百合姫の強引な交渉でした。
頑として言い分を曲げない百合姫に対して、黒姫は
つまらなそうな表情で応えました。
「お金なんかいりませんわ。私は、幸せの種を手放したくないのです。
 私は、不幸を愛し幸福を憎む影の国の王女、黒姫です。
 幸せの種が私の手を離れて、どこかで芽吹き、幸福を
 撒き散らすなど、私の主義に反しますの」
黒姫は嬉しそうに目を細め、困った様子の百合姫を見て
クスクスと笑いました。
「…百合姫さま…もう諦めて帰ろうよぉ…。
 あたし、あの方怖い…」
傍に控えていたラヴィがそんな泣き言を漏らすと、百合姫は
そんなラヴィに一瞥もよこさずに、無言でラヴィの横腹に
蹴りを入れました。悶絶するラヴィには目もくれず、
黒姫は悪戯っぽい笑顔を浮かべて、こう言いました。
「どうしても幸せの種が欲しいのでしたら、条件次第で
 お譲りしても構いませんわ。
 百合姫…貴女の血を頂けるのでしたら、喜んで
 種をお渡ししますわ」

455 :
「…血…? な、何よそれ……?」
黒姫は、少女然とした外見相応の、無垢な笑顔を
浮かべて控えめに笑いました。黒姫の、長く艶やかな黒髪が
ゆらゆらさらさらと動きました。
「貴女の血を私に吸わせて欲しいの。
 かの大国、お花の国の王女の百合姫の血を味わってみたいの。
 たくさんの人々に想われ、慈しまれて育てられた姫君の血。
 舐めればさぞかし甘く、貴い味がするのでしょうね」
黒姫は、すこし頭がおかしいところがありました。
その上、救いがたいカルトマニアでした。
ぽうと頬を赤らめ、熱を帯びた眼差しを向ける黒姫に対して、
気丈な百合姫もさすがに恐怖と嫌悪感の色を隠せませんでした。
「ふざけないで! どうかしてるわ!
 何で私が、貴女に血を吸われなければ
 ならないのよ…! お金でいいでしょ、お金で!」
それまでの泰然とした雰囲気を乱し、恐怖に身を
強張らせる百合姫を見て、黒姫の瞳に、喜悦の色が
ありありと浮かびました。
「そう! それですわ! 恐怖と悲痛にかられる貴女!
 美しいもの、貴いものが、歪んで壊れる瞬間…!
 嗚呼、素晴らしい!人は、絶望と恐怖に身を蝕まれてこそ
 美しい!」
恍惚とした表情で感極まった声を上げる黒姫の心は、
別の世界にトリップしているようでした。
そんな黒姫の狂態を目の当たりにして、百合姫とラヴィは
正直なところ、ドン引きでした。

456 :
上品に微笑みながら、歓喜の余韻に身を浸らせる黒姫に、
ラヴィの小さな身体はぶるぶると恐怖で震えていました。
百合姫は、そんなラヴィの背中を無慈悲にどんと押し、
唐突に前に押し出されたラヴィは、成すすべなく黒姫の
眼前に立たされました。
「そんなに女の子の血が欲しいのなら、この娘の血を
 吸えばいいじゃない! この吸血姫!」
何の前触れもなしに、恐怖の黒姫の前に突き出されたかと
思えば、そんな自身の耳を疑いたくなるような百合姫の発言を
聞いて、ラヴィは目を白黒させて脚を震わせました。
がたがたと身を震わせるラヴィを一瞥した黒姫は、
その瞳に宿る、愉悦の色をすぐに消し去り、
さもつまらなそうな、冷たい色を黒い瞳に浮かべました。
「分かっていませんね。
 高貴なもの、美しいものだからこそ穢す価値があります。
 唯一無二の存在だからこそ、汚せば無惨に朽ち果てる。
 私が見たいのは、綺麗なものが残酷に壊れるその瞬間なの。
 百合姫。貴女という宝石だからこそ、瑕をつける価値がある。
 こんな石ころなんか、どうしようと面白くもなんともありませんわ。
 お金もいりません。
 真の愉しみというものは、決してお金では買えない、
 常識の向こう側にだけ存在するのですから」
目の前のラヴィには一瞥もよこさずに、後ろの百合姫だけを
眼中に据えて鷹揚と言葉を続ける黒姫に、さすがの百合姫も
冷や汗が止まりませんでした。
悪魔のような価値観をもつ少女、黒姫の前から一刻も早く
立ち去りたい、逃げ出したいという気持ちが百合姫の心に
湧き上がりましたが、同時に、たんぽぽ姫の哀しい笑顔も
百合姫の脳裏を去来しました。

457 :
たんぽぽ姫を喜ばせてあげたい。本当の笑顔を笑顔を
取り戻させてあげたい。そんな切実な思いと願いが、
百合姫の胸に巣食う恐怖に打ち勝ちました。
「私が血を差し出せば、本当に幸せの種をくれるのね…?」
「ええ。もちろんですわ。
 夢の桜が咲いてしまうのは業腹ですが、
 貴女の血と引き換えという条件ならば、悪くはありませんわ」
「……わかった。その取引、応じましょう」
毅然とした表情にも僅かな怯えを孕ませる、百合姫の顔と
その言質に、黒姫は、そのあどけない顔に満面の無垢な
笑みを浮かべました。
人払いを済ませた部屋の中に、百合姫と黒姫の2人だけが
残されました。黒姫の提案と、百合姫の承諾に、百合姫の
家来達は猛反対しましたが、百合姫の鶴の一声で、
誰も文句を言えなかったのでした。
「……まさか…私をしたりはしないでしょうね…?」
「まさか。一国の王女を、衆目の前で謀するほど
 私は愚かではありませんことよ。
 少しだけ、首から血を頂くだけで結構ですの。
 私には、それで十分なのですよ」
にっこりと微笑む黒姫は、一見して育ちの良い姫君にしか
見えませんでした。しかし、その心は彼女の名が示すように
真っ黒なのでした。

458 :
「少し、痛いだけですわ。
 恐れることはありません…いや、私としては、
 おののき震えて頂いた方が嬉しいのですけれど。
 まあ、じっとなさっていて下さい。
 すぐに済みますわ」
「……早く済ませて」
怯えを隠せず、ぎゅっと目を閉じて首を差し出す百合姫に、
黒姫は恍惚とした表情を浮かべて頬を桜色に染めました。
磨きぬかれた大粒の宝石のような百合姫の身体に、
これから黒姫は歯牙を突きたてて、赤い血を啜ります。
その傷痕と恐怖の記憶、黒姫に対する憎悪の感情は、
永く永く、百合姫の心を暗澹とさせ、責めさいなむことでしょう。
高貴で輝かしい、神聖な百合姫の心を。
その悪辣とした趣味趣向は、黒姫という残酷な少女の
琴線に触れる、まさしく尋常の埒外の喜悦なのでした。
新雪のように白く、小さな黒姫の手が、百合姫の
細い肩の上にそっと乗せられます。
目を閉じていた百合姫は、黒姫の手の感触に身を
震わせました。
細く、しなやかな指先から伝わる百合姫の恐怖に、
黒姫は、まるで恋する乙女のようにうっとりとした色を
そのかんばせに浮かべ、幸せな感情にその胸を震わせました。
白く、瑞々しい百合姫の肌に、黒姫の桃色の唇が
そっと添えられました。
黒姫は、その小さな舌を百合姫の白肌の上に、一度だけ
這わせると、彼女はその舌先に、貴く甘い、百合姫の
味を確かに感じました。
百合姫は、首すじに這う、黒姫の温かい舌の感触に、
くすぐったさと恥ずかしさを感じて顔を赤らめました。
黒姫は持ち前の嗜虐心を満たすために、もう少し舌先で、
純潔の百合姫を弄び、穢す腹積もりでしたが、

459 :
黒姫の唇に触れる肌の先に、どんな極上のワインをも
凌駕するであろう、至高の甘露が流れていることを
予感して、彼女はどうにも抑えが効かなくなりました。
黒姫の、白く小さな犬歯が真紅の色に染まりました。
「んっ……」
首すじに走る鋭い痛みに、百合姫は思わず小声を上げて、
黒姫という得体の知れない、悪魔のごとき少女に血を
啜われる嫌悪感と恐怖に、懸命に抗いました。
黒姫は、やわらかく瞼を下ろしたまま、その口の中に
広がる百合姫の芳しい血の味に、酔いしれていました。
今まで何人もの少女の血を嗜んできた黒姫でしたが、
百合姫の首すじから溢れ出る、真紅の雫は、そんな
少女達の血とはまるで別物の味わいでした。
育ちの違いからくるのでしょうが、下賤な民草と、
世にも美しい希少な花が如く、慈しみ育て上げられた
深窓の姫君とでは、肌の味から血の高貴さまで、
天と地の差があったのです。
黒姫の唇からこぼれ出た百合姫の鮮血が、黒姫の
白蝋のような純白の肌に、一筋の紅い線を描かせました。
甘く、切なく、香しい血の味わいに、黒姫は
期待以上の歓喜を得て満足しましたが、
一点だけ、がっかりした事実がありました。
貴い血の味わいの中に、黒姫は不純物を感じ取ったのです。
それはすなわち、恋の味わいでした。
百合姫は、恋焦がれる誰かのために、こうして黒姫が
もたらす痛みと恐怖に、懸命に抗い、耐え忍んでいる。
血の味わいと、百合姫の表情から、黒姫は容易に
それを嗅ぎつけて、内心落胆しました。
恐怖と絶望という、冷たい暗闇をこの上なく愛する黒姫にとって、
恋という清らかで温かい、陽だまりのような感情は、
この上なく不快な、唾棄すべき心情なのでした。

460 :
そんな不快感がかすかに黒姫の胸をよぎりましたが、
痛みと恐怖に震える百合姫の顔はどこまでも愛おしく、
その血は天上の美酒のごとく甘美な味わいをしていたので、
黒姫は十分に満足し、名残惜しくも小さな唇を
百合姫の首すじから離しました。
「ご馳走様。素晴らしい味わいでしたわ」
黒姫は満面の笑みを浮かべ、唇を紅く彩る鮮血をハンカチで
上品に拭いながら、部屋の外に控えさせておいた衛生班に
百合姫の手当てを施させました。
嫌悪感と怒りも露わな鋭い視線を向ける百合姫に対し、
黒姫は食後のデザートを愉しむかのように、にこにこと
微笑み返しました。
「…さぁ、血を吸わせてあげたわよ。約束通り、
 幸せの種をよこしなさい!」
はっきりとした怒気をその声に孕ませながら、百合姫は
黒姫に詰め寄りました。
「慌てなくても、約束はちゃんと守りますわ」
黒姫が合図をすると、一人のメイドが小箱を両手で
恭しく持って、百合姫に歩み寄りました。
百合姫は、メイドが小箱を差し出す前にひったくると、
急いで箱を開けてみました。
箱の中には、桃色に仄光る、親指ほどの大きさの種が
丁寧に納められていました。
光を放つ種など、お花の国の王女である百合姫も、
見たことのない不思議な代物でした。

461 :
「変な種ですわ。幸せの種って」
音もなく、影のように忍び寄った黒姫が、百合姫の
背後から微笑みながらそう呟くと、百合姫は
驚きのあまり手の中の種を落としそうになりました。
「きゅ、急に近寄らないでよ!この悪魔少女!」
「まあ。連れない方ですわ。
 別にとって喰おうって訳じゃありませんのに」
「さっき嬉しそうに私の血を飲んでたじゃない!」
恐怖にかられて取り乱した様子の百合姫を、
黒姫はさも愛おしげに見つめて、微笑みました。
にこにこと爛漫な笑顔を浮かべる黒姫は、まるで新しい
おもちゃを与えてもらった子供のように、無邪気に
明るく笑っていました。

「何かあったらまた影の国においでなさい。
 次のご馳走、楽しみにお待ちしておりますわ」
「二度と来るものですか!この鬼畜姫!」
笑顔を浮かべて手を振る黒姫にそう吐き捨てて、
百合姫一行は影の国を後にしました。
「何だか怖いお姫さまと国だったね〜…。
 でも、百合姫さまが無事で良かったよ」
「どこが無事なのよ! あんたがおとなしくあの吸血姫に
 血を吸われていれば、こんな痛い目を見ずに済んだのに!」
百合姫は腹いせにラヴィをぼかぼか殴りながら、家来達を
引き連れて、野原の国を目指して歩きました。

462 :
「……まあそんな訳で、この国に夢の桜を
 咲かせることができるのよ」
得意げにこれまでの道のりを語る百合姫のお話に、
たんぽぽ姫は目をぱちくりさせて聞き入っていました。
「まあ…。本当に…夢の桜が?本当に夢のようです」
朗らかに微笑むたんぽぽ姫は、ぼんやりとした夢見心地の
表情を浮かべていて、果たしてどこまで現実をしっかりと
認識しているのか、ラヴィには甚だ不安になりました。
「善は急げ、よ。今から早速桜を咲かせてみせましょう!」
「ええ。ええ。ぜひそうしましょう!」
百合姫達は、幸せの種と器をもって、野原の国の
中心の場所にやってきました。
国の中心だというのに、その地は雑草で覆われ、何の手入れも
なされていない木々が立ち並ぶ、まるっきりの野原でした。
百合姫は、ラヴィの助言の通り、夢の桜を咲かせたい
土地の土を器の中に入れて、黒姫からもらった幸せの種を
その土の中に丁寧に埋め込みました。
皆が注目する中で、百合姫は、野原の国の井戸から
汲んできた清らかな水を、器の中の土に与えました。
その途端、土の中から双葉が芽吹き、それは見る見るうちに
大きくなっていって、幹の伸長に伴なう根の成長によって
ラヴィの大切な魔法の器は壊れてバラバラになりました。
「ええーー!? 文献と全然話が違うよぉーー!!」
涙を浮かべて悲痛の叫びを上げるラヴィの後頭部を、
百合姫が「うるさい黙れ!」と言ってすぱーんとはたきました。

