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2012年7月Leaf・key436: 【再建】観鈴ちんと春原って似てると思うんだが (683) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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【再建】観鈴ちんと春原って似てると思うんだが


1 :07/12/28 〜 最終レス :12/02/04
春原と観鈴ちんの共通点
1 どろり濃厚が好き
2 裏表が無いが二面性はある
3 行動がいつも予想の斜め上
4 金髪
5 青い目
6 黙っていれば可愛い
7 友達がいない
8 でも友達想い
9 勉強が出来ない
10 主人公が大好き
11 劇場版での光る○○
12 背中に羽を隠している
13 遅刻が多いし、欠席も多い
14 人が考えないような事を思いつく
15 よく殴られる
16 天然
17 不幸
18 強い子
19 原作ではモザイクシーンアリ
20 突然発狂
21 家に主人公が居座る
22 パジャマがピンク
23 一人で遊ぶ
24 中の人に愛されている
前スレ・観鈴ちんと春原って似てると思うんだが
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/leaf/1197087158/

2 :
観鈴「こんにちわっ」
春原「え?僕?」
観鈴「私、神尾観鈴。あなたは?」
春原「春原陽平だけど…何か用?」
観鈴「それっ美味しいですよね」
春原「うん、美味しいよね。僕、好きなんだよねーこれ」
観鈴「私も好き。美味しい、にはは」
春原「ははっ……で、何なの?」
観鈴「私達、友達」
春原「僕ら初対面ですよねぇ!?」
観鈴「が、がお」
春原「う。……まぁ別にいいけどさ」
観鈴「わっ、嬉しい。にはは」
春原「じゃ、飯でも食う?」
観鈴「うん」
春原「にははー」
観鈴「陽平さん、変わってますね」
春原「君の真似をしたんですけどねぇ!?」

3 :
観鈴「神経衰弱やろう」
春原「お、いいね。やろうやろう」
2時間後
春原「…全然揃わないんだけど」
観鈴「にはは。陽平さん、おばかさん」
春原「君に言われたくないっす!」
観鈴「が、がお…」
ぺちっ
観鈴「いたい」
春原「それ言っちゃダメじゃん」
観鈴「にはは」

4 :
観鈴「あのジュース、売り切れてたの。こんな事初めて」
春原「あ…さっき僕が買い占めちゃったよ」
観鈴「私と陽平さん、どろり濃厚仲間。にはは…」
春原「ずるるるー……」
観鈴「が、がお……」
春原「…何見てんの?」
観鈴「私もそのジュース飲みたいな」
春原「僕が買ったんだけどなぁ」
観鈴「お金、払うから」
春原「150円」
観鈴「自動販売機よりも高くなってる…観鈴ちん、ぴんち」

5 :
お祭りにて
観鈴「あっ、ヒヨコ売ってる。」
春原「ほしいの?こんなのすぐニワトリになっちゃうよ?」
観鈴「…あのね、私ね、子供のころヒヨコを恐竜の子どもだと思ってたの。」
春原「ははっ、バカだねえ〜。」
観鈴「にはは…。」
春原「いい?恐竜の子供はトカゲなの。トカゲを育て続ければ恐竜になるんだよ。」
観鈴「………陽平さん、それ誰に教わったの?」
春原「岡崎」

6 :
観鈴「海に行きたいな・・・だめ?」
春原「えーめんどくさいなー」
   「まったくこのくそ暑いのに」
   「足を拭くタオル持っていきなよ」
   「虫よけスプレーつけたの?」
   「ほら日差し強いんだからちゃんと帽子かぶって」
   「あー本当めんどくさい」

7 :
>>1の24なんだが、川上はわかるんだが阪口はどこで言ってた?

8 :
>>7
さぁ?最近項目が増えてたから追加した

9 :
観鈴「陽平さん、おはよー」
春原「……なにそれ」
観鈴「朝の挨拶」
春原「いや、そうじゃなくて、肩に乗ってる物体の事を聞いてるんだけど」
観鈴「この子?そらだよ」
春原「は?そら?」
観鈴「新しいお友達。にはは」
春原「これ、カラスじゃないの?」
観鈴「うん。カラスさん。かわいい」
春原「カラスなんて不吉なだけじゃん。やめなよ」
観鈴「そんなことないよ。ほら、近くで見てっ」
春原「…近くで見てもただのカラs」
ブスッ
春原「うぎゃあああああ目が!目がああああ」
観鈴「わ、どこかで聞いたことあるような台詞」
春原「そうじゃないですよね!?」
観鈴「陽平さん、大丈夫?」
春原「大丈夫じゃないよ、ったく」
観鈴「ケンカするほど仲が良いって言うよね」
春原「こんなのと仲良くしたくないよ…」
観鈴「が、がお」
ぺちっ
観鈴「いたい」
春原「まぁ、仲良くしてあげてもいいよ」
観鈴「わ、陽平さんが素直…」
春原「僕はいつでも素直だよ」
観鈴「にはは、ないない」
春原「………」

10 :
春原「どこで食べる?奢ってくれるなら外出るけど」
観鈴「奢りって、私が?」
春原「うん」
観鈴「私、お金持ってないよ」
春原「んじゃ学食だね」
春原「相変わらず凄い人だねぇ」
観鈴「座れるかな?」
春原「別々なら座れるんじゃない?」
観鈴「それ、一緒に食べてないよ」
春原「んじゃ、どうするのさ?」
観鈴「えっと…観鈴ちん、ぴんち」
春原「へ?」
観鈴「…にはは」
春原「はぁ…パンでも買ってどこかで食べようか」
観鈴「うんうん」

11 :
春原「どうしたの?行かないの?」
観鈴「だって、凄い人だよ?」
春原「行かなきゃあんパンぐらいしか残らないよ?」
観鈴「が、がお…」
春原「……何がいいの?」
観鈴「え?」
春原「僕が買ってきてあげるから」
観鈴「えっと、クリームパンがいいな」
春原「お金はちゃんと払ってね」
観鈴「(こくこく)」
どすんっ
春原「うぎゃっ」
観鈴「わ、陽平さんが顔から床に突っ込んだっ」
春原「いてて…ったくみんな必すぎるっての!」
観鈴「陽平さん、大丈夫?怪我、してない?」
春原「平気だよ。智代の蹴りに比べればね」
観鈴「ともよ?」
春原「それより、はい」
観鈴「わ、ありがとう。…ってぺちゃんこになってるし」
春原「押されたとき握りつぶしちゃったんだよ。僕のせいじゃないよ」
観鈴「…にはは、嬉しい。ありがとう」
春原「なんで嬉しいのさ。パン潰れてるじゃん」
観鈴「陽平さんが私の為に買ってきれくれたパン。にはは…」
春原「…あ、そ」
観鈴「屋上、行こう」
春原「うん。あ、お金返してね」
観鈴「こういうところはちゃっかりしてる…」

12 :
観鈴「気持ちいいねー」
春原「ほう?はふいはへひゃん」
観鈴「それ、何語?」
春原「んぐっ…ぷは、日本語だよ」
観鈴「宇宙人語かと思った」
春原「なんで宇宙人になるんだよ!」
観鈴「陽平さん、変な人だから」
春原「だから君に言われたくないです!」
観鈴「私も変な子。観鈴ア〜ンド陽平さん、ヘンテコンビ。にはは」
春原「なんだよそれ。それに僕は変じゃないよ」
観鈴「私達、友達」
春原「話が繋がってません!」
春原「ってゆーか、クラスに友達とかいないの?」
観鈴「うん。いない」
春原「なんで?」
観鈴「私が変な子だって、みんな知ってるから」
春原「ま、凄く変だよね、君」
観鈴「君に言われたくないですー」
春原「真似しないでくれる?」
観鈴「お返し。にはは」
春原「でもいくら変だって友達、一人ぐらい出来るでしょ」
観鈴「陽平さん、お友達」

