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2012年09月レズ・百合萌え682: 冬 季 あ す り ぃ と (410) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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冬 季 あ す り ぃ と


1 :2008/12/17 〜 最終レス :2011/07/09
冬ヌポのアスリートについて語るスレです

・sage厳守 
・嵐はスルーで
※人物やレス中での名前表記、固有名詞などは平仮名、片仮名や半角スペース、スラッシュ等
使うなど皆様の判断でお願いします
※ここに書かれているSSは妄想の産物で、全てフィクションです
実在の人物・事柄とは関係ありません
マターリ進行で行きましょう

2 :
前スレ
http://babiru.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1183215628/
前々スレ
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1158674989/
前々々スレ
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1143405312/

3 :
前スレ>>815のつづき

ヨシオ達が買い物から戻ってきて…。

恩「ただいまー!お酒買って来たで〜♪」
荒「ご機嫌ねぇ〜なんかいい事あった?(ニヤ)」
恩「べっつに〜wwwなぁ?」
中「うん///」
村「(さっきのキスの余韻に浸ってる)」
恩「スグリさん?」
村「え?」
恩「どうしたん?ぼーっとして」
村「ん…な、何でもないわ///」
荒「ねぇ?何か小腹空かない?」
恩「え?しーちゃんが作ってくれるん?」

4 :

荒「別にいいけど〜。誰か手伝ってよ」
中「あ…じゃあ私やります?」
荒「え…っと、じゃお願いしようかな」
恩「え〜ユカリン行っちゃうの〜(´・ω・`)」
中「すぐ戻って来るから。ねっ?」
恩「うん(デレデレ)」
村「(よっちゃんデレデレしてるぅ〜w)」
恩「じゃ、ウチラは飲み直して待ってるとしますか!」
村「うん。そうね」

5 :

手伝いに立候補したユカリンは、さっきのシズカとのキスを思い出していた。
キッチンで隣りに立つシズカにドキドキしているユカリン…。

荒「ユカリン顔赤いけど大丈夫?」
中「あ…大丈夫です///」
荒「さっき…ヨシオと何かあった?(ニヤ)」
中「べべべべべつに///何もないですよぉ〜!」
荒「そ、?でも、ヨシオはすぐ顔に出るからな〜(ニヤ)」
中「(ギク!)」
荒「買い物にしては遅かったような〜(ニヤ)」
中「しーちゃん達は私達がいない間、何してたんですか〜?」
荒「(ギク!)え〜?飲んでただけよ///」
中「(怪しい…)」

6 :

荒「フミエさんって意外に強いんだよね〜ははっ!」
中「フミエさん…って呼んでるの初めて聞いたなぁ(ニヤ)」
荒「え!!そそそそそんなこと…」
中「いつも〜スグリさんって呼んでませんでしたっけ?」
荒「そ、そうだっけ?(汗)」
中「怪しいな〜。ちゃんと私の目を見て下さいw」
荒「え?これで良い?(ユカリンに向き合った)」
中「(ドキっ!)」
荒「(こうして見るとユカリンも小さくて可愛いよな〜w)」
中「あ〜…///もう、わかったんで…いいです///」
荒「??(ユカリン真っ赤…)」
中「これ、向こうに運んで来ます///」

7 :

シズカとユカリンがキッチンから戻ってきた。

荒「ちょ…先飲んでるし〜!」
恩「そりゃ〜飲んどるよwなぁ?スグリさん♪」
村「あはは〜!」
恩「今盛り上がってたとこやのに〜なぁ?w」
村「よっちゃんって本当面白いよねぇ〜」
荒中「!?(またイチャイチャして…(怒)」
荒「二人して…何の話してたのよ〜」
恩「恋バナwwwwスグリさんって意外と―」
村「キャーキャー!よっちゃん恥ずかしいからぁ〜言わないでよぉ///」
恩「ぐふふ〜ッw」
荒「…。」

8 :

中「私も聞きたいな〜。スグリさんって今付き合ってる人いるんですか?」
荒村「(ギクッ!!)」
村「え〜っと〜…そのぉ〜…///」
恩「さっきの話しぶりやと…いるんちゃうの〜(ニヤ)」
中「どんな話だったの〜?ねぇ、よっちゃん教えて(ユカリンSmile)」
恩「おっ…ユカリンにそんな可愛い顔されたらなぁ〜(デレデレ)」
村「よっちゃんダメだよぉ!!本当お願い!」
荒「…。(フミエさんどんな話したんだろ〜気になるなぁ)」
村「私の話なんて面白くないからぁ…(汗)」
恩「いやぁ〜あたしは話聞いてなぁ、スグリさんメッチャ可愛いと思ったよ。
  ずーっと片想いやってん。な?」
村「よっちゃん言わないでよ…///」

9 :

中「え…ずっと片想いだったんだぁ〜?で、今はうまくいったんですか?」
村「えぇ〜///(モジモジ)」
恩「何かなぁ〜いきなりキスしてきたらしいで!その人w」
荒「(ギクっ!)」
中「何でいきなり?っていうか積極的な人だねw」
村「違うのよ〜///いきなりっていうか…///」
中「っていうか〜?」
村「もう私の話はいいよぉ〜恥ずかしいし///」
中「え〜最後まで聞きたいですよ〜(ニヤ)」
恩「しーちゃんも聞きたいよなぁ?(ニヤ)」
荒「え!!あぁ…でも…フミエさん嫌がってるし…(ボソッ)」
恩「え?何?はっきり言わんとw」
荒「いや…だから…(汗)」

10 :

中「ねぇ?相手はどんな人なんですか〜?」
恩「そうそう!それはあたしも聞いてないわ。年上?年下?」
村「え〜///」
荒「…。(私なんだから年下よ)」
中「当てちゃおうかな〜(ニヤ)」
荒村「(ビクっ!)」
中「年下だけど〜結構リードしてくれそう?みたいなw」
恩「あ〜そんな感じかも(ニヤ)」
中「スグリさん、当たり?」
村「…う、うん。(まさかシズカちゃんが相手とは思わないわよね)」
中「やっぱり(ニヤ)ねっ?」
恩「うんwww」

【つづく】

11 :
>>1
スレたれ乙!なんだかんだと続いているこのスレが好きですw
ダブルデート…長らく続きを放置してスマソ…orz
またつづきは気長に待っててくだされ( ´・ω・`)_且~~
前に職場にシズゥ似ミセスがいるといったが、やっぱりソックリだ!!
何かSSネタになるような事があればいいんだけどw

12 :
ダブルデエトキタ━━━━。゚+.ヽ(´∀`*)ノ ゚+.゚━━━━!!
職人様GJですぅぅ〜!
なんかonちゃんには話しちゃって後で照れまくるフミィがかわゆすぐる!!!
早く続きが見たいっす!

13 :
早速の投下ありがとー!
私もここのマターリ感じが好きです!
これからもマターリ萌えていきましょ('-^*)

14 :
新年早々シズゥいいとも来るね!
お友達誰か楽しみだw

15 :
遅くなりましたがシズゥたんじょーびオメ!
そして早すぎるけどフミィもたんじょーびオメ!
今日は二人が一年のうち同い年になれる一日だねえ
七夕みたいだ…ってちがうか!
ぜんぬっぽんは相変わらずdkdkさせられます
幹ちゃんとフミィが接触するアクシデントもあり、そんな中2人の頑張りに感動したり
ユカリソも…きっとこのことを糧にしていくのだろうな、と…
ホントみんなオリソピツク行けたらええのになあ〜

16 :
もう一つのぜんぬっぽんヌプリソト
ホームリソクの開催で姐さん入れこみすぎたのかしら…
姐さんの転倒なんてほんとーに珍しいことだそうで
そうなると明日はものすごく気を張って出てくるだろうから
dkdkしながら祈ってます
ちなみにフヅテレビで30日の深夜に放送ありますね

17 :
学園とダブルデートかなり楽しみマッタリと待ってます!

