2013年10エロパロ610: Sound Horizon 第2の地平線 (257) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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Sound Horizon 第2の地平線


1 :2010/03/17 〜 最終レス :2013/07/15
前スレが容量オーバー間近だったので立てました
テンプレ制作とかも今後考えないとな

2 :
第2のぬるぽ

3 :
>>1乙のパレード

4 :
ねぇ、お父様。
その楽園(新スレ)ではどんな>>1乙が咲くの?

5 :
>>2ガッ

6 :
>>1なんて乙られちゃえばい〜いのに〜

7 :
>>1乙はありませんか?
第二の地平線か……永遠の少年とロス子の出番だな

8 :
一乙
永遠の少年とロス子は第3の地平線じゃないのか?

9 :
第一がクロニクル、第二がタナトス、第三がロストだよな
確かに声が入ったのがタナトスからだから、ロストが二番目だと思うのもわかるけどさ

10 :
其処に>>1乙はあるのかしら…
イド楽しみだ

11 :
>>1将軍に乙れぇぇぇぇーッ!!
イドがエル組みたいな退廃的な感じだとイヴェール嬉しい

12 :
即阻止!!

13 :
退廃エロ大好物な自分は、退廃的なヤンデレの登場が待ち遠しい

14 :
ヤンデレと言えばスターダス子

15 :
むしろABYSS組は皆ヤンデレな気が

16 :
五人娘はもちろん、アビスもラフレンツェもヤンデレだよな
ヤンデレハーレム、最高だ
もぎ取られそうだけど

17 :
アビスてw
ジマッ☆胡散臭だらけの楽園ぱれ〜ど♪的な
じまんぐキャラだらけのパレードも楽しそうだ

18 :
即回避!!

19 :
回避20だっけ?
新スレおめ

20 :
――そして……妹は最期に「>>1乙」と言った

21 :
>>1乙に至る森へ至る>>1

22 :
前にどっかで見たんだけどラフレンツェのエロゲー風イラストがかなり良かったんだよなぁ
下に出てた選択肢の一番最後が「冥府の扉を解き放つ」とかでワロタけど

23 :
新スレおめ
冬朝夜で朝チュンネタ投下します
エロはぬるめ、見たくない人はNGよろ

24 :
 心地良いまどろみから、ゆっくりと意識が浮上してくる。
 ぼんやりと目蓋を開いたイヴェールの視界に、見慣れた寝室の天井が
映り込む。室内は仄かに薄明るく、どうやらまだカーテンが開かれていな
いらしい。いつもなら彼の起床時には、起こしに来た双子によってとっくに
開けられているのだが。
 ということは、珍しく───と言うか初めてじゃないだろうか───彼女
たちが起こしてくれるより先に目が覚めたということだろうか。カーテン越
しに透ける陽射しは眩しく、すでに太陽は充分な高さまで上っていることを
示している。姫君たちも寝坊だろうか、などと呑気なことを考えつつ、もそ
もそと布団を被り直すイヴェール。
 たまには先に起きて彼女たちを驚かせる、という考えも一瞬頭を過ぎっ
たのだが、二度寝の誘惑の前にそんな選択肢はあっさりと消え去った。
それに、何だか今朝はひどくベッドの中があたたかくて気持ちがいい。あ
と5分、と寝坊の常套句を口の中で呟きつつ寝返りを打ったイヴェール
の目の前に、
「────────え?」
 すやすやと穏やかに寝息を立てる、オルタンスの寝顔があった。
「ッ……!!?!?」
 ぎょっとして反対側に振り返れば、そちらにも同じように静かに眠るヴィオ
レットの姿がある。思わずがば、と上半身を起こして二人を交互に見比べ
るイヴェール。
「なっ……なんで、二人がここに、」
 いるのか、と言おうとして、イヴェールは捲れたシーツから覗く白い裸身
に気が付いた。
 ヴィオレットとオルタンスは何も身に着けていない。と言うか、よく見れば
自分もだ。寝台の周りには彼女たちのドレスや自分の洋服が無造作に脱
ぎ捨てられていて、それでようやく、イヴェールは昨晩ここで何があったの
かを思い出した。
「……あ、…………そうだった……」
 自分は、彼女たちと結ばれた───のだった。
 まぁ、結ばれたと言ってもそれほど劇的な何かがあったわけではないの
だが。ただふと自分が彼女たちに向ける感情が、愛しいと呼べるものだと
気が付いただけ。二人を求めて、応えてくれて────そうして今この状
態にある。
 昨晩の情交を思い出してしまい、朝の生理現象も手伝って何とも居た堪
れない気分で赤くなった顔を片手で覆うイヴェール。と、不意に彼を呼ぶ
声があった。

25 :
「…………ムシュー……? お目覚めになられたのですか……?」
「ん……、おはよぅございます、ムシュー……」
 とろん、とした瞳を開け、こちらを見上げるヴィオレットと、目許を擦りな
がらあどけない微笑を浮かべるオルタンス。寝起きの彼女たちを見たの
は初めてかもしれない。普段のしっかりとした姿からは想像も付かないほ
ど無防備な様子に、イヴェールは思わずどきりとしながらぎこちなく頷いた。
「あ、う、うん。おはよう、ヴィオレットにオルタンス……わっ!?」
 急に手を引っ張られ、ぼふ、と再び寝台に倒れ込むイヴェール。その彼
に、双子の姫君が左右からぴったりと身体を寄せる。
「もう……寒いんですから、いつまでもお布団を捲ったままでいないで下さ
い」
「えっ、あ、ご、ごめんオルタンス……」
「ムシューも、寒くはありませんか……?」
 囁くようなヴィオレットの声に、かくかくと頷くイヴェール。台詞の内容など
半分も頭に入って来ない。腕に直接触れてくる素肌の柔らかさの方が、よ
ほど意識を奪っていく。
 ……いや、昨晩の行為を思えばそんなのは全然たいしたことではない
はずなのだが。とにかく落ち着け、クールになれイヴェール・ローラン、と
頭の中で繰り返して、彼は大きく息を吐き出した。
「……二人とも、今朝はゆっくりなんだね」
「は、はい。……その、主人と同じベッドで起きるなど、無礼だとは思った
のですが……」
「いいじゃないですか、今日くらい。そーゆー気分なんです〜」
 言いつつ、さらに二人は身体をすり寄せてくる。思わず抱きしめたくなる
衝動をぐっと堪え────なくてもいいんじゃないかなー、などとあっさり
天秤が傾き始めたその時。
「ッ……!!?」
 背筋を駆け上がる快感に、イヴェールの身体が跳ねた。
「ふふっ……ムシューってば、朝から元気ですねー」
 くすくすと微笑いながら、オルタンスの小さな手がイヴェールのソレに触
れる。細い指先がつぅっと竿をなぞると、否が応にも口から声が漏れた。
「オ、オルタンス、何をっ……」
「朝に殿方がこうなってしまわれるのは存じ上げていますもの。ですから、
鎮めて差し上げようかと……」
 柔らかい手のひらがイヴェールのモノを握り、ゆっくりと上下し始める。
刺激自体は緩慢なものだが、ぞくぞくと這い上がる快楽は彼の理性を容
易く剥ぎ取っていく。

26 :
「ちょっ……、待、やめっ……!」
「ほら……ヴィオレットも、見ているだけじゃなくて手伝って?」
 赤くなったまま状況を見つめていたヴィオレットは、オルタンスの言葉に
はっと我に返る。そしてちらりとイヴェールの顔を窺い、さらに頬を朱に染
めながら呟いた。
「そ、それでは……失礼致します、ムシュー……」
「ヴィ、ヴィオレ、ッ……!」
 制止するより先に、おずおずと伸ばされた手がイヴェールのモノへと触
れる。はじめは恐る恐る指先で触れるだけだった手付きも、やがて手の
ひら全体で包み込むように握り締めて、オルタンスと共に全体を擦り上げ
てきた。
「ぁ、くっ……! ふ、ふたり、とも……」
 知らず背筋が反り、零れ出た先走りの液が双子の手を濡らす。それで
も手を止めることなく、イヴェールの腕をぎゅっと抱え込んだまま行為に没
頭するヴィオレットとオルタンス。粘ついた水音に羞恥が沸き起こるが、や
めて欲しいとは言えるはずもなかった。
「ぅ、あ……は、ッ……!」
「……ムシュー、い、いたくはありませんか……?」
「ふふ……男の方も、感じると濡れちゃうんですねー……」
 言葉こそ余裕ぶっているオルタンスだが、その顔はすでに真っ赤に染ま
っている。二人はそれぞれイヴェールの胸元に痕を残すように接吻けると、
もぞもぞとシーツの中に潜り込んだ。
「っ、え……? な、なに……、ッ!」
 彼女たちの行動に一瞬きょとんとなるイヴェール。だがすぐに、不意打
ち気味に背筋を駆け上がった快感に声を詰まらせる。
 シーツの中に潜り込んだヴィオレットとオルタンスが、彼のモノにそっと
接吻けてきたのだ。
「ん……これが……ムシューの……」
「あむ……痛かったりしたら、言って下さいね……」
 驚きと羞恥と快楽でイヴェールが言葉を失っているうちにも、二人はそ
ろそろと肉棒に小さな舌を這わせていく。手でされるのとはまた違う感覚
にシーツを握り締めるイヴェール。何より顔を真っ赤にしながら、醜く屹立
した一物に口唇を寄せる二人の姿は破壊力抜群だった。不慣れな舌運
びさえ、一層の快感を掻き立ててくる。
「ふぁ……ん、ちゅっ……」
「ムシュー……んむ、んっ……!」
 唾液と腺液が混ざり合い、シーツの中でちゅぷちゅぷと淫猥に鳴り響く。
最初のうちはイヴェールの反応を窺うようにちろちろと舌を動かしていた
少女たちだったが、いつの間にか表情を恍惚とさせ、積極的に肉棒へと
舌を絡めていた。亀頭を咥え、丹念に竿を舐め上げ、玉袋の方まで口に
含んでいく。

27 :
「あ、くっ……! 二人とも、これ以上、はっ……」
 交互に行き来する舌の感触に、限界は寸前だった。荒く息を途切れさ
せながら双子にそれを告げるが、ヴィオレットとオルタンスはなおも夢中
で奉仕を続ける。二人の顔に出すわけには───と思うものの、吸い付
くように咥え込まれ堪えることが出来ない。
「────ッ……!!」
 快感に意識が呑まれる。びゅくん、とイヴェールのモノが大きく震え、熱
い雫が勢い良く放たれた。
「っあ……!」
「ひゃんっ……!」
 次々と溢れ出る白濁が、姫君たちの顔を、髪を汚していく。
 しかし彼女たちは驚きこそしたものの、嫌な顔一つすることなく付着した
精液を指で掬い、自らの口へ運んだ。
「……ん……、不思議な味がします……」
「ぁむ……けっこう濃いと言いますか……でも、嫌じゃないです……」
 陶然とした表情で、二人はソレを躊躇うことなく嚥下する。どろりとした
液体に塗れた指を互いに舐め合うヴィオレットとオルタンス。淫靡な光景
に、イヴェールは思わずごくりと喉を鳴らした。
「……ふ、ふたりとも、どこでそんなこと覚えてきたの……」
 絶頂の余韻に大きく胸を上下させながら、それでも少女たちから目が
離せない。イヴェールの下腹部に残った精液までもを綺麗に舐め取りつ
つ、二人は熱っぽく潤んだ瞳をイヴェールに向けた。
「知識だけ、ですが……≪物語≫を探すために地平線を廻る過程で……」
「えっと……はしたない……と思われましたか……?」
「……そういうわけじゃないけど……普通、女の子ってそういうのは嫌が
るものなんじゃないの……?」
 ましてや二人とも、性行為は昨晩が初めてだったはずだ。……もっとも
それは彼にしても同じなので、普通、と言っても実際はよくわからないの
だが。
 肘を付いて上体を起こしつつ言うイヴェールに、二人は頬を染めたまま、
ほぅと小さく吐息を漏らして、
「……ムシューのものですから……嫌などということは、ありえません……」
「ムシューが気持ちよさそうにして下さると、嬉しいんですよー……」
 そう言ってもう一度愛おしげに、イヴェールのソレへと接吻けた。
 ……くらり、という、目眩にも似た感覚。そんな可愛いことを言われて、
どうかならない方がどうかしてる……!
「きゃっ……!?」
「やっ、ムシュー……ま、またおおきく……」
 目の前で再び固く持ち上がってきたモノに、かぁっと頬を赤らめるヴィオ
レットとオルタンス。その彼女たちの手を、イヴェールはぐいっと自分の方
へ引っ張った。

28 :
「煽ったのはそっちなんだから、責任は取ってもらわないとね」
 小さな身体をベッドの上に組み敷く。明るい場所で二人を見下ろすのは
初めてだ。凹凸のほとんど無い体つきに、強く握れば折れてしまいそうな
手足。白い肌にはところどころ、昨晩彼が付けた印が残されている。
「ム、ムシュー、朝食は……」
「今はヴィオレットとオルタンスが食べたいなぁ」
「っ……、ムシューこそ、そんな言葉をどこで覚えていらっしゃるんですか……」
 口ではそう言うものの、二人に拒む素振りはない。上気した頬は羞恥
によるものだけではないだろう。小さく笑みを浮かべ、イヴェールは少女
たちの秘所へと手を伸ばした。
「あ、そ、そこはっ……」
「んっ……!」
 くちゅ、という湿った音。割れ目の上をなぞるように軽く撫でただけでも、
奥からはぬるぬるとした液体が溢れ出てくる。
「もうこんなにしてる……ご奉仕しながら感じちゃったの?」
「そ、それ、はっ……!」
「だってムシューの……、んんっ……!」
 甘い悲鳴を上げる姫君たちの頬にキスを落とし、首筋、胸元へと交互
に口唇を降らせていくイヴェール。そのたびにぴくん、と反応する二人が
愛らしく、細い肢体をまとめて抱きしめて擦り寄ってみる。柔らかくて滑ら
かな肌の感触が気持ちいい。
「んー、もういっそ今日はこのまま、ずーっとベッドの中でいちゃいちゃし
てよっかー」
「な……、何をばかなことを仰ってるんですか……!」
「いや?」
「嫌というわけではっ……で、ですが≪物語≫を探さないと……ひぁんっ!」
 オルタンスの胸の先端を口に含み、ヴィオレットのそれは指で摘む。淡
い色の小さな突起をコリコリと転がすと、抗議の言葉は嬌声にかき消され
た。
「やっ……、あ、あっ……!」
「ムシューっ……、ふ、あぁん……!」
 イヴェールの頭を抱え込んで可愛らしく身悶える姫君たち。その姿に欲
望はますます高まり、理性が完全に決壊する。
────結局。
 その日双子がベッドから出られたのは、昼近くになってからのことであった。
 めでたしめでたし。

29 :
くっ、GJだ!
進スレ初のSSがこうも素晴らしい作品だとはっ…………。

30 :
ブ、ブ、ブラボー!!
桜が散りかける、ちょっと肌寒い
春の夜にピッタリな作品ですね

31 :
ロマン組は可愛いなーGJGJ!ご馳走さま!

32 :
保守age。
新作が来たらもう少し活発になるかな………?

33 :
保守
6月が待ちきれない

34 :
イドイド待ち保守

35 :
この過疎っぷりならいける
ミーシャは俺の嫁

36 :
便乗シテ…ライラハ我ノ嫁

37 :
じゃあ人形達は僕の嫁

38 :
みんな!
結婚したらいつまでも仲良く暮らすのよ☆
困ったことがあったらいつでも相談にのるわよ☆
義母の座は誰にも譲らないキリッ

39 :
お義母様!
そしてルキアは私の嫁

40 :
あ〜ら〜
わたくしは、レオンとエレフの実母ですわよ♪
たとえ二人が伴侶を得ても、母は一生涯、母である。
よろしくて
一生涯ずっと母として心の恋人と愛していくわよキラッ

41 :
光子かわゆすなあハアハア

42 :
新譜、エロ的には闇男×闇子でおk?
登場人物5人でうち1人がママン…やりにくいな

43 :
特典ポスカの闇子がかわいすぎる
Sっぽい目つきと薄ら笑いがたまらん!
いつの間にか保管庫に最新の物まで追加保管されてて吹いた
頼もうかと思っていたけど…保管人すげえ

44 :
メイトの薄笑いでイドを見上げる闇子がいい
丁寧な口調で詰ってほしい(*´Д`*)

45 :
イドイドしてる間に前スレ落ちたww
結局1000いかなかったのね…

46 :
イドの流れ豚切るかもしれんが………
そこらへんの野良犬(♂)×プルー
っていう電波が届いた
誰だよ、こんな変な電波飛ばしたの

47 :
獣姦物かハードだな
データ整理中発掘したミーシャとエレフの小ネタ
ライブの双子可愛さに始めてエロにならなくて力尽きたやつ

48 :
 あたたかな木漏れ日が揺れる泉、幼い兄妹がたわむれていた。
「エレフみてみて、お魚!」
「え、どこどこ?」
「ほら、あそこ!」
「えー見えないよー」
「――えい!」
「うわっ!?」
「……ヒドいよミーシャぁ」
「あはは! エレフったらびしょびしょーあははは!」
 ずぶ濡れの自分を指さして笑い転げる妹に、兄は頬をふくらませる。
「もー……あ! ――見てみてミーシャ、僕、月をつかまえたよ」
「本当!?」
雛鳥を握るように、そっと水から手をさしだすと、妹は嬉しそうに顔を近づけのぞきこむ。
「……うっそだよー!」
「きゃっ!? 冷たい! エレフのバカー!」
「人のこと言えないだろ、おあいこっ!」
「もー、…ふ、うふふっ、あはははっ! えいっ!」
「わっ、冷たいよ、ミーシャ! てい!」
「きゃん! あはは、えいえい!」
「あははは!」
 二人は水をかけあい、子犬のようにじゃれ合う。
 もつれ合うように倒れこみ、派手な水しぶきが上がった。

49 :
「……鼻に入ったー!」
「あははっ、ミーシャはドジだなー、はは……は、」
 不意に笑い声が半分になる。
「あははは……は…どうしたの、エレフ?」
「え、ううん、何でもないよ」
慌てて顔をそらす兄に、妹は覆い被さるようにつめよった。
「何なの?」
「いや、その、ミーシャ、今日、下着……」
「え? 暑いから着てないけど?」
答えながら、自分の身体を見下ろす。
 白い布を一枚巻きつけただけの体はびしょぬれ。
 ミルクに薔薇色を一滴落としたようななめらかな肌が、くっきりと浮かび上がっている。
「……何か変?」
 ミーシャはきょとんとした表情で顔を上げ、エレフを見る。
「いや、あの、さ」
 煮え切らない兄の態度に唇をとがらせる。
「なによ、エレフと変わらないでしょ?」
 妹は自分の身体を見るように兄の身体を目でなぞり――不意にボッと頬を染めた。
「エ、エ、エレフのエッチー!」
「うわぁぁっ! うっぷ、え、ミーシャ!? ダメだよそのまま帰っちゃ!」
「エレフなんてだいっきらーい!!」
 叫びながら走っていく妹を追いかけようと慌てて立ち上がる兄。
「ごめ……いや、僕が悪いの?(小声) や、ごめんミーシャ! 待ってよー!」
「もう知らなーい!」
「待ってったらー!」
「エレフのばかー!」
「ごめんってばー!」
 深緑の中に響く輪唱。
 今日も変わらず仲の良い兄妹は、家路を急いでいった。
おわれ

50 :
ほのぼの双子かわゆすなあニヤニヤ
「エレフのエッチー!!」で悶えんだ

51 :
いよいよ後5日か
ボーカル人発表されたがPVのみの出演もありだと――私は信じる!!

