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2012年5月エロパロ191: 【ドラマ】美男ですねでエロパロ6 (302) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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【ドラマ】美男ですねでエロパロ6


1 :12/02/11 〜 最終レス :12/05/05
ここは2011夏ドラマ(金曜夜10時TBS系放送)のドラマ「美男ですね」のエロパロスレです
以下注意事項
☆スレ要領が500KBに行くまでに(480KBぐらいから)、次スレ立てについてご検討下さい
・誹謗中傷厳禁
・荒らしはスルー
・名前欄にタイトル&連番を記入
・カプ名 ●●×○○
・内容についての注意書き (続編・BL・エロあり・エロなし等)
・以前投下した作品の続編の場合は、 >> で以前の作品に安価
・投下終了したら、今日はここまで等の終了宣言
・他の職人が作品投下中は、自分の作品を投下しない (被せ投下禁止)
・ある程度書き溜めて投下 (書きながら投下は禁止)
・sage進行 (メール欄に半角で「sage」と入れる)
・レスする前には必ずリロード
・スレ立ては必ず宣言してから行く。無断で行くのは控えること
・前スレの容量が中途半端に残った場合は書き手読み手にかかわらず埋めること
☆過去スレ
【ドラマ】美男ですねでエロパロ
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1315748694/
【ドラマ】美男ですねでエロパロ2
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1317418250/
【ドラマ】美男ですねでエロパロ3
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1319539579/
【ドラマ】美男ですねでエロパロ4
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1321544487/
☆前スレ
【ドラマ】美男ですねでエロパロ5
http://pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1324654237/
★エロパロまとめスレ
http://w.livedoor.jp/ikemen-desune

2 :
>>1
スレ立て乙です

3 :
スレ立て乙でしす。
そして前スレの終わり間際に素晴らしい作品たちが!
廉さんじゃないけどブチャいニヤけ顔で読んでしまったw
どれも素晴らしいです、短編でもしっかり美男ですねの世界が出来てて
本当にいつも職人さまたちに感服します。
今スレも神作品に囲まれて和やかに過ごせますように。

4 :
前スレ>>490-491
いいねぇ。アフリカに発つ前に甘い夜を過ごしたのですね。
あわててチャンネル変えちゃう廉さんとかブチャい廉さんとか情景が目に浮かぶし
計算ミスってる美子も美子らしくて笑えるwww

5 :
スレ立て乙です!
そして、前スレラストギリまでラブラブ&ステキ続編がw
全部すごく良かった! 続き、すごく楽しみに待ってますw
その流れくんでなくて、全くもって申し訳ないんですが…
前スレで投下した『設定違いA.N.JELL』の続き(約1ヵ月後)作りました。
投下します。
廉×美子 エロ無し
前回スレ371〜374 417〜425

6 :
廉と柊、二人で受けた音楽雑誌の取材にて。
その記者からお土産として、故郷の名産品だという焼酎を受け取った。
取材終了後、
「柊。合宿所へ帰るなら、この焼酎持って帰ってくれないか?」
と、廉は柊に声をかけた。
今日の仕事はこれで終わりなので、この後、美子の部屋へ行く予定だったのだが、
それを聞いた柊が提案する。
「だったら、美子と一緒にこれ飲んだら?俺は、普段あまり焼酎は飲まないし。
俺の分、勇気にあげようと思ってるから、廉の分は二人で飲んで大丈夫だよ?」
そう言われて、廉はしばし考える。
(そういえば、俺、美子と一緒に酒って飲んだことないな。)
想いが通じて、美子とつきあいはじめてしばらくになるが、
部屋で手料理を振舞ってもらうことは度々だが、お酒はいつも飲まない。
「じゃあ、これもらってくよ。ありがとな。」
柊に礼を言って、廉は取材場所を後にした。
美子のところへ向かう途中、車を運転しながら廉は考えた。
(アイツって…酒飲んだらどうなるんだろう?)
『酒を飲んでるところ』を見たことはある。
A.N.JELLとしてパーティに出たり、打ち上げに参加した時…
グラスに注がれるワインやシャンパン、カクテル類を、美子は口にしていた。
でも、スタッフや外部の関係者の多い場所で飲みすぎて、酔っ払ったり
体調を崩したりするわけにはいかないので、自然と自制していたはずだ。
だから、そういう場所での美子は、全く酔うこともなくいつも通りの笑顔だった。
(美子が酔っ払ったら…やっぱり笑い上戸とかか?それか泣き上戸…
もしかして、妙に色っぽくなったりするんだろうか?)
ニコニコ笑い続ける美子…
ぽろぽろと涙をこぼす美子…
赤く頬を染めて、潤んだ瞳で自分を見つめる美子…
を妄想するが、実は全部、
『既に自分が見たことがある美子』であることに気づいた廉は、慌てて頭を振る。
(いやいや、そうじゃないだろう?きっと『全く知らない美子』になるはず…)
そこまで考えて、廉は疑問がわいた。
(美子はどのくらい飲むと酔うんだ?アイツの酒の限度ってどうなんだろう…)

7 :
「全然わかりません。」
きょとんとした顔で、美子が答えた。
美子と夜ご飯を食べている途中、『どれくらい飲めるのか?』を聞いたのだが、
廉は、そんな美子の答えに納得がいかない。
「全然ってことはないだろ。今まで飲んだときはどうだったんだ?」
「A.N.JELLに入るまでは修道院にいたので、お酒類は禁止だったんです。
だから、初めてお酒を飲んだのが、入ってからのパーティだったんですけど、
そういう場所ではそんなに飲まないから、量とかってわからないんです。」
(ってことは…完全に酔っ払ったことは今までないってことだよな…)
そう考えた廉は、ふと思いつく。
(美子の酔ったとこが見たい!)
にんまりとした廉は、もっともらしく切り出した。
「なあ美子。もう成人だし、こういう仕事だとお酒のある場所に出席すること
けっこう多いだろ?お酒で失敗しないようにしなくちゃダメだよな?」
「そうですよね。」
「だから、慣れるっていうか…自分がお酒をどの位まで飲んでもいいか、
確認しておくのって大事だと思うんだ。明日はオフだし、俺がずっと横に
いてやるから、このもらい物の焼酎、今から一緒に飲まないか?」
「あの私、焼酎って一度も飲んだことないんですけど…アルコールが強いって
聞いたことあるんですが、いきなり飲んでも大丈夫でしょうか…」
不安そうな美子に、廉はたたみかける。
「大丈夫だ!俺は酒は強い方だから。もし美子が体調とか悪くなりそうだったら、
すぐに俺が介抱してやる。一緒にいて見ててやるから、な?」
「はい。わかりました。よろしくお願いします。」
美子の言葉に、ドヤ顔で頷く廉。
(よしよし、いい子だ!)
食事の後片付けを終え、ソファに並んで座った廉と美子。
小ぶりのグラスに半分ほど注ぎ、お互いに手に持って飲み始めた。
(けっこう甘めだな。まろやかでうまい…)
焼酎が久しぶりだった廉は、なかなかの味に満足して一気に飲み干した。
廉はかなり酒に強い方だ。顔は赤くなるのだが、意識はわりとはっきりしたままで
どんどん飲み続けられる。どんな種類の酒でも、特に問題は無い。

8 :
「大丈夫か?」
こくり、こくり…と少しずつ飲んでいる美子の顔をそっと窺った。
「はい すごくおいしいです!私、こんな感じのお酒、好きかもしれません。」
「そっか、なら良かった。」
ここまで自分が誘導してきたのだが、もし美子の気分が悪くなったりしたら…
と、ひそかに心配していた廉は、うれしそうな顔に安堵した。
「よし。次注ぐぞ。」
2杯目を飲み始める二人。
「今、何杯目かな?コレ…」
赤くなった顔でつぶやく廉に、
「えっと、4杯目ですよ。廉さん。」
答える美子の顔色は全く変わらない。
(コイツ、顔が赤くならないタイプなのか…じゃ、いきなり酔ってたりするかも。)
普通の顔色のまま、急に倒れられたりしては非常に困る…
廉は横目で美子の様子を窺い続けながら、5杯目に口をつけた。
(ヤバイ…なんかすげー酔いがまわってきた…)
一体、何杯飲んだんだろう…
口当たりがよくてついつい飲み続けてしまったが、この焼酎、かなりアルコールが
強かったようだ。
廉は朦朧とし始めた頭で、美子の様子を確認する。
こくこくと飲み続けているが…
(あれ?さっきより飲むペース、あげてないか?まさかな…)
自分の目が信じられない廉。負けじと、自分もさらに口をつけた。
部屋の中が、暗くゆがんで見え始めた。
「…美子。残りは今度にして、今日はここまでにしとこうか…」
これ以上飲むのは、お互いに危険だ…廉は切り上げようとするが、
「そうですね。じゃあコレ、最後にしますね!」
美子が笑顔でグラスに注いで、一気に飲み干すのを見て、廉はようやく納得した。
(コイツ…ザルってやつか…絶対俺より酒強い…)
立ち上がろうとしてふらつき、ソファに沈み込んだ廉を、美子は焦って心配する。
「廉さん、大丈夫ですか?あの…あの…シャワーとか浴びますか?」
バスルームでちゃんとしていられるかあまり自信がない…それよりも…
「美子…行くぞ…」
美子の手を握り、なんとか立ち上がって寝室のドアへ向かう。
(せっかく泊まりにきたんだから…今から…『酔って乱れる美子』と…)
『酔っていない美子』の手を引いて、ベッドへ連れていく廉。

9 :
廉は、ベッドの脇で、美子を強く抱きしめて口付けた…
つもりだったが、美子の体にまわした腕には力が入っておらず、
足の力も徐々に抜けて、ふらふらと床に崩れ落ちそうなったところを、
美子にぎりぎりのところで抱きとめられた…
陽の光が差し込み、部屋が明るくなったのに気づいて、廉はゆっくり目を開けた。
「げっ! もう11時?!」
壁の時計を見て慌てて飛び起きたが、頭がふらついてそのまま布団に突っ伏す。
「焼酎飲んで…ちょっと?酔っ払って…美子をベッドに連れてきて…」
記憶がそこから無いが、たぶん美子とは何もしていない…
(俺、酔っ払って、こんな時間まで寝てたのか…)
廉は、自分が今、下着姿でいることに気がついた。
着てきた服は、ベッドの脇にちゃんとハンガーにかけて置いてある。
美子が、自分を脱がせて寝かしつけてくれたのだろう。
「はあ…情けねぇ…俺」
大きくため息をついた。
美子が、そっとドアを開けた。
「廉さん、おはようございます。大丈夫ですか?」
「おお…まあ大丈夫だ。少しふらつくけどな。」
本当は、頭痛もする廉。
「お前は、大丈夫なのか?」
「ハイ 元気です!今日、すごくいい天気なのでうれしくって。
洗濯も掃除も、もう全部済ませちゃったんですよ〜」
(やっぱり、酒に呑まれたのは俺だけか…)
いつも通りの、ニコニコと元気な美子を見て、小さくため息をついた。
「軽く食事作ったんですけど、廉さん、お腹空いてませんか?」
ちょっと小腹は空いた気はするが、まずはアルコールを抜きたい。
「ああ…その前に、シャワー借りるぞ。」
「ハイ、どうぞ。出たらすぐに食べられるように、準備しておきますね。」
まだふらつく足で、廉はバスルームへ向かった。

10 :
その日の夕方。
合宿所へ帰ってきた廉に、リビングにいた柊と勇気が声をかけた。
「お帰り〜 廉さん。」
「…おお。」
美子と付き合ってることは、もちろん伝えてあるが、美子の部屋へ泊まった後に
二人と顔を合わせると、やっぱり少し気恥ずかしい気分になる。
(今日は、何にもしてないけど。)
シャワーを浴びて、美子が作ったご飯を少し食べたが、ここへ帰る直前まで
頭痛が治まらず、ソファでぐったりしていたのだ。
まあ…そんな廉を心配して、美子は、ずっと廉に寄り添って介抱してくれたので、
『オフに二人でずっと一緒にいられた』という意味ではアリかもしれないが…
「ねえねえ 廉さん。今、柊さんと、昨日のもらい物の焼酎の話をしてたんだけど。
廉さんは美子と一緒に飲んだんだよね。アレ、超おいしかったよね?
名産品ってのも納得!でもさ…アルコールすごく強くなかった?」
「やっぱ、そう思ったか?勇気も。」
「うん。口当たりよくてまろやかで〜最初、すごく飲みやすいんだよね。
でも、次の分注いだあたりから、急にふわ〜ってまわりはじめてさ。」
柊の酒の強さは、廉とほぼ同等で、勇気は二人に比べると若干弱いのだが、
それでも、一般的な男性と比較したら、全員が相当酒に強い方に入るはずだ。
その勇気が『酔いがまわる』というのだから、やはりあの焼酎は強かったのだ。
廉は、『自分が弱かった訳ではない』とわかり、ちょっとほっとした。
「グラス3杯目入ったあたりで、急に酔っ払ったみたいになって…昨日は一人で
飲んだから、気分悪くなったらまずいと思って、そこで飲むのやめたんだ。
ねえ廉さん。美子、大丈夫だった?」
「…ああ、大丈夫だ…」
(美子はな…)
勇気と違って、自分は『美子を酔わせたい』一心で飲み続けてしまった。
その結果の二日酔いに、廉はがっくりと肩を落とした。
(結局、『俺の下心』が原因か…)
こんなこと、柊たちには絶対言えない…
「そうか。俺、普段焼酎って飲まないんだけど、そんなにおいしかったのなら、
飲んでみれば良かったかな?」
ワイン派の柊が、二人の話に興味を示した。

