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2012年09月エロパロ508: ヤマトナデシコ七変化 その2 (351) TOP カテ一覧 スレ一覧 Pink元 削除依頼

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ヤマトナデシコ七変化 その2


1 :2008/01/25 〜 最終レス :2012/08/21
落ちてたので立てました。
前スレURL貼れる方お手数ですがお願いします。

2 :
待ってました。職人さんカモーン

3 :
新スレ乙です!!待ちわびておりました。
ごぶさたしてます、227です。
また以前のように賑わいますようにと心から祈ります。
新スレ記念に即興でさくっと小ネタをば。時間が出来たら続き書きます。

***************************************************************
クリスマス、正月商戦が過ぎた途端に巷にはバレンタインの文字が躍りだす。
乃依に簡単だけど手が込んでる感じで美味しいチョコのお菓子を教えて、と請われブラウニーを一緒に作った。
練習はばっちり、ほんとにありがとう〜と上機嫌の乃依を見送り、即自作分を部屋に隠したのが昨日の出来事。
・・・前回と同じ轍を踏んでなるものか。
思い返すだに忌々しい。
我ながら自信作だったのに、あのまぶしい生き物が食い散らかして、挙句に・・・・・・
「うぎゃあ、駄目よだめだめ、忘れるのよ!!」
千切れんばかりに首を振り、スナコは記憶を振り払った。
「今回は乃依さんが全部持ち帰ったことになってるしっ、部屋に持ってくところも誰にも見られてないし」
だから大丈夫。と気持ちを入れ替えキッチンで紅茶を淹れて慎重に部屋へ戻る。
「くふふふふっ」
冬休み中に見そびれたホラーDVDをデッキにセットし再生ボタンを押して、
いそいそとケーキを取り出しまず一口。
「あぁ、やっぱ上出来・・・(はぁと)」
一日置いてしっとり重みと艶を増した生地と、絶妙な歯応えの胡桃。
ふくよかに広がり鼻へ抜けるココアの芳香。
うっとりと細めた視線の先には飛び散る血しぶき。
これぞ至福のときに他ならない。
上気した頬に手を置きながら、もう一切れ、と手を伸ばす。
「おい中原スナコ、腹減っ」
・・・どうしてこの生き物は。(お約束)
********************************************************
いきなりエロなしかよ!!!!てな感じですみませn
続き以降、エロにもってけるようがんがります。。。

4 :
ぬぉお〜!!!新スレ!!
どんなに待ち望んでいたことかw
>>1さん乙!
227さん待ってます!(´∀`)

5 :
>>3
うっとりと細めた視線の先には飛び散る血しぶき
このくだりなんかつぼですw
続き期待してます。

6 :
>>3続きうpします。
なんか結局エロに持ち込めてない・・・。尻すぼみですみません。
********************************************************
全てが一瞬の出来事だった。
硬直した両者、動いたのはスナコ。
恭平、我に返り突進。
スナコ、残りのブラウニーを猛然と貪る。
恭平、スナコの腕を掴む。
「むぐぐぐぐぐぐ」
「ってめー!!キタネエぞ!やっぱおかしいと思ってたんだよ昨日からよー、てか寄越せ!」
「いひゃでふ!!ふぁなひてっ」
渾身の力を込た奪い合いは、僅差で恭平に軍配が上がった。
スナコの腕が次第に傾く。
だがしかし、この男にだけはやるまいとでも言わんばかりにスナコの指は獲物を捕らえたままで。
・・・甘い香りに誘われて、掴みあげた指ごと口に含んだのはほぼ無意識における食い意地の為せる業だったのだけれども。
「ひぁッ」
味覚より先に、聴覚が甘さを感知した。

舌に広がるショコラの香味。
口の中でほろりと崩れる生地が、間違いなくケーキだと伝えている。
だから、瞬時に引き抜かれた細い指の味に感じられたのは明らかに気の所為だ。
「・・・ったく、なぁに女みたいな声上げてんだよお前」
不規則に早まる鼓動に気づかない振りをしながら軽口を叩く。
「あ、た、ななな、またっ、」
顔を真っ赤にして、酸欠のようにぱくつかせている口元に大きな欠片。
「いただき」
こっそり独り占めしようとした罰、とばかりにわざと顔を寄せて舌で絡めとった。
「ヒギャァァァァァァァァァ!!!!!!!!」
顔色を赤青へ目まぐるしく変えながら、ザリガニの如くスナコが後ずさる。
「てめーがずりぃ真似すっからその罰だ、バーカ」
憎まれ口を叩きながらも、それに反して頬が赤らむのがどうにも忌々しい。
恨みがましく向けた目線は固まりかけた三頭身へ。
色気もくそも減ったくれもないというのに舌に残る感触はあの時と同じで。
あー、やっぱ、こいつのほっぺた桃。
そう思うと同時に、居心地の悪い落ち着かなさを感じて思わず宙を仰いだ。
・・・これじゃ、まるでずっと触りたかったみたいじゃねーか。
***********************************************************
前スレのケーキネタ続きみたいになってる割に状況後退してるし
それ以前に前回のケーキネタって何、って感じで突っ込みどころ満載になってしまいました。
ほんと申し訳ないす。。。
まぁ拙作はさておき、前スレに降臨されていた神職人様方の一刻も早いお帰りをお待ちしております。

7 :
>>227さんGJ!
くっくっく待ってたぜ…
つか、前スレの倉庫とかないんでちゅか?

8 :
即落ち防止保守カキコ
どもです、227です。
感想ありがとうございます、保守がてらちまちま>>6続きを書き溜めてますので、
そのうちぽつぽつ投下できたらと思います。
>>7
今の所ないみたいです〜


9 :
新スレ待ってました!
227さん相変わらずスゴい萌えな小説ですね!楽しみにしてます。
盛り上がってほしいのでage

10 :
あげ

11 :
うわぁ、久々にすごいうれしいっす。
おまけあげ
過去ログとってあるんで、
保管庫作りたいと思いつつ、
アダルトサーバ使ったことないんで躊躇してた。
ただ貼り付けるだけでいいんなら、
その内時間のある時にでも作りましょうか?

12 :
>>11
お願い出来るのならば是非お言葉に甘えさせて頂きたいです。
まとめサイト等作成スキルがないので、丸投げですみません。
>>6続きを投下いたします。
エロに持ち込もうとした結果、なんだか妙にシリアスでキャラが崩壊気味に
なっております・・・。
ひとえに私の文才のなさが原因なのですが、それはちょっとと思われた方は
お手数ですがスルー推奨でお願い致します。

13 :
なんでそんな事を、こいつに?
自問しても答えは出ず、もやもやした思いが苛立ちに変わる。
その理由を考えることを早々に放棄し、恭平はこの場を去ることにした。
「おい」
またこっそり作ってもぜってー見つけてやっからな、覚えとけよ。
背中を向けたまま、軽口を叩いて退散する筈だったのだが
「ひっっ」
動いた恭平にビクゥ、と大きく震えたスナコが更に後ずさり、
ガシャン
「あッ」
不意に飛び込んだ硬い音に思わず動きを止めた。
「おい、どした・・」
「こっ、来ないでくださいっっ」
上ずった制止の声が飛ぶ。
構わず振り返って見ると、スナコの足元で割れたティーカップから零れた液体が絨毯を濡らしている。
「だいじょ」
「へーきです!ティッシュあるし片付け位自分で出来ますからッ!!」
被せるように発せられたスナコの硬い声が恭平を拒絶した。
視線を合わせようともせず、黙々と箱ティッシュから紙を引っ張り出しているスナコにむっとして、
あーそうかよ。とちいさく吐き捨てて今度こそ部屋を出ようとドアノブに手を掛けた時。
「痛っ」
微かに聞こえた単語が耳に引っかかり、回れ右で部屋の中へ踏み込む。
屑入れを手に、ぎこちなく立ち上がったスナコが足元を見つめ顔を顰めていた。
「切ったのか」
見せてみろ、と近寄り強引に座らせる。
普段よりやや弱い抵抗は痛みの所為だろうか。
脚を持ち上げると流石に怒りを露わにしたが、照れてる場合かと叱り飛ばしてジャージの裾をずり上げた。
スパッと一条の赤い線が足の甲を走っているが出血はひどいものではなく、
ちいさな破片が傷に入り込んでいる様子もない。
「たいしたことねーな」
こんくらいなら唾付けときゃ治らぁ、と何の気なく発したのだが、
「・・・」
ぴく、とスナコが震えて息をつめた。
なに変な反応してんだよお前、と笑い飛ばそうとした唇が言葉を忘れたかのようにわななく。
咄嗟に逸らした視線の先に映る白い脚が眩しかった。
握り締めた足首は折れそうに細い。
傷に気を取られていたとはいえ、気づけば明らかにふたり良からぬ雰囲気の中にいた。

14 :
居心地悪そうにスナコが身じろぎする。
「あの」
自分で手当てしますから、という言葉を無視し逃げないように脚を引き寄せ、躊躇うことなく傷口に唇を当てた。
ひんやりした肌は、仄かに鉄の味がした。
「!!」
何すンですか、とすっかり裏返った抗議の台詞が頭上から降ってくる。
じたばたと暴れる脚を押さえ付け、
「あんま暴れッと傷口開くぞ」
と最もな助言をしてやったのだが聞き入れた様子はない。
「いいから、離して、くださいっ、てば!」
「やだ」
真っ赤な顔で言葉をなくしたスナコをじっと見る。
ふいと勢い良く背けた首の動きにつられ、靡いた長い髪が恭平の頬をさらりと撫でて落ちた。
同じものを使っているはずなのに、嗅いだ覚えのない柔らかな甘い残り香が鼻腔を擽る。
刹那、一際大きく鼓動が跳ねた。
どくん、と耳元で響いたように思えた。
なんだ、これ。
いつかもこんなことがあった。
考えるより先に、体が動いて中原スナコにキスをした。
あのときは気の迷いだと片付けた。
今は、もっと触りたいと湧き上がるものがある。
すべらかな脚に、桃のような頬に、さらさら流れる黒髪に。
「----------------------、ッ」
もやもやと思考を曇らせていた苛立ちが理由を得て容を変え。
同時に、現状認識が強烈な動揺をつれてやってきた。

喉の奥が干からびたように掠れている。
脚を床に下ろして向き合うように座り、手を伸ばしてスナコの頬に触れた。
「やっ」
指先が熱い。
そのまま頤に手を掛けて上向かせる。
震える紅い唇に、引き寄せられるように自らの唇を重ね合わせた。
「んぅ、んっっ」
逃げようともがく細い体を抱き締めて更に深く唇を貪る。
小さな拳が何度も胸板を叩いた。
だが、次第に抵抗はか弱く途切れ、諦めたかのように腕が落ちた。
固く瞑った瞼を開けると、飛び込んできたのは今にも泣き出しそうなスナコの揺れる瞳。
咄嗟に拘束を弱め唇を解放すると、間髪入れずに平手が飛んだ。