52 :
イドさんは鬼畜っぽいな。なんとなく

53 :
キモスレ晒しage

54 :
イド「ヤァ、アガッテキタヨ」
""\(・∀・) ""
┌┬┬┬┬┬ο┬┐
├┼┼┼┼┼┼┼┤
├┼┼┼┼┼┼┼┤

55 :
モウスグアエルネ!
""\(・∀・) ""
  ‖‖‖(゚v゚)<私モイルワヨ
┌┬┬┬┬┬┬ο┐
├┼┼┼┼┼┼┼┤
├┼┼┼┼┼┼┼┤

56 :
>>54、55
ストーカー乙
初回ジャケ、どうみても闇男は覗き魔w
表は光子光男を覗いて、裏は黒き貴婦人を覗いてる
しかし今回、青年と人形だったり少年少女だったり母だったり、エロ書きにくいな

57 :
母にして姉は近親相姦フラグだとは思わんかね?

58 :
「望まぬ婚姻」「衝動は枯れるまで情欲を湛える」の部分からエロに連想してみた
@「私が愛するのはメルだけ」な態度のエリザベス。夜の営みすらまともにしない彼女に業を煮やした夫が彼女の食べ物と飲み物に超強力な媚薬を混入
生理現象には勝てず、あっけなく理性のタガが外れて、情けなく望みもしない性行を要求するエリザベスだったが今までの態度にイライラしていた夫は意地悪な事ばかりを言ってエリザベスを困らせる
A若いエリザベスは自身の性欲をコントロールできずにいけないことと知りながら自慰にふける
しかし、日に日に増していく性欲に行為も段々とエスカレートしてきて………

59 :
>>58
構わん続けろ

60 :
>>58
いいぞもっとやれ

61 :
58イイ
…しかし俺はむしろ
エリーザベト吉田御殿を想像してしまった…
夫及び愛人には情欲以外の価値を認めないエリザ…orz
それが貴女の復讐か…っ!!

62 :
妻は行為の最中に別の男を想い、夫は建て前でしか妻を愛せず…
なんか昼ドラっぽいな

63 :
誰か闇子×闇男くれ

64 :
闇子が攻める方かw
生誕祭の似非はやっぱり女性に強く出れない感じだったもんな
メルメル呼び吹いたわw

65 :
闇子闇男もバカップルか…
全くもってご馳走様でした

66 :
そうかバカップルか・・・そういう見方もあったか
てっきりSMかと

67 :
ライラ「私と陛下の誕生日どっちが大事なの!?」
シャイタン「ソンナコト言ワセルナヨ………ライラニ決マッテルジャナイカ」
ライラ「ふふ……あ、ハンバーグ冷めちゃうわよ♪」
闇子と闇男には悪いがバカップル度ならこっちの方が凄まじいよな(笑。

68 :
いや、ライン川のくだりもぶっちゃけ同レベr(ry
エリーゼはツンデレというかSデレって感じだww

69 :
闇男と光子で何か思いついたけど、文章能力が無いうえにまったくの妄想
そして何よりエロが無い

あと森イドゲームで負けた闇男が、闇子から罰としてイく直前でフェラを寸止めされるという妄想も浮かんだ

70 :
>>69
正直な話、エロがなくてもいいじゃない!
まあ、前書きに書いた方がいいかもしれんけど

71 :
>>69
自分はエロなくても大歓迎だがなあ
あと人形のフェラとかなんか硬そうで(ry

72 :
エリーゼは【人形だった少女】で完全に人形ではないから問題ないさ

73 :
エリーゼ、特典のポスカでは普通の人間サイズだが、PVとかだとガチ人形なんだよなぁ
7thで人間になったりするのか?
朝夜はファンタジーでよくある人間とほとんど変わらない人形って感じだけど

74 :
自分は朝子夜子も闇子も、人形に宿った精神とか精霊さんがヒトの形をとってるんだと思ってる
話が脱線したのでエロに戻すけど、PVサイズのエリーゼだと銜えるの無理じゃね?

75 :
メルヒェン「エリーゼ、舐めるのはもういいから、くわえ――」
エリーゼ「キャハハハ!メルメルッタラ馬鹿ネ!入ル訳ナイジャナイ!」
メルヒェン「うぅ、じゃあ、手でやって」
エリーゼ「フフッ、コウ、カシッ、ラッ?」
メルヒェン「くっ、あ、いいよ、エリー、ゼッ!うっ……え、な、何で止めるの?」
エリーゼ「メルメル、私、飽キチャッタ」
メルヒェン「困った子だね(涙)」
エリーゼ「キャハハハ♪」
こんな感じか

76 :
>>75
オルタンス「あらあら、人形としてはあるまじき態度ね」
ヴィオレット「これはお仕置き、いえ、調教が必要かしら」
エリーゼ「え?ちょ、ちょっと何!?」
双子の人形の先輩の方がエロパロ板的に考えて、一枚上手だよな。

77 :
そして朝夜の調(ry指導により従順になったエリーゼに
「元の傲慢な君に戻ってくれ」と懇願するドMなメルメル

78 :
オルヴィオエリーゼのキャッキャウフフを受信した

79 :
そして放置プレイされるメルメル

80 :
冬の人のことも思いだしてあげてください

81 :
子供時代もエロパロ的には美味しい設定だよな
ナニして遊んでたのかな
子供同士が訳も分からず発情してるってのもいい…

82 :
ミーシャって奴隷商人に拘束されてる間、つまり売られる前どうやってトイレしてたんだろ………と考えてみた
ライブDVD見る限り、周りは男ばかりだったし
エレフが身体張って背中で隠してたのかな?と結論
エレフ「僕が隠すから早くしちゃいな」
ミーシャ「う、うん………」(でも音聞かれちゃうし恥ずかしいよぅ///)
大体こんなイマジナシオン

83 :
>>82
ミーシャとオリオンの初対面がトイレ中とか想像してしまった
「あれ、キミ何やってんの…?」
「きゃっ?! み、見ないでえっ!」
…みたいな

84 :
流れぶった切って黒メルエリ投下します
・9割がた妄想
・エリーゼたんの大きさはジャケ絵や歌詞カードくらいのを想定
・都合によりエリーゼたんの台詞はひらがな表記で
・後ろ使用
見たくない人はNG指定でお願いします

85 :
 真円を描く月が、鬱蒼とした森を照らす。
 差し込む金色の光に影を落とすのは、墓場めいた廃墟の村。その外れには、使わ
れなくなって久しい井戸がぽつんと存在していた。
 薔薇の蔦が方々に絡まる様は、近付く者を拒絶しているかのようにも見える。黒々
と口を開けた闇は深く────深奥に得体の知れない何かを連想させるには充分
すぎる、文字通りの底知れない井戸だった。
「美しい月だね、エリーゼ。
 何もかもを無粋に暴き出す太陽と違って、月光は繊細で慎み深い。僕らにとって、
心地良い光だ」
 その井戸縁に無造作に腰掛け、夜空を見上げる男が一人。
 片白の黒髪に端正な顔立ち。しかしその貌は血の気を感じさせない白であり、光を
宿さぬ眼はやはり薄白い。凡そ真っ当な人のものとは思えぬ容貌の青年は、腕の中
に納めた少女へと視線を下げる。金糸の髪に碧の瞳、黒いドレスと対となる蒼白の
肌。青年と同様に美しく、そして青年と同様に、異質なる少女だった。
「月なんて見飽きちゃった。それより私は、メルメルを見てた方が楽しいもの」
 エリーゼ、と呼ばれた少女はくすくすと微笑いながら、硝子玉の瞳に青年を映す。
 それに青年───メルヒェンは肩を竦め、苦笑を浮かべて少女に顔を寄せた。
「そんなことを言ったら、僕だって月より君を見ていた方がいい」
「じゃ、エリーゼを見て? 目を逸らさないで、ずーっと見てて……メルが目を離した
瞬間に、私は元の薄汚れた人形に逆戻りしてしまうのだから」
 少女の小さな手が彼の頬に添えられる。温度の無い手のひらを、けれど冷たいとも
温かいとも思わないのは、即ち彼もまた彼女と同じ……血の通わぬ者となったか
らだ。けれどそれでも頬を撫ぜる手に、確かな熱を覚えるのはどうしてなのか。
「わかっているよ、エリーゼ……それは僕も同じだ。君に見放されれば井戸の底に沈
む、哀れな骸に過ぎないのだから」
 陶磁の唇を触れ合わせ、細い身体を抱き寄せるメルヒェン。エリーゼの手が頬から
彼の背中に移動し抱擁に応える。角度を変え啄ばむように幾度かの接吻けを交わし
た後、エリーゼは青年の肩に顔を埋めた。
「…………君にとっては、その方が良かったかもしれない」
「だけど君といられるよ。エリーゼ」
 耳元でそっと───しかしはっきりと囁かれた言葉に、背中に回された手がきゅっ
と服を掴む。互いに打算も掛け値もあるのは事実だろう。けれどこの傲慢で気まぐれ
でひどく怖がりな彼女を、愛しいと想うのもまた真実だった。
 ……たとえ、未来のない恋だと。
 正しい摂理に背き、世界から否定され続ける者同士が、傷を舐め合っただけなの
だと笑われたとしても。


86 :
 唇を寄せた耳朶に舌を這わせ、メルヒェンは甘く歯を立てる。びくりと震える身体を
逃げないように抱きしめて、もう一度唇へ。今度は半ば奪うように、声も吐息さえ逃さ
ぬほど深く重ね合わせた。
「んんんっ……! ん、んっ……!」
 しばし唇と唇で触れ合う感触を堪能した後、薄く開いたその隙間から舌を潜り込ま
せるメルヒェン。小さな舌を探り当てて絡め取れば、彼女もまた積極的に応じてきた。
少女の頭を抱え込み金の髪を指に絡ませ、愛おしさと快楽の求めるまま激しく交わ
らせる。蕩け合う錯覚。舌は、同じ舌を相手にする時だけ、特別な性感帯となるのだ。
「ちゅ……ぁ、む……んっ……」
「エリーゼ……」
 唾液が糸を引き、にちゃにちゃと淫猥な水音を奏でる。互いの舌を、唇を、貪るよう
に触れ合わせていく。切なげな声を溶かし、理性さえ溶かして、いっそこのまま一つ
に溶けてしまいたかった。それが出来ない代わりに、エリーゼは青年の唾液を飲み
込み、自らの唾液を彼へと流し込んでくる。
「っ……、はぁ、あ……エリーゼ────」
 長い接吻けを終え、ようやく、二人は唇を離す。透明な線がつぅ、と紡がれ、とろりと
胸元へ垂れた。
「メルメル……」
 とろん、とした瞳でメルヒェンを見上げた後、その首へと腕を回すエリーゼ。そして
そのまま、自ら後ろに倒れるように青年の身体を引き寄せた。
「ッ……エ、エリーゼッ……!?」
 バランスを崩し、縺れ合ったまま井戸端の草むらに倒れ込む二人。彼女を下敷き
にしてはいけない、と身体を捻ったせいで、背中から落下したメルヒェンの上にエリー
ゼが圧し掛かる。……圧し掛かると言っても、少女の小躯では重さなど感じないに等
しいが。
「…………メルメル。エリーゼに触って……?」
 胴の上に乗り上げた彼女が、自らの胸へとメルヒェンの手を導く。ドレスの絹と、そ
の下の柔らかな感触。
「言われなくても、そのつもりだよエリーゼ……」
 軽く指先に力を籠めると、ぴくんっ、と少女の身体が揺れた。もう一方の手でドレス
の留め具を外し、前側を開いていくメルヒェン。月光に仄明るく白い肌が浮かび上が
る。小振りな膨らみの頂点だけが、愛らしく桃色に色づいていた。
「メルメル……」
「可愛いね……エリーゼ」
 白い腹部から陶器のように滑らかな肌を辿り、二つの乳房に手を這わせる。ふに
ふにと軽く揉んでやると、あ、と少女の口から甘い声が漏れた。
 体つきこそ10代半ばの少女ほどだが、もとが人形だからなのか、エリーゼの体躯
は子供のように小さい。背徳感は適度なスパイスとなって彼の情欲をなおさらに煽っ
た。少女の身体をぐい、と引っ張って、ちょうど顔の真上に胸がくるような体勢を取ら
せる。

87 :
 軽く頭を上げて、肩口や胸元に強く吸い付くメルヒェン。血の流れのない身体では、
痕が残らないのが残念と言えば残念だった。彼女のドレスなら、きっと隠しようがない
だろうに。
「……ゃ……んッ……!」
 重力に従って下に流れる乳房を、そのまま舌でなぞっていく。ぷにぷにとした柔らか
な感触を愉しみながら先端へ。いきなり口に含むようなことはせず、白と桃色の境目
をゆっくりと舐め上げてやる。
「あ、ぁ、あっ……! メ、メルぅ……」
 甘くねだるような声。くすりと小さく笑みを返して、メルヒェンはもう片方の胸に手を
伸ばした。手の中にすっぽりと納まった膨らみは、彼が力を籠めるまま好きなように
形を変える。少し強めに揉みしだきながら、ツンと拗ねる小さな突起に吸い付いた。
「んんっ……!! ふぁ……ぁあっ……!」
 びくん、と大きく反応を示し、エリーゼの唇から甘い悲鳴がこぼれる。
 メルヒェンの舌が敏感な頂点を舐り、時に軽く歯を立てて、執拗に愛撫する。地面
に付いた手に力が入らない。身体が芯から快楽に疼き、下着はとっくにぐっしょりと
湿ってしまっていた。
「エリーゼ……感じてるんだね」
「やっ……ぁん……!」
 ちゅぅ、と、音を立てて吸われて、とうとう腕から力が抜けてしまう。メルヒェンの頭を
抱え込むように崩れ落ちるエリーゼを抱き止めて、青年は彼女のドレスの裾に手を
かけた。
「自分で持ち上げてみて」
「ん……、うん」
 こく、と頷き、エリーゼは何とか身体を起こすと、再びメルヒェンの胸の辺りに座り直
す。そして豪奢なスカートをゆっくりと捲り上げて、その裾を口に咥えた。
 同時に、内部に閉じ込められていた空気が解放される。微かな性臭。秘所を覆う薄
布はすっかり濡れそぼっていて、もはやその役目をほとんど為していなかった。ぴっ
たりと貼り付いた布地が、その下の割れ目に沿って筋を作り上げている。
「……エリーゼの匂いがするね」
 口の端に笑みを浮かべて、メルヒェンは下着の上から秘所を撫でる。蜜の染み出
る窪みを指で押し、そのまま縦筋を辿って上へと滑らしていく。ぷっくりと膨らんだ花
芯に触れると、彼の上で少女の身体が跳ねた。
「んぅぅっ……! ふっ、ん、んっ……!」
「ここがいいの? エリーゼ」
「ッ……!! う、ぅんん……!」
 違うと言うことも出来ず身悶えるエリーゼの秘芯を、さらに責め立てていくメルヒェン。
溢れ出る愛液は下着の上からでも彼の指に絡みついて、ぐちゃぐちゃと淫猥な音を
立てる。ドレスの裾をぎゅぅっと握り締め、エリーゼは小刻みに震えながら懇願する
瞳を向けた。