11 :
「飲もうよ、柊さん!昨日は、廉さんもいなかったし、柊さんもあの後
出かけちゃったから、俺一人で飲んでて、超寂しかったし。
まだ、たくさん残ってるから、今から飲まない?廉さんも。皆で一緒に。」
さっきまでのつらかった二日酔いを思い出し、廉は躊躇する…
「そうだな、久しぶりにここで飲むか。俺、今から焼酎に合うおつまみ作るよ。」
ためらう廉に気づかず、柊はさらに続けた。
「まだ一緒にちゃんと飲んだことないし、いい機会だから、美子も呼ばないか?」
「あっいいね〜 美子と飲みたい!4人でパーティだ!」
廉は、ギョッとした。
(アホか! 美子と酒なんて…ザルだぞ、アイツ。お前ら、酒の強さ
俺と変わらないだろ?絶対、俺みたいにつぶされるぞ!)
そう言ってしまいそうになり慌てた廉は、なんとかごまかそうとした。
「あ いや。今日はやめとくよ。昨日も飲んだし…明日は、朝イチから歌番組の
収録だろ?演奏とか、歌声に…影響出ても困るからさ。」
「え〜ちょっとくらいだめ?廉さん。」
「いや、だめだ。仕事に差し障る!ちょっとだけっていうなら、二人だけで飲め。」
パーティがしたくてたまらなくなった勇気は食い下がるが、柊は納得したようだ。
「そうだな。美子は女の子なんだから、無理させるのは良くないよ。
勇気、今日は俺たちだけで飲もうか。」
「う〜ん わかった。じゃあ今度。絶対、4人でパーティしようね!廉さん。」
「ああ、そのうちな。」
うまく二人をかわして、自分の部屋へ戻った廉は、大きくため息をついた。
美子が『酒にものすごく強い』ことは、今回よくわかった。
大人だし、飲む機会はゼロではないので、『弱い』よりはいいのかもしれない。
でも『強い』を通り越して、あまりに『強すぎる』のも…
それが広まって、A.N.JELLの美子が〜女の美子が〜と浸透するのは良くない。
(でも、A.N.JELL関連のパーティや打ち上げでは、今まで通り、本人が自制する
だろうし、柊たちと飲む時は、俺が美子の飲む量を気をつけていれば、たぶん、
相手をつぶしてしまうほどは、飲まないだろう。美子本人は、今のところ
『酒が好きで好きでたまらない』という感じではなさそうだから、
まあ…これも俺が一緒にいて気をつけてれば、大酒飲みにはならないと思うし…)
廉が美子のペースについていけず、つぶされる可能性は今後も多分にあるのだが…
「よしっ!これからは、俺ががんばってアイツを見守ってないとな。」
と、妙な気合を入れた廉だった。

12 :
>>11
以上です。
廉さんにすごく申し訳ないことになってしまった…
でもいつか、勇気にはパーティをさせてあげたい。

13 :
前スレの短編の方、GJでした!!
私も、あんな感じのも書けるようになりたいなあと思いました。
>>12 ザルな美子か〜新鮮!
じゃあ次回は廉さんを酔い潰して、色々Hなことしちゃう美子とかどうでしょうか…w
勇気のパーティーシーンも読みたいです!!

14 :
前スレ終了間際のプチ短編祭りの皆さま、GJGJでした。
ざる美子、いいですね。
しかし、初回美男はゲロ美子だったw
ゲロ吐きってぐろいから、日本のドラマでは見たことないけど、韓国的
リアリティ追求シーンなんですかね。

15 :
前スレの方、GJ!ぶちゃカワ笑顔の廉さん想像して萌えましたww
>>12
こっちの美子はザルなのか…酔わせたがる廉さん可愛いww
パーティーしたがりな勇気も可愛い

16 :
なんとかバレンタインに間に合った!
前スレで、柊×NANA(「笑顔の行方」「わがまま」)を書いた者です。
その世界の2人ってことで、バレンタインの話を書きました。
エロありです。2人以外出てこないので苦手な方はすみません。

17 :
海外でのPV撮影を終えて、A.N.JELLのは半月ぶりに日本へ帰国した。
フランスの古城や古い街並みの中で今までとは違う魅力を前面に出し、メンバーもスタッフも満足のいく出来になっている。
一度宿舎へ帰ってスーツケースを置いてから、柊は車のキーを手に取った。
NANAへのお土産が入った紙袋を助手席に置き、彼女のマンションへと車を走らせる。
帰国したばかりで時差ぼけもあり疲労も溜まっていたが、柊は約3週間ぶりに会える恋人の顔を
思い浮かべるだけで活力が沸いてきた。
約束よりも1時間以上早く着いてしまったが、少し驚かせようと連絡も入れずに
NANAの部屋の前に立って呼び鈴を鳴らした。
「…はい…!!柊っ?」
インターフォンの画面に映った愛しい人の顔にNANAは驚いて、思わず大きな声を出す。
「ちょっと予定より早く帰り着いて…NANAにすぐ会いたかったんだ」
「おかえりなさい」
微笑むNANAがドアを開けて迎え入れてくれると、強烈に甘い匂いが部屋に充満していた。
「…チョコ?凄い匂いだね」
「まだ片付けてる途中で…散らかってるけどごめんね」
柊が来る頃には綺麗に片付けているつもりだったが、NANAは調理器具を
いくつかテーブルやシンクに置いたままにしている。
「いや、いいよ。チョコ、俺に作ってくれたんだろ?」
「うん。ザッハトルテとチョコババロア作ったから、明日食べてね」
料理やお菓子作りが特技のNANAは、自信作に胸を張った。

18 :
「時差ボケは大丈夫なの?」
「あぁ、してるけど…今は逆に目が冴えてるから」
「そうなの?もう10時なのに…今夜眠れるといいけど。ハーブティー淹れる?」
帰国したばかりの柊の体を気遣い、NANAはキッチンへ行こうとするが、その腕を柊が掴んだ。
「まだまだ眠れそうにないから…早くNANAを抱きたい」
「もう…やだ、柊…」
「先にシャワー浴びておいで?」
細い腰を抱き寄せ、柊は耳元で囁く。低音の声が体に響き、NANAはゾクリとした。
「じゃあ…そうする」
素直に聞き入れてNANAは柊の頬に手を当てて軽くキスしてから、バスルームへ向かった。
NANAと入れ替わりに柊もシャワーを終えると、その間にキッチンを片付けたNANAが
バスローブ姿のまま、ちょこんとベッドに座っている。
「おまたせ」
一言そう言ってから、柊はNANAの隣に腰掛けた。
「NANAにお土産まだ渡してなかったね」
柊は、持ってきていた紙袋を開ける。
「頼まれてたフラゴナールのアロマキャンドルセットと…これは、俺たちが
泊まったホテルで使ってたブランドのバスタオルなんだけど。ぜひNANAにも使って欲しくて」
「わ、こんなに?ありがとう!」
NANAの喜ぶ顔に、柊は満足げに頷いた。
「これ、本当に肌触りが良くて。メンバー全員、買って帰ったくらいなんだ」
お土産のバスタオルを広げて、柊はベッドの上に敷いた。
「本当ね、気持ちいい〜」
手で触り感嘆の声を上げると、柊はすっと立ち上がってNANAとの距離を近づける。
「…素肌で感じてみて?」
バスローブのベルトをするりと解いて露わになったNANAの白い身体をすぐさまベッドの上に押し倒した。
「柊っ…!もう…っ」
突然脱がされたことを抗議する間もなく、NANAは柊に唇をふさがれる。
久しぶりに味わう恋人の味に、2人はいつも以上に口内を探り合って深いキスを交わした。

19 :
大判のバスタオルの上で、柊もバスローブを脱いでNANAと素肌を重ねてベッドサイドへ腕を伸ばす。
「ぅ…ん?なぁに…?」
「…NANAのお菓子も楽しみだけど。せっかくだからこっちもバレンタインっぽくね」
「え?どういう…ひゃっ!」
無防備な胸元にドロリとした冷たいものを感じて、NANAは思わず起き上がろうとしたが、柊がそれを制した。
「起きると下に垂れるよ…」
そう言って柊はNANAの肌の上を伝う液体を舐める。
「チョコソース…?!」
「さっきNANAが出してたのを持ってきたんだ」
「ヤダ、ベタベタするじゃないっ」
「俺が全部舐めるから大丈夫」
困った顔のNANAをよそに、柊は丁寧に甘いチョコソースを舌ですくっていった。
そのくすぐったさでNANAは身を捩るが、そうすることで柊の舌が敏感な部分に触れてしまう。
「ぁっ…やっ」
「ここが一番、美味しいよ…」
両方の胸の先端に付いたソースを形になぞらえて舐め取っていくと、みるみるうちにキュっと硬く尖った。
NANAの胸の横から一筋ゆっくりとソースが流れ落ち、新品のバスタオルに
小さく茶色いシミを作ったが、もうそんなことはどうでも良かった。
「あ、んっ…はぁっ…」
自分の身体を柊の舌が這い回り、NANAは何度もぴくりと小刻みにその愛撫に反応する。
再び唇を重ねると、チョコレートの香りと甘さで息苦しくなるほどだった。
「ここには、チョコかけてないはずなんだけど…?」
「やん…ぅ、んっ…ぁっ」
柊はNANAの身体の中心に手を伸ばして、悪戯っぽく笑う。
奥から溢れてくるものを指で掬い、NANAに見せ付けるようにその指を口に含んだ。
「ん、ここも甘い」
「もう、やらしいっ…」
恥ずかしくなってくるりと背を向けたNANAを、柊はすかさず後ろから抱き締める。
「NANAは、全部が美味しいってことだよ」
潤っている秘所にまた指を入れてぐるぐるとかき回した。
更なる快感を求めて、NANAはいつの間にか四つん這いになってお尻を突き上げる。
「あぁっ…んっ、ゃっあっ、ん、やっ…」
既に腕には力が入らず、枕にしがみついていた。
白く美しい背中を見て、柊は再びチョコソースの容器を手に取る。
背中にまたどろりとチョコを垂らされ、それを柊が一気に舐めるとNANAは絶頂を迎えた。

20 :
手早く避妊具をつけた柊は、やや脱力してうつ伏せになっているNANAのお尻を少し持ち上げてからそのまま挿入した。
「きゃ、あ、んっ…!しゅ、ぅ…んっ」
「う、くっ…はっ…んっ」
久しぶりに侵入した熱い膣内で、柊はすぐに限界が迫っているのを感じる。
上半身を少し屈めて、NANAのうなじや背中にキスを落とした。
柊が腰を前後に動かすたび下向きに大きく揺れる乳房を、チョコのせいでベタベタしている手で揉み、
先端を弄くりながら堪能すれば、NANAの嬌声がより大きくなっていく。
「あんっ…も、ぅ…ちか、ら…入ら…ないっ…!」
「…もう…イ、くっ…はぁっ…」
NANAが膝から崩れ落ち、中に入ったまま精の果てた柊もその上に重なってうつ伏せた。
荒い息をゆっくり整えてから、2人はもう一度軽く口づける。
「柊がこんなことするなんて、ちょっとびっくりしちゃった」
「まぁ、たまには…ね」
意外そうに言うNANAに、柊はにっこり笑って答える。
ベッド脇に置いていたチョコソースは、既に半分以上減っていた。
「あ。バスタオル…さっそく汚しちゃった…!」
「そんなの洗えばいいよ。それより…まだNANAを食べ足りない」
柊は上半身を起こしてNANAを見下ろし、またその胸元に顔を近づけようとするが…。
「ん?っぷ…!!」
唇を手で押さえ、柊は裸のままベッドから降りた。
「柊?!どうしたの…?」
バスルームへ入っていった柊を追いかけてNANAもベッドを降りる。
「チョコで、胸焼けが…」
洗面台で口を濯ぎ、柊はようやくそれだけ言い、NANAはプッと吹き出した。
「もう、自業自得!でも明日、私が作ったお菓子は全部食べてもらうから。もし残したら許さないわよ?」
「わかってるよ…」
笑いながら寝室に戻っていくNANAを見送りながら、柊は食道から上がってくるチョコの味に苦笑した。

21 :
最後の柊さん、なんかごめんなさいw
では皆様、ハッピーバレンタイン!!