13 :
春原「いや、そうじゃなくてさ…」
観鈴「ね、今日一緒に帰ろう」
春原「また唐突っすね!」
観鈴「だめかな」
春原「別にいいけどさ」
観鈴「海、行きたい」
春原「えー、たるいなぁ」
観鈴「行きたいな」
春原「暑いし、やだよ」
観鈴「夕方は涼しくなるよ」
春原「それでも暑いよ。真夏なんだから」
観鈴「足、浸かったら冷える」
春原「汚れちゃうじゃん」
観鈴「拭けば綺麗になるよ」
春原「タオル持ってないし」
観鈴「…が、がお…」
春原「ねぇ、その『がお』って何なの?」
観鈴「海、行きたい」
春原「…ああもう、分かったよ。行ってあげるよ」
観鈴「本当?」
春原「行かなくてもいいなら行かないけど?」
観鈴「わ、わ、だめだめ、行く!」
春原「なんでそこまでして行きたいのさ」
観鈴「ずっと憧れてたの。友達と浜辺で遊ぶの」
春原「ふーん」
観鈴「砂のお城作ろう」
春原「頑張ってね」
観鈴「私と陽平さんで作るの」
春原「僕もかよ!」
観鈴「楽しみ。にはは」

14 :
放課後
観鈴「陽平さん、帰ろう」
春原「へいへい」
岡崎「ちょっと待て春原、お前の下の名前なんだっけ?」
春原「へ?何?」
岡崎「いいから」
春原「陽平だけど?」
岡崎「…今、あの子が「陽平さん」と言った気がしたんだ」
春原「そりゃ僕を呼んでるからね」
岡崎「春原、今すぐ自分の本当の名前を調べてくるんだ」
春原「意味分かんねぇよ!」
岡崎「お前が女子と一緒に帰るなんてありえないんだよ!」
春原「あなたひどすぎませんか!?」
岡崎「この世の終わりだ…」
春原「僕、ひどい言われ様っすね」
観鈴「どうしたの?」
春原「いや、なんでもない。行こうか」
岡崎「目、覚ませよ」
春原「覚めてるよ!」

15 :
観鈴「あの人、良かったの?」
春原「いいのいいの。どうせ渚ちゃんと帰るんだろうし」
観鈴「なぎさちゃん?」
春原「渚ちゃんっていう子にホの字なんだよ、あいつ」
観鈴「わ、語…」
春原「ま、ようするに恋人同士ってことだよ。たぶんね」
観鈴「たぶん?」
春原「話してくれないからねー、そういう事。ま、どうでもいいけど」
観鈴「どうでもいいの?」
春原「傍から見てりゃ分かるしね」
観鈴「そうなんだ。私も見たいな」
春原「人がいちゃついてるの見てもつまんないよ。むかつくだけだし」
観鈴「陽平さん、僻んでる。にはは」
春原「ほっといてくれませんかね…」

16 :
観鈴「陽平さん、彼女いないの?」
春原「いるよ、たくさんね」
観鈴「嘘つきは泥棒の始まり」
春原「…どうせいないよ…僕なんてさ!はははっ!」
観鈴「わ、陽平さんが壊れた…」
春原「くぅ…!」
観鈴「今度は泣き出した。にはは、面白い」
春原「わ、笑われてるし…」
観鈴「ね、お昼は?さっきの人と食べる?」
春原「前は食べてたけどね。今はあいつ、渚ちゃんと食べてるから」
観鈴「じゃあ、一人?」
春原「まぁね」
観鈴「毎日一緒に食べれるね」
春原「何を?」
観鈴「お昼ご飯を」
春原「誰が?」
観鈴「私が」
春原「誰と?」
観鈴「陽平さんと」
春原「何を?」
観鈴「お昼ご飯を」
春原「誰が?」
観鈴「私が」
春原「誰と?」
観鈴「陽平さんと」
春原「何を?」
観鈴「お昼ご飯を」
春原「ってもう嫌じゃぁーー!」

17 :
観鈴「わ、びっくり」
春原「こういうやり取り、冬にどこかで見たような…」
観鈴「陽平さん、今は夏だよ」
春原「分かってるよ!」
観鈴「お昼ご飯…」
春原「はいはい。食えばいいんでしょ、一緒に」
観鈴「嬉しい。…にはは」
春原「ったく…」
観鈴「私、お弁当作るよ」
春原「え、まじ?」
観鈴「まじまじ」
春原「毎日一緒に食べようね!」
観鈴「私の分しか作らないよ」
春原「がっ……」
観鈴「にはは、冗談。ちゃんと陽平さんの分も作る」
春原「信じられないっす…」

18 :
春原「料理、得意なの?」
観鈴「観鈴ちん出来る子。ぶいっ」
春原「えーっとぶいの次は確か…だぶりゅー!」
観鈴「にはは、やっぱり陽平さん変な子」
春原「君、僕の事バカにしてるでしょ…」
観鈴「してないしてないっ」
春原「調子狂うなぁ」
観鈴「君、じゃなくて、名前で、呼んでほしいな」
春原「名前?なんだっけ?」
観鈴「が、がお…」
春原「嘘だよ。神尾観鈴でしょ」
観鈴「陽平さん、ひどい」
春原「お返しだよ。にははー」
観鈴「海、もうすぐ」
春原「暑いし、やっぱり帰らない?」
観鈴「うみっ、うみっ」
春原「聞いてないし…」
観鈴「そうだ、ジュース買っていこう」
春原「僕、どろり濃厚ピーチ味ね」
観鈴「うん。私も、それ。買ってくるね」
春原「うん」
観鈴「………」
春原「なに?」
観鈴「帰らないでね」
春原「…分かってるよ」

19 :
春原「浜辺に行かなくちゃいけないのかね…ここから眺めてるだけでいいじゃん」
観鈴「わっ」
春原「ん?」
べちっ
春原「…こけた」
観鈴「にはは。はいっ」
春原「…大丈夫なの?」
観鈴「平気。よくこけちゃうの」
春原「気をつけなよ」
観鈴「うん。隣、座る」
春原「顔、汚れてるよ」
観鈴「わ、ありがとう」
春原「って僕はなんで世話焼いてるんだ…」
観鈴「美味しい。ずるるるー」
春原「まぁ、いいか」
観鈴「涼しいねー」
春原「んー。(ずるるる)」
観鈴「風、気持ちいいね」
春原「んー。(ずるるる)」
観鈴「海、綺麗だね」
春原「んー。(ずるるる)」
観鈴「陽平さん、聞いてる?」
春原「んー。(ずるる)」
観鈴「聞いてないし…」
春原「なんか眠くなってきちゃったよ」
観鈴「アスファルト、熱いよ」
春原「平気だよ。ふわ…」
観鈴「〜〜♪」
春原「(何がそんなに楽しいんだか…)」