463 :
幸せの種から芽吹いた若木は、瞬く間に大木にまで
成長し、枝から花を咲き誇らせました。
夢の桜の花の花弁は、なんと陽の光を透かせる透明でした。
硝子で出来ているかのようなその花びらは、遠くから見れば
その存在すら目にすることは叶わない、まさしく夢幻の
桜なのでした。
百合姫を始めとした、百花が咲き乱れるお花の国の住人達も、
目の前で形作られた綺跡の花を前にして、ただ言葉を
失うばかりでした。
そよ風が桜の梢を揺らし、絢爛と咲き乱れる透明の花が、
空にふわふわ舞い散ります。
宙を舞って、地にふわりと落ちた花びらは、すっと形を失って、
地面に溶け込んでいきました。
すると、夢の桜の花が消えた場所の草木がつぼみを芽吹かせて、
色とりどりの花を咲かせていきました。
あっという間に、夢の桜の周りは一面のお花畑になって
しまいました。
それだけにはとどまらず、桜の花びらが舞い降りた畑の
作物は、生き生きとした色艶を取り戻しました。
透明な花弁は、その土地の土を豊かにし、豊穣を
もたらす力を備えていたのです。
唖然として桜と、見渡すばかりの花々に見入る百合姫の
胸に、風に運ばれてひとひらの花が舞い落ちました。
その途端、百合姫の胸に暖かな気持ちが湧き上がりました。
まるで、春の陽射しに誘われて芽を息吹く草花のような、
瑞々しく、清々しい幸せな感情でした。
桜の花吹雪はその場にいた皆に等しく降り注ぎ、
皆、幸せな感情に包まれて気持ちをぽかぽかさせました。
ラヴィも、泣く泣く器の破片を集めていましたが、桜の花びらを
全身に受けて、とても元気になりました。
というよりも、桜の直下に居続けたせいで、必要以上に
花びらを浴び続けた彼女は限りなくハイになって、
少しばかり気が触れた状態に陥っていました。

464 :
たんぽぽ姫は、やわらかく瞼を下ろして、
胸に手を当てて身を少し、震わせていました。
たんぽぽ姫のまなじりから、幸せのあまりに、温かな涙が
こぼれ落ちていました。
そんな様子のたんぽぽ姫を見つめて、百合姫もまた
幸せで温かな気持ちに包まれました。
たんぽぽ姫は、その涙を拭って爛漫とした笑みを
百合姫に贈ります。その無垢で、どんな宝石よりも
煌めく満面の笑みは、百合姫がそうであって欲しいと願った、
澄み渡る夏の青空のような綺麗な笑顔でした。
「なんとお礼を言えばいいのか分かりません。
 本当に、貴女は夢の桜を咲かせてくれたのですね。
 今日のような日が野原の国に訪れるなんて、
 本当に夢みたい」
「お礼なんていいのよ。
 私は、あなたの喜ぶ顔が見たかっただけだし。
 あなたに笑顔が戻って、本当に良かった」
にっこり微笑むたんぽぽ姫の顔を見て、百合姫は
嬉しさと気恥ずかしさで顔を赤らめました。
「お礼をさせて頂きたいのです。
 百合姫。目をつむって頂けますか」
たんぽぽ姫の真摯な眼差しに、百合姫は何を渡されるのか
分かりませんでしたが、それでも百合姫は言われたとおり
従容と瞼を下ろしました。
百合姫の唇に、たんぽぽ姫の温かく柔らかい唇が
押し当てられました。
突然の感触に、驚いて百合姫が目を開ければ、
目の前に、目を閉じたたんぽぽ姫の可愛らしい顔がありました。

465 :
不可解な事態に混乱するよりも先に、甘く、切なく、
愛おしいたんぽぽ姫の唇の感触に百合姫は
陶然として、ここにきてやっと、百合姫は自分の本当の
気持ちに気がついたのです。
唇と唇を重ねる百合姫とたんぽぽ姫を見て、
どうにか夢の世界から現実世界に帰還したラヴィは、
「(うわ〜〜…あの人、不敬罪で百合姫さまに
 ブチされるんじゃね……?)」
などと思ってかすかに震えていました。そのうちに、
ラヴィは震えが止まらなくなって、怖い妄想と
どうしようもない恐怖感に責めさいなまれ始めました。
典型的な、バッドトリップの症状でした。
頬を桜色に染めて、陶然とした様子の百合姫から
たんぽぽ姫は、すっ…と唇を離して、にっこり微笑みました。
「驚かれましたか?この国の風習なんです。
 最大限の感謝の意を込めて、恩人の方の
 唇に自分の唇を添えるのですよ」
たんぽぽ姫は、やっぱり天然なお姫様なのでした。
その上、国外の常識もろくに身につけてはいない様子でした。
恥らう事無く、やわらかく微笑むたんぽぽ姫を見て、
百合姫はどうして今まで自分が頑張ってきたのか、
どうしてたんぽぽ姫の明るい笑顔を見たかったのかを
理解しました。己を飾る事無く、ただありのままに
自分に接してくれる彼女に惹かれていたのです。
財産や権力目当てで百合姫と結婚しようとする
数多の王族や富豪の誰よりも、百合姫はこの純朴な
たんぽぽ姫に心を許して、いつの間にか、彼女への
淡い恋心を抱いていたのでした。
2人の傍で、頭を抱えてうずくまり、うんうん唸りながら
懸命に被害妄想に抗うラヴィを、百合姫はいい加減にしろと
言わんばかりに無言で思い切り蹴飛ばしました。

466 :
「…お願いがあるの。聞いてくれるかしら?
 たんぽぽ姫」
「ええ。何なりと言ってください。貧しい国で、
 大したお礼はできませんが、わたしにできることでしたら
 可能な限りお応えします!」
「私の、友達になって欲しいの」
百合姫は、顔を仄かに紅く染めて、もじもじしながら
そう呟きました。
たんぽぽ姫は、きょとんとした様子で首をかしげました。
「え? わたしたち、もうお友達でしょう?」
不思議そうな顔でそう答えたたんぽぽ姫に、
百合姫は一瞬呆気に取られ、思わず苦笑を浮かべました。
「そう…。ありがとう。たんぽぽ姫」
百合姫の白く、しなやかな指が、たんぽぽ姫の
指に緩く絡んで、やわらかく2人の手が結ばれました。
「私の願いを叶えてくれた、たんぽぽ姫へ。
 百合姫から、最大の感謝を」
千の花々が爛漫と咲き乱れ、天からは白雪かと見まごう
硝子の花がゆらゆらと降り続く、世にも幻想的な花霞の中で、
百合姫は静かに瞼を下ろしながら、
たんぽぽ姫と刹那の口付けを交わしました。

                     
めでたしめでたし

467 :
百合系SS挑戦2回目です。
ナンゾコレー('A`)

468 :
百合姫の傲慢さが生かされてない気がした
面白いけども

469 :
良いと思う(・∀・)
続きがあるなら読んでみたいな。
確かに>>468が言ってるみたいに百合姫の傲慢さ…というよりツンデレみたいな部分をもっと出しても良かったと思うけど。

470 :
ユリム童話を思い出した。
黒姫の設定がいいな。文章に色気が出てて良い。

471 :
>>468-470
ご感想、ありがとうございます。
主人公のキャラをもっと立たせるように努力します。
続きの構想はあることはあるので、
書けたら書きたいと思っています。

472 :
GJ。
こういう絵本調の語り口好き。
あと、ラヴィがいいキャラ出してた。

473 :
ぞっとするほど冷たい目をした少女が、最後の駒を動かしました。
「……はい、詰み。私の勝ちですわ」
つまらなそうにそう言って、黒姫は家来に目配せをしました。
黒姫の対戦相手の男は、「嘘だろ?」「冗談だろ?」と
焦った様子で笑いかけながら、自身を取り囲む黒姫の家来を
きょろきょろと、許しを乞うかのように見ています。
そんな間抜けた男に一片の温情もかける事無く、
黒姫はぼんやりとした様子で、あっさりと処刑命令を下しました。
「…罰則。左手首、せつだーん」
黒姫の命令に忠実に従った家来達は、逃げ出そうとする
男を取り押さえ、無慈悲に、斧を一閃させました。
男の左手の切断面から、おびただしい量の鮮血が迸りました。
血の噴水と、激痛に絶叫する男の様子を、黒姫は
相変わらずぼんやりと、つまらなそうな表情で眺めていました。
男の血しぶきの飛沫が、黒姫の顔に降りかかりました。
つうっと頬を垂れた男の血は、黒姫の小さな唇に伝って、
彼女の口内にぬるりと侵入しました。
その穢血はまるで、すえた、どぶの水のような味がして、
黒姫は苛立ちの余り、人目もはばからずに、それをぺっと
床に吐き捨てました。
かつては黒姫の胸をあれほど躍らせ、瑞々しい恐怖と
絶望を提供してくれたこののゲームも、今となっては
まるで面白くない、お粗末な手慰みに成り下がっていました。
吐き気を催すような不味い血の味と、眼前でのた打ち回る、
にかけた豚のような男の醜態は、黒姫の無聊に一層の
拍車を掛けました。
対戦相手が良家の令嬢や、無垢な少女というのならば
幾分黒姫は愉しめたのでしょうが、黒姫の目の前の、
今回の生け贄は、酒代に困った文無しの醜い中年男です。
これでは、黒姫が求めるところの、"美しいものが
無惨に壊れる瞬間"など、そもそも望むべくもありませんでした。
男が醜態と狂態を晒せば晒すほど、黒姫はますます白けていき、
うんざりとした感情が忌々しく彼女の胸に積もっていきました。
黒姫が考案したこのゲームは、盤上遊戯(ボードゲーム)によって、
黒姫と挑戦者が決闘するというもので、
黒姫はチップとして大金を賭け、挑戦者は自分の身体の
一部をチップとして賭けるというルールで成り立っていました。
ゲームは三回戦仕立てで、一度ゲームを始めてしまえば
決して降りることはできず、挑戦者は三回、自分の指や足を賭けて
ゲームをしなくてはならないのです。
黒姫の賭ける金額は、挑戦者が賭ける身体の規模に比例し、
例を挙げれば、左手の手首を賭けて黒姫に勝てば、10年は
遊んで暮らせる金額を手にすることができ、左腕を丸ごと賭けて
彼女とのゲームに勝てば、左手首の金額の3倍の金を
手にできるという寸法です。
このゲームの妙味は、ゲームが三試合に限定されている
という点と、賭ける身体の部位を挑戦者自らが決定できる
二点にありました。

474 :
身体の一部を失うリスクを恐れて、指や耳といった見返りが
小さな部分を賭けてゲームに臨めば、例え黒姫に
三連勝したとしても、挑戦者は小銭しか得ることができません。
逆に言えば、挑戦者がリスクを恐れずに腕や脚などを賭けて
黒姫に勝てば、一生遊んで暮らせるだけの金を得ることも
十分にできるのです。
黒姫は、一方的に相手を嬲りるよりも、ある程度の
生存のチャンスを相手に与えてやるほうが、正の感情と
負の感情の振り幅が大きくなり、より大きくて瑞々しい恐怖を
味わうことができるということを、経験則的に理解していました。
このゲームを催す上での黒姫側の旨みとしては、
三回挑戦者を不具者にするチャンスがあるという点でした。
一回戦目で早くも身体の一部がむごたらしく奪われようと、
血塗れの挑戦者が恐怖と絶望に身を蝕まれながら、二回戦、
三回戦と試合を強制されるという悪辣極まりないゲームの
仕組みは、大金をチップとして賭けても全く惜しくないほどの、
強烈かつ濃厚な愉悦を黒姫にもたらしました。
恐慌の極みに身を置かれて、それでもなお
震える手で駒を動かす挑戦者の痛々しい表情は、
人の絶望と恐怖を至上の喜びとする残酷な黒姫を、
幾度となく陶然とさせたものでした。
恐慌の反動による暴打で、よせばいいのに腕や脚を
丸ごと賭けてしまい、奮闘も虚しくそれらを永久に
失う挑戦者の顔と絶望ときたら、黒姫には可笑しくて
愛おしくて堪りませんでした。
稀に、並外れた心胆をもつ博徒や凄腕と試合をして、
黒姫は大金をさらわれたこともありましたが、
それはそれで良しと黒姫は考えていました。
ゲームとは、負ければある程度の痛みを負えばこそ
緊張感が生まれるのであり、その分勝利の味が
より甘くなるのですから。
黒姫の盤上遊戯の腕前は、並よりやや上という程度でしたが、
ほとんどの挑戦者は、負ければ身体を切断されるという
恐怖に呑まれ、平常心を保てずに、一銭も得る事無く
惨敗を喫するのが常でした。
黒姫の前の醜悪極まりない男も、欲に目がくらんで
愚かにも左手を失った、典型的な挑戦者の一人でした。
黒姫の家来によって事務的に止血処理が施される男は、
この後も負けることが目に見えている残酷な試合を、
あと二回も強制されるはずでしたが…。
「……飽きた」
嘆息しながら、黒姫はさも忌々しげにそう呟きました。
黒姫の琴線に触れる、美しい絶望など、もはや眼前の
愚図な負け犬からは何も期待ができないと、
黒姫はそう判断したのです。
「もうお開きにしましょう。よろしくて?」
無関心という名の冷め切った視線を向けられて、
男は涙を流しながら、馬鹿の一つ覚えのように
首を上下に振りたくりました。
黒姫は椅子から立ち上がると、男に一瞥もくれずに、
そのままさっさと寝室に向かいました。

