2013年09月エロゲネタ638: 戦国ランスのSS (87)
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戦国ランスのSS
- 1 :2010/01/30 〜 最終レス :2013/01/27
- 戦国ランスのSSで盛り上がりませんか?
カップリングandスチュエーションは何でも可。
神による投稿はもちろんのこと希望や、要望なども書き込んでください。
- 2 :
- _人人人人人人人人人人人人人人人_
> ごらんの有様だよ!!! <
 ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^
_______ _____ _______ ___ _____ _______
ヽ、 _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、 ノ | _,, '-´ ̄ ̄`-ゝ 、 |
ヽ r ´ ヽ、ノ 'r ´ ヽ、ノ
´/==─- -─==ヽ /==─- -─==ヽ
/ / /! i、 iヽ、 ヽ ヽ / / /,人| iヽヽ、 ヽ, 、i
ノ / / /__,.!/ ヽ|、!__ヽ ヽヽ i ( ! / i ゝ、ヽ、! /_ルヽ、 、 ヽ
/ / /| /(ヒ_] ヒ_ン i、 Vヽ! ヽ\i (ヒ_] ヒ_ン ) イヽ、ヽ、_` 、
 ̄/ /iヽ,! '" ,___, "' i ヽ| /ii"" ,___, "" レ\ ヽ ヽ、
'´i | | ! ヽ _ン ,' | / 人. ヽ _ン | |´/ヽ! ̄
|/| | ||ヽ、 ,イ|| | // レヽ、 ,イ| |'V` '
'" '' `ー--一 ´'" '' ´ ル` ー--─ ´ レ" |
- 3 :
- 見切り発車でスレ立てるな
■■ 終 了 ■■
- 4 :
- なんで戦国限定なんだよ
- 5 :
- 戦国ランス厨まじうぜえ。
- 6 :
- ランス×蘭希望
- 7 :
- セガサターンしろ!
- 8 :
- シィルがモンスターに輪姦されるの希望
- 9 :
- だれかかけよ
- 10 :
- >>1に期待
- 11 :
-
神を冒涜するな!
_, ,_ パーン
( ‘д‘)
⊂彡☆))Д´) >>1
- 12 :
- ランスと乱丸もいいかな。ゲームでなかったから。
- 13 :
- だれかやってよ
- 14 :
- カップリングの希望をどんどん書いていこうよ!
- 15 :
- ランス×ザビエル
- 16 :
- 鈴女×かなみ
- 17 :
- かなみ×ぶっかけ猿王子
- 18 :
- ランス×かなみちゃんで
- 19 :
- 蘭ルートの鬼の苗床化endで鬼に輪姦されるシィル
- 20 :
- ランスの目の前でシィルが凌辱される
- 21 :
- >>20 いいじゃん!普段女の子を犯しまくってるはらいせだ。
ランスにも北条早雲の痛みを味あわせたい。
- 22 :
- 迷宮内部で自軍とはぐれた所をモンスターに拉致され、モンスターの巣で輪姦される
- 23 :
- てばさきと交尾させられるシィル
- 24 :
- 女の子はいっぱい候補がいるけど、男はランスだけか。
- 25 :
- 徳川家康×シィル
家康によるシィル陵辱で
- 26 :
- マリア×ぶたバンバラ
- 27 :
- 手長猿s×見当かなみ
- 28 :
- 浮浪者の集団に輪姦されるマジック
- 29 :
- ランす最高!
- 30 :
- 香姫が百姓に輪姦される
- 31 :
- SSの投稿ないね・・・
- 32 :
- ないね
- 33 :
- 蘭とランスで書いてもいい?