18 :
皆様明けお目!
まだまだツーズソもつづく氷園天国もつづきます!
次の早朝、2人は岡/崎の部屋に来ていた。
「昨日、荒/川さんと話をしたけどだいぶ心配していたよ。うちに居るってわかったから少し安心したみたいだけどね」
「はい…あの…ご迷惑をおかけして申し訳ありません」
シ/ズ/カの名前を聞くとミ/キは一層神妙な顔で頭を下げた。
「……少しの間だけうちであずかることで荒/川さんにも話つけといたから」
「ちょっと待ってください!こいつをしばらくうちであずかるって?!」
大/菅が驚いて声を上げた。
「もちろんだたのお客様になってもらっちゃ困るよ。大/菅についてこの学園の手伝いをしてもらうから」
「はい、ありがとうございます」
「おいっ!おまえも何のん気にお礼言ってんだよ!マジすか姐さん〜!!」
「当分試合もないし、私は生徒会長連絡会議とかいろいろ忙しいしね〜。こいつは口は悪いけど面倒見はいいから大丈夫だよ、ミ/キちゃん」
「はい、よろしくお願いします、サ/ユ/リお姉様」
「……う…(〃¬_¬〃;」
ミ/キの愛くるしい大きな瞳で見つめられ大/菅はたじたじして何も言えなかった。

19 :
ミ/キが先に部屋に戻り、岡/崎と2人きりになると途端に大/菅は唇を尖らせた。
「ちょっとどーするんですか姐さん、なんで私にあいつの子守なんか…」
「大/菅、あの子を子供扱いするな」
机の上でペンを走らせていた岡/崎が急に真顔になって大/菅を見た。
「……」
「あの子は…自分で、自分の足で歩き出してみたいのさ。殻を破って外へ出たいんだよ」
「……でもそういうサポートをするのはうちじゃなくて芬牛亜学院の方だと思いますっ
特にあいつは女王様に可愛がられてるんでしょ、だったら荒/川/シ/ズ/カが面倒見りゃいいんですよっ!」
大/菅はまたぷっと頬っぺたを膨らませた。

20 :
「……クィーンはクィーンでいろいろあるみたいだからな…」
岡/崎はそうつぶやいてまた書類を書き始めた。
「……」
「はいっ、これ今日のトレーニングの訂正事項。後でコピーして配布。安/藤のことは朝食時におまえから皆に紹介すること。頼むよ」
岡/崎は立ち上がって書類を渡し、大/菅の肩をぽんぽんと叩いた。
「……」
「……ふふふ…それともご褒美が欲しいのか?それならあの子が眠った後この部屋においで」
まだふくれっつらをしている大/菅の耳元に息を吹きかけるように囁いてニヤリと笑った。
「…!なっ…!わ、私はそんなことっっ!もうっ!そんなんでごまかされませんからねっ!」
ぼっと火が吹き出たように一気に真っ赤になると、大/菅は慌てて部屋を出た。
背中越しに岡/崎の笑い声が聞こえた。
(つーか『生徒会長連絡会議』なんてもん初めて聞いたぞ!もうっ!)
鼻息も荒く、廊下をずんずん歩く大/菅の耳は熱かった。

21 :
部屋に入るとミ/キが下着姿で着替えていた。
「わわっ!ご、ごめんな!ノックもしないで」
すらりと伸びた足とふくよかな胸が目に飛び込んできて大/菅はドキッとして目を逸らした。
(やっべ、あん時の色っぽい姿想像しちゃうよ、やっぱ…)
「あ…でも大丈夫です」
ミ/キも恥ずかしそうに部屋の隅に行き、そそくさとスカートを履いてブラウスを着た。
「…も、もういい?」
「はい」
振り返ると芬牛亜学院の制服姿のミ/キが立っている。
「え、えーとおまえ着替え持ってきたか?」
「はい…でも制服と下着とパジャマくらいです」
「う〜んそーだなぁ〜その制服じゃ浮くよな〜、あっちょっと待って」
大/菅はクローゼットの引き出しをごそごそして何枚かの服を引っ張り出してミ/キにほうり投げた。
「これは…?」
「私が前に使ってたジャージ。そんなに身長変わらないみたいだし履いてみな」
ミ/キが頷いてそれに着替えている間、大/菅はまた照れくさそうに横を向いていた。

22 :
「着替えました」
「どう?」
「えーとズボンはゆるゆるですけど、上着の胸の辺りはきついです」
ミ/キはズボンのウエストを引っ張りながら答えた。
「……(くそ意外とはっきり言うな)まあ、当分はそれで我慢しな。私達はこれから朝練があるけど…そうだなぁ、おまえは食堂でお手伝いして待ってな」
「わかりました、サ/ユ/リお姉様」
「あ〜…とそのお姉様つーのはなんだかくすぐったいからやめてくれよ、先輩でいいから」
大/菅は鼻をぽりぽりかきながら言った。
「それなら私のことは安/藤って呼んでください」
「うんわかったよ、安/藤。じゃあぐずぐずしてないで、言われたことをさっさとやってくれ」
「はいっ、大/菅先輩」
まぶしすぎる明るい声でミ/キは返事をした。

23 :
――――朝食の時間。寮の食堂。
「――――と言うわけで〜、今日からちょっと、ほんのちょーっとの間だけ芬牛亜学院からうちに来た安/藤/ミ/キだ。
客人だからって遠慮したり甘やかしたりする必要ないっ!ビシバシ鍛えてやるよーに。わかったなー!」
大/菅が皆の前で隣にいるミ/キの背中を叩いた。
「あの…今日からお世話になります安/藤/ミ/キです。皆さんよろしくお願いいたします」
ミ/キが深々と頭を下げると生徒達からははーいと元気な返事がした。
「じゃあ安/藤、吉/井の隣に席空いてるから」
ミ/キは吉/井に丁寧にお辞儀をして緊張した顔でちょこんと座った。
「私吉/井/サ/ユ/リって言うんだ〜、よろしくねぇ」
「はい、よろしくお願いします。先輩」
にこにことしたやわらかい笑顔を見て、ミ/キも少し笑顔になった。

24 :
「それでは皆さん揃っていただきまーっす!」
当番のかけ声とともに賑やかな朝食が始まった。
ミ/キの目の前のご飯も山盛りである。
「私○○って言うの、よろしくね。ねえすっごく睫毛長いけどどんな化粧品使ってるの?」
「ねえねえ、芬牛亜学院ではどんな曲が流行ってるの?」
「クィーン荒/川さんってどんな人?怖い?優しい?」
「男子の選手とかも仲いいの?高/橋君ってどんなタイプの子が好き?」
「織/田君ってやっぱりすぐ泣くの?ナ/ウ/シ/カ見ても泣いちゃう?」
「ねえ高/橋君っていつも鏡見てるの?それなのになんであんなに髪ぼさぼさなの?」
「男子の衣装ってなんか変なの多くない?近くで見てる同じ選手としてはどーなの?」
わっと生徒達が寄ってきて興味津々な顔でミ/キを取り囲んだ。

25 :
「え、え、えーっとえっとぉ…」
答えづらい質問と皆のパワーに押されてミキは困った顔で小さくなった。
「ぐぉるぁぁ〜ヾ(`Д´)ノ、そこの奴ら!ちゃんと席について飯を食え〜!」
大/菅がご飯つぶを飛ばしながら怒鳴ると皆慌ててこそこそと戻り、ミ/キにそっとウィンクをした。
「あははは、安/藤さんびっくりしたぁ?大/菅先輩いつもああだから気にしないでねぇ」
隣の吉/井もニコニコしながら大きな口を開けてぱくぱくと食事を続ける。
ちょっと言葉は乱暴だったりするけど、怒っていても怒られていても皆元気で明るい。
女の子ばかりの生活でも学院とはまったく空気が違う。
それでもミ/キはこの学園の新鮮で温かい雰囲気を感じていた。

26 :
――――時間は戻って前日の深夜、芬牛亜学院女子寮。
「はい、はい…ありがとうございます。本当に…ええ、わかりました。どうぞよろしくお願いいたします」
シ/ズ/カは受話器を置き、ほうっと大きく息をついた。
「どや、やっぱりいてたんか?」
ヨ/シ/エの心配そうな顔にシ/ズ/カは無言で頷いた。
「あ〜よかったなぁ」
「本当に…。ともかく居場所がわかってホッとしたわね」
そばに居たフ/ミ/エも胸をなでおろして息をついた。
「じゃあこれから私がタクシーで迎えに…」
フ/ミ/エが言うとシ/ズ/カはその手をさっと握って止めた。
「…?」
「ミ/キ…しばらくあちらの学園にお世話になることになったの」
『ええ〜?!』
フ/ミ/エとヨ/シ/エは顔を見合わせてきょとんとした後、一緒に声を上げた。
「ど、どーいうことやねん、シ/ズ/カお姉はん」
「そうよ、ミ/キはクィーンのお世話役なのよ。
学院の規則を破って夜間外出をして更に係りを放り出してあんな学園にお世話になるなんて…」
「……でも…ミ/キは帰りたくないって言ってるらしいの…」
『……』
肩を落とすシ/ズ/カの姿に2人もなんと声をかけたらいいのかわからなかった。