15 :
ぱん、と乾いた音が響き渡り頬にひりつくような痛みが広がる。
「・・ってぇ」
「なんでっ、なんでこんな嫌がらせすんですかっっ!!」
怒りにきらきらと瞳を燃え上がらせてスナコが噛み付く。
「そりゃ、ケーキ隠したのは悪かったかも知れねーですけど、だからってここまですることないじゃないですかっっ」
先程の泣き出しそうな表情はどこへやら、あたくしをす気ですかと烈火のごとく怒っている。
動揺を怒りにすり替えて自意識を保っている、等と恭平が思い至る訳もなく。
女の強がりを見抜く術も宥めすかす術も彼は持たない。
だから嫌がらせと断言されてむかっとし、それをぶつけることしか出来なくて。
「はぁ?嫌がらせって何だよ」
不機嫌に下がった声のトーンに、険悪なムードが漂う。
「嫌がらせ以外の何だってゆーんですかっ、だいたい、前にケーキ作ったときだって人を惑わしてあたくしのケーキ強奪してっ」
どうやら、スナコ理論では恭平は菓子を強奪するためにこのようなことをする、という事らしい。
「ていうかあなただったら散々より取り見取りなのになんでわざわざあたくしがこんなことされなきゃいけねーんですかっ、
ケーキがほしいなら今度から分けますからこーゆうやり方しないでくだ」
「他の奴等にわざわざこんなことしねぇよ」
喚きたてるのを遮る様に、スナコを見据えて恭平が言い放つ。
一瞬ぽかんとしたスナコが怒りに顔を赤く染めてキッと睨み返す。
「ちょ、尚の事わりーじゃないですか!」
おちょくるのもいい加減にしてください!と本気で激高している。
「だーかーら!お前にしかこんなことする気もねーし、しねーって言ってんの」
「なっ何言って」
飲み込みの悪いスナコに痺れを切らし、恭平は再度スナコをきつく抱き締めた。
「・・・いーかげん解れよ」
嫌がらせなんかじゃねーっつの。
金縛りに遭ったかの如く動かないスナコの耳元に宥めすかす様に囁く。
「い・・意味わかんねーです」
か弱い返答があったのは暫しの沈黙の後。
本気で分からないのか、それとも追求を避けているのか。
「じゃ、分からせてやるよ」
伝わらない苛立ちと、受け入れてほしいという狂おしい想い。
湧き上がる感情に身を任せ、恭平はそのままスナコを押し倒した。

16 :
「ちょ、な」
抗議の声を口付けで封じ込め、振り上げられた腕を片手で拘束して床に縫い留める。
獣のように圧し掛かって膝を割り、空いた手をスナコのTシャツの裾に潜り込ませると、
体の下ではっきり分かるほど大きくスナコの体が震えた。
突き動かされるままに素肌を弄り、膨らみに指を掛けようとしたそのとき。
「んーっ、んむぅっ!!んん!」
異常な事態に必に抵抗したスナコが、恭平の舌を噛んだ。
がり、と鈍い音。
じわりと広がる血のにおい。
「っ」
「ぃ、やっっ!!」
痛みに一瞬力が抜けた恭平の腕を振り払い、そのまま渾身の力を込めて突き飛ばした。
「なんで・・・なんでこんなこと・・・・・・っ!!!」
カタカタと震え自らを抱き締めるスナコを見て、恭平は血の気が引いた。
“俺、なにやってんだ・・・・・”
恭平から瞳を逸らし、小さくなって蹲るスナコの姿に過去の自分がダブる。
一方的な感情を暴走させ、抵抗も許さずに自分を蹂躙した女達。
怒りも懇願も聞き入れられることはなく、味わった恐怖と屈辱。
“-------------俺がしたことは、あいつらと同じだ”
背中に冷や水を浴びせられた気がした。
「マジサイテーだ、俺・・・・・・・・・・・・・ごめん」
謝って済む事ではないのは分かっている。
でも、それ以外に掛ける言葉が見つからなかった。

よろけるように立ち上がった体が異様に重く感じられた。
もうここには居られねぇな、と陰鬱な気分で部屋を出ようと歩き出す。
「どこ行くんですか」
ドアの前まで来た辺りで、背後から声が掛かった。

17 :
「質問に、こたえてください」
喉がかすれて、声がうまく出ない。
からだもまだ細かく震えているし舌に残った微かな鉄くささが気持ち悪い。

最初に感じたのは驚き、その次に怒りと恐怖。
まぶしい生き物がなぜこんなことをするのかが分からなくて、怖くて。
いやだと言ってもやめてくれなくて。
渾身の力で振り払おうとしたのに、かたい腕はびくともしなくてパニックに陥った。
まぶしい生き物のこんな顔、知らなかったから。
咄嗟に振り払って、直視出来ずに盗み見た顔はにそうに暗い表情を浮かべていた。
ズキ、と心の隅が軋んだ。
散々人を振り回して、挙句ひとりで勝手につらそうな顔で出て行こうとしている。
自分には彼の行動の訳も、浮かべた表情の意味も分からないのに。
そう考えたら、無性に腹が立った。
−−−−−−−気づいたら、引き止める言葉を掛けていた。

「・・・質問って、何だよ」
背を向けたまま、力ない返事が返ってくる。
「ですからっ、なんでこんなこと、したんですか」
つられ、発する言葉もか弱く消える。
長い、間があった。
「・・・・・・今更、」
こんなこと言ってもほんと今更だから。と口ごもる恭平に無言で続きを促すと、根負けしたようにぽつりと呟いた。
「お前が、好きだって、・・・そう思ったら抑えらんなくなった」
単語が、耳を滑り落ちて心の底にすとんと落ちるまで、一瞬のような、永劫のような。
動揺の抜けきらない頭の中で、告げられた言葉がぐるぐる回る。
普段のスナコなら瞬時に消去していたであろう。でも、聞き流すことをこの状況が許さなかった。
このまぶしい生き物が、あたくしを、好き
そんなこと、言われたことがないからどう反応していいか分からない。
じゃあ、あたくしは、まぶしい生き物をどう思ってる?
眩し過ぎて落ち着かなくて苦手で・・・けど。

何か言わなきゃ、と焦る気持ちと裏腹に喉はヒュウ、と空気を漏らすだけ。


18 :
黙り込んだスナコに拒絶の意を受け取ったのか。
ごめんな、いやな思いさせて。もうこんなことしねーから、と再度歩を進める恭平に。
「・・なんで、どーして、そうやって勝手に自己完結して、人の話聞かないんですかっ!」
沸々と沸いてきた先程とは違う怒りを、体ごとぶつけた。
ごめんと力なく繰り返す恭平のシャツの背中を握り締めて、スナコは喘ぐ様にひとつひとつ言葉を紡ぐ。
一度に沢山の感情が渦巻いて、鼻の奥がつんとしびれた。
ちゃんと言ってくれなきゃわかんないじゃないですか。
ちゃんと言ってくれなきゃ、答えられないじゃないですか。
思いをうまく形に出来ないもどかしさを抱えながら、振り向こうとしない恭平の正面に回りこむ。
何かを堪えるように歪んだ口元に、こびり付いた血。
先程彼が拭った自分の血と同じ、鮮やかな赤。
スナコは勢いをつけて爪先立つと、恭平の口元を自らの唇で拭った。
びくんと恭平の体が大きく震える。
不器用に押し付けた唇をそっと離すと、そのままじっと睨み付けた。
「・・・お前、なんで、」
「さっきのお返しです」
恭平が毒気を抜かれたようにスナコを見返す。
「お返しって、」
俺はお前に、ひどいことをして。
「あなたがひどいのは今に始まったことじゃねーですっ」
「・・・・・・」
フォローのつもりなのか、それとも追い討ちを掛けたいのか。
微妙な表情で沈黙する恭平から目を逸らさずに畳み掛ける。
ものすごく眩しくて、でもそれ以上に体中が燃え上がるように熱くてくらくらする。
「あたくしはっ、あなたと違ってこういうこと全然わかんないですけどっ、でもあなたのことを嫌だとは思わないです、」
だから、そんな顔して出て行こうとしないでほしい。
「同情とかなら、」
しなくていーからと言い掛けた恭平の言葉を最後まで待つことはせず、
「そんなんじゃねーです!」
あぁ、もう。
喉の奥で飛び出そうと暴れる言葉は、未だ惑う感情が押しとどめているのだけれど。
今伝えないと、これからずっと後悔する。そんな気がして。
「あたくしだって・・・っ、あなたのこと、いやじゃないですからっ、だからっ」
こんな気持ちのまま置いていかないで。
「だからっ、一緒にいてくださいっ」
戸惑いながらの、精一杯の告白だった。
恭平の瞳が驚いたように大きく見開かれ、次の瞬間息が止まるほどに抱き締められた。

19 :
とりあえず、ここまでです。
どの位で収まるか現時点で分かりかねた為*/*とナンバリング出来ませんでした。
いざコトに及ばせようとすると進まない・・・
本来はきちんと完結させて書き込むべきなのに中途半端で本当にすみません。
また、続き出来たらこそっと投下しに来ます。では。



20 :
続きが気になるー!
ワクテカしながらお待ちしてます。

21 :
保守AGE

22 :
ほす

23 :
保守AGE

24 :
保守あげ

25 :
これは?携帯だけだけど
ttp://courseagain.com

26 :
ほっす

27 :
GJ〜
保管庫あったら読みたいっす

28 :
保管庫ほしゅい

29 :
保管庫作り始めたんですが、
1スレの過去ログがマカエレのしかなく、
改行を手打ちしているので、
ちょっと時間がかかっています。
もう少々お待ちくださいね。

30 :
誰か〜(涙)1スレ読みたいんだけど、方法教えてくれ゜・゜(⊃д`)゜・

31 :
だから … 作成中なんだけどなぁ。
とりあえず、つ ttp://green.ribbon.to/~yamanade/index.html

32 :
>>31 GJ!マジ感謝!ありがとな。

33 :
>>31
ありがとうございます!!
このスレ盛り上がって欲しいのでageておきます

34 :
女とヤってお金が貰える♪
まさに男の夢の仕事!
出張ホストっておいしくない?
ttp://godblessall.net/2ch/01_info.html