- 34 :
- もちろん
- 35 :
- 南条 蘭 〜険悪〜
大神竜一郎
「ランス!いったい何時になったら、まむし油田に向かう気なのよ!」
勢いよく部屋の襖を開けて入ってきたのは、
最近家臣にしてやった小さな陰陽師、南条蘭だった。
「何だ?おー蘭か。」
蘭が、シィルの膝枕で耳かきをしてもらってる俺の元に駆け寄ってきた。
「蘭か、じゃないでしょ!!いつになったら早雲を助けに行ってくれるのよ!」
「見て分かるだろ、今耳かき中。」
「ふざけないで!あんたが約束するって言うから……あんな事までしたのよ。」
「なんだ、またしてほしくなったのか?」
「我慢したのよ!早雲のために!………股に擦りつけるだけって言ったのに。」
蘭は身体が小さいわりに大きな声を出す。もっとおしとやかにはできんのか。
俺様は大人しくて気配りが出来て、そのうえ巨乳って娘が好きなんだ。
巨乳は仕方ないにしろ、後は努力でなんとか出来るだろ。
「私が話してるのよ、起き上がりなさい!」
シィルの膝枕から顔だけ横に向け、仁王立ちする蘭を見上げた。
寂しいぐらいの貧乳だ。膨らみかけた少女のまま止まった胸だ。
俺は蘭とセックスをした事がある。二回だ。
セックスと言っても、ただ挿入しただけでオッパイを触ったりキスしたりしていない。
いわゆる前戯というものをまったくしていない。バックから割れ目を見た程度だ。
- 36 :
-
言われた通り起き上がり、蘭の足元で胡坐をかいて座った。
「ちゃんと私の話し聞く気になったのね。」
「その前にヤラせろ。」
「イヤよ。一回だけって約束でしょ。……それを二回もシといて…。」
「最後に一回、セックスさせてくれたら今度こそ早雲を助けに行く。
約束する。」
ムッとした顔で、腰に手を掛け、
「絶対イヤ!そうやって何回もシて……もし赤ちゃんができたらどうする気?」
「大丈夫。シィルの魔法で妊娠はしないようにしてるから。」
「信用できるかっ!」
「じゃあ、外出しならオーケイだな。」
「そういう問題じゃない。」
「なら、オッパイ見せろ。」
「はあ!?」
「セックスさせないんなら、オッパイ見せろ。」
「何でそうなるわけ?」
「蘭ちゃんがどれだけ貧乳か確かめようと思ってさ。」
「あー…鬼を召喚したい。」
小っさな拳を握り締めながら俺を睨みつけてくる。
- 37 :
-
「じゃ、オマンコ見せて。」
「!?」
「蘭ちゃんのオマンコはっきりと見たわけじゃないからさ。」
「………。」
奥歯を噛みしめながら俯く蘭が、囁く。
「見せる……だけだからな。」
「ああ。」
「クッ、……………分かった。」
観念したように俺を見つめてきた。
「その代わり約束しろ。……見せたら必ず助けに行ってくれるって…。」
「約束する。」
「絶対だからね………。」
蘭が下唇を噛みしめながら、パンツを膝まで下げた。
「蘭ちゃん何やってるの?」
「あんたがオマンコ見せろって言ったんでしょ!」
「いやいや、蘭ちゃんにオマンコって言わせたかっただけ。」
「クッ!」
「あ、でもちゃんと見せてね。」
「分かってる!見せればいいんでしょ!」
蘭がスカートの裾を摘み、ゆっくりと上げていく。
「おおおおお!」
あと少しで見える!
- 38 :
- 「ランス殿ー。兵の準備ができたぞー。」
襖を勢いよく開けて入ってきたのは、大きい顔の柴田勝家だった。
「キャッ!」
蘭が巻くし上げようとしてたスカートをとっさに両手で押さえた。
「こらぁー、勝家!空気読めー!」
「?」
勝家の頭の上に?マークが浮かんでる間に、蘭が膝まで下ろしたパンツを
サッと上げた。
「勝家、お前という奴は。もうちょっとでセックスに持込めたのにー!」
「???」
「ランス、柴田さん。行きましょう。」
蘭のその表情は、戦士そのものだった。
続、普通へー
- 39 :
- わっふるわっふる
- 40 :
- 投下、乙です。
続きを期待してます。
- 41 :