475 :
黒姫は、寝室の豪奢なベッドに乱暴に倒れこみ、
その白く艶かしい肢体を気だるげに沈めました。
楽しい楽しい嗜虐のゲームを終えたばかりだというのに、
今黒姫の胸に残るのは、倦怠感と虚しさだけでした。
一人の人間の左手首を奪い、不具者にしてやったと
いうのに、彼女はちっとも面白くありませんでした。
むしろ、苛立ちの方が大きいほどでした。
以前ならば、挑戦者の鮮やかな血しぶきと心地よい悲鳴は
彼女の心をしっとりと甘く潤おして、極上の美酒を
嗜んだ後のような、心地よい酔いを黒姫に与えてくれたはずでしたが、
今となっては、それもつまらない、色褪せた手慰みにしか
黒姫は思えませんでした。
百合姫の血と恐怖という、至高の美蜜の味を知ってしまった
今となっては。
「…つまらない…。何か面白い事は
 ないのかなあ…」
薄く目を閉じて、誰に問うこともない虚しい独り言を、
黒姫はぽつりと呟きます。
彼女は今、欲求不満に悩んでいました。
趣向を凝らしたどんな"遊び"も、百合姫のかもし出す、
素晴らしい恐怖の美味の前には霞んでしまいます。
穢れのない処女の血をどれだけ味わおうと、
百合姫の鮮血の芳しさには足元にも及びません。
慈しみ育て上げられた姫君の味わいは、
今まで黒姫が嗜んできたどんな遊興よりも芳醇で、
忘れがたい愛おしさに満ち満ちていました。
もう一度百合姫の瑞々しい恐怖を味わいたい。
今度はもっと鮮烈な魂の慟哭を感じたい。
近頃黒姫は、そんな事ばかりを思って、
鬱々とした毎日を過ごしていました。
黒姫の家来を一切通さない、彼女直属の
間諜に百合姫の動向を極秘で探らせていたところ、
百合姫は最近、野原の国の王女のたんぽぽ姫に
入れ込んでいるようで、足しげく彼女のもとに
通い詰めているようです。
歩く宝石のような、貴く美しい容姿と魂を備えた百合姫が。
黒姫の心に、百合姫の悲痛な表情と、彼女の愛おしい
恐怖の感情の記憶が、黒い悦びと共にまざまざと蘇りました。
すると不意に、黒姫の頭の中に、素晴らしい趣向が閃きました。
「そうだ! いいこと考え付きましたわ!」
黒姫は身を起こして、その童顔に、
天使のような無垢な笑みを浮かべました。
「たんぽぽ姫をして、百合姫の悲しみを愉しみましょう!」
最凶最悪の思いつきでした。

476 :
間諜による情報によると、今から10日後に、百合姫は
お花の国にたんぽぽ姫を招く約束を取り付けている
とのことです。
黒姫は上機嫌のまま、とっておきの黒いドレスに
着替えて、大量の金貨とお気に入りの日傘を
準備しました。そして、
「外に遊びに行ってきます。そのうち帰ります」
というごく簡単な書置きを残しました。
黒姫の行方が分からなくなって、影の国は大恐慌に
見舞われるでしょうが、そんなことは黒姫の知ったことでは
ありませんでした。
いつの時代も、少女の一人旅は大変危険です。
か弱い女の子は、恐喝や性犯罪の格好の標的になります。
かすかな不安が黒姫の胸をよぎりましたが、
「(まあ心配ありませんわ。私には心強い
 お友達がついてくれているのですし)」
と、彼女はあまり気にしませんでした。
そうして、黒姫は密かに彼女のお城を抜け出して、
満月の夜の中を、独りで、意気揚々とお花の国を
目指して出発しました。

そよ風に舞う透明な花びらが、それを浴びる大地と
人々を、優しく静かに癒しています。
花びらを浴びた草木は花の芽を息吹き、
夢の桜の周りは色とりどりの草花で、七色に彩られていました。
熱気も盛りを過ぎた昼下がりに、百合姫とたんぽぽ姫は
桜の傍にテーブルを設えて、花見を兼ねた、
ささやかなお茶会を催していました。
たんぽぽ姫の、陽だまりのような金色の髪が、
日の光を浴びてきらきらと煌めきます。
生まれたての若草を思わせる、その澄んだ翠緑の瞳は
どこまでも無垢で、彼女の生まれた世界と人々を愛して
やまないかのような、穏やかな慈愛の色を浮かべていました。
野に咲く花のような、純朴で清々しいたんぽぽ姫を、
百合姫はティーカップを傾けながらそっと見つめて、
温かい幸せをその心を満たしました。
「この国も、ずいぶん発展してきているようね」
「全て百合姫と、夢の桜のおかげです」
たんぽぽ姫はやわらかく微笑みながら、野原の国の
前途に、希望溢れる想いを馳せました。
夢の桜による奇跡の顕現で、野原の国の土は
豊かになって、農産業が急速に発展していきました。
また、人の心を幸せにする透明色の桜の噂と評判は
諸国を駆け巡り、一目実物を見ようと、多くの人々が
野原の国に、観光に訪れるようになっていました。

477 :
夢の桜をモチーフにした郷土品も好調な売り上げを維持し、
未発達だった野原の国の商業も、少しずつですが
発展の兆しを見せています。
また、深刻な過疎問題に長く悩まされていた野原の国でしたが、
最近では、桜がもたらす幸せにあやかろうと、野原の国に
移住してくる人も少なくありませんでした。
もっともそういう人々は、たいていが余生を和やかに過ごしたい
老人だったので、少子高齢化は今後の課題になるのでしょうが。
桜の花弁は、それを浴びた人間を幸せな気持ちにすることが
分かっていますが、必要以上に花びらを浴びると、
幻覚作用や被害妄想といった、精神の変調を
引き起こすことが判明していたため、今では工事がなされて、
桜の傍に近づけないように敷居が設えられています。
麻薬の類は、人々の心を荒廃とさせ、国を衰退させる大敵です。
人々を幸せにし、豊穣をもたらす透明な花を絢爛と
咲かせる夢の桜は、まさに奇跡の具現ともいうべき
不可思議な存在で、百合姫が知る草花の常識を
逸脱して余りあるものがありました。
桜は、いつまでも花を散らせることを知らず、幸せの種から
息吹いて、硝子の花を咲き誇らせた時の姿を保ったままでした。
もしかしたら、このまま永久に花を咲かせ続けるのかも知れません。
それはそれで、どこか背筋が寒くなるような、不気味なものを
感じるのですが…富栄養化の問題とかもありますし。
百合姫は、悩める彼女の気も知らず、ゆらゆらとのんびり
降り続く桜の花弁を眺めながら、密かにため息をつきました。
百合姫は、前回の一件で、いつの間にか目の前のたんぽぽ姫に
恋をしていました。
無論、女性が女性に恋するなど、異端以外の何物でもなく、
その禁断性や禁忌の程など、百合姫は百も承知でしたが、
彼女の胸に息づく、温かくも激しい恋心は誤魔化しようのない
本物なのでした。
まともでいたいという心情と、たんぽぽ姫への確かな恋心に
板ばさみにされ、百合姫はずいぶんと葛藤しましたが、
やがて彼女は思い悩むことを放棄しました。
自分の感情に、素直になることに決めたのです。
相手が女だろうと何だろうと、愛し愛されたいという気持ちには
打ち勝てませんでした。
純真無垢なたんぽぽ姫を禁断の道に引きずり込むことにも、
いささかの躊躇を感じましたが、百合姫はそのうちそれも
どうでもよくなりました。
身に余る絶大な権力を振るって、民草を意のままに支配する、
お花の国の裏の王である百合姫は、他人の痛みや不利益を
軽視する思考的な癖が身についていたのです。
たんぽぽ姫を愛する覚悟も、彼女を自分の世界に引っ張り込む
決意も固めた今になっては、さっさとたんぽぽ姫に愛の告白をして、
愛しい彼女と愛を語りたいという切実な願いが、百合姫の
胸を常に焦がしていましたが、それを邪魔する最後の障害は、
百合姫自身のプライドにありました。
生まれてこの方、人々にかしずかれ続けて暮らしてきた
百合姫にとって、自分と付き合ってくれるように乞い願うという
告白が、どうにも下手に出ているように思えて、
いけ好かないと考えていました。

478 :
もちろん、何の理由もなしにたんぽぽ姫が百合姫を
愛してくれるなどという都合の良い奇跡など、望むべくも
ないのですから、百合姫は自分の高いプライドが許す
ギリギリの範囲で、様々なモーションを仕掛けてきましたが、
たんぽぽ姫は一向に百合姫の恋心に気づいた素振りを
見せません。
たんぽぽ姫は、はっきりいうと一種の愚鈍でした。
裏表をもたない、天真爛漫なたんぽぽ姫は、そのおっとりとした
雰囲気と言動が、彼女の最大のチャームポイントでもあるのですが、
同時に、複雑な情報を処理しきれないという、
知恵の力を頼みとする人間としては、ある意味致命的な
欠点を抱えていました。
たんぽぽ姫は、常日頃からぼんやりとしていて、
現実世界と夢の世界を行ったり来たりしているような節があり、
その鈍感さときたら、かたつむりの方がまだましなのでは?
と思わざるを得ない場面も、百合姫は多々遭遇しました。
かたつむりは苛められれば角を引っ込めて、殻の中に
閉じこもるという挙動を示しますが、たんぽぽ姫は
何をされようが、にこにこと微笑んで逃げることさえしようと
しないという、ありえない反応すらしかねないほどなのです。
百合姫が冗談交じりで話す、子供だましの大嘘にも
たんぽぽ姫はいとも簡単に引っかかり、
「(よくこれで一国の王女が務まるものね…)」と、百合姫は
内心あきれ返ったものでした。
運動神経も良くないようで、たんぽぽ姫はすぐに転んだり、
不注意からくる怪我をしました。
泥だらけの顔を、百合姫がハンカチで綺麗に拭ってあげると、
たんぽぽ姫は子どものようなきらきらとした笑顔を浮かべて、
「あはは…。いつもごめんなさいね。百合姫」と、照れたように
笑うのでした。
そんな彼女を見て、百合姫はしょうがないなぁという思いと共に、
無性に愛おしさと母性本能を掻き立てられるのでした。
ぼんやりとした表情で、空に舞う透明な花を眺め続ける
たんぽぽ姫は、まだ15歳だというのに、紅茶を片手に
自然を楽しみながら余生を静かに送る、老境に達している
かのようで、百合姫は彼女の将来が甚だ不安になりました。
「……今日のお茶会用に、クッキー…焼いてみたの。
 食べてみて」
百合姫は頬を桜色に染めながら、今日のための、とっておきの
切り札を取り出しました。百合姫自らが厨房に立ち、
誰かのためにクッキーを焼いて持参するなど、前代未聞の
大事件です。お花の国のお城では、ちょっとしたパニックが
巻き起こったくらいでした。
百合姫にとっても、このクッキー作戦は、もう彼女の限界
ギリギリの譲歩でした。プライドの大バーゲンセールでした。
出血大サービスでした。

479 :
「えっ!? クッキー? 百合姫、すごいですね!」と
無邪気にはしゃぐたんぽぽ姫の満面の笑みに、
百合姫はそれなりの満足を得て、クッキーをいそいそと
テーブルに広げました。
「……あ、貴女のために……焼いてきたのよ……。
 そ…その、喜んでくれたら…嬉しいな」
百合姫は、顔を紅く染めて精一杯の愛情表現を
たんぽぽ姫に贈りました。
心胆の限りを振り絞った、渾身の告白でした。
「とっても美味しいです! 百合姫、お料理も
 お得意だったのですね!」
たんぽぽ姫はクッキーを頬張りながら、にこにこと
微笑んでいました。
勇気を振り絞って喋った内容が、ほぼ完全に
スルーされたことを悟って、百合姫は絶望しました。
あの鈍いたんぽぽ姫のことですから、感情や言動の
機微に気づくなど、最初から望むべくもなかった
儚い愚かな願望だと断じることもできますが。
「(気づいてっ!気づいてよ!私の愛に!私の真心に!
 気づけったら…!このバカ!アンポンタン!)」
爛漫とした笑顔を浮かべて、百合姫を褒め称える
たんぽぽ姫を見て、百合姫はがっくりとうな垂れながら
冷めた紅茶を啜りました。
10日後に、百合姫はたんぽぽ姫を自分のお城に
招いて、また遊ぶ約束を取り付けていました。
その時に、たんぽぽ姫との何らかの進展があって欲しいと、
百合姫は誰に祈るともなく願いました。

早朝からはほど遠い、午後に差し掛かったお昼時に、
ラヴィは倦怠感と虚無感を胸にベッドから身を起こしました。
「…………」
小屋の外の世界では、皆がそれぞれ何かしらの役割を担って
働いているというのに、ラヴィは今日も何もやることがありません。
強いて言うのなら、食事を摂って、また寝るくらいです。
起きて、食べて、寝るという単純なサイクルを、彼女は
一ヶ月近く続けていました。家畜も同然の生活でした。
焦燥感と絶望感が、じくじくと彼女の心を侵食していました。
夢の桜を咲かせた一件で、桜の苗床となった器を提供した
ラヴィの功績は大したものではありませんでしたが、
百合姫から手渡された謝礼金は、それはそれは莫大な金額でした。
百合姫からすれば、そんなはした金は小遣い程度の感覚だったの
ですが、一国の姫君と市井の人であるラヴィでは、金銭感覚が
まるで違ったのです。