22 :
うわー!たった今脱字を見つけてしまった。
最初の「A.N.JELLのは半月ぶりに…」は「A.N.JELLは半月ぶりに…」です。
お目汚し失礼致しました。

23 :
>>21
GJ!
甘いよ、エロいよ、虫歯になるよ…w
ごちそうさまでした

24 :
もう終わっちゃったけどwバレンタインデーネタで短いのを投下します
美男×NANAで、エロなしです

25 :

「はい美男、これあげる」
バレンタインデーの夜、仕事帰りにNANAの部屋へ行った。
期待していたとおり、NANAは俺にチョコレートを用意してくれていた。
上目遣いに箱を差し出す可愛らしい仕草にグッときて、かなりテンションが上がっていたんだけど…。
───
「ん、美味いよNANA!ありがとう」
「よかったぁ…。喜んでもらえて」
手作りの甘いバレンタインチョコに熱いブラックコーヒー、隣には大好きな彼女の笑顔。
たまらなく幸せなひとときだ。
「今年もいっぱいチョコもらったんでしょ?」
「うん。事務所に山のように届いてるって馬淵さんが言ってた。まだ見てないんだけど楽しみだな」
「他に誰からもらったの?」
「えーっと…。今日一緒に仕事したスタッフの人達だろ、沢木さんと、RINAと、あとは…美子」
「ふ〜ん、美子ね…。手作り?」
「そうらしい。トリュフっつーの?けっこう美味かったぜ」
「へー、そうなんだ…」
NANAの表情が曇ったのに気付いて、ヤバい、と思った。
会話の中で、俺が共演者の女の子の名前を口にしても軽く受け流してくれるのに、
美子の話になるとNANAは何かにつけて張り合おうとする。
俺の妹だってわかってるのに、それでも複雑な気持ちになるみたいだ。
微妙な女心っていうのか?残念ながら、俺には理解不能だ。
「ねえ、美子と私のチョコ、どっちが美味しかった?」
…やっぱりそう来たか。
もし正直に答えるなら、美子のチョコの方が少し甘さ控えめで俺の好みだった。
でもそんなこと、バカ正直に言えるか?無理だろ?
一瞬のうちに頭をフル回転させて考える。
さあどうする俺?どっちって答えるんだ?
「そうだなあ…」

26 :

*****
「NANAのチョコの方が美味かったよ。そんなの当たり前だろ?」
「ホントに?本当は美子の方が美味しかったのに、私に言えないだけなんじゃないの?」
「そんなことないって!NANAの方が美味いよ!うん」
「あー、ムキになってる!やっぱり美子の方がいいんでしょう!」
「そんな…」
*****
ああ、ダメだ。今までのNANAの傾向を考えると上手く行きそうにない。
じゃあこっちか?
*****
「美子…かなあ」
「ふーん、そう…」
「いや、NANAのもすっげー美味かったんだよ!でもほら、微妙な好みの問題っていうかさ…」
「なんでそんな言い訳するの?そっちの方がよっぽどショックよ!」
「そんな…」
*****
ああ、こっちもダメか…。ええい、もうお手上げだ!
どっちがいいって聞かれても、どっちもいいんだもんな。なんだか考えるのがバカらしくなってきた。
で、俺が出した結論がこれ。

27 :

*****
「NANA…やきもち焼いてる?」
「べっ、別に!そういうわけじゃないけど…」
「比べられないよ。NANAのも、美子のも、どっちも美味しかった」
「もうっ、そうやって、中途半端な答え…んっ……」
不満げに尖らせた唇を塞いで黙らせる。
NANAの表情がうっとりしておとなしくなるまで、ふっくらとした柔らかい唇をついばんだ。
「ぁん、もう…美男ったら…」
「チョコよりNANAの方がずっと美味しいよ」
NANAの潤んだ瞳を見つめて、ここぞとばかりに甘い声で囁いた。
よし、これでどうだ!
って、思ったんだけどな…。
「あーあ、なんだか上手くごまかされたみたいっ」
NANAがぷーっと頬をふくらませて、まだまだ不服そうな顔をする。
またダメだったか…。どうすりゃいいんだ?
困り果てたような俺の顔をのぞきこんで、NANAがニッといたずらっぽく笑った。
「うそ。許してあげるから、もっとキスして」
はい、というように目を閉じて、俺に口づけをねだる。
NANAのやきもちは、たまにめんどくさい。でも、激しく可愛い。
「わかったよ…。でもキスだけじゃ終わらせないからな」
今日はバレンタインデー。とろけるチョコレートのように甘い夜が始まろうとしていた。

28 :
以上です
突然思い立って書いたから、ラストの無理やり感がハンパない…
しかもバレンタインデーネタなのに甘いのじゃなくて、コメディみたいになっちゃったよ。なんでやw
お邪魔しました

29 :
いやいやいやw
NANAってほんとにわがままだよねー
でも可愛いから許せちゃうんだけどw

30 :
>>21
わお、柊さんエロすぎる〜なんてこったw
NANAちゃんもかわいい!
>>28
悩んじゃう美男がかわいい!
わがままNANAちゃんもかわいい!
どちらの職人さんもGJGJ!です!

31 :
>>28さん
ご馳走様。美男兄ちゃん、女心を読むのが上手そうだ。
元初恋廉を美子に奪われて、今度は恋人の美男の特別な双子妹の美子って
NANAにとって天敵になりそうだ・・・
 この4人のWデート見たいかもw

32 :
Wデートw
修羅場になったりしてww

33 :
せっかくバレンタインでタイミングよく投下してもらったのに。
一日遅く来てしまった…
>>21
柊さんがエロい!バレンタインにはチョコで…て狙ってたんでしょうか。
バスタオルのチョコ、洗っても取れなそうな気がするけど
>>28
美男、気遣いのいい人だ…
NANAがついついやきもち焼いてわがまま言いたくなるのが納得w

34 :
Wデートいいねー
ラブラブ廉美子を見て複雑な心境のシスコン美男とか
それを見てスッキリしないNANAとか。
その逆でも面白そう、ブラコン美子にヤキモキする廉さんw
いっそのこと4人で旅行でも行ってくれww

35 :
>>34さん、
ナイスアイディア、ぜひ、書いて欲しいです。
ラブコンシスコン双子にジェラシーで、廉NANAが意気投合・・・で、ドロドロ系にもなりかねんw

36 :
ドロドロ系も面白そう!
旅先のコテージで夜うっかり隣の声が聞こえてしまい
少々複雑ながら火がついちゃった2人(どっちでもいいけどw)とか。
妄想は広がるのだけど如何せん自分は文才がなくて申し訳ないです。
職人様に期待します。

37 :
意外にNANA美子が仲良くなっちゃって、男どもを放置とかw

38 :
ちょっと空いたら、NANAのラブラブ甘甘〜かわいくてエロくてGJですw
そしてドロドロ待望論?
妄想しようとしたけど、自分では無理…どなたか頼みます…
12です。感想いただいた方、ありがとうございました。
本編のゲロ美子では夢もエロもないよな〜と思って書き始めて、
結局エロ無しになってしまったので、>>13さんの妄想、ぜひいただきたい!
でも、全く酔わないザルな美子が、シラフの状態で自分から進んで
「色々Hなことしちゃう」ようになるには、当分は廉さんの努力・教育が
必要になる気がする…ので、今しばらくお待ちくださいw

39 :
前に美子が酔っぱらって廉さんにエロいことしちゃう話はあったよね。
逆にシラフ美子が酔った廉さん襲うとかすげー興味あるwおもしろそうww

40 :
甘いお話が続いた後ですが、アホ話を1つ投下します。
エロなしで短いです。

41 :
「おい馬淵!!あんなテーマとか聞いてねーぞ!」
「だ〜はっはっは!驚いたか?A.N.JELLも、大人の魅力を世間に知らしめる時期が来たってわけよ」
「だ、だからってなぁ…!!」
雑誌のグラビア撮影とインタビューの仕事をこなしたA.N.JELLの4人。
しかし、そのインタビューのテーマは「愛する人と目指す最高のSEX」。
女性向けの雑誌"yan・yan"の中でも特に若い女性たちの興味を引く
毎年恒例の企画となっていた。
表紙や巻頭のヌードグラビアは最近注目の若手俳優だったが、その後の数ページで
A.N.JELLの4人にも性に関する赤裸々なインタビューの仕事が入ったのだった。
当日まで、雑誌の撮影という以外何も聞かされていなかった4人は、
打ち合わせで初めてその趣旨を知らされた。
「面白かったじゃん。俺けっこう喋っちゃった。またファン増えるかも」
現在、人気急上昇中の美男が調子よく言い放った。
「廉さん、普段からああいうインタビューであんまし喋らないけど、
 今日は一段と無口だったよねぇ〜?まさか、恥ずかしかったの?廉ちゃ〜ん」
「アホかっ!んなわけねぇだろ、バカバカしい…!俺はそーやって
 チャラチャラすんのがイヤなんだよ!」
勇気にからかわれて、廉はムキになって反論する。
「まぁでも、仕事だし。読者は皆、廉のこと知りたいはずだろ?」
柊の冷静な意見に、廉はリーダーとしては何も言えなくなった。

42 :
記者(以下:記)「まず…皆さんは、どんな風に女性を誘うんですか?」
廉「別に…どうってことは」
柊「まずは食事やお茶でお互いリラックスしてから、徐々にボディタッチし始める…かな」
勇気(以下:勇)「俺はゲームとかで超はしゃいで、笑い疲れた時に一気にマジモードって感じで☆」
美男(以下:美)「うーん、ストレートに言う。今日、いい?って(笑)」
記「それぞれ個性が出ていますね!廉さんは、自分から誘わなくても女性のほうが
  寄ってきちゃうんでしょうか?(笑)」
〜〜中略〜〜〜
記「では、セックスで一番気を遣うところは?」
廉「痛くないか…とか」
柊「言葉です。綺麗とかカワイイとか、まぁそれ以上も色々(笑)相手の気分を高揚させるように」
勇「相手が楽しめてるかどうか!最中でもお互い笑顔で居たいからね」
美「相手の声で反応を見ます。すっごいイイ声出させることでこっちも燃えるし?」
記「なるほどー。廉さんはそんなに激しいんですか?優しい柊さんの言葉攻めも気になりますね〜」
廉「いや、そんな、激しいっつーか…」
美「激しいからって、上手いわけじゃないしね(笑)」
勇「そうそう、女の子には優しくしなくちゃダメだよ、廉さん」
廉「なんでそんな話になるんだっ!?」(一同爆笑)
柊「もうすぐライブも控えてるし、みんな腰を痛めない程度にしなきゃな(笑)」
記「あら、柊さんのほうがリーダーっぽくまとめてくれましたね(笑)」
美「あ〜、でも大丈夫。俺だいぶご無沙汰だから」
勇「実は俺もー!(笑)いつも1人で寂しい夜を過ごしてます!」
廉「誰に、何のアピールだよ?!(笑)」
翌月発売になったyan・yanを、追っかけ三人娘はいち早く購入し、近くのカフェでじっくり読んでいた。
「キャー!けっこう赤裸々じゃない?」
「うん、美男も勇気もご無沙汰って言ってるけど…これってチャンス?なわけないか〜」
3人にとっては思っていた以上に濃い内容だったのか、お洒落なジャズサウンドが
流れる店内に似つかわしくない大きな声を出す。
「きっと廉と柊は、彼女居るってことだよね。でもデキちゃった婚とかはやめて欲しいな…」
「A.N.JELLはみんな絶対ヤダーそんなの!あ、じゃあ…」
廉のファンである美咲は、声を潜めて七海と亜弓にとある提案をし、早速実行に移した。

43 :
数日後、事務所で打ち合わせをしたA.N.JELLは社長室へと呼び出された。
「お、来たな。You達に、ファンレターとプレゼントが届いてるんだが…くくっ」
急に笑い始めた社長が指差すほうを見ると、ダンボールいっぱいに既に
スタッフがチェックしたものが積まれている。
いつもならば女性ファン特有のキラキラとした封筒などがほとんどなのだが、
この日届いていたのはなぜか、ビジネス用の大き目の封筒ばかり。
しかも、手紙だけではなく何か入れられていた。
「なんか変なもん送られてきた?カミソリとかじゃないよねぇ?」
顔を顰めて、勇気が恐る恐る封筒の1つに手を伸ばす。
「「「「あっ…」」」」
"薄さの限界に挑戦!0.02mmの極薄タイプ"などと書かれた箱。
よくよく見れば、どのファンレターにも1箱ずつコンドームが入っている。
「なんなんだ、これは!」
顔を赤らめて廉が声を張り上げた。
「私の調べた所によると、yan・yanのインタビューを読んだファンの数人が
 『メンバーのデキちゃった婚を阻止しよう!』とコンドームを送ることを提案し、
 それが広まってこういう事態になったそうです。しばらく続くでしょう」
社長秘書の沢木はいつもどおり冷静に言ったつもりだったが、明らかに目が笑っている。
「しっかしこれ…何回分だよって話だよね」
「社長、少し要りません?なんなら沢木さんも…」
「それはセクハラだろ、美男」
こうして勇気、美男、柊も目の前の状況に笑えてきた。
「ったく…だからあんなインタビュー受けたくなかったんだ!」
「送られてきた量から見ても、廉が一番心配されてるってことだな。社長の俺としても同意見だ。
 くれぐれも気をつけるように」
ニヤニヤしている社長へ言い返す言葉も出ずに、真っ赤になった廉は自分宛のファンレターと
コンドームの山を見て1つ大きなため息をついた。

44 :
以上です。アホですみません。
数ヶ月前に書きかけて放置していたのを引っ張り出して書き上げました。
この廉さんは美子と付き合ってるけど、まだDTっていう設定のつもりw

45 :
>>44
GJ!面白かった
廉さんやっぱりDTかww
柊さんいちいちエロい

46 :
>>44
超面白かった!よかった!!
廉さん、激しいって思われてるんだしw
一番たくさんもらったんだから、がんばって欲しいな〜
続きお待ちしております!