27 :
「…まさか…ミ/キ…ス/ケ/ー/トやめたくなったんじゃ…」
ヨ/シ/エの言葉にうなだれたシ/ズ/カの身体がビクンと動いた。
「そんなことあるわけないわ!ミ/キはフ/ィ/ギ/ュ/ア/ス/ケ/ー/トを誰よりも愛してる子なのよ!(私の次に)
きっと…きっと…魔がさしただけよ。なにか理由があるはずよ」
「そう、そうやな。ごめんシ/ズ/カお姉はん変なこと言って…あのミ/キがス/ケ/ートをやめるなんて考えられへんもんな…」
「……ありがとう、ヨ/シ/エ、フ/ミ/エ。きっと…ミ/キにもなにか考えることがあるのかもしれない。
私もしばらく岡/崎さん達にミ/キをお願いしてみようと思うの」
シ/ズ/カは髪をかき上げ笑顔を見せたが、それはどうしても無理に作ったもので頷く2人にも胸が痛くなるほどだった。
部屋から出て廊下を歩いていたヨ/シ/エとフ/ミエはふと足を止め、シ/ズ/カの部屋のドアを振り返った。
「……シ/ズ/カお姉はん…だいじょうぶやろか…」
「……ミ/キのこと…妹みたいにあんなに可愛がっていたから…妹が急にいなくなるなんて…すごく悲しいことよね…」
フ/ミ/エは胸に手を当てて目に涙を浮かべた。
(つづく…!)

28 :
更新乙です!!
つづきがどうなるのかwktk
今日のイイトモ録画してたのに…失敗してたぁぁぁ〜orz

29 :
書き忘れ!テレフォンのお友達は誰だったの?

30 :
投下ありがと〜!
何気にフミィの小ネタが入ってて笑えるw
>>29
お友達は筋メダリヌ卜つながりのレスリソグのヨシ田さおりんですた。
し〜友つながりを期待してたんですけど残念だゎ〜
姐さんだけじゃなくふゅヌホの皆さん゚は今シーズン真っ最中なので難しいだろうなとは思ってました。
照ホンだけじゃなくてシズゥは番組の最後までいましたよ。
にちよーびを要チェックです!!

31 :
>>30
d!増刊号は録画失敗せぬようガンガりますw

32 :
一人部屋に残ったシ/ズ/カはそっと立ち上がり隣の部屋のドアを開けた。
その部屋はクィーンのお世話役の部屋であり、クィーンの個室とは鍵のないドア一枚で隔たれた続き部屋だ。
ベッドの上に大きなス/ヌ/ー/ピ/ーのぬいぐるみが帰らない主を待っているようにちょこんと座っていた。
チェストにはミ/キと学院の友人達の写真が沢山飾られている。
その中でも一番大きな写真立てにはミ/キと腕を組んで微笑む自分の姿がある。
見慣れたはず部屋なのにどこか違う場所のようだ。
思えば2人ともだいたいどちらかの部屋にいる事が多かった気がする。
シ/ズ/カがクィーンになる前からもミキは慕ってくれたし、クィーンになって一目置かれるようになってもミ/キは変わらず自分のそばに居た。
励まし合い時には競い合いながらス/ケ/ー/トを続けてきた2人…。

33 :
ミ/キはその愛らしいルックスとスタイルで外の世界ではアイドルのように扱われていた。
もちろん才能もあり努力も人一倍するが、世間はそんなことより表面的な所しか見てはくれない。
明るく素直だがその分傷つきやすく、もろくて透明でガラス細工のような心…。
……ミ/キは…私が守ってあげなくては…。
そう思い始めたのはいつからだろう。
そしてそんなミ/キの存在はいつしか自分の心の支えにもなっていた。
(でも……それは自分が一方的にミ/キのことを好きなだけかもしれない…もしかしたら私はミ/キにとって重荷になっていたのかも…)
冷たいベッドに座り、シ/ズ/カはス/ヌ/ー/ピ/ーをぎゅっと抱きしめて顔をうずめた。

34 :
◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇
――――話はまた戻って素被威度学園。
ミ/キが来てから何日かが過ぎた。
ミ/キは学園の生徒達に教わりながら雑用を嫌な顔ひとつせずこなし、忙しい日々を送っていた。
「……意外とよくやるなあ…」
遠くからその姿を見ながら大/菅が腕を組んでつぶやいた。
「あっ、先輩ミ/キちゃんのことでしょ」
吉/井がひょいと顔を出して隣に並んだ。
「ミ/キちゃんなんて甘っちょろく呼ぶな、安/藤だよ安/藤!」
「ふふ…その安/藤ですけどね、私達も芬牛亜学院の子なんてただのアイドルっぽいお嬢様だと思ってましたけど、なかなか根性ありますよぉ。
……どうですか?いっそうちに転校させちゃったら?股関節は柔らかいしバネもあるから結構いいとこまでいくんじゃないかなあ」
「馬鹿言うなよ、うちの学園とス/ピ/ス/ケをなめてもらっちゃあ困るぜ!」
「うふふふ冗談ですよ〜でも…きっと安/藤には不思議な魅力があるんでしょうね。
あの子がいると場が明るくなるって言うか華があるって言うのか…フ/ィ/ギ/ュ/アをやめるのはもったいないと私も思います」
2人の視線の先には汗をぬぐいながら一生懸命荷物をかかえて歩くミ/キの姿があった。

35 :
「……でも彼女もいつかあっちの学院に帰っちゃうんじゃ先輩も寂しいですねぇ。ずっと同部屋だし」
「なぁに言ってんだよ、私は早く出ていってほしいくらいだぜ」
「まあ、寂しくなったらいつものあの方に慰めてもらえばいいですもんねっ!」
「ばっ、おい!おまえまで何言ってんだよ!わ、私はそんな甘ったれじゃねーぞ!こらっ練習に戻れっ!れんしゅーにぃっ!!!!」
真っ赤になって怒り出した大/菅から吉/井はニヤニヤしながら手を振り走っていった。

36 :
――――夜。就寝時間も近づいた時刻。
大/菅がミーティングから部屋に戻るとミ/キがベッドに座って待っていた。
慣れない重労働に愚痴をこぼさず、学園の生徒達にも明るく親しく従うミ/キに大/菅も少しずつ愛着がわいてきていた。
「あ〜今日は遅くなるから先寝てろって言っただろ」
「ごめんなさい…でも先輩が帰ってくるのを待っていたくて」
大きな瞳は眠そうにこすりながら見せるミ/キのけなげな笑顔につい/大菅の胸もキューンとなってその後鼓動が急にドキドキしてきた。
(…確か一緒に風呂に入った後輩達がこいつのスタイルの良さに驚いていたっけ…。
こんなガキみたいな顔してんのに、時々出てくる色気はなんなんだ!なんか目がチカチカするぜ…)

37 :
「いいから寝ろよ。私はちょっとストレッチをしてから寝るから。部屋の明かりは暗くしていいからな」
「……」
「明日も早いんだ、寝坊したら千段神社の階段を10往復だぞ!」
「……はい、わかりました。おやすみなさい」
ミ/キはきつい言葉にも微笑んで頷くと、布団に潜り込んで目を閉じた。
余程疲れていたのか3分もたたずにかわいい寝息をたてて眠ってしまった。
(…あ〜ヤバイ、寝顔見てると手を出しちまいそうだ…ちょっと部屋を出て頭冷やしてこよ)
廊下に出るとすぐ隣にある岡/崎の部屋のドアが目に入った。
風/林/火/山の幟が立ててある。この幟がある時は入室禁止と言う意味だ。
(最近、夜中に姐さんとつるんで出る事もないなあ…まあ安/藤がいるからしょうがないけど)
大/菅はため息をつき、かなり寝相の悪い岡/崎の癖を思い出しながらくすっと笑った。
(つづく…!)