480 :
謝礼金は、一般市民が30年は遊んで暮らせるような大金で、
程をわきまえれば一生働かなくてもいいという、馬鹿げた金額でした。
ラヴィにとって、祖父から受け継いだ魔法の研究は、
生涯の目的などという大それた存在ではなくて、あくまで
生きていくための金銭を得るための手段に過ぎなかったので、
ひょんなことから大金を拾ってしまった今となっては、
ラヴィは働く必要、魔法を研究する必要がなくなってしまったのです。
研究活動は、辛くても知的好奇心を満たし、日々に
それなりの充実をもたらしてくれましたが、研究の義務から
解放された現在は、それはそれはゆったりとした、
ゆとりのある生活でした。退屈感と、変わらない無為な日常が
どこまでもどこまでも絶望的に続いていました。
つまりラヴィの今の身分は、膨大な貯金に寄生して生きる、
正真正銘のニートでした。無職でした。
「…うう……ニートは嫌だよぉ…」
上半身を起こしたまま、ラヴィは誰に訴えるでもなく、
頭を抱えてそう呟きました。
ニートの神が人間に賜わした、『働いたら負けかなと思ってる』
という珠玉の御言葉が啓示する、悟りの境地には
ラヴィはとても至れそうにありませんでした。
むしろ、働いていない自分が負けかなと、ラヴィは思っていました。
汗水垂らして働いて、辛うじて貧しい生活を送っている
大多数の人民と比較すると、大変な貯蓄を難なく
手にしたラヴィは、まさに一攫千金を実現した、人生の成功者で
あるかのように映りますが、実際には自堕落な生活を送り、
精神的には瀕のラヴィは、決して真っ当な勝ち組とは
いえませんでした。
百合姫は、ラヴィのささやかな幸福が点在する、何気ない
平凡な人生を、良い意味でも悪い意味でも、滅茶苦茶に
破壊していったのです。
そんな暴君・百合姫に想いを馳せる度に、ラヴィは複雑な
感情を抱きました。散々かの姫君にいじめられて、
理不尽な暴力に憤りを感じることも少なくありませんでしたが、
生活を以前とは比べ物にならないほど豊かにしてくれた
彼女に、大いなる感謝も確かに抱いていたのです。
天上天下唯我独尊を地で行く百合姫に、何とか
自分を認めさせたい、そして感謝の意を示したい。
やることが何もない、ニートのラヴィはそんな淡い願いを
もつようになっていました。
何とかそれを叶えようと、悶々と思索をめぐらせるラヴィに、
ふと天啓の如き素晴らしいアイデアが浮かびました。
「そうだ! 魔法で作った贈り物だよ!」
働く意義を無くしても、特別な贈り物を創るためなら
魔法を研究する意味が生まれて、この無意味で
にたくなるような憂鬱な日々から抜け出すことができます。
奇跡の力を内包した、どの店にも置いていない
逸品を贈ることができれば、さすがの百合姫もラヴィを認め、
同時に百合姫への感謝も伝えることができるでしょう。
ニート生活を脱出し、百合姫に自分を認めさせ、
感謝を贈ることもできる、一石三鳥の名案でした。

481 :
驚く百合姫の顔が、ラヴィの目に浮かぶようです。
賛辞の言葉を惜しみなくラヴィに送り、予想だに
しなかった贈り物に驚いて喜ぶ百合姫を想像して、
ラヴィは頬を赤らめて、うふふ、と微笑みました。
「よーし…! やるぞ〜! 頑張るぞ!」
そう自分を励まして、ラヴィは寝巻きから
普段着に素早く着替えて、さっそく埃を被っていた、
魔法に関する文献を開きました。

陽光が燦々と降り注ぎ、草花に彩られた気持ちのいい
道のりを、黒姫は日傘を片手にふらふらと歩いていました。
黒姫の足取りは重く、その顔には焦燥の色がありありと
窺えました。疲労困ぱいのせいで、元々白いその肌の色は、
いまや人もかくやという有様でした。
「(うう……暑い…気持ち悪い…疲れた…。
 もう倒れそうですわ……)」
たんぽぽ姫をすために、こうしてお花の国にやってきた
黒姫でしたが、彼女の最大の誤算は、お花の国の風土を
履き違えていたことにありました。
薄暗く、常に涼しい影の国とは違い、陽の光と、繚乱と
咲き誇る百花に彩られたお花の国とでは、
両者の間にあまりに環境の開きがあったのです。
黒姫が住み慣れた影の国と違って、お花の国は
気温が高く、太陽の光に満ちていて、元々日光が
苦手な黒姫は、もうそれだけでへばりそうでした。
その上、お花の国は清らかな花々と空気に満ち満ちていて、
黒姫が糧とする、暗い恐怖や絶望など欠片も見当たらず、
清浄な雰囲気に対する嫌悪感は、増していく一方でした。
これまでは、城から持ち出してきた潤沢な資金に物を言わせ、
豪勢な宿屋に宿泊したり、美味しい食事をとって
元気を維持してきた黒姫でしたが、今彼女がふらふらと
歩いている道の周りには、宿屋どころか建物一つ見つからず、
休憩のしようもありません。
また、黒姫の、降りたての白雪のような肌の色とは対照的な、
漆黒色の艶やかな長髪と、清楚な黒いドレスに映える、
純白の日傘はずいぶんと異性の目を引くようで、
育ちの良さをありありと浮かばせる、一人旅の少女黒姫を
犯そうとしたり、身包みを剥ごうとする不埒な輩を、黒姫は
逆に喰べてきて、英気を養ってきたのですが、街から離れた
こんな場所には、黒姫以外の通行人すら期待できませんでした。
体力を日傘越しにも堪える太陽光と熱気に奪い取られ、
気力を黒姫の周りのぞっとするような花々の群れに蝕まれ、
今や黒姫はぼろぼろの有様でした。
今にも倒れそうな足取りで、息を荒げながら黒姫が
よろよろと道を歩いていくと、彼女とすれ違った一人の青年が
黒姫に声を掛けました。

482 :
「もし…。大丈夫ですか? お顔が真っ白ですよ…?」
心配そうな表情で黒姫に話しかけるこの青年は、
身なりや雰囲気から、どうも野盗や強姦魔のようには
黒姫には思えませんでした。
真面目に、真摯に、今にも倒れそうな黒姫を本気で
心配しているようでした。
「(嗚呼…助かりましたわ…)」
黒姫は白の日傘をくるりと傾けて、にっこりと微笑みました。
黒姫の無垢で可愛らしい笑顔に、青年は少し顔を赤らめました。
「ええ…。ご心配なく。もう大丈夫ですわ」
「無理はいけませんよ。ふらふらだったじゃありませんか」
「嘘じゃありませんわ。あなたのおかげで、
 すぐに平気になりますわ」
意味がよく分からない黒姫の発言に、青年は首を傾げました。
黒姫は、左腕を身体の横の方向に向けて、肩の高さまで
ゆるゆると上げました。
その小さくてしなやかな五指は、緩く宙に広げられていました。
「単独具現、標的捕食、様式・消化吸収」
透き通る声で、黒姫がそう喋ると、黒姫の後に付き従う
闇色の影が、音もなく地を這って、青年の足元にまで伸びて
いきました。影は刹那のうちに黒いかたまりとなって起き上がり、
青年を左右からばくんと一瞬で飲み込みました。
ジュルジュルと何かが溶ける音が黒いかたまりの中から
かすかに届き、やがて音が消えると、かたまりは形を失って
平坦になり、影のようになって、黒姫の足元まで
戻ってきました。
黒姫が声を発してから、ほんの10秒程度の出来事でした。
「ふう…」
青年がこの世から消え去った途端、黒姫の白すぎる顔色は
仄かに桃色を帯び、焦燥にやつれていた顔にも
ある程度の元気と余裕が戻りました。危ういほどに
震えていた脚も、今ではしっかりと彼女を支えていました。
「せっかくなので、元気な今のうちに体力を回復させて
 おきましょう」
黒姫は再び左腕をすっと上げ、自身の影に命じました。
「群体具現、広域侵食、様式・粉砕吸収」
黒姫の影は瞬く間に彼女の眼前の森の中に広がり、
拡大した影の中から、無数の黒いうねりが出現しました。

483 :
数多の黒い触手は、木々に巻きつくと、それらを
いとも簡単にへし折って粉砕し、影の中に倒れた
木の破片や草花を、黒い海の中に沈めていきました。
森に棲む小動物から昆虫に至るまで、何もかもを根こそぎ
吸収した黒い群体は、最後に自らを暗黒色の海に沈め、
平らな影に戻り、黒姫の足元に戻っていきました。
黒姫の目の前にさっきまで広がっていた美しい森は、
ほんのわずかな時間で草木一本残らない、
不毛の地にされてしまいました。
「妖精さん、お疲れ様。また今度お願いしますわね」
黒姫がにっこりと微笑みながら、自分の影に向かって
話しかけると、小さな黒いかたまりが黒姫の影の中から
姿を現して、嬉しそうに身体を震わせて、再び影の中に
溶けて消えました。
「…う〜ん…。やっぱり草木を喰べても大した
 力にはなりませんわ…。…低カロリー…?
 生き物でないと本格的な体調の回復は難しい…」
あれだけの面積の森をむさぼったというのに、黒姫の
体力は、青年を喰べた時と同程度しか戻っていませんでした。
黒姫の影から出現した異形の存在は、客観的に
評価すれば誰がどう考えても悪魔そのものなのですが、
黒姫自身はそれを夢の国の妖精だと思っていました。
ファンタスティックで、ラブリーなお友達だと認識していました。
最高位の魔法使いは、異世界の存在を召喚し、
使役する術を使うことができるのですが、
黒姫が呼び出す黒い群体は、人間程度が使役できる
存在規模を遥かに超えた、純性の悪魔そのものでした。
呼び出そうものなら、たちまち召喚者自身が
具現化した悪魔に喰べられてしまうほどです。
しかし黒姫は、その稀代の純粋無垢な暗黒の心によって、
生まれつき、精神世界のチャンネルが悪魔が巣食う
異世界に繋がっていました。
悪魔のような少女の黒姫と、影の中に潜む異形は
使役と服従という主従関係ですらなく、両者は
友好関係を結んでいました。持ちつ持たれつの間柄でした。
影の力を使って人間や動物を取り込むと、
吸収した生命力の10%ほどが黒姫に対してマージンとして
支払われ、それによって黒姫は体力を回復することができました。
一方で、魔物側は、黒姫の戮行為によって、
労力を使う事無く、手軽に人間の命を味わえるという
相互扶助の関係が築かれていました。
黒姫は召喚魔法の修行など一切していません。
生まれつきの素質だけで、魔物を統べる術を経験的に
身につけました。さっき黒姫が喋った、我流の術式を
試行錯誤の末に完成させるのに、大量の人命を実験的に
犠牲にしてきました。
生まれながらにして魔性からの寵愛を受ける、
黒姫ならではの出鱈目な超常的能力でした。

484 :
そよ風が、黒姫の黒髪をさらさらとなびかせます。
眩しく暖かい太陽の光は忌々しくとも、野原に吹く清涼な風は、
黒姫を中々に爽快な気分にさせました。
「よし、お花の国のお城はもうすぐですわ。
 頑張って歩きましょう」
青年と森の一部を喰べて幾分元気を取り戻した黒姫は、
真っ白な日傘に陽の光を映して、てくてくと道を歩いていきました。

その日、百合姫は自分のお城にたんぽぽ姫を招いて、
お茶会を開いていました。
テーブルの上には色とりどりのお菓子が所狭しと並べられ、
百合姫とたんぽぽ姫はそれらに舌鼓を打ちながら、
上等の紅茶を嗜んで、気楽な午後のひと時を過ごしていました。
たんぽぽ姫は無邪気に笑って、ささやかながら品のある持て成しと
百合姫とのお喋りに興じているようですが、
一方で百合姫は、表面上は華やかな笑顔を繕いながらも、
内心は焦燥感にいらいらとしていました。
10日前のクッキー作戦は見事に玉砕し、今日のお茶会に
おいても、たんぽぽ姫は百合姫が以前にクッキーを
焼いてきたということなど、一言も口にしません。
たんぽぽ姫の記憶力では、そもそも10日前の出来事ですら
詳細に記憶しているかどうかは疑わしいものです。
この鈍いたんぽぽ姫に対しては、回りくどい間接的な
アプローチなど全くの無意味だということが、最近になって
ようやく百合姫にも理解できてきました。
かといって、このまま引き下がることを許すほど百合姫の恋心は
弱くはありませんでしたし、何より彼女自身のプライドが
途中で諦めることを許しませんでした。
ケーキもクッキーも紅茶も一通り楽しんで、お話にもひと段落が
ついた時に、百合姫はついに意を決して、今回の作戦の開始に
移りました。
「あのっ…たんぽぽ姫…! よかったら…お城の庭でも…
 い、一緒に…歩いてみない…?」
頬を仄かに紅く染めて、伏し目がちに呟く百合姫に、
そんなことはどこ吹く風といった様子で、たんぽぽ姫は
無垢な笑顔を浮かべて、あっさりと頷きました。
拒否されたらどうしようと思い悩んでいた百合姫の
苦悩が馬鹿らしくなるほどの、拍子抜けする簡単さでした。
百合姫は、あっけない成功に多少の戸惑いを覚えつつも、
たんぽぽ姫の気が変わらないうちに、彼女を城の庭園へ、
期待と不安交じりの気持ちで案内しました。

485 :
ちょうどその頃、ラヴィは、やっと完成した百合姫への
贈り物が入った小包を大事に手に持って、お花の国の
お城に向かって走っていました。
何の目的もない、自堕落極まりないニート生活とは違って、
魔法の知識を総動員した贈り物の創造という、
しっかりとした目的意識をもって過ごしたこの10日間は、
過去のどんな研究生活よりも充実とした、素晴らしく濃厚で
心躍る日々の連続でした。んでいたラヴィの心が、
瑞々しく蘇ったようでした。
魔法使い見習いのラヴィが、拙い技術で創ったこの贈り物は、
それほど大きな価値をもっているとは思えません。
しかし、この贈り物には、ラヴィの百合姫に対する真心と
感謝の意が確かに込められていました。
「百合姫さま…喜んでくれるかな…」
かすかに頬を赤らめて、ラヴィは幸せな予感に
微笑みを浮かべました。
空は曇っていて、いつ雨が降ってもおかしくない様子でした。
せっかくの贈り物が雨に濡れてしまっては魅力が
半減してしまいます。天気がもってくれることを祈りつつ、
ラヴィは先を急ぎました。