- 戦国ランス厨まじうぜえ。
- 42 :
- >>35
乙です。
続きも期待してる。
- 43 :
- 南条 蘭 〜普通〜
大神竜一郎
「よしっ、できた。後は味見するだけ。」
蘭が、火にかけた御鍋からおかゆをすくい小皿にとって味見した。
「少し味が薄かったかな。」
おかゆの中に少量の塩を入れ、
「最後に隠し味を。」
蘭が両手を合わせ目を閉じ祈った。
『早雲が元気になりますように。』
小さな陰陽師の心いっぱいのおまじない。
早雲が食べる分だけの量を茶碗に移す。
「早雲……。」
蘭には一つ悩みがある。悩みと迷いの狭間の様なものが。
早雲に心配をかけないようランスと恋人通しという事になっているのだ。
安心させる為ってランスに言われたけど、何か納得出来ない。
ただあの男の好きなようにされてるだけの気がする。
自分がエッチしたくなったら私の部屋に来て、ほとんど強制的に…。
- 44 :
- 恋人という設定になってから、もう一週間。毎日エッチなことされてる。
ランスは赤ちゃん出来ない魔法をかけてるって言ってるけど、信用なんかできない。
妊娠してからじゃ遅いよ。
「早雲に本当の事言おう。」
ずっと嘘ついたままなんてイヤだよ。
決意した蘭が茶碗をお盆に乗せ、炊事場を出た。
- 45 :
- ー廊下を過ぎ、早雲の眠る部屋の前。
お盆を持ったまま、片手で襖をノックした。
「早雲、私。入るよ。」
襖を開けるとその部屋には寝たままの早雲と胡坐をかいて座るランスがいた。
「おっ、蘭ちゃん。」
「どうしてあんたがこの部屋にいるわけ!?」
「見舞いだ。」
「よくもそんな嘘を平気で、」
「二人とも、仲がいいな。」
「え……。」
早雲が微笑みながら囁いた。
「早雲………。」
「だろー。俺様と蘭ちゃんは恋人通しなのだー。
もう10回はセックスしたしな。」
「ちょっとランス!」
慌ててランすの口をふさごうとしたがもう遅い。
「安心しろ、早雲。お前の幼馴染は毎晩喜ばしてやってるぞ。」
「………そうか。」
「!!」
違う、違うのよ早雲!
- 46 :
-
月も無い夜、蘭の部屋ー
布団でうつ伏せになり、枕に沈む蘭。
目から溢れた涙は誰に知られることもなく、すぐに枕が吸い込む。
知られてはいけない。
こうして涙を流していることを、
あの男に人形のようにされていることを、
まだ、早雲の事を愛していることも、
続、信頼へー
- 47 :
- 戦国ランスで蘭が一番好き。
- 48 :
- 続き早よ〜。蘭ちゃんのエッチシーン希望!
- 49 :
- 良スレ
- 50 :
- 正史の香姫陵辱はかなり鬱だったな
- 51 :
- あれは香姫が犯したやつに好意抱いたら
4あたりでランスがやってたこととほぼ同じ
- 52 :
- 4でランスに犯されてランスに好意抱いたヒロインってだれだっけ?
メリムは抵抗してないしサーナキアには憎まれてたし…
- 53 :
- 人気あるんだなうらやましい
- 54 :
- サーナキアは6でデレたけどな
- 55 :
- 原作に無いような名もない雑兵やモンスターに陵辱されるSS希望
- 56 :
- がんばれよ古典の猛者たち
- 57 :
- 蘭ルートの鬼の苗床化endとかSSのネタになりそうなのに誰も使わないのは何故?
- 58 :
- >>46
うわ……酷い内容だな…
素人全快って内容。恥ずかしくないのか?
- 59 :
- 続編の信頼は
- 60 :
- 豚バンバラに犯られるかなみちゃん希望
- 61 :
- いいセンスだ
デブキャラやおっさんだとかわいそうだもんな
- 62 :
- 投下がないよ!?
助けて職人さん〜
- 63 :
- 鬼に犯されるシィル希望
- 64 :
- 保守
- 65 :
- 鬼畜希望
- 66 :
- にじファンや理想郷に行けばいいじゃない
- 67 :
- 大神竜一郎氏の投下からもうすぐ一年。
続きのSSはまだですか?