38 :
その日の深夜。
轟音を立てて峠を疾走していた2台のバイクは展望台の駐車場に止まりレーシングスーツの女性が2人降り立った。
岡/崎はメットを外し、頬に夜風を受けながらそこから遠くに見える街の夜景を見下ろした。
「…久しぶりだね」
「……もう…忘れてると思ってた…」
後から降りたその女性はゆっくりとメットを外すと、大きく首を振った。
美しく長い巻き毛がふわっと舞い、それを丁寧に指でかきあげると月の光に端正な横顔が白く浮かび上がる。
「それは私の方だよ。私のことなんかすっかり忘れ去られてると思ってたけどね」
岡/崎は自分よりやや長身のその顔を見上げて笑うと、また夜景の方を向いた。
「…忘れられるわけないじゃない…」
風になびく髪を押さえながらうつむき加減で彼女も隣に並んだ。
「…覚えてくれていてうれしかった。2人だけの秘密の合図を」
「でも秘密で会うには少し明るい過ぎるかもね、こんな月の夜は」
空には冴え冴えと満月が輝き、駐車場の灯りよりくっきりと2つの影を落としていた。

39 :
「どう?クィーンの生活は?もう慣れたかしら荒/川さん」
「…やだな、岡/崎さんからそんな風に呼ばれるなんて」
「だってもうあなたは今を時めく芬牛亜学院の立派なクィーンじゃない」
「……でも…あなたと2人きりの時は…そう呼ばれたくない…」
シ/ズ/カは寂しそうに目を逸らし、街の灯りをじっと見つめた。
「……2人だけの時は…あの時のように呼んでほしいの、シ/ズ/カって…」
「……」
「クィーンでもなんでもなかった頃のように呼んでほしいのよ」
「……じゃあ…私のこともあの頃のように呼んでよ、ト/モ/ミって」
「……ト/モ/ミ…」
2人は見つめ合い、どちらからともなく抱き合い唇を重ねた。
涼しい夜風がふと止んでお互いの体温が一層近く感じられた。
長い間触れることのなかった懐かしい熱。

40 :
しかし岡/崎は断ち切るようにふっと唇を離してシ/ズ/カの瞳を見た。
「……やっぱり…シ/ズ/カは大人になったね」
「…え…」
「昔はもっとがっついたキスしてたじゃない」
「!なっ、なに言ってるのよ!ト/モ/ミったら!私そんなことしてないってば!」
ニヤニヤする岡/崎から慌てて身を引いてシ/ズ/カは真っ赤になりながら胸をポカポカ叩いた。
「はははは、ごめんごめん。でも本当に大人になったよシ/ズ/カは…」
今度は真面目な顔で見つめられてシ/ズ/カはどう反応していいかわからなくて振り上げた手を力なく落とした。

41 :
「……」
「昔…あなたは荒れていた。まるで激流が行き先を失ったように、ぶつかって傷つきながらそれでも走っていた。
そんな時、私達は出会った…」
「……」
「後であなたのことを芬牛亜学院の生徒だって知って驚いたけど……でもほってはおけなかったよ。
私達は住む世界も戦う世界も違う。だから良くわからなかったけれどあなたの瞳は何かを探し求めて燃えていた。
それを見つけられなくて迷走していた。そんなあなたを私はほっておけなかったんだよ」
「……」
「私はそんなシ/ズ/カがたまらなく可愛くて愛おしくて…腕の中で壊してしまいたいほどだった…」
「多分…きっと…私も…そう思ってた。ト/モ/ミに壊されてしまいたかったのかもしれない」
「………」
…あの頃……私はス/ケ/ー/トから逃げたかった。
外の世界に触れたくて寮を抜け出し夜の街で遊んだりもした。でも満たされることはなかった。
そんな時私達は出会い、愛し合うようになった。どこまでも堕ちてもいいと思うくらいに。

42 :
「……私ね、ずっとト/モ/ミに振られたんだと思っていたの。ちょっぴり恨んだりもしたのよ。
だけど…今ならわかるわ。どうしてト/モ/ミが私から離れていったのかが」
「……」
「ううん…離れていったんじゃない。……ト/モ/ミは遠くからずっと私のことを見ていてくれたのね」
「…シ/ズ/カ…」
シ/ズ/カの手が壊れ物を触るように岡/崎の頬に触れた。
「今夜はずっと一緒にいて…お願い…」
再び唇が重なると2人はさっきよりきつく抱き合い、影は銀のアスファルトの上で1つになった。

43 :
――――朝。
岡/崎が寮に戻ると部屋の前には風/林/火/山の幟を抱えた大/菅が胡坐をかいてすわりこんでいた。
「お、大/菅なにやってんだ、こんな所で」
「姐さんこそ、なにやってたんですか!朝帰りじゃないすか!」
てこでも動かないむすっとした目で見つめられてさすがの岡/崎もたじたじになった。
「…あ〜、いやその…ちょっと夜中に1人でふらっと走りに行きたくなって…」
「もう!だったらどーして誘ってくれなかったんですか!」
「だっておまえの部屋には安/藤がいるし、いろいろ気を使わせて疲れてるんじゃないかと思ってさ」
「姐さんと一緒なら疲れなんかかんけーありませんよ!」
「あ、そういや安/藤は?」
「今日は休日だからもうみんなとっくに出かけちゃってますよ!安/藤も下級生の子達と一緒に行っちゃいましたっ!」
ふんっと鼻息を荒くしながら大/菅は幟をぶんぶん振った。

44 :
「おまえは今日はどうするんだ?」
時計を見るともう朝食もとっくに終わっている時間だ。
「……」
大/菅はなにか言いたそうにじ〜〜〜っと岡/崎の顔を見ていた。
「……ふっ、わかったよ。今日はおまえに付き合うよ。どこでも好きな所に行こう」
「ほんとですか?!」
途端に大菅/の顔がぱっと明るくなり立ち上がるとぴょんぴょん飛び跳ねた。
「…あ〜〜でもちょっと寝不足なんだ。部屋でひと休みしてからだよ」
「いいですいいです!今日一緒にいられるならちゃんと待ちますって!」
岡/崎がドアを開け部屋に入ると大/菅はうれしそうに後に続いた。
「あ〜〜、疲れたぁぁぁ!」
岡/崎は大きく手を広げ大の字になってバタンとベッドに倒れこんだ。
「あっ、良かったら肩もみしますよ!マッサージだって!」
「馬鹿、よせってばくすぐったい!いいからちょっと寝かせてくれよ」
大/菅がマッサージだと言いながらじゃれるように抱きついてきたのを岡/崎は笑いながら受け止めた。

45 :
「じゃあ11時頃起こしに来ますね〜!」
「ん、わかった」
ご機嫌になった大/菅は手を振りながら岡/崎の部屋から出て行った。
「……?」
ドアを閉めた後、大/菅は立ち止まって振り返った。
(……なんかこの香り……)
ふと岡/崎の身体からいつもとは違う香りがしていたのに気がついた。
(……姐さんこんな甘い匂いの香水してたかな…どこかで嗅いだ気がするけど…どこでだっけ…)
(…つづく!)

46 :
おおおお、こう来ますか!!
何やらフクザツに絡み合ってきましたなw
続きがいっそう楽しみです!

47 :
姐さんとシズゥの絡みキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
荒岡好きなのでドキドキしますたwww

48 :
ミ キちゃんのとこの「私の次に好き」とはシズゥらしい
急展開ですな!ミ キちゃんとのこれからや姐さんとの事も楽しみ

49 :
お久しぶりです『光の庭』です
年末にバタバタしてたらスレが落ちててあせりました
見つかってよかったw
ガクエンものもダブルデートものも面白くてニヤニヤdkdkしながら読んでました
どちらの職人様も続き楽しみにしてます!
で、自分はと言うとちょっと話がこんがらがりつつ書いております
でもだんだん書いているうちに黒いというか重いというか、、、っぽい展開になっちゃって、、、
好みもあると思うので続きはろーだーの方に上げてみました
tp://www1.axfc.net/uploader/He/so/183085
初めてあぷしたのでいろいろと不備はあるかもしれませんがよろしくです
もし読めない方がいらっしゃったらこちらにおっしゃってください
ちょっと再考してみます
なおまだ完結してませんのでまた少しずつあぷすることになると思いますが
それとも時間かかるけど完結してからあぷする方がいいかな?

50 :
>>49
光の庭さんお久しぶりです!つづき待ってましたよ
うpされたものも読んできますた。重いとは思いませんでしたよ〜
小説を読んでいるみたいで、いつも惹き込まれてしまいます
うpでも良いと思いますが、全然ここに投下してもおkじゃ…?