お花の国らしからぬ、寒くて薄暗いその日に、
一人の黒い少女がお城の裏門を訪れました。
影が地面から起き上がって形を成したかのような、
漆黒の黒髪に闇色のドレス、眩しいほどに白い、
純白の肌と日傘の色が印象的な、美しい少女でした。
歩み寄る得体の知れない少女に対して、2人の門番が
彼女を制止しようとします。
「身分を証明できるものか、許可証を」
日傘を肩に乗せたまま、黒姫は足を止める事無く
そのまま進み、泰然とした様子で、左腕をすっと上げました。
「双数具現、標的捕食、様式・消化吸収」
黒姫の足元から音もなくすうっと伸びた影が、
一瞬で2人の兵士を飲み込んで、あっという間に
2人を溶解吸収してしまいました。
2つの蠢く影のかたまりに一瞥もくれず、黒姫はそのまま
無人の門を抜けて城の中に入りました。
「お邪魔しますわ」
上機嫌も露わな、黒姫の形ばかりの挨拶が、無人の
裏門に空しく響きました。

486 :
堂々と城の中に侵入して、黒姫を取り押さえようとする
幾多の兵士達を喰いし、城の中のどこかにいるたんぽぽ姫を
惨することも黒姫ならば可能でしたが、騒ぎが大きくなると
百合姫とたんぽぽ姫が遠くに逃げてしまう可能性も
十分に考えられ、そうなってしまっては、遠路はるばる
お花の国にやってきた黒姫の苦労が水の泡です。
また、下手人が一国の王女・黒姫だと公になってしまっては、
国同士の戦争に発展するのは必至です。
今日この城に黒姫がやってきたことを誰にも知られない
ようにすることは、絶対に満たさなければならない条件でした。
人目につかないように、こっそりと城の敷地内に侵入した黒姫は、
誰もやってこないであろう人気の無い場所に移動して、
密かに作戦を開始しました。
「複数具現、標的探査、様式・憑依擬態」
左腕を上げながら、澄んだ声で黒姫がそう影に告げると、
黒姫の影は細かく分裂し、瞬く間に城中に散って行きました。
城の周囲の至る所に生える草花に憑依した影は、黒姫と
知覚を共有することで、百合姫とたんぽぽ姫の動向を
随時黒姫に伝達することができました。準備を整えたあとは、
獲物が網にかかるのを待つだけでした。
もうすぐ溢れて滴り落ちる、百合姫の恐怖と絶望の
甘美な味を予感して、黒姫は天使のような無垢な笑みを
浮かべて、黒い嗜虐心にその胸を躍らせました。

色とりどりの花で覆われた中庭を、百合姫とたんぽぽ姫が
静かに、ゆっくりと歩いていました。
にこにこと微笑むたんぽぽ姫を見ていると、どうしようもない
切なさと愛おしさが、百合姫の胸を軋むほどに締め上げます。
相手が同性だという現実は、もはや百合姫にとって瑣末な
問題でしかありませんでした。
たんぽぽ姫の、自分を飾らない素朴で晴れ晴れとした笑顔は、
権力やコネクション、派閥争いといった醜い諸々を孕んだ、
虚飾に満ちた姫としての暗い日常に射す、一条の光のような、
温かで清らかな、陽だまりのような存在でした。
そんな愛しいたんぽぽ姫と、もっと話し合いたい、触れ合いたい、
愛し合いたいという強い思いが、百合姫を衝き動かします。
「…た、たんぽぽ姫…。…その。手、握ってみない…?」
顔を紅潮させた百合姫が、ぎこちない笑顔を浮かべて
たんぽぽ姫におずおずと声を掛けました。
きょとんとした様子のたんぽぽ姫に、百合姫の胸に
早まったという後悔と、変に思われるという恐怖感が
沸々と湧き上がります。
「ご、ごめんなさい! へ、変よね…私達、女の子同士なのに…」

487 :
しゅんとうな垂れて、柄にもなく謝る百合姫に
当惑を覚えながらも、たんぽぽ姫は深く考えずに
澄んだ笑顔を浮かべました。
「いいですよ。わたし達、お友達でしょ?」
小さな手を差し出すたんぽぽ姫を、百合姫は少しだけ
茫と見つめ、おずおずと彼女の手を取りました。
たんぽぽ姫の、温かくて柔らかい手の感触に、百合姫は
陶然として、彼女と手を繋いで、隣を歩いていける
この幸せな瞬間に、この上ない感謝を捧げました。
やわらかく微笑むたんぽぽ姫の隣を、頬を紅く染めて
ぎこちなく笑う百合姫が、ゆっくりと歩きます。
たんぽぽ姫と繋いだ手から、彼女の心が伝わってくるようでした。
2人の心が、重なり通じ合ったようでした。
今の幸せな気持ちが、永遠に続けば良いと
百合姫は思っていました。
汚いものが何も映らない、清澄なこの瞬間に、
2人の時間と世界が永遠に停止してしまえばいい。
愛おしさと幸せな想いが百合姫の胸に溢れて、
それはごく自然に、言葉となって百合姫の口を突いて出ました。
「たんぽぽ姫……私、私ね、貴女のことが―――」
「百合姫さま〜! お久しぶりです〜!」
満面の笑みを浮かべて走り寄る、場違いな闖入者の
ラヴィを目にして、百合姫の意は、瞬間的に
臨界点ギリギリまで噴き上がりました。
百合姫は、やっとの思いでたんぽぽ姫と繋いだ手を
反射的に離してしまい、その胸に渦巻く多大の後悔と、
邪魔者に対する強大な意を懸命にこらえました。
「百合姫さま。この前はたくさんのお金、
 どうもありがとうございました。
 …あの、その…。実は、プレゼント…作ってみたんです。
 お礼をさせてもらいたいな、と思いまして」
「(今すぐしてやりたい…! このガキ…今すぐに!
 んで償え!この私に…!)」
もじもじと恥ずかしそうに話す、ラヴィの真心を込めた言葉は、
怒りが爆発寸前の百合姫に、一言たりとも届いていませんでした。

影の索敵機能により、知覚を城中に張り巡らせていた黒姫は、
百合姫とたんぽぽ姫とおまけの一人が一緒に居る光景を、
ついに捉えました。3人が今居る場所は、草花が生い茂る中庭で、
黒姫の能力を最大限に発揮するのに、絶好の条件でした。

488 :
「さてと…。久しぶりに全力全開でいきますわ」
黒姫は日傘を閉じて壁に立てかけると、右肩を
ぐりぐりと回して腕と肩をほぐしました。
これから始まる狂宴の愉悦の程に想いを馳せて、
黒姫は残忍な笑みをこらえ切れませんでした。
黒姫はすっと瞼を下ろし、利き手の右腕を肩の高さまで
ゆるゆると上げました。
今まで影を律していた左手は、緩く五指を広げて、
祈りを捧げるように自身の胸に当てていました。
「最大数具現、広域侵食、タイプ・パレード」
悪魔に捧げる、天使のような澄んだ声を黒姫が発すると、
祈りに応じた暗闇は、迅速に百合姫達の周囲で
現界を始めました。

憤怒と意で拳をわななかせる百合姫は、
ふと自身を取り囲む、周囲の異変に気づきました。
鮮やかな赤や青、黄色の花を咲き誇る植物たちが、
どういう訳か急激に黒ずんでいくのです。
気のせいなどという言葉では済まされない、
はっきりと目に見える異常な光景でした。
「百合姫さま…。これ、空気清浄化装置です。
 あたしが魔法で創ったんですよ。
 お部屋に置いておくと、空気を綺麗にしてくれるんです。
 スゴイでしょ? よかったら寝室にでも…」
「さっきから五月蝿いッッ どけッッッ」
顔を赤らめて、嬉しそうに小包を差し出すラヴィの手を、
それどころではない百合姫は、激怒を込めて乱暴に振り払い、
宙を舞った小包は無情に地面に落下して、
中身の大切な贈り物は、がしゃんと一瞬で壊れました。
これが現実でした。ある意味、予測されていた結末でした。
仔猫を模した、可愛らしいデザインの硝子の小物。
心を込めて彫った「百合姫さまへ」というメッセージ。
不眠不休で創り上げた、ラヴィの努力と感謝の結晶は、
百合姫の目に一度も触れる事無く、他ならぬ彼女自身の手で
粉々にされてしまいました。
「ううっ…ひ、ひどいよ…百合姫さま…せっかく、
 頑張って創ったのに…」
ラヴィは四つんばいになって、ぼろぼろと涙をこぼしました。
夢と希望、丹念に作り上げてきたものが、一瞬で砂塵に
還される哀しみは、まるで自身の足元に大穴が開いて、
奈落の底に落ちていくような絶望感でした。

489 :
大切なものが蹂躙される痛みと苦しみは、
生きる希望をいい具合に霧散させ、ラヴィのタナトスを
心地よく刺激しました。心の痛みを麻痺させようとする
自虐的でシニカルな感情が、ダウナー系の麻薬のように、
ラヴィに奇妙な快感をもたらしていました。
「たんぽぽ姫…! 変よ! 周りの花がどんどん
 黒くなっていくわ! 貴女も変だと思うでしょ!?」
「…花…? わたしには、別に普通のように思えますが…」
聞くだけ無駄でした。
真っ黒に染まった花は、一瞬で姿を変えて、百合姫も
知っている、醜悪な植物の形に変化しました。
「これは…食虫植物…!?」
ハエトリグサやモウセンゴケ、ウツボカズラといった、
お花の国の片隅にも生えているそれらは、
植物のくせに狡猾に虫を捕らえて溶かし、自らの養分とする
異端の植物で、百合姫からすれば虫唾が走る、
悪魔のようなおぞましい植物でした。
異世界の食虫植物こそが、黒姫が操る黒い悪魔の
正体でした。人の恐怖と絶望を糧にする、類稀な
どす黒い心をもつ黒姫の心の容は、人を魅了する
華美な花々からは程遠い、他者を捕らえて陥れ、
その生命を貪り尽くす、食虫植物のようなイメージでした。
黒姫の心のあり方に呼応した異界の食虫植物は、
彼女の願いと意識に応じ、黒姫の影を媒介にして、
こちらの世界で具現化し、人を喰べる悪魔として活動します。
食虫植物といっても、種々の悪魔が跋扈する異世界と、
黒姫が生きる人間の世界では環境がまるで異なるので、
黒姫の使役する黒い食虫植物の好物は、干乾びた
虫などではなく、肉付きのいい人間なのですが。
暗黒色の食虫植物たちは、今や百合姫たちの
四方をくまなく取り囲み、その上ゆらゆらと蠢きながら、
少しずつ巨大化していきました。
「凄いですね…。お花の国には、自分で動けるような
 お花も生えているんですか?」
「こんな化け物、この世の存在じゃないわよ!
 一体何がどうなってるの…!?」
巨大化していく食虫植物の群れを、ぼんやりと眺める
たんぽぽ姫と、目の前で起こるこの世のものとは思えない
怪奇現象に動揺する百合姫の様子を、怪魔と知覚を
共有することで、遥か遠くから観察する黒姫は、
クスクスと愛しげに微笑みました。
「ふふ。驚いてますわ。でも、これからが本番ですのよ」

490 :
黒姫は、ひとくさり笑った後に、黒い食虫植物の群体に
次なる命令を下しました。
「標的捕捉、様式・四肢束縛」

今や身の丈を越えるほどに巨大化した、黒い悪魔の群れは、
遠く離れた黒姫の言葉に反応し、刹那のうちに触手を伸ばし、
ぼんやりとした様子のたんぽぽ姫の手足を瞬く間に絡めとって、
宙吊りにしてしまいました。
「!? たんぽぽ姫…! たんぽぽ姫ーーっ!」
悲鳴を上げるたんぽぽ姫を見上げて、どうすることもできない
百合姫は、絶望と恐怖をありありと顔に浮かべました。

「嗚呼…。これですわ! やはり貴女という姫は素晴らしい!
 その顔、その苦しみ…! 最高ですわ!」
かつて百合姫から血を吸った時よりも、さらに濃厚で甘い、
鮮烈な恐怖の味に、黒姫は陶然として、掛け値なしの称賛を
百合姫に贈りました。
じっくりと丁寧に、時間をかけて創り上げられた、百合姫という
貴いものの結晶から紡がれる、悲痛の叫びと恐慌の味は、
乾ききった土に染み込む清水のように、嗜虐に飢えた黒姫の
心を瑞々しく潤おして、考えられる限りに近いだけの
"遊び"を貪り尽くした黒姫さえも、かつてない陶酔と興奮の
渦中にいざないました。
黒姫は、その左手を胸に添えて、神の奇跡の顕現を前にした
敬虔な信徒のごとく、幸せと愛おしさに胸を震わせました。

「うふふふ…絶望って…気持ちい〜い…」
四つんばいになったまま、タナトスの快楽の虜となっていた
ラヴィは、百合姫に、容赦なく頬を左右にバシバシと
はたかれて、ようやく正気に戻りました。
「あれは一体何なの!? あんな化け物、見たこともないわ!
 魔法使いのあんたなら分かるでしょ!?」
ラヴィの肩をがくがくを揺さぶる百合姫の剣幕に、ラヴィは
一瞬怯えた表情を見せて、ふと周囲に目を遣って、
ようやくこの狂った異常事態に気づきました。
「きゃあっ!? ば、化け物がそこらじゅうにうようよしてますよ!
 百合姫さま!」
「馬鹿! そんなことは分かってるのよ!私が聞いてるのは、
 あいつらが何で、どうやったら止められるかって事よ!」