20 :
観鈴「…さん。…平さん。…陽平さんっ」
春原「んぁ?」
観鈴「おはよう。日が暮れてきたよ」
春原「んー…ってあれ、僕本当に寝ちゃってた?」
観鈴「うん。気持ち良さそうだった」
春原「そうだ、浜辺で遊ぶって言ってたけど」
観鈴「もうこんな時間だし、また明日来よう」
春原「え、明日も来るの?」
観鈴「だって、陽平さん寝てた」
春原「僕が寝てる間、遊んでなかったの?」
観鈴「うん。私、陽平さんと二人で遊びたいから」
春原「あ、そ」
観鈴「明日は遊ぼうね」
春原「はぁ、分かったよ」
観鈴「にははっ」
春原「ただいまー」
岡崎「遅かったな」
春原「うわっ!びっくりした…」
岡崎「何驚いてんだよ」
春原「誰もいないと思ってるんだから驚くだろ、普通」
岡崎「じゃあ、なんで驚いたんだよ」
春原「はい?」
岡崎「お前、普通じゃないだろ」
春原「普通だよ!」
岡崎「で、何やってたんだよ、こんな時間まで」
春原「あの子が海に行きたいって言うから行ってあげてたんだよ」
岡崎「そうか、まだ目を覚ましてないんだな」
春原「だから覚めてるよ!」
岡崎「最後は…どうか、幸せな記憶を」
春原「ゴールしていいですかね…」

21 :
次の日
観鈴「陽平さん、おはよー」
春原「……なにそれ」
観鈴「朝の挨拶」
春原「いや、そうじゃなくて、肩に乗ってる物体の事を聞いてるんだけど」
観鈴「この子?そらだよ」
春原「は?そら?」
観鈴「新しいお友達。にはは」
春原「これ、カラスじゃないの?」
観鈴「うん。カラスさん。かわいい」
春原「カラスなんて不吉なだけじゃん。やめなよ」
観鈴「そんなことないよ。ほら、近くで見て」
春原「…近くで見てもただのカラs」
ブスッ
春原「うぎゃあああああ!目が!目がああああ!!」
観鈴「わ、どこかで聞いたことあるような台詞」
春原「そうじゃないですよね!?」
観鈴「陽平さん、大丈夫?」
春原「大丈夫じゃないよ、ったく」
観鈴「ケンカするほど仲が良いって言うよね」
春原「こんなのと仲良くしたくないよ」
観鈴「が、がお…」
観鈴「そら、ここで待っててね」
春原「放課後にはいなくなってるんじゃない?」
観鈴「陽平さん、いじめっ子?」
春原「その台詞言うキャラ、もういるから」

22 :
観鈴「じゃあね、そら。お留守番しててね」
観鈴「そら、いい子」
春原「嫌な事が起こりそうだよね」
観鈴「そんな事、言わないで欲しいな」
春原「突かないよう躾けといてね」
観鈴「ぶいっ」
春原「心配だよ僕…」
観鈴「陽平さん、またお昼に会おうね」
春原「あれ?2年生だったの?」
観鈴「うん。陽平さん年上」
春原「へぇ、知らなかった」
観鈴「また後でねー」
杏 「陽平が早い…」
岡崎「春原が早い…」
春原「なんか目が覚めちゃったんだよね」
杏 「あたし今日傘持ってないわよ」
岡崎「俺も」
春原「あんたら相変わらずっすね…」

23 :

岡崎「昨日来た奴って、ありえないと思うがお前の彼女か?」
春原「余計な一言が気になるんですけど」
岡崎「気にするなよ」
春原「彼女じゃないよ。僕と友達になりたいんだってさ」
岡崎「余計な一言が気になるな」
春原「余計な一言なんてなかったよね!?」
岡崎「3年か?」
春原「2年だよ。2年の神尾観鈴」
観鈴「陽平さ…」
岡崎「神尾観鈴?どっかで聞いた事あるような」
春原「何?有名なの?あの子」
岡崎「…確か、関わるとロクな事がない、って噂が」
観鈴「………」
春原「はぁ?何それ」
岡崎「知らねぇよ。以前誰かが話してたのを耳にしただけだ」
春原「関わるとロクな事がない、ねぇ」
   「ま、確かにロクな事はなさそうだね」
観鈴「………」
春原「急に変な事言い出すしさ」
   「初対面なのに、私達友達、とか言うんだぜ?」
   「ありえねーよ」
観鈴「…泣いたらだめ…がまん、がまん…」

24 :
春原「まぁ、でも、一緒に居て飽きないよ」
観鈴「………」
春原「結構楽しいしね」
岡崎「噂は、ただの噂でしかないからな」
春原「でも、カラスと友達にはなりたくないよ…」
岡崎「何泣いてんだよ。あ、後な、春原」
春原「なに?」
岡崎「急に変な事言い出すとか、ありえないとか、自虐は程々にな」
春原「僕の事じゃねーよ!」
観鈴「あんな事言われたの、初めて」
   「にはは、嬉しい…」
   「うん、大丈夫」

25 :
観鈴「陽平さん、ご飯食べよっ」
春原「うわ!び、びっくりした…。岡崎、さっきの話、あの子に聞かれてなかったかな」
岡崎「別に聞かれててもいいだろ」
春原「そうだけどさ…」
岡崎「一緒に居てすっごく楽しいんだろ」
春原「そこまで言ってねーよ!」
観鈴「陽平さん?」
春原「あ、あぁ、今行くよ」
岡崎「襲うなよ」
春原「襲わないよ!」
春原「ったく、岡崎の奴…」
観鈴「にはは」
春原「なに?なんか嬉しそうだね」
観鈴「なんでもない、なんでもないよっ」
春原「あ、そ」
観鈴「屋上、行こう」
春原「また屋上?暑いのに」
観鈴「その前に、そら、迎えに行こう」
春原「はいはい」

26 :
観鈴「陽平さん、そら、ちゃんと居たよ」
春原「良かったね」
観鈴「そら、陽平さんの肩に乗って」
春原「え?ぅわっ!…ってそこ頭なんだけど」
観鈴「そら、そこ落ち着く?」
そら「(こくり)」
観鈴「にはは、良かったね」
春原「全然良くないよ!」
観鈴「きっと、巣みたいで安心するんだよ」
春原「それ、フォローのつもり?」
観鈴「ぶいっ」
春原「誤魔化せてないよ」
観鈴「私、二人にも仲良くなってもらいたい」
春原「…考えとく」
観鈴「わ、うん、うんっ」
春原「頼むから糞だけはしないでよね」
そら「カー」
春原「うぅ、心配っス…」

27 :
観鈴「じゃーん」
春原「これ、全部君が作ったの?」
観鈴「………」
春原「? どしたの?」
観鈴「私、君、って名前じゃない」
春原「…観鈴ちゃんが作ったの?」
観鈴「うん。観鈴ちんが作った」
春原「美味そうじゃん!いただきまー…」
観鈴「わ、だめっ」
ひょいっ
春原「え」
べしゃ
観鈴「わ、陽平さんが顔から床に突っ込んだっ」
春原「…デ、デジャブ…」
観鈴「陽平さん、大丈夫?」
春原「いてて…急にどけないでくれる?」
観鈴「どけなかったら、お弁当に突っ込んでたよ」
春原「おかずを摘もうとしただけだよ」
観鈴「お箸、洗ってくるね。食べちゃだめだよ」
春原「はいはい」