51 :
>>50
読んでいただきありがとうございます
うぷしたのはまだ途中なんですけど段々重い展開になりそうなんです、、、
読み飛ばしていただければいいんだけど
悲しいのは嫌って方も多いかもしれないので、、、
悩みどころです


52 :
光の庭さんこんにちはです〜。
残念ながら、私は読めなかったのですが……どうしたらいいでしょう?

53 :
光の庭さん乙です!
私もこのくらいなら投下おkと思いまつが
この刷れも特別流れが早いわけでもないし
でもこれからツリ了ス展開になるのかな〜
ドキドキしながら待ってます

54 :
>>52
普通のテキストで上げたんですが読めませんでしたか?
それともダウンロードできなかったのかな?
内容は7KB弱で軽いと思いますが、、、うーん
うp初心者ですみませぬ

55 :
光の庭さんこんばんは!
前スレを偶然見つけて拝見いたしました。
ぐんぐん引き込まれちゃって3日くらい寝不足でした(汗)。
現在PCが使えない環境下な為、携帯で拝見している私はこのままでは蛇の生しだす(号泣)。
前スレ読めないだけでも(T_T)。
我が儘ですが携帯から読めるようお願いいたします<(_ _)>

56 :
>>55さん
前スレ読んでくださってありがとう
多分前の話が読めないとわかりにくい所もあるので
完結したらまとめてうpしようかと思ってます
携帯用のろだはちょっとわかりませんでした、、、、orz
シリアス×の方には注釈つけてここに投下してもいいかな

57 :
シリアス嫌な人は最初から読んでないんじゃないかな?
続きものだし。
ある程度まとめて投下していただいてるので、読まない人にとってスルーしやすいようになってるし
そんなに神経質に考えなくてもいいと思います。
あ、でも自分はとても楽しみに読んでいますよ。
ロダに上げられた分も読みました!GJです!さらにドロドロを期待したりなんかしてw

58 :
いろいろとレスありがとうございます
大丈夫そうなのでここで投下しますね
重いのシリアスなのが苦手という方は
『光の庭』のタイトルのレスを読み飛ばしてください、すみませぬ

59 :
前スレ802の続き
「村 主さん自身はanotherFumieの存在を知らない。、、、おそらくアナザープロジェクトのことも覚えてはいないんだろう。
 一緒に来ていた恩 田さんにはanotherはない。どうしてanotherFumieだけが生まれたのかは私にもわからない」
岡 崎さんは肩を落とし、唇を結んだ。
「、、、大 菅さんは、、、なにか知っているんでしょうか」
「、、、なかなか私にも話をしてくれなくてね。ただ、anotherFumieはまだあの中庭にいると大 菅は言っていた。
 そして今度フィギュアの選手達がここへ来ると聞いた時、何か起こるんじゃないかと私達は心配していた」
「岡 崎さん、それは違います。あの、私の前に現れたanotherFumieちゃんは決してトラブルになる悪いことをしていません。
 、、、あの、、むしろ、、私を、、励まそうとしたり、その、、なぐさめてくれて、、、」
あのフミエちゃんが人に害するようなことは絶対にない、そう言いたくて声をあげた。
きっと私に何かを伝えようとしている。だから、現れたんだ。
そして、、、抱きしめてくれて、、、キスをしてくれた、、、。
そのことを思い出し、私は頬が熱くなって口ごもった。

60 :

「わかるよ、彼女には邪念はない。、、私にもそれは感じてる。
 切ないくらい純粋で子供のようにひたむきな、、、そんな気配を感じるよ。見た人は誰も不思議と嫌な感じはしなかったと聞いているし。
 だから、私も知りたい。どうしてトラブルが起きるのか、どうして事故は起こったのか、なぜ、、anotherFumieは生まれたのか」
岡 崎さんは落ち着いた声で言った。
月の明かりが射し込んで、時折雲がかかるのかラウンジが暗くなったり明るくなったりした。
大 菅さんも吉 井さんもどこかに行って、フミエちゃんは静かに眠っている。
私たちのいるここだけが隔絶された空間にあるみたいだった。
「、、、今日のこと、、、、」
「、、、、、」
「、、、、、きっと彼女は、、何かを伝えようとしてるんだと思います。
 彼女は私がアナザープロジェクトに参加する前から私の前に現れた、、、」
静かな空間で私の声が響く。岡 崎さんがゆっくりと顔を上げた。
「そう、きっと何かあるんです。私にできること、、、」
「荒 川さん」
近づいて座り直し、大きな瞳は諭すように私を見据えた。

61 :

「あなたがこの事に関心があるのはよくわかるけれど、あまり無茶はしない方がいい。
 この研究所は、私にもわからないことが沢山ある。それにanotherはあくまでもただのデータだ。
 実際、当の村 主さんは全くと言っていいほど気づいてはいない。、、、荒 川さん、anotherFumieは村 主さんではないんだよ」
はっきりと自覚できるくらい頬を紅潮させている私に、あくまで冷静な声で岡 崎さんは言った。
分っているけど、その言葉が胸に突き刺さる。
、、、、現実のフミエちゃんとanotherFumieは違う。
だけど、胸が熱くなって自分でもどうしようもなかった。
フミエちゃんの知らないところで存在するanotherは、フミエちゃんとは全く別のものだ。
それでも、フミエちゃんの姿をして、フミエちゃんの声をしたものに私はどうしても惹かれてしまう。
じっとしていると涙が溢れそうになってくる。私は俯いて自分の手をぎゅっと握りしめていた。

62 :

「、、荒 川さん、、あなたはやっぱり優しすぎる」
岡 崎さんはそっと肩を抱きしめ、胸元へと私を引き寄せた。
「 、、、、人はみんな弱くて儚い。ほんの小さな事で挫けそうになって折れそうになる。
 でも、人はみんな誰もが希望を持って立ち上がる強さも持っている。、、、、、だから好きだよ」
そう言って親鳥のように優しくしっかりと抱きしめ、愛おしそうに髪を撫でてくれた。
岡 崎さんの心そのままの温かさに包まれて私は涙を流し、深く呼吸した。

63 :

「、、、あなたが自分を見失わなければ、、、何かがきっとわかるはず。大 菅もそれと戦ってる」
腕の中で見上げた瞳には意志のこもった強くて、遠い恒星のような輝きがあった。
私も、、、何かに向かい合わなくてはいけない。きっと避けて通れない何かに、、、。
「、、、、私の、、今度の測定は、、ト リノの時のメンタルを再現させるための実験です。
 、、、すでに出来ている試作品のanotherに私のあの時のメンタルを同調させるような、、測定だと言われました」
こんなこと、たとえ同じアナザープロジェクトの選手にも口外するべきではないだろう。
確かそんな約束をさせられたはずだった。
でもそれを知っているはずの岡 崎さんは黙って私を抱いたままだった。

64 :

「でも、、私は怖いんです、、、。前に行った測定でも、私は自分自身をコントロールできなくてただ泣くことしかできなかった。
 ト リノの時は、、、その時は気がつかなかったけれど、ミキやフミエちゃんや、、、みんながいるから強くいられたんです。
 本当に、、一人になって、、私は、、何ができるのかわからない、、、自分のanotherと正面から向き合って、、あの時のように強くいられるのか、、、」
「、、、、、」
「岡 崎さんは自分のanotherと同走したことがあるって言ったでしょう。いったいその時あなたは、、、」
それほど強い精神力を持っているあなたが3日間も部屋に閉じこもって一人で考え込んでいた、、、。
自分のanotherと真正面から向き合い、何を見て、何を感じたのか、、そしてその勝負の行方は、、、。
聞きたかったけれど、、聞くことはできない。

65 :

「、、、、前にも言ったけれど、anotherは精密なデータで出来たモノだ。私達は何年もかけて、分析されて、それを作った。
 でも、、ただ、、それだけだよ。anotherに感情や意思があるように見えてもそれはデータに似せてつくられたもの、、」
「、、、、、」
「、、、だから、たとえ自分のanotherが崩れ折れても、他の人のanotherに何が起ころうとしても、、、
 それを客観的に見つめ続けなくてはいけない、、、、。もし、そうでなければ、、、心が迷うことになる、、、」
「、、、、、、、」
「、、荒 川さん」
「はい」
あらたまって名を呼ばれた気がして、私は腕の中から離れて彼女を見つめた。
「どうか、、、村 主さんから離れないで」
「、、、、、、」
「、、、世間ではライバルだの、確執があるだの言われたかもしれないけど、、あなたたち二人はもっと強い絆で繋がっている。
 確かに、、anotherFumieは私のanotherや他のanotherとは違う。
 でも幻であるはずのanotherのせいで、あなたたちの間に何かが起こってしまいそうな気がして心配なんだ。
 大 菅には私がついている。
 そしてあなたには村 主さんが、、、村 主さんにはあなたがついていてあげて」