491 :
ハエトリグサやウツボカズラが巨大化したような
怪奇植物から、植物としての基本的形態を逸脱して
余りある、化け物そのものといった醜悪極まりない数々の
魔物に手足を拘束されて、泣き叫ぶたんぽぽ姫を、
百合姫は成す術なく、悲痛の面持ちで見つめます。
「ぶ、文献でしか見たことありませんが…あれは
 異界の魔物ですよ、きっと! な、なんでこんな
 真正の悪魔が受肉してたんぽぽ姫さまを…?」
「何とかならないの!? このままじゃたんぽぽ姫が…!」
「ど、どうにもなりません…!本物の悪魔と人間じゃ、
 力の差がありすぎるんです!」
「この馬鹿! あんた魔法使いでしょ!?
 何とかしてよ! たんぽぽ姫を助けてよ!」
「うう…見習いですよ…。それに、熟練の魔法使いだって、
 あれの前には何もできませんよ…」
「もういい! ね! 能無し!」
腹いせにラヴィをばしんと叩くと、百合姫は化け物に
締め上げられるたんぽぽ姫に向き直りました。
「(ああ…この感じは…一体…?)」
一方でラヴィは、鮮やかな頬の痛みと、呵責の無い
百合姫の罵倒に、自分の存在意義を見失うような
沈痛の思いと共に、痺れるような甘い絶望の味を
再び識りました。
「たんぽぽ姫ーっ!何とかそこから抜け出して!
 そのままじゃ食べられちゃうわ!」
目の前の無力な人間を玩弄するかのように、
巨大な顎をがちがちと鳴らし、たんぽぽ姫の周囲を
取り囲む異形の群れに対して、たんぽぽ姫は
己の最後を悟ったのか、涙を流しながら辞世の
祈りを捧げていました。
「神よ。今わが身は御許に参ります…。
 願わくば、わが身亡き後も、野原の国が平和で
 在り続けますよう…」
常に夢と現実を行ったり来たりする、たんぽぽ姫
ならではの究極の現実逃避の形でした。
「馬鹿ーっ!! 祈ってる場合じゃないでしょう!?
 諦めないで、生きることを考えなさい!」

492 :
百合姫の悲痛の叫びと逼迫した表情を、黒姫は
瞼の裏の暗闇に感じ取り、全身が痺れるほどの快感に
打ち震えていました。具現化させた魔物を通した視覚と
聴覚なので、映像と音が不明瞭なのが、黒姫には残念で
なりませんでした。すぐ傍で、愛しい百合姫の悲哀を
生で愉しみたいという衝動に駆られはしましたが、
他人にその姿を見られてはまずい黒姫は、それを冷静に
わきまえて、自重しました。
今のままでも百合姫の混乱と恐怖は十分に美味なのですが、
更なる負の感情を引きずり出して愉しむには、
次の行動をとることが、黒姫には必要でした。
「(さて…どちらでいきましょうか)」
黒姫の取るべき行動は、大まかに分けて二つありました。
一つは、魔物の触手で縛り上げたたんぽぽ姫を
一瞬でしてしまい、百合姫の大きくて瑞々しい絶望を
味わってみる方法で、唐突に無惨に潰されたたんぽぽ姫を
目の当たりにした百合姫からは、最高輝度の絶望の色が
観察できると黒姫は考えました。
しかし、一度たんぽぽ姫をしてしまえば、それ以降の
百合姫の絶望の味は薄まっていくという短所もありました。
もう一つは、じわじわとたんぽぽ姫を嬲りながら
百合姫の恐慌を愉しむという方法で、たんぽぽ姫が
玩弄の果てにぬまで長く愉しめる半面、長丁場に
かかるので、百合姫の大きな絶望は期待できず、
それに加えて状況に慣れが生じてしまうと、途端に
感情の鮮度が落ちてしまうという短所がありました。
どちらの方法も一長一短で、黒姫には大いに悩みどころでした。
「う〜〜〜ん…。どちらも捨てがたい。悩みますわ」
そんな贅沢な悩みに、黒姫は幸せな笑みを浮かべました。

百合姫達は、周囲を膨大な数の巨大な食虫植物に
囲まれていて、この異形の壁を突破して助けを呼ぶことなど
できるわけがありません。そもそも、魔物の群体の中に
突入した時点で、それらに食いされるのは目に見えていました。
これほどの異常事態を、城の人間が見過ごすはずが
ありませんから、城の兵士達は、百合姫達を救出しようと
化け物と懸命に戦っているはずですが、一向に助けが
来る様子はありませんでした。
ラヴィが先ほど言ったように、百合姫の眼前で所狭しと
蠢くこの悪魔達は、脆弱な人間程度ではどうすることもできない、
生物としての次元が異なる、正真正銘の化け物でした。
たんぽぽ姫は、百合姫の手がまるで届かない高さの宙空で
手足を緊縛され、何の武器も持たない百合姫には、
たんぽぽ姫を救い出すことは、実質的に不可能でした。
絶望的に思える状況でしたが、そんな中でも
百合姫が懸命に周囲に目を凝らしていると、彼女は
一筋の光明を見出しました。

493 :
たんぽぽ姫を拘束している触手は、一匹の魔物のもの
ではなく、複数の魔物の触手が彼女を縛り上げ、
宙に持ち上げていることが百合姫には見て取れました。
たんぽぽ姫を救出することができるかもしれない妙案が、
百合姫の頭に天啓のごとく舞い降りました。
「ラヴィ! あなたの出番よ! こっちに来て!」
鬱々とした感情と、妙な恍惚感でぼんやりとしていた
ラヴィは、百合姫の掛け声に、はっと我に返りました。
「(百合姫さまが……あたしの名前を呼んでくれた…?)」
それは、ラヴィにとって衝撃的な出来事でした。
さんざんいじめられ、馬鹿にされ、真心を込めて創った
プレゼントさえも受け取ってくれなかった百合姫が、
初めてラヴィを名前で呼んでくれました。今までは、
あんたとか、この娘といった、三人称的な呼び名だけでした。
百合姫が、ついに自分を認めてくれたという多幸感と
高揚感で、ラヴィは足早に百合姫に駆け寄りました。
「百合姫さま! あんまりお役に立てないかも知れませんが、
 精一杯頑張ります!たとえ火の中水の中、どこまでも
 ついて行きますっ!」
「良し! いい覚悟よ! さっそくこの中に飛び込んで!」
百合姫に背中を思い切り押されたラヴィの目の前には、
黒い食虫植物の禍々しい群体像が、スローモーションで
迫っていました。
悲鳴を上げる暇もない一瞬で、ラヴィはこれまでの人生を
刹那の間に振り返る走馬灯を実体験し、またやられたという
悔恨の思いを噛みしめて、冷たくて甘い、絶望の中に
その身を委ねました。
自身の領域内に飛び込んだ餌を察知した食虫植物達は、
一斉にラヴィに向かって鎌首をもたげ、触手を振るい、
ラヴィを捕食しようとわれ先に飛び掛りました。
これにより、たんぽぽ姫を縛っていた触手の何割かが離れ、
たんぽぽ姫を重量支えきれなくなり、ゆっくりですが確実に、
たんぽぽ姫は百合姫のもとに降りてきました。
「たんぽぽ姫! 今よ! 私の手につかまって!」
百合姫が懸命に背伸びをして差し出す白い手を、
たんぽぽ姫もまた掴み取ろうと、懸命に手を伸ばしました。

その様子を悠然と遠視していた黒姫は、百合姫の考え付いた
無慈悲な奇策に、思わず苦笑を漏らしました。
「あらあら。なかなか冷酷なことをする方ですね。
 でも残念。そうは問屋がおろしませんわ」

494 :
温かな微笑を浮かべたまま、黒姫は再び影を律します。
「標的再補足、様式・四肢束縛」
あと少しで2人の手が結ばれるという時に、黒姫の
命令によって、幾多の触手が再びたんぽぽ姫に巻きつき、
2人の距離は無情にも引き裂かれました。
その瞬間の、一縋の希望が絶たれる百合姫の顔ときたら、
黒姫には愛おしくて可愛らしくてたまりませんでした。
百合姫が惜しみもなく生み出す瑞々しく甘い絶望の味に、
めくるめく快感が黒姫の全身をぞくぞくと駆け上がりました。

使えない魔法使いのラヴィは、化け物の群れに囮として
くれてやってしまい、武器も仲間も何ももたない百合姫は、
もう成す術がありませんでした。
百合姫は、このまま、たんぽぽ姫が引き裂かれるのを
見ていることしかできませんでした。
絶望感と無力感で足元の感覚がおぼろになり、百合姫は
その場にへたり込んでしまい、理不尽すぎる目の前の光景に、
悔し涙を流しました。
「どうして…? 何で…? たんぽぽ姫はいい姫なんだよ。
 こんな仕打ちを受ける理由なんか、どこにもないよ…!
 どうして私は何もできないの…!?
 何でたんぽぽ姫を助けてあげられないのよ…!?」
大国の王女として、自身の願いはほぼ全て叶えてきた
百合姫でしたが、そんな瑣末な願いの価値など、
天秤の対として軽すぎる、大切なたんぽぽ姫が、
今にもされそうだというのに、彼女は何もできません。
王女という肩書きが何の意味も為さない今の状況では、
結局の所、自分などどこにでもいる、無力な一人の女の子に
過ぎないことを認めざるを得ない現実が、百合姫の前に、
重く絶望的に立ちはだかっていました。

黒姫もまた、泣いていました。
愛情と幸福感、愛しさと切なさが渾然となった激情が、
涙となって、黒姫のまなじりから静かに溢れていました。
黒姫は嗚咽を漏らすこともなく、そのかんばせに表情も
浮かべず、ただ静かに、温かな涙を流し続けました。
百合姫という気高い宝石が、無惨に瑕つき、壊れていく時間は、
丁寧に丁寧に、永い時間を掛けて創り上げた唯一無二の
芸術品が、一瞬で壊れてしまうような、惜しくもあって、
同時に破滅の甘い蜜を存分に滴らせる、至福の瞬間でした。
光を内包する輝かしい魂が、歪んで壊れ、その煌めく
はらわたを吐いて散る時の最高の瞬きこそが、
黒姫という少女が認識する、人が生み出す究極の芸術でした。

495 :
「百合姫。百合姫……」
無力感にむせび泣く百合姫の頭上から、穏やかで
温かい声が届きました。たんぽぽ姫の声でした。
「泣かないで。百合姫。貴女に涙は似合わない」
涙をぽろぽろ零しながら、たんぽぽ姫は笑顔で
そう言いました。いつも通りの、彼女らしい朗らかな笑みでした。
顔を上げる百合姫とたんぽぽ姫の視線が交差します。
「うふふふ…。この台詞、いつか貴女にお返ししたかったんです」
「……お返し…?」
「お忘れですか? 以前に貴女が、"悲しい顔は似合わない"
 って、わたしを励ましてくれたことを。
 わたし、とても嬉しかった。暗闇に、光が差したようだった」
たんぽぽ姫はそっと瞼を下ろして、昔を懐かしむように、
楽しげに微笑みました。
「わたしを助けてくれた貴女を、今度はわたしが
 助けてあげたかった。力になりたかった。
 悲しむ貴女を、今度はわたしが励ましてあげたかった。
 貴女は強い人だから、そもそも悲しむようなこともなかったけれど…。
 泣いている百合姫を励ますことができるなんて、
 凄いことです。大金星です。最後に、夢が叶って良かった」
「馬鹿! 何よ! 最後って…! 貴女にはまだまだたくさんの
 貸しがあるんだから、励まされたくらいじゃ利息分も
 返せてないわ! 借り逃げもいいところよ!
 生きて、私に返してよ! ぬなんて、絶対に許さないんだから!」
「ごめんなさい。わたしはダメな女の子だから、
 これが精一杯のお返しなんです。許してください。
 ……あ…でも、わたしが百合姫の身代わりになって
 ねば、ずいぶん百合姫を助けられますよね。
 ふふ。また百合姫のこと、助けちゃいました」
「貴女が私の代わりにんでも、嬉しくも何ともないわよ!
 私が貴女の代わりになってあげたいわよ!
 私――貴女のことが好きなんだから…!
 たんぽぽ姫のこと、愛してるんだから!」

百合姫の告白が、黒姫を決断の一歩手前で踏み止まらせていた
思考の糸を、ぷつん、と断ちました。

496 :
目も眩むような快感の絶頂の瞬間に、これから
どうやって愉しもうかという小賢しい算段など、黒姫の
頭の中から微塵も残さず吹き飛びました。
甘く痺れる法悦の只中で、黒姫の口は歓喜に震え、
うまく言葉を発してくれませんでした。それでも黒姫は、
最後の命令を妖精達に下さなくてはなりません。
かつてないほど濃厚な、この喜悦をも凌駕するであろう、
最高の娯楽を今この瞬間に味わうために。
「…標的…害、様…式・四肢切断…」
ともすれば気を失いかねないほどの絶頂感の中で、
黒姫は震える唇から、懸命に言葉を紡ぎ上げました。