28 :
春原「ふう、屋上に誰もいなくて良かった」
   「レジャーシート敷いて弁当食べるなんて、まるで小学生みたいじゃん」
   「しかもカラスがいるなんて…」
ガチャ
女子1「えー、それほんと?」
女子2「ほんとだよ、今度行ってみる?」
春原 「げっ!」
女子1「………」
女子2「………」
春原 「ははは…」
バタン
女子1「ちょっと、あの人カラスとお弁当食べてるわよ」
女子2「しかもレジャーシートまで敷いてるし…きもっ」
女子1「よっぽど友達いないんじゃない?」
春原「丸聞こえなんですけど…」

29 :
観鈴「お待たせ、陽平さん」
春原「遅いよっ!」
観鈴「わ、どうしたの?」
春原「うぅ、どうせ僕はカラスしか友達がいない痛い子だよ…」
観鈴「私、友達」
春原「どうせ僕は変な子とカラスしか友達がいない痛い子だよ…」
観鈴「にはは、それ、私もだよ」
春原「僕は変じゃないってば」
観鈴「うんうん。じゃあ、ご飯食べよう」
春原「僕、腹ペコだよ!」
観鈴「手を合わせましょう」
春原「へ?」
観鈴「手、合わせて」
春原「こう?」
観鈴「いただきます」
春原「…いただきます」
観鈴「にはは。食べよう」
春原「(こんな事でも喜んでる)」
   「(…ま、いいか)」

30 :
観鈴「おいしい?」
春原「うまいよ」
観鈴「良かった。にはは」
春原「ほんとに、料理、出来たんだね」
観鈴「それ、信じてなかったって事?」
春原「うん」
観鈴「が、がお…」
春原「まぁ、でも、今は信じてるから」
観鈴「ほんとかなぁ」
春原「ふぉんほはっへ。んぐ」
観鈴「にはは」
春原「僕の顔になにかついてる?」
観鈴「え?」
春原「さっきからずっと見てるから」
観鈴「なんでもない、なんでもないよ」
春原「食べないなら、全部食うよ」
観鈴「わ、だめだめっ」
春原「へへ、もーらい」
ぶすっ

31 :
春原「ぎゃぁぁああっ!」
観鈴「わ、そらがまた陽平さんを突いた…」
春原「くそっ、何するんだよ!」
そら「(もぐもぐ)」
春原「ああああ!僕が最後に食べようと思ってた卵焼きぃー!」
そら「カァ」
春原「カラスの分際で調子こいてんじゃねーぞコラァ!」
バサバサッ
春原「ひいぃぃーっ!!襲ってきたぁあ!」
観鈴「にはは、仲良し」
春原「これのどこが仲良しなんだよっ!」
そら「カァ!」
春原「ひぃっ!すいませんでしたっ!」
観鈴「陽平さん、負けてるし…」

32 :
春原「はぁ、無駄な体力使っちゃったよ」
観鈴「そら、また陽平さんの頭に乗ってる」
春原「こいつ、僕が嫌いなんじゃないのかよ」
観鈴「それはないよ」
春原「なんで分かるのさ」
観鈴「うーん…なんとなく」
春原「根拠はないんスね」
観鈴「にはは」
春原「…陽平ちん、ぴんち…」
観鈴「陽平さん、私の卵焼きあげる」
春原「え、いいの?」
観鈴「陽平さんに、食べてもらいたいから」
春原「んじゃ、もらうよ」
観鈴「うん」
春原「やっぱ弁当っていったら、卵焼きと唐揚げだよね!」
観鈴「じゃあ、明日は唐揚げにするね」
春原「まじ?」
観鈴「まじまじ」
春原「ハンバーグも入れてよ」
観鈴「陽平さん、注文多い」
春原「いいじゃん。弁当なんて、中学以来だし」
観鈴「どうして?」
春原「だって、僕、寮暮らしだから」

33 :
観鈴「寮暮らしだったんだ。知らなかった」
春原「学食があるから、別にいいんだけどね」
観鈴「…そうなんだ」
春原「でも……ま、嬉しかったよ、弁当」
観鈴「え?」
春原「ありがとね…ってなんでこんな事言ってるんだ、僕。はははっ…」
観鈴「私、毎日作る」
春原「へ?いいよ、毎日なんて」
観鈴「私が作りたいの」
春原「そ、そう」
観鈴「陽平さん、喜んでくれた」
春原「別に、喜んでないけどね!」
観鈴「にはは、私も、嬉しい」
春原「…良かったね」
観鈴「うん、良かった」

34 :
観鈴「あ、予鈴鳴ってる」
春原「早く行かないと遅刻になるよ」
観鈴「陽平さん、くつろいでるけど、行かないの?」
春原「んー…眠いし、サボる」
観鈴「いいの?」
春原「いいのいいの。レジャーシート、もう少し貸してね」
観鈴「…私も、寝転ぼっと」
春原「え?…うわっ」
ごちっ
春原「いでっ」
観鈴「いたた…」
春原「間隔、考えましょうね」
観鈴「にはは、ごめんね」
春原「っていうか、観鈴ちゃんもサボる気?」
観鈴「うん。ここにいたい」
春原「ふーん。僕は、別にいいけどさ」
観鈴「ぶいっ」
春原「ぐー。はい、僕の勝ち」
観鈴「ジャンケンじゃないんだけどな…」

35 :
春原「あれ?そういえばカラスは?」
観鈴「そ・ら」
春原「…そらは?」
観鈴「散歩中。ほら、あそこ」
春原「鳥なんだから飛べばいいのにね」
観鈴「飛べないみたい」
春原「そうなの?もったいないね」
観鈴「空、飛んでみたい?」
春原「そりゃあね。誰だって思うんじゃない?」
観鈴「ここから、飛んでみる?」
春原「ぬよっ!僕をす気ですか!?」
観鈴「にはは、冗談」
春原「ったく。それに、飛べたら飛べたで、面白くないと思うよ」
観鈴「どうして?」
春原「飛ぶのが当たり前になっちゃうでしょ」
観鈴「うん」
春原「出来ない事があるから、人間は成長出来ると思うんだよね」
観鈴「…なんだか、陽平さんっぽくないね」
春原「言われると思った…」

36 :
観鈴「…私、陽平さんと会う前の日に、空の夢を見た」
春原「空の夢?」
観鈴「うん」
   「自分は空にいるの。それは見たこともない世界で、どこまでも無限に広がってた」
   「不思議な夢だった。なんだかね、続きがありそうな夢」
春原「ふーん…」
観鈴「でも、それきりだった」
春原「もしかして、僕のせいって言いたいの?」
観鈴「違う、違う」
春原「夢に続きなんてないよ。夢って大抵意味が分からないしね」
観鈴「…ね、もしかして、その夢が私達を出会わせてくれたのかな」
春原「偶然でしょ」
観鈴「が、がお」

37 :
春原「…また見てる」
観鈴「え?」
春原「さっきも見てたよね、僕の顔」
   「まぁ、僕ってイケメンだし、見とれちゃうのは分かるけどね」
観鈴「面白い冗談だね」
春原「冗談じゃないんですけどね…」
観鈴「嘘。陽平さん、かっこいいよ」
春原「…面と向かって言われると照れるな」
観鈴「でも、かっこいいというか、可愛い方だと思うな」
春原「それ、嬉しくないね」
観鈴「どうして?」
春原「悪い気はしないけどさぁ」
   「男なんだから、かっこいいって言われたじゃん」
観鈴「陽平さん、可愛い」
春原「人の話、聞いてた?」
観鈴「うん。だから言ってみた」
春原「嫌がらせっスか!?」
観鈴「可愛い、可愛い。にはは」
春原「可愛いのは観鈴ちゃんの方でしょ」