35 :
ご無沙汰しております、227です。
遅筆でホント申し訳ないです。
>>11様、まとめサイト本当にありがとうございます!
初期に投下させていただいた拙作の殆どが携帯からなので
改行めちゃくちゃでお手数おかけする旨お詫び申し上げますorz
お忙しい中丸投げでご苦労おかけしますが、どうか無理はなさらずに。。
>>18からの続きをちょろっとですが投下します。
ってもやっとエロにたどり着いただけでまだ終わらないんです、
だらだらとスレ使ってすいません。

36 :
息のしかたを、忘れた。
一瞬の抱擁。
「あ・・・」
わりぃ、と顔を曇らせた恭平が腕を下ろした。
「俺、また」
行き場をなくした腕が、乱暴に頭をかく。
しばし首を振りながら視線を彷徨わせた後。
「ぎゅってしていー?」
ぶっきらぼうに呟き、だー、やっぱこーゆうのガラじゃねーと怒った様な顔でじぃっとスナコを見据える。
当のスナコも勢い余ってなんてこと言ってしまったの、と初めての状況にあわあわしながら。
とにかく直視は毒過ぎる、と妙に冷静な部分をほんの僅かに残して。
こくりと小さく頷いた。

「俺・・・自惚れッぞ?」
あつい吐息が耳朶にかかり、背筋からぞわぞわと何かが這い登る。
悪寒のようでいて、何故か一抹の心地よさを感じさせる不可思議な感覚。
「ん、っ」
予期せず漏れ出た声にならない声と微かな震えは、隙間なく触れ合った身体を伝って相手に届いてしまった。
「耳、よえーの?」
わざと耳たぶに唇を掠めさせながら、楽しそうな声音が踊る。
「しらな、っ、ひゃ!!!」
何が弱いのか分からないがぞくぞくする。
ただ、それを口に出すのは何か癪に障るので、堪え、ようとしたところに。
ぬめ、と柔らかく蠢く “なにか” が軟骨をなぞって滑り降り、思わず悲鳴を上げた。
「ふぅん」
妙に機嫌のいい声音に、薄らと本物の悪寒が走る。
こういう声を出すときは、何かよからぬことを考えていると経験が告げる。
きっと、表情は悪どい笑みを浮かべているに違いないのだ。
「あのっ、」
もうそろそろ、離して。
このままでは気が狂ってしまう。
身動きの取れない両腕を捩じらせて拘束を解こうと試みるも
「はなさねーし」
さらにぎゅっときつく抱きしめられて胸が詰まった。

37 :
苦しげに胸板を叩く拳が強さを増して正直痛いので、逃げられない程度にすこしだけ力を弱めてやる。
ぐいと両腕を突っ張ったせいでぬくもりが離れ、仄かに肌寒い。
名残惜しく見下ろすと、困ったように見上げてくるスナコと目が合った。
その瞳に怯えの色がないことにほっとする。
じんじんと音が聞こえそうに紅潮した頬にそっと掌を這わす。
焚き火に当たってるみてーだな。と頭のどこかでぼんやり思う。
ぶつかり合った視線から逃げるように俯こうとするスナコの顎を上向かせ、息の掛かる距離で覗き込んだ。
「・・・・は、」
離せと言われる前に、言葉ごと封じ込めて。
だから、はなさねっつの。
おまえが引き止めたんだからな、俺を。


やわやわと食まれている。
不思議なほど柔らかい、恭平の唇。
頬を伝い、耳を撫ぜ、喉を甘く噛みながら掛かる吐息と髪がスナコを擽る。
「ん・・ふぅ、っ」
なぜ、こんなことになっているの?
問いかける困惑と裏腹に、喉を突くのは淫靡なためいき。
「あっ、やぁっ」
最初は遠慮がちだった長い指が、雄弁にからだを駆け回る。
わななく呼吸に合わせ上下する桜の頂をつまみ、震えるまろい丘を捏ね、形を変えて。
思考が戸惑いと背中合わせにやってくる漣に攫われ、解けて行く。
なぜ、と再度問いかけるも答えは遠い波の向こう。
ただ感じているのは、腰骨から這い上がる奇妙な高揚と恭平への泣きたくなる様な想い。
苦手なはずなのに、どうしてこの男に触れられるとこんなにも胸が苦しいのだろう。
苦しいのに、もっと触れてほしいと思うのだろう。
そこかしこに触れる指から、くちびるから溢れ出す熱に冒されてくらくらする。
こんなこと、はじめてだからよく分からない。
なのに、とめられない。やめないでほしいとすら思う。
怖いのに、恥ずかしいのに、眩しいのに。
合わさった裸の素肌が、吐息が腕が胸が熱くて痺れて浮き上がるような解けていくような。

38 :
噛み付くように口付けて、もうそこからとまらなくて。
驚いたように逃げる唇を追いかけて、舐めて這わせて噛み付いてなぞって。
がっついている自覚は十分に過ぎるほどある。
でも、止められない。
好きだと自覚した、好きな女が自分を受け入れてくれた。
こんなにうれしいことなのか、そして好きな女とはこんなに欲情させる存在なのか。
逸る気持ちと戦いながら、力を入れすぎないようにそっと触れると甘い息を紡ぐ、それだけでどうしようもなくて。
もっと声を聞きたい、もっと乱れてほしい、俺だけに全部見せてほしい。
甘く耳をくすぐる声を、潤んだ瞳を、やわらかく薫るからだを。
吸い付くようなきめ細かい素肌を思うまま蹂躙した指先が膝を割り、ついと足の付け根をなぞる。
「!!」
身体の下で震えたスナコが腿を閉じようと力を込めたが、そのまま強引に指を這わせるとそこは明らかな熱を持って熱く蕩けだしていた。
「ひぁ・・っ!?」
ぬちゅ、と指先が粘り気のある音を立てて滑る。
「濡れてる」
感じてくれているのが嬉しい。
「〜〜〜っ」
真っ赤になって顔を背けるスナコのこめかみにキスをして、入り口を執拗になぞり、少しずつ指を潜らせ。
指にざらつく箇所を見つけ、力を入れすぎないように擦りあげる。
くちゅくちゅと漏れ聞こえる、粘り気のある水音から逃れようとするかのようにぎゅっと固く目を瞑るスナコの吐息が徐々に乱れ。
「あっ、は・・・やっあっあ、あぁん!!!」
ぷくりと主張する蕾に甘露を何度も強く擦りつけると耐え切れずに嬌声があがった。
ぴんと伸びたまっすぐな脚が、ぐったりと落ちる。
どうやら軽く達してしまったらしい。
はぁはぁと荒く息をつく唇が妙に艶めかしくてごくりと息を呑む。
自身の高ぶりが更に勢いを増し、張り詰めて先走りを滴らせている。
目の前でこんなに乱れて、焦らされて。
正直もう限界だった。
「・・入れッぞ」
まだぼんやりと霞む思考の遠くで恭平の声がして。
「いたッ・・!や、っ痛いっ!!」
次の瞬間下半身に灼熱が走った。
みしみしと引き裂かれるような鈍く激しい痛み。
恭平が少し動くたびに、ずん、と杭を打ち込まれるようで。
吸血鬼が銀の杭を打ち込まれるとき、こんな気分なのだろうか。等と軽い現実逃避に走ってみるも瞬時に激痛で現実に引き戻される。
「あ、やっ、イ・・ッ、う、」
ぼろぼろと勝手に涙が流れて視界が滲む。
「わり・・・、くっ、」
そっと涙を拭われて一時見えた恭平の顔は、とても切なげで。
すこし、ぞくりとした。

39 :
とりあえず、ここまでです。
すんごく中途半端ですみません。
また続き出来ましたらこっそり投下しに来ます。
他の職人様のSSも、ぜひ読みたいな〜とか空気読まずに言ってみたり。
では、また。

40 :
GJ!!待ってました〜
だんだん盛り上がってまいりましたね!!

41 :
GJ!!
続き期待してるよ〜。頑張ってくれ!

42 :
凄い良かった!続き楽しみにしてますね!

43 :
続きPlease!! >>39

44 :
もっと盛り上がって欲しいのでage。

45 :
保守で age!

46 :
ひなまつりも終わっちゃいましたね。
>>38の続きを、と思いつつ泣けるほど進まないので
気分転換に浮かんだ小ネタを保守がわりにコソーリ投下。
エロのほうもきちんと完結させますので、もうちょっとお待ち頂けると
幸いです。
gdgdでほんとすみません。

47 :
一緒にいると楽だと感じたのはそう前のことではない。
・・・いなきゃいないで何だか、と思ったのはついさっきのこと。

「大変よスナコちゃん、お兄様が」
珍しく取り乱したセレブな大家が爆音とともにスナコを連れて何処かへ飛び立ったのは三日前。
とりあえず、当面の食費ね。無駄遣いするんじゃないわよと 武 長 に 渡された現金で
4人は細々と食いつないでいる。
「スナコちゃんのおとーさん、大丈夫なのかなぁ・・・。」
「あれから連絡もないしなぁ」
リビングで武長と雪乃丞がペットボトルを片手に顔を曇らせる。
蘭丸はデートに出かけ、どうやら今日は戻ってこないらしい。
「だ〜〜〜、ピザ飽きた」
大きな一片をやる気なく口に運びつつ、和食が食いてぇとぶちぶち文句を垂れ、
恭平は胡乱な目つきで回りに目を遣った。
忙しく給仕に動き回るちんまりとした三頭身がいないだけで妙に寒々しい空間が居心地悪い。
じゃぁ寿司でも取るかとのたまう期間限定財務省の言葉にゆるゆると首を振り
「つか出前飽きた」
「仕方ないだろ、外じゃおちおちゆっくり食事も出来ないんだから」
スナコが旅立った夜、四人でぶらりと外食に出かけたところ
『いつもくっついてくるホラー女がいない!チャンス(はぁと)』とばかりに追っかけに人垣が出来るほど囲まれ、
ろくに食べられず早々と逃げ帰ってきたのだ。
「スナコちゃんのごはんが恋しいや・・・」
ポツリと洩らした雪乃丞の言葉。
その名前に、妙に気分がささくれ立つ。
そうだな、と宥めるような武長の声音を背中で聞き流し、恭平はキッチンへ足を伸ばした。
苛々した時は甘いものに限る。
整然と片付けられたシンクを横切り、大きな冷蔵庫の冷凍スペースを開けると目に付いたのは
ハー●ンダッツのクリスピーサンド“練乳いちご”。
箱には耳なし法一もびっくりな程に
『スナコの』 『食べるな!』 『食べたら拷問・折檻します』 『呪います』 『特に 高 野 恭 平 !!!』
等の文句がっしりと書き連ねられていたが構わず手に取った。
・・・てめーが留守にしてんのがわりーんだからな、中原スナコ。
遠慮なく齧っても、当然ながら止める声も顔を真っ赤にして怒り狂う相手もいないわけで。
「・・・・・・」
大好きな大好きないちご味なのに、何だか少し物足りない気がした。