66 :

岡 崎さんは私の肩をもう一度強く抱きしめると、身体を起こし窓に顔を向けた。
「ああ、風が出ててきたようだね、、、明日は雨かな?山の天気は変わりやすいから、、、。
 、、、あなたにもわかるでしょう、気圧が少し下がっているのが。
 ここにいるとつい実験や測定に集中してしまって、外の気配を感じるのを忘れてしまう。
 でも、、どんな時も地球は回って、季節は変わっていくってことだね」
窓の向こうは揺れる森の木々と流れる雲がまるで無声映画のように広がっている。
言われると確かに私の肌にも感じる。
現役の頃、競技前はいろいろな感覚が過剰なくらい敏感だった。
私の中にあの張り詰めた日々が蘇る。
でももっと重大な、何かが起きそうな不穏な予感、、、、。
私は守らなくてはいけない。この気持ちを。そしてフミエちゃんを。
岡 崎さんを見ると、彼女は何も言わず微笑んで頷いてくれた。

67 :

一人で部屋に帰っても眠れないかもしれないと思ったが、ベッドに入ると程なく私は眠りに落ちていった。
夢を見た―――。
何をも頑なに拒む氷の心を持つ姫、燃え上がる愛情で姫の心を溶かす王子、そして王子の為に自らの命を投げ出す女召使。
どれもが私でどれもが彼女だった。
開会式で歌われたと言う、ト ゥーラ ンドット。
まるでそれは運命に導かれたような、、、。大げさな考えかもしれないけど、私はすべて良い方向になるように受け止めていた。
冷たい風の中で、熱気と興奮の中で、岡 崎さんや大 菅さんもそれを聞いたのだろう。
聖 火の炎が渦を巻いて空へと上っていく、、、、。
いないはずの私達もそこに居てフミエちゃんやミキと一緒に手を繋ぎながらそれを見ている、、、。

68 :

ろだに上げたのはここまででした
話は変わって今世界ヌプリントという大きヌピヌケの大会中なんですね
新聞に姐さんが椅子に座って足上げてストレッチやってる姿がかっこよかったです〜
やっぱヌピヌケのせんしゅも体やわらかいんだなー
ロツアでやってるんで上位に入るとまとりょーしかもらえるらすぃ〜

69 :
>>67の続き
朝が来て、私は起床時間の前に目が覚めた。
窓を見ると岡 崎さんの予想通り、空は雲に覆われ、森には銀の雨が降り注いでいた。
昨日はめまぐるしく展開する長い長い夢のような一日だった。
まだ身体の中に鉛のように重い余韻が残っていて、胸の中で言葉が繰り返されている。
『あなたは何も知らない、何もわかろうとしないから』
『私はフミエちゃんのことが好き』
『あなたには村 主さんが、村 主さんにはあなたがついていてあげて』
『たとえ自分のanotherが崩れ折れても、他の人のanotherに何が起ころうとしても』
でもこれは私が受け止めなくてはいけないこと。
このアナザープロジェクトが終わったら、、、フミエちゃんに私の心を伝えよう。
anotherではない本当のフミエちゃんに。
どう思われようとも、フミエちゃんを愛していることは私の誇りだから。
私がこうして今いられることもそんな想いがずっとあったから。

70 :

私はずっと怖かったのかもしれない。
フミエちゃんに拒絶されることが。
もし嫌われてもライバルなんだから当り前のことだと、最初から諦めていたのかもしれない。
『どうして4回転なんて飛べるの?』
『んー、よくわからない。でもミキは自分の心の空に向かって飛ぶ。
 雨の日でも嵐の日でもその上には青空があるでしょ。心にもきっと青空がある。だからそれに向かって飛んでる』
『なんだ、それじゃ答えになってないじゃん』
『ス ケートに答えなんかないよ、そうでしょう?』
あの時、私にはミキの笑顔がまぶしすぎた。私にはない彼女の魅力。
窓から見える空の色はだんだん暗くなっていく。でもあの無心の勇気を私も持たなくっちゃ、、、、。

71 :

内線電話が鳴り、私は受話器を取った。
十河さんが私の体調を尋ね、大丈夫だと言うと8時に朝食を取り八重樫さんが来るのを部屋で待つように指示があった。
廊下に出た私は下の階が気になって、ライトコートのガラスに張り付いた。
「おはようシズカちゃん」
ドキッとして振り返るとフミエちゃんがこっちへ歩いてきた。
「、、、、お、、はよう、、」
本物、、、だよね、、なんだか胸が苦しくて真っ直ぐに顔を見られない。
「昨日、なんかシステムのトラブルがあったんだってね。私ちっとも知らずに眠ってしまってたわ」
「そ、そう、、。私も詳しくは知らないんだけど」
フミエちゃんがすぐ近くに来て、私の心拍数がぐんと高くなった。
ちらっと横目で見た様子に変わったところはなさそうだった。
そのことには安心したけど、胸のドキドキはおさまらない。
「今日は呼び出されるまで部屋で待ってて言われたけど、、せめてトレーニング室でも使えないかなあ」
練習熱心な彼女らしい考えだ。フミエちゃんはため息をついてガラスに手をついた。

72 :

食堂に行くと、岡 崎さんと吉 井さんが既に朝食を食べていた。
大 菅さんの姿がない、、、。
一瞬足がすくんだが、岡 崎さんがおはようと手を振ってくれてフミエちゃんと私もそのテーブルについた。
「あれ、サユリちゃんは?」
フミエちゃんがそう言って、私の手がビクンと震えた。
「ああ、大 菅は昨日は遅い計測だったからまだ休んでいるよ」
間を置かずに岡 崎さんが答えた。
「大 菅さんもいろいろと長い計測が続いてお忙しいんですよね」
岡 崎さんも吉 井さんも何事もないように穏やかに朝食を食べていた。

73 :

岡 崎さんがおどけて口を尖らせ、皆で笑った。
「岡 崎さん達の今日の予定は?」
「取りあえず部屋で待機。まあ中途半端になってやり直しよりはいいかもね」
「私、、また低酸素やり直しならもう動けないですよお」
「慣れだよ慣れ!気合が足りないよっ!吉 井は今度ヒマラヤで特訓しなさい」
笑う声の中、ふと岡 崎さんと目が合った。
私が目で頷くと彼女もそれを小さく返してくれた。

74 :

食事をほぼ済ませ、皆がコーヒーや紅茶を飲んでいると、珍しく八重樫さんが食堂にやって来た。
「お食事中失礼します。昨日はいろいろとご迷惑をかけてしまって申し訳ありませんでした」
「いいえ、それより今日の予定はどうなるんでしょう?システムは直ったんですか?」
岡 崎さんが代表して質問をした。
「はい、ほぼ回復していますので、これから調整をして皆さんに計測を続けてもらう予定です」
「村 主さんも荒 川さんも吉 井も今回初めて参加している選手です。慣れない緊張もあるし、不安もある。
 不測のトラブルは仕方のないことでしょうけど、細心の注意を払って安全には十分気を使ってくださるよう、所長にもお伝えください」
「わかりました。所長にも他のスタッフ全員にも伝えておきます。
 後ほど改めてお部屋に伺いますので、それまでお休みになってお待ちください」
毅然とした態度で岡 崎さんが言うと、八重樫さんは深々と頭を下げて去っていった。

75 :

「、、、まあ、なんとか一日くらいの延長で大丈夫だろう。あせらずに待っていよう」
厳しい顔つきから岡 崎さんはいつもの笑顔に戻り、にっこりと私達を見渡した。
「うん、そうね。私も部屋でストレッチでもして待ってるわ。
 それにしてもさすがは主将って感じね、今の岡 崎さんすごーくかっこ良かったー」
「そーお?村 主さんだって副将じゃない。ト リノの時みたいに村 主さんがいてくれて私も心強いなぁ」
岡 崎さんは明るく振舞い、でもさり気なく皆に気を配るのはすごいと改めて感心した。
私なんて自分のことで精一杯なのに、、、。

76 :