- 68 :
- まだです
- 69 :
- 姫と天狗
その夜、私はあの天狗が異人の部屋に入っていくのを見かけた。
私にとっては天狗と異人どちらも好きではない。むしろ嫌悪さえしていた。
二人がどんな悪企みをしているのか聞いてやろうと思い、私は物陰に隠れて聞き耳を立てていた。
「ランス殿、ちょっといいか?」
「悪いが俺様はむさ苦しい男には用はない。用件だけ手短に言え、とりあえず聞いてやる」
「最近、浅井朝倉の姫が織田に仕官してきたそうだな」
「お前、まだあの娘を狙っているのか? あれは俺の女だ。お前にはやらん」
「そうではない。できれば、あの娘の居所をできる限りワシから遠ざけてやってほしいのだ」
「は?」
「ワシは昔、あの娘に酷いことをしてしまった。あの娘が私の顔を見ると傷ついてしまう」
「……ふーん、まあいいだろう。望み通りにしてやる」
「かたじけない。ではこれで失礼する」
天狗はそう言うと、異人の部屋から出て行った。
いつもなら、口直しとか言いながら、女を呼んでいかがわしいことをする異人だが、今日ばかりは違った。
うーんとうなりながら、納得がいかなそうに、酒を飲んでいた。
私は隠れていたにもかかわらず、思わず異人の部屋に入った。
- 70 :
- 姫と天狗 2
「お、雪姫ちゃんじゃないか。珍しいな、俺に抱かれたくなったか?」
いつものように冗談半分、本気半分の台詞を吐いてきたが、今日ばかりは無理やり冗談を言っているように思えてならなかった。
「そのような……」
「ん?」
「そのような気遣いをして下さらなくても……私は、結構ですのに……」
「…………聞いていたのか?」
「…………すみません」
二人の間を静寂が包み込んだ。
「酷いことをしてしまったのは私の方なのです。それなのにあの方は……」
「……まあ、いつかは、お互い謝れる日が来るんじゃないか?」
「そうでしょうか?」
「まあ、俺様は面倒なことは嫌いだから、お前らの複雑な関係とやらに干渉する気はない。
だが、俺様のカンだと、なんとなくそんな日が来るんじゃないかとは思う」
「……はい」
私は異人に軽く会釈をすると、すぐに異人の部屋から出て行った。
そして、自分の部屋に戻ると、窓から見える月を眺めながら、今までのことを一人振り返ってみた。
浅井朝倉家での楽しかった日々、大事に育ててくれたお父様。
平和だった日々を壊した憎き織田からの宣戦布告。ぬ気で戦ったお兄様たち。
戦力不足のため、泣く泣く自分の体を犠牲にして天狗に織田を追い払ってもらったこと。
天狗との約束を果たした時に見てしまった天狗の禍々しい異形の顔。
天狗に吐いた暴言と、天狗への平手打ち。天狗からの見限りの言葉。
各地を放浪し、自分の体を売って織田への復讐を果たそうとした辛い日々。
お父様との再会、そして、憎くて仕方がないはずの織田への仕官……。
- 71 :
- 姫と天狗 3
今までの思い出が走馬灯のようによみがえる。
そして、その中でもとりわけ辛い思い出が天狗との例のやり取りだった。
「お前のような女は我慢できん!出て行け!」
蝶よ花よとちやほやされて、北陸一の美女とも言われ、各地の名士からの縁談が絶えなかった自分。
私が拒む男はいても、私を拒む男はいなかった。
人生で初めて味わった「拒絶」。
風の噂で天狗が織田に仕官していたのは分かっていた。
そして天狗は異人に頼んで、「売れ残り球子」という口が裂けても決して美人とは言えない奥さんをもらったことも聞いていた。
しかし、天狗は常に笑っていたという……そしてそれは自分が織田に仕官してみて嘘ではないとも分かった。
北陸一の美女である自分が拒絶され、醜女が受け入れられるという現実。
決して天狗の美意識が足利の馬鹿殿様のように狂っているというわけではない。
天狗だって、以前は北陸一の美女とのことで私との結婚を条件に加勢を受け入れたぐらいなのだ。
しかし、考えれば考えるほど、それは自分の心が醜いという現実を突きつけられているような気がしてならなかった。
「お前のような女は我慢できん!出て行け!」
また天狗のあの言葉が脳裏をよぎった。
私はもう少しだけ冷静になりたくなって、裏庭の方に出て行き、夜風に当たることにした。
- 72 :
- 姫と天狗 4