スナコが帰ってきたのはさらに翌日のこと。
「も〜、お兄様ッたらぎっくり腰程度で大袈裟なんだから」
振り回してごめんなさいね、と優雅にウィンクし、おばちゃんは自家用ジェットで颯爽と去っていった。
「お帰り、スナコちゃん」
「大丈夫?スナコちゃん、疲れてない?」
暑さに弱い彼女を労わる雪乃丞にへーきですと首を振り、
短期間で荒れ果てた部屋と大量に詰まれた出前のごみに呆れた様に眉を顰めたスナコは
ごはんの仕込みしますね、とキッチンへ入っていった。
数分後。
「イヤァァァァァァァ!!!あたくしの、あたくしのハー●ンダッツ!!」
キッチンで響いた絶叫の直後、憤怒の形相のスナコが足音も荒くリビングへ舞い戻ってきた。
「あたくしのアイス食べたのあなたですか!?」
「おめーがいないのがワリーんだろ」
食って掛かるスナコにしれっと言い返す。
ワナワナと震え、殴りかかるスナコの頭を片手で押さえ恭平は心なしか頬が緩むのを自覚した。
あぁ、そうだ、これだ。
いつもの日常、いつものやり取り。
「わーったって、今度買ってくるからよ、忘れてなければな」
「今すぐ!今買ってきてくださいッッ!!!」
やっぱり涙目で怒り狂うスナコの叫びを妙に心地よく感じながら、恭平は花開くような笑顔でふっと笑った。

48 :
ぎゃあ、誤字が!!
誤)『スナコの』 『食べるな!』 『食べたら拷問・折檻します』 『呪います』 『特に 高 野 恭 平 !!!』
等の文句がっしりと書き連ねられていたが構わず手に取った。
正)『スナコの』 『食べるな!』 『食べたら拷問・折檻します』 『呪います』 『特に 高 野 恭 平 !!!』
等の文句がみっしりと書き連ねられていたが構わず手に取った。
です。
チェック不足でお見苦しいところを晒してすいません。
では。

49 :
乙! >>48
これからも応援しているから頑張ってくれww!!

50 :
>>49
応援thxです〜
皆様の暖かい言葉が支えですよ、ほんとにありがとう。
>>38続きをうpします、一応完結です。
レス数だいぶ使っちゃってスイマセンでした。。。

51 :
汗で張り付いた前髪を何度も払いのける。
何かしていないと瞬時に爆発しそうな程きつい。
「あっ、あ、いた、ぁあっ」
縋る様に抱きついてくるか細い腕が、男を迎え入れたことのない其処がぎりぎりと恭平を締め付けた。
くちくちと控えめに響く、粘膜の擦れ合う音。
肘をついて身体を支えながら、両手でスナコの顔を包み向き合わせる。
堪える様に固く閉じられた瞼にそっと唇を落とし、止め処なく溢れる塩辛い涙を再度拭う。
なぁ。
こんなことされて、痛い痛いってこんなに泣いて、それでも俺と一緒に居たいって言ってくれる?
すげぇ大事だって思ったのに、いきなり泣かせてっし。
どーやって大事にしたらいいか、わかんねえし。
今だって、どーやってお前に気持ちを伝えればいーか、ぜんぜんわかんねー。

「・・・・だから、ッ、」
痛みに呻きながらも、弱弱しくスナコが眼を開けた。
「もぅ、何度も言わせないでっ、ください、」
何を。と暫し考えて。
「おま、今、俺、聞いて」
脳髄をぐるぐる駆け回っていたはずの言葉たちは、知らぬまま疾うに喉を飛び出していたらしい。
「ぁー・・・」
妙なバツの悪さに口ごもる。
「最初からっ、やだったら、・・っ、こんなこと、しない・・・ッ」
切れ切れにそれだけ吐き出すとスナコは首を振り手をほどいて俯き、恭平の胸板に顔を埋めてしまった。
予想外の言葉に頬がかぁっと熱を持つ。
「それってさ、−−−告白って思っていー訳?」
返事はない。
けど、からだの下でびくんと大きく跳ねたスナコが、すこしの沈黙のあと黙って頷くのが分かった。

52 :
告白、と言われてやっと心のもやもやが晴れた気がした。
さっき掴み損ねた答え。
そうか、あたくしはこの、まぶしい生き物に魅入られたのね。
だから、こんなに痛くて苦しくてつらいのに、やめてと言えないのだ。
重ねられるからだの重みが、心地よくて離れがたいなんて思ってしまうのだ。
言葉をなくして頷いたら、またぎゅうぎゅうと抱きしめられた。
頭に掛かる吐息が、感冒のように熱っぽい。
「ごめん、マジ嬉し過ぎて」
加減ができねー、と掠れた呟きとともに、下肢にまた鈍い刺激が襲い掛かる。
「ひ、やぁっ!」
慣れない痛みにずり上がった身体を抱きとめ、爪立てていーから、と恭平が耳元で囁く。
無意識かわざとかなんて分からない。
でもその行為は確実にスナコの身体を解し、背中に痺れを走らせ。
「んうっ」
「くぁ、締めん、な、っ・・・あ、出るッ」
律動が激しさを増し、ずん、とより一層大きく深部を抉るように侵入され、次の瞬間ずるりと引き抜かれ。
なにか暖かいものが、スナコの腹を濡らした。

「あ゛〜〜・・・」
何故か妙に落ち込みながら、恭平が腹を拭ってくれている。
下に伸びた手を制止し、スナコはティッシュペーパーを受け取った。
お互い妙に気恥ずかしく背中を向け、余韻をふき取りそそくさと着替える。
今更だが、恥ずかしすぎて顔をまともに見られない。
初めての行為の疲れもあり、スナコは気だるくベッドに突っ伏して枕に顔を埋めた。
「なぁ」
ぶっきらぼうな恭平の声。
「その・・・なんつーか、ありがとな」
ぐしゃり、と髪を乱される。
「あー、ったく、こーゆー時なに言えばいーんだ?全然わっかんねー!」
発した言葉に気恥ずかしくなった恭平が、ぼすん、と乱暴にスナコの横に寝転がった。
出来ればなにも言わないでほしい。
ひとりになりたいような、離れたくないような矛盾した感情に困り、更にいやでも感じる横の男の体温にすっかり弱って
そっと顔を背けると。
「あ・・・・・・」
視界の隅に飛び込んだのは、紅茶を吸い上げて変色した塵紙の山と大きく割れたままのティーカップの残骸。
そうだ、ゴミを集めて捨てようとしてたら怪我して、それっきり・・・・・。
どうしよう。
いつもなら即片付けるのだが、いかんせん身体が鉛のように重い。
いつのまに聞こえ始めた規則正しい寝息が呪縛のようにゆるゆると身体をベッドに縫い付けていくようで。
とりあえず、少し休もう。
もぞもぞと身じろぎした恭平にそのまますっぽり抱き枕にされ、スナコもゆっくりと意識を手放した。


53 :
13(結)て入れたかったんですが手が滑った。
えと、これで終了です。
1へぼ職人である前に、ヤマナデの1ファンとしてここが以前のような
賑わいを見せてくれるよう祈ってます。
つーことで暫く神待ちROMに戻ります〜ではノシ

54 :
49です。
まじお疲れ様 >>50
気が向いたらまた投稿でもしてくれよww
では、まじお疲れ〜

55 :
227氏待ってました〜GJ!
今回も萌えました、ありがとう!
次回作期待してます(・∀・*)

56 :
1スレがないか色々な所探していたらやっと見つける事が出来た・・・(感涙)
まだ1スレのアド載せられてなかったから俺が載せるな。
ちなみに変換機を使って見てくれ。
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1172496654/
それから1スレって435までしかスレされてなかったのか?(以前1スレ見てた人いたら教えてくれ。)

57 :
ageとく

58 :
職人さんもまとめサイト作成者さんも前スレ添付者さんも皆まとめてGJ(GOD JOB)!!
べっかんこからちまちま前スレ見てるけど前は結構賑わってたんだね、
今はどれくらいの人達が常駐してるんだろ。
前スレみたいに盛り上がってほしいのであげ

59 :
本当にまた盛り上がって欲しいな!
age

60 :
ageちゃえ〜

61 :
あげ

62 :
あげと保守ばかりでスレが進むのも淋しいな
マターリ職人様を待ちつつやっぱりあげ

63 :
保守

64 :
4月だぜっ

65 :
保守

66 :
保守AGE
職人様はおらぬのか(・ω・`)
人いないから仕方ないのか…サミスイ。

67 :
本誌で恭平キタ――!!!あげ!!
このスレの内容がリアルに感じられてくるwww

68 :
>>67見てヤマナデの為だけに別フレ買っちまったw
教えてくれて有難う!!
突っ込みどころもあるけどホントよかった、頬が緩みっぱなしだ。

69 :
5月号その後 捏造

@
あの変なにわとり達が現れた後からか。
最近どうもまぶしい生き物の様子がおかしい。

妙に間合いを詰めてきたりやたらとじろじろ見てきたり。
正直困る。
人の噂も75日と言うし、ひっそりとやり過ごして早く平穏な(暗闇の)生活を取り戻したいのに
常に近くに居られるとそうもいかない。
学校での唯一の癒しスポットも、多少減ったもののやたらとヒトが来るし、
一人で過ごす時間がめっきり減ったのは気のせいではない。
「はぁ・・・」
買い物籠を片手に、重い溜息が漏れた。

「なんだよ辛気くせーな」
頭上から降る声音にいらっとしても、それは仕方の無いことだと思う。
「・・・何で付いて来るんですか」
あなたが近くに居たら、消える噂も消えないじゃないですか全く。
「お前ひとりで出歩かせっとあぶねーだろ」
「あなたが付いて来るから危ないんです」
現に四方から突き刺さるような視線が思い切り投げつけられている。
最近は襲撃にも慣れたし、一人のほうが気楽だから、いや、一人になりたいのだ。
だから、ひとりで平気だと何度も言っているのに。
「俺が近くに居る限り、変な攻撃とかしてこねーだろあいつらも(動物含む)」
晩飯の材料ぐしゃぐしゃにされんのは御免だからな、と珍しく尤もらしいことを言う。

確かにそうなんだけれども。
けれど近くにこのひとが居る限り、噂が消えることは無い。
だからひとりでいたいのに。

「ですから、別にアナタの責任じゃないですから気にして頂かなくて結構ですってば」
この台詞を言うのももう何度目か。
半ば自分に言い聞かせている事にスナコは気づいていない。