38 :
観鈴「えっ、わ、私、可愛くない」
春原「(…本来、可愛いって言われるのは女の子である観鈴ちゃんの方でしょって事だったんだけど…)」
観鈴「にはは、暑い暑い…」
春原「(へへっ…)」
   「いや、すげー可愛いよ、観鈴ちゃん!」
観鈴「陽平さん、その冗談、面白くないよ」
春原「冗談じゃないよ、本当に思ってる」
観鈴「み、観鈴ちん、ぴんちっ…」
春原「ははっ」
観鈴「…でも」
春原「ん?」
観鈴「嬉しい。にはは…」
春原(どきっ)
   「…って、なんでどきっとしてるんだよ、僕はっ!」
観鈴「ん?」
春原「い、いや、なんでもない」
観鈴「ありがとう、陽平さん」
春原「…ん…」
   「(ほんと、調子狂うなぁ…)」

39 :
観鈴「さっき、陽平さんを見てたのはね」
春原「うん」
観鈴「私の隣に、ちゃんといるんだな、って実感してたの」
春原「はい?」
観鈴「私の隣に、陽平さんが…友達が、いるんだなって」
春原「…君が誘ったんだから、いるに決まってるじゃん」
観鈴「にはは、そうだね」
春原「………」
観鈴「私、幸せ」
   「こんなに幸せなこと、今までなかったから」
   「…すごく、嬉しい」
寂しい人生だね、と、茶化そうとして、やめた。
彼女が、本当に幸せそうに笑っていたから。
その笑顔を見ていたら、僕まで幸せな気持ちになった。
でも正直に言うのは癪なので、
春原「ま、悪くはないね。こういう時間も」
と、言っておいた。
僕の言葉を聞いて、彼女はまた、幸せそうに笑った。

40 :
春原「…って、なんか最終回みたいになってるんですけど!?」
観鈴「どうしたの?」
春原「いや、なんでもない…」
観鈴「今日は、浜辺で遊べたらいいね」
春原「遊べたら、じゃなくて、遊ぶんでしょ?」
観鈴「うん、遊ぶ」
春原「んじゃ、今から寝るかなー」
観鈴「終わりのチャイムが鳴ったら、起こすね」
春原「よろしくね」
観鈴「おやすみ、陽平さん」

41 :
……
春原「確かに終わりのチャイムだけどさ」
観鈴「うん」
春原「6限目まで終わってるじゃん…」
観鈴「陽平さんの寝顔見てたら、いつの間にか私も寝てた」
春原「ったく…まぁ、僕はいいけどさ。いつもサボってるし」
   「観鈴ちゃんは平気なの?」
観鈴「うん、平気」
春原「あ、そ。ならいいけど」
観鈴「じゃあ、帰ろう」
春原「鞄、取ったら観鈴ちゃんのクラス行くから」
観鈴「迎えに来てくれるの?」
春原「その方が早いでしょ」
観鈴「じゃあ、待ってるね」
春原「うん」

42 :
春原「ふう…」
どんっ
春原「って!…どこ見て歩いてんだ、気をつけろ!」
智代「ぶつかってきたのはそっちだろう。…って、春原か」
春原「げ!と、智代…」
智代「お前は人にぶつかっておいて、謝りもしないのか?」
春原「すいませんでしたっ!」
智代「うん。私も、一応謝っておこう。すまなかったな」
春原「なんか納得できないっス…」
智代「何か言ったか?」
春原「何も」
智代「そうか。で、何でお前がこんなところにいるんだ?」
春原「何でって、用があるからに決まってるだろ」
智代「2年生に知り合いでもいるのか?」
春原「まぁね。って、お前も知り合いじゃん」
智代「何を言ってる、私達は他人だろう」
春原「…そうですね」
智代「冗談だ。一応知り合いという事にしといてやろう」
春原「もうどうでもいいっス…」

43 :
観鈴「陽平さんっ!」
春原「観鈴ちゃん」
智代「ん?あなたは、確か…」
観鈴「…あ…えっと、坂上さん、だよね?」
智代「神尾さん、か?」
観鈴「うん。神尾観鈴。にはは…」
智代「私は坂上智代だ。よろしく」
観鈴「ともよ?」
智代「うん?」
観鈴「陽平さん、ともよ、って坂上さんの事だったの?」
春原「へ?何の事?」
観鈴「パン買ってくれたとき、智代の蹴りがどう、とか言ってたよね」
春原「僕、そんな事言ってたっけ?」
智代「…その話、詳しく聞かせてもらおうか、春原」
春原「ひぃっ!べ、別に変な事言ってないよ!…たぶん」
智代「た ぶ ん ?」
春原「…み、観鈴ちゃん、行こう!」
観鈴「わ、わっ」
智代「おい、春原!」
春原「誤解っス―――」

44 :
観鈴「はあ、はあ…」
春原「つ、疲れた…」
観鈴「びっくりした、急に走り出すから」
   「でも、もう海に着いたよ」
春原「そうだね。じゃ、そういう事で」
観鈴「どこ行くの?」
春原「疲れたから帰る」
観鈴「わ、だめだめっ」
春原「ちっ」
観鈴「陽平さん、ひどい」
春原「冗談だよ、冗談」
   「喉渇いたし、ジュース飲まない?」
観鈴「私、傷ついた」
春原「………」
ピッ ガタン
春原「…ほら」
観鈴「にはは、やった」
春原「今回だけだからね」
観鈴「もう、ひどい事言わないでね」
春原「それはどうかなー」
観鈴「が、がお…」

45 :
観鈴「…浜辺…」
春原「あちちち、足の裏焼けちゃうよ」
   「靴と鞄、ここに置いとこうか」
観鈴「………」
   「(大丈夫、だよね…)」
春原「って、来ないのかよ!」
観鈴「あ、行く、行く」
春原「走ったらこけるよ」
観鈴「わ」
べしゃ
春原「………」
観鈴「にはは、失敗」
春原「ほら、掴まりなよ」
観鈴「ありがとう、陽平さん」

46 :
春原「制服、砂だらけじゃん」
観鈴「どうせ汚れるよ」
春原「それって、僕も汚れるって事ですよね」
観鈴「ぶいっ」
春原「どうせ汚れてるし、いいけどさ…」
観鈴「手」
春原「え?」
観鈴「もう少し、掴んでてもいい?」
春原「…いいけど」
観鈴「ありがとう。ね、もっと海の近くに行こう」
春原「うわ、引っ張るなよっ」
観鈴「にははっ」
春原「…ったく」

47 :
観鈴「そら、見て。海、近いよ」
そら「カァ」
春原「久しぶりだよ、海で遊ぶなんて」
観鈴「じゃあ、砂のお城作ろう」
春原「ほんとに作るの?」
観鈴「うん」
春原「しょうがないなぁ」
観鈴「スカート、横で結んでおこうっと」
春原「どうせ作るなら、でっかいの作ろうよ」
観鈴「どれくらい?」
春原「2mくらい」
観鈴「にはは、でかすぎるよ」
春原「じゃあ、2cm」
観鈴「今度は小さすぎるよ」
春原「じゃあ、どれ位がいいのさ?」
観鈴「これくらい」
春原「普通だね」
観鈴「普通が一番、ぶいっ」
春原「…ぶい」