もう夜も遅いせいか起きている者は限られていた。
廊下まで響くような大声で爆笑する異人と、それにつき合わされている桃色の髪の娘。
気配を消せない女の抜け忍、徹夜で式紙を作っている陰陽師に、小一時間の話がなかなか終わらない法師。
起きているのはせいぜいそのくらいだった。
裏庭に出ると、月がよく見えた。
ひゅーという音とともに夜風が頬を撫で、僅かな眠気さえも奪い去っていった。
しかし、私が裏庭に出たのとほぼ同時に、タタタと何かが走り去ろうとする音が聞こえた。
その動きは相当素早いもので、しっかりと姿を見届けることはできないものの、私にはそれが誰か分かっていた。
「待って!」
走り去ろうとしていたものの動きがピタと止まる。
「お待ち下さい、発禁堕山殿!私は貴方に言わなければならないことがあります」
天狗はこちらを振り返らずに立ち止まった。
「私は貴方に対して取り返しのつかないような失礼なことを申し上げてしまいました。
非をとがめられるべきなのは、むしろ私の方なのです。私がいることで貴方を傷つけてしまうならば、私は明日にでもここを出ます」
「………無用だ」
「え?」
「無用だというのだ、そのようなことは」
「ですが、貴方は私を見ると逃げます。私は貴方に嫌われて当然の女なのでしょうが、それでもそのようなことを続けられるといたたまれなくなります」
「……お前は何か勘違いをしているようだな」
「え?」
月をわずかに隠していた雲が風に流され、私と天狗の影が裏庭の土にはっきりと映し出された。
- 73 :
- 姫と天狗 5
「お前は自分だけが誤っていると思っている。だがそれは違う」
「…………」
「お前がここに来る前に、お前の親父様は既にここに仕官なされた。
親父様はお前が各地を流れ歩き、自分の体を男に売ってまで復讐をしようとしていることに心を痛めていた。
お前とて、決してそのようなことを本心から望んでいたわけではあるまい」
「…………」
「お前は、この数ヶ月、一体何を見てきたのだ?」
この数ヶ月に私が見てきたもの……。
それは、私を性の捌け口としてしか見ない下卑た男たちのにやついた顔と、痛々しいほどに天を向いた「劣情の証」であった。
そこにはもう北陸一の美女としてのプライドも、一国の姫という地位も何もなかった。
逆に北陸一の美女で元姫様である……そんな女の体を自由にできるという男たちの優越感や征服感のようなものを痛いほどに感じるだけだった。
「ワシが見てきたもの……それはお前が見てきたものと本質的には何ら変わらないのかもしれん」
「え?」
「ワシはこの異形の顔ゆえに多くの人から忌み嫌われてきた。だが、一方でこのワシを頼りにしている者もいた。
それはワシが異国の猛獣を扱う力を持っているからだ。ワシは普段は人間扱いされないのに、戦の時だけは人間でいさせてもらえた」
「…………」
「だからこそワシはお前のように、ワシを利用価値でしか判断しないような者を忌み嫌っていた。
だが……ワシもお前たち同様に大きな過ちを犯していた。」
「え?」
「ワシもお前のことを、お前がこの数ヶ月で見てきた男たち同様、顔や体目当てでしか見られなかったのかもしれぬ。
北陸一の美しい姫様……雪姫、お前を「雪」という一人の人間ではなく、「北陸一の美しい姫様」としか見られなかったのだ。
それをここに来て、お前の親父様や、異人や、球子たちに気づかされたのだ」
- 74 :
- 姫と天狗 6
「球子はお世辞に見た目が美しいとは言えぬ。だが、それを補ってあまりある優しい気持ちがある。
今までの人生、戦でしか自我を保てず、戦に生き、戦にぬのが当然だと思っていたワシに、初めて人の温かさを教えてくれた女だ。」
天狗はそう言うと丸く輝く月を見上げた。
「私は恥ずかしく思います。
今まで自分の容姿や地位を鼻にかけ、外面を繕うばかりで内面を全く磨こうとはしませんでした。
私はもう姫でもなければ美女でもありませぬ。ただの汚れた薄汚い虜囚に過ぎませぬ」
「果たして……そうかな?」
「お前はこの数ヶ月で、この世のまさに底辺の生活を味わってきた。並の姫様にはできることではない。
たとえそれが織田への復讐という血塗られた感情によるものであったとしても、この数ヶ月の地獄を生き抜いたお前は、随分と力強くなったはずだ。