両手にいっぱいの荷物を抱え玄関をくぐる。
怖い女の子にも春が来たね、よかったねぇと最近商店街の人がサービスしてくれるので
買い物袋ははち切れんばかりに膨らんで重い。
「ただいまー」
よっこらせと恭平が長い脚でドアを開け、先に入れとスナコを促す。
慣れない妙な優しさがこそばゆくてもぞもぞと落ち着かない。

「おかえりー、スナコちゃん、大丈夫だった?」
「ちゃんとガードしたかぁ恭平ー」
ぱたぱたと足音を鳴らし、残りの三人が出迎えに出てくる。
「今日のご飯は何〜??」
「ただいまです、今日は魚屋さんでブラックタイガーをサービスして頂いたのでエビフライにでも」
「エビフライかぁ、恭平 大好き だよねっ、スナコちゃん の エビフライっ」
妙な抑揚は聞かなかった事にして、そのままキッチンへ足を伸ばす。
るせーんだよ、と不機嫌に窘める残響だけが耳にこびり付いた。

70 :
「はぁ〜満腹満腹っ」
大皿のエビフライは瞬く間に姿を消し(言うまでも無く、一番平らげたのは恭平だ)、食後のお茶を啜りながら蘭丸がスナコを見遣る。
恭平と雪乃丞は早々にリビングへ移動し、なにやら対戦型ゲームに夢中になっている様だ。
「スナコちゃん、その後変なのに襲われたりは大丈夫そうだね?」
生傷こさえて帰ってくることも無くなったし、良かったよ〜やっぱ女の子だからね、と満足げに微笑む。
「恭平も少しは役に立ってるみたいだね」
湯飲みをテーブルに置き、武長も横で頷いている。

「あたくしは、別にひとりでもへーきです・・・」
自分の湯飲みに煎茶を注ぎながら、憮然とスナコが呟く。
「なんで?一人でいるほうが危ない目に遭いやすいでしょ?」
「それはもう慣れましたし、」
何よりも噂が消えないではないか、と不服を唱えるスナコを諭すように武長が口を開く。
「そうは言ってもね、スナコちゃん」
ここまで浸透してしまったものを無かったことにするのは難しい。
噂が落ち着くまでスナコちゃんが大変な目に遭う位なら、いっそのこと噂を『本当』にしちゃって外野を諦めさせるほうが早いんじゃないかな、と。
「それ名案」
そーだよスナコちゃん、いっそのこと武長と乃依っちみたいに学校公認のカップルになっちゃえばいーじゃん!と蘭丸が軽口を叩く。
「ちょ、俺らのことはいーでしょ」
一瞬動揺した武長だが、すぐに体裁を整えにっこり笑ってスナコを見た。
「・・・・・・・」
言っている意味が分からない。
「はて?なぜ、あたくしとまぶしい生き物がお付き合いを?」
どこからそんな案が出てくるのか本気で理解出来ず、本気でいぶかしむスナコを見て、二人は顔を見合わせた。
(やっぱまだ早かったか)
(そうは言っても恭平とスナコちゃんだぞ、コレくらい焚き付けなきゃ)
 
「・・・まぁ、こういうのもひとつの選択肢かなってことで。ね」
うやむやに苦笑した武長と蘭丸の意図を量りかねたまま、スナコは温くなった茶を啜った。


『やめて、来ないで!!!・・・・・・ひぎぃ!いやぁぁぁぁぁぁあぁ』
ごりっ、ぐしゃ、びちゃびちゃっ。がしゅ。
どうも気分がもやもやするので、秘蔵のスプラッタDVDを引っ張り出して一人見ている。
ここ一番のグロテスクなシーンだというのに、なぜかいまいち気分が盛り上がらない事に苛立つ。
先程武長に言われた台詞がぐわんぐわんと頭の中で反響していて、その所為だろうか。
せっかくの、一人の時間なのに。
せっかくの、とっておきのDVDなのに――あぁ、いやだ、もう。
気がついたら、思うのはまぶしい生き物のこと。
大きく嘆息して、プレーヤーを止める。
こんな状況では、せっかくのDVDが勿体無い。
大体、あの変なにわとり頭に捕まった時だって、あの位ならひとりでも何とかなったのに。
そりゃあ、怪我して少し梃子摺ったけれど。
でも、押さえ込まれたときよりも、彼が登場したときのほうがよっぽどダメージが大きかったし。
「・・・うぅ」
まずい。思い出してしまった。
扉が開いたときの、差し込んだ光の眩しさ。
天使が現れたんじゃなかろうかと錯覚を覚えるくらい、神々しく輝いていた美貌。

あたくしの綺麗な暗闇を侵食しないで。
あたくしの心の中に、ずかずか入ってこないで。
騒ぎ立てないで、そうっとしておいて。

あのまぶしい存在たちに囲まれるようになってから、安息が遠ざかっているのは間違いない。
「・・・」
間違いないのに、前程嫌悪感が無いのは何故だろう。
嫌だったのに、少しずつ麻痺してきているのだろうか?―――分からない。

あの時“オニブス”と罵られた時も、痛くなかったのは、同じような事なのだろうか。
考えても、答えは出ない。

71 :
職人様待ち、と言いつつのこのこ出てきてすみません。
本誌見てあまりの嬉しさについはしゃいでしまいました。
思いつきの小ネタなので続きません。
至る所破綻してますが見なかった事にしてください…。

72 :
スナコかわいい!乙!

73 :
227さんまた素敵な作品待ってます☆
盛り上がって欲しいのでAGE

74 :
武のい小ネタ。

「やぁんっ、あん、んぅ、んっ、あっ、は」
胎内を執拗に掻き回され、自然と喉を嬌声が突く。
「痛くない?乃依」
そんなこと、見れば分かるのに。
行為のたびに、幾度も問いかけてくる―――初めて肌を合わせた日から、決まり事の様に、何度も。
「あんっ、気持ち、ひぁ、いい・・、よ、んんっ!!やぁん!」
ぬちゅりと粘る水音をわざと聞かせるように突き上げながら、満足げに彼は頷いて。
「俺も気持ちいいよ、乃依のナカ」
熱くてぐちゅぐちゅで、すごいきつい。
苦しいほど敏感になった耳元へ卑猥な言葉を転がされ、項から全身に鳥肌が広がった。
「やぁんっ、も、や・・・意地悪・・っ、うんっ!」
「あ、すご・・・そんな締め付けたら、」
かすれた囁きとともに骨盤を鷲掴まれ、体積を更に増した熱の塊が幾度も子宮口を激しく叩き上げる。
「あっ、あああ、あん、やぁっ、だめぇぇぇ!」
ぱん、ぱんと肉のぶつかり合う音が外から中から乃依を苛み。
「そろそろイクよ、乃依」
「あぁんっ、あたしもぉっ、い、くぅっ!いっちゃうのっ、やぁぁん!ふぁぁぁぁぁあ!!」
びくびくと別の生き物のように痙攣する男根が濁りを薄膜に吐き散らす。
渾身の力で武長の広い背中に縋りつき、快感に押し流されて乃依は最盛に達した。


「たけながくん・・・あの、」
もう、痛くないから。だから、聞かなくても平気だよ?
裸の胸板に顔を埋めたまま、ぼそぼそと切れ悪く呟く乃依の髪を手櫛で梳く。
「でもあんなに痛がってたでしょ、初めてしたとき」
いたくしないって言ったのに。武長君のばか、うそつき。とわんわん泣かれてほとほと困り果てたのは未だ鮮烈に覚えている。
「だから、心配でね。つい」
流れ出た朱に、泣き腫らした痛ましい眦に心臓がきりりと痛んだのも、忘れられないから。
「もぅっ、武長君の意地悪っ」
可愛らしく拗ねる恋人をやんわりと抱き締め、ひっそりと笑みを漏らす。
訊ねるまでもなく快感にむせび泣いてくれるようになったら、聞くのをやめてあげてもいいかな、等とほんのり考えながら。

終。
***************************

ことの後に大泣きする乃依っち、なんてデムパを受信したので保守の間のおやつがわりに。
武長は巨根だと思うのは自分だけではないと思いたい。

紳士なドSが大好きです。
が、S成分が激しく足りないのは筆力ですねすいません。
このふたりの馴れ初めが激しく気になります。
無味無感動な武長がいきなり自分からアプローチするわけないよなぁ、とか、
乃依っちへの恋心をどうやって自覚したのかなぁ、とか妄想が膨らみます。
いつかはやかわ先生が形にしてくれますようにと願いつつ保守

75 :
agaです!
 武のいっちで、良い小ネタがキテマスヨ━━━━━━━(;゚∀゚)=3━━━━━━!!!!!

76 :
凸(゜皿゜メ)

77 :
あげちゃう

78 :
新刊発売age

79 :
ちょい大人恭スナ? でろんでろんに甘いので要注意。
*******************************************************

好き。 好きです。 好きなの。 好きよ。
物心ついた頃には聞き飽きていた、その台詞。
好きって何。
他人のテリトリーに土足で踏み込んで、散々騒ぎ立てる事か?
それとも、人の迷惑そっちのけで追い回して、住み処まで奪う事な訳?
一方的に振りかざして、無理矢理押し付けて、それが正しい表現なら。
…そんなんなら一生解らなくていーし、解りたくもない。
俺は、誰も好きにならない。


「…っ」
いやな夢を見た。
裸の肌に不快な汗が浮いている。
髪を掻き上げ深く息を吐き、隣で眠る女の頬を撫でた。
しばらくそうしていると、段々と張り詰めていた感情が解れていく。
「ん…」
微かな声を上げ、女が身じろいだ。
ぼんやりと彷徨う視線が自分に据えられる。
「わり、起こした」
大丈夫ですと首を振ると、先程まで自分がそうしていたように、頬に手を伸ばし触れてくる。
「どーかしましたか?」
寝起きの体温がじんわりと染み込んで、自然と笑みが漏れた。
「いや」
添えられた手をとって、甲にやんわりとくちづける。
「おまえがいて、よかったなって思って」
一瞬頬を染めたものの、すぐに訝しげな表情を浮かべその割には険しい顔でしたけど、等と云う。
愛情表現を自然に受け入れてくれながらも変化を見逃さないという二段コンボに、『あの頃』からの大きな進歩を感じながら。
「ん」ちょっと、大昔の夢見ただけ。
かなわねーなと軽く溜息をつくが、けして嫌ではない。
そーですか、と深く追求することはせず、そのままうとうとと瞼を閉じる。
味気無い遣り取り。
けれど深くを聞き出そうとはしない彼女なりの気遣い方を知っているからそれが逆に心地佳い。
眠りの世界に戻ろうとする細い肢体を、背後から抱き締めた。
すっぽりと収まったやわらかい温もりに頬を寄せ、つむじに軽くキスを落とす。
愛しい、いとしい存在。
存在を確かめるように、肩に触れ、腕を撫で、腰をなぞって。
「…あの、」
当たってるんですけど。と控え目な抗議の台詞が耳朶を打つ頃には、すっかり彼女に欲情していた。