47 :
>>44
いい!GJ!
美子がアフリカいってるころかな?
廉さんがんばって使いきってほしいw

48 :
ドラマの世界では本当にこういう雑誌ありそうだよねw
A.N.JELLのインタビュー読みたい。

49 :
こういうインタビューを入れ替わり中にやったら大変そうだ
貞操は結婚初夜まで守り抜くものじゃないんですか?とか美子言いそうww

50 :
>>49
すごく言いそうw
で、「美男ってうぶで一途でステキ」とか、間違って人気上がりそうw

51 :
>>49
廉柊勇気(処女確定‼)
それは本物美男可哀想だw

52 :
>>50だった
自分にレスしちまった

53 :
>>44
廉さん、廉さんかわいすぎだwがんばれ!www
勇気と美男もキャラ立っててかわいい〜柊さんはさらっとずっとエロい人…!
でも、廉さんDT卒業後にインタビュー受けたら、それはそれで面白そうだw
昨日の美子を思い出してニヤニヤしちゃってなんのインタビューにもならないとかw

54 :
>>44
GJ!
廉さんDTのまま2年放置されてるんだw
>>49
美子ってカトリック? だったら美男だって貞操守らないとw

55 :
44です。実験的に書いてみたけど、楽しんでもらえてよかったですw
柊さんにはもっとエロいこと言わせて見たかったけど思いつかなかった…。
廉さん、美子はもう帰ってきてるんだけどまだ手を出せてない設定で。
>>46 続きとか全然考えてないですwでもエロ書けるように頑張る。

56 :
44さんのお話読んで、別方向に妄想が広がりましたw
一気に書き上げたので、完成度かなり低いですが、投下します。
廉×美子 エロ無し
前回投下分>>6-11 一応、続編です。

57 :
「…は? 聞いてねえぞ!そんな話!」
「そりゃあそうだ。言ってなかったからな。」
気色ばむ廉に、社長が余裕の表情で返す。
今日、美子が単独で雑誌取材を受けていて、今、都内スタジオへ向かっているはず
なのだが、その雑誌が、男性向けの超人気グラビア誌だというのだ。
「まさか、ビキニ…いや、水着の撮影とかなんじゃねえだろうな?!」
ビキニの美子…のグラビアが、店頭に並んだところを想像して、悪寒が走る廉。
(冗談じゃない!そんなもん、他のやつらの目に触れさせてたまるか!)
「まさか。さすがに、水着のグラビアはA.N.JELLのイメージに合わないだろう。
オレが許可するとでも思ったか?『普段のイメージとは違う美子』っていう設定で、
写真とインタビューで、合計5ページってところだ。」
社長の言葉に、ほっとする廉だが、『普段のイメージとは違う』にひっかかる。
「社長。どういうイメージで撮ってるんだ?」
「さあな。詳しくはその場の雰囲気で…ってところだ。今回は、有名カメラマンが
撮影してるから、いい出来の写真になると思うぞ?廉も楽しみにしてるんだな。」
笑いながら、部屋を出て行く社長に不安を覚える廉。
(そのカメラマンって、普段、水着のグラビアとかで有名な奴じゃないか。
美子は、今、何させられてんだ?)
今日は、一日、事務所で曲作りに励む予定だった廉だが、全く手につかない。
壁の時計を見上げては、『今、美子がどうしてるか』そればかり考えてしまう。
「…えい、くそっ!全然捗らねえ!」
廉は、車のキーと上着を手にとって、事務所を後にして、美子の現場へ向かった。
都内某スタジオ。
廉が、そっとドアを開けて中に入ると、今まさに撮影しているところだった。
だが、ライトの下の美子を見て、目を丸くする。
青い空に草原、という風景で、芝生にぺたんと座って、斜め上から撮るカメラを
見上げる美子…という構図のようだが、着ているノースリーブのワンピースは、
かなりデコルテが開いたもので、着丈も短く、太ももも露になっていた。
(あれ、絶対、胸の谷間見えてるだろ!裾も、下着ギリギリまでまくれてるし…)
カメラマンは、廉の思惑等、全く気づかず、美子に指示を出し続けている。
「美子ちゃん、いいね、その表情!レンズの方、もっとうっとり見つめてみて?」
美子が、ほんのり頬を上気させて撮影されている…
(おいこら!そんな顔、俺の前以外でするな!)

58 :
スタジオの隅に、RINAがいるのを見つけた廉は、慌てて詰め寄った。
「おい!あの美子の衣装は、お前が選んだのか?」
「あら、廉、来たの?やっぱり、美子が気になるのねぇ。」
「いいから、答えろ!」
赤くなって言い募る廉に、笑いながらRINAが話しはじめる。
「今の服は、出版社側のスタイリストさんが用意してきた分よ。私の用意した服と
合わせて、他にも5着ほどあるんだけど。今回は、普段の美子と違う、女らしい
色気のようなものを表現したいから…ってことで、あれに決まったの。」
「あれ、胸とか…足とか、見えてんじゃねーか?!」
「うーん、そうねえ…普段の美子に比べると、かなり露出高めね。
まあ、『色気を表現』っていう意味では、ぎりぎり大丈夫なんじゃないの?」
(あんな下着みたい服で、これ以上撮影させてたまるかよ!)
廉はやきもきして、美子の撮影を見続けた。
このセットの分の撮影が終わったようで、周囲のスタッフたちが、セット替えの
準備を次々に始めた。カメラマンにいろいろ指示を受けていたらしい美子が、
廉を見つけて、笑顔で駆け寄ってくる。
「廉さん!来てくれたんですか?」
「あ、ああ。美子、疲れてないか?」
「ちょっと慣れなくて大変ですけど…いい取材にしたいですから、がんばります!」
けなげに笑う美子に、『その衣装は嫌だ』とは言いづらくて、廉は押し黙った。
「桜庭さん。セット準備に時間かかりそうなので、30分休憩入ってください。」
「はい、わかりました!廉さん、休憩行ってきますね。」
笑顔で答えながら、美子はスタジオを出ていった。
「おい、RINA。次の撮影って、後、どのくらいあるんだ?」
「今まで撮ってた分は、まだほんのさわりよ。これからの方がメインね。」
「…ってことは、あの衣装でまだまだ撮り続けるってことか…」
「そうねえ…セットも大きく変わるから、同じじゃなくてもいいとは思うけど。」
「そうなのか?衣装違っても問題はないのか?」
「たくさん撮影した中で最終的に何枚か選ぶから、写真が良ければOKじゃない?」
「ふーん。そうか…」
廉は、ふと思いついて、にんまりと笑った。
(アイツの衣装、やめさせてやる!)
廉は、スタジオを出て、美子の控え室だという、小さな部屋のドアを開けた。
ソファに座ってお茶を飲んでいた美子が、振り返って笑顔になる。
「あ、廉さ…」
美子の隣に座った廉は、美子に最後まで言わせず、強引に口を塞いだ。
美子は驚いて目を見開き、廉の腕にかけた手に力をこめたが、
それにかまわず、強く抱きしめて、深く口付けて舌を捉える。

59 :
「…う…ん…」
美子の吐息が甘くなり、廉を押し返そうとする手の力が弱まったのを感じて、
そっと口づけを離すと、美子の胸を軽くもみしだきながら、首筋に舌を這わせた。
「…あん…やだ…廉さ…こんなとこで…」
真っ赤になってささやく美子にかまわず、廉はデコルテをきつく吸い上げる。
「最後までは…しないから…安心しろ…」
ワンピースの裾をまくり、腿の内側をそっとさすりながら、改めて深く口付けた。
(こういう服は、二人でいるときはいいかもな…)
控え室のドアがノックされ、RINAが顔を覗かせた。
「美子。撮影、そろそろ再開するって…ちょっと廉?アンタ何してるの?!」
ソファに座っていた廉が振り返る。
美子は真っ赤な顔で瞳を潤ませて、廉に抱きしめられていた。
「何って…グラビア撮影用の演技指導だろ?」
廉が軽く舌を出して、にやりとRINAに笑ってみせた。
美子が掲載されたグラビア誌が発売になった。
事務所に届いた見本誌を見て、廉はにんまりと笑う。
(演技指導、完璧だな、俺。)
頬を染めて潤んだ瞳でじっと見つめる、艶っぽい美子…
着ているのは、あのミニワンピではなく、少し襟のつまったシャツワンピだ。
全て、この衣装に統一されて掲載されることになったのは…
「ホント信じらんない!廉が『キスマーク』つけるから、用意してあった
美子の服、ほとんど使えなくなったじゃないの!」
「RINAが用意した、あのシャツワンピが、あいつに一番似合ってるから
いいんじゃないか?ほら、いい表情して撮影してるだろ。」
怒りまくるRINAに、腕を組んで撮影を見守りながら、廉が平然と言ってのけた。
『美子本人と、スタイリストのRINAの強い希望』ということで、
後半は、衣装を変更して撮影に臨んだが、『廉の演技指導』のおかげで、
美子の表情が断然良くなったようで、あっというまに撮影は終了してしまった。
前半のミニワンピで撮影した分は、結局採用されなかったのだ。
柊と勇気も、廉の脇から見本誌を覗きこむ。
「うわ〜 美子、なんか色っぽいね〜いつもと全然違う。」
「そうだな、A.N.JELLのパフォーマンスの時とも普段の美子とも違うな。
こういう表情もできるんだ…正直、驚いたよ。」
「こんな雑誌が発売になったら、美子のファン、さらに増えちゃうね。
廉さん、心配でしょ?」
「…ああ、まあそうかもな。」
心配は心配だが…この美子の表情を間近で見られるのは、俺だけだから…
廉は、うんうんと満足げに頷き続けた。

60 :
以上です。
ところで、エロあり、無しの境目ってどこなんでしょう?

61 :
>>60
GJ!!現場まで行っちゃう廉さんw過保護…!
しかもキスマークで仕事妨害とはw結果オーライですかね?
エロあり、なしはキス以上があるかないかって話になってたような。
キスマークだけならエロなし、それ以上の愛撫が入るとエロありかな?

62 :
>>60
面白い!GJ!
RINAにまで廉美子の関係は知られてるのかw
エロの基準はキス以上か否かですかね。個人的には今回の作品はエロなしかと思います。

63 :
>>60
まとめサイトの管理人です。
まとめサイトを作る時に同じことを質問したら>>61>>62の回答だったので
それに添っています。

64 :
>>60
いい!GJ!
ここの廉さんけっこう手がはやい廉さんですよねw
キスマークで衣装変えさせようなんて、発想がエロいよ廉ちゃんw
ふたりきりでの演技指導のために、好みのミニワンピを買いにいくさまが目に浮かぶようだ。
あんまりお店でにやにやするなよw

65 :
バレンタインデーとっくに過ぎてますが、バレンタインネタを投下させてください。
なにせ、>>21さん、>>28さんのバレンタインネタを読み、影響を受けて書いたもので、
要するに書き始めた時点で16日だったという…。
そのあと規制もかかってしまい、時期はずしてしまってすみません。
さすがに1年ほっとくのも忘れそうなので。
エロなし、帰国後の廉美子と美男NANAですが、
RINAも含めた女子3人のトークが中心みたいな話です。
一応、それぞれのカプも出てきます。
その割には長くなってしまったので、お嫌な方はスルー願います。

66 :
「バレンタインデー、かあ…」
ふぅ、とNANAがため息をついた。
「え、なんですか、NANAさん、どうしたんですか?」
頬に人差し指を当てかわいらしく悩むNANAを見て、美子が声をかけた。
「美子はさ、どうするの、バレンタイン!」
がばっとからだを起こし、美子の肩をつかむ。
「え、えええ、バ、バレンタイン…?」
「そうよ!あんた、初めてでしょ、バレンタインに廉と一緒にいるの!
まさかバレンタインまで、神様がどうのとか言わないわよね?!」
NANAは去年のクリスマスまでの道のりを思い出しつつ言った。
美子ときたら予想通りというべきか、クリスマスはミサに参加するものだとしか思っておらず、
でもそれは多分普通ではないことはわかっていつつも、どうすればいいのかわからない、といった調子で
NANAとRINAが寄ってたかって、”恋人同士のクリスマスの心得”を1か月かけて教え込んだのだ。
ちょっとやりすぎた感はあったかもしれないが、そのあとの廉の様子を見るに、
おそらくあのくらいでよかったのだ、と、RINAと二人悦に入っている。
「ほんと、大変だったわよ…。廉もよく付き合うわよねえ、こんな世間知らずと」
「NANAさんひどい!」
「冗談よ、冗談。美子はかわいいわよ〜。かわいすぎてムカついてた時もあったけどね」
肩をつかんでいた手を頭にやり、いい子いい子と撫でる。
実際、恋敵でさえなければ美子はかわいらしい。
自分の一番嫌なところも見せてしまっているから、もはや気を遣う必要もないし、
そもそも今となっては…
「もう、NANAさん!意地悪言うとお兄ちゃんに言いつけますからね!」
珍しく強気な表情で美子が言った。
もちろん本気ではなく、懸命に作った表情を笑いを含んだ目が裏切っている。
そう、大事な人の妹だし、なぜだか大親友になってしまった。
「じゃあ、あたしも廉に言いつけてやる!美子はバレンタイン忘れてたのよ、って!」
「忘れてませんよ!」
「…じゃあ、どうするのよ」
「…そこなんですよ」
ふう、と二人はそろってため息をついた。
正直、料理は苦手だ。NANAは思う。
簡単なものをちょっと作るくらいはできるし、美男はそれを喜んで食べてくれるから、
こっそりいろいろと練習中だけれど、お菓子となると勝手が違う。
もちろん、料理は好きだけど。美子は思う。
食事は必ず自分で作るし、廉の「まぁまぁだな」は絶賛に近いこともわかったから
うれしくなって凝ったものもたまには作るけれど、お菓子となると勝手が違う。
「なんとなく、チョコを溶かして型に流し込むだけ、ってのも癪だしねえ」
「癪ってわけじゃないですけど、もうちょっとなんとか作りたいですよね」
「ネットでいろいろ見たけど、どうもいまいちわかんないのよねえ」
などと二人でこそこそ話していると。
「ごっめーん、二人とも、待たせて!仕事が押しちゃってさー」
にぎやかな声で、RINAが現れた。ぱっとその場が明るくなる。
「なになになにー。恋する乙女が二人でなんの話よ?」
「しーっ!RINAさん、声が大きいです!」
自分はともかく、NANAは有名人だ。あまり変な噂が立つと困る。
美子がRINAに言うと、RINAはごめんごめん、とあまり悪びれた様子もなく答えた。
席に着きつつ、小首をかしげる。
「で、何の話?」