百合姫の言葉を、呆気にとられた表情で聞いた
たんぽぽ姫の四肢を、唐突に数多の触手が
猛烈な力で締め上げました。
たんぽぽ姫を束縛するのみならず、その四肢を
引き千切ろうとしているのは、傍から見ている百合姫にも、
激痛に喘ぐたんぽぽ姫の表情から明らかでした。
「やめてーーーーっ!!!」
百合姫の悲痛の絶叫が、周囲に空しく響きました。
その時、空を覆う薄暗い雲から雨水が降ってきました。
瞬く間に大降りとなった雨に打たれた怪魔達は、
いかなる理由か、急速に縮んでいきました。
縮んだ触手ではたんぽぽ姫を支えることもできず、
ある程度小さくなった段階で、たんぽぽ姫は触手から
解放され、地面に無造作に落とされました。
魔物達は、通常の食虫植物と同程度まで縮むと、
いずこへと、ふっと消え去ってしまいました。
「な、何だったの…? 今のは…?」
何が起こったのか理解できない、呆然とした様子の
百合姫だけが雨に打たれながら座っていました。

闇を孕んだ、灰色の雨雲を仰ぎ見る黒姫の黒い瞳には、
暗黒よりもなお昏い、冷たい色が浮かんでいました。
「…あーあ…良いところだったのに…。残念…。
 失敗ですわ」
忌々しげに嘆息した黒姫は、水煙が立ち込める、薄暗い
豪雨の中を改めて流し見しました。
こんな結末になろうとは、黒姫自身にも予想外でした。
雨雲の帳で日の光は遮られ、纏綿と降る雨のせいで
更に明度が減じた中では、異界から悪魔達を呼び出して
現界させる為の呼び水となる、黒姫の足元の影自体が、
闇にまぎれて消えてしまったのです。

497 :
黒姫が異界の食虫植物達を現世に具現化できるのは、
その足元に影が形作られる、明るい日中か、月明かりが
鮮明な夜の間に限定されていました。
超常の化け物の群れを意のままに統べる、ほとんど無敵とも
言える黒姫でも、影を失っては、年齢相応の無力な
少女と何も変わりません。
黒姫が仰ぐ空からは、黒姫の意中などどこ吹く風とばかりに
とめどなく雨が降り注ぎ、彼女の艶やかな黒髪を濡れ光らせ、
白い頬を伝う雨水は、無表情の黒姫が、静かに涙を
流しているかのように映りました。
思いも掛けない偶然の降雨のせいで、たんぽぽ姫の害という
当初の目的は未遂に終わったものの、百合姫の
魂の慟哭を味わうという、本質的な目的は、既に十分すぎる
ほど達成され、黒姫の胸は、幸せな思いに満ち足りていました。
それに、雨が降ったせいで計画が失敗したのは、むしろ
僥倖とも言える結果でした。
ただの親密な友人関係に過ぎないと思っていた百合姫と
たんぽぽ姫が、もしかすると、それ以上の関係に発展する
のかも知れないのですから。
極上の葡萄で造ったワインを樽に込め、醸造と熟成の末に
完成される、未来の美酒に想いを馳せるように、
新たな嗜虐の趣向がもたらすであろう、甘美な味わいに、
黒姫の胸はときめいて、その童顔ににっこりと可愛らしい
笑顔を浮かべました。
「今日はもう十分に愉しめましたし、ここでお開きに
 しておきましょう。何事も、腹八分目ですもの。
 次の楽しみも見つけたことですし」
黒姫は日傘を開き、傘のはじきをそっと肩に乗せました。
白い傘を打つリズミカルな雨の音が、黒姫の幸せと期待に
沸き立つ心を代弁しているかのようでした。
「百合姫。たんぽぽ姫とお幸せに。愛と幸せを
 大きく育てていって下さいね。
 その幸福を、私が粉々に壊して差し上げますから」
無垢な笑顔を浮かべたまま、2人の幸せな未来を寿いだ
黒姫は、泰然と城の裏門まで歩いていきました。
怪奇現象が突然発生した庭園に人が集まっていたので、
暗い雨の中をひたひたと歩く、少女の姿など、
誰の目にも留まりませんでした。
城の裏門までやってきた黒姫は、城を振り返り、
白い日傘を傾けて、微笑を浮かべました。
「またそのうち、遊びにきますわ。
 それまでごきげんよう。百合姫」
水煙が立ち込める、仄暗い雨が降る中を、闇よりもなお
黒い少女が純白の日傘を掲げながら、誰に知られるとも無く、
静かに歩き去っていきました。

498 :
目の前で横たわるたんぽぽ姫をそっと抱き起こし、
彼女が息をしていることを確認して、百合姫は安堵の
息を漏らしました。
百合姫が、たんぽぽ姫の肩をそっと揺すると、たんぽぽ姫は、
居眠りから覚めたかのように、そろそろと瞼を上げて、
その澄んだ翠緑色の瞳を覗かせました。
「……百合姫…? わたし、助かったのですか…?」
「うん…、うん…。良かった…貴女が生きてて、本当に…」
百合姫の双眸からこぼれ落ちる、温かな涙の雫が、
たんぽぽ姫の胸に染み込みました。
たんぽぽ姫の命の温かみを確かめようとする、百合姫の
抱擁を、たんぽぽ姫は瞼を下ろして、従容と受けていました。

「……はっ…?」
誰の目にも留まらず、誰の心配も受けずに放置されていた
ラヴィは、自力で気絶の淵から目を覚ましました。
ラヴィの服はほとんど破れ、見るも哀れな半裸状態でしたが、
その身体に傷はなく、ラヴィは魔物の群れの中に放り込まれても
なお、生還を果たしたのです。
ラヴィ自身、悪魔の群体に襲われた時点で、確固たる己のを
予感したので、今こうして生きていることは、不可思議以外の
何物でもありませんでした。
疑問に支配されるラヴィが、怪我をしていないか自分の身体を
検めていると、彼女の首に紐で提げられた、紅い宝玉が
目に留まりました。
んだ祖父から譲り受けたこの首飾りは、魔除けの力が
込めてあると、以前に祖父から聞かされたことを、
ラヴィはここでようやく思い出しました。
ラヴィが、そっと労わるように宝玉に触れると、主を魔性から
護るために力を使い果たしたそれは、役目を終えて、
満足したかのように、音も無くぼろりと崩れ去りました。
「…じいちゃん…護ってくれて、ありがとう」
感謝の涙が、ラヴィの頬を一筋伝いました。
温かな想いを胸に抱くラヴィが、ふと気づけば、少し離れた場所に、
たんぽぽ姫と抱き合う、自分をしかけた、怨み連なる百合姫が
見て取れました。
ラヴィの自尊心を散々踏み躙り、心を込めた贈り物を破壊し、
あまつさえ捨て駒として、彼女自身を悪魔への生け贄に捧げた、
冷酷無比な暴君・百合姫。
言いたいこと、恨み言は山ほどありましたが、こうしてまた百合姫と
生きて会うことのできる幸福感がラヴィの胸にあふれ出し、
それは熱い涙となって、まなじりから滔々とあふれ出しました。

499 :
「ううっ……百合姫さま…生きてて良かったよぉ…」
自分も抱擁の輪に加えてもらおうと、泣きながら
走り寄るラヴィを、百合姫はきろりと一瞥し、無言で
繰り出された、百合姫の拳による鋭い打擲は、的確に、
容赦なく、ラヴィの喉に突き刺さりました。
人体の急所を打たれた激痛と、喉のダメージによる窒息で、
ラヴィは焚き火にくべられた小虫のように、じたばたと
もがき苦しみました。
痛いはずなのに、苦しいはずなのに、なぜか同時に
めくるめく陶酔感がラヴィの全身を痺れさせました。
それは、快感以外の何物でもありませんでした。
「(ああっ……。いじめられるのって…気持ち…いい…)」
地獄の苦痛にその身を焼かれ、天上の恍惚に
その心を蝕まれ、ラヴィはこうしてようやく、自身の
魂の容を識りました。それは、のもたらす甘い安息と、
絶望が滴らせる破滅の美蜜を愛する、被虐嗜好という
名の性向でした。いじめられ続けたことで、心の奥底で
眠っていた性癖が表に顕れ、マゾヒズムとして開花した
瞬間でした。変態が誕生した瞬間でした。

「百合姫……。…さっき、わたしのこと、好きだって…」
仄かに顔を赤らめたたんぽぽ姫が、おずおずと
百合姫に尋ねました。
百合姫は、一気に頬を紅潮させて、「違う!」と声を
上げそうになりましたが、それをぐっと飲み込みました。
百合姫の胸に温かく息吹く、たんぽぽ姫を愛する
気持ちは、嘘偽りの無い、真実の感情でした。
ここで恥じらいに流されて、自分の言質を否定したとしても、
それは自分を偽り、たんぽぽ姫も偽る、何の益も
生み出さない無意味な行為でした。
「うん。言ったよ。私、貴女の事が好き。愛してるの」
意を決して胸の内を吐露した後は、胸のつかえがすっきり
とれたという爽快感と、たんぽぽ姫の返答を待つ間の
沈黙が永遠に感じられるような、胸が軋み上がるほどの
不安が、等しく百合姫の心を支配していました。
「……わたしも、貴女のことが好きです。でも、
 この感情は…愛情とは違うと思います」
「………そう…。…当然よね…。私達、女同士なんだし」
悲しみと諦観が、静かに冷たく百合姫の心に満ちていきました。
百合姫は涙を浮かべるわけでもなく、ただ悲しげな
苦笑を浮かべるだけでした。

500 :
「でもわたしは―――」
うつむけていた顔を上げ、たんぽぽ姫は爛漫とした
笑顔をそのかんばせに浮かべました。
「貴女を愛したいと思います。貴女が好きだから。
 貴女の友達だから。
 百合姫の愛に応えられるように、頑張ります」
たんぽぽ姫は、えへへ、と無邪気に笑って、褒められるのを
期待して待つ子どものように、無垢な瞳を百合姫に
向けました。穢れの無い眼差しに、たんぽぽ姫を
自分のいる世界に引き込もうという、かつての百合姫の
決意が、脆くも崩れ去り、後に残ったのは、自分本位な
感情を呪う、後ろめたい思いだけでした。
「…でも、私達、女の子同士なんだよ…?
 本当にいいの…? 人から変に思われるよ?
 …私の、わがままに無理に付き合う必要なんて、
 全然ないよ…」
伏し目がちに、ぽつぽつと哀しげに言葉を繋げる百合姫に、
たんぽぽ姫はいつも通りの朗らかな笑みを返しました。
「いいんですよ。わたしがそうしたいのですから。
 さっきも言ったでしょう? 今度はわたしが、百合姫を
 助けてあげたいって。貴女の力になりたい。
 貴女の支えになってあげたいって、わたし、
 ずっと思ってたんですから」
魔物の群れに宙吊りにされて、いつ引き裂かれるとも
知れない恐怖に涙を流しながら、それでも懸命に、
百合姫を励まして感謝の言葉を贈ったたんぽぽ姫の
姿が、百合姫の心に優しく浮かび上がりました。
「……貴女に貸しなんかないわ。あの時、貸し借りが
 どうとか言ったのは、ただの言葉の綾よ…。
 私が貴女の笑顔が見たかったから、勝手に
 野原の国に桜の花を咲かせただけなの。
 借りを返そうとか、そんなことを思う必要なんかないわ」
「わたしも百合姫と同じですよ。
 貴女の喜ぶ顔が見たいから、貴女を助けたい。
 貴女がわたしを求めてくれるのなら、
 わたしはそれに応えたい。貴女のことが、好きだから。
 ただ、それだけの理由なんですよ」
「たんぽぽ姫……」
そっと微笑む百合姫のまなじりから、幸せな想いが
温かな涙となって、こぼれ落ちました。

501 :
胸に溢れる愛おしさを形にしたくて、百合姫は
かすかに震える手を、そっと前に差し出しました。
「…手、握ってもいいかな…? さっきの続き、
 してもいい…?」
「続きって…何の続きですか?」
相変わらず記憶力の乏しいたんぽぽ姫は、きょとんとした
様子で首を傾げ、百合姫は一瞬、拍子が外れる思いを
しましたが、ささやかな苦笑を浮かべて、話を続けました。
「ほら。さっき中庭で、手を繋いで歩いていたでしょう?
 変な化け物のせいで、もう中庭に花はないけど…
 私、貴女のことが好きだから…」
頬を赤らめて、伏し目がち言葉を紡ぐ百合姫に、
たんぽぽ姫は明るい笑顔を浮かべて応えました。
「ああ、あのことでしたか。もちろんいいですよ」
臆する様子もなく、ごく自然に百合姫の手をとった
たんぽぽ姫は、恥じらいにうつむく百合姫などどこ吹く風で、
いつも通りに朗らかに、にこにこと笑っていました。
たんぽぽ姫の手の心地良いぬくもりと、こうしてまた
彼女の隣を歩いていける幸せに、百合姫は深く
感謝すると共に、そのまなじりから静かに涙を零しました。
そんな百合姫を不思議そうに見つめるたんぽぽ姫と
目が合って、「本当に何も分かってないんだなぁ」という
呆れる思いと同時に、彼女を慈しむ愛情が、
百合姫の顔を微笑で彩りました。
百合姫とたんぽぽ姫は、以前に二度、夢の桜の木の下で、
口付けを交わしています。
一度目はたんぽぽ姫が百合姫に感謝を伝えるために
キスをして、二度目は百合姫がたんぽぽ姫に感謝を
伝えるためにキスをしました。
たんぽぽ姫は、キスが恋人同士がする、愛を伝えるための
行為だという本当の意味をまだ知りません。
いつの日か、百合姫の愛を伝えるためのキスを
たんぽぽ姫と交わしたいと、百合姫は淡く願っていました。
大降りの雨はその勢いを弱め、しとしとと降り続く小雨の中で、
たんぽぽ姫と百合姫はその手を緩く絡めあいながら、
笑みを交し合っていました。
「たんぽぽ姫。貴女が好きよ。貴女も、私を好きになって」
「もちろんですよ。わたしは、自分の意思で、貴女を
 愛します。百合姫、貴女が好きですから」
子どものように無邪気な笑顔を浮かべるたんぽぽ姫を見て、
百合姫はまなじりの涙を拭って、「うん」と笑って頷きました。

                             おしまい

502 :
続きです。
こんな黒い童話ねーよ…_| ̄|○

503 :
GJ
ラヴィたんハァハァww
童話ってかファンタジー小説みたいな感じだな。
雨が降ったのはやっぱり百合姫の力なの?
黒姫にものすごい力ありすぎだから百合姫にもそれなりに特殊能力とか色々あったらいいかもね。

504 :
GJ。あれだね。
百合にはファンタジーとか、伝奇とか、よく合うよね。
学園百合以外を考えると、やっぱりファンタジーものだよね。

505 :
>>503-504
ご感想、どうもありがとうございます。
百合系小説とかはあまり読まないのですが、
何となく書いてみたらファンタジーっぽい内容に
なったみたいです。
百合とファンタジー・伝奇は合うみたいですね。
立て続けに長文を投下してしまい、すみませんでした。
以後投下は控えます。
評価をして下さった方々、どうもありがとうございました。

506 :
>>504
どうしても耽美な方にベクトルが行くからじゃないの?