88 :
「メルメルっ……、エリーゼ、メルメルのが……欲しいのっ……」
 言いつつ彼女は背後の位置、勃起したメルヒェン自身へと手を這わす。ズボンの
下で痛いほど膨らんでいたモノをまさぐられ、メルヒェンは思わずびく、と眉を顰めた。
「っ……、それじゃあエリーゼ、脱がすよ……」
 はぁ、と短い息を吐いて、メルヒェンは彼女の下着の紐を解く。しゅるり、という微か
な衣擦れの音と共に下着が剥ぎ取られ、露になった秘部との間に蜜の糸を引いた。
 両脚を立てて開かせて、その部分がよく見えるようにする。真っ白な彼女の肌とは
対照的な、赤く濡れた花弁。とろりと愛液を溢れさせる小さなソコを押し広げると、し
かし、エリーゼの手がそれを制した。
「…………だめ」
「だめ?」
「うん……、まだ、ダメ……」
 一瞬だけ瞳を揺らして、彼女はメルヒェンの頬に手を添える。その手に自らの手を
重ね、少女を抱き寄せるメルヒェン。ちゅ、と接吻けを交わしながら、腰に回していた
右手をエリーゼの臀部へと滑らせていく。
 肉付きの薄い、胸とはまた違った柔肉の感触。少し汗ばんだ双丘を撫で、谷間の
奥にある小さな穴に触れる。軽く指先を入口に埋めただけでも、少女は敏感に反応
を示した。
「んくッ……!!」
「……すっかりお尻でも感じるようになったね、エリーゼ」
 メルヒェンの言葉に、上気した頬を羞恥でさらに赤く染めるエリーゼ。
 排泄を行う機能はないとは言っても、本来は性行為に使うような場所ではない。そ
こを弄られ、あまつさえしっかりと感じてしまうのだから、恥ずかしくないわけがなかっ
た。そもそもそれを言い出したのは彼女である以上、不満を言えたわけではないの
だが。
「だ、だって……、メルメルがいっぱい、するから……」
「僕はこっちでもいいんだよ」
 くちゅ、と、膣口に移動した指が中に潜り込む。ぬるぬるとして、それでいて狭く締
め付けてくる内部の感触を指でだけ堪能した後、愛液に塗れた指を再び菊門へ。た
っぷりと塗り付けた蜜を潤滑油に中指を、次いで人差し指も挿し入れていく。何度も
行為を重ねているとは言え、相変わらずその中は痛いほどにきつかった。ゆっくりと
解しながら、円を描くように掻き回していく。
「くぅんっ……! ッ……わ、私は、全てまで、満たしてあげるつもりはないもの────」
 荒く息をつきながら、エリーゼは上体を起き上がらせる。つぷ、と指が引き抜かれ、
代わりにその場所へ、彼女は取り出した青年の一物を宛がった。
「少しくらい、未練があった方が、いいでしょ? メル…………」
 ふっと薄く笑みを浮かべて、身体を沈めていくエリーゼ。屹立したメルヒェンの肉棒
が、狭く小さな穴の中へと飲み込まれていく。

89 :
「ぁッ……あぁぁぁあぁ……!!」
「く、ぅ……エ、エリー、ゼッ……!」
 男性器を受け入れられるようには出来ていないところを、半ば強引に押し広げてい
く感覚。何度経験しても慣れる気がしない。ぎゅうぎゅうに締め付けられて、何もかも
持って行かれそうな────圧倒的な、快感。
「あ、あ……メルメルのが、中で、びくびくってなってる……」
「エリーゼ、も……」
 太く脈打つモノを根元まで咥え込み、愛液とこぼれ出た先走りでぬかるむ内部が
ひくひくと蠢いている。花芯は割れ目から先端を覗かせるほど固く勃起し、口を開け
た秘所からはとろとろと蜜が溢れ出てきていた。淫靡な光景と下半身から伝わる快
楽に、メルヒェンの中で残っていた僅かな理性も完全に崩れ去った。
「エリーゼ、動くよっ……」
「ひぁっ……!? や、あぁぁっ……、メルぅ……!!」
 腰の上に跨った少女の身体を、下から打ち付けるメルヒェン。衝撃に思わず一度
跳ねた後、エリーゼもまた、それに合わせて自ら身体を上下させ始める。じゅぷ、じ
ゅくっ、と、淫らな水音が響いた。
「あ、あぁ、あっ……!! メルメル……、わ、私、きもちい、よぅ……!」
 エリーゼの口の端から唾液が一筋こぼれ、顎にかけて橋を作る。夢中で腰を動か
しながら、その細い身体に手を這わしていくメルヒェン。胸の頂点を転がし、白い腹
部を撫で、ぷにぷにと柔らかなお尻をさすりながら秘所を弄る。愛液に蕩けた中へと
指を入れると、後ろから彼女を貫く己の感触が伝わってきた。
「中で、当たってるのがわかるよ……」
「ッ……、メル、やッ……だめぇっ……!」
 ふるふると首を横に振りながら濡れた瞳を向けるエリーゼ。普段の気まぐれなシャ
ム猫のような彼女もいいが、こういう姿も悪くない。快楽と愛情に陶然としながら、メ
ルヒェンはなお激しく注挿を繰り返す。
「ふぁぁあぁあッ……!! あ、あ、メルメルっ……エリーゼ、おかしく、なっちゃうぅ……!」
 それは彼にしても同じだった。四肢を張り詰めさせ喘ぐエリーゼを突き上げるたび
に、堪えきれない射精感が押し寄せてくる。快楽の解放を目指して互いをより深く求
め合うメルヒェンとエリーゼ。秘所から伝い落ちる愛液と青年の腺液で、結合部はさ
ながら膣そのもののようにぐちゅぐちゅに融けきっていた。
「……っ、もう、限界だ、エリーゼッ……!」
「メルメルぅぅ……! あ、あ、あ……あぁぁあぁあぁああぁぁッッ!!」
 ひときわ高い嬌声と共に、少女の身体が強張り中が締め付けられる。最奥まで突
き上げるのとほぼ同時に、メルヒェンもまた絶頂を迎えた。

90 :
「ッ……────!!」
 意識が白く染まり、どくん、と、肉棒が大きく脈動する。彼女の中に納まったまま、
びゅく、びゅくっ、と、何度も打ち出される白濁液。熱いモノが身体の奥で放たれる感
覚に、エリーゼは恍惚として呟いた。
「……メルメルの……中に……いっぱい……」
 ほぅ、と甘い吐息を漏らし、小さな身体が青年の上に折り重なる。全て吐き出して荒
く上下するメルヒェンの胸に、くたりと脱力し凭れかかる彼女。線の細い肩をそっと抱
きしめると、エリーゼはとろんとした瞳を上げて彼を見た。
「…………ねぇ、メル……」
「……何だい、エリーゼ」
「…………もしも、ね……いつか……私がほんとうに、君のものになれる日が来たら
……そうしたら、ぜんぶ……君にあげる…………」
 そこにいったい、どれだけの意味が含まれていたのか。
 そうなりたい、と願うわけでも。
 なりたくない、と拒むわけでもなく。
 ただぼんやりとまどろむように呟いて、彼女は彼に唇を寄せた。
「……ん……」
 触れるだけの、けれど呼吸さえ閉じ込めるような、長い長い接吻。
 まるで言葉に出来ない想いまでもを、全て彼に伝えようとするかのように。
 されど、このイドへ至る森で、言葉などというエゴの象形に果たしてどれほどの価値
があるのだろう。無意識の下、その見えざる闇の内にたゆたう声を重ね合わせ、彼
らの世界は奏でられる。
 その無形の唄を、或いは────

────────夢、と。
 そう呼ぶのかも、しれなかった。

 ……頭上には満月。虚ろな森。に絶えた村。停滞し、淀んだ水底に二人だけ。
 不実の楽園だと知りながら、それでも物語を続けよう。

 いつか、この夜が明けるまで。

91 :
以上です
アルバム出たら残念だったねぇになる予感がひしひしとするので
保管庫への収納は待っていただけると嬉しいかもしれない(´・ω・`)

92 :
GJ!素晴らしい!
凄く雰囲気出てた

93 :
>>91
GJ!
あと、「パロ」なんだし、二次創作が書かれた後で、原作が全く別の展開行くのはこの板ではよくあることだし、あまり気にしすぎる必要はないと思う
勿論、最終的判断は作者自身に委ねられる訳だから、別に強制するつもりはないけど、参考までに

94 :
GJGJ!
廃墟で、って退廃的でいいな
もしかして前に永遠の少年書いてた人?
違ったらスマンティウス

95 :
>>92-94
レスありがとう
あくまで「待ってほしい」ってだけなんで、7th後でも何とか読めるようなら収納して頂くつもりです
気を遣わせてすまん( ´・ω・)ゞ
>>94
Lostのを書かれた方とは違いますよー
あえて言うなら、このスレの頭で冬朝夜を投下したものです

96 :
朝夜の方か!スマンティウス
ちょっと冥府で奈落へと至る井戸掘りしてくるわ

97 :
実はメルはあの短い期間でエリザベートを淫乱にかつ自分に完全に従うよう調教していた!だから「彼以外もう愛せない」なんて言ってるんだ
………ごめん、あまりにも過疎なんで変な電波受信しちゃった

98 :
メル恐ろしい子!
さあそれを文章にする作業に(ry
しかし最終的にはエリザベートに主導権握られてそうな気もする

99 :
黒メルエリいいな
久しぶりに楽園系のヤンデレ読みたい保守

100 :
ドSメルが簡単に想像できて吹いた
子供ならではの残酷な無邪気さで怒涛の言葉攻めですね分かります

101 :
「光と闇の童話」の冒頭の部分でエリーゼが犬用の首輪をつけて四つん這いで、メルに紐を引っ張られてる妄想が浮かんでしまった
そんな状況で
「大丈夫?足元気を付けて」
「それより、私とてもドキドキしているわ」
とかそういう会話交わせる訳はないんだが

102 :
シエルを調教したい

103 :
スタダ子に踏まれたい

104 :
イド森ゲームをしようとして、思わず噛んじゃったエリーゼを想像したら萌えた

105 :
それを笑ってビンタされて泣くメルメルを想像したら萌えた

106 :
>>105
メルに限ったことじゃないがサンホラの男性キャラって押し弱そうだよな(笑
押しが強いのって変態神官くらいじゃない?

107 :
メルは夜にひょいと家に入り込めたり女の子連れ出してしまうくらい行動的な子
優しいけど行動力も実行力もあるから隠れ肉食かもな
ちゃっかり母親にも紹介してるみたいだし
確定はしてないが井戸男がメルなら執念深いよな…
優しくて育ちがよく爽やか、行動的…でも執念深い
1番信用しちゃいけないタイプだwww

108 :
>>107
執念深いというのか「引きずる女性」というのかは知らんが、エリもずっとメルのこと忘れてないし、お似合いと言えばお似合いだな(笑。

109 :
あえて茨の道を書く。
ということで苦手な人は避けて通るように。
超絶駄文です。
獅子×巫女
「ようこそ、レオンティウス様。」
「何もないところですが、どうぞごゆるりと。」
穏やかに微笑む女性達に礼を述べて、レオンティウスは辺りを見回す。
此処は詩人の島。――戦続きの彼に息抜きを、と部下達が段取りをつけてくれたのだ。
争いの影も、血なまぐさい匂いもない此処は、レオンティウスにとって何時か、と夢見る平和そのものだった。
「…何時か我がアルカディアも、このレスボスのようになるといいのだが。」
「殿下の時代には、きっとそうなるでしょう。」
カストルのその言葉に小さく頷いて、レオンティウスはゆっくりと歩き出した。
「そうだな。…そのためにも、バルバロイたちをどうにかしないと…。」
折角休暇に来たにも関わらず、ついつい仕事の話ばかりしてしまう二人。
しかし危険が全く感じられないために、彼らはつい油断していたのだろう。
だから、それは起こった。
「きゃっ…」
「っ…、失礼。大丈夫か?」
レオンティウスと、女性がぶつかる。
体格差故か、彼女の方は転んでしまったらしい。
レオンティウスは手を差し伸べて…驚いた。
一人で歩いている彼女が盲人だったのも、その一つ。
しかし何より。
「いえ、此方こそ失礼しました。」
困ったように笑う整った彼女の顔立ちが…とても、美しかったから。
いや、単なる美しさだけなら、先日戦場で出会ったアレクサンドラとて負けてはいない。
しかしこの女性には、何故かレオンティウスの目をひきつけてしまうだけの“何か”があった。
「…あの?」
「どうかされましたか?」
不思議そうな女性の声と、カストルの声で我に返ったレオンティウスは慌てて手を離し、謝罪をした。
「重ね重ね申し訳ない。…私はレオンティウスだ。」
「レオンティウス…レオンティウス殿下?」
名を聞いて、女性は不思議そうに復唱する。
しかしすぐにレオンティウスの身分に気付いたのだろう、慌ててその場に跪く。
「殿下とは露知らず、失礼いたしました。」
「いや、気にするな。…そなたは?」
「アルテミシアと申します。」
柔らかな声が、そう名乗る。
何処か憂いを秘めたような彼女の雰囲気が、なるほど、名前の通り“月”のようで。
レオンティウスは、じっと頭垂れている彼女を見つめていた――

110 :
「レオンティウス、どうしたのですか。」
「母上。」
故郷に戻っても、アルテミシアのことが頭から離れないレオンティウスに、そう心配そうに尋ねたのは母親のイザドラだ。
王族という身分でありながら、擦れずに育ったレオンティウスは、悩みながらも結局素直に告げた。
 
―詩人の島で出会った、盲目の巫女が忘れられないのだと。
それを聴いたイザドラは喜んだ。
レオンティウスは本人に妙に潔癖なところがあり、今まで浮いた話の一つもなかったのだ。
それに頭を悩ませていたのだが、此処に来て本人からのその言葉。
アマゾンのように敵対しているところよりもレスボス、しかも巫女なら後腐れもないだろう。
そんな思惑から、イサドラは早速レスボスのソフィアに掛け合い、その巫女を召し上げた。
…それがやがて、彼らの運命を大きく変えることになるとも知らずに。


111 :
「アルテミシア。何をしている?」
「…レオンティウス殿下。いえ、特には…」
アルテミシアがアルカディアの王宮に呼ばれてしばらく。
権力者たちのやっかみを受けたりはするが、それでもレオンティウスたちに守られ、アルテミシアは恙無く生活をしていた。
不安だった王宮暮らしも、慣れてしまえば落ち着ける。
しかし、今の生活に順応すればする程…
「…アルテミシア、…そなたは何を憂いている?」
レオンティウスの率直なその問いに、アルテミシアは顔を俯かせた。
そんな彼女を見て、レオンティウスはそっと頬に手を添える。
「何か不自由でもあったか?」
「いえ、とんでもないことです。皆様良くしてくださっております。」
レオンティウスは、出来るだけと彼女に心を砕いた。
しかし、アルテミシアとの心の距離は以前遠く、閉ざされた瞳は別の方向を見るばかり。
手を伸ばし確かに捕まえているのに、遠い。
彼女は正しく、“月”だった。
「教えて欲しい。どうしたら、そなたは私を見てくれる?」
「殿下、そういうことではないのです。ただ、…私は…。」
唇を固く引き結び、首を力なく振るアルテミシア。
これ以上尋ねてもきっと答えないだろう。
レオンティウスはまた来ると告げて、背を向けた、その時だ。
偶然なのか、レオンティウスの耳は捕らえた。
「…エレフ。」
知らぬ男の名を寂しそうに、しかし愛おしそうに呟く彼女の声を――

112 :
続き期待

113 :
期待

114 :
>>109
今気付いたがGJ!続き待ってるぜー

115 :
焔子「シャイタン、これ持ってて」
悪魔「何ダコレハ?」
焔子「サツマイモよ!秋と言ったら焼芋よね!」
悪魔「……私ハ七輪ノ代ワリカ」
焔子「ついでに私も暖めてね」ごそごそ、ぎゅっ
悪魔「……ライラ」
焔子「焼けるまでこうして待ってるね」
作品まってるよー保守!

116 :
自分も便乗して井戸夫婦
闇男「おや…どうしたんだいエリーゼ、今日は甘えん坊だね」
闇子「ダッテモウ秋ヨ。私ハ寒サナンテ感ジナイケレド、メルメルハ人間ダモノ。寒ソウダワ」
闇男「エリーゼ…」
闇子「ワタシハ人形ダカラ、温度ナンテ無イケレド…少シデモ暖メル事ガデキタラト思ッテ…」
闇男「そんな事言わないでおくれ、エリーゼ。其れに僕は寒くないよ。
君が側に居るだけで心が暖かくなる。君は十分、僕を暖めてくれているよ…」
闇子「メルメル…!」

はいはいバカップルバカップル

117 :
閣下「リア充爆発しろ!!」

118 :
冥王や冬の人ですら二人の従者が居るというのに
閣下ときたら…

119 :
妹萌えだから無問題
妹以外興味ないからなあの人
妹がんでメタモルフォーゼしたくらいだから

120 :
本スレが魔女の話題になってるけど、陰核を弄って濡れたら魔女、みたいな話があったような…

121 :
魔女はエログロのオンパレードだよな

122 :
悪魔の乳首でアレコレ出来そうな気もしたが、自分には無理だった…

123 :
7th期待保守
子役、見事にメルのハーレム状態な件について

124 :
保守

125 :
REMIじまんぐ参加記念保守
よかった…本当によかった!!