以前のただ美しいだけの軟弱な姫様とは違う。民の苦しみや汚さを知る一人の女として、立派に生きていけるのではないか?」
気づくと目から涙が流れていた。天狗は私に背を向けたまま話しているので、涙を見られる心配はない。
だが、今は時折吹いては涙を拭い去ってくれる夜風がありがたくて仕方なかった。
「では……では、もう私から逃げないで下さい」
「ワシの姿を見ると辛くなるだけだ。だがワシとてもう独り身ではない。球子を養うためにはここを離れるわけにいかん」
「ならば私が……」
「もうこれ以上親父様を悲しませるな。それにお前は織田に迎え入れられたのだ。出て行く理由などどこにもない」
「分かりました……ですが、条件があります、発禁堕山殿」
「なんだ?」
- 75 :
- 姫と天狗 7
数ヶ月後、織田は魔軍に吸収された島津と対峙していた。
満身創痍の兵士が最期の力を振り絞って報告した。
「申し上げます。敵方島津カズヒサ、イエヒサの他に、見たこともない異形の大男がおり、我が軍を一人で壊滅に追い込んでいます」
「なんだそれは?」
「おい、ランスよ、ちょっといいか?」
「お前はしゃべるなって言っただろうが!このバカ剣が!」
「魔人の臭いがする」
「あ?」
島津軍はすぐ目前まで迫ってきていた。
「おい!織田の腰抜けども!誰か出てきてこの俺様と一騎打ちをしろ!」
「なんだ?お前は?」
「うほっ!いい男!俺の好みだぜ!それはそうと、誰か骨のある奴はいないのか?」
「だから誰だって言っているんだ、お前は」
「俺か?俺は戯骸だ」
カズヒサ、イエヒサの大軍による連携攻撃だけでも辛いというのに、魔人・戯骸の強烈な力の前に、文字通り指一本出せず、織田は敗北寸前であった。
斥候のかなみの話だと、さらにトシヒサにより柴田勝家・乱丸夫婦が守る赤ヘルの本丸が、ヨシヒサにより前田慶次、丹羽長秀が守る出雲の本丸が落とされたとの報告が入った。
そのうえ、すぐそばまでアギレダの援軍が迫っているという。まさに絶対絶命である。
かといって、武田と闘を繰り広げている謙信やウルザを呼ぶわけにはいかなかった。
- 76 :
- 姫と天狗 8
私はこの戦で多くのものを失った。
懇意にしてくれた宿将たち、多くの将来ある巫女の部下たち……。
そして、お父様以外の人ではただ一人、この世でただ一人、お互いを理解しあえた親友……。
「発禁堕山殿……」
戯骸による再三の挑発により織田全軍の士気は暴落し、逃亡兵が後をたたなかった。
かなわぬ敵と知りながらも発禁堕山は皆を守るために、戯骸との一騎打ちに応じてしまった。
棺桶のそばに球子が寄り添って大粒の涙を流しながら夫のを悲しんでいた。
彼に使役されていた猛獣たちも、その時ばかりはただ黙って棺桶のそばにたたずんでいるだけであった。
「発禁堕山殿……んではなりませぬと申したではないですか……」
もう言葉にはならなかった。
発禁堕山と交わしたあの日の約束……それは今後いかなる戦場にも一緒に出陣し、お互いがお互いの盾となり、天下が平定したらお互いを許しあおうということであった。
「これでは……これでは、私はもう、貴方に許してもらうことができませぬ……」
「雪姫殿……」
「…………月光殿……これは?」
「発禁堕山殿の形見分けでござる。貴殿のために一生懸命彫られたのだろう……何か大いなる力を感じる。もしかしたらこれが伝説の『カンゾウ面』とやらかもしれぬ。貴殿が持っていた方が良かろう」
「発禁堕山殿……貴方も、お面をお忘れですよ……」
今はもう焼け爛れてどこが鼻でどこが口なのかさえ分からぬ顔に、天狗の面をかぶせた。
だがそれは以前使っていた険しい表情の天狗面ではない。
優しい顔をした、笑った顔の天狗面であった。
「私も……私も一生懸命彫ったのですよ……いつか貴方に渡そうと思って……」
雪姫の細く小さな手には何個もの刀傷があった。
それは野戦で負ったものではい。親友を思って、面を彫った時に出来たものである。
「またお会いしましょう、今度は別の形で……」
おわり
- 77 :
- 戦国限定はよくない
- 78 :
- test
- 79 :
- test
- 80 :
- 私……、んじゃった……。
んだら…… どこへ行くのかな……
早雲……
…… …… …… ……
……あれ?