48 :
春原「爪に砂が入って気持ち悪いんだけど」
観鈴「私、ちゃんと切ってきた」
春原「準備いいね」
観鈴「楽しみだったから」
春原「ふうん」
観鈴「陽平さん、楽しい?」
春原「別にたのしく…」
観鈴「…楽しい?」
春原「楽しいっス!」
観鈴「良かった…にはは」
春原「…楽しいよ」
観鈴「さっき聞いたよ」
春原「はははっ!そうですよね!」
観鈴「私も、すごく楽しい」

49 :
コツッ
春原「…ん?」
   「よっと…なんだこれ」
観鈴「どうしたの?」
春原「なんか掘ってたら出てきた。二つ」
観鈴「ビー玉?」
春原「さぁ…」
観鈴「一つ、見せて」
春原「はい」
観鈴「ビー玉より、少しだけ大きいね」
春原「透明でつまんないね」
観鈴「ね、夕日に、ビー玉を翳してみて」
春原「こう?」
観鈴「透明だから、凄く綺麗だよ」
春原「…そうだね」
観鈴「なんだか、光を持ってるみたいだね」
   「なんちゃって。にはは」
春原「光…」

50 :
転載終了。間違いですって部分は全部直したはず。
願わくば職人さんが戻ってくる事を…

51 :
これはいいな
続き代みたい

52 :
復活おめでとう(涙

53 :
友達いない者同士良い友達になれそうだな

54 :
再建ですかぁ〜おめでたいです。
また続けて頑張ってください!

55 :
春原くんと観鈴ちん
http://yutori.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1199023530/
こっちに続きが

56 :
よくできてんなぁw

57 :
dat落ちした

58 :
だね。
続きはここで?

59 :
ちょっと目を離した隙に落ちたみたい
流れはやいし乱立とかあったから仕方がないか
続きはどうするの?

60 :
あのスレは>>1が全てみたいな状態だったから、降臨しない事にはどうしようもない。

61 :
気長に待つか

62 :
降臨待ち

63 :
降臨町age

64 :
保守

65 :
いかんいかん…このスレの存在を忘れかけていた…

66 :
降臨してくれ

67 :
待ちたまえ君たち

68 :
お願いだ、降臨してください

69 :
一番最初からちょっとずつ修正してるんですが、もう貼って下さってますし、貼らなくていいですかね?

70 :
貼って下さい

71 :
修正があるんだったら貼ってくれ
自分も保存しなおすので

72 :
観鈴「こんにちわっ」
春原「え?…僕?」
観鈴「わたし、神尾観鈴。あなたは?」
春原「…春原陽平だけど…、何か用?」
観鈴「それっ、美味しいですよね。どろり濃厚ピーチ味」
春原「うん、美味しいよね。僕、好きなんだよねー、これ」
観鈴「わたしも、好きっ。美味しい。にはは…」
春原「ははっ……で、何なの?」
観鈴「わたしたち、友達」
春原「僕ら初対面ですよねぇ!?」
観鈴「が、がお…」
春原「う。……まぁ…別に、いいけどさ」
観鈴「わ、嬉しい。にははっ」
春原「腹減ったし、一緒に飯でも食う?」
観鈴「う、うんっ。食べる」
春原「にははー」
観鈴「陽平さんって、変わってますね」
春原「君の真似をしたんですけどね…」

73 :
春原「どこで食べる?奢ってくれるなら外、出るけど」
観鈴「奢りって、わたしが?」
春原「もちろん」
観鈴「わたし、あんまりお金持ってない」
春原「なら、学食だね」
春原「相変わらず、凄い人だねぇ」
観鈴「座れるかな?」
春原「別々なら座れるんじゃない?」
観鈴「それ、一緒に食べてない…」
春原「じゃあ、どうするのさ」
観鈴「…観鈴ちん、ぴんち」
春原「は?」
観鈴「にはは…」
春原「はぁ…、パンでも買ってどこかで食べようか」
観鈴「うん、そうしよう」

74 :
春原「ありゃ?どうしたの、行かないの?」
観鈴「だって、凄い人」
春原「早く行かなきゃ、あんパンぐらいしか残らないよ?」
観鈴「が、がお…」
春原「……何がいいの?」
観鈴「え?」
春原「僕が買ってきてあげるから」
観鈴「えっと…、イチゴメロンパンがいいな」
春原「お金は、後で返してよね」

75 :
どすんっ
春原「うぎゃっ」
観鈴「わ、陽平さんが顔から床に突っ込んだっ」
春原「いてて…ったく、みんな必すぎるっての!」
観鈴「陽平さん、大丈夫?怪我、してない?」
春原「平気だよ。智代の蹴りに比べればね」
観鈴「ともよ?」
春原「それより、はい」
観鈴「わ、ありがとう…って、ぺちゃんこになってるし」
春原「押された時、握りつぶしちゃったんだよ。言っとくけど、僕のせいじゃないからね」
観鈴「…嬉しい」
春原「なんで嬉しいのさ?パン、潰れてるじゃん」
観鈴「陽平さんが、わたしの為に買ってきてくれたパンだから」
春原「ふうん…」
観鈴「屋上、行こう」
春原「うん。あ、お金」
観鈴「おごってくれて、ありがとう」
春原「お・か・ね」
観鈴「だって、ぺちゃんこ」
春原「だめ」
観鈴「ケチ。カエル。オタマジャクシ」
春原「なんでケチからカエルになるんだよっ!」

76 :
観鈴「屋上、気持ちいいね」
春原「ほう?はふいはへひゃん」
観鈴「それ、何語?」
春原「んぐっ…、日本語に決まってるじゃん」
観鈴「宇宙人語かと思った」
春原「なんで宇宙人になるんだよ」
観鈴「陽平さん、変な人だから」
春原「君に言われたくないです!」
観鈴「わたしも変な子。観鈴ア〜ンド陽平さん、ヘンテコンビ」
春原「なにそれ。それに、僕は変じゃないよ」
観鈴「わたしたち、友達」
春原「話が見えませんっ!」

77 :
春原「っていうか、君、クラスに友達とかいないの?」
観鈴「うん。いないよ」
春原「なんでさ」
観鈴「わたしが変な子だって、みんな知ってるから」
春原「確かに、凄く変だよね」
観鈴「君に言われたくないですー」
春原「真似、しないでくれる?」
観鈴「お返し。にはは」
春原「でも、いくら変だからって、友達が出来ないわけじゃないでしょ」
観鈴「陽平さんとわたし、友達だよ」
春原「いや、そうじゃなくてさ…」
観鈴「ね、今日一緒に帰ろう」
春原「また唐突ですねぇ!」
観鈴「だめかな」
春原「…別にいいけど」
観鈴「海、行きたい」
春原「えー、たるいなぁ」
観鈴「行きたいな」
春原「暑いし、やだよ」
観鈴「夕方は涼しくなるよ」
春原「それでも暑いよ。真夏なんだから」
観鈴「足、浸かったら冷える」
春原「汚れちゃうじゃん」
観鈴「拭けば、綺麗になる…」
春原「タオル持ってないし」
観鈴「…が、がお…」

78 :
春原「ねぇ、さっきから気になってたんだけど、その『がお』って何なの?」
観鈴「海、行きたい」
春原「って聞いてないし……ああもう、分かったよ。行ってあげるよ」
観鈴「本当?」
春原「行かなくてもいいなら行かないけど?」
観鈴「わ、わ。だめだめ、行くっ」
春原「どうしてそこまでして行きたいのさ」
観鈴「ずっと憧れてたの。友達と、浜辺で遊ぶこと」
春原「あ、そ」
観鈴「砂のお城作ろう」
春原「頑張ってね」
観鈴「わたしと、陽平さんで、作るの」
春原「僕もかよっ!」
観鈴「楽しみ。にはは」