507 :
>>506
グラップラー並みの格闘されても嫌だろう。

508 :
格闘百合、いいじゃん(笑)。

509 :
百合小説はどのレーベルに投稿するべき?

510 :
百合はBLみたく専用のレーベルがないから、
ラノベか一般小説に見せかけた百合を書くしかないんじゃないか

511 :
>>509
コミック百合姫を出版してる一迅社が
少女向け「一迅社文庫」という文庫を創刊するらしい。
現在、新人賞設置も検討中とのことなので、
書く小説がライトノベルだったら、準備して置けばよいのでは?

512 :
無意味にあげ

513 :
女同士のHの参考になる小説ない?どんなジャンルでもいい

514 :
中山可穂全般。

515 :
俺も百合書きてー
でも書く余裕ねえー
百合マンセー

516 :
俺が小説にしようと思って考えたネタでも良ければどうぞ。嫌ならスルーで

【作品属性】二次、ファンタジー・戦闘、ヒロイン2人が微妙に百合
【舞台背景】中世っぽいヨーロッパ
【ストーリー設定】旅先で2人の女戦士が出会う。性格の違いなどから最初は打ち解け
合わないが、襲ってきた竜を協力して倒し意気投合して旅を共にする。共に宝を探したり
未開の村や秘境などを探索したりモンスターを討伐したりして絆を深め合う。
 ある程度旅が進むと7人の強力な敵集団がストーリーのボス敵として登場し彼らとの戦い
が中心の話になる。
【人物設定】
【ヒロインその1】・・・両手剣を使いこなす主に接近戦担当。美人だが男勝りで少々
荒っぽいが基本的に仲間(B)思いのいい娘。
【ヒロインその2】・・・魔法使いで主に遠距離戦担当。Aの妹分的な存在で控えめで
優しい少女。

【敵1】・・・大剣使いの青年。剣の腕も然ることながら魔法にも長けている万能の戦士。
7人衆の首領で他の6人を問題にしないほどの強さを誇るラスボス的な存在。
【敵2】・・・弓と短剣を用いた戦いと回復魔法を用いる女のダークエルフ。リーダーで
ある敵1を慕っており恋愛感情の様な好意も抱いている。7人の副首領で参謀的な役割を担う。
外見は若い女性の姿だが、エルフなので実年齢は数100歳と7人では最年長。基本的に冷静で
敵に対しても落ち着いた態度を取るが、リーダーである敵1を侮辱されると酷く怒る。
【敵3】・・・火薬や毒等の化学兵器を用いた戦闘をする錬金術師。頭脳戦が得意。戦闘で
戦えない姿となった敵4を発見し、彼の脳を取り出してサイボーグにした男。
【敵4】・・・かつては優秀な戦士だったが、戦いに敗れてに掛けた過去を持つ男。その際
に体は無残にも破壊され脳だけが生き残っている状態のところを錬金術師の3に発見され、
「再び戦えるように」と、脳だけを取り出して貰い、3の作った機械の体に入れられた。
サイボーグといっても巨大な塔を思わせる筒の様な体で7人中で唯一人間の姿をとどめていない
が、改造してくれた敵3の事はかなり尊敬している。塔の先端から炎を噴き出したり大砲の様に
金属片を発射したりして戦う。ロボットの様な機械的な音声で喋る。
【敵5】
【敵6】
【敵7】敵4を除けば圧倒的な巨躯を持つ筋肉質な体の大男。オーガの様にも見えるがれっきと
した人間。鎖を付けた鉄球や金属製の棍棒などを用いた力押しの戦い方をするが、素早さや
機動性は低く攻撃のスキも大きい。単細胞で乱暴な性格、頭脳戦は苦手としている。イカツイ
外見に反して7人中で最も弱い事とされている。

517 :
百合小説を書く際に、女の子同士がくっつく理由付けを
するのに困ってる。
片方が同性愛者であっても、もう片方が偶然にも同様…
ってのじゃ話としてお粗末すぎると思うし。
 (1)2人の深い友情が転じて愛情に
 (2)一方のアタックにほだされて、もう一方の百合的
   素質がじょじょに開花、そして覚醒
大別してこの2パターンしか思いつかないんだが、
俺の発想力貧困杉…orz
バリエーションを増やしたいんだが、この2つ以外に
何か女の子同士の恋愛に発展する理由ってあるかな?

518 :
一方がババアだったりしてw

519 :
【パターン1】女の子同士でくっつくのがその世界で何らかの意味を持つ儀式として定着している。
ってのはどう?
あと、
【パターン2】古代ギリシア・ローマみたく同性愛の行為が公然と行われてる社会設定にする。
ってのも

520 :
>>517
・一番大好きだった友達が、他の人(男でも可)と仲良くなりだして
 それにヤキモチを焼いて、それが恋だと気づく。
・周りの環境を厳しくして2人の結束を高める。
・ただ綺麗だから…
・どっちかがもう一方を必に守る→もう一方は彼女を好きになる。
・人格的な尊敬から…
・この人(女)は(誰よりも)私を認めてくれる、居場所がある→百合に発展w
・お似合いの2人を作る(二人は一つ!みたいなコンビにする)
などかな?
まー、俺だったら「2人が非常に仲が良い」から、「2人の恋」に変わる過程で、何らかの大きな事件があって、
そこで2人は「感情の強い共感」で一つになる、って描きかたにするな
女性は肉欲より感情を重視するらしいからな

521 :
片方(往々にしてタチ側)が百合だと知って最初は興味本位だったのに…とか


522 :
>>519
社会の風俗と構造から百合にもっていくのね。
その発想は無かった。参考になります。
>>520
百合に対する造詣の深さに脱帽。
相当の書き手とお見受けしました。
言われて「ああ、なるほどなあ」と思うものばかり。
本当に助かりました。どうもありがとう。
>>521
ミイラとりがミイラになる、って感じだw
百合の甲に非百合の乙が誘惑されて
引き込まれるってのも面白いですよね。

523 :
>>516
ヒロインその1は、いつも荒っぽいけどヒロインその2をいつも思いやっている。
ヒロインその2は、大人しそうだが、内面に燃えるような感情を育んでいる。
そして周りの反対を気にせず、独自の基準でヒロイン1を好きになる。
とかにしたら良いんじゃね?

524 :
>>523いいですね!有り難うございます。
>>516に不足情報があったので下に追加
【敵4】手足は無く移動は筒の下に取り付けられた車輪で行う。その姿はさながら「動く砲台」や
「生きた攻城兵器」の様。その姿や戦闘方法などからも想像が付く様に、戦闘では主に遠距離から
建物や城壁を破壊する事を担当する。またメインの大砲の他にも脇に多数の小銃が取り付けられており、
建物でない人間に対しては小銃で攻撃する。地下からポンプの様に鉱石を汲み出して自動的に弾として
重鎮する機能があり、そのため弾切れになることは無い。

【敵5】神に生涯を捧げる身でありながらも平然と生を行う邪悪な武装修道士。武器は法衣の
内側に隠し持っている、剣の様な長い刃の付いた鎖鎌。鎖を投げて標的の身体に巻き付かせ手繰り
寄せて刃で斬り付ける他に、鎖で相手を締めたり鎖を鞭の様にして相手を殴りつける等の攻撃方法がある。
鎖鎌は攻撃以外にも使い道があり、長い鎖の余った部分を法衣の下の身体に巻きつけて鎧(鎖かたびら)
として用いたり、刃の部分を投げて壁などに刺し込み、鎖を使って壁面を垂直方向に登るなど、防御や
移動に用いたりもする。修道士なので薬草や毒草等の研究も行っており、それらから摘出した毒は鎖鎌
の刃の部分に塗りつけたり、敵3に支給したりしている。また薬を体力回復に用いる事もある。
【敵5】白兵戦に特化した三刀流の使い手。緩やかに湾曲した長剣2本を左右の手に1本ずつ持ち、3本目を
口に銜えて装備する。能力は攻撃力と素早さが高い。

525 :
いや、もう書けばいいんじゃないかそれ……

526 :
うん同意

527 :
ヒロイン2人のイメージはこんな感じにしたらいいと思う。
http://www.youtube.com/watch?v=TdquSqYndt0
上の画像はシムーンというアニメのOP曲のPV、アニメ自体もかなり百合っぽい。

528 :
百合小説書く身からしたら「これは読んどこう」みたいな
良い百合小説ってある?
尋ねた俺から紹介すると、「幽霊列車とこんぺい糖
(有名どころだけどかなりの上質百合、オススメ)」、
「ナハトイェーガー(×洋ロリ&×古風に喋る大和撫子)」、
「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない(女の子同士の恋愛モノ
ではないが、屈折した友情の描写と話が秀逸)」
ぐらい。

529 :
上遠野浩平のしずるさんシリーズは厳密には百合でないけど、
あの濃密な雰囲気を醸し出す会話術は読んどく価値はあるかもしれない

530 :
ボーイッシュ同士の百合って需要あるんだろうか
倭と江夜みたいな?冒険もので。

531 :
よろしいんじゃないでしょうか

532 :
女の人で今の百合に不満を感じている点ありますか?

533 :
ワシは不満ありだな
おまえさんもか?

534 :
某天音様みたいな王子様キャラが足りないです

535 :
そうそう
なんかカッコいい百合カプがほしいのに
百合カプって言ったら柔らかでお嬢様でキャッキャッウフフみたいなのばかりで
つまらんよ〜

536 :
宝塚系×宝塚系の百合とか読みたい…!
BLっぽくなりそうだからダメか

537 :
いいと思う
けど百合好きの中でホモホモ騒ぎ出す人がいそう
温暖化王子×天音が見たいよ

538 :
強気×強気(なにも両方ショートヘアでなくてもいいかと) 憎み合っているものどうし(うまくいってないものどうし)、も、
けっこう燃えそうな気がするのだが

539 :
ほす

540 :
書いた百合小説って皆どこに投下してるの?
2ch? それとも自分のサイトとか?
オリジナルの百合小説の反響具合とか聞かせて欲しい。

541 :
小説小説って
あちこちでクレクレいいながらageまくりのこいつ
うざい

542 :
幻冬舎ルネッサンスという出版社から出てる
『そして天使はふえていく』
作者の高沢テルユキさんって誰?
ココロにぐっとくる百合小説だった。


543 :
とか美しいこと言いながら
マンズリしてるくせにw

544 :
もう一迅社新人賞に向けて考えてる人いる?

545 :
自分で書く気があるのなら、ためしにBLノベルを読んでみるのもいいかもよ
一冊丸々完全に二人の話で完結して書いてあるのも多いから、こういう話の書き方の参考になるしね
実際展開ややることは、男女物でもBLもでもGLでも変わらないんだし
マリみての1巻ですら、やってることはソフトなBLでよくある展開の流用だし(勿論♀×♀に変換してだけど)

546 :
何か書きたいのに妄想が苦手でとにかくキャラが作れない・書けなくて困ってる
ありがちでなくて本当に人間味のあるキャラってどうして設定したらいいのやら

547 :
>>546
長所よりも短所を先に設定する。他人からは理解しがたい悩みでも本人には切実であるほど良い。

548 :
>>546
ひょっとして、設定そのまんまなだけのキャラになってないかい?
ドジな子だとか、人見知りするとか、社交性が高いとか等々
設定や背景はキャラクターの下地に過ぎないから、キャラの人格はそれを踏んだ上に立つよう意識するといいかもね
書き慣れてない人は「キャラ付け」を意識しすぎて、キャラクターが単なる属性記号になりがちなところがあるしね
ベッタベタな萌え系漫画とかならむしろ意識的にそうするんだろうけど、
>>546を見る限りそういうのが書きたいわけでもないんだろ?

549 :
>>548
いや、むしろ記号的なキャラさえもうまく作れないと思ってる。
記号的なら記号的でとことん突き抜けちゃえばいいんだろうけど、それもできず。なんか人間味がなくて。
むしろ萌え系に特化できる人がうらやましい。昔と違って何か意欲が足りなくてやる気ねぇみたいな内容になってるし。
書きたいものは総じて何か心に、人間同士が出会って、みたいだから>>547の言う事はなんとなく書きながらわかるんだけど。
ところで書いた小説って皆さんどうしてます? ブログ?サイト?それとも小説投稿サイト?

550 :
モノカキ部屋ってまだアップするか?最近睡眠のような...

551 :
ふむ

552 :
age

553 :
ほしゅ

554 :


555 :
age

556 :
age

557 :
親父のPCいじってたらJaneのお気に入りに入ってたw まさかスレ立てたのは…

558 :


559 :


560 :
今年最初のこのスレへの書き込み

561 :2013/03/30
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ググゥ>(;⌒ヽ    \
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