67 :
さすがに少し声をひそめたRINAに、NANAが言う。
「バレンタインの話です。何か作ろうかなと思ったけど、どうしようかな、って言う…」
「ああ、もうそんな時期ねー」
話し始めた二人からの話を聞いたRINAが、なぁんだ、という表情を浮かべる。
「じゃあ、あたしが一緒に作ってあげようか?」
「え、RINAさん、お菓子作れるの?」
とっさに聞き返したNANAに、いかにも心外だという表情でRINAが言った。
「失礼ねー、何年女子やってると思ってるのよ。…美子は知ってるわよね?」
「あ、はい、差し入れのクッキーとか、とってもおいしかったです!」
A.N.JELLのメンバーだったころ、RINAが持ってきてくれた差し入れを思い出す。
RINAのお菓子に何度心を慰められたことか。
そんな美子の感慨を知ってか知らずか、RINAはNANAにほーらね、と言わんばかりのキメ顔をしてみせる。
「よし!そうと決まれば、うちに行こ!どうせもうあと何日かでしょ、今日つくろ!」
なんだかRINAはノリノリだ。
その勢いで、本日の女子会はRINA先生の簡単お菓子作り教室となったのだった。
「混ぜすぎないでよ、さっくり混ぜるんだからね!」
「さっくりって、どんな感じ?わかんないわよー!」
「こ、こんな感じですか?」
生徒2名のRINA先生によるお菓子作り教室はにぎやかに進む。
「よし、あとは焼いて…。次はトリュフのガナッシュを丸めてコーティングするわよー!」
「この中身、ガナッシュっていうんですね…」
「このまま食べてもおいしそう〜!」
「ほら、手早くしないと、ガナッシュが溶けるわよ!」
ブラウニーとトリュフチョコの二本立てという、なかなか豪華に見える組み合わせだ。
甘い香りが部屋中に満ち、美子はなんだか幸せな気持ちになる。
一生懸命作っていると、廉の顔が浮かんできた。
「廉さん、喜んでくれるかな?」
手をチョコまみれにした美子が小首をかしげる。
「チョコ、あんまり好きじゃなさそうなんですよね…。もらったチョコもいつも私にくれるし…」
RINAとNANAは顔を見合わせた。ぷっと笑い出す。
「それはあんたがチョコを好きだからくれるんでしょ。美子があげたらなんでも喜ぶわよ、廉は」
「そうそう、”ふん、まぁまぁだな”とか言って、ニヤニヤするのよ。目に浮かぶようだわね」
ああ、やってらんないわ〜と言いながら、NANAが大げさに肩をすくめた。
「でもでも!お兄ちゃんもNANAさんがあげたら、なんでも大喜びだと思います」
そんなNANAに美子も反撃するが、NANAは当然ねとばかりにふふんと笑う。
「そりゃそうよ、でなかったら、わざわざこんなことしないもの」
美子はもはや反撃することもできず、黙り込んだ。ほんのり赤らめたNANAの頬には気がつかない。
そんな二人を見て、RINAは笑いをこらえながら思う。
要するにツンデレからどうしようもなく好かれちゃうタイプなのよね、桜庭家の双子は…。
あ、でも、逆もそうなのかな?桜庭家の双子はどうしようもないツンデレ好き、かも?
ま、需要と供給があってるってことで、いっか。
リビングにぺたんと座り込み、RINAが淹れたお茶を飲みつつ、
3人は多めに作ったブラウニーとトリュフを味見してみることにした。
「わ、おいしーい!」
一つ手に取って口に放りこんだNANAが叫ぶと、美子もにこにこしながらいう。
「はい!とってもおいしいです!RINAさんありがとうございます!」
そんな二人を見ながら、RINAは得意げに答えた。
「でしょ、簡単だけど、おいしいのよ〜。あとは自分たちでラッピングしなさい」
「これ、絶対ワインとも合うわよね〜。ねぇRINAさぁん、ワイン飲みたぁい」
ファンならずともとろけてしまいそうな妖精スマイルでワインをねだるNANAに苦笑しつつ、RINAはグラスを用意する。
「妖精NANAがこんなに大酒飲みだなんて、世間が知ったらびっくりするわね」
「えー、そんなに飲まないわよぅ。たしなむ程度でーす」
「嘘ばっかり」
そんな風に盛り上がりながら、ワインを飲んでいると、だんだん話はガールズトークになっていく。

68 :
「ところで廉はどうなのよー?」
NANAがほんのり酔ったまなざしで流し目をする。美子はその色っぽさにどきりとしつつ
「どうって、何がですか?」
と小首をかしげた。
RINAが弾けるように笑いだし、NANAもなんだかにやにやしている。
「まぁ、その育ちっぷりをみると、充実してるのはわかるわぁ」
「ですねぇ、最近ますます色っぽくなってるし」
「え、えええ!?い、いいいい色っぽいって?育つってなんの話ですか?!」
おねーさん二人の意味ありげな笑みに話の方向性を悟った美子は、顔を赤くした。
「やあね、言わせないでよ〜」
その間もワインを飲み続けるNANAは完全に酔っぱらっている。
聞かれもしないのに、美男は優しいわよ〜、などと勝手に語り始め、美子に絡む。
「あたしは話したのにぃ〜。美子は話してくれなーい、なんか悲しい〜」
ねぇ、RINAさん!などと絡むNANAをRINAがまぁまぁ、となだめた。
「美子は恥ずかしがり屋なのよ、NANAだって知ってるでしょ?」
そりゃそうですけどぉ、などとNANAは不満げだ。
だが、それでも照れて話そうとしない美子にかまわず、酔ったNANAは話を進め始める。
「うーん、ああ見えて廉は優しそう、じゃ、ありません?」
ああそうね、とRINAも同意する。
「まぁ、絶対美子のいやがることはしないわね」
しないしないー!もうべたぼれだから、むかつくくらいに!などと言いつつ、
思いついたかのように、NANAの顔が輝いた。
「あ、でもー、やってること優しいのに、言葉攻めとか好きそうじゃありません?」
NANAのテンションは、勝手にどんどん上がっていく。
そんなNANAにつられたのかRINAも大きくうなずいた。
「あーそうかもー!そんな感じ、するする!好きそう!」
「それで、案外ベタなこと言いそうだし!」
「でもやっぱりすっごく優しいことしてたりしてねぇ」
「だって、廉って」
「口だけドSだから!!」
きゃーっと二人が盛り上がるが、美子はついていけずおろおろする。
自分と廉の話をされているのはわかるが、いまいち話がわからない。
口だけドS…?言葉攻め…?って、何…?
とりあえず、盛り上がっている二人をぽやんと眺めつつ、
ワインにかまけてまだ残っているNANAの分のトリュフを、そっと口に入れた。
ん、甘すぎなくておいしい…廉さん、喜んでくれるといいな…。
ほんのりワインに染まった頬が、さらに赤くなった自分に美子は気が付いていなかった。

69 :
そしてバレンタイン当日。
NANAは楽屋に美男を呼び出した。
そんなことは人目もあるからめったにしないのだけれど。
どうしても今日渡したいけれど、今日は二人きりで会う時間は他になかった。
自分は収録の後、いくつものイベントに出席予定になっている。
NANAの楽屋にひょこっと顔を出した美男は、いかにも期待をしたまなざしでNANAを見る。
見透かされているのがちょっと悔しいNANAは、つん、とあさっての方向を向いた。
美男はそんなNANAの気質をよくわかっているので、わざと甘えたように言う。
「NANA〜、俺、欲しいものあるんだけどな〜」
すでに衣装を身に着けた美男は、すっかり”A.N.JELLの美男”で。
けれども表情はいつも自分にしか見せない無防備な顔。NANAはそのギャップにどきどきする。
そのどきどきを隠したくて、NANAはふぅんそうなの?と冷たく返事をしてしまった。
「ねえ、NANAってば〜」
甘えた声で首に腕を巻きつける美男に、NANAは
「もう!そんな声出して、誰かに聞かれたらどうするの?」
廊下ではトオルが見張ってくれているので何の心配もないことはわかっているが、ついそんなふうに言ってしまう。
「ごめんごめん、誰もいないから、つい、さ」
怒らないで、と美男がNANAを抱きしめた。NANAの声が小さくなる。
「怒ってないわよ…」
そう?よかった、と耳元でささやかれると、我ながら自分の素直じゃなさが嫌になる。
「美男、あのね…」
「ん?何?」
抱きしめていた腕を放し、美男が小首をかしげ、NANAをきょとんと見つめた。
わかってるくせに!と思うけれど、好きになった弱みか、そんな姿がかわいらしく見える。
「こ、これ!」
突きつけるように、美男行きつけのショップの小さな紙袋を差し出す。
美男がテレビ局で持っていてもおかしくないように…NANAなりに考え、その紙袋に入れた。
中には一生懸命きれいにラッピングした小箱。
にっこり微笑んで、美男のために作ったの、って、かわいらしく渡したかったのに。
「あの、これ、…これ、ね」
子犬のようにわくわくした目をする美男を見ていたら、つい。

70 :
「これ、RINAさんと美子と、お菓子でも作ろうかって話になって!
ほら、美子は廉にバレンタインのチョコをあげなくっちゃいけないでしょ。
で、たまたま!たまたま、一緒にいたから私も作ったの!」
ああ、やっぱりこうなる!早口でまくしたてながら、NANAは心の中でうなだれる。
なんでこうなっちゃうの…。
「だから、その、」
言いかけたNANAを遮るように、美男がぱっと紙袋を奪い取る。
「ねえねえ、チョコ?手作り?俺にくれるの?」
大きな目をぱちぱちと瞬かせ、美男がNANAを覗き込んだ。
NANAはおもわずどきりとする。
「すげえかわいく包んである〜!これもNANAが自分でやったの?」
「そ、そうよ…」
「うわ、マジでうれしい!ありがと!NANA!」
ぎゅっと美男はNANAを抱きしめる。
「ちょ、ちょ、ちょっと!」
「今食べたいな〜、でも、もったいないから後で食べようかな〜」
「…メイク終わってるもんね。気にしながら食べるより、また後で食べてくれたらいいわよ」
「違うよ、もったいないのは、時間」
???時間?…美男の言葉にNANAが疑問符を浮かべる。
「すっげーうれしいからさ」
ぱっと、美男はからだを放し、にっこりとNANAに微笑んだ。
「お礼に、ちゅーしてあげる!」
そう言うと、美男がいきなりNANAに口づける。
こんなところで?誰かに見られたらどうするの?!と叫ぼうとしたが、あいにく口はふさがれていた。
美男にやさしく口づけられ、そもそもそんな強気も溶けてしまっている。
こわばっていたからだから力が抜けて、ゆるやかにほどけていくのを感じた。
ああ、これだから…。NANAは思う。
こんなふうに、自分をほどいてくれるのは美男だけだから。
だから。あたしは美男が。
唇を放し、にっこり微笑む美男につぶやく。
「…好き」
ぎゅっともう一度美男に抱きしめられた。俺も大好き、とささやかれ、NANAは満たされる。
「チョコはゆっくり食べるとしてー」
ちゅ、ちゅっと、美男が顔中に何度も口づけを落とす。
「いっぱいちゅーしてあげたかったけど、時間ないから続きは今度ね」
いたずらっぽくウィンクをする美男に、NANAは思わず赤くなった。
そんなNANAを見て満足げにうなずいた後、美男が思いついたように言う。
「あ、でもこれ、廉の前で開けないほうがいいよな?」
「あ…そうか、うん、そうね…。美子も同じのを一緒に作ったから…」
「りょーかい!あとでこっそりあけて、こっそり食べるよ」
でも、柊と勇気には合宿所に帰ったら自慢してやろ、などと言う美男の背中を
NANAが真っ赤な顔で、ばん!と叩いた。