79 :
……。
観鈴「陽平さん、帰ろう」
春原「へいへい」
朋也「…おい。ちょっと待て、春原。お前の下の名前、なんだっけ?」
春原「は?いきなり何?」
朋也「いいから」
春原「陽平だけど?」
朋也「今、あの子が『陽平さん』と言った気がしたんだ」
春原「そりゃあ、僕を呼んでるからね」
朋也「春原、お前、今すぐ自分の本当の名前を調べてこい」
春原「意味分かんねぇよっ!」
朋也「お前が女子と一緒に帰るなんてありえないって言ってるんだよ!」
春原「あなたひどすぎませんか!?」
朋也「この世の終わりだ…」
春原「僕、ひどい言われ様っすね…」
観鈴「陽平さん、どうしたの?」
春原「いや、なんでもない。行こうか」
朋也「春原」
春原「今度は何?」
朋也「目、覚ませよな…」
春原「なんで哀れんでるんですかね!?覚めてるよっ!」

80 :
観鈴「あの人、よかったの?」
春原「いいのいいの。古河と帰るんだろうし」
観鈴「ふるかわ?」
春原「古河渚っていう子にホの字なんだよ、あいつ」
観鈴「わ、語…」
春原「ようするに恋人同士ってことだよ。たぶんね」
観鈴「たぶん?」
春原「話してくれないからね、そういう事。ま、どうでもいいけど」
観鈴「どうでもいいの?」
春原「傍から見てりゃ分かるしね」
観鈴「そうなんだ。わたしも見たいな」
春原「人がいちゃついてるの見ても、つまんないよ。むかつくだけだし」
観鈴「陽平さん、僻んでる?」
春原「僻んでませんっ!」

81 :
観鈴「陽平さんは?彼女、いないの?」
春原「いるよ。たくさん」
観鈴「嘘つきは泥棒の始まり」
春原「…どうせいないよ…、僕なんてさ!はははっ!」
観鈴「わ、陽平さんが壊れた」
春原「くぅ…!」
観鈴「今度は泣き出した。にはは、面白い」
春原「…笑われてるし…」
観鈴「ね、お昼は?さっきの人と食べる?」
春原「前は食べてたけどね。今はあいつ、古河と食べてるから」
観鈴「じゃあ、一人?」
春原「まぁね」
観鈴「毎日一緒に食べれるね」
春原「何を?」
観鈴「お昼ご飯を」
春原「誰が?」
観鈴「わたしが」
春原「誰と?」
観鈴「陽平さんと」
春原「何を?」
観鈴「お昼ご飯を」
春原「誰が?」
観鈴「わたしが」
春原「誰と?」
観鈴「陽平さんと」
春原「何を?」
観鈴「お昼ご飯を」
春原「ってもう嫌じゃぁーーっ!」

82 :
観鈴「お昼ご飯…」
春原「はいはい。食えばいいんでしょ、一緒に」
観鈴「やった。嬉しい」
春原「ったく…」
観鈴「わたし、お弁当作るよ」
春原「え、まじ?」
観鈴「まじまじ」
春原「毎日一緒に食べようね!」
観鈴「自分の分しか作らないよ?」
春原「がっ……」
観鈴「冗談。ちゃんと陽平さんの分も作る」
春原「信じられないっす…」

83 :
春原「料理、得意なの?」
観鈴「観鈴ちん、出来る子。ぶいっ」
春原「えーっと、ぶいの次は確か…だぶりゅーっ!」
観鈴「にはは、やっぱり陽平さんも、変な子」
春原「君、僕の事バカにしてるでしょ…」
観鈴「してない、してない」
春原「調子狂うなぁ」
観鈴「ね。君、じゃなくて、名前で、呼んでほしいな」
春原「名前?…なんだっけ?」
観鈴「が、がお…」
春原「嘘だよ。神尾観鈴、でしょ」
観鈴「陽平さん、ひどい」
春原「お返しだよ。にははー」

84 :
観鈴「海、もうすぐ」
春原「やっぱり帰らない?暑いしさ」
観鈴「うみうみ〜っ♪」
春原「聞いてないし…」
観鈴「そうだ、ジュース買っていこう」
春原「僕、どろり濃厚ピーチ味ね」
観鈴「うん。わたしも、それ。買ってくるね」
春原「うん」
観鈴「………」
春原「なに?」
観鈴「帰らないでね」
春原「…分かってるよ」

85 :
春原「浜辺に降りなくちゃいけないのかね…」
  「ここから眺めてるだけでいいじゃん」
観鈴「わっ」
春原「ん?」
べちっ
春原「こけてるし」
観鈴「ふぅ、はいっ」
春原「…大丈夫なの?」
観鈴「平気。よく躓いちゃうの」
春原「気をつけなよ」
観鈴「うん。隣、座るね」
春原「顔、汚れてるよ」
観鈴「わ。ありがとう」
春原「って、なんで僕は世話を焼いてるんだ…」
観鈴「美味しい。(ずるる)」
春原「…ま、いいか」

86 :
観鈴「涼しいね」
春原「んー。(ずるるる)」
観鈴「風、気持ちいいね」
春原「んー。(ずるるる)」
観鈴「海、綺麗だね」
春原「んー。(ずるるる)」
観鈴「陽平さん、聞いてる?」
春原「んー。(ずるる)」
観鈴「聞いてないし…」
春原「僕、なんか眠くなってきちゃったよ」
観鈴「アスファルト、熱いよ」
春原「平気だよ。ふわ…」
観鈴「〜〜♪」
春原「(何がそんなに楽しいんだか…)」

87 :
……。
観鈴「…さん。…平さん。…陽平さんっ」
春原「んぁ?」
観鈴「おはよう。日が暮れてきたよ」
春原「んー…ってあれ?僕、本当に寝ちゃってた?」
観鈴「うん。ぐっすり寝てた」
春原「そ。あ、そうだ。浜辺で遊ぶって言ってたけど」
観鈴「もうこんな時間だし、また明日来よう」
春原「え?明日も来るの?」
観鈴「だって、陽平さん寝てたし」
春原「僕が寝てる間、遊んでなかったの?」
観鈴「うん。わたし、陽平さんと二人で遊びたいから」
春原「…そうっすか」
観鈴「明日は遊ぼうね」
春原「はぁ…、分かったよ」
観鈴「にはは」

88 :
春原「ふう…」
朋也「おかえり」
春原「ただいま」
  「って、おわっ!びっくりした…」
朋也「何驚いてんだよ」
春原「誰もいないと思ってるんだから驚くだろ、普通」
朋也「じゃあ、なんで驚いたんだよ」
春原「はい?」
朋也「お前、普通じゃないだろ」
春原「普通だよっ!」
朋也「で、何やってたんだ?また打ってたのか」
春原「あの子が海に行きたいって言うから、行ってあげてたんだよ」
朋也「…そうか。まだ、目を覚ましてないんだな」
春原「だから、覚めてるよっ!…そもそも、夢見てるわけじゃないんですけど」
朋也「最後は…どうか、幸せな記憶を」
春原「僕、ゴールしていいですかね…」