126 :
人いねーほしゅほしゅ
特典絵柄発表されたら人来るかなあ…

127 :
こっちは過疎ってるのに百合スレ801スレが盛り上がっててワロタ

128 :
そういえばお世話になってる総合保管庫のURL貼られてないね
『2chエロパロ板SS保管庫』→その他ジャンル→Sound Horizonの部屋
http://green.ribbon.to/~eroparo/contents/soundhorizon.html
小ネタまで追加してくださっててありがたい

129 :
メルメルがジャケのお嬢さんたちをかどわかす話を期待
そしてエリーゼにばれてお仕置きされるのも

130 :
うおおこんなスレがあったのか
実母ミシェルが息子イヴェールに自ら手ほどき筆降ろしSSはまだですか

131 :
そういえばミシェル様のSSは見たことないな
まあそんな事すれば屋根裏送りなのは分かるが

132 :
Moiraよ!特典は結局未発表なのか!保守

133 :
特典が思った以上にしょぼかったでござる保守

134 :
ネタバレはいつから可なんだろう?
今回はエロエロだから楽しみだw

135 :
今回のアルバムは露骨に犯すだの性欲だのの言葉が入っててなんかアレだった…。
オブラートに包んでなおかつ官能的な詩が陛下の魅力だと思ってたんだが…。
エロパロ的には大歓迎だけどなw

136 :
青髭酷すぎてワラタw
今からライブのサウスちゃんが楽しみでならない
奥方の不貞って自慰説と浮気説があるけどどっちかな?
自慰が見つかって責められる奥方のSS希望w

137 :
愛と性欲を結び付けるのは気持ち悪いと思ってるエリーゼたんに愛される悦びを教えてあげる話マダー?

138 :
>>137
なにそれもえる

139 :
王子が蕾やら花やらためす話マダー?

140 :
青髭がグングニルでMoiraを貫く話マダー?

141 :
青髭が槍の使い方を獅子王子に指南してアレクサンドラがデレる話まだー?

142 :
王子と青髭は大人気だな
青髭が犯してしてその体を王子が愛でる話マダー?

143 :

>>142
まぜやがったw




もっとやれ

144 :
>>142
なんだ万事解決じゃないか

145 :
最後に女将が食べれば最強のエコだな

146 :
女将は食べないだろw
客に振舞ってるだけだ

147 :
女将まさかの金髪ツインテ超ボインw
そして「青髭と私の世界」誰か書いてくれw

148 :
エリーゼ「何故人間ッテ愛ト性欲ヲ切リ離セナイノカシラ?気持チ悪イワァ!」
メルメル「・・・」
エリーゼ「・・・メルメル?」
こんな話があると期待

149 :
メルメルはイブにエリーゼと井戸ごもりか

150 :
>>148
そんな漫画をpixivで見たぞw

151 :
ライブに行ってから大人メル×大人エリザベスの妄想が止まらないんだが………

152 :
>151
仲間がいた!
誰か書いてください…

153 :
健やかに悲惨な娘が井戸から帰還した際、ギル○ィギア的な意味で全身黄金になってチート性能で継母のイジメも跳ね退けるぜ!
みたいな電波がががが

154 :
>>151
抱きしめ返すことさえ出来ないメルメルにベトを押し倒す勇気があると思えない

155 :
>>154
今日の上演でメルがエリザベス抱き返したよ!
ヤバい、妄想が暴走して萌えにそうwww

156 :
取りあえず落ち着け、エリザベスて誰だ
キャラの名前くらい覚えてやれよ

157 :
>>151、155
×エリザベス
○エリーザベト
英語名かドイツ名かの違いだけどねちっこいファンはこれくらいで激怒したりするので注意。特にライブ会場とかではね。
moira公演行った時、物販並んでる隣の客のエレフの呼び方(エレフかエレウだか)で本気でキレてる女見かけて怖かった((((;゚Д゚))))
まぁ一部のキ●ガイだけだろうが…

まぁそんな事はどうでもいいがメルエリのエロを書いてくれる神が降臨する事に期待

158 :
……問題は、メルに子作りの知識はあるのか?
世間の悪意に触れないで育って、大人になる前にんで、その後ずっと人形と井戸の中だぞ。

159 :
>>158
「ある男の特殊な性癖」とか言ってるし、青髭妻の唄に対して「なるほど」と理解してる風な発言してるから、知識はあると思う
まあ、知識あったらあったで、誰が教えたのかが問題になってくる訳だがwww

160 :
「キッケリキー!うちの、バッチィのお嬢様のお帰りだよ」
※精液

161 :
一生それにまみれて暮らすのかw

162 :
おいまて、誰のだ。
ちーちゃんにそれをかけたのは誰だ?!

163 :
メルのだろ

164 :
青髭「それも私だ」

165 :
青髭w
でも青髭は「魔女として断罪された」のがジャンヌにしろテレーゼにしろ
ロリっ子には興味なさそうだ

166 :
ホレおb…お姉さんなら普通にふたなりになれそうだしホレお姉さんじゃね?

167 :
村の男たちは顔を見合わせ口を噤んだんじゃないのか

168 :
妹「やだ!取れない!取れないよ!やだやだやだ取って!イカ臭いよぉ!苦いよぉ!取ってよムッティ!…………あれ?なんか、股の辺りが変な感じ…んぅ…///」
ホレ子「マジでぇ?」

169 :
ホレお姉さんに仕込まれた井戸子の仕業だろ

170 :
おばさんって言うごとにお仕置きされそう
井戸子「ホレおば…」
ホレ「お姉さん、でしょ?」
井戸子「んんぅ…はぁっ…おねえさぁん…っ」
ホレ「よくできました」

171 :
恋シテルワメル、ズット一緒ニ保守シ続ケヨウネ

172 :
こんなに間が空いてないと保守にも何もならないが
ぶらん子の服って縞使ってるし派手だから多分娼婦だよな

173 :
ぶらん子が「うめぇだよ」と言いながら自らの体を

174 :
おがみさん、やめてけれ!

175 :
>>172
あっ 飲み屋の手伝い‥肝臓料理だけがメインじゃあなかったんだ
納得

おもてなしね☆

176 :
>>170、アナタって人は…!そのまま投下だ!

177 :
>>176
うんっ!私、頑張るっ

178 :
・母を探す旅の途中で暴漢に襲われる火刑娘
・肝臓取られた体の中に連続レイプ魔がいて、亡霊となった後もロクなことがないぶらん娘
・この世で一番美しい親子ということで、狩人に調教される継母と雪白姫
・継母と妹に売春させられる、せいっ
・「残念ながら私は君の王子様じゃない」「ふーん、でも貴方美味しそう」と貞操奪われるメル
・精を絞り尽くされる青髭
・全裸で磔にされ、焦らしプレイを味わうエリーザベト
というシチュエーション七つ思い付いたが、誰か書く猛者いないか?

179 :
見て、ヘンゼル、お兄ちゃん。ほらアソコがこんなになってる〜♪(くぱぁ)

180 :
でも、グレーテル、そこは……ぅうっ

181 :
ぶらん子マダー?

182 :
ホレお姉さんマダー?

183 :
ちーちゃんマダー?

184 :

アルテローゼマダー?

185 :
ちーちゃんマダー?とか言ったけど結局拙い文だが自家発電した。
・メルの中にイドさんがいる
・イドはホレ子の父親
・ちーちゃん淫乱
・エロメイン
・ほとんど妄想でしかない
こんなかんじなので苦手な方はNGお願いします。

186 :
ある朝、愚図はきんぴかになって帰ってきた。「ただいまー!」って。
それからお母さんは愚図にばっかり構うようになって、いままで愚図がやってたことを全部あたいに押し付けたんだ。全部だよ、ぜーんぶ。
「あなたも行っておいで」なんて言われてもあたいはまた愚図とおんなじことするんだ、って思って断ったの。そしたらお母さんね「本当の私の子供はあなただけなのよ、ちーちゃん」って言ってくれた。だからね、あたい頑張るよ!
「――なるほど、それなら君は誰にも復讐する気はないのかい?」
井戸の中に飛び込むと、そこにはお化けみたいな格好をした男の人がいた。
「あたい、「ふくしゅう」っていうのをやりにきたんじゃないよ。愚図みたいにきんぴかいっぱい貰いに来たんだよ」
「そうか。なら君は――――……ッ!」
目の前の人がいきなり頭を押さえて蹲る。
どうしよう、この人いないと、あたいきんぴか貰えない!
「ねえ、どうしたの!あたいどうすればいいの!」
その人の肩を掴んで揺すぶるといきなり井戸の底は真っ暗になってしまった。
「いやぁ……ねぇ……どうすればいいのさっ……!」
「私の言う通りにすればいいさ」

187 :
声が聞こえると同時にさっきまでと同じ景色が帰ってきた。
でも一つだけ違うところがあって、なんと男の人は黒と白の混ざった髪の毛は愚図と一緒のきらきらになって、肌の色も普通になっている。
「私はイドだ。……君の姉の父親さ」
「!! 愚図の!?」
「ああ、彼女に金をやったのもこの私。少し私の言うことを聞いてくれればあの子と同じようにしてあげるさ」
「うぅん……、愚図よりいっぱいは駄目?」
「いいよ、君が良い子ならね」
そういうとイドはベルトを解いてズボンと下着を下にずらした。股には見たことの無いものがついていた。
「……それなに?」
「触ってごらん」
軽く握ってみるとそれはすこし、固く温かくなった。
「ゆっくり、両手で上下に扱くんだ。優しくね」
「これでいいの?」
「ああ」
どんどん上を向いて固くなっていくそれの先をつついてみると、イドはぴくりと軽く体を跳ねさせる。
「駄目だった……?」
「いや、いいよ。次は舐めてくれるかな?」
「…………ん」
ぺろぺろと先を舐めると変な味のする液がでてきた。
「くわえて」
口いっぱいに大きなそれをくわえ込むのは難しくてあたいはもたもたする。
「……ふむ、歯があたるな。放していいぞ」
口から抜いたそれはさっきよりも小さくなっていて、なんだかもっと触りたいと思ったので最初に言われたように両手で扱き固くさせた。なんだか、股のあいだが変なかんじがする。
「さて。服を脱いでくれ」
「えっ、なんで?」
「私の言うことにはしっかり従ってくれないとね」
「…………はい」
下着まで全部脱ぐと違和感を感じたところは濡れていた。
「……おもらし……?」
「大丈夫、違うよ」
恥ずかしくて赤くなった顔を俯かせると、イドの手はあたいの肩を押して地面に押さえ付けた。
「…………え?」

188 :
――ああ、面白い。私が彼女の姉に金をやったなどと信じている。
――まあこれも私の娘を虐げた罰さ。潔く受け入れてくれ給え。
男性器にも躊躇い無く触れるし無知とは素晴らしい。自分の好みとは外れる外見だがただ欲を満たすだけのためならばこれで充分だろう。
先程の言葉を疑わず抵抗さえしない童女の膝を開きつるつるとした割れ目を舐め上げる。豆のようなそこを舌で弄れば小さく嬌声があがり己を高ぶらせた。
とろとろと蜜を零すところに指を二本挿入。すんなりと、とはいかなかったがひくひく動く卑猥な穴は割と容易に異物を飲み込んだ。
「んッ……ぁあっ……ひゃ」
両の手で足るほどの年齢だろうに中を掻き回せば淫らに声をあげるこの童女はよく出来たものだ。
そろそろいいだろうと腰を掴み一気に雄を挿れれば童女の口からは声にならない悲鳴が飛び出す。裂けたのか局部からは血が流れていた。
膣のなかは狭いがその分締まりがよく、入り込んだ男根を放そうとしない。
「あっ、ひッ、もうッやだぁ……ッ」
「嫌? 姉のようになれなくていいのかい? 母親に愛されたくはないのかい?」
「あたい頑張るよ……。ひあぁッ!」
痛みに嘆きながらも喘いでいるのだからこいつはもう娼婦としては完璧な素質を持っている。
出し入れを繰り返している内にその痛みも忘れて自ら腰を振り快楽に溺れ始めるのだから尚更に。
「……そろそろ出るな」
久しぶりの行為に若干早く頂点が訪れたようだ。血と先走りでぐちゃぐちゃになったそこから性器を抜き、童女の顔に向けて射精する。
「終わったぁ……?」
いつの間にイっていたのかびくびくと脚を震わせながら精に汚れた顔で尋ねる童女にふたたび自身は熱を持ち始めていた。
「――いや、まだだよ。君が低能な所為ね」
罰にはなっていないようだが、溜まっていた性欲のはけ口として充分に楽しませていただくとしよう。

その後暫くの間、玩具のように弄ばれ続けたちーちゃんは精液塗れのままお家に帰るのでした。おしまいおしまい。

189 :
以上でした。
残念だったねぇとしか言えない乱文で申し訳ない。

190 :
よかったねぇ!
とあえて言うぜ!GJ!

191 :
あげ

192 :
さげ

193 :
ほしゅ

194 :
どや

195 :
「いいえ!私はどなたの元へも嫁ぐつもりは御座いません! お兄様の事が…好きだから!!」
「!?」
って言う超展開な夢を見てどうしようかと思った保守

196 :
需要ないだろうけど過疎ってるので投下
・お兄様×エリーザベト
・陵辱、途中寝取りっぽい、バッドエンド
規制中だし苦手な方多そうなので、ろだにあげました
パスはshm
p://www1.axfc.net/uploader/Sc/so/228287

197 :
兄「あの馬鹿娘を磔にしろ(性的な意味で)」
部下「殿下!?」

198 :
ほしゅ

199 :
西山見てるか
すぞ

200 :
てす

201 :
イドイド発売日には間に合わなかったけど大人メルツ×エリーザベト投下します
書きたいことを詰め込めるだけ詰め込んだらやたら長くなった上にエロは少ししかありません、
イラネという方は名前欄でNGお願いします。
また、上述したように長いので適当に分けて投稿します
忍法帖の関係で途切れたりすることもあるかもしれません
おk、という方はどうぞ↓

202 :
『メル、絶対、絶対に迎えに来てね……!』
『あぁ――約束さ』
そんな拙い想い出が、今も鮮明に浮かび上がる。
遠き日の斜陽に交わされた約束。エリーザベト・フォン・ヴェッティンは、自室の窓から夜
空を見上げ、そっと憂えた吐息を漏らした。
……あれから、幾年が過ぎたのだろう。少年とその母がテューリンゲンの地を離れて間もなく、彼女自
身も森近くにあった隠れ屋敷からヴェッティンの本家へと移された。
軟禁同然の生活からは解放されたものの、待っていたのはやはり窮屈で精彩を欠いた日々。
メルに会えない、ただそれだけで、世界はこんなにも彩りを失うものだったのか。どれほど
華やかで贅沢な暮らしも、かつて見た輝きには遠く及ばない。そうして夜になるたびに、四
角く切り取られた空を見上げるのだ。あの日の奇跡のように、この窓辺に月光が降り立つ夢
を見ながら――
「……あの夜もこんな満月だったわね、メル」
森を離れた今、そんなことが再び起こるわけもない。いや、そもそもメルツがずっと彼女と
の約束を憶え続けている保証などありはしないのだ。もし憶えていてくれたとしても、エリ
ーザベトを縛り付ける貴族のしがらみはあまりにも複雑で……仮に彼との再会が叶ったとし
ても、その前途は易しいものではないかもしれない。
不安は尽きることなく、それでも彼女は少年を信じた。
メルツ・フォン・ルードヴィングは約束を破るような人間ではない。彼が迎えに来てくれた
なら、その時は自分も戦おう。全てを彼に頼っていた幼い子供のままではないのだ。メルが
この手を握っていてくれるなら、どんな苦難にも立ち向かえるに違いないのだから。
「だから、早く迎えに来てね……メル」
そして今度こそ伝えよう。
――わたしは、貴方を愛しています、と。
と、その時不意に部屋の扉がノックされ、エリーザベトは意識を引き戻された。振り向くと
同時に扉の向こうから、慇懃な男の声が聞こえる。
「お嬢様。兄君がお待ちです」
それは古くからこの家に仕えており母の信も厚い従者、ヴァルターのものだ。彼女にしても
テューリンゲンの隠し屋敷に住んでいた頃から助けてくれる彼には少なくない信頼を寄せて
いるが、呼びかけの内容は決して歓迎できるものではなかった。
エリーザベトにとって、横柄で他者を見下したところのある兄はあまり好ましい人間ではな
い。何かにつけて彼女に婚礼を薦めようとするのも苦手な一因ではあった。
確かにエリーザベトも年頃となり、同年代の貴族の娘であればとうに結婚していたとしても
おかしくはない。だが、兄の望む明らかな政略結婚には抵抗があったし、何よりも彼女には
既に心を決めた相手がいる。エリーザベトには、メルツ・フォン・ルードヴィングでなけれ
ば駄目なのだ。
だから正直、兄が呼んでいると聞いて、彼女は少々憂鬱な気分になった。きっとまた貴族と
しての心構えだとか、今日まで育ててやった恩を考えろだとか、延々と聞かされるに決まっ
ているのだ。
……兄の言い分も理解できないわけではない。我儘なのはきっと自分の方だ。門閥貴族の令
嬢として生まれついた以上、彼女には相応の責任と義務というものがある。食べるものさえ
満足に得られない人々が多くいる中で、衣食住に不自由することなく暮らしてきた――それ
だけの権利を享受しておきながら、義務を放棄すると言うのは勝手な話だろう。
頭ではそう理解している。だけどそれでも、心を納得させることは出来なかった。この胸を
満たす想いを裏切ることは出来ない。愛を偽って生きるなんて、そんな器用には生きられない――