80 :
「や」
「やりません」
「ちぇ」
やるか、と言い切る前にざっくりと容赦なく切り捨てられてむくれる。
けれども、つれない言葉とは裏腹にほんのり呼吸が浅くなっていることを見逃しはしない。
「ほんとに、やんねぇの?」
耳元で熱く囁きかけながら、いきり立った自身を細腰に擦り付ける。
「ッ」
もう数えることすらかなわないくらい、幾度と無く身体を重ねていると言うのに、行為に至る前はひどく恥らう。
むず痒そうに身じろいでいるくせに。
耳たぶを染め、あがり始めた吐息は淫靡な艶を纏いはじめているくせに。
流されまいと強情を張る様子が嗜虐心を擽る。
声を出すまいと固く引き結んだ唇に指を這わせこじ開けて、口腔内をまさぐりながら対の手で柔らかく流れる乳房を揉んだ。
「んぅ!」
「なァ」したい。
衣の上からはっきりと分かるほどに立ち上がる先端を指の腹でこりこりと転がすと、堪えきれず嬌声があがる。
抱き込んでいるので表情を確認することはできないが、ひくひくと震え始めた躯やいつからか指を絡め取り嘗め回す舌の様子から灯った欲情の火を感じ取る。
口内から指を抜き取り、ローブの裾を割ってそのまま秘部に直接滑らせると、そこは既に蕩け熱い潤みを湛え弄る指先をしとどに濡らした。
「やぁっ!!」
「すげ、いつもより濡れてっし」
そういう自分も先程から擦り付けているモノが痛いくらいに怒張しているのだが。
二本の指で軽く入り口を掻き回してやると、止め処なく蜜が溢れる。
「やぁっ、駄目、て、言った、あん、…ん、くふぅっ、ん!」
執拗な愛撫から逃れようと捩る肢体をがっしりと抱え込み、尚も指を躍らせ腰を押し付ける――まるで、まぐわうそのままに。
「やなの?じゃ、やめるか?」
そんなこと、露ほども思っていないけれど。
「やっ・・、やめな・・・で、・・・あぅんッ」
「んじゃ、このまま入れっからな」
肌衣を取るのももどかしく、後ろから彼女を貫いた。
「ふぁあああああんっ、あぁ!」
剛直を待ち焦がれた蜜壷が、満たされた歓喜をもって収縮し締め付けてくる。
「くぁ、は、ッ」
直でするのは初めてだったから、想像以上の快感に今すぐにでも達してしまいそうになる。
恋人を掻き抱き、込上げる射精感を堪えながら緩慢なグラインドで内奥を突く。
「あ、ああんっ、あっ、やぁあん、んんー!」
顔が見えないかわりに、全神経が快楽に流されてゆく彼女を感じ取ろうと研ぎ澄まされてゆく。
「気持ちいー?」
仰け反った首筋に顔を埋めて尋ねる自分の声も息絶え絶え宜しく掠れていて、それどころでないのに微苦笑が浮かぶ。
「んッ、あ、はぁん、いっ、い、あぁ!」
「俺もッ、すげ、きもちー」
気持ちよすぎて、このまま溶けてしまいそうな気さえする。
ぐちゅぐちゅと絶えず響く水音が眩暈がするほど不埒で、擦れ合う粘膜同士が熱くて、密着した肌の火照りにどうしようもなく高ぶって。
こいつとのセックスは、何でこんなに気持ちいい。―――否。こいつとするセックスだから、こんな気持ちいーのか。
恥らって伏せた貌も、流れる髪も、滑らかな白い肌も、可愛らしい意地も、快楽に咽ぶ高い声も。
スナコを形作る全てが愛おしくて、高ぶらされて。
(あー・・・ほんと、)
すきだ。こいつのことが。
いろいろなものが込上げてきて、一心不乱に腰を埋める。
一段と高い声でスナコが啼く。
「そろそろ・・・ッ、イ、クっ・・・っあ」
眼裏で光が白くはじけた。
腰骨を這い上がる快感に身を委ね一層深く捻じ込んで、そのまま胎内に迸りを吐き出した。

81 :
「・・・・・・」
流されて乱れた自分を恥じているのか、気まずそうに沈黙したスナコが衣服に手を伸ばす。
体を起こし、一瞬硬直し。
「あぁ!!」
慌ててサイドボードの箱ティッシュに手を伸ばしながら猛烈に睨み付けてきた。
「ちょ、なっ、中にっっ!」
「あ、わり」出しちった。
「出しちった、じゃねーです!!もう、なにしてくれやがるんですかっっ」
もし危険日だったら出来ちゃうかもしれないんですよっ!?と余韻も吹き飛ぶ剣幕で食って掛かる拳をさっくり受け止める。
「出来たら産んでよ、俺の子供」
「!! って何さらっと爆弾発言してんですかっ」
「嫌か?」
「・・・・別に、嫌じゃ、ないですけど・・・」
「んじゃ決まりな」
「ちょ、何が決まりなんですかっっ!」
「・・・あのよー、ふつーここまで言えば察するだろ・・・」
「察するって何を・・・あ」
振り上げたまま行き場をなくした両手を口元に降ろして、そのまま真っ赤になって固まったスナコを抱き寄せる。
ひどく晴れやかな気分だった。
あー、やっぱ、こいつのことすげー好きだ、俺。
他人を拒絶し、異性を嫌悪していた頃もあったけれど。
好きだと思う感情なんて知らなくて、きっとこれからも知ることはない、知る必要もないのだと、当然のように思っていたこともあったけれど。
そっと抱きしめ返してくれる温もりが、何よりも大切でこころ満たされることがどうしようもなく幸せで、恭平は瞳を閉じた。

**********************************
えーと、なんつーか色々と痛くて本当にすみません。




82 :
素晴らしくて、涙が出ましたウワァァ-----。゜(゜´Д`゜)゜。-----ン!!!!
こんなに良い作品は久しぶりです。
>>79 まじで乙&サイコーです!!

83 :
超乙!超GJ!!
原作者にもこのくらいヤってもらいたいもんです…
新刊いつでるんだろうね or2.

84 :


85 :


86 :
夜中にこっそりと保守。
捏造しまくり砂吐きでろ甘ネタにお褒めの言葉を頂けて嬉しいです。
読んでくださる心の広い方々、ありがとうございます。
恭→スナばっかりじゃつまらないからスナ→恭的なものを書いてみました。
(でも基本恭→スナ。スナコ自覚編みたいな?)
・・・長いくせにエロに発展しないよorz
えろい方向に持ってけたら続き出来次第うpします、
これはこれで保守ネタとして投下させていただきたいと思います。
それはイヤ、と思われた方はスルーしていただけると幸いです。
6レスほど頂戴します、スレ無駄遣いしてすみません。

87 :
「スナコちゃん、お茶碗」
一人分多いよ、と言われてはっとする。
そうだった、今日はまぶしい生き物のバイトの日だった。
「あ、すみません」
「そんなぁ大丈夫だよ〜、恭平がご飯時にいないのが悪いんだもんね、で」
やっぱり、居ないと落ち着かないのかな?
・・・何か言われた気がするが、意味が分からないので聞き流し、余分に出した食器を片付ける。
「スナコちゃん・・・こうゆう話は相変わらず徹底スルーだね・・・」
「ほんとに・・・もーちょっと位意識してくれても・・・」
意識と言われても、何を意識しろと言うのだろう。
「よけーなお喋りはいーですから、冷めないうちにどぞ」
「わぁ、今日もおいしそーだねっ、いただきまぁすっ」
いつもの団欒。
今日も腕によりをかけて作った自信作。
けど、自分の作ったご飯を我先にと頬張る人がいないのがちょっと物足りない気もする。
「でもさ、恭平バイトってなにやってんだろね」
「さぁねー、てか俺らまだ15じゃん、まともなとこじゃ雇ってもらえないと思うんだけど」
「年ごまかしてなんかいかがわしい仕事とかしてないよな・・・」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・や、でも恭平だよっ?さすがに怪しいとことかは野生の勘で避けるんじゃ・・・」
「そだね・・」
一番良く食べ、一番うるさいひとが居ない。
別に、あの人がいない食卓はこれが初めてな訳じゃないのだけれど。
 
奇妙な沈黙を取り繕うように言葉を交わしながら、その日の夕餉は終わった。


「あづい・・・」
湯上り独特の、纏わりつくような篭った湿気がどうにも気持ち悪い。
こんな日は、こっくり甘いアイスではなく、さらりと軽いシャーベットの気分だと冷凍庫に思いを馳せる。
そうだ、昨日買ったメロンシャーベットにしよう、うふふふふ。
髪を乾かした所為で火照った顔をぱたぱたと掌で扇ぎながら、気持ち弾んだ足取りでキッチンへ向かう。
「ふんふんふん♪    ・・・・あ」
「んぁ」
・・・どーして、こういつもいつもこーいうタイミングで現れるの。何か第六感でも働くのこのひと。
内心毒づきながら歯切れ悪く挨拶の言葉をかける。
「あの、おかえり、なさいです」
「これ、食っていーの?」
キッチンにいた先客が作りすぎた夕飯の皿のラップをとって、テーブルに運ぼうとしていた。
すっかり冷めてしまったおかずをその手から取り上げる。
「おい」
「冷めてたら、おいしくないですから」
ちょっとあっため直しますから座っててください。と促すと、うれしそうに頷いた.