89 :
………。
観鈴「陽平さん、おはよー」
春原「……なにそれ」
観鈴「朝の挨拶」
春原「いや、そうじゃなくて、肩に乗ってる物体の事を聞いてるんだけど」
観鈴「この子はね、そら」
春原「へ?そら?」
観鈴「さっき会ったの。新しい友達だよ」
春原「これ、カラスじゃないの?」
観鈴「うん。カラスさん。かわいい」
春原「カラスなんて不吉なだけじゃん。やめなよ」
観鈴「そんなことないよ。ほら、近くで見て」
春原「…近くで見てもただのカラ…」

ブスッ
春原「うぎゃあああああ!目がっ!目がああああ!!」
観鈴「わ、どこかで聞いたことあるような台詞」
春原「そうじゃないですよね!?」
観鈴「陽平さん、大丈夫?」
春原「大丈夫じゃないよ、ったく」
観鈴「ケンカするほど仲が良いって言うよね」
春原「こんなのと仲良くしたくないよ」
観鈴「が、がお…」

90 :
観鈴「そら、ここで待っててね」
春原「放課後にはいなくなってるんじゃない?」
観鈴「陽平さん、いじめっ子?」
春原「…ヴァイオリンはやめてね」
観鈴「じゃあね、そら。お留守番、しててね」
そら「カー」
観鈴「そら、いい子」
春原「嫌な事が起こりそうだよね」
観鈴「そんな事、言わないでほしいな」
春原「突かないよう、ちゃんと躾けといてね」
観鈴「ぶいっ」
春原「心配だ…」

91 :
観鈴「じゃあね、陽平さん。またお昼に会おうね」
春原「あれ?2年生だったの?」
観鈴「うん。陽平さん、年上」
春原「へぇ、知らなかった」
観鈴「また後でねー」
杏  「陽平が早い…」
朋也「春原が早い…」
春原「目が覚めちゃったんだよねぇ」
朋也「なんか、嫌な事が起こりそうだな」
杏  「なにか起きたら、あんたのせいだからね」
春原「僕って、カラスと同レベルなんですかね…」

92 :
……。
春原「やっとお昼だよ、腹減った…」
朋也「なぁ、昨日来た奴って、ありえないと思うがお前の彼女か?」
春原「余計な一言が気になるんですけど…」
朋也「気にするなよ」
春原「彼女じゃないよ。僕と友達になりたいんだってさ」
朋也「余計な一言が気になるな」
春原「余計な一言なんてなかったよね!?」
朋也「3年か?」
春原「2年だよ。2年の神尾観鈴」
観鈴「陽平さ…」
朋也「神尾観鈴?…どっかで聞いた事あるな」
春原「何?有名なの、あの子」
朋也「…確か、関わるとロクな事がない、って」
観鈴「………」

93 :
春原「はぁ?何それ」
朋也「知らねぇよ。以前誰かが話してたのを耳にしただけだ、俺は」
春原「ふーん…。関わるとロクな事がない、ねぇ」
   「ま、確かにロクな事はなさそうだね」
観鈴「……っ…」
春原「急に変な事言い出すしさ」
   「初対面なのに、わたしたち友達、とか言うんだぜ?がおーとか言うし」
   「ありえねぇよな」
観鈴「……泣いたらだめ…がまん、がまん…っ」

94 :
春原「まぁ、でも、一緒に居て飽きないと思うよ」
観鈴「………」
春原「結構、楽しいしね」
朋也「…噂なんてものは、ただの噂でしかないからな」
春原「でも、カラスと友達にはなりたくないよ…」
朋也「何泣いてんだよ。あぁ、後な、春原」
春原「なに?」
朋也「急に変な事言い出すとか、ありえないとか、自虐は程々にな」
春原「僕の事じゃねぇよ!」
観鈴「…あんな事言われたの、初めて」
   「嬉しい…」
   「うん、大丈夫」

95 :
観鈴「陽平さん、ご飯食べよう」
春原「うわっ!び、びっくりした…」
   「岡崎、さっきの話、あの子に聞かれてなかったかな」
朋也「別に聞かれててもいいだろ」
春原「…まぁ、そうだけどさ」
朋也「一緒に居てすっごく楽しいんだろ」
春原「そこまで言ってねぇよっ!」
観鈴「陽平さん?」
春原「あ、あぁ。今、行くよ」

観鈴「にはは」
春原「なに?なんか嬉しそうだね」
観鈴「なんでもない、なんでもないよっ」
春原「あ、そ」
観鈴「屋上、行こう」
春原「暑いのに、また屋上?」
観鈴「でもその前に、そら、迎えに行こう」
春原「…はいはい」

96 :
観鈴「陽平さん。そら、ちゃんと居るよ」
春原「良かったね」
観鈴「そら、陽平さんの肩に乗ってみて」
春原「え?ぅわっ!…って、そこ、頭なんだけど」
観鈴「そら、そこ、落ち着く?」
そら「カァ」
観鈴「良かったねー」
春原「こっちは全然良くないんですけど」
観鈴「きっと、巣みたいで安心するんだよ」
春原「それ、フォローのつもり?」
観鈴「ぶいっ」
春原「誤魔化せてないよ」
観鈴「わたし、二人にも仲良くなってほしい」
春原「……考えとくよ」
観鈴「うんっ」
春原「頼むから糞だけはしないでよね」
そら「カー」
春原「うぅ、やっぱり心配だ…」

97 :
観鈴「じゃーん」
春原「これ、全部、君が作ったの?」
観鈴「………」
春原「どうしたの」
観鈴「わたし、君、って名前じゃない」
春原「…観鈴ちゃんが作ったの?」
観鈴「うん。観鈴ちんが作った」
春原「凄いじゃん!じゃ、早速…」
観鈴「わ、だめっ」
ひょいっ
春原「え」
べしゃ
観鈴「わ、陽平さんが顔から床に突っ込んだっ」
春原「…に、二回目…」
観鈴「陽平さん、大丈夫?」
春原「いてて…急にどけないでくれる?」
観鈴「どけなかったら、お弁当に突っ込んでたよ」
春原「おかずを摘もうとしただけだよ」
観鈴「わたし、お箸、洗ってくる。食べちゃだめだよ」
春原「へいへい…」

98 :
春原「ふう、屋上に誰もいなくて良かった」
   「レジャーシート敷いて弁当食べるなんて、まるで小学生みたいじゃん」
   「しかもカラスがいるなんて…」
ガチャ
女子1「えー、それほんと?」
女子2「ほんとだよ、今度行ってみる?」
春原 「げっ!」
女子1「………」
女子2「………」
春原 「ははは…」
バタン
女子1「ちょっと、あの人カラスとお弁当食べてるわよ」
女子2「しかもレジャーシートまで敷いてるし…きもっ」
女子1「よっぽど友達いないんじゃない?」
春原 「丸聞こえなんですけど…」

99 :
観鈴「お待たせ、陽平さん」
春原「遅いよっ!」
観鈴「わ、どうしたの?」
春原「うぅ、どうせ僕はカラスしか友達がいない痛い子だよ…」
観鈴「わたし、友達」
春原「うぅ、どうせ僕は変な子とカラスしか友達がいない痛い子だよ…」
観鈴「それ、わたしも」
春原「だから、僕は変じゃないってば」
観鈴「うんうん。じゃあ、ご飯、食べよう」
春原「僕、腹ペコだよ!」
観鈴「手を合わせてください」
春原「へ?」
観鈴「手、合わせて」
春原「こう?」
観鈴「いただきます」
春原「…いただきます」
観鈴「にはは。食べよう」
春原「(こんな事でも喜んでるし)
   「(…ま、いいや)」

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