71 :
仕事を終えた廉は、ひとり合宿所には向かわず、美子のマンションへ向かう。
合宿所からほど近い、セキュリティのしっかりしたマンションに美子は住んでいた。
ほんとは一緒に暮らしたいと思うし、
勇気あたりには
「そのうち結婚するならさっさと一緒に住んじゃえばいいのにー」
などとからかわれるが、まだきちんとしていない状態でなし崩し的になるのはいやだった。
一度、「美子はそんな風に扱っていい女じゃない」
とメンバーに言ったら、ニヤニヤされながら
「誰もそんなこと言ってないよ、廉が真面目なのはよーく知ってるし、ね?」とか
「ほかにそんな風に扱ったことのある女がいたわけでもないのに、よく言うよな〜」とか、
「どーせしょっちゅう泊まってるんだから、ってだけの話だよ、廉ちゃん」などと口ぐちに言われたが…。
うるさい!と叫ぶしかない。自分なりの、けじめというものがある。
いつものように笑顔で廉を迎えた美子は、けれどもどこかそわそわしている。
はじめはさほど気にならなかったが、ずっとその調子の美子にさすがの廉も声をかけた。
「おい、どうした?おまえ、なんかおかしいぞ?」
「え、そそそ、そうですか?そんなことないんですけど!えーと、えーと…」
頬に手をやり、おろおろと真っ赤になる美子。
そのあまりのかわいらしさにくらくらするが、話の途中でいきなり押し倒すわけにもいかず、
とりあえず廉は話を続ける。
「なんだよ、なんか話でもあるのか?」
目の前であわてたまま立ち尽くしている美子の手を引いて、横に座らせた。
そのまま美子の髪を撫で、答えを待つが、はっ!と思い、額に手をあてる。
「…熱はねえな…」
「ありません!ありません!元気です!」
ますますあわてた美子が飛び上がって否定した。その拍子に何かがぽろりと落ちる。
「あ!」
かわいらしくラッピングされた小箱が床に転がった。
ん?廉は眉を寄せる。
「落っことしちゃった…」
しゅーんと、目に見えてうなだれる美子。
そんな美子を見て、やっと今日が何の日でなぜ美子がそわそわしているのかに気が付いた廉。
「おい」
声をかける。
…ここは俺がちゃんと言ってやるべきだろう、とは思ったものの、どう言えばいいのかよくわからず、
しかもなんだか妙に気恥ずかしくなり、廉はあさっての方向を見た。
「…それ、もらってやってもいいぞ」
違う違う!とっさに口に出た自分の言葉に廉はあわてる。
そうじゃなくて…!いや、でも、じゃあどう言えばいいんだよ!わかんねーよ!
それは俺のか?とか?、そのチョコくれんのか?とか?…どっちもおかしいだろ!

72 :
だが、美子はその廉の言葉にぱっと顔を輝かせる。
「すみません!落としちゃって…。
でも、あの、これ、バレンタインだから…チョコのお菓子、作ったんです。
RINAさんに教えてもらって、あの、廉さんに食べてほしくて…」
一生懸命言いつのっている美子を見ていると、知らず知らずのうちに廉の顔が緩む。
別に手作りがほしいとか、そもそもチョコがほしいとか、思ったこともなかったが。
だがしかし。美子からのチョコ。正直、うれしかったり、する。中学生かよ、と自分でも思うが…。
うれしいんだから、仕方ない。
「…あけていいか?」
頬を緩めたまま、廉が美子に問う。
「もちろんです!…中身、崩れてないといいんですけど…」
するりとリボンをほどき、星モチーフのラッピングペーパーで包まれた小箱を丁寧にあける。
中から出てきたのはトリュフとブラウニー。
「お、見た目はまぁまぁだな」
ついそんな言い方をしてしまうが、顔が緩みっぱなしなので、美子には廉が喜んでいるのがよくわかる。
美子は嬉しくなって、えへへ、と笑った。
廉がトリュフをひとつつまんで、口に入れる。美子は心配そうにそんな廉をじっと見つめている。
「ん…うまい」
「ほんとですか?!」
珍しく素直な賛辞に美子が驚いたように目を見張った。
「なんだよ、そんなにびっくりすることねーだろ」
「だって、そんな風に言ってもらえると思ってなくて…」
うれしい、よかった…と頬をおさえつぶやく美子を見て、廉はいとおしくてたまらなくなる。
もうひとつトリュフを口に入れ、美子の顎をとらえ、自分のほうを向かせた。
「廉さん?」
そのまま口づける。
びっくりした美子が固まっていると、その隙を突いたように廉が美子の唇を舐め回す。
「ほらな、うまいだろ」
「…チョコでべたべたです…」
真っ赤になって、美子は自分の唇についたチョコを舌でぺろりと舐めとる。
思惑通りの美子の行動に、廉は思わずにやりとした。
「おまえ、俺のこと誘ってるだろ」
「は、はい?」
「そんなエロい顔すんなよ。もうだめだ、おまえが誘ったんだからな」
「ななな、何の話ですか?!」
「…チョコよりおまえが食べたい、って話」
「はーーーーーーーい?!」
耳元で低い声でささやかれ、思わずからだがびくりと震える。
「た、た、た、食べるって…」
「…おまえ、”どうやって食べるんですか?”とか言うなよ?」
「…言おうと思ったんですけど」
はああああ、と廉がついたわざとらしい大きなため息が耳をくすぐり、そのままぱくりと甘噛みされる。
その刺激に思わず声を上げた美子に煽られ、完璧に自分のスイッチが入ったことを廉は自覚する。
「こうやって、だろ。言わせる気かよ。…わざと俺に言わせてるな?おまえ、ドSだろ…」
ここも、ここも、全部…などと甘い声でささやきながら、廉があちこちに手を伸ばす間、
美子はつい最近聞き覚えた言葉を反芻していた。
ドS…この間の話だ。
あれ、私がドSって話だった?…違う、廉さんが口だけドSだ、って…RINAさんたちが…。
…あ…もしかして…。
廉の指が、よそに気を向けている美子を自分のほうに向けようと動き回る。
自分以外のことを考えさせまいと、少し掠れた声で美子を煽り立て、それ以上の思考を美子から奪っていく。
「ほら、もうチョコよりとろとろだぞ…」
そこを優しくまさぐられ、美子は羞恥でからだを染める。
「…やぁ、ん、廉さん、意地悪…」
そのあと、美子は「口だけドS」と「言葉攻め」の意味を自分のからだで充分に理解することになりました。
と、さ。
おしまい。

73 :
以上です。ありがとうございました。
バレンタインネタ職人さん方の影響を受けたのでお礼申し上げます。
同じくらいベタ甘になってるといいんですけど。
でも、うちのNANAちゃんは他のNANAちゃんみたいに、素直な料理上手にはなかなかなってくれない…w
なぜだ。
しばらくほっといた「口だけドS」ネタをどうしても入れたかった結果、無理矢理感が漂ってしまいました…。
それと、お気づきの方もいるかと思いますが、某所からお借りしたセリフがでてきますが
そのへんはさらっと流していただけると幸いです。書いてる途中でどうしても浮かんできてしまって…。
すみません。

74 :
>>73さん
遅れたバレンタインありがとう!
意地っ張りNANA可愛いよ。美男はNANAの扱い心得てますねw
双子はそろってツンデレ好きなんですね。すごい納得しました。
美男もNANAの意地っ張りに全くめげてないw

75 :
>>73
GJ!
ツンデレ美男NANAも口だけドS廉さんも萌え禿げた

76 :
>>73
とってもよかった〜!ありがとう!!
ニヤニヤしながら読みましたよ。
可愛くて甘かったです。ごちそうさまでした!

77 :
>>73
良いです!GJ!
NANAも美子も美男もかわええw
そして「口だけドS」廉さん、すごくいい!大好きだw
全然遅くないですよ〜季節問わず大歓迎w
>>21さんも、>>28さんもだけど、日付とか気にならないので
ホワイトデーネタも期待していいですか?

78 :
>>73
超GJです!ほんと、日付関係ないよー!ありがとうございます。
NANAちゃんのツンデレ、廉さんの口だけドS、最高です。
桜庭兄妹も上手いこと付き合ってってる感じでイイ!
バレンタインネタを書いた1人ですが、多少なりとも妄想のお役に立てたなら本望ですw

79 :
>>73
GJ!
テンプレ的ツンデレNANA、口だけドS廉さん可愛過ぎる
NANAと美子の関係もほっこりしました
さりげなくNANAの分のトリュフ食べてる美子WW

80 :
>>73
いやあ、かわいい。全員めっちゃかわいいです!GJ!
特に美男NANA萌えるわー
自分もツンデレに惹かれるタイプらしいw
>>77
バレンタインデーネタ書いた1人ですが、ホワイトデーのことまで考えてなかったな
できたら妄想してみます。できなかったらごめんなさいw

81 :
>>67
ツンデレに好かれる双子もツンデレ好きな双子、GJ!!!!
NANAのツン、すっごく可愛いです。
ホワイトデーについ期待してしまいます。
>>63
いつもまとめありがとうございます。
エロの基準、難しいですね。
柊さん見たいな人は、立ってるだけでもエロダダ漏れですが・・・そういうのは
エロぽいけど、エロではないんだよねw

82 :
60です。感想いただいた方、ありがとうございました。
管理人さん、いつもお世話になってますw ありがとうございます。
エロの境目、了解です。
キスの前後…だと認識してたんですが、不安になったので、助かりましたw
>>64
ミニワンピとか?エロめのプレゼント、嬉々として買いにいく廉さん…
いつかどこかで書きたいw
最近、CMをよく見るので、お出かけさせてみたくなりましたw
少々長めですが、投下します。
廉×美子 エロあり
前回投下分>>57-59

83 :
ある夜の美子のマンション。
廉がシャワーを浴びてリビングに戻ると、美子が真剣にTVを観ていた。
「何、観てるんだ?」
「廉さん、これ、遊園地で今やってるイベントみたいです。楽しそうだなぁって…」
それは、某有名遊園地の季節限定イベントの特集番組だった。
イメージキャラクターのネズミが、仲間たちと一緒にダンスしている。
「あの女の子が頭につけてるカチューシャ、かわいいなぁって思うんですけど。
あの遊園地の中にいる人たちって、あれつけて歩いてる人、多いのかな?
せっかくなら、カチューシャつけて遊ぶ方が楽しいですよね?絶対。」
美子が指差した先で、『ネズミの耳付きのカチューシャ』をつけた女子高生が、
ネズミとアヒルに囲まれて、一緒にダンスしていた。
(かわいいかも…)
廉は『カチューシャをつけた美子』を妄想して、一人にやける。
「廉さんは、この遊園地、行ったことありますか?」
「いや、俺は一度もない。」
「私も無いんです。いいなぁ…ほんと楽しそう…」
うっとりと画面を見つめる美子を、廉は複雑な心境で見ていた。
「おい、お前たちって、あの遊園地行ったことあるか?」
翌日、美子が別の仕事に行っている間に、柊と勇気にこっそりと聞いた廉。
「あるよ〜 最近は行ってないけど、何度かね。すっごく楽しいよね〜」
「俺は、東京に出てきたころに一度だけかな。」
(やっぱり、二人とも行ったことあるのか…)
廉は、元々、あまりに人の多い場所が得意ではないので、子供のころから
遊園地のようなところに、それほど憧れも興味も無かった。それに今は…
「あっ! もしかして廉さん、美子と行くの?」
勇気が気がついて、楽しそうに言う。
「いや…行くってわけじゃ…」
「え〜絶対喜ぶよ、美子。いいな〜遊園地デート!」
自分のことのようにうれしそうにはしゃぐ勇気に、柊が言った。
「でも…今、廉たちが外に出かけて、もしA.N.JELLってばれたら、大変なことに
なるんじゃないか?遊園地の中で見つかったら、パニックになるかもしれない。」

84 :
(そうなんだよな…)
廉は、今までずっと、美子と外へ出かけるのを、意識して避けてきた。
街を歩いていてファンに囲まれたり、食事中や買い物中に店内で騒ぎになったり…
A.N.JELLが有名になるほどありえることだし、美子とのことは公表していないので、
自分たちで十分に気をつけるしかない…と思ってきたのだ。
「でもさ〜 たまにはちゃんと外でデートしたくない?美子も廉さんと一緒に
出かけたいと思ってるだろうし…あっ、変装とかしたらどうかな?」
「そんな、だめだよ勇気。ちょっと変装しただけじゃ、すぐばれちゃうよ。」
「だから、超完璧な変装するんだよ!もう、誰だかわかんないくらいの。」
(『超完璧な変装』ねぇ…)
そんな柊たちの会話を聞きながら、廉はぼんやりと考えていたが…
(そうか!!)
急に思いつき、にやりと笑った。
その日の仕事が終わり、美子をマンションへ送る途中、廉がきりだした。
「なあ、美子。今度、昨日TVで見た遊園地、行かないか?」
「えっ すごく行きたいです!」
美子が瞳を輝かせたが、すぐに表情を曇らせた。
「でも、二人で出かけたら…見つかったりして、まずいですよね…」
外で見つかって騒ぎになったり、公表していない交際が発覚してしまったり…
美子も充分わかっているので、そのままうつむいてしまった。
「いや、大丈夫だ。美子、お前、美男みたいな、男の格好の変装する気あるか?」
「え?お兄ちゃんになるってことですか?」
「ああ、そうだ。今のお前は、美男と変わらないくらいのショートカットだから、
服とヘアメイクで男っぽくすれば、美男のイメージにかなり近づけるはずだ。」
「うまくいくでしょうか?」
「双子の兄がいることは公表してないから、ぱっと見て『男だ』とは思われても、
そこから『A.N.JELLの美子』を連想されることはないと思う。
でも、男装で過ごすことになるから、いろいろ慣れなくて窮屈だろうし、
せっかくの遊園地に男の格好…でお前が大丈夫なら、の話なんだけどな。」
少し考え込んでいた美子が顔をあげた。
「大丈夫です!もし、それで行けるなら、私、廉さんと遊園地行きたいです!」
「じゃあ、今度のオフにな。」
「はい、楽しみにしてます!」
二人は、次のオフまでの準備をいろいろ考えながら、家路についた。