「、、、シズカちゃん、、疲れてるんじゃない?」
部屋に帰る途中フミエちゃんが心配そうに私に寄り添った。
「え?私?ううん、平気よ」
「そう、、なんかいつもよりちょっと元気がない気がして」
「うーん、そうかな、、アイスクリームが好きなだけ食べられないからちょっとエネルギー切れ気味かも」
「あはは、シズカちゃんらしい」
フミエちゃんはほっとして眉を下げ、妹を見守るような視線を送ってから部屋に入っていった。
、、、私がフミエちゃんのこと気遣ってあげなくちゃいけないのに、、逆になっちゃった、、、。
フミエちゃんの前で情けない顔をしていられない、自分で頭をコツンと叩いた。

77 :

部屋で一人になるとベッドに仰向けになって深呼吸をしてみた。
心を落ち着かせよう。
岡 崎さんの言うとおり自分を見失わなければ、大丈夫。
どんな時もフミエちゃんと見えない手を繋いでいる、瞼を閉じてそうイメージすれば私はもっと強くなれる。
待っていてフミエちゃん、、、anotherFumieが伝えたいこと、私が絶対受けとめるから、、、、。
ノックの音で飛び起きた。
ドアを開けると十河さんが立っていた。
「おはようございます、荒 川さん。昨夜は本当にご迷惑をおかけしました」
八重樫さんと同じく十河さんも神妙な顔で頭を下げた。
「いいえ、むしろ間があいて私も気持ちが少し落ち着きました」

78 :

「、、、、そうですか、それは良かったです。さあこれからご案内しましょう」
にっこりと穏やかに微笑み、優しく包み込むような声で私の肩に手を掛けた。
目が合うと、十河さんの瞳の色が急に変わった気がした。
一瞬、その奥に吸い込まれそうになって頭がぐらりと揺れた。
「、、、、、」
返事をしようと思ったのに、重心がずれた様に身体がふらつき、空間が歪む。
、、、寝不足、、?それとも貧血のような、、、こんな時に、、、。
予期せぬ身体の変調に私はあせって、手のひらが汗ばんだ。
「、、大丈夫ですか、荒川さん?」
十河さんが私の背中を支えると、はっと我に返った。
「、、ええ、大丈夫です」
目の前が急に明るくなった。
「、、、では、、アナザープロジェクトを継続します。よろしいですか?」
さっきの変調が嘘のように身体が軽くなって元に戻った。
さっきのはいったいなんだったんだろう。でももう平気だ。
目の前の十河さんも優しい目で頷いている。
さっきの眩暈を思い返すこともなく、私は差し出された手を握った。

79 :
『光の庭』はここまでです
いよいよ冬ヌポも後半戦ですね
ふぃぎゅあは4鯛陸、世界センツュ権いろいろまでなんかdkdkが続きそうだなあ
ヌピヌケもW力ップもう今週末みたいですね
もぐーるもあのタエさん復帰ですよ!!!I子ちゃんと久しぶりに会うのかな〜
いろいろもーそーしてしまう、、、w

80 :
光の庭さん、続きがこんなに!ありがとうございます。
私はこの「光の庭」は普通に小説として読んでます。というのも、登場人物の半分くらいしか把握してないので(汗)。
姐さんとあらかーさんは好きですが他はあまりよくわかってないという…。
しがないカーラーなもんで、かつてはあ ゆ み えさんで萌え萌えしてました。
そんな私ですが、光の庭は楽しく読ませていただいてます。
他の職人さんの小説も更に理解を深める為に顔だけは把握した方がもっと萌えるのかしら?

81 :
>>80
読んでくださりありがとーございます!
私も鳥野伍厘までヌピヌケもフィギアも、、、というか冬ヌポ全体もよく知らなくて
センツュも姐さんとシズゥとフミィと幹ちゃんくらいしか知らなかったけど
鳥野で感動していろいろ調べていくうちにモーソーが広がって萌え対象になってしまいましたw
カーソングもいいですよね!鮎三重はけつこんしたけど二人の絆は永遠と思ってます!!
確か過去ログにもカーソングものもあったと思いますよ!
私が書いている人物像はいろんな記事を参考にイメージしているだけなので
よく知った方には違和感あるかもしれませんが、あくまでモーソーなんで許してください
他の職人さんのもいろいろあって楽しいですよね!
真面目そうなフミィが暴走気味とかっていうのも好きですw
お顔とかちょっとした戦績?ライバル関係とかを知ってみるともっと楽しめると思いますよ

82 :
今レスを読み返したら抜けている所がありました
>>72と73の間に
「岡 崎さん達は昨日のトラブルのこと知ってる?」
「うん、八重樫さんから直接聞いたよ。まあ詳しく聞いたって私は機械のことなんてさっぱりだけど。
 ただ予定が狂っちゃうのがちょっとね、、」
「そうですよね、せっかく体内時計も合わせてここまでやってきたのに、、、、」
「こうなったら時差ボケの実験になるかもね。後でお詫びに所長に焼肉でもおごってもらおう」

を入れてください
話が合ってませんよね、、、スマソ

83 :
投下ありがとうございます!!
私もふぃぎゅあすけーとのこと詳しくわからないけど
普通に小説として楽しんでます。
なんかミステリアスでドロドロ展開になるのかな〜ドキドキしながら読んでます。
シズゥはほんと百合似あうよね!
あと解説のやぎぬまさんも似合いそう!
この2人が絡むのはすっごく綺麗で絵になりそうなんだなあ

84 :
ここを拝見してから、荒×岡が萌え要素になってしまった。
岡/崎さんのオヤジキャラってどっからきたんですか?
さっぱりしてて男の子みたいなイメージが姐さんにはあるけどね。

姐さんに膝枕してもらったら気持ち良さそう:*:・( ̄∀ ̄)・:*:

85 :
>>84
姐さんは
大型バイク乗り、車好き(いわゆるスピード狂らしい。姐さんの読む雑誌は車関係ばっかりだとか)
酒好き(おそらく強いと思う…)
現役の中で最年長(ヌケーター達は皆姉さんと呼ぶ。鳥乃のプロフィールには尊敬選手する選手の欄に『姉さん』と書いた男子選手もいる)
という感じでオヤジというか姉御というか漢キャラなんじゃないかな?
性格もさっぱりして明るくてちょっと体育系入ってるみたいなイメージっす

86 :
豚切りスマソ
氷園天国の続きでっす!!どぞー!↓
――――同じ頃の朝。
その日の芬牛亜学院の女子寮はしんとして静かだった。
シ/ズ/カが抜き足差し足で部屋に向かうとドアの前でフ/ミ/エが五段重ねの座布団の上できちんと正座をして待っていた。
「……心配したわ」
フ/ミ/エがシ/ズ/カを見上げて言った。
「……ごめんなさい…みんなは?」
「今日は衣装の打ち合わせにみんな行ったわ。シ/ズ/カのことは私がなんとかごまかしたけど…」
「ああそうだったわね、ごめん…」
シ/ズ/カは疲れた顔でうつむいた。
「でも私も本当に心配していたのよ。寮の裏に隠してあるバイクもなくなってたから…」
「大丈夫、昔のように無茶をしたりしないわ」
「……シ/ズ/カ…」

87 :
自室に入るとシ/ズ/カは身を投げ出すように猫足のソファに座りため息をついた。
「……あの頃…私がス/ケ/ー/トをやめたいと言って本気で怒ってくれたのはフ/ミ/エだけだったわね」
「……まさか…シ/ズ/カ、クィーンを…」
フ/ミ/エははっと青ざめて慌ててシ/ズ/カに寄り添った。
「そうじゃないわ……岡/崎さんに会っていたのよ」
「…岡/崎さんって素被威度学園の?何かあったの?ミ/キのことでなんか脅されたの?なにか理不尽な要求とか…
それにしてもそんな真夜中に呼び出すなんて!やっぱり素被威度学園の人は不良よ!」
言葉の途中で興奮したフ/ミ/エは握りこぶしをブンブン振って、鼻息を荒くして立ち上がった。

88 :
「ちがうの。私の方から会いたいって言ったのよ」
「……?」
「私と岡/崎さんと昔からの知り合い…なのよ。岡/崎さんも素被威度学園の人も決して悪い人じゃないわ。
ミ/キが素被威度学園に行ったのもわかる気がするの…」
「……」
物思いにふける横顔を見て、フ/ミ/エはそっとシ/ズ/カにケープをかけた。
「それでミ/キはどうしているの?元気で居るの?ちゃんとご飯を食べさせてもらっているの?」
「ええ、慣れないことも沢山あって大変そうだけど、みんなとなかよく元気に過ごしているそうよ」
「そう…いつ帰ってくるのかしら…」
「………」