いつまで経っても意識が無くならないため、目を開けて見ると、小田原城の天守にいた。
身体がバラバラになっちゃったはずだけど……。そう思って自分の身体を見たが、別に
バラバラになっていなかった。いたって、いつも通りだ。
「う〜ん……」
蘭はしばらく黙考した。
夢だったのかしら。ううん、そんなはずない。だって、すごく痛かったもん。
「……」
じゃあ、なんで今私、ここにいるの?
- 81 :
- 「……」
これは、仮説だけど……。南条家の肉体に使徒が封印されていたのは確かで、でも、その封印は
いつかは解けてしまう。封印が解けた時のために、昔の陰陽師は保険をかけて、砕けた肉体が小田原城で
再構成されるような術をかけていた……、ってこと?
信じられないほど高度な術だけど、それしか考えられないわよね。うん……、でも昔の陰陽師って今とは
比べ物にならないほど凄かったっていうから、そういうことも有り得るわ。
「……」
- 82 :
- これから、どうしよう……。多分、早雲は私が生き返ったことは知らないだろうし。すぐに会いに行って
もいいけど、なんか、あいつがいても私んだし、いつも偉そうにしてるわりには、強敵相手には全然役に
立たなかったし、ああいうのをザコ専って言うのかしら。あんなだから、主人公になれないのよね。会いに
行ったら泣いて喜ぶんだろうけど、なんか正直、こっちは幻滅って感じ。
- 83 :
- よし、このままバックレてんだことにしちゃおう。その方が、早雲も私の有り難さに気付くはずだし、
仇を討つために精進してもっと成長するはずだわ。それに何より、私自身がしばらく早雲に会いたくない気分。
だって、何なの? あの半端者っぷり。あの優秀そうな眼鏡は伊達か。そもそも、私の体内に使徒がいて
危険なら、ご自慢の陰陽道でも駆使して、取り出して退治すれば良かったのよ。それなのに、なんなの?
「朱雀を使うな」なんて、偉そうに説教くれちゃって。一瞬、目下に見てた私の方が高度な術を使えるように
なったから焦って言ったのかと本気で思っちゃったじゃない。
- 84 :
- ……ま、どーでもいいけど。はあ……、北条とか陰陽とか、関係ない世界で生きてみたいわ。もうあんな
怖い思いしたくないし。
とりあえず旅でもしてみようかしら。あ、そういえば私、奈良の大仏って一回見てみたかったのよ。京都
にも行ってみたいわ。いつか早雲と一緒に行こうと思ってたけど、あんな見掛け倒しの眼鏡今となってはどう
でもいいわ。大好きな使徒とか鬼とでも闘ってればいいのよ。あの戦闘マニア。あんたは仕事が好きなんじゃ
なくて戦闘が好きなんでしょ。薄々気付いてたわ。気付かないフリしてたけど。
- 85 :
- さ、そうと決まればさっさと行きましょ。極力、誰にも見つからないように。あいつに安心させたくない
からね。奈良の大仏に、伊勢神宮に、天橋立……、出雲大社……。あ、やばい。なんか今から楽しくなってきた。
蘭は城の敷地の外に出た。
それじゃあね。早雲、私がいない間に大きく成長してね。バイバイ。
蘭は城に向けて投げキッスをした。
つづく……のか?
- 86 :
- それは僕にはわかりません(´・ω・`)
- 87 :2013/01/27
- かなみちゃんが斥候役なのは悲しすぎる…
暗キャラにしたい…
島津は強すぎる…
カズヒサは火力が凄い…イエヒサは軍師か…?トシヒサが鉄砲か…
ヨシヒサってヘルシングの作者が言ってたが…
ぎがいは使徒だ…
俺は足利超神を焼きしてしまいました…すみません…
一騎打ちといいつつ戦いでは6体1だったが意外と弱かった気がした…
あんたの本丸硬すぎるから嫌いだが…
戦力にも全くならないし…
帝リングは欲しかったから捕虜から勧誘はしたが…
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