85 :
朝からの仕事が終わり、昼過ぎ以降は揃ってオフになった、ある平日。
廉と美子は、事務所の中の、RINAが常駐する部屋へ向かった。
『美子を男装させて遊園地へ行きたい』と、RINAに相談したら、
「私にまかせて!」
と、二つ返事で協力してくれることになったのだ。
「はい、これが美子の服と靴。女性用のブランドで、それっぽく見えるものを
選んだから、サイズもばっちりよ。」
「RINAさん、ありがとうございます!」
美子は、服を受け取り、奥の部屋へ入って早速着替え始めた。
「で、こっちが廉の分。アンタ、背が高いから、これ探すの大変だったのよ〜」
「…は?」
廉は、RINAから手渡された服に面食らった。
「何だこれ?」
「何って…廉が着る女物の服よ〜後、こっちがウィッグと靴で…」
「だから!何で俺が女物着るんだよ?」
真っ赤になった廉に、RINAが言う。
「何言ってるの!廉も変装しなきゃだめに決まってるじゃない。
アンタ、『A.N.JELLの廉』のまま、遊園地行くつもりだったの?」
「俺は俺で、ちゃんと帽子と…」
「そんな帽子とサングラスじゃ、たいした変装になってないわよ。そもそも、
『夢の国』の遊園地でサングラスかけて歩いてたら、人相悪くて逆に目立つわね。」
「だからって…」
「美子は男の子の格好になってるのよ。男の廉と二人で遊園地歩いてたら…
まあ、あんまり見かけない『カップル』かもね。その状況で『廉』ってばれて、
写真誌とかで変に報道されたら、その方が困ると思うけど?」
それは…確かに困る…でも…
「でも…俺が完璧に変装すれば、女装である必要はない…」
言いよどむ廉に、RINAがさらにたたみかける。
「男装した美子と女装した廉が遊園地でデート…なら、見た目に違和感ないし、
二人とも『A.N.JELL』ってばれないじゃない。美子は、廉と遊園地に行くために、
慣れない男装がんばるって言ってるのよ?廉もがんばらなくてどうするの!」
「…」
『美子ががんばってる』と言われると反論できない廉。だからといって、女装は…

86 :
「着替え、終わりました。」
奥の部屋のドアが開き、廉とRINAの前に出てきたのは、完全に『美男』だった。
細身のライダースJKにダメージデニム、エンジニアブーツ…
最後に見送った、あの空港での美男そのままで、廉は、改めて双子だと実感した。
「すごいわ、美子!もうほんと、美男そっくりね!」
RINAも感嘆している。
「変…じゃないですか?」
「全然大丈夫よ〜 後は、軽く男性用のヘアメイクするわね。
さあ、廉。次はアンタの番よ。コレ持っていって、そっちで着替えてきて!」
無理やり服を持たされて、廉は奥に追いやられてしまった。
「おい!まだ、これ着るって言ってな…」
慌てた廉の耳に、二人の会話が聞こえてくる。
「RINAさん、廉さんも変装するんですか?」
「そうよ〜 美子が男装でがんばってるからね。廉もばれないように女装するの。」
「廉さん、女装って大丈夫なんですか?」
「大丈夫!ちゃんと廉に合うように、服もウィッグもぴったりなの用意したから。
もしかして。美子は、女装した廉と遊園地って嫌だった?」
「全然、そんなことないです!私、廉さんと一緒に遊園地行けるの、すごく
うれしくて、ずっと楽しみにしてたんです。男の格好した私と一緒でいいって、
廉さん言ってくれたし…二人とも変装させてもらえて、RINAさんのおかげです!」
「ううん、全然!ほんとに、美子は素直でかわいいわよね〜」
「…くそっ…」
美子にそんなに素直に喜ばれては、今さら拒否できない…
廉は、渋々ながら、RINAの用意した服に着替え始めた。
着替え終わった廉に、美子が感激して声をあげる。
「廉さん…すごくすごく似合ってます!」
姿見に映る自分を見て、廉も驚いた。
栗色のゆるいカールのセミロングの髪に、タートルネックのセーター、
ツイードのJK、ロングスカートに編み上げブーツ。
(認めたくないけど…俺、ちゃんと女に見えてる…)

87 :
RINAは、自分のセレクトに満足気だ。
「やっぱりね〜 廉の顔立ちは、絶対女装似合うって前から思ってたのよね〜
そうそう、このくらいの明るさの髪だと、色白の肌に映えるし〜」
(この女装、お前が俺にやらせたかっただけなんじゃねーか!!)
RINAに怒鳴りつけたくなったが…
でも確かに、この格好なら『A.N.JELLの廉』とはわからない。
今回の目的は、あくまで『遊園地』だ…廉は、なんとか我慢しようとした。
でも、女性用のメイクはさすがに嫌だ…廉は断固拒否する。
「化粧は絶対にしない!服だけでも、そこそこ女に見えてるからいいだろ!」
「じゃあ、このくらいはしなさい!」
RINAに、軽くパウダーをはたかれて、色つきのリップクリームを無理やり塗られて…
ほんのり染まった唇をへの字に曲げる廉を見て、美子は、楽しそうに言った。
「廉さん、お化粧しなくても充分きれいですから、大丈夫ですよ?」
(全くうれしくないが…美子がそう言うなら…まあいいか…)
RINAに礼を言って、二人は遊園地へと出発した。
廉と美子が遊園地に着いたのは、既に16時をまわった頃だった。
帰るために出口へ向かう人がたくさんいたが、逆に夕方以降に園内に入る人も
多いようで、思っていたよりもたくさん人がいる。
「まずは、どこへ行くんだ?」
「あの…TVで見たカチューシャが欲しいんですけど。」
手近なショップに入って、きょろきょろと店内を見渡した美子は、
目的の品を見つけたようで、店の隅へ一目散にかけていった。
棚にあった、『ネズミの耳に赤いリボンが付いたカチューシャ』を手に取り、
そばにあった鏡を笑顔で覗き込もうとした美子だが、ふいに顔を曇らせる。
「どうした?」
「廉さん。私、今日、男装して来てるんでした。
カチューシャ、こんな男の子の格好には、似合わないですよね…」
(そうだった…)
廉もうっかりしていた。
遊園地へ来るために、お互い男装女装してきたが、
さすがに『リボン付きカチューシャ』を、今の美子がつけるのは…

88 :
「美子、こっちのリボンのついてない方ならどうだ?」
『ネズミの耳だけが付いたカチューシャ』を指差す廉。
「さっき、これをつけて歩いている男、見た気がするぞ?」
「あ、でも…たぶん恋人同士とかで、女の人がリボン付きで、男の人がこっちで…
お揃いだったんだと思うんです。私一人だけでこれつけてると、やっぱり変かも…」
横に『リボンつきカチューシャの女』がいたかどうかは気づかなかったが…
(まさか…俺がリボンの方つけるってことか?それは無理だ…)
カチューシャを見比べて困っている廉…を見つめて、美子が真剣な顔でお願いする。
「廉さん。このカチューシャ、一緒につけてくれますか?」
「あ、いや…それは…」
「私がこっちで、廉さんリボン付きで。お揃いになるんですけど…」
「ああ、でも…ちょっと…」
美子は、2つとも手に取って、焦る廉を見上げながら、にんまりと笑った。
「えへへ 嘘です!今日はこれ、お土産に買って帰ります。
男装してない…普段の私に戻った時につけます。」
さっさとレジに並ぶ美子に、真っ赤になって呆然とする廉。
(な…なんなんだ、急に生意気になって!絶対、後で仕返ししてやる!)
人気のアトラクションの列に並んだ二人。
日中程の混雑ではないようだが、30分程、待ち時間があるらしい。
廉は、同じ列に並んでいる人たちに、頻繁に見られているような気がしていた。
「美子。もしかして、俺たちの正体、ばれてるんじゃないか?
さっきから、なんか…すごくじろじろと見られてる気がするんだけど。」
廉が小声で聞くと、美子が言いづらそうに答えた。
「あの、たぶんですけど…身長差があるからだと思います。」
「身長差?」
「今は私が男の人で、女の人の廉さんより15cm位小さいから、目立つのかも…」
「なるほど。」
廉が今日履いている網上げブーツは、慣れない廉でも歩きやすいように…と、
RINAがほとんどヒールの無いものを選んだようだが、美子のエンジニアブーツにも
ヒールが無いので、二人の身長差は縮まっていない。
アトラクション内のガラスに映った二人は…確かに身長がちぐはぐだった。

89 :
『男装した美子と女装した廉なら、見た目に違和感ない。』
さっきのRINAの言葉を思い出した廉。
(充分、違和感あるぞ!)
そうつっこみたくなったが…
「美子は、今の俺たちの身長差、気になってるのか?」
「いいえ、全然気になりません!どんな格好でも、関係ないですから。」
美子が笑顔で断言するので、つられて笑顔になった。
(まあ、そうだな。正体がばれなければ、それでいいんだし。)
アトラクションに続けて3つ乗った後。
飲み物を買いに行った美子を、廉は少し離れた場所で待っていた。
「あの、スミマセン。ちょっといいですか?」
廉より若干年上と思われる女性に声をかけられた。
「はい…」
「私、こういうものなんですが…」
彼女が差し出したのは、聞いたことのあるモデル事務所の名前の入った名刺。
「身長も高いし、スタイルもよくて…お見かけして、さっきからずっと
気になってたんですが、モデルとかタレントとか、芸能関係の仕事に
興味ありませんか?時間大丈夫なら、少しお話聞いてもらえると…」
「…はぁ?」
(スカウト! …って女の俺にだよな?)
「いえ…あの。けっこうです…」
「全く興味無いですか?すごく人目を引くし…向いてる感じがするんですが…
あ、もうどこかの事務所に所属して、活動されてます?」
(俺、『A.N.JELL』なんですけど。)
さすがにそうは言えず…あまり近寄られると、ばれそうな気がするので、
なんとか逃げようとしたが、かなりしつこく詰め寄るスカウトに、辟易する廉。
「あの…ほんとにそういうのは…もう、いいんで…」
「今、園内ではちょっと…ってことなら、後日改めてでも!」
「スミマセン!彼女、ボクの連れなので、遠慮してもらえませんか?」
美子が戻ってきて、きつい声色と険しい顔で、スカウトの女性に迫った。
「あ、あの…え?!」
廉と美子を見比べて驚く女性。たぶん、逆身長差カップルにびっくりしたんだろう。
(やっぱり美男そっくりだな。)
詰め寄る美子を見ながら、廉はのんきにそんなことを考えてしまう。

90 :
「もう時間ないので!失礼します。」
廉の手をつかみ、美子はその場を立ち去ろうとしたが、廉だけでなく美子の顔も
まじまじと見ていた女性は、もう1枚の名刺を、今度は美子にも握らせた。
「あの、こちらの方と一緒にお話聞いてみる気ありません?
うちの事務所、男性タレントにも力入れてるんです。歌手や俳優の部門も
充実してるから、少しでも興味あったら、ぜひともお二人一緒に!ね!」
「えっ?」
びっくりして、立ち止まる美子と廉に、連絡くださいね〜と言いながら、
スカウトの女性は離れていった。今日は一旦引くことにしたようだ。
「廉さん、私もスカウトされたってことですよね?名刺もらっちゃいました…」
「だな。男として認められたってことじゃねーか?」
そう言いながら、脇のゴミ箱に名刺を捨てようとする廉を、美子が慌てて止める。
「だめですよ、廉さん!いただいた名刺、粗末にあつかっちゃ…」
「じゃあ、お前にやる!でも、それどうするつもりだ?」
「どうしましょうか…」
2枚の名刺を手に悩む美子を見て、ふと廉が気が付いた。
「あ、そうか!その名刺、美男に渡せば?お前をスカウトしたんだから、美男でも
大丈夫だろ。その名刺持って、さっきの人の事務所行ったら、歓迎されそうだぞ?」
「お兄ちゃん、興味あるかな…」
「さあな。でも、いつか帰国した時に渡しとけ。」
「はい。そうします。」
名刺をかばんに入れて頷く美子。
そろそろ閉園間近だが、中央の湖周辺で花火が上がるらしい。
大勢の人たちが、花火を見やすい位置に移動を始めたので、廉たちも歩きはじめた。
「こっちです、廉さん。」
美子が廉の手を握り、人ごみの中で先を歩こうとする。
「いいよ、別に…さっきから、おまえがもみくちゃにされてるぞ?俺の後ろに…」
「だめです!男の私が、女性の廉さんをちゃんとエスコートしなきゃ!」
ちょっと偉そうに言う美子に苦笑して、廉は手を引かれて歩き出した。
すぐ真横の湖で花火が上がり始める。
「うわぁ、きれーい!!」
口を大きく開けて花火を見上げる美子の顔は、花火の光に照らされて、
とてもうれしそうに輝いていた。
(こっちも『花火』みたいだな…)
真上の花火と、真横の美子の顔を交互に見比べながら、廉は幸せな気分に浸った。