88 :
「わりーな、わざわざ。・・・ん、うめ」
「別に、ついででしたし」
「ついで?」
ヤバイ。あたくしってば余計なことを。
「イエ、別に。・・・こんな遅くまで、バイトしてたんですか」
時刻は22時を回っている。
「まぁな」
はー疲れたぜ、と言いながらも忙しくその口は食物を咀嚼し嚥下していく。
気持ちのいい食べっぷりに、自然と頬が緩んだ。
「明日も学校なのに、だいじょぶなんですか」
「ん〜、ビミョー?」
まったく、と呆れて軽く息を吐く。
「まぁ、無理しよーがあなたの勝手ですけど、皆さん心配してましたよ?」
言外に、無茶はするなと潜ませる。
「まーなー、あんま無理はしたくねーし、しねーけどよ」
ごっそさん。と綺麗に食器を空にして。
ずずいと玄米茶を啜りながら、存外静かな口調でぽつりと漏らす。
「しょーじき、いつまでもこのままじゃいられねーじゃん?」
武長や蘭丸みたいに金持ちの家柄でもねーし、ゆきんちみたいにおばちゃんと元々伝手があるわけでもないんだから少しでも先の蓄え作っとかないといけねーし。
・・・まぁ、ってもガキの稼ぎなんて笑っちまうくらいたいしたことねーけどな。
と嘯いた恭平の言葉に、何故か心臓がちりっと痛んだ。
「で」
ついでって何だ。
「・・・・・・」
一瞬かすめた切ないような感情は、夜空のかなたに飛び去った。

結局、メロンシャーベットは守したものの一緒に買っておいた苺アイスは恭平の胃袋に飲み込まれてしまった。
シャーベットだって、そっちもうまそーだなと据えてくる視線から隠すように急いで食べたから満足に味わうこともできなくて頭はキーンとするし、
いろんな意味で悔しくてはらわたが煮えくり返る。
(確かに、今日はアイスの気分じゃないって、思ったんですけど・・・・・っ!!)
あれはあれで楽しみにしてたのに。
ちょっと涼しい夜とかに、ひとりでゆっくりまったり味わうはずだったのに。
あぁ腹が立つ。
・・・ここで暮らし始めてから、こんなことばっかり!
所謂“ひとりっこ”のスナコは、食べ物を誰かと激しく取り合うなんて経験はしたことがない。
「大体、あたくしのデザート強奪するよーな人にレディ修行とか、ありえねーんですけどっっっ!」
怒りに任せてクッションに拳を叩き込む。
はぁ、とせつない溜息が漏れた。
少しばかり落ち着いてきて、そうしたら先程の恭平の言葉が不意にリフレインする。
『しょーじき、いつまでもこのままじゃいられねーじゃん』
思い返せばなんだかんだでいろいろなことがあった。
レディ修行なんて有り得ないことから始まって、まぶしいし落ち着かないし色んなことに巻き込まれるし振り回されるのが嫌で
ほうっておいてほしくって、大変なこともいっぱいあったけどたのしいこともたくさんあって、
・・・一緒に暮らしていくうちにみんな大事な家族みたいに思うようになって
スナコとて、そりゃあ一生この暮らしが続いていくとは思っていない。
けど、
―――いつか終わりが来るということを突きつけられて胸が詰まった。


89 :
このくらしの中から、いつかあのひとたちはいなくなってしまうのだろうか?
あのひとがいなくなったら?
そんなこと考えたことなかった、いつのまにかみんなで居ることが当たり前になってたから
さっきみたいにあたくしがつくったごはんをあのひとがあーふだこーだ言いながらばくばく食べて、みんなで暮らして学校に通って
当たり前のことは、実はぜんぜん当たり前じゃなかったことに今更きづいて地面がゆれた
そう思ったらなんだか苦しくなって、でもずっとここにいればいいじゃないですかと言い切れるほど子供じゃないから結局何も言えなくて
そんなことを延々考えてる自分に苛立つ

ベッドにぼすんと横になっても鉛を飲み込んだような気分が消えなくて頭がぐるぐると廻る。
あたくしは、なににそんなに動揺してるの?
考えることに倦んで、枕に頭を押し付ける。
知らない。もう今日は寝よう、明日も学校だし。
無理矢理に思考を中断して、言い聞かせるように眠りについた。


「スナコちゃぁーん、あいにくのお天気だけど元気にレディへの階段を登ってるかしらぁ〜?・・・ってあら、どうかしたの?」
メアリー・ポピンズさながらに、優雅におばちゃんが降ってきたのはとある雨の日曜日のことだった。
「いえ、いつもどーりです」
それならいいんだけど、と豪奢な傘をたたみながら、おばちゃんはぐるりと辺りを見渡す。
「なぁに、もう。この家の居候たちはレディのお出迎えもできないのかしら」
「や、今日は皆さんもれなく留守なので」
「んまぁ!こーーんな可愛らしいスナコちゃんを一人お留守番させるなんて、なんて気が利かない子達なのっ!」
あとで全員お仕置きが必要だわねと憤るおばちゃんを宥めつつ傘を預かり、あったかい紅茶淹れますね、とスナコは足早にキッチンへ向かった。

「で、あの馬鹿共はどこへ行ったのかしら?」
まったく、か弱い女の子を置き去りなんて、いい根性してるじゃないのと尚もご立腹のおばちゃんである。
「あたくしは別に構いませんが・・・まぶしくないから気楽だし・・・」
それは紛れもなく本心。
けれど、ひとり、という単語に何となくこの間の一幕が脳裏を過って語尾が喉奥に蟠る。
「いーえ、スナコちゃんがいいと言おうがあたくしは許しがたいわっ、全く」
で、あいつらはどこへ?と再度凄みのある笑顔で確認されて刹那意識を戻し、えーとえーとと記憶の引出しを引っ張り出して。
「確か、デートとか買い物とかバイトだったような・・・」
「まー色気づいちゃってっ、バイトは恭平かしら?珍しく続いてるのね」
優雅なしぐさで紅茶の飲みながらおばちゃんが毒づく。
「おばちゃん知ってるんですか?バイトのこと」
つい尋ねてしまったのは、純粋な好奇心だけだったのかスナコには分からない。

90 :
どうやらバイトはおばちゃんの紹介のようだった。
まぁ、紹介するからにはきっちり働くように釘はさしたけどと微笑うおばちゃんに、この間の恭平との遣り取りを話したのは
ひとりでいる事を変に意識してしまったからなのだろうか。

・・・恭平一人ぐらい養うのはたやすいことよ、でもあのこが自分でなんとかしたいというならあたくしにそれを止める権利はないのよ。
と少しだけさびしそうに、でも毅然とおばちゃんは言う。
「でも、そうなったらみんなさびしいです」
「そうね。スナコちゃんは、さびしい?」
聞かれて一瞬ことばにつまる、また心臓の辺りがちりちりする。
さびしくない、と言えない。
どうしてかしら、どちらかといえば苦手なはず。
だって、苦手かどうか聞かれたら即答できる。自信がある。
「・・・わかりません」
うれしそうに、おいしいとご飯をたべる姿が脳裏に浮かぶ。
おいしいとほめてくれてうれしかった、だからもっといろんなごはんを食べさせて、よろこんでくれたらうれしい。
作りがいがなくなるのはつまらない
でも、それだけ?
・・・・・・やっぱり、わからない。
わからないなりにひとつだけ分かること、それは、いなくなってしまうのはいやだ――あのときみたいに。自分が、傷つけてしまったときみたいに
スナコちゃんが何を考えてどういう答えをだすか、それはスナコちゃんだけのもの。
あたくしはそこまで踏み込むことはできないし、結果どうなっていくのかまでは分からない。
でも、スナコちゃんのなかで固まっている気持ちがあるのならそれを大事になさい。
そうして、恭平に伝えてあげなさい。
スナコの膝にそっと手を置いて、普段とは打って変わった静かな口調で諭すようにおばちゃんが語りかけてくる。
言いたいことの全ては分からなかったけど、頷いた。

「じゃあ、あたくしはそろそろお暇しようかしら、雨も止んだみたいだし」
すっくと立ち上がるおばちゃんに、今日はありがとうございますと頭を下げた。
「いやぁね、スナコちゃんが頭を下げることなんてないのに」
ふわりと艶やかに微笑んだおばちゃんが、手品のようにどこからともなく豪華絢爛な携帯電話を取り出す。
「今出るわ」
言い終わらないうちに爆音が響く。
「じゃあねスナコちゃん、あいつらは次回きっちりお仕置きするからよろしくね」
「おばちゃん、そっちお庭・・」
いいのよと構わず勢いよく窓を開け、おばちゃんは目の前にぶら下がる縄梯子に颯爽と脚をかける。
「また来るわ〜〜〜」
やっぱり、去り際はあの『おばちゃん』なのだった。
虹を背負って爆音とともに遠ざかっていく無駄にきらびやかな小型ジェットを暫し呆けた様に見つめていたスナコだったのだが。
「あ」
傘、どうしよう。
持ち主と同じくらい主張の激しい忘れ物の存在を思い出したのは、辺りが静寂を取り戻した後のことだった。
お出かけしていた各自が戻り、忘れ去られた傘を見て顛末を聞いた後揃って蒼くなったのは想像に難くない。

91 :
慌しく週末は過ぎ、学生としての日課を過ごして。
教科書をかばんに詰めながら、夕飯の買出しルートについて思い巡らせていると。
「なー」
今日の飯なに。
やる気なく現れた恭平が、鳩尾をさすりながら腹減ったとぼやく。
「まだ何も考えてません」
て言うか、バイト行かないでいーんですかと遠回しに追い払おうとしたのだが、今日は休みだからうまいもん食わせろとそのまま付いて来てしまった。
値段も見ないでぽんぽん買い物籠に好きなものを放り込もうとする恭平を牽制しつつ特売品をチェックするのは非常に骨の折れる作業で。
「だーっ、それ幾らすると思ってんですかっ!駄目ですそんな高いおにく!戻してきてくださいっ」
「んだよ、いーもん食って体力つけなきゃやってけなーだろーがよっ!」
「んなこと知ったこっちゃねーですっ、いいから置いてきて下さい、今日はこっちを買うんですっ!」