203 :
「……わかりました。すぐ伺います」
悟られぬようそっとため息をついてから、エリーザベトは身を翻し扉を開けた。
部屋の外で待っていたのはやはり忠実な従者であるヴァルター。彼に連れられ、通された談
話室で、兄は豪奢な椅子に腰掛けてエリーザベトを待っていた。
「お呼びでしょうか、お兄様」
コツリ、と、靴を鳴らしてその正面へと立つ。それに彼は顔を上げ、手にしていた葉巻をぐ
しゃりと灰皿へ押し付けた。
「……来たか、エリーザベト」
だが――その様子に、エリーザベトは些か意外なものを感じた。常であれば兄はもっと、居
状高な態度のはず……それがどうしてか、今夜に限ってはやけに神妙だ。いったい何の話が
あるのだろう、と、内心首を傾げる彼女に構わず、兄は傍らの卓に無造作に置かれていた封
書を彼女へ見せる。
「喜べ、エリーザベト。お前に婚礼の話が来ている」
言って、ぞんざいに封書をエリーザベトへと突き付ける兄。
やはりその話なのか……僅かに眉を顰め、彼女は兄を見据える。既に幾度も繰り返したやり
取りだ。だがなんと言われようと、自分の返事は変わらない。唯一人を除いて、愛を誓うこ
とは出来ないと。
「お言葉ですが、お兄様。私はどなたのもとへも嫁ぐ気はございません」
迷わず答える彼女。そう言ったところで兄は納得すまい。このまま兄の不興を買い続ければ
どのような仕打ちを受けることになるのかはわからないが、それでも自分が意志を曲げるこ
とはないだろう。
凛、と返答したエリーザベトに、兄は深くため息を吐く。そして渋面を浮かべて、もう一度
封書を彼女に差し出した。
「……いいから、これを見てみろ。それでも返答が変わらないと言うなら構わん」
「…………?」
やはりいつもとは違う兄の態度に、思わず疑問符を浮かべるエリーザベト。つい封書を受け
取ってしまい、封蝋を確認する。ブンター・レーヴェ――テューリンゲン領の紋章たる獅子
の姿に、彼女は思わず息を呑んだ。
「――――――」
一度兄が目を通したのだろう、既に開かれている封を外し納められた書状を取り出す。……
カサ、という紙擦れの音。内容はヴェッティンの当主に宛てられた、エリーザベトへの求婚
の申し出だ。文面自体はありきたりで、以前に見せられたものとも大差は無い。だがその末
尾に添えられていた署名に、彼女の目は釘付けになった。
――Marz von Ludowing――
テューリンゲン方伯家の紋章と共に記されていたのは、片時も忘れたことはない、あの愛し
い名前であった――

* * *

それから約半月。もどかしいばかりの日々は、気が付けばあっという間に過ぎ去っていた。
とにかく会いたい。そう兄に答え、用意されたのが今宵の夜会。今日この屋敷にメルツは招
かれ、彼女と会うことになっていた。
……テューリンゲン方伯ルードヴィング家嫡男、メルツ・フォン・ルードヴィングとして。
ルードヴィングが方伯の姓であることは、エリーザベトも本家へと戻った後に知ったことだ
った。それも、ヴェッティンとは政敵の間柄にある家として。
だが関係が悪化していると言っても、争えば互いに疲弊することは目に見えている。今回の
婚礼はそんな両家の事情を考慮した政略結婚と言っても過言ではない。兄が反対をしなかっ
たのはそういうことだろう。

204 :
だけどエリーザベトにとってはそんなことは重要ではない。全くの無関心というわけにはい
かなかったけれど、誰も文句を言わないのなら問題は無い。ただメルツが本当に自分のこと
を憶えていてくれているのか、どういう意図で結婚を申し込んだのか、それが何より不安だ
った。
そして今夜、待ち侘びていた彼との再会が叶う。半月の間はあまりにも長く感じたのに、い
ざ当日となると時間は瞬くように過ぎていった。給仕の女性に髪を梳いてもらいながら、彼
女は鏡に映る自分を確かめる。
今夜のために特別にあつらえた華飾衣。幼い頃、好んで着ていたものに似せた意匠。金の髪
が梳き上げられ、白い髪飾りで留められる。普段あまり化粧を好まない彼女だが、今夜はち
ょっと気合を入れて整えて貰った。どこか変ではないだろうか。彼はどう思うだろう?
そんなことを考えながらじっと鏡の中の自分とにらめっこしていると、後ろに控えていた使
用人の女性がくすりと小さく笑った。それに、ますます顔が赤くなる。
「え、あ、あの、っ……」
「ああ、申し訳ありません。でも、お嬢様のそんなお顔を拝見するのは初めてでしたもので
……」
言われてエリーザベトも自覚する。そうだ、こんなに胸が高鳴るなんていつ以来だろう。た
だ素直に感情が動く。やっぱり自分には、メルが必要なんだ……
「こちらのお屋敷にいらしてから、お嬢様は毅然としていらっしゃいましたが……どこか憂
えたところがおありでしたから……」
「……………………」
……そう言えば、この女性もかつて隠れ住まいにいた頃から仕えてくれている……
エリーザベトにとって、メルは誰よりも大切な愛しいひと。それはもうどうしようもないし
、彼女自身にも変えようが無い。だけど……彼女のことを案じてくれている人は、自分が考
えているより、ずっとたくさんいるのかもしれない。だとしたら、きっと自分は傲慢だ。
「……ありがとう。心配をかけたのね、レイナ」
「いえ、お嬢様がお幸せになられるのでしたらそれが何よりですわ。さ……お仕度が整いま
した。そろそろ先方もお出でになります」
さら、と、前髪を手櫛で揃えて、女性は穏やかに微笑む。それに小さく笑みを返し、鏡台の
前から立ち上がるエリーザベト。
深まりゆく宵闇を照らす月は、いつかのように明るく丸い。彼ももう到着していることだろ
う。
――――もうすぐ、会える。
身を翻す彼女の背に、降り注ぐ月光が柔らかに微笑んだような気がした。



ギィ、と、厳かな音を立てて、広間の大扉がゆっくりと開かれていく。
接待側の席に座して待つのはエリーザベトの兄。エリーザベト自身はその傍らに立ち、赤い
絨毯の先――こちらに向かい近付いて来る人影をじっと見つめていた。
涼やかな足取り。緩く束ねた長い髪が流れる。燭台の灯りを撥ねてきらめく白銀の色。……
とくん、と、胸の奥が鼓動を打つ。
ややもせず彼らのすぐ前まで歩いてきた青年は、二人に向かい恭しく頭を垂れた。

205 :
「――フォン・ヴェッティン侯爵。本日はお招き頂きまして誠にありがとうございます」
聴き覚えのない、低くなった声音。すらりと伸びた手足が、優雅に会釈を形作る。
「よくぞ参られた、次代ルードヴィング方伯殿。此度の求婚、光栄に存じよう」
「勿体無いお言葉です。当方からの突然の申し出であったにも拘らず、このような機会を設
けて下さったことに感謝いたします」
流暢に社交辞令を操り兄と会話する青年は、エリーザベトの知らない人間だ。けれど――ゆ
っくりと彼女に振り向く面差しは。優しいいろを湛えた、その緋い瞳は。
「……久しぶり。エリーザベト」
「メル……!」
メルツ・フォン・ルードヴィングに間違いないのだから――――
弾かれるように、人目も気にせずエリーザベトは彼の胸へと飛び込む。メルツが驚いたよう
に小さく息を呑んだことも、後ろで兄が嘆息を吐いていることも気にならなかった。メルが
此処にいる、今はただそれだけでいい。
「……ごめん。遅くなったね」
そっと。まるで壊れ物を扱うかのような慎重さで、メルツの腕が彼女の背に回される。
控えめではあったが優しくあたたかな抱擁に、エリーザベトもまた柔らかくそれに応える。
……嬉しかった。もう、今この瞬間にんでしまっても何の悔いも無いと断言できるほど満
たされた瞬間。こんなにも幸せな時間は、きっと生まれて初めてだったに違いない。
「会いたかった……会いたかったわメル……」
「……うん。……僕も、逢いたかった」
エリーザベトを抱き返す腕に、少しだけ力が篭る。
そのまま互いに言葉も無く、抱きしめ合うことしばし――二人を我に返したのは、ごほん、
という咳払いの声であった。
「……そろそろ宜しいかな、ルードヴィング殿」
『っ……!!』
固い声音に、メルツとエリーザベトは慌ててぱっと身を離す。赤くなった顔を揃えて振り向
けば、エリーザベトの兄が眉間に皺を寄せてこちらを睨んでいた。
「も、申し訳ありません侯爵。お恥ずかしいところをお見せしました」
「お兄様、あの、これは……!」
頭を下げるメルツと言い繕おうとするエリーザベトに、彼は深々とため息を吐き出す。依然
として不愉快げな表情を浮かべたまま、しかし憤慨するふうでもなく手を振ってメルツを見
遣る。
「……妹はどうやら少々取り乱しているようだ。申し訳ないが、しばらく貴公にお相手願え
まいか。別室を用意させよう」
言って兄は適当な給仕を呼び付けると、客間を用意するように言付ける。
有難うございます、と再び頭を下げるメルツの横で、思わず目を丸くするエリーザベト。…
…このひとは、こんなことを言ってくれる人だっただろうか?
確かに今回の話を進めたのは兄自身だし、求婚をしてきた相手との顔合わせなのだから二人
にされること自体は不自然ではない。けれどもずっと、兄は自分を疎ましく思っていると感
じていたのに。
「お兄様……」
「衆目の場で見境無く男に縋り付くとはな。これ以上の醜態を晒されては我がヴェッティン
の名が汚れる。さっさと引っ込むがいい」
顎でしゃくる兄に、ぺこり、と頭を下げる。

206 :
戻って来た給仕に連れられ退出するエリーザベトとメルツの姿を見送った後、彼は幾度目か
もわからない深いため息を吐いた。
「……宜しいのですか、殿下」
「あの娘をこれ以上この場に出しておいては見苦しいばかりだ。呆れ果てた馬鹿娘よ」
「そうではありません。……メルツ・フォン・ルードヴィング殿のことです」
おそらくはわざと判らぬ振りをしたであろう彼に、敢えて問うヴァルター。それに、彼は眉
間に刻んだ皺を一層深くする。
「ルードヴィングとは長く対立が続いていたが、向こうからの申し出。こちらが不利になる
ことは無い。加えてあの役立たずを引き取ってくれると言うのなら、有り難い話だろう」
「しかし、あの容貌は……」
「……方伯殿もよく跡取りと認めたものだ。だが、所詮はあちらの醜聞。我が家には関わり
の無いことであろう」
そう言い捨てる主君にヴァルターはややあってから、御意、と小さく頷いた。
幼少の頃からエリーザベトの世話をしてきた彼にとって、メルツ・フォン・ルードヴィング
は知らぬ人間ではない。かつてテューリンゲンの隠し屋敷に住んでいた頃、エリーザベトの
元へと訪れていた少年。あれだけ特異な容姿だ、当人に間違いはないだろう。となればその
母、かの≪賢女≫テレーゼ・フォン・ルードヴィングは――
……いや、これ以上は臣下に過ぎぬ自分が考えるべきことではない。やむを得なかったこと
とは言えエリーザベトには苦しい日々を強いてきたのだ。その末にやっと幸福を手にするこ
とが出来ると言うのならば、例えそれが誰かの作為であったとしても感謝さえしよう。
「…………これで良かったかどうかなど、……私にも判らんよ」
エリーザベトにとっては確かに、夢にまで見た未来だろう。これで彼女が自らの生と、周囲
の想いを顧みられるようになるのなら、……母も少しは報われるというものだが。
返答を期待したものではないだろう、彼の漏らした呟きに、ヴァルターはただ黙礼を返す。
やれやれと軽く頭を振り、彼の主君は靴音高く身を翻した。
「母上にはお前から伝えよ。私は他のお客人の相手をしてこよう」
「御意に」
恭しく応える従者に頷き、彼はきらびやかな広間へと向かう。内心がどうあろうと招いた客
は持て成すのが貴族としての務めであり礼儀だ。彼はフォン・ヴェッティンを背負う立場に
あり、また自身の生まれに相応の誇りを持っている。ときにそれが他者の目から過剰に映っ
たとしてもだ。
例え肉親から疎まれることになろうとも、後悔などしまい。
人にはそれぞれ背負うべき立場と運命がある――ならばこそ、悲観したところで何になるの
か。受け入れ己のものとすることが、彼の人生なのだから。



207 :
続きは明日投下する予定です
メルツの名前のアーウムラウトをうっかりそのままコピペしてしまったので、
頭の中で補完しておいて下さい・・・(´・ω・`)

208 :
昨日の続きです
以下7レスほどお借りします

209 :
夜会のざわめきが遠く聞こえる客間の一室。
小さな明かり一つでは、室内の夜の色を払うには及ばず。しかし心地良い宵闇の中に、エリ
ーザベトとメルツの姿はあった。
「ごめんなさい、メル……貴方にまで恥をかかせてしまって」
長椅子に腰掛け、申し訳なさそうに謝るエリーザベト。そんな彼女に温かい紅茶を差し出し
つつ、メルツはいいんだよ、と柔らかく首を横に振る。
「僕の方こそごめん、今まで連絡もしないで急に……エリーザベトが驚くのも無理はないさ

薄闇の中苦笑を浮かべる彼の顔を、エリーザベトはじっと見つめた。
……綺麗だ、と思う。子供だった頃のまるで少女のような可愛らしさとは違う、年齢相応に
青年らしく成長した姿。端正な顔立ちは贔屓目を抜きにしても、見惚れるほど美しい。加え
てすらりとした佇まいに耳障りの良い声。このひとは、本当にあのメルツなのだろうか。
いや、それは今さら疑うべくもないのだ。一目見た瞬間に確信したことなのだから。
ただその……こうして二人きりになると、どうしたらいいのかわからなくなる。ずっと会い
たくて、だけど無邪気な子供の頃とは違うのだということを、強く意識させられた。
「……エリーザベト?」
茶器を受け取ったまま口も付けずに固まっている彼女に、メルツは小さく首を傾げる。
彼は自分を見ても何も意識しないのだろうか……、と少々恨めしい気になりつつも、誤魔化
すように紅茶を一口喉に流し込むエリーザベト。確か以前にも何度か、彼がお茶を淹れてく
れたことがあったのを思い出す。……ああ、あの頃と同じ味だ。彼女が好きだと言った淹れ
方。他の誰が同じ葉を使い、同じような淹れ方をしても、これと同じ味わいになることはな
い。
「……美味しい。ありがとう、メル」
「良かった。前、好きだって言っていたから」
にこりと微笑むメルツに、思わず頬が熱くなる。やっぱり憶えていてくれたのだ。
「メル……、やっぱり、メルなのね」
「え?」
「だって……私の知っているメルは小さな子供のままで……その、貴方がとても素敵になっ
ていたから。だから……」
勿論あの頃も素敵だったけれど、と付け加え、恥ずかしそうに俯くエリーザベトにメルツも
頬を赤く染める。一度だけ照れたように目を逸らした後、彼はそっとエリーザベトの髪を撫
でた。
「……君も。すごく綺麗になった」
言って金糸の髪を一房掬い、愛しげに接吻けるメルツ。それに、エリーザベトの顔が真っ赤
に染まる。
そう言えば、彼はこういうひとだった。基本的には人当たりが良くて温厚だけれど、時々驚
くほど気障なのだ。それも無自覚に。まして今や美貌の青年へと成長し、洗練した仕草でそ
ういうことをされると、様になりすぎていて参ってしまう。
「メ、メル……! も、もう、子供じゃないんだから、そんなこと……」
「そうだね、もう子供じゃあない。今度こそ……君を守れる」
強く意志を乗せたメルツの言葉。額面通りに受け取れば、その言葉は彼女にとって喜ばしい
ものであるはずだ。
しかし彼の瞳の奥に覗く、深い憂いの色の理由を、エリーザベトに窺い知ることは出来ない
。彼が自ら何を抱え、何を負っているのかなど。
……ただ、不意に思い当たることがあった。
彼と再会できた喜びばかりが先行して、思考の隅に追いやられていたことだったけれど……
彼は、ルードヴィング家の嫡男、なのだ。