91 :
遊園地が閉園し、二人は美子の部屋へ帰ってきた。
リビングへ入るなり、TVの脇に、2つのカチューシャを嬉しそうに飾りはじめる美子。
(あんなに喜んでるなら、行ってよかったな…でも…)
廉は、そんな美子を見ながら、すぐさまウィッグを取って、がっくりと肩を落とす。
(疲れた…)
たった半日だったのに、慣れない女性の服と気疲れで、何日分も疲れた気がする。
(アイツ、すごくがんばってたんだな…)
双子の妹のために女装してA.N.JELLに入った美男を、廉は改めて見直した。
着ている服を少しでも早く脱ぎたい…
(シャワー浴びて、昼まで着てた服、着なおすか。)
と、考えていると…美子が後ろから、ドンっと勢いよく廉に抱きついてきた。
「どうした?」
「あの…今日、すごく楽しかったです!廉さんありがとうございました。」
「こんな、男の格好で出かけて、良かったのか?」
美子の髪に手をからませながら聞くと、廉のセーターに手をかけて美子が答える。
「はい、私は全然。それより、廉さんの方が大変でしたよね。女の人になって…
こういう服もすごく疲れちゃいますよね…」
「ああ、まあそうだな。女装はもう勘弁してほしいかも。」
「すぐに着替えますよね?だったら…」
「あ、いや…やっぱ、シャワーは後でいい。そっちで脱がせて。」
寝室の方を顎でさして、にやりと笑いながら、廉が美子にそっと耳打ちした。
「『男のお前が、女の俺をベッドまでエスコートしなきゃ』…なんだろ?」
「は…はい…わかりました。」
美子は慌てて頷くと、廉の手を引いて、おずおずとベッド脇まで連れていった。
この先、どうしよう…
廉の手を握ったまま、照れて下を向いた美子に、廉が吹き出した。
「なんだ、どうした?何、迷ってるんだ?」
そう言って、美子の肩を抱き、勢いよくベッドに押し倒す。
「じゃあここからは、『女の俺』が教えてやる。ちゃんとよく見て覚えろよ。」
廉がドヤ顔で言い放ち、美子はさらに赤くなった。

92 :
廉は、美子が着ている『男性風のライダースJK』に手をかけながら、つぶやいた。
「なんか俺…『美男』襲ってるみたいだよな。」
服を順に脱がされていく美子は、『女物の服』を着たままの廉に答える。
「私は…なんか『女の人』といけないことする気分ですけど…」
「なんだお前?もしかして、女とヤリたいのか?」
自分を覗き込む廉の怪訝そうな顔に、慌てる美子。
「い、いえ。とんでもないです!そんな…女の人となんて…他の人もですけど。
私は…廉さんとじゃないと…あの…その…絶対嫌ですから!」
必で言い募る美子を見て、うれしくなった廉は、美子の手を抑えながら
舌をはわせて、鎖骨をきつく吸い上げた。
「…あ…」
頬を染めて、軽く声をあげた美子の耳元で囁く。
「じゃあ、『よくできました!』の花丸やる。」
鎖骨につけた赤い痕を指でそっと撫でる廉に、美子もうれしくなってうなずいた。
自分が着ていた女物の服を全て脱ぎ捨てた廉は、美子の胸にそっと頬ずりした。
「やっぱ、男装よりこっちの方がいいな…ちゃんといつものお前だからな。」
「廉さんも…」
恥ずかしそうに微笑む美子を抱きしめて、廉は深く口付けた。
(今日の美子、なんか違うな…)
胸の先端を舌で転がしながら、廉は違和感を感じていた。
「…あぁっ…っ…はぁっ…あん…」
まだ胸しか愛撫してないのに、喘ぎ声や吐息がいつもより激しい気がする。
(…すごく敏感になってるような…)
片方の手で腰を抱き、もう一方の手を、そっと美子の中心に伸ばした。
美子の蜜は溢れる寸前まで潤っていて、ほんの少し入り口に触れただけなのに、
「…やっ…」
美子は高く喘いで、激しくのけぞり…廉は驚いて、思わず手を離してしまう。
(なんだ?俺、なんかいつもと違うことしたかな…)
もう一方の胸の先端を口に含んで、廉はしばし悩んだ。
(あっ もしかして『外に出かけた』から?気分的なものって…あるよな、絶対。)
二人とも、外出や目立つことはしづらい環境にいるが、今日は、あえて変装して
出かけた。ちゃんとした外でのデートは初めて、といってもいいくらいだ。

93 :
行きたがってた遊園地…
美子のうれしそうな顔を思い出した廉は、舌で先端を撫でながらにやけた。
(まあ、いろいろ大変だったけど…あんなに喜ぶなら、また出かけようかな…)
自分の女装の件は忘れることにして、廉は心の中で頷く。
「…っ…はぁ…ん…廉…さぁ…」
美子が激しい吐息の合間に、廉をかすれた声で呼んだ。
廉は顔をあげ、美子を見下ろした。
「どうした?」
「…あの…なんか、もう…私…」
美子は、瞳を潤ませながら廉を見つめる。
「どうしたい?続けたい?」
胸の先端をそっと指で撫でると、頭を横に振る。
「…じゃあ、もう今日はやめよっか?」
指を止めて廉がそういうと…美子は、少し困った顔をして唇をかんだ。
(それって…もう触ってほしくはないけど、その先なら…ってことだよな。)
美子がそんな風に廉に訴えることも、今まで一度もなかった。
『初めて見る美子』に、廉はさらにうれしくなる。
(昼間の『カチューシャの仕返し』してやるか。)
美子を抱きしめて、耳元に顔を寄せ、廉はわざとささやいた。
「美子…どうしてほしい?俺にわかるように言ってみな。」
「!!」
恥ずかしさと、耳にかかる廉の熱い吐息で、美子が真っ赤になった。
「えっと…あ…の…」
消え入りそうな声で返事に困っている美子がかわいくて、さらに続ける。
「それじゃわからないな…ちゃんと言ってくれなきゃ。」
うっすら涙目になる美子…言葉が続かないようだ。
(いじめすぎたか?)
あまり長く続けて美子に嫌われたくない…廉は、顔をあげた。
「もういいよ、ここまでで。」
ほっとしてちょっとだけ笑顔になり、こくっと頷いた美子に、もう一度だけ…
廉は耳元でささやいた。
「こっちは、『次回がんばりましょう』だな。」
美子が最高に真っ赤になり固まっているのを見て、廉はにんまりとする。

94 :
避妊具をつけて、美子の手に指を絡めて組み敷いた廉は、そのまま勢いよく
美子を突き上げた。溢れる寸前だった美子の蜜が、どんどん押し出されて
ベッドに滴り落ちるのもかまわず、美子の中を激しくかき回す。
「…あ…ん…はぁ…んん…」
元々限界寸前だった美子からは、もうはっきりとした言葉は出てこない。
激しく喘いで大きくのけぞりながら、急速に廉を締め付けていく。
「…はあっ…くっ…み…はっ…」
迫りくる快感の中で激しく喘ぎながら、廉は、美子の肩を抱き、腰を持ち上げて、
強く押しつけて揺さぶった。
「やぁっ…あ…んっ…」
「…んぁっ…はあっ…くっ…」
二人同時に大きく息をのみ、びくびくと痙攣し達した後、廉は、力が抜けて
崩れ落ちそうな美子を抱きとめ、ベッドに倒れこまないように、ぎりぎりで耐えた。
廉の隣で微睡んでいた美子が、ふいに目を開けた。
ベッドから起き出して、リビングへ入って行き、すぐに戻ってくる。
「…美子?」
不思議そうな廉の頭に、美子は『耳つきカチューシャ』をスポッとかぶせた。
「えへへ やっぱり廉さんは、リボンの無いカチューシャの方が似合いますよ。」
ニコニコ笑う美子の手から、もう一方を取り上げて、お返しに美子の頭に
かぶせ返した廉は、そのままぐいっと抱き寄せた。
「お前も、こっちのリボンある方がいいな。なんなら、この格好でもう1回するか?」
「いやです!」
きっぱりと断った美子に、廉はムッとする。
「なんで?」
「だって…動いて頭から落ちたら、ベッドの上で踏んじゃって…
カチューシャ、壊しちゃうかもしれないじゃないですか。」
「…ふーん。じゃあ…」
にやりと笑って、自分と美子の頭からカチューシャを外して、脇に置いた廉は、
美子の少し乱れた髪をなでながら、耳元でささやいた。
「外したら、してもいいってことだな?」
目を丸くした美子を掻き抱いて、有無を言わさず口を塞いだ。

95 :
翌日。
美子以外の3人は、都内スタジオで、男性向けファッション誌の取材を受けていた。
柊のソロショットの撮影中。
脇で待機する廉に、勇気がにこにこと話しかける。
「廉さん。さっき事務所で、美子から遊園地のお土産もらったよ。ありがと〜!
美子、すごくうれしそうだったね。朝早くから、妙に浮かれてたよ。」
「お、おお。そうか…」
「そういえば。2人で出かけて大丈夫だったんだよね?どんな変装してったの?」
「ああ…それは、まあ。秘密だ。」
口ごもる廉。
「ええ〜 教えてよ、廉さん!ばれなかったんでしょ?俺もそれ参考にしたい。」
勇気なら、意外と似合うかも…?
一瞬そう考えたが、慌てて首を振る廉。
「そういうのは、お前が自力で考えろ、勇気。」
「まあそうだな。どこかへ出かけたいなら、それは勇気が自分で考えなきゃな。」
「ちぇっ…」
撮影を終えた柊が話に加わり、代わって呼ばれた勇気が、カメラの前に向かった。
話がそれて、廉はホッとするが…横に並んだ柊の、意味ありげな視線に気づく。
「…なんだ?」
「…廉って、美子…彼女に、すごく尽くすんだなって思って…」
「な、何言ってんだ?!」
「いや…ほんとに。美子とつきあうまで、お前のそういう部分知らなかったからさ。
新たな一面っていうか…正直、驚いたよ。」
「だから、何が言いたい…」
「でも、大丈夫。勇気には秘密にしとくよ。」
しみじみと語る柊に、真っ赤になって悩みはじめる廉。
(まさか、昨日の女装のこと…柊、知ってるのか?美子には、絶対内緒だって、
ちゃんと言っといたけど…いや、待てよ? さっき勇気が
『アイツが浮かれてた』って言ってたな…それでぽろっと柊に話した、とかか?)
実は、この撮影用の衣装合わせの最中に、『変装の手助けをした』と、
つい口走ってしまったRINAをうまく誘導して、さらに聞き出した柊。
(まさか、女装して美子を遊園地へ連れていくとはね…ほんと、驚いたよ。
でも、A.N.JELLのリーダーが女装して出かけた…ってのは、絶対公にできないな。
廉とA.N.JELLの名誉のためにも、確実に秘密にしておいてやらないと。)
RINAには、自分からさらに口止めをしたので、これ以上広がることはないだろう。
横で狼狽する廉に、柊は心の中で声をかける。
(廉、大丈夫だ。これは『俺だけの』秘密にしておくから。。。)
その柊の含み笑いこそが、今の廉の最大の悩みの元なのだが…
(大丈夫、大丈夫。)
柊は、得意げに笑顔を見せて、一人頷き続けた。

96 :
以上です。
廉さんには全力で謝罪したい…
そして柊さんも、ちょっと黒くなってしまったw

97 :
>>96
GJ!
いいなぁ、2人のカチューシャ見たい。あれバカップルにはピッタリで可愛いよねw
廉さん、渋めの歌舞伎ぽい男顔だが、女装似合うんだろうか、オカマバーのママぽくなりそうな気もするが
RINAさん、さすがです。

98 :
>>96
かわいいかわいい!カチューシャ似合いそう!
RINA姐さんにかかったら、廉さんも負けちゃうんだなw
個人的には花丸とがんばりましょうがツボりました
廉さんたぶん今でもそれなりに女装似合うと思うよ
昔の画像で中の人がミニスカJKみたいなカッコしてる画像見たことあるw
たぶん雑誌のネタ写真なんだと思うけど、めっちゃかわいくて、足も細かった
すげーな某事務所タレって、と思った覚えがw
本編の柊さんももう少しナチュラルな女装だったら、きっともっとかわいかったのにw

99 :
連投ごめん
柊さんがとても柊さんらしい活躍をしてくれてうれしいw
って、書くの忘れちゃった

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