色々な意味でぐったりしながら何とか帰宅し、食材を冷蔵庫にしまう。
手早く整然と仕舞われてゆく戦利品を興味深そうに見ている恭平から買い物袋を受け取り、
「あの、こないだおばちゃんにききました、バイトのこと」
切り出したはいいけどそこから何を言えば良いのか分からなくて、話を振ったことを早速後悔した。
「まー別に秘密にしてたわけじゃないからいーけど、家がどーの、て話はあいつらには言うなよ」
「言わないです、そんなこと」
でも、やっぱりゆくゆくは皆さんともお別れするときが来るんですよね、なんかちょっとだけさびしい気もします。
何の気なしに口をついた言葉に、言いだしっぺの自分が地味にダメージを食らって。
やっぱり言うんじゃなかった、と俯く。
買い物疲れか、何だか今日のあたくしはおかしい。
「何だよ急に」
何か変なもん食ったかとか茶化していた恭平が、なんだかしゅんとしているスナコにちょっと焦って。
「イヤべつにいますぐとかじゃねーし、てかお前をレディとかなんとかにしなきゃいけねーしよ」
「レディになんかなりたくねーです、今のままがいーんですっ」
珍しく取り繕おうとする言葉に噛み付く。
「家賃タダの為に皆さんがんばってるってわかってます、けど、あたくしがレディになったらこの生活も終わっちゃうんでしょう?
そんなのはいやです」
駄々っ子のようにいやいやと首を振る。
「こーやってあたくしが作ったごはん食べて喜んでくれるひとがいなくなるのさびしいです」
まぶしいの苦手だけど、でもまぶしいことよりみんないなくなるほうがいや
「なぁ」
おれがいなくなったらさびしい?
急にまじめな顔して聞いてくるからびっくりしてうまく喋れない。
「わかんないです、でも、いなくなるのは・・・いやです」
考えながら、ぽつりぽつりと言葉を選ぶ。
それがさびしいってことじゃねーのと苦笑しながら
「じゃあさ」
「おれはおまえのそばにいてやるよ、おれのめしお前がつくればいーじゃんよ」
言い方こそぶっきらぼうだけれども、やさしい掌がぽすぽすとあやすように頭を軽く叩いてくる。
その温みや、一緒にいると言ってくれた言葉になぜかすごく安心するのに涙が勝手に滲んで唇を引き結んだ。
「まぁ、あいつらなら離れたとしてもずっと何かしらつながりは消えないと思うけどな?あー、だから泣くなって、こーゆーの慣れてねーから苦手なんだよ」
困ったように首を振って、恭平がスナコをぎこちなく抱き寄せる。
長い指が遠慮がちに背中をさすってスナコが落ち着くまでそうしててくれて。

一緒にいるのが当たり前だと思っていた。
でもそれは当たり前なんかじゃなかった。
だからいつまでも変わらないままではいられないんだけれども、
そばにいようと思う気持ちがあればいい、そんなことに今やっと気づいた。

92 :
なんだか気分が楽になったら落ち着いてきて妙に気恥ずかしくなって、あたくし何してるのとふと我に返ったら猛烈に恥ずかしくなって、
すみませんもう大丈夫ですからと離れようとしたんだけれど離してくれない。
「あのっ?」
もぞもぞ動いてみるのだけれど、絡み付いた腕は逆にぎゅう、と力を増して本格的に困る。
「もうちょっとこうしてていー?」
「いやです」
「なんでだよ、ついさっきまで離れたくないって泣いてたじゃねーかよ」
「! ・・・あれはそのッ、」
事態が思わぬ方向に転がり始めている。
いつもなら問答無用で張り倒すのだけれども、みっともないところを見せてしまったという気後れの所為でどうにも動きが鈍る。
どうしよう。
この状況は、とてもよろしくない・・・・・・何か、気を紛らわせねば。えぇと。

“だからぁ、忘れたとか思い出すとかそーゆうレベルのモンダイじゃないのよぅ!”
「!?」
なに。
と言うより、あぁもうよりによって、何で今!?
適当に聞き流していた筈だった、乃依の弾んだ声音が今なぜかこの状況下でひとつ、またひとつと泡沫のように浮かんでは消える。
“近くにいると苦しいのに、でも離れるとさびしいの 思わず眼が追っかけちゃったりとかしてねっ”
ちがう。そんなんじゃない。
何か別のことを、と必で思い巡らせても、芋蔓のように湧いてくる乃依の言葉が脳裏を駆ける。
“もう、そーゆうのって理屈じゃないの!一緒がいいって思っちゃった時点で恋なのっ”
・・・・・・待って。
それじゃあまるで。
ついさっきまでの遣り取りが心にざわりと漣を立てる。
いなくなったらさびしい。
ずっと一緒がいい。
波紋が広がる。
心臓が、全力疾走した直後みたいに音を立てて暴れ始める。
黙って、お願い。乃依さんも、心臓も!!
やめて、だってこれじゃまるで。
・・・あたくしが、恋をしているみたいじゃないの。
(そんなこと、ありえない)
そうよ、恋なんて錯覚だもの。
「その、何?」
混乱のさなか不意打ちの声に、反射的に振り仰いだ瞬間、バチリと視線がぶつかって―――――
“眼が合ったら、ビビビって電気が走って”

――んっとね、落とし穴みたいな感じかなぁ 
もーね、ほんと、いきなり すとーん って、落っこちるの。あれって思ったときにはもう遅くってね

あぁ。

ストン、と。
堕ちた、落とし穴。

93 :
以上です。
1/6が文字化け起こしてたので訂正をば。
誤)・・・何か言われた気がするが、意味が分からないので聞き流し、余分に出した食橇片付ける。
正)・・・何か言われた気がするが、意味が分からないので聞き流し、余分に出した食器を片付ける。
です。
メモだと普通に大丈夫だったんですが。いきなりこんなんですみません。
そして、えろくなくて本当にすみません・・・・
では、失礼致します。 

94 :
わぉw久しぶりの投稿。
エロなしでも全然オール桶だよww
ってか>>277さん。相変わらず神業ですな〜(*゚∀゚)=3
サイコーに萌えましたw
良かったら続き(出来ればエロありで)をキボンしたいですw
あ、あんまり無理に書かなくても大丈夫ですので、頑張って下さい(^^)/

95 :
>>94
こんな拙作に萌えて頂いてすごい嬉しいです、てか恐縮です。
お気遣いありがとうございます、せっかくだからやっぱり
エロにもちこみたいなーと思っております、がんばりますw

落ち着いて見直してみたら文字化け直ってる?し、相変わらず誤字だらけ・・・
なんかもうホント恥ずかしいです。すみません。
次来るときにはもうちょっと落ち着いて投下するように気をつけます。
では。

96 :
とりあえずキスまで持ち込んだので投下逃げ。
スナ→恭の筈が恭スナになっちゃったよ、引き出し少なすぎだよ自分。
次らへんから徐々にエロになだれ込みたいなと思ってます。
とりあえず2レスほど。
だらだら続いてすみません。ではまた。

97 :
立っている位置が分からない。
膝が笑う。
がくん、と崩れ落ちる身体を、咄嗟に支えた恭平の腕が熱かった。
「おい」
どした、と焦ったような声がひどく遠く聞こえる。
耳にもやが掛かったようで、水の中にゆっくりと沈み込んでいくような。
あたくしは、どこに堕ちていくの。
このままじゃ、溺れてしまう。
苦しい。息ができない。
助けて。
酸素を求めて戦慄くくちびる。
彷徨うように泳いだ視線が、いぶかしむ形に動くうすい唇をわずかにとらえて。
――息を。
無我夢中だった。
「は・・・・・・ッ」
喘ぐように、わなないて。
貪るように、ふさいだ。
恭平の唇は、すこし乾いていた。
睫毛が触れ合うくらいの至近距離で、再び視線が絡み合う。
驚愕に見開かれた一対の瞳が、熱に浮かされた自分の貌を映して揺れている。
それがキスだと気づいたのは、どのくらいの時間が経った頃だろう。
「!!!」
あたくし、なにをして。
カァ、と頬に熱が集まる。
こんな、まるで誘っているみたいな―――いやらしい、そんな! いや!
「おま、」今の。
「やっ」
言わないで、何も。
答えを突きつけないで。
咄嗟に振り払い、今度こそその場にへたり込んだ。
「何で・・・なんでこんなっ」
項垂れて頭を振る。
が、何も見まいと俯いた顎を長い指に取られ、ついと上向かされる。
「ぃやっ・・・」
「おまえさ」
俺のこと、すきなのか?
すき。
簡潔すぎるその二文字が胸を貫く。
どくどくと耳元で鳴っているかのように、絶え間なく鼓動が響いて。
ちがう、そんなことない、わからない
取り繕う言葉は喉の奥に張り付いて
見ないで、やめて、見透かさないで。
縛られたように動けない。
覗き込んでくる熱いまなざしを、拒めない。

98 :
スナコは観念した。
だって、どうあがいても逃げられない。
頭はまだ全力で誤魔化そうと、逃げようと警鐘を鳴らしているのに、全神経がそれを無視する。
この男の一挙一動を見逃すまいと痛いくらいに張り詰めている。
おちた先。
それは、目の前のこの許しがたいくらいに眩しい男だったと。
・・・認めざるを得なかった。
「すき・・・・・・です」たぶん。
それは搾り出すようなか細い囁きなのに、どんな大声を張り上げるよりも困難な作業に思えた。
本来ならば、それは甘美なシチュエイションなのであろう。
だも今のスナコには毒過ぎた。
「あの、もういいですか、」
だから、離してと続く筈の台詞は紡がれる前に恭平の唇に飲み込まれて消えた。
「んむっ」
三度目の視線の逢瀬。
それを認識したか否かの瞬間に、フイと音もなく温もりは離れて。
「なっ、」今の、何。
「言い逃げすんのかよ」
少し怒ったように煌く双眸に見据えられて息が止まる。
この顔は心臓に悪いのだと、今更になって思い至った。
「・・・・・」
いっぱいいっぱいと言える範囲を疾うに超えていた。
今は、これ以上、無理。
何も聞きたくない―――今日はもう、暫く、触れたくない。
じり、と後ずさろうとした二の腕をがしっと掴まれて動けなくなり、逃げ腰のまま押し黙る。
じわじわと、染みのように心に広がる苦い記憶。
そんなもの、とっくに昇華していたはずだったのに。
これ以上先に進むのはイヤ。助けて。
堪えるように固く眼を瞑り、ちいさく肩を窄めるスナコに。
ふわり、覆いかぶさった、太陽のにおい。
「あのさ」つか、ひとのはなし聞けよ。
ふぅっと、呆れたような吐息が降って来る。
「好きなんだけど」
「はへ?」
「だから、俺も」
「・・・・・は?」
は、じゃねーよ、と肩が落ちた。
鳩豆状態のスナコに大仰に溜息を吐いてみせた恭平が、顎をスナコの肩に乗せる。
あぁそこそこ、丁度凝ってて、と中途半端に意識を飛ばす。
・・・ったく、俺が答える前に誰かさんは言うだけ言ってトンズラこく気満々だし?
つか人が告ろーとしてる時に昔のオトコのこととか思い出してんじゃねーよ、しつれーだぞてめ。
細切れに飛び込んできた単語に、咄嗟に耳が反応した。
「昔のオトコって、それ語弊が・・・って、何でそれを」
「やっぱりな。・・・見てりゃわかんだよ、わかりやすいんだよ、てめーは。」
で、返事は?と問われ困惑する。
好きだと伝えた(不本意ながら)。相手も好きだと言ってきた。
・・・こういう時、返事というのは何を、どう答えるべきなのだろう。
こんな時こそ、乃依の言葉が降ってきてほしいのに。
憎たらしいくらい、頭の中はまっしろだ。

99 :
スナコかわええ
きょーへーもかわええ
幸せにおなり
続き待ってます

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