210 :
姓が変わっていないことを考えると、もともとテレーゼがルードヴィングの血筋であったと
いうことだろう。そんな家柄に生まれついていながら、どうしてテレーゼとメルツはあんな
森の奥でひっそりと暮らしていたのか――メルツの特異な、白い髪と緋い瞳。晴れた日があ
まり好きではなかった彼。今思えばいつもどこか翳りがあった賢女の笑み。全ては邪推に過
ぎないけれども、もし、いつか耳にしたルードヴィングの醜聞が事実であったとすれば――……
そして、それをメルツ自身も知ったとすれば。世間の悪意、世界の作為、そういったものに
まるで触れずに育った少年が、どういった経緯かはわからないけれど貴族の世界へ足を踏み
入れて。汚れたその裏側を見て、それでもこうして自分の前に変わらない笑顔で立ってくれ
る――そこにいったい、どれほどの努力が隠されているのだろう?
「メル、」
「そうだエリーザベト。君に渡したいものがあるんだった」
無意識にか意図的にか、彼女の言葉を遮るようにメルツはぽん、と一つ手を打つ。
そして彼の従者から渡されていた鞄を探ると、中からは懐かしいものが顔を現した。
「この娘は、君に返すよ」
言って差し出されたのは、……あの日、彼女が彼に託したお人形。
ずっと彼と一緒にいたかった、その想いを預けたもう一人の『エリーゼ』――
「――――……」
差し出された人形を受け取る。年月の経過に伴い幾らか色褪せてはいたけれど、汚れたり傷
んだりしているところは見当たらない。大事にしてくれていたということなのだろう。
成長した今となっては小さくなったように感じる人形を、エリーザベトは優しく撫でる。幼
い頃はいつもこの娘を抱いて過ごしていた。メルツと出逢うまで、孤独だった彼女のたった
一人の友達。
「……貴女も……久しぶりね。また逢えて嬉しい……」
そっと人形を胸に抱くエリーザベト。懐かしく愛しい思い出と共に、この娘が彼と共に過ご
した日々の記憶も流れ込んでくるような気がした。きっとそんなのは、ただの思い込みに過
ぎないのだろうけれど。
「この娘はずっとメルと一緒にいたのね。……少しだけ羨ましいわ」
自分で渡しておいて勝手な話だと、自分自身に苦笑しながら呟く。こんなことを言われても
メルツだって困ってしまうことだろう。
……だが、予想に反して彼の表情は、困っていると言うよりも……ひどく、複雑そうに微笑
んでいた。
「メル……?」
「……羨ましがる必要はないよ、エリーザベト。僕たち、これからはずっと一緒だろう?」
一度だけ瞑目した後まっすぐにこちらを見つめてくるメルツに、エリーザベトはえ、と言葉
を詰まらせる。
そうだ、この人形を返してくれたということは、彼は約束を憶えていてくれたということで。
人形を抱く彼女の手に、メルツは自らも手を重ねた。
どきん、と、エリーザベトの心臓がひときわ高く跳ねる。燭台の火が一瞬揺らめいた。
「――愛してる、エリーザベト。……今度こそ、……ずっと、一緒にいよう」
少しだけ緊張したような、けれど真摯な緋い瞳。
小さく息を呑んだ声が自分自身のものであると自覚するのにも、数瞬の間を要した。
結婚の申し出があって、そのために彼はこの家を訪れた。そんなことはわかっていたはずな
のに言葉が出て来ない。代わりにすぅっと、エリーザベトの翠玉の瞳から透明な雫が零れ落
ちる。

211 :
「メ、ル」
「……ああ」
「ほんと、う? ……嬉しい……」
やっとそれだけを返すエリーザベトを、メルツは優しく抱きしめた。腕の中で一瞬だけ身を
固くした後、ゆっくりと彼の胸に体を預けるエリーザベト。耳を打つ彼の心音が、腕から伝
わるぬくもりが、どうしようもなく愛おしい。
互いの鼓動の音が重なるのを待つように――顔を上げた彼女と、彼の視線が交わる。そうし
て、ただ自然に二人は唇を重ね合わせた。
「ん……」
ほんの一瞬の、触れるだけの接吻。
けれども其れは確かに“永遠”が成った瞬間だった。
「愛してるわ……メル」
たった今触れ合った桜色の唇が、……いつか、どこかで聴いた響きを奏でる。だからだろう
か、陶酔という名の麻薬は、意外にもあっさりと効果を失くしてしまった。
『っ…………』
かぁっと赤面するメルツに、釣られるようにエリーザベトも頬を染める。
何だかとんでもなく気恥ずかしい――のだが、かと言って離れるのも名残惜しくて、見つめ
合ったまま固まってしまうメルツとエリーザベト。柱時計の振り子の音が、やけに大きく聴
こえる。
気付けば時刻は既に夜半だ。彼を招いたはずの夜会も、そろそろお開きとなる頃合だろう。
こういう時こそ自分がちゃんとしなければ。こほん、と一つ咳払いをして、姿勢を正すメル
ツ。
「も、もうこんな時間だね。部屋まで送るよ、エリーザベト」
少々ぎこちないながらも優しく微笑んで、メルツは彼女へと手を差し伸べる。……しかし、
返されたエリーザベトの手が握ったのは、彼の手ではなく服の袖であった。
「…………いや」
「え?」
「ず、ずっと一緒、なのでしょう? まだ行かないで……そばにいて、メル……」
薄明かりの中でもはっきりと見て取れるほど、真っ赤に染まった顔。俯いた瞳を縁取る金色
の睫毛が微かに震えている。
言葉を失い、メルツはしばし呆然とエリーザベトを見下ろした後――ゆっくりと、差し出し
たままになっていた手を下ろした。
「……その。……意味は……わかってるんだよ、ね?」
「……………………」
……こくん、と、小さな頷きが返ってくる。
それでもなお、彼は僅かに目を逸らして迷っていたようだったが、やがてそっと息を漏らし
て、袖を掴むエリーザベトの手を解いた。その手に指を絡めて、もう一度彼女のそばに屈み
こむ。
もう一方の手を熱い頬に添えて顔を上げさせれば、潤んだ瞳と視線がぶつかった。互いに何
かを言いかけるように幾度か口を開いては閉じ、結局言葉は出ないまま、静かに唇を重ねる。
……長い接吻け。
躊躇いや過去も未来も、今だけは忘れてしまうまで――



燭台の灯火も消えた部屋。明るい満月の光だけが差し込む窓辺には、ちょこんと人形が据え
られている。
ギシ、と、寝台を軋ませ、メルツは愛しい彼女をその上に横たえた。
「……恥ずかしいわ、メル……」
月光に仄かに照らされた白い裸体。一糸纏わぬ姿を隠すように両腕で覆い、エリーザベトは
ささやかな抵抗を試みる。それに小さく苦笑を漏らして、メルツはやんわりと彼女の腕を解
いた。

212 :
「そんなことないさ。……すごく、綺麗だ」
「っ……」
エリーザベトの頬が、ますますかぁっと赤くなる。そんな彼女に愛しげに、優しく接吻ける
メルツ。
「ん、ん……」
啄ばむような接吻けを幾度か交わすうち、為すがままだったエリーザベトも徐々に応えてく
るようになった。細い腕がメルツの首へと回され、より深く重ね合わせる。
「んんっ……、んっ……!」
唇の隙間から差し入れられた舌が、歯列をなぞり、口内へと潜り込んで、エリーザベトの舌
を捉えた。ぎゅうっ、と、メルツを抱きしめる腕に力を込めるエリーザベト。触れ合った舌
をおそるおそる絡ませていく。
「っん……んん……ふ、っ……!」
鼻に掛かったような吐息と、唾液が混ざり合う淫靡な音が室内に響く。だがもはや羞恥より
も、快楽の方が勝っていた。ただ舌を絡め合っているだけなのに、信じられないほど身体が
熱い。互いを求め合う想いと情欲が混ざり合い、夢中で唇を貪り合うメルツとエリーザベト。
「んんん……! ぁ、はっ……メ、ル……」
「っ……エリーザベト……」
ようやく唇を離すと、銀色の橋が二人の間に紡がれた。
荒く肩で息をつきながら、とろん、とした瞳で見つめ合う。誘われるように彼女の上気した
頬へ、首筋へと唇を降らせていくメルツ。
「あ……!」
そのまま唇を滑らせて、鎖骨から滑らかな曲線を描く胸元へ。ところどころ赤い痕を残しな
がら、柔らかな乳房に舌を這わせていく。先端まで到達すると、エリーザベトの身体がびく
りと揺れた。
「やッ……! あ、あ、メルっ……!」
ぷっくりと自己主張する頂点を舌で転がし、もう一方の胸は手で揉みしだく。少し汗ばんだ
肌は手のひらに吸い付くようで、たまらなく気持ちが良い。軽く力を込めればエリーザベト
の豊かな膨らみは、彼の手の中で思うがままに形を変えた。
「あぁ、あ、あっ……! だめ、メル……んっ……!」
小刻みに震える身体を強張らせて、エリーザベトは甘い悲鳴を上げる。誰も聴いたことなど
ないだろう濡れた声音が自分の名を紡ぐたびに、愛おしさでおかしくなりそうだった。今す
ぐにでも繋がりたい欲望を抑え込んで、するり、と彼女の下腹部へ手を滑らせる。
「メ、メル、そこはっ……」
「うん、……足、少し開いて」
メルツの言葉に、顔を真っ赤にしながらも、反射的に閉じてしまった足をこわごわと開いて
いくエリーザベト。本当に少しだけしか開けてはいないが、ひとまず片手を割り込ませるに
は充分だった。つ、と秘所に触れると、とろりとした蜜が指に絡み付いてくる。
「……エリーザベトって……こういうの、自分でしたこととか……ある?」
「っ……!!?! な、何を言ってるのメルッ……! ああああああるわけないじゃないそ
んなこと……!」
なおさら顔を赤く染めて訴える彼女に、そっか、とメルツは慌てて頷く。
経験もないのに触れる前からこれだけ濡れているということは、かなり感じやすいのかもし
れない。くちゅ、と湿った音を立てて、メルツはその奥へと指を埋めていく。
「んッ……! あ、あっ……」
 びくり、と、エリーザベトの身体が揺れる。指の半ばほど埋まったところで掻き回せば、
甲高い嬌声がこぼれた。

213 :
「ひぁぁあぁっ……! メル、ま、待って……刺激が、つよ……すぎてっ……!」
短く呼吸を繰り返しながら、懇願する瞳を向けるエリーザベト。しかしその内部はすっかり
蕩け、とめどなく溢れ出す愛液は寝台に染みを作っている。
「でも、ちゃんと解しておかないと後が辛くなるよ」
「んくっ……、で、でも、あぁぁぁ……!」
さらにもう一本、メルツの指が彼女の中へと入り込む。さほど抵抗なく二本目の指を飲み込
んだエリーザベトの膣内は、ひくひくと快楽に喘いでいた。
「メル、わ、わたしっ……もう、だめぇ……!」
接吻けをせがむように彼の首に腕を回すエリーザベト。それに応えて唇を重ね、メルツは愛
液に塗れた指を引き抜く。
「ん……、これだけ濡れてれば、大丈夫かな……」
トロリと蜜の糸を引く手でメルツは固く持ち上がった己自身を取り出す。かぁっと頬を赤ら
めるエリーザベトに苦笑しながら、ゆっくりと彼女の足を開かせた。濡れた花弁が口を広げ
る。
「…………挿れるよ? エリーザベト」
「あっ……、ま、待ってメル……!」
その入口に自身をあてがうメルツを、しかしエリーザベトは慌てて制止する。え?と困った
ように目を瞬かせる彼に、エリーザベトはごめんなさい、と謝りながら、
「あの、ね……その前に、お願いがあるの……わたしのこと、前のように、エリーゼって…
…呼んでくれないかしら……?」
「…………!」
それは彼女にとって再会した時から、ずっと言いたかったことだった。
公の場では仕方ないにしても、二人しかいない時であれば愛称で呼び合ったとしても構わな
いはず。だと言うのに二人きりになった後も、メルツは一貫して彼女を「エリーザベト」と
呼んでいた。彼女がいくら「メル」と呼びかけても。
決してエリーザベトと呼ばれるのが嫌なわけではない。ただ「エリーゼ」は特別なのだ。彼
だけが呼ぶ名前、メルだけのエリーゼ。
そんなささやかな願いに、しかし、メルツは返す言葉を失う。……彼にとっても、『エリー
ゼ』は特別であるがゆえに。
エリーザベトを愛している、その想いが揺らぐわけではない。しかしだからこそ、その響き
で彼女を呼ぶことには抵抗があった。そう呼んでしまった瞬間、自分は、いつかと同じ過ち
を繰り返してしまいそうで―――
「……それは……駄目だよ、エリーザベト。僕にとって……『エリーゼ』は、小さな子供だ
った君のままだ。今、一人の女性として愛している君を、同じようには呼べないよ」
「……………………」
彼女までもを傷付けてしまうわけにはいかない。
置き去りにしてきたモノに、せめて報いるためにも。
彼の言葉をエリーザベトがどう受け取ったかはわからない。ただ彼女は少しだけ恨めしそう
な目で、ちらりと窓際に座る人形を見遣った後、拗ねたように彼を見上げた。
「……やっぱり、あの娘はずるいわ……いつの間にかメルの『エリーゼ』は、私じゃなくて
あの娘になってしまったのね」

214 :
当たらずとも遠からず。……女の勘、というヤツだろうか?
苦笑しながら、メルツはエリーザベトの頬にちゅ、と接吻けを落とす。
「ごめん。……でも、君が誰より大切なのは本当だよ」
「うん……私もよ、メル。……あの娘だったら許してあげる。だから……」
続けて。
恥ずかしそうにそう言って、今度はエリーザベトの方から彼の頬へと接吻をする。うん、と
頷き、もう一度自らを彼女の蜜口へあてがうメルツ。
「努力はするけど……その、我慢できないくらい痛かったら言って。僕は男だから平気だけ
れど……」
「えぇ、……大丈夫。来て……メル」
期待と不安で揺れる瞳の、その瞼に接吻けて、メルツはゆっくりと彼女の中に男根を埋めて
いく。
「っ……!!」
まだほんの少し入ったばかりだと言うのに、背中に回されたエリーザベトの手が、ぎゅっと
服を握った。
初めて異性を受け入れる内部は狭く、侵入して来るモノを拒んでいるようにさえ思える。そ
の中を出来る限り優しく――彼女を怖がらせないように、押し進めていくメルツ。
「ひ、あっ……あぁぁあッ……!」
「……力、抜いて。余計、辛く、なるから……」
ぷちぷちと処女膜を破る感触が下腹部から伝わってくる。破爪の痛みに耐える涙を唇で掬い
、メルツはさらに深く腰を落としていく。血と愛液でぬかるみながらもきつく締め付けてく
る膣内は、彼女の痛みに反してどうにかなりそうなほど気持ちが良かった。自身が全て彼女
の中に納まると、メルツはそこでいったん動きを止め、はぁ、と大きく熱のこもった息を吐
き出す。
「っ……、大丈夫? エリーザベト……」
「え、えぇ、だ、だいじょうぶ……っ……!」
大丈夫なわけはないだろう、メルツが僅かに身動ぎをするだけでも、エリーザベトの口から
は悲鳴にも似た声が漏れた。点滅する理性を繋ぎ止めて、そのまま彼女が落ち着くまでしば
し待つことにする。
いや、あまりにも痛がるようなら、やはりもうやめた方がいいのかもしれない。自分の方は
何とか処理してしまえばいいし、自慰すら経験のない彼女に最後まで、というのは無理があ
るだろう。これからきっと機会はいくらでもあるのだ。今夜は繋がれただけでも、充分すぎ
る幸福だ。
「だ、だめ……! ちゃんと最後までして、メルっ……」
しかしそんな彼の内心を悟ったのか、懇願して来たのはエリーザベトの方だった。
彼女はふるふると首を横に振って、きゅっとメルツを抱きしめる。
「痛いけれど……いたくて、いいの。だってその方が、貴方と一つになれたんだって実感で
きるもの……貴方が、ちゃんと、ここにいるんだって……感じられるもの……
だから、わたしは平気……幸せ、なの。……貴方はそのまま、好きなように……動いて……」
そっと彼の頬に、エリーザベトの手が添えられた。どこか煽情的に潤んだ碧い瞳と甘く誘う
声音にくらりとしながら、彼女の額に接吻けるメルツ。
「……わかった。それじゃ……動くよ?」
小さく頷きが返って来るのを見届けてから、メルツは少しずつ注挿を開始する。

215 :
気を抜けば快楽のまま突き上げてしまいたくなる衝動を堪えて、彼女に負担をかけないよう
出来る限り優しく。それでもエリーザベトの表情は苦しげなものだったが、せめて痛みの声
だけは上げまいとしているのか、口許を押さえて耐えているようだった。そんな彼女がいじ
らしく、唇を重ねて舌を交わらせる。
「んんんっ……! ん、ちゅ、っ……ふぁ……!」
少しは痛みも紛れるのか、積極的に応じてくるエリーザベト。彼の唾液を飲み込んで、代わ
りに自身のそれを流し込む。溢れ出た唾液が細い顎を伝って垂れた。
「……く、ぅんっ……メル……メルぅっ……!」
そうしているうちに、エリーザベトの様子にも変化が現れてきた。表情からは幾らか苦痛の
色が和らぎ、声には甘い響きが混ざり始めている。メルツが少しだけ動きを大きくすると、
明らかな嬌声が唇からこぼれた。
「ひぁぁぁんっ……! やっ……あ、あぁ……! メル……あ、あつい、のっ……!」
結合部がじゅぷじゅぷと卑猥な音を奏でる。メルツが腰を動かすたびにエリーザベトは豊満
な乳房を揺らし、汗ばんだ身体を仰け反らせた。苦痛と快楽が交互に駆け巡り、抗い難い波
となって彼女の理性を浚っていく。
「エリー……ザ、ベトっ……」
「わ、わたし、メルっ……おかしく……なりそう……でっ……! っ……ぁ、ああっ……!」
強張る両脚を押さえ付けて、メルツはさらに深く奥を突く。限界が近いのは彼も同じだった
。熱に浮かされるように彼女を求めて、一気に昇り詰めていく。
「だ、だめぇぇッ……! メル、わた……っし、もうっ……!」
「ッ……僕もだ、エリーザベト……!」
言うと同時にエリーザベトの最奥まで突き上げるメルツ。意識が白く染まり熱が弾けるのと
共に、エリーザベトもまた絶頂を迎えた。
「あっ……あぁぁぁああぁぁぁあぁあっ!!」
がくがくと身体を痙攣させた後、くたりっ、と、彼女の身体から力が抜ける。
エリーザベトの中ですべて吐き出し、荒い呼吸を少しだけ落ち着けると、メルツもどさりと
彼女の横に倒れ込んだ。
「…………エリーザベト」
そのまま、隣に伏せる彼女を抱き寄せるメルツ。愛しい腕に抱かれて、エリーザベトは夢見
るように甘やかな微笑を浮かべる。
……幸せだった。メルツと再会できただけでも奇跡のようなのに、こうして想いと身体を重
ねて……本当に、何だか出来すぎた夢のようにも思える。けれどもこの確かなぬくもりは、
彼女を抱きしめる腕の力強さは、決して夢などではないのだから。
「……愛してるわ、メル……」
「僕もだよ、エリーザベト。……愛してる」
こつん、と額を合わせ、二人して小さく微笑い合う。
愛情、後悔、懺悔、切望……様々な感情が複雑に入り混じった、祈るような「あいしてる」
。胸の内に秘めたものはそれぞれ違えたとしても――いや、だからこそ誓おう。健やかなる
時も病める時も、が二人を別つまで。
心地良い疲労感と安堵から、エリーザベトは穏やかに微睡みの中へと落ちていく。
 今なお眩い、あの日々さえも色褪せるほど。
 鮮やかな未来(ひかり)を夢に見て――――