89 :
2人は窓から見えるサンルームを見た。
シ/ズ/カとミ/キを囲んでみんなでよくお茶の時間を過ごしたものだ。
たわいのないおしゃべり、持ち寄った手作りのお菓子…。
練習に明け暮れる日々の中でそれは楽しい貴重な時間だった。
そして薔薇園で仲良く歩いている2人の姿は大輪の薔薇と蝶が戯れているようで、生徒達は皆微笑ましい気持ちでそれを見守っていた。
口には出さないけれど、ミ/キが居なくなって一番落ち込んでいるのはシ/ズ/カだと皆わかっている。
「ミ/キが帰ってきたら大好きなチーズケーキを焼いてあげましょ、食べきれないくらいにねっ」
「そうね…」
わざと明るく振舞うフ/ミ/エの提案にシ/ズ/カは頷きながら遠い目をした。

90 :
――――その日の夜。素被威度学園女子寮の食堂。
「へっへっへ〜お土産だよん(o⌒∇⌒o)♪」
夕食後みんながまったりしていると、ニコニコ顔の大/菅が上機嫌で温泉饅頭を配りはじめた。
「ご馳走様です先輩。あ、もしかして今日はト/モ/ミ姐さんとひょっとこ温泉に行かれたんですか?」
饅頭の焼印を見て吉/井が言った。
「まーなー♪温泉っていいよなー体も心も温まるしさー( ̄∇ ̄*)ウシシ」
大/菅は鼻歌交じりで他の生徒にも配り続けていた。
(……大/菅先輩ったら朝はあんなに機嫌が悪かったのに…単純なんだから…┐(´ー`)┌)
吉/井はぱくっと一口でそれを食べると他の後輩達と顔を見合わせてくすくす笑った。
「あれ?安/藤は?」
ミ/キの姿が見えないのに気づいた大/菅はきょろきょろと辺りを見回した。
「あ、安/藤はちょっと、とか言ってリンクの方に行きましたよ」
「も〜〜せっかく安/藤の分まで買ってきてやったのにぃ〜食っちまうぞ〜!!」
箱に残った1個の饅頭を見て大/菅は頬っぺたを膨らませた。

91 :
なかなか姿を見せないミ/キに心配になった大/菅はリンクに寄ってみた。
誰も居ない広くて暗いリンク。
向こうの非常灯の灯りに誰かが佇んでいるのが見えた。
(…安/藤…!)
大きな声で呼ぼうとしたが、いつもとちがうミ/キの様子に声がかけられなかった。
ミ/キの顔は寂しそうに思い詰めた表情でリンクの氷をじっと見つめていた。

92 :
「大/菅」
不意に背後から声をかけられ驚いた大/菅が振り向くと岡/崎が立っていた。
「姐さん…」
「安/藤にス/ケ/ー/トを教えてやりなよ」
「へ?私が安/藤にス/ケ/ートを??」
有名なフ/ィ/ギ/ュ/ア/ス/ケ/ー/ターにス/ケ/ー/トを教えるなんて冗談かと思ったが、岡/崎は真顔で頷いて微笑んでいた。
「確か奥に予備の靴があっただろう。あれを貸してやれ」
大/菅は訳のわからないまま靴を持ってミ/キの方へ降りていった。

93 :
「安/藤」
ミ/キがはっとして驚いた顔で振り返り、慌てて頭を下げた。
「あ、大/菅先輩…すみません、ぼーっとしちゃってて…今行きます」
「……ちょっと滑ってみるか?」
「え…?」
大/菅の言葉にミ/キはさらに驚いて瞳を大きくして、それからなんと言っていいかわからない顔で目を伏せた。
「……もう何日も氷に乗ってないだろ。ス/ケ/ー/トが恋しくなったんじゃないのか?」
「……」
ミ/キはうつむいたまま返事をしなかった。
「ほら、これ履いてみろって。まあうちはスピード用しかないけどさ」
大/菅はとまどうミ/キに半ば強制的にシューズを履かせた。

94 :
スピード用は足首が固定されてなくていつもと全然違う。
大/菅がリンクに「これから初めて安/藤が滑ります!よろしくお願いしまっす!」と礼をしてからすーっと滑りだした。
「ほら、安/藤もこっちへおいで」
ミ/キは戸惑いながらリンクに深々とお辞儀をして差し出された手の方へそっと足を入れた。
「あ…あれ?…どうして?」
靴は全然軽いのに足が一歩さえ出ることができなくて初めて滑る子供のように動けない。
いくら何日もス/ケ/ー/トをしてないからって信じられない。
ふらふらして立つのがやっとだった。
(な、なんで〜?初めてスキーをした時だってこんなじゃなかったよ〜!!(泣))

95 :
「あ…あの先輩ちょっと待ってください」
ほんの少しの距離なのに思うように前に進むのさえできないなんて…。
体と手足がうまく動いてくれなくてミ/キの頭もパニくって真っ白になってしまった。
「あのぉ〜全然滑れないんです〜(> <;)」
「おい、マジかよ。なんでおまえが滑れないのさ」
「あ〜あれれれぇ??ちょっとやだぁ〜!!」
「おいっ!こら!ちょっと止まれって!安/藤!」
「きゃああ〜せんぱ〜い!止まれないんですごめんなさーい!!!ヽ(≧Д≦)ノ 」
やっと前に滑り出したかと思うとうまくコントロールできずにミキはそのまま大/菅にぶつかってしまった。
ドシーン!!!!!((((@_@) Σ(>。☆)
大/菅が尻餅をつき、ミ/キがその上に覆いかぶさるようにして転んでしまった。

96 :
「…ぃって〜」
大/菅が目を開けるとすぐ目の前にミ/キの顔があった。
ミ/キも目を開けると鼻先と睫毛がお互い触れそうなくらい近い距離だった。
「あっ…!す、すみませんっ!」
慌ててミ/キが身体を起こしたが、息遣い、胸の膨らみ、体温…重なっていた余韻が残って2人ともドキドキした。
「おい大丈夫かよ。ケガしなかったか?」
「は、はい…先輩こそ…」
「わ、私は、だだ大丈夫さっ」
照れ隠しのように大/菅はすばやく立ち上がり、パンパンと氷のかけらをはらった。
「立てるか?」
「あ、ありがとうございます」
手を引かれてミ/キもなんとか立ち上がった。

97 :
「はははは、安/藤もうス/ケ/ートを忘れたか?」
「岡/崎先輩…」
岡/崎がにこにこしながらリンクの脇へ降りてきた。
「スピードとフ/ィ/ギ/ュ/アじゃ靴も刃もちがうから面食らっただろう。
たぶん芬牛亜学院に行ったら逆に大/菅が生まれたての子馬みたいになっちまうだろうね」
「……」「……」
2人は手をつないだまま狐につままれたような顔をしてお互いの顔と足元を見た。
「もうス/ケ/ー/トはこりごりしたかい?」
「いいえ、もう少しスピードの靴で滑りたいです」
ミ/キは首を振り、白い息を吐きながら笑顔を2人に見せた。

98 :
1時間もするとさすがはトップス/ケ/ー/タ/ー、ミ/キも少しずつ滑れるようになってきた。
「よーし、今日はこれくらいにしよう」
「はい、ありがとうございました」
「あれ?姐さんったらもう居なくなっちまった」
リンクを見回すともう岡/崎の姿はなかった。
「まあいいや。そうだ、安/藤疲れただろ。いいもん持ってきてやったぞっ♪」
大/菅はニコニコしながらベンチに置いてあった温泉饅頭の箱を持ってきた。
「疲れた時には甘いもんがいいからな〜、ほれ!ひょっとこ温泉名物の…」
「……?」

99 :
しかし大/菅が蓋を開けると中は空っぽだった。
「……」
「あ、あのぅ〜どーしたんですか、大/菅先輩」
ミ/キは心配して話しかけたが、大/菅はぼーぜんと口を開けたままだった。
(くっそ〜〜姐さんったらこっそりツマミ食いしやがったな!)
「ほ、ほら、ひょっとこ、ひょっとこって面白い顔してるよな〜、あは、あは、あはは…はは…(^3^;)」
「……(ど、どう反応すればいいのかな…(^.^;))」
慌ててひょっとこの顔まねをする大/菅だったが2人の間にはリンクより冷たい空気が通り過ぎていくだけだった。
(…つづく!)

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