* * *

216 :
続きはまた明日投下します
次で終わりの予定ですが後はおまけのようなもので、エロシーンを含む本筋はここまでです
メルエリにしか用はねーよ、という方は以降スルーして下さい

217 :
昨日の続き
今回で最後となります
以下9レスほどお借りします

218 :
澄んだ木漏れ日。朝を告げる鳥の声。
大きな樅の木の向こうに見える、森の奥の一軒家からは、ささやかな団欒を感じさせる良い
匂いが漂ってくる。
「母さん。朝食が出来ましたよ」
毎朝のお祈りは、彼女の母の日課だった。
今日も祭壇の前で静かに祈りを奉げていた母は、娘の声で顔を上げる。振り返る母はすでに
年老いたと言っても過言ではない年齢だ。足腰の弱ってきた母を娘は優しく支えながら、共
に食卓へと向かった。
「どうぞ母さん。一緒に食べましょう」
「ああ、本当にすまないねぇ……私は一度はお前を捨てようとさえしたというのに」
食卓へ着くと、……母は、毎朝のようにそう懺悔する。忘れることは出来ない罪だと言うよ
うに。
「そんな……、母さんが悪いんじゃありません。それに、私は捨てられたりなんてしていな
い。つらいこともあったけれど、母さんといられて……ずっと幸せでした」
彼女がそれを初めて聞かされたのは、彼女が大人になったと言えるほどには成長してからの
ことだ。
傷付かなかった、と言えば嘘になる。けれども日々の暮らしを支える程度の収入を得るよう
になってからは、生きていくことがただそれだけでもどれほど大変なことかはわかっていた。
……飢餓の時代だったのだ。特に彼女たち親子は信仰する教えの違いから、謂われない罪で
虐げられていた。
貧しい家、女一人と子供一人で生きていくにはあまりにも過酷な状況――食べるものさえ満
足に得られない中で、母は娘を大きな町の修道院に預けることを考えた。
いや、預けるという言い方は正確ではない。修道院の近くに捨て、拾ってもらうことを期待
したというだけ。それでも、あるいは今の暮らしよりはましではないかと思えるほど、親子
の事情は逼迫していたのだ。
だが、町へと出かけるその前日……長く消息不明だった父の遺産が二人の元へと届いたのだ
った。
文字通りの現金な話だ、と言えばその通りだろう。しかしその遺産で彼女たちは離れ離れに
なることなく、共に助け合って苦難を乗り切り――今はこうして、慎ましくも幸せな生活を
送っている。今さらそんなことを恨むほど、娘は狭量な人間ではなかった。
「母さんの苦しみに比べたら、私の苦しみなんて大したことじゃない……母さんこそ、ずっ
と甘えてばかりだった私を怒りもせず、育ててくれたじゃないですか。母さんが罪を感じる
ことなんて何もないんですよ」
紛れもない本心だ。
娘にとって母と共に生きていくことが、どんな苦しみと引き換えても何より幸福なことだっ
たのだから。
罪を犯すことは誰にでもある。けれどもそれを正していける尊さも、人間はまた持っている
はずだ。
「ほら母さん。せっかく母さんが教えてくれたお料理なんですから、冷めないうちに食べて
下さい。母さんに食事の支度をしてあげることが、私の夢だったんですよ」
「ありがとう、私の愛しい娘……それじゃあいただこうかねぇ」
神に感謝し、二人は談笑しながら食事を口に運んでいく。
――――罪の祭壇に奉られた修道女も、火にくべられた魔女も其処にはいない。
ただ、どこにでもいるありふれた母娘の姿があるだけだった。

219 :
年齢不詳。性別も不詳。出遭えば不祥。正に人生の負傷。
胡散臭い女将が夜な夜な暗躍する宿屋、その名も≪黒狐亭≫という!
「おーい、女将さん。明日の朝の仕込みが終わったっぺよ」
宿酒場であること以上に癖が強すぎる女将の人物像と、看板娘のぞんざい極まる接客態度で
喧噪の絶えないこの店だが、泊り客も寝付いた深夜ともなればさすがに静寂がやって来る。
洋灯が一つ灯るばかりの薄暗い食堂に揺れる影。厨房から顔を覗かせた彼女は、雇い主兼
(不肖)保護者である女将に声をかけた。
「あら、ご苦労様。今日はもう休んでいいわよォ」
言ってひらひらと手だけを振って応える女将の目線は、手元の帳簿に注がれている。
ぱちぱちと算盤を弾く音、次いで数字を帳簿に書き込んでいく音。こういう時ばかり真剣そ
のものの女将の表情に、彼女は呆れたように嘆息を吐いた。
「そう言う女将さんはまーた銭勘定か。こんな夜中までやるごとねーっぺ」
「馬鹿を言ってんじゃないわよ、綺麗事だけで世の中渡って行けるほど生易しくはないんだ
からね。店が潰れたらアタシもアンタもおまんまの食い上げじゃないの」
言っていることはある意味もっともではあるのだが、でーんとふんぞり返る女将の日頃の態
度を見ていれば、素直に頷く気にもなれない。がりがりと頭を掻いて、彼女は女将の向かい
に腰かけた。
「オラは数字のことはよぐわがんねーけど……儲かってねぇのか?」
味は良いのに何故か怪しい肝臓料理と、温い麦酒が名物のこの≪黒狐亭≫。繁盛しているか
どうかまでは知らないが、客の出入りは決して少なくはないだろう。基本的には彼女と女将
の二人だけで切り盛りしてはいるものの、そろそろ人手を増やした方がいいのか、などとい
う話もある程度には忙しいのだ。
「まぁ、ボチボチといったところかしねェ。……増税なんて噂もあったみたいだけれど、お
流れになったらしいし」
頬杖を付き、ぱらぱらと帳簿を捲りながら答える女将。
書き込まれた数字の内容は、学の無い娘にはさっぱりわからない。田舎から売られ、この女
将に拾われて店で働き始め、辛うじて覚えたのは接客に関わる最低限の読み書き程度。それ
以上は女将も覚えさせようとはしなかったが……
「……なぁ、女将さん。それオラにも教えてぐんねーか?」
「はぁ? 何を言い出すのよいきなり……アンタみたいな田舎っぺに理解るわけないでしょ
うが」
「だーがーらー、これから覚えるっつって言ってるでねぇか。もし女将さんになんがあった
時、オラが出来ながったら誰がやるっぺ」
しっし、とばかりに手を振る女将に、しかし彼女は身を乗り出して食い下がる。思いも寄ら
ない彼女の積極さに、女将は些か面食らった。
……だってそれではまるで、彼女がいずれ店を継ぎたい、と言っているようではないか。
「まったく……縁起でもないこと言わないで頂戴。アンタに頼るくらいだったら店を閉めた
方がマシね」
「そっちこそ何言ってんだ。黒狐亭が潰れたらおまんまの食い上げってー言ったのは女将さ
んでねぇか」
だから――もしそうなったら、女将は彼女をどこか嫁にでも出すつもりだった。最低限の読
み書きは覚えさせたし、器量もまぁ悪くない。性格と訛りは多少問題になるかもしれないが
、貰い手がないということもないだろう。身寄りがなく仕方なしにここで働いているだけな
のだから、彼女にとってもその方が良いはずだと。
だと言うのに、この娘は――
「はん、……アタシの教育は厳しいわよォ?」
「ンなこととっくに知ってるっぺ。女将さんは金のことになると眼の色変わるがらな」
「わかってるならいいのよォ。そもそもアタシはそう簡単にくたばるつもりはないけどねェ」
「ん。それもわがってるっぺ」
にこり、と、やけに嬉しそうに笑う彼女に、女将はやれやれとばかりに肩を竦める。
胡散臭い女将と田舎臭い娘が毎日騒がしい宿屋、≪黒狐亭≫はまだ当分の間健在でありそう
だった。

220 :
昔々あるところに、雪白姫というそれは美しいお姫様がおりました。
真雪のように白い肌、黒檀のように黒い髪、血潮のように赤い唇。幼くして世界一美しいと
称されるに相応しい美貌の持ち主でした。物心つく前に実の母とは別した彼女ですが、見
た目の可憐さに反して根性があったので、わりとたくましく生きておりました。
そんなある日、彼女がお城の廊下をてくてくと歩いているところ、後ろからぱたぱたと近付
いて来る足音がありました。誰のものかは経験上わかっていましたが、ここはあえて無視し
ておきます。すると足音はぱたぱたからずかずかに変わり、背後から彼女を呼び止める声が
聞こえました。
「雪白、雪白! 待ちなさい雪白!」
ここでようやくさらさらの黒髪をなびかせて振り返ります。彼女の視界に入って来たのは、
予想通りこの国のお妃さま、即ち彼女の継母でした。
「あらお義母様、ご機嫌麗しく」
「麗しいわけないでしょうが! 貴女、また家庭教師の授業を抜け出して森に遊びに行って
いたのですって?」
じろり、と睨む継母に、しかし雪白姫はどこ吹く風です。彼女にとって退屈なお勉強より、
狩人の爺やと一緒に森を散策していた方が楽しいことなのでした。
「だって、あの家庭教師って教えるのが下手なんですもの。細かいことを注意してばっかり
だし」
美しい黒髪の毛先をくるくると指に絡ませつつ、悪びれたふうもなくそう答える雪白姫。そ
れに継母はさらに眉間に皺を寄せ、語気を荒くする――かと思いきや、返って来たのは意外
な言葉でした。
「家庭教師のことではなく、無闇に森へ行くのはおやめなさいと言っているのよ。爺やと一
緒だと言っても、どんな危険があるかわからないでしょう?」
言って雪白姫を見る継母の眼差しは、子を諌める母そのものでした。
遠い記憶の中の母の面影が不意に揺らいで、雪白姫は思わず毒気を抜かれてしまいました。
くすぐったいような温かな感触にしばし視線をさまよわせ、やがて満面の笑みを彼女へと向
けます。
世界一美しいと称されるに相応しい、極上の笑顔でした。
「ふふっ……! じゃあ今度はお義母様にお花を摘んできて差し上げるわ! 世界で二番目
に美しい人にぴったりの、綺麗な花束を贈らせてもらうわよ?」
「えぇい、お黙りっ! と言うか貴女はひとの話を聞いていたの!?」
「あ、それともお義母様も一緒にいらっしゃる? 花冠の作り方、お義母様にも教えてあげ
るわ!」
くすくすと嬉しそうに笑いながら、雪白姫は華飾衣を翻して小走りに駆け出します。
「お待ちなさい、このお転婆娘っ……! そんなことでは素敵な王子様に迎えに来てもらえ
なくてよ!」
「いいわ、それなら私ずっとお城で暮らすから! お義母様がおばあさまになってもちゃー
んと介護して差し上げるわっ」
「キーッ! 余計なお世話よっ!!」
継母の金切り声を背中に聴きながら、悪戯っぽい笑みを残して駆けていく雪白姫。そんな未
来も悪くない、と、わりと本気で思いつつ。
――さて、そんな彼女が素敵な王子様に出会えたかどうかは、また別のお話。

221 :
「♪〜〜♪♪〜♪〜♪」
小気味の良い鼻歌と共に、ほうきで掃かれた落ち葉が舞う。
今にもくるくると踊りだしそうな……と言うかすでに身体を揺らしている義姉の姿に、妹は
小さく首を傾げつつ声をかけた。
「おねーちゃん、なにやってんの?」
「あっ、ちーちゃん。それがねー聞いて聞いてー!」
待ってましたと言わんばかりにキラキラと瞳を輝かせて振り返る姉。それでも幼い妹は、鬱
陶しがることもなく素直にうん、と続きを待つ。
「じゃじゃーん! かーさんが縫ってくれたんだよ!」
と、自らのスカートの裾を掲げて上機嫌に宣伝する姉。彼女が示した部分には、可愛らしい
林檎とパンのアップリケが縫い付けてあった。
「またやぶいたの?」
「うっ……おっしゃる通りです。ちょっとそこで引っかけて……あはは」
冷静なツッコミに笑って誤魔化す。見ての通り姉は元気が良く何事も一生懸命にやるのはい
いのだが、少々調子に乗りやすいのと落ち着きがないのが欠点だった。ぱたぱたと忙しなく
動き回るのは、逆に言えばそれだけ要領が良くないということでもある。ドジを踏むことも
少なくはないため、衣服の裾を引っ掛けて破くなど日常茶飯事であった。
そのたびに彼女の継母は、「もうちょっと落ち着けないのかい、この愚図!」と文句を言い
ながら縫い直してくれるのである。
「でもいいなー。あたいもムッティに付けてもらおーかなぁ」
「そうだねー。……あ、じゃあちーちゃんもお揃いにしよう、お揃い!」
「えー、やだ」
「ぐはぁ! なんというクールなお返事! うぅぅ、最近のちびっこはシビアですのぅ……」
しくしく、と肩を落とす姉に、しかし妹はきょとんとして目を瞬かせる。少女としては悪意
などまるでなく、純粋に思ったことを口にしたまでである。……まぁ、むしろその方が残酷
だ、という説もあるが。
「ところでちーちゃんはどうしたの? かーさんとお昼の支度してたんじゃなかったっけ」
「うん。ムッティがね、おねーちゃん呼んどいでって言ったから」
妹の返答に、今度は姉の方が首を傾げる番だった。そもそも彼女に庭の掃除を言い付けたの
は継母だったのだ。それが終わらないうちに呼び戻すとは一体どんな用件だろう。
「何だろ? 小麦粉が足らないから買って来いとか?」
「んーん、ちがうとおもう。お手紙がきてね、たぶんね、ファーティからだとおもうよ。ム
ッティ、読みながらにやにやしてたから」
「マジで!?」
ファーティ、という単語にめいっぱい反応する姉に、うん、と笑顔を浮かべて頷く妹。
彼女らの父は船乗りで滅多に家にはいないのだが、それでも何ヶ月に一度は顔を見せに帰っ
て来る。
物心つく前に母を亡くし、今の義母と再婚するまで父に育てられた姉は大変な父親っ子……
ミもフタもなく言えばファザコンであった。ちなみに妹は母の連れ子で直接の血の繋がりは
ないが、妹とて父の帰宅が楽しみでないわけがない。彼女たち三人が家族として暮らしてい
られるのは、父の存在によるところも大きいのだから。
「いつ!? ファーティ、いつ帰って来るの!?」
「わかんない。ムッティにきいてこよーよ」
身を乗り出して訊ねる姉に、ふるふる、と妹は首を横に振る。そっかそれもそーだよね!と
玄関扉を突き破る勢いで姉が走り出しかけたその時、がちゃりとドアが開いた。
「この愚図、庭掃除にいつまでかかってるんだい! もう昼ご飯が出来たよ!」
「かーさん!」
「ムッティ!」
腰に手を当てて呼びつける母に、姉妹はぱたぱたと駆け寄っていく。そしてエサを欲しがる
雛鳥よろしく、ぴーぴーとその周りでさえずる娘たち。
「かーさん、わたしもファーティからの手紙読みたい読みたい!」
「あたいもあたいもー。ムッティ、ファーティはいつかえってくるの?」
「っ、いつの間に……、まぁいいけどね。ほら二人とも、食べながら話すからさっさと手を
洗っといで」
『はーいっ!!』
ハモって元気良く応え、姉妹は共におさげを揺らして家の中に駆け込んで行く。嘆息と共に
苦笑を浮かべ、母は玄関の扉を閉めた。

222 :
美しく飾り立てられた城の大広間に、華やかな祝辞が次々と交わされる。
今宵は待ち望まれた王妃の懐妊、そして、この国の未来を担う王女の誕生を祝う宴だ。招か
れたのは国内外の王侯貴族や名誉ある者と、王国を守護する賢女たち。燭台の光に輝く黄金
の皿は、招かれた賢女の数にちなんで13枚――
「お招きいただき光栄ですわ、陛下」
「姫様へのお祝いに、美徳をお贈り致しましょう」
「わたくしは美貌を」
「それでは私は富を」
「では私からは――」
壇上の王と王妃、そしてその腕に抱かれた姫君に、賢女たちは神通力を用いて贈り物を授け
ていく。
その様子を壁際から見守る彼女もまた、宴に招かれた賢女の一人だった。名はアルテローゼ
……不吉と称される13人目の賢女である。冥府に通ずる力を司る彼女を生誕の祝いに招くの
は不適切ではないかと論議もされたが、その役割が王国とこの世界を守るのに重要な意味合
いを持つのもまた事実である。最終的には彼女もまた賢女なのだ、という王の一声によって
、他の12人と同様に招かれたのだった。
「ふふっ……貴女は何を贈るの? アルテローゼ」
「アプリコーゼ……」
そんな彼女に声をかけて来たのは、旧知の賢女であるアプリコーゼだった。親しいと言うほ
どの間柄ではなく、むしろ敵対関係と言ってもいいが、それは互いに実力を認めている証で
もある。敬遠されがちなアルテローゼに何かと絡んでくる物好きな相手だ。
「でも意外だわ。あなたはこういう場は苦手だと思っていたから、来ないんじゃないかと心
配していたのよ」
「ふん……無論、馴れ合いなどする気はない。……ただ、まぁ、私もこの国に住まう身だ。
姫の生誕を祝わないほど不義理ではない」
ふい、と顔を背けるアルテローゼに、アプリコーゼはくすりと笑みをこぼす。孤高の古薔薇
などと言われたりもするアルテローゼは、実際気位が高く物言いも高圧的だ。だがその半面
、義理堅く繊細な面も併せ持つことを彼女は知っていた。
「おぉ……よくぞ参った、アプリコーゼ殿、アルテローゼ殿」
「ようこそいらして下さいましたわ」
と、そこにやって来たのは王と王妃だった。まさかの主賓の登場に、慌てて姿勢を正す二人。
「これは、陛下……! わざわざいらして下さったのですか?」
「こちらからご挨拶しなければならないところを、申し訳ありません」
王の御前、さすがにアルテローゼと言えど頭を下げる。それに良い良い、と穏やかに応える
王。王妃の腕の中では、玉のような姫君がきょとん、と目を瞬かせて二人を見ていた。
「まぁ、可愛らしい……きっと健やかにお育ちになりますわ」
「さぞお美しく成長なさることだろう。この国の将来を任せるに相応しい気高い姫様となっ
て頂きたいものだ」
「ありがとう、アプリコーゼ、アルテローゼ。どうかこの子とこの国を、これからも守って
下さいな」
たおやかに微笑む王妃に、慇懃に頷きを返すアプリコーゼとアルテローゼ。それから顔を見
合わせると、それぞれ神通力の触媒たる杖を取り出す。
「では贈り物を授けますわ。わたくしは……そうですね、姫様が素晴らしい伴侶と巡り会え
ますように」
「ならば私は、その相手と結ばれ宿す御子に光を……」
杖の先で描かれた文字が瞬く光の欠片となって、王妃の腕に抱かれた王女に降り注いだ。こ
の国の永き繁栄を祈る瞬き。そこに、の呪いなどどこにもありはしない――
「あら、ずいぶんと気が早いのねアルテローゼ」
「お前も人のことは言えないだろう……」
百年の眠りにつく城はなく、野薔薇に抱かれた姫もいない。
ただ輝かしく育つであろうその姫君に、果たしてどんな出逢いがあるのだろう?

223 :
眼下に広がる、風が駆け抜ける草原。夕暮れに朱く燃える丘。
彼は何を言うでもなく、ただ無言のままその光景を眺めている。深く、記憶の水底に沈むよ
うに……斜陽が陰を落とす横顔を、彼女もまた同じように無言のまま見つめていた。
夜気を含んだ風が二人のいる露台へと吹き込む。彼女の長い髪が夜風になびいて、ようやく
彼は椅子から腰を上げた。
「……風が冷たくなってきた。屋敷の中へと戻るとしよう」
重々しく立ち上がった夫を、しかし妻は腰かけたまま視線で追う。どうした、と振り返る彼
に、彼女はいいえ、と首を横に振って、
「何でもありません。……戻りましょう、あなた」
言って、白い華飾衣の裾を持ち上げ立ち上がる妻。夫に続き屋内へと足を向ける──が、不
意に彼女は足を止め、もう一度背後の丘へと振り返った。
落日の碧。どこまでも続くかのような赤い草原。
つられるように、彼もまたそちらへ視線を戻す。其れは決して、あの戦場ではないけれど――
「……あそこに、何かあるのですか、あなた」
置いてきたもの。残してきた想い。今なお忘れえぬ、果てない輝き。
けれども、それは。
「――何も無い。あの場所には、何もな」
応える声はただ平坦だった。だって、それはとうに決された過去。戻せない在りし日の残照
なのだから。
ふい、と踵を返し、青髭と呼ばれた伯爵は屋敷の中へと戻って行く。その去り際、背中越し
に、
「……だが、此処にはお前がいる。…………それでは不満か」
振り返ることもなくそう言い残し、立ち去って行く背中を彼女は思わず呆けたように見つめ
てしまった。……そんな言葉、このひとが言ってくれるなんて……思いもしなかったから。
黄昏に染まる赤い背中に滲む鉄と血の匂いも、内に抱く深い慟哭も。きっと一生拭えはしな
い。そしておそらくはその翳りを、彼が彼女に明かすこともないだろう。
――でも、信じよう。そうまでして貴方が守ろうとしてくれている場所を。振り向く必要さ
えなく、貴方が信じてくれた私を。
「いいえ……、充分です、あなた……」
二つの影が穏やかに寄り添う、夕焼けの窓辺。

224 :
* * *

「…………ん……」
……微かな物音が聞こえたような気がして、微睡みから意識が浮上する。
薄らと瞼を開け、視界に移る天井は、見慣れた自分の寝室のものではなかった。ぼんやりと
思考を巡らすことしばし、エリーザベトはやっと昨晩のことを思い出す。あ、と小さく声を
漏らし、おそるおそる傍らへと視線を移した。
「……メル……」
安堵の声。
彼女の隣で穏やかに寝息を立てる青年の姿に、エリーザベトはほっと胸を撫で下ろす。もし
あのことが夢だったら――そんな不安が氷解していくと共に、今度は羞恥が頬を熱くさせた
。そう言えば自分は何も身に着けていないのだ。
「あ……、な、何か羽織るもの……」
慌てて周囲を見渡すものの、ここは自分の部屋ではない。寝間着も替えの衣服もあるはずな
く、かと言ってこのまま裸でいるというのも恥ずかしい。……仕方なしに、エリーザベトは
とりあえずということでメルツの服を一枚拝借することにした。
「……やっぱり大きいのね。昔はほとんど変わらなかったのに……」
そんな当たり前のことを今さらのように感じて、彼女は小さく笑みをこぼす。それからもう
一度、寝台で眠ったままの彼に視線を戻した。
「こうして眠っていると、何だかあの頃のメルみたいなのに……」
寝顔は幼く見えるなどと言うが、どうやら彼にしても当てはまるらしい。無防備な表情は昨
夜の凛々しい青年のものと言うより、かつての優しい少年に近い。懐かしい面影に愛しさを
感じ、眠るメルツの瞼にそっと接吻けを落とすエリーザベト。
それから静かに寝台を抜け出して、窓際へと向かう。東の空はまだ薄暗く、日が昇るまで幾
らかの猶予がありそうだった。明け方の澄んだ空気は薄着の身には少々肌寒い。
「……あら……?」
と、そこで彼女は窓の一つが僅かに開いていることに気が付いた。道理で寒いはずだ……、
と納得して閉めたところで、エリーザベトは思わず首を傾げた。どうしてこの窓が開いてい
たのだろう?
眠りに落ちる前は、自分も彼も開けた覚えはない。メルツが夜の間に起きて、換気か何かの
ために開けたのだろうか……けれど、何か違和感が――
「あ、……えっ……?」
はっとして、エリーザベトはきょろきょろと辺りを見回す。だが、目当てのものは見当たら
ない。昨夜、確かにここに置かれていたはずの人形を。
「そんな……どうして……」
まさか窓から落ちてしまったのだろうか……?
もう一度窓を開けて下を覗いてみるが、この部屋は屋敷の二階。窓の外には木々があり、ま
して夜明け前のこの暗さだ。小さな人形一つを見つけ出すことは不可能な話だった。
「…………夜が明けてから探すしかないかしら……後できっと見つけてあげるから、待って
いて」
仕方なく窓を閉め、エリーザベトは寝台に戻る。
寝入ったままのメルツは、相変わらず起きる気配がない。人形の行方や窓のことを訊くのは
朝にならなければ出来そうもなかった。もう、と小さく頬を膨らませながら、彼女も再び寝
台の中に潜り込む。
……温かい。
あの娘のことは気掛かりだけれど……その温かさに包まれていると、すぐにまた眠気がやっ
て来た。うとうととしながら、エリーザベトは寝台の上に置かれた彼の手のひらに自分の手
を重ねる。
「……メル……、ずっと…………」
夜が明ければ。
朝になれば。
止まっていた刻が、やっと動き出すのだ――――

225 :



* * *

……そう、刻は此処から動いていく。
その後どれほど探そうとも、人形が見つかることはなかった。なぜなら人形はもう必要ない
のだから。
変わらないまま、“今”を繋ぎ止めるためのお人形は宵闇に消えるだけ。
夜明けの間際、まるで見えない手に導かれるように、ひとりでに開いた窓から『彼女』はふ
わりと身を投げ出す。
夜に抱かれ羽ばたいて、そして―――
「おかえり、エリーゼ」
「……タダイマ、メル」
彼らが眠る部屋を望む、木陰の枝の上。
迎える彼の腕の中に、少女は舞い降りるように還るのだ。
「――ご苦労様。どうだったかな、久しぶりに里帰りした気分は」
「別ニ、エリーゼニハ……『私』ニハ関係ノ無イコトダモノ。メルメルト離レテイルノガツ
マラナカッタダケ」
ぽふ、とメルヒェンの胸に顔を埋め、つっけんどんに答えるエリーゼ。そんな彼女に苦笑を
浮かべつつ、メルヒェンは優しく彼女の頭を撫でる。
「そうか、それは残念だったね。まぁ、私も君と離れているのは退屈だったけれど」
くすりと微笑って、メルヒェンはエリーゼの額に接吻ける。一瞬くすぐったそうにはにかん
でから、エリーゼは慌てて視線を逸らした。
「コ、コンナノデ誤魔化サレナインダカラ……! メルメルッテバ……何ヲ考エテルノヨ」
「何って?」
「ワザワザコンナ可能性ヲ探シ出スナンテ、馬鹿ゲテルワ。シカモアノ娘ダケナラマダ簡単
ダッタノニ全部ナンテ……屍揮者ノスルコトジャナイワヨ」
ぷく、と頬を膨らませ、エリーゼは横目でちらりとあの窓を見遣る。
すでに彼らとは分かたれたモノである二人にとって、こんな結末は何の意味もない。謂わば
紙の上の出来事だ。だと言うのに膨大な試行錯誤を重ねてまで七つ全て揃えるなんて、どう
考えても割に合うことではないだろうに。
「屍揮者は休業状態だが……まぁ、ちょっとした暇潰しさ、エリーゼ。どうせこの世には童
話(わたし)を必要とする喜劇など溢れ返っているんだ。その中の七つばかりが何事も無く
終わったところで、大した問題はないだろう?」
肩を竦めながらさらりと答えるメルヒェンに、エリーゼはしばし口を噤む。何となく釈然と
しないものがあるのは、少女の素因たる『エリーゼ』の感傷だろうか。

226 :
よくはわからないけれど――まぁ、彼がそう言うのならたまにはいいか、と考え直して、エ
リーゼは再びメルヒェンの胸に身を預けた。少女は彼と共に在るために生まれた、ただそれ
だけのことである。どうせこれからも二人で共に、永い夜の幻想を集め続けていくのだから
。カタチを変え、刹那の瞬きと成しながら。
「ジャ……ソウイウコトニシテオイテアゲル。ダカラ、ソロソロ森ニ戻リマショウ?」
ようやく悪戯っぽい笑顔を見せて、メルヒェンの頬に接吻けるエリーゼ。それに笑みを返し
て、唇で応えるメルヒェン。
「そうだね、もうじき夜明けだ。……ああ、彼女が目を覚ましたのかな」
メルヒェンの言葉に振り向けば、窓際にエリーザベトの姿が見える。人形がないことに気付
いたらしく、窓から下を覗き込んでいるが、こちらに気が付く様子はない。彼女にはこちら
の姿は視えないのだから、当然ではあるが。
「フゥン、道ガ違エバ聖女ナンテ言ワレルコトモアルッテイウノニ……ダラシナァイ。人間
ッテドウシテ愛ト性欲ヲ切リ離セナイノカシラネ?」
「おや。まだそんなことを言っているのかい、エリーゼは」
肩口にかかる髪を払いのけつつ呆れたように言うエリーゼに、メルヒェンはくすりと微笑を
浮かべた。それに彼女はむー、とむくれて、
「何ヨ。ダッテエリーゼハメルメルノコトヲ愛シテルケド、……ソ、ソノ、ソウイウコトヲ
シタイナンテ思ッタコト、ナイモン」
顔を赤らめて答える少女に、思わずメルヒェンはくつくつと笑いを噛みす。いやいや、も
しかして煽っているのだろうか、この娘は。
「ナ、何ヨモウ、笑ウトコロナノ!?」
「いや、すまないすまない。……ふむ、そうだね。後で教えてあげようか、エリーゼ」
「……? ドウイウコト?」
首を傾げる少女に意味深な笑みを返すと、彼女を抱き寄せてその場に立ち上がるメルヒェン。
……まぁ、少々当てられてしまったところもあることだし。せっかくだからこれを機会に、
彼の愛しいお姫様にもそのあたりのことを覚えてもらおうか。
「――――さて、それじゃあ帰ろう。イドへ到る森へ――――」
少女を抱き上げ、メルヒェンはくるりと半身を翻す。
真紅と漆黒の影がはためき、次の瞬間には、二人の姿は宵闇へと溶け消えていた――――――

227 :
以上です
長々とスレ汚し失礼致しました

228 :
乙!
こういうifハッピーエンドが大好きだから、思わず涙が出てしまった

229 :
乙です!
メルベト好きにはたまらんかったです

230 :
乙!
ぜひメルとエリーゼの話もお願いしたい…!
エリーゼを幸せにしてあげてくれ…

231 :
乙!やっぱメルベト好きだなあ

232 :
メルベトを書きたいんだけど、メルは血が通ってないからやはり勃たないのかな。
こまけぇことは気にすんな!でやってしまうか
勃たせず本番なしにするかが謂わば最大の問題だ。

233 :
沈んでるのでちょっとage
ファンタジーだから人でもやっちゃっていいんじゃないかと思うけど
立たないからさぁどうするかってのも見てみたい

234 :
人来ないしageでいいか
【人戦争】を終えて、冥府の底で魂を差し出すミーシャと、その魂を貪るエレフなら妄想したことある。
後、どSなタナトスさんが者となったミーシャにアメティストスとなったエレフの姿を見せて、「君ノセイダゾ?」と囁き続けるネタも考えた。

235 :
>>234領復でエレミシャ禿げ萌えたから読みたい

236 :
ミーシャのポテンシャルに辛抱たまらんくなったエレフお兄ちゃんをだね

237 :
何か知らんがまた新たなバカッブル増えたな
少年とLos子
シャイターンとライラ
メルとエリザーべと
王子と雪城と野ばら
エレミシャ
イヴェ継子
青髭夫妻

238 :
基準がわからん

239 :
http://twitter.com/#!/am_zen01

240 :
age

241 :
保守

242 :
あげ

243 :
ほしゅ

244 :
ミューフィーと3Pしたい

245 :
保守

246 :
ほしゅ

247 :
ほしゅ

248 :
誰も見てない上に需要ないかもしれませんが・・・
ろまんが2巻の赤ローラン×シエルに激しく萌えたので、初投稿します。
あんまりエロくないです。幸せな光景が少しでも多くあればなって思って書いたので。


249 :
酒の酔いに身を任せた赤髪の男は少女の衣服を脱がせる。
少女は少しだけ躊躇いながらも、それを受け入れていくしかない。
しかし、その不安げな瞳は近くで眠る赤ん坊を見やった。
男のほうはそんなことを気にする様子もなく、露になりつつある柔らかな素肌に喰らいつく。
産後に女らしくなった体とは裏腹に、顔はどこかあどけなさが残っている。
それがまた情欲をそそるものだ。
男の手がすっかり膨らみきった胸に伸びる。
荒々しく揉むと薄紅色の先端から白い乳液が滲み出る。
「あっ・・・」
少女の口から吐息が漏れる。
男のもう片方の手が柔らかな大腿に伸びようとした時だった。
「・・・ふぎゃああああ!!」
突然赤ん坊の泣き声が暗い部屋に響き渡った。
少女は飛び起きて、すぐさまベビーベッドに向かう。
「どうしたの?大丈夫よ、よしよし」
少女は赤ん坊を胸に抱きかかえあやす。
父親譲りの鳶色の瞳を潤ませて、差し出された乳房にしがみつく。
「こいつに邪魔されたのは何度目だ?」
母親の胸に幸せそうに吸い付く赤ん坊を覗き込みながら、
男が呆れた声で言った。
「仕方ないわ。赤ちゃんなんだから・・・」
「俺が先にもらうはずだったのによ・・・」
「だから、別の部屋にして欲しかったのよ」
「・・・だけどよ、こいつが眠っている傍でするほうが燃えるだろう?」
男が少女の耳元で意地悪く囁く。少女は顔を真っ赤にする。
「そ、そんな・・・」
両親のそんな会話も知らない赤ん坊は、母の胸にしがみついたままいつの間にか眠っていた。


250 :
>>248
GJ!!
赤ロラ×シエルは俺も好きなんで嬉しいw

251 :
>>250
ありがとうございます!
このカプに萌えている人がなかなかいなかったので嬉しいです!
個人的に鬼畜ネタでも家族ネタでもいけるので、
美味しいカプだと思っています

252 :
保守

253 :
保守

254 :
あげほしゅ

255 :
誰かネタを・・・

256 :
新作まだー?

257 :2013/07/15
まだこのスレ残ってたんだなw
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